JP2022000402A - シート押圧装置及びこれを備える画像形成システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 生産性を低下させることなく増し折り処理を行うことを可能にするシート折り処理装置と前記シート押圧装置を備えた画像形成システムを提供する。【解決手段】 本発明のシート押圧装置は、搬入口から搬入された折り処理済シートの折り目部をシートの厚み方向に押圧する押圧面と折り目部を押圧面に位置させるべく折り処理済シートを案内する案内部とを備えた押圧ローラと、折り目部を押圧面との間で挟持する挟持部材と、挟持部材との間で折り目部を挟持する挟持位置と厚み方向において挟持位置から離れた退避位置に押圧ローラ移動する第1移動部と、第1移動部が押圧ローラを挟持位置に移動させた状態で押圧ローラを折り目部に沿って移動させる第2移動部とを備える。【選択図】図14

Description

本発明は、折り処理を施された折り処理済シートの折り目部を押圧するシート押圧装置及びこれを備えた複写機、プリンタ、ファクシミリ、又はそれらの複合機等の画像形成システムに関する。
従来、折り処理を施された折り処理済シートを所定の搬送方向に搬送して所定の増し折り処理位置に折り処理済シートをセットした後、折り処理済シートの折り目部に沿って移動しながら折り目部を押圧する押圧面を備えた押圧ローラを用いて、折り処理済シートが開かないように折りを強化する、所謂増し折り処理を施すシート押圧装置が知られている。
従来のシート押圧装置では、折り処理済シートが所定の増し折り処理位置に向けて搬入される際、押圧ローラの側面に折り目処理済シートが衝突して座屈してしまうのを防止するため、折り処理済シートの厚み方向において、折り処理済シートから十分に離れた待機位置に押圧ローラを移動させていた。
このため、増し折り処理を実施する際に押圧ローラが移動する距離が増加し、装置全体が大型化し、増し折り処理に要する時間が増加する等の不具合を有していた。
よって、本発明は、上述した従来技術に存する課題を解決するためになされたものであり、その目的は、装置の大型化・高コスト化を抑えつつ、生産性を低下させることなく増し折り処理を行うことを可能にするシート押圧装置と前記シート押圧装置を備えた画像形成システムを提供することにある。
上記目的に鑑み、本発明は、所定の折り処理により折り目部を形成された後、所定の搬入方向から搬入されるシートを受け取る搬入口と、前記搬入口の前記搬入方向下流側に配置され、前記搬入口から搬入された前記シートの前記折り目部を前記シートの厚み方向に押圧する押圧面と、前記押圧面の前記搬入方向上流側に設けられ、前記折り目部を前記押圧面に位置させるべく、前記搬入口から搬入されるシートを案内する押圧案内部とを備えた押圧ローラと、前記押圧ローラと対向して配置され、前記押圧ローラの前記押圧面により押圧された前記折り目部を前記押圧面との間で挟持する挟持面と、前記挟持面の前記搬入方向上流側に設けられ、前記折り目部を前記押圧面に位置させるべく、前記搬入口から搬入されるシートを案内する挟持案内部を備えた挟持ローラと、前記押圧ローラ及び前記挟持ローラを、前記折り目部を挟持する挟持位置と、前記厚み方向において前記挟持位置から離れた退避位置に前記押圧ローラ及び前記挟持ローラを移動する第1移動部と、前記第1移動部が前記押圧ローラ及び前記挟持ローラを前記挟持位置に移動させた状態で、前記押圧ローラ及び挟持ローラを前記折り目部に沿って移動させる第2移動部と、を備えたシート押圧装置を提供する。
更に本発明は、シート上に画像を形成し、画像形成されたシートを搬出する画像形成装置と、前記画像形成装置から搬出されるシートに折り処理を施す折り処理装置と、前記折り処理装置により折り処理されたシートの折り目部を押圧するシート押圧装置とを備えた画像形成システムを提供する。
本発明によれば、前記折り処理済シートの折り目部を前記押圧ローラの押圧面へと導くガイド部を前記押圧ローラ自体の搬送方向上流側部分に設けることにより、折り処理済シートが所定位置に向けて搬入される際に押圧ローラの側面に折り処理済シートが衝突して座屈してしまうのを防止するために、折り処理済シートの厚み方向において折り処理済シートから必要以上に離れた待機位置へと押圧ローラを移動させる必要がないため、装置やシステムの大型化を防止し、増し折り処理の効率を上げることができる。
本発明の折り処理装置を備えた画像形成システムの全体構成図である。 図1に示す折り処理装置の折り処理機構及び増し折りユニットの主要部を示す説明図である。 図1に示す折り処理装置の増し折りユニットを排出口側から見た図である。 (a)、(b)は、図3の増し折りユニットの動作を示す説明図である。 折り処理装置の制御構成を示すブロック図である。 (a)〜(c)は、折り処理装置による第1の実施形態の折り処理を工程順に示す説明図である。 (d)〜(f)は、図6に続く折り処理を工程順に示す説明図である。 (g)〜(i)は、図7に続く増し折り処理を工程順に示す説明図である。 図6〜図8の動作を説明するフローチャートである。 (a)〜(c)は、折り処理装置による第2の実施形態の折り処理を工程順に示す説明図である。 (d)〜(f)は、図10に続く折り処理を工程順に示す説明図である。 (g)〜(i)は、図11に続く増し折り処理を工程順に示す説明図である。 図10〜図12の動作を説明するフローチャートである。 (a)、(b)は、増し折り処理を実施するための固定の折りガイド(挟持部材)、移動増し折りコロ(押圧ローラ)及び固定案内部材(ガイド)の構成を示した説明図である。 (a)、(b)は、増し折り処理を実施するための固定の折りガイド(挟持部材)、移動増し折りコロ(押圧ローラ)及び移動案内部材(ガイド)の構成を示した説明図である。 (a)、(b)は、増し折り処理を実施するための固定の挟持ローラ(挟持部材)、移動増し折りコロ(押圧ローラ)及び固定案内部材(ガイド)の構成を示した説明図である。 (a)、(b)は、増し折り処理を実施するための固定の挟持ローラ(挟持部材)、移動増し折りコロ(押圧ローラ)及び移動案内部材(ガイド)の構成を示した説明図である。 (a)、(b)は、増し折り処理を実施するための移動挟持ローラ(挟持部材)、移動増し折りコロ(押圧ローラ)と、移動若しくは固定の案内部材(ガイド)の構成を示した説明図である。 増し折りコロ(押圧ローラ)を含めた機構を斜視図で示した説明図である。 増し折りコロ(押圧ローラ)の装着機構を示した説明図である。 案内部の詳細説明図である。 案内部の詳細説明図である。 案内部の変形例を示した図である。 従来技術における課題発生時の状態を示した図である。 従来技術における課題発生時の状態を示した図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の好ましい実施の形態を説明する。
最初に、図1を参照して、本発明によるシート押圧装置を有するシート折り処理装置を備える画像形成システムの全体構成を説明する。画像形成システムは、画像形成装置Aと、シート折り処理装置Bと、後処理装置Cとを含んで構成され、画像形成装置Aによって画像形成されたシートSにシート折り処理装置Bによって折り処理を施した後、さらに下流側の後処理装置Cで、必要に応じて、ステープル処理や整合処理などを施し、下流側の収納トレイ27に排出する。画像形成システムには、例えば、複写機、プリンタ、印刷機など種々の構造のものが含まれる。以下、画像形成装置A、シート折り処理装置B及び後処理装置Cについて詳細に説明する。
[画像形成装置]
画像形成装置Aは、図1に示されているように、画像形成ユニットA1と、画像読取ユニットA2と、原稿給送ユニットA3とを含んでいる。画像形成ユニットA1は、装置ハウジング1内に、給紙部2と画像形成部3と排紙部4とデータ処理部5とを備えている。
給紙部2は、複数のカセット2a、2b、2c、2dを含んでおり、各カセット2a、2b、2c、2dには、予め選定された異なる規格サイズのシートSを収納可能になっている。各カセット2a、2b、2c、2dには、内部のシートSを一枚ずつ分離する分離機構と、シートSを繰り出す給紙機構が内蔵されている。このような構成の給紙部2に収納されたシートSは、画像形成装置Aの本体制御部(図示せず)から指定されたサイズのシートSを給紙経路6に繰り出す。給紙経路6には、中間部に配置され複数のカセット2a、2b、2c、2dから供給されるシートSを下流側に搬送する搬送ローラ7と、経路端部に配置され各シートSを先端揃えするレジストローラ8とが設けられており、レジストローラ8によって先端揃えされたシートSが所定のタイミングで下流側の画像形成部3に給送される。
画像形成部3は、給紙部2から送られたシートSに画像を形成するように構成されていればよく、種々の画像形成機構が採用可能である。図示されている実施形態では、画像形成部3として、静電式画像形成機構が示されている。しかしながら、画像形成部3は、図示されている静電式画像形成機構に限定されるものではなく、インクジェット式画像形成機構、オフセット式画像形成機構などを採用することも可能である。
図1に示されている画像形成部3では、感光体9(ドラム、ベルト)と、感光体9に光学ビームを発光する発光器10とが設けられており、現像器11(ディベロッパー)とクリーナ(図示せず)とが回転する感光体9の周囲に配置されている。図示のものはモノクロ印刷機構であり、感光体9に発光器10で光学的に潜像を形成し、この潜像に現像器11でトナーインクを付着する。感光体9に付着されたインク画像(インクトナー)は、給紙部2から送られたシートSに転写チャージャ12で画像転写され、画像転写されたシートSが定着ローラ13で定着された後に、排紙経路14へ送られる。また、画像形成部3には、循環経路17が設けられており、排紙経路14からのシートSをスイッチバック経路で裏表反転した後に、再びレジストローラ8に送り、シートSの裏面に画像形成がされ、排紙経路14へ送られる。排紙経路14には、排紙ローラ15が配置されていると共に、その末端に排紙口16が形成されており、排紙ローラ15によって排紙口16からシート折り処理装置BへシートSを搬送する。
このように構成された画像形成ユニットA1の上部には、画像形成部3で画像形成する原稿画像を光学的に読み取る原稿読取ユニットA2が設けられており、原稿読取ユニットA2のさらに上部に、原稿給送ユニットA3が搭載されている。
画像読取ユニットA2は、透明ガラスで形成された第1のプラテン18及び第2のプラテン19と、読取キャリッジ20と、読取キャリッジ20に搭載された光源と、光電変換素子21と、ミラーやレンズを組み合わせて構成された縮小光学系22とを備え、第1のプラテン18に沿って読取キャリッジ20を走査して第1のプラテン18上に載置された原稿シートSの画像に光源からの光を照射し、原稿シートSの画像からの反射光を縮小光学系22で光電変換素子21に案内して、画像の読み取りを行う。光電変換素子21は画像データを電気信号に変換して画像形成部3に転送する。
原稿給送ユニットA3は、給紙トレイ23と、給紙経路24と、排紙トレイ25とを備え、給紙トレイ23上に載置された原稿を給紙経路24に沿って一枚ずつ搬送して、第2のプラテン19上を通過させ、排紙トレイ25に排出する。なお、原稿給送ユニットA3から給送されて第2のプラテン19上を通過する原稿を読み取るときには、読取キャリッジ20を第2のプラテン19の下方で予め停止させておき、第2のプラテン19上を通過する画像から画像データを生成させる。
