JP2021526550A - 有害傷害を阻害するための方法および組成物 - Google Patents
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Abstract
Description
[0027]本明細書で使用される通り、単数形「1つ(a)」、「1つ(an)」および「その(the)」は、文脈で別段の指示が明確にない限り、複数の態様を含むことは留意されるべきである。ゆえに、例えば、「薬剤」に対する言及は、1つの薬剤、ならびに2つ以上の薬剤を含み、「組成物」に対する言及は、1つの組成物、ならびに2つ以上の組成物を含むなどである。
[0029]用語「有害傷害」とは、本明細書で使用される場合、臓器に対して有害(harmful)または有害(injurious)である傷害を意味する。有害傷害の作用が、傷害の性質に応じて、いくつかの様式で現れ得ることは理解されよう。例えば、有害傷害の作用は、臓器に対する構造的な変化(例えば解剖学的変化および/または組織学的変化)として現れ得、その具体例は、炎症細胞浸潤、細胞肥大、細胞死(例えば壊死、プログラム細胞死)、および細胞外マトリックス沈着(すなわち瘢痕)の出現を含む。一実施形態では、有害傷害の作用は、プログラム細胞死(アポトーシス)または細胞壊死として現れる。アポトーシス、またはプログラム細胞死は、老化細胞、損傷細胞、または異常細胞を除去するための生理学的機構である。アポトーシスは、典型的には、エンドヌクレアーゼにより開始され、180〜200塩基対の倍数でDNAを断片化することを特徴とする。アポトーシス細胞は、マクロファージまたは隣接する細胞により取り込まれ、典型的にはタンパク質分解酵素または毒性酸素種を放出せず、炎症を伴わない。対照的に、壊死は、細胞の集団に影響を及ぼし、局所的な組織破壊、炎症、および多くの場合、重篤な全身的な影響をもたらす、病理学的プロセスである。
[0035]本明細書に開示される一実施形態では、有害傷害は、温虚血である。温虚血とは、生理学的温度(例えば約36.5℃)での臓器への血流の閉塞を記載するために典型的に使用される用語である。別の実施形態では、有害傷害は、冷虚血である。冷虚血とは、臓器または組織の温度が、生理学的温度未満に下がる(例えば冷却される)場合の、虚血性事象を記載するために典型的に使用される用語である。これは、組織または臓器が、依然として体内に存在するか、または、身体から切除される後、例えば、臓器もしくは組織が、別の対象に移植される場合に起こり得る。臓器または組織の温度を下げることは、低温保存とも呼ばれるが、臓器または組織を冷却することが臓器内の酵素プロセスを阻害するので、低下した血液供給の存在下で細胞損傷の程度を下げるという原理に基づく。先行研究は、温度が10℃下がるごとに、代謝が2〜3分の1、減少することを示す。これは、アデノシン三リン酸(ATP)の消耗を示し、また、分解プロセス(リン脂質加水分解)を阻害する。しかし、低温条件下で、代謝率は依然として約10%を維持するので、経時的に、低酸素条件は、実質的な障害(冷虚血障害)を依然として引き起こすことができる。
[0038]本明細書に開示される別の実施形態では、有害傷害は外科的手技から生じる。虚血性障害の危険にさらされている臓器で行われる外科的手技の例は、当業者に知られている。いくつかの例では、外科的手技は、手技の間の血液の喪失を最小限にするか、または回避するように、臓器または組織へ血液を供給する脈管構造の活性な閉塞を必要とする。活性な血管の閉塞を必要とする外科的手技の種類は当業者に知られており、その具体例は、腎部分切除術の間の腫瘍切除、および移植用の臓器摘出を含む。本明細書に開示される一実施形態では、虚血は、腎腫瘍(例えば腎細胞癌腫)の切除の間に起こる。例えば、腎腫瘍の切除は、典型的には、観血的手術または腹腔鏡手術による腎部分切除術を必要とし、腎門は、出血過多を予防し、正確な腫瘍切除、腎盂腎杯縫合修復、および、実質的な止血を確実にするための十分な時間を可能にするためにクランプさせる。本明細書に開示される一実施形態では、有害傷害は、腎臓移植の間のドナー腎臓に対するものである。これは、例えば、死体ドナーの死亡時の血流の停止、続く移植のためにドナー(生体もしくは死体)からドナー腎臓を切除する前の、(例えば腎動脈のクランプを介する)インサイチュでのドナー腎臓への血液供給の閉塞、ドナーからの切除に続くドナー腎臓への血流の停止、またはその組合せのような、ドナー腎臓への血液供給が遮断させる、中断させる、または制限させる場合に起こり得る。
