以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
(ゲームシステムの概要)
図1を参照して、本発明の一実施形態に係るゲームシステム1の概要について説明する。ゲームシステム1は、サーバ装置10と、1つ以上の端末装置20と、を備える。図1では簡便のため、3つの端末装置20を図示しているが、端末装置20の数は2つ以上であればよい。
サーバ装置10は、例えばゲーム運営者が管理するサーバ等の情報処理装置である。端末装置20は、例えば携帯電話、スマートフォン、タブレット端末、PC(Personal Computer)、又はゲーム装置等の、ユーザによって使用される情報処理装置である。端末装置20は、本実施形態に係るゲームのアプリケーションを実行可能である。ゲームのアプリケーションは、ネットワーク30を介して所定のアプリケーション配信サーバから端末装置20に受信されてもよく、あるいは端末装置20に備えられた記憶装置又は端末装置20が読取可能なメモリカード等の記憶媒体にあらかじめ記憶されていてもよい。サーバ装置10及び端末装置20は、ネットワーク30を介して通信可能に接続される。例えば、サーバ装置10及び端末装置20が協働して、ゲームに関する多様な処理を実行する。
なお、ネットワーク30は、無線通信網や、インターネット、VPN(Virtual Private Network)、WAN(Wide Area Network)、有線ネットワーク、又はこれらの任意の組み合わせ等を含んでよい。
(ゲームの概要)
本実施形態に係るゲームの概要について説明する。本実施形態に係るゲームは、1つ以上のゲームパートを含む。1つ以上のゲームパートのうち少なくとも1つのゲームパートは、ゲーム媒体を用いて実行されてもよい。
ゲーム媒体は、ゲームに使用される電子データであり、例えば、カード、アイテム、ポイント、仮想通貨、チケット、キャラクタ、アバタ、パラメータ等、任意の媒体を含む。また、ゲーム媒体は、レベル情報、ステータス情報、パラメータ情報(体力値及び攻撃力等)又は能力情報(スキル、アビリティ、呪文、ジョブ等)のような、ゲーム関連情報であってもよい。また、ゲーム媒体は、ユーザによってゲーム内で取得、所有、使用、管理、交換、合成、強化、売却、廃棄、又は贈与等され得る電子データであるが、ゲーム媒体の利用態様は本明細書で明示されるものに限られない。
以下、特に明示した場合を除き、「ユーザが所有するゲーム媒体」とは、当該ユーザを一意に識別可能なユーザIDに所有ゲーム媒体として対応付けられたゲーム媒体を示す。また、「ゲーム媒体をユーザに付与する」とは、ゲーム媒体を所有ゲーム媒体としてユーザIDに対応付けることを示す。また、「ユーザが所有するゲーム媒体を消費する」とは、ユーザIDと所有ゲーム媒体との対応付けの解消に応じて、何らかの効果又は影響をゲーム内で発生させ得ることを示す。
ゲームパートは、ゲーム内でユーザがプレイ可能なコンテンツであって、例えばクエスト、ミッション、ミニゲーム、ゲーム媒体の育成、強化、及び合成、ゲーム媒体入手イベント、仮想空間の探索イベント、並びに対戦相手(例えば、他のユーザ、敵キャラクタ、及び敵の建物等)との対戦イベント等を含む。各ゲームパートには、1つ以上の所定の課題(ゲーム課題)が設定されてもよい。例えば、ユーザによってプレイされるゲームパートに設定された1つ以上のゲーム課題の達成に成功したと判定された場合、ユーザに対して、例えばゲーム媒体等が報酬として付与されてもよい。ゲーム課題には、例えば敵キャラクタとの対戦に勝利するとの課題、仮想空間内のゴール地点まで到達するとの課題、及び所定時間が経過するまでユーザのキャラクタが所定の状態(例えば、行動不能の状態)にならないとの課題等、ゲームパートの内容に応じた任意の課題が採用可能である。また、ゲームパートに設定された1つ以上のゲーム課題のうち、特定の課題(クリア課題)が達成されることを、ゲームパートのクリアともいう。ゲームパートをプレイするユーザがクリア課題の達成に成功した場合、当該ゲームパートのクリアと判定され、当該ゲームパートが終了してもよい。
1つ以上のゲームパートには、シングルプレイ用のゲームパートと、マルチプレイ用のゲームパートと、が含まれてもよい。シングルプレイ用のゲームパートは、例えば、1人のユーザが使用する1つの端末装置20に対するユーザ操作に基づいて実行されるゲームパート(例えば、一人用のゲームパート)を含んでもよい。例えば、1つの端末装置20が単独で、又は1つの端末装置20とサーバ装置10とが協働して、シングルプレイ用のゲームパートを実行する。一方、マルチプレイ用のゲームパートは、例えば、2人以上のユーザがそれぞれ使用する2つ以上の端末装置20に対するユーザ操作に基づいて実行される、当該2人以上のユーザに共通のゲームパート(例えば、複数人用のゲームパート)を含んでもよい。2人以上のユーザに共通のゲームパートは、例えば、当該ゲームパートの進行処理の少なくとも一部及び処理結果の少なくとも一部が、当該2人以上のユーザに対して共通して適用されるゲームパートを含んでもよい。例えば、2つ以上の端末装置20が協働して、又は2つ以上の端末装置20とサーバ装置10とが協働して、マルチプレイ用のゲームパートを実行する。1つのゲームパートが、シングルプレイ及びマルチプレイの両方に対応してもよい。
本実施形態に係るゲームは、一例として、例えば横スクロール型のアクションゲームの要素と、ゲーム媒体を用いて対戦相手と対戦する対戦ゲームの要素と、を有する対戦ゲームパートを含む。ユーザは、自身が所有するゲーム媒体(所有ゲーム媒体)のうちから、対戦ゲームパートでデッキを構成して使用する1つ以上のゲーム媒体を選択する。なお、デッキは、チームやユニット等と同様の概念である。以下、所有ゲーム媒体のうちの、対戦ゲームパートでデッキを形成可能な各ゲーム媒体を、第1ゲーム媒体ともいう。当該1つ以上の第1ゲーム媒体を纏めてデッキともいう。なお、デッキの第1ゲーム媒体は、前衛と後衛とに分かれて編成されてもよく、ゲームの進行中に、前衛と後衛が交代可能であってもよい。対戦相手は、例えばNPC(Non-Player Character)等の自動的に操作されるゲーム媒体であるが、これに限られない。例えば、対戦相手は、他のユーザによって操作されるゲーム媒体であってもよい。1つの対戦ゲームパートにおいて、対戦相手の数は任意に定められてもよい。
本実施形態に係る対戦ゲームパートの概要について説明する。端末装置20を用いてシングルプレイ用の対戦ゲームパートをプレイするユーザは、デッキに含まれるゲーム媒体(第1ゲーム媒体)を操作して、所定の行動(例えば、対戦相手に対する攻撃)を行う。第1ゲーム媒体の行動によって、対戦相手にダメージを与えられ得る。一方、対戦相手は、例えば所定の時間間隔で、所定の行動(例えば、ユーザに対する攻撃)を行う。対戦相手の行動によって、デッキに含まれる第1ゲーム媒体にダメージが与えられ得る。各第1ゲーム媒体及び対戦相手それぞれには、与えられたダメージの量だけ減少する所定のパラメータが設定されている。対戦相手の当該パラメータが所定値(例えば、ゼロ)まで減少すると、ユーザの勝利と判定される。一方、ユーザの当該パラメータが所定値(例えば、ゼロ)まで減少すると、ユーザの敗北と判定される。ユーザの勝利又は敗北と判定された場合、当該対戦ゲームパートが終了してもよい。
一方、マルチプレイ用の対戦ゲームパートは、2人以上のユーザが共通の対戦相手と対戦する点を除き、上述したシングルプレイ用の対戦ゲームパートと同様に実行される。具体的には、2人以上のユーザそれぞれは、自身の端末装置20を用いて、共通の対戦ゲームパートをプレイする。当該2人以上のユーザそれぞれは、上述のように仮想空間内の第1ゲーム媒体を操作する。当該2人以上のユーザに共通の仮想空間が用いられてもよいし、ユーザごとに独立した仮想空間が用いられてもよい。当該2人以上のユーザそれぞれのデッキに含まれる第1ゲーム媒体が、例えば共通の対戦相手に対して攻撃を行う。対戦相手の上述したパラメータは、2人以上のユーザに対して共通に適用される。例えば、2人以上のユーザがそれぞれ使用する複数の端末装置20の間で、対戦相手の当該パラメータが同期されてもよい。対戦相手の当該パラメータが所定値(例えば、ゼロ)まで減少すると、2人以上のユーザの勝利と判定される。一方、2人以上のユーザそれぞれの当該パラメータが所定値(例えば、ゼロ)まで減少すると、2人以上のユーザの敗北と判定される。2人以上のユーザの勝利又は敗北と判定された場合、当該対戦ゲームパートが終了してもよい。
(サーバ装置の構成)
サーバ装置10の構成について具体的に説明する。サーバ装置10は、サーバコンピュータにより構成される。サーバ装置10は、複数台のサーバコンピュータにより協動して実現されてもよい。
サーバ装置10は、サーバ通信部11と、サーバ記憶部12と、サーバ制御部13と、を備える。
サーバ通信部11は、外部装置と無線又は有線によって通信し、情報の送受信を行うインタフェースを含む。サーバ通信部11は、例えば無線LAN(Local Area Network)通信モジュール又は有線LAN通信モジュール等を含んでもよい。サーバ通信部11は、ネットワーク30を介して、端末装置20との間で情報を送受信可能である。
サーバ記憶部12は、例えば一次記憶装置及び二次記憶装置を含む。例えばサーバ記憶部12は、半導体メモリ、磁気メモリ、又は光メモリ等を含んでもよい。サーバ記憶部12は、ゲームの処理に用いられる種々の情報及びプログラムを記憶する。サーバ記憶部12に記憶された情報及びプログラムの少なくとも一部が、端末装置20との間で共有及び同期されてもよい。以下、サーバ記憶部12が記憶する情報の例について具体的に説明する。
(ユーザに関する情報)
サーバ記憶部12は、複数のユーザそれぞれに関する情報を記憶する。図2を参照して、ユーザに関する情報について説明する。図2は、2人のユーザそれぞれに関する情報を示す。ユーザに関する情報は、当該ユーザに固有の種々の情報を含む。例えば、ユーザに関する情報は、ユーザIDと、ユーザ名と、ランクと、所有ゲーム媒体に関する情報と、使用ゲーム媒体に関する情報と、フレンド情報とを含む。ユーザに関する情報において、複数のユーザそれぞれと、所有ゲーム媒体に関する情報及び使用ゲーム媒体に関する情報と、フレンド情報とが対応付けられている。
