JP2022011889A - 音声区間検出回路 - Google Patents

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Abstract

Figure 2022011889000001
【課題】音声とノイズとを的確に判別する。
【解決手段】入力される信号のうちの所定の周波数以下の周波数帯域の信号を通過させるLPF部101と、LPF部101から出力される信号についての前記周波数帯域の電力を計算して音声帯域電力として出力する第1の電力計算部102と、音声帯域電力の平均値を算出する第1の平均値算出部103と、前記入力される信号についての全周波数帯域の電力を計算して全帯域電力として出力する第2の電力計算部104と、全帯域電力の平均値を算出する第2の平均値算出部105と、音声帯域電力の平均値と全帯域電力の平均値との比の値を算出する比率算出部106と、比の値に基づいて前記入力される信号に音声成分が含まれているか否かを判定する判定部107と、を有する。
【選択図】図1

Description

この発明は、音声区間検出回路に関し、例えば、高周波信号を送受信する無線機に組み込まれるノイズリダクション回路に用いられ得る音声区間検出回路に関する。
音声信号に含まれる雑音成分を抑圧する手法としてスペクトル減算法(Spectral Subtraction)が知られている(例えば、特許文献1、非特許文献1参照)。
特開平4-238399号公報
P.Scalart and J.Vieira Filho「Speech Enhancement Based on a Priori Signal to Noise Estimation」,IEEE International Conference on.Acoustics,Speech,Signal Processing,Atlanta,GA,USA,vol.2,pp.629-632,1996年
ところで、スペクトル減算法を適切に適用するためには、音声とノイズとを的確に判別することが重要である。音声とノイズとを的確に判別できないと、音声を抑圧してしまったり、ノイズの変動に追従できなかったりする。
そこでこの発明は、音声とノイズとを的確に判別することが可能な、音声区間検出回路を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、入力される信号のうちの所定の周波数以下の周波数帯域の信号を通過させるLPF部と、前記LPF部から出力される信号についての前記周波数帯域の電力を計算して音声帯域電力として出力する第1の電力計算部と、前記音声帯域電力の平均値を算出する第1の平均値算出部と、前記入力される信号についての全周波数帯域の電力を計算して全帯域電力として出力する第2の電力計算部と、前記全帯域電力の平均値を算出する第2の平均値算出部と、前記音声帯域電力の前記平均値と前記全帯域電力の前記平均値との比の値を算出する比率算出部と、前記比の値に基づいて前記入力される信号に音声成分が含まれているか否かを判定する判定部と、を有する、ことを特徴とする音声区間検出回路である。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の音声区間検出回路において、前記LPF部のカットオフ周波数が、0.1~1.5kHzの範囲のうちのいずれかの値である、ことを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、従来の方式と比べて、ノイズ成分のみのフレームであるのか、音声成分を含むフレームであるのか、の判定を前倒しして行うことが可能となる。具体的には、スペクトル減算法を実現する従来の回路では、時間周波数変換処理が施されたうえで振幅スペクトルに該当する信号を用いてノイズ成分のみのフレームを検出してノイズスペクトルを更新するようにしているため、時間周波数変換処理したタイミングと同じタイミングでノイズの検出および更新が行われる。この問題点として、時間周波数変換処理前のフレームの末尾に少ししか音声成分が含まれていない場合、そのフレームはノイズと判定され、音声の先頭が必要以上に抑圧されることが挙げられる。これに対して、請求項1に記載の発明では、時間周波数変換処理の前の信号を用いてノイズ成分のみのフレームであるのか、音声成分を含むフレームであるのか、の判定を行うようにしているので、従来の方式と比べて、ノイズ成分のみのフレームであるのか、音声成分を含むフレームであるのか、の判定を前倒しして行うことが可能となる。
