JP2022013739A - X線ct装置及び方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】線束にかかわらず安定したX線の検出を行うこと。【解決手段】実施形態に係るX線CT装置は、X線源と、スキャン制御回路と、検出器と、フォトン計数回路と、接続回路と、処理回路とを備える。スキャン制御回路は、X線源を制御して複数のビューでのスキャンの間被検体にX線を照射する。検出器は、X線源からX線を受けるように配置されると共に、グループ状に配列された複数の画素を有する。フォトン計数回路は、画素の各々に対して設けられる。接続回路は、第1モードで、各画素をフォトン計数回路の1つにそれぞれ接続し、第2モードで、グループ内の各画素を単一のフォトン計数回路に接続する。処理回路は、接続回路とフォトン計数回路とに接続され、検出されたカウントレートに基づいて、各ビューにおいて、第1モードまたは第2モードを選択する。【選択図】図2

Description

本明細書及び図面に開示の実施形態は、X線CT装置及び方法に関する。具体的には、本明細書及び図面に記載の実施形態はフォトン計数検出器を備えたX線コンピュータ断層撮影(Computed Tomography:CT)装置に関する。
従来、フォトン計数型のX線CT装置などの、医療用画像システムでは、フォトン計数型検出器によって被検体を透過したX線を検出する。フォトン計数型検出器は、各入射X線フォトンのエネルギーを記録するように構成されている。通常のCTスキャン環境においては、フォトン計数型検出器には、高線束の入射フォトンを高いエネルギー解像精度で記録できることが要求される。検出器には、カドミウムテルル(CdTe)やカドミウム亜鉛テルル(CZT)などの直接変換型半導体検出器あるいはシンチレータなどの間接変換型検出器が用いられる。通常、フォトン計数型CTには、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)であって、増幅器を用いて検出器からの出力信号を増幅した後、信号レベルに応じて分割されたウィンドウ毎に入射X線フォトンの数をカウントするASICが用いられる。
dTe/CZTセンサは、標準サイズが250μm-1mmの画素で構成されている。図1は、フォトン計数回路の一例を示す図である。図1に示すように、画素内でX線の相互作用が起きると、誘起信号が電荷感応型プリアンプに組み込まれ、電荷感応型プリアンプの出力が波形整形回路に送られた後、信号が種々の閾値と比較される。X線のエネルギー範囲がカウンタで記録されてビン内に配列される。
CTスキャンの間に、X線束は空間領域に限らず時間領域においても急激に変動する。画素形態(画素サイズまたはピッチサイズ)と回路パラメータ(すなわちプリアンプの減衰定数、波形整形定数、および比較器の閾値など)とは検出器の性能に著しい影響を与える。しかしながら、最適化されたパラメータが常に同じになるとは限らない。また、パラメータは、X線の線束とエネルギーとに強い依存性がある。
例えば、高線束の場合は、パルスパイルアップの問題が相対的に起きにくいため、狭ピッチサイズ設計(250μmピッチ未満)が好ましい。しかしながら、この設計は同時に電荷共有が顕著になることで検出器の応答性を劣化させる場合がある。またその場合、クロストーク効果が起こる可能性がある。別の劣化要因として狭ピッチ間の電荷損失がある。ピッチサイズが500μm程度まで大きくなると、電荷共有とクロストーク効果とが減少し、検出器の応答性が向上する。しかしながら、ピッチサイズを大きくした検出器には高線束域で顕著なパルスパイルアップの問題が生じる。これまでの研究によれば、材料分解ノイズの観点から、高線束シナリオではピッチサイズを小さくすること(例えば、250μm未満)が好ましい。一方、低線束域では大きいピッチサイズ(例えば、約500μm)が好ましい。
また、プリアンプのパラメータはフォトン計数にも影響を与える。正確なエネルギー情報のためには、アクティブリセット型プリアンプでは信号積分時間を長くし、フィードバック抵抗型プリアンプでは減衰定数を大きくすることが好ましい。しかしながら、積分時間や減衰定数が増すと、X線束が高い場合にはパイルアップが増加して検出器性能が劣化するので、好ましくない。また、波形整形時間を長くすることも正確なエネルギー情報のためには好ましいが、やはりパイルアップの問題が生じる。最後に、信号計数の閾値を最適化することで信号対雑音比を著しく高めることができる。ただし、最適な閾値はX線の線束とスペクトルとに強い依存性がある。
1つの手法として、高線束用に最適化された、プリアンプと波形整形電子回路とを含む読み出し電子回路を伴う、均一かつ一定の小画素(225μm~500μm)パターン構成を用いることができる。ここで、比較器の閾値は特定の場合に対して最適化される。ただし、この設計は高線束の場合に対処し得るものであるが、電荷共有とクロストークによって性能の劣化が起こる。
ここで、X線束の空間的不均一に対処するために、米国特許第7916836号に不均一な画素パターンを有する検出器が提案されている。かかる検出器は、高線束での照射時には、小画素によるスイッチングによって構成され、低線束での照射時には、大画素によるスイッチングで構成されている。しかしながら、X線束は空間領域と時間領域との両方で変動する。1回のCTスキャンにおいて、同一の検出器が、あるビューでは高線束に曝され別のビューでは低線束に曝されることがあり得る。また、線束もスキャン毎に変化する可能性がある。米国特許第7916836号記載の検出器は検査プロトコルまたは患者のサイズに基づいて変化させられるもので、変動する線束にリアルタイムで適合するように画素パターンを変えることはできない。
