JP2021529056A - 体外血液導管システムの自動プライミング方法及びそのための装置 - Google Patents

体外血液導管システムの自動プライミング方法及びそのための装置 Download PDF

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Abstract

本発明は、体外血液処理用装置による処理用の、体外血液システム(2)をプライミングする方法であって、体外血液システムが、動脈血液ライン(4)と、静脈血液ライン(5)と、装置の蠕動血液ポンプ(11)と相互作用するポンプセグメント(10)と、血液処理ユニット(6)、特にダイアライザー(6)とを備え、ここで静脈血液ライン(5)のポート(12、13)が、血液処理ユニット(6)の静脈血液ポートに連結され、動脈血液ライン(4)のポート(8、9)が、血液処理ユニット(6)の動脈血液ポートに連結され、体外血液システム(2)がプライミング液(26)を含むリザーバ(27)に連結され、次いで非閉塞の体外血液システム(2)が、プライミング液(26)で充填され、プライミング液(26)による充填後に、ポンプセグメント(10)が、血液処理装置の血液ポンプ(11)により自動的に閉塞される方法に関する。さらに本発明は、方法を実施するのに特に適した体外血液処理用装置に関する。

Description

本発明は、体外血液処理用装置による処理のための体外血液システムをプライミングする方法に関するものであり、ここで、前記体外血液システムは、動脈血液ラインと、静脈血液ラインと、前記装置の血液ポンプ(特に蠕動血液ポンプ)と相互作用するポンプセグメントと、血液処理装置(特にダイアライザー)とを備える。
また、本発明は、動脈血液ラインと、静脈血液ラインと、ポンプセグメントと、血液処理装置(特にダイアライザー)とを備える体外血液システムの前記ポンプセグメント内に液体を送出するための血液ポンプ(特に前記ポンプセグメントを蠕動変形させて液体を送出するための蠕動血液ポンプ)を備える体外血液処理用装置に関し、ここでガイド面とローターとの間に配置される前記ポンプセグメントに断面の収縮が形成されるように、前記血液ポンプは、部分的に円形のガイド面と、実質的に水平な回転軸心を中心に回転駆動され前記ガイド面と相互作用するローターとを含み、前記装置は、本発明による方法を実行するのに特に適している。
透析などの体外血液処理の前に、血液チューブ(血液チューブのセット)とダイアライザーとから実質的に構成されるいわゆる前記体外血液システムから空気を除去する必要がある。このことは、液体(プライミング液)を導入することにより、前記システム内に存在する空気を可能な限り完全に排気及び除去することによって行われる。この操作は、一般にプライミングと呼ばれる。
プライミング液として、バッグからの滅菌食塩水、又は2つの透析液フィルタを備えたいわゆるオンライン機械においては当該機械からの超高純度透析液が使用される。理解されているように、不純物や前記システムの無菌性の欠如を避ける必要があるため、プライミング液の純度に対する要求は非常に高く、プライミング量は通常、患者の血液循環にボーラス注入される。同じ理由から、プライミング液に空気が含まれていないか、又はごくわずかしか含まれていない必要がある。
体外血液システムをプライミングするために、先行技術において公知のさまざまな方法がある。手動プライミング又はシングルパス法とも呼ばれる公知の方法では、前記体外血液システムの動・静脈血液ラインは、まず処理のために規定された方法で前記血液処理装置(透析装置)に、連結される。これは、前記ラインの少なくとも1つが前記装置の血液ポンプに挿入され閉塞されること、すなわち前記ポンプを介して液体を送出するのに必要な方法で圧搾されることを意味する。手作業で実行される多くのステップでは、前記動脈血液ライン、前記静脈血液ライン及び前記ダイアライザーは、次いで、プライミング液で充填され、前記プライミング液は、前記ポンプのポンピング作用によって前記体外血液システムに導かれ、前記体外血液システムを通過する。
手動重力(manual gravity)プライミングとも呼ばれる類似の方法では、前記血液ラインは、最初は前記ポンプによって閉塞されず、前記血液ラインの前記ポンプセグメントがプライミング液で充填されるまで、重力の作用によってプライミング液が前記システムに導入される。例えば、液体が充填されていないチューブのポンプセグメントは、非閉塞的な様式で前記ポンプ内にて懸架され得る。この場合の前記ポンプは単にホルダーとして機能し、前記ポンプセグメントは別の位置、たとえばIVポールなどに懸架されてもよい。クランプで挟まれた動脈チューブラインの一端は、充填用の生理食塩水バッグに連結される。前記チューブラインの反対側の端は、この場合はプライミング液(この場合は生理食塩水)が排出されないように持ち上げられる。次いで、前記クランプが開かれ、生理食塩水が前記バッグから前記チューブセグメントに流れ込み、プライミングされる。前記ポンプセグメントが空気無しで充填された後にのみ、それは血液ポンプにねじ込まれ、閉塞される。手作業で実行されるいくつかのステップによって、前記プライミング液は、前記血液ポンプのポンピング作用によって前記体外血液システムに導かれ、前記体外血液システムを通過する。この目的のために、充填された前記動脈チューブセグメントは、ダイアライザーの血液側に連結される。次いで、前記静脈チューブセグメントが前記ダイアライザーに連結され、前記血液ポンプが作動している間、前記ダイアライザーは動脈連結部/ポートから充填される。血液ライン全体及び前記ダイアライザーがプライミング液で完全に充填されると、前記血液ラインの患者側の連結部/ポートが相互連結される。前記血液ポンプが始動され、プライミング液が前記体外システムを循環される。次のステップでは、前記ダイアライザーは、透析液ポートを介して透析液が充填される。以下では、前記プライミング液のレベルは、例えばサービスラインを介してドリップチャンバから空気を排出することにより、前記動脈チューブライン及び前記静脈チューブラインにおいて設定することができる。前記体外血液システムは、今やプライミング液で完全に充填されており、患者が到着して実際の処理が開始されるまで、プライミング液が前記システム内で循環される。
国際公開第2008/077573号から、静脈ライン及び動脈ラインを含む一組の血液チューブをプライミングする方法が知られており、その患者側ポートは、コンパートメント、特にバッグの2つの別個の入口と連通し、その機械側のポートはダイアライザーと連通する。この方法は、プライミング液が両方の入口を通って前記コンパートメントに流れるように、供給ラインを介して前記静脈ラインと前記動脈ラインとの両方を平行して充填するステップと、コンパートメントの入口の一方が入口として機能し、他方が出口として機能するように、ポンプを介して前記ライン、前記ダイアライザー、及び前記コンパートメントからなる回路内でプライミング液を循環させるステップとを含む。
国際公開第1996/040320号から、ダイアライザーと、ポンプと、患者から血液を吸引するための動脈ライン、前記ダイアライザーに血液を送液するための前記ポンプ用ポンプヘッド、前記ダイアライザーを通って送液された血液を患者に戻すための静脈ライン、並びに前記動脈ライン及び前記静脈ラインを連結するためのコネクタを有する一組の血液チューブとを備える透析機械の前充填方法が知られており、この方法は、
前記動脈ライン及び前記静脈ラインを前記コネクタに連結するステップ、
前記コネクタをドレインラインに連結するステップ、
前記コネクタと前記ドレインラインとの間にドレインバルブを相互連結するステップ、
前記動脈ラインに滅菌溶液を充填するステップ、
前記動脈ライン内の前記滅菌溶液が前記コネクタを通って流れ、前記ドレインラインにおいて開いた前記ドレインバルブを通過して下方に流れるように、前記動脈ラインにて前記ドレインバルブ及び動脈クランプを開くステップ、
前記動脈クランプを閉じるステップ、
前記静脈ラインにて静脈クランプを開き、前記ポンプを正方向に操作し、前記ポンプヘッド及び前記ダイアライザーを通じて前記動脈ラインから滅菌溶液を吸引し、かつ前記滅菌溶液が前記静脈ライン及び前記コネクタを通って流れ前記ドレインラインにおいて開いた前記ドレインバルブを通過して下方に流れるようにするステップ、並びに
前記ダイアライザーと前記血液チューブ組とを通じて前記滅菌溶液を戻すために、前記ドレインバルブを閉じ、前記動脈クランプを開きかつ前記ポンプを操作するステップ、を含む。
公知のプライミング方法の大きな欠点は、通常、一定量の空気が体外ラインシステム内に封入されたままであり、この空気をプライミングの過程で、例えば、操作スタッフにより徹底的に行われるノック、振とう、又は同様の手作業によって除去する必要があることである。重力プライミングは、前記体外血液システムから空気をほぼ完全に除去するための特に優れた可能性を有するものではあるが、現時点ではそれを自動化することはできない。なぜなら、自動プライミングでは、前記血液ラインの前記ポンプセグメントはセットアップ中にすでに前記血液ポンプに挿入され、自動ねじ込み機能を有する公知の機械では、前記ポンプのカバーが閉じられるとすぐに前記ポンプセグメントが挿入され自動的にポンプにねじ込まれるからである。
重力を利用しないプライミングを適用する方法の欠点は、前記システムの充填後に、前記動脈ラインと前記静脈ラインが連結され、次いでプライミング液を循環させて残留気泡を除去することである。残留空気は前記エアセパレータに蓄積してセパレータのレベルを下げ、それによって、前記エアセパレータにおいて前記レベルを新たに設定しなければならないため、追加の操作ステップが必要となる。
