JP2022033743A - 透過型色較正用チャート - Google Patents

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Abstract

【課題】カラーバー群の明るさを均一にし、撮像機器の正確な色較正を行うことが可能な透過型色較正用チャートを提供することを主目的とする。【解決手段】透明基板と、上記透明基板上に形成されたカラーバー群と、を有し、上記カラーバー群は、少なくとも第1色および第2色を含む複数色のカラーバーが、順不同でパターン状に配列されて構成され、上記第1色の座標点は、xy色度図上で(0.351、0.649)、(0.547、0.453)、(0.380、0.506)、(0.433、0.464)の4点に囲まれた領域内にあり、上記第2色の座標点は、xy色度図上で、(0.125、0.489)、(0.112、0.229)、(0.270、0.407)、(0.224、0.242)の4点に囲まれる領域内にあり、第1色カラーバーの透過スペクトルおよび第2色カラーバーの透過スペクトルが、それぞれ分離したピークトップを有すること。【選択図】図3

Description

本発明は、撮像機器、特に、病理用撮像機器向けの透過型色較正用チャート(以下、カラーチャートと略する場合がある。)に関する。
撮像機器の分野においては、出力画像の高解像度化が進められており、色に関しても、色調を忠実に再現する高色再現性が求められている。
撮像機器は、正しい再現色をもって出力画像を表示するために、例えば、特許文献1で開示されるようなカラーチャートを用いて、撮像機器での再現色とカラーチャートでの再現色とを比較し、再現色に相違がある場合は上記カラーチャートにもとづき較正される。
色較正に用いられるカラーチャートは、任意の色のカラーバーから構成される。例えば、赤、緑および青の3原色のカラーバーから構成することができ、カラーバーの種類は、撮像機器により再現可能とする色域(以下、単に「色域」と略する場合がある。)に応じて適宜選択することができる。
ここで、色域とは、可視領域のうち特定の範囲をいい、例えば図11に示すように、CIE(国際照明委員会)が定めたXYZ表色系(CIE1931-XYZ表色系)のxy色度図を使用して表わすことができる。色域は、xy色度図においてはR、G、Bの各色の頂点となる色度座標を定めそれぞれを直線で結んだ三角形で示すことができる。
色域は従来から種々の色域規格により定められており、例えば、sRGB規格、NTSC規格等が挙げられる。sRGB規格は国際電気標準会議(IEC)が定めた国際標準規格であり、NTSC規格はアメリカの国家テレビ標準化委員会が作成したアナログテレビ方式の色域の規格である。最近では、Adobe RGB規格やデジタルシネマ基準プロジェクター(D-Cinema Ref.PJ)規格といった、さらに広色域を網羅する新たな規格も出てきている。
撮像機器は、これらの色域規格に対応可能となるように設計されており、画像の出力に際し、撮像機器の色域内に包含されるポインターカラーを再現することができる。ポインターカラーとは、実在する表面色の色域を表す測色データをいう。病理用撮像機器のように、正確かつ一様な色再現性をもった画像出力が要求される場合、上記ポインターカラーを多く包含するように更に広域な色域を有することが必要とされる。
国際公開第2004/044639号
色較正に用いられるカラーチャートは、複数のカラーバーから構成されるカラーバー群を有する。撮像機器の色較正を正確に行うためには、カラーバー群を構成する各カラーバーの明るさを揃える必要があり、従来では、例えば、グレースケールを用いて、撮像機器に画像として取り込まれた各カラーバーの明るさを、均一に調整する方法が知られている。しかしながら、グレースケールを用いて各カラーバーの明るさを調整する方法の場合、例えばカラーチャートの構成が複雑になる等の問題が生じる。
また、撮像機器は、通常、カメラにIRカットフィルターが備わっている。IRカットフィルターは、その種類に応じて、カットする波長域が異なる。そのため、撮像機器の色較正に用いられるカラーチャートは、カメラに備わったIRカットフィルターの種類に応じて色調に差が生じ、結果として撮像機器の正確な色較正が困難になってしまうという問題が生じる。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、カラーバー群の明るさを均一にし、かつ、撮像機器のカメラに備わったIRカットフィルターによる影響を抑制することで、撮像機器の正確な色較正を行うことが可能な透過型色較正用チャートを提供することを主目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の発明者等が鋭意研究を行ったところ、カラーバー群を構成するカラーバーの透過スペクトルが、例えば、後述する図4(c)のように、山形波形となっていない場合、当該カラーバーの輝度が他のカラーバーの輝度に比べて高くなってしまうという知見を得た。また、カラーバーの透過スペクトルが山形波形となっていない場合には、IRカットフィルタ-の種類に応じてカットされる波長域が変化するため、当該カラーバーの色調が、IRカットフィルターの種類により影響を受けてしまうという知見を得た。そこで、本発明の発明者等は、カラーバー群を構成する各カラーバーの透過スペクトルを、山形波形とすることにより、グレースケールを用いずに、カラーバー群の明るさを均一にすることができ、また、IRカットフィルターによる色調への影響を抑制することができ、撮像機器の正確な色較正を行うことが可能な透過型色較正用チャートを提供するに至った。
すなわち、本発明は、透明基板と、上記透明基板上に形成されたカラーバー群と、を有し、上記カラーバー群は、少なくとも第1色および第2色を含む複数色のカラーバーが、順不同でパターン状に配列されて構成され、上記第1色の座標点は、xy色度図上で(0.351、0.649)、(0.547、0.453)、(0.380、0.506)、(0.433、0.464)の4点に囲まれた領域内にあり、上記第2色の座標点は、xy色度図上で、(0.125、0.489)、(0.112、0.229)、(0.270、0.407)、(0.224、0.242)の4点に囲まれる領域内にあり、第1色カラーバーの透過スペクトルおよび第2色カラーバーの透過スペクトルが、それぞれ分離したピークトップを有することを特徴とする透過型色較正用チャートを提供する。
なお、カラーバーの色のうち、赤、緑、および青を「(三)原色」と称する場合がある。また、各色をカッコ内の略語で表記する場合がある。
また、xy色度図上における色度座標のことを、単に「色座標」または「座標」と称する場合がある。
さらに、第1色を黄(Ye)と称する場合や、第2色をシアン(Cy)と称する場合がある。
本発明によれば、第1色カラーバーの透過スペクトルおよび第2色カラーバーの透過スペクトルが、それぞれ分離したピークトップを有することにより、第1色カラーバーおよび第2色カラーバーの透過スペクトルを山形波形とすることができる。これにより、カラーバー群の明るさを均一にし、かつ、撮像機器のカメラに備わったIRカットフィルターによる影響を抑制することで、撮像機器の正確な色較正を行うことが可能となる。
上記発明においては、上記カラーバー群は、さらに赤、緑および青の3色の上記カラーバーを含み、赤色カラーバーの透過スペクトル、緑色カラーバーの透過スペクトルおよび青色カラーバーの透過スペクトルが、それぞれ分離したピークトップを有することが好ましい。白を除く5色のカラーバーの透過スペクトルを山形波形とすることができる。これにより、カラーバー群の明るさをより均一にし、かつ、撮像機器のカメラに備わったIRカットフィルターによる影響をより一層抑制することで、撮像機器の正確な色較正を行うことが可能となるからである。
上記発明においては、赤、緑、青、上記第1色、および上記第2色の少なくとも5色の上記カラーバーのxy色度図上での色度座標を直線で結んだ五角形内に包含されるポインターカラーの包含率が74.4%以上であることが好ましい。
本発明のカラーチャートは、上記5色の座標により規定される色域がポインターカラーを十分に包含することで、可視光領域内の色を十分に網羅することができる。これにより、本発明のカラーチャートを用いて較正された撮像機器は実在する物体色を高精度かつ十分に再現することができるからである。
さらに、本発明は、透明基板と、上記透明基板上に形成されたカラーバー群と、を有し、上記カラーバー群は、赤、緑、青、第1色、第2色および白の少なくとも6色のカラーバーが、順不同でパターン状に配列されて構成され、上記第1色の座標点は、xy色度図上で(0.351、0.649)、(0.547、0.453)、(0.380、0.506)、(0.433、0.464)の4点に囲まれた領域内にあり、上記第2色の座標点は、xy色度図上で、(0.125、0.489)、(0.112、0.229)、(0.270、0.407)、(0.224、0.242)の4点に囲まれる領域内にあり、赤色カラーバーの透過スペクトルのピーク波長が600nm~680nmの範囲内、緑色カラーバーの透過スペクトルのピーク波長が495nm~570nmの範囲内、青色カラーバーの透過スペクトルのピーク波長が430nm~490nmの範囲内、第1色カラーバーの透過スペクトルのピーク波長が540nm~595nmの範囲内、第2色カラーバーの透過スペクトルのピーク波長が470nm~515nmの範囲内であることを特徴とする透過型色較正用チャートを提供する。
換言すると、本発明は、透明基板と、上記透明基板上に形成されたカラーバー群と、を有し、上記カラーバー群は、赤(R)、緑(G)、青(B)、黄(Ye)、シアン(Cy)および白(W)の少なくとも6色のカラーバーが、順不同でパターン状に配列されて構成され、Rカラーバーの透過スペクトルのピーク波長が600nm~680nmの範囲内、Gカラーバーの透過スペクトルのピーク波長が495nm~570nmの範囲内、Bカラーバーの透過スペクトルのピーク波長が430nm~490nmの範囲内、Yeカラーバーの透過スペクトルのピーク波長が540nm~595nmの範囲内、Cyカラーバーの透過スペクトルのピーク波長が470nm~515nmの範囲内であることを特徴とする透過型色較正用チャートを提供する。
本発明によれば、白を除く5色のカラーバーが所定の位置に透過スペクトルのピーク波長を有することで、xy色度図において所望のポインターカラーを包含するために必要最低限の6色により、可視光領域内の色を網羅することができ、可視光領域内の色を一様に再現することができる。これにより、本発明のカラーチャートを用いて撮像機器の色較正を正確に行うことができる。
上記発明においては、上記カラーバー群は、さらにバイオレット(V)および近赤外(NIR)の2色のカラーバーを含み、Vカラーバーの透過スペクトルは、波長415nmを基準波長とし、上記基準波長での透過率を100%としたときの相対透過率が50%となる波長が435nm~465nmの範囲内にあり、NIRカラーバーの透過スペクトルは、波長730nmを基準波長とし、上記基準波長での透過率を100%としたときの相対透過率が50%となる波長が630nm~730nmの範囲内であることが好ましい。
本発明のカラーチャートは、所定の透過スペクトルを示すバイオレットおよび近赤外の2色のカラーバーをさらに含むことで、可視光領域内の色を十分に網羅することができ、可視光領域内の色を一様に再現することができる。これにより、本発明のカラーチャートを用いた撮像機器の色較正の精度を高めることができるからである。
また、上記発明においては、上記カラーバー群は、さらにオレンジ色(O)カラーバーを含み、上記Oカラーバーの透過スペクトルのピーク波長が575nm~620nmの範囲内にあることが好ましい。
