JP2022008066A - ゴム組成物のベール成形体、ベール成形体の製造方法、架橋用ゴム組成物、及びタイヤ用トレッド - Google Patents
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Abstract
Description
すなわち本発明は以下の通りである。
ヨウ素価が10~250であり、エチレン構造≧3質量%であり、かつ、ビニル芳香族単量体ブロック<10質量%であるゴム状重合体(A)と、
アルミニウム(B)と、
ニッケル及び/又はコバルト(C)と、
を、含有し、
2ppm≦アルミニウム(B)の含有量≦200ppmであり、
3ppm≦ニッケル及び/又はコバルト(C)の含有量≦100ppmである、
ゴム組成物のベール成形体。
〔2〕
前記ゴム状重合体(A)が、共役ジエン系重合体の水素添加物である、前記〔1〕に記載のベール成形体。
〔3〕
ゴム状重合体(A)は、ビニル芳香族単量体単位を、5質量%以上含有する、前記〔1〕又は〔2〕に記載のベール成形体。
〔4〕
ゴム状重合体(A)が、窒素原子を含有する、前記〔1〕乃至〔3〕のいずれか一に記載のベール成形体。
〔5〕
ゴム状重合体(A)のカラム吸着GPC法で測定される変性率が、40質量%以上である、前記〔1〕乃至〔4〕のいずれか一に記載のベール成形体。
〔6〕
ゴム用軟化剤(D)を30質量%以下、さらに含有する、前記〔1〕乃至〔5〕のいずれか一に記載のベール成形体。
〔7〕
水分を0.05質量%以上1.5質量%以下含有する、前記〔1〕乃至〔6〕のいずれか一に記載のベール成形体。
〔8〕
前記〔1〕乃至〔7〕のいずれか一に記載のベール成形体の製造方法であって、
前記ゴム状重合体(A)を溶液中で重合する工程と、
前記ゴム状重合体(A)を含む溶液に、アルミニウム(B)、及びニッケル及び/又はコバルト(C)を添加し、ゴム組成物を得る工程と、
前記ゴム状重合体(A)、アルミニウム(B)、及びニッケル及び/又はコバルト(C)を含むゴム組成物を成形する工程と、
を、有するベール成形体の製造方法。
〔9〕
前記ゴム状重合体(A)を含む溶液から、スチームストリッピングによって溶媒を除去する工程を有する、前記〔8〕に記載のベール成形体の製造方法。
〔10〕
前記ゴム組成物のニッケル及び/又はコバルト含有量が、前記ゴム状重合体(A)を含む溶液に添加したニッケル及び/又はコバルト量に対し10質量%以上になるように、ゴム組成物に残存させる、前記〔8〕又は〔9〕に記載のベール成形体の製造方法。
〔11〕
前記〔1〕乃至〔7〕のいずれか一に記載のベール成形体のゴム組成物と、
架橋剤と、
を、含有し、
前記架橋剤を、ゴム成分100質量部に対して、0.1質量部以上20質量部以下含有する、
架橋用ゴム組成物。
〔12〕
前記〔1〕乃至〔7〕のいずれか一に記載のベール成形体のゴム組成物を含有する、タイヤ用トレッド。
なお、以下の本実施形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。本発明は、その要旨の範囲内で適宜に変形して実施することができる。
本実施形態のゴム組成物の成形体は、ヨウ素価が10~250であり、エチレン構造≧3質量%であり、かつ、ビニル芳香族単量体ブロック<10質量%であるゴム状重合体(A)と、アルミニウム(B)と、ニッケル及び/又はコバルト(C)とを含有し、
2ppm≦アルミニウム(B)の含有量≦200ppmであり、
3ppm≦ニッケル及び/又はコバルト(C)の含有量≦100ppmである、ゴム組成物のベール成形体である。
上記構成を有することにより、コールドフローし難いベール成形体が得られ、製造中に熱劣化し難く、架橋用ゴム組成物の50℃の剛性が低くなり難く、架橋用ゴム組成物の熱履歴後の引張強度変化が小さい、という効果が得られる。
本実施形態のベール成形体を構成するゴム組成物(以下、本実施形態のゴム組成物と記載する。)に含まれるゴム状重合体(A)は、ヨウ素価が10~250であり、エチレン構造≧3質量%であり、かつ、ビニル芳香族単量体ブロック<10質量%を含有するゴム状重合体である。
本実施形態のゴム組成物のベール成形体に含まれるゴム状重合体(A)は、ベール成形体の取り扱い性や架橋物とした際の引張特性や耐熱性、耐候性の観点から、ランダム共重合体の水添物であることが好ましい形態である。具体的に、ランダム共重合体の水添物をベール成形体とした場合には、ブロック共重合体の場合よりも、ベールの解砕性の観点から優れている。
本実施形態のゴム組成物を構成するゴム状重合体(A)のヨウ素価は10~250である。
ヨウ素価は、架橋のしやすさの観点、本実施形態のゴム組成物のベール成形体の包装シートの密着性の観点、及びタイヤにした時の省燃費性や機械強度や柔軟性の観点から、10以上であり、15以上が好ましく、30以上がより好ましく、50以上がさらに好ましく、70以上がさらにより好ましい。
一方、ゴム状重合体(A)の耐候性の観点で、250以下であり、200以下が好ましく、150以下がより好ましく、110以下がさらに好ましく、80以下がさらにより好ましい。
ヨウ素価は、「JIS K 0070:1992」に記載の方法に準じて測定することができる。
ヨウ素価は、対象となる物質100gと反応するハロゲンの量をヨウ素のグラム数に換算して表す値であるため、ヨウ素価の単位は「g/100g」である。
共役ジエン単量体単位は二重結合を有しているため、後述するゴム状重合体(A)の製造方法において、例えば、共役ジエン単量体とビニル芳香族単量体とを共重合した場合は、共役ジエン単量体単位の含有量が低い方がゴム状重合体(A)のヨウ素価は低くなり、また、共役ジエン単量体単位を水素添加する場合は、水素添加率が高い方が、ヨウ素価は低くなる。
ゴム状重合体(A)のヨウ素価は、不飽和結合を有する共役ジエン単量体等の添加量、重合時間、重合温度等の重合条件、水素添加工程における水素添加量、水素添加時間等の条件を調整することにより、上記数値範囲に制御することができる。
本実施形態のゴム組成物を構成するゴム状重合体(A)はエチレン構造が3質量%以上である。
エチレン構造が3質量%以上であることにより、機械的強度が優れたものとなる。エチレン構造は好ましくは5質量%以上であり、より好ましくは30質量%以上、さらに好ましくは40質量%以上である。
また、エチレン構造は好ましくは90質量%以下であり、80質量%以下が好ましく、70質量%以下がさらに好ましい。
エチレン構造が90質量%以下であることにより本実施形態のゴム組成物が十分なゴム弾性を示しやすい傾向にある。
ゴム状重合体(A)中のエチレン構造は、エチレン単量体を共重合体して得られるエチレン構造や、共役ジエン単量体を重合後に水素添加して得られるエチレン構造等の全てを含む。例えば、1,4-ブタジエン単位が水素添加した場合は、二つのエチレン構造が得られ、1,4-イソプレン単位が水素添加された場合は、一つのプロピレン構造と一つのエチレン構造が得られる。
ゴム状重合体(A)のエチレン構造の含有量は、後述する実施例に記載する方法により測定することができ、エチレンの添加量、共役ジエン単量体の添加量と水素添加率等により、上記数値範囲に制御することができる。
ゴム状重合体(A)は、ビニル芳香族単量体ブロック含有量が10質量%未満(ビニル芳香族単量体ブロック<10質量%)である。
ビニル芳香族単量体ブロックとは、ビニル芳香族単量体単位が8個以上連鎖しているブロックをいう。
ビニル芳香族単量体ブロック含有量が10質量%未満であると、本実施形態のゴム組成物のベール成形体への成形性や、ベール成形体の計量時の切断性が優れたものとなる傾向にある。また、タイヤの材料として利用する場合、省燃費性に優れたタイヤを製造し易い傾向にある。
ゴム状重合体(A)の芳香族ビニル単量体ブロック含有量は、7質量%以下が好ましく、5質量%以下がより好ましく、3質量%以下がさらに好ましい。
ビニル芳香族単量体ブロックは、ゴム状重合体やゴム組成物の柔軟性の観点から、ビニル芳香族単量体単位が30以上連鎖しているブロックの数が、少ないか又はないものであることが好ましい。
ビニル芳香族単量体ブロックの含有量は、具体的には、ゴム状重合体(A)を構成する重合体がブタジエン-スチレン共重合体の場合、Kolthoffの方法(I.M.KOLTHOFF,et al.,J.Polym.Sci.1,429(1946)に記載の方法)により重合体を分解し、メタノールに不溶なポリスチレン量を分析することにより測定することができる。その他の方法として、国際公開第2014-133097号公報に記載されているように、NMRを用いてスチレン単位の連鎖を測定すること等の公知の方法で測定することができる。
ゴム状重合体(A)のビニル芳香族単量体ブロック含有量は、ビニル芳香族単量体の添加方法や重合助剤の添加や重合温度等を調整することにより、上記数値範囲に制御することができる。
ゴム状重合体(A)は、共役ジエン単量体単位やミルセン等の不飽和基を有する単量体単位を2質量%以上含有することが好ましい。経済性や製造性の観点で、共役ジエン単量体単位を含有することがより好ましい。
ゴム状重合体(A)の成分として含有する共役ジエン単量体単位やミルセンは二重結合を有しているため、架橋可能な不飽和基となる。
ゴム状重合体(A)中の共役ジエン単量体単位やミルセン等の不飽和基を有する単量体単位の含有量は、上述したヨウ素価と密接に関係している。
共役ジエン単量体単位やミルセン等の不飽和基を有する単量体単位の含有量は、好ましくは3質量%以上、より好ましくは6質量%以上である。また、共役ジエン単量体単位の含有量は、好ましくは50質量%以下、より好ましく30質量%以下、さらに好ましくは20質量以下%である。
共役ジエン単量体単位の含有量が、2質量%以上であると、タイヤにした時の機械強度や耐摩耗性が優れる。また、50質量%以下であると、耐候性やゴム組成物の引張エネルギーに優れたものとなる。
ゴム状重合体(A)の共役ジエン単量体単位やミルセン等の不飽和基を有する単量体単位の含有量は、後述する実施例に記載する方法により測定することができ、後述する共役ジエン単量体単位やミルセン等の不飽和基を有する単量体の添加量や、共役ジエン単量体の水素添加率を調整することにより、上記数値範囲に制御することができる。
本実施形態のゴム組成物は、アルミニウム(B)を含有し、本実施形態のゴム組成物中の含有量は、2ppm≦アルミニウム(B)の含有量≦200ppmである。
本実施形態のゴム組成物中のアルミニウムの含有量(B)は、ゴム組成物の成形体のコールドフロー性の観点で、2ppm以上である。4ppm以上が好ましく、6ppm以上がより好ましく、10ppmがさらに好ましい。
一方、本実施形態のゴム組成物の耐熱劣化性の観点で、200ppm以下である。80ppm以下が好ましく、40ppm以下がより好ましく、25ppm以下がさらに好ましい。
