JP2022009637A - 害虫、ダニ防除方法、及び害虫、ダニ防除用エアゾール - Google Patents

害虫、ダニ防除方法、及び害虫、ダニ防除用エアゾール Download PDF

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Abstract

【課題】定量噴射タイプのエアゾールを用いて行うことができる簡便な害虫、ダニ防除方法を提供する。【解決手段】定量噴射タイプのエアゾールを用いた害虫、ダニ防除方法であって、処理空間に害虫、ダニ防除成分を含む定量噴射タイプのエアゾールを噴射し、空間処理のための雰囲気を生成するする噴射工程と、空間処理のための雰囲気が生成された処理空間を60分以内閉鎖する閉鎖工程と、を包含する。【選択図】なし

Description

本発明は、定量噴射タイプのエアゾールを用いた害虫、ダニ防除方法、及び害虫、ダニ防除用エアゾールに関するものである。
床面や壁を徘徊するゴキブリ等の匍匐害虫や屋内塵性ダニ類を対象とし、匍匐害虫やダニ類が生息する場所や通り道に施用するタイプの殺虫剤としては、(1)燻煙剤、(2)全量噴射型エアゾール、(3)塗布型エアゾール、及び(4)ベイト剤が代表的で、それぞれ剤型上の特長を有している。
(1)燻煙剤や(2)全量噴射型エアゾールは、薬剤を一気に室内の隅々まで放散し、所定時間(通常、2~3時間程度)室内を密閉して薬剤濃度を高め、その間、人が入室できないことから、医薬品の範疇に該当する。これらの製剤は、放散された薬剤によって、処理空間全体において匍匐害虫や屋内塵性ダニ類に対して高い駆除効果を奏する、所謂、空間処理であることが特長である。しかし、使用される薬剤の多くは、一般的に床等に残留後は光によって分解されやすく、また、例えばゴキブリの卵に対しては駆除効果が弱いので、駆除できなかった卵が孵化する2~4週間後に繰返し施用するのが効果的とされる。このように、これらの製剤は、施用頻度が2~4週間に一度でよいというメリットを有する反面、処理前に電気器具類や食器類を養生し、また処理後には噴射沈降物の清掃作業を必要とするなどの手間を要すること、さらに、薬剤の安全性に格別留意する必要があることなどから、手軽に頻繁に採用される剤型とは言い難い。
一方、局所的に面処理する(3)塗布型エアゾールや、点処理の(4)ベイト剤は、人体に対する作用が緩和な医薬部外品に該当し、(1)燻煙剤や(2)全量噴射型エアゾールに較べると使い易いが、空間処理ではなく、薬剤を処理した箇所でのみ匍匐害虫や屋内塵性ダニ類に対して駆除効果を奏する、所謂、局所処理であるため、薬剤と害虫やダニ類との接触効率が劣り、必ずしも効率的な駆除方法を提供できるものでもない。
空間処理剤であって、ゴキブリやトコジラミのような匍匐害虫又は屋内塵性ダニ類を対象とする医薬部外品を開発するには、特に有効性と安全性に関して厳しい審査を経て薬事登録を取得する必要があり、そのハードルは高い。従って、薬事登録を要しない範疇の製品は別として、医薬部外品に該当する匍匐害虫や屋内塵性ダニ類用防除剤の開発は困難と考えられてきた。
本発明者らは、先に、空間処理剤であって、医薬部外品に該当する匍匐害虫や屋内塵性ダニ類用防除剤を開発するにあたり、(1)燻煙剤や(2)全量噴射型エアゾールのような2~4週間に一度の頻度で使用される製剤ではなく、定量噴射タイプのエアゾールを用いて噴霧処理すれば実用上十分な防除効果を奏し、人が居る状況下でも使用可能な安全性の高い製剤を目指して鋭意検討を行った。その結果、匍匐害虫や屋内塵性ダニ類のみならず、噴霧当日は飛翔害虫にも有効で、極めて有用な「害虫、ダニ防除方法」(特許文献1を参照)を発明した。
特許第5517122号公報
特許文献1の害虫、ダニ防除方法では、エアゾールの噴射特性として、噴射後の噴霧粒子が、浮遊性粒子と、壁面等への付着並びに床面への沈降に関わる付着性粒子とに形成され、基本的に1~2日に1回の定量噴霧処理を行うことで、匍匐害虫や屋内塵性ダニ類を防除することができるものである。しかしながら、害虫、ダニ防除方法の利便性をさらに改善するためには、防除効果と安全性を確保しつつ、特許文献1の害虫、ダニ防除方法において1~2日に1回であった施用頻度をより少なくすることが望まれる。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、定量噴射タイプのエアゾールを用いて行うことができる簡便な害虫、ダニ防除方法、及び害虫、ダニ防除用エアゾールを提供することを目的とする。
上記課題を解決するための本発明に係る害虫、ダニ防除方法の特徴構成は、
定量噴射タイプのエアゾールを用いた害虫、ダニ防除方法であって、
処理空間に害虫、ダニ防除成分を含む定量噴射タイプのエアゾールを噴射し、空間処理のための雰囲気を生成する噴射工程と、
空間処理のための雰囲気が生成された処理空間を60分以内閉鎖する閉鎖工程と、
を包含することにある。
本構成の害虫、ダニ防除方法によれば、定量噴射タイプのエアゾールを用いて空間処理を行うものであるため、人が居る状況下でも安全性の高い害虫、ダニ防除のための処理を行うことができる。空間処理においては、処理空間に害虫、ダニ防除成分を含む定量噴射タイプのエアゾールを噴射し、空間処理のための雰囲気が生成された後、処理空間を60分以内閉鎖することで、匍匐害虫や屋内塵性ダニ類に対する防除効果を向上させることができる。このような空間処理による害虫、ダニ防除方法は、従来の害虫、ダニ防除方法と比較して、防除効果と安全性を確保しつつ、製剤の施用頻度を低減することができる。
本発明に係る害虫、ダニ防除方法において、
前記閉鎖工程において、閉鎖時間を15分以上とすることが好ましい。
本構成の害虫、ダニ防除方法によれば、閉鎖工程において、閉鎖時間を15分以上とすることで、空間処理のための雰囲気が生成された処理空間の閉鎖時間が15~60分となるため、使用者の利便性を考慮しながら、匍匐害虫や屋内塵性ダニ類に対して高い防除効果が奏され、製剤の施用頻度を低減することができる。
本発明に係る害虫、ダニ防除方法において、
前記閉鎖工程において、閉鎖時間を20~40分とすることが好ましい。
本構成の害虫、ダニ防除方法によれば、空間処理のための雰囲気が生成された処理空間の閉鎖時間が20~40分となるため、匍匐害虫や屋内塵性ダニ類に対して確実に防除効果が奏され、製剤の施用頻度を低減することができる。
