JP2022030124A - 有機半導体デバイス、有機半導体インク及びフォトディテクタ - Google Patents

有機半導体デバイス、有機半導体インク及びフォトディテクタ Download PDF

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Abstract

【課題】外部量子効率(EQE)の高い有機半導体デバイスを提供する。【解決手段】850~1100nmに極大吸収波長を有し、かつ、940nmにおけるモル吸光係数が1.0×104L/mol・cm以上である有機色素化合物、p型共役高分子、及び下記式(I)で表されるn型化合物を含有する活性層を有する、有機半導体デバイス(式(I)中、Xは、炭素原子又はケイ素原子を表し;Y1、Y2、Z1及びZ2は、それぞれ独立に炭素数4以上24以下の直鎖、分岐又は環状の炭化水素基を表し;A及びBは、それぞれ独立にフッ素原子又は塩素原子を表し;m及びnは、それぞれ独立に0以上4以下の整数を表し;p及びqは、それぞれ独立に0又は1の整数を表す。)。TIFF2022030124000016.tif37170【選択図】なし

Description

本発明は、有機半導体デバイスに関し、より詳しくは、赤外線フォトディテクタに適した有機半導体デバイスに関する。
イメージセンサーに求められる役割は多様化しており、特に機械処理による作動認識、空間計測、空間マッピング、形状認識などで利用される機会が増加している。センサーによる認識としては、可視光のみならず人間が感知できない赤外光の反射光を処理することが行われているが、近赤外領域での光電変換効率が不十分であった(例えば非特許文献1、2参照)。
近赤外領域での光電変換効率(外部量子効率)を向上させるため、これまでのところ、CMOSの光電変換の原理に基づき、光電変換層が光を吸収して励起子を発生させ電荷分離させるため、内部量子効率を向上させた吸光度の高い光電変換層とすること、或いは、光電変換層を厚膜化して吸光度を向上させること、が検討されてきている。
非特許文献1、2には、近赤外を検知する光電変換装置の総論が記載され、特に、スクアレン系ドナー材料を用いた例が記載されている。そして、近赤外の光を吸収して、光電変換して感知するものの例が記載されている。そして非特許文献3には、バンドギャップが狭められた非フラーレン化合物、及びその合成方法が記載されている。
また、特許文献1、2には、有機半導体を用いて撮像素子とした光電変換素子が記載されている。
特開2018-129505号公報 特開2019-36641号公報
DOI:10.1021/acs.chemmater.9b00966、Chem.Mater.(2019) ACS Appl.Mater.Interfaces 2018、10、11063-11069 Adv.Energy Mater.、8巻、1801212(2018年)
より高い効率の半導体デバイス、特に外部量子効率(EQE)の高い光電変換素子を得るため、新たな有機半導体の研究が行われてきている。有機半導体デバイスの外部量子効率を向上させるための有機半導体としては、n型化合物の開発が行われてきている。しかしながら、n型化合物は、分子内でドナー部とアクセプター部位を有することから電子の局在化がおこり、電子の移動度が十分ではない。
本発明の課題は、上記問題を解決し、外部量子効率の高い有機半導体デバイスを提供することである。
本発明者らは、鋭意検討した結果、p型共役高分子、n型化合物、850~1100nmに極大吸収波長を有し、かつ、940nmにおけるモル吸光係数が1.0×10L/
mol・cm以上である有機色素化合物を含有する活性層を構築することにより、近赤外領域の光吸収感度が向上し、外部量子効率(EQE)の高い有機半導体デバイスが得られることを見出し、本発明に到達した。すなわち、本発明の要旨は以下の通りである。
[1]
850~1100nmに極大吸収波長を有し、かつ、940nmにおけるモル吸光係数が1.0×10L/mol・cm以上である有機色素化合物、p型共役高分子、及び下
記式(I)で表されるn型化合物を含有する活性層を有する、有機半導体デバイス。
Figure 2022030124000001
(式(I)中、Xは、炭素原子又はケイ素原子を表し;Y1、Y2、Z1及びZ2は、それぞれ独立に炭素数4以上24以下の直鎖、分岐又は環状の炭化水素基を表し;A及びBは、それぞれ独立にフッ素原子又は塩素原子を表し;m及びnは、それぞれ独立に0以上4以下の整数を表し;p及びqは、それぞれ独立に0又は1の整数を表す。)
[2]
前記式(1)において、p=0かつq=1、又はp=1かつq=0である、[1]に記載の有機半導体デバイス。
[3]
前記有機色素化合物が、スクアリリウム系化合物及びフタロシアニン系化合物から選択される、[1]又は[2]に記載の有機半導体デバイス。
[4]
前記活性層が、多環芳香族化合物及び1,8-ジヨードオクタンから選択される添加物をさらに含有する、[1]~[3]のいずれかに記載の有機半導体デバイス。
