JP2022002180A - 照明システム - Google Patents

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Abstract

【課題】課題は、照明器具の軽量化及びメンテナンス性の向上が図れる、照明システムを提供することである。【解決手段】照明システム10であって、トンネルに設置され、トンネルの内部を照らす複数の照明器具20と、複数の照明器具20を制御する制御装置30と、を備える。複数の照明器具20の少なくとも一つは、光源部23と、光ファイバ24と、を含む。光ファイバ24は、励起光によって励起され励起光よりも長波長の自然放出光を発生可能であり、かつ、自然放射増幅光によって励起可能な波長変換要素を含む波長変換部24cを有する。光源部23は、励起光を光ファイバ24に入射させる第1光源231と、励起光あるいは自然放射増幅光によって励起された波長変換要素から誘導放出光を発生させるためのシード光を、光ファイバ24に入射させる1以上の第2光源232と、を有する。【選択図】図2

Description

本開示は、一般に、照明システムに関する。本開示は、特に、トンネルの内部を照らす照明システムに関する。
特許文献1は、自動車道路のトンネル入口照明に用いられる照明制御システム(照明システム)を開示する。特許文献1の照明制御システムは、調光レベルが可変である複数の照明器具と、照明器具を調光制御する制御装置と、トンネル坑口周囲の輝度を計測する計測装置と、を備える。
特開2015−204150号公報
特許文献1では、照明器具は、トンネルの天井部又は隅角部に、車両走行方向に沿って所定間隔で配置される。そのため、照明器具は軽量であるほうが好ましい。また、照明器具が天井部又は隅角部にあるため、メンテナンス(特に光源のメンテナンス)に手間がかかる。
課題は、照明器具の軽量化及びメンテナンス性の向上が図れる、照明システムを提供することである。
本開示の一態様の照明システムは、トンネルに設置され、前記トンネルの内部を照らす複数の照明器具と、前記複数の照明器具を制御する制御装置と、を備える。前記複数の照明器具の少なくとも一つは、光源部と、光ファイバと、を含む。前記光ファイバは、励起光によって励起され前記励起光よりも長波長の自然放出光を発生可能であり、かつ、自然放射増幅光によって励起可能な波長変換要素を含む波長変換部を有する。前記光源部は、前記励起光を前記光ファイバに入射させる第1光源と、前記励起光あるいは前記自然放射増幅光によって励起された前記波長変換要素から誘導放出光を発生させるためのシード光を、前記光ファイバに入射させる1以上の第2光源と、を有する。
本開示の一態様の照明システムは、トンネルに設置され、前記トンネルの内部を照らす複数の照明器具と、前記複数の照明器具を制御する制御装置と、を備える。前記複数の照明器具の少なくとも一つは、光源部と、光ファイバと、を含む。前記光ファイバは、前記光ファイバに入射した光の少なくとも一部の波長を変換する波長変換要素を含む波長変換部を有する。前記光源部は、第1光を前記光ファイバに入射させる第1光源と、前記第1光と波長が異なる第2光を前記光ファイバに入射させる1以上の第2光源と、を有する。
本開示の態様によれば、照明器具の軽量化及びメンテナンス性の向上が図れる、という利点がある。
図1は、一実施形態の照明システムの説明図である。 図2は、上記照明システムのブロック図である。 図3は、上記照明システムにおける光ファイバの断面図である。 図4は、上記照明システムの動作原理の説明図である。 図5は、上記照明システムの動作原理の説明図である。 図6は、上記照明システムの動作原理の説明図である。 図7は、上記照明システムの動作の説明図である。 図8は、一変形例の照明システムの照明器具のブロック図である。
以下、場合によって図面を参照しながら、本開示の実施形態について説明する。ただし、以下の実施形態は、本開示を説明するための例示であり、本開示を以下の内容に限定する趣旨ではない。上下左右等の位置関係は、特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づくものとする。以下の実施形態において説明する各図は、模式的な図であり、各図中の各構成要素の大きさ及び厚さそれぞれの比が、必ずしも実際の寸法比を反映しているとは限らない。また、各要素の寸法比率は図面に図示された比率に限られるものではない。
(1)実施形態
(1−1)概要
図1は、照明システム10が適用されるトンネル100を示す。照明システム10は、トンネル100の内部110を照らすために用いられる。
トンネル100は、本実施形態では、道路のトンネルである。トンネル100は、内部110に通じる出入口(杭口)を有している。本実施形態では、自動車300を基準とし、自動車300がトンネル100の内部110に入る杭口を入口120とし、自動車300がトンネル100の内部110から出る杭口を出口130とする(図7参照)。
図2に示すように、照明システム10は、トンネル100に設置され、トンネル100の内部110を照らす複数の照明器具20と、複数の照明器具20を制御する制御装置30と、を備える。複数の照明器具20の少なくとも一つは、光源部23と、光ファイバ24と、を含む。光ファイバ24は、励起光P1(図3参照)によって励起され励起光P1よりも長波長の自然放出光を発生可能であり、かつ、自然放射増幅光によって励起可能な波長変換要素を含む波長変換部24cを有する。光源部23は、第1光源231と、1以上の第2光源232と、を有する。第1光源231は、励起光P1を光ファイバ24に入射させる。1以上の第2光源232は、励起光P1あるいは自然放射増幅光によって励起された波長変換要素から誘導放出光を発生させるためのシード光P2(図3参照)を、光ファイバ24に入射させる。
照明システム10では、光ファイバ24によって、光の波長変換が行われる。照明システム10では、発熱源となる波長変換要素が光ファイバ24に分散されているので、使用時の温度上昇を抑制できる。そのため、放熱部材等の省略又は軽量化が図れ、照明器具20の軽量化が図れる。照明システム10では、光ファイバ24によって、光源部23からの光を導くことが可能である。そのため、光源部23を、トンネル100の天井等よりもメンテナンスのしやすい場所に設置することが可能となる。更に、光源部23自体をトンネル100の天井等に設置しなくて済み、照明器具20においてトンネル100の天井等に設置する部分の軽量化が図れる。したがって、照明システム10によれば、照明器具20の軽量化及びメンテナンス性の向上が図れる。
(1−2)詳細
以下、本実施形態の照明システム10について、図面を参照して更に詳細に説明する。照明システム10は、図1に示すように、トンネル100の内部110を照らすために用いられる。
照明システム10は、図2に示すように、複数の照明器具20と、制御装置30と、環境検出部40と、を備える。本実施形態では、複数の照明器具20はいずれも同じ構造を有している。以下の説明では、説明の簡略化のために、図6に示すように、照明システム10が6つの照明器具20(20a〜20f)を有しているとする。照明器具20a〜20fは、トンネル100の内部110において、入口120から出口130まで、この順番に並んでいる。ただし、多くの場合、トンネル100の内部110には、照明器具20は左右二列に設けられる(図1参照)。
(1−2−1)照明器具
照明器具20は、光源ユニット21と、光照射部22と、を備える。