[後処理装置]
後処理装置Cは、画像形成装置Aに連結されたシート折り処理装置Bのさらに下流側に連結されており、シート折り処理装置Bによって折り処理を施されて又は折り処理を施されずに排出されたシートSを受け取って、必要に応じて、ステープル処理や整合処理などを施す。
後処理装置Cの内部には、後処理経路26が設けられており、後処理経路26に沿ってステープルユニットや整合ユニットなどの後処理機器(図示せず)が配置されている。後処理装置Cは、画像形成装置Aから排出されたシートSをシート折り処理装置Bを介して受け取り、必要に応じて、ステープルユニットや整合ユニットなどの後処理装置によって、受け取ったシートSにステープル処理や整合処理などを施した後に、シートSを収納トレイ27に排出して収納する。
[シート折り処理装置]
画像形成装置Aに連結されたシート折り処理装置Bは、画像形成装置Aの排紙口16から排出された画像形成済みのシートSを受け取り、折り処理を施す装置である。
図2にシート折り処理装置Bの内部構成が示されている。シート折り処理装置Bの内部には、略水平方向に延びる搬送経路101が設けられている。搬送経路101上には、一つ又は複数の搬送ローラ対102と、搬送ローラ対102の下流側に配置される折り処理機構103すなわち折り処理部とが設けられていると共に、折り処理機構103の下流側の搬送経路101の末端部には、さらに、増し折りユニット104が設けられている。シート折り処理装置Bは、搬送経路101に沿って搬送されるシートSに折り処理機構103によって折り処理を施した後に、増し折りユニット104によって増し折り処理を施し、折り処理及び増し折り処理を施したシートSを後処理装置Cに引き渡すことができるようになっている。以下の説明において、搬送経路101を搬送ローラ対102から折り処理機構103に向けてシートSが搬送される方向をシート搬送方向とする。
なお、搬送経路101は、図1に示されているように、画像形成装置Aの排紙口16に連なるように配置され、排紙口16から排出されたシートSを搬送経路101を介してシート折り処理装置B内に搬入できるようになっている。また、増し折りユニット104の排出口も後処理装置Cの後処理経路26と連なるように配置され、増し折りユニット104から排出されるシートSが後処理経路26を介して後処理装置C内に搬入できるようになっている。
搬送ローラ対102は、ゴムローラで形成されており、上側に配置される上側搬送ローラ102aと、上側搬送ローラ102aと対向して下側に配置される下側搬送ローラ102bとを含んでいる。本実施形態では、上側搬送ローラ102aは、図示されていない搬送ローラ駆動モータに連結されており、搬送ローラ駆動モータの回転に伴って回転するようになっている一方、下側ローラ102bは、図示されていないバネの付勢力によって上側搬送ローラ102aに圧接されており、従動的に回転するようになっている。しかしながら、搬送ローラ対102は、シートSを搬送することができれば、上述の構成に限定されるものではなく、適宜の構成を採用することが可能である。
折り処理機構103は、折りローラ対105と、突き板107とによって構成されている。折りローラ対105は、ゴムローラで形成されており、上側に配置される上側折りローラ105aと、上側折りローラ105aと対向して下側に配置される下側折りローラ105bとを含んでいる。下側折りローラ105bは、図示されていないバネの付勢力によって上側折りローラ105aに圧接されており、上側折りローラ105aと下側折りローラ105bとは、図示されていない共通の折りローラ駆動モータに連結されており、折りローラ駆動モータの回転に伴って互いと逆向きに回転するようになっている。突き板107は、搬送ローラ対102と折りローラ対105との間に配置され、図示されていない突き板駆動モータに連結されており、該突き板駆動モータの駆動に伴って折りローラ対105の上流側で搬送経路101と平行にシート搬送方向に直線状に移動するようになっている。
搬送ローラ対102と折りローラ対105との間の搬送経路101には、上側搬送ガイド108と、下側搬送ガイド109と、折りガイド110と、折りガイド111とが設けられている。
上側搬送ガイド108は、シートSの先端を搬送ローラ対102から突き板107まで導くように搬送ローラ対102の直後から突き板107の上方まで形成されている。上側搬送ガイド108は、搬送経路101を搬送されるシートSの流れを規制するためのもので、搬送経路101の上側に配置されており、下流側に向かうに従い下方に屈曲した形状となっている。また、折りガイド110は、上側搬送ガイド108と折りローラ対105との間に配置され、折りローラ対105にシートSの先端及び後述するシートSの折り曲げ部を導くように折りローラ対105の直前まで延びている。折りガイド110は、折り処理機構103におけるシートSの流れを規制するためのものであり、上側搬送ガイド108の下流側で搬送経路101の上側に設けられている。
下側搬送ガイド109は、搬送経路101を搬送されるシートSの流れを規制するためのもので、搬送経路101の下側に配置されており、上側搬送ガイド108と同様に下流側に向かうに従い下方に屈曲した形状となっている。下側搬送ガイド109は、突き板107の手前で途切れており、下側搬送ガイド109の下流側には、開いたループ形成空間50が形成されている。折りガイド111は、突き板107の下流側に配置され、折りローラ対105の上流側と下流側とにまたがって延びており、折りガイド111における折りローラ対105よりも上流側の部分は、搬送されるシートSの先端及び後述するシートSの折り曲げ部を折りローラ対105のニップ部へ導くための水平面と水平面へ導きやすくするための傾斜面とを有している。
突き板107は、前記突き板駆動モータからなる図示されていない突き板駆動装置と制御部とによってシート搬送方向に水平移動されるようになっている。前記突き板駆動モータ及び前記制御部については、シート折り処理装置Bの制御構成に関連して詳細に後述する。また、突き板107は、搬送経路101に沿ってシートSを搬送ローラ対102によって折りローラ対105まで搬送するとき、下側搬送ガイド109と折りガイド111との間のループ形成空間50を埋めるように配置されており、搬送されるシートSの先端を折りガイド111まで導くようになっている。
前記制御部は、搬送されているシートSの先端が折りローラ対105にニップされたことを認識すると、該シートSに折り曲げ部を形成するために、突き板107を水平方向に下側搬送ガイド109の下方の退避位置へ移動させて、下側搬送ガイド109と折りガイド111との間にループ形成空間50を開放させる。その後、シートSの先端が折りローラ対105にニップされた状態で、搬送ローラ対102によりシートSを所定量だけ搬送すると、シートSの中間部がループ形成空間50で搬送経路101から下方に撓んでループ部を作成する。この状態で、突き板107を退避位置から折りローラ対105へ向かって水平方向に移動させて折り曲げ部を形成し、突き板107が折りローラ対105の手前まで到達した後に、折りローラ対105を駆動させてシートSを搬送させることによって、第1の折り目(第1の折り目部)132が形成され、さらに、突き板107を退避位置へ移動させた後に折りローラ対105によってシートSを搬送させてループ部をニップすることによって第2の折り目(第2の折り目部)133が形成されて、Z折り処理が施されたシートSが折りローラ対105によりシート搬送方向の下流側に搬送される。
折りローラ対105によりシート搬送方向の下流側に搬送されたZ折り処理が施されたシートSは、搬入口119を経由して後述する第1の移動機構(第1移動部)116により退避位置に移動された増し折りコロ(押圧ローラ)114と折りガイド(挟持部材)111との間にシートSの折り目(折り目部)が位置するように一対の搬入ガイド118に沿って所定の搬入方向に搬入された後、シートSの折り目(折り目部)が増し折りコロ(押圧ローラ)114の外周に設けられた押圧面と折りガイド(挟持部材)111との間で挟持され、折りガイド(挟持部材)111と第2の移動機構(第2移動部)117により折り目(折り目部)に沿って移動する増し折りコロ(押圧ローラ)114によってシートSの厚み方向に押圧されることにより、折り目(折り目部)が強化されシートの折り目部が開くリスクを低減できる。
次に、図3を参照して増し折りユニット104の構成を説明する。増し折りユニット104は、折りローラ対105のシート搬送方向下流側において折りガイド(挟持部材)111の上方に配置されている。増し折りユニット104は、移動可能な支持部材112と、支持部材112に支持されている複数の増し折りコロ(押圧ローラ)114と、支持部材112に取り付けられた規制部材115と、支持部材112を折りガイド(挟持部材)111に対して接近離反する方向に移動させる第1の移動機構(第1移動部)116と、支持部材112を水平方向にシートSの折り目(折り目部)に沿って移動させる第2の移動機構(第2移動部)117とを備える。上下に対向して配置される折りガイド110と折りガイド(挟持部材)111における折りローラ対105よりも下流側の部分は、シートSを増し折りユニット104内に案内する一対の搬入ガイド118として機能し、一対の搬入ガイド118の上流側端部が増し折りユニット104の搬入口119をなしている。また、上述のような支持部材112に支持される複数の増し折りコロ(押圧ローラ)114と折りガイド(挟持部材)111とによって増し折り部が構成される。
複数の増し折りコロ(押圧ローラ)114は、各々が搬入方向即ち、折りガイド(挟持部材)111の上面と平行で且つシートSの折り目(折り目部)と垂直な方向に延びる回転軸線周りに回転可能となるように、押圧部材配置領域にシートSの折り目(折り目部)の方向に一列に互いに一定の間隔で離間して配置されて支持部材112に支持されている。このように、各増し折りコロ(押圧ローラ)114の回転軸線がシートSの搬入方向に延びるように、各増し折りコロ(押圧ローラ)114が支持部材112に支持されていることで、各増し折りコロ(押圧ローラ)114の幅は搬入方向に折り目(折り目部)をまたぐ大きさであればよくなり、増し折りコロ(押圧ローラ)114の直径にかかわらず、シートSの搬入方向の幅を狭くすることができる。したがって、折りローラ対105に近接して配置することができ、折り処理装置Bの小型化が可能となる。
また、第1の移動機構(第1移動部)116は、複数の増し折りコロ(押圧ローラ)114を支持する支持部材112を折りガイド111(挟持部材)に対して接近離反する方向に移動させる。これにより、複数の増し折りコロ(押圧ローラ)114を折りガイド(挟持部材)111に対して接近離反させ、各増し折りコロ(押圧ローラ)114と折りガイド(挟持部材)111との間に配置されたシートSの折り目(折り目部)を各増し折りコロ(押圧ローラ)114の外周に設けられた押圧面と折りガイド(挟持部材)111とによって挟持してシートSの厚み方向に押圧する挟持位置とシートSの厚み方向においてシートSから離れる方向に挟持位置から複数の増し折りコロ(押圧ローラ)114を移動させた退避位置との間で移動できるようになっている。また、第2の移動機構(第2移動部)117は、挟持位置で支持部材112を水平方向(図3における左右方向)に移動させることによって複数の増し折りコロ(押圧ローラ)114をシートSの折り目(折り目部)に沿って移動できるようになっている。