本発明のカラーチャートは、所定の透過スペクトルを示すオレンジ色カラーバーをさらに含むことで、ピーク波長の間隔が広い黄色と赤色との中間色を補うことができ、可視光領域内の色をバランスよく十分に網羅することができるため、より詳細かつ高精度な色較正が可能となるからである。
上記発明においては、R、G、B、上記第1色、および上記第2色の少なくとも5色の上記カラーバーのxy色度図上での色度座標を直線で結んだ五角形内に包含されるポインターカラーの包含率が90.3%以上であることが好ましい。
本発明のカラーチャートは、上記5色の座標により規定される色域がポインターカラーを十分に包含することで、可視光領域内の色を十分に網羅することができる。これにより、本発明のカラーチャートを用いて較正された撮像機器は実在する物体色を高精度かつ十分に再現することができるからである。
上記発明においては、上記カラーバー群は、さらにマゼンタ色(Mg)カラーバーを含むことが好ましい。白はxy色度図上におけるW座標を基準として対称と位置にある(補色関係にある)赤およびシアン、もしくは青および黄色を混合することで得られるが、さらに、本発明のカラーチャートがカラーバー群にMgカラーバーを含むことで、補色関係にある緑およびマゼンタを適度な比率で混合することでも白を得ることできる。このように、本発明のカラーチャートは、補色関係を利用した3つの基準で同じ白を調整することで、白の較正をより正確に行うことができるからである。
上記発明の場合、上記Mgカラーバーのxy色度図上での色度座標が、上記Gカラーバーのxy色度図上での色度座標とD65の白色座標(以下、W(D65)座標とする場合がある。)とを結ぶ線の延長線上にあることが好ましい。xy色度図上において、Mg座標の位置をW(D65)座標とG座標とを結ぶ線の延長線上とすることで、補色関係にある赤およびシアン、青および黄色、ならびに緑およびマゼンタのそれぞれの組み合わせを適度な比率で混合してD65となる白を再現することができる。これにより、本発明のカラーチャートは、白の較正およびホワイトバランスの調整をより正確に行うことができるからである。
上記発明においては、上記Rカラーバーの透過スペクトルのピーク波長が620nm~680nmの範囲内であり半値幅が100nm以下であり、上記Gカラーバーの透過スペクトルのピーク波長が510m~540nmの範囲内であり半値幅が80nm以下であり、上記Bカラーバーの透過スペクトルのピーク波長が450nm~472nmの範囲内であり半値幅が80nm以下であることが好ましい。
三原色のカラーバーの透過スペクトルが、上記のような分光特性を有することで、xy色度図上において、三原色の色度座標を直線で結んだ三角形で規定される色域を、BT.2020規格における三原色の座標で規定される色域に近付けることができる。このため、本発明のカラーチャートは、BT.2020規格が適用される撮像機器の色較正に対応可能となるからである。また、各色座標に対して、透過スペクトルの波形にさまざまな波形形状を持たせることができるため、各色に対して透過スペクトルのピーク波長の位置とあわせて半値幅を設定することで、本発明のカラーチャートは、透過スペクトルによる色再現性を確保することができるからである。
上記発明においては、上記第2色カラーバーのxy色度図上での色度座標が、上記Rカラーバーのxy色度図上での色度座標とW(D65)座標とを結ぶ線の延長線上であり、且つ、BT.2020規格で規定される色域の外周上若しくは上記色域の外側に位置し、上記第1色カラーバーのxy色度図上での色度座標が、上記Bカラーバーのxy色度図上での色度座標と上記W(D65)座標とを結ぶ線の延長線上であり、且つ、BT.2020規格で規定される色域の外周上若しくは上記色域の外側に位置することが好ましい。
xy色度図上において、第2色座標の位置をW(D65)座標とR座標とを結ぶ線の延長線上とし、第1色座標の位置をW(D65)座標とB座標とを結ぶ線の延長線上とすることにより、補色関係にあるシアンおよび赤もしくは黄および青のそれぞれの組み合わせを適度な比率で混合してD65の白を再現することができ、ホワイトバランスの調整が可能となるからである。また、第2色座標および第1色座標の位置を、BT.2020規格で規定される色域の外周上若しくは上記色域の外側に位置することで、本発明のカラーチャートを用いて色再現が可能な色域を広げることができるからである。
本発明の透過型色較正用チャートは、カラーバー群の明るさを均一にし、かつ、撮像機器のカメラに備わったIRカットフィルターによる色調への影響を抑制することで、撮像機器の正確な色較正を行うことができるという作用効果を奏する。
本発明の透過型色較正用チャートの一例を示す概略平面図である。 本発明の透過型色較正用チャートが示す分光透過スペクトルの一例を示すイメージグラフである。 本発明の透過型色較正用チャートの色域の一例を示すxy色度図である。 透過スペクトルのピーク波長および基準波長の規定方法を説明する説明図である。 本発明の透過型色較正用チャートの一例を示す概略平面図である。 本発明の透過型色較正用チャートが示す分光透過スペクトルの他の例を示すイメージグラフである。 本発明の透過型色較正用チャートの色域の他の例示すxy色度図である。 本発明の透過型色較正用チャートの一例を示す概略平面図である。 本発明の透過型色較正用チャートが示す分光透過スペクトルの他の例を示すイメージグラフである。 本発明の透過型色較正用チャートの色域におけるCy、YeおよびMgの各色度座標の位置を説明するxy色度図である。 色域について説明するxy色度図である。
本発明のカラーチャートについて、第1実施態様と第2実施態様とに分けて説明する。
I.第1実施態様
第1実施態様のカラーチャートについて詳細に説明する。本態様のカラーチャートは、透明基板と、上記透明基板上に形成されたカラーバー群と、を有し、上記カラーバー群は、少なくとも第1色および第2色を含む複数色のカラーバーが、順不同でパターン状に配列されて構成され、上記第1色の座標点は、xy色度図上で(0.351、0.649)、(0.547、0.453)、(0.380、0.506)、(0.433、0.464)の4点に囲まれた領域内にあり、上記第2色の座標点は、xy色度図上で、(0.125、0.489)、(0.112、0.229)、(0.270、0.407)、(0.224、0.242)の4点に囲まれる領域内にあり、第1色カラーバーの透過スペクトルおよび第2色カラーバーの透過スペクトルが、それぞれ分離したピークトップを有することを特徴とする。
本態様のカラーチャートについて、図を参照して説明する。図1は、本態様のカラーチャートの一例を示す概略平面図である。また、図2は、本態様のカラーチャートが示す分光透過スペクトルの一例を示すイメージグラフである。なお、図1および図2については、後述する「II.第2実施態様」の項に記載する内容と同様とすることができるため、ここでの記載は省略する。
従来、例えば、各カラーバーの明るさを均一に調整する方法として、グレースケールを用いる方法が知られている。しかしながら、グレースケールを用いて各カラーバーの明るさを調整する方法の場合、例えばカラーチャートの構成が複雑になる等の問題が生じる。
また、撮像機器は、通常、カメラにIRカットフィルターが備わっている。IRカットフィルターは、その種類に応じて、カットする波長域が異なる。そのため、撮像機器の色較正に用いられるカラーチャートは、カメラに備わったIRカットフィルターの種類に応じて色調に差が生じ、結果として撮像機器の正確な色較正が困難になってしまうという問題が生じる。
そこで、本態様の発明者等は、カラーバー群を構成するカラーバーの透過スペクトルが、例えば、後述する図4(c)のように、山形波形となっていない場合、当該カラーバーの輝度が他のカラーバーの輝度に比べて高くなってしまうという知見を得た。また、カラーバーの透過スペクトルが山形波形となっていない場合には、IRカットフィルタ-の種類に応じてカットされる波長域が変化するため、当該カラーバーの色調が、IRカットフィルターの種類により影響を受けてしまうという知見を得た。本態様は、このような知見に基づいてなされたものであり、第1色カラーバーの透過スペクトルおよび第2色カラーバーの透過スペクトルが、それぞれ分離したピークトップを有することを特徴とする。これにより、本態様においては、カラーバー群の明るさを均一にし、かつ、撮像機器のカメラに備わったIRカットフィルターによる色調への影響を抑制することができる。したがって、本態様においては、撮像機器の正確な色較正を行うことが可能となる。
また、本態様によれば、従来のカラーバー群に、新たに所定の色を呈する第1色および第2色のカラーバーを加えることにより、可視光領域内の色を網羅することができ、可視光領域内の色を一様に再現することができる。これにより、本態様のカラーチャートを用いて撮像機器の色較正を正確に行うことができる。
以下の説明において、「分離したピークトップを有する」とは、透過スペクトルの外視形状が山形である、いわゆる山形波形であり、例えば、後述する図4(a)に示すような形状であることを指す。ここで、「外視形状が山形である」とは、少なくとも可視領域における透過スペクトルを全体的に観察した際に山形であることを言い、例えば、透過率(%)が数%の範囲内で上下した際にできた波形については、山形形状としない。
また、「分離したピークトップを有する」場合、透過スペクトルにおいて、例えば、後述する図2に示す各色カラーバーの透過スペクトルのように、外視形状の山形となる凸部を1つ有していても良く、あるいは、後述する図9に示すマゼンタカラーバーの透過スペクトルのように、2つ以上有していても良いが、本態様においては、少なくとも可視領域内において、外視形状の山形となる凸部を1つ有することが好ましい。
したがって、「各色のカラーバーの透過スペクトルが、それぞれ分離したピークトップを有する」とは、例えば、後述する図2に示すように、各色の透過スペクトルが、それぞれ独立した山形波形を有することを意味する。
以下、本態様のカラーチャートの各構成について説明する。
A.カラーバー群
本態様におけるカラーバー群は、透明基板上に形成されるものである。
上記カラーバー群は、少なくとも第1色および第2色を含む複数色のカラーバーが、順不同でパターン状に配列されて構成されている。本態様におけるカラーバー群は、例えば、R、G、B、Ye、CyおよびWの、少なくとも6色のカラーバーが、順不同でパターン状に配列されて構成されていることが好ましい。
なお、「Wを除く(除いた)5色」とは、R、G、B、YeおよびCyの5色をいう。
本明細書内において「5色のカラーバー」とは、別段の定めが無い限り、上記の5色のカラーバーをいうものとする。また、「6色のカラーバー」とは、別段の定めが無い限り、上記の5色およびWの計6色のカラーバーをいうものとする。後述するように、他の色のカラーバーを含む場合であっても、同様とする。
1.透過スペクトル
第1色カラーバーの透過スペクトルおよび第2色カラーバーの透過スペクトルは、それぞれ分離したピークトップを有しており、山形波形とすることができる。また、通常は、R、G、Bのカラーバーの透過スペクトルについても、それぞれ分離したピークトップを有しており、山形波形とすることができる。
(1)ピーク波長の規定方法
Wを除く5色のカラーバーの透過スペクトルは、波形に応じてピーク波長もしくは基準波長を有する。なお、ピーク波長の具体的な規定方法については、後述する「II.第2実施態様 A.カラーバー群 1.透過スペクトル (1)ピーク波長の規定方法」の項に記載する内容と同様とすることができるため、ここでの記載は省略する。
(2)各色カラーバーのスペクトル特性
以下、カラーバー群を構成する各色カラーバーのスペクトル特性について説明する。
(a)赤色(R)カラーバー
Rカラーバーは、光源における赤色光に対する選択透過性を有する。
