JP2022026596A - 作業機械および施工支援システム - Google Patents

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Abstract

【課題】仮置きした土砂の掘削に伴う元の地面の荒れを抑制することができる作業機械および施工支援システムを提供すること。【解決手段】予め定めた作業目標面上でフロント作業機110が動くように領域制限制御を行うメインコントローラ162を備えた油圧ショベル100において、油圧ショベル100の周囲の地形を計測する地形計測装置179をさらに備え、メインコントローラ162は、上部旋回体131及びフロント作業機110の姿勢に関する情報である姿勢情報および上部旋回体131の位置及び向きに関する情報である機械位置情報に基づいてフロント作業機110により放土作業を行った位置を含む放土作業範囲を特定し、放土作業範囲の放土作業が行われる前の地形を作業目標面として設定する。【選択図】 図6

Description

本発明は、作業機械および施工支援システムに関する。
例えば、特許文献1には、作業機を有する作業車両の制御システムであって、コントローラを備え、前記コントローラは、作業対象の現況面を示す現況地形データを取得し、前記現況面を基準として目標設計面を鉛直方向に変位させる、ようにプログラムされている、作業車両の制御システムが開示されている。
国際公開第2018/159435号
施工現場において、油圧ショベルなどの作業機械で法面整形や溝掘りなどの掘削作業を行った際に生じる土砂は、ダンプトラックなどを用いて掘削作業場所から異なる場所に搬送される。掘削作業時にダンプトラックが待機している場合には、掘削された土砂はダンプトラックの荷台に直接積載される。また、ダンプトラックが不在の場合であっても掘削作業は中断されずに掘削された土砂は作業機械の周辺の地面に仮置きされ、ダンプトラックが積載場所に来た際に掘削作業が中断され、仮置きされた土砂が掘削されてダンプトラックの荷台に積載される。その際、施工現場全体の作業環境の管理や最終的な仕上がりの質などを考慮して、土砂の仮置き前の元の地面が荒らされないようにする必要がある。
例えば、上記従来技術を用いて掘削作業を補助することで、元の地面の荒れの抑制を図ることが考えられる。しかしながら、上記従来技術においては、土砂の仮置き場所に最終設計面が設定されていない場合には、土砂を掘削することができない。また、土砂の仮置き場所に最終設計面が設定されている場合であっても、仮置き場所が施工途中(施工前)である場合には、元の地形は最終設計面と異なるため、掘削によって元の地面を荒らしてしまう虞がある。
本発明は上記に鑑みてなされたものであり、仮置きした土砂の掘削に伴う元の地面の荒れを抑制することができる作業機械および施工支援システムを提供することを目的とする。
本願は上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、下部走行体と、前記下部走行体に対して旋回可能に設けられた上部旋回体と、前記上部旋回体に取り付けられ、回動可能に連結された複数のフロント部材からなる多関節型のフロント作業機と、駆動信号に基づいて前記複数のフロント部材をそれぞれ駆動する複数のアクチュエータと、前記上部旋回体及び前記フロント作業機の姿勢に関する情報である姿勢情報を検出する姿勢情報検出装置と、前記上部旋回体の位置及び向きに関する情報である機械位置情報を検出する機械位置情報検出装置と、前記姿勢情報検出装置で検出された姿勢情報、及び、前記機械位置情報検出装置で検出された機械位置情報に基づいて、予め定めた作業目標面上で前記フロント作業機が動くように、前記複数のアクチュエータの少なくとも1つに前記駆動信号を出力するか、又は前記複数のアクチュエータの少なくとも1つに出力された前記駆動信号を補正する領域制限制御を行うコントローラとを備えた作業機械において、無線通信を行うための無線通信装置を備え、前記コントローラは、前記無線通信装置を介して前記作業機械の周囲の地形を計測する地形計測装置から地形の情報を取得するとともに、前記姿勢情報および前記機械位置情報に基づいて前記フロント作業機により放土作業を行った位置を含む放土作業範囲を特定し、前記放土作業範囲の前記放土作業が行われる前の地形を前記作業目標面として設定するものとする。
本発明によれば、仮置きした土砂の掘削に伴う元の地面の荒れを抑制することができる。
作業機械の一例である油圧ショベルの外観を模式的に示す図である。 油圧ショベルの制御システムを関連構成とともに抜き出して示す図である。 車体座標系を示す図である。 車体座標系、センサ座標系、及び、サイト座標系の関係を示す図である。 第1の実施の形態における情報コントローラの処理内容を示す機能ブロック図である。 情報コントローラによる処理の内容を示すフローチャートである。 第1の実施の形態における油圧ショベルの動作の様子を模式的に示す図である。 第2の実施の形態における情報コントローラの処理内容を示す機能ブロック図である。 第2の実施の形態における油圧ショベルの動作の様子を模式的に示す図である。 油圧ショベルが周囲の地形の情報を取得する様子を示す図である。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。なお、本実施の形態では、作業機械の一例として、フロント作業機を備える油圧ショベルを例示して説明するが、これに限られず、施工現場で土砂の掘削に関わる他の作業機械においても本発明を適用することも可能である。
<第1の実施の形態>
本発明の第1の実施の形態を図1~図7を参照しつつ説明する。
図1は、本実施の形態に係る作業機械の一例である油圧ショベルの外観を模式的に示す図である。また、図2は、油圧ショベルの制御システムを関連構成とともに抜き出して示す図である。
