JP2022035055A - スタディコーナー付き階段部構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】 子供が自然と片付けの習慣を身に着けることができるとともに、効率よく学習が行えるスタディコーナー付き階段部構造を提供する。【解決手段】スタディコーナー付き階段部構造1は、平面視一直線状に延びる第1階段部31と、当該第1階段部31の上階側の端部31aから、第1階段部31に直交する方向へ延びる中間部32と、当該中間部32の第1階段部31側と反対側の端部32aから第1階段部31と略平行、且つ、第1階段部31の登り口31bの方向へ延びる第2階段部33と、を有する階段と、第1階段部31に形成される第1踊り場31aを、第1階段部31と第2階段部33との間に形成される吹抜け空間8へ延設してなるスタディコーナー2と、第2階段部33の下方に形成される収納スペース5と、スタディコーナー4と収納スペース5との間に設置される収納棚6と、を備え、収納棚6は、スタディコーナー4と収納スペース5とを連通している。【選択図】図3

Description

本発明は、上下階を行き来可能に繋ぐ階段と、学習を行うスタディコーナーと、を一体化した階段部構造に関する。
昨今、子供が家庭内で学習を行う際、子供室ではなく、家族の気配が感じられるダイニングやリビングで学習を行う事例が増えている。このような学習環境とすることにより、子供は、自室で1人学習をする場合と比較して、家族に見守られながら安心して学習に取り組むことができる。しかしながら、リビングやダイニングで学習を行うと、子供は家族との距離が近くなり過ぎて学習に集中することができない可能性がある。そこで、家族とコミュニケーションを取りつつも、適度な緊張感を持って学習することができる発明が提案されている(例えば、特許文献1)。
特許文献1に記載の発明には、リビングダイニングに配置された階段の踊り場を拡張し、学習を行うスタディコーナーを形成した階段部構造について記載されている。この発明では、スタディコーナーがリビングダイニングに面しており、スタディコーナーで学習する子供は、リビングやダイニングにいる家族とコミュニケーションを取りつつも適度な緊張感を思って学習を行うことができる。
ところで、子供がリビングやダイニングの付近で学習を行うと、これらの室空間に物が散乱しがちとなり、片付いた状態を保持することが難しくなるという問題点がある。また、特許文献1に記載のスタディコーナーは、子供のランドセルや教材を収納する収納スペースが形成されていないため、スタディコーナーに物が散在する可能性が高い。一方、特許文献2に記載の発明では、リビングの一角に配置されたスタディコーナーに隣接して、収納室を設置する点が記載されている。この発明では、収納室に子供が使用する教材や身の回りの持ち物を保管しておくことができ、リビングに勉強道具などが散在することを効果的に防止することができる。
特開2010-7413 特開2017-25614
しかしながら、特許文献2に記載の発明では、スタディコーナーとは別に収納室を設置しなければならず、住宅が狭隘な場合は収納室のためのスペースを確保することが難しい。また、スタディコーナーで学習する際は、その都度教材を収納室から持ち運ばなければならず手間がかかるという問題点が挙げられる。
そこで、本発明は、上述した課題を鑑みてなされたものであって、子供が自然と片付けの習慣を身に着けることができるとともに、効率よく学習が行えるスタディコーナー付き階段部構造を提供することを目的とする。
本発明の第1のスタディコーナー付き階段部構造は、下階の床から平面視一直線状に延びる第1階段部と、当該第1階段部の上階側の端部から、前記第1階段部に直交する方向へ延びる中間部と、当該中間部の前記第1階段部側と反対側の端部から前記第1階段部と略平行、且つ、前記第1階段部の登り口の方向へ延びる第2階段部と、を有する平面視略U字型状の階段と、前記第1階段部又は前記中間部に形成される踊り場を、前記第1階段部と前記第2階段部との間に形成される空間へ延設してなるスタディコーナーと、前記第2階段部及び前記中間部の下方に形成される収納スペースと、前記スタディコーナーと前記収納スペースとの間に設置される収納棚と、を備え、前記収納棚は、前記スタディコーナーと前記収納スペースとを連通していることを特徴としている。
本発明の第2のスタディコーナー付き階段部構造は、前記収納スペースが、手洗い水栓を設置されることを特徴としている。
本発明の第3のスタディコーナー付き階段部構造は、前記手洗い水栓が、前記第2階段部の下階側の端部の下方となる位置に設置されることを特徴としている。
