JP2022035503A - 椎弓根スクリュー、コイル体、及びこれらを用いた脊椎固定器具、並びに脊椎固定器具の固定構造 - Google Patents

椎弓根スクリュー、コイル体、及びこれらを用いた脊椎固定器具、並びに脊椎固定器具の固定構造 Download PDF

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【課題】椎骨に対して緩むことなく確実に固定できる椎弓根スクリュー、コイル体、及びこれらを用いた脊椎固定器具、並びに脊椎固定器具の固定構造の提供を目的とする。【解決手段】椎骨100に固定され、頭部に設けた固定ロッド受部21に固定ロッド40を掛け渡して固定する脊椎固定器具1に用いる椎弓根スクリュー10に、頭部に固定ロッド受部21が設けられるとともに、螺旋状のネジ山23を有するネジ部分22を備えたスクリュー体20と、スクリュー体20におけるネジ部分22に外嵌するとともに、椎骨100に設けられた下孔110に螺入されるコイル状の弾性変形可能なコイル部32とを備え、スクリュー体20のネジ山23とコイル部32の螺旋方向は同方向であるとともに、通常状態の螺旋ピッチP2を螺旋ピッチP1より広く設定した。【選択図】図2

Description

この発明は、上下の椎骨に装着したスクリューに固定ロッドをかけ渡して脊椎を固定する脊椎固定術に用いられる椎弓根スクリュー、コイル体、及びこれらを用いた脊椎固定器具、並びに脊椎固定器具の固定構造に関する。
例えば、腰椎椎間板ヘルニアや腰椎脊柱管狭窄症など脊椎のバランスが崩れていたり、椎骨の骨折などの疾患に対して、例えば、特許文献1で提案されているようなスクリューを上下の椎骨に装着し、スクリューに固定ロッドをかけ渡して脊椎を固定する脊椎固定術と呼ばれる治療方法が用いられる。
具体的には、各椎骨に対して2本ずつスクリューを椎弓から装着する。そして、椎骨に装着したスクリューの上部に設けたハウジング(固定ロッド受部)に上下方向に沿う固定ロッドを配置し、ハウジング(固定ロッド受部)に固定ロッドを固定する。これにより、上下の椎骨を固定することができる。
しかしながら、このような疾患を患う患者は、高齢者であったりして、椎骨に対するスクリューの固定が十分でないことがあった。
詳しくは、椎骨などの骨は、表面の皮質骨と、内部の海綿骨とがあり、表面を構成する皮質骨は強度を有するが、上述のような疾患を患う患者の椎骨内部の海綿骨は強度低下していることがあった。このように海綿骨が強度低下していると、椎弓から挿入して固定するスクリューは、海綿骨まで達するものの、強度低下しているため、十分な固定強度が得られにくい場合がある。この場合、スクリューの固定箇所に負荷が作用すると椎骨に対するスクリューの固定が緩むおそれがあった。
このような問題に対して、これまでは、スクリューの長さを長くして固定強度の向上を図ったり、固定ロッドをかけ渡すスクリューを固定する椎骨の数を三か所や四か所などに増やす、つまり固定箇所の増加によって、一か所当たりの固定箇所に作用する負荷を低減することで対処していた。
しかしながら、スクリューの長さを長くしたり、スクリューを固定する椎骨の数を増やすことは、施術される患者の負担が大きくなるといった懸念があった。
特開2017-038930号公報
この発明は、椎骨に対して緩むことなく確実に固定できる椎弓根スクリュー、コイル体、及びこれらを用いた脊椎固定器具、並びに脊椎固定器具の固定構造の提供を目的とする。
この発明は、椎骨に固定され、頭部に設けた固定ロッド受部に固定ロッドを掛け渡して固定する脊椎固定器具用の椎弓根スクリューであって、頭部に前記固定ロッド受部が設けられるとともに、螺旋状のネジ山を有するネジ部分を備えたスクリュー体と、該スクリュー体における前記ネジ部分に外嵌するとともに、前記椎骨に設けられた下孔に螺入されるコイル状の弾性変形可能なコイル体とが備えられ、前記スクリュー体の前記ネジ山と前記コイル体の螺旋方向は同方向であるとともに、通常状態の前記コイル体の螺旋ピッチが前記ネジ山の螺旋ピッチより広く設定されたことを特徴とする。
またこの発明は、椎骨に固定され、頭部に設けた固定ロッド受部に固定ロッドを掛け渡して固定する椎弓根スクリューをスクリュー体とともに構成し、頭部に前記固定ロッド受部が設けられるとともに、螺旋状のネジ山を有するネジ部分を備えた前記スクリュー体における前記ネジ部分に外嵌し、前記椎骨に設けられた下孔に螺入されるコイル状であり、前記スクリュー体の前記ネジ山と螺旋方向は同方向であるとともに、通常状態における螺旋ピッチが、前記ネジ山の螺旋ピッチより広く設定されたコイル体であることを特徴とする。
さらにこの発明は、上述の椎弓根スクリューと、前記椎骨に固定された前記椎弓根スクリューの頭部に設けた前記固定ロッド受部に掛け渡すように配置され、前記固定ロッド受部に固定される前記固定ロッドとで構成された脊椎固定器具であることを特徴とする。
さらにまたこの発明は、上述の椎弓根スクリューが前記椎骨に固定され、前記椎骨に固定された前記椎弓根スクリューの頭部に設けた前記固定ロッド受部に前記固定ロッドが掛け渡されるとともに、複数の前記固定ロッド受部に掛け渡すように配置された前記固定ロッドが前記固定ロッド受部に固定された脊椎固定器具の固定構造であることを特徴とする。
