JP2021533769A - 核酸の増幅のための試薬、混合物、キット、および方法 - Google Patents

核酸の増幅のための試薬、混合物、キット、および方法 Download PDF

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Abstract

本開示は、レア対立遺伝子バリアントなどの低頻度標的ポリヌクレオチドを検出する際の使用のための試薬、混合物、キット、および方法に関する。【選択図】図1

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2018年8月16日に出願された、米国仮特許出願第62/719,074号の優先権を主張し、その開示は、その全体が参照によって本明細書に組み込まれる。
本開示は、標的ポリヌクレオチド、特に突然変異体または低存在量の標的ポリヌクレオチドを検出する際の使用のための試薬、混合物、キット、および方法に関する。
近年、癌の検出および治療は進歩している。この進歩の大部分は、我々が、癌の分子基盤および免疫系を回避するために癌細胞によって使用される詳細な分子メカニズムの理解を深めていることによるものである。よって、特定の癌治療に応答するであろう患者を特定するのに役立つバイオマーカーが特定されている。例えば、プログラム死リガンド1(PD−L1)などの腫瘍細胞に見られるバイオマーカーは、抗PD−1抗体などの免疫療法に応答するであろう患者を特定する。さらに、バイオマーカーには、特定の遺伝子における特異的な突然変異が含まれる。例えば、特定のキナーゼにおける突然変異の検出は、キナーゼ阻害剤の癌治療剤に応答する可能性がはるかに高い患者を特定するのに役立ち得る。次いで、癌がさらに突然変異して第1のキナーゼの遮断を克服すると、癌にこの第1のキナーゼを克服する能力を与える新しい突然変異の検出が、このタイプの癌に有効であり得る次の選択療法を特定するために、ここで使用され得る。
癌における突然変異を検出する能力は、低存在量の対立遺伝子を検出するための改善された方法を必要とする。腫瘍を構成する癌性細胞における不均一性のために、腫瘍の根底にある遺伝的欠陥を特定する場合、低存在量の対立遺伝子の検出が重要である。さらに、正常細胞からの循環DNAと比較して相対的に少量の循環腫瘍DNAの存在のために、癌患者の循環DNAの分析では低存在量の対立遺伝子の検出が重要である。両方の文脈において、そのような低存在量の対立遺伝子をより良好に検出する能力は、癌患者の改善された検出および改善された標的治療につながるはずである。現在利用可能なシステムは、非常に少ないコピー数(例えば、30ngの試験核酸試料において10コピー未満および/または0.1%未満)で標的ポリヌクレオチド(例えば、突然変異体核酸配列を含む)を検出することができないか、または非常に費用がかかり、かつ/もしくは時間がかかり、複雑であるかのいずれかである。よって、当該技術分野では、低存在量の標的ポリヌクレオチドを検出する際の使用のための単純化された入手可能な試薬、混合物、キット、および方法が必要とされている。
低存在量の標的ポリヌクレオチドを検出する際の使用のための試薬、混合物、キット、および方法が本明細書で提供される。いくつかの実施形態では、本開示は、a)第1の標的ポリヌクレオチド鎖(二本鎖ポリヌクレオチドにおける第1の鎖など)における第1の配列にハイブリダイズするように構成された第1のオリゴヌクレオチドであって、第1の標的ポリヌクレオチド鎖における第1の配列が、標的バリアントヌクレオチドを有し、第1のオリゴヌクレオチドが、標的バリアントヌクレオチドにハイブリダイズするように配置されているその3’末端のヌクレオチド残基をさらに有する、第1のオリゴヌクレオチドと、b)第1の標的ポリヌクレオチド鎖の第2の配列に相補的な配列に(例えば、第1の鎖に相補的である第2の鎖の一部分に)ハイブリダイズするように構成された配列を有する第2のオリゴヌクレオチドであって、第1の標的ポリヌクレオチド鎖の第2の配列が、第1の標的ポリヌクレオチド鎖の第1の配列から5’上流に位置している、第2のオリゴヌクレオチドと、c)第1の標的ポリヌクレオチド鎖の第3の配列に相補的な配列にハイブリダイズするように構成された配列を有する第3のオリゴヌクレオチドであって、第1の標的ポリヌクレオチド鎖の第3の配列が、第1の標的ポリヌクレオチド鎖および標的バリアントヌクレオチドの第1の配列と少なくとも部分的に重複する、第3のオリゴヌクレオチドと、を含む、混合物に関する。いくつかの実施形態では、追加のオリゴヌクレオチドおよび/またはオリゴヌクレオチドのセットも提供される。いくつかの実施形態では、第3のオリゴヌクレオチドは、検出可能である。そのような混合物を提供するために組み合わされる試薬もまた、それを含む、および/またはそれを使用するキットおよび方法と同様に、本明細書で企図される。本開示の態様および実施形態に関するさらなる詳細は、この特許出願全体を通して提供される。セクションおよびセクションヘッダーは、方法、組成物、およびキットまたはその中の機能要素の組み合わせを限定することを意図しない。
例示的な標的ポリヌクレオチドと整列させた例示的な第1のオリゴヌクレオチド(例えば、標的配列特異的プライマー(「TSP」))、第2のオリゴヌクレオチド(例えば、遺伝子座特異的プライマー(「LSP」))、および第3のオリゴヌクレオチド(例えば、標的部位特異的プローブ)。 富化サイクルあり(図2A、2B、および2C)およびなし(図2D、2E、および2F)での、KRAS G12R(34G>C)標的ポリヌクレオチドの検出のための、例示的な標的配列特異的プライマー(TSP)、および遺伝子座特異的プライマー(LSP)を使用した標的ポリヌクレオチドの例示的な増幅。野生型DNAの試料(10ng)またはスパイク試料(0.1%の対立遺伝子バリアントDNA(例えば、突然変異体DNA)がスパイクされた10ngの野生型DNA(CEPH個体1347−02からの対照DNA、Thermo Fisher Scientific Cat.No.403062、以下で「CEPH」と呼ばれる))は、300nMの各プライマー、250nMのプローブ、1mMのdNTP、39mMのTris pH8、2.55mMのMgCl2、30mMのKCl、16mMの(NH42SO4、0.1mg/mlのBSA、7%グリセロール、および0.085U/μLのPlatinum Taqと組み合わせ、反応混合物を形成した。次に、混合物の10μlアリコートを96ウェルプレートの4つの複製ウェルに播種した。QuantStudio 5 F96(Thermo Fisher Scientific,Waltham,MA)上の各ウェルにおいてqPCR反応を行った。PCR反応は、富化フェーズあり(図2A、2B、および2C)または富化フェーズなし(図2D、2E、および2F)で行った。 富化サイクルあり(図3A、3B、および3C)およびなし(図3D、3E、および3F)での、KRAS G12A(35G>C)標的ポリヌクレオチドについての、例示的な標的配列特異的プライマー(TSP)、および遺伝子座特異的プライマー(LSP)を使用した標的ポリヌクレオチドの例示的な増幅。野生型DNAの試料(10ng)またはスパイク試料(0.1%の対立遺伝子バリアントDNA(例えば、突然変異体DNA)がスパイクされた10ngの野生型(CEPH)DNA)は、300nMの各プライマー、250nMのプローブ、1mMのdNTP、39mMのTris pH8、2.55mMのMgCl2、30mMのKCl、16mMの(NH42SO4、0.1mg/mlのBSA、7%グリセロール、および0.085U/μLのPlatinum Taqと組み合わせ、反応混合物を形成した。次に、混合物の10μlアリコートを96ウェルプレートの4つの複製ウェルに播種した。QuantStudio 5 F96(Thermo Fisher Scientific,Waltham,MA)上の各ウェルにおいてqPCR反応を行った。PCR反応は、富化フェーズあり(図3A、3B、および3C)または富化フェーズなし(図3D、3E、および3F)で行った。 野生型(CEPH)DNAおよび0.1%の以下の対立遺伝子バリアント(例えば、突然変異体)KRAS DNA:KRAS G12R(34G>C、Horizon Discovery Ltd.Cat.No.HD287)(図4A)、KRAS G12A(35G>C、Horizon Discovery Ltd.Cat.No.HD265)(図4B)、KRAS G12S(34G>A、Horizon Discovery Ltd.Cat.No.HD288)(図4C)、KRAS G12C(34G>T、Horizon Discovery Ltd.Cat.No.HD269)(図4D)、KRAS G12D(35G>A、Horizon Discovery Ltd.Cat.No.HD272)(図4E)、またはKRAS G12V(35G>T、Horizon Discovery Ltd.Cat.No.HD289)(図4F)で個別にスパイクされた野生型(CEPH)DNAの区別。PCR条件は、富化ありで、図2および3について上記の通りであった。 図5Aでは、突然変異体KRAS G13D(「G13D」)標的ポリヌクレオチドと野生型(CEPH)核酸との間の区別は、最大60mMのKCl(塩化カリウム)および最大30mMの(NH42SO4(硫酸アンモニウム)を含むqPCR反応において観察された。図5Bでは、突然変異体KRAS G13D標的ポリヌクレオチドと野生型(CEPH)核酸との間の区別は、KClおよび(NH42SO4(硫酸アンモニウム)を欠くqPCR反応において観察されなかった。野生型DNAは、両方の反応において0.2%の突然変異体KRAS G13D標的ポリヌクレオチドでスパイクした。 標的ポリヌクレオチドの増幅および検出に対する塩化カリウムおよび硫酸アンモニウムの効果。10ngの野生型(CEPH)DNA、300nMの各プライマー(TSPおよびLSP)、250nMのプローブ、1mmのdNTP、0.085U/uLのPlatinum Taq、2.55mMのMgCl2、45nMのROX受動的参照、39mMのTris、pH8、および7%グリセロールを含有する20uLの反応混合物を調製した。塩化カリウムおよび硫酸アンモニウムは、以下に記載されるように反応混合物に滴定した。図6A:KClまたは硫酸アンモニウムなし(区別なし)、図6B:30mMの硫酸アンモニウム、塩化カリウムなし(いくらか区別)、図6C:30mMのKClおよび30mMの硫酸アンモニウム(十分な区別)、ならびに図6D:60mMのKClおよび30mMの硫酸アンモニウム(抑制された反応)。G13D突然変異体スパイクとの反応は、野生型(CEPH)DNAに0.2%でスパイクされた20pgのKRAS G13D参照標準DNA(Horizon Discovery Ltd.、Cat.No.HD290)を含有した。以下の熱サイクリングプロトコル:95℃(3分)、95℃(3秒)/64℃(20秒)19サイクル(富化フェーズ)、次いで95℃(3秒)/60℃(20秒)40サイクル(増幅および検出フェーズ)を使用して、QuantStudio 7装置で反応を増幅した。 図6において上記の通りのqPCR条件(野生型DNAにスパイクされた0.15%の突然変異体DNAを含む)を使用するが、示された濃度のKClおよび硫酸アンモニウムを含む中間濃度の試験。図7Aは、45mMのKClおよび30mMの硫酸アンモニウムを含んだ。図7Bは、45mMのKClおよび22mMの硫酸アンモニウムを含んだ。 第3のオリゴヌクレオチド(例えば、標的部位特異的プローブ)の末端からの標的可変ヌクレオチドの距離の効果。実験は、1mMのdNTP、45mMのKCl、22mMの硫酸アンモニウム、0.085U/μLのPlatinum Taq、2.55mMのMgCl2、45nMのROX受動的参照、39mMのTris pH8、および7%グリセロール、300nMの各プライマー(TSPおよびLSP)、250nMのプローブ1、2、または3のうちの1つ、10ngの野生型(CEPH)DNA、および10pgのEGFR L858R参照標準DNA(Horizon Discovery Ltd.、Cat.No.HD254)を含有する20μLの反応において実施した。示されるデータは、プローブの3’末端から3(プローブ1)、4(プローブ2)、または5(プローブ3)ヌクレオチドに位置している標的バリアントヌクレオチドで効果的な増幅およびリアルタイム検出が達成されたことを示す。 野生型DNAにスパイクされた突然変異体標的DNAの滴定およびその区別。これらの実験は、10ngの野生型(CEPH)DNA、1mMのdNTP、45mMのKCl、22mMの硫酸アンモニウム、0.085U/μLのPlatinum Taq、2.55mMのMgCl2、45nMのROX受動的参照、39mMのTris pH8、および7%グリセロールを含有する20μLの反応において行った。示された点突然変異を含有する人工突然変異体テンプレートの50fM溶液を、まず3000コピー/uLに、次いで250コピー/uLに希釈し、次いで2倍希釈を2コピー/uLまで行った。以下の熱サイクリングプロトコル:95℃(3分)、95℃(3秒)/64℃(20秒)19サイクル(富化フェーズ)、次いで95℃(3秒)/60℃(20秒)40サイクルを使用して、QuantStudio 7装置で反応を増幅した。実験は、以下の量およびコピーのプライマーおよび標的ポリヌクレオチドを使用して行った。図9Aは、300nMの各プライマーおよび250コピーの標的ポリヌクレオチドを含み、図9Bは、300nMの各プライマーおよび16コピーの標的ポリヌクレオチドを含み、図9Cは、300nMの各プライマーおよび2コピーの標的ポリヌクレオチドを含み、図9Dは、450nMの各プライマーおよび250コピーの標的ポリヌクレオチドを含み、図9Eは、450nMの各プライマーおよび16コピーの標的ポリヌクレオチドを含み、図9Fは、450nMの各プライマーおよび2コピーの標的ポリヌクレオチドを含んだ。 突然変異体DNAの野生型DNAへの滴定。これらの実験は、図9A〜9Fについて記載される通り、10ngの野生型(CEPH)DNA、1mMのdNTP、45mMのKCl、22mMの硫酸アンモニウム、0.085U/μLのPlatinum Taq、2.55mMのMgCl2、45nMのROX受動的参照、39mMのTris pH8、および7%グリセロールを含有する20μLの反応を使用して行った。人工突然変異体テンプレートの50fM溶液は、まず3000コピー/uLに、次いで250コピー/uLに希釈し、次いで2倍希釈を2コピー/uLまで行った。以下の熱サイクリングプロトコル:95℃(3分)、95℃(3秒)/64℃(20秒)19サイクル(富化フェーズ)、次いで95℃(3秒)/60℃(20秒)40サイクルを使用して、QuantStudio 7装置で反応を増幅した。反応にスパイクされた各プライマーの量およびバリアント対立遺伝子(例えば、突然変異体)ポリヌクレオチドのコピーは、示される通りであった。左側y軸は、FAMのCqを示す。右側軸は、FAM−VICのデルタCqを示す。 3000、300、30、および3コピーの標的ポリヌクレオチド(NRAS Q61R)の示された数の希釈を野生型DNAにスパイクした。これらの実験では、300nMの各プライマー(TSPおよびLSP)、250nMのプローブ、10ngの野生型(CEPH)DNA、および示された量の突然変異体DNA(Horizon Discovery Ltd.、Cat.No.HD574)、1コピー未満、3コピー、30コピー、300コピー、または3000コピー、1mMのdNTP、45mMのKCl、22mMの硫酸アンモニウム、0.085U/uLのPlatinum Taq、2.55mMのMgCl2、45nMのROX受動的参照、39mMのTris、pH8、および7%のグリセロールを含有する20uLの反応混合物を調製した。データはExcel形式でエクスポートし、複製反応についてのCq値は平均化し、各条件における標的のデルタ平均Cqは決定、プロットした(データは図示しない)。デルタCqは、定量化方法として使用した。QuantStudio 7の熱サイクリング条件は、95℃(3分)、富化フェーズ−95℃(3秒)/64℃(20秒)の19サイクル、増幅−95℃(3秒)/60℃(20秒)の40サイクルであった。「ntc」=テンプレートコントロールなし。 標的ポリヌクレオチド(NRAS Q61K)の示されたコピー数(2、4、8、16、31、62、125、または250コピー)の希釈を野生型DNAにスパイクした。これらの実験では、300nMの各プライマー(TSPおよびLSP)、250nMのプローブ、10ngの野生型(CEPH)DNA、および示された量の突然変異体(Horizon Discovery Ltd.、Cat.No.HD351)、2、4、8、16、31、62.5、125、または250コピー、1mMのdNTP、45mMのKCl、22mMの硫酸アンモニウム、0.085U/uLのPlatinum Taq、2.55mMのMgCl2、45nMのROX受動的参照、39mMのTris、pH8、および7%のグリセロールを含有する20uLの反応混合物を調製した。データはExcel形式でエクスポートし、複製反応についてのCq値は平均化し、各条件における標的のデルタ平均Cqは決定、プロットした(データは図示しない)。デルタCqは、定量化方法として使用した。Quant Studio 7の熱サイクリング条件は、95℃(3分)、95℃(3秒)/64℃(20秒)の19サイクル、95℃(3秒)/60℃(20秒)の40サイクルであった。 標的ポリヌクレオチド(KRAS G12R)の3コピーの、20ng(0.05%スパイクイン、図13A)、10ng(0.1%スパイクイン、図13B)、および5ng(0.2%スパイクイン、図13C)野生型DNAへの希釈。これらの実験は、300nMのKRAS順方向および逆方向プライマー、100nMのRPPH1順方向および逆方向プライマー、250nMのKRAS−FAMプローブ、150nMのRPPH1−VICプローブ、1mMのdNTP、45mMのKCl、22mMの硫酸アンモニウム、0.085U/uLのPlatinum Taq、2.55mMのMgCl2、45nMのROX受動的参照、39mMのTris pH8、7%グリセロールを含有する反応混合物において実施した。10pgのKRAS G12R参照標準DNA(Horizon Discovery Ltd.、Cat.No.HD287)、示された量の野生型(CEPH)DNAを調製した。以下の熱サイクリングプロトコル:95℃(2分)、95℃(1秒)/64℃(20秒)19サイクル(富化)、次いで95℃(1秒)/60℃(20秒)40サイクルを使用して、QuantStudio 5で反応を実行した。 標的ポリヌクレオチドの増幅における逆方向KRAS G12D(35G>A)プライマーの使用。これらの実験は、10ngの野生型(CEPH)DNA、300nMの示されたKRAS順方向および逆方向プライマー、250nMのKRASプローブを含有する20uLの反応混合物において実施し、突然変異体KRAS(示されるように、G12DまたはG12S)参照標準DNAの10pgのスパイク(Horizon Discovery Ltd.、それぞれ、Cat.No.HD272またはHD288)を利用し、1mMのdNTP、45mMのKCl、22mMの硫酸アンモニウム、0.085U/uLのPlatinum Taq、2.55mMのMgCl2、45nMのROX受動的参照、39mMのTris、pH8、および7%のグリセロールを調製した。熱サイクリング条件は、95℃(3分)、95℃(3秒)、64℃(20秒)(富化)の19サイクル、続いて95℃(3秒)/60℃(20秒)の40サイクルであった。 図14について記載されるように実施されるが、代わりにKRAS G12S(34G>A)の逆方向プライマーを使用する、標的ポリヌクレオチドの増幅における逆方向KRAS G12S(34G>A)プライマーの使用。 野生型DNAの存在下での標的ポリヌクレオチド(0.1%突然変異体標的ポリヌクレオチド)の増幅。図16A.EGFR20 T790M(2369C>T、Horizon Discovery Ltd.、Cat.No.HD258)標的ポリヌクレオチド。図16B.EGFR19(del746−750、Horizon Discovery Ltd.、Cat.No.HD251)標的ポリヌクレオチド。図16C.NRAS G12D(35G>A、Horizon Discovery Ltd.、Cat.No.HD745)標的ポリヌクレオチド。図16D.BRAF V600E(1799T>A、Horizon Discovery Ltd.、Cat.No.HD238)標的ポリヌクレオチド。図16E.NRAS G13D(38G>A、Horizon Discovery Ltd.、Cat.No.HD745)標的ポリヌクレオチド。図16F.EGFR L861Q(2582T>A、Horizon Discovery Ltd.、Cat.No.HD257)標的ポリヌクレオチド。実験の各々は、10ngの野生型(CEPH)DNA、各々300nMの第1および第2のオリゴヌクレオチド(例えば、標的配列特異的プライマー(TSP)および遺伝子座特異的プライマー(LSP))、250nMのプローブを含有する20uLの反応混合物において実施し、上記で列挙される対応する突然変異体DNAの10pgのスパイクを利用し(Horizon Discovery Ltd.、Reference Standards)、1mMのdNTP、45mMのKCl、22mMの硫酸アンモニウム、0.085U/uLのPlatinum Taq、2.55mMのMgCl2、45nMのROX受動的参照、39mMのTris、pH8、および7%のグリセロールを調製した。データはExcel形式でエクスポートし、複製反応についてのCq値は平均化し、各条件における標的のデルタ平均Cqは決定、プロットした(データは図示しない)。デルタCqは、定量化方法として使用した。使用された熱サイクリング条件は、95℃(3分)、95℃(3秒)/64℃(20秒)の19サイクル(富化)、続いて95℃(3秒)/60℃(20秒)の40サイクルであった。 異なる長さのプローブを使用した標的ポリヌクレオチドの増幅。図17A.NRAS Q61L(182A>T)、16および21ヌクレオチドプローブ。図17B.NRAS Q61H(183A>T)、15および20ヌクレオチドプローブ。これらの実験は、300nMの各プライマー、250nMの対応するプローブ、10ngの野生型(CEPH)DNAを含有する20uLの反応混合物において実施し、20pg NRAS Q61LまたはQ61H参照標準DNAの突然変異体スパイク(Horizon Discovery Ltd.、それぞれ、Cat.No.HD412またはHD303)が含まれ、1mMのdNTP、45mMのKCl、22mMの硫酸アンモニウム、0.085U/uLのPlatinum Taq、2.55mMのMgCl2、45nMのROX受動的参照、39mMのTris、pH8、および7%のグリセロールを調製した。以下の熱プロトコルを使用して、QuantStudio 5上で反応を実行した:95℃(2分)、95℃(1秒)/64℃(20秒)で19サイクル(富化)、次いで95℃(1秒)/60℃(20秒)で40サイクル。 野生型(CEPH)DNAの存在下での標的ポリヌクレオチド(0.1%突然変異体標的ポリヌクレオチド)の増幅。図18A.ESR1 E380Q(1138G>C)標的ポリヌクレオチド。図18B.PIK3CA H1047R(3140A>G)標的ポリヌクレオチド。図18C.TP53 H179Q(537T>A)標的ポリヌクレオチド。実験の各々は、10ngの野生型(CEPH)DNA、各々300nMの第1および第2のオリゴヌクレオチド(例えば、示された突然変異体標的およびRPPH1対照標的の各々についての標的配列特異的プライマー(TSP)および遺伝子座特異的プライマー(LSP))、示された突然変異体標的およびRPPH1対照標的の各々についての250nMのプローブを含有する20uLの反応混合物において実施し、上記で列挙される対応する突然変異体DNAの10pgのスパイクを利用し、1mMのdNTP、45mMのKCl、22mMの硫酸アンモニウム、0.085U/uLのPlatinum Taq、2.55mMのMgCl2、45nMのROX受動的参照、39mMのTris、pH8、および7%のグリセロールを調製した。データはExcel形式でエクスポートし、複製反応についてのCq値は平均化し、各反応条件における標的のデルタ平均Cqは決定、プロットした(データは図示しない)。RPPH1対照標的と各個々の突然変異体標的との間のデルタCqは、定量化方法として使用した。使用された熱サイクリング条件は、95℃(3分)、95℃(3秒)/64℃(20秒)の19サイクル(富化)、続いて95℃(3秒)/60℃(20秒)の40サイクルであった。 野生型(CEPH)DNAの存在下での標的ポリヌクレオチド(0.1%突然変異体標的ポリヌクレオチド)の増幅。図19A.TP53 Y220C(659A>G)標的ポリヌクレオチド。図19B.TP53 R249M(746G>T)標的ポリヌクレオチド。実験の各々は、10ngの野生型(CEPH)DNA、各々300nMの第1および第2のオリゴヌクレオチド(例えば、示された突然変異体標的およびRPPH1対照標的の各々についての標的配列特異的プライマー(TSP)および遺伝子座特異的プライマー(LSP))、示された突然変異体標的およびRPPH1対照標的の各々についての250nMのプローブを含有する20uLの反応混合物において実施し、上記で列挙される対応する突然変異体DNAの10pgのスパイクを利用し、1mMのdNTP、45mMのKCl、22mMの硫酸アンモニウム、0.085U/uLのPlatinum Taq、2.55mMのMgCl2、45nMのROX受動的参照、39mMのTris、pH8、および7%のグリセロールを調製した。データはExcel形式でエクスポートし、複製反応についてのCq値は平均化し、各反応条件における標的のデルタ平均Cqは決定、プロットした(データは図示しない)。RPPH1対照標的と各個々の突然変異体標的との間のデルタCqは、定量化方法として使用した。使用された熱サイクリング条件は、95℃(3分)、95℃(3秒)/64℃(20秒)の19サイクル(富化)、続いて95℃(3秒)/60℃(20秒)の40サイクルであった。 例示的な野生型EGFRおよびBRAF配列。太字のヌクレオチドは、本明細書の他の場所に記載される突然変異体ポリヌクレオチドにおいて突然変異している塩基を表す。 例示的な野生型KRASおよびNRAS配列。太字のヌクレオチドは、本明細書の他の場所に記載される突然変異体ポリヌクレオチド(例えば、KRAS c.34G、c.35G、c.38G)において突然変異している塩基を表す。
定義
本明細書で使用される場合、「マイナー対立遺伝子」または「マイナー対立遺伝子バリアント」という用語は、代替対立遺伝子バリアント(例えば、「メジャー対立遺伝子」および/または「野生型対立遺伝子」などの「豊富な対立遺伝子」)と比較して、試料中により低レベルで存在する標的ポリヌクレオチドを指す。例えば、マイナー対立遺伝子バリアントは、所与の一塩基多型(SNP)または遺伝子についての別の対立遺伝子バリアントと比較して、1/10、1/100、1/1,000、1/10,000、1/100,000、1/1,000,000、1/10,000,000、1/100,000,000、または1/1,000,000,000未満の頻度で見られ得る(例えば、そのマイナー対立遺伝子頻度(「MAF」)を有する)。あるいは、レア対立遺伝子バリアントは、例えば、試料または反応体積の1、10、100、1,000マイクロリットルあたり2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、50、75、100、250、500、750、1,000、2,500、5,000、7,500、10,000、25,000、50,000、75,000、100,000、250,000、500,000、750,000、または1,000,000コピー未満であり得る。いくつかの実施形態では、所与のSNPまたは遺伝子の別の対立遺伝子バリアントと比較して1,000コピーにおいて1以下の頻度で存在する対立遺伝子は、本明細書において「レア対立遺伝子」、「レア対立遺伝子バリアント」、「低存在量の対立遺伝子」、または「低存在量の対立遺伝子バリアント」を指すことができる。当業者は、本明細書で明示的に定義されるもの以外のマイナー対立遺伝子またはマイナー対立遺伝子バリアントが本開示に適用可能であることを理解するであろう。
本明細書で使用される場合、「豊富な対立遺伝子」という用語は、代替対立遺伝子バリアントと比較して、試料中により高レベルで存在する標的ポリヌクレオチドを指す。豊富な対立遺伝子は、「メジャー対立遺伝子」および/または「野生型対立遺伝子」とも呼ばれ得る。例えば、豊富な対立遺伝子は、所与のSNPもしくは遺伝子についての対立遺伝子バリアント、および/またはメジャー対立遺伝子(もしくは野生型対立遺伝子)と比較して、10x、100x、1,000x、10,000x、100,000x、1,000,000x、10,000,000x、100,000,000x、または1,000,000,000xを超える頻度で見られ得る。あるいは、豊富な対立遺伝子バリアントは、例えば、試料または反応体積の1、10、100、1,000マイクロリットルあたり2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、50、75、100、250、500、750、1,000、2,500、5,000、7,500、10,000、25,000、50,000、75,000、100,000、250,000、500,000、750,000、1,000,000コピー超で存在し得る。当業者は、本明細書で明示的に定義されるもの以外の豊富な対立遺伝子が本開示に適用可能であることを理解するであろう。
本開示は、低存在量(または「レア」)標的ポリヌクレオチドなどの1つ以上の標的ポリヌクレオチド(あるいは、本明細書では標的ポリヌクレオチドおよび/または標的ポリヌクレオチド配列と呼ばれ得る)を検出する際の使用のための試薬、混合物、キット、および方法に関し、少なくとも1つの標的バリアントヌクレオチドについての特異性を有する標的配列特異的プライマー(「TSP」と略されることもある)として機能する少なくとも第1のオリゴヌクレオチド、標的バリアントヌクレオチドではなく、標的ポリヌクレオチドについての特異性を有するプライマーとして機能する少なくとも1つの第2のオリゴヌクレオチド(遺伝子座特異的プライマー(「LSP」)と呼ばれることもある)、および少なくとも1つの標的バリアントヌクレオチドを含む標的ポリヌクレオチド配列についての結合特異性を有する標的部位特異的プローブとして機能し、検出可能な特性(例えば、検出可能な標識)を含むことができる、少なくとも第3のオリゴヌクレオチドを使用する、少なくとも1つの標的バリアントヌクレオチド(例えば、突然変異された遺伝子バリアントおよび/またはマイナー/特定の対立遺伝子バリアント)を含む。いくつかの例示的な実施形態では、本開示は、豊富な代替核酸配列(例えば、非突然変異、「野生型」、またはメジャー対立遺伝子バリアント)を含む試料(例えば、混合物)内からの低存在量の標的ポリヌクレオチドを増幅する増幅反応において第1、第2、および第3のオリゴヌクレオチドを使用する試薬、キット、および方法に関する。いくつかの実施形態では、低存在量の標的ポリヌクレオチドは、検出可能なオリゴヌクレオチド(例えば、第3のオリゴヌクレオチドなどの標的部位特異的プローブ)の検出可能な特性における変化を検出することによって特定され得る。第1、第2、および第3のオリゴヌクレオチドを含む各混合物は、典型的には、特定の標的バリアントヌクレオチドを含む(またはそれに相補的である)特定の標的ポリヌクレオチド配列を含むか、またはそれに相補的である、核酸配列についての結合特異性を有する1つのタイプの第3のオリゴヌクレオチド(例えば、標的部位特異的プローブ)のみを含むことができる。しかしながら、いくつかの実施形態では、混合物は、異なる標的配列特異的プライマー、遺伝子座特異的プライマー、および/または標的部位特異的プローブ(例えば、マルチプレックス反応など)を含むことができる。いくつかの実施形態では、オリゴヌクレオチド(すなわち、プライマーおよびプローブ)、および/またはその混合物を使用して、より豊富な「野生型」核酸(例えば、非突然変異核酸、またはメジャー対立遺伝子を表す核酸(例えば、「メジャー対立遺伝子」または「メジャー対立遺伝子バリアント」)の存在下で、少量の、例えば、3コピー以下の1つ以上の低存在量の標的ポリヌクレオチド(複数可)(例えば、レア標的ポリヌクレオチド)を検出することができる。例示的な例では、混合物は、例えば、約10pgの低存在量(または「レア」)標的ポリヌクレオチドおよび約10ngのゲノムDNA、または約0.1%の低存在量(もしくは「レア」)標的ポリヌクレオチドを含み得る。他の実施形態、変形などは、本明細書で企図され、本開示から当業者によって理解されるであろう。
標的バリアントヌクレオチド
標的バリアントヌクレオチドは、核酸配列の異なるバージョン間で変化する標的ポリヌクレオチド配列内のヌクレオチド残基である(例えば、特定の突然変異体および/または対立遺伝子に対応する遺伝子および/またはコード配列)。いくつかの実施形態では、標的バリアントヌクレオチドは、対立遺伝子(すなわち、対立遺伝子バリアント)に「対応する」、関連する、および/またはその内に見られると言われ、それは、本開示の目的のために、遺伝子のコード配列、または遺伝子の非コード配列内に見られるか、またはそれらに関連し得る、特定の遺伝子の2つ以上のバリアント間のDNA配列の相違を表す。標的バリアントヌクレオチドは、メジャー対立遺伝子またはマイナー対立遺伝子に対応することができ、そのようなマイナー対立遺伝子は、それを低存在量の対立遺伝子またはレア対立遺伝子として認める頻度で見られ得る。いくつかの実施形態では、標的バリアントヌクレオチドは、より大きな対立遺伝子配列の相違の一部である。ヒトでは、個体のゲノム内の特定の対立遺伝子の存在は、例えば、目の色などの変化をもたらし得るが、特定の疾患状態にも関連または相関し得る。植物などの非哺乳動物では、ゲノムにおける特定の対立遺伝子の存在を使用して、例えば、特定の植物種、サブタイプ、および/または遺伝子型を特定することができる。標的バリアントヌクレオチドはまた、遺伝的、確率的(すなわち、ランダム)、または他の突然変異の結果として、標的ポリヌクレオチド内に存在し得る。標的バリアントヌクレオチドを含む例示的な突然変異は、例えば、異常な状態(例えば、疾患)をもたらす別のものについての「正常な」ヌクレオチドの置換、挿入、または欠失から生じる、点または他の突然変異を含む核酸配列を含み得る。いくつかの実施形態では、標的バリアントヌクレオチドは、核酸配列の集団において、1/10、1/100、1/1,000、1/10,000、1/100,000、1/1,000,000、1/10,000,000、1/100,000,000、または1/1,000,000,000、およびその間の任意の分画範囲未満の頻度で存在する対立遺伝子バリアントに対応し得る。例えば、いくつかの実施形態では、標的バリアントヌクレオチドは、試料核酸集団の約1%、0.1%、0.01%、0.001%、または0.0001%のいずれか未満の集団頻度を有するマイナー対立遺伝子配列の同一性に対応する(すなわち、「集団頻度」は、試料がマイナー対立遺伝子を含む場合、ヘテロ接合型個体では50%優勢であり得るため、ここでは「試料集団」を優先して参照される)。特定の実施形態では、標的対立遺伝子は、レア対立遺伝子または低存在量の対立遺伝子である。
