JP2021530690A - 自動化試料堆積および染色システムならびに関連方法 - Google Patents

自動化試料堆積および染色システムならびに関連方法 Download PDF

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Abstract

細胞堆積および染色装置ならびに方法が、本明細書に開示される。特に、本明細書に開示される堆積および染色装置は、細胞診スライド上に細胞試料を堆積し染色するための低容量の自動化ベンチトップシステムを提供する。例示的な堆積および染色装置は、アクセスドアを有するハウジングと、1つ以上の基体および/または1つ以上の基体カートリッジを保持するように構成された、ハウジング内に位置する基体処理ホルダであって、アクセスドアが開構成にあるときにアクセス可能である、基体処理ホルダと、基体処理ホルダの少なくとも一部分の上方に少なくとも部分的に位置する少なくとも1つの開口部と、ガス状物質を基体処理領域内に分注するように構成された噴霧ノズルと、ユーザから入力を受け取り、入力を受け取ったことに応答して、事前にプログラムされたプロトコルの実行を引き起こすように構成されたユーザインタフェースと、廃棄物および/または試薬ホルダ要素と、を含む。【選択図】図1

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2018年7月10日に出願された米国仮特許出願第62/696,119号の優先権を主張するものであり、その全内容が参照により本明細書に組み込まれる。
本開示は、単一システム内で細胞試料の噴霧堆積および染色を達成するためのシステム、装置、および関連方法を提供する。特に、本明細書で提供されるのは、顕微鏡スライド上の細胞試料の堆積を提供し、細胞試料を、その分析ならびに臨床、診断、および研究用途のために染色することができる、自動化システムである。
細針吸引(FNA)生検における再生検率を下げようとする努力において、多くの大きな大学医療センターおよび病院が迅速なオンサイト評価(ROSE)を実施している。ROSEは、十分に文書化されたベストプラクティスとなり、再生検率を50〜70%削減する能力が示されている。残念ながら、ROSEの手動性と、スライドを調製し、生成されたスライドの読み取るのに必要なスキルの故に、約30%以下の機関のみが、ROSEを実施できる。現在、ROSEを実施するのに必要な必須スキルを有する細胞病理学者は約3,000人、細胞検査技師は約6,000人しかいない。この不足により、多くの地域病院や地方のケア施設には、ROSEを実施するのに必要な人員がいない。
組織学的または細胞学的分析は、調製された検体(例えば、細胞試料)の品質に大きく依存する。検体の調製が不十分だと、データが不正確になり、結果の解釈における誤りや、誤診を引き起こす可能性がある。さらに、複雑な自動化されていないシステムは、バックログ、診断遅延、手順の複雑さに起因する意図しないタイプのアーティファクト、および許容できない実行ごとのばらつきにつながる。これらの意図しないアーティファクトを低減および/または排除し、高品質の結果を提供するために、低コストのシステムを使用して迅速で正確な結果を得るための簡素化されかつ信頼性のあるシステムを開発する必要がある。
いくつかの態様において、本明細書で提供されるのは、(a)噴霧保持器と、(b)試料分注ポートと、(c)噴霧ノズルを受容するための上方開口部とを備える基体カートリッジである。いくつかの態様において、本明細書で提供されるのは、(a)噴霧保持器と、(b)試料分注ポートであって、(i)試料を受容するための、試料分注ポートの第1の端部、(ii)試料を噴霧保持器内に放出するための、試料分注ポートの第2の端部、および(iii)試料分注ポートの第1の端部と第2の端部との間に位置する試料保持ゾーンを有し、試料分注ポートの第2の端部は、噴霧保持器の側面に位置する、試料分注ポートと、(c)噴霧ノズルを受容するための上方開口部であって、試料分注ポートの第2の開口部に対してある角度で配置されている、上方開口部と、を備える基体カートリッジである。
いくつかの態様において、本明細書で提供されるのは、本明細書に開示および記載される一実施形態による少なくとも1つの基体カートリッジと、少なくとも1つの基体とを保持するように構成されたスライドホルダである。
いくつかの態様において、本明細書で提供されるのは、本明細書に開示および記載される一実施形態によるスライドホルダと、本明細書に開示および記載される一実施形態による少なくとも1つの基体カートリッジと、少なくとも1つの基体とを備えるキットである。
いくつかの態様において、本明細書で提供されるのは、細胞試料を堆積および染色するための装置であって、(a)アクセスドアを有するハウジングと、(b)1つ以上の基体および/または1つ以上の基体カートリッジを保持するように構成された、ハウジング内に位置する基体処理ホルダであって、アクセスドアが開構成にあるときにアクセス可能である、基体処理ホルダと、(c)基体処理ホルダの少なくとも一部分の上方に少なくとも部分的に位置する少なくとも1つの開口部と、(d)ガス状物質を基体処理領域内に分注するように構成された噴霧ノズルと、(e)ユーザから入力を受け取り、入力を受けとったことに応答して、事前にプログラムされたプロトコルの実行を引き起こすように構成されたユーザインタフェースと、(f)廃棄物および/または試薬ホルダ要素と、備える装置である。
いくつかの実施形態では、基体カートリッジは、上方開口部とは反対側の底部開口部を有し、噴霧保持器は、上方開口部と底部開口部との間に配設されている。
いくつかの実施形態では、底部開口部の面積は、上方開口部の面積よりも大きい。
いくつかの実施形態では、基体カートリッジは、底部開口部の近傍に配設された封止要素をさらに備える。いくつかの実施形態では、封止要素は、係止要素、Oリング、および/またはガスケットを含む。
いくつかの実施形態では、基体カートリッジは、少なくとも1つの試薬ポートをさらに備える。いくつかの実施形態では、基体カートリッジは、少なくとも1つの排液リザーバをさらに備えるいくつかの実施形態では、基体カートリッジは、少なくとも1つの廃棄物取り出しポートをさらに備える。いくつかの実施形態では、基体カートリッジは、把持要素をさらに備える。いくつかの実施形態では、基体カートリッジは、基体カートリッジをデバイス内および/または基体上に配置する少なくとも1つの整列要素をさらに備える。
いくつかの実施形態では、噴霧保持器は、長方形プリズム形、円筒形、または円錐台形の形状を有する。
いくつかの実施形態では、上方開口部および/または底部開口部の少なくとも一方は、長方形、円、楕円である。いくつかの実施形態では、上方開口部と底部開口部との間の距離は、約1cm〜約10cmである。いくつかの実施形態では、上方開口部は、試料分注ポートの第2の端部に対して75度〜90度の角度で配置されている。いくつかの実施形態では、試料分注ポートは、着脱可能な試料分注ポートである。
いくつかの実施形態では、スライドホルダは、ハンドルをさらに備える。
いくつかの実施形態では、基体は、スライドである。
いくつかの実施形態では、基体カートリッジおよび基体は、接触しているとき、堆積/染色リザーバを形成する。
いくつかの実施形態では、基体カートリッジの少なくとも一部分は、アクセスドアが閉位置にあるとき、少なくとも1つの開口部から少なくとも部分的に突出する。
いくつかの実施形態では、装置は、環境チャンバをさらに備える。いくつかの実施形態では、環境チャンバは、装置内の湿度レベルを制御するように構成されている。
いくつかの実施形態では、装置は、廃棄物および/または試薬ホルダ要素内にあり、かつ基体処理領域と流体連通している、少なくとも1つの廃棄物容器および/または少なくとも1つの試薬容器をさらに備える。