[5]
前記有機半導体デバイスが光電変換素子である、[1]~[4]のいずれかに記載の有機半導体デバイス。
[6]
波長940nmの光を照射した際の外部量子効率(EQE)が50%以上である、[1]~[5]のいずれかに記載の有機半導体デバイス。
[7]
850~1100nmに極大吸収波長を有し、かつ、940nmにおけるモル吸光係数が1.0×10L/mol・cm以上である、スクアリリウム系化合物及びフタロシアニン系化合物から選択される化合物、p型共役高分子、及び下記式(I)で表されるn型
化合物を含有し、前記n型化合物に対する前記有機色素化合物の重量比が1.0以下である、有機半導体インク。
Figure 2022030124000002
(式(I)中、Xは、炭素原子又はケイ素原子を表し;Y1、Y2、Z1及びZ2は、そ
れぞれ独立に炭素数4以上24以下の直鎖、分岐又は環状の炭化水素基を表し;A及びBは、それぞれ独立にフッ素原子又は塩素原子を表し;m及びnは、それぞれ独立に0以上4以下の整数を表し;p及びqは、それぞれ独立に0又は1の整数を表す。)
[8]
前記式(1)において、p=0かつq=1、又はp=1かつq=0である、[7]に記載の有機半導体インク。
[9]
多環芳香族化合物及び1,8-ジヨードオクタンから選択される添加物をさらに含有する、[7]又は[8]に記載の有機半導体インク。
[10]
[1]~[6]のいずれかに記載の有機半導体デバイスを用いたフォトディテクタ。
[11]
波長700~1000nmの光を検知するために用いる、[10]に記載のフォトディテクタ。
本発明によれば、外部量子効率(EQE)の高い有機半導体デバイスを提供することができる。
以下、本発明について詳細に説明するが、以下に記載する構成要件の説明は、本発明の実施形態の一例(代表例)であり、本発明はこれらの内容に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
本発明の一実施形態である有機半導体デバイスは種々の形態をとりうるが、典型的な形態として、フォトディテクタに使用される光電変換素子として以下説明する。そのため、有機半導体デバイスは光電変換素子のみに限定されるものではない。
本発明の一実施形態である光電変換素子は、有機半導体としてp型共役高分子、850~1100nmに極大吸収波長を有し、かつ、940nmにおけるモル吸光係数が1.0×10L/mol・cm以上の有機色素化合物及びn型化合物を含有する活性層(光電変換層)を有する。
また、本実施形態に係る光電変換素子は、近赤外領域の光を受けて光電変換する光電変換層を備える光電変換素子であってよく、その場合には光電変換層は近赤外吸収材料を含み得る。近赤外とは、可視領域と赤外領域との間に位置する光の波長範囲であり、一般的には700nm以上2500nm以下の領域をさし、本発明では、700nm以上1200nm以下の範囲をさす。
(n型化合物)
本実施形態に係る有機半導体デバイスの活性層は、n型有機半導体として、下記一般式(I)で表されるn型化合物を含有する。n型化合物は、溶液中の吸収極大が850nm以上1050nm以下の範囲にあり、赤外線フォトディテクタ用の光電変換素子として適切なバンドギャップを有する。
Figure 2022030124000003
式(I)中、Xは、炭素原子又はケイ素原子を表し;Y1、Y2、Z1及びZ2は、それぞれ独立に炭素数4以上24以下の直鎖、分岐又は環状の炭化水素基を表し;A及びBは、それぞれ独立にフッ素原子又は塩素原子を表し;m及びnは、それぞれ独立に0以上4以下の整数を表し;p及びqは、それぞれ独立に0又は1の整数を表す。
Xは、有機半導体デバイスのEQE向上の観点から、炭素原子であることが好ましく、活性層形成用有機半導体インクを調製する際の溶解性の観点から、ケイ素原子であることが好ましい。
Y1、Y2、Z1及びZ2で表される直鎖、分岐又は環状の炭化水素基の炭素数は、通常24以下、好ましくは20以下、より好ましくは18以下、また、通常4以上、好ましくは6以上、より好ましくは8以上である。
上記炭化水素基としては、メチル基、エチル基、n-プロピル基、n-ブチル基、n-ペンチル基、n-ヘキシル基、n-ヘプチル基、n-オクチル基、n-ノニル基等の直鎖アルキル基;2-メチルプロピル基、2-メチルブチル基、3-メチルブチル基、2-エチルヘキシル基、2-プロピルヘプチル基、2-ブチルオクチル基、2-ペンチルノニル基、2-ブチルオクチル基、ネオペンチル基、2-エチルブチル基等の分岐1級アルキル基;イソプロピル基、2-ブチル基、3-ペンチル基、tert-ブチル基、1,1-ジメチルプロピル基、1,2-ジメチルプロピル基、1,3-ジメチルブチル基、1,2-ジメチルブチル基、1,4-ジメチルペンチル基等の分岐2級アルキル基、シクロヘキシルメチル基等のシクロアルキルアルキル基;シクロヘキシル基等のシクロアルキル基;等が挙げられる。これらのうち、分岐1級アルキル基が好ましく、より具体的には、2-エチルヘキシル基、2-プロピルヘプチル基、2-ブチルオクチル基、2-ペンチルノニル基等が好ましい。
