JP2021536272A - 非侵襲的電磁記録におけるアーチファクトを抑制するための装置、システム、および方法 - Google Patents

非侵襲的電磁記録におけるアーチファクトを抑制するための装置、システム、および方法 Download PDF

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Abstract

本明細書に開示される実施形態は、非侵襲的電磁記録におけるアーチファクトを抑制するためのシステム、装置、および方法を対象とする。脳波記録(EEG)または脳磁図(MEG)データセットなどのデータセットは、複数のセンサによって記録されうる。データセットには、関心対象の信号からの寄与分およびアーチファクトからの寄与分が含まれうる。アーチファクトの寄与分は、関心対象の信号の空間モデルに基づいて、データセットを投影データと残余データに分割することによって抑制することができる。投影データには、関心対象の信号からの寄与分およびアーチファクトからの寄与分が含まれうるが、残余データには、主にアーチファクトからの寄与分が含まれうる。投影データと残余データとを比較して、投影データからアーチファクトの寄与分を除去または低減することができる。

Description

関連出願の相互参照
この出願は、2018年8月24日に出願された米国特許仮出願第62/722341号の利益を主張するものであり、その全ての内容が参照により本明細書に組み込まれる。
背景技術
体内の様々なプロセスが電磁信号を生成する。例えば、ニューロンまたはニューロンのグループの脱分極は、電流を生成し、次いで電界および磁界を生成しうる。これらのフィールドを測定することは、体内の活動を非侵襲的に監視するのに役立ちうる。
例えば、人間の脳などの導体内部の電気現象の非侵襲的分析は、この導体の近くではあるがこの導体の外部にある複数の場所での対応する電磁界(EMF)分布を(例えば、頭蓋骨の上またはその外部にセンサを配置することにより)測定することによって実行可能である。このような測定により、分析者は、基礎となる神経電流分布、およびその神経科学的または臨床的重要性について推論することが可能になる。頭部の外部の電圧または磁界分布を測定する技術は、一般に、それぞれ、脳波記録法(EEG)および脳磁図法(MEG)と呼ばれうる。どちらの手法においても、主な課題の1つは、環境で発生するEMFの寄与分と比較して脳の信号が相対的に弱いことであり、EMFの寄与分のほうが数桁大きくなることが多い。
発明の概要
少なくとも1つの態様では、本開示は、方法に関する。方法は、導体の外部に複数のセンサを配置することを含む。導体内部の電流は、電磁界を生成する。方法は、センサの位置での電磁界に基づいて、複数のセンサのうちの1つによってそれぞれ測定された複数のチャネルを含むデータセットを測定することを含む。方法は、電磁界の空間モデルに基づいて、複数のセンサの位置での電磁界の推定分布を生成することを含む。方法は、電磁界の推定分布に基づいて、測定されたデータセットを投影データセットと残余データセットとに分離することを含む。方法は、データセットまたは投影データセットと残余データセットとの比較に基づいて、データセットまたは投影データセットからアーチファクトを除去することによって処理データセットを生成して、データセットまたは投影データセットと残余データセットとの間で一致するアーチファクト波形を識別することを含む。
方法はまた、データセットを関心対象の信号波形およびアーチファクト波形を含む複数の波形に分解することと、残余データセットをアーチファクト波形を含む複数の波形に分解することと、データセットからの複数の波形を残余データの複数の波形と比較して、比較に基づいてアーチファクトを除去することと、を含みうる。アーチファクトを除去することは、残余データセットに基づいて元の記録または投影データセットを投影することを含みうる。元の記録または投影データセットを投影することは、時間領域で行われうる。
この方法はまた、投影データセットを関心対象の信号波形およびアーチファクト波形を含む複数の波形に分解することと、残余データセットをアーチファクト波形を含む複数の波形に分解することと、投影データからの複数の波形を残余データの複数の波形と比較して、比較に基づいてアーチファクトを除去することと、を含みうる。
導体は脳であってよく、複数のセンサは、脳波記録(EEG)測定または脳磁図(MEG)測定を実行しうる。方法はまた、処理データセットに基づいて、対象者を監視することと、対象者を診断することと、対象者の治療計画を判定することと、対象者の状態を分類することと、またはこれらの組み合わせと、を含みうる。
方法はまた、位置センサを用いて位置データを測定することと、位置データに基づいて複数のセンサの位置を判定することと、を含みうる。方法はまた、先行の記録データに基づいてモデルを改良することを含みうる。方法はまた、空間モデルの自由度の数に基づいて複数のセンサの数を判定することを含みうる。複数のセンサの数は、自由度の数より大きくてもよい。電磁界の推定分布を生成することは、導体内の任意の電流に基づいて電磁界の空間モデルを生成することを含みうる。
少なくとも1つの態様では、本開示は、導体の周りに配置可能な複数のセンサを含むセンサ、少なくとも1つのプロセッサ、および少なくとも1つのメモリに関しうる。複数のセンサは、導体内の電流によって生成された関心対象の信号の測定値に基づいてデータセットを生成することができる。データセットには、関心対象の信号からの寄与分とアーチファクトからの寄与分とが含まれる。メモリは、実行可能命令を用いて符号化され、前記命令は、少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、システムに、関心対象の信号の空間モデルおよび複数のセンサの位置に基づいて関心対象の推定信号を生成させ、関心対象の推定信号に基づいてデータセットを投影データと残余データとに分割させ、データセットまたは投影データと残余データとを比較させ、比較に基づいてデータセットまたは投影データ内のアーチファクトの寄与分を低減することによって、処理データを生成させる。
導体は脳であってよく、システムは、脳波記録(EEG)測定値、または脳磁図(MEG)測定値を収集することができる。システムはまた、対象者に刺激を提供するように構成された刺激機構を含みうる。実行可能命令はまた、刺激が提供される前に、刺激が提供された後に、刺激が提供されている間に、またはこれらの組み合わせで、システムにデータセットを記録させる命令を含みうる。
実行可能命令は、システムに、投影データを投影波形に分解させ、残余データを残余波形に分解させ、投影波形と残余波形とを一致させ、一致した波形を投影波形から除去して処理データを生成させる、命令をさらに含みうる。
実行可能命令は、システムに、データセットをデータセット波形に分解させ、残余データを残余波形に分解させ、データセット波形と残余波形とを一致させ、一致した波形をデータセットの波形から除去して処理データを生成させる、命令をさらに含みうる。
システムはまた、複数のセンサの位置を判定するように構成された位置センサを含みうる。システムは、脳波記録(EEG)システムでありうる。実行可能命令はまた、システムに、電圧空間モデルに基づいて複数のセンサの位置のそれぞれにおける電圧を推定させるための命令を含みうる。複数のセンサは、人間の頭部の周りに配置することができ、導体は、人間の脳でありうる。
少なくとも1つの態様では、本開示は、導体の外部に複数のセンサを配置することを含みうる方法に関しうる。複数のセンサのそれぞれは、導体の内部の電流によって生成された電磁界に基づいて電圧を記録しうる。方法は、記録された電圧に基づいてデータセットを測定することと、それぞれが複数のセンサのうちの1つの位置に関連付けられた複数の位置を判定することと、を含む。方法は、電磁界の電圧空間モデルに基づいて複数の位置のそれぞれにおける推定電圧を判定することと、推定電圧に基づいてデータセット内のアーチファクトを抑制することと、を含む。
導体は脳であってよく、複数のセンサは、脳波記録(EEG)測定値を記録しうる。記録された電圧内のアーチファクトを抑制することは、推定電圧に基づいてデータセットを投影することによって、データセットを投影データセットと残余データセットとに分割することと、データセットまたは投影データセット内の波形を残余データセット内の波形に一致させることと、一致した波形をデータセットまたは投影データセットから除去することと、を含みうる。