いくつかの実施形態では、標的バリアントヌクレオチドは、一塩基多型(「SNP」)に対応し、かつ/またはその位置で発生し得る。SNPは、生物のゲノム全体で発生する遺伝性一塩基対変異である。SNPは、最も一般的な形態の遺伝的変異を含み、所与のヒトゲノムにおけるSNPは1,000万個を超えるという推定もある。SNPジェノタイピングは、個体および集団の特徴分析、ヒトおよび他の生物における疾患特性の研究、有利な作物特性の原因となる遺伝子の特定において中心的な役割を果たす。よって、SNPは、特定のヌクレオチドが別の個々の生物における対応する位置で見られるものとは異なる個々の生物のゲノムにおいて見られる、生物間の遺伝的変異の一般的な形態を表す。SNPは、結合SNP(タンパク質産生または機能に対する影響なしに遺伝子の外側に位置している)、コードSNP(すなわち、遺伝子のコード領域内に位置している)、または非コードSNP(すなわち、遺伝子の調節配列内に位置している)であり得る。ヒトゲノムでは、SNPは、典型的には、300個のヌクレオチド毎に約1個の頻度で発生し(すなわち、ヒトゲノム全体で約1,000万個のSNPが存在し得)、いくつかは、疾患と関連付けられている(例えば、疾患関連SNP)。SNPはまた、発現量的形質遺伝子座(eQTL)と関連付けられており、これらのいくつかは、細胞型特異的であり得る。疾患に関連するSNPは、本開示に特に関連している。SNPは、植物などの非ヒト生物にも見られる。いくつかの実施形態では、標的バリアントヌクレオチドは、任意のそのようなSNPに対応し、かつ/またはそれらにおいて発生し得る。
いくつかの実施形態では、標的バリアントヌクレオチドは、点突然変異に対応することができ、これはまた、本明細書において対立遺伝子バリアントとみなされ得る。ヒトでは、標的バリアントヌクレオチドとして役立ち得る1つ以上の点突然変異から生じ得る例示的な疾患には、例えば、嚢胞性線維症(F508突然変異によって引き起こされる)、癌(例えば、腫瘍抑制遺伝子または特定の癌関連キナーゼ)、神経線維腫症(ニューロフィブロミン1または2突然変異)、鎌状赤血球貧血(β−グロビン突然変異)、テイ−サックス病(HEXA突然変異)、および色盲(例えば、X染色体突然変異)が含まれるが、これらに限定されない。癌に関連する例示的な突然変異には、Ras(例えば、KRAS(例えば、コドン12および/またはコドン13における)またはおよび/またはNRAS突然変異)、EGFR、Kit、pTEN、TP53(p53としても知られる)、PIK3CA、AKT1、および/またはESR1(表1および表2に列挙され、以下でより詳細に記載されるものなど)への突然変異が含まれるが、これらに限定されない。標的バリアントヌクレオチドは、任意のそのような突然変異に対応するか、一致するか、または関連し得る。したがって、いくつかの実施形態では、突然変異体対立遺伝子は、標的バリアントヌクレオチドを含み得る。いくつかの実施形態では、突然変異体対立遺伝子は、標的バリアントヌクレオチドにおけるプリンからプリンへの単一点もしくは塩基突然変異、またはピリミジンからピリミジンへの単一点もしくは塩基突然変異のいずれかであり得る。いくつかの実施形態では、突然変異体対立遺伝子は、確率的突然変異であり得る。いくつかの実施形態では、標的バリアントヌクレオチドは、メジャー対立遺伝子配列またはマイナー対立遺伝子配列に対応する同一性を有することができる。本明細書で提供される方法を使用して、メジャー対立遺伝子およびマイナー対立遺伝子を検出、および任意に、定量化することができる。よって、標的バリアントヌクレオチドの同一性を、本明細書に開示されるオリゴヌクレオチド、混合物、および方法と共に使用して、メジャー対立遺伝子および/またはマイナー対立遺伝子を検出、分化、および任意に、定量化することができる。同様に、標的バリアントヌクレオチドの同一性を、本明細書に開示されるオリゴヌクレオチド、混合物、および方法と共に使用して、遺伝性または後天性疾患および/または障害に関連する標的ポリヌクレオチドを検出、分化、および任意に、定量化することができる。
Figure 2021533769
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第1のオリゴヌクレオチド(標的配列特異的プライマー、「TSP」)
本明細書で提供される特定の態様では、第1のオリゴヌクレオチド(例えば、標的配列特異的プライマー「TSP」)は、典型的には、その末端ヌクレオチドで、または末端ヌクレオチドの3つのヌクレオチド内で、標的バリアントヌクレオチドの相補体(complement)に対応するか、これにハイブリダイズ可能である(例えば、ハイブリダイズするように構成される)か、またはこれを含む。標的バリアントヌクレオチドは、典型的には、単一のバリアントヌクレオチドを介して特定されるが、この標的バリアントヌクレオチドは、本明細書では第1の標的ポリヌクレオチドにおける第1の配列と呼ばれることがある、ヌクレオチドのより長い配列内に(例えば、対立遺伝子または突然変異遺伝子内などの標的ポリヌクレオチド内に)常在することが当業者によって理解されるであろう。したがって、第1のオリゴヌクレオチド(例えば、TSP)は、標的ポリヌクレオチド鎖に相補的なヌクレオチド配列に対応するか、これにハイブリダイズ可能である(例えば、ハイブリダイズするように構成される)か、またはこれを含み、第1のオリゴヌクレオチドは、これに限定されないが、標的バリアントヌクレオチド配列に相補的なヌクレオチドを含み、典型的にはこれによって終結される。標的ポリヌクレオチド鎖は、二本鎖核酸のいずれかの鎖であり得る。したがって、標的ポリヌクレオチド配列に対する第1のオリゴヌクレオチド(例えば、TSP)の相補性は、全体として第1のオリゴヌクレオチド(例えば、TSP)によって定義される結合特異性によって部分的に決定されるが、特に、第1のオリゴヌクレオチド(例えば、TSP)の末端に存在する標的バリアントヌクレオチド(またはその相補体)によって決定される。第1のオリゴヌクレオチド(例えば、TSP)が順方向または逆方向プライマー(例えば、増幅反応における)であるかにかかわらず、標的バリアントヌクレオチドは、第1のオリゴヌクレオチド(例えば、TSP)の3’末端に位置している。したがって、いくつかの実施形態では、第1のオリゴヌクレオチドは、第1の標的ポリヌクレオチド鎖における第1の配列にハイブリダイズするように構成され、第1の標的ポリヌクレオチドにおける第1の配列は、標的バリアントヌクレオチドを有し、第1のオリゴヌクレオチドは、標的バリアントヌクレオチドにハイブリダイズするように配置されているその3’末端におけるヌクレオチドをさらに有する。いくつかの実施形態では、第1のオリゴヌクレオチド(例えば、TSP)は、10〜30個のヌクレオチド(例えば、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、または30個のヌクレオチドのいずれか)、または例示的な実施形態では、15〜22個のヌクレオチドなどの12〜30個のヌクレオチドを含み得る。当業者によって理解されるように、第1のオリゴヌクレオチド(例えば、TSP)の他の形態および/またはバージョンもまた、本明細書で企図される。
第2のオリゴヌクレオチド(遺伝子座特異的プライマー、「LSP」)
第2のオリゴヌクレオチド(例えば、遺伝子座特異的プライマー「LSP」)は、典型的には、標的ポリヌクレオチド(すなわち、標的ポリヌクレオチド)についての結合特異性を示すが、標的バリアントヌクレオチド(またはその相補体)位置では示さない。第2のオリゴヌクレオチド(例えば、LSP)および第1のオリゴヌクレオチド(例えば、TSP)は、典型的には、必ずしもではないが、二本鎖標的ポリヌクレオチド配列の異なる鎖に結合する。よって、第2のオリゴヌクレオチド(例えば、LSP)は、典型的には、第1のオリゴヌクレオチド(例えば、TSP)の上流または下流の、第1のポリヌクレオチド鎖の第2の配列と呼ばれることもある、ヌクレオチド配列についての結合特異性を有する。例えば、標的ポリヌクレオチドが二本鎖核酸である場合、第2のオリゴヌクレオチド(例えば、LSP)は、典型的には、第1のオリゴヌクレオチド(例えば、TSP)が結合する鎖の、3’、または例示的な例では5’、およびその上に配置されたヌクレオチド配列に相補的であり、例示的な実施形態では、これと同一性を有するか、または有意に同一である配列にハイブリダイズするように構成される(すなわち、第2のオリゴヌクレオチド(例えば、LSP))は、第1のオリゴヌクレオチド(例えば、TSP)がハイブリダイズするが、第1のオリゴヌクレオチド(例えば、TSP)が結合するものとは異なる部位または位置にあるものに相補的な鎖に結合する。第2のオリゴヌクレオチド(例えば、LSP)および第3のオリゴヌクレオチド(例えば、標的部位特異的プローブ)は、典型的には、必ずしもではないが、二本鎖標的ポリヌクレオチド配列の同じ鎖上の異なるヌクレオチド配列について結合特異性を有する。したがって、いくつかの実施形態では、第2のオリゴヌクレオチドは、第1の標的ポリヌクレオチド鎖の第2の配列に相補的な配列にハイブリダイズするように構成された配列を有し、第1の標的ポリヌクレオチド鎖の第2の配列は、第1の標的ポリヌクレオチド鎖の第1の配列から5’上流に位置している。いくつかの実施形態では、第2のオリゴヌクレオチド(例えば、LSP)は、10〜30個のヌクレオチド(例えば、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、または30個のヌクレオチドのいずれか)、または例示的な実施形態では、16〜24個のヌクレオチドなどの12〜30個、または15〜25個のヌクレオチドを含み得る。当業者によって理解されるように、第2のオリゴヌクレオチド(例えば、LSP)の他の形態および/またはバージョンもまた、本明細書で企図される。
第3のオリゴヌクレオチド(標的部位特異的プローブ)
第3のオリゴヌクレオチド(例えば、標的部位特異的プローブ)はまた、標的バリアントヌクレオチド位置で、または標的バリアントヌクレオチドを含む配列に対応するか、もしくはこれに相補的な位置で結合特異性を有し、典型的には、第1の標的ポリヌクレオチド鎖の第3の配列に相補的な配列にハイブリダイズするように構成され、標的バリアントヌクレオチドは、第3のオリゴヌクレオチドの5’末端からの1〜8個のヌクレオチドである。しかしながら、典型的には、第3のオリゴヌクレオチドは、標的バリアントヌクレオチドと同一のヌクレオチドを有するが、典型的には、第3のオリゴヌクレオチドの末端ヌクレオチドには有しない。よって、いくつかの実施形態では、第3のオリゴヌクレオチド内の標的バリアントヌクレオチドと同一のヌクレオチドは、代わりに、末端ヌクレオチドの近くに配置されるが、末端ヌクレオチドには配置されない。例えば、標的バリアントヌクレオチドは、典型的には、第3のオリゴヌクレオチド(例えば、標的部位特異的プローブ)の末端ヌクレオチドの少なくとも2つ、および/または3〜6つのヌクレオチド内に配置されている。よって、いくつかの実施形態では、標的部位特異的プローブ(例えば、第3のオリゴヌクレオチド)における標的バリアントヌクレオチドは、その3’末端からの少なくとも2つ、および/または2、3、4、5、もしくは6つ以内のヌクレオチドである。いくつかの例示的な実施形態では、標的部位特異的プローブ(例えば、第3のオリゴヌクレオチド)における標的バリアントヌクレオチドは、その中央近くにあり、例えば、標的部位特異的プローブ(例えば、第3のオリゴヌクレオチド)の3’または5’末端からの1〜7つのヌクレオチド残基(すなわち、1、2、3、4、5、6、または7つのヌクレオチド残基)内にある。いくつかの実施形態では、標的バリアントヌクレオチドは、標的部位特異的プローブ(例えば、第3のオリゴヌクレオチド)の3’または5’末端からの3〜5つのヌクレオチド残基内に配置されている。いくつかの好ましい実施形態では、標的バリアントヌクレオチドは、標的部位特異的プローブ(例えば、第3のオリゴヌクレオチド)の3’末端からの3〜5つのヌクレオチド残基内に配置されている。いくつかの好ましい実施形態では、標的バリアントヌクレオチドは、標的部位特異的プローブ(例えば、第3のオリゴヌクレオチド)の5’末端からの3〜5つのヌクレオチド残基内に配置されている。いくつかの実施形態では、標的部位特異的プローブにおける標的バリアントヌクレオチドは、その中間位置(複数可)のヌクレオチド(複数可)からの約1〜3つのヌクレオチド残基に配置されている。いくつかの実施形態では、標的部位特異的プローブ(例えば、第3のオリゴヌクレオチド)における標的バリアントヌクレオチドは、その3’末端からの少なくとも2つのヌクレオチドである。標的部位特異的プローブ(例えば、第3のオリゴヌクレオチド)はまた、典型的には、第1のオリゴヌクレオチド(例えば、TSP)がハイブリダイズするように構成される(典型的にはそれに相補的である)第1の標的ポリヌクレオチドの第1の配列と重複するヌクレオチド配列を含み、第1の標的ポリヌクレオチドの第1の配列と重複しない配列(例えば、いくつかの実施形態では、2〜7つのヌクレオチド)も含む。いくつかの実施形態では、標的部位特異的プローブと、第1のオリゴヌクレオチド(例えば、TSP)がハイブリダイズするように構成される第1の標的ポリヌクレオチドの第1の配列との間で重複するヌクレオチド残基の数は、2〜7(すなわち、2、3、4、5、6、または7つのヌクレオチド残基)である。いくつかの好ましい実施形態では、標的部位特異的プローブと、第1のオリゴヌクレオチド(例えば、TSP)がハイブリダイズするように構成される第1の標的ポリヌクレオチドの第1の配列との間で重複するヌクレオチド残基の数は、3〜5(すなわち、3、4、または5つのヌクレオチド残基)である。いくつかの好ましい実施形態では、標的部位特異的プローブと、第1のオリゴヌクレオチド(例えば、TSP)がハイブリダイズするように構成される第1の標的ポリヌクレオチドの第1の配列との間で重複するヌクレオチド残基の数は、3つのヌクレオチド(例えば、3つの塩基)である。いくつかの実施形態では、標的部位特異的プローブ(例えば、第3のオリゴヌクレオチド)は、米国特許第6,727,356号(その開示は、その全体が参照によって本明細書に組み込まれる)に記載される方法および原理に従って設計され得、かつ/または加水分解もしくはTaqMan(登録商標)プローブ(Thermo−Fisher(Foster City,CA))であり得る。標的部位特異的プローブ(例えば、第3のオリゴヌクレオチド)および第1のオリゴヌクレオチド(例えば、TSP)は、典型的には、必ずしもではないが、二本鎖標的ポリヌクレオチド配列の異なる鎖にハイブリダイズ可能である。いくつかの実施形態では、標的部位特異的プローブ(例えば、第3のオリゴヌクレオチド)は、検出可能であり(例えば、検出可能な標識などの検出可能な特性を含み)、第1の標的ポリヌクレオチド鎖の第3の配列に相補的な配列にハイブリダイズするように構成された配列を有し、第1の標的ポリヌクレオチド鎖の第3の配列は、第1の標的ポリヌクレオチド鎖および標的バリアントヌクレオチドの第1の配列と少なくとも部分的に重複する。当業者によって理解されるように、第3のオリゴヌクレオチドの他の形態および/またはバージョンもまた、本明細書で企図される。
いくつかの実施形態では、標的部位特異的プローブ(例えば、第3のオリゴヌクレオチド)は、12〜40個のヌクレオチドの長さ(例えば、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、または40個のヌクレオチドのいずれか)、または11〜23個のヌクレオチドなど10〜25個のヌクレオチドの長さの例示的な実施形態であり得る。いくつかの実施形態では、標的部位特異的プローブ(例えば、第3のオリゴヌクレオチド)の融解温度(Tm)は、第1のオリゴヌクレオチド(例えば、TSP)のTmよりも少なくとも5℃および25℃以下高い。いくつかの実施形態では、標的部位特異的プローブ(例えば、第3のオリゴヌクレオチド)のTmは、第1のオリゴヌクレオチド(例えば、TSP)のTmよりも少なくとも8℃および12℃以下高い。いくつかの実施形態では、第1のオリゴヌクレオチドのTmは、第2のオリゴヌクレオチド(例えば、LSP)のTmの5℃以内である。いくつかの実施形態では、第1のオリゴヌクレオチド(例えば、TSP)のTmは、45℃〜約60℃、約48℃〜約58℃、または48℃〜58℃であり、第2のオリゴヌクレオチド(例えば、LSP)のTmは、45℃〜約60℃であるが、互いの約5℃以内である。本明細書で使用される場合、オリゴヌクレオチド(例えば、プライマーまたはプローブ)のTmは、一本鎖オリゴヌクレオチドの集団におけるオリゴヌクレオチドの50%がそれらの相補的配列にハイブリダイズされ、集団におけるオリゴヌクレオチドの50%が相補的配列にハイブリダイズされない温度(摂氏度)を指す。オリゴヌクレオチドのTmは、(例えば、Maniatis,T.,et al.によってMolecular Cloning:A Laboratory Manual(Cold Spring Harbor Laboratory,Cold Spring Harbor,N.Y.:1982)において、および当該技術分野の他の箇所において記載されるように)当該技術分野で周知の融解曲線によって、または他の方法もしくは式を使用することによって経験的に決定することができる。
標的部位特異的プローブ(例えば、第3のオリゴヌクレオチド)もまた、任意に、およびいくつかの実施形態では、好ましくは、標的ポリヌクレオチド配列の増幅時に検出可能なシグナルを提供する、例えば、少なくとも1つの検出可能な標識(例えば、蛍光標識)によって提供され得るような、少なくとも1つの検出可能な特性を含む。そのような検出可能な標識は、標的部位特異的プローブ(例えば、第3のオリゴヌクレオチド)の第1の末端ヌクレオチド(例えば、5’末端または3’末端塩基またはヌクレオチド残基)上にあり得、好ましくは、その上にあるが、典型的には、小溝結合剤(MGB)などの別の部分と同じヌクレオチド残基上にはない。いくつかの実施形態では、検出可能な標識は、標的部位特異的プローブの第1の末端ヌクレオチド上に位置している。いくつかの実施形態では、検出可能な標識は、標的部位特異的プローブの5’末端ヌクレオチド上に位置している。他の実施形態では、検出可能な標識は、内部であるが、プローブの5’末端の近く(例えば、プローブの5’部分内)に位置している。標的ポリヌクレオチド配列の増幅時の標的部位特異的プローブ(例えば、第3のオリゴヌクレオチド)の検出可能な特性における変化は、典型的には、低存在量の標的ポリヌクレオチド配列がアッセイされる試料(例えば、組織試料)内に存在することを示す。典型的には、必ずしもそうではないが、第1のオリゴヌクレオチド(例えば、TSP)も第2のオリゴヌクレオチド(例えば、LSP)も、例えば、検出可能な標識によって提供され得るような検出可能な特性を含まない。検出可能な特性は、1つ以上の検出可能な標識を介して、標的部位特異的プローブ(例えば、第3のオリゴヌクレオチド)に提供され得る。好適、非限定的、および例示的な検出可能な標識には、例えば、とりわけ、DNA結合色素、レポーター色素、蛍光プローブ、6−カルボキシフルオレセイン(FAM(商標))、テトラクロロフルオレシン(tetrachlorofluorescin)(TET(商標))、6−カルボキシ−4’,5’−ジクロロ−2’,7’−ジメトキシフルオレセイン、スクシンイミジルエステル(JOE(商標))、VIC(商標)、カルボキシレート基の代わりにSO3を含むフルオレセイン色素のスルホネート誘導体、フルオレセインのホスホルアミダイト形態、CY5のホスホルアミダイト形態、非FRET標識、フェロセン試薬、ABY(商標)、NED(商標)、およびJUN(商標)、Fluor(登録商標)488、AlexaFluor(登録商標)532、AlexaFluor(登録商標)546、AlexaFluor(登録商標)594、AlexaFluor(登録商標)647、AlexaFluor(登録商標)660、TYE(商標)563、TYE(商標)665、およびTYE(商標)705が含まれる。いくつかの実施形態では、第3のオリゴヌクレオチド(例えば、標的部位特異的プローブ)上の検出可能な標識は、その第1の末端ヌクレオチド残基上にある。いくつかの実施形態では、標的部位特異的プローブは、加水分解プローブであり得る。よって、特定の実施形態では、第3のオリゴヌクレオチドは、核酸合成または重合中にポリメラーゼのエキソヌクレアーゼ活性によって切断され(例えば、酵素がプライマーをプローブの領域に伸長する場合)、蛍光標識ヌクレオチドまたはヌクレオチド断片が放出され、検出される。そのような検出可能な標識の2つ以上(例えば、2つ、3つ、4つ、5つ以上)が単一の反応(例えば、混合物)に存在し得る多重アッセイもまた、本明細書で企図される。いくつかの実施形態では、混合物はまた、少なくとも1つの受動的参照色素(例えば、ROX(商標)、Mustang Purple(商標))を含み得る。
標的部位特異的プローブ(例えば、第3のオリゴヌクレオチド)はまた、標的ポリヌクレオチドの増幅の前に、検出可能な標識(例えば、蛍光標識)からのシグナルを消光することができる消光部分を含み得る。そのような消光部分は、典型的には、それが検出可能な標識からのシグナルを消光することができる位置でヌクレオチドに結合している。よって、消光剤および標識は、好ましくは、2つが互いに対するそれらの位置によって制約されない限り、離れたヌクレオチドの任意の長さ(およびプローブの末端からの任意の長さ)に配置され、プローブが相補鎖にハイブリダイズされない場合、検出可能な標識からのシグナルが消光される(例えば、抑制される)ように、互いに近接することができる。例えば、いくつかの実施形態では、検出可能な標識は、その5’末端で標的部位特異的プローブに結合し、消光部分は、その3’末端で標的部位特異的プローブに結合する。いくつかの実施形態では、消光部分は、第3のオリゴヌクレオチドの3’末端上またはその近くにあり、消光部分は、5’末端上またはその近くにある。いくつかの実施形態では、消光部分は、検出可能な標識がその第1の末端ヌクレオチド上にある場合など、標的部位特異的プローブの第2の末端ヌクレオチド(例えば、第3のオリゴヌクレオチド)上にある。したがって、いくつかの実施形態では、消光部分は、検出可能な標識からのシグナルを消光することができる。好適な非限定的で例示的な消光剤には、例えば、とりわけ、テトラメチルローダミン(TAMRA)、非蛍光消光剤(NFQ)、ブラックホールクエンチャー、アイオワブラック、QSY、QSY7、QSY21、NFQ、ダブシル、および/またはダブシルスルホネート/カルボキシレートクエンチャーが含まれる。第3のオリゴヌクレオチドが検出可能な標識および消光部分の両方を含むいくつかの例示的な実施形態では、第3のオリゴヌクレオチドは、加水分解プローブである。
いくつかの実施形態では、標的部位特異的プローブ(例えば、第3のオリゴヌクレオチド)は、伸長不可能であり得、この点まで、ジデオキシヌクレオチド(例えば、2’3’−ddX)(XはC、A、G、またはTであり得る)などの伸長不可能な遮断剤部分、3炭素リンカー(C3)などのスペーサー、逆dT、修飾された伸長不可能なプライマー遮断剤(NEBP、AS−NEBP−PCR(Wang,et al.J.Mol.Diagn.15(1):62−9(2013))、または小溝結合剤(MGB、「MGB」、「MGB基」、「MGB化合物」、または「MBG部分」と呼ぶことができる)を含むことができる。例示的な実施形態では、伸長不可能な遮断剤部分は、第3のオリゴヌクレオチドの3’末端ヌクレオチド残基に配置されている。したがって、いくつかの実施形態では、伸長不可能な遮断剤部分は、MGBであり得る。MGB部分に結合したオリゴヌクレオチドは、一本鎖および二本鎖DNA標的と非常に安定した二重鎖を形成し、よってより短いプローブがハイブリダイゼーションベースのアッセイに使用されることを可能にする。未修飾オリゴヌクレオチドまたはプローブと比較して、MGBプローブは、特にミスマッチがハイブリダイズされた二重鎖のMGB領域の近くにある場合、より高い融解温度(Tm)および増加した特異性を有する。(例えば、Kutyavin,et al.Nucleic Acids Research,2000,Vol.28,No.2:655−661を参照されたい。)これは、MGBプローブが従来のプローブよりも大幅に短く、より良好な配列区別およびより多くの標的を収容する柔軟性を提供し得ることを意味する。一般的に言えば、MGBは、三日月形の3次元構造、および二本鎖DNAのB形態のA−T(アデニンおよびチミン)に富む領域についての強い選好性を有する。それにもかかわらず、C−G(シトシンおよびグアニン)に富む領域に対する選好性を示すであろうMGB化合物もまた、本明細書に記載されるように有用であり得る。いくつかのMGBは、103-1以上の会合定数で二本鎖DNAの小溝内に結合することができる。そのような結合は、紫外線(UV)、核磁気共鳴(NMR)分光法、および/またはゲル電気泳動などの十分に確立された分光光度法によって検出することができる。小溝結合剤分子の結合時のUVスペクトルにおけるシフト、および「核オーバーハウザー」(NOSEY)効果を利用したNMR分光法は、特に周知であり、この目的に有用な技法である。ゲル電気泳動は、MGBの二本鎖DNAまたはその断片への結合を検出し、これは、そのような結合後、二本鎖DNAの移動度が変化するためである。様々な好適な小溝結合剤が文献に記載されている(例えば、Kutyavin,et al.米国特許第5,801,155号、Wemmer,D.E.,and Dervan P.B.,Current Opinion in Structural Biology,7:355−361(1997)、Walker,W.L.,Kopka,J.L.and Goodsell,D.S.,Biopolymers,44:323−334(1997)、Zimmer,C.&Wahnert,U.Prog.Biophys.Molec.Bio.47:31−112(1986)、および/またはReddy,B.S.P.,Dondhi,S.M.,and Lown,J.W.,Pharmacol.Therap.,84:1−111(1999)を参照されたい)。本開示による好ましいMGBは、DPI3である。そのようなMGBの合成方法および/または供給源も、当該技術分野で周知である。(例えば、その開示がその全体において参照によって本明細書に組み込まれる、米国特許第5,801,155号、第6,492,346号、第6,084,102号、および第6,727,356号を参照されたい。)オリゴヌクレオチドの3’末端に結合した場合、MGB基は、伸長不可能な遮断剤部分として機能することができる。いくつかの実施形態では、第3のオリゴヌクレオチド(例えば、標的部位特異的プローブ)は、その3’および/または5’末端にMGB部分を含み得る。いくつかの実施形態では、MGBは、標的部位特異的プローブ(例えば、第3のオリゴヌクレオチド)の3’末端(例えば、3’末端ヌクレオチド残基)またはその3’末端ヌクレオチドからの第2もしくは第3のヌクレオチドに配置されている。いくつかの実施形態では、MGB部分は、消光剤部分に共有結合することができる。よって、いくつかの実施形態では、標的部位特異的プローブ(例えば、第3のオリゴヌクレオチド)は、典型的には検出可能であり(例えば、1つ以上の検出可能な標識を含み)、消光剤を含み、MGBなどの遮断剤部分も含み得る。上記で論じられるように、標的部位特異的プローブ(例えば、第3のオリゴヌクレオチド)が1つ以上の検出可能な標識を含み、消光剤も含む場合、検出可能な標識および消光剤は、典型的には、プローブの反対端に配置されている。
二本鎖標的ポリヌクレオチド(「順方向」および「逆方向」鎖を含む)の文脈における、少なくとも1つの第1のオリゴヌクレオチド(例えば、TSP、第1のプライマー)、および少なくとも1つの第2のオリゴヌクレオチド(例えば、LSP、第2のプライマー)、および少なくとも1つの第3のオリゴヌクレオチド(例えば、検出可能な標的部位特異的プローブ、第1のプローブ)の混合物の実施形態が図1に示される。この図では、第1のオリゴヌクレオチド(例えば、TSP)は、標的ポリヌクレオチドの順鎖に相補的な「順方向プライマー」であり、その3’末端に、その上鎖に存在する標的バリアントヌクレオチド(例えば、「T」)に対する相補体を含む。図1に示される第3のオリゴヌクレオチド(例えば、標的部位特異的プローブ)は、標的バリアントヌクレオチドを含む配列を含む、標的ポリヌクレオチドの対応する逆鎖に相補的である(すなわち、標的ポリヌクレオチド順鎖の一部分と同一性を有する)。いくつかの例示的な実施形態では、この標的部位特異的プローブはまた、第1のオリゴヌクレオチド(例えば、TSP)が結合する配列に相補的であり、重複するヌクレオチド残基、および第1のオリゴヌクレオチド(例えば、TSP)が結合する配列と重複しないヌクレオチド残基を含む。例えば、図1に示される実施形態は、標的特異的プライマー(TSP)が結合する標的ポリヌクレオチドの配列(すなわち、標的部位)と重複する3’配列(または部分)および標的部位と重複しない5’配列(または部分)を有する標的部位特異的プローブを含む。TSPが標的ポリヌクレオチドの「逆」鎖に相補的である場合などのいくつかの実施形態では、標的部位特異的プローブ(例えば、第1のオリゴヌクレオチド)は、その5’末端に重複配列を含み得る。いくつかの実施形態では、例えば、重複配列は、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、または7つのヌクレオチド残基に及び得る。(図1の順鎖に関して)標的バリアントヌクレオチドの標的ポリヌクレオチド5’の逆鎖に相補的な第2のオリゴヌクレオチド(例えば、LSP)も示される。図1に示される標的部位特異的プローブ(例えば、第3のオリゴヌクレオチド)はまた、その5’末端における検出可能な標識(「R」)およびその3’末端における消光剤(「Q」)を含む。したがって、標的ポリヌクレオチドを増幅するために、第1のオリゴヌクレオチド(例えば、TSP、順方向プライマー)および第2のオリゴヌクレオチド(例えば、LSP、逆方向プライマー)のこの組み合わせが使用され得、標的ポリヌクレオチドの増幅は、標的部位特異的プローブ(例えば、第3のオリゴヌクレオチド、いくつかの実施形態では、TaqMan(商標)プローブなどの加水分解プローブであり得る、第1のプローブ)からの検出可能な標識の放出を検出することによって決定される。第1、第2、および第3のオリゴヌクレオチド、またはそれらの様々な組み合わせ(例えば、第1および第2のオリゴヌクレオチド、第1および第3のオリゴヌクレオチド、第2および第3のオリゴヌクレオチド)は、同じまたは異なる量(例えば、等モルまたは非等モル)で組み合わせて、本明細書に記載される方法を実施する際の使用のための混合物(複数可)を提供し得る。
よって、いくつかの実施形態では、本開示は、a)第1の標的ポリヌクレオチド鎖における第1の配列に相補的な第1のオリゴヌクレオチドであって、第1の配列が、標的バリアントヌクレオチドを含み、第1のオリゴヌクレオチドが、標的バリアントヌクレオチドに相補的なその3’末端におけるヌクレオチドを含む、第1のオリゴヌクレオチドと、b)第1の標的ポリヌクレオチド鎖上の第1の配列の上流または下流に位置している第2の配列に相補的な(例えば、これと同一性を有する)配列にハイブリダイズするように構成された配列を含有する第2のオリゴヌクレオチドと、c)第1の標的ポリヌクレオチド鎖の第3の配列に相補的な配列にハイブリダイズするように構成された配列を有する(例えば、検出可能な標識、ならびに任意に消光剤および/または伸長不可能な遮断剤部分を含む)(任意に検出可能な)第3のオリゴヌクレオチドであって、第3の配列が、第1の配列と同一性を共有し、少なくとも部分的に重複し、標的バリアントヌクレオチドを含む、第3のオリゴヌクレオチドと、を含む、組成物および/または混合物、ならびにそれを含有するキットおよびそれを使用するための方法を提供する。いくつかの実施形態では、第1および第2のオリゴヌクレオチドは、伸長可能である。いくつかの実施形態では、第1および第2のオリゴヌクレオチドは、プライマーである。いくつかの実施形態では、第3のオリゴヌクレオチドは、伸長不可能であり得、(例えば、上記のような)検出可能な標識および/もしくは(例えば、上記のような)消光部分を含み得るプローブ(例えば、標的部位特異的プローブ)であり得、(例えば、上記のような)小溝結合剤(MGB)部分を含み得、かつ/または好ましくはプローブ(例えば、存在する場合、第2、第3、もしくは第4のオリゴヌクレオチドプローブ)として機能する混合物中の任意の他のオリゴヌクレオチドと区別可能である。いくつかの実施形態では、第1、第2、および/または第3のオリゴヌクレオチドは、10〜40個のヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態では、本開示は、それを使用するための方法、ならびにそのような試薬を使用および/もしくは保存するための、ならびに/またはそのような方法を実施するための説明書を含むことができるキットを提供する。
またいくつかの実施形態では、本開示は、a)第1の標的ポリヌクレオチド鎖における第1の配列にハイブリダイズするように構成された第1のオリゴヌクレオチドであって、第1の配列が、標的バリアントヌクレオチドを有し、第1のオリゴヌクレオチドが、標的バリアントヌクレオチドに相補的なその3’末端のヌクレオチド残基をさらに有する、第1のオリゴヌクレオチドと、b)第1の標的ポリヌクレオチド鎖の第2の配列とハイブリダイズするように構成された配列を有する第2のオリゴヌクレオチドであって、第2の配列が、第1の標的ポリヌクレオチド鎖上の第1の配列から上流または下流に位置している、第2のオリゴヌクレオチドと、c)(例えば、任意に検出可能な標識、消光剤、および/または伸長不可能な遮断剤部分を含む)(任意に検出可能な)第3のオリゴヌクレオチド(例えば、標的部位特異的プローブ)であって、配列が、第1の標的ポリヌクレオチド鎖の第3の配列とハイブリダイズするように構成された配列を有し、第1の標的ポリヌクレオチド鎖の第3の配列が、第1の標的ポリヌクレオチド鎖の第1の配列と少なくとも部分的に重複し、標的バリアントヌクレオチドを含む配列を含む、第3のオリゴヌクレオチドと、を含む、混合物、ならびにそれを使用する方法、ならびにそのような試薬を使用および/もしくは保存するための、ならびに/またはそのような方法を実施するための説明書を含み得るキットを提供する。
いくつかの実施形態では、本開示は、a)第1の標的ポリヌクレオチド鎖内に存在する第1の配列(A)にハイブリダイズするように構成された第1のオリゴヌクレオチドであって、第1の配列が、標的バリアントヌクレオチド残基(「第1のバリアントヌクレオチド」)を含み、第1のオリゴヌクレオチドが、第1のバリアントヌクレオチドにハイブリダイズするように配置されているその3’末端におけるヌクレオチドをさらに有する、第1のオリゴヌクレオチドと、b)第2の配列(B)にハイブリダイズするように構成された第2のオリゴヌクレオチドであって、第2の配列が、第3の配列(C)に相補的であり、第3の配列が、第1の標的ポリヌクレオチド鎖内に存在し、第3の配列(C)が、第1の標的ポリヌクレオチド鎖の第1の配列(A)から5’上流に位置している、第2のオリゴヌクレオチドと、c)第5の配列(E)に相補的な第4の配列(D)にハイブリダイズするように構成された第3のオリゴヌクレオチドであって、第5の配列が、第1の標的ポリヌクレオチド鎖に存在し、第5の配列(E)が、第1の標的ポリヌクレオチド鎖における第1の配列(A)と少なくとも部分的に重複し、第1の標的バリアントヌクレオチドを含む、第3のオリゴヌクレオチドと、を含む、組成物および/または混合物を提供する。いくつかの実施形態では、本開示は、それを使用するための方法、ならびにそのような試薬を使用および/もしくは保存するための、ならびに/またはそのような方法を実施するための説明書を含むことができるキットを提供する。いくつかの実施形態では、第1および第2のオリゴヌクレオチドは、伸長可能である。いくつかの実施形態では、第1および第2のオリゴヌクレオチドは、プライマーである。いくつかの実施形態では、第3のオリゴヌクレオチドは、伸長不可能であり得、(例えば、上記のような)検出可能な標識および/もしくは(例えば、上記のような)消光部分を含み得るプローブ(例えば、標的部位特異的プローブ)であり得、(例えば、上記のような)小溝結合剤(MGB)部分を含み得、かつ/または好ましくはプローブ(例えば、存在する場合、第2、第3、もしくは第4のオリゴヌクレオチドプローブ)として機能する混合物中の任意の他のオリゴヌクレオチドと区別可能である。いくつかの実施形態では、第1、第2、および/または第3のオリゴヌクレオチドは、10〜40個のヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態では、本開示は、それを使用するための方法、ならびにそのような試薬を使用および/もしくは保存するための、ならびに/またはそのような方法を実施するための説明書を含むことができるキットを提供する。