なお、複数の増し折りコロ(押圧ローラ)114と折りガイド(挟持部材)111とは、挟持位置においてシートSがそれらの間に介在していなければ、直接接触するようになっている。押圧部材配置領域の長さ即ち、押圧部材配置領域の両極端位置に配置された増し折りコロ(押圧ローラ)114の間の距離は、退避位置から挟持位置に移動されたときに一方の極端位置に隣り合って配置される二つの増し折りコロ(押圧ローラ)114の間にシートSの折り目(折り目部)の一方の端部即ち増し折りコロ(押圧ローラ)114の移動方向上流側の端部が配置され且つ他方の極端位置に配置される増し折りコロ(押圧ローラ)114が折り目(折り目部)上に配置されるように定められている。好ましくは、図示されている実施形態のように、押圧部材配置領域の長さすなわち押圧部材配置領域の両極端位置に配置された増し折りコロ(押圧ローラ)114の間の長さが、増し折りユニット104に搬入されるシートSの折り目(折り目部)の長さよりも複数の増し折りコロ(押圧ローラ)114の配列の1ピッチ分(隣り合って配置される二つの増し折りコロ(押圧ローラ)の1間隔分)だけ短くなっている。この場合、必要となる増し折りコロ(押圧ローラ)114の数を減らすことができ、増し折りコロ(押圧ローラ)114のコストを減少させることができる。また、支持部材112に支持される増し折りコロ(押圧ローラ)114の数が減少するので、同じ力を支持部材112に付与するときにシートSに対する一つの増し折りコロ(押圧ローラ)114当たりの押圧力が大きくなって、増し折りの効果が高くなり、より小さい力で効率的な増し折りが可能となる。
増し折りユニット104では、複数の増し折りコロ(押圧ローラ)114が折りガイド(挟持部材)111に対して退避位置又は挟持位置よりも退避位置側へ離れた受け入れ位置に配置された状態で、増し折りユニット104内にシートSを受け入れた後、折りローラ対105の上流側に設けられたシート位置検出手段(図示せず)によってシートSの位置を検出してシートSの折り目(折り目部)が増し折りコロ(押圧ローラ)114の下方に到達したときにシートSを停止させ、第1の移動機構(第1移動部)116によって折りガイド(挟持部材)111に対して複数の増し折りコロ(押圧ローラ)114を挟持位置に移動させる。シートSは、挟持位置に複数の増し折りコロ(押圧ローラ)114が移動したときに、折り目(折り目部)の一方の端部即ち、折り目(折り目部)に沿った移動の方向の上流側の端部が押圧部材配置領域における一方の極端位置の二つの増し折りコロ(押圧ローラ)114の間に配置される一方、折り目(折り目部)の他方の端部即ち、折り目(折り目部)に沿った移動の方向の下流側の端部が押圧部材配置領域の外側即ち、押圧部材配置領域における他方の極端位置の増し折りコロ(押圧ローラ)114の外側に配置されるように、増し折りユニット104内に搬入される。さらに、第2の移動機構(第2移動部)117によって挟持位置で折りガイド(挟持部材)111に対して複数の増し折りコロ(押圧ローラ)114をシートSの折り目(折り目部)に沿って移動させることによって、複数の増し折りコロ(押圧ローラ)114でシートSの折り目(折り目部)を折り目(折り目部)の全域にわたって押圧して増し折りを行い、折り目(折り目部)を強化する。このように、各増し折りコロ(押圧ローラ)114と折りガイド(挟持部材)111とは押圧部材として機能する。
また、両極端位置の増し折りコロ(押圧ローラ)114の外側及び離間して隣り合う増し折りコロ(押圧ローラ)114の間には、支持部材112に取り付けられた概略L字形状断面を有する規制部材115が配置されている。規制部材115は、増し折りコロ(押圧ローラ)114を折りガイド(挟持部材)111に対して挟持位置でシートSの折り目(折り目部)に沿って移動して増し折りを行う増し折り処理の際に、規制部材115の底面即ち、折りガイド(挟持部材)111と対向する面と折りガイド(挟持部材)111の上面との間の距離d1が、通常の搬送経路の高さ、例えば増し折りユニット104の搬入口119に続く搬入経路を形成する一対の搬入ガイド118(上側搬入ガイド118aと下側搬入ガイド118b)の間の距離d2よりも短くなる規制位置に配置され、距離d1を保ちながら支持部材112と共にシートSの折り目(折り目部)に沿って移動する。ここでの規制部材115の底面と折りガイド(挟持部材)111の上面との間の距離d1は、これらの部材が直接接触することがないように定められている。これによって、増し折りコロ(押圧ローラ)114による押圧に先だって、規制部材115が折り目(折り目部)の高さを上側搬入ガイド118aと下側搬入ガイド118bとの間よりも低く押し下げた状態で、増し折りコロ(押圧ローラ)114によってシートSの折り目(折り目部)を押圧して増し折りを行うことができる。
なお、複数の増し折りコロ(押圧ローラ)114と折りガイド111との隙間、および、規制部材115と折りガイド(挟持部材)111との隙間は、それぞれ、シートSの折り目(折り目部)に沿った方向に全域にわたって一定に保たれている。
複数の増し折りコロ(押圧ローラ)114は、それぞれ、支持部材112に対して移動可能に支持された補助部材(図示せず)に回動可能に取り付けられ、支持部材112に形成されたバネ受け部(図示せず)と各前記補助部材の上端部との間にそれぞれバネ(図示せず)を配置し、増し折りコロ(押圧ローラ)114を折りガイド(挟持部材)111へ向けて付勢するようになっていることが好ましい。このような構成にすることによって、増し折りユニット104の支持部材112及びこれに取り付けられた規制部材115が折りガイド(挟持部材)111へ向かって下方へ移動する際に、増し折りコロ(押圧ローラ)114はシートを介して折りガイド(挟持部材)111に接したところで下方への移動を停止する一方、前記バネの収縮により支持部材112及び規制部材115はさらに下方への移動を続けることができ、規制部材115の底面と折りガイド(挟持部材)111の上面との距離が所望の値になって規制部材115が規制位置に到達した時点で停止させることが可能となる。また、前記各補助部材が個別の前記バネで付勢されていれば、支持部材112が少し傾いてシートSの折り目(折り目部)に沿って移動した場合でも、各増し折りコロ(押圧ローラ)114がシートSの折り目(折り目部)に対して一定の押圧力を付与することができ、折り目(折り目部)の部分によって押圧力が変化し不均一な増し折りを行うことを抑制することができる。
次に、図示されている実施形態における第1の移動機構116(第1移動部)と第2の移動機構(第2移動部)117の詳細な構成について説明する。
増し折りユニット104の支持部材112は、シート折り処理装置Bの筐体122などに固定されたガイドレール123に沿って移動可能なスライダ124に、ブラケット125を介して上下動可能に取り付けられており、水平方向にスライダ124と連動して移動するようになっている。スライダ124上には、プーリ126と一体的に回転するピニオン(図示せず)と噛合するラック127が設けられており、増し折り駆動モータ128を駆動して、その回転をベルト129を介してプーリ126に伝達してプーリ126を回転させることによって、スライダ124を水平方向にガイドレール123に沿って移動させることができるようになっている。
また、支持部材112には、シート折り処理装置Bの筐体122などに固定された接触子130と係合するカム溝131が形成されている。支持部材112の水平移動に伴ってカム溝131が接触子130と係合しながら移動し、カム溝131の形状に従って支持部材112が案内されながら移動する。カム溝131は、略水平方向に延びる第1の底部水平部分と、第1の底部水平部分の終端から上方に傾斜して延びる第1の傾斜部分と、第1の傾斜部分の終端から概略水平方向に延びる頂部水平部分と、頂部水平部分の終端から下方に傾斜して延びる第2の傾斜部分と、第2の傾斜部分の終端から略水平に延びる第2の底部水平部分とを含んでいる。
カム溝131の第1の傾斜部分及び第2の傾斜部分を接触子130に係合させながらスライダ124によって筐体122に対して支持部材112を図3中の水平方向に移動させることによって、支持部材112が折りガイド(挟持部材)111に対して接近離反する方向すなわち図3中の上下方向に移動する。このように、ガイドレール123、スライダ124、ブラケット125、プーリ126、ラック127、増し折り駆動モータ128、ベルト129、接触子130、カム溝131の第1の傾斜部分及び第2の傾斜部分が第1の移動機構(第1移動部)116を構成している。
また、カム溝131の頂部水平部分を接触子130に係合させながらスライダ124によって筐体122に対して支持部材112を図中の水平方向に移動させることによって、支持部材112及びこれに支持される複数の増し折りコロ(押圧ローラ)114が折りガイド(挟持部材)111に対して図3中の水平方向にシートSの折り目(折り目部)に沿って移動する。このように、ガイドレール123、スライダ124、ブラケット125、プーリ126、ラック127、増し折り駆動モータ128、ベルト129、接触子130、カム溝131の頂部水平部分が第2の移動機構(第2移動部)117を構成している。図示されている実施形態では、接触子130が筐体122などに固定され、カム溝131が支持部材112に形成されているが、接触子130を支持部材112に固定し、カム溝131を筐体122に形成するようにしてもよい。
なお、図示されている実施形態のように、複数の増し折りコロ(押圧ローラ)114が一定の間隔で離間して配置されている場合、隣り合う増し折りコロ(押圧ローラ)114の間に位置する折り目(折り目部)の全てを増し折りコロ(押圧ローラ)114と折りガイド(挟持部材)111との間で押圧するためには、隣り合う増し折りコロ(押圧ローラ)114の間隔分(すなわち1ピッチ分の距離)以上、挟持位置で折りガイド(挟持部材)111に対して複数の増し折りコロ(押圧ローラ)114を折り目(折り目部)に沿って移動させる必要がある。上述した第1の移動機構(第1移動部)116の構成では、接触子130とカム溝131の第1の傾斜部分とを係合させながらスライダ124を水平方向に移動させることによって支持部材112に支持される複数の増し折りコロ(押圧ローラ)114が折りガイド(挟持部材)111に対して接近して挟持位置に移動される。また、上述した第2の移動機構(第2移動部)117の構成では、接触子130とカム溝131の頂部水平部分とを係合させながらスライダ124を水平方向に移動させることによって支持部材112に支持される複数の増し折りコロ(押圧ローラ)114が挟持位置で折り目(折り目部)に沿って移動することになる。よって、カム溝131の頂部水平部分の水平方向即ち、折り目(折り目部)に沿った方向の長さは、隣り合う増し折りコロ(押圧ローラ)114の1ピッチ分以上になっている。