本発明に係る害虫、ダニ防除方法において、
前記定量噴射タイプのエアゾールは、前記害虫、ダニ防除成分及び有機溶剤を含有するエアゾール原液と、噴射剤とを定量噴射バルブを備えたエアゾール容器に充填してなり、
前記害虫、ダニ防除成分は、30℃における蒸気圧が1×10-4mmHg未満である難揮散性化合物を含み、
前記エアゾール原液における前記害虫、ダニ防除成分の含有量は、30~75w/v%であり、
前記エアゾール原液の比重は、0.85~1.15であり、
前記エアゾール容器に充填される前記エアゾール原液(a)と、前記噴射剤(b)との容量比率(a/b)は、10/90~50/50であることが好ましい。
本発明者らは、空間処理において、匍匐害虫のなかでも特にゴキブリ等に対する防除効果を向上させるためには、噴射後の噴霧粒子を、処理空間に浮遊する浮遊性粒子と、処理空間内の露出部に付着する付着性粒子として形成する際に、付着性粒子を優占的となし、さらに、付着性粒子のなかでも壁面等への付着よりも床面への沈降に関わる付着性粒子の比率を高めることが効果的であり、防除成分として30℃における蒸気圧が1×10-4mmHg未満である難揮散性化合物を用いる場合、エアゾール原液中の防除成分濃度とエアゾール原液の比重が、沈降に関わる付着性粒子の挙動を決定する重要なファクターであることを知見した。本構成の害虫、ダニ防除方法によれば、エアゾール原液における防除成分の含有量、及びエアゾール原液の比重が上記の適切な範囲にあることにより、噴射後の噴霧粒子において付着性粒子が優占的となり、匍匐害虫のなかでも特にゴキブリ等に対する防除効果を向上させることができる。
本発明に係る害虫、ダニ防除方法において、
前記害虫、ダニ防除成分は、30℃における蒸気圧が2×10-4~1×10-2mmHgである揮散性ピレスロイド系化合物をさらに含むことが好ましい。
本構成の害虫、ダニ防除方法によれば、害虫、ダニ防除成分が、30℃における蒸気圧が2×10-4~1×10-2mmHgである揮散性ピレスロイド系化合物をさらに含むことにより、難揮散性化合物による匍匐害虫や屋内塵性ダニ類に対する防除効果に加えて、揮散性ピレスロイド系化合物による飛翔害虫に対する優れた防除効果も奏することができる。
本発明に係る害虫、ダニ防除方法において、
前記有機溶剤は、炭素数が2~3の低級アルコール、及び/又は炭素数が16~20の高級脂肪酸エステルを含むことが好ましい。
本構成の害虫、ダニ防除方法によれば、有機溶剤が、炭素数が2~3の低級アルコール、及び/又は炭素数が16~20の高級脂肪酸エステルを含むことにより、噴霧粒子の拡散均一性が向上し、空間処理による匍匐害虫や屋内塵性ダニ類に対するより優れた防除効果を奏することができる。
本発明に係る害虫、ダニ防除方法において、
前記定量噴射バルブの一回当たりの噴射容量は、0.2~5.0mLであることが好ましい。
本構成の害虫、ダニ防除方法によれば、定量噴射バルブの一回当たりの噴射容量が上記の範囲であることにより、エアゾール原液を一回から数回噴射することで害虫、ダニ防除成分の放出量が適切なものとなり、噴射工程の実施が容易となる。
本発明に係る害虫、ダニ防除方法において、
前記噴射工程において、閉め切った25mの処理空間に、前記定量噴射タイプのエアゾールを一定量噴射したとき、噴射直後の前記処理空間における前記難揮散性化合物の気中濃度をC1とし、
前記閉鎖工程において、前記処理空間を閉鎖した後、前記処理空間を自然換気条件下で保持し、噴射時から1時間30分経過後の前記処理空間における前記難揮散性化合物の気中濃度をC2としたとき、
以下の式(1):
R = C2/C1 × 100 ・・・(1)
で定義する気中濃度残存率Rが0.04~2.0%であることが好ましい。
本構成の害虫、ダニ防除方法によれば、上記の式(1)で定義する気中濃度残存率Rが0.04~2.0%であることにより、十分な害虫、ダニ防除効果が期待できるとともに、施用後の処理空間において人やペット類に対する安全性の懸念が生じることがない。
上記課題を解決するための本発明に係る害虫、ダニ防除用エアゾールの特徴構成は、
害虫、ダニ防除成分及び有機溶剤を含有するエアゾール原液と、噴射剤とを定量噴射バルブを備えたエアゾール容器に充填してなる害虫、ダニ防除用エアゾールであって、
前記エアゾール容器及び/又は前記エアゾール容器の包装材に、エアゾールの噴射後に処理空間を閉鎖する旨の表示があることにある。
本構成の害虫、ダニ防除用エアゾールによれば、エアゾール容器及び/又はエアゾール容器の包装材に、エアゾールの噴射後に処理空間を閉鎖する旨の表示をしておくことで、使用者は表示に従って処理手順を実施するだけで、処理空間に空間処理のための雰囲気を形成することができ、その結果、匍匐害虫や屋内塵性ダニ類に対する防除効果を向上させることができる。このように、本構成の害虫、ダニ防除用エアゾールであれば、人が居る状況下でも安全性の高い害虫、ダニ防除のための処理を行うことができるとともに、従来の害虫、ダニ防除用製品と比較して、製剤の施用頻度を低減することができる。
本発明に係る害虫、ダニ防除用エアゾールにおいて、
前記閉鎖する旨の表示は、n分閉鎖する旨の表示であり、前記nは、60以下の数値又は連続する数値範囲であることが好ましい。
本構成の害虫、ダニ防除用エアゾールによれば、エアゾール容器及び/又はエアゾール容器の包装材に、エアゾールの噴射後に処理空間を60分以内閉鎖する旨の表示をすることになり、この表示に従って使用者が処理空間の閉鎖を実施することで、使用者の利便性を考慮しながら、匍匐害虫や屋内塵性ダニ類に対する防除効果を向上させることができる。このような空間処理による害虫、ダニ防除用エアゾールは、従来の害虫、ダニ防除用製品と比較して、防除効果と安全性を確保しつつ、製剤の施用頻度を低減することができる。
本発明に係る害虫、ダニ防除用エアゾールにおいて、
前記nは、15以上の数値又は連続する数値範囲であることが好ましい。
本構成の害虫、ダニ防除用エアゾールによれば、エアゾール容器及び/又はエアゾール容器の包装材に、エアゾールの噴射後に処理空間を15~60分閉鎖する旨の表示をすることになり、この表示に従って使用者が処理空間の閉鎖を実施することで、匍匐害虫や屋内塵性ダニ類に対して確実に防除効果が奏される。このような空間処理による害虫、ダニ防除用エアゾールは、従来の害虫、ダニ防除用製品と比較して、防除効果と安全性を確保しつつ、製剤の施用頻度をより低減することができる。
