JP2022034574A - フラットトップ型紙容器 - Google Patents

フラットトップ型紙容器 Download PDF

Info

Publication number
JP2022034574A
JP2022034574A JP2020138309A JP2020138309A JP2022034574A JP 2022034574 A JP2022034574 A JP 2022034574A JP 2020138309 A JP2020138309 A JP 2020138309A JP 2020138309 A JP2020138309 A JP 2020138309A JP 2022034574 A JP2022034574 A JP 2022034574A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
panels
panel
container
opening
top panel
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2020138309A
Other languages
English (en)
Inventor
紀己雄 長内
Kimio Osanai
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
ASURABBIT CO Ltd
Original Assignee
ASURABBIT CO Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ASURABBIT CO Ltd filed Critical ASURABBIT CO Ltd
Priority to JP2020138309A priority Critical patent/JP2022034574A/ja
Publication of JP2022034574A publication Critical patent/JP2022034574A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Cartons (AREA)

Abstract

【課題】容器天面の一部を開けることで容器構造そのものに市場流通時に外に露出していない飲み口あるいは注ぎ口を作り出すことができるようにする。【解決手段】少なくとも4面の胴部パネルD1~D4からなる角柱状の胴部Dとそれぞれの胴部パネルD1~D4と連接する少なくとも4面の頂部パネルT1~T4とを有し、かつ頂部パネルT1~T4を内側に折り重ねて相互に接合することで天面が形成される紙容器であって、折り重ねられた最下層の頂部パネルT1並びにその上の層の頂部パネルT2と胴部パネルD3,D4の上縁との間に区画形成される容器内部と連通する開口部11を有し、全ての頂部パネルT1~T4が折り重ねられて相互に接合されている状態では開口部11が密封され、少なくとも最上層の1面または2面の頂部パネルT3,T4が開かれたときに開口部11が露出して解放されるようにしている。【選択図】図16

Description

本発明は、牛乳やジュース等の食品や洗剤等その他の液体、粉体、流体等を収容する紙容器に関する。さらに詳述すると、本発明は、平らな天面を成す角柱状の紙容器(フラットトップ型あるいはブリック型紙容器、若しくは紙パックとも呼ばれるが、以下本明細書ではフラットトップ型紙容器と呼ぶ)に関するものである。
従来、フラットトップ型の紙容器は、牛乳、ジュース等の飲料又はその他液体、粉体、粒体等を収容する紙容器として周知である。特に、飲用容器としては、200ml前後のストロー付きのフラットトップ(ブリック)型容器が周知である。
このフラットトップ型紙容器は、それ自体に飲み口を形成するのが容易でないことから、紙容器側部に取り付けてあるストローを突き刺して内容物を飲む場合が殆どである。しかし、近年の環境への影響、持続可能型社会の実現に配慮することが望まれる社会的機運の中にあっては、ストロー使用が前提となるパッケージ構成は、好ましくない仕様であるといえる。
一方、フラットトップ型紙容器に直接口を付けて飲むには、例えば上部封止リブ端の三角に折り畳んだ耳部分の先端を鋏等で切り取って飲み口あるいは注ぎ口をつくることが必要である。この場合には、挟み等で耳部分を切り落とす等の手間が必要となる。また、市場流通時に外に露出している部分が飲み口となることから、衛生的にも好ましくない。そのことから別途ストローが添付されることが多いが、環境への影響を考慮すると好ましくない。このことから、市場流通時に外に露出していない飲み口あるいは注ぎ口を容器構造そのものに備えることが望まれる。
一方、洗剤やモーターオイル等に使用されているフラットトップ型紙容器としては、フラットトップ型容器の注ぎ口形状を改良して、容易に開封し易く、かつ注ぎ易したものも提案されている(例えば特許文献1)。
このフラットトップ型容器は、フラット・トップカートンの耳部裏面の先端部に打ち抜かれた注出口を設けて、カートンブランクの内外からそれぞれ裏打ちフィルム片とプルタブを貼り合わせ、屋根パネルの所定の位置に切り込みによる通気孔を設け、裏打ちフィルム片によって裏打ちしておくものである。さらに、注出時に注出側の胴部側壁パネル、屋根パネルと耳形成パネルに設けられる折り線に沿って容器を変形させることで注ぎ口として最適な形状を得ようするものである。
特開平11-193029号公報
しかしながら特許文献1記載のフラットトップ型紙容器の場合、注ぎ口に直接口を付けて飲むという想定はされていない為、飲用容器としての展開は難しい。
しかも、市場流通時に外に露出している部分が飲み口となることから、衛生的にも好ましくない。
