JP2022020046A - 多段式水素発生装置 - Google Patents

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【課題】バイオマスや石炭から純度の高い水素を製造するために、複雑な装置が検討されている。コストアップの要因である。【解決手段】加熱炉と炭化・水性ガス化炉を隣り合わせに組み合わせた装置が複数ある水素発生装置。バイオマスや石炭を炭化させ、その後スチームを供給し、水性ガス化反応を行わせる。滞留時間も十分取れるため、炭素分をすべてCO2にさせることができる。一段でガス化させると、滞留時間が十分取れないため、炭素分をすべてCO2まで反応させ切るのは無理である。また少量含まれている硫黄酸化物や窒素酸化物の除去のためでも、ガス化した全量を除去装置に通さざるを得ない。本発明では炭化・水性ガス化炉で発生させた乾留ガスを燃焼させたガスのみ、除去装置を通せば良い。また水性ガス中にCOが含まれないため、水素とCO2の分離だけで良く、高純度の水素が容易に得られる。【選択図】図1

Description

本発明は、多段式水素発生装置に関するものである。
石炭を効率良くガス化して効率の高い発電方法として石炭ガス化複合化火力発電がある([非特許文献1]参照)。
水素の需要は高まっている。内燃機関の燃料・化学品の原料・発電・製鉄など。しかし、製造方式は主にメタンガスの高温分解と水の電気分解であり、コストが高い。メタンガスは化石燃料のため、二酸化炭素の発生源になってしまうし、地球温暖化効果は二酸化炭素の25倍もある化合物([非特許文献4]参照)である。すなわち、メタンとは 温室効果ガスである。そこで、石炭やバイオマスの高温スチーム分解も研究されている。しかし、発生するガスは多種類で、そのため、追加の二酸化炭素化工程も必要になっている。また、少量でも石炭やバイオマスに含まれている硫黄化合物や窒素化合物がガス化によって硫黄酸化物や窒素酸化物になるため、その除去装置が必要になっている。その分離工程は複雑となり、コストが高くなってしまう。本発明では処理量が大幅に減る。
[特許文献1]には水素製造方法及びシステムが記載されている。
しかし、[特許文献1]の方法では低品位石炭やバイオマスの水蒸気ガス化の後、ガスを冷却してから触媒を使用して一酸化炭素のスチームによる二酸化炭素化を行っている。水素を製造するためには何段階もの工程を必要とする。また、ガス化の温度を1000°C以上にするために空気を深冷分離した酸素を使用しているので、コストアップになる。また、石炭やバイオマス中に含まれている硫黄や窒素の酸化物の除去装置が述べられていない。低品位炭を使用しても水素単価は下がらないと予想される。ただ、水素製造や二酸化炭素の処理について近年の技術状況については良く調べてある。二酸化炭素と水素の分離方法についても詳しく述べている。本発明でも得られた水性ガスの用途によっては、二酸化炭素と水素の分離を必要とする時は、装置に組み込むこともあり得る。
[非特許文献1]には石炭ガス化複合発電プラント(IGCC)が記載されている。
しかし、[非特許文献1]の方法では性能の良い噴流式ガス化炉を使用していても一段でのガス化のため複雑な後処理が必要になっている。ただ、ガス化炉を出たガスは脱硫装置を通してガスタービン発電機に供給しているのに、石炭中に含まれているはずの窒素の酸化物除去装置が書かれていない。その上、ガスタービン発電機では1000°C以上で空気と燃焼させているので、窒素酸化物は発生しているはずなのにその除去装置が書かれていない。省略しているのか気になるところだ。
[非特許文献2]には間伐材を原料とした木炭から水性ガスを発生させて、非エンジン式発電及び地域内利活用システムを構築する事について記載されている。
しかし、[非特許文献2]の方法では間伐材を木炭化した後、別の装置に移して一段で加熱と水性ガスの発生を行うため、COの発生は避けられない。よって、CO2化への反応装置も必要になっている。また、木炭にする時、通常は加熱した時の熱と可燃性ガスを大気中に方出しているので、間伐材の持っているエネルギーの何10パーセントもロスしてしまう。本発明ならロスがわずかでほとんど利用できる。