また、米国特許第7488945号では、画素配列を前のビューで検出された計数率に応じて適応的に設定することができるようになっている。このため検出器は前のビューのデータを用いて画素構成を調整することができる。しかし、この調整は、連続した2つのビュー間で線束(計数率)が急激に変化し得る程高速なものにはなり得ない。さらに、副画素間のストリートでの電荷損失を避けることができない。また、米国特許第7916836号と第7488945号とはいずれも、読み出し電子回路の動作パラメータを計数率とスペクトルとに基づいて適応的に最適化していない。計数率とスペクトルとはフォトン計数検出器とCT性能とに影響する重要因子であり、やはり空間領域と時間領域との両方で変動する可能性がある。
高線束の課題と不均一の課題とに対処する別の手法として2層式検出器がある。この検出器では、第1層が線束の90%~99%を吸収し、第2層が残りの線束を吸収する。米国特許第7606347号に本システムが開示されている。本システムの設計は、第1層の副画素をモニタリングすることと、飽和した副画素からの信号を抑制することと、抑制された信号を第2層の検出器によって補うこととを含んでいる。本システムは複雑であって製造コストが高くなる。
米国特許第7916836号明細書 米国特許第7488945号明細書 米国特許第7606347号明細書
本明細書及び図面に開示の実施形態が解決しようとする課題の一つは、線束にかかわらず安定したX線の検出を行うことである。ただし、本明細書及び図面に開示の実施形態により解決しようとする課題は上記課題に限られない。後述する実施形態に示す各構成による各効果に対応する課題を他の課題として位置づけることもできる。
実施形態に係るX線CT装置は、X線源と、スキャン制御回路と、検出器と、フォトン計数回路と、接続回路と、処理回路とを備える。スキャン制御回路は、前記X線源を制御して複数のビューでのスキャンの間被検体にX線を照射する。検出器は、前記X線源からX線を受けるように配置されると共に、グループ状に配列された複数の画素を有する。フォトン計数回路は、前記画素の各々に対して設けられる。接続回路は、第1モードで、各画素を前記フォトン計数回路の1つにそれぞれ接続し、第2モードで、グループ内の各画素を単一の前記フォトン計数回路に接続する。処理回路は、前記接続回路と前記フォトン計数回路とに接続され、検出されたカウントレートに基づいて、各ビューにおいて、前記第1モードまたは前記第2モードを選択する。
図1は、フォトン計数回路の一例を示す図である。 図2は、第1の実施形態に係るフォトン計数型X線CT装置の構成の一例を示す図である。 図3は、第1の実施形態に係るデータ取得回路の一例を示す図である。 図4は、変形例に係るデータ取得回路の一例を示す図である。 図5は、第1の実施形態に係る可調フォトン計数回路を示す図である。 図6Aは、図5の電荷感応型プリアンプ(Charge Sensitive Preamplifier:CSP)の一例を示す図である。 図6Bは、図5のCSPの別の例を示す図である。 図7Aは、第1の実施形態に係る信号波形整形回路の一例を示す図である。 図7Bは、第1の実施形態に係る信号波形整形回路の別の例を示す図である。 図8は、第1の実施形態に係る処理回路の一例を示す図である。 図9は、第1の実施形態に係る方法のフローチャートである。 図10は、第1の実施形態に係る取得データの後処理のフローチャートである。
以下、添付図面を参照して、X線CT装置及び方法の一実施形態を詳細に説明する。以下の実施形態では、例えば、X線CT装置としてフォトン計数型X線CT装置を用いて説明を行う。
(第1の実施形態)
先ず、フォトン計数型X線CT装置の一実施形態について説明する。図2は、第1の実施形態に係るフォトン計数型X線CT装置1の構成の一例を示す図である。図2に示したように、第1の実施形態に係るフォトン計数型X線CT装置1は、ガントリ10と、寝台装置20と、コンソール30とを備えている。
ガントリ10は、被検体P(患者)にX線を照射し、被検体Pを透過したX線を検出し、検出したX線をコンソール30に出力する。ガントリ10は、X線照射制御回路11と、X線発生装置12と、検出器13と、データ取得システム(Data Acquisition System:DAS)14と、回転フレーム15と、ガントリ駆動回路16とを備えている。
回転フレーム15は環状のフレームであって、X線発生装置12と検出器13とが被検体Pを挟んで向い合うようにX線発生装置12と検出器13とを支持し、ガントリ駆動回路16によって被検体Pの周囲の円軌道上を高速で回転するフレームである。
X線照射制御回路11は高電圧発生装置として機能してX線管12aに高電圧を供給する装置であり、X線管12aが、X線照射制御回路11から供給された高電圧を用いてX線を発生する。X線照射制御回路11は、後述するスキャン制御回路33の制御の下、X線管12aに供給される管電圧または管電流を調整して被検体Pに照射されるX線の量を調整する。
X線照射制御回路11はウェッジ12bのスイッチングを行う。さらに、X線照射制御回路11はコリメータ12cの開口数を調整することでX線の放射範囲(ファン角または円錐角)を調整する。また、本実施形態では、複数種類のウェッジがオペレータにより手動で切り替えられる場合もある。
X線発生装置12はX線を発生し、発生したX線を被検体Pに照射する装置であり、X線管12aと、ウェッジ12bと、コリメータ12cとを備えている。
X線管12aは、X線照射制御回路11によって供給される高電圧を用いて被検体PにX線ビームを照射する真空管であり、回転フレーム15の回転に応じて被検体PにX線ビームを照射する。X線管12aは、あるファン角および円錐角での拡がりをもつX線ビームを発生する。例えば、X線照射制御回路11の制御の下で、X線管12aは、被検体Pの周囲全体にX線を連続照射してフル再構成が行われるようにする、またはハーフ再構成を行い得る照射範囲(180度+ファン角)でX線を連続照射してハーフ再構成が行われるようにする機能を有する。さらに、X線照射制御回路11の制御の下で、X線管12aは、あらかじめ設定された位置(管位置)で断続的にX線を照射する(パルスX線)機能を有する。さらに、X線照射制御回路11は、X線管12aから放出されたX線の強度を変える機能を有する。例えば、X線照射制御回路11は、ある特定の管位置ではX線管12aから放出されたX線の強度を高め、その特定の管位置以外の領域ではX線管12aから放出されたX線の強度を下げる。