上記固定ロッド受部は、スクリュー体と一体で構成されもよいし、スクリュー体に対して向き等の角度を調整可能に組み付けられて一体化されるものであってもよい。
上述の固定ロッド受部に固定ロッドを掛け渡して固定するとは、固定ロッドが配置された固定ロッド受部にセットスクリュー等の固定治具で固定してもよいし、固定ロッド受部に固定手段が備えられており、固定ロッド受部に固定ロッドを配置することで固定されるように構成してもよい。
上述の通常状態の前記コイル体の螺旋ピッチが前記ネジ山の螺旋ピッチより広く設定されたこととは、コイル状の前記コイル体のリード角より前記ネジ山のリード角を緩やかに設定されたともいう。
この発明により、椎弓根スクリューを椎骨に対して緩むことなく確実に固定することができる。
詳述すると、コイル状の弾性変形可能で、螺旋方向が前記ネジ山と同方向であるコイル体の通常状態の螺旋ピッチが前記ネジ山の螺旋ピッチより広く設定されている。そのため、まず、前記椎骨に設けられた下孔にコイル体を螺入し、下孔に螺入したコイル体に対してスクリュー体を螺入する。これにより、螺旋ピッチが広い前記コイル体がスクリュー体のネジ山に外嵌することで、コイル体は、ネジ山の螺旋ピッチに沿ってたぐり寄せられるように短小化する。このようにして短小化した前記コイル体は、コイル状に形成されているため、径方向に拡大することとなる。このように、予め下孔に螺入していた前記コイル体の径が拡大することで、前記コイル体の外周側及びスクリュー体のネジ山が椎骨における下孔形成面に食い込み、固定強度を向上することができる。
したがって、前記コイル体とスクリュー体とで構成する椎弓根スクリューを椎骨に対して緩むことなく確実に固定することができる。よって、椎骨に対して緩むことなく確実に固定することができる椎弓根スクリューと固定ロッドとで構成された脊椎固定器具及び脊椎固定器具の固定構造では、椎弓根スクリューが不用意に緩むことなく、確実に脊椎を固定することができる。
なお、椎骨における下孔形成面には、あらかじめネジ溝が形成されていてもよいし、前記コイル体やスクリュー体のネジ山によるセルフタッピングによってネジ溝を形成してもよい。
この発明の態様として、前記コイル体の基端部に、通常状態におけるコイル径より径大なナット部が設けられてもよい。
この発明により、前記ナット部が椎骨表面の下孔の開口部分に当接するまで前記コイル体を螺入することで、スクリュー体を螺入した椎弓根スクリューを安定して椎骨に固定することができる。
またこの発明の態様として、前記ナット部の内面に、前記ネジ山に対応するネジ溝が設けられてもよい。
この発明により、前記ナット部の内面に設けられたネジ溝でコイル体に対するスクリュー体の螺入を案内できるため、予め下孔に螺入したコイル体に対してスクリュー体を容易に螺入することがきる。
またこの発明の態様として、前記ナット部に、外嵌する前記ネジ部分を固定するスクリュー固定部が設けられてもよい。
この発明により、固定状態の椎弓根スクリューにおいて、前記コイル体に対して螺入したスクリュー体を固定することができる。したがって、前記コイル体に対してスクリュー体が不用意に緩むことを防止でき、椎弓根スクリューのより安定した固定状態を実現することができる。
またこの発明の態様として、前記コイル体は、前記椎骨の前記下孔に螺合する外側ネジ山部と、該外側ネジ山部の基部から螺旋軸方向に延び、組み付け状態において前記外側ネジ山部の基部と前記ネジ山との間隔を調整する間隔調整部とが設けられてもよい。
この発明により、スクリュー体のネジ山と外側ネジ山部とのそれぞれにおいて、適したネジ山高さ及びネジ山角度に形成した場合、前記コイル体にスクリュー体を螺入した組み付け状態で螺旋ピッチの広い外側ネジ山部とスクリュー体のネジ山と間に隙間が形成される。
外側ネジ山部とスクリュー体のネジ山と間に隙間が形成されると、前記コイル体にスクリュー体を螺入しても、外側ネジ山部はネジ山の螺旋ピッチに沿いにくく、前記コイル体が短小化しにくくなる。
これに対し、組み付け状態において前記外側ネジ山部の基部と前記ネジ山との間隔を調整する間隔調整部が設けられているため、効率よく、螺旋ピッチが広い前記コイル体をスクリュー体のネジ山の螺旋ピッチに沿ってたぐり寄せられるように短小化させ、径方向に拡大することができる。
よって、径が拡大した前記コイル体の外側ネジ山部及びスクリュー体のネジ山が下孔形成面に確実に食い込み、固定強度を向上することができる。
またこの発明の態様として、前記コイル体の呼び径は一定であり、前記コイル体における内面が先端に向かって先細り形状であってもよい。
この発明により、前記コイル体の内部に、前記コイル体の軸方向に貫通し、スクリュー体が螺入する内部空間は先細り形状となる。そのため、前記コイル体に対してスクリュー体を螺入すると、先細り形状の内部空間を形成する前記コイル体の内面とスクリュー体とのくさび効果が生じる。