第4、第5、および/または第6のオリゴヌクレオチド
いくつかの実施形態では、本開示は、a)第2の標的ポリヌクレオチド鎖における第1の配列にハイブリダイズするように構成された配列を有する第4のオリゴヌクレオチドであって、第2の標的ポリヌクレオチドにおける第1の配列が、第2の標的バリアントヌクレオチドを含み、第4のオリゴヌクレオチドが、第2の標的バリアントヌクレオチドにハイブリダイズするように配置されているその3’末端におけるヌクレオチドをさらに含む、第4のオリゴヌクレオチドと、b)第2の標的ポリヌクレオチド鎖の第2の配列に相補的な配列にハイブリダイズするように構成された配列を含む第5のオリゴヌクレオチドであって、第2の標的ポリヌクレオチド鎖の第2の配列が、第2の標的ポリヌクレオチド鎖上の第1の配列から3’上流に位置している、第5のオリゴヌクレオチドと、c)第2の標的ポリヌクレオチド鎖の第3の配列に相補的な配列にハイブリダイズするように構成された第6のオリゴヌクレオチドであって、第2の標的ポリヌクレオチド鎖の第3の配列が、第2の標的ポリヌクレオチド鎖上の第1の配列と少なくとも部分的に重複し、第2の標的ポリヌクレオチド鎖の第3の配列との同一性を有する配列を含む(例えば、例えば、検出可能な標識、ならびに任意に消光剤および/または伸長不可能な遮断剤部分を含むことによって、プローブとして機能する)第2の標的バリアントヌクレオチドを含み、第2の標的ポリヌクレオチド鎖の第3の配列が、第2の標的ポリヌクレオチド鎖上の第1の配列と少なくとも部分的に重複し、第2の標的バリアントヌクレオチドを含む、第6のオリゴヌクレオチドと、を含む、(いくつかの実施形態では、第1、第2、および第3のオリゴヌクレオチドを有する上記のものも含み、いくつかの実施形態では、そのような第1、第2、および第3のオリゴヌクレオチドを有する上記のものを含まない)組成物および/または混合物を提供する。いくつかの実施形態では、第4および第5のオリゴヌクレオチドは、伸長可能である。いくつかの実施形態では、第4および第5のオリゴヌクレオチドは、プライマーである。いくつかの実施形態では、第6のオリゴヌクレオチドは、伸長不可能であり得、(例えば、上記のような)検出可能な標識および/もしくは(例えば、上記のような)消光部分を含み得るプローブ(例えば、標的部位特異的プローブ)であり得、(例えば、上記のような)小溝結合剤(MGB)部分を含み得、かつ/または好ましくはプローブ(例えば、存在する場合、第3のオリゴヌクレオチド)として機能する混合物中の任意の他のオリゴヌクレオチドと区別可能である。いくつかの実施形態では、第4、第5、および/または第6のオリゴヌクレオチドは、10〜40個のヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態では、本開示は、それを使用するための方法、ならびにそのような試薬を使用および/もしくは保存するための、ならびに/またはそのような方法を実施するための説明書を含むことができるキットを提供する。
いくつかの実施形態では、本開示は、(いくつかの実施形態では、第1、第2、および第3のオリゴヌクレオチドを有する上記のものも含み、いくつかの実施形態では、そのような第1、第2、および第3のオリゴヌクレオチドを有する上記のものを含まない)、a)第1のオリゴヌクレオチドに相補的な配列にハイブリダイズするように構成される配列を含む第4のオリゴヌクレオチドであって、第4のオリゴヌクレオチドが、第1の配列に実質的にハイブリダイズするように構成され、その3’末端に標的バリアントヌクレオチドの相補体とは異なるヌクレオチドを含む、第4のオリゴヌクレオチドと、b)第3のオリゴヌクレオチドに相補的な配列にハイブリダイズするように構成された(任意に検出可能な)第5のオリゴヌクレオチドであって、第5のオリゴヌクレオチドが、それと同じまたは相補的ではない標的バリアントヌクレオチドに対応する位置にヌクレオチドを含む、第5のオリゴヌクレオチドと、を含む、組成物および/または混合物を提供する。いくつかの実施形態では、第5のオリゴヌクレオチドは、伸長不可能であり得、プローブ(例えば、標的部位特異的プローブ)であり得、検出可能な標識(例えば、上記のような)、消光部分(例えば、上記のような)、および/または小溝結合剤(MGB)部分(例えば、上記のような)を含み得、プローブとして機能する混合物中の任意の他のオリゴヌクレオチド(例えば、存在する場合、第3のオリゴヌクレオチド)からの検出可能な特性(例えば、検出可能な標識、ならびに任意に消光剤および/または伸長不可能な遮断剤部分)と区別可能である。いくつかの実施形態では、第4、第5、および/または第6のオリゴヌクレオチドは、10〜40個のヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態では、本開示は、それを使用するための方法、ならびにそのような試薬を使用および/もしくは保存するための、ならびに/またはそのような方法を実施するための説明書を含むことができるキットを提供する。
オリゴヌクレオチドのタイプ
いくつかの実施形態では、本明細書に開示されるオリゴヌクレオチド、特にプローブとして機能するもの(例えば、第3のオリゴヌクレオチド、標的部位特異的プローブ)は、自然発生塩基アデニン、シトシン、グアニン、チミン、およびウラシルに加えて、1つ以上の修飾塩基を含むことができる。いくつかの実施形態では、修飾塩基(複数可)は、一致した標的配列とミスマッチ標的配列との間のTmの差を増加させ、かつ/またはミスマッチプライミング効率を低下させ、それによってアッセイ特異性だけでなく、選択性も改善し得る。修飾塩基は、1つ以上の官能基の付加もしくは欠失、複素環式環構造における相違(すなわち、ヘテロ原子での炭素の置換、もしくはその逆)、および/または塩基への1つ以上のリンカーアーム構造の結合によって自然発生塩基とは異なるものであり得る。そのような修飾塩基(複数可)は、例えば、8−アザ−7−デアザ−dA(ppA)、8−アザ−7−デアザ−dG(ppG)、ロックド核酸(LNA)、または2’−O,4’−C−エチレン核酸(ENA)塩基を含み得る。修飾塩基の他の例には、塩基類似体の一般的なクラスである7−デアザプリンおよびそれらの誘導体、ならびにピラゾロピリミジンおよびそれらの誘導体(例えば、PCT WO 90/14353に記載される)が含まれるが、これらに限定されない。これらの塩基類似体は、オリゴヌクレオチドに存在する場合、ハイブリダイゼーションを強化し、ミスマッチの区別を改善することができる。自然発生塩基、修飾塩基、および塩基類似体の全ての互変異性形態を含めることができる。修飾ヌクレオチド間結合もまた、本明細書に記載されるオリゴヌクレオチドに存在し得る。そのような修飾結合には、ペプチド、リン酸、ホスホジエステル、ホスホトリエステル、アルキルホスフェート、アルカンホスホネート、チオホスフェート、ホスホロチオエート、ホスホロジチオエート、メチルホスホネート、ホスホルアミデート、置換ホスホルアミデートなどが含まれるが、これらに限定されない。プローブおよび/またはプライマーとして機能するオリゴヌクレオチドにおけるそれらの使用と適合性である、塩基、糖、および/またはヌクレオチド間結合のいくつかのさらなる修飾は、当業者には明らかであろう。加えて、いくつかの実施形態では、プローブとして作用するオリゴヌクレオチド(例えば、第3および/または第6のオリゴヌクレオチド、標的部位特異的プローブ)に組み込まれるヌクレオチドユニット、例えば、MGB部分を含むものは、結合アームを通して、塩基のうちの1つ以上に共有結合した交差結合機能(アルキル化剤)を有することができる。同様に、修飾糖または糖類似体は、本明細書に開示されるオリゴヌクレオチドのヌクレオチドサブユニットの1つ以上に存在することができる。糖修飾には、糖の2’、3’、および/または4’炭素原子への置換基の結合、糖の異なるエピマー形態、グリコシド結合のアルファまたはベータ配置における相違、および他のアノマー変化が含まれるが、これらに限定されない。糖部分には、ペントース、デオキシペントース、ヘキソース、デオキシヘキソース、リボース、デオキシリボース、グルコース、アラビノース、ペントフラノース、キシロース、リキソース、およびシクロペンチルが含まれるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、プローブとして作用するオリゴヌクレオチド(例えば、第3および/または第6のオリゴヌクレオチド、標的部位特異的プローブ)のいくつかの実施形態の糖またはグリコシド部分、例えば、MGB部分を含むものは、デオキシリボース、リボース、2−フルオロリボース、2−0アルキル、またはアルケニルリボースを含むことができ、アルキル基は1〜6個の炭素、アルケニル基は2〜6個の炭素を有し得る。いくつかの実施形態では、自然発生ヌクレオチドならびに本明細書に記載される修飾および類似体において、デオキシリボースまたはリボース部分は、フラノース環を形成することができ、プリン塩基は9位を介して、ピリミジンはI位を介して、およびピラゾロピリミジンはI位を介して糖部分に結合することができる。またいくつかの実施形態では、特にプローブとして作用するオリゴヌクレオチド(例えば、第3および/または第6のオリゴヌクレオチド、標的部位特異的プローブ)において、オリゴヌクレオチドのヌクレオチドユニットは、当該技術分野で周知のように、「リン酸」骨格によって相互接続することができ、かつ/または「天然」ホスホジエステル結合に加えて、ホスホロチオートおよびメチルホスホネートを含むことができる。当業者によって理解されるように、他のタイプのオリゴヌクレオチドまたは修飾塩基もまた、本明細書で企図される。
オリゴヌクレオチドセット
いくつかの実施形態では、本開示は、複数のオリゴヌクレオチドセットを含む組成物および/または混合物を提供し、各オリゴヌクレオチドセットは、a)標的ポリヌクレオチド鎖に相補的なヌクレオチド配列に対応するか、ハイブリダイズ可能である(例えば、ハイブリダイズするように構成される)か、またはこれを含む、第1のオリゴヌクレオチド(例えば、TSP)であって、第1のオリゴヌクレオチドが、標的バリアントヌクレオチド配列に相補的なヌクレオチドを含むが、これに限定されず、典型的にはこれによって終結され、第1のオリゴヌクレオチドが、標的バリアントヌクレオチドにハイブリダイズするように配置されているその3’末端におけるヌクレオチドをさらに含む、第1のオリゴヌクレオチドと、b)標的ポリヌクレオチド鎖の第2の配列に対して第2の配列に相補的である配列にハイブリダイズするように構成された配列を含む第2のオリゴヌクレオチド(例えば、LSP)であって、第2の配列が、第1の配列から上流または下流(例えば、5’上流)に位置している、第2のオリゴヌクレオチドと、c)標的ポリヌクレオチド鎖の第3の配列に相補的である配列にハイブリダイズするように構成された配列を含む(任意に検出可能な)第3のオリゴヌクレオチド(例えば、標的部位特異的プローブ)であって、第3の配列が、第1の配列と部分的に重複し、標的バリアントヌクレオチドを含む、第3のオリゴヌクレオチドと、を含み、各セットの第1のオリゴヌクレオチドは、異なる第1の配列にハイブリダイズするように構成され、各セットの第3のオリゴヌクレオチドは、異なる第3の配列と同一性を有し、各セットの第3のオリゴヌクレオチドは、異なる区別可能な検出可能な特性(例えば、異なる検出可能な標識)を含む。オリゴヌクレオチドの各セットは、典型的には、標的バリアントヌクレオチドを含む(またはこれに相補的である)標的ポリヌクレオチド配列を含むか、またはこれに相補的である核酸配列についての結合特異性を有する1つの検出可能な第3のオリゴヌクレオチド(例えば、標的部位特異的プローブ)のみを含む。よって、いくつかの実施形態では、本明細書に開示される組成物および/または混合物は、複数のオリゴヌクレオチドセットを含み得、各オリゴヌクレオチドセットは、a)標的ポリヌクレオチド鎖における第1の配列にハイブリダイズするように構成された第1のオリゴヌクレオチド(例えば、TSP)であって、第1の配列が、標的バリアントヌクレオチドを含み、第1のオリゴヌクレオチドが、標的バリアントヌクレオチドにハイブリダイズするように配置されているその3’末端におけるヌクレオチドをさらに含む、第1のオリゴヌクレオチドと、b)標的ポリヌクレオチド鎖の第2の配列に対して第2の配列に相補的である配列にハイブリダイズするように構成された配列を含む第2のオリゴヌクレオチド(例えば、LSP)であって、第2の配列が、第1の配列から5’上流に位置している、第2のオリゴヌクレオチドと、c)検出可能な標識および標的ポリヌクレオチド鎖の第3の配列に相補的である配列にハイブリダイズするように構成された配列の両方を含む第3のオリゴヌクレオチド(例えば、標的部位特異的プローブ)であって、第3の配列が、第1の配列と部分的に重複し、標的バリアントヌクレオチド(またはその相補体)を含む、第3のオリゴヌクレオチドと、を含み、各セットの第1のオリゴヌクレオチドは、異なる第1の配列にハイブリダイズするように構成され、各セットの第3のオリゴヌクレオチドは、異なる第3の配列と同一性を有し、各セットの第3のオリゴヌクレオチドは、異なる区別可能な検出可能な標識を含む。したがって、いくつかの実施形態では、オリゴヌクレオチドの各セットは、第1のオリゴヌクレオチド(例えば、上記のTSP)、第2のオリゴヌクレオチド(例えば、上記のLSP)、および検出可能な第3のオリゴヌクレオチド(例えば、上記の標的部位特異的プローブ)を含み、各セットの各第3のオリゴヌクレオチドは、セットの第1の第3のオリゴヌクレオチドが結合する第1の標的ポリヌクレオチド配列の増幅が、別のセットの任意の他の第3のオリゴヌクレオチドが結合する任意の他の標的ポリヌクレオチド配列の増幅と区別可能であり得るように、異なる検出可能な特性を含む。当業者によって理解されるように、他の条件もまた、本開示によって企図される。
PCR反応混合物
特定の態様では、本明細書で提供される組成物および/または混合物は、本明細書で提供される、第1のオリゴヌクレオチド(例えば、TSP)、第2のオリゴヌクレオチド(例えば、LSP)、および第3のオリゴヌクレオチド(例えば、標的部位特異的プローブ)、またはそのオリゴヌクレオチドセットに加えて、PCR反応混合物の成分として当該技術分野で知られる1つ以上の成分を含む。特定の実施形態では、第1のオリゴヌクレオチド(例えば、TSP)、第2のオリゴヌクレオチド(例えば、LSP)、および第3のオリゴヌクレオチド(例えば、標的部位特異的プローブ)は、各々、0.05uM〜1uM、および例示的な実施形態では、0.15uM〜1uM(例えば、約250nM、約300nM、約400nM、450nM、約500nM、約550nM、約600nM、約650nM、約700nM、約750nM、約800nM、約850nM、または約900nm、および好ましい実施形態では、約300nMまたは約450nMであり得る同じまたは異なる濃度で存在する。例示的な実施形態では、第1(例えば、TSP)および第2(例えば、LSP)オリゴヌクレオチドは、各々、約0.15uM〜約0.45uM、好ましくは約0.15uM、0.30uM、または0.45uMの濃度で存在することができ、第3のオリゴヌクレオチド(例えば、標的部位特異的プローブ)は、約0.25uMの濃度で存在することができる。例示的な実施形態では、そのような混合物は、PCR熱サイクリング条件に供される場合に標的の増幅をもたらす成分を含む。そのようなPCR反応混合物成分は、dNTP、1つ以上のPCRバッファー、1つ以上の熱安定性ポリメラーゼ、およびPCRを可能にするか、またはそのような反応混合物で使用される濃度のMg2+などの遊離ヌクレオチドの供給源を含み得る。例えば、Mg2+は、0.5〜4mM(好ましくは、2.55mM)で、例えば、MgSO4またはMgClとして、dNTPは、全ての4つのヌクレオチドについて各々0.1〜5mM、例えば、各々2mM、または好ましくは1mMの等濃度で存在し得る。さらに、例示的な実施形態では、そのような反応混合物は、PCR反応においてテンプレートポリヌクレオチドとして作用することができる、標的ポリヌクレオチドを含む。本明細書で提供されるいくつかの反応混合物において、標的ポリヌクレオチドは、0.1〜1ug/ulまたは0.01〜1ng/nlで存在する。熱安定性ポリメラーゼ(複数可)は、例えば、反応混合物1ulあたり0.01ユニット〜0.1ユニットなどの、PCR反応の既知の活性で存在することができる。PCRバッファーは、当該技術分野で知られており、0.5〜2倍、例えば、1倍濃度で使用することができる。さらに、本明細書でより詳細に論じられるように、リン酸カリウムおよび硫酸アンモニウムなどの追加の成分が存在し得る。他の成分の中でも、デオキシヌクレオシド三リン酸(dNTP)、ウシ血清アルブミン(BSA、例えば、10〜100μg/ml)などのアルブミン、バッファー(例えば、Tris−HCl、pH約8〜9.5)、ゼラチン(魚および/またはヒトゼラチンなど、例えば、0.01%)、ホルムアミド(例えば、1.25〜10%)、グリセロール(例えば、5〜20%)、ポリエチレングリコール(例えば、5〜15%)、非イオン性洗浄剤(detergent)(複数可)(例えば、Tween 20、Triton X−100、例えば、0.05〜1%)、N−N−N−トリメチルグリシン(ベタイン、例えば、1〜3M)、ジメチルスルホキシド(DMSO、例えば、1〜10%)、テトラメチルアンモニウムクロリド(TMAC)、および/もしくはベタイン、ならびに/またはそれらの組み合わせなどの追加の成分も、本明細書で提供される反応混合物に存在し得る。
リン酸カリウムおよび硫酸アンモニウム
本発明者/出願人は、驚くべきことに、本明細書に記載される反応および/または方法に有効量で含まれる場合、追加の成分が標的ポリヌクレオチド配列増幅の効率を高めることを見出した。したがって、いくつかの実施形態では、混合物は、標的ポリヌクレオチド配列増幅の効率を高めるために、そのような追加の成分を含み得る。いくつかの実施形態では、そのような追加の成分には、有効量の塩化カリウムおよび/または硫酸アンモニウムが含まれる。塩化カリウム(KCl)および/または硫酸アンモニウム((NH42SO4)は、増幅反応において「有効量」、すなわち、当該量の塩化カリウムおよび/または硫酸アンモニウムを含まない増幅反応と比較される場合、(例えば、実施例に示される)増幅反応における標的ヌクレオチド位置でのより豊富なヌクレオチドに対して、標的バリアントヌクレオチドの増幅を改善する塩化カリウムおよび/または硫酸アンモニウムの量で含まれる。よって、混合物は、例えば、当該濃度の塩化カリウムおよび/または硫酸アンモニウムを欠く増幅反応後のCqと比較して、増幅反応後のCqによって決定される、より豊富な野生型核酸からの標的ポリヌクレオチドの区別を改善する濃度の塩化カリウムおよび/または硫酸アンモニウムを含み得る。いくつかの実施形態では、混合物は、有効濃度の塩化カリウムおよび硫酸アンモニウムの組み合わせを含み、これは、組み合わせを欠く増幅反応後のCqと比較して、反応増幅後のCqによって決定される野生型核酸からの突然変異体標的ポリヌクレオチドの区別を改善する各々の濃度の組み合わせである。例えば、塩化カリウムの有効濃度は、少なくとも20mM〜80mM、30mM〜80mM、40mM〜70mM、少なくとも40mM〜70mM未満、70mM未満、60mM、40mM〜48mM、45mM、10mM〜40mMであり得る。また、例えば、硫酸アンモニウムの有効濃度は、少なくとも20mM、20mM〜35mM、少なくとも20mM〜35mM未満、35mM未満、20mM〜25mM、20mM〜24mM、22mM、10〜20mM、または15mMであり得る。本明細書において実施例に示されるように、組み合わせて、塩化カリウムおよび硫酸アンモニウムの特に有効な濃度は、それぞれ60mMおよび15mM、またはそれぞれ30mMおよび16mM、または、好ましくは、それぞれ45mMおよび22mMであり得る。塩化カリウムおよび硫酸アンモニウムの各々の他の濃度も企図され、また当業者によって(例えば、標的ポリヌクレオチド(例えば、突然変異体またはバリアント核酸)の本明細書に記載される方法におけるより豊富な標的ポリヌクレオチド(例えば、野生型核酸)からの区別が、他の濃度と比較して、特定の濃度の存在下で改善されているかを決定することによって)決定され得るように、使用され得る。
ポリメラーゼ
本明細書に開示される混合物はまた、少なくとも1つのポリメラーゼ(例えば、DNAポリメラーゼ)および少なくとも1つのヌクレオチド源(例えば、dNTP)を含み得る。ポリメラーゼは、5’〜3’エキソヌクレアーゼ活性を有するDNAポリメラーゼであり得る。いくつかの実施形態では、ポリメラーゼは、「熱安定性ポリメラーゼ」であり得、これは、増幅中に一本鎖核酸の不安定化または二本鎖核酸の変性をもたらすために必要な時間にわたって高温に供される場合に熱安定性であり、耐熱性であり、かつ/または不可逆的に不活性化されず(例えば、(例えば、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)における)増幅に典型的に必要とされるような、約90〜約100℃で不可逆的に変性せず)、デオキシリボヌクレオチドの重合を触媒して、標的ポリヌクレオチド鎖に相補的なプライマー伸長産物を形成する酵素を指す。熱安定性ポリメラーゼは、例えば、(例えば、American Type Culture Collection,Rockville,Md.から)市販されている様々な好熱性細菌から、当業者に周知の方法を使用して入手され得る(例えば、米国特許第6,245,533号を参照されたい)。細菌細胞は、当業者に周知の特定の種の活性培養物を成長させるのに適した培地およびインキュベーション条件を使用して、標準的な微生物学的技法に従って成長させ得る(例えば、Brock,T.D.,and Freeze,H.,J.Bacteriol.98(1):289−297(1969)、Oshima,T.,and Imahori,K,Int.J.Syst.Bacteriol.24(1):102−112(1974)を参照されたい)。熱安定性ポリメラーゼの供給源としての使用に好適なものは、例えば、好熱性細菌Thermus aquaticus、Thermus thermophilus、Thermococcus litoralis、Pyrococcus furiosus、Pyrococcus woosii、およびPyrococcus属の他の種、Bacillus stearothermophilus、Sulfolobus acidocaldarius、Thermoplasma acidophilum、Thermus flavus、Thermus ruber、Thermus brockianus、Thermotoga neapolitana、Thermotoga maritima、およびThermotoga属の他の種、ならびにMethanobacterium thermoautotrophicum、ならびにこれらの種の各々の突然変異体である。例示的な熱安定性ポリメラーゼには、SuperScript、Platinum、TaqMan、MicroAmp、AmpliTaq、および/または融合ポリメラーゼのいずれかが含まれ得るが、これらに限定されない。例示的なポリメラーゼには、Taq(商標)DNAポリメラーゼ、AmpliTaq DNAポリメラーゼ、AmpliTaq(商標)Gold DNAポリメラーゼ、DreamTaq(商標)DNAポリメラーゼ、E.coliに発現したThermus aquaticus DNAポリメラーゼ遺伝子の組換え、修飾形態(Thermo Fisher Scientific)、iTaq(商標)(Bio−Rad)、Platinum Taq DNA Polymerase High Fidelity、Platinum(商標)II Taq(商標)Hot−Start DNA Polymerase、Platinum SuperFi DNA Polymerase、AccuPrime Taq(商標)DNA Polymerase High Fidelity、Tne DNAポリメラーゼ、Tma DNAポリメラーゼ、Phire Hot Start II DNAポリメラーゼ、Phusion U Hot Start DNA Polymerase、Phusion Hot Start II High−Fidelity DNA Polymerase、iProof High Fidelity DNA Polymerase(Bio−Rad)、HotStart Taq Polymerase(Qiagen))、例えば、室温などの特定の温度でその活性を遮断する化学的に修飾されたポリメラーゼ)、ならびに/またはその突然変異体、誘導体、および/もしくは断片が含まれ得るが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、オリゴヌクレオチドまたはアプタマーはまた、ホットスタート剤として使用され得、かつ/またはホットスタート機能は、特定の温度(例えば、室温)でその活性を遮断するポリメラーゼへの化学修飾から生じ得る(例えば、TaqGold、FlashTaq、Hot−Start Taq)。いくつかの実施形態では、ホットスタート成分は、(例えば、Platinum(商標)II Hot−Start Green PCR Master Mix、DreamTaq(商標)Hot Start Green PCR Master Mix、Phusion U Green Muliplex PCR Master Mix、Phire Green Hot Start II Master Mix、またはAmpliTaq(登録商標)Gold 360 Master Mix(Thermo Fisher Scientific)において、Thermo Fisher Scientificから入手可能な)混合物中の熱安定性ポリメラーゼに向けられた1つ以上の抗体であり得る(すなわち、これについての結合特異性を有する)。いくつかの実施形態では、デュアルホットスタートメカニズムが使用され得る。例えば、オリゴヌクレオチドなどの第1のホットスタート成分は、1つ以上の抗体などの第2のホットスタート成分と組み合わせてホットスタート剤として使用され得る。いくつかの実施形態では、デュアルホットスタートメカニズムの第1および第2のホットスタート成分は、同じタイプでも異なっていてもよい(オリゴベース、抗体ベース、化学ベースなど)。いくつかの実施形態では、デュアルホットスタートメカニズムの第1および第2のホットスタート成分は、同じポリメラーゼに対して阻害性であり得る(例えば、Taq DNAポリメラーゼに向けられた阻害性抗体およびTaq DNAポリメラーゼに特異的な阻害性オリゴヌクレオチドを使用するデュアルホットスタートメカニズム)。いくつかの実施形態では、ポリメラーゼは、異なる供給源に由来する異なるドメインまたは配列で構成される酵素またはポリメラーゼを指す融合またはキメラポリメラーゼであり得る。例えば、融合ポリメラーゼは、一本鎖または二本鎖DNA結合タンパク質ドメインなどの、DNA結合ドメインと融合した、Thermus aquaticus(Taq)ポリメラーゼドメインなどの、ポリメラーゼドメインを含み得る。融合またはキメラポリメラーゼは、例えば、当業者に周知の方法(例えば、米国特許第8,828,700号を参照されたい)を使用して得ることができ、その開示は、その全体が参照によって組み込まれる。いくつかの実施形態では、そのような融合またはキメラポリメラーゼは、熱安定性である。いくつかの実施形態では、混合物は、マスターミックスおよび/または反応混合物である混合物(例えば、TaqPath(商標)ProAmp(商標)Master Mix(Applied Biosystems(商標))、TaqPath(商標)ProAmp(商標)Multiplex Master Mix(Applied Biosystems(商標))、TaqMan(商標)PreAmp Master Mix(Applied Biosystems(商標))、TaqMan(商標)Universal Master Mix II with UNG(Applied Biosystems(商標))、TaqMan(商標)Universal PCR Master Mix II(no UNG)(Applied Biosystems(商標))、TaqMan(商標)Gene Expression Master Mix II with UNG(Applied Biosystems(商標))、EXPRESS qPCR Supermix,universal(Invitrogen)、TaqMan(商標)Fast Advanced Master Mix(Applied Biosystems(商標))、TaqMan(商標)Multiplex Master Mix(Applied Biosystems(商標))、TaqMan(商標)PreAmp Master Mix Kit(Applied Biosystems(商標))、TaqMan(商標)Universal PCR Master Mix,no AmpErase(商標)UNG(Applied Biosystems(商標))、PowerUp SYBR Green Master Mix(Applied Biosystems(商標))、またはFlashTaq HotStart 2X MeanGreen Master Mix(Empirical Biosciences))を含むことができる。いくつかの実施形態では、混合物は、少なくとも1つの洗浄剤、グリセロール、および少なくとも1つの参照色素(例えば、ROX(商標)、Mustang Purple(商標))のうちの1つ以上をさらに含むことができる。いくつかの実施形態では、反応混合物は、標的ポリヌクレオチド鎖の標的ポリヌクレオチド配列(例えば、第1の配列)を含むアンプリコン(複数可)をさらに含むことができる。いくつかの実施形態では、混合物は、第2のポリヌクレオチド鎖の(例えば、メジャー対立遺伝子バリアントの)配列を含むアンプリコンを含まない。
標的ポリヌクレオチド
いくつかの実施形態では、本明細書に開示される混合物は、標的ポリヌクレオチド鎖(例えば、標的ポリヌクレオチド配列または標的ポリヌクレオチド)を含むことが疑われる核酸試料を含む。標的ポリヌクレオチド配列(例えば、標的ポリヌクレオチド)は、標的配列特異的プライマー(例えば、第1のオリゴヌクレオチド、TSP)、遺伝子座特異的プライマー(例えば、第2のオリゴヌクレオチド、LSP)、および標的部位特異的プローブ(例えば、第3のオリゴヌクレオチド)が結合し、それの増幅を支持することができる、任意の好適な一本鎖、二本鎖、またはその他に構成されたポリヌクレオチドであり得る。いくつかの実施形態では、核酸試料は、ゲノムDNA(gDNA)または相補的DNA(cDNA)などのデオキシリボ核酸(DNA)であり得る。よって、いくつかの実施形態では、本明細書に開示される混合物は、標的ポリヌクレオチド鎖を含む一本鎖標的ポリヌクレオチド、および/または、標的ポリヌクレオチド鎖および標的相補体ポリヌクレオチド鎖を含む二本鎖標的ポリヌクレオチドであって、標的相補体ポリヌクレオチド鎖が、標的ポリヌクレオチド鎖に実質的に相補的である、二本鎖標的ポリヌクレオチドを含み得る。いくつかの実施形態では、二本鎖標的ポリヌクレオチドは、標的ポリヌクレオチド鎖および標的相補体ポリヌクレオチド鎖を含み、標的相補体ポリヌクレオチド鎖は、標的ポリヌクレオチド鎖に実質的に相補的であり、二本鎖標的ポリヌクレオチドは、バリアントポリヌクレオチド鎖およびバリアント相補体ポリヌクレオチド鎖を含み、バリアントポリヌクレオチド鎖は、標的ポリヌクレオチド鎖と同一性を有するか、または実質的に同一であり、標的ポリヌクレオチド鎖とは標的バリアントヌクレオチドで異なるヌクレオチドを含み、バリアント相補体ポリヌクレオチド鎖は、バリアントポリヌクレオチド鎖に実質的に相補的である。
上記のように、標的ポリヌクレオチド配列は、対立遺伝子に「対応」し、ハイブリダイズ可能であり、関連し、および/またはその内に見られ得る、標的バリアントヌクレオチド(すなわち、SNPおよび/または突然変異によって表され得るような対立遺伝子バリアント)を含むことができる。そのようなSNPまたは突然変異は、例えば、EGFR(上皮成長因子受容体)(例えば、図20)、KRAS(例えば、コドン12および/またはコドン13にある)、またはNRAS突然変異(例えば、図21)、Kit、pTEN TP53、ESR1、PIK2CA、TSC1、MDM2、ERBB2、SMAD4、およびFGFR2遺伝子(表1および表2に列挙される突然変異を含む)において見られるものを含み得るが、これらに限定されない。例えば、本明細書において例に示されるように、本開示の混合物および方法を使用して、以下の例示的、非限定的な突然変異:翻訳タンパク質のアミノ酸12でのグリシンからアスパラギン酸への(G12D)置換をコードする、グアノシンからアデノシンへの(G>A(GGT>GAT))突然変異、翻訳タンパク質のアミノ酸12でのグリシンからバリンへの(G12V)置換をコードするグアノシンからチミジンへの(G>T(GGT>GTT))突然変異、翻訳タンパク質のアミノ酸12でのグリシンからシステインへの(G12C)置換をコードするグアノシンからチミジンへの(G>T(GGT>TGT))突然変異、翻訳タンパク質のアミノ酸12でのグリシンからセリンへの(G12S)置換をコードするグアノシンからアデノシンへの(G>A(GGT>AGT))突然変異、翻訳タンパク質のアミノ酸12でのグリシンからアラニンへの(G12A)置換をコードするグアノシンからシトシンへの(G>C(GGT>GCT))突然変異、翻訳タンパク質のアミノ酸12でのグリシンからアルギニンへの(G12R)置換をコードするグアノシンからシトシンへの(G>C(GGT>CGT))突然変異、および/または翻訳タンパク質のアミノ酸13でのグリシンからアスパラギン酸への(G13D)置換をコードするグアノシンからアデノシンへの(G>A(GGC>GAC))突然変異のいずれかを有するKRASを特定および/または定量化することができる。当業者によって理解されるように、上記のような他のKRAS突然変異、および表2に列挙されるものを超える他のKRAS突然変異もまた企図され、本明細書に記載される試薬および方法を使用する分析および/または検出にも好適であり得る。
同様に本明細書において例に示されるように、本開示の組成物および/または混合物ならびに方法を使用して、以下の例示的、非限定的な突然変異:翻訳タンパク質のアミノ酸12(G12D)でのグリシンからアスパラギン酸への突然変異をコードするグアニンからアデノシンへの(G>A)突然変異、翻訳タンパク質のアミノ酸13(G13D)でのグリシンからアスパラギン酸への突然変異をコードするグアノシンからアデノシンへの(G>A)突然変異、翻訳タンパク質のアミノ酸61でのアデノシンからチミジンへの(A>T)突然変異、グルタミンからリジンへの突然変異、翻訳タンパク質のアミノ酸61(Q61R)でのグルタミンからアルギニンへの突然変異をコードするアデノシンからグアノシンへの(A>G)突然変異、翻訳タンパク質のアミノ酸61(Q61H)でのグルタミンからヒスチジンへの突然変異をコードする、アデノシンからチミジンへの(A>T)突然変異、および/または翻訳タンパク質のアミノ酸61(Q61L)でのグルタミンからロイシンへの突然変異をコードするアデノシンからチミジンへの(A>T)突然変異のいずれかを有するNRASを特定および/または定量化することができる。当業者によって理解されるように、上記のような他のNRAS突然変異、および表2に列挙されるものを超える他のNRAS突然変異もまた企図され、本明細書に記載される試薬および方法を使用する分析および/または検出にも好適であり得る。