ウェッジ12bは、X線管12aから放出されたX線のX線量を調整するX線フィルタである。具体的には、ウェッジ12bは、X線管12aから放出されたX線を透過および減衰させ、それによりX線管12aから被検体Pに向けて放出されたX線が所定の分布を示すようにするフィルタである。例えば、ウェッジ12bは、アルミニウムを加工して所定の目標角度または所定の厚さを有するようにすることで得られるフィルタである。このウェッジはウェッジフィルタまたはボウタイフィルタとも呼ばれている。
コリメータ12cは、後述のX線照射制御回路11の制御の下で、ウェッジ12bによって調整されたX線量を有するX線の照射範囲を狭めるスリットである。
ガントリ駆動回路16は、回転フレーム15を回転駆動して、X線発生装置12と検出器13とが被検体Pの周囲の円軌道上を回転するようにする回路である。
X線のフォトンが入射する度に、検出器13は信号を出力し、この信号によりX線フォトンのエネルギー値が計測される。X線フォトンは、例えば、X線管12aから放出されて被検体Pを透過したX線フォトンである。検出器13は複数の検出素子で構成されており、それら検出素子はX線フォトンが入射する度に1パルスの電気信号(アナログ信号)を出力する。フォトン計数型X線CT装置1は、電気信号(パルス)の数をカウントすることで各検出素子に入射するX線フォトンの数をカウントする。さらに、フォトン計数型X線CT装置1は、上記信号に演算処理を施して、信号出力の因となるX線フォトンのエネルギー値を計測する。
前述の検出素子は、例えば、シンチレータと、光電子増倍管などの光センサとで構成されている。この場合は、図2に示した検出器13は間接変換型の検出器であって、シンチレータを用いて入射X線フォトンをシンチレータ光に変換し、さらに光電子増倍管などの光センサを用いてそのシンチレータ光を電気信号に変換する検出器である。また、前述の検出素子が、例えば、カドミウムテルル(CdTe)やカドミウム亜鉛テルル(CdZnTe)などの半導体デバイスである場合もある。この場合は、図2に示した検出器13は、入射X線フォトンを直接電気信号に変換する直接変換型検出器である。
例えば、図2に示した検出器13は面検出器であり、検出素子がチャネル方向(図2のX軸方向)にN列配列され、ガントリ10が傾斜していない方向である、回転フレーム15の回転中心軸方向(図2のZ軸方向)にM列配列されている。フォトンが入射すると、検出素子は1パルスの電気信号を出力する。フォトン計数型X線CT装置1は、検出素子131から出力される個々のパルスを識別することにより、検出素子131に入射するX線フォトンの数をカウントする。さらに、フォトン計数型X線CT装置1はパルスの強度に基づく演算処理を行うことにより、カウントされたX線フォトンのエネルギー値を計測する。
データ取得システム(回路)14はDASであり、検出器13によって検出されたX線の検出データを取得する。例えば、データ取得システム14は、エネルギー帯毎に、被検体を透過したX線から入射するフォトン(X線フォトン)を計数することで計数データを作成し、作成した計数データを後述のコンソール30に送る。例えば、回転フレーム15が回転している状態でX線がX線管12aから連続放出されている場合、データ取得システム14は全外周(360度)での計数データ群を取得する。データ取得システム14はビュー毎にデータを取得することもできる。また、データ取得システム14は、取得された各計数データを管位置に関連付けて後述のコンソール30に送る。管位置は、計数データの投影方向を示す情報である。
寝台装置20は被検体Pを載置する装置であり、図2に示したように、寝台駆動装置21と天板22とを含んでいる。寝台駆動装置21は天板22をZ軸方向に動かすことで被検体Pを回転フレーム15内に移動させる。天板22は被検体Pを載置するボードである。本実施形態では、ガントリ10と天板22との相対的位置を天板22の調整によって変化させる場合について説明するが、本実施形態はこれに限定されない。例えば、ガントリ10が自力で走行する場合は、ガントリ10と天板22との相対的位置をガントリ10の駆動を制御することによって変化させてもよい。
また、例えば、ガントリ10は、天板22を動かしつつ回転フレーム15を回転させることで、被検体Pを螺旋状にスキャンするヘリカルスキャンを行う。あるいは、ガントリ10は、天板22を移動させた後被検体Pの位置を固定して回転フレーム15を回転させることで、円軌道上で被検体Pをスキャンする従来式のスキャンを行う。また、ガントリ10は、天板22の位置を一定間隔で移動させることによって複数のスキャン領域で従来式のスキャンを行う、ステップアンドシュート(step-and-shoot)法を実行する。
コンソール30は、フォトン計数型X線CT装置1の操作指令をオペレータから受けて、ガントリ10によって取得された投影データを用いてX線CT画像データを再構成する装置である。図2に示したように、コンソール30は、入力インターフェース31と、ディスプレイ32と、スキャン制御回路33と、前処理回路34と、メモリ回路35と、画像再構成回路36と、処理回路37とを備えている。
入力インターフェース31は、マウス、キーボード、トラックボール、スイッチ、ボタン、ジョイスティックなどを含み、種々のコマンドや種々の設定値を入力するためにフォトン計数型X線CT装置1のオペレータによって使用されると共に、オペレータが入力したコマンドや設定に関する情報を処理回路37に転送する回路である。例えば、入力インターフェース31は、オペレータから、X線CT画像データの取得条件や、X線CT画像データを再構成する再構成条件や、X線CT画像データの画像処理条件などを入力される。
