JP2022015999A - 車両制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両が特定運転状態になることを的確に抑制できる車両制御装置を提供する。【解決手段】この装置は、車両の運転状態の変化速度に応じて車両の出力を制限する出力制限制御を実行する。出力制限制御では、アクセル操作量の上限ガード値GDが設定されて車両の出力が制限される。出力制限制御では、車両の運転状態の変化速度が高いときほど、上限ガード値GDとして小さい値を設定して、車両の出力制限の度合いを大きくする。【選択図】図2

Description

本発明は、車両制御装置に関するものである。
車両が特定の運転状態になったときに、アクセル操作部材の操作可能領域を制限する車両制御装置が提案されている(例えば特許文献1参照)。
特許文献1に記載の車両制御装置では、車両の操作部材(アクセル操作部材や、ブレーキ操作部材、ステアリング操作部材)の操作態様に基づいて同車両の運転状態が把握される。そして、車両が特定運転(具体的には、いわゆる煽り運転)状態になったと判定されると、アクセル操作部材の操作量についての上限ガード値が設定される。
また、上記車両制御装置では、特定運転状態になったと判定された回数がカウントされており、判定回数が多いときほど上限ガード値が小さい値になって、アクセル操作部材の操作可能領域が狭められる。
特開2019-121243号公報
上記装置においては、車両が特定運転状態になる度に、同特定運転状態になることが繰り返されることを抑えるべく、上限ガード値が小さくされる。こうした装置では、初めて特定運転状態になったと判定されたときなど、上記判定回数が少ない場合に、アクセル操作についての制限の度合いが小さいが故に、その後において繰り返し特定運転状態になってしまうことがある。
本発明は、そうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、車両が特定運転状態になることを的確に抑制できる車両制御装置を提供することにある。
上記課題を解決するための車両制御装置は、車両の運転状態を検出する検出部と、前記検出部により検出される前記運転状態の変化速度に応じて前記車両の出力制限を実行する制限部と、を有する。前記制限部は、前記検出部により検出される前記運転状態の変化速度が高いときほど、前記車両の出力制限の度合いを大きくするものである。
上記構成によれば、車両の運転状態が大きく変化したときには、車両の出力制限の度合いを大きくして、車体の急峻な動作を速やかに抑えることができる。しかも、車両の運転状態の変化速度が比較的低いときには、車両の出力制限の度合いを小さくすることにより、車体の急峻な動作を抑えつつ、車両の出力性能の低下を抑えることもできる。このように上記構成によれば、車両の出力制限を実行するにあたり、車両の運転状態の変化速度に合わせて車両の出力制限の度合いを適切に定めることができる。そのため、車体が急峻に動作する特定運転状態になることを的確に抑えることができる。
一実施形態の車両制御装置の概略構成を示すブロック図。 車両の運転状態の変化速度と上限ガード値と制限実行期間との関係を示す略図。 機関制御処理の実行手順を示すフローチャート。 (a)~(c)機関制御処理の実行態様の一例を示すタイミングチャート。
以下、車両制御装置の一実施形態について説明する。
図1に示すように、車両10は駆動源としての内燃機関11を有している。内燃機関11の吸気通路12にはスロットルバルブ13が設けられている。スロットルバルブ13の開度(スロットル開度TA)の調節を通じて、吸気通路12を介して内燃機関11の燃焼室に吸入される空気の量が調節される。また、内燃機関11には燃料噴射弁14が設けられている。
車両10には、操舵部材としてのステアリングホイール20が設けられている。車両10はブレーキ装置15を有している。運転者によってブレーキペダル21が踏み込み操作されると、ブレーキ装置15が作動して、車輪16の回転を制動する制動力が発生するようになる。
車両10には運転スイッチ22が設けられている。運転スイッチ22は、車両10の運転を開始させるときにオン操作されるとともに同車両10の運転を停止させるときにオフ操作されるスイッチである。また車両10には任意の情報を表示するディスプレイ17が設けられている。
