(実施形態)
(1)概要
以下の実施形態において説明する各図は、模式的な図であり、各図中の各構成要素の大きさ及び厚さそれぞれの比が、必ずしも実際の寸法比を反映しているとは限らない。
図1は、本実施形態の情報端末10を備える通信システム1の概略的なシステム構成図である。この通信システム1は、集合住宅のような集合施設F1に適用される。
本実施形態の情報端末10は、1以上の施設F10を含む集合施設F1に含まれる施設F10に設けられる。情報端末10は、第1通信部11と、第2通信部12と、を備える。第1通信部11は、通信端末80と、制御装置40と情報端末10との間を接続する通信線CL1及び集合施設F1の外部通信ネットワークNT2を介して、第1プロトコルにより通信する。通信端末80は、施設F1に設けられた1以上の機器31を含む対象機器30に関する操作を行うための端末である。制御装置40は、情報端末10を含む集合施設F1の内部通信ネットワークNT1の通信を制御する。第2通信部12は、管理装置20と第2プロトコルにより通信する。管理装置20は、情報端末10と同じ施設F10に設けられる対象機器30を管理する。第1通信部11が受信した通信端末80からの情報に対象機器30の管理に関するコマンド情報が含まれる場合、第2通信部12がコマンド情報に基づく情報を管理装置20に送信する。
ここにおいて、集合施設F1は例えば集合住宅を想定する。集合施設F1が集合住宅である場合、集合施設F1に含まれる複数の施設F10は個々の住戸となる。なお、集合施設F1は集合住宅に限定されず、複数の店舗が入居する複合商業施設でもよく、集合施設F1が複合商業施設である場合、複合商業施設に入居する個々の店舗が施設F10となる。また、集合システムF1は、一部の区分(例えば低層階の区分)が店舗に割り当てられた集合住宅でもよい。また、集合施設F1はオフィスビル、劇場、映画館、公会堂、遊技場、百貨店、学校、ホテル、旅館、病院、老人ホーム、幼稚園、図書館、博物館、美術館、地下街、駅、空港等であってもよい。対象機器30は、例えば集合施設F1の各施設F10に設けられた電気機器を含み、例えば照明器具、空調制御装置、調理家電製品、給湯設備、暖房設備、電気錠システム、発電システム(太陽光発電システム、燃料電池等)、及び蓄電システムのうちの少なくとも1つを含み得る。通信端末80は、施設F10の利用者(例えば住人等)が、当該施設F10に設けられる対象機器30の管理に関する操作を行うための端末であり、スマートフォン又はタブレット端末等を含む。また、対象機器30の管理は、対象機器30を制御することと、対象機器30の状態を監視することとの少なくとも一方を含む。コマンド情報は、対象機器30の管理(制御又は監視)に関する情報であり、管理の内容を示す情報と、管理対象の対象機器30の識別情報(例えばアドレス等)とを少なくとも含む。対象機器30の「管理」が対象機器30の制御である場合、コマンド情報は対象機器30の状態を制御する制御命令を含み得る。また、対象機器30の「管理」が対象機器30の監視である場合、コマンド情報は対象機器30の状態を要求する状態要求命令を含む。対象機器30の状態は、対象機器30自体の動作状態(例えば運転状態又は停止状態等)でもよいし、対象機器30がセンサである場合にはセンサの検知状態等でもよい。
このように、施設F10に設けられる情報端末10の第1通信部11は、集合住宅F1内の通信線CL1及び外部通信ネットワークNT2を介して通信端末80と通信する。したがって、個々の施設F10において、情報端末10を外部通信ネットワークNT2に接続する作業(例えばインターネット回線の接続、及びプロバイダとの契約等)を行わなくても、外部通信ネットワークNT2を介して情報端末10と通信端末80との通信が可能になる。よって、本実施形態の情報端末10を用いた通信システム1では、個々の施設F10において、通信端末80を利用して施設F10内の対象機器30の管理を行えるようになるまでの手間を削減することができる。
(2)詳細
以下、本実施形態の情報端末10を備える通信システム1について図面を参照して詳しく説明する。
(2.1)構成
本実施形態の情報端末10を備える通信システム1は、集合住宅のような集合施設F1に適用される。
集合施設F1は、複数の施設F10を含み、複数の施設F10の利用者が共用する共用施設F20を更に含む。共用施設F20は、例えば、集合施設F1の共用玄関、又は管理室等を含み得る。また、複数の施設F10の各々について説明する場合、施設F11、F12、F13、F14等と記載する場合もある。
共用施設F20には、制御装置40、ゲートウェイシステム(GW)50、ルータ61、共用部端末62等が設けられている。共用部端末62は、例えば、共用玄関に設けられたインターホン装置である。
また、複数の施設F10の各々には、情報端末10と、1以上の対象機器30とが設けられている。また、複数の施設F10の各々には、管理装置20、無線LANルータ60が更に設けられている。なお、対象機器30は、施設F10に設けられる電気機器などの機器31を少なくとも含み、本実施形態では対象機器30が電気錠システムのような特定機器32を更に含んでいる。つまり、対象機器30は、施設F10に設けられた1以上の機器31とは異なる特定機器32を更に含んでいる。
ここで、集合施設F1の内部通信ネットワークNT1は、制御装置40と、各施設F10の情報端末10とを含み、制御装置40と各施設F10の情報端末10とは一対のペア線(例えばツイストペア線)である通信線CL1を介して電気的に接続されている。また、内部通信ネットワークNT1は、ゲートウェイシステム50と、ルータ61とを更に含む。制御装置40には、内部通信ネットワークNT1と外部通信ネットワークNT2との間でプロトコル変換等を行うゲートウェイシステム50が接続されている。また、ゲートウェイシステム50は、ブロードバンドルータのようなルータ61を介して外部通信ネットワークNT2に電気的に接続されている。
以下、通信システム1が備える各部の構成について図1及び図2を参照してより詳細に説明する。
(2.1.1)情報端末
情報端末10は、第1通信部11と、第2通信部12と、第3通信部13と、制御部14と、を備える。なお、複数の施設F11~F14の各々に設けられている情報端末10を区別して説明する場合、情報端末101、102、103、及び104と記載する場合もある。
第1通信部11は、例えばイーサネット等の通信規格に準拠した通信モジュールを含み、通信端末80と通信線CL1及び外部通信ネットワークNT2を介して、第1プロトコルにより通信する。第1通信部11は通信線CL1を介して制御装置40に接続されており、第1通信部11は、制御装置40とゲートウェイシステム50とルータ61とを介して外部通信ネットワークNT2に接続される。そして、第1通信部11は、集合施設F1の内部通信ネットワークNT1と外部通信ネットワークNT2とを介して通信端末80との間で通信を行う。なお、本実施形態では第1通信部11と通信端末80とがサーバ70を経由して通信を行っているが、第1通信部11と通信端末80とが直接通信を行ってもよい。
第2通信部12は、例えば、施設F10に設けられる無線LANルータ60を介して管理装置20と無線通信方式で通信を行う。なお、第2通信部12は、管理装置20と有線通信方式で通信を行ってもよい。
第3通信部13は、特定機器32と第3プロトコルにより通信する。本実施形態では、特定機器32が、施設F10の玄関扉を施錠又は解錠する電気錠321と、電気錠321による施錠及び解錠を制御する電気錠制御部322と、を含む。第3通信部13は、例えば接点信号を電気錠制御部322に対して出力することによって、電気錠制御部322により電気錠321を施錠又は解錠させる。
制御部14は、例えば、プロセッサ及びメモリを有するコンピュータシステムを有している。そして、プロセッサがメモリに格納されているプログラムを実行することにより、コンピュータシステムが制御部14として機能する。制御部14は、第1通信部11、第2通信部12、及び第3通信部13の通信を制御する。
なお、情報端末10は、施設F10に設けられたインターホン親機であり、施設F10の玄関に設けられたドアホン、及び共用玄関に設けられた共用部端末62との間で通話する機能を更に有している。
