JP2022007897A - 毒性対象減消装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡易な構造によって、流体を吸い込みながら、流体に含まれている毒性対象等を確実に分解又は不活化及び/又は死滅させて減消させつつ、毒性対象を減消させた後の流体を外部に排出することで徐々に且つ確実に毒性対象を減消させる手段を提供する。【解決手段】流体を吸い込む吸込部と流体を排出する排出部とを連通し、道程を非直線状に画成して直線距離よりも長く設定する流路と、上記流路内を流下する流体に含まれる対象物を分解及び/又は不活化及び/又は滅菌させる減消手段と、を具える。【選択図】図1

Description

本発明は、毒性対象減消装置に関するものである。
従来、イオンを発生させることでホコリ除去や消臭効果、除菌、抗ウイルス、防カビ等に効果を発揮する扇風機が提案されている(例えば、特許文献1参照)。このような扇風機は、ファンモータにイオン発生装置が内蔵されており、ファンモータのモータハウジングに設けられたイオン吐出口を通じてイオンをファンに供給している。
また、特許文献2に記載された扇風機は、スライドパイプの下側の支柱にイオン発生器を設け、送風体によって発生する風の流れを利用してイオン発生器から放出されたイオンを外部に放出している。
また、従来、流路を流れる流体を紫外線により殺菌する流体殺菌装置が知られており、直管と光源を備え、光源が、直管の端部に配置され、直管の内部に向けて紫外光を照射し、直管の内部を流れる水などの流体に対して殺菌処理を施している(例えば、特許文献3参照)。
特開2008-121579号公報 特開2003-272799号公報 特開2017-064610号公報
上述した特許文献1、2に記載された扇風機は、風の流れを利用してイオンを外部に放出しているが、発生したイオン量が時間と共に減少するので、その結果、風の流れを利用しても部屋等の空間にイオンを充満させることは出来ない。従って、空間内に菌やウイルス等の人体に害を及ぼす毒性対象が存在していても、イオンによって毒性対象を確実に消滅や不活化、減消させるという効果を得ることが困難である。従って空間内における毒性対象が残存した状態で空気の流れを作ってしまうことになるが、この状態での扇風機による送風は、飛沫や中でも空間滞在時間が著しく長いとされる所謂マイクロ飛沫やエアロゾルに付着したウイルス等の毒性対象を室内空間に散乱、攪拌、拡散させてしまう。これによって病気の感染等を拡大させてしまうという問題がある。
また、特許文献3に記載された流体殺菌装置は、紫外線による殺菌のために、流体に所定以上の紫外線量を照射しなくてはならないため、直管の長さや大きさによっては殺菌が完了するまで、流体に紫外線を照射し続けることが非常に困難であるという問題がある。
本発明は、上記問題点に鑑みて本発明者の鋭意研究により成されたものであり、簡易な構造によって、流体を吸い込みながら、流体に含まれている毒性対象等を確実に分解又は不活化及び/又は死滅させて減消させつつ、毒性対象を減消させた後の流体を外部に排出することで徐々に且つ確実に毒性対象を減消させる手段を提供することを目的とする。
本発明の毒性対象減消装置は、流体を吸い込む吸込部と流体を排出する排出部とを連通し、道程を非直線状に画成して直線距離よりも長く設定する流路と、上記流路内を流下する流体に含まれる対象物を分解及び/又は不活化及び/又は滅菌させる減消手段と、を具えることを特徴とする。
また、本発明の毒性対象減消装置は、前記吸込部側から前記排出部側に向って前記流路に沿って上記流体の流動を発生させる流動発生手段を具えることを特徴とする。
また、本発明の毒性対象減消装置は、前記流動発生手段が、軸流ファン、遠心ファン、斜流ファン、遠心軸流ファン、渦流ファン、横断流ファンの中から選択される少なくとも一以上のファン構造を具えることを特徴とする。
また、本発明の毒性対象減消装置は、前記流動発生手段が前記吸込部及び/又は前記排出部近傍に配されることを特徴とする。
また、本発明の毒性対象減消装置は、前記流動発生手段が一つ以上のファン構造を有し、上記ファン構造が、単一の回転軸に固定されることを特徴とする。
また、本発明の毒性対象減消装置は、前記流動発生手段が一つ以上のファン構造と、回転軸と、駆動モータとを有することを特徴とする。
また、本発明の毒性対象減消装置は、温度センサ、湿度センサ、人感センサ、汚れセンサの中の少なくともひとつのセンサを具え、上記センサによる検出に基づいて、前記流動発生手段による流動を制御することを特徴とする。
また、本発明の毒性対象減消装置は、前記流路が所定方向に往復することを特徴とする。
また、本発明の毒性対象減消装置は、前記所定方向が水平方向及び/又は鉛直方向であることを特徴とする。
また、本発明の毒性対象減消装置は、前記所定方向が、前記減消手段によって照射される紫外線に対して平行な方向であることを特徴とする。
また、本発明の毒性対象減消装置は、前記流路が曲線状及び/又は蛇行状に延在する箇所を含むことを特徴とする。
また、本発明の毒性対象減消装置は、前記曲線状に延在する箇所が、螺旋形状又は渦巻き形状を成すことを特徴とする。
また、本発明の毒性対象減消装置は、前記流路が前記吸込部と前記排出部との直線距離の整数倍以上の距離を有することを特徴とする。
また、本発明の毒性対象減消装置は、前記流路が流路画成手段によって構成されることを特徴とする。
また、本発明の毒性対象減消装置は、前記流路画成手段が、前記減消手段の一部、筐体の内面の一部、案内板の何れか一つ以上を含んで構成されることを特徴とする。
また、本発明の毒性対象減消装置は、前記減消手段が紫外線ランプ又は紫外線LEDを有することを特徴とする。
また、本発明の毒性対象減消装置は、前記紫外線ランプが円筒管で構成されることを特徴とする。
また、本発明の毒性対象減消装置は、前記減消手段が前記紫外線ランプからの紫外線光を前記流路に向けて反射させる反射面を有し、上記反射面は、楕円弧状の凹曲断面形状を有し、前記紫外線ランプを、上記反射面の楕円弧を形成する楕円の焦点位置に配することを特徴とする。
また、本発明の毒性対象減消装置は、前記紫外線LEDが略直線状に複数配設、又は面内に縦及び/又は横に整列して複数配設されることを特徴とする。
また、本発明の毒性対象減消装置は、前記減消手段が前記流路と一体的に構成されることを特徴とする。
また、本発明の毒性対象減消装置は、前記排出部が前記吸込部による吸込領域に向けて流体を排出することを特徴とする。
また、本発明の毒性対象減消装置は、前記排出部が前記吸込部による吸込領域と異なる領域に向けて流体を排出することを特徴とする。
また、本発明の毒性対象減消装置は、前記排出部によって排出される流体の流速は、前記吸込部によって吸込まれる流体の流速よりも遅いことを特徴とする。
また、本発明の毒性対象減消装置は、前記排出部における流体の排出口面積は、前記吸込部における流体の吸込口面積よりも大きいことを特徴とする。
また、本発明の毒性対象減消装置は、略筒形状の長尺形状の筐体を有し、前記吸込部と前記排出部の内、一方が上記筐体の長手方向中央部よりも一端側に配され、他方が上記筐体の長手方向中央部よりも他端側に配されることを特徴とする。
また、本発明の毒性対象減消装置は、前記吸込部が、高速吸込みを行い、前記排出部が、低速排出を行うことを特徴とする。
また、本発明の毒性対象減消装置は、前記吸込部が、低速吸込みを行い、前記排出部が、高速排出を行うことを特徴とする。
また、本発明の毒性対象減消装置は、前記吸込部が広域から流体を吸込み得る吸込口を具えることを特徴とする。
また、本発明の毒性対象減消装置は、前記吸込部が単方位から流体を吸込み得る吸込口を具えることを特徴とする。
また、本発明の毒性対象減消装置は、前記吸込部が、吸込んだ流体を噴流として前記流路に流下させることを特徴とする。
また、本発明の毒性対象減消装置は、前記排出部が流体を広域に排出し得る排出口を具えることを特徴とする。
また、本発明の毒性対象減消装置は、前記排出部が流体を単方位に排出し得る排出口を具えることを特徴とする。
また、本発明の毒性対象減消装置は、前記排出部が一方向に向って延在する連続的又は断続的な排気口を具え、上記排気口からの排気によってエアカーテンを生成することを特徴とする。
また、本発明の毒性対象減消装置は、前記排出部がジェット噴流を排出し得ることを特徴とする。
また、本発明の毒性対象減消装置は、前記流路が紫外線透過性材料又は紫外線反射性材料によって構成されることを特徴とする。
また、本発明の毒性対象減消装置は、前記流路を挟んで前記減消手段に対向する箇所に紫外線反射手段を配し、上記紫外線反射手段は、前記減消手段から照射され前記流路を通過した紫外線を前記流路に向けて反射させることを特徴とする。
また、本発明の毒性対象減消装置は、対象物を減消させる第二の減消手段を具え、第二の減消手段は、流路内に電場を作成する電場作成手段、流路内を加熱する加熱手段及び/又はイオンを発生するイオン発生手段を有することを特徴とする。
また、本発明の毒性対象減消装置は、前記流路には、流体に含まれる異物を捕集するフィルタが設けられていることを特徴とする。
また、本発明の毒性対象減消装置は、前記流路には、流体に含まれる異物を流路内から分離するサイクロン部を有することを特徴とする。
また、本発明の毒性対象減消装置は、装置周囲の空間を仕切るパーテーションを具えることを特徴とする。
また、本発明の毒性対象減消装置は、別体の器具に埋め込まれることを特徴とする。
また、本発明の毒性対象減消装置は、別体の器具がルーフ、シート背もたれ、シートヘッドレスト、コンパネ、エアコン、テーブル、デスク、チェア、エレベータ、プラント、浄化槽、配管であることを特徴とする。
また、本発明の毒性対象減消装置は、前記流路が同心状に複数の領域を区画するための案内板を前記流体の流動方向に複数間隔を存して配し、前記案内板は、流体の往復方向に沿った一端部又は他端部に連通路を有し、前記流路内の流体を、上記往復方向に沿って流動させつつ、上記連通路を介して径方向内側に流動させながら前記吸込部から前記排出部に向って流下させることを特徴とする。
また、本発明の毒性対象減消装置は、前記案内板によって区画された各前記領域は、横断面積が等しく設定されることを特徴とする。
また、本発明の毒性対象減消装置は、前記案内板によって区画された前記領域は、横断面積が下流側に向かって狭くなるように設定されることを特徴とする。
また、本発明の毒性対象減消装置は、前記案内板によって区画された前記領域は、横断面積が下流側に向かって広くなるように設定されることを特徴とする。