次に、図4(a)、(b)を参照して、図示されている実施形態の増し折りユニット104の動作を簡単に説明する。ここでは、折りローラ対105によって折り目(折り目部)132が形成されているシートSが増し折りユニット104に搬入されるものとして説明を行う。
折り処理機構103からのシートSを搬入口119及び上側搬入ガイド118aと下側搬入ガイド118bとによって構成される搬入経路を通して増し折りユニット104内に受け入れるとき、図4(a)に示されているように、支持部材112に支持される複数の増し折りコロ(押圧ローラ)114はホーム位置である受け入れ位置に配置されている。折りローラ対105の上流側に設けられたシート位置検出手段(図示せず)によってシートSの位置を検出して、図4(a)に示されているように、折りローラ対105から搬入口119に搬入されたシートSの搬入方向先端側の第1の折り目(第1の折り目部)132が増し折りコロ(押圧ローラ)114の下方に到達したことを認識すると、シートSの搬送を停止させ、増し折り駆動モータ128を駆動することによって、スライダ124と共に支持部材112を水平方向に移動させる。これによって、接触子130がカム溝131と係合する箇所が第1の底部水平部分から第1の傾斜部分へ移動し、これに伴って支持部材112が折りガイド(挟持部材)111へ向けて下降して、図4(b)に示されているように、支持部材112に支持される複数の増し折りコロ(押圧ローラ)114が折りガイド(挟持部材)111との間にシートSの第1の折り目(第1の折り目部)132を挟み込み挟持しながら押圧する挟持位置へ移動する。
図4(b)に示されている状態から増し折り駆動モータ128の駆動によってスライダ124と共に支持部材112を更に水平方向に移動させると、接触子130がカム溝131と係合する箇所が第1の傾斜部分から頂部水平部分に移動する。すると、支持部材112に取り付けられている規制部材115がシートSの第1の折り目(第1の折り目部)132の厚さを予め定められた厚さ(距離d1に相当)以下に規制しつつ、支持部材112に支持される複数の増し折りコロ(押圧ローラ)114が挟持位置で折りガイド(挟持部材)111に対してシートSの折り目(折り目部)132に沿って複数の増し折りコロ(押圧ローラ)114の1ピッチ分以上の距離だけ移動して、移動方向の先頭の増し折りコロ(押圧ローラ)114がシートSの第1の折り目(第1の折り目部)132の他方の端部(往路における増し折りコロ(押圧ローラ)114の移動方向の下流側端部)を越えるまで移動する。こうして、増し折りコロ(押圧ローラ)114と折りガイド(挟持部材)111とによって折り目(折り目部)132を全域にわたって押圧して折り目(折り目部)132の強化すなわち増し折りが行われる。
この状態から増し折り駆動モータ128の駆動によってスライダ124と共に支持部材112をさらに水平方向に移動させると、接触子130がカム溝131と係合する箇所が頂部水平部分から第2の傾斜部分を経て第2の底部水平部分に移動する。これによって、支持部材112が規制部材115と共に折りガイド(挟持部材)111から離れる方向に上昇し、支持部材112に支持される複数の増し折りコロ(押圧ローラ)114が押圧を終了した位置に近接して上方に位置する第1の退避位置へ移動して、増し折り処理が完了する。尚、第1の退避位置は、ホーム位置である受け入れ位置と異なる位置となっている。
[シート折り処理装置の制御構成]
図5は、シート折り処理装置Bの制御構成を概念的に示している。シート折り処理装置Bは、CPUを含む制御基板からなる制御部301を備えている。制御部301は、挟持位置調整部311、搬送制御部312、及び搬入速度調整部313を備える。
制御部301には、同図に示すように、搬送経路32に沿って設けられたセンサ304が接続されている。センサ304には、搬送されるシートの先端及び後端を検出するシート位置検知センサ(図示せず)、及び突き板107の位置を検出するセンサ(図示せず)が含まれ、それらの検出結果は、リアルタイムで制御部301に出力される。
更に制御部301には、画像形成装置Aの設定パネルに設けられた入力部305及び表示部(図示せず)が、画像形成装置Aの前記本体制御部(図示せず)を介して接続されている。入力部305は、例えば制御部301に対する操作を可能とするために、スイッチなどの入力インターフェースを備える。また、ユーザーが前記設定パネル上で設定するシートの種類や、シート折り処理装置Bで実行される折り処理モード等の情報は、画像形成装置Aから前記本体制御部を介して制御部301に送信される。
制御部301は、搬送ローラ駆動モータ306、折りローラ駆動モータ307、突き板駆動モータ308、及び増し折り駆動モータ128に接続されている。センサ304から入力する検出結果、及び画像形成装置Aから受信する上記各種情報に基づいて、前記各駆動モータの駆動を制御し、搬送ローラ対102、折りローラ対105、突き板107、スライダ124及び支持部材112をそれぞれ駆動して、シート折り処理装置Bにおけるシートの搬送、折り処理及び増し折り処理を制御実行する。
更に制御部301には、折り制御プログラムを記憶させたROM302、及びRAMからなる記憶部303が接続されている。折り制御プログラムは、ROM302から呼び出されて、必要に応じて一時的な情報を記憶部303に格納しながら、上記各処理を実行する。
シート折り処理装置Bの折り処理及び増し折り処理について、図6〜図8を用いて、以下に具体的に説明する。図6(a)〜(c)、図7(d)〜(f)及び図8(g)〜(f)は、シート折り処理装置Bが画像形成装置Aからシートを受け入れ、搬送して折り処理及び増し折り処理を行う過程を工程順に示している。折り処理及び増し折り処理は、例えば図9のフローチャートに示す手順に従って実行する。
制御部301は、搬送ローラ対102が回転を停止した状態で、画像形成装置Aから搬入されたシートSの先端を検出して所定時間が経過すると、搬送ローラ駆動モータ306を駆動して搬送ローラ対102を回転させ、図6(a)に示すように前記シートを受け取り、搬送を開始する(ステップSt71)。ステップSt71の前記所定時間は、シートの先端が搬送ローラ対102のニップ部に当接して、その先端位置を揃えさせるのに必要かつ十分な時間である。
突き板107が搬送ローラ対102と折りローラ対105との間で、ループ形成空間50を閉じる位置に配置された状態で、搬送ローラ対102及び折りローラ対105を回転させて、シートSを搬送経路101に沿って搬送し、図6(b)に示すように、シートSの先端が折りローラ対105を所定の距離通過するように搬送した後、折りローラ対105を停止する(ステップSt72)。これにより、シートSは、先端側が折りローラ対105にニップされた状態で保持される。
次に、制御部301は、突き板駆動モータ308を駆動して、突き板107を下側搬送ガイド109の下側の退避位置に移動させ、ループ形成空間50を搬送経路101に開放する(ステップSt73)。この後も、搬送ローラ対102は回転し続けるので、シートSは、図6(c)に示すように、折りローラ対105より上流側の部分が搬送経路101からループ形成空間50内にループ状に湾曲して垂れ下がり、該シートに折り目(折り目部)を形成するための折りループFLが形成される。その後も、ループFLは、搬送ローラ対102によるシートSの送出量に応じて大きくなる。
制御部301は、次のステップSt74において突き板107の突き処理を開始する。このとき、ループ形成空間50には、搬送ローラ対102の継続的なシートの送り出しによって、図7(d)に示すように、シートSに所定の折り位置で折り目(折り目部)を形成するのに適した大きさの折りループFLが形成されている。
前記突き処理において、突き板107を折りローラ対105側へ水平に移動させ、その先端を折りループFLに突き当てる。更に突き板107は、その先端で前記シートの所定位置を突き押しながら、図7(e)に示すように、折りローラ対105のニップ部の直前まで移動する。このとき、突き板107の先端で突き押しされたシートSの先端部分は、シートSの第1の折り目(第1の折り目部)となる折り位置が仮折りされる。
次に、折りローラ対105を回転させると、シートSの1つ目の折り目(折り目部)となる折り位置が、折りローラ対105のニップ部に巻き込まれ、下流側へ搬送されつつ、上下折りローラ105a、105b間で加圧折曲される。この加圧加工により、シートSには、図7(f)に示すように、1つ目即ち第1の折り目(第1の折り目部)132が所定の折り位置に形成される(ステップSt75)。突き板107は、折りローラ対105のニップ部へのシートSの巻き込みを妨げないように、下側搬送ガイド109下側の退避位置に移動させる。これにより、搬送経路101の下方にループ形成空間50が再び開放される。
折りローラ対105は、突き板107を退避させた後も引き続き回転駆動される。従って、シートSは、図7(f)に示すように、その搬入方向の先端及び折りローラ対105により形成された第1の折り目(第1の折り目部)132を先にして三つ折り(Z折り)に重ねた状態で、折りローラ対105にニップされ、下流側へ搬送される。
シートSのシート搬送方向の後端が、上流ユニットである画像形成装置Aの搬出口を抜けて、シート折り処理装置Bに完全に搬入されると(ステップSt76)、図8(g)に示すように、シートS のシート搬送方向先端が増し折りコロ(押圧ローラ)114に達し、第1の折り目(第1の折り目部)132が、増し折りコロ(押圧ローラ)114と折りガイド(挟持部材)111との間でシートSの折り目部に対して増し折り処理を行う増し折り処理位置を通過して下流側へ所定の搬送量送り出されたところで、折りローラ対105及び搬送ローラ対102を停止させる(ステップSt77)。ここで、前記増し折り処理位置は、増し折りコロ(押圧ローラ)114と折りガイド(挟持部材)111との間で、増し折り処理を行うためにシートSの折り目(折り目部)が配置される搬入方向の位置である。
シートSの1つ目の折り目(折り目部)が前記増し折り処理位置から停止するまでに搬入方向下流側に送り出される前記所定の搬送量は、シートSの搬入方向のシート長によって決定され、その短長に応じて変更することができる。本実施形態では、上述したように、ステップSt77で折りローラ対105及び搬送ローラ対102の停止時に、シートSのシート搬送方向の後端が上流ユニットを抜けてシート折り処理装置Bに完全に搬入されている状態であるように、シートSの搬入方向の長さに応じて決定される。制御部301は、シートSの搬入方向の長さ情報を画像形成装置Aの前記本体制御部から事前に受け取ることができ、また上述したセンサ304に含まれる前記シート位置検出センサによって、搬送されるシートSの先端及び後端をそれぞれ検出し、その時間差から算出することもできる。
次に、図8(h)に示すように、搬送ローラ対102を停止させた状態で折りローラ対105を逆転させ、シートSを搬入方向の上流側へ移動させる(ステップSt78)。シートSの第1の折り目(第1の折り目部)132が前記増し折り位置に戻されると(ステップSt79)、折りローラ対105を停止させて(ステップSt80)、第1の折り目(第1の折り目部)132を前記増し折り位置に配置する。