アルミニウム(B)の存在によって、コールドフローが抑制できる理由は、アルミニウムを含有する化合物が微粒子状に分散し、かつ微粒子化する過程で、ゴム状重合体(A)の分子と絡み合うことにより、ゴム組成物中で物理架橋点として働き、コールドフローが抑制されるためであると考えられる。
ゴム組成物中のアルミニウムの含有量は、後述する実施例に記載する方法により測定することができ、重合触媒や水素添加触媒の種類や添加量、脱灰、あるいは後述する溶剤の除去工程の条件を調整することにより、上記数値範囲に制御することができる。
ゴム状重合体(A)の製造時に用いる水素添加触媒としては、本実施形態のゴム組成物中の金属量を所定の量に調整し易い観点から、国際公開第2002/2663号公報、国際公開第2014-046016号公報、国際公開第2014-046017号公報、国際公開第2014-065283号公報、国際公開第2015/6179号公報、国際公開第2017-090714号公報、国際公開第2017-090714号公報、国際公開第2017/199983号公報、国際公開第2019/103047号公報に記載されているNi化合物とアルミニウム化合物とを混合調製したものや、Co化合物とアルミニウム化合物を混合調製したものが好ましいものとして挙げられる。
本実施形態のゴム組成物中のニッケル及び/又はコバルト(C)の含有量は、3ppm以上100ppm以下(3ppm≦ニッケル及び/又はコバルト(C)の含有量≦100ppm)である。
本実施形態のゴム組成物を架橋用ゴム組成物としたときの、50℃の剛性を高くする観点で、3ppm以上とし、10ppm以上が好ましく、15ppm以上がより好ましい。一方、本実施形態のゴム組成物を架橋用ゴム組成物としたときの、熱履歴後の引張強度変化を小さくする観点で、100ppm以下とし、50ppm以下が好ましく、30ppm以下がより好ましい。
なお、ニッケル及び/又はコバルト(C)の含有量とは、ニッケル及びコバルトを含有する場合はその合計量を、ニッケル又はコバルトを含有する場合はその含有するどちらかの含有量である。
また、ニッケル及び/又はコバルト(C)の存在によって、架橋用ゴム組成物において、高い50℃の剛性が得られる理由は、ニッケルやコバルトが架橋反応を促進し、剛性が高くなるためであると考えられる。
ゴム状重合体(A)の、ニッケル及び/又はコバルト(C)の含有量は、後述する実施例に記載する方法により測定することができ、水素添加触媒の種類や添加量、脱灰、あるいは後述する溶剤の除去工程の条件を調整することにより、上記数値範囲に制御することができる。
水素添加触媒は、水素添加速度や経済性の観点で、Ni化合物はオクチル酸ニッケルが好ましく、Co化合物はオクチル酸Coが好ましい。またオクチル酸ニッケルとアルミニウム化合物の混合物あるいは反応物がより好ましい。
上述したように、水素添加触媒成分の残渣としてのアルミニウム(B)や、ニッケル及び/又はコバルト(C)は、ゴム組成物中で微分散し、また、特定が難しい化合物や複合体になり、ゴム組成物の物性に与える影響が大きい可能性がある。よって、本実施形態のゴム組成物においては、アルミニウム(B)の含有量、及び、ニッケル及び/又はコバルト(C)の含有量の数値範囲を上述のように特定し、ゴム組成物の特性の向上を図るものとする。
ゴム状重合体(A)の製造工程における水素添加反応の反応効率の観点からは、一定量のニッケル及び/又はコバルトを添加することが好ましいが、かかる水素添加反応効率の観点から好ましい水素添加触媒量を添加した後、得られるゴム組成物中の残存金属によるコールドフロー抑制や、成形金型の耐汚染性を実用上十分に良好なレベルに確保するためには、水素添加触媒の残渣量を抑制する必要がある。これら反応効率と触媒残渣量抑制のバランスの観点から、ゴム状重合体(A)を含む溶液に添加したニッケル及び/又はコバルトに対して、ゴム組成物に残存しているニッケル及び/又はコバルトの比率は、10質量%以上であることが好ましく、12質量%以上であることがより好ましく、15質量%以上であることがさらに好ましい。
水素添加触媒の除去効率は、水素添加触媒の残存量が少なくなるにしたがって低下するので、水素添加触媒を一定程度除去しつつも、ゴム組成物中の(C)成分の含有量を適切に保つ観点から、10質量%以上は残るように制御することは、水素添加触媒の除去にかかる負荷を上げ過ぎず、良好な水素添加触媒の除去効率を維持する観点からも好ましい。
本実施形態のゴム組成物中に含有される他の金属としては、リチウムが挙げられる。
リチウムの含有量は、ゴム組成物の耐色変化性の観点で、60ppm以下が好ましく、50ppm以上がより好ましく、40ppm以下がさらに好ましく、30ppm以下がさらにより好ましい。一方、架橋した時の引張伸びの観点で、2ppm以上が好ましく、5ppm以上がより好ましく、10ppm以上がさらに好ましい。
本実施形態のゴム組成物中の金属や金属化合物の粒子径は、ベール成形体からのゴム組成物の剥離耐性や、シート状に加工した時の平滑性のバランスの観点で、金属や金属化合物の粒子の体積総量100vol%のうち、60vol%以上が0.1~80μmであることが好ましく、80vol%以上が前記数値範囲であることがより好ましい。
粒子径は、金属又は金属化合物を含有するゴム組成物を不活性溶媒に溶解して得られる重合体溶液をレーザー回折式の粒度分布計で分析することにより測定できる。
<水素添加重合体>
ゴム状重合体(A)は、少なくとも共役ジエン単量体を重合又は共重合した共役ジエン系重合体中の共役ジエン単量体単位の二重結合の一部又は大部分を水素化(水素添加)した水素添加重合体であることが好ましい。
ゴム状重合体(A)中の不飽和基は、共役ジエン単量体単位を含む。すなわち、ゴム状重合体(A)の製造工程において、少なくとも共役ジエン単量体を重合又は共重合した後に、重合体中の二重結合の一部又は大部分を水素化(水素添加)する際、共役ジエン単量体単位のうち、所定のヨウ素価となるように水素添加せずに残した共役ジエン単量体単位が含まれるようにすることが好ましい。
ゴム状重合体(A)は、共役ジエン単量体、及び必要に応じてその他の単量体により形成できる。
共役ジエン単量体としては、以下に限定されるものではないが、例えば、1,3-ブタジエン、イソプレン、2,3-ジメチル-1,3-ブタジエン、1,3-ペンタジエン、3-メチル-1,3-ペンタジエン、1,3-ヘキサジエン、及び1,3-ヘプタジエンが挙げられる。
これらの中でも、工業的入手の容易さの観点から、1,3-ブタジエンやイソプレンが好ましく、1,3-ブタジエンがより好ましい。これらは1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
必要に応じて用いるその他の単量体としては、特に限定されないが、タイヤにした時の機械強度の観点で、ビニル芳香族単量体を用いることが好ましい。ビニル芳香族単量体としては、以下に限定されるものではないが、例えば、スチレン、p-メチルスチレン、α-メチルスチレン、ビニルエチルベンゼン、ビニルキシレン、ビニルナフタレン、ジフェニルエチレン、ビニルベンジルジメチルアミン、(4-ビニルベンジル)ジメチルアミノエチルエーテル、N,N-ジメチルアミノエチルスチレン、N,N-ジメチルアミノメチルスチレン、3級アミノ基含有ジフェニルエチレン(例えば、1-(4-N,N-ジメチルアミノフェニル)-1-フェニルエチレン)等が挙げられる。これらの中でも、工業的入手の容易さの観点から、スチレンが好ましい。これらは1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
必要に応じて用いるその他の単量体としては、以下の単量体も用いることができる。例えば、不飽和カルボン酸エステル、不飽和カルボン酸、α,β―不飽和ニトリル化合物、α-オレフィン(ブチレン、プロピレン、ブチレン、ペンテン、ヘキセン等)、エチレン、ミルセン、エチリデンノルボルネン、イソプロピリデンノルボルネン、シクロペンタジエン、ジビニルベンゼン等が挙げられる。
ゴム状重合体(A)の、水素添加前の共役ジエン系重合体の共役ジエン単量体単位のビニル結合量は、ゴム状重合体(A)の生産性やタイヤにした時の高いウェットスキッド抵抗性の観点で、10mol%以上が好ましく、20mol%以上がより好ましい。また、タイヤに用いた時の耐熱劣化や耐候性の観点で、75mol%以下が好ましく、60mol%以下がより好ましく、45mol%以下がさらに好ましく、30mol%以下がさらにより好ましい。
ビニル結合量は、後述する実施例に記載の方法により測定することができる。
ビニル結合量は、重合温度や重合に添加する極性化合物の添加量を調整することにより上記数値範囲に制御できる。
ゴム状重合体(A)を製造する重合工程や水素添加工程は、各々、バッチ式あるいは連続式のいずれで行ってもよい。
ゴム状重合体(A)中の、水素添加率、エチレン、共役ジエン単量体、及びビニル芳香族単量体等の単量体単位の分子間や分子内の分布は、特に限定されず、均一でも、不均一でも、分布があってもよい。
ゴム状重合体(A)中のビニル芳香族単量体単位の含有量は、成形体の運搬時の耐変形性や、タイヤトレッドに用いた時の破壊強度やウェットスキッド抵抗性の観点で、5質量%以上が好ましく、10質量%以上がより好ましく、15質量%以上がさらに好ましく、20質量%以上がさらにより好ましい。
一方、ベール成形体の計量時の切断性や、溶媒除去工程でゴム成分が凝集し難くする観点や、ゴム組成物中の金属量を所望の量に調整し易くする観点や、タイヤトレッドに用いた時の省燃費性や耐摩耗性の観点で、45質量%以下が好ましく、30質量%以下がより好ましく、25質量%以下がさらに好ましい。
また、ランフラットタイヤ部材等の高モジュラスが要求される場合は30質量%以上が好ましい。
ゴム状重合体(A)のビニル芳香族単量体単位の含有量は、後述する実施例に記載する方法により測定でき、重合工程におけるビニル芳香族単量体の添加量を調整することにより、上記数値範囲に制御することができる。
ゴム状重合体(A)は、本実施形態のゴム組成物のベール成形体からのゴム組成物の耐剥離性や、タイヤにした時の省燃費性の観点で、窒素原子を含有することが好ましい。
窒素原子は、ゴム状重合体(A)の製造工程において、例えば、窒素原子を含有するカップリング剤を用いることにより、ゴム状重合体(A)に含有させることができる。
ゴム状重合体(A)は、シリカを用いたタイヤに製造する時のシリカの分散性の観点で、ゴム状重合体(A)のカラム吸着GPC法で測定される変性率が、40質量%以上であることが好ましく、60質量%以上がより好ましく、70質量%以上がさらに好ましい。
