JP2022032805A - 作業車両の管理制御システム - Google Patents

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Abstract

【課題】自動の走行および作業が可能な複数の作業車両を圃場間移動させるときに安全な圃場間移動を行うことができる作業車両の管理制御システムを提供する。【解決手段】管理制御システムは、自動運転制御装置が、複数の作業車両10A,10B,10Cの圃場での自動作業を制御する自動作業制御モードと、作業車両の自動作業をする圃場の形状の一部から逸脱させて他の圃場への移動を自動走行により行うよう制御する圃場間移動制御モードを有し、遠隔管理操作装置が、作業車両のうち2以上の作業車両が圃場間移動制御モードに移行している場合、その2以上の作業車両における各圃場間を移動するときの経路Rra,Rrb,Rrcどうしに重複する部分がない関係にある2以上の作業車両の圃場間移動を開始させる制御を行うよう自動運転制御装置を操作する。【選択図】図3

Description

本発明は、自律して走行および作業が可能な作業車両を制御する作業車両の管理制御システムに関するものである。
従来、衛星測位システムを利用して測位しながら自律して走行および作業を行う自律走行作業車両を制御する制御システムであって、圃場毎の自律走行作業車両を操作可能な遠隔操縦装置を備え、その遠隔操縦装置を介して、圃場毎の自律走行作業車両に担当する圃場の作業領域と作業内容とを伝達することにより、圃場毎の自律走行作業車両に担当する圃場の所定の作業領域で所定の作業を行わせ、また圃場毎の自律走行作業車両の作動状態を監視する、自律走行作業車両の制御システムが知られている(特許文献1)。
この制御システムは、遠隔操縦装置を介して、圃場毎の自律走行作業車両の作業終了時刻を報知し、また圃場毎の作業領域における自律走行作業車両の作業終了時刻から配車を必要とする順位を設定し、その配車を必要とする順位に基づいて配車を必要とする順位の高い自律走行作業車両の配車を優先的に実行するよう構成されている。
特許第6384545号公報
しかし、上記従来の管理制御システムでは、自律走行作業車両が圃場から他の圃場へ移動すること(圃場間移動)について、その自律走行作業車両の作業終了時刻の順位から配車される運搬車両に積み込んで運搬することを教えているにとどまっている。また、従来の管理制御システムでは、圃場間移動をするとき、手動で走行させて移動させる必要がありそうであって手間がかかり、その手間は自律走行作業車両を同時に多数運行していれば更に顕著になる。
そこで、本発明は、自動の走行および作業が可能な複数の作業車両を圃場と他の圃場の間を移動(圃場間移動)させるときに安全な圃場間移動を行うことができる作業車両の管理制御システムを提供することを目的とする。
本発明の上記課題は、以下の手段により解決される。
すなわち、請求項1に記載の発明は、
測位装置(61)と、通信装置(63)と、自動の走行および作業の動作を制御する自動運転制御装置(34)を有し、作業対象にする圃場の位置、形状および出入口の情報を含む圃場情報と圃場内および圃場間を移動するときの経路情報を取得する複数の作業車両(1A,1B,1C,・・・)と、
情報の通信により前記作業車両(1A,1B,1C,・・・)の各状態を把握して管理するとともに前記作業車両(1A,1B,1C,・・・)の各自動運転制御装置(34)を操作することが可能な遠隔管理操作装置(7)と、
を備え、
前記自動運転制御装置(34)は、前記作業車両(1A,1B,1C,・・・)の圃場での自動作業を圃場の形状からの逸脱を走行の停止により防止しながら行うよう制御する自動作業制御モード(35)と、前記作業車両(1A,1B,1C,・・・)の自動作業をする圃場の形状の一部から逸脱させて他の圃場への移動を自動走行により行うよう制御する圃場間移動制御モード(36)を有するとともに、前記圃場間移動制御モード(36)の移行およびその解除を行うように制御し、
前記遠隔管理操作装置(7)は、前記作業車両(1A,1B,1C,・・・)のうち2以上の作業車両(1A,1B,1C)が前記圃場間移動制御モード(36)に移行している場合、その2以上の作業車両(1A,1B,1C)における各圃場間を移動するときの経路どうしに重複する部分がない関係にある2以上の作業車両(1Aと1B,1Aと1C)の圃場間移動を開始させる制御を行うよう前記自動運転制御装置(34)を操作することを特徴とする作業車両の管理制御システムである。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の作業車両の管理制御システムにおいて、前記遠隔管理操作装置(7)は、前記圃場間を移動するときの経路どうしに重複する部分がある関係にある2以上の作業車両(1B,1C)を前記圃場の出入り口で一時停止させて待機させる制御を行うよう前記自動運転制御装置(34)を操作することを特徴とするものである。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の作業車両の管理制御システムにおいて、前記複数の作業車両(1A,1B,1C,・・・)における各自動運転制御装置(34)は、前記圃場間移動制御モード(36)に移行したことを前記遠隔管理操作装置(7)に通信装置(63)を介して送信し、前記遠隔管理操作装置(7)は、前記圃場間移動制御モード(36)に移行した2以上の作業車両(1A,1B,1C)の各圃場間を移動するときの経路どうしの重複する部分(Rx)の有無を検出する経路重複検出部を有することを特徴とするものである。
請求項4に記載の発明は、請求項2に記載の作業車両の管理制御システムにおいて、前記遠隔管理操作装置(7)は、前記圃場間を移動するときの経路どうしに重複する部分がある関係にあって前記圃場の出入口で一時停止して待機する2以上の作業車両(1B,1C)の圃場間移動の開始を順次選択して指示する機能を有していることを特徴とするものである。
請求項5に記載の発明は、請求項2に記載の作業車両の管理制御システムにおいて、前記遠隔管理操作装置(7)は、前記複数の作業車両(1A,1B,1C,・・・)の前記圃場間移動制御モード(36)における圃場間移動の優先順位を設定して管理するとともに、前記圃場間を移動するときの経路どうしに重複する部分がある関係にあって前記圃場の出入口で一時停止して待機する作業車両(1B,1C)が2以上の圃場間移動の開始を前記優先順位の高い方から圃場間移動を順次開始させる制御を行うよう前記自動運転制御装置(34)を操作することを特徴とするものである。
請求項6に記載の発明は、請求項1に記載の作業車両の管理制御システムにおいて、前記遠隔管理操作装置(7)は、前記圃場間を移動するときの経路どうしに重複する部分がある関係にある作業車両(1A,1E)のうちのいずれかの作業車両(1E)の圃場間を移動するときの経路(Rre)が当該他の作業車両(1A)の圃場間移動するときの経路(Rra)の残りの経路部分(Rna)と重複する部分(Rx)がないときに、前記いずれかの作業車両(1E)の圃場間移動を開始させる制御を行うよう前記自動運転制御装置(34)を操作することを特徴とするものである。
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の作業車両の管理制御システムにおいて、前記遠隔管理操作装置(7)は、前記いずれかの作業車両(1E)と前記他の作業車両(1A)の圃場間を移動するときの経路どうしの重複する部分(Rx)の開始地点(g1)又は終了地点(g2)を前記他の作業車両(1A)が通過した後に、前記いずれかの作業車両(1E)の待機を解除して圃場間移動を開始させる制御を行うよう前記自動運転制御装置(34)を操作することを特徴とするものである。
請求項1に記載の発明によれば、2以上の作業車両(1A,1B,1C)が圃場間移動制御モード(36)に移行している場合、その2以上の作業車両(1A,1B,1C)における各圃場間を移動するときの経路どうしに重複する部分がない関係にある作業車両(1Aと1B,1Aと1C)の圃場間移動を開始させるよう管理して制御しているので、自動の走行および作業が可能な複数の作業車両を圃場間移動させるときに安全な圃場間移動を行うことができる。
請求項2に記載の発明によれば、圃場間を移動するときの経路どうしに重複する部分がある関係にある作業車両(1B,1C)を圃場の出入口で一時停止させて待機させるよう管理して制御しているので、複数の作業車両を圃場間移動させるときに安全な圃場間移動を確実に行うことができる。
請求項3に記載の発明では、複数の作業車両(1A,1B,1C,・・・)における自動運転制御装置(34)から圃場間移動制御モード(36)に移行したことを受信しながら、圃場間移動制御モード(36)に移行した2以上の作業車両(1A,1B,1C)の各圃場間を移動するときの経路どうしの重複する部分(Rx)の有無が検出されているので、複数の作業車両を圃場間移動させるときに安全な圃場間移動を確実に行うことができる。
請求項4に記載の発明では、圃場間を移動するときの経路どうしに重複する部分がある関係にあって圃場の出入口で一時停止して待機する2以上の作業車両(1B,1C)の圃場間移動の開始が順次選択されて指示されるよう管理して制御しているので、複数の作業車両を圃場間移動させるときに安全な圃場間移動を任意の順番で開始させる指示をしながら所望通りに行うことができる。
請求項5に記載の発明では、圃場間を移動するときの経路どうしに重複する部分がある関係にあって圃場の出入り口で一時停止して待機する作業車両(1B,1C)が2以上ある場合に圃場間移動制御モード(36)における圃場間移動の優先順位が高い方から圃場間移動を順次開始させるよう管理して制御しているので、複数の作業車両を圃場間移動させるときに安全な圃場間移動を自動で効率よく行うことができる。