図1及び図2において、油圧ショベル100は、垂直方向にそれぞれ回動する複数の被駆動部材(ブーム111、アーム112、バケット113)を連結して構成された多関節型のフロント作業機110と、車体130を構成する上部旋回体131及び下部走行体132とを備え、上部旋回体131は下部走行体132に対して旋回可能に設けられている。また、フロント作業機110のブーム111の基端は上部旋回体131の前部に垂直方向に回動可能に支持されており、アーム112の一端はブーム111の基端とは異なる端部(先端)に垂直方向に回動可能に支持されており、アーム112の他端にはバケット113が垂直方向に回動可能に支持されている。ブーム111、アーム112、バケット113、上部旋回体131、及び下部走行体132は、油圧アクチュエータであるブームシリンダ121、アームシリンダ122、バケットシリンダ123、旋回モータ124、及び左右の走行モータ125,126(図1では一方のみを図示し、他方については符号のみを括弧書きで示す)によりそれぞれ駆動される。
上部旋回体131の上部前方には、オペレータが搭乗する運転室151が配置されている。運転室151には、油圧アクチュエータ121~126を操作するための操作信号を出力する複数の操作レバー152が設けられている。なお、図2においては、複数の操作レバー152のうちの1つのみを代表して図示している。複数の操作レバー152には、油圧アクチュエータ121~126の操作がそれぞれ割り当てられている。例えば、油圧アクチュエータ121~124の操作には左右一対の操作レバーが割り当てられ、それぞれ前後左右に傾倒可能であり、操作信号であるレバーの傾倒量、すなわちレバー操作量を電気的に検知する図示しない検出装置を含み、検出装置が検出したレバー操作量を油圧ショベル100の制御システムを構成するメインコントローラ162に電気配線を介して出力する。また、同様に、油圧アクチュエータ125,126の操作にも他の左右一対の操作レバーが割り当てられている。
なお、操作レバー152は油圧パイロット方式であってもよく、オペレータにより操作される操作レバー152の操作方向及び操作量に応じたパイロット圧をコントロールバルブ141に駆動信号として供給し、油圧アクチュエータ121~126を駆動するように構成しても良い。
また、運転室151には、オペレータに情報を通知するための表示装置としての機能と、オペレータによる情報の入力を可能とする入力装置としての機能を有するモニタ153や、警告音や音声などによってオペレータに種々の状態を報知するブザー154などが配置されている。モニタ153の画面には、例えば、タッチパネルが表層に形成されており、このタッチパネルの機能によりオペレータからの入力を受け付けることができる。
ブームシリンダ121、アームシリンダ122、バケットシリンダ123、旋回モータ124及び左右の走行モータ125,126の動作制御は、エンジン143などの原動機によって駆動される油圧ポンプ142から各油圧アクチュエータ121~126に供給される作動油の方向及び流量をコントロールバルブ145で制御することにより行う。コントロールバルブ145は、図示しないパイロットポンプから出力される圧油をメインコントローラ162からの駆動信号に基づいて生成したパイロット圧により駆動される。操作レバー152からの操作信号に基づいてメインコントローラ162でパイロット圧を生成することにより、各油圧アクチュエータ121~126の動作が制御される。
上部旋回体131の上部の後方には、2つのGNSS(Global Navigation Satellite System)受信機171,172が左右に並べて配置されている。以降、これらのGNSS受信機171,172を区別する場合は、左側に配置されているものを左GNSS受信機172、右側に配置されているものを右GNSS受信機171と称する。GNSS受信機171,172は、はるか上空を飛行しているGNSS衛星から出力される測位信号を受信し、受信した測位信号に基づいて油圧ショベル100の地球座標系における位置を演算して位置情報として出力する位置演算機能を有している。また、GNSS受信機171,172の上部旋回体131に対する相対位置は固定であるので、2つのGNSS受信機171,172で計測される位置情報の偏差から、上部旋回体131の向きを算出することができる。
ここで、GNSS受信機171,172は、作業機械である油圧ショベル100の施工現場における位置を計測し、計測結果を位置情報として出力する位置計測装置を構成している。
上部旋回体131とブーム111、ブーム111とアーム112、アーム112とバケット113、及び下部走行体132と上部旋回体131の連結部には、それぞれ、回動角(回転角)を検出する角度検出器181~184が設けられている。以降、これらの角度検出器181~184を区別する必要が有る場合は、それぞれ、ブーム角度検出器181、アーム角度検出器182、バケット角度検出器183、及び、旋回体角度検出器184と称する。
また、上部旋回体131には、重力方向に対する油圧ショベル100の傾斜角度を姿勢情報として検出する慣性計測装置(IMU: Inertial Measurement Unit)173が配置されている。
慣性計測装置(IMU: Inertial Measurement Unit)173は、角速度及び加速度を計測するものであり、角度検出器181~184に代えて、被駆動部材111~113に設けた慣性計測装置を用いても良い。例えば、慣性計測装置が配置された被駆動部材111~113及び上部旋回体131が静止している場合を考えると、慣性計測装置に設定されたIMU座標系における重力加速度の方向(つまり、鉛直下向き方向)と、慣性計測装置の取り付け状態(つまり、慣性計測装置と被駆動部材111~113や上部旋回体131との相対的な位置関係)とに基づいて、被駆動部材111~113及び上部旋回体131の向き(対地角度)を姿勢情報として検出することができる。そして、慣性計測装置の検出結果から被駆動部材111~113及び上部旋回体131のそれぞれの相対角度を算出することができる。また、上部旋回体に設けた慣性計測装置で検出される角速度に基づいて上部旋回体131の旋回角度を検出するように構成してもよい。