(2.1.2)管理装置
施設F10には、当該施設F10に設けられる対象機器30を管理する管理装置20が設けられている。管理装置20は、例えば、施設F10におけるエネルギーの使用状態を管理するエネルギーマネジメントシステムのコントローラである。管理装置20は、管理装置側第1通信部21と、管理装置側第2通信部22と、制御部23と、を備える。以下では、管理装置側第1通信部21を第1通信部21と略称し、管理装置側第2通信部22を第2通信部22と略称する場合もある。
第1通信部21は情報端末10と第2プロトコルにより通信する。具体的には、第1通信部21は、無線LANルータ60を介して情報端末10の第2通信部12と無線通信方式で通信する。本実施形態では第2プロトコルとして、例えばWi-Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、ZigBee(登録商標)又は免許を必要としない小電力無線(特定小電力無線)等の規格に準拠した、電波を通信媒体として用いる無線通信方式の通信プロトコルを採用する。なお、第2プロトコルは適宜変更が可能である。
第2通信部22は、第1プロトコル及び第2プロトコルの各々と異なるプロトコルにより対象機器30と通信する。具体的には、第2通信部22は、施設F10に設けられた管理対象の機器31と有線通信方式又は無線通信方式で通信する機能を有している。第2通信部22は、例えばエコーネット(Energy Conservation & Homecare Network:ECHONET)(登録商標)規格に準拠した通信プロトコルで管理対象の機器31と通信する。なお、第2通信部22と機器31との間の通信のプロトコルは、エコーネット規格に準拠した通信プロトコルに限定されず、適宜変更が可能である。
制御部23は、例えば、プロセッサ及びメモリを有するコンピュータシステムを有している。そして、プロセッサがメモリに格納されているプログラムを実行することにより、コンピュータシステムが制御部23として機能する。制御部23は、第1通信部21及び第2通信部22の通信を制御する。
例えば、第1通信部21が受信した(情報端末10からの)情報に、対象機器30の管理に関するコマンド情報が含まれる場合、制御部23は、コマンド情報に基づく情報を第2通信部12から対象機器30に送信させる。
ここで、情報端末10から受信するコマンド情報には、対象機器30の制御内容に関連付けられた制御関連情報が含まれてもよい。制御関連情報は、例えば所望の場面(例えば施設F10を利用する使用者の生活における就寝、外出等の場面)に合わせた設定状態で動作させるために1又は複数の対象機器30に出力する制御命令に対応づけた情報である。管理装置20が制御関連情報を受信した場合、管理装置20の第2通信部12は、制御関連情報に基づいた制御対象の対象機器30を制御するための制御命令を、制御対象の対象機器30に送信する。なお、制御関連情報は、1又は複数の対象機器30の動作状態を所望の動作状態(オン又はオフ)に一括して切り替える制御命令に関連付けられた情報でもよく、制御関連情報の内容は適宜変更が可能である。
(2.1.3)対象機器
対象機器30は、施設F10に設けられた1以上の機器31と、特定機器32とを含む。
機器31は、施設F10に設けられる電気機器等である。機器31の種類及び数などは施設F10の利用者によって決定されるので、施設F10ごとに機器31の種類及び数が変わり得る。機器31は、照明器具、空調制御装置、調理家電製品、給湯設備、暖房設備、発電システム、及び蓄電システムのうちの少なくとも1つを含む。特定機器32は、複数の施設F10に共通して設けられる電気機器であり、本実施形態では例えば施設F10の玄関扉を施錠及び解錠する電気錠システムである。
機器31は、通信部311と、制御部312とを有する。
通信部311は、管理装置20の第2通信部22と無線通信方式又は有線通信方式で通信する。なお、通信部311が採用する通信プロトコルは適宜変更が可能である。
制御部312は、例えば、プロセッサ及びメモリを有するコンピュータシステムを有している。そして、プロセッサがメモリに格納されているプログラムを実行することにより、コンピュータシステムが制御部312として機能する。制御部312は、機器31ごとに設けられた機能部を制御する。機能部は、機器31の機能を実現するための構成である。例えば、空調機器のような機器31の場合、機能部は空調機能を実現するための構成(コンプレッサー、熱交換器及びファンなど)であり、照明器具のような機器31の場合、機能部は照明機能を実現するための構成(光源、及びその点灯回路等)である。そして、通信部311が管理装置20から受信した情報が機器31を制御する制御命令である場合、制御部312は、制御命令に基づいて機能部及び通信部312を制御する。また、通信部311が管理装置20から受信した情報が機器31の状態を要求するためのである場合、制御部312は、機能部の状態を取得し、機能部の状態を示す状態情報を通信部311から管理装置20に送信させる。
また、特定機器32である電気錠システムは、上述のように、電気錠321と、電気錠制御部322とを有する。
電気錠321は、例えば施設F10の玄関扉を施錠又は解錠する。
電気錠制御部322は、情報端末10の第3通信部13から入力される接点信号に応じて電気錠321を施錠又は解錠する。
(2.1.4)制御装置
制御装置40は、複数の施設F10に設けられている複数の情報端末10に通信線CL1を介して接続されている。制御装置40は、複数の情報端末10を含む内部通信ネットワークNT1の通信を制御する。また、制御装置40は、通信線を介してゲートウェイシステム50に接続されている。
制御装置40は、通信部41と、制御部42とを備える。
通信部41は、情報端末10と通信線CL1を介して通信を行うとともに、ゲートウェイシステム50と通信線を介して通信を行う。
制御部42は、例えば、プロセッサ及びメモリを有するコンピュータシステムを有している。そして、プロセッサがメモリに格納されているプログラムを実行することにより、コンピュータシステムが制御部42として機能する。制御部42は、内部通信ネットワークNT1に含まれる情報端末10の間の通信を制御する。
(2.1.5)ゲートウェイシステム
ゲートウェイシステム50は、集合施設F1の内部通信ネットワークNT1と外部通信ネットワークNT2との間で通信のプロトコル変換を行う機能を有している。
ゲートウェイシステム50は、ゲートウェイ側第1通信部51と、ゲートウェイ側第2通信部52と、制御部53と、を備えている。以下では、ゲートウェイ側第1通信部51を第1通信部51と略称し、ゲートウェイ側第2通信部52を第2通信部52と略称する場合もある。
第1通信部(ゲートウェイ側第1通信部)51は、集合施設F1の内部通信ネットワークNT1の通信を制御する制御装置40と通信する。さらに言えば、第1通信部51は、制御装置40を介して各施設F10の情報端末10との間で第1通信プロトコルにより通信を行う。
第2通信部(ゲートウェイ側第2通信部)52は、集合施設F1の外部通信ネットワークNT2と通信する。具体的には、第2通信部52は、ブロードバンドルータのようなルータ61を介してインターネットのような外部通信ネットワークNT2に接続され、外部通信ネットワークNT2を介してサーバシステム(以下ではサーバと略称する)70と通信する。
制御部53は、例えば、プロセッサ及びメモリを有するコンピュータシステムを有している。そして、プロセッサがメモリに格納されているプログラムを実行することにより、コンピュータシステムが制御部53として機能する。
(2.1.6)サーバシステム
サーバ(サーバシステム)70は、サーバ側第1通信部71と、サーバ側第2通信部72と、サーバ側第3通信部73と、制御部74と、を備える。なお、以下ではサーバ側第1通信部71、サーバ側第2通信部72、及びサーバ側第3通信部73をそれぞれ第1通信部71、第2通信部72、及び第3通信部73と略称する場合もある。
制御部74は、例えば、プロセッサ及びメモリを有するコンピュータシステムを有している。そして、プロセッサがメモリに格納されているプログラムを実行することにより、コンピュータシステムが制御部74として機能する。制御部74は、第1通信部71、第2通信部72、及び第3通信部73の通信を制御する。
