JP2022003162A - Co基合金及びその粉末 - Google Patents

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Abstract

【課題】耐食性に優れた成形品が得られうるCo基合金の提供。【解決手段】Co基合金は、C:1.00質量%以上3.00質量%以下、Cr:25.0質量%以上34.0質量%以下、W:3.0質量%以上15.0質量%以下、Si:0.01質量%以上2.00質量%以下、Mn:0.01質量%以上1.00質量%以下、Fe:10.0質量%以下及びNi:15.0質量%以下を含む。このCo基合金は、Cu:0.1質量%以上10.0質量%以下及び/又はMo:0.1質量%以上15.0質量%以下をさらに含む。残部は、Co及び不可避的不純物である。【選択図】なし

Description

本発明は、溶製法、粉末冶金法、粉体肉盛法、レーザー肉盛法、粉末押出法等に適したCo基合金に関する。
Co基合金は、概して耐食性に優れる。このCo基合金に関する種々の改良が、提案されている。
特開2001−288521公報には、C、Si、Cr、W、Fe、Ni、Mo及びWを含むCo基合金が開示されている。このCo基合金の金属ミクロ組織では、マトリクスに共晶炭化物が分散している。この共晶炭化物は、粒状又は塊状を呈している。この共晶炭化物の粒径は、30μm以下である。この金属組織は、塑性加工によって達成されている。このCo基合金は、耐食性及び耐摩耗性に優れている。
特開2016−7632公報には、Ni、Mn、Fe、C、Si、Cr及びMoを含むCo基合金が開示されている。これらの元素は、耐キャビテーション壊食性に寄与しうる。これらの元素はさらに、靱性に寄与しうる。
特開2001−288521公報 特開2016−7632公報
特開2001−288521公報に開示されたCo基合金では、靱性が不十分である。特開2016−7632公報では、硬度が不十分である。
本発明の目的は、耐食性、靱性及び硬度に優れた成形品が得られうるCo基合金の提供にある。
本発明に係るCo基合金は、
C:1.00質量%以上3.00質量%以下、
Cr:25.0質量%以上34.0質量%以下、
W:3.0質量%以上15.0質量%以下、
Si:0.01質量%以上2.00質量%以下、
Mn:0.01質量%以上1.00質量%以下、
Fe:10.0質量%以下
及び
Ni:15.0質量%以下
を含む。このCo基合金はさらに、
Cu:0.1質量%以上10.0質量%以下
及び/又は
Mo:0.1質量%以上15.0質量%以下
を含む。残部は、Co及び不可避的不純物である。
好ましくは、このCo基合金の金属組織の全体に対する、h.c.p.構造を有する相であるε相の体積率Pεは、60.0%以下である。
このCo基合金の金属組織は、
(1)マトリクス
及び
(2)このマトリクスに分散する炭化物
を有しする。このマトリクス(1)は、
(1−1)f.c.c.構造を有する相であるγ相
及び/又は
(1−2)h.c.p.構造を有する相であるε相
を含む。炭化物(2)は、
(2−1)M6C系炭化物
(2−2)M7C3系炭化物
及び
(2−3)M23C6系炭化物
からなる群から選択された1又は2以上を含む。好ましくは、金属組織の全体に対する炭化物の体積率Pcは、12.0%以上50.0%以下である。
他の観点によれば、本発明に係る粉末の材質は、Co基合金である。このCo基合金は、
C:1.00質量%以上3.00質量%以下、
Cr:25.0質量%以上34.0質量%以下、
W:3.0質量%以上15.0質量%以下、
Si:0.01質量%以上2.00質量%以下、
Mn:0.01質量%以上1.00質量%以下、
Fe:10.0質量%以下
及び
Ni:15.0質量%以下
を含む。このCo基合金はさらに、
Cu:0.1質量%以上10.0質量%以下
及び/又は
Mo:0.1質量%以上15.0質量%以下
を含む。残部は、Co及び不可避的不純物である。
本発明に係るCo基合金から得られた成形体は、耐食性、靱性及び硬度に優れる。