このとき、搬送ローラ対102が停止していることによって、シートSには、搬送ローラ対102と折りローラ対105との間で弛みが生じ、搬送経路101からループ形成空間50に垂れ下がって、第2のループFL2を先のループFLの上側に形成する。このように2つのループFL、FL2が1つのループ形成空間50に形成されるので、装置が不必要に大型化せず、装置の小型化・低コスト化を図ることができる。
この状態で、制御部301は、増し折り駆動モータ128を駆動して、増し折りコロ(押圧ローラ)114と折りガイド(挟持部材)111とにより、第1の折り目(第1の折り目部)132の増し折り処理を行う(ステップSt81)。増し折り処理が終了すると、搬送ローラ対102及び折りローラ対105を回転させて、シートSを下流側へ搬送する(ステップSt82)。
ここで、シートSの下流側への搬送を開始する際、搬送ローラ対102と折りローラ対105の各起動を時間差を設けて開始してもよい。具体的には、例えば、折りローラ対105を先に起動し、それから所定時間経過後に搬送ローラ対102を起動する。このように搬送ローラ対102及び折りローラ対105の起動開始に適当な時間差を設定することによって、ループ形成空間50内に形成された第2のループFL2を解消し又は縮小することができる。また、先のループFLが折りローラ対105に巻き込まれた後に、第2のループFL2が形成されるようにすることもできる。尚、前記時間差は、搬送ローラ対102及び折りローラ対105の回転量、それらを駆動する前記モータの回転量、シート搬送量等に置き換えて設定することもできる。
シートSが下流側へ搬送されるに連れて、ループ形成空間50内の折りループFLは徐々に小さくなり、第2の折り目(第2の折り目部)133が形成される所望の折り位置で上下から二つ折りに屈曲される。この第2の折り目(第2の折り目部)133となるシートSの折り位置は、このように屈曲された形態で搬送され、折りローラ対105のニップ部で加圧折曲され、第2の折り目(折り目部)133が所望の位置に形成される。
本実施形態では、ステップSt77及びSt78によって、シートSのシート搬送方向の後端位置を、第1の折り目(第1の折り目部)132が前記増し折り位置を越えてシートSを下流側に搬送して折りローラ対105及び搬送ローラ対102を停止した時点で、完全に画像形成装置Aを抜けている状態に調整した。しかしながら、本発明において、ステップSt77及びSt78における折りローラ対105の逆転及び増し折り処理に関連する搬送ローラ対102の回転制御は、これに限定されるものではない。
別の実施形態では、図8(g)に関連して説明したステップSt77において、制御部301は、折りローラ対105を停止させる一方、その後も搬送ローラ対102を回転させてシートSの後端側をシート搬送方向下流側へ送り出すことができる。この搬送ローラ対102によるシートS後端側の搬送は、ステップSt78で折りローラ対105が一旦停止後に逆転しかつ第1の折り目(第1の折り目部)132を前記増し折り位置に戻して停止するまでの間、更に増し折り処理が行われて次のステップSt82に進むまでの間、それら期間の全部で又は部分的に選択して行うことができる。
これにより、第1の折り目(第1の折り目部)132の増し折り処理が終了してシートSの下流側への搬送が開始する(ステップSt82)際におけるシートSの後端位置を、シート搬送方向に沿って調整することができる。例えば、シートSのシート搬送方向の後端が、そのシート搬送方向長さによっては、ステップSt77における折りローラ対105の停止時に、未だシート折り処理装置Bに完全に搬入されておらず、上流ユニットの画像形成装置A内に位置する状態があり得る。この場合であっても、上述したように搬送ローラ対102を回転制御することにより、遅くとも第1の折り目(第1の折り目部)132の増し折り処理が終わるとき、シートSのシート搬送方向の後端が完全に画像形成装置Aを抜けている状態にすることができる。それにより、上述したように、折り処理を含む画像形成システム全体として、生産性の維持・向上を図ることができる。
また別の実施形態では、制御部301は、ステップSt77及びSt78において、折りローラ対105を停止して逆転させ、シートSをシート搬送方向上流側に搬送する際に、搬送ローラ対102も一旦停止して逆転させ、シートSの後端側をシート搬送方向上流側へ搬送することができる。この場合、搬送ローラ対102の逆転によるシート搬送量は、折りローラ対105の逆転によるシート搬送量よりも少なくなるように、前記搬送ローラ対及び折りローラ対を制御する。
これにより、ループ形成空間50内における第2のループFL2の形成を解消し又はその大きさを縮小することができる。この場合、シートSのシート搬送方向後端は、上流側ユニットの画像形成装置Aに向けて移動するが、この実施形態においても、遅くとも第1の折り目部)132の増し折り処理が終わるとき、完全に画像形成装置Aを抜けている状態であることが、上述したシステム全体の生産性の観点から好ましい。
ここで、搬送ローラ対102及び折りローラ対105の逆転によるシート搬送量は、シートSのシート搬送方向の搬送距離、搬送時間、前記搬送ローラ対及び折りローラ対の回転量(回転速度、回転時間)等に基づいて設定することができる。また、搬送ローラ対102及び折りローラ対105の逆転開始及び/又は逆転停止は、必ずしも同時に行う必要は無い。例えば、搬送ローラ対102の逆転開始を折りローラ対105の逆転開始よりも遅らせたり、搬送ローラ対102の逆転停止を折りローラ対105の逆転停止よりも早くすることができる。
次に図8(i)に示すように、シートSの2つ目即ち第2の折り目(第2の折り目部)133が前記増し折り処理位置に到達すると(ステップSt83)、折りローラ対105及び搬送ローラ対102を停止させて(ステップSt84)、第2の折り目(第2の折り目部)133を前記増し折り処理位置に配置させる。この状態で、増し折り駆動モータ128を駆動して、増し折りコロ(押圧ローラ)114と折りガイド(挟持部材)111とにより第2の折り目(第2の折り目部)133の増し折り処理を行う(ステップSt85)。増し折り処理が終了すると、折りローラ対105を回転させて、シートSを下流側へ搬送し(ステップSt86)、下流側の後処理装置Cへ搬出する。
これにより、シート折り処理装置Bにおける一連の折り処理及び増し折り処理が終了する。このとき、ステップSt76、St77において、シートSの後端は、シート折り処理装置B側に完全に抜けているので、上流側の画像形成装置Aでは、次のシートをシート折り処理装置Bへ送り出す準備ができており、システム全体として生産性の向上維持が図られる。
更に、シート搬送方向のシート長が短い場合、第1の折り目(第1の折り目部)132が前記増し折り処理位置を通過する前に、シートSの後端が画像形成装置Aを抜けてしまうことがあり得る。この場合、制御部301は、第1の折り目(第1の折り目部)132が前記増し折り処理位置を通過しないように、前記増し折り処理位置にシートSの第1の折り目(第1の折り目部)132の位置を合わせて折りローラ対105を停止させ、増し折り処理を行う。制御部301は、シートSのシート搬送方向長さが短いことを、上述したように搬送経路101を搬送されるシートSの先端及び後端を前記シート位置検出センサによりそれぞれ検出し、その時間差から算出することによって、また画像形成装置Aの前記本体制御部から受け取るシートSのシート搬送方向の長さ情報に基づいて、事前に知ることができる。
図10〜図12は、シート折り処理装置Bによる折り処理及び増し折り処理の第2の実施形態を示している。この処理は、例えば図13のフローチャートの手順に従って行うことができる。
ここで、図10(a)〜(c)及び図11(d)〜(f)の折り処理は、第1の実施形態における図6(a)〜(c)及び図7(d)〜(f)の折り処理と同一であるので、説明を省略する。同様に、図13のステップSt51〜St55の処理も、第1の実施形態における図9のステップSt71〜St75と同一であるので、説明を省略する。
図11(f)に示すように、ステップSt55で1つ目即ち第1の折り目(第1の折り目部)132を形成した後、図12(g)に示すように、第1の折り目(第1の折り目部)132が前記増し折り処理位置に到達すると(ステップSt56)、折りローラ対105を停止させて(ステップSt57)、第1の折り目(第1の折り目部)132を前記増し折り処理位置に配置する。このとき、搬送ローラ対102はそのまま回転し続け、シートSを下流側へ搬送している。シートSの後端が画像形成装置Aを抜けると(ステップSt58)、搬送ローラ対102を停止させる(ステップSt59)。これにより、シートSには、搬送ローラ対102と折りローラ対105との間で弛みが生じ、搬送経路101からループ形成空間50に垂れ下がって、第2のループFL2を先のループFLの上側に形成する。
この状態で、制御部301は、増し折り駆動モータ128を駆動して、図12(h)に示すように、増し折りコロ114と折りガイド(挟持部材)111とにより、第1の折り目(第1の折り目部)132の増し折り処理を行う(ステップSt60)。増し折り処理が終了すると、搬送ローラ対102及び折りローラ対105を回転させて、シートSを下流側へ搬送する(ステップSt61)。
ステップSt82の場合と同様に、シートSの下流側への搬送を開始する際、搬送ローラ対102と折りローラ対105の各起動開始時刻に時間差を設けてもよい。具体的には、例えば、折りローラ対105を先に起動し、それから所定時間経過後に搬送ローラ対102を起動する。この時間差を適当に設定することによって、ループ形成空間50内に形成された第2のループFL2を解消し又は縮小することができる。また、先のループFLが折りローラ対105に巻き込まれた後に、第2のループFL2が形成されるようにすることもできる。この後、図12(i)に示す2つ目即ち第2の折り目(第2の折り目部)133の増し折り処理は、第1の実施形態に折れる図8(i)の増し折り処理と同一であるので、説明を省略する。
図1に示す本実施形態の画像形成システムは、画像形成装置Aから搬出されるシートを受け入れて折りローラ対105側へ搬送するための搬送ローラ対102と搬送経路101とが、シート折り処理装置B内に装備されている。しかしながら、本発明は、このような構成のシート折り処理装置及び画像形成システムに限定されるものではない。
例えば、画像形成装置の排紙口に直接連結されるシート後処理装置において、画像形成したシートを排紙口から搬出する画像形成装置の排紙ローラを利用して、画像形成装置からのシートを受け入れて搬送するようにし、本実施形態の搬送ローラ対102に対応する上流側の搬送ローラを省略した構成が従来から知られ、実用化されている。ここで、画像形成装置において排紙ローラから排紙口に至る排紙経路は、画像形成装置からのシートを受け入れて搬送するシート後処理装置の搬送経路の一部を構成するということができる。
増し折りユニット104及び折りガイド(挟持部材)111は、図2等で折り処理機構103により折り処理されたシートの折り目(折り目部)を押圧して増し折り処理を施すために、シート折り処理装置Bの構成要素として説明したが、折り処理機構103を有するシート折り処理装置Bから独立し、折り処理機構103により折り処理が施されたシートの折り目(折り目部)を押圧して増し折り処理を施すシート押圧装置として構成してもよい。