このスクリュー体の螺入に伴う前記コイル体の内面とスクリュー体とのくさび効果によって、螺旋ピッチの違いによる前記コイル体の短小化に伴う径大化に加え、前記コイル体はさらに径大化する。そのため、スクリュー体のネジ山とともに前記外側ネジ山部が下孔形成面により食い込み、固定強度をさらに向上することができる。
またこの発明の態様として、前記外側ネジ山部の頂部には、螺旋方向に沿って凹凸が設けられてもよい。
この発明により、前記コイル体の径大化に伴って下孔形成面に前記外側ネジ山部が食い込む際に、螺旋方向に沿って設けられた凹凸のうち凸に力が集中し、スクリュー体のネジ山とともに、前記外側ネジ山部が下孔形成面にさらに食い込み、固定強度をより向上することができる。
またこの発明の態様として、前記スクリュー体における前記ネジ部分は、呼び径は一定であり、且つネジ胴部が先端に向かって先細り形状であってもよい。
この発明により、前記外側ネジ山部とともに、スクリュー体のネジ山が、下孔形成面の螺入範囲の全域において確実に食い込み、固定強度を向上することができる。
この発明によれば、椎骨に対して緩むことなく確実に固定できる椎弓根スクリュー、コイル体、及びこれらを用いた脊椎固定器具、並びに脊椎固定器具の固定構造を提供することができる。
組付け状態の椎弓根スクリューの底面側からの斜視図。 組付け状態の椎弓根スクリューの説明図。 椎弓根スクリューの底面側からの分解斜視図。 ナットコイルの説明図。 椎弓根スクリューの説明図。 装着状態の脊椎固定器具を概略斜視図。 装着状態の脊椎固定器具を概略断面図。 脊椎固定器具の装着方法の斜視図による説明図。 脊椎固定器具の装着方法の斜視図による説明図。 脊椎固定器具の装着方法の斜視図による説明図。 椎弓根スクリューの固定方法の概略断面図による説明図。 椎弓根スクリューの固定方法の概略断面図による説明図。 椎弓根スクリューの固定方法の概略断面図。 別の実施形態の椎弓根スクリューの底面側からの斜視図。
この発明の一実施形態を以下図面とともに説明する。
図1は組付け状態の椎弓根スクリュー10の底面側からの斜視図を示し、図2は組付け状態の椎弓根スクリュー10の説明図を示している。詳述すると、図2(a)は組付け状態の椎弓根スクリュー10の側面図を示し、図2(b)は同状態の椎弓根スクリュー10の正面図を示し、図2(c)は図2(a)におけるA-A断面図を示している。
また、図3は椎弓根スクリュー10の底面側からの分解斜視図を示し、図4はナットコイル30の説明図を示し、図5は椎弓根スクリュー10の説明図を示している。
詳しくは、図4(a)はナットコイル30の上方からの斜視図を示し、図4(b)はナットコイル30の正面図を示し、図4(c)は図4(a)におけるB-B断面図を示している。図5(a)はスクリュー体20における図2(a)のA-A断面図を示し、図5(b)は図4(a)におけるB-B断面図を示し、図5(c)は図2(a)におけるA-A断面図を示している。
椎弓根スクリュー10は、脊椎固定器具1に用いる椎弓根スクリューであり、スクリュー体20とナットコイル30とを備えている。
スクリュー体20は、頭部に固定ロッド受部21が設けられるとともに、螺旋状のネジ山23を有するネジ部分22を備えている。
詳しくは、ネジ軸部24の外周に螺旋状のネジ山23が設けられたネジ部分22のネジ頭部25に対して回転自在に固定ロッド受部21が設けられている。
固定ロッド受部21は、所定の厚みで構成する略円筒状であり、周方向における対向する2か所にU字状に凹んだU字凹部211を設けている。U字凹部211は、後述する固定ロッド40が嵌め込める幅で形成している。
また、U字凹部211が形成された固定ロッド受部21における上部内面には、後述するセットスクリュー50が螺合できる内面ネジ溝212を備えている。
このように構成した固定ロッド受部21は、後述するネジ部分22のネジ頭部25に対して下部が軸方向(図5(a)において上下方向)を中心として回転可能に嵌合している。
ネジ部分22は、先端側(図5(a)において下側)に向かって徐々に縮径される先細り形状の略円柱状のネジ軸部24の外周に沿って螺旋状のネジ山23を備えるとともに、基端に(図5(a)において上端)ネジ頭部25を備えている。
ネジ山23は、螺旋ピッチP1(図5(a)参照)で右ネジを構成するネジ山であり、ネジ部分22における全域において呼び径が一定に設定されている。
つまり、先細り形状の略円柱状のネジ軸部24の外周に沿って螺旋状に形成されたネジ山23は、呼び径が一定であるため、基端側から先端側に向かって、ネジ山角度は一定であるが、ネジ山高さが徐々に高くなるように形成されている。
ネジ頭部25は、ネジ軸部24の基端に設けられ、ネジ山23よりひと回り大径に形成れた略円柱状であり、基端側が開放された六角柱状の凹部である工具穴251を設けている。工具穴251は、スクリュー体20を螺入するインサーターなどの螺合工具が挿入・嵌合できる穴である。
スクリュー体20とともに椎弓根スクリュー10を構成するナットコイル30は、基端側の頭部に設けたナット部31と、コイル状のコイル部32とで構成している。
ナット部31は、平面視略六角形状の外形で形成し、6面構成された側面のうち等間隔な3面には、ナット部31の内側と外側と貫通する固定ネジ穴311を設けている。