いくつかの実施形態では、装置は、加熱要素をさらに備える。
いくつかの実施形態では、噴霧ノズルは、約1psi〜約30psiの圧力でガス状物質を分注する。
いくつかの実施形態では、基体処理ホルダは、少なくとも1つの基体カートリッジおよび少なくとも1つの基体を有するスライドホルダを受容するように構成されている。
本開示の多くの態様は、以下の図面を参照することでよりよく理解することができる。図面内の構成要素は必ずしも縮尺通りではない。代わりに、本開示の原理を明確に例示することに重点が置かれている。さらに、構成要素は、説明を明確にするためのみに特定の図で透明として示さている可能性があり、図示された構成要素が必ずしも透明であることを示すものではない。参照を容易にするために、本開示全体を通して、同一または少なくともほぼ同様、類似および/もしくは補完的な構成要素または特徴を識別するために、同一の参照番号が使用され得る。
本開示の一実施形態による基体カートリッジを概略的に示す等角図である。
本開示の一実施形態による基体カートリッジの斜視図である。
本開示の一実施形態による2つの基体カートリッジおよび2つの基体を有するスライドホルダのためのパッケージングを示す等角図である。
本開示の一実施形態による2つの基体カートリッジおよび2つの基体を有するスライドホルダを示す等角図である。
本開示の一実施形態による細胞堆積および染色装置内に配置された2つの基体カートリッジおよび2つの基体を有するスライドホルダを示す等角図である。
本開示の一実施形態による細胞堆積および染色装置を使用した細胞堆積および染色の後、可視化のために、2つの基体を有するスライドホルダが顕微鏡上に配置されることを示す概略図である。
本開示の一実施形態による、基体および/または基体カートリッジを受容するために、開位置にある細胞堆積および染色装置を示す等角図である。装置は、病理学的評価のために基体を調製および染色するための、試料噴霧堆積システム、基体染色、およびオンボード廃棄物からなる自立型機器である。システムは、小設置面積を有する。
本開示の一実施形態による、開位置にあり、2つの基体および2つの基体カートリッジを保持する、細胞堆積および染色装置を示す等角図である。図示された装置は、噴霧および染色剤を包含するために基体に対して密封する単回使用基体カートリッジ(例えば、消耗品)を利用して、一度に2つの基体(例えば、細胞診スライド)を調製することができる。基体および基体カートリッジは、結合され、次いでユニットの前部に装填される。次いで、細胞試料が、基体カートリッジ内に装填され、次いで、サブアセンブリが、フロントカバーを閉じることによって、所定の位置に挟持される。
本開示の一実施形態による細胞堆積および染色装置を操作するための概略図である。
本開示の一実施形態による、基体上への試料堆積を示す、基体カートリッジの斜視図である。
本開示の一実施形態による、試料加熱を示す、基体カートリッジの斜視図である。
本開示の一実施形態による、試薬を用いた試料固定を示す、基体カートリッジの斜視図である。
本開示の一実施形態による、廃棄物除去を示す、基体カートリッジの斜視図である。
本開示の一実施形態による、試薬を用いた試料染色を示す、基体カートリッジの斜視図である。
本開示の一実施形態による、廃棄物除去を示す、基体カートリッジの斜視図である。
本開示の一実施形態による、試薬を用いた試料染色を示す、基体カートリッジの斜視図である。
本開示の一実施形態による、廃棄物除去を示す、基体カートリッジの斜視図である。
本開示の一実施形態による、試薬を用いた試料廃棄を示す、基体カートリッジの斜視図である。
本開示の一実施形態による、廃棄物除去を示す、基体カートリッジの斜視図である。
本開示の一実施形態による細胞堆積および染色装置を操作するための概略図である。
本開示の一実施形態による細胞堆積および染色装置の内部の上面図の概略図である。図示のように、試薬を収容するための複数のボトルと、大きな廃棄物ボトルと、搭載加圧空気源を提供するための加圧COキャニスタとが存在する。ボトルごとに専用のポンプが、試薬の計量分注と廃棄物の除去とを提供する。
PreservCyt溶液を使用して固定された、(a)甲状腺細針吸引(FNA)、(b)胸水、および(c)子宮頸部ブラッシングから取得された細胞の代表的画像である。試料は、本開示の実施形態による細胞堆積および染色装置を使用して、堆積および染色された。
Oncopigモデルで皮下増殖させた肝細胞がん細胞の代表的画像である。FNAは、これらの皮下腫瘍に、(a)25ゲージ、(b)22ゲージ、(c)19ゲージ、および(d)18ゲージの針を使用して実施された。FNA手順から採集された試料は、本開示の実施形態による細胞堆積および染色装置を使用して堆積および染色された。
Diff−Quik(登録商標)を使用して堆積および染色された未固定胸水試料の代表的画像である。試料は、本開示の実施形態による細胞堆積および染色装置を使用して堆積および染色された。
切除された肺のFNA手順の後に取得され、本開示の一実施形態による細胞堆積および染色装置を使用して調製された、肺上皮細胞の代表的画像である。
本開示は、1つの装置における、細胞材料を堆積および染色すること、堆積、および染色のための装置、システム、および方法に関する。例えば、特定の実施形態は、顕微鏡検査、および他の好適な調査用分子および画像化モダリティのための、基体上への細胞検体の噴霧堆積と、さまざまな試薬による染色とを達成する。特に、本明細書で提供されるのは、細胞検体を基体上に誘導するための基体カートリッジ、ならびに基体カートリッジを保持し、事前にプログラムされた試料調製モジュール(例えば、染色モジュール)を実行するための装置である。
技術の幾つかの実施形態の特定の詳細を、図1〜図25を参照して以下に説明する。実施形態の多くは、高品質の試料担持基体を生成するためのデバイス、システム、および方法に関して以下に説明されるが、本明細書に記載されるものに加えて、他の適用および他の実施形態が、技術の範囲内である。さらに、技術の他のいくつかの実施形態は、本明細書に記載されているものとは異なる構成、構成要素、または手順を有することができる。したがって、技術は、追加要素を伴う他の実施形態を有することができること、または技術は、図1〜図25を参照して以下に示され説明される特徴のうちのいくつかを伴わない他の実施形態を有することができることを、当業者は理解するであろう。
本明細書で使用される場合、「自動化」という用語は、1つ以上のステップがオペレータの介入を必要とせずに実行される方法(例えば、「自動化プロセス」)、またはオペレータの介入なしにその機能のうちの1つ以上を実行するシステムもしくは装置(例えば、「自動化機器」)を指す。
本明細書で使用される場合、「完全自動化」という用語は、初期設定後のステップにオペレータを必要としない能力を含み、しかもオペレータによる監視または付き添いのない長い時間にわたってシステム性能の品質を維持することができるシステム、装置、または方法を指す。特定の実施形態では、オペレータは、システムもしくは装置に試料を提供し、かつ/または取得を開始させ、試料および/または分析は、その後のオペレータの介入なしに生成される。