ディスプレイ32はオペレータによって観察されるモニタであり、処理回路37の制御の下で、X線CT画像データから作成された画像データをオペレータに表示する、または種々のコマンドや種々の設定値などを、入力インターフェース31を介してオペレータから受け取るためのグラフィカルユーザーインターフェース(GUI)を表示する。
スキャン制御回路33は、処理回路37の制御の下で、X線照射制御回路11と、ガントリ駆動回路16と、データ取得システム14と、寝台駆動装置21との動作を制御することによりガントリ10によるデータ取得処理を制御する。例えば、スキャン制御回路33は、詳細は後述するが、データ取得システム14にシーケンス制御コマンドを送って照射動作を制御する。
前処理回路34は、データ取得システム14によって作成された計数データに、対数変換処理、オフセット補正、感度補正、またはビームハードニング補正などの補正処理を施して、補正済投影データを作成する。
メモリ回路35は、前処理回路34によって作成された投影データを保存する。さらに、メモリ回路35は、後述の画像再構成回路36によって作成された画像データなども保存する。また、メモリ回路35は、後述の処理回路37による処理結果を適宜保存する。
画像再構成回路36は、メモリ回路35に保存された投影データを用いてX線CT画像データを再構成する。再構成法には様々な方法があり、例えば、逆投影処理などがある。さらに、逆投影処理として、例えば、フィルタ逆投影(FBP)法を用いた逆投影処理がある。あるいは、画像再構成回路36は逐次近似法を用いてX線CT画像データを再構成してもよい。また、画像再構成回路36はX線CT画像データに各種の画像処理を施すことにより画像データを作成する。さらに、画像再構成回路36は、再構成されたX線CT画像データまたは各種の画像処理の間に作成された画像データをメモリ回路35に保存する。
処理回路37は、ガントリ10と、寝台装置20と、コンソール30との動作を制御することでフォトン計数型X線CT装置1の全体的な制御を行う。具体的には、処理回路37はスキャン制御回路33を制御することでガントリ10によるCTスキャンを制御する。また、処理回路37は画像再構成回路36を制御することでコンソール30による画像再構成処理または画像生成処理を制御する。さらに、処理回路37は、メモリ回路35に保存された各種の画像データがディスプレイ32に表示されるように制御を行う。
これまで、第1の実施形態に係るフォトン計数型X線CT装置1の全体構成を説明してきた。前述の各回路で実行される各処理機能は、コンピュータにより実行されるプログラムとしてメモリ回路35に保存される。各回路はメモリ回路35から各プログラムを読み出して実行することにより前述の各種機能を果たす。
一例では、データ取得システム14の動作に対応するプログラムが、コンピュータにより実行されるプログラムとしてメモリ回路35に保存される。処理回路(プロセッサ)37は、このデータ取得システム14に関するプログラムを実行し、データ取得システム14にインストラクションを送って該システム14を制御して、データ取得システム14から転送されたデータを取得すると共にその転送データを制御する。第2の例では、データ取得システム14がプロセッサを含んで、このプロセッサがメモリ回路35から各プログラムを読み出して実行することで各プログラムに対応する機能を実行する。
さらに、上述の説明で用いた「プロセッサ」という語は、例えば、中央演算処理装置(CPU)、図形処理装置(Graphics Processing Unit:GPU)、またはASICなどの回路、またはプログラム可能論理回路(例えば、単純プログラム可能論理回路(Simple Programmable Logic Device:SPLD))、結合プログラム可能論理回路(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、またはフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))などを意味する。プロセッサは、メモリ回路に保存されたプログラムを読み出して実行することで機能を果たす。さらに、メモリ回路にプログラムを保存する代わりに、プログラムを直接プロセッサの回路にインストールする構成もある。この場合、プロセッサは、回路にインストールされたプログラムを読み出して実行することで機能を果たす。さらに、本実施形態に係るプロセッサは、各プロセッサを1つの回路として構成する代わりに、複数の独立した回路を組合せて1つのプロセッサとして構成して機能を実行してもよい。
前述の構成によって、第1の実施形態に係るフォトン計数型X線CT装置1は、エネルギーと線束とに基づきデータ取得を最適化するデータ取得システム14の動作により画像取得を向上させることができる。これについては後に詳しく述べる。図3にデータ取得システム14の概略を示す。検出器内のアノード群を符号40で示す。アノード40-1乃至40-4は標準サイズが500μm以下である。これらのアノードは選択的にグループ化されて1つの大画素を形成すると共に複数の小画素として個別に用いられる。本例では、矩形のグループ状に配列された4つの隣接アノード40-1乃至40-4が結合して大画素を形成すると共に、個々のアノードが小画素を形成している。他の配列および数のアノードを集合して大画素を形成することもできる。例えば、1×2、1×4、または3×3配列のアノードグループを形成可能である。
各アノード間には、通常10μm~50μm幅のストリートが形成されている。ストリートの中央には、標準サイズが5μm~45μmで、アノード40-1乃至40-4よりも低い電圧を有する共通導電片40-5が位置している。この共通導電片は、X線によって生成された電荷がストリートにトラップされることを防いでいる。アノードは通常0Vに接地されており、共通導電片は通常0V~100Vの範囲にバイアスされている。