また、平面視略六角形状の外形で形成されたナット部31の中央には、後述する螺合空間33の上部が配置されており、螺合空間33を形成するナット部31の内面には、螺合空間33に螺合するスクリュー体20のネジ山23が螺合する螺合溝312を設けている。
上述の固定ネジ穴311は、螺合空間33に螺入されたスクリュー体20のネジ部分22に対して、径方向に押圧して固定するイモネジ(図示省略)を螺合可能にネジ溝が設けている。
コイル部32は、ナット部31の先端(図5(b)において下端)から先端側に向かって、軸方向Xに沿ってコイル状に延びており、スクリュー体20のネジ部分22より短い長さL1で形成している。なお、長さL1は、後述する椎骨100の椎弓102の長さ程度の長さである。
このように、軸方向Xに沿って螺旋ピッチP2のコイル状に延びるコイル部32は、図5(b)のa部拡大図に示すように、軸方向Lに延びる間隔調整部321と、間隔調整部321から径外側に向かって断面略三角状に突出する外側ネジ山部322とで構成している。
外側ネジ山部322は、ネジ山角度及びネジ山高さが一定であるとともに、ネジ山23の螺旋ピッチP1より広い間隔である螺旋ピッチP2のコイル状に形成している。なお、外側ネジ山部322は、ネジ山23と同じ螺旋方向であり、螺旋ピッチP2で設けられたネジ山底部同士の間隔がネジ山23のネジ山底部の長さより広くなる形状である。
また、外側ネジ山部322の頂部には、図4(a)のa部拡大図に示すように、螺旋方向に沿って、凸部324aと凹部324bとが交互に連続する凹凸部324が設けられている。
そして、外側ネジ山部322の底部側(内径側)で軸方向Lに沿って延びる間隔調整部321は、図5(b)のb部拡大図に示すように、全体として螺旋ピッチP2の螺旋状に巻き取られた略リボン状である。間隔調整部321は、図5(b)のb部拡大図に示すように、間隔調整部321同士の間にはネジ山23のネジ山底部の長さより広い間隔323が設けられる長さで形成している。
このように構成されたコイル部32は、ネジ山角度及びネジ山高さが一定である外側ネジ山部322による呼び径(外側ネジ山部322の頂部の径)は軸方向Lに沿って変化せず一定であるが、間隔調整部321の厚みが先端側に向かって徐々に厚くなっている。
そして、ナット部31とコイル部32とで構成するナットコイル30の平面視中央には、軸方向Lに貫通する螺合空間33が形成されている。この螺合空間33は、上述のように、間隔調整部321の厚みが先端側に向かって徐々に厚くなっているため、上端が径W1に対して下端が径W1より小径である径W2となる先細り形状の略円柱状の空間となっている。
なお、間隔調整部321の厚みを一定とするとともに、外側ネジ山部322のネジ山角度を一定とし、外側ネジ山部322のネジ山高さを先端側に向かって徐々に高くするように形成して、先細り形状の略円柱状の空間である螺合空間33を形成してもよい。
上述のように構成されたスクリュー体20及びナットコイル30は、生体親和性にすぐれ、骨と直接、強固に結合しやすく、アレルギーが起きにくく、生体内で長期的に安定するチタンあるいはチタン合金で構成している。
椎弓根スクリュー10は、ナットコイル30の螺合空間33に、スクリュー体20のネジ部分22を螺入して組み付けることができる。
具体的には、ナットコイル30のナット部31の基端側より、スクリュー体20を螺入する。このとき、ナット部31の内面に形成された螺合溝312にネジ部分22のネジ山23が螺合しながら挿入される。そして、ネジ部分22の先端側がコイル部32まで到達すると、間隔調整部321同士の間に形成された間隔323をネジ溝として、ネジ部分22のネジ山23が間隔323に螺合しながら螺入する。
しかしながら、螺旋ピッチP2で形成されたコイル部32における間隔323に螺合するネジ山23は螺旋ピッチP1で形成されている。そのため、ネジ山23が間隔323に嵌り込みながら螺合すると、コイル状のコイル部32が、螺旋ピッチP1に沿うように変形して長さL2に短小化する(図5(c)参照)。
そして、通常状態で外径W3であったコイル部32は、長さL2に短小化することで、コイル状であるため、外径W4に拡径することとなる。
なお、螺合空間33が上端が径W1に対して下端が径W1より小径である径W2となる先細り形状の略円柱状の空間であるため、螺合空間33にネジ部分22が螺入することで、ネジ軸部24とコイル部32の内面とでくさび効果により拡径することとなる。
その結果、通常状態で外径W3であったコイル部32が、長さL2に短小化するとともに、外径W4に拡径された椎弓根スクリュー10を構成することができる。このとき、スクリュー体20のネジ山23は、ナットコイル30における間隔323を通り、外側ネジ山部322同士の間に露出することとなる。
このように構成された椎弓根スクリュー10を用いた脊椎固定器具1について、図6乃至図13とともに説明する。
なお、図6は装着状態の脊椎固定器具1を概略斜視図を示し、図7は装着状態の脊椎固定器具1を概略断面図を示し、図8乃至図10は脊椎固定器具1の装着方法の斜視図による説明図を示している。
詳しくは、図8(a)は下孔110を設けた椎骨100の斜視図を示し、図8(b)は椎骨100の下孔110にナットコイル30を装着する前の状態の斜視図を示している。