電源事業本部のレポート「非特許文献3」高温水蒸気を用いた未利用資源からの水素製造技術の研究でも、バイオマスなどを一段でガス化しているため、追加でCOからCO2にする装置が必要になっている。1000°C以上の高温スチーム発生にLPGなどの燃料を利用しており、木屑や廃プラスチックから水素製造するなら、スタートアップのみの利用にとどめて、分解ガスの一部を利用すれば、二酸化炭素の発生を抑える事になる。
上記のいずれの場合も原料を一段でガス化する装置のため、ガスを利用する前にCOをCO2化し、脱硫・脱硝などいくつかの装置も必要になっている。
水素の利用はいくらでもある。内燃機関の燃料・化学品の原料・発電・製鉄など。水の電気分解やメタンガスの分解ではコストが高いので、社会的にも困っている。石炭や石油を使えば二酸化炭素の排出になり、世界的に困っている。バイオマス(主に樹木)を利用し植林すれば、二酸化炭素の排出にならない。
には石炭の熱分解やスチームとの反応(すなわち水性ガス化反応)さらに、噴流式ガス化法や炉内脱硫ガス化法の化学反応までが記載されている。
(1994年)には二酸化炭素と水素を反応させる触媒などの研究が報告されている。 でベンチプラントでの工業化の可能性確認が1998年になされている。そして、2008年には別の会社でも確認されている。 しかし、工業化したという報告は2021年現在まで、見当たらない。
2017年の天然ガス化学、石油化学、石炭化学 日本の石油化学と、それを取り巻く米国や中東の 天然ガス化学、中国の現代的石炭化学について最近のトピックスをまとめた報告
でも2018年のCO2を原料とした化学品製造に関する調査 でも水素のコストが高くてメタノール合成価格が下げられないとのことである。
そこで、二酸化炭素からのメタノール合成が工業化されにくい可能性が高い。
また、価格の安い石炭を使用しても
に述べられているように、石炭には窒素化合物が含まれるため窒素酸化物の除去装置が必須となる。
特許公開第1011007493号
https://www.mhi.com/jp/products/energy/integrated_coal_gasfication_combined_cycle.html 石炭ガス化複合発電プラント(IGCC)三菱重工グループ oene.co.jp/wpcontent/themes/standard_black_cmspro/img/woodbiomass_reportwww.emssy_03_1.pdf 間伐材を原料とした木炭水性ガスによる非エンジン式発電及び地域内利活用システムの構築 富士古河E&C株式会社 https://www.energia.co.jp/eneso/tech/review/no14/pdf/14-p16-19.pdf 高温水蒸気を用いた未利用資源からの原料ガスによる 水素製造技術の研究 https://denki.k-server.info/methane/電力と環境の情報メタンとは 温室効果ガスであり、天然ガス資源でもある化合物について https://www.jstage.jst.go.jp/article/jie1922/58/2/58_2_141/_pdf 石炭化学特集石炭 ガス化 反応 の基礎 ―1978.11.29受 理 ―早 稲 田 大 学森 田 義 郎 https://www.jstage.jst.go.jp/article/jie1992/74/3/74_3_137/_pdf/-char/ja 接触水素化反応による二酸化炭素のメタノール変換技術の評価 (キーワード 二酸化炭素,接触水素化反応,メ タノール合成,銅一亜鉛酸化物系触媒,錯体触媒) 財団法人 電力中央研究所 大 山 聖 一 http://www.mhi.co.jp/technology/review/pdf/356/356384.pdf炭酸ガスと水素からのメタノール合成プロセスの開発 三菱重工技報1998年 https://www.toray-research.co.jp/technical-info/trcnews/pdf/201806-04.pdf CO2を原料とした化学品製造に関する調査 https://arc.asahi-kasei.co.jp/report/arc_report/pdf/rs-1011.pdf天然ガス化学、石油化学、石炭化学 日本の石油化学と、それを取り巻く米国や中東の 天然ガス化学、中国の現代的石炭化学について最近のトピックスのまとめ。また、重要性が高まっている天然ガスおよび天然ガス化学の魅力と課題についての紹介。 2017 年 3 月 シニアリサーチャー 府川 伊三郎 https://www.jstage.jst.go.jp/article/jie1992/71/8/71_8_766/_pd石炭窒素分の放出挙動に及ぼす燃料比の影響―1992 .2.18受 理 ― 名古 屋 大 学 陳 勇,松 田 仁 樹,架 谷 昌 信