第1通信部71は、制御装置40と、集合施設F1の外部通信ネットワークNT2及び内部通信ネットワークNT1を介して通信する。第1通信部71はコマンド情報を(制御装置40へ)送信する。コマンド情報は、情報端末10と通信する管理装置20が管理する対象機器30の管理に関する情報である。対象機器30の管理に関するコマンド情報は、対象機器30を制御するための制御命令と、対象機器30の状態の送信を要求するための状態要求命令との少なくとも一方を含み得る。さらに言えば、コマンド情報は、対象機器30の制御内容に関連付けられた制御関連情報を含んでもよい。制御関連情報は、例えば所望の場面(例えば就寝、外出等の使用者の生活における場面)に合わせた設定状態で動作させるために1又は複数の対象機器30に出力する制御命令に対応づけた情報である。この制御関連情報を情報端末10又は管理装置20に送信することで、情報端末10又は管理装置20により制御対象の1又は複数の対象機器30を所望の場面に合わせた設定状態に制御することができる。
ここで、第1通信部71と情報端末10との間で、内部通信ネットワークNT1を経由する通信経路を第1通信経路RT1(図1参照)という。具体的には、第1通信経路RT1は、第1通信部71と情報端末10との間で、ルータ61と、ゲートウェイシステム50と、制御装置40とを経由する通信経路であり、制御装置40と情報端末10との間を接続する通信線CL1の一部を含む。
ところで、集合施設F1に含まれる複数の施設F10には複数の情報端末10がそれぞれ設けられている。これら複数の情報端末10は、管理対象の対象機器30と同じ施設F10に設けられる第1情報端末と、管理対象の対象機器30とは別の施設F10に設けられる第2情報端末を含む。例えば、利用者が通信端末80を操作して施設F11内の対象機器30を管理(制御又は監視)する場合、施設F11に設けられる情報端末101が第1情報端末となり、施設F12~F14に設けられる情報端末102~104が第2情報端末となる。
第2通信部(サーバ側第2通信部)72は、第2通信経路RT2を介して第1情報端末(例えば情報端末101)と通信する(図6参照)。第2通信経路RT2は、第1通信経路RT1とは異なる通信経路であって、第2情報端末(例えば情報端末102)を経由する通信経路である。ここで、第1通信部71と情報端末101との間の第2通信経路RT2は、ルータ61と、ゲートウェイシステム50と、制御装置40と、情報端末102とを経由する通信経路であって、他の施設F10にある1以上の情報端末10を経由する。なお、第2通信経路RT2は、第1通信部71と情報端末101との間で、使用されていない施設F10にある情報端末を経由する通信経路でもよいし、第1通信部71と情報端末101との間で共用施設F20に設けられた情報端末を経由する通信経路でもよい。
第1通信経路RT1を介して情報端末101と通信している状態で第1通信経路RT1に通信に関する障害が発生した場合に、第2通信部(サーバ側第2通信部)72は、第2通信経路RT2を介して第1情報端末101にコマンド情報を送信する。ここで、第1通信経路RT1に発生する通信に関する障害は、第1通信経路RT1に含まれる機器の故障、及び、第1通信経路RT1に含まれる通信線CL1の断線等によって通信が不能になる状態をいう。
なお、第1通信経路RT1を介して通信可能な状態では、第1通信部71が、第1通信経路RT1を介してコマンド情報を第1情報端末101に送信する。換言すると、第1通信経路RT1を介して通信可能な状態では、制御部74が、第1通信部71から第1通信経路RT1を介して第1情報端末101にコマンド情報を送信させる。
第3通信部73は、第1通信経路RT1とは異なる第3通信経路RT3(図1参照)で、制御装置40及び情報端末10を介さずに、管理装置20と通信する。管理装置20は管理対象の対象機器30を管理する。例えば、施設F10の利用者が、プロバイダとインターネットサービスの利用契約を結び、インターネット回線のターミナルアダプタを施設F10に設置し、ターミナルアダプタと無線LANルータ60とを接続すると、第3通信経路RT3が利用可能になる。第3通信経路RT3が利用可能な状態で、第1通信経路RT1に通信に関する障害が発生した場合に、第3通信部73が、第3通信経路RT3を介して管理装置20にコマンド情報を送信する。換言すれば、第1通信経路RT1に通信に関する障害が発生した場合に、第3通信経路RT3が利用可能であれば、制御部74は、第3通信部73から第3通信経路RT3を介して管理装置20へコマンド情報を送信させてもよい。
なお、サーバ70は、一つの集合施設F1内の対象機器30を管理するものに限定されず、複数の集合施設F1内の態様機器30を管理してもよい。
(2.1.7)通信端末
通信端末80は、施設F10の利用者によって使用される端末であり、例えばスマートフォン、通信機能を有するタブレット端末、又は通信機能を有するウェアラブル端末等である。
通信端末80は、施設F10に設けられる対象機器30の管理(制御又は監視)に関する操作を行うために用いられる。
通信端末80は、通信部81と、制御部82とを備える。
通信部81は、例えば無線通信方式で通信を行う通信モジュールを有しており、外部通信ネットワークNT2を介してサーバ70と通信する。
制御部82は、例えば、プロセッサ及びメモリを有するコンピュータシステムを有している。そして、プロセッサがメモリに格納されているプログラムを実行することにより、コンピュータシステムが制御部82として機能する。制御部82は、通信部81の動作を制御する。
通信端末80は、利用者の操作を受け付けるユーザインターフェース装置を有している。ユーザインターフェース装置は、例えばタッチパネルディスプレイ、キーボード、又は音声入力装置等である。通信端末80は、所望の施設F10に設けられている対象機器30に関する操作を受け付けると、制御部82が、管理対象の対象機器30を管理するコマンド情報を通信部81からサーバ70に送信させる。サーバ70は、通信端末80からのコマンド情報を受信すると、管理対象の対象機器30と同じ施設F10に配置されている情報端末10に、コマンド情報を送信させる。
(2.2)動作説明
次に、本実施形態の情報端末10を備える通信システム1の動作について図3~図7を参照して説明する。
施設F10の利用者(入居者、又は、集合施設F1の管理者等)が、プロバイダとの間でサービスの利用契約等を行っていない場合には、サーバ70は第3通信経路RT3を介して情報端末10と通信することができない。そのため、サーバ70は、第1通信経路RT1を使用して施設F10の情報端末10と通信を行うことになる。「(2.2.1)対象機器の個別制御動作」、「(2.2.2)対象機器の監視動作」、及び、「(2.2.3)対象機器のシーン制御動作」では、通信端末80と情報端末10との間で第1通信経路RT1を介して通信が行われる場合の動作について説明する。
(2.2.1)対象機器の個別制御動作
利用者が通信端末80を用いて管理対象の対象機器30を個別に制御する場合の動作を図3に基づいて説明する。なお、図3に示すシーケンス図は、情報端末10が行う通信方法の一例に過ぎず、処理の順序が適宜変更されてもよいし、処理が適宜追加又は省略されてもよい。
通信端末80が、利用者の操作に応じて、管理対象の対象機器30を制御する制御命令をサーバ70に送信すると(S1)、サーバ70は、通信端末80から受信した制御命令C1に基づいて、ゲートウェイシステム50に送信する送信パケットを生成する。この送信パケットは、制御命令C1に、ゲートウェイシステム50と情報端末10との間の通信を制御するための第1ヘッダ情報H1と、サーバ70とゲートウェイシステム50との間の通信を制御するための第2ヘッダ情報H2とを付加して生成される。つまり、制御命令C1をカプセル化し、制御命令C1に第1ヘッダ情報H1及び第2ヘッダ情報H2を付加することによって送信パケットが生成されている。なお、第1ヘッダ情報H1及び第2ヘッダ情報H2には、例えば、送信元のアドレスと、送信先のアドレスとが含まれている。アドレスは、例えばIP(Internet Protocol)アドレス等のネットワークアドレスを含み得る。
