JP2022015341A - エアロゾル生成装置の制御ユニット - Google Patents

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Abstract

Figure 2022015341000001
【課題】香味源又はエアロゾル源の残量又は消費量を正確に取得する。
【解決手段】エアロゾル生成装置1の電源ユニット10は、流量センサ16と、第一負荷21によるエアロゾル源22の霧化指令を取得可能に構成されるMCU50と、を備える。MCU50は、霧化指令に基づき、電源12から第一負荷21への放電を制御し、流量センサ16の出力に基づき、其々の霧化指令に対応する吸引における単位時間当たりの流量を取得し、其々の霧化指令に対応する吸引の長さである吸引時間dを取得し、単位時間当たりの流量と吸引時間dに基づき、香味源33の残量と消費量のうち少なくとも一方を取得するように構成される。
【選択図】図14

Description

本発明は、エアロゾル生成装置の制御ユニットに関する。
特許文献1には、燃焼を伴わずにエアロゾル源を霧化する霧化部と、上記霧化部に供給する電力を蓄積する電池と、上記電池に対する指示として、上記霧化部によって霧化されるエアロゾルの量が所望範囲に収まるように上記電池に指示する所定指示を上記電池に対して出力する制御部とを備え、上記制御部は、上記霧化部への電力供給を開始してから所定期間が経過した場合に、上記電池から上記霧化部に対する電力供給を停止する非燃焼型香味吸引器が記載されている。
特許文献2には、蓄積した容量を消費することにより、エアロゾルの生成に寄与するように構成される要素と、既定の変数を検知するように構成されるセンサと、エアロゾルの吸引者に対して通知を行うように構成される通知部と、上記容量が閾値未満であり、且つ、上記変数がエアロゾルの生成を要求するための既定の条件を満たす場合、上記通知部を機能させる吸引装置が記載されている。
特許文献3には、電子式蒸気供給装置であって、この装置のユーザによる吸引のために液体を気化させる気化器と、気化器に電力を供給する電源と、ユーザによる吸引の結果としてのこの装置内の空気流速を測定するセンサと、ユーザによる吸引時に気化器に供給される電力を繰り返し制御する制御ユニットとを含み、吸引中の各繰り返し時に、現在の空気流速を測定し、吸引中にセンサによる現在の空気流速のこれまでの測定値を加算して累積空気流量を更新し、気化器に供給される電力を、この繰り返しで更新された累積空気流量に基づいて制御する電子式蒸気供給装置が記載されている。
国際公開第2016/076147号 特許第6462965号公報 特許第6295347号公報
エアロゾルを生成して吸引可能とするエアロゾル生成装置は、香味が付加されたエアロゾルを安定的にユーザに提供するために、香味源又はエアロゾル源の消費状態を精度よく判定できることが望ましい。
本発明の目的は、エアロゾル生成装置の香味源又はエアロゾル源の残量又は消費量を正確に取得することにある。
本発明の一態様のエアロゾル生成装置の制御ユニットは、ユーザによる吸引の流量を出力する流量センサと、霧化器によるエアロゾル源の霧化指令を取得可能に構成される処理装置と、を備え、前記処理装置は、前記霧化指令に基づき、電源から前記霧化器への放電を制御し、前記流量センサの出力に基づき、其々の前記霧化指令に対応する前記吸引における単位時間当たりの流量を取得し、其々の前記霧化指令に対応する前記吸引の長さである吸引時間を取得し、前記単位時間当たりの流量と前記吸引時間に基づき、前記エアロゾル源から発生したエアロゾルに香味を付加する香味源の残量と前記香味源の消費量のうち少なくとも一方を取得するように構成される、ものである。
本発明の一態様のエアロゾル生成装置の制御ユニットは、ユーザによる吸引の流量を出力する流量センサと、霧化器によるエアロゾル源の霧化指令を取得可能に構成される処理装置と、を備え、前記処理装置は、前記霧化指令に基づき、電源から前記霧化器への放電を制御し、前記流量センサの出力に基づき、其々の前記霧化指令に対応する前記吸引における単位時間当たりの流量を取得し、其々の前記霧化指令に対応する前記吸引の長さである吸引時間を取得し、前記単位時間当たりの流量と前記吸引時間に基づき、前記エアロゾル源の残量と前記エアロゾル源の消費量のうち少なくとも一方を取得するように構成される、ものである。
本発明の一態様のエアロゾル生成装置の制御ユニットは、霧化器によるエアロゾル源の霧化指令を取得可能に構成される処理装置を備え、前記処理装置は、前記霧化指令に基づき、電源から前記霧化器への放電を制御し、前記霧化器によって霧化され且つ前記エアロゾル源から発生したエアロゾルが流れる流路に残留する前記エアロゾル源の量である残留量を、其々の前記霧化指令毎に取得し、前記残留量に基づき、前記エアロゾル源から発生したエアロゾルに香味を付加する香味源の残量と前記香味源の消費量のうち少なくとも一方に関する情報を取得するように構成される、ものである。
本発明の一態様のエアロゾル生成装置の制御ユニットは、霧化器によるエアロゾル源の霧化指令を取得可能に構成される処理装置を備え、前記処理装置は、前記霧化指令に基づき、電源から前記霧化器への放電を制御し、前記霧化器によって霧化され且つ前記エアロゾル源から発生したエアロゾルが流れる流路に残留する前記エアロゾル源の量である残留量を、其々の前記霧化指令毎に取得し、前記残留量に基づき、前記エアロゾル源の残量と前記エアロゾル源の消費量のうち少なくとも一方に関する情報を取得するように構成される、ものである。
本発明によれば、エアロゾル生成装置の香味源又はエアロゾル源の残量又は消費量を正確に取得することができる。
エアロゾル生成装置の概略構成を模式的に示す斜視図である。 図1のエアロゾル生成装置の他の斜視図である。 図1のエアロゾル生成装置の断面図である。 図1のエアロゾル生成装置における電源ユニットの斜視図である。 図1のエアロゾル生成装置のハードウエア構成を示す模式図である。 図1のエアロゾル生成装置のハードウエア構成の変形例を示す模式図である。 図1のエアロゾル生成装置の動作を説明するためのフローチャートである。 図1のエアロゾル生成装置の動作を説明するためのフローチャートである。 電力閾値Pmaxと増加幅ΔPの一例を示す模式図である。 図8のステップS17において第一負荷21に供給される霧化電力を示す模式図である。 図8のステップS19において第一負荷21に供給される霧化電力を示す模式図である。 香味成分残量とリザーバ残量の関係を示すテーブルの一例を示す模式図である。 累積放電時間とエアロゾル消費量の累積値の関係を検証した結果を示す図である。 第一負荷に霧化電力を供給した時間の補正方法を説明するための模式図である。 補正後の累積放電時間とエアロゾル消費量の累積値の関係を検証した結果を示す図である。 第二変形例のエアロゾル生成装置1の動作を説明するためのフローチャートである。 第二変形例のエアロゾル生成装置1の動作を説明するためのフローチャートである。 第二変形例のエアロゾル生成装置1の動作を説明するためのフローチャートである。 第2カートリッジ30の交換通知の判定方法の変形例を説明するための模式図である。 第1カートリッジ30の交換通知の判定方法の変形例を説明するための模式図である。
以下、本発明のエアロゾル生成装置の一実施形態であるエアロゾル生成装置1について、図1から図6を参照して説明する。
(エアロゾル生成装置)
エアロゾル生成装置1は、香味成分が付加されたエアロゾルを、燃焼を伴わずに生成して、吸引可能とするための器具であり、図1及び図2に示すように、所定方向(以下、長手方向Xと呼ぶ)に沿って延びる棒形状となっている。エアロゾル生成装置1は、長手方向Xに沿って、電源ユニット10と、第1カートリッジ20と、第2カートリッジ30と、がこの順に設けられている。第1カートリッジ20は、電源ユニット10に対して着脱可能(換言すると、交換可能)である。第2カートリッジ30は、第1カートリッジ20に対して着脱可能(換言すると、交換可能)である。図3に示すように、第1カートリッジ20には、第一負荷21と第二負荷31が設けられている。エアロゾル生成装置1の全体形状は、図1のように、電源ユニット10と、第1カートリッジ20と、第2カートリッジ30と、が一列に並ぶ形状には限らない。電源ユニット10に対して、第1カートリッジ20及び第2カートリッジ30が交換可能に構成されていれば、略箱状等の任意の形状を採用可能である。なお、第2カートリッジ30は、電源ユニット10に対して着脱可能(換言すると、交換可能)であってもよい。
(電源ユニット)
電源ユニット10は、図3、図4、及び図5に示すように、円筒状の電源ユニットケース11の内部に、電源12と、充電IC55Aと、MCU(Micro Controller Unit)50と、DC/DCコンバータ51と、吸気センサ15と、電圧センサ52及び電流センサ53を含む温度検出用素子T1と、電圧センサ54及び電流センサ55を含む温度検出用素子T2と、第1通知部45及び第2通知部46を収容する。
電源12は、充電可能な二次電池、電気二重層キャパシタ等であり、好ましくは、リチウムイオン二次電池である。電源12の電解質は、ゲル状の電解質、電解液、固体電解質、イオン液体の1つ又はこれらの組合せで構成されていてもよい。
図5に示すように、MCU50は、吸気センサ15、電圧センサ52、電流センサ53、電圧センサ54、及び電流センサ55等の各種センサ装置と、DC/DCコンバータ51と、操作部14と、第1通知部45と、第2通知部46とに接続されており、エアロゾル生成装置1の各種の制御を行う。
MCU50は、具体的にはプロセッサを主体に構成されており、プロセッサの動作に必要なRAM(Random Access Memory)及び各種情報を記憶するROM(Read Only Memory)等の記憶媒体により構成されるメモリ50aを更に含む。本明細書におけるプロセッサとは、具体的には、半導体素子等の回路素子を組み合わせた電気回路である。
図4に示すように、電源ユニットケース11の長手方向Xの一端側(第1カートリッジ20側)に位置するトップ部11aには、放電端子41が設けられる。放電端子41は、トップ部11aの上面から第1カートリッジ20に向かって突出するように設けられ、第1カートリッジ20の第一負荷21及び第二負荷31の各々と電気的に接続可能に構成される。
また、トップ部11aの上面には、放電端子41の近傍に、第1カートリッジ20の第一負荷21に空気を供給する空気供給部42が設けられている。
電源ユニットケース11の長手方向Xの他端側(第1カートリッジ20と反対側)に位置するボトム部11bには、外部電源(図示省略)と電気的に接続可能な充電端子43が設けられる。充電端子43は、ボトム部11bの側面に設けられ、例えば、USB(Universal Serial Bus)端子、又はmicroUSB端子等が接続可能である。
なお、充電端子43は、外部電源から送電される電力を非接触で受電可能な受電部であってもよい。このような場合、充電端子43(受電部)は、受電コイルから構成されていてもよい。非接触による電力伝送(Wireless Power Transfer)の方式は、電磁誘導型でもよいし、磁気共鳴型でもよいし、電磁誘導型と磁気共鳴型を組合せたものでもよい。また、充電端子43は、外部電源から送電される電力を無接点で受電可能な受電部であってもよい。別の一例として、充電端子43は、USB端子、又はmicroUSB端子が接続可能であり、且つ上述した受電部を有していてもよい。
電源ユニットケース11には、ユーザが操作可能な操作部14が、トップ部11aの側面に充電端子43とは反対側を向くように設けられる。より詳述すると、操作部14と充電端子43は、操作部14と充電端子43を結ぶ直線と長手方向Xにおける電源ユニット10の中心線の交点について点対称の関係にある。操作部14は、ボタン式のスイッチ又はタッチパネル等から構成される。電源ユニット10が電源オフの状態において、操作部14による所定の起動操作が行われると、操作部14が電源ユニット10の起動指令をMCU50に出力する。MCU50は、この起動指令を取得すると、電源ユニット10を起動させる。
図3に示すように、操作部14の近傍には、パフ(吸引)動作を検出する吸気センサ15が設けられている。電源ユニットケース11には、内部に外気を取り込む不図示の空気取込口が設けられている。空気取込口は、操作部14の周囲に設けられていてもよく、充電端子43の周囲に設けられていてもよい。
吸気センサ15は、後述の吸口32を通じたユーザの吸引により生じた電源ユニット10内の圧力(内圧)変化の値を出力するよう構成されている。吸気センサ15は、例えば、空気取込口から吸口32に向けて吸引される流体の流量(すなわち、ユーザのパフ動作)に応じて変化する内圧に応じた出力値(例えば、電圧値又は電流値)を出力する圧力センサである。吸気センサ15は、アナログ値を出力してもよいし、アナログ値から変換したデジタル値を出力してもよい。
吸気センサ15は、検出する圧力を補償するために、電源ユニット10の置かれている環境の温度(外気温)を検出する温度センサを内蔵していてもよい。吸気センサ15は、圧力センサではなく、コンデンサマイクロフォン等から構成されていてもよい。