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。
本発明に係る粉末は、多数の粒子の集合である。この粒子の材質は、Co基合金である。この合金は、C、Cr、W、Si、Mn、Fe及びNiを含む。この合金はさらに、Cu又はMoを含む。残部は、Co及び不可避的不純物である。以下、この合金における各元素の役割が詳説される。
[コバルト(Co)]
Coは、合金におけるマトリクスの主成分である。常温での、Co単体の安定結晶構造は、六方最密充填構造(h.c.p.)である。690K以上の温度での、Co単体の安定結晶構造は、面心立方格子(f.c.c.)である。本発明に係る粉末では、マトリクス(常温)は、主としてγ相である。このマトリクスが、γ相と共に、ε相を有してもよい。γ相の結晶構造は、f.c.c.である。ε相の結晶構造は、h.c.p.である。
[炭素(C)]
Cは、Cr及びWと結合して炭化物を形成する。この炭化物は、合金の高硬度に寄与しうる。この観点から、Cの含有率は1.00質量%以上が好ましく、1.30質量%以上がより好ましく、1.50質量%以上が特に好ましい。過剰のCは、合金の靱性を阻害する。優れた靱性の観点から、Cの含有率は3.00質量%以下が好ましく、2.70質量%以下がより好ましく、2.50質量%未満が特に好ましい。
[クロム(Cr)]
Crは、Cと結合して炭化物を形成する。この炭化物は、合金の常温硬さ、高温硬さ、耐摩耗性及び耐食性に寄与しうる。これらの観点から、Crの含有率は25.0質量%以上が好ましく、27.0質量%以上がより好ましく、28.0質量%以上が特に好ましい。過剰のCrは、靱性を阻害する。さらに、過剰のCrは、過剰なε相の生成を招来する。このε相は、成形品の耐食性を損なう。靱性及び耐食性の観点から、Crの含有率は34.0質量%以下が好ましく、32.0質量%以下がより好ましく、31.0質量%以下が特に好ましい。
[タングステン(W)]
Wは、Cと結合して炭化物を形成する。この炭化物は、高温硬さ及び耐摩耗性に寄与しうる。これらの観点から、Wの含有率は3.0質量%以上が好ましく、6.0質量%以上がより好ましく、8.0質量%以上が特に好ましい。過剰のWは、合金の靱性を阻害する。靱性の観点から、Wの含有率は15.0質量%以下が好ましく、12.0質量%以下がより好ましく、10.0質量%以下が特に好ましい。
[ケイ素(Si)]
Siは、合金の耐食性及び切削性に寄与しうる。この観点から、Siの含有率は0.01質量%以上が好ましく、0.20質量%以上がより好ましく、0.50質量%以上が特に好ましい。過剰のSiは、合金の靱性を阻害する。靱性の観点から、Siの含有率は2.00質量%以下が好ましく、1.90質量%以下がより好ましく、1.80質量%以下が特に好ましい。
[マンガン(Mn)]
Mnは、γ相を生成させる。このγ相は、合金の靱性に寄与しうる。この観点から、Mnの含有率は0.01質量%以上が好ましく、0.10質量%以上がより好ましく、0.20質量%以上が特に好ましい。過剰のMnは、合金の強度を阻害する。強度の観点から、Mnの含有率は1.00質量%以下が好ましく、0.80質量%以下がより好ましく、0.60質量%以下が特に好ましい。
[鉄(Fe)]
Feは、成形品の加工性に寄与しうる。この観点から、Feの含有率は0.01質量%以上が好ましく、0.03質量%以上がより好ましく、0.05質量%以上が特に好ましい。過剰のFeは、合金の耐食性を阻害する。耐食性の観点から、Feの含有率は10.0質量%以下が好ましく、7.0質量%以下がより好ましく、5.0質量%以下が特に好ましい。Co基合金が、Feを実質的に含有しなくてもよい。換言すれば、好ましいFeの含有率は、0質量%以上10.0質量%以下である。
[ニッケル(Ni)]
Niは、マトリクスに固溶し、合金の耐食性を高める。この観点から、Niの含有率は0.01質量%以上が好ましく、0.03質量%以上がより好ましく、0.05質量%以上が特に好ましい。過剰のNiは、合金の硬度を阻害する。硬度の観点から、Niの含有率は15.0質量%以下が好ましく、10.0質量%以下がより好ましく、5.0質量%以下が特に好ましい。Co基合金が、Niを実質的に含有しなくてもよい。換言すれば、好ましいNiの含有率は、0質量%以上15.0質量%以下である。