次に、折り処理機構103により折り処理されたシートSの折り目(折り目部)を折りガイド(挟持部材)との間で挟持し、シートSの厚み方向に押圧することにより増し折り処理を実施する増し折りコロ(押圧ローラ)及びシートSを増し折りコロ(押圧ローラ)に向けて案内する案内部材(ガイド)の構成ついて、図14〜図18を用いて詳述する。
(実施例1)固定折りガイド板(挟持部材)+移動増し折りコロ(押圧ローラ)
図14(b)に示されるように、折り処理機構103により折り処理され、搬入口119を経由して一対の搬入ガイド118に沿って矢印で示される所定の搬入方向から搬入されるシートSの折り目部を位置固定の折りガイド(挟持部材)111と増し折りコロ(押圧ローラ)114の外周の間で挟持し、シートSの厚み方向に押圧することにより増し折り処理を施す。増し折りコロ(押圧ローラ)114には、増し折処理時にシートを押圧する押圧部215と、押圧部215よりも搬入方向の上流側に設けられ、搬入方向の下流側から上流側に向かって押圧ローラ外周の径が小さくなるよう設けられる案内部402が設けられている。
このように設けられた案内部402は、増し折りコロ(押圧ローラ)114の断面の搬入方向上流側角部に傾斜した切り欠き面として増し折りコロ(押圧ローラ)114の外周面上に形成されるため、シートSが増し折りコロ(押圧ローラ)114の搬入方向上流側の側面に衝突して座屈することを防止すると共に、シートSが搬入方向に進むにつれて、シートSを押圧面215へと導き、シートSの折り目部を確実に押圧面215にセットすることを可能にする。
このように案内部402により形成される切り欠き分、増し折りコロ(押圧ローラ)114の外周面から表面積を減らされて形成される押圧面215は、表面積が減少した分、シートSの折り目部への押圧力が増加し、折り目部に対する折りが強化されてより効果的な増し折り処理を施すことができる。
また、図14(b)に示されるように、増し折りコロ(押圧ローラ)114の断面の搬入方向下流側角部に案内部402と同様の傾斜した切り欠き面を形成することで、押圧面215の表面積を更に減らしてシートSの折り目部への押圧力を増加し、折り目部に対して、更に効果的な増し折り処理を施すことができる。
更に、図14(b)に示されるように、搬入方向において、増し折りコロ(押圧ローラ)114の押圧面215よりも搬入方向の上流側の固定位置において、搬入方向の上流側から下流側に向かってシートSを退避位置に移動された増し折りコロ(押圧ローラ)114の案内部402へと導く傾斜形状を有する固定案内部材(ガイド)401が設けられている。
図14(b)においては、搬入口119を経由して搬入されるシートSを挟んで一方側に折りガイド(挟持部材)111を配置し、他方側に増し折りコロ(押圧ローラ)114と固定案内部材(ガイド)401を配置する例として、シートSを挟んで下側に折りガイド(挟持部材)111を配置し、上側に増し折りコロ(押圧ローラ)114と固定案内部材(ガイド)401を配置する構成としたが、図14(a)に示すように、シートSを挟んで上側に折りガイド(挟持部材)111を配置し、下側に増し折りコロ(押圧ローラ)114と固定案内部材(ガイド)401を配置する構成としてもよい。
図14(b)及び図14(a)においては、搬入方向の上流側から下流側に向かってシートSを案内部402へと導く案内部材を固定して設けたが、図15(b)及び図15(a)に示すように、搬入方向の上流側から下流側に向かってシートSを案内部402へと導く案内部材を増し折りコロ(押圧ローラ)114と共にシートSの厚み方向に移動する移動案内部材(ガイド)403としてもよい。
移動案内部材(ガイド)403がシートSの厚み方向に移動する際も、移動案内部材(ガイド)403の搬入方向下流端は、増し折りコロ(押圧ローラ)114の径方向において、案内部402の搬送方向の上流端及び下流端の間に位置決めされることで、増し折りコロ(押圧ローラ)114が移動しても、増し折りコロ(押圧ローラ)114と移動案内部材(ガイド)403との相対的な位置が変わらずに保持され、確実にシートSを案内部402へと導くことができる。
更に移動案内部材(ガイド)403は、増し折りコロ(押圧ローラ)114と共にシートSの折り目(折り目部)に沿って移動する構成としてもよい。
このように移動案内部材(ガイド)403をシートSの厚み方向及びシートSの折り目(折り目部)に沿って移動させるために図示しない専用の機構を採用することも考えられるが、増し折りコロ(押圧ローラ)114を移動する第1の移動機構(第1移動部)116と第2の移動機構(第2移動部)117をそれぞれ兼用することにより、装置のコンパクト化をはかることが可能となる。
(実施例2)固定挟持ローラ(挟持部材)+移動増し折りコロ(押圧ローラ)
実施例1においては、位置固定の折りガイド(挟持部材)111に対して、シートSの厚み方向に移動し、シートSの折り目(折り目部)をシートSの厚み方向に押圧することにより増し折り処理を実施する増し折りコロ(押圧ローラ)114の構成及びシートSを増し折りコロ(押圧ローラ)114に向けて案内する位置固定若しくはシートSの厚み方向に移動自在な案内部材(ガイド)の構成について説明した。
対して、実施例2においては、図16(b)に示されるように、実施例1の位置固定の折りガイド(挟持部材)111の代わりに位置固定の挟持ローラ(挟持部材)211を配置する。
増し折りコロ(押圧ローラ)114同様に、挟持ローラ(挟持部材)211の外周面には、搬入方向から搬入されるシートSの折り目部を増し折りコロ(押圧ローラ)114との間で挟持し、シートSの厚み方向に押圧することにより増し折り処理を実施する押圧面219と、押圧面219よりも搬入方向の上流側に設けられ、搬入方向の下流側から上流側に向かって挟持ローラ(挟持部材)211の径が連続して小さくなる案内部412が設けられている。
このように設けられた案内部412は、挟持ローラ(挟持部材)211の断面の搬入方向上流側角部に傾斜した切り欠き面として挟持ローラ(挟持部材)211の外周面上に形成されるため、シートSが挟持ローラ(挟持部材)211の搬入方向上流側の側面に衝突して座屈することを防止すると共に、シートSが搬入方向に進むにつれて、シートSを押圧面219へと導き、増し折りコロ(押圧ローラ)114の案内部402と共にシートSに作用して、シートSの折り目部を確実に押圧面219及び押圧面215の間にセットすることを可能にする。
増し折りコロ(押圧ローラ)114の押圧面215同様に、案内部412により形成される切り欠き分、挟持ローラ(挟持部材)211の外周面から表面積を減らされて形成される押圧面219は、表面積が減少した分、シートSの折り目部への押圧力が増加し、折り目部に対する折りが強化されてより効果的な増し折り処理を施すことができる。
また、図16(b)に示されるように、挟持ローラ(挟持部材)211の断面の搬入方向下流側角部に案内部412と同様の傾斜した切り欠き面を形成することで、押圧面219の表面積を更に減らしてシートSの折り目部への押圧力を増加し、折り目部に対して、更に効果的な増し折り処理を施すことができる。
更に、図16(b)に示されるように、搬入方向において、挟持ローラ(挟持部材)211の押圧面219よりも搬入方向の上流側の固定位置において、搬入方向の上流側から下流側に向かってシートSを案内部412へと導く傾斜形状を有する固定案内部材(ガイド)401が設けられている。
図16(b)においては、搬入口119を経由して搬入されるシートSを挟んで一方側に挟持ローラ(挟持部材)211と固定案内部(ガイド)401を配置し、他方側に増し折りコロ(押圧ローラ)114と固定案内部材(ガイド)401を配置する例として、シートSを挟んで下側に挟持ローラ(挟持部材)211と固定案内部(ガイド)401を配置し、上側に増し折りコロ(押圧ローラ)114と固定案内部材(ガイド)401を配置する構成としたが、図16(a)に示すように、シートSを挟んで上側に挟持ローラ(挟持部材)211と固定案内部(ガイド)401を配置し、下側に増し折りコロ(押圧ローラ)114と固定案内部材(ガイド)401を配置する構成としてもよい。
図16(b)及び図16(a)においては、搬入方向の上流側から下流側に向かってシートSを案内部402へと導く案内部材を固定して設けたが、図17(b)及び図17(a)に示すように、搬入方向の上流側から下流側に向かってシートSを案内部402へと導く案内部材を増し折りコロ(押圧ローラ)114と共にシートSの厚み方向に移動する移動案内部材(ガイド)403としてもよい。
移動案内部材(ガイド)403がシートSの厚み方向に移動する際も、移動案内部材(ガイド)403の搬入方向下流端は、増し折りコロ(押圧ローラ)114の径方向において、案内部402の搬送方向の上流端及び下流端の間に位置決めされることで、増し折りコロ(押圧ローラ)114が移動しても、増し折りコロ(押圧ローラ)114と移動案内部材(ガイド)403との相対的な位置が変わらずに保持され、確実にシートSを案内部402へと導くことができる。
更に移動案内部材(ガイド)403は、増し折りコロ(押圧ローラ)114と共にシートSの折り目(折り目部)に沿って移動する構成としてもよい。
このように移動案内部材(ガイド)403をシートSの厚み方向及びシートSの折り目(折り目部)に沿って移動させるために図示しない専用の機構を採用することも考えられるが、増し折りコロ(押圧ローラ)114を移動する第1の移動機構(第1移動部)116と第2の移動機構(第2移動部)117をそれぞれ兼用することにより、装置のコンパクト化をはかることが可能となる。
(実施例3)移動折りローラ(挟持部材)+移動増し折りコロ(押圧ローラ)
実施例2においては、位置固定の折りローラ(挟持部材)211に対して、シートSの厚み方向に移動し、シートSの折り目(折り目部)をシートSの厚み方向に押圧することにより増し折り処理を実施する増し折りコロ(押圧ローラ)114の構成及びシートSを増し折りコロ(押圧ローラ)114に向けて案内する位置固定若しくはシートSの厚み方向に移動自在な案内部材(ガイド)の構成について説明した。
対して、実施例3においては、図18(a)に示されるように、実施例2の位置固定の折りローラ(挟持部材)211を増し折りコロ(押圧ローラ)114同様に、シートSの厚み方向に移動する構成とする。
増し折りコロ(押圧ローラ)114同様に、挟持ローラ(挟持部材)211の外周面には、搬入方向から搬入されるシートSの折り目部を増し折りコロ(押圧ローラ)114との間で挟持し、シートSの厚み方向に押圧することにより増し折り処理を実施する押圧面219と、押圧面219よりも搬入方向の上流側に設けられ、搬入方向の下流側から上流側に向かって押圧ローラの径が連続して小さくなる案内部412が設けられている。
このように設けられた案内部412は、挟持ローラ(挟持部材)211の断面の搬入方向上流側角部に傾斜した切り欠き面として挟持ローラ(挟持部材)211の外周面上に形成されるため、シートSが挟持ローラ(挟持部材)211の搬入方向上流側の側面に衝突して座屈することを防止すると共に、シートSが搬入方向に進むにつれて、シートSを押圧面219へと導き、増し折りコロ(押圧ローラ)114の案内部402と共にシートSに作用して、シートSの折り目部を確実に押圧面219及び押圧面215の間にセットすることを可能にする。