光源ユニット21は、図3に示すように、励起光P1と、シード光P2と、を入射させる。励起光P1は、光ファイバ24に添加される波長変換要素(元素)を励起するための光である。シード光P2は、励起光P1によって励起された波長変換要素から誘導放出光P3(図6参照)を発生させるための光である。光ファイバ24からは、励起光P1と誘導放出光P3とを含む光L1が出射される。図4〜図6は、発光システム1の動作原理の説明図である。図4、図5及び図6の縦軸は、電子エネルギである。また、図4の上向きの矢印は、励起光P1の吸収を示している。また、図6の下向きの矢印は、自然放出光あるいは誘導放出光P3に関する遷移を示している。光源ユニット21では、光ファイバ24に入射した励起光P1によって、波長変換要素の基底準位E0(複数のエネルギ準位を含む)にあった電子eが励起準位E2に励起される。そして、励起準位E2の電子eが励起準位E2よりもエネルギの低い準安定準位E1に遷移する。シード光P2(P22)は、例えば準安定準位E1と基底準位E0の複数のエネルギ準位のうち上位のエネルギ準位とのエネルギ差に相当する波長を有する。このシード光P2(P22)によって準安定準位E1の電子eが基底準位E0の複数のエネルギ準位のうち上位のエネルギ準位に遷移するときに誘導放出光P3(P32)が発生する。シード光P2(P21)は、準安定準位E1と準安定準位E1よりも低い別のエネルギ準位とのエネルギ差に相当する波長を有する。このシード光P2(P21)によって準安定準位E1の電子eが当該別のエネルギ準位に遷移するときにも、誘導放出光P3(P31)が発生する。
光源ユニット21は、光源部23と、光ファイバ24と、を備える。光源部23は、第1光源231と、第2光源232と、を備える。第1光源231は、第1光(励起光)P1を光ファイバ24に入射させる。第2光源232は、第1光P1と波長が異なる第2光(シード光)P2を光ファイバ24に入射させる。詳しくは、第2光源232は、励起光P1によって励起された波長変換要素から、誘導放出光P3を発生させるためのシード光P2(以下、外部シード光P2ともいう)を、光ファイバ24に入射させる。
光ファイバ2は、図3に示すように、コア241と、クラッド242と、被覆部243と、を有する。クラッド242は、コア241の外周面を覆っている。被覆部243は、クラッド242の外周面を覆っている。コア241に関し、光軸方向に直交する断面形状は、円形状である。クラッド242は、コア241と同軸状に配置されている。
コア241は、第1端面と、コア241の長さ方向において第1端面とは反対側の第2端面と、を有する。コア241は、透光性材料と、波長変換要素(元素)と、を含む。コア241における波長変換要素の濃度は、コア241の全長に亘って略均一であってもよいし、均一でなくてもよい。コア241の屈折率は、コア241の主成分である上述の透光性材料の屈折率と略同じである。
透光性材料は、例えば、フッ化物、酸化物、又は窒化物のいずれかである。フッ化物は、例えば、フッ化物ガラスである。酸化物は、例えば、酸化ケイ素、石英等である。
波長変換要素は、希土類元素である。ここにおいて、波長変換要素は、例えば、Pr、Tb、Ho、Dy、Er、Eu、Nd及びMnの群から選択される元素を含む。波長変換要素は、希土類元素のイオンとしてコア241に含有されており、例えば、Prのイオン(Pr3+)、Tbのイオン(Tb3+)として含有されている。ここにおいて、波長変換要素は、励起光P1によって励起されるか、あるいは自身とは別の波長変換要素から発せられた自然放出光を内部シード光として増幅された光、すなわち自然放射増幅光(ASE)によって励起されてもよい。このような励起を介して、波長変換要素は、波長変換要素の元素特有のASEを放出し、併せて外部シード光P2の波長と同じ波長の誘導放出光を発生し、これらを合わせて誘導放出光P3として放出する。ASE及び外部シード光P2の波長は、励起光P1の波長(例えば、440〜450nm)よりも長波長である。シード光P2の波長については、後述する。
Pr3+はシアン〜赤色の範囲でASEあるいはシード光の増幅光を放出できる波長変換要素である。誘導放出光の強度は、内部シード光(自然放出光)及び外部シード光の強さに依存する。コア241がPr3+とTb3+を含有している場合、Tb3+は、Pr3+からのASEを吸収して励起され、Tb3+特有の波長のASEを発生することもできる。
クラッド242の屈折率は、コア241の屈折率よりも小さい。クラッド242は、コア241の含有している波長変換要素を含まない。
被覆部243は、クラッド242の外周面を覆っている。被覆部243の材料は、例えば、樹脂である。
光ファイバ24は、入射部24aと、出射部24bと、波長変換部24cと、を有する。
入射部24aは、励起光P1が入射する部分であり、例えば、コア241の第1端面を含む。出射部24bは、励起光P1と、ASEを含む誘導放出光P3と、を含む光L1が出射するコア241の第2端面を含む。
入射部24aは、光ファイバ24の外部から入射部24aに入射する励起光P1の反射を低減する反射低減部を含んでいてもよい。反射低減部は、例えば、コア241の第1端面を覆うアンチリフレクションコートであってもよい。波長700nm以上の深赤外域の光に対しては無反射コートがあることが望ましい。
波長変換部24cは、入射部24aと出射部24bとの間に設けられている。波長変換部24cは、励起光P1によって励起され励起光P1よりも長波長の光を放射する波長変換要素を含む。波長変換要素は、励起光P1を吸収して励起光P1よりも長波長の自然放出光又はシード光を誘導放出によって増幅することができる元素である。つまり、波長変換部24cは、光ファイバ24に入射した光の少なくとも一部の波長を変換する波長変換要素を含む。
コア241の直径は、例えば、25μm〜500μmである。光ファイバ24の長さは、例えば、3m〜10mである。波長変換部24cの長さについては、波長変換部24cにおける波長変換要素の濃度が低いほど長いほうが好ましい。光ファイバ24の開口数は、例えば、0.22である。波長変換部24cにおける波長変換要素の濃度は、コア241における波長変換要素の濃度である。
第1光源231は、光ファイバ24の波長変換部24cに含まれる波長変換要素を励起するための励起光P1を出射する。第1光源231から出射された励起光P1は、光ファイバ24の入射部24aへ入射される。波長変換要素をより効率的に励起する観点から、励起光P1の波長は、350nm以上500nm以下であるのが好ましい。
第1光源231は、例えば、レーザ光源を含む。レーザ光源は、レーザ光を出射する。第1光源231から出射された励起光P1(レーザ光源から出射したレーザ光)は、入射部24aへ入射される。レーザ光源は、例えば、青色のレーザ光を出射する半導体レーザである。この場合、励起光P1は、例えば、440〜450nmである。第1光源231は、レーザ光源を駆動する駆動回路を含み、励起光P1の強度を調整可能である。
第2光源232は、シード光P2を出射する。第2光源232から出射されたシード光P2は、光ファイバ2の入射部24aへ入射される。第2光源232は、例えば、レーザ光源を含む。レーザ光源は、レーザ光を出射する。第2光源232から出射されたシード光P2(レーザ光源から出射したレーザ光)は、入射部24aへ入射される。第2光源232は、レーザ光源を駆動する駆動回路を含み、シード光P2の強度を調整可能である。
光源部23は、複数(例えば、2つ)の第2光源232を備える。2つの第2光源232は、例えば、互いに波長の異なる一の波長のシード光P2を出射する。以下では、説明の便宜上、2つの第2光源232のうち1つの第2光源232を第2光源232aと称し、残りの1つの第2光源232を第2光源232bと称することもある。第2光源232aでは、レーザ光源は、例えば、緑色の光を出射する半導体レーザである。また、第2光源232bでは、レーザ光源は、例えば、赤色の光を出射する半導体レーザである。波長変換部24cの波長変換要素がPr3+を含む場合、緑色のシード光P21の波長は、例えば約520nmであり、赤色のシード光P22の波長は、例えば約640nmであるのが好ましい。各第2光源232は、準単色光を放射する光源である。ここにおいて、準単色光とは、狭い波長範囲(例えば、10nm)に含まれる光である。発光システム1における第2光源232の数は、2つに限らず、3つ以上でもよいし、1つでもよい。発光システム1は、第2光源232を3つ備える場合、3つの第2光源232として、緑色の光を出射する半導体レーザと、赤色の光を出射する半導体レーザと、オレンジ色の光を出射する半導体レーザと、を備えていてもよい。オレンジ色のシード光の波長は、例えば約600nmであるのが好ましい。
第2光源232aから出射した光は、シード光P2(P21)として、光ファイバ24の入射部24aに入射される。また、第2光源232bから出射した光は、シード光P2(P22)として、光ファイバ24の入射部24aに入射される。