ユーザIDは、ユーザを一意に識別可能な情報である。以下、ユーザIDを単にユーザともいう。
ユーザ名は、ユーザの名前を示す情報である。ユーザ名は、ユーザIDとは異なり、ユーザを一意に識別可能でなくてもよい。ユーザ名は、端末装置20に対するユーザ操作に応じて任意に決定及び変更が可能であってもよい。
ランクは、ゲームに関するユーザの熟練度を示すパラメータである。本実施形態において、ランクの値は、ユーザによるゲームのプレイに応じて増加してもよい。ランクが高いほど、ゲームに関するユーザの熟練度が高い。
所有ゲーム媒体に関する情報は、ユーザがゲーム内で所有するゲーム媒体(所有ゲーム媒体)に固有の種々の情報を含む。ゲーム媒体がユーザに取得された場合、当該ゲーム媒体は、所有ゲーム媒体としてユーザに対応付けられる。所有ゲーム媒体に関する情報の詳細については後述する。
使用ゲーム媒体に関する情報は、対戦ゲームパートにおいてユーザに使用させるゲーム媒体を示す情報である。使用ゲーム媒体は、第1ゲーム媒体のうちから選択される。本実施形態において、1つ以上の第1ゲーム媒体のうちから選択された、例えば最大5つのゲーム媒体が、それぞれ使用ゲーム媒体としてユーザに対応付けられる。従って、1つのゲーム媒体が、第1ゲーム媒体であると同時に使用ゲーム媒体でもあり得る。使用ゲーム媒体は、例えば専用のゲームパートにおいて、自動的に又はユーザ操作に応じて選択されてもよい。例えば、当該専用のゲームパートは、いわゆるデッキ編成又はチーム編成等を行うゲームパートを含んでもよい。使用ゲーム媒体に関する情報に示される最大5つの使用ゲーム媒体が、1つのデッキを構成する。使用ゲーム媒体に関する情報は、複数のデッキの情報を含んでもよい。
フレンド情報は、フレンド関係にあるユーザIDを表す。例えば、ユーザAが、ユーザB、Cとフレンド関係である場合、ユーザAに対応付けられたフレンド情報は、ユーザB、CのユーザIDを含む。なお、フレンド関係は、フレンド申請等を介して実現される。このように、フレンド情報は、ユーザとの間で一方向的又は双方向的に関連付けられた他のユーザのユーザIDを含む。なお、フレンド関係にあるユーザ同士は、例えばゲームシステム1上でメッセージの送受信等のコミュニケーションが可能であってもよい。なお、ユーザに関する情報において、フレンド情報に代えて又は加えて、所属するグループ(例えばギルドやパーティ)を示す情報が含められてもよい。
ユーザに関する情報の内容は、上述したものに限られない。例えば、ユーザに関する情報は、ユーザがゲーム内で保有する所定のポイントを示す情報を更に含んでもよい。当該ポイントは、ユーザがゲームパートをプレイするために消費される。ゲームパートごとに、当該ポイントの消費量が異なってもよい。当該ポイントは、例えば時間経過に応じて、又は所定のゲーム媒体の使用に応じて、増加してもよい。
ここで、図3を参照して、上述した所有ゲーム媒体に関する情報の一例について詳細に説明する。図3は、1人のユーザに対応付けられた2種類の所有ゲーム媒体に関する情報を示す。例えば、各所有ゲーム媒体に関する情報は、ゲーム媒体IDと、ゲーム媒体名と、グレード(初期グレード)と、レベルと、コストと、HP(HitPoint)と、攻撃力と、回復力と、ポジションと、アップグレードに関する情報と、強化に関する情報と、ゲーム機能に関する情報と、を含む。
ゲーム媒体IDは、ゲーム媒体を一意に識別可能な情報である。ゲーム媒体IDは、あらかじめサーバ記憶部12に記憶されてもよい。あるいは、ゲーム媒体IDは、ゲーム媒体をユーザに取得させるときに、サーバ装置10によって決定されてもよい。以下の説明において、ゲーム媒体の種類が同一であるとは、ゲーム媒体IDが同じであることを意味する。ただし、変形例では、ゲーム媒体の種類が同一であるとは、ゲーム媒体名が同じであることを含んでよい。
ゲーム媒体名は、ゲーム媒体の名前を示す情報である。ゲーム媒体名は、ゲーム媒体IDとは異なり、ゲーム媒体を一意に識別可能でなくてもよい。ゲーム媒体名の初期値が、あらかじめサーバ記憶部12に記憶されてもよい。ゲーム媒体名は、ゲーム媒体を取得したユーザによるゲームのプレイに応じて変化してもよい。
本実施形態では、第1ゲーム媒体の一部又はすべては、段階的にアップグレードが可能である。以下、段階的にアップグレード可能なゲーム媒体を、「アップグレード可能なゲーム媒体」ともいう。本実施形態では、一例として、アップグレードは、グレードが高くなるという効果を伴うものとする。ここでは、説明の都合上、ゲーム媒体名の末尾の数字は、アップグレードの段階を表すものとする。例えば、図3に示すゲーム媒体「C01」は、アップグレード可能なゲーム媒体であり、ゲーム媒体「C01」が、一切アップグレードしていない状態(すなわち初期グレードの状態)であるとき、ゲーム媒体名は「キャラクタA1」である。一方、ゲーム媒体「C01」が、1段階だけアップグレードしたとき、ゲーム媒体名は「キャラクタA2」である。なお、アップグレードの段階数は任意であり、アップグレード可能なゲーム媒体ごとに異なってもよい。なお、アップグレード可能なゲーム媒体は、すべての第1ゲーム媒体のうちの一部であってよい。なお、変形例では、ゲーム媒体名は、アップグレードによって変化しなくてもよい。
本実施形態では、一のユーザには、2つ以上の同一種類のアップグレード可能なゲーム媒体は、対応付けられないものとする。すなわち、各ユーザは、2つ以上の同一種類のアップグレード可能なゲーム媒体を所有できないものとする。従って、図3に示す例では、キャラクタA1の情報は、過去の所有履歴情報であり、当該時点での同ユーザの所有ゲーム媒体は、キャラクタA1及びキャラクタA2のうちの、キャラクタA2だけである。なお、グレードアップ後に、グレードアップ前の情報は、過去の所有履歴情報として保持されない構成であってもよい。
また、本実施形態では、第1ゲーム媒体のすべては、強化可能である。なお、変形例では、第1ゲーム媒体の一部だけが、強化可能であってもよい。以下、強化可能なゲーム媒体を、「強化可能ゲーム媒体」ともいう。
グレードは、ゲーム媒体の能力のポテンシャルを示す情報である。すなわち、ゲーム媒体に対応付けられるグレードは、高いほど、能力が高い関係を有する。また、これに関連して、ゲーム媒体に対応付けられるグレードは、例えば、当該ゲーム媒体の取得され難さ(抽選され難さ)と相関してもよい。この場合、グレードが高いほど所有され難い関係であってよい。なお、本実施形態では、一例として、グレードは、星の数で表される。しかしながら、変形例では、グレードは、数値ではなく、N(ノーマル)、R(レア)、SR(スーパーレア)、SSR(ダブルスーパーレア)といった名称で分類されてもよい。
例えば、本ゲームにおいて、星1つ、星2つ、星3つ、星4つ、星5つがそれぞれ対応付けられているゲーム媒体の種類の個数をN1個、N2個、N3個、N4個、N5個とすると、N1>N2>N3>N4>N5となる。なお、グレードに係る名称は、多様であり、グレードの分類も、5段階以外であってもよい。
レベルは、ゲーム媒体の成長度を示す情報である。例えば、レベルの値が大きいほど、ゲーム媒体の成長度が大きい。本実施形態において、レベルの値は、ユーザによるゲームのプレイに応じて増加してもよい。また、第1ゲーム媒体に係るレベルは、第1ゲーム媒体ごとに上限レベルが設定されてよい。この場合、第1ゲーム媒体の上限レベルは、例えばグレードが高いほど高くなる態様で設定されてよい。また、第1ゲーム媒体の上限レベルは、特定の強化(例えば限界突破)により引き上げ可能とされてもよい。また、レベルは、グレードアップごとに一時的に低下されてもよい。
コストは、対戦ゲームパートに使用するデッキを決定する際に用いられるパラメータである。本実施形態において、各第1ゲーム媒体のコストの合計値が所定の上限値を超えない範囲で、最大5つの第1ゲーム媒体が1つのデッキに包含可能である。当該上限値は、例えばユーザのランクの増加に応じて増加してもよい。
HPは、対戦ゲームパートにおけるユーザの勝敗を決定するために用いられるパラメータである。本実施形態において、デッキに含まれるすべての第1ゲーム媒体のHPの合計が、対戦ゲームパートの開始時における上限値として用いられる。以下、デッキに含まれるすべての第1ゲーム媒体のHPの合計を、ユーザの合計HPともいう。対戦ゲームパートの実行中に、例えば対戦相手の攻撃によってユーザにダメージが与えられると、当該ダメージの量だけ合計HPが減少する。対戦ゲームパートの実行中に、例えば回復アイテムが取得されると、合計HPが増加する。合計HPが所定値(例えば、ゼロ)まで減少すると、ユーザの敗北と判定される。従って、デッキに含まれる各第1ゲーム媒体のHPが大きいほどユーザに有利である。レベルの増加に応じて、HPが増加してもよい。
攻撃力は、例えばゲーム媒体の攻撃によって対戦相手に与えるダメージ量に寄与する情報である。攻撃力の値が大きくなるほど、対戦相手に与えるダメージ量が大きくなる。従って、ゲーム媒体の攻撃力が大きいほどユーザに有利である。レベルの増加に応じて、攻撃力が増加してもよい。
回復力は、対戦ゲームパートの実行中に用いられるパラメータである。本実施形態において、デッキに含まれるすべての第1ゲーム媒体の回復力の合計が用いられる。以下、デッキに含まれるすべての第1ゲーム媒体の回復力の合計を、ユーザの合計回復力ともいう。対戦ゲームパートの実行中に、例えば回復アイテムが取得されると、ユーザの合計回復力が増加する。合計回復力の値が大きくなるほど、合計HPの増加量が大きくなる。従って、デッキに含まれる各第1ゲーム媒体の回復力が大きいほどユーザに有利である。レベルの増加に応じて、回復力が増加してもよい。
なお、以上の各種パラメータのうちの、HP、攻撃力、及び回復力は、ゲーム媒体の能力を表すパラメータとなる。具体的には、HPが高いほど、ゲーム媒体の能力が高くなり、攻撃力が高いほど、ゲーム媒体の能力が高くなり、以下同様である。また、レベルの増加に応じて攻撃力等が増加する仕様である場合は、レベルも、ゲーム媒体の能力を表すパラメータとなる。
以下では、このようなゲーム媒体の能力を表すパラメータを、「能力パラメータ」ともいう。
ポジションは、ゲーム媒体のポジション(前衛又は後衛)を示す情報である。