以下、本発明の害虫、ダニ防除方法、及び害虫、ダニ防除用エアゾールについて説明する。ただし、本発明は、以降で説明する実施形態や実施例に限定することを意図するものではない。
〔害虫、ダニ防除用エアゾール〕
本発明の害虫、ダニ防除用エアゾールは、空間処理によって匍匐害虫や屋内塵性ダニ類を防除するために用いられる定量噴射タイプのエアゾールであり、害虫、ダニ防除成分及び有機溶剤を含有するエアゾール原液、並びに噴射剤を、定量噴射バルブを備えたエアゾール容器に充填したものとして構成される。なお、以降の説明では、「害虫、ダニ防除成分」を単に「防除成分」と称する。エアゾール容器及び/又はエアゾール容器の包装材には、使用者が本発明の害虫、ダニ防除用エアゾールを本発明の趣旨である空間処理に則って使用することを助ける又は促すため、処理空間を特定の時間又は時間範囲に亘って閉鎖する旨の使用上の注意書きが表示されている。例えば、「使い始めは部屋を閉めて下さい。」、「使い始めは窓やドアを閉める。」、「エアゾールの噴射後は、処理空間を30分閉鎖すること。」、「エアゾールの噴射後は、処理空間を15~60分閉鎖すること。」等の使用上の注意書きが表示されている。ここで、本発明における「空間処理」とは、処理空間に広く防除成分を放散させることで、処理空間全体において匍匐害虫や屋内塵性ダニ類を防除する処理である。空間処理は、防除成分を局所的に面処理や点処理し、防除成分を処理した箇所でのみ匍匐害虫や屋内塵性ダニ類を防除する局所処理と比較して、匍匐害虫や屋内塵性ダニ類に対する防除成分の接触効率が優れるため、高い防除効果が期待できるものであるが、処理空間内の人に対する安全性に留意する必要がある。そこで、本発明の害虫、ダニ防除用エアゾールは、人が居る状況下でも安全性の高い防除成分を使用し、エアゾール容器及び/又はエアゾール容器の包装材における表示に従って、エアゾールの噴射後に処理空間を閉鎖するという使用法を採用する。処理空間の閉鎖時間は、60分以内とし、15~60分が好ましく、20~40分がより好ましい。ここで、「処理空間」を「閉鎖」するとは、処理空間を外部から完全に遮断した密閉状態であることが望ましいが、実際の家屋等では天井裏や換気口等から内外気の入れ替えが起こり得る。そこで、処理空間の閉鎖の意味するところについては、害虫、ダニ防除用エアゾールの主な使用者である一般消費者の通常の生活感覚に基づいて判断すればよい。具体的には、処理空間が住居の居間である場合、換気扇を止め居間の窓やドアを閉めた状態とすれば、処理空間は閉鎖されたものと判断することができる。なお、「エアゾールの噴射後は、処理空間を30分閉鎖すること。」等の注意書きは、エアゾールを噴射してからの処理空間の閉鎖時間が30分確保されることを意図する。従って、エアゾール噴射後の処理空間の閉鎖時間が30分確保されるのであれば、処理空間の閉鎖操作は、エアゾールの噴射をする前から行ってもよいし、噴射と同時に行ってもよいし、噴射をした後に行ってもよい。一般家屋における閉鎖状態と換気回数については、「調査研究報告書:室内使用殺虫剤の空気中濃度測定比較のための調査-室内使用殺虫剤の挙動とリスク評価のための基礎的研究-」(平成16年)によれば、窓や扉を閉め切った密閉時といえども換気率はゼロではなく、0.06~0.81回/時間(炭酸ガスを用いる居室の換気率測定法による)であると報告されている。本発明の害虫、ダニ防除用エアゾールは、このような簡便な操作を行うだけで、処理空間に空間処理のための雰囲気を形成することができるため、匍匐害虫や屋内塵性ダニ類に対して実用上十分な防除効果を奏することが期待できる。なお、本明細書では、ノックダウン効果や致死効果に基づく駆除効果に加え、忌避効果を合わせて防除効果と呼ぶ。駆除効果が低くても十分な忌避効果があれば、実用上、防除が達せられる場面も多い。
<エアゾール原液>
エアゾール原液の主成分の一つである防除成分としては、30℃における蒸気圧が1×10-4mmHg未満である難揮散性化合物、30℃における蒸気圧が2×10-4~1×10-2mmHgである揮散性化合物等が挙げられる。
本発明の害虫、ダニ防除用エアゾールにおいては、防除成分として、30℃における蒸気圧が1×10-4mmHg未満である難揮散性化合物を含むことが好ましい。難揮散性化合物としては、ゴキブリに代表される匍匐害虫を防除するための匍匐害虫防除用化合物、及び/又は主に屋内塵性ダニ類を防除するためのダニ防除用化合物を用いることができる。匍匐害虫防除用化合物としては、例えば、フェノトリン、シフェノトリン、ペルメトリン、シペルメトリン、シフルトリン、ビフェントリン、フェンプロパトリン、トラロメトリン、エトフェンプロックス、及びイミプロトリン等のピレスロイド系化合物、シラフルオフェン等のケイ素系化合物、ジクロルボス、及びフェニトロチオン等の有機リン系化合物、プロポクスル等のカーバメート系化合物、ジノテフラン、イミダクロプリド、及びクロチアニジン等のネオニコチノイド系化合物、フィプロニル、並びにインドキサカルブ等が挙げられる。これらの中でも、フェノトリン、シフェノトリン、ペルメトリン、シペルメトリン、シフルトリン、ビフェントリン、フェンプロパトリン、トラロメトリン、エトフェンプロックス、及びジノテフランが好ましい。なお、ピレスロイド系化合物の酸成分やアルコール部分において、不斉炭素に基づく光学異性体や幾何異性体が存在する場合、それらの各々や任意の混合物も匍匐害虫防除用化合物に含まれる。ダニ防除用化合物としては、例えば、アミドフルメト、安息香酸ベンジル、サリチル酸フェニル、サリチル酸ベンジル、セバシン酸ジブチル、セバシン酸ジプロピル、アジピン酸ジブチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジプロピル、フタル酸ジブチル、p-メンタン-3,8-ジオール、3-ヨード-2-プロピニルブチルカーバメート、フェノトリン、及びディート等が挙げられる。これらの中でも、アミドフルメト、安息香酸ベンジル、サリチル酸フェニル、サリチル酸ベンジル、セバシン酸ジブチル、セバシン酸ジプロピル、アジピン酸ジブチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル、p-メンタン-3,8-ジオール、フェノトリン、及びディートが好ましい。本発明の害虫、ダニ防除用エアゾールは、屋内の処理空間で一定量噴射すると、噴霧粒子が主に付着性粒子として床面に沈降するが、防除成分として上記の難揮散性化合物分を含むことで、その処理空間において特に匍匐害虫や屋内塵性ダニ類に対して優れた防除効果を示す。また、防除成分として上記の難揮散性化合物分を含むことで、床面に沈降した付着性粒子から気中への防除成分の揮散が抑制される。このような作用機序により、本発明の害虫、ダニ防除用エアゾールは、安全性が高く人が居る状況下でも使用可能なものとなる。