増し折りコロ(押圧ローラ)114の押圧面215同様に、案内部412により形成される切り欠き分、挟持ローラ(挟持部材)211の外周面から表面積を減らされて形成される押圧面219は、表面積が減少した分、シートSの折り目部への押圧力が増加し、折り目部に対する折りが強化されてより効果的な増し折り処理を施すことができる。
また、図18(a)に示されるように、挟持ローラ(挟持部材)211の断面の搬入方向下流側角部に案内部412同様の傾斜した切り欠き面を形成することで、押圧面219の表面積を更に減らしてシートSの折り目部への押圧力を増加し、折り目部に対して、更に効果的な増し折り処理を施すことができる。
更に、図18(a)に示されるように、搬入方向において、挟持ローラ(挟持部材)211の押圧面219よりも搬入方向の上流側の固定位置において、搬入方向の上流側から下流側に向かってシートSを案内部412へと導く傾斜形状を有する固定案内部材(ガイド)401が設けられている。
図18(a)においては、搬入口119を経由して搬入されるシートSを挟んで一方側に挟持ローラ(挟持部材)211と固定案内部(ガイド)401を配置し、他方側に増し折りコロ(押圧ローラ)114と固定案内部材(ガイド)401を配置する例として、シートSを挟んで下側に挟持ローラ(挟持部材)211と固定案内部(ガイド)401を配置し、上側に増し折りコロ(押圧ローラ)114と固定案内部材(ガイド)401を配置してもよく、シートSを挟んで上側に挟持ローラ(挟持部材)211と固定案内部(ガイド)401を配置し、下側に増し折りコロ(押圧ローラ)114と固定案内部材(ガイド)401を配置する構成としてもよい。
図18(a)においては、搬入方向の上流側から下流側に向かってシートSを案内部402及び案内部412へと導く案内部材401を固定して設けたが、図18(b)に示すように、搬入方向の上流側から下流側に向かってシートSを案内部402及び案内部412へと導く案内部材401を増し折りコロ(押圧ローラ)114及び挟持ローラ(挟持部材)211と共にシートSの厚み方向に移動する移動案内部材(ガイド)403としてもよい。
移動案内部材(ガイド)403がシートSの厚み方向に移動する際も、移動案内部材(ガイド)403の搬入方向下流端は、増し折りコロ(押圧ローラ)114及び挟持ローラ(挟持部材)211の径方向において、案内部402及び案内部412の搬送方向の上流端及び下流端の間に位置決めされることで、増し折りコロ(押圧ローラ)114及び挟持ローラ(挟持部材)211が移動しても、増し折りコロ(押圧ローラ)114及び挟持ローラ(挟持部材)211と移動案内部材(ガイド)403との相対的な位置が変わらずに保持され、確実にシートSを案内部402及び案内部412へと導くことができる。
更に移動案内部材(ガイド)403は、増し折りコロ(押圧ローラ)114及び挟持ローラ(挟持部材)211と共にシートSの折り目(折り目部)に沿って移動する構成としてもよい。
このように移動案内部材(ガイド)403及び挟持ローラ(挟持部材)211をシートSの厚み方向及びシートSの折り目(折り目部)に沿って移動させるために図示しない専用の機構を採用することも考えられるが、増し折りコロ(押圧ローラ)114を移動する第1の移動機構(第1移動部)116と第2の移動機構(第2移動部)117をそれぞれ兼用することにより、装置のコンパクト化をはかることが可能となる。
図14乃至図18の中で、折り処理がなされた折り処理済シートSの折り目部を増し折りコロ(押圧ローラ)114の押圧面215へと導く案内部402を前記押圧ローラ自体の搬送方向上流側部分に設けることにより、折り処理済シートSが増し折り処理位置に向けて搬入される際に押圧ローラの側面に折り目部が衝突して座屈してしまうのを防止する構成と、増し折りコロ(押圧ローラ)114の押圧面215よりも搬入方向の上流側において、搬入方向の上流側から下流側に向かって折り処理済シートSを、退避位置に移動された増し折りコロ(押圧ローラ)114の案内部402へと導く傾斜形状を有する案内部材(ガイド)401及び403を設けることで、折り処理済シートSが増し折り処理位置に向けて搬入される際に折り目部が押圧ローラの側面と衝突して座屈してしまうリスクをより高い精度で防止する構成について説明したが、図19及び図20において、更にその構成に関する詳細な説明を加える。
図19は増し折り装置の異なる実施例を示す図であり、増し折りコロ(押圧ローラ)114にはその端部に案内部402が設けられている。また、この案内部402の搬入方向上流側には、増し折りコロ(押圧ローラ)114の取付ホルダーに形成される固定案内部材(ガイド)401が形成されている。
増し折りコロ(押圧ローラ)114は、搬入方向に対して直交し且つシートSの面に沿った方向に回転可能に複数配置される。また、増し折り処理の生産性を高めるために、待機位置における増し折りコロ(押圧ローラ)114と折りガイド(挟持部材)111との折り処理済シートSの厚み方向における距離及び待機位置における増し折りコロ(押圧ローラ)114と挟持ローラ(挟持部材)211との折り処理済シートSの厚み方向における距離は、夫々できるだけ短くすることが望ましく、シートSが折り処理済シートSが増し折り処理位置に向けて搬入される際にシートSが増し折りコロ(押圧ローラ)114の側面に引っかかりにくい構成とすることが好ましい。
この増し折りコロ(押圧ローラ)114の案内部402について詳述する。図19は増し折りコロ(押圧ローラ)114と下側折りローラ105bを含めた機構部の斜視図である。図示しない折りローラ105aとの間で折り処理を施す下側折ローラ105bから増し折り処理位置に向けて搬入される。
搬入される折り処理済シートSの先端は、待機位置における増し折りコロ(押圧ローラ)114の搬入方向上流側の側面に対して引っかかりが起きやすく、結果として折り処理済シートSに座屈が生じ易くなる。これを防止するために、下側折ローラ105bの下流側に折り処理済シートSの先端部の引っかかりを抑えるテーパーガイド400、さらに増し折りコロ(押圧ローラ)114が取り付けられる増し折りコロホルダに設けられた固定案内部材(ガイド)401、増し折りコロ(押圧ローラ)114自体につけられた案内部402が設けられる。
図20は増し折りコロ(押圧ローラ)114を搬入方向から見た図である。増し折りコロ(押圧ローラ)114はその回転軸を介して補助部材113(コロガイド113)に取り付けられており、コロガイド113には増し折りコロ(押圧ローラ)114の回転軸を所定の取付位置に導く取付溝が形成されている。
更に増し折りコロ(押圧ローラ)114とコロガイド113にはそれぞれ案内部402と固定案内部材(ガイド)401が設けられる。固定案内部材(ガイド)401には、搬入方向上流側に行くに従い連続してコロの外形部が小さくなる形状に案内面が形成されており、案内部402も搬入方向上流側の径が連続して小さくなる形状に外周面が構成されている。このとき、固定案内部材(ガイド)401で覆われる範囲の内側に案内部402の搬入方向上流側端部が入ることで、より折り処理済シートSが増し折りコロ(押圧ローラ)114の搬入方向上流側断面と衝突して座屈するというシートジャムを低減することができる。
増し折りコロ(押圧ローラ)114の回転軸が取付位置に取付けられた状態で、増し折りコロ(押圧ローラ)114の搬入方向上流側において十分な量の固定案内部材(ガイド)401が配置できるよう、シートSの厚み方向に沿って増し折りコロ(押圧ローラ)114の回転軸を取付位置に導くように取付溝をコロガイド113に成型するのではなく、シートSの折り目方向において取付位置からオフセットされた回転軸挿入口から固定案内部材(ガイド)401の案内面のシートSの厚み方向背面側を通って取付位置へと増し折りコロ(押圧ローラ)114の回転軸を導く形状で取付溝をコロガイド113に成型する。
これにより、取付位置にある増し折りコロ(押圧ローラ)114の回転軸のシートSの厚み方向には、シートSの折り目方向に延びる十分な量の固定案内部材(ガイド)401を配置することができるため、折り処理済シートSが増し折り処理位置に向けて搬入される際に折り目部が押圧ローラの側面と衝突して座屈してしまうリスクをより効果的に防止することができる。
実施例1乃至3において開示される各案内部は、シートSが搬入方向に進むにつれて、シートSに作用して、シートSの折り目部を確実に増し折りコロ(押圧ローラ)や挟持ローラ(挟持部材)の各押圧面にセットすることを可能にする機能を有すればよく、その形状は、増し折りコロ(押圧ローラ)や挟持ローラ(挟持部材)の外周面において、搬入方向に沿って、増し折りコロ(押圧ローラ)や挟持ローラ(挟持部材)の断面直線形状、断面曲線形状のいずれであっても良い。
実施例1乃至3においては、折りローラ対105によってZ折り処理が施されたシートSの折り目部に対して増し折り処理を施す構成及び制御を示したが、増し折り処理を施される対象となる折り処理済シートSは、2つ折り処理、2つ折り処理された折り処理済シートや、折り目部を境にしたシートの両端部を互いにシートの同じ面に向けて折り込む、所謂内三つ折り処理された折り処理済シートでもよく、これら各後処理済シートの折り目部に対して増し折り処理を施す構成及び制御も実施例の範囲に含まれる。
従来構成における課題発生時の様子と、案内部402の詳細な構成について説明する。
図24及び図25は本件の課題発生時の状態を示した図で、図24はこれから折処理が施されるシートSもしくはストレート搬送で通過するシートの先端が、従来技術における増し折りコロ214(以下、従来コロ)に達した時に、従来コロ214の搬送方向上流側端部と接触し引っ掛かってしまった状態を表している。
従来コロ214には、上述の本件発明の実施例における案内部402のような比較的大きな傾斜面が形成されておらず、本件発明のように従来コロ214で増し折りする際の移動ストロークを少なくし、シートSの搬送パス面としても従来コロ214の周面を用いようとすると従来コロ214の搬送方向上流側の端部がシートSの搬送方向先端部分と接触する可能性が高い。
図25は折処理されたシートSにさらに増し折り処理を施すとき、シートSの搬送方向先端部分を受け入れる際の引っかかり発生状態を示した図であり、折処理のためのループFL(図**参照)が形成された側の他方側に、シートSを折り畳んだ分つまりシート2枚分の厚みが加わった状態となる。
本実施例においては、折処理のためのループFLは装置の下側に形成されるため折り目がシートSの上側に形成され、折り目が広がってしまうと、シート先端が下側に向かって押されるので、案内部402のような比較的大きな傾斜面が形成されていない従来コロ214の構成だと、図24の状態と比較してもよりシートSの搬送方向先端の引っかかりと、これを原因とする搬送不良が起きる虞が高まる。
また、本実施例では増し折りコロの案内部同様に、従来技術におけるコロガイド404にも傾斜面が設けられているが、この傾斜面が形成されていない状態で増し折りコロ214の移動ストロークを少なくし、増し折りコロの周面をシートの搬送面(パス面)として用いる構成に採用すると搬送方向上流側の端部がシートの先端と接触する可能性が高い。
図21及び図22は本件実施例における案内部402の詳細を説明する図である。
図21はストレート搬送されるシートSが増し折りコロ114を通過し、増し折りコロ114の周面にガイドされて搬送方向下流側に送られる状態を示している。
