JP2021527351A - ネットワーク容量に制約のあるシナリオにおける共同メディア制作のためのネットワーク制御上りリンクメディア伝送 - Google Patents

Abstract

メディア制作要素（１２）は、複数のストリーミング電子デバイスが同じストリーミングイベントに登録される場合、それら複数のストリーミング電子デバイスからのメディアコンテンツを組み合わせる。メディア制作要素（１２）は、複数の電子デバイスによって提供されるストリームされたコンテンツの選択物及び組み合わせを使用して、組み合わされたライブ動画ストリーム又は組み合わされたメディア制作物を制作する場合がある。ネットワーク支援デバイス（４２）は、現在、組み合わされたメディア制作物に使用されているクライアント／電子デバイスに割り当てられるリソースを優先順位付けすることを目的として、イベント連携型上りリンクネットワーク支援データを決定して、現在使用されていないクライアント／電子デバイス１４に対するリソースの割り当てを減らす場合がある。個々のリンクを最適化する代わりに、集約された容量及びメディア制作要素（１２）の制作ニーズを考慮に入れることによって、イベント連携型上りリンクネットワーク支援データが決定される。
【選択図】図３

Description

本出願は、２０１８年６月７日に出願のスウェーデン特許出願番号第１８３０１８３−８号の利益を主張し、その開示は本発明において参考としてその全体が含まれる。

本開示の技術は、概して、ネットワーク環境における電子デバイス間のワイヤレス通信に関し、より詳細には、複数の上りリンクストリームが行われるイベントで、上りリンクストリーミング中にネットワーク支援を提供及び採用する方法、ならびに関連デバイスに関する。

セルラ又はモバイルネットワークなどのネットワークでは、クライアントデバイスは、メディア制作エンティティにメディアコンテンツをストリームすることがある。例えば、スポーツ実況、音楽、又はニュースイベントを報道するために使用される専門のビデオカメラ、又は携帯電子デバイスは、上りリンク伝送で音響映像ストリームを提供してもよい。スマートフォン、タブレットコンピュータ又は類似のデバイスの形態で、ワイヤレスハンドヘルドデバイスなどその他のデバイスもまた、ネットワークに音響映像コンテンツをライブストリームしてもよい。

これらの例では、クライアントデバイスは、メディアストリームの発信源として、クライアントが出すことができる最大ビットレートでデータを伝送するように従来から構成されている。複数のクライアントデバイスが共同メディア制作を目的としたメディアコンテンツをストリームするような状況で、このような上りリンクメディアストリームで様々な問題が起こる。１つの問題は、ストリーミングを対処するネットワークノードが、ストリーミングメディアコンテンツは個人クライアントからのみ来ることを前提としているために、個々のストリーミングリンクのそれぞれが個別に最適化される必要があることである。

複数のクライアントが共同方式でデータをストリームするような状況で、ストリーミングをさらに改善する必要性がある。

複数のクライアントデバイスが共同制作を目的としたコンテンツをストリームするような状況で、上りリンクメディアストリーミングサービスの体験の品質（Quality of Experience：ＱｏＥ）を高め得る特徴が開示されている。例えば、３ＧＰＰによって公表される規格のいずれかの適切なセットに従うワイヤレスモバイル又はセルラネットワークで周波数リソースが複数のユーザの間で共有される場合、開示された特徴は、ネットワークでの操作時に特にＱｏＥを向上させる可能性がある。

本開示の一態様に従って、ネットワーク内の電子デバイスからデータをストリームする方法は、データストリーミングセッションがイベントに対応しているかどうかを判断し、前記イベントでは複数のデータストリーミングセッションが行われることと、前記ストリーミングセッションが前記イベントに対応しているという判断に応じて、前記データストリーミングセッションをネットワーク支援サービスに登録し、前記ネットワーク支援サービスは、前記複数のデータストリーミングセッションの要件及び前記複数のデータストリーミングセッションに利用可能なネットワークリソースに基づいて、イベント連携型上りリンクネットワーク支援データを提供するように構成されることと、イベント連携型上りリンクネットワーク支援データを前記ネットワーク支援サービスから受信することと、前記イベント連携型上りリンクネットワーク支援データに基づいて、前記データストリーミングセッションの少なくとも１つの伝送特性を変更することと、を含む。

前記方法の一実施形態によれば、前記ネットワーク支援サービスは、ＤＡＳＨ認識ネットワーク要素（Dash-Aware Network Element：ＤＡＮＥ）によってホストされる。

前記方法の一実施形態によれば、ネットワーク支援サービスは、ライブ上りリンクストリーミングのフレームワーク（Framework for Live Uplink Streaming：ＦＬＵＳ）によってホストされる。

前記方法の一実施形態によれば、前記データストリーミングセッションの少なくとも１つの伝送特性を変更することは、メディアコーデックを選択することと、メディアオペレーティングポイントを選択することと、メディア品質を選択することと、データレートを選択することと、フレームレートを選択することと、解像度を選択することと、圧縮レベルを選択することと、データストリーミングセッションを中断することと、データストリーミングセッションを再開することとのうち少なくとも１つを伴う。

前記方法の一実施形態によれば、前記方法は、データストリーミングセッションに対する上りリンクネットワーク支援の要求を伝送することをさらに含む。

前記方法の一実施形態によれば、前記方法は、前記ネットワーク支援サービスにデバイス関連情報を伝送することをさらに含む。

前記方法の一実施形態によれば、前記デバイス関連情報は、前記電子デバイスからの利用可能なメディア品質レベルを含む。

前記方法の一実施形態によれば、前記ネットワーク支援サービスは、基地局に実装又は接続される。

前記方法の一実施形態によれば、前記方法は、前記イベント連携型上りリンクネットワーク支援データに基づいて、前記データストリーミングセッションからメディア制作要素に前記データをストリームすることをさらに含む。

前記方法の一実施形態によれば、前記データストリーミングセッションは、前記ネットワーク上のメディア制作サービスを介して前記ネットワーク支援サービスに登録される。

前記方法の一実施形態によれば、前記データストリーミングセッションは、サードパーティネットワーク上のメディア制作サービスを介して前記ネットワーク支援サービスに登録される。

前記方法の一実施形態によれば、前記方法は、ユーザ確認を受信することをさらに含み、前記データストリーミングセッションを前記ネットワーク支援サービスに登録することは、前記ユーザ確認の受信に応じて行われる。

前記方法の一実施形態によれば、前記方法は、前記イベント又はイベントのネットワーク特性に関する情報を前記ネットワーク支援サービスから受信することをさらに含む。

本開示の別の態様によれば、ネットワーク内の複数の電子デバイスからデータをストリームする間に、前記複数の電子デバイスにネットワーク支援サービスによってイベント連携型上りリンクネットワーク支援を提供する方法は、イベントを定義することと、前記イベントに対応する複数のデータストリーミングセッションの登録要求を前記複数の電子デバイスから受信することと、前記複数のデータストリーミングセッションを前記イベントに登録することと、前記複数のデータストリーミングセッションの要件及び複数のデータストリーミングセッションに利用可能なネットワークリソースに基づいて、イベント連携型上りリンクネットワーク支援データを決定することと、前記イベント連携型上りリンクネットワーク支援データを前記複数の電子デバイスのうち少なくとも１つの電子デバイスに伝送することと、を含む。

