JP2022024417A - 湯水混合装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】温水と上水とを混合する場合に用いる流量センサは流量が少なくなると流量検出精度が低下する。そこで、混合水供給経路にも流量センサを設け、混合水供給経路の流量センサの検出流量から多い方の供給経路の検出流量を減算して少ない方の供給経路の流量と見做す。ところが、流量センサは大きく、かつ高価であるため、装置全体を小さくすることができず、かつコストが高くなる。【解決手段】上水供給経路と温水供給経路とのいずれか一方の流量センサで検出される流量をW1とし、この一方の経路の温度センサで検出される温度をT1とし、他方の経路の温度センサで検出される温度をT2とし、さらに、混合水の温度をTmとした場合に、上記上水供給経路と温水供給経路との他方の経路の流量であるW2を、W2=W1(|T1-Tm|)/(|T2-Tm|)の演算式により求める。【選択図】 図1
Description
本発明は、上水と温水とを適宜の比率で混合して所望する水温の混合水として吐出する湯水混合装置に関する。
ガスの燃焼エネルギを用いる給湯装置は、上水管から供給される常温の上水を加熱して温水として給湯する。この給湯温度はガスの燃焼量を増減して調節することができるが、複数個所に対して1台の給湯装置によって給湯する場合に、各給湯個所で個別に給湯温度を調節することができない。そこで、給湯装置から給湯される温水の温度は一定にして、この温水に加熱されていない常温の上水を混合することによって所望する温度の混合水を得る湯水混合装置が多数提案されている。
温水と上水とを混合する場合には両者の流量を検出する必要があるため、上水供給経路と温水供給経路との双方に流量センサを取り付けるものが知られている。この流量センサは流水によって回転する回転翼と、その回転翼の回転数を検出する回転計とから構成され、回転計による回転数から流速を求め、その流速に経路断面積を掛けて流量を求めている。そのため、流速が遅くなると回転翼を十分に回転させることができなくなり、低流量領域での流量検出精度が低下するという不具合が生じていた。
このような不具合を解消するため、上水供給経路と温水供給経路との他にさらに混合水供給経路の3個所に流量センサを設け、上水供給経路と温水供給経路の双方のうち一方の供給経路の流量センサの検出する流量が少ない場合には、混合水供給経路に設けた流量センサの検出する流量から他方の供給経路の流量センサが検出する流量を減算して一方の供給経路の流量と見做す湯水混合装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
上記従来のものでは、上水と温水とが混合された混合水の供給経路にも必ず流量センサを設けなければならない。ところが、流量センサは温度センサなどの他のセンサと比較して上述のように比較的構造が複雑なため、大型化し、またコストが高くなる。このため、上述の従来の湯水混合装置では湯水混合装置を小型化し、またコストダウンすることが困難であった。
そこで本発明は、上記の問題点に鑑み、混合水供給経路に流量センサを設けることなく上水供給経路と温水供給経路との双方の流量を正確に検出することのできる湯水混合装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために本発明による湯水混合装置は、上水供給経路を介して供給する常温の上水と、温水供給経路を介して給湯装置から供給する温水とを可変する割合で混合して所望する水温の混合水として吐出する湯水混合装置において、上記上水供給経路と上記温水供給経路との双方に、内部を流れる湯水の温度を検出する温度センサを取り付けると共に、上記上水供給経路と温水供給経路のうちの少なくとも一方の経路に流量センサを取り付け、さらに、上記混合水が流れる混合水供給経路に温度センサと流量センサとを取り付け、上記上水供給経路と温水供給経路とのいずれか一方の流量センサで検出される流量をW1とし、この一方の経路の温度センサで検出される温度をT1とし、他方の経路の温度センサで検出される温度をT2とし、さらに、混合水の温度をTmとした場合に、上記上水供給経路と温水供給経路との他方の経路の流量であるW2を、
W2=W1(|T1-Tm|)/(|T2-Tm|)・・・(数1)
の演算式により求めることを特徴とする。
W2=W1(|T1-Tm|)/(|T2-Tm|)・・・(数1)
の演算式により求めることを特徴とする。
混合される前の上水の持つ熱エネルギと、同じく温水が持つ熱エネルギとの合計が、混合水が持つ熱エネルギに相当することに着眼すると、
Tm(W1+W2)=T1W1+T2W2
の関係が成り立つ。この式を変形して上述の数1によって求めたいW2を求めればよい。なお、この構成では上水供給経路と温水供給経路とのうち、必ず流量が少なくなる供給経路が予め明らかであれば、その供給経路に流量センサを設けなくてもよいが、使用状態によって流量が少ない方の供給経路がいずれであるか予め特定できない場合がある。
Tm(W1+W2)=T1W1+T2W2
の関係が成り立つ。この式を変形して上述の数1によって求めたいW2を求めればよい。なお、この構成では上水供給経路と温水供給経路とのうち、必ず流量が少なくなる供給経路が予め明らかであれば、その供給経路に流量センサを設けなくてもよいが、使用状態によって流量が少ない方の供給経路がいずれであるか予め特定できない場合がある。
その場合には、上記上水供給経路と温水供給経路との双方に流量センサを取り付けると共に、両流量センサが検出する流量が少ない方の経路の流量を、流量センサが検出する流量ではなく上記数1によって求めるようにすればよい。
以上の説明から明らかなように、本発明は、混合水供給経路に流量センサを設けなくてもよいので、湯水混合装置全体の大きさを小型化することができ、かつコストを抑制することができる。
図1を参照して、1は上水管であり、この上水管1内の常温の上水は上水供給経路3から取水されると共に、ガスを熱源とする給湯装置2によって一定の温度に加熱されて温水として温水供給経路4から給湯される。