図9(a)は椎骨100の下孔110に対して椎弓根スクリュー10を装着したナットコイル30に対してスクリュー体20を装着する前の状態の斜視図を示し、図9(b)は椎骨100の下孔110に椎弓根スクリュー10を装着した状態の斜視図を示している。
また、図10(a)は椎骨100の下孔110に装着した椎弓根スクリュー10の固定ロッド受部21に固定ロッド40を掛け渡した状態の斜視図を示し、図10(b)は、掛け渡した固定ロッド40をセットスクリュー50で固定した状態の斜視図を示している。
また、図11及び図12は椎弓根スクリュー10の固定方法の概略断面図による説明図を示し、図13は椎弓根スクリュー10の固定方法の概略断面図を示している。詳しくは、図11(a)は椎骨100における下孔110の形成した箇所の断面図を示し、図11(b)は同断面において、下孔110にネジ溝111を形成した状態の断面図を示している。
図12(a)は同断面において、椎骨100における下孔110にナットコイル30を装着する前の状態の断面図を示し、図12(b)は同断面において、下孔110にナットコイル30を装着した状態の断面図を示している。
図13は、下孔110に装着したナットコイル30に対してスクリュー体20を螺入して椎弓根スクリュー10を固定した状態の断面図を示している。
脊椎固定器具1は、上述の椎弓根スクリュー10と、椎弓根スクリュー10同士を掛け渡す固定ロッド40と、固定ロッド40を椎弓根スクリュー10の固定ロッド受部21に固定するセットスクリュー50と、固定ロッド40同士を連結するクロスコネクタ60とを備えている。
具体的には、並設された複数の椎骨100に対してそれぞれ椎弓根スクリュー10は2本ずつ装着されるとともに、椎骨100の並設方向に並ぶ複数の椎弓根スクリュー10をそれぞれ掛け渡す2本の固定ロッド40を備えている。また、各椎弓根スクリュー10の固定ロッド受部21に対してそれぞれ螺着する複数のセットスクリュー50と、並設方向に直交する幅方向に所定間隔を隔てて、並設方向に沿って配置された2本の固定ロッド40を幅方向に連結する2つのクロスコネクタ60とを備えている。
なお、脊椎を構成する椎骨100の並設方向は人体の上下方向になる。
固定ロッド40は、所定の曲げ性能を有するロッドであり、固定ロッド受部21のU字凹部211に装着可能な径で形成している。
セットスクリュー50は、固定ロッド受部21の内面ネジ溝212に螺合可能なネジ山を外周面に形成した略円柱状であり、上面に、マイナスドライバの嵌合ができるスリットを設けている。
クロスコネクタ60は、固定ロッド40に外嵌するとともに、幅方向の間隔を調整可能に構成している。なお、クロスコネクタ60は、固定ロッド40の端部付近の両側にそれぞれ装着できるように2つ備えている。
このように各要素が構成された脊椎固定器具1は、図6に示すように、椎骨100の下孔110に装着された椎弓根スクリュー10の固定ロッド受部21同士に並設方向に沿って配置された固定ロッド40を掛け渡すとともに、セットスクリュー50で固定ロッド受部21に固定する。そして、幅方向の両側に配置された固定ロッド40同士の端部付近を、クロスコネクタ60で幅方向に連結して構成している。
続いて、図7乃至図13とともに、脊椎固定器具1の装着方法を説明する。
なお、以下の説明では、3つの椎骨100に対して脊椎固定器具1を装着することとするが、2つの椎骨100に対して脊椎固定器具1を装着してもよいが、4つ以上の椎骨100に対して脊椎固定器具1を装着してもよい。
まず、各椎骨100の所定箇所に、図示省略するドリルで穿孔し、下孔110を形成する(図8(a)及び図11(a)参照)。
具体的には、椎骨100における関節突起101の幅方向外側の椎弓102から椎体103に向かう方向の下孔110を幅方向両側に形成する。そのため、下孔110及び下孔110に装着する椎弓根スクリュー10は断面V字状に配置される。
なお、椎骨100は、表面の皮質骨100aと、内部の海綿骨100bとで構成されているが、脊椎固定器具1を装着するような患者の場合、皮質骨100aは強度を有するが、海綿骨100bの強度は低下していることが多い。しかしながら、椎弓102において下孔110を形成する箇所は、皮質骨100aの割合が大きく、しっかりと椎弓根スクリュー10を装着することができる。
そして、形成した下孔110の内面に、図示省略するタップでネジ溝111を形成する(図11(b)参照)。なお、ネジ溝111は、ネジ山23と同じ螺旋ピッチP1のネジ溝である。ネジ溝111が形成された下孔110に対してナットコイル30を螺入して装着する(図8(b)及び図12(a)参照)。このとき、図9(a)及び図12(b)に示すように、ナットコイル30のナット部31が椎骨100の表面に当接する位置まで螺入する。
このように、ナット部31が椎骨100の表面に当接するように装着されたナットコイル30の螺合空間33に対してスクリュー体20を螺入して装着する(図9(b)及び図13参照)。
