JP2022029632A - 振り出し容器 - Google Patents
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Abstract
Description
容器が肉厚であれば、強度は高いが、石油資源がより多く使用され、人間・社会・地球環境の持続可能な発展であるサステナビリティに悪い、負の要素が高いという問題があった。
平面形状が円形の平坦な容器に、平面形状が円形の平坦な蓋体を回動可能として嵌め込み、前記容器の底板と前記蓋体の天板の間に多数個の錠剤の収容空間を形成した錠剤用容器において、
前記容器の周壁の近辺に案内壁を形成して複数個の錠剤が入り込む領域を、前記容器の底板に設けたものとすると共に、前記領域における容器の底板に複数の取出し孔を形成し、さらにこれら取出し孔を下方から閉鎖したり開放したりする開閉体を取り付けたものとし、
前記蓋体の周壁の近辺にこの蓋体の回動操作によって、前記容器の案内壁に重なるようにした案内壁を形成したことを特徴とする錠剤用容器を提案している。
中蓋部は、内容物取り出し用の開口孔を有し、中蓋部縁部が容器本体縁部に接着し、
上蓋部は、容器本体と連結する上蓋連結部でヒンジを介して回動し、中蓋部の開口孔の外面を覆って閉鎖あるいは開口を可能とし、
かつ、上蓋連結部に対向する位置の縁部に容器本体と上蓋部とが互いに係止可能な係止タブと、
上記係止タブの両側に繋止され、根元に切り離し可能な脆弱部を有するタンパーエビデント用タブと、を容器本体と上蓋部それぞれが有し、
該上蓋部と容器本体のタンパーエビデント用タブ同士が接着可能としたことを特徴とする振り出し容器である。
しかも、上蓋部と容器本体が係止タブによって開閉自在とし、かつ、該係止タブの両側にタンパーエビデント用タブを設けることによって、上蓋部をずらして内容物を取り出すことなどができないようにして、確実に未開封の状態を維持していることを担保できる容器になっている。
図1-1は、本発明の第一実施形態例における振り出し容器1を組み立てた状態を示す正面図で、図1-2、1-3はその側面図、図1-4は、振り出し容器を形成するシートの構成を示す断面図である。
本発明の振り出し容器1は、紙を基材11としたシートから形成されている。
図1-4に示すような、紙の基材11内面に、接着層12を有するシート10であっても良い。
本発明の振り出し容器に使用するシートは、紙を基材としているが、使用する紙は、縦方向、横方向にも伸びやすい紙を使用したシートによって製造する。
内面同士を接着する接着層12としては、糊、ホットメルト接着剤、シーラント樹脂層などが考えられる。特に接着層に熱可塑性樹脂のシーラント樹脂層を使用したシートにすると、成形が容易で、安定して製造できるので好ましい。
さらに、透湿を防止したり、光の透過を防いだりするなどの目的で、バリア層13を設けても良い。また、基材11の表面に目止め層14を設け、隣接するバリア層などの平滑な製膜性を向上させても良い。
容器本体2は、中央が凹状となった下収納部21を有している。
中蓋部3は、組み立てた時に中央が上に凸状となった上収納部31を有し、該上収納部31の上端近傍に内容物取り出し用の開口孔32を有し、中蓋部3の周縁の縁部5は、容器本体2の縁部5上面に全周で接着している。
上蓋部4は、容器本体2の縁部5と、ヒンジ53を介して回動可能に上蓋連結部51で連結している。
この第一実施形態例の係止リブ6は、上蓋部4の上蓋連結部51に対向する位置の縁部へ、掛止用切り込み部61を有するものである。
掛止用切り込み部61は、舌状に切り込まれた形状を有し、容器本体2と中蓋部3とが連結している中蓋連結部52にあるヒンジ53を介して180度回動して折り曲げられた折り曲げ端部に、その舌状先端が押し曲げられて掛止可能とした係止タブ6となる。