本発明の第4のスタディコーナー付き階段部構造は、前記スタディコーナーが、腰壁を挟んで前記リビング又は前記ダイニングに面するとともに、前記腰壁に面して学習机が設置されることを特徴としている。
本発明の第1のスタディコーナー付き階段部構造によると、学習を行うスタディコーナー及び収納スペースは階段と一体的に形成されているので、帰宅した子供は、鞄や上着を収納スペースに保管し、収納棚を挟んで隣接するスタディコーナーに移動してそのまま学習を行うことができる。したがって、帰宅した子供は、リビングなどの他室に物を散乱させることなく、自主的に片づけをして学習を開始する習慣を身につけることができる。さらに、収納棚は、スタディコーナーと収納スペースとを連通しているので、スタディコーナーと収納スペースとの間で物の受け渡しを容易に行うことができる。したがって子供は、帰宅後、収納スペースから収納棚に鞄を保管し、スタディコーナーで鞄から教材を取り出して学習を開始することができるので、教材を持ち運ぶ手間を省いてスムーズに学習を行うことができる。また、収納スペースは、デッドスペースとなりがちな階段下の空間を利用して省スペース化を図っているので、狭隘な住居であっても無理なく設置することができる。
本発明の第2のスタディコーナー付き階段部構造によると、収納スペースは、手洗い水栓が設置されるので、帰宅した子供は、学習を行う前に、手洗いや片付けの習慣を自然と身につけることができる。
本発明の第3のスタディコーナー付き階段部構造によると、手洗い水栓は、第2階段部の下階側の端部の下方となる位置に設置されるので、天井の低いスペースを有効に活用することができ、省スペース化を図ることができる。
本発明の第4のスタディコーナー付き階段部構造によると、スタディコーナーが、腰壁を挟んでリビング又はダイニングに面するとともに、腰壁に面して学習机が設置される。したがって、スタディコーナーにいる子供は、リビングやダイニングにいる家族の気配を感じながら安心して学習を行うことができる。
住宅の1階を示す平面図。 住宅の2階を示す平面図。 1階の階段を示す平面図。 2階の階段を示す平面図 図3のA-A線断面図。 図3のB-B線断面図。 図3のC-C線断面図。
以下、本発明のスタディコーナー付き階段部構造の最良の実施形態について各図を参照しつつ説明する。本願のスタディコーナー付き階段部構造は、主にファミリー世帯が居住する戸建住宅に用いられる構造であるが、その他の世帯が居住する戸建住宅に用いられてもよい。ここでは、ファミリー世帯が居住する戸建住宅に用いる場合について説明する。なお、本発明において「東」、「西」、「北」、「南」とは図1から図3における右方向、左方向、上方向、下方向をそれぞれ指すものとする。また、本発明における「踊り場」は、本実施形態において第1踊り場31aが相当し、本発明における「第2階段部の下階側の端部」は、本実施形態において第2踊り場33aが相当する。
スタディコーナー付き階段部構造1は、図1及び図2に示すように、戸建住宅2に用いられる構造であって、平面視U字型状に折れ曲がった階段3と、階段3の第1踊り場31aを延設して形成されるスタディコーナー4と、階段3裏の空間に形成される収納スペース5と、スタディコーナー4と収納スペース5との間に形成される収納棚6と、を備えている。
図1に示すように、戸建住宅2を設置する敷地Sは、平面視略矩形状の敷地であり、南側に位置する道路R側から敷地内へ入ることができる。戸建住宅2は、敷地Sの北寄りに配置されており、南側の道路境界線R1と戸建住宅2との間には、南西側に配置されるアプローチ71、アプローチ71の北側に設置される玄関ポーチ72、及び南東側に配置される主庭73が設けられている。
図1及び図2は、本発明の戸建住宅2の一例を示すものであり、本実施形態において、戸建住宅2は2階建てとなっている。戸建住宅2の1階は、玄関ポーチ72に隣接する玄関土間2Aと、玄関土間2Aの北側に位置する玄関ホール2Bと、玄関土間2Aの東側に配置されるシューズクローゼット2Cと、シューズクローゼット2Cの東側に位置する和室2Dと、和室2Dの北側に位置し、1階の過半を占めるLDK2Eと、LDK2Eの中に配置され、1階と2階とを繋ぐ階段3と、階段3と一体的に形成されるスタディーコーナー4及び収納スペース5と、玄関ホール2Bの北側に位置する趣味室2Fと、LDK2Eの北側に位置し、屋外空間に形成される第1バルコニー2Gと、によって構成されている。またLDK2Eは、南側に位置する主庭73と行き来可能に隣接している。