また、本発明の毒性対象減消装置は、前記吸込部及び前記排出部が、周方向に沿って断続的に複数配され、前記流路は、周方向に複数に仕切られ、同じ方向に向けられた前記吸込部と前記排出部とを連通し、前記吸込部によって一方から吸い込んだ流体を、前記排出部を介して当該一方に向けて排出することを特徴とする。
また、本発明の毒性対象減消装置は、前記減消手段が、前記流路によって囲繞される箇所に配されることを特徴とする。
また、本発明の毒性対象減消装置は、前記流体が気体、液体及び/又は粉体であることを特徴とする。
また、本発明の毒性対象減消装置は、前記毒性対象が、菌、ウイルス及び/又は有害分子であることを特徴とする。
また、本発明の毒性対象減消装置は、流体を吸い込む吸込部と流体を排出する排出部とを連通し、道程を螺旋状又は渦巻き状に画成した流路と、上記流路内に配され、上記流体が流動する方向に沿って延在する反射層と上記吸込部及び/又は上記排出部に配設され、上記流路内を流下する流体に含まれる対象物を紫外線によって分解及び/又は不活化及び/又は滅菌させる減消手段と、を有し、上記減消手段から照射された紫外線が、上記反射層によって反射して上記流路の略全域を照らすことを特徴とする。
また、本発明の毒性対象減消装置は、前記反射層が前記流路に連続的又は断続的に形成されることを特徴とする。
また、本発明の毒性対象減消装置は、一周分の螺旋形状を有する部分螺旋流路を軸方向に積み重ねることで、螺旋状の前記流路を形成することを特徴とする。
また、本発明の毒性対象減消装置は、前記部分螺旋流路が中央部に形成された、減消手段が挿通し得る挿通部と、連結する他の部分螺旋流路に嵌合し得、軸方向に延在する支持部と、上記他の部分螺旋流路に設けられた支持部が嵌まる凹部と、を有することを特徴とする。
また、本発明の毒性対象減消装置は、流体を吸い込む吸込部と流体を排出する排出部とを連通させた流路と、上記流路内に配され、上記流体が流動する方向に沿って延在する反射層と、上記吸込部及び/又は上記排出部に配設され、上記流路内を流下する流体に含まれる対象物を紫外線によって分解及び/又は不活化及び/又は滅菌させる減消手段と、を有し、上記減消手段から照射された紫外線が、上記反射層によって反射して上記流路の略全域を照らすことを特徴とする。
また、本発明の毒性対象減消装置は、装置外に漏れる紫外線光を抑制し且つ流体を通過させ得る紫外線漏出抑制体を、前記吸込部側及び/又は前記排出部側に配することを特徴とする。
また、本発明の毒性対象減消装置は、前記紫外線漏出抑制体がハニカム構造を成す複数の孔を有することを特徴とする。
また、本発明の毒性対象減消装置は、前記紫外線漏出抑制体が屈曲した断面形状を有する遮光面を有することを特徴とする。
また、本発明の毒性対象減消装置は、前記紫外線漏出抑制体が第一傾斜面と第二傾斜面とを有し、上記第一傾斜面と上記第二傾斜面は、互いに異なる傾斜角で配されることを特徴とする。
また、本発明の毒性対象減消装置は、前記紫外線漏出抑制体が第一傾斜面と第二傾斜面とを有し、上記第一傾斜面及び上記第二傾斜面は、離間し且つ一方の傾斜面の傾斜方向の延長線上に他方の傾斜面が存するように設置位置をずらしていることを特徴とする。
本発明によれば、簡易な構造によって、流体を吸い込みながら、流体に含まれている毒性対象等を確実に分解又は不活化及び/又は死滅させつつ、毒性対象を減消させた後の流体を毒性対象の存在可能性の低い領域の空間に向けて排出することで、当該空間内で毒性対象を拡散させること無く徐々に且つ確実に毒性対象を減消させることができる。
本発明の毒性対象減消装置の概略構成を示す図である。 本発明の毒性対象減消装置の一例を示す図である。 流路の構成例を示す図である。 流路の構成例を示す図である。 吸込部の配置例を示す図である。 排出部の配置例を示す図である。 紫外線光源の配置例を示す図である。 紫外線光源の配置例を示す図である。 紫外線光源に対する凹状反射部の配置例を示す図である。 凹状反射部による紫外線の反射方向を示す図である。 他の構成による毒性対象減消装置を示す図である。 流路内における流体の流動向き及び紫外線の向きを示す図である。 流動発生部の配置例を示す図である。 他の構成による毒性対象減消装置の外観を示す図である。 他の構成による毒性対象減消装置を示す断面図である。 筐体を示す正面図である。 流路部の外層部分を示し、(a)は平面図、(b)は正面図である。 流路部内部を示す断面図である。 送風部を示す図であり、(a)は斜視図、(b)は側面図、(c)は断面図である。 通気路における流体の流動方向を示す図である。 毒性対象減消装置を示し、(a)は外観を示す図、(b)は(a)のA-A断面図である。 毒性対象減消装置を示す断面図である。 送風部70を示す図である。 紫外線光源の他の例を示す図である。 他の構成による毒性対象減消装置を示す断面図である。 サイクロン室を有する毒性対象減消装置の概略構成を示す図である。 送風部の他の構成を示す図である。 渦巻き状の流路を示す図である。 渦巻き状の流路を示す図である。 他の渦巻き状の流路を示す図である。 部分螺旋流路を示す斜視図である。 部分螺旋流路同士の位置合わせを示す図である。 連結させた二つの部分螺旋流路を示す図である。 紫外線漏出抑制体を示す平面図である。 紫外線漏出抑制体を組み合わせた毒性対象減消装置を示す斜視図である。 紫外線漏出抑制体の他の例を示し、(a)は平面図、(b)はA-A断面図である。 紫外線漏出抑制体の他の例を示し、(a)は平面図、(b)はB-B断面図である。 紫外線漏出抑制体の他の例を示す図である。
以下に、本発明の毒性対象減消装置の実施形態について図を参照して説明する。図1は本発明の毒性対象減消装置1の概略構成を示す図である。毒性対象減消装置1は、流体を吸い込む吸込部2と、流体を排出する排出部4と、吸込部2と排出部4との道程を直線距離よりも長くするために非直線状に画成して連通する流路6と、流路6内を流下する流体に含まれる毒性の対象物に紫外線を照射して該対象物を減消(例えば、分解、不活化、滅菌等)させる紫外線光源8(減消手段)を具える。
なお、流体とは、気体、液体、粉体を含む概念であり、毒性対象とは、菌やウイルス等の病原微生物の他、有害分子を含んだホルムアルデヒドや亜硫酸ガス、亜硝酸ガス等を含むものであって少なくとも人体に対して毒性を有し、流体と共に移動する対象物である。
吸込部2は、装置外の流体を装置内に取り込むための開口やノズル等であって、排出部4は、装置内の流体を外部に排出するための開口やノズル等である。毒性対象減消装置1は、吸込部2から取り込んだ流体を流路6に沿って流動させると共に、紫外線光源8による紫外線の照射を行う。
これにより、流体中の毒性対象は、紫外線によって減消し、結果排出部4から排出される流体を介して人体に毒性対象の悪影響が及ぶことを防止できる。
なお、毒性対象減消装置1は、吸込部2を介して流体を取り込むために、図示しないファン等の流動発生手段を装置1内及び/又は装置1の外側に配するようにしてもよい。
図2は本発明の毒性対象減消装置1の一例を示す図であり、毒性対象減消装置1は、筐体16を有し、筐体16内に流路6や紫外線光源8を配している。筐体16は、上下方向に離間して吸込部2と排出部4とを有する。即ち、筐体16の外周下部を開口させて吸込部2が、上端面を開口させて排出部4が形成されている。なお、筐体16と流路6とは一体であっても、別体であってもよい。筐体16は、少なくとも流路6を囲繞し、紫外線光源8を収容し得る構成とすることが好ましいが、特に形状等を限定するものでもなく、円筒形状、円柱形状、直方体形状等があり得る。
流路6は、案内板12a、12bを流体が上下方向に往復的に流動し得るように配設する。即ち、流体が上下方向に往復するように上端部が筐体16内の天部から離間した案内板12aと、下端部が筐体16内の底部から離間した案内板12bとが交互に配される。
流路6は、案内板12a、12b、筐体16の内面、紫外線光源8の一部を含んだ流路画成手段によって構成される。
紫外線光源8は、例えば、殺菌灯、紫外線ランプ、紫外線LED等のような紫外線を照射する光源であり、流路6内で広範に紫外線を照射する。例えば、紫外線光源8は、案内板12a、12bを横断する配置することができる。
紫外線光源8は、ターゲットである毒性対象の分解、不活化、消毒、除菌、殺菌、滅菌等の減消を行う。このような紫外線は、波長が250~300nmであることが好ましく、250~270nm近傍に設定することがより望ましい。勿論、紫外線は、少なくとも毒性対象を減消させ得るものであれば波長が260nm未満の近紫外線(UV-C)、遠紫外線(波長10~200nm)、極端紫外線(波長10~121nm)等であってもよい。また、波長が300nmを超える近紫外線(UV-A、UV-B)であってもよい。
また、紫外線光源8には、紫外線LED(Light Emitting Diode)を適用してもよい。このような紫外線LEDとして、例えば、窒化アルミニウムガリウム(AlGaN)を用いたもの等がある。紫外線LEDは、例えば、略直線状に複数配設、又は面内に縦及び/又は横に整列して複数配設して紫外線光源を構成することができる。
このような構成によれば、複数の向きで吸込部2から吸い込んだ流体それぞれに対して吸込部2から排出部4までを直線距離で直結している場合に比して毒性対象を減消させるのに十分な時間滞留させ、紫外線光源8からの紫外線を照射し続けることができる。このとき流体は、流路6に沿って往復的に流動することから、毒性対象が紫外線を曝される時間を延ばすことができる。また、往復的に流動によって毒性対象は、流体の流れによって紫外線光源8に対する向き(姿勢)が変化し得、結果様々な向きで紫外線に曝される。即ち、毒性対象が埃や塵の陰に存した場合でも、紫外線を照射でき確実に毒性対象を減消することができる。
[流路6の説明]
なお、流路6について、上下方向に流体を流動させる構成について説明したが、他の構成であってもよい。例えば、図3(a)に示す案内板12を水平に複数配することで、流路6内で空気(流体)を水平方向に往復させてもよい。また図3(b)に示すように、断面略L字形状の案内板12を複数配することで、流路内で空気を水平方向及び上下方向に往復させながら流下させてもよい。また図3(c)に示すように、各案内板12を水平方向から傾斜させた向きにして並列させることで、流路内で空気を傾斜させた方向に往復させながら流下させてもよい。