Rカラーバーの透過スペクトルは、分離したピークトップを有することが好ましい。すなわち、Rカラーバーの透過スペクトルが、山形波形であることが好ましい。カラーバー群の明るさをより均一にし、かつ、撮像機器のカメラに備わったIRカットフィルターによる影響をより一層抑制することで、撮像機器の正確な色較正を行うことが可能となるからである。
Rカラーバーの透過スペクトルのピーク波長は、例えば、600nm~680nmの範囲内であることが好ましく、中でも610nm~680nmの範囲内、特に625nm~680nmの範囲内であることが好ましい。上記ピーク波長が上記範囲内に無い場合、Wを除く5色の透過スペクトルをバランスよく配置した際に、ピークトップの分離が明確にならず、補間色効果が出にくくなるからからである。
Rカラーバーのその他の詳細な説明については、後述する「II.第2実施態様 A.カラーバー群 1.透過スペクトル (2)各色カラーバーのスペクトル特性 (a)赤色(R)カラーバー」の項に記載する内容と同様とすることができるため、ここでの記載は省略する。
(b)緑色(G)カラーバー
Gカラーバーは、光源における緑色光に対する選択透過性を有する。
Gカラーバーの透過スペクトルは、分離したピークトップを有することが好ましい。すなわち、Gカラーバーの透過スペクトルが、山形波形であることが好ましい。カラーバー群の明るさをより均一にし、かつ、撮像機器のカメラに備わったIRカットフィルターによる影響をより一層抑制することで、撮像機器の正確な色較正を行うことが可能となるからである。
Gカラーバーの透過スペクトルのピーク波長は、例えば、495nm~570nmの範囲内であることが好ましく、中でも505nm~550nmの範囲内、特に510nm~540nmの範囲内であることが好ましい。上記ピーク波長が上記範囲内に無い場合、Wを除く5色の透過スペクトルをバランスよく配置した際に、ピークトップの分離が明確にならず、補間色効果が出にくくなるからからである。
Gカラーバーのその他の詳細な説明については、後述する「II.第2実施態様 A.カラーバー群 1.透過スペクトル (2)各色カラーバーのスペクトル特性 (b)緑色(G)カラーバー」の項に記載する内容と同様とすることができるため、ここでの記載は省略する。
(c)青色(B)カラーバー
Bカラーバーは、光源における青色光に対する選択透過性を有する。
Bカラーバーの透過スペクトルは、分離したピークトップを有することが好ましい。すなわち、Bカラーバーの透過スペクトルが、山形波形であることが好ましい。カラーバー群の明るさをより均一にし、かつ、撮像機器のカメラに備わったIRカットフィルターによる影響をより一層抑制することで、撮像機器の正確な色較正を行うことが可能となるからである。
Bカラーバーの透過スペクトルのピーク波長は、例えば、430nm~490nmの範囲内であることが好ましく、中でも435nm~475nmの範囲内、特に450nm~470nmの範囲内であることが好ましい。上記ピーク波長が上記範囲内に無い場合、Wを除く5色の透過スペクトルをバランスよく配置した際に、ピークトップの分離が明確にならず、補間色効果が出にくくなるからからである。
Bカラーバーのその他の詳細な説明については、後述する「II.第2実施態様 A.カラーバー群 1.透過スペクトル (2)各色カラーバーのスペクトル特性 (c)青色(B)カラーバー」の項に記載する内容と同様とすることができるため、ここでの記載は省略する。
(d)第1色カラーバー
本態様における第1色カラーバーは、xy色度図上での座標点が、(0.351、0.649)、(0.547、0.453)、(0.380、0.506)、(0.433、0.464)の4点に囲まれた領域内にあるが、中でも(0.417、0.583)、(0.490、0.510)、(0.387、0.501)、(0.421、0.474)の4点に囲まれる領域内にあることが好ましく、特に、(0.435、0.565)、(0.472、0.528)、(0.402、0.504)、(0.421、0.489)の4点に囲まれる領域内にあることが好ましい。
また、第1色カラーバーの透過スペクトルは、分離したピークトップを有する。すなわち、第1色カラーバーの透過スペクトルは、山形波形である。これにより、カラーバー群の明るさをより均一にし、かつ、撮像機器のカメラに備わったIRカットフィルターによる影響をより一層抑制することで、撮像機器の正確な色較正を行うことが可能となるからである。
以下、第1色カラーバーをYeカラーバーと称して説明する場合がある。
Yeカラーバーのその他の詳細な説明については、後述する「II.第2実施態様 A.カラーバー群 1.透過スペクトル (2)各色カラーバーのスペクトル特性 (d)黄色(Ye)カラーバー」の項に記載する内容と同様とすることができるため、ここでの記載は省略する。
(e)第2色カラーバー
本態様における第2色カラーバーは、xy色度図上での座標点が、(0.125、0.489)、(0.112、0.229)、(0.270、0.407)、(0.224、0.242)の4点に囲まれる領域内にあるが、中でも(0.123、0.437)、(0.115、0.296)、(0.254、0.350)、(0.240、0.297)の4点に囲まれる領域内であることが好ましく、特に、(0.133、0.384)、(0.130、0.320)、(0.239、0.341)、(0.231、0.312)の4点に囲まれる領域内であることが好ましい。
また、第2色カラーバーの透過スペクトルは、分離したピークトップを有する。すなわち、第2色カラーバーの透過スペクトルは、山形波形である。これにより、カラーバー群の明るさをより均一にし、かつ、撮像機器のカメラに備わったIRカットフィルターによる影響をより一層抑制することで、撮像機器の正確な色較正を行うことが可能となるからである。
以下、第2色カラーバーをCyカラーバーと称して説明する場合がある。
Cyカラーバーのその他の詳細な説明については、後述する「II.第2実施態様 A.カラーバー群 1.透過スペクトル (2)各色カラーバーのスペクトル特性 (e)シアン色(Cy)カラーバー」の項に記載する内容と同様とすることができるため、ここでの記載は省略する。
(f)白色(W)カラーバー
Wカラーバーは、無色で透光性を有し、ブランクとして用いられる。なお、Wカラーバーについては、後述する「II.第2実施態様 A.カラーバー群 1.透過スペクトル (2)各色カラーバーのスペクトル特性 (f)白色(W)カラーバー」の項に記載する内容と同様とすることができるため、ここでの記載は省略する。
(g)任意のカラーバー
上記カラーバー群は、上述の6色のカラーバーに加えて、所定の透過スペクトルを有するバイオレット(V)および近赤外(NIR)の2色のカラーバーをさらに含むことが好ましい。Wを除く5色のカラーバーに加え、所定の透過スペクトルを示すVカラーバーおよびNIRカラーバーを含むことで、本態様のカラーチャートは、可視光領域内の色を十分に網羅することができ、可視光領域内の色を一様に再現することができる。これにより、本態様のカラーチャートを用いた撮像機器の色較正の精度を高めることができる。
また、上記カラーバー群は、上述の6色のカラーバーに加えて、所定の透過スペクトルを有するオレンジ色(O)カラーバーをさらに含むことが好ましい。本態様のカラーチャートは、所定の透過スペクトルを示すOカラーバーをさらに含むことで、ピーク波長の間隔が広い黄色と赤色との中間色を補うことができ、可視光領域内の色をバランスよく十分に網羅することができるため、より詳細かつ高精度な色較正が可能となる。
以下、任意のカラーバーを含む場合の構成については、後述する「II.第2実施態様 A.カラーバー群 1.透過スペクトル (2)各色カラーバーのスペクトル特性 (g)任意のカラーバー」の項に記載する図5~図9を用いた説明と同様とすることができるため、ここでの記載は省略する。
以下、本態様のカラーチャートに含むことが可能な、各色のカラーバーについて説明する。
(i)バイオレット色(V)カラーバー
Vカラーバーの透過スペクトルは、光源における短波長光のうち青色光よりも短波長側の光に対する選択透過性を有することから、Bカラーバーの透過スペクトルよりも短波長側に位置し、一部がBカラーバーの透過スペクトルと重複することが好ましい。
また、Vカラーバーの透過スペクトルは、分離したピークトップを有することが好ましい。すなわち、Vカラーバーの透過スペクトルが、山形波形であることが好ましい。カラーバー群の明るさをより均一にし、かつ、撮像機器のカメラに備わったIRカットフィルターによる影響をより一層抑制することで、撮像機器の正確な色較正を行うことが可能となるからである。
Vカラーバーのその他の詳細な説明については、後述する「II.第2実施態様 A.カラーバー群 1.透過スペクトル (2)各色カラーバーのスペクトル特性 (i)バイオレット色(V)カラーバー」の項に記載する内容と同様とすることができるため、ここでの記載は省略する。
(ii)近赤外色(NIR)カラーバー
NIRカラーバーの透過スペクトルは、光源における長波長光のうち赤色光よりも長波長側の光に対する選択透過性を有することから、Rカラーバーの透過スペクトルよりも短波長側に位置し、一部がBカラーバーの透過スペクトルと重複することが好ましい。
NIRカラーバーのその他の詳細な説明については、後述する「II.第2実施態様 A.カラーバー群 1.透過スペクトル (2)各色カラーバーのスペクトル特性 (ii)金赤外色(NIR)カラーバー」の項に記載する内容と同様とすることができるため、ここでの記載は省略する。
(iii)オレンジ色(O)カラーバー
Oカラーバーの透過スペクトルは、光源における長波長光のうち赤色光よりも短波長側の光に対する選択透過性を有することから、Yeカラーバーの透過スペクトルとRカラーバーの透過スペクトルとの間に位置することが好ましい。
Yeカラーバーの透過スペクトルとRカラーバーの透過スペクトルとのピーク波長の間隔は広いため、上記の位置にOカラーバーの透過スペクトルのピーク波長が位置することで、YeとRとの中間色を補うことができ、上記中間色を再現することが可能となる。
また、Oカラーバーの透過スペクトルは、分離したピークトップを有することが好ましい。すなわち、Oカラーバーの透過スペクトルが、山形波形であることが好ましい。カラーバー群の明るさをより均一にし、かつ、撮像機器のカメラに備わったIRカットフィルターによる影響をより一層抑制することで、撮像機器の正確な色較正を行うことが可能となるからである。
Oカラーバーのその他の詳細な説明については、後述する「II.第2実施態様 A.カラーバー群 1.透過スペクトル (2)各色カラーバーのスペクトル特性 (iii)オレンジ色(O)カラーバー」の項に記載する内容と同様とすることができるため、ここでの記載は省略する。
(iv)マゼンタ色(Mg)カラーバー
上記カラーバー群は、マゼンタ色(Mg)カラーバーを含むことが好ましい。
本態様のカラーチャートに基づくxy色度図上において、R座標とCy座標と位置関係、および、B座標とYe座標との位置関係によりW座標の位置を特定することができるが、さらにG座標とMg座標との位置関係を考慮することで、基準色であるD65のW座標の位置をより正確に特定することができる。特に、D65光源以外の光源を用いた場合であっても、Mgカラーバーを含む本態様のカラーチャートを用いることで、W(65)座標の位置を正確に調整できるという利点を有する。
Mgカラーバーは、光源における赤色光および青色光に対する選択透過性を有する。
Mgカラーバーの透過スペクトル22(Mg)は、図9で示すように、Rカラーバーの透過スペクトル22(R)のピーク波長付近に第1の透過ピーク(以下、第1のピーク波長とする。)を有し、Bカラーバーの透過スペクトル22(B)のピーク波長付近に第2の透過ピーク(以下、第2のピーク波長とする。)を有することが好ましい。
Mgカラーバーの透過スペクトルは、分離したピークトップを有することが好ましい。