第一実施形態例と同じく、タンパーエビデント用タブ54の根元には脆弱部541を有しているが、左右で独立しているので、容器本体側タンパーエビデント用タブ54と、上蓋部側タンパーエビデント用タブ54とが、左右それぞれで独立して接着されている。
容器本体側タンパーエビデント用タブ54と、上蓋部側タンパーエビデント用タブ54は、それぞれのタンパーエビデント用タブ54に、吊るし孔542を設け、フックなどに掛けて展示し易くしている。
上記タンパーエビデント用タブ54は、互いに接着し、前記脆弱部541を破断しなければ、振り出し容器1が開封できないようになっている。
図2は、本発明の振り出し容器1の第一実施形態例で、図2-1がその展開図、図2-2が展開した状態における断面図である。
本発明の振り出し容器によるシートは、紙を基材としているが、使用する紙は、縦方向、横方向にも伸びやすい紙を使用したシートによって製造する。
図2-1の展開図中央の容器本体2は、図2-2にも示すように、周縁に縁部5を有し、縁部5から中央に行くに従って下方に傾斜する斜面となって凹部を形成し、その凹部は内容物を収納する下収納部21となっている。
した位置の縁部5にあって、縁部5の一端を伸ばした形状に形成し、かつ、連結部中央を縁部5の面に対し回動可能に加工したヒンジ部53を有している。
回動可能なヒンジ部53は、部分拡大図で示すように押圧して薄肉化したり、半抜きとしたり、ミシン目形状に刃を入れたりするなどして、ヒンジ部53を軸に回動し易くした部分である。
第一実施形態例では、上蓋部4の係止タブ6は、上蓋部4の上蓋連結部51に対向する位置の縁部へ、掛止用切り込み部61を有する係止タブ6である。
掛止用切り込み部61は、舌状に切り込まれた形状を有し、中蓋連結部52がヒンジ53を介して180度回動して折り曲げられた折り曲げ端部に、その舌状先端が押し曲げられて掛止可能とした係止タブ6となる。
タンパーエビデント用タブ54が振り出し容器1から切り離されていなければ、容器の未開封である事を担保することができる。
タンパーエビデント用タブ54の根元には、引き裂いて切り離し可能な脆弱部541を有しており、開封する時には、タンパーエビデント用タブ54を振り出し容器1から引っ張って、脆弱部541を切り離すことで、開封可能となる。
第一実施形態例のタンパーエビデント用タブ54は、左タンパーエビデント用タブ54と右のタンパーエビデント用タブ54が独立している。その為、容器本体側タンパーエビデント用タブ54と、上蓋部側タンパーエビデント用タブ54とが、左右で別々に独立して接着される。すなわち、本発明の振り出し容器1では、タンパーエビデント用タブ54は、係止タブ6の両側に繋止され、上蓋連結部で折り込まれた時に向かい合った容器本体2と上蓋部4のタブを接着させている。
このタンパーエビデント用タブ54は、もし、上蓋部4をまくり上げたり、上蓋部をずらしたりして、内容物を取り出そうとする者がいても、取り出すことなどができないようにして、確実に未開封の状態を維持していることを担保できる容器とする為である。
このように、係止タブ6の両側に繋止することで、より高い未開封の証明を達成させることができる。
さらに、第一実施形態例では、左右それぞれのタンパーエビデント用タブ54に、吊るし孔542を設け、フックなどに掛けて展示し易くしている。
図3-1、図3-2、は、中蓋部連結部52のヒンジ53を180度回動させ、容器本体2の周縁の縁部5上に、中蓋部3の縁部5を重ね、該容器本体2の縁部5と中蓋部3の縁部5を接着する工程である。
この工程では、下側に凹部となっている容器本体2の下収納部21に対し、下側に凹部になった中蓋部3の上収納部31が、180度回動して上に凸部になり、それが下収納部2
1に被さるので、大きな収納部が形成される。
容器本体2と中蓋部3の縁部5は、全周囲で接着される。
中蓋部3には開口孔32があるので、この工程の最後に内容物を充填しても良いし、下収納部21に先に充填した後、中蓋部3を接着しても良い。