公知の自動化された方法の別の欠点は、前記ポンプセグメント内に残り、前記ポンプのポンピング動作によって細断されるか、又は発泡して微小気泡になる残留空気であり得る。前記微小気泡は、ある状況下では、患者に微小塞栓症を引き起こす可能性があるため、望ましくない。さらに、追加の微小気泡は、望ましくないアラームを引き起こす可能性がある。最後に、公知の自動化された方法では、前記血液チューブの閉塞の結果、処理のための機械の準備の一部として、前記ポンプの上流と下流の圧力センサを互いに比較して適合させることができない。
国際公開第2008/077573号 国際公開第1996/040320号
上記の先行技術に基づいて、本発明の基礎をなす目的は、上述の欠点を取り除き、特に体外血液処理、特に透析の準備プロセスを改善し、少なくとも部分的に自動化すること、及び本発明による方法を実施するのに特に適した装置を提供することである。
本発明によれば、この目的は、体外血液処理用装置を用いて処理用体外血液システムをプライミングする方法によって達成され、前記体外血液システムは、動脈血液ライン、静脈血液ライン、前記装置の血液ポンプと相互作用するポンプセグメント、及び血液処理ユニット、特にダイアライザーを備え、ここで前記静脈血液ラインのポートが前記血液処理ユニットの静脈血液ポートに連結され、前記動脈血液ラインのポートが前記血液処理ユニットの動脈血液ポートに連結され、前記体外血液システムがプライミング液を含むリザーバに連結され、次いで非閉塞の前記体外血液システムがプライミング液で充填され、プライミング液で充填した後、前記血液処理装置の血液ポンプにより前記ポンプセグメントが自動的に閉塞される。また、非閉塞状態で前記体外血液システムにプライミング液が充填され、プライミング液での充填後、前記ポンプセグメントが前記血液ポンプによって自動的に閉塞されると説明することもできる。
この目的は、動脈血液ラインと、静脈血液ラインと、ポンプセグメントと、血液処理ユニット、特にダイアライザーとを備える体外血液システムのポンプセグメントに液体を送出するための血液ポンプ、特に前記ポンプセグメントを蠕動変形させて液体を送出するための蠕動血液ポンプを備える体外血液処理用装置によって、さらに達成され、前記血液ポンプは、ガイド面とローターとの間に配置される前記ポンプセグメントにおいて断面の収縮が形成されるように、部分的に円周の前記ガイド面と、実質的に水平な回転軸心を中心に回転駆動されて前記ガイド面と相互作用する前記ローターとを含み、ここで前記ガイド面は、前記ローターの部分的周囲で前記ローターの下方の領域から前記ローターの上方の領域まで延び、側方に向かって開いている。「側方に向かって開いている」という用語は、地球の重力場に関して理解されるべきであり、「下方」という用語は地球に向かっていることを示し、「上方」という用語は地球から離間していることを示し、「側方に向かって」という用語は、「上方」と「下方」の間の領域を示す。地球の重力場に対する前記血液ポンプの前記ガイド面のこの方向性によって、前記ポンプセグメントは、充填及びプライミングが空気を含まず特に容易かつ効率的に行われ得るように、プライミング液で「下方」から「上方」まで強制的に充填されるような方法で、前記ポンプ内に有利に配置され得る。この文脈において、側方に向かって開いているとは、前記ガイド面が、例えば約260°から約280°、好ましくは約270°の巻き付け角領域にわたってローター軸心を取り囲み、約80°から約100°、好ましくは約90°の残りの領域が開いていることを意味し、前記残りの領域は、水平線及び地球の重力場に関してローター軸心に隣接して横方向に配置されている。
前記血液ポンプは、特に蠕動ポンプであってもよい。それは、液体を送出するために前記ガイド面と前記ローターとの間に配置されるチューブラインを圧搾するために回転駆動されるようにローターが中に配置されている、部分的に円形のガイド面を有するポンプハウジングを有してもよい。前記装置及び/又は前記血液ポンプは、前記血液ラインを非閉止/非閉塞的に保持するための保持輪郭をさらに有してもよい。好ましくは、前記血液ポンプは、体外血液処理用装置の実質的に垂直な機械前方に配置されている。
前記動脈血液ライン、前記静脈血液ライン、及び前記ポンプセグメントは、本発明の範囲内で、特に弾性的に変形可能な流体ライン又はチューブとして形成され得る。
また、本発明によれば、前記体外血液システムは、最初は、前記体外血液処理用装置に完全にセットアップされて配置されていると説明することもできる。それは、前記ポンプセグメントが閉塞されていないことを除いて、処理のための既定の方法で前記装置に連結されていてもよい。本発明での閉塞されていないということは、プライミング液が、前記ポンプセグメントを通って、特に妨げられずに流れ得ることを意味する。例えば、このことは、前記ポンプセグメントが前記血液ポンプによって圧搾されるのを防止することによって達成することができる。
本発明の有利な実施形態は、従属項で主張され、以下で詳細に説明されるものとする。
本装置の1つの実施形態は、前記静脈血液ラインの患者側ポート又は前記動脈血液ラインの患者側ポート又はそれらに液体連結されている充填ラインを、プライミング液を含むリザーバに連結することにより、前記体外血液システムが、プライミング液を含む前記リザーバに連結されていることを特徴とする。このようにして、前記血液システム自体を完全にセットアップすることができ、すなわち、プライミング及びその後の処理のために、有利には実行する必要があるステップが非常に少ないように、特に前記動脈血液ライン、前記静脈血液ライン及び前記処理装置は、意図通りに相互連結され得る。
別の実施形態によれば、前記静脈血液ラインの前記患者側ポートがプライミング液を含む前記リザーバに連結され、次いで、前記体外血液システムが動脈側から静脈側に充填され、ここで前記リザーバは、特に前記装置の代替ポートか又はプライミング液を含む外部リザーバである。ここでいう動脈側から静脈側への充填とは、前記プライミング液が前記動脈血液ラインに供給され、そこから前記血液システムを通って前記静脈血液ラインに流れることを意味する。前記システムからの空気及び前記プライミング液からの空気のより望ましい除去のために、プライミングのさらなる過程において、前記血液システムにおける前記プライミング液の流れの方向を1回又は数回逆転してもよい。
本発明の1つの実施形態は、前記動脈血液ラインの前記患者側ポートがプライミング液を含む前記リザーバに連結され、次いで、前記体外血液システムが静脈側から動脈側に充填され、ここで前記リザーバが、特に前記装置の代替ポート又はプライミング液を含む外部リザーバであることを特徴とする。ここでいう静脈側から動脈側への充填とは、前記プライミング液が前記静脈血液ラインに供給され、そこから前記血液システムを通って前記動脈血液ラインに流れることを意味し、これは、プライミングで典型的に使用される方向とは逆である。静脈側から動脈側へプライミングを行うことにより、血液処理のための前記装置に通常設けられている静脈空気トラップから空気を完全に排気することができ、これは前記静脈空気トラップが底部から充填されるからである。これは、いわゆる空気を含まない血液ラインに対して特に有益である。前記システムからの空気及び前記プライミング液からの空気をより望ましく除去するために、プライミングのさらなる過程において、前記血液システムにおける前記プライミング液の流れの方向を1回又は数回逆転することができる。
本発明の別の実施形態によれば、プライミング液で充填する前に、前記静脈血液ラインの患者側ポート又は前記動脈血液ラインの患者側ポート(すなわち、プライミング液を含む前記リザーバに連結されていないポート)は、前記体外血液処理用装置の処理液ポート(廃棄ポート)に連結されるか、又は別個の処理液リザーバ、特に廃棄容器又は廃棄バッグに連結され得る。ここでいう連結されるとは、流体的に、好ましくは非接触で連結されることを意味する。これにより、過剰なプライミング液を特に容易にかつ衛生的に廃棄することができる。
本発明の別の実施形態では、前記血液システムへのプライミング液の充填中に前記ポンプセグメントが前記血液ポンプによって閉塞されず(及び好ましくは、プライミング液の充填中にも閉塞されることがない)、前記体外血液システムがプライミング液で完全に充填された後に(のみ)閉塞されるように、前記ポンプセグメントは、プライミング液で充填される前に前記血液ポンプに挿入されるか、又は前記血液ポンプに対して相対的に位置決めされ得る。特に、前記血液ポンプを作動させることにより、前記ポンプセグメントを、前記血液ポンプの送出経路に自動的に導入し、閉塞することができる。この目的のために、本発明による装置及び/又はその血液ポンプは、前記血液ポンプへの前記ポンプセグメントの自動ねじ込みを可能にする状態で、前記ポンプセグメントを非閉塞状態に保持するための少なくとも1つの保持装置を含んでもよい。