MCU50は、パフ動作が行われて、吸気センサ15の出力値が出力閾値以上になると、エアロゾルの生成要求(後述するエアロゾル源22の霧化指令)がなされたと判定し、その後、吸気センサ15の出力値がこの出力閾値を下回ると、エアロゾルの生成要求が終了されたと判定する。なお、エアロゾル生成装置1においては、第一負荷21の過熱を抑制する等の目的のために、エアロゾルの生成要求がなされている期間(すなわち、ユーザの吸引動作が継続されている吸引期間)が上限時間tupper(例えば、2.4秒)に達すると、第一負荷21への加熱のための放電を停止するようにしている。以下では、吸引期間の長さを吸引時間と記載する。
なお、吸気センサ15に代えて、操作部14の操作に基づいてエアロゾルの生成要求を検出するようにしてもよい。例えば、ユーザがエアロゾルの吸引を開始するために操作部14に対し所定の操作を行うと、操作部14がエアロゾルの生成要求を示す信号をMCU50に出力するように構成してもよい。
吸気センサ15の近傍には、空気取込口から吸口32に向けて吸引される流体の流量を検出する図示省略の流量センサ(後述の流量センサ16)が設けられている。流量センサ16から出力される流量の情報は、MCU50に入力される。流量センサ16は、単位時間(例えば1秒)あたりの流量の情報を出力するものと、期間中の流量の総量の情報を出力するものとのいずれかが用いられる。以下では、流量センサ16が、エアロゾルの生成要求がなされている吸引期間における流量の総量(以下、パフ当流量と記載)の情報を出力するものとして説明するが、これに限定されるものではない。
充電IC55Aは、充電端子43に近接して配置され、充電端子43から入力される電力の電源12への充電制御を行う。なお、充電IC55Aは、MCU50の近傍に配置されていてもよい。
(第1カートリッジ)
図3に示すように、第1カートリッジ20は、円筒状のカートリッジケース27の内部に、エアロゾル源22を貯留する貯留部を構成するリザーバ23と、エアロゾル源22を霧化してエアロゾルを発生させる霧化器を構成する第一負荷21と、リザーバ23から第一負荷21の位置へエアロゾル源22を引き込むウィック24と、エアロゾル源22が霧化されることで発生したエアロゾルの粒径を、吸引に適した大きさにするための冷却用の通路を構成するエアロゾル流路25と、第2カートリッジ30の一部を収容するエンドキャップ26と、エンドキャップ26に設けられた、第2カートリッジ30を加熱するための第二負荷31と、を備える。
リザーバ23は、エアロゾル流路25の周囲を囲むように区画形成され、エアロゾル源22を貯留する。リザーバ23には、樹脂ウェブ又は綿等の多孔体が収容され、且つ、エアロゾル源22が多孔体に含浸されていてもよい。リザーバ23には、樹脂ウェブ又は綿上の多孔質体が収容されず、エアロゾル源22のみが貯留されていてもよい。エアロゾル源22は、グリセリン、プロピレングリコール、又は水などの液体を含む。
ウィック24は、リザーバ23から毛管現象を利用してエアロゾル源22を第一負荷21の位置へ引き込む液保持部材である。ウィック24は、リザーバ23から供給されるエアロゾル源22を第一負荷21が霧化可能な位置で保持する保持部を構成している。ウィック24は、例えば、ガラス繊維や多孔質セラミックなどによって構成される。
第1カートリッジ20に含まれるエアロゾル源22は、リザーバ23とウィック24のそれぞれに保持されるが、以下では、リザーバ23に貯留されるエアロゾル源22の残量であるリザーバ残量Wreservoirを、第1カートリッジ20に含まれるエアロゾル源22の残量として取り扱う。リザーバ残量Wreservoirは、第1カートリッジ20の新品時の状態を100%とし、エアロゾルの生成(エアロゾル源22の霧化)が行われるにしたがい減少していくものとする。リザーバ残量Wreservoirは、MCU50によって算出されてMCU50のメモリ50aに記憶される。以下では、リザーバ残量Wreservoirを単にリザーバ残量と記載する場合もある。
第一負荷21は、電源12から放電端子41を介して供給される電力によって、燃焼を伴わずにエアロゾル源22を加熱することで、エアロゾル源22を霧化する。原則として、第一負荷21に電源12から供給される電力が多いほど、霧化されるエアロゾル源の量は多くなる。第一負荷21は、所定ピッチで巻き回される電熱線(コイル)によって構成されている。
なお、第一負荷21は、エアロゾル源22を加熱することで、これを霧化してエアロゾルを生成可能な素子であればよい。第一負荷21は、例えば、発熱素子である。発熱素子としては、発熱抵抗体、セラミックヒータ、及び誘導加熱式のヒータ等が挙げられる。
第一負荷21は、温度と電気抵抗値が相関を持つものが用いられる。第一負荷21としては、例えば、温度の増加に伴って電気抵抗値も増加するPTC(Positive Temperature Coefficient)特性を有するものが用いられる。
エアロゾル流路25は、第一負荷21の下流側であって、電源ユニット10の中心線L上に設けられる。エンドキャップ26は、第2カートリッジ30の一部を収容するカートリッジ収容部26aと、エアロゾル流路25とカートリッジ収容部26aとを連通させる連通路26bと、を備える。
第二負荷31は、カートリッジ収容部26aに埋設されている。第二負荷31は、電源12から放電端子41を介して供給される電力によって、カートリッジ収容部26aに収容される第2カートリッジ30(より詳細にはこれに含まれる香味源33)を加熱する。第二負荷31は、例えば、所定ピッチで巻き回される電熱線(コイル)によって構成される。
なお、第二負荷31は、第2カートリッジ30を加熱することのできる素子であればよい。第二負荷31は、例えば、発熱素子である。発熱素子としては、発熱抵抗体、セラミックヒータ、及び誘導加熱式のヒータ等が挙げられる。
第二負荷31は、温度と電気抵抗値が相関を持つものが用いられる。第二負荷31としては、例えば、PTC特性を有するものが用いられる。
(第2カートリッジ)
第2カートリッジ30は、香味源33を貯留する。第二負荷31によって第2カートリッジ30が加熱されることで、香味源33が加熱される。第2カートリッジ30は、第1カートリッジ20のエンドキャップ26に設けられたカートリッジ収容部26aに着脱可能に収容される。第2カートリッジ30は、第1カートリッジ20側とは反対側の端部が、ユーザの吸口32となっている。なお、吸口32は、第2カートリッジ30と一体不可分に構成される場合に限らず、第2カートリッジ30と着脱可能に構成されてもよい。このように吸口32を電源ユニット10と第1カートリッジ20とは別体に構成することで、吸口32を衛生的に保つことができる。
第2カートリッジ30は、第一負荷21によってエアロゾル源22が霧化されることで発生したエアロゾルを香味源33に通すことによってエアロゾルに香味成分を付加する。香味源33を構成する原料片としては、刻みたばこ、又は、たばこ原料を粒状に成形した成形体を用いることができる。香味源33は、たばこ以外の植物(例えば、ミント、漢方、又はハーブ等)によって構成されてもよい。香味源33には、メントール等の香料が付加されていてもよい。
エアロゾル生成装置1では、エアロゾル源22と香味源33によって、香味成分が付加されたエアロゾルを発生させることができる。つまり、エアロゾル源22と香味源33は、エアロゾルを発生させるエアロゾル生成源を構成している。
エアロゾル生成装置1におけるエアロゾル生成源は、ユーザが交換して使用する部分である。この部分は、例えば、1つの第1カートリッジ20と、1つ又は複数(例えば5つ)の第2カートリッジ30とが1セットとしてユーザに提供される。なお、第1カートリッジ20と第2カートリッジ30を一体化して1つのカートリッジとして構成してもよい。
このように構成されたエアロゾル生成装置1では、図3中の矢印Bで示すように、電源ユニットケース11に設けられた不図示の取込口から流入した空気が、空気供給部42から第1カートリッジ20の第一負荷21付近を通過する。第一負荷21は、ウィック24によってリザーバ23から引き込まれたエアロゾル源22を霧化する。霧化されて発生したエアロゾルは、取込口から流入した空気と共にエアロゾル流路25を流れ、連通路26bを介して第2カートリッジ30に供給される。第2カートリッジ30に供給されたエアロゾルは、香味源33を通過することで香味成分が付加され、吸口32に供給される。
また、エアロゾル生成装置1には、ユーザに対して各種情報を通知する第1通知部45と第2通知部46が設けられている(図5参照)。第1通知部45は、ユーザの触覚に作用する通知を行うためのものであり、バイブレーター等の振動素子によって構成されている。第2通知部46は、ユーザの視覚に作用する通知を行うためのものであり、LED(Light Emitting Diode)等の発光素子によって構成される。各種情報を通知する通知部として、更に、ユーザの聴覚に作用する通知を行うため音出力素子が設けられてもよい。第1通知部45と第2通知部46は、電源ユニット10、第1カートリッジ20、及び第2カートリッジ30のいずれに設けられてもよいが、電源ユニット10に設けられることが好ましい。例えば、操作部14の周囲が透光性を有し、LED等の発光素子によって発光するように構成される。
(電源ユニットの詳細)
図5に示すように、DC/DCコンバータ51は、電源ユニット10に第1カートリッジ20が装着された状態において、第一負荷21と電源12の間に接続される。MCU50は、DC/DCコンバータ51と電源12の間に接続されている。第二負荷31は、電源ユニット10に第1カートリッジ20が装着された状態において、MCU50とDC/DCコンバータ51との間に接続される。このように、電源ユニット10では、第1カートリッジ20が装着された状態において、DC/DCコンバータ51及び第一負荷21の直列回路と、第二負荷31とが、電源12に並列接続される。
DC/DCコンバータ51は、入力電圧を昇圧可能な昇圧回路であり、入力電圧を昇圧した電圧又は入力電圧を第一負荷21に供給可能に構成されている。DC/DCコンバータ51によれば第一負荷21に供給される電力を調整できるため、第一負荷21が霧化するエアロゾル源22の量を制御することができる。DC/DCコンバータ51としては、例えば、出力電圧を監視しながらスイッチング素子のオン/オフ時間を制御することで、入力電圧を希望する出力電圧に変換するスイッチングレギュレータを用いることができる。DC/DCコンバータ51としてスイッチングレギュレータを用いる場合には、スイッチング素子を制御することで、入力電圧を昇圧せずに、そのまま出力させることもできる。
MCU50のプロセッサは、第二負荷31への放電を制御するため、香味源33の温度や第二負荷31の温度を取得できるように構成される。また、MCU50のプロセッサは、第一負荷21の温度を取得できるように構成されることが好ましい。第一負荷21の温度は、第一負荷21又はエアロゾル源22の過熱の抑制や、第一負荷21が霧化するエアロゾル源22の量を高度に制御するために用いることができる。
電圧センサ52は、第二負荷31に印加される電圧値を測定して出力する。電流センサ53は、第二負荷31を貫流する電流値を測定して出力する。電圧センサ52の出力と、電流センサ53の出力は、それぞれ、MCU50に入力される。MCU50のプロセッサは、電圧センサ52の出力と電流センサ53の出力に基づいて第二負荷31の抵抗値を取得し、この抵抗値に応じた第二負荷31の温度を取得する。第二負荷31の温度は、第二負荷31によって加熱される香味源33の温度と厳密には一致しないが、香味源33の温度とほぼ同じと見做すことができる。
なお、第二負荷31の抵抗値を取得する際に、第二負荷31に定電流を流す構成とすれば、温度検出用素子T1において電流センサ53は不要である。同様に、第二負荷31の抵抗値を取得する際に、第二負荷31に定電圧を印加する構成とすれば、温度検出用素子T1において電圧センサ52は不要である。
また、図6に示すように、温度検出用素子T1に代えて、第1カートリッジ20に、第2カートリッジ30又は第二負荷31の温度を検出するための温度検出用素子T3を設ける構成としてもよい。温度検出用素子T3は、第2カートリッジ30又は第二負荷31の近傍に配置される例えばサーミスタにより構成される。図6の構成においては、MCU50のプロセッサは、温度検出用素子T3の出力に基づいて、第二負荷31の温度又は第2カートリッジ30の温度、換言すると香味源33の温度を取得する。
図6に示すように、温度検出用素子T3を用いて香味源33の温度を取得することで、図5の温度検出用素子T1を用いて香味源33の温度を取得するよりも、香味源33の温度をより正確に取得することが可能となる。なお、温度検出用素子T3は、第2カートリッジ30に搭載される構成としてもよい。温度検出用素子T3を第1カートリッジ20に搭載する図6に示す構成によれば、エアロゾル生成装置1において最も交換頻度の高い第2カートリッジ30の製造コストを下げることができる。
なお、図5に示すように、温度検出用素子T1を用いて香味源33の温度を取得する場合には、エアロゾル生成装置1において交換頻度が最も低い電源ユニット10に温度検出用素子T1を設けることができる。このため、第1カートリッジ20と第2カートリッジ30の製造コストを下げることができる。
