JP2022007679A - 状態量推定装置及びダンパ制御装置 - Google Patents

状態量推定装置及びダンパ制御装置 Download PDF

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祐一郎 水口
Yuichiro Mizuguchi
翔也 國枝
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Abstract

【課題】車両の状態量の算出精度を高めることのできる技術を実現する。【解決手段】前記車両の所定の時間後の状態量である将来状態量を演算する将来状態量演算部(630)と、前記車両の現在の状態量である現在状態量を演算する現在状態量演算部(640)と、前記現在状態量を用いて、前記現在状態量に対応する将来状態量を補正することによって、最終的な前記状態量を決定する状態量決定部(650)と、を備える。【選択図】図3

Description

本発明は状態量推定装置及びダンパ制御装置に関する。
従来、車両の状態量を算出し、得られた算出値を用いて車両の制動力および駆動力などを制御し、車両の走行安定性を高める技術が知られている。当該技術分野において、車両に搭載したカメラより、車両前方の路面情報を予め予測して、予測した路面情報よりサスペンションの制御を行う技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
国際公開2018-155541号公報
上記のような技術分野において、車両の状態量はなるべく精度よく算出されることが好ましい。
本発明の一態様は、車両の状態量の算出精度を高めることのできる技術を実現することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る状態量推定装置は、車両の状態量を推定するための状態量推定装置であって、前記車両の所定の時間後の状態量である将来状態量を演算する将来状態量演算部と、前記車両の現在の状態量である現在状態量を演算する現在状態量演算部と、前記現在状態量を用いて、前記現在状態量に対応する将来状態量を補正することによって、最終的な前記状態量を決定する状態量決定部と、
を備える。
また、上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係るダンパ制御装置は、上記の状態量算出装置を備え、前記状態量推定装置が推定した前記状態量を用いて、前記車両が備える減衰力可変式ダンパの制御を行う。
本発明の一態様によれば、車両の状態量の算出精度を高めることができる。
本発明の実施形態に係る車両の構成の一例を模式的に示す図である。 本発明の実施形態1に係るECUの概略構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態1に係るサスペンション制御部の機能的構成の一例を示すブロック図である。 本発明の実施形態1に係る将来状態量演算部の機能的構成の一例を示すブロック図である。 本発明の実施形態1に係る将来状態量演算部が推定する走行路の模式図である。 本発明の実施形態1に係る距離情報算出部の処理の流れを示すフローチャートである。 本発明の実施形態1に係る路面状態検出部の処理の流れを示すフローチャートである。 本発明の実施形態1に係る現在状態量演算部の機能的構成の一例を示すブロック図である。 本発明の実施形態2に係る現在状態量演算部の機能的構成の一例を示すブロック図である。 本発明の実施形態3に係るサスペンション制御部の機能的構成の一例を示すブロック図である。 本発明の実施形態4に係るサスペンション制御部の機能的構成の一例を示すブロック図である。
以下、本発明の一実施形態について、詳細に説明する。
[車両の構成例]
〔構成の概要〕
図1は、本発明の実施形態に係る車両900の構成の一例を模式的に示す図である。図1に示すように、車両900は、懸架装置(サスペンション)100、車体200、車輪300、タイヤ310、操舵部材410、ステアリングシャフト420、トルクセンサ430、舵角センサ440、トルク印加部460、ラックピニオン機構470、ラック軸480、エンジン500、ECU(Electronic Control Unit、状態量算出装置、制御装置)600、発電装置700およびバッテリ800を備えている。なお、車両900としては、ガソリン車、ハイブリッド電気自動車(HEV車)、電気自動車(EV車)等を挙げることができる。
タイヤ310が装着された車輪300は、懸架装置100によって車体200に懸架されている。車両900は、四輪車であるため、懸架装置100、車輪300およびタイヤ310については、それぞれ4つ設けられている。なお、左側の前輪、右側の前輪、左側の後輪および右側の後輪のタイヤ及び車輪をそれぞれ、タイヤ310A及び車輪300A、タイヤ310B及び車輪300B、タイヤ310C及び車輪300C、並びに、タイヤ310D及び車輪300Dとも称する。以下、同様に、左側の前輪、右側の前輪、左側の後輪および右側の後輪にそれぞれ付随した構成を、符号「A」「B」「C」及び「D」を付して表現することがある。
〔懸架装置(サスペンション)〕
懸架装置100は、減衰力可変式ダンパ、アッパーアーム及びロアーアームを備えている。また、減衰力可変式ダンパは、一例として、当該減衰力可変式ダンパが発生させる減衰力を調整する電磁弁であるソレノイドバルブを備えている。ただし、これは本実施形態を限定するものではなく、減衰力可変式ダンパは、減衰力を調整する電磁弁として、ソレノイドバルブ以外の電磁弁を用いてもよい。例えば、上記電磁弁として、電磁流体(磁性流体)を利用した電磁弁を備える構成としてもよい。なお、懸架装置100とECU600とを合わせて、ダンパ装置と呼ぶこともある。また、本明細書において特にことわりのない限り、用語「サスペンション」と用語「ダンパ」とは同じ意味で用いられる。
〔ステアリング装置〕
運転者の操作する操舵部材410は、ステアリングシャフト420の一端に対してトルク伝達可能に接続されており、ステアリングシャフト420の他端は、ラックピニオン機構470に接続されている。
なお、上述の説明において「トルク伝達可能に接続」とは、一方の部材の回転に伴い他方の部材の回転が生じるように接続されていることを指し、例えば、一方の部材と他方の部材とが一体的に成形されている場合、一方の部材に対して他方の部材が直接的又は間接的に固定されている場合、及び、一方の部材と他方の部材とが継手部材等を介して連動するよう接続されている場合を少なくとも含む。
ラックピニオン機構470は、ステアリングシャフト420の軸周りの回転を、ラック軸480の軸方向に沿った変位に変換するための機構である。ラック軸480が軸方向に変位すると、タイロッド及びナックルアームを介して車輪300A及び車輪300Bが転舵される。
トルクセンサ430は、ステアリングシャフト420に印加される操舵トルク、換言すれば、操舵部材410に印加される操舵トルクを検出し、検出結果を示すトルクセンサ信号をECU600に提供する。より具体的には、トルクセンサ430は、ステアリングシャフト420に内設されたトーションバーの捩れを検出し、検出結果をトルクセンサ信号として出力する。なお、トルクセンサ430として磁歪式トルクセンサを用いてもよい。
舵角センサ440は、操舵部材410の舵角を検出し、検出結果をECU600に提供する。
