JP2021534744A - 殺虫剤噴霧装置 - Google Patents

殺虫剤噴霧装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2021534744A
JP2021534744A JP2021507792A JP2021507792A JP2021534744A JP 2021534744 A JP2021534744 A JP 2021534744A JP 2021507792 A JP2021507792 A JP 2021507792A JP 2021507792 A JP2021507792 A JP 2021507792A JP 2021534744 A JP2021534744 A JP 2021534744A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
detection space
insects
detection
insect
light
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Ceased
Application number
JP2021507792A
Other languages
English (en)
Inventor
フレデリック ターンホイ、
クラス リドマー、
アルフレッド、 ゴースタ、 ヴィクトル ストランド、
フレミング ラスムッセン、
ミカエル、 スタンレイ ペダーセン、
トーマス ニコライセン、
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
FaunaPhotonics Agriculture and Environmental AS
Original Assignee
FaunaPhotonics Agriculture and Environmental AS
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by FaunaPhotonics Agriculture and Environmental AS filed Critical FaunaPhotonics Agriculture and Environmental AS
Publication of JP2021534744A publication Critical patent/JP2021534744A/ja
Ceased legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A01AGRICULTURE; FORESTRY; ANIMAL HUSBANDRY; HUNTING; TRAPPING; FISHING
    • A01MCATCHING, TRAPPING OR SCARING OF ANIMALS; APPARATUS FOR THE DESTRUCTION OF NOXIOUS ANIMALS OR NOXIOUS PLANTS
    • A01M7/00Special adaptations or arrangements of liquid-spraying apparatus for purposes covered by this subclass
    • A01M7/0089Regulating or controlling systems
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A01AGRICULTURE; FORESTRY; ANIMAL HUSBANDRY; HUNTING; TRAPPING; FISHING
    • A01MCATCHING, TRAPPING OR SCARING OF ANIMALS; APPARATUS FOR THE DESTRUCTION OF NOXIOUS ANIMALS OR NOXIOUS PLANTS
    • A01M7/00Special adaptations or arrangements of liquid-spraying apparatus for purposes covered by this subclass
    • A01M7/0025Mechanical sprayers
    • A01M7/0032Pressure sprayers
    • A01M7/0042Field sprayers, e.g. self-propelled, drawn or tractor-mounted
    • GPHYSICS
    • G05CONTROLLING; REGULATING
    • G05DSYSTEMS FOR CONTROLLING OR REGULATING NON-ELECTRIC VARIABLES
    • G05D7/00Control of flow
    • G05D7/06Control of flow characterised by the use of electric means
    • G05D7/0617Control of flow characterised by the use of electric means specially adapted for fluid materials
    • G05D7/0623Control of flow characterised by the use of electric means specially adapted for fluid materials characterised by the set value given to the control element
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06VIMAGE OR VIDEO RECOGNITION OR UNDERSTANDING
    • G06V20/00Scenes; Scene-specific elements
    • G06V20/50Context or environment of the image
    • G06V20/56Context or environment of the image exterior to a vehicle by using sensors mounted on the vehicle

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Environmental Sciences (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Insects & Arthropods (AREA)
  • Pest Control & Pesticides (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Automation & Control Theory (AREA)
  • Theoretical Computer Science (AREA)
  • Multimedia (AREA)
  • Catching Or Destruction (AREA)
  • Special Spraying Apparatus (AREA)
  • Spray Control Apparatus (AREA)

Abstract

地表面がある土地の領域に殺虫剤を散布するための装置であって、地表面上の移動経路に沿って移動するように構成され、進行方向を規定する車両であって移動経路に沿って移動する際には移動経路に沿って殺虫剤を散布するように構成された殺虫剤散布装置を備える車両と、車両が移動経路に沿って移動する際に散布される殺虫剤の量を制御するように構成された散布制御システムと、検出空間が地表面に対して移動する間に、前記検出空間内の空中の虫を検出するように構成された虫センサと、を備え、検出空間は、車両の進行方向に対して前方に位置し、かつ、地表面から垂直方向に最小のオフセット分だけ上にあり、前記散布制御システムは、前記虫センサから、前記検出空間内で検出された虫を示すセンサデータを受信し、前記受信されたセンサデータに応じて前記散布される殺虫剤の量を制御するように構成される、装置。【選択図】図1

