JP2022025533A - 養殖装置および養殖方法 - Google Patents

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裕貴 中村
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Abstract

【課題】低コストで魚介類にとって適切な養殖環境を実現する養殖装置の提供。【解決手段】養殖水24を用いて水産物41を陸上養殖する養殖槽2と、養殖水24を加温するための廃熱11を発生する廃熱発生手段12と、養殖槽2から発生する窒素含有排水22を処理して処理水23とする排水処理手段31と、を備える、養殖装置1。【選択図】図1

Description

本発明は、養殖装置および養殖方法に関する。
天然の水産物生産量が横ばいである中、世界では1人当たりの食用水産物の消費量は過去半世紀で約2倍に増加しており、水産物の養殖業での生産量増加が著しく求められている。海面養殖は養殖適地(水深、天候、潮流による)の不足や養殖環境の悪化(ヘドロ蓄積)などの問題があり規模の拡大には限界がある。場所の制約や天候の影響を受けにくい陸上養殖が注目を集めている。
しかし、陸上養殖では、飼育環境の維持(特に水温)にコストがかかるため、採算が取れないことが多い(非特許文献1~3参照)。
例えば、非特許文献1には、従来の陸上養殖では水温調節のために加温機器を設けて水温を適切に保っているが、加温コストが高いことが記載されている。
非特許文献2には、適水温が23℃以下のトラフグでも加温コストは生産コストの13%を占めるとの試算結果が記載されている。
非特許文献3には、加温せずに適水温よりも低い温度で飼育をすると、魚介類の摂餌量が減少して成長速度が低下するため、結果として採算が取れにくくなることが記載されている。
このように、非特許文献2の適水温が23℃以下のトラフグよりもさらに適水温が高い魚介類(例えば適水温が28℃程度と言われるバナメイエビなど)を陸上養殖する際には、さらに加温コストが高くなる。そのため、様々な魚介類を陸上養殖するためには加温コストを低くすることが重要である。
一方、海面養殖では、電子部品製造工場から排出する排ガスを、飼育環境の維持(栄養素や加温)に利用した魚介類の養殖方法が知られている(特許文献1参照)。
特許文献1には、電子部品製造工場から排出される廃棄物を、海洋で養殖される稚貝または稚魚の成長促進の栄養素として用いる稚貝または稚魚の養殖方法が記載されている。さらに特許文献1の請求項5には、電子部品製造工程で用いる蒸気ボイラの排ガスを、海底に供給して海洋の水温を制御するとともに、海草の光合成及び植物プランクトンを増殖させて稚貝または稚魚の成長を促進させることも記載されている。
特開2013-158251号公報
平成28年度 次世代型陸上養殖の技術開発事業 報告書(2017年3月) 水産庁平成25年養殖業のあり方検討会 第4回議事 資料3(2013年6月) 水産養殖産業イノベーション創出プラットフォーム サーモン・陸上養殖サブプラットフォーム意見交換会 講演3(2018年8月20日)
しかしながら、特許文献1に記載の養殖方法は、海面養殖を想定していて陸上養殖について応用できるか不明であった。特に、特許文献1では、陸上養殖で重要となる養殖槽からの排水の処理に関しては言及されていなかった。
実際、陸上養殖では魚介類の養殖(飼育)を続ければ、養殖水(飼育水)中に窒素分が蓄積し、魚介類にとって毒となるため、魚介類の成長が阻害される。なお、養殖水を交換する場合、適切に窒素除去をせずに環境中(養殖装置の系外)に排出することは環境汚染につながる問題が生じる。
本発明が解決しようとする課題は、低コストで魚介類にとって適切な養殖環境を実現する養殖装置を提供することである。
本発明では、任意の既存設備である廃熱発生手段からの廃熱で養殖水を加温し、養殖槽からの排水を排水処理しながら水産物を養殖することにより、上記課題を解決した。
上記課題を解決するための具体的な手段である本発明の構成と、本発明の好ましい構成を以下に記載する。
[1] 養殖水を用いて水産物を陸上養殖する養殖槽と、
養殖水を加温するための廃熱を発生する廃熱発生手段と、
養殖槽から発生する窒素含有排水を処理して処理水とする排水処理手段と、を備える、養殖装置。
[2] 排水処理手段が、窒素含有排水に含まれるアンモニア態窒素または亜硝酸態窒素を減らす手段である、[1]に記載の養殖装置。
[3] 処理水を高度処理して高度処理水とする高度処理手段と、
高度処理水を養殖槽に循環させる循環配管とを備える、[1]または[2]に記載の養殖装置。
