本明細書では、(i)約4〜約25μm(又は約6〜約25μm、又は約8〜約20μm)の範囲のd50中央粒径、(ii)約0.9以上(又は約0.92以上)の球形度係数(S80)、(iii)0〜約10m2/g(又は約0.05〜約8m2/g)の範囲のBET表面積、及び(iv)約0.35〜約1.1cc/g(又は約0.35〜約0.7cc/g、又は約0.4〜約0.65cc/g)の範囲の総水銀圧入孔容積によって特徴付けられ得る、一般的に球状のシリカ粒子を有する歯磨剤が開示される。これらの球状シリカ粒子、及び球状粒子を含有する歯磨剤組成物の製造方法もまた、本明細書に開示及び記載される。
有利には、本明細書に開示及び記載される球状粒子は、低RDAと高スズ融和性との予想外の組み合わせを有する。
本明細書で使用される用語をより明確に定義するために、以下の定義が提供される。別途記載のない限り、以下の定義は、本開示に適用可能である。ある用語が本開示で使用されたものの本明細書で具体的に定義されていない場合、その定義が、本明細書に適用される任意の他の開示又は定義と矛盾しない限り、又はその定義が適用される任意の請求項を不明確に又は不可能にしない限り、IUPAC Compendium of Chemical Terminology,2nd Ed(1997)からの定義を適用することができる。参照により本明細書に組み込まれる任意の文献によって提供される任意の定義又は使用が、本明細書で提供される定義又は使用と矛盾する限りにおいて、本明細書で提供される定義又は使用は調整される。
本明細書において、主題の特徴は、特定の態様では、異なる特徴の組み合わせが想定され得るように記載される。本明細書に開示されるあらゆる態様及びあらゆる特徴について、本明細書に記載される設計、組成物、プロセス、又は方法に悪影響を及ぼさない全ての組み合わせが想到され、特定の組み合わせの明示的な説明を用いて、又は明示的な説明なしに交換することができる。したがって、特に明記しない限り、本明細書に開示される任意の態様又は特徴は、本開示と合致する本発明の設計、組成物、プロセス、又は方法を説明するために組み合わせることができる。
「口腔ケア組成物」とは、本明細書で使用するとき、通常の使用過程において、特定の治療剤を全身投与する目的で意図的に嚥下されるものではなく、むしろ、歯の表面又は口腔組織と接触させるのに十分な時間にわたって口腔内に保持される製品を意味する。口腔ケア組成物の例としては、歯磨剤、歯磨ゲル、歯肉縁下用ゲル、口内洗浄液、ムース、フォーム、マウススプレー、トローチ剤、チュアブル錠、チューインガム、歯用ホワイトニングストリップ、フロス及びフロスコーティング、口臭予防用溶解ストリップ、又は義歯用ケア若しくは付着性製品が挙げられる。口腔ケア組成物はまた、口腔表面への直接適用又は付着のためのストリップ又はフィルム上に組み込まれてもよい。
本明細書で使用するとき、用語「歯磨剤」は、特に指示がない限り、歯用又は歯肉縁下用ペースト、ゲル、又は液体配合物を包含する。歯磨剤組成物は、単相組成物であってもよく、又は2つ以上の別個の歯磨剤組成物の組み合わせであってもよい。歯磨剤組成物は、深い縞状、表面的な縞状、多層状、ペーストをゲルで包囲した状態、又はこれらのいずれかの組み合わせなど、任意の所望の形態であってもよい。2つ以上の別個の歯磨剤組成物を含む歯磨剤中の各歯磨剤組成物は、ディスペンサの物理的に分離された区画内に収容され、同時に分注されてもよい。
本明細書にて有用な「有効物質及びその他の成分」は、美容的及び/若しくは治療的な効果、又はそれらが要求される作用形態若しくは機能により、本明細書中で分類又は記述してよい。しかし、本明細書にて有用な有効物質及びその他の成分が、場合によっては、2つ以上の美容的及び/又は治療的効果をもたらす、あるいは2つ以上の作用形態で機能又は作用してよい、と理解すべきである。したがって、本明細書における分類は便宜上実施されるものであり、成分を列挙される具体的に規定した機能又は作用に制限しようとするものではない。
用語「歯」とは、本発明で使用する場合、天然歯、並びに人工歯、又は義歯を意味し、1つの歯又は複数の歯を含むように解釈される。したがって、用語「歯の表面」とは、本発明で使用する場合、天然歯の表面(複数可)、並びに人口歯の表面(複数可)、又は義歯の表面(複数可)を意味する。
組成物及び方法は、本明細書において、様々な構成要素又は工程を「含む」という観点で記載されているが、組成物及び方法はまた、別途記載のない限り、様々な構成要素又は工程「から本質的になる」又は「からなる」こともできる。
本発明で使用する場合、用語「又は」とは、2つ以上の要素の接続詞として使用される場合に、要素を個々に、及び組み合わせで含むことを意味し、例えば、X又はYは、X若しくはY、又はこれら両方を意味する。
本発明で使用する場合、冠詞「a」及び「an」は、請求される又は記載される材料、例えば、「口腔ケア組成物」又は「漂白剤」の1つ以上を意味するものと理解される。
特に指示がない限り、本明細書で言及される測定値は全て、約23℃(即ち、室温)にて発生する。
一般に、元素群は、Chemical and Engineering News,63(5),27,1985に掲載されている元素周期表のバージョンで示される番号付けスキームを使用して示される。いくつかの例では、族に割り当てられた共通の名前を使用して、要素の群を示すことができ、例えば、第1族元素のアルカリ金属、第2族元素のアルカリ土類金属などが挙げられる。
本明細書に記載されているものと同様又は同等の方法及び材料を、本発明を実施又は試験するために使用することが可能であるが、典型的な方法及び材料を本明細書において記載する。
本明細書で言及される全ての刊行物及び特許は、例えば、本明細書に記載される発明に関連して使用され得る刊行物に記載されている構築物及び方法を説明及び開示する目的のために、参照により本明細書に組み込まれる。
いくつかの種類の範囲が本発明に開示される。任意の種類の範囲が開示又は特許請求される場合、範囲の端点並びにその中に包含される任意の部分範囲及び任意の部分範囲の組み合わせを含む、そのような範囲が合理的に包含し得る各可能な数を個々に開示又は特許請求することを意図している。代表的な例として、シリカ粒子のBET表面積は、本発明の様々な態様において特定の範囲であり得る。BET表面積が0〜約10m2/gの範囲であることを開示することにより、その意図は、表面積がその範囲内の任意の表面積であり得、例えば、約0.1、約0.5、約1、約2、約3、約4、約5、約6、約7、約8、約9、又は約10m2/gに等しくなり得ることを説明することである。更に、表面積は、0〜約10m2/g(例えば、約0.05〜約8m2/g)の任意の範囲内であり得、これはまた、0〜約10m2/gの範囲の任意の組み合わせを含む(例えば、表面積は、約0.1〜約3m2/g又は約5〜約7m2/gの範囲であり得る)。同様に、本明細書に開示される全ての他の範囲は、本実施例と同様の方法で解釈されるべきである。
用語「約」は、量、サイズ、配合、パラメータ、並びに他の数量及び特性が正確ではなく、正確である必要はないが、所望に応じて、許容誤差、変換係数、丸め、測定誤差など、並びに当業者に既知の他の要因を反映して、近似的及び/又はより大きいかより少ない場合があることを意味する。一般に、量、サイズ、配合、パラメータ、又は他の数量若しくは特性は、そのようであると明示的に記載されているか否かに関わらず、「約」又は「近似的」である。「約」という用語はまた、特定の初期混合物から生じる組成物の異なる平衡状態に起因して異なる量も包含する。「約」という用語によって修飾されているか否かに関わらず、特許請求の範囲は、その量に対する均等物を含む。「約」という用語は、報告された数値の10%以内、好ましくは報告された数値の5%以内を意味し得る。
球状シリカ粒子
本発明に適合するシリカ粒子の例示的且つ非限定的な例は、以下の特性を有し得る:(i)約4〜約25μmの範囲のd50中央粒径、(ii)約0.9以上の球形度係数(S80)、(iii)0〜約10m2/gの範囲のBET表面積、及び(iv)約0.2〜約1.5cc/gの範囲の総水銀圧入孔容積。本発明に適合するシリカ粒子の例示的且つ非限定的な別の例は、以下の特性を有し得る:(i)約6〜約25μmの範囲のd50中央粒径、(ii)約0.9以上の球形度係数(S80)、(iii)0〜約8m2/gの範囲のBET表面積、及び(iv)約0.35〜約1.1cc/gの範囲の総水銀圧入孔容積。本発明に適合するシリカ粒子の例示的且つ非限定的な別の例は、以下の特性を有し得る:(i)約8〜約20μmの範囲のd50中央粒径、(ii)約0.9以上の球形度係数(S80)、(iii)0〜約8m2/gの範囲のBET表面積、及び(iv)約0.35〜約0.7cc/gの範囲の総水銀圧入孔容積。更なる態様では、本発明に適合するこのようなシリカ粒子はまた、以下に提供される性質又は特性のいずれか、及び任意の組み合わせで有し得る。
一態様では、球状シリカ粒子は、比較的大きな平均粒径を有し得る。多くの場合、中央粒径(d50)及び/又は平均粒径(平均)は、約4〜約25、約4〜約20、約6〜約25、約6〜約22、約6〜約18、又は約7〜約25、約7〜約20、又は約7〜約18μmなどの範囲内に収まり得る。別の態様では、中央粒径(d50)及び/又は平均粒径(平均)は、約8〜約25、約8〜約20、約8〜約18、約8〜約15、約9〜約16、又は約9〜約14μmなどの範囲内に収まり得る。平均粒径及び中央粒径の他の適切な範囲は、本開示から容易に明らかである。