[0041]本明細書の他の箇所で述べる通り、本発明者らは、驚くべきことに、対象に対する亜鉛の血管内投与が、対象の腎臓のような対象の臓器を、虚血または虚血再灌流のような有害傷害の有害作用から保護するということを見出した。形態が、亜鉛、または薬学的に許容されるその塩を、それを必要とする臓器に送達するのに適している限り、亜鉛、または薬学的に許容されるその塩の任意の形態が、本発明にしたがって対象に投与されることができることは理解されるべきである。
[0046]一実施形態では、亜鉛、または薬学的に許容されるその塩は、好適な溶液として対象に投与される。溶液は、亜鉛、または薬学的に許容されるその塩、ならびに生理食塩水溶液または血漿のような、典型的な血管内投与で使用される標準的な液体担体から形成され得る。
[0070]第一の用量は、有害傷害の28〜20時間前の間に投与され得、第二の用量は、有害傷害の3〜5時間前の間に、例えば、第一の用量に対して有害傷害の約24時間前、および第二の用量に対して有害傷害の約4時間前に、投与される。
[0073]特定の実施形態では、2分割した分量は、投与される。例えば、第一の用量の亜鉛、または薬学的に許容されるその塩は、有害傷害の36〜12時間前の間に、対象に投与され得、第二の用量は、有害傷害の1〜10時間前の間に投与され得る。
[0075]特定の実施形態では、本発明は、腎臓のような臓器に対する有害傷害の作用を阻害する処置を必要とする患者を、前記処置を施す前に選択するステップを含む。選択は、医療/治療行為により、虚血性事象にさらされる患者を同定するステップを含み得る。
[0079]用語「対象」とは、本明細書で使用される場合、動物、特に哺乳動物、より詳細には下等霊長類を含む霊長類、さらにより詳細には本明細書に開示される方法の利益を受けることができるヒトを指す。対象は、ヒトまたは非ヒト動物もしくは胎仔にかかわらず、個体、対象、動物、患者、宿主、またはレシピエントとも呼ばれる。本発明は、ヒトおよび獣医学的適用の両方を有する。便宜上、「動物」は、具体的に、家庭用動物および家畜動物、例えば、イヌ、ネコ、ウシ、ウマ、ヒツジ、ブタ、ラクダ、ヤギ、およびロバを含む。ウマに関して、レース業界で使用されるウマ、ならびに、娯楽的または畜産で使用されるウマを含む。臨床検査動物の例は、マウス、ラット、ウサギ、モルモット、およびハムスターを含む。ウサギおよび齧歯動物、例えばラットおよびマウスは、霊長類および下等霊長類と同様に、便利な試験システム、または動物モデルを実現する。本明細書に開示される一実施形態では、対象は、ヒトである。
[0081]本明細書に開示される別の実施形態では、対象は、心筋梗塞を有するか、心筋梗塞の危険にさらされている。
[0085]本発明の好ましい実施形態は、本明細書に記載され、本発明を実行するための本発明者らに知られている最良の様式を含む。これらの好ましい実施形態の変形例は、前述の説明を読むことで、当業者に明らかであり得る。当業者は、必要に応じてこのような変形例を利用することが予想され、本発明の範囲および趣旨内で、本発明が本明細書に具体的に記載したもの以外の別の方法で利用されると考慮される。したがって、本発明は、適用可能な法律で容認される通り、添付の特許請求の範囲に記載された本主題の全ての変形および等価物を含む。さらに、本明細書で別段指定がない限り、または別段文脈によって明らかに矛盾しない限り、全ての可能なその変形例における上述した要素のいずれの組合せも、本発明に含有される。
亜鉛の静脈内投与は、ヒツジの腎臓において、虚血再灌流障害を阻害する
材料および方法
