JP2022008733A - 信号処理装置、信号処理方法、および、プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】視覚情報の影響を考慮して、仮想音源を知覚することができるようにする。【解決手段】音響信号処理装置が、少なくとも第1のチャンネルと第2のチャンネルの2チャンネルを含む仮想音源の知覚に影響を及ぼす物体の情報を取得し、物体の影響を受ける第1のチャンネルの仮想音源の位置を第1の位置に配置し、第1の位置に対応する第2の位置に、第2のチャンネルの仮想音源の位置を配置する。本技術は、例えば、車載システムに搭載される音響信号処理装置等に適用できる。【選択図】図8
Description
本技術は、信号処理装置、信号処理方法、および、プログラムに関し、特に、視覚情報の影響を考慮して、仮想音源を知覚することができるようにした信号処理装置、信号処理方法、および、プログラムに関する。
スピーカから放音される音声が所定の位置に定位するように音声信号に処理を行う音像定位処理が知られている(例えば、特許文献1参照)。音像定位処理によれば、例えば、音声はユーザの後ろ側のスピーカから出力しつつ、スピーカの位置とは異なる仮想音源位置、例えば、ユーザの前方の位置から音声が出力されているようにユーザに知覚させることができる。
しかしながら、仮想音源の知覚は、視覚情報の影響を大きく受ける。例えば、仮想音源が配置された付近に物体が存在する場合、その物体が仮想音源の存在する位置であるかのように知覚してしまう現象が確認されている。
本技術は、このような状況に鑑みてなされたものであり、視覚情報の影響を考慮して、仮想音源を知覚することができるようにするものである。
本技術の一側面の信号処理装置は、少なくとも第1のチャンネルと第2のチャンネルの2チャンネルを含む仮想音源の知覚に影響を及ぼす物体の情報を取得する物体情報取得部と、前記物体の影響を受ける前記第1のチャンネルの前記仮想音源の位置を第1の位置に配置し、前記第1の位置に対応する第2の位置に、前記第2のチャンネルの前記仮想音源の位置を配置する制御を行う制御部とを備える。
本技術の一側面の信号処理方法は、信号処理装置が、少なくとも第1のチャンネルと第2のチャンネルの2チャンネルを含む仮想音源の知覚に影響を及ぼす物体の情報を取得し、前記物体の影響を受ける前記第1のチャンネルの前記仮想音源の位置を第1の位置に配置し、前記第1の位置に対応する第2の位置に、前記第2のチャンネルの前記仮想音源の位置を配置する。
本技術の一側面のプログラムは、コンピュータを、少なくとも第1のチャンネルと第2のチャンネルの2チャンネルを含む仮想音源の知覚に影響を及ぼす物体の情報を取得する物体情報取得部と、前記物体の影響を受ける前記第1のチャンネルの前記仮想音源の位置を第1の位置に配置し、前記第1の位置に対応する第2の位置に、前記第2のチャンネルの前記仮想音源の位置を配置する制御部として機能させるためのものである。
本技術の一側面においては、少なくとも第1のチャンネルと第2のチャンネルの2チャンネルを含む仮想音源の知覚に影響を及ぼす物体の情報が取得され、前記物体の影響を受ける前記第1のチャンネルの前記仮想音源の位置が第1の位置に配置され、前記第1の位置に対応する第2の位置に、前記第2のチャンネルの前記仮想音源の位置が配置される。
なお、プログラムは、伝送媒体を介して伝送することにより、又は、記録媒体に記録して、提供することができる。
なお、本技術の一側面の信号処理装置は、コンピュータにプログラムを実行させることにより実現することができる。
また、本技術の一側面の信号処理装置を実現するために、コンピュータに実行させるプログラムは、伝送媒体を介して伝送することにより、又は、記録媒体に記録して、提供することができる。
信号処理装置は、独立した装置であっても良いし、1つの装置を構成している内部ブロックであっても良い。
以下、本技術を実施するための形態(以下、実施の形態という)について説明する。なお、説明は以下の順序で行う。
1.音像定位処理の説明
2.音像定位時に起こり得る問題
3.音響処理システムの構成例
4.仮想音源配置部の第1構成例
5.仮想音源配置部の第2構成例
6.変形例
7.車両の構成例
8.コンピュータ構成例
1.音像定位処理の説明
2.音像定位時に起こり得る問題
3.音響処理システムの構成例
4.仮想音源配置部の第1構成例
5.仮想音源配置部の第2構成例
6.変形例
7.車両の構成例
8.コンピュータ構成例
<1.音像定位処理の説明>
初めに、図1乃至図3を参照して、本技術を適用した音響処理システムの前提となる音像定位処理について説明する。
初めに、図1乃至図3を参照して、本技術を適用した音響処理システムの前提となる音像定位処理について説明する。
図1は、音像定位処理を行う音響処理システムの構成例を示すブロック図である。
図1の音響処理システムは、音源再生装置11、音響処理装置12、アンプ13Lおよび13R、並びに、左スピーカSLおよび右スピーカSRを有する。
音源再生装置11は、例えば、コンパクトディスク(CD)やハードディスク等の記録媒体に記録された音源としての音楽データを再生し、左右2チャンネルの再生オーディオ信号を音響処理装置12に供給する。ここで、音源再生装置11が出力する左スピーカ用の再生オーディオ信号を再生オーディオ信号L、右スピーカ用の再生オーディオ信号を再生オーディオ信号Rとする。再生される音楽データの種類は特に限定されず、楽曲や、人間または音声合成により生成された音声メッセージ、チャイムやブザー音等の電子音など、どのような音でもよい。以下では、簡単のため、音声と称して説明する場合も同様に、再生音は音声だけに限られない。
音響処理装置12は、音像定位処理部20およびトランスオーラルシステム処理部30を有する。
音響処理装置12は、左スピーカSLおよび右スピーカSRから出力される音を、図1において破線で示す左仮想スピーカVSLおよび右仮想スピーカVSRの位置から放音されたように聞こえるように、入力される左右2チャンネルの再生オーディオ信号を処理する。換言すれば、音響処理装置12は、左スピーカSLおよび右スピーカSRから出力される音の音像を、左仮想スピーカVSLおよび右仮想スピーカVSRから放音されたもののように感じるように定位させる。
ここで、左スピーカSLおよび右スピーカSRは、例えば図2に示されるように、ユーザが着座するシートSTのヘッドレスト部に設けられており、ユーザの耳の後ろの位置から再生された音が出力される。これに対して、左仮想スピーカVSLおよび右仮想スピーカVSRは、図2において破線で示されるように、ユーザの前方の位置であるとする。なお、左仮想スピーカVSLおよび右仮想スピーカVSRの左右を特に区別しない場合には、単に、仮想スピーカVSと称する。
図1に戻り、音響処理装置12は、音像定位処理後の再生オーディオ信号Lをアンプ13Lに出力し、音像定位処理後の再生オーディオ信号Rをアンプ13Rに出力する。
アンプ13Lは、音像定位処理後の再生オーディオ信号Lを増幅して、左スピーカSLに出力する。アンプ13Rは、音像定位処理後の再生オーディオ信号Rを増幅して、右スピーカSRに出力する。左スピーカSLは、アンプ13Lから供給されるオーディオ信号を音として出力する。右スピーカSRは、アンプ13Rから供給されるオーディオ信号を音として出力する。左スピーカSLおよび右スピーカSRは、それぞれ1つずつのスピーカで構成されても良いし、スーパーツイータやウーハを備えた高品位の放音が可能ないわゆるHiFiスピーカでもよい。
音像定位処理部20を説明するに当たり、図3を参照して、音像定位処理の原理について説明する。
所定のリファレンス環境において、ダミーヘッドDHの位置を聴取者の位置とし、このダミーヘッドDHの位置の聴取者に対して、音像を定位させようとする左右の仮想スピーカ位置(スピーカがあるとものと想定する位置)に実際に左実スピーカSPLおよび右実スピーカSPRが設置される。
そして、左実スピーカSPLおよび右実スピーカSPRから出力される音がダミーヘッドDHの両耳部分において収音され、左実スピーカSPLおよび右実スピーカSPRから出力される音が、ダミーヘッドDHの両耳部分に到達したときに、どのように変化するか示す伝達関数(HRTF:Head-related transfer function)が予め測定される。なお、ダミーヘッドDHを用いずに、実際に人間を座らせ、その耳近傍にマイクを置いて音の伝達関数を測定するようにしてもよい。
ここで、図3に示されるように、左実スピーカSPLからダミーヘッドDHの左耳までの音の伝達関数がM11であり、左実スピーカSPLからダミーヘッドDHの右耳までの音の伝達関数がM12であるとする。また、右実スピーカSPRからダミーヘッドDHの左耳までの音の伝達関数がM21であり、右実スピーカSPRからダミーヘッドDHの右耳までの音の伝達関数がM22であるとする。
同様に、図2のシートSTのヘッドレスト部に設けられた左スピーカSLおよび右スピーカSRから出力される音が、シートSTに着座した聴取者の両耳部分において収音され、左スピーカSLおよび右スピーカSRから出力される音が、聴取者の両耳部分に到達したときに、どのように変化するか示す伝達関数(HRTF)が予め測定される。
図1に示されるように、左スピーカSLから聴取者の左耳までの音の伝達関数がG11であり、左スピーカSLから聴取者の右耳までの音の伝達関数がG12であるとする。また、右スピーカSRから聴取者の左耳までの音の伝達関数がG21であり、右スピーカSRから聴取者の右耳までの音の伝達関数がG22であるとする。