車両10は、その運転状態を検出するための各種センサを備えている。各種センサとしては、例えばアクセルペダル23の操作量(アクセル操作量AC)を検出するためのアクセルセンサ31や、ブレーキペダル21の操作量を検出するためのブレーキセンサ32、ステアリングホイール20の操作位置を検出するためのステアリングセンサ33が設けられている。その他、車両10の加速度Gを検出するための加速度センサ34や、内燃機関11の出力軸の回転速度(機関回転速度NE)を検出するためのクランクセンサ35、内燃機関11の燃焼室内に吸入される空気の量(吸入空気量GA)を検出するための吸気量センサ36、スロットル開度TAを検出するためのスロットルセンサ37等も設けられている。なお本実施形態では、アクセルセンサ31や、ブレーキセンサ32、ステアリングセンサ33、加速度センサ34が、車両10の運転状態を検出する検出部に相当する。
車両10は、例えばマイクロコンピュータを中心に構成された電子制御装置18を有している。電子制御装置18には、各種センサ類の検出信号が取り込まれている。電子制御装置18は、それら検出信号をもとに各種の演算を行い、その演算結果をもとに内燃機関11の運転制御や、ブレーキ装置15の作動制御、ディスプレイ17の作動制御など、車両10の運転にかかる各種制御を実行する。本実施形態では、電子制御装置18が、車両10の出力制限を実行する制限部に相当する。
内燃機関11の運転制御は、基本的には次のように調節される。
先ず、アクセル操作量ACや機関回転速度NEに基づいて吸入空気量GAについての制御目標値(目標吸入空気量Tga)が算出される。そして、この目標吸入空気量Tgaと実際の吸入空気量GAとが一致するようになるスロットル開度TAに相当する値が、同スロットル開度TAについての制御目標値(目標スロットル開度Tta)として算出される。この目標スロットル開度Ttaと実際のスロットル開度TAとが一致するようにスロットルバルブ13の作動制御が実行される。また、吸入空気量GAに基づいて混合気の空燃比が目標空燃比(基本的に、理論空燃比)になる燃料量(目標燃料噴射量TQ)が求められ、実際の燃料噴射量Qが目標燃料噴射量TQと一致するように燃料噴射弁14の作動制御が実行される。こうしたスロットルバルブ13の作動制御と燃料噴射弁14の作動制御とを通じて、内燃機関11の出力が車両10の運転状態に応じて調節される。本実施形態の内燃機関11の運転制御では、基本的には、アクセル操作量ACが大きいときほど、内燃機関11の出力も大きくなる。
本実施形態では、運転者による車両10の運転特性が、同車両10の運転状態が短時間に大きく変化する、いわゆる荒い運転特性になったときに、その後の所定期間にわたり内燃機関11の出力を制限する出力制限制御が実行される。
出力制限制御では、具体的には、内燃機関11の運転制御における制御パラメータの一つであるアクセル操作量ACについての上限ガード値GDが設定される。そして、出力制限制御の実行中においては、アクセルセンサ31によって検出されるアクセル操作量ACが上限ガード値GD以上になると、同上限ガード値GDによって制限されたアクセル操作量AC(=GD)をもとに内燃機関11の運転制御が実行される。本実施形態では、こうした上限ガード値GDを設定することにより、内燃機関11の出力制限、ひいては車両10の出力制限が実行される。これにより、車体が急峻に動作する特定運転状態になることが抑えられる。
また本実施形態では、出力制限制御の実行に際して、車両10の運転状態の変化速度が高いときほど、車両10の出力制限の度合いが大きくされるとともに、出力制限を実行する期間(制限実行期間T)が長くされる。具体的には、図2に示すように、車両10の運転状態の変化速度が高いときほど、上限ガード値GDとして小さい値(詳しくは、アクセル操作量ACが少量の踏み込み操作で制限されるようになる値)が設定されるとともに、上記制限実行期間Tとして長い期間が設定される。
このように上限ガード値GDおよび制限実行期間Tを設定することにより、出力制限制御の実行に際して、以下のような作用効果が得られる。
車両10の運転状態の変化速度が高いときには、車体の動作状態の変化速度も高くなる可能性が高い。本実施形態では、車両10の運転状態の変化速度が高いときには、上限ガード値GDとして小さい値が設定されて車両10の出力制限の度合いが高くされるとともに、制限実行期間Tとして長い期間が設定されて同車両10の出力制限が比較的長い期間にわたり実行される。これにより、車体の急峻な動作が速やかに抑えられるようになる。
一方、車両10の運転状態の変化速度が比較的低いときには、車体の急峻な動作を招くおそれがあるとはいえ、同車体の動作状態の変化速度は比較的低い。この点をふまえて本実施形態では、車両10の運転状態の変化速度が低いときには、同上限ガード値GDとして比較的大きい値が設定されて車両10の出力制限の度合いが低くされる。これにより、上限ガード値GDの設定を通じて車体の急峻な動作を抑えつつ、車両10の出力性能の低下を抑えることができる。しかも、制限実行期間Tとして比較的短い期間が設定されて車両10の出力制限の実行期間が短くなるため、これによっても車両10の出力性能の低下を抑えることができる。