トルク印加部460は、ECU600から供給されるステアリング制御量に応じたアシストトルク又は反力トルクを、ステアリングシャフト420に印加する。トルク印加部460は、ステアリング制御量に応じたアシストトルク又は反力トルクを発生させるモータと、当該モータが発生させたトルクをステアリングシャフト420に伝達するトルク伝達機構とを備えている。
なお、本明細書における「制御量」の具体例として、電流値、デューティー比、減衰率、減衰比等が挙げられる。
また、上記の例では、操舵部材410からラック軸480までが常時機械的に接続されたステアリング装置を例に挙げたが、これは本実施形態を限定するものではなく、本実施形態に係るステアリング装置は、例えばステア・バイ・ワイヤ方式のステアリング装置であってもよい。ステア・バイ・ワイヤ方式のステアリング装置に対しても本明細書において以下に説明する事項を適用することができる。
〔駆動力伝達装置〕
車両900は、不図示の駆動力伝達装置を有している。駆動力伝達装置は、例えばエンジンの動力を前輪または後輪に伝達する装置であり、ギア伝達機構を有する。当該ギア伝達機構は、前輪または後輪における個々の車輪の回転数の差を状況に応じて与える差動装置であり、車両900の走行状況に応じて差動を制限する差動制限装置を有している。本実施型形態において、差動装置および差動制限装置は、限定されない。差動装置は、例えばベベルギア式差動装置であってよく、差動制限装置は、多板クラッチ式リミテッドスリップディファレンシャル(LSD)またはヘリカルギア式LSDなどのトルク感応型であってもよいし、ビスカスLSDなどの回転差感応型であってもよい。
〔その他の構成〕
エンジン500には、発電装置700が付設されており、発電装置700によって生成された電力がバッテリ800に蓄積される。
また、車両900は、車輪300毎に設けられ各車輪300の車輪速(車輪の角速度ω)を検出する車輪速センサ320を備えている。また、車両900は、車両900の横方向の加速度を検出する横Gセンサ330、車両900の前後方向の加速度を検出する前後Gセンサ340、車両900のヨーレートを検出するヨーレートセンサ350、エンジン500が発生させるトルクを検出するエンジントルクセンサ510、エンジン500の回転数を検出するエンジン回転数センサ520、ブレーキ装置が有するブレーキ液に印加される圧力を検出するブレーキ圧センサ530及び車両900の前方を撮像するカメラ360(図4参照)を備える構成としてもよい。これらの各種センサによる検出結果は、ECU600に供給される。
なお、図示は省略するが、車両900は、ブレーキ時の車輪ロックを防ぐためのシステムであるABS(Antilock Brake System)、加速時等における車輪の空転を抑制するTCS(Traction Control System)、及び、旋回時のヨーモーメント制御やブレーキアシスト機能等のための自動ブレーキ機能を備えた車両挙動安定化制御システムであるVSA(Vehicle Stability Assist)制御可能なブレーキ装置を備えている。
ここで、ABS、TCS、及びVSAは、推定した車体速に応じて定まる車輪速と、車輪速センサ320によって検出された車輪速とを比較し、これら2つの車輪速の値が、所定の値以上相違している場合にスリップ状態であると判定する。ABS、TCS、及びVSAは、このような処理を通じて、車両900の走行状態に応じて最適なブレーキ制御やトラクション制御を行うことにより、車両900の挙動の安定化を図るものである。
また、上述した各種のセンサによる検出結果のECU600への供給、及び、ECU600から各部への制御信号の伝達は、CAN(Controller Area Network)370を介して行われる。
また、車両900は、不図示のRAM(Random Access Memory)を有する。RAMは、車重、慣性荷重、車両諸元などの定常値あるいは推定値、算出値を格納する。定常値は、例えば車両900に固有の物理量の値である。
〔ECUの機能的構成〕
図2は、ECU600の概略構成を示す図である。
図2に示すように、ECU600は、サスペンション制御部(サスペンション制御装置、ダンパ制御装置)610を備えている。
サスペンション制御部610は、CAN370に含まれる各種のセンサ検出結果を参照し、懸架装置100に供給するサスペンション制御量の大きさを決定する。サスペンション制御部610は、サスペンション制御量を供給することによって懸架装置100を制御する。より具体的には、ECU600は、懸架装置100に含まれる減衰力可変式ダンパが備えるソレノイドバルブに対して、サスペンション制御量を供給することによって当該ソレノイドバルブの開閉を制御する。この制御を可能とするために、ECU600からソレノイドバルブへ駆動電力を供給する電力線が配されている。
また、ECU600は、ステアリング装置を制御するためのステアリング制御部(不図示)を備えている。ステアリング制御部は、車両900が備える各種の電子機器を統括制御する。より具体的には、ステアリング制御部は、トルク印加部460に供給するステアリング制御量を調整することにより、ステアリングシャフト420に印加するアシストトルク又は反力トルクの大きさを制御する。
また、ECU600は、駆動力伝達装置を制御するための駆動力制御部(不図示)を備えている。駆動力制御部は、例えば、差動制限の制御量を供給することによって駆動力伝達装置を制御する。その具体的な一例を挙げると、駆動力制御部は、走行状況に応じて多板クラッチ式LSDにおけるクラッチの圧着の強さを調整することにより、エンジンの駆動力を前輪、後輪間で、あるいは前輪または後輪における左右の車輪間で分配し、エンジンの駆動力で回転する車輪の個々の回転数を制御する。
このように、車両900における懸架装置100、ステアリング装置および駆動力伝達装置は、いずれも、電子制御可能に構成されており、電子制御式サスペンション、電子制御式ステアリング装置および電子制御式駆動力伝達装置とも言える。
なお、本明細書において「~を参照して」との表現には、「~を用いて」「~を考慮して」「~に依存して」などの意味が含まれ得る。
また、「制御量の大きさを決定する」との処理には、制御量の大きさをゼロに設定する、すなわち、制御量を供給しない場合も含まれる。
〔状態量算出のロジックの説明〕
<状態量の定義>
本実施形態における車両900の状態量Xの一例は、下記式で表される。ここで、状態量Xはn×1の行列で表されるベクトルであり、本実施例ではn=16である。なお、本明細書において、下付きの添え字fl、fr、rlおよびrrは、それぞれ、車両900における左前輪、右前輪、左後輪および右後輪を表す。また、下付きの添え字iiは、車両900における上記の車輪のうちの任意の一以上を表す。
Figure 2022007679000002
上記式中、wは、ばね上重心点上下速度であり、車体200のばね上速度のz軸方向成分である。p、q、rは、それぞれ、ロールレート、ピッチレートおよびヨーレートであり、例えば、車体200のばね上角速度のx軸回転方向、y軸回転方向およびz軸回転方向の成分である。なお、本実施形態において、x軸は車体200の前後方向、y軸は車体200の横方向、z軸は車体200の鉛直方向を示す。
また、上記式中、w1fl、w1fr、w1rlおよびw1rrは、各車輪におけるばね下上下速度である。DampStfl、DampStfr、DampStrlおよびDampStrrは、各車輪におけるサスストローク変位である。TireStfl、TireStfr、TireStrlおよびTireStrrは、各車輪におけるタイヤストローク変位である。
