JP2022017768A - 動物実験設備および動物実験方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】実験に要する時間を短縮でき、かつ小さいスペースで動物実験を行うことができる動物実験設備および動物実験方法を提供する。【解決手段】動物実験設備10は、飼育ケージユニット1と、安全キャビネット2と、区画室ユニット3と、隔離室ユニット4とを備える。飼育ケージユニット1は、飼育ケージ11および流通機構12を有する。安全キャビネット2は、キャビネット部21および排気機構22を有する。区画室ユニット3は、区画室31および給気機構32を有する。隔離室ユニット4は、隔離室41および排気機構42を有する。流通機構12は、第1供給系13と第1排出系14とを備える。排気機構22は、キャビネット部21内を陰圧にする第2排出系23とフィルタ24とを備える。給気機構32は、区画室31内を陽圧にする第3供給系33とフィルタ34とを備える。排気機構42は、隔離室41内を陰圧にする第4排出系43を備える。【選択図】図2

Description

本発明は、動物実験設備および動物実験方法に関する。
動物実験では、例えば、マイクロバイオーム動物実験のように、隔離された環境で行われるものがある。隔離環境を確保できる実験設備としては、アイソレータがあり、中でもビニールアイソレータがよく用いられる。アイソレータは、プラスチックシートで形成された収容容器を備え、無菌動物、ノトバイオート動物、免疫不全動物、感染症に罹患させた感染症モデル動物などの実験動物を安全に収容可能である(例えば、特許文献1を参照)。
特開2010-94087号公報
ビニールアイソレータには、実験の準備および後処理などに長時間を要するという課題がある。例えば、ビニールアイソレータに実験用動物を搬入する前にはビニールアイソレータを滅菌する必要がある。滅菌には、消毒、乾燥、無菌検査の各工程があり、無菌検査により無菌が確認されたことにより、滅菌が成立する。これらの作業には3週間程度を要する。
また、ビニールアイソレータを用いた動物実験において、実験動物に投与する菌が複数ある場合には、複数のビニールアイソレータが必要となるため、広い設置スペースが必要となっていた。ビニールアイソレータを用いた動物実験では、作業によっては、未経験者が操作に習熟するのに長期間を要するという課題もあった。
本発明の一態様は、実験に要する時間を短縮でき、かつ小さいスペースで動物実験を行うことができる動物実験設備および動物実験方法を提供することを目的とする。
本発明は、以下の態様を含む。
[1]実験動物を収容する1または複数の飼育ケージ、および前記飼育ケージ内に空気を流通させる流通機構を有する飼育ケージユニットと、前記飼育ケージを出し入れ自在に収容可能なキャビネット部、および前記キャビネット部内の空気を排出するキャビネット排気機構を有する安全キャビネットと、前記キャビネット部を収容する区画室、および前記区画室内に空気を供給する給気機構を有する区画室ユニットと、前記区画室を収容する隔離室、および前記隔離室内の空気を排出する隔離室排気機構を有する隔離室ユニットと、を備え、前記流通機構は、前記飼育ケージに空気を供給する第1供給系と、前記飼育ケージ内の空気を排出する第1排出系と、を備え、前記第1供給系および前記第1排出系は、前記飼育ケージに着脱自在であり、前記飼育ケージは、前記第1供給系からの空気を清浄化する給気フィルタと、前記飼育ケージから前記第1排出系に流れる空気を清浄化する排気フィルタとを備え、前記キャビネット排気機構は、前記キャビネット部内の空気を排出することによって前記キャビネット部内を陰圧にする第2排出系と、前記第2排出系によって排出される空気を清浄化する第2排出系フィルタとを備え、前記給気機構は、前記区画室に空気を供給することによって前記区画室内を陽圧にする第3供給系と、前記第3供給系によって前記区画室に供給される空気を清浄化する第3供給系フィルタと、を備え、前記隔離室排気機構は、前記隔離室内の空気を排出することによって前記隔離室内を陰圧にする第4排出系を備える、動物実験設備。
[2]前記給気フィルタ、前記排気フィルタ、前記第2排出系フィルタ、および前記第3供給系フィルタは、HEPAフィルタである、[1]記載の動物実験設備。
[3]前記隔離室内に、前記飼育ケージを収容するケージ用ラックをさらに備える、[1]または[2]に記載の動物実験設備。
[4]前記区画室は、可撓性を有するシートで形成され、前記キャビネット部を収容する収容体と、前記収容体を支持する支持フレームと、を備える、[1]~[3]のうちいずれか1つに記載の動物実験設備。
[5][1]~[4]のうちいずれか1項に記載の動物実験設備を用いた動物実験方法であって、複数の前記飼育ケージのうち第1の飼育ケージを、前記第1供給系および前記第1排出系から取り外し、前記キャビネット部内に搬入する第1工程と、前記キャビネット部内で前記第1の飼育ケージを開放し、前記第1の飼育ケージ内の前記実験動物を用いて動物実験を行う第2工程と、前記キャビネット部内で前記第1の飼育ケージを閉止し、前記第1の飼育ケージを前記キャビネット部から搬出して前記第1供給系および前記第1排出系に接続する第3工程と、を含む、動物実験方法。