[4] 高度処理手段が、処理水に含まれる亜硝酸態窒素および硝酸態窒素を脱窒処理して窒素ガスにする手段、処理水に含まれる病原菌を膜処理する除菌手段、処理水を紫外線照射処理またはオゾン処理する殺菌手段、またはそれらを組み合わせた手段である、[3]に記載の養殖装置。
[5] 廃熱を使用して養殖水を加温する熱交換手段と、
養殖槽からの養殖水を熱交換手段に通過させて養殖槽に戻す加温配管とを備える、[1]~[4]のいずれか一項に記載の養殖装置。
[6] 加温配管の吐出口が養殖槽の中心部に配置され、
加温配管の吸水口が養殖槽の周縁部に配置された、[5]に記載の養殖装置。
[7] 加温配管の吸水口にストレーナーを備える、[6]に記載の養殖装置。
[8] 養殖槽に水温センサおよび制御装置を備え、
制御装置が、
水温センサで測定した養殖槽の内部の養殖水の水温が所定の温度未満になった場合に熱交換手段への養殖水の送液を開始し、
養殖槽の内部の養殖水の水温が所定の温度以上になった場合に熱交換手段への養殖水の送液を停止させる、[5]~[7]のいずれか一項に記載の養殖装置。
[9] 廃熱発生手段が製紙工場のボイラーであり、
排水処理手段が製紙工場の排水処理設備である、[1]~[8]のいずれか一項に記載の養殖装置。
[10] 廃熱を使用して養殖水を加温する熱交換手段を備え、
廃熱発生手段が製紙工場のボイラーであり、
熱交換手段が製紙工場の内部でボイラーの近傍に配置された、[1]~[9]のいずれか一項に記載の養殖装置。
[11] 養殖槽の養殖水を用いて水産物を陸上養殖する工程と、
廃熱発生手段から発生した廃熱を用いて養殖水を加温する工程と、
養殖槽から発生する窒素含有排水を処理して処理水とする排水処理工程と、を備える、養殖方法。
[12] 養殖槽に水供給源から用水を供給する工程をさらに備え、
処理水の全部を系外に放流する、[11]に記載の養殖方法。
[13] 処理水を高度処理して高度処理水とする高度処理工程と、
高度処理水を養殖槽に循環させる循環工程とを備える、[11]に記載の養殖方法。
[14] 養殖槽に水供給源から用水を供給する工程をさらに備え、
高度処理工程で処理水の一部のみを高度処理して高度処理水とする、[13]に記載の養殖方法。
[15] 高度処理工程で処理水の全部を高度処理して高度処理水とする、[13]に記載の養殖方法。
本発明によれば、低コストで魚介類にとって適切な養殖環境を実現する養殖装置を提供できる。
図1は、本発明の養殖装置の一例の断面概略図であり、かけ流しの態様の養殖装置に関する。 図2は、本発明の養殖装置の他の一例の断面概略図であり、かけ流しの態様の養殖装置に関する。 図3は、本発明の養殖装置に用いる養殖槽と、加温配管の吸水口および吐出口との位置関係の一例を表す平面概略図である。 図4は、本発明の養殖装置の他の一例の断面概略図であり、水温センサを用いた、かけ流しの態様の養殖装置に関する。 図5は、本発明の養殖装置の他の一例の断面概略図であり、半循環の態様の養殖装置に関する。 図6は、本発明の養殖装置の他の一例の断面概略図であり、閉鎖循環の態様の養殖装置に関する。
以下において、本発明について詳細に説明する。以下に記載する構成要件の説明は、代表的な実施形態や具体例に基づいてなされることがあるが、本発明はそのような実施形態に限定されるものではない。なお、本明細書において「~」を用いて表される数値範囲は「~」前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
[養殖装置]
本発明の養殖装置は、養殖水を用いて水産物を陸上養殖する養殖槽と、養殖水を加温するための廃熱を発生する廃熱発生手段と、養殖槽から発生する窒素含有排水を処理して処理水とする排水処理手段と、を備える。
本発明の養殖装置は、低コストで魚介類にとって適切な養殖環境を実現することが出来る。本発明の養殖装置は、養殖水を加温するための廃熱を発生する廃熱発生手段を備えることにより、養殖槽の養殖水の水温調節にかかる加温コストを低くすることができ、かつ、魚介類の成長に適切な温度を維持できる。本発明の養殖装置は、養殖槽から発生する窒素含有排水を処理して処理水とする排水処理手段を備えることにより、運用コストを低くすることができ、かつ、魚介類にとって毒性のある物質を飼育水中から除去できる。
以下、本発明の養殖装置の好ましい態様について説明する。
<養殖装置の全体的な構成>
本発明の養殖装置の全体的な構成の好ましい態様を、図面を用いて説明する。
本発明の養殖装置は、後述するかけ流しの態様、半循環の態様、閉鎖循環の態様のいずれかの態様の養殖方法に用いてもよい。以下、各態様に適した養殖装置を説明するが、各図の養殖装置はその他の態様に用いてもよい。