また、流路6は、少なくとも、吸込部2と排出部4とを連通する道程を直線距離よりも長く設定し得るものであれば、曲線状や蛇行状に延在する箇所を含んで形成されていてもよく、また曲線状に延在する箇所が螺旋形状又は渦巻き形状を成すように形成してもよい。なお、流路6の長さは、例えば吸込部2と排出部4との直線距離の整数倍以上と設定し得る。また、吸込部2と排出部4を上下方向に離間させ且つ流路が上下方向に往復する場合は、流路6の長さを吸込部2と排出部4との直線距離の略奇数倍等と設定することができる。また、吸込部2と排出部4を上下方向に近接させ且つ流路が上下方向に往復する場合は、流路6の長さを吸込部2と排出部4との直線距離の略偶数倍等と設定することができる。
また、毒性対象減消装置1内に配する流路6の数は、適宜設定し得る。例えば、図4(a)に示すように紫外線光源8を挟んで一対の流路6を対向配置させたり、図4(b)に示すように上下方向に複数の流路6を並べて配置させたりしてもよい。また、紫外線光源8を中心に周方向に複数の流路6を配置させてもよい。このように流路6を複数設ける場合、流路6毎に吸込部2及び排出部4を設けることができ、吸込部2同士(及び排出部4同士)を互いに同方向に向けてもよく、異なる方向に向けてもよい。
また、吸込部2の位置を筐体16の外周下部として説明したが、吸込部2の位置は適宜設定し得、例えば、図5(a)に示すように筐体16の外周の中途に配してもよく、図5(b)に示すように上端部に配してもよい。また吸込部2を図5(c)に示すように上端面や、図5(d)に示すように下端面に配してもよい。
また、排出部4の位置を筐体16の上端面として説明したが、排出部4の位置は適宜設定し得、例えば、図6(a)に示すように筐体16の外周下部であって、吸込部2よりも下方に配してもよく、図6(b)に示すように上端部に配してもよい。また排出部4は、図6(c)に示すように筐体16の外周の中途に配してもよく、図6(d)に示すように筐体16の下端面に配してもよい。従って、吸込部2と排出部4の位置は、上記図2に示す位置関係と逆の位置関係に設定してもよく、或いは別の位置関係に設定することができる。
また、流路6を構成する案内板12及び、他の流路6を構成する部材は、紫外線透過性材料や、紫外線反射性材料によって構成することができる。ここで紫外線透過性材料としては、例えば、ガラス、石英(SiO)、サファイア(Al)、PTFE等の非晶質のフッ素系樹脂、アクリル樹脂等があり得る。紫外線反射性材料は、拡散透過率が1%/1mm以上20%/1mm以下であり、且つ紫外線領域における全反射率が60%/1mm以上99.9%/1mm以下であって、拡散透過率と紫外線領域における全反射率との和は90%/1mm以上であることが好ましい。このような紫外線反射性材料としては、銀材、アルミニウム材、ポリテトラフルオロエチレン(polytetrafluoroethylene PTFE)、シリコン樹脂、内部に0.05μm以上10μm以下の気泡を含む石英ガラス、内部に0.05μm以上10μm以下の結晶粒を含む部分結晶化石英ガラス、0.05μm以上10μm以下の結晶粒状のアルミナ焼結体、及び0.05μm以上10μm以下の結晶粒状のムライト焼結体等のうちの少なくともいずれか一つを含むものがあり得る。
また、銀材、アルミニウム材を用いる場合、表面の酸化を防止する為、コーティングとして機能する薄膜を表面に施してもよい。この場合の薄膜は、アクリル樹脂、石英ガラス、PTFE等を用いることが出来る。尚、PTFEで薄膜を形成する方法には、蒸着やスパッタリング等があり得る。また、筐体16の内周も同様に紫外線透過性材料又は紫外線反射性材料によって構成することができる。また、案内板12の表面、筐体16の内面に、光触媒活性物質による膜を設けてもよい。即ち、紫外線の照射によって活性酸素を生じさせることで、殺菌、抗ウイルス、消臭、有機塩素化合物・ホルムアルデヒド等を分解による空気及び水の浄化等、毒性対象の減消を行うようにしてもよい。なお、光触媒活性物質としては、酸化チタン、酸化タングステン等がある。
[紫外線光源8の説明]
紫外線光源8は、流路6内に紫外線を照射可能であれば、形状、配置を適宜設定し得る。例えば紫外線光源8は、略長尺形状の蛍光管(円筒管)形態とすることができる。また、蛍光管形態の紫外線光源8を用いる場合でも、図7に示すように流路6内に複数配することで流動する流体に対し継続的な紫外線の照射を行うことができる。更に蛍光管様の紫外線光源8を用いることでも、流路6の一部として利用し得る。即ち、紫外線光源8は、流動方向に沿って配置することで、流体を案内すると共に流体に至近距離から紫外線を照射できる。
また、紫外線光源8は、図8(a)に示すように、底部に沿った位置や、図8(b)に示すように上部に沿った位置等に配設してもよい。このような配置とすることでも、流路6内の広範囲に紫外線を照射できる。即ち、紫外線の照射方向が流路6における所定方向(例えば、往復方向)に平行な方向であるため、案内板12によって紫外線が殆ど遮られることが無い。
勿論、紫外線光源8を、図8(c)に示すように吸込部2近傍で、流体の往復方向に平行に延在するように配してもよく、図8(d)に示すように排出部4近傍で、流体の往復方向に平行に延在するように配してもよい。この場合においても、紫外線光源8の長手方向の長さは、筐体16内の流路6が形成されている高さ方向の範囲に沿って設定する。
但し、図8(c)、(d)に示す位置に紫外線光源8を配すると、紫外線が流体の往復方向と非平行な向きに照射することとなり、紫外線は案内板12で遮られてしまう。従って、案内板12を紫外線透過性の材料で構成することが望ましい。結果、紫外線は、案内板12を透過して流路6の略全域を照射することができる。更に筐体16の内面16aは、案内板12を透過した紫外線が反射し得るように、紫外線反射性材料で構成してもよく、これによって流路6に向けて紫外線を反射させることができる。
勿論、紫外線光源8は、図8(a)に示す向きに対して平面視で90°回転させた向き、長手方向の向きが上記の高さ方向及び横方向に直交する向きに配してもよいが、平面視で流体の流動と直交する方向に紫外線光源8が延びるため、紫外線の照射領域が狭まってしまう。そこで紫外線光源8を挟んで流路6に対向するように凹状反射部18を配し、凹状反射部18側に照射する紫外線を略全て流路6側に反射させる。
図9は紫外線光源8に対する凹状反射部18の配置例を示す図である。凹状反射部18は、凹曲面状の反射面を有し、該反射面を紫外線光源8に対向配置される。より具体的に凹状反射部18は、楕円形の一部を成す曲面鏡であり、紫外線光源8を囲繞し、且つ紫外線光源8を挟んで流路6に対向配置される。凹状反射部18は、反射面が成す楕円の焦点位置が紫外線光源8と重なるように、位置決めされる。このような、凹状反射部18によれば、紫外線光源8からの紫外線を平行光束にして反射させることができる。
即ち、図10に示すように、紫外線光源8を挟んで凹状反射部18を流路6に向けることで、紫外線光源8から放射状に照射される紫外線の内、流路6の反対側等の流路6外に向う紫外線を流路6内に向けることが出来る。また、反射した紫外線は、平行光束となって流路6内における流体が往復する向きと略平行となり得る。これにより紫外線光源8から流路6の往復方向に沿った奥側まで紫外線が到達する。なお、紫外線反射面18は、図10に示すように流路6の下方に位置している場合、流路6の下端略全域に対向し得るように、対物有効径等が設定される。
また、蛍光灯様の紫外線光源8の場合、紫外線光源8から全周囲に向けて放射状に紫外線が照射されるため、流路6から外れた向きに紫外線を照射してしまう。そこで蛍光灯の一部に紫外線反射のための塗料等を塗布し、流路6外に向かう紫外線を強制的に流路6の方向に向けてもよい。
次に図11を参照し、他の構成による毒性対象減消装置について説明する。図11における毒性対象減消装置には、流体を上下方向に往復させる流路6が構成され、案内板12が紫外線透過性材料によって構成され、筐体16の内面が紫外線反射面によって構成される。また、紫外線光源8が排出部4近傍で筐体16の内面に沿って上下方向に延在し且つ流路6を横断する方向に紫外線を照射するように配設される。
更に、毒性対象減消装置1は、吸込部2側から排出部4側に向って流路6に沿って流動を発生させる流動発生部10(流動発生手段)を具える。
流動発生部10は、流路6内の吸込部2近傍に配され、流体を流路6内で流動させるためのファン構造を具える。即ち、流動発生手段10のファン構造は、回転軸周りに複数枚の羽根を設けたプロペラ、プロペラを駆動させるモータ(駆動源)等を有する。
ここで、図12は流路6内における流体の流動向き及び紫外線の向きを示す図である。流動発生部10が駆動することで、装置外の流体が吸込部2を介して流路6に進入する。流体は、図12の矢印aに示すように、上下方向に往復して排出部4から外部に排出される。即ち、流体は、案内板12によって流動の方向が案内されて排出部4まで移動し外部に排出される。
紫外線光源8からの紫外線は、図12の矢印Vで示すように、案内板12を透過し、内面16aを照射する。即ち、紫外線光源8からの紫外線は、流路6の略全域に亘って照射される。また、内面16aが紫外線を反射するため、反射された紫外線は、再び流路6内を照射する。特に紫外線光源8に対向する位置の内面16aによって反射された紫外線は、そのまま紫外線光源8側に向かうので、流路6内の流体に対し、紫外線光源8側と内面16a側の両方から紫外線を照射できる。
以上説明したように、流路6内に紫外線を照射し、且つ流路6の案内板12が紫外線を透過するため、流体中の毒性対象を常時紫外線に曝すことができ、流体が流路6内を流動して排出部4から排出されるまでに確実に毒性対象を減消することができる。
また流路6は、上下方向に往復するため、吸込部2から排出部4まで直線的に流体が移動するよりも長い時間、流路6内を移動することとなり、毒性対象が紫外線に曝される時間が長くなってより確実な減消を行うことができる。また流体が往復的に流下するので毒性対象(特に微生物)は、流動向きが変わるときに、強制的に姿勢が変わって結果、種々の方向から満遍なく紫外線が照射される。これによっても毒性対象の減消効率の向上させることができる。
また、筐体16の内面16aが紫外線反射性を有するため、紫外線光源8から流路6に照射された紫外線を反射して再び流路6内を照射する。即ち、流路6を挟んで紫外線光源8に対向する箇所(内面16a)に紫外線反射手段が位置するので、紫外線光源8から照射され、流路6を通過した紫外線を流路6に向けて反射する。ここで、毒性対象を減消させる紫外線放射量は、放射照度(W/m)×照射時間(秒)によって表すことができる。本発明においては、内面16aで紫外線が反射して流路6内を照射するので、毒性対象に紫外線光源8側と内面16a側の両方から挟むように紫外線を照射でき、紫外線の放射照度を向上させること、即ち、紫外線の空間密度を向上させることができる。結果、所定の紫外線放射量を毒性対象に照射するまでの照射時間を短縮でき、減消効率を更に向上させることができる。
