JP2022030549A - 情報処理置、情報処理方法、画像形成装置、及びプログラム - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、PDLデータからラスターデータを生成する技術に関する。
電子写真及びインクジェット等のプリンタエンジンを備えた画像形成装置では、ページ記述言語(PDL)で記述されたPDLデータをRIP(Raster Image Processor)処理して得られた画像を出力する。RIP処理は、専用のPDLインタプリタがPDLデータを解釈し、その解析結果に基づいてレンダラが中間データを生成し、複数のスキャンライン毎もしくは頁全体のラスターデータを生成する処理である。
RIP処理では、中間データがRAMの記憶容量を超える場合、中間データに含まれる画像データなどサイズの大きいデータの圧縮が行われる。しかし、中間データのサイズが圧縮処理後もRAMの記憶容量を超える場合は、中間データをHDD等の補助記憶装置に保存する。特許文献1には、印刷データによる補助記憶装置の占有時間が短くなるよう、HDD等の補助記憶装置に一時的に印刷データを分割して保存し、レンダリング時に分割された印刷データを順次読み込んで個別に処理し、削除する方法が提案されている。なお、特許文献1において補助記憶装置に一時的に分割して保存される印刷データは、上記中間データに相当するデータである。
上記RIP処理では記憶容量に余裕があると中間データを非圧縮で保存するのが一般的である。この点、特許文献1の方法では、記憶容量の大きいHDD等の補助記憶装置には非圧縮で中間データが保存されることになる。そうなると特許文献1の方法においては、中間データ全体の処理に時間がかかるという課題がある。
本発明は、情報処理装置であり、PDLデータを取得する取得手段と、前記PDLデータを解析して得られた中間データを記憶装置に保存し、前記記憶装置から読み出した前記中間データに基づきラスターデータを生成する生成手段と、を備え、前記生成手段は、前記中間データの内の所定のデータのサイズが、予め設定された前記記憶装置のメモリ帯域に応じて決定した所定の閾値よりも大きい場合、前記所定のデータに対し圧縮処理を施して前記記憶装置に保存する、ことを特徴とする。
本発明によれば、より効率的な記憶装置への中間データの保存処理が可能となり、RIP処理を高速化することができる。
従来技術における課題について補足する。HDD等の補助記憶装置へ一時的にデータを保存(退避)することでメモリ(RAM)の使用を削減する手法では、補助記憶装置で使用できる記憶容量はRIP処理で必要な記憶容量よりも大きくなる。その様なケースでは、一般に使用する記憶容量よりも生成されるラスターデータの品位(画質)が優先される。そのため、補助記憶装置へデータを退避させながらRIP処理を行う場合、画像データなども非圧縮で退避させるため、退避するデータ量が多くなって補助記憶装置へのデータの読み書きに時間がかかる。
また、一部の環境ではファイル・システムやOSの制限により、補助記憶装置への一度のアクセスで読み書き可能なデータサイズ、すなわち補助記憶装置のメモリ帯域を制限するアクセス制限が存在する。このような環境でRIP処理を行う場合、制限のない環境であれば図6(a)に示す様に1回のアクセスで行えていた退避処理を、図6(b)に示す様に内部的に退避データを制限値毎に分割し、複数回の退避処理を行う必要がある。
更に、多くの環境において、RIP処理を行うタスクと、補助記憶装置にアクセスするタスクが分かれており、RIP処理中に補助記憶装置へのアクセスを行うとRIPタスクと、補助記憶装置へのアクセスタスクとの切り替えが行われる。そのため、上記の様にアクセス制限のある環境で退避データを複数に分割した場合、複数回のタスクの切り替えが必要となる。これは、例えば、タスクの切り替えがFCFS方式などの組込み環境ではタスクの切り替えに時間がかるため、パフォーマンスが低下する。
本発明では、補助記憶装置へのアクセスがボトルネックとなる環境において、アクセスの制限に合わせて退避するデータ形式を決定することで、アクセス制限に応じて退避データのデータ量を削減することができる。退避データのデータ量を削減することで、退避データの分割数も削減できるためタスクのスイッチ回数も削減される。このように本発明は、より効果的な補助記憶装置へのデータ退避処理が可能となり、RIP処理を高速化することができる。
(実施形態1)
以下、添付図面に従って構成も含め本発明にかかる実施形態の処理内容を説明する。
以下、添付図面に従って構成も含め本発明にかかる実施形態の処理内容を説明する。