図1は、本発明の養殖装置の一例の断面概略図であり、かけ流しの態様の養殖装置に関する。
図1に示した養殖装置1は、養殖水24を用いて水産物41を陸上養殖する養殖槽2と、養殖水24を加温するための廃熱11を発生する廃熱発生手段12と、養殖槽2から発生する窒素含有排水22を処理して処理水23とする排水処理手段31と、を備える。
図1に示した養殖装置1は、系外の水供給源61から用水21を養殖槽2に流入させる流入路2aを備える。
図1に示した養殖装置1は、養殖槽2から養殖水24を窒素含有排水22として吐出する吐出管2bを備える。なお、図1では、吐出管2bは養殖槽2と排水処理手段31の間の途中までしか描かれていないが、吐出管2bは養殖槽2と排水処理手段31の間をすべて連結していてもよい。
排水処理手段31は、窒素含有排水に含まれるアンモニア態窒素または亜硝酸態窒素を減らす手段を備えることが好ましい。例えば、排水処理手段31は、硝化菌担体(不図示)を備えていてもよい。
図2は、本発明の養殖装置の他の一例の断面概略図であり、かけ流しの態様の養殖装置に関する。
図2に示した養殖装置1は、図1に示した養殖装置において、さらに廃熱11を使用して養殖水24を加温する熱交換手段13と、養殖槽2からの養殖水24を熱交換手段13に通過させて養殖槽2に戻す加温配管14とを備える。
また、図2に示した養殖装置1では、廃熱発生手段12と、熱交換手段13と、排水処理手段31とが、製紙工場51の内部に設置される。製紙工場51の排水処理手段31には、窒素含有排水22に加えて、製紙排水26も供給されることが、製紙工場と養殖装置の相乗効果による低コスト化の観点から好ましい。この場合、廃熱発生手段12が製紙工場51のボイラーであり、熱交換手段13が製紙工場51の内部でボイラー(廃熱発生手段12)の近傍に配置されたことが好ましい。
図2に示した養殖装置1では、加温配管14の吐出口16が養殖槽2に配置され、加温配管14の吸水口15が養殖槽2に配置される。なお、図2では、加温配管14は養殖槽2と熱交換手段13の間の途中までしか描かれていないが、加温配管14は養殖槽2と熱交換手段13の間をすべて連結していてもよい。
図2に示した養殖装置1では、加温配管14の吐出口16が養殖槽2の中心部に配置され、加温配管14の吸水口15が養殖槽2の周縁部に配置されることが好ましい。この態様については図3を用いて説明する。
図3は、本発明の養殖装置1に用いる養殖槽2と、加温配管14の吸水口15および吐出口16との位置関係の一例を表す平面概略図である。また、図3は、図2に示した養殖装置の平面概略図でもある。具体的には、図3は、図2に示した養殖装置の上面図である。
図3では、加温配管14の吐出口16が養殖槽2の中心部2Cに配置され、加温配管14の吸水口15が養殖槽2の周縁部2Pに配置される。
養殖槽2の中心部2Cは、養殖槽2の重心2Gを通る任意の端部2か所を結ぶ線分の長さの25%以上75%以下の領域のことを言う。養殖槽2の周縁部2Pは、養殖槽2の重心2Gを通る任意の端部2か所を結ぶ線分の長さの25%未満または75%を超える領域のことを言う。例えば、図3のように養殖槽2が円筒形である場合、養殖槽の長軸の長さAの25%以上75%以下の領域が中心部2Cとなり、25%未満または75%を超える領域が周縁部2Pとなる。
養殖槽の長軸とは、養殖槽の内面の2点を結ぶ線分のうち最も長い線分のことを言う。例えば養殖槽が直方体状であれば、養殖槽の長軸は、養殖槽の上面図における長方形の対角線となる。養殖槽が円柱状であれば、養殖槽の長軸は、養殖槽の上面図における円の直径となる。
図4は、本発明の養殖装置の他の一例の断面概略図であり、水温センサを用いた、かけ流しの態様の養殖装置に関する。
図4に示した養殖装置1は、図2に示した養殖装置において、養殖槽2にさらに水温センサ42および制御装置43を備え、加温配管14の吸水口15に水供給装置17を備える。
制御装置43が、水温センサ42で測定した養殖槽2の内部の養殖水24の水温が所定の温度未満になった場合に熱交換手段13への養殖水24の送液を開始し、養殖槽2の内部の養殖水24の水温が所定の温度以上になった場合に熱交換手段13への養殖水24の送液を停止させることができる。図4に示した養殖装置1では、このような制御は、制御装置43が水供給装置17を制御して達成できる。
図5は、本発明の養殖装置の他の一例の断面概略図であり、半循環の態様の養殖装置に関する。
図5に示した養殖装置1は、図2に示した養殖装置において、さらに処理水23を高度処理して高度処理水25とする高度処理手段32と、高度処理水25を養殖槽2に循環させる循環配管33とを備える。