本明細書中、「変性率」は、ゴム状重合体(A)の総量に対する窒素原子含有官能基を有する重合体の質量比率を表す。
ゴム状重合体(A)中への窒素原子の導入位置は、ゴム状重合体(A)の重合開始末端、分子鎖中(グラフト生成物を含む)、及び重合末端のいずれであってもよい。
これらの窒素原子を含有するカップリング剤としては、ゴム状重合体(A)の重合生産性や高い変性率やタイヤにした時の引張強度の観点で、窒素基含有アルコキシシラン化合物がより好ましい。
<ガラス転移温度>
ゴム状重合体(A)のガラス転移温度は、タイヤにした時の引張強度の観点から、-90℃以上が好ましく、-80℃以上がより好ましく、-75℃以上がさらに好ましい。
一方、タイヤ製造時のシートの耐切れ性やタイヤにした時の柔軟性の観点から、-15℃以下が好ましく、-30℃以下がより好ましく、-40℃以下がさらに好ましい。
ガラス転移温度については、ISO 22768:2006に従い、所定の温度範囲で昇温しながらDSC曲線を記録し、DSC微分曲線のピークトップ(Inflection point)をガラス転移温度とする。
ゴム状重合体(A)の重量平均分子量は、本実施形態のゴム組成物を用いた成形体の形状安定性や、ゴム組成物を用いた架橋体の耐亀裂性の観点で、15万以上が好ましい。20万以上がより好ましく、31万以上がさらに好ましく、35万以上がさらにより好ましい。
一方、本実施形態のゴム組成物を架橋用ゴム組成物にした時の加工性の観点で、100万以下が好ましい。50万以下がより好ましく、40万以下がさらに好ましい。
ゴム状重合体(A)の分子量分布(=重量平均分子量/数平均分子量)は、ゴム組成物をタイヤに使用した時の省燃費性の観点で、2.0以下が好ましい。1.8以下がより好ましく、1.6以下がさらに好ましい。一方、ゴム組成物を架橋用ゴム組成物にした時の加工性の観点で、1.05以上が好ましい。1.2以上がより好ましく、1.4以上がさらに好ましい。
重量平均分子量や分子量分布は、GC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)によって測定されたポリスチレン換算の分子量から計算でき、後述する実施例に記載する方法により測定することができる。
ゴム状重合体(A)、本実施形態のゴム組成物のムーニー粘度は、ゴム状重合体(A)の分子量、分子量分布、分岐度、軟化剤の含有量等の情報を含んだ指標となる。
本実施形態のゴム組成物の100℃で測定されるムーニー粘度は、架橋用ゴム組成物をタイヤに用いた時の耐摩耗性、操縦安定性、破壊強度の観点で、40以上が好ましく、50以上がより好ましく、55以上がさらに好ましい。
一方、ゴム状重合体(A)や本実施形態のゴム組成物の生産性、充填剤等を配合した組成物としたときの加工性の観点で、170以下が好ましく、150以下がより好ましく、130以下がさらに好ましく、110以下がさらにより好ましい。
ムーニー粘度の測定方法は、ISO289に規定されている方法を適用できる。
本実施形態のゴム組成物は、必要に応じてゴム用軟化剤(D)を含有してもよい。
ゴム用軟化剤(D)の含有量は、30質量%以下であることが好ましい。
本実施形態のゴム組成物において、ゴム状重合体(A)の生産性、タイヤ製造時の無機充填剤等を配合したときの加工性を改善するために、ゴム用軟化剤(D)の添加量は、1~30質量%であることが好ましい。
ゴム状重合体(A)の分子量が高い場合、例えば重量平均分子量が100万を超える場合は、ゴム用軟化剤(D)の添加量を15~30質量%とすることが好ましく、一方充填剤を配合したゴム組成物とする場合は、配合の自由度を広げる観点から、ゴム用軟化剤(D)の添加量は、1~15質量%であることが好ましい。
本実施形態のゴム組成物中のゴム用軟化剤(D)の含有量は、タイヤにした時の経年劣化を抑制する観点で、20質量%以下がより好ましく、10質量%以下がさらに好ましく、5質量%以下がさらにより好ましい。
ゴム用軟化剤(D)としては、加工性や生産性や経済性の観点から、伸展油が好ましい。
ゴム用軟化剤(D)を本実施形態のゴム組成物に添加する方法としては、以下の方法に限定されないが、ゴム用軟化剤(D)を重合体溶液に加え、混合して、ゴム用軟化剤含有の重合体溶液としたものを脱溶媒する方法が好ましい。
これらの中でも、環境安全上の観点、並びにオイルブリード防止及びウェットグリップ特性の観点から、IP346法による多環芳香族(PCA)成分が3質量%以下であるアロマ代替油が好ましい。アロマ代替油としては、Kautschuk Gummi Kunststoffe 52(12)799(1999)に示されるTDAE(Treated Distillate Aromatic Extracts)、MES(Mild Extraction Solvate)等の他、RAE(Residual Aromatic Extracts)が挙げられる。
本実施形態のゴム組成物のベール成形体の製造方法は、少なくとも共役ジエン系単量体を溶液中で重合し、ゴム状重合体(A)を得る工程と、得られたゴム状重合体(A)を含む溶液に、アルミニウム(B)、ニッケル及び/又はコバルト(C)を添加し、ゴム組成物を得る工程と、前記ゴム組成物を成形する工程を有する。
ニッケル及び/又はコバルト(C)は、好ましくは溶液中で触媒として作用し、共役ジエンが重合した後に残る二重結合部分に水素添加反応が起こるため、一部の二重結合が単結合になる反応が起こる。
ゴム状重合体(A)の重合工程において、水素添加工程前にニッケル及び/又はコバルト化合物を添加する場合は、ニッケル及び/又はコバルト金属換算量で、重合後の工程で必要な金属量に調整し易い観点や、経済性の観点で、300ppm以下が好ましい。200ppm以下がより好ましく、100ppm以下がさらに好ましく、80ppm以下がさらにより好ましい。
ゴム状重合体(A)の重合工程、及び水素添加工程の後に、本実施形態のゴム組成物中の金属量を所定の範囲に調整し易い観点から、失活剤、中和剤等を添加することが好ましい。
失活剤としては、以下のものに限定されないが、例えば、水;メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコールが挙げられる。
中和剤としては、以下のものに限定されないが、例えば、ステアリン酸、オレイン酸、バーサチック酸(炭素数9~11個で、10個を中心とする、分岐の多いカルボン酸混合物)等のカルボン酸;無機酸の水溶液、炭酸ガスが挙げられる。
ゴム状重合体(A)の重合工程の後に、ゲル生成の防止や加工安定性の観点から、ゴム用安定剤を添加することが好ましい。
ゴム用安定剤としては、以下のものに限定されず、公知のものを用いることができるが、例えば、2,6-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシトルエン(以下「BHT」とも記す。)、n-オクタデシル-3-(4’-ヒドロキシ-3’,5’-ジ-tert-ブチルフェノール)プロピネート、2-メチル-4,6-ビス[(オクチルチオ)メチル]フェノール等の酸化防止剤が好ましいものとして挙げられる。
かかる添加剤としては、下記に示す充填剤、又はタッキファイヤーとしての樹脂成分等をマスターバッチとして成形前の工程で加えることができる。その場合、添加剤は15質量%以下であることが好ましい。
本実施形態のゴム組成物は、コールドフローし難く、ベール成形体からゴム組成物が剥離し難くする観点、ベール成形体への包装シートの密着し易さを確保する観点、及びこれらのバランスの向上を図る観点で、ゴム状重合体(A)+アルミニウム(B)+ニッケル及び/又はコバルト(C)+ゴム用軟化剤(D)の含有量が、85質量%以上であることが好ましく、95質量%以上であることがより好ましく、97質量%以上であることがさらに好ましい。
重合体溶液から溶媒を除去する方法としては、例えば、フラッシング、スチームストリッピング、脱水後の乾燥コンベア、脱揮押出機、ドラムドライヤー、及び脱揮ニーダー等を利用する方法が挙げられる。
熱履歴が小さく、ゴム組成物中の金属量を、所望の量に調整し易い観点から、少なくとも、スチームストリッピングを用いる方法が好ましい。特に、窒素原子を含有するカップリング剤を用いたゴム状重合体(A)は、金属量の調整が難しいため、スチームストリッピングを用いる方法は、金属量の調整の観点から有用である。
スチームストリッピングやその前後の処理方法としては、以下に限定されるものではないが、例えば、特開平10-168101号公報、特開平10-204136公報、国際公開第2013-146530号公報、特開2019-131810号公報等に記載されている方法が挙げられる。
また、スチームストリッピングの前段階として、溶液濃度を上げるために、フラッシング工程を設けてもよい。
押出乾燥工程を実施する前段階として、重合体溶液から溶剤をスチームストリッピングにより除去する脱溶媒工程を実施することにより、溶剤を含まず、水分を含んだ多孔質の粒状のクラムが熱水中に分散したスラリーが得られる。
重合体のスラリーからストリッピング水と分離して含水クラムを取り出すスクリーニング工程を実施することにより、水分を含んだ多孔質の粒状のクラムを得ることができる。
また、必要により、ロール、スクリュー圧縮絞り機等で脱水する絞り脱水工程を実施することが好ましい。これらの脱水工程により、押出乾燥工程の前段階で、含水率をより少なくした含水クラムを得ることができる。
これらにより、多孔質の粒状のクラムを得ることができる。
クラムの粒径は、ベール成形体からのゴム組成物の耐脱離性を得る観点や、乾燥時の耐飛散性の観点から、0.1mm以上が好ましく、0.5mm以上がより好ましい。
一方、クラム中の残存溶媒や水分の乾燥性や、ゴム組成物の成形後の成形体の耐膨張性の観点から、前記クラムの粒径は、30mm以下が好ましく、20mm以下がより好ましい。
クラムの粒径を調整する方法としては、溶剤を除去し乾燥する過程で調整する場合と、製造されたクラムを加工して調整する場合とがある。
溶剤を除去してクラムを乾燥する過程で調整する場合には、特に限定されないが、例えば、ゴム状重合体(A)の分子量や組成や構造を調整する方法、ゴム状重合体(A)の溶液に添加するゴム用軟化剤(D)の量を調整する方法、押出乾燥機のダイスの穴径を調整する方法、ゴム状重合体(A)の溶液を熱水に投入して脱溶剤する際の条件を調整する方法等が挙げられる。
製造されたクラムを加工して調整する場合は、特に限定されないが、例えば、クラムをふるい分けする方法、クラムをミキサーやグラニュレータで解砕、粉砕する方法を挙げられる。
クラムの比表面積が0.7m2/g以上であると、成形される際に1個のクラムが成形体周囲のクラムと密着する面積も増えるため、クラムは成形体から剥がれにくくなる。クラムの比表面積が3.2m2/g以下であると成形された際に、クラム粒子はより高密度に圧縮されクラム間の空隙も抑えられるため成形体の膨張を抑えることができる。