Description

本開示は、殺虫剤噴霧装置、殺虫剤の噴霧を制御する方法および装置、ならびに殺虫剤を検出する虫センサに関する。
農業における殺虫剤の使用を最適化することが一般に望ましい。
特に、殺虫剤を、虫が防除されるべき作物の圃場または他の区域に撒く場合、不必要で無駄な、あるいは環境に有害となる量の殺虫剤を使用することなく、効率的な虫の防除を行うために、適切な種類の殺虫剤を適切な量で使用することが一般に望ましい。
この点で、虫の数は、時間によってだけでなく、ある特定の地域によっても変化する可能性があるため、効率的な量の殺虫剤を適用することは難しい課題である。特に、虫は不均一に分布していることも多く、虫の密集度が局所的に高いホットスポットが発生することがある。さらに、そのようなホットスポットの位置は、時間によって変化し得る。
国際公開第2016/025848号は、現場表現型および/または遺伝子型データ取得、画像データ取得、組織サンプリング、小区画地で育成している植物の選択および/または算出、植物の高さの測定、小区画地で生育している植物への製品および処理の適用(例えば、処方殺虫剤製品および局所殺虫剤製品)、そのような植物が成長している土壌のサンプリング、そのような小区画地の雑草の除去、ならびにそのような取得/収集されたデータおよび/またはサンプルすべてのリアルタイム分析を実行するように構成された、操作可能な移動式プラットフォームを開示している。特に、移動式プラットフォームは、地表面上に吊り下げられ、所望の数の植物の条における1以上の植物を網羅する、下方に向けられた視野を有する撮像装置を備える。
米国特許第9655356号は、除草剤、農薬または殺菌剤で選択的に処理されるべき領域の有無を検出するスキャナを採用する芝生処理装置を開示している。この装置は異なる化学薬品を保持し、化学薬品を選択的に適用するマルチコンパートメントカートリッジを含む。特に、この先行技術文献は、芝刈り機の前方の領域を光学的にスキャンするフロントスキャナを保持する芝刈り機を記載している。フロントスキャナは、芝刈り機の前方の草/雑草/虫塚を照明するために使用される光ビームを発する。
上記の先行技術のシステムは、害虫に侵された植物、または地上の虫塚を検出するためのシステムを提供するが、一方で、多くの農業機械が、機械が圃場を通過する際に虫を撹乱してしまうという課題が依然として残っている。さらに、処理されるべき虫の多くは、飛んだり跳ねたりすることができるため、特に農業機械によって撹乱された場合には、飛び去ったり、跳ねて去ったりすることができ、その検出はより困難になる。
したがって、特に移動する農業用車両の近傍において、より確実に虫を検出し、識別することができるようにすることが一般に望まれている。
さらに、土地の領域に殺虫剤を散布するための使いやすく効率的な装置を提供することが一般に望まれている。
さらには、移動する虫の高速検出を可能にする、複雑さが低く抑えられた信頼性の高い虫センサを提供することが依然として望ましい。
一の態様によれば、本明細書に開示されるのは、地表面がある土地の領域に殺虫剤を散布する装置の実施形態である。
この装置は、
−地表面上の移動経路に沿って移動するように構成され、進行方向を規定する車両であって、移動経路に沿って移動する際には移動経路に沿って殺虫剤を散布するように構成された殺虫剤散布装置を備える車両と、
−車両が移動経路に沿って移動する際に散布される殺虫剤の量を制御するように構成された散布制御システムと、
−検出空間(volume)が地表面に対して移動する間に、検出空間内の空中の虫を検出するように構成された虫センサと、を備え、
検出空間は、車両の進行方向に対して前方に位置し、かつ、地表面から垂直方向に最小のオフセット分だけ上にあり、
散布制御システムは、虫センサから、検出空間内で検出された虫を示すセンサデータを受信し、受信されたセンサデータに応答して殺虫剤の散布を制御するように構成されている。
特に、センサデータは、サンプリング期間中に移動する検出空間内で検出された虫の量を示すものであってもよい。したがって、散布制御システムは、局所的な虫の個体数を示すセンサデータ、特に、散布サイトに近接している検出サイトの上方の検出空間内で検出された虫を示すセンサデータに応答して、散布サイトへの殺虫剤の散布を制御するように構成されていてもよい。
したがって、装置は、当該位置またはその近くの実際の昆虫の存在に応じて、殺虫剤の散布を局所的に調整することができ、すなわち、検出された虫に応答して移動経路に沿って散布される殺虫剤の量を変化させることができ、したがって、殺虫剤の効率的な使用を容易にする。さらに、散布は、散布車両の前方かつ地表面の上方で検出された虫に基づいて行われるので、制御は、現在および局所的な情報に適応し、空中の虫、特に飛行中または跳躍中の虫を考慮に入れている。
散布の制御は、散布する殺虫剤の量および/または散布する殺虫剤の種類を、移動経路に沿った任意の場所で制御することを含んでもよい。この目的のために、散布制御システムは、1以上のバルブ、ポンプおよび/または他の流量制御装置を制御して、1以上のディスペンサによって散布される殺虫剤の量−または選択されたタイプの殺虫剤の量−を制御するように構成されてもよい。
散布は、例えば、虫の検出量(または特定の種類の虫の検出量)が所定の閾値を超える場合にのみ、殺虫剤の散布を行わせるように制御されてもよい。いくつかの実施形態では、車両は、ノズルなどの複数のポートから殺虫剤を散布するように構成されており、例えば、それぞれのポートがそれぞれの位置に殺虫剤を散布するように構成されている。次いで、散布制御システムは、ポートのうち選択されたものを介して殺虫剤を散布するように制御してもよく、これにより、散布をさらに細かく制御することができる。そのような選択的な散布は、例えば、検出空間の対応する部分空間内の虫の検出に応答して行われてもよい。
車両は、地上車両、すなわち、地表面に接触した状態で動作する車両であってもよい。地上車両は、例えば、車輪等で駆動するものであってもよい。例えば、地上車両は、トラクタ等の農作業用車両であってもよい。車両の他の例としては、例えば、飛行機、ヘリコプター等の空中車両が挙げられる。車両は、有人車両であってもよいし、無人車両であってもよい。
検出空間は、箱形、円筒形、ボール形、円錐形、角錐形、切頭円錐形、切頭角錐形(frusto-pyramidal)など、様々な形状およびサイズを有していてもよい。いくつかの実施形態では、検出空間は、少なくとも0.2mの大きさ、例えば少なくとも0.5m、例えば少なくとも1m、例えば少なくとも2m、例えば少なくとも3mの大きさを有している。いくつかの実施形態では、例えば検出空間の最小バウンディングボックスの最大エッジと最小エッジとの比として定義されるアスペクト比は、10:1以下であり、例えば、5:1以下、例えば、3:1以下、例えば、2:1以下である。例えば、アスペクト比は1:1〜10:1であってもよく、例えば、1:1〜5:1の間、例えば、1:1〜3:1の間、例えば、2:1〜3:1の間である。最小バウンディングボックスは、垂直および2つの水平エッジを有してもよい。垂直エッジは、最小バウンディングボックスの最小エッジであってもよい。例えば、水平エッジの各々と垂直エッジとの間の比は、2:1〜10:1の間、例えば2:1〜5:1の間、例えば2:1〜3:1の間であってもよい。
検出空間が、少なくとも0.2mの大きさ、例えば少なくとも0.5m、例えば少なくとも1m、例えば少なくとも2m、例えば少なくとも3mの大きさであれば、殺虫剤の散布を効率的に制御するのに十分な精度で昆虫の個体数を検出できることが判明した。さらに、検出空間のアスペクト比が低いことにより、移動する虫の進行方向に関係なく、相対的に長い時間にわたって移動する虫を追跡することができ、より正確に虫を検出して識別することができることが分かった。
検出空間は、地表面から垂直方向に最小のオフセット分だけ上にある。いくつかの実施形態では、検出空間は、草木の林冠の頂部から上方に延びている。したがって、例えば光路を遮ることによる、虫センサに対する草木の干渉は、回避されるか、または少なくとも低減される。この目的のために、例えば、垂直方向の最小のオフセットは、虫センサが取り付けられる車両の寸法に適合させるように、および/または処理する現在の草木に適合させるように、使用前に変更することができるように予め設定されていてもよい。例えば、虫センサは、地表面上の虫センサの垂直方向のオフセットが調整可能であるように、かつ/または地表面に対する虫センサの相対的な向きが調整可能であるように、車両に取り付けられてもよい。垂直方向のオフセットのサイズは、処理される土地の領域で生育する草木の高さに依存してもよい。それは、草木の高さよりも高くてもよく、例えば、処理される草木を構成する植物の集団の最大高さよりも高くてもよく、または処理される植物の集団の中央高さよりも高くてもよい。例えば、垂直方向の最小のオフセットは、10cm〜5mの間、例えば20cm〜3mの間、例えば20cm〜2mの間、例えば50cm〜2mの間で選択されてもよい。
本明細書に記載された虫センサの実施形態は、飛行中の虫または跳躍中の虫など、空中の虫を検出するのに適しており、特に、移動中の車両からそのような虫を検出するのに適している。本明細書に記載された虫センサの実施形態は、例えば翅のビート周波数の検出および/または軌道の分類を用いて、異なる種類の虫を確実に識別および区別するために、十分に長い観察時間の間に検出空間内を移動する虫を検出可能である。このような技術は、個々の虫が十分に長く検出空間内に留まる場合に、信頼性の高い虫の検出と識別を提供することがわかっている。
いくつかの実施形態では、虫センサは、検出空間を、特に検出空間全体を照明するように構成された照明モジュールと、検出空間からの光を、特に検出空間全体からの光を検出するように構成された1以上の検出器と、を有する検出モジュールと、を備える。特に、照明モジュールは、照明光で検出空間を照明するように構成され、検出モジュールは、検出空間を動き回る虫によって後方散乱される照明光の後方散乱部分を検出するように構成される。本発明者らは、照明された虫からの光を、特に後方散乱光を検出して分析することによって、信頼性の高い虫の検出および/または識別を行うことができることを見出した。
検出空間は、虫センサが、虫の検出に適したセンサ入力を取得する3次元の空間である。したがって、検出空間は、完全にまたは部分的に、検出モジュールの視野および被写界深度によって画定されてもよい。検出空間が照明モジュールによって照明される実施形態では、検出空間は、照明モジュールによって照明される空間と、検出モジュールの視野および被写界深度によって画定される空間との重なりとして定義されてもよい。
検出空間は、照明モジュールに対して、かつ例えば、検出モジュールの開口部および/または光軸に対してなど、検出モジュールに対して、所定の形、大きさおよび位置を有することができる。特に、検出空間は、検出処理全体の間、検出モジュールおよび照明モジュールに対して静止していてもよい。したがって、検出モジュールは、検出モジュールの光軸を規定し、かつ/または焦点距離を規定する1以上のレンズを備えてもよい。焦点距離は、検出処理全体の間、固定されてもよい。さらに、光軸は、検出処理全体の間、例えば、照明モジュールに対して、および/または装置のハウジングに対して固定されてもよい。しかしながら、本装置は、例えば、照明モジュールおよび検出モジュールの相対位置および/または向きを変更することで、検出空間の大きさ、形状、および/または相対的な位置を予め設定し、特定の測定環境に適合させることができることが理解されるであろう。検出モジュールは、さらに、開口部を含んでいてもよい。
いくつかの実施形態では、検出空間は、例えば10m未満、例えば5m未満など、20m未満の大きさを有することで、軌道および/または翅のビート周波数の信頼性の高い検出を可能にしながら、検出空間全体の高輝度での均一な照明を容易にする。
いくつかの実施形態では、照明モジュールは、インコヒーレント光を放射するように構成された光源を備える。好適な光源としては、発光ダイオード(LED)やハロゲンランプなどが挙げられ、これらは、十分な光量で大きな検出空間を同時に照らすことができる。さらなるインコヒーレント光源は、均質でスペックルのない、検出空間の照明、特にスキャン操作を必要としない大きな検出空間の同時照明を提供するのに有用である。これは、光学システムの複雑さを低減し、動きの速い虫であっても、翅のビート周波数および/または軌道の信頼性の高い検出を可能にする。
しかしながら、レーザのようなコヒーレント光源を含む他の光源が、代わりに使用されてもよい。いくつかの実施形態では、光源は、連続的に光を出力するように構成されるが、他の実施形態では、光は断続的に、例えばパルス状に点灯および消灯される。
いくつかの実施形態では、照明モジュールは、コヒーレントまたはインコヒーレント可視光、および/または赤外光、および/または近赤外光、および/または1以上の他の波長範囲の光を放射するように構成された光源を備える。赤外光、および/または近赤外光(例えば700nm〜1000nmなどの、700nm〜1500nmの波長範囲の光)は、多くの虫にとって検出可能ではないため、虫の行動に影響を及ぼさない。
いくつかの実施形態では、照明モジュールは、2つ以上の波長範囲の光、特に2つ以上の相互に間隔をあけた波長範囲の光を選択的に検出空間に照射するように構成されている。この目的のために、照明モジュールは、第1波長範囲の光を選択的に放射するように構成された、例えば1以上のLEDを備える第1光源を含んでもよい。照明モジュールは、第1波長範囲から間隔をあけてもよい、第2波長範囲の光を選択的に放出するように構成された、例えば1以上のLEDを備える第2光源をさらに含んでもよい。検出モジュールは、選択された波長範囲を選択的に検出するように構成されてもよい。一の実施形態では、照明モジュールは、810nm±25nmの第1波長範囲の光と、980nm±25nmの第2波長範囲の光とを放射するように構成される。このようなマルチスペクトル照明システムは、移動する虫の色検出を容易にする。
比較的大きな検出空間の便利な照明、特に小型照明モジュールによる検出空間の同時照明は、例えば、照明モジュールが発散光ビームを放射するように構成されている場合、特に、光源から発せられ、ビーム径の反対側の端部が交差する光線の間の全角度として測定される、2°〜45°の間の少なくとも一方向の発散角、例えば10°〜30°の間の少なくとも一方向の発散角を有する光ビームを放射するように構成される場合に提供されてもよい。
照明モジュールは、例えば、光源からの光を、検出空間に向かって適切な断面形状の発散光ビームなどの光ビームとして向ける、例えば1以上の反射器および/または1以上のレンズなどといった1以上の光学素子を含んでもよい。例えば、光ビームは、長方形または丸型、例えば楕円形または円形の断面形状を有していてもよい。したがって、検出空間は、切頭円錐形または切頭角錐形の形状を有していてもよい。
草木の野原で移動する虫を検出する場合、細長い(例えば、楕円形または長方形の)ベース/断面を有する切頭円錐形または切頭角錐形の検出空間が特に有利であることが判明している。特に、細長い断面/ベースが高さ(縦方向に測定される)よりも大きい幅(横方向に測定される)を有する場合であって、例えば、幅と高さの比率が、少なくとも3:2である場合、例えば3:2〜5:1の間、例えば3:2〜3:1の間、例えば2:1〜3:1の間などといった、少なくとも2:1などの場合である。地表面から垂直方向に最小のオフセット分だけ上にある、水平な長手方向軸を有する細長い断面を有する検出空間は、検出空間を、草木の林冠の上に水平に配置された比較的平坦な空間、例えば、平坦な箱形の空間または一般的に平坦なパイスライスのような形状の空間として配置することを可能にする。このような空間は、検出処理を妨害する可能性のある植物の反射、迷光、または他の妨害効果を減少させる。また、本発明者らは、このような検出空間が、利用可能な照明パワーを効率的に利用して、虫の活動が最も多く発生する空間を照明することを認識している。
