JP2022029721A - 車両用ポップアップフード構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】ポップアップフードの性能を安定させた状態でフード取付部を小型化する。【解決手段】ポップアップフード構造は、フードヒンジアーム20及びリフターを有する。フードヒンジアーム20は、アーム部材21及び取付部材30を有し、取付部材30は、アーム部材21が固定されるアーム固定部35と、リフターからの上昇力を受ける受け部32と、衝撃荷重が作用するときに、アーム部材21と取付部材30との連結を解除する連結解除部37と、を有し、アーム部材21には、脆弱部23が設けられ、前方側から後方に向かって、アーム固定部35、脆弱部23、連結解除部37の順に配置されている。【選択図】図2

Description

本発明は、車両用ポップアップフード構造に関する。
例えば、特許文献1に開示されているように、車両前部にポップアップフード装置が設けられている構造が知られている。ポップアップフード装置は、歩行者保護等の観点から、車両が歩行者等の衝突体と衝突した際にフードの後端側を持ち上げて衝突体をフードで受け止めることにより衝撃を緩和する。
特許文献1に開示された車両用ポップアップフードでは、フードの押し上げ面をロッドが押し上げ、前下がりの傾斜部をロッドの先端部が後方へ摺動し、ロッドが後方へ曲げ変形するように構成されている。
特開2013-173501号公報
ところが、上記例の構造では、ロッドが後方へ摺動しながら変形するほどの強い上昇力が必要となる。このようなロッドの上昇力、摺動及び変形に対応させるために、ヒンジアームとフード取付部の剛性を向上させる必要があり、ヒンジアームとフード取付部との接触面積を大きくする必要がある。
この場合、フードが小さい小型車両等においては、フードの下方に車載部品を詰め込む必要があり、フードと車載部品との間に、空間を確保しにくい。また、フードの配置を変更することによって空間を確保しようとすると、意匠面に大きく影響を与えることにもなる。空間の確保が不十分であると、走行中の衝突時にヒンジ取付け部分が、フードの下方に位置する部品に衝突しやすくなる。この衝突が発生すると、衝撃吸収の妨げとなりフードの上方から衝突する障害物に大きな損傷を与える恐れがあった。また、単純に車載部品との衝突を避けるためにフードヒンジを小型化すると、フード取付部付近の強度不足によるポップアップフード作動時のフード変形および不作動が問題となる可能性がある。そのため、上記例では、特に小型の車両において、フードのポップアップ動作を確実に行うためには、フード取付部の剛性を維持しながら、小型軽量化の両立を図る必要があり、改善の余地があった。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、フード取付部を小型化することができ、且つポップアップフードの性能を安定させることが可能な車両用ポップアップフード構造を提供することである。
上記目的を達成するための本発明に係る車両用ポップアップ構造は、車両用のフードを支持するフードヒンジアームと、前記フードの車両下方側に配置され、前記フードに衝撃荷重が作用するとき前記フードを車両上方に移動させるリフターと、を有している。当該車両用ポップアップフード構造において、前記フードヒンジアームは、車体に取り付けられるアーム部材と、該アーム部材に連結され、前記フードが取り付けられている長尺の取付部材と、を有し、前記取付部材は、前記アーム部材が固定されるアーム固定部と、前記リフターからの上昇力を受ける受け部と、前記衝撃荷重が作用するときに、前記アーム部材と前記取付部材との連結を解除する連結解除部と、を有し、前記アーム部材には、脆弱部が設けられ、車両前方側から車両後方に向かって、前記アーム固定部、前記脆弱部、前記連結解除部の順に配置されている。
本発明によれば、ポップアップフード構造のフード取付部を小型化することができ、且つポップアップフードの性能を安定させることが可能となる。
本発明に係る車両用ポップアップフード構造を有する車両前部を、車幅方向外側から見た概略側面図である。 図1のフードヒンジアームが車体構造部材に取り付けられた状態を示す斜視図である。 図2の脆弱部が変形し、アーム部材と取付部材の連結が解除された状態を示す斜視図である。 図2のアーム部材の脆弱部及びその周辺を示す部分斜視図である。 図2のフードヒンジアームを車幅方向内側から見た側面図である。 図2の取付部材等を車幅方向外側から見た側面図である。 図6のA-A断面図である。