本発明は、容器天面の一部を開けることで容器構造そのものに市場流通時に外に露出していない飲み口あるいは注ぎ口を作り出すことができるフラットトップ型紙容器を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するため本発明は、少なくとも4面の胴部パネルからなる角柱状の胴部とそれぞれの胴部パネルと連接する少なくとも4面の頂部パネルとを有し、かつ頂部パネルを内側に折り重ねて相互に接合することで平らな天面が形成されるフラットトップ型紙容器であって、折り重ねられた最下層並びに少なくともその上の1層の頂部パネルと胴部パネルの上縁との間に区画形成される容器内部と連通する開口部を有し、全ての頂部パネルが折り重ねられて相互に接合されている状態では開口部が密封され、少なくとも最上層の1面または2面の頂部パネルが開かれたときに開口部が露出して解放されるようにしている。
また、本発明のフラットトップ型紙容器は、開口部を胴部パネルの内面との間で区画する頂部パネルの縁がスカイブ・ヘミング貼合部であることが好ましい。
ここで、開口部は、部分的に重なり合う2面の隣接する前記頂部パネルとこれらとそれぞれ対向する前記胴部パネルとの間に隙間を形成することで、連接する2面の胴部パネルに囲まれた隅部に設けられることが好ましい。
また、本発明のフラットトップ型紙容器は、開口部に繋がる飲み口を形成する舌片部が開口部を区画する胴部パネルの2面に跨がって形成され、舌片部が胴部パネルの隅部の延長軸線上から2つ折りに折り畳まれて最上層の1面または2面のいずれか一方の頂部パネルの下に収容されて密封され、少なくとも最上層を含む上層の2面の頂部パネルが開かれるときに舌片部が起立して飲み口を形成すると共に開口部を解放するようにしていることが好ましい。
ここで、本発明のフラットトップ型紙容器は、さらに天面を密閉封止構造とする密閉封止領域の外に、少なくとも前記舌片部及び前記上層の少なくとも2面の前記頂部パネルを相互に溶着する部位を取り除く切り出し部並びに容器内部に貫通可能な通気孔を覆う通気孔保護部とを形成すると共に、折り畳まれる際に相対向する面にシール強度が弱く剥がれ易い剥離領域が形成されることが好ましい。
さらに、本発明のフラットトップ型紙容器において、開口部は、天面を構成する少なくとも4面の頂部パネルの最上層の頂部パネルと連接する胴部パネルと該胴部パネルに対向配置される頂部パネル並びに胴部パネルと頂部パネルを挟むように配置された隣接する2面の頂部パネルとの間に隙間を形成することで、最上層の頂部パネルと連接する胴部パネルの上縁辺に沿って設けられるようにしても良い。
請求項1記載のフラットトップ型紙容器によれば、容器天面の少なくとも最上層の1面または2面の頂部パネルを開けることで市場流通時に外に露出していない飲み口あるいは注ぎ口を作り出すことができるので、飲用紙容器の場合には衛生的配慮からストローを添付しなくとも済む。これにより、プラスチックの使用量を減らすと共にゴミの廃棄などの環境への影響を軽減できる。
本発明にかかるフラップトップ型紙容器の一実施形態のカートンブランク(スカイブ・ヘミング貼り合せ前)の表面の展開図である。 スカイブ・ヘミング貼り合せ後のカートンブランクの表面の展開図である。 スカイブ・ヘミング貼り合せ後のカートンブランクの裏面の展開図である。 カートンブランクにおける接着強度必要領域と剥離ニス塗布領域とを示す外面の展開図である。 カートンブランクにおける接着強度必要領域と剥離ニス塗布領域とを示す内面の展開図である。 開封手順を示す紙容器の平面図であり、接着強度必要領域をハッチングで示す。 切出し部を引き起こした状態を示す紙容器の平面図である。 舌片部を露出させた状態を示す紙容器の平面図である。 舌片部を起立させて開口部を露出させた状態を示す紙容器の平面図である。 飲み口付フラットトップ型容器の正面図である。 飲み口付フラットトップ型容器の左側面図である。 飲み口開封時の天面部の開口部と飲み口との関係を示す斜視図である。 最小高さの次の高さの飲み口の状態を示す斜視図である。 最小高さの飲み口を整形開始時の状態を示す斜視図である。 最小高さの飲み口を整形する途中の状態を示す斜視図である。 最小高さの飲み口と開口部との関係を示す斜視図である。 本発明にかかるフラップトップ型紙容器の飲用時の状態を示す説明図である。 本発明にかかるフラップトップ型紙容器の他の実施形態のスカイブ・ヘミング貼り合せ後のカートンブランクの表面の展開図であり、接着強度必要箇所と剥離ニス塗布箇所とを併せて示す。 同カートンブランクの内面の展開図であり、接着強度必要箇所と剥離ニス塗布箇所とを併せて示す。 辺上飲み口タイプのカートンブランクの一例を表面側から示す展開図である。 辺上飲み口付容器の開封状態を示す斜視図である。 辺上飲み口タイプの紙容器の他の実施形態を示す図で、カートンブランクの一例を表面側から示す展開図である。 同辺上飲み口付容器の開封状態を示す斜視図である。
以下、本発明の構成を図面に示す実施形態に基づいて詳細に説明する。尚、本明細書において、山折り及び谷折りはカートンブランク(筒状に成る前の平らな状態のカートン)の表面を基準に定めるものであり、また内側及び外側は紙容器とされた状態を前提とするものであるが、カートンブランクの状態では内側はカートンブランクの裏面、外側は同表面を意味するものとする。
本発明のフラットトップ型紙容器の一実施形態である飲み口付紙容器は、例えば図1に示すカートンブランク10によって、容器本体と共に飲み口を構成するように設けられている。
ここで、カートンブランク10は、例えば、表面及び裏面の両面に熱可塑性樹脂層を有する板紙からなり、内容物の成分によっては、ガスバリヤ性を付与する層を加える。具体的には、例えば、本実施形態の場合、カートンブランク10は、紙を基材とし、内面および表面をヒートシール性に優れたポリオレフィン系樹脂でラミネート加工したものを基本構成とする。この基本構成に、内容物の成分によっては、ガスバリヤ性を付与する層を加える。例えば、ジュースや酒類では、〔容器外側〕ポリエチレン(外面シーラント)/紙/ポリエチレン/無機酸化物蒸着層/ ポリエチレンテレフタレート(以下、PETと略す) フィルム/ 〔容器内側〕ポリエチレン(内面シーラント)構成のような積層シートからなる。このような積層シートを印刷・打ち抜き加工して、例えば図1に例示するカートンブランク10に成形される。