ここで、角度検出器181~184及び慣性計測装置173は、作業機械である油圧ショベル100の姿勢に関する情報を検出し、検出結果を姿勢情報として出力する姿勢情報検出装置を構成している。
上部旋回体131の、例えば、運転室151の上部には、油圧ショベル100の周囲の地形を計測し、計測結果を地形データとして出力する地形計測装置170が配置されている。地形計測装置170は、例えば、ステレオカメラ、レーザスキャナ、ミリ波レーダ等の外界センサである。地形計測装置170から出力される地形データは、例えば、車体130(上部旋回体131)に対して固定で設定される車体座標系(後述)における地形を示す点群データである。地形計測装置170は、例えば、周期的に油圧ショベル100の周囲の地形を自動で計測し、地形データとして出力する。なお、地形計測装置170の搭載位置は上記に限定されるものではなく、油圧ショベル100の周囲の地形の計測が十分に行える位置および姿勢で配置すれば良い。また、地形計測装置170による計測タイミング等についても上記に限定されるものではなく、例えば、油圧ショベル100が決められた姿勢をとったタイミングや、オペレータが指示したタイミングで地形計測を行ってもよい。
油圧ショベル100の制御システムは、油圧ショベル100の全体の動作を制御するメインコントローラ162のほかに、油圧ショベル100に関する情報を制御する情報コントローラ161を備えている。図示しないが、メインコントローラ162は、処理装置(例えばCPU)と、処理装置が実行するプログラム、及びそのプログラムの実行に必要なデータ等が格納される記憶装置(例えばROM、RAM等の半導体メモリ)を有するコンピュータ相当のハードウェアである。同様に、情報コントローラ161は、処理装置としてのCPU(Central Processing Unit)1611と、CPU1611が実行するプログラム、及びそのプログラムの実行に必要なデータ等が格納される記憶装置(例えばROM1613やRAM1612の半導体メモリ)と、外部インタフェース1614とがバス1615により接続されたコンピュータ相当のハードウェアである。尚、情報コントローラ161がASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(field-programmable gate array)などの集積回路を用いて構成されている場合、情報コントローラ161の機能の一部または全部は、これら集積回路によって実現されてもよい。
また、油圧ショベル100の制御システムは、種々の情報を記憶する記憶媒体155や、外部との通信を行う無線通信装置157などを有している。記憶媒体155は、例えば、ハードディスクドライブや大容量フラッシュメモリなどで構成されており、施工現場の完成形状を表す設計データなどが記憶されている。無線通信装置157は、例えば、無線LAN(Local Area Network)やWi-Fi、Bluetooth(登録商標)、携帯回線などと接続するための通信機器である。
情報コントローラ161は、外部インタフェース1614を介して、メインコントローラ162、GNSS受信機171,172、慣性計測装置173,181~184、モニタ153、ブザー154、記憶媒体155、及び、無線通信装置157と接続されている。
メインコントローラ162は、情報コントローラ161からの情報に基づいて、予め定めた設計面(作業目標面)上および作業目標面に対する一方の領域内でフロント作業機110が動くように、複数の油圧アクチュエータ121~126の少なくとも1つに駆動信号を出力するか、又は複数の油圧アクチュエータ121~126の少なくとも1つに出力された駆動信号を補正する領域制限制御を行う。また、メインコントローラ162は、バケット113による不用意な掘り過ぎを防止するために、情報コントローラ161から送信される作業目標面とバケット113の爪先位置との偏差が小さいほど、ブームシリンダ121、アームシリンダ122及びバケットシリンダ123の動作速度を制限するように制御信号を調整する制御を行う。
ここで、本実施の形態で用いる車体座標系、センサ座標系、サイト座標系、及び、これらの座標系の関係について説明する。
図3は、車体座標系を示す図である。また、図4は、車体座標系、センサ座標系、及び、サイト座標系の関係を示す図である。
図3において、車体座標系900は、車体130に対して固定で設定される座標系であり、油圧ショベル100の旋回中心軸と下部走行体132の下部の地面とが交わる点を原点とし、旋回中心軸に垂直となる左右方向に右方向を正とするX軸を、旋回中心軸に垂直となる前後方向に前方を正とするY軸を取り、旋回中心軸に沿う方向に上方を正とするZ軸を取る直交座標系である。
図4において、センサ座標系910は、地形計測装置170に相対的に固定されて設定される座標系であり、例えば、前方を正とするY軸と、右方向を正とするX軸と、上方を正とするZ軸とからなる直行座標系である。同様に、サイト座標系930は、施工現場内に設けられた基準点を原点として設定される座標系であり、水平面上に原点を通るようにY軸をとり、原点からX軸の正方向を見て水平面上の左右方向に右方向を正とするX軸を、鉛直方向に上方向を正とするZ軸をとる直行座標系である。