以上述べた光源ユニット21では、第1光源231から励起光P1を出射させ、かつ、第2光源232からシード光P2を出射させる。これにより、励起光P1及びシード光P2を光ファイバ24の入射部24aに入射させる。入射部24aに入射した励起光P1の一部は、出射部24bから出射される。光ファイバ24の出射部24bから出射される光L1は、励起光P1と、波長変換要素から発生する波長約480nmのASE、及びシード光P2の波長と同じ波長の誘導放出光P3と、の混色光である。複数のシード光P21,P22に一対一に対応し互いに波長の異なる2種類の誘導放出光P3は、例えば、緑色光と、赤色光と、である。この場合、混色光は、例えば、白色光である。なお、図6において下側の誘導放出光P31が、緑色光であり、上側の誘導放出光P32が赤色光である。
光ファイバ24では、自然放出光とシード光P2により誘導放出が生じるので、入射部24aに入射した励起光P1と、誘導放出により増幅された誘導放出光P3とが出射部24bから出射する。光ファイバ24の出射部24bから出射される光のうちシード光P21の波長と同じ波長の誘導放出光P3の強度は、第2光源232aから入射部24aに入射させるシード光P21の強度よりも大きい。また、光ファイバ24の出射部24bから出射される光のうちシード光P22の波長と同じ波長の誘導放出光P3の強度は、第2光源232bから入射部24aに入射させるシード光P22の強度よりも大きい。光ファイバ24の出射部24bから出射される混色光(光L1)は、インコヒーレント光である。光源ユニット21では、光ファイバ24の入射部24aから出射部24bに近づくにつれて誘導放出光P3が増加、又は減少する。光源ユニット21では、ASEの波長とシード光P2の波長とに応じて、照明器具20から出射される光(照明光)の色度、色温度、演色性等が決まる。なお、光源ユニット21の動作は、レーザ発振するファイバレーザの動作とは異なる。
光源ユニット21では、発熱源となる波長変換要素が光ファイバ24のコア241に分散されているので、使用時の温度上昇を抑制できる。
光照射部22は、光ファイバ24からの光L1によって、内部110を照らすために用いられる。光照射部22は、光ファイバ24からの光L1を、照射光として内部110に供給するための光学系を含む。光学系は、1以上の光学部材を含む。光学部材の例としては、反射板及びレンズが挙げられる。光照射部22自体は光源を有しておらず、光源ユニット21からの光L1を、内部110に向けて照射する機能を有している。本実施形態では、光照射部22は、光学系を収容し、内部110の天井に設置される筐体を更に備える。筐体は、従来周知のトンネル照明の筐体と同様の構造を有し得る。
照明器具20は、光源ユニット21と、光照射部22と、を備え、光源ユニット21は、光源部23と、光ファイバ24と、を備える。そのため、照明器具20では、光ファイバ24を利用して、光源部23と光照射部22とを異なる場所に配置することが可能となる。本実施形態では、図7に示すように、光照射部22は、トンネル100の内部110に露出するように設置される。図7に示す例では、光照射部22は、トンネル100の内部110の天井に設置される。光源部23は、トンネル100の内部110に露出しないように設置される。図7に示す例では、光源部23は、光照射部22より下方に設置される。特に、光源部23は、トンネル100の内部110において、地面(路面)近傍にある。光源部23は、人がはしご等の設備を使用することなく設置可能な位置にある。これによって、光源部23のメンテナンス性の向上が図れる。光ファイバ24は、光源部23と光照射部22とをつなぐようにトンネル100に設置される。
(1−2−2)環境検出部
環境検出部40は、環境情報を、制御装置30に提供する。環境情報は、トンネル100の周囲の環境に関する情報である。トンネル100の周囲は、本実施形態では、トンネル100の内部110の視認性に影響のある範囲を想定している。環境は、視認性に影響のある状況を想定している。視認性に影響のある状況としては、明るさ、色度、気象が挙げられる。本実施形態では、環境情報は、トンネル100の周囲の明るさに関する明るさ情報と、トンネル100の周囲の色度に関する色度情報と、トンネル100の周囲の気象に関する気象情報とを含む。
環境検出部40は、トンネル100の周囲の環境を検出する複数の環境センサ(第1環境センサ41及び第2環境センサ42)を含む。第1環境センサ41は、トンネル100の外部に設置されてトンネル100の入口120の周囲の環境を検出する(図7参照)。つまり、第1環境センサ41は、トンネル100の入口120に関する環境情報(以下、必要に応じて第1環境情報という)を取得する。第2環境センサ42は、トンネル100の外部に設置されてトンネル100の出口130の周囲の環境を検出する(図7参照)。つまり、第2環境センサ42は、トンネル100の出口130に関する環境情報(以下、必要に応じて第2環境情報という)を取得する。第1環境センサ41及び第2環境センサ42の各々は、照度計、測色計(分光測色計等)、及び、視程計を含む。照度計は、トンネル100の周囲の明るさの指標として照度を検出する。照度計により、明るさ情報が得られる。測色計は、トンネル100の周囲の色(色度)を検出する。測色計により、色度情報が得られる。視程計は、トンネル100の周囲の気象に関する指標として、視程を検出する。視程は、大気の混濁度を示す尺度であり、一般に、水平方向での見通せる距離である。視程計としては、透過率を視程に換算する透過率計と、散乱光の状態を視程に換算する散乱式視程計とが挙げられる。トンネル100の周囲における雪や霧、煙の発生は、視程の減少の一因となる。したがって、視程は、気象に関連する指標である。よって、視程計から、気象情報が得られる。したがって、第1環境センサ41からの環境情報と、第2環境センサ42からの環境情報とは、いずれも、明るさ情報と、色度情報と、気象情報とを含む。
本実施形態では、照明器具20a〜20cは、第1環境センサ41に対応付けられており、照明器具20d〜20fは、第2環境センサ42に対応付けられている。照明器具20a〜20cは、トンネル100の入口120側の照明器具20であり、照明器具20d〜20fは、トンネル100の出口130側の照明器具20である。つまり、複数の照明器具20は、第1環境センサ41に対応付けられた1以上(本実施形態では、複数)の第1照明器具20a〜20cを含む。複数の照明器具20は、第2環境センサ42に対応付けられた1以上の第1照明器具20a〜20cとは別の1以上(本実施形態では、複数)の第2照明器具20d〜20fを含む。
(1−2−3)制御装置
制御装置30は、照明器具20の制御を行う。特に、制御装置30は、トンネル100の周囲の環境に関する環境情報に基づいて複数の照明器具20を制御する。制御装置30は、環境情報を、環境検出部40から取得する。本実施形態では、制御装置30は、環境検出部40から、第1環境情報及び第2環境情報を取得する。
制御装置30は、コンピュータシステムにより実現され得る。コンピュータシステムは、例えば、1以上の入出力インタフェース、1以上のメモリ、及び1以上のプロセッサ(マイクロプロセッサ)を含む。つまり、1以上のプロセッサが1以上のメモリに記憶された1以上のプログラム(アプリケーション)を実行することで、制御装置30として機能する。プログラムは、ここでは制御装置30のメモリに予め記録されているが、インターネット等の電気通信回線を通じて、又はメモリカード等の非一時的な記録媒体に記録されて提供されてもよい。なお、入出力インタフェースは、制御装置30への情報の入力、及び、制御装置30からの情報の出力のためのインタフェースであり、通信インタフェースや、ヒューマンインタフェースを含む。
制御装置30は、調光部31と、調色部32とを備える。図2において、調光部31と、調色部32とは実体のある構成を示しているわけではなく、制御装置30によって実現される機能を示している。