図1は、本発明に係る実施形態のシステムの概略構成の一例を示した図である。図1において、コンピュータ110は、プリンタ120とデータ転送ケーブル130を経由して接続されている。コンピュータ110は、ユーザからの操作と、印刷データとしてPDLデータの入力を受け付け、ユーザが指定した印刷設定に関する印刷情報と入力されたPDLデータをプリンタ120に転送するアプリケーション部111を有する。
プリンタ120は、データ転送ケーブル130を介して送信されたPDLデータを受信し、該PDLデータを解析して中間データに変換し、該中間データをレンダリングしラスターデータを生成するRIP部121を有する。また、プリンタ120は、RIP処理中のデータを保存する記憶部123を有する。記憶部123は、RAMや、RAMの使用量を削減するために一時的にデータを退避させるHDDなどの補助記憶装置を含む。更に、プリンタ120は、生成したラスターデータに対しハーフトーン処理やプリンタ固有の画像処理を施し、印刷処理を行うプリンタエンジン部122を有する。
なお、本発明の実施形態は図1に示す構成に限定されず、コンピュータ110がRIP部121の一部と、記憶部123との機能を有する構成であってもよい。この場合、コンピュータ110でPDLデータを解析し、中間データに変換し、プリンタ120に中間データを転送することになる。また、コンピュータ110がRIP部121および記憶部123までの機能を全て有し、PDLデータを受信、若しくは入力を受け付け、PDLデータからラスターデータ生成まで行う構成であってもよい。若しくは、プリンタ120がアプリケーション部111の機能を有し、ユーザがプリンタ120を操作して、PDLデータをプリンタ120に直接入力する構成であってもよい。
図2は、本発明の実施形態に係るRIP部121の詳細な構成の一例を示す図である。また図3は、本発明の実施形態に係るRIP部121および記憶部123を実現する情報処理装置300のハードウェア構成の一例を示す図である。RIP部121は、PDL解析部201、オブジェクトリスト(OL)生成部202、中間データ生成部203、レンダリング部204を備える。RIP部121の各構成は、情報処理装置300のCPU301がROM303やHDD304に格納されたプログラムを実行することにより実現される。
ROM303は、各種制御プログラムを記憶する記憶装置である。RAM302は、ROM303に記憶された制御プログラムを読み出して一時的に保持する記憶装置である。CPU301は、RAM302に読み出された制御プログラムを実行し、データを処理したり各種デバイスを統括的に制御したりする演算処理装置である。HDD304は、画像データや印刷データなどの大容量のデータを一時的あるいは長期的に保持する目的で使用される補助記憶装置である。各モジュールはそれぞれシステムバスを介して互いに接続される。さらにシステムバスは、情報処理装置300とプリンタ120内の各デバイスとを互いに接続している。
なおRAM302はCPU301の主メモリ、ワークメモリとしても機能する。また制御プログラムおよびオペレーティングシステムは、ROM303の他にもHDD304にも格納される。なお、本実施形態では、1つのCPU301が1つのメモリ(RAM302)を用いて後述するフローチャートに示す各処理を実行するものとするが、これに限定されない。例えば、複数のCPU、RAM、ROM、及びストレージを協働させて、後述するフローチャートに示す各処理を実行するような構成であってもよい。またASICやFPGA等のハードウェア回路を用いて一部の処理を実行するようにしてもよい。
プリンタI/F305は、情報処理装置300とプリンタエンジン部122とを接続するインタフェースである。プリンタエンジン部122は、RIP部121にて生成されたラスターデータに対して所定の画像処理を行って印刷用画像を生成し、給紙カセット(「給紙段」とも呼ばれる。)から給送された用紙に印刷用画像を形成する。なお、プリンタエンジン部122の印刷方式は、電子写真方式であってもよいし、インクジェット方式であってもよい。また熱転写方式などその他の印刷方式を適用することもできる。
操作部I/F306は、プリンタ120の操作部と情報処理装置300とを接続するインタフェースである。操作部には、タッチパネル機能を有するディスプレイや各種ハードキーなどが備えられ、情報を表示する表示部及びユーザの指示を受け付ける受付部として機能する。
通信インタフェース(I/F)307は、データ転送ケーブル130との通信制御を行う。情報処理装置300は、通信I/F307を介してデータ転送ケーブル130に接続され、コンピュータ110からの印刷要求を受信する。
本実施形態では、RIP部121は画像処理プログラムをCPU301が実行することで実現されることを想定しているが、これに限定されるものではない。例えば、画像処理用途向けのプロセッサ(GPU)を別途備え、GPUが画像処理プログラムを実行することにより、PDLデータの解釈や各種画像処理を実現してもよい。この場合、GPUと上記のCPU301とが協働して後述するフローチャートを実現することになる。また、これらの組み合わせにより処理を行うようにしてもよい。