本発明の害虫、ダニ防除用エアゾールにおいては、防除成分として、上述の難揮散性化合物に加え、30℃における蒸気圧が2×10-4~1×10-2mmHgである揮散性ピレスロイド系化合物をさらに含むものであってもよい。揮散性ピレスロイド系化合物としては、例えば、メトフルトリン、プロフルトリン、トランスフルトリン、エムペントリン、テラレスリン、及びフラメトリン等が挙げられる。これらの中でも、蒸気圧や安定性、基礎殺虫効力等を考慮すると、メトフルトリン、プロフルトリン、及びトランスフルトリンが好ましい。これらの化合物の酸成分やアルコール部分において、不斉炭素に基づく光学異性体や幾何異性体が存在する場合、それらの各々や任意の混合物も揮散性ピレスロイド系化合物に含まれる。本発明の害虫、ダニ防除用エアゾールは、屋内の処理空間で一定量噴射すると、噴霧粒子のある程度が気中に浮遊残存するが、防除成分として上記の揮散性ピレスロイド系化合物を含むことで、飛翔害虫に対しても防除効果を発揮し得る。また、揮散性ピレスロイド系化合物は、難揮散性化合物と共に一部床面や壁面に付着すると、匍匐害虫及び/又は屋内塵性ダニ類に対する防除効果を相乗的に高めることができる。
エアゾール原液中の防除成分の含有量は、8~80w/v%であり、30~75w/v%であることが好ましい。エアゾール原液中の防除成分の含有量が上記の範囲にあれば、防除成分が有機溶剤に溶解し易く、また、エアゾールが噴射された際、噴射粒子が最適な状態で形成され、エアゾールの噴射後に処理空間を閉鎖することで、適切な防除効果を得ることができる。処理空間の閉鎖時間は、60分以内とし、15~60分が好ましく、20~40分がより好ましい。
エアゾール原液には、上記の防除成分の他に有機溶剤が含まれる。有機溶剤は、上記の防除成分を溶解してエアゾール原液を調製することができ、また、調製したエアゾール原液を噴射したとき、最適な噴射粒子を形成し得るものが使用される。本発明の害虫、ダニ防除用エアゾールにおいては、有機溶剤としては、例えば、エタノール、及びイソプロパノール(IPA)等の炭素数が2~3の低級アルコール、ノルマルパラフィン、及びイソパラフィン等の炭化水素系溶剤、ミリスチン酸イソプロピル(IPM)、ラウリン酸ヘキシル等の炭素数が16~20の高級脂肪酸エステル、炭素数3~10のグリコールエーテル系溶剤、並びにケトン系溶剤等が挙げられる。これらの中でも、炭素数が2~3の低級アルコール、及び炭素数が16~20の高級脂肪酸エステルが好ましい。特に、炭素数が2~3の低級アルコールは、噴霧粒子の拡散均一性や床面にベタツキを生じにくいことからより好ましい。
噴射後の噴霧粒子は、処理空間に浮遊する浮遊性粒子、もしくは処理空間内の露出部に付着する付着性粒子として形成されるが、本発明者らは、付着性粒子を一層優占的となし、さらに、付着性粒子のなかでも壁面等への付着よりも床面への沈降に関わる付着性粒子の比率を高めるための検討を行ったところ、エアゾール原液中の防除成分の含有量とともに、エアゾール原液の比重が沈降に関わる付着性粒子の挙動を決定する重要なファクターであることを知見した。エアゾール原液の比重は、0.78~1.20であり、0.85~1.15であることが好ましく、0.89~1.10であることがより好ましい。エアゾール原液の比重が上記の範囲にあれば、本発明の害虫、ダニ防除用エアゾールを屋内の処理空間で一定量噴射すると、噴霧粒子が主に付着性粒子として床面に沈降するため、エアゾールの噴射後に処理空間を閉鎖することで、適切な防除効果を得ることができる。処理空間の閉鎖時間は、60分以内とし、15~60分が好ましく、20~40分がより好ましい。また、エアゾール原液の比重が上記の範囲にあると、付着性粒子が沈降に至る過程において隙間や物陰にも進入するため、防除成分としてピレスロイド系化合物を用いた場合には、ゴキブリ等が隙間や物陰から飛び出すフラッシング効果も十分期待し得る。
エアゾール原液には、上記成分に加え、カビ類、菌類等を対象とした防カビ剤、抗菌剤、殺菌剤、芳香剤、消臭剤、安定化剤、帯電防止剤、消泡剤、及び賦形剤等を適宜配合することもできる。防カビ剤、抗菌剤や殺菌剤としては、ヒノキチオール、2-メルカプトベンゾチアゾール、2-(4-チアゾリル)ベンゾイミダゾール、5-クロロ-2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オン、トリホリン、3-メチル-4-イソプロピルフェノール、及びオルト-フェニルフェノール等を例示できる。また、芳香剤としては、オレンジ油、レモン油、ラベンダー油、ペパーミント油、ユーカリ油、シトロネラ油、ライム油、ユズ油、ジャスミン油、檜油、緑茶精油、リモネン、α-ピネン、リナロール、ゲラニオール、フェニルエチルアルコール、アミルシンナミックアルデヒド、クミンアルデヒド、ベンジルアセテート等の芳香成分、「緑の香り」と呼ばれる青葉アルコールや青葉アルデヒド配合の香料成分等が挙げられる。