すなわち、Oカラーバーの第1の透過ピークおよび第2の透過ピークが、山形波形であることが好ましい。カラーバー群の明るさをより均一にし、かつ、撮像機器のカメラに備わったIRカットフィルターによる影響をより一層抑制することで、撮像機器の正確な色較正を行うことが可能となるからである。
Mgカラーバーのその他の詳細な説明については、後述する「II.第2実施態様 A.カラーバー群 1.透過スペクトル (2)各色カラーバーのスペクトル特性 (iv)マゼンタ色(Mg)カラーバー」の項に記載する内容と同様とすることができるため、ここでの記載は省略する。
(h)その他
本態様のカラーチャートの分光透過スペクトルにおいては、可視光領域において隣り合う透過スペクトルが一部で重複することで、混色に含まれる各色成分の混合割合を正確に特定することができ、混色の色再現精度および色較正精度を向上することができる。
2.xy色度図
次に、上記カラーバー群により本態様のカラーチャートが示すxy色度図について説明する。なお、本態様におけるxy色度図については、後述する「II.第2実施態様 A.カラーバー群 2.xy色度図」の項に記載する内容と同様とすることができるため、ここでの記載は省略する。
3.カラーバーおよびカラーバー群の構造
各色カラーバーは、所望の透過スペクトルを示す部材であればよく、例えば、バンドパスフィルタ、染色基板を用いることができる。なお、本態様におけるカラーバーおよびカラーバー群の構造については、後述する「II.第2実施態様 A.カラーバー群 3.カラーバーおよびカラーバー群の構造」の項に記載する内容と同様とすることができるため、ここでの記載は省略する。
B.遮光部
本態様のカラーチャートは、通常、上記透明基板上の、上記カラーバー群の外周に遮光部が設けられる。なお、本態様における遮光部については、後述する「II.第2実施態様 B.遮光部」の項に記載する内容と同様とすることができるため、ここでの記載は省略する。
C.透明基板
本態様における透明基板としては、カラーバー群および遮光部を支持することができ、所望の光透過性を有するものであれば特に限定されず、従来公知のカラーチャートに用いられる透明基板と同様とすることができる。なお、本態様における透明基板については、後述する「II.第2実施態様 C.透明基板」の項に記載する内容と同様とすることができるため、ここでの記載は省略する。
D.その他
本態様のカラーチャートは、上述の構成の他に、アライメントマーク、認識コード、カバーガラス、カラーバー保持枠、遮光部付きの透明保護板等を有していてもよい。なお、本態様におけるその他の構成については、後述する「II.第2実施態様 D.その他」の項に記載する内容と同様とすることができるため、ここでの記載は省略する。
E.用途
本態様のカラーチャートは、色較正を必要とする撮像機器、映像機器および必要とする周辺機器全般に用いることができる。中でも病理用撮像機器に好適に用いることができる。
II.第2実施態様
第2実施態様のカラーチャートについて詳細に説明する。本態様のカラーチャートは、透明基板と、上記透明基板上に形成されたカラーバー群と、を有し、上記カラーバー群は、赤、緑、青、第1色、第2色および白の少なくとも6色のカラーバーが、順不同でパターン状に配列されて構成され、上記第1色の座標点は、xy色度図上で(0.351、0.649)、(0.547、0.453)、(0.380、0.506)、(0.433、0.464)の4点に囲まれた領域内にあり、上記第2色の座標点は、xy色度図上で、(0.125、0.489)、(0.112、0.229)、(0.270、0.407)、(0.224、0.242)の4点に囲まれる領域内にあり、赤色カラーバーの透過スペクトルのピーク波長が600nm~680nmの範囲内、緑色カラーバーの透過スペクトルのピーク波長が495nm~570nmの範囲内、青色カラーバーの透過スペクトルのピーク波長が430nm~490nmの範囲内、第1色カラーバーの透過スペクトルのピーク波長が540nm~595nmの範囲内、第2色カラーバーの透過スペクトルのピーク波長が470nm~515nmの範囲内であることを特徴とする。
従来、撮像機器の分野においては、出力画像の高解像度化が進められており、色に関しても、色調を忠実に再現する高色再現性が求められている。
中でも病理用撮像機器は、顕微鏡を介して撮像された画像に基づいて人体組織の観察や病理診断を行うことから、出力画像の色を実物に近い色で正確に再現することが求められる。また、異なる撮像機器を用いて同一の試料を撮影する場合、撮像機器の分光感度特性の違いにより再現色に相違が生じると、出力画像に基づく同一の試料の病理診断において一律の結果が得られない場合がある。このため、撮像機器の種類やメーカーによらず、上記出力画像の再現色が同じである必要がある。
撮像機器において出力画像の色再現性を高くするためには、撮像機器により再現可能な色域を広域とすることが必要である。
撮像機器は、正しい再現色をもって出力画像を表示するために、例えば、特許文献1で開示されるようなカラーチャートを用いて、撮像機器での再現色とカラーチャートでの再現色とを比較し、再現色に相違がある場合は上記カラーチャートにもとづき較正される。
上述したように、病理用撮像機器は、正確かつ一様な色再現性をもった画像出力が要求されることから、出力画像の色較正に用いられるカラーチャートについても、より広域な色域を有することが求められる。
ところで、撮像機器の色域が拡大するほど、再現可能な色数も増加するため、ポインターカラーをより正確に再現する必要があるところ、従来のカラーチャートでは、可視光領域内の全ての色を十分に網羅できておらず、撮像機器、特に病理用撮像機器による出力画像の色較正に際し、再現できない色がある。このため、撮像機器の色較正を正確に行うことができず、撮像機器は出力画像の高色再現性を達成することができないという問題がある。
一方、ディスプレイ等では広色域を再現する為にカラーフィルターやバックライトにてRGBの三原色のスペクトルの重なりを減らすことで、隣り合う色との混色を減らした、いわゆる「単峰型」のスペクトル形状の技術開発が進められている。
カラーチャートにおいても、広色域化の為には、原理的に3原色はディスプレイ等と同様に、透過スペクトルの分布幅が狭く単峰型のスペクトル形状を持つように開発する必要がある。
加えて、カラーチャートの開発においては、チャート機能を向上させて、撮像機器イメージセンサーの色較正が可能となるように、3原色以外にB-G間やG-R間の波長域の色に関しても、色の配置や透過スペクトルについての検討をしなければならない。
中でも病理用撮像機器では、上述したように出力画像に対して高い色再現性を特に必要としており、且つ、撮像機器の種類等に因らず一様の色再現性が求められることから、上記病理用撮像機器向けに用いられるカラーチャートは、可視光領域内の色を十分に網羅する必要があり、かつ、可視光領域内の色を一様に再現可能であることが求められる。
本態様は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、可視光領域内の色を十分に網羅して一様に色を再現することができ、撮像機器の色較正を正確に行うことが可能な透過型色較正用チャートを提供することを主目的とする。
本態様においては、カラーバー群を構成するWを除いた各色カラーバーの透過スペクトルが、可視光領域内で所望の間隔でピークを有してバランスよく配置されていることを特徴とする。すなわち、図2で示すように、本態様のカラーチャートは、Rカラーバーの透過スペクトル22(R)のピーク波長が600nm~680nmの範囲内、Gカラーバーの透過スペクトル22(G)のピーク波長が495nm~570nmの範囲内、Bカラーバーの透過スペクトル22(B)のピーク波長が430nm~490nmの範囲内にある。
また、Yeカラーバーの透過スペクトル22(Ye)のピーク波長が540nm~595nmの範囲内、Cyカラーバーの透過スペクトル22(Cy)のピーク波長が470nm~515nmの範囲内にある。
本態様によれば、白を除く5色のカラーバーが所定の位置に透過スペクトルのピーク波長を有することで、xy色度図において所望のポインターカラーを包含するために必要最低限の6色により、可視光領域内の色を網羅することができ、可視光領域内の色を一様に再現することができる。これにより、本態様のカラーチャートを用いて撮像機器の色較正を正確に行うことができる。
本態様において、可視光領域とは、波長領域380nm~780nmをいう。本明細書内において規定される波長の範囲について「Anm~Bnmの範囲内(A、Bは数値)」と表記するものは、「Anm以上Bnm以下(A、Bは数値)」と言い換えることができる。
また、本態様において「xy色度図」とは、CIE1931-XYZ表色系のxy色度図をいう。
以下の説明において、「ピークトップの分離」とは各色の透過スペクトルのピークトップの重なりを抑えることを意味する。また、「スペクトルの分離」とは、複数色の透過スペクトルの重複による混色の発生を抑えることを意味する。
本態様のカラーチャートについて、図を参照して説明する。図1は、本態様のカラーチャートの一例を示す概略平面図である。また、図2は、本態様のカラーチャートが示す分光透過スペクトルの一例を示すイメージグラフであり、図3は、本態様のカラーチャートの色域を示すxy色度図である。
本態様のカラーチャート10は、透明基板1と、透明基板1上に形成されたカラーバー群2とを有する。カラーバー群2の外周には、カラーバー保持枠4を有する。
カラーバー群2は、赤色カラーバー12R、緑色カラーバー12G、青色カラーバー12B、黄色カラーバー12Ye、シアン色カラーバー12Cy、および白色カラーバー12Wの、少なくとも6色のカラーバーが、順不同でパターン状に配列されて構成されている。白色カラーバー12Wは通常、透明である。透明基板1上の各色カラーバーの周囲には、遮光部3が設けられている。
本態様のカラーチャート10は、図2で示すような分光透過スペクトル特性を有し、図3で示すように、xy色度図上のWを除く5色の各座標を直線で結んだ五角形で囲まれた色域L1を有する。なお、図3中のL2は、xy色度図上のR、G、Bの3色の各座標を直線で結んだ三角形で囲まれた色域を示す。以下、同様とする。
本態様のカラーチャートは、背面から入射した光が、カラーバー群を構成するWを除く5色のカラーバーの選択透過性に応じて分光され、可視光領域内において、短波長側から順に、Bカラーバー、Cyカラーバー、Gカラーバー、Yeカラーバー、およびRカラーバーの各色の透過スペクトルがそれぞれ出現する。
本態様においては、カラーバー群を構成するWを除いた各色カラーバーの透過スペクトルが、可視光領域内で所望の間隔でピークを有してバランスよく配置されていることを特徴とする。すなわち、図2で示すように、本態様のカラーチャートは、Rカラーバーの透過スペクトル22(R)のピーク波長が600nm~680nmの範囲内、Gカラーバーの透過スペクトル22(G)のピーク波長が495nm~570nmの範囲内、Bカラーバーの透過スペクトル22(B)のピーク波長が430nm~490nmの範囲内にある。
また、Yeカラーバーの透過スペクトル22(Ye)のピーク波長が540nm~595nmの範囲内、Cyカラーバーの透過スペクトル22(Cy)のピーク波長が470nm~515nmの範囲内にある。
また、本態様のカラーチャートにおける、Wを除く5色のカラーバーの色度座標は、xy色度図上において図3で示すように分布する。本態様のカラーチャートは、上記xy色度図上の、5色の各座標を直線で結んだ五角形で囲まれた色域L1内に包含されるポインターカラーの色を再現および較正することができる。
xy色度図上のカラーバーの色度座標は、カラーバーの分光スペクトルを P(λ)、CIEで1931年に採択したXYZ表色系における等色関数を x_(λ)、 y_(λ)、 z_(λ)、光源の分光分布を S_(λ) とした際に、