クラムの比表面積を前記範囲に調整する方法としては、特に限定されないが、例えば、クラムをふるい分けして、各ふるい分けしたクラムの組成を調整する方法が挙げられる。
本実施形態のベール成形体を構成するゴム組成物中の水分は、0.05質量%以上1.5質量%以下が好ましい。
ゴム組成物中の水分は、溶媒除去後の乾燥時のゲル抑制の観点で、0.05質量%以上が好ましい。0.1質量%以上がより好ましく、0.2質量%以上がさらに好ましい。一方、ゴム組成物の結露抑制や耐変色性の観点で、1.5質量%以下が好ましい。1.0質量%以下がより好ましく、0.8質量%以下がさらに好ましい。
本実施形態のベール成形体を構成するゴム組成物中の水分の含有量は、上述したクラム形状や乾燥工程の条件を調整することにより、上記数値範囲に制御することができる。
本実施形態のベール成形体は、上述した本実施形態のゴム組成物の成形体であり、取扱い性の観点から、ブロック状の成形体である。
本実施形態のベール成形体は、1,000cm3以上のブロック状(ベール)成形体であることが好ましい。また、10kgから35kgの直方体型のベールであることがより好ましい。
クラムを圧縮成形する際にクラム同士が密着するため、成形体の比表面積は、クラムの比表面積に比べて低くなる。圧縮成形時のクラムの密着性は、ゴム状重合体(A)の分子量や組成や構造、ゴム用軟化剤組成、圧縮時の温度、圧力によって調整することができる。例えば、クラムの密着性を上げてベールの比表面積を下げたい場合には、ゴム状重合体(A)の分子量を下げる、ゴム用軟化剤量を増やす、圧縮時の温度及び圧力を上げる条件が好ましい。
ベール成形体の比表面積はBET法により求めることができる。
通常、大きなサイズのベール成形体の比表面積は、位置によって異なる傾向にあるため、ベール成形体の中央部付近から採取することが好ましい。
脱溶剤後のクラムをそのまま用いて成形されたベール成形体の比表面積が上記範囲の上限を超える場合は、ふるい分けされたクラムのうち、大粒径のクラム組成を増やして小粒径のクラム組成を減らすことが好ましく、下限に満たない場合は大粒径のクラム組成を減らして、小粒径のクラムを増やすことが好ましい。
成形性がよい場合は、ベール成形体の表面が滑らかで、成形工程以降での重合体の剥離が無く、成形後の膨張が抑えられる傾向にある。
成形時のゴム組成物の温度が30℃以上では、成形性が良好であり、一方で、温度が120℃以下では、ゴム組成物の熱劣化によるゲル生成が抑えられるため好ましい。
成形時の温度及び圧力は高い程、ベール成形体の比表面積は小さくなる傾向にある。
成形時の保圧時間は、好ましくは3~30秒で、より好ましくは5~20秒である。圧縮時の保圧時間が30秒以下では生産効率が良好であり、5秒以上では成形性が良好である。
フィルムの樹脂の種類は、例えば、ポリエチレン、エチレン共重合体樹脂、ポリスチレン、ハイインパクトポリスチレン、PETを用いることができる。
成形体の運搬時の取扱い性や、包装シートとベール成形体の間隙に結露が発生し難い観点から、ベール成形体に対する包装シートの密着性が良いことが好ましい。
本実施形態のベール成形体は、例えば、運送用の容器に収納される用途に用いる。成形後1日経過後のベール成形体の膨張率が5%未満であると、容器への収納性が良好であり、好ましい。
本実施形態のベール成形体のゴム組成物は、高い機械強度等を有するため、架橋剤を添加して架橋用ゴム組成物を作製し、架橋後に架橋体とすることにより、種々の用途に用いることができる。
本実施形態の架橋用ゴム組成物は、上述した本実施形態のゴム組成物と、架橋剤を少なくとも含み、更に必要に応じて、その他のゴム成分、充填剤等を含むことができる。
その他のゴム成分としては、特に限定されるものではなく、目的に応じて適宜選択することができる。例えば、スチレン-ブタジエンゴム(乳化重合タイヤや溶液重合タイプ)、天然ゴム、ポリイソプレン、ブタジエンゴム、アクリロニトリル-ブタジエンゴム(NBR)、クロロプレンゴム、エチレン-プロピレンゴム(EPM)、エチレン-プロピレン-非共役ジエンゴム(EPDM)、ブチルゴム、多硫化ゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、ウレタンゴム等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
充填剤の配合量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、ゴム状重合体(A)とその他のゴムの合計であるゴム成分100質量部に対し、10~100質量部が好ましく、20~80質量部がより好ましい。
充填剤の配合量が10質量部以上であることにより、充填剤を配合したことによる補強性向上の効果が得られ、また、100質量部以下であることにより、タイヤにした時の省燃費性の大幅な低下を回避しつつ、良好な作業性を保持することができる。
カーボンブラックとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、FEF、GPF、SRF、HAF、N339、IISAF、ISAF、SAF等が挙げられる。これらは、1種のみを単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
また、前記カーボンブラックの窒素吸着比表面積(N2SA、JIS K6217-2:2001に準拠して測定する)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
本実施形態の架橋用ゴム組成物を省燃費タイヤトレッド用組成物として用いる場合には、充填剤として、沈降性シリカが好適に用いられる。
シランカップリング剤は、ゴム成分と無機充填剤との相互作用を緊密にする機能を有しており、ゴム成分及びシリカ系無機充填剤のそれぞれに対する親和性又は結合性の基を有しており、硫黄結合部分とアルコキシシリル基又はシラノール基部分とを一分子中に有する化合物が好ましい。
このような化合物としては、以下に限定されないが、例えば、ビス-[3-(トリエトキシシリル)-プロピル]-テトラスルフィド、ビス-[3-(トリエトキシシリル)-プロピル]-ジスルフィド、ビス-[2-(トリエトキシシリル)-エチル]-テトラスルフィド、S-[3-(トリエトキシシリル)-プロピル]オクタンチオエート及びS-[3-(トリエトキシシリル)-プロピル]オクタンチオエートと[(トリエトキシシリル)-プロピル]チオールの縮合物、少なくとも1個のチオール(-SH)官能基(メルカプトシランと称する)及び/又は、少なくとも1個のマスクトチオール基を担持するシラン類が挙げられる。
本実施形態の架橋用ゴム組成物中のシランカップリング剤の含有量は、上述した充填剤100質量部に対して、0.1質量部以上30質量部以下が好ましく、0.5質量部以上20質量部以下がより好ましく、1.0質量部以上15質量部以下がさらに好ましい。シランカップリング剤の含有量が上記範囲であると、シランカップリング剤による上記添加効果を一層顕著なものにできる傾向にある。
前記架橋剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、硫黄系架橋剤、有機過酸化物系架橋剤、無機架橋剤、ポリアミン架橋剤、樹脂架橋剤、硫黄化合物系架橋剤、オキシムーニトロソアミン系架橋剤等が挙げられ、これらを併用してもよい。
なお、タイヤ用ゴム組成物としては、これらの中でも硫黄系架橋剤(加硫剤)がより好ましい。特に硫黄がさらに好ましい。
なお、ゴム成分とは、上述したゴム状重合体(A)、及びその他のゴム成分も含む。
前記加硫促進剤としては、例えば、グアニジン系、アルデヒドーアミン系、アルデヒドーアンモニア系、チアゾール系、スルフェンアミド系、チオ尿素系、チウラム系、ジチオカルバメート系、ザンテート系等の化合物が挙げられる。
その他の軟化剤としては、公知の軟化剤を用いることができる。
その他の充填剤としては、例えば、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸アルミニウム、硫酸バリウムが挙げられる。
耐熱安定剤、帯電防止剤、耐候安定剤、老化防止剤、着色剤、潤滑剤としては、それぞれ公知の材料を用いることができる。
本実施形態の架橋用ゴム組成物は、上述した本実施形態のゴム組成物、架橋剤、さらに必要に応じてシリカ系無機充填剤、カーボンブラックやその他の充填剤、シランカップリング剤、ゴム用軟化剤等の各種添加剤を混合することにより製造することができる。
混合する方法は、以下のものに限定されないが、例えば、オープンロール、バンバリーミキサー、ニーダー、単軸スクリュー押出機、2軸スクリュー押出機、多軸スクリュー押出機等の一般的な混和機を用いた溶融混練方法、各成分を溶解混合後、溶剤を加熱除去する方法が挙げられる。
これらのうち、ロール、バンバリーミキサー、ニーダー、押出機を用いた溶融混練法が、生産性、良混練性の観点から好ましい。
また、ゴム成分とその他の充填剤、シランカップリング剤、及び添加剤とを一度に混練する方法、複数の回数に分けて混合する方法のいずれも適用可能である。
本実施形態のゴム組成物及び架橋用ゴム組成物は、例えば、タイヤ部材、自動車の内装及び外装品、防振ゴム、ベルト、履物、発泡体、各種工業用品用途等に利用できる。
これらの中でも、タイヤ部品に好適に用いられる。
タイヤ部材としては、例えば、省燃費タイヤ、オールシーズンタイヤ、高性能タイヤ、スノー用タイヤ、スタッドレスタイヤ等の各種タイヤ:トレッド、カーカス、サイドウォール、ビード部等のタイヤ各部位への利用が可能である。特に、タイヤ部材としては、加硫物としたときに耐摩耗性能、省燃費性、ウェットスキッド抵抗性及びスノー性能とのバランスに優れているため、省燃費タイヤや高性能タイヤ用、スノー用タイヤのタイヤトレッド用として好適に用いられる。
タイヤを製造する方法としては、慣用の方法を用いることができる。例えば、タイヤ成形用ドラム上に未加硫の架橋用ゴム組成物及びタイヤコードよりなる群から選択される少なくとも1つからなるカーカス層、ベルト層、トレッド層等の通常タイヤ製造に用いられる部材を順次貼り重ね、ドラムを抜き去ってグリーンタイヤとする。次いで、このグリーンタイヤを常法に従って加熱加硫することにより、所望のタイヤ(例えば、空気入りタイヤ)を製造することができる。
実施例及び比較例における各種の物性は下記に示す方法により測定した。
(水素添加前のゴム状重合体(A)の重量平均分子量(Mw))
ポリスチレン系ゲルを充填剤としたカラムを3本連結したGPC測定装置を使用して、クロマトグラムを測定し、標準ポリスチレンを使用した検量線に基づいて、水素添加前のゴム状重合体の重量平均分子量(Mw)を求めた。