球状粒子はまた、非常に狭い粒径分布を有しており、これは(d90−d10)/d50の比で定量化することができる。比の値が小さいほど粒径分布が狭く、比の値が大きいほど粒径分布が広いことを示している。一般的に、本明細書に開示される球状粒子は、約1.1〜約2.4の範囲の(d90−d10)/d50の比によって特徴付けられ得る。一態様では、(d90−d10)/d50の比は、約1.1〜約2.2の範囲であり得るが、別の態様では、(d90−d10)/d50の比は、約1.1〜約2、約1.1〜約1.7、又は約1.3〜約1.5の範囲であり得る。更に、別の態様では、(d90−d10)/d50の比は、約1.2〜約2.4の範囲であり得るが、更に別の態様では、(d90−d10)/d50の比は、約1.2〜約2.2、又は約1.2〜約2の範囲であり得る。(d90−d10)/d50の比の他の適切な範囲は、本開示から容易に明らかである。
球状シリカ粒子の狭い粒度分布の別の指標は、325メッシュ残渣量(325メッシュのふるいに保持される量)の重量パーセントであり、これは約1.2重量%以下であり得る。いくつかの態様では、325メッシュ残渣量は、約1重量%以下、約0.75重量%以下、約0.6重量%以下、又は約0.3重量%以下であり得る。325メッシュ残渣量の他の適切な範囲は、本開示から容易に明らかである。
球状シリカ粒子の球形度は、球形度係数(S80)によって定量化され得、これは約0.85以上、約0.88以上、又は約0.9以上であり得る。球形度係数(S80)は、以下のように決定される。シリカ粒子試料のSEM画像を20,000倍に拡大し(これはシリカ粒子試料を代表するものである)、フォトイメージングソフトウェアにインポートし、各粒子の輪郭(二次元)をトレースする。互いに近接しているが、互いに付着していない粒子は、この分析では別個の粒子と見なされるべきである。次いで、輪郭が示された粒子を色塗りし、画像を、粒子の周長及び面積を決定することができる粒子特性評価ソフトウェア(例えば、Mediacybernetics,Inc.(ベセスダ、メリーランド州)から入手可能なIMAGE−PRO PLUS)にインポートする。次いで、粒子の球形度は、式、即ち、球形度=(周長)2を(4π×面積)で割ったものに従って計算され得、式中、周長は、粒子の輪郭トレースから導出されたソフトウェア測定周長であり、面積は、粒子のトレースされた周長内のソフトウェア測定面積である。
球形度計算は、SEM画像内に完全に収まる各粒子について行われる。次いで、これらの値を値毎にソートし、これらの値の最も低い20%の値を捨てる。これらの値の残りの80%を平均して、球形度係数を得る(S80)。球形度に関する更なる情報は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる米国特許第8,945,517号及び同第8,609,068号に見出すことができる。
本発明の一態様では、球状シリカ粒子は、約0.85以上、又は約0.88以上の球形度係数(S80)を有し得るが、別の態様では、球形度係数(S80)は、約0.9以上であり得る。更に、別の態様では、球状シリカ粒子は、約0.92以上の球形度係数(S80)によって特徴付けられ得るが、更に別の態様では、シリカ粒子は、約0.94以上の球形度係数(S80)によって特徴付けられ得る。当業者であれば、3次元球体(又は2次元円)は、1に等しい球形度係数(S80)を有することを容易に認識するであろう。
一態様では、シリカ粒子は、非常に低い表面積、一般的に約0〜約10m2/gの範囲のBET表面積を有し得る。多くの場合、BET表面積は、約0.05〜約10、約0.1〜約10、約0.25〜約10、又は約0.05〜約8m2/gの範囲内に収まり得る。更なる態様では、BET表面積は、約0.25〜約8、約0.5〜約8、約0.1〜約5、約0.25〜約5、約0.5〜約5、約0.25〜約3.5、又は約0.5〜約2m2/gなどの範囲であり得る。BET表面積はまた、0〜約8m2/g、0〜約5m2/g、又は0〜約3m2/gの範囲内に収まり得る。BET表面積の他の適切な範囲は、本開示から容易に明らかである。
同様に、シリカ粒子の総水銀圧入孔容積もまた比較的低く、多くの場合、約0.2〜約1.5、約0.3〜約1.1、約0.35〜約1.1、約0.35〜約0.7、約0.35〜約0.65、約0.35〜約0.62、又は約0.35〜約0.6cc/gの範囲内に収まる。別の態様では、シリカ粒子の総水銀圧入孔容積は、約0.4〜約0.7cc/g、約0.4〜約0.65cc/g、約0.45〜約0.65cc/g、又は約0.49〜約0.6cc/gの範囲であり得る。総水銀圧入孔容積の他の適切な範囲は、本開示から容易に明らかである。
加えて、球状シリカ粒子は、約7〜約25mg損失/100,000回転の範囲のEinlehner磨耗値によって反映されるように、研磨性が低くなり得る。例えば、Einlehner磨耗値は、約8〜約20、あるいは約10〜約20、あるいは、約15〜約22mg損失/100,000回転の範囲とすることができる。Einlehner磨耗値はまた、約10〜約25mg損失/100,000回転、約10〜約22mg損失/100,000回転、又は約11〜約17mg損失/100,000回転の範囲とすることができる。Einlehner磨耗値の他の適切な範囲は、本開示から容易に明らかである。
同様に、これらの球状シリカ粒子はまた、比較的高い注入密度を有する。一態様では、注入密度は、約30〜約65lb/ft3、又は約40〜約65lb/ft3の範囲とすることができる。別の態様では、注入密度は、約40〜約62lb/ft3、約42〜約60lb/ft3、又は約43〜約58lb/ft3の範囲とすることができる。更に別の態様では、注入密度は、約42〜約56lb/ft3、又は約44〜約54lb/ft3の範囲とすることができる。注入密度の他の適切な範囲は、本開示から容易に明らかである。
本発明の態様に従った球状シリカ粒子は、優れたスズ融和性及び優れたCPC融和性を有し得る。典型的には、本明細書に記載される球状シリカ粒子は、約40〜約99%、例えば、約80〜約99%、約75〜約98%、約75〜約95%、約80〜約95%、約82〜約98%、又は約86〜約93%などのスズ融和性を有する。加えて、球状シリカ粒子は、典型的には、約55〜約99%、例えば、約40〜約95%、約75〜約95%、約78〜約95%、又は約81〜約91%などのCPC融和性を有する。スズ融和性及びCPC融和性の他の適切な範囲は、本開示から容易に明らかである。
別の態様では、球状シリカ粒子は、比較的低い吸油率、比較的低い吸水率、及び非常に低いCTAB表面積を有し得る。例えば、吸油率は、約20〜約75cc/100g、約25〜約60cc/100g、約25〜約55cc/100g、又は約32〜約50cc/100gの範囲とすることができる。加えて又はあるいは、吸水率は、約40〜約75cc/100g、約45〜約72cc/100g、約50〜約70cc/100g、約50〜約65cc/100g、又は約57〜約66cc/100gの範囲とすることができる。CTAB表面の代表的且つ非限定的な範囲としては、0〜約10m2/g、0〜約6m2/g、0〜約4m2/g、又は0〜約2m2/gが挙げられる。吸油率、吸水率、及びCTAB表面積の他の適切な範囲は、本開示から容易に明らかである。
これに限定されるものではないが、開示される球状シリカ粒子は、多くの場合、約1〜約10重量%の範囲内に収まる乾燥減量(LOD)を有し得る。LODの例示的且つ非限定的な範囲としては、約1〜約8重量%、約2〜約8重量%、約1〜約7重量%、約1〜約5重量%、約1〜約4重量%、又は約1.5〜約2重量%が挙げられる。同様に、これに限定されるものではないが、開示される球状シリカ粒子は、多くの場合、約3〜約10重量%の範囲内に収まる強熱減量(LOI)を有し得る。LOIの例示的且つ非限定的な範囲としては、約3〜約8重量%、約3〜約7重量%、約3〜約6重量%、約3.5〜約9重量%、約3.5〜約7.5重量%、又は約3.5〜約6重量%が挙げられる。LOD及びLOIの他の適切な範囲は、本開示から容易に明らかである。
一般的に、球状シリカ粒子は、例えば、約5.5〜約9、約6.2〜約8.5、又は約6.8〜約8.2のpH範囲を包含する実質的に中性のpHを有し得る。pHの他の適切な範囲は、本開示から容易に明らかである。
相対的象牙質研磨効率(RDA)試験は、典型的には、歯磨剤組成物、例えば練り歯磨きが消費者の使用に安全であることを確認するために行われ、試験の上限は250に設定される。予想外にも、本明細書で提供される結果は、本発明に適合する球状シリカ粒子に関して、中央粒径(d50)及び/又は平均粒径(平均)が増加するにつれて、RDAが一般的に減少することを示している。球状シリカ粒子は、本発明の一態様では、20重量%の充填率で約250未満、又は約100〜約220の範囲のRDA、及び別の態様では、約120〜約200の範囲のRDAによって特徴付けられ得る。20重量%の充填率でのRDAの他の例示的且つ非限定的な範囲としては、約50〜約200、約80〜約200、約80〜約150、約130〜約190、約130〜約180、約150〜約200、約150〜約190、又は約168〜約182が挙げられ得る。RDAの他の適切な範囲は、本開示から容易に明らかである。