請求項6に記載の発明では、圃場間を移動するときの経路どうしに重複する部分がある関係にある作業車両(1A,1E)のうちのいずれかの作業車両(1E)の圃場間を移動するときの経路(Rre)が当該他の作業車両(1A)の圃場間移動するときの経路(Rra)の残りの経路部分(Rna)と重複する部分(Rx)がないときに、上記いずれかの作業車両(1E)の圃場間移動を開始させるよう管理して制御しているので、複数の作業車両を圃場間移動させるときに安全な圃場間移動をより効率よく行うことができる。
請求項7に記載の発明では、いずれかの作業車両(1E)と前記他の作業車両(1A)の圃場間を移動するときの経路どうしの重複する部分(Rx)の開始地点(g1)又は終了地点(g2)を前記他の作業車両(1A)が通過した後に、前記いずれかの作業車両(1E)の待機を解除して圃場間移動を開始させるよう管理して制御しているので、複数の作業車両を圃場間移動させるときに安全な圃場間移動をより一層効率よく行うことができる。
実施の形態に係る作業車両の管理制御システムを示す概要図である。 図1の管理制御システムを示す機能ブロック図である。 図1の管理制御システムにおける自動作業制御モードや圃場間移動制御モードにより制御されるときのトラクタの各状態の一例を示す概要図である。 圃場の形状や出入口等を特定する外周記憶点や圃場内の経路情報の構成を示す概要図である。 図1の管理制御システムにより圃場間移動するときの経路に重複する部分がある場合に制御されるトラクタの各状態の一例を示す概要図である。 図1の管理制御システムにおける圃場間移動制御モードに関する制御例を示すフローチャート図である。 図1の管理制御システムにより複数の作業車両を圃場間移動させるときの制御の一例を示すフローチャート図である。 図1の管理制御システムにより複数の作業車両を圃場間移動させるときの制御の他の例を示すフローチャート図である。 図1の管理制御システムにより圃場間移動するときの経路に重複する部分がある場合に制御されるトラクタの各状態の他の例を示す概要図である。 図1の管理制御システムにおける障害物の検出方法を切り換える場合の制御例を示すフローチャート図である。 (A)は直進前進の理想的な走行例を示す概念図、(B)は蛇行した走行をする場合の例を示す概念図、(C)は旋回後の直進前進において発生する蛇行した走行の例を示す概念図である。 (A)は旋回後の直進前進において発生する蛇行した走行を防止する制御動作の第1段階を示す概念図、(B)は(A)の防止する制御動作の第2段階を示す概念図、(C)は(A)の防止する制御動作の第3段階を示す概念図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
本実施形態に係る作業車両の管理制御システムは、図1から図3に示されるように、測位装置61と、通信装置63と、自動での走行および作業(自動運転)の動作を制御する自動運転制御装置の一例である自動運転制御部34を有し、圃場9での作業を行うことが可能な複数の作業車両1A,1B,1C,・・・と、情報の通信により複数の作業車両1A,1B,1C,・・・の各状態を把握して管理するとともに作業車両1A,1B,1C,・・・の各自動運転制御部34を操作することが可能な遠隔管理操作装置7とを備えており、その複数の作業車両1A,1B,1C,・・・を圃場間移動させることを可能にする管理と制御を行うものである。
ここで、圃場間移動とは、ある圃場9から他の圃場9にまで移動することである。また図1では、複数の作業車両1A,1B,1C,・・・について代表して1台のみを図示して、それ以外は省略している。
はじめに、この管理制御システムに適用される複数の作業車両1A,1B,1C,1D,・・・は、作業車両の一例としてのトラクタ10である。本実施形態における複数のトラクタ10A,10B,10C,10D,・・・はいずれも、自動での走行および作業(自動運転モード)が可能であることに加えて、操縦者の手動操作による手動での走行および作業(手動運転モード)も可能であるトラクタであり、その自動運転モードと手動運転モードが運転モード切換スイッチ59(図2。SW:スイッチ)の操作によりそれぞれ切り替え可能になっている。
また、複数のトラクタ10A,10B,10C,10D,・・・(これ以降は、必要な場合を除き複数のトラクタ10と略記する。)はいずれも、図1に示されるように、その走行車体の後部に圃場9での所要の作業を行うための作業機27がそれぞれ装着されている。図1では、作業機27として、3点リンク機構28等により昇降可能に取り付けられるロータリ耕うん機が例示されている。作業機27については、これに限定されるものではなく、トラクタ10に装着可能であって圃場9で行う作業に使用する作業機であればよく、例えば、播種機、草刈り機(モーア)等の作業機であってもよい。また、作業機27については、複数のトラクタ10のうち同じ圃場9で作業するトラクタ10どうしがあれば互いに異なる種類の作業機27を装着することになるが、必ずしもこれに限定されない。
また、複数のトラクタ10はいずれも、図1に示されるように、走行車体の前部に操舵輪として機能する前輪11が、走行車体の後部に駆動輪として機能する後輪12が配置されており、また走行車体の前部にボンネット13で覆われるエンジンルーム(空間)内にエンジン14が搭載されている。また、複数のトラクタ10はいずれも、エンジン14の回転動力を主にトランスミションケース15内の変速装置16により適宜減速させた後に伝動軸(駆動車軸)17を介して駆動輪の一例である後輪12に少なくとも伝える一方で、その回転動力の一部をトランスミションケース15の後端部から突出するPTO軸18を介して作業機27に伝えるよう構成されている。
また、複数のトラクタ10はいずれも、走行車体の上部にほぼ同じキャビン20がそれぞれ設けられている。キャビン20は、その内部に、運転座席21が配置され、運転座席21の前方にステアリングホイール22が配置されている。運転座席21やステアリングホイール22の近傍には、前進後進切換レバー23等の各種の操作レバーや、図示しない各種のスイッチ、必要な情報を表示する表示パネル等が配置されている。またキャビン20は、その内部の下部に、クラッチペダル24a、ブレーキペダル24b、図示しないアクセルペダル等の各種のペダルが配置されている。
さらに、複数のトラクタ10はいずれも、図2に示されるように、トラクタ10の動作と作業機27の動作について総合的に制御するほぼ同じ制御装置30を備えている。
図2では、複数のトラクタ10における各制御装置30について代表して1つのトラクタ10Aの制御装置30のみを明示し、それ以外は省略している。
制御装置30は、例えばCPU(Central Processing Unit)等の処理装置、ROM(Read only Memory),RAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disk Drive)等の記憶装置、入力装置等からなるコンピュータで構成されており、その処理装置がROM又はHDDの記憶部31に格納されている制御用のプログラム、データおよび検出情報に基づいて情報処理することで必要な制御対象に制御情報を送信するようになっている。
また、制御装置30はいずれも、その制御機能として、トラクタ10の車両本体における動作を制御する車両制御部32と、そのトラクタ10における作業機27の動作を制御する作業機制御部33と、トラクタ10および作業機27が関係する自動走行および自動作業(自動運転)の各動作をそれぞれ制御する自動運転制御装置の一例である自動運転制御部34を有している。この車両制御部32、作業機制御部33および自動運転制御部34は、厳密には、複数のトラクタ10における各制御装置30にそれぞれ同様に存在している。
このうち車両制御部32は、例えば、エンジン14の動作と走行動作を制御する車両ECU(Electronic Control Unit)等で構成されている。車両ECUについては、エンジン14の動作を専用に制御するエンジンECUと、走行動作を専用に制御する走行ECUとに分けて構成してもよい。
また、車両制御部32は、図2に示されるように、制御装置30に対して情報伝達可能に接続されている車両制御駆動部40を制御対象にしている。車両制御駆動部40としては、例えば、エンジン14の作動調整装置、変速装置16の変速段数や前進後進を変更する変更装置、前輪11の操舵方向(切れ角)を変更する操舵装置19を自動操縦する操縦装置、図示しないクラッチ装置の作動部やブレーキ装置の作動部等である。
この車両制御部32は、車両制御駆動部40の動作について、その制御に必要な状態を検出する車両側の各種センサ50により検出された検出情報を取得しながら制御する。
車両側の各種センサ50は、例えば、エンジン14の回転数、走行速度、ステアリングホイール22の切れ角、操舵装置19の操舵方向、操作レバー、操作ペダル、走行車体の傾き、燃料残量センサ52等の各状態をそれぞれ検出する複数のセンサである。
次に、作業機制御部33は、例えば、作業機ECU等で構成されている。作業機ECUは、農業機用の通信規格であるISOBUSに適用可能な作業機27に搭載されている。また、作業機制御部33は、図2に示されるように、制御装置30に対して情報伝達可能に接続されている作業機制御駆動部48を制御対象にしている。作業機制御駆動部48としては、例えば、PTO軸18の切換装置やその変速装置、作業機27の昇降用装置49、電動モータ等である。
この作業機制御部33は、作業機制御駆動部48の動作について、その制御に必要な状態を検出する作業機側の各種センサ57にて検出された検出情報を取得しながら制御する。作業機側の各種センサ57は、例えば、PTO軸18の回転速度、作業機27の昇降位置、駆動速度、耕うん深度等の各状態をそれぞれ検出する複数のセンサである。