図2に示す例では、アプリケーション部111はコンピュータ110上にあり、アプリケーション部111がユーザからの指示に従って記憶部112に保存されたPDFやXPSといったPDLデータに基づきプリンタ120に印刷指示を行う。PDLデータには、図4(a)に示すように、テキストやグラフィック、画像などの描画オブジェクトが含まれる。アプリケーション部111は、PDLデータおよび印刷設定の入力を受け付け、入力されたPDLデータと印刷設定とを合わせて印刷データとしてプリンタ120へ送信する。
プリンタ120が印刷データを受信すると、PDL解析部201は、受信した印刷データに含まれる印刷設定に従い、印刷データに含まれるPDLデータを取得して解析する。
OL生成部202は、PDLデータの解析結果に基づいて、PDLデータ内に含まれるテキストやグラフィック、画像等のオブジェクト情報から印刷ページ内に含まれるオブジェクトをリスト化したオブジェクトリストを生成する。オブジェクトリストとしては、例えば図4(b)に示す様にページ内に含まれるオブジェクトをページのスキャンライン毎に抽出し、それらをリスト化した図4(c)に示す多次元のリスト形式が考えられる。オブジェクトを描画する際に、該オブジェクトの描画開始スキャンラインがi行目の場合、i行目のリストObjectList[i]にオブジェクト情報を追加する。オブジェクトリストに登録される各オブジェクト情報としては、テキストのストリング情報や、図形のパス情報、画像情報、塗り情報等が考えられる。
中間データ生成部203は、OL生成部202で生成したオブジェクトリストを解析し、中間データを生成する。中間データは、後段のレンダリング部204で処理し易いよう最適化された形式になっている。例えば、図5(a)に示す様に、ページ内のオブジェクトの描画位置や、エッジ情報を含むレイアウト情報501と、ページ内のオブジェクトの描画色等の塗り情報を示す塗り情報503を含む形式が考えられる。更に、オブジェクトのエッジで区分けされる各描画領域に対し単色、若しくは複数塗などの塗の合成を示す合成情報502情報も含まれる。また、ページ内のオブジェクトが画像であった場合には、該画像の画像データ504も塗り情報503に含まれる。
OL生成部202は、オブジェクトリストを生成する際、ワークメモリとして使用されるRAM302の使用量を抑えるため、RAM302上のデータやオブジェクトリストの一部、若しくは全部を補助記憶装置であるHDD304に退避させる。同様に、中間データ生成部203も、RAM302上のデータや、中間データの一部、若しくは全部をHDD304に退避させる。
レンダリング部204は、生成された中間データを解析・レンダリングし、ラスターデータを生成し、プリンタエンジン部122に送信する。プリンタエンジン部122は、ラスターデータに対し、例えばハーフトーニング等の画像処理を施して印刷用画像を生成し、用紙に印刷用画像を形成する。
図7に、実施形態1に係るRIP処理のフローチャートを示す。
S701では、PDL解析部201は、プリンタ120が受信した印刷データに含まれるPDLデータを取得して解析し、PDLデータを描画オブジェクト単位の描画コマンドへ変換し、OL生成部202に送信する。
S702では、OL生成部202は、受信した描画オブジェクト単位の描画コマンドに含まれるオブジェクトの塗り情報を生成する。
S703では、OL生成部202は、生成した塗り情報に画像データが含まれるか否かを判定し、画像データが含まれていればS704に進み、画像データが含まれていない場合はS705に進む。
S704では、OL生成部202は、塗り情報に含まれる画像データ721を後述する図8に示す条件に応じて記憶部123のRAM302又はHDD304に保存し、S705に進む。S704の詳細については、図8を用いて詳述する。
S705では、OL生成部202は、S702で塗り情報を生成された描画オブジェクトをオブジェクトリストに追加する。
S706では、OL生成部202は、1ページ分のオブジェクトリストの生成が完了したか否かを判定し、完了していれば中間データ生成部203にオブジェクトリストを送信してS707に進む。OL生成部202は、オブジェクトリストの生成が完了していなければS701に戻り、1ページ分のオブジェクトリストの生成完了までS701~S706のステップを繰り返す。
S707では、中間データ生成部203は、受信した1ページ分のオブジェクトリストからオブジェクトの描画位置やエッジの情報を表すレイアウト情報722を生成する。
S708では、中間データ生成部203は、生成したレイアウト情報722をHDD304へ保存する。