同様に本明細書において例に示されるように、本開示の組成物および/または混合物ならびに方法を使用して、以下の例示的、非限定的な突然変異:翻訳タンパク質(EGFR20)のアミノ酸790でのスレオニンからメチオニンへの突然変異をコードするシトシンからチミジンへの(C>T)突然変異、野生型コード配列(EGFR19)のヌクレオチド746−750の欠失、および/または翻訳タンパク質のアミノ酸861(L861Q)でのロイシンからグルタミン酸への突然変異をコードするチミジンからアデノシンへの(T>A)への突然変異のいずれかを有するEGFRを特定および/または定量化することができる。当業者によって理解されるように、上記のような他のEGFR突然変異、および表2に列挙されるものを超える他のEGFR突然変異もまた企図され、本明細書に記載される試薬および方法を使用する分析および/または検出にも好適であり得る。
本明細書における例にも示されるように、本開示の組成物および/または混合物ならびに方法を使用して、非限定的な例として、翻訳タンパク質のアミノ酸600(V600E)でのバリンからグルタミン酸への突然変異をコードするチミジンからアデノシンへの突然変異を有するBRAFを特定および/または定量化することができる。当業者によって理解されるように、上記のような他のBRAF突然変異、および表2に列挙されるものを超える他のBRAF突然変異もまた企図され、本明細書に記載される試薬および方法を使用する分析および/または検出にも好適であり得る。
同様に本明細書において例に示されるように、本開示の組成物および/または混合物ならびに方法を使用して、以下の例示的、非限定的な突然変異:翻訳タンパク質のアミノ酸380(E380Q)でのグルタミン酸からグルタミンへの突然変異をコードするグアニンからシトシンへの(G>C)突然変異のいずれかを有するESR1;以下の例示的、非限定的な突然変異:翻訳タンパク質のアミノ酸1047(H1047R)でのヒスチジンからアルギニンへの突然変異をコードするアデノシンからグアニンへの(A>G)突然変異のいずれかを有するPIK3CA;以下の例示的、非限定的な突然変異:翻訳タンパク質のアミノ酸273(R273H)でのアルギニンからヒスチジンへの突然変異をコードするグアニンからアデノシンへの(G>A)突然変異、翻訳タンパク質のアミノ酸179(H179Q)でのヒスチジンからグルタミンへの突然変異をコードするチミジンからアデノシンへの(T>A)突然変異、翻訳タンパク質のアミノ酸220(Y220C)でのチロシンからシステインへの突然変異をコードするアデノシンからグアニンへの(A>G)突然変異、翻訳タンパク質のアミノ酸179(R249M)でのアルギニンからメチオニンへの突然変異をコードするグアニンからチミジンへの(G>T)突然変異のいずれかを有するTP53を特定および/または定量化することができる。当業者によって理解されるように、上記のような他のESR1、PIK3CA、およびTP53突然変異、ならびに表1および/または表2に列挙されるものを超える他のESR1、PIK3CA、およびTP53突然変異もまた企図され、本明細書に記載される試薬および方法を使用する分析および/または検出にも好適であり得る。
標的ポリヌクレオチドが存在し得る試料には、例えば、哺乳動物または非哺乳動物(例えば、植物、ウイルス、バクテリオファージ、細菌、真菌、および/または他の生物)を含むが、これらに限定されない)の組織、細胞、および/または流体(例えば、循環、乾燥、再構成)が含まれる。いくつかの実施形態では、試料は、例えば、哺乳動物唾液、頬上皮細胞、頬組織、リンパ、脳脊髄液、皮膚、毛髪、血液、血漿、尿、糞便、精液、腫瘍試料(例えば、癌細胞)、培養細胞、培養腫瘍細胞であり得るか、またはこれらに由来し得る。標的ポリヌクレオチドは、ゲノム形態のDNAであり得るか、またはそれは、プラスミド、バクテリオファージ、細菌人工染色体(BAC)、酵母人工染色体(YAC)、および/もしくは他のベクターにおいてクローン化され得る。他のタイプの試料もまた、例えば、診断または法医学的アッセイに関連し得る、本明細書に記載される方法において有用であり得る。
凍結乾燥
いくつかの実施形態では、個々のタイプのオリゴヌクレオチドおよび/またはその混合物は、凍結乾燥に適切な追加の成分を含み、かつ/または凍結乾燥および/もしくは他の方法で安定化(例えば、凍結乾燥(例えば、凍結、一次乾燥、二次乾燥)もしくは蒸発組成物として調製)することができ、したがって、成分を含むか、またはそのような安定化を提供するように処理することができる。混合物は、−20℃で約2年間(例えば、乾燥、または水もしくはTEバッファー(10mM Tris、pH7.5〜8、1mM EDTA)の溶液中)、4℃で約1年間(例えば、乾燥、または水もしくはTEバッファーの溶液中)、室温で約3〜6ヶ月間(例えば、乾燥、または水もしくはTEバッファーの溶液中)、および/または室温よりも高い温度で約1〜2ヶ月間(例えば、乾燥、または水もしくはTEバッファーの溶液中)安定な組成物として調製することができる。以下に記載されるキットはまた、凍結乾燥または他の方法で安定化されたオリゴヌクレオチドおよび/もしくは混合物の再構成のためのバッファー(例えば、水(例えば、滅菌、ヌクレアーゼフリー水)、またはTEもしくはTris(10mM Tris−HCl、pH8.0)などの弱いバッファー)を含み得る。
方法
ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)は、一般に、例えば、Innis et al.,PCR Protocols:A Guide to Methods and Applications,Academic Press(1990)に記載されるように、典型的には、熱安定性酵素および/またはそのような反応を行うように設計された熱サイクラーデバイスを使用して実施される、標的ポリヌクレオチドの相補鎖にハイブリダイズするプライマーを使用する核酸のサイクリングポリメラーゼ媒介性指数関数的増幅を指す。好適なPCRには、リアルタイムPCR(例えば、定量的PCR(qPCR))、ネステッドPCR、マルチプレックスPCR、エンドポイントPCR、デジタルPCR(dPCR)、ドロップdPCR、等温PCR、タッチダウンPCR、より低い変性温度での共増幅(COLD)PCR、および/または等温PCRが含まれるが、これらに限定されない。好ましい実施形態では、PCRは、リアルタイムPCR(例えば、定量的PCR(qPCR))であり得る。当業者は、オリゴヌクレオチドの融解温度(「Tm」)がPCR性能に著しく影響を及ぼし得ることを理解する。オリゴヌクレオチドのTmは、一本鎖オリゴヌクレオチドの集団におけるポリヌクレオチドの50%がそれらの相補配列にハイブリダイズされ、集団におけるポリヌクレオチドの50%が当該相補配列にハイブリダイズされない温度(典型的には摂氏度)を指す。当業者によって理解されるように、オリゴヌクレオチド(例えば、プライマー)のTmは、融解曲線によって経験的に決定することができる。Tmは、プライマーの長さ、GC含有量のパーセンテージ、分子量、およびその減衰係数に依存し得る。いくつかの場合、Tmは、当該技術分野で周知の式および/または計算機を使用して計算することができる(例えば、Maniatis,T.,et al.,Molecular cloning:a laboratory manual/Cold Spring Harbor Laboratory,Cold Spring Harbor,N.Y.:1982、Thermo Fisher.comから入手可能なThermo−Fisher’s Tm Calculator、TaqPipe、PrimerExpressを参照されたい)。当業者はまた、PCRで使用されるプライマー(例えば、プライマー対)のTmを使用して適切なアニーリング温度を決定することができ、PCRの特異性および収率もプライマー濃度および使用されるポリメラーゼに依存し得ることを理解する。どのポリメラーゼが使用されるかに基づいて、特定の計算を行う必要があり得る。例えば、改変されたAllawiおよびSantaLuciaの熱力学法は、Platinum SuperFi、Phusion、およびPhire DNAポリメラーゼとの反応のTmおよびアニーリング温度計算に使用することができる(Biochemistry,36(34):10581−94(1997))。いくつかの実施形態では、PCRのアニーリング温度は、特定のプライマー対のオリゴヌクレオチドの最低Tmよりもわずかに高く(例えば、5〜10度以内)、両方のオリゴヌクレオチドのTmよりも高い場合がある。いくつかの実施形態では、第1のオリゴヌクレオチドのTmは、第2のオリゴヌクレオチドのTmの5℃以内である。いくつかの実施形態では、第1のオリゴヌクレオチドのTmは、48〜58℃であり得、第2のオリゴヌクレオチドのTmは、48〜58℃であり得る。いくつかの実施形態では、第3のオリゴヌクレオチドのTmは、第1のオリゴヌクレオチドのTmよりも少なくとも5℃および25℃以下高い場合がある。いくつかの実施形態では、第3のオリゴヌクレオチドのTmは、第1のオリゴヌクレオチドのTmよりも少なくとも8℃および12℃以下高い場合がある。いくつかの実施形態では、本明細書に開示されるプライマー(例えば、第1および第2のオリゴヌクレオチド)を使用するPCRのアニーリング温度は、特定のプライマー対の高い方のTmの5〜10℃以内であり得る。例えば、第1のオリゴヌクレオチドのTmが第2のオリゴヌクレオチドのTmの5℃以内である場合、アニーリング温度は、当該オリゴヌクレオチドの高い方の計算Tmの5℃以内であり得る。いくつかの実施形態では、例えば、第1のオリゴヌクレオチドのTmが48〜58℃であり得、第2のオリゴヌクレオチドのTmが48〜58℃であり得る場合、例えば、アニーリング温度は、48℃または58℃超(例えば、高い方のTmの約5℃以内)であり得る。当業者によって理解されるように、PCRの他の条件もまた、本開示によって企図される。
いくつかの実施形態では、PCR反応は、低存在量核酸(すなわち、標的ポリヌクレオチドまたは標的ポリヌクレオチド分子)が、より豊富な核酸(例えば、メジャー対立遺伝子、野生型核酸)に優先して増幅される「富化フェーズ」または「富化サイクル(複数可)」を含むことができ、混合物を、2分間95℃の1サイクル、1〜3秒間95℃および20秒間64℃の15〜20サイクル(富化フェーズ)、ならびに1秒間95℃および20秒間60℃の40サイクル(増幅および検出フェーズ)に供した。理論によって限定されないが、富化フェーズにおける高温は、標的配列特異的プライマーに結合した場合に単一塩基ミスマッチ(例えば、単一塩基ミスマッチ)を含有する、豊富な核酸への標的配列特異的プライマーのアニーリングと比較して、標的配列特異的プライマーに結合した場合に完全一致を形成する、低存在量の標的ポリヌクレオチドへの配列特異的プライマーのアニーリングに有利に働く可能性がある。いくつかの実施形態では、qPCR反応を、富化フェーズなしで実施し、混合物を、1〜10分、例えば2分間95℃の1サイクル、ならびに1秒間95℃および20秒間60℃の40サイクル(増幅および検出フェーズ)に供した。いくつかの実施形態では、富化は、第1のオリゴヌクレオチド(例えば、TSP)および/または第2のオリゴヌクレオチド(例えば、LSP)の計算された融解温度(Tm)よりも12〜16℃高い温度での15〜25サイクルを含むPCRを使用して実施することができる。アニール/伸長温度の許容されるガイドラインは、計算されたプライマーTmよりも5℃低い。ここで記載されるアプローチは、豊富な標的ポリヌクレオチド配列(例えば、メジャー対立遺伝子、野生型核酸)を犠牲にして、標的ポリヌクレオチド(すなわち、低存在量またはレア核酸分子)のアニーリングおよび増幅に有利に働くように、富化フェーズにおいて高温を使用する。TSPは、(レア)標的ポリヌクレオチド配列の完璧な一致であるが、より豊富な標的ポリヌクレオチド(例えば、メジャー対立遺伝子、野生型核酸)との単一塩基ミスマッチを含む。より高いアニール/伸長温度と組み合わされたこのミスマッチは、低存在量のポリヌクレオチド種(すなわち、低存在量および/またはレア標的ポリヌクレオチド分子)の増幅を可能にする。アニール/伸長温度は、典型的には、富化温度よりも3℃〜8℃低い。富化およびアニール/伸長温度が同等である場合、レア標的と豊富な標的との区別は失われるであろう。いくつかの実施形態では、qPCRは、特に(結果の統計分析で)試料中に低コピー数の標的ポリヌクレオチドを含むと予想される試料について、最低3つの複製を使用して段階希釈(例えば、5対数希釈)で実施され得る。当業者によって理解されるように、PCRの他の条件もまた、本開示によって企図される。
いくつかの実施形態では、本開示は、標的ポリヌクレオチド配列を潜在的に含む試験核酸試料の反応混合物、ならびに第1のオリゴヌクレオチド(例えば、TSP)、第2のオリゴヌクレオチド(例えば、LSP)、および第3のオリゴヌクレオチド(例えば、標的部位特異的プローブ)の混合物を形成し、少なくとも第1および第2のオリゴヌクレオチドをプライマーとして使用してアンプリコンを生成する増幅反応を実施し、第3のオリゴヌクレオチド(例えば、標的部位特異的プローブ)の検出可能な特性における変化を検出することによってアンプリコンを検出することによって、標的バリアントヌクレオチドを含む標的ポリヌクレオチドを検出するための方法を提供し、アンプリコンの検出は、標的ポリヌクレオチドが試験核酸試料内に存在することを示す。いくつかの実施形態では、試験核酸試料は、標的バリアントヌクレオチドを含むか、またはこれに対応する標的ポリヌクレオチドを含む核酸と、標的バリアントヌクレオチドを含まないか、またはこれに対応しない野生型核酸との混合物を含む。いくつかの実施形態では、上記され、例で示されるように、方法は、例えば、検出のために標的ポリヌクレオチド配列を増幅するために使用されるものとは異なる条件下で増幅反応を実施することによって、より豊富な(例えば、野生型)核酸ポリヌクレオチドと比較して、試験核酸試料における標的ポリヌクレオチドの数を富化する(例えば、増加させる)こと(すなわち、例えば、第1のオリゴヌクレオチドの計算された融解温度(Tm)よりも12〜16℃高い温度での15〜25サイクルを含むPCRを実施することと、次いで第3のオリゴヌクレオチドのTmの約5℃〜25℃および富化が行われた温度よりも3〜8℃低い温度で15〜60、20〜50、30〜50、35〜45、38〜42、または40サイクルを実施することと、を含む富化フェーズ)を含み得る。
PCRから得られる増幅は、典型的には、閾値サイクル(Ct)、試料における増幅された核酸の濃度の相対的な測定値を測定することによって定量化され、これは増幅曲線と閾値線との間の交点である。Ctデータは、PCRサイクル数でのlog(ΔRn)の変動を示す増幅プロットに表される。Rnは、レポーター色素の蛍光を受動的参照色素の蛍光で割ったもの、すなわち、Rnは、レポーター色素の蛍光シグナルに対して正規化されたレポーターシグナルである。Rnは、PCRサイクル数に対してプロットされる。ΔRnは、Rnからベースライン蛍光値(例えば、バックグラウンドFAM蛍光)を差し引いたものであり、増幅条件(例えば、使用されるレポーター色素のタイプおよび/または使用されるマスターミックスのタイプ)に応じて異なり得る。例示的なレポーター色素(または受動的参照色素)としては、ROX(商標)またはMustang Purple(商標)が挙げられるが、これらに限定されない。Ct値は、テンプレートの量が減少するにつれて増加する。本明細書において例に示されるものなどのいくつかの実施形態では、複数のqPCR反応(例えば、2つ以上)は、同じ混合物(例えば、対照および試験反応)で実施され得、増幅プロット上で互いに区別される2つのCt値をもたらし、デルタCt(ΔCt)として表され得る。いくつかの実施形態では、ΔCtは、例えば、少なくとも約8であり得る(例えば、本明細書における実施例1は、9.0〜16.3のΔCt値を示す)。増幅反応から生成されたデータは、Excel形式でエクスポートすることができ、複製反応のCt(あるいはCqとも呼ばれる)値が平均化され、各条件における標識された標的ポリヌクレオチド(例えば、FAMおよびVIC標的)のデルタ平均Cqが決定され、プロットされる。よって、デルタCqを使用して、相対的または絶対的な方法で、標的ポリヌクレオチドまたは標的バリアントポリヌクレオチドの開始量を定量化することができる(例えば、本開示の例および図に示されるように)。
いくつかの実施形態では、本明細書に開示される組成物および/または混合物は、例えば、本明細書に開示される組成物および/または混合物、ならびに方法を使用する逆転写酵素PCR(RT−PCR)において出発材料として役立ち得るリボ核酸(RNA)を含み得る。そのような実施形態では、組成物および/または混合物は、逆転写酵素(RT)および関連する成分を含み得る。いくつかの実施形態では、RT−PCRは、1つ以上の標的配列特異的プライマー(例えば、TSPまたは第1のオリゴヌクレオチド)、1つ以上の遺伝子座特異的プライマー(例えば、LSPまたは第2のオリゴヌクレオチド)、および1つ以上の標的部位特異的プローブ(例えば、第3のオリゴヌクレオチド)を使用する一段階手順であり得る。好適な例示的なRTには、例えば、SuperScript逆転写酵素(Thermo Fisher Scientific)、SuperScript IV逆転写酵素(Thermo Fisher Scientific)、またはMaxima逆転写酵素(Thermo Fisher Scientific)が含まれ得る。組成物および/または混合物はまた、SuperScript IV VILOマスターミックス(Thermo Fisher Scientific)、または任意の他の好適なマスターミックス(上記のものを含む)に見られ得るような、そのような反応を実施するために必要な任意の他の成分を含み得る。
特定の波長の光ビームを放出し、蛍光色素の強度を読み取り、各サイクル後に蛍光の強度を表示することができる蛍光指示剤を含有する組成物で熱サイクリング反応を行うことができるデバイスが開発されている。サーマルサイクラー、光ビームエミッター、および蛍光シグナル検出器を含むデバイスは、例えば、米国特許第5,928,907号、第6,015,674号、第6,174,670号、および第6,814,934号に記載されており、とりわけ、Prism(登録商標)7700 Sequence Detection System(Thermo Fisher Scientific)、ABI GeneAmp(登録商標)5700 Sequence Detection System(Thermo Fisher Scientific)、ABI GeneAmp(登録商標)7300 Sequence Detection System(Thermo Fisher Scientific)、ABI GeneAmp(登録商標)7500 Sequence Detection System(Thermo Fisher Scientific)、StepOne(商標)Real−Time PCR System(Thermo Fisher Scientific)、ABI GeneAmp(登録商標)7900 Sequence Detection System(Thermo Fisher Scientific)、QuantStudio 12K Flex Real−Time PCR System(Thermo Fisher Scientific)、QuantStudio 7 Flex Real−Time PCR System(Thermo Fisher Scientific)、QuantStudio 6 Flex Real−Time PCR System(Thermo Fisher Scientific)、QuantStudio 5 Flex Real−Time PCR System(Thermo Fisher Scientific)、QuantStudio 3 Flex Real−Time PCR System(Thermo Fisher Scientific)、ViiA Real−Time PCR System(Thermo Fisher Scientific)、C1000 Touch(商標)Thermal Cycler(Bio−Rad)、S1000(商標)Thermal Cycler(Bio−Rad)、T100(商標)Thermal Cycler(Bio−Rad)、CFX96 Touch(商標)(Bio−Rad)、CFX384 Touch(商標)(Bio−Rad)、CFX Connect(商標)(Bio−Rad)、およびRotor−Gene Q(Qiagen)、ならびにそれらに対するシステム(例えば、ソフトウェア)を含むが、これらに限定されない。当業者に周知のように、これらのシステムは、複数の試料(例えば、96ウェルまたは384ウェルシステム)および/または複数の検出可能な標識(例えば、マルチプレックスアッセイ)などを同時に分析するために使用することができ、本明細書に記載される混合物および方法での使用に適している。例えば、これらのデバイスは、異なる検出可能な標識を検出するための複数のチャネル(例えば、緑および黄色を検出するための2つのチャネル、緑、黄、オレンジ、および赤を検出するための4つのチャネル、緑、黄、オレンジ、赤、および深紅を検出するための5つのチャネル、青、緑、黄、オレンジ、赤、および深紅などを検出するための6つのチャネル)を含むことができる。これらのシステムの多くが自動化され、かつ/またはソフトウェア(Applied Biosystems QuantStudio(商標)(Thermo Fisher Scientific)、CFX Maestro Software(Bio−Rad)、CFX Automation System II(Bio−Rad)、Q−Rexソフトウェア(Qiagen))に依存および/もしくはこれらを使用し得ることも周知である。チューブ(例えば、0.1または0.2ml)、カード、プレート(例えば、マイクロプレート、48、60、96、または384ウェルプレート)、アレイ、オープンアレイ、マイクロフルイディクス、および/またはPCRで使用される特定のデバイスにおける使用のために設計された任意のプラスチックもしくは他の部品を含むが、これらに限定されない、利用可能なPCRフォーマットのいずれも利用することができる。これらのデバイスおよびソフトウェアのいずれか、ならびに/または当業者に利用可能な任意の他のものも、好適であり得、本明細書で企図される。
いくつかの実施形態では、本明細書に開示される方法は、突然変異を示す標的バリアントヌクレオチドを検出することができ、核酸試料は、わずか約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、1〜約10、約10〜15、約15〜20、約20〜25、約26〜50、約50〜75、または約75〜100コピーのいずれかの標的ポリヌクレオチド(例えば、はるかに多数のより豊富なポリヌクレオチドの存在下で)を含む。例えば、メジャー対立遺伝子(複数可)および/または野生型ポリヌクレオチドは、ポリヌクレオチドの99%超を含み得、かつ/または標的ポリヌクレオチドは、試料ポリヌクレオチド集団(例えば、試験試料)の例えば、約2%、1%、0.1%、0.01%、0.001%、または0.0001%のいずれかを含む。標的ポリヌクレオチドは、本明細書に記載される方法を使用して、そのような試料ポリヌクレオチド集団内から検出することができる。いくつかの実施形態では、他の対立遺伝子を含むプールまたは混合された試料中の標的バリアントヌクレオチドを含む低存在量の(例えば、レア)対立遺伝子バリアントを検出および/または定量化するための方法。いくつかの実施形態では、標的バリアントヌクレオチドは、プリン塩基を含み、標的バリアントヌクレオチド位置の野生型ヌクレオチドは、異なるプリン塩基を含み、標的バリアントヌクレオチドは、ピリミジン塩基を含み、標的バリアントヌクレオチド位置の野生型ヌクレオチドは、異なるピリミジン塩基を含む。いくつかの実施形態では、標的部位特異的プローブ(例えば、第3のオリゴヌクレオチド)は、TSP(例えば、第1のオリゴヌクレオチド)のTmよりも6〜20℃(最適には8〜12℃)高いTmを有し、増幅反応(例えば、qPCR)は、TSPのTmの5℃以内のアニーリング温度で実施される。いくつかの実施形態では、試験核酸試料は、哺乳動物もしくは非哺乳動物の動物組織もしくは細胞、または植物組織もしくは細胞に由来する。いくつかの実施形態では、アンプリコンの検出は、試験核酸試料が由来する組織内の癌細胞の存在を示す。いくつかの実施形態では、標的ポリヌクレオチドは、Ras、EFGR、Kit、pTEN、および/もしくはp53における少なくとも1つの突然変異、ならびに/または少なくとも1つのKRASもしくはNRAS突然変異を含む。いくつかの実施形態では、これらの方法において実施される増幅反応は、リアルタイムPCRを含むがこれに限定されないポリメラーゼ連鎖反応(PCR)であるか、またはこれに依存するか、またはこれを含む。例えば、以下の特定の例では、対立遺伝子バリアントKRAS DNA内に存在する標的バリアントヌクレオチド(本明細書の他の場所で標的ポリヌクレオチドと呼ばれ得る)、順方向または逆方向プライマー(TSP)は、アッセイ対象の対立遺伝子バリアントKRAS DNAの標的バリアントヌクレオチドに相補的な3’末端におけるヌクレオチドを含むことによって、標的バリアントヌクレオチドに結合するように設計され、標識されたTaqManプローブは、標的バリアントヌクレオチドを含むように設計され、標的ポリヌクレオチドは、増幅および検出された(例えば、KRAS G12Cおよび野生型(WT)DNAのCt値を区別する図4D、または試料における標的ポリヌクレオチドの量に基づくCt値における変動を示す図10を参照されたい)。当業者によって理解されるように、他の実施形態も企図される。
特定の実施形態では、本明細書に開示される方法は、所与の核酸配列(例えば、SNPまたは遺伝子)について野生型核酸配列(例えば、第2の対立遺伝子バリアント)の1/10、1/100、1/1,000、1/10,000、1/100,000、1/1,000,000、1/10,000,000、1/100,000,000、または1/1,000,000,000、およびその間の任意の分画範囲未満の頻度で試料中に存在する標的ポリヌクレオチド配列(例えば、第1の対立遺伝子バリアント)を検出するために使用され得る。いくつかの実施形態では、本明細書に開示される方法は、試料(例えば、試験試料)または反応体積の1、10、100、1,000マイクロリットル、およびその間の任意の分画範囲あたり2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、50、75、100、250、500、750、1,000、2,500、5,000、7,500、10,000、25,000、50,000、75,000、100,000、250,000、500,000、750,000、1,000,000コピー未満で存在する標的ポリヌクレオチド配列(例えば、第1の対立遺伝子バリアント)を検出するために使用され得る。いくつかの実施形態では、標的ポリヌクレオチド配列(例えば、第1の対立遺伝子バリアント)は、突然変異体核酸配列であり得る。いくつかの実施形態では、第2の対立遺伝子バリアントは、野生型核酸配列である。いくつかの実施形態では、本方法は、少なくとも1,000〜1,000,000、例えば、約1000〜10,000、約10,000〜100,000、もしくは約100,000〜1,000,000の野生型ポリヌクレオチド、またはその間の任意の分画範囲のバックグラウンドにおいて1つの標的ポリヌクレオチド配列(例えば、第1の対立遺伝子バリアント、突然変異体)を検出することを含み得る。いくつかの実施形態では、方法は、高感度および少なくともTaqMan(登録商標)ベースのアッセイに相当する効率を提供することができる。いくつかの実施形態では、本明細書に開示される方法を含む第1のアンプリコン(例えば、標的ポリヌクレオチド配列を表す)および第2のアンプリコン(例えば、野生型核酸配列を表す)の比較は、100倍〜1,000,000倍の倍率差、例えば、約100〜1,000倍、約1,000〜10,000倍、約10,000〜100,000倍、もしくは約100,000〜1,000,000倍の倍率差、またはその間の任意の分画範囲の特異性における改善を提供し得る。いくつかの実施形態では、アンプリコンのサイズは、約60〜120ヌクレオチド長の範囲である。
いくつかの実施形態では、オリゴヌクレオチド、混合物、組成物、方法、および/またはそれを含むか、もしくはそれに関連するキット(例えば、本明細書に記載される)は、テトラ、トリ、およびジアレリックSNPのジェノタイピングに使用することができる。いくつかの実施形態では、組成物、方法、および/またはキットは、品質管理(QC)およびヒト特定アッセイのための混合DNA試料からのDNAタイピング、細胞汚染についての細胞株QC、対立遺伝子発現分析、ウイルスタイピング/レア病原体検出、プールされた試料からの突然変異検出、血液中の循環腫瘍細胞の検出、ならびに/または出生前診断に使用され得る。いくつかの実施形態では、(例えば、本明細書に記載される)オリゴヌクレオチド、混合物、組成物、方法、および/またはそれを含むか、もしくはそれに関連するキットは、早期癌診断のために血液中の腫瘍細胞を検出するために使用することができる。いくつかの実施形態では、組成物、方法、および/またはキットは、癌もしくは疾患関連遺伝的変異または体細胞突然変異の検出および検証のために使用することができる。いくつかの実施形態では、(例えば、本明細書に記載される)オリゴヌクレオチド、混合物、組成物、方法、および/またはそれを含むか、もしくはそれに関連するキットは、例えば、Applied Biosystems(Foster City,Calif.)からのSDSソフトウェアベースの機器などの様々な機器と適合性であり得る。本明細書に開示される(例えば、本明細書に記載される)オリゴヌクレオチド、混合物、組成物、方法、および/またそれを含むか、もしくはそれに関連するキットの他の使用および用途もまた、当業者によって理解されるように、本開示によって企図される。
キット
本開示はまた、本明細書に開示される、オリゴヌクレオチド、混合物、および組成物を使用、ならびに/または本明細書に記載される方法を実施するためのキットを提供する。いくつかの実施形態では、本開示は、(a)標的ポリヌクレオチドにおける標的バリアントヌクレオチドにハイブリダイズすることができる標的配列特異的オリゴヌクレオチド(例えば、第1のオリゴヌクレオチドまたは第1の対立遺伝子特異的プライマー)と、(b)遺伝子座特異的オリゴヌクレオチド(例えば、第2のオリゴヌクレオチド、または第2の対立遺伝子特異的プライマー)と、(c)典型的には検出可能であり(例えば、検出可能な標識を含み)、消光部分および/またはMGB部分を含む、標的ポリヌクレオチド配列の標的バリアントヌクレオチドに対応するヌクレオチドにハイブリダイズすることができるプローブ(例えば、第3のオリゴヌクレオチド)と、を含む、高存在量の核酸配列(例えば、第2の対立遺伝子バリアント、野生型核酸配列)を含む試料における標的ポリヌクレオチド配列(例えば、第1の対立遺伝子バリアント、突然変異体)を定量化するためのキットを提供する。任意に、ポリメラーゼおよび/もしくはdNTPなどの他の反応成分、ならびに/またはMg2+などの補因子もまた、キットに含まれ得る。いくつかの実施形態では、キットは、(例えば、本明細書に記載されるように)RT−PCRを実施するために必要な試薬などを含み得、1つ以上のRTは、キットに含まれ得るDNAポリメラーゼ(複数可)と同じまたは別個の容器に含有され得る。いくつかの実施形態では、キットは、そのような容器に独立して分配されるか、または1つまたは別の容器に任意の組み合わせで一緒に含まれる、そのような成分を含む2つ以上の容器を含むことができる。いくつかの実施形態では、そのようなキットは、本明細書で提供される混合物(またはその任意の成分)を含有する第1の容器、および第1の標的ポリヌクレオチド鎖を含む対照核酸試料を含有する第2の容器を含むことができる。よって、いくつかの実施形態では、キットは、(a)標的ポリヌクレオチドにおける標的バリアントヌクレオチドにハイブリダイズすることができる標的配列特異的オリゴヌクレオチド(例えば、第1のオリゴヌクレオチドまたは第1の対立遺伝子特異的プライマー)と、(b)遺伝子座特異的オリゴヌクレオチド(例えば、第2のオリゴヌクレオチド、または第2の対立遺伝子特異的プライマー)と、(c)典型的には検出可能であり(例えば、検出可能な標識を含み)、消光部分および/またはMGB部分を含む標的ポリヌクレオチド配列の標的バリアントヌクレオチドに対応するヌクレオチドにハイブリダイズすることができるプローブ(例えば、第3のオリゴヌクレオチド)と、を含有する、第1の容器(例えば、第1のオリゴヌクレオチド、第2のオリゴヌクレオチド、および第3のオリゴヌクレオチド)、ならびに第1の標的ポリヌクレオチド鎖を含む対照核酸試料を含有する第2の容器および/またはキットを含む。いくつかの実施形態では、キットに含まれるオリゴヌクレオチドおよび/または他の成分は、凍結乾燥されるか、またはそうでなければ保存および/もしくは出荷のために安定化され、ユーザーの所望に応じて再構成され得る。使用説明書も含めることができる。
例示的な実施形態
よって、いくつかの実施形態では、本開示は、a)第1の標的ポリヌクレオチド鎖における第1の配列にハイブリダイズするように構成された第1のオリゴヌクレオチドであって、第1の配列が、標的バリアントヌクレオチドを含み、第1のオリゴヌクレオチドが、標的バリアントヌクレオチドにハイブリダイズするように配置されているその3’末端のヌクレオチド残基をさらに有する、第1のオリゴヌクレオチドと、b)第1の標的ポリヌクレオチド鎖内の第2の配列に相補的な配列にハイブリダイズするように構成された配列を有する第2のオリゴヌクレオチドであって、第1の標的ポリヌクレオチド鎖の第2の配列が、第1の標的ポリヌクレオチド鎖の第1の配列から5’上流に位置している、第2のオリゴヌクレオチドと、c)第1の標的ポリヌクレオチド鎖内の第3の配列に相補的な配列にハイブリダイズするように構成された配列を有する第3のオリゴヌクレオチドであって、第1の標的ポリヌクレオチド鎖の第3の配列が、第1の標的ポリヌクレオチド鎖の第1の配列と少なくとも部分的に重複し、第3の配列が、標的バリアントヌクレオチドを含む、第3のオリゴヌクレオチドと、を含む、混合物を提供する。いくつかの実施形態では、本開示は、a)第1の標的ポリヌクレオチド鎖内の第1の配列(A)にハイブリダイズするように構成された第1のオリゴヌクレオチドであって、第1の配列が、標的バリアントヌクレオチド(「第1のバリアントヌクレオチド」)を含み、第1のオリゴヌクレオチドが、第1のバリアントヌクレオチドにハイブリダイズするように配置されているその3’末端におけるヌクレオチドをさらに有する、第1のオリゴヌクレオチドと、b)第2の配列(B)にハイブリダイズするように構成された第2のオリゴヌクレオチドであって、第2の配列が、第3の配列(C)に相補的であり、第3の配列が、第1の標的ポリヌクレオチド鎖内に存在し、第3の配列(C)が、第1の標的ポリヌクレオチド鎖の第1の配列(A)から5’上流に位置している、第2のオリゴヌクレオチドと、c)第5の配列(E)に相補的な第4の配列(D)にハイブリダイズするように構成された第3のオリゴヌクレオチドであって、第5の配列が、第1の標的ポリヌクレオチド鎖に存在し、第5の配列(E)が、第1の標的ポリヌクレオチド鎖における第1の配列(A)と少なくとも部分的に重複し、第1の標的バリアントヌクレオチドを含む、第3のオリゴヌクレオチドと、を含む、混合物、およびそれを使用するための方法、ならびにそのような試薬を使用および/もしくは保存するため、ならびに/またはそのような方法を実施するための説明書を含み得るキットを提供する。例示的な実施形態が図1に示される。いくつかの実施形態では、第1の標的ポリヌクレオチド鎖は、第1の標的ポリヌクレオチド鎖を含む一本鎖ポリヌクレオチド分子である。いくつかの実施形態では、本明細書に記載される配列A、E、およびCは、第1の標的ポリヌクレオチド鎖上の一本鎖Bポリヌクレオチド分子内に位置している。