[6]前記第3工程の後、前記キャビネット部を消毒し、次いで、複数の前記飼育ケージのうち第2の飼育ケージについて、前記第1工程~第3工程を行う、[5]記載の動物実験方法。
本発明の一態様によれば、実験に要する時間を短縮でき、かつ小さいスペースで動物実験を行うことができる。
実施形態の動物実験設備を模式的に示す平面図である。 実施形態の動物実験設備を模式的に示す正面図である。 個別換気飼育ケージの一例の正面図である。 蓋部を開いた状態の飼育ケージの模式図である。 飼育ケージユニットの一例の模式図である。 安全キャビネットの一例の側面図である。 区画室ユニットの一例の斜視図である。 区画室の収容体の一例の模式図である。
[動物実験設備]
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、実施形態の動物実験設備を模式的に示す平面図である。図2は、実施形態の動物実験設備を模式的に示す正面図である。図3は、個別換気飼育ケージの一例の正面図である。図4は、蓋部を開いた状態の飼育ケージユニットの模式図である。図5は、飼育ケージユニットの一例の模式図である。図6は、安全キャビネットの一例の側面図である。図7は、区画室ユニットの一例の斜視図である。図8は、区画室ユニットの一例の模式図である。
図1および図2に示すように、動物実験設備10は、飼育ケージユニット1と、安全キャビネット2と、区画室ユニット3と、隔離室ユニット4と、ケージ用ラック5と、を備える。
以下、各構成要素について説明する。
<飼育ケージユニット>
飼育ケージユニット1は、1または複数の個別換気飼育ケージ11と、流通機構12とを備える。
図3に示すように、個別換気飼育ケージ11は、ケージ本体111と、蓋部112と、給気フィルタ114と、排気フィルタ115とを備える。個別換気飼育ケージ11は、IVC(Individually Ventilated Cage)ともいう。個別換気飼育ケージ11は、「飼育ケージ」の一例である。
ケージ本体111は、容器状に形成されている。ケージ本体111は、底板111aと、側板111bとを備える。底板111aは、矩形状に形成されている。側板111bは、底板111aの周縁に立設されている。底板111aと側板111bとは一体成型されていてもよい。
ケージ本体111は、実験動物Mを収容できる。ケージ本体111は、例えば、プラスチック板、ガラス板などで構成される。ケージ本体111は、透明であると、実験動物Mの状態を観察しやすくなるため好ましい。
蓋部112は、ケージ本体111の上部開口を閉止する。蓋部112は、ケージ本体111の上部開口を開閉自在である(図4参照)。蓋部112を閉じることによって、個別換気飼育ケージ11は閉止状態となる。蓋部112を開くことによって、個別換気飼育ケージ11は開放状態となる。
蓋部112は、給気接続部116と、排気接続部117とを備える。
給気接続部116には、第1供給系13の供給路131(図1および図2参照)が着脱自在に接続される。給気接続部116は、供給路131からの空気を個別換気飼育ケージ11内に導く通気孔116aを有する。排気接続部117には、第1排出系14の排出路141(図1および図2参照)が着脱自在に接続される。排気接続部117は、個別換気飼育ケージ11内の空気を排出路141に導く通気孔117aを有する。
給気フィルタ114は、蓋部112に設けられている。給気フィルタ114は、例えば、給気接続部116に取り付けられ、給気接続部116の通気孔116aを塞ぐ。給気フィルタ114には、供給路131から供給された空気が透過する。給気フィルタ114は、この空気を清浄化して個別換気飼育ケージ11内に通す。なお、図3において、吸気フィルタ114は蓋部112の内側に示すが、供給路131において通気孔116aの手前(図3において給気接続部116の上)に設置しても同様の効果を奏する。
排気フィルタ115は、蓋部112に設けられている。排気フィルタ115は、例えば、排気接続部117に取り付けられ、排気接続部117の通気孔117aを塞ぐ。排気フィルタ115には、個別換気飼育ケージ11から排出路141に流れる空気が透過する。排気フィルタ115は、この空気を清浄化する。なお、図3において、排気フィルタ115は蓋部112側の内側に示すが、排気路117において通気孔117aの後側(図3において排気接続部117の上)に設置しても同様の効果を奏する。
給気フィルタ114および排気フィルタ115としては、HEPA(High Efficiency Particulate Air)フィルタが望ましい。HEPAフィルタは、空気中の粒子状物質(例えば、細菌、カビ、ウィルスなど)を除去することができるもので、例えば、粒子径0.3μmの粒子状物質を99.97%~99.999%の範囲で捕集する。そのため、個別換気飼育ケージ11の内部には清浄な空気を供給し、ケージ11外へも清浄な空気を排出することができる。高い清浄度が必ずしも必要ではない動物の飼育においては、捕集性能が低いフィルタを用いることもできる。