溶離液は5mmol/Lのトリエチルアミン入りTHFを使用した。
カラムは、ガードカラム:東ソー社製の商品名「TSKguardcolumn SuperH-H」、カラム:東ソー社製の商品名「TSKgel SuperH5000」、「TSKgel SuperH6000」、「TSKgel SuperH7000」を使用した。
オーブン温度40℃、THF流量0.6mL/分の条件で、RI検出器(東ソー社製の商品名「HLC8020」)を用いた。測定用の試料10mgを20mLのTHFに溶解して測定溶液とし、測定溶液20μLをGPC測定装置に注入して測定した。
水素添加前のゴム状重合体を試料として、ムーニー粘度計(上島製作所社製の商品名「VR1132」)を用い、ISO 289に準拠し、L形ローターを用いてムーニー粘度を測定した。
測定温度は100℃とした。
まず、試料を1分間試験温度で予熱した後、ローターを2rpmで回転させ、4分後のトルクを測定してムーニー粘度(ML(1+4))とした。
カラム吸着GPC法で以下のとおり測定した。窒素原子含有官能基で変性したゴム状重合体がカラムに吸着する特性を利用し、測定した。
ゴム状重合体及び低分子量内部標準ポリスチレンを含む試料溶液を、ポリスチレン系カラムで測定したクロマトグラムと、シリカ系カラムで測定したクロマトグラムと、の差分よりシリカ系カラムへの吸着量を測定し、変性率を求めた。
具体的には、以下に示すとおりである。
試料溶液の調製 :
ゴム状重合体10mg及び標準ポリスチレン5mgを20mLのTHFに溶解させて、試料溶液とした。
ポリスチレン系カラムを用いたGPC測定条件:
5mmol/Lのトリエチルアミン入りTHFを溶離液として用い、試料溶液20μLを装置に注入して測定した。カラムは、ガードカラム:東ソー社製の商品名「TSKguardcolumn SuperH-H」、カラム:東ソー社製の商品名「TSKgel SuperH5000」、「TSKgel SuperH6000」、「TSKgel SuperH7000」を使用した。カラムオーブン温度40℃、THF流量0.6mL/分の条件で、RI検出器(東ソー社製 HLC8020)を用いて測定しクロマトグラムを得た。
シリカ系カラムを用いたGPC測定条件:
東ソー社製の商品名「HLC-8320GPC」を使用して、THFを溶離液として用い、試料溶液50μLを装置に注入し、カラムオーブン温度40℃、THF流量0.5ml/分の条件で、RI検出器を用いてクロマトグラムを得た。カラムは、商品名「Zorbax PSM-1000S」、「PSM-300S」、「PSM-60S」を接続して使用し、その前段にガードカラムとして商品名「DIOL 4.6×12.5mm 5micron」を接続して使用した。
変性率の計算方法 :
ポリスチレン系カラムを用いたクロマトグラムのピーク面積の全体を100として、試料のピーク面積をP1、標準ポリスチレンのピーク面積をP2、シリカ系カラムを用いたクロマトグラムのピーク面積の全体を100として、試料のピーク面積をP3、標準ポリスチレンのピーク面積をP4として、下記式より変性率(%)を求めた。
変性率(%)=[1-(P2×P3)/(P1×P4)]×100
(ただし、P1+P2=P3+P4=100)
試料として、水素添加前のゴム状重合体(A)100mgを、クロロホルムで100mLにメスアップし、溶解して測定サンプルとした。スチレンのフェニル基による紫外線吸収波長(254nm付近)の吸収量により、試料である水素添加前のゴム状重合体100質量%に対する結合スチレン量(質量%)を測定した。
測定装置:島津製作所社製の分光光度計「UV-2450」を使用した。
試料として、水素添加前のゴム状重合体(A)50mgを、10mLの二硫化炭素に溶解して測定サンプルとした。
溶液セルを用いて、赤外線スペクトルを600~1000cm-1の範囲で測定して、所定の波数における吸光度によりハンプトンの方法(R.R.Hampton,Analytical Chemistry 21,923(1949)に記載の方法)の計算式に従い、ブタジエン部分のミクロ構造、すなわち、1,2-ビニル結合量(mol%)を求めた。
測定装置:日本分光社製のフーリエ変換赤外分光光度計「FT-IR230」を使用した。
スチレン構造単位が8個以上連なった連鎖をスチレンブロックとし、次のように求めた。
重クロロホルムを溶媒として測定した400MHzの1H-NMRスペクトルから、以下の(a)の各化学シフト範囲の積分値割合を求め、ゴム状重合体中に含まれるスチレンブロックの含量を求めた。
(a)芳香族ビニル化合物連鎖8以上: 6.00≦S<6.68
「JIS K 0070:1992」に記載の方法に準じてゴム状重合体(A)のヨウ素価を算出した。
試料として、ゴム状重合体(A)を用いて、1H-NMR測定によって、結合スチレン量、エチレン構造、共役ジエン単量体単位量を測定した。1H-NMR測定の条件を以下に記す。
<測定条件>
測定機器 :JNM-LA400(JEOL製)
溶媒 :重水素化クロロホルム
測定サンプル :ゴム状重合体
サンプル濃度 :50mg/mL
観測周波数 :400MHz
化学シフト基準:TMS(テトラメチルシラン)
パルスディレイ:2.904秒
スキャン回数 :64回
パルス幅 :45°
測定温度 :26℃
(ゴム組成物の金属含有量(Al量、Ni量、Co量、Ti量)
後述する実施例及び比較例で得られたゴム組成物を、誘導結合プラズマ(ICP,Inductivuty Coupled Plasa,株式会社島津製作所製、装置名:ICPS-7510)を用いた元素分析を通じて、ゴム状重合体中のアルミニウム含有量(Al量、単位ppm)、ニッケル含有量(Ni量、単位ppm)、コバルト含有量(Co量、単位ppm)、チタン含有量(Ti量、単位ppm)を測定した。
ゴム組成物50gを、150℃に加熱した熱風乾燥機に入れ、3時間乾燥し、乾燥前後のゴム組成物の質量の差を測定することで、ゴム組成物の水分量を求めた。
(ゴム組成物溶液の脱溶剤方法)
<脱溶剤条件1>
スチームストリッピングを想定し、50Lの容器に90℃の温水20Lを入れ、ホモジナイザー(ホモミクサーMARKII(PRIMIX株式会社、商品名、0.2kW)を用いて回転数1000rpmで攪拌しながら重合体溶液を毎分200gの速さで30分間滴下し、滴下終了後も30分間、攪拌を継続することで脱溶剤を行った。温水中に生成したゴム組成物のクラムを乾燥させ、ゴム組成物のクラムを得た。
スチームストリッピングを想定し、50Lの容器に90℃の温水20Lを入れ、ホモジナイザー(ホモミクサーMARKII(PRIMIX株式会社、商品名、0.2kW)を
用いて回転数6000rpmで攪拌しながら重合体溶液を毎分200gの速さで30分間滴下し、滴下終了後も30分間、攪拌を継続することで脱溶剤を行った。温水中に生成したゴム組成物のクラムを乾燥させ、ゴム組成物のクラムを得た。
スチームストリッピングを想定し、50Lの容器に90℃の温水20Lを入れ、ホモジナイザー(ホモミクサーMARKII(PRIMIX株式会社、商品名、0.2kW)を
用いて回転数12000rpmで攪拌しながら重合体溶液を毎分200gの速さで30分間滴下し、滴下終了後も30分間、攪拌を継続することで脱溶剤を行った。温水中に生成したゴム組成物のクラムを乾燥させ、ゴム組成物のクラムを得た。
寸法が長辺210mm、短辺105mm、深さ200mmの直方型容器に、上記方法で調製されたクラムを60℃に加温した後に充填し、シリンダーで3.5MPaの圧力を10秒間かけて圧縮し、ゴム組成物のベールを得た。
前記条件によって成形したベールを用いて、外気温25℃、湿度50%で5kgの荷重を掛けて72時間放置後の厚み(H60)から、前記厚みの変化率(%)を下式で計算した。
厚みの変化率(%)=(H0-H60)×100/H0
H0は、成形直後のベールの厚みを示す。
厚みの変化率(指数)が小さいほど保管中のゴムベールのコールドフローが小さくハンドリング性に優れることを示す。
指数が10未満であれば◎であり、10以上20未満であれば〇であり、20以上40未満であれば△、40以上であれば×とした。
実用上40未満である必要があり、20未満であることが好ましい。
耐熱劣化性を、熱負荷を与えた前後の酸化開始温度の変化を測定することで評価した。
ラボプラストミル30C150(東洋精機製作所)の本体温度を50℃とし、ゴム組成物を50g投入し、120rpmで5分間混練し、5分停止を1サイクルとして、合計3サイクル混練を行った。
混練前後のゴム組成物の酸化開始温度を、熱重量示差熱分析装置(STA 7200RV、HITACHI)で測定した。
大気雰囲気下にて、10℃/minの条件で30℃から500℃まで昇温した際、吸熱ピークが確認された温度を酸化開始温度と定義し、熱負荷を与えた前後でのゴム組成物の酸化開始温度の差を、ΔTとして耐熱劣化性の指標とした。
ΔTが小さいほど、耐熱劣化性に優れ、熱による物性の低下を抑制できるため好ましい。
ΔTが0℃以上5℃未満であれば◎、5℃以上8℃未満であれば〇、8℃以上12℃未満であれば△、12℃以上であれば×とした。実用上12℃未満である必要があり、8℃未満であることが好ましい。
(水素添加触媒の調製)
後述する実施例及び比較例において、ゴム状重合体を調製する際に用いる水素添加触媒を、下記の方法により調製した。
<製造例1>
窒素置換した反応容器に乾燥及び精製したシクロヘキサン1リットルを仕込み、オクチル酸ニッケル100ミリモルと、トリメチルアルミニウム200ミリモルを添加し、水素添加触媒であるチーグラー系触媒(NA-1)を得た。
窒素置換した反応容器に乾燥及び精製したシクロヘキサン1リットルを仕込み、ビス(η5-シクロペンタジエニル)チタニウムジクロリド100ミリモルを添加し、十分に攪拌しながらトリメチルアルミニウム200ミリモルを含むn-ヘキサン溶液を添加して、室温にて約3日間反応させ水素添加触媒(TC-1)を得た。
<(重合例1)水素添加前のゴム状重合体(S)>
内容積40Lで、撹持機及びジャケットを具備する温度制御が可能なオートクレーブを反応器として使用し、予め不純物を除去した、1,3-ブタジエンを2,160g、スチレンを300g、シクロヘキサンを21,000g、極性物質として、テトラヒドロフラン(THF)を30mmolと2,2-ビス(2-オキソラニル)プロパンを4.9mmol、反応器へ入れ、反応器内温を42℃に保持した。
重合開始剤として、n-ブチルリチウムを33.2mmolを前記反応器に供給した。
重合反応開始後、重合による発熱で反応器内の温度は上昇を始め、反応器中のモノマーコンバージョンが98%に達した後に、1,3-ブタジエンを540g添加し、反応させた。