前記方法の一実施形態によれば、前記ネットワーク支援サービスは、ＤＡＳＨ認識ネットワーク要素（ＤＡＮＥ）によってホストされる。

方法の一実施形態によれば、前記ネットワーク支援サービスは、ライブ上りリンクストリーミングのフレームワーク（ＦＬＵＳ）によってホストされる。

前記方法の一実施形態によれば、前記イベント連携型上りリンクネットワーク支援データは、推奨メディアコーデック、推奨メディアオペレーティングポイント、推奨メディア品質、推奨データレート、推奨フレームレート、推奨解像度、推奨圧縮レベル、データストリーム中断コマンド、データストリーム再開コマンドのうち少なくとも１つを含む。

前記方法の一実施形態によれば、前記方法は、前記複数の電子デバイスのうち前記少なくとも１つの電子デバイスから支援要求を受信することをさらに含み、前記要求に応じて、前記イベント連携型上りリンクネットワーク支援データが伝送される。

前記方法の一実施形態によれば、前記方法は、前記少なくとも１つの電子デバイスからデバイス関連情報を受信することをさらに含む。

前記方法の一実施形態によれば、前記デバイス関連情報は、前記少なくとも１つの電子デバイスからの利用可能なメディア品質レベルを含む。

前記方法の一実施形態によれば、前記ネットワーク支援サービスは、基地局に実装又は接続される。

前記方法の一実施形態によれば、前記方法は、前記イベント、又は前記イベントのネットワーク特性に関する情報を、前記複数の電子デバイスのうち前記少なくとも１つの電子デバイスに伝送することをさらに含む。

前記方法の一実施形態によれば、前記方法は、メディア制作サービスからメディア最適化情報を受信することをさらに含み、前記メディア最適化情報に基づいて、前記イベント連携型上りリンクネットワーク支援データがさらに決定される。

前記方法の一実施形態によれば、前記メディア最適化情報は、前記複数の電子デバイスのうち前記少なくとも１つの電子デバイスの優先度を示す優先度インジケーションを含む。

図１は、共同メディア制作向けの上りリンクメディア伝送に対して、ネットワーク支援を行う代表的なネットワークシステムの概略ブロック図である。 図２は、共同メディア制作向けの上りリンクメディア伝送に対するネットワーク支援の代表的なハイレベルアーキテクチャ図である。 図３は、共同メディア制作向けの上りリンクメディア伝送に対して、ネットワーク支援を行うネットワークシステムの代表的実施形態の概略図である。 図４は、共同メディア制作向けの上りリンクメディア伝送に対して、ネットワーク支援を行うネットワークシステムの別の代表的実施形態の概略図である。 図５は、共同メディア制作向けの上りリンクメディア伝送に対して、ネットワーク支援を行うネットワークシステムの別の代表的実施形態の概略図である。 図６は、ネットワーク内の電子デバイスからデータをストリームする代表的方法のフロー図である。 図７は、ネットワーク支援サービスによってイベント連携型上りリンクネットワーク支援を提供する代表的方法のフロー図である。

〔Ａ．概論〕
ここで、図を参照しながら実施形態について説明されるが、全体を通して、同じ参照番号は同じ要素を意味するものとして使用される。各図は必ずしも一定の比率であるというわけではないことが理解されよう。一実施形態に関して記載及び／又は示される特徴は、１つ又は複数の他の実施形態において同じ又は類似の方式で、及び／又は他の実施形態の特徴と組み合わされて、又はその代わりに使用されてもよい。

添付の図に関連して、上りリンクストリーミングに対するイベント連携型ネットワーク支援を含む無線通信を行うシステム及び方法の種々の実施形態について以下に述べる。上りリンクストリーミングに対するイベント連携型ネットワーク支援は、ネットワーク上の対応するサービスによって自動的に実行されてもよい。上りリンクストリーミングに対するイベント連携型ネットワーク支援により、上りリンクストリーミング性能を向上することが可能である。

〔Ｂ．システムアーキテクチャ〕
図１は、開示された技術を実装する例示的ネットワークシステム１０の概略図である。示されるシステムは代表的なものであり、その他のシステムが開示された技術を実装するために使用されてもよいことを理解されよう。例示的ネットワークシステム１０は、電子デバイス１４から上りリンクによってストリームされるデータ向けのメディア制作要素１２を含む。メディア制作要素１２は、典型的には、サーバ、サーバのコンポーネント、もしくはワイヤレスモバイル又はセルラネットワークオペレータのコアネットワークに設けられている、及び／又はコアネットワークによって管理される他のデバイスである。受信されるメディアストリームのクライアントもまた、オペレータのコアネットワークを介して、又はインターネットなどの広域ネットワークを通して到達可能である場合もある。

電子デバイス１４は、限定はされないが、第３世代パートナーシッププロジェクト（3rd Generation Project Partnership：３ＧＰＰ）によって公表されるプロトコルなど、セルラ又はモバイルデバイスネットワークプロトコルに従って動作する基地局３０又は他のアクセスポイントを介してデータ及び制御信号を伝送する。例示的基地局３０は、拡張ＮｏｄｅＢ（ｅＮｏｄｅＢ又はｅＮＢ）としばしば称されるロングタームエボリューション（Long Term Evolution：ＬＴＥ）基地局、もしくは次世代ＮｏｄｅＢ（ｇＮＢ）であってもよい。基地局３０は、電子デバイス１４を含む１つ又は複数の電子デバイスにサービスを提供する。基地局１２は、電子デバイスと、ネットワーク媒体１６との間の通信をサポートする場合があり、そのネットワーク媒体１６を通して、電子デバイスは他の電子デバイス、サーバと通信することができ、これら他の電子デバイス、サーバは、オペレータのコアネットワーク内で、又はインターネットなどを介して接続され得るものである。ネットワーク媒体１６を介して電子デバイス１４が通信してもよい１つのデバイスは、メディア制作要素１２である。メディア制作要素１２はネットワークアーキテクチャ内の他の位置でも可能であることが理解されよう。メディア制作要素１２の別の位置の例として、メディア制作要素１２は、ワイヤレスネットワークオペレータによって管理されていないストリーミングサービス用のインターネット上のサーバであってもよい。