調光部31は、複数の照明器具20から出力される光の強度を制御する。特に、調光部31は、環境情報(第1環境情報及び第2環境情報)に基づいて複数の照明器具20を制御する。調光部31は、環境情報に基づいて、光源部23の第1光源231と1以上の第2光源232(本実施形態では、2つの第2光源232a,232b)との少なくとも一つの出力を調整することで複数の照明器具20の各々の制御をする。上述したように、照明器具20の光源ユニット21では、シード光P2,P21,P22と励起光P1との少なくとも一方の強度の調整によって、照明光の強度の調整が可能である。よって、調光部31は、シード光P2,P21,P22と励起光P1との少なくとも一方の強度の調整によって、照明光の強度を調整する。具体的には、調光部31は、入出力インタフェースを介して、光源部23の第1光源231及び第2光源232の駆動回路(第1及び第2駆動回路)に制御信号を与えて、第1光源231及び第2光源232のレーザ光源の出力を調整する。
調光部31は、第1環境センサ41からの環境情報(第1環境情報)に基づいて第1照明器具20a〜20cを制御し、第2環境センサ42からの環境情報(第2環境情報)に基づいて第2照明器具20d〜20fを制御する。
調光部31は、環境情報に基づいて、トンネル100の内部110の明るさがトンネル100の杭口から中央に向かって変化するように、複数の照明器具20を制御する。特に、調光部31は、トンネル100の杭口での視認性が向上するように、複数の照明器具20を制御する。本実施形態では、調光部31は、環境情報に含まれる明るさ情報に基づいて、トンネル100の内部110の明るさがトンネル100の杭口から中央に向かって変化するように、複数の照明器具20から出力される光の強度を制御する。
調光部31は、第1環境情報に含まれる明るさ情報に基づいて、トンネル100の内部110の明るさがトンネル100の入口120から中央に向かって変化するように、照明器具20a〜20cから出力される光の強度(輝度)を制御する。調光部31は、トンネル100の入口120の明るさに基づいて、トンネル100の入口120においてトンネル100の内部110と外部とで明るさの急激な変化があるかどうかを判定する。調光部31は、トンネル100の入口120の明るさが第1閾値未満であれば、トンネル100の入口120においてトンネル100の内部110と外部とで明るさの急激な変化がないと判定する。この場合、調光部31は、照明器具20a〜20cから出力される光の強度を第1基準値に調整する。例えば、第1閾値は、昼間のトンネル100の入口120近傍の明るさと夜間のトンネル100の入口120近傍の明るさとを区別可能な値である。第1基準値は、トンネル100内を走行する自動車300の運転者が前方の障害物を安全な距離から視認するために必要な明るさに対応する。調光部31は、トンネル100の入口120の明るさが第1閾値以上であれば、トンネル100の入口120においてトンネル100の内部110と外部とで明るさの急激な変化があると判定する。この場合、調光部31は、トンネル100の内部110の明るさがトンネル100の杭口(入口120)から中央に向かって変化するように、照明器具20a〜20cから出力される光の強度を制御する。より詳細には、調光部31は、トンネル100の中央から入口120に向かってトンネル100の内部110が明るくなるように、照明器具20a〜20cから出力される光の強度を調整する。具体的には、調光部31は、照明器具20aから出力される光の強度を第1基準値より大きい第1値にする。これは、トンネル100の入口120において、運転者がトンネル100に接近する際に生じる急激な輝度の変化と、進入直後から起きる眼の順応の遅れを緩和するためである。調光部31は、照明器具20cから出力される光の強度を第1基準値にする。調光部31は、照明器具20bから出力される光の強度を第1基準値と第1値との間の第2値にする。つまり、照明器具20bから出力される光を、照明器具20aから出力される光と照明器具20cから出力される光の間の強度に設定する。これは、光の強度の急激な変化を緩和するためである。このように、調光部31は、トンネル100の内部110の明るさがトンネル100の中央から入口120に向かって増加するように、照明器具20a〜20cを制御する。これによって、ブラックホール現象の影響を低減できる。そのため、トンネル100の内部110への移動時の人の視認性の低下を軽減できる。
調光部31は、第2環境情報に含まれる明るさ情報に基づいて、トンネル100の内部110の明るさがトンネル100の出口130から中央に向かって変化するように、照明器具20d〜20fから出力される光の強度(輝度)を制御する。調光部31は、トンネル100の出口130の明るさに基づいて、トンネル100の出口130においてトンネル100の内部110と外部とで明るさの急激な変化があるかどうかを判定する。調光部31は、トンネル100の出口130の明るさが第2閾値未満であれば、トンネル100の出口130においてトンネル100の内部110と外部とで明るさの急激な変化がないと判定する。この場合、調光部31は、照明器具20d〜20fから出力される光の強度を第2基準値に調整する。例えば、第2閾値は、昼間のトンネル100の出口130近傍の明るさと夜間のトンネル100の出口130近傍の明るさとを区別可能な値である。第2基準値は、トンネル100を走行する運転者が前方の障害物を安全な距離から視認するために必要な明るさに対応する。第2基準値は第1基準値と同じであってよい。調光部31は、トンネル100の出口130の明るさが第2閾値以上であれば、トンネル100の出口130においてトンネル100の内部110と外部とで明るさの急激な変化があると判定する。この場合、調光部31は、トンネル100の内部110の明るさがトンネル100の杭口(出口130)から中央に向かって変化するように、照明器具20d〜20fから出力される光の強度を制御する。より詳細には、調光部31は、トンネル100の中央から出口130に向かってトンネル100の内部110が明るくなるように、照明器具20d〜20fから出力される光の強度を調整する。具体的には、調光部31は、照明器具20fから出力される光の強度を第2基準値より大きい第3値にする。これは、トンネル100の出口130において、出口130の手前付近にある障害物や先行車の見え方を改善するためである。調光部31は、照明器具20dから出力される光の強度を第2基準値にする。調光部31は、照明器具20eから出力される光の強度を第2基準値と第3値との間の第4値にする。つまり、照明器具20eから出力される光を、照明器具20dから出力される光と照明器具20fから出力される光の間の強度に設定する。これは、光の強度の急激な変化を緩和するためである。このように、調光部31は、トンネル100の内部110の明るさがトンネル100の中央から出口130に向かって増加するように、照明器具20d〜20fを制御する。これによって、ホワイトホール現象の影響を低減できる。そのため、トンネル100の外部への移動時の人の視認性の低下を軽減できる。
調色部32は、複数の照明器具20から出力される光の色(色度)を制御する。特に、調色部32は、環境情報(第1環境情報及び第2環境情報)に基づいて複数の照明器具20を制御する。調色部32は、環境情報に基づいて、光源部23の第1光源231と1以上の第2光源232(本実施形態では、2つの第2光源232a,232b)との少なくとも一つの出力を調整することで複数の照明器具20の各々の制御をする。上述したように、照明器具20の光源ユニット21では、シード光P2,P21,P22と励起光P1との少なくとも一方の強度の調整によって、照明光の色(色度)の調整が可能である。よって、調色部32は、シード光P2,P21,P22と励起光P1との少なくとも一方の強度の調整によって、照明光の色を調整する。具体的には、調色部32は、入出力インタフェースを介して、光源部23の第1光源231及び第2光源232の駆動回路(第1及び第2駆動回路)に制御信号を与えて、第1光源231及び第2光源232のレーザ光源の出力を調整する。
調色部32は、第1環境センサ41からの環境情報(第1環境情報)に基づいて第1照明器具20a〜20cを制御し、第2環境センサ42からの環境情報(第2環境情報)に基づいて第2照明器具20d〜20fを制御する。
調色部32は、環境情報に基づいて、トンネル100の内部110の色(色度)がトンネル100の杭口から中央に向かって変化するように、複数の照明器具20を制御する。特に、調色部32は、トンネル100の杭口での視認性が向上するように、複数の照明器具20を制御する。本実施形態では、調色部32は、環境情報に含まれる色度情報に基づいて、トンネル100の内部110の色度がトンネル100の杭口から中央に向かって変化するように、複数の照明器具20から出力される光の色を制御する。