バイオマスや石炭のスチームによるガス化が検討され、一部実用化されているが、純度の高い水素を製造するためにはいくつもの装置を使う必要性がある。連続操業にこだわり、一段でガス化し、多種類の化合物を発生させているため、ガス精製や水素の高純度化にいくつもの装置を必要としている。さらに従来の連続的ガス化方法では装置の一部に『異常反応・配管詰まり・異常加熱等々』の異常を生じた時、安定操業へのコントロールが困難になり易い。最悪、操業停止に追い込まれる。
本発明では、水素の高純度化を容易にするために、敢えて石炭やバイオマスを乾留してから水性ガス化反応を行っている。その上、回文式反応装置を複数利用する事により、一定量の水素が連続的に発生させられる。よって、水素を集めるまでは、複数の同じ装置で操業するため、『異常反応・配管詰まり・異常加熱等々』の異常を生じた時でも異常を起こした装置を切り離し、修理すれば良い。そのため、安定的な操業が行い易い装置であり、システムである。さらに、水素を高純度に精製する前のガス成分は二酸化炭素と過剰なスチームと水素だけなので、精製が容易である。よって、本発明では、従来のガス化からの水素システムの精製工程の一部がすでに組み込まれているようなシステムである。
すなわち、加熱炉と炭化・水性ガス化炉が隣り合わせに組み合わせた装置が複数ある水素発生装置を提供する。両側の加熱炉から1000°C以上の熱で数時間以上かけて炭化・水性ガス化炉内のバイオマスや石炭を加熱して、揮発分をほぼ100パーセント分離する。すると炭素成分がほぼ100パーセントの炭化物が残るので、二段階目の反応として、高温スチームを圧入し、水性ガス化反応を行わせる。スチームを過剰に入れると、COが発生してもCO2になり、H2を発生する。結果的にC+2H2O=CO2+2H2 という反応式のように二酸化炭素と水素の発生になり、過剰なスチームがH2Oのガスとして残るだけである。あとバイオマスや石炭の灰分が少量残る。
本発明は、さらに、炭化・水性ガス化炉に上下二段以上スチーム吹込みパイプなどを有し、固形可燃物(石炭やバイオマス)を乾留してもタールなどが装置内に残らなくした上記装置を提供する。一般的に可燃性固形物を加熱して揮発分を蒸発させる時は高沸点のタールなどが排出部や配管に付着する例が多い。そこで、高温スチームを圧入して、低沸点物に分解し、ガス化する。そして、バイオマスや石炭からの揮発分はすべて炭化・水性ガス化炉外に取り出す。
本発明は、さらに、スチーム吹込みパイプなどに空気を送り込めるようにパイプをつないである。すなわち、水性化ガス発生時の吸熱反応により、炉の温度が下がり過ぎた時、空気を吹き込み、炭化物を燃焼させ、炉内温度の温度を上昇させる。そして、水性ガス反応が進み易いようにした上記装置を提供する。
すなわち、本発明では、バイオマスや石炭を乾留し、ほぼ炭素だけにしてから、同じ炉に過剰なスチームを供給し、水性ガス化反応を行わせる。すると、CO2とH2と余剰のスチームだけになり、水素の分離が容易となる。熱効率を格段に良くするために加熱炉と炭化・水性ガス化炉をサンドイッチ型に組み合わせる。排ガス処理は乾留ガスを燃焼させたガスだけで済む。バイオマスや石炭は少量でもタンパク質やアミノ酸を含むため、化学構造的に窒素や硫黄が含まれる
。よって、燃焼させると、必ず窒素酸化物と硫黄酸化物が発生してしまう。そのため、大気汚染防止のため、排出ガスは除去装置を通してから大気中に出さなければならない。
操業中は、バイオマスを1000°C近くまで加熱し、可燃性ガスを分離し、そのガスを燃焼させ、加熱炉の熱源にする。十分に炭化した石炭やバイオマスに高温スチームを過剰に圧入すると、水性ガスが発生することは既知のことである