本発明の害虫、ダニ防除用エアゾールは、少量噴射であるため、敢えて火気に対する危険性に留意する必要はないが、できる限り火気に対する危険性を低減させる観点から水性化処方を採用することもできる。この場合、エアゾール原液に含まれる水の量は10~50v/v%程度が好適であり、噴霧粒子の噴射パターンに影響を与えない範囲で、可溶化助剤として若干量の非イオン系界面活性剤を添加してもよい。非イオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル類、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル類、及びポリオキシエチレンアルキルアミノエーテル類等のエーテル類、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類、及びポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル類等の脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンスチレン化フェノール、並びに脂肪酸のポリアルカロールアミド等が挙げられ、なかでも、エーテル類が好ましい。
<噴射剤>
本発明の害虫、ダニ防除用エアゾールで用いる噴射剤としては、液化石油ガス(LPG)、ジメチルエーテル(DME)、及びハイドロフルオロオレフィン等の液化ガス、窒素ガス、炭酸ガス、亜酸化窒素、並びに圧縮空気等が挙げられる。上記の噴射剤は、単独又は混合状態で使用することができるが、LPGを主成分としたものが使い易い。
本発明の害虫、ダニ防除用エアゾールは、エアゾール容器に充填されるエアゾール原液(a)と噴射剤(b)との容量比率(a/b)は、体積比で10/90~50/50に調整される。容量比率(a/b)が上記の範囲にあれば、十分な量の防除成分を床面全体へ均一に拡散させることができる。
本発明の害虫、ダニ防除用エアゾールは、定量噴射バルブの一回当たりの噴射容量が、0.2~5.0mLであることが好ましい。噴射容量が上記の範囲にあれば、例えば、4.5~8畳の部屋に相当する容積18.8~33.3m(面積7.5~13.3m、高さ2.2~3.0m)の処理空間において、害虫、ダニ防除用エアゾールを一回から数回噴射することで防除成分の放出量が適切なものとなり、処理空間において匍匐害虫及び/又は屋内塵性ダニ類に対して実用上十分な防除効果が得られる。
本発明の害虫、ダニ防除用エアゾールは、噴射口からの距離が5cmの箇所において噴射力が5~50gfであることが好ましい。噴射力が上記の範囲にあれば、防除成分はその大部分が速やかに屋内の処理空間の床面全体に沈降及び付着し、匍匐害虫、及びダニ対して実用上十分な防除効果が得られる。噴射力が5gf未満であると、噴射力が不足して床面全体への拡散性が不十分となる傾向があり、一方、噴射力が50gfを越えても良好な拡散性が得られない虞がある。このような噴射力はエアゾール原液の組成、エアゾール容器の内圧、噴口の形状等により適宜調整され得る。
本発明の害虫、ダニ防除用エアゾールは、噴口、ノズル、容器等の形状については、その用途、使用目的等に応じて適宜選択することができる。例えば、上から押して噴射するボタンと斜め上方向きのノズルを備えた卓上タイプとしたり、小型容器の携帯用として設計することができる。
〔害虫、ダニ防除方法〕
本発明の害虫、ダニ防除方法は、本発明の害虫、ダニ防除用エアゾールのような防除成分を含む定量噴射タイプのエアゾールを処理空間に噴射し、空間処理のための雰囲気を生成する噴射工程と、空間処理のための雰囲気が生成された処理空間を一定期間閉鎖する閉鎖工程とを実施するものである。閉鎖工程では、処理空間を閉鎖するものとする。処理空間の閉鎖時間は、60分以内とし、15~60分が好ましく、20~40分がより好ましい。なお、閉鎖工程では、処理空間を規定の時間連続して閉鎖することが好ましいが、例えば、使用者が処理空間から退出するために一時的に開放する場合など、一時的な開放が本発明の効果を損なわない程度の短時間である限りにおいては、閉鎖時間の合計が規定の時間となるように、処理空間の閉鎖を非連続的に実施することも可能である。
燻煙剤や全量噴射型エアゾールを用いる場合、薬剤処理中は処理空間に人が入室できず処理空間を2~3時間閉め切る必要があることに加え、処理前に電気器具類や食器類を養生し、また処理後には噴射沈降物の清掃作業を必要とする。これに対し、本発明の害虫、ダニ防除方法では、定量噴射タイプのエアゾールを用いることで、噴射工程において処理空間に噴射する防除成分を少量に抑えることができる。そのため、本発明の害虫、ダニ防除方法によれば、燻煙剤や全量噴射型エアゾールの場合に必要な処理前の準備手順や、処理後の噴射沈降物の清掃作業が不要となる。また、本発明の害虫、ダニ防除方法は、定量噴射タイプのエアゾールを用いて空間処理を行うものであるため、処理空間となる屋内空間から退室せずとも、害虫、ダニ防除のための処理を安全に実施することができる。従って、本発明の害虫、ダニ防除方法は、局所処理方式よりも防除効果に優れた空間処理方式を採用しつつ、従来の燻煙剤や全量噴射型エアゾールを用いた空間処理からは想定できない利便性が得られるので、その実用性は計り知れない。
噴射工程において、防除成分としての難揮散性化合物の気中への放出量は、0.1~50mg/mであることが好ましく、0.5~50mg/mであることがより好ましい。難揮散性化合物の気中への放出量が上記の範囲にあれば、人が居る状況下でも高い安全性を有しながら、匍匐害虫や屋内塵性ダニ類に対する優れた防除効果を得ることができる。一回あたりの噴射容量が0.2~5.0mLの定量噴射バルブを備えた害虫、ダニ防除用エアゾールを用いて、4.5~8畳の部屋に相当する容積が18.8~33.3m(面積7.5~13.3m、高さ2.2~3.0m)の屋内の処理空間で噴射工程を実施する場合、通常、一回の噴射により、気中への防除成分の放出量が0.1~50mg/mとなる。より容積の大きな屋内の処理空間においては、その処理空間の容積にあわせて気中の防除成分の放出量が0.1~50mg/mとなるように、複数回噴射することで、処理空間の大きさに関わらず同様の防除効果を得ることができる。なお、一回あたりの噴射容量が0.2~0.9mLの定量噴射バルブを備えたエアゾールを用いる場合でも、気中の防除成分の放出量が0.1~50mg/mとなるように適宜噴射回数を調整することで、匍匐害虫や屋内塵性ダニ類に対する優れた防除効果を得ることができる。
本発明の害虫、ダニ防除方法では、噴射工程において、閉め切った25mの処理空間に害虫、ダニ防除用エアゾールを噴射したとき、噴射直後の処理空間において測定した防除成分の気中濃度をC1とし、閉鎖工程を実施した後、処理空間を自然換気条件下で保持し、噴射時から1時間30分経過後の処理空間において測定した防除成分の気中濃度をC2としたとき、以下の式(1):