あるいは、前記ポンプセグメントは、プライミング液での充填の前に前記血液ポンプの送出経路内に挿入され得、ここで前記血液ポンプは、前記体外血液システムへのプライミング液の充填中には前記ポンプセグメントが前記血液ポンプによって閉塞されず、前記体外血液システムへのプライミング液の完全な充填後に前記ポンプセグメントが送出経路で閉塞されるように、構成される。これは、例えば、前記ガイド面に対して相対的に位置決めるのに適合されるローター及び/又は相対的に位置決めるのに適合される押圧ローラを有する蠕動血液ポンプとして、前記血液ポンプを提供することにより達成することができ、ローター及び/又は押圧ローラは、プライミング及び血液システムをプライミング液で充填する間、前記ポンプセグメントを閉塞しない位置にあり、プライミング流体を搬送するために、前記ポンプセグメントを閉塞する位置に前記ガイド面に対して相対的に位置決めされ得る。本発明による装置に関して、前記血液ポンプの前記ローターは、その回転軸心に対して横方向に特に前記ガイド面に対して相対的に位置決めされるように及び/又は傾斜されるように適合されてもよく、及び/又は半径方向に前記ローターの回転軸心に対して相対的に位置決めされるように構成される押圧部材を含んでもよいことに留意されたい。1つの実施形態によれば、前記ポンプの前記ローターは、前記ポンプセグメントを前記ガイド面に対して相対的に非閉塞的な位置にガイドするためのガイド部材と共に位置決めされ得る。前記ガイド部材は、特に前記ローターの上方に、したがって、前記ポンプセグメントの上方にも配置され得る。
本発明によれば、プライミング中に前記血液ポンプを血液処理中の送出方向とは反対の送出方向に作動させてもよい。このようにすれば、前記血液システムをプライミング液で充填すること及び/又はプライミング液を静脈側から動脈側へ前記血液システムを通って流すことを、前記機械での前記血液システムの変換を必要とすることなく、特に単純な方法で実現することができる。
本発明による方法の一実施形態によれば、前記ポンプセグメントが閉塞されていないことを除いて、プライミング液を充填する前に、前記血液システムは、処理のための既定の方法で体外血液処理用装置に連結される。このことは、処理を行うために前記ポンプセグメントを閉塞させるだけでよい状態で、前記装置が前記血液システムとセットアップされていることを意味する。このようにして、特に効率的に体外血液処理の準備を行うことができる。
本発明の範囲内では、特に前記体外血液システムにプライミング液を充填する前に、センサテストランを実施することができる。これは、特に、チューブクランプにより前記動脈血液ライン及び前記静脈血液ラインを特に単純な方法で閉じ、前記体外血液システムにおける圧力、特に空気圧を上昇させることによって行うことができる。さらに、本発明の範囲内では、前記ポンプセグメントが閉塞されていないときの前記圧力センサの測定値を比較して確認することにより、プライミング後、及びさらには処理中であっても圧力センサを繰り返しテストすることができる。この目的のためには、単に前記ポンプセグメントを閉塞状態から非閉塞状態に移行させる必要がある。これは、自動的に又は操作者によって手動で行うことができる。非閉塞状態への自動移行に適した装置の先進的な設計では、自動化された方法で前記送出経路からいつでも前記ポンプセグメントを取り外すことができるように、及び圧力測定が完了した後再び自動化された方法で送出経路に前記ポンプセグメントを配置することができるように、前記ポンプは構成される。あるいは、このことは、前記ガイド面に対して相対的に、前記ローターの押圧部材の及び/又は前記ローターの上述の位置決めによって行うことができる。このようにして、前記ポンプセグメントのねじ込み解除/閉塞解除、比較、及び必要に応じて圧力の修正/較正を行ってから前記ポンプセグメントの再ねじ込み/閉塞を行い、処理を継続することにより、処理の一部としてセンサテストを実施することが特に容易である。
基本的に、本発明によれば、前記装置の代替ポートからの過剰圧力によって、又は静水圧によって、プライミング液を前記体外血液システムに充填することができる。
要約すると、本発明により、特に以下のような利点及び改善が確立され得ると説明することができる。
−操作スタッフによって実行されるステップがほとんど無い特に容易な取り扱い
−静脈側から動脈側へ、またその逆の場合でも充填するオプションにより、非常に柔軟性がある
−プライミング中の空気除去の改善
−広範囲にわたる自動化が可能
−プライミング中の静脈及び動脈圧センサの適合を可能にして支援することができる
−先行技術による前記血液システムの充填(動脈側から静脈側へ)と比較して、滴下チャンバ内のレベルを設定する作業ステップは、前記チャンバをベントすることにより、省略することができる。
以下、本発明を、添付の図面に示す例示的で非限定的な実施形態により詳細に説明する。
血液処理中の体外血液処理用装置の概略回路図である。 血液処理を準備(プライミング)する第1シーケンス中の図1の前記体外血液処理用装置の概略回路図である。 血液処理を準備(プライミング)する第2シーケンス中の図1の前記体外血液処理用装置の概略回路図である。 準備中の前記装置の血液ポンプの詳細図である。 血液処理中の前記装置の前記血液ポンプの詳細図である。
図1は、血液透析、血液濾過、又は血液透析濾過などの処理中の、ここでは透析装置の形態における体外血液処理用装置の液体システム1を概略回路図で示している。前記液体システムは、体外血液回路とも呼ばれる体外血液システム2と、透析液回路3とを備える。
前記体外血液システム2は、実質的に、この場合には動脈チューブライン4の形態での動脈血液ライン4と、この場合には静脈チューブライン5の形態での静脈血液ライン5と、フィルタ6又はダイアライザー6の形態での血液処理ユニット6とから構成されている。血液処理中、前記体外血液システム2は、図1に示す患者7を前記透析装置に連結する。
前記動脈血液ライン4は、動脈カニューレ8の形態での患者側ポート8と、ルアーコネクタ(Luer connector)9の形態でのフィルタ側ポート9とを含む。さらに、前記動脈血液ライン4は、前記血液処理装置の血液ポンプ11と相互作用するポンプセグメント10を備える。前記静脈血液ライン5は、静脈カニューレ12の形態での患者側ポート12と、ルアーコネクタ13の形態でのフィルタ側ポート13とを備える。流れ方向の矢印により、図1に示されているように、その血液は、前記動脈カニューレ8によって処理中に患者7から採取され、前記血液ポンプ11によって、前記動脈血液ライン4を通って、動脈空気トラップ14を介して前記ダイアライザー6に送出される。前記ダイアライザー6では、血液の実際の処理、ここでは浄化が行われる。前記ダイアライザー6からは、血液は前記静脈血液ライン5及び静脈空気トラップ16を通って前記静脈カニューレ12へと流れ、患者7に戻る。前記ダイアライザー6はまた、前記透析液回路3で一体化されており、透析液ポンプ15によって送出される透析液が前記ダイアライザーを逆流して流れる。前記透析液回路3はさらに、バランスユニット17と限外濾過ポンプ18とを含む。
前記血液ポンプ11は、蠕動ポンプ11の形態である。それは、部分的に円形のガイド面20を有するポンプハウジング19と、部分的に円形のガイド面20内で実質的に水平なローター軸心又は回転軸心29を中心に回転駆動される、例えば押圧ロール30の形態での押圧部材30を含むローター21と、前記動脈血流ライン4を非閉止/非閉塞的に保持するための保持輪郭22とを有する。図面から明らかなように、前記ポンプセグメント10は、前記動脈血液ライン4の部分、すなわち、前記血液ポンプ11での前記ガイド面20と前記ローター21との間に位置する部分である。本発明の範囲内では、前記ポンプセグメント10は、さらに、両側で前記動脈血液ライン4に連結される別個の弾性変形可能な流体ラインとして構成されてもよい。血液処理の間、流体が前記動脈血液ライン4の低圧側からその高圧側に搬送される(図1の流れ方向矢印によって示される)ように、前記ローター21と前記ポンプハウジング19の前記ガイド面20との間で前記ローター21の作動により、前記ポンプセグメント10は、変形して圧搾され、すなわち閉塞される。
図1、図2及び図3に示された体外血液処理用装置は、図示されていない測定ユニット、ポンプ、気泡トラップなどをさらに含んでもよい。治療的操作をモニタするために、その装置は特に、圧力変換器又は圧力センサ23、24、25を含む。詳細には、これらは、前記血液ポンプ11の高圧側の圧力を感知する入力圧力センサ23、前記動脈カニューレ8と前記血液ポンプ11との間の動脈圧力センサ24、及び前記静脈空気トラップ16の領域での静脈圧力センサ25である。
図2は、本発明に従った方法の一部としてのプライミング/処理のための準備の第1シーケンスの間の処理中の図1に示される前記液体システム1を示す。図3は、本発明による方法の一部としての前記第1シーケンスに続くプライミング/処理のための準備の第2シーケンスの間の前記液体システム1を示す。処理の間以外では、前記準備の間、前記動脈患者側ポート8及び前記静脈患者側ポート12は、患者の血流に連結されていない。むしろ、前記動脈患者側ポート8は、プライミング液26を含む液体リザーバ27に連結され、前記静脈患者側ポート12は、処理液リザーバ28に連結される。前記液体リザーバ27は、特に、代替ポートを有する体外血液処理用装置の内部リザーバ27、又はプライミング液を含む外部リザーバ27であってもよい。前記処理液リザーバ28は、特に、体外血液処理用装置の処理液ポート(廃液ポート)を有する内部処理液リザーバ28、又は別個の処理液リザーバ28、特に廃液容器若しくは廃棄バッグであってもよい。