以下、本発明に係る車両用ポップアップフード構造の一実施形態について、図面(図1~図7)を参照しながら説明する。なお、図において、矢印Fr方向は車両前後方向における前方を示す。実施形態の説明における「前部(前端)及び後部(後端)」は、車両前後方向における前部及び後部に対応する。また、矢印L、R方向は、車幅方向における左側、右側を示している。また、本実施形態の説明における「左右」は、車両室内の乗員が車両前方を向いたときの左右に対応している。
本実施形態の車両用ポップアップフード構造は、車両用フードをポップアップさせる構造である。本実施形態では、一例として、車両前部のフロントフード8をポップアップさせる構造について説明する。
フロントフード8は、図1に示すように、車両前部に設けられたエンジンルーム1の上側開口2を開閉する部材である。フロントフード8は、アウタパネル8aと、該アウタパネル8aの車両下方に配置されたインナパネル8bとを有している。アウタパネル8aとインナパネル8bは、それらの周縁に設けられた図示しない接合部で互いに接合されている。フロントフード8の後端は、車体に回動可能に取り付けられ、エンジンルーム1の上側開口2を開閉する。なお、フロントフード8は、電気自動車のモータルームの上側開口を開閉してもよい。
本実施形態の車両用ポップアップフード構造は、フードヒンジアーム20と、リフター10と、を有している。フードヒンジアーム20は、車体構造部材3に取り付けられ、フロントフード8を回動可能に支持している。リフター10は、フロントフード8の車両下方側で、エンジンルーム1内における後部に配置されている。
本実施形態のリフター10は、フロントフード8に衝撃荷重が作用するとき、フロントフード8を車両上方に移動(ポップアップ)させる装置であり、本体部11と、ロッド部12と、を有している。本体部11は、フロントフード8をポップアップさせるための上昇力を発生させる。当該本体部11は、図1に示すように、エンジンルーム1内において、車両前後方向でバッテリ4とストラットタワー5との間で、バッテリ4よりも車幅方向外側に配置されている。ロッド部12は、本体部11の上部から車両上方に延びており、本体部11が発生する上昇力をフードヒンジアーム20に伝達する、いわゆるアクチュエータとしての機能を有している。また、ロッド部12の上端は、フードヒンジアーム20の後述する受け部32に当接可能である。
次に、フードヒンジアーム20について説明する。図2に示すように、フードヒンジアーム20は、アーム部材21と、取付部材30とを有している。アーム部材21は、車体構造部材(車体)3に取り付けられる部材で、車両前後方向に延びている。取付部材30は、車両前後方向に延びる長尺の部材で、取付部材30には、アーム部材21が固定され、且つフロントフード8が接合されている。
ここで、取付部材30について説明する。取付部材30は、天面31及び縦壁34を有し、天面31及び縦壁34によって車両前後方向視で略L字状となる横断面形状が形成されている。縦壁34の車幅方向内側には、アーム部材21が車幅方向視で重なるように配置される。また、天面31には、フロントフード8のインナパネル8bが接合される。本実施形態の取付部材30は、アーム固定部35と、受け部32と、連結解除部37と、フード接合部33と、規制形状部38と、を有している。
アーム固定部35は、図2に示すように、アーム部材21が固定される部分で、取付部材30の縦壁34の前部に設けられている。本実施形態では、アーム固定部35において、アーム部材21が動かないように強固に固定されている。当該アーム固定部35は、図7に示すように、縦壁34を貫通する固定用貫通孔35aを有しており、当該固定用貫通孔35aには、締結部材が挿入可能である。この例では、固定用貫通孔35aは、略四角形状で、後述する根角ボルト41の形状に対応している。アーム固定部35に、アーム部材21が取り付けられた状態については後で説明する。