次に、自動運転制御部34は、制御装置30の制御機能の一部として、トラクタ10および作業機27が関係する自動走行時又は自動作業時における各動作を、プログラム、各種データ等に基づいて制御するよう機能する部分である。自動運転制御部34は、実際には、上記車両制御部32および作業機制御部33とそれぞれ連携して制御を実行するよう構成されている。
自動運転制御部34は、各トラクタ10における上記した運転モード切換スイッチ59が自動運転モードに切り替えられたことの検出情報に基づいて作動する。
この自動運転制御部34の詳細については、後述する。
また、複数のトラクタ10はいずれも、自動運転制御部34を有していることも関係して、図1や図2に示されるように、測位装置61、通信装置63、障害物センサ65、カメラ66、表示装置67、ブザー68、音声再生装置69等を備えている。
測位装置61は、複数の作業車両1である各トラクタ10の自己位置をそれぞれ測位して位置情報として取得する装置である。
この測位装置61は、例えば、GNSS(Global Navigation Satellite System)を利用した装置で構成されており、受信アンテナ62により航法衛星からの電波をそれぞれ受信して所定時間ごとにGNSS座標を個別に取得して地球上での位置情報を取得するようになっている。受信アンテナ62は、作業車両1の所定の部位に設けられるものであり、本実施の形態におけるトラクタ10では例えば各キャビン20の上面に設けられている。
また、測位装置61は、圃場9付近等の所要の場所に基地局(例えばRTK-GNSS(Real Time Kinematic-GNSS)基地局等)を設置して、より精度の高い位置情報を入手するよう構成してもよい。
通信装置63は、遠隔管理操作装置7等の機器とデータ通信が可能な装置である。通信方式としては、例えば、インターネット等の通信ネットワーク技術や、4G等の移動通信システムや、Wi-Fi、ブルートゥース(登録商標)(Bluetooth)等の近距離の無線通信技術が適用される。
また、この通信装置63は、圃場9付近等の所要の場所に基地局を設置して通信の中継を行うよう構成してもよい。
障害物センサ65は、トラクタ10の走行時における周囲に存在する障害物を検出するセンサであり、例えば、超音波センサ、赤外線センサ等で構成されている。カメラ66は、トラクタ10の走行時における周囲やトラクタの状態を映像で確認することができる動画撮影が可能なものである。障害物センサ65とカメラ66は、走行車体の1か所のみに限らず、障害物の検出および撮影が必要な複数の個所に配置されている。
表示装置67は、運転座席21に座る操縦者に伝えるべき必要な情報を表示させるものであり、例えば液晶表示パネル等で構成されている。ブザー68は、主にトラクタ10の近傍にいる者に注意喚起を促すための警報音を発するものである。音声再生装置69は、主にトラクタ10の周囲にいる者に自動の走行又は作業が行われることを報知する音声を再生するものであり、例えば音声生成装置、スピーカ等で構成されている。
そして、自動運転制御部34は、図2や図3に示されるように、複数のトラクタ10の圃場9での自動作業を圃場9の形状からの逸脱を走行の停止により防止しながら行うよう制御する自動作業制御モード35と、複数のトラクタ10の自動作業をする圃場9の形状の一部から逸脱させて他の圃場9への移動を自動走行により行うよう制御する圃場間移動制御モード36と、作業対象にする圃場9の位置、形状、出入口91等の情報を含む圃場情報と圃場9での作業情報と圃場9内および圃場9間を移動するときの経路情報を取得する情報取得部37を有している。
情報取得部37は、作業予定の圃場9の上記圃場情報や作業情報、上記経路情報等の自動運転の制御に必要な情報を、通信装置63等の情報取得手段を介して取得するよう構成されている。情報取得部37で取得した情報は、記憶部31に一時的に保存される。
取得する圃場情報、作業情報および経路情報は、遠隔管理操作装置7に保存又は作成されている情報が使用される。
圃場情報のうち圃場9の形状の情報は、図4に示されるように、管理制御システムにより管理および制御するトラクタ10で自動作業する予定の圃場9ごとに、地図情報と関連付けて予め設定されている外周記憶点Paを線で結んで得られるときの形状の情報である。
また、圃場9の出入口91の情報は、図4に示されるように、外周記憶点Paのうち圃場9の出入口91に相当する位置として指定される出入口記憶点Pbで示される部分の情報である。出入口91は、図4等に示されるように入口と出口が兼用のものに限らず、入口と出口が別個独立したものも含まれる。
さらに、作業情報は、遠隔管理操作装置7等の機器において使用者が予め計画した作業内容や条件に基づいて作成される、作業に関する情報である。
また、圃場9内の経路情報は、例えば、図4に符号Rs1~Rs6が付された二点鎖線で示される自動作業時における作業走行経路と、符号Rt1~Rt5が付された二点鎖線で示される作業走行経路Rs間を移動するための旋回走行経路とで構成されている。図4における数字に付される符号L,Rは、図4におけるトラクタ10の前進走行時における左方向(L)および右方向(R)を示している。
さらに、圃場9間を移動する経路情報は、例えば、図3に示される圃場9内の移動経路Rmと、移動元の圃場9と移動先の圃場9との間を結ぶ道路(主に農道)95の走行経路Rrとで構成されている。図3では6つの圃場9A~9Fが例示されているが、その圃場9A~9Cと圃場9D~9Fとの間に存在する部分が道路(農道)95になる。図3において隣り合う圃場9の間には、畔等の境界部がある。
自動作業制御モード35は、複数のトラクタ10が作業予定の圃場9でそれぞれ自動作業するときの動作を制御する機能である。自動作業の動作は、厳密には自動走行の動作が含まれる。
自動運転制御部34では、上記運転モード切換スイッチ59(図2)が自動運転モードに切り換えられると、初期の設定として自動作業制御モード35が選択されるようになっている。
自動作業制御モード35では、作業予定の圃場9に進入したトラクタ10を情報取得部37で取得した圃場9の作業情報や圃場9内の経路情報(作業走行経路Rsや旋回走行経路Rt等)に従って圃場9内を自動で走行させるとともに、そのトラクタ10に装着されている作業機27を作動させて自動で作業を行うよう制御する。
これにより、自動の作業が実施される。図3等に示される符号Psは自動作業時における作業開始位置、符号Peは自動作業時における作業終了位置を示す。
ちなみに、複数のトラクタ10の作業予定の最初の圃場9までの移動や進入は、操縦者の手動運転(モード)によりそれぞれ行われる。
また、自動作業制御モード35では、トラクタ10が圃場9内で自動作業をしている場合、トラクタ10の位置情報からトラクタ10が予定の経路を外れて圃場9の形状(外周記憶点Paで囲まれる形状)の外に逸脱しそうな移動を検出したときに、そのトラクタ10を一時停止させる。これにより、トラクタ10が圃場9の形状外へ逸脱することを防止するようになっている。
この一時停止させられたときのトラクタ10は、その後、予定の経路に戻されるよう自動で後進又は操舵が行われることにより圃場9の形状内に復帰させられる。
次に、圃場間移動制御モード36は、複数のトラクタ10が自動作業した圃場9から次の作業予定の圃場9へ自動走行によりそれぞれ圃場間移動するときの動作を制御する機能である。この圃場間移動制御モード36は、自動作業制御モード35の表現に近づける観点からすると、圃場間移動時の自動走行制御モードと言い換えることもできる。
自動運転制御部34では、圃場間移動制御モード36への移行およびその解除を、原則として、トラクタ10の測位装置61から得られる位置情報が圃場9の特定の位置に到達した検出情報に基づいて行うよう制御している。
このときの特定の位置としては、例えば、移行時には自動作業した圃場9の作業終了位置Peであり、解除時には移動先の圃場9の作業開始位置Psである。なお、圃場間移動制御モード36への移行は、例外として、後述するように遠隔管理操作装置7等の操作機器の操作により行うことができる。
また、自動運転制御部34は、複数のトラクタ10のうち圃場間移動制御モード36に移行したトラクタがある場合、そのトラクタ10が圃場間移動制御モード36に移行した情報を遠隔管理操作装置7に送信するようになっている。また、圃場間移動制御モード36に移行したことは、後述するクラウドコンピューティングのシステムに送信するように構成してもよい。
また、自動運転制御部34は、圃場間移動制御モード36に移行すると、トラクタ10が圃場9の形状の一部となる出入口91を通過するときの逸脱のみを許容するよう制御する一方で、そのトラクタ10が圃場9の形状の一部となる出入口91以外の部分から外への逸脱しようとするときに自動作業制御モード35のときの制御の場合と同様に停止させるよう制御する。
これにより、圃場間移動制御モード36においては、トラクタ10が圃場9の出入口91を通過した圃場間移動が可能になり、また、トラクタ10が圃場9内においてその圃場9の形状外に逸脱することが防止される。
圃場間移動制御モード36では、複数のトラクタ10を自動作業した圃場9から次の作業予定の圃場9へむけて、情報取得部37で取得した圃場間を移動する経路情報(圃場9内の移動経路Rmと道路95の走行経路Rr等)に従って圃場9内の一部と圃場間の道路95をそれぞれ自動で走行させるよう制御する。
これにより、圃場間移動時の自動の走行が実施される。
また、圃場間移動制御モード36では、移動元の圃場9内を出入口91に移動する場合に出入口91にトラクタ10が到達するとトラクタ10を一時停止させる制御を行い、また、移動先の圃場9の出入口91にトラクタ10が到達するとトラクタ10を一時停止させる制御を行うよう構成されている。