アノードの出力部はスイッチング回路41に接続されている。スイッチング回路41は、スイッチ44が上方位置にあるときに、アノード40-1乃至40-4の1つを可調フォトン計数回路42-1乃至42-4の対応する1つに接続する。各アノードからのデータは可調フォトン計数回路42-1乃至42-4によって個別に収集される。スイッチング回路41は、スイッチ44が下方位置にあるときに、全アノードを可調フォトン計数回路42-5に接続して、個々のアノードをデータが収集される1つの大画素に統合する。
可調フォトン計数回路42-1乃至42-5はフォトンをカウントして、カウントされたフォトン数をエネルギービン内に集めて収集データを作成する。収集データは処理回路43に出力される。
処理回路43は、検出動作と照射動作との両方で収集されたデータを受け取り、解析して記憶装置45に保存する。記憶装置45は、RAMまたはNANDなどの、任意の種類のメモリでよい。この処理回路は、センシング動作で得られたデータを受け取ってX線信号の線束を決定し、最適なデータ収集のためのスイッチング信号と1つ以上のパラメータ信号とを生成する。なお、パラメータ信号は、動作パラメータの一例である。センシング動作の後、アノードが小画素または大画素として最適に構成され、可調フォトン計数回路42-1乃至42-5が照射データを収集するための最適な設定値を有した状態で、照射動作が行われる。
処理回路43は、スイッチング信号を生成してスイッチング回路41を制御し、それによりアノード40-1乃至40-4を個別の(小)画素または1つの大画素となるように適宜接続する。また、1つ以上のパラメータ信号を生成して可調フォトン計数回路42-1乃至42-5の動作を調整する。なお、図ではパラメータ信号ラインと回路42-1乃至42-4との接点が1つしか示されていないが、回路42-1乃至42-4はそれぞれがパラメータ信号ラインに接続されてパラメータ信号を受信するようになっている。処理回路43については後により詳細に述べる。
図3の回路の一変形例を図4に示す。可調フォトン計数電子回路は42-1乃至42-4の4つだけである。回路42-4は、該回路が個別アノードモード(小型画素)で接続されている場合はアノード40-4からデータを収集し、大画素モードで接続されている場合はアノード40-1乃至40-4全体からデータを収集する。この変形例では可調フォトン計数回路の数が減少しているため、簡単かつ安価な構成になる。
図5は、可調フォトン計数電子回路42-1乃至42-5をさらに詳細に示した図である。CSP46(詳細は図6A、6Bを参照して後述する)が、画素の1つから出力される、1フォトンにより生成される電流を受け取る。この電流がCSP46のフィードバックキャパシタ(Cp)に蓄積されて電圧信号出力に変換される。CSP46によって出力された信号は、信号を所望の形状(通常はパルス幅を狭めて信号のエネルギー情報を維持した形状)に変化させる波形整形回路47に入力される。所望の形状については図7A、7Bを参照して後述する。
波形整形回路47から出力された信号は、複数の比較回路を有する比較器48であって、各比較回路は波形整形された信号を基準電圧回路V1乃至V5により生成された基準電圧と比較する、比較器48に入力される。基準電圧を選択して、カウント数を波形整形回路47の出力信号のエネルギーを表すエネルギービン内に配置させる。本実施形態では、5つの比較回路が波形整形回路47の出力信号を基準電圧回路V1乃至V5の基準電圧とそれぞれ比較し、5つのカウンタが、波形整形信号が各エネルギービン内で電圧値を有する回数を記録する。本発明の比較回路の数は5に限定されない。システム要件と設計とに基づいて他の個数の比較/基準電圧回路を用いることもできる。
パラメータ信号が基準電圧回路V1乃至V5の設定値を含むこともある。センシング動作の結果に基づいてデータを収集するべく基準電圧回路V1乃至V5の電圧を最適に設定する。
図6A、6BにCSP回路46の2つの例を示す。図6Aはアクティブリセット型CSPを示し、図6Bはフィードバック抵抗型CSPを示す。正確なエネルギー情報を得るためには、信号積分時間を長くすることが好ましい。一方、パイルアップの増加により検出器性能が低下することを考慮すると、積分時間の延長はX線束が高い場合には好ましくない。
図6Aにおいて、スイッチ50は電荷積分期間には開いており、増幅器51のリセット時に閉じられる。適当な時間は5ns~100nsの範囲にあり、センシング動作で読み出された線束とエネルギーとに基づいて選択される。図6Bでは、可変抵抗52の値を選択して、5ns~100nsの範囲の、適当な減衰定数(RCp)を設定する。センシング回路43が、積分時間または減衰定数を適切に設定するためのパラメータ信号を出力する。本発明はこれら2種類のプリアンプに限定されず、周期的リセット型プリアンプなどの、他の種類のプリアンプをシステム要件と設計とに応じて使用することができる。
図7A、7Bに波形整形回路46の2つの例を示す。図7Aに可調CR-RC波形整形回路を示し、図7Bに可調単線遅延整形回路を示す。正確なエネルギー情報を得るためには、パルス幅を広げる(波形整形時間を伸ばす)ことが好ましい。一方、パイルアップが増えると検出器性能が低下することを考慮すると、X線束が高い場合にはパルス幅を広げることは好ましくない。
図7Aにおいて、可変抵抗(R1、R2)の値は、センシング動作で読み出された線束とエネルギーとに基づいて、Cp×RとCp×Rとによって決定される、適切な波形整形幅を設定するように選択される。Eout、Eはそれぞれ波形整形の前と後との信号を表し、以下の式(1)によって与えられる。なお、式中のtは時間を示す。
Figure 2022013739000002
同様に、図7Bにおいては、可変遅延時間Tの値は、センシング動作で読み出された線束とエネルギーとに基づいて適切に設定されるように選択される。本発明はこれら2種類のプリアンプに限定されず、多段CR-RC波形整形回路または複数ライン遅延波形整形回路、アクティブパルス波形整形回路、三角型波形整形回路、および台形型波形整形回路などの他の種類のプリアンプもシステム要件と設計とに基づいて使用可能である。本発明の波形整形回路の重要な特徴は、これらの波形整形回路の波形整形パラメータ(動作パラメータ)を入力されたX線束とエネルギーとに基づいて調整できることである。