球状シリカ粒子はまた、シリカ粒子を含有する歯磨剤組成物の清掃特性の尺度であるペリクル清掃比(Pellicle Cleaning Rati)(PCR)によって説明することができる。シリカ粒子は、20重量%の充填率で約70〜約130、約80〜約130、約70〜約120、約80〜約120、又は約90〜約110の範囲のPCRによって特徴付けられ得る。PCR/RDA比(20重量%の充填率)は、多くの場合、約0.4:1〜約1.1:1、約0.4:1〜約0.8:1、約0.5:1〜約1:1、約0.5:1〜約0.7:1、約0.45:1〜約0.65:1、又は約0.56:1〜約0.57:1であり得る。
これらの態様及び他の態様では、球状シリカ粒子のいずれも非晶質であってもよく、合成であってもよく、又は非晶質と合成の両方であってもよい。更に、球状シリカ粒子は、これに限定されるものではないが、本発明の特定の態様では、沈降シリカ粒子を含む(又はそれから本質的になるか、又はそれからなる)ことができる。
歯磨剤組成物
球状シリカ粒子は、任意の適切な組成物及び任意の適切な最終用途に使用することができる。多くの場合、シリカ粒子は、歯磨剤組成物などの口腔ケア組成物中で使用することができる。歯磨剤組成物は、球状シリカ粒子の任意の適切な量、例えば、球状シリカ粒子の約0.5〜約50重量%、約1〜約50重量%、約5〜約35重量%、約10〜約40重量%、又は約10〜約30重量%を含有することができる。これらの重量パーセントは、歯磨剤組成物の総重量に基づいている。
歯磨剤組成物は、固体、液体、粉末、ペースト、又はこれらの組み合わせなどの任意の適切な形態であり得る。シリカ粒子に加えて、歯磨剤組成物は、他の成分又は添加剤を含有してもよく、その非限定的な例としては、湿潤剤、溶媒、結合剤、治療剤、キレート剤、シリカ粒子以外の増粘剤、シリカ粒子以外の研磨剤、甘味剤、着色剤、香味剤、防腐剤などの他に、これらの任意の組み合わせが挙げられる。
湿潤剤は、歯磨剤にボディ又は「口当たり」を加える他に、歯磨剤が乾燥することを防止する役割を果たす。適切な湿潤剤としては、ポリエチレングリコール(様々な異なる分子量で)、プロピレングリコール、グリセリン(グリセロール)、エリスリトール、キシリトール、ソルビトール、マンニトール、ラクチトール、及び加水分解水添デンプン、及びこれらの混合物が挙げられる。いくつかの配合物では、湿潤剤は、歯磨剤組成物の重量に基づいて、約20〜約50重量%の量で存在する。
溶媒は、歯磨剤組成物中に、任意の適切な充填量で存在し得、通常、溶媒は水を含む。使用される場合、水は、好ましくは脱イオン水であり、不純物を含まず、歯磨剤組成物の重量に基づいて、5〜約70重量%、又は約5〜約35重量%の充填量で歯磨剤中に存在し得る。
治療剤も、例えば、虫歯、歯周病、及び温度過敏症の予防及び治療を提供するために、本発明の組成物中で使用することができる。適切な治療剤としては、フッ化物源、例えばフッ化ナトリウム、モノフルオロリン酸ナトリウム、モノフルオロリン酸カリウム、フッ化第一スズ、フッ化カリウム、フルオロケイ酸ナトリウム、フルオロケイ酸アンモニウムなど;縮合リン酸塩、例えばピロリン酸四ナトリウム、ピロリン酸四カリウム、ピロリン酸二水素二ナトリウム、ピロリン酸一水素三ナトリウムなど;トリポリリン酸塩、ヘキサメタリン酸塩、トリメタリン酸塩及びピロリン酸塩;抗菌剤、例えばトリクロサン、ビスグアニド、例えばアレキシジン、クロルヘキシジン及びグルコン酸クロルヘキシジン;酵素、例えばパパイン、ブロメライン、グルコアミラーゼ、アミラーゼ、デキストラナーゼ、ムタナーゼ、リパーゼ、ペクチナーゼ、タンナーゼ、及びプロテアーゼ;第四級アンモニウム化合物、例えば塩化ベンザルコニウム(BZK)、塩化ベンゼトニウム(BZT)、塩化セチルピリジニウム(CPC)、及び臭化ドミフェン;金属塩、例えばクエン酸亜鉛、塩化亜鉛、及びフッ化第一スズ;サンギナリアエキス及びサンギナリン;揮発性油、例えばユーカリプトール、メントール、チモール、及びサリチル酸メチル;アミンフッ化物;過酸化物などが挙げられる。治療剤は、単独で又は組み合わせて、任意の治療上安全且つ有効な濃度又は用量で、歯磨剤配合物中で使用することができる。
増粘剤は、練り歯磨きを相分離に対して安定化させるゼラチン構造を提供するために歯磨剤組成物中で有用である。適切な増粘剤としては、シリカ増粘剤;デンプン;デンプンのグリセライト;ガム、例えばカラヤガム(ステルクルアガム)、トラガカントガム、アラビアガム、ガティガム、アカシアガム、キサンタンガム、グアーガム及びセルロースガム;ケイ酸アルミニウムマグネシウム(Veegum);カラギーナン;アルギン酸ナトリウム;寒天;ペクチン;ゼラチン;セルロース化合物、例えばセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルカルボキシプロピルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、及び硫酸化セルロース;天然及び合成粘土、例えばヘクトライト粘土;及びこれらの混合物が挙げられる。増粘剤又は結合剤の典型的な濃度は、練り歯磨き又は歯磨剤組成物の最大約15重量%である。
練り歯磨き組成物内での利用に有用なシリカ増粘剤としては、例えば、非限定的な例として、Zeodent(登録商標)165シリカなどの非晶質沈降シリカが挙げられる。他の非限定的なシリカ増粘剤としては、Zeodent(登録商標)153,163及び167、並びにZEOFREE(登録商標)177及び265シリカ製品(全てEvonik Corporationから入手可能)、並びにAerosil(登録商標)ヒュームドシリカが挙げられる。
界面活性剤を本発明の歯磨剤組成物中で使用して、組成物をより美容的に許容可能にすることができる。界面活性剤は、好ましくは、組成物に洗浄性及び起泡性を付与する洗浄性材料である。適切な界面活性剤は、安全且つ有効な量のアニオン性、カチオン性、非イオン性、双性イオン性、両性及びベタイン界面活性剤、例えば、ラウリル硫酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウロイルサルコシン酸、ミリストイルサルコシン酸、パルミトイルサルコシン酸、ステアロイルサルコシン酸及びオレオイルサルコシン酸のアルカリ金属塩又はアンモニウム塩、モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、イソステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン及びラウリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、ラウリルスルホ酢酸ナトリウム、N−ラウロイルサルコシン、N−ラウロイル、N−ミリストイル、又はN−パルミトイルサルコシンのナトリウム、カリウム、及びエタノールアミン塩、アルキルフェノールのポリエチレンオキシド縮合物、ココアミドプロピルベタイン、ラウラミドプロピルベタイン、パルミチルベタインなどである。ラウリル硫酸ナトリウムが、好ましい界面活性剤である。界面活性剤は、典型的には、約0.1〜約15重量%、約0.3〜約5重量%、又は約0.3〜約2.5重量%の量で存在する。
開示されるシリカ粒子は、歯磨剤組成物中の研磨剤として単独で、又は本明細書で議論されている若しくは技術分野において既知の他の研磨剤との添加剤若しくは共研磨剤として利用することができる。したがって、任意の数の他の従来のタイプの研磨添加剤が、本発明の歯磨剤組成物内に存在してもよい。他のこのような研磨粒子としては、例えば、沈降炭酸カルシウム(PCC)、粉砕炭酸カルシウム(GCC)、チョーク、ベントナイト、リン酸二カルシウム又はその二水和物形態、シリカゲル(それ自体、及び任意の構造のもの)、沈降シリカ、非晶質沈降シリカ(それ自体、及び任意の構造のもの)、パーライト、二酸化チタン、リン酸二カルシウム、ピロリン酸カルシウム、アルミナ、水和アルミナ、焼成アルミナ、ケイ酸アルミニウム、不溶性メタリン酸ナトリウム、不溶性メタリン酸カリウム、不溶性炭酸マグネシウム、ケイ酸ジルコニウム、粒子状熱硬化性樹脂及び他の適切な研磨材料が挙げられる。このような材料を歯磨剤組成物に導入して、目標配合物の研磨特性を調整することができる。
製品に心地良い風味を付与するために、甘味料を歯磨剤組成物(例えば、練り歯磨き)に添加してもよい。適切な甘味料としては、サッカリン(ナトリウム、カリウム又はカルシウムサッカリンとして)、シクラメート(ナトリウム、カリウム又はカルシウム塩として)、アセスルファムK、タウマチン、ネオヘスペリジンジヒドロカルコン、アンモニア化グリチルリチン、デキストロース、レブロース、スクロース、マンノース、及びグルコースが挙げられる。
製品の審美的外観を改善するために、着色剤を添加してもよい。適切な着色剤としては、限定するものではないが、FDAなどの適切な規制機関によって承認された着色剤、及び欧州食品医薬品指令(European Food and Pharmaceutical Directives)に列挙されている着色剤が挙げられ、TiO2などの顔料、並びにFD&C及びD&C染料などの色素を含む。
香味剤を歯磨剤組成物に添加してもよい。適切な香味剤としては、ウインターグリーン油、ペパーミント油、スペアミント油、サッサフラス油、及びクローブ、シナモン、アネトール、メントール、チモール、オイゲノール、ユーカリプトール、レモン、オレンジ油、及びフルーツノート、スパイスノートなどを追加するための他のそのような風味化合物が挙げられるが、これらに限定されない。これらの香味剤は、一般的に、アルデヒド、ケトン、エステル、フェノール、酸と、脂肪族、芳香族及び他のアルコールとの混合物を含む。