本明細書で使用される場合、「細胞試料」という用語は、細胞を含有する任意の生物学的試料を指す。細胞試料は、被験者から取り出された1つまたは複数の組織試料(例えば、任意の細胞の集まり)であり得る。組織試料は、生物内で同様の機能を実行する相互接続された細胞の集まりであり得る。細胞試料はまた、細菌、酵母、原生動物、およびアメーバなどの単細胞生物、(健康なもしくは外見上健康なヒト被験者、またはがんなどの診断または調査されるべき状態もしくは疾患に冒されたヒト患者からの試料を含む、植物または動物などの)多細胞生物を含むがこれらに限定されない、任意の生体生物から取得された、それらによって排出または分泌された任意の固体または液体の試料であり得る。いくつかの実施形態において、細胞試料は、顕微鏡スライド上に載置可能であり、組織薄片、器官、腫瘍薄片、塗抹検体、凍結薄片、細胞診調製物、または細胞系を含むがこれらに限定されない。切開生検、コア生検、切除生検、針吸引生検(例えば、細針吸引(FNA))、コア針生検、定位生検、直視下生検、または外科生検を使用して、試料を取得することができる。
顕微鏡スライドなどの基体上に再現性のある高品質の染色細胞試料を生成するためのシステム、デバイス、および方法が、本明細書で提供される。
本開示はまた、(a)噴霧保持器と、(b)試料分注ポートと、(c)噴霧ノズルを受容するための上方開口部とを備える基体カートリッジに関する。いくつかの実施形態では、試料分注ポートは、(i)試料を受容するための、試料分注ポートの第1の端部、(ii)試料を噴霧保持器内に放出するための、試料分注ポートの第2の端部、および(iii)試料分注ポートの第1の端部と第2の端部との間に位置する試料保持ゾーンのうちの少なくとも1つを有する。いくつかの実施形態では、試料分注ポートの第2の端部は、噴霧保持器の側面に位置する。いくつかの実施形態では、上方開口部は、試料分注ポートの第2の開口部に対してある角度で配置されている。
本開示はさらに、(i)本明細書に開示および記載される一実施形態による少なくとも1つの基体カートリッジと、(i)少なくとも1つの基体とを備えるスライドホルダに関する。
本開示の他の態様は、細胞試料を堆積および染色するための装置であって、(a)アクセスドアを有するハウジング、(b)1つ以上の基体および/または1つ以上の基体カートリッジを保持するように構成された、ハウジング内に位置する基体処理ホルダ、(c)基体処理ホルダの少なくとも一部分の上方に少なくとも部分的に位置する少なくとも1つの開口部、(d)基ガス状物質を基体処理領域内に分注するように構成された噴霧ノズル、(e)ユーザから入力を受け取り、入力を受けとったことに応答して、事前にプログラムされたプロトコルの実行を引き起こすように構成されたユーザインタフェース、ならびに(f)廃棄物および/または試薬ホルダ要素のうちの少なくとも1つを備える、装置に関する。いくつかの実施形態では、基体処理ホルダは、アクセスドアが開構成にあるときにアクセス可能である。
本開示の基体カートリッジは、いくつかの機能を提供する。細胞試料は、噴霧器が作動されるまで試料が保持されることを保証するように正確な形状を有する基体カートリッジの上部内に装填される。基体カートリッジはまた、エアロゾル化された試料が失われるのを防ぐための噴霧を包含する特徴部を有し、可撓性材料または形状自体を使用して、基体に対して密封して、試薬を基体に接触させて保持して、染色剤(すなわち、試薬)が試料に浸透して染色することを可能にするための空洞(すなわち、堆積および染色リザーバ)を形成する。基体カートリッジは、基体に取り付けられ、蓋が閉じられると機械的に挟持され、そうすると、基体カートリッジ、装置、試薬、および廃棄物ラインの間で流体接続がなされる。基体カートリッジは、任意の好適な材料で作製することができる。好適な材料の非限定的な例には、生体適合性プラスチック、例えば、ポリカーボネート、ポリスチレン、またはポリプロピレンが含まれる。
図1は、本開示の一実施形態による、細胞試料を基体上に堆積し染色するための基体カートリッジ100を概略的に示す等角図である。基体カートリッジ100は、細胞試料の噴霧を配向および誘導する噴霧保持器101を含むことができる。基体カートリッジ100は、試料を受容するための試料分注ポート103の第1の端部を有する試料分注ポート102をさらに備えることができる。基体カートリッジ100は、上方開口部104をさらに備えることができる。基体カートリッジはまた、少なくとも部分的に上方開口部104とは反対側に位置する底部開口部105を備えることができ、噴霧保持器101は、上方開口部104と底部開口部105との間に配設されている。
いくつかの実施形態では、基体カートリッジ100の全部または部分は使い捨てである。基体カートリッジ100の使い捨て可能性は、異なる試料間の汚染を防ぐ助けとすることができる。場合によっては、使い捨ては、基体カートリッジ100の全部または特定の構成要素が単回使用に好適であることを指すことができる。他の実施形態では、基体カートリッジ100は、(例えば、洗浄および/または滅菌の後)再利用または複数回使用することができる。特定の場合では、基体カートリッジ100の部分は使い捨てではない場合があり、他の部分は使い捨てで、かつ/または交換される必要がある。基体カートリッジ100は、プラスチック、金属、ゴム、シリコンなどのさまざまな材料から作製することができる。基体カートリッジ100は、限定されないが、1つ以上のヒト読み取り可能なまたは機械読み取り可能なラベルをさらに含むことができる。
図1に戻ると、噴霧保持器101は、任意の好適な形状および寸法とすることができる。いくつかの実施形態では、噴霧保持器101は、基体204および/または他の排液リザーバの表面に向かって下向きに傾斜し、半径方向に発散する流れを促進することに由来する形状を有する。非限定的な形状には、長方形プリズム形、円筒形、または円錐台形が含まれる。いくつかの実施形態では、噴霧保持器101は、噴霧堆積プロセス中に細胞材料の噴霧を包含することに由来する保護チャンバを提供する。
上方開口部104および/または底部開口部105は、任意の好適な形状および寸法とすることができる。いくつかの実施形態では、上方開口部104および/または底部開口部105は、長方形、円、または楕円とすることができる。底部開口部105の面積は、上方開口部104の面積よりも大きくすることができる。いくつかの実施形態では、底部開口部105は、上方開口部104よりも、(例えば、面積において)約1.25、約1.5、約1.75、約2、約2.25、約2.5、約2.75、約3、約3.25、約3.5、約3.75、約4、約4.25、約4.5、約4.75、約5、約5.25、約5.5、約5.75、約6、約6.25、約6.5、約6.75、約7、約7.25、約7.5、約7.75、約8、約8.25、約8.5、約8.75、約9、約9.25、約9.5、約9.75、約10倍、またはそれ以上大きい。上方開口部104および/または底部開口部105は、互いに任意の好適な距離とすることができる。いくつかの実施形態では、上方開口部104と底部開口部105との間の距離は、約0.1cm〜約20cmの間である。いくつかの実施形態では、上方開口部104と底部開口部105との間の距離は、約0.1cm、約0.2cm、約0.3cm、約0.4cm、約0.5cm、約0.6cm、約0.7cm、約0.8cm、約0.9cm、約1cm、約2cm、約3cm、約4cm、約5cm、約6cm、約7cm、約8cm、約9cm、約10cm、約11cm、約12cm、約13cm、約14cm、約15cm、約16cm、約17cm、約18cm、約19cm、または約20cmである。
基体カートリッジ100は、少なくとも1つの試薬ポート106、少なくとも1つの排液リザーバ107、少なくとも1つの廃棄物取り出しポート108、把持要素109、少なくとも1つの整列要素110、またはこれらの任意の組み合わせをさらに備えることができる。いくつかの実施形態では、基体カートリッジ100は、少なくとも1つの試薬ポート106、少なくとも1つの排液リザーバ107、少なくとも1つの廃棄物取り出しポート108、把持要素109、および少なくとも1つの整列要素110の各々を備えることができる。整列要素110は、基体カートリッジをデバイス内および/または基体上に配置する。排液リザーバは、堆積および/または染色プロセス中に細胞試料および/または試薬のあふれまたは過剰噴霧を捕捉および/または保持するのに好適とすることができる。