<状態量に関する運動方程式>
状態量Xを構成する各要素の運動方程式の一例は、以下の式(1)~(7)で表される。各物理量の上に付されたドット「・」は時間微分を表す。
Figure 2022007679000003
式(1)中、ΣRは車体200の重心に作用する鉛直方向力、mは車体200のばね上質量、uは車体200の前後方向のばね上速度、そして、vは車体200の横方向のばね上速度、を表す。
式(2)~(4)中、Izxは車体200のばね上における横方向(例えばy軸)の慣性乗積、Iは車体200の重心を通るx軸周りの慣性モーメント、Iは車体200の重心を通るy軸周りの慣性モーメント、そして、Iは車体200の重心を通るz軸周りの慣性モーメント、を表す。また、式(2)~(4)中、Mは車体200の重心に作用するx軸周りのモーメント、Mは車体200の重心に作用するy軸周りのモーメント、そして、Mは車体200の重心に作用するz軸周りのモーメント、を表す。
Figure 2022007679000004
式(5)中、m1iiは任意の車輪のばね下質量、Rziiは各車輪のばね下にかかるサスペンション反力、そしてk1iiは任意の車輪のタイヤばね定数、を表す。
Figure 2022007679000005
式(6)中、DampViiは、各車輪のサスストローク速度を表し、wiiは、各車輪のばね上におけるサスポイントの上下速度を表す。式(7)中、TireViiは、各車輪におけるタイヤストローク速度を表し、w0iiは、任意の車輪点における路面変位の微分値を表す。wiiは、以下の式(6a)~(6d)で表される。式(6a)~(6d)中、tr、trは車体200の前後トレッド半長を表し、l、lは車体200の前後車軸重心間距離を表す。
Figure 2022007679000006
<外力/モーメントを表す式>
上記の運動方程式中の外力あるいはモーメントについては、例えば以下に説明する式(8)~(23)で表される。たとえば、サスペンション反力は、以下の式(8)~(11)で表される。
Figure 2022007679000007
式(8)~(11)中、Rzfl,zfr,zrl,zrrは各車輪におけるサスペンション反力を表し、DampFfl,DampFfr,DampFrl,DampFrrは各車輪におけるダンパ減衰力を表す。また、式(8)~(11)中、k2f、k2rは前輪および後輪の懸架ばねのばね定数、C2f、C2rは前輪および後輪に関する後述する車両モデルの安定性を高めるためのパラメータ、そしてkaf、karは前輪および後輪におけるスタビライザの剛性、を表す。
また、車体200の重心に作用する前後方向力ΣR、車体200の重心に作用する横方向力ΣRy、および重心に作用する鉛直方向力ΣR、はそれぞれ以下の式(12)~(14)で表される。
Figure 2022007679000008
式(12)、式(13)中、ΣFx0は、車両900の全タイヤの前後力を表し、ΣFy0は、車両900の全タイヤの横力を表す。
Figure 2022007679000009
式(15)~(17)中、MxRは、車体200の重心に作用するサスペンションのx軸周りの反力モーメントを表し、MyRは、車体200の重心に作用するサスペンションのy軸周りの反力モーメントを表し、MzRは、車体200の重心に作用するサスペンションのz軸周りの反力モーメントを表す。また、式(15)~(17)中、hは、車両900の重心から各輪のばね下までのz軸方向距離の平均を表す。
Figure 2022007679000010
式(18)~(20)中、Mxtireは、車体200の重心に作用するタイヤのx軸周りの反力モーメントを表し、Mytireは、車体200の重心に作用するタイヤのy軸周りの反力モーメントを表し、Mztireは重心に作用するタイヤのz軸周りの反力モーメントを表す。また、Rは、タイヤ半径を表す。なお、M、MおよびMは、下記式(21)~(23)で表される。
Figure 2022007679000011
<運動方程式の変形>
本実施形態におけるECU600への入力値は、例えば、以下の行列U、Uで表すことができる。ここで、UおよびUはq×1の行列で表されるベクトルであり、Uにおいてはq=8、Uにおいてはq=6である。また、ECU600への観測値は、以下の行列Yで表すことができる。ここで、Yはp×1の行列で表されるベクトルであり、例えば本実施形態においてはp=5である。
Figure 2022007679000012
上述した運動方程式は、以下の式(24)および式(25)で表すことができる。
Figure 2022007679000013
ヤコビ行列(J,J)を用い、式(24)から下記式(26)を導出し、式(25)から式(27)を導出する。式(26)および式(27)における右辺の最終項は、誤差を表している。
Figure 2022007679000014
ここで、f(X,U)=0、h(X)=0とすると、式(26)における右辺の第二項、第三項は、それぞれ式(28)、式(29)で表され、式(27)における右辺の第二項は、式(30)で表される。
Figure 2022007679000015
よって、式(24)は、下記式(31)で表される。このように、前述の運動方程式は、線形的に演算される線形システムで表される。ここで、式(31)を離散化すると、下記式(32)、式(33)および、式(34)が導出される。式(32)中、Aは、車両900の固有の特性を表すシステム行列として表される。式(33)中、Bは、入力による車両900への影響を表す入力行列として表される。式(34)中、Cは、車両900からの観測量を出力するための観測行列として表される。当該車両モデルは、状態量および上記行列U、Uから明らかなように車両900の要素を含んでおり、車両全体の挙動を示す単一のモデルとなっている。
Figure 2022007679000016
<行列の離散化>
Ac、BcおよびCc行列は、前述の通り下記式(32)、式(33)および、式(34)によって離散化される。つまり、Acは離散化されたシステム行列、Bcは離散化された入力行列および、Ccは離散化された観測行列を表す。なお、式(32)中、L-1は逆ラプラス演算処理を表し、sはラプラス演算子を表し、Iは単位行列を表す。また、式(33)中、Δtはサンプル時間を表す。
Figure 2022007679000017
<車両モデル>
本実施形態における車両状態量推定の為の車両モデルは、下記式(35)、式(36)で表すことができる。当該車両モデルは、前述したように、車両900の要素を含む、車両全体の挙動を示す単一のモデルである。ここで、下付きのkは、離散状態における任意のステップを表しており、k-1は、kに対して1ステップ前のステップを表す。
Figure 2022007679000018
上記式(35)、式(36)において、Xハットは車両モデルの状態量、つまり推定車両状態量である。Xハットは、下記の行列で表される。
Figure 2022007679000019
また、Uハットは入力値であり、例えば下記式のU1ハット、U2ハットで表される。
Figure 2022007679000020
また、Yハットは観測量であり、すなわち推定車両観測量である。Yハットは下記の行列で表される。
Figure 2022007679000021
[実施形態1]
本実施形態では、前述したロジックに従う状態量を算出し、当該状態量を用いて懸架装置100の動作を制御する。