このように本実施形態によれば、出力制限制御の実行を通じて車両10の出力を制限するにあたり、車両10の運転状態の変化速度に合わせて同車両10の出力制限の度合いと同出力制限の実行期間とを適切に定めることができる。そのため、車体が急峻に動作する特定運転状態になることを的確に抑えることができる。
また本実施形態では、出力制限制御の実行に合わせて、「車両10の出力が制限されていること」を示す情報(文字情報や画像情報)をディスプレイ17に表示する表示制御が実行される。この表示制御を通じて、車両10の出力制限が実行されていることが運転者に報知されるため、出力制限の実行に伴って運転者に違和感を生じさせることが抑えられるようになる。
以下、出力制限制御および表示制御の実行態様について詳細に説明する。
図3は、出力制限制御および表示制御を含む処理であって内燃機関11の運転制御の一部をなす処理(機関制御処理)の実行手順を示している。なお、同図のフローチャートに示される一連の処理は、所定周期毎の割り込み処理として、電子制御装置18により実行される。
図3に示すように、機関制御処理では先ず、運転スイッチ22がオン操作されているか否かが判断される(ステップS1)。運転スイッチ22がオフ操作されている場合には(ステップS1:NO)、以下の処理を実行することなく、本処理は終了される。
運転スイッチ22がオン操作されている場合には(ステップS1:YES)、車両10が走行可能な状態になっているとして、以下の処理(ステップS2~ステップS9)が実行される。この場合には先ず、以下の[条件A]、[条件B]および[条件C]のいずれかが満たされるか否かが判断される(ステップS2~ステップS4)。
[条件A]ステアリングホイール20の操作速度V1が所定値L1以上になった状態で、車両10の加速度Gの単位時間当たりの変化ΔG1が所定値L2以上になったこと(ステップS2)。
[条件B]アクセルペダル23の踏み込み操作に伴って加速度Gの単位時間当たりの変化ΔG2が大きくなった状態と、ブレーキペダル21の踏み込み操作に伴って加速度Gの単位時間当たりの変化ΔG3が大きくなった状態とが短い期間(例えば数秒)において繰り返されたこと(ステップS3)。
[条件C]アクセルペダル23の踏み込み操作に伴う加速度Gの単位時間当たりの変化ΔG4が所定値L3以上になったこと(ステップS4)。
本処理において、[条件A]が満たされる場合には(ステップS2:YES)、ステアリングホイール20の操作速度V1が高いことに起因して車両10の加速度Gが大きくなっているとして、運転者がステアリングホイール20を急操作する荒い運転特性になったと判定される。また[条件B]が満たされる場合には(ステップS3:YES)、運転者が車両10の急加速と急減速とを繰り返す荒い運転特性になったと判定される。さらに[条件C]が満たされる場合には(ステップS4:YES)、車両10を急発進あるいは急加速させる荒い運転特性になったと判定される。このように本処理では[条件A]、[条件B]および[条件C]のいずれかが満たされることにより、車両10の運転特性が荒い運転特性になったと判定される。なお[条件A]、[条件B]および[条件C]をもとに判定される「荒い運転特性」には、車間距離を極端に詰めたり、幅寄せを行ったり、蛇行運転したりする、いわゆる煽り運転にあたる運転特性が含まれる。本処理では、運転者によって「煽り運転」がなされた場合において[条件A]、[条件B]および[条件C]のいずれかが満たされるように、それら[条件A]、[条件B]および[条件C]が定められている。
そして本処理において[条件A]が満たされる場合には(ステップS2:YES)、ステップS2の処理における判定に用いられた判定パラメータ(具体的には、ステアリングホイール20の操作速度V1、加速度Gの変化ΔG1)に基づいて、演算マップAから、上限ガード値GDおよび制限実行期間Tが算出される(ステップS5)。なお、制限実行期間Tは、出力制限制御を実行する期間である。