最終的な反応器内の温度は、76℃に達した。この反応温度ピーク到達後から2分後に、反応器に2,2-ジメトキシ-1-(3-卜リメトキシシリルプロピル)-1-アザ-2-シラシクロペンタン(化合物1)を4.1mmol添加し、20分間、カップリング反応を実施した。この重合体溶液に、反応停止剤としてメタノールを15.0mmolを添加し、水素添加前のゴム状重合体溶液(SS)を得た。
水素添加前のゴム状重合体溶液(SS)を一部抜き出し、乾燥機で脱溶剤し、水素添加前のゴム状重合体(S)を得た。
分析した結果を表1に示す。
内容積40Lで、撹持機及びジャケットを具備する温度制御が可能なオートクレーブを反応器として使用し、予め不純物を除去した、1,3-ブタジエンを2,100g、スチレンを780g、シクロヘキサンを21,000g、極性物質として、テトラヒドロフラン(THF)を30mmolと2,2-ビス(2-オキソラニル)プロパンを18.3mmol、反応器へ入れ、反応器内温を42℃に保持した。
重合開始剤として、n-ブチルリチウムを26.2mmolを前記反応器に供給した。
重合反応開始後、重合による発熱で反応器内の温度は上昇を始め、反応器中のモノマーコンバージョンが98%に達した後に、1,3-ブタジエンを120g添加し、反応させた。
最終的な反応器内の温度は、78℃に達した。この反応温度ピーク到達後から2分後に、反応器にN,N’-(1,4-フェニレン)ビス(4-(トリエトキシシリル)ブタン-1-イミン)(化合物2)を3.3mmol添加し、20分間、カップリング反応を実施した。この重合体溶液に、反応停止剤としてメタノールを12.6mmolを添加し、水素添加前のゴム状重合体溶液(TS)を得た。
水素添加前のゴム状重合体溶液(TS)を一部抜き出し、乾燥機で脱溶剤し、水素添加前のゴム状重合体(T)を得た。
分析した結果を表1に示す。
内容積40Lで、撹持機及びジャケットを具備する温度制御が可能なオートクレーブを反応器として使用し、予め不純物を除去した、スチレンを450g、シクロヘキサンを21,000g、極性物質として、テトラヒドロフラン(THF)を30mmolと2,2-ビス(2-オキソラニル)プロパンを13.1mmol、反応器へ入れ、反応器内温を45℃に保持した。
重合開始剤として、n-ブチルリチウムを26.2mmolを前記反応器に供給した。
重合反応開始後、重合による発熱で反応器内の温度は上昇を始め、反応器中のモノマーコンバージョンが98%に達した後に、1,3-ブタジエンを2,220g添加し、添加完了から1分後にスチレンを120g添加し、反応させた。
最終的な反応器内の温度は、78℃に達した。この反応温度ピーク到達後から2分後に、反応器に2,2-ジメトキシ-1-(3-卜リメトキシシリルプロピル)-1-アザ-2-シラシクロペンタン(化合物1)を3.3mmol添加し、20分間、カップリング反応を実施した。この重合体溶液に、反応停止剤としてメタノールを12.6mmolを添加し、水素添加前のゴム状重合体溶液(US)を得た。
水素添加前のゴム状重合体溶液(US)を一部抜き出し、乾燥機で脱溶剤し、水素添加前のゴム状重合体(U)を得た。
分析した結果を表1に示す。
内容積40Lで、撹持機及びジャケットを具備する温度制御が可能なオートクレーブを反応器として使用し、予め不純物を除去した、1,3-ブタジエンを3,000g、シクロヘキサンを21,000g、極性物質として、テトラヒドロフラン(THF)を30mmolと2,2-ビス(2-オキソラニル)プロパンを4.7mmol、反応器へ入れ、反応器内温を41℃に保持した。
重合開始剤として、n-ブチルリチウムを36.1mmolを前記反応器に供給した。
重合反応開始後、重合による発熱で反応器内の温度は上昇を始め、最終的な反応器内の温度は、80℃に達した。この反応温度ピーク到達後から2分後に、反応器に2,2-ジメトキシ-1-(3-卜リメトキシシリルプロピル)-1-アザ-2-シラシクロペンタン(化合物1)を4.5mmol添加し、20分間、カップリング反応を実施した。この重合体溶液に、反応停止剤としてメタノールを17.3mmolを添加し、水素添加前のゴム状重合体溶液(VS)を得た。
水素添加前のゴム状重合体溶液(VS)を一部抜き出し、乾燥機で脱溶剤し、水素添加前のゴム状重合体(V)を得た。
分析した結果を表1に示す。
内容積40Lで、撹持機及びジャケットを具備する温度制御が可能なオートクレーブを反応器として使用し、予め不純物を除去した、1,3-ブタジエンを2,160g、スチレンを300g、シクロヘキサンを21,000g、極性物質として、テトラヒドロフラン(THF)を30mmolと2,2-ビス(2-オキソラニル)プロパンを2.9mmol、反応器へ入れ、反応器内温を45℃に保持した。
重合開始剤として、n-ブチルリチウムを20.6mmolを前記反応器に供給した。
重合反応開始後、重合による発熱で反応器内の温度は上昇を始め、反応器中のモノマーコンバージョンが98%に達した後に、1,3-ブタジエンを540g添加し、反応させた。
最終的な反応器内の温度は、76℃に達した。この反応温度ピーク到達後から2分後に、反応器に2,2-ジメトキシ-1-(3-卜リメトキシシリルプロピル)-1-アザ-2-シラシクロペンタン(化合物1)を4.0mmol添加し、20分間、カップリング反応を実施した。この重合体溶液に、反応停止剤としてメタノールを4.1mmolを添加し、水素添加前のゴム状重合体溶液(WS)を得た。
水素添加前のゴム状重合体溶液(WS)を一部抜き出し、乾燥機で脱溶剤し、水素添加前のゴム状重合体(W)を得た。
分析した結果を表1に示す。
内容積40Lで、撹持機及びジャケットを具備する温度制御が可能なオートクレーブを反応器として使用し、予め不純物を除去した、1,3-ブタジエンを2,160g、スチレンを300g、シクロヘキサンを21,000g、極性物質として、テトラヒドロフラン(THF)を30mmolと2,2-ビス(2-オキソラニル)プロパンを2.5mmol、反応器へ入れ、反応器内温を47℃に保持した。
重合開始剤として、n-ブチルリチウムを18.2mmolを前記反応器に供給した。
重合反応開始後、重合による発熱で反応器内の温度は上昇を始め、反応器中のモノマーコンバージョンが98%に達した後に、1,3-ブタジエンを540g添加し、反応させた。
最終的な反応器内の温度は、75℃に達した。この反応温度ピーク到達後から2分後に、反応器に2,2-ジメトキシ-1-(3-卜リメトキシシリルプロピル)-1-アザ-2-シラシクロペンタン(化合物1)を1.6mmol添加し、20分間、カップリング反応を実施した。この重合体溶液に、反応停止剤としてメタノールを11.9mmolを添加し、水素添加前のゴム状重合体溶液(XS)を得た。
水素添加前のゴム状重合体溶液(XS)を一部抜き出し、乾燥機で脱溶剤し、水素添加前のゴム状重合体(X)を得た。
分析した結果を表1に示す。
<(実施例1)ゴム組成物(SH-1)>
前記(重合例1)で得た水素添加前のゴム状重合体溶液(SS)に、前記(製造例1)で調製した水素添加触媒(NA-1)を、水素添加前のゴム状重合体100質量部当たり、Ni基準で70ppm添加し、水素圧0.8MPa、平均温度85℃で水素添加反応を50分間行い、ゴム状重合体(S-1)を得た。得られたゴム状重合体のヨウ素価は85であった。
得られたゴム状重合体の溶液に酸化防止剤としてn-オクタデシル-3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロオキシフェニル)-プロピオネートを12.6gと、4,6-ビス(オクチルチオメチル)-о-クレゾールを3.0g添加した後、ゴム組成物溶液6000g分を、前記<脱溶剤条件1>の方法で溶媒を除去し、乾燥機により乾燥処理を施し、ゴム組成物(SH-1)を得た。
ゴム組成物の分析結果、評価、及びベール成形体の評価を表2に示す。
前記(重合例1)で得た水素添加前のゴム状重合体溶液(SS)に、前記(製造例1)で調製した水素添加触媒(NA-1)を、水素添加前のゴム状重合体100質量部当たり、Ni基準で70ppm添加し、水素圧0.8MPa、平均温度85℃で水素添加反応を100分間行い、ゴム状重合体(S-2)を得た。得られたゴム状重合体のヨウ素価は38であった。
得られたゴム状重合体の溶液に酸化防止剤としてn-オクタデシル-3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロオキシフェニル)-プロピオネートを12.6gと、4,6-ビス(オクチルチオメチル)-о-クレゾールを3.0g添加した後、ゴム組成物溶液6000g分を前記<脱溶剤条件1>の方法で溶媒を除去し、乾燥機により乾燥処理を施し、ゴム組成物(SH-2)を得た。
ゴム組成物の分析結果、評価、及びベール成形体の評価を表2に示す。
前記(重合例1)で得た水素添加前のゴム状重合体溶液(SS)に、前記(製造例1)で調製した水素添加触媒(NA-1)を、水素添加前のゴム状重合体100質量部当たり、Ni基準で70ppm添加し、水素圧0.8MPa、平均温度90℃で水素添加反応を50分間行い、ゴム状重合体(S-3)を得た。得られたゴム状重合体のヨウ素価は85であった。
得られたゴム状重合体の溶液に酸化防止剤としてn-オクタデシル-3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロオキシフェニル)-プロピオネートを12.6gと、4,6-ビス(オクチルチオメチル)-о-クレゾールを3.0g添加した後、ゴム組成物溶液6000g分を、前記<脱溶剤条件2>の方法で溶媒を除去し、乾燥機により乾燥処理を施し、ゴム組成物(SH-3)を得た。
ゴム組成物の分析結果、評価、及びベール成形体の評価を表2に示す。
前記(重合例1)で得た水素添加前のゴム状重合体溶液(SS)に、前記(製造例1)で調製した水素添加触媒(NA-1)を、水素添加前のゴム状重合体100質量部当たり、Ni基準で100ppm添加し、水素圧0.8MPa、平均温度85℃で水素添加反応を40分間行い、ゴム状重合体(S-4)を得た。得られたゴム状重合体のヨウ素価は85であった。
得られたゴム状重合体の溶液に酸化防止剤としてn-オクタデシル-3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロオキシフェニル)-プロピオネートを12.6gと、4,6-ビス(オクチルチオメチル)-о-クレゾールを3.0g添加した後、ゴム組成物溶液6000g分を、前記<脱溶剤条件1>の方法で溶媒を除去し、乾燥機により乾燥処理を施し、ゴム組成物(SH-4)を得た。
ゴム組成物の分析結果、評価、及びベール成形体の評価を表2に示す。