アップグレードに関する情報は、初期グレードや、アップグレードが可能か否か、アップグレードが可能な場合は、現在のグレードや、アップグレードが成功するための条件(アップグレード実現条件)、アップグレードによる効果(例えばグレードのアップ)等に関する情報を含む。本実施形態では、一例として、あるゲーム媒体のアップグレードには、当該ゲーム媒体に対応付けられる所定のゲーム媒体(第2ゲーム媒体の一例)の消費を伴う。この場合、アップグレードに関する情報は、アップグレード実現条件に関する情報として、アップグレード可能なゲーム媒体ごとに、アップグレードのために消費されるゲーム媒体(後述するアップグレード用のゲーム媒体の種類や数等)を表す情報を含む。すなわち、アップグレード可能なゲーム媒体のそれぞれには、アップグレードのために消費されるゲーム媒体(以下、「アップグレード用ゲーム媒体」ともいう)が対応付けられる。なお、アップグレード用ゲーム媒体は、アップグレードに供されることが可能なゲーム媒体であるが、必ずしもアップグレードのためにだけ利用されるゲーム媒体である必要はない。
例えば、図4Aには、あるゲーム媒体(ここではゲーム媒体「C01」)のアップグレード態様の一例が示される。図4Aでは、アップグレード可能なゲーム媒体であるゲーム媒体「C01」が、アップグレードしている様子が示される。この場合、ゲーム媒体「C01」は、1回のアップグレードごとに、キャラクタA1からキャラクタA2、キャラクタA2からキャラクタA3といった具合に、上限のキャラクタA5までアップグレード可能である。なお、図4Aでは、アップグレード上限に到達したアップグレード可能なゲーム媒体に係るキャラクタA5が示される。
また、図4Aでは、アップグレード用ゲーム媒体として、キャラクタGG1、GG2というゲーム媒体名のゲーム媒体が示される。なお、キャラクタGG1に対応するゲーム媒体は、アップグレード不能なゲーム媒体であるが、変形例では、アップグレード可能なゲーム媒体であってもよい。
本実施形態では、一例として、アップグレード可能なゲーム媒体ごとに、対応付けられる専用のアップグレード用ゲーム媒体が用意される。また、すべてのアップグレード可能なゲーム媒体に適用できる万能的なアップグレード用ゲーム媒体が用意される。例えば、図4Aでは、キャラクタGG1は、キャラクタA1に係る種類(すなわちゲーム媒体ID=C01)に対応付けられた専用のアップグレード用ゲーム媒体であり、キャラクタGG2は、どのようなアップグレード可能なゲーム媒体にも適用可能な万能のアップグレード用のゲーム媒体である。以下では、このような属性の異なるアップグレード用のゲーム媒体を区別するとき、専用のアップグレード用のゲーム媒体と、万能のアップグレード用のゲーム媒体とそれぞれ称する。
アップグレード用のゲーム媒体には、アップグレード能力を表す数量パラメータが対応付けられる。本実施形態では、数量パラメータは、アップグレード用のゲーム媒体の数である。従って、アップグレード用のゲーム媒体の数が多いほど、アップグレード能力が高くなる。なお、変形例では、専用のアップグレード用のゲーム媒体は、1つだけであり、数とは異なる数量パラメータの値が可変とされてもよい。この場合も同様に、数量パラメータの値が大きいほどアップグレード能力が高い関係であってよい。例えば、専用のアップグレード用のゲーム媒体に、数量パラメータとしてレベルが対応付けられ、レベルの値が高くなるほど、アップグレード能力が高くなる態様である。また、専用のアップグレード用のゲーム媒体は、アップグレード能力が異なる態様で複数種類用意されてもよい。例えば、ある一の種類の専用のアップグレード用のゲーム媒体は、他の一の種類の専用のアップグレード用のゲーム媒体の10倍のアップグレード能力を有するといった具合である。この場合、数量パラメータは、種類ごとに異なる値を有することになる。
本実施形態では、星1つから星2つへのアップグレードには、アップグレード用のゲーム媒体が10個必要であり、星2つから星3つへのアップグレードには、アップグレード用のゲーム媒体が20個必要であり、星3つから星4つへのアップグレードにはアップグレード用のゲーム媒体が30個必要であり、といった具合に、グレードがアップするほど必要とされるアップグレード用のゲーム媒体の数が多くなる。ただし、変形例では、逆であってもよいし、一律の一定であってもよい。また、アップグレードに必要なアップグレード用のゲーム媒体の個数は、アップグレード可能なゲーム媒体ごとに異なってもよいし、特定の条件下で(例えば特定の期間だけ)減少されてもよい。
アップグレード用のゲーム媒体の数は、同ユーザが所有しているアップグレード用のゲーム媒体の数を表す。アップグレード用のゲーム媒体の数は、アップグレード可能なゲーム媒体ごとの専用のアップグレード用のゲーム媒体の数である。なお、上述した万能的なアップグレード用のゲーム媒体の数についても別途記憶されてよい。
強化に関する情報は、強化が可能か否か、強化が可能な場合は、強化のための条件(強化実現条件)、強化による効果(例えば強化態様に応じたステータスの変化ルール)等に関する情報を含む。
本実施形態では、一例として、強化実現条件として、ある強化可能ゲーム媒体の強化には、強化に利用できる所定のゲーム媒体(強化素材用ゲーム媒体)の消費を伴う。なお、強化素材用ゲーム媒体は、強化に供されることが可能なゲーム媒体であるが、必ずしも強化のためにだけ利用されるゲーム媒体である必要はない。
例えば、図4Bには、あるゲーム媒体(ここではゲーム媒体「C01」)の強化態様の一例が示される。図4Bでは、強化可能ゲーム媒体であるゲーム媒体「C01」が、強化されている様子が示される。この場合、ゲーム媒体「C01」は、強化ごとに、能力パラメータ(図4Bでは、レベル、HP、攻撃力、及び回復力)が適宜増加されている。なお、強化可能ゲーム媒体は、レベルが上限レベルに達すると、強化が不能な状態となる。ただし、この場合も、“限界突破”等のためのアイテム(ゲーム媒体の一例)を利用して、上限レベルの引き上げが可能とされてもよい。
また、図4Bでは、強化素材用ゲーム媒体として、キャラクタY1、Y2というゲーム媒体名のゲーム媒体が示される。キャラクタY1、Y2は、それぞれ異なるゲーム媒体IDが付与されていてもよいし、同一であってもよい。また、図4Bでは、強化可能ゲーム媒体の1回の強化に供される強化素材用ゲーム媒体の数は、1つだけであるが、これに限られない。すなわち、強化可能ゲーム媒体の1回の強化には、2つ以上の強化素材用ゲーム媒体の消費が伴われてもよい。
ゲーム機能に関する情報は、ゲーム媒体に対応付けられたゲーム機能の情報を含む。ゲーム機能は、ゲーム媒体に対応付けられた特別な機能(スキルやアビリティ)であってよい。また、1つのゲーム媒体に任意の数のゲーム機能が対応付けられてもよい。ゲーム機能が発揮されると、例えば対戦ゲームパートにおいて所定のゲーム効果が発生し得る。ゲーム効果の内容は、任意に定められてもよい。本実施形態において、ユーザに有利なゲーム効果が存在してもよい。例えば、対戦相手に、通常の攻撃よりも大きなダメージを与えるゲーム効果が存在してもよいし、対戦相手の攻撃を弱くするゲーム効果が存在してもよい。発生したゲーム効果が、所定の期間に亘って継続してもよい。本実施形態において、シングルプレイ用の対戦ゲームコンテンツ及びマルチプレイ用の対戦ゲームコンテンツのうち、何れか一方又は両方において使用可能な1つ以上のゲーム機能が存在してもよい。
ゲーム機能に関する情報の内容は、上述したものに限られない。例えばゲーム機能に関する情報は、当該ゲーム機能のレベル及び経験値を更に含んでもよい。例えば、ユーザが所有する所定のゲーム媒体を消費することによって、ゲーム機能の経験値が増加してもよい。所定のゲーム媒体は、例えば、当該ゲーム機能が設定された任意のゲーム媒体を含んでもよい。また例えば、所定のゲーム媒体は、当該ゲーム機能に対してあらかじめ定められた1種類以上のゲーム媒体を含んでもよい。ゲーム機能の経験値が所定の基準値に達すると、ゲーム機能のレベルが増加してもよい。すなわち、ゲーム機能は、強化可能であってよい。ゲーム機能のレベルが増加するほど、よりユーザに有利なゲーム効果が発生してもよい。例えば、ゲーム機能のレベルが増加すると、対戦相手に与えるダメージ量が増加してもよい。また、ゲーム機能は、覚醒可能な特別なゲーム機能(例えば通常のゲーム機能よりもゲーム効果が顕著なゲーム機能)であってもよい。この場合、覚醒させるためには、所定のアイテム(ゲーム媒体の一例)の消費が必要とされてよい。
なお、ゲーム媒体IDに対応付けられる各種情報は、図3を参照して上述したものに限られず、任意である。
(対戦相手であるゲーム媒体に関する情報)
図1に示すサーバ記憶部12は、対戦ゲームパートにおける対戦相手であるゲーム媒体(例えば、NPC)に関する情報を記憶する。例えば、対戦相手であるゲーム媒体に関する情報は、当該ゲーム媒体のゲーム媒体ID、ゲーム媒体名、レベル、HP、攻撃力、防御力、ポジション、及び素早さを含んでもよい。ゲーム媒体ID、ゲーム媒体名、レベル、HP、攻撃力、及びポジションは、上述した所有ゲーム媒体に関する情報と同様であるため、説明は省略する。HPは、対戦相手の健全度を示すパラメータである。対戦相手のHPが所定値(例えば、ゼロ)まで減少すると、当該対戦相手にユーザが勝利したと判定されてもよい。対戦ゲームパートにおいて登場するすべての対戦相手にユーザが勝利すると、対戦ゲームパートのクリアと判定されてもよい。防御力は、対戦相手に与えられるダメージ量の決定に用いられるパラメータである。例えば防御力が大きいほど、対戦相手に与えられるダメージ量が小さくなる。素早さは、対戦相手の行動ポイントの増加速度を決定するために用いられるパラメータである。例えば、素早さが大きいほど行動ポイントの増加速度が速い。行動ポイントが上限値に達すると、対戦相手が攻撃等の行動を実行し得る。
図1に示すサーバ制御部13は、1つ以上のプロセッサを含む。プロセッサは、特定のプログラムを読み込むことにより特定の機能を実現する汎用プロセッサ、及び特定の処理に特化した専用プロセッサを含んでもよい。サーバ制御部13は、サーバ装置10全体の動作を制御する。以下、サーバ制御部13の動作の例について具体的に説明する。