電圧センサ54は、第一負荷21に印加される電圧値を測定して出力する。電流センサ55は、第一負荷21を貫流する電流値を測定して出力する。電圧センサ54の出力と、電流センサ55の出力は、それぞれ、MCU50に入力される。MCU50のプロセッサは、電圧センサ54の出力と電流センサ55の出力に基づいて第一負荷21の抵抗値を取得し、この抵抗値に応じた第一負荷21の温度を取得する。なお、第一負荷21の抵抗値を取得する際に、第一負荷21に定電流を流す構成とすれば、温度検出用素子T2において電流センサ55は不要である。同様に、第一負荷21の抵抗値を取得する際に、第一負荷21に定電圧を印加する構成とすれば、温度検出用素子T2において電圧センサ54は不要である。
(MCU)
次に、MCU50の機能について説明する。MCU50は、ROMに記憶されたプログラムをプロセッサが実行することにより実現される機能ブロックとして、温度検出部と、電力制御部と、通知制御部と、を備える。
温度検出部は、温度検出用素子T1(又は温度検出用素子T3)の出力に基づいて、香味源33の温度を取得する。また、温度検出部は、温度検出用素子T2の出力に基づいて、第一負荷21の温度を取得する。
通知制御部は、各種情報を通知するように第1通知部45と第2通知部46を制御する。例えば、通知制御部は、第2カートリッジ30の交換タイミングの検出に応じて、第2カートリッジ30の交換を促す通知を行うように第1通知部45と第2通知部46の少なくとも一方を制御する。通知制御部は、第2カートリッジ30の交換を促す通知に限らず、第1カートリッジ20の交換を促す通知、電源12の交換を促す通知、電源12の充電を促す通知等を行わせてもよい。
電力制御部は、吸気センサ15から出力されたエアロゾルの生成要求を示す信号に応じて、第一負荷21及び第二負荷31のうちの少なくとも第一負荷21への電源12からの放電(負荷の加熱に必要な放電)を制御する。つまり、電力制御部は、エアロゾル源22を霧化するための電源12から第一負荷21への第一放電と、香味源33を加熱するための電源12から第二負荷31への第二放電とのうち、少なくとも第一放電を行う。
このように、エアロゾル生成装置1では、第二負荷31への放電によって香味源33の加熱が可能となっている。エアロゾルに付加される香味成分量を増やすためには、エアロゾル源22から発生させるエアロゾル量を多くすること、香味源33の温度を高くすること、が有効であることが実験的にわかっている。
そこで、電力制御部は、香味源33の温度に関する情報に基づいて、エアロゾルの生成要求毎に生成されるエアロゾルに付加される香味成分の量である単位香味量(以下に説明する香味成分量Wflavor)が目標量へ収束するように、電源12から第一負荷21と第二負荷31への加熱のための放電を制御する。この目標量は適宜決められる値であるが、例えば、単位香味量の目標範囲を適宜決定し、この目標範囲における中央値を目標量として定めてもよい。これにより、単位香味量(香味成分量Wflavor)を目標量に収束させることで、単位香味量をある程度幅を持たせた目標範囲にも収束させることが可能である。なお、単位香味量、香味成分量Wflavor、目標量の単位としては重量が用いられてよい。
また、電力制御部は、香味源33の温度に関する情報を出力する温度検出用素子T1(又は温度検出用素子T3)の出力に基づき、香味源33の温度が目標温度(以下に記載する目標温度Tcap_target)へ収束するように、電源12から第二負荷31への加熱のための放電を制御する。
(エアロゾル生成に用いられる各種パラメータ)
以下、MCU50の具体的な動作の説明に移る前に、エアロゾル生成のための放電制御に用いられる各種パラメータ等について説明する。
ユーザによる1回の吸引動作によって、第1カートリッジ20にて生成されるエアロゾルの重量[mg]をエアロゾル重量Waerosolと記載する。このエアロゾルの生成のために第一負荷21に供給が必要な電力を霧化電力Pliquidと記載する。エアロゾル重量Waerosolは、エアロゾル源22が十分に存在すると仮定すると、霧化電力Pliquidと、霧化電力Pliquidの第一負荷21への供給時間tsense(換言すると、第一負荷21への通電時間又は放電時間)に比例する。このため、エアロゾル重量Waerosolは、以下の式(1)によりモデル化することができる。式(1)のαは、実験的に求められる係数である。なお、供給時間tsenseは、上述した上限時間tupperが上限値とされる。また、以下の式(1)は、式(1A)に置き換えてもよい。式(1A)では、式(1)に対し、正の値を有する切片bを導入している。これは、霧化電力Pliquidの一部がエアロゾル源22において霧化の前に起きるエアロゾル源22の昇温に用いられる点を考慮して、任意に導入可能な項である。切片bもまた実験的に求めることができる。
Figure 2022015341000002
吸引がnpuff回(npuffは0以上の自然数)行われた状態において香味源33に含まれている香味成分の重量[mg]を香味成分残量Wcapsule(npuff)と記載する。なお、新品の状態の第2カートリッジ30の香味源33に含まれている香味成分残量(Wcapsule(npuff=0))をWinitialとも記載する。香味源33の温度に関する情報をカプセル温度パラメータTcapsuleと記載する。ユーザによる1回の吸引動作によって、香味源33を通過するエアロゾルに付加される香味成分の重量[mg]を香味成分量Wflavorと記載する。香味源33の温度に関する情報とは、例えば、温度検出用素子T1(又は温度検出用素子T3)の出力に基づいて取得される香味源33の温度や第二負荷31の温度である。以下では、香味成分残量Wcapsule(npuff)を単に香味成分残量と記載する場合もある。また、香味成分残量Wcapsule(npuff)を香味源33の残量と記載する場合もある。
香味成分量Wflavorは、香味成分残量Wcapsule(npuff)、カプセル温度パラメータTcapsule、及びエアロゾル重量Waerosolに依存することが実験的にわかっている。したがって、香味成分量Wflavorは、以下の式(2)によりモデル化することができる。
Figure 2022015341000003
1回の吸引が行われる毎に、香味成分残量Wcapsule(npuff)は、香味成分量Wflavorずつ減少する。このため、npuffを1以上としたときの香味成分残量Wcapsule(npuff)、つまり、1回以上の吸引が行われた後の香味成分残量は、以下の式(3)によりモデル化することができる。
Figure 2022015341000004
式(2)のβは、1回の吸引において、香味源33に含まれている香味成分のうちのどの程度の量がエアロゾルに付加されるかの割合を示す係数であり、実験的に求められる。式(2)のγと式(3)のδは、それぞれ実験的に求められる係数である。1回の吸引が行われる期間において、カプセル温度パラメータTcapsuleと香味成分残量Wcapsule(npuff)はそれぞれ変動し得るが、このモデルでは、これらを一定値として取り扱うために、γとδを導入している。
(エアロゾル生成装置の動作)
図7及び図8は、図1のエアロゾル生成装置1の動作を説明するためのフローチャートである。操作部14の操作等によってエアロゾル生成装置1が起動(電源ON)されると(ステップS0:YES)、MCU50は、電源ON後、又は、第2カートリッジ30の交換後にエアロゾルの生成を行ったか(ユーザによる吸引が1度でも行われたか)否かを判定する(ステップS1)。
例えば、MCU50には、吸引(エアロゾルの生成要求)が行われる毎に、npuffを初期値(例えば0)からアップカウントするパフ数カウンタが内蔵されている。このパフ数カウンタのカウント値はメモリ50aに記憶される。MCU50は、このカウント値を参照することで、吸引が1度でも行われた後の状態か否かを判定する。
電源ON後の最初の吸引である、又は、第2カートリッジ30が交換された後の最初の吸引の前のタイミングである場合(ステップS1:NO)には、香味源33の加熱がまだ行われていない又は加熱がしばらく行われておらず、香味源33の温度は外部環境に依存する可能性が高い。したがって、この場合には、MCU50は、温度検出用素子T1(又は温度検出用素子T3)の出力に基づいて取得した香味源33の温度を、カプセル温度パラメータTcapsuleとして取得し、この取得した香味源33の温度を、香味源33の目標温度Tcap_targetとして設定し、メモリ50aに記憶する(ステップS2)。
なお、ステップS1の判定がNOとなる状態では、香味源33の温度が外気温又は電源ユニット10の温度に近い状態である可能性が高い。そのため、ステップS2においては、変形例として、外気温又は電源ユニット10の温度をカプセル温度パラメータTcapsuleとして取得して、これを目標温度Tcap_targetとしてもよい。
外気温は、例えば、吸気センサ15に内蔵される温度センサから取得することが好ましい。電源ユニット10の温度は、例えば、MCU50の内部の温度を管理するためにMCU50に内蔵されている温度センサから取得することが好ましい。この場合、吸気センサ15に内蔵される温度センサと、MCU50に内蔵されている温度センサは、いずれも、香味源33の温度に関する情報を出力する素子として機能する。
エアロゾル生成装置1では、上述したように、香味源33の温度が目標温度Tcap_targetへ収束するように、電源12から第二負荷31への放電を制御する。したがって、電源ON後又は第2カートリッジ30の交換後に1回でも吸引が行われた後では、香味源33の温度が目標温度Tcap_targetに近い状態である可能性が高い。したがって、この場合(ステップS1:YES)には、MCU50は、前回のエアロゾルの生成に用いた、メモリ50aに記憶されている目標温度Tcap_targetを、カプセル温度パラメータTcapsuleとして取得し、これをそのまま目標温度Tcap_targetとして設定する(ステップS3)。この場合には、メモリ50aが、香味源33の温度に関する情報を出力する素子として機能する。
なお、ステップS3において、MCU50は、温度検出用素子T1(又は温度検出用素子T3)の出力に基づいて取得した香味源33の温度を、カプセル温度パラメータTcapsuleとして取得し、この取得した香味源33の温度を、香味源33の目標温度Tcap_targetとして設定してもよい。このようにすることで、カプセル温度パラメータTcapsuleをより正確に取得できる。
ステップS2又はステップS3の後、MCU50は、設定した目標温度Tcap_targetと、現時点における香味源33の香味成分残量Wcapsule(npuff)とに基づいて、目標の香味成分量Wflavorを達成するために必要なエアロゾル重量Waerosolを、式(4)の演算により決定する(ステップS4)。式(4)は、TcapsuleをTcap_targetとした式(2)を変形したものである。
Figure 2022015341000005
次に、MCU50は、ステップS4にて決定したエアロゾル重量Waerosolを実現するために必要な霧化電力Pliquidを、tsenseを上限時間tupperとした式(1)の演算により決定する(ステップS5)。
なお、目標温度Tcap_target及び香味成分残量Wcapsule(npuff)の組み合わせと、霧化電力Pliquidとを対応付けたテーブルをMCU50のメモリ50aに記憶しておき、MCU50は、このテーブルを用いて霧化電力Pliquidを決定してもよい。これにより、霧化電力Pliquidを高速且つ低消費電力にて決定することができる。
エアロゾル生成装置1では、後述するように、エアロゾルの生成要求を検知した時点で香味源33の温度が目標温度に未達の場合に、香味成分量Wflavorの不足をエアロゾル重量Waerosolの増加(霧化電力の増加)により補うものとしている。この霧化電力の増加分を確保するため、ステップS5で決められる霧化電力が、ハードウエア構成によって決められる第一負荷21に供給可能な電力の上限値Pupperよりも低くなるようにする必要がある。
具体的には、ステップS5の後、MCU50は、上限値Pupperよりも低い電力閾値Pmaxを設定する(ステップS6a)。MCU50は、ステップS5で決めた霧化電力Pliquidがこの電力閾値Pmaxを超える場合(ステップS6:NO)には、香味源33の目標温度Tcap_targetを増加させて(ステップS7)、ステップS4に処理を戻す。式(4)から分かるように、目標温度Tcap_targetを増やすことで、目標の香味成分量Wflavorを達成するために必要なエアロゾル重量Waerosolを減らすことができる。その結果、ステップS5にて決定される霧化電力Pliquidを減らすことができる。MCU50は、ステップS4~S7を繰り返すことで、当初NOと判断されたステップS6における判断をYESとし、処理をステップS8に移行させることができる。