X = ∫ (380nm ~ 780nm) P(λ) * x_(λ) * S_(λ) dλ/∫ (380nm ~ 780nm) y_(λ) * S_(λ) dλ
Y = ∫ (380nm ~ 780nm) P(λ) * y_(λ) * S_(λ) dλ/∫ (380nm ~ 780nm) y_(λ) * S_(λ) dλ
Z = ∫ (380nm ~ 780nm) P(λ) * z_(λ) * S_(λ) dλ/∫ (380nm ~ 780nm) y_(λ) * S_(λ) dλ
x = X / (X+Y+Z)
y = Y / (X+Y+Z)
z = 1-x-y ( = Z / (X+Y+Z))
にて算出される座標である。上記式はJIS Z8701にて規定される。
また、ここでは光源の分光分布 S_(λ) はD65光源を元としている。図3中のW(D65)はD65の白座標とし、上記白座標で示される白を、本明細書内では「D65の白」と称する。
本態様によれば、白を除く5色のカラーバーが所定の位置に透過スペクトルのピーク波長を有することで、xy色度図において所望のポインターカラーを包含するために必要最低限の6色により、可視光領域内の色を網羅することができ、可視光領域内の色を一様に再現することができる。これにより、本態様のカラーチャートを用いて撮像機器の色較正を正確に行うことができる。
以下、本態様のカラーチャートの各構成について説明する。
A.カラーバー群
本態様におけるカラーバー群は、透明基板上に形成されるものである。
上記カラーバー群は、R、G、B、Ye、CyおよびWの、少なくとも6色のカラーバーが、順不同でパターン状に配列されて構成されている。
なお、「Wを除く(除いた)5色」とは、R、G、B、YeおよびCyの5色をいう。
本明細書内において「5色のカラーバー」とは、別段の定めが無い限り、上記の5色のカラーバーをいうものとする。また、「6色のカラーバー」とは、別段の定めが無い限り、上記の5色およびWの計6色のカラーバーをいうものとする。後述するように、他の色のカラーバーを含む場合であっても、同様とする。
1.透過スペクトル
Wを除いた5色のカラーバーの透過スペクトルは、ピーク波長を所定の位置に有する。
本態様のカラーチャートの分光透過スペクトルにおいては、各色カラーバーの透過スペクトルがそれぞれ、可視光領域内の所望の波長領域を網羅するようにバランスよく出現する。また、隣り合う透過スペクトルが一部で重複することとなり、カラーチャートの分光透過スペクトルが可視光領域内を全て網羅することができる。
(1)ピーク波長の規定方法
Wを除く5色のカラーバーの透過スペクトルは、波形に応じてピーク波長もしくは基準波長を有する。すなわち、Wを除く5色のカラーバーの透過スペクトルは、図4(a)で示すような山形波形を示し、高透過率を示すピーク波長λPを有する。ピーク波長λPは、図4(a)で示すように、透過スペクトルの実測透過率の最大値Tmaxを特定し、最大値Tmaxの透過率を100%としたときの相対透過率が50%となる波長λ1およびλ2を特定し、波長λ1から波長λ2までの波長領域の中心波長とする。また、ピーク波長λPでの実測透過率Tを「ピーク波長での透過率(以下、ピーク透過率と称する場合がある。)」とする。
なお、単に「透過率」という場合は、実測の透過率を意味し、「相対透過率」という場合は、特定の波長での実測透過率を100%として換算した透過率を意味する。
各色カラーバーの透過スペクトルは、オリンパス株式会社 顕微分光測定機OSP-SP200を用いて、無色(透明)である白色カラーバーをバックグラウンドとして可視光領域380nm~780nmにおける透過率を測定して得られる。また、xy色度図上における各色の座標を算出する際は、既知であるD65光源スペクトルのデータが用いられる。
以下、上記5色以外の任意色のカラーバーにおいても同様とする。
(2)各色カラーバーのスペクトル特性
以下、カラーバー群を構成する各色カラーバーのスペクトル特性について説明する。
(a)赤色(R)カラーバー
Rカラーバーは、光源における赤色光に対する選択透過性を有する。
Rカラーバーの透過スペクトルのピーク波長は、600nm~680nmの範囲内であればよく、中でも610nm~680nmの範囲内、特に625nm~680nmの範囲内であることが好ましい。上記ピーク波長が上記範囲内に無い場合、Wを除く5色の透過スペクトルをバランスよく配置した際に、ピークトップの分離が明確にならず、補間色効果が出にくくなるからからである。
また、Rカラーバーの透過スペクトルの半値幅としては、120nm以下であることが好ましく、中でも20nm~100nmの範囲内、特に30nm~80nmの範囲内であることが好ましい。また、上記半値幅の下限としては10nmとすることができる。
上記半値幅が上記範囲内に無い場合、他の色のカラーバーの透過スペクトルとも重複領域を有し、本態様のカラーチャートの色域の赤色領域を十分に広げることが困難となる可能性や、再現可能な色の彩度が低下する恐れがあるからである。
なお、透過スペクトルの半値幅とは、透過スペクトルのピーク透過率の半値となる波長の間隔をいい、上述した透過スペクトルの測定(オリンパス株式会社 顕微分光測定機OSP-SP200使用)による測定結果から算出することができる。以下、他の色のカラーバーについても同様とする。
また、Rカラーバーの透過スペクトルは、さらに、BT.2020規格で規定される赤色の透過スペクトルと同等であることが好ましい。つまり、Rカラーバーの透過スペクトルのピーク波長が620nm~680nmの範囲内であり半値幅が100nm以下であることが好ましく、ピーク波長が630nm~670nmの範囲内であり半値幅が80nm以下であることがより好ましく、ピーク波長が630nm~660nmの範囲内であり半値幅が70nm以下であることがさらに好ましい。
上記Rカラーバーの透過スペクトルのピーク波長および半値幅を上記範囲内とすることで、xy色度図上でのRカラーバーの座標をBT.2020規格で規定される赤色の座標と一致もしくは近似させることができ、本態様のカラーチャートの色域の赤色領域を、BT.2020規格で規定される赤色領域まで広げること可能となるからである。
(b)緑色(G)カラーバー
Gカラーバーは、光源における緑色光に対する選択透過性を有する。
Gカラーバーの透過スペクトルのピーク波長は、495nm~570nmの範囲内であればよく、中でも505nm~550nmの範囲内、特に510nm~540nmの範囲内であることが好ましい。上記ピーク波長が上記範囲内に無い場合、Wを除く5色の透過スペクトルをバランスよく配置した際に、ピークトップの分離が明確にならず、補間色効果が出にくくなるからからである。
また、Gカラーバーの透過スペクトルの半値幅としては、Gカラーバーの透過スペクトルが、Cyカラーバーの透過スペクトルおよびYeカラーバーの透過スペクトルと、一部で重複可能となる波形を示すことが可能であればよい。具体的には、上記半値幅が100nm以下であることが好ましく、中でも20nm~80nmの範囲内、特に30nm~60nmの範囲内であることが好ましい。また、上記半値幅の下限としては10nmとすることができる。
上記半値幅が上記範囲内に無い場合、他の色のカラーバーの透過スペクトルとも重複領域を有し、本態様のカラーチャートの色域の緑色領域を十分に広げることが困難となる可能性や、再現可能な色の彩度が低下する恐れがあるからである。
また、Gカラーバーの透過スペクトルは、BT.2020規格で規定される緑色の透過スペクトルと同等であることが好ましい。つまり、Gカラーバーの透過スペクトルのピーク波長が510nm~540nmの範囲内であり半値幅が80nm以下であることが好ましく、ピーク波長が515nm~538nmの範囲内であり半値幅が60nm以下であることがより好ましく、ピーク波長が520nm~535nmの範囲内であり半値幅が40nm以下であることがさらに好ましい。
上記Gカラーバーの透過スペクトルのピーク波長および半値幅を上記範囲内とすることで、xy色度図上でのGカラーバーの座標をBT.2020規格で規定される緑色の座標と一致もしくは近似させることができ、本態様のカラーチャートの色域の緑色領域を、BT.2020規格で規定される緑色領域まで広げること可能となるからである。
(c)青色(B)カラーバー
Bカラーバーは、光源における青色光に対する選択透過性を有する。
Bカラーバーの透過スペクトルのピーク波長は、430nm~490nmの範囲内であればよく、中でも435nm~475nmの範囲内、特に450nm~470nmの範囲内であることが好ましい。上記ピーク波長が上記範囲内に無い場合、Wを除く5色の透過スペクトルをバランスよく配置した際に、ピークトップの分離が明確にならず、補間色効果が出にくくなるからからである。
また、Bカラーバーの透過スペクトルの半値幅としては、Bカラーバーの透過スペクトルが、Cyカラーバーの透過スペクトルと一部で重複可能となる波形を示すことが可能であればよい。具体的には、上記半値幅が100nm以下であることが好ましく、中でも20nm~85nmの範囲内、特に25nm~55nmの範囲内であることが好ましい。また、上記半値幅の下限としては10nmとすることができる。
上記半値幅が上記範囲内に無い場合、他の色のカラーバーの透過スペクトルとも重複領域を有し、本態様のカラーチャートの色域の青色領域を十分に広げることが困難となる可能性や、再現可能な色の彩度が低下する恐れがあるからである。
また、Bカラーバーの透過スペクトルは、BT.2020規格で規定される青色の透過スペクトルと同等であることが好ましい。つまり、Bカラーバーの透過スペクトルのピーク波長が450nm~472nmの範囲内であり半値幅が80nm以下であることが好ましく、ピーク波長が455nm~470nmの範囲内であり半値幅が60nm以下であることがより好ましく、ピーク波長が458nm~468nmの範囲内であり半値幅が40nm以下であることがさらに好ましい。
上記Rカラーバーの透過スペクトルのピーク波長および半値幅を上記範囲内とすることで、xy色度図上でのRカラーバーの座標をBT.2020規格で規定される青色の座標と一致もしくは近似させることができ、本態様のカラーチャートの色域の青色領域を、BT.2020規格で規定される青色領域まで広げること可能となるからである。
(d)黄色(Ye)カラーバー
Yeカラーバーは、光源における短波長光および長波長光に対する選択透過性を有する。
また、Yeカラーバーの透過スペクトルは、Gカラーバーの透過スペクトルとRカラーバーの透過スペクトルとの間に位置する。
Yeカラーバーの透過スペクトルのピーク波長は、540nm~595nmの範囲内であればよく、中でも545nm~585nmの範囲内、特に560nm~575nmの範囲内であることが好ましい。上記ピーク波長が上記範囲内に無い場合、Wを除く5色の透過スペクトルをバランスよく配置した際に、ピークトップの分離が明確にならず、補間色効果が出にくくなるからからである。
Yeカラーバーの透過スペクトルの半値幅としては、Yeカラーバーの透過スペクトルが、Gカラーバーの透過スペクトルと、一部で重複可能となる波形を示すことが可能であればよい。具体的には、上記半値幅が180nm以下であることが好ましく、中でも20nm~170nmの範囲内、特に30nm~70nmmの範囲内であることが好ましい。
また、上記半値幅の下限としては10nmとすることができる。
上記半値幅が上記範囲内に無い場合、他の色のカラーバーの透過スペクトルとの重複領域が増加するからである。
(e)シアン色(Cy)カラーバー
Cyカラーバーは、光源における短波長光および中波長光に対する選択透過性を有する。
Cyカラーバーの透過スペクトルは、Gカラーバーの透過スペクトルとBカラーバーの透過スペクトルとの間に位置する。
Cyカラーバーの透過スペクトルのピーク波長は、470nm~515nmの範囲内であればよく、中でも480nm~505nmの範囲内、特に490nm~500nmの範囲内であることが好ましい。上記Cyカラーバーの透過光のピーク波長が上記範囲内に無い場合、Wを除く5色の透過スペクトルをバランスよく配置した際に、ピークトップの分離が明確にならず、補間色効果が出にくくなるからからである。