ただ、容器本体2と中蓋部3の縁部5を接着後、充填する方が、多くの内容物を充填できる。
上蓋部4を被せることで、中蓋部3の開口孔32が閉鎖される。
容器本体2と中蓋部3の上に、さらに、上蓋部4を被せると、上蓋部4にあった係止タブ6の舌状に切り込まれた形状の掛止用切り込み部61先端が、中蓋連結部52のヒンジ53で折り曲げられた折り曲げ端部に掛止し、上蓋部で閉鎖した状態を維持可能とすることができる。
容器本体2のタンパーエビデント用タブ54と上蓋部4のタンパーエビデント用タブ54とを、強固に接着する。
接着は、タンパーエビデント用タブ54が、係止タブ6の両側に設けられ、かつ、第一実施形態例では、係止タブ6両側のタンパーエビデント用タブ54は左右それぞれに独立して接着する。接着時には、上蓋部4側と容器本体2側の吊るし孔542が一致する位置で、かつ、脆弱部541に掛からないように接着する。
図4-1は、タンパーエビデント用タブ54を取り外す工程である。
タンパーエビデント用タブ54は、容器本体2と上蓋部4が閉鎖した状態を保持する為のタブで、容器本体2と上蓋部4の係止リブ6の両側に設けられているので、上蓋部4を無理やりずらしたり、変形させたりしても、開口孔が露出して、内容物が容易に取り出しできないようにしている機構になっている。
図4-1に図示するように、タンパーエビデント用タブ54を強く引っ張ると、タンパーエビデント用タブ54の根元にある脆弱部541が破断し、容器本体2や上蓋部4から外すことができる。
タンパーエビデント用タブ54を取り外しても、まだ容器本体2の係止リブ6に、上蓋部4の係止リブ6が係止し、上蓋部4は閉じている。
上蓋部4を中蓋部3から外すと、中蓋部3の開口孔32が露出する。
この為、振り出し容器1を傾けるなどすると、開口孔32から、内容物7を取り出すことができる。
この振り出し容器1は、上蓋連結部51のヒンジ53を軸に回動し、上蓋部4で中蓋部3を覆って、容器本体2と上蓋部4との係止リブ6を再度係止すれば、閉鎖可能となる。
容器本体2は、中央が凹状となった下収納部21を有している。
中蓋部3は、組み立てた時に中央が上に凸状となった上収納部31を有し、該上収納部31の上端近傍に内容物取り出し用の開口孔32を有し、中蓋部3の周縁の縁部5は、容器本体2の縁部5上面に全周で接着している。
上蓋部4は、容器本体2の縁部5と、ヒンジ53を介して回動可能に上蓋連結部51で連結している。
また、上記係止タブ6の両側二カ所で繋止され、根元に切り離し可能な脆弱部541を有するタンパーエビデント用タブ54を、容器本体2と上蓋部4それぞれが有している。
上記容器本体2と上蓋部4とのタンパーエビデント用タブ54は、互いに接着し、前記脆弱部541を破断しなければ、振り出し容器1が開封できないようになっている。
図6は、本発明の振り出し容器1の第二実施形態例で、その展開図と展開した状態における断面図である。
図6-1の展開図中央の容器本体2は、図6-2や図6-3に示すように、周縁に縁部5を有し、縁部5から中央に行くに従って下方に傾斜する斜面となって凹部を形成し、その凹部は内容物を収納する下収納部21となっている。
回動可能なヒンジ部53は、部分拡大図で示すように押圧して薄肉化したり、半抜きとしたり、ミシン目形状に刃を入れたりするなどして、ヒンジ部53を軸に回動し易くした部分である。
容器本体2に設けられた上記中蓋連結部52の一端は、上蓋連結部51の他端とは、干渉
しない位置に設ける。
第二実施形態例では、容器本体2と上蓋部4の係止タブ6が、互いに異なった方向に向いた鉤状のタブとし、それらが係止して、閉鎖状態を維持可能とする形態例である。
タンパーエビデント用タブ54が振り出し容器1から切り離されていなければ、容器の未開封である事を担保することができる。