図7A、7Bはそれぞれ、元の信号と波形整形された2つの信号とを示している。遅延時間を長くすると信号波形は良好に保たれるがパルス幅が広くなる。遅延時間を短くするとパルス幅が短くなるメリットがあるが、信号は劣化した状態になる。
図8において、処理回路43をより詳細に示す。処理回路43は、一組の抵抗52とルックアップテーブル(look-up table:LUT)54とに接続されたプロセッサ53を含む。LUTには、アノードと、CSPと、信号波形整形回路と、エネルギー値と線束値との関数である参照電圧レベルとの最適設定値が保存されている。
一実施形態では、上記最適設定値は、以下の式(2)によってあらかじめ計算される。
Figure 2022013739000003
Figure 2022013739000004
Figure 2022013739000005
Figure 2022013739000006
Figure 2022013739000007
Figure 2022013739000008
Figure 2022013739000009
スイッチング回路41と可調フォトン計数電子回路42-1乃至42-nが最適に設定されると、シーケンス制御装置は、選択されたスキャンパラメータを用いて被検体をビュー全体にわたって所定時間照射するようにシステムに指示し、かつ照射データを収集する。照射が完了すると、プロセッサはレジスタに指示してデータを出力させる。
第1の実施形態に係るシステムは、アノードを空間的に検出器全体にわたって最適に配置する。この配置は、X線照射により得られたデータを最適に取得するように構成された、小画素配置と大画素配置との両方を含むことができる配置である。同様に、フォトン計数回路と、波形整形回路と、参照電圧とに関連する設定値も、空間的に検出器全体にわたって配置される。検出器を空間的に最適化して照射データを収集することもできる。
上記実施形態の第1の変形例では、各センシング回路がプロセッサとLUTとを有する代わりに、回路系は、全レジスタからのセンシングデータを処理する、LUTを備えた1つの中央処理装置を有して配置され得る。第2の変形例では、複数のプロセッサが所定数のレジスタを処理するように配置されてもよい。これら2つの変形例では回路系がより小型になる。
この検出器は不均一空間サンプリングを有する。データを処理して不均一空間サンプリングを補うことで均一なサンプリングを行うことができる。第1の手法では、大画素データが高解像度の小画素にアップサンプリングされる。第2の手法では、ダウンサンプリングにより小画素データが低解像度の大画素に結合される。また第3の手法では、再構成アルゴリズムを用いて不均一サンプリングが処理される。この再構成アルゴリズムは典型的な反復再構成法であり、不均一な検出器サンプリングデータから不均一に抽出されたイメージング対象を再構成することができる。このアップサンプリングと、ダウンサンプリングと、再構成アルゴリズムとは前処理回路34で実行される。
本実施形態に係るシステムは複数の効果をもたらす。従来の均一画素ピッチ構成と比較して、本適応画素構成では、高線束シナリオと低線束シナリオの両方で情報が良好に保たれ、線量ペナルティは無視できる程度である。また、本適応画素構成により検出器が常に最適モードで動作することが可能になり、全放射線量の問題とパイルアップの問題とを軽減しつつ情報収集効率と検出器の応答性とが向上する。さらに、低線束領域が大画素モードに切り替えられることでアクティブチャネルの総数が減少するため、電力消費全体を下げることができる。これにより、効率的なフォトン計数CTの開発において常に主要な障害の1つである、フォトン計数CTにおける温度管理タスクが軽減される。
本システムの第2の実施形態では、異なるフォトン計数回路を用いてもよい。このシステムは、プリアンプと、波形整形回路と、電圧比較器とを用いた前述の実施形態に限定されない。適応画素構成を用いることで、波形整形回路または画素スイッチング回路を用いずに設計された上記の他の回路の性能を最適化することができる。一般に、波形整形回路またはスイッチング回路を除去すると検出器性能は低下するが回路構成は簡素になり得る。
検出器全体に対する、スイッチング回路41と、可調フォトン計数回路42-nと、処理回路43とはASICとして実装されることが好ましい。この他に独立の回路要素を用いた構成も可能である。
第1の実施形態に係る方法を図9に示す。ユーザは、例えば、キーボードまたはタッチスクリーンを介してコマンド、インストラクション、および/またはパラメータを入力することによって入力インターフェースを操作する(ステップ60)。ステップ61で、CT装置は複数のビューにわたって被検体をスキャンする照射計画を作成する。第1のビューから始まる各ビューにおいて(ステップ62)、第1の期間でX線CT装置は、X線の線束とエネルギーとを検知するセンシング動作を行う。被検体は、照射線量を最小にするために、数十マイクロ秒といった短時間照射される。この照射における線量は、例えば、照射データの作成に用いた線量の1%未満である。検出器は検知された照射データ(線束およびエネルギー)を取得し、フォトン計数回路はエネルギービン内で収集データを作成する(ステップ63)。
検知された照射データから、第2の期間で、X線CT装置は最適なフォトン計数モードを設定する。最適モードの設定は、空間的に最適な画素サイズを選択することによって検出器の形状全体にわたって最適画素形状を設定することと、最適なプリアンプの設定値と、波形整形の設定値と、エネルギー比較器の閾値の設定値とを検出器の形状全体にわたって空間的に設定することとを含む(ステップ64)。これらのパラメータの1つ以上を調整して最適な照射条件を求める。この選択プロセスは、既知のサンプルおよび/またはサンプル材料を用いた補正プロセスによって実験的に導出された所定の各設定値を含むルックアップテーブル(LUT)を用いて実現される。第2の期間は通常1ns~1μsの範囲にある。