方法は、特異値分解(SVD)、主成分分析(PCA)、および/または独立成分分析(ICA)を用いて、投影データセットおよび残余データセット内の波形を識別することを含みうる。方法は、先行の記録データセットに基づいて空間モデルを改良することを含みうる。
推定電圧を判定することは、導体の周りの複数の位置、および導体内の電流の推定位置に基づきうる。導体は、対象者の脳であってよく、この方法は、アーチファクトを抑制した後のデータセットに基づいて、対象者を監視することと、対象者を診断することと、対象者の治療計画を判定することと、対象者の状態を分類することと、またはこれらの組み合わせとをさらに含む。電圧空間モデルは、静電多重極モーメントの線形重畳に基づきうる。
図1は、電磁測定が実行されうる例示的な環境のブロック図である。 図2は、本開示の一実施形態による分析ワークステーションの図である。 図3は、本開示の一実施形態による空間モデルのブロック図である。 図4Aは、本開示の一実施形態による、アーチファクト抑制の前の例示的なMEGデータを示すグラフである。 図4Bは、本開示の一実施形態による、アーチファクト抑制の後の例示的なMEGデータを示すグラフである。 図5Aは、本開示の一実施形態による、アーチファクト抑制の前の例示的なEEGデータを示すグラフである。 図5Bは、本開示の一実施形態による、アーチファクト抑制の後の例示的なEEGデータを示すグラフである。
特定の実施形態の以下の記載は、本質的に単なる例示に過ぎず、本開示またはその適用もしくは使用の範囲を限定することを決して意図するものではない。本システムおよび方法の実施形態の以下の詳細な説明では、本明細書の一部を形成し、説明されたシステムおよび方法が実施されうる特定の実施形態を例として示される添付の図面を参照する。これらの実施形態は、当業者が現在開示されているシステムおよび方法を実践することを可能にするのに十分詳細に説明されており、また他の実施形態を利用することができ、本開示の精神および範囲から逸脱することなく構造的および論理的な変更を行うことができることを理解されたい。さらに、明確性のために、特定の特徴の詳細な説明は、これらが本開示の実施形態の説明を曖昧にしないよう、当業者に明らかである場合には論じられない。したがって、以下の詳細な説明は、限定的な意味で解釈されるべきではなく、本開示の範囲は、添付の特許請求の範囲によってのみ定義される。
生物学的電磁現象の非侵襲的監視は、様々な用途において役立ちうる。例えば、EEGおよびMEGは、脳内の活動の監視を可能にすることができ、様々な研究または臨床応用に使用されうる。電気センサおよび/または磁気センサは、それぞれ、対象者の脳の様々な部分が活性化されるように、電圧および磁界を記録しうる対象者の頭部の上または周囲に配置することができる。しかしながら、センサからの測定値には、ランダムノイズ、および様々な他の電磁信号源からの寄与分など、様々なアーチファクトからの寄与分(例えば、壁電流、他の近くの機器、関心対象の信号以外の対象者での電磁活動など)も記録されうる。対象者からの関心対象の信号は、一般に、アーチファクトの源と比較して弱い場合があるため、記録信号のアーチファクトから関心対象の信号を識別することは、一般に困難でありうる。
1つ以上のタイプのフィルタリングを使用して、記録信号のアーチファクトから関心対象の信号を分離することができる。しかしながら、幾つかのタイプの従来のフィルタリングでは、測定信号に対するアーチファクトの寄与分の特性に関する知識(および/または1つ以上の想定)が必要になりうる。例えば、アーチファクトの頻度に関する想定が必要になりうる。他のタイプの従来のフィルタリングでは、測定された信号を異なる成分に分離しうるが、どの成分が関心対象の信号に起因し、どの成分がアーチファクトに起因するかを手動で識別する必要がありうる。アーチファクトの特性を想定または知る必要なしに、測定された信号を自動的にフィルタリングすることが有利でありうる。
本開示は、非侵襲的電磁記録におけるアーチファクトを抑制するための装置、システム、および方法を対象とする。信号は、対象者の周りに配置された複数のセンサ(例えば、対象者の頭部の周りに配置されたEEGセンサおよび/またはMEGセンサ)を使用して記録することができる。信号は、センサが導体の外部に配置されている間に、閉じた導体(例えば、脳)などの導体の内部に位置する電流に基づきうる。各センサは、導体の周りのセンサの位置でのセンサの記録に基づいて、データセットにチャネルを提供しうる。記録データセットは、関心対象の信号(例えば、脳信号)からの寄与分、および様々なアーチファクトからの寄与分を含みうる。関心対象の信号によって生成された電磁界の空間モデルを使用して、様々なセンサの位置での関心対象の信号からの寄与分をモデル化することができる。記録データは、空間モデルに基づいて分割されて、測定された信号からモデル化された脳信号からの寄与分を除去することができる。例えば、記録データは、空間モデルの空間の基底に基づいて投影されて、アーチファクトおよび関心対象の信号からの寄与分を含む投影データ、およびアーチファクトからの寄与分を主に含む残余信号を生成しうる。投影データおよび残余データは、例えば、データを波形に分解し、波形を比較することによって比較することができ、投影データの寄与分と一致する記録データの寄与分を除去することができる。
空間モデルは、MEG測定に有用でありうる磁界空間モデル、およびEEG測定に有用でありうる電界空間モデル(電圧空間モデルとして表されうる)を含みうる。空間モデルは、空間周波数の階層モデルに基づきうる。空間モデルは、モデルの複雑さ、および記録データに必要なチャネルの数を判定する次数を有しうる。本開示の空間モデルは、比較的低次で、十分な精度で信号をモデル化することができる。換言すれば、関心対象の信号の大部分は、比較的低次(例えば、比較的少ない自由度)の空間モデルによってモデル化することができる。これは、空間モデルでの計算の複雑さを低減するのに役立つ場合があり、さらにセンサチャネルの数が自由度に基づきうるため、比較的低い次数は比較的少ない記録チャネル(例えば、センサ)に関連付けられうる。
図1は、電磁測定が実行されうる例示的な環境のブロック図である。図1の例示的な環境100は、人間の対象者102に対して特定のタイプの測定を実行するように設定されて示されている。特に、環境100は、対象者が様々な刺激に応答している間に、対象者の脳に対してMEGおよびEEG測定を実行するように設定されている。他の用途では、この開示の他の例示的な実施形態で使用されうる環境100の異なる構成を要求しうる。同様に、構成要素の特定の構成が示されているが、様々な構成要素が分離、結合などされうることを理解されたい。例えば、別個の取得ワークステーション128および分析ワークステーション130が示されているが、幾つかの実施形態では、これらは、単一のワークステーション内に組み合わされてもよい。
環境100は、EEGセンサ108およびMEGセンサ110を含む、磁気的にシールドされた室104を含む。EEGセンサ108およびMEGセンサ110は、対象者102に結合されている。図1の例示的な実施形態では、対象者102は、椅子、ベッド、診察台などの支持構造106上に配置されている。任意選択の位置センサ112を使用して、EEGセンサ108およびMEGセンサ110に対する対象者102(または頭部などの対象者102の一部)の位置および向きを追跡することができる。刺激機構(例えば、ディスプレイ画面、スピーカ、ライトなど)は、刺激コンピュータ114からの命令に基づいて、対象者102に1つ以上の刺激を提供しうる。EEGセンサ108およびMEGセンサ110はそれぞれ、刺激に反応する(または反応しない)ときの対象者102からの寄与分を有しうるものであり、またノイズ、信号干渉などのアーチファクトからの寄与分を有しうる信号を提供することができる。
EEGセンサ108およびMEGセンサ110からの信号は、1つ以上のシステム電子回路120によって処理されうる。システム電子回路は、EEGセンサ108を動作させ、EEGセンサ108などからの生信号をフィルタリングするためのEEG電子回路122、およびMEGセンサ110に対して同様の機能を実行しうるMEG電子回路123を含みうる。システム電子回路120は、環境100の様々な態様(例えば、刺激コンピュータ114、支持構造106など)を制御するために使用されうる周辺機器インタフェースユニット124を含みうる。システム電子回路120は、EEGセンサ108およびMEGセンサ110からの信号(単数または複数)を捕捉することができ、信号のデジタル化などの信号に対して1つ以上の機能を実行しうる、信号処理電子回路126を含みうる。