図4において、ある計測点920を考えると、計測点920はセンサ座標系910上でPs(xs,ys,zs)と表される。また、計測点920は、車体座標系900上ではPv(xv,yv,zy)と表される。つまり、車体座標系900とセンサ座標系910の関係は、下記の(式1)~(式3)で表される。
Figure 2022026596000002
Figure 2022026596000003
Figure 2022026596000004
上記の(式2)で示すRsvは、センサ座標系910から車体座標系900への回転行列であり、変数αs,βs,γsは、それぞれセンサ座標系910と車体座標系900のX軸同士、Y軸同士、Z軸同士がなす角である。地形計測装置170が油圧ショベル100に固定されている場合、これらのなす角は一定となるので、例えば、予め車体座標系900における地形計測装置170の姿勢を測定しておき、記憶媒体155に事前に保存しておくことで計算量を削減することができる。なお、地形計測装置170が油圧ショベル100に対して姿勢を変化させながら地形計測を行う場合には、地形計測装置170に姿勢計測センサを備え付けるなどして、姿勢計測センサが検出した角度を用いて座標変換行列を算出してもよい。
上記の(式3)で示すTsvは、車体座標系900の原点からセンサ座標系910の原点への並進ベクトルである。すなわち、(xt,yt,zt)は、車体座標系900におけるセンサ座標系910の原点位置の座標に等しい。地形計測装置170の取り付け位置は、油圧ショベル100に対して固定されている場合が多い。このことから、本実施形態では、予め地形計測装置170の油圧ショベル100への取り付け位置を計測しておき、この計測値を記憶媒体155に事前に保存しておく。
また、図4において、計測点920は、車体座標系900上でPv(xv,yv,zv)と表され、サイト座標系930上ではPg(xg,yg,zg)と表される。つまり、車体座標系900とサイト座標系930の関係は、下記の(式4)~(式6)で表される。
Figure 2022026596000005
Figure 2022026596000006
Figure 2022026596000007
上記の(式5)で示すRvgは、車体座標系900からサイト座標系930への回転行列であり、変数θr,θp,θyは、それぞれ車体座標系900とサイト座標系930のX軸同士、Y軸同士、Z軸同士がなす角である。角度θr,θpは、例えば、油圧ショベル100に備え付けられた慣性計測装置173(姿勢情報検出装置)が出力した、油圧ショベル100の姿勢情報を用いることで得られる。また、角度θyは、例えば、油圧ショベル100に備え付けられた右GNSS受信機171および左GNSS受信機172が受信した測位データから算出した油圧ショベル100の向きを用いることで得られる。
上記の(式6)で示すTvgは、サイト座標系930の原点から車体座標系900の原点へのベクトルである。すなわち、(x0,y0,z0)は、サイト座標系930における車体座標系900の原点位置の座標に等しい。これらの値には、例えば、右GNSS受信機171および左GNSS受信機172が受信した測位データから算出した油圧ショベル100の位置を用いる。
図5は、情報コントローラの処理内容を示す機能ブロック図である。図5においては、情報コントローラ161によって実行される各種演算処理を機能ブロックで示している。また、図6は情報コントローラによる処理の内容を示すフローチャートであり、図7は油圧ショベルの動作の様子を模式的に示す図である。
図5において、情報コントローラ161は、角度検出器181~184、慣性計測装置173及びGNSS受信機171,172からの計測結果に基づいて、機械状態を取得する機械状態取得部500と、機械状態取得部500で取得された機械状態に基づいて、特定の作業(例えば、放土作業)を行った領域(例えば、図7の領域720)を作業領域として特定する作業領域特定部501と、地形計測装置170で取得された地形データと機械状態取得部500で取得された機械状態とに基づいて、現況地形のデータを生成する現況地形生成部504と、現況地形生成部504で生成された現況地形のデータを順次記憶媒体155に記憶するとともに、作業領域特定部501で特定の作業(放土作業)が特定された場合に作業領域(領域720)を含む作業領域(放土作業領域)701を特定し、現況地形生成部504で生成されて記憶媒体155に記憶された現況地形のうち、特定の作業(放土作業)が行われる前の作業領域(放土作業領域)701の現況地形を抽出して記憶媒体155に記録する現況地形記録部502と、現況地形記録部502で記録された現況地形を設計面(作業目標面)721として設定し、メインコントローラ162に出力する設計面設定部503とを備えている。また、作業領域特定部501は、機械状態取得部500で取得された機械状態から特定の作業(放土作業)が行われたことを識別する動作識別部501aを有している。
図7に示すように、施工現場において、例えば、油圧ショベル100が法面整形などの掘削作業を行う場合、法面700の作業領域710を設計面720に基づき掘削作業を行い、掘削作業中に生じた土砂をダンプトラック101などを用いて掘削作業場所から異なる場所に搬送する。掘削作業時にダンプトラック101が土砂の積載場所(図7のダンプトラック101の位置)に待機している場合は、土砂をダンプトラック101の荷台に直接積載する。また、ダンプトラックが積載場所に不在の場合には、掘削作業を中断せずに土砂を油圧ショベル100の周辺の地面(例えば、領域720)に仮置きし、ダンプトラック101が積載場所に来た際に掘削作業を中断して、領域720に仮置きした土砂を掘削してダンプトラック101の荷台に積載する。本実施の形態は、領域720に仮置きした土砂を掘削してダンプトラック101の荷台に積載する際、土砂の仮置き前の元の地面が荒れないように制御するものである。以下、このような作業を行う場合における本実施の形態における油圧ショベル100の動作について説明する。