[銅(Cu)及びモリブデン(Mo)]
Cu及びMoは、本発明に係るCo基合金において、重要な添加元素である。Co基合金が、Cuを含みMoを含まない組成を有してもよい。Co基合金が、Cuを含まずMoを含む組成を有してもよい。Co基合金が、Cu及びMoの両方を含む組成を有してもよい。
[銅(Cu)]
Co−Cuの二元系状態図から明らかなように、室温においてCuは、Coマトリクスにほとんど固溶しない。一方、本発明者が得た知見によれば、本発明に係る合金においては、マトリクスに2%程度のCuが固溶しうる。従ってCuは、合金の耐食性に寄与しうる。この観点から、Cuの含有率は0.1質量%以上が好ましく、0.5質量%以上がより好ましく、1.0質量%以上が特に好ましい。本発明者が得た知見によれば、Cuが過剰である合金では、Cu相が析出する。このCu相は、合金の硬度を阻害する。硬度の観点から、Cuの含有率は10.0質量%以下が好ましく、3.5質量%以下がより好ましく、2.0質量%以下が特に好ましい。
[モリブデン(Mo)]
Moは、Cと結合して炭化物を形成する。Moはさらに、マトリクスに固溶しうる。本発明者が得た知見によれば、炭化物は、硬度及び耐摩耗性に寄与する。本発明者が得た知見によれば、マトリクスに固溶したMoは、塩酸環境下及びフッ酸環境下におけるマトリクスの溶出を抑制する。換言すれば、Moは、耐食性にも寄与する。硬度、耐摩耗性及び耐食性の観点から、Moの含有率は0.1質量%以上が好ましく、0.5質量%以上がより好ましく、1.0質量%以上が特に好ましい。過剰のMoは、合金の靱性を阻害する。靱性の観点から、Moの含有率は15.0質量%以下が好ましく、10.0質量%以下がより好ましく、5.0質量%以下が特に好ましい。
[CuとMoとの合計量]
耐食性の観点から、CuとMoとの合計量は0.2質量%以上が好ましく、1.0質量%以上がより好ましく、1.5質量%以上が特に好ましい。合金の靱性の観点から、この合計量は25.0質量%以下が好ましく、15.0質量%以下がより好ましく、7.0質量%以下が特に好ましい。
[Mo/C]
Moの一部は炭化物形成に消費され、残余のMoはマトリクスに固溶する。Cの質量含有率に対するMoの質量含有率の比は、1.3以上が好ましい。この比が1.3以上であるCo基合金では、十分な量のMoがマトリクスに固溶する。このCo基合金は、耐食性に優れる。この観点から、この比は1.8以上がより好ましく、2.3以上が特に好ましい。この比は、10.0以下が好ましい。
[酸素(O)]
本発明に係るCo基合金において、Oは不可避的不純物である。合金の耐食性の観点から、Oの質量含有率は200ppm以下が好ましく、150ppm以下がより好ましく、100ppm以下が特に好ましい。
[アルミニウム(Al)]
本発明における合金において、Alは不可避的不純物である。Alは、Ti又はNiと結合し、金属間化合物を形成しうる。この金属間化合物は、合金の靱性を損なう。靱性の観点から、Alの含有率は0.50質量%以下が好ましく、0.40質量%以下がより好ましく、0.35質量%以下が特に好ましい。
[チタン(Ti)]
本発明における合金において、Tiは不可避的不純物である。Tiは、Al又はNiと結合し、金属間化合物を形成しうる。この金属間化合物は、合金の靱性を損なう。靱性の観点から、Tiの含有率は0.50質量%以下が好ましく、0.40質量%以下がより好ましく、0.35質量%以下が特に好ましい。
[金属組織]
Co基合金の金属組織は、
(1)マトリクス
及び
(2)このマトリクスに分散する炭化物
を有している。このマトリクス(1)は、
(1−1)f.c.c.構造を有する相であるγ相
及び/又は
(1−2)h.c.p.構造を有する相であるε相
を含んでいる。
[ε相]