いくつかの実施形態では、第2の標的ポリヌクレオチドの増幅および検出に適したオリゴヌクレオチドの少なくとも1つの追加のセットが含まれ得る。この少なくとも1つの追加のオリゴヌクレオチドのセットのオリゴヌクレオチドは、ヌクレオチド配列ではなく、機能において、上記のように第1の標的ポリヌクレオチドを増幅および検出するために使用されるものに対応する。例えば、少なくとも1つの追加のオリゴヌクレオチドのセットは、a)第2の標的ポリヌクレオチド鎖内に存在する第1の配列(F)にハイブリダイズするように構成された第1のオリゴヌクレオチドであって、第1の配列が、標的バリアントヌクレオチド(「第2のバリアントヌクレオチド」)を含み、第1のオリゴヌクレオチドが、第2のバリアントヌクレオチドにハイブリダイズするように配置されているその3’末端におけるヌクレオチドをさらに有する、第1のオリゴヌクレオチドと、b)第2の配列(G)にハイブリダイズするように構成された第2のオリゴヌクレオチドであって、第2の配列(G)が、第3の配列(H)に相補的であり、第3の配列が、第2の標的ポリヌクレオチド鎖内に存在し、第3の配列(H)が、第2の標的ポリヌクレオチド鎖の第1の配列(F)から5’上流に位置している、第2のオリゴヌクレオチドと、c)第5の配列(J)に相補的な第4の配列(I)にハイブリダイズするように構成された第3のオリゴヌクレオチドであって、第5の配列が、第2の標的ポリヌクレオチド鎖に存在し、第5の配列(J)が、第2の標的ポリヌクレオチド鎖における第1の配列(F)と少なくとも部分的に重複し、第2の標的バリアントヌクレオチドを含む、第3のオリゴヌクレオチドと、を含み得る。本明細書に記載されるように配置されたオリゴヌクレオチドの追加のセットも含まれ得る。いくつかの実施形態では、第1、第2、および/または第3のオリゴヌクレオチドは、10〜30個のヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態では、第1および第2のオリゴヌクレオチドは、伸長可能である。いくつかの実施形態では、第1および第2のオリゴヌクレオチドは、プライマーである。いくつかの実施形態では、第3のオリゴヌクレオチドにおける標的バリアントヌクレオチドは、第3のオリゴヌクレオチドの3’末端または5’末端からの少なくとも2つのヌクレオチドである。いくつかの実施形態では、第3のオリゴヌクレオチドは、第1の配列の3〜6つの連続するヌクレオチドを含むことができる。いくつかの実施形態では、第3のオリゴヌクレオチドは、第1の配列のヌクレオチドの配列と重複しない第1の標的ポリヌクレオチド鎖のヌクレオチドの配列をさらに含む。いくつかの実施形態では、第3のオリゴヌクレオチドは、伸長不可能であり得、および/またはプローブであり得る。いくつかの実施形態では、第3のオリゴヌクレオチドは、第3のオリゴヌクレオチドの3’末端ヌクレオチドに位置することができる小溝結合剤(MGB)部分を含む。いくつかの実施形態では、第3のオリゴヌクレオチドは、加水分解プローブであり得る。いくつかの実施形態では、第1のオリゴヌクレオチドのTmは、第2のオリゴヌクレオチドのTmの5℃以内である。いくつかの実施形態では、第1のオリゴヌクレオチドのTmは、45〜60℃であり得、第2のオリゴヌクレオチドのTmは、45〜60℃であり得る。いくつかの実施形態では、第3のオリゴヌクレオチドのTmは、第1のオリゴヌクレオチドのTmよりも少なくとも5℃および25℃以下高い場合がある。いくつかの実施形態では、第3のオリゴヌクレオチドのTmは、第1のオリゴヌクレオチドのTmよりも少なくとも8℃および12℃以下高い場合がある。
いくつかの実施形態では、第3のオリゴヌクレオチドは、第3のオリゴヌクレオチドの第1の末端ヌクレオチド上にあり得る蛍光標識などの検出可能な標識を含む。いくつかの実施形態では、検出可能な標識は、DNA結合色素、レポーター色素、蛍光プローブ、6−カルボキシフルオレセイン(FAM(商標))、テトラクロロフルオレセイン(TET(商標))、6−カルボキシ−4’,5’−ジクロロ−2’,7’−ジメトキシフルオレセイン、スクシンイミジルエステル(JOE(商標))、VIC(商標)、カルボキシレート基の代わりにSO3を含むフルオレセイン色素のスルホネート誘導体、フルオレセインのホスホルアミダイト型、CY5のホスホルアミダイト型、非FRET標識、フェロセン試薬、ABY(商標)、NED(商標)、JUN(商標)、Fluor(登録商標)488、AlexaFluor(登録商標)532、AlexaFluor(登録商標)546、AlexaFluor(登録商標)594、AlexaFluor(登録商標)647、AlexaFluor(登録商標)660、TYE(商標)563、TYE(商標)665、TYE(商標)705、およびそれらの組み合わせからなる群から選択され得る。いくつかの実施形態では、第3のオリゴヌクレオチドは、第3のオリゴヌクレオチドの第2の末端ヌクレオチド上にあり得る消光部分(例えば、検出可能な標識からのシグナルを消光することができる)をさらに含むことができる。いくつかの実施形態では、消光標識は、テトラメチルローダミン(TAMRA)、非蛍光消光剤(NFQ)、Black Hole Quencher、Iowa Black、QSY、QSY7、QSY21、NFQ、ダブシルおよび/またはダブシルスルホネート/カルボキシレートクエンチャーからなる群から選択され得る。いくつかの実施形態では、第1の末端ヌクレオチドは、5’末端ヌクレオチドである。いくつかの実施形態では、第2の末端ヌクレオチドは、3’末端ヌクレオチドである。
いくつかの実施形態では、組成物および/または混合物は、第4のオリゴヌクレオチドを含まない。いくつかの実施形態では、混合物は、検出可能な標識を含む第4のオリゴヌクレオチドを含まない。いくつかの実施形態では、混合物は、標的ポリヌクレオチド鎖に結合する第4のオリゴヌクレオチドを含まない。いくつかの実施形態では、混合物は、検出可能な標識を含む第4のオリゴヌクレオチドを含まず、標的ポリヌクレオチド鎖に結合する。いくつかの実施形態では、第3のオリゴヌクレオチドは、検出可能な標識、および標的ポリヌクレオチド鎖の配列にハイブリダイズするように構成された配列を有する混合物における唯一のオリゴヌクレオチドである。
いくつかの実施形態では、本開示は、標的ポリヌクレオチド鎖を含む少なくとも1つの一本鎖標的ポリヌクレオチドを含む組成物および/または混合物を提供する。いくつかの実施形態では、混合物は、標的ポリヌクレオチド鎖および標的相補体ポリヌクレオチド鎖を含む少なくとも1つの二本鎖標的ポリヌクレオチドを含み、標的相補体ポリヌクレオチド鎖は、標的ポリヌクレオチド鎖に実質的に相補的である。いくつかの実施形態では、混合物は、標的ポリヌクレオチド鎖および標的相補体ポリヌクレオチド鎖を含む少なくとも1つの二本鎖標的ポリヌクレオチドを含み、標的相補体ポリヌクレオチド鎖は、標的ポリヌクレオチド鎖に実質的に相補的であり、二本鎖標的ポリヌクレオチドは、バリアントポリヌクレオチド鎖およびバリアント相補体ポリヌクレオチド鎖を含み、バリアントポリヌクレオチド鎖は、標的ポリヌクレオチド鎖との同一性を有するか、または実質的に同一であり、標的ポリヌクレオチド鎖とは異なるヌクレオチドを標的バリアントヌクレオチドに含み、バリアント相補体ポリヌクレオチド鎖は、バリアントポリヌクレオチド鎖に実質的に相補的である。いくつかの実施形態では、突然変異体対立遺伝子は、標的バリアントヌクレオチドを含み得、メジャー対立遺伝子配列もしくはマイナー対立遺伝子配列(例えば、集団頻度が1%未満の対立遺伝子)に対応する同一性を有し得、一塩基多型の位置で生じ得、例えば、限定されないがEGFR、KRAS、NRAS、BRAF PIK3CA、AKT1、ESR1、TP53の対立遺伝子であり得、かつ/または確率的突然変異であり得る。いくつかの実施形態では、突然変異体対立遺伝子は、標的バリアントヌクレオチドにおけるプリンからプリンへの単一点突然変異またはピリミジンからピリミジンへの単一点突然変異のいずれかである。
いくつかの実施形態では、組成物および/または混合物は、a)第2の標的ポリヌクレオチド鎖における第1の配列にハイブリダイズするように構成された第4のオリゴヌクレオチドであって、第2の標的ポリヌクレオチドにおける第1の配列が、第2の標的バリアントヌクレオチドを含み、第4のオリゴヌクレオチドが、第2の標的バリアントヌクレオチドにハイブリダイズするように配置されているその3’末端のヌクレオチドをさらに含む、第4のオリゴヌクレオチドと、b)第2の標的ポリヌクレオチド鎖の第2の配列に相補的な配列にハイブリダイズするように構成された配列を含む第5のオリゴヌクレオチドであって、第2の標的ポリヌクレオチド鎖の第2の配列が、第2の標的ポリヌクレオチド鎖上の第1の配列から3’下流に位置している、第5のオリゴヌクレオチドと、c)検出可能な標識、および第2の標的ポリヌクレオチド鎖の第3の配列に相補的な配列にハイブリダイズするように構成された配列の両方を含む(任意に検出可能な)第6のオリゴヌクレオチドであって、第2の標的ポリヌクレオチド鎖の第3の配列が、第2の標的ポリヌクレオチド鎖上の第1の配列と少なくとも部分的に重複し、第2の標的バリアントヌクレオチドを含む、第6のオリゴヌクレオチドと、をさらに含むことができる。いくつかの実施形態では、第4、第5、および/または第6のオリゴヌクレオチドは、10〜40ヌクレオチドを含み得、第4および第5のオリゴヌクレオチドは、好ましくは10〜30ヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態では、第4および第5のオリゴヌクレオチドは、伸長可能であり得、かつ/またはプライマーであり得る。いくつかの実施形態では、第6のオリゴヌクレオチドにおける標的バリアントヌクレオチドは、第6のオリゴヌクレオチドの3’末端または5’末端からの少なくとも2つのヌクレオチドである。いくつかの実施形態では、第6のオリゴヌクレオチドは、第6のオリゴヌクレオチドの第1の末端ヌクレオチド上にあり得る検出可能な標識(例えば、蛍光標識)を含むことができる。第6のオリゴヌクレオチドは、第6のオリゴヌクレオチドの第2の末端ヌクレオチド上にあり得る、検出可能な標識からのシグナルを消光することができる消光部分をさらに含むことができる。いくつかの実施形態では、第6のオリゴヌクレオチドは、伸長不可能であり得、かつ/またはプローブであり得る。いくつかの実施形態では、第6のオリゴヌクレオチドは、第6のオリゴヌクレオチドの3’末端ヌクレオチド上にあり得る小溝結合剤(MGB)部分を含む。
いくつかの実施形態では、組成物および/または混合物は、a)第1のオリゴヌクレオチドに相補的である配列にハイブリダイズするように構成された配列を含む第4のオリゴヌクレオチドであって、第4のオリゴヌクレオチドが、第1の配列に実質的にハイブリダイズするように構成され、その3’末端に、標的バリアントヌクレオチドの相補体とは異なるヌクレオチドを含む、第4のオリゴヌクレオチドと、b)第3のオリゴヌクレオチドに相補的な配列にハイブリダイズするように構成された(任意に検出可能な)第5のオリゴヌクレオチドであって、第5のオリゴヌクレオチドが、標的バリアントヌクレオチドの部位に異なるヌクレオチドを含む、第5のオリゴヌクレオチドと、をさらに含むことができる。いくつかの実施形態では、第4および第5のオリゴヌクレオチドは、10〜40ヌクレオチドを含み、第4のオリゴヌクレオチドは、好ましくは10〜30ヌクレオチドである。いくつかの実施形態では、第4のオリゴヌクレオチドは、伸長可能であり得、かつ/またはプライマーであり得る。いくつかの実施形態では、第5のオリゴヌクレオチドにおける標的バリアントヌクレオチドは、第5のオリゴヌクレオチドの3’末端または5’末端からの少なくとも2つのヌクレオチドであり得る。いくつかの実施形態では、第5のオリゴヌクレオチドは、第3のオリゴヌクレオチド上の検出可能な標識とは区別可能であり得る、第1の末端ヌクレオチド上にあり得る検出可能な標識(例えば、蛍光標識)を含むことができる。第5のオリゴヌクレオチドは、第3のオリゴヌクレオチドの第2の末端ヌクレオチド上にあり得る、検出可能な標識からのシグナルを消光することができる消光部分をさらに含むことができる。いくつかの実施形態では、第5のオリゴヌクレオチドは、伸長不可能であり、かつ/またはプローブである。いくつかの実施形態では、第5のオリゴヌクレオチドは、その3’末端ヌクレオチド上にあり得る小溝結合剤(MGB)部分を含む。
いくつかの実施形態では、本開示は、複数のオリゴヌクレオチドセットを含む組成物および/または混合物を提供し、各オリゴヌクレオチドセットは、a)標的ポリヌクレオチド鎖における第1の配列にハイブリダイズするように構成された第1のオリゴヌクレオチドであって、第1の配列が、標的バリアントヌクレオチドを含み、第1のオリゴヌクレオチドが、標的バリアントヌクレオチドにハイブリダイズするように配置されているその3’末端のヌクレオチド残基をさらに含む、第1のオリゴヌクレオチドと、b)第1の標的ポリヌクレオチド鎖内の第2の配列に相補的である配列にハイブリダイズするように構成された配列を含む第2のオリゴヌクレオチドであって、第2の配列が、第1の配列から5’上流に位置している、第2のオリゴヌクレオチドと、c)標的ポリヌクレオチド鎖の第3の配列に相補的である配列にハイブリダイズするように構成された配列を含む検出可能な第3のオリゴヌクレオチドであって、第3の配列が、第1の配列と少なくとも部分的に重複し、標的バリアントヌクレオチドを含み、各セットの前記第1のオリゴヌクレオチドが、異なる第1の配列にハイブリダイズするように構成され、各セットの第3のオリゴヌクレオチドが、異なる第3の配列と配列類似性を共有し、各セットの第3のオリゴヌクレオチドが、異なる区別可能な検出可能な標識を含む、検出可能な第3のオリゴヌクレオチドと、を含む。
いくつかの実施形態では、本開示は、複数のオリゴヌクレオチドセットを含む組成物および/または混合物を提供し、各オリゴヌクレオチドセットは、a)第1の標的ポリヌクレオチド鎖における第1の配列にハイブリダイズするように構成された第1のオリゴヌクレオチドであって、第1の配列が、標的バリアントヌクレオチドを含み、第1のオリゴヌクレオチドが、標的バリアントヌクレオチドにハイブリダイズするように配置されているその3’末端のヌクレオチド残基をさらに有する、第1のオリゴヌクレオチドと、b)第1の標的ポリヌクレオチド鎖内の第2の配列に相補的な配列にハイブリダイズするように構成された配列を有する第2のオリゴヌクレオチドであって、第1の標的ヌクレオチド鎖の第2の配列が、第1の標的ヌクレオチド鎖の第1の配列から5’上流に位置している、第2のオリゴヌクレオチドと、c)第1の標的ポリヌクレオチド鎖内の第3の配列に相補的な配列にハイブリダイズするように構成された配列を有する第3のオリゴヌクレオチドであって、第1の標的ヌクレオチド鎖の第3の配列が、第1の標的ヌクレオチド鎖の第1の配列と少なくとも部分的に重複し、第3の配列が、標的バリアントヌクレオチドを含み、各セットの前記第1のオリゴヌクレオチドが、異なる第1の配列にハイブリダイズするように構成され、各セットの第3のオリゴヌクレオチドが、異なる第3の配列と配列類似性を共有し、かつ/または各セットの第3のオリゴヌクレオチドが、異なる区別可能な検出可能な標識を含む、第3のオリゴヌクレオチドと、を含む。
いくつかの実施形態では、本開示は、複数のオリゴヌクレオチドセットを含む組成物および/または混合物を提供し、各オリゴヌクレオチドセットは、a)第1の標的ポリヌクレオチド鎖内に存在する第1の配列(A)にハイブリダイズするように構成された第1のオリゴヌクレオチドであって、第1の配列が、標的バリアントヌクレオチド(「第1のバリアントヌクレオチド」)を含み、第1のオリゴヌクレオチドが、第1のバリアントヌクレオチドにハイブリダイズするように配置されているその3’末端のヌクレオチドをさらに有する、第1のオリゴヌクレオチドと、b)第2の配列(B)にハイブリダイズするように構成された第2のオリゴヌクレオチドであって、第2の配列が、第3の配列(C)に相補的であり、第3の配列が、第1の標的ポリヌクレオチド鎖内に存在し、第3の配列(C)が、第1の標的ポリヌクレオチド鎖の第1の配列(A)から5’上流に位置している、第2のオリゴヌクレオチドと、c)第5の配列(E)に相補的な第4の配列(D)にハイブリダイズするように構成された第3のオリゴヌクレオチドであって、第5の配列が、第1の標的ポリヌクレオチド鎖に存在し、第5の配列(E)が、第1の標的ポリヌクレオチド鎖における第1の配列(A)と少なくとも部分的に重複し、第1の標的バリアントヌクレオチドを含み、各セットの第1のオリゴヌクレオチドが、異なる第1の配列にハイブリダイズするように構成され、各セットの第3のオリゴヌクレオチドが、異なる第3の配列と配列類似性を共有し、かつ/または各セットの第3のオリゴヌクレオチドが、異なる区別可能な検出可能な標識を含む、第3のオリゴヌクレオチドと、を含む。
いくつかの実施形態では、本開示の組成物および/または混合物は、追加の成分を含むことができる。例えば、混合物は、約10mM〜約80mMの塩化カリウム、および/または約10mM〜約40mMの硫酸アンモニウムをさらに含むことができる。いくつかの実施形態では、混合物は、30mM〜80mMの濃度の塩化カリウム、および10mM〜40mMの濃度の硫酸アンモニウムを含むことができる。いくつかの実施形態では、混合物は、約45mMの塩化カリウム、約22mMの硫酸アンモニウムを含むことができる。いくつかの実施形態では、混合物は、熱安定性であり得るポリメラーゼをさらに含むことができ、かつ熱安定性ポリメラーゼに向けられた抗体、オリゴヌクレオチド、および/またはアプタマーなどのホットスタート成分をさらに含むことができる。いくつかの実施形態では、混合物は、ヌクレオチド源をさらに含むことができる。いくつかの実施形態では、混合物は、反応混合物である。いくつかの他の実施形態では、混合物は、貯蔵混合物である。いくつかの実施形態では、混合物は、標的ポリヌクレオチド鎖を含むことが疑われる核酸試料を含むことができる。いくつかの実施形態では、混合物は、マスターミックスを含むことができ、かつ/またはマスターミックスであり得る。いくつかの実施形態では、混合物は、標的ポリヌクレオチド鎖の第1の配列を含むアンプリコンをさらに含むことができる。いくつかの実施形態では、混合物は、第2のポリヌクレオチド鎖の配列を含むアンプリコンを含まない。いくつかの実施形態では、本開示は、少なくとも1つの洗浄剤、グリセロール、少なくとも1つの参照色素、ウシ血清アルブミン、および/またはゼラチンのうちの1つ以上を含む混合物を提供する。いくつかの実施形態では、混合物は、凍結乾燥され得る。
いくつかの実施形態では、本開示は、本明細書に記載される1つ以上の混合物を含有する第1の容器と、第1の標的ポリヌクレオチド鎖と配列類似性を共有することを含む対照核酸試料を含有する第2の容器とを含むキットを提供する。いくつかの実施形態では、対照核酸試料は、標的ポリヌクレオチドの一部分(例えば、異種配列)のみを含むことができ、いくつかの実施形態では、対照核酸試料は、第1の標的ポリヌクレオチド鎖全体を含む。
本開示はまた、本明細書に記載される試薬(例えば、オリゴヌクレオチド)を使用して、標的バリアントヌクレオチドを含む標的ポリヌクレオチドを検出するための方法を提供する。いくつかの実施形態では、方法は、a)試験核酸試料と本明細書に記載される混合物のうちの1つ以上との反応混合物を形成することと、b)少なくとも第1および第2のオリゴヌクレオチドをプライマーとして使用して増幅反応を実施して、試料に存在する場合、標的ポリヌクレオチドの標的ポリヌクレオチド配列のアンプリコンを生成することと、c)第3のオリゴヌクレオチドの検出可能な特性における変化を検出することによって、アンプリコンを検出することと、を含むことができ、ステップc)においてアンプリコンを検出することは、標的ポリヌクレオチドが試験核酸試料内に存在することを示す。いくつかの実施形態では、標的ポリヌクレオチドは、標的ポリヌクレオチド(例えば、まれな/低存在量核酸)と、標的バリアントヌクレオチドを含まない非標的ポリヌクレオチド(例えば、高存在量核酸)とを含む核酸の混合物を含む試料において同定され得る。
いくつかの実施形態では、本開示は、試験ポリヌクレオチド試料における標的バリアントヌクレオチドを含む標的ポリヌクレオチド分子を検出するための方法を提供し、方法は、a)試験ポリヌクレオチド試料と、本明細書に記載される第1、第2、および第3のオリゴヌクレオチドの混合物との反応混合物を形成することと(いくつかの実施形態では、本明細書に記載される第4、第5、および/もしくは第6のオリゴヌクレオチドもまた含む)、b)少なくとも第1および第2のオリゴヌクレオチドをプライマーとして使用して増幅反応を実施して、試験ポリヌクレオチド試料に存在する場合、標的ポリヌクレオチド分子の標的ポリヌクレオチド配列のアンプリコンを生成することと、c)第3のオリゴヌクレオチドの検出可能な特性における変化を検出することによって、ステップb)において生成されたアンプリコンを検出することと、を含み、ステップc)においてアンプリコンを検出することは、標的ポリヌクレオチド分子が試験ポリヌクレオチド試料内に存在することを示す。これらの方法のいくつかの実施形態では、標的ポリヌクレオチド分子は、ポリヌクレオチド分子の混合物を含む試験ポリヌクレオチド試料において検出され、混合物は、標的バリアントヌクレオチドの第1のバリアント形態を含むポリヌクレオチド分子(「第1のバリアント標的ポリヌクレオチド分子」)、および標的バリアントヌクレオチドの第2のバリアント形態を含むポリヌクレオチド分子(「第2のバリアント標的ポリヌクレオチド分子」)を含む。これらの方法のいくつかの実施形態では、試験ポリヌクレオチド試料は、標的ポリヌクレオチド配列を含まないポリヌクレオチド鎖(「非標的ポリヌクレオチド分子」)を含む。これらの方法のいくつかの実施形態では、試験試料は、標的ポリヌクレオチド分子よりも多くの非標的ポリヌクレオチド分子を含む。これらの方法のいくつかの実施形態では、標的ポリヌクレオチド分子は、まれな対立遺伝子または突然変異体ポリヌクレオチド配列である。これらの方法のいくつかの実施形態では、非標的ポリヌクレオチド分子は、メジャー対立遺伝子または野生型ポリヌクレオチド配列である。これらの方法のいくつかの実施形態では、試験試料は、非標的ポリヌクレオチド分子と比較して、2%未満、1%未満、0.1%未満、0.01%未満、または0.001%未満の標的ポリヌクレオチド分子を含む。これらの方法のいくつかの実施形態では、試験試料は、第1のバリアント標的ポリヌクレオチド分子と比較して、2%未満、1%未満、0.1%未満、0.01%未満、または0.001%未満の第2のバリアント標的ポリヌクレオチド分子を含む。これらの方法のいくつかの実施形態では、第1のバリアント標的ポリヌクレオチド分子および/または第2のバリアント標的ポリヌクレオチド分子は、突然変異体ポリヌクレオチド配列である。これらの方法のいくつかの実施形態では、第1のバリアント標的ポリヌクレオチド分子および/または第2のバリアント標的ポリヌクレオチド分子は、野生型ポリヌクレオチド配列である。
いくつかの実施形態では、方法は、ステップa)〜c)の前の第2のバリアントポリヌクレオチド分子と比較して、ポリヌクレオチド試験試料における第1のバリアントポリヌクレオチド分子の数を富化することをさらに含む(「富化」ステップ)。これらの方法のいくつかの実施形態では、富化ステップは、ステップa)〜c)で使用されるものとは異なる条件下での増幅反応を含む。いくつかの実施形態では、富化ステップは、ポリヌクレオチド試験試料における第1のバリアントポリヌクレオチド分子の数を、第2のバリアントポリヌクレオチド分子と比較して、少なくとも2倍、4倍、6倍、8倍、または10倍増加させる(富化する)。例えば、いくつかの実施形態では、富化ステップは、第1のオリゴヌクレオチドの計算された融解温度(TM)よりも12〜16度高い温度での15〜25サイクルを含むPCRを使用して実施される。いくつかの実施形態では、ステップa)〜c)は、富化が行われる温度より4〜6度低い温度で、標的部位特異的プローブ(例えば、第3のオリゴヌクレオチド)のTm近くでの40サイクルを含む。これらの方法のいくつかの実施形態では、試験ポリヌクレオチド試料は、哺乳動物もしくは非哺乳動物の動物組織もしくは細胞、または植物組織もしくは細胞に由来する。これらの方法のいくつかの実施形態では、試料は、唾液、頬組織、皮膚、毛髪、血液、血漿、尿、糞便、精液、および腫瘍試料からなる群から選択される。これらの方法のいくつかの実施形態では、ポリヌクレオチド試験試料は、癌細胞に由来する。これらの方法のいくつかの実施形態では、アンプリコンの検出は、試験ポリヌクレオチド試料が由来する組織内の癌細胞の存在を示す。これらの方法のいくつかの実施形態では、標的ポリヌクレオチドは、EFGR(例えば、図20)、Ras(例えば、少なくとも1つのKRASもしくはNRAS突然変異(例えば、図21))、Kit、pTEN、および/もしくはp53における少なくとも1つの突然変異、ならびに/または少なくとも1つのKRASもしくはNRAS突然変異、ならびに/または表1および/もしくは表2に列挙される少なくとも1つの突然変異を含む。これらの方法のいくつかの実施形態では、増幅反応は、リアルタイムPCRなどのポリメラーゼ連鎖反応(PCR)である。これらの方法のいくつかの実施形態では、第3のオリゴヌクレオチドは、第1のオリゴヌクレオチドのTmよりも6〜20℃(最適には8〜12℃)高いTmを有し、PCRは、第1のオリゴヌクレオチドのTmの5℃以内のアニーリング温度で実施される。いくつかの実施形態では、これらの方法は、少なくとも第1のオリゴヌクレオチド、第2のオリゴヌクレオチド、および第3のオリゴヌクレオチドを含有する第1の容器と、第1の標的ポリヌクレオチド鎖を含む対照ポリヌクレオチド試料を含有する第2の容器とを含むキットを使用して実施される。いくつかの実施形態では、方法は、突然変異を示す標的バリアントヌクレオチドを検出し、ポリヌクレオチド試料は、標的ポリヌクレオチドの1〜10コピーを含む。これらの方法のいくつかの実施形態では、標的バリアントヌクレオチドがプリン塩基を含み、標的バリアントヌクレオチド位置における対応するメジャー対立遺伝子もしくは野生型ヌクレオチドが異なるプリン塩基を含むか、または標的バリアントヌクレオチドがピリミジン塩基を含み、標的バリアントヌクレオチド位置における対応するメジャー対立遺伝子もしくは野生型ヌクレオチドが異なるピリミジン塩基を含む。
いくつかの実施形態では、方法は、ステップa)〜c)の前に、野生型核酸と比較して試料における標的ポリヌクレオチドの数を富化することをさらに含むことができる。いくつかの実施形態では、この富化プロセスは、ステップa)〜c)で使用されるような異なる条件を含む増幅反応を含むことができる。例えば、いくつかの実施形態では、富化ステップは、第1のオリゴヌクレオチドの計算された融解温度(Tm)よりも12〜16℃高い温度での15〜25サイクルを含むポリメラーゼ連鎖反応を使用して実施され得る。いくつかの実施形態では、ステップa)〜c)は、第3のオリゴヌクレオチドのTmに近く、富化が実施される温度よりも4〜6度低い温度での40サイクルを含むことができる(例えば、「近く」は、富化プロセスで使用される温度より4〜6℃低いことを意味し得る)。いくつかの実施形態では、試験核酸試料は、哺乳動物または非哺乳動物の動物組織もしくは細胞、または植物組織もしくは細胞(例えば、唾液、頬組織、皮膚、毛髪、血液、血漿、尿、糞便、精液、および腫瘍試料(例えば、癌細胞))に由来する。いくつかの実施形態では、アンプリコンの検出は、試験核酸試料が由来する組織内の癌細胞の存在を示す。いくつかの実施形態では、標的ポリヌクレオチドは、EFGR(例えば、図20)、Ras(例えば、少なくとも1つのKRASもしくはNRAS突然変異(例えば、図21))、BRAF、Kit、pTEN、ESR1、および/もしくはp53;ならびに/または表1および/もしくは表2に列挙される突然変異のうちの1つ以上を含む。いくつかの実施形態では、増幅反応は、リアルタイムPCRまたは定量的PCR(qPCR)などであるが、これらに限定されないポリメラーゼ連鎖反応(PCR)である。いくつかの実施形態では、例えば、第3のオリゴヌクレオチドは、第1のオリゴヌクレオチドのTmよりも6〜20℃(最適には8〜12℃)高いTmを有することができ、PCRは、第1のオリゴヌクレオチドのTmの5℃以内のアニーリング温度で実施され得る。
いくつかの実施形態では、方法は、少なくとも第1のオリゴヌクレオチド、第2のオリゴヌクレオチド、および第3のオリゴヌクレオチドを含有する第1の容器と、第1の標的ポリヌクレオチド鎖を含む対照核酸試料を含有する第2の容器とを含むキットを使用して実施され得る。いくつかの実施形態では、方法は、突然変異を示す標的バリアントヌクレオチドを検出することができ、核酸試料は、はるかに多数の野生型核酸配列のバックグラウンドからの標的ポリヌクレオチド配列の1〜10コピーを含む。いくつかの実施形態では、標的バリアントヌクレオチドがプリン塩基を含み、標的バリアントヌクレオチド位置における対応する野生型ヌクレオチドが異なるプリン塩基を含み、かつ/またはピリミジン塩基を含み、標的バリアントヌクレオチド位置における対応する野生型ヌクレオチドが異なるピリミジン塩基を含む。当業者によって理解されるように、他の方法も本開示によって企図される。
一般情報
「約」、「およそ」などの用語は、数値または範囲のリストの前に付く場合、その用語がそのリストまたは範囲の各個々の値の直前に付くかのように、そのリストまたは範囲の各個々の値を独立して指す。これらの用語は、同じものが参照する値が正確にそれであるか、それに近いか、またはそれに類似していることを意味する。
本明細書で使用される場合、対象または宿主は、個体であることを意味する。対象には、ネコおよびイヌなどの飼育動物、家畜(例えば、ウシ、ウマ、ブタ、ヒツジ、およびヤギ)、実験動物(例えば、マウス、ウサギ、ラット、モルモット)、ならびにトリが含まれ得る。一態様では、対象は、霊長類またはヒトなどの哺乳動物である。
「任意の」または「任意に」とは、後に記載される事象または状況が発生する可能性がある、または発生しない可能性があることを意味し、その記載には、その事象または状況が発生する実例および発生しない実例が含まれる。例えば、「任意に、組成物は、組み合わせを含むことができる」という語句は、その記載が組み合わせおよび組み合わせの非存在(すなわち、組み合わせの個々のメンバー)の両方を含むように、組成物が異なるポリヌクレオチドの組み合わせを含んでもよいか、または組み合わせを含まなくてもよいことを意味する。
範囲は、本明細書において、約1つの特定の値から、および/または約別の特定の値までとして表現され得る。そのような範囲が表現されるとき、別の態様は、一方の特定の値から、および/またはもう一方の特定の値までを含む。同様に、値が近似値として表現される場合、約またはおよそという先行詞を使用することによって、その特定の値が別の側面を形成することが理解されるであろう。さらに、各範囲の終点は、もう一方の終点と関連して、およびもう一方の終点とは独立して、の両方において重要であることが理解されるであろう。範囲(例えば90〜100%)は、各値が個別に列挙されているかのように、その範囲自体ならびにその範囲内の各独立した値を含むことを意味する。
「組み合わせた」または「組み合わせて」または「併せて」という用語は、特定の疾患を治療、予防、および/または改善するための、一緒に投与される薬剤の物理的組み合わせ、またはレジメンにおける2つ以上の薬剤の使用(例えば、別個に、物理的に、および/もしくは時間内に投与される)を指し得る。
治療、予防、および/もしくは改善という用語、またはそれらの派生語が、所与の状態に対する所与の治療(例えば、HIVによる癌感染の予防)に関連して本明細書で使用される場合、治療された患者が臨床的に観察可能なレベルの状態を全く発症しないか、または治療を行わなかった場合よりもゆっくり、および/もしくは低い程度まで発症することを伝えることを意味する。これらの用語は、患者が状態のいかなる側面も全く経験しない状況だけに限定されない。例えば、治療は、状態の所与の発現をもたらすと予想されたであろう刺激への患者の曝露中に与えられ、結果として、患者がそうでなければ予想された状態のより少ないおよび/またはより軽度の症状を経験する場合、状態を予防したと言われる。例えば、治療は、結果として患者が感染の軽度の明白な症状のみを示すことによって、感染を「予防」することができ、感染微生物による任意の細胞への侵入がなかったに違いないということを意味するものではない。
同様に、特定の治療による所与の状態の予防、治療、および/または改善に関連して本明細書で使用される「低減する」、「低減すること」、および「低減」は、典型的には、治療なしで感染を発症する対照または基礎レベルと比較して、よりゆっくりまたはより少ない程度まで感染を発症する対象を指す。感染のリスクの低減の結果として、患者は、感染の軽度の明白な症状のみまたは感染の遅発性症状を示し得、感染微生物による任意の細胞への侵入がなかったに違いないということを意味するものではない。
本開示内で引用された全ての参考文献は、参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれる。ある特定の実施形態は、以下の実施例でさらに説明される。これらの実施形態は、例としてのみ提供され、いかなる方法でも特許請求の範囲を限定することを意図するものではない。
本明細書に開示される試薬およびアッセイ設計は、非標的ヌクレオチド配列(例えば、「野生型」、共通、またはより高存在量のヌクレオチド配列)のバックグラウンドからの、標的ヌクレオチド配列(例えば、突然変異体、レアまたは低存在量標的ヌクレオチド配列)の10コピー未満(例えば、1〜3コピーほど少ない)の検出を例示する。上述のように、これらの方法は、無細胞DNA癌関連アッセイ(例えば、初期診断および/もしくは再発の検出のため)、一塩基多型(SNP)決定アッセイ、法医学関連アッセイ、ならびに/または農学関連アッセイが挙げられるが、これらに限定されない様々なアッセイにおける、そのようなレア(例えば、低存在量)標的核酸の検出に有用であり得る。
これらの例に示されるように、定量的ポリメラーゼ連鎖反応(qPCR)反応を実施して、図1に示されるような例示的なプライマーおよびプローブアッセイ設計を使用して、より豊富な野生型核酸配列(例えば、非変異遺伝子またはメジャー対立遺伝子を表す)の存在下で、低存在量核酸配列(例えば、変異遺伝子または対立遺伝子バリアントを表す)を検出、同定、および/または定量化した。各qPCR反応は、第1および第2の標的ポリヌクレオチド鎖を含む標的ポリヌクレオチドを増幅させるために使用される、以下に記載される実施例に例示されるが、限定されるものではない、少なくとも1つの順方向プライマー(例えば、第1のオリゴヌクレオチド)と、少なくとも1つの逆方向プライマー(例えば、第2のオリゴヌクレオチド)と、少なくとも1つのプローブ(例えば、5’ヌクレアーゼであり得る第3のオリゴヌクレオチドまたはTaqManプローブ)との混合物を利用した。プライマーのうちの1つ(すなわち、順方向または逆方向プライマーのいずれか、第1のオリゴヌクレオチド)は、第1の標的ポリヌクレオチド鎖における少なくとも1つの標的バリアントヌクレオチド(例えば、突然変異体遺伝子または低存在量対立遺伝子バリアントを示し得る標的部位)を含む、第1のヌクレオチド配列(「第1の配列」と呼ばれることもある)に対して結合特異性を有した。標的バリアントヌクレオチドは、プライマーの結合特異性が主に標的バリアントヌクレオチドによって決定されるように、プライマーの末端ヌクレオチドに対応していた(すなわち、それに対してハイブリダイズ可能であり、それと同じまたはそれに相補的であったことを意味する)。したがって、順方向または逆方向プライマーのいずれかである第1のオリゴヌクレオチドを、第1のヌクレオチド配列に結合し、その3’末端に、標的バリアントヌクレオチドに相補的なヌクレオチド(例えば、突然変異体遺伝子または対立遺伝子バリアントに対応するヌクレオチド)を含むように設計した。いくつかの実施形態では、第1のオリゴヌクレオチドの3’末端における標的バリアントヌクレオチドに相補的なヌクレオチドは、第1のオリゴヌクレオチドの実際の3’末端ヌクレオチド(n)の2ヌクレオチド(n+2、n+1、n)内にあり得る。