いくつかの実施形態では、試料分注ポート102は、取り外し可能な試料分注ポート102である。
図2は、本開示の一実施形態による、細胞試料を基体上に堆積させるのに好適な基体カートリッジ100の斜視図である。基体カートリッジ100は、試料分注ポート103の第1の端部と試料分注ポート202の第2の端部との間に配置された試料保持ゾーン201を含むことができ、試料分注ポート202の第2の端部は、噴霧保持器101の側面に位置している。基体カートリッジ100は、噴霧ノズル205を受容するための上方開口部104をさらに備えることができる。いくつかの実施形態では、噴霧ノズル205は、基体204の表面上方に整列されている。
噴霧ノズル205は、例えば、COまたはOを含む任意の好適なガス状物質を分注することができる。いくつかの実施形態では、噴霧ノズル205は、約1psi〜約60psiの間、約5psi〜約40psiの間、約10psi〜約20psiの間、約1psi、約2psi、約3psi、約4psi、約5psi、約6psi、約7psi、約8psi、約9psi、約10psi、約15psi、約20psi、約25psi、約30psi、約35psi、約40psi、約45psi、約50psi、約55psi、約60psi、またはそれ以上の圧力でガス状物質を分注する。噴霧ノズル205は、1つのアセンブリとして動作するように機能する複数のサブコンポーネントから構成することができる。噴霧ノズル205は、ガスポートを備えることができる。噴霧ノズル205はまた、基体の汚染を防ぐために1つ以上のフィルタを有し得る。噴霧ノズル205の形状は、材料を制限するため、ならびに適合およびサイズ縮小を可能にするために変化し得る。
さまざまな構成において、噴霧堆積プロセスは、各細胞試料に対して最適化することができる。噴霧堆積パラメータ(例えば、基体からの噴霧ノズルの距離、空気圧、空気流量、ノズル設計、噴霧当たりの量、総量、乾燥温度、空気乾燥時間)は、細胞タイプ、細胞濃度、および輸送または懸濁液の特性など、さまざまな試料特性の関数とすることができ、したがって、
距離、空気圧、空気流量、ノズル設計、噴霧当たりの量、総量、温度乾燥、空気乾燥]=f(細胞タイプ、濃度、液体タイプ)である。
細胞試料の調製および堆積は、形状、サイズ、感度(例えば、脆弱性)などの細胞特性に基づいて変化させることができる。細胞タイプ/検体タイプに基づいて変化させることができるパラメータの例には、以下のものを含むことができる。
1a.噴霧ノズルと基体表面との間の距離:噴霧パターンは異なる距離で変化することができるので、異なるサイズおよび形状の細胞に対して、噴霧ノズルと基体との間の距離を変化させることができる。特定の実施形態では、空気圧を増加/減少させて、距離の変化に対応する必要があり得る。
1b.最大ガス/空気圧:細胞が堆積される圧力を変化させて、異なる細胞タイプのサイズおよび形状に対応することができる。
1c.ガス流量:ガス(圧縮空気)が流れる速度を、各細胞タイプに対して最適化することができる。各細胞タイプのサイズ、形状、および感度は異なり得、各細胞タイプに好適な流量を利用/プログラムすることができる。
1d.ノズル設計:重なり合うことのない細胞の均一な層を得る方法で、細胞試料を基体表面に堆積させることができる。いくつかの実施形態では、細胞堆積は、基体の表面上の他の堆積細胞から単離された(例えば、分離され、接触していないの)細胞を得るように設計することができる。したがって、システムは、特定の試料タイプを均一に堆積させるのに好適な個々のノズル設計を提供することができる。
1e.噴霧当たりの量:各細胞試料から堆積させる噴霧当たりの量を制御して、さまざまな細胞タイプの固有のサイズおよび形状に対応することができる。いくつかの実施形態では、試料を基体の表面に複数回噴霧して、所望の堆積収量を得ることができる。
1f.総量:各細胞タイプのサイズおよび形状の両方が変化するので、噴霧される細胞材料の総量は、決定された細胞タイプにも依存することができる。
1g.温度ベースの乾燥:(例えば、基体の表面上での)試料乾燥を導入および制御して、試料調製時間を短縮することができる。乾燥/加熱メカニズムを変化させることにより、蒸発を促進することができる。複数の噴霧パスを組み込んだいくつかの実施形態では、システムは、各噴霧堆積プロセスの合間に、基体の周りの温度を上げて、基体の表面上の試料を乾燥させるように構成することができる。
1h.空気乾燥:いくつかの実施形態では、細胞試料を空気乾燥して、試料調製時間を短縮することができる。
細胞試料の調製および堆積を、細胞濃度に基づいて変化させることができる。上記したように、装置に、堆積前に各試料を定量的に評価するためのメカニズムおよびプロセスステップを設けることができる。細胞濃度に基づいて変化させることがきるパラメータの例には、以下のものを含むことができる。
2a.噴霧ノズルと基体表面との間の距離:噴霧ノズルと基体との間の距離は、さまざまな細胞濃度に対して変化させることができる。特定の実施形態では、距離は、基体表面に堆積された細胞の重なりを防ぐように調整することができる。
2b.最大ガス/空気圧:細胞が堆積される圧力を変化させて、細胞濃度に対応することができる。
2c.ガス流量:さまざまな濃度に対して空気流量を調整する必要がある。
2d.ノズル設計:重なり合うことのない細胞の均一な層を得る方法で、細胞試料を基体表面に堆積させることができる。いくつかの実施形態では、細胞堆積は、基体の表面上の他の堆積細胞から単離された(例えば、分離され、接触していない)細胞を得るように設計することができる。したがって、装置は、さまざまな濃度を有する試料から細胞を均一に堆積させるのに好適な個々のノズル設計を提供することができる。
2e.噴霧当たりの量:各細胞試料から堆積させる噴霧当たりの量を制御して、さまざまな細胞濃度に対応することができる。いくつかの実施形態では、試料を基体の表面に複数回噴霧して、所望の堆積収量を得ることができる。
2f.総量:噴霧される細胞材料の総量を、変化させるか、または複数の噴霧パスに拡張することができる。例えば、試料の濃度が低い場合は、噴霧パスの総量を増加させることができる。逆に、濃度が高い場合は、より少ない量を堆積させることができる。
2g.温度ベースの乾燥:(例えば、基体の表面上での)試料乾燥を導入および制御して、試料調製時間を短縮することができる。乾燥/加熱メカニズムを変化させることにより、蒸発を促進することができる。複数の噴霧パスを組み込んだいくつかの実施形態では、システムは、(例えば、基体表面上での細胞の凝集および/または移動を防ぐために)各噴霧堆積プロセスの合間に、基体の周囲の温度を上げて、基体の表面上の試料を乾燥させるように構成することができる。
2h.空気乾燥:いくつかの実施形態では、細胞試料を空気乾燥して、試料調製時間を短縮することができる。いくつかの実施形態では、試料を空気乾燥することは、環境変化に高感度を示す細胞に好適であり得る。
上記の噴霧堆積パラメータ、および他のパラメータ(例えば、液体温度、生物学的試料温度など)は、装置のユーザが、特定の細胞試料中の細胞または液体のタイプに好適な噴霧堆積プログラムを選択および/または最適化できるように、事前にプログラムすることができる。いくつかの実施形態では、装置500は、細胞試料を担持する基体204をスクリーニングして、試料の噴霧堆積がプログラム基準を満たしているかどうか(例えば、十分な細胞が堆積され、細胞が重なっていないなど)を決定することができる。そのようなスクリーニング方法は、レーザーおよび/または分光技術によって基体をスクリーニングすることを含み得る。