図5に示した養殖装置1では、養殖槽2に水供給源61から用水21を供給され、高度処理手段32で処理水23の一部のみを高度処理して高度処理水25として養殖槽2に戻し、残りの処理水23は系外に放流されることが好ましい。
図6は、本発明の養殖装置の他の一例の断面概略図であり、閉鎖循環の態様の養殖装置に関する。
図6に示した養殖装置1は、養殖水24を用いて水産物41を陸上養殖する養殖槽2と、養殖水24を加温するための廃熱11を発生する廃熱発生手段12と、養殖槽2から発生する窒素含有排水22を処理して処理水23とする排水処理手段31と、を備える。
図6に示した養殖装置1は、さらに、廃熱11を使用して養殖水24を加温する熱交換手段13と、養殖槽2からの養殖水24を熱交換手段13に通過させて養殖槽2に戻す加温配管14と、処理水23を高度処理して高度処理水25とする高度処理手段32と、高度処理水25を養殖槽2に循環させる循環配管33とを備える。また、図6に示した養殖装置1では、廃熱発生手段12と、熱交換手段13と、排水処理手段31とが、製紙工場51の内部に設置される。製紙工場51の排水処理手段31には、窒素含有排水22に加えて、製紙排水26も供給されることが、製紙工場と養殖装置の相乗効果による低コスト化の観点から好ましい。この場合、廃熱発生手段12が製紙工場51のボイラーであり、熱交換手段13が製紙工場51の内部でボイラー(廃熱発生手段12)の近傍に配置されたことが好ましい。
図6に示した養殖装置1では、高度処理手段32で処理水23の全部を高度処理して高度処理水25として養殖槽2に戻すことが好ましい。また、養殖槽2に水供給源61から用水21を供給されなくてもよい。なお、図6に示した養殖装置1では、必要に応じて、断続的に処理水23の一部を系外に放流してもよい。あるいは、図6に示した養殖装置1では、排水処理手段31に製紙排水26のみが供給されるタイミングでは、処理水23の一部を系外に放流してもよい。
以下、本発明の養殖装置を構成する各部分の好ましい態様を説明する。
<養殖槽>
本発明の養殖装置は、養殖水を用いて水産物を養殖する養殖槽を備える。
養殖槽としては特に制限はない。例えば、既存の水槽などを、養殖槽として用いてもよい。一方、プラスチックシート等の防水性のシートを上面開口の箱形に張設して、養殖槽として用いてもよい。
養殖槽は、養殖装置の系外からの用水が連続的に流入する構造であっても、断続的に流入させる構造であってもよい。これらの場合、養殖槽は、水供給源から養殖槽へ用水を供給する流入路を備える。一方、養殖装置の系外からの用水を流入させず、養殖水を循環させる構造であってもよい。
また、養殖槽は、養殖槽から養殖水を窒素含有排水として吐出する吐出管を備えることが好ましい。
用途に応じて、適宜、用水の流入と、養殖水の窒素含有排水としての吐出を制御してもよい。
(水産物)
養殖対象となる水産物は特に制限はない。本発明の養殖装置は加温コストが低いため、水温の維持が必要な水産物、例えば亜熱帯や熱帯に生息する水産物を養殖する場合に、好ましく用いられる。
水産物としては、藻類、水生動物が好ましい。
藻類としては、昆布、ユーグレナ藻などを挙げることができる。
水生動物としては、魚類、貝類、甲殻類などを挙げることができる。本発明では、適水温が高い水生動物を養殖対象とすることが好ましい。例えば、適水温が25℃以上の水生動物であることが好ましく、適水温が28℃以上の水生動物であることがより好ましい。魚類としては、ナマズが好ましい。甲殻類としてはエビが好ましい。
エビとしては、特開2008-043252号公報の[0025]に記載のエビを挙げることができ、海水産遊泳類食用エビが好ましい。海水産遊泳類食用エビとしては、バナメイエビ(ホワイトシュリンプ)、ブルーシュリンプ、コウライエビ(タイショウエビ)、バナナシュリンプ、インドエビを挙げることができ、バナメイエビが好ましい。エビの場合は、養殖槽に養殖水の流れが生じている状態で養殖することが好ましい。
本発明の養殖装置では、水産物を陸上養殖することができる。陸上養殖とは、陸上に設置された装置を用いる養殖方法のことを言う。陸上養殖は、屋内型の養殖であってもよい。
(養殖水)
本発明に用いられる養殖水は、特に制限はない。養殖水としては、水産物を養殖するための水や海水や塩水、人工海水などを挙げることができる。また、特開2008-043252号公報に記載のエビプラント飼育水を用いてもよい。
養殖水は、水産物を養殖する場合に連続的または断続的に、窒素含有排水として養殖槽の吐出管から吐出される。
養殖水は、水産物を養殖する場合に連続的または断続的に、水供給源からの用水として養殖槽の流入路から供給されてもよい。または、窒素含有排水を高度処理した高度処理水を、養殖槽に循環させてもよい。