各々が、第1のポリヌクレオチド鎖の第2の配列および第3の配列のそれぞれと配列同一性を共有する配列を有する、第2のオリゴヌクレオチド(すなわち、もう一方のプライマー;順方向または逆方向プライマー)および第3のオリゴヌクレオチド(例えば、TaqMan(商標)プローブまたは加水分解プローブなどの標的部位特異的プローブ)(すなわち、第2および第3の配列は、典型的には、二本鎖標的ポリヌクレオチドの第2のポリヌクレオチド鎖に相補的である)。混合物中の第2のオリゴヌクレオチド(例えば、第2のプライマー)を、第1の標的ポリヌクレオチド鎖と同一性を共有するように設計したたが、第1のオリゴヌクレオチド(例えば、第1のプライマー)がハイブリダイズされた第1の配列の上流または下流の位置であり、重複していない。第3のオリゴヌクレオチド(例えば、TaqMan(商標)プローブ)がハイブリダイズされた第3の配列を、第1の配列と少なくとも部分的に重複し、標的バリアントヌクレオチドを含むように設計した。いくつかの例示的な実施形態では、第3のオリゴヌクレオチド(例えば、TaqMan(商標)プローブ)はまた、第1のオリゴヌクレオチドまたは第1のプライマーによって結合された第1の配列と重複しない第1の標的ポリヌクレオチド鎖と同一の追加のヌクレオチドを含んだ。いくつかの例示的な実施形態では、これらの実験で使用される第3のオリゴヌクレオチド(例えば、TaqMan(商標)プローブなどの標的部位特異的プローブ)は、その5’末端に共有結合したフルオロフォア(例えば、6−FAM)を有するオリゴヌクレオチド、クエンチャー(非蛍光クエンチャー、「NFQ」と呼ばれることもある)、およびその3’末端に共有結合した小溝結合剤(「MGB」)を含んだ。理論によって限定されないが、オリゴヌクレオチドの3’末端に結合した小溝結合剤は、それをTaqポリメラーゼによって伸長不可能にするものと考えられている。一般に、第3のオリゴヌクレオチド(例えば、TaqMan(商標)プローブ)を、第1のオリゴヌクレオチド(例えば、第1のプライマー)の融解温度よりも6〜20℃(最適には8〜12℃)高い融解温度(TM)を示すように設計し、標準的な技術を使用してPCRを実施した(例えば、第3のオリゴヌクレオチド(例えば、TaqManプローブなどの標的部位特異的プローブ)のTMに近いアニーリング/伸長温度での40サイクル)。例えば、KRAS G12Rに関する例示的なアッセイにおいて、第1のオリゴヌクレオチドのTm(Primer Expressで計算されるような)は、52.4℃であり、第2のオリゴヌクレオチドのTmは、50.8℃であり、第3のオリゴヌクレオチドのTmは、61℃であった。別の例では、KRAS G12Cに関するアッセイにおいて、第1のオリゴヌクレオチドのTmは、50.2℃であり、第2のオリゴヌクレオチドのTmは、51.6℃であり、第3のオリゴヌクレオチドのTmは、62℃であった。KRAS G12Aに関するさらに別の例では、第1のオリゴヌクレオチドのTmは、51.4℃であり、第2のオリゴヌクレオチドのTmは、51.6℃であり、第3のオリゴヌクレオチドのTmは、61℃であった。
ある特定の実施形態では、qPCR反応は、「富化サイクル」または「富化フェーズ」を含み、低存在量核酸を、高存在量(例えば、野生型)核酸よりも優先して増幅させ、混合物を、95℃で2分間の1サイクル、95℃で1秒間および64℃で20秒間の15〜20サイクル(富化フェーズ)、ならびに95℃で1秒間および60℃で20秒間の40サイクル(増幅および検出フェーズ)に供した。いくつかの実施形態では、qPCR反応を富化フェーズなしで実施し、混合物を、95℃で2分間の1サイクル、ならびに95℃で1秒間および60℃で20秒間の40サイクル(増幅および検出フェーズ)に供した。反応にVIC標識RPPH1アッセイが含まれていた場合、増幅反応から生成されたデータをExcel形式でエクスポートし、複製反応のCq値を平均化し、各条件でのFAMおよびVIC標的のデルタ平均Cqを決定およびプロットし、デルタCqを定量化方法に使用した。
以下のある特定の例示的な実施例では、例えば、標的バリアントヌクレオチドは、KRAS、BRAF、EGFRなどの対立遺伝子変異DNA(本明細書の他の箇所では標的核酸と呼ばれ得る)内に存在し、順方向または逆方向プライマー(第1のオリゴヌクレオチド)を、対立遺伝子バリアントKRAS、BRAF、EGFRなど、分析されているDNAの標的バリアントヌクレオチドに相補的な3’末端にヌクレオチドを含むことによって、標的バリアントヌクレオチドに結合するように設計し、標識された第3のオリゴヌクレオチド(TaqManプローブであり得る)を、標的バリアントヌクレオチドを含むように設計し、標的核酸を増幅させ検出した。これらの例示的な実施例で実施される様々なアッセイの追加の詳細は、以下に提供される。
実施例1
野生型と突然変異体配列の区別
A.qPCRアッセイ
qPCR分析の場合、野生型DNAの試料(CEPH個体1347−02(「CEPH」)からの対照DNA、Thermo Fisher Scientificカタログ番号403062)を、0.1%の標的対立遺伝子バリアントKRAS DNA(Horizon Discovery Ltdから購入したKRAS Reference Standards DNA、カタログ番号:KRAS G12RについてはHD287、KRAS G12AについてはHD264)がある場合またはない場合でスパイクした。野生型DNA試料(10ng)またはスパイクされた試料(対立遺伝子バリアントスパイクを含む10ngの野生型(CEPH)DNA(例えば、突然変異体試料)を、300nMの各プライマー(順方向および逆方向、第1および第2オリゴヌクレオチド)、250nMのプローブ(第3のオリゴヌクレオチド)、1mMのdNTP、39mMのTris pH8、2.55mMのMgCl2、30mMのKCl、16mMの(NH42SO4、0.1mg/mLのBSA、7%グリセロール、および0.085U/uLのPlatinum Taqに添加して、応混合物を形成し、10μLの混合物のアリコートを96ウェルプレートの4つの複製ウェルで平板培養した。QuantStudio 5 F96(Thermo Fisher Scientific,Waltham,MA)上で、qPCR反応を実施した。富化フェーズなしで実施したqPCR反応について、混合物を、95℃で2分間の1サイクル、ならびに95℃で1秒間、次いで示されるように58〜62℃で20秒間の40サイクル(増幅および検出フェーズ)に供した。富化フェーズありで実施したqPCR反応について、混合物を、95℃で2分間の1サイクル、95℃で3秒間および64℃で20秒間の19サイクル(富化)、ならびに95℃で1秒間、次いで示されるように58〜62℃で20秒間の40サイクル(増幅および検出フェーズ)に供した。これらのアッセイで利用されるプライマー、プローブ、および標的核酸を、上記のように設計した。データをExcel形式でエクスポートし、複製反応のCq値を平均化し、標的のデルタ平均Cqを決定およびプロットした。デルタCqを定量化方法に使用した。
B.実験結果
上記のように、反応が標的部位特異的プローブおよび2つのプライマーを含み、そのうちの一方が第1のオリゴヌクレオチド(例えば、標的部位特異的プライマー)であり、もう一方が第2のオリゴヌクレオチド(例えば、遺伝子座特異的プライマー)であるアッセイ設計によるqPCR反応は、非常に類似した豊富な核酸の存在下で、低存在量標的核酸を識別的に増幅させた(図2〜4)。特に、アッセイ設計は、増幅富化フェーズがある場合またはない場合でスパイクされた対立遺伝子バリアントKRAS DNAがある場合とない場合との試料を識別することが可能であった(図2A〜Cおよび3A〜Cに示される富化フェーズを含む実験の結果)。これらの反応条件およびアッセイ下では、増幅の成功を示す増幅曲線は、低存在量対立遺伝子バリアントKRAS DNA(10ngの野生型(CEPH)DNAと10pgの標的配列(0.1%または3コピー))が反応混合物中に存在する場合にのみ観察された(すなわち、野生型DNA(10ngの野生型(CEPH)DNA)のみが存在する場合ではない)(図2A〜Fおよび3A〜F)。
富化フェーズを含む反応は、より低いCt値を有し、富化フェーズが、排他的ではないにしても優先的に低存在量対立遺伝子バリアントDNAを増幅させ、したがってアッセイ設計を使用して性能をさらに改善することを示している(図2A〜Fおよび3A〜F)。一方、野生型KRAS DNAのみを含有する一部の試料のバックグラウンド蛍光は、富化フェーズを含むことで増加した。これらのバックグラウンドqPCR曲線は、低存在量対立遺伝子バリアントが存在する場合に見られるように、典型的なqPCR曲線とは容易に区別可能であった(例えば、図2A〜Cおよび3A)。理論によって限定されないが、富化フェーズでの高温は、標的配列特異的プライマーに結合したときに単一の塩基ミスマッチを含有する、豊富な核酸への標的配列特異的プライマーのアニーリングと比較して、標的配列特異的プライマーに結合したときに完全一致を形成する、低存在量標的核酸への標的配列特異的プライマーのアニーリングに有利に働き、これはその後、豊富な核酸よりも低存在量標的核酸の優先的な増幅をもたらすと考えられている。
その後の実験では、同様のアッセイ設計を使用して、示されているように(Horizon Discovery Ltd)、0.1%の以下の対立遺伝子バリアントKRAS DNAで個別にスパイクされた野生型DNAと、野生型DNAを識別した:34 G>C(図4A)、35 G>C(図4B)、34 G>A(図4C)、34 G>T(図4D)、35 G>A(図4E)、および35 G>T(図4F)。反応が第1のオリゴヌクレオチド(例えば、標的配列特異的プライマー)、第2のオリゴヌクレオチド(例えば、遺伝子座特異的プライマー)、および第3のオリゴヌクレオチド(例えば、標的部位特異的プローブ)を含むアッセイ設計で構成されたqPCR反応は、野生型KRAS DNAのみを含有する試料よりも、0.1%の示された対立遺伝子バリアントKRAS DNAがスパイクされた野生型KRAS DNA試料を含有する試料において低いCt値を有した。表3は、これらのqPCR反応からのスパイクされた対立遺伝子バリアントKRAS DNAがある場合またはない場合の平均Ct値を示し、2つのCt値間の差(dCt)を示す。プライマー/プローブの組み合わせは全て、低存在量KRAS対立遺伝子DNAを含有する試料と野生型KRAS DNAとの効果的な識別を示し、6つの対立遺伝子バリアントのうち5つが9以上のdCt値を有した。
Figure 2021533769
この実施例に開示されたものと同様のアッセイ設計および循環条件を使用した追加の実験もまた、様々な他の試料に対して実施し、野生型標的核酸のバックグラウンドにおいて対立遺伝子バリアントDNAの1〜3コピーを検出した(データは図示せず)。
実施例2
塩化カリウムおよび硫酸アンモニウム
低存在量標的核酸の検出に対する塩化カリウムおよび硫酸アンモニウム濃度の効果も試験した。この例示的な例に示されるように、単一の塩基変化によって豊富な核酸とは異なる標的核酸の10コピー未満を、図1に示され、かつ/または以下により詳細に記載されるプライマーおよびプローブアッセイ設計、ならびにKClおよび(NH42SO4の両方の最適化された濃度を含有する増幅混合物によって検出した。単一の塩基変化が同じ構造ファミリーにある場合(プリンからプリンまたはピリミジンからピリミジン)、非常に類似した豊富な核酸の存在下での低存在量標的核酸の識別は、特に困難である。これらの例では、塩化カリウムが増幅を改善し、硫酸アンモニウムが、非常に類似した豊富な核酸の存在下で、低存在量標的核酸の識別を改善することが実証された。塩化カリウムおよび硫酸アンモニウムの両方の濃度を、低存在量標的核酸の増幅および豊富な標的の増幅の抑制のために最適化した。上記で一般的に説明したように、これらのアッセイの第3のオリゴヌクレオチド(例えば、TaqManプローブ)を、標的核酸の標的バリアントヌクレオチド(例えば、対立遺伝子バリアント)に及ぶヌクレオチドに結合するように設計した。第3のオリゴヌクレオチド(例えば、TaqManプローブ)に加えて、順方向または逆方向のいずれかのプライマーを、その3’末端に、標的核酸上の標的バリアントヌクレオチドに相補的なヌクレオチドを含むように設計した。上述のように、その3’末端に、標的バリアントに相補的なヌクレオチドを含むプライマーは、第1のオリゴヌクレオチド(例えば、標的配列特異的プライマー(TSP))である。標的核酸に対して結合特異性を有するもう一方のプライマー(すなわち、第2のオリゴヌクレオチド)は、その3’末端に、本明細書に記載される標的バリアントヌクレオチドに相補的なヌクレオチドを含まず、遺伝子座特異的プライマー(LSP)と呼ばれ得る。
A.増幅に対する塩化カリウムおよび硫酸アンモニウムの効果
これらの実験では、0.3μMの順方向[または逆方向]プライマー(例えば、第1のオリゴヌクレオチド(例えば、標的配列特異的プライマー(TSP))、0.3μMの逆方向[または順方向]プライマー(例えば、第2のオリゴヌクレオチド(例えば、遺伝子座特異的プライマー(LSP))、0.25μMの検出プローブ(例えば、第3のオリゴヌクレオチド(例えば、標的部位特異的プローブ))、1mMのdNTP、2.55mMのMgCl2、39mMのTris pH8、0.085U/uLのPlatinum Taq、および0.1mg/mLのBSAを有する増幅試薬;ゼロ、30mM、または60mMのKCl(ゼロおよび60mMのデータのみ図示);ならびにゼロ、15mM、または30mMの(NH42SO4(ゼロおよび30mMのデータのみ図示)、ならびに10ngの野生型DNA(図5および6に示されるように、0.2%(4コピー)の対立遺伝子バリアントDNAがスパイクインした場合またはしていない場合の)を含有する、20uLの反応混合物を作製した。qPCRをQuantStudio 7において次のサイクルで実施した:95℃で3分間の1サイクル、95℃で3秒間/64℃で20秒間の19サイクル(富化フェーズ)、ならびに95℃で3秒間/60℃で20秒間の40サイクル(増幅および検出フェーズ)。これらの実験および結果として得られるデータは、以下でさらに説明される。
最大60mMのKClおよび最大30mMの(NH42SO4を含むqPCR反応、ならびに図1および上記でさらに記載されるプライマーおよびプローブアッセイの設計が、より低いCt値によって示されるように、野生型DNAのみを含有する試料と、0.2%の対立遺伝子バリアントDNAがスパイクされた野生型DNAとを識別したことが観察された(図5A。60mMのKClおよび30mMの(NH4)2SO4の存在下で実施した反応)。対照的に、どちらの塩も含まないqPCR反応は、野生型DNAおよび0.2%の対立遺伝子バリアントDNAがスパイクされた野生型DNAを含有する反応について同様のCt値を示した(図5B。KClおよび(NH4)2SO4の非存在下で実施した反応)。したがって、図1に提供されるプライマーおよびプローブアッセイ設計(例えば、本明細書において上記のように例示される)と共に、有効量のKClおよび(NH42SO4をqPCRマスターミックスに含むことは、単一ヌクレオチド(すなわち、標的バリアントヌクレオチド)のみによって標的核酸とは異なる、豊富な(例えば、野生型)核酸を含む試料中のわずか0.2%(例えば、4コピー)の標的核酸を検出するための有効な方法を提供した。
低コピー数の標的核酸と野生型核酸との区別を提供する濃度の範囲を決定するために、追加の実験を実施した。10ngの野生型(CEPH)DNA(Thermo Fisher Scientificカタログ番号403062)、300nMの各プライマー(順方向および逆方向、第1および第2オリゴヌクレオチド、TSPおよびLSP)、250nMプローブ(第3のオリゴヌクレオチド)、1mmのdNTP、0.085U/uLのPlatinum Taq、2.55mMのMgCl2、45nMのROX passive reference、39mMのTris、pH8、ならびに7%グリセロールを含有する20uLの反応混合物を調製した。以下に示されるように、塩化カリウムおよび硫酸アンモニウムを反応混合物に滴定した:図6A:KClまたは硫酸アンモニウムなし、図6B:30mMの硫酸アンモニウム、塩化カリウムなし、図6C:30mMのKClおよび30mMの硫酸アンモニウム、ならびに図6D:60mMのKClおよび30mMの硫酸アンモニウム。G13D突然変異体スパイクとの反応は、20pgのKRAS G13D Reference Standard DNA(Horizon Discovery Ltd.、カタログ番号HD290)を含んだ。以下の熱プロトコルを使用して、QuantStudio7機器上で反応を増幅させた:95℃(3分間)、95℃(3秒間)/64℃(20秒間)で19サイクル(富化フェーズ)、次いで95℃(3秒間)/60℃(20秒間)で40サイクル(増幅および検出フェーズ)。図6Cに示されるように、例示的な反応で使用される条件(30mMのKClおよび30mMの硫酸アンモニウム)は、標的核酸と野生型核酸との間の明確な区別を示したが、KClおよび硫酸アンモニウムの両方の除外(図6A)は示さなかった。したがって、これらの実験では、KClおよび硫酸アンモニウムの「有効量」(標的核酸と野生型核酸との間の区別を提供する量)は、それぞれ最大約60mMおよび最大約30mMであることが分かった。
KClおよび硫酸アンモニウム濃度を使用した実験において、2つの塩の効果をさらに調査し、初期の高濃度(60mMのKCl、30mMの硫酸アンモニウム)と初期の低濃度(30mMのKCl、15mMの硫酸アンモニウム)との間の濃度も試験した。図6Cが実証するように、より高濃度で使用された場合の2つの塩の効果は、識別を提供するが、Cqが遅延することも示している。したがって、中間濃度を試験して、いずれも低存在量標的に対して許容可能な識別およびより低いCq値を提供し得るかどうかを判断した。図7A中、2つの塩の濃度が45mM(KCl)および30mM(硫酸アンモニウム)であった一方で、図7B中では、硫酸アンモニウムの濃度を22mMに減少させた(KClを45mMに保持)。45mMのKClおよび22mMの(NH4)2SO4の存在下で実施した反応(図7B)では、野生型ポリヌクレオチドからの突然変異体の明確な分離を維持しながら、突然変異体のCqが減少した。突然変異体スパイクを有するウェルの平均Cqは、野生型のみを含有するウェルからの分離を維持しながら、35.1(図7A、30mMの硫酸アンモニウムを使用した反応の場合)から28.0(図7B、22mMの硫酸アンモニウムを使用した反応の場合)に減少した。これらの実験に基づいて、45mMのKClおよび22mMの硫酸アンモニウムの使用を、同様の条件を使用したさらなる研究に最適なものとして選択した。
実施例3
プローブの3’末端からの標的バリアントヌクレオチド距離の効果
第1のオリゴヌクレオチド(例えば、標的配列特異的プライマー(TSP))のいずれかの末端からの、および標的核酸に結合しない異なる数のオーバーハングの塩基を有する、標的可変ヌクレオチドの距離の効果を評価した。実験は、1mMのdNTP、45mMのKCl、22mMの硫酸アンモニウム、0.085U/μLのPlatinum Taq、2.55mMのMgCl2、45nMのROX passive reference、39mMのTris pH8および7%グリセロール、300nmの各プライマー(TSPおよびLSP)、250nMのプローブ1、2、または3のうちの1つ、10ngの野生型(CEPH)DNA(Thermo Fisher Scientificカタログ番号403962)、ならびに10pgのEGFR L858R Reference Standard DNA(Horizon Discovery Ltd.、カタログNo.HD254)を含有する20μLの反応において実施した。図8に示されるデータは、有効な増幅およびリアルタイム検出が、プローブの末端から2塩基を超えて位置する標的バリアントヌクレオチド(すなわち、3’末端から3、4、または5ヌクレオチドにおいて、プローブ1、2、および3のそれぞれ)で達成されたことを示す。3’末端からの3塩基(プローブ1)と比較して、3’末端から5塩基(プローブ3)までの標的バリアントヌクレオチドの距離を長くすると、結果として、反応中に存在するpassive reference色素で割った、プローブ上の6−FAMレポーター色素の蛍光における変化が0.1のカットオフを超える、サイクル数が減少した。
実施例4
突然変異体DNAの野生型DNAへの滴定
A.異なるプライマー濃度を使用した標的核酸の検出
これらの実験を、10ngの野生型(CEPH)DNA(Thermo Fisher Scientificカタログ番号403062)、および示された量の突然変異体(Horizon Discover Ltd.、カタログ番号HD574(NRAS Q61R)(スパイクイン)、1mMのdNTP、45mMのKCl、22mMの硫酸アンモニウム、0.085U/μLのPlatinum Taq、2.55mMのMgCl2、45nMのROX passive reference、39mMのTris pH8、ならびに7%グリセロールを含有する20uLの反応において実施した。「300nMのプライマー」で示された反応は、突然変異体および対照標的(NRAS Q61R突然変異体標的およびRPPH1対照標的)に対する300nMの順方向および逆方向プライマー(TSPおよびLSP)を含み、「450nMのプライマー」で示された反応は、突然変異体および対照標的の両方に対する450nMの順方向および逆方向プライマー(TSPおよびLSP)を含んだ。全ての場合において、FAM標識(突然変異体)およびVIC標識(RPPH1)プローブ濃度は、250nMであった。NRAS Q61R突然変異体標的を、示された濃度(例えば、250コピー、125コピー、62.5コピー、31コピー、16コピー、8コピー、4コピー、および2コピー)で反応に添加した。突然変異体テンプレートの50fM溶液(30000コピー/uL)を、3000コピー/uL、次いで250コピー/uLに希釈した。そこから、2コピー/uLに至るまで2倍希釈を実施した。以下の熱プロトコルを使用して、QuantStudio7機器上で反応を増幅させた:95℃(3分間)、95℃(3秒間)/64℃(20秒間)で19サイクル、次いで95℃(3秒間)/60℃(20秒間)で40サイクル。データをExcel形式でエクスポートし、複製反応のCq値を平均化し、各条件における標的のデルタ平均Cqを決定およびプロットした(図10)。デルタCqを定量化方法に使用した。図9および10に示されるように、より少ない数の標的核酸(すなわち、2または16コピー)と組み合わせて300nMまたは450nMプライマーのいずれかを含むことは、内因性対照標的、RPPH1と突然変異体標的の区別を示した(例えば、図9C、9E、および9F)。
B.異なるコピー数における標的核酸の検出
これらの実験では、300nMの各プライマー(TSPおよびLSP)、250nMのプローブ、10ngの野生型(CEPH)DNA(Thermo Fisher Scientificカタログ番号403062)、および示された量およびタイプの突然変異体(Horizon Discover Ltd.、カタログ番号HD574(NRAS Q61R)またはHD351(NRAS Q61K)(スパイクイン)、1mMのdNTP、45mMのKCl、22mMの硫酸アンモニウム、0.085U/μLのPlatinum Taq、2.55mMのMgCl2、45nMのROX passive reference、39mMのTris pH8、ならびに7%グリセロールを含有する20uLの反応混合物を調製した。データをExcel形式でエクスポートし、複製反応のCq値を平均化し、各条件における標的のデルタ平均Cqを決定およびプロットした(データは図示せず)。デルタCqを定量化方法に使用した。Quant Studio 7上の熱循環条件は、95℃(3分間)、95℃(3秒間)/64℃(20秒間)の19サイクル、95℃(3秒間)/60℃(20秒間)の40サイクルであった。図11(NRAS Q61R)および図12(NRAS Q61K)に示されるように、本明細書に記載されるシステムを使用して、わずか3および4コピーの標的核酸を検出することができた。
C.異なる量の野生型DNAとの反応
これらの実験を実施するために、300nMのKRAS順方向および逆方向(TSPおよびLSP)プライマー、150nMのRPPH1順方向および逆方向プライマー、250nMのKRAS FAMプローブ、150nMのRPPH1 VICプローブ、1mMのdNTP、45mMのKCl、22mMの硫酸アンモニウム、0.085U/uLのPlatinum Taq、2.55mMのMgCl2、45nMのROX passive reference、39mMのTris pH8、ならびに7%グリセロールを含有する反応混合物を調製した。10pgのKRAS G12R Reference Standard DNA(Horizon Discovery Ltd.、カタログ番号HD287)、および示された量の野生型(CEPH)DNAを各反応に添加した。以下の熱プロトコルを使用して、QuantStudio 5上で反応を実行した:95℃(2分間)、95℃(1秒間)/64℃(20秒間)で19サイクル、次いで95℃(1秒間)/60℃(20秒間)で40サイクル。図13A〜Cに示されるように、突然変異体(例えば、より低存在量の)標的核酸は、5、10、および20ngの野生型(例えば、より高存在量の)DNAのバックグラウンドで検出され得た。
実施例5
逆方向プライマーの3’末端の標的部位
これらの実験を実施するために、10ngのCEPH DNA(Thermo Fisher Scientificカタログ番号403062)、300nMの各プライマー(TSPおよびLSP)、250nMのプローブ、10pgのKRAS G12DまたはG12S Reference Standard DNAの突然変異体スパイク(Horizon Discovery Ltd.、カタログ番号HD272またはHD288のそれぞれ)を含有する20uLの反応混合物を示されるように利用し、1mMのdNTP、45mMのKCl、22mMの硫酸アンモニウム、0.085U/μLのPlatinum Taq、2.55mMのMgCl2、45nMのROX passive reference、39mMのTris pH8、ならびに7%グリセロールを調製した。熱循環条件は、95℃(3分間)、95℃(3秒間)、64℃(20秒間)の19サイクル、続いて95℃(3秒間)/60℃(20秒間)の40サイクルであった。図14(KRAS G12D)および図15(KRAS G12S)に示されるように、逆方向プライマーは、標的特異的プライマー(TSP)であり得(例えば、二本鎖ポリヌクレオチドのいずれかの鎖へのハイブリダイゼーションに使用され得る。標的部位は、順方向または逆方向TSPプライマーのいずれかの3’末端に位置し得る)、本明細書に記載されるシステムは適切に機能し、低存在量(例えば、突然変異体)標的と高存在量(例えば、野生型)標的との間の区別を実証する。
実施例6
追加の遺伝子およびレアバリアント
これらの実験を実施するために、10ngの野生型(CEPH)DNA(Thermo Fisher Scientificカタログ番号403062)、各々が300nMの第1および第2のオリゴヌクレオチド(例えば、標的配列特異的プライマー(TSP)および遺伝子座特異的プライマー(LSP))、250nMのプローブ(第3のオリゴヌクレオチド、標的部位特異的プローブ)、10pgの対応する突然変異体DNAのスパイク(例えば、図16A〜16Fに示されるような突然変異体EGFR、BRAF、KRAS。表2を参照)(Horizon Discovery Ltd.、本明細書の他の箇所に提供されるようなReference Standardsカタログ番号)を含有する20uLの反応混合物を、突然変異体試料に対して利用し、1mMのdNTP、45mMのKCl、22mMの硫酸アンモニウム、0.085U/μLのPlatinum Taq、2.55mMのMgCl2、45nMのROX passive reference、39mMのTris pH8、ならびに7%グリセロールを調製した。データをExcel形式でエクスポートし、複製反応のCq値を平均化し、各条件における標的のデルタ平均Cqを決定およびプロットした(データは図示せず)。デルタCqを定量化方法に使用した。使用した熱循環条件は、95℃(3分間)、95℃(3秒間)/64℃(20秒間)の19サイクル、続いて95℃(3秒間)/60℃(20秒間)の40サイクルであった。図16A〜16Fに示されるように、表2に列挙されるものなどの試験した様々な標的突然変異体核酸の各々は、野生型核酸から明確に区別された。
実施例7
異なる長さのプローブとの反応
これらの実験を実施するために、300nMの各プライマー、250nMの適切なプローブ、10ngの野生型(CEPH)DNA(Thermo Fisher Scientificカタログ番号403062)、示されているような20pgのNRAS Q61LまたはQ61H Reference Standard DNAの突然変異体スパイク(Horizon Discovery Lt.、カタログ番号HD412またはHD303のそれぞれ)、1mMのdNTP、45mMのKCl、22mMの硫酸アンモニウム、0.085U/μLのPlatinum Taq、2.55mMのMgCl2、45nMのROX passive reference、39mMのTris pH8、および7%グリセロールを含有する20uLの反応混合物を調製した。以下の熱プロトコルを使用して、QuantStudio 5上で反応を実行した:95℃(2分間)、95℃(1秒間)/64℃(20秒間)で19サイクル、次いで95℃(1秒間)/60℃(20秒間)で40サイクル。図17に示されるように、プローブ長を最大5ヌクレオチドの差で変化させることは、これらの実験で低存在量標的を検出する能力にはほとんど影響しなかったが、他のいくつかの場合においては、プローブ長がCq値を低下させることが観察されている(データは図示せず)。図17Aは、16または21ヌクレオチドのいずれかの長さを有する2つの異なるプローブを使用した、NRAS Q61L(182A>T)の検出を実証する。図17Bは、15または20ヌクレオチドのいずれかの長さを有する2つの異なるプローブを使用した、NRAS Q61H(183A>T)の検出を実証する。
実施例8
試験した様々な突然変異体標的
標的の参照材料が市販されていなかった場合、人工二本鎖DNAテンプレートを使用した。示された突然変異を有する300bpの人工dsDNAフラグメントを、Thermo Fisher Scientificから注文した(GeneArt Strings DNA Fragments、カタログ番号815010DE)。dsDNAフラグメントを、各dsDNA製品に付属する試験成績書に基づいて50fM(30000コピー/uL)に希釈した。その後の希釈を、個々のqPCR反応に追加するために必要に応じて行った。各20uLの反応は、10ngの野生型(CEPH)DNAも含んだ。示されるように、野生型DNA(10ngのCEPH)および人工テンプレートに加えて、各々が300nMの第1および第2オリゴヌクレオチド(例えば、示された突然変異体標的またはRPPH1対照標的のいずれかに対する標的配列特異的プライマー(TSP)および遺伝子座特異的プライマー(LSP))、示差的に標識された、示された突然変異体標的またはRPPH1対照標的のいずれかに対する250nMのプローブ、1.3mMのdNTP、45mMのKCl、22mMの硫酸アンモニウム、0.175U/uLのPlatinum Taq、2.85mMのMgCl2、45nMのROX passive reference、40mMのTris、pH8、ならびに7%グリセロールを含有する各20uLの反応を調製した。突然変異体標的および対照標的の両方に対するプローブを含む二重反応について、データをExcel形式でエクスポートし、複製反応のCq値を平均化し、各条件における標的のデルタ平均Cqを決定およびプロットした(データは図示せず)。示された突然変異体標的とRPPH1標的との間のデルタCqを、定量化方法として使用した。使用した熱循環条件は、95℃(3分間)、95℃(3秒間)/64℃(20秒間)の19サイクル、続いて95℃(3秒間)/60℃(20秒間)の40サイクルであった。
図18A〜18Cならびに図19Aおよび19Bに示されるように、表2に列挙されるものなどの多数の人工突然変異体標的が、本明細書に記載される方法を使用して検出された。
前述の例は、本発明の様々な態様および本発明の方法の実施を示す。例は、本発明の多くの異なる実施形態の網羅的な説明を提供することを意図しない。よって、前述の発明は、理解を明確にするために例示および例としていくらか詳細に説明されてきたが、当業者は、以下の項および添付の特許請求の範囲の精神または範囲から逸脱することなく、それに多くの変更および修正を行うことができることを容易に理解するであろう。
追加の実施形態は、以下の番号付きの項に従い得る。
1.
a)第1の標的ポリヌクレオチド鎖における第1の配列にハイブリダイズするように構成された第1のオリゴヌクレオチドであって、第1の配列が、標的バリアントヌクレオチドを含み、第1のオリゴヌクレオチドが、標的バリアントヌクレオチドにハイブリダイズするように配置されているその3’末端のヌクレオチド残基をさらに有する、第1のオリゴヌクレオチドと、
b)第1の標的ポリヌクレオチド鎖内の第2の配列に相補的な配列にハイブリダイズするように構成された配列を有する第2のオリゴヌクレオチドであって、第1の標的ポリヌクレオチド鎖の第2の配列が、第1の標的ポリヌクレオチド鎖の第1の配列から5’上流に位置している、第2のオリゴヌクレオチドと、を含む、混合物。
2.
c)第1の標的ポリヌクレオチド鎖内の第3の配列に相補的な配列にハイブリダイズするように構成された配列を有する第3のオリゴヌクレオチドであって、第1の標的ポリヌクレオチド鎖の第3の配列が、第1の標的ポリヌクレオチド鎖の第1の配列と少なくとも部分的に重複し、第3の配列が、標的バリアントヌクレオチドを含む、第3のオリゴヌクレオチドをさらに含む、項1に記載の混合物。
3.
a)第1の標的ポリヌクレオチド鎖内に存在する第1の配列(A)にハイブリダイズするように構成された第1のオリゴヌクレオチドであって、第1の配列が、標的バリアントヌクレオチド(「第1のバリアントヌクレオチド」)を含み、第1のオリゴヌクレオチドが、第1のバリアントヌクレオチドにハイブリダイズするように配置されているその3’末端のヌクレオチド残基をさらに有する、第1のオリゴヌクレオチドと、
b)第2の配列(B)にハイブリダイズするように構成された第2のオリゴヌクレオチドであって、第2の配列が、第3の配列(C)に相補的であり、第3の配列が、第1の標的ポリヌクレオチド鎖内に存在し、第3の配列(C)が、第1の標的ポリヌクレオチド鎖の第1の配列(A)から5’上流に位置している、第2のオリゴヌクレオチドと、を含む、混合物。
4.