スクリュー体20をナットコイル30の螺合空間33に螺入すると、ナット部31が椎骨100の表面に当接したナットコイル30は椎骨100に対して回転できないため、スクリュー体20とナットコイル30との間で相対回転する。
つまり、スクリュー体20とナットコイル30との差動回転により、椎骨100に対して回転できないナットコイル30に対してスクリュー体20を螺入することができる。
上述したように、椎骨100に装着されたナットコイル30のコイル部32は短小化して拡径するとともに、コイル部32の内面とネジ部分22とのくさび効果によって拡径する。
コイル部32が拡径することで、コイル部32の外側ネジ山部322の頂部は下孔110の内周面に食い込む。特に、外側ネジ山部322の頂部に形成した凹凸部324の凸部324aに力が集中し、下孔110の内周面により食い込ませることができる。また、コイル部32の間隔323から径外側に露出するスクリュー体20のネジ山23は下孔110のネジ溝111に螺合することとなる。したがって、椎弓根スクリュー10は、海綿骨100bの強度が低下した椎骨100であってもしっかりと装着することができる。
なお、このとき、ナットコイル30のナット部31に設けた固定ネジ穴311に随省略するイモネジを螺挿し、ナットコイル30に対してスクリュー体20を固定してもよい。
このようにしっかりと下孔110に固定した椎弓根スクリュー10の固定ロッド受部21に対して、並設方向に向けた固定ロッド40を掛け渡すように嵌合させて配置する(図10(a)参照)。そして、その外側から、セットスクリュー50を固定ロッド受部21の内面ネジ溝212に螺合させて固定する(図10(b)参照)。
そして、椎骨100における幅方向の両側に設けた固定ロッド40同士を、クロスコネクタ60で固定して、脊椎固定器具1の装着は完了する(図6参照)。
上述のように、椎弓根スクリュー10は、椎骨100に固定され、頭部に設けた固定ロッド受部21に固定ロッド40を掛け渡して固定する脊椎固定器具1に用いるものである。そして、椎弓根スクリュー10は、頭部に固定ロッド受部21が設けられるとともに、螺旋状のネジ山23を有するネジ部分22を備えたスクリュー体20と、スクリュー体20におけるネジ部分22に外嵌するとともに、椎骨100に設けられた下孔110に螺入されるコイル状の弾性変形可能なコイル部32を有するナットコイル30とが備えられている。また、スクリュー体20のネジ山23とコイル部32の螺旋方向は同方向であるとともに、通常状態の螺旋ピッチP2が螺旋ピッチP1より広く設定されている。
このように構成した椎弓根スクリュー10を用いた脊椎固定器具1及び脊椎固定器具1を用いた固定構造は、椎弓根スクリュー10を椎骨100に対して緩むことなく確実に固定することができる。
詳述すると、コイル状の弾性変形可能で、螺旋方向がネジ山23と同方向であるコイル部32の通常状態の螺旋ピッチP2がネジ山23の螺旋ピッチP1より広く設定されている。そのため、まず、椎骨100に設けられた下孔110にコイル部32を螺入し、下孔110に螺入したナットコイル30に対してスクリュー体20を螺入する。
これにより、螺旋ピッチが広いナットコイル30のコイル部32がスクリュー体20のネジ山23に外嵌することで、コイル部32は、螺旋ピッチP1に沿ってたぐり寄せられるように短小化する。このようにして短小化したコイル部32は、コイル状に形成されているため、径方向に拡大することとなる。
このように、予め下孔110に螺入していたナットコイル30のコイル部32の径が拡大することで、コイル部32の外周側及びスクリュー体20のネジ山23が椎弓根スクリュー10における下孔110の形成面に食い込み、固定強度を向上することができる。
したがって、ナットコイル30とスクリュー体20とで構成する椎弓根スクリュー10を椎骨100に対して緩むことなく確実に固定することができる。よって、椎骨100に対して緩むことなく確実に固定することができる椎弓根スクリュー10と固定ロッド40とで構成された脊椎固定器具1及び脊椎固定器具1の固定構造では、椎弓根スクリュー10が不用意に緩むことなく、確実に脊椎を固定することができる。
また、コイル部32の基端部に、通常状態におけるコイル径より径大なナット部31が設けられている。そのため、ナット部31が椎骨100の表面の下孔110の開口部分に当接するまでナットコイル30を螺入することで、スクリュー体20を螺入した椎弓根スクリュー10を安定して椎骨100に固定することができる。
また、ナット部31の内面に、ネジ山23に対応する螺合溝312が設けられている。そのため、ナット部31の内面に設けられた螺合溝312でナットコイル30に対するスクリュー体20の螺入を案内できるため、予め下孔110に螺入したナットコイル30に対してスクリュー体20を容易に螺入することがきる。
また、ナット部31に、外嵌するネジ部分22を固定する固定ネジ穴311が設けられているため、固定状態の椎弓根スクリュー10において、ナットコイル30に対して螺入したスクリュー体20を固定することができる。したがって、ナットコイル30に対してスクリュー体20が不用意に緩むことを防止でき、椎弓根スクリュー10のより安定した固定状態を実現することができる。