さらに、自動運転制御部34は、その制御に際しては、自動運転に必要な情報として、車両側の各種センサ50,作業機27側の各種センサ57等の検出情報や、測位装置61の位置情報や、通信装置63から得られる通信情報等の情報が使用される。また、その制御に際しては、自動運転に必要な情報として、障害物センサ65からの検出情報や、カメラ66からの映像情報(を画像処理した情報)等も利用される。
自動運転制御部34は、障害物センサ65からの検出情報やカメラ66からの映像情報から自動の走行および作業の障害になる障害物の有無を検出する機能を有しており、その障害物の存在を認識したときにはトラクタ10の自動運転を緊急停止させる制御を行うよう構成されている。
一方、遠隔管理操作装置7は、情報の通信により複数のトラクタ10の各状態をそれぞれ把握して管理するとともに、その複数のトラクタ10における各自動運転制御部34をそれぞれ操作することが可能な機器である。
遠隔管理操作装置7は、図2に示されるように、上記コンピュータ等で構成される管理制御装置71をはじめとして、複数のトラクタ10における各通信装置63と情報の通信がそれぞれ可能な通信装置76や、キーボード、タッチパネル、スイッチ(SW)等の入力装置77や、液晶パネル、ランプ等の表示装置78を備えている。管理制御装置71は、ROM、HDD等からなる記憶部72や、通信装置76を通して複数のトラクタ10から必要な情報をそれぞれ取得する情報取得部73を有している。
このような遠隔管理操作装置7は、例えば、コンピュータ(サーバ)等の機器で構成されるものであって、圃場9からある程度離れた場所にある遠隔管理センター、圃場管理舎等の施設内に設置される。
また、遠隔管理操作装置7は、その通信装置76と複数のトラクタ10における各通信装置63との間において、クラウドコンピューティング(Cloud Computing)が可能な装置としても構成されている。クラウドコンピューティングは、インターネット等の通信ネットワークに接続されたコンピュータ(サーバ)やストレージを利用して情報の管理や必要な処理を行うよう構築されるシステムである。
接続先のコンピュータ(サーバ)やストレージは、例えば、遠隔管理センター、外部のデータセンター等の所定の場所に設置されるクラウドコンピューティング専用のコンピュータ、外部記憶装置等が適用されるが、遠隔管理操作装置7の一部をクラウドコンピューティングシステムとして構築してもよい。
管理制御装置71は、そのコンピュータにおける処理装置が記憶部72に格納されているプログラムおよびデータと通信装置76で得られる情報に基づいて必要な情報処理をするとともに、通信装置76を介して操作対象である複数のトラクタ10に必要な制御情報をそれぞれ送信する処理をする。
記憶部72には、複数のトラクタ10で作業する予定の圃場9に関する圃場情報、複数のトラクタ10における自動の走行および作業での各経路Rに関する経路情報等の必要な情報が格納されている。また記憶部72には、複数のトラクタ10に関する各経路Rを生成する経路生成プログラム等も格納されている。
情報取得部73は、通信装置76を通して複数のトラクタ10から位置情報、自動作業制御モードと圃場間移動制御モードの切り換え、各種の状態等の必要な情報をそれぞれ取得する。また、情報取得部73は、複数のトラクタ10から発信される情報が上記クラウドコンピューティングのシステムに蓄積される場合であれば、クラウドコンピューティングを経由して取得する。
また情報取得部73は、複数のトラクタ10の状態に関する情報として、少なくとも以下の5種類の状態(1)から(5)に分類して逐次管理するよう構成されている。
・状態(1)…圃場9内の経路上を移動中
・状態(2)…圃場9内の経路途中で停止
・状態(3)…圃場9内で圃場間移動待ち
・状態(4)…圃場9外の経路上を移動中
・状態(5)…圃場9外の経路途中で停止
状態(1)は、図3に例示されるように、圃場9内を自動作業で作業走行経路Rs等の経路に沿って移動している状態である。状態(2)は、圃場9内を経路に沿って走行しているときに緊急停止する状況(障害物の検出、燃料補給の対応等)になった状態である。この状態(2)は、例えば、障害物センサ65やカメラ66から障害物の検出情報や燃料残量センサ52の所定量以下の少ない検出情報が得られたときに設定される。状態(3)は、圃場間移動制御モード36による圃場間移動で移動元の圃場9から外に退出する前に停止して待機する必要になった状態である。
また、状態(4)は、圃場間移動制御モード36による圃場間移動で圃場9の外(道路95)を自動走行で走行経路Rr等の経路に沿って移動している状態である。この状態(4)は、例えば、圃場間移動時にトラクタ10が移動元の圃場9の外(道路95)に進行した位置情報が得られたときに設定される。状態(5)は、状態(4)中に緊急停止する状況(障害物の検出等)になった状態である。
図3では、圃場9Aにおいて自動作業中のトラクタ10Bが状態(1)にあり、圃場9E内において自動作業の途中で緊急停止しているトラクタ10Cが状態(2)にあり、圃場9C,9Eの各出入口91において圃場間移動時にそれぞれ停止して待機しているトラクタ10A,10Cが状態(3)にあることをそれぞれ例示している。また、図3では、圃場9Cから圃場9Fへの圃場間移動時に道路95を自動走行しているトラクタ10A、圃場9Aから圃場9Bへの圃場間移動時の道路95を自動走行しているトラクタ10B等が状態(4)にあり、圃場間移動で圃場9A外に出て道路95を自動走行する途中で緊急停止しているトラクタ10Cが状態(5)にあることをそれぞれ例示している。
これらの状態(1)から(5)は、情報取得部73が複数のトラクタ10から取得する位置情報等に基づいて分類される。また、この状態の分類は、各トラクタ10の自動運転制御部34において併行して行うようにしてもよい。この場合は、複数のトラクタ10における自動運転制御部34は、その状態が変わるたびに、変更された状態を情報取得部73又はクラウドコンピューティングのシステムに送信し、また管理制御装置71はその状態の情報を各トラクタ10の自動運転制御部34に送信して共有させるよう構成することが好ましい。
そして、遠隔管理操作装置7は、図3の一部に例示されるように、複数のトラクタ10のうち2(台)以上のトラクタ10A,10B,10Cが圃場間移動制御モード36に移行している場合、その2以上のトラクタ10A,10B,10Cにおける各圃場間を移動するときの経路(走行経路Rr)どうしに重複する部分Rxがない関係にある2以上のトラクタ10(10Aと10B又は10Aと10C)の圃場間移動を開始させる制御を行うよう自動運転制御装置34を操作するよう構成されている。
この場合、各圃場間を移動するときの走行経路Rrどうしに重複する部分Rxとは、移動元の圃場9と移動先の圃場9との間を接続する道路(農道)95上を自動走行するために設定される走行経路Rrにおいて互いに重なり合う又は進路妨害になる程度に接近し合う部分をいう。また図3では、重複する部分Rxがない関係にある2以上のトラクタ10として、トラクタ10A、10Bの組み合わせとトラクタ10A、10Cの組み合わせが該当する。
また、遠隔管理操作装置7は、図3の一部や図5等に示されるように、圃場間移動制御モード36に移行している2以上のトラクタ10B,10Cが、圃場9間を移動するときの走行経路Rrどうしに重複する部分Rxがある関係にある場合、その重複する部分Rxがある関係にある2以上のトラクタ10B,10Cを各移動元の圃場9A,9Eの出入口91に一時停止させて待機させる制御を行うよう自動運転制御装置34を操作するようにも構成されている。
図3では、重複する部分Rxがある関係にある2以上のトラクタ10として、トラクタ10B、10Cの組み合わせが該当する。
また、遠隔管理操作装置7は、図2に示されるように、管理制御装置71に制御機能の1つとして、圃場間移動制御モード36に移行した2以上のトラクタ10A,10B,10Cの各圃場間を移動するときの走行経路Rra,Rrb,Rrcどうしの重複する部分Rxの有無を検出する経路重複検出部74を有している。
経路重複検出部74は、圃場間移動制御モード36に移行した2以上のトラクタ10A,10B,10Cにおける各圃場間移動するときの走行経路Rra,Rrb,Rrcの経路情報どうしを対比することで、重複する部分Rxの有無を検出する。また、経路重複検出部74は、その検出に際して、該当する2以上のトラクタ10A,10B,10Cの位置情報や状態情報(上記状態(1)から(5)に関する情報)等を参考情報として利用してもよい。
これにより、遠隔管理操作装置7は、2以上のトラクタ10(10B,10C)が圃場間移動制御モード36に移行している場合において、その2以上のトラクタ10が圃場間移動をするときの走行経路Rrどうしに重複する部分Rxがない関係にあれば、その該当する2以上のトラクタ10の全てについて圃場間移動をそれぞれ開始させるようになっている。また、遠隔管理操作装置7は、その2以上のトラクタ10(10B,10C)が圃場間移動をするときの走行経路Rrどうしに重複する部分Rxがある関係にあれば、その該当する2以上のトラクタ10の全てについて移動元の圃場9(9A,9E)の出入口91で一時停止させて待機させるようになっている。
さらに、遠隔管理操作装置7においては、圃場間移動するときの走行経路Rrどうしに重複する部分Rxのある関係にあって圃場9の出入口91で一時停止して待機する2以上のトラクタ10(10B,10C)の圃場間移動の開始を手動で順次選択して指示する機能を有している。その選択して指示する機能は、図2に示されるように、入力装置77に設ける、圃場間移動開始の選択指示スイッチ(SW)77cとして構成されている。