図3は、本発明の実施形態1に係るサスペンション制御部の機能的構成の一例を示すブロック図である。
図3に示すように、サスペンション制御部610は、状態量推定部620及び制御量決定部660を備えている。以下、状態量推定部620のことを、状態量推定装置と呼称することがある。
状態量推定部620は、車両の状態量を推定する構成であり、図3に示すように、将来状態量演算部630、現在状態量演算部640及び状態量決定部650を備えている。
将来状態量演算部630は、車両900が備えるカメラ360より取得した車両900の前方の画像を表す画像情報を参照し、車両900の状態量であって、カメラ360による撮像時点から所定の時間後の状態量である将来状態量を演算する。なお、将来状態量演算部630における、将来状態量の具体的な演算方法については、後述する。
現在状態量演算部640は、車輪速センサ320から取得した車輪速、横Gセンサ330から取得した横加速度、及び前後Gセンサ340から取得した前後加速度等を参照し、車両の現在の状態量である現在状態量を演算する。また、現在状態量演算部640は、制御量決定部660よりサスペンション制御量を取得し、取得したサスペンション制御量を更に参照して現在状態量を演算する。
状態量決定部650は、将来状態量演算部630から取得した将来状態量、及び現在状態量演算部640から取得した現在状態量に基づき車両900の状態量を決定する。一例として、状態量決定部650は、現在状態量及び将来状態量のうち、一方を用いて他方を補正することによって、最終的な車両900の状態量を決定する。例えば、状態量決定部650は、現在状態量を用いて、現在状態量に対応する将来状態量を補正することによって、最終的な車両900の状態量を決定する。
状態量決定部650は、車両900の状態量の決定処理において、例えば、カルマンフィルタを用いた推定値の算出処理を用いることができる。一例として、状態量決定部650は、将来状態量及び現在状態量の一方を推定量とし、将来状態量及び現在状態量の他方を観測量とし、カルマンゲインは固定値(時不変カルマンゲイン)とするカルマンフィルタを用いて状態量を算出することができる。
なお、カルマンゲインは、時変カルマンゲインとしてもよい。時変カルマンゲインはたとえば、一期前の状態量から予測共分散を求め、演算することができる。
制御量決定部660は、状態量決定部650が算出した車両900の状態量に応じて、サスペンション制御量を決定する。制御量決定部660は、決定したサスペンション制御量を懸架装置100に供給するとともに、フィードバック値として、現在状態量演算部640に供給する。
このように、本実施形態に係るサスペンション制御部610は、状態量推定部620が推定した車両900の状態量に応じて、懸架装置100を制御するためのサスペンション制御量を決定する。本実施形態に係るサスペンション制御部610は、将来状態量演算部630から取得した将来状態量を現在状態量演算部640から取得した現在状態量を用いて補正することによって、車両の状態量を高い精度で算出することができる。これにより、走行している車両の懸架装置をより適切に制御することができ、車両の乗り心地を向上させることができる。
〔将来状態量演算部〕
続いて、図4及び5を参照して、将来状態量演算部630について説明する。図4は、将来状態量演算部630の機能的構成の一例を示すブロック図である。また、図5は、将来状態量演算部630が将来状態量を演算する際に参照する走行路の模式図である。
まず、将来状態量演算部630の概要について説明する。将来状態量演算部630は、車両900が備えるカメラ360より、車両900の進行方向の画像を表す画像情報を取得し、取得した画像情報から、車両900の進行方向の対象物の3次元的な配置、大きさ、及び向き等を示す3次元画像情報を算出し、算出した3次元画像情報を参照して将来状態量を演算する。以下では、一例として、カメラ360が、左カメラ360a(不図示)と右カメラ360b(不図示)を備え、それぞれのカメラによる画像情報を取得する構成について説明する。
将来状態量演算部630は、車両900が走行路1を走行する際に、車両900の進行方向の走行路面(以下、自動車が走行できる部分の路面を「走行路面」とする)の路面状態を検出する。より具体的には、将来状態量演算部630は、車両900の状態量に影響を及ぼし得る対象物の有無およびその距離を検出する。ここで、対象物とは、例えば、走行路面の表面状態、走行路面のうねり、凹み及び突起部等の立体物を指すが、これは本実施形態を限定するものではない。なお、将来状態量演算部630は、走行路1の路面状態に加えて、車両900の進行方向における、車両前方の道路の路肩2と車両との位置関係、及び、走行路面と路外3の高低差等を検出する構成であってもよい。
図4に示すように、将来状態量演算部630は、距離情報算出部6301、路面状態検出部6302、及び車両将来状態量演算部6303を備えている。
距離情報算出部6301は、車両900が備える左カメラ360aと右カメラ360bとにより、車両900が走行路1を走行している際の車両900の進行方向の画像情報を取得する。距離情報算出部6301は、左カメラ360a及び右カメラ360bが撮像した画像情報に基づき、車両900の進行方向の走行路1における対象物の3次元的な配置、大きさ、及び向き等を示す3次元画像情報を算出する。そして、距離情報算出部6301は、算出した3次元画像情報から、車両900の進行方向における対象物の有無及び対象物までの距離を示す距離情報を算出する。
なお、左カメラ360aと右カメラ360bとは、車両900の前方を撮像範囲とし、走行路1及び車両前方の対象物を撮像対象とすることができるように設置される。左カメラ360aと右カメラ360bとは、いずれもレンズとCCD(またはCMOS撮像素子)から構成されており、上記撮像範囲をカバーできる仕様の部品を用いればよい。左カメラ360aと右カメラ360bとを結ぶ仮想線分は、走行路面に平行でかつ、車両の進行方向に垂直となることが好ましい。左カメラ360aと右カメラ360bとの間の距離dは、本実施形態を限定するものではないが、例えば、車両からどの程度の距離までを検知範囲とするかにより決定される構成とすることができる。
路面状態検出部6302は、距離情報算出部6301において算出した対象物の有無及び対象物までの距離を示す距離情報に基づき車両900の進行方向の路面状態を検出する。より具体的には、路面状態検出部6302は、車両900の進行方向の走行路面における対象物が、複数のカメラ360より取得した画像情報が示す画像のどの部分に相当するか等を計算することによって、車両900の進行方向の路面状態を検出する。
車両将来状態量演算部6303は、路面状態検出部6302において算出した車両900の進行方向の走行路面の路面状態に基づき、車両900の所定の時間後の状態量である将来状態量を演算する。車両将来状態量演算部6303は、演算した車両900の将来状態量を状態量決定部650へ供給する。ここで所定の時間後の状態量とは、車両900が算出した路面状態の走行路面を走行する際の車両900の状態量である。なお、車両将来状態量演算部6303は、車両900の進行方向における対象物までの距離と、車速とに応じて、所定の時間を決定することができる。一例として、車両将来状態量演算部6303は、車両900の進行方向における対象物までの距離が大きくなる程、所定の時間を大きく設定する。また、車両将来状態量演算部6303は、車速が大きくなる程、所定の時間を短く設定する。