調色部32は、第1環境情報に含まれる色度情報に基づいて、トンネル100の内部110の色(色度)がトンネル100の杭口(入口120)から中央に向かって変化するように、照明器具20a〜20cから出力される光の色(色度)を制御する。より詳細には、調色部32は、トンネル100の入口120での色度とトンネル100の外部の色度との差が小さくなるように複数の照明器具20から出力される光の色を調整する。更に、調色部32は、トンネル100の入口120からトンネル100の中央に向かってトンネル100の内部110の色度が基準色度になるように、複数の照明器具20から出力される光の色を調整する。これによって、トンネル100の入口120での色度の差に起因する違和感を低減できる。例えば、基準色度は白色に対応する。具体的には、調色部32は、照明器具20aから出力される光の色度を、トンネル100の入口120での色度(例えば、オレンジ色)にする。調色部32は、照明器具20cから出力される光の色度を基準色度(例えば、白色)にする。調色部32は、照明器具20bから出力される光を、照明器具20aから出力される光と照明器具20cから出力される光の間の色度に設定する。これは、光の色の急激な変化を緩和するためである。
調色部32は、第2環境情報に含まれる色度情報に基づいて、トンネル100の内部110の色(色度)がトンネル100の杭口(出口130)から中央に向かって変化するように、照明器具20d〜20fから出力される光の色(色度)を制御する。より詳細には、調色部32は、トンネル100の出口130での色度とトンネル100の外部の色度との差が小さくなるように、複数の照明器具20から出力される光の色を調整する。更に、調色部32は、トンネル100の出口130からトンネル100の中央に向かってトンネル100の内部110の色度が基準色度になるように、複数の照明器具20から出力される光の色を調整する。これによって、トンネル100の出口130での色度の差に起因する違和感を低減できる。具体的には、調色部32は、照明器具20fから出力される光の色度を、トンネル100の出口130での色度(例えば、オレンジ色)にする。調色部32は、照明器具20dから出力される光の色度を基準色度(例えば、白色)にする。調色部32は、照明器具20eから出力される光を、照明器具20dから出力される光と照明器具20fから出力される光の間の色度に設定する。これは、光の色の急激な変化を緩和するためである。
調色部32は、第1環境情報に含まれる気象情報に基づいて、トンネル100の内部110の色度がトンネル100の入口120から中央に向かって変化するように、照明器具20a〜20cから出力される光の色を制御する。本実施形態では、気象情報は、視程で表される。調色部32は、トンネル100の入口120での視程に基づいて、トンネル100の入口120の周囲で雪、雨、霧、煙等の影響で視程が低下しているかどうかを判定する。調色部32は、トンネル100の入口120での視程が第3閾値以上であれば、トンネル100の入口120の周囲で雪、雨、霧、煙等の影響がないと判定する。この場合、調色部32は、照明器具20a〜20cから出力される光の色を第1色温度に調整する。第1色温度は、比較的色温度が高い光である。第1色温度は、例えば、昼白色(例えば、色温度で5000K)である。調色部32は、トンネル100の入口120での視程が第3閾値未満であれば、トンネル100の入口120の周囲で雪、雨、霧、煙等の影響があると判定する。調色部32は、トンネル100の入口120での視認性が向上するように、照明器具20a〜20cから出力される光の色(特に色温度)を調整する。具体的には、調色部32は、照明器具20aから出力される光の色を第1色温度より低い第2色温度にする。第2色温度は、比較的色温度が低い光である。第2色温度は、例えば、橙白色(例えば、色温度で2100K)である。これは、色温度の低い光のほうが、色温度の高い光よりも、雪、雨、霧、煙等の影響下でも視認性を確保できるからである。調色部32は、照明器具20cから出力される光の色を第1色温度にする。これは、トンネル100の中央では、入口120とは異なり、雪、雨、霧、煙等の影響を受けにくく、色温度の高い光のほうが、色温度の低い光よりも、視認性を確保できるからである。調色部32は、照明器具20bから出力される光の色を第3色温度にする。第3色温度は、第1色温度と第2色温度との間の色である。第3色温度は、例えば、温白色(例えば、色温度で3500K)である。つまり、照明器具20bから出力される光を、照明器具20aから出力される光と照明器具20cから出力される光の間の色温度に設定する。これは、色温度の急激な変化を緩和するためである。このように、調色部32は、トンネル100の内部110の色温度がトンネル100の入口120から中央に向かって増加するように、照明器具20a〜20cを制御する。これによって、トンネル100の内部110への移動時の人の視認性の低下を軽減できる。
調色部32は、第2環境情報に含まれる気象情報に基づいて、トンネル100の内部110の色度がトンネル100の出口130から中央に向かって変化するように、照明器具20d〜20fから出力される光の色を制御する。調色部32は、トンネル100の出口130での視程に基づいて、トンネル100の出口130の周囲で雪、雨、霧、煙等の影響で視程が低下しているかどうかを判定する。調色部32は、トンネル100の出口130での視程が第4閾値以上であれば、トンネル100の出口130の周囲で雪、雨、霧、煙等の影響がないと判定する。この場合、調色部32は、照明器具20d〜20fから出力される光の色を第1色温度に調整する。調色部32は、トンネル100の出口130での視程が第4閾値未満であれば、トンネル100の出口130の周囲で雪、雨、霧、煙等の影響があると判定する。調色部32は、トンネル100の出口130での視認性が向上するように、照明器具20fから出力される光の色を第2色温度に調整する。調色部32は、照明器具20dから出力される光の色を第1色温度にする。調色部32は、照明器具20eから出力される光の色を第3色温度にする。このように、調色部32は、トンネル100の内部110の色温度がトンネル100の出口130から中央に向かって増加するように、照明器具20d〜20fを制御する。これによって、トンネル100の外部への移動時の人の視認性の低下を軽減できる。
以上述べたように、制御装置30は、環境情報に基づいて、トンネル100の内部110の明るさと色度との少なくとも一方がトンネル100の外部から中央に向かって変化するように、複数の照明器具20を制御する。特に、制御装置30は、トンネル100の杭口での視認性が向上するように、複数の照明器具20を制御する。
(1−3)まとめ
以上述べたように、照明システム10は、トンネル100に設置されトンネル100の内部110を照らす複数の照明器具20と、複数の照明器具20を制御する制御装置30と、を備える。複数の照明器具20の少なくとも一つは、光源部23と、光ファイバ24と、を含む。光ファイバ24は、励起光P1によって励起され励起光P1よりも長波長の自然放出光を発生可能であり、かつ、自然放射増幅光によって励起可能な波長変換要素を含む波長変換部24cを有する。光源部23は、第1光源231と、1以上の第2光源232(232a,232b)と、を有する。第1光源231は、励起光P1を光ファイバ24に入射させる。1以上の第2光源232(232a,232b)は、励起光P1あるいは自然放射増幅光によって励起された波長変換要素から誘導放出光を発生させるためのシード光P2(P21,P22)を、光ファイバ24に入射させる。この照明システム10によれば、照明器具20の軽量化及びメンテナンス性の向上が図れる。