第3の期間で、被検体はビュー全体にわたって照射され、照射データが取得される(ステップ65)。通常、このデータ取得は数百乃至数千マイクロ秒の間続けられる。このため、センシングとパラメータ設定とにおける線量ペナルティはわずか1%程度である。
センシング手順と、パラメータ設定手順と、データ取得手順とが最後のビューに達するまでビュー毎に繰り返されると(ステップ66)、一連の手順が終了する(ステップ67)。
図10に、第1の実施形態に係る方法の追加工程を示す。全ビューにおいてステップ65の照射データの取得を行った後、システムのユーザは、取得データを後処理するインストラクションを入力することができる(ステップ70)。取得データは、インストラクションにしたがってアップサンプリング(ステップ71)、ダウンサンプリング(ステップ72)、または再構成アルゴリズムを実行(ステップ73)することにより処理される。後処理されたデータが取得される(ステップ74)。
以上説明した少なくとも一つの実施形態によれば、線束にかかわらず安定したX線の検出を行うことができる。
以上の実施形態に関し、発明の一側面及び選択的な特徴として以下の付記を開示する。
(付記1)
X線源と、
前記X線源を制御して複数のビューでのスキャンの間被検体にX線を照射するスキャン制御回路と、
前記X線源からX線を受けるように配置されると共に、グループ状に配列された複数の画素を有する検出器と、
前記画素の各々に対して設けられるフォトン計数回路と、
第1モードで、各画素を前記フォトン計数回路の1つにそれぞれ接続し、第2モードで、グループ内の各画素を単一の前記フォトン計数回路に接続する接続回路と、
前記接続回路と前記フォトン計数回路とに接続され、検出されたカウントレートに基づいて、各ビューにおいて、前記第1モードまたは前記第2モードを選択する処理回路と、を備える、X線CT装置。
(付記2)
前記フォトン計数回路は、調整可能な動作パラメータを有し、
前記処理回路は、前記カウントレートに基づいて、前記動作パラメータを調整してもよい。
(付記3)
前記スキャン制御回路は、第1の照射と当該第1の照射後の第2の照射を含む前記スキャンの間、前記X線源を制御して前記被検体に前記X線を照射し、
前記処理回路は、前記第1モードまたは第2モードを選択して、前記第1の照射に基づいて動作パラメータを調整してもよい。
(付記4)
前記第1の照射は前記第2の照射に比べて持続時間が短くかつX線照射レベルが低くてもよい。
(付記5)
前記フォトン計数回路の各々は、前記第1の照射の間に対応する画素におけるフォトン数乃至はフォトンのエネルギー分布を決定してもよい。
(付記6)
前記処理回路は、
プロセッサと、
前記X線の線束とエネルギーとの関数である、モードデータと動作パラメータデータとを含む記憶装置と、を備え、
前記プロセッサは、前記スキャンにおける前記第1の照射でのカウントレートを前記記憶装置内のデータと比較して前記第1モードまたは前記第2モードのいずれかを選択しかつ前記動作パラメータを調整してもよい。
(付記7)
前記スキャン制御回路は、前記スキャンにおける第1の照射でのカウントレートに基づく前記比較からの、前記選択されたモードと調整された動作パラメータとを用いて、前記X線源を制御して前記スキャンにおける前記第2の照射の間に前記被検体にX線を照射してもよい。
(付記8)
前記記憶装置は、ルックアップテーブルでもよい。
(付記9)
前記処理回路は、
空間的均一性を高めるように前記第2の照射にて取得された照射データを処理してもよい。
(付記10)
前記処理回路は、前記フォトン計数回路の1つに接続された前記画素から収集された照射データをダウンサンプリングし、前記グループ内の接続された画素から収集された照射データをアップサンプリングしてもよい。
(付記11)
前記フォトン計数回路は、
パルス信号を出力する電荷感応型プリアンプと、
前記パルス信号の形状と幅とのうち少なくとも一方を調整する波形整形回路とを有してもよい。
(付記12)
前記電荷感応型プリアンプの積分時間と前記波形整形回路のパルス幅との少なくとも一方を動作パラメータとし、前記処理回路は、前記カウントレートに基づいて、前記積分時間と前記パルス幅とのうち少なくとも一方を調整してもよい。
(付記13)
前記パルス信号の形状と幅とのうち少なくとも一方を動作パラメータとし、前記波形整形回路は、X線のエネルギーと線束との少なくとも一方に基づいて、前記形状と前記幅とのうち少なくとも一方を調整してもよい。
(付記14)
前記画素の電圧より低い印加電圧を有する前記複数の画素間に配置された共通導電片を有してもよい。
(付記15)
フォトン計数型コンピュータ断層撮影方法であって、
X線源を制御して複数のビューでのスキャンの間被検体にX線を照射し、
グループ状に配列された複数の画素を有する検出器と、前記複数の画素の各々に対して設けられたフォトン計数回路とを用いて、複数のビュー毎にカウントレートを検出し、
検出されたカウントレートに基づいて、各ビューにおいて、各画素を前記フォトン計数回路の1つにそれぞれ接続する第1モード、又は、グループ内の各画素を単一の前記フォトン計数回路に接続する第2モードを選択すること、
を含む、方法。
(付記16)
X線源と、
前記X線源を制御して複数のビューでのスキャンの間被検体にX線を照射するスキャン制御回路と、
前記X線源からX線を受けるように配置されると共に、グループ状に配列された複数の画素を有する検出器と、
前記画素の各々に対して設けられ、かつそれぞれ調整可能な動作パラメータを有するフォトン計数回路と、
第1モードで、各画素を前記フォトン計数回路の1つにそれぞれ接続し、第2モードで、グループ内の各画素を単一の前記フォトン計数回路に接続する接続回路と、