図6において、情報コントローラ161の機械状態取得部500は、まず、機械情報として、油圧ショベル100の車体130の位置情報及び姿勢情報と、フロント作業機110の姿勢情報、すなわち、角度検出器181~184、右GNSS受信機171、左GNSS受信機172及び姿勢検出装置173の検出結果(センサデータ)を取得する(ステップS601)。機械状態取得部500は、取得したセンサデータに基づいて、車体座標系900やサイト座標系930における上部旋回体131の位置や方位、フロント作業機110のブーム111、アーム112、バケット113の関節角度や関節位置及びバケット113の先端位置を算出する。
続いて、現況地形生成部504は、地形計測装置170の計測範囲171aで得られる車体周囲の地形の計測点920を、機械状態取得部500で得られる車体130の位置情報および姿勢情報に基づいて、車体座標系900もしくはサイト座標系930に座標変換することで、車体130の周囲の現況地形情報を取得し、現況地形データを作成する(ステップS602)。現況地形データのデータ形式としては、多数の計測点920からなるポイントクラウド形式でも良いし、サイト座標系930のXa-Ya平面を所定サイズの格子で離散化し、各格子に内包する計測点920のZa成分の統計値(平均値や中央値など)を記録した2次元グリッド形式でも良い。なお、本実施の形態においては、データ形式および2次元グリッドに記録する統計値は限定しない。作業機械(油圧ショベル100)が可動している間、連続的に現況地形生成部504で現況地形データを生成することで、作業機械の周囲の地形を順次把握することができる。現況地形生成部504で作成された現況地形データは、現況地形記録部502に順次送信される。
続いて、作業領域特定部501の動作識別部501aは、機械状態取得部500で取得された上部旋回体131の位置や方位、フロント作業機110のブーム111、アーム112、バケット113の関節角度や関節位置及びバケット113の先端位置などの時系列データに基づいて、油圧ショベル100の現在の動作の種類を識別し、特定の作業として放土作業が行われたかどうかを判定する(ステップS603)。動作識別部501aは、油圧ショベル100が掘削や盛土、放土などの施工作業を行っている際に機械状態取得部500で取得された上部旋回体131の位置や方位、フロント作業機110のブーム111、アーム112、バケット113の関節角度や関節位置及びバケット113の先端位置の時系列データを教師データとして機械学習によって動作の識別が可能なように構築されている。
ステップS603での判定結果がYESの場合、すなわち、動作識別部501aで放土作業が行われていると判定した場合には、作業領域特定部501は、機械状態取得部500で得られた油圧ショベル100の位置情報や方位、フロント作業機110の姿勢情報を基に、放土作業を行った場所の特定を行う(ステップS604)。
例えば、図7に示す場合において、動作識別部501aは、油圧ショベル100が法面700の領域710で行っている作業を掘削作業であると識別し、領域710を掘削作業を行っている作業領域710として特定する。また、動作識別部501aは、油圧ショベル100が作業領域720で行っている作業を放土作業であると識別し、作業領域720を放土作業を行っている作業領域720として特定する。すなわち、動作識別部501aは、油圧ショベル100が法面700の領域710における掘削作業と領域720への放土作業(仮置き)とを行っていることを識別する。
なお、作業領域を特定する方法は上記に限定されるものではなく、例えば、フロント作業機110の関節角に取り付けたトルクセンサやブーム111、アーム112、バケット113のシリンダ内の圧力変化に基づいて、掘削や盛土を行った際に生じる荷重変化や衝撃力を計測する事でどのような施工作業を行っているか判定しても良い。また、地形計測装置170から得られる現況地形のデータに基づいて、地形変化の状況から施工作業の種類と作業領域を特定してもよい。また、油圧ショベル100のオペレータが操作レバー152やモニタ153などに設けたボタンなどを使用して作業内容を情報コントローラに通知し、その際のつめ先位置から作業領域を特定しても良い。また、上記の様々な方法の組み合わせで実現しても良い。
ステップS604において放土作業を行った場所が特定されると、続いて、現況地形記録部502は、放土作業を行った領域720を含む作業領域(放土作業領域701)を特定し、現況地形生成部504で順次生成されて記憶媒体155に記憶されている現況地形のデータから特定の作業(放土作業)が行われる前の作業領域(放土作業領域)701の現況地形を抽出して記憶媒体155に記録し、また、記録した旨を設計面設定部503に通知する(ステップS605)。現況地形記録部502は、放土作業を行った場所(領域720)を十分に含有する範囲を作業領域701として特定する。
ステップS603の判定結果がNOの場合、すなわち、放土作業が行われていないと判定された場合、又は、ステップS605の処理が終了した場合には、設計面設定部503は、記録された現況地形データがあるかどうか、すなわち、作業領域特定部501からの通知があるかどうかを判定し(ステップS606)、判定結果がYESの場合には、放土前地形データに基づき設計面(作業目標面)を設定する(ステップS607)。
続いて、設計面設定部503は、メインコントローラ162で使用できる形式の設計面(作業目標面)のデータとなるように、放土前の現況地形データを変換し、メインコントローラ162に送信し(ステップS608)、処理を終了する。また、ステップS606での判定結果がNOの場合には、処理を終了する。