請求項1に記載の発明によれば、また、従来の方式と比べて、S/N比(Signal to Noise ratio)が悪い環境であっても、ノイズ成分のみのフレームであるのか、音声成分を含むフレームであるのか、の判定を的確に行うことが可能となる。具体的には、スペクトル減算法を実現する従来の回路では、時間周波数変換によって得られる周波数スペクトルの分散の大きさでノイズ成分のみのフレームであるのか、音声成分を含むフレームであるのか、の判定を行うようにしているため、S/N比が悪い環境では良好に判定することができず、ノイズ成分のみであると判定されてしまう、という問題がある。これに対して、請求項1に記載の発明では、音声の主成分があると見なされる周波数帯のレベルを用いて音声成分を含むか否かの判定を行うようにしているので、従来の方式と比べて、S/N比が悪い環境であっても、ノイズ成分のみのフレームであるのか、音声成分を含むフレームであるのか、の判定を的確に行うことが可能となる。
請求項2に記載の発明によれば、LPF部のカットオフ周波数を適切に設定することができ、ノイズ成分のみのフレームであるのか、音声成分を含むフレームであるのか、の判定を適切に行うことが可能となる。
この発明の実施の形態に係る音声区間検出回路を含むノイズリダクション回路の概略構成を示す機能ブロック図である。 実施の形態に係る音声区間検出回路の概略構成を示す機能ブロック図である。 スペクトル減算法を実現する従来の回路の概略構成を示す機能ブロック図である。
以下、この発明を図示の実施の形態に基づいて説明する。
図1は、この発明の実施の形態に係る音声区間検出回路10を含むノイズリダクション回路1の概略構成を示す機能ブロック図である。図2は、実施の形態に係る音声区間検出回路10の概略構成を示す機能ブロック図である。
ノイズリダクション回路1は、例えば、高周波信号を送受信する無線機に組み込まれて、音声信号に含まれる雑音成分を抑圧する手法であるスペクトル減算法(Spectral Subtraction)を実現する回路であり、主として、プリエンファシス回路2と、窓処理部3と、時間周波数変換部4と、変換結果出力部5と、減算部6と、合成部7と、周波数時間変換部8と、ディエンファシス回路9と、音声区間検出回路10と、ノイズ更新部11と、を有する。
プリエンファシス(Pre-Emphasis:PE)回路2は、アンテナから受信した高周波信号を復調した音声信号に対して高周波成分の相対強度を予め増幅する高域強調処理を施して、高域強調処理後の信号を出力する。
窓処理部3は、プリエンファシス回路2から出力される高域強調処理後の信号の入力を受け、入力された前記信号から所定の時間長さのフレームを抽出する(例えば、12.5msごとに25ms分の時間波形を抽出する)とともに、各フレームに対して例えばハニング窓などの窓関数を乗じて窓処理を施す。窓処理部3は、各フレームに対して窓処理を施すたびに、窓処理後のフレームを出力する。
時間周波数変換部4は、窓処理部3から出力される窓処理後のフレームの入力を受け、前記フレームの入力を受けるたびに、前記フレームに対して時間領域の信号から周波数領域の信号への変換処理を施し、複数の周波数それぞれについての振幅成分と位相成分とを含む周波数スペクトルを計算して、実数と虚数との周波数スペクトルの信号を出力する。時間周波数変換部4は、例えば離散フーリエ変換(Discrete Fourier Transform)や高速フーリエ変換(Fast Fourier Transform)により、時間周波数変換を実行して周波数スペクトルを計算する。
変換結果出力部5は、時間周波数変換部4から出力されるフレームごとの(例えば、12.5ms程度の間隔で)周波数スペクトルの信号の入力を受け、フレームごとに、入力された前記周波数スペクトルのうちの各周波数の振幅成分を含む振幅スペクトルに該当する信号を減算部6に対して出力するとともに、入力された前記周波数スペクトルのうちの各周波数の位相成分を含む位相スペクトルに該当する信号を合成部7に対して出力する。