前記(重合例1)で得た水素添加前のゴム状重合体溶液(SS)に、前記(製造例1)で調製した水素添加触媒(NA-1)を、水素添加前のゴム状重合体100質量部当たり、Ni基準で70ppm添加し、水素圧0.8MPa、平均温度85℃で水素添加反応を60分間行い、ゴム状重合体(S-5)を得た。得られたゴム状重合体のヨウ素価は85であった。
得られたゴム状重合体の溶液に酸化防止剤としてn-オクタデシル-3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロオキシフェニル)-プロピオネートを12.6gと、4,6-ビス(オクチルチオメチル)-о-クレゾールを3.0g添加した後、ゴム組成物溶液6000g分を、前記<脱溶剤条件3>の方法で溶媒を除去し、乾燥機により乾燥処理を施し、ゴム組成物(SH-5)を得た。
ゴム組成物の分析結果、評価、及びベール成形体の評価を表2に示す。
前記(重合例2)で得た水素添加前のゴム状重合体溶液(TS)に、前記(製造例1)で調製した水素添加触媒(NA-1)を、水素添加前のゴム状重合体100質量部当たり、Ni基準で70ppm添加し、水素圧0.8MPa、平均温度85℃で水素添加反応を50分間行い、ゴム状重合体(T-1)を得た。得られたゴム状重合体のヨウ素価は70であった。
得られたゴム状重合体の溶液に酸化防止剤としてn-オクタデシル-3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロオキシフェニル)-プロピオネートを12.6gと、4,6-ビス(オクチルチオメチル)-о-クレゾールを3.0g添加した後、ゴム組成物溶液6000g分を、前記<脱溶剤条件1>の方法で溶媒を除去し、乾燥機により乾燥処理を施し、ゴム組成物(TH-1)を得た。
ゴム組成物の分析結果、評価、及びベール成形体の評価を表2に示す。
前記(重合例1)で得た水素添加前のゴム状重合体溶液(SS)に、前記(製造例1)で調製した水素添加触媒(NA-1)を、水素添加前のゴム状重合体100質量部当たり、Ni基準で70ppm添加し、水素圧0.8MPa、平均温度85℃で水素添加反応を100分間行い、ゴム状重合体(S-6)を得た。得られたゴム状重合体のヨウ素価は38であった。
得られたゴム状重合体の溶液に酸化防止剤としてn-オクタデシル-3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロオキシフェニル)-プロピオネートを12.6gと、4,6-ビス(オクチルチオメチル)-о-クレゾールを3.0g添加し、同時にSRAEオイル(JX日鉱日石エネルギー社製 JOMOプロセスNC140)を150g添加し混合した後、ゴム組成物溶液6000g分を、前記<脱溶剤条件1>の方法で溶媒を除去し、乾燥機により乾燥処理を施し、ゴム組成物(SH-6)を得た。
ゴム組成物の分析結果、評価、及びベール成形体の評価を表3に示す。
前記(重合例1)で得た水素添加前のゴム状重合体溶液(SS)に、前記(製造例1)で調製した水素添加触媒(NA-1)を、水素添加前のゴム状重合体100質量部当たり、Ni基準で70ppm添加し、水素圧0.8MPa、平均温度85℃で水素添加反応を50分間行い、ゴム状重合体(S-7)を得た。得られたゴム状重合体のヨウ素価は85であった。
得られたゴム状重合体の溶液に酸化防止剤としてn-オクタデシル-3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロオキシフェニル)-プロピオネートを12.6gと、4,6-ビス(オクチルチオメチル)-о-クレゾールを3.0g添加し、同時にステアリン酸を6g添加した後、ゴム組成物溶液6000g分を、前記<脱溶剤条件1>の方法で溶媒を除去し、乾燥機により乾燥処理を施し、ゴム組成物(SH-7)を得た。
ゴム組成物の分析結果、評価、及びベール成形体の評価を表3に示す。
前記(重合例1)で得た水素添加前のゴム状重合体溶液(SS)に、前記(製造例1)で調製した水素添加触媒(NA-1)を、水素添加前のゴム状重合体100質量部当たり、Ni基準で70ppm添加し、水素圧0.8MPa、平均温度85℃で水素添加反応を50分間行い、ゴム状重合体(S-8)を得た。得られたゴム状重合体のヨウ素価は85であった。
得られたゴム状重合体の溶液に酸化防止剤としてn-オクタデシル-3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロオキシフェニル)-プロピオネートを12.6gと、4,6-ビス(オクチルチオメチル)-о-クレゾールを3.0g添加した後、ゴム組成物溶液6000g分を、前記<脱溶剤条件1>の方法で溶媒を除去し、乾燥機により乾燥処理を施したが、実施例1に比べ半分の時間で取り出し、ゴム組成物(SH-8)を得た。
ゴム組成物の分析結果、評価、及びベール成形体の評価を表3に示す。
前記(重合例2)で得た水素添加前のゴム状重合体溶液(TS)に、前記(製造例1)で調製した水素添加触媒(NA-1)を、水素添加前のゴム状重合体100質量部当たり、Ni基準で70ppm添加し、水素圧0.8MPa、平均温度85℃で水素添加反応を40分間行い、ゴム状重合体(T-2)を得た。得られたゴム状重合体のヨウ素価は129であった。
得られたゴム状重合体の溶液に酸化防止剤としてn-オクタデシル-3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロオキシフェニル)-プロピオネートを12.6gと、4,6-ビス(オクチルチオメチル)-o-クレゾールを3.0g添加した後、ゴム組成物溶液6000g分を、前記<脱溶剤条件1>の方法で溶媒を除去し、乾燥機により乾燥処理を施し、ゴム組成物(TH-2)を得た。
ゴム組成物の分析結果、評価、及びベール成形体の評価を表3に示す。
前記(重合例5)で得た水素添加前のゴム状重合体溶液(WS)に、前記(製造例1)で調製した水素添加触媒(NA-1)を、水素添加前のゴム状重合体100質量部当たり、Ni基準で70ppm添加し、水素圧0.8MPa、平均温度85℃で水素添加反応を50分間行い、ゴム状重合体(WH-1)を得た。得られたゴム状重合体のヨウ素価は85であった。
得られたゴム状重合体の溶液に酸化防止剤としてn-オクタデシル-3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロオキシフェニル)-プロピオネートを12.6gと、4,6-ビス(オクチルチオメチル)-о-クレゾールを3.0g添加した後、ゴム組成物溶液6000g分を、前記<脱溶剤条件1>の方法で溶媒を除去し、乾燥機により乾燥処理を施し、ゴム組成物(WH-1)を得た。
ゴム組成物の分析結果、評価、及びベール成形体の評価を表3に示す。
前記(重合例6)で得た水素添加前のゴム状重合体溶液(XS)に、前記(製造例1)で調製した水素添加触媒(NA-1)を、水素添加前のゴム状重合体100質量部当たり、Ni基準で70ppm添加し、水素圧0.8MPa、平均温度85℃で水素添加反応を50分間行い、ゴム状重合体(XH-1)を得た。得られたゴム状重合体のヨウ素価は85であった。
得られたゴム状重合体の溶液に酸化防止剤としてn-オクタデシル-3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロオキシフェニル)-プロピオネートを12.6gと、4,6-ビス(オクチルチオメチル)-о-クレゾールを3.0g添加した後、ゴム組成物溶液6000g分を、前記<脱溶剤条件1>の方法で溶媒を除去し、乾燥機により乾燥処理を施し、ゴム組成物(XH-1)を得た。
ゴム組成物の分析結果、評価、及びベール成形体の評価を表3に示す。
前記(重合例1)で得た水素添加前のゴム状重合体溶液(SS)に、前記(製造例2)で調製した水素添加触媒(TC-1)を、水素添加前のゴム状重合体100質量部当たり、Ti基準で70ppm添加し、水素圧0.8MPa、平均温度85℃で水素添加反応を50分間行い、ゴム状重合体(S-9)を得た。得られたゴム状重合体のヨウ素価は85であった。
得られたゴム状重合体の溶液に酸化防止剤としてn-オクタデシル-3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロオキシフェニル)-プロピオネートを12.6gと、4,6-ビス(オクチルチオメチル)-о-クレゾールを3.0g添加した後、ゴム組成物溶液6000g分を、前記<脱溶剤条件1>の方法で溶媒を除去し、乾燥機により乾燥処理を施し、ゴム組成物(SH-9)を得た。
ゴム組成物の分析結果、評価、及びベール成形体の評価を表4に示す。
前記(重合例1)で得た水素添加前のゴム状重合体溶液(SS)に、前記(製造例1)で調製した水素添加触媒(NA-1)を、水素添加前のゴム状重合体100質量部当たり、Ni基準で180ppm添加し、水素圧0.8MPa、平均温度90℃で水素添加反応を40分間行い、ゴム状重合体(S-10)を得た。得られたゴム状重合体のヨウ素価は85であった。
得られたゴム状重合体の溶液に酸化防止剤としてn-オクタデシル-3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロオキシフェニル)-プロピオネートを12.6gと、4,6-ビス(オクチルチオメチル)-o-クレゾールを3.0g添加した後、ゴム組成物溶液6000g分を、前記<脱溶剤条件1>の方法で溶媒を除去し、乾燥機により乾燥処理を施し、ゴム組成物(SH-10)を得た。
ゴム組成物の分析結果、評価、及びベール成形体の評価を表4に示す。
前記(重合例1)で得た水素添加前のゴム状重合体溶液(SS)に、前記(製造例1)で調製した水素添加触媒(NA-1)を、水素添加前のゴム状重合体100質量部当たり、Ni基準で5ppm添加し、前記(製造例2)で調製した水素添加触媒(TC-1)を、水素添加前のゴム状重合体100質量部当たり、Ti基準で30ppm添加し、水素圧0.9MPa、平均温度90℃で水素添加反応を35分間行い、ゴム状重合体(S-11)を得た。得られたゴム状重合体のヨウ素価は85であった。
得られたゴム状重合体の溶液に酸化防止剤としてn-オクタデシル-3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロオキシフェニル)-プロピオネートを12.6gと、4,6-ビス(オクチルチオメチル)-о-クレゾールを3.0g添加した後、ゴム組成物溶液6000g分を、前記<脱溶剤条件3>の方法で溶媒を除去し、乾燥機により乾燥処理を施し、ゴム組成物(SH-11)を得た。
ゴム組成物の分析結果、評価、及びベール成形体の評価を表4に示す。
前記(重合例2)で得た水素添加前のゴム状重合体溶液(TS)に、前記(製造例1)で調製した水素添加触媒(NA-1)を、水素添加前のゴム状重合体100質量部当たり、Ni基準で70ppm添加し、水素圧0.8MPa、平均温度85℃で水素添加反応を40分間行い、ゴム状重合体(T-3)を得た。得られたゴム状重合体のヨウ素価は209であった。