給気フィルタ114および排気フィルタ115を通過した空気は清浄化され、清浄空気となる。清浄空気の清浄度は、例えば、ISO14644-1による分類でクラス5~クラス8とすることができる。
個別換気飼育ケージ11は、給気フィルタ114および排気フィルタ115を備えているため、供給路131および排出路141(図1および図2参照)から取り外した状態でも、内部を清浄な状態に維持することができる。
図4に示すように、個別換気飼育ケージ11は、蓋部112を開くと、ケージ本体111の上部開口が開放される。そのため、作業者W(図1および図2参照)は、ケージ本体111内に手を差し入れて実験動物Mを取り扱うことができる。
無菌動物や感染動物を扱う場合には、作業者Wと実験動物Mの相互の生物学的な汚染を予防するため、作業者Wは、無塵衣、マスク、手袋、帽子等の保護具を着用する。
図1および図2に示すように、流通機構12は、第1供給系13と、第1排出系14とを備える。流通機構12は、ケージ用ラック5に設置された個別換気飼育ケージ11内に空気を流通させる。
第1供給系13は、供給路131と、送風機132とを備える。供給路131は、個別換気飼育ケージ11がケージ用ラック5に設置されたとき、個別換気飼育ケージ11の給気接続部116(図3参照)に接続することができる。
送風機132は、供給源(図示略)から供給された空気を、供給路131を通して各個別換気飼育ケージ11内に供給する。
第1排出系14は、排出路141を備える。排出路141は、個別換気飼育ケージ11がケージ用ラック5に設置されたとき、個別換気飼育ケージ11の排気接続部117(図3参照)に接続される。排出路141は、個別換気飼育ケージ11内の空気を系外に排出する。
供給路131と排出路141とを「空気流通路」と総称することがある。
複数の個別換気飼育ケージ11には、異なる空気流通路(供給路131および排出路141)が接続される。個別換気飼育ケージ11は、個別の空気流通路が接続されるため、複数の個別換気飼育ケージ11の相互の生物学的な汚染を回避できる。
このように、流通機構12は、供給路131を通して個別換気飼育ケージ11内に供給し、個別換気飼育ケージ11内の空気を排出路141から排出することによって、個別換気飼育ケージ11内に空気を流通させ、これにより、個別換気飼育ケージ11内を換気することができる。
<ケージ用ラック>
図5に示すように、ケージ用ラック5は、ケージ収納部51と、第1機器部52と、第2機器部53とを備える。ケージ収納部51には、1または複数の個別換気飼育ケージ11を収納できる。図5に示すケージ用ラック5では、複数の個別換気飼育ケージ11を多段に設置できる。ケージ収納部51は、例えば、個別換気飼育ケージ11を3×3、6×6、6×8、8×10などのマトリクス状に並べて収納できる。
動物実験では、異なる菌を定着させた複数の実験動物が必要となる場合がある。その場合、これら複数の実験動物を、例えば1頭ずつ個別換気飼育ケージ11に収容できる。
複数の個別換気飼育ケージ11は、ケージ収納部51内に設置したとき、給気接続部116および排気接続部117(図3参照)に、それぞれ供給路131(第1供給系13)および排出路141(第1排出系14)を接続できる。
個別換気飼育ケージ11は、給気接続部116および排気接続部117(図3参照)を取り外すと、ケージ用ラック5から取り出すことができる。
第1機器部52は、送風機132(図1および図2参照)などを収納する。第2機器部53は、第1供給系13および第1排出系14における空気流量を制御する制御部(図示略)などを収納する。
図1および図2に示すように、ケージ用ラック5は、例えば、隔離室41内であって区画室31の外に設置されている。なお、ケージ用ラック5は、区画室31内であってキャビネット部21の外に設置してもよい。
動物実験設備10は、ケージ用ラック5を備えるため、所望の数の実験動物Mを、隔離された環境で飼育できる。ケージ用ラック5は、個別換気飼育ケージ11をコンパクトに収納できるため、省スペース化の点で好適である。
<安全キャビネット>
図6に示すように、安全キャビネット2は、キャビネット部21と、キャビネット排気機構22とを備える。安全キャビネットは、「生物学的安全キャビネット」ともいう。
キャビネット部21は、キャビネット本体211と、シャッター212と、循環用フィルタ213とを備える。
キャビネット本体211の内部には、作業空間214、第1排気路215および第2排気路216が形成されている。第1排気路215は、作業空間214の底面に形成された取入れ口から、作業空間214内の空気を取り入れ、送風機232に導く。第2排気路216は、作業空間214の背面側に形成され、第1排気路215からの空気をキャビネット部21の上部に導く。