減算部6は、変換結果出力部5から出力されるフレームごとの振幅スペクトルに該当する信号の入力を受けるとともに、ノイズ更新部11から出力されるフレームごとの更新後のノイズスペクトルに該当する信号の入力を受け、各フレームについて、入力された前記振幅スペクトルに該当する信号から、周波数ごとに(別言すると、スペクトルごとに)、入力された前記更新後のノイズスペクトルに該当する信号を減算する。これにより、音声信号に含まれる雑音成分が抑圧される。減算部6は、変換結果出力部5から出力されるフレームごとに、減算処理後の振幅スペクトルに該当する信号を出力する。
合成部7は、変換結果出力部5から出力されるフレームごとの位相スペクトルに該当する信号の入力を受けるとともに、減算部6から出力されるフレームごとの減算処理後の振幅スペクトルに該当する信号の入力を受け、フレームごとに、入力された前記位相スペクトルに該当する信号と前記振幅スペクトルに該当する信号とを合成して周波数スペクトルを生成して、実数と虚数との周波数スペクトルの信号を出力する。
周波数時間変換部8は、合成部7から出力されるフレームごとの周波数スペクトルの信号の入力を受け、フレームごとに、入力された前記周波数スペクトルの信号に対して周波数領域の信号から時間領域の信号への変換処理、すなわち時間周波数変換部4における変換処理の逆変換処理を施して、音声信号を出力する。周波数時間変換部8は、例えば逆離散フーリエ変換や逆高速フーリエ変換により、周波数時間変換を実行して音声信号を生成する。
ディエンファシス(De-Emphasis:DE)回路9は、周波数時間変換部8から出力される音声信号の入力を受け、入力された前記音声信号に対して高周波成分の相対強度を減衰させる高域減衰処理、すなわちプリエンファシス回路2の逆フィルタによる減衰処理を施して、高域減衰処理後の音声信号を出力する。
そして、実施の形態に係る音声区間検出回路10は、入力される信号のうちの所定の周波数以下の周波数帯域の信号を通過させるLPF部101と、LPF部101から出力される信号についての前記周波数帯域の電力を計算して音声帯域電力として出力する第1の電力計算部102と、音声帯域電力の平均値を算出する第1の平均値算出部103と、前記入力される信号についての全周波数帯域の電力を計算して全帯域電力として出力する第2の電力計算部104と、全帯域電力の平均値を算出する第2の平均値算出部105と、音声帯域電力の平均値と全帯域電力の平均値との比の値を算出する比率算出部106と、比の値に基づいて前記入力される信号に音声成分が含まれているか否かを判定する判定部107と、を有する、ようにしている。
音声区間検出回路10は、プリエンファシス回路2から出力されて分岐される高域強調処理後の信号の入力を受け、入力された前記信号についてノイズ成分のみであるのか音声成分があるのかの判定を行うものであり、LPF部101と、第1の電力計算部102と、第1の平均値算出部103と、第2の電力計算部104と、第2の平均値算出部105と、比率算出部106と、判定部107と、を有する。
音声区間検出回路10は、プリエンファシス回路2から出力されて分岐される高域強調処理後の信号を、窓処理部3における処理と同様に所定の時間長さ(例えば、12.5ms程度)ごとに、ノイズ成分のみであるのか、音声成分を含むのか、の判定を行う。
LPF部101は、ローパスフィルタ(LPF:Low Pass Filter の略)を含んで構成され、プリエンファシス回路2から出力されて分岐される高域強調処理後の信号の入力を受け、入力された前記信号のうち、所定の周波数以下の周波数帯域の信号を通過させる。
LPF部101のカットオフ周波数は、音声の周波数成分とノイズの周波数成分とを区分するための周波数として設定され、音声の主成分を含む周波数帯域か否かの境界に該当する(もしくは、該当すると考えられる)周波数に設定される。LPF部101のカットオフ周波数は、具体的には、第一フォルマントに相当する周波数や第一フォルマントに近い周波数に設定されることが考えられ、0.1~1.5kHz程度の範囲のうちのいずれかの値に設定されることが好ましく、0.5~1.0kHz程度の範囲のうちのいずれかの値に設定されることがさらに好ましく、0.6kHz程度に設定されることが特に好ましい。