本発明に用いられる用水は、特に制限はなく、例えば水道水、産業用海水、河川水、湖沼水、人工海水を、用水として用いることができる。これらの水に塩類などの添加剤を添加して、養殖水として用いられる組成に調製したものを用水として用いてもよい。
なお、用水の溶存酸素濃度は、特に制限はない。
<廃熱発生手段>
本発明の養殖装置は、養殖水を加温するための廃熱を発生する廃熱発生手段を備える。廃熱発生手段としては特に制限はない。廃熱発生手段としては、例えば、工場のボイラー、工場の冷却施設、廃棄物焼却施設の焼却炉またはボイラー、蓄熱材に蓄熱された任意の廃熱などを挙げることができる。
これらの中でも、廃熱発生手段としては、工場のボイラーが好ましい。工場のボイラーからの廃熱の温度は、一般的に100~170℃程度である。特にこのような温度の廃熱を発生するボイラーを有する工場としては、製紙工場、電子部品製造工場などを挙げることができる。
廃熱の温度としては特に制限はないが、30℃以上であることが好ましく、50℃以上であることがより好ましく、100℃以上であることが特に好ましい。廃熱の温度の上限値は、例えば200℃以下である。
廃熱を用いて養殖水を加温する方法としては特に制限はない、廃熱を有する蒸気(ボイラーからの蒸気など)を、養殖槽の養殖水に直接供給してもよいし、任意の熱交換手段を介して養殖水に供給してもよい。
<熱交換手段>
本発明の養殖装置は、廃熱を使用して養殖水を加温する熱交換手段を備えることが、蒸気の移動距離を短く、かつ比熱が高い液体の移動距離を長くすることにより加温を効率化して、加温コストを低くする観点から好ましい。
熱交換手段は、配管抵抗などで蒸気圧力が低下し、それに伴い蒸気温度も低下してしまうことを避けるために、(養殖槽よりも)廃熱発生手段の近傍に配置するのが好ましい。具体的には、熱交換手段を、廃熱発生手段と同じ設備(例えば、工場)内に配置することが好ましい。または、熱交換手段から廃熱発生手段までの距離が、熱交換手段から養殖槽までの距離の1倍を超えることが好ましく、3倍以上であることが好ましく、10倍以上であることが特に好ましい。
(加温配管)
本発明の養殖装置は、養殖槽からの養殖水を熱交換手段に通過させて養殖槽に戻す加温配管を備えることが好ましい。
加温配管に養殖水を満たした状態で、熱交換手段に通過させることで、加温を効率化できる。
加温配管の吐出口が養殖槽の中心部に配置されることが、養殖槽の内部の養殖水の水温をできるだけ均一に保つ観点から好ましい。
加温配管の吸水口が養殖槽の周縁部に配置されることが、養殖槽の内部の養殖水の水温をできるだけ均一に保つ観点から好ましい。また、加温配管の吸水口は、吐出口から離れた位置に配置されることが、養殖槽の内部の養殖水の水温をできるだけ均一に保つ観点から好ましい。
加温配管の吸水口、すなわち加温配管の基端部には、水供給装置を備えていてもよい。そして、養殖槽から加温配管を介して熱交換手段に養殖水が送液されることが好ましい。ただし、養殖槽からの養殖水を熱交換手段に通過させて養殖槽に戻すことができる手段を養殖装置が備えていれば、加温配管の吸水口には水供給装置を備えていなくてもよい。養殖槽の底部に水供給装置の注入用ポンプが配置されていることがより好ましい。
養殖中の水産物が吸水口に吸い込まれないようにし、かつ、メンテナンス性を高める観点から、本発明では加温配管の吸水口にストレーナーを備えることが好ましい。ストレーナーとしては、養殖対象とする水産物(特に水生動物)が通過できない孔径の多孔構造を有するものが養殖対象を吸引して水供給装置が故障することを防止する観点から好ましい。
本発明の養殖装置は、養殖槽に水温センサおよび制御装置を備え、制御装置が、水温センサで測定した養殖槽の内部の養殖水の水温が所定の温度未満になった場合に熱交換手段への養殖水の送液を開始し、養殖槽の内部の養殖水の水温が所定の温度以上になった場合に熱交換手段への養殖水の送液を停止させることが好ましい。
熱交換手段への養殖水の送液を開始する所定の温度(閾値ともいう)は、養殖対象となる水産物の種類に応じて設定することができる。閾値は、養殖対象となる水産物の適水温と同じ温度にすることが好ましい。
制御装置は、例えば、加温配管の吸水口に配置された水供給装置を制御することで、このような制御を達成することができる。ただし、このような制御を、加温配管の吸水口に配置された水供給装置以外を制御して達成してもよい。例えば、熱交換手段が備える水供給装置を制御して達成してもよい。
<排水処理手段>
本発明の養殖装置は、養殖槽から発生する窒素含有排水を処理して処理水とする排水処理手段を備える。