S709では、中間データ生成部203は、レイアウト情報のエッジで構成される各領域の塗り方法と、塗情報関連付ける合成情報723を生成する。
S710では、中間データ生成部203は、生成した合成情報723をHDD214へ保存する。
S711では、レンダリング部204は、HDD304に保存された画像データ721、レイアウト情報722、合成情報723をRAM302に適宜読み込み、読み込んだ画像データ721のうち圧縮された画像データについては展開する。この時、レンダリング部204が処理対象のデータを都度読み込むことで、RAM302の使用率の抑制が可能になる。
S712では、レンダリング部204は、読み込んだ中間データをレンダリングしてラスターデータを生成する。
続いて、S704の画像の保存処理について詳しく説明する。図8に、実施形態1に係るRIP処理における画像の保存処理の詳細を示す。
S801では、OL生成部202は、先ずPDLデータに含まれる画像データに対し、レンダリング時に縮小(拡縮率<1.0)が必要か否かを判定する。画像データに縮小処理が必要と判定すればS802に進み、縮小処理が不要と判定すればS803に進む。
S802では、OL生成部202は、データサイズを削減するために画像データの保存前に画像の縮小処理を行う。画像の縮小処理後、S803に進む。
S803では、OL生成部202は、画像データのサイズが予め定められた閾値αより大きいか否かを判定する。画像データのサイズが閾値α以下(S803でNO)の場合S804に進み、閾値αより大きい(S803でYES)場合S805へ進む。
S804では、OL生成部202は、画像データのサイズが小さくRAM302を圧迫しないため、画像データをRAM302へ保存し、S705へ進む。
S805では、OL生成部202は、画像データのサイズがHDD304のアクセス制限値βより大きいか否かを判定する。画像データのサイズがHDD304のアクセス制限値β以下(S805でNO)の場合S806に進み、アクセス制限値βより画像サイズが大きい(S805でYES)場合807に進む。
S806では、OL生成部202は、画像データをデータサイズがアクセス制限値β以下となるように圧縮処理し、S807に進む。
S807では、OL生成部202は、非圧縮画像データ821又は圧縮画像データ822をHDD304に保存する。
以上、図7、8で示した手順を用いて、PDL解析に基づき生成された中間データを構成するデータのサイズが所定の閾値以下でなければ、該データに圧縮処理を施してHDD304に保存することで、RIP処理を高速化することが可能となる。
(実施形態2)
実施形態1で説明した、ステップS704の画像の保存処理において、実施形態1とは異なる構成を持つ実施形態の例について以下に説明する。
実施形態1で説明した、ステップS704の画像の保存処理において、実施形態1とは異なる構成を持つ実施形態の例について以下に説明する。
図9は、実施形態2におけるS704の画像の保存処理手順の一例を示したフローチャートである。
S901では、OL生成部202は、PDLデータに含まれる画像データに対し、レンダリング時に縮小(拡縮率<1.0)が必要かを判定する。画像データの縮小が必要と判定された(S901でYES)場合S902に進み、縮小が不要と判定された(S901でNO)場合にはS903に進む。
S902では、OL生成部202は、退避データのサイズを削減するために画像を縮小する。画像データの縮小後、S903に進む。
S903では、OL生成部202は、画像データのサイズが予め定められた閾値αより大きいか否かを判定する。画像データのサイズが予め定められた閾値α以上(S903でNO)の場合S904に進み、閾値αより大きい(S903でYES)場合は、S905へ進む。
S904では、OL生成部202は、画像データのサイズが小さくメモリを圧迫しないため、画像をRAM302へ保存し、前記S705へ進む。
S905では、OL生成部202は、画像データのサイズがHDD304のアクセス制限値βより大きいかを判定する。画像データのサイズがアクセス制限値β以下(S905でNO)の場合S909に進み、アクセス制限値βより大きい(S905でYES)場合S906に進む。
S906では、OL生成部202は、画像データを可逆圧縮と非可逆圧縮を組み合わせた圧縮処理を行う。可逆圧縮、非可逆圧縮を組み合わせる方法としては、例えば以下のような方法が考えられる。退避させる画像データが図10(a)に示す様な画像であった場合、同一の画素値(例えば、RGB画像の場合はRGBの各値)を持つ隣接する画素どうしをまとめ、図10(b)に示す様に同一色領域毎に分割する。そして図10(c)に示す様に、該分割された同一色領域の大きさ、若しくは隣接する同一色領域間の色差から該領域がグラフィックやテキストなどの図形領域1001~1003か、自然画やグラデーション等の変化領域1004かを判定する。そして、図10(d)に示す様に、図形領域1001~1003に対しては可逆圧縮を行い、変化領域1004に対しては画質の劣化が認識し辛いため非可逆圧縮を行う。このように圧縮方法を画像領域毎にその領域の特性に応じて変えることで、画質の劣化を抑えつつ効果的に圧縮を行う方法等が考えられる。