第1の電力計算部102は、LPF部101から出力される低域通過濾波処理後の信号の入力を受け、入力された前記信号についての周波数帯域の電力を計算する。第1の電力計算部102により、プリエンファシス回路2から出力される信号についての低周波数帯域の電力が計算される。第1の電力計算部102によって計算される電力のことを「音声帯域電力」と呼ぶ。第1の電力計算部102は、計算した音声帯域電力の値を出力する。
第1の平均値算出部103は、例えば無限インパルス応答(IIR:Infinite Impulse Response の略)型のフィルタを含んで構成され、IIRフィルタ処理により、入力された信号値の時系列の平均値を算出する。なお、第1の平均値算出部103は、移動平均などの他の仕法により、入力された信号値の時系列の平均値を算出するようにしてもよい。
第1の平均値算出部103は、具体的には、第1の電力計算部102から出力される音声帯域電力の値の入力を受け、入力された前記音声帯域電力の値の時系列の平均値を算出して出力する。
第1の平均値算出部103は、あるいは、入力された信号値について、周波数あたりの値を算出して周波数範囲での平均値を算出するようにしてもよい。この場合には、第1の平均値算出部103は、第1の電力計算部102から出力される音声帯域電力の値の入力を受け、入力された前記音声帯域電力の値を、LPF部101を通過する信号の周波数帯域に該当する周波数の幅で除すことにより、入力された前記音声帯域電力の値の周波数範囲での平均値を算出する。
第2の電力計算部104は、プリエンファシス回路2から出力されて分岐される高域強調処理後の信号の入力を受け、入力された前記信号についての周波数帯域の電力を計算する。第2の電力計算部104により、プリエンファシス回路2から出力される信号についての全周波数帯域の電力が計算される。第2の電力計算部104によって計算される電力のことを「全帯域電力」と呼ぶ。第2の電力計算部104は、計算した全帯域電力の値を出力する。
第2の平均値算出部105は、例えば無限インパルス応答型のフィルタを含んで構成され、IIRフィルタ処理により、入力された信号値の時系列の平均値を算出する。なお、第2の平均値算出部105は、移動平均などの他の仕法により、入力された信号値の時系列の平均値を算出するようにしてもよい。
第2の平均値算出部105は、具体的には、第2の電力計算部104から出力される全帯域電力の値の入力を受け、入力された前記全帯域電力の値の時系列の平均値を算出して出力する。
第2の平均値算出部105は、あるいは、入力された信号値について、周波数あたりの値を算出して周波数範囲での平均値を算出するようにしてもよい。この場合には、第2の平均値算出部105は、第2の電力計算部104から出力される全帯域電力の値の入力を受け、入力された前記全帯域電力の値を、プリエンファシス回路2から出力される信号の周波数帯域に該当する周波数の幅で除すことにより、入力された前記全帯域電力の値の周波数範囲での平均値を算出する。なお、第1の平均値算出部103における平均値の算出と第2の平均値算出部105における平均値の算出とで、同じ仕法が用いられる。
比率算出部106は、第1の平均値算出部103から出力される音声帯域電力の値の時系列の平均値(または、周波数範囲での平均値)の入力を受けるとともに、第2の平均値算出部105から出力される全帯域電力の値の時系列の平均値(または、周波数範囲での平均値)の入力を受け、入力された前記全帯域電力の値の時系列の平均値(または、周波数範囲での平均値)に対する前記音声帯域電力の値の時系列の平均値(または、周波数範囲での平均値)の比を算出する。比率算出部106によって算出される比の値のことを「音声電力比率」と呼ぶ。比率算出部106は、算出した音声電力比率を出力する。
判定部107は、比率算出部106から出力される音声電力比率の入力を受け、入力された前記音声電力比率と音声判定閾値とを比較し、音声電力比率が音声判定閾値以上であるか否かを判断する。
音声判定閾値は、特定の値に限定されるものではなく、必要に応じて実測結果を踏まえて、ノイズ成分のみのフレームであるのか、音声成分を含むフレームであるのか、の判定を適切に行い得る値に適宜設定される。