R = C2/C1 × 100 ・・・(1)
で定義する気中濃度残存率Rが0.04~2.0%であることが好ましい。ここで、「自然換気条件下」とは、窓をわずかに開けたり、ドアを開けて出入りする等の状況を想定したものであり、換気率0.8~1.0回/時間であることを意味する。気中濃度残存率Rは、本発明において規定した防除効果と安全性との指標であり、気中濃度残存率Rが上記の範囲にあれば、十分な害虫、ダニ防除効果が期待できるとともに、施用後の処理空間において人やペット類に対する安全性の懸念が生じないと想定される。噴射工程における防除成分の気中への放出量が0.1~50mg/mである場合、閉鎖工程における処理空間の閉鎖時間を60分以内とし、好ましくは15~60分とし、より好ましくは20~40分とし、噴射工程における噴射条件等を調整することによって、気中濃度残存率Rを0.04~2.0%とすることができる。なお、防除成分の気中濃度の測定については、厚生労働省発出の「一般用医薬品及び医薬部外品としての殺虫剤の室内空気中濃度測定方法ガイドライン」に従う旨定められ、そのなかで、測定時の換気条件は、前述の「調査研究報告書:室内使用殺虫剤の空気中濃度測定比較のための調査-室内使用殺虫剤の挙動とリスク評価のための基礎的研究-」(平成16年)に関連して、平均的な条件として0.5回/時間と設定されている。本発明の試験条件においては、閉鎖状態の換気率として安全性の面でより苛酷な0.2~0.4回/時間を設定し、噴射性能や有効性等をも検証して閉鎖工程における最適な閉鎖時間を特定した。そして、閉鎖工程を実施した後、噴射時点から1時間30分までは自然換気条件(窓をわずかに開けたり、ドアを開けて出入りする等の状況を含み、一般的に換気率0.8~2.0回/時間程度が想定されるが、気中濃度残存率Rを測定する試験は換気率0.8~1.0回/時間で実施した)に戻し、以降は換気率2回以上/時間の開放条件としたものである。なお、換気率は前述の「調査研究報告書:室内使用殺虫剤の空気中濃度測定比較のための調査-室内使用殺虫剤の挙動とリスク評価のための基礎的研究-」(平成16年)に記載の炭酸ガスを用いる居室の換気率測定法により測定した値である。
本発明の害虫、ダニ防除方法は、使用状況によって適宜調整可能であるが、1~5日に一回の頻度で実施することが好ましい。上述したように本発明の害虫、ダニ防除方法では、噴射工程の実施後に閉鎖工程を実施することによって、匍匐害虫や屋内塵性ダニ類に対する防除効果を向上させることができるため、1~5日に一回の実施頻度であっても、匍匐害虫や屋内塵性ダニ類に対し実用上十分な防除効果が期待できる。また、従来の空間処理による方法と比較して、施用頻度が低減されるため、利便性に優れたものとなる。なお、エアゾール噴射後の処理空間の閉鎖時間が所定時間以上確保される限りは、閉鎖操作を実施した後に噴射工程を実施することも可能である。また、噴射工程と閉鎖操作とを同時に実施することも当然に可能である。このように、本発明の害虫、ダニ防除方法は、簡単な処理手順でありながら、害虫、ダニ防除用エアゾールの施用頻度を低減することができる。また、害虫、ダニ防除用エアゾールにおいて、揮散性ピレスロイド系化合物を併用することによって、飛翔害虫に対する防除効果を付与することも可能である。
本発明の害虫、ダニ防除方法は、チャバネゴキブリ、ワモンゴキブリ、クロゴキブリ等のゴキブリ類、トコジラミ(ナンキンムシ)、タイワントコジラミ(ネッタイトコジラミ)等のトコジラミ類、クサギカメムシ等のカメムシ類、クロヤマアリ、アミメアリ、トビイロケアリ、イエヒメアリ、アカカミアリ、ヒアリ等のアリ類、アシダカグモ、マダラヒメグモ、セアカゴケグモ等のクモ類、ヤスデ類、トビズムカデ等のムカデ類、ダンゴムシ類、ワラジムシ類、イエシロアリ、ヤマトシロアリ等のシロアリ類、ケムシ類、イガ、コイガ等のイガ類、カツオブシムシ、ヒメカツオブシムシ等のカツオブシムシ類、コクヌストモドキ、コクゾウムシ、シバンムシ、チャタテムシ、ダンゴムシ、及びワラジムシ等の匍匐害虫、並びにコナダニ、ケナガコナダニ、ヒョウヒダニ、コナヒョウヒダニ、ホコリダニ、ツメダニ、ヤケヒョウヒダニ等の屋内塵性ダニ類の他、アカイエカ、ヒトスジシマカ、ネッタイシマカ、チカイエカ等のカ類、イエバエ、ニクバエ等のハエ類、コバエ類、チョウバエ類、ユスリカ類、ハチ類、ガ類等の飛翔害虫の防除にも有効である。特に、チャバネゴキブリ、ワモンゴキブリ、クロゴキブリ等のゴキブリ類、トコジラミ(ナンキンムシ)、タイワントコジラミ(ネッタイトコジラミ)等のトコジラミ類、クロヤマアリ、アミメアリ、トビイロケアリ、イエヒメアリ、アカカミアリ、ヒアリ等のアリ類、コクヌストモドキ、コクゾウムシ、シバンムシ、チャタテムシ、ダンゴムシ、及びワラジムシ等の匍匐害虫、並びにコナダニ、ケナガコナダニ、ヒョウヒダニ、コナヒョウヒダニ、ホコリダニ、ツメダニ、ヤケヒョウヒダニ等の屋内塵性ダニ類の防除に有効である。
処理空間の閉鎖時間を60分以内とした実施例1~20と、処理空間の閉鎖時間を70分とした比較例1とを比較し、本発明の害虫、ダニ防除方法を更に詳細に検討した。また、参考のため、処理空間の閉鎖時間を短時間の10分としたもの(参考例1)、処理空間の閉鎖時間は実施例1~19と同様に60分以内であるが、エアゾール原液の組成、比重又はエアゾール原液と噴射剤との比率が実施例から外れているもの(参考例2~7)についても同様の検討を行った。
〔実施例1〕
難揮散性化合物である防除成分としてフェノトリン(53w/v%)と、揮散性ピレスロイド系化合物である防除成分としてメトフルトリン(0.7w/v%)とをエタノールに溶解してエアゾール原液を調製した。このエアゾール原液の比重は0.93であった。このエアゾール原液(a)12mLと、噴射剤として液化石油ガス(b)18mLとを、容量比率(a/b)が体積比で40/60となるように、噴射容量が1.0mLである定量噴霧バルブ付きエアゾール容器(エアゾール容器)に加圧充填して、害虫、ダニ防除用エアゾールを得た。なお、本エアゾールの噴射距離5cmにおける噴射力は28gfであり、エアゾール容器及びこのエアゾール容器を被覆するシュリンクフィルムには、「屋内空間を一定量噴射処理後30分閉め切る」旨の製品表示(使用時の注意書き)を付した。