受け部32は、リフター10からの上昇力を受ける部分であり、図2及び図3に示すように、天面31の前部に設けられている。受け部32の下側面に、リフター10のロッド部12の上端が当接する。リフター10の本体部11から発生する上昇力は、ロッド部12を介して、受け部32に伝達される。本実施形態の受け部32は、水平に延びる車両前後方向に対してやや傾斜する傾斜面32aを有している。この例における傾斜面32aは、図5に示すように、車両前方に向かうに従い車両上方に傾斜している。また、傾斜面32aの後部には、車両下方に凹む凹形状部32bが設けられている。
連結解除部37は、フロントフード8に衝撃荷重が作用していない、いわゆる通常時において、アーム部材21と取付部材30とを連結する部分で、フロントフード8に衝撃荷重が作用したときに、アーム部材21と取付部材30との連結を解除するように構成されている。当該連結解除部37は、図2に示すように、取付部材30の縦壁34の後部に設けられており、縦壁34を貫通する貫通丸孔37aを有している。当該貫通丸孔37aには、シアピン43が挿通可能である。連結解除部37に、アーム部材21が連結された状態及び連結が解除された状態については後で説明する。
フード接合部33は、フロントフード8のインナパネル8bが接合される部分で、図2に示すように、受け部32の車両後方側に配置されている。こ本実施形態では、取付部材30における凹形状部32bの車両後方側に位置する天面31に、2つのフード接合部33が設けられており、これらは、車両前後方向に互いに間隔を空けて配置されている。前側に位置するフード接合部33は、受け部32の車両後方側に隣接して配置されている。本実施形態の各フード接合部33は、図5で仮想的に示すボルト44が挿通可能なボルト33a孔を有している。当該ボルト孔33aと、フロントフード8のインナパネル8bに設けられた孔8cとを連通させ、インナパネル8bの下方側からボルト44を挿通させることにより、フード接合部33とフロントフード8のインナパネル8bとを接合している。
フード接合部33には、図5に示すように、車両上方に突出する突出部39が設けられている。この例の突出部39は、上記したように、フード接合部33のボルト孔33aに、仮想的に示すボルト44を挿通させ、フード接合部33から車両上方にボルト44を突出させることにより構成されている。上記のようにボルト孔33a,8cにボルト44を挿通させ、フロントフード8のインナパネル8bの上面から車両上方にボルト44を突出させ、突出した部分に、インナパネル8bの上面に接合されたナット46を螺合させることにより、インナパネル8bと取付部材30とが締結される。
規制形状部38は、図2及び図3に示すように、アーム固定部35の車両後方側に間隔を空けて配置されている。規制形状部38は、取付部材30の縦壁34の下端から車両下方に延出する板状で、アーム部材21が動く範囲を規制し、これと同時に取付部材30の動作も規制する。この例では、規制形状部38は、車両上下方向の延びる長孔38aを有している。当該長孔38aの車両上下方向の中間部は、長孔38aの上端及び下端よりも若干車両後方側に位置するように湾曲している。長孔38aには、アーム部材21に設けられた後述するカシメピン45が係合している。カシメピン45は、長孔38a内を、長孔38aの長手方向に沿って移動可能である。
続いて、アーム部材21について説明する。アーム部材21は、特に限定されない車体構造部材3に回動可能に取り付けられている。アーム部材21は、車体連結部28と、接続部22と、を有し、これらは一体的に形成されている。車体連結部28は、図5に示すように、車体構造部材3に回動軸29を介して連結されている。車体連結部28は、回動軸29から車両下方に延びる部分と、当該部分の下端から車両前方に向かうに従い車両上方に傾斜して延びる部分と、を有している。接続部22は、接続部材30に接続される部分で、車体連結部28の前部から車両前方に延びており、取付部材30の縦壁34に重なって配置されている。
アーム部材21の接続部22は、図4に示すように、車幅方向を臨む平面を有しアーム部材21の接続部22における前部には、取付部材30のアーム固定部35の固定用貫通孔35aに連通するように配置された前側貫通孔24が形成されている。前側貫通孔24は、略四角形状で、車幅方向に貫通し、根角ボルト41が挿通可能である。図7に示すように、固定用貫通孔35a及び前側貫通孔24が車幅方向に連通した状態で、根角ボルト41が挿通され、ナット42等により締結される。これにより、アーム固定部35に、アーム部材21が例えば回動不能な状態で強固に固定される。