いくつかの実施形態では、検出空間は、照明空間と検出モジュールの視野および被写界深度との間の重なりによって画定され、照明モジュールは、検出空間を参照して上述したように、特に細長いベース/断面を有する切頭円錐形または切頭角錐形の照明空間を照明するように構成されていてもよい。
いくつかの実施形態では、検出モジュールは、カメラ、特に、検出空間全体の焦点画像を記録するのに十分な大きさの視野および被写界深度を有するカメラを備える。カメラは、例えば、より大きな動物や植物が検出空間を横切るなどの妨害事象を検出することができる。カメラはまた、背景放射を検出するための検出器として機能してもよい。いくつかの実施形態では、撮像画像は、例えば、虫の空中の軌道を検出し、各軌道パターンに基づいて虫の種類を識別することで、虫を検出および/または識別するために、プロセッサによって使用されてもよい。記録された虫の軌道に基づく虫識別処理の例は、係属中の国際特許出願第PCT/EP2019/073119号に記載されている。
国際特許出願第PCT/EP2019/073119号に記載されている識別技術は、虫を検出する本装置のプロセッサによって実施することができる。軌道に基づく検出は、殺虫剤散布車両の前方の大きな検出空間において虫を検出する場合に特に有用であることがわかっている。特に、軌道に基づく検出は、複数の検出技術を異なる種類の虫のそれぞれの指標として使用し、複数の指標を入力として使用する選別器に基づいて検出された虫を識別するように構成されたシステムにおいて、特に有用であることがわかっている。例えば、軌道に基づく検出は、以下に記載される検出技術のうちの1以上と組み合わされてもよい。
いくつかの実施形態では、1以上の検出器は、1以上のフォトダイオードを含む。検出空間全体から、または検出空間の一部から光を受け取る個々のフォトダイオードは、後方散乱光の強度の変化を高速に時間分解して検出することができる。このような信号は、飛行する虫の翅のビート周波数を決定するために使用されてもよく、ひいては、虫の存在を検出するために使用されてもよく、また任意選択で、翅のビートパターンの特性、例えば、検出された虫の事象(event)に関連づけられた周波数スペクトル内の複数の周波数の相対的な振幅に基づいて、異なる種類の虫を区別するために使用されてもよい。
いくつかの実施形態では、検出モジュールは、フォトダイオードのアレイ、例えば、線形アレイまたは2次元アレイを含む。検出モジュールは、検出空間の異なるサブ空間からの光をアレイの各フォトダイオードに向けるように構成されていてもよく、これにより、フォトダイオードを用いた虫の空間分解検出が可能になる。
いくつかの実施形態では、フォトダイオードまたはフォトダイオードアレイは、所定の波長または小波長帯域の光を選択的に検出するように構成されている。いくつかの実施形態では、検出モジュールは、2つ以上の波長または小波長帯域が、相互に間隔をあけ、かつ互いに重ならない場合に、相互に間隔をあけ、かつ互いに重ならない2つ以上の波長または小波長帯域の光を選択的に検出するように構成されている。この目的のために、2つ以上の波長または小波長帯域が、相互に間隔をあけ、かつ互いに重ならない場合に、検出モジュールは、2つ以上の波長または小波長帯域の光を選択的に検出するように構成された1以上のフォトダイオードまたはフォトダイオードアレイを備えてもよい。これは、例えば、それぞれのバンドパスフィルタが、フォトダイオードまたはフォトダイオードアレイの前方に選択的かつ交互に配置される単一のフォトダイオードアレイによって達成することができる。あるいは、検出器は、それぞれがそれぞれの波長または波長帯域の光を検出するように構成された、2つ以上のフォトダイオードまたはフォトダイオードアレイを含んでもよい。特に、808nmおよび970nmの光を選択的に検出する(例えば、それぞれのフォトダイオードによって)ように構成された検出モジュールは、例えば、それぞれの波長における後方散乱光の比率に基づいて、異なるタイプの虫を検出して区別するのに好適であることがわかっている。一般に、いくつかの実施形態では、1以上のフォトダイオードは、第1波長帯域内の光を選択的に検出するように構成された少なくとも第1フォトダイオードと、第1波長帯域と重ならない第2波長帯域内の光を選択的に検出するように構成された少なくとも第2フォトダイオードと、を備える。
一般に、検出モジュールは、単一の検出器または複数の検出器を含んでもよい。したがって、虫センサは、1以上の検出器からの検出信号から、検出空間内で検出された虫の量、例えば数を決定するように構成されたプロセッサを備えてもよい。いくつかの実施形態では、プロセッサは、1以上の検出器からの検出信号から、1以上の種類の虫を識別し、検出空間内で検出された1以上の種類の虫のそれぞれの量を決定するように構成される。したがって、散布制御システムは、特定の種類の虫を選択的に標的とするように殺虫剤の散布を制御してもよい。さらに、散布制御システムは、検出された虫の量または特定の種類の虫の量に応じて、殺虫剤の散布量を制御してもよい。
この目的のために、プロセッサは、A)検出空間内の1匹以上の虫の存在を示す1以上の指標を検出するように、また、B)例えば、単位時間当たり、および/または単位空間当たりの検出空間内で検出された虫の数として、検出空間内で検出された虫の量の推定値を決定するよう、検出された虫の数を、所定時間内、スライディングウィンドウ等で計数するように、検出信号を処理してもよい。プロセッサは、検出された虫の種類を示す1以上の指標を検出し、例えば、1以上の種の虫、特定の種類の殺虫剤に反応する虫などの、1以上の種類の虫の検出量の推定値を選択的に決定するように構成されてもよい。この目的のために、プロセッサは、例えば、神経ネットワークおよび/または他の分類技術に基づいている、一組の指標から虫の検出された存在を決定し、および/または検出された虫を識別するように構成された適切な分類モデルを実装してもよい。一般に、プロセッサは、移動する検出空間内においてサンプリング期間中に検出された虫の数を示すセンサデータ、または検出空間内および/または検出空間によって横切られたサンプリング空間内の推定された局所的な虫の個体数を示す別のパラメータを出力してもよい。
いくつかの実施形態では、プロセッサは、
−検出空間内での虫の移動の検出された軌道、
−検出空間内での虫の検出された移動速度、
−1以上の検出された翅のビート周波数、
−メラニン化率、
−虫の光沢度、
から選択される1以上の指標に基づいて、1以上の種類の虫を識別するように構成される。
翅のビート周波数、メラニン化率、および虫の光沢度に基づく虫の検出および/または識別の詳細については、国際公開2018/182440号、およびGebruらによる”Multiband modulation spectroscopy for determination of sex and species of mosquitoes in flight”, J. Biophotonics. 2018.に記載されている。上述の文献は、Scheimflug原理を用いたLIDARシステムの文脈でこれらの指標について記述しているが、本発明者らは、これらの技術が、狭いレーザビームではなく、拡張された空間を照射する他の光源に基づく検出システムにも適用され得ることを認識している。
このようにして、装置は、センサ信号を処理して、移動する検出空間内で検出された虫の量を示すセンサデータを計算する。検出された虫の量は、測定期間中に検出空間によって横切られたサンプリング空間内の局所的な虫の個体数の推定値として機能する。検出された虫に基づいて、および/またはその結果として推定される虫の個体数に基づいて、および/またはそれぞれの種類の虫の個体数に基づいて、散布制御システムは、1以上の適切な殺虫剤と特定の場所に適用される対応する量を選択し、選択された量を散布するようにシステムの出力ポートを制御してもよい。この目的のために、検出された虫の量を決定する、および/または虫の個体数を推定するプロセッサは、検出空間内で検出された虫の決定された量、および/または推定された局所的な虫の個体数を示すセンサデータを散布制御システムに通信してもよい。いくつかの実施形態では、散布制御システムおよび虫センサのプロセッサは、単一の処理モジュールに統合されてもよく、すなわち、虫を検出し、任意選択で識別するのに、センサ信号を処理するプロセッサが散布制御システムに含まれてもよい。
車両が土地の領域を移動すると、検出空間は車両と共に移動し、虫センサは、車両の前方の推定虫個体数を連続的にまたは少なくとも繰り返し更新する。したがって、散布制御システムは、現在の推定されている虫の個体数、例えば、局所的な虫の個体数に応答して、散布される殺虫剤(例えば、量および/または種類)を制御してもよい。
いくつかの実施形態では、虫センサは、殺虫剤を散布する車両とは別個の車両に取り付けられる。例えば、虫センサは、車両の前方を移動するドローンに取り付けることができる。他の実施形態では、殺虫剤を散布する車両に虫センサを取り付けることで、複雑さが低減された、使いやすいシステムを提供する。虫センサは、車両の前方に面する端部に、またはその近くに取り付けられたアーム、フレーム、架台、または他の連結構造に取り付けることができる。いくつかの実施形態では、連結構造は、例えば、草木の高さおよび/または検出される虫の種類に応じて、虫センサの地面の上方の垂直方向オフセットを適応させることができるように、車両に調整可能に取り付けられる。同様に、車両の前方方向に対する虫センサの向きは、車両に対する検出空間の位置を調整するように調整可能であってもよい。例えば、いくつかの状況では、センサの位置は低く、前方または前方上向きの視野を有することが望ましい場合があり、一方、他の状況では、高い位置から前方または前方下向きの視野を有することが好まれる場合がある。センサの位置および/または向きの調整は、手動または自動で行われてもよい。
センサが概して前方を向いている場合、すなわち、検出空間が走行経路に沿って車両の前方にある場合には、検出空間は、車両の移動によって、例えば、ほこり、排気ガス等によって妨害されることは少ない。同様に、システムは、車両が第1箇所に到達するのに必要な時間の間に、移動経路に沿った第1箇所の検出空間からのセンサデータを処理することができ、すなわち、殺虫剤の散布の制御が、当該第1箇所で取得されたデータに基づいて第1箇所に適応されるようにすることができる。
本発明は、上記および以下に記載される装置、対応する装置、システム、方法、および/または製品を含む異なる態様に関し、各々は1以上の他の態様に関連して記載される利益および利点のうちの1以上をもたらし、各々は、1以上の他の態様に関連して記載されるおよび/または添付の特許請求の範囲に開示される実施形態に対応する1以上の実施形態を有する。
特に、一態様によれば、本開示は、虫センサに関する。
虫センサは、車両に取り付けることができ、車両は土地の領域上の移動経路に沿って移動するように構成され、車両は進行方向を規定し、車両は、車両が移動経路に沿って移動するときに、当該移動経路に沿って殺虫剤を散布するように構成される殺虫剤散布装置を備え、虫センサは、車両に取り付けられたときに、検出空間内の虫を検出するように構成され、検出空間は、進行方向に対して車両の前方に位置し、虫センサは、散布制御システムにセンサデータを提供するように構成され、散布制御システムは、虫センサから、検出空間内で検出された虫を示すセンサデータを受信して、受信したセンサデータに応答して、散布される殺虫剤の量を制御するように構成される。
特に、一態様によれば、本明細書に開示されるのは、地表面上を移動する空中の虫を検出するための虫センサの実施形態であり、虫センサは、
−地表面から垂直方向に最小のオフセット分だけ上にある検出空間を照明するように構成された照明モジュールと、
−検出空間からの光を検出する1以上の検出器と、
を備え、
照明モジュールは、発散光ビームを放射するように構成され、特に、例えば10°〜30°の間などといった2°〜45°の間の少なくとも一方向の発散角を有する光ビームを放射するように構成される。
本明細書に記載される虫センサの実施形態は、堅牢であり、複雑さが低いため、コスト効率が良く、耐久性があり、移動する車両に配備するのに適している。さらに、本明細書に記載された虫センサの実施形態によれば、移動する空中の虫を確実に検出し、分類することができる。
虫は、大きさおよび行動が多様であることが理解されるであろう。虫の大きさは1mmより小さいものから数cmのものまで様々であり、虫の動きのパターンも、静止しているもの、空中でホバリングしているものから、弾道軌道で跳躍するものなど様々である。本明細書に記載される装置および虫センサの実施形態は、翅を有する飛行する虫や、例えばキャベツ茎ノミハムシ(psylliodes chrysocephala)といった、跳ねるノミハムシなどの跳躍する虫を含む、様々なタイプの空中の虫に有用であることがわかっている。
跳ねるノミがhの高さまで跳ねるとした場合、ノミが地面を離れてこの高さに到達するまでの垂直方向の速度は、実質的に弾道的な飛行経路を仮定して見積もることができる。例えば、ノミが地上から0.5mの高さまで跳ねるとすると、ノミの初動垂直速度は、約3.2m/sとなり、これは虫が空間で弾道移動する大きさのオーダーとなる。5〜10mm以下の大きさの虫を含む、このような高速の事象を捕捉するためには、検出空間、すなわち照明空間は、時間内の動きを分解するために、軌道および検出速度の本質的な部分をカバーする広さがなければならない。また、検出モジュールは、このような事象を時間的・空間的に分解する必要がある。同様に、本明細書で議論されているように、翅のビートパターンに基づいて飛行する虫を検出することは、虫センサの検出空間と時間空間分解能に同様の要求を課すことである。
いくつかの実施形態では、虫センサおよび散布制御システムは、散布装置からの殺虫剤の散布を制御するように車両散布装置と通信するように構成された、車両に搭載可能な単一ユニットとして提供される。
本明細書および以下において、用語「プロセッサ」は、本明細書で説明される機能を実行するように好適に適合された任意の回路および/または装置を備えることが意図される。特に、プロセッサという用語は、例えば、コンピュータまたは別のデータ処理システムの中央処理装置(CPU)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、プログラマブル論理アレイ(PLA)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、専用電子回路など、またはそれらの組合せなどの、汎用または特殊用途のプログラマブルマイクロプロセッサを含む。プロセッサおよび/または散布制御システムは、A)取得および任意選択でいくつかの信号処理が、車両内でローカルに実行され、B)データ処理および分類タスクの他の部分が、クライアントデバイスと通信するリモートホストシステムによって実行されてもよい場合に、クライアントサーバまたは同様の分散システムとして実装されてもよいことが理解されるであろう。
別の態様によれば、本明細書に開示されるのは、殺虫剤の噴霧を制御する方法の実施形態であり、本方法は、
−移動する車両の前方に位置し、地表面から垂直方向に最小のオフセット分だけ上にある検出空間を動き回る空中の虫を検出することと、
−空中の虫の検出に応じて、移動する車両からの殺虫剤の散布を制御することと、
を備える。
別の態様によれば、本明細書に開示されるのは、殺虫剤の噴霧を制御する装置の実施形態であり、この装置は、上記および以下に開示されるような虫センサと、例えば、虫センサからの検出信号に応答して殺虫剤散布器を制御する制御信号を出力するように構成されたコンピュータにより実施される制御システムといった、制御システムと、を備える。