上水供給経路3には上水供給経路3内を通って給水される上水の流量を増減するための上水水量サーボ32が設けられている。また、この上水供給経路3内の流量を検出する流量センサ33が取り付けられている。さらに、31は上水供給経路3内の水温を検出するための温度センサである。
上記温水供給経路4にも同じく、温度センサ41,温水水量サーボ42,流量センサ43が取り付けられている。
上水供給経路3から供給される上水と温水供給経路4から供給される温水とは混合されて混合水となり混合水供給経路5を通って所定の吐出口に供給される。なお、この混合水供給経路5には混合水の温度を検出するための温度センサ51が取り付けられている。
上記流量センサ33,43には検出範囲が設定されているが、この検出範囲内であっても流量が少なくなるに従って検出誤差が増大する。そこで、両流量センサ33,43が検出した流量を比較して、流量が少ない方の検出データをそのまま用いるのではなく、以下に示す計算により流量を算出することとした。
ここで、
Wc:流量センサ33の検出流量
Wh:流量センサ43の検出流量
Tc:温度センサ31の検出水温
Th:温度センサ41の検出水温
Tm:温度センサ51の検出水温とすると、
Tm(Wc+Wh)=(TcWc+ThWh)・・・数2
の関係が成立する。
Wc:流量センサ33の検出流量
Wh:流量センサ43の検出流量
Tc:温度センサ31の検出水温
Th:温度センサ41の検出水温
Tm:温度センサ51の検出水温とすると、
Tm(Wc+Wh)=(TcWc+ThWh)・・・数2
の関係が成立する。
次に、WcとWhを比較し、例えばWc<Whの場合、流量センサ33の検出流量であるWcは用いずに、Wcを以下の数3によって求める。
上記数2をWcについて変形させると、
Wc=(Th-Tm)Wh/(Tm-Tc)・・・数3
となる。
Wc=(Th-Tm)Wh/(Tm-Tc)・・・数3
となる。
Wc>Whであれば上記数2をWhについて変形させて、
Wh=(Tm-Tc)Wc/(Th-Tm)・・・数4
によってWhを求める。
Wh=(Tm-Tc)Wc/(Th-Tm)・・・数4
によってWhを求める。
上記数3または数4によってWcまたはWhを求めることによって、誤差の少ない流量を求めることができる。
ところで、上記説明では、WcとWhとをその都度比較したが、例えば要求される混合水の水温と給湯装置2からの給湯温度とが比較的近い場合には、混合される上水の流量は少なく、常にWh>Wcとなる。このような場合には上水供給経路3に流量センサ33を設けることなく、上水供給経路3の流量を常に上記数3によって求めればよい。
また、給湯温度が高温のため、常にWh<Wcであるならば、上記とは逆に温水供給経路4の流量センサ43を廃止して、代わりに上記数4によって温水供給経路4の流量を求めることができる。
なお、本発明は上記した形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更を加えてもかまわない。
1 上水管
2 給湯装置
3 上水供給経路
4 温水供給経路
5 混合水供給経路
2 給湯装置
3 上水供給経路
4 温水供給経路
5 混合水供給経路
Claims (2)
- 上水供給経路を介して供給する常温の上水と、温水供給経路を介して給湯装置から供給する温水とを可変する割合で混合して所望する水温の混合水として吐出する湯水混合装置において、上記上水供給経路と上記温水供給経路との双方に、内部を流れる湯水の温度を検出する温度センサを取り付けると共に、上記上水供給経路と温水供給経路のうちの少なくとも一方の経路に流量センサを取り付け、さらに、上記混合水が流れる混合水供給経路に温度センサと流量センサとを取り付け、上記上水供給経路と温水供給経路とのいずれか一方の流量センサで検出される流量をW1とし、この一方の経路の温度センサで検出される温度をT1とし、他方の経路の温度センサで検出される温度をT2とし、さらに、混合水の温度をTmとした場合に、上記上水供給経路と温水供給経路との他方の経路の流量であるW2を、
W2=W1(|T1-Tm|)/(|T2-Tm|)
の演算式により求めることを特徴とする湯水混合装置。 - 上記上水供給経路と温水供給経路との双方に流量センサを取り付けると共に、両流量センサが検出する流量が少ない方の経路の流量を、流量センサが検出する流量ではなく上記請求項1に記載した数式によって求めることを特徴とする請求項1に記載の湯水混合装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020126999A JP2022024417A (ja) | 2020-07-28 | 2020-07-28 | 湯水混合装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020126999A JP2022024417A (ja) | 2020-07-28 | 2020-07-28 | 湯水混合装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2022024417A true JP2022024417A (ja) | 2022-02-09 |
Family
ID=80265313
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2020126999A Pending JP2022024417A (ja) | 2020-07-28 | 2020-07-28 | 湯水混合装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2022024417A (ja) |
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2020
- 2020-07-28 JP JP2020126999A patent/JP2022024417A/ja active Pending
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