また、アーム部材21の接続部22には、図4に示すように、脆弱部23が設けられている。脆弱部23は、前側貫通孔24に対して車両後方側に間隔を空けて配置されている。この例の脆弱部23は、車両上方に向かって切りかかれた切欠きで、略三角形状である。脆弱部23の略三角形状の頂部23cは、円弧状である。衝撃荷重が作用したときに、脆弱部23を起点として、接続部22が折れるように形成されている。折れ曲がる変形については、後で説明する。
また、図3に示すように、アーム部材21の接続部22における後部には、取付部材30の連結解除部37の貫通丸孔37aに連通するように配置された後側貫通孔25が形成されている。後側貫通孔25は円形で、シアピン43が挿入可能である。貫通丸孔37a及び後側貫通孔25が車幅方向に連通した状態で、シアピン43が挿通され、これにより、アーム部材21及び取付部材30が連結されている(図2)。
また、図2、図3、図5及び図6に示すように、アーム部材21の接続部22には、カシメピン45が取り付けられている。カシメピン45は、脆弱部23と後側貫通孔25との間に配置され、規制形状部38の車両上下方向に曲がりながら延びる長孔38aに挿入されている。
図5及び図7に示すように、アーム部材21の接続部22の車幅方向を臨む平面の上方側には、車幅方向内側に湾曲して車幅方向内側の張り出す湾曲部26が設けられている。当該湾曲部26の上端と、取付部材30の天面31とは、車両上下方向に互いに間隔を空けて配置されている。当該間隔によって、取付部材30が車両上下方向に移動可能である。
本実施形態では、図2に示すように、アーム部材21及び取付部材30が連結されているとき、車両前方側から車両後方に向かって、アーム固定部35、脆弱部23、連結解除部37の順に配置されている。この例では、脆弱部23とアーム固定部35との距離は、脆弱部23と連結解除部37との距離よりも小さく設定されている。
ここで、フロントフード8に衝撃荷重が作用したときに、フロントフード8がポップアップされる動作の概略について、説明する。
フロントフード8がエンジンルーム1の上側開口2を塞いでいる通常時では、図2に示すように、アーム部材21の接続部22は、車両前後方向に略水平に延びている。取付部材30も車両前後方向に延び、2つのフード接合部33は、略水平に並んで配置されている。
フロントフード8が衝撃荷重を受けたとき、リフター10の本体部11は、上昇力を発生させる。これにより、ロッド部12の上端は、取付部材30の受け部32に当接し、上昇力により当該受け部32を押圧する。押圧されたアーム部材21は、車両上方に移動しようとする。
一方で、フロントフード8の前端に設けられたフードロックは解除されていないので、フロントフード8は、上側開口2を閉じている状態を維持している。アーム部材21が上昇力の作用により、車両上方に移動しようとするとき、図3に示すように、アーム部材21の接続部22は、脆弱部23を起点に車両上方に凸となるように折れ曲がる。
脆弱部23が、上記したように略三角形で、頂部23cが円弧状であるため、脆弱部23での屈曲は、略円弧状の頂部23cで折れ曲がって、三角形の前辺23a及び後辺23bが互いに近づくように変形する。すなわち、三角形の頂部23cが車両上方に移動しながら、当該頂部23cを起点に屈曲する。
アーム部材21が脆弱部23を起点に屈曲した状態であっても、アーム固定部35及び取付部材30は、固定状態が維持され、フード接合部33及びフロントフード8は、接合状態が維持されている。また、フロントフード8の前部は、上側開口2を閉じている状態を維持している。
一方で、図3に示すように、アーム部材21が脆弱部23で折れ曲がると、連結解除部37では、シアピン43が破断し、アーム部材21及び取付部材30の連結が解除され、連結解除部37に連結されていた取付部材30の後部は、上昇するように動き、アーム部材21は車両下方に向かって動く。すなわち、連結解除部37が位置する取付部材30及びアーム部材21は、車両上下方向に互いに離れるように動く。連結が解除されるときに、取付部材30等に作用する力の方向等については、後で説明する。