さらなる特徴および利点は、添付の図面を参照して進められる、以下の実施形態の詳細な説明から明らかになるであろう。
好ましい実施形態は、添付の図面に関連してより詳細に説明される。
殺虫剤を噴霧する装置の概略図である。 殺虫剤噴霧装置の動作を概略的に示す。 虫センサの実施形態を概略的に示す。 虫センサの検出モジュールを模式的に示す。 虫センサの検出モジュールの別の実施形態を概略的に示す。 虫センサの別の実施形態を概略的に示す。 本明細書に記載されるような虫センサの実施形態の検出モジュールからのセンサ信号の例を概略的に例示する。 検出空間の例を示す。 検出空間の例を示す。
図1は、殺虫剤を噴霧する装置の概略上面図を示す。この装置は、トラクタまたは他の地上車両といった農業車両100を含む。代替的に、空中車両が使用されてもよいことが理解されるであろう。
車両は、虫の防除が実施される土地の圃場または他の地表面上の移動経路に沿って移動するように構成される。車両は、矢印101によって示されるように、進行方向を規定する。進行方向は、車両に対する前方方向とも呼ばれる。
車両は、殺虫剤を散布するための1以上の出口ポートを備える殺虫剤散布装置110を含む。例えば、散布装置110は、横方向に沿った、すなわち進行方向101と交差して延在するアームを含んでもよい。複数の噴霧ノズルがアーム上に配置され、例えば、アームの長さにわたって分散される。散布装置は、車両の後部に、または後部に向かって配置されてもよく、他の位置への配置も可能である。車両はさらに、散布制御部140、例えば、好適にプログラムされたマイクロプロセッサなどといった好適な制御回路を含む。散布制御部は、散布装置に動作可能に結合され、散布装置110によって散布される殺虫剤の量を制御するように動作可能である。この目的のために、散布制御装置は、殺虫剤リザーバ(不図示)から散布装置の出力ポートへの殺虫剤の流れを制御するための弁または同様の流れ制御装置を制御するように動作可能であってもよい。いくつかの実施形態では、散布制御部140は、個々の出力ポートそれぞれへの殺虫剤の流れを制御するための複数のバルブを制御してもよい。いくつかの実施形態では、車両は、例えば、異なる種類の殺虫剤を貯蔵するための複数の殺虫剤リザーバを含んでもよい。そのような実施形態では、散布制御部は、例えば、どの種類の殺虫剤が、または殺虫剤の組み合わせが散布されるかを制御するように、それぞれのリザーバから散布装置への殺虫剤の流れを選択的に制御するように操作可能であってもよい。散布制御部は、リアルタイムで殺虫剤の散布を制御してもよく、すなわち、車両が移動経路に沿って移動する間に散布される殺虫剤の量および/または種類を変更してもよい。したがって、散布制御部は、移動経路に沿って異なる位置に、異なる量および/または種類の殺虫剤を散布させてもよい。
この装置は、車両が進行方向101へ移動している間に車両100の前方の虫を検出する虫センサ120をさらに備える。この目的のために、虫センサは、車両の前端に取り付けられてもよく、また前端に近接して取り付けられてもよい。代替的に、虫センサは、車両の異なる位置に取り付けられてもよく、または、例えば、車両100の前方、隣、または車両100の上方を移動するドローンあるいは無人地上車両などといった別の車両に設けられてもよい。
図1の実施形態の虫センサ120は、車両の前端に取り付けられたアームまたはフレーム133を備える。虫センサは、それぞれアームまたはフレーム133に取り付けられた照明モジュール131および検出モジュール130をさらに備える。他の実施形態は、複数の照明モジュールおよび/または複数の検出モジュールを備えてもよいことが理解されるであろう。照明モジュールおよび検出モジュールは、別々の装置として設けられてもよく、すなわち、各モジュールが、独自のハウジングを有してもよいことが理解されるであろう。他の実施形態では、照明モジュールおよび検出モジュールは、単一のハウジングに収容されてもよく、さもなければ、単一のユニットを形成してもよい。他の実施形態では、虫センサは、例えばアームまたはフレームを含まない別の態様で車両に取り付けられてもよい。
照明モジュール131は、1以上のハロゲンランプ、1以上のLED等といった、車両前方の照明空間を照明するように構成された光源を備える。照明モジュールは、散布制御部が照明モジュールの動作を制御できるように、散布制御部140に通信可能に結合されてもよい。検出モジュール130は、1以上の検出器と、照明空間の少なくとも一部から後方散乱光を捕捉し、捕捉した光を1以上の検出器上に誘導するように構成された1以上の光学素子とを備える。虫を検出するための検出モジュールによって光が捕捉される、照明された空間は、検出空間150と呼ばれる。検出モジュール130は、散布制御部140に通信可能に結合され、検出器信号、任意選択的に処理された検出器信号を散布制御部に転送する。散布制御部は、検出空間内の虫を検知するために、受信した検出器信号を処理する。検出された虫に基づいて、散布制御部140は、検出空間内で検出された虫に対応する殺虫剤を散布装置に散布させるように、散布装置の動作を制御する。いくつかの実施形態では、散布制御部は、散布装置が、散布の判断がされた検出空間の位置に到達したときに殺虫剤を散布するように散布装置を制御してもよい。あるいは、虫センサは、虫の検出を実行し、検出された虫の個体数に関する情報を散布制御システムに転送するように構成されたプロセッサを備える。
したがって、車両が移動経路に沿って移動すると、検出モジュールは、車両前方の検出空間、すなわち、車両前方の走行経路に沿って移動する検出空間から光を捕捉する。したがって、散布制御部は、連続的に(または少なくとも断続的に)散布装置を制御して、殺虫剤の散布を、車両の前方で現在(または最も最近に)検出された虫に合わせて調整することができる。調整は、検出空間に対する散布装置の移動経路に沿った移動の相対的な遅れを考慮するように、かつ検出器信号の解析の待ち時間を考慮に入れるように遅延させてもよいことが理解されるであろう。他の実施形態では、散布装置の制御は、制御の根拠となる検出空間を車両が通過した後に行われてもよい。しかしながら、本発明者らは、そのような遅延は許容可能であり、それでも殺虫剤の散布を十分に細かく適応させる結果となることを認識している。
図2は、殺虫剤噴霧装置の動作を概略的に示す。特に、図2は、検出空間の大きさおよび形を選択するための考慮事項を示している。
図2は、図1の車両の虫センサ120および散布装置110を示している。虫センサおよび散布装置は、虫センサが散布装置の前方を進むように、進行方向101に沿って移動する。虫センサは前向きであり、虫検出器の前方で、進行方向101に沿って移動する検出空間150を監視する。
図2では、検出空間は、高さH、幅Wおよび深さDを有する箱型の空間として図示されているが、検出空間は、箱型以外の異なった形状を有していてもよいことが理解されるであろう。検出空間の好ましい実施形態を、図8および図9を参照して以下に説明する。一般に、検出空間の形状および大きさ、ならびに車両に対する検出空間の位置は、照明モジュールおよび虫センサの検出モジュールによって決定される。一般に、検出空間は、検出モジュールが虫を検出するのに有用なセンサ信号を得る空間として定義することができる。検出空間は、典型的には、照明モジュールによって照明された空間と、検出モジュールの視野および被写界深度との重なりによって定義される。
虫の検出は、サンプリング期間tにわたって記録された信号に基づいて実行されてもよい。一般に、虫センサが地表面に対して移動可能である場合、例えば、虫センサは移動する車両に取り付けられているので、検出空間は地表面に対して移動する。したがって、センサデータが期間tの間に検出空間内で検出した虫を示すとき、センサデータは、期間tの間に移動した検出空間が横断した空間内で検出された虫を示すものである。ここおよび以下では、サンプリング期間tの間に移動する検出空間が横断する空間を、サンプリング空間とも呼ぶ。したがって、検出空間内で検出された虫を示すセンサデータは、地表面上のサンプリング空間内の局所的な虫の個体数の推定値を提供してもよい。なお、サンプリング空間は、サンプリング期間t中の、地表面に対する検出空間の相対的な移動の間に、検出空間によって横断されるものである。例えば、車両が地表面を一定速度vで移動する場合、サンプリング期間tの間にサンプリングされた全サンプリング空間は、Vsample=V+A×V×tであり、ここで、Vは、検出空間(上記の例ではV=H×W×D)であり、Aはサンプリング空間の進行方向の断面積(上記の例ではA=W×H)である。
本発明者らは、殺虫剤を噴霧するか否かを判断するためには、虫の個体数を表す結果を得るための、少なくとも1mのサンプリング空間を局所的にサンプリングすることが好ましいと認識している。
車両の走行速度を時速20km/h、虫センサと検出空間との間の距離を6m、また箱型の検出空間を、高さH=1m、幅W=1m、深さD=0.6mを有するものと仮定すると、検出空間はV=0.6mとなり、V=1mのサンプリング空間のサンプリングには、t=0.1秒が必要となる。しかしながら、より正確な検出結果を提供するために、より大きな検出空間が好ましい場合がある。したがって、典型的な農作業車の車速に対しては、少なくとも0.2mの検出空間、例えば、少なくとも0.5mの検出空間、例えば、少なくとも1mの検出空間、例えば、少なくとも2mの検出空間が好適であることが判明している。
別の考慮事項は、検出空間の形状に関する。虫の信頼性の高い検出および識別を可能にするために(例えば、虫の翅のビート周波数を決定することができるように)、虫は、少なくとも0.1秒間、検出空間内に留まることが好ましくい。虫の進行方向にかかわらず(および進行方向に沿った検出空間の移動にかかわらず)、虫をできるだけ長く検出空間内に留めるためには、検出空間の直線的な寸法が、すべての方向に沿って同様であることが望ましい。しかしながら、実際には、検出空間の最も長い長さと、検出空間の最も短い長さとの間のアスペクト比は、10:1以下、好ましくは5:1以下、より好ましくは3:1以下、より好ましくは2:1以下が好適であることが判明している。
さらに別の考慮事項は、車両および地面に対する検出空間150の相対的な位置に関する。いくつかの実施形態では、散布装置が、散布装置から検出空間までの距離を移動するのに要する時間内に、散布制御部(または他のプロセッサ)が、検出結果を得るために必要なデータ処理を実行できるよう、検出空間を車両の十分前方に離すよう選択されてもよい。一方で、検出空間は、散布装置が位置に到達したときの検出された虫の個体数が、当該位置の虫の個体数を正確に反映するように、車両に十分に近接していなければならない。検出空間が散布装置から離れすぎていると、散布装置が、散布装置から検出空間までの距離を移動した時点で、検出された虫の個体数が大きく変わってしまっている可能性がある。
検出空間の地面からの好ましい垂直方向のオフセットおよび/または検出空間の高さは、作物/草木の種類、および検出される虫の種類に依存してもよい。浮遊虫センサや光学式虫センサの場合、検出空間は、好ましくは基準面の上方、最も好ましくは基準面の真上に位置する。基準面は、例えば、土地の草木の林冠または地表面から、垂直方向にオフセット分だけ高く配置された別の水平面によって規定されてもよい。
以下では、例えば図1に関連して記載したように、農業用車両に取り付けてもよい、または他の方法で展開されてもよい、例えば静止していても移動していてもよい虫センサの実施形態について説明する。
図3は、虫センサの実施形態を概略的に示す。虫センサは、前方を向いた検出モジュール130と、照明モジュール131とを備える。この例では、照明モジュールは、2つの細長いLEDアレイとして形成されている。各アレイは、検出モジュールの両側から横方向に延びている。これらのアレイは、両方のアレイによって照明される照明空間151を画定する。検出モジュールは、照明空間内の物体平面152を、検出モジュールの少なくとも1つの画像平面上に撮像するのに操作可能な撮像システムを含む。撮像システムの視野および撮像システムの被写界深度153は、撮像システムが、照明空間の少なくとも一部を検出モジュールの画像平面上に撮像するように構成される。検出モジュールの1以上の検出器によって検出され、虫の検出のために使用され得るように撮像システムによって撮像された照明空間の一部は、検出空間150を画定する。
例えば、検出モジュールは、照明空間内の虫の撮像を可能にするように、イメージセンサ、例えばCCDまたはCMOSセンサを含んでもよい。検出空間内、すなわち撮像システムの被写界深度内を移動する虫の軌跡に基づいて虫を識別するためには、検出空間内の虫の撮像が好適であることが分かっている。これにより、翅のビート周波数に基づいて検出および識別が困難または不可能な虫であっても、検出および識別が可能となる。このような虫の例としては、跳ねるキャベツ茎ノミハムシが挙げられる。
例えば、f=24mm、f/2.8を持つカメラレンズと、レンズから2mの距離にある物体面に焦点を合わせるように構成された3/4インチイメージセンサをベースにした撮像システムでは、視野は約1.7m×1.7m、被写界深度は約1.3mであり、その結果、約3.7mの検出空間が得られる。
他の撮像システムを使用してもよいことが理解されるであろう。また、追加および代替の検出器を使用してもよい。
照明モジュールは、検出モジュールに対して異なる態様で配置されてもよく、および/または異なる種類および/または数の光源を含んでもよいことが更に理解されるであろう。
一般に、検出空間内の虫からの後方散乱光の量を最大化するために、照明モジュールは、検出モジュールに隣接または近接して配置することが好ましく、その場合、照明方向と視線方向の間の角度は比較的小さくなり、例えば、20°未満などといった30°より小さいものになる。いくつかの実施形態では、照明モジュールは、照明方向に沿って光ビームを放射するように構成され、検出モジュールは、例えば検出モジュールの光軸として視野方向を規定している。照明方向と視線方向は、互いに角度を規定しており、その角度は1°〜30°、例えば5°〜20°である。
図4は、虫センサの検出モジュールを模式的に示す。検出器モジュールは、イメージセンサ411と、2つのフォトダイオードアレイ405および409をそれぞれ含む。イメージセンサ411は、上述したように、検出空間150の画像を記録する。この目的のために、検出モジュールは、イメージセンサに適切な被写界深度で検出空間内の物体平面を撮像するためのレンズ401、403、410を含む。特に、レンズ401は、物体平面を仮想画像平面420上に結像する。レンズ403は仮想画像平面からの光をコリメートし、レンズ410はコリメートされた光を撮像素子上に集光する。コリメートされた光の一部は、ビームスプリッタ404によって、光をフォトダイオードアレイ405に集光する別のレンズに向けられている。同様に、コリメートされた光の別の一部は、ビームスプリッタ407によって、光をフォトダイオードアレイ409に集光するレンズ408上に向けられる。ビームスプリッタ404は、第1波長、例えば970nmの光を選択的にフォトダイオードアレイ405に向けるように構成されており、ビームスプリッタ407は、異なる第2波長、例えば808nmの光を選択的にフォトダイオードアレイ409に向けるように構成されている。
したがって、各アレイのフォトダイオードは、検出空間のそれぞれの部分からの時間分解された後方散乱光を検出する。あるいは、フォトダイオードアレイは、個々のフォトダイオードによって置き換えられても良く、またはイメージセンサによって置き換えられてもよい。
このようにして得られた信号に基づいて、システムは、例えば、国際公開第2018/182440号に記載されているように、検出された翅のビート周波数、光沢度、および/またはメラニン化に基づいて、検出モジュールの各ユニットにおいて虫を検出してもよい。