図2に戻って参照すると、基体カートリッジはまた、底部開口部105の近傍に配設された封止要素203を備えることができる。図2に示されるように、基体(例えば、スライド)204が基体カートリッジ100と共に配置されたとき、堆積/染色リザーバを形成することができる206。基体カートリッジ100は、基体204の全部または一部分を包囲することができる。例えば、基体カートリッジ100は、少なくとも、試料堆積のために選択された基体204の表面(例えば、ラベル部分とは別のスライドの部分)を包囲することができる。
封止要素203は、任意の好適な設計のものとすることができる。好適な設計の非限定的な例には、係止要素、Oリング、ガスケット、スナップ、留め金、摩擦、接着剤などが含まれる。いくつかの実施形態では、封止要素203は、係止要素、Oリング、および/またはガスケットを含む。
上方開口部104は、試料分注ポート202の第2の端部に対して任意の好適な角度で配置することができる。例えば、上方開口部104は、試料分注ポート202の第2の端部に対して、約25度〜約100度の間、約50度〜約95度の間、または約75度〜約90度の角度で配置することができる。いくつかの実施形態では、上方開口部104は、試料分注ポート202の第2の端部に対して約75度〜90度の角度で配置することができる。
図2に戻ると、基体カートリッジは、少なくとも1つの試薬ポート106、少なくとも1つの廃棄物ポート108、または両方をさらに備えることができる。
図3は、本開示の一実施形態による、2つの基体カートリッジ101および2つの基体204を有するスライドホルダ300のパッケージング301を示す等角図である。スライドホルダ300は、1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、またはそれ以上の基体カートリッジ101および/または基体204を備えることができる。いくつかの実施形態では、スライドホルダ300は、スライドホルダを技術者またはロボットが移動させることができるように構成されたハンドル302を備える。いくつかの実施形態では、ハンドル302は、技術者またはロボットが、少なくとも1つの基体カートリッジ101および少なくとも1つの基体204を含むスライドホルダを、本明細書に開示および記載された実施形態のいずれかによる装置ならびに第2の装置(例えば、顕微鏡)から移動させることができるように構成されている。いくつかの実施形態では、スライドホルダ300は、本明細書に開示および記載された実施形態のいずれかによる装置ならびに第2の装置(例えば、顕微鏡)に適合するように構成されている。
いくつかの実施形態では、スライドホルダは、少なくとも1つの基体カートリッジおよび少なくとも1つの基体を備えたキットとしてパッケージングされる。いくつかの実施形態では、スライドホルダ、少なくとも1つの基体カートリッジ、および/または少なくとも1つの基体は、図3に示されるように、すぐに使用できるように構成することができる。いくつかの実施形態では、スライドホルダ、少なくとも1つの基体カートリッジ、および/または少なくとも1つの基体は、任意の好適な包装材料にパッケージングすることができる。他の実施形態では、スライドホルダ、少なくとも1つの基体カートリッジ、および少なくとも1つの基体は、1つのパッケージ内に、または複数のおよび/もしくは別個の、個々のパッケージ内にパッケージングすることができる。
図4は、本開示の一実施形態による、2つの基体カートリッジ101および2つの基体204を有するスライドホルダ300を示す等角図である。いくつかの実施形態では、スライドホルダ300は、スライドホルダを技術者またはロボットが移動させることができるように構成されたハンドル302を備える。
図5は、本開示の一実施形態による細胞堆積および染色装置500内に配置された、2つの基体カートリッジ101および2つの基体204を有するスライドホルダ300を概略的に示す等角図である。スライドホルダ300は、ハンドル302をさらに備える。細胞試料を堆積および染色するための装置は、アクセスドア502を有するハウジング501と、ハウジング501内に位置し、1つ以上の基体204および/または1つ以上の基体カートリッジ101を保持するように構成された基体処理ホルダ503であって、アクセスドア502が開構成にあるときにアクセス可能である、基体処理ホルダ503と、基体処理ホルダ503の少なくとも一部分の上方に少なくとも部分的に位置する少なくとも1つの開口部504と、ユーザから入力を受け取り、入力を受け取ったことに応答して、事前にプログラムされたプロトコルの実行を引き起こすように構成されたユーザインタフェース505と、廃棄物および/または試薬ホルダ要素506と、を備えることができる。
さまざまな実施形態において、ハウジング501は、汚染物質が基体処理ホルダ503に進入するのを抑制、制限、または実質的に防止する。ハウジング501は、基体処理ホルダ503へのアクセスを可能にするためのアクセスドア502(例えば、サイドスイングドア、アップスイングドア、スライドパネルなど)を含むことができる。さまざまな実施形態において、ハウジング501はまた、ロボット構成要素(例えば、ロボットアーム)、輸送デバイス(例えば、コンベヤ、アクチュエータなど)、流体構成要素、検体堆積ステーション、基体プラットフォーム、混合構成要素(例えば、振動または渦形成構成要素)、加圧デバイス(例えば、空気圧縮機および流体ライン、ポンプ、真空など)、乾燥機、コントローラおよび電力システムなどを含むがこれらに限定されない内部構成要素へのアクセスを可能にするためのアクセスパネル509(例えば、サイドスイングドア、アップスイングドア、スライドパネルなど)を含むことができる。ハウジング501はまた、残留噴霧がハウジング501を取り巻く外部環境を汚染することを抑制、制限、または実質的に防止し得る。
いくつかの実施形態では、装置500は、基体および基体カートリッジをさらに備えることができ、基体カートリッジ100および基体204は、接触しているとき、堆積/染色リザーバ206を形成する。
いくつかの実施形態では、基体カートリッジ100の少なくとも一部分は、アクセスドア502が閉位置にあるとき、少なくとも1つの開口部504から少なくとも部分的に突出する。いくつかの実施形態では、装置500は、環境チャンバをさらに備えることができる。環境チャンバは、装置500内、特に基体処理ホルダ503および/または堆積/染色リザーバ206内の湿度レベルを制御するように構成することができる。
図5に戻って参照すると、装置500は、廃棄物および/または試薬ホルダ要素506内に少なくとも1つの廃棄物容器507および/または少なくとも1つの試薬容器508をさらに備えることができる。少なくとも1つの廃棄物容器507および/または少なくとも1つの試薬容器508は、基体処理ホルダ503および/または堆積/染色リザーバ206と流体連通することができる。
いくつかの実施形態では、ソフトウェア、コード、または他の実行可能な命令が、システム500による自動化細胞試料堆積および/または試料染色を(例えば、コントローラまたはプロセッサと共に)指示および/または制御するために提供される。いくつかの実施形態では、自動化および/または高スループットソフトウェアがシステム500に組み込まれ、細胞試料取込み、噴霧堆積、試料交換、基体インデックス作成、他の試料担持基体処理、染色、洗浄などのうちの1つ以上を提供する。