なお、流動発生部10には、流体を流動可能であれば、如何なるファン構造を適用してもよい。例えば、軸流ファン(プロペラファン)、斜流ファン、遠心ファン(多翼ファン、シロッコファン、ラジアルファン、プレートファン、ターボファン、リミットロードファン、エアフォイルファン等)、遠心軸流ファン、渦流ファン、横断流ファン(クロスフローファン等)等を適用することができる。
また、流動発生部10に採用し得る軸流ファンとしては、軸方向に離間した二つのプロペラを有し、当該プロペラが互いに反対方向に回転する二重反転式ファンであってもよい。
また、流動発生部10の配設位置は適宜設定し得、例えば、図13(a)に示す流路内6で吸込部2近傍や、図13(b)に示す流路6途中や、図13(c)に示す流路6内の排出部4近傍等に配してもよく、また、図13(d)に示す流路6の外側で吸込部2近傍や、図13(e)に示す流路6の外側で排出部4近傍等に配してもよい。
また、流路6内で、吸込部2近傍と排出部4近傍等、複数箇所に流動発生部10を配設してもよい。勿論、流路6外で、吸込部2近傍と排出部4近傍等、複数箇所に流動発生部10を配設してもよく、流路6内外にそれぞれ流動発生部10を配設してもよい。
次に図14を参照して毒性対象減消装置の他の例について説明する。図14は毒性対象減消装置20の外観を示す図、図15は毒性対象減消装置20を示す断面図である。毒性対象減消装置20は、人の集まる空間内に設置されて呼気又は呼気を含んだ流体としての空気を吸気し、吸気した空気中の毒性対象を減消させて排気する。また、毒性対象減消装置20は、複数の方向からの呼気を吸込み可能に、複数の吸込部34、流路部24及び排出部36を有する。
毒性対象減消装置20は、略円筒形状の筐体22を有し、筐体22内に流路部24、紫外線光源26、送風部28(流動発生手段)が配設される。また、筐体22の天頂部には天部30、底には底部32が配設される。筐体22の軸方向は、上下方向と略平行となるように向きが設定されるが、吸気に含まれる病原微生物等の毒性対象を死滅させるに足る時間を滞留させることが可能な流路部24が形成されていればよく、特に限定されるものではない。例えば、吸込部34から排出部36までの直線距離よりも長い通気路40(図18参照)を構成するものであってもその役割を果たし得る。
図16は、筐体22を示す正面図である。筐体22は、一端と他端を上下方向に間隔を存して配置される。また、筐体22は、外周面の適宜の高さ位置に複数の吸込部34、上端側に排出部36を有する。具体的に吸込部34は、下端側、即ち外周の高さ方向の適宜の中間部位乃至最下部までの下半部付近に位置する。また、筐体22の内面は、紫外線を反射し得るように構成される。
また、排出部36は、外周上端に位置し且つ空気の排出方向が鉛直方向に対して斜め45°の上方に傾けた向きとなるように設定される。更に、水平方位としては、吸込部34と排出部36とを同方位に設定するが、勿論、吸込部34と排出部36との水平方位が一致していなければならないというものではなく、また排出部36の傾斜角度も45°に限定されるものではない。
なお、吸込部34と排出部36の位置は逆の位置関係でもよく、或いは別の配置であってもよいが、少なくとも設置対象空間に対する毒性対象減消装置20の設置位置において、人の呼気や排気の溜まり易い位置に吸込部34を位置させる。なお、排出部36の位置及び/又は排気向きは、適宜設定し得るが、例えば、吸込部34による吸込領域に向けて排気を行うように排出部36の位置や排気向きを設定してもよい。また、設置対象空間において、吸気を行う人に悪影響を及ぼさない場所、例えば人の居ない領域に向けて排気を行うように排出部36の位置や排気向きを設定してもよく、排気方向を調整可能としてもよい。
図17は、流路部24の外層部分を示し、(a)は平面図、(b)は正面図である。図18は、流路部24内部を示す断面図である。流路部24は、略円柱状の部材内に複数の通気路40を有している。また、流路部24は、径方向に離間して複数配される案内板41、設置用空間42、仕切板44を具える。通気路40は、設置用空間42囲繞するように周方向に配列され、取り込んだ空気を軸方向と平行な方向に往復、流下させながら所要時間以上、毒性対象減消装置20内に滞留させる流路を形成する。
ここで、所要時間とは、吸気した空気に含有され得る、マイクロ飛沫やエアロゾル等に付着した菌類やウイルス類等の病原微生物を紫外線照射によって十分に死滅させるに足る時間や有毒分子を分解するのに足る時間等を指す。勿論この時間は、単位時間当たりに流下させる空気の量に関係するものであり、この空気量は吸込口から単位時間当りに吸気する量と換言可能である。
この吸気量は、人の単位時間当たりの排気量同等以上に設定することが好ましい。即ち、吸気量としては、人の1分間当りの吸気量が5~8リットルであることから少なくとも8リットル/分以上に設定することが好ましい。そして、通気路40内を流下する空気に対する紫外線照射によって毎分8リットル以上が滅菌されるように通気路40内に適宜の時間滞留させて紫外線を照射するものとする。
案内板41は、環状を有する板状部材であって、通気路40を同心円状に離隔するように複数配列される。案内板41は、上下端の何れか一方に空気を流動させる開口を有し、該開口を介して空気を下流側(排出部36側)へと流動させる。
換言すれば、通気路40には、図18に示すように略同心円状の案内板41が軸心から離間する方向に間隔を存して配設され、それら該案内板41の上端又は下端がそれぞれ交互に隣接する略同心状の該通気路間を連通させる。これにより、吸込まれた空気を上下方向に沿って往復的に変位させつつ、半径方向にも変位させて排出部36に向けて流下させる。
設置用空間42は、本実施形態において流路部24の中央部に形成される空間であって、紫外線光源26を配設する。従って、紫外線光源26が通気路40内に存することで流路の一部として機能する。仕切板44は、通気路40を周方向に沿って複数に分割する。具体的には、流路部24の軸心から放射方向に延在するように複数の仕切板44が周方向に沿って所定間隔を存して配置される。従って、仕切板44が各通気路40の周方向に沿った空間を画定する。
従って、仕切板44間には各々独立した通気路40が形成され、各通気路40に進入してきた空気は、図18中の矢印に示すように、流路部24の径方向外側から上下方向に往復しながら、徐々に径方向内側に向かって流動し、流路部24の中央部、即ち紫外線光源26近傍を通って排出部36から外部に排出される。
また、仕切板44は、流路部24の軸方向の一端(図18に示す上端)がテーパ形状を成し且つ流路部24の上端よりも突出し、天部30を支持すると共に、排出部36の一部として空気の排出向きを画定するように機能する。
送風部28は、所謂プロペラ様の形状を有し、図19に示すように、筐体22の軸心周りに回転する回転体50、回転体50の外周面に形成された複数の羽根52、駆動伝達部54等を有する。回転体50は、筐体22内で流路部24を囲繞し得る筒形状を有する。羽根52は、吸込部34と案内板41との間に配される。羽根52は、回転により吸込部34から通気路40を介して排出部36に向かう流体の流動を発生させる。駆動伝達部54は、回転体50の一端に形成され、不図示のモータからの駆動を回転体50に伝達する。
なお、送風部28で発生させる流動による吸込部34を介した吸気量は、毒性対象減消装置20の設置環境等によって適宜設定されるものである。例えば、オフィス等のような人の集まる部屋に設置する場合、部屋の定員又は当該装置20の周囲に存する人数の総吸気量に相当するように吸気量を設定してもよい。従って、四人分の呼気を略全て吸込み得る吸気量を設定する場合、吸気量が20~32L(勿論、32L以上であってもよい。)となるように、回転体50の回転数や、羽根52の大きさや形状等を設定する。
天部30は、略円錐形状を成し、円錐の傾斜面又は先端部を仕切板44に当接させ、仕切板44に支持される。これによって、筐体22の他端側に排出部36が形成される。即ち、仕切板44の一端部が流路部24の状態から突出し、該仕切板44の一端によって天部30が支持されることで、天部30と排出部36との間に間隙が形成される。従って、通気路40内を流動している空気は、排出部36から天部30の傾斜面に沿った角度で排気される。
底部32は、筐体22の下部を閉塞するように着脱可能に設置され、例えば、底部32を取り外すことで送風部28を動作させるための不図示の駆動モータやバッテリ等を筐体22下部に配設してもよい。
このような毒性対象減消装置20によれば、送風部28が駆動することで吸込部34を介し、通気路40内に毒性対象を含む空気を取り込むことができる。通気路40内に流入した空気は、上下往復しながら徐々に流路部24の半径方向中心に向かって流下し、排出部36から排出される。
また、通気路40が複数形成されているため、同時に複数の方向からの空気を取り込んで排出することができる。このとき、平面視で吸込部34を介して一方向から吸い込んだ空気を排出部36を介して当該一方向に向けて排出する。即ち、図20に示すように毒性対象減消装置20の左側においては、左側に向けた吸込部34から取り込んだ空気を半径方向外側から内側に向って上下方向に往復させながら流動させ、排出部36から左方に向けて排出する。
同様に、毒性対象減消装置20の右側においては、右側に向けた吸込部34から取り込んだ空気を半径方向外側から内側に向けて上下方向に往復させながら流動させ、排出部36から右方に向けて排出する。
このとき、排出部36は、筐体22の最上部に設けられ、軸中央に最も近い、即ち最内層の通気路40の上端と、逆円錐状の天部30の下面とによって画成される。従って排出部36から排出される空気は、斜めに上方に向って放射状に吹き出される。
従って、人の呼気や排気が溜まり易い、口腔や鼻腔等の呼吸器の在る高さ位置の近傍に位置される吸込部34に対して十分に高い位置に配置されている排出部36から斜め上方に向かって排出される空気は、口腔や鼻腔よりも高い位置に向かって空気を排出でき、また当人の呼気や排気が溜りやすい領域の気流を乱すことを抑制できる。