図2に詳細に示された本発明による方法の特徴は、準備/プライミング中に前記ポンプセグメント10が前記血液ポンプ11によって閉塞されないことである。本発明による方法では、最初に前記体外血液システム2が完全にセットアップされる。すなわち、初期状態では、前記静脈血液ライン5の前記フィルタ側ポート13及び前記動脈血液ライン4の前記フィルタ側ポート9が前記血液処理装置(フィルタ、ダイアライザー)に連結されている。その後、前記患者側動脈ポート8は前記処理液リザーバ28に連結され、前記患者側静脈ポート12は前記液体リザーバ27に連結される。あるいは、患者側ポート8及び12はそれぞれ、自動プライミングのための前記機械の代替ポート、及び廃棄ポートに連結することができる。この場合、前記液体リザーバ27は、プライミング液26として生理食塩水を含む簡易な容器27である。前記血液システム2にはまだ液体が充填されていない。
液体が充填されていない前記ポンプセグメント10は、前記血液ポンプ11の前記保持輪郭22に挿入されており、前記ポンプによって閉塞されていない。代替的には、前記ポンプセグメント10が前記ローター21で保持されているが前記ローター21と前記ガイド面20との間で圧搾されたり閉塞されたりしないように、前記ポンプセグメント10は、前記血液ポンプ11の前記ローター21の上に懸架されていてもよい。更に代替的には、前記ポンプセグメント10は、図示されていないフック又はIVポールの上に単に懸架されているだけであってもよい。重要なのは、閉塞が起こらないこと、すなわち、前記血液ラインの断面が閉じていないことである。このようにして、前記ポンプセグメント10は、プライミング液26による前記血液システム2の充填操作の間、連続的に開いている。
以下では、前記血液システム2は、プライミング液26で完全に充填される。充填は、例えば、前記代替ポートからの過剰圧力(好ましくは代替ポンプ又は前記装置の任意の他のポンプによって)又は前記生理食塩水リザーバ27からの静水圧によって行われる。前記血液システム2が完全に充填されるとき、すなわち前記動脈血液ライン4、前記静脈血液ライン5、前記ポンプセグメント10及び前記処理ユニット6が完全に充填されるときにのみ、前記ポンプセグメント10は、任意に、自動的にねじ込まれ得る。このことは、前記血液ポンプ10を作動させることによって単純に行われてもよく、これにより、前記ローター21は、前記保持輪郭22内に保持された前記ラインを自動的に係止し、前記ローターと前記ガイド面との間で液体を送出するように意図された方法で前記ラインを配置して閉塞させることができる。プライミングのさらなる過程において、前記プライミング液26は、例えば前記血液ポンプ10の逆回転により、静脈側から動脈側へと前記血液システム2を通って送出され、この回転方向は、図3の矢印Aにより示されている。
前記液体リザーバ27と前記処理液リザーバ28のそれぞれとの前記血液システム2の流体連結、図2及び図3に示される体外血液処理用装置において、準備の第1シーケンスでは、特に前記血液システムにプライミング液を充填するとき、プライミングは、図2及び図3で記載される流れ方向の矢印によって示されるように、静脈側から動脈側へ向かって行われる。これは、プライミングに通常用いられる方向とは逆の方向である。静脈側から動脈側へプライミングを行うことにより、空気は、前記静脈空気トラップ16から完全に排気させることができ、これは前記静脈空気トラップ16が底部から充填されるからである。これは、いわゆる「空気を含まない血液ライン」にとって特に有益である。本発明による方法の範囲内では、準備の第2シーケンスにおいて、特に前記血液システムがプライミング液で充填された後に、図3において流れの矢印が一方向のみを指している場合であっても、プライミング液が前記システムを通って両方の流れ方向に送出され得るという事実が指摘される。
必須ではない方法ステップは、前記血液システムにプライミング液を実際に充填する前に、前記センサ23、24、25のテストを実施することを含む。この実施のために、前記動脈血液ライン4及び前記静脈血液ライン5は、図示されない動脈及び静脈停止クランプによって閉じられ得る。例えば、前記機械に組み込まれたポンプにより、次いで、圧力ポートを介した流入によって前記血液システム内の空気圧が上昇させられ得る。すべてのセンサ23、24、25は、前記体外血液システム2の非閉塞ラインを介して油圧で相互連結されているので、それらを互いに対してテストすることができる。高さの違いに起因する圧力の静水圧差によるオフセットの可能性を、考慮に入れる必要がある。
図4は、準備中の前記装置の血液ポンプ10の詳細図を示す。前記ポンプセグメント10は、前記保持輪郭22内に挿入されているが、前記ローター21と前記ガイド面20との間でまだ閉塞されていない。好ましくは残留物のない完全な方法で、前記血液システムに含まれる空気を排気することができるようにするために、この場合の前記動脈血液ライン4及び前記ポンプセグメント10は、有利には底部から上部に向かって充填されており、それゆえに、前記血液ポンプ11は、側方に向かって開口されるように前記装置で配置及び配向される(図1、図2及び図3も参照のこと)。
図5は、プライミングの第1シーケンスの後、すなわち、前記血液システムにプライミング液を完全に充填した後の血液処理中の前記装置の前記血液ポンプ11の詳細図を示す。前記ポンプローター21は、図4に示すような位置から回転させられており、前記ポンプセグメント10は、前記ローター21によって自動的に係止され、前記ローター21と前記ガイド面20との間にねじ込まれている。次いで、前記ローター21の少なくとも1つのロールが前記ポンプセグメント11と係合し閉塞させる。前記ポンプセグメント10がねじ込まれるとすぐに、前記血液ポンプ11は送出のために使用され得る。前記血液システムに含まれるプライミング液は、患者が連結されて処理が開始されるまで、前記血液システム内で循環させることができる。
1 液体システム
2 体外血液システム
3 透析液回路
4 動脈血液ライン
5 静脈血液ライン
6 血液処理ユニット、フィルタ、ダイアライザー
7 患者
8 患者側ポート、(前記動脈血液ライン4の)動脈カニューレ
9 フィルタ側ポート、(前記動脈血液ライン4の)ルアーコネクタ
10 ポンプセグメント
11 血液ポンプ、蠕動ポンプ
12 患者側ポート、(前記静脈血液ライン5の)静脈カニューレ
13 フィルタ側ポート、(前記静脈血液ライン5の)ルアーコネクタ
14 動脈空気トラップ
15 透析液ポンプ
16 静脈空気トラップ
17 バランスユニット
18 限外濾過ポンプ
19 ポンプハウジング
20 ガイド面
21 ローター
22 保持輪郭
23 入力圧力センサ
24 動脈圧力センサ
25 静脈圧力センサ
26 プライミング液
27 プライミング液用液体リザーバ
28 処理液リザーバ
29 回転軸心、ローター軸心
30 押圧部材、押圧ロール
A 前記血液ポンプの回転の逆方向
本発明は、体外血液処理用装置による処理のための体外血液システムをプライミングする方法に関するものであり、ここで、前記体外血液システムは、動脈血液ラインと、静脈血液ラインと、前記装置の血液ポンプ(特に蠕動血液ポンプ)と相互作用するポンプセグメントと、血液処理装置(特にダイアライザー)とを備える。
また、本発明は、動脈血液ラインと、静脈血液ラインと、ポンプセグメントと、血液処理装置(特にダイアライザー)とを備える体外血液システムの前記ポンプセグメント内に液体を送出するための血液ポンプ(特に前記ポンプセグメントを蠕動変形させて液体を送出するための蠕動血液ポンプ)を備える体外血液処理用装置に関し、ここでガイド面とローターとの間に配置される前記ポンプセグメントに断面の収縮が形成されるように、前記血液ポンプは、部分的に円形のガイド面と、実質的に水平な回転軸心を中心に回転駆動され前記ガイド面と相互作用するローターとを含み、前記装置は、本発明による方法を実行するのに特に適している。
透析などの体外血液処理の前に、血液チューブ(血液チューブのセット)とダイアライザーとから実質的に構成されるいわゆる前記体外血液システムから空気を除去する必要がある。このことは、液体(プライミング液)を導入することにより、前記システム内に存在する空気を可能な限り完全に排気及び除去することによって行われる。この操作は、一般にプライミングと呼ばれる。
プライミング液として、バッグからの滅菌食塩水、又は2つの透析液フィルタを備えたいわゆるオンライン機械においては当該機械からの超高純度透析液が使用される。理解されているように、不純物や前記システムの無菌性の欠如を避ける必要があるため、プライミング液の純度に対する要求は非常に高く、プライミング量は通常、患者の血液循環にボーラス注入される。同じ理由から、プライミング液に空気が含まれていないか、又はごくわずかしか含まれていない必要がある。
体外血液システムをプライミングするために、先行技術において公知のさまざまな方法がある。手動プライミング又はシングルパス法とも呼ばれる公知の方法では、前記体外血液システムの動・静脈血液ラインは、まず処理のために規定された方法で前記血液処理装置(透析装置)に、連結される。これは、前記ラインの少なくとも1つが前記装置の血液ポンプに挿入され閉塞されること、すなわち前記ポンプを介して液体を送出するのに必要な方法で圧搾されることを意味する。手作業で実行される多くのステップでは、前記動脈血液ライン、前記静脈血液ライン及び前記ダイアライザーは、次いで、プライミング液で充填され、前記プライミング液は、前記ポンプのポンピング作用によって前記体外血液システムに導かれ、前記体外血液システムを通過する。
