JP2021526367A - 核酸増幅法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、オリゴヌクレオチドの生成のための方法に関する。本発明の方法は、増幅、制限処理及びアフィニティー精製の組合せを使用して、高品質オリゴヌクレオチドを生成する。本発明は、本発明の方法において使用するための核酸前駆体、本発明の方法において使用するための前記核酸前駆体を含む固相支持体及びキットにさらに関係する。【選択図】図1

Description

本発明は、分子生物学及びバイオテクノロジーの分野に関する。特に、本発明は、中でも、核酸検出、例えば、核酸の(ハイスループット)検出、標的化された変動検出並びに標的化された及び/又はプログラム可能なゲノム編集の分野において使用するのに適しているオリゴヌクレオチド、より特に、標的化するオリゴヌクレオチド又は核酸プローブの生成に関する。
本発明は、核酸及び/又は核酸変動のハイスループット検出の分野において特に有用である。
形質、対立遺伝子及びシーケンシングに関する情報を得るための先進技術の発達のために遺伝情報のほぼ指数関数的な増大が利用可能になるにつれ、サンプル、多くの場合には、複数のサンプルを迅速な、並行であることが多い様式で試験するための効率的な、信頼できる、拡張可能なアッセイがますます必要となっている。特に、一塩基多型(SNP)は、生物の遺伝子構造に関する価値ある情報を含有し、その検出は、多くの関心、及び革新的な活動を誘引している分野である。
既知配列の核酸の解析のために使用される主な方法の1つは、2つのプローブを標的配列にアニーリングさせ、プローブが標的配列に隣接してハイブリダイズされる場合には、プローブをライゲーションすることに基づいている。成功したライゲーション事象の検出は、次いで、サンプル中の標的配列の存在を示す。オリゴヌクレオチドライゲーションアッセイ(OLA)は、このような一塩基多型の検出に適しているとわかっており、いくつかの特許出願及び科学論文において長年にわたって多数の変法で記載されてきた技術である。
OLA−原理(オリゴヌクレオチドライゲーションアッセイ)は、中でも、米国特許第4,988,617号(Landegrenら)に記載されている。この刊行物は、既知のあり得る突然変異又は多型を有する既知核酸配列の一定領域において核酸配列を決定する方法を開示する。突然変異を検出するために、オリゴヌクレオチドは、決定されるべき配列のすぐ隣に接するセグメントにアニーリングするように選択される。選択されたオリゴヌクレオチドプローブの1つは、末端領域を有し、末端領域ヌクレオチドのうち1つは、既知核酸配列中の対応する位置の正常又は突然変異ヌクレオチドのいずれかに対して相補的である。2つのプローブが正しく塩基対結合され、互いにすぐ隣に接して位置する場合に、2つのプローブを共有結合によって接続するリガーゼが提供される。連結されたプローブの存在、不在又は量は、既知配列及び/又は突然変異の存在の指標である。OLAベースの技術のその他のバリアントは、とりわけ、Nilssonら、Human mutation、2002年、19号、410〜415頁;Science、1994年、265巻:2085〜2088頁;米国特許第5,876,924号;国際公開第98/04745号;国際公開第98/04746号;米国特許第6,221,603号;米国特許第5,521,065号;米国特許第5,962,223号;欧州特許第185494号;米国特許第6,027,889号;米国特許第4,988,617号;欧州特許第246864号;米国特許第6,156,178号;欧州特許第745140号;欧州特許第964704号;国際公開第03/054511号;米国特許出願公開第2003/0119004号;米国特許出願公開第2003/190646号;欧州特許第1313880号;米国特許出願公開第2003/0032016号;欧州特許第912761号;欧州特許第956359号;米国特許出願公開第2003/108913号;欧州特許第1255871号;欧州特許第1194770号;欧州特許第1252334号;国際公開第96/15271号;国際公開第97/45559号;米国特許出願公開第2003/0119004号;米国特許第5,470,705号;国際公開第01/57269号;国際公開第03/006677号;国際公開第01/061033号;国際公開第2004/076692号;国際公開第2006/076017号;国際公開第2012/019187号;国際公開第2012/021749号;国際公開第2013/106807号;国際公開第2015/154028号;国際公開第2015/014962号及び国際公開第2013/009175号に開示されてきた。