連結が解除されたアーム部材21の接続部22は、規制形状部38に沿って移動する。詳細には、規制形状部38の長孔38aの内部を、カシメピン45が移動することによって、アーム部材21及び取付部材30の相対移動が、規制される。衝撃荷重を受ける前では、カシメピン45は、長孔38aの上端に位置し、衝撃荷重を受けた後、ポップアップ動作に伴い、カシメピン45は、長孔38aの内部を移動する。カシメピン45が長孔38aの下端に位置するとき、アーム部材21の動きが止まる。
上記のようにアーム部材21及び取付部材30が相対的に動くことにより、フロントフード8の後部がポップアップされ、図1に示すように、フロントフード8が車両後方に向かうに従い車両上方に離れるように傾斜した角度を有する状態になる。
上記したように、本実施形態では、車両前方側から車両後方に向かって、アーム固定部35、脆弱部23、連結解除部37の順に配置されている。フロントフード8に衝撃荷重等が作用していない通常時において、アーム固定部35及び連結解除部37で、アーム部材21が取付部材30に取り付けられることにより、フロントフード8と共に車両上方に上昇する取付部材30と、フロントフード8の開閉時に回動するアーム部材21とを安定して固定することができ、取付部材30とアーム部材21との間で、相対的な変位を抑制することが可能となる。また、脆弱部23を上記のように配置することで、上昇力に対する脆弱部23の応答性が向上し、脆弱部23を確実に変形させることが可能である。その結果、ポップアップフードにおいて、ポップアップ動作をより確実に行うことができる。
また、アーム固定部35と連結解除部37の2か所で、アーム部材21と取付部材30とが固定されているので、フロントフード8に衝撃荷重が作用しない通常時においては、脆弱部23の変形を抑制することが可能となる。
また、図5に示すように、本実施形態では、上記したように、受け部32は、傾斜面32aを有している。当該傾斜面32aに沿って延びるように破線で示す傾斜線L1は、受け部32の車両後方に位置する取付部材30の天面31に沿って延びるように破線で示す基準線L2に対して、車両後方に向かうに従い車両下方に離れるように延びている。いわゆる通常時において、受け部32の傾斜面32aに沿った傾斜は、車両後方に向かうに従い車両下方に若干傾斜して延びている。また、受け部32の車両後方に位置する取付部材30の天面31、この例では、フード接合部33が設けられている天面31に沿った基準線L2は、車両後方に向かうに従い車両上方に傾斜して延びている。傾斜線L1及び基準線L2の交点よりも車両後方側では、傾斜線L1は、車両後方に向かうに従い基準線L2に対して車両下方に離れるように延びている。つまり、リフト方向(図5の矢印X方向)に対して受け部32が略垂直方向となるように配置する。なお、リフター10の上昇力が作用するだけの傾斜面32aであればよい。
上記したように、受け部32を取付部材30の前部に配置し、受け部32の傾斜面32aの傾斜方向及び受け部32よりも車両後方側の上面の傾斜方向を、上記のように設定することにより、リフター10から上昇力がロッド部12を介して受け部32に伝達されたときに、当該上昇力を、受け部32よりも車両後方側に逃がすことなく、受けることができる。
ここで、上記したポップアップ動作において、受け部32に上昇力が伝達されて、脆弱部23が変形して連結が解除されるときの動作、及びこのときに取付部材30等に作用する力の方向等について説明する。
先ず、リフター10からの上昇力が、ロッド部12を介して傾斜した受け部32に伝達される。そのときに、上記傾斜方向の設定により、リフター10の先端が車両後方へ摺動することを傾斜面32aが防止する。リフター10の車両後方への摺動を防止し、受け部32に留めることで上昇力による衝撃荷重が受け部32と脆弱部23(特に頂部23c)に集中する。
衝撃荷重の入力時に、脆弱部23を軸として受け部32近傍にあるアーム固定部35が車両上方に向かって移動するように変形する。このとき、脆弱部23の変形が開始される。脆弱部23の変形が始まると、取付部材30の車両前方側にあるアーム固定部35が車両上方へ持ち上がり、取付部材30の後部が車両下方に動こうとする。その結果、取付部材30の後部は、連結解除部37に対して車両下方に荷重を作用させる。ここで、シアピン43に荷重が作用し、連結解除が開始される。なお、この時点では、シアピン43は破断されていない(図2)。本実施形態では、脆弱部23の前辺23aと後辺23bが開くことによりシアピン43に荷重が作用する。