手動重力(manual gravity)プライミングとも呼ばれる類似の方法では、前記血液ラインは、最初は前記ポンプによって閉塞されず、前記血液ラインの前記ポンプセグメントがプライミング液で充填されるまで、重力の作用によってプライミング液が前記システムに導入される。例えば、液体が充填されていないチューブのポンプセグメントは、非閉塞的な様式で前記ポンプ内にて懸架され得る。この場合の前記ポンプは単にホルダーとして機能し、前記ポンプセグメントは別の位置、たとえばIVポールなどに懸架されてもよい。クランプで挟まれた動脈チューブラインの一端は、充填用の生理食塩水バッグに連結される。前記チューブラインの反対側の端は、この場合はプライミング液(この場合は生理食塩水)が排出されないように持ち上げられる。次いで、前記クランプが開かれ、生理食塩水が前記バッグから前記チューブセグメントに流れ込み、プライミングされる。前記ポンプセグメントが空気無しで充填された後にのみ、それは血液ポンプにねじ込まれ、閉塞される。手作業で実行されるいくつかのステップによって、前記プライミング液は、前記血液ポンプのポンピング作用によって前記体外血液システムに導かれ、前記体外血液システムを通過する。この目的のために、充填された前記動脈チューブセグメントは、ダイアライザーの血液側に連結される。次いで、前記静脈チューブセグメントが前記ダイアライザーに連結され、前記血液ポンプが作動している間、前記ダイアライザーは動脈連結部/ポートから充填される。血液ライン全体及び前記ダイアライザーがプライミング液で完全に充填されると、前記血液ラインの患者側の連結部/ポートが相互連結される。前記血液ポンプが始動され、プライミング液が前記体外システムを循環される。次のステップでは、前記ダイアライザーは、透析液ポートを介して透析液が充填される。以下では、前記プライミング液のレベルは、例えばサービスラインを介してドリップチャンバから空気を排出することにより、前記動脈チューブライン及び前記静脈チューブラインにおいて設定することができる。前記体外血液システムは、今やプライミング液で完全に充填されており、患者が到着して実際の処理が開始されるまで、プライミング液が前記システム内で循環される。
国際公開第2008/077573号から、静脈ライン及び動脈ラインを含む一組の血液チューブをプライミングする方法が知られており、その患者側ポートは、コンパートメント、特にバッグの2つの別個の入口と連通し、その機械側のポートはダイアライザーと連通する。この方法は、プライミング液が両方の入口を通って前記コンパートメントに流れるように、供給ラインを介して前記静脈ラインと前記動脈ラインとの両方を平行して充填するステップと、コンパートメントの入口の一方が入口として機能し、他方が出口として機能するように、ポンプを介して前記ライン、前記ダイアライザー、及び前記コンパートメントからなる回路内でプライミング液を循環させるステップとを含む。
国際公開第1996/040320号から、ダイアライザーと、ポンプと、患者から血液を吸引するための動脈ライン、前記ダイアライザーに血液を送液するための前記ポンプ用ポンプヘッド、前記ダイアライザーを通って送液された血液を患者に戻すための静脈ライン、並びに前記動脈ライン及び前記静脈ラインを連結するためのコネクタを有する一組の血液チューブとを備える透析機械の前充填方法が知られており、この方法は、
前記動脈ライン及び前記静脈ラインを前記コネクタに連結するステップ、
前記コネクタをドレインラインに連結するステップ、
前記コネクタと前記ドレインラインとの間にドレインバルブを相互連結するステップ、
前記動脈ラインに滅菌溶液を充填するステップ、
前記動脈ライン内の前記滅菌溶液が前記コネクタを通って流れ、前記ドレインラインにおいて開いた前記ドレインバルブを通過して下方に流れるように、前記動脈ラインにて前記ドレインバルブ及び動脈クランプを開くステップ、
前記動脈クランプを閉じるステップ、
前記静脈ラインにて静脈クランプを開き、前記ポンプを正方向に操作し、前記ポンプヘッド及び前記ダイアライザーを通じて前記動脈ラインから滅菌溶液を吸引し、かつ前記滅菌溶液が前記静脈ライン及び前記コネクタを通って流れ前記ドレインラインにおいて開いた前記ドレインバルブを通過して下方に流れるようにするステップ、並びに
前記ダイアライザーと前記血液チューブ組とを通じて前記滅菌溶液を戻すために、前記ドレインバルブを閉じ、前記動脈クランプを開きかつ前記ポンプを操作するステップ、を含む。
米国特許第5776091号明細書には、血液ポンプと、ダイアライザーと、患者から血液を採取するための動脈ラインおよび患者に血液を戻すための静脈ラインを含む血液チューブセットとを有する透析装置の体外回路を介して無菌流体を自動的にプライミングして且つ再循環させる方法が開示されている。当該透析装置は、動脈ラインおよび静脈ライン上のクランプを選択的に開閉し、廃液ドレインにつながる廃液ラインを選択的に開閉するための廃液バルブをさらに作動させる。動脈クランプと静脈クランプの下流と廃液バルブの上流においてコネクタが動脈ラインと静脈ラインの両方を廃液ラインに接続する。透析装置は、血液ポンプ、クランプおよび廃液バルブを自動的に作動させて、ダイアライザーおよび血液チューブセットを滅菌流体で洗浄し、使用済みの流体を廃液ドレインに流す。その後、透析装置は、血液ポンプとクランプを作動させて、ダイアライザーと血液チューブセットに再び滅菌流体を充填し、透析装置のオペレータの助けなしで滅菌流体を体外回路を介して再循環させる。
公知のプライミング方法の大きな欠点は、通常、一定量の空気が体外ラインシステム内に封入されたままであり、この空気をプライミングの過程で、例えば、操作スタッフにより徹底的に行われるノック、振とう、又は同様の手作業によって除去する必要があることである。重力プライミングは、前記体外血液システムから空気をほぼ完全に除去するための特に優れた可能性を有するものではあるが、現時点ではそれを自動化することはできない。なぜなら、自動プライミングでは、前記血液ラインの前記ポンプセグメントはセットアップ中にすでに前記血液ポンプに挿入され、自動ねじ込み機能を有する公知の機械では、前記ポンプのカバーが閉じられるとすぐに前記ポンプセグメントが挿入され自動的にポンプにねじ込まれるからである。
重力を利用しないプライミングを適用する方法の欠点は、前記システムの充填後に、前記動脈ラインと前記静脈ラインが連結され、次いでプライミング液を循環させて残留気泡を除去することである。残留空気は前記エアセパレータに蓄積してセパレータのレベルを下げ、それによって、前記エアセパレータにおいて前記レベルを新たに設定しなければならないため、追加の操作ステップが必要となる。
公知の自動化された方法の別の欠点は、前記ポンプセグメント内に残り、前記ポンプのポンピング動作によって細断されるか、又は発泡して微小気泡になる残留空気であり得る。前記微小気泡は、ある状況下では、患者に微小塞栓症を引き起こす可能性があるため、望ましくない。さらに、追加の微小気泡は、望ましくないアラームを引き起こす可能性がある。最後に、公知の自動化された方法では、前記血液チューブの閉塞の結果、処理のための機械の準備の一部として、前記ポンプの上流と下流の圧力センサを互いに比較して適合させることができない。
国際公開第2008/077573号 国際公開第1996/040320号 米国特許第5776091号明細書
上記の先行技術に基づいて、本発明の基礎をなす目的は、上述の欠点を取り除き、特に体外血液処理、特に透析の準備プロセスを改善し、少なくとも部分的に自動化すること、及び本発明による方法を実施するのに特に適した装置を提供することである。
本発明によれば、この目的は、体外血液処理用装置を用いて処理用体外血液システムをプライミングする方法によって達成され、前記体外血液システムは、動脈血液ライン、静脈血液ライン、前記装置の血液ポンプと相互作用するポンプセグメント、及び血液処理ユニット、特にダイアライザーを備え、ここで前記静脈血液ラインのポートが前記血液処理ユニットの静脈血液ポートに連結され、前記動脈血液ラインのポートが前記血液処理ユニットの動脈血液ポートに連結され、前記体外血液システムがプライミング液を含むリザーバに連結され、次いで非閉塞の前記体外血液システムがプライミング液で充填され、プライミング液で充填した後、前記血液処理装置の血液ポンプにより前記ポンプセグメントが自動的に閉塞される。また、非閉塞状態で前記体外血液システムにプライミング液が充填され、プライミング液での充填後、前記ポンプセグメントが前記血液ポンプによって自動的に閉塞されると説明することもできる。
この目的は、動脈血液ラインと、静脈血液ラインと、ポンプセグメントと、血液処理ユニット、特にダイアライザーとを備える体外血液システムのポンプセグメントに液体を送出するための血液ポンプ、特に前記ポンプセグメントを蠕動変形させて液体を送出するための蠕動血液ポンプを備える体外血液処理用装置によって、さらに達成され、前記血液ポンプは、ガイド面とローターとの間に配置される前記ポンプセグメントにおいて断面の収縮が形成されるように、部分的に円周の前記ガイド面と、実質的に水平な回転軸心を中心に回転駆動されて前記ガイド面と相互作用する前記ローターとを含み、ここで前記ガイド面は、前記ローターの部分的周囲で前記ローターの下方の領域から前記ローターの上方の領域まで延び、側方に向かって開いている。「側方に向かって開いている」という用語は、地球の重力場に関して理解されるべきであり、「下方」という用語は地球に向かっていることを示し、「上方」という用語は地球から離間していることを示し、「側方に向かって」という用語は、「上方」と「下方」の間の領域を示す。地球の重力場に対する前記血液ポンプの前記ガイド面のこの方向性によって、前記ポンプセグメントは、充填及びプライミングが空気を含まず特に容易かつ効率的に行われ得るように、プライミング液で「下方」から「上方」まで強制的に充填されるような方法で、前記ポンプ内に有利に配置され得る。この文脈において、側方に向かって開いているとは、前記ガイド面が、例えば約260°から約280°、好ましくは約270°の巻き付け角領域にわたってローター軸心を取り囲み、約80°から約100°、好ましくは約90°の残りの領域が開いていることを意味し、前記残りの領域は、水平線及び地球の重力場に関してローター軸心に隣接して横方向に配置されている。