ストリームされるデータの発信元は、基地局１２の任意のクライアント又は端末であってもよい。ストリームされるデータの発信元であり得る例示的電子デバイス１４は、３ＧＰＰ仕様で採用される基本的な用語によって規定されているユーザ端末（User Equipment：ＵＥ）であってもよい。電子デバイス１４は、ワイヤレスインターフェース１８（例えば、３ＧＰＰワイヤレスモデム）を介してメディアストリームを提供する任意の種類の電子デバイスであってもよい。例示的な電子デバイス１４としては、スマートフォン、タブレットコンピュータ、デスクトップ又はラップトップコンピュータ、ビデオカメラなどが挙げられるが、これらに限定されない。ビデオカメラの場合、ビデオカメラは、ドローンに搭載される場合があり、人によって操作されてもよく、自立監視カメラなどであってもよい。一実施形態では、ビデオカメラは、ニュース又は実況イベント報道組織によって使用される専門職仕様のカメラであってもよい。電子デバイス１４はまた、数台のカメラの集約体又は他のデバイスフィードとして、もしくは、報道されることになるイベントの制作準備編集又はオーディオミックスとして、投稿フィードを伝送する屋外のブロードキャストワゴン車又は移動式スタジオなど、上りリンクを介して伝送される投稿フィードの発信元であってもよい。これらの投稿フィード状況では、複数の電子デバイスは、同じイベントに関する投稿フィードを提供してもよい。例えば、ビデオカメラは、ワイヤレスインターフェース１８を備えるか、又はケーブル又は電気コネクタを使用して、ローカルインターフェースを介してワイヤレスインターフェース１８に操作可能に接続されてもよい。ニュース又は実況イベント報道組織によって操作されるビデオカメラの場合、その組織は、拡張帯域幅容量を提供し、音響映像コンテンツストリーミングをサポートするモバイルネットワークのオペレータと取り決めが行われていてもよい。例えば、ビデオカメラは、ネットワーク内の複数のキャリアにアクセスして、キャリア・アグリゲーションを使用してコンテンツを配信してもよい。ワイヤレスネットワークは、単一のキャリア又はチャネルのメディアストリーム向けに十分な帯域幅容量を提供することが可能である。

メディア制作要素１２は、ワイヤレス通信及びメディア制作要素１２の他の機能を実行する操作コンポーネントを備えてもよい。例えば、メディア制作要素１２は、メディア制作要素１２に適用可能な操作を実行するためにメディア制作要素１２を制御すること、及び以下にさらに詳細に記載するものを含むメディア制作要素１２の全体的な操作の役割を果たす制御回路２０を備えてもよい。制御回路２０は、コード２４を実行するプロセッサ２２、例えば、オペレーティングシステム及び／又はその他のアプリケーションを備える。本明細書に記載され、かつメディア制作要素１２に適用可能な機能は、コード２４の一部として、又はメディア制作要素１２の他の専用論理操作の一部として具現化されてもよい。論理機能及び／又はメディア制作要素１２のハードウェアは、メディア制作要素１２の性質又は構成に応じて、その他の方式で実装されてもよい。したがって、示され、かつ記載されるアプローチは、単に例示的なものであり、限定はされないが、ハードウェア（例えば、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、中央演算処理装置（Central Processing Unit：ＣＰＵ）など）、又はハードウェアとソフトウェアとの組み合わせ（例えば、システムオンチップ（System-on-Chip：ＳｏＣ）、特定用途向け集積回路（Application-Specific Integrated Circuit：ＡＳＩＣ）など）として実装されるか、又はそれらを備える制御回路２０を含む、他のアプローチが使用されてもよい。

コード２４及び任意の格納データ（例えば、メディア制作要素１２の操作に関連するデータ）は、メモリ２６に格納されてもよい。コード２４は、メディア制作要素１２の非一時的なコンピュータ可読媒体（例えば、メモリ２６）上のコンピュータプログラム製品として格納され、かつプロセッサ２２によって実行される実行可能な論理ルーチンの形態（例えば、ソフトウェアプログラム）で具現化されてもよい。メディア制作要素１２によって実行されると記載される機能は、メディア制作要素１２によって実行される方法であるとみなすことができる。

例えば、メモリ２６は、バッファ、フラッシュメモリ、ハードドライブ、取り外し可能媒体、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、ランダムアクセスメモリ（Random Access Memory：ＲＡＭ）又は他の好適なデバイスのうち１つ又は複数であってもよい。典型的な構成では、メモリ２６は、長期間データ記憶用の不揮発性メモリ、制御回路２０用のシステムメモリとして機能する揮発性メモリを含む。メモリ２６は、非一時的なコンピュータ可読媒体と考えられる。

メディア制作要素１２は、メディア制作要素１２が種々の通信接続を確立できるようにする通信回路を備える。例えば、メディア制作要素１２は、ネットワーク媒体１６と通信する、ネットワーク通信インターフェース２８を有してもよい。

電子デバイス１４は、電子デバイス１４が通信することのある基地局３０及び任意の他のデバイスとのワイヤレス通信を含む、電子デバイス１４の種々の機能を実行する操作コンポーネントを備えてもよい。電子デバイス１４の１つの機能は、より詳しく後述するような、ネットワーク支援上りリンクストリーミング及び／又はイベント連携型ネットワーク支援上りリンクストリーミングである。他のコンポーネントの中で、電子デバイス１４は、以下にてさらに詳細に記載する操作を実行するために電子デバイス１４を制御することを含む、電子デバイス１４の全体的な操作の役割を果たす制御回路３２を備えてもよい。制御回路３２は、コード３６を実行するプロセッサ３４、例えば、オペレーティングシステム及び／又はその他のアプリケーションを備える。本開示書類に記載されている機能は、コード３６の一部として、又は電子デバイス１４のその他の専用論理的操作の一部として具現化されてもよい。電子デバイス１４の論理機能及び／又はハードウェアは、電子デバイス１４の性質及び構成に応じて、その他の方式で実装されてもよい。したがって、示され、かつ記載されるアプローチは、単に例示的なものであり、限定はされないが、ハードウェア（例えば、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、中央演算処理装置（ＣＰＵ）など）、又はハードウェアとソフトウェアとの組み合わせ（例えば、システムオンチップ（ＳｏＣ）、特定用途向け集積回路（ＡＳＩＣ）など）として実装されるか、又はそれらを備える制御回路３２を含む、他のアプローチが使用されてもよい。

コード３６及び任意の格納データ（例えば、電子デバイス１４の操作に関連するデータ）が、メモリ３８に格納されてもよい。コード３６は、電子デバイス１４の非一時的なコンピュータ可読媒体（例えば、メモリ３８）上のコンピュータプログラム製品として格納され、かつプロセッサ３４によって実行される実行可能な論理ルーチンの形態（例えば、ソフトウェアプログラム）で具現化されてもよい。電子デバイス１４によって実行されると記載されている機能は、電子デバイス１４によって実行される方法であるとみなすことができる。

例えば、メモリ３８は、バッファ、フラッシュメモリ、ハードドライブ、取り外し可能媒体、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、ランダムアクセスメモリ（ＲＡＭ）又は他の好適なデバイスのうち１つ又は複数であってもよい。典型的な構成では、メモリ３８は、長期間データ記憶用の不揮発性メモリ、制御回路３２用のシステムメモリとして機能する揮発性メモリを含む。メモリ３８は、非一時的なコンピュータ可読媒体と考えられる。

電子デバイス１４は、電子デバイス１４が種々の通信接続を確立できるようにする通信回路を備える。例えば、電子デバイス１４は、基地局３０とのワイヤレス通信が行われるワイヤレスインターフェース１８を備える。電子デバイス１４との他の通信、例えば、Ｗｉ−Ｆｉ通信、有線接続などが確立されてもよい。ワイヤレスインターフェース１８は、１つ又は複数の無線周波数送受信機（モデムとも称される）、少なくとも１つのアンテナアセンブリ及び任意の適切なチューナを備える無線回路、インピーダンス整合回路、ならびに種々のサポートされる周波数帯及び無線アクセス技術で必要とされる任意の他のコンポーネントを備えてもよい。