設計面のデータ形式としては、地表面を3角形の集合で表現するTIN(Triangular Irregular Networks)が一般的に使用されるため、設計面設定部503では現況地形記録部502で保存した現況地形のデータ形式からTINに変換する。なお、設計面のデータ形式はTIN形式に限定されるものではなく、つめ先位置と設計面の偏差を計算できればどのような形式であっても良い。また、ポイントクラウド形式であってもよいし、2次元グリッド形式であってもよい。本実施形態では設計面のデータ形式は限定しない。
メインコントローラ162は、ダンプトラック101が積載場所に来た際に掘削作業を中断して、領域720に仮置きした土砂を掘削してダンプトラック101の荷台に積載する。この際、メインコントローラ162は、情報コントローラ161から送信された設計面、すなわち、土砂の仮置き前の地形を作業目標面とし、この作業目標面上および作業目標面に対する一方の領域内でフロント作業機110が動くように制御する領域制限制御を行うので、土砂の仮置き前の元の地面が荒れないようにダンプトラック101への土砂の積載作業を行うことができる。
以上のように構成した本実施の形態における効果を説明する。
施工現場において、油圧ショベルなどの作業機械で法面整形や溝掘りなどの掘削作業を行った際に生じる土砂は、ダンプトラックなどを用いて掘削作業場所から異なる場所に搬送される。掘削作業時にダンプトラックが待機している場合には、掘削された土砂はダンプトラックの荷台に直接積載される。また、ダンプトラックが不在の場合であっても掘削作業は中断されずに掘削された土砂は作業機械の周辺の地面に仮置きされ、ダンプトラックが積載場所に来た際に掘削作業が中断され、仮置きされた土砂が掘削されてダンプトラックの荷台に積載される。その際、施工現場全体の作業環境の管理や最終的な仕上がりの質などを考慮して、土砂の仮置き前の元の地面が荒らされないようにする必要がある。
本実施の形態においては、下部走行体132と、下部走行体132に対して旋回可能に設けられた上部旋回体131と、上部旋回体131に取り付けられ、回動可能に連結された複数のフロント部材(例えば、ブーム111、アーム112、バケット113)からなる多関節型のフロント作業機110と、駆動信号に基づいて複数のフロント部材をそれぞれ駆動する複数のアクチュエータ(例えば、ブームシリンダ121、アームリシンだ122、バケットシリンダ123)と、上部旋回体131及びフロント作業機110の姿勢に関する情報である姿勢情報を検出する姿勢情報検出装置(例えば、角度検出器181~184、慣性計測装置173)と、上部旋回体131の位置及び向きに関する情報である機械位置情報を検出する機械位置情報検出装置(例えば、GNSS受信機171,172)と、姿勢情報検出装置で検出された姿勢情報、及び、機械位置情報検出装置で検出された機械位置情報に基づいて、予め定めた作業目標面上および作業目標面に対する一方の領域内でフロント作業機110が動くように、複数のアクチュエータの少なくとも1つに前記駆動信号を出力するか、又は前記複数のアクチュエータの少なくとも1つに出力された前記駆動信号を補正する領域制限制御を行うコントローラ(例えば、メインコントローラ162)とを備えた作業機械(例えば、油圧ショベル100)において、作業機械の周囲の地形を計測する地形計測装置をさらに備え、コントローラは、姿勢情報および機械位置情報に基づいてフロント作業機110により放土作業を行った位置を含む放土作業範囲(例えば、領域701)を特定し、放土作業範囲の放土作業が行われる前の地形を作業目標面として設定するように構成したので、仮置きした土砂の掘削に伴う元の地面の荒れを抑制することができる。
<第2の実施の形態>
本発明の第2の実施の形態を図8及び図9を参照しつつ説明する。
本実施の形態は、掘削作業および土砂の仮置きと、仮置き場所からダンプトラックへの土砂の積載とを異なる作業機械が行う場合を示すものである。
図8は、本実施の形態における情報コントローラの処理内容を示す機能ブロック図である。また、図9は、本実施の形態における油圧ショベルの動作の様子を模式的に示す図である。図中、第1の実施の形態と同様の部材には同じ符号を付し、説明を省略する。
図8において、情報コントローラ161Aは、角度検出器181~184、慣性計測装置173及びGNSS受信機171,172からの計測結果に基づいて、機械状態を取得する機械状態取得部500と、機械状態取得部500で取得された機械状態に基づいて、特定の作業(例えば、放土作業)を行った領域(例えば、図7の領域720)を作業領域として特定する作業領域特定部501と、地形計測装置170で取得された地形データと機械状態取得部500で取得された機械状態とに基づいて、現況地形のデータを生成する現況地形生成部504と、現況地形生成部504で生成された現況地形のデータを順次記憶媒体155に記憶するとともに、作業領域特定部501で特定の作業(放土作業)が特定された場合に作業領域(領域720)を含む作業領域(放土作業領域)701を特定し、現況地形生成部504で生成されて記憶媒体155に記憶された現況地形のうち、特定の作業(放土作業)が行われる前の作業領域(放土作業領域)701の現況地形を抽出して記憶媒体155に記録する現況地形記録部502と、現況地形記録部502で記録された現況地形を設計面(作業目標面)721として設定し、メインコントローラ162に出力する設計面設定部503と、設計面設定部で設定された設計面(作業目標面)を無線通信装置157に出力し、他の作業機械(油圧ショベル102)に送信する無線通信部505とを備えている。また、作業領域特定部501は、機械状態取得部500で取得された機械状態から特定の作業(放土作業)が行われたことを識別する動作識別部501aを有している。