別の観点からすれば、照明システム10は、以下の構成を有する。つまり、照明システム10は、トンネル100に設置されトンネル100の内部110を照らす複数の照明器具20と、複数の照明器具20を制御する制御装置30と、を備える。複数の照明器具20の少なくとも一つは、光源部23と、光ファイバ24と、を含む。光ファイバ24は、光ファイバ24に入射した光の少なくとも一部の波長を変換する波長変換要素を含む波長変換部24cを有する。光源部23は、第1光P1を光ファイバ24に入射させる第1光源231と、第1光P1と波長が異なる第2光P2(P21,P22)を光ファイバ24に入射させる1以上の第2光源232(232a,232b)と、を有する。この照明システム10によれば、照明器具20の軽量化及びメンテナンス性の向上が図れる。
(2)変形例
本開示の実施形態は、上記実施形態に限定されない。上記実施形態は、本開示の課題を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。以下に、上記実施形態の変形例を列挙する。以下に説明する変形例は、適宜組み合わせて適用可能である。
図8は、一変形例の照明システムの照明器具20Aを示す。照明器具20Aは、光源ユニット21Aと、複数の光照射部22(図8では、4つの光照射部22a〜22d)と、を含む。光源ユニット21Aは、光源部23と、複数の光ファイバ24(図8では6つの光ファイバ24A〜24F)とを含む。複数の光照射部22は、複数の光ファイバ24からの光でトンネル100の内部110を照らす。
照明器具20Aでは、光源部23からの光が、6つの光ファイバ24A〜24Fそれぞれの入射部24aに入射する。光ファイバ24Aの出射部24bからの光は、光照射部22aに入射する。光ファイバ24Bの出射部24bからの光は、光照射部22bに入射する。光ファイバ24Cの出射部24bからの光は、光照射部22bに入射する。光ファイバ24Dの出射部24bからの光は、光照射部22cに入射する。光ファイバ24Eの出射部24bからの光は、光照射部22dに入射する。光ファイバ24Fの出射部24bからの光は、光照射部22dに入射する。つまり、光照射部22a,22cは各々一つの光ファイバ24から光を受け、光照射部22b,22dは各々2つの光ファイバ24から光を受ける。6つの光ファイバ24A〜24Fは、いずれも同じ構造である。よって、光照射部22b,22dに入射する光の量は、光照射部22a,22cに入射する光の量の2倍になる。
このように、照明器具20Aでは、複数の光照射部22(22a〜22d)の各々には、複数の光ファイバ24(24A〜24F)からの光の総量に対して光照射部22が受け取る光の量の比率が設定される。比率は、複数の光ファイバ24の数の比率で決定される。光照射部22a,22cの比率は、1/6であり、光照射部22b,22dの比率は、1/3である。このように、複数の光照射部22a〜22dは、比率が異なる2つの光照射部22a(22c),22b(22d)を含む。この照明器具20Aでは、光照射部22の明るさの設定が容易になる。特に、光ファイバ24の数で容易に比率の設定ができるから、光照射部22の明るさの設定が更に容易になる。
複数の光照射部22の比率は、上記の数値に限定されず、適宜設定されてよい。複数の光照射部22は、比率が異なる3以上の光照射部22を含んでよい。複数の光照射部22は、比率が同じ2以上の光照射部22を含んでよい。比率は、複数の光ファイバ24の数の比率の他、光ファイバ24の断面積によっても決定され得る。
一変形例では、照明システム10の複数の照明器具20の全てが光ファイバ24を含んでいる必要はない。複数の照明器具20の少なくとも一つが光ファイバ24を含んでいてよい。つまり、複数の照明器具20は、光ファイバ24を含まない1以上の照明器具を含み得る。照明システム10は、1以上の照明器具20と、1以上の照明器具20Aとを備えてよい。
照明システム10において、照明器具20の数、及び、制御装置30の数は特に限定されない。また、照明器具20と制御装置30とは多対一に対応付けられていなくてよく、複数の照明器具20を複数の制御装置30が制御してよい。
一変形例では、照明器具20は、光ファイバ24からの光L1を光照射部22に導く導光体を更に有していてよい。これによって、光源ユニット21を光照射部22から離れた位置に配置しやすくなる。照明器具20は、励起光P1及びシード光P2を光ファイバ24の入射部24aへ入射するための光結合部を更に備えていてもよい。光結合部は、グレーティングであってよいが、これに限らない。グレーティングは、透過型の回折格子である。グレーティングの材料は、例えば、石英であってよいが、これに限らない。照明器具20は、必ずしも、光ファイバ24が波長変換部24cを備える必要はなく、光ファイバ24を備える必要はない。
一変形例では、制御装置30は、必ずしも調光部31と調色部32との両方を含んでいる必要はない。制御装置30は、調光部31と、調色部32との少なくとも一方を有していればよい。上記実施形態では、制御装置30(調光部31及び調色部32)は、励起光P1の強度と、複数のシード光P2それぞれの強度を調整する。一変形例では、制御装置30(調光部31及び調色部32)は、励起光P1とシード光P2との少なくとも一方の強度の調整によって、照明光の強度及び色を調整してよい。第1光源231又は第2光源232からの光の強度の調整は、第1光源231又は第2光源232自体の制御によって実施されてもよいし、光源部23と光ファイバ24との間に配置した液晶フィルタやマイクロミラーアレイ等を利用して実施されてもよい。
一変形例では、環境検出部40は、トンネル100の周囲の環境を検出する1以上の環境センサを含んでいればよい。つまり、第1環境センサ41と第2環境センサ42とを両方含むことは必須ではない。環境検出部40は、外部装置から環境情報を取得してもよい。外部装置は、トンネル100近傍の自動車や、情報端末(携帯端末等)を含んでよい。
一変形例では、環境情報は、明るさ情報と、色度情報と、気象情報との少なくとも一つを含んでいればよい。環境情報は、明るさ情報、色度情報、及び気象情報に限定されない。環境情報は、トンネル100の周囲の交通に関する交通情報、トンネル100の周囲の時刻に関する時刻情報、トンネル100の周囲の温度に関する温度情報、及び、トンネル100の周囲の防犯に関する防犯情報を含み得る。交通情報は、交通量、渋滞・停滞の発生、道路規制、交通事故に関する情報を含み得る。一例として、交通量が少なければ、照明器具20の光の強度を低下させてよい。時刻情報は、トンネル100が属するタイムゾーンにおける時刻を想定している。一例として、時刻に応じて、照明器具20の光の強度や色を変更してよい。温度情報は、トンネル100の内部110や、トンネル100のある場所の温度を想定している。一例として、トンネル100の内部110の温度に応じて、照明器具20の光の強度や色を変更してよい。防犯情報は、トンネル100がある場所に関する犯罪率を含み得る。一例として、犯罪率が高ければ、照明器具20の光の強度を高くしたり、照明器具20の光の色を青等の鎮静効果の期待できる色に変更したりしてよい。
一変形例では、環境情報が複数の要素(明るさ情報と、色度情報と、気象情報等)を含む場合、複数の要素には優先順位があってよい。例えば、制御装置30は、明るさ情報による制御を、色度情報による制御よりも優先して実行してよい。
本開示における照明システム10(特に制御装置30)は、例えば、コンピュータシステムを含んでいる。コンピュータシステムは、ハードウェアとしてのプロセッサ及びメモリを主構成とする。コンピュータシステムのメモリに記録されたプログラムをプロセッサが実行することによって、本開示における照明システム10としての機能が実現される。プログラムは、コンピュータシステムのメモリに予め記録されてもよく、電気通信回線を通じて提供されてもよく、コンピュータシステムで読み取り可能なメモリカード、光学ディスク、ハードディスクドライブ等の非一時的記録媒体に記録されて提供されてもよい。コンピュータシステムのプロセッサは、半導体集積回路(IC)又は大規模集積回路(LSI)を含む1ないし複数の電子回路で構成される。ここでいうIC又はLSI等の集積回路は、集積の度合いによって呼び方が異なっており、システムLSI、VLSI(Very Large Scale Integration)、又はULSI(Ultra Large Scale Integration)と呼ばれる集積回路を含む。さらに、LSIの製造後にプログラムされる、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、又はLSI内部の接合関係の再構成若しくはLSI内部の回路区画の再構成が可能な論理デバイスについても、プロセッサとして採用することができる。複数の電子回路は、1つのチップに集約されていてもよいし、複数のチップに分散して設けられていてもよい。複数のチップは、1つの装置に集約されていてもよいし、複数の装置に分散して設けられていてもよい。ここでいうコンピュータシステムは、1以上のプロセッサ及び1以上のメモリを有するマイクロコントローラを含む。したがって、マイクロコントローラについても、半導体集積回路又は大規模集積回路を含む1ないし複数の電子回路で構成される。