得られたゴム状重合体の溶液に酸化防止剤としてn-オクタデシル-3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロオキシフェニル)-プロピオネートを12.6gと、4,6-ビス(オクチルチオメチル)-o-クレゾールを3.0g添加した後、ゴム組成物溶液6000g分を、前記<脱溶剤条件1>の方法で溶媒を除去し、乾燥機により乾燥処理を施し、ゴム組成物(TH-3)を得た。
ゴム組成物の分析結果、評価、及びベール成形体の評価を表4に示す。
前記(重合例3)で得た水素添加前のゴム状重合体溶液(US)に、前記(製造例1)で調製した水素添加触媒(NA-1)を、水素添加前のゴム状重合体100質量部当たり、Ni基準で70ppm添加し、水素圧0.8MPa、平均温度85℃で水素添加反応を60分間行い、ゴム状重合体(U-1)を得た。得られたゴム状重合体のヨウ素価は70であった。
得られたゴム状重合体の溶液に酸化防止剤としてn-オクタデシル-3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロオキシフェニル)-プロピオネートを12.6gと、4,6-ビス(オクチルチオメチル)-о-クレゾールを3.0g添加した後、ゴム組成物溶液6000g分を、前記<脱溶剤条件1>の方法で溶媒を除去し、乾燥機により乾燥処理を施し、ゴム組成物(UH-1)を得た。
ゴム組成物の分析結果、評価、及び成形体の評価を表4に示す。
前記(重合例4)で得た水素添加前のゴム状重合体溶液(VS)に、前記(製造例1)で調製した水素添加触媒(NA-1)を、水素添加前のゴム状重合体100質量部当たり、Ni基準で70ppm添加し、水素圧0.9MPa、平均温度85℃で水素添加反応を120分間行い、ゴム状重合体(V-1)を得た。得られたゴム状重合体のヨウ素価は9であった。
得られたゴム状重合体の溶液に酸化防止剤としてn-オクタデシル-3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロオキシフェニル)-プロピオネートを12.6gと、4,6-ビス(オクチルチオメチル)-о-クレゾールを3.0g添加した後、ゴム組成物溶液6000g分を、前記<脱溶剤条件1>の方法で溶媒を除去し、乾燥機により乾燥処理を施し、ゴム組成物(VH-1)を得た。
ゴム組成物の分析結果、評価、及び成形体の評価を表4に示す。
化合物1:2,2-ジメトキシ-1-(3-卜リメトキシシリルプロピル)-1-アザ-2-シラシクロペンタン
化合物2:N,N’-(1,4-フェニレン)ビス(4-(トリエトキシシリル)ブタン-1-イミン)
〔架橋用ゴム組成物の調製、物性評価〕
表2~表4に示す、実施例1~12及び比較例1~6(ゴム組成物:SH-1~SH-11、TH-1~TH-3、UH-1、VH-1、WH-1、XH-1)を原料ゴム成分として、以下に示す配合に従い、それぞれの原料ゴムを含有する架橋用ゴム組成物を得た。
・ゴム組成物(試料SH-1~SH-11、TH-1~TH-3、UH-1、VH-1、WH-1、XH-1)
:80質量部(ゴム用軟化剤抜きの質量部)
・ハイシスポリブタジエン(宇部興産社製の商品名「UBEPOL BR150」)
:20質量部
各配合剤の添加量は、ゴム用軟化剤を含まないゴム成分100質量部に対する質量部数で示した。
・シリカ1(エボニック デグサ社製の商品名「Ultrasil 7000GR」窒素吸着比表面積170m2/g):50.0質量部
・シリカ2(ローディア社製の商品名「Zeosil Premium 200MP」窒素吸着比表面積220m2/g):25.0質量部
・カーボンブラック(東海カーボン社製の商品名「シーストKH(N339)」):5.0質量部
・シランカップリング剤(エボニック デグサ社製の商品名「Si75」、ビス(トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド):6.0質量部
・SRAEオイル(JX日鉱日石エネルギー社製の商品名「プロセスNC140」):25.0質量部
・亜鉛華:2.5質量部
・ステアリン酸:1.0質量部
・老化防止剤(N-(1,3-ジメチルブチル)-N‘-フェニル-p-フェニレンジアミン):2.0質量部
・硫黄:2.2質量部
・加硫促進剤1(N-シクロヘキシル-2-ベンゾチアジルスルフィンアミド):1.7質量部
・加硫促進剤2(ジフェニルグアニジン):2.0質量部
・合計:222.4質量部
上記した材料を次の方法により混練してゴム組成物を得た。
温度制御装置を備える密閉混練機(内容量0.3L)を使用し、第一段の混練として、充填率65%、ローター回転数30~50rpmの条件で、原料ゴム(試料SH-1~SH-11、TH-1~TH-3、UH-1、VH-1、WH-1、XH-1)、充填剤(シリカ1、シリカ2、カーボンブラック)、シランカップリング剤、SRAEオイル、亜鉛華及びステアリン酸を混練した。このとき、密閉混合機の温度を制御し、排出温度は155~160℃で各ゴム組成物(配合物)を得た。
次に、第二段の混練として、上記で得た配合物を室温まで冷却後、老化防止剤を加え、シリカの分散を向上させるため再度混練した。この場合も、混合機の温度制御により、配合物の排出温度を155~160℃に調整した。
冷却後、第三段の混練として、70℃に設定したオープンロールにて、硫黄、加硫促進剤1、2を加えて混練した。その後、成形し、160℃で20分間、加硫プレスにて加硫した。加硫前のゴム組成物、及び加硫後のゴム組成物を評価した。具体的には、下記の方法により評価した。
その結果を表5~表7に示す。
レオメトリックス・サイエンティフィック社製の粘弾性試験機「ARES」を使用し、ねじりモードで粘弾性パラメータを測定した。
50℃において周波数10Hz、ひずみ3%で測定した貯蔵弾性率(G’)を操縦安定性の指標とした。指数が大きいほど操縦安定性が良好であることを示す。
表5~表7には、比較例7の配合物の物性を基準として、貯蔵弾性率が下記の範囲で変化する場合の記号を記載した。
△:5%未満悪化から5%未満良化、〇:5%以上良化から15%未満良化、◎:15%以上良化から20%未満良化、×:5%以上悪化
50℃において周波数10Hz、ひずみ3%で測定したtanδを省燃費性の指標とした。指数が小さいほど省燃費性が良好であることを示す。
表5~表7には、比較例7の配合物の物性を基準として、省燃費性が下記の範囲で変化する場合の記号を記載した。
△:5%未満悪化から5%未満良化、〇:5%以上良化から15%未満良化、◎:15%以上良化から20%未満良化、×:5%以上悪化
JIS K6251の引張試験法に準拠し、破断強度及び破断伸びを測定した。また、破断強度と破断伸びとの測定値の積を破壊特性とした。
表5~表7には、比較例7の配合物の物性を基準として、破壊特性が下記の範囲で変化する場合の記号を記載した。
△:5%未満悪化から5%未満良化、〇:5%以上良化から15%未満良化、◎:15%以上良化から20%未満良化、×:5%以上悪化
また、配合物を120℃で5時間加熱した後に、前記と同様の方法で、破断強度を測定し、加熱前後での破断強度の変化量を算出した。この変化量が小さいほど、耐熱性に優れ、製造が持続することを示すものとし、熱履歴後の耐引張強度変化が良好であるものと評価した。
表5~表7には、加熱前後での破断強度の変化量が0MPa以上1.0MPa未満であれば◎、1.0MPa以上2.5MPa未満であれば〇、2.5MPa以上4.0MPa未満であれば△、4.0MPa以上であれば×として、熱履歴後の耐引張強度変化を評価した。
さらには、表5~表7に示す通り、実施例1~12のゴム組成物を用いた配合物は比較例1~6のゴム組成物を用いた配合物に比べ、物性バランスが同等以上であることを確認した。
Claims (12)
- ヨウ素価が10~250であり、エチレン構造≧3質量%であり、かつ、ビニル芳香族単量体ブロック<10質量%であるゴム状重合体(A)と、
アルミニウム(B)と、
ニッケル及び/又はコバルト(C)と、
を、含有し、
2ppm≦アルミニウム(B)の含有量≦200ppmであり、
3ppm≦ニッケル及び/又はコバルト(C)の含有量≦100ppmである、
ゴム組成物のベール成形体。 - 前記ゴム状重合体(A)が、共役ジエン系重合体の水素添加物である、
請求項1に記載のベール成形体。 - ゴム状重合体(A)は、ビニル芳香族単量体単位を、5質量%以上含有する、
請求項1又は2に記載のベール成形体。 - ゴム状重合体(A)が、窒素原子を含有する、
請求項1乃至3のいずれか一項に記載のベール成形体。 - ゴム状重合体(A)のカラム吸着GPC法で測定される変性率が、40質量%以上である、請求項1乃至4のいずれか一項に記載のベール成形体。
- ゴム用軟化剤(D)を30質量%以下、さらに含有する、
請求項1乃至5のいずれか一項に記載のベール成形体。 - 水分を0.05質量%以上1.5質量%以下含有する、
請求項1乃至6のいずれか一項に記載のベール成形体。 - 請求項1乃至7のいずれか一項に記載のベール成形体の製造方法であって、
前記ゴム状重合体(A)を溶液中で重合する工程と、
前記ゴム状重合体(A)を含む溶液に、アルミニウム(B)、及びニッケル及び/又はコバルト(C)を添加し、ゴム組成物を得る工程と、
前記ゴム状重合体(A)、アルミニウム(B)、及びニッケル及び/又はコバルト(C)を含むゴム組成物を成形する工程と、
を、有するベール成形体の製造方法。 - 前記ゴム状重合体(A)を含む溶液から、スチームストリッピングによって溶媒を除去する工程を有する、
請求項8に記載のベール成形体の製造方法。 - 前記ゴム組成物のニッケル及び/又はコバルト含有量が、前記ゴム状重合体(A)を含む溶液に添加したニッケル及び/又はコバルト量に対し10質量%以上になるように、ゴム組成物に残存させる、請求項8又は9に記載のベール成形体の製造方法。
- 請求項1乃至7のいずれか一項に記載のベール成形体のゴム組成物と、
架橋剤と、
を、含有し、
前記架橋剤を、ゴム成分100質量部に対して、0.1質量部以上20質量部以下含有する、
架橋用ゴム組成物。 - 請求項1乃至7のいずれか一項に記載のベール成形体のゴム組成物を含有する、タイヤ用トレッド。
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| WO2019103047A1 (ja) * | 2017-11-22 | 2019-05-31 | 株式会社クラレ | ブロック共重合体の水素添加物、樹脂組成物、及びこれらの各種用途 |
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