図6は、本開示の一実施形態による細胞堆積および染色装置500を使用した細胞堆積および染色の後、可視化のために、2つの基体204を有するスライドホルダ300が顕微鏡上に配置されることを示す概略図である。図7は、本開示の一実施形態による、基体204および/または基体カートリッジ101を受容するために、開位置にある細胞堆積および染色装置500を示す等角図である。図8は、本開示の一実施形態による、基体204および/または基体カートリッジ101を有する、開位置にある細胞堆積および染色装置500を示す等角図である。
図9は、本開示の一実施形態による細胞堆積および染色装置500を操作するための概略図である。
ユーザが試料を基体カートリッジ100内に堆積させた後、プログラムされたモジュールを開始して、例えば、細胞試料を堆積させ、かつ/または堆積された細胞試料に試薬を提供することができる。図10〜図18は、装置500によって実行されるプログラムの概略図である。
図10は、本開示の一実施形態による、噴霧ノズル205からの制御された噴霧による基体204への細胞試料の堆積を示す、基体カートリッジ100を示す。いくつかの実施形態では、システムは、試料分注ポート102の一部分、特に試料分注ポート202の第2の端部の上方に空気を誘導して、試料を空気流路内に引き込み、細胞を基体204上に噴霧する、制御された噴霧システムを含む。いくつかの実施形態では、システムは、自己完結型の搭載加圧空気源を提供するためのCOキャニスタを備える。空気は、既知の圧力(例えば、約100〜約300kPa)に調整され、時限分注(例えば、約0.2〜約1秒)を使用して噴霧されて、既知量の試料を基体上に提供する。いくつかの実施形態では、試料は、約10度〜約90度の角度で噴霧ノズルに導入される。いくつかの実施形態では、試料分注ポート202の第2の端部の少なくとも一部分は、約0.4〜約1.2mmの間のオリフィス寸法を有する。
いくつかの実施形態では、噴霧ノズルは、液体試料をエアロゾルに変換し、次いで、それが、基体に転移される。液体薄膜は、数秒で乾燥し、高品質の細胞の均一な単層を残す。堆積技術は、高度に適応可能であり、多数の細胞試料を堆積させることができる。好適な細胞試料の非限定的な例には、細胞培養物、ヒト上皮細胞(例えば、扁平上皮細胞および円柱細胞)、および細針吸引物が含まれる。
図11は、加熱要素1001を使用して基体204に熱を加えることによる、基体204上の堆積試料の処理(例えば、乾燥)を示す、基体カートリッジ100を示す。図は、図11でのみ加熱を示しているが、加熱ステップはモジュールの複数のステップで実行できることが、当業者には理解されるであろう。例えば、試料は、例えば、細胞が基体204と接触した直後、固定ステップの後、洗浄ステップの後、または染色ステップの後に、加熱することができる。いくつかの実施形態では、基体204は、加熱された表面1001上に置かれ、ペルチェまたは同様のものを介してスライドに制御された熱を提供して、基体204上の試料の加速乾燥を提供する。温度は、約0〜約75度まで制御することができる。いくつかの実施形態では、温度は、必要なときに作動されるように制御することができる。
装置500は、堆積された細胞試料および/または試薬(例えば、染色または洗浄試薬)の乾燥時間を短縮するための、そして、周囲空気の加熱、基体204の加熱、湿潤基体上の乾燥空気の層流などを含むがこれらに限定されない当業者には周知の、任意のメカニズムを提供することができる。さらなる実施形態では、装置500は、湿潤基体204の乾燥を監視するためのセンサ(例えば、光学的)を含むことができる。他の実施形態はまた、各堆積サイクル間の乾燥サイクルを伴う反復堆積サイクルを通して、基体204上の細胞および/または組織材料の量を増加させる手段を含むことができる。そのような乾燥サイクルは、本明細書で検討されるさまざまな乾燥メカニズムの有無にかかわらず実行することができる。
ここで図12を参照すると、基体カートリッジ100の斜視図は、固定試薬が、本開示の一実施形態による、試薬ポート106を通して、基体カートリッジ100および基体204によって作り出された染色および堆積リザーバ206内に分注されることを示す。固定剤は、細胞試料を覆うか、または少なくとも部分的に覆う。いくつかの実施形態では、このステップにおけるプログラムされたモジュールの遅延は、固定剤が所定の時間だけ細胞試料上に留まることを可能にして、固定剤が細胞試料に浸透することを可能にする。図13は、本開示の一実施形態による、基体カートリッジ100の廃棄物ポート108を通しての廃棄物(例えば、使用済の固定剤)の除去を示す、基体カートリッジ100の斜視図である。図14は、試薬(例えば、第1の試薬)が、本開示の一実施形態による、試薬ポート106を通して、基体カートリッジ100および基体204によって作り出された染色および堆積リザーバ206内に分注されることを示す、基体カートリッジ100の斜視図である。試薬は、分注され、細胞試料を覆うか、または少なくとも部分的に覆う。いくつかの実施形態では、このステップにおけるプログラムされたモジュールの遅延は、試薬が所定の時間だけ細胞試料上に留まることを可能にして、試薬が細胞試料に浸透することを可能にする。
いくつかの実施形態では、染色モジュールが、基体カートリッジ100を使用して、試薬が充填され、基体204と密接に接触して細胞を染色するための染色および堆積リザーバ206を作り出す。試薬は、試薬ごとに専用のペリポンプを使用して、空洞が満たされるかまたは部分的に満たされるまで、基体カートリッジ100上の試薬ポート106(すなわち、入口ポート)を通して送り込まれる。試薬は、プロトコルで指定された時間だけ所定の位置に保持され、次いで、廃棄物システムによって自動的に除去される。単一方向試薬流と基体カートリッジ100とによって、ある基体204から別の基体204への相互汚染が防止される。
図15は、本開示の一実施形態による、基体カートリッジ100の廃棄物ポート108を通しての試薬の除去を示す、基体カートリッジ100の斜視図である。いくつかの実施形態では、廃棄物は、専用のペリポンプを介して、基体カートリッジ100上の廃棄物ポート108を通して、染色および堆積リザーバ206から除去される。
ポンプの速度は、スライドから流体が完全に除去されることを保証するように制御され、ポンプを逆にしてさらなる攪拌を提供することができる。
図16は、試薬(例えば、第2の試薬)が、本開示の一実施形態による、試薬ポート106を通して、基体カートリッジ100および基体204によって作り出された染色および堆積リザーバ206内に分注されることを示す、基体カートリッジ100の斜視図である。試薬は、分注され、細胞試料を覆うか、または少なくとも部分的に覆う。いくつかの実施形態では、このステップにおけるプログラムされたモジュールの遅延は、試薬が所定の時間だけ細胞試料上に留まることを可能にして、試薬が細胞試料に浸透することを可能にする。図17は、本開示の一実施形態による、基体カートリッジ100の廃棄物ポート108を通しての試薬の除去を示す、基体カートリッジ100の斜視図である。図18は、洗浄試薬(例えば、水)が、本開示の一実施形態による、試薬ポート106を通して、基体カートリッジ100および基体204によって作り出された染色および堆積リザーバ206内に分注されることを示す、基体カートリッジ100の斜視図である。図19は、本開示の一実施形態による、基体カートリッジ100の廃棄物ポート108を通しての廃棄物の除去を示す、基体カートリッジ100の斜視図である。
図20は、本開示の一実施形態による細胞堆積および染色装置を操作するための概略図である。図示されているステップは、ハンドルを持ち上げることと、使用済みの基体カートリッジを取り外して廃棄することと、汚れた基体を装置から取り外すことと、を含む。次いで、染色された基体を、即座に、または一定時間後に、分析することができる。