サーバ制御部13は、ゲームの処理に用いられる種々の情報及びプログラムを、サーバ記憶部12に記憶する。ゲームの処理に用いられる情報には、上述したユーザに関する情報、及び対戦相手であるゲーム媒体に関する情報等が含まれてもよい。
サーバ制御部13は、サーバ通信部11を介して情報の送受信を行う。例えば、サーバ制御部13は、サーバ記憶部12に記憶された情報の少なくとも一部を端末装置20へ送信してもよい。このようにして、サーバ記憶部12に記憶された情報と端末装置20に記憶された情報が共有及び同期される。情報の共有及び同期を行うタイミングは、例えばサーバ記憶部12に新たな情報が記憶されたタイミング、及びサーバ記憶部12に記憶された情報が更新されたタイミングを含み得るが、任意に定められてもよい。
サーバ制御部13は、端末装置20と協働して、ゲームを実行する。例えば、サーバ制御部13は、1つ以上の端末装置20と協働して、対戦ゲームパートを実行する。
また、サーバ制御部13は、各ユーザの所有ゲーム媒体を増やすためのゲーム媒体抽選処理を実行する。例えば、サーバ制御部13は、端末装置20からの取得要求(いわゆるガチャを回す抽選イベント)を受けて、ゲーム媒体抽選処理を実行する。なお、取得要求の発生条件は任意である。例えば、取得要求の発生条件は、所定のゲーム媒体の消費により満たされてもよい。あるいは、取得要求の発生条件は、キャンペーン時や初期登録時に、所定のゲーム媒体の消費を伴うことなく満たされてもよい。ゲーム媒体抽選処理の詳細は、後述する。
(端末装置の構成)
端末装置20の構成について具体的に説明する。図1に示すように、端末装置20は、端末通信部21と、端末記憶部22と、表示部23と、入力部24と、端末制御部25とを備える。
端末通信部21は、外部装置と無線又は有線によって通信し、情報の送受信を行うインタフェースを含む。端末通信部21は、例えばLTE(Long Term Evolution)(登録商標)等のモバイル通信規格に対応する無線通信モジュール、無線LAN通信モジュール、又は有線LAN通信モジュール等を含んでもよい。端末通信部21は、ネットワーク30を介して、サーバ装置10との間で情報を送受信可能である。
端末記憶部22は、例えば一次記憶装置及び二次記憶装置を含む。例えば端末記憶部22は、半導体メモリ、磁気メモリ、又は光メモリ等を含んでもよい。端末記憶部22は、サーバ装置10から受信する、ゲームの処理に用いられる種々の情報及びプログラムを記憶する。ゲームの処理に用いられる情報及びプログラムは、端末通信部21を介して外部装置から取得されてもよい。例えば、ゲームのアプリケーションプログラムが、所定のアプリケーション配信サーバから取得されてもよい。以下、アプリケーションプログラムを、単にアプリケーションともいう。また例えば、上述したユーザに関する情報及び対戦相手であるゲーム媒体に関する情報等の一部又は全部が、サーバ装置10から取得されてもよい。
表示部23は、例えば液晶ディスプレイ又は有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等の表示デバイスを含む。表示部23は、多様な画面を表示可能である。
入力部24は、例えば表示部23と一体的に設けられたタッチパネルを含む入力インタフェースを含む。入力部24は、端末装置20に対するユーザ入力を受付可能である。また、入力部24は、物理キーを含んでもよいし、マウス等のようなポインティングデバイスをはじめとする任意の入力インタフェースを更に含んでもよい。
端末制御部25は、1つ以上のプロセッサを含む。端末制御部25は、端末装置20全体の動作を制御する。以下、端末制御部25の動作の例について具体的に説明する。
端末制御部25は、端末通信部21を介して情報の送受信を行う。例えば、端末制御部25は、ゲームの処理に用いられる種々の情報及びプログラムを、サーバ装置10及び他の外部サーバの少なくとも一方から受信する。端末制御部25は、受信された情報及びプログラムを、端末記憶部22に記憶する。
端末制御部25は、ユーザの操作に応じてゲームのアプリケーションを起動する。端末制御部25は、サーバ装置10と協働して、ゲームを実行する。例えば、端末制御部25は、ゲームに用いられる種々の画面を表示部23に表示させる。画面上には、例えばユーザ操作を検出するGUI(Graphic User Interface)が表示されてもよい。端末制御部25は、入力部24を介して、画面に対するユーザ操作を検出可能である。
端末制御部25は、ユーザからの取得要求に係る入力に応答して、取得要求を生成し、生成した取得要求をサーバ装置10に送信する。サーバ装置10に送信する取得要求は、ユーザID等の基本情報の他、要求する抽選イベントの種類を特定する情報(以下、「抽選イベントID」と称する)を含んでよい。例えば、複数種類の抽選イベントが開催されている場合、ユーザは、所望の抽選イベントをタップ等により指定して、取得要求に係る入力を発生させる。
ここで、一例として、シングルプレイ用の対戦ゲームパートを実行するサーバ装置10及び端末装置20の動作について、具体的に説明する。
端末制御部25は、例えばユーザ操作に応じて、対戦ゲームパートの実行要求をサーバ装置10へ送信する。サーバ制御部13は、端末装置20から当該実行要求を受信すると、対戦ゲームパートの実行に用いられる情報を端末装置20へ送信してもよい。サーバ制御部13及び端末制御部25は、対戦ゲームパートを開始する。対戦ゲームパートは、デッキに含まれる1つ以上の第1ゲーム媒体と、対戦相手である1つ以上のゲーム媒体と、を用いて実行される。
対戦ゲームパートを進行させる端末制御部25の動作について説明する。対戦ゲームパートが開始されると、端末制御部25は、対戦相手の行動ポイントを初期値(例えば、ゼロポイント)に定める。
対戦ゲームパートの実行中、第1期間と第2期間とが交互に繰り返し発生する。
第1期間は、例えば時間経過に応じて増加する対戦相手の行動ポイントが、初期値(例えば、ゼロポイント)から上限値(例えば、100ポイント)まで増加する期間である。具体的には、端末制御部25は、対戦相手の行動ポイントを時間経過に応じて増加させる処理(増加処理)を開始する。増加処理の開始タイミングが、第1期間の開始タイミングに相当する。端末制御部25は、対戦相手の行動ポイントが上限値(例えば、100ポイント)に達すると、増加処理を終了する。増加処理の終了タイミングが、第1期間の終了タイミングに相当する。
第2期間は、第1期間の終了タイミングから、対戦相手の行動ポイントが初期値にリセットされるタイミングまでの期間である。具体的には、第2期間が開始した後、端末制御部25は、対戦相手に所定の行動(例えば、ユーザに対する攻撃)を実行させる。なお、デッキに含まれる第1ゲーム媒体に行動(例えば、対戦相手に対する攻撃)を実行させない場合、端末制御部25は、例えば第2期間の開始直後に、対戦相手に所定の行動を実行させてもよい。一方、デッキに含まれる第1ゲーム媒体に行動を実行させる場合、端末制御部25は、デッキに含まれる第1ゲーム媒体による行動の終了を待ってから、対戦相手に所定の行動を実行させてもよい。かかる場合、デッキに含まれる第1ゲーム媒体による行動が終了した後に、対戦相手による行動が実行される。このようにして、第1期間と第2期間とが交互に繰り返し発生する。
端末制御部25は、デッキに含まれる第1ゲーム媒体に所定の行動(例えば、対戦相手に対する攻撃)を実行させ得る。具体的には、第1期間において、端末制御部25は、仮想空間内に所定のアイテムを出現させてもよい。端末制御部25は、時間の経過やアイテムの取得状況等に応じて、第1ゲーム媒体の行動ポイントを増加させる。端末制御部25は、第1ゲーム媒体の行動ポイントが所定の基準値以上である場合、当該第1ゲーム媒体に所定の行動(例えば、対戦相手に対する攻撃)を実行させ、行動ポイントを当該基準値分だけ減少させる。端末制御部25は、第1ゲーム媒体の行動ポイントが当該基準値未満となるまで、当該第1ゲーム媒体に行動を繰り返し実行させる。第1ゲーム媒体の行動ポイントが減少して当該基準値未満になると、第1ゲーム媒体による行動が終了する。
図5は、対戦ゲームパートの実行中に端末装置20に表示されるプレイ画面の例を示す。プレイ画面には、例えば2次元の仮想空間の一部領域が表示される。具体的には、プレイ画面には、仮想空間に配置された多様なオブジェクトが表示され得る。多様なオブジェクトには、例えば、第1ゲーム媒体のデッキ45や、対戦相手44等が含まれる。また、プレイ画面には、各種メータ49、49A、49Bが表示される。メータ49、49A、49Bは、それぞれのゲーム媒体に対応付けられたHPの残量や行動ポイント等を表してよい。
端末制御部25は、対戦相手44に勝利すると、対戦相手44の表示を消滅させるとともに、報酬アイテムがユーザに獲得された演出表示を行う。この場合、端末制御部25は、報酬アイテムが新たに追加されるように、ユーザに係る所有ゲーム媒体に関する情報(図2及び図3参照)を更新する。
(ゲーム媒体抽選処理)
次に、ゲーム媒体抽選処理について詳説する。
図6は、サーバ装置10のうちの、ゲーム媒体抽選処理に関連した機能を示す説明図である。なお、以下で説明する各機能は、サーバ装置10により実現されるが、一部又は全部が個々の端末装置20により実現されてもよい。
サーバ装置10は、機会処理部130と、選択処理部132と、第1パラメータ変化処理部134と、第1特典付与部140と、第2特典付与部150とを含む。これらの各部は、サーバ制御部13がサーバ記憶部12内のプログラムを実行することで実現できる。
機会処理部130は、抽選イベント(選択機会)を発生させる。機会処理部130により発生される抽選イベントは、グレード(第1パラメータの一例)の値(星1つ、星2つ等)がそれぞれ対応付けられている複数種類の第1ゲーム媒体に係る抽選イベントである。機会処理部130は、ユーザIDに対応付けられた取得要求に応答して、当該ユーザIDに係る抽選イベントを発生させる。抽選対象の複数種類の第1ゲーム媒体は、抽選イベントの種類(抽選イベントID)ごとに異なってよいし、個々の抽選イベントごとに異なってもよいし、一定であってもよい。本実施形態では、抽選対象の複数種類の第1ゲーム媒体は、複数のアップグレード可能なゲーム媒体を含むものとする。例えば、抽選対象の複数種類の第1ゲーム媒体は、アップグレード可能なゲーム媒体のみからなってもよい。