同様に、システムは、イメージセンサ411によって記録された画像に基づいて、虫の存在、および任意に識別を得ることができる、追加のまたは代替の指標を決定してもよい。この目的のために、本方法は例えば、係属中の国際公開第PCT/EP2019/073119号に記載されているような、物体認識および/または検出、および虫の移動の軌道の認識といった、適切なコンピュータビジョン技術を利用してもよい。
異なる検出器信号、したがって異なる種類の指標の組合せは、例えば、翅のビート周波数のみに基づいて検出することが困難な虫を含んだ、特に信頼性の高い虫の検出が可能になることがわかっている。
それにもかかわらず、検出モジュールの他の実施形態は、上記の複数の検出器のうちの1つまたは一部のみを含むことができる、例えば、イメージセンサのみを含むことができる、または単一のフォトダイオードまたはフォトダイオードアレイと組み合わせたイメージセンサのみを含むことができる、または2つのフォトダイオードまたはフォトダイオードアレイの組み合わせのみを含むことができることが理解されるであろう。また、代替の実施形態では、フォトダイオードまたはフォトダイオードアレイが、代替の波長または追加の波長の光を選択的に検出するように構成されてもよい。
さらに、図4の実施形態では、複数のセンサに光を導くために組み合わせた光学システムを利用しているが、代替の検出モジュールは、例えば、以下で図5に示すように、それぞれが独自の光学システムを有する別々の検出器を含んでもよい。
図5は、虫センサの検出モジュールの別の実施形態を概略的に示す。特に、図5は、共通の照明モジュール(不図示)によって照明される、共通の検出空間からの光をそれぞれ受光する3つの検出器130A〜130Cを含む検出モジュールを示す。さらなる代替的な実施形態では、検出器は、共通の照明モジュール、または各自の照明モジュールによって照明されてもよい、異なる検出空間からの光を受光してもよい。検出器130A〜130Cそれぞれは、独自の光学システム、例えば、独自のレンズ等を含む。
本例では、検出器モジュールは、第1波長の光を検出し、また、任意に第1偏光状態の光を検出する検出器130Aを含む。この目的のために、検出器130Aは、適切なバンドパスフィルタを含んでもよい。このフィルタは、例えば、808nmの光が、フォトダイオードまたはフォトダイオードアレイといった検出器のセンサに到達することを選択的に許容するフィルタである。検出器130Aは、偏光フィルタをさらに含んでもよい。
検出器130Bは、例えば、図3または4に関連して説明したようなデジタルカメラを含む。
検出器130Cは第2波長(第1の波長とは異なり、かつ、第1の波長から間隔をあけている)の光を検出するように構成されており、また、任意に、第2偏光状態の光を検出するように構成されている。この目的のために、検出器130Cは、適切なバンドパスフィルタを含んでもよい。このフィルタは、例えば、970nmの光が、フォトダイオードまたはフォトダイオードアレイといった検出器のセンサに到達することを選択的に許容するフィルタである。検出器130Cは、偏光フィルタをさらに含んでもよい。
代替の虫センサは、追加のまたは代替の検出器、例えば、3未満または3より多い検出器を含むことができることが理解されるであろう。
図6は、虫センサの別の実施形態を概略的に示す。虫センサ120は、一般に、処理ユニット140と、検出モジュール130と、照明モジュール131とを有し、これらは全てハウジング110内に収容されている。この例では、照明モジュールと検出モジュールは、互いに垂直に並べて配置され、照明モジュールが、検出器モジュールの下に配置されている。しかしながら、他の配置も同様に可能である。
照明モジュールは、発光ダイオード(LED)のアレイ161と、それぞれのLEDからの光を照明方向164に沿って発散ビーム163として向けるための、対応するレンズのアレイ161とを含む。発光ダイオードのアレイは、第1波長範囲、例えば810nm±25nmの光を選択的に発光するように構成された第1ダイオードセットを含んでもよい。発光ダイオードのアレイは、第1波長範囲とは異なる第2波長範囲、特に第1波長範囲から間隔をおいた、例えば980nm±25nmの光を選択的に発光するように構成された第2ダイオードセットをさらに含んでいてもよい。他の実施形態では、発光ダイオードのアレイは、代替または追加の種類のLEDを含んでもよい。例えば、いくつかの実施形態では、LEDは、広帯域の可視光、近赤外光および/または赤外光を放射するように構成されてもよい。
検出モジュール130は、フレネルレンズの形態の光学システム132を備える。代替的な別のレンズシステムが使用されてもよい。検出器モジュール130は、例えばフォトダイオードのアレイのような1以上のフォトダイオード、CCDまたはCMOSセンサといった光センサ133を含み、光学システムは、検出空間からの光を光センサに向ける。いくつかの実施形態では、光学システムは、照明空間内の物体平面152を光学センサ上に撮像する。光学システムの視野および光学システムの被写界深度は、光学システムが、照明モジュールによって照明された空間の一部からの光を光学センサ上に導くように構成されている。そこからの光を光学システムが受光することで、光学センサによって検出され、虫の検出に使用される照明空間の一部は、検出空間150を画定する。光学システム132は、10°などの小さな角度で照明方向164と交差する光軸134を規定する。
例えば、光学システムがf=24mm、f/2.8を持つカメラレンズに基づいており、光学センサが3/4インチのイメージセンサを含む場合、検出モジュールは、視野が約1.7m×1.7m、被写界深度が約1.3mであり、その結果、約3.7mとなる検出空間に対応する、レンズから2m離れた物体平面に焦点を合わせるように構成されてもよい。
検出モジュール130は、処理ユニット140と通信可能に結合され、光学センサによって捕捉された放射を処理ユニットに転送する。処理ユニット140は、適切にプログラムされたコンピュータまたは他の好適な処理装置または装置を含んでもよい。処理ユニットは、1)センサ信号、例えば、1以上のフォトダイオードそれぞれからの一枚の画像または画像のストリーム、および/または1以上の時系列データのセンサ信号、および2)任意選択で、検出モジュールからのさらなる検出器信号を受信し、受信したセンサ信号を処理して検出空間内の虫を検出および識別し、虫の推定個体数を示すセンサデータを出力する。
図7は、本明細書に記載される虫センサ、例えば、先の図のいずれかに関連して記載される虫センサの実施形態の検出モジュールからのセンサ信号の例を概略的に例示する。この例では、検出モジュールからのセンサ信号は、検出された2つの狭い波長帯域の光強度それぞれの時系列データを含んでおり、これは例えば、バンドパスフィルタが各自に設けられたフォトダイオードそれぞれによって記録される。いくつかの実施形態では、信号は、複数のフォトダイオード、イメージセンサ等から統合されるか、またはば結合されてもよい。
この例では、時系列データ701は、808nmの検出光に対応し、時系列データ702は975nmの検出光に対応する。しかしながら、他の実施形態は、他の波長および/または2以上の波長または波長帯域を使用してもよい。
虫センサの処理ユニットは、時系列データを処理して、検出空間内の虫の存在を検出し、また任意に、検出された虫の種類を決定してもよい。あるいは、信号処理およびデータ処理の一部または全部が、イメージセンサの外部のデータ処理システムによって実行されてもよい。
本例では、処理ユニットおよび/または外部データ処理システムによって実行される処理により、所定の閾値を超える検出された放射の存在を検出して、および/または検出された周波数応答の基本調波を決定して、虫の存在を検出してもよい。
あるいは、または追加で、当該処理において、虫の種類を決定するための1以上の指標を算定してもよい。このような指標の例には、基本的な翅のビート周波数(WBF)、体翅比(BWR)およびメラニン化(MEL)が挙げられる。
例えば、処理においては、検出された検出事象の決定された周波数応答の基本高調波から基本的な翅のビート周波数(WBF)を算定してもよい。この処理においては、翅と体の信号の間の平均比として体翅比を計算してもよい。体信号は、翅を閉じた虫からの散乱を表す検出事象のベースライン信号711として決定されてもよく、一方、翅信号は、散乱のピークにおける信号レベル712として決定されてもよい。メラニン化比は、検出事象の間に記録された、2つのチャネルの信号強度間の平均比として決定されてもよい。
処理においては、上記の指標のうちの1以上から、任意に他のパラメータと組み合わせて、虫の種類、例えば虫の種を決定してもよい。この決定は、好適なルックアップテーブル、機械学習モデルなどの分類モデルに基づいてもよい。
本明細書に記載された虫センサの実施形態によって検出可能であり、また、飛行する、または跳ねる虫の検出および/または分類に好適なパラメータの他の例としては、例えば、その内容全体が参照により本明細書に組み込まれる、係属中の国際出願第PCT/EP2019/073119号に記載されるような、検出空間内の虫の移動の軌道の検出が含まれる。
一般に、本明細書に記載の虫センサの実施形態は、検出モジュールが、例えば農薬で処理がされるなどする、領域の個体数密度を表す多数の虫を観察するのに十分な大きさの検出空間を提供する。また、検出体積が小さいため、十分に均一な光が照射され、イメージセンサで高い信号強度を得ることができる。
さらに、本明細書に記載される装置の実施形態は、例えば、処理される領域を動き回る殺虫剤噴霧器の制御システムに動作可能な入力を提供するように、高速の観察時間を提供する。
さらに、本明細書に記載される装置の実施形態は、飛行する虫を確実に分類できるだけの長い観察時間を提供する。
図8および図9は、検出空間の例を示す。図8は、略円形の断面を有する発散光ビームを放射する照明モジュールから生じる切頭円錐形の検出空間の例を概略的に示す。図9は、切頭角錐形の検出空間を概略的に例示している。
噴霧を決定するためには、記録された虫の活動が、検討中の領域を代表するものであることが望ましい。そのためには、十分に高い計数統計量が必要である。本発明者らは、少なくとも10匹、好ましくは少なくとも50匹、より好ましくは少なくとも100匹の虫を観察することにより、十分に代表的な虫活動が得られることを見出した。
本発明者らはさらに、関連の土地で観測される、典型的な虫の活動量の数は、0.2〜2匹/秒/mであることを見出した。移動中の車両に取り付けられた場合、検出空間Vは、移動中の車両の速度vで前進している。例えば、センサの検出空間が約3mであり、虫の活動量が1匹/秒/mと仮定すると、100匹の虫をカウントするためには33秒が必要である。これは、時速20km/hで移動する車両の場合、約110m前進したことになる。これは、典型的な噴霧ブームの長さおよび処理される領域の典型的なサイズが数十ヘクタールを超える可能性があることを考慮すると、処理される土地の領域のそれぞれの部分について行われる局所的な噴霧の決定をサポートするのに十分な検出分解能を提供する。
本明細書に記載されるように、本明細書に記載される虫センサのいくつかの実施形態は、1以上の波長の光で飛行中の1匹以上の虫により散乱される光の1以上の時系列データを記録する。記録された時系列データから、翅のビート周波数および/または体および翅からの散乱の比率をそれぞれ計算することができる。しかしながら、信頼性のある正確な検出結果を得るためには、記録された時系列データが、複数の翅のビートが発生するのに十分な長さでなければならない。飛行中の虫の翅のビート周波数は、約100Hz〜約1000Hzに及ぶ。10を超える翅のビートを得るためには、最悪でも、虫が検出空間内にある時間が、100ミリ秒以上であることが好ましい。同様に、記録された軌道に基づく検出は、十分な長さの軌道を記録するのに十分長い観測時間によって容易なものになる。
したがって、本明細書に記載される虫センサの実施形態は、センサが土地の領域を移動する場合であっても、十分に長い観察時間を可能にするような形状および大きさの検出空間を採用する。
典型的な農業用車両は、例えば、時速20km/h、または同様の速度で土地の領域を移動してもよい。このような速度で移動する場合、車両、したがって、検出空間は、が100ミリ秒間で、0.55m前方に移動するであろう。したがって、移動する検出空間内に虫が十分に長く留まることを確実にするために、車両の進行方向に沿った検出空間の範囲は、好ましくは、1mより大きく、例えば2mより大きく、例えば5mより大きくすることが好ましい。例えば、進行方向に沿った検出空間の長さは、100m未満、例えば50m未満、例えば20m未満であってもよい。
さらに、先に論じたように、検出空間は、約1mであるか、または1mより大きいことが好ましい。小型でコスト効率の良いイメージセンサでこのような検出空間を実現するためには、照明モジュールが注意深く構成されていることが好ましい。
図8および9に示される照明された検出空間は、両方ともイメージセンサの近傍において大きな検出空間を提供し、すなわち、代表的かつ局所的な測定を可能にする。
図8および図9に示される検出空間は、虫センサの照明モジュールによって照明される照明空間と、虫センサの検出器が光を受け取る検出可能な空間との重なりを表し、すなわち、検出可能な空間は、検出器の視野および被写界深度によって画定されてもよい。一実施形態では、照明モジュールは、大きな空間に光を分配するように照明モジュールから発散光を発する1以上の適切な光源、例えば1以上の高出力LEDを含む。ある特定の実施形態では、照明モジュールは、水平面の完全な発散角度が、例えば10°や20°より大きいなどといった、5°より大きい水平面の完全な発散角度で発光するように構成されるが、垂直方向の発散角度は、5°より小さいなどといった、2°より小さい角度に制限されている。この実施形態は、結果として得られる検出空間が、作物のすぐ上の空間で最適化されるので好ましい。さらに、この実施形態では、上方または作物の中に消失する光の量が制限される。
照明モジュールが、光が作物に当たるのを完全に排除するような角度、例えば、2°〜30°の間、例えば、5°〜20°の間などといった、例えば、1°〜30°の間の角度で上方を向く放射光の中心光軸に沿って(すなわち、照明方向に沿って)照明光を向けるように構成されていることがさらに好ましい。
このような発散するパイ形の前方に向けられた照明ビームから生じる検出空間の一例が図9に示されている。特に、図9は、検出空間150の側面図および上面図ならびに、検出空間150の3次元図を示している。図9の例では、検出モジュールの開口部と検出空間の開始点との間の距離dは、約1mである。また、検出モジュールの開口部と検出空間の遠端との間の距離dは、約10mである。上下方向(全角)の発散光ビームの発散角θverticalは約4°であり、左右方向(全角)の発散角θHorizontalは約20°である。しかしながら、他の実施形態では、異なるサイズおよび/または形状を有していてもよいことが理解されるであろう。
一般に、検出空間が虫センサに近い位置にあると、検出空間の効率的な照明および小型の虫の確実な検出が容易になる。さらに、局所的な虫の個体数の検出に基づく散布制御が容易になる。例えば、検出モジュールの開口部に最も近い検出空間の境界は、検出モジュールの開口から、例えば10cm〜2mの間や、例えば10cm〜5mの間などといった、10cm〜10mの間であってもよい。検出モジュールの開口部から最も遠い検出空間の境界は、検出モジュールの開口部から3m〜100mの間、例えば5m〜20mの間、例えば8m〜12mの間であってもよい。
本発明を特定の実施形態を参照して説明してきたが、添付の特許請求の範囲に概説されている本発明の精神および範囲から逸脱することなく、本発明の様々な修正が当業者には明らかであろう。