続くS907では、OL生成部202は、S906での可逆圧縮・非可逆圧縮を組み合わせた圧縮処理後のサイズがアクセス制限値βに収まっているかを判定する。圧縮処理後の画像データのサイズがアクセス制限値β以下の(S907でNO)場合S909に進み、アクセス制限値βより大きい(S907でYES)場合は、S908に進む。
S908では、OL生成部202は、非圧縮の画像データ全体に対し非可逆圧縮の処理を行う。このとき、画像データの圧縮処理後のサイズがアクセス制限値βより小さくなるように圧縮し、S909に進む。このとき、画質の劣化を制限するため、非可逆圧縮の品質を示す数値(Q値)が予め定めたQmin以上になるように非可逆圧縮の圧縮率を制御する。
S909では、OL生成部202は、非圧縮画像データ921、可逆圧縮された圧縮画像データ922、又は非可逆圧縮された圧縮画像データ923をHDD304に保存し、S705に進む。なお、S908でQminまで品質を落として圧縮しても圧縮処理後の画像データのサイズがアクセス制限値βを超える場合は、非可逆の圧縮処理後の画像データを従来同様に分割してHDD304に保存する。
図9、10で示した手順を用いて画像データのサイズが所定の閾値以下でなければ、該画像データに可逆および非可逆の少なくとも一方の圧縮処理を施してHDD304に保存することで、画質の劣化を抑えながら、RIP処理を高速化することが可能となる。
(実施形態3)
実施形態1で説明した、ステップS704の画像の保存処理において、実施形態1、2とは異なる構成を持つ実施形態の例について以下に説明する。
実施形態1で説明した、ステップS704の画像の保存処理において、実施形態1、2とは異なる構成を持つ実施形態の例について以下に説明する。
図11は、実施形態3におけるS704の画像の処理手順の一例を示したフローチャートである。
S703で描画オブジェクトに画像が含まれると判定されると
S1101では、OL生成部202は、PDLデータに含まれる画像データに対し、レンダリング時に縮小(拡縮率<1.0)が必要かを判定する。もし、縮小が必要(S1101でYES)な場合、S1102に進み、縮小不要(S1101でNO)の場合にはS1103に進む。
S1101では、OL生成部202は、PDLデータに含まれる画像データに対し、レンダリング時に縮小(拡縮率<1.0)が必要かを判定する。もし、縮小が必要(S1101でYES)な場合、S1102に進み、縮小不要(S1101でNO)の場合にはS1103に進む。
S1102では、OL生成部202は、退避データのサイズを削減するために画像を縮小し、S1103に進む。
S1103では、OL生成部202は、画像データのサイズがRAM302を圧迫するか否かの基準となる予め定められた閾値αより大きいか否かを判定する。画像データのサイズが、予め定められた閾値αより小さい場合はS1104に進み、閾値αより大きい場合はS1105へ進む。
S1104では、OL生成部202は、画像データをRAM302へ保存し、S705へ進む。
S1105では、OL生成部202は、画像データのサイズがHDD304のアクセス制限値βより大きいか否かを判定する。画像データのサイズがアクセス制限値βより小さい(S1105でNO)場合はS1109に進み、アクセス制限値βより画像サイズが大きい場合はS1106に進む。
S1106では、OL生成部202は、画像データに可逆の圧縮処理を行う。
S1107では、OL生成部202は、S1106での可逆の圧縮処理後の画像データのサイズがアクセス制限値β以下であるか否かを判定する。可逆の圧縮処理後の圧縮画像データのサイズがアクセス制限値β以下の場合はS1109に進み、アクセス制限値βより大きい場合はS1108に進む。
S1108では、OL生成部202は、非圧縮の画像データ全体に対し非可逆の圧縮処理を行う。このとき、画像データの圧縮処理後のサイズがアクセス制限値βより小さくなるように圧縮し、S1109に進む。このとき、実施形態2と同様に画質の劣化を制限するため、Q値が予め定めたQmin以上になるように非可逆圧縮の圧縮率を制御してもよい。
S1109では、OL生成部202は、非圧縮画像データ1121、可逆圧縮された圧縮画像データ1122、又は非可逆圧縮された圧縮画像データ1123をHDD304に保存し、S705にすすむ。なお、S1108でQminまで品質を落として圧縮しても圧縮処理後の画像データのサイズがアクセス制限値βを超える場合は、非可逆の圧縮処理後の画像データを従来同様に分割してHDD304に保存する。