油圧ショベル102は、油圧ショベル100と同様の基本構成を有しており、多関節型のフロント作業機、車体を構成する上部旋回体及び下部走行体とを備えている。また、油圧ショベル102全体の動作を制御するコントローラと、油圧ショベル100の無線通信装置157から送信される設計面(作業目標面)を受信する無線通信装置とを備えている。油圧ショベル102のコントローラは、油圧ショベル100の情報コントローラ161Aに係る機能は有していないが、油圧ショベル100から送信された設計面(作業目標面)上および作業目標面に対する一方の領域内でフロント作業機が動くように、フロント作業機を駆動する複数の油圧アクチュエータの少なくとも1つに駆動信号を出力するか、又は複数の油圧アクチュエータの少なくとも1つに出力された駆動信号を補正する領域制限制御を行う機能を有している。
図9に示すように、施工現場において、例えば、油圧ショベル100が法面整形などの掘削作業を行う場合、法面700の作業領域710を設計面720に基づき掘削作業を行い、掘削作業中に生じた土砂をダンプトラック101などを用いて掘削作業場所から異なる場所に搬送する。法面700の作業領域710の掘削作業を行う油圧ショベル100は、掘削作業により生じた土砂を油圧ショベル100の周辺の地面(例えば、領域720)に仮置きする。ダンプトラック101が土砂の積載場所(図9のダンプトラック101の位置)に待機している場合、油圧ショベル102は、領域720の土砂を掘削してダンプトラック101の荷台に積載する。この際、油圧ショベル102は、土砂の仮置き前の地形を作業目標面とし、この作業目標面上および作業目標面に対する一方の領域内でフロント作業機が動くように制御する領域制限制御を行うので、土砂の仮置き前の元の地面が荒れないようにダンプトラック101への土砂の積載作業を行うことができる。
その他の構成は第1の実施の形態と同様である。
以上のように構成した本実施の形態においても第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
<変形例>
本発明の第1実施の形態の変形例を図10を参照しつつ説明する。
本変形例は、油圧ショベル100が油圧ショベル100に搭載されているものとは異なる他の地形計測装置170で計測された地形の情報を無線通信装置157を介して取得する場合を示すものである。
図10は、油圧ショベルが周囲の地形の情報を取得する様子を示す図である。図中、第1の実施の形態と同様の部材には同じ符号を付し、説明を省略する。
図10に示すように、地形計測装置170Aは、油圧ショベル100の外部から、施工現場における油圧ショベル100の周囲の地形情報を取得し、例えば、管理事務所800などに設置されている管理サーバ801に送信する。管理サーバ801は、無線通信装置802を有しており、油圧ショベル100の無線通信装置157を介して情報の授受を行うことができる。
油圧ショベル100の現況地形記録部502は、作業領域特定部501で特定の作業(放土作業)が特定された場合に作業領域(領域720)を含む作業領域(放土作業領域)701を特定し、特定の作業(放土作業)が行われる前の作業領域(放土作業領域)701の現況地形を無線通信装置157を介して管理サーバ801から取得して記憶媒体155に記録する。設計面設定部503は、現況地形記録部502で記録された現況地形を設計面(作業目標面)721として設定し、メインコントローラ162に出力する。
その他の構成は第1の実施の形態と同様である。
以上のように構成した本実施の形態においても第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
また、油圧ショベル100の現況地形データを順次記憶しておく必要がないので、地形データを計測する地形計測装置170を油圧ショベル100の構成から省略できるほか、記憶媒体155に記憶する記憶容量を削減することができる。
<付記>
なお、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内の様々な変形例や組み合わせが含まれる。
例えば、土砂の仮置き位置の情報を用いてダンプトラック101の停止位置を決定するように構成しても良い。また、土砂の仮置き場所を事前に決定してサーバ等に記憶しておき、油圧ショベル100においてサーバから取得した土砂の仮置き場所の情報を用いて設計面(作業目標面)を設定するように構成してもよい。
また、土砂の仮置き場所をボタンやモニタ表示に対応する入力によって決定するように構成してもよい。すなわち、例えば、特定のボタンを押下したときのバケットの爪先の下方の点を含む一定範囲を土砂の仮置き場所として設定することが考えられる。また、例えば、タッチパネルなどの入力手段を用いて、モニタに表示された施工現場の映像や俯瞰図などに土砂の仮置き場所を入力するように構成しても良い。
また、本発明は、上記の実施の形態で説明した全ての構成を備えるものに限定されず、その構成の一部を削除したものも含まれる。また、上記の各構成、機能等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等により実現してもよい。また、上記の各構成、機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。