サーバ70の制御部74は、第1通信部71から第1通信経路RT1を介して情報端末10に送信パケットを送信するため、第1通信部71からゲートウェイシステム50へ送信パケットを送信させる(S2)。
ゲートウェイシステム50の第2通信部52が、サーバ70からの送信パケットを受信すると、制御部53が、送信パケットから第2ヘッダ情報H2を除いて、制御命令C1に第1ヘッダ情報H1が付加された送信パケットを生成する。そして、制御部53は、第1通信部51から制御装置40を経由して、制御対象の対象機器30が設けられた施設F10の情報端末10に送信パケットを送信させる(S3)。
情報端末10の第1通信部11が送信パケットを受信すると、制御部14は、送信パケットから第1ヘッダ情報H1を除いて制御命令C1を取得し、この制御命令C1を無線LANルータ60経由で管理装置20に送信する(S4)。
管理装置20の第1通信部21が制御命令C1を受信すると、制御部20は、第2通信部22から制御対象の対象機器30へ制御命令C1を出力し、制御対象の対象機器30を所望の制御状態に制御する(S5)。例えば、制御命令C1が空調機器を冷房運転させる制御命令であれば、管理装置20は、制御対象の空調機器に制御命令C1を送信させることによって、制御対象の空調機器を冷房運転させる。
制御対象の対象機器30が制御命令C1に応じた動作を実行すると、対象機器30の制御部312は、通信部311から管理装置20へ制御結果を示す状態情報を送信する(S6)。
管理装置20の第2通信部22が対象機器30から状態情報を受信すると、制御部23は、第1通信部21から情報端末10へ状態情報A1を送信させる(S7)。
情報端末10の第2通信部12が状態情報A1を受信すると、制御部14は、カプセル化した状態情報A1に第1ヘッダ情報H1を付加した送信パケットを生成し、この送信パケットを第1通信部11から制御装置40を介してゲートウェイシステム50に送信させる(S8)。
ゲートウェイシステム50の第1通信部51が情報端末10からの送信パケットを受信すると、制御部53は、この送信パケットに第2ヘッダ情報H2を付加した送信パケットを生成する。そして、制御部53は、この送信パケットを第2通信部52からルータ61を介してサーバ70に送信させる(S9)。
サーバ70の第1通信部11がゲートウェイシステム50からの送信パケットを受信すると、制御部74は、送信パケットに含まれる状態情報A1を第1通信部11から通信端末80に送信させる(S10)。通信端末80が状態情報A1を受信すると、通信端末80は例えばタッチパネルに状態情報A1の内容を表示させており、通信端末80の利用者は、対象機器30の制御結果を把握することができる。このように、通信端末80から情報端末10に制御命令を含むコマンド情報が送信された場合、情報端末10の第1通信部11は、コマンド情報(制御命令)に基づいて対象機器30を管理(制御)した結果を、通信端末80に送信する。
(2.2.2)対象機器の監視動作
利用者が通信端末80を用いて管理対象の対象機器30の状態を監視する場合の動作を図3に基づいて説明する。通信端末80が、利用者の操作に応じて、管理対象の対象機器30の状態を要求する状態要求命令をサーバ70に送信すると(S11)、サーバ70は、通信端末80から受信した状態要求命令C2に基づいて、ゲートウェイシステム50に送信する送信パケットを生成する。この送信パケットは、カプセル化した状態要求命令C2に第1ヘッダ情報H1及び第2ヘッダ情報H2を付加することによって生成されている。サーバ70の制御部74は生成した送信パケットを第1通信部71からゲートウェイシステム50に送信させる(S12)。
ゲートウェイシステム50の第2通信部52が、サーバ70からの送信パケットを受信すると、制御部53が、送信パケットから第2ヘッダ情報H2を除いて、状態要求命令C2に第1ヘッダ情報H1が付加された送信パケットを生成する。そして、制御部53は、第1通信部51から制御装置40を経由して、監視対象の対象機器30が設けられた施設F10の情報端末10に送信パケットを送信させる(S13)。
情報端末10の第1通信部11が送信パケットを受信すると、制御部14は、送信パケットから第1ヘッダ情報H1を除いて状態要求命令C2を取得し、この状態要求命令C2を無線LANルータ60経由で管理装置20に送信する(S14)。
管理装置20の第1通信部21が状態要求命令C2を受信すると、制御部20は、第2通信部22から管理対象の対象機器30へ状態要求命令C2を出力する(S15)。
監視対象の対象機器30が状態要求命令C2を受信すると、対象機器30の制御部312は、通信部311から管理装置20へ、現在の状態を示す状態情報を送信する(S16)。
管理装置20の第2通信部22が対象機器30から状態情報を受信すると、制御部23は、第1通信部21から情報端末10へ状態情報A2を送信させる(S17)。
情報端末10の第2通信部12が状態情報A2を受信すると、制御部14は、カプセル化した状態情報A2に第1ヘッダ情報H1を付加した送信パケットを生成し、この送信パケットを第1通信部11から制御装置40を介してゲートウェイシステム50に送信させる(S18)。
ゲートウェイシステム50の第1通信部51が情報端末10からの送信パケットを受信すると、制御部53は、この送信パケットに第2ヘッダ情報H2を付加した送信パケットを生成する。そして、制御部53は、この送信パケットを第2通信部52からルータ61を介してサーバ70に送信させる(S19)。
サーバ70の第1通信部11がゲートウェイシステム50からの送信パケットを受信すると、制御部74は、送信パケットに含まれる状態情報A2を第1通信部11から通信端末80に送信させる(S20)。通信端末80が状態情報A2を受信すると、通信端末80は例えばタッチパネルに状態情報A2の内容を表示させており、通信端末80の利用者は、対象機器30の状態を把握することができる。このように、通信端末80から情報端末10に送信されたコマンド情報に、対象機器30の状態を要求するための状態要求命令が含まれる場合、第2通信部12は、状態要求命令を管理装置20に送信する。そして、管理装置20から情報端末10に対象機器30の状態を示す状態情報が送信されると、情報端末10の第1通信部11は、コマンド情報(状態要求命令)に基づいて対象機器30を管理(監視)した結果を、通信端末80に送信する。
(2.2.3)対象機器のシーン制御動作
利用者が通信端末80を用いて1又は複数台の対象機器30を所望のシーンでの設定状態に制御するシーン制御動作について図4に基づいて説明する。なお、図4に示すシーケンス図は、情報端末10が行う通信方法の一例に過ぎず、処理の順序が適宜変更されてもよいし、処理が適宜追加又は省略されてもよい。
ここでは、例えば就寝時に、施設F10に設けられた2台の対象機器30(例えば空調機器及び照明器具)を就寝シーンでの設定状態に制御するシーン制御動作について説明する。なお、就寝シーンでは、空調機器が停止状態に制御され、照明器具が消灯状態に制御される。
利用者が通信端末80を用いて空調機器及び照明器具の状態を就寝シーンでの設定状態に制御する操作を行うと、通信端末80が、利用者の操作に応じて、対象機器30の制御内容に関連付けられた制御関連情報をサーバ70に送信する(S21)。制御関連情報は、利用者が選択したシーンを表す情報であり、例えば複数のシーンの各々に対応付けられた番号等である。
サーバ70の第1通信部11が通信端末80から制御関連情報を受信すると、制御部74は、制御関連情報に第1ヘッダ情報H1及び第2ヘッダ情報H2を付加した送信パケットを生成する。制御部74は、この送信パケットを第1通信部11からゲートウェイシステム50に送信させる(S22)。
ゲートウェイシステム50の第2通信部52が、サーバ70からの送信パケットを受信すると、制御部53が、送信パケットから第2ヘッダ情報H2を除いて、制御関連情報に第1ヘッダ情報H1が付加された送信パケットを生成する。そして、制御部53は、第1通信部51から制御装置40を経由して、制御対象の対象機器30が設けられた施設F10の情報端末10に送信パケットを送信させる(S23)。