本明細書では、アンモニア態窒素を亜硝酸態窒素にし、さらに亜硝酸態窒素を硝酸態窒素にする工程までを、硝化工程と呼ぶ。その後に亜硝酸態窒素および硝酸態窒素を窒素ガスにする工程を脱窒工程と呼ぶ。ここで、水産物、特に水生動物に対する毒性はアンモニアが最も高く、亜硝酸、硝酸の順に少なくなる。硝化工程で水生動物や残餌から発生するアンモニアを除去することが好ましい。
排水処理手段は、窒素含有排水に含まれるアンモニア態窒素または亜硝酸態窒素を減らす手段であることが好ましく、硝化工程を行う手段であることがより好ましい。具体的には、排水処理手段が、窒素含有排水に含まれるアンモニア態窒素を亜硝酸態窒素にするアンモニア酸化菌および亜硝酸態窒素を硝酸態窒素にする亜硝酸酸化菌を含む手段であることが好ましい。
排水処理手段は、硝化菌担体を備えていてもよい。硝化菌担体は、毒性の高い魚介類の排泄物のアンモニアを、好気性バクテリアである硝化細菌の働きにより、亜硝酸を経由して毒性の低い硝酸に酸化させる生物濾過処理を行うことが好ましい。硝化菌担体としては浸漬型濾材を用いることができる。硝化菌担体の大きさおよび必要濾材量は、養殖槽で養殖される水産物の大きさと個体数により変化するため、アンモニアなどの窒素排泄量と硝化菌担体のアンモニア酸化速度に基づいて適宜設計できる。硝化菌担体は、特に半循環または閉鎖循環の養殖方法の場合に、特に好ましく用いられる。
排水処理手段としては、公知の手段を用いることができる。例えば、凝集沈殿槽などの物理処理施設や、曝気槽などの生物処理施設を用いることができる。
処理水を養殖槽に循環させて再利用する場合、さらに後述の高度処理手段によって硝酸の除去(脱窒工程)をすることが好ましい。ただし、それ以上の高度処理は必須ではない。すなわち、硝化工程まで行った処理水を、高度処理(脱窒工程など)せずに、養殖槽に戻してもよい。
処理水は、水質が放流先の基準を満たしていれば高度処理せずに、養殖装置の外部に放流してもよい。放流先としては、海、川、下水などを挙げることができる。
<高度処理手段>
本発明の養殖装置は、処理水を高度処理して高度処理水とする高度処理手段を備えることが好ましい。
本発明では、高度処理手段が、処理水に含まれる亜硝酸態窒素および硝酸態窒素を脱窒処理して窒素ガスにする手段、処理水に含まれる病原菌を膜処理する除菌手段、処理水を紫外線照射処理またはオゾン処理する殺菌手段、またはそれらを組み合わせた手段であることが好ましい。
処理水に含まれる硝酸態窒素を亜硝酸態窒素および脱窒処理して窒素ガスにする手段は、処理水に含まれる硝酸態窒素を減らす手段であることが好ましく、脱窒工程を行う手段であることがより好ましい。具体的には、高度処理手段が、処理水に含まれる硝酸態窒素を窒素ガスにできる脱窒細菌を含む手段であることが好ましい。脱窒細菌は、処理水に含まれる硝酸などの硝酸態窒素を、処理水に含まれる有機物を用いて脱窒できることが好ましい。処理水に含まれる有機物は、養殖水由来であっても、製紙排水などの系外由来であってもよい。
脱窒処理は無酸素状態で進行するため、高度処理手段に導入する時点の処理水の酸素濃度をなるべく低くすることが好ましい。
処理水に含まれる亜硝酸態窒素および硝酸態窒素を脱窒処理して窒素ガスにする手段としては、公知の手段を用いることができる。例えば、脱窒槽などの生物処理施設を用いることができる。
処理水に含まれる病原菌を膜処理する除菌手段としては特に制限はない。例えば、精密 ろ過(microfiltration;MF)膜や限外ろ過(ultrafiltration;UF)膜を用いることが好ましい。
処理水を紫外線照射処理またはオゾン処理する殺菌手段としては特に制限はない。公知の殺菌手段、例えば水処理の技術分野で公知の殺菌手段を用いることができる。
本発明の養殖装置は、高度処理水を養殖槽に循環させる循環配管を備えることが好ましい。
高度処理手段の位置は特に制限はない。高度処理手段が生物脱窒処理の場合は、排水処理手段よりも養殖槽の近傍に配置させることが、排水処理手段から距離をとることによって配管内で酸素を消費し、脱窒槽内で脱窒反応が起こりやすい環境を作ることができる観点から好ましい。また、高度処理手段が殺菌処理または除菌処理の場合は、排水処理手段よりも養殖槽の近傍に配置させることが、殺菌または除菌後の高度処理水への病原菌のコンタミネーションの可能性を低くできる観点から好ましい。具体的には、排水処理手段から高度処理手段までの距離が、高度処理手段から養殖槽までの距離の1倍を超えることが好ましく、3倍以上であることが好ましく、10倍以上であることが特に好ましい。
<製紙工場の活用>
本発明の養殖装置は、製紙工場の設備を活用したものであることが好ましい。
一般的に製紙工程で大量の水を使用するため、製紙工場は大規模な排水処理手段を保有している。また、製紙工程で生じる廃棄物を大量に燃焼するため、製紙工場は大規模なボイラーなどの廃熱発生手段を保有している。