また、遠隔管理操作装置7は、管理対象である複数のトラクタ10の圃場間移動制御モード36における圃場間移動の優先順位を設定して管理するとともに、圃場間移動するときの走行経路Rrどうしに重複する部分Rxがある関係にあって圃場9の出入口91で一時停止して待機するトラクタ10が2(台)以上ある場合に圃場間移動の優先順位の高い方から圃場間移動を順次開始させる制御を行うよう自動運転制御部34を操作するよう構成されている。
圃場間移動の優先順位は、遠隔管理操作装置7を使用する遠隔監視者や、複数のトラクタ10による作業を行うことを計画している使用者等によって適宜設定されるものであり、その優先順位が各トラクタ10に割り当てられて管理される。
遠隔管理操作装置7では、圃場間移動の優先順位が高い場合として、例えば、圃場9で行う作用の作業工程が先行する場合、圃場9の出入口91での待機時間が長い場合、圃場間移動に要する距離が短い場合、圃場間移動するときの走行経路Rrどうしの重複する部分Rxが短い場合等の少なくとも1つを適用している。
圃場間移動の優先順位が高い場合として、複数の高い場合(条件)を適用する場合には、その複数の高い場合どうしの優先順位についても設定すればよい。
管理制御装置71には、その制御機能の一部として、図2に示されるように、圃場間移動の優先順位の高低について判定する優先順位判定部75を有している。優先順位判定部75は、情報取得部73で取得される圃場間移動制御モード36に移行してかつ圃場間移動の走行経路Rrに重複する部分Rxがある関係にある2以上のトラクタ10の状態、位置情報、経路情報、作業情報等の必要な情報に基づいて優先順位の高低について判定するよう構成されている。
この他、本実施形態における遠隔管理操作装置7は、図9に示されるように、圃場間移動するときの走行経路Rrどうしに重複する部分Rxがある関係にある2以上のトラクタ10(10A,10E)のうちのいずれかのトラクタ10(10E)の圃場間移動するときの走行経路Rr(Rre)がそれ以外の他のトラクタ10(10A)の圃場間移動する走行経路Rr(Rra)における残りの経路部分Rn(Rna)と重複する部分Rxがないときに、そのいずれかのトラクタ10(10E)の圃場間移動を開始させる制御を行うよう自動運転制御装置34を操作する構成を採用している。
残りの経路部分Rnとは、予定の走行経路のうち検出時に未走行で残っている部分である。この残りの経路部分Rnは、経路重複検出部74において検出される。
また、このときの遠隔管理操作装置7は、図9に示されるように、上記いずれかのトラクタ10(10E)と上記それ以外の他のトラクタ10(10A)の圃場間移動するときの走行経路Rr(Rre,Rra)どうしの重複する部分Rxの開始地点g1又は終了地点g2を上記他のトラクタ10(10A)が通過した後に、上記いずれかのトラクタ10(10E)の待機を解除して圃場間移動を開始させる制御を行うよう自動運転制御装置34を操作する構成も採用している。
重複する部分Rxにおける開始地点g1と終了地点g2は、先に圃場間移動で自動走行することになるトラクタ10(10A等)の走行経路Rrの進行方向を基準にして互いの走行経路Rrを対比したとき、その重複が開始されることになる位置とその重複が終了することになる位置として設定される。重複する部分Rxの開始地点g1および終了地点g2は、経路重複検出部74において検出される。開始地点g1又は終了地点g2の通過については、安全な圃場間移動を重視する場合には終了地点g2の通過を採用し、一時停止の待機時間の短縮化を重視する場合には開始地点g1の通過を採用するとよい。
さらに、遠隔管理操作装置7は、図2に示されるように、入力装置77の一部として、トラクタ10における制御装置30の自動運転制御部34を圃場間移動制御モード36に手動で強制的に移行させるよう操作する圃場間移動制御モード移行スイッチ77aや、圃場間移動時の自動走行が圃場9の出入口91で一時停止された2以上のトラクタ10(群)の各圃場間移動を手動で選択して指示するか又は自動で選択して実行させるかの切り換えの操作をする圃場間移動開始の選択指示の手動・自動の切換スイッチ77bや、上記した圃場間移動開始の選択指示スイッチ77cや、緊急時に強制で停止させる図示しない緊急停止スイッチ等を有している。
以上説明したような遠隔管理操作装置7は、図1に二点鎖線で示されるように、トラクタ10から離れた場所でトラクタ10を自動の走行および作業をさせて使用する使用者が、トラクタ10の動作について情報の通信により所要の操作をする遠隔操作端末70を併用するものであってもよい。遠隔操作端末70は、例えば、タブレット型等の端末機器として構成されるものである。
そして、本実施形態に係る複数のトラクタ10の管理制御システムは、次のように作動する。
ここでは、最初に、管理制御システムにより管理して制御される対象のトラクタ10の自動運転制御部34における自動作業制御モード35と圃場間移動制御モード36の基本的な共通する制御動作について説明する。またここでは、図3に例示されるように、3台のトラクタ10A~10Cが圃場9A,9C,9Eにおいて最初の作業を行う場合を前提として説明する。
ちなみに、自動の走行および作業を行う自動運転は、トラクタ10の運転座席21に操縦者が乗らない無人運転を想定しているが、運転座席21に操縦者が乗る有人運転であっても構わない。
はじめに、3台のトラクタ10A~10Cは、操縦者の手動運転により作業予定の(移動元の)圃場9A,9C,9Eのいずれかに移動して各圃場9内に進入した後、操縦者により運転モード切換スイッチ59が手動運転モードから自動運転モードに切り換えられる。自動運転が無人運転でされる場合は、この時点で操縦者が各トラクタ10の運転座席21から降りてトラクタ10から離れる。
管理制御システムでは、図6に示されるように、自動運転制御部34において自動作業制御モード35が選択されたか否かが判断され(ステップ10:S10)、自動作業制御モード35が選択されると、3台のトラクタ10A~10Cにより移動元の圃場9A,9C,9Eにおいて自動作業がそれぞれ実行される(S11)。図3では、トラクタ10A~10Cによる自動作業が互いにずれた時間で開始された場合を想定して示されている。
この際、自動作業制御モード35の選択は、運転モード切換スイッチ59が自動運転モードに切り換えられた情報が情報取得部37で取得されることで判断される。
これにより、トラクタ10A~10Cは、自動作業制御モード35により車両制御部32を介して、移動元の圃場9A,9C,9Eの各作業開始位置Psから圃場9A,9C,9E内の各経路情報(作業走行経路Rs等)に従って各圃場9内を自動で走行するよう制御されながら、作業機制御部33を介して作業機27による自動の作業が行われるよう制御される。
続いて、管理制御システムでは、自動運転制御部34において自動作業しているトラクタ10A~10Cが移動元の圃場9A,9C,9Eにおける特定の位置の一例である作業終了位置Peに到達したか否かが判断される(S12)。
このステップ12において作業終了位置Peに到達したと判断されると、自動運転制御部34が自動作業制御モード35から圃場間移動制御モード36に自動で移行され(S13)、しかる後、圃場間移動制御モード36に移行されたトラクタ10A~10Cの圃場間移動の自動走行が開始される(S14)。
トラクタ10A~10Cは、圃場間移動制御モード36に移行されることで、移動元の各圃場9から移動先の各圃場9への圃場間移動が可能な状態になる。図3において作業終了位置Peに到達していない自動作業中のトラクタ10Bは、圃場9A内を移動中の状態(1)にあることになる。
この際、作業終了位置Peに到達したか否かは、測位装置61から得られて情報取得部37で取得される位置情報が作業経路における作業終了位置Peに達したか否かで判断される。このときトラクタ10A~10Cでは、作業終了位置Peに達した時点で、自動作業制御モード35により作業機27がそれぞれ停止して非使用時の位置まで昇降用装置49にて上昇させられるよう制御される。
また、このときのトラクタ10A~10Cは、作業終了位置Peに到達した後に、圃場間移動制御モード36により車両制御部32を介して、移動元の圃場9C,9A,9Eの各作業終了位置Peから圃場9C,9A,9E内の各経路情報(圃場内の移動経路Rm)に従って各圃場9内を自動で各出入口91にむけてそれぞれ走行するよう制御される。図3では、トラクタ10Aが圃場9C内の作業終了位置Peから圃場9Cの出入口91にむけて圃場内の走行経路Rmに沿いながら自動で走行する場合が示されている。
続いて、管理制御システムでは、自動運転制御部34において圃場間移動時のトラクタ10A~10Cが移動元の圃場9A,9C,9Eの形状の一部である出入口91にそれぞれ到達したか否かが判断される(S15)。
このステップ15において出入口91に到達したと判断されると、トラクタ10A~10Cが圃場間移動時における自動走行が中断されて一時停止させられる(S16)。
このときのトラクタ10A~10Cは、自動作業制御モード35により車両制御部32を介して、出入口91で自動走行が中断されて一時停止されるよう制御される。また、このときのトラクタ10A~10Cは、圃場9内で圃場間移動待ちの状態(3)になる。
続いて、管理制御システムでは、自動運転制御部34において圃場間移動の実行(再開)の指示があるか否かが判断される(S17)。
この管理制御システムでは、遠隔管理操作装置7の入力装置77における圃場間移動開始の選択指示の手動・自動の切換スイッチ77bが自動側に切り換えられているので、圃場間移動の実行の指示が、遠隔管理操作装置7から所定の時間が経過した後に自動で該当するトラクタ10A~10Cにそれぞれ送信される。この場合、該当するトラクタ10A~10Cでは、圃場間移動の実行の指示が各通信装置63で受信されて各自動運転制御部34にそれぞれ送られる。