また、紙容器において、浸透性のある飲料や液体洗剤、アルコール溶液等の内容液を対象にする場合、内容物液に接する紙端面部分には浸潤防止のための紙端面処理例えばスカイブ・ヘミング法あるいはテープ張り法が施される。例えば、本実施形態の場合、図1において横波線で示す領域は、スカイブ・ヘミング法によって加工される部分であって、スカイバーで板紙が半分の厚みに削りとられ、半幅に折り返され、カートンブランクの裏面(つまり、内面)の熱可塑性樹脂層でカートンブランク端面が覆われるように設けられている。また、天面を構成する頂部パネルT~Tのうちの開口部11を区画する一部のパネル例えば最下層及びその上の層となる頂部パネルT、Tの上端縁の紙端面TE,TEにも接液しないようにスカイブ・ヘミング加工が施される。これによって、カートンブランク10は、図2に示す状態となる(スカイブ・ヘミング法などで紙端面処理が施された部分を梨子地で示す)。
スカイブ・ヘミング加工後のカートンブランク10は、図2に示すように、山折り線mを介して胴部パネルD~Dと糊代5が連接されて胴部Dを構成し、その上辺に山折り線mを介して天面パネル・頂部パネルT~Tからなる頂部Tが連接されている。尚、胴部Dの下部には谷折り線v若しくは山折り線mを介して底部Bを成形する各パネル即ち底部パネルB~B及び底部パネルリブ部BR~BRとが連接されている。一部の底部パネル例えば底部パネルB、Bには2本の斜めの山折り線mが設けられていて、この2本の斜めの山折り線mと谷折り線vによって区画される3角パネル(耳形成パネルとも呼ばれる)は整形されて底部耳部の表面を形成する。
この実施形態にかかるフラットトップ型紙容器は、少なくとも4面の胴部パネルD~Dからなる角柱状の胴部Dとそれぞれの胴部パネルD~Dと連接する少なくとも4面の頂部パネルT~Tとを有し、かつ頂部パネルT~Tを内側に折り重ねて相互に接合することで平らな天面が形成される容器であって、折り重ねられた最下層並びにその上の層の頂部パネル例えば頂部パネルT,Tと胴部パネルD,Dの上縁との間に区画形成される容器内部と連通する天面の開口部11を有し(図16参照)、全ての頂部パネルT~Tが折り重ねられて相互に接合されている状態では開口部11が密封され(図6参照)、少なくとも最上層の1面または2面の頂部パネル例えば頂部パネルT,Tが開かれたときに開口部11が露出して解放されるようにしている(図9参照)。
本実施形態の場合、カートンブランク10は、胴部Dを構成する連接する4枚の胴部パネルD~Dと、頂部Tを構成する頂部パネルT~T、底部Bを構成する底部パネルB~B及び底部Bを貼り合わせて密封する底部パネルリブ部BR~BRとを有し、胴部パネルDとDの両側縁部を接着することで各胴部パネルD~Dと連接する頂部T~Tと底部B~Bとを有する4角筒を形成するものである。尚、本実施形態において、側壁パネルの各部(胴部D、頂部T、底部B)に付される添え字は、カートンブランク10を折り畳んで容器を成形する際の折り込む順番を示しており、1から順に4へと折り込み作業をすすめることを示している。
ここで、頂部パネルT~Tには、互いに重なり合い接合されることで一体的に天面部を構成すると共に飲み口6及び通気孔12を形成する部分が備えられている。例えば、図2及び図3に示すように、最初に内側に折り込まれる頂部パネルTには、糊代5の延長上の端部に側縁44が連接されると共に、側縁44の裏面側に頂部パネルTの裏面側即ち容器内面側の貼合部(以下、内側貼合部29と呼ぶ)と貼り合わされるように向かい合う容器内面側の貼合部(以下、内側貼合部30と呼ぶ)が形成されている。この内側貼合部30は、側縁44の糊代5との境界付近が山折り線31に沿って山折りされ尚且つ谷折り線32に沿って谷折りされて、頂部パネルTの内側貼合部29と貼り合わされる。また、頂部パネルTには、カートンブランク10の抜き加工の際に外側シーラント及び紙層まで切り込むミシン目40で囲まれた抜き領域41が少なくとも頂部パネルTの一部で覆い隠される位置に形成されている。この抜き領域41が抜き取られることで頂部パネルTに空気孔12が形成される。通気孔12を設けることによって、紙容器内の内容物を飲み口6から飲む時あるいは注ぐ時に、飲み口6から離れた位置で空気を流入させて内容物の流出の脈動を防ぐことができる。
なお、本実施形態の飲み口付フラットトップ型紙容器は、開封することにより開口部11及び飲み口6を露呈させる構造であるのでストローの使用を本来必要としないが、ユーザーによっては例えば乳幼児や要介護者などでは、ストローの使用が必要となることもある。このような場合には、上述の通気孔12がストロー孔としても使用可能である。
他方、頂部パネルTの上に重ねられるように折り畳まれる頂部パネルTには、頂部パネルTのミシン目40及びその内側の抜き領域41を覆うように遮蔽して、外からの塵埃などの侵入を防ぐ通気孔保護部13が設けられている。また、頂部パネルTの基部の裏面側即ち容器内面側には、胴部パネルDとの境界に沿って貼合部(以下、内側貼合部15と呼ぶ)が設けられている。さらには、頂部パネルTの頂部パネルT寄りの端部には、裏面側に内側貼合部17が設けられた側縁14が頂部パネルTと連接されて設けられている。ここで、通気孔保護部13と側縁14との間には山折り線16と衝合する位置まで切り込み36が入れられている。したがって、側縁14は、頂部パネルTが容器内側に折り畳まれる際に頂部パネルTと共に谷折り線18に沿って谷折りされながら山折り線16に沿って山折りされることによって、下層となる頂部パネルTの表面の貼合部(以下、外側貼合部43と呼ぶ)に対して表面側が向かい合わさる一方で裏面側の内側貼合部17が頂部パネルTの基部の内側貼合部15とも向かい合わさる。
ここで、直交する2辺の頂部パネル例えば頂部パネルTとTは、連接する胴部パネルD及びDと同じ幅で且つ折り込まれたときに対向する胴部パネル例えば胴部パネルDあるいはDに到達せずに開口部11の一辺に相当する隙間を空ける長さ・高さTb(Tb<Tc)とされており、折り重なり合うことで天面の大部分の領域を塞ぐ一方で、連接する胴部パネルD及びDに囲まれた隅部に開口部11を区画する。つまり、部分的に重なり合う2面の隣接する頂部パネルとこれらとそれぞれ対向する胴部パネルとの間に隙間を形成することで、連接する2面の胴部パネルに囲まれた隅部に開口部11が設けられる。