図1の音像定位処理部20は、所定の位置に音像を定位させるために予め測定した音の伝達関数による処理(音像定位処理)を行う。音像定位処理部20は、4つのフィルタ21乃至24と、2つの加算部25および26とを備える。
一方、トランスオーラルシステム処理部30は、左スピーカSL、右スピーカSRから出力される音について、再生音場における伝達関数の影響を除去する処理を行う。トランスオーラルシステム処理部30は、4つのフィルタ31乃至34と、加算部35および36とを備える。
音像定位処理部20のフィルタ21は、音源再生装置11から入力される再生オーディオ信号Lを伝達関数M11で処理し、処理後の再生オーディオ信号Lを左チャンネル用の加算部25に供給する。また、フィルタ22は、音源再生装置11から入力される再生オーディオ信号Lを伝達関数M12で処理し、処理後の再生オーディオ信号Lを右チャンネル用の加算部26に供給する。
フィルタ23は、音源再生装置11から入力される再生オーディオ信号Rを伝達関数M21で処理し、処理後の再生オーディオ信号Rを左チャンネル用の加算部25に供給する。また、フィルタ24は、音源再生装置11から入力される再生オーディオ信号Rを伝達関数M22で処理し、処理後の再生オーディオ信号Rを右チャンネル用の加算部26に供給する。
左チャンネル用の加算部25は、フィルタ21によるフィルタ処理後の再生オーディオ信号Lと、フィルタ23によるフィルタ処理後の再生オーディオ信号Rを加算し、加算後のオーディオ信号を、トランスオーラルシステム処理部30のフィルタ31および32に供給する。
右チャンネル用の加算部26は、フィルタ22によるフィルタ処理後の再生オーディオ信号Lと、フィルタ24によるフィルタ処理後の再生オーディオ信号Rを加算し、加算後のオーディオ信号を、トランスオーラルシステム処理部30のフィルタ33および34に供給する。
トランスオーラルシステム処理部30のフィルタ31は、音像定位処理部20の左チャンネル用の加算部25からの再生オーディオ信号を、伝達関数G11の逆関数で処理し、処理後の再生オーディオ信号を左チャンネル用の加算部35に供給する。また、フィルタ32は、音像定位処理部20の左チャンネル用の加算部25からの再生オーディオ信号を、伝達関数G12の逆関数で処理し、処理後の再生オーディオ信号を右チャンネル用の加算部36に供給する。
フィルタ33は、音像定位処理部20の右チャンネル用の加算部26からの再生オーディオ信号を、伝達関数G21の逆関数で処理し、処理後の再生オーディオ信号を左チャンネル用の加算部35に供給する。また、フィルタ34は、音像定位処理部20の右チャンネル用の加算部26からの再生オーディオ信号を、伝達関数G22の逆関数で処理し、処理後の再生オーディオ信号を右チャンネル用の加算部36に供給する。
左チャンネル用の加算部35は、フィルタ31によるフィルタ処理後の再生オーディオ信号と、フィルタ33によるフィルタ処理後の再生オーディオ信号を加算し、加算後のオーディオ信号を、再生オーディオ信号Lとして、左チャンネル用のアンプ13Lに出力する。
右チャンネル用の加算部36は、フィルタ32によるフィルタ処理後の再生オーディオ信号と、フィルタ34によるフィルタ処理後の再生オーディオ信号を加算し、加算後のオーディオ信号を、再生オーディオ信号Rとして、右チャンネル用のアンプ13Rに出力する。
以上のように、音響処理装置12は、音源再生装置11からの再生オーディオ信号Lおよび再生オーディオ信号Rに対して、音像を定位させようとする左右の仮想スピーカ位置の伝達関数を畳み込むとともに、再生音場における伝達関数の影響を除去する。これにより、左スピーカSLおよび右スピーカSRから出力される音の音像を左仮想スピーカVSLおよび右仮想スピーカVSRから放音されたように、聴取者であるユーザが感じるように定位させることができる。
図4は、図1の音響処理システムを車載システムに適用した例を示している。
図1の音響処理システムを車載システムに適用した場合、図2の左スピーカSLおよび右スピーカSRを備えるシートSTが自動車等の車両のシートに相当する。
まず、図4のAに示されるように、視聴室などのリファレンス環境において、左実スピーカSPLおよび右実スピーカSPRからユーザUの耳までの音の伝達関数M11、M12、M21、および、M22が測定される。このリファレンス環境におけるユーザUの位置に対する左実スピーカSPLおよび右実スピーカSPRの位置が、再生時の仮想スピーカ(仮想音源)の位置となる。なお、以下では、伝達関数M11、M12、M21、および、M22を、簡単のため、M11乃至M22のようにも記述する。
同様に、図4のBに示されるように、自動車等の車両のシートSTのヘッドレスト部に設けられた左スピーカSLおよび右スピーカSRから、ユーザUの耳までの音の伝達関数G11、G12、G21、および、G22が測定される。なお、伝達関数G11、G12、G21、および、G22についても、以下では、簡単のため、G11乃至G22のようにも記述する。
そして、車両に組み込まれた音響処理装置12が、音源再生装置11からの再生オーディオ信号Lおよび再生オーディオ信号Rに対して、上述した音像定位処理を行うことにより、図4のCに示されるように、シートSTのヘッドレスト部に設けられた左スピーカSLおよび右スピーカSRから音が出力されるが、ユーザUは、リファレンス環境での左実スピーカSPLおよび右実スピーカSPRと同じ位置にスピーカ(左仮想スピーカVSLと右仮想スピーカVSR)が存在し、そこから出力されているように知覚する。
仮想スピーカの位置を変更したい場合には、リファレンス環境で取得した伝達関数M11乃至M22を用いることによって、変更後の仮想スピーカの位置の伝達関数M11’ 乃至M22’を生成し、フィルタ21乃至24に適用することで、リファレンス環境のスピーカ位置と異なる位置に仮想スピーカの位置を設定することができる。または、フィルタ21乃至24に入出力されるオーディオ信号に対してゲイン処理やディレイ処理を行うことにより、変更後の仮想スピーカの位置の伝達関数M11’乃至M22’を生成することもできる。
あるいはまた、リファレンス環境において、図5に示されるように、ユーザUを中心とする球面状の各点における伝達関数を予め取得して保持し、変更後の仮想スピーカの位置に対応する伝達関数M11’乃至M22’を選択することで、仮想スピーカの位置を任意の位置に変更することもできる。図5では、ハッチングを付した丸の各点が、伝達関数を取得した各位置を表す。
<2.音像定位時に起こり得る問題>
以上のような、所定の音源が仮想スピーカの位置からの出力であるようにユーザに知覚させる音像定位処理において起こり得る問題について、車載システムの例で説明する。
以上のような、所定の音源が仮想スピーカの位置からの出力であるようにユーザに知覚させる音像定位処理において起こり得る問題について、車載システムの例で説明する。
いま、音響処理装置12には、図6のAに示されるように、ユーザUの正面方向FYを基準方向として、水平面上の左右30度の方向の所定の位置に、左仮想スピーカVSLおよび右仮想スピーカVSRが知覚されるように伝達関数M11乃至M22が測定されているとする。そして、ユーザUの右仮想スピーカVSRの方向と同一方向に、車両のピラーPLが存在している。
図7は、車両のピラーPLの位置を示す車内の図である。
仮想音源の知覚は、視覚情報の影響を大きく受けることが知られている。例えば、仮想音源が配置された方向付近に物体が存在する場合、ユーザが、その物体が仮想音源の存在する位置であるかのように知覚してしまうことがある。以下では、視覚情報の影響を受ける物体を知覚影響物体とも称する。
図6のAのように、右仮想スピーカVSRの方向と同一方向に、知覚影響物体としてピラーPLが存在している場合、ユーザUは、図6のBのように、ピラーPLの影響を受け、右仮想スピーカVSRがピラーPLの位置にあるように知覚してしまう。換言すれば、ユーザUは、右仮想スピーカVSRの位置を、仮想スピーカVSR’の位置として知覚してしまう。その結果、本来、左右対称に音像を定位させた仮想スピーカVSが、左右のチャンネルで距離や角度のずれが生じ、左右非対称となるため、不自然で違和感のある音場となってしまう。
そこで、以下では、図6で説明したような、視覚情報の影響による仮想音源の知覚のずれをなくすようにした音響処理システムの構成について説明する。
<3.音響処理システムの構成例>
図8は、本技術を適用した音響処理システムの構成例を示すブロック図である。
図8は、本技術を適用した音響処理システムの構成例を示すブロック図である。
なお、図8において、図1に示した音響処理システムの構成と対応する部分については同一の符号を付してあり、その部分の説明は適宜省略する。
図8に示される音響処理システム50は、音源再生装置11、音響信号処理装置70、アンプ13Lおよび13R、並びに、左スピーカSLおよび右スピーカSRを含んで構成される。音響信号処理装置70は、音像定位信号処理部71、仮想音源配置部72、および、フィルタ係数記憶部73を有する。
図8の音響処理システム50は、図6および図7の例と同様に、自動車等の車両に搭載された車載システムの一部として構成されている。
図8において破線で囲まれる音源再生装置11、音像定位信号処理部71、アンプ13Lおよび13R、並びに、左スピーカSLおよび右スピーカSRは、それぞれ、図1に示した音響処理システムの音源再生装置11、音響処理装置12、アンプ13Lおよび13R、並びに、左スピーカSLおよび右スピーカSRと同様である。