タンパーエビデント用タブ54の根元には、引き裂いて切り離し可能な脆弱部541を有しており、開封する時には、タンパーエビデント用タブ54を振り出し容器1から引っ張って、脆弱部541を切り離すことで、開封可能となる。
振り出し容器1の第二実施形態例でも、タンパーエビデント用タブ54は、係止タブ6の両側に繋止され、上蓋連結部で折り込まれた時に向かい合った容器本体2と上蓋部4のタブを接着させている。このことによって、確実に未開封の状態を維持していることを担保している。このように、係止タブ6の両側に繋止することで、より高い未開封の証明を達成させている。
図7-1、図7-2、図7-3は、中蓋部連結部52のヒンジ53を軸に180度回動させ、容器本体2の周縁の縁部5上に、中蓋部3の縁部5を重ね、該容器本体2の縁部5と中蓋部3の縁部5を接着する工程である。
この工程では、下側に凹部となっている容器本体2の下収納部21に対し、下側に凹部になった中蓋部3の上収納部31が、180度回動して上に凸部になり、それが下収納部21に被さるので、大きな収納部が形成される。
容器本体2と中蓋部3の縁部5は、全周囲で接着される。
中蓋部3には開口孔32があるので、この工程の最後に内容物を充填しても良いし、下収納部21に先に充填した後、中蓋部3を接着しても良い。
ただ、容器本体2と中蓋部3の縁部5を接着後、充填する方が、多くの内容物を充填できる。
上蓋部4を被せることで、中蓋部3の開口孔32が閉鎖される。
容器本体2と中蓋部3の上に、さらに、上蓋部4を被せると、容器本体2と上蓋部4のそれぞれにあった係止タブ6が、図の左側に重ねられる。
この時、第二実施形態例では、容器本体2と上蓋部4の係止タブ6が、互いに異なった方向に向いた鉤状のタブであり、下側にある容器本体2の係止リブ6を、上蓋部4の係止リブ6の上に来るように、引っ掛けて、それらを係止させて、閉鎖状態を維持可能とするようにできる。
容器本体2のタンパーエビデント用タブ54と上蓋部4のタンパーエビデント用タブ54とを、強固に接着している。
タンパーエビデント用タブ54は、係止タブ6の両側に設けられ、かつ、第二実施形態例では、その両側のタンパーエビデント用タブ54はブリッジ状に繋がっている。
この為、ブリッジ状に繋がったタンパーエビデント用タブ54を、商品棚のフックなどに引っ掛けることによって、目立つような展示が可能になる。
図8-1は、タンパーエビデント用タブ54を取り外す工程である。
タンパーエビデント用タブ54は、容器本体2と上蓋部4が閉鎖した状態を保持する為のタブで、容器本体2と上蓋部4の係止リブ6の両側に設けられているので、上蓋部4を無理やりずらしたり、変形させたりしても、開口孔が露出して、内容物が容易に取り出しできないようにしている機構になっている。
図8-1に図示するように、タンパーエビデント用タブ54を強く引っ張ると、タンパーエビデント用タブ54の根元にある脆弱部541が破断し、容器本体2や上蓋部4から外すことができる。
タンパーエビデント用タブ54を取り外しても、まだ容器本体2の係止リブ6に、上蓋部4の係止リブ6が係止し、上蓋部4は閉じている。
上蓋部4を中蓋部3から外すと、中蓋部3の開口孔32が露出する。
この為、振り出し容器1を傾けるなどすると、開口孔32から、内容物7を取り出すことができる。
外蓋連結部51のヒンジ53を軸に回動し、上蓋部4で中蓋部3を覆って、容器本体2と上蓋部4との係止リブ6を再度係止すれば、閉鎖可能となる。
第三実施形態例でも、第一実施形態例のように、上蓋部4の上蓋連結部51に対向する位置の縁部へ、掛止用切り込み部61を有する係止タブ6を設けている。
掛止用切り込み部61は、舌状に切り込まれた形状を有し、中蓋連結部52がヒンジ53を介して180度回動して折り曲げられた折り曲げ端部に、その舌状先端が押し曲げられて掛止可能とした係止タブ6となる。
第一実施形態例と同じく、タンパーエビデント用タブ54の根元には脆弱部541を有し、かつ、左右で独立している。