システム電子回路120は、取得ワークステーション128および分析ワークステーション130に結合することができる。取得ワークステーション128は、ユーザが(および/または自動的に)システム電子回路120を介してMEGセンサ110およびEEGセンサ108からの信号の取得を管理することを可能にする取得ソフトウェアを含みうる。同様に、分析ワークステーション(単数または複数)130は、データのフィルタリング、データの操作、データの提示、および/またはデータが記録されたときもしくはその後のいずれかでのデータのレビューを可能にしうる。分析ワークステーション(単数または複数)130は、データを(例えば、ローカルおよび/またはリモートで)保存することができ、レビューまたは分析のために1人以上の先行の対象者からデータを回収することができる。
対象者102は、関心対象の電磁信号の源でありうる。関心対象の信号が生物学的活動のために生成される実施形態では、対象は生命体でありうる。図1の例示的な実施形態では、人間の対象者102が示され、関心対象の電磁信号は、対象者の脳内の活動に起因して生成される。脳の外部のニューロン、筋肉群など、関心対象の他の信号源を、他の実施形態で使用することができる。幾つかの実施形態では、対象は、動物などの非ヒト生命体でありうる。
対象者102は、研究、治療、および/または診断の一部として測定を受けている場合がある。幾つかの場合では、対象者102は、関心対象の電磁信号に影響を与える疾患を有するか、または有することが疑われる場合がある。例えば、対象者102はてんかんでありうるので、対象者の脳のEEGおよびMEG測定を使用して、彼らのてんかんを診断し、彼らのてんかんの性質を研究し、彼らのてんかんの治療を監視することができる。
対象者102は、そこでの電磁活動が関心対象の信号を生成する導体を含みうる。幾つかの実施形態では、導体は、脳などの閉じた導体でありうる。様々な用途のために、導体内の電流などの電磁現象(例えば、脳内の活動によって生成されうる電流など)を測定することが役立ちうる。例えば、脳内にセンサを配置することに関連する合併症を回避するために、これらの現象を非侵襲的な方法で測定することが望ましい場合がある。したがって、センサ108および110は、導体内で生成された電磁界を測定するために、導体の外部に配置されうる。センサ108および110は導体の外部に配置されているため、センサ108および110は、一般に、電磁界を生成する電流よりも、導体の中心(または導体の任意の他の基準点)からさらに離れているとみなすことができる。これは、空間モデルの生成に役立ちうる。
EEGおよび/またはMEG測定は、対象者102が室104にいる間に実行されうる。室104は、電気的および/または磁気的にシールドされた室でありうるので、室の外部で発生する干渉を軽減することによって、EEGセンサ108およびMEGセンサ110によって測定されるアーチファクトを低減しうる。幾つかの実施形態では、室104は、MEGセンサ110および/またはEEGセンサ108をセンサの電子回路に有害である干渉から保護するために、部分的にシールドされうる。
EEGおよび/またはMEG測定中、対象者102は、支持構造106上に配置されうる。支持構造106は、EEGセンサ108および/またはMEGセンサ110に対して対象者102を配置するのを助けることができ、かつ対象者102をリラックスさせることができるため、対象者102の無関係な動きを低減することができる。例えば、支持構造106は、対象者102が乗ることができる椅子またはベッドでありうる。支持構造106は、調整可能であってもよく、EEGセンサ108および/またはMEGセンサ110に対する対象者102の位置を追跡するために使用されうる1つ以上のセンサを含みうる。
位置決めセンサ112はまた、EEGセンサ108および/またはMEGセンサ110に対する対象者102の位置を監視するために使用されうる。幾つかの実施形態では、位置決めセンサ112は、対象者102全体の位置を測定することができる。幾つかの実施形態では、位置センサ112は、対象者102の関心領域の位置を測定することができる。例えば、EEGおよびMEG測定の場合、位置決めセンサ112は、センサに対する対象者の頭部の向きおよび位置を測定する頭部位置センサでありうる。
例えば、MEGセンサ110がデュワーなどの構造内にある一実施形態では、位置決めセンサ112は、対象者の頭部に取り付けられてもよく、各センサは、MEGセンサ110を含む構造内の一致する基準位置までの距離を測定しうる。別の例では、MEGセンサ110を含む構造は、(例えば、ガントリ上で)調整可能であってもよく、構造を調整するアクチュエータは、調整可能な構造の位置を示す信号を送信しうる。対象者102が置かれている支持構造106は、同様の情報を提供することができ、対象者102の位置決めは、MEGセンサ110および調整可能な支持構造106を含む調整可能な構造の相対的な位置および向きに基づいて判定されうる。
EEGセンサ108は、対象者102上またはその周囲に配置された電極でありうる。EEGセンサ108のそれぞれは、電磁界への曝露に応答して、電流および/または電圧を発生させうる抵抗素子(例えば、ワイヤ)を含みうる。例えば、電界に応答して、各電極は電位(例えば、電圧)を発生させうる。幾つかの実施形態では、EEGセンサ108は、有線で結合されるかまたは無線で結合されて、そのEEGセンサの電圧の測定値を提供しうる。EEGセンサ108の電圧は、取得ワークステーション128によって経時的に記録されうる。
幾つかの実施形態では、EEGセンサ108は、例えば接着剤を用いて対象者102に取り付けられうる(例えば、対象者の頭部に取り付けられうる)。幾つかの実施形態では、EEGセンサ108は次いで、対象者102上の位置にありうる支持体に取り付けられうる。例えば、EEGセンサ108は、対象者の頭部に配置されうる帽子、ヘッドバンド、ネットなどで、ウェアラブルに取り付けられうる。
MEGセンサ110は、磁気センサ110の位置での磁界を測定することができる。例えば、MEGセンサ110のそれぞれは、超伝導量子干渉デバイス(SQUID)での磁界に比例する信号を生成する超伝導要素を含みうるSQUIDであってもよい。MEGセンサ110は、磁界のベクトルを測定することができる。幾つかの実施形態では、MEGセンサ110は、デュワーなどの絶縁構造内に配置されうる。デュワーは、MEGセンサ110が対象者102の近くにあるが、対象者102がMEGセンサ110の極低温から保護されるように、対象者102の周り(例えば、対象者の頭部の周り)に配置されるように形作られうる。
EEGセンサ108およびMEGセンサ110は、データの行列などのデータセットを提供することができる。データセットは、それぞれがセンサの個別の1つからのデータでありうる、複数の「チャネル」を含みうる。例えば、EEGセンサ108の場合、各チャネルは、経時的な電圧の測定値でありうる。離散時点で測定が行われるように信号が離散化されている場合、データセットは、Nxmデータポイントの行列であってよく、ここで、Nはチャネルの数、mは時点の数である。
図1の例示的な実施形態では、対象者102は、1つ以上の刺激に対する彼らの反応(または反応の欠如)に基づく測定プロトコルを受けうる。したがって、室104は、刺激機構116を含みうる。刺激機構116は、対象者の102の感覚のうちの1つ以上によって検出されうる幾つかの刺激を提示しうる。例えば、刺激機構は、様々なトーンを発するスピーカまたは様々な画像を表示するモニタでありうる。刺激コンピュータ114は、刺激機構116に、1つ以上の刺激を提供させることができる。例えば、刺激コンピュータ114は、刺激機構に、既知の時間において一連の刺激を提供させることができる。センサ108および110は、刺激が提供される前、その間、かつ/またはその後に、データを記録することができる。