キャビネット本体211には、作業空間214に通じる前面開口217が形成されている。作業者Wは、前面開口217を通して、個別換気飼育ケージ11を作業空間214に出し入れできる。作業者Wは、前面開口217から手を差し入れ、作業空間214内の個別換気飼育ケージ11を操作することができる。
キャビネット部21は、第2排気路216によって導かれた空気の一部を、循環用フィルタ213を通して作業空間214に戻すことができる。循環用フィルタ213は、第2排気路216から作業空間214に戻る空気を清浄化する。
作業空間214は、個別換気飼育ケージ11を出し入れ自在に収納できる。
シャッター212は、前面開口217を開閉自在とされる。図6では、シャッター212は、前面開口217の一部を覆っている。シャッター212は、ガラス、プラスチックなどで構成されている。シャッター212は、透明であることが好ましい。
作業空間214内には、廃棄物用の容器218を設置するのが好ましい。容器218は、プラスチックシートで形成された包装袋などであってよい。
なお、図示しないが、バイオセーフティレベル3に対応するために、キャビネット部には、両手用のグローブを備えたグローブボックス構造を採用してもよい。
キャビネット排気機構22は、第2排出系23と、第2排出系フィルタ24とを備える。
第2排出系23は、排出路231と、送風機232とを備える。排出路231は、キャビネット部21内の空気(詳しくは、第2排気路216によって導かれた空気の一部)を系外に排出する。
送風機232は、作業空間214内の空気を、第1排気路215および第2排気路216を通して排出路231に導く。これによって、送風機232は、作業空間214内を陰圧にすることができる。ここでいう「陰圧」は、区画室31内であってキャビネット部21の外の空間に対して気圧が低いことをいう。
第2排出系フィルタ24は、排出路231に設けられている。第2排出系フィルタ24は、排出路231によって排出される空気を清浄化する。第2排出系フィルタ24は、キャビネット部21外に設けられていてもよいし、キャビネット部21内に設けられていてもよい。
循環用フィルタ213および第2排出系フィルタ24としては、HEPAフィルタが好ましい。
クラスIIの安全キャビネット2では、循環用フィルタ213および第2排出系フィルタ24として、HEPAフィルタは必須である。HEPAフィルタを通過した空気は清浄化され、清浄空気となる。清浄空気の清浄度は、例えば、ISO14644-1による分類でクラス5~クラス8とすることができる。
なお、クラスIの安全キャビネットでは、循環用フィルタ213は設置されない。
<区画室ユニット>
図7に示すように、区画室ユニット3は、区画室31と、給気機構32とを備える。
区画室31は、収容体311と、支持フレーム312とを備える。
収容体311は、例えば、可撓性を有するシートで構成される。可撓性を有するシートは、例えば、プラスチックシートである。収容体311は、透明であることが好ましい。
収容体311は、天面部313と、側面部314とを備える。天面部313は、例えば、矩形状とされている。側面部314は、天面部313の全周縁から垂下する。側面部314の長さは、側面部314の下端が床面Fに達するか、または床面Fに近接する長さであることが好ましい。収容体311は、少なくともキャビネット部21を収容可能である(図1および図2参照)。収容体311は、安全キャビネット2の全体を収容可能であってもよい。収容体311は、キャビネット部21の前面側に作業者Wが作業できるスペースを確保できることが好ましい。
図示しないが、側面部314には、作業者Wが区画室31に出入りするための1または複数のスリットが形成されている。
支持フレーム312は、枠体315と、4つの支持脚316とを備える。枠体315は、矩形状に形成されている。枠体315は、収容体311の天面部313を支持する。支持脚316は、枠体315の4つの角部(コーナー部)に形成され、枠体315を支える。支持脚316の下端には、キャスタ車輪317が設けられていてもよい。
区画室31は、可撓性を有するシートで形成された収容体311を備えるため、設置が容易である。また、可撓性を有するシートで形成された収容体311は安価であり、コスト面で有利となる。
給気機構32は、第3供給系33と、第3供給系フィルタ34とを備える。
第3供給系33は、供給路331と、送風機332とを備える。供給路331は、送風機332から送られた空気を区画室31に導く。供給路331は、収容体311の上部に接続されている。
送風機332は、供給路331を通して区画室31に空気を供給することによって、区画室31内を陽圧にすることができる。ここでいう「陽圧」は、隔離室41内であって区画室31の外の空間に対して気圧が高いことをいう。
区画室31内の空気の一部は、側面部314の下端と床面Fとの隙間、側面部314のスリットなどから区画室31の外に流出する。