電力閾値Pmaxは、単一の固定値とされてもよいが、可変値であることが好ましい。具体的には、電力閾値Pmaxは、複数の値のいずれか1つが設定される。ステップS5にて決定される霧化電力は、前述したように、エアロゾル源22(リザーバ残量Wreservoir)が十分に多いことを前提にして決められる。しかし、霧化電力が同じであっても、リザーバ残量Wreservoirが多い場合と、リザーバ残量Wreservoirが少ない場合とでは、リザーバ残量Wreservoirが少ない場合の方が、ウィック24に供給されるエアロゾル源22の量が少なくなったり、ウィック24に十分な量のエアロゾル源22が保持されるまで時間がかかったりするため、所望のエアロゾル重量を実現できない可能性がある。つまり、リザーバ残量Wreservoirが少ない場合には、必要なエアロゾル重量を実現できない可能性がある。したがって、その分、香味源33の目標温度を上げて、必要なエアロゾル重量を低下させることが好ましい。
このような観点から、MCU50は、ステップS6aでは、リザーバ残量Wreservoirを取得し、このリザーバ残量Wreservoirに基づいて、電力閾値Pmaxを設定している。具体的には、MCU50は、リザーバ残量Wreservoirが多いほど、エアロゾル重量が多くなるよう、電力閾値Pmaxを大きい値に設定する。換言すると、MCU50は、リザーバ残量Wreservoirが第1残量の場合には、リザーバ残量Wreservoirが第1残量と異なる第2残量(例えば第1残量よりも多い残量)の場合よりも、電力閾値Pmaxを小さい値に設定する。このようにすることで、第一負荷21に供給される霧化電力をリザーバ残量Wreservoirに基づいて調整することができる。したがって、リザーバ残量Wreservoirによらずに、目標の香味成分量の実現が可能になる。
上限値Pupperについて説明する。電源12から第一負荷21への放電時において、第一負荷21を貫流する電流と電源12の電圧をそれぞれI、VLIBと記載し、DC/DCコンバータ51の昇圧率の上限値をηupperと記載し、DC/DCコンバータ51の出力電圧の上限値をPDC/DC_upperと記載し、第一負荷21の温度がエアロゾル源22の沸点の温度に到達している状態における第一負荷21の電気抵抗値をRHTR(THTR=TB.P.)と記載する。このように記載すると上限値Pupperは以下の式(5)により表すことができる。
Figure 2022015341000006
式(5)においてΔ=0としたものが、上限値Pupperの理想値である。しかし、実際の回路では、第一負荷21に繋がる導線の抵抗成分や、第一負荷21に繋がる抵抗成分以外の抵抗成分等を考慮する必要がある。このため、ある程度のマージンを設けるべく、式(5)にて調整値のΔを導入している。
なお、エアロゾル生成装置1において、DC/DCコンバータ51は、必須ではなく省略することも可能である。DC/DCコンバータ51を省略した場合には、上限値Pupperは、以下の式(6)により表すことができる。
Figure 2022015341000007
MCU50は、ステップS5にて決定した霧化電力Pliquidが電力閾値Pmax以下であった場合(ステップS6:YES)には、現時点での香味源33の温度Tcap_senseを温度検出用素子T1(又は温度検出用素子T3)の出力に基づいて取得する(ステップS8)。
そして、MCU50は、温度Tcap_senseと目標温度Tcap_targetとに基づいて、第二負荷31を加熱するための第二負荷31への放電を制御する(ステップS9)。具体的には、MCU50は、温度Tcap_senseが目標温度Tcap_targetに収束するように、PID(Proportional-Integral-Differential )制御、又は、ON/OFF制御によって第二負荷31へ電力供給を行う。
PID制御は、温度Tcap_senseと目標温度Tcap_targetの差をフィードバックし、そのフィードバック結果に基づいて、温度Tcap_senseが目標温度Tcap_targetに収束するよう電力制御を行うものである。PID制御によれば、温度Tcap_senseを目標温度Tcap_targetに高精度に収束させることができる。なお、MCU50は、PID制御に代えてP(Proportional)制御やPI(Proportional-Integral)制御を用いてもよい。
ON/OFF制御は、温度Tcap_senseが目標温度Tcap_target未満の状態では第二負荷31への電力供給を行い、温度Tcap_senseが目標温度Tcap_target以上の状態では、温度Tcap_senseが目標温度Tcap_target未満になるまで第二負荷31への電力供給を停止する制御である。ON/OFF制御によれば、PID制御よりも香味源33の温度を早く上昇させることができる。このため、後述のエアロゾルの生成要求が検知される前の段階にて、温度Tcap_senseが目標温度Tcap_targetに到達する可能性を高めることができる。なお、目標温度Tcap_targetは、ヒステリシスを有していてもよい。
ステップS9の後、MCU50は、エアロゾルの生成要求の有無を判定する(ステップS10)。MCU50は、エアロゾルの生成要求を検出しなかった場合(ステップS10:NO)には、ステップS11にて、エアロゾルの生成要求が行われていない時間(以下、無操作時間と記載)の長さを判定する。そして、MCU50は、無操作時間が所定時間に達していた場合(ステップS11:YES)には、第二負荷31への放電を終了して(ステップS12)、消費電力を低減させたスリープモードへと移行する(ステップS13)。MCU50は、無操作時間が所定時間未満であった場合(ステップS11:NO)には、ステップS8に処理を移行する。
MCU50は、エアロゾルの生成要求を検知すると(ステップS10:YES)、第二負荷31への放電を終了し、その時点での香味源33の温度Tcap_senseを温度検出用素子T1(又は温度検出用素子T3)の出力に基づいて取得する(ステップS14)。そして、MCU50は、ステップS14にて取得した温度Tcap_senseが目標温度Tcap_target以上かを否かを判定する(ステップS15)。
温度Tcap_senseが目標温度Tcap_target未満である場合(ステップS15:NO)には、MCU50は、香味源33の温度が足りていないことによる香味成分量の減少分を補うべく、ステップS5にて決定した霧化電力Pliquidを増加させる。具体的には、まず、MCU50は、リザーバ残量Wreservoirに基づいて、霧化電力の増加幅ΔPを決定し(ステップS19a)、ステップS5にて決定した霧化電力Pliquidにこの増加幅ΔPを加算して得られる霧化電力Pliquid’を第一負荷21に供給して、第一負荷21の加熱を開始する(ステップS19)。
増加幅ΔPは、リザーバ残量Wreservoirに応じた可変値とされているが、単一の固定値とされてもよい。図9は、電力閾値Pmaxと増加幅ΔPの組み合わせの例を示す模式図である。
図9の例では、増加幅ΔPは、リザーバ残量Wreservoirが閾値TH1以上では一定の値P1となり、リザーバ残量Wreservoirが閾値TH2以上閾値TH1未満では、値P1よりも小さい値となっている。具体的には、リザーバ残量Wreservoirが閾値TH2以上閾値TH1未満の範囲では、リザーバ残量Wreservoirが少ないほど、増加幅ΔPは小さい値となっている。図9の例では、電力閾値Pmaxは、リザーバ残量Wreservoirが閾値TH1以上では一定の値P2となり、リザーバ残量Wreservoirが閾値TH2以上閾値TH1未満では、値P2よりも小さい値となっている。具体的には、リザーバ残量Wreservoirが閾値TH2以上閾値TH1未満の範囲では、リザーバ残量Wreservoirが少ないほど、電力閾値Pmaxは小さい値となっている。各リザーバ残量Wreservoirに対応する電力閾値Pmaxと増加幅ΔPの和は、上限値Pupper以下となっている。また、値P1と値P2の合計値は、上限値Pupperと同じになっている。なお、値P1と値P2の合計値は、上限値Pupper未満になっていてもよい。
図9に示した閾値TH2は、閾値TH1よりも小さい値であり、第一負荷21への加熱のための放電を抑制する判断を行うためのものである。第一負荷21への加熱のための放電を抑制するとは、第一負荷21への放電を禁止する、或いは、第一負荷21に放電可能な電力を、エアロゾルの生成要求に応じて第一負荷21の加熱のために第一負荷21に供給する電力の最小値よりも低くすることを意味する。
MCU50は、例えば、ステップS6aにて取得したリザーバ残量Wreservoirが閾値TH2未満であった場合には、電源12から第一負荷21への放電を禁止する制御、換言すると、リザーバ残量Wreservoirが閾値TH2以上の場合よりも電源12から第一負荷21への放電を抑制する制御を行い、更に、第1カートリッジ20の交換通知を行わせる制御を行う。
または、MCU50は、例えば、後述のステップS24aにて更新したリザーバ残量Wreservoirが閾値TH2未満であった場合には、電源12から第一負荷21への放電を禁止する制御を行い、更に、第1カートリッジ20の交換通知を行わせる制御を行ってもよい。MCU50は、第1カートリッジ20の交換通知が行われた場合には、メモリ50aに記憶しているリザーバ残量Wreservoirを100%にリセットする。
ステップS15において、MCU50は、温度Tcap_senseが目標温度Tcap_target以上であった場合(ステップS15:YES)には、ステップS5にて決定した霧化電力Pliquidを第一負荷21に供給して第一負荷21の加熱を開始し、エアロゾルを生成する(ステップS17)。
ステップS19又はステップS17での第一負荷21の加熱開始後、MCU50は、エアロゾルの生成要求が終了されていない場合(ステップS18:NO)には、エアロゾルの生成要求の継続時間が上限時間tupper未満であれば(ステップS18a:YES)、第一負荷21の加熱を継続する。MCU50は、エアロゾルの生成要求の継続時間が上限時間tupperに達した場合(ステップS18a:NO)と、エアロゾルの生成要求が終了された場合(ステップS18:YES)には、第一負荷21への電力供給を停止する(ステップS21)。
MCU50は、温度検出用素子T2の出力に基づき、ステップS17やステップS19での第一負荷21の加熱を制御してもよい。例えば、MCU50が、温度検出用素子T2の出力に基づき、エアロゾル源22の沸点を目標温度としたPID制御やON/OFF制御を実行すれば、第一負荷21やエアロゾル源22の過熱を抑制したり、第一負荷21が霧化するエアロゾル源22の量を高度に制御したりすることができる。
図10は、図8のステップS17において第一負荷21に供給される霧化電力を示す模式図である。図11は、図8のステップS19において第一負荷21に供給される霧化電力を示す模式図である。図11に示すように、エアロゾルの生成要求が検出された時点において、温度Tcap_senseが目標温度Tcap_targetに到達していない場合には、霧化電力Pliquidが増加された上で、第一負荷21に供給される。
このように、エアロゾルの生成要求がなされた時点にて、香味源33の温度が目標温度に到達していない場合であっても、ステップS19の処理が行われることで、生成されるエアロゾル量を増やすことができる。この結果、香味源33の温度が目標温度よりも低いことに起因するエアロゾルに付加される香味成分量の減少を、エアロゾル量の増加によって補うことが可能となる。したがって、エアロゾルに付加される香味成分量を目標量に収束させることができる。また、ステップS19にて増加させる霧化電力の増加幅ΔPは、リザーバ残量Wreservoirに基づく値となっている。ステップS19にて霧化電力を増加させる場合でも、リザーバ残量Wreservoirが少ないほど、増加幅ΔPを小さくすることで、リザーバ残量Wreservoirに応じた適切な量のエアロゾルを生成することができる。この結果、リザーバ残量Wreservoirに対して必要以上の電力が供給されることによる意図しない香喫味を持つエアロゾルの発生を抑制できる。
一方、エアロゾルの生成要求がなされた時点にて、香味源33の温度が目標温度に到達していた場合には、ステップS5にて決定した霧化電力によって、目標の香味成分量を達成するのに必要な所望のエアロゾル量が生成される。このため、エアロゾルに付加する香味成分量を目標量に収束させることができる。
ステップS21の後、MCU50は、エアロゾルの生成要求が継続されていれば、その生成要求が終了するのを待ってから、ステップS22の処理を行う。ステップS22において、MCU50は、ステップS17又はステップS19にて第一負荷21に供給した霧化電力の第一負荷21への供給時間tsenseを取得する。なお、MCU50が上限時間tupperを越えてエアロゾル生成要求を検知する場合には、供給時間tsenseは上限時間tupperと等しくなる点に留意されたい。更に、MCU50は、パフ数カウンタを“1”進める(ステップS23)。
MCU50は、ステップS22にて取得した供給時間tsenseと、エアロゾルの生成要求を受けて第一負荷21に供給した霧化電力と、エアロゾルの生成要求を検知した時点での目標温度Tcap_targetと、に基づいて、香味源33の香味成分残量Wcapsule(npuff)を更新する(ステップS24)。
図10に示す制御が行われた場合には、エアロゾルの生成要求の開始から終了までに生成されたエアロゾルに付加される香味成分量は、以下の式(7)により求めることができる。式(7)の(tend‐tstart)は、供給時間tsenseを示す。式(7)の香味成分残量Wcapsule(npuff)は、エアロゾルの生成要求が行われる直前の時点での値である。