前述の通り、マトリクスはε相を有しうる。ε相は、靱性に劣る。ε相の量が過大であると、成形品の耐久性及び切削性が阻害される。これらの観点から、ε相(h.c.p.構造)の体積率Pεは、金属組織全体の60.0%以下が好ましく、40.0%以下がより好ましく、25.0%以下が特に好ましい。体積率Pε(%)は、下記の数式によって算出される。
Pε = Xε ・ 100
この数式において、Xεは、ε相の体積比である。体積比Xεは、下記数式によって算出される。
Figure 2022003162

この数式において、炭化物の体積比Xcは、後述されるM6C系炭化物、M7C3系炭化物及びM23C6系炭化物の合計の、金属組織全体に対する比である。
[炭化物]
Co基合金の金属組織が含みうる炭化物(2)として、
(2−1)M6C系炭化物
(2−2)M7C3系炭化物
及び
(2−3)M23C6系炭化物
が挙げられる。M6C系の炭化物として、Co3W3Cが挙げられる。M7C3系の炭化物として、Cr7C3が挙げられる。M23C6系の炭化物として、Cr23C6が挙げられる。金属組織が、M6C系炭化物、M7C3系炭化物及びM23C6系炭化物の全てを含んでよく、いずれか2種を含んでもよく、いずれか1種を含んでもよい。
M6C系炭化物、M7C3系炭化及びM23C6系炭化物は、フッ酸に溶出しにくい。この炭化物を適量含有する合金は、耐食性に優れる。耐食性の観点から、金属組織全体に対する、M6C系炭化物、M7C3系炭化及びM23C6系炭化物の合計の体積率Pcは、12.0%以上が好ましく、15.0%以上がより好ましく、20.0%以上が特に好ましい。過剰な炭化物は、合金の靱性を損なう。靱性の観点から、体積率Pcは50.0%以下が好ましく、40.0%以下がより好ましく、35.0%以下が特に好ましい。体積率Pc(%)は、下記の数式によって算出される。
Pc = Xc ・ 100
この数式において、Xcは、炭化物の体積比である。体積比Xcは、粉末から得られた成形体の断面組織を反射電子像で撮影することで算出される。この算出には、画像解析ソフトが用いられる。
[合金の製造]
本発明に係るCo基合金は、溶解法、鋳造法、粉末冶金法等によって製造されうる。合金の靱性の観点から、粉末冶金法が好ましい。特に、アトマイズ法が好ましい。
以下、実施例によって本発明の効果が明らかにされるが、この実施例の記載に基づいて本発明が限定的に解釈されるべきではない。
[実施例1−30及び比較例34−48]
所定の組成の金属を溶解し、溶湯を得た。この溶湯を、不活性ガス雰囲気中で溶解し、窒素ガスアトマイズに供し、粉末を得た。この粉末を分級に供し、粒子径を500μm以下に調整した。この粉末を、カプセルに充填し、このカプセルを密封した。この粉末を1170℃の熱間静水圧プレス処理(HIP)に供し、実施例1−30及び比較例34−48のバルクを得た。
[実施例31−33]
アーク溶解法を用いた溶製法により、実施例31−33のバルクを得た。
[硬度]
バルクのロックウェル硬さ(HRC)を測定した。この結果が、下記の表1−4に示されている。硬度が45HRC以上であることが、好ましい。
[衝撃値]
バルクから、試験片(10R2mmCノッチ)を得た。この試験片をシャルピー衝撃試験に供し、衝撃値を測定した。この結果が、下記の表1−4に示されている。衝撃値が5J/cm以上であることが、好ましい。
[耐食性]
バルクから、試験片(10mm×10mm×14mm)を得た。この試験片を、耐食試験に供した。試験の条件は、以下の通りである。
溶液:10%塩酸水溶液
温度:40℃
時間:10時間
腐食減量を試験前の試験片の表面積及び時間で除して、腐食度を算出した。この結果が、下記の表1−4に示されている。腐食度が5g/m・h以下であることが、好ましい。
Figure 2022003162
Figure 2022003162
Figure 2022003162
Figure 2022003162
比較例34に係る合金では、Cが過少なので、炭化物の体積率Pcが小さい。従ってこの合金では硬度は十分ではない。
比較例35に係る合金では、Cが過剰なので、炭化物の体積率Pcが大きい。従ってこの合金では、靭性は十分ではない。