本発明の養殖装置に製紙工場の設備を活用する場合、製紙工場の稼働中の施設を活用してもよく、製紙工場の遊休施設を活用してもよい。
製紙工場の稼働中の施設を活用する場合、製紙工場の廃熱発生手段から出る廃熱や、製紙工場が保有する排水処理設備を活用して水産物を養殖することにより、養殖コストを顕著に低くできる。
本発明の養殖装置の好ましい態様は、製紙工場の廃熱発生手段および排水処理手段を、養殖装置の廃熱発生手段および排水処理手段として用いる態様である。
この養殖装置の好ましい態様は、製紙工場のボイラーなどの廃熱発生手段から出る廃熱を養殖水槽の水温調節に利用でき、水産物の養殖により発生する窒素含有排水を製紙工場が保有する排水処理手段で処理できる。
この養殖装置の好ましい態様によれば、陸上養殖におけるランニングコストのうち水温調節にかかる加温コスト(電気代)を削減し、養殖装置のランニングコストを低減できる。
窒素含有排水中のアンモニア態窒素を除去するためには、一般的に生物処理槽または物理処理槽を設けて運用しなければいけないため設備コストがかかる。これに対して、製紙工場が保有する排水処理設備を活用することで、新たな排水処理設備を設ける必要を無くし、養殖装置の排水処理手段の設備コストを低減できる。なお、製紙工場が保有する一般的な排水処理手段では、硝化工程まで対応することができる。
養殖槽から排出される窒素含有排水は、製紙排水と比較して、有機成分が少なく、窒素含有量が多い。そのため、この養殖装置の好ましい態様によれば、排水処理手段にかかる有機汚濁負荷をあまり上げずに、製紙工場の排水処理手段で使用している活性汚泥栄養剤の添加量を削減して、製紙工場のランニングコストも低減できるという相乗効果を奏する。
さらに、この養殖装置の好ましい態様によれば、養殖槽から排出される飼育水を製紙工場の排水処理手段に送り、処理水としてから環境に放流(または高度処理して養殖に再利用)することで、環境を汚染することなく陸上養殖ができる。
製紙工場の遊休施設を活用する場合、活用されていない排水処理設備(沈殿槽、凝集沈殿槽、活性汚泥槽、その他の曝気槽など)を活用することで、新たな排水処理設備を設ける必要を無くし、養殖装置の排水処理手段の設備コストを低減できる。
さらに、製紙工場の遊休設備のうち、活用されていない沈殿槽や凝集沈殿槽などの物理処理槽を、養殖槽へ転用することもできる。凝集沈殿槽は、下部から排水を排出する機能があるため、凝集沈殿槽を養殖槽へ転用することで、水産物の排泄物、脱皮殻、死骸、残餌等の沈殿物の除去を容易にできる。活性汚泥槽などの曝気槽は、エアレーションに必要な設備が備わっているため、曝気槽を養殖槽へ転用することで、新たなエアレーション設備を追加する必要が無く、設備コストを低くできる。
<その他の装置>
養殖装置は、その他の機能を有する部分を備えていてもよい。
例えば、養殖装置が制御装置を備える場合、さらに制御装置が水質・水位等を自動管理してもよい。制御装置には、上述した水温センサに加えて、養殖槽の養殖水に対する水質センサ、水位センサなどの各種のセンサが接続されていてもよい。
養殖装置は、養殖槽底面に溜まった水産物の排泄物、脱皮殻、死骸、残餌等の沈殿物を排除するための手段を備えていてもよい。
養殖装置は、養殖槽の内部に波を発生させるための造波装置を備えていてもよい。
養殖装置は、人工海藻を備えていてもよい。
[養殖方法]
本発明の養殖方法は、養殖槽の養殖水を用いて水産物を陸上養殖する工程と、廃熱発生手段から発生した廃熱を用いて養殖水を加温する工程と、養殖槽から発生する窒素含有排水を処理して処理水とする排水処理工程と、を備える。
本発明の養殖方法は、かけ流しの態様、半循環の態様、閉鎖循環の態様のいずれの態様の養殖方法であることが好ましい。
かけ流しの態様は、養殖槽から吐出された窒素含有排水を、循環利用せず、放流基準水質となるように排水処理手段で処理して処理水として放流する状態で、水産物を養殖する態様である。かけ流しの態様の場合、養殖方法は、養殖槽に水供給源から用水を供給する工程をさらに備え、処理水の全部を系外に放流することが好ましい。
半循環の態様は、養殖槽から吐出された窒素含有排水の一部を循環利用し、それ以外は放流基準水質となるように排水処理手段で処理して処理水として放流する状態で、水産物を養殖する態様である。半循環の態様の場合、養殖方法は、処理水を高度処理して高度処理水とする高度処理工程と、高度処理水を養殖槽に循環させる循環工程と、養殖槽に水供給源から用水を供給する工程をさらに備え、高度処理工程で処理水の一部のみを高度処理して高度処理水とすることが好ましい。