戸建住宅2の2階は、階段3と、階段3の周りを囲むように形成された廊下2Hと、廊下2Hの南側に配置された第2リビング2Iと、廊下2Hの西側に南北方向へ並べて設置される主寝室2J及びウォークインクローゼット2Kと、ウォークインクローゼット2Kの北側に配置されるランドリールーム2Lと、ランドリールーム2Lの東側に並んで配置される洗面室2M及び浴室2Nと、浴室2Nの南側に配置され、廊下2Hに面する収納室2Oと、廊下2Hの東側に配置される子供室2Pと、子供室2Pの南側に配置される客室2Qと、第2リビング2Iの南側に配置され、屋外空間に形成される第2バルコニー2Rと、ランドリ―ルーム2Lの西側に配置される第3バルコニー2Sと、によって構成されている。
図1に示すように、LDK2Eは平面視略逆Z型状の空間であり、西側に配置されるキッチン21と、東側に配置されるダイニング22及びリビング23と、から構成されており、階段3は、キッチン21の南側、且つ、ダイニング22及びリビング23の西側に配置されている。
図3及び図4に示すように、階段3は、1階の床F1から平面視一直線状に延びる第1階段部31と、第1階段部31の2階側の端部31bから、第1階段部31に直交する方向へ延びる中間部32と、中間部32の第1階段部31側と反対側の端部32aから第1階段部31と略平行、且つ、第1階段部31の登り口31cの方向へ延びる第2階段部33と、を有している。第1階段部31は、登り口31cから3段分の段が形成されており、3段目から端部31bまでは第1踊り場31aとなっている。また、第2階段部33は、中間部32側の端部に第2踊り場33aが形成されており、第2踊り場33aから2階へ向けて段が複数形成されている。なお、ここでは第1階段部31の段数を3段としているが、段数は3未満であってもよいし、4以上としてもよい。
図3及び図5に示すように、スタディコーナー4及び収納スペース5は、第1階段3と一体的に形成される。スタディコーナー4は、第1階段部31に形成された第1踊り場31aを、第1階段部31と第2階段部33との間に形成される吹抜け空間8の方向へ延設してなるものである。そして収納スペース5は、第2階段部33の下方へ形成され、収納スペース5とスタディコーナー4とを区切る収納棚6は、吹抜け空間8に設置される。なお階段3は、図3及に示すように、第2踊り場33aの下方となる部分、且つ、キッチン21に面する部分が、戸棚34となっている。なお本実施形態では、中間部32は全て段となっているが、中間部32に踊り場を形成して吹抜け空間8の方向へ延設し、スタディコーナー4を設けてもよい。
図3及び図5に示すように、第1階段部31は、スタディコーナー4と反対側の側面に設置される側板が棚35となっており、階段3は、この棚35がダイニング22に面するように設置されている。スタディコーナー4は、学習を行うための空間であり、中間部32の第1階段部31側の側壁32bから、第1階段部31の登り口31cまでの範囲に形成される。また、スタディコーナー4とLDK2Eとの境界、及びスタディコーナー4と第1階段部31との境界には平面視L字型状の腰壁W1が形成されており、腰壁W1の内側には、学習机41aと学習机41a用の椅子41bとが設置されている。学習机41aは、スタディコーナー4の床F2上に設置される一般的な机であり、図7に示す腰壁W1の高さH1は、学習机41aの上面よりも高く、1400mm~1550mm程度となっている。一方、子供が椅子41bに座った際の眼高H2は、1590mm~1690mm程度であり、腰壁W1の高さH1は、眼高H2よりも低くなっている。腰壁W1をこのような高さとすることにより、子供は、椅子41bに座った際にリビング23を視認することができ、家族の気配を感じながら安心して学習を行うことができる。一方、図5に示す棚35の高さH3は、腰壁W1の高さH1と同様となっており、ダイニング22いる家族は、学習机41aに向かう子供を視認することができる。なお、学習机41aは、必ずしも床F2の上に設置する必要はなく、床F2のレベルを下げて堀座卓としてもよい。その場合は、堀座卓に向かう子供の眼高に応じて腰壁W1や棚35の高さを下げることが好ましい。
図3、図5及び図6に示す収納スペース5は、鞄や上着を保管するためのスペースであり、当該収納スペース5に面する収納棚6や衣装棚9に鞄や上着を保管することができる。また収納スペース5は、第2階段部33の下方に設置されており、西側に配置される第1壁体W2、及び南側に配置されるとともに第1壁体W2に直交する第2壁体W3によってLDK2Eと区切られている。第1壁体W2及び第2壁体W3には、それぞれ、第1引き戸D1及び第2引き戸D2が設置されており、収納スペース5とLDK2Eとを行き来可能としている。また図示するように、収納スペース5には、第2踊り場33aの下方となる位置に手洗い水栓51が設置されており、帰宅した子供は、学習や片付けを行う前に手洗いをすることができる。またこのように、手洗い水栓51を天井の低い部分に配置することによって省スペース化を図ることができ、空間を有効活用することができる。