電子デバイス１４のその他のコンポーネントとしては、ユーザ入力（例えば、ボタン、キーパッド、タッチ画面など）、ディスプレイ、マイクロホン、スピーカ、センサ、ソケット又は電気コネクタ、充電式電池及び電源ユニット、ＳＩＭカード、移動センサ（例えば、加速度メータ又はジャイロ）、ＧＰＳレシーバ及び任意の他の適切なコンポーネントが挙げられるが、これらに限定されない。特に、電子デバイス１４は、全ての適切な光学及び電子画像化コンポーネント、ならびに、動画プロセッサ、動画及びオーディオエンコーダなどのコンポーネントを備えるカメラアセンブリ４０を備えていてもよい。

一部の実装形態では、ワイヤレス通信インターフェース１８を制御するロジック（例えば、制御回路２０によって実装される）は、いわゆる下位層プロトコルアーキテクチャであり、物理層、メディアアクセス層、無線リソース制御層などを含む場合がある。これは、電子デバイス１４のモデムエンティティと呼ばれることもある。さらに、一部の実装形態では、動画メディアクライアント及び対応する動画コンテンツエンコーディング、ならびに任意の関連機能を制御しているロジックは、いわゆる上位層アーキテクチャであり、ＩＰ層、アプリケーション層などを含む場合がある。このロジックは、アプリケーションエンティティと呼ばれることもあり、かつ、上りリンク動画ストリーミングクライアントを含む場合もある。各層のこの分類により、一部の実装形態では、セルラ基地局３０とのワイヤレスモデムエンティティ通信は、メディア制作要素１２と行われるアプリケーションエンティティデータ通信から、論理的に切り離される。

ネットワークシステム１０は、上りリンクストリーミング中に電子デバイス１４及び／又はメディア制作要素１２を含む任意のネットワーク要素に、ネットワーク支援サービスを提供し得るネットワーク支援デバイス４２を含んでもよい。例示的な実施形態では、ネットワーク支援デバイス４２は、ＤＡＳＨ認識ネットワーク要素（ＤＡＮＥ）であり得る。さらに、ＤＡＳＨは、ハイパーテキスト転送プロトコル（HyperText Transfer Protocol：ＨＴＴＰ）を介したダイナミックアダプティブストリーミングを意味し、ＤＡＮＥは、例えば、ＨＴＴＰライブストリーミング（Http Live Streaming：ＨＬＳ）、リアルタイム伝送プロトコル（Real Time transmission Protocol：ＲＴＰ）、リアルタイムメッセージ送信プロトコル（Real Time Messaging Protocol：ＲＴＭＰ）などの、追加及び／又は他のプロトコルに従って、実行される上りリンクストリーミングにネットワーク支援を提供してもよい。別の代表的実施形態では、ネットワーク支援デバイス４２は、３ＧＰＰライブ上りリンクストリーミングのフレームワーク（ＦＬＵＳ）の一部として実装される場合がある。

ネットワーク支援デバイス４２はまた、電子デバイス１４及び／又はメディア制作要素１２に上りリンクネットワーク支援サービスを提供することを含む、ネットワーク支援デバイス４２の種々の機能を実行する操作コンポーネントを備えてもよい。他のコンポーネントの中で、ネットワーク支援デバイス４２は、以下にさらに詳細に記載する操作を実行するためにネットワーク支援デバイス４２を制御することを含むネットワーク支援デバイス４２の全体的な操作の役割を果たす制御回路４４を備えてもよい。制御回路４４は、コード４８を実行するプロセッサ４６、例えば、オペレーティングシステム及び／又はその他のアプリケーションを備える。本開示書類に記載される機能は、コード４８の一部として、又はネットワーク支援デバイス４２の他の専用論理操作の一部として具現化されてもよい。ネットワーク支援デバイス４２の論理機能及び／又はハードウェアは、ネットワーク支援デバイス４２の性質及び構成に応じてその他の方式で実装されてもよい。したがって、示され、かつ記載されたアプローチは、単に例示的なものであり、限定はされないが、ハードウェア（例えば、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、中央演算処理装置（ＣＰＵ）など）、又はハードウェアとソフトウェアとの組み合わせ（例えば、システムオンチップ（ＳｏＣ）、特定用途向け集積回路（ＡＳＩＣ）など）として実装されるか、又はそれらを備える制御回路４４を含む、他のアプローチが使用されてもよい。

コード４８及び任意の格納データ（例えば、ネットワーク支援デバイス４２の操作に関連するデータ）が、メモリ５０に格納されてもよい。コード４８は、ネットワーク支援デバイス４２の非一時的なコンピュータ可読媒体（例えば、メモリ５０）上のコンピュータプログラム製品として格納され、かつプロセッサ４６によって実行される実行可能な論理ルーチンの形態（例えば、ソフトウェアプログラム）で具現化されてもよい。ネットワーク支援デバイス４２によって実行されると記載されている機能は、ネットワーク支援デバイス４２によって実行される方法であるとみなされてもよい。

例えば、メモリ５０は、バッファ、フラッシュメモリ、ハードドライブ、取り外し可能媒体、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、ランダムアクセスメモリ（ＲＡＭ）又は他の好適なデバイスのうち１つ又は複数であってもよい。典型的な構成では、メモリ５０は、長期間データ記憶用の不揮発性メモリ、制御回路４４用のシステムメモリとして機能する揮発性メモリを含む。メモリ５０は、非一時的なコンピュータ可読媒体と考えられる。

ネットワーク支援デバイス４２は、ネットワーク支援デバイス４２が種々の通信接続を確立できるようにする通信回路を備える。例えば、ネットワーク支援デバイス４２は、ネットワーク媒体１６を介して、メディア制作要素１２、電子デバイス１４、及び任意の他のデバイスとの通信を実行するネットワークインターフェース５２を備える。

図示した実施形態では、ネットワーク支援デバイス４２は、電子デバイス１４からメディア制作要素１２への上りリンクストリームを通して伝送されるコンテンツのメディア配信経路の帯域外であるサーバとして実装される。帯域外アーキテクチャを用いるので、電子デバイス１４とネットワーク支援デバイス４２との間の通信は、電子デバイス１４とメディア制作要素１２との間の通信から独立していると考えられる。したがって、電子デバイス１４とネットワーク支援デバイス４２との間の通信は、上りリンクストリーム向けに使用される通信経路及び／又はデータリンクとは異なる通信経路及び／又はデータリンクで行われてもよい。したがって、ネットワーク支援デバイス４２は、ネットワークシステム１０内の様々な位置に設けることができる。例えば、ネットワーク支援デバイス４２は、図示されているような基地局３０を通して、又は異なる基地局を通して電子デバイス１４と通信するか、もしくは電子デバイス１４と直接通信してもよい。別の実施形態では、ネットワーク支援デバイス４２の機能は、メディア制作要素１２の一部とすることもできる。