したがって、音像定位信号処理部71は、図1に示した音響処理装置12と同様の構成を有し、音像定位処理後の再生オーディオ信号Lをアンプ13Lに出力し、音像定位処理後の再生オーディオ信号Rをアンプ13Rに出力する。ただし、音像定位処理部20のフィルタ21乃至24の伝達関数M11乃至M22として使用されるフィルタ係数K11乃至K22と、トランスオーラルシステム処理部30のフィルタ31乃至34の伝達関数G11乃至G22として使用されるフィルタ係数L11乃至L22は、仮想音源配置部72から供給される。
左スピーカSLおよび右スピーカSRは、上述した例と同様に、ユーザが着座するシートのヘッドレスト部に設けられていることとする。また、音像定位信号処理部71が生成する仮想スピーカについても、上述した例と同様に、左仮想スピーカVSLと右仮想スピーカVSRを用いて説明する。
仮想音源配置部72は、初期値として記憶されているフィルタ係数K011乃至K022とフィルタ係数L011乃至L022とをフィルタ係数記憶部73から取得する。また、仮想音源配置部72は、ユーザが着座するシートの位置情報(シート位置情報)を取得する。シート位置情報は、例えば、CAN(Controller Area Network)通信用のバス等を介して車両から取得したり、GPS(Global Positioning System)情報や、WiFi、Bluetooth(登録商標)、NFC(Near Field Communication)等の近距離無線通信を介して取得することができる。シートの位置によってユーザの位置が特定できるので、シート位置情報は、ユーザの位置情報に相当する。
仮想音源配置部72は、取得した初期値のフィルタ係数K011乃至K022から、ユーザのシート位置情報に応じて変更したフィルタ係数K11乃至K22を決定し、音像定位信号処理部71に供給する。また、フィルタ係数L011乃至L022については、仮想音源配置部72は、取得した初期値のフィルタ係数L011乃至L022を、そのまま、フィルタ係数L11乃至L22として、音像定位信号処理部71に供給する。
すなわち、ユーザが車両のシートに着座したとき、ユーザの位置と、シートに組み込まれた左スピーカSLおよび右スピーカSRとの位置関係は変わらないため、フィルタ係数L011乃至L022は、そのまま、フィルタ係数L11乃至L22として、音像定位信号処理部71に供給される。
一方、車両のシートに着座したユーザの位置と、知覚影響物体であるピラーPLの位置の位置関係は、シートの位置によって変わってくる。そのため、シートの位置に基づいてユーザから見たピラーPLの位置が算出され、ピラーPLの位置と、左仮想スピーカVSLと右仮想スピーカVSRの位置が重畳しないように、フィルタ係数K011乃至K022から、ユーザのシート位置情報に応じたフィルタ係数K11乃至K22が算出され、音像定位信号処理部71に供給される。
フィルタ係数記憶部73は、図4を参照して説明したように測定された、リファレンス環境におけるフィルタ係数K011乃至K022と、再生音場におけるフィルタ係数L011乃至L022とを初期値として記憶する。フィルタ係数K011乃至K022は、図4のAの伝達関数M11乃至M22に対応し、フィルタ係数L011乃至L022は、図4のBにおける伝達関数G11乃至G22に対応する。リファレンス環境における左実スピーカSPLおよび右実スピーカSPRは、例えば、正面方向から左右30度に配置される。初期値として記憶されるフィルタ係数K011乃至K022は、再生される音源の製作者が意図したスピーカ配置で測定されている。
<4.仮想音源配置部の第1構成例>
図9は、仮想音源配置部72の第1構成例を示すブロック図である。
図9は、仮想音源配置部72の第1構成例を示すブロック図である。
第1構成例に係る仮想音源配置部72は、取得部81、頭部位置推定部82、ピラー角度算出部83、および、フィルタ係数決定部84を備える。取得部81、頭部位置推定部82、および、ピラー角度算出部83は、仮想音源の知覚に影響を及ぼす知覚影響物体の情報を取得する物体情報取得部85を構成し、フィルタ係数決定部84は、知覚影響物体の情報に基づいて、ユーザから見た仮想スピーカVSの配置を制御する制御部86を構成する。
取得部81は、ユーザのシート位置情報と、初期値としてのフィルタ係数K011乃至K022およびフィルタ係数L011乃至L022を取得する。取得部81が取得した情報は、仮想音源配置部72の各部で利用可能に共有される。
ここで、ユーザのシート位置情報は、例えば、可動範囲内における前後方向の位置を示す情報である。また、初期値としてのフィルタ係数K011乃至K022に対応する左仮想スピーカVSLおよび右仮想スピーカVSRの位置は、図6のAに示したように、ユーザUの正面方向FYを基準方向として、水平面上の左右30度の方向の直線上のユーザから所定の距離離れた位置とする。
頭部位置推定部82は、取得されたシート位置情報に基づいて、ユーザの頭部位置を推定する。
なお、本実施の形態では、簡単のため、シートの位置は前後方向のみ移動可能であり、シート座面から上下方向のユーザの頭部位置は、再生音場におけるフィルタ係数L011乃至L022の測定時に測定されて、既知であるとする。
ピラー角度算出部83は、推定されたユーザの頭部位置に基づいて、ユーザから見たピラーPLの角度(方向)を算出する。ユーザから見たピラーPLの角度は、図6のAに示したように、ユーザUの正面方向FYを基準方向とする左右方向の水平面上の角度のみとする。
フィルタ係数決定部84は、フィルタ係数K11乃至K22を決定することにより、ユーザから見た仮想スピーカVSの配置を制御する。具体的には、フィルタ係数決定部84は、ユーザから見た仮想スピーカVSの方向(位置)と、ピラー角度算出部83で算出されたピラーPLの方向とが、同一方向であるかを判定する。なお、ユーザが右側の運転席に座っているとすると、ピラーPLの方向と同一方向となり得る仮想スピーカVSは右仮想スピーカVSRであるので、ピラーPLの方向と同一方向であるか否かは、右仮想スピーカVSRについてのみ判定すればよい。
そして、フィルタ係数決定部84は、右仮想スピーカVSRの方向とピラーPLの方向とが同一方向であると判定された場合に、右仮想スピーカVSRの方向がピラーPLの方向と重ならないような右仮想スピーカVSRの位置を決定する。さらに、フィルタ係数決定部84は、決定された右仮想スピーカVSRの位置と、それに対応する左仮想スピーカVSLの位置に対応するフィルタ係数K11乃至K22を決定する。
例えば、フィルタ係数K11乃至K22は、上述したように、初期値のフィルタ係数K011乃至K022を用いることで算出し、決定することができる。あるいはまた、図5の球面状の各点のように、複数の位置に対応するフィルタ係数が予め取得されている場合には、フィルタ係数記憶部73から、ピラーPLの方向と重ならないように再配置した仮想スピーカVSの位置に対応するフィルタ係数を取得することで、再配置した仮想スピーカVSの位置に対応するフィルタ係数を決定することができる。また、フィルタ係数決定部84が音像定位処理部20に対してゲイン処理やディレイ処理を制御することで、再配置した仮想スピーカVSの位置に対応するフィルタ係数を決定してもよい。
フィルタ係数決定部84は、決定したフィルタ係数K11乃至K22を、フィルタ係数L11乃至L22(フィルタ係数L011乃至L022)とともに、音像定位信号処理部71に供給する。
<第1の仮想音源配置処理>
図10のフローチャートを参照して、仮想音源配置部72の第1構成例による仮想音源配置処理(第1の仮想音源配置処理)を説明する。
図10のフローチャートを参照して、仮想音源配置部72の第1構成例による仮想音源配置処理(第1の仮想音源配置処理)を説明する。
初めに、ステップS11において、取得部81は、ユーザのシート位置情報と、初期値としてのフィルタ係数K011乃至K022およびフィルタ係数L011乃至L022を取得する。取得された情報は、仮想音源配置部72の各部で利用可能に共有される。
ステップS12において、頭部位置推定部82は、取得されたシート位置情報に基づいて、ユーザの頭部位置を推定する。
ステップS13において、ピラー角度算出部83は、推定されたユーザの頭部位置に基づいて、ユーザから見たピラーPLの角度を算出する。
ステップS14において、フィルタ係数決定部84は、ユーザから見た仮想スピーカVSの方向と、算出されたピラーPLの方向とが、同一方向であるかを判定する。なお、ユーザが運転席に座っているとすると、ピラーPLの方向と同一方向となり得る仮想スピーカVSは右仮想スピーカVSRであるので、ピラーPLの方向と同一方向であるか否かは、右仮想スピーカVSRについてのみ判定すればよい。
ステップS14で、右仮想スピーカVSRの方向とピラーPLの方向とが同一方向ではないと判定された場合、処理はステップS15に進み、フィルタ係数決定部84は、初期値として取得したフィルタ係数K011乃至K022およびフィルタ係数L011乃至L022を、そのまま、フィルタ係数K11乃至K22およびフィルタ係数L11乃至L22として、音像定位信号処理部71に供給し、仮想音源配置処理を終了する。