本実施形態では、発明者等による各種の実験やシミュレーションの結果から、車両10が特定運転状態になることを抑える機能を確保した上で同車両10の出力性能の低下をできるだけ抑えることの可能な関係、具体的には判定パラメータ(操作速度V1および変化ΔG1)と上限ガード値GDと制限実行期間Tとの関係が予め求められている。そして、この関係が、判定パラメータ(操作速度V1および変化ΔG1)に基づいて上限ガード値GDおよび制限実行期間Tを算出するための演算マップAとして電子制御装置18に記憶されている。演算マップAには、具体的には、ステアリングホイール20の操作速度V1が大きいときほど、また加速度Gの変化ΔG1が大きいときほど、上限ガード値GDとして小さい値が算出されるとともに、制限実行期間Tとして長い期間が算出される関係が定められている。
上限ガード値GDおよび制限実行期間Tが算出された後においては、制限実行期間Tにわたり、上限ガード値GDによってアクセル操作量ACを制限した状態での内燃機関11の運転制御が実行されるとともに(ステップS6)、表示制御が実行される(ステップS7)。
[条件A]が満たされて、運転者がステアリングホイール20を急操作する荒い運転特性になったと判定されたときにおいて、その判定パラメータであるステアリングホイール20の操作速度V1や加速度Gの変化ΔG1が大きい場合には、上限ガード値GDとして小さい値を設定して車両10の出力制限の度合いを大きくすることができる。また、この場合には制限実行期間Tを長い期間に設定して、車両10の出力制限を長い期間にわたり実行することができる。これにより、車体の急峻な動作を速やかに抑えることができる。
しかも、判定パラメータであるステアリングホイール20の操作速度V1や加速度Gの変化ΔG1が比較的小さい場合には、上限ガード値GDとして大きい値を設定して、車両10の出力制限の度合いを低くすることができる。また、この場合には制限実行期間Tを比較的短い期間に設定して、車両10の出力制限を実行する期間を短くすることができる。これにより、上限ガード値GDの設定を通じて車体の急峻な動作を抑えつつ、車両10の出力性能の低下を抑えることができる。
一方、本処理において[条件B]が満たされる場合には(ステップS3:YES)、ステップS3の処理における判定に用いられた判定パラメータ(具体的には、加速度Gの変化ΔG2,ΔG3)に基づいて、演算マップBから、上限ガード値GDおよび制限実行期間Tが算出される(ステップS8)。
本実施形態では、発明者等による各種の実験やシミュレーションの結果から、車両10が特定運転状態になることを抑える機能を確保した上で同車両10の出力性能の低下をできるだけ抑えることの可能な関係、具体的には判定パラメータ(加速度Gの変化ΔG2,ΔG3)と上限ガード値GDと制限実行期間Tとの関係が予め求められている。そして、この関係が、判定パラメータ(加速度Gの変化ΔG2,ΔG3)に基づいて上限ガード値GDおよび制限実行期間Tを算出するための演算マップBとして電子制御装置18に記憶されている。演算マップBには、具体的には、加速度Gの変化ΔG2が大きいときほど、また加速度Gの変化ΔG3が大きいときほど、上限ガード値GDとして小さい値が算出されるとともに、制限実行期間Tとして長い期間が算出される関係が定められている。
上限ガード値GDおよび制限実行期間Tが算出された後においては、同制限実行期間Tにわたり、上限ガード値GDによってアクセル操作量ACを制限した状態での内燃機関11の運転制御が実行されるとともに(ステップS6)、表示制御が実行される(ステップS7)。
[条件B]が満たされて、運転者が車両10の急加速と急減速とを繰り返す荒い運転特性になったと判定されたときにおいて、その判定パラメータである加速度Gの変化ΔG2,ΔG3が大きい場合には、上限ガード値GDとして小さい値を設定して、車両10の出力制限の度合いを高くすることができる。また、この場合には制限実行期間Tを長い期間に設定して、車両10の出力制限を長い期間にわたり実行することができる。これにより、車体の急峻な動作を速やかに抑えることができる。
しかも、判定パラメータである加速度Gの変化ΔG2,ΔG3が比較的小さい場合には、上限ガード値GDとして大きい値を設定して、車両10の出力制限の度合いを低くすることができる。また、この場合には制限実行期間Tを比較的短い期間に設定して、車両10の出力制限を実行する期間を短くすることができる。これにより、上限ガード値GDの設定を通じて車体の急峻な動作を抑えつつ、車両10の出力性能の低下を抑えることができる。
他方、本処理において[条件C]が満たされる場合には(ステップS4:YES)、ステップS4の処理における判定に用いられた判定パラメータ(具体的には、加速度Gの変化ΔG4)に基づいて、演算マップCから、上限ガード値GDおよび制限実行期間Tが算出される(ステップS9)。