Cyカラーバーの透過スペクトルの半値幅としては、Cyカラーバーの透過スペクトルが、Gカラーバーの透過スペクトルおよびBカラーバーの透過スペクトルと、一部で重複可能となる波形を示すことが可能であればよい。具体的には、上記半値幅が150nm以下であることが好ましく、中でも20nm~130nmの範囲内、特に30nm~80nmの範囲内であることが好ましい。また、上記半値幅の下限としては10nmとすることができる。
上記半値幅が上記範囲内に無い場合、他の色のカラーバーの透過スペクトルとの重複領域が増加し、特にBおよびGとは、xy色度図における色座標上では異なる色彩であっても、分光透過スペクトル上でのスペクトル分離が困難になるからである。
(f)白色(W)カラーバー
Wカラーバーは、無色で透光性を有し、ブランクとして用いられる。Wカラーバーは後述する透明基板とすることができる。
また、輝度調整を可能とするため、目に見える範囲の光を均等に吸収できるように設計された無彩色のWカラーバー(例えば、NDフィルター等)を透明基板上に配置してもよく、透明基板として用いてもよい。
(g)任意のカラーバー
上記カラーバー群は、上述の6色のカラーバーに加えて、所定の透過スペクトルを有するバイオレット(V)および近赤外(NIR)の2色のカラーバーをさらに含むことが好ましい。Wを除く5色のカラーバーに加え、所定の透過スペクトルを示すVカラーバーおよびNIRカラーバーを含むことで、本態様のカラーチャートは、可視光領域内の色を十分に網羅することができ、可視光領域内の色を一様に再現することができる。これにより、本態様のカラーチャートを用いた撮像機器の色較正の精度を高めることができる。
また、上記カラーバー群は、上述の6色のカラーバーに加えて、所定の透過スぺクトルを有するオレンジ色(O)カラーバーをさらに含むことが好ましい。本態様のカラーチャートは、所定の透過スペクトルを示すOカラーバーをさらに含むことで、ピーク波長の間隔が広い黄色と赤色との中間色を補うことができ、可視光領域内の色をバランスよく十分に網羅することができるため、より詳細かつ高精度な色較正が可能となる。
上記カラーバー群は、上述の6色のカラーバーと、所定の透過スペクトルを有するVカラーバーおよびNIRカラーバーの2色とを含む計8色で構成されていてもよく、上述の6色のカラーバーとOカラーバーとを含む計7色で構成されていてもよい。さらに、上述の6色のカラーバーと、VカラーバーおよびNIRカラーバーならびにOカラーバーの計3色とを含む計9色で構成されていてもよい。
図5は、本態様のカラーチャートの他の例を示す概略平面図であり、図1で示した6色のカラーバー12R、12G、12B、12Ye、12Cy、12Wに加えて、バイオレット色カラーバー12V、近赤外色カラーバー12NIR、オレンジ色カラーバー12Oを含む計9色のカラーバーが、順不同でパターン状に配列されて構成されたカラーバー群2を有する。図5に示すカラーチャートは、図6で示すような分光透過スペクトル特性を有する。
また、図5に示すカラーチャートの、Wを除く8色のカラーバーの色度座標は、xy色度図上において図7で示すように分布し、上記8色の各座標を直線で結んだ8角形で囲まれた色域L3内に包含されるポインターカラーの色を再現および較正することができる。
なお、上記カラーバー群が、上述の6色のカラーバーに加えて、所定の透過スペクトルを有するVカラーバーおよびNIRカラーバーを含む計8色で構成される場合、本態様のカラーチャートは、図6で示す分光透過スペクトルのうち、Oカラーバーの透過スペクトル22(O)を除いた分光透過スペクトルを示す。
また、上記カラーバー群が、上述の6色のカラーバーに加えて、所定の透過スペクトルを有するOカラーバーを含む計7色で構成される場合、本態様のカラーチャートは、図6で示す分光透過スペクトルのうち、NIRカラーバーの透過スペクトル22(NIR)およびVカラーバーの透過スペクトル22(V)を除いた分光透過スペクトルを示す。
上記カラーバー群は、上述の6色のカラーバーに加えて、マゼンタ色(Mg)カラーバーを含むことが好ましい。白はxy色度図上におけるW座標を基準として対称と位置にある(補色関係にある)RおよびCy、もしくはBおよびYeを混合することで得られるが、さらに、本態様のカラーチャートがカラーバー群にMgカラーバーを含むことで、補色関係にあるGおよびMgを適度な比率で混合することでもWを得ることできる。このように、本態様のカラーチャートは、補色関係を利用した3つの基準で同じ白を調整することで、白の較正をより正確に行うことができるからである。
上記カラーバー群は、上述の6色のカラーバーとMgカラーバーとを含む計7色で構成されていてもよく、上述の6色のカラーバーと所定の透過スペクトルを有するVカラーバーおよびNIRカラーバーの2色と、Mgカラーバーとを含む計9色で構成されていてもよい。また、上述の6色のカラーバーと所定の透過スペクトルを有するOカラーバーとMgカラーバーとを含む計8色で構成されていてもよい。
さらに、上記カラーバー群は、上述の6色のカラーバーと、所定の透過スペクトルを有するVカラーバー、NIRカラーバー、およびOカラーバーの3色と、Mgカラーバーとを含む計10色で構成されていてもよい。
図8は、本態様のカラーチャートの他の例を示す概略平面図であり、図5で示した9色のカラーバー12R、12G、12B、12Ye、12Cy、12W、12V、12NIR、12Oに加えて、マゼンタ色カラーバー12Mgを含む計10色のカラーバーが、順不同でパターン状に配列されて構成されたカラーバー群2を有する。図8に示すカラーチャートは、図9で示すような分光透過スペクトル特性を有する。
また、図8に示すカラーチャートの、Wを除く9色のカラーバーの色度座標は、xy色度図上において図7で示すように分布し、Mgの色度座標は、Mgを除く上記8色の各座標を直線で結んだ8形で囲まれた色域L3内に包含される。
なお、上記カラーバー群が、上述の6色のカラーバーとMgカラーバーとの計7色で構成される場合、本態様のカラーチャートは、図9で示す分光透過スペクトルのうち、NIRカラーバーの透過スペクトル22(NIR)、Vカラーバーの透過スペクトル22(V)、Oカラーバーの透過スペクトル22(O)を除いた分光透過スペクトルを示す。
以下、本態様のカラーチャートに含むことが可能な、各色のカラーバーについて説明する。
(i)バイオレット色(V)カラーバー
Vカラーバーの透過スペクトルは、光源における短波長光のうち青色光よりも短波長側の光に対する選択透過性を有することから、Bカラーバーの透過スペクトルよりも短波長側に位置し、一部がBカラーバーの透過スペクトルと重複することが好ましい。
Vのカラーバーの透過スペクトルは、図6で示すような山形波形の他に、図4(b)で示すように、ある波長以下において所定の透過率以上の透過率を示す波形を有し、山形波形とならない場合がある。このため、Vのカラーバーの透過スペクトルについては、図4(b)で示すように、波長415nmを基準波長λsとし、基準波長λsでの実測透過率Tを「基準波長での透過率(以下、基準透過率とする場合がある。)」とする。
Vカラーバーの透過スペクトルは、415nmを基準波長λsとし、基準波長λsでの透過率を100%としたときの相対透過率が50%となる波長(相対波長)λ3が435nm~465nmの範囲内であることが好ましく、中でも435m~460nmの範囲内、特に440nm~455nmの範囲内であることが好ましい。
相対波長を上記範囲内とすることで、基準波長よりも長波長領域でのスペクトルの波形の広がりを抑え、Bカラーバーの透過スペクトルと所望の波長領域で重複することができる。これにより、Vカラーバーの透過スペクトルは、Bカラーバーの透過スペクトルとピークトップの分離を維持しながらもピーク自体の重複は維持できるため、可視光領域の短波長側を漏れなく評価することができるからである。
Vカラーバーの透過スペクトルの、上記基準波長よりも短波長領域では、所定値以上の透過率を示すことが好ましい。「基準波長よりも短波長領域」とは、可視光領域の下限である波長380nm以上であり、基準波長の415nmよりも小さい波長領域をいう。Vカラーバーの透過スペクトルが基準波長よりも短波長領域で所定値以上の透過率を示すとは、具体的には、基準透過率を100%としたときの、基準波長よりも短波長領域での相対透過率が5%以上であることが好ましく、8%以上であることがより好ましく、10%以上であることがさらに好ましい。Vカラーバーの透過スペクトルの基準波長よりも短波長領域にある色の再現が可能となるからである。
Vカラーバーの透過スペクトルは、基準透過率を100%としたときの波長490nm以上での相対透過率が5%以下であることが好ましく、中でも3%以下、特に1%以下であることが好ましい。Vカラーバーの透過スペクトルの上記波長領域での相対透過率が上述の範囲を超えると、分光透過スペクトル上で、他の色のカラーバーの透過スペクトルとのスペクトル分離が困難となるほか、xy色度図における色座標に対する再現性が極めて低くなる可能性が高いからである。
(ii)近赤外色(NIR)カラーバー
NIRカラーバーの透過スペクトルは、光源における長波長光のうち赤色光よりも長波長側の光に対する選択透過性を有することから、Rカラーバーの透過スペクトルよりも短波長側に位置し、一部がBカラーバーの透過スペクトルと重複することが好ましい。
NIRのカラーバーの透過スペクトルは、図4(c)で示すように、ある波長以上において、所定の透過率以上の透過率を示す波形を有し、山形波形とならない場合がある。このため、NIRのカラーバーの透過スペクトルについては、図4(c)で示すように、波長730nmを基準波長λtとし、基準波長λtでの実測透過率Tを「基準波長での透過率(以下、基準透過率とする場合がある。)」とする。
NIRカラーバーの透過スペクトルは、730nmを基準波長λtとし、上記基準波長λtでの透過率を100%としたときの相対透過率が50%となる波長(相対波長)λ4が630nm~730nmの範囲内であることが好ましく、中でも640nm~710nmの範囲内、特に650nm~700nmの範囲内であることが好ましい。
相対波長を上記範囲内とすることで、基準波長よりも短波長領域でのスペクトルの波形の広がりを抑え、Rカラーバーの透過スペクトルと所望の波長領域で重複することができる。これにより、NIRカラーバーの透過スペクトルは、Rカラーバーの透過スペクトルとピークトップの分離を維持しながらも、ピーク自体の重複は維持できるため、可視光領域の高波長側を漏れなく評価することができるからである。
また、NIRカラーバーの透過スペクトルの、上記基準波長よりも長波長領域では、一定値以上の透過率を示すことが好ましい。「基準波長よりも長波長領域」とは、基準波長である730nmよりも大きく、可視光領域の上限である波長780nm以下の波長領域をいう。NIRカラーバーの透過スペクトルが基準波長よりも長波長領域で一定値以上の透過率を示すとは、具体的には、基準透過率を100%としたときの、基準波長よりも長波長領域での相対透過率が30%以上であることが好ましく、50%以上であることがより好ましく、80%以上であることがさらに好ましい。NIRカラーバーの透過スペクトルの基準波長よりも長波長領域にある色の再現が可能となるからである。
NIRカラーバーの透過スペクトルは、基準透過率を100%としたときの波長620nm以下での相対透過率が5%以下であることが好ましく、中でも2%以下、特に1%以下であることが好ましい。NIRカラーバーの透過スペクトルの上記波長領域での相対透過率が上述の範囲を超えると、分光透過スペクトル上で、他の色のカラーバーの透過スペクトルとのスペクトル分離が困難となるほか、xy色度図における色座標に対する再現性が極めて低くなる可能性が高いからである。