選択処理部132は、機会処理部130により発生されるユーザIDごとの抽選イベントごとに、抽選対象の複数種類の第1ゲーム媒体のうちから、抽選に基づき1つ以上の第1ゲーム媒体を選択する。抽選方法は、任意であるが、乱数等が利用されてもよい。抽選対象の複数種類の第1ゲーム媒体のうちからの、選択される第1ゲーム媒体の数(すなわち抽選数)は、1つ以上であれば任意であり、抽選イベントIDごとに異なってよい。あるいは、第1ゲーム媒体の種類ごとに排出確率を関連づけたテーブル(図示せず)を参照し、当該排出確率に応じて、第1ゲーム媒体を選択することとしてもよい。この場合、当該テーブルは、サーバ装置10のサーバ記憶部12に記憶されてよい。また、当該テーブルは、適宜書き換え可能であってもよい。
第1パラメータ変化処理部134は、グレードアップに関する処理を実行する。具体的には、第1パラメータ変化処理部134は、一のユーザIDに係る一のアップグレード可能なゲーム媒体に対するアップグレード要求を受けると、アップグレード実現条件の成否を判定し、アップグレード実現条件が満たされた場合は、当該一のアップグレード可能なゲーム媒体に対応するアップグレード用のゲーム媒体の消費に基づいて、当該一のアップグレード可能なゲーム媒体のグレードを増加させる。例えば、ある一のアップグレード可能なゲーム媒体について、星2つから星3つにグレードアップさせるのに必要なアップグレード用のゲーム媒体が20個である場合、第1パラメータ変化処理部134は、当該アップグレード用のゲーム媒体の数を20だけ低減するとともに、当該一のアップグレード可能なゲーム媒体のグレードを星3つへとグレードアップする。
なお、第1パラメータ変化処理部134は、アップグレードに伴いアップグレード用のゲーム媒体が消費された場合、消費された個数分だけ、当該アップグレード用のゲーム媒体の数を低減する。
第1特典付与部140は、一のユーザIDに係る一の抽選イベントにおいて選択処理部132により選択された1つ以上の第1ゲーム媒体に基づいて、アップグレード用のゲーム媒体に関する特典をユーザに付与する。
第1特典付与部140は、第1判定処理部141と、第1記憶処理部142と、第2判定処理部143と、設定処理部144と、第2記憶処理部145とを含む。
第1判定処理部141は、一のユーザIDに係る一の抽選イベントにおいて選択処理部132により選択された1つ以上の第1ゲーム媒体が、所有ゲーム媒体を含むか否かを判定する(以下、この判定処理を、「第1判定処理」と称する)。なお、本実施形態では、上述したように、基本的には、同一種類の第1ゲーム媒体は、2つ以上同時に所持されない。なお、所有ゲーム媒体が比較的多いユーザの場合、一の抽選イベントにおいて選択処理部132により選択された1つ以上の第1ゲーム媒体が、所有ゲーム媒体を含む可能性は高くなる。
第1判定処理部141は、一のユーザIDに係る一の抽選イベントにおいて選択処理部132により選択された1つ以上の第1ゲーム媒体が、所有ゲーム媒体を含むと判定した場合、第1判定処理の結果として、その旨を表す判定結果(以下、「重複ありの判定結果」と称する)とともに、当該1つ以上の第1ゲーム媒体に含まれる所有ゲーム媒体(以下、「重複ゲーム媒体」と称する)を特定する情報を出力する。
他方、第1判定処理部141は、一のユーザIDに係る一の抽選イベントにおいて選択処理部132により選択された1つ以上の第1ゲーム媒体が、所有ゲーム媒体を含まないと判定した場合、第1判定処理の結果として、その旨を表す判定結果(以下、「重複なしの判定結果」と称する)を出力する。
第1記憶処理部142は、ユーザIDごとに、第1ゲーム媒体の所有状態を更新する。
具体的には、第1記憶処理部142は、一のユーザIDに係る一の抽選イベントにおいて、第1判定処理の結果が“重複なし”である場合、選択処理部132により選択された1つ以上の第1ゲーム媒体をすべてユーザIDに新たに対応付けて記憶する(図3参照)。他方、第1記憶処理部142は、一のユーザIDに係る一の抽選イベントにおいて、第1判定処理の結果が“重複あり”である場合、選択処理部132により選択された1つ以上の第1ゲーム媒体のうちの、重複ゲーム媒体を除くすべての第1ゲーム媒体(すなわち未所有の第1ゲーム媒体)のみを、ユーザIDに新たに対応付けて記憶する。なお、選択処理部132により選択された1つ以上の第1ゲーム媒体のすべてが重複ゲーム媒体である場合は、新たな第1ゲーム媒体が同ユーザIDに新たに対応付けられることはない。
このようにして、機会処理部130により発生されるユーザIDごとの抽選イベントごとに、選択処理部132により選択された1つ以上の第1ゲーム媒体と、ユーザIDごとの所有ゲーム媒体との関係に基づいて、ユーザIDごとの所有ゲーム媒体に関する情報(図3参照)が更新されうる。
なお、第1記憶処理部142は、機会処理部130により発生される抽選イベント以外でも、一定の条件下で、各ユーザIDに対応付けられていない1つ以上の第1ゲーム媒体を、同ユーザIDに新たに対応付けて記憶してもよい。例えば、ゲームアプリケーションの最初のダウンロード時やその後のチュートリアルの終了時に、第1記憶処理部142は、新たなユーザIDに、初期的に複数種類の第1ゲーム媒体を対応付けて記憶してもよい。また、第1記憶処理部142は、ユーザ間での第1ゲーム媒体の交換等に基づいて、未所有の第1ゲーム媒体をユーザIDに新たに対応付けて記憶してもよい。
第2判定処理部143は、ユーザIDのそれぞれに係る抽選イベントIDごとに、所定条件が成立したか否かを判定する。所定条件は、後述する第2記憶処理部145によるアップグレード用のゲーム媒体の付与処理に関連した特典付与条件である。具体的には、所定条件が満たされると、付与処理で得られるユーザの特典が増大される又は増大されやすくなる。所定条件は、任意であり、例えば、ユーザIDごとに設定されてもよい。この場合、例えば一のユーザIDに係る所定条件は、当該一のユーザIDに係る抽選イベントが所定回数以上発生した場合に満たされてもよい。あるいは、所定条件は、抽選イベントIDに基づいて判断されてもよい。例えば、所定条件は、今回の抽選イベントIDが、特別の抽選イベントに係る抽選イベントIDである場合に、満たされてもよい。すなわち、所定条件は、抽選イベントIDが特定のIDである場合に、すべてのユーザIDに対して満たされてもよい。
設定処理部144は、第2記憶処理部145によるアップグレード用のゲーム媒体の付与処理によって増加されるアップグレード用のゲーム媒体の数を設定する。本実施形態では、第2記憶処理部145によるアップグレード用のゲーム媒体の付与処理によって増加されるアップグレード用のゲーム媒体の数は、一定ではなく、可変である。すなわち、設定処理部144は、アップグレード用のゲーム媒体の付与処理における増分を、複数の異なる値(数)のうちから選択した一の設定値に設定する。複数の異なる値は、任意であるが、本実施形態では、一例として、10、20、30、40及び50である。ただし、変形例では、これらの値の数や数値は任意である。
設定処理部144は、10、20、30、40及び50のうちから、ランダムに一の設定値を選択してもよい。この場合、各数値が一の設定値として選択される確率は、それぞれ1/5である。
設定処理部144は、一のユーザIDに係る抽選イベントの回数であって、所定基準時点から積算された回数に基づいて、当該回数が多くなるほど、一の設定値が大きくなる態様で、10、20、30、40及び50のうちから、一の設定値を選択してもよい。すなわち、設定処理部144は、一のユーザIDに係る抽選イベントの回数が、第1の回数であるときと、第1の回数よりも多い第2の回数であるときとで、第2の回数であるときのほうが第1の回数であるときよりも大きい一の設定値を選択する。所定基準時点は、任意であり、ゲームアプリケーションのダウンロード時であってもよいし、ある特定期間(例えば特定の抽選イベントの開催期間)の始点であってよい。なお、所定基準時点から積算された抽選イベントの回数は、所定基準時点から積算された抽選の累計回数で代替されてもよい。例えば、一の抽選イベントで10回の抽選が実行される場合は、当該一の抽選イベントに起因して抽選の累計回数が10回だけ増加する。
本実施形態では、設定処理部144は、好ましくは、第2判定処理部143により所定条件が成立したと判定された場合に、機能する。この場合、設定処理部144は、第2判定処理部143により所定条件が成立したと判定された場合に、複数の異なる値のうちから、その中の最小値とは異なる一の設定値を選択してもよい。これにより、第2判定処理部143により所定条件が成立したと判定された場合に、そうでない場合に比べて、ユーザに有利な特典が付与されるので、所定条件に基づいてゲームバランスを適宜調整しやすくなる。
第2記憶処理部145は、ユーザIDごとに、アップグレード用のゲーム媒体の所有状態を更新する。
具体的には、第2記憶処理部145は、一のユーザIDに係る一の抽選イベントにおいて、第1判定処理の結果が“重複あり”である場合、一のユーザIDに係るアップグレード用のゲーム媒体の数を、設定処理部144により設定された設定値(数)だけ増加させる(図3の“アップグレード用のゲーム媒体の数”参照)。本明細書においては、このように第1判定処理の結果が“重複あり”である場合に第2記憶処理部145がアップグレード用のゲーム媒体の数を増加させる処理を、「アップグレード用のゲーム媒体の付与処理」とも称する。
アップグレード用のゲーム媒体の付与処理において、数が増加されるアップグレード用のゲーム媒体は、上述した万能のアップグレード用のゲーム媒体であってもよいが、好ましくは、重複ゲーム媒体に対応する専用のアップグレード用のゲーム媒体である。この場合、ユーザは、専用のアップグレード用のゲーム媒体を利用して、当該重複ゲーム媒体のグレードアップを促進できるので、抽選イベントにおいて重複ゲーム媒体が選択されることをあえて期待する等、抽選イベントの新たな楽しみ方を得ることができる。