図3、図5及び図6に示す収納棚6は、スタディコーナー4と、収納スペース5との間、且つ、吹抜け空間8に設置される。収納棚6は、互いに間隔を開けて立設する複数の縦板61と、隣合う縦板61の間や縦板61と側壁32bとの間に設置され、物品を載置する横板62と、から構成されており、縦板61の板面が南北方向を向くように設置される。収納棚6は、スタディコーナー4及び収納スペース5に面して開口しており、スタディコーナー4及び収納スペース5は、収納棚6を介して隣合う空間へ物品の受け渡しが可能となっている。
このように形成されるスタディコーナー付き階段部構造1は、子供が帰宅してから学習を開始するまでの流れをスムーズなものとすることができる。すなわち帰宅した子供は、まず、図1に示す玄関土間2Aから玄関ホール2Bを通り、図3に表す第1引き戸D1又は第2引き戸D2から収納スペース5へ入室する。そして、手洗い水栓51で手洗い、うがいなどをした後、鞄や上着、荷物などを収納棚6及び衣装棚9に保管し、スタディコーナー4に移動する。次に、学習机41aでおやつを食べるなど休憩した後、収納棚6に保管された鞄から教材や勉強道具を取り出して学習を開始する。このとき、子供は、収納スペース5からスタディコーナー4へ荷物を持ち運ぶ必要がないので、スムーズに学習を開始することができる。また、スタディコーナー4の床F2は1階の床F1よりも高く、見晴らしがよいため、子供がワクワクした気持ちで自主的に椅子41bに着座することが期待できる。そして学習が終わったら、そのまま階段3を上り、2階の自室である子供室2Pに教材や勉強道具を持ち運んで片付ける。
このように、本願のスタディコーナー付き階段部構造1は、玄関土間2Aから子供室2Pまでの動線の中に、帰宅してから行う手洗いや上着の保管などの行為や、学習という行為を組み込んでいるので、学習前の子供に、片づけをする習慣を自発的に身に着けさせることができる。したがって、子育てを行うファミリー世帯であっても、子供が生活空間内に様々な物を散乱することなく、住居内を片付いた状態に保つことができる。なお、本実施形態ではスタディコーナー4がダイニング22及びリビング23に直接面していない間取りとなっているが、スタディコーナー4をダイニング22又はリビング23に面して配置し、より家族とのコミュニケーションを図ることができるレイアウトとしてもよい。
本発明の実施の形態は上述の形態に限ることなく、本発明の思想の範囲を逸脱しない範囲で適宜変更することができる。
本発明に係るスタディコーナー付き階段部構造は、ファミリー世帯の戸建住宅に好適に使用することができる。
1 スタディコーナー付き階段部構造
22 ダイニング
23 リビング
3 階段
31 第1階段部
31a 第1踊り場(踊り場)
31c 第1階段部の登り口
32 中間部
32a 中間部の第1階段部側と反対側の端部
33 第2階段部
33a 第2踊り場(第2階段部の下階側の端部)
4 スタディコーナー
5 収納スペース
51 手洗い水栓
6 収納棚
W1 腰壁

Claims (4)

  1. 下階の床から平面視一直線状に延びる第1階段部と、当該第1階段部の上階側の端部から、前記第1階段部に直交する方向へ延びる中間部と、当該中間部の前記第1階段部側と反対側の端部から前記第1階段部と略平行、且つ、前記第1階段部の登り口の方向へ延びる第2階段部と、を有する平面視略U字型状の階段と、
    前記第1階段部又は前記中間部に形成される踊り場を、前記第1階段部と前記第2階段部との間に形成される空間へ延設してなるスタディコーナーと、
    前記第2階段部の下方に形成される収納スペースと、
    前記スタディコーナーと前記収納スペースとの間に設置される収納棚と、を備え、
    前記収納棚は、前記スタディコーナーと前記収納スペースとを連通していることを特徴とするスタディコーナー付き階段部構造。
  2. 前記収納スペースは、手洗い水栓が設置されることを特徴とする請求項1に記載のスタディコーナー付き階段部構造。
  3. 前記手洗い水栓は、前記第2階段部の下階側の端部の下方となる位置に設置されることを特徴とする請求項2に記載のスタディコーナー付き階段部構造。
  4. 前記スタディコーナーは、腰壁を挟んでリビング又はダイニングに面するとともに、前記腰壁に面して学習机が設置されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載のスタディコーナー付き階段部構造。
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