ネットワークシステム１０は、サードパーティメディア要素５４を含んでもよい。電子デバイス１４からメディア制作要素１２に（基地局３０及びその上りリンクデータ経路を介して）ストリームされるデータは、サードパーティメディア要素５４に配信されてもよい。一実施形態では、メディア制作要素１２は、電子デバイス１４から受信したストリームされるデータを一時的にバッファに入れ、本開示では詳細に説明する必要がない適切なプロトコルを使用して、ネットワーク媒体１６を通してデータを配信する。電子デバイス１４がビデオカメラである場合、サードパーティメディア要素５４は、電子デバイス１４からメディアプレーヤ（例えば、テレビ、スマートフォン、ハンドヘルドデバイスなど）に受信された音響映像コンテンツを処理、記憶及び／又は再配信するテレビスタジオの一部であってもよい。コンテンツは、メディアプレーヤ上で、「テープディレー」又は「ライブ」方式で、エンドユーザによって再生されてもよい。その他の状況では、サードパーティメディア要素５４は、ブロードキャスト又はマルチキャスト伝送を介して、メディア制作要素１２又は他のデバイス（例えば、メディア制作要素１２に接続された再伝送サーバ）からメディアストリームを受信するエンドユーザデバイス、又は多数のエンドユーザデバイスのうち１つであってもよい。

〔Ｃ．上りリンクストリーミングに対するイベント連携型ネットワーク支援〕
（シグナリング）
図２は、イベント連携型上りリンクネットワーク支援に実装され得る上りリンクネットワーク支援システムのハイレベルアーキテクチャ図であり、システムの信号フローの一部を示し、イベント連携型上りリンクネットワーク支援への代表的な手法として以下の記載に関連して参照されてもよい。

一実施形態では、上りリンク動画ストリーミングの改善された体験の品質の提供を支援するために、シグナリング経路が、ネットワーク支援（Network Assistance：ＮＡ）向けに確立されてもよい。したがって、ＮＡ機能を実装するために、電子デバイス１４とネットワーク支援デバイス４２との間のシグナリングアプローチが確立されてもよい。一実施形態では、このＮＡシグナリングアプローチは、電子デバイス１４のＮＡクライアント５６と、ネットワーク支援デバイス４２との間で確立される。第１方向では、ネットワーク支援デバイス４２は、後述のように、イベント連携型上りリンクネットワーク支援データを電子デバイス１４のＮＡクライアント５６に送信する場合がある。第２方向では、電子デバイス１４のＮＡクライアント５６は、メッセージをネットワーク支援デバイス４２に送信する場合がある。このようなメッセージは、イベント登録要求、イベント連携型上りリンクネットワーク支援データの要求、又はデバイス関連情報を含む場合がある。例えば、デバイス関連情報は、フレームレート、動画及び音声解像度などの利用可能なメディア品質レベルについての情報を含む場合がある。

一実施形態では、メディア制作要素１２と、電子デバイスの上りリンククライアント５８とは、データ経路を共有する。第１方向では、メディア制作要素１２は、メッセージを電子デバイス１４の上りリンククライアント５８を送信する場合がある。例えば、メディア制作要素１２メッセージは、とりわけ、メディアストリームのセグメントの要求、ストリーム一時停止又は再開コマンドを含む場合がある。第２方向では、電子デバイス１４の上りリンククライアント５８は、上りリンクメディアストリームをメディア制作要素１２に伝送する場合がある。一部の実施形態では、メディア制作要素１２は、他の電子デバイスからのメディアストリームと共に、電子デバイス１４からのメディアストリームを処理して、組み合わされたメディア制作物を作成する場合がある。この組み合わされたメディア制作物は、サードパーティメディア要素５４に伝送される場合がある。サードパーティメディア要素５４は、さらに、組み合わされたメディア制作物を編集、閲覧、表示、公開する場合がある。ネットワーク支援デバイス４２及びメディア制作要素１２の記載される通信経路ならびに機能は、２つの要素間で交換可能に存在する場合があるか、又は通信経路及び機能は、単一の要素内に存在する場合があることが理解されるべきである。

（一般的操作）
特定のイベントでは、非常に多くの電子デバイスがあるエリアで、複数の電子デバイスが同時にデータを伝送することを伴う場合がある。このような状況では、ワイヤレスネットワークが複数の基地局で構成されている場合でも、上りリンクデータ容量が、基地局リンクへの各電子デバイスの到達可能な上りリンクデータレートを制限する要因である可能性が高い。また、チャネルフェージングをもたらすワイヤレスリンクの性質のため、上りリンク方向の到達可能なデータレートは、総上りリンクセル負荷を考慮しなくても、時間とともに変化する。接続された各電子デバイスは、先行技術システムを使用して、他のいずれの電子デバイスにも関係なく個別の品質を可能な限り高くするように自デバイスの伝送の最適化を試みて、各クライアントが利用可能な最大限の上りリンクデータ容量を要求する。

メディア制作要素１２は、複数のライブメディアストリームが複数の電子デバイスによってストリームされる際にメディア制作サービスを操作し、イベントの複数のライブメディアストリームを組み合わせるように構成される場合がある。メディア制作要素１２は、複数のストリーミング電子デバイスが同じストリーミングイベントに登録される場合、それら複数のストリーミング電子デバイスからのメディアコンテンツを組み合わせる。メディア制作要素１２は、複数の電子デバイスによって提供されるストリームされたコンテンツの選択及び組み合わせを使用して、組み合わされたライブ動画ストリーム又は組み合わされたメディア制作物を制作する場合がある。これらの実施形態では、ネットワーク支援デバイス４２は、現在、組み合わされたメディア制作物に使用されているクライアント／電子デバイス１４に割り当てられるリソースを優先順位付けすることを目的として、イベント連携型上りリンクネットワーク支援データを決定して、現在使用されていないクライアント／電子デバイス１４に対するリソースの割り当てを減らす場合がある。個々のリンクを最適化する代わりに、集約された容量及びメディア制作要素１２の制作ニーズを考慮に入れることによって、イベント連携型上りリンクネットワーク支援データが決定される。

種々の実施形態の例示的ネットワークアーキテクチャを、図３から５に提示する。概して、いくつかの異なるアーキテクチャが、ネットワーク支援及びメディア制作の異なる機能を実装するのに使用される場合があり、かつそれらの機能は、別個のノードとして、又は任意の他のノード内に実装される場合があることが理解されるべきである。

図３を参照すると、ネットワーク支援デバイス４２及びメディア制作要素１２は、オペレータネットワークに配置されたノードに実装されているが、基地局３０（例えば、ｅＮＢ又はｇＮＢ）から離れている。ネットワーク支援デバイス４２とメディア制作要素１２の両方は、基地局３０と通信する、及び／又は電子デバイス１４と直接通信する場合がある。ネットワーク支援デバイス４２及びメディア制作要素１２は、基地局３０また第２基地局６０と通信して、機能を提供する場合がある。基地局３０及び第２基地局６０は、同じイベントに対応する各電子デバイスにサービスを提供してもよいし、提供しなくてもよい。

図４を参照すると、ネットワーク支援デバイス４２は、基地局３０（例えば、ｅＮＢ又はｇＮＢ）に実装されても、又は接続されてもよく、スケジューリング負荷についての情報、又は利用可能な上りリンク伝送容量の他のインジケーションを有してもよい。特定の実施形態では、ネットワーク支援デバイス４２は、第２基地局６０に実装される、又は接続される場合があり、それにより、同じイベントに対応する電子デバイスにサービスを提供してもよく、提供しなくてもよい。