A及びBは、溶解性を向上させる観点からはフッ素原子であることが好ましく、活性層を形成したときの分子配列の面からは、塩素原子であることが好ましい。
m及びnは、溶解性の観点から、1又は2であることが好ましい。
p及びqは、合成の容易さから、1であることが好ましく、有機半導体デバイスのEQE向上の観点から、p及びqの一方が0で、もう一方が1であることが好ましい。
一般式(I)で表されるn型化合物は、非特許文献3(Adv.Energy Mater.、8巻、1801212(2018年))に記載の方法に準じて合成することができる。
(有機色素化合物)
本実施形態に係る有機半導体デバイスの活性層に含まれる有機色素化合物は、850~1100nmに極大吸収波長を有し、かつ、940nmにおけるモル吸光係数が1.0×10L/mol・cm以上である。
上記有機色素化合物の極大吸収波長は、好ましくは870nm以上、より好ましくは890nm以上、さらに好ましくは920nm以上、また、好ましくは1050nm以下、より好ましくは1000nm以下、さらに好ましくは970nm以下である。
また、上記有機色素化合物の940nmにおけるモル吸光係数は、好ましくは3.0×
10L/mol・cm以上、より好ましくは5.0×10L/mol・cm以上、さらに好ましくは7.0×10L/mol・cm以上、また、上限は特に限定されないが、通常20.0×10L/mol・cm以下である。
活性層にこのような有機色素化合物を含有させることにより、940nmの光受容感度を向上させることができ、電子を効率的にn型化合物に伝えることができることから、有機半導体デバイスのEQEを向上させることが可能となる。
なお、本明細書において、「極大吸収波長」とは、紫外~近赤外分光分析により得られる波長380nm~1100nmの吸収スペクトルにおいて、最大吸収を示す波長をいう。
また、「モル吸光係数」とは、特定波長における測定対象物質の吸光度を、1モル濃度(1mol/L)及び1cmの吸収セルに換算した値であり、紫外~近赤外分光分析及び下記式に基づいて求められる。すなわち、測定対象物質溶液のモル濃度、及び当該溶液通過前後の光のスペクトルがわかれば、特定波長におけるモル吸光係数εが定まる。本明細書において、特定波長は940nmである。
I=I×10-dεC
ε:モル吸光係数(L/mol・cm)
d:光路長(cm)
C:測定対象物質溶液のモル濃度(mol/L)
I:測定対象物質溶液透過前の光の強度
:測定対象物質溶液を透過した光の強度
上記有機色素化合物としては、例えばスクアリリウム系化合物又はフタロシアニン系化合物が挙げられる。これらは、π共役が効率よく広がった系であり、長波長の極大吸収を有し、剛直な分子構造を有することから高いモル吸光係数を有する。
スクアリリウム系化合物及びフタロシアニン系化合物は、市販品を用いることができる。スクアリリウム系化合物の市販品としては、王子化学研究所製SK01が挙げられる。また、フタロシアニン系化合物の市販品としては、山田化学工業株式会社製FDN-003、FDN-004、FDN-005、FDN-006、FDN-007、FDN-008、FDN-009、FDN-010等が挙げられる。これらは、活性層形成用有機半導体インクの溶媒として用いられるトルエン、クロロベンゼン等の芳香族系溶媒への溶解性が高いことから、特に好ましい。
活性層中におけるn型化合物に対する上記有機色素化合物の重量比は、特に限定されず、通常0.20以上、好ましくは0.30以上、より好ましくは0.50以上、また、通常1.0以下、好ましくは0.75以下、より好ましくは0.65以下である。当該重量比を上記範囲内とすることにより、活性層の混合溶液中での溶解性を担保することができる。
(p型共役高分子)
本実施形態に係る有機半導体デバイスの活性層は、p型有機半導体として、p型共役高分子を含有する。p型共役高分子としては、例えば正孔輸送性高分子が挙げられ、電子を供与しやすい性質がある構成単位を有する正孔輸送性高分子であることが好ましい。また、p型共役高分子は、n型有機半導体と混合して塗布により膜を形成できるものであることが好ましい。
正孔輸送性高分子中、正孔輸送性に優れる部分構造としては、具体的には、ベンゾジチオフェン構造、チオフェン構造、カルバゾール構造、ジベンゾフラン構造、トリアリールアミン構造、ナフタレン構造、フェナントレン構造又はピレン構造が挙げられる。
具体的なp型共役高分子としては、例えば一般式(II)で表されるp型共役高分子が
挙げられる。なお、式(II)中、n’は正の数である。
Figure 2022030124000004
活性層中、n型化合物に対するp型共役高分子の重量比は、通常0.5以上、好ましくは0.6以上、より好ましくは0.65以上、また、通常1.5以下、好ましくは1.3以下、より好ましくは1.0以下である。