このように、本実施形態に係る将来状態量演算部630は、車両900の進行方向の走行路面の路面状況を予め検出することができる。これにより、本実施形態に係るサスペンション制御部610は、推定した走行路面の路面状況を参照して、車両の状態量を推定することができ、走行している車両の懸架装置をより適切に制御することができ、車両の乗り心地を向上させることができる。
(距離情報の算出処理例)
次に、図6を参照して、距離情報算出部6301における距離情報の算出の流れを説明する。図6は、距離情報算出部6301の処理の流れを示すフローチャートである。
(ステップS11)
まず、距離情報算出部6301は、左カメラ360aで撮像した車両900の前方の画像情報を取得する。
(ステップS12)
次に、距離情報算出部6301は、右カメラ360bで撮像した車両900の前方の画像情報を取得する。ここで、ステップS12は、ステップS11の前に行ってもよく、ステップS11と並列処理として同時に行ってもよい。
(ステップS13)
次に、距離情報算出部6301は、ステップS11及びステップS12において取得した左右2枚の画像情報を比較して、同一物体(対応点)を撮像している部分を特定する。
(ステップS14)
次に、距離情報算出部6301は、ステップS11及びステップS12において取得した左右2枚の画像情報に基づき、車両900の前方の走行路面の3次元画像情報を算出する。距離情報算出部6301は、算出した3次元画像情報に基づき、カメラとステップS13において特定した対応点との距離情報を算出する。距離情報算出部6301は、ステップS13において特定した全ての対応点に対して、カメラと各対応点との距離情報を算出し、カメラから各対応点までの距離情報を反映させた距離画像情報を作成する。ここで、距離画像情報とは、左カメラ360aで撮像した画像情報の各画素Pk(k=1~N、Nは画像情報の画素数)のカメラからの距離dkを、画像情報の全画素について算出したものである。なお、距離の算出方法については、特に限定されておらず、従来技術を用いて算出することができる。
(ステップS15)
次に、距離情報算出部6301は、ステップS14において算出した距離画像情報を、路面状態検出部6302に供給する。
(ステップS16)
距離情報算出部6301は、左カメラ360a及び右カメラ360bから新たな画像情報が供給される場合、ステップS11に戻り、対応点に対する距離情報の算出を繰り返し実施する。左カメラ360a及び右カメラ360bから新たな画像情報が供給されない場合は、画像情報が供給されるまで距離情報の算出の処理を待機する。
(路面状態の検出処理例)
次に、図7を参照して、路面状態検出部6302における走行路面の路面状態の検出の流れを説明する。図6は、路面状態検出部6302の処理の流れを示すフローチャートである。
(ステップS21)
まず、路面状態検出部6302は、距離情報算出部6301において算出した距離画像情報を取得する。
(ステップS22)
次に、路面状態検出部6302は、ステップS21において取得した距離画像情報を用いて、距離画像の各画素の3次元位置(xk,yk,zk)を算出する。ここで、本実施形態において、x軸は車体200の前後方向、y軸は車体200の横方向、z軸は車体200の鉛直方向を示す。
(ステップS23)
次に、路面状態検出部6302は、左カメラ306aから取得した画像情報の各画素のうち、走行路面である可能性が高い画素を抽出する。路面状態検出部6302は、後述する走行路面式と各画素の3次元位置とを比較して、走行路面と高さが異なる画素を抽出する。このようにして、路面状態検出部6302は、走行路面より高い部分にある画素を突起等の対象物として判定し、走行路面より低い部分にある画素を凹み等の対象物として判定する。このように、路面状態検出部6302は、判定した対象物の3次元位置を参照して車両900の進行方向の路面状態を検出する。
ここで、走行路面式は、一例として、
ax+by+cz+d=0
で表される。走行路面式におけるパラメータa,b,c,dは、ステップS23において抽出した画素の3次元座標Pi(xi,yi,zi)(i=0~j、jは抽出した画素の個数)を当該走行路面式に代入することによって求められる。
〔現在状態量演算部〕
図8は、本発明の実施形態1に係る現在状態量演算部の機能的構成の一例を示すブロック図である。
図8に示されるように、現在状態量演算部640は、接地荷重算出部6410、入力量算出部6420、第一状態量算出部6430、観測量算出部6440および第二状態量算出部6450を備える。また、本実施形態における制御に用いる車両に関する物理量を取得するための取得部として、ECU600には、ヨーレートセンサ350、車輪速センサ320、舵角センサ440、横Gセンサ330および前後Gセンサ340、ならびにRAM601が接続されている。接地荷重算出部6410、入力量算出部6420、第一状態量算出部6430、観測量算出部6440および第二状態量算出部6450は、状態量算出装置に該当する。
接地荷重算出部6410は、接地荷重を算出する。接地荷重とは、車両のばね下への鉛直方向の荷重である。接地荷重算出部6410は、慣性荷重算出部6411、路面荷重算出部6412、接地荷重演算部6413および車輪速センサ320が取得した車輪速Vwから車輪速変動ΔVwを算出する車輪速変動算出部6414を備えている。
慣性荷重算出部6411は、慣性荷重を算出する。慣性荷重は、車両900に作用する慣性力による挙動変化によって生じる接地荷重成分である。たとえば、慣性荷重算出部6411は、車輪速センサ320が取得した車輪速Vw、舵角センサ440が取得した操舵角δ、横Gセンサ330が取得した横加速度a、前後Gセンサ340が取得した前後加速度a、ならびに、RAM601に格納されている車重m等の車両諸元を入力値として各車輪の慣性荷重dFz0inertiafl,fr,rl,rrを算出する。なお、車両の物理量の前に「d」を伴う場合は、当該物理量の変動または差分を意味する。
路面荷重算出部6412は、車輪速、車輪速変動、定常荷重Fz0nomおよび慣性荷重から路面荷重を算出する。路面荷重は、路面の凹凸による接地荷重成分である。たとえば、路面荷重算出部6412は、車輪速変動算出部6414が算出した車輪速変動ΔVw、慣性荷重算出部6411が算出した各車輪の慣性荷重dFz0inertiafl,fr,rl,rr、ならびに、RAM601に格納されている車重m、定常荷重Fz0nomおよび車両諸元等、を入力値として各車輪の路面荷重dFz0roadfl,fr,rl,rrを算出する。
接地荷重演算部6413は、慣性荷重および路面荷重から接地荷重を演算する。たとえば、接地荷重演算部6413は、慣性荷重算出部6411が算出した各車輪の慣性荷重dFz0inertiafl,fr,rl,rr、路面荷重算出部6412が算出した各車輪の路面荷重dFz0roadfl,fr,rl,rr、および定常荷重Fz0nom(不図示)を入力値として、各車輪の接地荷重dFz0fl,fr,rl,rrを算出する。
入力量算出部6420は、少なくとも前記車両が備えるGセンサのセンサ値を用いて入力量を算出する。たとえば、入力量算出部6420は、Gセンサ値、車両重量およびダンパ電流値から入力量を算出する。入力量算出部6420は、演算部6421、マップ6422および入力量構成部6423を備えている。
演算部6421は、例えば、横Gセンサ330が取得した横加速度a、前後Gセンサ340が取得した前後加速度a、ならびに、RAM601に格納されている車重mを入力値として、車体200の重心に作用する前後方向力ΣRおよび車体200の重心に作用する横方向力ΣRを算出する。