また、紫外線光源26によって装置内部の略全域に紫外線を照射する。即ち、通気路40内を流動する空気に対して、紫外線光源26による紫外線を照射しており、紫外線は、案内板41を透過して放射方向に拡がりながら筐体22の内面で反射する。
従って、空気中に含まれる毒性対象が塵埃等に隠れてしまっていてもあらゆる方位から略満遍なく紫外線を照射でき、隠れた毒性対象を減消させることが可能である。
以上説明したように、毒性対象減消装置20によっても空気中の毒性対象を減消させることができる。即ち、照射した紫外線が案内板41を透過して流路部24全域に拡がり、通気路40内で流動している空気中の毒性対象を常時照射する。従って、空気に含まれている毒性対象を、排出部36に至るまでに略減消させることができる。また、吸込部34によって毒性対象の存在可能性の高い領域の空気を吸い込ませれば、当該吸込領域の空気を部分的に吸い込みながら、吸い込んだ空気に含まれている毒性対象を確実に減消させつつ、減消後の空気を吸込領域と異なる領域であって、毒性対象の存在可能性の低い領域の空間に向けて排出することで、空間内の空気を殆ど攪拌することなく徐々に且つ確実に空間内に存在する毒性対象を減消させることができる。
また、流路部24を透過した紫外線は、筐体22の内面で反射して再び流路部24内を照射するので、通気路40内の毒性対象に照射する紫外線量が増加すると共に、複数方向から紫外線を照射できる。また、流動する毒性対象は、上下方向に往復的に流下することから向きも不定であることもあって満遍なく紫外線を浴びることになり、結果、紫外線による毒性対象の減消効率を向上させることができる。
また、通気路40が軸方向に沿って往復した経路をとっているので、毒性対象が通気路40を移動する距離が長くなり、毒性対象が流動している時間が長くなる。このことも毒性対象に照射される紫外線量の増加に繋がるため、減消効率を向上させることができる。
また、複数の通気路40を周方向に配設したことで、毒性対象減消装置20を中心とした周囲の毒性対象の減消を行うことができる。また、平面上の一方向から吸い込んだ空気を当該平面上の一方向に向けて排出するので、例えばウイルスに感染している人の呼気を吸い込んだ場合は、当該呼気を含む空気を当該人側に排出する。従って、通気路40を介してウイルスの不活化を行うことに加え、更にウイルス感染者の呼気を含んだ空気が当該感染者以外の人に向うことが無いので、個々人に他者からのウイルス感染等に対する不安を感じさせることが無く、安心感を与えることができる。
なお、筐体22の向きはこれに限定されるものではなく、横置き、即ち軸方向が水平となるように配してもよい。
また、筐体22の内面を紫外線反射性材料をよって構成するものとしたが、流路部24の最外層、即ち径方向の最も外側に位置する案内板41を紫外線反射性材料によって構成してもよい。或いは、当該案内板41の紫外線光源に対向する面に紫外線反射性を付与するようにしてもよい。
次に、他の構成の毒性対象減消装置50について説明する。なお、上記と同様の構成については、同一の符号を付して説明する。図21は毒性対象減消装置50を示し、(a)は外観を示す図、(b)は(a)のA-A断面図である。毒性対象減消装置50は、略円筒形状の筐体52を有し、筐体52には、外周下端部に吸込部60、外周上端部に排出部62が直接的に形成される。また筐体52は、紫外線光源26を内部に挿入するための上端開口が天部54によって閉塞される。
また、図21(b)に示すように、筐体52内部は、仕切板44によって周方向に四分割される。即ち、筐体52内には、周方向に四つの通気路40が配設される。また、設置用空間42には四本の紫外線光源26が挿入され、各通気路40と対となるように各紫外線光源26の設置用空間42内での位置が設定される。
また、設置用空間42には、送風部70(図22参照)の回転軸72が、各紫外線光源26からの紫外線を妨げない位置、即ち、筐体52の軸心位置に一致するように配設される。
図22は毒性対象減消装置50を示す断面図である。筐体52内には流路部64及び送風部70等が配設される。流路部64は、流体を径方向に往復させつつ、徐々に軸方向に沿って流下させる通気路66を画成する。具体的には、筐体52内には、板状の案内板68がその面を直交方向に向け、且つ軸方向に沿って複数配設される。
案内板68は、筐体52の径方向の外側又は内側に開口を有する。具体的に案内板68には、案内板68によって区画された軸方向に隣接する空間を連通させるための開口が形成される。開口の位置は、隣り合う案内板68同士で、径方向内側と径方向外側とが交互に並ぶように設定される。
図23は、送風部70を示す図である。送風部70は、縦長の板状の羽根74を複数筒状に並べて成る遠心ファン構造を有し、回転軸を筐体52の軸方向に一致させて排出部62近傍に配設される。また送風部70は、軸方向に延びる回転軸72の一端に固定されている。なお回転軸72の他端は、底部32側に配される不図示のモータ等に連結される。
このような構成によれば、紫外線光源26から直接紫外線を案内板68間の空間に照射できるため、紫外線透過性材料で案内板を形成することなく、通気路66の略全域に紫外線を照射することができる。
なお、上記の毒性対象減消装置50は、四本の紫外線光源を配するものとして説明したが、紫外線光源は、放射状に紫外線を照射するので、回転軸72に紫外線を照射し得る。そこで、紫外線光源の蛍光管表面(又は内面)の一部に紫外線反射性の塗料等によって紫外線反射面を設け、回転軸72側に照射されてしまう紫外線を全て通気路側に向けてもよい。このようにすれば、通気路内の紫外線量が増加し、毒性対象の減消性を向上させることができる。
また、設置用空間42内に、四本の紫外線光源26と回転軸72を配したが、一本の紫外線光源と回転軸72を配するようにしてもよい。その場合、紫外線光源をトーラス状の断面形状の蛍光管形状とし、中央の空洞に回転軸72を挿通させる。即ち、図24に示すように、径方向に離間した内側環状面82aと外側環状面82bとを有する柱状の紫外線光源80を設け、内側環状面82aと外側環状面82bとの間で紫外線発光を行うようにする。このようにすれば、内側環状面82aよりも軸心側に空間を形成することができ、当該空間に回転軸72を配することができる。
また、回転軸72の一端に送風部70を配した場合を例に説明したが、単一の回転軸72に複数の送風部70を固定してもよく、例えば、図27(a)に示すように回転軸72の一端と中途部位にそれぞれ送風部70を配するようにしてもよく、また図27(b)に示すように回転軸72の一端(上部)に駆動モータMを連結し、他端と中途にそれぞれ送風部70を配するようにしてもよい。このようにすれば、一つの駆動モータMで回転軸72を回転させることで両送風部70を駆動することができる。勿論、送風部70毎に駆動モータM及び回転軸72を配してもよく(図27(c)参照)、両軸モータに二本の回転軸72を連結させて各回転軸72にそれぞれ送風部70を固定して配してもよい。
また、勿論、毒性対象減消装置50は、設置用空間42に回転軸を挿入しないように構成してもよい。例えば、図25に示すように、設置用空間42の外側で送風部70に隣接する位置にファン構造を駆動させるモータ90を配するようにすればよい。
なお、毒性対象減消装置に、異物を回収するためのフィルタを設けてもよい。即ち、流体を取り込むときに流体と共に、塵埃等の異物が混入することがあって吸込部や流路中途に異物が堆積することがあるので、フィルタを設けることで異物を捕集してもよい。勿論、フィルタは目詰まりしたときに交換し得るように取り外し可能な構成として配することが好ましい。
また、フィルタとしては、空気中の塵埃の捕集を目的とする場合、例えば、主に50μm以上の粒子を捕集する粗塵用フィルタ、主に25μm以上の粒子を捕集する中高性能フィルタ(MEPAフィルタ)、0.3μmの粒子を捕集するHEPAフィルタ、0.15μmの粒子を捕集するULPAフィルタ等があり得る。
また、サイクロンによる粉体分離を利用して空気中の塵埃を分離するサイクロン室を設けるようにしてもよい。即ち、図26の概略構成を示す図に示すように、サイクロン室100は、逆円錐形状を有し、下部に塵埃を集積する集塵部102を具え、吸込部2と流路6との間に配設する。これにより、吸込部2を介して流入した空気が先ずサイクロン室100で渦巻状に滞留し、流路6へと流動していく。このとき、塵埃がサイクロン室100の内周面に当接して集塵部102に落下し集積される。これによって、空気中から塵埃を分離することができる。
また、サイクロン室内においても、紫外線光源に相当する一体及び/又は別体の光源をサイクロン室内等に配して紫外線を照射してもよく、或いはサイクロン室を紫外線透過性材料等で構成して紫外線光源から直接紫外線を照射するようにしてもよい。
また、流路は、案内板によって挟まれる各空間の横断面積が等しくなるように設定してもよい。即ち、
流路の流動方向の上流から下流にかけて設けられた案内板により区画された領域毎の横断面積が全て等しくなるように設定してもよい。このようにすれば吸込部での流速と、排出部での流速とを略等しくすることが可能となる。
また、流路は、案内板によって挟まれる各空間の横断面積が流動方向の下流側に向って縮小するように設定してもよい。即ち、案内板により区画された領域毎の横断面積が、下流側に向って漸次縮小するように設定してもよい。このようにすれば流路を流下する流体の流速が、徐々に速くなるように構成することができる為、吸込部での流速よりも速い流速で排出部から流体を排出することができる。
また、流路は、案内板によって挟まれる各空間の横断面積が流動方向の下流側に向って拡大するように設定してもよい。即ち、案内板により区画された領域毎の横断面積が、下流側に向って漸次拡大するように設定してもよい。このようにすれば流路を流下する流体の流速が、徐々に遅くなるように構成することができる為、吸込部での流速よりも遅い流速で排出部から流体を排出することができる。なお、流速を遅くすれば、流体の排出によって、周囲の気流を乱すことを抑制することができる。
また、排出部における流体の排出口面積を吸込部における流体の吸込口面積よりも大きくなるように、設定してもよく、このようにすれば、吸込部での流速よりも排出部の流速を遅くすることができる。このように、吸込部における吸込口と排出部における排出口との開口の大きさを変えれば、吸込部が高速吸込みを行い、排出部が低速排出を行うように設定することができる。
また、排出部における流体の排出口面積を吸込部における流体の吸込口面積よりも小さくすれば、吸込部が、低速吸込みを行い、排出部が、高速排出を行うように設定することができる。