本実施形態では、発明者等による各種の実験やシミュレーションの結果から、車両10が特定運転状態になることを抑える機能を確保した上で同車両10の出力性能の低下をできるだけ抑えることの可能な関係、具体的には判定パラメータ(加速度Gの変化ΔG4)と上限ガード値GDと制限実行期間Tとの関係が予め求められている。そして、この関係が、判定パラメータ(加速度Gの変化ΔG4)に基づいて上限ガード値GDおよび制限実行期間Tを算出するための演算マップCとして電子制御装置18に記憶されている。演算マップCには、具体的には、加速度Gの変化ΔG4が大きいときほど、上限ガード値GDとして小さい値が算出されるとともに、制限実行期間Tとして長い期間が算出される関係が定められている。
上限ガード値GDおよび制限実行期間Tが算出された後においては、制限実行期間Tにわたり、上限ガード値GDによってアクセル操作量ACを制限した状態での内燃機関11の運転制御が実行されるとともに(ステップS6)、表示制御が実行される(ステップS7)。
[条件C]が満たされて、車両10を急発進あるいは急加速させる荒い運転特性になったと判定されたときにおいて、その判定パラメータである加速度Gの変化ΔG4が大きい場合には、上限ガード値GDとして小さい値を設定して、車両10の出力制限の度合いを高くすることができる。また、この場合には制限実行期間Tを長い期間に設定して、車両10の出力制限を長い期間にわたり実行することができる。これにより、車体の急峻な動作を速やかに抑えることができる。
しかも、判定パラメータである加速度Gの変化ΔG4が比較的小さい場合には、上限ガード値GDとして大きい値を設定して、車両10の出力制限の度合いを低くすることができる。また、この場合には制限実行期間Tを比較的短い期間に設定して、車両10の出力制限を実行する期間を短くすることができる。これにより、上限ガード値GDの設定を通じて車体の急峻な動作を抑えつつ、車両10の出力性能の低下を抑えることができる。
なお本処理において[条件A]、[条件B]および[条件C]の全てが満たされない場合には(ステップS2:NO、且つステップS3:NO、且つステップS4:NO)、上限ガード値GDおよび制限実行期間Tを算出する処理や表示制御にかかる処理を実行することなく(ステップS5~ステップS9の処理をジャンプして)、本処理は終了される。
このように本実施形態の機関制御処理では、図4に示すように、車両10の運転特性が荒い運転特性になったと判定されると(時刻t11)、その後の所定期間T(時刻t11~t12)にわたり、上限ガード値GDを設定して車両10の出力制限を行う出力制限制御が実行される。そして、この出力制限制御では、車両10の運転状態の変化速度(詳しくは、前記判定パラメータ)に応じて、上限ガード値GDや制限実行期間T(図中の黒塗りの矢印参照)が可変設定される。また、所定期間T(時刻t11~t12)にわたり、車両10の出力が制限されていることを示す情報をディスプレイ17に表示する表示制御が実行される。
以上説明したように、本実施形態によれば、以下に記載する効果が得られる。
(1)車両10の出力を制限する出力制限制御を実行するにあたり、車両10の運転状態の変化速度が高いときほど、車両10の出力制限の度合いを大きくするようにした。そのため、車体が急峻に動作する特定運転状態になることを的確に抑えることができる。
なお、上記実施形態は、以下のように変更して実施することができる。上記実施形態および以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・車両10の出力が制限されていることを示す情報を表示するためのディスプレイ17としては、ナビゲーションシステムのモニタを利用したり、メーターパネル一体のディスプレイを採用したりすることができる。
・出力制限制御の実行に合わせてメーターパネルに設けられた表示ランプを点灯させるといったように表示制御を実行するようにしてもよい。
・表示制御(図3のステップS7の処理)を省略するようにしてもよい。
・車両10が荒い運転特性になったことを判定するための条件は、[条件A]や[条件B]、[条件C]に限らず、任意に変更することができる。車両10の運転特性の判定に用いる判定パラメータとしては、車両10の走行速度やクラッチペダルの操作量など、車両10の運転状態の指標となる任意の値を用いることができる。
車両10が荒い運転特性になったことを判定するための条件としては、次の[条件D]を定めることができる。[条件D]クラッチ装置を継合状態にするためのクラッチペダルの継合操作に伴う加速度Gの単位時間あたりの変化ΔG5が所定値以上になったこと。同構成によれば、[条件D]が満たされることにより、クラッチペダルの急操作によって車両10に加速ショックが生じる荒い運転特性になったと判定することができる。