本開示は、殺虫剤噴霧装置、殺虫剤の噴霧を制御する方法および装置、ならびにを検出する虫センサに関する。
図4は、虫センサの検出モジュールを模式的に示す。検出器モジュールは、イメージセンサ411と、2つのフォトダイオードアレイ405および409をそれぞれ含む。イメージセンサ411は、上述したように、検出空間150の画像を記録する。この目的のために、検出モジュールは、イメージセンサに適切な被写界深度で検出空間内の物体平面を撮像するためのレンズ401、403、410を含む。特に、レンズ401は、物体平面を仮想画像平面402上に結像する。レンズ403は仮想画像平面からの光をコリメートし、レンズ410はコリメートされた光を撮像素子上に集光する。コリメートされた光の一部は、ビームスプリッタ404によって、光をフォトダイオードアレイ406に集光する別のレンズに向けられている。同様に、コリメートされた光の別の一部は、ビームスプリッタ407によって、光をフォトダイオードアレイ409に集光するレンズ408上に向けられる。ビームスプリッタ404は、第1波長、例えば970nmの光を選択的にフォトダイオードアレイ406に向けるように構成されており、ビームスプリッタ407は、異なる第2波長、例えば808nmの光を選択的にフォトダイオードアレイ409に向けるように構成されている。
照明モジュールは、発光ダイオード(LED)のアレイ161と、それぞれのLEDからの光を照明方向164に沿って発散ビーム163として向けるための、対応するレンズのアレイ162とを含む。発光ダイオードのアレイは、第1波長範囲、例えば810nm±25nmの光を選択的に発光するように構成された第1ダイオードセットを含んでもよい。発光ダイオードのアレイは、第1波長範囲とは異なる第2波長範囲、特に第1波長範囲から間隔をおいた、例えば980nm±25nmの光を選択的に発光するように構成された第2ダイオードセットをさらに含んでいてもよい。他の実施形態では、発光ダイオードのアレイは、代替または追加の種類のLEDを含んでもよい。例えば、いくつかの実施形態では、LEDは、広帯域の可視光、近赤外光および/または赤外光を放射するように構成されてもよい。