(iii)オレンジ色(O)カラーバー
Oカラーバーの透過スペクトルは、光源における長波長光のうち赤色光よりも短波長側の光に対する選択透過性を有することから、Yeカラーバーの透過スペクトルとRカラーバーの透過スペクトルとの間に位置することが好ましい。
Yeカラーバーの透過スペクトルとRカラーバーの透過スペクトルとのピーク波長の間隔は広いため、上記の位置にOカラーバーの透過スペクトルのピーク波長が位置することで、YeとRとの中間色を補うことができ、上記中間色を再現することが可能となる。
Oカラーバーの透過スペクトルのピーク波長は、575nm~620nmの範囲内であることが好ましく、中でも580nm~615nmの範囲内、特に585nm~610nmの範囲内であることが好ましい。上記ピーク波長が上記範囲内に無い場合、Wを除く8色の透過スペクトルをバランスよく配置した際に、ピークトップの分離が明確にならず、補間色効果が出にくくなるからからである。
Oカラーバーの透過スペクトルの半値幅としては、Oカラーバーの透過スペクトルが、Yeカラーバーの透過スペクトルおよびRカラーバーの透過スペクトルと、一部で重複可能となる波形を示すことが可能であればよい。具体的には、上記半値幅が120nm以下であることが好ましく、中でも20nm~100nmの範囲内、特に20nm~70nmの範囲内であることが好ましい。また、上記半値幅の下限としては10nmとすることができる。
上記半値幅が上記範囲内に無い場合、他の色のカラーバーの透過スペクトルとの重複領域が増加し、特にYe、RおよびNIRとはxy色度図における色座標上では異なる色彩であっても、分光透過スペクトル上でのスペクトル分離が困難になるからである。
Oカラーバーの透過スペクトルは、ピーク透過率を100%としたときの、波長550nm以下および680nm以上での相対透過率が10%以下であることが好ましく、中でも5%以下、特に3%以下であることが好ましい。
Oカラーバーの透過スペクトルの、上記波長領域での相対透過率が上述の範囲を超えると、他の色のカラーバーの透過スペクトルとの重複領域が増加し、分光透過スペクトル上でのスペクトル分離が困難となる可能性があるからである。また、本態様のカラーチャートによるOの色再現精度が低下する場合があるからである。
(iv)マゼンタ色(Mg)カラーバー
上記カラーバー群は、マゼンタ色(Mg)カラーバーを含むことが好ましい。
本態様のカラーチャートに基づくxy色度図上において、R座標とCy座標と位置関係、および、B座標とYe座標との位置関係によりW座標の位置を特定することができるが、さらにG座標とMg座標との位置関係を考慮することで、基準色であるD65のW座標の位置をより正確に特定することができる。特に、D65光源以外の光源を用いた場合であっても、Mgカラーバーを含む本態様のカラーチャートを用いることで、W(65)座標の位置を正確に調整できるという利点を有する。
Mgカラーバーは、光源における赤色光および青色光に対する選択透過性を有する。
Mgカラーバーの透過スペクトル22(Mg)は、図9で示すように、Rカラーバーの透過スペクトル22(R)のピーク波長付近に第1の透過ピーク(以下、第1のピーク波長とする。)を有し、Bカラーバーの透過スペクトル22(B)のピーク波長付近に第2の透過ピーク(以下、第2のピーク波長とする。)を有することが好ましい。
Mgカラーバーの透過スペクトルは、第1のピーク波長が567nm~780nmの範囲内にあることが好ましく、中でも590nm~710nmの範囲内、特に610nm~680nmの範囲内にあることが好ましい。
また、第2のピーク波長が380nm~495nmの範囲内にあることが好ましく、中でも400nm~485nmの範囲内、特に430nm~470nmの範囲内にあることが好ましい。Mgカラーバーの透過スペクトルの各ピーク波長が上記範囲内に無い場合、マゼンタと補色関係にある緑とを混合して白を再現する際に、いかなる混合比であってもD65となる白を得ることが困難となるからである。また、Mgカラーバーの透過スペクトルの半値幅によらず、xy色度図上において指定の色座標に落ち仕込むことが困難となるからである。
(h)その他
本態様のカラーチャートの分光透過スペクトルにおいては、可視光領域において隣り合う透過スペクトルが一部で重複することで、混色に含まれる各色成分の混合割合を正確に特定することができ、混色の色再現精度および色較正精度を向上することができる。
2.xy色度図
次に、上記カラーバー群により本態様のカラーチャートが示すxy色度図について説明する。本態様のカラーチャートは、Wを除く5色のカラーバーの色度座標が、xy色度図上において図3で示すように分布する。
図3で示すxy色度図上のR、G、B、Ye、およびCyの各座標(x、y)としては、例えば、R(0.708、0.291)、G(0.187、0.751)、B(0.137、0.049)、Ye(0.448、0.538)、Cy(0.141、0.339)とすることができる。
本態様のカラーチャートは、xy色度図上において、5色の各座標を直線で結んだ五角形で囲まれた色域内に包含されるポインターカラーを再現および較正することができる。
本態様によれば、カラーバー群を構成する各カラーバーが上述の透過スペクトルを示すことから、従来のカラーチャートよりも広域の色域を有することができる。
本態様においては、白を除く5色の上記カラーバーのxy色度図上での座標を直線で結んだ五角形内に包含されるポインターカラーの包含率が、例えば、90.3%以上であることが好ましく、中でも99.9%以上であることが好ましく、さらには100%であること、すなわち、上記五角形内にポインターカラーを全て含むことが好ましい。白を除く5色の座標を直線で結んだ五角形内が本態様のカラーチャートの色域となり、上記色域がポインターカラーを十分に包含することで、可視光領域内の色を十分に網羅することができる。これにより、実在する物体色をより正確に再現することができるため、撮像機器の色較正を高精度で行うことができるからである。
本態様のカラーチャートが、上記カラーバー群にVカラーバー、NIRカラーバーおよびOカラーバーを含む場合、Wを除く8色のカラーバーの色度座標が、xy色度図上において図7で示すように分布する。
図7で示すxy色度図上の、V、NIR、およびOの各座標(x、y)としては、例えば、V(0.164、0.013)、NIR(0.724、0.272)、O(0.647、0.352)、とすることができる。
本態様のカラーチャートは、上記カラーバー群に含まれる色の数に応じて、xy色度図上の色域の範囲を拡張することができる。
例えば、上記カラーバー群が、6色のカラーバーに加えてさらにVカラーバーおよびNIRカラーバーを含む計8色で構成される場合、本態様のカラーチャートは、xy色度図上において、Wを除く7色の各座標を直線で結んだ七角形で囲まれた色域内に包含されるポインターカラーを再現および較正することができる。
また、上記カラーバー群が、6色のカラーバーに加えてさらにOカラーバーを含む計7色で構成される場合、本態様のカラーチャートは、xy色度図上において、Wを除く6色の各座標を直線で結んだ六角形で囲まれた色域内に包含されるポインターカラーを再現および較正することができる。
さらに、上記カラーバー群が、6色のカラーバーに加えてさらにVカラーバー、NIRカラーバーおよびOカラーバーを含む計9色で構成される場合、本態様のカラーチャートは、xy色度図上において、Wを除く8色の各座標を直線で結んだ八角形で囲まれた色域内に包含されるポインターカラーを再現および較正することができる。
このように、カラーバー群を構成するカラーバーの色の種類を増やすことで、より広域の色域を有することができる。
カラーバー群が、上述の7色、8色または9色で構成される場合の、xy色度図上での座標を直線で結んだ多角形内に包含されるポインターカラーの包含率は、5色のカラーバーによる五角形内に包含されるポインターカラーの包含率と同様とすることができる。
上述したように、本態様のカラーチャートの分光透過スペクトルにおいて、R、G、およびBの各色カラーバーの透過スペクトルのピーク波長および半値幅は、所定の範囲内にあることが好ましい。本態様のカラーチャートの、xy色度図上における三原色の座標を直線で結んだ三角形で規定される色域(図3中のL2)を、BT.2020規格における三原色の座標で規定される色域に近付けることができ、BT.2020規格が適用される撮像機器の色較正に対応可能となるからである。また、各色座標に対して、透過スペクトルの波形にさまざまな波形形状を持たせることができるため、各色に対して透過スペクトルのピーク波長の位置とあわせて半値幅を設定することで、本態様のカラーチャートは、透過スペクトルによる色再現性を確保することができるからである。
図10で示すように、Cyカラーバーのxy色度図上での座標(以下、Cy座標とする。)が、上記Rカラーバーのxy色度図上での座標(R座標)とW(65)座標とを結ぶ線の延長線上であり、且つ、BT.2020規格で規定される色域の外周上若しくは上記色域の外側に位置し、上記Yeカラーバーのxy色度図上での座標(以下、Ye座標とする。)が、上記Bカラーバーのxy色度図上での座標(B座標)とW(D65)座標とを結ぶ線の延長線上であり、且つ、BT.2020規格で規定される色域の外周上若しくは上記色域の外側に位置することが好ましい。
xy色度図上において、Cy座標の位置をW(D65)座標とR座標とを結ぶ線の延長線上とし、Ye座標の位置をW(D65)座標とB座標とを結ぶ線の延長線上とすることにより、補色関係にあるシアンおよび赤もしくは黄および青のそれぞれの組み合わせを適度な比率で混合してD65となる白を再現することができ、ホワイトバランスの高精度な調整が可能となるからである。また、Cy座標およびYe座標の位置は、BT.2020規格で規定される色域の外周上のほか、上記色域の外側に位置してもよく、これにより本態様のカラーチャートを用いて色再現が可能な色域を広げることができる。
中でも、Cy座標がR座標とW座標とを結ぶ線の延長線と上記三角形の辺との交点であり、Ye座標がB座標とW座標とを結ぶ線の延長線と上記三角形の辺との交点であることが好ましい。
xy色度図上で、Cy座標が上記三角形上にあると、緑および青を適当な混合比で混合して得られるシアンと本態様のカラーチャートのCyカラーバーが示すシアンとが同じであるか検証することができ、且つ、シアンおよび赤の混合により得られる白がD65の白であるかの検証を行うことが可能となる。
また、Yeに関しても同様に、xy色度図上で、Ye座標が上記三角形上にあると、緑および赤を適当な混合比で混合して得られる黄と本態様のカラーチャートのYeカラーバーが示す黄色とが同じであるか検証することができ、且つ、黄および青の混合により得られる白がD65の白であるかの検証を行うことが可能となる。
このように本態様のカラーチャートは、xy色度図上のCy座標およびYe座標が上記の位置にあることで、シアンおよび赤、ならびに黄および青の、それぞれの混合により得られる同じ白を、D65の白に較正することができる。
さらに、上記カラーバー群がMgカラーバーを含む場合は、Mgカラーバーのxy色度図上での座標(以下、Mg座標とする。)が、上記Gカラーバーのxy色度図上での座標(G座標)と上記W座標とを結ぶ線の延長線上にあることが好ましく、中でも、上記延長線上でありかつ上記三角形の辺上にあることが好ましい。
xy色度図上において、Mg座標の位置をW(D65)座標とG座標とを結ぶ線の延長線上とすることで、補色関係にある赤およびシアン、青および黄色、ならびに緑およびマゼンダのそれぞれの組み合わせを適度な比率で混合してD65となる白を再現することができる。これにより、本態様のカラーチャートは、白の較正およびホワイトバランスの調整をより正確に行うことができるからである。
Mgカラーバーを含む場合、色域を規定する各色座標としてMg座標は含まないものとする。