第3供給系フィルタ34は、送風機332から区画室31に向かう空気を清浄化する。第3供給系フィルタ34としては、HEPAフィルタを用いることができる。作業空間214において、厳密に微生物を排除した環境を必要とする無菌動物などを扱う場合には、作業空間内に清浄な空気が必要であるので、第3供給系フィルタ34としては、HEPAフィルタを使用する。第3供給系フィルタ34を通過した清浄空気の清浄度は、例えば、ISO14644-1による分類でクラス5~クラス8となる。
図8に示すように、収容体311の上部には、天面部313から下方に離れた位置に多孔シート318が設けられていてもよい。多孔シート318は、全領域にわたって分散して形成された多数の通気孔318aを有する。多孔シート318は、例えば、プラスチックで形成されている。多孔シート318は、天面部313との間に、導入空間319を形成する。
供給路331は、多孔シート318より高い位置で収容体311に接続されているため、供給路331からの空気は導入空間319に導入される。導入空間319内の空気は、多孔シート318の通気孔318aを通って収容体311内の空間に放出される。これにより、供給路331からの空気は収容体311内に偏りなく供給される。
区画室ユニット3として好適な市販品としては、バイオバブル社または日本クレア株式会社の「バイオバブルクリーンルーム」がある。
<隔離室ユニット>
図1および図2に示すように、隔離室ユニット4は、隔離室41と、隔離室排気機構42とを備える。
隔離室41は、区画室31および飼育ケージユニット1を収容可能である。隔離室41は、区画室ユニット3の全体を収容可能であることが好ましい。
隔離室排気機構42は、第4排出系43と、第4排出系フィルタ44とを備える。
第4排出系43は、排出路431と、送風機432とを備える。排出路431は、隔離室41内の空気を系外に排出する。送風機432は、隔離室41内の空気を、排出路431を通して排出することによって、隔離室41内を陰圧にすることができる。ここでいう「陰圧」は、大気圧に対して気圧が低いことをいう。
第4排出系フィルタ44は、排出路431に設けられている。第4排出系フィルタ44は、排出路431を通る空気を清浄化する。第4排出系フィルタ44としては、例えば、HEPAフィルタを使用できる。HEPAフィルタを通過した空気は清浄化され、清浄空気となる。清浄空気の清浄度は、例えば、ISO14644-1による分類でクラス5~クラス8とすることができる。
隔離室41としては、BSL2またはBSL3(BSL:バイオセーフティレベル)の設備を使用できる。
[動物実験方法]
次に、動物実験設備10を用いた動物実験方法の一例について説明する。
この動物実験方法に用いられる実験動物は、特に限定されないが、例えば、げっ歯類(マウス、ラット、ハムスター、モルモットを含む)、ネコ、イヌ、ウサギ、サル、ブタ、フェレットなどの哺乳類などが使用できる。実験動物は、ニワトリなどの鳥類であってもよい。
実験動物としては、ノトバイオート動物、無菌動物、SPF(Specific pathogen free)動物などを用いることができる。実験動物は、免疫不全動物でもよいし、感染症に罹患させた感染症モデル動物でもよい。
動物実験としては、例えば、マイクロバイオーム動物実験がある。「マイクロバイオーム」は、例えば、動物(例えば、ヒト)の皮膚の表面および内部(例えば、唾液、口腔粘膜、結膜、消化管、生殖・泌尿器管、膣管など)に存在する微生物の集合を指す。マイクロバイオームは、例えば、細菌、真菌、および古細菌を含む。例えば、消化管内(例えば、腸内)の微生物は、栄養物の消化、生理活性物質の合成、当該動物が生産できない酵素の生産などに貢献することがある。
動物実験は、実験動物に対する実験処置であってもよいし、飼育管理であってもよい。
実験処置には、例えば、無菌あるいはSPF動物への実験的な菌の投与(消化管内、皮膚、口腔)、データ採取作業(状態観察、体重測定、定着菌解析のためのサンプリング)、ビニールアイソレータでは困難な作業(例えば、注射による投薬、装置を用いる解析)、剖検などがある。
実験動物に投与する被験物質としては、例えば、特定の微生物を含む物質が挙げられる。特定の微生物を含む物質は、例えば、ヒト由来の微生物(例えば、腸内細菌)を含有する糞便由来材料などである。被験物質としては、このほか、薬剤、腫瘍細胞、感染性生物などが挙げられる。被験物質の投与の経路は、経口投与または経肛門投与でもよいし、血管などへの投与でもよい。
実験動物からの試料採取において採取する試料としては、例えば、糞便、体液(血液など)、臓器、体毛などを例示できる。
飼育管理は、例えば、特定の微生物(例えば、ヒトの腸内細菌)を定着させた実験動物の状況確認などである。
以下、図1および図2に示す動物実験設備10を用いた場合を例として、動物実験方法の具体的な手順について説明する。
(準備工程)
図1および図2に示すように、隔離室ユニット4の隔離室排気機構42を稼働させ、隔離室41内の空気を、排出路431を通して排出することによって、隔離室41内を陰圧にする。