図５を参照すると、ネットワーク支援デバイス４２は、図４に関して前述したように、基地局３０に実装されてもよく、又は接続されてもよい。さらに、メディア制作要素１２は、サードパーティメディア要素５４に実装されてもよく、又は接続されてもよい。これらの実施形態では、メディア制作要素１２は、オペレータネットワークの一部ではなく、サードパーティメディア要素５４と統合される場合がある。

ネットワークアーキテクチャ配置に関係なく、イベント連携型上りリンクネットワーク支援システム及び方法は、後述のように機能する場合がある。伝送デバイス（例えば、電子デバイス１４）に常駐するメディアストリーミングクライアント５８は、特定のイベントに属する上りリンクメディアストリームセッションを確立する場合がある。さらに、イベントでの１つ又は複数の追加のストリーミングクライアントが、そのイベントに属する上りリンクメディアストリームセッションを確立する場合がある。このようなイベントの例としては、コンサート、スポーツイベント、及びニュースイベントが挙げられる。このイベント登録は、動画ストリーミングのために、ネットワーク機能、例えば、ネットワーク支援デバイス４２を用いて実施される場合がある。一例では、ネットワーク支援デバイス４２は、動画ストリーミングセッションが開始される可能性があるＤＡＳＨ認識ネットワーク要素（ＤＡＮＥ）であり得る。別の例では、ネットワーク支援デバイス４２は、３ＧＰＰライブ上りリンクストリーミングのフレームワーク（ＦＬＵＳ）の一部であり得る。特定の実施形態では、イベント登録、すなわちメディアストリーミング電子デバイスからネットワーク支援デバイス４２までの間のリンクを作成することは、メディアストリーミング電子デバイスとネットワーク支援デバイス４２との間で直接行われる場合がある。例えば、このイベント登録処理は、関連するネットワーク支援デバイス４２のＩＰアドレスを識別するＤＮＳルックアップを使用して、又はメディア制作要素１２などの別のノードを介して間接的に、行われる場合がある。

特定の実施形態では、ネットワーク支援デバイス４２及びメディア制作要素１２は、異なるエンティティとして定義されてもよいが、それらは同じネットワークエンティティである可能性があり、それは、例えば、登録はネットワーク支援デバイス４２に対して直接行われ、このネットワーク支援デバイス４２はまた、メディア制作要素１２を含んでもよいことを意味する。

電子デバイス１４がイベントに登録／起動されると、電子デバイス１４は、そのイベント特有のイベント連携型上りリンクネットワーク支援データをネットワーク支援デバイス４２から受信することができる。このイベント特有情報は、それ自体のストリーミングセッションに関連した情報を含む場合があり、複数の電子デバイスが接続され得る総イベントに関連した情報を含む場合もある。このような情報には、限定はされないが、イベントに登録されている電子デバイスの数、イベントに対する総割り当てネットワークリソースについての情報、又は他のクライアントとネットワーク間のリンクと比べられたそれ自体の確立リンクの無線リンク能力に関する情報が含まれる可能性がある。このような情報は、要求−応答形態で、ネットワーク支援サーバによって定期的に提供される場合があり、この際、電子デバイス１４は、情報を要求することに基づいて、ネットワーク支援デバイス４２からイベント情報を受信する。情報はまた、ネットワーク支援デバイス４２から電子デバイス１４に「プッシュされ」てもよい、すなわち、電子デバイス４２からの明確な要求なしに配信されてもよい。電子デバイス１４は、このようなイベント特有情報を受信すると、全体的に組み合わされたメディア制作物を最適化するために、及び／又はワイヤレスネットワーク負荷を最適化するために、及び／又は電子デバイス１４のエネルギー消費量を低減するために、コンテンツの伝送を適応させてもよい。

特定の実施形態では、イベント連携型上りリンクネットワーク支援データは、登録中に一回共有される。他の実施形態では、イベント連携型上りリンクネットワーク支援データは、複数回共有される。例えば、ネットワーク支援デバイス４２は、支援情報を一定の周期で伝送する場合がある、又はネットワーク支援デバイス４２は、電子デバイス１４から情報要求を受信すると、支援情報と共に応答する場合がある。イベント連携型上りリンクネットワーク支援データは、電子デバイス１４にストリーミングセッションに関する追加の情報を提供する可能性があり、これにより、イベントに登録されている、個々の電子デバイス１４及び電子デバイスのグループ全体のストリーミング能力を向上させることができる。例えば、電子デバイス１４は、イベント連携型上りリンクネットワーク支援データを使用して、ストリーミングイベント中の伝送を適応させてもよい。このような適応とは、ストリーミング動画解像度及び／又はフレームレートを増減すること、メディアコーデックを選択すること、メディアオペレーティングポイントを選択すること、メディア品質を選択すること、データレートを選択すること、圧縮レベルを選択すること、データストリーミングセッションを中断すること、又はデータストリーミングセッションを再開すること、であり得る。イベント連携型上りリンクネットワーク支援データは、接続されている電子デバイスの数、例えば、所定の地理的エリア内又は特定の基地局に接続されている、もしくは特定のイベントに登録されている電子デバイスの数に依存してもよい。電子デバイス１４に対する利点としては、これによりストリーミング中のデバイスの電力消費量を低減できることである。特定の実施形態では、イベント制作への登録に対する別のインセンティブとは、最終の組み合わされたメディア制作物へのアクセス数を増やすことができること、及び／又は組み合わされたメディア制作物が公開される場合に収益配分を受け取ることができることであり得る。

さらに、電子デバイス１４は、ストリーミングイベントに登録されてアクティブとなる一方、電子デバイス１４によって受信されたイベント連携型上りリンクネットワーク支援データはまた、イベントに連携するネットワーク支援デバイス４２からの上りリンク伝送コマンド又は推奨を含む場合がある。このような上りリンク伝送コマンド又は推奨は、要求−応答プロシージャの一部として受信される場合がある。具体的には、伝送コマンド又は推奨は、複数の上りリンクストリーミング電子デバイスに連携して組み合わされたメディア制作物を制作するために実行される。このような連携は、ネットワーク支援デバイス４２、メディア制作要素１２及び／又はサードパーティメディア要素５４が、組み合わされたメディア制作物を最適化することを可能にするために、そのストリーミング伝送に対する要求／推奨を電子デバイス１４に提供することを含み得る。特定の状況では、イベントに登録される全ての上りリンクメディアストリームが、個別に重要であるというわけではないので、上りリンクメディアストリームの一部は、例えば、特定の時間に、そのメディアレートで減らされる、又は中断される場合がある。しかし、サードパーティメディア要素５４又はメディア制作要素１２でのメディア制作に関しては、メディアストリームの変化に即座に応じるために、可能な限り多くのメディアストリームを認識することは依然として重要である。メディア制作要素１２又はサードパーティメディア要素５４は、メディア最適化情報をネットワーク支援デバイス４２に伝送して、ネットワーク支援デバイス４２に、各メディアストリームの優先度レベルを指示する場合がある。ネットワーク支援デバイス４２は、連続的に品質レベルを調整するか、又はストリームごとに中断又は再開して、メディア制作要素１２又はサードパーティメディア要素５４に、制作物にとって最良の可能な入力を提供しながら、ネットワーク負荷を低減する場合がある。