Cy、Ye、およびMgの各色のカラーバーの透過スペクトルは、xy色度図上のCy、Ye、およびMgの各座標の位置に応じて、ピーク波長の位置や半値幅を適宜調整して設計することができる。Cyカラーバーの透過スペクトルは、Cyの座標を調整するために、W(D65)の色座標位置から目標とするCyの色座標に対して直線を引いたその延長線とxy色度図の外周曲線に沿った波長位置とが交わったところを、ピーク位置の目安とすることができる。また、Cyカラーバーの透過スペクトルの半値幅は、隣接する他の透過スペクトルのピーク位置と干渉しないよう設定することができる。上記半値幅が小さいほど彩度が高く、大きいほど彩度が低くなるので、Cyの目標とする座標位置に応じて半値幅を変更することが可能である。Yeカラーバーの透過スペクトルについても同様である。
また、Mgに関しては、xy色度図上にて目標とするMg座標を通過する直線を引く事が可能な、BカラーバーもしくはVカラーバーのピーク波長位置およびRカラーバーもしくはNIRカラーバーのピーク波長位置に、それぞれ、Mgカラーバーの透過スペクトルの第1ピークおよび第2ピークを設定することができる。Mgカラーバーの透過スペクトルの半値幅は、Mgの目標とする座標位置に応じて変更することができる。
3.カラーバーおよびカラーバー群の構造
各色カラーバーは、所望の透過スペクトルを示す部材であればよく、例えば、バンドパスフィルタ、染色基板を用いることができる。
染色基板は、染色法により形成することができ、例えば、臭化カリウムを硝酸銀の溶液をゼラチンに加えて調製した銀塩乳剤を用い、上記銀塩乳剤をガラス板等のチップ基板上に塗布し、乾燥して得た銀塩写真乾板から脱銀し、カラーバーの色に応じた染料により染色することで、形成することができる。また、染色基板は、ゼラチン(溶液)にあらかじめ染料を混合し、所定の色にした材料をガラス板等のチップ基板に塗布して形成することもできる。
各色カラーバーの形成に際し、カラーバーの透過スペクトルのピーク波長位置は、カラーバーの種類やその形成方法に応じて調整が可能である。
例えば、1種の染料を用いた染色基板をカラーバーとして用いる場合であれば、染料の濃度を調整することで、カラーバーの透過スペクトルのピーク波長も調整できる。
また、2種以上の染料を配合して形成した染色基板をカラーバーとして用いる場合であれば、2種の染料の配合比率を変えることで、カラーバーの透過スペクトルのピーク波長を調整することができる。具体的には、Gカラーバーであれば、黄色系染料および青色系染料の2種を用いて染色法により形成することができるが、ピーク波長を長波長側へシフトさせる際は黄色系染料の配合比率を増やし、短波長側へシフトさせる際は青色系染料の配合比率を増やすことで、ピーク波長位置を調整することができる。
カラーバーのサイズ等については特に限定されず、本態様のカラーチャートの用途等に応じて所望の効果を奏しやすくなるように、適宜設計することができる。
カラーバー群において、各色カラーバーは順不同でパターン状に配列される。各色カラーバーの配列パターンとしては、図1で例示するように一列にラインパターン状に配列されていてもよく、例示しないが格子パターン状や円形状に配列されていてもよい。
また、各色カラーバーの配列順については特に限定されず、本態様のカラーチャートの用途等に応じて所望の効果を奏しやすくなるように、適宜設計することができる。
各色カラーバーは、例えば、蒸着法、染色法、印刷法、転写法、インクジェット法等の、従来公知の方法を用いて形成することができる。染色法によるカラーバーの形成方法については、上述したのでここでの説明は省略する。
また、カラーバー群は、例えば、上述の方法で形成した各色カラーバーを、後述する透明基板の片面に所望のパターンで配列し、上記透明基板とカバーガラスとで挟持して形成することができる。
B.遮光部
本態様のカラーチャートは、通常、上記透明基板上の、上記カラーバー群の外周に遮光部が設けられる。
遮光部としては、所望の遮光性を有するものであればよく、例えば、クロム薄膜等の金属膜、黒色インキで形成された印刷層等が挙げられる。
遮光部の形成方法については、使用する材料に応じて従来公知の方法を用いることができる。
C.透明基板
本態様における透明基板としては、カラーバー群および遮光部を支持することができ、所望の光透過性を有するものであれば特に限定されず、従来公知のカラーチャートに用いられる透明基板と同様とすることができる。具体的には、ガラス基板等の無機基板や樹脂基板を用いることができる。樹脂基板は、板状の他、フィルムやシートであってもよい。
D.その他
本態様のカラーチャートは、上述の構成の他に、アライメントマーク、認識コード、カバーガラス、カラーバー保持枠、遮光部付きの透明保護板等を有していてもよい。
認識コードは、例えば、テストチャートの情報等を記録したコードとすることができる。また、アライメントマークは、位置情報が記録されたマークとすることができるが、さらにテストチャートの情報等が記録された認識コードとして機能してもよい。これらは、遮光部付きの透明保護板上に設けられていてもよい。
また、本態様のカラーチャートは、IRカットフィルターを有していてもよい。各色カーバーが染色法により形成される場合、染料の特性上、透過スペクトルが650nm以上の波長領域において光を透過しやすい傾向があり、高い光透過率を有してしまう。特にYe、O、Rカラーバーに用いられる染料は、650nm付近から長波長側の光を吸収しにくい傾向にある。このため、長波長域では、各色の透過スペクトルが重複してしまう。
これに対し、カラーバーに所定領域を除去するIRカットフィルターを合わせることで、各色の透過スペクトルを分離することができ、色の混色を防ぐことが可能となる。
IRカットフィルターは、各色カラーバーの透過スペクトル特性に合わせて、遮断する波長領域を検討して選択することができる。IRカットフィルターは、従来公知のものを用いることができる。
本態様のカラーチャートは、適応される撮像画像に応じて、サイズを設計することができる。例えば、本態様のカラーチャートを、病理用撮像機器の顕微鏡を介して撮像された測定試料の出力画像の色評価および色補正に使用する場合、顕微鏡の対物レンズの倍率に応じたサイズのカラーバー群が形成されたミクロ撮像用カラーチャートとすることができる。
また、本態様のカラーチャートを、例えば、撮像機器により等倍で撮像された測定試料の出力画像の色評価および色補正に使用する場合、撮像画像サイズに応じたサイズのカラーバー群が形成されたマクロ撮像用カラーチャートとすることができる。
E.用途
本態様のカラーチャートは、色較正を必要とする撮像機器、映像機器および必要とする周辺機器全般に用いることができる。中でも病理用撮像機器に好適に用いることができる。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
以下に実施例を示し、本発明をさらに詳細に説明する。
[実施例1]
R、G、B、Ye、CyおよびWの6色のカラーバーで構成され、図2の分光スペクトルおよび図3のxy色度図を示す透過型色較正用チャートを作成した。
W以外の5色のカラーバーは、ガラス板上に臭化カリウムを硝酸銀の溶液をゼラチンに加えて作製された銀塩乳剤を塗布し乾燥された銀塩写真乾板から脱銀されたものを基板として、その基板を各色に応じた染料により染色した染色基板を用いた。染料は、各カラーバーの色に応じて一般的に普及している酸性染料を用いた。また、染色方法は、一般的に普及している製法と同様に、まずは酸性染料と助剤を混合した染色液をつくり、上記染色液に上記基板を浸漬し、所定の濃度まで染色が進んだら基板を取り出し水洗いをして得た。
透過型色較正用チャートは、デバイスで認識させる面を上面とし、最上面から遮光部付きの透明保護板、各色カラーバー、透明基板の順となるように積層して形成した。各色カラーバー(染色基板)は、透明基板(ガラス基板)上にB、Cy、G、Ye、R、Wの配列順で配置した。なおWカラーバーは、透明基板となるガラス基板を配置した。
また、W以外のカラーバーは、IRカットフィルターを介して透明基板上に配置した。
B、Cy、およびGカラーバーには、IRカットフィルターとしてAタイプ(半値T=50% 620nm)を用い、Ye、およびRカラーバーには、IRカットフィルターとしてBタイプ(半値T=50% 665nm)を用いた。
各色のカラーバーのピーク波長を表1に示す。
Figure 2022033743000002
[実施例2]
実施例1の6色のカラーバーに加えて、V、NIR、およびOの3色を加えた計9色のカラーバーで構成され、図6の分光スペクトルおよび図7のxy色度図を示す透過型色較正用チャートを作成した。V、NIR、およびOの3色のカラーバーは、実施例1における他の色のカラーバーの形成方法と同様の方法により得た。
透過型色較正用チャートは、実施例1と同様にして形成した。各色カラーバー(染色基板)は、透明基板(ガラス基板)上にV、B、Cy、G、Ye、O、R、NIR、Wの配列順で配置した。Wカラーバーは、透明基板となるガラス基板を配置した。
また、NIR、W以外のカラーバーは、IRカットフィルターを介して透明基板上に配置した。V、B、Cy、およびGカラーバーには、IRカットフィルターとしてAタイプ(半値T=50% 620nm)を用い、Ye、O、およびRカラーバーには、IRカットフィルターとしてBタイプ(半値T=50% 665nm)を用いた。
[実施例3]
実施例2の9色のカラーバーに加え、Mgを加えた計10色のカラーバーで構成され、図9の分光スペクトルおよび図10のxy色度図を示す透過型色較正用チャートを作成した。Mgカラーバーは、実施例1における他の色のカラーバーの形成方法と同様の方法により得た。
透過型色較正用チャートは、実施例1と同様にして形成した。各色カラーバーは、透明基板上にV、B、Cy、G、Ye、O、R、Mg、NIR、Wの配列順で配置した。
また、NIR、W以外のカラーバーは、IRカットフィルターを介して透明基板上に配置した。V、B、Cy、およびGカラーバーには、IRカットフィルターとしてAタイプ(半値T=50% 620nm)を用い、Ye、O、R、およびMgカラーバーには、IRカットフィルターとしてBタイプ(半値T=50% 665nm)を用いた。
VおよびNIRカラーバーの相対波長、ならびにOおよびMgカラーバーのピーク波長を表2に示す。
Figure 2022033743000003
実施例1~3で得た透過型色較正用チャートのxy色度図において、色域内に包含されるポインターカラーの包含率を表3に示す。なお、色域は、図3はWを除く5色の座標を結んだ五角形内、図7および図10はWおよびMgを除く8色の座標を結んだ八角形とした。
Figure 2022033743000004
1 … 透明基板
2 … カラーバー群
3 … 遮光部
4 … カラーバー保持枠
12 … カラーバー
10 … 透過型色較正用チャート(カラーチャート)

Claims (1)

  1. 透明基板と、
    前記透明基板上に形成されたカラーバー群と、
    を有し、
    前記カラーバー群は、少なくとも第1色および第2色を含む複数色のカラーバーが、順不同でパターン状に配列されて構成され、
    前記第1色の座標点は、xy色度図上で(0.351、0.649)、(0.547、0.453)、(0.380、0.506)、(0.433、0.464)の4点に囲まれた領域内にあり、
    前記第2色の座標点は、xy色度図上で、(0.125、0.489)、(0.112、0.229)、(0.270、0.407)、(0.224、0.242)の4点に囲まれる領域内にあり、
    第1色カラーバーの透過スペクトルおよび第2色カラーバーの透過スペクトルが、それぞれ分離したピークトップを有することを特徴とする透過型色較正用チャート。
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