この場合には、加速度Gの変化ΔG5が大きいほど、上限ガード値GDとして小さい値を算出するようにすればよい。これにより、[条件D]が満たされて、クラッチペダルの急操作によって車両10に加速ショックが生じる荒い運転特性になったと判定されたときにおいて、その判定パラメータである加速度Gの変化ΔG5が大きいときには、上限ガード値GDとして小さい値を設定して、車両10の出力制限の度合いを高くすることができる。このときには車体の急峻な動作を速やかに抑えることができる。一方、判定パラメータである加速度Gの変化ΔG5が比較的小さいときには、上限ガード値GDとして大きい値を設定して、車両10の出力制限の度合いを低くすることができる。このときには上限ガード値GDの設定を通じて車体の急峻な動作を抑えつつ、車両10の出力性能の低下を抑えることができる。
その他、車両10が荒い運転特性になったことを判定するための条件としては、次の[条件E]を定めることができる。[条件E]車両10の走行速度の単位時間当たりの変化ΔSPが所定値以上になったこと。同構成によれば、[条件E]が満たされることにより、車両10を急加速させたり急減速させたりする荒い運転特性になったと判定することができる。
この場合には、車両10の走行速度の変化ΔSPが大きいほど、上限ガード値GDとして小さい値を算出するようにすればよい。これにより、[条件E]が満たされて、車両10を急加速させたり急減速させたりする荒い運転特性になったと判定されたときにおいて、その判定パラメータである車両10の走行速度の変化ΔSPが大きいときには、上限ガード値GDとして小さい値を設定して、車両10の出力制限の度合いを高くすることができる。このときには車体の急峻な動作を速やかに抑えることができる。一方、判定パラメータである車両10の走行速度の変化ΔSPが比較的小さいときには、上限ガード値GDとして大きい値を設定して、車両10の出力制限の度合いを低くすることができる。このときには上限ガード値GDの設定を通じて車体の急峻な動作を抑えつつ、車両10の出力性能の低下を抑えることができる。
・車両10の運転特性の判定に用いる判定パラメータとして、車両10の運転状態についての指標値を用いることに加えて、車両10の運転状況についての情報を用いるようにしてもよい。そうした情報としては、車両10の走行速度、峠道や駐車場などの地図情報(例えばナビゲーションシステムの情報)、渋滞情報(例えば車載センサの検出値や、外部機器から受信する道路情報)を採用することができる。同構成によれば、駐車場において車両10を何度も切り返す運転状況や、峠道で旋回および加速/減速を繰り返す運転状況、渋滞路において加速および減速を交互に繰り返す運転状況など、荒い運転特性になったことを運転者に報知する必要のない運転状況である場合に、荒い運転になったと判定されないようにすることができる。そして、この場合、出力制限制御や表示制御が実行されないようにすることができる。上記構成によれば、出力制限制御や表示制御を、必要に応じて的確に実行することができる。
・出力制限制御において、アクセル操作量ACについての上限ガード値GDを設定することに限らず、目標吸入空気量Tgaについての上限ガード値を設定したり、目標スロットル開度Ttaについての上限ガード値を設定したり、目標燃料噴射量TQについての上限ガード値を設定したりすることができる。要は、車両10の運転状態の変化速度が高くなったときに、同車両10の出力を制限することができればよい。
・制限実行期間Tを、車両10の運転状態の変化速度によらず、一定の期間にしてもよい。
・上記実施形態にかかる車両制御装置は、自動変速機が搭載された車両の他、手動変速機が搭載された車両にも適用することができる。
・上記実施形態にかかる車両制御装置は、駆動源として内燃機関11のみが設けられた車両の他、駆動源として内燃機関および電動機が設けられるハイブリッド車両や、駆動源として電動機のみが設けられる電気自動車にも適用することができる。
10…車両
11…内燃機関
18…電子制御装置
31…アクセルセンサ
32…ブレーキセンサ
33…ステアリングセンサ
34…加速度センサ

Claims (1)

  1. 車両の運転状態を検出する検出部と、前記検出部により検出される前記運転状態の変化速度に応じて前記車両の出力制限を実行する制限部と、を有する車両制御装置であって、
    前記制限部は、前記検出部により検出される前記運転状態の変化速度が高いときほど、前記車両の出力制限の度合いを大きくするものである、車両制御装置。
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