情報端末10の第1通信部11が送信パケットを受信すると、制御部14は、送信パケットから第1ヘッダ情報H1を除いて制御関連情報を取得する。情報端末10には制御関連情報の制御内容が予め登録されており、制御部14は、通信端末80からの制御関連情報に基づいて制御対象の空調機器及び照明器具を制御関連情報で指定された状態に制御する。
情報端末10の制御部14は、制御関連情報に基づいて空調機器を停止させる制御命令を生成し、この制御命令を第2通信部12から無線LANルータ60経由で管理装置20に送信する(S24)。つまり、通信端末80からのコマンド情報が制御関連情報を含む場合、第2通信部12が、制御関連情報に基づいた制御対象の対象機器30を制御するための制御命令を、管理装置20に送信する。
管理装置20の第1通信部21が制御命令を受信すると、制御部20は、第2通信部22から制御対象の空調機器へ制御命令を出力し(S25)、空調機器を停止させる。空調機器が制御命令に応じた動作を実行すると、空調機器は制御結果を示す状態情報を管理装置20に送信する(S26)。管理装置20の第2通信部22が空調機器から状態情報を受信すると、制御部23は、第1通信部21から情報端末10へ状態情報を送信させる(S27)。
情報端末10の第2通信部12が空調機器の制御結果を示す状態情報を受信すると、制御部14は、制御関連情報に基づいて照明器具を消灯させる制御命令を生成し、この制御命令を無線LANルータ60経由で管理装置20に送信する(S28)。
管理装置20の第1通信部21が制御命令を受信すると、制御部20は、第2通信部22から制御対象の照明器具へ制御命令を出力し(S29)、照明器具を消灯させる。照明器具が制御命令に応じた動作を実行すると、照明器具は制御結果を示す状態情報を管理装置20に送信する(S30)。管理装置20の第2通信部22が照明器具から状態情報を受信すると、制御部23は、第1通信部21から情報端末10へ状態情報を送信させる(S31)。
情報端末10の第2通信部12が照明器具の制御結果を示す状態情報を受信すると、制御部14は、制御関連情報に基づく空調機器及び照明器具の制御が完了したと判断する。制御部14は、空調機器及び照明器具の制御結果を示す状態情報に第1ヘッダ情報H1を付加した送信パケットを生成し、この送信パケットを第1通信部11から制御装置40を介してゲートウェイシステム50に送信させる(S32)。
ゲートウェイシステム50の第1通信部51が情報端末10からの送信パケットを受信すると、制御部53は、この送信パケットに第2ヘッダ情報H2を付加した送信パケットを生成する。そして、制御部53は、この送信パケットを第2通信部52からルータ61を介してサーバ70に送信させる(S33)。
サーバ70の第1通信部11がゲートウェイシステム50からの送信パケットを受信すると、制御部74は、送信パケットに含まれる状態情報を第1通信部11から通信端末80に送信させる(S34)。通信端末80が状態情報を受信すると、通信端末80は例えばタッチパネルに状態情報の内容を表示させており、通信端末80の利用者は、シーン制御の制御結果を把握することができる。
(2.2.4)通信経路の切替動作
施設F10の利用者が、プロバイダとインターネットサービスの利用契約を結び、第3通信経路RT3が利用可能になった場合に通信経路を第1通信経路RT1から第3通信経路RT3に切り替える動作について図5及び図6を参照して説明する。なお、図5に示すシーケンス図は、通信経路の切替動作の一例に過ぎず、処理の順序が適宜変更されてもよいし、処理が適宜追加又は省略されてもよい。
情報端末10が第3通信経路RT3を介して通信端末80と通信可能な状態になると、当該施設F10の情報端末10の第2通信部12が、無線LANルータ60及び外部通信ネットワークNT2を経由してサーバ70に、第3通信経路RT3を介して通信可能であることを通知する通知情報を当該情報端末10のアドレス(識別情報)と共に送信する(S41)。
サーバ70の第3通信部73が情報端末10からの通知情報及びアドレスを受信すると、制御部14は、情報端末10との間で第3通信経路RT3を介して通信を行うように通信経路を第1通信経路RT1から第3通信経路RT3に変更する。
その後、通信端末80が、利用者の操作に応じて、管理対象の対象機器30を制御する制御命令をサーバ70に送信すると(S42)、サーバ70の制御部74は、通信端末80からの制御命令を第3通信部73から第3通信経路RT3を介して情報端末10に送信させる(S43)。
情報端末10の第2通信部12が制御命令を受信すると、制御部14は、この制御命令を無線LANルータ60経由で管理装置20に送信する(S43)。
管理装置20の第1通信部21が制御命令を受信すると、制御部20は、第2通信部22から制御対象の対象機器30へ制御命令を出力し、制御対象の対象機器30を所望の制御状態に制御する(S45)。例えば、制御命令が空調機器を冷房運転させる制御命令であれば、管理装置20は、制御対象の空調機器に制御命令を送信させることによって、制御対象の空調機器を冷房運転させる。
制御対象の対象機器30が制御命令に応じた動作を実行すると、対象機器30の制御部312は、通信部311から管理装置20へ制御結果を示す状態情報を送信する(S46)。
管理装置20の第2通信部22が対象機器30から状態情報を受信すると、制御部23は、第1通信部21から情報端末10へ状態情報を送信させる(S47)。
情報端末10の第2通信部12が状態情報を受信すると、制御部14は、この状態情報を第2通信部12から第3通信経路RT3を介してサーバ70に送信させる(S48)。
サーバ70の第3通信部13が情報端末10から送信された状態情報を受信すると、制御部74は、この状態情報を第1通信部11から通信端末80に送信させる(S49)。通信端末80が状態情報を受信すると、通信端末80は例えばタッチパネルに状態情報の内容を表示させており、通信端末80の利用者は、対象機器30の制御結果を把握することができる。
次に、サーバ70が第3通信経路RT3を介して情報端末10と通信を行っている状態で、第3通信経路RT3に通信に関する障害が発生した場合の動作について説明する。
通信端末80が、利用者の操作に応じて、管理対象の対象機器30を制御する制御命令をコマンド情報としてサーバ70に送信すると(S50)、サーバ70の制御部74は、通信端末80からの制御命令を第3通信部73から第3通信経路RT3を介して情報端末10に送信させる(S51)。
なお、上記の動作説明ではACKについて説明を省略しているが、サーバ70から送信された制御命令が情報端末10によって受信されると、情報端末10は送信元のサーバ70に対してACKを返送している。したがって、サーバ70の制御部74は、制御命令を送信した送信時点から所定の待機時間が経過するまでの間に情報端末10からのACKを受信できなければ、制御命令の送信に失敗したと判断し、制御命令を再送信する(S52,S53)。
サーバ70の制御部74は、制御命令の送信に所定の再送回数(例えば3回)連続して失敗すると、第3通信経路RT3に通信に関する障害が発生したと判断する。このとき、サーバ70の制御部74は、情報端末10との通信経路を第3通信経路RT3から第1通信経路RT1に切り替えて、第1通信経路RT1経由で情報端末10に制御命令を送信する。すなわち、サーバ70の制御部74は、第1通信部71からルータ61経由でゲートウェイシステム50に制御命令を送信させる(S54)。
ゲートウェイシステム50の第2通信部52が制御命令を受信すると、制御部53は、第1通信部51から制御装置40を経由して、制御対象の対象機器30が設けられた施設F10の情報端末10に制御命令を送信させる(S55)。
情報端末10の第1通信部11が制御命令を受信すると、制御部14は、この制御命令を無線LANルータ60経由で管理装置20に送信する(S56)。
管理装置20の第1通信部21が制御命令を受信すると、制御部20は、第2通信部22から制御対象の対象機器30へ制御命令を出力し、制御対象の対象機器30を所望の制御状態に制御する(S57)。例えば、制御命令が空調機器を冷房運転させる制御命令であれば、管理装置20は、制御対象の空調機器に制御命令を送信させることによって、制御対象の空調機器を冷房運転させる。
制御対象の対象機器30が制御命令に応じた動作を実行すると、対象機器30の制御部312は、通信部311から管理装置20へ制御結果を示す状態情報を送信する(S58)。