ちなみに、上記手動・自動の切換スイッチ77bを手動側に切り換えた場合は、圃場間移動の実行の指示が遠隔管理操作装置7における上記切換スイッチ77bの切り換え操作により行われることになる。
このように対応した場合は、遠隔管理操作装置7を操作する遠隔監視者が、トラクタ10が移動元の圃場9A,9C,9Eの各出入口91からそれぞれ圃場間移動しても安全か否かを確認したうえで圃場間移動の実行の指示を出すことができる。これにより、圃場間移動の実行が手動で指示されるトラクタ10にあっては安全確認の機会が与えられて、より安全な圃場間移動が可能になる。
ステップ17において圃場間移動の実行の指示があったと判断されると、該当するトラクタ10A~10Cにおいて圃場間移動時の自動走行が開始されて再開させられる(S18)。ここでは、トラクタ10Aが最初に(最も早く)圃場間移動の実行の指示があったと想定して説明する。
このときのトラクタ10Aは、圃場間移動制御モード36により車両制御部32を介して、移動元の圃場9Cの出入口91を通過して道路95に進出した後、圃場間移動時の経路情報(道路95の走行経路Rra)に沿って自動走行して移動先の圃場9Fにむけて移動するよう制御される。これにより、圃場間移動時の道路95上の自動走行が行われる。また、このときのトラクタ10Aは、圃場9外の経路上を移動中の状態(4)になる。
続いて、管理制御システムでは、自動運転制御部34において圃場間移動中のトラクタ10Aが移動先の圃場9Fの形状の一部の一例である出入口91に到達したか否かが判断される(S19)。
このステップ19において移動先の圃場9の出入口91に到達したと判断されると、トラクタ10Aが圃場間移動時における自動走行が中断されて一時停止させられた後(S20)、移動先の圃場9F内に自動走行により進入させられる(S21)。
このときのトラクタ10Aは、自動作業制御モード35により車両制御部32を介して、出入口91で自動走行が中断されて一時停止されるよう制御される。
またこのときのトラクタ10Aは、自動作業制御モード35により車両制御部32を介して、例えば一時停止時から一定の時間が経過した後に、圃場間移動が再開されて移動先の圃場9Fにおける出入口91を通過して圃場9F内に進入するよう制御される。
続いて、管理制御システムでは、自動運転制御部34において移動先の圃場9F内に進入中のトラクタ10Aが圃場9Fの特定の位置の一例である作業開始位置Psに到達したか否かが判断される(S22)。
このステップ22において作業開始位置Psに到達したと判断されると、自動作業制御モード35により車両制御部32を介してトラクタ10Aが圃場間移動の自動走行が終了するよう制御されるとともに、自動運転制御部34において圃場間移動制御モード36が解除されて自動作業制御モード35に自動で移行される(S23)。
このときのトラクタ10は、圃場間移動制御モード36が解除されることで、圃場間移動が完了した状態になる。
以上のように、この管理制御システムによれば、自動運転制御部34が自動走行に基づく圃場間移動制御モード36を有しているので、自動の走行および作業が可能なトラクタ10を圃場間移動(例えばトラクタ10Aを圃場9Cから圃場9Fへの移動)させることを自動走行により容易に行うことが可能になる。
次に、複数のトラクタ10を圃場間移動させるときの管理制御システムの動作について説明する。
ここでは、最初に3台のトラクタ10A~10Cが圃場間移動制御モード36に移行して圃場間移動することが可能になっている場合を前提として説明する。
まず、管理制御システムでは、遠隔管理操作装置7の管理制御装置71における情報取得部73に、トラクタ10A~10Cから圃場間移動制御モード36に移行した情報がそれぞれ送信されるので、図7に示されるように、情報取得部73でその移行情報を継続して受信するとともに記憶部72を用いながら管理する(ステップ30:S30)。
この際、遠隔管理操作装置7の情報取得部73には、トラクタ10A~10Cを含む制御対象のすべてのトラクタ10から位置情報、状態の情報等の情報も逐次それぞれ送信される。また、この管理制御システムでは、移行情報をはじめとして位置情報、状態の情報等の情報は、クラウドコンピューティングのシステム(以下、「クラウド」と略称することもある。)に送信され、そのクラウドを介して遠隔管理操作装置7の情報取得部73が取得できるようになっている。
続いて、管理制御装置71では、圃場間移動制御モード36に移行した情報を受信すると、それをトリガーとして、圃場間移動制御モード36に移行したトラクタ10は2(台)以上であるか否かが判断される(S31)。この際、管理制御装置71では、情報取得部73で取得されて蓄積されている圃場間移動制御モード36に移行した情報を発信したトラクタ10の数の情報が参照して判断する。
このステップ31において圃場間移動制御モード36に移行したトラクタ10が2台以上でなく1つ(台)であると判断されると、遠隔管理操作装置7が、その最初に圃場間移動制御モード36に移行した1つのトラクタ10Aが圃場間移動を開始させる制御を行うようトラクタ10Aの自動運転制御部34を操作する(S32)。
これにより、トラクタ10Aは、上記したように圃場間移動制御モード36による制御が行われながら圃場間移動が実行される。
この場合は、そのトラクタ10Aの圃場間移動が終了するか否かが判断され(S33)、終了したと判断されたときは、遠隔管理操作装置7による動作が継続される。
このときの圃場間移動の終了は、トラクタ10Aが移動先の圃場9Fにおける作業開始位置Psに到達することにより圃場間移動制御モード36が解除されて自動作業制御モード35に移行するが、その自動作業制御モード35に移行した情報を情報取得部73が取得することで判断される。これ以降における各圃場間移動の終了についても同様に判断される。
一方、ステップ31において圃場間移動制御モード36に移行したトラクタ10が2台以上であると判断されると、その時点で該当する2台以上のトラクタ10(10A,10B,10C)の圃場間移動するときの走行経路Rrどうしの重複する部分Rxがあるか否かが判断される(S34)。この判断は、管理制御装置71における経路重複検出部74での走行経路Rrどうしの重複する部分Rxの有無の検出結果を参照して行われる。
このステップ34において重複する部分Rxがないと判断された場合は、走行経路Rrに重複する部分Rxがないトラクタ群が選別され(S35)、しかる後、そのトラクタ群に選別された2台以上のトラクタ10の全ての圃場間移動が開始される制御が行われるよう該当するトラクタ10の各自動運転制御部34をそれぞれ操作し(S36)、その全ての圃場間移動が終了するよう実行される(S37)。
これにより、複数のトラクタ10が同時に圃場間移動することになる。このときのトラクタ10は、圃場9外の経路上を移動中の状態(4)になる。
図3に例示される3台のトラクタ10A,10B,10Cにおいては、トラクタ10A,10Bの走行経路Rra,Rrbどうしとトラクタ10A,10Cの走行経路Rra,Rrcどうしでは重複する部分Rxがないので、トラクタ10Aとトラクタ10Bの組み合わせとトラクタ10Aとトラクタ10Cの組み合わせが走行経路Rrに重複する部分Rxがないトラクタ群が選別される。
この場合は、最初にいずれか1つの組み合わせのトラクタ10どうしの圃場間移動が同時に開始され、その圃場間移動が終了した後に次の組み合わせのトラクタ10又は残ったトラクタ10の圃場間移動が開始される。
このように走行経路Rrに重複する部分Rxがないトラクタ群のなかに組み合わせが生じる場合は、圃場間移動を開始する順番は任意に選定するか、あるいは、優先順位の条件を設定して選定すればよい。例えば、トラクタ10Aとトラクタ10Bの組み合わせが先に圃場間移動した場合は、その全ての圃場間移動が終了した後に残りのトラクタ10Cの圃場間移動を開始することになる。
なお、図3に例示するトラクタ10A,10B,10Cのように走行経路Rrに重複する部分Rxがないトラクタ群のなかに組み合わせが生じる場合には、ステップ34においてトラクタ10Aを重複する部分がないと判断する一方で、トラクタ10B,10Cを重複する部分があると判断する処理を行うよう構成してもよい。
また、ステップ34において重複する部分Rxがあると判断された場合は、走行経路Rrに重複する部分Rxがあるトラクタ群が選別され(S38)、しかる後、そのトラクタ群に選別された2台以上のトラクタ10の全てを移動元の各圃場9の出入口91でそれぞれ一時停止させて待機させる制御が行われるように該当するトラクタ10の各自動運転制御部34をそれぞれ操作する(S39)。
これにより、図3に例示するトラクタ10A,10B,10Cでは、トラクタ10B,10Cが走行経路Rrに重複する部分Rxがあるトラクタ群として分類されて各圃場9A,9Eの出入口91でそれぞれ一時停止させられて待機することになる。このときのトラクタ10B,10Cは、圃場9内で圃場間移動待ちの状態(3)になる。
この結果、管理制御システムでは、圃場間移動制御モード36に移行した場合でも、圃場間移動するときの走行経路Rrどうしに重複する部分Rxがある2以上のトラクタ10については、同時に圃場間移動することが発生しないよう管理される。
続いて、圃場9の出入口91でそれぞれ待機している2台以上のトラクタ10について圃場間移動の開始指示があるか否かが判断される(S40)。
ここで、遠隔管理操作装置7において圃場間移動開始の選択指示の手動・自動のスイッチ77bが手動側に操作されている場合を想定して説明する。
この場合、圃場間移動の開始指示は、遠隔管理操作装置7を操作する遠隔監視者による選択指示の操作により行われる。つまり、この場合は、遠隔監視者が圃場間移動を開始させたい所望のトラクタ10を選択して、そのトラクタ10の圃場間移動を開始させる指示を順次行うことで実行される。