そこで、根元の脆弱部541から離れた位置で、容器本体側タンパーエビデント用タブ54と、上蓋部側タンパーエビデント用タブ54とが、左右それぞれで独立して接着されている。しかも、係止タブ6の両側それぞれのタンパーエビデント用タブ54が、広い大部分の円周範囲で形成されているので、タンパーエビデント用タブ54を破壊せずに、上蓋部をずらしたり、めくったりして開封することはできず、確実な未開封の担保を得ることができる。
展開図中央の容器本体2は周縁に縁部5を有し、縁部5から中央に行くに従って下方に傾斜する斜面となって凹部を形成し、その凹部は内容物を収納する下収納部21となっている。
第二実施形態例との違いは、タンパーエビデント用タブ54が非常に大きく、かつ、店頭展示用の吊るす機構がない点である。
第四実施形態例は、図10-1の容器形状に組み立てた状態では、第二実施形態例とほとんど同じ形状である。
しかし、図10―3の展開図に示すように、中蓋部3と容器本体2との間に中蓋連結部がなく、中蓋部3が容器本体2に繋がっていない。
従って、組み立てる時には、容器本体2に中蓋部3を乗せて、全周の縁部5同士を接着し、内容物を充填後、上蓋連結部52のヒンジ53を軸に180度回動させ、容器本体2に中蓋部3が重なった収納部の上に、さらに、上蓋部4を被せる工程である。
上蓋部4を被せることで、中蓋部3の開口孔32が閉鎖される。
このように、第四実施形態例では、中蓋部3が独立して成形できるので、シートの配置が自由に設計できるので、シートの無駄が発生しにくく、効率的な生産が可能である。
さらに、容器本体2と上蓋部4のそれぞれにあった係止タブ6が、図の左側に重ねられる。
この時、第四実施形態例も、第二実施形態例と同じく、容器本体2と上蓋部4の係止タブ6が、互いに異なった方向に向いた鉤状のタブである。この為、下側にある容器本体2の係止リブ6を、上蓋部4の係止リブ6の上に来るように、引っ掛けて、それらを係止させて、閉鎖状態を維持可能とするようにできる。
タンパーエビデント用タブ54は、係止タブ6の両側に設けられ、かつ、第四実施形態例も、その両側のタンパーエビデント用タブ54がブリッジ状に繋がっていて、商品棚のフックなどに引っ掛けることによって、吊り下げた展示ができる。
使用する基材の紙は、プレスで加圧された時に破損しないように、坪量が100g/m2~500g/m2、望ましくは100g/m2~300g/m2の紙を使用する。100g/m2未満の紙では、成形時に破れが生じ易く、シワも発生し易い。また、500g/m2以上の紙では、熱が内部まで伝わりにくいので、量産しにくい問題が生じる。
さらに、坪量と共に、成形時に破れないように、紙の流れ方向、幅方向、共に10パーセント程度の伸びを有する紙が良い。
バリア層を設ける場合には、基材層との間に溶融ポリエチレンをエクストラミネーション機で製膜しながら貼り合わすことが好ましい。
このような、本発明の振り出し容器の成形では、成形用の金型を使用し、シートを金型に沿って変形させて、図2に示すような断面形状を作る。
縁部と凹部中央は、ほぼ水平であるが、基材の紙の坪量を的確な範囲で選定していても、断面の形状によって大きな変形を掛けるとシートが破損してしまう恐れがある。
そこで、シートを破損しないように成形するには、さらに、容器本体と、中蓋部と、上蓋部とが、縁部の内周から60度未満の傾斜角度に設定した形状で、金型を作成し、成形する。
上記傾斜角度は、60度未満であれば成形可能であるが、基材の紙の強度を安定して保つには、50度未満が好ましい。さらに、好ましくは、特定の紙質にこだわらずに、高速で生産するには、40度未満が好ましい。
すなわち、縁部5内側端部から傾斜する角度を60度以上にした場合には、基材の紙が切れる恐れがある。
傾斜部分の傾斜角度は最大で60度未満の一定の傾斜であってもかまわないが、最大で60度未満であれば、傾斜角度を変化させて、球状のような斜面であってもかまわない。