また、照明システム10(特に制御装置30)における複数の機能が、1つの筐体内に集約されていることは照明システム10に必須の構成ではなく、照明システム10の構成要素は、複数の筐体に分散して設けられていてもよい。さらに、照明システム10の少なくとも一部の機能、例えば、制御装置30の一部の機能がクラウド(クラウドコンピューティング)等によって実現されてもよい。
上記実施形態では、トンネル100が道路のトンネルである場合について説明した。しかしながら、トンネル100は、道路のトンネルに限定されない。トンネル100は、鉄道(線路)のトンネルであってもよいし、水路のトンネルであってもよい。トンネル100は、2地点間の交通と物資の輸送あるいは貯留などを目的とし、建設される地下の空間であってよい。
(3)態様
上記実施形態及び変形例から明らかなように、本開示は、下記の態様を含む。以下では、実施形態との対応関係を明示するためだけに、符号を括弧付きで付している。
第1の態様は、照明システム(10)であって、トンネル(100)に設置され、前記トンネル(100)の内部(110)を照らす複数の照明器具(20;20A)と、前記複数の照明器具(20;20A)を制御する制御装置(30)と、を備える。前記複数の照明器具(20;20A)の少なくとも一つは、光源部(23)と、光ファイバ(24;24A〜24F)と、を含む。前記光ファイバ(24;24A〜24F)は、励起光(P1)によって励起され前記励起光(P1)よりも長波長の自然放出光を発生可能であり、かつ、自然放射増幅光によって励起可能な波長変換要素を含む波長変換部(24c)を有する。前記光源部(23)は、第1光源(231)と、1以上の第2光源(232,232a,232b)と、を有する。前記第1光源(231)は、前記励起光(P1)を前記光ファイバ(24;24A〜24F)に入射させる。前記1以上の第2光源(232,232a,232b)は、シード光(P2,P21,P22)を、前記光ファイバ(24;24A〜24F)に入射させる。前記シード光(P2,P21,P22)は、前記励起光(P1)あるいは前記自然放射増幅光によって励起された前記波長変換要素から誘導放出光を発生させるための光である。この態様によれば、照明器具(20;20A)の軽量化及びメンテナンス性の向上が図れる。
第2の態様は、第1の態様に基づく照明システム(10)である。第2の態様では、前記制御装置(30)は、前記複数の照明器具(20;20A)から出力される光の強度を制御する調光部(31)と、前記複数の照明器具(20;20A)から出力される光の色を制御する調色部(32)と、の少なくとも一方を有する。この態様によれば、照明器具(20;20A)の調色及び調光が可能となる。
第3の態様は、第1又は第2の態様に基づく照明システム(10)である。第3の態様では、前記制御装置(30)は、前記トンネル(100)の周囲の環境に関する環境情報に基づいて前記複数の照明器具(20;20A)を制御する。この態様によれば、トンネル(100)の周囲の環境に応じた照明器具(20;20A)の制御が可能となる。
第4の態様は、第3の態様に基づく照明システム(10)である。第4の態様では、前記環境情報は、前記トンネル(100)の周囲の環境を検出する1以上の環境センサ(41,42)を含む環境検出部(40)から得られる。この態様によれば、トンネル(100)の周囲の環境に応じた照明器具(20;20A)の制御が可能となる。
第5の態様は、第4の態様に基づく照明システム(10)である。第5の態様では、前記環境検出部(40)は、第1環境センサ(41)と、第2環境センサ(42)と、の少なくとも一方を含む。前記第1環境センサ(41)は、前記トンネル(100)の外部に設置されて前記トンネル(100)の入口(120)の周囲の環境を検出する。前記第2環境センサ(42)は、前記トンネル(100)の外部に設置されて前記トンネル(100)の出口(130)の周囲の環境を検出する。この態様によれば、トンネル(100)の入口(120)及び出口(130)の周囲の環境に応じた照明器具(20;20A)の制御が可能となる。
第6の態様は、第5の態様に基づく照明システム(10)である。第6の態様では、前記環境検出部(40)は、前記第1環境センサ(41)と前記第2環境センサ(42)とを含む。前記複数の照明器具(20;20A)は、1以上の第1照明器具(20a〜20c)と、前記1以上の第1照明器具(20a〜20c)とは別の1以上の第2照明器具(20d〜20f)と、を含む。前記1以上の第1照明器具(20a〜20c)は、前記第1環境センサ(41)に対応付けられる。前記1以上の第2照明器具(20d〜20f)は、前記第2環境センサ(42)に対応付けられる。前記制御装置(30)は、前記第1環境センサ(41)からの環境情報に基づいて前記1以上の第1照明器具(20a〜20c)を制御し、前記第2環境センサ(42)からの環境情報に基づいて前記1以上の第2照明器具(20d〜20f)を制御する。この態様によれば、トンネル(100)の入口(120)及び出口(130)の周囲の環境に応じて照明器具(20;20A)の独立した制御が可能となる。
第7の態様は、第3〜第6の態様のいずれか一つに基づく照明システム(10)である。第7の態様では、前記環境情報は、明るさ情報と、色度情報と、気象情報との少なくとも一つを含む。前記明るさ情報は、前記トンネル(100)の周囲の明るさに関する情報である。前記色度情報は、前記トンネル(100)の周囲の色度に関する情報である。前記気象情報は、前記トンネル(100)の周囲の気象に関する情報である。この態様によれば、トンネル(100)の周囲の環境に応じた照明器具(20;20A)の制御が可能となる。
第8の態様は、第7の態様に基づく照明システム(10)である。第8の態様では、前記制御装置(30)は、前記環境情報に基づいて、前記光源部(23)の前記第1光源(231)と前記1以上の第2光源(232,232a,232b)との少なくとも一つの出力を調整することで前記複数の照明器具(20;20A)の制御をする。この態様によれば、照明器具(20;20A)の制御が容易になる。
第9の態様は、第7又は第8の態様に基づく照明システム(10)である。第9の態様では、前記制御装置(30)は、前記環境情報に基づいて、前記トンネル(100)の内部(110)の明るさと色度との少なくとも一方が前記トンネル(100)の杭口(120,130)から中央に向かって変化するように、前記複数の照明器具(20;20A)を制御する。この態様によれば、トンネル(100)の内部(110)をトンネル(100)の周囲の環境に応じた状態にできる。
第10の態様は、第9の態様に基づく照明システム(10)である。第10の態様では、前記制御装置(30)は、前記トンネル(100)の杭口(120,130)での視認性が向上するように、前記複数の照明器具(20;20A)を制御する。この態様によれば、トンネル(100)の内外の移動時の人の視認性の低下を軽減できる。
第11の態様は、第1〜第10の態様のいずれか一つに基づく照明システム(10)である。第11の態様では、前記光源部(23)は、前記トンネル(100)の内部(110)に露出しないように前記トンネル(100)に設置される。この態様によれば、光源部(23)のメンテナンス性の向上が図れる。
第12の態様は、第1〜第11の態様のいずれか一つに基づく照明システム(10)である。第12の態様では、前記複数の照明器具(20;20A)の少なくとも一つは、前記光源部(23)と、複数の前記光ファイバ(24;24A〜24F)と、複数の光照射部(22;22a〜22d)と、を含む。前記複数の光照射部(22;22a〜22d)は、前記複数の光ファイバ(24;24A〜24F)からの光で前記トンネル(100)の内部(110)を照らす。この態様によれば、一つの光源部(23)から複数の光をトンネル(100)の内部(110)に照射できる。