c)第5の配列(E)に相補的な第4の配列(D)にハイブリダイズするように構成された第3のオリゴヌクレオチドであって、第5の配列が、第1の標的ポリヌクレオチド鎖に存在し、第5の配列(E)が、第1の標的ポリヌクレオチド鎖における第1の配列(A)と少なくとも部分的に重複し、第1の標的バリアントヌクレオチドを含む、第3のオリゴヌクレオチドをさらに含む、項2に記載の混合物。
5.第3のオリゴヌクレオチドにおける標的バリアントヌクレオチドが、第3のオリゴヌクレオチドの3’末端または5’末端からの少なくとも2つのヌクレオチドである、項2または4に記載の混合物。
6.第3のオリゴヌクレオチドが、検出可能な標識を含む、項2、4、および5のいずれか一項に記載の混合物。
7.検出可能な標識が、蛍光標識である、項6に記載の混合物。
8.検出可能な標識が、第1の末端ヌクレオチド上にある、項6または7に記載の混合物。
9.第3のオリゴヌクレオチドが、消光部分をさらに含む、項6〜8のいずれか一項に記載の混合物。
10.消光部分が、第3のオリゴヌクレオチドの第2の末端ヌクレオチド上にある、項9に記載の混合物。
11.消光部分が、検出可能な標識からのシグナルを消光することができる、項9または10に記載の混合物。
12.第1の末端ヌクレオチドが、5’末端ヌクレオチドである、項10に記載の混合物。
13.第2の末端ヌクレオチドが、3’末端ヌクレオチドである、項10に記載の混合物。
14.混合物が、第1の標的ポリヌクレオチド鎖を含む一本鎖ポリヌクレオチド分子を含む、項2または4に記載の混合物。
15.配列A、E、およびCが、第1の標的ポリヌクレオチド鎖上の一本鎖ポリヌクレオチド分子内に位置している、項4に記載の混合物。
16.混合物が、第1の標的ポリヌクレオチド鎖および第1の標的相補体ポリヌクレオチド鎖を含む二本鎖ポリヌクレオチド分子を含み、第1の標的相補体ポリヌクレオチド鎖が、第1の標的ポリヌクレオチド鎖に実質的に相補的である、項2または4に記載の混合物。
17.混合物が、第1の標的ポリヌクレオチド鎖および第1の標的相補体ポリヌクレオチド鎖を含む二本鎖ポリヌクレオチド分子を含み、第1の標的相補体ポリヌクレオチド鎖が、第1の標的ポリヌクレオチド鎖に実質的に相補的であり、配列DおよびBが、標的相補体ポリヌクレオチド鎖上の二本鎖ポリヌクレオチド分子内に位置し、配列A、E、およびCが、標的ポリヌクレオチド鎖上の二本鎖ポリヌクレオチド分子内に位置している、項4に記載の混合物。
18.混合物が、第1の標的ポリヌクレオチド鎖および第1の標的相補体ポリヌクレオチド鎖を含む二本鎖ポリヌクレオチド分子を含み、第1の標的相補体ポリヌクレオチド鎖が、第1の標的ポリヌクレオチド鎖に実質的に相補的であり、二本鎖ポリヌクレオチド分子が、バリアントポリヌクレオチド鎖およびバリアント相補体ポリヌクレオチド鎖を含み、バリアントポリヌクレオチド鎖が、標的ポリヌクレオチド鎖と実質的に同一であり、標的ポリヌクレオチド鎖とは標的バリアントヌクレオチドで異なるヌクレオチドを含み、バリアント相補体ポリヌクレオチド鎖が、バリアントポリヌクレオチド鎖に実質的に相補的である、項2または4に記載の混合物。
19.第3のオリゴヌクレオチドが、第1の配列の3〜6つの連続するヌクレオチドを含む、項2または4に記載の混合物。
20.第3のオリゴヌクレオチドが、第1の配列のヌクレオチドの配列と重複しない第1の標的ポリヌクレオチド鎖のヌクレオチドの配列をさらに含む、項2または4に記載の混合物。
21.混合物が、第4のオリゴヌクレオチドを含まない、項2または4に記載の混合物。
22.混合物が、検出可能な標識を含む第4のオリゴヌクレオチドを含まない、項2または4に記載の混合物。
23.混合物が、第1の標的ポリヌクレオチド鎖に結合する第4のオリゴヌクレオチドを含まない、項2または4に記載の混合物。
24.混合物が、検出可能な標識および第1の標的ポリヌクレオチド鎖に結合する配列を有する第4のオリゴヌクレオチドを含まない、項2または4に記載の混合物。
25.第3のオリゴヌクレオチドが、検出可能な標識および標的ポリヌクレオチド鎖の配列にハイブリダイズするように構成された配列を有する混合物における唯一のオリゴヌクレオチドである、項2または4に記載の混合物。
26.混合物が、30mM〜80mMの塩化カリウムをさらに含む、項2または4に記載の混合物。
27.塩化カリウムの濃度が、少なくとも40mMである、項26に記載の混合物。
28.塩化カリウムの濃度が、70mM未満である、項26に記載の混合物。
29.塩化カリウムの濃度が、少なくとも40mMおよび70mM未満である、項26に記載の混合物。
30.混合物が、10mM〜40mMの硫酸アンモニウムをさらに含む、項2または4に記載の混合物。
31.硫酸アンモニウムの濃度が、少なくとも20mMである、項30に記載の混合物。
32.硫酸アンモニウムの濃度が、35mM未満である、項30に記載の混合物。
33.硫酸アンモニウムの濃度が、少なくとも20mMおよび35mM未満である、項30に記載の混合物。
34.硫酸アンモニウムの濃度が、20〜25mMである、項30に記載の混合物。
35.混合物が、
a)30mM〜80mMの塩化カリウムの濃度と、
b)10mM〜40mMの硫酸アンモニウムの濃度と、をさらに含む、項2または4に記載の混合物。
36.塩化カリウムの濃度が、40mM〜70mMであり、硫酸アンモニウムの濃度が、20mM〜35mMである、項35に記載の混合物。
37.塩化カリウムの濃度が、40mM〜48mMであり、硫酸アンモニウムの濃度が、20〜24mMである、項35に記載の混合物。
38.塩化カリウムの濃度が、45mMであり、硫酸アンモニウムの濃度が、22mMである、項35に記載の混合物。
39.検出可能な標識が、DNA結合色素、レポーター色素、蛍光プローブ、6−カルボキシフルオレセイン(FAM(商標))、テトラクロロフルオレシン(tetrachlorofluorescin)(TET(商標))、6−カルボキシ−4’,5’−ジクロロ−2’,7’−ジメトキシフルオレセイン、スクシンイミジルエステル(JOE(商標))、VIC(商標)、カルボキシレート基の代わりにSO3を含むフルオレセイン色素のスルホネート誘導体、フルオレセインのホスホルアミダイト形態、CY5のホスホルアミダイト形態、非FRET標識、フェロセン試薬、ABY(商標)、NED(商標)JUN(商標)、Fluor(登録商標)488、AlexaFluor(登録商標)532、AlexaFluor(登録商標)546、AlexaFluor(登録商標)594、AlexaFluor(登録商標)647、AlexaFluor(登録商標)660、TYE(商標)563、TYE(商標)665、TYE(商標)705、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される、項6に記載の混合物。
40.消光部分が、テトラメチルローダミン(TAMRA)、非蛍光消光剤(NFQ)、ブラックホールクエンチャー、アイオワブラッククエンチャー、QSY消光剤、QSY7消光剤、QSY21消光剤、ダブシルおよび/またはダブシルスルホネート/カルボキシレート消光剤からなる群から選択される、項9〜11のいずれか一項に記載の混合物。
41.第3のオリゴヌクレオチドのTmが、第1のオリゴヌクレオチドのTmよりも少なくとも5℃および25℃以下高い、項2または4に記載の混合物。
42.第3のオリゴヌクレオチドのTmが、第1のオリゴヌクレオチドのTmよりも少なくとも8℃および12℃以下高い、項41に記載の混合物。
43.第1のオリゴヌクレオチドのTmが、第2のオリゴヌクレオチドのTmの5℃以内である、項2または4に記載の混合物。
44.第1のオリゴヌクレオチドのTmが、45〜60℃であり、第2のオリゴヌクレオチドのTmが、45〜60℃である、項42または43のいずれか一項に記載の混合物。
45.第1および第2のオリゴヌクレオチドが、伸長可能である、項1〜4のいずれか一項に記載の混合物。
46.第1および第2のオリゴヌクレオチドが、プライマーである、項1〜4のいずれか一項に記載の混合物。
47.第3のオリゴヌクレオチドが、伸長不可能である、項2または4に記載の混合物。
48.第3のオリゴヌクレオチドが、プローブである、項2または4に記載の混合物。
49.第1、第2、および/または第3のオリゴヌクレオチドが、10〜40個のヌクレオチドを含む、項2または4に記載の混合物。
50.第3のオリゴヌクレオチドが、遮断部分を含む、項2または4に記載の混合物。
51.遮断部分が、小溝結合剤(MGB)部分である、項50に記載の混合物。
52.MGB部分が、第3のオリゴヌクレオチドの3’末端および/または3’部分に位置している、項51に記載の混合物。
53.混合物が、
a)第2の標的ポリヌクレオチド鎖における第1の配列にハイブリダイズするように構成された第4のオリゴヌクレオチドであって、第2の標的ポリヌクレオチドにおける第1の配列が、第2の標的バリアントヌクレオチドを含み、第4のオリゴヌクレオチドが、第2の標的バリアントヌクレオチドにハイブリダイズするように配置されているその3’末端のヌクレオチド残基をさらに含む、第4のオリゴヌクレオチドと、
b)第2の標的ポリヌクレオチド鎖内の第2の配列に相補的な配列にハイブリダイズするように構成された配列を有する第5のオリゴヌクレオチドであって、第2の標的ポリヌクレオチド鎖の第2の配列が、第2の標的ポリヌクレオチド鎖上の第1の配列から5’上流に位置している、第5のオリゴヌクレオチドと、
c)第2の標的ポリヌクレオチド鎖内の第3の配列に相補的な配列にハイブリダイズするように構成された配列を有する第6のオリゴヌクレオチドであって、第2の標的ポリヌクレオチド鎖の第3の配列が、第2の標的ポリヌクレオチド鎖上の第1の配列と少なくとも部分的に重複し、第2の標的バリアントヌクレオチドを含む、第6のオリゴヌクレオチドと、をさらに含む、項2に記載の混合物。
54.混合物が、
a)第2の標的ポリヌクレオチド鎖における第1の配列(F)にハイブリダイズするように構成された第4のオリゴヌクレオチドであって、第2の標的ポリヌクレオチドにおける第1の配列が、第2の標的バリアントヌクレオチド(「第2のバリアントヌクレオチド」)を含み、第4のオリゴヌクレオチドが、第2の標的バリアントヌクレオチドにハイブリダイズするように配置されているその3’末端のヌクレオチド残基をさらに有する、第4のオリゴヌクレオチドと、
b)第2の標的ポリヌクレオチド鎖における第2の配列(G)にハイブリダイズするように構成された第5のオリゴヌクレオチドであって、第2の標的ポリヌクレオチド鎖の第2の配列が、第2の標的ポリヌクレオチド鎖の第3の配列(H)に相補的であり、標的ポリヌクレオチド鎖の第3の配列が、第2の標的ポリヌクレオチド鎖内に存在し、第3の配列(H)が、第2の標的ポリヌクレオチド鎖の第1の配列(F)から5’上流に位置している、第5のオリゴヌクレオチドと、
c)第2の標的ポリヌクレオチド鎖の第4の配列(I)にハイブリダイズするように構成された第6のオリゴヌクレオチドであって、第4の配列(I)が、第2の標的ポリヌクレオチド鎖の第5の配列(J)に相補的であり、第5の配列(J)が、第2の標的ポリヌクレオチド鎖に存在し、第5の配列(J)が、第2の標的ポリヌクレオチド鎖における第1の配列(F)と少なくとも部分的に重複し、第2の標的バリアントヌクレオチドを含む、第6のオリゴヌクレオチドと、をさらに含む、項4に記載の混合物。
55.第6のオリゴヌクレオチドにおける標的バリアントヌクレオチドが、第6のオリゴヌクレオチドの3’末端または5’末端からの少なくとも2つのヌクレオチドである、項53または54に記載の混合物。
56.第6のオリゴヌクレオチドが、検出可能な標識を含む、項53、54、または55に記載の混合物。
57.第6のオリゴヌクレオチドの検出可能な標識が、蛍光標識である、項56に記載の混合物。
58.第6のオリゴヌクレオチドの検出可能な標識が、第1の末端ヌクレオチド上にある、項56または57に記載の混合物。
59.第6のオリゴヌクレオチドが、消光部分をさらに含む、項53、54、または56のいずれか一項に記載の混合物。
60.第6のオリゴヌクレオチドの消光部分が、第6のオリゴヌクレオチドの第2の末端ヌクレオチド上にある、項59に記載の混合物。
61.第6のオリゴヌクレオチドの消光部分が、第6のオリゴヌクレオチドの検出可能な標識からのシグナルを消光することができる、項59または60に記載の混合物。
62.第4および第5のオリゴヌクレオチドが、伸長可能である、項53または54に記載の混合物。
63.第4および第5のオリゴヌクレオチドが、プライマーである、項53または54に記載の混合物。
64.第6のオリゴヌクレオチドが、伸長不可能である、項53または54に記載の混合物。
65.第6のオリゴヌクレオチドが、プローブである、項53または54に記載の混合物。
66.第4、第5、および/または第6のオリゴヌクレオチドが、10〜30個のヌクレオチドを含む、項53または54に記載の混合物。
67.第6のオリゴヌクレオチドが、遮断部分を含む、項53または54に記載の混合物。
68.第6のオリゴヌクレオチドの遮断部分が、小溝結合剤(MGB)部分である、項67に記載の混合物。
69.第6のオリゴヌクレオチドのMGB部分が、第6のオリゴヌクレオチドの3’末端および/または3’部分に位置している、項68に記載の混合物。
70.混合物が、
a)第1のオリゴヌクレオチドに相補的な配列にハイブリダイズするように構成された配列を有する第4のオリゴヌクレオチドであって、第4のオリゴヌクレオチドが、第1の配列に実質的にハイブリダイズするように構成され、その3’末端に標的バリアントヌクレオチドの相補体とは異なるヌクレオチドを含む、第4のオリゴヌクレオチドと、
b)第3のオリゴヌクレオチドに相補的な配列にハイブリダイズするように構成された配列を有する第5のオリゴヌクレオチドであって、第5のオリゴヌクレオチドが、標的バリアントヌクレオチドの部位に異なるヌクレオチドを含む、第5のオリゴヌクレオチドと、をさらに含む、項2または4に記載の混合物。
71.異なるヌクレオチドが、その3’末端からの少なくとも2つのヌクレオチドである、項70に記載の混合物。
72.第5のオリゴヌクレオチドが、検出可能な標識を含む、項70または71に記載の混合物。
73.第5のオリゴヌクレオチドの検出可能な標識が、蛍光標識である、項72に記載の混合物。
74.第5のオリゴヌクレオチドの検出可能な標識が、第5のオリゴヌクレオチドの第1の末端ヌクレオチド上にある、項72または73に記載の混合物。
74.第5のオリゴヌクレオチド上の検出可能な標識が、第3のオリゴヌクレオチド上の検出可能な標識と区別可能である、項72〜74のいずれか一項に記載の混合物。
75.第5のオリゴヌクレオチドが、消光部分をさらに含む、項72〜74のいずれか一項に記載の混合物。
76.第5のオリゴヌクレオチドの消光部分が、第5のオリゴヌクレオチドの第2の末端ヌクレオチド上にある、項75に記載の混合物。
77.第5のオリゴヌクレオチドの消光部分が、第5のオリゴヌクレオチドの検出可能な標識からのシグナルを消光することができる、項75または76に記載の混合物。
78.第4のオリゴヌクレオチドが、伸長可能である、項70に記載の混合物。
79.第4のオリゴヌクレオチドが、プライマーである、項70に記載の混合物。
80.第5のオリゴヌクレオチドが、伸長不可能である、項70に記載の混合物。
81.第5のオリゴヌクレオチドが、プローブである、項70に記載の混合物。
82.第4および第5のオリゴヌクレオチドが、10〜40個のヌクレオチドを含む、項70に記載の混合物。
83.第5のオリゴヌクレオチドが、遮断部分を含む、項70に記載の混合物。
84.第5のオリゴヌクレオチドの遮断部分が、小溝結合剤(MGB)部分である、項83に記載の混合物。
85.第5のオリゴヌクレオチドのMGB部分が、第5のオリゴヌクレオチドの3’末端および/または3’部分に位置している、項84に記載の混合物。
86.混合物であって、
複数のオリゴヌクレオチドセットを含む混合物であって、各オリゴヌクレオチドセットが、
a)第1の標的ポリヌクレオチド鎖における第1の配列にハイブリダイズするように構成された第1のオリゴヌクレオチドであって、第1の配列が、標的バリアントヌクレオチドを含み、第1のオリゴヌクレオチドが、標的バリアントヌクレオチドにハイブリダイズするように配置されているその3’末端のヌクレオチド残基をさらに有する、第1のオリゴヌクレオチドと、
b)第1の標的ポリヌクレオチド鎖内の第2の配列に相補的な配列にハイブリダイズするように構成された配列を有する第2のオリゴヌクレオチドであって、第1の標的ポリヌクレオチド鎖の第2の配列が、第1の標的ポリヌクレオチド鎖の第1の配列から5’上流に位置している、第2のオリゴヌクレオチドと、を含み、
各セットの第1のオリゴヌクレオチドが、異なる第1の配列にハイブリダイズするように構成される、混合物。
87.各オリゴヌクレオチドセットが、
c)第1の標的ポリヌクレオチド鎖内の第3の配列に相補的な配列にハイブリダイズするように構成された配列を有する第3のオリゴヌクレオチドであって、第1の標的ポリヌクレオチド鎖の第3の配列が、第1の標的ポリヌクレオチド鎖の第1の配列と少なくとも部分的に重複し、第3の配列が、標的バリアントヌクレオチドを含む、第3のオリゴヌクレオチドをさらに含み、
各セットの第3のオリゴヌクレオチドが、異なる第3の配列と配列類似性を共有し、
各セットの第3のオリゴヌクレオチドが、異なる区別可能な検出可能な標識を含む、項86に記載の混合物。
88.
複数のオリゴヌクレオチドセットを含む混合物であって、各オリゴヌクレオチドセットが、
a)第1の標的ポリヌクレオチド鎖内に存在する第1の配列(A)にハイブリダイズするように構成された第1のオリゴヌクレオチドであって、第1の配列が、標的バリアントヌクレオチド(「第1のバリアントヌクレオチド」)を含み、第1のオリゴヌクレオチドが、第1のバリアントヌクレオチドにハイブリダイズするように配置されているその3’末端のヌクレオチド残基をさらに有する、第1のオリゴヌクレオチドと、
b)第2の配列(B)にハイブリダイズするように構成された第2のオリゴヌクレオチドであって、第2の配列が、第3の配列(C)に相補的であり、第3の配列が、第1の標的ポリヌクレオチド鎖内に存在し、第3の配列(C)が、第1の標的ポリヌクレオチド鎖の第1の配列(A)から5’上流に位置している、第2のオリゴヌクレオチドと、を含み、
各セットの第1のオリゴヌクレオチドが、異なる第1の配列にハイブリダイズするように構成される、混合物。
89.各オリゴヌクレオチドセットが、
c)第5の配列(E)に相補的な第4の配列(D)にハイブリダイズするように構成された第3のオリゴヌクレオチドであって、第5の配列が、第1の標的ポリヌクレオチド鎖に存在し、第5の配列(E)が、第1の標的ポリヌクレオチド鎖における第1の配列(A)と少なくとも部分的に重複し、第1の標的バリアントヌクレオチドを含む、第3のオリゴヌクレオチドをさらに含み、
各セットの第3のオリゴヌクレオチドが、異なる第3の配列と配列類似性を共有し、
各セットの第3のオリゴヌクレオチドが、異なる区別可能な検出可能な標識を含む、項88に記載の混合物。
90.混合物が、ポリメラーゼをさらに含む、項1〜89のいずれか一項に記載の混合物。
91.ポリメラーゼが、熱安定性である、項90に記載の混合物。
92.混合物が、ホットスタート成分をさらに含む、項91に記載の混合物。
93.ホットスタート成分が、熱安定性ポリメラーゼに向けられた抗体、オリゴヌクレオチド、アプタマー、および/またはポリメラーゼの化学修飾を含む、項92に記載の混合物。
94.混合物が、ヌクレオチド源をさらに含む、項1〜93のいずれか一項に記載の混合物。
95.第3のオリゴヌクレオチドが、加水分解プローブである、項1〜94のいずれか一項に記載の混合物。
96.第1の標的ポリヌクレオチド鎖を含むことが疑われる核酸試料をさらに含む、項1〜95のいずれか一項に記載の混合物。
97.標的バリアントヌクレオチドが、突然変異体対立遺伝子内にある、項1〜96のいずれか一項に記載の混合物。
98.突然変異体対立遺伝子が、標的バリアントヌクレオチドにおけるプリンからプリンへの単一点突然変異またはピリミジンからピリミジンへの単一点突然変異のいずれかである、項97に記載の混合物。
99.突然変異体対立遺伝子が、KRAS癌遺伝子の対立遺伝子である、項97または98に記載の混合物。
100.突然変異体対立遺伝子が、確率的突然変異である、項97に記載の混合物。
101.標的バリアントヌクレオチドが、メジャー対立遺伝子バリアントまたはマイナー対立遺伝子バリアントに対応する同一性を有する、項1〜100のいずれか一項に記載の混合物。
102.標的バリアントヌクレオチドが、1%未満のマイナー対立遺伝子頻度(MAF)を有するマイナー対立遺伝子バリアントの同一性を有する、項101に記載の混合物。
103.標的バリアントヌクレオチドが、0.1%未満、0.01%未満、または0.001%未満のマイナー対立遺伝子頻度(MAF)を有するマイナー対立遺伝子バリアントの同一性を有する、項102に記載の混合物。
104.標的バリアントヌクレオチドが、一塩基多型の位置で発生する、項1〜103のいずれか一項に記載の混合物。
105.混合物が、マスターミックスである、項1〜95のいずれか一項に記載の混合物。
106.マスターミックスが、4〜8℃で最大12ヶ月間安定である、項105に記載の混合物。
107.混合物が、反応混合物である、項1〜104のいずれか一項に記載の混合物。
108.反応混合物が、第1の標的ポリヌクレオチド鎖の第1の配列を含むアンプリコンをさらに含む、項107に記載の混合物。
109.反応混合物が、任意の他の異なる(例えば、第2の)ポリヌクレオチド鎖の配列を含むアンプリコンを含まない、項108に記載の混合物。
110.混合物が、以下:
a)少なくとも1つの洗浄剤、
b)グリセロール、および
c)少なくとも1つの参照色素のうちの1つ以上をさらに含む、項1〜109のいずれか一項に記載の混合物。
111.混合物が、ウシ血清アルブミンおよび/またはゼラチンをさらに含む、項1〜110のいずれか一項に記載の混合物。
112.混合物が、凍結乾燥される、項1〜106のいずれか一項に記載の混合物。
113.任意の前述の項に記載の混合物を含有する第1の容器と、第1の標的ポリヌクレオチド鎖と配列類似性を共有するポリヌクレオチド分子を含む対照ポリヌクレオチド試料を含有する第2の容器と、を含む、キット。
114.対照ポリヌクレオチド試料が、第1の標的ポリヌクレオチド鎖全体を含む、項113に記載のキット。
115.対照ポリヌクレオチド試料が、標的バリアントヌクレオチドにおける第1の標的ポリヌクレオチド鎖と配列類似性を共有しない、項113に記載のキット。
116.試験ポリヌクレオチド試料において標的バリアントヌクレオチドを含む標的ポリヌクレオチド分子を検出するための方法であって、方法が、
a)試験ポリヌクレオチド試料と項2または4に記載の混合物との反応混合物を形成することと、
b)少なくとも第1および第2のオリゴヌクレオチドをプライマーとして使用して増幅反応を実施して、試験ポリヌクレオチド試料に存在する場合、標的ポリヌクレオチド分子の標的ポリヌクレオチド配列のアンプリコンを生成することと、
c)ステップb)において生成されたアンプリコンを、第3のオリゴヌクレオチドの検出可能な特性における変化を検出することによって検出することと、を含み、
ステップc)においてアンプリコンを検出することが、標的ポリヌクレオチド分子が試験ポリヌクレオチド試料内に存在することを示す、方法。
117.標的ポリヌクレオチド分子が、ポリヌクレオチド分子の混合物を含む試験ポリヌクレオチド試料において検出され、混合物が、標的バリアントヌクレオチドの第1のバリアント形態を含むポリヌクレオチド分子(「第1のバリアント標的ポリヌクレオチド分子」)、および標的バリアントヌクレオチドの第2のバリアント形態を含むポリヌクレオチド分子(「第2のバリアント標的ポリヌクレオチド分子」)を含む、項116に記載の方法。
118.試験ポリヌクレオチド試料が、標的ポリヌクレオチド配列を含まないポリヌクレオチド鎖(「非標的ポリヌクレオチド分子」)を含む、項116または117に記載の方法。
119.試験試料が、標的ポリヌクレオチド分子よりも多くの非標的ポリヌクレオチド分子を含む、項118に記載の方法。
120.標的ポリヌクレオチド分子が、突然変異体ポリヌクレオチド配列である、項116〜119のいずれか一項に記載の方法。
121.非標的ポリヌクレオチド分子が、メジャー対立遺伝子または野生型ポリヌクレオチド配列である、項118〜120のいずれか一項に記載の方法。
122.試験試料が、非標的ポリヌクレオチド分子と比較して、1%未満、0.1%未満、0.01%未満、または0.001%未満の標的ポリヌクレオチド分子を含む、項118〜121のいずれか一項に記載の方法。
123.試験試料が、第1のバリアント標的ポリヌクレオチド分子と比較して、1%未満、0.1%未満、0.01%未満、または0.001%未満の第2のバリアント標的ポリヌクレオチド分子を含む、項117〜119のいずれか一項に記載の方法。
124.第1のバリアント標的ポリヌクレオチド分子および/または第2のバリアント標的ポリヌクレオチド分子が、突然変異体ポリヌクレオチド配列である、項117〜119のいずれか一項に記載の方法。
125.第1のバリアント標的ポリヌクレオチド分子および/または第2のバリアント標的ポリヌクレオチド分子が、野生型ポリヌクレオチド配列である、項117〜119のいずれか一項に記載の方法。
126.ステップa)〜c)の前の第2のバリアントポリヌクレオチド分子と比較して、ポリヌクレオチド試験試料における第1のバリアントポリヌクレオチド分子の数を富化することをさらに含む、項117〜125に記載の方法。
127.富化することが、ステップa)〜c)のいずれかにおいて使用されるものと比較して異なる条件を含む増幅反応を含む、項126に記載の方法。
128.ポリヌクレオチド試験試料における第1のバリアントポリヌクレオチド分子の数が、第2のバリアントポリヌクレオチド分子と比較して、少なくとも2倍、4倍、6倍、8倍、または10倍富化される、項126または127に記載の方法。
129.富化することが、第1のオリゴヌクレオチドの計算された融解温度(TM)よりも12〜16度高い温度での15〜25サイクルを含むポリメラーゼ連鎖反応を使用して実施される、項126〜128のいずれか一項に記載の方法。
130.ステップb)が、第3のオリゴヌクレオチドのTMに近く、富化することが実施される温度よりも4〜6度低い温度での35〜40サイクルを使用して実施される、項126〜129のいずれか一項に記載の方法。
131.試験ポリヌクレオチド試料が、哺乳動物もしくは非哺乳動物の動物組織もしくは細胞、または植物組織もしくは細胞に由来する、項116〜130のいずれか一項に記載の方法。
132.試料が、唾液、頬組織、皮膚、毛髪、血液、血漿、尿、糞便、精液、および腫瘍試料からなる群から選択される、項131に記載の方法。
133.ポリヌクレオチド試験試料が、癌細胞に由来する、項131または132に記載の方法。
134.アンプリコンの検出が、試験ポリヌクレオチド試料が由来する組織内の癌細胞の存在を示す、項131〜133のいずれか一項に記載の方法。
135.標的ポリヌクレオチドが、Ras、EFGR、Kit、pTEN、および/もしくはp53における少なくとも1つの突然変異、ならびに/または少なくとも1つのKRASもしくはNRAS突然変異を含む、項116〜134のいずれか一項に記載の方法。
136.増幅反応が、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)である、項116〜135のいずれか一項に記載の方法。
137.PCRが、リアルタイムPCRまたは定量的PCR(qPCR)である、項136に記載の方法。
138.第3のオリゴヌクレオチドが、第1のオリゴヌクレオチドのTmよりも8〜12℃高いTmを有し、PCRが、第1のオリゴヌクレオチドのTmの5℃以内であるアニーリング温度で実施される、項136または137に記載の方法。
139.方法が、少なくとも第1のオリゴヌクレオチド、第2のオリゴヌクレオチド、および第3のオリゴヌクレオチドを含有する第1の容器と、第1の標的ポリヌクレオチド鎖を含む対照ポリヌクレオチド試料を含有する第2の容器と、を含む、キットを使用して実施される、項116〜138のいずれか一項に記載の方法。
140.方法が、突然変異を示す標的バリアントヌクレオチドを検出し、試験ポリヌクレオチド試料が、標的ポリヌクレオチドの1〜10コピーを含む、項116〜139のいずれか一項に記載の方法。
141.標的バリアントヌクレオチドが、プリン塩基を含み、標的バリアントヌクレオチド位置における対応する野生型ヌクレオチドが、異なるプリン塩基を含む、項116〜140のいずれか一項に記載の方法。
142.標的バリアントヌクレオチドが、ピリミジン塩基を含み、標的バリアントヌクレオチド位置における対応する野生型ヌクレオチドが、異なるピリミジン塩基を含む、項116〜140のいずれか一項に記載の方法。
143.試験ポリヌクレオチド試料において標的バリアントヌクレオチドを含む標的ポリヌクレオチド分子を検出するための方法であって、方法が、
a)試験ポリヌクレオチド試料と項1〜94、104、105、および109〜111のいずれか一項に記載の混合物との反応混合物を形成することと、
b)少なくとも第1および第2のオリゴヌクレオチドをプライマーとして使用して増幅反応を実施して、試験ポリヌクレオチド試料に存在する場合、標的ポリヌクレオチド分子の標的ポリヌクレオチド配列のアンプリコンを生成することと、
c)ステップb)において生成されたアンプリコンを、第3のオリゴヌクレオチドの検出可能な特性における変化を検出することによって検出することと、を含み、
ステップc)においてアンプリコンを検出することが、標的ポリヌクレオチド分子が試験ポリヌクレオチド試料内に存在することを示す、方法。
144.試験ポリヌクレオチド試料において、各々が標的バリアントヌクレオチドを含む、少なくとも2つの異なる標的ポリヌクレオチド分子を検出するための方法であって、方法が、
a)試験ポリヌクレオチド試料と項53または54に記載の混合物との反応混合物を形成することと、
b)第1および第2のオリゴヌクレオチドをプライマーとして使用して増幅反応を実施して、試験ポリヌクレオチド試料に存在する場合、第1の標的ポリヌクレオチド分子の第1の標的ポリヌクレオチド配列のアンプリコンを生成することと、
c)第4および第5のオリゴヌクレオチドをプライマーとして使用して増幅反応を実施して、試験ポリヌクレオチド試料に存在する場合、第2の標的ポリヌクレオチド分子の第2の標的ポリヌクレオチド配列の第2のアンプリコンを生成することと、
d)ステップb)およびc)において生成されたアンプリコンを、第3および第6のオリゴヌクレオチドの検出可能な特性における変化を検出することによって検出することと、を含み、
ステップd)においてアンプリコンを検出することが、第1および/または第2の標的ポリヌクレオチド分子が試験ポリヌクレオチド試料内に存在することを示す、方法。
145.第3および第6のオリゴヌクレオチドの検出可能な特性が、蛍光標識である、項144に記載の方法。
146.第3および第6のオリゴヌクレオチドの各々の上の蛍光標識が異なる、項145に記載の方法。
147.混合物が、表1および/または表2に列挙される1つ以上の突然変異を検出するために使用される、項1〜112のいずれか一項に記載の混合物。
148.キットが、表1および/または表2に列挙される1つ以上の突然変異の検出のために使用される、項113〜115のいずれか一項に記載のキット。
149.方法が、表1および/または表2に列挙される1つ以上の突然変異を検出するために使用される、項116〜146のいずれか一項に記載の方法。

Claims (149)

  1. a)第1の標的ポリヌクレオチド鎖における第1の配列にハイブリダイズするように構成された第1のオリゴヌクレオチドであって、前記第1の配列が、標的バリアントヌクレオチドを含み、前記第1のオリゴヌクレオチドが、前記標的バリアントヌクレオチドにハイブリダイズするように配置されているその3’末端のヌクレオチド残基をさらに有する、第1のオリゴヌクレオチドと、
    b)前記第1の標的ポリヌクレオチド鎖内の第2の配列に相補的な配列にハイブリダイズするように構成された配列を有する第2のオリゴヌクレオチドであって、前記第1の標的ポリヌクレオチド鎖の前記第2の配列が、前記第1の標的ポリヌクレオチド鎖の前記第1の配列から5’上流に位置している、第2のオリゴヌクレオチドと、を含む、混合物。
  2. c)前記第1の標的ポリヌクレオチド鎖内の第3の配列に相補的な配列にハイブリダイズするように構成された配列を有する第3のオリゴヌクレオチドであって、前記第1の標的ポリヌクレオチド鎖の前記第3の配列が、前記第1の標的ポリヌクレオチド鎖の前記第1の配列と少なくとも部分的に重複し、前記第3の配列が、前記標的バリアントヌクレオチドを含む、第3のオリゴヌクレオチドをさらに含む、請求項1に記載の混合物。
  3. a)第1の標的ポリヌクレオチド鎖内に存在する第1の配列(A)にハイブリダイズするように構成された第1のオリゴヌクレオチドであって、前記第1の配列が、標的バリアントヌクレオチド(「第1のバリアントヌクレオチド」)を含み、前記第1のオリゴヌクレオチドが、前記第1のバリアントヌクレオチドにハイブリダイズするように配置されているその3’末端のヌクレオチド残基をさらに有する、第1のオリゴヌクレオチドと、
    b)第2の配列(B)にハイブリダイズするように構成された第2のオリゴヌクレオチドであって、前記第2の配列が、第3の配列(C)に相補的であり、前記第3の配列が、前記第1の標的ポリヌクレオチド鎖内に存在し、前記第3の配列(C)が、前記第1の標的ポリヌクレオチド鎖の前記第1の配列(A)から5’上流に位置している、第2のオリゴヌクレオチドと、を含む、混合物。
  4. c)第5の配列(E)に相補的な第4の配列(D)にハイブリダイズするように構成された第3のオリゴヌクレオチドであって、前記第5の配列が、前記第1の標的ポリヌクレオチド鎖に存在し、前記第5の配列(E)が、前記第1の標的ポリヌクレオチド鎖における前記第1の配列(A)と少なくとも部分的に重複し、前記第1の標的バリアントヌクレオチドを含む、第3のオリゴヌクレオチドをさらに含む、請求項2に記載の混合物。
  5. 前記第3のオリゴヌクレオチドにおける前記標的バリアントヌクレオチドが、前記第3のオリゴヌクレオチドの3’末端または5’末端からの少なくとも2つのヌクレオチドである、請求項2または4に記載の混合物。
  6. 前記第3のオリゴヌクレオチドが、検出可能な標識を含む、請求項2、4、および5のいずれか一項に記載の混合物。