システム電子回路120は、室104内の様々なデバイスを動作させるため、かつ/またはセンサ108および110からのデータを記録するための様々な構成要素を含みうる。例えば、システム電子回路120は、EEGセンサ108に結合されうるEEG電子回路122を含みうる。EEG電子回路122は、EEGセンサ108からの生の信号(例えば、電圧)を受信することができ、生の測定値をマルチチャネルデータに組み合わせることができる。幾つかの実施形態では、EEG電子回路122は、EEGセンサ108からのデータに対して1つ以上の処理動作を実行することができる。例えば、EEG電子回路122は、フィルターまたはデジタイザ(例えば、アナログ‐デジタルコンバータ)を含みうる。MEG電子回路123は、一般に、MEG電子回路123がMEGセンサ110に結合されていることを除いて、EEG電子回路122と同様でありうる。
システム電子回路120は、環境100の1つ以上の態様を制御するために使用されうる周辺機器インタフェースユニット124を含む。例えば、周辺機器インタフェースユニット124は、測定シーケンスがいつ開始されるべきかをユーザが示すことを可能にしうる制御を含みうる。別の例では、周辺機器インタフェースユニット124を使用して、支持構造106の調整など、室の様々な態様を動作させることができる。周辺機器インタフェースユニット124は、測定データがEEGセンサ108および/またはMEGセンサ110からいつ捕捉されるべきかを判定することができる。
測定が対象者102を刺激することを含む実施形態では、周辺機器インタフェースユニット124は、刺激コンピュータ114と協調することができる。例えば、例示的な測定シーケンスでは、周辺機器インタフェースユニット124は、「刺激データセット前」としてEEGセンサ108および/またはMEGセンサ110からデータを捕捉し、刺激コンピュータ114に信号を伝えて対象者102への刺激を開始し、次いで「刺激データセット中」としてデータを捕捉し、刺激コンピュータ114に信号を伝えて対象者102の刺激を停止し、次いで「刺激後データセット後」としてデータを捕捉することができる。
測定シーケンスがいかなる刺激も含まない(かつ刺激コンピュータ114および刺激機構116が省略されうる)実施形態では、周辺機器インタフェースユニット124は、なおも測定のタイミングを制御することができる。例えば、ユーザは、周辺機器インタフェースユニット124を動作させて、対象者102が測定のために適切に配置されていること、および/または無関係な人員が室104を出たことを示しうる。
システム電子回路120は、信号処理電子回路126を含みうる。信号処理電子回路126は、EEG電子回路122および/またはMEG電子回路124からの信号を捕捉することができ、これらの信号を1つ以上のコンピューティングデバイス(例えば、取得ワークステーション128および/または分析ワークステーション130など)に受け入れ可能なフォーマットに処理することができる。例えば、信号処理電子回路126は、信号測定値をデジタル信号に変換しうるアナログ‐デジタル変換器(ADC)を含みうる。信号処理電子回路126はまた、幾つかの実施形態では、デジタル信号処理などの追加の信号処理を含みうる。例えば、信号処理電子回路126は、記録された測定値のノイズを低減するために使用される1つ以上のデジタルフィルタを含みうる。
測定プロトコルは、取得ワークステーション128から管理することができる。取得ワークステーションは、特定の測定プロトコル用の命令を含みうる。例えば、取得ワークステーション128は、刺激コンピュータ114、システム電子回路120、および/または他の構成要素を制御して、EEGセンサ108および/またはMEGセンサ110から測定値を収集することができる。幾つかの実施形態では、取得ワークステーション128は、測定プロトコルを調整するために使用されうる1つ以上のユーザ制御を含みうる。例えば、取得ワークステーション128は、複数の保存された測定プロトコルを含みうるものであり、そのうちの1つが選択されうる。選択された測定プロトコルは、次いで、1つ以上の調整可能なパラメータ(例えば、測定のタイミング、センサの数など)を有しうる。幾つかの実施形態では、取得ワークステーション128は、取得ソフトウェアを実行しうる汎用コンピュータでありうる。
システム電子回路120から収集されたデータは、1つ以上の分析ワークステーション130に提供されうる。分析ワークステーションは、1つ以上のアプリケーションで使用できるようにするために、記録データを処理しうる。例えば、分析ワークステーション130は、特定の関心対象の信号(例えば、対象者102の脳からの信号)の分析を可能にするために、記録データのアーチファクトを抑制しうる。幾つかの実施形態では、分析ワークステーション130は、データが記録されているときにセンサ108および110からデータを受信しうる(例えば、「ライブ」モードで動作しうる)。幾つかの実施形態では、分析ワークステーション130は、先行して捕捉されて保存された測定値で動作しうる。幾つかの実施形態では、分析ワークステーション130は、分析またはデータ解釈ソフトウェアを実行しうる汎用コンピュータであってよい。
システム電子回路120による処理後、EEGセンサ108および/またはMEGセンサ110から収集され、かつ分析ワークステーション130によって使用されるデータは、Nxm次元行列であるデータ行列Dの形態をとることができ、ここで、Nは記録チャネルの数(例えば、異なる個別のセンサの数)であり、mは離散時点の数である。データセットDの行列を、関心対象の信号(例えば、対象者102の脳内の信号)からの寄与分、アーチファクトからの寄与分(例えば、室104における電子干渉、対象でない他の脳信号)、およびランダムノイズからの寄与分を含むものとしてみなすことは有用でありうる。したがって、データセットDは、次の式1、すなわち
D=M+M+E 式1
によって表すことができる。
上記の式1では、MおよびMは、それぞれ、関心対象の信号およびアーチファクトの空間パターンにまたがる空間ベースである。これらのベースは、それぞれ、NxnおよびNxnの次元を有し、ここで、nおよびnはそれぞれ、信号およびアーチファクト信号の自由度の数を表す。例えば、nおよびnは、関心対象の信号およびアーチファクトの検出可能な空間的複雑さを表しうる。係数行列XおよびXはそれぞれ、nxmおよびnxmの次元を有し、空間基底成分(例えば、それぞれMおよびM)の時間依存の振幅係数を含みうる。ノイズ行列Eは、ランダムで空間的に無相関のノイズを表すNxm次元の行列である。
関心対象の信号からの寄与分は、一般に、ノイズおよびアーチファクトからの寄与分と比較して小さくなりうるため、データセットDから関心対象の信号(例えば、M)を抽出することが有用でありうる。残念ながら、関心対象の信号(例えば、M)およびアーチファクト(例えば、Mなど)にまたがる信号サブスペースは、一般に、互いに直交していない。したがって、一般に、この方法でデータからアーチファクトの寄与分を除去することにより信号の寄与分の一部(または全て)も同様にデータから除去されうるため、アーチファクトの信号サブスペース(例えば、M)を知ることは、アーチファクトの寄与分と信号の寄与分とを分離するのに十分ではない場合がある。
本明細書でより詳細に説明するように、分析ワークステーション130は、この低減が関心対象の信号からの寄与分に与える影響を最小限に抑えながら、関心対象の信号の空間モデルを使用してデータセットDからのアーチファクトの寄与分を低減(または排除)することができる。記録データは、空間モデルに基づく行列を投影データおよび残余データに投影することによって分割することができる。投影データセットは、関心対象の信号およびアーチファクトからの寄与分を含みうるが、残余データセットは、(例えば、信号の寄与分が投影除外されたため)主にアーチファクトおよびノイズの寄与分を含む。残余データは、投影データまたは記録データDと比較することができ、アーチファクトは、投影データまたは記録データDから除去されうる。このようにして、信号のモデルに基づいて、データセットD内のアーチファクトの影響を最小限に抑えることが可能でありうる。これにより、アーチファクトの寄与分の源についての想定および/またはそのモデル化の必要性を最小限に抑える(または排除する)ことができる。