100…油圧ショベル、110…フロント作業機、111…ブーム、112…アーム、113…バケット、121…ブームシリンダ、122…アームシリンダ、123…バケットシリンダ、124…旋回モータ、125…走行モータ、126…走行モータ、130…車体、131…上部旋回体、132…下部走行体、141…コントロールバルブ、142…油圧ポンプ、143…エンジン、145…コントロールバルブ、151…運転室、152…操作レバー、153…モニタ、154…ブザー、155…記憶媒体、157…無線通信装置、161…情報コントローラ、162…メインコントローラ、170…地形計測装置、171…右GNSS受信機、172…左GNSS受信機、173…慣性計測装置、181~184…角度検出器、500…機械状態取得部、501…作業領域特定部、501a…動作識別部、502…現況地形記録部、503…設計面設定部、504…現況地形生成部、505…無線通信部、900…車体座標系、910…センサ座標系、920…計測点、930…サイト座標系、1611…CPU、1612…RAM、1613…ROM、1614…外部I/F、1615…バス

Claims (4)

  1. 下部走行体と、
    前記下部走行体に対して旋回可能に設けられた上部旋回体と、
    前記上部旋回体に取り付けられ、回動可能に連結された複数のフロント部材からなる多関節型のフロント作業機と、
    駆動信号に基づいて前記複数のフロント部材をそれぞれ駆動する複数のアクチュエータと、
    前記上部旋回体及び前記フロント作業機の姿勢に関する情報である姿勢情報を検出する姿勢情報検出装置と、
    前記上部旋回体の位置及び向きに関する情報である機械位置情報を検出する機械位置情報検出装置と、
    前記姿勢情報検出装置で検出された姿勢情報、及び、前記機械位置情報検出装置で検出された機械位置情報に基づいて、予め定めた作業目標面上で前記フロント作業機が動くように、前記複数のアクチュエータの少なくとも1つに前記駆動信号を出力するか、又は前記複数のアクチュエータの少なくとも1つに出力された前記駆動信号を補正する領域制限制御を行うコントローラとを備えた作業機械において、
    前記作業機械の周囲の地形を計測する地形計測装置をさらに備え、
    前記コントローラは、前記姿勢情報および前記機械位置情報に基づいて前記フロント作業機により放土作業を行った位置を含む放土作業範囲を特定し、前記放土作業範囲の前記放土作業が行われる前の地形を前記作業目標面として設定することを特徴とする作業機械。
  2. 請求項1記載の作業機械において、
    他の作業機械と無線通信を行うための無線通信装置を備え、
    前記コントローラは、前記放土作業範囲に設定した前記作業目標面を前記無線通信装置によって前記他の作業機械に送信することを特徴とする作業機械。
  3. 下部走行体と、
    前記下部走行体に対して旋回可能に設けられた上部旋回体と、
    前記上部旋回体に取り付けられ、回動可能に連結された複数のフロント部材からなる多関節型のフロント作業機と、
    駆動信号に基づいて前記複数のフロント部材をそれぞれ駆動する複数のアクチュエータと、
    前記上部旋回体及び前記フロント作業機の姿勢に関する情報である姿勢情報を検出する姿勢情報検出装置と、
    前記上部旋回体の位置及び向きに関する情報である機械位置情報を検出する機械位置情報検出装置と、
    前記姿勢情報検出装置で検出された姿勢情報、及び、前記機械位置情報検出装置で検出された機械位置情報に基づいて、予め定めた作業目標面上で前記フロント作業機が動くように、前記複数のアクチュエータの少なくとも1つに前記駆動信号を出力するか、又は前記複数のアクチュエータの少なくとも1つに出力された前記駆動信号を補正する領域制限制御を行うコントローラとを備えた作業機械において、
    無線通信を行うための無線通信装置を備え、
    前記コントローラは、前記無線通信装置を介して前記作業機械の周囲の地形を計測する地形計測装置から地形の情報を取得するとともに、前記姿勢情報および前記機械位置情報に基づいて前記フロント作業機により放土作業を行った位置を含む放土作業範囲を特定し、前記放土作業範囲の前記放土作業が行われる前の地形を前記作業目標面として設定することを特徴とする作業機械。
  4. 下部走行体と、
    前記下部走行体に対して旋回可能に設けられた上部旋回体と、
    前記上部旋回体に取り付けられ、回動可能に連結された複数のフロント部材からなる多関節型のフロント作業機と、
    駆動信号に基づいて前記複数のフロント部材をそれぞれ駆動する複数のアクチュエータと、
    前記上部旋回体及び前記フロント作業機の姿勢に関する情報である姿勢情報を検出する姿勢情報検出装置と、
    前記上部旋回体の位置及び向きに関する情報である機械位置情報を検出する機械位置情報検出装置と、
    前記姿勢情報検出装置で検出された姿勢情報、及び、前記機械位置情報検出装置で検出された機械位置情報に基づいて、予め定めた作業目標面上で前記フロント作業機が動くように、前記複数のアクチュエータの少なくとも1つに前記駆動信号を出力するか、又は前記複数のアクチュエータの少なくとも1つに出力された前記駆動信号を補正する領域制限制御を行うコントローラとをそれぞれ備えた複数の作業機械を有する施工支援システムにおいて、
    前記複数の作業機械は、他の作業機械と無線通信を行うための無線通信装置をそれぞれ備えるとともに、
    少なくとも1つの前記作業機械は、前記作業機械の周囲の地形を計測する地形計測装置を備え、
    少なくとも1つの前記作業機械の前記コントローラは、前記無線通信装置を介して前記作業機械の周囲の地形の情報を取得するとともに、他の作業機械が前記姿勢情報および前記機械位置情報に基づいて特定した、前記フロント作業機により放土作業を行った位置を含む放土作業範囲を取得し、前記放土作業範囲の前記放土作業が行われる前の地形を前記作業目標面として設定することを特徴とする施工支援システム。
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