図21の増し折りコロ114にはシートの引っ掛かりを防ぐためには45度以下に設定された案内部を設ける必要があり、本実施例では、案内部402はシート搬送面(搬送経路の水平面)に対して30度傾斜した状態で形成されており、また、増し折りコロ114の押圧可能な周面の搬送方向長さ7.05mmに対し、案内部は搬送方向長さ2.68mmで構成される。
増し折りコロ114は、スルー搬送時、つまり折処理及び増し折り処理を行わない場合のシート搬送面を兼ねた構成となっているため、増し折りコロ114へのシートの引っかかりを防ぎ、かつ下流側の搬送経路との接触も避けられる高さに設定する必要があるので、増し折りコロ114に達するまでのシート搬送面の高さに揃えるか、僅かに下げた位置に設定する。本実施例においては0.6mm程度下げた位置に設定することが望ましい。
図22は折ローラ105対で折処理されたシートSの先端が増し折りコロ114に達した状態を示しており、増し折りコロ114の搬送方向上流側に設けられる案内部402と、コロガイドに設けられた案内部材401または403によってスムーズに搬送方向下流側に送られる状態を示している。
折処理された折り目に対しさらに増し折処理を施されるシートSは、折り目部分の厚さが増加することに加え、折り目が広がることによって、シート先端を搬送経路に押し付ける(外側に向けてしまう)ため、上述のスルー搬送時よりもシート先端が増し折りコロ114に引っかかる虞が高くなる。
本実施例においては、傾斜案内部402を増し折りコロ114に設け、コロガイドに傾斜案内部401を設けることで上述の課題を解決する。
本明細書にて開示される各案内部は、シートSが搬入方向に進むにつれて、シートSに作用して、シートSの折り目部を確実に増し折りコロ(押圧ローラ)や挟持ローラ(挟持部材)の各押圧面にセットすることを可能にする機能を有すればよく、その形状は、増し折りコロ(押圧ローラ)や挟持ローラ(挟持部材)の外周面において、搬入方向に沿って、増し折りコロ(押圧ローラ)や挟持ローラ(挟持部材)の断面直線形状、断面曲線形状のいずれであっても良い。
例えば、図25に示す変形例のように、増し折りコロ314に曲面形状の曲線案内部502を設け、コロガイドにも曲線形状501を設けることでシートの引っかかりを防ぐ形状を設ける構成でもよく、その場合にもコロガイド501の搬送方向下流側端部よりも曲線案内部502の搬送方向上流側が潜り込むことが必要となる。
また、ここまでに説明したような折り装置で搬送ジャムが発生した場合、ジャムシートを取り除くための開閉部は装置の上方に設けることが望ましく、開閉部を上方に設けた際、増し折りの駆動構成、つまり増し折りコロ等の構成は搬送経路を挟んで下方側に設けることが装置構成上有利となるため、増し折りコロが下方に設けられる構成においては、シートが重力の影響を受けるため、案内部402に特に顕著な効果がある。
以上、本発明を好適な実施形態に関連して説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものでなく、その技術的範囲において、様々な変更又は変形を加えて実施し得ることは言うまでもない。
A 画像形成装置
B シート折り処理装置
C 後処理装置
50 ループ形成空間
102 搬送ローラ対
104 増し折りユニット
105 折りローラ対
107 突き板
110 折りガイド
111 折りガイド(挟持部材)
112 支持部材
114 増し折りコロ(押圧ローラ)
116 第1の移動機構(第1移動部)
117 第2の移動機構(第2移動部)
118 搬入ガイド
118a 上側搬入ガイド
118b 下側搬入ガイド
119 搬入口
130 接触子
131 カム溝
132 第1の折り目(第1の折り目部)
133 第2の折り目(第2の折り目部)
211 挟持ローラ(挟持部材)
215、219 押圧面
402 案内部
401 固定案内部材(ガイド)
403 移動案内部材(ガイド)
301 制御部
501 R面コロガイド
502 R面案内部
314 角部R形状増し折りコロ
404 従来技術におけるコロガイド(案内形状無しの例)
214 従来技術における増し折りコロ(案内形状無しの例)

Claims (16)

  1. 所定の折り処理により折り目部を形成された後、所定の搬入方向から搬入されるシートを受け取る搬入口と、
    前記搬入口の前記搬入方向下流側に配置され、前記搬入口から搬入された前記シートの前記折り目部を前記シートの厚み方向に押圧する押圧面と、前記押圧面の前記搬入方向上流側に設けられ、前記折り目部を前記押圧面に位置させるべく、前記搬入口から搬入されるシートを案内する案内部とを備えた押圧ローラと、
    前記押圧ローラと対向して配置され、前記押圧ローラの前記押圧面により押圧された前記折り目部を前記押圧面との間で挟持する挟持部材と、
    前記押圧ローラを、前記挟持部材との間で前記折り目部を挟持する挟持位置と、前記厚み方向において前記挟持位置から離れた退避位置に移動する第1移動部と、
    前記第1移動部が前記押圧ローラを前記挟持位置に移動させた状態で、前記押圧ローラを前記折り目部に沿って移動させる第2移動部と、
    を備えたシート押圧装置。
  2. 前記案内部は、前記搬入方向の下流側から上流側に向かって押圧ローラの径が連続して小さくなるように前記押圧ローラの周面に形成されている請求項1に記載のシート押圧装置。
  3. 前記案内部よりも前記搬入方向の上流側に固設され、前記折り目部を前記押圧面に位置させるべく、前記搬入口から搬入されるシートを前記案内部へと案内する固定案内部材とを備えた請求項1及び請求項2に記載のシート押圧装置。
  4. 前記案内部よりも前記搬入方向の上流側に設けられ、前記搬入口から搬入されるシートを前記案内部へと案内して前記折り目部を前記押圧面に位置させるべく、前記第1移動部及び前記第2移動部により、前記押圧ローラと共に移動される移動案内部材とを備えた請求項1及び請求項2に記載のシート押圧装置。
  5. 前記移動案内部材の前記搬入方向下流端は、前記押圧ローラの径方向において、前記案内部の前記搬送方向の上流端及び下流端の間に設けられている請求項1乃至請求項4に記載のシート押圧装置。
  6. 所定の折り処理により折り目部を形成された後、所定の搬入方向から搬入されるシートを受け取る搬入口と、
    前記搬入口の前記搬入方向下流側に配置され、前記搬入口から搬入された前記シートの前記折り目部を前記シートの厚み方向に押圧する押圧面と、前記押圧面の前記搬入方向上流側に設けられ、前記折り目部を前記押圧面に位置させるべく、前記搬入口から搬入されるシートを案内する案内部とを備えた押圧ローラと、
    前記押圧ローラと対向して配置され、前記押圧ローラの前記押圧面により押圧された前記折り目部を前記押圧面との間で挟持する挟持面を備えた挟持ローラと、
    前記押圧ローラを、前記挟持ローラとの間で前記折り目部を挟持する挟持位置と、前記厚み方向において前記挟持位置から離れた退避位置に移動する第1移動部と、
    前記第1移動部が前記押圧ローラを前記挟持位置に移動させた状態で、前記押圧ローラ及び挟持ローラを前記折り目部に沿って移動させる第2移動部と、
    を備えたシート押圧装置。
  7. 前記案内部は、前記搬入方向下流側から上流側に向かって押圧ローラの径が連続して小さくなるように前記押圧ローラの周面に形成されている請求項6に記載のシート押圧装置。
  8. 前記案内部よりも前記搬入方向の上流側に固設され、前記折り目部を前記押圧面に位置させるべく、前記搬入口から搬入されるシートを前記案内部へと案内する固定案内部材と
    を備えた請求項6及び請求項7に記載のシート押圧装置。
  9. 前記案内部よりも前記搬入方向の上流側に設けられ、前記搬入口から搬入されるシートを前記案内部へと案内して前記折り目部を前記押圧面に位置させるべく、前記第1移動部及び前記第2移動部により、前記押圧ローラと共に移動される移動案内部材とを備えた請求項6及び請求項7に記載のシート押圧装置。
  10. 前記移動案内部材の前記搬入方向下流端は、前記押圧ローラの径方向において、前記案内部の前記搬送方向の上流端及び下流端の間に設けられている請求項9に記載のシート押圧装置。
  11. 所定の折り処理により折り目部を形成された後、所定の搬入方向から搬入されるシートを受け取る搬入口と、
    前記搬入口の前記搬入方向下流側に配置され、前記搬入口から搬入された前記シートの前記折り目部を前記シートの厚み方向に押圧する押圧面と、前記押圧面の前記搬入方向上流側に設けられ、前記折り目部を前記押圧面に位置させるべく、前記搬入口から搬入されるシートを案内する押圧案内部とを備えた押圧ローラと、
    前記押圧ローラと対向して配置され、前記押圧ローラの前記押圧面により押圧された前記折り目部を前記押圧面との間で挟持する挟持面と、前記挟持面の前記搬入方向上流側に設けられ、前記折り目部を前記押圧面に位置させるべく、前記搬入口から搬入されるシートを案内する挟持案内部を備えた挟持ローラと、
    前記押圧ローラ及び前記挟持ローラを、前記折り目部を挟持する挟持位置と、前記厚み方向において前記挟持位置から離れた退避位置に前記押圧ローラ及び前記挟持ローラを移動する第1移動部と、
    前記第1移動部が前記押圧ローラ及び前記挟持ローラを前記挟持位置に移動させた状態で、前記押圧ローラ及び挟持ローラを前記折り目部に沿って移動させる第2移動部と、
    を備えたシート押圧装置.
  12. 前記押圧案内部は、前記搬入方向下流側から上流側に向かって押圧ローラの径が連続して小さくなるように前記押圧ローラの周面に形成され、前記挟持案内部は、前記搬入方向下流側から上流側に向かって挟持ローラの径が順次小さくなるように前記押圧ローラの周面に形成されている請求項11に記載のシート押圧装置。
  13. 前記押圧案内部及び前記挟持案内部よりも前記搬入方向の上流側に固設され、前記折り目部を前記押圧面に位置させるべく、前記搬入口から搬入されるシートを前記押圧案内部及び前記挟持案内部へと案内する固定案内部材とを備えた請求項11及び請求項12に記載のシート押圧装置。
  14. 前記押圧案内部及び前記挟持案内部よりも前記搬入方向の上流側に設けられ、前記搬入口から搬入されるシートを前記押圧案内部及び前記挟持案内部へと案内して前記折り目部を前記押圧面に位置させるべく、前記第1移動部及び前記第2移動部により、前記押圧ローラと共に移動される移動案内部材とを備えた請求項11及び請求項12に記載のシート押圧装置。
  15. 前記移動案内部材の前記搬入方向下流端は、前記押圧ローラ及び前記挟持ローラの径方向において、前記押圧案内部及び前記挟持案内部の前記搬送方向の上流端及び下流端の間に設けられている請求項14に記載のシート押圧装置。
  16. シート上に画像を形成し、画像形成されたシートを搬出する画像形成装置と、
    前記画像形成装置から搬出されるシートに折り処理を施す折り処理装置と、
    前記折り処理装置により折り処理されたシートの折り目部を押圧する請求項1乃至請項15の何れか一項に記載のシート押圧装置と、
    を備えた画像形成システム。
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