判定部107は、音声電力比率が直近のフレームにおいて複数回(例えば、3~5回程度)連続して音声判定閾値未満である場合は、処理対象のフレームはノイズ成分のみであると判定してノイズフレーム信号を出力し、また、前記以外の場合は、処理対象のフレームには音声成分があると判定して音声フレーム信号を出力する。判定部107は、あるいは、音声電力比率が音声判定閾値未満である場合は、処理対象のフレームはノイズ成分のみであると判定してノイズフレーム信号を出力し、また、音声電力比率が音声判定閾値以上である場合は、処理対象のフレームには音声成分があると判定して音声フレーム信号を出力するようにしてもよい。判定部107は、フレームごとに、音声区間検出結果としてノイズフレーム信号または音声フレーム信号を出力する。
ノイズ更新部11は、過去に計算された周波数ごとの雑音成分を表すノイズスペクトルに、現フレーム(別言すると、処理対象のフレーム、最新のフレーム)の振幅スペクトルを加味することにより、最新のノイズスペクトルへの更新を行う。
ノイズ更新部11における、周波数ごとの雑音成分を表すノイズスペクトルの更新の仕法は、特定の手順や手法に限定されるものではなく、従来もしくは新規の手順や手法の中から適当な手順や手法が適宜選択され得る。
ノイズ更新部11は、例えば、変換結果出力部5から出力されて分岐されるフレームごとの振幅スペクトルに該当する信号の入力を受けるとともに、音声区間検出回路10の判定部107から出力されるフレームごとの音声区間検出結果の入力を受け、入力された前記振幅スペクトルに該当する信号を用いて、周波数fごとに、更新後のノイズスペクトルNi(f)を、入力された前記音声区間検出結果の内容に応じて下記の数式1Aまたは数式1Bに従って算出する。なお、数式1Aや数式1Bにおける添字iは、時系列の順序を表す順序数であり、両方の数式に共通して適用される順序を表す。また、数式1Aや数式1Bにおけるfは、入力された前記振幅スペクトルにおける周波数を表す。
ノイズ更新部11は、具体的には、入力された前記音声区間検出結果が音声フレーム信号である場合には数式1Aに従って更新後のノイズスペクトルNi(f)を決定し、また、入力された前記音声区間検出結果がノイズフレーム信号である場合には、入力された前記振幅スペクトルに該当する信号を入力信号スペクトルYi(f)として、IIR(Infinite Impulse Response の略;無限インパルス応答)フィルタである数式1Bに従って更新後のノイズスペクトルNi(f)を算出する。数式1Aや数式1BにおけるNi-1(f)は、更新の1フレーム前のノイズスペクトルを表す。
Figure 2022011889000002
数式1BにおけるKは、処理対象のフレーム(別言すると、最新のフレーム)がノイズ成分のみのフレームである場合の、前記処理対象のフレームの振幅スペクトルである入力信号スペクトルYi(f)に対する更新の1フレーム前のノイズスペクトルNi-1(f)の重みづけを決定づける定数である。定数Kは、0以上の整数であれば特定の値に限定されるものではなく、例えば、ノイズリダクション回路1へと入力される音声信号におけるノイズの変動に良好に追従し得る時間長さが考慮されるなどしたうえで、適当な値に適宜設定される。定数Kは、具体的には例えば、IIRフィルタの時定数の0.06~0.20秒程度に相当する範囲(例えば、フレーム間隔12.5msにおいてK=5~16程度の範囲)のうちのいずれかの値に設定されることが考えられ、特にIIRフィルタの時定数の0.1秒程度に相当する値(例えば、フレーム間隔12.5msにおいてK=8程度)に設定されることが考えられる。
ノイズ更新部11は、各フレームについて、周波数fごとに、更新後のノイズスペクトルNi(f)に該当する信号を減算部6に対して出力する。減算部6は、フレームごとに、ノイズ更新部11から出力される前記更新後のノイズスペクトルNi(f)に該当する信号を用いて、変換結果出力部5から出力される振幅スペクトルに該当する信号から前記更新後のノイズスペクトルNi(f)に該当する信号を減算する処理を行う。