前記接続回路と前記フォトン計数回路とに接続され、検出されたカウントレートに基づいて、各ビューにおいて、前記第1モードまたは前記第2モードを選択し、前記動作パラメータを調整する処理回路と、を備える、X線CT装置。
(付記17)
フォトン計数型コンピュータ断層撮影方法であって、
各ビューが第1の照射と前記第1の照射後の第2の照射とを含む、複数のビューからのスキャンの間被検体にX線を照射し、
前記複数のビュー毎に、フォトン計数回路とグループ状に配列された複数の画素を有する検出器とを用いて前記第1の照射の間に受けたX線のカウントレートを検出し、
前記第1の照射の間に受けた前記カウントレートに基づいて、各グループ内の画素の数と前記フォトン計数回路の動作パラメータとを選択し、
前記選択された画素の数と動作パラメータとに基づいて、前記第2の期間の間前記被検体に照射すること、を含む、方法。
いくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更、実施形態同士の組み合わせを行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1 X線CT装置
12a X線管
13 検出器
33 スキャン制御回路
42 可調フォトン計数回路
43、53 処理回路
44 スイッチ

Claims (14)

  1. X線源と、
    前記X線源を制御して複数のビューでのスキャンの間被検体にX線を照射するスキャン制御回路と、
    前記X線源からX線を受けるように配置されると共に、グループ状に配列された複数の画素を有する検出器と、
    前記画素の各々に対して設けられるフォトン計数回路と、
    第1モードで、各画素を前記フォトン計数回路の1つにそれぞれ接続し、第2モードで、グループ内の各画素を単一の前記フォトン計数回路に接続する接続回路と、
    前記接続回路と前記フォトン計数回路とに接続され、検出されたカウントレートに基づいて、各ビューにおいて、前記第1モードまたは前記第2モードを選択する処理回路と、を備える、X線CT装置。
  2. 前記フォトン計数回路は、調整可能な動作パラメータを有し、
    前記処理回路は、前記カウントレートに基づいて、前記動作パラメータを調整する、請求項1に記載のX線CT装置。
  3. 前記スキャン制御回路は、第1の照射と当該第1の照射後の第2の照射を含む前記スキャンの間、前記X線源を制御して前記被検体に前記X線を照射し、
    前記処理回路は、前記第1モードまたは前記第2モードを選択して、前記第1の照射に基づいて動作パラメータを調整する、請求項2に記載のX線CT装置。
  4. 前記第1の照射は前記第2の照射に比べて持続時間が短くかつX線照射レベルが低い、請求項3に記載のX線CT装置。
  5. 前記フォトン計数回路の各々は、前記第1の照射の間に対応する画素におけるフォトン数乃至はフォトンのエネルギー分布を決定する、請求項3又は4に記載のX線CT装置。
  6. 前記処理回路は、
    プロセッサと、
    前記X線の線束とエネルギーとの関数である、モードデータと動作パラメータデータとを含む記憶装置と、を備え、
    前記プロセッサは、前記スキャンにおける前記第1の照射でのカウントレートを前記記憶装置内のデータと比較して前記第1モードまたは前記第2モードのいずれかを選択しかつ前記動作パラメータを調整する、請求項3~5のいずれか1つに記載のX線CT装置。
  7. 前記スキャン制御回路は、前記スキャンにおける第1の照射でのカウントレートに基づく前記比較からの、前記選択されたモードと調整された動作パラメータとを用いて、前記X線源を制御して前記スキャンにおける前記第2の照射の間に前記被検体にX線を照射する、請求項6に記載のX線CT装置。
  8. 前記処理回路は、
    空間的均一性を高めるように前記第2の照射にて取得された照射データを処理する、請求項3~7のいずれか1つに記載のX線CT装置。
  9. 前記処理回路は、前記フォトン計数回路の1つに接続された前記画素から収集された照射データをダウンサンプリングし、前記グループ内の接続された画素から収集された照射データをアップサンプリングする、請求項8に記載のX線CT装置。
  10. 前記フォトン計数回路は、
    パルス信号を出力する電荷感応型プリアンプと、
    前記パルス信号の形状と幅とのうち少なくとも一方を調整する波形整形回路とを有する、請求項1~9のいずれか1つに記載のX線CT装置。
  11. 前記電荷感応型プリアンプの積分時間と前記波形整形回路のパルス幅との少なくとも一方を動作パラメータとし、
    前記処理回路は、前記カウントレートに基づいて、前記積分時間と前記パルス幅とのうち少なくとも一方を調整する、請求項10に記載のX線CT装置。
  12. 前記パルス信号の形状と幅とのうち少なくとも一方を動作パラメータとし、
    前記波形整形回路は、X線のエネルギーと線束との少なくとも一方に基づいて、前記形状と前記幅とのうち少なくとも一方を調整する、請求項10に記載のX線CT装置。
  13. 前記画素の電圧より低い印加電圧を有する前記複数の画素間に配置された共通導電片を有する、請求項1~12のいずれか1つに記載のX線CT装置。
  14. フォトン計数型コンピュータ断層撮影方法であって、
    X線源を制御して複数のビューでのスキャンの間被検体にX線を照射し、
    グループ状に配列された複数の画素を有する検出器と、前記複数の画素の各々に対して設けられたフォトン計数回路とを用いて、複数のビュー毎にカウントレートを検出し、
    検出されたカウントレートに基づいて、各ビューにおいて、各画素を前記フォトン計数回路の1つにそれぞれ接続する第1モード、又は、グループ内の各画素を単一の前記フォトン計数回路に接続する第2モードを選択すること、
    を含む、方法。
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