管理装置20の第2通信部22が対象機器30から状態情報を受信すると、制御部23は、第1通信部21から情報端末10へ状態情報を送信させる(S59)。
情報端末10の第2通信部12が状態情報を受信すると、制御部14は、この状態情報を第1通信部11から制御装置40を介してゲートウェイシステム50に送信させる(S60)。
ゲートウェイシステム50の第1通信部51が情報端末10から状態情報を受信すると、制御部53は、この状態情報を第2通信部52からルータ61を介してサーバ70に送信させる(S61)。
サーバ70の第1通信部11がゲートウェイシステム50から状態情報を受信すると、制御部74は、状態情報を第1通信部11から通信端末80に送信させる(S62)。通信端末80が状態情報を受信すると、通信端末80は例えばタッチパネルに状態情報の内容を表示させており、通信端末80の利用者は、対象機器30の状態を把握することができる。
(2.2.5)通信障害が発生した場合の第3通信経路から第2通信経路への切替動作
通信端末80が第3通信経路RT3を介して施設F10の情報端末10と通信を行っている状態で、第3通信経路RT3に通信に関する障害が発生した場合に、通信システム1が通信経路を第3通信経路RT3から第2通信経路RT2に切り替える動作について図7を参照して説明する。なお、図7に示すシーケンス図は、通信経路の切替動作の一例に過ぎず、処理の順序が適宜変更されてもよいし、処理が適宜追加又は省略されてもよい。
情報端末10が第3通信経路RT3を介して通信端末80と通信可能な状態になると、当該施設F10の情報端末10の第2通信部12が、無線LANルータ60及び外部通信ネットワークNT2を経由してサーバ70に、第3通信経路RT3を介して通信可能であることを通知する通知情報を送信する(S71)。
サーバ70の第3通信部73が情報端末10からの通知情報を受信すると、制御部14は、情報端末10との間で第3通信経路RT3を介して通信を行うように通信経路を第1通信経路RT1から第3通信経路RT3に変更する。
その後、利用者が、通信端末80を用いて、例えば施設F11に設けられた対象機器30を制御する操作を行うと、通信端末80が、利用者の操作に応じて対象機器30を制御する制御命令をサーバ70に送信する(S72)。サーバ70の制御部74は、通信端末80からの制御命令を第3通信部73から第3通信経路RT3を介して施設F11に設けられた情報端末101に送信させる(S73)。
サーバ70の制御部74は、制御命令を送信した送信時点から所定の待機時間が経過するまでの間に施設F11の情報端末101からのACKを受信できなければ、制御命令の送信に失敗したと判断し、制御命令を再送信する(S74,S75)。
サーバ70の制御部74は、制御命令の送信に所定の再送回数(例えば3回)連続して失敗すると、第3通信経路RT3に通信に関する障害が発生したと判断する。このとき、サーバ70の制御部74は、施設F11の情報端末101との通信経路を第3通信経路RT3から第2通信経路RT2に切り替える切替動作を行う。
サーバ70の制御部74は、第1通信部71からルータ61及びゲートウェイシステム50を介して制御装置40へ、施設F11の情報端末101との通信を中継する他の施設F10の情報端末10を問い合わせる質問情報を送信する(S76)。
制御装置40の通信部41がこの要求信号を受信すると、制御部42は、施設F11以外の施設F10にある情報端末(第2情報端末)10の中から、施設F11にある情報端末(第1情報端末)101との通信を中継可能な情報端末10を検索する。制御部42は、制御装置40と通信線CL1を介して通信可能であり、かつ、送信先の情報端末(第1情報端末)101とも通信線CL1を介して通信可能である情報端末10(例えば施設F12の情報端末102)を中継用の情報端末10に決定する。制御部42は、中継に利用する情報端末102の識別情報等を含む応答情報を通信部41からサーバ70へ返送させる(S77)。
サーバ70の第1通信部71が制御装置40からの応答情報を受信すると、制御部74は、この応答情報に基づいて、施設F12の情報端末102を経由して施設F11の情報端末101に制御命令を送信する。制御部74は、ルータ61、ゲートウェイシステム50及び制御装置40を経由して、施設F12の情報端末102に制御命令と中継命令とを含む情報を送信する(S78)。施設F12の情報端末102がこの情報を受信すると、情報端末102は、中継命令に基づいて制御命令を転送先の情報端末101に通信線CL1を介して送信する(S79)。
施設F11の情報端末101が制御命令を受信すると、情報端末101は、この制御命令を無線LANルータ60経由で管理装置20に送信する(S80)。
管理装置20が制御命令を受信すると、管理装置20は、制御対象の対象機器30へ制御命令を出力し、制御対象の対象機器30を所望の制御状態に制御する(S81)。例えば、制御命令が空調機器を冷房運転させる制御命令であれば、管理装置20は、制御対象の空調機器に制御命令を送信させることによって、制御対象の空調機器を冷房運転させる。
制御対象の対象機器30が制御命令に応じた動作を実行すると、対象機器30は、管理装置20へ制御結果を示す状態情報を送信する(S82)。
管理装置20が対象機器30から状態情報を受信すると、管理装置20は、対象機器30からの状態情報を情報端末101へ送信させる(S83)。
情報端末101は、この状態情報を、制御命令の送信元である情報端末102へ通信線CL1を介して送信する(S84)。
中継用の情報端末102が情報端末101からの状態情報を受信すると、情報端末102は、この状態情報を、制御装置40、ゲートウェイシステム50、及びルータ61を介してサーバ70に送信する(S85)。
サーバ70が状態情報を受信すると、サーバ70は、この状態情報を制御命令の送信元である通信端末80に送信させる(S86)。通信端末80が状態情報を受信すると、通信端末80は例えばタッチパネルに状態情報の内容を表示させており、通信端末80の利用者は、対象機器30の状態を把握することができる。
このように、通信端末80と情報端末101との間の第3通信経路RT3において通信に関する障害(機器又は通信回線の不具合等)が発生した場合には、サーバ70が、第3通信経路RT3から第2通信経路RT2に切り替えている。これにより、通信端末80と情報端末101との間で第2通信経路RT2を介した通信を行うことができる。
なお、通信端末80と第1情報端末10との間の第1通信経路RT1において通信に関する障害(機器又は通信回線の不具合等)が発生した場合でも、通信端末80の送信相手である第1情報端末10と通信可能で、かつ、通信端末80と第1通信経路RT1を介して通信可能な情報端末10が存在すれば、この情報端末10を中継する第2通信経路RT2に切り替えることで、通信端末80と第1情報端末10との間で第2通信経路RT2を介して通信を行うことができる。
(3)変形例
上記実施形態は、本開示の様々な実施形態の一つに過ぎない。上記実施形態は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。また、情報端末10と同様の機能は、情報端末10の通信方法、コンピュータプログラム、又はプログラムを記録した非一時的な記録媒体等で具現化されてもよい。一態様に係る通信方法は、1以上の施設F10を含む集合施設F1の施設F10に設けられる情報端末10が、集合施設F1の内部通信ネットワークNT1及び外部通信ネットワークNT2を介して、施設F10に設けられる対象機器30に関する操作を行う通信端末80と通信する通信方法である。情報端末10と通信端末80との間の通信経路は、内部通信ネットワークNT1の通信を制御する制御装置40を介して通信する第1通信経路RT1と、制御装置40を介さずに通信可能な第2通信経路RT2とを含む。通信方法は、情報端末10が第2通信経路RT2で通信端末80と通信可能か否かを判断するステップを含む。通信方法は、情報端末10が第2通信経路RT2で通信端末80と通信不能な場合は、情報端末10が、第1通信経路RT1を介して通信端末80と通信するステップを含む。通信方法は、情報端末10が第2通信経路RT2で通信端末80と通信可能な場合は、情報端末10が、第2通信経路RT2を介して通信端末80と通信するステップを含む。通信方法は、情報端末10が第1通信経路RT1で通信端末80と通信する場合に、情報端末10が通信端末80から受信した情報に、施設F10に設けられる対象端末の制御状態を指定する制御状態情報が含まれていれば、情報端末10から、対象機器30を管理する管理装置20に対して、制御状態情報に基づいて制御対象の対象機器30を制御するための制御命令を送信するステップを含む。一態様に係る(コンピュータ)プログラムは、コンピュータシステムに、上記の通信方法を実行させるためのプログラムである。