容積25mの部屋(6畳の部屋に相当、面積10m)に置かれたテレビや食器棚等を養生することなく部屋を閉め切り、この部屋の中央(床上1.5mの高さ)で害虫、ダニ防除用エアゾールをやや斜め上方に向けて噴射し、空間処理を行った。この噴射処理後30分部屋を閉め切る(換気率:0.2~0.4回/時間)ことにより、本発明の害虫、ダニ防除方法を実施した。その後は一般住宅における自然換気状態(換気率:0.8~1.0回/時間)で噴射時点から1時間30分経過時まで放置し、さらに噴射時点から24時間経過時までは開放状態で薬剤に暴露させた。この間ずっと部屋に在室したが健康上の違和感は全くなく、また噴射沈降物が殆ど認められなかったことから処理後の清掃作業を必要としなかった。その後数日間にわたり、ゴキブリ類、アリ類やシバンムシ等の匍匐害虫に対して実用的な防除効果を発揮するとともに、屋内塵性ダニ類を寄せ付けなかった。
また、この処理における噴射直後のフェノトリン気中濃度(C1)と、その後30分部屋を閉め切り、それ以降は自然換気状態に戻して1時間後(噴射直後から1時間30分後)のフェノトリン気中濃度(C2)を測定したところ、前述の式(1)により算出される気中濃度残存率は0.6%であった。即ち、本発明の害虫、ダニ防除方法によれば、部屋を30分閉め切るだけで防除成分の殆どが床面全体に沈降及び付着して数日間にわたり防除効果を発揮し、しかも防除成分の気中濃度残存率は0.6%で、浮遊する防除成分を吸入することによる安全性の問題を生じる恐れは殆どないことが確認された。さらに、噴霧処理後ゴキブリがフラッシングアウトする現象が観察されたが、そのゴキブリが部屋から逃亡するのを防ぐためには密閉時間は15分以上が好適であることも分かった。
〔実施例2~18〕
実施例1に準じた手順で、表1に示す配合にて各種害虫、ダニ防除用エアゾールを調製し、表1に示す閉鎖時間で本発明の害虫、ダニ防除方法を実施した。
〔比較例1〕
比較例1は、処理空間の閉鎖時間を60分より長い70分としたものである。実施例1に準じた手順で、表2に示す配合にて害虫、ダニ防除用エアゾールを調製し、本発明の範囲外となる害虫、ダニ防除方法を実施した。
〔参考例1~7〕
実施例1に準じた手順で、表2に示す配合にて各種害虫、ダニ防除用エアゾールを調製し、表2に示す閉鎖時間で本発明の害虫、ダニ防除方法を実施した。
Figure 2022009637000001
Figure 2022009637000002
実施例1~18、比較例1、及び参考例1~7の害虫、ダニ防除方法を実施後、下記に示す試験を行った。屋内塵性ダニ類に対しては、まず駆除効果を調べ、駆除効果が乏しい場合、忌避効果を評価した。試験結果を表3に示す。
(1)匍匐害虫に対する駆除効果
20×20cmのガラス板合計12枚(チャバネゴキブリ用、ワモンゴキブリ用、及びクロヤマアリ用各4枚)を閉めきった容積25mの部屋(面積10m)の4隅に設置し、各ガラス板の上に直径約20cmのプラスチックリングを置き、各リング内に所定の供試昆虫(チャバネゴキブリ:♀成虫5匹、ワモンゴキブリ:幼虫5匹、クロヤマアリ:5匹)を放って自由に徘徊させた。供試エアゾールを部屋の中央(床上1.5mの高さ)でやや斜め上方に向けて一定量噴射処理した。噴射直後から表1及び表2に示す閉鎖時間部屋を閉め切った(換気率:0.2~0.4回/時間)後、一般住宅における自然換気条件(換気率:0.8~1.0回/時間)で噴射時点から1時間30分経過時まで放置し、さらに噴射時点から24時間経過時までは開放状態で薬剤に暴露させた。ガラス板を、供試昆虫を含むリングごと別部屋に移し、餌を与え、更に24時間後に供試昆虫の致死率を求めた。
(2)屋内塵性ダニ類に対する駆除効果
直径9cm、高さ6cmの腰高シャーレ8個(コナヒョウヒダニ用、及びケナガコナダニ用各4個)を閉めきった容積25mの部屋(面積10m)の4隅に設置し、腰高シャーレ内に所定の供試ダニ各約200匹ずつ入れて供試した。供試エアゾールを部屋の中央(床上1.5mの高さ)でやや斜め上方に向けて一定量噴射処理した。噴射直後から表1及び表2に示す閉鎖時間部屋を閉め切った(換気率:0.2~0.4回/時間)後、一般住宅における自然換気条件(換気率:0.8~1.0回/時間)で噴射時点から1時間30分経過時まで放置し、さらに噴射時点から24時間経過時までは開放状態で薬剤に暴露させた。致死した供試ダニ数を数え、致死率(%)を求めた。
(3)屋内塵性ダニ類に対する忌避効果
上記「(2)屋内塵性ダニ類に対する駆除効果」試験において、供試ダニの替わりに直径約4cmの綿布を部屋の4隅に設置し、供試エアゾールを一定量噴射処理した。噴射直後から表1及び表2に示す閉鎖時間部屋を閉め切った(換気率:0.2~0.4回/時間)後、一般住宅における自然換気条件(換気率:0.8~1.0回/時間)で噴射時点から1時間30分経過時まで放置し、さらに噴射時点から24時間経過時まで開放状態で放置後にこの綿布を取り出して直径4cmのシャーレにはめ込み、シャーレの中央部に誘引用培地50mgを置いた。これとは別に、直径9cmのシャーレに供試コナヒョウヒダニ、又はケナガコナダニを培地とともに約10000匹放ち、この直径9cmのシャーレの中央部に、先に用意した直径4cmのシャーレを置いた。同様に、供試エアゾールによる処理を行わなかった綿布を用いて無処理区を用意した。24時間後に綿布上に侵入したダニ数を計数し、以下の式(2):
ダニ忌避率(%) = [(無処理区の侵入ダニ数-処理区の侵入ダニ数) / 無処理区の侵入ダニ数] × 100 ・・・(2)
によりダニ忌避率(%)を算出した。
(4)防除成分の拡散均一性
閉めきった容積25mの部屋(面積10m)の床面の6~8ヶ所に20×20cmのガラス板を設置し、供試エアゾールを部屋の中央(床上1.5mの高さ)でやや斜め上方に向けて一定量噴射処理した。噴射直後から表1及び表2に示す閉鎖時間部屋を閉め切った(換気率:0.2~0.4回/時間)後、一般住宅における自然換気条件(換気率:0.8~1.0回/時間)で1時間放置後に全てのガラス板を取り出し、付着した防除成分をアセトンで洗い出してガスクロマトグラフィーにより分析した。ガラス板に付着した防除成分について、各ガラス板間のバラツキを解析し、噴霧粒子の拡散均一性を評価した。結果を、拡散均一性の良好なものから順に、◎、○、△、×の4段階で示した。