また、活性層中、p型共役高分子に対する上記有機色素化合物の重量比は、通常0.25以上、好ましくは0.30以上、より好ましくは0.40以上、また、通常2.0以下、好ましくは1.5以下、より好ましくは1.0以下である。
活性層の形成方法は、特に限定されず、既知の方法により成膜できるが、典型的には塗布法である。
塗布法で活性層を成膜する場合、有機溶媒に、有機半導体であるp型共役高分子及びn型化合物に加え、添加物としてその他必要な物質を溶解して有機半導体インクを調製し、該有機半導体インクをスピンコート法などにより基板上に塗布し、乾燥することで形成する。スピンコートの条件は、有機半導体インクの粘度等を考慮して、定法に従い、適宜決定すればよい。乾燥の条件は、有機半導体インク中の有機溶媒を除去できる限り特に限定されず、例えば有機半導体インクを大気圧下、70℃~130℃で5分~20分間加熱アニールすることにより有機半導体インクを乾燥することができる。
有機半導体インク中の上記有機色素化合物、p型共役高分子及びn型化合物の含有量は、塗布により活性層を形成できれば特段限定されない。
有機半導体インク中のp型共役高分子の含有量は、通常0.5質量%以上であり、0.7質量%以上であってもよく、また、通常1.5質量%以下であり、1.3質量%以下であってもよい。
有機半導体インク中の上記有機色素化合物の含有量は、通常0.3質量%以上であり、0.4質量%以上であってもよく、また、通常1.5質量%以下であり、1.0質量%以下であってもよい。
また、有機半導体インク中のn型化合物の含有量は、通常0.7質量%以上であり、1.0質量%以上であってもよく、また、通常2.0質量%以下であり、1.8質量%以下であってもよい。
本実施形態において、有機半導体インク中のn型化合物に対する上記有機色素化合物の
重量比は、通常0.20以上、好ましくは0.30以上、より好ましくは0.50以上、また、通常1.0以下、好ましくは0.75以下、より好ましくは0.65以下である。当該重量比を上記範囲内とすることにより、上記有機色素化合物の高いモル吸光係数から近赤外線光の効率的な吸収により、EQE向上の効果がある。
有機半導体インクに用いられる有機溶媒としては、特に限定されず、一般的に有機半導体デバイスの活性層を形成するための塗布液に用いられる有機溶媒を使用することができる。具体的には、クロロホルム、ジクロロエタンなどのハロゲン溶媒、トルエン、キシレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼンなどの芳香族炭化水素溶媒、THF、ジブチルエーテル等のエーテル溶媒の有機溶媒が挙げられる。一般に、有機半導体は、これらの有機溶媒への溶解性が高いためである。また、これらの有機溶媒を用いることで、光電変換効率の向上も期待できる。
上記有機溶媒のうち、有機溶媒は、有機半導体の種類にもよるが、キシレン、クロロベンゼンまたはクロロホルムであることが好ましい。また、溶解性を調整する場合には、有機溶媒は、2種類以上の混合有機溶媒であってもよい。なお、含有比は特段限定されず、1:9~9:1の範囲であればよい。これらの有機溶媒は、沸点の差が、50℃以下が好ましく、40℃以下がより好ましく、30℃以下がさらに好ましい。
有機半導体インクは、上記有機色素化合物、p型共役高分子及びn型化合物に加え、バルクへテロ構造を安定化する目的から、添加物を含有することが好ましい。
添加物としては、p型有機半導体の芳香族部位及びn型有機半導体の芳香族部位のスタッキングを促進し、またp型有機半導体とn型有機半導体とのバルクヘテロ構造形成を促進することができる化合物が挙げられ、例えば多環芳香族化合物、1,8-ジヨードオクタン等が挙げられる。
多環芳香族化合物としては、ナフタレン、アントラセン、ピレンなどが挙げられる。これらのうち、添加物は、1-クロロナフタレンなどの2環式縮合環であることが好ましい。
有機半導体インク中の添加物の含有量は、インク中に通常1.5質量%以上、好ましくは2.0質量%以上、また、通常4.0質量%以下、好ましくは3.5質量%以下である。
さらに、有機半導体インクは、本発明の効果を阻害しない範囲でその他の成分を含有してもよい。その他成分の含有量は、通常、有機溶媒に対し2.0質量%以下である。
有機半導体デバイスが光電変換素子の場合、光電変換素子の構造は、例えば特開2007-324587号公報の記載などを参照することができ、特段限定されず、例えば、透明基板上に、透明電極、電子輸送層、活性層(光電変換層)、正孔輸送層、及び金属電極の順に積層された構造であってよく、透明基板上に、透明電極、正孔輸送層、活性層(光電変換層)、電子輸送層、及び金属電極の順に積層された構造であってもよい。
透明電極は、450nm以上の可視光において、平均透過率が80%以上である材料からなる電極である。透明電極を形成する材料としては、透明電極を形成できれば特段の制限はないが、スズをドープしたインジウム酸化物(ITO)、亜鉛をドープしたインジウム酸化物(IZO)、タングステンをドープしたインジウム酸化物(IWO)、亜鉛とアルミニウムとの酸化物(AZO)、酸化インジウム(In)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化チタン(TiO)等があげられる。