細菌増殖を防止するために、防腐剤を本発明の組成物に添加してもよい。メチルパラベン、プロピルパラベン及び安息香酸ナトリウムなどの口腔用組成物中での使用が承認された適切な防腐剤を、安全且つ有効な量で添加することができる。
減感剤、治癒剤、他のう蝕予防剤、キレート剤/金属イオン封鎖剤、ビタミン、アミノ酸、タンパク質、他の抗歯垢/抗歯石剤、乳白剤、抗生物質、抗酵素類、酵素類、pH調節剤、酸化剤、酸化防止剤などの他の成分を歯磨剤組成物中で使用することができる。
本発明は、以下の実施例によって更に例示され、これは、本発明の範囲に制限を課すものとして解釈されるべきではない。本明細書の説明を読んだ後に、本発明の趣旨又は添付の特許請求の範囲の範疇から逸脱することなく、それらの様々な他の態様、修正、及び均等物が、当業者に想到され得る。
本明細書に開示されるマルチポイントBET表面積は、Brunaur et al.,J.Am.Chem.Soc.,60,309(1938)のBET窒素吸着法を使用して、Micromeritics社のTriStar II 3020 V1.03により決定した。
水銀の総圧入容積を、Micromeritics社から入手可能なシリカ−アルミナ基準材料で予め校正されたMicromeritics AutoPore IV 9520により測定した。一般的に知られているように(Halsey,G.D.,J.chem.Phycs.(1948),16,931を参照)、水銀ポロシメトリー法は、厳密に制御された圧力下で多孔質構造物に水銀を圧入することに基づいている。圧力対圧入データから、装置によりウォッシュバーンの式を使用して容積分布及びサイズ分布が生成される。水銀はほとんどの物質を濡らさず、毛細管現象によって自然に細孔に浸透することがないため、外圧を加えることによって細孔に強制的に押し込まれなければならない。必要な圧力は細孔のサイズに反比例し、大きなマクロ孔に水銀を圧入するためにはわずかな圧力しか必要とされないのに対し、マイクロ細孔に水銀を強制的に押し込むためにはずっと大きな圧力が必要とされる。本明細書に開示されるシリカ生成物の表面上に存在するマイクロ細孔の孔径及び表面積を測定するためには、より高い圧力が必要とされる。
総圧入容積(HgI)を、Micromeritics Autopore IV 9520を使用した水銀ポロシメトリーによって測定した。分析前に、試料を105℃で2時間乾燥させた。細孔直径は、接触角(θ)を130°及び表面張力γを484ダイン/cmとして用いるウォッシュバーンの式によって計算した。圧力の関数として水銀を材料の間隙(内部及び粒子内多孔性の両方)に強制的に押し込み、試料1グラム当たりの水銀圧入量を各圧力設定で計算した。本明細書で表記される総水銀圧入孔容積は、真空から60,000psiまでの圧力で圧入された水銀の累積容積を表す。各圧力設定における容積(cm3/g)の増分を、圧力設定増分に対応する細孔半径又は直径に対してプロットした。圧入容積対細孔半径又は直径曲線のピークは、孔径分布のモードに対応し、サンプル中の最も一般的な孔径を特定する。具体的には、試料サイズを調整して、5mLの球状部及び約1.1mLのステム容積を有する粉末針入度計において30〜50%のステム容積を達成した。試料を50μmのHgの圧力まで排気し、5分間保持した。水銀は、約150のデータ収集点のそれぞれにおいて10秒の平衡時間で4〜60,000psiの細孔を充填した。
本明細書に開示されるCTAB表面積を、シリカ表面上のCTAB(セチルトリメチルアンモニウムブロミド)の吸収によって決定し、過剰分を遠心分離によって分離し、界面活性剤電極を用いてラウリル硫酸ナトリウムで滴定することによってその量を決定した。具体的には、約0.5グラムのシリカ粒子を、100mLのCTAB溶液(5.5g/L)を有する250mLビーカーに入れ、電気撹拌プレート上で1時間混合した後、10,000RPMで30分間遠心分離した。1mLの10% Triton X−100を、100mLビーカー中の5mLの澄明な上澄みに添加した。0.1NのHClでpHを3〜3.5に調整し、界面活性剤電極(Brinkmann SUR1501−DL)を使用して、0.01Mのラウリル硫酸ナトリウムで試料を滴定し、終点を決定した。
中央粒径(d50)は、試料の50%がより小さいサイズを有し、試料の50%がより大きいサイズを有する粒径を指す。中央粒径(d50)、平均粒径(平均)、d90、及びd10を、Horiba LA 300装置を使用してレーザー回折法により決定した。試料を超音波振動を用いて2分間脱凝集させた。
注入密度及び充填密度については、20グラムの試料を、平坦なゴム底を有する250mLのメスシリンダーに入れた。初期の体積を記録して使用し、使用した試料の重量に分割することによって注入密度を計算した。次いで、シリンダーをタップ密度マシン上に配置し、そこで60RPMで、カム上で回転させた。カムは、試料体積が一定になるまで、典型的には15分間、シリンダーを1秒当たり5.715cmの距離まで上昇及び降下させるように設計されている。この最終の体積を記録して使用し、使用した試料の重量に分割することによって充填密度を計算する。
Einlehner磨耗値は、シリカ粒子の硬度/磨耗性の尺度であり、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第6,616,916号に詳細に記載されており、以下のようにして一般的に使用されるEinlehnerAT−1000磨耗試験機を伴う。(1)長網黄銅ワイヤスクリーンを計量し、一定の時間にわたって10%水性シリカ懸濁液の作用に曝露する。(2)次いで、磨耗量を、100,000回転当たりの長網ワイヤスクリーンからの黄銅のミリグラム損失(mg損失/100,000回転)として決定する。
CPC融和性(%)を以下のように決定した。27グラムのCPC(塩化セチルピリジニウム)の0.3%溶液を、試験される3gのシリカの試料に添加した。シリカを105℃〜150℃で2%以下の含水量まで予め乾燥させ、5%のpHが5.5〜7.5であることを確実にするために試料のpHを測定した。混合物を10分間振盪した。加速経時劣化試験は、140℃で1週間試験試料の撹拌を必要とする。撹拌が完了した後、試料を遠心分離し、5mLの上澄みを0.45μmのPTFEミリポアフィルターに通し、廃棄した。次いで、更なる2gの上澄みを、同じ0.45μmのPTFEミリポアフィルターに通した後、38gの蒸留水を含有するバイアルに添加した。混合後、試料のアリコートをキュベット(メチルメタクリレート)に入れ、U.V.吸光度を268nmで測定した。水を対照として用いた。CPC融和性%を、この手順で調製したCPC標準溶液の吸光度を、シリカを添加しなかったことを除いてこの手順によって調製されたCPC標準溶液の吸光度を百分率として表すことによって決定した。
スズ融和性(%)は、以下のように決定された。431.11gの70%ソルビトールと、63.62gの脱酸素脱イオン水と、2.27gの塩化スズ二水和物と、3gのグルコン酸ナトリウムとを含有する原液を調製した。試験されるシリカ試料6gを含有する50mL遠心管に34gの原液を添加した。遠心管を5RPMで回転ホイール上に置き、40℃で1週間劣化した。劣化後、遠心管を12,000RPMで10分間遠心分離し、上澄み中のスズ濃度をICP−OES(誘導結合プラズマ光学発光分光計)により測定した。スズ融和性を、同じ手順によって調製した溶液のスズ濃度の百分率として試料のスズ濃度を表すが、シリカを添加しないで測定した。
吸油率値を、亜麻仁油(粒子100g当たりに吸収されたCC油)を使用して、ASTM D281に記載の擦り消し(rub-out)方法に従って測定した。一般に、より高い吸油率の値は、より高い構造としても記載される、より高い密度の大孔空孔を有する粒子を示す。
吸水率値は、C.W.Brabender Instruments,Inc製のAbsorptometer「C」トルクレオメーターで測定した。シリカ試料のカップの約1/3をAbsorptometerの混合室に移し、150RPMで混合した。次いで、水を6mL/分の速度で加えて、粉末を混合するために必要なトルクを記録した。粉末によって水が吸収されると、トルクは、粉末が自由流動からペーストに変質する際に最大に達する。次いで、最大トルクに達したときに加えられた水の総体積を、100gの粉末によって吸収され得る水の量に標準化した。粉末は、到着ベース(事前に乾燥されていない)として使用されたため、粉末の自由水分値を使用して、以下の等式によって「水分補正された水AbC値」を算出した。
Absorptometerは、ASTM D 2414法B及びC及びASTM D 3493準拠のカーボンブラックの油数を決定するために一般的に使用される。
本明細書に開示されるpH値(5%pH)は、pHメーターを使用して、脱イオン水中の5重量%の固形分を含有する水性系で測定した。
シリカ試料の325メッシュ残渣量(重量%)を、44マイクロメートル又は0.0017インチの開口(ステンレス鋼ワイヤクロス)を用いて米国標準ふるいNo.325を利用して、10.0グラムの試料を0.1グラム単位で1クォートHamiltonミキサー(モデルNo.30)のカップに計量し、約170mLの蒸留水又は脱イオン水を添加し、スラリーを少なくとも7分間撹拌することによって測定した。混合物を、325メッシュスクリーン上に移し、スプレーヘッドをスクリーンから約4〜6インチに保持した状態で、水を20psigの圧力で2分間スクリーン上に直接噴霧した。次いで、残留する残渣物を時計皿に移し、オーブン内で15分間150℃で乾燥させ、次いで冷却し、分析天秤で秤量した。