通気孔12の封止は、少なくとも一層の内面シーラントがあれば足りるが、流通過程での安全を考慮すれば、望ましくは内面シーラントの層やさらには場合によってはガスバリヤ層を貼り合わせる前に、外面シーラント層と紙層を貼り合わせた段階で一度押し型で切れ目(ミシン目40)を入れておき、通気孔保護部13をめくった際に通気孔保護部13の側に抜き領域41が付着して同時に剥がれる方式とすることである。ここで、内容物が液体である場合には、溶着によって密封される密閉封止部は、ミシン目40の外側にまで及び(切れ目40の外まで溶着される領域がはみ出して囲う状態)、ミシン目40の部分から外に内容物が漏れ出ないように設けられることが望ましい。尚、切れ目は本実施形態の場合例えばミシン目40としているが、場合によっては他の手段でも良い。また、図示していないが、カートンブランクそのものには通気孔を貫通させ、別部品例えばシール箔などを容器内側から貼付して孔を塞ぐようにしても良い。
尚、本実施形態の通気孔保護部13は、ミシン目35に沿って頂部パネルTから切り取り可能とされると共に山折り線34が三角形状に配置されて入れられている。したがって、通気孔保護部13を頂部パネルTの表面からめくり取ることでミシン目40の内側の抜き領域41が剥ぎ取られても、内面のシーラント層やさらには場合によってはガスバリヤ層の破袋が起きない際には(通気孔12が形成されない場合には)、通気孔保護部13を谷折り線46に沿って頂部パネルTから切り取ってからあるいは切り取らずに山折り線34に沿って円錐筒状に丸め、その先端を使って内面のシーラント層やさらには場合によってはガスバリヤ層を突き破るようにして通気孔12を形成するようにしても良い。
頂部パネルTには、頂部パネルT及び頂部パネルTの上に部分的に折り重なる重合部22が形成されると共に、重合部22の基部の裏面側には胴部パネルDとの境界に沿って貼合部(以下、内側貼合部23と呼ぶ)が設けられている。本実施形態の場合、重合部22は例えば矩形の天面を対角線で4分割した三角形状を成し、矩形の頂部パネルT及び頂部パネルTの上に部分的に折り重なる。さらには、頂部パネルT寄りの頂部パネルTの端部には、裏面側に内側貼合部39が設けられた側縁19が頂部パネルTと連接されて設けられている。したがって、側縁19は、頂部パネルTが容器内側に折り畳まれる際に頂部パネルTと共に谷折り線20に沿って谷折りされながら山折り線21に沿って山折りされることによって、下層となる頂部パネルTの表面の剥離し易い領域66(図4参照)に対して向かい合わさる一方で裏面側の内側貼合部39が頂部パネルTの基部の内側貼合部23とも向かい合わさる。
また、側縁19には、頂部パネルTの重合部22が折り畳まれて収容される舌片部24と接着して剥がれ難くなるのを防ぐため、重合部22の裏面の内側貼合部45の一部と貼り合わされ尚且つ切り離し可能な切り離し部37が設けられている。この切り離し部37は、ミシン目38によって側縁19からは切り離し可能に設けられている。したがって、頂部パネルTの重合部22の頂部付近で内側貼合部45に溶着された状態において切出し部7が引き上げられるときに一緒に切り離され、重合部22と切り離し部37と切出し部7とが3重となった状態で頂部パネルT及び頂部パネルTから離れる構造となる。
頂部パネルTには、基部の裏面側に胴部パネルDとの境界に沿って貼合部(以下、内側貼合部29と呼ぶ)が設けられている。さらには、内側貼合部29が形成されている領域よりも上に天面部を開封する際の摘みとなる切出し部7が備えられている。切出し部7は、カートンブランク10の打ち抜き時に切り取り線例えばミシン目26が入れられて、頂部パネルTから切り離し可能に設けられている。また、切出し部7の一部を成す外側貼合部25が頂部パネルTの重合部22の頂部付近で内側貼合部45に接合されることによって、頂部パネルTと頂部パネルTとが一体化され、切出し部7を頂部パネルTから切り離すと、頂部パネルTが開放される構造とされている。尚、本実施形態の場合、切出し部7は、天面を成す頂部パネルの一部例えば頂部パネルTと頂部パネルTとを引き起こす際に、切出し部7の先端を摘まみ上げ易くするために、谷折り線42に沿って先端側が谷折り可能に設けられている。
さらに、頂部パネルTと頂部パネルTとの連接部位(つまり、隅部分)には、頂部パネルTと頂部パネルTとに跨がって飲み口6を形成する舌片部24が設けられている。この舌片部24は、頂部パネルTと頂部パネルTが折り込まれる際に、中央の谷折り線28に沿って直角に谷折りされると共に山折り線27に沿って山折りされることによって、頂部パネルTの重合部22の下に折り畳まれて収容される。他方、頂部パネルTとTとの連接部位(つまり、隅部分)を囲うように、頂部パネルTと頂部パネルTとが重なり合って一隅に開口部11が形成される。つまり、胴部パネルDと胴部パネルDと頂部パネルTと頂部パネルTとで囲まれた開口部11の延長上に舌片部24が設けられて飲み口6が形成される。尚、本実施形態の紙容器50では、舌片部24は隣接する頂部パネルTと頂部パネルTとの隅を通る鉛直軸を中心に左右対称形状に形成されているが、このような形状に特に限られず、例えば左右非対称形状に形成されても良い。
本実施形態の場合、頂部パネルTの重合部22の裏面側には、尖端側寄りの頂部付近に切出し部7の一部を成す接着部位25が、内側貼合部23寄りの領域には側縁19の切り離し部37がそれぞれ貼り合わされる内側貼合部45が設けられ、接着部位25と切り離し部37とが内側貼合部45に接着されることによって、切出し部7と頂部パネルTの重合部22とが一体化されると共に、頂部パネルTの重合部22の下に折り畳まれて収納される舌片部24が重合部22と接着して剥がれ難くなるのを防ぐように設けられている。他方、重合部22の基部の内側貼合部23と内側貼合部45との境界には、舌片部24の輪郭線の延長線上に沿って頂部パネルTと胴部パネルDとの境界の山折り線eと平行な切り出し部保持連結部7aに至るまでの略L形のミシン目33が切り込まれている。したがって、切出し部7を頂部パネルTから切り離すと、頂部パネルTが頂部パネルTからも剥ぎ取られて開放される構造とされている。尚、切り出し部7は完全に切り取ると容器本体と分離され、特に屋外においては使用後の回収漏れが発生し易い為、連結部7aを残して完全に切り離されない構造とすることが好ましい。勿論、切出し部7を頂部パネルTに残すことには限定されず、場合によっては完全に引きちぎる構造としても良い。