。スチームを過剰に存在させれば、一酸化炭素も二酸化炭素になり、その分水素が多く得られる。従来は反応性の高い一酸化炭素を多く発生させ、メタノールを合成していた。それよりも、水素を多く必要とする時代になったので、一酸化炭素を発生させる必要が少なくなり、水性ガス化反応温度も低くて済むようになった。すなわち、二酸化炭素を発生させるだけの方が低い温度条件で水素を多く含む水性ガスを発生させられる 。その上、水素と二酸化炭素と余分なスチームだけなら、水素の分離が容易になる、コストダウンにつながる。そして、炭化・水添ガス化炉と加熱炉をサンドイッチ型にすれば、熱効率が飛躍的に向上し、一段でガス化するより多量生産できる。発電や製鉄に使える程の大量製造が可能である。
よって、トースターの加熱部分が何段もつながった装置になる。バイオマスを使用すれば、二酸化炭素発生とは換算されない。日本には森林に切り倒されたままの樹木が大量に放置されている。
よって、本発明では二酸化炭素発生対策にもなる。
以下、添付の図面を用いて本発明の装置のヒトツの実施例を説明する。
本発明を実施するための装置の概念的な説明図。 加熱炉101~150~のサイズを示すための概念的な説明図。 灰を押し出す機構を示す概念図。 主に丸太を利用する時の加熱炉の概念図。
炭化・水性ガス化炉201~250~に石炭やバイオマスチップなどは炉の上部から充填する。丸太のように大きい樹木などは横から挿入しても良い。加熱炉からの熱で乾留ガスが発生しなくなったら、スチームを過剰に圧入する。乾留ガスは加熱炉の燃料として使用。排ガスは高温なので、高温スチーム発生に利用して発電すれば良い。
図1を参照して本発明方法の原理を説明する。
加熱炉101~150~と炭化・水性ガス化炉201~250~が交互にサンドイッチ型に並んでいる。それぞれの炭化・水性ガス化炉から集めた乾留ガスは乾留ガスタンクに集めた後、それぞれの加熱炉に供給し、燃焼ガスとして利用する。加熱炉はスタートアップの時のみ外部から可燃性ガスを供給するが、通常は乾留ガスのみで操業でき、供給するバイオマスや石炭と操業条件によっては乾留ガスが余る。
1 各加熱炉で乾留ガスを燃焼させた後の排ガスを集めるパイプ
2出 各炭化・水性ガス化炉の乾留ガスを集めるパイプ
2入 2出で集めた乾留ガスを貯めておいたタンクから、ガスを加熱炉に送るパイプ
3 各炭化・水性ガス化炉で発生させた水性ガスを集めるパイプ
4 水性ガス化反応のために炭化・水性ガス化炉に圧入する高温スチームを送るパイプ
5 各炭化・水性ガス化炉に空気を吹き込むためのパイプ
○ 開閉バルブ
11 各加熱炉で乾留ガスを燃焼させた後の排ガス流量を調節する。操業中はほぼ開放
12 各炭化・水性ガス化炉から乾留ガスが出なくなったら閉める。
13 スチームを供給する時開ける。
14 乾留ガスを加熱炉に供給する時の流量を調節する
15 炭化・水性ガス化炉の乾留中は閉め、乾留ガスの流出を防ぎ、乾留終了後に水性ガスを取り出す時開ける。
16 乾留中で炭化・水性ガス化炉上部にスチームを供給する時、開ける。
17 水性ガス化反応のため、炭化・水性ガス化炉下部にスチームを供給する時開ける。
18 炭化・水性ガス化炉の温度が下がり過ぎて、炉に空気を吹き込む時に開ける。
加熱炉101~105~は耐火レンガが一般的であるが1000°C以下で操業できるなら耐熱鋼でも良い。炭化・水性ガス化炉201~205~は1000°C以下での操業になるので、耐熱鋼で十分である。
加熱炉101~150~のサイズ。厚さは0,20m~0,80m厚過ぎると加熱効率が悪くなる。幅は3m~20mサイズが大きい方が生産量を増やせるが、炉の温度を均一にするのが難しくなる。そして、保守点検が大変になる。高さは3m~10m。幅と同じ理由で大き過ぎない方が良い。
炭化・水性ガス化炉201~250~の厚さは0,20m~1,0m、もっと厚みがあっても良いが乾留時の熱伝導のためには薄いほうが良い。
石炭化・水性ガス化炉201~250~に石炭やバイオマス(主に樹木)を充填し、水性ガス化を何回か繰り返すと灰が溜まるので、押し出す。
炭化・水性ガス化炉201~250~に丸太を利用する時は、炉の底を格子状にして下に落とすようにする。
前記のうちどちらの炭化・水性ガス化炉にするかは設置場所の状況による。
本発明では石炭以外にバイオマス(主に樹木)が効率的に利用出来る。本発明では炭素分の大部分を水素にするため、コークスなどの炭素分のみの燃焼よりも熱量が増える。