マップ6422は、サスストローク速度およびダンパ電流とダンパ減衰量との相関性を示すものであり、グラフまたは式として表され得る。マップ6422は、例えば、後述する各車輪のサスストローク速度DampVfl,fr,rl,rrおよび各車輪のダンパ電流DampCurfl,fr,rl,rrを入力値として、当該入力値に応じた各車輪のダンパ減衰量DampFfl,fr,rl,rrを出力する。ダンパ電流DampCurfl,fr,rl,rrは、制御量決定部660からのフィードバック値である。
入力量構成部6423は、演算部6421が算出した前後方向力ΣRおよび横方向力ΣRと、マップ6422が出力したダンパ減衰量DampFfl,fr,rl,rrとを入力値として、入力量を構成する。当該入力量は、例えば、前述した行列Uで表される。
第一状態量算出部6430は、入力量算出部6420が算出した入力量を前述した車両モデルに入力して車両900の第一状態量を算出する。第一状態量算出部6430は、演算部6431、6433、遅延部6432、抽出部6434および加算部6435を備えている。
演算部6431は、入力量構成部6423が算出した入力量と入力行列Bとの積を算出する。これにより、車両モデルに対する入力量の影響が、後に算出される第一状態量に反映される。
遅延部6432は、後述するステップkの第二状態量X2kハットを一ステップ前のステップk-1の第二状態量X2k-1ハットとする。
演算部6433は、遅延部6432が生成した第二状態量X2k-1ハットとシステム行列Aとの積を算出する。これにより、車両モデル固有の特性が、後に算出される第一状態量に反映される。
抽出部6434は、遅延部6432が生成した第二状態量X2k-1ハットから各車輪のサスストローク速度DampVfl,fr,rl,rrを算出する。たとえば、抽出部6434は、第二状態量X2k-1ハットから各車輪のサスストロークの成分を抽出し、抽出した成分を適宜に微分し、あるいは適当なゲインによって調整して、各車輪のサスストローク速度DampVfl,fr,rl,rrを算出する。得られる算出値は、上記サスストローク速度で構成される4×1行列で表され、前述のマップ6422の入力値となる。
加算部6435は、演算部6431が算出した入力量と入力行列Bとの積と、演算部6433が算出した第二状態量X2k-1ハットとシステム行列Aとの積とを足し合わせて第一状態量X’2kハットを算出する。
観測量算出部6440は、接地荷重算出部6410が算出した接地荷重とタイヤのばね定数ゲインとから観測量を算出する。観測量算出部6440は、タイヤストローク算出部6441および観測量構成部6442を備えている。
各車輪のタイヤストローク変位TireStiiは、下記式(37)で表される。タイヤストローク算出部6441は、接地荷重演算部6413が算出した各車輪の接地荷重dFz0fl,fr,rl,rrとタイヤばね定数ゲインGとから、各車輪のタイヤストロークTireStfl,fr,rl,rrを算出する。タイヤストローク変位は、タイヤの変化量の一態様である。
Figure 2022007679000022
観測量構成部6442は、現在のタイヤの変化量を含む観測量を構成する。たとえば、観測量構成部6442は、タイヤストローク算出部6441が算出したタイヤストローク変位と、ヨーレートセンサ350が取得したヨーレートの検出値とを入力値として、観測量Yを構成する。タイヤストローク変位は、タイヤ半径の変化量であり、タイヤの変化量の一態様である。観測量Yは、例えば、5×1行列であり、以下のように表される。ここで、添え字下付きのsensは、観測量であることを意味する。
Figure 2022007679000023
ここで、rsens kはヨーレートセンサ350の検出値であり、TireStii
sens kはタイヤストローク算出部6441が算出したタイヤストローク変位である。
なお、観測量算出部6440は、タイヤストローク算出部6441を備えず、観測量構成部6442が、接地荷重演算部6413が演算した接地荷重を直接、観測量として構成する構成としてもよい。
第二状態量算出部6450は、観測量算出部6440が算出した観測量Yを用いて、第一状態量算出部6430が算出した車両900の第一状態量X’2kハットを補正することにより車両900の第二状態量をX2kハット算出する。第二状態量算出部6450は、演算部6451、6453、減算部6452および加算部6454を備えている。
演算部6451は、既出の状態量から観測量を算出する。たとえば、演算部6451は、遅延部6432が出力したn×1行列で表されるX2k-1ハットに、p×n行列で表される出力行列Cを乗じて、状態量から推定される推定観測量Yハットを算出する。
減算部6452は、観測量構成部6442が構成した観測量Yから、演算部6451が算出した推定観測量Yハットを減算して観測量の減算値を算出する。Yは、実測に基づく観測量であり、Ykハットは推定された観測量と言える。
演算部6453は、減算部6452が算出した観測量の減算値にカルマンゲインKを乗じる。カルマンゲインKは、カルマンフィルタのゲインである。
加算部6454は、加算部6435が算出した第一状態量X’2kハットと、実測に基づく観測量から推定観測量を引いた差分にカルマンゲインKを乗じた数値とを足し合わせる。こうして補正された状態量である第二状態量X2kハットが算出される。第二状態量X2kハットは、前述した遅延部6432に出力される。
このように、第二状態量算出部6450は、カルマンゲインをさらに用いて第一状態量X’2kハットを補正している。したがって、第二状態量算出部6450は、カルマンフィルタリングブロックを構成している、とも言える。
現在状態量演算部640は、現在状態量として、遅延部6432から出力される第二状態量X2k-1ハット、および、抽出部6434が第二状態量X2k-1ハットから抽出した各車輪のサスストローク速度DampVfl,fr,rl,rr、を状態量決定部650に供給する。
このように、本実施形態に係る現在状態量演算部640は、車両900の現在の状態量を算出することができる。これにより、本実施形態に係るサスペンション制御部610は、現在の状態量を参照してサスペンション制御量を決定することができ、走行している車両の懸架装置をより適切に制御することができ、車両の乗り心地を向上させることができる。
[実施形態2]
本発明の他の実施形態について、以下に説明する。なお、説明の便宜上、上記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。
図9は、本発明の実施形態2に係る現在状態量演算部の機能的構成の一例を示すブロック図である。実施形態2の現在状態量演算部640aは、入力量算出部6420に代えてタイヤ変化量算出部6470を備え、観測量算出部6440および第二状態量算出部6450を備えない点で、前述の実施形態のECU600と異なる。たとえば、図9に示されるように、現在状態量演算部640aは、接地荷重算出部6410、タイヤ変化量算出部6470および第一状態量算出部6430を備えている。また、現在状態量演算部640aには、車輪速センサ320、舵角センサ440、横Gセンサ330、前後Gセンサ340およびRAM601が接続されている。