このカートンブランク10には、開封時に飲み口あるいは注ぎ口を形成し易くする為に、例えば頂部パネルT~Tの片面又は両面の剥離を必要とする部位に、剥離を容易とする処理例えば接着阻害ニス剤などと呼ばれる剥離剤を部分的に塗布したり、スカイブ(Skive:薄く削る)加工によってシーラント層の一部を削り取って熱融着を阻害する、などの剥離を容易とする処理が施される。他方、容器内面でいわゆる液漏れを起こさぬように、さらには強度や密閉性を保つために、天面を構成する頂部パネルT~Tが重ね合わされた状態で頂部パネルT~Tの表面及び裏面の両面に密閉封止領域(例えば溶着によってシールされる密封部分)が連続するように形成される。尚、少なくとも飲み口6を形成する舌片部24の裏面は、舌触りに与える影響を少なくするため、剥離剤の塗布による処理が施されることが好ましい。また、接着阻害ニス剤は積層シートの製造時に予め印刷などで塗布することができる。
例えば、図2に示すカートンブランク10の場合には、図4及び図5に示すように、天面封止の際は内容物の漏えいを防ぎ尚且つ開封のし易さを確保する為に、強いシール強度を得る密閉封止領域(斜線ハッチングで図示する)とシール強度が弱く剥がれ易い剥離領域(梨子地で図示する)が設けられる。
剥がれ易さを必要とする剥離領域(梨子地部分)は、ブランク表面では、例えば図4に示すように、飲み口6を形成する際に頂部パネルT及び頂部パネルTの一方の側縁44を起こし易くするための領域67(側縁44と頂部パネルTの頂部パネルTの内面が重なる領域とが含まれる)と、通気孔保護部13の裏面が重なる領域64(ミシン目40に囲まれた抜き領域41を除く)、頂部パネルTから切り出し部7の端を剥がし易くする領域63、2つ折りに畳まれる舌片部24の裏面が頂部パネルTに接着されないようする領域66(頂部パネルTの側縁19、切り離し部37のミシン目38で切り離される部分及び側縁19に隣接する頂部パネルTの一部が含まれる。)並びに2つ折りに畳まれる舌片部24を展開し易くする舌片部24の表面領域65がある。
また、ブランク内面では、例えば図5に示すように、切り出し部7の裏面領域62,61、舌片部24の裏面領域68、通気孔保護部13の裏面領域60(ミシン目40に囲まれた抜き領域41を除く)がある。
一方、強いシール強度を求められる密閉封止領域(斜線ハッチング部分)は、ブランク表面では、例えば図4に示すように、液状内容物の漏洩を防ぐためのブランク外面密閉封止領域70と、切り出し部7の一部(外側貼合部25)を重合部22の裏面の内側貼合部45に接着させるための接着領域71、ミシン目40で囲まれた内側を抜き加工するための抜き領域74、商品流通時などに外部からの飲み口6への接触を防ぐための仮止めとしての密着封止線73がある。ブランク外面密閉封止領域70は、胴部パネルDから底部パネルB及び底部パネルリブ部BRにかけての糊代5と頂部パネルTの上端縁の紙端面TEと側縁14及び外側貼合部43並びに頂部パネルTの上端縁の紙端面TEとを占める。また、密着封止線73は、図4及び図5では連接する小さな三角形を線状に並べている。これは剥がすときに過度な力を必要としないよう、封止線の強度に強弱を付ける為の工夫であり、三角形に限るものではなく、例えば連なる小円、波状・鋸状などの細い線でも良い。
また、ブランクの内面で強いシール強度を求められる領域は、例えば図5に示すように、液状内容物の漏洩を防ぐためのブランク内面密閉封止部72、切り出し部7の切り離し時に切り離し部37から切り離される切り離し部75を保持する重合部裏面貼合部45がある。ブランク内面密閉封止部72は、底部パネルリブ部BR~BRの全面、頂部パネルTの側縁44の裏面の内側貼合部30、頂部パネルTの側縁14の裏面の内側貼合部17、内側貼合部15と紙端面TEと側縁14及び外側貼合部43並びに頂部パネルTの上端縁の紙端面TEとを占める。
ここで、ブランク10の表面と内面に形成される密閉封止領域(斜線ハッチングで図示する)は、折り畳まれて加圧溶着されて天面を形成する際に、相互に繋がって連続するように形成されている。したがって、ブランク外面密閉封止領域70とブランク内面密閉封止部72とを合わせた強いシール強度を求められる領域全体は、容器の内部と外部を跨ぎながら一筆書きとなるように、天面、側面、底面に渡り連続的に設けられ、内容物の漏えいを防ぐ密閉封止構造が得られる。そして、完結した密閉封止領域のブランク状態で見たときの外側にシール強度が弱く剥がれ易い舌片部24や通気孔保護部13が設けられている。したがって、一部の頂部パネルを剥がして飲み口6を露出させても、開口部11を除いて上述の密閉封止構造は破られず、開口部11の他の部分から内容物が漏れ出すことはない。
本実施形態のフラットトップ型紙容器は、公知の紙パックの製法・製造装置を用いて製作することができる。例えば、印刷・打ち抜きされ且つ必要に応じてスカイブ・ヘミング加工された図2のカートンブランク10を、例えばフレームシーラーという貼り合わせ機に供給して筒状に貼り合わせる作業を行う。貼り合わせ工程を経て筒状に成形した後、まず天面部分(トップ部分)が貼り合わされて密封される。その後、内容物例えば牛乳や乳飲料、果汁飲料、清涼飲料などの液体あるいは粉体が底部開口から充填される。その上で、底部開口を密封して耳を整形し、折り曲げて接着することでフラットな底部、頂部のフラットトップ型紙容器が製作される。
天面部分(トップ部分)が貼り合わせ作業は、例えば、図示していない公知の紙パックの製法・製造装置の複数本のマンドレルが備えられたタレット(旋回式の台)が間欠的に回転して1回転する間に、4枚の頂部パネルが所望の順番で順次折り畳まれる。そして、カートン表面のポリエチレンをガス炎で融解し、熱で溶けた両面のポリエチレンをマンドレル頂部とプレッシャーパッドとの間で挟みつけながら押圧して圧着させられる。