一方、ステップS14で、右仮想スピーカVSRの方向とピラーPLの方向とが同一方向であると判定された場合、処理はステップS16に進み、フィルタ係数決定部84は、仮想スピーカVSの方向がピラーPLの方向と重ならないように、左右の仮想スピーカVSの位置を決定(再配置)する。より具体的には、フィルタ係数決定部84は、右仮想スピーカVSRの方向がピラーPLの方向と重ならないように、右仮想スピーカVSRの位置を決定する。さらに、フィルタ係数決定部84は、決定された右仮想スピーカVSRの位置に対応する位置(左右対称な位置)に、左仮想スピーカVSLの位置を決定する。
ステップS17において、フィルタ係数決定部84は、再配置した左仮想スピーカVSLおよび右仮想スピーカVSRの位置に対応するフィルタ係数K11乃至K22を決定する。そして、フィルタ係数決定部84は、決定したフィルタ係数K11乃至K22を、フィルタ係数L11乃至L22(フィルタ係数L011乃至L022)とともに、音像定位信号処理部71に供給し、仮想音源配置処理を終了する。
音像定位信号処理部71の音像定位処理部20は、フィルタ係数決定部84によって制御されたフィルタ係数K11乃至K22にしたがった音像定位処理を実行する。音像定位信号処理部71のトランスオーラルシステム処理部30は、フィルタ係数決定部84によって制御されたフィルタ係数L11乃至L22にしたがったトランスオーラルシステム処理を実行する。
図11は、第1の仮想音源配置処理において、右仮想スピーカVSRの方向とピラーPLの方向とが同一方向ではないと判定された場合の仮想スピーカVSの配置例を示す平面図である。
図11では、シート位置が前方にスライドされ、右仮想スピーカVSRの方向がピラーPLの方向と重ならない方向となっている。この場合、左仮想スピーカVSLおよび右仮想スピーカVSRの位置は変更(再配置)されず、リファレンス環境と同じ左右30度の角度に、左仮想スピーカVSLおよび右仮想スピーカVSRが配置される。
図12は、第1の仮想音源配置処理において、右仮想スピーカVSRの方向とピラーPLの方向とが同一方向であると判定された場合の仮想スピーカVSの配置例を示す平面図である。
図12では、シート位置が後方にスライドされ、右仮想スピーカVSRの方向がピラーPLの方向と重なってしまう。この場合、左仮想スピーカVSLおよび右仮想スピーカVSRの位置が、ピラーPLの方向と重ならない位置である、左仮想スピーカVSL1および右仮想スピーカVSR1の位置に変更(再配置)される。例えば、ユーザUの頭部位置を中心、正面方向FYや仮想スピーカVSに向かう方向を径方向として、正面方向FYと仮想スピーカVSに向かう方向との間の角度が小さくなり、仮想スピーカVSの方向が基準方向である正面方向FYに近づく周方向を内側、その反対方向を外側とすると、図12に示されるように、基準方向である正面方向FYから左仮想スピーカVSL1または右仮想スピーカVSR1の方向までの角度が、ピラーPLの方向よりも内側で、かつ、可能な限り広い角度である、10度の位置に再配置される。なお、場合によっては、左仮想スピーカVSL1および右仮想スピーカVSR1の位置は、ピラーPLの方向よりも外側でもよい。
図11および図12のいずれにおいても、視覚情報の影響を考慮した仮想スピーカVS(仮想音源)の配置で、仮想スピーカVSを知覚することができる。
<5.仮想音源配置部の第2構成例>
図13は、仮想音源配置部72の第2構成例を示すブロック図である。
図13は、仮想音源配置部72の第2構成例を示すブロック図である。
第2構成例に係る仮想音源配置部72は、取得部101、物体検出部102、知覚影響物体抽出部103、および、フィルタ係数決定部104を備える。取得部101、物体検出部102、および、知覚影響物体抽出部103は、仮想音源の知覚に影響を及ぼす知覚影響物体の情報を取得する物体情報取得部105を構成し、フィルタ係数決定部104は、知覚影響物体の情報に基づいて、ユーザから見た仮想スピーカVSの配置を制御する制御部106を構成する。
取得部101は、初期値としてのフィルタ係数K011乃至K022およびフィルタ係数L011乃至L022を取得する。
また、取得部101は、センサデバイス111からセンサデータを取得する。センサデバイス111と取得部101との間の通信は、CAN(Controller Area Network)、LIN(Local Interconnect Network)、LAN(Local Area Network)又はFlexRay(登録商標)等の任意の規格に準拠した車載通信、4G回線等の無線移動体用の広域通信網、WiFi、Bluetooth(登録商標)やNFC(Near Field Communication)等の近距離無線通信などを用いることができる。取得部101が取得した情報は、仮想音源配置部72の各部で利用可能に共有される。
センサデバイス111は、例えば、画像を撮像するイメージセンサや、物体までの距離を測定する測距センサなど、1以上のセンサで構成される。センサデバイス111は、ユーザの位置や物体の位置の認識(検出)に必要なデータが得られるセンサデータを出力するセンサであれば、種類は問わない。センサデバイス111は、ユーザの位置情報や物体の位置情報を取得するためのデバイスであり、ユーザの位置情報や物体の位置情報そのものを出力するデバイスでもよいし、ユーザの位置や物体の位置を算出するための情報を出力するデバイスでもよい。センサデバイス111は、車内の所定の場所に備え付けられ、車両の一部として組み込まれているデバイスであってもよいし、車両とは別のデバイスでもよい。例えば、眼鏡型デバイスやコンタクトレンズ型デバイスなど、ユーザが装着しているデバイス(ユーザ装着デバイス)でもよい。また、センサデバイス111は、それ単独の装置である必要はなく、例えばスマートフォンのカメラのように、所定の装置の一部の機能(デバイス)として備えられた物でもよい。
物体検出部102は、取得部101が取得したセンサデータを用いて物体認識処理を実行し、ユーザの視界に存在する物体を検出(認識)する。センサデバイス111がユーザ装着デバイスである場合、物体検出部102は、ユーザの頭部位置を基点とする物体の位置(方向)を検出する。ユーザの位置情報は、例えば、シート位置情報から取得したり、他の装置のGPS情報や、WiFi、Bluetooth(登録商標)、NFC等の近距離無線通信を介して他の装置から得られる位置情報から、取得することができる。一方、センサデバイス111がユーザ装着デバイスではない場合、物体検出部102は、センサデータから、ユーザの頭部位置と物体の位置とを検出し、両者の位置関係から、ユーザの頭部位置を基点とする物体の位置(方向)を検出する。
知覚影響物体抽出部103は、ユーザの視界に存在するとして検出された1以上の物体のなかから、知覚影響物体を抽出する。具体的には、例えば、知覚影響物体抽出部103は、検出された1以上の物体のうち、初期値として取得したフィルタ係数K011乃至K022に対応する左仮想スピーカVSLと右仮想スピーカVSRの位置と、所定の範囲内でユーザからの方向が一致する物体を、知覚影響物体として抽出する。この際、知覚影響物体抽出部103は、ユーザから物体までの距離が所定値以上であって、物体までの距離が遠いと判断される物体については、音源知覚への影響は無視できるとして除外してもよい。
フィルタ係数決定部104は、フィルタ係数K11乃至K22を決定することにより、ユーザから見た仮想スピーカVSの配置を制御する。具体的には、フィルタ係数決定部104は、抽出された知覚影響物体と位置が重ならないような左仮想スピーカVSLおよび右仮想スピーカVSRの位置を決定する。例えば、フィルタ係数決定部104は、左仮想スピーカVSLおよび右仮想スピーカVSRの位置を、知覚影響物体の方向に対して内側または外側に変更し、変更した右仮想スピーカVSRおよび左仮想スピーカVSLの位置に対応するフィルタ係数K11乃至K22を決定する。フィルタ係数決定部104は、決定したフィルタ係数K11乃至K22を、フィルタ係数L11乃至L22(フィルタ係数L011乃至L022)とともに、音像定位信号処理部71に供給する。
図14のAは、初期値のフィルタ係数に対応する左仮想スピーカVSLおよび右仮想スピーカVSRの位置の少なくとも一方に知覚影響物体OBJ1が存在し、ユーザが視覚情報の影響を受け、右仮想スピーカVSRの位置を知覚影響物体OBJ1の位置に知覚してしまう状態を示している。
このような状態において、例えば、図14のBに示されるように、知覚影響物体OBJ1と異なる方向で、左右対称に配置された物体OBJ2およびOBJ3が物体検出部102によって検出されている場合、フィルタ係数決定部104は、左仮想スピーカVSLおよび右仮想スピーカVSRの位置を、左右対称に配置された物体OBJ2およびOBJ3の位置に変更(再配置)することができる。図14のBでは、変更された左仮想スピーカVSL2および右仮想スピーカVSR2の位置が、物体OBJ2およびOBJ3の位置とされた状態を示している。このように、視覚情報の影響を受ける特性を利用して、左右対称に配置された物体に、左仮想スピーカVSLおよび右仮想スピーカVSRの位置を再配置してもよい。この場合、再配置された左仮想スピーカVSLおよび右仮想スピーカVSRの配置は、左右対称であるので、違和感なく、再生される音を聴くことができる。
<第2の仮想音源配置処理>
図15のフローチャートを参照して、仮想音源配置部72の第2構成例による仮想音源配置処理(第2の仮想音源配置処理)を説明する。
図15のフローチャートを参照して、仮想音源配置部72の第2構成例による仮想音源配置処理(第2の仮想音源配置処理)を説明する。