金属電極は、上記透明電極と対をなす電極である。金属電極を構成する材料としては特段限定されず、金、白金、銀、アルミニウム、ニッケル、チタン、マグネシウム、カルシウム、バリウム、ナトリウム、クロム、銅、コバルトの等の金属又はその合金が挙げられ
る。
金属電極が透明電極である形態、すなわち一対の電極が透明電極であることが好ましい。この場合、金属電極は、上記透明電極を形成する材料で形成され、一対の電極が同じ材料から形成されていてもよく、異なっていてもよい。
金属電極の膜厚は、特に限定されず、透明性を出したい場合には通常10nm程度であればよい。一方、透明性を求めないのであれば、耐久性等を考慮して40nm以上、さらに好ましくは、100nm以上にしてもよい。
電子輸送層及び正孔輸送層の構成部材及びその製造方法について特段の制限はなく、周知技術を用いることができる。例えば、国際公開第2013/171517号、国際公開第2013/180230号又は特開2012-191194号公報等の公知文献に記載の部材及びその製造方法を使用することができる。
有機半導体デバイスが光電変換素子である場合、光電変換素子は、フォトディテクタとして光センサーや撮像素子に備えられ、使用される。その場合の光センサー及び撮像素子の構成は、既知のものを適用すればよい。
本実施形態に係る有機半導体デバイスは、p型有機半導体に適切なn型有機半導体と組み合わせて活性層を形成することで、700~1000nmにおける外部量子効率(EQE)を少なくともその一部の波長で50%以上とすることができ、より好ましくは波長940nmにおけるEQEが50%以上、さらに好ましくは700~1000nmの全ての波長でEQEを50%以上とすることができる。
このような活性層を有する有機半導体デバイス(光電変換素子)を用いることで、波長700~1000nmの光を検知するために用いるフォトディテクタを得ることができる。
以下に、実施例及び比較例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。
[n型化合物の合成]
(合成例1)
Figure 2022030124000005
窒素気流下、500mL四つ口フラスコに3-メトキシチオフェン11.4g(100mmol)、2-エチルヘキサノール19.5g(150mmol)、p-トルエンスルホン酸1.72g(10mmol)及びトルエン200mLを入れ、ディーンスターク装置にて水を除去しながら130℃のオイルバスで8時間加熱した。反応液を水100mLと混合し、反応生成物を酢酸エチル100mLで抽出した。抽出液を、飽和食塩水で洗浄した後、抽出液から溶媒を留去した。得られた残渣を、展開溶媒としてヘキサン:酢酸エチル=95:5の溶媒を用い、カラムクロマトグラフィーにより精製することで、3-(2-エチルヘキシルオキ)チオフェン17.1g(収率81%)を得た。
(合成例2)
Figure 2022030124000006
200mL四つ口フラスコに、3-(2-エチルヘキシルオキ)チオフェン4.3g(20mmol)及びN,N-ジメチルホルムアミド60mLを入れ、氷浴下、N-ブロモスクシンイミド3.6g(20mmol)のDMF40mL溶液をゆっくり滴下した。反応液を1時間攪拌した後、氷水100mLにあけ、酢酸エチル100mLで抽出した。飽和塩化アンモニア水、飽和重曹水、飽和食塩水で洗浄し、濃縮した後にヘキサン:酢酸エチル=98:2でカラム精製を行い、2-ブロモ-3-(2-エチルヘキシルオキシ)チオフェン6.0gを定量的に得た。
(合成例3)
Figure 2022030124000007
窒素気流下、200mL四つ口フラスコに、2-ブロモ-3-(2-エチルヘキシルオキシ)チオフェン3.8g(13mmol)及びテトラヒドロフラン40mLを入れ、-78℃に冷却した。得られた溶液に、リチウムジイソプロピルアミドのヘキサン-テトラヒドロフラン溶液14.8mL(1.1M、16.3mmol)を滴下し、1時間攪拌した後、N,N-ジメチルホルムアミド2.5mL(33mmol)を添加し、さらに1時間撹拌した。反応液を室温に戻した後、氷水と混合し、反応生成物を酢酸エチル100mLで抽出した。抽出液を、飽和塩化アンモニア水及び飽和食塩水で順次洗浄し、抽出液から溶媒を留去した。得られた残渣を、展開溶媒としてヘキサン:酢酸エチル=90:10の混合溶媒を用い、カラムクロマトグラフィーにより精製することで、5-ブロモ-4-(2-エチルヘキシルオキシ)-2-チオフェンカルボキシアルデヒド2.3g(収率55%)を得た。
(合成例4)
Figure 2022030124000008