空間モデルは、導体(例えば、脳)内の任意の実行可能な電流(例えば、任意の電流)に基づいて、電磁界の推定空間分布を生成することができる。例えば、任意の位置、方向、および/または大きさの電流を、空間モデルで使用することができる。幾つかの実施形態では、任意の電流は、関心対象の信号を生成する予測電流に基づく特性を有しうる。例えば、任意の電流は、導体内の電流の予測される位置、方向、および/または大きさに基づく特性を有しうる。幾つかの実施形態では、任意の電流は、導体内の電流に対する実行可能な特性の範囲内に入る任意の特性を有しうる。空間モデルは、電磁界の異なる態様をモデル化するための異なる成分を有しうる。例えば、データセットDがMEGセンサ110からの測定値を含む場合、磁界空間モデルを使用して、磁界の推定分布を生成することができる。データセットDがEEGセンサ108からの測定値を含む場合、電界空間モデルの特定の形態でありうる電圧空間モデルを使用して、電圧の推定分布を生成することができる。
幾つかの実施形態では、空間モデルを使用して、データセットD内のチャネルNの最小数を判定することができる。例えば、空間モデルは、モデルに対して複数の自由度を有しうる。データセットDと、空間モデルによって与えられる電磁界の推定分布を一致させるために使用される式が過剰判定されることを確実にするために、モデルの自由度の数よりも大きい数のチャネルを有することが望ましい場合がある。例えば、センサの総数は、モデルの自由度に基づいて判定されうる。自由度の数が異なりうる、別個の磁気および電圧空間モデルが存在しうるため、異なる数のMEGセンサ110およびEEGセンサ108が必要となる場合がある。
図1の例は、室104に対して特定の関係性で配置された環境100の構成要素を示しているが、他の関係性が使用されうることを理解されたい。例えば、図1は、室104の外部のシステム電子回路120、取得ワークステーション128、および分析ワークステーション130などの構成要素を示しているが、幾つかの実施形態では、これらの構成要素の1つ以上を室の内部に配置してもよい。同様に、図1の例示的な環境は、室104の内部の対象者102を示しているが、幾つかの実施形態では、室104は、対象者102の一部のみを囲むシールドチャンバ、シールドパーティションであってもよく、または完全に省略されてもよい。
図2は、本開示の一実施形態による分析ワークステーションである。図2のコンピューティングシステム200は、幾つかの実施形態では、図1の分析ワークステーション130に含まれうる。図2の例示的なコンピューティングシステム200は、EEGセンサ108および/または図1のMEGセンサ110などのセンサによって捕捉された式1のデータセットDでありうる、データセットD内のアーチファクトを抑制するために使用されうる命令214を実行するように設定される。
コンピューティングシステム200は、メモリ212に保存された1つ以上の命令214を実行しうるプロセッサ202を含む。コンピューティングシステム200はまた、プロセッサ202によって実行される命令214に基づいて1つ以上の構成要素を動作させるために使用されうるコントローラ204を含む。コンピューティングシステム200は、ユーザに情報を提示するために使用されうる、モニタなどのディスプレイ206を含みうる。コンピューティングシステム200は、ユーザがコンピューティングシステム200と対話することを可能にしうるインタフェース208を含みうる。例えば、インタフェース208は、マウス、キーボード、タッチスクリーンなどであってよい。コンピューティングシステム200はまた、コンピューティングシステム200が情報を送受信することを可能にしうる通信モジュールを含みうる。例えば、通信モジュール210は、ユニバーサルシリアルバス(USB)などの有線ポートでありうるか、または無線(例えば、BluetoothまたはWiFi)でありうる。
コンピューティングシステム200は、コンピューティングシステム200に有用な情報を保存するために使用されうるメモリ(例えば、ハードドライブ、ディスクドライブなどのリムーバブルメディアなど)を含む。図2の例示的なコンピューティングシステム200のメモリ212は、記録データ(D)におけるアーチファクトの抑制に使用されうる命令214がロードされて示されている。メモリ212はまた、様々なデータ構造、情報の断片、および測定データ内のアーチファクトの抑制に役立ちうる他の命令を含むものとして示されている。例えば、メモリ212は、空間モデル224、空間モデル224への入力として使用されうる空間情報228、先行して記録された測定値またはデータセットなどの保存データ226を含むものとして示されている。メモリ212はまた、例えば、記録データに基づいて、診断を行い、疾患を分類し、治療を監視し、治療のコースを判定などするために、データに関する様々な判定を行うために(アーチファクト抑制の前または後のいずれかで)使用されうる分析基準230を含みうる。
命令214は、データの記録を記載したブロック216を含みうる。幾つかの実施形態では、ブロック216に記載されている記録ステップは、コンピューティングシステム200から分離可能な取得ワークステーション(例えば、図1の128)によって実行されうる。ブロック216の記録は、一般に、EEGセンサおよび/またはMEGセンサを使用して対象からデータを捕捉しうる測定プロトコルを記載することができる。記録データは、上記の式1で説明したように、Nxm次元の行列である行列Dの形態をとることができる。一般に、データセットDは、EEG測定値またはMEG測定値のいずれかを含みうる。幾つかの実施形態では、両方のタイプの測定値を同時に記録することができるが、それらは、本明細書で説明するアーチファクト抑制のために別々の行列Dに分割することができる。ブロック216内の命令は、後での回収およびその後の分析のために、データを、保存データ226(例えば、ローカルに、またはクラウドなどのリモートな場所のいずれかに)に保存することを含みうる。
幾つかの実施形態では、ブロック216に記載されている記録ステップは、先行して実行されていてもよく、データセットDは、保存データ226から回収されてもよい。先行の記録データセットが保存データ226から回収される幾つかの実施形態では、測定プロトコルに関する様々な情報がデータの収集に使用される。このような実施形態では、ブロック216の記録ステップはスキップされてもよく、命令は、回収されたデータで続行しうる。
ブロック218は、空間モデルに基づいて予測信号をモデル化することを記載している。幾つかの実施形態では、モデル化は、データを記録する(または保存データ226からデータを回収する)前に、それと同時に、かつ/またはその後に、生じうる。空間モデル224は、対象者における関心対象の信号によって生成された各センサでの信号をモデル化するために使用されうる。例えば、EEGを考慮する場合、空間モデルを使用して、対象者の脳の内部の電流に基づいて、所与のセンサ位置での予測電圧をモデル化することができる。幾つかの実施形態では、空間モデル224は、EEG信号のアーチファクトを抑制するために使用される電気空間モデル、およびMEG信号のアーチファクトを抑制するために使用される磁気空間モデルを含みうる。空間モデルの例については、図3でより詳しく説明する。
空間モデル224は、基準点(例えば、対象者の脳内の基準点)に対する位置の関数である出力を生成しうるため、メモリ212は、空間情報228を含みうる。空間情報228は、対象者に対するセンサ(例えば、EEGセンサ108および/またはMEGセンサ110)の配置に関する情報を含みうる。幾つかの実施形態では、空間情報228は、対象に関するセンサの標準的な配置に基づきうる。幾つかの実施形態では、空間情報228は、(例えば、図1の位置センサ112からの)測定された位置情報を含みうる。幾つかの実施形態では、空間情報228はまた、対象者内の関心対象の信号の可能性のある源に関する情報を含みうる。例えば、脳の特定の解剖学的領域からの関心対象の信号を監視することが望まれる場合、空間情報228は、基準点に対するその領域の位置に関する情報を含みうる。
ブロック218の命令によって生成された、モデル化された信号は、行列Ms,eによって表すことができる。モデル化された信号行列Ms,eは、モデル化された信号行列が記録データではなく空間モデルによって生成されたデータを表すことを除いて、一般に、式1のベース行列Mに類似しうる。