また、一の抽選イベントにおいて重複ゲーム媒体が複数発生した場合、第2記憶処理部145は、複数の重複ゲーム媒体のそれぞれに対応する専用のアップグレード用のゲーム媒体の数を、設定処理部144により設定された設定値(数)だけ増加させてもよい。あるいは、一の抽選イベントにおいて重複ゲーム媒体が複数発生した場合、第2記憶処理部145は、複数の重複ゲーム媒体のうちの一部に対応する専用のアップグレード用のゲーム媒体の数を、設定処理部144により設定された設定値(数)だけ増加させてもよい。この場合、第2記憶処理部145は、複数の重複ゲーム媒体のうちの、残りの一部に対しては、対応する専用のアップグレード用のゲーム媒体の数を、所定の固定値(数)だけ増加させてもよい。この場合、所定の固定値は、設定処理部144により設定値として設定されうる数のうちの、最小値(本実施形態では、10)であってもよい。
例えば、一の抽選イベントにおいて重複ゲーム媒体が複数発生した場合、第2記憶処理部145は、複数の重複ゲーム媒体のうちの、最も初期グレードが高い一の第1ゲーム媒体に対してのみ、対応する専用のアップグレード用のゲーム媒体の数を、設定処理部144により設定された設定値(数)だけ増加させてもよい。あるいは、一の抽選イベントにおいて重複ゲーム媒体が複数発生した場合、第2記憶処理部145は、複数の重複ゲーム媒体のうちの、初期グレードが閾値(例えば星3つ)以上又は以下の第1ゲーム媒体に対してのみ、対応する専用のアップグレード用のゲーム媒体の数を、設定処理部144により設定された設定値(数)だけ増加させてもよい。
また、一の抽選イベントにおいて発生した重複ゲーム媒体の初期グレードが星5つ(上限値)である場合、第2記憶処理部145は、当該重複ゲーム媒体に対応する専用のアップグレード用のゲーム媒体の数を、設定処理部144により設定された設定値(数)だけ増加させることに代えて、万能のアップグレード用のゲーム媒体の数を、設定処理部144により設定された設定値(数)だけ増加させてもよい。この場合、ユーザにとって不要となりうる専用のアップグレード用のゲーム媒体の数の増加を防止できる。
このように本実施形態によれば、上述したように、第1特典付与部140を備えることで、一の抽選イベントにおいて重複ゲーム媒体が発生した場合に、可変の設定値に応じた数のアップグレード用のゲーム媒体が所有可能となる。これにより、抽選イベントで得られる特典の多様化を図るとともに、設定値を可変することでゲームバランスの調整を図りやすくすることができる。
例えば、複数の値(10、20、30、40及び50)からランダムに選択された一の値が設定値に設定される場合は、第1ゲーム媒体の抽選結果とともに、設定値の抽選結果という不確定要素が増えるので、抽選イベントの楽しみ方を増大させることができる。あるいは、抽選イベントの回数等に応じて設定値を調整することで、ユーザ間の公平性やゲームバランスを効果的に保つことも可能となる。
第2特典付与部150は、一のユーザIDに係る一の抽選イベントにおいて選択処理部132により選択された1つ以上の第1ゲーム媒体に基づいて、アップグレード可能なゲーム媒体に関する特典をユーザに付与する。
なお、変形例では、第2特典付与部150は省略されてもよい。あるいは、第2特典付与部150は、第1特典付与部140とは独立して機能してもよい。例えば、抽選イベントIDごとに、第1特典付与部140及び第2特典付与部150のいずれか一方のみが機能するように構成されてもよい。
本実施形態では、一例として、機会処理部130により発生される複数種類の抽選イベントには、第1特典付与部140だけが機能する抽選イベント(以下、区別するときは、「第1抽選イベント」と称する)と、第2特典付与部150だけが機能する抽選イベント(以下、区別するときは、「第2抽選イベント」と称する)と、第1特典付与部140及び第2特典付与部150が協調して機能する抽選イベント(以下、区別するときは、「第3抽選イベント」と称する)とが含まれるものとする。
第2特典付与部150は、第3判定処理部151と、第4判定処理部152と、第2パラメータ変化処理部153と、第1記憶処理部154と、パラメータ処理部155とを含む。なお、第2特典付与部150の第1記憶処理部154は、上述した第1特典付与部140の第1記憶処理部142と共通に実現されてもよい。
第3判定処理部151は、アップグレード可能なゲーム媒体のレベルの初期値(初期レベル)を増加させるための所定のパラメータ変化条件が成立したか否かを判定する。所定のパラメータ変化条件は、任意であるが、例えばアップグレード可能なゲーム媒体のグレードに基づいて判定される条件を含んでよい。例えば、所定のパラメータ変化条件は、一のユーザIDに係る一の抽選イベントにおいて選択処理部132により選択された1つ以上の第1ゲーム媒体のうちの、特定の第1ゲーム媒体(例えば後述の未取得ゲーム媒体)のグレードが閾値(例えば星3つ)以上である場合に満たされてよい。
第4判定処理部152は、一のユーザIDに係る一の抽選イベントにおいて選択処理部132により選択された1つ以上の第1ゲーム媒体が、重複ゲーム媒体とは異なる未取得の第1ゲーム媒体を含むか否かを判定する(以下、この判定処理を、「第4判定処理」と称する)。
第4判定処理部152は、一のユーザIDに係る一の抽選イベントにおいて選択処理部132により選択された1つ以上の第1ゲーム媒体が、未取得の第1ゲーム媒体を含むと判定した場合、第4判定処理の結果として、その旨を表す判定結果(以下、「未取得ありの判定結果」と称する)とともに、当該1つ以上の第1ゲーム媒体に含まれる未取得の第1ゲーム媒体(以下、「未取得ゲーム媒体」と称する)を特定する情報を出力する。他方、第4判定処理部152は、一のユーザIDに係る一の抽選イベントにおいて選択処理部132により選択された1つ以上の第1ゲーム媒体が、未取得の第1ゲーム媒体を含まないと判定した場合、第4判定処理の結果として、その旨を表す判定結果(以下、「未取得なしの判定結果」と称する)を出力する。
なお、一の抽選イベントが上述した第3抽選イベントである場合、第4判定処理部152は、上述した第1判定処理部141と協調して実現されてもよい。例えば、第1判定処理部141による第1判定結果が“重複あり”であり、かつ、一のユーザIDに係る一の抽選イベントにおいて選択処理部132により選択された1つ以上の第1ゲーム媒体のすべてが、重複ゲーム媒体である場合、第4判定処理部152による第4判定結果は、“未取得なし”の判定結果となる。
第2パラメータ変化処理部153は、一のユーザIDに係る一の抽選イベントにおいて、第3判定処理部151により所定のパラメータ変化条件が成立したと判定され、かつ、第4判定処理部152による第4判定結果が“未取得あり”である場合に、当該一のユーザIDに対応付けられる第1ゲーム媒体の初期レベルを増加させる。この場合、第2パラメータ変化処理部153は、一のユーザIDに係る一の抽選イベントにおいて選択処理部132により選択された1つ以上の第1ゲーム媒体のうちの、未取得ゲーム媒体についてのみ初期レベルを増加させる。また、この際、一のユーザIDに係る一の抽選イベントにおいて選択処理部132により選択された1つ以上の第1ゲーム媒体に、複数の未取得ゲーム媒体が含まれる場合、すべての未取得ゲーム媒体のレベルを増加させてもよいし、一部(例えばグレードが閾値以上である未取得ゲーム媒体)のレベルだけを増加させてもよい。
第2パラメータ変化処理部153による初期レベルの増加量は、任意であり、可変であってよい。例えば、第2パラメータ変化処理部153は、所定の特典付与条件が成立した場合、未取得ゲーム媒体であるアップグレード可能なゲーム媒体のレベルを、当該アップグレード可能なゲーム媒体の初期グレードにおけるレベルの上限値まで増加させる。これにより、所定の特典付与条件を適宜設定することで、第2特典付与部150による特典に基づくゲームバランスの調整能力を高めることができる。
なお、本実施形態では、第2パラメータ変化処理部153は、能力パラメータのうちの、レベルを増加させるが、それに代えて又は加えて、他の要素(例えば、HPや、攻撃力、回復力等)を増加させてもよい。また、未取得ゲーム媒体に特別な機能(例えば、スキルやアビリティ等)を新たに対応付けてもよい。
第1記憶処理部154は、一のユーザIDに係る一の抽選イベントにおいて、1つ以上の未取得ゲーム媒体の初期レベルが第2パラメータ変化処理部153により増加された場合、当該未取得ゲーム媒体を、当該一のユーザIDに新たに対応付けて記憶する。
具体的には、第1記憶処理部154は、一のユーザIDに係る一の第2抽選イベントにおいて、選択処理部132により選択された1つ以上の第1ゲーム媒体のうちの、未取得ゲーム媒体をユーザIDに新たに対応付けて記憶する(図3参照)。この際、第2パラメータ変化処理部153により初期レベルが増加された未取得ゲーム媒体については、当該増加された初期レベルで記憶する。なお、第2抽選イベントにおいて、重複ゲーム媒体が発生した場合は、当該重複ゲーム媒体に対応したアップグレード用のゲーム媒体の数が所定の固定値(本実施形態では10)だけ増加されてよい。
また、第1記憶処理部154は、一のユーザIDに係る一の第3抽選イベントにおいて、選択処理部132により選択された1つ以上の第1ゲーム媒体のうちの、未取得ゲーム媒体をユーザIDに新たに対応付けて記憶する(図3参照)。この際、第2パラメータ変化処理部153により初期レベルが増加された未取得ゲーム媒体については、当該増加された初期レベルで記憶する。なお、第3抽選イベントにおいて、重複ゲーム媒体が発生した場合は、第1特典付与部140により上述したように処理される。
パラメータ処理部155は、一のユーザIDに係る一の抽選イベントにおいて、一のユーザIDに新たに対応付けて第1記憶処理部154により記憶される未取得ゲーム媒体のうちの少なくとも1つに係るグレードを最大値(例えば星5つ)に変化させる。これにより、第2特典付与部150による特典に基づくゲームバランスの調整能力を高めることができる。パラメータ処理部155は、未取得ゲーム媒体のすべてに係るグレードを最大値に変化させてもよいし、未取得ゲーム媒体の一部に係るグレードを最大値に変化させてもよい。
パラメータ処理部155は、上述した第2パラメータ変化処理部153と常にセットとなって機能してもよいし、独立に機能してもよいし、これらの組み合わせ(すなわち条件に応じて独立に機能することもあれば、セットで機能することもある態様)であってもよい。