染色された細胞材料を含む基体100は、当業者には周知の任意の好適な方法によって分析することができる。好適な分析方法の非限定的な例には、顕微鏡法、質量分析法、目視検査、蛍光可視化、微量分析、画像化(例えば、デジタル画像化)、または他の分析もしくは画像化方法が含まれる。例えば、染色された細胞材料を含む基体100は、染色(例えば、H&E染色)、抗原回収、または他のタイプのプロトコル(例えば、免疫組織化学、in situハイブリッド形成法など)を含むさらなる処理を受けることができる。いくつかの実施形態では、本開示に従って生成された染色細胞材料を含む基体100は、部分波分光(PWS)顕微鏡画像の取得ならびにその臨床、診断、および研究用途に使用するのに好適である。PWS装置、システム、およびそれらの使用方法の例が、例えば、米国特許第7,667,832号、米国特許第7,800,746号、米国特許第7,652,772号、米国特許第8,131,348号、米国特許第8,735,075号、米国特許出願公開第2006/0155178号、および米国特許出願公開第2018/0127833号に記載されており、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。いくつかの実施形態では、装置は、細胞を可視化および分析するための顕微鏡をさらに備える。いくつかの実施形態では、顕微鏡は、ロボット顕微鏡である。
いくつかの実施形態では、堆積および染色装置500の1つ以上の構成要素は、1つ以上の電子コントローラまたはコンピュータプロセッサの制御下にある。特定の実施形態では、細胞試料の堆積を増進し、自動化および/または高スループット能力を可能にする構成要素およびプロセスが、プロセッサによって制御される。いくつかの実施形態では、プロセッサは、堆積および染色装置500の多数の構成要素を制御し、それらの動作を連係させて、所望の/指示された機能を達成する。例えば、いくつかの実施形態では、1つ以上(例えば、すべて)の駆動メカニズムおよび/またはモータの動きが自動化される。他の実施形態では、動きは、装置500内の、または装置500と通信する、プロセッサによって制御および/または指示される。いくつかの実施形態では、動きは、装置500の他の動作と同期される。いくつかの実施形態では、ステップの結合および/または同期により、細胞試料を担持する高品質の基体204を取得するプロセスの自動化および速度が増強される。
臨床、診断、および研究用途の場合、試料から有用で正確なデータを導出するには、高い試料品質が望まれる。本明細書に記載の装置500および方法は、細胞試料を含む高品質で再現性のある基体の生成を容易にする。例えば、装置500は、試料を混合すること(または、攪拌、渦形成、振とうなどの同様の技術)と、各試料の細胞濃度をカウントまたは決定することとの両方を行うように構成することができる。採集された各細胞試料は、異なる量の細胞を有する可能性があり、それにより、試料間にばらつきを生じさせる。基体204上に堆積される細胞の数を標準化するために、各試料を定量化することができ、装置500は、この情報および所望の基準に基づいて堆積パラメータを調整することができる。例えば、試料が評価され、試料1mL当たり10,000個の細胞を有すると判定され、基体上の望ましい細胞濃度が、1平方センチメートルの面積に、1平方センチメートル当たり約1,000個の細胞である場合、システムは約1/10(または100マイクロリットル)を堆積させるであろう。別の例では、第2の細胞試料が、試料1mL当たり約5,000個の細胞を有すると判定される。この例では、基体204上の所望の細胞濃度が同じとすると、装置500は、約1/5(または200マイクロリットル)を堆積させるであろう。細胞試料は、試料保持ゾーン201内に存在する細胞の量にばらつきを有すると予想されるので、基体上に堆積される細胞の量を支配するであろう、噴霧量(例えば、噴霧当たりの量、総噴霧量)などのパラメータを調整することが望ましくなり得る。噴霧量の追加調整は、細胞試料内の細胞タイプに基づいて行い得る。例えば、大きな細胞を含む試料の場合、基体上の所望の細胞濃度は、低下する可能性がある。
いくつかの実施形態では、本明細書に開示および記載された装置を使用して、例えば、BD PrepStainスライドプロセッサ、ホロジックThinPrep、およびサーモフィッシャーCytoSpinを含む従来の方法よりも短い時間で、細胞試料を堆積および染色することができる。いくつかの実施形態では、本明細書に開示および記載された装置は、約1分未満、約2分未満、約5分、約10分、約15分、約20分、約25分、約30分、約35分、約40分、約45分、約50分、約55分、または60分未満で細胞試料を調製することができる。いくつかの実施形態では、本明細書に開示および記載された装置は、約1分未満で細胞試料を調製することができる。
1つの実施形態では、試料内の細胞濃度を決定するために、電気インピーダンスを使用することができる。例えば、細胞がチャンバを通して送り込まれると、インピーダンスが変化するが、それは、試験試料内の細胞量と相関し得る。試料内の細胞濃度を決定するための代替アプローチは、(例えば、光学センサによって検出されるような)陰影の存在に起因する強度の変化を検出するためのレーザーおよびセンサの使用を含むであろう。強度が変化すると、電圧が変化し、体積当たりの細胞数を正確に評価する。
実施例1
細胞採集および噴霧堆積
本開示の態様による、顕微鏡スライド上への異なる細胞試料の噴霧堆積の品質および再現性を、採集された甲状腺FNA、胸水、および頸部ブラッシングにおいて実験を行うことによって検証した。本明細書に開示および記載された装置を使用して、細胞を収集し、堆積および染色した。
図22A〜図22Cは、ThinPrep PerservCyt溶液を使用して固定された、甲状腺FNA(a)、胸水(b)、および頸部ブラッシング(c)の20倍画像である。図22A〜図22Bに示されるように、細胞は、単離され、損傷はなく、折り畳まれておらず、丸い。したがって、このデータは、本開示の装置が、高品質で分析に好適な細胞を提供することを示す。
図23A〜図23Dは、Oncopigモデルで皮下成長させた肝細胞がん細胞の20倍画像である。FNAを、これらの皮下腫瘍に、(a)25ゲージ、(b)22ゲージ、(c)19ゲージ、および(d)18ゲージの針を使用して実施した。FNA手順から採集された検体を、本開示の装置を使用して堆積させた。これらのデータは、本開示の装置を使用して調製された、25ゲージ、22ゲージ、および19ゲージの針を使用して採集された検体基体において、診断を行うのに十分な数の肝細胞がん腫瘍細胞が存在したことを示す。しかしながら、18ゲージの針で採集された細胞は、18ゲージ針の材料を噴霧しようとしたときにシステムを詰まらせ、したがって、限られた細胞材料のみがスライド上に放出された。
図24A〜図24Bは、本開示の装置を使用して堆積およびDiff−Quik(登録商標)染色された、未固定胸水試料の20倍画像である。本開示の装置を使用して調製された検体スライドの品質は、現在利用可能な技術に匹敵する。図25は、切除された肺腫瘍にFNAを実施することによって取得された、未固定肺上皮細胞の20倍画像である。FNA試料を、本開示の装置を使用して、堆積およびDiff−Quik(登録商標)染色した。この検体スライドの品質は、現在利用可能な技術と同様またはより優れていると考えられる。
本開示の装置の性能を現在利用可能な市販システムと比較するための試験を実施して、(a)診断における一致、(b)染色品質、および(c)試料の細胞充実度を評価した。試験の性能の概要を次の表に示す。
Figure 2021530690