前記血液ポンプは、特に蠕動ポンプであってもよい。それは、液体を送出するために前記ガイド面と前記ローターとの間に配置されるチューブラインを圧搾するために回転駆動されるようにローターが中に配置されている、部分的に円形のガイド面を有するポンプハウジングを有してもよい。前記装置及び/又は前記血液ポンプは、前記血液ラインを非閉止/非閉塞的に保持するための保持輪郭をさらに有してもよい。好ましくは、前記血液ポンプは、体外血液処理用装置の実質的に垂直な機械前方に配置されている。
前記動脈血液ライン、前記静脈血液ライン、及び前記ポンプセグメントは、本発明の範囲内で、特に弾性的に変形可能な流体ライン又はチューブとして形成され得る。
また、本発明によれば、前記体外血液システムは、最初は、前記体外血液処理用装置に完全にセットアップされて配置されていると説明することもできる。それは、前記ポンプセグメントが閉塞されていないことを除いて、処理のための既定の方法で前記装置に連結されていてもよい。本発明での閉塞されていないということは、プライミング液が、前記ポンプセグメントを通って、特に妨げられずに流れ得ることを意味する。例えば、このことは、前記ポンプセグメントが前記血液ポンプによって圧搾されるのを防止することによって達成することができる。
本発明の有利な実施形態は、従属項で主張され、以下で詳細に説明されるものとする。
本装置の1つの実施形態は、前記静脈血液ラインの患者側ポート又は前記動脈血液ラインの患者側ポート又はそれらに液体連結されている充填ラインを、プライミング液を含むリザーバに連結することにより、前記体外血液システムが、プライミング液を含む前記リザーバに連結されていることを特徴とする。このようにして、前記血液システム自体を完全にセットアップすることができ、すなわち、プライミング及びその後の処理のために、有利には実行する必要があるステップが非常に少ないように、特に前記動脈血液ライン、前記静脈血液ライン及び前記処理装置は、意図通りに相互連結され得る。
別の実施形態によれば、前記静脈血液ラインの前記患者側ポートがプライミング液を含む前記リザーバに連結され、次いで、前記体外血液システムが動脈側から静脈側に充填され、ここで前記リザーバは、特に前記装置の代替ポートか又はプライミング液を含む外部リザーバである。ここでいう動脈側から静脈側への充填とは、前記プライミング液が前記動脈血液ラインに供給され、そこから前記血液システムを通って前記静脈血液ラインに流れることを意味する。前記システムからの空気及び前記プライミング液からの空気のより望ましい除去のために、プライミングのさらなる過程において、前記血液システムにおける前記プライミング液の流れの方向を1回又は数回逆転してもよい。
本発明の1つの実施形態は、前記動脈血液ラインの前記患者側ポートがプライミング液を含む前記リザーバに連結され、次いで、前記体外血液システムが静脈側から動脈側に充填され、ここで前記リザーバが、特に前記装置の代替ポート又はプライミング液を含む外部リザーバであることを特徴とする。ここでいう静脈側から動脈側への充填とは、前記プライミング液が前記静脈血液ラインに供給され、そこから前記血液システムを通って前記動脈血液ラインに流れることを意味し、これは、プライミングで典型的に使用される方向とは逆である。静脈側から動脈側へプライミングを行うことにより、血液処理のための前記装置に通常設けられている静脈空気トラップから空気を完全に排気することができ、これは前記静脈空気トラップが底部から充填されるからである。これは、いわゆる空気を含まない血液ラインに対して特に有益である。前記システムからの空気及び前記プライミング液からの空気をより望ましく除去するために、プライミングのさらなる過程において、前記血液システムにおける前記プライミング液の流れの方向を1回又は数回逆転することができる。
本発明の別の実施形態によれば、プライミング液で充填する前に、前記静脈血液ラインの患者側ポート又は前記動脈血液ラインの患者側ポート(すなわち、プライミング液を含む前記リザーバに連結されていないポート)は、前記体外血液処理用装置の処理液ポート(廃棄ポート)に連結されるか、又は別個の処理液リザーバ、特に廃棄容器又は廃棄バッグに連結され得る。ここでいう連結されるとは、流体的に、好ましくは非接触で連結されることを意味する。これにより、過剰なプライミング液を特に容易にかつ衛生的に廃棄することができる。
本発明の別の実施形態では、前記血液システムへのプライミング液の充填中に前記ポンプセグメントが前記血液ポンプによって閉塞されず(及び好ましくは、プライミング液の充填中にも閉塞されることがない)、前記体外血液システムがプライミング液で完全に充填された後に(のみ)閉塞されるように、前記ポンプセグメントは、プライミング液で充填される前に前記血液ポンプに挿入されるか、又は前記血液ポンプに対して相対的に位置決めされ得る。特に、前記血液ポンプを作動させることにより、前記ポンプセグメントを、前記血液ポンプの送出経路に自動的に導入し、閉塞することができる。この目的のために、本発明による装置及び/又はその血液ポンプは、前記血液ポンプへの前記ポンプセグメントの自動ねじ込みを可能にする状態で、前記ポンプセグメントを非閉塞状態に保持するための少なくとも1つの保持装置を含んでもよい。
あるいは、前記ポンプセグメントは、プライミング液での充填の前に前記血液ポンプの送出経路内に挿入され得、ここで前記血液ポンプは、前記体外血液システムへのプライミング液の充填中には前記ポンプセグメントが前記血液ポンプによって閉塞されず、前記体外血液システムへのプライミング液の完全な充填後に前記ポンプセグメントが送出経路で閉塞されるように、構成される。これは、例えば、前記ガイド面に対して相対的に位置決めるのに適合されるローター及び/又は相対的に位置決めるのに適合される押圧ローラを有する蠕動血液ポンプとして、前記血液ポンプを提供することにより達成することができ、ローター及び/又は押圧ローラは、プライミング及び血液システムをプライミング液で充填する間、前記ポンプセグメントを閉塞しない位置にあり、プライミング流体を搬送するために、前記ポンプセグメントを閉塞する位置に前記ガイド面に対して相対的に位置決めされ得る。本発明による装置に関して、前記血液ポンプの前記ローターは、その回転軸心に対して横方向に特に前記ガイド面に対して相対的に位置決めされるように及び/又は傾斜されるように適合されてもよく、及び/又は半径方向に前記ローターの回転軸心に対して相対的に位置決めされるように構成される押圧部材を含んでもよいことに留意されたい。1つの実施形態によれば、前記ポンプの前記ローターは、前記ポンプセグメントを前記ガイド面に対して相対的に非閉塞的な位置にガイドするためのガイド部材と共に位置決めされ得る。前記ガイド部材は、特に前記ローターの上方に、したがって、前記ポンプセグメントの上方にも配置され得る。
本発明によれば、プライミング中に前記血液ポンプを血液処理中の送出方向とは反対の送出方向に作動させてもよい。このようにすれば、前記血液システムをプライミング液で充填すること及び/又はプライミング液を静脈側から動脈側へ前記血液システムを通って流すことを、前記機械での前記血液システムの変換を必要とすることなく、特に単純な方法で実現することができる。
本発明による方法の一実施形態によれば、前記ポンプセグメントが閉塞されていないことを除いて、プライミング液を充填する前に、前記血液システムは、処理のための既定の方法で体外血液処理用装置に連結される。このことは、処理を行うために前記ポンプセグメントを閉塞させるだけでよい状態で、前記装置が前記血液システムとセットアップされていることを意味する。このようにして、特に効率的に体外血液処理の準備を行うことができる。
本発明の範囲内では、特に前記体外血液システムにプライミング液を充填する前に、センサテストランを実施することができる。これは、特に、チューブクランプにより前記動脈血液ライン及び前記静脈血液ラインを特に単純な方法で閉じ、前記体外血液システムにおける圧力、特に空気圧を上昇させることによって行うことができる。さらに、本発明の範囲内では、前記ポンプセグメントが閉塞されていないときの前記圧力センサの測定値を比較して確認することにより、プライミング後、及びさらには処理中であっても圧力センサを繰り返しテストすることができる。この目的のためには、単に前記ポンプセグメントを閉塞状態から非閉塞状態に移行させる必要がある。これは、自動的に又は操作者によって手動で行うことができる。非閉塞状態への自動移行に適した装置の先進的な設計では、自動化された方法で前記送出経路からいつでも前記ポンプセグメントを取り外すことができるように、及び圧力測定が完了した後再び自動化された方法で送出経路に前記ポンプセグメントを配置することができるように、前記ポンプは構成される。あるいは、このことは、前記ガイド面に対して相対的に、前記ローターの押圧部材の及び/又は前記ローターの上述の位置決めによって行うことができる。このようにして、前記ポンプセグメントのねじ込み解除/閉塞解除、比較、及び必要に応じて圧力の修正/較正を行ってから前記ポンプセグメントの再ねじ込み/閉塞を行い、処理を継続することにより、処理の一部としてセンサテストを実施することが特に容易である。