以上図11で示した手順を用いて画像データのサイズが所定の閾値以下でなければ、該画像データに可逆および非可逆の少なくとも一方の圧縮処理を施してHDD304に保存することで、画質の劣化を抑えながら、RIP処理を高速化することが可能となる。
(実施形態4)
実施形態1で図7を用いて説明した中間データ生成部203の処理が、実施形態1とは異なる構成を持つ実施形態の例について以下に説明する。
実施形態1で図7を用いて説明した中間データ生成部203の処理が、実施形態1とは異なる構成を持つ実施形態の例について以下に説明する。
図12は、実施形態4におけるフローチャートの一例を示した図であり、図の手順S1201~S1212は、図7のS701~S712と同様である。
本実施形態では、中間データ生成部203がS1207でオブジェクトリストからレイアウト情報を生成するとS1231に進む。
S1231では、中間データ生成部203は、生成したレイアウト情報がHDD304のアクセス制限値βより大きいかを判定する。該判定の結果、レイアウト情報がアクセス制限値βより大きい場合はS1232に進み、アクセス制限値βより小さい場合はS1208に進む。
S1232では、中間データ生成部203は、レイアウト情報を圧縮し、S1208に進む。
S1208では、中間データ生成部203は、非圧縮のレイアウト情報又は圧縮されたレイアウト情報をHDD304に保存する。
S1209で生成される合成情報についても同様に、S1233では、中間データ生成部203は、合成情報がアクセス制限値βより大きいかを判定する。該判定の結果、合成情報がアクセス制限値βより大きい場合はS1234に進み、アクセス制限値βより小さい場合はS1210に進む。
S1234では、中間データ生成部203は、合成情報を圧縮し、S1210に進む。
S1210では、中間データ生成部203は、非圧縮の合成情報又は圧縮された合成情報をHDD304に保存する。
レンダリング部204は、ラスターデータを生成するためにHDD304から読み出した中間データが圧縮されている場合にはS1211で適宜圧縮データを展開する。
以上、図12で示した手順を用いて画像データのみならず、レイアウト情報や合成情報も所定の閾値以下でなければ、それらのデータに圧縮処理を施してHDD304に保存することで、RIP処理を高速化することが可能となる。
なお、実施形態1~4では、補助記憶装置であるHDD304に中間データを退避させる場合の中間データの処理方法について記載しているが、中間データの保存先はHDD304などの補助記憶装置に限定されない。例えば、RAM302などの主記憶装置に中間データを保存する場合にも適用可能であり、主記憶装置に設定されたアクセス制限値と保存するデータのサイズに応じてデータの保存方法を決定すればよい。
また、実施形態1、4においても、実施形態2、3と同様に、非可逆圧縮の圧縮率を圧縮処理後のデータの品質が所定のQ値以上になるよう制御するようにしてもよい。
(その他の実施例)
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
110 コンピュータ
111 アプリケーション部
112 記憶部
120 プリンタ
121 RIP部
122 プリンタエンジン部
123 記憶部
111 アプリケーション部
112 記憶部
120 プリンタ
121 RIP部
122 プリンタエンジン部
123 記憶部
Claims (12)
- PDLデータを取得する取得手段と、
前記PDLデータを解析して得られた中間データを記憶装置に保存し、前記記憶装置から読み出した前記中間データに基づきラスターデータを生成する生成手段と、
を備え、
前記生成手段は、前記中間データの内の所定のデータのサイズが、予め設定された前記記憶装置のメモリ帯域に応じて決定した所定の閾値よりも大きい場合、前記所定のデータに対し圧縮処理を施して前記記憶装置に保存する、
ことを特徴とする情報処理装置。 - 前記生成手段は、前記圧縮処理後の所定のデータのサイズが前記所定の閾値以下になるよう圧縮率を制御する、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。 - 前記生成手段は、前記圧縮処理後の所定のデータが一定の品質を保持するよう圧縮率を制御する、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。 - 前記圧縮処理は、可逆圧縮、非可逆圧縮、および可逆圧縮と非可逆圧縮との組み合わせの処理のうちの少なくとも1つである、