Figure 2022015341000008
図11に示す制御が行われた場合には、エアロゾルの生成要求の開始から終了までに生成されたエアロゾルに付加される香味成分量は、以下の式(7A)により求めることができる。式(7A)の(tend‐tstart)は、供給時間tsenseを示す。式(7A)の香味成分残量Wcapsule(npuff)は、エアロゾルの生成要求が行われる直前の時点での値である。
Figure 2022015341000009
このようにして求めたエアロゾルの生成要求毎のWflavorをメモリ50aに蓄積しおき、今回のエアロゾル生成時におけるWflavorと、前回以前のエアロゾル生成時におけるWflavorを含む過去のWflavorの値を式(3)に代入する(つまり、この過去のWflavorの値の積算値に係数δを乗じた値を、Winitialから減算する)ことで、エアロゾルの生成後における香味成分残量Wcapsule(npuff)を高精度に導出してこれを更新することができる。
ステップS24の後、MCU50は、メモリ50aに記憶しているリザーバ残量Wreservoirの更新を行う(ステップS24a)。
ステップS24aにおいて、MCU50は、ステップS24にて更新した第2カートリッジ30の香味成分残量Wcapsule(npuff)に基づいて、リザーバ残量Wreservoirを導出する。本実施形態では、1つの第1カートリッジ20につき、5つの第2カートリッジ30が使用可能としている。例えば、1つの第2カートリッジ30を使用しているときのリザーバ残量Wreservoirの変化と、その第2カートリッジ30の香味成分残量Wcapsule(npuff)の変化との関係を示すデータを実験的に求めておく。また、新品の第1カートリッジ20のリザーバ残量Wreservoirを5個の第2カートリッジ30で等分し、等分した各残量に上記のデータを対応付けた図12に示すテーブルを作成してメモリ50aに記憶しておく。MCU50は、ステップS24aにおいて、第1カートリッジ20が新品に交換されてからの第2カートリッジ30の累積の使用個数と、ステップS24で取得した香味成分残量Wcapsule(npuff)と、図12に示すテーブルと、に基づいて、現在の第2カートリッジ30の使用個数及び香味成分残量Wcapsule(npuff)に対応するリザーバ残量Wreservoirをテーブルから読みだし、この読み出したリザーバ残量Wreservoirを最新の情報としてメモリ50aに記憶する。
次に、MCU50は、更新後の香味成分残量Wcapsule(npuff)が残量閾値未満であるか否かを判定する(ステップS25)。MCU50は、更新後の香味成分残量Wcapsule(npuff)が残量閾値以上であった場合(ステップS25:NO)には、ステップS28に処理を移行する。MCU50は、更新後の香味成分残量Wcapsule(npuff)が残量閾値未満であった場合(ステップS25:YES)には、第2カートリッジ30の交換を促す通知を第1通知部45及び第2通知部46の少なくとも一方に行わせる(ステップS26)。そして、MCU50は、パフ数カウンタを初期値(=0)にリセットし、上述の過去のWflavorの値を消去し、更に、目標温度Tcap_targetを初期化する(ステップS27)。
目標温度Tcap_targetの初期化とは、メモリ50aに記憶しているその時点での目標温度Tcap_targetを設定値から除外することを意味する。なお、別の一例として、ステップS1とステップS2を省略して常にステップS3を実行する場合には、目標温度Tcap_targetの初期化とは、メモリ50aに記憶しているその時点での目標温度Tcap_targetを常温又は室温に設定することを意味する。
ステップS27の後、MCU50は、電源がオフされなければ(ステップS28:NO)、ステップS1に処理を戻し、電源がオフされたら(ステップS28:YES)、処理を終了する。
(実施形態の効果)
以上のように、エアロゾル生成装置1によれば、ユーザがエアロゾルを吸引する度にそのエアロゾルに含まれる香味成分量が目標量に収束するよう電源12から第一負荷21及び第二負荷31への放電制御がなされる。このため、ユーザに提供される香味成分量を吸引毎に安定させることができ、エアロゾル生成装置1の商品価値を高めることができる。また、第一負荷21にのみ放電を行う場合と比べて、ユーザに提供される吸引毎の香味成分量を安定させることが可能となり、エアロゾル生成装置1の商品価値を更に高めることができる。
また、エアロゾル生成装置1によれば、ステップS5にて決定した霧化電力が電力閾値Pmaxを超えていて、目標の香味成分量を達成するために必要なエアロゾルの生成が行えないような場合に、電源12から第二負荷31に放電する制御が行われる。このように、必要に応じて第二負荷31への放電を行うため、ユーザに提供される吸引毎の香味成分量を安定させつつ、これを実現するための電力量を低減することができる。
また、エアロゾル生成装置1によれば、エアロゾルの生成要求に応じた第一負荷21への放電時間(tsense)と、生成要求を受けた時点でのTcap_targetと、生成要求に応じて第一負荷に放電した電力(霧化電力Pliquid、霧化電力Pliquid’)又は電力量(この電力×tsense))とに基づいて、ステップS24にて香味成分残量を更新し、この香味成分残量に基づいて、ステップS4及びステップS5にて、第一負荷21へ放電する電力を決定する。このため、エアロゾルに付加可能な香味成分量に大きな影響を与える第一負荷21へ放電した電力又は電力量を適切に考慮し、更に、エアロゾルに付加可能な香味成分量に大きな影響を与える第一負荷21へ放電した際の香味源33の温度を適切に考慮した上で、第一負荷21への放電を制御できる。このように、エアロゾル生成装置1の状態を適切に考慮した上で、第一負荷21への放電を制御することで、吸引毎の香味成分量を高精度に安定させることができ、エアロゾル生成装置1の商品価値を高めることができる。
また、エアロゾル生成装置1によれば、エアロゾルの生成要求を検知する前に香味源33の加熱が行われる。このため、エアロゾル生成の前に香味源33を温めておくことができ、エアロゾルの生成要求を受けてから、所望の香味成分量が付加されたエアロゾルを生成するまでに要する時間を短くすることができる。
また、エアロゾル生成装置1によれば、エアロゾルの生成要求を受けてからは第二負荷31への放電が停止される。このため、第一負荷21と第二負荷31へ同時に放電せずにすみ、第二負荷31へ放電される電力の不足を抑制することができる。加えて、電源12から大電流が放電されることが抑制される。したがって、電源12の劣化を抑制することができる。
また、エアロゾル生成装置1によれば、エアロゾルの生成後は、第二負荷31への放電を再開することで、続けざまにエアロゾルを生成する場合でも、香味源33を温めた状態を維持できる。このため、連続した複数の吸引に亘って、ユーザに安定した香味成分量を提供することができる。
また、エアロゾル生成装置1によれば、電力閾値Pmaxがリザーバ残量Wreservoirに基づいて変更されるため、リザーバ残量Wreservoirに基づいて霧化電力が制御される。このため、エアロゾル源22の残量に基づいた適切な電力を第一負荷21に供給することができる。したがって、適切な香喫味を持つエアロゾルをユーザに提供可能となり、商品価値を向上させることができる。
また、エアロゾル生成装置1によれば、香味源33の温度が目標温度に未達な場合に第一負荷21へ供給する電力がリザーバ残量Wreservoirに応じて制御される。このため、適切な香喫味を持つエアロゾルをユーザに提供可能となり、商品価値を向上させることができる。
また、エアロゾル生成装置1によれば、電力閾値Pmaxがリザーバ残量Wreservoirに基づいて決定されるため、第二負荷31へ電源12から放電する電力がリザーバ残量Wreservoirに基づいて制御されることになる。このため、エアロゾル源22の残量に基づいた適切な電力を第二負荷31に供給することができる。したがって、適切な香喫味を持つエアロゾルをユーザに提供可能となり、商品価値を向上させることができる。
また、エアロゾル生成装置1によれば、エアロゾルの生成要求に応じた第一負荷21への放電時間(tsense)に基づいて、ステップS24にて香味成分残量を更新し、この香味成分残量に基づいて、リザーバ残量Wreservoirを導出することもできる。このようにすることで、リザーバ残量Wreservoirを計測するための専用のセンサが不要となる。このため、エアロゾル生成装置1のコスト増を抑制できる。
(エアロゾル生成装置の第一変形例)
ここまでの説明では、ユーザの1回の吸引動作に応じて生成されるエアロゾル重量Waerosolは、おおよそそのすべてがユーザによって吸引されることを前提とした。しかし、厳密には、ユーザの1回の吸引動作に応じて生成されるエアロゾル重量Waerosolのうち、吸口32のユーザ側端部まで到達するエアロゾルの量(以下、エアロゾル消費量と記載)は、吸引条件によって変化し得る。エアロゾル消費量は、ユーザの1回の吸引動作に応じて生成されたエアロゾルの総量のうち、ユーザが実際に吸引できたエアロゾルの量である。
これは、第一負荷21の近傍で発生して吸口32のユーザ側端部まで到達できなかったエアロゾルが、吸口32よりも内側の空間(吸口32のユーザ側端部から、ウィック24及び第一負荷21が収容された空間に至る空間)において再凝集して液状のエアロゾル源として残留し、その残留量が吸引条件によって変動するためである。なお、この残留したエアロゾル源の一部は、最終的にはウィック24又はエアロゾル源22に戻るため、後の吸引時におけるエアロゾル生成のために再利用されることになる。このエアロゾル源の残留は必ず生じる現象ではなく、吸引条件によっては、ユーザの1回の吸引動作に応じて生成されるエアロゾル重量Waerosolのおおよそ全てが、吸口32のユーザ側端部まで到達する。換言すれば、吸引条件によっては、ユーザの1回の吸引動作に応じて生成されるエアロゾル重量Waerosolとエアロゾル消費量とがおおよそ等しくなる点に留意されたい。
図13は、異なる吸引条件毎の供給時間tsenseの累積値(累積放電時間Σtsense)とエアロゾル消費量の累積値との関係を検証した結果を示す図である。
吸引条件C1は、1回の吸引が継続される時間(上述した吸引時間)が3.0秒とされ、この吸引時間において第1カートリッジ20及び第2カートリッジ30の内部を通過する流体の流量の総量(上述したパフ当流量)が55[mL]とされたものである。吸引条件C2は、吸引時間が2.2秒とされ、パフ当流量が75[mL]とされたものである。吸引条件C3は、吸引時間が3.7秒とされ、パフ当流量が35[mL]とされたものである。いずれの吸引条件においても、1回の吸引あたりの供給時間tsenseの上限値は2.4秒である。吸引時間がこの上限値以下の場合には、供給時間tsenseと吸引時間が一致し、吸引時間がこの上限値を超える場合には、供給時間tsenseとこの上限値が一致する。
図13に示す検証結果からもわかるように、累積放電時間に応じた、エアロゾル消費量の累積値の変化を示す直線の傾きが吸引条件によって異なっている。なお、エアロゾル消費量の累積値と、吸引動作によって生成されてユーザに吸引された香味成分量の累積値とは強い相関を持つ。このため、図13の縦軸は、ユーザによって実際に吸引された香味成分量の累積値と読み替えることもできる。このように、厳密には、吸引条件によって、リザーバ残量の減少傾向と、香味成分残量の減少傾向とが変化することになる。
したがって、図8のステップS24において香味成分残量の算出に用いる供給時間tsenseを、このような吸引条件の違いによるエアロゾル源の残留量の差を考慮して補正することで、香味成分残量をより正確に取得できるようになる。換言すると、供給時間tsenseは、今回の吸引動作によってユーザに消費された香味成分量の算出に必要な、今回の吸引動作によって生成されたエアロゾル重量の理論値と強い相関を持つ値である。また、上述した補正は、換言すると、エアロゾル重量の理論値の、実際にユーザに消費されたエアロゾル消費量への補正である。そして、この正確な香味成分残量を用いることで、リザーバ残量の取得精度を向上できるようになる。
具体的には、MCU50が、式(3)における吸引毎の香味成分量Wflavorの算出に用いる式(2)のエアロゾル重量Waerosolの算出に用いる供給時間tsenseを吸引条件に基づいて補正する。そして、MCU50は、補正後の供給時間tsenseに基づいて式(1)により算出されるエアロゾル重量Waerosol(=ユーザによって実際に吸引されたエアロゾル重量)を用いて、香味成分残量を算出する。
発明者は、吸引条件に基づく供給時間tsenseの補正方法として鋭意検討した結果、以下に示す補正処理にて供給時間tsenseを補正することで、香味成分残量をより正確に算出できることを見出した。図14は、供給時間tsenseの補正処理を説明するための模式図である。