A.亜鉛投与
[0087]医薬品グレードの塩化亜鉛(ZnCl2)溶液の静脈内注射を、0.1〜2mg/kg体重の範囲の用量で、植込み型頸静脈カテーテルを介して、ヒツジ[n=4]に投与した。手術の24時間前および4時間前に、ヒツジにZnCl2溶液を投与した。4時間の注射後、第0日の血液サンプルを採取した。予備的な結果は、ヒツジが、有害作用なくこれらの用量のZnClを忍容したことを示した。
[0089]別の群のヒツジ(n=1)は、手術の1時間前に、6.6mg/kg体重で、フラボノイド系酸化防止剤(3’,4’ジヒドロキシフラボノール)を受けた。
[0090]ヒツジを、手術前に、気管内挿管(カフ付きチューブサイズ10)される静脈内チオペンタールナトリウム(15mg/kg)で麻酔した。麻酔の維持を、酸素/空気/イソフラン(1.5〜2.0%)により行った。少量の吸入酸素を、およそ100mmHgでPaO2を維持するように改変し、換気を、およそ40mmHgでPaCO2を維持するように制御した。
[0091]全身麻酔に続いて、右腎を切除した。流動プローブ(4mm)を、左腎に埋め込み、腎臓に血液を供給する腎門(動脈および静脈)を、60分間、血管鉗子を使用してクランプした。60分の虚血に続いて、血管鉗子を、左腎から取り除き、血液供給を回復した。次いで、全身麻酔をリバースし、ヒツジを回復させた。腎臓の血流を測定し、血液サンプルを1週間にわたってヒツジから毎日採取し、尿素およびクレアチニンのレベルを決定した。血液サンプルを、リチウムヘパリン管(Microtainer、Becton−Dickinson)内で収集した。血液サンプルを遠心分離し、アリコートを、オーストラリア、ハイデルバーグの、Austin Pathologyの臨床試験部門によるクレアチニンおよび尿素の分析まで、−20℃で保管した。血液血清サンプルのクレアチニンおよび尿素を、全自動Roche Cobas 8000 c702分析器で測定した。クレアチニン決定用の動態学的比色アッセイは、ヤッフェ法に基づく。尿素に対する動態学的比色アッセイは、ウレアーゼにより触媒された尿素のアンモニウムへの加水分解と、それに続く、グルタミン酸デヒドロゲナーゼおよび補酵素NADHの存在下での2−オキソグルタル酸とのアンモニウムの反応に基づいている。NADH濃度における低下速度は、標本の尿素濃度に正比例し、測光的に測定する。
[0092]0.1および0.5mg/kg体重でZnClは、対照と比較したときの、血清クレアチニン(図1)および血清尿素(図2)レベルの著しい減少により証明される通り、ヒツジの腎臓における虚血再灌流障害を阻害した。血清クレアチニンレベルの減少は、虚血再灌流障害後第1日〜第4日に統計学的有意差に達し、血清尿素レベルの減少は、虚血再灌流障害後第1日、第3日、および第4日に統計学的有意差に達した(*p<0.05)。
亜鉛の予備調整は、部分的に低酸素誘導因子1−α(HIF−1α)の上方制御を介して、虚血再灌流障害から腎臓を保護する
A.ヒト研究
[0096]癌部から分離した後、正常なヒト腎臓の区動脈を切断し、50μMのZnCl2または生理食塩水で灌流し、その後、この動脈に特異的な組織をHIF−1α評価用に摘出した。図5は、腎区動脈(A)、および、その後の分析用に切除した腎組織(B)を介するヒト腎臓へのZnCl2(50μM)の灌流を示す。切除組織への血液供給は、ZnCl2溶液が投与される腎動脈により提供された。初期の研究では、Znで灌流させた正常なヒト腎臓におけるHIF−1α発現で、生理食塩水で灌流させた組織と比較して、25%の増加を観察した。
[0097]Znは、HK−2細胞内のHIF1αを刺激した。不死化したヒト腎尿細管細胞、HK−2を、50μMのZnCl2で処置し、HIF1αタンパク質発現に対する変化を、ウェスタンブロット解析により測定した。
[0099]塩化亜鉛の予備調整は、ヒト腎臓組織においてHIF−1αタンパク質発現を向上させた(図6を参照)。塩化亜鉛はまた、曝露の少なくとも4時間後、不死化したヒト腎臓の近位尿細管細胞(HK2;図7)、ならびにヒト腎癌腫細胞(ACHN;図8Aおよび8B)においてHIF−1αタンパク質発現を向上させた。