上記のような音声区間検出回路10によれば、従来の方式と比べて、ノイズ成分のみのフレームであるのか、音声成分を含むフレームであるのか、の判定を前倒しして行うことが可能となる。具体的には、スペクトル減算法を実現する従来の回路では、図3に示すように、時間周波数変換部4において時間周波数変換処理が施されたうえで変換結果出力部5から出力されて分岐される振幅スペクトルに該当する信号を用いて、音声区間検出・ノイズ更新部20において、ノイズ成分のみのフレームを検出してノイズスペクトルを更新するようにしているため、時間周波数変換処理したタイミングと同じタイミングでノイズの検出および更新が行われる。この問題点として、時間周波数変換処理前のフレームの末尾に少ししか音声成分が含まれていない場合、そのフレームはノイズと判定され、音声の先頭が必要以上に抑圧されることが挙げられる。これに対して、上記のような音声区間検出回路10では、時間周波数変換処理の前の信号を用いてノイズ成分のみのフレームであるのか、音声成分を含むフレームであるのか、の判定を行うようにしているので、従来の方式と比べて、ノイズ成分のみのフレームであるのか、音声成分を含むフレームであるのか、の判定を前倒しして行うことが可能となる。
上記のような音声区間検出回路10によれば、また、従来の方式と比べて、S/N比(Signal to Noise ratio)が悪い環境であっても、ノイズ成分のみのフレームであるのか、音声成分を含むフレームであるのか、の判定を的確に行うことが可能となる。具体的には、スペクトル減算法を実現する従来の回路(例えば、図3)では、時間周波数変換によって得られる周波数スペクトルの分散の大きさでノイズ成分のみのフレームであるのか、音声成分を含むフレームであるのか、の判定を行うようにしているため、S/N比が悪い環境では良好に判定することができず、ノイズ成分のみであると判定されてしまう、という問題がある。これに対して、上記のような音声区間検出回路10では、音声の主成分があると見なされる周波数帯のレベルを用いて音声成分を含むか否かの判定を行うようにしているので、従来の方式と比べて、S/N比が悪い環境であっても、ノイズ成分のみのフレームであるのか、音声成分を含むフレームであるのか、の判定を的確に行うことが可能となる。
以上、この発明の実施の形態について説明したが、具体的な構成は、上記の実施の形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても、この発明に含まれる。例えば、上記の実施の形態では図1に概略構成を示すノイズリダクション回路1に対してこの発明に係る音声区間検出回路10が適用される場合を例に挙げて説明しているが、この発明が適用され得るノイズリダクション回路の構成は図1に示す例には限定されない。さらに言えば、この発明が適用され得る回路は、ノイズリダクション回路には限定されない。すなわち、この発明は、音声とノイズとを判別することが必要とされる種々の回路に対して適用され得る。
1 ノイズリダクション回路
2 プリエンファシス回路
3 窓処理部
4 時間周波数変換部
5 変換結果出力部
6 減算部
7 合成部
8 周波数時間変換部
9 ディエンファシス回路
10 音声区間検出回路
101 LPF部
102 第1の電力計算部
103 第1の平均値算出部
104 第2の電力計算部
105 第2の平均値算出部
106 比率算出部
107 判定部
11 ノイズ更新部
20 音声区間検出・ノイズ更新部

Claims (2)

  1. 入力される信号のうちの所定の周波数以下の周波数帯域の信号を通過させるLPF部と、
    前記LPF部から出力される信号についての前記周波数帯域の電力を計算して音声帯域電力として出力する第1の電力計算部と、
    前記音声帯域電力の平均値を算出する第1の平均値算出部と、
    前記入力される信号についての全周波数帯域の電力を計算して全帯域電力として出力する第2の電力計算部と、
    前記全帯域電力の平均値を算出する第2の平均値算出部と、
    前記音声帯域電力の前記平均値と前記全帯域電力の前記平均値との比の値を算出する比率算出部と、
    前記比の値に基づいて前記入力される信号に音声成分が含まれているか否かを判定する判定部と、を有する、
    ことを特徴とする音声区間検出回路。
  2. 前記LPF部のカットオフ周波数が、0.1~1.5kHzの範囲のうちのいずれかの値である、
    ことを特徴とする請求項1に記載の音声区間検出回路。
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