具体的には、各加工ステーションを経る間に、まず頂部パネルTを内側に折り込み癖をつけ、次に折り込んだ面に連接する両頂部パネルT、Tを順次内側に折り込み癖をつけ、最後に、最初に折り込んだ頂部パネルTと対向する頂部パネルTの三角状に残った重合部22を内側に折り込み癖をつける。次に、頂部パネルT~Tの表面及び裏面が加熱された後、折り癖がつき容器内側に傾いている頂部パネルT~Tをマンドレル頂部とプレッシャーパッドとの間で挟み押圧する。このとき、頂部パネルTとTを跨ぐ舌片部24を中央の谷折り線28に沿って2つ折りしながら重合部22の下に収容して舌片部24を容器外部に露出しないよう収容させることが好ましい。押圧後に冷却して天面の成形・密閉が完了する。
図示していないマンドレルの頂部とプレッシャーパッドとの間でカートンブランク10を挟みつけて押圧する際は、頂部パネルT~Tが順次重ねられて積層された状態で、平面視で融着強度を必要とする領域を足し合わせた図5に示す密閉封止領域(斜線で示す領域)9に、より強い加圧が行えるよう、適宜プレッシャーパッドの加圧面に強度の強弱を付けるのに適した凹凸をつけると良い。
次いで、頂部の成型が行われた紙容器は、内容物充填の工程に移り、容器の底となる側から内容物の充填が行われる。
内容物充填後、底部を封鎖して紙容器を密封する。底部の加工は、従来のフラットトップ加工と同様の成形工程、具体的には4角柱胴部の上辺に設けられている対向する底部パネルB、Bが外側に3角状に折り畳まれて、所謂耳を形成し、底部パネルリブ部BR~BRが合掌シールされた後、一方に倒されて、最後に両耳ともに胴部側壁上に折り返されて、倒置する事で頂部に飲み口6が収容された平坦な角柱状の液体紙容器は完成する。尚、底部の成形は上記手法に限らず、耳を側壁側でなく底面側に折り畳んでも良い。
本実施形態のフラットトップ型紙容器の開封手順の一例を図6~図11に示す。尚、図6から図11においては、強いシール強度を求められる密閉封止領域を斜線ハッチングで示し、スカイブ・ヘミング法などで紙端面処理が施された部分を梨子地で示す。
まず、谷折り線42に沿って切り出し部7を指で起こしてから摘まみ、切り出し部保持連結部7aに至るまでのミシン目26,33に沿って切りとる(図6,図7)。
切り出し部7は、頂部パネルTに対し、点状の接着箇所から成る密着封止線73によって、比較的軽く接着されている。したがって、切り出し部7をミシン目26に沿って頂部パネルTから切り離し、さらに頂部パネルT毎引き起こせば、飲み口となる舌片部24が露出する(図7)。このとき、切り出し部7は、切り込み線33,26に沿って舌片部24の基部側並びに頂部パネルTの貼合部23とも切り出し部保持連結部7aを除いて切り離され、頂部パネルTに残される。
次に頂部パネルTの重合部22の部分を外側方向へ押し開く(図8)。この時、頂部パネルT、T、T各面の位置関係が、折り畳まれていた時と押し開いた時で、紙の厚さ、折りしろ等の要因で相互にわずかなずれが発生するので、お互いの接着が剥がれ易いようにほぐれる効果が得られる。続いて、頂部パネルTと頂部パネルTとの間に跨がって形成された舌片部24をつまみ上げ、密着部分を剥がし開口部11を露出させる。このあと、頂部パネルTと頂部パネルTとを胴部パネルD及び胴部パネルDと同一平面になるよう垂直に引き起こす(図10)。これにより、飲み口6は胴部パネルD及び胴部パネルDに沿うように、天面上に略垂直に屹立する。
飲み口6は、必要に応じて複数の谷折り線6a~6cのいずれかに沿って舌片部24を折り曲げることで、任意の高さに調節することができる(図12~図16参照)。例えば、飲み口6の端をより容器本体に近づけたい場合には、舌片部24を谷折り線6bで容器外側に向けて折り込むことで達成できる(図13)。また、さらに飲み口6の端をより容器本体に近づけたい場合には、例えば、飲み口6を谷折り線6bで一旦容器内側に向け折り込み(図14)、飲み口の内側を直接指で触れないようにしながら谷折り線6cに重なり合うように配置している谷折り線6aを容器の外側に折り込み飲み口稜線6a(その内側には6c)を形成し、舌片部24の先端側の外面と根元側の外面を親指と人差し指などで、容器の内側と外側からつまんで飲み口の谷折り線6b近辺の紙の折れ具合を整える(図14)。最後に舌片部24の先端部をつまんで、容器外側に折り込まれている谷折り線6cを軸に、舌片部24を全体的に容器外側方向へ折り返すことで、内側貼合部30の高さ(本実施例の場合には、切り出し部7を切り離すミシン目26,33及び切り出し部保持連結部7aとが連なる高さ(換言すれば、頂部パネル高Ta))に抑えられた飲み口稜線6cが整形される(図16)。
また、通気孔保護部13をめくって通気孔12を開ける。通気孔保護部13の裏面側にはミシン目40の内側の抜き領域41の部分が接着されているので、通気孔保護部13をめくることで引き抜かれて通気孔12を開けることができる。このとき、内面のシーラント層さらには場合によってはガスバリヤ層の破袋が起きていない場合には、通気孔保護部13を紙容器から切り離してあるいは切り離さずに棒状に丸め、その先端を押し込み破袋させ、通気孔として確保する。尚、通気孔保護部13は三角形の山折り線34によって容易に丸められる。
以上のように構成された飲み口付きフラットトップ型紙容器によれば、天面は平らな形状となっており、天面の一部例えば頂部パネルT、Tを捲って開口部11を開くと共に飲み口6を形成することができる。これにより、紙容器の飲み口6の稜線に直接口をつけ、ストローなしで容易に内容物を飲むあるいは注ぐことが出来る。このとき、紙容器50そのものを横にして飲み口6に口を付ける際にも、図17に示すように、飲み口6は下り傾斜の角度が付くことなく水平に保たれるので(胴部パネルD,Dと連接する頂部パネルT,Tと飲み口6を構成する舌片部24とが一直線となるので)、一挙に溢れ出すことがなく飲み易い。従来のゲーブルトップ(三角屋根)型紙容器の場合、合掌シールされた三角屋根の一方のシールを剥いで注ぎ口を形成する構造となっているが、容器を横(水平)にした際に注ぎ口が水平面に対して下り傾斜の急な角度が付くだけでなく、内容物が飲み口に至る流路が胴部パネルから直方体上部を覆う頂部三角パネルに遷移する際、流路もパネル幅(三角形底辺幅)から三角形の頂点へと一気に狭まることから、注ぎ口を飲み口として直接口を付けて容器の内容物を飲もうとしても一挙に溢れ出して飲み難くい。