また、吸込部において、流体を吸込み可能な吸込口の形状は、適宜設定し得る。例えば、吸込部は、広域から流体を吸込み得るように、開口が拡開形状を有する吸込口を具えることができる。また、吸込部は、単方位から流体を吸込み得るノズル形状や流動方向に沿って開口が狭まる吸込口を具えることができる。また、ノズル形状や流動方向に沿って狭まる吸込口を設けることで、吸込んだ流体を噴流として流路に流下させることもできる。
また、排出部において、流体を排出可能な排出口の形状は、適宜設定し得る。例えば、排出部は、流体を広域に排出し得るように、開口が拡開形状を有する排出口を具えることができる。また、排出部は、流体を単方位に排出し得るノズル形状や、流動方向に沿って開口が狭まる排出口を具えることができる。
また、排出部は、一方向に向って延在する連続的又は断続的な排気口を具え、当該排気口から流体としての空気の排気により、エアカーテンを生成するようにしてもよい。また、排出部は、ジェット噴流を排出し得るようにしてもよいことは言うまでもない。
なお、本発明の毒性対象減消装置は、周囲の空気を取り込んで空気中の病原微生物の不活化、滅菌等を目的として利用する場合には、例えば、オフィス、会議室、飲食店、ショールーム、図書館、学校、幼稚園、保育園、商店、娯楽施設(カラオケボックス、水族館、プラネタリウム、映画館、美術館、博物館、ボウリング場等)、乗り物(車、飛行機、船、電車)等の人の集まる空間或いは人が密集し易い空間に設置することができる。
また、液体としての流体を取り込んで毒性対象の減消を行う、所謂汚染水の浄化等を目的として利用する場合には、例えば、プラント、浄化槽、配管、配管同士の連結部分等に設置することができる。
また、本発明の毒性対象減消装置は、別体の器具に埋め込んだり、組み込んだり、組み合わせたりして使用してもよい。対象となる器具は、少なくとも、吸込部及び排出部が外部と連通していれば、適宜選択し得るが、例えば、乗り物のルーフや、シートの背もたれ、シートヘッドレスト、コンパネ、エアコン、掃除機、テーブル、デスク、椅子、壁、エレベータ等が有り得る。特に、上記の人の集まる空間或いは人が密集し易い空間に設置されている器具に埋め込んで使用することができる。
なお、筐体は、複数の部材によって構成してもよく、例えば軸方向或いは周方向に分割し得るように構成してもよい。また、筐体と流路部とを一体成形することも可能であるが、勿論筐体と流路部とが別体であってもよい。
また、毒性対象の減消を紫外線の照射により行ったが、更に毒性対象を減消し得る程度に流路内を加熱する加熱手段や、局所的にミクロな放電現象を発生させたり、対向配置した一対の正負電極によって電極に毒性対象(特に病原微生物)を吸着させたりする電場を流路内に作出し、毒性対象を減消し得る電場作出手段を設けてもよい。勿論、紫外線光源に代えて、加熱手段及び/又は電場作出手段を配して毒性対象の減消を行うようにしてもよい。
また、筐体は、外周面と一体的又は外周面に装着可能なパーテーションを配してもよい。パーテーションと組み合わせることで人の集まる空間又は人が密集する空間において、装置周囲の空間を仕切ると共に、仕切られた空間外に、毒性対象を減消させた空気を排出することを防止することができる。
また、毒性対象減消装置は、温度センサ、湿度センサ、人感センサ、汚れセンサの中の少なくともひとつのセンサを具え、センサによる検出に基づいて、流動発生手段による流動を制御してもよい。例えば、センサによって周囲に人の存在を検知しているときに、流動発生手段の動作を行うようにしてもよい。また、流動発生手段の停止は、センサが人を検知しなくなったとき、流動発生手段が動作を行ってから所定時間を経過したとき等とすることができる。
また、上述した実施形態においては、流路が紫外線透過性を有するものとして説明したが、内部で紫外線が複数回反射し得る紫外線高次反射型流路を形成するようにしてもよい。例えば、螺旋形状又は渦巻き形状の流路内周面の略全域に紫外線反射性材料から成る反射層を形成する。これにより、紫外線光源からの紫外線が流路内で複数回反射(高次反射)しながら、流動方向の上流側から下流側までに亘る広範囲を照射する。
図28は渦巻き状の流路110を示す図であり、流路110は旋回の最外部に吸込部112、中心部に排出部114を有する。また流路110は、流路幅を規定し且つ紫外線反射性を有した流体案内面(紫外線反射面)116を有する。また流路110の最外部の吸込部112近傍には、紫外線光源118が流体案内面116に対向配置される。このときの紫外線光源118は、対向する流体案内面116側で且つ流動方向の下流側に紫外線が照射されるように、紫外線を照射する向き等が設定される。
また、図28における左右方向にX軸を、上下方向にY軸をそれぞれ設定した場合、流路110は、XY平面に平行な面に沿った渦巻き状を成す。また、流路110の中心部に配される排出部114は、XY平面に直交する方向に流体を排出し得るように形成する。
なお、吸込部112と排出部114との位置を入れ替えてもよい。即ち、図29に示すように流路110の中心部に吸込部112を配し、旋回する流路110の最外部に排出部114を配するようにしてもよい。また、流動発生部のファン形態や設置位置は特に限定されるものではなく、適宜設定し得る。例えば吸込部112及び/又は排出部114近傍に配置することができる。従って、図29に示すような流路110の中心部に吸込部112を配する場合、遠心ファン様の流動発生部を配することができる。即ち、流動発生部は、その回転軸をXY平面に直交させた向きで吸込部112近傍に設置される。これにより、XY平面に直交する方向から吸い込まれた流体は、図29の矢印で示すように吸込部112から流路110に沿って渦巻き状に外側に流動しながら排出部114に至る。
また、流路断面形状は、特に限定されるものではなく、適宜設定し得る。流路断面形状は、例えば多角形状(三角形状、矩形状、五角形状、六角形状等)や円形状(真円形状、楕円形状、長円形状等)としてもよいが、円形状とした方がより良好な流動状態が得られて好ましい。
流体案内面116の反射層は、例えば、紫外線反射性を有する金属(銀、アルミニウム、ニッケル、銅等)の薄膜を流体案内面116の表面に設けることによっても構成し得る。なお、反射層は、少なくとも流路110の略全域に亘るように流体案内面116に配されていれば、流体案内面116上で連続的に延在していてもよく、又は断続的に延在していてもよい。
次に紫外線高次反射型流路で紫外線を反射させたときの累積紫外線照射エネルギについて、アルミニウムの薄膜を利用した場合を例に説明する。ここでアルミニウム薄膜による紫外線の反射率は92.3%であり、これは紫外線がアルミニウム薄膜で反射したとき、その光子量が反射前から7.7%減少することに相当するものである。従って、光子の残量率(反射回数が0回のとき、100%である。)は、紫外線がアルミニウム薄膜での反射回数が1回のときに92.3%となり、反射回数が2回のときに85.2%、反射回数が3回のときに78.6%のように、指数関数的に減少する。
このような反射を繰り返すと、反射回数が94回となったときに、残量率は約0.1%程度となり、反射回数が95回となったときに残量率はほぼ0%となる。即ち、反射回数が94回までは光子が残っており、累積紫外線照射エネルギとして有効とみなし得る。
上記の指数関数の関係を利用して紫外線反射が95回以上可能な流路を形成した場合の累積紫外線照射エネルギに関する値を以下のように概算する。なお、以下の式では紫外線の反射率を92%(反射時の光子の減少率を8%)とし、∞回まで紫外線を反射させたときの累積紫外線照射エネルギとして計算するものである。
Figure 2022007897000002
これにより、紫外線反射が∞回(なお、95回目以降は、光子の残量率がほぼ0%であって累積紫外線照射エネルギとしては94回までが有効である。)までの累積紫外線エネルギとして、12.5という値が得られる。これは紫外線を一回照射したときの紫外線照射エネルギを1とした場合に、累積紫外線照射エネルギが概ね12.5倍に相当するものであることを示す。
上述の紫外線高次反射型流路によっても流路110内を流動する流体に略常時紫外線を照射し続けるので、毒性対象に対する紫外線放射量が増加して減消効率を向上させることができる。また、紫外線光源からの紫外線は、反射毎に徐々に光子量が減少し得るが、紫外線を流路に沿って反射させていくので、紫外線を無反射で流路内に照射させている箇所に毒性対象を通過させるよりも、遥かに高い放射量の紫外線(累積紫外線照射エネルギが最大で12.5倍の紫外線)を毒性対象に浴びせることができる。
流路110の渦巻き形状は、図28、29に示すようなアルキメデスの螺旋、放物螺旋、双曲螺旋、リチュース等の代数螺旋様の形状でもよく、また対数螺旋(ベルヌーイの螺旋、等角螺旋)様の形状でもよい。また、流路の外形は円形状に限定するものではなく、図30に示す外形が略矩形状を成していてもよく、また外形が矩形以外の三角形や五角形、六角形等の多角形状であってもよく、外形が長円形や楕円形等であってもよい。
また、螺旋状の流路を構成する場合には、図31に示す部分螺旋流路150を適用することができる。部分螺旋流路150は、略一周に相当する螺旋状の流路を成し、周方向位置の変化に伴って軸方向位置が漸次変化する螺旋状底面152、部分螺旋流路150内での流体の径方向の流動を規制する外周面154、支持部160、凹部162、紫外線灯挿通部164等を有して構成される。
螺旋状底面152は、周方向に沿って軸方向位置が変位する螺旋状を成す。即ち、図31に示すように、軸方向を鉛直方向に向けた場合、螺旋状底面152は、一端部156が他端部157よりも上方に位置する。外周面154は、部分螺旋流路150の周方向を覆う面を成している。
支持部160は、軸方向に平行に延在する柱状部材であって一端部156と他端部157間に亘る長さを有する。即ち、支持部160の一端は、一端部156の近傍で且つ螺旋状底面152裏側に固定される。また支持部160の他端は、他端部157と略同じ軸方向位置まで延びている。更に、支持部160は、軸方向に沿った貫通穴を有して筒状を成し、内部にワイヤーやハーネス等を挿通可能に構成してもよい。
凹部162は、螺旋状底面152上で、支持部160が挿嵌し得る窪みであり、支持部160と軸方向線上に一致する箇所の螺旋状底面152上に形成される。即ち、凹部162は、螺旋状底面152における一端部156近傍に位置している。