Claims (38)

  1. 地表面がある土地の領域に殺虫剤を散布するための装置であって、
    −前記地表面上の移動経路に沿って移動するように構成され、進行方向を規定する車両であって、前記移動経路に沿って移動する際には前記移動経路に沿って殺虫剤を散布するように構成された殺虫剤散布装置を備える車両と、
    −前記車両が前記移動経路に沿って移動する際に散布される殺虫剤の量を制御するように構成された散布制御システムと、
    −検出空間が前記地表面に対して移動する間に、前記検出空間内の空中の虫を検出するように構成された虫センサと、を備え、
    前記検出空間は、前記車両の前記進行方向に対して前方に位置し、かつ、前記地表面から垂直方向に最小のオフセット分だけ上にあり、
    前記散布制御システムは、前記虫センサから、前記検出空間内で検出された虫を示すセンサデータを受信し、前記受信されたセンサデータに応答して前記散布される殺虫剤の量を制御するように構成される、
    装置。
  2. 前記検出空間は、少なくとも0.2mの大きさ、例えば少なくとも0.5m、例えば少なくとも1m、例えば少なくとも2m、例えば少なくとも3mの大きさを有する、
    請求項1に記載の装置。
  3. 前記検出空間は、例えば5m未満、例えば10m未満など、20m未満の大きさを有する、
    請求項2に記載の装置。
  4. 前記検出空間は、前記検出空間の最小バウンディングボックスの最大エッジと最小エッジとの比として定義されるアスペクト比が、10:1以下、例えば、5:1以下、例えば、3:1以下、例えば2:1以下である、
    先の請求項のいずれか一項に記載の装置。
  5. 前記アスペクト比が、1:1から10:1の間、例えば1:1から5:1の間、例えば1:1から3:1の間、例えば2:1から3:1の間である、
    請求項4に記載の装置。
  6. 前記最小エッジは、前記最小バウンディングボックスの垂直エッジである、
    請求項4または5に記載の装置。
  7. 前記最小バウンディングボックスは、垂直エッジと2つの水平エッジとを規定し、
    前記水平エッジの各々と前記垂直エッジとの間の比率は2:1から10:1の間、例えば、2:1から5:1の間、例えば、2:1から3:1の間である、
    請求項6に記載の装置。
  8. 前記検出空間は、草木の林冠の頂部から上方に延びる、
    先の請求項のいずれか一項に記載の装置。
  9. 前記検出空間は、少なくとも1m、例えば少なくとも2m、例えば少なくとも5mなどといった、進行方向に沿って測定される長さを有する、
    先の請求項のいずれか一項に記載の装置。
  10. 前記検出空間は、切頭円錐形、または切頭角錐形である、
    先の請求項のいずれか一項に記載の装置。
  11. 前記虫センサは、前記検出空間を照明するように構成された照明モジュールと、前記検出空間からの光を検出するように構成された1以上の検出器と、を備える、
    先の請求項のいずれか一項に記載の装置。
  12. 前記照明モジュールは、特に、1以上の発光ダイオードおよび/または1以上のハロゲンランプといった、インコヒーレント光を放出するように構成された光源を含む、
    請求項11に記載の装置。
  13. 前記照明モジュールは、発散光ビームを放射するように構成され、特に、例えば10°から30°の間などといった、2°から45°の間の少なくとも一方向の発散角を有する光ビームを放射するように構成される、
    請求項11から12のいずれか一項に記載の装置。
  14. 前記発散光ビームは、水平面で測定される水平発散角と、垂直面で測定される垂直発散角とを有し、
    前記垂直発散角が、前記水平発散角よりも小さい、
    請求項13に記載の装置。
  15. 前記垂直発散角は、2°から10°の間、例えば3°から8°の間であり、
    前記水平発散角は、10°から45°の間、例えば10°から30°の間である、
    請求項14に記載の装置。
  16. 前記照明モジュールは、前記検出空間全体を同時に照明するように構成される、
    請求項11から15のいずれか一項に記載の装置。
  17. 前記照明モジュールは、第1波長範囲の光を選択的に放射するように構成された第1光源を含み、
    前記照明モジュールは、前記第1波長範囲から間隔をあけた第2波長範囲の光を選択的に放射するように構成された第2光源をさらに備える、
    請求項11から16のいずれか一項に記載の装置。
  18. 前記1以上の検出器は、カメラおよび/または1以上のフォトダイオードを含む、
    請求項11から17のいずれか一項に記載の装置。
  19. 前記1以上の検出器は、第1波長帯域内および前記第1波長帯域と重ならない第2波長帯域内の光を選択的に検出するように構成される、
    請求項11から18のいずれか一項に記載の装置。
  20. 前記1以上の検出器は、少なくとも1つのフォトダイオードアレイを含み、前記アレイのそれぞれのフォトダイオードは、前記検出空間のそれぞれのサブ空間から光を受け取るように構成される、
    請求項18から19のいずれか一項に記載の装置。
  21. 前記虫センサは、前記1以上の検出器からの検出器信号から、前記検出空間内で検知された虫の量を決定するように構成されたプロセッサを備える、
    請求項11から20のいずれか一項に記載の装置。
  22. 前記虫センサは、前記1以上の検出器からの検出器信号から、1以上の種類の虫を識別し、前記検出空間内で検出された前記1以上の種類の虫のそれぞれの量を、特に
    −前記検出空間内の虫の移動の検出された軌道と、
    −前記検出空間内の虫の検出された移動速度と、
    −1以上の検出された翅のビート周波数と、
    −メラニン化率と、
    −虫の光沢度と、
    の中から選択される1以上の指標に基づいて決定するように構成されたプロセッサを備える、
    請求項11から21のいずれか一項に記載の装置。
  23. 地表面の上方を移動する空中の虫を検出するための虫センサであって、前記虫センサは、
    −前記地表面から垂直方向に最小のオフセット分だけ上にある検出空間を照明するように構成された照明モジュールと、
    −前記検出空間からの光を検出するように構成された1以上の検出器と、を備え、
    前記照明モジュールは、発散光ビームを放射するように構成され、特に、例えば10°から30°の間などといった、2°から45°の間の少なくとも一方向の発散角を有する光ビームを放射するように構成される、
    虫センサ。
  24. 前記照明モジュールは、特に、1以上の発光ダイオードおよび/または1以上のハロゲンランプといった、インコヒーレント光を放出するように構成された光源を含む、
    請求項23に記載の虫センサ。
  25. 前記発散光ビームは、水平面で測定される水平発散角と、垂直面で測定される垂直発散角とを有し、
    前記垂直発散角は、前記水平発散角より小さい、
    請求項23または24に記載の虫センサ。
  26. 前記垂直発散角は、2°から10°の間、例えば3°から8°の間であり、
    前記水平発散角は、10°から45°の間、例えば10°から30°の間である、
    請求項25に記載の虫センサ。
  27. 前記照明モジュールは、前記検出空間全体を同時に照明するように構成される、
    請求項23から26のいずれか一項に記載の虫センサ。
  28. 前記照明モジュールは、第1波長範囲の光を選択的に放射するように構成された第1光源を備え、
    前記照明モジュールは、前記第1波長範囲から間隔をあけた第2波長範囲の光を選択的に放射するように構成された第2光源をさらに備える、
    請求項23から27のいずれか一項に記載の虫センサ。
  29. 前記1以上の検出器は、カメラおよび/または1以上のフォトダイオードを備える、
    請求項23から28のいずれか一項に記載の虫センサ。
  30. 前記1以上の検出器は、第1波長帯域内および前記第1波長帯域と重ならない第2波長帯域内の光を選択的に検出するように構成される、
    請求項23から29のいずれか一項に記載の虫センサ。
  31. 前記1以上の検出器は、少なくとも1つのフォトダイオードアレイを備え、前記アレイのそれぞれのフォトダイオードは、前記検出空間のそれぞれのサブ空間から光を受け取るように構成される、
    請求項29から30のいずれか一項に記載の虫センサ。
  32. 前記1以上の検出器からの検出器信号から、前記検出空間内で検知された虫の量を決定するように構成されたプロセッサを備える、
    請求項23から31のいずれか一項に記載の虫センサ。
  33. 前記1以上の検出器からの検出器信号から、1以上の種類の虫を識別し、前記検出空間内で検出された前記1以上の種類の虫のそれぞれの量を、特に
    −前記検出空間内の虫の移動の検出された軌道と、
    −前記検出空間内の虫の検出された移動速度と、
    −1以上の検出された翅のビート周波数と、
    −メラニン化率と、
    −虫の光沢度と、
    の中から選択される1以上の指標に基づいて決定するように構成されたプロセッサを備える、
    請求項23から32のいずれか一項に記載の虫センサ。
  34. 垂直方向のオフセットは、10cmから5mの間、例えば、20cmから3mの間、例えば20cmから2mの間、例えば50cmから2mの間であるように選択される、
    請求項23から33のいずれか一項に記載の虫センサ。
  35. −移動する車両の前方に位置し、地表面から垂直方向に最小のオフセット分だけ上にある検出空間を動き回る空中の虫を検出することと、
    −前記空中の虫の検出に応じて、前記移動する車両からの殺虫剤の散布を制御することと、
    を備える、
    殺虫剤の噴霧を制御する方法。
  36. 前記検出することは、サンプリング期間tの間に前記検出空間を動き回る虫を検出することを含む、
    請求項35に記載の方法。
  37. 前記検出することは、前記サンプリング期間t中に前記地表面に対する前記検出空間の相対移動中に前記検出空間が横切る、前記地表面上のサンプリング空間内の虫の推定個体数を示すセンサデータを取得することを含む、
    請求項36に記載の方法。
  38. 請求項23から34のいずれか一項に記載の虫センサと、
    前記虫センサからの検出信号に応じて殺虫剤散布器を制御するための制御信号を出力するように構成された制御システムと、
    を備える、
    殺虫剤の噴霧を制御するための装置。