吸引時間を“d[秒]”と記載し、パフ当流量(d秒あたりの流量の総量)を“F[ミリリットル]”と記載し、エアロゾル源22から生成されたエアロゾルが移動することのできる第1カートリッジ20及び第2カートリッジ30の内部空間の体積(以下、流路体積と記載)を“Cv[ミリリットル]”と記載し、{Cv/(F/d)}を空間時間τ[秒]と記載する。流路体積“Cv”は、予めメモリ50aに記憶される。(F/d)は、単位時間(1秒)当たりの流量を表している。
なお、流量センサ16としてパフ当流量ではなく単位時間(1秒)当たりの流量の情報を出力するものを用いる場合には、この単位時間当たりの流量をFa[ミリリットル/秒]と記載すると、上記の空間時間τを、Cv/Faの演算により求めたものに置き換えればよい。
MCU50は、(d-tsense)<τの条件を満たす場合には供給時間tsenseを(d-τ)に補正し、(d-tsense)≧τの条件を満たす場合には、供給時間tsenseの補正は行わない。
図14で説明すると、(d-tsense)<τの条件を満たす場合には、図中のオペアンプの出力がハイレベルとなって図中上側のスイッチがオン且つ図中下側のスイッチがオフとなり、(d-τ)が補正処理後の供給時間Laとして得られる。一方、(d-tsense)≧τの条件を満たす場合には、図中のオペアンプの出力がローレベルとなって図中上側のスイッチがオフ且つ図中下側のスイッチがオンとなり、供給時間tsenseがそのまま補正処理後の供給時間Laとして得られる。
第一変形例のエアロゾル生成装置1の動作は、図7及び図8に示すフローチャートのステップS22とステップS24の処理が異なるのみであるため、その部分について説明する。
MCU50は、図8のステップS22において、供給時間tsenseに加えて、今回の吸引動作における吸引時間“d”と、今回の吸引動作におけるパフ当流量“F”と、メモリ50aに記憶されている流路体積“Cv”と、を取得し、これらの情報に基づいて空間時間τを算出し、更に、(d-tsense)を算出する。
MCU50は、図8のステップS24において、(d-tsense)と空間時間τを比較し、(d-tsense)<τであれば、ステップS22にて取得した供給時間tsenseを(d-τ)に補正して供給時間Laを得る。MCU50は、この供給時間Laと、エアロゾルの生成要求に応じて第一負荷21へ供給された霧化電力と、エアロゾルの生成要求が行われる前に設定された目標温度と、エアロゾルの生成要求が行われる直前の香味成分残量と、式(1)及び式(2)に基づいて、今回の吸引動作においてユーザに吸引された香味成分量Wflavorを算出し、算出した香味成分量Wflavorと過去の香味成分量Wflavorと式(3)に基づいて、香味成分残量を算出する。
MCU50は、図8のステップS24において、(d-tsense)≧τであれば、ステップS22にて取得した供給時間tsenseを、そのまま補正処理後の供給時間Laとする。MCU50は、この供給時間Laと、エアロゾルの生成要求に応じて第一負荷21へ供給された霧化電力と、エアロゾルの生成要求が行われる前に設定された目標温度と、エアロゾルの生成要求が行われる直前の香味成分残量と、式(1)及び式(2)に基づいて、今回の吸引動作においてユーザに吸引された香味成分量Wflavorを算出し、算出した香味成分量Wflavorと過去の香味成分量Wflavorと式(3)に基づいて、香味成分残量を算出する。
空間時間τの値は0よりも大きい正の値である。したがって、吸引時間dと供給時間tsenseが等しい場合には、(d-tsense)<τの条件が必ず満たされる。つまり、吸引時間dと供給時間tsenseが等しい場合には、吸引時間dと空間時間τに基づいて香味成分残量が取得される第1取得処理が行われることになる。
また、吸引時間dが供給時間tsenseよりも長い場合には、空間時間τの値が小さいほど、(d-tsense)≧τの条件が満たされる可能性が高い。空間時間τの値が小さいということは、単位時間当たりの流量が多いことを意味する。つまり、吸引時間dが供給時間tsenseよりも長い場合には、単位時間当たりの流量が多いほど、(d-tsense)≧τの条件が満たされる可能性が高くなり、結果として、供給時間tsenseに基づいて香味成分残量が取得される第2取得処理が第1取得処理よりも多く行われることになる。
図15は、図13に示す吸引条件毎の累積放電時間Σtsenseを上記の補正処理にしたがって補正した結果を示す図である。図15に示すように、上記の補正処理によって吸引毎の供給時間tsenseを必要に応じて補正することで、補正処理後の累積放電時間Σtsenseとエアロゾル消費量の累積値の関係がほぼ一定となり、香味成分残量をより正確に算出できることが分かる。
以上のように、第一変形例のエアロゾル生成装置1では、吸引毎の香味成分量Wflavorと、各吸引が終わった後の香味成分残量とを、吸引条件(吸引時間及び単位時間当たりの流量)を考慮して算出する。このため、香味成分量Wflavorと香味成分残量を正確に取得することができる。また、この香味成分残量に基づいて、リザーバ残量の取得精度を向上できる。
(エアロゾル生成装置の第二変形例)
第一変形例のエアロゾル生成装置1では、香味成分残量を導出し、この香味成分残量に基づいて、エアロゾルの生成要求が行われる前に、目標の香味成分量Wflavorを達成するために必要な霧化電力Pliquidと目標温度Tcap_targetを決定するものとした。この変形例では、エアロゾルの生成要求が行われる前に決める霧化電力Pliquidは一定値とし、その代わりに、香味源33に含まれる香味成分の総消費量(以下、香味源33の消費量と記載)に基づいて目標温度Tcap_targetを可変制御する(具体的には、香味源33の消費量が多いほど、目標温度を上げる)ことで、目標の香味成分量Wflavorを達成するようにしている。
第二変形例のエアロゾル生成装置1でも、エアロゾルの生成要求を検知したときに、香味源33の温度が目標温度に未達の場合には、香味成分量Wflavorの不足をエアロゾル重量Waerosolの増加(霧化電力の増加)により補うものとしている。この霧化電力の増加分を確保するため、エアロゾルの生成要求を検知する前に決める霧化電力Pliquidは、上限値Pupperよりも低くなるように設定される。
香味源33の消費量は、ユーザに吸引されたエアロゾル重量(上記のエアロゾル消費量)の累積値と強い相関を持つ。このため、第一変形例にて説明した、吸引毎の供給時間Laの累積値(以下、累積放電時間ΣLaと記載)を、香味源33の消費量を表す情報としても利用できる。つまり、MCU50は、この累積放電時間ΣLaを求めることで、香味源33の消費量を取得する。
式(2)のモデルから分かるように、吸引毎のエアロゾル重量Waerosolをほぼ一定に制御する(霧化電力Pliquidを一定に制御する)ことを想定すると、香味成分量Wflavorを安定化させるためには、香味成分残量の減少(すなわち、香味源33の消費量(累積放電時間ΣLa)の増加)に合わせて、香味源33の温度を上げる必要がある。第二変形例では、MCU50の電力制御部が、メモリ50aに予め記憶された、累積放電時間ΣLaと香味源33の目標温度とを対応付けて記憶するテーブルにしたがって目標温度を管理する。
図16、図17、及び図18は、第二変形例のエアロゾル生成装置1の動作を説明するためのフローチャートである。操作部14の操作等によってエアロゾル生成装置1の電源がONされると(ステップS30:YES)、MCU50は、メモリ50aに記憶している現在の累積放電時間ΣLaに基づいて、香味源33の目標温度Tcap_targetを決定(設定)する(ステップS31)。
次に、MCU50は、現時点での香味源33の温度Tcap_senseを温度検出用素子T1(又は温度検出用素子T3)の出力に基づいて取得する(ステップS32)。
そして、MCU50は、温度Tcap_senseと目標温度Tcap_targetに基づいて、香味源33を加熱するための第二負荷31への放電を制御する(ステップS33)。具体的には、MCU50は、温度Tcap_senseが目標温度Tcap_targetに収束するように、PID制御又はON/OFF制御によって第二負荷31へ電力供給を行う。
ステップS33の後、MCU50は、エアロゾルの生成要求の有無を判定する(ステップS34)。MCU50は、エアロゾルの生成要求を検出しなかった場合(ステップS34:NO)には、ステップS35にて、エアロゾルの生成要求が行われていない無操作時間の長さを判定する。そして、MCU50は、無操作時間が所定時間に達していた場合(ステップS35:YES)には、第二負荷31への放電を終了して(ステップS36)、消費電力を低減させたスリープモードへと移行する(ステップS37)。MCU50は、無操作時間が所定時間未満であった場合(ステップS35:NO)には、ステップS32に処理を移行する。
MCU50は、エアロゾルの生成要求を検知すると(ステップS34:YES)、香味源33の加熱のための第二負荷31への放電を終了し、その時点での香味源33の温度Tcap_senseを温度検出用素子T1(又は温度検出用素子T3)の出力に基づいて取得する(ステップS41)。そして、MCU50は、ステップS41にて取得した温度Tcap_senseが目標温度Tcap_target以上かを否かを判定する(ステップS42)。なお、MCU50は、ステップS34以降も香味源33の加熱のための第二負荷31への放電を継続してもよい。
温度Tcap_senseが目標温度Tcap_target以上である場合(ステップS42:YES)には、MCU50は、予め決められた霧化電力Pliquidを第一負荷21に供給して、第一負荷21の加熱(エアロゾル源22を霧化するための加熱)を開始する(ステップS43)。
温度Tcap_senseが目標温度Tcap_target未満である場合(ステップS42:NO)には、MCU50は、香味源33の温度が足りていないことによる香味成分量の減少分を補うべく、予め決められた霧化電力Pliquidを増加させる。具体的には、まず、MCU50は、メモリ50aに記憶されている現在のリザーバ残量Wreservoirを取得し、取得したリザーバ残量Wreservoirに基づいて、霧化電力Pliquidの増加幅ΔPaを決定する(ステップS45)。そして、MCU50は、霧化電力Pliquidにこの増加幅ΔPaを加算して得られる霧化電力Pliquid’を第一負荷21に供給して、第一負荷21の加熱を開始する(ステップS46)。増加幅ΔPaは、例えば図9に示す増加幅ΔPと同じ可変値が用いられる。リザーバ残量Wreservoirの算出方法については後述する。なお、増加幅ΔPaは可変値ではなく固定値としてもよい。
ステップS43又はステップS46での第一負荷21の加熱開始後、MCU50は、エアロゾルの生成要求が終了されていない場合(ステップS44:NO)には、エアロゾルの生成要求の継続時間(すなわち吸引時間)が上限時間tupper未満であれば(ステップS44a:YES)、第一負荷21の加熱を継続する。MCU50は、エアロゾルの生成要求の継続時間が上限時間tupperに達した場合(ステップS44a:NO)と、エアロゾルの生成要求が終了された場合(ステップS44:YES)には、第一負荷21への電力供給を停止する(ステップS21)。
このように、ステップS46にて霧化電力を増加させる場合でも、リザーバ残量Wreservoirが少ないほど、増加幅ΔPaを小さくすることで、リザーバ残量Wreservoirに応じた適切な電力を第一負荷21に供給することができる。この結果、リザーバ残量Wreservoirに対して必要以上の電力が供給されることによる意図しない香喫味を持つエアロゾルの発生を抑制できる。
ステップS48の後、MCU50は、エアロゾルの生成要求が継続されていれば(換言すると、吸引が継続されていれば)、その生成要求が終了するのを待ってから、ステップS49の処理を行う。ステップS49において、MCU50は、ステップS43又はステップS46にて第一負荷21に供給した霧化電力の第一負荷21への供給時間tsenseと、今回の吸引時における吸引時間dと、流路体積Cvと、パフ当流量Fとを取得し、これらの情報に基づいて、第一変形例で説明したように空間時間τと(d-tsense)を算出する(ステップS49)。
次に、MCU50は、ステップS49にて算出した空間時間τと(d-tsense)を比較する。MCU50は、(d-tsense)<τの条件を満たす場合には、(d-τ)を補正処理後の供給時間Laとして取得し、(d-tsense)≧τの条件を満たす場合には、供給時間tsenseを供給時間Laとして取得する。MCU50は、このようにして取得した供給時間Laを、第2カートリッジ30が新品に交換されてからの供給時間Laの累積値に加算して累積放電時間ΣLaを求め、メモリ50aに記憶された累積放電時間ΣLaを更新する(ステップS50)。
累積放電時間ΣLaは、第2カートリッジ30が新品に交換されてからの香味源33の消費量を時間で表したものである。したがって、累積放電時間ΣLaと、1つの第2カートリッジ30あたりの累積放電時間ΣLaの上限値を示す閾値TH3と、を比較することで、香味源33の消費量、又は、香味源33の残量を取得することが可能になる。
例えば、{(TH3-ΣL)/TH3}×100の演算により、香味源33の残量[%]を取得することができる。また、(ΣL/TH3)×100の演算により、香味源33の消費量[%]を取得することができる。