初めに、ステップS31において、取得部101は、センサデータと、初期値としてのフィルタ係数K011乃至K022およびフィルタ係数L011乃至L022を取得する。取得された情報は、仮想音源配置部72の各部で利用可能に共有される。
ステップS32において、物体検出部102は、センサデータを用いて物体認識処理を実行し、ユーザの視界に存在する物体を検出(認識)する。センサデバイス111がユーザ装着デバイスでない場合には、ステップS32において、物体検出部102は、物体認識処理を用いてユーザの頭部位置も検出し、ユーザの頭部位置を基点として所定の範囲内に存在する物体を、ユーザの視界に存在する物体として検出する。
ステップS33において、知覚影響物体抽出部103は、ユーザの視界に存在するとして検出された1以上の物体のなかから、知覚影響物体を抽出する。具体的には、知覚影響物体抽出部103は、検出された1以上の物体のうち、初期値の左仮想スピーカVSLと右仮想スピーカVSRの位置と、所定の範囲内でユーザからの方向が一致する物体を、知覚影響物体として抽出する。なお、ユーザから物体までの距離が所定値以上であり、物体のまでの距離が遠いと判断される物体については、音源知覚への影響は無視できるとして除外することができる。
ステップS34において、フィルタ係数決定部104は、知覚影響物体が抽出されたかを判定する。
ステップS34で、知覚影響物体が抽出されなかったと判定された場合、処理はステップS35に進み、フィルタ係数決定部104は、初期値として取得したフィルタ係数K011乃至K022およびフィルタ係数L011乃至L022を、そのまま、フィルタ係数K11乃至K22およびフィルタ係数L11乃至L22として、音像定位信号処理部71に供給し、仮想音源配置処理を終了する。
一方、ステップS34で、知覚影響物体が抽出されたと判定された場合、処理はステップS36に進み、フィルタ係数決定部104は、検出された1以上の物体のなかに、知覚影響物体と異なる方向で、左右対称に配置された物体が存在するかを判定する。
ステップS36で、左右対称に配置された物体が存在すると判定された場合、処理はステップS37に進み、フィルタ係数決定部104は、その左右対称に配置された物体の位置に、左仮想スピーカVSLおよび右仮想スピーカVSRの位置を決定(再配置)する。
一方、ステップS36で、左右対称に配置された物体が存在しないと判定された場合、処理はステップS38に進み、フィルタ係数決定部104は、仮想スピーカVSの方向が知覚影響物体と重ならないように、左仮想スピーカVSLおよび右仮想スピーカVSRの位置を決定(再配置)する。この場合も、左仮想スピーカVSLの位置と右仮想スピーカVSRの位置は、左右対称な位置に決定される。
ステップS39において、フィルタ係数決定部104は、再配置した左仮想スピーカVSLおよび右仮想スピーカVSRに対応するフィルタ係数K11乃至K22を決定(算出)する。そして、フィルタ係数決定部104は、決定したフィルタ係数K11乃至K22を、フィルタ係数L11乃至L22(フィルタ係数L011乃至L022)とともに、音像定位信号処理部71に供給し、仮想音源配置処理を終了する。
音像定位信号処理部71の音像定位処理部20は、フィルタ係数決定部104によって制御されたフィルタ係数K11乃至K22にしたがった音像定位処理を実行する。音像定位信号処理部71のトランスオーラルシステム処理部30は、フィルタ係数決定部104によって制御されたフィルタ係数L11乃至L22にしたがったトランスオーラルシステム処理を実行する。
上述した第2の仮想音源配置処理においても、視覚情報の影響を考慮した仮想スピーカVS(仮想音源)の配置で、仮想スピーカVSを知覚することができる。
上述した第2の仮想音源配置処理では、仮想音源配置部72は、ユーザの視界に知覚影響物体が存在し、かつ、知覚影響物体とは異なる、左右対称に配置された物体が検出されている場合、その左右対称に配置された物体に、仮想スピーカVSの位置を再配置するようにした。
ここで、例えば、車両が、フロントガラスや前方の視界に映像(虚像)を表示させるヘッドアップディスプレイを備えている場合、フィルタ係数決定部104は、ヘッドアップディスプレイ(HUD)に左右対称なオブジェクトの映像を表示させ、その左右対称なオブジェクトと重なるように、仮想スピーカVSを再配置させるようなフィルタ係数K11乃至K22を決定してもよい。すなわち、仮想スピーカVSを配置(再配置)させる物体は、ユーザの視界に実際に存在する物体の他、映像によって表示した仮想物体でもよい。
例えば、図16に示されるように、ヘッドアップディスプレイが、左右対称なオブジェクトとして、スピーカを模したオブジェクトOBJRおよびOBJLの映像を表示する。フィルタ係数決定部104は、左仮想スピーカVSLおよび右仮想スピーカVSRの位置を、オブジェクトOBJRおよびOBJLの映像の位置に変更するフィルタ係数K11乃至K22を算出する。
このように、物体検出部102によって検出された物体に限らず、ユーザの視界に含まれるように左右対称な仮想物体を映像で表示(生成)させ、それに、左仮想スピーカVSLおよび右仮想スピーカVSRの位置を再配置してもよい。物体検出部102が検出した物体のなかに、左右対称な物体が存在しない場合でも、仮想スピーカVSを違和感のない位置に再配置することができる。
再配置する物体は、左右対称なものであればよく、2つに分かれている物体でなく、1つの物体(同一物体)でもよい。例えば、ハンドルの左右対称な2つの場所に、左仮想スピーカVSLおよび右仮想スピーカVSRの位置を再配置してもよい。
また、再生される音源が、例えば、「右に曲がってください」のような音声メッセージである場合に、その音声メッセージに関連する表示、例えば、右矢印の画像を右仮想スピーカVSRの位置にのみ表示させて、右仮想スピーカVSRの位置のみから音声メッセージが聴こえるように、フィルタ係数K11乃至K22を制御しても良い。
<6.変形例>
仮想音源配置処理の変形例について説明する。
仮想音源配置処理の変形例について説明する。
上述した第1および第2の仮想音源配置処理では、仮想スピーカVSの方向と知覚影響物体の方向とが同一方向であると判定された場合、知覚影響物体を避ける位置(方向)に、仮想スピーカVSが再配置された。
しかし、左仮想スピーカVSLまたは右仮想スピーカVSRのどちらか一方が知覚影響物体に影響を受ける場合に、その知覚影響物体の位置に合わせて、左仮想スピーカVSLおよび右仮想スピーカVSRの位置を再配置してもよい。
知覚影響物体がピラーPLである例で、具体的に説明する。
図17に示されるように、右仮想スピーカVSRの位置が、ピラーPLの影響を受けて、ピラーPLの位置として知覚されるとする。この場合、仮想音源配置部72は、右仮想スピーカVSRの位置を、右仮想スピーカVSR3の位置、すなわちピラーPLの位置に変更(再配置)する。そして、仮想音源配置部72は、左仮想スピーカVSL3の位置も、右仮想スピーカVSR3と左右対称となるように変更(再配置)する。このように仮想スピーカVSの位置を、知覚影響物体の位置と異なる位置に変更するのではなく、知覚影響物体の位置に変更(再配置)してもよい。
以上、図8の音響処理システム50の仮想音源配置部72は、少なくとも第1のチャンネル(例えば、右チャンネル)と第2のチャンネル(例えば、左チャンネル)の2チャンネルを含む仮想スピーカVS(仮想音源)の知覚に影響を及ぼす物体の情報を取得する物体情報取得部(物体情報取得部85,105)と、物体の影響を受ける第1のチャンネルの仮想音源の位置を第1の位置に配置し、その第1の位置に対応する第2の位置に、第2のチャンネルの仮想音源の位置を配置する制御を行う制御部(制御部86,106)とを備える。
なお、上述した第1および第2の仮想音源配置処理の例では、知覚影響物体としてのピラーPLと、仮想スピーカVSとの位置関係について、正面方向FYを基準方向とする左右方向の水平面上の角度のみを判断対象としたが、シートの上下方向の位置や、仰角方向の角度も含めて、ピラーPLと仮想スピーカVSとの方向が同一方向であるかを判定してもよい。すなわち、仮想スピーカVSが知覚影響物体と重なる位置にあるか否かは、2次元平面でなく、3次元空間で判定してもよい。3次元空間で判定する場合には、仮想スピーカVSの2次元平面上の方向を知覚影響物体と異なる方向に変えてもよいし、上下方向(仰角方向)を知覚影響物体と異なるように変えてもよい。
上述した実施の形態では、再生される音源が、左右2チャンネルのオーディオ信号を所定の仮想スピーカ位置に音像定位させる例を説明したが、再生される音源が、2チャンネルに限らず、5.1チャンネルや7.1チャンネルなどのマルチチャンネルの場合でも適用可能であることは勿論である。
図8の音響処理システム50によれば、視覚情報の影響を考慮した、仮想スピーカVS(仮想音源)の配置で、仮想スピーカVSを知覚することができる。
<7.車両の構成例>
図18は、上述した音響処理システム50が搭載される車両の構成例を示す図である。
図18は、上述した音響処理システム50が搭載される車両の構成例を示す図である。
車両120は、フロントセンシングカメラ121、フロントカメラECU(Electronic Control Unit)122、位置情報取得部123、表示部124、通信部125、ステアリング機構126、レーダ127、ライダ128、サイドビューカメラ129、サイドビューカメラECU130、統合ECU131、フロントビューカメラ132、フロントビューカメラECU133、制動装置134、エンジン135、発電機136、駆動用モータ137、バッテリ138、リアビューカメラ139、リアビューカメラECU140、車速検出部141、ヘッドライト142、オーディオ部143、および、スピーカ144を有している。