特定の実施形態はまた、電子デバイス１４とネットワーク支援デバイス４２との情報共有も含む。これらの実施形態では、電子デバイス１４は、デバイス関連情報をネットワーク支援デバイス４２に提供する場合がある。デバイス関連情報は、電子デバイス１４の利用可能なメディア品質レベルに関する情報を含む場合がある。これは、利用可能なフレームレート、動画解像度、音声解像度などを含む場合がある。この情報は、ネットワーク支援デバイス４２に提供される場合があり、それによってネットワーク支援デバイス４２は、利用可能なメディア品質レベル間で選択又は推奨する場合がある。この通信は、電子デバイス１４が上りリンクデータストリームを、イベントの一部としてネットワーク支援デバイス４２に登録したときに起こり得る。

電子デバイス１４にストリーミング伝送のために要求／推奨を提供することに加えて、ネットワーク支援デバイス４２は、無線アクセス機能を含む他のネットワーク機能から、スケジューリングの適切な優先度及び／又は他のネットワークリソース割り当てを要求する場合がある。例えば、ネットワーク支援デバイス４２が、イベントに登録されている電子デバイスが追加のリソース、例えば、無線アクセス容量を必要としていることを検出する場合、メディア制作要素１２によって決定される許容可能な品質のメディアストリームを提供するために、リソースは他のトラフィックから流用される場合がある。他の実施形態では、ネットワーク支援デバイス４２は、所与の電子デバイス１４の優先度を示す情報を他のネットワーク機能に提供してもよい。このようにして、ネットワーク支援デバイス４２は、ネットワーク内の他のイベントのデータストリーム、又は他の関係のないトラフィックに対して、特定のイベントのデータストリームを優先させる場合がある。また、ネットワーク支援デバイス４２は、他の電子デバイスよりも特定の電子デバイスに関連するデータを優先させてもよい。ある実施形態では、ネットワーク支援デバイス４２又は任意の他のネットワーク機能は、イベントに参加している電子デバイス１４に、目的とされる又は与えられるネットワーク優先度、もしくはネットワーク優先度の変更についての情報を提供してもよい。電子デバイス１４に提供されるこのような情報は、電子デバイス１４に、イベント参加がネットワーク内のデバイスのデータ優先度に影響を与えるかどうかを示してもよい。このような情報は、かかる優先度変更の期間、例えば、優先度の変更が有効である期間などを示す場合がある。

組み合わされたメディア制作物は、時間とともに異なる電子デバイスからのメディアストリームによって提供されたセグメントを選択することによって組み立てられる場合がある。特定の実施形態では、メディア制作要素１２は、組み合わされたメディア制作物を組み立てる。他の実施形態では、サードパーティメディア要素５４が組み合わされたメディア制作物を組み立てる。メディア制作要素１２及び／又はサードパーティメディア要素５４は、個々のストリームが組み合わされたメディア制作物の一部として現在使用されているかどうか、ストリームが組み合わされたメディア制作物の一部としての近い将来に使用される可能性があるかどうか、又は、個々のストリームが現在必要とされていないかどうかに基づいて、個々のストリームに優先度を割り当てる場合がある。このような優先度は、ネットワーク支援デバイス４２に通信される場合があり、それにより、対応する電子デバイス１４に送信されることになるイベント連携型上りリンクネットワーク支援データを決定する際に、ネットワーク支援デバイス４２は、これらの優先度を使用する場合がある。一例では、組み合わされたメディア制作物向けに現在選択されているセグメントが所定の時間に１つの電子デバイス１４から伝送される場合、ネットワーク支援デバイス４２は、その間に、次に予定されているメディアセグメントのためにこれらの電子デバイスのいずれかを選択することを必要とする場合があるので、１つ又は複数の電子デバイスに、上りリンクセグメントを低から中品質及び／又はフレームレートで伝送するように指示してもよい。さらに、組み合わされたメディア制作物の使用に重要であるか、又は適しているそれらの上りリンクメディアセグメントのいずれも、ネットワーク支援デバイス４２が、現在、考慮できない場合があるので、ネットワーク機能は、１つ又は複数の他の電子デバイスに、所定の時間の間はストリーミングを中断するか、又は上りリンクメディアセグメントを伝送しないように指示してもよい。品質／レートレベルの選択及び／又は伝送の中断は、メディアストリームのメディア制作要素１２の優先順位付けと、全体の上りリンク容量の推定又は測定との両方に基づいて決定される場合がある。

図６を参照して、イベントで電子デバイスからデータをストリームする方法の実施形態について記載する。参照番号６２で、電子デバイス１４は、データストリーミングセッションがイベントに対応しているかどうかを判断し、このイベントは複数のデータストリーミングセッションを含む。参照番号６４で、電子デバイス１４は、ストリーミングセッションがイベントに対応しているという判断に応じて、データストリーミングセッションをネットワーク支援デバイス４２によってホストされているネットワーク支援サービスに登録する。ネットワーク支援サービスは、イベント連携型上りリンクネットワーク支援を提供するように構成されている。参照番号６６で、電子デバイス１４は、イベント連携型上りリンクネットワーク支援データをネットワーク支援サービスから受信する。参照番号６８で、電子デバイス１４は、イベント連携型上りリンクネットワーク支援データに基づいて、データストリーミングセッションの少なくとも１つの伝送特性を変更する。

図７を参照して、複数の電子デバイスに、ネットワーク支援サービスによってイベント連携型上りリンクネットワーク支援を提供する実施形態について記載する。参照番号７０で、ネットワーク支援デバイス４２は、イベントを定義する。イベントは、スポーツイベント、コンサート、演劇、又はニュースイベントなどの、現実のイベントに対応する場合がある。参照番号７２で、ネットワーク支援デバイス４２は、このイベントに対応する複数のデータストリーミングセッションの登録要求を複数の電子デバイスから受信する。参照番号７４で、ネットワーク支援デバイス４２は、複数のデータストリーミングセッションをこのイベントに登録する。参照番号７６で、ネットワーク支援デバイス４２は、複数のデータストリーミングセッションの要件、及び複数のデータストリーミングセッションに利用可能なネットワークリソースに基づいて、イベント連携型上りリンクネットワーク支援データを決定する。イベント連携型上りリンクネットワーク支援データは、より高い品質で、より高い優先度のストリームを提供することによって、組み合わされたメディア制作物を最適化するのと同時に、利用可能なリソースの限度内に総リソース使用料を抑えることを目的として決定される。イベント連携型上りリンクネットワーク支援データは、推奨メディアコーデック、推奨メディアオペレーティングポイント、推奨メディア品質、推奨データレート、推奨フレームレート、推奨解像度、推奨圧縮レベル、データストリーム中断コマンド、データストリーム再開コマンドのうち少なくとも１つを含む場合がある。参照番号７８で、ネットワーク支援デバイス４２は、イベント連携型上りリンクネットワーク支援データを、複数の電子デバイスのうち少なくとも１つの電子デバイス１４に伝送する。