ステップS50の後、MCU50は、リザーバ残量Wreservoirを更新する(ステップS51)。累積放電時間ΣLaは、ユーザによって吸引されたエアロゾル消費量の累積値を時間の単位で表したものである。このため、累積放電時間ΣLaと、1つの第1カートリッジ20あたりの累積放電時間ΣLaの上限値を示す閾値TH2と、を比較することで、精度が向上したエアロゾル源22の消費量、又は、エアロゾル源22の残量(すなわちリザーバ残量)を取得することが可能になる。なお、累積放電時間ΣLaに代えて累積放電時間Σtsenseと、閾値TH2と、を比較することで、エアロゾル源22の消費量、又は、エアロゾル源22の残量を取得してもよい。
ただし、前述したように、吸引動作によって生成されたエアロゾルの総量から、実際にユーザに吸引されたエアロゾル消費量を減算して得られる残留量の一部は、後の吸引時において再利用される。このため、ステップS51では、この再利用される残留量の一部を考慮して、エアロゾル源22の消費量、又は、エアロゾル源22の残量を取得する。なお、上述したように、(d-tsense)≧τの条件を満たす場合には、供給時間tsenseは補正されない。これは、(d-tsense)≧τの条件を満たす場合には、上記の残留量がゼロとなることを意味している。
ステップS51において、MCU50は、ステップS49で取得した供給時間tsenseから、ステップS50にて取得した供給時間Laを減算して時間差ΔLを得る。この時間差ΔLは、吸引動作によって生成されたエアロゾルの総量のうち、ユーザによって吸引されることなく残留した残留量を時間の単位で表したものとなる。(d-tsense)≧τの条件を満たす場合には時間差ΔLは0となる。この時間差ΔLに、実験的に求められた0より大きく1未満の係数Aを乗じることで、再利用されるエアロゾル源の量を求めることができる。係数Aは、残留量の全てがリザーバ23やウィック24へ戻らないことを意味する。なお、係数Aは、霧化電力Pliquidの第一負荷21への供給が終わってから吸引が行われている間(d-tsense)の流量が小さいほどに大きくなるような性質を有していてもよい。
ステップS51において、MCU50は、ステップS50で取得した供給時間Laから(ΔL×A)を減算することで、今回のユーザの吸引動作によってリザーバ23及びウィック24から無くなったエアロゾル源22の量に相当する供給時間Lbを得る。この供給時間Lbを、第1カートリッジ20が新品に交換されてからの供給時間Lbの累積値に加算して、累積放電時間ΣLbを得る。この累積放電時間ΣLbと、閾値TH2とを比較することで、エアロゾル源22の消費量、又は、エアロゾル源22の残量をより正確に取得することが可能になる。
例えば、{(TH2-ΣLb)/TH2}×100の演算により、エアロゾル源22の残量[%]を取得することができる。また、(ΣLb/TH2)×100の演算により、エアロゾル源22の消費量[%]を取得することができる。
上記の説明では、MCU50は、供給時間Laから(ΔL×A)を減算して供給時間Lbを取得するものとしたが、これに限らない。MCU50は、(d-tsense)<τの条件を満たす場合には、実験的に決められた係数Cを供給時間Laに乗じて供給時間Lbを取得し、(d-tsense)≧τの条件を満たす場合には、供給時間Laをそのまま供給時間Lbとして取得するようにしてもよい。係数Cは、0より大きく1未満の値である。
次に、MCU50は、ステップS51で更新後の累積放電時間ΣLbが閾値TH2以上か否かを判定する(ステップS52)。ステップS52の処理は、エアロゾル源22の消費量が100%か否か、或いは、エアロゾル源22の残量が0%か否かを判定する処理と同じである。MCU50は、更新後の累積放電時間ΣLbが閾値TH2未満の場合(ステップS52:NO)には、ステップS56に処理を移行する。MCU50は、更新後の累積放電時間ΣLbが閾値TH2以上の場合(ステップS52:YES)には、第1カートリッジ20と第2カートリッジ30の交換を促す通知を第1通知部45及び第2通知部46の少なくとも一方に行わせる(ステップS53)。そして、MCU50は、累積放電時間ΣLaと累積放電時間ΣLbをそれぞれ初期値(=0)にリセットし、目標温度Tcap_targetを初期化する(ステップS54)。目標温度Tcap_targetの初期化とは、メモリ50aに記憶しているその時点での目標温度Tcap_targetを設定値から除外することを意味する。
ステップS56において、MCU50は、ステップS50で更新後の累積放電時間ΣLaが閾値TH3以上か否かを判定する。ステップS56の処理は、香味源33の消費量が100%か否か、或いは、香味源33の残量が0%か否かを判定する処理と同じである。MCU50は、更新後の累積放電時間ΣLaが閾値TH3未満の場合(ステップS56:NO)には、ステップS55に処理を移行する。MCU50は、更新後の累積放電時間ΣLaが閾値TH3以上の場合(ステップS56:YES)には、第2カートリッジ30の交換を促す通知を第1通知部45及び第2通知部46の少なくとも一方に行わせる(ステップS57)。そして、MCU50は、累積放電時間ΣLaを初期値(=0)にリセットし、目標温度Tcap_targetを初期化する(ステップS58)。
上述した動作に代えて、MCU50は、ステップS51で更新後の累積放電時間ΣLbが閾値TH2以上の場合(ステップS52:YES)、ステップS50で更新後の累積放電時間ΣLaが閾値TH3以上か否かを判定してもよい。そして、更新後の累積放電時間ΣLaが閾値TH3以上の場合のみ、MCU50は、ステップS53にて第1カートリッジ20の交換を促す通知を第1通知部45及び第2通知部46の少なくとも一方に行わせてもよい。また、更新後の累積放電時間ΣLaが閾値TH3以上の場合のみ、MCU50は、ステップS54にて累積放電時間ΣLaを初期値(=0)にリセットし、目標温度Tcap_targetを初期化してもよい。
ステップS54又はステップS58の後、MCU50は、電源がオフされなければ(ステップS55:NO)、ステップS31に処理を戻し、電源がオフされたら(ステップS55:YES)、処理を終了する。
第二変形例のエアロゾル生成装置1によれば、第一変形例のエアロゾル生成装置1よりも簡易な制御によって、安定した香喫味を持つエアロゾルをユーザに提供できる。また、第一変形例と同様に、香味源33の残量と消費量の少なくとも一方をより正確に取得できる。また、エアロゾル源22の残量と消費量の少なくとも一方をより正確に取得できる。
なお、MCU50は、香味源33の消費量に相当する累積放電時間ΣLaの代わりに、供給時間Lbの累積値を用いてもよい。供給時間Lbは、ユーザの1回の吸引動作によってリザーバ23及びウィック24から無くなったエアロゾル源22の量を表す情報であり、香味成分量と強い相関を持つ。このため、供給時間Lbの累積値を、香味源33の消費量として取り扱うことも可能である。また、この供給時間Lbの累積値から、香味源33の残量を求めることも可能である。
第二変形例では、閾値TH3は固定とし、累積放電時間ΣLaを更新していくことで、第2カートリッジ30の交換通知を行い、閾値TH2は固定とし、累積放電時間ΣLbを更新していくことで、第1カートリッジ20及び第2カートリッジ30の交換通知を行うものとした。この変形例として、供給時間Laと供給時間tsenseの差の累積値によって閾値TH3を補正し、補正した閾値TH3と供給時間tsenseの累積値とを比較することで第2カートリッジ30の交換タイミングを判定してもよい。また、供給時間Lbと供給時間tsenseの差の累積値によって閾値TH2を補正し、補正した閾値TH2と供給時間tsenseの累積値とを比較することで第1カートリッジ20の交換タイミングを判定してもよい。
図19は、閾値TH3を補正する場合のMCU50の動作を説明するための模式図である。図19に示す例では、MCU50は、補正処理後の供給時間Laから供給時間tsenseを減算して得た差分の絶対値(エアロゾル源の残留量に相当)の積算値を閾値TH3に加算し、供給時間tsenseの累積値が、この加算後の閾値TH3に達した場合に、第2カートリッジ30の交換通知を行うよう制御する。この加算後の閾値TH3と、供給時間tsenseの累積値とを比較することで、香味源33の残量又は消費量を取得可能である。
図20は、閾値TH2を補正する場合のMCU50の動作を説明するための模式図である。図20に示す例では、MCU50は、補正処理後の供給時間Lbから供給時間tsenseを減算して得た差分の絶対値(エアロゾル源22に戻る残留量に相当)の積算値を閾値TH2に加算し、供給時間tsenseの累積値が、この加算後の閾値TH2に達した場合に、第1カートリッジ20と第2カートリッジ30の交換通知を行うよう制御する。この加算後の閾値TH2と、供給時間tsenseの累積値とを比較することで、エアロゾル源22の残量又は消費量を取得可能である。
このようにすることでも、第1カートリッジ20と第2カートリッジ30の交換タイミングを正確に判定することが可能である。
ここまで説明してきたエアロゾル生成装置1では、香味源33の加熱が可能な構成となっているが、この構成は必須ではない。香味源33の加熱を行わない場合でも、吸引時間と単位時間当たりの流量に基づいて、香味源33の残量及び消費量の少なくも一方と、エアロゾル源22の残量及び消費量の少なくも一方を、高い精度で取得可能である。
また、ここまで説明してきたエアロゾル生成装置1では、第1カートリッジ20が電源ユニット10に着脱自在な構成とされているが、第1カートリッジ20は電源ユニット10と一体化された構成であってもよい。
また、ここまで説明してきたエアロゾル生成装置1では、第一負荷21と第二負荷31は、電源12から放電される電力によって発熱するヒータとされている。しかし、第一負荷21と第二負荷31は、それぞれ、電源12から放電される電力によって発熱と冷却の双方が可能なペルチェ素子であってもよい。このように第一負荷21と第二負荷31を構成すれば、エアロゾル源22の温度と香味源33の温度に関する制御の自由度が広がるため、単位香味量をより高度に制御することができる。
また、第一負荷21を、超音波などによってエアロゾル源22を加熱することなくエアロゾル源22を霧化することのできる素子で構成してもよい。また、第二負荷31を、超音波などによって香味源33を加熱することなく、香味源33がエアロゾルに付加する香味成分量を変更できるような素子で構成してもよい。
第二負荷31に例えば超音波素子を用いる場合、MCU50は、香味源33を通過するエアロゾルに付加される香味成分量に影響を与えるパラメータとして香味源33の温度ではなく、香味源33に与えている超音波の波長などに基づき、第一負荷21と第二負荷31への放電を制御してもよい。
第一負荷21に用いることができる素子は、上述したヒータ、ペルチェ素子、超音波素子に限られず、電源12から供給される電力を消費することでエアロゾル源22の霧化が可能な素子であればさまざまな素子又はその組合せを利用することができる。同様に、第二負荷31に用いることができる素子は、上述したヒータ、ペルチェ素子、超音波素子に限られず、電源12から供給される電力を消費することでエアロゾルに付加する香味成分量の変更が可能な素子であればさまざまな素子又はその組合せを利用することができる。
本明細書には少なくとも以下の事項が記載されている。なお、括弧内には、上記した実施形態において対応する構成要素等を示しているが、これに限定されるものではない。
(1)
ユーザによる吸引の流量を出力する流量センサ(流量センサ16)と、
霧化器(第一負荷21)によるエアロゾル源(エアロゾル源22)の霧化指令(エアロゾルの生成要求)を取得可能に構成される処理装置(MCU50)と、を備え、
上記処理装置は、
上記霧化指令に基づき、電源(電源12)から上記霧化器への放電を制御し、
上記流量センサの出力に基づき、其々の上記霧化指令に対応する上記吸引における単位時間当たりの流量((F/d)、又は、Fa)を取得し、
其々の上記霧化指令に対応する上記吸引の長さである吸引時間(吸引時間d)を取得し、
上記単位時間当たりの流量と上記吸引時間に基づき、上記エアロゾル源から発生したエアロゾルに香味を付加する香味源(香味源33)の残量と上記香味源の消費量のうち少なくとも一方を取得するように構成される、
エアロゾル生成装置の制御ユニット(電源ユニット10)。
(1)によれば、香味源の残量と消費量の少なくとも一方が吸引時における単位時間当たりの流量と吸引時間を考慮して取得される。このため、香味源の残量と消費量の少なくとも一方を正確に取得できる。
(2)
(1)に記載のエアロゾル生成装置の制御ユニットであって、
上記処理装置は、上記霧化指令に基づく上記霧化器への放電を終了した後に取得した上記単位時間当たりの流量及び上記吸引時間に基づき、上記香味源の残量と上記香味源の消費量のうち少なくとも一方を取得するように構成される、
エアロゾル生成装置の制御ユニット。
(2)によれば、吸引時の流量と吸引時間を正確に取得できるため、香味源の残量と消費量の少なくとも一方をより正確に取得できる。
(3)
(1)又は(2)に記載のエアロゾル生成装置の制御ユニットであって、
上記処理装置が取得する上記香味源の残量は、上記単位時間当たりの流量が多いほど(空間時間τが小さいほど)、少なくなる、