車両120に設けられた各ユニットは、CAN(Controller Area Network)通信用のバスや他の接続線などにより相互に接続されているが、ここでは図を見やすくするため、それらのバスや接続線が特に区別されずに描かれている。
フロントセンシングカメラ121は、例えば車室内のルームミラー近傍に配置されたセンシング専用のカメラからなり、車両120の前方を被写体として撮像し、その結果得られたセンシング画像をフロントカメラECU122に出力する。
フロントカメラECU122は、フロントセンシングカメラ121から供給されたセンシング画像に対して適宜、画質を向上させる処理等を施した後、センシング画像に対して画像認識を行って、センシング画像から白線や歩行者などの任意の物体を検出する。フロントカメラECU122は、画像認識の結果をCAN通信用のバスに出力する。
位置情報取得部123は、例えばGPSなどの位置情報計測システムからなり、車両120の位置を検出して、その検出結果を示す位置情報をCAN通信用のバスに出力する。
表示部124は、例えば液晶表示パネルなどからなり、インストルメントパネルの中央部分、ルームミラー内部などの車室内の所定位置に配置されている。また、表示部124は、所定の投射面(例えば、車両120のウィンドシールド)に視覚情報を投射するヘッドアップディスプレイであってもよいし、カーナビゲーションシステムのディスプレイであってもよい。表示部124は、統合ECU131の制御に従って各種の画像を表示する。
通信部125は、車車間通信や車歩間通信、路車間通信等の各種の無線通信により、周辺車両や、歩行者が所持する携帯型端末装置、路側機、外部のサーバ装置との間で情報の送受信を行う。例えば通信部125は、路車間通信を行って、車両120を識別する車両識別情報等をRSU等の他の装置に送信する。
ステアリング機構126は、運転者によるハンドル操作、または統合ECU131から供給された制御信号に応じて車両120の走行方向の制御、すなわち舵角制御を行う。レーダ127は、ミリ波等の電磁波を用いて前方や後方などの各方向にある車両や歩行者といった対象物までの距離を測定する測距センサであり、対象物までの距離の測定結果を統合ECU131等に出力する。ライダ128は、光波を用いて前方や後方などの各方向にある車両や歩行者といった対象物までの距離を測定する測距センサであり、対象物までの距離の測定結果を統合ECU131等に出力する。
サイドビューカメラ129は、例えばサイドミラーの筐体内やサイドミラー近傍に配置されたカメラであり、運転者の死角となる領域を含む車両120の側方の画像(以下、側方画像とも称する。)を撮像し、サイドビューカメラECU130に供給する。
サイドビューカメラECU130は、サイドビューカメラ129から供給された側方画像に対して、ホワイトバランス調整などの画質を向上させる画像処理を施すとともに、得られた側方画像をCAN通信用のバスとは異なるケーブルを介して統合ECU131に供給する。
統合ECU131は、運転制御ECU151やバッテリECU152などの車両120の中央に配置された複数のECUからなり、車両120全体の動作を制御する。
例えば運転制御ECU151は、ADAS(Advanced Driving Assistant System)機能や自律運転(Self driving)機能を実現するECUであり、フロントカメラECU122からの画像認識結果、位置情報取得部123からの位置情報、通信部125から供給された周辺車両情報等の各種の情報、レーダ127やライダ128からの測定結果、車速検出部141からの車速の検出結果などに基づいて、車両120の運転(走行)を制御する。すなわち、運転制御ECU151は、ステアリング機構126や、制動装置134、エンジン135、駆動用モータ137等を制御して車両120の運転を制御する。また、運転制御ECU151は、フロントカメラECU122から画像認識結果として供給された、対向車のヘッドライトの有無等に基づいてヘッドライト142を制御してハイビームとロービームの切り替えなどヘッドライト142によるビーム照射を制御する。
なお、統合ECU131では、ADAS機能や自律運転機能、ビーム制御などの機能ごとに専用のECUを設けるようにしてもよい。
また、バッテリECU152は、バッテリ138による電力の供給等を制御する。
フロントビューカメラ132は、例えばフロントグリル近傍に配置されたカメラからなり、運転者の死角となる領域を含む車両120の前方の画像(以下、前方画像とも称する。)を撮像し、フロントビューカメラECU133に供給する。
フロントビューカメラECU133は、フロントビューカメラ132から供給された前方画像に対して、ホワイトバランス調整などの画質を向上させる画像処理を施すとともに、得られた前方画像をCAN通信用のバスとは異なるケーブルを介して統合ECU131に供給する。
制動装置134は、運転者によるブレーキ操作、または統合ECU131から供給された制御信号に応じて動作し、車両120を停車させたり減速させたりする。エンジン135は、車両120の動力源であり、統合ECU131から供給された制御信号に応じて駆動する。
発電機136は、統合ECU131により制御され、エンジン135の駆動に応じて発電する。駆動用モータ137は、車両120の動力源であり、発電機136やバッテリ138から電力の供給を受け、統合ECU131から供給された制御信号に応じて駆動する。なお、車両120の走行時にエンジン135を駆動させるか、または駆動用モータ137を駆動させるかは、適宜、統合ECU131により切り替えられる。
バッテリ138は、例えば12Vのバッテリや200Vのバッテリなどを有しており、バッテリECU152の制御に従って車両120の各部に電力を供給する。
リアビューカメラ139は、例えばテールゲートのナンバープレート近傍に配置されるカメラからなり、運転者の死角となる領域を含む車両120の後方の画像(以下、後方画像とも称する。)を撮像し、リアビューカメラECU140に供給する。例えばリアビューカメラ139は、図示せぬシフトレバーがリバース(R)の位置に移動されると起動される。
リアビューカメラECU140は、リアビューカメラ139から供給された後方画像に対して、ホワイトバランス調整などの画質を向上させる画像処理を施すとともに、得られた後方画像をCAN通信用のバスとは異なるケーブルを介して統合ECU131に供給する。
車速検出部141は、車両120の車速を検出するセンサであり、車速の検出結果を統合ECU131に供給する。なお、車速検出部141において、車速の検出結果から加速度や加速度の微分が算出されるようにしてもよい。例えば算出された加速度は、車両120の物体との衝突までの時間の推定などに用いられる。
ヘッドライト142は、統合ECU131から供給された制御信号に応じて動作し、ビームを出力することで車両120の前方を照明する。
オーディオ部143は、統合ECU131の制御の下、CD(Compact Disc),DVD(Digital Versatile Disc),ハードディスク等の記録媒体に記録された音源や映像源を読み出して再生し、オーディオ信号またはビデオ信号を出力する。スピーカ144は、統合ECU131を介して供給されるオーディオ信号に基づく音を出力する。
以上のように構成される車両120において、上述した音響処理システム50の音源再生装置11は、例えばオーディオ部143に対応し、音響信号処理装置70は、例えば統合ECU131の一部に対応する。音響信号処理装置70はオーディオ部143に組み込まれていてもよい。
なお、上述した実施の形態では、本技術を適用した音響処理システムを車載システムに適用して説明したが、本技術は、車載システムのみの適用に限られるものではない。
車載システム以外に適用した音響処理システムにおいて、知覚影響物体およびユーザの位置情報は、4G回線等の無線移動体用の広域通信網、WiFi、Bluetooth(登録商標)やNFC等の近距離無線通信の他、GPS情報から取得することができる。
上述した音響処理システムでは、音像定位処理が施されたオーディオ信号を音として出力する出力デバイスを、自動車用のシートのヘッドレスト部に設けられたシートスピーカ(左スピーカSLおよび右スピーカSR)としたが、出力デバイスは、シートスピーカに限らず、イヤホン、ヘッドホン、肩掛けスピーカなど、その他の出力デバイスでもよい。また、出力デバイスとしてのスピーカを備えたシートである場合にも、自動車用のシートに限らず、例えば、遊園地やテーマパーク、映画館、航空機等に設置されたシート、スーパー銭湯等に設置されたリラックスチェアやマッサージチェアなどでもよい。
<8.コンピュータ構成例>
上述した第1および第2の仮想音源配置処理を含む一連の処理は、ハードウエアにより実行することもできるし、ソフトウエアにより実行することもできる。一連の処理をソフトウエアにより実行する場合には、そのソフトウエアを構成するプログラムが、コンピュータにインストールされる。ここで、コンピュータには、専用のハードウエアに組み込まれているマイクロコンピュータや、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば汎用のパーソナルコンピュータなどが含まれる。