支持部160と凹部162は、部分螺旋流路150の中心から外れた箇所に配される。これによって二つの部分螺旋流路150を連結する際、図32に示すように、一方の部分螺旋流路150の支持部160の先端位置と、他方の部分螺旋流路150の凹部162の位置とが軸方向に沿って一致させることで、部分螺旋流路150同士の位置合わせを行うことができる。
このような支持部160及び凹部162を一対とした場合を例に説明するが、勿論複数対設けてもよいことは言うまでもない。
紫外線灯挿通部164は、部分螺旋流路150の中央部に形成される開口である。図31においては、開口は、軸方向に平行な向きから視たとき部分螺旋流路150の中央部を中心に三つの円が並んだ略三葉状とし、三本の蛍光管形状の紫外線光源を挿通し得るものとしている。なお、紫外線灯挿通部162が成す開口は、特に限定されるものではなく、紫外線光源の形状、それを用いる本数等に応じて適宜設定すればよく、例えば、円形状、多角形状、ルーローの多角形状、複数の円を重ねたような複葉(二葉、四葉等)状等があり得る。
このような部分螺旋流路150を複数軸方向沿って連結することで、任意のピッチ数の螺旋状の流路を構成できる。ここで、図33は軸方向に並ぶ二つの部分螺旋流路150a、150bを示す斜視図であり、部分螺旋流路150aに対する軸方向上方に部分螺旋流路150bを設置する。
図33に示すように、部分螺旋流路150a、150b同士を接続するとき、一方の部分螺旋流路150aの螺旋状底面152aの一端部156aと、他方の部分螺旋流路150bの螺旋状底面152bの他端部157bとが略連続するように部分螺旋流路150aに対する部分螺旋流路150bの螺旋流路の旋回向き並びに相互配置を設定する。これにより、一連の二周分の螺旋形状の流路を成すことができる。
このように、複数の部分螺旋流路150を積み重ねるにつれて、一連の螺旋形状を延伸させることができ、部分螺旋流路150の数だけ螺旋の周回数を増やすことが出来る。
なお、螺旋状底面152全域及び外周面154の内部側の反射層を設ければ、部分螺旋流路150を複数連結して成る螺旋状の流路内で、紫外線を複数回反射させることができるので、単に紫外線光源で流路内に紫外線を照射するよりも、紫外線照射量を増やすことができ、流路内での病原微生物の減消効率を向上させることができる。
このような部分螺旋流路150の組み合わせによって流路を形成すれば、一部材で螺旋状の流路を形成するよりも製造容易性を向上させることが可能となり、大量生産に対応することもできる。即ち、一部材で螺旋状の流路を製造する場合、形状が複雑である為、3Dプリンタを利用する等、製造方法やそれに適した材料等が限定されてしまう。これに対し、部分螺旋流路150は、形状が単純化される為、製造方法や材料を限定することが無い。従って、紫外線に対して高反射率を有する材料等で安価に製造することが可能となる。
また、部分螺旋流路150は、一部材で成る螺旋状の流路と比して形状が単純であるので、部分螺旋流路150の内側に紫外線を反射させる反射層を容易に形成することができる。更に部分螺旋流路を軸方向に所望の数だけ積み上げれば、所望のピッチ数の螺旋を成す流路を構成できるので、容易組立性、容易加工性、製造容易性等を有する。結果、部分螺旋流路150の利用によって、量産性が非常優れた螺旋状の流路を提供することができる。
また、螺旋状の流路は、軸方向位置が何処の箇所でも径が一定であるものに限定するものではなく、軸方向に沿う一端部から他端部にかけて拡径又は縮径する形状に設定してもよく、また、軸方向に沿った一端部と他端部とが同径の形状で、中途部において拡径又は縮径した形状に設定してもよい。
また、吸込部及び/又は排出部から紫外線光が漏れることを抑制するために紫外線漏出抑制体を配してもよい。紫外線漏出抑制体は、紫外線が装置外に放射されるのを防止しつつ、流路に沿った流体の流れを妨げない構造を有する。
例えば、図34に示す紫外線漏出抑制体200は、部分螺旋流路150に連結し得る外周面202と、その内側に装置外に紫外線光が漏れることを抑制し且つ流体を通過させ得る構造を具えた抑制部204を有して成るものがあり得る。外周面202は、部分螺旋流路150の外周面と略一連となる円筒形状を有する。抑制部204は、軸方向に穿孔した六角形状の孔204aを複数具えた、所謂ハニカム構造を有する。
紫外線漏出抑制体200を、図35に示すように、部分螺旋流路150を複数組み合わせて成る流路の最上位に配すれば、外側から紫外線灯挿通部164に挿通する紫外線光源を直接目視し難くなって誤って紫外線光を目視することによる危険性を低減することができる。なお、ハニカム構造を成す孔204aの形状は、六角形状以外の多角形状や多孔状のものであってもよい。
このような、抑制部204は、細かく孔を設けたり、孔の深さを深くしたりする程、紫外線光源を直接目視し得なくなる。即ち、孔204aの数を増やして深さを深くするほど、孔204aが延在する方向以外の向きに紫外線光が内壁に当たり易くなるので、抑制部204を通過し得る紫外線の放射角度を規制でき、孔204aを直接覗き込む以外の向きから紫外線光源を視認不可とすることができる。
また、紫外線漏出抑制体200は、図36(a)に示す環状を成す遮光部216を同心状に複数配して抑制部214を構成してもよい。ここで図36(b)は、(a)のA-A断面図であり、遮光部216は、くの字形状を成す断面形状を有し、紫外線光が遮光部216間を通過しないように、隣り合う遮光部216同士の間隔等を設定する。即ち、紫外線光を確実に遮るように、各遮光部216が屈曲形状を有し且つ遮光部216同士が内側から外側に向かう直線視(平面視)において、重なりを持つように間隔や角度等を設定する。
ここで、遮光部は、環状であるものとして説明したが、勿論これに限定されず、放射状や直線状等を成すものであってもよい。
また、図37は紫外線漏出抑制体の他の例を示し、(a)は平面図、(b)は(a)のB-B断面図である。紫外線漏出抑制体200は、環状を成す二種類の傾斜面226a、226bをそれぞれ複数配して抑制部214を構成してもよい。即ち、軸方向の上側(一方側)に第一傾斜面226aを配し、軸方向の下側(他方側)に第二傾斜面226bを配して抑制部214を構成してもよい。
また、第一傾斜面226aと第二傾斜面226bは、その断面が軸方向に対して傾斜した形状を有し、第一傾斜面226aと第二傾斜面226bとで傾斜を異ならせる。
具体的に第一傾斜面226aは、軸方向の一方側が軸心に傾くように傾斜し、また第二傾斜面226bは軸方向の他方側が軸心に傾くように傾斜する。更に、第一傾斜面226aと第二傾斜面226bは、互いに離間しており、第二傾斜面226bの傾斜方向の延長線上に第一傾斜面226aが存するように、径方向に配設位置をずらしている。即ち、図37(b)に示すように径方向に沿って第一傾斜面226aと第二傾斜面226bとが交互に並ぶように配置される。
また、第一傾斜面226a間(或いは第二傾斜面226b間)に放射される紫外線光が確実に第二傾斜面226b(或いは第一傾斜面226a)に遮られるように、第一傾斜面226aと第二傾斜面226bとの間隔や角度等を設定する。
このような紫外線漏出抑制体200を設けることによっても、流体の流動を妨げることなく、紫外線光を確実に遮ることができる。結果、毒性対象減消装置の外側から直接紫外線光源を直に目視し得ないようにすることができる。
また、上記の各紫外線漏出抑制体は、流路の最上位に配するだけでなく、流路の最下位に配してもよい。即ち、図38に示すように、紫外線漏出抑制体250を流路の最下位、且つ装置の土台260の上方に配するようにしてもよい。この場合の紫外線漏出抑制体250は、ハニカム構造を成して流体を通過させる複数の孔252、孔252及び土台260間に間隙を設けるためのスペーサ254を有するものとする。
勿論、紫外線漏出抑制体250が装置上部に位置してもよく、スペーサ254によって設けられた間隙を介して流体の排出或いは吸込みを行ってもよい。また、紫外線漏出抑制体250は、スペーサ254を挟んで孔252に対向する面を反射面とし、孔252を通過した紫外線光を反射面で反射させて再び流路側に導いてもよい。反射面の形状は、特に限定されるものではないが、平面状、球面状、曲面状等があり得る。特に反射面を凹状の球面状とすれば、紫外線光を装置外に反射することがなく、紫外線光を目視してしまう危険性を無くすことができる。
1,20,50…毒性対象減消装置、2,34…吸込部、4,36…排出部、6…流路、8,26…紫外線光源、10…流動発生部、12,41…案内板、16,22…筐体、18…凹状反射部、24…流路部、28,70…送風部、30…天部、32…底部、40…通気路、42…設置用空間、44…仕切板、50…回転体、52…羽根、54…駆動伝達部、72…回転軸。

Claims (60)

  1. 流体を吸い込む吸込部と流体を排出する排出部とを連通し、道程を非直線状に画成して直線距離よりも長く設定する流路と、
    上記流路内を流下する流体に含まれる対象物を分解及び/又は不活化及び/又は滅菌させる減消手段と、
    を具えることを特徴とする毒性対象減消装置。
  2. 前記吸込部側から前記排出部側に向って前記流路に沿って上記流体の流動を発生させる流動発生手段を具えることを特徴とする請求項1記載の毒性対象減消装置。
  3. 前記流動発生手段は、軸流ファン、遠心ファン、斜流ファン、遠心軸流ファン、渦流ファン、横断流ファンの中から選択される少なくとも一以上のファン構造を具えることを特徴とする請求項2記載の毒性対象減消装置。
  4. 前記流動発生手段は、前記吸込部及び/又は前記排出部近傍に配されることを特徴とする請求項3記載の毒性対象減消装置。
  5. 前記流動発生手段は、一つ以上のファン構造を有し、
    上記ファン構造が、単一の回転軸に固定されることを特徴とする請求項2乃至4の何れかに記載の毒性対象減消装置。
  6. 前記流動発生手段は、一つ以上のファン構造と、回転軸と、駆動モータとを有することを特徴とする請求項2乃至4の何れかに記載の毒性対象減消装置。
  7. 温度センサ、湿度センサ、人感センサ、汚れセンサの中の少なくともひとつのセンサを具え、
    上記センサによる検出に基づいて、前記流動発生手段による流動を制御することを特徴とする請求項2乃至6の何れかに記載の毒性対象減消装置。
  8. 前記流路は、所定方向に往復することを特徴とする請求項1乃至7の何れかに記載の毒性対象減消装置。
  9. 前記所定方向は、水平方向及び/又は鉛直方向であることを特徴とする請求項8記載の毒性対象減消装置。