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の情報処理装置。 - 前記所定のデータには画像データが含まれており、前記可逆圧縮と非可逆圧縮との組み合わせによる処理では、前記画像データについて、同一色領域の大きさおよび隣接する同一色領域間の色差の少なくとも一方に基づき、前記可逆圧縮の処理を施す領域と非可逆圧縮の処理を施す領域とを決定する、
ことを特徴とする請求項4に記載の情報処理装置。 - 前記生成手段は、前記所定のデータに対して可逆圧縮の処理を含む第1の圧縮処理を施し、当該第1の圧縮処理後の所定のデータのサイズが前記所定の閾値より大きい場合、当該第1の圧縮処理前の所定のデータに対して非可逆圧縮の処理である第2の圧縮処理を施す、
ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の情報処理装置。 - 前記生成手段は、前記画像データに対して縮小が必要である場合、前記圧縮処理の前に前記画像データに対して縮小処理を施す、
ことを特徴とする請求項5に記載の情報処理装置。 - 前記所定のデータには、さらにレイアウト情報および合成情報の少なくとも一方を含む、
ことを特徴とする請求項5に記載の情報処理装置。 - 前記所定のデータがレイアウト情報および合成情報の少なくとも一方を含む場合、前記所定のデータに対し施す圧縮処理は、前記画像データ、ならびに前記レイアウト情報および前記合成情報の少なくとも一方に対し個別に施す、
ことを特徴とする請求項8に記載の情報処理装置。 - PDLデータを取得する取得ステップと、
前記PDLデータを解析して得られた中間データを記憶装置に保存し、前記記憶装置から読み出した前記中間データに基づきラスターデータを生成する生成ステップと、
を有し、
前記生成ステップは、前記中間データの内の所定のデータのサイズが、予め設定された前記記憶装置のメモリ帯域に応じて決定した所定の閾値よりも大きい場合、前記所定のデータに対し圧縮処理を施して前記記憶装置に保存する、
ことを特徴とする情報処理方法。 - PDLデータを取得する取得手段と、
前記PDLデータを解析して得られた中間データを記憶装置に保存し、前記記憶装置から読み出した前記中間データに基づきラスターデータを生成する生成手段と、
を備え、
前記生成手段は、前記中間データの内の所定のデータのサイズが、予め設定された前記記憶装置のメモリ帯域に応じて決定した所定の閾値よりも大きい場合、前記所定のデータに対し圧縮処理を施して前記記憶装置に保存する、
ことを特徴とする画像形成装置。 - コンピュータが、
PDLデータを取得する取得ステップと、
前記PDLデータを解析して得られた中間データを記憶装置に保存し、前記記憶装置から読み出した前記中間データに基づきラスターデータを生成する生成ステップと、
を有する方法であって、
前記生成ステップは、前記中間データの内の少なくとも画像データを含む所定のデータのサイズが、予め設定された前記記憶装置のメモリ帯域に応じて決定した所定の閾値よりも大きい場合、前記所定のデータに対し圧縮処理を施して前記記憶装置に保存する、
方法の各ステップを実行させるためのプログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020134644A JP2022030549A (ja) | 2020-08-07 | 2020-08-07 | 情報処理置、情報処理方法、画像形成装置、及びプログラム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020134644A JP2022030549A (ja) | 2020-08-07 | 2020-08-07 | 情報処理置、情報処理方法、画像形成装置、及びプログラム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2022030549A true JP2022030549A (ja) | 2022-02-18 |
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ID=80324151
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2020134644A Pending JP2022030549A (ja) | 2020-08-07 | 2020-08-07 | 情報処理置、情報処理方法、画像形成装置、及びプログラム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2022030549A (ja) |
-
2020
- 2020-08-07 JP JP2020134644A patent/JP2022030549A/ja active Pending
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