窒素気流下、100mL四つ口フラスコに4,5-ジフルオロフタル酸無水物5.5g(30mmol)、無水酢酸30mL及びトリエチルアミン15mLを入れた。得られた溶液に、氷浴下で、アセト酢酸ブチル5.9mL(36mmol)を添加し、一晩放置した後、冷却した6N塩酸120mLにゆっくり滴下した。得られた溶液を80℃で1時間加熱し、室温まで放冷した後、氷水400mLと混合した。析出した薄茶色固体を濾別し、5,6-ジフルオロインデン-1,3-ジオンを4.8g(収率87%)を得た。
(合成例5)
Figure 2022030124000009
200mL四つ口フラスコに5,6-ジフルオロインデン-1,3-ジオン3.6g(20mmol)、エタノール60mLを入れ、攪拌下、マロノニトリル2.5mL(40mmol)を添加した。さらに酢酸ナトリウム2.5g(30mmol)を添加し、60℃で6時間加熱攪拌した。室温まで放冷したのち、水60mLにあけ、濃塩酸14mLを添加した。析出した固体を濾別し、クロロホルム50mLに溶解させ不溶分を濾別したのち濃縮し、2-(5,6-ジフルオロ-2,3-ジヒドロ-3-オキソ-1H-インデン-1-イリデン)-マロノニトリル3.6g(収率78%)を薄茶色固体として得た。
(合成例6)
Figure 2022030124000010
窒素気流下、300mL四つ口フラスコに4,4-ビス(2-エチルヘキシル)-ジチエノ[3,2-b:2’,3’-d]シロール3.0g(7.2mmol)、テトラヒドロフラン42mLを入れ、-78℃に冷却した。得られた溶液に、リチウムジイソプロピルアミドのヘキサン-テトラヒドロフラン溶液7.7mL(1.1M、8.6mmol)を滴下し、30分攪拌した後、さらにトリメチルクロロスズの1Mテトラヒドロフラン溶液8.6mL(8.6mmol)を添加した。四つ口フラスコを冷却バスから外し、反応液を室温に戻した。続いて、反応液を氷水200mLと混合し、反応生成物をヘキサンで
抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、抽出液から溶媒を留去することで、4,4-ビス(2-エチルヘキシル)-2,6-ビス(トリメチルスタニル)ジチエノ[3,2-b:2’,3’-d]シロール4.2g(収率79%)を薄緑色オイルとして得た。
(合成例7)
Figure 2022030124000011
窒素気流下、100mL四つ口フラスコに4,4-ビス(2-エチルヘキシル)-2,6-ビス(トリメチルスタニル)ジチエノ[3,2-b:2’,3’-d]シロール2.22g(2.98mmol)、5-ブロモ-4-(2-エチルヘキシルオキシ)-2-チオフェンカルボキシアルデヒド2.0g(6.26mmol)、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(0)3mol%及びトルエン30mLを入れ、80℃で5時間加熱した。その後、反応液を室温まで放冷し、反応液から溶媒を留去した。得られた残渣を、展開溶媒としてヘキサン:酢酸エチル=90:10の混合溶媒を用い、カラムクロマトグラフィーにより精製することで、5,5’-(4,4-ビス(2-エチルヘキシル)4H-シローロ(3,2-b:4,5-b’)ジチオフェン-2,6-ジイル)ビス(4-((2-エチルヘキシル)オキシ)チオフェン-2-カルボアルデヒド2.1g(収率78%)を朱色オイルとして得た。
(合成例8)
Figure 2022030124000012
窒素気流下、200mL四つ口フラスコ中で、5,5’-(4,4-ビス(2-エチルヘキシル)4H-シローロ(3,2-b:4,5-b’)ジチオフェン-2,6-ジイル)ビス(4-((2-エチルヘキシル)オキシ)チオフェン-2-カルボアルデヒド1.0g(1.1mmol)及び2-(5,6-ジフルオロ-2,3-ジヒドロ-3-オキソ-1H-インデン-1-イリデン)-マロノニトリル0.77g(3.3mmol)を、
クロロホルム40mLに完溶させた。得られた溶液に、ピリジン1.1mLを添加し、60℃で5時間加熱した。その後、反応液を室温まで放冷した後、反応液とメタノール80mLとを混合した。続いて、析出した沈殿を濾別しすることで、2,2’-[(2Z,2’Z)-{(5,5’-(4,4-ビス(2-エチルヘキシル)4H-シローロ(3,2-b:4,5-b’)ジチオフェン-2,6-ジイル)ビス(4-((2-エチルヘキシル)オキシ)チオフェン-5,2-ジイル))ビス(メタニルイリデン)}ビス(5,6-ジフルオロ-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-2,1-ジイリデン)]ジマロノニトリル1.2g(収率82%)を得た。下記実施例及び比較例では、この化合物をn型化合物として用いた。
得られた化合物の1H NMRの測定結果を以下に示す。
1H NMR (500MHz, CDCl3, ppm): δ 8.70 (s, 2H), 8.51 (q, 2H), 7.74 (s, 2H), 7.65 (t, 2H), 7.52 (s, 2H), 4.16 (t, 4H), 1.89 (t, 2H), 1.54 - 1.70 (m, 8H), 1.35 - 1.