以下、上記の実施形態の変形例を列挙する。以下に説明する変形例は、適宜組み合わせて適用可能である。
本開示における情報端末10、管理装置20、対象機器30、制御装置40、ゲートウェイシステム50、サーバシステム70、及び通信端末80は、コンピュータシステムを含んでいる。コンピュータシステムは、ハードウェアとしてのプロセッサ及びメモリを主構成とする。コンピュータシステムのメモリに記録されたプログラムをプロセッサが実行することによって、本開示における情報端末10、管理装置20、対象機器30、制御装置40、ゲートウェイシステム50、サーバシステム70、及び通信端末80としての機能が実現される。プログラムは、コンピュータシステムのメモリに予め記録されてもよく、電気通信回線を通じて提供されてもよく、コンピュータシステムで読み取り可能なメモリカード、光学ディスク、ハードディスクドライブ等の非一時的記録媒体に記録されて提供されてもよい。コンピュータシステムのプロセッサは、半導体集積回路(IC)又は大規模集積回路(LSI)を含む1ないし複数の電子回路で構成される。ここでいうIC又はLSI等の集積回路は、集積の度合いによって呼び方が異なっており、システムLSI、VLSI(Very Large Scale Integration)、又はULSI(Ultra Large Scale Integration)と呼ばれる集積回路を含む。さらに、LSIの製造後にプログラムされる、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、又はLSI内部の接合関係の再構成若しくはLSI内部の回路区画の再構成が可能な論理デバイスについても、プロセッサとして採用することができる。複数の電子回路は、1つのチップに集約されていてもよいし、複数のチップに分散して設けられていてもよい。複数のチップは、1つの装置に集約されていてもよいし、複数の装置に分散して設けられていてもよい。ここでいうコンピュータシステムは、1以上のプロセッサ及び1以上のメモリを有するマイクロコントローラを含む。したがって、マイクロコントローラについても、半導体集積回路又は大規模集積回路を含む1ないし複数の電子回路で構成される。
また、情報端末10、管理装置20、対象機器30、制御装置40、ゲートウェイシステム50、サーバシステム70、及び通信端末80の各々における複数の機能が、1つの筐体内に集約されていることは、情報端末10、管理装置20、対象機器30、制御装置40、ゲートウェイシステム50、サーバシステム70、及び通信端末80に必須の構成ではない。情報端末10、管理装置20、対象機器30、制御装置40、ゲートウェイシステム50、サーバシステム70、及び通信端末80の各々の構成要素は、複数の筐体に分散して設けられていてもよい。さらに、情報端末10、管理装置20、対象機器30、制御装置40、ゲートウェイシステム50、サーバシステム70、及び通信端末80の各々において少なくとも一部の機能がクラウド(クラウドコンピューティング)等によって実現されてもよい。
なお、上記の実施形態において、ゲートウェイシステム50が制御装置40へのコマンド情報の送信に失敗した場合、ゲートウェイシステム50が制御装置40に対してコマンド情報の再送信を行ってもよい。すなわち、第2通信部(ゲートウェイ側第2通信部)52が施設F10に設けられる対象機器30の管理に関するコマンド情報を受信した場合に、第1通信部(ゲートウェイ側第1通信部)51が、コマンド情報に基づく情報を、制御装置40を介して、対象機器30と同じ施設F10にある情報端末10に送信する。第1通信部51は、送信時点から所定の待機時間内に、送信先の情報端末10から受信確認情報を受信できなければ、第1通信部51がコマンド情報に基づく情報を再送信する。このように、ゲートウェイシステム50と制御装置40との間の通信に異常が発生した場合でも、ゲートウェイシステム50が制御装置40に対してコマンド情報を再送信することで、コマンド情報を確実に送信できる。
(まとめ)
以上説明したように、第1の態様の情報端末(10)は、1以上の施設(F10)を含む集合施設(F1)に含まれる施設(F10)に設けられる情報端末(10)である。情報端末(10)は、第1通信部(11)と、第2通信部(12)と、を備える。第1通信部(11)は、施設(F10)に設けられた1以上の機器(31)を含む対象機器(30)に関する操作を行うための通信端末(80)と、通信線(CL1)及び集合施設(F1)の外部通信ネットワーク(NT2)を介して第1プロトコルにより通信する。通信線(CL1)は、情報端末(10)を含む集合施設(F1)の内部通信ネットワーク(NT1)の通信を制御する制御装置(40)と情報端末(10)との間を接続する。第2通信部(12)は、情報端末(10)と同じ施設(F10)に設けられる対象機器(30)を管理する管理装置(20)と第2プロトコルにより通信する。第1通信部(11)が受信した通信端末(80)からの情報に対象機器(30)の管理に関するコマンド情報が含まれる場合、第2通信部(12)がコマンド情報に基づく情報を管理装置(20)に送信する。
この態様によれば、通信端末を利用して施設内の対象機器の管理を行えるようになるまでの手間を削減することができる。
第2の態様の情報端末(10)では、第1の態様において、対象機器(30)が、施設(F10)に設けられた1以上の機器(31)とは異なる特定機器(32)を更に含む。情報端末(10)は、特定機器(32)と第3プロトコルにより通信する第3通信部(13)を、更に備える。第1通信部(11)が受信したコマンド情報が、特定機器(32)の管理に関する特定機器向けコマンド情報である場合、第3通信部(13)は、特定機器向けコマンド情報に基づく情報を特定機器(32)に送信する。
この態様によれば、通信端末を利用して施設内の対象機器の管理を行えるようになるまでの手間を削減することができる。
第3の態様の情報端末(10)では、第1又は2の態様において、コマンド情報には、対象機器(30)を制御するための制御命令が含まれる。
この態様によれば、通信端末を利用して施設内の対象機器の管理を行えるようになるまでの手間を削減することができる。
第4の態様の情報端末(10)は、第1~3のいずれかの態様において、コマンド情報には、対象機器(30)の制御内容に関連付けられた制御関連情報が含まれる。
この態様によれば、通信端末を利用して施設内の対象機器の管理を行えるようになるまでの手間を削減することができる。
第5の態様の情報端末(10)は、第4の態様において、第2通信部(12)は、制御関連情報に基づいた制御対象の対象機器(30)を制御するための制御命令を、管理装置(20)に送信する。
この態様によれば、通信端末を利用して施設内の対象機器の管理を行えるようになるまでの手間を削減することができる。
第6の態様の情報端末(10)は、第1~5のいずれかの態様において、第1通信部(11)は、コマンド情報に基づいて対象機器(30)を管理した結果を、通信端末(80)に送信する。
この態様によれば、通信端末を利用して施設内の対象機器の管理を行えるようになるまでの手間を削減することができる。
第7の態様の情報端末(10)は、第1~6のいずれかの態様において、コマンド情報に、対象機器(30)の状態を要求するための状態要求命令が含まれる場合、第2通信部(12)は、状態要求命令を管理装置(20)に送信する。
この態様によれば、通信端末を利用して施設内の対象機器の管理を行えるようになるまでの手間を削減することができる。