タイヤ変化量算出部6470は、接地荷重とタイヤのばね定数ゲインとから現在のタイヤの変化量を算出する。タイヤの変化量は、例えば、タイヤの半径の変化量であるタイヤストローク変位である。タイヤ変化量算出部6470は、タイヤストローク算出部6441、マップ6422および演算部6471を備えている。
演算部6471は、タイヤストローク算出部6441が算出した各車輪のタイヤストロークTireStfl,fr,rl,rrと、マップ6422が出力したダンパ減衰量DampFfl,fr,rl,rrとを、前述した行列U1kに入力して行列Uを得る。
第一状態量算出部6430において、演算部6431は、演算部6471が算出した行列Uに前述した入力行列Bを乗じる。入力行列Bは、入力によるシステム(運動方程式)への影響を表す行列である。
遅延部6432は、状態量Xハットを一ステップ前のものにする。本実施形態2において、状態量をX1kハットとし、ステップk-1の状態量X1k-1ハットとする。
演算部6433は、状態量X1k-1ハットとシステム行列Aとの積を算出する。
抽出部6434は、前述したように、状態量X1k-1ハットから各車輪のサスストロークの成分を抽出し、適宜に調整して、各車輪のサスストローク速度DampVfl,fr,rl,rrを算出する。得られる算出値は、マップ6422の入力値となる。
加算部6435は、行列Uと入力行列Bとの積と、状態量X1k-1ハットとシステム行列Aとの積とを足し合わせ、状態量X1kハットを算出する。
現在状態量演算部640aは、現在状態量として、遅延部6432から出力される状態量X1k-1ハット、および抽出部6434から抽出した各車輪のサスストローク速度DampVfl,fr,rl,rrを状態量決定部650に供給する。
このように、本実施形態に係るサスペンション制御部610は、将来状態量演算部630から取得した将来状態量を現在状態量演算部640aから取得した現在状態量を用いて補正することによって、車両の状態量を高い精度で算出することができる。これにより、前述した実施形態と同様に、走行している車両の懸架装置をより適切に制御することができ、車両の乗り心地を向上させることができる。
[実施形態3]
本発明の他の実施形態について、以下に説明する。なお、説明の便宜上、上記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。
図10は、本発明の実施形態3に係るサスペンション制御部の機能的構成の一例を示すブロック図である。実施形態3のサスペンション制御部610aは、実施形態1又は2のサスペンション制御部610において、規範状態量設定部670及び減算部680を更に備える構成である。
規範状態量設定部670は、規範状態量(理想の車両状態)を算出する規範モデルを備えている。当該規範モデルは、例えば車両900の走行状態に関する一以上のモデルである。本実施形態では、例えば第一モデルおよび第二モデルである。第一モデルは走行性をより重視するモデルであり、第二モデルは、乗り心地をより重視するモデルである。第一モデルおよび第二モデルは、前述した状態量の算出で用いられる適当な形態となっている。たとえば、これらのモデルは、算出値に対するゲイン処理におけるゲインの形態で、あるいはマップの形態で表され得る。これらのモデルは、例えば、第一モデル用のゲイン、第二モデル用のマップなどの形態でRAM601に格納されている。規範状態量設定部670は、これらのモデルに基づき規範状態量を設定し、設定した規範状態量を減算部680に供給する。
なお、規範状態量設定部670は、車両900の運転者からの規範モデルの指示を受けるモデル入力部をさらに備える構成であってもよい。当該構成である場合、モデル入力部が、第一モデルおよび第二モデルのいずれかを選択する運転者の操作を受け付けると、規範状態量設定部670は、当該操作に応じて規範モデルを選択し、選択したモデルに対応するゲインあるいはマップを用いて状態量を算出する。
減算部680は、規範状態量設定部670より取得した規範状態量と状態量決定部650より取得した車両900の状態量との差を算出する。
制御量決定部660は、減算部680より取得した規範状態量と車両900の状態量との差を減少させるようにサスペンション制御量を決定する。たとえば、制御量決定部660は、第一モデルに基づいて状態量が算出される場合では、タイヤの接地感をより高めるように、乗り心地を高めるための制御量よりも、操作安定性を高めるための制御量を多くなるようにサスペンション制御量を決定する。また、第二モデルに基づいて状態量が算出される場合では、走行時における車両900の搭乗者の快適さがより高められるように、操作安定性を高めるための制御量よりも、乗り心地を高めるための制御量を多くなるようにサスペンション制御量を決定する。制御量決定部660は、決定したサスペンション制御量を懸架装置100に供給するとともに、フィードバック値として、現在状態量演算部640に供給する。
このように、本実施形態に係るサスペンション制御部610aは、規範状態量と算出した車両の状態量とに応じて、走行している車両の懸架装置をより適切に制御することができる。これにより、前述のような高い精度で算出される状態量を用いて所望の車両状態を実現することができる。
[実施形態4]
本発明の他の実施形態について、以下に説明する。なお、説明の便宜上、上記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。
図11は、本発明の実施形態4に係るサスペンション制御部の機能的構成の一例を示すブロック図である。実施形態4のサスペンション制御部610bは、実施形態3のサスペンション制御部610aにおいて、規範状態量設定部670に代えて規範状態量設定部670aを備える構成である。
規範状態量設定部670aは、規範状態量を算出する規範モデルを備えている。また、規範状態量設定部670aは、将来状態量演算部630より車両900の所定の時間後の状態量である将来状態量を取得する。規範状態量設定部670aは、取得した将来状態量に応じた所定の時間後における規範状態量を決定する。より具体的には、規範状態量設定部670aは、取得した将来状態量より、車両の挙動を推定し、規範状態量設定部670aが備えている規範モデルのうち、当該挙動に則した規範モデルを選択して、規範状態量を設定する。規範状態量設定部670aは、設定した規範状態量を減算部680に供給する。
ここで、規範状態量設定部670aが備えている規範モデルは、例えば車両900の走行状態に関する一以上のモデルである。本実施形態では、例えば、規範モデルは、走行性をより重視する第一モデルおよび乗り心地をより重視する第二モデルである。
なお、規範状態量設定部670aは、車両900の運転者からの規範モデルの指示を受けるモデル入力部をさらに備える構成であってもよい。当該構成である場合、モデル入力部が、第一モデルおよび第二モデルのいずれかを選択する運転者の操作を受け付けると、規範状態量設定部670aは、当該操作に応じて規範モデルを選択し、選択したモデルに対応するゲインあるいはマップを用いて状態量を算出する。
減算部680は、規範状態量設定部670aより取得した規範状態量と状態量決定部650より取得した車両900の状態量との差を算出する。