例えば、所定のパラメータ変化条件が、一のユーザIDに係る一の抽選イベントにおいて選択処理部132により選択された1つ以上の第1ゲーム媒体のうちの、1つ以上の未取得ゲーム媒体のグレードが閾値(例えば星3つ)以上である場合に満たされる場合、パラメータ処理部155は、当該所定のパラメータ変化条件を満たさせた未取得ゲーム媒体の初期グレードを、最大値に変化させてもよい。
このように本実施形態によれば、上述したように、第1特典付与部140に加えて、第2特典付与部150を備えることで、一の第1抽選イベント又は第3抽選イベントにおいて重複ゲーム媒体が発生した場合に、可変の設定値に応じた数のアップグレード用のゲーム媒体が所有可能となるとともに、一の第2抽選イベント又は第3抽選イベントにおいて未取得ゲーム媒体が発生した場合、当該未取得ゲーム媒体のレベルや初期グレードを特典として増加させることができる。これにより、抽選イベントで得られる特典の多様化を図るとともに、ゲームバランスの調整を図りやすくすることができる。
次に、図7以降を参照して、本実施形態によるゲームシステム1の動作例について説明する。
図7は、本実施形態によるゲームシステム1の動作例を説明する概略的なタイミングチャートである。
ステップS702では、サーバ装置10は、特定の抽選イベントを発生させる。
ステップS704では、あるユーザは、端末装置20を介して当該特定の抽選イベントに係る取得要求であって、対応するユーザIDに係る取得要求を発生させる。
ステップS706では、サーバ装置10は、ステップS704の取得要求に応答して、ゲーム媒体抽選処理を実行する。なお、ゲーム媒体抽選処理は、サーバ装置10と端末装置20との間で複数回の通信(後述する抽選開始用入力等)を介して実現されてよい。ゲーム媒体抽選処理の具体例は、図8を参照して後述する。
ステップS708では、サーバ装置10は、ステップS706でのゲーム媒体抽選処理の結果に基づいて、対応するユーザIDに係る各種データ(例えば図3参照)を更新する。
ステップS710では、サーバ装置10は、ステップS706でのゲーム媒体抽選処理の結果を、ステップS704の取得要求の送信元である端末装置20に送信する。
ステップS712では、端末装置20は、ステップS706でのゲーム媒体抽選処理の結果画面を表示し、ユーザにゲーム媒体抽選処理の結果を通知する(図9A及び図9B参照)。
図8は、図7のステップS706のゲーム媒体抽選処理の一例を示す概略的なフローチャートである。なお、図8のフローチャートにおいては、各ステップの入力と出力の関係を損なわない限り、各ステップの処理順序を入れ替えてもよい。なお、図8では、抽選イベントは、上述した第3抽選イベントであるとする。
ステップS802では、サーバ制御部13は、今回の取得要求に係る抽選イベントIDを特定する。
ステップS804では、サーバ制御部13は、今回の取得要求に係るユーザIDを特定する。
ステップS806では、サーバ制御部13は、抽選数Mとして、ステップS802で特定した抽選イベントIDに応じた抽選数を設定するともに、抽選カウントjを1に設定する。例えば、今回の抽選イベントがいわゆる“11連ガチャ”である場合、抽選数M=11と設定する。
ステップS808では、サーバ制御部13は、ステップS802で特定した抽選イベントIDに応じた抽選対象の複数種類の第1ゲーム媒体を設定する。なお、抽選対象の複数種類の第1ゲーム媒体は、抽選イベントIDごとに固定であってもよいし、所定のルールに従って変動されてもよい。ここでは、一例として、抽選対象の複数種類の第1ゲーム媒体は、すべてアップグレード可能なゲーム媒体であるとする。また、いわゆる“11連ガチャ”のような抽選数が複数である場合は、抽選対象の複数種類の第1ゲーム媒体は、抽選ごとに変化する態様で設定されてもよい。
ステップS809では、サーバ制御部13は、所定条件が成立したか否かを判定する。所定条件は、第2判定処理部143に関連して上述したとおり、任意である。ここでは、所定条件は、ステップS802で特定した抽選イベントIDが、所定の抽選イベントIDである場合に、満たされる。所定の抽選イベントIDは、運営側により適宜に設定されるが、例えば、“11連ガチャ”のような複数連のガチャであり、かつ、おまけ付きのガチャに係る抽選イベントであってもよい。判定結果が“YES”の場合、ステップS810に進み、それ以外の場合は、ステップS814に進む。
ステップS810では、サーバ制御部13は、アップグレード用のゲーム媒体の付与処理に用いる設定値を設定するための倍数値Nを、2、3、4、及び5のうちから選択する。この場合、サーバ制御部13は、2、3、4、及び5の4つの候補から1つをランダムに選択してもよいし、所定の選択ルールに従って4つの候補から1つを選択してもよい。例えば、サーバ制御部13は、同ユーザIDによる同抽選イベントIDに係る取得要求の回数が多いほど、大きい数値が選択される可能性が高くなる態様で、4つの候補から1つを選択してもよい。
なお、倍数値Nが選択されると、1回目の抽選前にユーザに告知されてもよい。この場合、ユーザは、倍数値を事前に知ることができる。
ステップS812では、サーバ制御部13は、アップグレード用のゲーム媒体の付与処理に用いる設定値を、ステップS810で設定したNを用いて、10×Nに設定する。例えば、N=3の場合、設定値=30に設定される。
ステップS814では、サーバ制御部13は、アップグレード用のゲーム媒体の付与処理に用いる設定値を、所定の固定値10に設定する。
ステップS816では、サーバ制御部13は、今回の取得要求に係るユーザIDに対応付けられた抽選開始用入力(例えば画面上の所定領域に対するタップ操作による入力)が受信されたか否かを判定する。例えば、ユーザは、端末装置20に表示される画面上の所定位置をタップすることで、抽選開始用入力を発生させることができる。判定結果が“YES”の場合、ステップS818に進み、それ以外の場合は、抽選開始用入力の受信待ち状態となる。
ステップS818では、サーバ制御部13は、ステップS808で設定した抽選対象の複数種類の第1ゲーム媒体のうちから、一の第1ゲーム媒体を抽選に基づき選択する。
ステップS820では、サーバ制御部13は、ステップS818で選択した一の第1ゲーム媒体が、今回のユーザIDに係る所有ゲーム媒体(すなわち重複ゲーム媒体)であるか否かを判定する。判定結果が“YES”の場合、ステップS822に進み、それ以外の場合は、ステップS824に進む。
ステップS822では、サーバ制御部13は、ステップS818で選択した一の第1ゲーム媒体に対応する種類のアップグレード用のゲーム媒体の数を、ステップS812又はステップS814で設定した設定値の数だけ増加する態様で、今回のユーザIDに対応付ける。例えば、今回のユーザIDに対応付けられている当該アップグレード用のゲーム媒体の数の現在値がNm2である場合、今回のユーザIDに対応付けられている当該アップグレード用のゲーム媒体の数を、Nm2から設定値の数だけ増加した値に変更する。
ステップS824では、サーバ制御部13は、所定のパラメータ変化条件が成立したか否かを判定する。所定のパラメータ変化条件は、第3判定処理部151に関連して上述したとおり、任意である。ここでは、所定のパラメータ変化条件は、一例として、ステップS818で選択した一の第1ゲーム媒体の初期グレードが、所定グレード(例えば星4つ)である場合に、満たされる。判定結果が“YES”の場合、ステップS826に進み、それ以外の場合は、そのままステップS828に進む。
ステップS826では、サーバ制御部13は、ステップS818で選択した一の第1ゲーム媒体のグレードを、その初期グレードから星5つに変更(グレードアップ)するとともに、レベルを、当該星5つのグレードにおける最大値まで増加させる。なお、変形例では、グレードアップ及びレベルの増加のうちの一方だけが実現されてもよい。
ステップS828では、サーバ制御部13は、ステップS818で選択した一の第1ゲーム媒体を、今回のユーザIDに対応付けて記憶する(すなわち所有ゲーム媒体として記憶する)。なお、ステップS826を経由した場合は、ステップS826の変更が反映された上で記憶される。
ステップS830では、サーバ制御部13は、抽選カウントjがステップS806で設定した抽選数Mの値に達したか否かを判定する。判定結果が“YES”の場合、終了し、それ以外の場合は、ステップS832及びステップS834を介して、ステップS816からの処理を繰り返す。
ステップS832では、サーバ制御部13は、抽選カウントjを1だけインクリメントする。
ステップS834では、サーバ制御部13は、次の抽選開始用入力をユーザに促すための画面を端末装置20を介して出力する。
なお、図8に示す処理の流れは、あくまで一例であり、多様な変更が可能である。例えば、図8では、抽選数Mが複数である場合に、それぞれ1回ずつ、抽選に基づき第1ゲーム媒体を選択しながら、ステップS820からステップS828の処理を実行しているが、一括的に(連続的に)複数の抽選に基づく複数の第1ゲーム媒体を選択してから、それぞれに対してステップS820からステップS828の処理を実行してもよい。
また、ステップS810で設定される倍数値Nは、抽選数に係る複数回の抽選に対して共通に適用されるが、抽選数に係る複数回の抽選のそれぞれに対して別々に設定されてもよい。
最後に、図9A及び図9Bを参照して、ゲーム媒体抽選処理の結果画面の例を説明する。
図9A及び図9Bは、図8の処理に関連したゲーム媒体抽選処理の結果画面の例を示す図である。
図9Aは、ステップS818で選択された11つの第1ゲーム媒体がすべて重複ゲーム媒体であった場合の結果画面G900Aを示し、図9Bは、ステップS818で選択された11つの第1ゲーム媒体のうちに、アップグレード対象の第1ゲーム媒体(すなわち、ステップS826の処理を受ける第1ゲーム媒体)が存在した場合の結果画面G900Bを示す。
図9Aでは、“Bonus!”という文字がそれぞれのアップグレード用のゲーム媒体を表すアイコンに対応付けられることで、Nが2以上であったことがユーザにわかりやすいものとされている。また、図9Bでは、アップグレードされたことが拡大表示で示されることでわかりやすいものとなっている。
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