第8の態様の管理装置(20)は、施設(F10)に設けられる情報端末(10)と第2プロトコルにより通信する管理装置側第1通信部(21)と、管理装置側第2通信部(22)と、を備える。情報端末(10)は、第1通信部(11)と、第2通信部(12)と、を備える。第1通信部(11)は、1以上の施設(F10)を含む集合施設(F1)に含まれる施設(F10)に設けられる対象機器(30)に関する操作を行うための通信端末(80)と、制御装置(40)と集合施設(F1)の外部通信ネットワーク(NT2)とを介して、第1プロトコルにより通信する。制御装置(40)は、集合施設(F1)の内部通信ネットワーク(NT1)の通信を制御する。第2通信部(12)は、対象機器(30)を管理する管理装置(20)と第2プロトコルにより通信する。管理装置側第1通信部(21)が受信した情報に、対象機器(30)の管理に関するコマンド情報が含まれる場合、コマンド情報に基づく情報を管理装置側第2通信部(22)が対象機器(30)に送信する。
この態様によれば、通信端末を利用して施設内の対象機器の管理を行えるようになるまでの手間を削減することができる。
第9の態様の管理装置(20)では、第8の態様において、コマンド情報には、対象機器(30)の制御内容に関連付けられた制御関連情報が含まれる。
この態様によれば、通信端末を利用して施設内の対象機器の管理を行えるようになるまでの手間を削減することができる。
第10の態様の管理装置(20)では、第9の態様において、管理装置側第2通信部(22)は、制御関連情報に基づいた制御対象の対象機器(30)を制御するための制御命令を、制御対象の対象機器(30)に送信する。
この態様によれば、通信端末を利用して施設内の対象機器の管理を行えるようになるまでの手間を削減することができる。
第11の態様のサーバシステム(70)は、サーバ側第1通信部(71)を備える。サーバ側第1通信部(71)は、制御装置(40)と、集合施設(F1)の外部通信ネットワーク(NT2)及び内部通信ネットワーク(NT1)を介して通信する。制御装置(40)は、集合施設(F1)の内部通信ネットワーク(NT1)の通信を制御する。内部通信ネットワーク(NT1)は、1以上の施設(F10)を含む集合施設(F1)に含まれる少なくとも1つの施設(F10)に設けられる情報端末(10)を含む。施設(F10)には、施設(F10)に設けられる対象機器(30)を管理する管理装置(20)が設けられる。サーバ側第1通信部(71)は、情報端末(10)と通信する管理装置(20)が管理する対象機器(30)の管理に関するコマンド情報を送信する。
この態様によれば、通信端末を利用して施設内の対象機器の管理を行えるようになるまでの手間を削減することができる。
第12の態様のサーバシステム(70)では、第11の態様において、集合施設(F1)に含まれる複数の施設(F10)に複数の情報端末(10)がそれぞれ設けられる。複数の情報端末(10)は、管理対象の対象機器(30)と同じ施設(F10)に設けられる第1情報端末と、管理対象の対象機器(30)とは別の施設(F10)に設けられる第2情報端末を含む。サーバシステム(70)は、サーバ側第1通信部(71)と第1情報端末との間の第1通信経路(RT1)とは異なる第2通信経路(RT2)であって、第2情報端末を経由する第2通信経路(RT2)を介して第1情報端末と通信するサーバ側第2通信部(72)を、更に備える。第1通信経路(RT1)に通信に関する障害が発生した場合に、サーバ側第2通信部(72)が、第2通信経路(RT2)を介して第1情報端末にコマンド情報を送信する。
この態様によれば、通信端末を利用して施設内の対象機器の管理を行えるようになるまでの手間を削減することができる。
第13の態様のサーバシステム(70)では、第12の態様において、第1通信経路(RT1)を介して通信可能な状態では、サーバ側第1通信部(71)が、第1通信経路(RT1)を介してコマンド情報を第1情報端末に送信する。
この態様によれば、通信端末を利用して施設内の対象機器の管理を行えるようになるまでの手間を削減することができる。
第14の態様のサーバシステム(70)は、第11~13のいずれかの態様において、サーバ側第3通信部(73)を更に備える。サーバ側第3通信部(73)は、サーバ側第1通信部(71)と制御装置(40)との間の第1通信経路(RT1)とは異なる第3通信経路(RT3)であって、制御装置(40)及び情報端末(10)を介さずに、管理対象の対象機器(30)を管理する管理装置(20)と通信する。第1通信経路(RT1)に通信に関する障害が発生した場合に、サーバ側第3通信部(73)が、第3通信経路(RT3)を介して管理装置(20)にコマンド情報を送信する。
この態様によれば、通信端末を利用して施設内の対象機器の管理を行えるようになるまでの手間を削減することができる。
第15の態様のゲートウェイシステム(50)は、ゲートウェイ側第1通信部(51)と、ゲートウェイ側第2通信部(52)と、を備える。ゲートウェイ側第1通信部(51)は、1以上の施設(F10)を含む集合施設(F1)に含まれる1以上の施設(F10)に設けられる情報端末(10)を含む集合施設(F1)の内部通信ネットワーク(NT1)の通信を制御する制御装置(40)と通信する。ゲートウェイ側第2通信部(52)は、集合施設(F1)の外部通信ネットワーク(NT2)と通信する。ゲートウェイ側第2通信部(52)が施設(F10)に設けられる対象機器(30)の管理に関するコマンド情報を受信した場合に、ゲートウェイ側第1通信部(51)が、コマンド情報に基づく情報を、制御装置(40)を介して対象機器(30)と同じ施設(F10)にある情報端末(10)に送信する。送信時点から所定の待機時間内に、送信先の情報端末(10)から受信確認情報を受信できなければ、ゲートウェイ側第1通信部(51)がコマンド情報に基づく情報を再送信する。
この態様によれば、通信端末を利用して施設内の対象機器の管理を行えるようになるまでの手間を削減することができる。
第16の態様の通信方法は、1以上の施設(F10)を含む集合施設(F1)の施設(F10)に設けられる情報端末(10)が、集合施設(F1)の内部通信ネットワーク(NT1)及び外部通信ネットワーク(NT2)を介して、施設(F10)に設けられる対象機器(30)に関する操作を行う通信端末(80)と通信する通信方法である。情報端末(10)と通信端末(80)との間の通信経路は、内部通信ネットワーク(NT1)の通信を制御する制御装置(40)を介して通信する第1通信経路(RT1)と、制御装置(40)を介さずに通信可能な第2通信経路(RT2)とを含む。通信方法は、情報端末(10)が第2通信経路(RT2)で通信端末(80)と通信可能か否かを判断するステップを含む。通信方法は、情報端末(10)が第2通信経路(RT2)で通信端末(80)と通信不能な場合は、情報端末(10)が、第1通信経路(RT1)を介して通信端末(80)と通信するステップを含む。通信方法は、情報端末(10)が第2通信経路(RT2)で通信端末(80)と通信可能な場合は、情報端末(10)が、第2通信経路(RT2)を介して通信端末(80)と通信するステップを含む。通信方法は、情報端末(10)が第1通信経路(RT1)で通信端末(80)と通信する場合に、情報端末(10)が通信端末(80)から受信した情報に、施設(F10)に設けられる対象端末の制御状態を指定する制御状態情報が含まれていれば、情報端末(10)から、対象機器(30)を管理する管理装置(20)に対して、制御状態情報に基づいて制御対象の対象機器(30)を制御するための制御命令を送信するステップを含む。
この態様によれば、通信端末を利用して施設内の対象機器の管理を行えるようになるまでの手間を削減することができる。
上記態様に限らず、上記の実施形態に係る情報端末(10)の種々の構成(変形例を含む)は、情報端末(10)の通信方法、(コンピュータ)プログラム、又はプログラムを記録した非一時的記録媒体等で具現化可能である。第2~第7の態様に係る構成については、情報端末(10)に必須の構成ではなく、適宜省略可能である。第9~第10の態様に係る構成については、管理装置(20)に必須の構成ではなく、適宜省略可能である。第12~第14の態様に係る構成については、サーバシステム(70)に必須の構成ではなく、適宜省略可能である。