上述した第1および第2の仮想音源配置処理を含む一連の処理は、ハードウエアにより実行することもできるし、ソフトウエアにより実行することもできる。一連の処理をソフトウエアにより実行する場合には、そのソフトウエアを構成するプログラムが、コンピュータにインストールされる。ここで、コンピュータには、専用のハードウエアに組み込まれているマイクロコンピュータや、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば汎用のパーソナルコンピュータなどが含まれる。
図19は、上述した一連の処理をプログラムにより実行するコンピュータのハードウエアの構成例を示すブロック図である。
コンピュータにおいて、CPU(Central Processing Unit)301,ROM(Read Only Memory)302,RAM(Random Access Memory)303は、バス304により相互に接続されている。
バス304には、さらに、入出力インタフェース305が接続されている。入出力インタフェース305には、入力部306、出力部307、記憶部308、通信部309、及びドライブ310が接続されている。
入力部306は、キーボード、マウス、マイクロホン、タッチパネル、入力端子などよりなる。出力部307は、ディスプレイ、スピーカ、出力端子などよりなる。記憶部308は、ハードディスク、RAMディスク、不揮発性のメモリなどよりなる。通信部309は、ネットワークインタフェースなどよりなる。ドライブ310は、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリなどのリムーバブル記録媒体311を駆動する。
以上のように構成されるコンピュータでは、CPU301が、例えば、記憶部308に記憶されているプログラムを、入出力インタフェース305及びバス304を介して、RAM303にロードして実行することにより、上述した一連の処理が行われる。RAM303にはまた、CPU301が各種の処理を実行する上において必要なデータなども適宜記憶される。
コンピュータ(CPU301)が実行するプログラムは、例えば、パッケージメディア等としてのリムーバブル記録媒体311に記録して提供することができる。また、プログラムは、ローカルエリアネットワーク、インターネット、デジタル衛星放送といった、有線または無線の伝送媒体を介して提供することができる。
コンピュータでは、プログラムは、リムーバブル記録媒体311をドライブ310に装着することにより、入出力インタフェース305を介して、記憶部308にインストールすることができる。また、プログラムは、有線または無線の伝送媒体を介して、通信部309で受信し、記憶部308にインストールすることができる。その他、プログラムは、ROM302や記憶部308に、あらかじめインストールしておくことができる。
本明細書において、フローチャートに記述されたステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる場合はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列に、あるいは呼び出しが行われたとき等の必要なタイミングで実行されてもよい。
なお、本明細書において、システムとは、複数の構成要素(装置、モジュール(部品)等)の集合を意味し、すべての構成要素が同一筐体中にあるか否かは問わない。したがって、別個の筐体に収納され、ネットワークを介して接続されている複数の装置、及び、1つの筐体の中に複数のモジュールが収納されている1つの装置は、いずれも、システムである。
本技術の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本技術の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
例えば、上述した複数の構成例の全てまたは一部を組み合わせた形態を採用することができる。
例えば、本技術は、1つの機能をネットワークを介して複数の装置で分担、共同して処理するクラウドコンピューティングの構成をとることができる。
また、上述のフローチャートで説明した各ステップは、1つの装置で実行する他、複数の装置で分担して実行することができる。
さらに、1つのステップに複数の処理が含まれる場合には、その1つのステップに含まれる複数の処理は、1つの装置で実行する他、複数の装置で分担して実行することができる。
なお、本明細書に記載された効果はあくまで例示であって限定されるものではなく、本明細書に記載されたもの以外の効果があってもよい。
なお、本技術は以下のような構成も取ることができる。
(1)
少なくとも第1のチャンネルと第2のチャンネルの2チャンネルを含む仮想音源の知覚に影響を及ぼす物体の情報を取得する物体情報取得部と、
前記物体の影響を受ける前記第1のチャンネルの前記仮想音源の位置を第1の位置に配置し、前記第1の位置に対応する第2の位置に、前記第2のチャンネルの前記仮想音源の位置を配置する制御を行う制御部と
を備える信号処理装置。
(2)
前記制御部は、前記第1の位置を、前記物体の位置と異なる位置に配置する
前記(1)に記載の信号処理装置。
(3)
前記物体情報取得部は、ユーザからみた前記物体の方向を取得し、
前記制御部は、前記第1のチャンネルの前記仮想音源の位置を、前記物体の方向と異なる方向の前記第1の位置に配置する
請求項2に記載の信号処理装置。
前記(2)に記載の信号処理装置。
(4)
前記物体情報取得部は、ユーザからみた前記物体の位置を取得する
前記(2)に記載の信号処理装置。
(5)
前記物体情報取得部は、ユーザの視界に存在する物体の情報を取得し、
前記制御部は、前記ユーザの視界に存在する物体の一部または全部に前記第1の位置と前記第2の位置のそれぞれが重畳する位置に配置する
前記(1)乃至(4)のいずれかに記載の信号処理装置。
(6)
前記仮想音源の知覚に影響を及ぼす物体は、ユーザの視界に存在する仮想物体であり、
前記制御部は、前記第1の位置と前記第2の位置を、前記仮想物体の位置に配置する
前記(1)乃至(5)のいずれかに記載の信号処理装置。
(7)
前記制御部は、前記第1の位置を、前記物体の位置に配置する
前記(1)乃至(6)のいずれかに記載の信号処理装置。
(8)
前記物体情報取得部は、シートの位置情報に基づいて、前記物体の位置を取得する
前記(1)乃至(7)のいずれかに記載の信号処理装置。
(9)
前記物体情報取得部は、ユーザが装着しているデバイスから出力されるセンサデータから、前記物体の位置を取得する
前記(1)乃至(8)のいずれかに記載の信号処理装置。
(10)
前記物体情報取得部は、ユーザと前記物体の両方、または一方を撮像するセンサデバイスから出力されるセンサデータから、前記物体の位置を取得する
前記(1)乃至(9)のいずれかに記載の信号処理装置。
(11)
前記制御部は、前記仮想音源の位置を前記第1の位置と前記第2の位置に配置するためのフィルタ係数を決定する
前記(1)乃至(10)のいずれかに記載の信号処理装置。
(12)
再生装置で再生されたオーディオ信号に対して、前記フィルタ係数を用いたフィルタ処理を行う信号処理部をさらに備える
前記(11)に記載の信号処理装置。
(12)
信号処理装置が、
少なくとも第1のチャンネルと第2のチャンネルの2チャンネルを含む仮想音源の知覚に影響を及ぼす物体の情報を取得し、
前記物体の影響を受ける前記第1のチャンネルの前記仮想音源の位置を第1の位置に配置し、前記第1の位置に対応する第2の位置に、前記第2のチャンネルの前記仮想音源の位置を配置する
信号処理方法。
(14)
コンピュータを、
少なくとも第1のチャンネルと第2のチャンネルの2チャンネルを含む仮想音源の知覚に影響を及ぼす物体の情報を取得する物体情報取得部と、
前記物体の影響を受ける前記第1のチャンネルの前記仮想音源の位置を第1の位置に配置し、前記第1の位置に対応する第2の位置に、前記第2のチャンネルの前記仮想音源の位置を配置する制御部
として機能させるためのプログラム。
(1)
少なくとも第1のチャンネルと第2のチャンネルの2チャンネルを含む仮想音源の知覚に影響を及ぼす物体の情報を取得する物体情報取得部と、
前記物体の影響を受ける前記第1のチャンネルの前記仮想音源の位置を第1の位置に配置し、前記第1の位置に対応する第2の位置に、前記第2のチャンネルの前記仮想音源の位置を配置する制御を行う制御部と
を備える信号処理装置。
(2)
前記制御部は、前記第1の位置を、前記物体の位置と異なる位置に配置する
前記(1)に記載の信号処理装置。
(3)
前記物体情報取得部は、ユーザからみた前記物体の方向を取得し、
前記制御部は、前記第1のチャンネルの前記仮想音源の位置を、前記物体の方向と異なる方向の前記第1の位置に配置する
請求項2に記載の信号処理装置。
前記(2)に記載の信号処理装置。
(4)
前記物体情報取得部は、ユーザからみた前記物体の位置を取得する
前記(2)に記載の信号処理装置。
(5)
前記物体情報取得部は、ユーザの視界に存在する物体の情報を取得し、
前記制御部は、前記ユーザの視界に存在する物体の一部または全部に前記第1の位置と前記第2の位置のそれぞれが重畳する位置に配置する
前記(1)乃至(4)のいずれかに記載の信号処理装置。
(6)
前記仮想音源の知覚に影響を及ぼす物体は、ユーザの視界に存在する仮想物体であり、
前記制御部は、前記第1の位置と前記第2の位置を、前記仮想物体の位置に配置する
前記(1)乃至(5)のいずれかに記載の信号処理装置。