また、上述の実施形態の場合、重合部22の裏面の大部分が貼合部とされ、切り離し線となるミシン目33を境にして上部が切り離し部37及び切出し部7の一部の接着部位25が貼り合わされる内側貼合部45、下部が内側貼合部23とされているが、これに特に限られず、例えば図18及び図19に示すように、側縁19に切り離し部37を備えず、側縁19を内側貼合部23のみに接着させるようにしても良い。この場合には、頂部パネルTの重合部22の尖端側の裏面側に切出し部7の接着部位25のみが貼り合わされる内側貼合部45が設けられるようにして、接着部位25と内側貼合部45とが接着されることによって、切出し部7と頂部パネルTの尖端側・重合部22とが一体化されるように設けても良い。ここで、重合部22の裏面の切り離し部37が接着される領域には、頂部パネルTの重合部22が舌片部24と接着して剥がれ難くなるのを防ぐため、剥離を容易とする処理例えば接着阻害ニス剤などと呼ばれる剥離剤を部分的に塗布したり、スカイブ(Skive:薄く削る)加工によってシーラント層の一部を削り取って熱融着を阻害することが好ましい。
なお、上述の形態は本発明の好適な形態の一例ではあるがこれに限定されるものではなく本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。例えば、上述の実施形態では、飲み口6は胴部Dの隅に形成されているが、カートンブランクの打ち抜き加工や折り込み工程の簡略化を図る場合は、例えば図20及び図21に示すように、開放する天面部の頂部パネルを1面にとどめ、開放した頂部パネルと容器本体・胴部パネルが接する辺上に飲み口ができるようにしても良い。即ち、本発明にかかる紙容器は、場合によっては、天面を構成する少なくとも4面の頂部パネルの最上層の頂部パネル例えば頂部パネルTと連接する胴部パネルDと該胴部パネルDと対向配置される頂部パネルT並びに胴部パネルDと頂部パネルTを挟むように配置された隣接する2面の頂部パネルT,Tとの間に隙間を形成することで、最上層の頂部パネルTと連接する胴部パネルDの上縁辺に沿って開口部11が設けられるようにしても良い。
具体的には、図20に示すように、容器のサイズ比率に関し、(最上層の頂部パネル例えば頂部パネルTに連接する胴部パネルDの幅Td)>(最上層の頂部パネルTに連接する頂部パネルT,Tのうち、開口部11の周縁を構成する紙端面TE,TEまでの高さTc×2)、(胴部パネルDの幅Te)>(頂部パネルTの高さTb)となるようにし、頂部パネルTと頂部パネルT及び頂部パネルTの各上端縁の紙端面(TE,TE,TE)の間にできる隙間部分を開口部11とし、開口部11と最上層の頂部パネルTと連接する胴部パネルDの上縁辺を飲み口6として使用可能とする。この場合、開口部11が細長い形状となれば、開口部11の飲み口6から離れたところが通気孔として機能するので、あらためて通気孔12を形成する必要はない。図20及び図21に示す実施形態の場合、図20,図21の(胴部パネルDの幅Td)>(胴部パネルDの幅Te)の関係を成すようにしているので、長辺がTd、短辺がTeの長方形の紙容器50を構成するが、Td=Teとすればいずれかの胴部パネルの上縁辺を飲み口として使用可能とする正方形の紙容器を構成することができる。尚、図中の符号80は開封時に飲み口あるいは注ぎ口を形成し易くする為に剥がれ易さを必要とする剥離領域(梨子地部分)を示し、天面封止の際は内容物の漏えいを防ぐ強いシール強度を得る密閉封止領域は図示していない。また、81は切り込みである。
このフラットトップ型紙容器によれば、開口部11のサイズは頂部パネルの長さ・高さTb,Tcを変える事によって、容器サイズや飲み易さを考慮し、任意に調整が行える。例えば、図22に示すように、天面を構成する頂部パネルの長さ・高さを全て同じにすることなく、一部でも重なる領域を形成して完結した密閉封止領域を形成すれば、内容物の漏えいを防ぐ密閉封止構造が得られる。そして、図23に示すような通気孔12と通気孔保護部13とを備える長方形のあるいは正方形の紙容器を構成することができる。
また、紙容器の隅に飲み口6と開口部11を構成する図1~19に示すフラットトップ型紙容器は、天面及び底面の形状は図示のごとき正方形とは限らず、例えば図22や図23に示す容器のような長方形としても良い。この場合、舌片部24の形状は図2に例示するような左右対称形状ではなく、左右非対称形状に形成されることもある。
さらに、上述の実施形態においては、フラットトップ型紙容器の頂部密閉成形工程は、頂部パネルT、T、T、Tの折り込み順とし、切り出し部7を頂部パネルTに設けたが、この限りではない。例えば頂部パネルTと頂部パネルTの構造を鏡面反転させて切り出し部7を頂部パネルTに設けることにより、頂部パネルT、T、T、Tの折り込み順としても良い。また製造効率等の理由により、例えば頂部パネルT、T、T、T の折り込み順とするようにしても良い。
本実施形態では、頂部パネルTの側縁14と隣接する通気孔保護部13との境界部分を切り欠いたが、この切り欠きの有無や形状は処々の事由により、様々に変わり得る。例えば切り欠きを行わず残した部分を通気孔保護部13として機能させることもできる。
~D 胴部パネル
~T 頂部パネル
6 飲み口(注ぎ口)
7 切り出し部
9 密閉封止部
10 カートンブランク
11 開口部
12 通気孔
13 通気孔保護部
22 重合部
24 舌片部
25 切出し部の一部を成す外側貼合部
26 切り取り線(ミシン目)
33 切り取り線(ミシン目)
37 切り離し部
38 ミシン目
40 ミシン目
41 抜き領域
45 重合部の裏面の内側貼合部
50 紙容器
60 通気孔保護部の裏面領域(剥離領域)
61 切り出し部の裏面領域(剥離領域)
62 切り出し部の裏面領域(剥離領域)
63 舌片部の裏面が頂部パネルTに接着されないようする領域(剥離領域)
64 通気孔保護部の裏面が重なる領域(剥離領域)
65 舌片部の表面領域(剥離領域)
66 舌片部の裏面が頂部パネルTに接着されないようする領域(剥離領域)
67 頂部パネルT及びTの側縁を起こし易くするための領域(剥離領域)
68 舌片部の裏面領域領域(剥離領域)
70 液状内容物の漏洩を防ぐためのブランク外面密閉封止領域(密閉封止領域)
71 切り出し部の切り離し時に重合部の裏面に接着される領域(密閉封止領域)