幾つかの実施形態では、命令214はまた、モデルを改良することを含みうる。例えば、モデルは記録データに基づいて改良することができ、これは、記録チャネルが較正誤差に関連付けられ、推定されたベースMs,eおよびMa,eが不正確になる場合に役立ちうる。記録データは、Ms,eに関して比較的小さなサブスペースを有する空間データベクトルを有しうる。(例えば、記録データから)改良された基底は、(例えば、モデル化されたデータから)計算された基底とマージされて、改良されたモデルMs,rを生成しうる。幾つかの状況では、改良されたモデルMs,rは、改良されていないモデルMs,eと比較して精度が向上しうる。改良ステップが使用される実施形態では、後続のステップにおいて、改良されたモデルMs,rが、モデルMs,eの代わりに使用されうる。
命令214は、ブロック220に続いてよく、ここでは、記録データ(D)を、空間モデル(Ms,eまたはMs,r)に基づいて、投影信号および残余信号に分割することを記載している。モデルMs,eは、(例えば、モデル化された脳信号と同様に)モデルMs,eの基底に沿って記録データから信号を投影するために使用されうる。これにより、信号およびアーチファクトの寄与分の混合物を含む投影データセット、ならびに主にアーチファクトの寄与分を含む残余データセットが生成されうる。
例えば、ブロック220は、モデルMs,rに対応する空間平行投影演算子Pを形成すること、およびモデルMs,r、すなわちP=I−Pに対応する直交投影演算子Pを形成することを含みうるものであって、ここで、IはNxN次元の単位行列である。次いで、これらの演算子を次の式2、式3、すなわち
=PD 式2
=PD 式3
によって使用して、それぞれ、投影データDおよび残余データDを生成することができる。
ブロック220の後には、一般に、残余データ(D)に基づいて投影データ(例えばD)からのアーチファクトを除去または抑制することを記載する、ブロック222が続きうる。例えば、残余データDは主にアーチファクトからの寄与分を含むため、これには、残余信号Dと元のデータDまたは投影データDとを比較することと、残余データDと共有される元の信号Dまたは投影信号Dからの寄与分を除去することと、を含みうる。例えば、波形は、主に関心対象の信号波形とアーチファクト波形との混合物でありうる投影データD内で識別されうるものであり、波形は、主にアーチファクト波形でありうる残余データD内で識別されうる。これらの波形を比較して、アーチファクト波形を投影データDまたは元の記録データDから除去することができる。識別されたアーチファクト波形は、(例えば、上記の式2〜式3と同様に)時間領域で直交投影演算子によって除去することができる。
幾つかの実施形態では、ブロック222は、投影信号および残留信号を基底成分に分解することと、元の記録データDまたは投影データDからアーチファクト要素を投影することと、を含みうる。例えば、ブロック222は、元の記録データDまたは投影データDおよび残余データDを、空間的および時間的領域における独立した基底成分に分解することを含みうる。幾つかの実施形態では、これには、次の式4および式5、すなわち
Figure 2021536272
の形態で信号を分解する特異値分解(SVD)法を含みうる。ここで、U行列およびV行列には、それぞれ、左および右の特異ベクトルが含まれ、対角Σ行列には、対応する特異値が含まれる。したがって、U、Σ、およびV行列の次元は、それぞれ、NxN、NxN、およびmxNである。例えば、サブセット
Figure 2021536272
によってまたがる時間成分のセットがアーチファクト波形として識別されている場合、これらのアーチファクトは、次の式6、すなわち
Figure 2021536272
のように、時間領域での直交投影によってデータから除去することができる。
幾つかの実施形態では、主成分分析(PCA)または独立成分分析(ICA)などの、信号を分解する他の方法を使用することができる。SVDが使用される実施形態では、ブロック222はまた、重要性の次数でVの右特異ベクトル(例えば、時間基底成分)を検査することを含みうる。ブロック222はまた、アーチファクトが投影データDのSVDよりも重要性の高い次数で残余データDのSVDに現れる場合、アーチファクトとしてラベル付けする構成要素を含みうる。
いったん(例えば、SVDまたは何らかの他の方法のいずれかによって)アーチファクト波形が識別されると、識別されたアーチファクト波形は、元の記録データDまたは投影データDから除去されて処理データD’を生成しうる。例えば、識別されたアーチファクト波形は投影データDから投影されてもよく、残余は処理データD’でありうる。幾つかの実施形態では、これは、投影に使用されるベースが空間モデルではなく識別されたアーチファクト波形に基づきうることを除いて、ブロック220に記載された投影動作に概ね類似しうる。
いったん記録データDのアーチファクトが抑制されると、処理データD’は、1つ以上のアプリケーションに使用されうる。例えば、処理データD’は、ディスプレイ206上でレビュー用に(例えば、臨床医によって)提示されうる。幾つかの実施形態では、処理データD’は、分析基準230によって使用されうる。例えば、分析基準は、疾患を追跡するための1つ以上の基準を含みうる。分析基準230は、処理データに基づいて診断を行うために使用されうるものであり、かつ/または対象者における状態の治療/進行を監視するために使用されうる。
例えば、対象者(例えば、図1の対象者102)がてんかんである場合、処理データは、脳信号の「スパイク」に対して検査されうる。これには、臨床医による検査、または分析基準230による自動分析(例えば、閾値分析)を含みうる。スパイクの頻度および/または大きさに基づいて、対象者を監視することができ、てんかんのタイプを診断することができ、治療方針を判定または監視することなどができる。
幾つかの実施形態では、分析基準230は、対象に適用される刺激に関する情報と共に(例えば、刺激機構116によって)使用されうる。分析基準230は、データ内の期間を、刺激が適用されていた期間と一致させることができる。こうした情報は、自動分析のために使用されてもよく、かつ/またはデータは、(例えば、刺激がいつ適用されたか、および適用されなかったかの表示を用いて)ディスプレイ206上に提示するために注釈が付けられてもよい。
図3は、本開示の一実施形態による空間モデルのブロック図である。空間モデル300を使用して、1つ以上のセンサ310の位置での関心対象の信号(例えば、電流308)からの寄与分を推定することができる。幾つかの実施形態では、空間モデルは、図2の空間モデル224として使用されうる。
空間モデル300は、例示的な導体、この場合は脳302を示している。脳302は、電流308を含む活性領域306を含む。電流308は、ベクトル
Figure 2021536272
で表される。物理法則では、電流は閉ループを形成する必要があり、
Figure 2021536272
は電流分布の要素を表すだけである。脳302は、脳302の外部(例えば、頭部の上または周り)に配置されうるセンサ310によって取り囲まれている。基準点304は、脳302内に定義されうるものであり、座標系の基底として使用されうる。電流308と基準点304との間の空間的関係は、ベクトル
Figure 2021536272
によって与えられうる。センサ310の所与の1つと基準点304との間の空間的関係は、ベクトル
Figure 2021536272
によって与えられうる。センサ310は、電流
Figure 2021536272
に起因する磁界
Figure 2021536272
および電圧V(電界
Figure 2021536272
に基づきうる)を経験しうる。磁界
Figure 2021536272
および電圧Vの両方は、空間位置ベクトル
Figure 2021536272
の関数でありうる。磁界
Figure 2021536272
は、MEGセンサ(例えば、図1のMEGセンサ110)によって記録されるデータをモデル化することができ、一方、電圧Vは、EEGセンサ(例えば、図1のEEGセンサ108)によって記録される信号をモデル化することができる。
磁界
Figure 2021536272
および電圧Vのモデル化は、センサ310が一般に電流308よりも基準点304からさらに離れうるという事実を利用しうる。これは、センサ310が対象者の頭部の外部に配置されているのに対して、電流308が脳302内にあるという事実に起因しうる。数学的に言えば、幾つかの実施形態では、モデルは、次の式7、すなわち
Figure 2021536272
の関係性を想定しうる。
磁界
Figure 2021536272
は、次の式8、すなわち
Figure 2021536272
によってモデル化することができる。ここで、
Figure 2021536272
は位置