第13の態様は、第12の態様に基づく照明システム(10)である。第13の態様では、前記複数の光照射部(22;22a〜22d)の各々には、前記複数の光ファイバ(24;24A〜24F)からの光の総量に対して光照射部(22;22a〜22d)が受け取る光の量の比率が設定される。前記複数の光照射部(22;22a〜22d)は、前記比率が異なる2以上の光照射部(22;22a〜22d)を含む。この態様によれば、光照射部(22;22a〜22d)の明るさの設定が容易になる。
第14の態様は、第13の態様に基づく照明システム(10)である。第14の態様では、前記比率は、前記複数の光ファイバ(24;24A〜24F)の数の比率で決定される。この態様によれば、光照射部(22;22a〜22d)の明るさの設定が容易になる。
第15の態様は、照明システム(10)であって、トンネル(100)に設置され、前記トンネル(100)の内部(110)を照らす複数の照明器具(20;20A)と、前記複数の照明器具(20;20A)を制御する制御装置(30)と、を備える。前記複数の照明器具(20;20A)の少なくとも一つは、光源部(23)と、光ファイバ(24;24A〜24F)と、を含む。前記光ファイバ(24;24A〜24F)は、前記光ファイバ(24;24A〜24F)に入射した光の少なくとも一部の波長を変換する波長変換要素を含む波長変換部(24c)を有する。前記光源部(23)は、第1光源(231)と、1以上の第2光源(232,232a,232b)と、を有する。前記第1光源(231)は、第1光(P1)を前記光ファイバ(24)に入射させる。前記1以上の第2光源(232,232a,232b)は、前記第1光(P1)と波長が異なる第2光(P2,P21,P22)を前記光ファイバ(24;24A〜24F)に入射させる。この態様によれば、照明器具(20;20A)の軽量化及びメンテナンス性の向上が図れる。
第16の態様は、第15の態様に基づく照明システム(10)である。第16の態様では、前記光ファイバ(24;24A〜24F)は、前記波長変換要素は、励起光(P1)によって励起され前記励起光(P1)よりも長波長の自然放出光を発生可能であり、かつ、自然放射増幅光によって励起可能である。前記第1光(P1)は、前記励起光である。前記第2光(P2,P21,P22)は、前記励起光(P1)あるいは前記自然放射増幅光によって励起された前記波長変換要素から誘導放出光を発生させるためのシード光である。この態様によれば、照明器具(20;20A)の軽量化及びメンテナンス性の向上が図れる。
なお、第2〜第14の態様は、第15の態様にも適宜変更して適用することが可能である。
10 照明システム
20,20A 照明器具
22,22a〜22d 光照射部
23 光源部
231 第1光源
232,232a,232b 第2光源
24,24A〜24F 光ファイバ
24c 波長変換部
31 調光部
32 調色部
40 環境検出部
41 第1環境センサ
42 第2環境センサ
100 トンネル
110 内部
120 入口
130 出口
P1 励起光(第1光)
P2,P21,P22 シード光(第2光)

Claims (15)

  1. トンネルに設置され、前記トンネルの内部を照らす複数の照明器具と、
    前記複数の照明器具を制御する制御装置と、
    を備え、
    前記複数の照明器具の少なくとも一つは、光源部と、光ファイバと、を含み、
    前記光ファイバは、励起光によって励起され前記励起光よりも長波長の自然放出光を発生可能であり、かつ、自然放射増幅光によって励起可能な波長変換要素を含む波長変換部を有し、
    前記光源部は、
    前記励起光を前記光ファイバに入射させる第1光源と、
    前記励起光あるいは前記自然放射増幅光によって励起された前記波長変換要素から誘導放出光を発生させるためのシード光を、前記光ファイバに入射させる1以上の第2光源と、
    を有する、
    照明システム。
  2. 前記制御装置は、
    前記複数の照明器具から出力される光の強度を制御する調光部と、
    前記複数の照明器具から出力される光の色を制御する調色部と、
    の少なくとも一方を有する、
    請求項1の照明システム。
  3. 前記制御装置は、前記トンネルの周囲の環境に関する環境情報に基づいて前記複数の照明器具を制御する、
    請求項1又は2の照明システム。
  4. 前記環境情報は、前記トンネルの周囲の環境を検出する1以上の環境センサを含む環境検出部から得られる、
    請求項3の照明システム。
  5. 前記環境検出部は、
    前記トンネルの外部に設置されて前記トンネルの入口の周囲の環境を検出する第1環境センサと、
    前記トンネルの外部に設置されて前記トンネルの出口の周囲の環境を検出する第2環境センサと、
    の少なくとも一方を含む、
    請求項4の照明システム。
  6. 前記環境検出部は、前記第1環境センサと前記第2環境センサとを含み、
    前記複数の照明器具は、
    前記第1環境センサに対応付けられた1以上の第1照明器具と、
    前記第2環境センサに対応付けられた前記1以上の第1照明器具とは別の1以上の第2照明器具と、
    を含み、
    前記制御装置は、
    前記第1環境センサからの環境情報に基づいて前記1以上の第1照明器具を制御し、
    前記第2環境センサからの環境情報に基づいて前記1以上の第2照明器具を制御する、
    請求項5の照明システム。
  7. 前記環境情報は、前記トンネルの周囲の明るさに関する明るさ情報と、前記トンネルの周囲の色度に関する色度情報と、前記トンネルの周囲の気象に関する気象情報との少なくとも一つを含む、
    請求項3〜6のいずれか一つの照明システム。
  8. 前記制御装置は、前記環境情報に基づいて、前記光源部の前記第1光源と前記1以上の第2光源との少なくとも一つの出力を調整することで前記複数の照明器具の制御をする、
    請求項7の照明システム。
  9. 前記制御装置は、前記環境情報に基づいて、前記トンネルの内部の明るさと色度との少なくとも一方が前記トンネルの杭口から中央に向かって変化するように、前記複数の照明器具を制御する、
    請求項7又は8のいずれか一つの照明システム。
  10. 前記制御装置は、前記トンネルの杭口での視認性が向上するように、前記複数の照明器具を制御する、
    請求項9の照明システム。
  11. 前記光源部は、前記トンネルの内部に露出しないように前記トンネルに設置される、
    請求項1〜10のいずれか一つの照明システム。
  12. 前記複数の照明器具の少なくとも一つは、
    前記光源部と、
    複数の前記光ファイバと、
    前記複数の光ファイバからの光で前記トンネルの内部を照らす複数の光照射部と、
    を含む、
    請求項1〜11のいずれか一つの照明システム。
  13. 前記複数の光照射部の各々には、前記複数の光ファイバからの光の総量に対して光照射部が受け取る光の量の比率が設定され、
    前記複数の光照射部は、前記比率が異なる2以上の光照射部を含む、
    請求項12の照明システム。
  14. 前記比率は、前記複数の光ファイバの数の比率で決定される、
    請求項13の照明システム。
  15. トンネルに設置され、前記トンネルの内部を照らす複数の照明器具と、
    前記複数の照明器具を制御する制御装置と、
    を備え、
    前記複数の照明器具の少なくとも一つは、光源部と、光ファイバと、を含み、
    前記光ファイバは、前記光ファイバに入射した光の少なくとも一部の波長を変換する波長変換要素を含む波長変換部を有し、
    前記光源部は、
    第1光を前記光ファイバに入射させる第1光源と、
    前記第1光と波長が異なる第2光を前記光ファイバに入射させる1以上の第2光源と、
    を有する、
    照明システム。
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