72 液状内容物の漏洩を防ぐためのブランク内面密閉封止部(密閉封止領域)
73 仮止めとしての密着封止線
74 抜き領域
75 切り離し部の裏面の一部
80 剥離領域
81 切り込み

Claims (6)

  1. 少なくとも4面の胴部パネルからなる角柱状の胴部とそれぞれの前記胴部パネルと連接する少なくとも4面の頂部パネルとを有し、かつ前記頂部パネルを内側に折り重ねて相互に接合することで平らな天面が形成されるフラットトップ型紙容器であって、
    折り重ねられた最下層並びに少なくともその上の1層の前記頂部パネルと前記胴部パネルの上縁との間に区画形成される容器内部と連通する開口部を有し、
    全ての前記頂部パネルが折り重ねられて相互に接合されている状態では前記開口部が密封され、少なくとも最上層の1面または2面の前記頂部パネルが開かれたときに前記開口部が露出して解放される
    ことを特徴とするフラットトップ型紙容器。
  2. 前記開口部を前記胴部パネルの内面との間で区画する前記頂部パネルの縁はスカイブ・ヘミング貼合部であることを特徴とする請求項1記載の紙容器。
  3. 前記開口部は、部分的に重なり合う2面の隣接する前記頂部パネルとこれらとそれぞれ対向する前記胴部パネルとの間に隙間を形成することで、連接する2面の前記胴部パネルに囲まれた隅部に設けられることを特徴とする請求項1または2記載のフラットトップ型紙容器。
  4. 前記開口部に繋がる飲み口を形成する舌片部が前記開口部を区画する前記胴部パネルの2面に跨がって形成され、前記舌片部は前記胴部パネルの前記隅部の延長軸線上から2つ折りに折り畳まれて最上層の1面または2面のいずれか一方の頂部パネルの下に収容されて密封され、少なくとも最上層を含む前記上層の2面の前記頂部パネルが開かれるときに前記舌片部が起立して飲み口を形成すると共に前記開口部を解放することを特徴とする請求項3記載のフラットトップ型紙容器。
  5. 天面を密閉封止構造とする密閉封止領域の外に、少なくとも前記舌片部及び前記上層の少なくとも2面の前記頂部パネルを相互に溶着する部位を取り除く切り出し部並びに容器内部に貫通可能な通気孔を覆う通気孔保護部とを形成すると共に、折り畳まれる際に相対向する面にシール強度が弱く剥がれ易い剥離領域が形成されることを特徴とする請求項4記載のフラットトップ型紙容器。
  6. 前記開口部は、天面を構成する少なくとも4面の頂部パネルの最上層の前記頂部パネルと連接する前記胴部パネルと該胴部パネルに対向配置される前記頂部パネル並びに前記胴部パネルと前記頂部パネルを挟むように配置された隣接する2面の前記頂部パネルとの間に隙間を形成することで、前記最上層の前記頂部パネルと連接する前記胴部パネルの上縁辺に沿って設けられることを特徴とする請求項1記載の紙容器。
JP2020138309A 2020-08-19 2020-08-19 フラットトップ型紙容器 Pending JP2022034574A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020138309A JP2022034574A (ja) 2020-08-19 2020-08-19 フラットトップ型紙容器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020138309A JP2022034574A (ja) 2020-08-19 2020-08-19 フラットトップ型紙容器

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2022034574A true JP2022034574A (ja) 2022-03-04

Family

ID=80442856

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020138309A Pending JP2022034574A (ja) 2020-08-19 2020-08-19 フラットトップ型紙容器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2022034574A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
AU626064B2 (en) A parallelepipedal flat top package
JP2892716B2 (ja) 包装容器の開孔装置
EP2125564B1 (en) Container and method for manufacturing thereof
US6386438B1 (en) Carton blank, carton and method of forming the carton
JP6423444B2 (ja) ストロー内蔵式容器
US4998668A (en) Pack for liquids
US20180194527A1 (en) Packaging container
JPS60217968A (ja) 開放装置とその方法
EP3162731B1 (en) Pouch type package and associated method for adapatation of such a package
JPS58125443A (ja) 包装容器に関する装置
JPH05201447A (ja) 容器パッケージ用開口装置
JP3843510B2 (ja) 液体包装用紙容器
JP2022034574A (ja) フラットトップ型紙容器
JPS6152053B2 (ja)
JPS60158040A (ja) 液体不浸透性の紙箱
JP2012111502A (ja) 紙容器の再封性開封装置
JP4515138B2 (ja) 易開封性紙容器
JP4238412B2 (ja) トレー容器
JPH1129174A (ja) 包装袋
JPH0420748Y2 (ja)
JP2000079939A (ja) 紙容器
JP2006111314A (ja) 紙容器
JP6630224B2 (ja) 易開封性紙容器
JP3576257B2 (ja) 半固形物用紙容器
JPH0326108Y2 (ja)