Figure 2021536272
での電流
Figure 2021536272
による静磁気多重極モーメントであり、
Figure 2021536272
はベクトル球面調和関数であり、lはモデルの次数であり、mは測定データDの離散時点の数である。重畳の原理により、脳内の全ての可能な電流による総磁界は、次の式9、すなわち
Figure 2021536272
で表すことができる。ここで、静磁気多重極モーメントαl,mは、全ての
Figure 2021536272
寄与分の線形重畳である。
式3のモデルは、マクスウェルの方程式の準静的近似に基づきうる。式3のモデルは、次数lに基づいて複数の自由度を有しうる。lがLの最大値(例えば、l=1,2,…,L)まで増大する場合、式8(および/または式9)の磁界モデル(n)の自由度の数は、次の式10、すなわち
(L)=(L+1)−1 式10
で与えられうる。
前述したように、モデルの自由度の数に対してデータ行列の測定チャネルの数(N)よりも小さくすることが有用でありうる。例えば、Lが8である状況では、モデルの自由度の数は、(例えば、上記の式10で計算されるように)80になりうる。したがって、MEGデータを記録する場合、少なくとも81の異なるチャネルのデータ(例えば、81の個別のMEGセンサ)を使用してデータを収集することができる。
所与の位置での電圧Vのモデル化は、電界空間モデルに基づきうる。電圧は空間内のある点での電界ベクトルに基づくスカラーであるため、電界空間モデルは、次の式11、すなわち
Figure 2021536272
の電圧モデルなどの電圧モデルに単純化されうる。ここで、
Figure 2021536272
は位置
Figure 2021536272
での電流
Figure 2021536272
による静電多重極モーメントであり、
Figure 2021536272
はスカラー空間調和関数であり、lは式の次数であり、mはデータ行列Dの離散時点の数である。重畳の原理により、脳内の全ての可能な電流による総電圧は、次の式12、すなわち
Figure 2021536272
で表すことができる。ここで、静電多重極モーメントδl,mは、全ての
Figure 2021536272
寄与分の線形のeである。式11(および/または式12)の電圧モデルは、ラプラス方程式の解に基づきうる。Lの最大値までのlに対する電圧モデル(n)の自由度の数は、次の式13、すなわち
=(L+1) 式13
で与えられうる。
幾つかの実施形態では、式11または式12を使用して電圧を適切にモデル化するために、比較的低次が必要とされうる。これは、使用されるセンサチャネルの数を低減するのに有用でありうる。例えば、Lが2である場合、電圧モデルnの自由度の数は、(例えば、式13で計算されるように)9になりうる。したがって、少なくとも10チャネルのEEGデータ(例えば、少なくとも10のEEGセンサ)が必要とされうる。
式8(および/もしくは式9)の磁界空間モデル、ならびに/または式11(および/もしくは式12)の電圧空間モデルを使用して、モデル化された信号行列Ms,eを生成することができ、次いで図2に関して説明したように、記録データ行列Dを投影データと残余データとに分離するために使用することができる。モデル化された信号行列Ms,eは、一般に、式1の信号基底行列Mに類似しうる。したがって、空間モデル(例えば、磁気または電圧のいずれか)は、一般に、記録データDが式1の行列XとMとに分割される方法と同様の方法で、時間依存行列Xs,eと空間基底行列Ms,eとに分割されうる異なる値の行列を生成しうる。しかしながら、モデル化されたデータには信号成分しかないため、アーチファクトおよびノイズの項(例えば、MやE)を考慮する必要はない。
図4A〜図4Bは、それぞれ、本開示の一実施形態による、アーチファクト抑制の前後の例示的なMEGデータを示すグラフである。グラフ400aは、(例えば、図2の命令214と、式8および/または式9で説明されたものなどの磁界空間モデルを使用して)アーチファクトが抑制される前のMEGデータの一例を示し、一方、グラフ400bは、アーチファクトが抑制された後の処理されたMEGデータの一例を示している。グラフ400aおよび400bの両方は、複数の異なるチャネルを示している。各チャネルは、データの10秒ウィンドウにおいて、縦軸に沿って信号振幅を示し、横軸に沿って時間を示している。グラフ400aと400bとを比較することによって理解されうるように、関心対象の信号の繰り返しが、グラフ400bに示される処理データにおいてはるかにより明白である。データの特定の数のチャネルが図4A〜図4Bに示されているが、他の例示的な実施形態では、より多くのまたはより少ないチャネルが使用されてもよい。
図5A〜図5Bは、それぞれ、本開示の一実施形態による、アーチファクト抑制の前後の例示的なEEGデータを示すグラフである。グラフ500aは、(例えば、図2の命令214と、式11および/または式12で説明されたものなどの電界/電圧空間モデルを使用して)アーチファクトが抑制される前のEEGデータの一例を示し、一方、グラフ500bは、アーチファクトが抑制された後の処理されたEEGデータの一例を示している。グラフ500aおよび500bの両方は、複数の異なるチャネルを示している。各チャネルは、データの10秒ウィンドウにおいて、縦軸に沿って信号振幅を示し、横軸に沿って時間を示している。グラフ500aと500bとを比較することによって理解されうるように、グラフ500bに示される処理データは、信号の無関係な変化を除去し、かつグラフ500aに示されるデータと比較して特定の波形の相対的な寄与分を増大させることによって、関心対象の潜在的な信号をよりよく強調する。データの特定の数のチャネルが図5A〜図5Bに示されているが、他の例示的な実施形態では、より多くのまたはより少ないチャネルが使用されてもよい。
本開示は、EEGおよびMEG、ならびに脳内の活動の監視に関して一般的に記載されているが、同様の技術を使用して、他のタイプの電磁記録からのアーチファクトを抑制することができることを理解されたい。例えば、電磁記録は、体の他の部分における神経活動、および/または筋肉群などの電磁活動を伴う他のタイプの器官について行われうる。さらに、本開示の技術はまた、獣医学などの非ヒト対象における使用に適合させることができる。同様に、アーチファクトはまた、地球の地磁気活動の研究などの非生物学的現象の電磁記録における本開示のものと同様の技術を使用して抑制されてもよい。本明細書に記載された技術を電磁信号の他の源に適合させるために、空間モデルを調整して、源のパラメータと、その源からの信号を記録するために使用されるセンサとを一致させることができる。
もちろん、本明細書に記載された例、実施形態、またはプロセスのうちの任意の1つは、1つ以上の他の例、実施形態、および/またはプロセスと組み合わせることができ、または本システム、デバイスおよび方法に従って、別個のデバイスもしくはデバイス部分の間で、分離および/または実行することができることを理解されたい。
最後に、上述の議論は、本システムを単に例示することを意図しているに過ぎず、添付の特許請求の範囲を特定の実施形態または実施形態のグループに限定するものとして解釈されるべきではない。このように、本システムを、例示的な実施形態を参照して特に詳細に説明してきたが、以下の特許請求の範囲に示すように、本システムのより広い意図された精神および範囲から逸脱することなく、当業者によって多数の修正および代替の実施形態が考案されうることも理解されたい。したがって、この明細書および図面は例示的な方法とみなされるべきであり、添付の特許請求の範囲を限定することを意図するものではない。

Claims (27)

  1. 導体の外部に複数のセンサを配置するステップであって、前記導体の内部の電流が電磁界を生成する、ステップと、
    前記センサの位置での電磁界に基づいて、前記複数のセンサのうちの1つによってそれぞれ測定された複数のチャネルを含むデータセットを測定するステップと、
    電磁界の空間モデルに基づいて、前記複数のセンサの位置での電磁界の推定分布を生成するステップと、
    電磁界の前記推定分布に基づいて、測定された前記データセットを投影データセットと残余データセットとに分離するステップと、