亜鉛の多回投与の効果
[0102]0.5mg/kgが、腎臓の虚血再灌流障害を阻害する有効用量として確定しているので、上記の投与実験を繰り返して、多回投与の効果を研究した。ヒツジは、一側性腎摘出を行い、腎虚血を60分間行った後、再灌流した。血清クレアチニン、および血清尿素レベルは、Zn前処置の前(ベースライン)、虚血の前(第0日)、および再灌流後の7日間に測定した。ヒツジを、24時間のみ、もしくは4時間のみのいずれかでの0.5mg/kgのZnCl2の単回用量で、または、虚血60分の前の24時間および4時間での0.5mg/kgのZnCl2の2回用量で、予備調整した。データは、平均±SEM値(n=4、24時間のみの群n=1を除く)として表す。図9は、虚血の24時間前、および4時間前に、2回用量(0.5mg/kg体重で)として投与されるZnCl2は、虚血の24時間前のみ、または4時間前のみのいずれかに与えられる単回用量と比較して、経時的なクレアチニン上昇を著しく低下させた(p<0.05)を示す。二重投与アプローチが、虚血の4時間前、または24時間前のいずれかに与えられる0.5mg/kgのZnCl2の単回用量と比較する場合、著しくより良好な結果をもたらすことが、これらのデータから理解することができる。
亜鉛の予備調整は、虚血再灌流障害から心筋組織を保護する
[0104]心筋の虚血再灌流を、成年のヒツジ(30〜50kg)で行った。ヒツジを、心筋虚血の24時間前および4時間前に、0.5mg/kgのZnCl2の二重用量で予備調整した。左開胸術および心膜の開放術に続いて、左冠動脈前下行枝(D2)の第二の枝を単離して、血管係蹄を、通過時間の流動プローブに近接して(2mm)に設置した。安定化に続いて、実験プロトコルは、全身血行動態および冠状血流のベースライン記録30分間、続いて、虚血1時間、ならびに再灌流3時間から構成した。梗塞の危険にさらされている心筋層の領域、および梗塞サイズを、前述した通り、それぞれ、エバンスブルーおよび塩化トリフェニルテトラゾリウム(TTC)染色で描画した(Wangら、2004年、Br.J.Pharmacol.142、443〜452頁)。簡潔には、再灌流の3時間後、D2動脈を血管係蹄で再閉塞した。ペントバルビタール(100mg/kg;Virbac、オーストラリア)の静脈内注射で心臓が停止する直前、エバンスブルー染料(60mlの生理食塩水中1.5%、Sigma、オーストラリア)を、左心房カテーテルに注射して、虚血性心筋層、すなわち、梗塞の危険にさらされている領域を規定した。心臓を迅速に切除し、左心室を、撮影する6個の1cm厚さの横断環にスライスし、非染色領域は、スライドにトレースした。環を、37℃、pH7.4で20分間、1%のTTC(Sigma、オーストラリア)を含有する0.1Mのリン酸ナトリウム緩衝液中でインキュベートし、再撮影し、梗塞した領域をアウトライン化させてスライドにトレースした。梗塞の危険にさらされている心筋層の領域、および梗塞サイズを、コンピュータ処理面積測定(MCID−M 2、Imaging Research Inc.、カナダ)により測定した。危険にさらされている心筋層を、左心室の総体積の百分率として表し、梗塞サイズを、危険にさらされている心筋層の面積の百分率として表した。
Claims (29)
- 対象の臓器に対する有害傷害の作用を阻害する方法であって、亜鉛、または薬学的に許容されるその塩を、それを必要とする対象に投与するステップを含み、亜鉛、または薬学的に許容されるその塩が、有害傷害の作用を阻害するのに十分な量で、対象に血管内投与される、方法。
- 亜鉛、または薬学的に許容されるその塩が、2.5mg/kg体重未満の量で、投与される、請求項1に記載の方法。
- 亜鉛、または薬学的に許容されるその塩が、約0.1mg/kg体重〜約2mg/kg体重の量で、投与される、請求項1または請求項2に記載の方法。
- 亜鉛、または薬学的に許容されるその塩が、約0.1mg/kg体重〜約0.9mg/kg体重の量で、投与される、請求項3に記載の方法。