これらの結果は、本開示の装置の性能を現在利用可能な市販システムと比較する、20人の患者の試料における盲検試験から得られた。結果は、100%の診断一致および染色品質であることを示している。細胞充実度の一致が低い理由は、両装置間の保管時間の相違(市販システムの1日対検体調製システムの8日)に起因するものである。
技術の実施形態の上記の詳細な説明は、網羅的であること、または技術を上記で開示された正確な形態に限定することを意図していない。技術の特定の実施形態、および技術の実施例を例示の目的で上述したが、当業者が認識するように、さまざまな同等の変更が技術の範囲内で可能である。本明細書で説明されるさまざまな実施形態はまた、さらなる実施形態を提供するために組み合わされてもよい。
上記から、技術の特定の実施形態が例示の目的で本明細書で説明されたが、周知の構造および機能は、技術の実施形態の説明を不必要に不明瞭にすることを避けるために、詳細に示されていないか、または説明されていない。文脈が許す場合、単数または複数の用語は、それぞれ複数または単数の用語も含み得る。
さらに、「または(or)」という用語は、2つ以上の項目のリストに関して他の項目から除外される単一の項目のみを意味するように明確に限定されていない限り、そのようなリストでの「または」の使用は、(a)リスト内の単一のアイテム、(b)リスト内のすべてのアイテム、または(c)リスト内のアイテムの任意の組み合わせを含むものとして解釈される。さらに、「備える(comprising)」という用語は、同じ機能および/または他の機能の追加のタイプの任意のより多くの数が排除されないように、少なくとも列挙された機能を含むことを意味するために全体を通して使用される。特定の実施形態が例示を目的として本明細書で説明されたが、本技術から逸脱することなくさまざまな修正が行われ得ることも理解されよう。さらに、本技術の特定の実施形態に関連する利点がそれらの実施形態のコンテクストにおいて説明されているが、他の実施形態がそのような利点を示すこともあり得、すべての実施形態が、本技術の範囲内に収まるために必ずしもそのような利点を示す必要がある訳ではない。したがって、本開示および関連する技術は、本明細書において明示的に示されていないか、または説明されていない他の実施形態を包含することができる。

Claims (29)

  1. 基体カートリッジであって、
    (a)噴霧保持器と、
    (b)試料分注ポートであって、(i)試料を受容するための、前記試料分注ポートの第1の端部、(ii)前記試料を前記噴霧保持器内に放出するための、前記試料分注ポートの第2の端部、および(iii)前記試料分注ポートの前記第1の端部と前記第2の端部との間に位置する試料保持ゾーンを有し、前記試料分注ポートの前記第2の端部は前記噴霧保持器の側面に位置する、試料分注ポートと、
    (c)噴霧ノズルを受容するための上方開口部であって、前記試料分注ポートの前記第2の開口部に対してある角度で配置されている、上方開口部と、を備える、基体カートリッジ。
  2. 前記基体カートリッジは、前記上方開口部とは反対側の底部開口部を有し、前記噴霧保持器は、前記上方開口部と前記底部開口部との間に配設されている、請求項1に記載の基体カートリッジ。
  3. 前記底部開口部の面積は、前記上方開口部の面積よりも大きい、請求項2に記載の基体カートリッジ。
  4. 前記底部開口部の近傍に配設された封止要素をさらに備える、請求項2に記載の基体カートリッジ。
  5. 前記封止要素は、係止要素、Oリング、および/またはガスケットを含む、請求項3に記載の基体カートリッジ。
  6. 少なくとも1つの試薬ポートをさらに備える、請求項1〜5のいずれか1項に記載の基体カートリッジ。
  7. 少なくとも1つの排液リザーバをさらに備える、請求項1〜6のいずれか1項に記載の基体カートリッジ。
  8. 少なくとも1つの廃棄物取り出しポートをさらに備える、請求項1〜7のいずれか1項に記載の基体カートリッジ。
  9. 把持要素をさらに備える、請求項1〜8のいずれか1項に記載の基体カートリッジ。
  10. 前記基体カートリッジをデバイス内および/または基体上に配置する少なくとも1つの整列要素をさらに備える、請求項1〜9のいずれか1項に記載の基体カートリッジ。
  11. 前記噴霧保持器は、長方形プリズム形、円筒形、または円錐台形の形状を有する、請求項1〜10のいずれか1項に記載の基体カートリッジ。
  12. 前記上方開口部および/または前記底部開口部の少なくとも一方は、長方形、円、楕円である、請求項1に記載の基体カートリッジ。
  13. 前記上方開口部と前記底部開口部との間の距離は、約1cm〜約10cmである、請求項2に記載の基体カートリッジ。
  14. 前記上方開口部は、前記試料分注ポートの前記第2の端部に対して75度〜90度の角度で配置されている、請求項1に記載の基体カートリッジ。
  15. 前記試料分注ポートは、着脱可能な試料分注ポートである、請求項1に記載の基体カートリッジ。
  16. (i)請求項1〜15のいずれかに記載の少なくとも1つの基体カートリッジと、(ii)少なくとも1つの基体とを保持するように構成された、スライドホルダ。
  17. 前記スライドホルダは、ハンドルをさらに備える、請求項16に記載のスライドホルダ。
  18. 前記基体は、スライドである、請求項16に記載のスライドホルダ。
  19. (i)請求項16または17に記載のスライドホルダと、(ii)請求項1〜15のいずれか1項に記載の少なくとも1つの基体カートリッジと、(iii)少なくとも1つの基体と、を備える、キット。
  20. 前記基体は、スライドである、請求項19に記載のキット。
  21. 細胞試料を堆積および染色するための装置であって、
    (a)アクセスドアを有するハウジングと、
    (b)1つ以上の基体および/または1つ以上の基体カートリッジを保持するように構成された、前記ハウジング内に位置する基体処理ホルダであって、前記アクセスドアが開構成にあるときにアクセス可能である、基体処理ホルダと、
    (c)前記基体処理ホルダの少なくとも一部分の上方に少なくとも部分的に位置する少なくとも1つの開口部と、
    (d)ガス状物質を前記基体処理領域内に分注するように構成された噴霧ノズルと、
    (e)ユーザから入力を受け取り、前記入力を受けとったことに応答して、事前にプログラムされたプロトコルの実行を引き起こすように構成されたユーザインタフェースと、
    (f)廃棄物および/または試薬ホルダ要素と、備える装置。
  22. 基体および基体カートリッジをさらに備え、前記基体カートリッジおよび前記基体は、接触しているとき、堆積/染色リザーバを形成する、請求項21に記載の装置。
  23. 前記基体カートリッジの少なくとも一部分は、前記アクセスドアが閉位置にあるとき、前記少なくとも1つの開口部から少なくとも部分的に突出する、請求項22に記載の装置。
  24. 環境チャンバをさらに備える、請求項21に記載の装置。
  25. 前記環境チャンバは、前記装置内の湿度レベルを制御するように構成されている、請求項24に記載の装置。
  26. 前記廃棄物および/または試薬ホルダ要素内にあり、かつ前記基体処理領域と流体連通している、少なくとも1つの廃棄物容器および/または少なくとも1つの試薬容器をさらに備える、請求項21記載の装置。
  27. 加熱要素をさらに備える、請求項21に記載の装置。
  28. 前記噴霧ノズルは、約1psi〜約30psiの圧力で前記ガス状物質を分注する、請求項21に記載の装置。
  29. 前記基体処理ホルダは、少なくとも1つの基体カートリッジおよび少なくとも1つの基体を有するスライドホルダを受容するように構成されている、請求項21に記載の装置。
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