    前記データセットまたは前記投影データセットと前記残余データセットとの比較に基づいて、前記データセットまたは前記投影データセットからアーチファクトを除去することによって処理データセットを生成して、前記データセットまたは前記投影データセットと前記残余データセットとの間で一致するアーチファクト波形を識別するステップと、
    を含む、方法。
  2. 前記方法が、
    前記データセットを、関心対象の信号波形およびアーチファクト波形を含む複数の波形に分解するステップと、
    前記残余データセットをアーチファクト波形を含む複数の波形に分解するステップと、
    前記データセットからの前記複数の波形を前記残余データの前記複数の波形と比較して、該比較に基づいて前記アーチファクトを除去することステップと、
    をさらに含む、請求項1記載の方法。
  3. 前記アーチファクトを除去するステップが、前記残余データセットに基づいて元の記録または投影データセットを投影するステップを含む、請求項2記載の方法。
  4. 前記元の記録または前記投影データセットを投影するステップが、時間領域で行われる、請求項3記載の方法。
  5. 前記方法が、
    前記投影データセットを、関心対象の信号波形およびアーチファクト波形を含む複数の波形に分解するステップと、
    前記残余データセットをアーチファクト波形を含む複数の波形に分解するステップと、
    前記投影データからの前記複数の波形を前記残余データの前記複数の波形と比較して、該比較に基づいて前記アーチファクトを除去するステップと、
    をさらに含む、請求項1記載の方法。
  6. 前記導体が脳であり、
    前記複数のセンサが、脳波記録(EEG)測定または脳磁図(MEG)測定を実行するように構成されている、
    請求項1記載の方法。
  7. 前記方法が、前記処理データセットに基づいて、対象者を監視するステップ、前記対象者を診断するステップ、前記対象者の治療計画を判定するステップ、前記対象者の状態を分類するステップ、またはこれらの組み合わせ、をさらに含む、請求項6記載の方法。
  8. 前記方法が、
    位置センサを用いて位置データを測定するステップと、
    前記位置データに基づいて前記複数のセンサの位置を判定するステップと、
    をさらに含む、請求項1記載の方法。
  9. 前記方法が、先行の記録データに基づいて前記モデルを改良するステップをさらに含む、請求項1記載の方法。
  10. 前記方法が、前記空間モデルの自由度の数に基づいて前記複数のセンサの数を判定するステップをさらに含み、
    前記複数のセンサの数が前記自由度の数よりも大きい、
    請求項1記載の方法。
  11. 電磁界の前記推定分布を生成するステップが、前記導体内の任意の電流に基づいて電磁界の前記空間モデルを生成するステップを含む、請求項1記載の方法。
  12. 導体の周りに配置可能な複数のセンサであって、前記導体内の電流によって生成された関心対象の信号の測定値に基づいてデータセットを生成するように構成されており、前記データセットが前記関心対象の信号からの寄与分とアーチファクトからの寄与分とを含む、複数のセンサと、
    少なくとも1つのプロセッサと、
    少なくとも1つのメモリであって、実行可能命令を用いて符号化され、前記命令が、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行される際に、前記システムに、
    前記関心対象の信号の空間モデルおよび前記複数のセンサの位置に基づいて関心対象の推定信号を生成させ、
    前記関心対象の推定信号に基づいて前記データセットを投影データと残余データとに分割させ、
    前記データセットまたは前記投影データと前記残余データとを比較させ、
    該比較に基づいて前記データセット内または前記投影データ内の前記アーチファクトの寄与分を低減することによって、処理データを生成させる、
    メモリと、
    を備える、システム。
  13. 前記導体が脳であり、
    前記システムが、脳波記録(EEG)測定値または脳磁図(MEG)測定値を収集するように構成されている、
    請求項12記載のシステム。
  14. 前記システムが、対象者に刺激を提供するように構成された刺激機構をさらに備え、
    前記実行可能命令は、前記刺激が提供される前に、前記刺激が提供された後に、前記刺激が提供されている間に、またはこれらの組み合わせで、前記システムに前記データセットを記録させる命令をさらに含む、
    請求項12記載のシステム。
  15. 前記実行可能命令は、前記システムに、
    前記投影データを投影波形に分解させる命令、
    前記残余データを残余波形に分解させる命令、
    前記投影波形と前記残余波形とを一致させる命令、
    前記一致した波形を前記投影波形から除去して前記処理データを生成させる命令、
    をさらに含む、
    請求項12記載のシステム。
  16. 前記実行可能命令は、前記システムに、
    前記データセットをデータセット波形に分解させる命令、
    前記残余データを残余波形に分解させる命令、
    前記データセット波形と前記残余波形とを一致させる命令、
    前記一致した波形を前記データセット波形から除去して前記処理データを生成させる命令、
    をさらに含む、請求項12記載のシステム。
  17. 前記システムが、前記複数のセンサの位置を判定するように構成された位置センサをさらに備える、請求項12記載のシステム。
  18. 前記システムが脳波記録(EEG)システムであり、
    前記実行可能命令は、前記システムに、
    電圧空間モデルに基づいて、前記複数のセンサの前記位置のそれぞれにおける電圧を推定させる命令
    をさらに含む、
    請求項12記載のシステム。
  19. 前記複数のセンサが、人間の頭部の周りに配置されるように構成されており、
    前記導体が人間の脳である、
    請求項12記載のシステム。
  20. 導体の外部に複数のセンサを配置するステップであって、前記複数のセンサのそれぞれが、前記導体の内部の電流によって生成された電磁界に基づいて電圧を記録するように構成されている、ステップと、
    記録された前記電圧に基づいてデータセットを測定するステップと、
    それぞれが前記複数のセンサのうちの1つの位置に関連付けられた複数の位置を判定するステップと、
    電磁界の電圧空間モデルに基づいて前記複数の位置のそれぞれにおける推定電圧を判定するステップと、
    前記推定電圧に基づいて前記データセット内のアーチファクトを抑制するステップと、
    を含む、方法。
  21. 前記導体が脳であり、
    前記複数のセンサが、脳波記録(EEG)測定値を記録するように構成されている、
    請求項20記載の方法。
  22. 記録された前記電圧内の前記アーチファクトを抑制するステップが、
    前記推定電圧に基づいて前記データセットを投影することによって、前記データセットを投影データセットと残余データセットとに分割するステップと、
    前記データセット内または前記投影データセット内の波形を前記残余データセット内の波形に一致させるステップと、
    一致した波形を前記データセットまたは前記投影データセットから除去するステップと、
    を含む、請求項20記載の方法。
  23. 前記方法が、特異値分解(SVD)、主成分分析(PCA)、および/または独立成分分析(ICA)を用いて、前記投影データセット内および前記残余データセット内の前記波形を識別するステップをさらに含む、請求項22記載の方法。
  24. 前記方法が、先行の記録データセットに基づいて前記空間モデルを改良するステップをさらに含む、請求項20記載の方法。
  25. 前記推定電圧を判定するステップは、前記導体の周りの前記複数の位置、および前記導体内の前記電流の推定位置に基づく、請求項20記載の方法。
  26. 前記導体は、対象者の脳であり、
    前記方法が、前記アーチファクトを抑制した後の前記データセットに基づいて、前記対象者を監視するステップ、前記対象者を診断するステップ、前記対象者の治療計画を判定するステップ、前記対象者の状態を分類するステップ、またはこれらの組み合わせ、をさらに含む、
    請求項20記載の方法。
  27. 前記電圧空間モデルが、静電多重極モーメントの線形重畳に基づく、請求項20記載の方法。
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