比較例36に係る合金では、Crが過少である。従ってこの合金では、硬度及び耐食性が十分ではない。
比較例37に係る合金では、Crが過剰である。従ってこの合金では、靭性が十分ではない。
比較例38に係る合金では、Wが過少なので、炭化物の体積率Pcが小さい。従ってこの合金では、硬度は十分ではない。
比較例39に係る合金では、Wが過剰なので、炭化物の体積率Pcが大きい。従ってこの合金では、靭性は十分ではない。
比較例40に係る合金は、Siを実質的に含有していない。従ってこの合金では、硬度は十分ではない。
比較例41に係る合金では、Siが過剰である。従ってこの合金では、靭性は十分ではない。
比較例42に係る合金は、Mnを実質的に含有していない。従ってこの合金の硬度は、十分ではない。
比較例43に係る合金では、Mnが過剰である。従ってこの合金では、靭性は十分ではない。
比較例44に係る合金では、Feが過剰である。従ってこの合金では、耐食性は十分ではない。
比較例45に係る合金では、Niが過剰である。従ってこの合金では、硬度は十分ではない。
比較例46に係る合金は、Cu及びMoを実質的に含有していないので、過剰のε相を含んでいる。従ってこの合金では、耐食性は十分ではない。
比較例47に係る合金では、Cuが過剰である。従ってこの合金では、硬度は十分ではない。
比較例48に係る合金では、Moが過剰なので、炭化物の体積率Pcが大きい。従ってこの合金では、靭性は十分ではない。
実施例1−33に係る合金は、諸性能に優れている。この結果から、本発明の優位性は明かである。
以上説明されたCo基合金は、耐食性が要求される種々の用途に適している。

Claims (4)

  1. C:1.00質量%以上3.00質量%以下、
    Cr:25.0質量%以上34.0質量%以下、
    W:3.0質量%以上15.0質量%以下、
    Si:0.01質量%以上2.00質量%以下、
    Mn:0.01質量%以上1.00質量%以下、
    Fe:10.0質量%以下
    及び
    Ni:15.0質量%以下
    を含み、
    さらに
    Cu:0.1質量%以上10.0質量%以下
    及び/又は
    Mo:0.1質量%以上15.0質量%以下
    を含み、かつ残部がCo及び不可避的不純物であるCo基合金。
  2. その金属組織の全体に対する、h.c.p.構造を有する相であるε相の体積率Pεが、60.0%以下である請求項1に記載のCo基合金。
  3. その金属組織が、
    (1)マトリクス
    及び
    (2)上記マトリクスに分散する炭化物
    を有しており、
    上記マトリクス(1)が、
    (1−1)f.c.c.構造を有する相であるγ相
    及び/又は
    (1−2)h.c.p.構造を有する相であるε相
    を含んでおり、
    上記炭化物(2)が
    (2−1)M6C系炭化物
    (2−2)M7C3系炭化物
    及び
    (2−3)M23C6系炭化物
    からなる群から選択された1又は2以上を含んでおり、
    上記金属組織の全体に対する上記炭化物の体積率Pcが、12.0%以上50.0%以下である請求項1又は2に記載のCo基合金。
  4. その材質がCo基合金であり、
    上記Co基合金が、
    C:1.00質量%以上3.00質量%以下、
    Cr:25.0質量%以上34.0質量%以下、
    W:3.0質量%以上15.0質量%以下、
    Si:0.01質量%以上2.00質量%以下、
    Mn:0.01質量%以上1.00質量%以下、
    Fe:10.0質量%以下
    及び
    Ni:15.0質量%以下
    を含み、
    さらに
    Cu:0.1質量%以上10.0質量%以下
    及び/又は
    Mo:0.1質量%以上15.0質量%以下
    を含み、かつ残部がCo及び不可避的不純物である粉末。
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