隔離室41内には、区画室ユニット3、安全キャビネット2、およびケージ用ラック5が設置されている。図5に示すように、ケージ用ラック5には、複数の個別換気飼育ケージ11が収納されている。
図3に示すように、個別換気飼育ケージ11内には、実験動物Mが飼育されている。個別換気飼育ケージ11には、供給路131および給気フィルタ114を通して清浄な空気が供給される。個別換気飼育ケージ11内の空気は排出路141を通して排出される。個別換気飼育ケージ11に対する空気の供給および排出によって、個別換気飼育ケージ11内は換気される。個別換気飼育ケージ11には清浄な空気が供給されるため、実験動物Mは、個別換気飼育ケージ11外に対して隔離された環境で飼育される。
図1および図2に示すように、区画室31に消毒(または滅菌)を施す。消毒は、例えば、収容体311および支持フレーム312(図7参照)への消毒剤の散布によって行うことができる。これにより、区画室31内は清浄な環境となる。
消毒剤の有効成分としては、例えば、二酸化塩素、過酸化水素、アルコール、次亜塩素酸ナトリウム、第4級アンモニウム化合物などを挙げることができる。
なお、消毒(disinfection)とは、例えば、微生物を殺すための物理的あるいは化学的な操作をいう。滅菌(sterilization)とは、例えば、全てのクラスの微生物および胞子を殺すか、または取り除く操作をいう。
区画室ユニット3の給気機構32を稼働させ、区画室31内に清浄空気を供給する。区画室31内は陽圧に保たれるため、区画室31内の清浄な環境は維持される。
(第1工程:個別換気飼育ケージの搬入)
ケージ用ラック5に収納されている複数の個別換気飼育ケージ11のうち、第1の個別換気飼育ケージ11(第1の飼育ケージ)を、供給路131および排出路141から取り外し、ケージ用ラック5から搬出する。個別換気飼育ケージ11は、給気フィルタ114および排気フィルタ115(図3参照)を備えているため、供給路131および排出路141から取り外した状態でも、内部は清浄な状態に維持される。
個別換気飼育ケージ11は、区画室31への搬入の前に消毒を施す。消毒は、例えば、個別換気飼育ケージ11の外面への消毒剤の散布などにより行うことができる。
個別換気飼育ケージ11を区画室31内に入れる。次いで、図6に示すように、個別換気飼育ケージ11を、キャビネット部21の作業空間214に、前面開口217を通して搬入する。
作業者Wは、無塵衣、マスク、手袋、帽子等の保護具を着用することが好ましい。
(第2工程:動物実験)
図4に示すように、作業者は、個別換気飼育ケージ11の蓋部112を開き、ケージ本体111内の実験動物Mに対して、動物実験、例えば、実験処置(実験動物Mへの被験物質の投与、実験動物Mからの試料採取など)を行う。
図6に示すように、作業空間214内は陰圧であるため、前面開口217から空気が作業空間214に流入する可能性がある。しかし、キャビネット部21は清浄な区画室31内にあるため、作業空間214に流入する空気は清浄空気である。そのため、実験動物Mに、外部からの生物学的な汚染は生じない。
作業空間214内は陰圧であるため、作業空間214内の空気は、キャビネット部21の外には放出されない。そのため、作業者Wに生物学的な曝露は起こらず、作業者Wに生物学的な汚染は生じない。
実験処置後、個別換気飼育ケージ11の蓋部112を閉じる。
動物処置の過程で生じた廃棄物(手袋など)は、作業空間214内に設置した容器218に入れる。
(第3工程:個別換気飼育ケージの搬出)
個別換気飼育ケージ11を、前面開口217を通してキャビネット部21から搬出する。個別換気飼育ケージ11には、搬出の前に、消毒を施す。消毒は、例えば、個別換気飼育ケージ11の外面への消毒剤の散布などにより行うことができる。
図1および図2に示すように、個別換気飼育ケージ11を区画室31の外に搬出し、ケージ用ラック5に再び収納する。個別換気飼育ケージ11に、供給路131および排出路141を接続し、個別換気飼育ケージ11内の換気を再開する。
図6に示すように、個別換気飼育ケージ11を搬出した後の作業空間214には、消毒剤の散布などにより消毒を施すことが好ましい。例えば、作業空間214の底面および内側面、シャッター212の内面などに消毒を施すことができる。これにより、作業空間214は、再び清浄な環境となる。動物実験で使用した実験器具(ピンセット等)についても、消毒剤の散布などにより消毒する。
廃棄物を収容した容器218は、消毒剤の散布などにより外面を消毒した後、キャビネット部21から搬出する。容器218は、オートクレーブなどにより滅菌処理した後に廃棄する。
他の個別換気飼育ケージ11内の実験動物についても実験が必要である場合には、次のようにする。
図1および図2に示すように、ケージ用ラック5に設置された複数の個別換気飼育ケージ11のうち、第2の個別換気飼育ケージ11(第2の飼育ケージ)を、供給路131および排出路141から取り外し、ケージ用ラック5から搬出する。
この個別換気飼育ケージ11内の実験動物について、前述の第1工程~第3工程に沿って動物実験を行う。第1工程~第3工程を繰り返すことによって、必要な数の実験動物について実験を行うことができる。