乾燥減量(LOD)は、105℃で2時間乾燥した後のシリカ粒子の試料の重量損失(重量%)を測定することによって行った。強熱減量(LOI)は、1000℃で1時間加熱した後のシリカ粒子の予備乾燥試料(105℃で2時間の乾燥後)の重量損失(重量%)を1測定することによって行った(SiO2法についてのUSP NF)。
歯磨剤組成物中のシリカ材料の清掃性能は、典型的には、ペリクル清掃比(「PCR」)値によって定量化される。PCR試験は、固定されたブラッシング条件下で、歯磨剤組成物が歯からペリクル被膜を除去する能力を測定する。PCR試験は、「InVitro Removal of Stain with Dentifrice」G.K.Stookey,et al.,J.Dental Res.,61,1236−9,1982,に記載されており、これはPCRの教示のために参照により本明細書に組み込まれる。PCR値は無単位である。
本発明の歯磨剤組成物の相対的象牙質研磨効率(RDA)値は、Hefferen著,Journal of Dental Res.,July−August 1976,55(4),pp.563−573に記載され、Wasonを発明者とする米国特許第4,340,583号、同第4,420,312号及び同第4,421,527号に記載された方法に従って決定され、これらはそれぞれPCR測定の教示のために参照により本明細書に組み込まれる。RDA値は無単位である。
実施例1A〜6A
比較シリカ粒子及び球状シリカ粒子
実施例1Aは、不規則で非球状の粒子形態を有するEvonik corporationから入手可能な従来のシリカ材料であった。
実施例2A〜6Aについては、連続ループ反応器プロセス(例えば、米国特許第8,945,517号及び同第8,609,068号を参照)を使用してシリカ粒子を生成した。図1は、反応スラリーが吐出される前に何度も循環されるように再循環ループ内に構成された連続ループ反応装置を示す。ループは、可撓性ホースのセクションによって一緒に接合された固定パイプのセクションから構成されていた。配管/ホースの内径は約1インチであった。ループの片側には反応スラリーを循環させるためにポンプを配置し、反対側にはシルバーソンインラインミキサーを設置して、システムに追加のせん断力を提供し、酸成分を供給した。ポンプ間には、シリカ材料の製造中の温度を制御する手段を提供するために、スタティックミキサー熱交換器を設置した。酸添加点の後に位置する吐出管は、ケイ酸塩及び酸を添加した速度の関数として生成物を吐出させた。吐出管には背圧弁も取り付けられており、システムが100℃を超える温度で動作できるようになっていた。生成物吐出管は、追加の変更(例えば、pH調整)のために、生成物をタンクに回収するように配向されるか、又は回転式若しくはプレス式のフィルタに直接吐出された。任意に、7.0.を超えるpHでシリカ生成物を調製したときに、pH調整を避けるために、酸を生成物吐出ラインに添加することができる。
特定の例では、シルバーソンインラインミキサーに変更を加えて、せん断力を提供せずに高レベルの混合を提供した。これは、シルバーソンミキサーからステータースクリーンを除去し、バッキングプレート及び通常のミキサーヘッドのみでユニットを操作することによって達成された。したがって、粒径は、シルバーソン出力速度及び再循環速度を変化させることによって制御することができる(例えば、両方の速度の減少により、平均粒径を増加させることができる)。
実施例2A〜6Aのシステムに酸及びケイ酸塩を導入する前に、沈降シリカ、硫酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム及び水を添加し、80L/分で再循環させた。この工程は、所望の生成物が回収され得る前のパージ時間を最小化するために、典型的なバッチのおおよその内容物及び濃度で再循環ループを充填するために行った。
実施例2Aでは、実施例1Aの1.5kg、硫酸ナトリウム1.34kg、ケイ酸ナトリウム11.1L(3.32MR、19.5%)及び20Lの水を再循環ループに添加し、続いて、通常のローター/ステーター構成で60Hz(3485RPM)にて動作するシルバーソンを用いて80L/分で再循環させながら95℃まで加熱した。ケイ酸ナトリウム(3.32MR、19.5%)及び硫酸(17.1%)を、1.7L/分のケイ酸塩速度及び7.5のpHを維持するのに十分な酸速度で同時に添加した。必要に応じて、pHを維持するために酸速度を調整した。酸及びケイ酸塩をこれらの条件下で40分間添加して、所望の材料を回収する前に、不要なシリカをシステム外にパージした。40分経過後、回収容器を空にし、その内容物を廃棄した。次いで、温度を約80℃に維持しながら、シリカ生成物を40RPMで撹拌しながら容器に回収した。所望の量の生成物を回収した後、酸及びケイ酸塩の添加を停止し、ループの内容物を循環させた。回収容器のシリカ生成物を、硫酸を手動で添加しながらpH6.0に調整し、次いで濾過し、約1500μSの導電率まで洗浄した。次いで、スラリーのpHを硫酸でpH6.0に再調整し、噴霧乾燥した。
実施例3Aでは、実施例1Aの1.5kg、硫酸ナトリウム1.34kg、ケイ酸ナトリウム11.1L(2.65MR、26.6%)及び20Lの水を再循環ループに添加し、続いて、ステータースクリーンを取り外した状態で30Hz(1742RPM)にて動作するシルバーソンを用いて80L/分で再循環させながら95℃まで加熱した。ケイ酸ナトリウム(2.65MR、26.6%)及び硫酸(22.8%)を、1.7L/分のケイ酸塩速度及び7.5のpHを維持するのに十分な酸速度で同時に添加した。必要に応じて、pHを維持するために酸速度を調整した。酸及びケイ酸塩をこれらの条件下で40分間添加して、所望の材料を回収する前に、不要なシリカをシステム外にパージした。40分経過後、回収容器を空にし、その内容物を廃棄した。次いで、温度を約80℃に維持しながら、シリカ生成物を40RPMで撹拌しながら容器に回収した。所望の量の生成物を回収した後(500L)、酸及びケイ酸塩の添加を停止し、ループの内容物を循環させた。
次いで、表面積減少のために、回収容器のシリカ生成物をバッチ反応器に移し、80RPMで撹拌しながら95℃に加熱し、80L/分で再循環させた。ケイ酸ナトリウム(2.65MR、26.6%)を、pH9.5(+/−0.2)に達するまで反応器に添加した。このpHに達したら、ケイ酸ナトリウム(2.65MR、26.6%)及び硫酸(22.8%)をそれぞれ1.66L/分及び0.80L/分の速度で添加した。必要に応じて、酸速度を調整して、pH9.5(+/−0.2)を維持した。合計60分後、ケイ酸ナトリウムの流れを停止し、0.80L/分で硫酸(22.8%)を加え続けてpHを7.0に調整した。バッチをpH7.0で15分間消化させ、次いで濾過し、<1500μSの導電率まで洗浄した。乾燥前に、シリカスラリーのpHを硫酸で5.0に調整し、5%の目標水分まで噴霧乾燥した。
実施例4Aでは、実施例1Aの1.5kg、硫酸ナトリウム1.34kg、ケイ酸ナトリウム11.1L(3.3MR、19.5%)及び20Lの水を再循環ループに添加し、続いて、ステータースクリーンを取り外した状態で30Hz(1742RPM)にて動作するシルバーソンを用いて60L/分で再循環させながら90℃まで加熱した。ケイ酸ナトリウム(3.3mR、19.5%)及び硫酸(17.1%)を、1.7L/分のケイ酸塩速度及び7.5のpHを維持するのに十分な酸速度で同時に添加した。必要に応じて、pHを維持するために酸速度を調整した。酸及びケイ酸塩をこれらの条件下で40分間添加して、所望の材料を回収する前に、不要なシリカをシステム外にパージした。40分経過後、回収容器を空にし、その内容物を廃棄した。次いで、温度を約80℃に維持しながら、シリカ生成物を40RPMで撹拌しながら容器に回収した。所望の量の生成物を回収した後(700L)、酸及びケイ酸塩の添加を停止し、ループの内容物を循環させた。
次いで、表面積減少のために、回収容器内のシリカ生成物をバッチ反応器に移し、80RPMで撹拌しながら95℃に加熱した。ケイ酸ナトリウム(3.3MR、19.5%)を、pH9.5(+/−0.2)に達するまで反応器に添加した。このpHに達したら、ケイ酸ナトリウム(3.32MR、19.5%)及び硫酸(17.1%)をそれぞれ2.4L/分及び0.98L/分の速度で添加した。必要に応じて、酸速度を調整して、pH9.5(+/−0.2)を維持した。合計60分後、ケイ酸ナトリウムの流れを停止し、0.81L/分で硫酸(17.1%)を加え続けてpHを7.0に調整した。バッチをpH7.0で15分間消化させ、次いで濾過し、<1500μSの導電率まで洗浄した。乾燥前に、シリカスラリーのpHを硫酸で5.0に調整し、5%の目標水分まで噴霧乾燥した。