45 (br.s, 8H), 1.14 - 1.28 (m, 20H), 0.95 - 1.04 (m, 14H), 0.79 - 0.82 (m, 12H)
[光電変換素子の製造]
(実施例1)
(有機半導体インクの調製)
重量比が3:2:1となるように、合成例8で得られたn型化合物(12mg)、上記一般式(II)で表されるp型共役高分子(ポリ([2,6’-4,8-ジ(5-エチルヘキシルチエニル)ベンゾ[1,2-b;3,3-b]ジチオフェン]{3-フルオロ-2[(2-エチルヘキシル)カルボニル]チエノ[3,4-b]チオフェンジイル}、PCE10と略す、8mg)及びスクアリリウム系化合物SK01(4mg、王子化学研究所製、極大吸収波長881nm、モル吸光係数19.0×10L/mol・cm)をバイアルに量りとった。次いで、クロロベンゼン1mLを前記バイアルに加えた。さらに、構造を調整するため(すなわち、p型有機半導体の芳香族部位及びn型有機半導体の芳香族部位のスタッキングを促進し、またp型有機半導体とn型有機半導体のバルクヘテロ構造形成を促進するため)の添加物として1-クロロナフタレンを溶媒量に対して2重量%加え、得られた混合溶液を75℃で24時間撹拌した。撹拌後の溶液をPTFEオートバイアル(孔径0.45μm)で濾過することにより、有機半導体インクを調製した。
(光電変換素子の作成)
パターニングされた酸化インジウム(ITO)透明導電膜を備えるガラス基板(ジオマテック社製)に対し、洗浄剤(横浜油脂工業社製、精密ガラス基板用洗浄剤セミクリーンM-LO)を用いた超音波洗浄を行い、その後超純水による洗浄、窒素ブローによる乾燥、および、塗布前直前に、UV-オゾン処理を行った。
次に、ZnOのナノ分散溶液(Abantama社製)を体積比1:1でイソプロパノールと混合し、超音波処理を10分行った後、オートバイアル(孔径0.2μm)で濾過した。ZnOナノ分散溶液を室温で上記基板上に、500rpmで3秒、2000rpmで20秒、4000rpmで20秒スピンコートを大気中で行い、電子取り出し層を形成した。得られた基板を90℃で20分間加熱した。
続いて、基板を大気中、室温まで冷却後、有機半導体インクを用いて1500rpmで20秒、および4000rpmで20秒スピンコートして活性層を形成した。得られた基板を110℃で大気中、20分間加熱した。
次に、MoOを、抵抗加熱型真空蒸着法によりパターニングマスクを用いて活性層上に蒸着させ、厚さ7nmの正孔取り出し層を形成した。
最後に、電極として、銀を、抵抗加熱型真空蒸着法によりパターニングマスクを用いて正孔取り出し層上に蒸着させ、厚さ100nmの銀電極を形成した。こうして、25×30mm角の光電変換素子を作成した。
(実施例2)
有機半導体インクを調製する際に、スクアリリウム系化合物SK01の代わりにフタロシアニン系化合物FDN-004(山田化学工業株式会社製、極大吸収波長880nm、
モル吸光係数16.0×10L/mol・cm)を用いた以外は、実施例1と同様にして光電変換素子を作成した。
(実施例3)
有機半導体インクを調製する際に、スクアリリウム系化合物SK02の代わりにフタロシアニン系化合物FDN-006(山田化学工業株式会社製、極大吸収波長927nm、
モル吸光係数18.0×10L/mol・cm)を用いた以外は、実施例1と同様にして光電変換素子を作成した。
(実施例4)
有機半導体インクを調製する際に、スクアリリウム系化合物SK02の代わりにフタロシアニン系化合物FDN-007(山田化学工業株式会社製、極大吸収波長956nm、
モル吸光係数15.5×10L/mol・cm)を用いた以外は、実施例1と同様にして光電変換素子を作成した。
(比較例)
有機半導体インクを調製する際に、合成例8で得られたn型化合物及び上記一般式(II)で表されるp型共役高分子(PCE10)の使用量を、それぞれ、12mg及び8mg(重量比3:2)とし、スクアリリウム系化合物を使用しなかった以外は、実施例1と同様にして光電変換素子を作成した。
[光電変換素子の評価]
実施例と比較例で得られた光電変換素子に1mm角のメタルマスクをつけ、ITO電極と銀電極の間における、電流-電圧特性を測定した。バイアス-1Vを印加したときの、波長940nmにおける外部量子効率(EQE)を表1に示す。