閉鎖循環の態様は、養殖槽から吐出された窒素含有排水の全量を循環利用する(蒸発による減少分だけ追加する)状態で、水産物を養殖する態様である。閉鎖循環の態様の場合、養殖方法は、処理水を高度処理して高度処理水とする高度処理工程と、高度処理水を養殖槽に循環させる循環工程をさらに備え、高度処理工程で処理水の全部を高度処理して高度処理水とすることが好ましい。
その他の本発明の養殖方法の好ましい態様は、本発明の養殖装置の好ましい態様と同様である。また、本発明の養殖方法では、特開2008-043252号公報の[0017]~[0072]に記載の方法を準用することができ、この公報の内容は参照して本明細書に組み込まれる。
1 養殖装置
2 養殖槽
2a 流入路
2b 吐出管
2C 養殖槽の中心部
2G 養殖槽の重心
2P 養殖槽の周縁部
11 廃熱
12 廃熱発生手段
13 熱交換手段
14 加温配管
15 吸水口
16 吐出口
17 水供給装置
21 用水
22 窒素含有排水
23 処理水
24 養殖水
25 高度処理水
26 製紙排水
31 排水処理手段
32 高度処理手段
33 循環配管
41 水産物
42 水温センサ
43 制御装置
51 製紙工場
61 水供給源
A 養殖槽の長軸の長さ

Claims (15)

  1. 養殖水を用いて水産物を陸上養殖する養殖槽と、
    前記養殖水を加温するための廃熱を発生する廃熱発生手段と、
    前記養殖槽から発生する窒素含有排水を処理して処理水とする排水処理手段と、を備える、養殖装置。
  2. 前記排水処理手段が、前記窒素含有排水に含まれるアンモニア態窒素または亜硝酸態窒素を減らす手段である、請求項1に記載の養殖装置。
  3. 前記処理水を高度処理して高度処理水とする高度処理手段と、
    前記高度処理水を前記養殖槽に循環させる循環配管とを備える、請求項1または2に記載の養殖装置。
  4. 前記高度処理手段が、前記処理水に含まれる亜硝酸態窒素および硝酸態窒素を脱窒処理して窒素ガスにする手段、前記処理水に含まれる病原菌を膜処理する除菌手段、前記処理水を紫外線照射処理またはオゾン処理する殺菌手段、またはそれらを組み合わせた手段である、請求項3に記載の養殖装置。
  5. 前記廃熱を使用して前記養殖水を加温する熱交換手段と、
    前記養殖槽からの前記養殖水を前記熱交換手段に通過させて前記養殖槽に戻す加温配管とを備える、請求項1~4のいずれか一項に記載の養殖装置。
  6. 前記加温配管の吐出口が前記養殖槽の中心部に配置され、
    前記加温配管の吸水口が前記養殖槽の周縁部に配置された、請求項5に記載の養殖装置。
  7. 前記加温配管の吸水口にストレーナーを備える、請求項6に記載の養殖装置。
  8. 前記養殖槽に水温センサおよび制御装置を備え、
    前記制御装置が、
    前記水温センサで測定した前記養殖槽の内部の前記養殖水の水温が所定の温度未満になった場合に前記熱交換手段への前記養殖水の送液を開始し、
    前記養殖槽の内部の前記養殖水の水温が所定の温度以上になった場合に前記熱交換手段への前記養殖水の送液を停止させる、請求項5~7のいずれか一項に記載の養殖装置。
  9. 前記廃熱発生手段が製紙工場のボイラーであり、
    前記排水処理手段が前記製紙工場の排水処理設備である、請求項1~8のいずれか一項に記載の養殖装置。
  10. 前記廃熱を使用して前記養殖水を加温する熱交換手段を備え、
    前記廃熱発生手段が製紙工場のボイラーであり、
    前記熱交換手段が前記製紙工場の内部で前記ボイラーの近傍に配置された、請求項1~9のいずれか一項に記載の養殖装置。
  11. 養殖槽の養殖水を用いて水産物を陸上養殖する工程と、
    廃熱発生手段から発生した廃熱を用いて前記養殖水を加温する工程と、
    前記養殖槽から発生する窒素含有排水を処理して処理水とする排水処理工程と、を備える、養殖方法。
  12. 前記養殖槽に水供給源から用水を供給する工程をさらに備え、
    前記処理水の全部を系外に放流する、請求項11に記載の養殖方法。
  13. 前記処理水を高度処理して高度処理水とする高度処理工程と、
    前記高度処理水を前記養殖槽に循環させる循環工程とを備える、請求項11に記載の養殖方法。
  14. 前記養殖槽に水供給源から用水を供給する工程をさらに備え、
    前記高度処理工程で前記処理水の一部のみを高度処理して前記高度処理水とする、請求項13に記載の養殖方法。
  15. 前記高度処理工程で前記処理水の全部を高度処理して前記高度処理水とする、請求項13に記載の養殖方法。
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