各容器部分の断面形状は、中央の容器本体の形状と、左の中蓋部の形状とは、深さ方向で異なる形状であっても良い。ただ、右の上蓋部4の形状は、左の中蓋部を一部、あるいは全体を覆うことになるので、中蓋部よりも一回り大きな(深い)形状とする必要がある。ブランクホルダー付きの金型を使用し、容器となる周囲を押さえた状態で、収納部になる部分にコアが挿入して、シートを伸ばすことによって、深絞りのような形状に成形されることが好ましい。
縁部同士やタンパーエビデントタブ同士を融着するには、通常のヒートシールバーを当て
ても良いし、超音波融着機のホーンを当てても良い。円形の縁部が一部繋がらないが、インパルスヒーターであってもかまわない。
また、廃棄する時も、基材が紙である事から、容易に焼却可能である。
その上、基材が紙なので、容器全体が柔らかく、内容物が輸送時など、振動でつぶれたり、カチカチ音がしたりすることがなく、内容物にとって優しい包装容器になっている。
さらに、タンパーエビデント用タブがあるので、開封した場合に、容易にその確認ができるなど、安全上の配慮も高く、本発明のメリットは大きい。
10・・・・・・・シート
11・・・・・・・基材
12・・・・・・・接着層
13・・・・・・・バリア層
14・・・・・・・目止め層
2・・・・・・・・容器本体
21・・・・・・・下収納部
3・・・・・・・・中蓋部
31・・・・・・・上収納部
32・・・・・・・開口孔
4・・・・・・・・上蓋部
5・・・・・・・・縁部
51・・・・・・・上蓋連結部
52・・・・・・・中蓋連結部
53・・・・・・・ヒンジ
54・・・・・・・タンパーエビデント用タブ
541・・・・・・脆弱線
542・・・・・・吊るし孔
6・・・・・・・・係止タブ
61・・・・・・・掛止用切り込み部
62・・・・・・・舌状部
7・・・・・・・・内容物
Claims (6)
- 紙を基材とし、
それぞれ周縁に縁部を有する容器本体と、中蓋部と、上蓋部と、からなり、
中蓋部は、内容物取り出し用の開口孔を有し、中蓋部縁部が容器本体縁部に接着し、
上蓋部は、容器本体と連結する上蓋連結部でヒンジを介して回動し、中蓋部の開口孔の外面を覆って閉鎖あるいは開口を可能とし、
かつ、上蓋連結部に対向する位置の縁部に容器本体と上蓋部とが互いに係止可能な係止タブと、
上記係止タブの両側に繋止され、根元に切り離し可能な脆弱部を有するタンパーエビデント用タブと、を容器本体と上蓋部それぞれが有し、
該上蓋部と容器本体のタンパーエビデント用タブ同士が接着可能としたことを特徴とする振り出し容器。 - 上蓋連結部や係止タブ、タンパーエビデント用タブと干渉しない位置で、容器本体の縁部一端に中蓋部に連結し回動可能なヒンジを有す中蓋連結部を形成し、
該ヒンジを軸に回動して、容器本体縁部に中蓋部縁部が当接して周縁を接着可能としたことを特徴とする請求項1に記載の振り出し容器。 - タンパーエビデント用タブで吊り下げ可能としたことを特徴とする請求項1又は2に記載の振り出し容器。
- 係止タブの両側に繋止するタンパーエビデント用タブが繋がって、一体としたことを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の振り出し容器。
- 係止タブの両側に繋止するタンパーエビデント用タブが、両側で独立し、それぞれ上蓋部側と容器本体側のタンパーエビデント用タブ同士が接着することを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の振り出し容器。
- 容器本体と、中蓋部と、上蓋部とが、縁部内周から60度未満の傾斜角度で成形したことを特徴とする請求項1~5のいずれかに記載の振り出し容器。
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