このときの遠隔管理操作装置7は、遠隔監視者により最先の圃場間移動を開始するトラクタとして選択されると、その選択されたトラクタ10の最先の圃場間移動を開始する制御を行うようトラクタ10Bの自動運転制御部34を操作する(S41)。
この際、トラクタ10Bが選択されて指示されたときは、トラクタ10Bは、一時停止が解除された後、上記したように圃場間移動制御モード36による制御が行われながら移動元の圃場9Aから圃場9Bへの圃場間移動が実行される。
続いて、最先の圃場間移動が終了したか否かが判断され(S42)、終了したと判断されたときは、それ以後に選択して指示されるトラクタ10の圃場間移動が順次開始される(S43)。
図3に示される例では、重複する部分Rxがあるトラクタ群の残りのトラクタ10Cが一時停止を解除された後に、その移動元の圃場9Eから移動先の圃場9Dへ圃場間移動することになる。
続いて、走行経路Rrに重複する部分Rxがあるトラクタ群の全ての圃場間移動が終了したか否かが判断される(S44)。このとき選択指示が最後のトラクタ10の圃場間移動が終了したと判断されたときは、遠隔管理操作装置7による制御動作が継続される。
また、遠隔管理操作装置7において圃場間移動開始の選択指示の手動・自動のスイッチ77bが自動側に操作されている場合を想定して説明する。
この場合、圃場間移動の開始指示は、遠隔管理操作装置7から優先順位に基づく開始指示が発信されることで行われる。つまり、この場合は、図7に示したステップ40~44の制御動作に代えて、図8に示されるステップ50~54の制御動作が行われる。図8は、図7におけるステップ40~44のフロー部分をステップ50~54のフローに書き換えた図面になる。
まず、走行経路Rrに重複する部分Rxがあるトラクタ群のトラクタ10(10B,10C)における圃場間移動の優先順位が対比される(S50)。
この場合、圃場間移動の優先順位の対比は、管理制御装置71における優先順位判定部75が情報取得部73で管理されている該当するトラクタ10B,10Cの優先順位どうしを比べて高い方を抽出することで行われる。具体的には、例えば、遠隔管理操作装置7が優先順位の高い場合として圃場9の出入口91での待機時間が長い場合を適用しているときに、仮にトラクタ10Cが圃場9Eの出入口91に待機し始めてからの経過時間がトラクタ10Bよりも相対的に長い関係にあったとすれば、トラクタ10Cの優先順位がトラクタ10Bの優先順位よりも高いと判定される。
続いて、遠隔管理操作装置7は、優先順位が相対的に高い方のトラクタ10Cの圃場間移動が開始される制御が行われるようトラクタ10Cの自動運転制御部34を操作する(S51)。
これにより、トラクタ10Cは、一時停止が解除された後に、上記したように圃場間移動制御モード36による制御が行われながら移動元の圃場9Eから移動先の圃場9Dへの圃場間移動が実行される。このときトラクタ10Bは、図3に示されるように、移動元の圃場9Aの出入口91に引き続き停止して待機する状態におかれる。この結果、この管理制御システムにおいては、トラクタ10Bとトラクタ10Cが同時に圃場間移動(圃場外の移動)を開始することがないよう管理および制御される。
続いて、優先順位が高く先行して圃場間移動が開始されたトラクタ10Cの圃場間移動が終了したか否かが判断される(S52)。
この際、その先行の圃場間移動が終了したと判断されると、圃場間移動の優先順位が2番目以降で高い順に該当するトラクタ10B等の圃場間移動が1台ずつ順次開始され(S53)、その各圃場間移動が終了するまで順位の低い後続のトラクタ10はその圃場間移動の開始を移動元の圃場9の出入口91で停止し続けて待つ。
最後に、遠隔管理操作装置7は、走行経路Rrに重複する部分Rxがあるトラクタ群の全ての圃場間移動が終了したか否かを判断する(S54)。このとき最後の優先順位の圃場間移動が終了したと判断されたときは、遠隔管理操作装置7による動作が継続される。
以上のように、この管理制御システムによれば、2以上のトラクタ10A,10B,10Cが圃場間移動制御モード36に移行している場合、そのトラクタ10A,10B,10Cにおける各圃場間を移動するときの走行経路Rrどうしに重複する部分Rxがない関係にある作業車両(1Aと1B,1Aと1C)の圃場間移動を開始させるよう管理して制御されるので、自動の走行および作業が可能な複数のトラクタ10A,10B,10C,・・・を圃場間移動させるときに安全な圃場間移動を行うことができる。
これにより、この管理制御システムでは、特に各圃場間を移動するときの走行経路Rrどうしに重複する部分Rxがない関係にある限り、その該当する複数のトラクタ10を同時に圃場間移動させることが可能になる。
また、この管理制御システムでは、圃場間移動するときの走行経路Rrに重複する部分Rxがある関係にあるトラクタ10B,10Cを圃場9の出入口91で一時停止させて待機をさせるよう管理して制御しているので、複数のトラクタ10A,10B,10C,・・・を圃場間移動させるときに安全な圃場間移動を確実に行うことができる。
この他、この管理制御システムにおいては、遠隔管理操作装置7が、図9に示されるように、圃場間移動するときの走行経路Rrどうしに重複する部分Rxがある関係にある2以上のトラクタ群(10A,10E)のうちのいずれかの(先に圃場間移動を開始させると仮定した)トラクタ10(10E)の圃場間移動するときの走行経路Rr(Rre)がそれ以外の他の(後から圃場間移動を開始させると仮定した)トラクタ10(10A)の圃場間移動する走行経路Rr(Rra)における残りの経路部分Rn(Rna)と重複する部分Rxがないときに、そのいずれかのトラクタ10(10E)の圃場間移動を開始させる制御を行うよう自動運転制御装置34を操作することも可能である。
この場合は、トラクタ10Eは、トラクタ10Aの圃場間移動が完了するまで圃場9Fの出入口91で一時停止して待ち続ける必要がなくなり、トラクタ10Aの圃場間移動の途中でもトラクタ10Aの残りの経路部分Rnaと重複する部分Rxがない時期になれば(例えば重複する部分Rxを通過した後は)、移動元の圃場9Fから移動先の圃場9Bへの圃場間移動を開始することができる。
また、図3に例示したトラクタ10B,10Cの間においても、トラクタ10Bが先に圃場間移動した場合、トラクタ10Cは、トラクタ10Bの圃場間移動の途中でもトラクタ10Bの残りの経路部分Rnと重複する部分Rxがない時期になれば(例えば重複する部分Rxを通過した後は)、移動元の圃場9Eから移動先の圃場9Dへの圃場間移動を開始することができる。
したがって、このような制御を行った場合は、圃場間移動の開始のため一時停止して待機しているときの時間を短縮することが可能となり、複数のトラクタ10A,10B,10C,・・・を圃場間移動させるときに安全な圃場間移動をより効率よく行うことができる。
また、この管理制御システムにおいては、遠隔管理操作装置7が、上記残りの経路部分Rnと重複する部分Rxがない場合、図9に示されるように、トラクタ10Eとそれ以外の他のトラクタ10Aの圃場間を移動するときの走行経路Rra,Rreどうしの重複する部分Rxの開始地点g1又は終了地点g2を他のトラクタ10Aが通過した後に、トラクタ10Eの待機を解除して圃場間移動を開始させる制御を行うよう自動運転制御装置34を操作することも可能である。
この場合、他のトラクタ10Aが重複する部分Rxの開始地点g1を通過した後にトラクタ10Eの圃場間移動を開始したときは、トラクタ10Eの一時停止による待機時間を短くすることが可能になり、複数のトラクタ10A,10B,10C,・・・を圃場間移動させるときに安全な圃場間移動をより一層効率よく行うことができる。この場合、トラクタ10Aとトラクタ10Eが重複する部分Rxを同時に走行することもあるが、トラクタ10Eがトラクタ10Aに速度等の関係で接近することがないように構成することが必要である。
またこの場合、他のトラクタ10Aが重複する部分Rxの終了地点g2を通過した後にトラクタ10Eの圃場間移動を開始したときは、トラクタ10Aとトラクタ10Eが重複する部分Rxを同時に走行するおそれがなく、複数のトラクタ10A,10B,10C,・・・を圃場間移動させるときに安全な圃場間移動をより一層安全に効率よく行うことができる。
なお、本発明は、上記実施形態に係る管理制御システムの構成例等に限定されるものでなく、以下に例示するように、本発明の骨子を逸脱しない範囲であれば適宜変更した構成を採用することが可能である。
上記実施形態に係る管理制御システムにおいては、遠隔管理操作装置7が、図10に示されるように、制御対象におけるトラクタ10の自動作業制御モード35と圃場間移動制御モード36とに応じて障害物の検出方法を切り換えるよう管理して制御する構成を採用してもよい。
この構成は、図10に示されるように、自動作業制御モード35が選択されているときには障害物の検出方法として障害物センサ65による検出方法を適用し(ステップ60~61:S60~61)、圃場間移動制御モード36に移行したときには障害物の検出方法としてカメラ66による検出方法を適用するように管理して制御するものである(S62~64)。この制御は、遠隔管理操作装置7の管理制御装置71において行われるように構成されるが、トラクタ10の制御装置30において行うように構成しても構わない。
この構成を採用する場合は、自動作業制御モード35と圃場間移動制御モード36のいずれにおいても障害物の検出を適切に行うことができる。