  7. 前記検出可能な標識が、蛍光標識である、請求項6に記載の混合物。
  8. 前記検出可能な標識が、第1の末端ヌクレオチド上にある、請求項6または7に記載の混合物。
  9. 前記第3のオリゴヌクレオチドが、消光部分をさらに含む、請求項6〜8のいずれか一項に記載の混合物。
  10. 前記消光部分が、前記第3のオリゴヌクレオチドの第2の末端ヌクレオチド上にある、請求項9に記載の混合物。
  11. 前記消光部分が、前記検出可能な標識からのシグナルを消光することができる、請求項9または10に記載の混合物。
  12. 前記第1の末端ヌクレオチドが、5’末端ヌクレオチドである、請求項10に記載の混合物。
  13. 前記第2の末端ヌクレオチドが、3’末端ヌクレオチドである、請求項10に記載の混合物。
  14. 前記混合物が、前記第1の標的ポリヌクレオチド鎖を含む一本鎖ポリヌクレオチド分子を含む、請求項2または4に記載の混合物。
  15. 配列A、E、およびCが、前記第1の標的ポリヌクレオチド鎖上の一本鎖ポリヌクレオチド分子内に位置している、請求項4に記載の混合物。
  16. 前記混合物が、前記第1の標的ポリヌクレオチド鎖および第1の標的相補体ポリヌクレオチド鎖を含む二本鎖ポリヌクレオチド分子を含み、前記第1の標的相補体ポリヌクレオチド鎖が、前記第1の標的ポリヌクレオチド鎖に実質的に相補的である、請求項2または4に記載の混合物。
  17. 前記混合物が、前記第1の標的ポリヌクレオチド鎖および第1の標的相補体ポリヌクレオチド鎖を含む二本鎖ポリヌクレオチド分子を含み、前記第1の標的相補体ポリヌクレオチド鎖が、前記第1の標的ポリヌクレオチド鎖に実質的に相補的であり、配列DおよびBが、前記標的相補体ポリヌクレオチド鎖上の前記二本鎖ポリヌクレオチド分子内に位置し、配列A、E、およびCが、前記標的ポリヌクレオチド鎖上の前記二本鎖ポリヌクレオチド分子内に位置している、請求項4に記載の混合物。
  18. 前記混合物が、前記第1の標的ポリヌクレオチド鎖および第1の標的相補体ポリヌクレオチド鎖を含む二本鎖ポリヌクレオチド分子を含み、前記第1の標的相補体ポリヌクレオチド鎖が、前記第1の標的ポリヌクレオチド鎖に実質的に相補的であり、二本鎖ポリヌクレオチド分子が、バリアントポリヌクレオチド鎖およびバリアント相補体ポリヌクレオチド鎖を含み、前記バリアントポリヌクレオチド鎖が、前記標的ポリヌクレオチド鎖と実質的に同一であり、前記標的ポリヌクレオチド鎖とは前記標的バリアントヌクレオチドで異なるヌクレオチドを含み、前記バリアント相補体ポリヌクレオチド鎖が、前記バリアントポリヌクレオチド鎖に実質的に相補的である、請求項2または4に記載の混合物。
  19. 前記第3のオリゴヌクレオチドが、前記第1の配列の3〜6つの連続するヌクレオチドを含む、請求項2または4に記載の混合物。
  20. 前記第3のオリゴヌクレオチドが、前記第1の配列のヌクレオチドの配列と重複しない前記第1の標的ポリヌクレオチド鎖のヌクレオチドの配列をさらに含む、請求項2または4に記載の混合物。
  21. 前記混合物が、第4のオリゴヌクレオチドを含まない、請求項2または4に記載の混合物。
  22. 前記混合物が、検出可能な標識を含む第4のオリゴヌクレオチドを含まない、請求項2または4に記載の混合物。
  23. 前記混合物が、前記第1の標的ポリヌクレオチド鎖に結合する第4のオリゴヌクレオチドを含まない、請求項2または4に記載の混合物。
  24. 前記混合物が、検出可能な標識および前記第1の標的ポリヌクレオチド鎖に結合する配列を有する第4のオリゴヌクレオチドを含まない、請求項2または4に記載の混合物。
  25. 前記第3のオリゴヌクレオチドが、検出可能な標識および前記標的ポリヌクレオチド鎖の配列にハイブリダイズするように構成された配列を有する混合物における唯一のオリゴヌクレオチドである、請求項2または4に記載の混合物。
  26. 前記混合物が、30mM〜80mMの塩化カリウムをさらに含む、請求項2または4に記載の混合物。
  27. 塩化カリウムの濃度が、少なくとも40mMである、請求項26に記載の混合物。
  28. 塩化カリウムの濃度が、70mM未満である、請求項26に記載の混合物。
  29. 塩化カリウムの濃度が、少なくとも40mMおよび70mM未満である、請求項26に記載の混合物。
  30. 前記混合物が、10mM〜40mMの硫酸アンモニウムをさらに含む、請求項2または4に記載の混合物。
  31. 硫酸アンモニウムの濃度が、少なくとも20mMである、請求項30に記載の混合物。
  32. 硫酸アンモニウムの濃度が、35mM未満である、請求項30に記載の混合物。
  33. 硫酸アンモニウムの濃度が、少なくとも20mMおよび35mM未満である、請求項30に記載の混合物。
  34. 硫酸アンモニウムの濃度が、20〜25mMである、請求項30に記載の混合物。
  35. 前記混合物が、
    a)30mM〜80mMの塩化カリウムの濃度と、
    b)10mM〜40mMの硫酸アンモニウムの濃度と、をさらに含む、請求項2または4に記載の混合物。
  36. 塩化カリウムの濃度が、40mM〜70mMであり、硫酸アンモニウムの濃度が、20mM〜35mMである、請求項35に記載の混合物。
  37. 塩化カリウムの濃度が、40mM〜48mMであり、硫酸アンモニウムの濃度が、20〜24mMである、請求項35に記載の混合物。
  38. 塩化カリウムの濃度が、45mMであり、硫酸アンモニウムの濃度が、22mMである、請求項35に記載の混合物。
  39. 前記検出可能な標識が、DNA結合色素、レポーター色素、蛍光プローブ、6−カルボキシフルオレセイン(FAM(商標))、テトラクロロフルオレシン(tetrachlorofluorescin)(TET(商標))、6−カルボキシ−4’,5’−ジクロロ−2’,7’−ジメトキシフルオレセイン、スクシンイミジルエステル(JOE(商標))、VIC(商標)、カルボキシレート基の代わりにSO3を含むフルオレセイン色素のスルホネート誘導体、フルオレセインのホスホルアミダイト形態、CY5のホスホルアミダイト形態、非FRET標識、フェロセン試薬、ABY(商標)、NED(商標)JUN(商標)、Fluor(登録商標)488、AlexaFluor(登録商標)532、AlexaFluor(登録商標)546、AlexaFluor(登録商標)594、AlexaFluor(登録商標)647、AlexaFluor(登録商標)660、TYE(商標)563、TYE(商標)665、TYE(商標)705、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項6に記載の混合物。
  40. 前記消光部分が、テトラメチルローダミン(TAMRA)、非蛍光消光剤(NFQ)、ブラックホールクエンチャー、アイオワブラッククエンチャー、QSY消光剤、QSY7消光剤、QSY21消光剤、ダブシルおよび/またはダブシルスルホネート/カルボキシレート消光剤からなる群から選択される、請求項9〜11のいずれか一項に記載の混合物。
  41. 前記第3のオリゴヌクレオチドのTmが、前記第1のオリゴヌクレオチドのTmよりも少なくとも5℃および25℃以下高い、請求項2または4に記載の混合物。
  42. 前記第3のオリゴヌクレオチドのTmが、前記第1のオリゴヌクレオチドのTmよりも少なくとも8℃および12℃以下高い、請求項41に記載の混合物。
  43. 前記第1のオリゴヌクレオチドのTmが、前記第2のオリゴヌクレオチドのTmの5℃以内である、請求項2または4に記載の混合物。
  44. 前記第1のオリゴヌクレオチドのTmが、45〜60℃であり、前記第2のオリゴヌクレオチドのTmが、45〜60℃である、請求項42または43のいずれか一項に記載の混合物。
  45. 前記第1および第2のオリゴヌクレオチドが、伸長可能である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の混合物。
  46. 前記第1および第2のオリゴヌクレオチドが、プライマーである、請求項1〜4のいずれか一項に記載の混合物。
  47. 前記第3のオリゴヌクレオチドが、伸長不可能である、請求項2または4に記載の混合物。
  48. 前記第3のオリゴヌクレオチドが、プローブである、請求項2または4に記載の混合物。
  49. 前記第1、第2、および/または第3のオリゴヌクレオチドが、10〜40個のヌクレオチドを含む、請求項2または4に記載の混合物。
  50. 前記第3のオリゴヌクレオチドが、遮断部分を含む、請求項2または4に記載の混合物。
  51. 前記遮断部分が、小溝結合剤(MGB)部分である、請求項50に記載の混合物。
  52. 前記MGB部分が、前記第3のオリゴヌクレオチドの前記3’末端および/または3’部分に位置している、請求項51に記載の混合物。
  53. 前記混合物が、
    a)第2の標的ポリヌクレオチド鎖における第1の配列にハイブリダイズするように構成された第4のオリゴヌクレオチドであって、前記第2の標的ポリヌクレオチドにおける前記第1の配列が、第2の標的バリアントヌクレオチドを含み、前記第4のオリゴヌクレオチドが、前記第2の標的バリアントヌクレオチドにハイブリダイズするように配置されているその3’末端のヌクレオチド残基をさらに含む、第4のオリゴヌクレオチドと、
    b)前記第2の標的ポリヌクレオチド鎖内の第2の配列に相補的な配列にハイブリダイズするように構成された配列を有する第5のオリゴヌクレオチドであって、前記第2の標的ポリヌクレオチド鎖の前記第2の配列が、前記第2の標的ポリヌクレオチド鎖上の前記第1の配列から5’上流に位置している、第5のオリゴヌクレオチドと、
    c)前記第2の標的ポリヌクレオチド鎖内の第3の配列に相補的な配列にハイブリダイズするように構成された配列を有する第6のオリゴヌクレオチドであって、前記第2の標的ポリヌクレオチド鎖の前記第3の配列が、前記第2の標的ポリヌクレオチド鎖上の前記第1の配列と少なくとも部分的に重複し、前記第2の標的バリアントヌクレオチドを含む、第6のオリゴヌクレオチドと、をさらに含む、請求項2に記載の混合物。
  54. 前記混合物が、
    a)第2の標的ポリヌクレオチド鎖における第1の配列(F)にハイブリダイズするように構成された第4のオリゴヌクレオチドであって、前記第2の標的ポリヌクレオチドにおける前記第1の配列が、第2の標的バリアントヌクレオチド(「第2のバリアントヌクレオチド」)を含み、前記第4のオリゴヌクレオチドが、前記第2の標的バリアントヌクレオチドにハイブリダイズするように配置されているその3’末端のヌクレオチド残基をさらに有する、第4のオリゴヌクレオチドと、
    b)前記第2の標的ポリヌクレオチド鎖における第2の配列(G)にハイブリダイズするように構成された第5のオリゴヌクレオチドであって、前記第2の標的ポリヌクレオチド鎖の前記第2の配列が、前記第2の標的ポリヌクレオチド鎖の第3の配列(H)に相補的であり、前記標的ポリヌクレオチド鎖の前記第3の配列が、前記第2の標的ポリヌクレオチド鎖内に存在し、前記第3の配列(H)が、前記第2の標的ポリヌクレオチド鎖の前記第1の配列(F)から5’上流に位置している、第5のオリゴヌクレオチドと、
    c)前記第2の標的ポリヌクレオチド鎖の第4の配列(I)にハイブリダイズするように構成された第6のオリゴヌクレオチドであって、前記第4の配列(I)が、前記第2の標的ポリヌクレオチド鎖の前記第5の配列(J)に相補的であり、第5の配列(J)が、前記第2の標的ポリヌクレオチド鎖に存在し、前記第5の配列(J)が、前記第2の標的ポリヌクレオチド鎖における前記第1の配列(F)と少なくとも部分的に重複し、前記第2の標的バリアントヌクレオチドを含む、第6のオリゴヌクレオチドと、をさらに含む、請求項4に記載の混合物。
  55. 前記第6のオリゴヌクレオチドにおける前記標的バリアントヌクレオチドが、前記第6のオリゴヌクレオチドの3’末端または5’末端からの少なくとも2つのヌクレオチドである、請求項53または54に記載の混合物。
  56. 前記第6のオリゴヌクレオチドが、検出可能な標識を含む、請求項53、54、または55に記載の混合物。
  57. 前記第6のオリゴヌクレオチドの前記検出可能な標識が、蛍光標識である、請求項56に記載の混合物。
  58. 前記第6のオリゴヌクレオチドの前記検出可能な標識が、第1の末端ヌクレオチド上にある、請求項56または57に記載の混合物。
  59. 前記第6のオリゴヌクレオチドが、消光部分をさらに含む、請求項53、54、または56のいずれか一項に記載の混合物。
  60. 前記第6のオリゴヌクレオチドの前記消光部分が、前記第6のオリゴヌクレオチドの第2の末端ヌクレオチド上にある、請求項59に記載の混合物。
  61. 前記第6のオリゴヌクレオチドの前記消光部分が、前記第6のオリゴヌクレオチドの前記検出可能な標識からのシグナルを消光することができる、請求項59または60に記載の混合物。
  62. 前記第4および第5のオリゴヌクレオチドが、伸長可能である、請求項53または54に記載の混合物。
  63. 前記第4および第5のオリゴヌクレオチドが、プライマーである、請求項53または54に記載の混合物。
  64. 前記第6のオリゴヌクレオチドが、伸長不可能である、請求項53または54に記載の混合物。
  65. 前記第6のオリゴヌクレオチドが、プローブである、請求項53または54に記載の混合物。
  66. 前記第4、第5、および/または第6のオリゴヌクレオチドが、10〜30個のヌクレオチドを含む、請求項53または54に記載の混合物。
  67. 前記第6のオリゴヌクレオチドが、遮断部分を含む、請求項53または54に記載の混合物。
  68. 前記第6のオリゴヌクレオチドの前記遮断部分が、小溝結合剤(MGB)部分である、請求項67に記載の混合物。
  69. 前記第6のオリゴヌクレオチドの前記MGB部分が、前記第6のオリゴヌクレオチドの前記3’末端および/または3’部分に位置している、請求項68に記載の混合物。
  70. 前記混合物が、
    a)前記第1のオリゴヌクレオチドに相補的な配列にハイブリダイズするように構成された配列を有する第4のオリゴヌクレオチドであって、前記第4のオリゴヌクレオチドが、前記第1の配列に実質的にハイブリダイズするように構成され、その3’末端に前記標的バリアントヌクレオチドの相補体とは異なるヌクレオチドを含む、第4のオリゴヌクレオチドと、
    b)前記第3のオリゴヌクレオチドに相補的な配列にハイブリダイズするように構成された配列を有する第5のオリゴヌクレオチドであって、前記第5のオリゴヌクレオチドが、前記標的バリアントヌクレオチドの部位に異なるヌクレオチドを含む、第5のオリゴヌクレオチドと、をさらに含む、請求項2または4に記載の混合物。
  71. 前記異なるヌクレオチドが、その3’末端からの少なくとも2つのヌクレオチドである、請求項70に記載の混合物。
  72. 前記第5のオリゴヌクレオチドが、検出可能な標識を含む、請求項70または71に記載の混合物。
  73. 前記第5のオリゴヌクレオチドの前記検出可能な標識が、蛍光標識である、請求項72に記載の混合物。
  74. [74] 前記第5のオリゴヌクレオチドの前記検出可能な標識が、前記第5のオリゴヌクレオチドの第1の末端ヌクレオチド上にある、請求項72または73に記載の混合物。
    [74] 前記第5のオリゴヌクレオチド上の前記検出可能な標識が、前記第3のオリゴヌクレオチド上の前記検出可能な標識と区別可能である、請求項72〜74のいずれか一項に記載の混合物。
  75. 前記第5のオリゴヌクレオチドが、消光部分をさらに含む、請求項72〜74のいずれか一項に記載の混合物。
  76. 前記第5のオリゴヌクレオチドの前記消光部分が、前記第5のオリゴヌクレオチドの第2の末端ヌクレオチド上にある、請求項75に記載の混合物。
  77. 前記第5のオリゴヌクレオチドの前記消光部分が、前記第5のオリゴヌクレオチドの前記検出可能な標識からのシグナルを消光することができる、請求項75または76に記載の混合物。
  78. 前記第4のオリゴヌクレオチドが、伸長可能である、請求項70に記載の混合物。
  79. 前記第4のオリゴヌクレオチドが、プライマーである、請求項70に記載の混合物。
  80. 前記第5のオリゴヌクレオチドが、伸長不可能である、請求項70に記載の混合物。
  81. 前記第5のオリゴヌクレオチドが、プローブである、請求項70に記載の混合物。
  82. 前記第4および第5のオリゴヌクレオチドが、10〜40個のヌクレオチドを含む、請求項70に記載の混合物。
  83. 前記第5のオリゴヌクレオチドが、遮断部分を含む、請求項70に記載の混合物。
  84. 前記第5のオリゴヌクレオチドの前記遮断部分が、小溝結合剤(MGB)部分である、請求項83に記載の混合物。
  85. 前記第5のオリゴヌクレオチドの前記MGB部分が、前記第5のオリゴヌクレオチドの前記3’末端および/または3’部分に位置している、請求項84に記載の混合物。
  86. 複数のオリゴヌクレオチドセットを含む混合物であって、各オリゴヌクレオチドセットが、
    a)第1の標的ポリヌクレオチド鎖における第1の配列にハイブリダイズするように構成された第1のオリゴヌクレオチドであって、前記第1の配列が、標的バリアントヌクレオチドを含み、前記第1のオリゴヌクレオチドが、前記標的バリアントヌクレオチドにハイブリダイズするように配置されているその3’末端のヌクレオチド残基をさらに有する、第1のオリゴヌクレオチドと、
    b)前記第1の標的ポリヌクレオチド鎖内の第2の配列に相補的な配列にハイブリダイズするように構成された配列を有する第2のオリゴヌクレオチドであって、前記第1の標的ポリヌクレオチド鎖の前記第2の配列が、前記第1の標的ポリヌクレオチド鎖の前記第1の配列から5’上流に位置している、第2のオリゴヌクレオチドと、を含み、
    各セットの前記第1のオリゴヌクレオチドが、異なる第1の配列にハイブリダイズするように構成される、混合物。
  87. 各オリゴヌクレオチドセットが、
    c)前記第1の標的ポリヌクレオチド鎖内の第3の配列に相補的な配列にハイブリダイズするように構成された配列を有する第3のオリゴヌクレオチドであって、前記第1の標的ポリヌクレオチド鎖の前記第3の配列が、前記第1の標的ポリヌクレオチド鎖の前記第1の配列と少なくとも部分的に重複し、前記第3の配列が、前記標的バリアントヌクレオチドを含む、第3のオリゴヌクレオチドをさらに含み、
    各セットの前記第3のオリゴヌクレオチドが、異なる第3の配列と配列類似性を共有し、
    各セットの前記第3のオリゴヌクレオチドが、異なる区別可能な検出可能な標識を含む、請求項86に記載の混合物。
  88. 複数のオリゴヌクレオチドセットを含む混合物であって、各オリゴヌクレオチドセットが、
    a)第1の標的ポリヌクレオチド鎖内に存在する第1の配列(A)にハイブリダイズするように構成された第1のオリゴヌクレオチドであって、前記第1の配列が、標的バリアントヌクレオチド(「第1のバリアントヌクレオチド」)を含み、前記第1のオリゴヌクレオチドが、前記第1のバリアントヌクレオチドにハイブリダイズするように配置されているその3’末端のヌクレオチド残基をさらに有する、第1のオリゴヌクレオチドと、
    b)第2の配列(B)にハイブリダイズするように構成された第2のオリゴヌクレオチドであって、前記第2の配列が、第3の配列(C)に相補的であり、前記第3の配列が、前記第1の標的ポリヌクレオチド鎖内に存在し、前記第3の配列(C)が、前記第1の標的ポリヌクレオチド鎖の前記第1の配列(A)から5’上流に位置している、第2のオリゴヌクレオチドと、を含み、
    各セットの前記第1のオリゴヌクレオチドが、異なる第1の配列にハイブリダイズするように構成される、混合物。
  89. 各オリゴヌクレオチドセットが、
    c)第5の配列(E)に相補的な第4の配列(D)にハイブリダイズするように構成された第3のオリゴヌクレオチドであって、前記第5の配列が、前記第1の標的ポリヌクレオチド鎖に存在し、前記第5の配列(E)が、前記第1の標的ポリヌクレオチド鎖における前記第1の配列(A)と少なくとも部分的に重複し、前記第1の標的バリアントヌクレオチドを含む、第3のオリゴヌクレオチドをさらに含み、
    各セットの前記第3のオリゴヌクレオチドが、異なる第3の配列と配列類似性を共有し、
    各セットの前記第3のオリゴヌクレオチドが、異なる区別可能な検出可能な標識を含む、請求項88に記載の混合物。
  90. 前記混合物が、ポリメラーゼをさらに含む、請求項1〜89のいずれか一項に記載の混合物。
  91. 前記ポリメラーゼが、熱安定性である、請求項90に記載の混合物。
  92. 前記混合物が、ホットスタート成分をさらに含む、請求項91に記載の混合物。
  93. 前記ホットスタート成分が、熱安定性ポリメラーゼに向けられた抗体、オリゴヌクレオチド、アプタマー、および/または前記ポリメラーゼの化学修飾を含む、請求項92に記載の混合物。
  94. 前記混合物が、ヌクレオチド源をさらに含む、請求項1〜93のいずれか一項に記載の混合物。
  95. 前記第3のオリゴヌクレオチドが、加水分解プローブである、請求項1〜94のいずれか一項に記載の混合物。
  96. 前記第1の標的ポリヌクレオチド鎖を含むことが疑われる核酸試料をさらに含む、請求項1〜95のいずれか一項に記載の混合物。
  97. 前記標的バリアントヌクレオチドが、突然変異体対立遺伝子内にある、請求項1〜96のいずれか一項に記載の混合物。
  98. 前記突然変異体対立遺伝子が、前記標的バリアントヌクレオチドにおけるプリンからプリンへの単一点突然変異またはピリミジンからピリミジンへの単一点突然変異のいずれかである、請求項97に記載の混合物。
  99. 前記突然変異体対立遺伝子が、KRAS癌遺伝子の対立遺伝子である、請求項97または98に記載の混合物。
  100. 前記突然変異体対立遺伝子が、確率的突然変異である、請求項97に記載の混合物。
  101. 前記標的バリアントヌクレオチドが、メジャー対立遺伝子バリアントまたはマイナー対立遺伝子バリアントに対応する同一性を有する、請求項1〜100のいずれか一項に記載の混合物。
  102. 前記標的バリアントヌクレオチドが、1%未満のマイナー対立遺伝子頻度(MAF)を有するマイナー対立遺伝子バリアントの同一性を有する、請求項101に記載の混合物。
  103. 前記標的バリアントヌクレオチドが、0.1%未満、0.01%未満、または0.001%未満のマイナー対立遺伝子頻度(MAF)を有するマイナー対立遺伝子バリアントの同一性を有する、請求項102に記載の混合物。
  104. 前記標的バリアントヌクレオチドが、一塩基多型の位置で発生する、請求項1〜103のいずれか一項に記載の混合物。
  105. 前記混合物が、マスターミックスである、請求項1〜95のいずれか一項に記載の混合物。
  106. 前記マスターミックスが、4〜8℃で最大12ヶ月間安定である、請求項105に記載の混合物。
  107. 前記混合物が、反応混合物である、請求項1〜104のいずれか一項に記載の混合物。
  108. 前記反応混合物が、前記第1の標的ポリヌクレオチド鎖の前記第1の配列を含むアンプリコンをさらに含む、請求項107に記載の混合物。
  109. 前記反応混合物が、任意の他の異なる(例えば、第2の)ポリヌクレオチド鎖の配列を含むアンプリコンを含まない、請求項108に記載の混合物。
  110. 前記混合物が、以下:
    a)少なくとも1つの洗浄剤、
    b)グリセロール、および
    c)少なくとも1つの参照色素のうちの1つ以上をさらに含む、請求項1〜109のいずれか一項に記載の混合物。
  111. 前記混合物が、ウシ血清アルブミンおよび/またはゼラチンをさらに含む、請求項1〜110のいずれか一項に記載の混合物。
  112. 前記混合物が、凍結乾燥される、請求項1〜106のいずれか一項に記載の混合物。
  113. 任意の前述の請求項に記載の混合物を含有する第1の容器と、前記第1の標的ポリヌクレオチド鎖と配列類似性を共有するポリヌクレオチド分子を含む対照ポリヌクレオチド試料を含有する第2の容器と、を含む、キット。
  114. 前記対照ポリヌクレオチド試料が、前記第1の標的ポリヌクレオチド鎖全体を含む、請求項113に記載のキット。
  115. 前記対照ポリヌクレオチド試料が、前記標的バリアントヌクレオチドにおける前記第1の標的ポリヌクレオチド鎖と配列類似性を共有しない、請求項113に記載のキット。
  116. 試験ポリヌクレオチド試料において標的バリアントヌクレオチドを含む標的ポリヌクレオチド分子を検出するための方法であって、前記方法が、
    a)試験ポリヌクレオチド試料と請求項2または4に記載の混合物との反応混合物を形成することと、
    b)少なくとも前記第1および第2のオリゴヌクレオチドをプライマーとして使用して増幅反応を実施して、前記試験ポリヌクレオチド試料に存在する場合、前記標的ポリヌクレオチド分子の標的ポリヌクレオチド配列のアンプリコンを生成することと、
    c)ステップb)において生成された前記アンプリコンを、前記第3のオリゴヌクレオチドの検出可能な特性における変化を検出することによって検出することと、を含み、
    ステップc)において前記アンプリコンを検出することが、前記標的ポリヌクレオチド分子が前記試験ポリヌクレオチド試料内に存在することを示す、方法。
  117. 前記標的ポリヌクレオチド分子が、ポリヌクレオチド分子の混合物を含む試験ポリヌクレオチド試料において検出され、前記混合物が、前記標的バリアントヌクレオチドの第1のバリアント形態を含むポリヌクレオチド分子(「第1のバリアント標的ポリヌクレオチド分子」)、および前記標的バリアントヌクレオチドの第2のバリアント形態を含むポリヌクレオチド分子(「第2のバリアント標的ポリヌクレオチド分子」)を含む、請求項116に記載の方法。
  118. 前記試験ポリヌクレオチド試料が、標的ポリヌクレオチド配列を含まないポリヌクレオチド鎖(「非標的ポリヌクレオチド分子」)を含む、請求項116または117に記載の方法。
  119. 前記試験試料が、標的ポリヌクレオチド分子よりも多くの非標的ポリヌクレオチド分子を含む、請求項118に記載の方法。
  120. 前記標的ポリヌクレオチド分子が、突然変異体ポリヌクレオチド配列である、請求項116〜119のいずれか一項に記載の方法。
  121. 前記非標的ポリヌクレオチド分子が、メジャー対立遺伝子または野生型ポリヌクレオチド配列である、請求項118〜120のいずれか一項に記載の方法。
  122. 前記試験試料が、非標的ポリヌクレオチド分子と比較して、1%未満、0.1%未満、0.01%未満、または0.001%未満の標的ポリヌクレオチド分子を含む、請求項118〜121のいずれか一項に記載の方法。
  123. 前記試験試料が、第1のバリアント標的ポリヌクレオチド分子と比較して、1%未満、0.1%未満、0.01%未満、または0.001%未満の第2のバリアント標的ポリヌクレオチド分子を含む、請求項117〜119のいずれか一項に記載の方法。
  124. 前記第1のバリアント標的ポリヌクレオチド分子および/または第2のバリアント標的ポリヌクレオチド分子が、突然変異体ポリヌクレオチド配列である、請求項117〜119のいずれか一項に記載の方法。
  125. 前記第1のバリアント標的ポリヌクレオチド分子および/または第2のバリアント標的ポリヌクレオチド分子が、野生型ポリヌクレオチド配列である、請求項117〜119のいずれか一項に記載の方法。
  126. ステップa)〜c)の前の前記第2のバリアントポリヌクレオチド分子と比較して、前記ポリヌクレオチド試験試料における第1のバリアントポリヌクレオチド分子の数を富化することをさらに含む、請求項117〜125に記載の方法。
  127. 前記富化することが、ステップa)〜c)のいずれかにおいて使用されるものと比較して異なる条件を含む増幅反応を含む、請求項126に記載の方法。
  128. 前記ポリヌクレオチド試験試料における第1のバリアントポリヌクレオチド分子の数が、前記第2のバリアントポリヌクレオチド分子と比較して、少なくとも2倍、4倍、6倍、8倍、または10倍富化される、請求項126または127に記載の方法。
  129. 前記富化することが、前記第1のオリゴヌクレオチドの計算された融解温度(TM)よりも12〜16度高い温度での15〜25サイクルを含むポリメラーゼ連鎖反応を使用して実施される、請求項126〜128のいずれか一項に記載の方法。
  130. ステップb)が、前記第3のオリゴヌクレオチドのTMに近く、前記富化することが実施される温度よりも4〜6度低い温度での35〜40サイクルを使用して実施される、請求項126〜129のいずれか一項に記載の方法。
  131. 前記試験ポリヌクレオチド試料が、哺乳動物もしくは非哺乳動物の動物組織もしくは細胞、または植物組織もしくは細胞に由来する、請求項116〜130のいずれか一項に記載の方法。
  132. 前記試料が、唾液、頬組織、皮膚、毛髪、血液、血漿、尿、糞便、精液、および腫瘍試料からなる群から選択される、請求項131に記載の方法。
  133. 前記ポリヌクレオチド試験試料が、癌細胞に由来する、請求項131または132に記載の方法。
  134. アンプリコンの検出が、前記試験ポリヌクレオチド試料が由来する組織内の癌細胞の存在を示す、請求項131〜133のいずれか一項に記載の方法。
  135. 前記標的ポリヌクレオチドが、Ras、EFGR、Kit、pTEN、および/もしくはp53における少なくとも1つの突然変異、ならびに/または少なくとも1つのKRASもしくはNRAS突然変異を含む、請求項116〜134のいずれか一項に記載の方法。
  136. 前記増幅反応が、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)である、請求項116〜135のいずれか一項に記載の方法。
  137. 前記PCRが、リアルタイムPCRまたは定量的PCR(qPCR)である、請求項136に記載の方法。
  138. 前記第3のオリゴヌクレオチドが、前記第1のオリゴヌクレオチドのTmよりも8〜12℃高いTmを有し、前記PCRが、前記第1のオリゴヌクレオチドのTmの5℃以内であるアニーリング温度で実施される、請求項136または137に記載の方法。
  139. 前記方法が、少なくとも前記第1のオリゴヌクレオチド、前記第2のオリゴヌクレオチド、および前記第3のオリゴヌクレオチドを含有する第1の容器と、前記第1の標的ポリヌクレオチド鎖を含む対照ポリヌクレオチド試料を含有する第2の容器と、を含む、キットを使用して実施される、請求項116〜138のいずれか一項に記載の方法。
  140. 前記方法が、突然変異を示す標的バリアントヌクレオチドを検出し、前記試験ポリヌクレオチド試料が、前記標的ポリヌクレオチドの1〜10コピーを含む、請求項116〜139のいずれか一項に記載の方法。
  141. 前記標的バリアントヌクレオチドが、プリン塩基を含み、前記標的バリアントヌクレオチド位置における対応する野生型ヌクレオチドが、異なるプリン塩基を含む、請求項116〜140のいずれか一項に記載の方法。
  142. 前記標的バリアントヌクレオチドが、ピリミジン塩基を含み、前記標的バリアントヌクレオチド位置における対応する野生型ヌクレオチドが、異なるピリミジン塩基を含む、請求項116〜140のいずれか一項に記載の方法。
  143. 試験ポリヌクレオチド試料において標的バリアントヌクレオチドを含む標的ポリヌクレオチド分子を検出するための方法であって、前記方法が、
    a)試験ポリヌクレオチド試料と請求項1〜94、104、105、および109〜111のいずれか一項に記載の混合物との反応混合物を形成することと、
    b)少なくとも前記第1および第2のオリゴヌクレオチドをプライマーとして使用して増幅反応を実施して、前記試験ポリヌクレオチド試料に存在する場合、前記標的ポリヌクレオチド分子の標的ポリヌクレオチド配列のアンプリコンを生成することと、
    c)ステップb)において生成された前記アンプリコンを、前記第3のオリゴヌクレオチドの検出可能な特性における変化を検出することによって検出することと、を含み、
    ステップc)において前記アンプリコンを検出することが、前記標的ポリヌクレオチド分子が前記試験ポリヌクレオチド試料内に存在することを示す、方法。
  144. 試験ポリヌクレオチド試料において、各々が標的バリアントヌクレオチドを含む、少なくとも2つの異なる標的ポリヌクレオチド分子を検出するための方法であって、前記方法が、
    a)試験ポリヌクレオチド試料と請求項53または54に記載の混合物との反応混合物を形成することと、
    b)前記第1および第2のオリゴヌクレオチドをプライマーとして使用して増幅反応を実施して、前記試験ポリヌクレオチド試料に存在する場合、第1の標的ポリヌクレオチド分子の第1の標的ポリヌクレオチド配列のアンプリコンを生成することと、
    c)前記第4および第5のオリゴヌクレオチドをプライマーとして使用して増幅反応を実施して、前記試験ポリヌクレオチド試料に存在する場合、第2の標的ポリヌクレオチド分子の第2の標的ポリヌクレオチド配列の第2のアンプリコンを生成することと、
    d)ステップb)およびc)において生成された前記アンプリコンを、前記第3および第6のオリゴヌクレオチドの検出可能な特性における変化を検出することによって検出することと、を含み、
    ステップd)において前記アンプリコンを検出することが、前記第1および/または第2の標的ポリヌクレオチド分子が前記試験ポリヌクレオチド試料内に存在することを示す、方法。
  145. 前記第3および第6のオリゴヌクレオチドの前記検出可能な特性が、蛍光標識である、請求項144に記載の方法。
  146. 前記第3および第6のオリゴヌクレオチドの各々の上の前記蛍光標識が異なる、請求項145に記載の方法。
  147. 前記混合物が、表1および/または表2に列挙される1つ以上の突然変異を検出するために使用される、請求項1〜112のいずれか一項に記載の混合物。
  148. 前記キットが、表1および/または表2に列挙される1つ以上の突然変異の検出のために使用される、請求項113〜115のいずれか一項に記載のキット。
  149. 前記方法が、表1および/または表2に列挙される1つ以上の突然変異を検出するために使用される、請求項116〜146のいずれか一項に記載の方法。
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