(7)
前記制御部は、前記第1の位置を、前記物体の位置に配置する
前記(1)乃至(6)のいずれかに記載の信号処理装置。
(8)
前記物体情報取得部は、シートの位置情報に基づいて、前記物体の位置を取得する
前記(1)乃至(7)のいずれかに記載の信号処理装置。
(9)
前記物体情報取得部は、ユーザが装着しているデバイスから出力されるセンサデータから、前記物体の位置を取得する
前記(1)乃至(8)のいずれかに記載の信号処理装置。
(10)
前記物体情報取得部は、ユーザと前記物体の両方、または一方を撮像するセンサデバイスから出力されるセンサデータから、前記物体の位置を取得する
前記(1)乃至(9)のいずれかに記載の信号処理装置。
(11)
前記制御部は、前記仮想音源の位置を前記第1の位置と前記第2の位置に配置するためのフィルタ係数を決定する
前記(1)乃至(10)のいずれかに記載の信号処理装置。
(12)
再生装置で再生されたオーディオ信号に対して、前記フィルタ係数を用いたフィルタ処理を行う信号処理部をさらに備える
前記(11)に記載の信号処理装置。
(12)
信号処理装置が、
少なくとも第1のチャンネルと第2のチャンネルの2チャンネルを含む仮想音源の知覚に影響を及ぼす物体の情報を取得し、
前記物体の影響を受ける前記第1のチャンネルの前記仮想音源の位置を第1の位置に配置し、前記第1の位置に対応する第2の位置に、前記第2のチャンネルの前記仮想音源の位置を配置する
信号処理方法。
(14)
コンピュータを、
少なくとも第1のチャンネルと第2のチャンネルの2チャンネルを含む仮想音源の知覚に影響を及ぼす物体の情報を取得する物体情報取得部と、
前記物体の影響を受ける前記第1のチャンネルの前記仮想音源の位置を第1の位置に配置し、前記第1の位置に対応する第2の位置に、前記第2のチャンネルの前記仮想音源の位置を配置する制御部
として機能させるためのプログラム。
11 音源再生装置, 12 音響処理装置, 20 音像定位処理部, 30 トランスオーラルシステム処理部, 50 音響処理システム, 70 音響信号処理装置, 71 音像定位信号処理部, 72 仮想音源配置部, 73 フィルタ係数記憶部, 81 取得部, 82 頭部位置推定部, 83 ピラー角度算出部, 84 フィルタ係数決定部, 85 物体情報取得部, 86 制御部, 101 取得部, 102 物体検出部, 103 知覚影響物体抽出部, 104 フィルタ係数決定部, 105 物体情報取得部, 106 制御部, 111 センサデバイス, 120 車両, 124 表示部, 301 CPU, 302 ROM, 303 RAM, 306 入力部, 307 出力部, 308 記憶部, 309 通信部, 310 ドライブ
Claims (14)
- 少なくとも第1のチャンネルと第2のチャンネルの2チャンネルを含む仮想音源の知覚に影響を及ぼす物体の情報を取得する物体情報取得部と、
前記物体の影響を受ける前記第1のチャンネルの前記仮想音源の位置を第1の位置に配置し、前記第1の位置に対応する第2の位置に、前記第2のチャンネルの前記仮想音源の位置を配置する制御を行う制御部と
を備える信号処理装置。 - 前記制御部は、前記第1の位置を、前記物体の位置と異なる位置に配置する
請求項1に記載の信号処理装置。 - 前記物体情報取得部は、ユーザからみた前記物体の方向を取得し、
前記制御部は、前記第1のチャンネルの前記仮想音源の位置を、前記物体の方向と異なる方向の前記第1の位置に配置する
請求項2に記載の信号処理装置。 - 前記物体情報取得部は、ユーザからみた前記物体の位置を取得する
請求項2に記載の信号処理装置。 - 前記物体情報取得部は、ユーザの視界に存在する物体の情報を取得し、
前記制御部は、前記ユーザの視界に存在する物体の一部または全部に前記第1の位置と前記第2の位置のそれぞれが重畳する位置に配置する
請求項1に記載の信号処理装置。 - 前記仮想音源の知覚に影響を及ぼす物体は、ユーザの視界に存在する仮想物体であり、
前記制御部は、前記第1の位置と前記第2の位置を、前記仮想物体の位置に配置する
請求項1に記載の信号処理装置。 - 前記制御部は、前記第1の位置を、前記物体の位置に配置する
請求項1に記載の信号処理装置。 - 前記物体情報取得部は、シートの位置情報に基づいて、前記物体の位置を取得する
請求項1に記載の信号処理装置。 - 前記物体情報取得部は、ユーザが装着しているデバイスから出力されるセンサデータから、前記物体の位置を取得する
請求項1に記載の信号処理装置。 - 前記物体情報取得部は、ユーザと前記物体の両方、または一方を撮像するセンサデバイスから出力されるセンサデータから、前記物体の位置を取得する
請求項1に記載の信号処理装置。 - 前記制御部は、前記仮想音源の位置を前記第1の位置と前記第2の位置に配置するためのフィルタ係数を決定することにより、前記仮想音源の位置を配置する制御を行う
請求項1に記載の信号処理装置。 - 再生装置で再生されたオーディオ信号に対して、前記フィルタ係数を用いたフィルタ処理を行う信号処理部をさらに備える
請求項11に記載の信号処理装置。 - 信号処理装置が、
少なくとも第1のチャンネルと第2のチャンネルの2チャンネルを含む仮想音源の知覚に影響を及ぼす物体の情報を取得し、
前記物体の影響を受ける前記第1のチャンネルの前記仮想音源の位置を第1の位置に配置し、前記第1の位置に対応する第2の位置に、前記第2のチャンネルの前記仮想音源の位置を配置する
信号処理方法。 - コンピュータを、
少なくとも第1のチャンネルと第2のチャンネルの2チャンネルを含む仮想音源の知覚に影響を及ぼす物体の情報を取得する物体情報取得部と、
前記物体の影響を受ける前記第1のチャンネルの前記仮想音源の位置を第1の位置に配置し、前記第1の位置に対応する第2の位置に、前記第2のチャンネルの前記仮想音源の位置を配置する制御部
として機能させるためのプログラム。
Priority Applications (3)
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---|---|---|---|
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DE112019005379.5T DE112019005379T5 (de) | 2018-10-29 | 2019-10-16 | Signalverarbeitungseinrichtung, signalverarbeitungsverfahren und programm |
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Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2018202898A JP2022008733A (ja) | 2018-10-29 | 2018-10-29 | 信号処理装置、信号処理方法、および、プログラム |
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JP2022008733A true JP2022008733A (ja) | 2022-01-14 |
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ID=70462336
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018202898A Pending JP2022008733A (ja) | 2018-10-29 | 2018-10-29 | 信号処理装置、信号処理方法、および、プログラム |
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US9510126B2 (en) * | 2012-01-11 | 2016-11-29 | Sony Corporation | Sound field control device, sound field control method, program, sound control system and server |
JP6065370B2 (ja) * | 2012-02-03 | 2017-01-25 | ソニー株式会社 | 情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム |
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2018
- 2018-10-29 JP JP2018202898A patent/JP2022008733A/ja active Pending
-
2019
- 2019-10-16 DE DE112019005379.5T patent/DE112019005379T5/de active Pending
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Publication number | Publication date |
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DE112019005379T5 (de) | 2021-07-15 |
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