例えば、超音波センサ、赤外線センサ等の障害物センサ65は、自動作業制御モード35に移行しているときには障害物の検出が適切に行われて安全な自動作業を行うことが可能であるが、圃場間移動制御モード36に移行したときには道路95の走行時に電柱、木、傾斜のある地面等を障害物として誤検出することや、段差がある地形(崖、大きな陥没等)を障害物として検出できないことがある。この点、カメラ66は、圃場間移動制御モード36に移行したときには上記誤検知や検出不可が発生することがなく、障害物の検出を適切に検出する。
上記遠隔操作端末70を遠隔管理操作装置7と併用する場合、遠隔管理操作装置7における圃場間移動開始の選択指示の手動・自動の切換スイッチ77bを手動側に切り換えたとき、遠隔操作端末70を携帯する遠隔監視者(使用者)が、移動元の圃場9の出入口91で待機する2以上のトラクタ10のうちで優先して圃場間移動しても安全か否かを確認したうえで該当するトラクタ10に圃場間移動の実行の指示を、遠隔操作端末70から情報の通信にて出すことができるよう構成してもよい。
また、上記実施形態に係る管理制御システムにおいては、自動運転制御部34が圃場間移動制御モード36に移行した際、燃料残量センサ52の検出情報が所定の低い残量値以下であったときに、トラクタ10(例えば図3に示されるトラクタ10C)を燃料の補給作業を行わせるために移動元の圃場9Eの出入口91で停止させて待機させる制御を行うよう構成してもよい。
この場合は、自動運転制御部34が圃場間移動するトラクタ10が燃料の補給作業が必要になったことを遠隔管理操作装置7等に報知する制御も行うよう構成するとよい。またこの場合は、燃料の補給作業により燃料残量センサ52の検出情報が所定の高い残量値を超えたときに、圃場間移動を再開させる制御を行うように構成すればよい。
この構成を採用した場合は、例えば、トラクタ10が圃場間移動の途中で燃料切れにより停止してしまう事態が発生することを防止することができ、圃場間移動を最後まで確実に行うことが可能になる。
その他、上記実施形態に係る管理制御システムは、圃場9の自動作業における直進性向上を図るために以下の構成を採用するとよい。
すなわち、トラクタ10は、図11(A)に示されるように、自動作業における直進の作業走行経路Rsに設定する直進の基準線SLから大幅にずれることなく基準線SLにほぼ沿って走行することが求められる。この場合、基準線SLからの許容ずれ量(閾値)dxは、例えば1.2cm以下の範囲内に設定される。
しかし、トラクタ10は、図11(B)に破線で示されるように、作業開始位置Psではずれ量dがゼロであるが、実際には左右の少なくとも一方に許容ずれ量dxを超えたずれ量(d1=3cm)になる蛇行した実経路RLdで進むことがあり、その場合は、操舵量が調節されてずれ量dが次第に小さくなる(d2=2cm)ように直進走行の補正がされ、最終的に許容ずれ量dx範囲におさまって基準線SLに沿う正常な経路RLifに復帰するようになる。蛇行した実経路RLdの発生は、特に図11(C)に示されるように、旋回走行経路Rtに沿って自動旋回した後に生じやすい。
このため、トラクタ10においては、自動旋回した後に蛇行した実経路RLdになった場合には、図12(A)に示されるように、その乱れ経路RLmが補正により許容範囲の経路RLifに復帰したときに所定の距離Jだけ前進して直進性が安定した後、図12(B)に示されるように、自動後進で直線後進して作業開始位置Ps等の直線前進を再開すべき位置まで戻るよう制御される。続いて、トラクタ10においては、図12(C)に示されるように、後進により作業開始位置Ps等の位置に到達した時点で一時停止した後、自動作業で直線前進を再開するという制御が行われる。ずれ量dについては、トラクタ10のキャビン20内の表示装置や遠隔操作端末70の表示装置に表示させて報知するとよい。
このような構成を採用した場合は、自動旋回した後に上記直進走行の補正をした状態で自動作業をそのまま続けると、図12(A)に示すように蛇行した実経路RLdで走行しやすくなるが、旋回後の直線走行における直進性を向上させることができる。この構成は、例えば、トラクタ10に方位センサを搭載していない場合は特に有効である。また、この構成は、手動運転の場合に適用することもできる。
また、この構成においては、直進走行の補正時における所定の距離Jを走行する際、作業機27を停止させる制御や、必要に応じて上昇させる制御も行うよう構成するとよい。
また、この構成においては、直進走行の補正時に補正されて正常な経路RLifに復帰したときの走行する距離Jや許容ずれ量dxについて、トラクタ10の操縦者、使用車等によって任意の値に設定することができるよう構成することが可能である。これにより、操縦者、使用者等によって直進の安定性の感覚が異なるため、実際に担当する操縦者、使用者等に適合する値に変更することが可能になって扱いやすくなる。
本発明は、トラクタ10等の農作業用の作業車両に限られず、それ以外の各種作業を行う作業車両にも適用することができる。
1A,1B,1C,1D,1E…複数の作業車両
7 …遠隔管理操作装置
9 …圃場
10A,10B,10C,10D,10E…複数のトラクタ(複数の作業車両の一例)
34…自動運転制御部(自動運転制御装置の一例)
35…自動作業制御モード
36…圃場間移動制御モード
61…測位装置
63…通信装置
74…経路重複検出部
91…出入口(圃場の形状の一部の一例)

Claims (7)

  1. 測位装置(61)と、通信装置(63)と、自動の走行および作業の動作を制御する自動運転制御装置(34)を有し、作業対象にする圃場の位置、形状および出入口の情報を含む圃場情報と圃場内および圃場間を移動するときの経路情報を取得する複数の作業車両(1A,1B,1C,・・・)と、
    情報の通信により前記作業車両(1A,1B,1C,・・・)の各状態を把握して管理するとともに前記作業車両(1A,1B,1C,・・・)の各自動運転制御装置(34)を操作することが可能な遠隔管理操作装置(7)と、
    を備え、
    前記自動運転制御装置(34)は、前記作業車両(1A,1B,1C,・・・)の圃場での自動作業を圃場の形状からの逸脱を走行の停止により防止しながら行うよう制御する自動作業制御モード(35)と、前記作業車両(1A,1B,1C,・・・)の自動作業をする圃場の形状の一部から逸脱させて他の圃場への移動を自動走行により行うよう制御する圃場間移動制御モード(36)を有するとともに、前記圃場間移動制御モード(36)の移行およびその解除を行うように制御し、
    前記遠隔管理操作装置(7)は、前記作業車両(1A,1B,1C,・・・)のうち2以上の作業車両(1A,1B,1C)が前記圃場間移動制御モード(36)に移行している場合、その2以上の作業車両(1A,1B,1C)における各圃場間を移動するときの経路どうしに重複する部分がない関係にある2以上の作業車両(1Aと1B,1Aと1C)の圃場間移動を開始させる制御を行うよう前記自動運転制御装置(34)を操作することを特徴とする作業車両の管理制御システム。
  2. 前記遠隔管理操作装置(7)は、前記圃場間を移動するときの経路どうしに重複する部分がある関係にある2以上の作業車両(1B,1C)を前記圃場の出入り口で一時停止させて待機させる制御を行うよう前記自動運転制御装置(34)を操作することを特徴とする請求項1に記載の作業車両の管理制御システム。
  3. 前記複数の作業車両(1A,1B,1C,・・・)における各自動運転制御装置(34)は、前記圃場間移動制御モード(36)に移行したことを前記遠隔管理操作装置(7)に通信装置(63)を介して送信し、
    前記遠隔管理操作装置(7)は、前記圃場間移動制御モード(36)に移行した2以上の作業車両(1A,1B,1C)の各圃場間を移動するときの経路どうしの重複する部分(Rx)の有無を検出する経路重複検出部を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の作業車両の管理制御システム。
  4. 前記遠隔管理操作装置(7)は、前記圃場間を移動するときの経路どうしに重複する部分がある関係にあって前記圃場の出入口で一時停止して待機する2以上の作業車両(1B,1C)の圃場間移動の開始を順次選択して指示する機能を有していることを特徴とする請求項2に記載の作業車両の管理制御システム。
  5. 前記遠隔管理操作装置(7)は、前記複数の作業車両(1A,1B,1C,・・・)の前記圃場間移動制御モード(36)における圃場間移動の優先順位を設定して管理するとともに、前記圃場間を移動するときの経路どうしに重複する部分がある関係にあって前記圃場の出入口で一時停止して待機する作業車両(1B,1C)が2以上の圃場間移動の開始を前記優先順位の高い方から圃場間移動を順次開始させる制御を行うよう前記自動運転制御装置(34)を操作することを特徴とする請求項2に記載の作業車両の管理制御システム。
  6. 前記遠隔管理操作装置(7)は、前記圃場間を移動するときの経路どうしに重複する部分がある関係にある作業車両(1A,1E)のうちのいずれかの作業車両(1E)の圃場間を移動するときの経路が当該他の作業車両(1A)の圃場間移動するときの経路の残りの経路部分(Rna)と重複する部分(Rx)がないときに、前記いずれかの作業車両(1E)の圃場間移動を開始させる制御を行うよう前記自動運転制御装置(34)を操作することを特徴とする請求項1に記載の作業車両の管理制御システム。
  7. 前記遠隔管理操作装置(7)は、前記いずれかの作業車両(1E)と前記他の作業車両(1A)の圃場間を移動するときの経路どうしの重複する部分(Rx)の開始地点(g1)又は終了地点(g2)を前記他の作業車両(1A)が通過した後に、前記いずれかの作業車両(1E)の待機を解除して圃場間移動を開始させる制御を行うよう前記自動運転制御装置(34)を操作することを特徴とする請求項6に記載の作業車両の管理制御システム。
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