(5)防除成分の気中濃度残存率
閉めきった容積25mの部屋(面積10m)の中央(床上1.5mの高さ)で供試エアゾールをやや斜め上方に向けて一定量噴射処理した。部屋の中央から50cm後方(壁面から130cm)、床上120cmの位置に空気捕集管(ガラス管にシリカゲルを充填し、両端を脱脂綿で詰めたもの)を設置し、噴射処理直後、真空ポンプに接続して所定量の空気を吸引した。空気捕集管をアセトンで洗浄し、捕集された防除成分量をガスクロマトグラフィー(株式会社島津製作所、型式GC1700)により分析した。得られた分析値に基づき、噴射処理直後の防除成分の気中濃度(C1)(mg/m)を求めた。更に、噴射直後から表1及び表2に示す閉鎖時間部屋を閉め切った(換気率:0.2~0.4回/時間)後、一般住宅における自然換気条件(換気率:0.8~1.0回/時間)で1時間30分経過後に同様の処理を行い、この時点における気中濃度(C2)(mg/m)を求めた。そして、C1及びC2から、前述の式(1)より気中濃度残存率(%)を算出した。
Figure 2022009637000003
試験の結果、実施例1~18では、一定量噴射処理後、噴霧粒子が床面全体に略均一に拡散し、60分以内屋内空間を閉め切るだけで匍匐害虫や屋内塵性ダニ類に対して実用的な防除効果を奏する一方、噴射直後から1時間30分後の防除成分の気中濃度残存率が2.0%以下に低減しており安全性の面でも問題を生じる恐れがないことが確認された。なお、害虫、ダニ防除用エアゾールに難揮散性の防除成分として、匍匐害虫防除用化合物を配合した実施例1~15では、その防除効果は匍匐害虫、及び屋内塵性ダニ類の何れにも及んだが、難揮散性の防除成分として、ダニ防除用化合物を配合した実施例16~18の場合、匍匐害虫に対する防除効果はそれほど高くなかった。また、エアゾール原液の調製に用いる有機溶剤としては、エタノールやイソプロパノールのような、炭素数が2~3の低級アルコールが、噴霧粒子の拡散均一性や床面にベタツキを生じにくい点などから炭化水素系溶剤やエステル系溶剤より好ましかった。さらに、実施例1~18と参考例1との比較から、噴射処理後の処理空間の閉鎖時間を60分以内、好ましくは15~60分とすることで、匍匐害虫や屋内塵性ダニ類に対する防除効果をより向上させることができることが判明した。ただし、参考例1についても、ゴキブリに対する駆除効果は実施例1~18より劣るものの、ゴキブリに対する忌避効果は十分に見られた。
実施例1~18として実施した害虫、ダニ防除方法によれば、従来の燻煙剤や全量噴射型エアゾールによる害虫、ダニ防除方法で必要であった2~3時間の閉鎖工程を大幅に短縮しつつも防除効果を確保することができた。このように、本発明の害虫、ダニ防除方法は、使用者の利便性にも優れたものであった。
噴射処理後の閉鎖時間を60分より長い70分とした比較例1では、防除成分の気中濃度残存率が2.2%と非常に高い値となった。噴射処理後の閉鎖時間を長くすれば、当然に害虫、ダニに対する防除効果は高まることになるが、本発明の害虫、ダニ防除用エアゾールは、主に一般住居での使用を想定しているため、居室内に人やペットが留まっている場面が多いと考えられる。そのような場面では、人やペットが浮遊する防除成分を吸入してしまう虞があると考えられる。そうすると、人やペットの健康面や安全性を考慮すれば、防除成分の気中濃度残存率が高くなる比較例2の結果は、好ましいとは言えないものである。
参考例1~7は、実施例と比較して害虫防除効果は低下したが、匍匐害虫、屋内塵性ダニ類対する防除効果を示した。参考例2は、エアゾール原液中の防除成分の含有量が小さく、参考例4は、エアゾール原液の比重が小さいために、防除成分の床面への沈降及び付着量が不足し、実施例1~18と同様の噴射条件では、防除効果が低くなったと考えられる。エアゾール原液中の防除成分の含有量が過度に大きい参考例3、エアゾール原液の比重が過度に大きい参考例5、エアゾール容器に充填した噴射剤の割合が過度に大きい参考例6、及びエアゾール容器に充填した噴射剤の割合が過度に小さい参考例7では、噴霧粒子の拡散均一性が低かったことが、防除効果の低下の原因であると考えられる。
〔実施例19〕
実施例1では、閉鎖工程において部屋を閉め切る際の換気率を0.2~0.4回/時間としたが、一般住宅等では換気口の有無や部屋の構造によって、部屋を閉め切る際の換気率がより大きい場合も想定し得る。そこで、実施例19では、部屋を閉め切る際の換気率を0.6~0.8回/時間に変更し、他の条件は実施例1と同様の手順で本発明の害虫、ダニ防除方法を実施した。そのまま部屋に在室した結果、実施例1と同様、健康上の違和感は全くなく、また噴射沈降物が殆ど認められなかったことから処理後の清掃作業を必要としなかった。その後数日間にわたり、実施例1と同様、ゴキブリ類、アリ類やシバンムシ等の匍匐害虫に対して実用的な防除効果を発揮するとともに、屋内塵性ダニ類を寄せ付けなかった。
〔実施例20〕
夏の早朝7時ごろに、木造一軒家の6畳の居間において、予め窓やドアを閉め切った状態で、実施例1のエアゾールを部屋の中央(床上1.5mの高さ付近)でやや斜め上方に向けて4回噴射処理した。窓やドアを閉め切った状態を30分維持した後、窓を少し開放した。噴射処理後そのまま部屋に在室した結果、実施例1と同様、健康上の違和感は全くなく、また噴射沈降物が殆ど認められなかったことから処理後の清掃作業を必要としなかった。使用した当日は、居間に外から蚊を寄せ付けなかった。さらに、その後数日間にわたり、ゴキブリ類、アリ類やシバンムシ等の匍匐害虫も見られず、屋内塵性ダニ類を寄せ付けなかったことから実用的な防除効果を発揮することが分かった。
本発明の害虫、ダニ防除方法、及び害虫、ダニ防除用エアゾールは、屋内での広範な害虫、ダニ防除を目的として利用することが可能である。

Claims (1)

  1. 定量噴射タイプのエアゾールを用いた害虫、ダニ防除方法であって、
    処理空間に害虫、ダニ防除成分を含む定量噴射タイプのエアゾールを噴射し、空間処理のための雰囲気を生成する噴射工程と、
    空間処理のための雰囲気が生成された処理空間を閉鎖する閉鎖工程と、
    を包含する害虫、ダニ防除方法。
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