実施例5Aでは、実施例1Aの1.5kg、硫酸ナトリウム1.34kg、ケイ酸ナトリウム11.1L(2.65MR、26.6%)及び20Lの水を再循環ループに添加し、続いて、ステータースクリーンを取り外した状態で30Hz(1742RPM)にて動作するシルバーソンを用いて80L/分で再循環させながら95℃まで加熱した。ケイ酸ナトリウム(2.65MR、26.6%)及び硫酸(22.8%)を、1.7L/分のケイ酸塩速度及び7.5のpHを維持するのに十分な酸速度で同時に添加した。必要に応じて、pHを維持するために酸速度を調整した。酸及びケイ酸塩をこれらの条件下で40分間添加して、所望の材料を回収する前に、不要なシリカをシステム外にパージした。40分経過後、回収容器を空にし、その内容物を廃棄した。次いで、温度を約80℃に維持しながら、シリカ生成物を40RPMで撹拌しながら容器に回収した。所望の量の生成物を回収した後(500L)、酸及びケイ酸塩の添加を停止し、ループの内容物を循環させた。
次いで、表面積減少のために、回収容器のシリカ生成物をバッチ反応器に移し、80RPMで撹拌しながら95℃に加熱し、80L/分で再循環させた。ケイ酸ナトリウム(2.65MR、26.6%)を、pH9.5(+/−0.2)に達するまで反応器に添加した。このpHに達したら、ケイ酸ナトリウム(2.65MR、26.6%)及び硫酸(22.8%)をそれぞれ1.66L/分及び0.80L/分の速度で添加した。必要に応じて、酸速度を調整して、pH9.5(+/−0.2)を維持した。合計60分後、ケイ酸ナトリウムの流れを停止し、0.80L/分で硫酸(22.8%)を加え続けてpHを7.0に調整した。バッチをpH7.0で15分間消化させ、次いで濾過し、<1500μSの導電率まで洗浄した。乾燥前に、シリカスラリーのpHを硫酸で5.0に調整し、5%の目標水分まで噴霧乾燥した。
比較例6Aでは、実施例1Aの1.5kg、硫酸ナトリウム1.34kg、ケイ酸ナトリウム11.1L(3.32MR、13.0%)及び20Lの水を再循環ループに添加し、続いて、通常のローター/ステーター構成で60Hz(1742RPM)にて動作するシルバーソンを用いて80L/分で再循環させながら65℃まで加熱した。ケイ酸ナトリウム(3.32MR、13.0%)及び硫酸(11.4%)を、2.5L/分のケイ酸塩速度及び7.4のpHを維持するのに十分な酸速度で同時に添加した。必要に応じて、pHを維持するために酸速度を調整した。酸及びケイ酸塩をこれらの条件下で40分間添加して、所望の材料を回収する前に、不要なシリカをシステム外にパージした。40分経過後、回収容器を空にし、その内容物を廃棄した。次いで、温度を約80℃に維持しながら、シリカ生成物を40RPMで撹拌しながら容器に回収した。所望の量の生成物を回収した後(500L)、酸及びケイ酸塩の添加を停止し、ループの内容物を循環させた。
次いで、表面積減少のために、回収容器のシリカ生成物をバッチ反応器に移し、80RPMで撹拌しながら95℃に加熱し、80L/分で再循環させた。ケイ酸ナトリウム(3.32MR、13.0%)を、pH9.5(+/−0.2)に達するまで反応器に添加した。このpHに達したら、ケイ酸ナトリウム(3.32MR、13.0%)及び硫酸(11.4%)をそれぞれ2.30L/分及び0.83L/分の速度で添加した。必要に応じて、酸速度を調整して、pH9.5(+/−0.2)を維持した。合計175分後、ケイ酸ナトリウムの流れを停止し、0.80L/分で硫酸(11.4%)を加え続けてpHを7.0に調整した。バッチをpH7.0で10分間消化させ、次いで濾過し、<1500μSの導電率まで洗浄した。乾燥前に、シリカスラリーのpHを硫酸で5.0に調整し、5%の目標水分まで噴霧乾燥した。
表Iは、球状シリカ粒子3A〜5A並びに比較シリカ材料1A〜2A及び6Aの特定の特性をまとめたものである。実施例1A〜2Aと比較して、実施例3A〜5Aのシリカ材料は、優れたスズ融和性及びCPC融和性、著しく低いBET表面積、CTAB表面積、及び細孔容積、並びにより高い注入密度及び充填密度を有していた。実施例2A〜5Aの代表的なSEM画像を、それぞれ図2〜5に示す。SEM画像の検査により、実施例3A〜5Aのシリカ粒子の狭い粒径分布及び球状粒子形態が示された。実施例3A〜5Aのそれぞれのそれぞれの球形度係数(S80)は、0.9超である。
実施例6Aの比較シリカのSEM画像を図6に示す。実施例6Aのシリカ生成物は、一般的に球状(球形度が0.9未満)であるが、例3A〜5Aのシリカ材料ほど球状ではない。更に、実施例6Aと比較して、実施例3A〜5Aのより大きい粒径のシリカ材料は、著しく低い細孔容積及びより高い注入密度及び充填密度を有していた(表Iを参照)。
実施例1B〜5B
実施例5C
練り歯磨き配合物並びにPCR及びRDA試験
シリカ1A〜5Aの試料を、表IIにまとめられているように、それぞれのシリカの20重量%の充填率で練り歯磨き配合物1B〜5Bにおいて使用し、それぞれのシリカの10重量%の充填率で練り歯磨き配合物5Cにおいて使用した。表IIに列挙される成分を使用し、技術分野において既知の標準的な方法を使用して、練り歯磨き配合物を調製した。
PCR及びRDA試験(インディアナ大学歯学部)を、これらの練り歯磨き配合物について行って、シリカ特性がPCR及びRDA性能に与える影響を決定した。表IIIは、練り歯磨き配合物のPCR及びRDAデータをまとめたものである。予想外にも、高度に球状粒子の粒径が増加するにつれて、PCR及びRDAは両方とも減少した。これらの結果は予想外であり、従来の沈降シリカ材料(不規則な形状であり、且つ球状ではない)で典型的に観察されるものとは反対である。理論に拘束されることを望むものではないが、RDA試験は、象牙質及び中空象牙質細管から構成される不規則な表面上で約2〜3μmのサイズで行われるので、球状シリカ粒子が細管内に途中まで落下し、次いで、それらが象牙質表面を横切って移動する際に、歯ブラシによって細管から押し出されるように反対の壁を抉出すると考えられる。
実施例7A〜11A
不規則なシリカ粒子
表IVは、不規則で非球状の粒子形態を有する比較シリカ材料7A〜11Aの特定の特性をまとめたものである。実施例7Aは、Evonik Corporationから市販されている従来のシリカ材料であり、実施例8A〜11Aは、実施例7Aの粉砕されていないサンプルを3.5μm(実施例8A)、6.2μm(実施例9A)、9.4μm(実施例10A,広い粒径分布)、9.3μm(実施例11Aの狭い粒径分布)のd50粒径に粉砕することによって生成した。
実施例7B〜11B
練り歯磨き配合物並びにPCR及びRDA試験
シリカ7A〜11Aの試料を、実施例1B〜5Bの表IIに示されるものと同じ配合物を使用して、それぞれのシリカの20重量%の充填率で練り歯磨き配合物7B〜11Bに使用した。
PCR及びRDA試験(インディアナ大学歯学部)を、これらの練り歯磨き配合物について行って、シリカ特性がPCR及びRDA性能に与える影響を決定した。表Vは、練り歯磨き配合物のPCR及びRDAデータをまとめたものである。表Vに示すように、シリカの粒径が3.5μm〜9.5μmに増加すると、RDA又はPCR値のいずれにも変化はなかった。したがって、不規則で非球状のシリカ粒子では、粒径とRDAとの間には相関関係はなく、粒径とPCRとの間の相関関係はない。
実施例の考察
表IIIのデータを表Vのデータと比較することにより、球状シリカ材料の挙動は、非球状で不規則な形状である従来の歯科用シリカの挙動とは基本的に(及び驚くべきことに)異なっている。粒径及び粒径分布を使用して、RDA及びPCRを高度に球状の材料で制御することができるが、従来の不規則な形状のシリカに関しては、粒径及び粒径分布は有意な効果を有しない。
以下の理論に拘束されることを望むものではないが、球状粒子は、最初に基材内に抉出し、その後に表面を横切って転動し始める(最初に、多くの磨耗が存在するが、粒子が転がり始めると、磨耗は本質的になくなる)のに対して、従来の非球状で不規則な形状の生成物は、基材全体に傷をつけてしまう。
表IIIに示すように、8μm超の粒径を有する球状生成物のRDA値は、190未満である。象牙質表面は本質的に不均質であり、多孔質鉱物及び有機物の両方から構成されているため、球状粒子は、部分的に細管に入り、それらが出て行く際に反対側を掻き取ることが想定される。非常に球状の粒子では、粒径が増大するにつれて、細管に入ることができる深さが小さくなる。こうした細管内への浸透の低下(及び粒径の増加)は、RDAを減少させるための駆動因子であると考えられる。象牙質細管と相互作用する球状粒子(小さい粒径で)のモデルを図7に示す。
簡単に例えるならば、車のタイヤでポットホールの上を運転することである。車のタイヤに対してポットホールが大きいと、車がポットホールの上を通過するときに大きな段差を感じる。ポットホールの大きさが小さくなるにつれて、車のタイヤが穴の中にあまり落ちないくらいの大きさになるまで、感じられる段差の強さが小さくなっていく。ポットホールの大きさが決まっていれば、車のタイヤのサイズを大きくしても同じ効果が観察されることになる。同様に、図8に示される約2.5μmのサイズの象牙質細管と相互作用する粒径(4μm、5μm、6μm、10μm)の増加する球状粒子のモデル。粒径が大きくなると、細管内への浸透深さが減少する。
幾何学的計算を使用して、球状粒子の浸透深さは、その全体が参照により本明細書に組み込まれるJ.M.Fildes et al.,Wear 274−275(2012)414−422に記載されているように、その直径に基づいて計算することができる。それはRDAに関連するシリカの粒径及び2.5μm幅の象牙質細管に関係することから、球体の粒径に対する浸透深さのプロットを作成することができる(図9を参照)。粒径が3.5μm〜12μmに増加するにつれて、約80%の高度に球状粒子の浸透深さが減少する。