例えば、上述した実施形態では、サーバ装置10は、第2特典付与部150を備えるが、第2特典付与部150は省略されてもよいし、第2特典付与部150の一部(例えば第2パラメータ変化処理部153又はパラメータ処理部155)だけが省略されてもよい。
なお、以上の本発明の実施形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
[付記1]
第1パラメータの値がそれぞれ対応付けられている複数種類の第1ゲーム媒体に係る選択機会を、ユーザ識別情報に対応付けられた取得要求に応答して、発生させる機会処理部と、
前記機会処理部により発生される前記ユーザ識別情報ごとの前記選択機会ごとに、前記複数種類の第1ゲーム媒体のうちから、抽選に基づき1つ以上の第1ゲーム媒体を選択する選択処理部と、
前記ユーザ識別情報ごとに、前記選択処理部により選択された前記1つ以上の第1ゲーム媒体のうちの少なくとも一部を前記ユーザ識別情報に新たに対応付けて記憶する第1記憶処理部と、
前記ユーザ識別情報ごとに、前記第1パラメータの値をゲーム上で有利となる方向に変化させることが可能な第2ゲーム媒体を、前記第2ゲーム媒体の数又は変化能力量に関する数量パラメータの値とともに、前記ユーザ識別情報に対応付ける第2記憶処理部と、
前記数量パラメータの値に係る増分を、複数の異なる値のうちから選択した一の設定値に設定する設定処理部と、
一のユーザ識別情報に係る一の選択機会において前記選択処理部により選択された前記1つ以上の第1ゲーム媒体が、前記第1記憶処理部によって前記一のユーザ識別情報に対応付けて記憶されている前記第1ゲーム媒体のいずれかと同一種類の前記第1ゲーム媒体を含むか否かを判定する第1判定処理部と、を含み、
前記第2記憶処理部は、前記一の選択機会において前記選択処理部により選択された前記1つ以上の第1ゲーム媒体が、前記第1記憶処理部によって前記一のユーザ識別情報に対応付けて記憶されている前記第1ゲーム媒体のいずれかと同一種類の前記第1ゲーム媒体を含むと前記第1判定処理部により判定された場合に、前記一のユーザ識別情報に対応付けられている前記第2ゲーム媒体の前記数量パラメータの値を、前記設定処理部により設定された前記一の設定値だけ増加させる、ゲーム用情報処理装置。
[付記2]
前記設定処理部は、前記複数の異なる値のうちから、ランダムに前記一の設定値を選択する、付記1に記載のゲーム用情報処理装置。
[付記3]
所定条件が成立したか否かを判定する第2判定処理部とを更に含み、
前記設定処理部は、前記第2判定処理部により前記所定条件が成立したと判定された場合に、前記複数の異なる値のうちから、その中の最小値とは異なる前記一の設定値を選択する、付記1に記載のゲーム用情報処理装置。
[付記4]
前記設定処理部は、Nを2以上の整数としたとき、前記最小値に対してN倍の前記一の設定値を選択する、付記3に記載のゲーム用情報処理装置。
[付記5]
前記第2判定処理部は、前記所定条件の成否を、前記一のユーザ識別情報に係る前記選択機会の回数に基づいて判定する、付記3又は4に記載のゲーム用情報処理装置。
[付記6]
前記機会処理部は、複数種類の前記選択機会を発生させ、
前記第2判定処理部は、前記所定条件の成否を、前記選択機会の種類に基づいて判定する、付記3から5のうちのいずれか1項に記載のゲーム用情報処理装置。
[付記7]
前記設定処理部は、前記一のユーザ識別情報に係る前記選択機会の回数又は各抽選の累計回数が、第1の回数であるときと、前記第1の回数よりも多い第2の回数であるときとで、前記第2の回数であるときのほうが前記第1の回数であるときよりも大きい前記一の設定値を選択する、付記1、3~6のうちのいずれか1項に記載のゲーム用情報処理装置。
[付記8]
前記複数種類の第1ゲーム媒体は、更に、前記第1パラメータとは異なる第2パラメータの値がそれぞれ対応付けられており、
前記ユーザ識別情報に対応付けられている前記第1ゲーム媒体の前記第2パラメータの値を変化させる第2パラメータ変化処理部と、
所定のパラメータ変化条件が成立したか否かを判定する第3判定処理部と、
前記一の選択機会において前記選択処理部により選択された前記1つ以上の第1ゲーム媒体が、前記第1記憶処理部によって前記一のユーザ識別情報に対応付けて記憶されていない1種類以上の未取得の第1ゲーム媒体を含むか否かを判定する第4判定処理部とを更に含み、
前記第3判定処理部により前記所定のパラメータ変化条件が成立したと判定され、かつ、前記第4判定処理部により前記1つ以上の第1ゲーム媒体が前記1種類以上の未取得の前記第1ゲーム媒体を含むと判定された場合に、前記第2パラメータ変化処理部は、該1種類以上の未取得の第1ゲーム媒体のうちの少なくとも1つに係る前記第2パラメータの値を、ゲーム上で有利となる方向に変化させ、かつ、前記第1記憶処理部は、該1種類以上の未取得の第1ゲーム媒体を前記一のユーザ識別情報に新たに対応付けて記憶する、付記1から7のうちのいずれか1項に記載のゲーム用情報処理装置。
[付記9]
前記第2パラメータ変化処理部は、前記1種類以上の未取得の第1ゲーム媒体のうちの前記少なくとも1つに係る前記第2パラメータの値を上限値に変化させる、付記8に記載のゲーム用情報処理装置。
[付記10]
前記第3判定処理部は、前記所定のパラメータ変化条件の成否を、前記1種類以上の未取得の前記第1ゲーム媒体に対応付けられている前記第1パラメータの値に基づいて、判定し、
前記一のユーザ識別情報に新たに対応付けて前記第1記憶処理部により記憶される前記1種類以上の未取得の第1ゲーム媒体のうちの前記少なくとも1つに係る前記第1パラメータの値を最大値に変化させるパラメータ処理部を更に含む、付記8又は9に記載のゲーム用情報処理装置。
[付記11]
前記第2ゲーム媒体は、前記第1ゲーム媒体の種類ごとに対応付けられた種類を有し、
前記第2記憶処理部は、前記一の選択機会において前記選択処理部により選択された前記1つ以上の第1ゲーム媒体が、前記第1記憶処理部によって前記一のユーザ識別情報に対応付けて記憶されている前記第1ゲーム媒体のいずれかと同一種類の前記第1ゲーム媒体を含むと前記第1判定処理部により判定された場合に、前記同一種類の第1ゲーム媒体に対応した種類の前記第2ゲーム媒体について、前記数量パラメータの値を増加させる、付記1から10のうちのいずれか1項に記載のゲーム用情報処理装置。
[付記12]
前記ユーザ識別情報に対応付けられている前記第2ゲーム媒体の前記数量パラメータの値に基づいて、前記ユーザ識別情報に対応付けられている前記第1ゲーム媒体の前記第1パラメータの値を変化させる第1パラメータ変化処理部を更に含み、
前記第1パラメータ変化処理部は、前記ユーザ識別情報に対応付けられた所定入力に応答して、一の種類の前記第2ゲーム媒体の前記数量パラメータの値を低減するとともに、その低減量に応じた変化量で、前記一の種類の前記第2ゲーム媒体に対応付けられた種類の前記第1ゲーム媒体の前記第1パラメータの値を変化させる、付記11に記載のゲーム用情報処理装置。
[付記13]
第1パラメータの値がそれぞれ対応付けられている複数種類の第1ゲーム媒体に係る選択機会を、ユーザ識別情報に対応付けられた取得要求に応答して、発生させ、
前記ユーザ識別情報ごとの前記選択機会ごとに、前記複数種類の第1ゲーム媒体のうちから、抽選に基づき1つ以上の第1ゲーム媒体を選択し、
前記ユーザ識別情報ごとに、選択した前記1つ以上の第1ゲーム媒体のうちの少なくとも一部を前記ユーザ識別情報に新たに対応付けて記憶し、
前記ユーザ識別情報ごとに、前記第1パラメータの値をゲーム上で有利となる方向に変化させることが可能な第2ゲーム媒体を、前記第2ゲーム媒体の数又は変化能力量に関する数量パラメータの値とともに、前記ユーザ識別情報に対応付け、
前記数量パラメータの値に係る増分を、複数の異なる値のうちから選択した一の設定値に設定し、
一のユーザ識別情報に係る一の選択機会において選択した前記1つ以上の第1ゲーム媒体が、前記一のユーザ識別情報に対応付けて記憶されている前記第1ゲーム媒体のいずれかと同一種類の前記第1ゲーム媒体を含むか否かを判定し、
前記一の選択機会において選択した前記1つ以上の第1ゲーム媒体が、前記一のユーザ識別情報に対応付けて記憶されている前記第1ゲーム媒体のいずれかと同一種類の前記第1ゲーム媒体を含むと判定した場合に、前記一のユーザ識別情報に対応付けられている前記第2ゲーム媒体の前記数量パラメータの値を、前記一の設定値だけ増加させることを含む、コンピュータに実行されるゲーム用情報処理方法。
[付記14]
第1パラメータの値がそれぞれ対応付けられている複数種類の第1ゲーム媒体に係る選択機会を、ユーザ識別情報に対応付けられた取得要求に応答して、発生させる機会処理と、
前記機会処理により発生される前記ユーザ識別情報ごとの前記選択機会ごとに、前記複数種類の第1ゲーム媒体のうちから、抽選に基づき1つ以上の第1ゲーム媒体を選択する選択処理と、
前記ユーザ識別情報ごとに、前記選択処理により選択された前記1つ以上の第1ゲーム媒体のうちの少なくとも一部を前記ユーザ識別情報に新たに対応付けて記憶する第1記憶処理と、
前記ユーザ識別情報ごとに、前記第1パラメータの値をゲーム上で有利となる方向に変化させることが可能な第2ゲーム媒体を、前記第2ゲーム媒体の数又は変化能力量に関する数量パラメータの値とともに、前記ユーザ識別情報に対応付ける第2記憶処理と、
前記数量パラメータの値に係る増分を、複数の異なる値のうちから選択した一の設定値に設定する設定処理と、
一のユーザ識別情報に係る一の選択機会において前記選択処理により選択された前記1つ以上の第1ゲーム媒体が、前記第1記憶処理によって前記一のユーザ識別情報に対応付けて記憶されている前記第1ゲーム媒体のいずれかと同一種類の前記第1ゲーム媒体を含むか否かを判定する第1判定処理と、をコンピュータに実行させ、
前記第2記憶処理は、前記一の選択機会において前記選択処理により選択された前記1つ以上の第1ゲーム媒体が、前記第1記憶処理によって前記一のユーザ識別情報に対応付けて記憶されている前記第1ゲーム媒体のいずれかと同一種類の前記第1ゲーム媒体を含むと前記第1判定処理により判定された場合に、前記一のユーザ識別情報に対応付けられている前記第2ゲーム媒体の前記数量パラメータの値を、前記設定処理により設定された前記一の設定値だけ増加させる、ゲーム用情報処理プログラム。