〔Ｄ．結論〕
特定の実施形態を示し、説明してきたが、添付の特許請求の範囲の範囲内に入る等価物及び修正は、本明細書を読み、かつ理解することにより当業者により行われることが理解される。

Claims (27)

1. データストリーミングセッションがイベントに対応しているかどうかを判断し、前記イベントでは複数のデータストリーミングセッションが行われることと、
   前記ストリーミングセッションが前記イベントに対応しているという判断に応じて、前記データストリーミングセッションをネットワーク支援サービスに登録し、前記ネットワーク支援サービスは、前記複数のデータストリーミングセッションの要件及び前記複数のデータストリーミングセッションに利用可能なネットワークリソースに基づいて、イベント連携型上りリンクネットワーク支援データを提供するように構成されることと、
   イベント連携型上りリンクネットワーク支援データを前記ネットワーク支援サービスから受信することと、
   前記イベント連携型上りリンクネットワーク支援データに基づいて、前記データストリーミングセッションの少なくとも１つの伝送特性を変更することとを含む、ネットワーク内の電子デバイス（１４）からデータをストリームする方法。
2. 前記ネットワーク支援サービスは、ＤＡＳＨ認識ネットワーク要素（Dash-Aware Network Element：ＤＡＮＥ）（４２）によってホストされる、請求項１に記載の方法。
3. 前記ネットワーク支援サービスは、ライブ上りリンクストリーミングのフレームワーク（Framework for Live Uplink Streaming：ＦＬＵＳ）によってホストされる、請求項１に記載の方法。
4. 前記データストリーミングセッションの少なくとも１つの伝送特性を変更することは、メディアコーデックを選択することと、メディアオペレーティングポイントを選択することと、メディア品質を選択することと、データレートを選択することと、フレームレートを選択することと、解像度を選択することと、圧縮レベルを選択することと、前記データストリーミングセッションを中断することと、前記データストリーミングセッションを再開することとのうち少なくとも１つを伴う、請求項１〜３のいずれかに記載の方法。
5. 前記データストリーミングセッションに対する上りリンクネットワーク支援の要求を伝送することをさらに含む、請求項１〜４のいずれかに記載の方法。
6. 前記ネットワーク支援サービスにデバイス関連情報を伝送することをさらに含む、請求項１〜５のいずれかに記載の方法。
7. 前記デバイス関連情報は、前記電子デバイス（１４）からの利用可能なメディア品質レベルを含む、請求項６に記載の方法。
8. 前記ネットワーク支援サービスは、基地局（３０）に実装又は接続される、請求項１〜７のいずれかに記載の方法。
9. 前記イベント連携型上りリンクネットワーク支援データに基づいて、前記データストリーミングセッションからメディア制作要素（１２）に前記データをストリームすることをさらに含む、請求項１〜８のいずれかに記載の方法。
10. 前記データストリーミングセッションは、前記ネットワーク上のメディア制作サービスを介して前記ネットワーク支援サービスに登録される、請求項１〜９のいずれかに記載の方法。
11. 前記データストリーミングセッションは、サードパーティネットワーク上のメディア制作サービスを介して前記ネットワーク支援サービスに登録される、請求項１〜９のいずれかに記載の方法。
12. ユーザ確認を受信することをさらに含み、前記データストリーミングセッションを前記ネットワーク支援サービスに登録することは、前記ユーザ確認の受信に応じて行われる、請求項１〜１１のいずれかに記載の方法。
13. 前記イベント又は前記イベントのネットワーク特性に関する情報を前記ネットワーク支援サービスから受信することをさらに含む、請求項１〜１２のいずれかに記載の方法。
14. ワイヤレスインターフェース（１８）及び請求項１〜１３のいずれかに記載の方法を実行するように構成された制御回路（３２）を備える、電子デバイス（１４）。
15. ネットワーク内の複数の電子デバイスからデータをストリームする間に、前記複数の電子デバイスにネットワーク支援サービスによってイベント連携型上りリンクネットワーク支援を提供する方法であって、
    イベントを定義することと、
    前記イベントに対応する複数のデータストリーミングセッションの登録要求を前記複数の電子デバイスから受信することと、
    前記複数のデータストリーミングセッションを前記イベントに登録することと、
    前記複数のデータストリーミングセッションの要件及び前記複数のデータストリーミングセッションに利用可能なネットワークリソースに基づいて、イベント連携型上りリンクネットワーク支援データを決定することと、
    前記イベント連携型上りリンクネットワーク支援データを前記複数の電子デバイスのうち少なくとも１つの電子デバイス（１４）に伝送することと、を含む方法。
16. 前記ネットワーク支援サービスは、ＤＡＳＨ認識ネットワーク要素（ＤＡＮＥ）（４２）によってホストされる、請求項１５に記載の方法。
17. 前記ネットワーク支援サービスは、ライブ上りリンクストリーミングのフレームワーク（ＦＬＵＳ）によってホストされる、請求項１５に記載の方法。
18. 前記イベント連携型上りリンクネットワーク支援データは、推奨メディアコーデック、推奨メディアオペレーティングポイント、推奨メディア品質、推奨データレート、推奨フレームレート、推奨解像度、推奨圧縮レベル、データストリーム中断コマンド、データストリーム再開コマンドのうち少なくとも１つを含む、請求項１５〜１７のいずれかに記載の方法。
19. 前記複数の電子デバイスのうち前記少なくとも１つの電子デバイス（１４）から支援要求を受信することをさらに含み、前記要求に応じて、前記イベント連携型上りリンクネットワーク支援データが伝送される、請求項１５〜１８のいずれかに記載の方法。
20. 前記少なくとも１つの電子デバイス（１４）からデバイス関連情報を受信することをさらに含む、請求項１５〜１９のいずれかに記載の方法。
21. 前記デバイス関連情報は、前記少なくとも１つの電子デバイス（１４）からの利用可能なメディア品質レベルを含む、請求項２０に記載の方法。
22. 前記ネットワーク支援サービスは、基地局（３０）に実装又は接続される、請求項１５〜２１のいずれかに記載の方法。
23. 前記イベント又は前記イベントのネットワーク特性に関する情報を、前記複数の電子デバイスのうち前記少なくとも１つの電子デバイス（１４）に伝送することをさらに含む、請求項１５〜２２のいずれかに記載の方法。
24. メディア制作サービスからメディア最適化情報を受信することをさらに含み、前記メディア最適化情報に基づいて、前記イベント連携型上りリンクネットワーク支援データがさらに決定される、請求項１５〜２３のいずれかに記載の方法。
25. 前記メディア最適化情報は、前記複数の電子デバイスのうち前記少なくとも１つの電子デバイス（１４）の優先度を示す優先度インジケーションを含む、請求項２４に記載の方法。
26. ネットワークインターフェース（５２）及び請求項１５〜２５のいずれかに記載の方法を実行するように構成された制御回路（４４）を備える、ネットワーク支援サービスをホストするネットワーク要素（４２）。
27. 請求項１４に記載の電子デバイス（１４）及び請求項２６に記載のネットワーク要素（４２）を含む、システム。
    

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