円形ホイール(球状粒子に相当)が異なる高さの段差を通過するのに必要な力(浸透深さに相当)は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる「Physics for Scientists and Engineers」Eighth Edition(2010);Serway|Jewettの公式を用いて計算することができる。球状粒子が通過する際に細管の一部分にしか接触しないという仮定を使用すると(底部にある場合を除いて、接触点は段差になる)、粒子が細管から出るのに必要な力の概算値を計算することができる。歯磨剤組成物は重量で充填され、数値的に大きな粒子より小さな粒子が存在するため、ニュートン単位で計算された力は、重量基準(グラム基準当たり)であるべきと考えられている。図10は、増加する粒径の関数として2.5μmの細管を出るために1グラムの球状粒子に必要な力の減少をグラフで表す。粒径が6μmから12μmに増加するにつれて、力は50%超減少する。
要するに、上記の図、表、及び議論は、球状シリカ材料の挙動が、特にRDA性能に関連して、非球状で不規則な形状である従来の歯科用シリカとは基本的に(及び予想外に)異なっていることを示している。粒径が大きな影響を与えない従来の不規則な形状のシリカとは異なり、粒径は、RDA及びPCRを高度に球状の材料で制御するための重要な因子である。
実施例3D〜6D及び12D〜13D
練り歯磨き配合物並びにPCR及びRDA試験
シリカ3A〜6A及び12A〜13Aの試料を、表VIにまとめられているように、それぞれのシリカの22重量%の充填率で歯石防止練り歯磨き配合物3D〜6D及び12D〜13Dに使用した。表VIに列挙される成分を使用して、技術分野において既知の標準的な方法を使用して、練り歯磨き配合物を調製した。シリカ12A〜13Aは、Evonik Corporationから入手可能な従来の(不規則な形状の)シリカであり、公称d50粒径が8〜10μmの範囲であり、BET表面積が20m2/g超であり、一般的にスズ融和性(<50%)が低いものであった。
PCR及びRDA試験(インディアナ大学歯学部)を、これらの練り歯磨き配合物について行って、シリカ特性がPCR及びRDA性能に与える影響を決定した。表VIは、練り歯磨き配合物のPCR及びRDAデータをまとめたものである。練り歯磨き配合物3D〜5D(実施例3A〜5Aのそれぞれの球状シリカを22重量%含有)は、実施例12D〜13Dのものと同等のPCR値を有していた。しかしながら、球状シリカ配合物のRDA値は、不規則な形状のシリカを使用した配合物よりも約10%低かった。この利点は、球状シリカの実施例3D〜5Dのより高いPCR/RDA比によっても示される。
練り歯磨き配合物6D(比較シリカ6Aを含有)は、実施例3A〜5Aよりも約10%大きいPCR値を示したが、実施例6DのRDA値は260であり、RDA値が上限の250よりも大きいために使用が認められなかった。実施例6Dは、シリカ6Aについて表Iに示すように、シリカ(球形度以外)の特性が、許容できないRDA特性をもたらし得ることを示す。
本発明を、多数の態様及び特定の実施例を参照して上述した。上記の詳細な説明に照らして、多くの変形例が当業者に示唆されるであろう。全てのそのような明白な変形例は、添付の特許請求の範囲の完全な意図された範疇内にある。本発明の他の態様を、これらに限定されないが、以下示す(態様は、「含む」として記載されているが、それに代えて、「から本質的になる」又は「からなる」とすることができる)。
態様1.シリカ粒子であって、
(i)約8〜約20μmの範囲のd50中央粒径、
(ii)約0.9以上の球形度係数(S80)、
(iii)約0.1〜約8m2/gの範囲のBET表面積、
(iv)約0.35〜約1.1cc/gの範囲の総水銀圧入孔容積、及び
(v)約3〜約7重量%の範囲の強熱減量(LOI)
によって特徴付けられる、シリカ粒子。
態様2.シリカ粒子が、任意の適切なBET表面積、又は本明細書に開示される任意の範囲のBET表面積、例えば、約0.1〜約6m2/g、約0.5〜約5m2/g、又は約0.5〜約2m2/gによって更に特徴付けられる、態様1に定義されるシリカ粒子。
態様3.シリカ粒子が、任意の適切な充填密度、又は本明細書に開示される任意の範囲の充填密度、例えば、約40〜約75lb/ft3、約58〜約70lb/ft3、約61〜約72lb/ft3、又は約62〜約65lb/ft3によって更に特徴付けられる、前述の態様のいずれか1つに定義されるシリカ粒子。
態様4.シリカ粒子が、任意の適切な注入密度、又は本明細書に開示される任意の範囲の注入密度、例えば、約40〜約65lb/ft3、約42〜約60lb/ft3、約43〜約58lb/ft3、又は約44〜約54lb/ft3によって更に特徴付けられる、前述の態様のいずれか1つに定義されるシリカ粒子。
態様5.シリカ粒子が、任意の適切なEinlehner磨耗値、又は本明細書に開示される任意の範囲のEinlehner磨耗値、例えば、約7〜約25、約8〜約20、約10〜約22、又は約11〜約17mg損失/100,000回転によって更に特徴付けられる、前述の態様のいずれか1つに定義されるシリカ粒子。
態様6.シリカ粒子が、任意の適切な総水銀圧入孔容積、又は本明細書に開示される任意の範囲の総水銀圧入孔容積、例えば、約0.35〜約1.1、約0.35〜約0.7、約0.35〜約0.65、約0.4〜約0.65cc/g、又は約0.49〜約0.6cc/gによって更に特徴付けられる、前述の態様のいずれか1つに定義されるシリカ粒子。
態様7.シリカ粒子が、任意の適切なスズ融和性、又は本明細書に開示される任意の範囲のスズ融和性、例えば、約40〜約99%、約80〜約99%、約75〜約95%、約80〜約95%、又は約86〜約93%によって更に特徴付けられる、前述の態様のいずれか1つに定義されるシリカ粒子。
態様8.シリカ粒子が、任意の適切なCPC融和性、又は本明細書に開示される任意の範囲のCPC融和性、例えば、約70〜約99%、約75〜約95%、約40〜約95%、約78〜約95%、又は約81〜約91%によって更に特徴付けられる、前述の態様のいずれか1つに定義されるシリカ粒子。
態様9.シリカ粒子が、任意の適切な中央粒径(d50)及び/又は平均粒径(平均)、又は本明細書に開示される任意の範囲の中央粒径(d50)及び/又は平均粒径(平均)、例えば、約8〜約18μm、約9〜約16μm、又は約9〜約14μmによって更に特徴付けられる、前述の態様のいずれか1つに定義されるシリカ粒子。
態様10.シリカ粒子が、任意の適切な(d90−d10)/d50の比、又は本明細書に開示される任意の範囲の(d90−d10)/d50の比、例えば、約1.1〜約2.2、約1.2〜約2、又は約1.3〜約1.5によって更に特徴付けられる、前述の態様のいずれか1つに定義されるシリカ粒子。
態様11.シリカ粒子が、任意の適切な吸水率、又は本明細書に開示される任意の範囲の吸水率、例えば、約40〜約75cc/100g、約42〜約75cc/100g、約50〜約65cc/100g、又は約57〜約66cc/100gによって更に特徴付けられる、前述の態様のいずれか1つに定義されるシリカ粒子。
態様12.シリカ粒子が、任意の適切な吸油率、又は本明細書に開示される任意の範囲の吸油率、例えば、約20〜約75cc/100g、約25〜約60cc/100g、約25〜約55cc/100g、又は約32〜約50cc/100gによって更に特徴付けられる、前述の態様のいずれか1つに定義されるシリカ粒子。
態様13.シリカ粒子が、任意の適切なCTAB表面積、又は本明細書に開示される任意の範囲のCTAB表面積、例えば、0〜約10m2/g、0〜約6m2/g、0〜約4m2/g、又は0〜約2m2/gによって更に特徴付けられる、前述の態様のいずれか1つに定義されるシリカ粒子。
態様14.シリカ粒子が、任意の適切なpH、又は本明細書に開示される任意の範囲のpH、例えば、約5.5〜約9、約6.2〜約8.5、約6.8〜約8.2、又は約7.5〜約7.9によって更に特徴付けられる、前述の態様のいずれか1つに定義されるシリカ粒子。
態様15.シリカ粒子が、任意の適切な325メッシュ残渣量、又は本明細書に開示される任意の範囲の325メッシュ残渣量、例えば、約1.2重量%以下、約0.6重量%以下、又は約0.3重量%以下によって更に特徴付けられる、前述の態様のいずれか1つに定義されるシリカ粒子。
態様16.シリカ粒子が、任意の適切な球形度係数(S80)、又は本明細書に開示される任意の範囲の球形度係数(S80)、例えば、約0.91以上、約0.92以上、又は0.94以上によって更に特徴付けられる、前述の態様のいずれか1つに定義されるシリカ粒子。
態様17.シリカ粒子が、任意の適切な20重量%の充填率でのRDA、又は本明細書に開示される任意の範囲の20重量%の充填率でのRDA、例えば、約120〜約200、約130〜約180、又は約168〜約182によって更に特徴付けられる、前述の態様のいずれか1つに定義されるシリカ粒子。
態様18.シリカ粒子が、任意の適切な比のPCR/RDAの比、又は本明細書に開示される任意の範囲のPCR/RDAの比、例えば、約0.4:1〜約0.8:1、約0.5:1〜約0.7:1、又は約0.56:1〜約0.57:1の比によって更に特徴付けられる、前述の態様のいずれか1つに定義されるシリカ粒子。