[実施形態の動物実験設備および動物実験方法が奏する効果]
動物実験設備10によれば、区画室31は、給気機構32によって清浄な陽圧環境となる。そのため、キャビネット部21内が陰圧であるにもかかわらず、キャビネット部21内で個別換気飼育ケージ11を開放しても、実験動物Mに対する生物学的な汚染を抑制することができる。さらに、キャビネット部21内は陰圧であるため、作業者Wには生物学的な曝露が起こりにくく、汚染を抑制できる。このように、動物実験設備10は、実験動物Mと作業者Wの両方について生物学的な汚染を抑制できる点で優れている。
動物実験設備10は、隔離室ユニット4を備える。隔離室41内は、隔離室排気機構42によって陰圧となる。そのため、区画室31内が陽圧であるにもかかわらず、動物実験設備10の外への生物学的な汚染を防ぐ。
このように、動物実験設備10は、安全キャビネット2と、区画室ユニット3と、隔離室ユニット4とを備える多重構造を有するため、実験動物Mおよび作業者Wの汚染抑制だけでなく、外部に生物学的な汚染が広がるのを抑制することができる。
動物実験設備10は、構造が簡略であるため、実験の準備が容易である。実験の準備としては、例えば、区画室31および個別換気飼育ケージ11の消毒などがあるが、これらの作業は容易であり、短時間で終了する。また、実験の後処理(後片付け)としては、キャビネット部21の作業空間214の消毒、個別換気飼育ケージ11の消毒などがあるが、動物実験設備10は、構造が簡略であるため後処理も容易であり、作業時間を短縮できる。
実験の準備または後処理において、個別換気飼育ケージ11、実験器具等の滅菌を行う場合には、オートクレーブを用いた滅菌処理が可能であるため、作業時間の短縮が可能である。さらに、動物実験設備10は、ビニールアイソレータに比べ、構造が簡略で取り扱いが容易であることから、作業者の育成も短時間で可能である。
このように、動物実験設備10は、実験に要する時間の短縮を図ることができる。
動物実験設備10に代えて、ビニールアイソレータを用いる場合には、次のような問題が起こり得る。ビニールアイソレータは耐熱性が低くオートクレーブによる滅菌ができないため、ビニールアイソレータを消毒剤により消毒し、乾燥後、無菌であることを確認した後でなければ、動物を搬入できない。消毒作業後、無菌であることの確認までは最短でも3週間程度は必要である。実験後の消毒でも同程度(3週間程度)の時間を要するので、ビニールアイソレータを用いた実験では、実験の準備および後処理に最低でも6週間程度の長い時間を要する。また、ビニールアイソレータでは、側部に設けられたグローブを介して実験処置を行うことになるが、グローブを使用した作業は容易でないため、作業によっては作業時間が長くなることがある。また、ビニールアイソレータでは、操作が煩雑となるため、作業者の育成に長い時間を要することがある。
動物実験設備10は、実験動物の清浄環境を確保するために、個別換気飼育ケージ11を用いる。個別換気飼育ケージ11はサイズが小さいため、ビニールアイソレータを用いた場合に比べ、省スペース化が可能である。また、それぞれ隔離が必要となる複数の菌を取り扱う実験群を設定する場合、複数の個別換気飼育ケージ11が必要となるが、個別換気飼育ケージ11のサイズが小さいため、小さい設置スペースで動物実験が実施可能となる。
動物実験設備10は、安全キャビネット2を備えるため、広いスペースを確保できる作業空間214内で実験動物Mを用いた実験を行うことができる。そのため、隔離されていない一般の実験環境とほぼ同じ実験手技で動物実験を行うことができる。よって、作業スペースの制約があるビニールアイソレータを用いた場合に比べ、より短時間で作業ができる。
ビニールアイソレータを用いた実験および飼育では、汚染事故が発生した場合に、同じビニールアイソレータ内に飼育される動物がすべて汚染されてしまう。
一方、動物実験設備10では、動物は個別換気飼育ゲージ11内で個別の換気システムにより飼育されているため、仮に汚染事故が発生した場合でも、特定の飼育ケージ11だけの汚染に留めることができる利点がある。
動物実験設備10は、破損しやすい構成部材が少ないため取り扱いが容易であり、汚染事故は起こりにくい。これに対し、ビニールアイソレータは、容器を構成するプラスチックシートが破損しないよう注意する必要があるため、取り扱い性の点で劣る。
動物実験設備10は、安全キャビネット2を備えるため、ビニールアイソレータを用いた場合に比べて広い作業空間214を提供できる。そのため、例えば、実験装置等の機器を作業空間214に持ち込み、実験に利用できる。測定装置等の機器は、作業空間214に持ち込む前に、適切な滅菌処理(たとえばホルマリン滅菌なと)を施すことが好ましい。
動物実験設備10は、個別換気飼育ケージ11を用いるため、ケージ用ラック5内で飼育していた実験動物Mを、個別換気飼育ケージ11に入ったままで移送してキャビネット部21内での実験に供することができる。実験終了後には、個別換気飼育ケージ11をそのままケージ用ラック5に戻すことができる。このように、飼育のための個別換気飼育ケージ11を、そのまま動物実験のための搬送手段として用いることができるため、実験の作業が容易となる。