制御量決定部660は、減算部680より取得した規範状態量と車両900の状態量との差を減少させるようにサスペンション制御量を決定する。たとえば、制御量決定部660は、第一モデルに基づいて状態量が算出される場合では、タイヤの接地感をより高めるように、乗り心地を高めるための制御量よりも、操作安定性を高めるための制御量を多くなるようにサスペンション制御量を決定する。また、第二モデルに基づいて状態量が算出される場合では、走行時における車両900の搭乗者の快適さがより高められるように、操作安定性を高めるための制御量よりも、乗り心地を高めるための制御量を多くなるようにサスペンション制御量を決定する。制御量決定部660は、決定したサスペンション制御量を懸架装置100に供給するとともに、フィードバック値として、現在状態量演算部640に供給する。
このように、本実施形態に係るサスペンション制御部610bは、規範状態量と算出した車両の状態量とに応じて、走行している車両の懸架装置をより適切に制御することができる。また、本実施形態に係るサスペンション制御部610bは、将来状態量に応じた所定の時間後における車両の状態量に基づき規範モデルを決定しているため、前述の実施形態の構成よりもさらに高い精度で算出される状態量を用いて所望の車両状態を実現することができる。
〔ソフトウェアによる実現例〕
本発明における状態量算出装置または制御装置の制御ブロック(特にサスペンション制御部610、610a、610b)は、集積回路(ICチップ)等に形成された論理回路(ハードウェア)によって実現してもよいし、ソフトウェアによって実現してもよい。
後者の場合、状態量算出装置または制御装置は、各機能を実現するソフトウェアであるプログラムの命令を実行するコンピュータを備えている。このコンピュータは、例えば1つ以上のプロセッサを備えていると共に、上記プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を備えている。そして、上記コンピュータにおいて、上記プロセッサが上記プログラムを上記記録媒体から読み取って実行することにより、本発明の目的が達成される。
上記プロセッサとしては、例えばCPU(Central Processing Unit)を用いることができる。上記記録媒体としては、「一時的でない有形の媒体」、例えば、ROM(Read Only Memory)等の他、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。また、上記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)などをさらに備えていてもよい。
また、上記プログラムは、該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して上記コンピュータに供給されてもよい。なお、本発明の一態様は、上記プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
100 懸架装置
200 車体
300、300A、300B、300C、300D 車輪
310、310A、310B、310C、310D タイヤ
320 車輪速センサ
330 横Gセンサ
340 前後Gセンサ
350 ヨーレートセンサ
360 カメラ
410 操舵部材
420 ステアリングシャフト
430 トルクセンサ
440 舵角センサ
460 トルク印加部
470 ラックピニオン機構
480 ラック軸
500 エンジン
510 エンジントルクセンサ
520 エンジン回転数センサ
530 ブレーキ圧センサ
600 ECU
601 RAM
610、610a、610b サスペンション制御部
620 状態量推定部
630 将来状態量演算部
640、640a 現在状態量演算部
650 状態量決定部
660 制御量決定部
670、670a 規範状態量設定部
680 減算部
6410 接地荷重算出部
6411 慣性荷重算出部
6412 路面荷重算出部
6413 接地荷重演算部
6420 入力量算出部
6421、6431、6433、6451、6453、6471 演算部
6422 マップ
6423 入力量構成部
6430 第一状態量算出部
6432 遅延部
6434 抽出部
6435、6454 加算部
6440 観測量算出部
6441 タイヤストローク算出部
6442 観測量構成部
6450 第二状態量算出部
6452 減算部
6470 タイヤ変化量算出部
700 発電装置
800 バッテリ
900 車両

Claims (8)

  1. 車両の状態量を推定するための状態量推定装置であって、
    前記車両の所定の時間後の状態量である将来状態量を演算する将来状態量演算部と、
    前記車両の現在の状態量である現在状態量を演算する現在状態量演算部と、
    前記現在状態量を用いて、前記現在状態量に対応する将来状態量を補正することによって、最終的な前記状態量を決定する状態量決定部と、
    を備える状態量推定装置。
  2. 前記状態量決定部は、前記将来状態量を推定量とし、前記現在状態量を観測量とするカルマンフィルタを用いて前記状態量を算出する
    請求項1に記載の状態量推定装置。
  3. 前記将来状態量演算部は、
    複数の撮像装置で撮像した画像情報に基づく3次元画像情報から、前記車両の進行方向における対象物の有無及び対象物までの距離を算出する距離情報算出部と、
    前記対象物の有無及び対象物までの距離に基づき、前記車両の進行方向の路面状態を検出する路面状態検出部と、
    前記路面状態に基づき、車両の所定の時間後の状態量である将来状態量を演算する車両将来状態量演算部と、
    を備える請求項1又は2に記載の状態量推定装置。
  4. 前記現在状態量演算部は、
    車両のばね下への鉛直方向の荷重である接地荷重を算出する接地荷重算出部と、
    前記接地荷重算出部が算出した前記接地荷重とタイヤのばね定数ゲインとから、現在のタイヤの変化量を算出するタイヤ変化量算出部と、
    前記タイヤ変化量算出部が算出した前記タイヤの変化量を車両モデルに入力し、前記車両の状態量を算出する状態量算出部と、
    を備える請求項1から3の何れか1項に記載の状態量推定装置。
  5. 前記現在状態量演算部は
    車両のばね下への鉛直方向の荷重である接地荷重を算出する接地荷重算出部と、
    少なくとも前記車両が備えるGセンサのセンサ値を用いて入力量を算出する入力量算出部と、
    前記入力量算出部が算出した前記入力量を車両モデルに入力して、第一の前記車両の状態量を算出する第一状態量算出部と、
    前記接地荷重算出部が算出した前記接地荷重とタイヤのばね定数ゲインとから観測量を算出する観測量算出部と、
    前記観測量算出部が算出した前記観測量を用いて、前記第一状態量算出部が算出した前記第一の車両の状態量を補正することにより第二の前記車両の状態量を算出する第二状態量算出部と、
    を備える請求項1から3の何れか1項に記載の状態量推定装置。
  6. 請求項1~5の何れか一項に記載の状態量推定装置を備え、
    前記状態量推定装置が推定した前記状態量を用いて、
    前記車両が備える減衰力可変式ダンパの制御を行うことを特徴とするダンパ制御装置。
  7. 前記ダンパ制御装置は、
    前記車両に関する規範の状態量である規範状態量を設定する規範状態量設定部を更に備え、
    前記規範状態量と、前記状態量との差分を解消するように、前記減衰力可変式ダンパの制御を行う
    請求項6に記載のダンパ制御装置。
  8. 前記規範状態量設定部が、
    前記将来状態量を参照して規範状態量を演算する
    請求項7に記載のダンパ制御装置。
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