また、ナットコイル30のコイル部32は、椎骨100の下孔110に螺合する外側ネジ山部322と、外側ネジ山部322の基部から螺旋軸方向に延び、組み付け状態において外側ネジ山部322の基部とネジ山23との間隔を調整する間隔調整部321とが設けられている。
そのため、スクリュー体20のネジ山23と外側ネジ山部322とを適したネジ山高さ及びネジ山角度に形成することで、組み付け状態で螺旋ピッチの広い外側ネジ山部322とスクリュー体20のネジ山23と間に隙間が形成される。
外側ネジ山部322とスクリュー体20のネジ山23と間に隙間が形成されると、ナットコイル30にスクリュー体20を螺入しても、外側ネジ山部322は螺旋ピッチP1に沿いにくく、コイル部32が短小化しにくくなる。
これに対し、組み付け状態において外側ネジ山部322の基部とネジ山23との間隔を調整する間隔調整部321が設けられている。そのため、効率よく、螺旋ピッチが広いコイル部32をスクリュー体20の螺旋ピッチP1に沿ってたぐり寄せられるように短小化させ、径方向に拡大することができる。
よって、径が拡大したコイル部32の外側ネジ山部322及びスクリュー体20のネジ山23が下孔110の形成面に確実に食い込み、固定強度を向上することができる。
また、コイル部32の呼び径は一定であり、コイル部32における内面が先端に向かって先細り形状であるため、コイル部32の内部に、コイル部32の軸方向に貫通し、スクリュー体20が螺入する螺合空間33は先細り形状となる。そのため、コイル部32に対してスクリュー体20を螺入すると、先細り形状の螺合空間33を形成するコイル部32の内面とスクリュー体20とのくさび効果が生じる。
このスクリュー体20の螺入に伴うコイル部32の内面とスクリュー体20とのくさび効果によって、螺旋ピッチの違いによるコイル部32の短小化に伴う径大化に加え、コイル部32はさらに径大化する。そのため、スクリュー体20のネジ山23とともに外側ネジ山部322が下孔110の形成面により食い込み、固定強度をさらに向上することができる。
また、外側ネジ山部322の頂部には、螺旋方向に沿って凹凸部324が設けられている。そのため、コイル部32の径大化に伴って下孔110の形成面に外側ネジ山部322が食い込む際に、螺旋方向に沿って設けられた凹凸部324のうち凸部324aに力が集中する。よって、スクリュー体20のネジ山23とともに、外側ネジ山部322が下孔110の形成面にさらに食い込み、固定強度をより向上することができる。
また、スクリュー体20におけるネジ部分22は、呼び径は一定であり、且つネジ軸部24が先端に向かって先細り形状である。そのため、外側ネジ山部322とともに、スクリュー体20のネジ山23が、下孔110の形成面の螺入範囲の全域において確実に食い込み、固定強度を向上することができる。
この発明の構成と、上述の実施形態との対応において、
この発明の椎骨は椎骨100に対応し、
以下同様に、
固定ロッド受部は固定ロッド受部21に対応し、
固定ロッドは固定ロッド40に対応し、
脊椎固定器具は脊椎固定器具1に対応し、
椎弓根スクリューは椎弓根スクリュー10に対応し、
ネジ山はネジ山23に対応し、
ネジ部分はネジ部分22に対応し、
スクリュー体はスクリュー体20に対応し、
下孔は下孔110に対応し、
コイル体はナットコイル30あるいはコイル部32に対応し、
コイル体の螺旋ピッチは螺旋ピッチP2に対応し、
がネジ山の螺旋ピッチは螺旋ピッチP1に対応し、
ナット部はナット部31に対応し、
ネジ溝は螺合溝312に対応し、
スクリュー固定部は固定ネジ穴311に対応し、
外側ネジ山部は外側ネジ山部322に対応し、
間隔調整部は間隔調整部321に対応し、
凹凸は凹凸部324に対応し、
ネジ胴部はネジ軸部24に対応するも、
この発明は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、多くの実施の形態を得ることができる。
例えば、上述の説明では、上記固定ロッド受部21がネジ頭部25に対して調整可能に組み付けられて一体化されてスクリュー体20を構成したが、ネジ部分22と固定ロッド受部21とが一体構成されたスクリュー体20であってもよい。
また、あらかじめネジ溝111が形成した下孔110にナットコイル30を挿入したが、コイル部32によるセルフタッピングによって螺合溝312を形成してもよい。
さらには、上述の説明では、上述の椎弓根スクリュー10では、ナットコイル30を下孔110に挿入してから、下孔110に挿入されたナットコイル30に対してスクリュー体20を挿入して、椎弓根スクリュー10を構成した。これに対し、図14に示すように、スクリュー体20のネジ部分22における先端をナットコイル30の螺合空間33に挿入して、スクリュー体20とナットコイル30とを組み付けて用いてもよい。この場合、スクリュー体20の先端に組み付けられたナットコイル30の下孔110への挿入に対して、ナットコイル30へのスクリュー体20の挿入を連続して行うこととなる。
1…脊椎固定器具
10…椎弓根スクリュー
20…スクリュー体
21…固定ロッド受部
22…ネジ部分
23…ネジ山
24…ネジ軸部
31…ナット部
32…コイル部