によると 炭素の燃焼熱はC+O2=CO2―94,0Kcal炭素による水の分解による水素の発生はC+2H2O=CO2+2H2+21,6Kcal二つの式から水素の燃焼熱を求めると 式の左辺と右辺は等しいので、左辺と次の式の右辺を加えて右辺と次の式の左辺と加えることができる。よって、C+O2+CO2+2H2+21,6Kcal=CO2―94,0Kcal+C+2H2O 左辺と右辺の同じものは消去 O2+2H2+21,6Kcal=2H2O―94,0Kcalよって、2H2+O2=2H2O―105,6 Kcal炭素1分子で水素2分子生成するので、炭素の燃焼熱よりも発生させた水素は20%以上の燃焼熱を持っていることになる。
本発明では、価格の安い石炭を使用しても
に述べられているように、石炭には窒素化合物が含まれるため窒素分の除去装置が必須となる。本発明では、石炭を全量ガス化したり、燃焼させたりするよりその負担を軽減するので産業上の利用価値は高い。本発明では、バイオマスなども利用できるので、二酸化炭素ゼロの切り札と成り得る。 その上、炭化・水性ガス化炉からの水性ガスは900°C以上あり、メタノール合成の反応温度は300°C以下で良いため([非特許文献7]参照)、炉から出てきたガスを熱交換器などでスチームの加熱をして発電に利用しても、十分な反応温度を維持できる。よって、熱の有効利用も可能となり、製造コストをより下げられる可能性が高い。
メタノール合成
従来は CO+2H2=CH3OH
二酸化炭素利用 CO2+3H2=CH3OH+H2O
水素をより多く必要とするので、水素価格がメタノール価格に大きく影響する。
本発明では炭素でH2Oを分解するので、COが含まれる条件にするか、すべてCO2まで反応させるかの違いだけである。不純物の分離が不要のため、メタノール合成条件によっては水性ガス化反応の途中でメタノール合成工程に送っても良い。本発明では必要とした熱をスチーム発生に利用して発電できるので、メタノール合成はコストダウンの可能性が高い。
メタノールはF1レースの燃料として利用されたこともあり、価格さえ下がれば、ガソリンの代替燃料として利用可能である。
本発明を実施するための装置の概念的な説明図。 加熱炉101~150~のサイズを示すための概念的な説明図。 灰を押し出す機構を示す概念図。 主に丸太を利用する時の炭化・水性ガス化炉の概念図。
101~151~ 加熱炉
201~250~ 炭化・水性ガス化炉
1 各加熱炉で乾留ガスを燃焼させた後の排ガスを集めるパイプ
2出 各炭化・水性ガス化炉の乾留ガスを集めるパイプ
2入 2出で集めた乾留ガスを貯めておいたタンクから、ガスを加熱炉に送るパイプ
3 各炭化・水性ガス化炉で発生させた水性ガスを集めるパイプ
4 水性ガス化反応のために炭化・水性ガス化炉に圧入する高温スチームを送るパイプ
5 各炭化・水性ガス化炉に空気を吹き込むためのパイプ
○ 開閉バルブ
11 各加熱炉で乾留ガスを燃焼させた後の排ガス流量を調節する。操業中はほぼ開放
12 各炭化・水性ガス化炉から乾留ガスが出なくなったら閉める。
13 スチームを供給する時開ける。
14 乾留ガスを加熱炉に供給する時の流量を調節する
15 炭化・水性ガス化炉の乾留中は閉め、乾留ガスの流出を防ぎ、乾留終了後に水性ガスを取り出す時開ける。
16 乾留中で炭化・水性ガス化炉上部にスチームを供給する時、開ける。すると、高温加圧スチームがパイプの穴から吹き出る。
17 水性ガス化反応のため、炭化・水性ガス化炉下部にスチームを供給する時開ける。すると、高温加圧スチームがパイプの穴から吹き出る。
18 炭化・水性ガス化炉の温度が下がり過ぎた時、炭化物を燃焼させて加熱するために、炉内に空気を吹き込む時に開ける。

Claims (3)

  1. 加熱炉と炭化・水性ガス化炉が隣り合わせに組み合わせた装置が複数ある水素発生装置。
  2. 炭化・水性ガス化炉に上下二段以上スチーム吹込みパイプなどを有し、固形可燃物(石炭やバイオマス)を乾留してもタールなどが装置内に残らなくした請求項1に記載の装置。
  3. スチーム吹込みパイプなどに空気を送り込めるようにパイプをつなぎ、水性化ガス発生時の吸熱反応により、炉の温度が下がり過ぎた時、空気を吹き込み、炭化物を燃焼させ、水性ガス化反応が進むようにした請求項1または2に記載の装置。
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