及び/又は、
上記処理装置が取得する上記香味源の消費量は、上記単位時間当たりの流量が多いほど(空間時間τが小さいほど)、多くなる、
エアロゾル生成装置の制御ユニット。
(3)によれば、吸引時における単位時間当たりの流量が多くなるほど、少ない残量及び/又は多い消費量が取得されるため、香味源の残量と消費量の少なくとも一方をより正確に取得できる。
(4)
(1)に記載のエアロゾル生成装置の制御ユニットであって、
上記処理装置は、
上記単位時間当たりの流量と上記吸引時間に基づき、上記霧化器によって霧化され且つ上記エアロゾル源から発生したエアロゾルが流れる流路に残留する上記エアロゾル源の量である残留量(|供給時間La-供給時間tsense|)を、其々の上記霧化指令毎に取得し、
上記残留量に基づき、上記香味源の残量と上記香味源の消費量のうち少なくとも一方を取得するように構成される、
エアロゾル生成装置の制御ユニット。
(4)によれば、香味源の残量と香味源の消費量の少なくとも一方が、流路に残留するエアロゾル源の量を考慮して取得されるため、香味源の残量と消費量の少なくとも一方をより正確に取得できる。
(5)
(1)に記載のエアロゾル生成装置の制御ユニットであって、
上記処理装置は、
其々の上記霧化指令に対応する上記霧化器への放電の長さである放電時間(供給時間tsense)を取得し、
上記単位時間当たりの流量と上記吸引時間に基づいて上記香味源の残量と上記香味源の消費量の少なくとも一方を取得する第1処理と、上記放電時間に基づいて上記香味源の残量と上記香味源の消費量の少なくとも一方を取得する第2処理と、を選択的に行うように構成される、
エアロゾル生成装置の制御ユニット。
(5)によれば、第1処理と第2処理を吸引の仕方に応じて選択的に行うことで、香味源の残量と消費量の少なくとも一方をより正確に取得できる。
(6)
(5)に記載のエアロゾル生成装置の制御ユニットであって、
上記処理装置は、
上記単位時間当たりの流量と上記吸引時間と上記放電時間に基づき、上記第1処理と上記第2処理のいずれかを選択して行う、
エアロゾル生成装置の制御ユニット。
(6)によれば、吸引条件と放電時間に基づいて第1処理と第2処理のいずれかが選択されるため、香味源の残量と消費量の少なくとも一方をより正確に取得できる。
(7)
(5)又は(6)に記載のエアロゾル生成装置の制御ユニットであって、
上記処理装置は、
上記吸引時間と上記放電時間が等しい場合には、上記第1処理を選択して行う、
エアロゾル生成装置の制御ユニット。
(7)によれば、吸引条件と放電時間に基づき第1処理が適切だと判断される場合には、第1処理が選択されるため、香味源の残量と消費量の少なくとも一方をより正確に取得できる。
(8)
(5)又は(6)に記載のエアロゾル生成装置の制御ユニットであって、
上記処理装置は、
上記吸引時間が上記放電時間よりも長い場合には、上記単位時間当たりの流量が多いほど(空間時間τが小さいほど)、上記第2処理をより多く選択して行う、
エアロゾル生成装置の制御ユニット。
(8)によれば、吸引条件と放電時間に基づき第2処理が適切だと判断される場合には、第2処理が選択されるため、香味源の残量と消費量の少なくとも一方をより正確に取得できる。
(9)
(1)から(8)のいずれか1項に記載のエアロゾル生成装置の制御ユニットであって、
上記処理装置は、上記単位時間当たりの流量と上記吸引時間に基づき、上記エアロゾル源の残量と上記エアロゾル源の消費量のうち少なくとも一方を取得するように構成される、
エアロゾル生成装置の制御ユニット。
(9)によれば、エアロゾル源の残量と消費量の少なくとも一方が吸引時における単位時間当たりの流量と吸引時間を考慮して取得されるため、エアロゾル源の残量と消費量の少なくとも一方を正確に取得できる。
(10)
ユーザによる吸引の流量を出力する流量センサ(流量センサ16)と、
霧化器(第一負荷21)によるエアロゾル源(エアロゾル源22)の霧化指令(エアロゾルの生成要求)を取得可能に構成される処理装置(MCU50)と、を備え、
上記処理装置は、
上記霧化指令に基づき、電源(電源12)から上記霧化器への放電を制御し、
上記流量センサの出力に基づき、其々の上記霧化指令に対応する上記吸引における単位時間当たりの流量((F/d)、又は、Fa)を取得し、
其々の上記霧化指令に対応する上記吸引の長さである吸引時間(吸引時間d)を取得し、
上記単位時間当たりの流量と上記吸引時間に基づき、上記エアロゾル源の残量と上記エアロゾル源の消費量のうち少なくとも一方を取得するように構成される、
エアロゾル生成装置の制御ユニット。
(10)によれば、エアロゾル源の残量と消費量の少なくとも一方が吸引時における単位時間当たりの流量と吸引時間を考慮して取得されるため、エアロゾル源の残量と消費量の少なくとも一方を正確に取得できる。
(11)
霧化器(第一負荷21)によるエアロゾル源(エアロゾル源22)の霧化指令(エアロゾルの生成要求)を取得可能に構成される処理装置(MCU50)を備え、
上記処理装置は、
上記霧化指令に基づき、電源(電源12)から上記霧化器への放電を制御し、
上記霧化器によって霧化され且つ上記エアロゾル源から発生したエアロゾルが流れる流路に残留する上記エアロゾル源の量である残留量(|供給時間La-供給時間tsense|)を、其々の上記霧化指令毎に取得し、
上記残留量に基づき、上記エアロゾル源から発生したエアロゾルに香味を付加する香味源の残量と上記香味源の消費量のうち少なくとも一方に関する情報を取得するように構成される、
エアロゾル生成装置の制御ユニット。
(11)によれば、香味源の残量と消費量の少なくとも一方が、流路に残留するエアロゾル源の量を考慮して取得されるため、香味源の残量と消費量の少なくとも一方をより正確に取得できる。
(12)
霧化器(第一負荷21)によるエアロゾル源(エアロゾル源22)の霧化指令(エアロゾルの生成要求)を取得可能に構成される処理装置(MCU50)を備え、
上記処理装置は、
上記霧化指令に基づき、電源(電源12)から上記霧化器への放電を制御し、
上記霧化器によって霧化され且つ上記エアロゾル源から発生したエアロゾルが流れる流路に残留する上記エアロゾル源の量である残留量(時間差ΔL)を、其々の上記霧化指令毎に取得し、
上記残留量に基づき、上記エアロゾル源の残量と上記エアロゾル源の消費量のうち少なくとも一方に関する情報を取得するように構成される、
エアロゾル生成装置の制御ユニット。
(12)によれば、エアロゾル源の残量と消費量の少なくとも一方が、流路に残留するエアロゾル源の量を考慮して取得されるため、エアロゾル源の残量と消費量の少なくとも一方をより正確に取得できる。
1 エアロゾル生成装置
T1,T2,T3 温度検出用素子
10 電源ユニット
11a トップ部
11b ボトム部
11 電源ユニットケース
12 電源
14 操作部
15 吸気センサ
20 第1カートリッジ
21 第一負荷
31 第二負荷
22 エアロゾル源
23 リザーバ
24 ウィック
25 エアロゾル流路
26a カートリッジ収容部
26b 連通路
26 エンドキャップ
27 カートリッジケース
30 第2カートリッジ
32 吸口
33 香味源
41 放電端子
42 空気供給部
43 充電端子
45 第1通知部
46 第2通知部
50a メモリ
50 MCU
51 DC/DCコンバータ
52,54 電圧センサ
53,55 電流センサ
55A 充電IC

Claims (12)

  1. ユーザによる吸引の流量を出力する流量センサと、
    霧化器によるエアロゾル源の霧化指令を取得可能に構成される処理装置と、を備え、
    前記処理装置は、
    前記霧化指令に基づき、電源から前記霧化器への放電を制御し、
    前記流量センサの出力に基づき、其々の前記霧化指令に対応する前記吸引における単位時間当たりの流量を取得し、
    其々の前記霧化指令に対応する前記吸引の長さである吸引時間を取得し、
    前記単位時間当たりの流量と前記吸引時間に基づき、前記エアロゾル源から発生したエアロゾルに香味を付加する香味源の残量と前記香味源の消費量のうち少なくとも一方を取得するように構成される、
    エアロゾル生成装置の制御ユニット。
  2. 請求項1に記載のエアロゾル生成装置の制御ユニットであって、
    前記処理装置は、前記霧化指令に基づく前記霧化器への放電を終了した後に取得した前記単位時間当たりの流量及び前記吸引時間に基づき、前記香味源の残量と前記香味源の消費量のうち少なくとも一方を取得するように構成される、
    エアロゾル生成装置の制御ユニット。
  3. 請求項1又は2に記載のエアロゾル生成装置の制御ユニットであって、
    前記処理装置が取得する前記香味源の残量は、前記単位時間当たりの流量が多いほど、少なくなる、
    及び/又は、
    前記処理装置が取得する前記香味源の消費量は、前記単位時間当たりの流量が多いほど、多くなる、
    エアロゾル生成装置の制御ユニット。
  4. 請求項1に記載のエアロゾル生成装置の制御ユニットであって、
    前記処理装置は、
    前記単位時間当たりの流量と前記吸引時間に基づき、前記霧化器によって霧化され且つ前記エアロゾル源から発生したエアロゾルが流れる流路に残留する前記エアロゾル源の量である残留量を、其々の前記霧化指令毎に取得し、
    前記残留量に基づき、前記香味源の残量と前記香味源の消費量のうち少なくとも一方を取得するように構成される、
    エアロゾル生成装置の制御ユニット。
  5. 請求項1に記載のエアロゾル生成装置の制御ユニットであって、
    前記処理装置は、
    其々の前記霧化指令に対応する前記霧化器への放電の長さである放電時間を取得し、
    前記単位時間当たりの流量と前記吸引時間に基づいて前記香味源の残量と前記香味源の消費量の少なくとも一方を取得する第1処理と、前記放電時間に基づいて前記香味源の残量と前記香味源の消費量の少なくとも一方を取得する第2処理と、を選択的に行うように構成される、
    エアロゾル生成装置の制御ユニット。
  6. 請求項5に記載のエアロゾル生成装置の制御ユニットであって、
    前記処理装置は、
    前記単位時間当たりの流量と前記吸引時間と前記放電時間に基づき、前記第1処理と前記第2処理のいずれかを選択して行う、
    エアロゾル生成装置の制御ユニット。
  7. 請求項5又は6に記載のエアロゾル生成装置の制御ユニットであって、
    前記処理装置は、
    前記吸引時間と前記放電時間が等しい場合には、前記第1処理を選択して行う、
    エアロゾル生成装置の制御ユニット。
  8. 請求項5又は6に記載のエアロゾル生成装置の制御ユニットであって、
    前記処理装置は、
    前記吸引時間が前記放電時間よりも長い場合には、前記単位時間当たりの流量が多いほど、前記第2処理をより多く選択して行う、
    エアロゾル生成装置の制御ユニット。
  9. 請求項1から8のいずれか1項に記載のエアロゾル生成装置の制御ユニットであって、
    前記処理装置は、前記単位時間当たりの流量と前記吸引時間に基づき、前記エアロゾル源の残量と前記エアロゾル源の消費量のうち少なくとも一方を取得するように構成される、
    エアロゾル生成装置の制御ユニット。
  10. ユーザによる吸引の流量を出力する流量センサと、
    霧化器によるエアロゾル源の霧化指令を取得可能に構成される処理装置と、を備え、
    前記処理装置は、
    前記霧化指令に基づき、電源から前記霧化器への放電を制御し、
    前記流量センサの出力に基づき、其々の前記霧化指令に対応する前記吸引における単位時間当たりの流量を取得し、
    其々の前記霧化指令に対応する前記吸引の長さである吸引時間を取得し、
    前記単位時間当たりの流量と前記吸引時間に基づき、前記エアロゾル源の残量と前記エアロゾル源の消費量のうち少なくとも一方を取得するように構成される、
    エアロゾル生成装置の制御ユニット。
  11. 霧化器によるエアロゾル源の霧化指令を取得可能に構成される処理装置を備え、
    前記処理装置は、
    前記霧化指令に基づき、電源から前記霧化器への放電を制御し、
    前記霧化器によって霧化され且つ前記エアロゾル源から発生したエアロゾルが流れる流路に残留する前記エアロゾル源の量である残留量を、其々の前記霧化指令毎に取得し、
    前記残留量に基づき、前記エアロゾル源から発生したエアロゾルに香味を付加する香味源の残量と前記香味源の消費量のうち少なくとも一方に関する情報を取得するように構成される、
    エアロゾル生成装置の制御ユニット。
  12. 霧化器によるエアロゾル源の霧化指令を取得可能に構成される処理装置を備え、
    前記処理装置は、
    前記霧化指令に基づき、電源から前記霧化器への放電を制御し、
    前記霧化器によって霧化され且つ前記エアロゾル源から発生したエアロゾルが流れる流路に残留する前記エアロゾル源の量である残留量を、其々の前記霧化指令毎に取得し、
    前記残留量に基づき、前記エアロゾル源の残量と前記エアロゾル源の消費量のうち少なくとも一方に関する情報を取得するように構成される、
    エアロゾル生成装置の制御ユニット。
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