一方、フロントフード8の前端は車体に連結されているため、リフター10のロッド部12が上昇するに従い、取付部材30の後端は、車両上方に動く。このとき、シアピン43は破断し、アーム部材21と取付部材30の連結が解除される。連結解除後、脆弱部23を回転中心として、アーム固定部35は、車両下方へ動くことができるようになる(図3)。
本実施形態によれば、連結解除部37において連結解除のために作用する荷重方向は、最初に下方側に作用し、その直後に上方側に作用する。具体的に、シアピン43に作用する荷重方向は、最初に車両下方に作用し、その直後に車両上方に作用する。このように、連結解除は、取付部材30の後部が下がり(1回目)、その直後に上がる(2回目)のように2回にわたり荷重が作用するため、連結解除の安定動作を可能としている。なお、本実施形態では、安定動作のために荷重の作用が2回ある例を説明しているが、連結解除は1回目の荷重の作用で発生してもよい。
特に、小型車両には、リフター10を配置する十分なスペースを確保することが難しい。リフター10の配置スペースが不十分な場合には、上昇力伝達の不足になりやすくポップアップ性能が不十分となる。つまり、リフター10の上昇力は、ポップアップフードが確実に作動する程度には、正確に伝える必要がある。上昇力を伝達するためには受け部32の面積を拡大することが考えられる。しかし、取付部材30の受け部32の面積を拡大させると、車両の衝突発生時にフロントフード8の衝撃吸収可能な面が減少してしまう。また、アクチュエータであるロッド部12が伝達する入力荷重を増大させると、フロントフード8が上方へ山型に折れ曲がる座屈変形を誘発する可能性がある。これに対応してフロントフード8の変形を抑制するために剛性を高めると、衝撃吸収の可能な面積が減少し、さらにフロントフード8の重量が大きくなってしまう。
本実施形態では、受け部32をロッド部12に対向するように傾斜させているため、ロッド部12からの荷重入力を効率よく行うことができる。小型車両は、衝撃吸収性能向上のためにフロントフード8の剛性を下げる場合があり、衝撃荷重に対して、変形しやすく設計されることがある。そのため、受け部32を傾斜させることでリフター10からの入力を効率よくフロントフード8に伝達させることは、リフター10の上昇力を下げることを可能とし、ポップアップフードの作動と衝撃吸収に不利な座屈変形防止の両立に対して有効である。
また、本実施形態では、フード接合部33に傾斜面32aの一部である凹形状部32bおよびその車両後方側に突出部39を設けることにより、ロッド部12が受け部32に当接した後に、車両後方に滑ることを防止することができる。その結果、凹形状部32bに沿って摺動することを防ぎ、受け部32への上昇力の入力が促進され、脆弱部23をより確実に変形させることができる。また、脆弱部23の前方側に高剛性の根角ボルト41が配置され、脆弱部23の後方側にも高剛性の突出部39(ボルト44)が配置されることにより、柔らかい脆弱部23を軸とした変形が促進される。また、凹形状部32bは、フード接合部33に対し非平行であるため、凹形状部32bに沿った上昇力をフード接合部33へ伝達する役割も有している。
さらに、本実施形態にように、規制形状部38を設けてアーム部材21の動きを規制することにより、脆弱部23の変形過程、いわゆる潰れ方をコントロールすることができる。また、この例では、車両上下方向に曲がりながら延びる長孔38a内でカシメピン45が動くように構成されているため、動きを規制する精度が高い。
また、本実施形態の取付部材30のアーム固定部35の周囲には、アーム固定部35の一部を取り囲むビード形状36が形成されている。ビード形状36を設けることで、アーム固定部の周囲の剛性を向上させている。なお、ビード形状36の代わりに段差形状を設けて剛性を向上させてもよい。
この例のビード形状36は、図2に示すように、根角ボルト41の上部及び後部を取り囲むように形成されている。ビード形状36は、アーム固定部35の前端から車両後方に延び、根角ボルト41よりも車両後方の位置で車両下方に湾曲し、車両下方に延びている。アーム固定部35のビード形状36には、リフター10の作動時に、根角ボルト41の周りを回動させようとする荷重が入力される。当該荷重がアーム固定部35を介してアーム部材21に伝達され脆弱部23の潰れを促進させることが可能となる。なお、本実施形態では、連結解除部37の周囲にも、同様のビード形状部を設けている。