基本的に、本発明によれば、前記装置の代替ポートからの過剰圧力によって、又は静水圧によって、プライミング液を前記体外血液システムに充填することができる。
要約すると、本発明により、特に以下のような利点及び改善が確立され得ると説明することができる。
−操作スタッフによって実行されるステップがほとんど無い特に容易な取り扱い
−静脈側から動脈側へ、またその逆の場合でも充填するオプションにより、非常に柔軟性がある
−プライミング中の空気除去の改善
−広範囲にわたる自動化が可能
−プライミング中の静脈及び動脈圧センサの適合を可能にして支援することができる
−先行技術による前記血液システムの充填(動脈側から静脈側へ)と比較して、滴下チャンバ内のレベルを設定する作業ステップは、前記チャンバをベントすることにより、省略することができる。
以下、本発明を、添付の図面に示す例示的で非限定的な実施形態により詳細に説明する。
血液処理中の体外血液処理用装置の概略回路図である。 血液処理を準備(プライミング)する第1シーケンス中の図1の前記体外血液処理用装置の概略回路図である。 血液処理を準備(プライミング)する第2シーケンス中の図1の前記体外血液処理用装置の概略回路図である。 準備中の前記装置の血液ポンプの詳細図である。 血液処理中の前記装置の前記血液ポンプの詳細図である。
図1は、血液透析、血液濾過、又は血液透析濾過などの処理中の、ここでは透析装置の形態における体外血液処理用装置の液体システム1を概略回路図で示している。前記液体システムは、体外血液回路とも呼ばれる体外血液システム2と、透析液回路3とを備える。
前記体外血液システム2は、実質的に、この場合には動脈チューブライン4の形態での動脈血液ライン4と、この場合には静脈チューブライン5の形態での静脈血液ライン5と、フィルタ6又はダイアライザー6の形態での血液処理ユニット6とから構成されている。血液処理中、前記体外血液システム2は、図1に示す患者7を前記透析装置に連結する。
前記動脈血液ライン4は、動脈カニューレ8の形態での患者側ポート8と、ルアーコネクタ(Luer connector)9の形態でのフィルタ側ポート9とを含む。さらに、前記動脈血液ライン4は、前記血液処理装置の血液ポンプ11と相互作用するポンプセグメント10を備える。前記静脈血液ライン5は、静脈カニューレ12の形態での患者側ポート12と、ルアーコネクタ13の形態でのフィルタ側ポート13とを備える。流れ方向の矢印により、図1に示されているように、その血液は、前記動脈カニューレ8によって処理中に患者7から採取され、前記血液ポンプ11によって、前記動脈血液ライン4を通って、動脈空気トラップ14を介して前記ダイアライザー6に送出される。前記ダイアライザー6では、血液の実際の処理、ここでは浄化が行われる。前記ダイアライザー6からは、血液は前記静脈血液ライン5及び静脈空気トラップ16を通って前記静脈カニューレ12へと流れ、患者7に戻る。前記ダイアライザー6はまた、前記透析液回路3で一体化されており、透析液ポンプ15によって送出される透析液が前記ダイアライザーを逆流して流れる。前記透析液回路3はさらに、バランスユニット17と限外濾過ポンプ18とを含む。
前記血液ポンプ11は、蠕動ポンプ11の形態である。それは、部分的に円形のガイド面20を有するポンプハウジング19と、部分的に円形のガイド面20内で実質的に水平なローター軸心又は回転軸心29を中心に回転駆動される、例えば押圧ロール30の形態での押圧部材30を含むローター21と、前記動脈血流ライン4を非閉止/非閉塞的に保持するための保持輪郭22とを有する。図面から明らかなように、前記ポンプセグメント10は、前記動脈血液ライン4の部分、すなわち、前記血液ポンプ11での前記ガイド面20と前記ローター21との間に位置する部分である。本発明の範囲内では、前記ポンプセグメント10は、さらに、両側で前記動脈血液ライン4に連結される別個の弾性変形可能な流体ラインとして構成されてもよい。血液処理の間、流体が前記動脈血液ライン4の低圧側からその高圧側に搬送される(図1の流れ方向矢印によって示される)ように、前記ローター21と前記ポンプハウジング19の前記ガイド面20との間で前記ローター21の作動により、前記ポンプセグメント10は、変形して圧搾され、すなわち閉塞される。
図1、図2及び図3に示された体外血液処理用装置は、図示されていない測定ユニット、ポンプ、気泡トラップなどをさらに含んでもよい。治療的操作をモニタするために、その装置は特に、圧力変換器又は圧力センサ23、24、25を含む。詳細には、これらは、前記血液ポンプ11の高圧側の圧力を感知する入力圧力センサ23、前記動脈カニューレ8と前記血液ポンプ11との間の動脈圧力センサ24、及び前記静脈空気トラップ16の領域での静脈圧力センサ25である。
図2は、本発明に従った方法の一部としてのプライミング/処理のための準備の第1シーケンスの間の処理中の図1に示される前記液体システム1を示す。図3は、本発明による方法の一部としての前記第1シーケンスに続くプライミング/処理のための準備の第2シーケンスの間の前記液体システム1を示す。処理の間以外では、前記準備の間、前記動脈患者側ポート8及び前記静脈患者側ポート12は、患者の血流に連結されていない。むしろ、前記動脈患者側ポート8は、プライミング液26を含む液体リザーバ27に連結され、前記静脈患者側ポート12は、処理液リザーバ28に連結される。前記液体リザーバ27は、特に、代替ポートを有する体外血液処理用装置の内部リザーバ27、又はプライミング液を含む外部リザーバ27であってもよい。前記処理液リザーバ28は、特に、体外血液処理用装置の処理液ポート(廃液ポート)を有する内部処理液リザーバ28、又は別個の処理液リザーバ28、特に廃液容器若しくは廃棄バッグであってもよい。
図2に詳細に示された本発明による方法の特徴は、準備/プライミング中に前記ポンプセグメント10が前記血液ポンプ11によって閉塞されないことである。本発明による方法では、最初に前記体外血液システム2が完全にセットアップされる。すなわち、初期状態では、前記静脈血液ライン5の前記フィルタ側ポート13及び前記動脈血液ライン4の前記フィルタ側ポート9が前記血液処理装置(フィルタ、ダイアライザー)に連結されている。その後、前記患者側動脈ポート8は前記処理液リザーバ28に連結され、前記患者側静脈ポート12は前記液体リザーバ27に連結される。あるいは、患者側ポート8及び12はそれぞれ、自動プライミングのための前記機械の代替ポート、及び廃棄ポートに連結することができる。この場合、前記液体リザーバ27は、プライミング液26として生理食塩水を含む簡易な容器27である。前記血液システム2にはまだ液体が充填されていない。
液体が充填されていない前記ポンプセグメント10は、前記血液ポンプ11の前記保持輪郭22に挿入されており、前記ポンプによって閉塞されていない。代替的には、前記ポンプセグメント10が前記ローター21で保持されているが前記ローター21と前記ガイド面20との間で圧搾されたり閉塞されたりしないように、前記ポンプセグメント10は、前記血液ポンプ11の前記ローター21の上に懸架されていてもよい。更に代替的には、前記ポンプセグメント10は、図示されていないフック又はIVポールの上に単に懸架されているだけであってもよい。重要なのは、閉塞が起こらないこと、すなわち、前記血液ラインの断面が閉じていないことである。このようにして、前記ポンプセグメント10は、プライミング液26による前記血液システム2の充填操作の間、連続的に開いている。
以下では、前記血液システム2は、プライミング液26で完全に充填される。充填は、例えば、前記代替ポートからの過剰圧力(好ましくは代替ポンプ又は前記装置の任意の他のポンプによって)又は前記生理食塩水リザーバ27からの静水圧によって行われる。前記血液システム2が完全に充填されるとき、すなわち前記動脈血液ライン4、前記静脈血液ライン5、前記ポンプセグメント10及び前記処理ユニット6が完全に充填されるときにのみ、前記ポンプセグメント10は、任意に、自動的にねじ込まれ得る。このことは、前記血液ポンプ10を作動させることによって単純に行われてもよく、これにより、前記ローター21は、前記保持輪郭22内に保持された前記ラインを自動的に係止し、前記ローターと前記ガイド面との間で液体を送出するように意図された方法で前記ラインを配置して閉塞させることができる。プライミングのさらなる過程において、前記プライミング液26は、例えば前記血液ポンプ10の逆回転により、静脈側から動脈側へと前記血液システム2を通って送出され、この回転方向は、図3の矢印Aにより示されている。
前記液体リザーバ27と前記処理液リザーバ28のそれぞれとの前記血液システム2の流体連結、図2及び図3に示される体外血液処理用装置において、準備の第1シーケンスでは、特に前記血液システムにプライミング液を充填するとき、プライミングは、図2及び図3で記載される流れ方向の矢印によって示されるように、静脈側から動脈側へ向かって行われる。これは、プライミングに通常用いられる方向とは逆の方向である。静脈側から動脈側へプライミングを行うことにより、空気は、前記静脈空気トラップ16から完全に排気させることができ、これは前記静脈空気トラップ16が底部から充填されるからである。これは、いわゆる「空気を含まない血液ライン」にとって特に有益である。本発明による方法の範囲内では、準備の第2シーケンスにおいて、特に前記血液システムがプライミング液で充填された後に、図3において流れの矢印が一方向のみを指している場合であっても、プライミング液が前記システムを通って両方の流れ方向に送出され得るという事実が指摘される。