- 有害傷害が、虚血および虚血再灌流から選択される、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
- 有害傷害が、外科的手技から生じる、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
- 虚血が、腫瘍の切除の間に起こる、請求項5または請求項6に記載の方法。
- 有害傷害が、臓器移植の間のドナー臓器に対するものである、請求項5から7のいずれか一項に記載の方法。
- 有害傷害が、造影剤により誘発される毒性である、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
- 亜鉛、または薬学的に許容されるその塩が、臓器へ灌流を介して投与される、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
- 亜鉛、または薬学的に許容されるその塩が、末梢静脈または中心静脈を介して投与される、請求項1から10のいずれか一項に記載の方法。
- 亜鉛、または薬学的に許容されるその塩が、有害傷害の前に対象に投与される、請求項1から11のいずれか一項に記載の方法。
- 亜鉛、または薬学的に許容されるその塩が、溶液で投与される、請求項1から12のいずれか一項に記載の方法。
- 溶液が、塩化亜鉛を含む、請求項13に記載の方法。
- 亜鉛、または薬学的に許容されるその塩が、静脈内投与および/または動脈内投与される、請求項1から14のいずれか一項に記載の方法。
- 亜鉛、または薬学的に許容されるその塩が、有害傷害前の36時間以内に対象に投与される、請求項1から15のいずれか一項に記載の方法。
- 亜鉛、または薬学的に許容されるその塩が、有害傷害前の4時間以内に対象に投与される、請求項1から16のいずれか一項に記載の方法。
- 亜鉛、または薬学的に許容されるその塩が、有害傷害前の36時間以内に、多回用量で対象に投与される、請求項1から16のいずれか一項に記載の方法。
- 亜鉛、または薬学的に許容されるその塩が、2分割した用量で対象に投与される、請求項18に記載の方法。
- 第一の用量の亜鉛、または薬学的に許容されるその塩が、有害傷害前の36〜12時間の間に、対象に投与され、第二の用量の亜鉛、または薬学的に許容されるその塩が、有害傷害前の1〜10時間の間に、対象に投与される、請求項19に記載の方法。
- 第一の用量および第二の用量の両方が、0.1mg/kg〜0.9mg/kgの間である、請求項20に記載の方法。
- 対象が、ヒトである、請求項1から21のいずれか一項に記載の方法。
- 対象の臓器が、腎臓、肝臓、心臓、および脳からなる群から選択される、請求項1から22のいずれか一項に記載の方法。
- 対象が、腎がんを有する、請求項23に記載の方法。
- 対象の臓器に対する有害傷害の作用を阻害するのに使用するための、亜鉛、または薬学的に許容されるその塩であって、有害傷害の作用を阻害するのに十分な量で、それを必要とする対象に血管内投与される、亜鉛、または薬学的に許容されるその塩。
- 対象に静脈内投与および/または動脈内投与される、請求項25に記載の、対象の臓器に対する有害傷害の作用を阻害するのに使用するための、亜鉛、または薬学的に許容されるその塩。
- 対象の臓器に対する有害傷害の作用を阻害するための医薬の製造における、亜鉛、または薬学的に許容されるその塩の使用であって、亜鉛、または薬学的に許容されるその塩が、有害傷害の作用を阻害するのに十分な量で、それを必要とする対象に血管内投与するために製剤化される、使用。
- 亜鉛、または薬学的に許容されるその塩が、それを必要とする対象に対する静脈内投与および/または動脈内投与用に製剤化される、請求項27に記載の使用。
- 亜鉛、または薬学的に許容されるその塩が、溶解している、請求項27または請求項28に記載の使用。
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