  10. 前記所定方向は、前記減消手段によって照射される紫外線に対して平行な方向であることを特徴とする請求項8又は9記載の毒性対象減消装置。
  11. 前記流路は、曲線状及び/又は蛇行状に延在する箇所を含むことを特徴とする請求項1乃至10の何れかに記載の毒性対象減消装置。
  12. 前記曲線状に延在する箇所は、螺旋形状又は渦巻き形状を成すことを特徴とする請求項11記載の毒性対象消装置。
  13. 前記流路は、前記吸込部と前記排出部との直線距離の整数倍以上の距離を有することを特徴とする請求項1乃至12の何れかに記載の毒性対象減消装置。
  14. 前記流路は、流路画成手段によって構成されることを特徴とする請求項1乃至13の何れかに記載の毒性対象減消装置。
  15. 前記流路画成手段は、前記減消手段の一部、筐体の内面の一部、案内板の何れか一つ以上を含んで構成されることを特徴とする請求項14記載の毒性対象減消装置。
  16. 前記減消手段は、紫外線ランプ又は紫外線LEDを有することを特徴とする請求項1乃至15の何れかに記載の毒性対象減消装置。
  17. 前記紫外線ランプは、円筒管で構成されることを特徴とする請求項16記載の毒性対象減消装置。
  18. 前記減消手段は、前記紫外線ランプからの紫外線光を前記流路に向けて反射させる反射面を有し、
    上記反射面は、楕円弧状の凹曲断面形状を有し、
    前記紫外線ランプを、上記反射面の楕円弧を形成する楕円の焦点位置に配することを特徴とする請求項17記載の毒性対象減消装置。
  19. 前記紫外線LEDは、略直線状に複数配設、又は面内に縦及び/又は横に整列して複数配設されることを特徴とする請求項16記載の毒性対象減消装置。
  20. 前記減消手段は、前記流路と一体的に構成されることを特徴とする請求項1乃至19の何れかに記載の毒性対象減消装置。
  21. 前記排出部は、前記吸込部による吸込領域に向けて流体を排出することを特徴とする請求項1乃至20の何れかに記載の毒性対象減消装置。
  22. 前記排出部は、前記吸込部による吸込領域と異なる領域に向けて流体を排出することを特徴とする請求項1乃至20の何れかに記載の毒性対象減消装置。
  23. 前記排出部によって排出される流体の流速は、前記吸込部によって吸込まれる流体の流速よりも遅いことを特徴とする請求項1乃至22の何れかに記載の毒性対象減消装置。
  24. 前記排出部における流体の排出口面積は、前記吸込部における流体の吸込口面積よりも大きいことを特徴とする請求項1乃至23の何れかに記載の毒性対象減消装置。
  25. 略筒形状の長尺形状の筐体を有し、
    前記吸込部と前記排出部の内、一方が上記筐体の長手方向中央部よりも一端側に配され、他方が上記筐体の長手方向中央部よりも他端側に配されることを特徴とする請求項1乃至24の何れかに記載の毒性対象減消装置。
  26. 前記吸込部が、高速吸込みを行い、
    前記排出部が、低速排出を行うことを特徴とする請求項1乃至20の何れかに記載の毒性対象減消装置。
  27. 前記吸込部が、低速吸込みを行い、
    前記排出部が、高速排出を行うことを特徴とする請求項1乃至20の何れかに記載の毒性対象減消装置。
  28. 前記吸込部は、広域から流体を吸込み得る吸込口を具えることを特徴とする請求項1乃至27の何れかに記載の毒性対象減消装置。
  29. 前記吸込部は、単方位から流体を吸込み得る吸込口を具えることを特徴とする請求項1乃至27の何れかに記載の毒性対象減消装置。
  30. 前記吸込部が、吸込んだ流体を噴流として前記流路に流下させることを特徴とする請求項1乃至29記載の毒性対象減消装置。
  31. 前記排出部は、流体を広域に排出し得る排出口を具えることを特徴とする請求項1乃至31の何れかに記載の毒性対象減消装置。
  32. 前記排出部は、流体を単方位に排出し得る排出口を具えることを特徴とする請求項1乃至30の何れかに記載の毒性対象減消装置。
  33. 前記排出部は、一方向に向って延在する連続的又は断続的な排気口を具え、
    上記排気口からの排気によってエアカーテンを生成することを特徴とする請求項1乃至32の何れかに記載の毒性対象減消装置。
  34. 前記排出部は、ジェット噴流を排出し得ることを特徴とする請求項1乃至33の何れかに記載の毒性対象減消装置。
  35. 前記流路は、紫外線透過性材料又は紫外線反射性材料によって構成されることを特徴とする請求項1乃至34の何れかに記載の毒性対象減消装置。
  36. 前記流路を挟んで前記減消手段に対向する箇所に紫外線反射手段を配し、
    上記紫外線反射手段は、前記減消手段から照射され前記流路を通過した紫外線を前記流路に向けて反射させることを特徴とする請求項1乃至35の何れかに記載の毒性対象減消装置。
  37. 対象物を減消させる第二の減消手段を具え、
    第二の減消手段は、流路内に電場を作成する電場作成手段、流路内を加熱する加熱手段及び/又はイオンを発生するイオン発生手段を有することを特徴とする請求項1乃至36の何れかに記載の毒性対象減消装置。
  38. 前記流路には、流体に含まれる異物を捕集するフィルタが設けられていることを特徴とする請求項1乃至37の何れかに記載の毒性対象減消装置。
  39. 前記流路には、流体に含まれる異物を流路内から分離するサイクロン部を有することを特徴とする請求項1乃至38の何れかに記載の毒性対象減消装置。
  40. 装置周囲の空間を仕切るパーテーションを具えることを特徴とする請求項1乃至39の何れかに記載の毒性対象減消装置。
  41. 前記毒性対象減消装置は、別体の器具に埋め込まれることを特徴とする請求項1乃至40の何れかに記載の毒性対象減消装置。
  42. 別体の器具は、ルーフ、シート背もたれ、シートヘッドレスト、コンパネ、エアコン、テーブル、デスク、チェア、エレベータ、プラント、浄化槽、配管であることを特徴とする請求項41記載の毒性対象減消装置。
  43. 前記流路は、同心状に複数の領域を区画するための案内板を前記流体の流動方向に複数間隔を存して配し、
    前記案内板は、流体の往復方向に沿った一端部又は他端部に連通路を有し、
    前記流路内の流体を、上記往復方向に沿って流動させつつ、上記連通路を介して径方向内側に流動させながら前記吸込部から前記排出部に向って流下させることを特徴とする請求項1乃至42の何れかに記載の毒性対象減消装置。
  44. 前記案内板によって区画された各前記領域は、横断面積が等しく設定されることを特徴とする請求項43記載の毒性対象減消装置。
  45. 前記案内板によって区画された前記領域は、横断面積が径方向内側に向かって狭くなるように設定されることを特徴とする請求項43記載の毒性対象減消装置。
  46. 前記案内板によって区画された前記領域は、横断面積が径方向内側に向かって広くなるように設定されることを特徴とする請求項43記載の毒性対象減消装置。
  47. 前記吸込部及び前記排出部は、周方向に沿って断続的に複数配され、
    前記流路は、周方向に複数に仕切られ、同じ方向に向けられた前記吸込部と前記排出部とを連通し、
    前記吸込部によって一方から吸い込んだ流体を、前記排出部を介して当該一方に向けて排出することを特徴とする請求項1乃至46の何れかに記載の毒性対象減消装置。
  48. 前記減消手段は、前記流路によって囲繞される箇所に配されることを特徴とする請求項47記載の毒性対象減消装置。
  49. 前記流体は、気体、液体及び/又は粉体であることを特徴とする請求項1乃至48の何れかに記載の毒性対象減消装置。
  50. 前記毒性対象は、菌、ウイルス及び/又は有害分子であることを特徴とする請求項1乃至49の何れかに記載の毒性対象減消装置。
  51. 流体を吸い込む吸込部と流体を排出する排出部とを連通し、道程を螺旋状又は渦巻き状に画成した流路と、
    上記流路内に配され、上記流体が流動する方向に沿って延在する反射層と
    上記吸込部及び/又は上記排出部に配設され、上記流路内を流下する流体に含まれる対象物を紫外線によって分解及び/又は不活化及び/又は滅菌させる減消手段と、を有し、
    上記減消手段から照射された紫外線が、上記反射層によって反射して上記流路の略全域を照らすことを特徴とする毒性対象減消装置。
  52. 前記反射層は、前記流路に連続的又は断続的に形成されることを特徴とする請求項51記載の毒性対象減消装置。
  53. 一周分の螺旋形状を有する部分螺旋流路を軸方向に積み重ねることで、螺旋状の前記流路を形成することを特徴とする請求項12、請求項51、請求項52の何れかに記載の毒性対象減消装置。
  54. 前記部分螺旋流路は、
    中央部に形成された、減消手段が挿通し得る挿通部と、
    連結する他の部分螺旋流路に嵌合し得、軸方向に延在する支持部と、
    上記他の部分螺旋流路に設けられた支持部が嵌まる凹部と、を有することを特徴とする請求項53記載の毒性対象減消装置。
  55. 流体を吸い込む吸込部と流体を排出する排出部とを連通させた流路と、
    上記流路内に配され、上記流体が流動する方向に沿って延在する反射層と、
    上記吸込部及び/又は上記排出部に配設され、上記流路内を流下する流体に含まれる対象物を紫外線によって分解及び/又は不活化及び/又は滅菌させる減消手段と、を有し、
    上記減消手段から照射された紫外線が、上記反射層によって反射して上記流路の略全域を照らすことを特徴とする毒性対象減消装置。
  56. 装置外に漏れる紫外線光を抑制し且つ流体を通過させ得る紫外線漏出抑制体を、前記吸込部側及び/又は前記排出部側に配することを特徴とする請求項1乃至55の何れかに記載の毒性対象減消装置。
  57. 前記紫外線漏出抑制体は、ハニカム構造を成す複数の孔を有することを特徴とする請求項56記載の毒性対象減消装置。
  58. 前記紫外線漏出抑制体は、屈曲した断面形状を有する遮光面を有することを特徴とする請求項56記載の毒性対象減消装置。
  59. 前記紫外線漏出抑制体は、第一傾斜面と第二傾斜面とを有し、
    上記第一傾斜面と上記第二傾斜面は、互いに異なる傾斜角で配されることを特徴とする請求項56記載の毒性対象減消装置。
  60. 前記紫外線漏出抑制体は、第一傾斜面と第二傾斜面とを有し、
    上記第一傾斜面及び上記第二傾斜面は、離間し且つ一方の傾斜面の傾斜方向の延長線上に他方の傾斜面が存するように設置位置をずらしていることを特徴とする請求項56記載の毒性対象減消装置。


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