40…固定ロッド
100…椎骨
110…下孔
311…固定ネジ穴
312…螺合溝
321…間隔調整部
322…外側ネジ山部
324…凹凸部
P1…螺旋ピッチ
P2…螺旋ピッチ

Claims (18)

  1. 椎骨に固定され、頭部に設けた固定ロッド受部に固定ロッドを掛け渡して固定する脊椎固定器具用の椎弓根スクリューであって、
    頭部に前記固定ロッド受部が設けられるとともに、螺旋状のネジ山を有するネジ部分を備えたスクリュー体と、
    該スクリュー体における前記ネジ部分に外嵌するとともに、前記椎骨に設けられた下孔に螺入されるコイル状の弾性変形可能なコイル体とが備えられ、
    前記スクリュー体の前記ネジ山と前記コイル体の螺旋方向は同方向であるとともに、
    通常状態の前記コイル体の螺旋ピッチが前記ネジ山の螺旋ピッチより広く設定された
    椎弓根スクリュー。
  2. 前記コイル体の基端部に、通常状態におけるコイル径より径大なナット部が設けられた
    請求項1に記載の椎弓根スクリュー。
  3. 前記ナット部の内面に、前記ネジ山に対応するネジ溝が設けられた
    請求項2に記載の椎弓根スクリュー。
  4. 前記ナット部に、外嵌する前記ネジ部分を固定するスクリュー固定部が設けられた
    請求項2又は請求項3に記載の椎弓根スクリュー。
  5. 前記コイル体は、
    前記椎骨の前記下孔に螺合する外側ネジ山部と、
    該外側ネジ山部の基部から螺旋軸方向に延び、組み付け状態において前記外側ネジ山部の基部と前記ネジ山との間隔を調整する間隔調整部とが設けられた
    請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の椎弓根スクリュー。
  6. 前記コイル体の呼び径は一定であり、
    前記コイル体における内面が先端に向かって先細り形状である
    請求項5に記載の椎弓根スクリュー。
  7. 前記外側ネジ山部の頂部には、螺旋方向に沿って凹凸が設けられた
    請求項5又は請求項6に記載の椎弓根スクリュー。
  8. 前記スクリュー体における前記ネジ部分は、
    呼び径は一定であり、且つネジ胴部が先端に向かって先細り形状である
    請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の椎弓根スクリュー。
  9. 請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の椎弓根スクリューと、
    前記椎骨に固定された前記椎弓根スクリューの頭部に設けた前記固定ロッド受部に掛け渡すように配置され、前記固定ロッド受部に固定される前記固定ロッドとで構成された
    脊椎固定器具。
  10. 請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の椎弓根スクリューが前記椎骨に固定され、
    前記椎骨に固定された前記椎弓根スクリューの頭部に設けた前記固定ロッド受部に前記固定ロッドが掛け渡されるとともに、
    複数の前記固定ロッド受部に掛け渡すように配置された前記固定ロッドが前記固定ロッド受部に固定された
    脊椎固定器具の固定構造。
  11. 前記コイル体の基端部に設けられた、通常状態におけるコイル径より径大なナット部が前記椎骨に当接した
    請求項10に記載の脊椎固定器具の固定構造。
  12. 椎骨に固定され、頭部に設けた固定ロッド受部に固定ロッドを掛け渡して固定する椎弓根スクリューをスクリュー体とともに構成し、
    頭部に前記固定ロッド受部が設けられるとともに、螺旋状のネジ山を有するネジ部分を備えた前記スクリュー体における前記ネジ部分に外嵌し、
    前記椎骨に設けられた下孔に螺入されるコイル状であり、
    前記スクリュー体の前記ネジ山と螺旋方向は同方向であるとともに、
    通常状態における螺旋ピッチが、前記ネジ山の螺旋ピッチより広く設定された
    コイル体。
  13. 通常状態におけるコイル径より径大なナット部が基端部に設けられた
    請求項12に記載のコイル体。
  14. 前記ナット部の内面に、前記ネジ山に対応するネジ溝が設けられた
    請求項13に記載のコイル体。
  15. 前記ナット部に、外嵌する前記ネジ部分を固定するスクリュー固定部が設けられた
    請求項13又は請求項14に記載のコイル体。
  16. 前記椎骨の前記下孔に螺合する外側ネジ山部と、
    該外側ネジ山部の基部から螺旋軸方向に延び、組み付け状態において前記外側ネジ山部の基部と前記ネジ山との間隔を調整する間隔調整部とが設けられた
    請求項12乃至請求項15のいずれかに記載のコイル体。
  17. 呼び径は一定であり、
    内面が先端に向かって先細り形状である
    請求項16に記載のコイル体。
  18. 前記外側ネジ山部の頂部には、螺旋方向に沿って凹凸が設けられた
    請求項16又は請求項17に記載のコイル体。
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