前記動物実験方法では、動物実験設備10と同様の効果を奏する。例えば、前述のように、実験動物Mと作業者Wの両方について生物学的な汚染を抑制できる。また、外部に生物学的な汚染が広がるのを抑制することができる。
上述の実施形態における各構成およびそれらの組み合わせ等は一例であり、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、構成の付加、省略、置換、およびその他の変更が可能である。
例えば、図1および図2に示す動物実験設備10では、区画室31は、可撓性を有するシートで構成された収容体311と、支持フレーム312とを備えているが、区画室の構成はこれに限定されない。例えば、区画室は、剛性が高い区画壁で構成された、自立可能な構造物であってもよい。
キャビネット排気機構22は、第2排出系23と第2排出系フィルタ24とを備えるが、実施形態の動物実験設備は、キャビネット排気機構が第2排出系フィルタを備えない場合でも前述の効果を奏する。
1…飼育ケージユニット、2…安全キャビネット、3…区画室ユニット、4…隔離室ユニット、5…ケージ用ラック、11…個別換気飼育ケージ(飼育ケージ)、12…流通機構、13…第1供給系、14…第1排出系、21…キャビネット部、22…キャビネット排気機構、23…第2排出系、24…第2排出系フィルタ、31…区画室、32…給気機構、33…第3供給系、34…第3供給系フィルタ、41…隔離室、42…隔離室排気機構、43…第4排出系、114…給気フィルタ、115…排気フィルタ、311…収容体、312…支持フレーム、M…実験動物。

Claims (6)

  1. 実験動物を収容する1または複数の飼育ケージ、および前記飼育ケージ内に空気を流通させる流通機構を有する飼育ケージユニットと、
    前記飼育ケージを出し入れ自在に収容可能なキャビネット部、および前記キャビネット部内の空気を排出するキャビネット排気機構を有する安全キャビネットと、
    前記キャビネット部を収容する区画室、および前記区画室内に空気を供給する給気機構を有する区画室ユニットと、
    前記区画室を収容する隔離室、および前記隔離室内の空気を排出する隔離室排気機構を有する隔離室ユニットと、を備え、
    前記流通機構は、前記飼育ケージに空気を供給する第1供給系と、前記飼育ケージ内の空気を排出する第1排出系と、を備え、
    前記第1供給系および前記第1排出系は、前記飼育ケージに着脱自在であり、
    前記飼育ケージは、前記第1供給系からの空気を清浄化する給気フィルタと、前記飼育ケージから前記第1排出系に流れる空気を清浄化する排気フィルタとを備え、
    前記キャビネット排気機構は、前記キャビネット部内の空気を排出することによって前記キャビネット部内を陰圧にする第2排出系と、前記第2排出系によって排出される空気を清浄化する第2排出系フィルタとを備え、
    前記給気機構は、前記区画室に空気を供給することによって前記区画室内を陽圧にする第3供給系と、前記第3供給系によって前記区画室に供給される空気を清浄化する第3供給系フィルタと、を備え、
    前記隔離室排気機構は、前記隔離室内の空気を排出することによって前記隔離室内を陰圧にする第4排出系を備える、動物実験設備。
  2. 前記給気フィルタ、前記排気フィルタ、前記第2排出系フィルタ、および前記第3供給系フィルタは、HEPAフィルタである、請求項1記載の動物実験設備。
  3. 前記隔離室内に、前記飼育ケージを収容するケージ用ラックをさらに備える、請求項1または2に記載の動物実験設備。
  4. 前記区画室は、
    可撓性を有するシートで形成され、前記キャビネット部を収容する収容体と、
    前記収容体を支持する支持フレームと、を備える、
    請求項1~3のうちいずれか1項に記載の動物実験設備。
  5. 請求項1~4のうちいずれか1項に記載の動物実験設備を用いた動物実験方法であって、
    複数の前記飼育ケージのうち第1の飼育ケージを、前記第1供給系および前記第1排出系から取り外し、前記キャビネット部内に搬入する第1工程と、
    前記キャビネット部内で前記第1の飼育ケージを開放し、前記第1の飼育ケージ内の前記実験動物を用いて動物実験を行う第2工程と、
    前記キャビネット部内で前記第1の飼育ケージを閉止し、前記第1の飼育ケージを前記キャビネット部から搬出して前記第1供給系および前記第1排出系に接続する第3工程と、を含む、動物実験方法。
  6. 前記第3工程の後、前記キャビネット部を消毒し、次いで、複数の前記飼育ケージのうち第2の飼育ケージについて、前記第1工程~第3工程を行う、請求項5記載の動物実験方法。
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