Figure 2022030124000013
比較例1で、有機色素化合物を用いずに得られた光電変換素子の波長940nmにおけるEQEは、49%であった。
一方、活性層に有機色素化合物を含有する実施例1~4の光電変換素子のEQEは、5
4%以上であり、有機色素化合物無添加の比較例1と比べて高い値を示した。このように高いEQEは、スクアリリウム系化合物を用いた実施例1とフタロシアニン系化合物を用いた実施例2の場合とで同程度のEQEを与えていることから、高いモル吸光係数をもつ有機色素化合物が近赤外領域の光吸収を促進したことに起因するものであると考えられる。さらに、実施例3、4では、フタロシアニン系化合物の極大吸収波長が940nmに近いため、さらに940nmの光吸収が効率良く行われ、940nmのEQEが向上したと考えられる。
以上より、活性層にn型化合物に、850~1100nmに極大吸収波長を有し、かつ、940nmにおけるモル吸光係数が1.0×10L/mol・cm以上を有する有機色素化合物を加えることで、有機色素化合物が近赤外領域の光吸収の向上化を促進し、効率的にp型共役高分子とn型化合物の電荷分離をアシストしていると考えられる。

Claims (11)

  1. 850~1100nmに極大吸収波長を有し、かつ、940nmにおけるモル吸光係数が1.0×10L/mol・cm以上である有機色素化合物、p型共役高分子、及び下
    記式(I)で表されるn型化合物を含有する活性層を有する、有機半導体デバイス。
    Figure 2022030124000014
    (式(I)中、Xは、炭素原子又はケイ素原子を表し;Y1、Y2、Z1及びZ2は、それぞれ独立に炭素数4以上24以下の直鎖、分岐又は環状の炭化水素基を表し;A及びBは、それぞれ独立にフッ素原子又は塩素原子を表し;m及びnは、それぞれ独立に0以上4以下の整数を表し;p及びqは、それぞれ独立に0又は1の整数を表す。)
  2. 前記式(1)において、p=0かつq=1、又はp=1かつq=0である、請求項1に記載の有機半導体デバイス。
  3. 前記有機色素化合物が、スクアリリウム系化合物及びフタロシアニン系化合物から選択される、請求項1又は2に記載の有機半導体デバイス。
  4. 前記活性層が、多環芳香族化合物及び1,8-ジヨードオクタンから選択される添加物をさらに含有する、請求項1~3のいずれか1項に記載の有機半導体デバイス。
  5. 前記有機半導体デバイスが光電変換素子である、請求項1~4のいずれか1項に記載の有機半導体デバイス。
  6. 波長940nmの光を照射した際の外部量子効率(EQE)が50%以上である、請求項1~5のいずれか1項に記載の有機半導体デバイス。
  7. 850~1100nmに極大吸収波長を有し、かつ、940nmにおけるモル吸光係数が1.0×10L/mol・cm以上である、スクアリリウム系化合物及びフタロシアニン系化合物から選択される化合物、p型共役高分子、及び下記式(I)で表されるn型
    化合物を含有し、前記n型化合物に対する前記有機色素化合物の重量比が1.0以下である、有機半導体インク。
    Figure 2022030124000015
    (式(I)中、Xは、炭素原子又はケイ素原子を表し;Y1、Y2、Z1及びZ2は、それぞれ独立に炭素数4以上24以下の直鎖、分岐又は環状の炭化水素基を表し;A及びBは、それぞれ独立にフッ素原子又は塩素原子を表し;m及びnは、それぞれ独立に0以上4以下の整数を表し;p及びqは、それぞれ独立に0又は1の整数を表す。)
  8. 前記式(1)において、p=0かつq=1、又はp=1かつq=0である、請求項7に記載の有機半導体インク。
  9. 多環芳香族化合物及び1,8-ジヨードオクタンから選択される添加物をさらに含有する、請求項7又は8に記載の有機半導体インク。
  10. 請求項1~6のいずれか1項に記載の有機半導体デバイスを用いたフォトディテクタ。
  11. 波長700~1000nmの光を検知するために用いる、請求項10に記載のフォトディテクタ。
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