JP2021507792A 2018-08-31 2019-08-29 殺虫剤噴霧装置 Ceased JP2021534744A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
DKPA201870566 2018-08-31
DKPA201870566 2018-08-31
PCT/EP2019/073146 WO2020043853A1 (en) 2018-08-31 2019-08-29 Apparatus for spraying insecticides

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2021534744A true JP2021534744A (ja) 2021-12-16

Family

ID=67874425

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021507792A Ceased JP2021534744A (ja) 2018-08-31 2019-08-29 殺虫剤噴霧装置

Country Status (7)

Country Link
US (1) US20210329906A1 (ja)
EP (1) EP3843543A1 (ja)
JP (1) JP2021534744A (ja)
CN (1) CN112702910B (ja)
AU (1) AU2019332898A1 (ja)
BR (1) BR112021003556A2 (ja)
WO (1) WO2020043853A1 (ja)

Families Citing this family (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20200154679A1 (en) * 2018-11-16 2020-05-21 Verily Life Sciences Llc Systems and methods for sensing insect sex or species
DE102019207982A1 (de) * 2019-05-31 2020-12-03 Deere & Company Sensoranordnung für ein landwirtschaftliches Fahrzeug
DE102019213779A1 (de) * 2019-09-11 2021-03-11 Robert Bosch Gmbh Verfahren zum Ausbringen eines Spritzmittels auf eine landwirtschaftliche Fläche
KR102217817B1 (ko) * 2020-08-07 2021-02-23 (주)샤론테크 다목적 쿨링장치
EP4231820A1 (en) * 2020-10-26 2023-08-30 Precision Planting LLC Vision system
US20220187447A1 (en) * 2020-12-11 2022-06-16 Continental Automotive Systems, Inc. Imaging sensor air shield
US11944087B2 (en) 2020-12-21 2024-04-02 Deere & Company Agricultural sprayer with real-time, on-machine target sensor
US11832609B2 (en) * 2020-12-21 2023-12-05 Deere & Company Agricultural sprayer with real-time, on-machine target sensor
FR3126850A1 (fr) * 2021-09-16 2023-03-17 Exel Industries Tête optique pour système agricole de pulvérisation localisée
JP7140903B1 (ja) * 2021-11-04 2022-09-21 慶治 本田 ゴミダスト構造
CN114145279A (zh) * 2021-11-30 2022-03-08 福建省鼎贤市政园林工程有限公司 一种智能化的榕树虫害多角度杀虫喷洒装置
WO2023222594A1 (en) * 2022-05-17 2023-11-23 Faunaphotonics Agriculture & Environmental A/S Apparatus and method for detecting insects

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0398668A (ja) * 1989-09-08 1991-04-24 Maruyama Mfg Co Ltd 薬剤散布車の薬剤散布量制御方法
JP2014008015A (ja) * 2012-06-29 2014-01-20 Iseki & Co Ltd 栽培施設
US20160245916A1 (en) * 2014-02-18 2016-08-25 Onvector Technology Llc Object Detection Systems
US9655356B1 (en) * 2017-02-07 2017-05-23 Bradley Davis Lytle, Jr. Selective herbicide and responsible pesticide allocation apparatus and system
JP2017192321A (ja) * 2016-04-19 2017-10-26 嘉創株式会社 虫検知装置、捕虫装置および虫検知方法
JP2018068131A (ja) * 2016-10-24 2018-05-10 株式会社日本総合研究所 制御装置

Family Cites Families (26)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CA1330362C (en) * 1988-06-22 1994-06-21 Warwick Felton Controller for agricultural sprays
US6130437A (en) * 1998-04-24 2000-10-10 Hama Sensors, Inc. Sensor and detection system having wide diverging beam optics
JP4708141B2 (ja) * 2005-09-28 2011-06-22 イカリ消毒株式会社 殺虫装置
WO2007036009A1 (en) * 2005-09-30 2007-04-05 Institut National D'optique Real-time measuring of the spatial distribution of sprayed aerosol particles
US9756844B2 (en) * 2011-05-13 2017-09-12 The Climate Corporation Method and system to map biological pests in agricultural fields using remotely-sensed data for field scouting and targeted chemical application
US9563945B2 (en) * 2012-07-05 2017-02-07 Bernard Fryshman Object image recognition and instant active response with enhanced application and utility
US10521896B2 (en) * 2012-07-05 2019-12-31 Bernard Fryshman Object image recognition and instant active response with enhanced application and utility
US9204625B2 (en) * 2012-08-17 2015-12-08 S.C. Johnson & Son, Inc. Dispenser
DE102013227101B3 (de) * 2013-12-23 2015-05-21 Trimble Jena Gmbh Optisches System zur Nachverfolgung eines Ziels
US9387501B2 (en) * 2014-05-21 2016-07-12 Derrick Gale Flying insect spray apparatus
US10568316B2 (en) 2014-08-15 2020-02-25 Monsanto Technology Llc Apparatus and methods for in-field data collection and sampling
EP3861844B1 (en) * 2015-06-08 2023-08-30 Climate LLC Agricultural data analysis
AU2017282723B2 (en) * 2016-06-23 2023-05-18 SwarmFarm Robotics Pty Ltd Vehicular delivery of a substance to an area of land
MX2019002644A (es) * 2016-09-08 2019-06-17 Walmart Apollo Llc Sistemas y metodos para dispensar un insecticida a traves de vehiculos no tripulados para defender un area que contiene cultivo contra plagas.
DE102016224781A1 (de) * 2016-12-13 2018-06-14 Robert Bosch Gmbh Verfahren zum Betreiben eines Pflanzenschutzsystems, Pflanzenschutzsystem
PT109994A (pt) 2017-03-28 2018-09-28 Batista Oliveira Costa Leal Miguel Módulo aspersor, sistema de rega e sistema central com regulação de altura para sistemas de rega em pivot
AU2018262566A1 (en) * 2017-05-04 2019-11-14 Arugga A.I Farming Ltd Plant treatment systems and methods
CN107691409A (zh) * 2017-10-16 2018-02-16 无为县古峰生态农业科技有限责任公司 一种用于农业的自动喷药除虫装置
EP3706562A4 (en) * 2017-11-07 2021-01-06 Marchesini, Gerardo R. INTEGRATED SYSTEM FOR CONTROL, DETECTION, MONITORING, ASSESSMENT AND TREATMENT OF CROP PESTS
US20200015408A1 (en) * 2018-07-16 2020-01-16 Alan Dean Armstead Autonomously Operated Agricultural Vehicle and Method
CA3035225A1 (en) * 2019-02-28 2020-08-28 Daniel Mccann System and method for field treatment and monitoring
US20210209352A1 (en) * 2019-12-26 2021-07-08 Bernard Fryshman Insect and other small object image recognition and instant active response with enhanced application and utility
EP3878741A1 (en) * 2020-03-12 2021-09-15 Bayer AG Unmanned aerial vehicle
WO2021231984A1 (en) * 2020-05-14 2021-11-18 Raven Industries, Inc. Obstacle monitoring systems and methods for same
CN112407283B (zh) * 2020-11-24 2021-07-06 广东技术师范大学 基于多层次协同的无人机喷施作业方法和装置
AR126468A1 (es) * 2021-07-16 2023-10-11 Climate Llc Métodos y sistemas para utilizar en aplicaciones de tratamientos de cultivos en campos

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0398668A (ja) * 1989-09-08 1991-04-24 Maruyama Mfg Co Ltd 薬剤散布車の薬剤散布量制御方法
JP2014008015A (ja) * 2012-06-29 2014-01-20 Iseki & Co Ltd 栽培施設
US20160245916A1 (en) * 2014-02-18 2016-08-25 Onvector Technology Llc Object Detection Systems
JP2017192321A (ja) * 2016-04-19 2017-10-26 嘉創株式会社 虫検知装置、捕虫装置および虫検知方法
JP2018068131A (ja) * 2016-10-24 2018-05-10 株式会社日本総合研究所 制御装置
US9655356B1 (en) * 2017-02-07 2017-05-23 Bradley Davis Lytle, Jr. Selective herbicide and responsible pesticide allocation apparatus and system

Also Published As

Publication number Publication date
CN112702910B (zh) 2023-09-08
AU2019332898A1 (en) 2021-03-11
CN112702910A (zh) 2021-04-23
US20210329906A1 (en) 2021-10-28
BR112021003556A2 (pt) 2021-05-18
WO2020043853A1 (en) 2020-03-05
EP3843543A1 (en) 2021-07-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2021534744A (ja) 殺虫剤噴霧装置
US9565848B2 (en) Unwanted plant removal system
US10051854B2 (en) Unwanted plant removal system having variable optics
US9609859B2 (en) Unwanted plant removal system having a stabilization system
US9563945B2 (en) Object image recognition and instant active response with enhanced application and utility
US9965850B2 (en) Object image recognition and instant active response with enhanced application and utility
CN107426958B (zh) 农业监控系统和方法
US10937147B2 (en) Object image recognition and instant active response with enhanced application and utility
US11849207B2 (en) Inspection system for use in monitoring plants in plant growth areas
US20210209352A1 (en) Insect and other small object image recognition and instant active response with enhanced application and utility
US20200375172A1 (en) Device to detect and exercise control over weeds applied on agricultural machinery
EP4107512A1 (en) Tall plant health management system
EP3844715B1 (en) Apparatus and method for identifying organisms
JP2023516499A (ja) 無人航空機
RU2795590C2 (ru) Аппарат для инсектицидного опрыскивания
Raymond et al. Intelligent crop spraying: a prototype development
EP4108082A1 (en) Apparatus and method for measuring insect activity
WO2023222594A1 (en) Apparatus and method for detecting insects
Sun A visual tracking system for honeybee 3D flight trajectory reconstruction and analysis
DE202022100373U1 (de) Landwirtschaftliches Gerät zur automatischen Erkennung und Behandlung von Durchwuchskartoffel-Unkrautpflanzen, Sensormodul, und Farbdetektor

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210412

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220816

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20230417

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230523

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230822

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20231024

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20231025

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20231121

A045 Written measure of dismissal of application [lapsed due to lack of payment]

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A045

Effective date: 20240326