本実施形態の説明は、本発明を説明するための例示であって、特許請求の範囲に記載の発明を限定するものではない。また、本発明の各部構成は上記実施形態に限らず、特許請求の範囲に記載の技術的範囲内で種々の変形が可能である。
本実施形態では、受け部32の傾斜面32aは、車両後方に向かうに従い車両下方に若干傾斜して延び、受け部32の車両後方に位置する取付部材30の天面31は、車両後方に向かうに従い車両上方に傾斜して延びているが、これに限られない。上記した傾斜線L1が、車両後方に向かうに従い基準線L2に対して車両下方に離れるように延びていればよい。例えば、基準線L2は、水平でもよい。また、本実施形態のフード接合部33は、2つに限らず、1つまたは3つ以上でもよい。
1 エンジンルーム
2 上側開口
3 車体構造部材
4 バッテリ
5 ストラッドタワー
8 フロントフード
8a アウタパネル
8b インナパネル
10 リフター
11 本体部
12 ロッド部
20 フードヒンジアーム
21 アーム部材
22 接続部
23 脆弱部
23a 前辺
23b 後辺
23c 頂部
24 前側貫通孔
25 後側貫通孔
26 湾曲部
28 車体連結部
29 回動軸
30 取付部材
31 天面
32 受け部
32a 傾斜面
32b 凹形状部
33 フード接合部
33a ボルト孔
34 縦壁
35 アーム固定部
35a 固定用貫通孔
36 ビード形状
37 連結解除部
37a 貫通丸孔
38 規制形状部
38a 長孔
39 突出部
41 根角ボルト
42 ナット
43 シアピン
44 ボルト
45 カシメピン
46 ナット

Claims (5)

  1. 車両用のフードを支持するフードヒンジアームと、前記フードの車両下方側に配置され、前記フードに衝撃荷重が作用するとき前記フードを車両上方に移動させるリフターと、を有している、車両用ポップアップフード構造において、
    前記フードヒンジアームは、車体に取り付けられるアーム部材と、該アーム部材に連結され、前記フードが取り付けられている長尺の取付部材と、を有し、
    前記取付部材は、
    前記アーム部材が固定されるアーム固定部と、
    前記リフターからの上昇力を受ける受け部と、
    前記衝撃荷重が作用するときに、前記アーム部材と前記取付部材との連結を解除する連結解除部と、
    を有し、
    前記アーム部材には、脆弱部が設けられ、
    車両前方側から車両後方に向かって、前記アーム固定部、前記脆弱部、前記連結解除部の順に配置されていることを特徴とする、車両用ポップアップフード構造。
  2. 前記受け部は、前記取付部材の前部に配置され、
    前記受け部は、水平に延びる車両前後方向に対して傾斜する傾斜面を有しており、
    前記傾斜面に沿って延びる傾斜線は、前記受け部の車両後方に位置する前記取付部材に沿って延びる基準線に対して、車両後方に向かうに従い車両下方に離れるように延びていることを特徴とする、請求項1に記載の車両用ポップアップフード構造。
  3. 前記フードが接合されるフード接合部が、前記受け部の車両後方側に隣接するように配置され、
    前記受け部には、車両下方に凹む凹形状部が設けられていることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の車両用ポップアップフード構造。
  4. 前記アーム固定部の車両後方側には、車両下方に延出する規制形状部が設けられ、該規制形状部は、前記アーム部材及び前記取付部材の連結が解除されたとき、前記アーム部材の動きを規制するように構成されていることを特徴とする、請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の車両用ポップアップフード構造。
  5. 前記アーム固定部の周囲には、前記アーム固定部の一部を取り囲むビード形状が形成されていることを特徴とする、請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の車両用ポップアップフード構造。
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