態様19.シリカ粒子が、任意の適切な乾燥減量(LOD)、又は本明細書に開示される任意の範囲のLOD、例えば、約1〜約15重量%、約3〜約12重量%、約4〜約8重量%、又は約5.3〜約6.1重量%によって更に特徴付けられる、前述の態様のいずれか1つに定義されるシリカ粒子。
態様20.シリカ粒子が、任意の適切な強熱減量(LOI)、又は本明細書に開示される任意の範囲のLOI、例えば、約3〜約6重量%、約3.2〜約5.5重量%、又は約3.2〜約4.5重量%によって更に特徴付けられる、前述の態様のいずれか1つに定義されるシリカ粒子。
態様21.シリカ粒子が非晶質であるか、又はシリカ粒子が合成であるか、又はシリカ粒子が非晶質と合成の両方である、前述の態様のいずれか1つに定義されるシリカ粒子。
態様22.シリカ粒子が沈降シリカ粒子である、前述の態様のいずれか1つに定義されるシリカ粒子。
態様23.シリカ粒子を生成するための方法であって、方法が、
(a)第1の鉱酸及び第1のアルカリ金属ケイ酸塩を、液体媒体の流れを含むループ反応ゾーンに連続的に供給する工程であって、第1の鉱酸及び第1のアルカリ金属ケイ酸塩の少なくとも一部が反応して、ループ反応ゾーンの液体媒体中にベースシリカ生成物を形成する、工程と、
(b)液体媒体をループ反応ゾーンを通して連続的に再循環させる工程と、
(c)ベースシリカ生成物を含む液体媒体の一部をループ反応ゾーンから連続的に吐出する工程と、
(d)表面積減少条件下で第2の鉱酸及び第2のアルカリ金属ケイ酸塩を水とベースシリカとの混合物に添加する工程と、
(e)第2のアルカリ金属ケイ酸塩の添加を中止し、第2の鉱酸の添加を継続して、混合物のpHを約5〜約8.5の範囲内に調整してシリカ粒子を生成する工程と
を含む、方法。
態様24.工程(a)〜(c)を同時に行う、態様23に定義される方法。
態様25.ループ反応領域が、1つ以上のループ反応管の連続ループを含む、態様23又は24に定義される方法。
態様26.第1の鉱酸及び第1のアルカリ金属ケイ酸塩を、ループ反応ゾーンに沿った異なる点でループ反応ゾーンに供給する、態様23から25のいずれか1つに定義される方法。
態様27.ループ反応ゾーンから吐出される液体媒体の部分を、ループ反応ゾーンに供給される第1の鉱酸及び第1のアルカリ金属ケイ酸塩の量に比例する体積速度で吐出する、態様23から26のいずれか1つに定義される方法。
態様28.工程(a)〜(c)を、連続的な単一ループ反応器中で行う、態様23から27のいずれか1つに定義される方法。
態様29.液体媒体を、約15L/分〜約150L/分、約60L/分〜約100L/分、又は約60L/分〜約80L/分の範囲の速度で、ループ反応ゾーンを通して再循環させる、態様23から28のいずれか1つに定義される方法。
態様30.ループ反応ゾーンを通した液体媒体の再循環を、約50体積%/分(1分当たりの再循環速度は、ループ反応ゾーンの液体媒体の全体積の2分の1である)〜約1000体積%/分(1分当たりの再循環速度は、ループ反応ゾーンの液体媒体の全体積の10倍である)、又は約75体積%/分〜約500体積%/分の範囲の速度で行う、態様23から29のいずれか1つに定義される方法。
態様31.液体媒体を、約2.5〜約10、約6〜約10、約6.5〜約8.5、又は約7〜約8の範囲のpHで、ループ反応ゾーンを通して再循環させる、態様23から30のいずれか1つに定義される方法。
態様32.第1の鉱酸が硫酸、塩酸、硝酸、リン酸、又はこれらの組み合わせを含み、第1のアルカリ金属ケイ酸塩がケイ酸ナトリウムを含む、態様23から31のいずれか1つに定義される方法。
態様33.液体媒体の全て(又は実質的に全て、例えば95重量%を超える)を工程(b)で再循環させる、態様23から32のいずれか1つに定義される方法。
態様34.ポンプを、ループ反応ゾーンを通して液体媒体を再循環させるために利用する、態様23から33のいずれか1つに定義される方法。
態様35.工程(b)を低せん断で、又はせん断条件なしで行い、例えば、ループ反応ゾーンは、ステータースクリーンを含まないか、又はループ反応ゾーンは、断面積が3mm2超(又は断面積が10mm2超、50mm2超、100mm2超、500mm2超)の開口部を有するステータースクリーンを含み、及び/又はループ反応ゾーンにおけるせん断頻度は、1,000,000未満の相互作用/分未満(又は750,000未満の相互作用/分、500,000未満の相互作用/分、250,000未満の相互作用/分など)である、態様23から34のいずれか1つに定義される方法。
態様36.工程(d)〜(e)を、ループ反応ゾーンとは別個の容器、例えば撹拌バッチ反応器中で行う、態様23から35のいずれか1つに定義される方法。
態様37.表面積減少条件が、約0.2〜約0.8重量(又は約0.25〜約0.7重量%、約0.3〜約0.55重量%、又は約0.42〜約0.44重量%)/分の範囲の平均シリカ添加速度、及び/又は約1.9重量%未満(又は約1.5重量%未満、又は約1重量%未満)/分の最大シリカ添加速度で、混合物への第2のアルカリ金属ケイ酸塩の添加速度を含む、態様23から36のいずれか1つに定義される方法。
態様38.第2の鉱酸が硫酸、塩酸、硝酸、リン酸、又はこれらの組み合わせを含み、第2のアルカリ金属ケイ酸塩がケイ酸ナトリウムを含む、態様23から37のいずれか1つに定義される方法。
態様39.工程(d)の表面積減少条件が、約45分〜約5時間、又は約1時間〜約4時間の範囲の期間を含む、態様23から38のいずれか1つに定義される方法。
態様40.工程(d)の表面積減少条件が、約9.2〜約10.2の範囲のpH、約9.3〜約10、又は約9.3〜約9.7の範囲のpHを含む、態様23から39のいずれか1つに定義される方法。
態様41.工程(d)の表面積減少条件が、約90〜約100℃、又は約90〜約95℃の範囲の温度を含む、態様23から40のいずれか1つに定義される方法。
態様42.工程(d)において、第2のアルカリ金属ケイ酸塩及び第2の鉱酸を、任意の順序、例えば、同時、順次、交互、及びこれらの組み合わせで混合物に添加する、態様23から41のいずれか1つに定義される方法。
態様43.工程(e)において、混合物への第2の鉱酸の添加速度が、工程(d)における第2の鉱酸の平均添加速度よりも75%を超えない(50%を超えない、又は10%を超えない)平均添加速度である、態様23から42のいずれか1つに定義される方法。
態様44.工程(e)の後に濾過してシリカ粒子を分離する工程を更に含む、態様23から43のいずれか1つに定義される方法。
態様45.工程(e)の後にシリカ粒子を洗浄する工程を更に含む、態様23から44のいずれか1つに定義される方法。
態様46.工程(e)の後にシリカ粒子を乾燥(例えば、噴霧乾燥)する工程を更に含む、態様23から45のいずれか1つに定義される方法。
態様47.生成されたシリカ粒子が、態様1から22のいずれか1つに定義される、態様23から46のいずれか1つに定義される方法。
態様48.態様23から46のいずれか1つに定義される方法によって生成されるシリカ粒子。
態様49.態様23から46のいずれか1つに定義されるによって生成される、態様1から22のいずれか1つに定義されるシリカ粒子。
態様50.態様1から22又は48から49のいずれか1つに定義されるシリカ粒子を含む組成物。
態様51.態様1から22又は48から49のいずれか1つに定義されるシリカ粒子を含む歯磨剤組成物。
態様52.態様1から22又は48から49のいずれか1つに定義されるシリカ粒子を約0.5〜約50重量%で含む歯磨剤組成物。
態様53.態様1から22又は48から49のいずれか1つに定義されるシリカ粒子を約5〜約35重量%で含む歯磨剤組成物。
態様54.組成物が、湿潤剤、溶媒、結合剤、治療剤、キレート剤、シリカ粒子以外の増粘剤、界面活性剤、シリカ粒子以外の研磨剤、甘味剤、着色剤、香味剤、及び防腐剤のうちの少なくとも1つ、又はこれらの任意の組み合わせを更に含む、態様51から53のいずれか1つに記載の歯磨剤組成物。
本明細書に開示される寸法及び値は、列挙された正確な数値に厳密に限定されるものとして理解されるべきではない。その代わりに、特に指示がない限り、このような寸法はそれぞれ、列挙された値とその値を囲む機能的に同等な範囲との両方を意味することが意図されている。例えば、「40mm」と開示された寸法は、「約40mm」を意味することが意図される。
相互参照される又は関連する任意の特許又は特許出願、及び本願が優先権又はその利益を主張する任意の特許出願又は特許を含む、本願に引用される全ての文書は、除外又は限定することを明言しない限りにおいて、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。いかなる文献の引用も、本明細書中で開示又は特許請求される任意の発明に対する先行技術であるとは見なされず、あるいはそれを単独で又は他の任意の参考文献(単数又は複数)と組み合わせたときに、そのようないかなる発明も教示、示唆又は開示するとは見なされない。更に、本文書における用語の任意の意味又は定義が、参照により組み込まれた文書内の同じ用語の任意の意味又は定義と矛盾する場合、本文書においてその用語に与えられた意味又は定義が適用されるものとする。
本発明の特定の実施形態を例示及び説明してきたが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく様々な他の変更及び修正を行うことができる点は当業者には明白であろう。したがって、本発明の範囲内にある全てのそのような変更及び修正を添付の特許請求の範囲に網羅することが意図されている。