必須ではない方法ステップは、前記血液システムにプライミング液を実際に充填する前に、前記センサ23、24、25のテストを実施することを含む。この実施のために、前記動脈血液ライン4及び前記静脈血液ライン5は、図示されない動脈及び静脈停止クランプによって閉じられ得る。例えば、前記機械に組み込まれたポンプにより、次いで、圧力ポートを介した流入によって前記血液システム内の空気圧が上昇させられ得る。すべてのセンサ23、24、25は、前記体外血液システム2の非閉塞ラインを介して油圧で相互連結されているので、それらを互いに対してテストすることができる。高さの違いに起因する圧力の静水圧差によるオフセットの可能性を、考慮に入れる必要がある。
図4は、準備中の前記装置の血液ポンプ10の詳細図を示す。前記ポンプセグメント10は、前記保持輪郭22内に挿入されているが、前記ローター21と前記ガイド面20との間でまだ閉塞されていない。好ましくは残留物のない完全な方法で、前記血液システムに含まれる空気を排気することができるようにするために、この場合の前記動脈血液ライン4及び前記ポンプセグメント10は、有利には底部から上部に向かって充填されており、それゆえに、前記血液ポンプ11は、側方に向かって開口されるように前記装置で配置及び配向される(図1、図2及び図3も参照のこと)。
図5は、プライミングの第1シーケンスの後、すなわち、前記血液システムにプライミング液を完全に充填した後の血液処理中の前記装置の前記血液ポンプ11の詳細図を示す。前記ポンプローター21は、図4に示すような位置から回転させられており、前記ポンプセグメント10は、前記ローター21によって自動的に係止され、前記ローター21と前記ガイド面20との間にねじ込まれている。次いで、前記ローター21の少なくとも1つのロールが前記ポンプセグメント10と係合し閉塞させる。前記ポンプセグメント10がねじ込まれるとすぐに、前記血液ポンプ11は送出のために使用され得る。前記血液システムに含まれるプライミング液は、患者が連結されて処理が開始されるまで、前記血液システム内で循環させることができる。
1 液体システム
2 体外血液システム
3 透析液回路
4 動脈血液ライン
5 静脈血液ライン
6 血液処理ユニット、フィルタ、ダイアライザー
7 患者
8 患者側ポート、(前記動脈血液ライン4の)動脈カニューレ
9 フィルタ側ポート、(前記動脈血液ライン4の)ルアーコネクタ
10 ポンプセグメント
11 血液ポンプ、蠕動ポンプ
12 患者側ポート、(前記静脈血液ライン5の)静脈カニューレ
13 フィルタ側ポート、(前記静脈血液ライン5の)ルアーコネクタ
14 動脈空気トラップ
15 透析液ポンプ
16 静脈空気トラップ
17 バランスユニット
18 限外濾過ポンプ
19 ポンプハウジング
20 ガイド面
21 ローター
22 保持輪郭
23 入力圧力センサ
24 動脈圧力センサ
25 静脈圧力センサ
26 プライミング液
27 プライミング液用液体リザーバ
28 処理液リザーバ
29 回転軸心、ローター軸心
30 押圧部材、押圧ロール
A 前記血液ポンプの回転の逆方向

Claims (10)

  1. 好ましくは体外血液処理用装置による処理用の、体外血液システム(2)をプライミングする方法であって、前記体外血液システムが、動脈血液ライン(4)と、静脈血液ライン(5)と、前記装置の血液ポンプ(11)、特に蠕動血液ポンプ(11)と相互作用するポンプセグメント(10)とを備え、また血液処理ユニット(6)、特にダイアライザー(6)を備え、
    ここで前記静脈血液ライン(5)のポート(12、13)が、前記血液処理ユニット(6)の静脈血液ポートに連結され、前記動脈血液ライン(4)のポート(8、9)が、前記血液処理ユニット(6)の動脈血液ポートに連結され、前記体外血液システム(2)が、プライミング液(26)を含むリザーバ(27)に連結され、
    次いで非閉塞の前記体外血液システム(2)が、プライミング液(26)で充填され、
    前記血液システム(2)へのプライミング液(26)の充填中に前記ポンプセグメント(10)が前記血液ポンプ(11)によって閉塞されないように、及びプライミング液(26)での前記体外血液システム(2)の完全な充填後に前記血液ポンプ(11)を作動させることにより前記血液ポンプ(11)の送出経路に自動的に配置され閉塞されるように、前記ポンプセグメント(10)が、プライミング液(26)で充填される前に前記血液ポンプ(11)に挿入されるか又は前記血液ポンプ(11)に対して相対的に位置決めされる、方法。
  2. 前記静脈血液ライン(5)の患者側ポート(12)又は前記動脈血液ライン(4)の患者側ポート(8)又はそれらに液体連結されている充填ラインがプライミング液(26)を含む前記リザーバ(27)に連結されることにより、前記体外血液システム(2)が、プライミング液(26)を含む前記リザーバ(27)に連結されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 前記静脈血液ライン(5)の患者側ポート(12)が、プライミング液(26)を含む前記リザーバ(27)に連結され、次いで前記体外血液システム(2)が、動脈側から静脈側にプライミング液(26)を充填され、ここで前記リザーバ(27)が特に、前記装置の代替ポートであるか又はプライミング液(26)を含む外部容器(27)であることを特徴とするか、あるいは前記動脈血液ライン(4)の前記患者側ポート(8)が、プライミング液(26)を含む前記リザーバ(27)に連結され、次いで前記体外血液システム(2)が、静脈側から動脈側にプライミング液(26)を充填され、ここで前記リザーバ(27)が特に、前記装置の代替ポートであるか又はプライミング液(26)を含む外部容器(27)であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の方法。
  4. プライミング液(26)による充填の前に、前記静脈血液ライン(5)の患者側ポート(12)又は前記動脈血液ライン(4)の患者側ポート(8)が、前記体外血液処理用装置の処理液ポートに連結するか、又は別個の処理液リザーバ(28)、特に廃棄容器(28)又は廃棄バッグ(28)に連結されることを特徴とする、請求項1から3のいずれか1項に記載の方法。
  5. プライミング液での充填後のプライミング中に、前記血液ポンプ(11)が、血液処理中の送出方向とは反対の送出方向に作動させられることを特徴とする、請求項1から4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記ポンプセグメント(10)が閉塞されていないことを除いて、プライミング液(26)での充填前に、前記血液システム(2)が、処理のために意図される方法で前記体外血液処理用装置に連結されていることを特徴とする、請求項1から5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 特に前記動脈血液ライン(4)及び/又は前記静脈血液ライン(5)を特にチューブクランプにより閉じることにより、プライミング液(26)での前記体外血液システム(2)の充填前に、センサテストランが実施され、圧力、特に空気圧が、前記体外血液システム(2)において上昇させられることを特徴とする、請求項1から6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 前記装置の代替ポートでの過剰圧力によって、又は静水圧によって、前記プライミング液(26)が、前記体外血液システム(2)に充填されることを特徴とする、請求項1から7のいずれか1項に記載の方法。
  9. 動脈血液ライン(4)と、静脈血液ライン(5)と、ポンプセグメント(10)と、血液処理ユニット(6)、特にダイアライザー(6)とを備える体外血液システム(2)の前記ポンプセグメント(10)に液体を送出するための血液ポンプ(11)、特に前記ポンプセグメント(10)の蠕動変形により液体を送出するための蠕動血液ポンプ(11)を備える体外血液処理用装置であって、ここでガイド面とローターとの間に配置される前記ポンプセグメントにおいて断面の収縮が形成されるように、前記血液ポンプが、部分的に円周のガイド面と、実質的に水平な回転軸心を中心に回転駆動され前記ガイド面と相互作用するローターとを有し、前記ガイド面(20)が、前記ローター(21)の部分的周囲で前記ローター(21)の下方の領域から前記ローターの上方の領域まで延び、側方に向かって開いており、前記ポンプセグメント(10)が前記血液ポンプ(11)に自動的にねじ込まれるの可能にする状態で、非閉塞的に前記ポンプセグメント(10)を保持するための少なくとも1つの保持装置(22)を、前記装置及び/又は前記血液ポンプ(11)が有することを特徴とする、装置。
  10. 前記ローター(21)が、その回転軸心に対する横方向において前記ガイド面(20)に対して相対的に位置決めされ当該位置に保持されるように前記体外血液システム(2)を閉塞させるために駆動及び/又は制御され、及び/又は半径方向において前記ローターの回転軸心に対して相対的に位置決めされ得る押圧部材を含むことを特徴とする、請求項9に記載の装置。
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