OLA技術におけるさらなる進歩は、KeyGene、オランダ、ヴァーヘニンゲンによって報告されている。国際公開第2004/111271号、国際公開第2005/021794号、国際公開第2005/118847号及び国際公開第03/052142号において、彼らは、オリゴヌクレオチドライゲーションアッセイの信頼性を改善するいくつかの方法及びプローブ設計を記載している。これらの出願は、達成され得るマルチプレックスレベルの大幅な改善をさらに開示する。また「SNPWave: a flexible multiplexed SNP genotyping technology」、van Eijk MJら、Nucleic Acids Res.2004年;32巻(4号):e47)には、この分野において行われた改善が記載されている。
Janitz編 Next Generation Genome sequencing、Wiley VCH、2008年に記載され、Roche(GS FLX及び関連システム)及びlllumina(ゲノムアナライザー及び関連システム)によって提供されるプラットフォームにおいて市場で入手可能であるような次世代シーケンシング(NGS)技術が登場すると、OLAアッセイを検出プラットフォームとしてシーケンシングに適合させる必要性が生じた。その分野における改善は、とりわけ、Keygene NVの国際公開第2007100243号に記載されている。国際公開第2007100243号では、オリゴヌクレオチドライゲーションアッセイの結果への次世代シーケンシング技術の適用が記載されている。信頼性及び正確性の点からだけではなく、経済的促進要因も理由となり、規模を増大することによって費用をさらに低減するため、この分野ではさらなる改善が依然として必要とされている。
例えば、高品質オリゴヌクレオチドプローブの経済的な製造に対する継続的な必要性がある。このような高品質オリゴヌクレオチドは、中でも、マルチプレックス反応、例えば、上記で本明細書において記載されたようなマルチプレックスOLAアッセイにおいて使用するのに適している。OLAアッセイは、通常、各標的を特定するために3つの特異的プローブを必要とする。高度のマルチプレックス化では、必要なオリゴヌクレオチドの数及び量は、それらが、通常、個別に合成及び精製されるので極めて高価である可能性が高い。Porrecaは、2007年にはこの問題にすでに対処しており(Porrecaら、multiplex amplification of large sets of human exons、Nature Methods−4、931〜936頁(2007年))、核酸の標的化された増幅のための方法において使用するための固体表面で並行して合成される複数のオリゴヌクレオチドプローブ(100マー)を増幅する方法を開示した。Porrecaらは、各々、標的化アームとのその接合部でニッキング制限エンドヌクレアーゼの認識部位を含有する配列と隣接している、ヒトゲノム中の70ntの連続タンパク質コード配列を含むプローブのPCR増幅を使用する方法を記載した。アンプリコンは、REを使用して消化され、カラム精製され、アクリルアミドゲルで分離され、予測される一本鎖70nt種に対応するバンドから回収され、精製された。論文によれば、このプロセスは、200μLで2.5nMのオリゴヌクレオチド、すなわち、0.5pMolの量の、20μLで125nMのオリゴヌクレオチド、すなわち、2.5pMolの量への増幅をもたらす。言い換えれば、5倍の増幅が報告された。
本発明者らは、プローブ増幅のためにPorrecaの方法を修正し、90ntの平均長(85〜93nt)を有する9つのプローブ前駆体の比較的多量の投入材料(0.5pmol)を使用する場合に同様の結果、すなわち、4.5の増幅係数を見出した。このような収量は、OLAなどのハイスループットの標的化されたヌクレオチド検出の使用にとっては満足いくものではない。さらに、3プレックスアッセイ(3つの異なる標的配列におけるSNP検出に適しており、9つの異なるプローブ配列を必要とする)は、比較的クリーンな増幅産物をもたらしたが、プローブ数を326プレックスアッセイ(978の異なるプローブ配列)に増大した結果、PCR増幅アーチファクトのために収量及び配列組成を妨害し得るヘテロ二本鎖形成による可能性があるバックグラウンドバンドが生じた。
したがって、例えば、アレイで少量で合成された、プールされたオリゴヌクレオチドのモル量及び/又は収量を、その配列組成を変更せずに、プール中の各オリゴの相対存在量を大幅に乱すことなく増大する方法が、当技術分野では依然として必要である。数千サンプルのハイスループット解析のため高度マルチプレックス化アッセイの開発を可能にするのに十分な量及び質でのこれらのオリゴヌクレオチドの生成が必要である。
本発明者らは、ここで、高収量をもたらす、すなわち、ハイスループット検出法に適した326プレックスアッセイについてでさえ、精製後に500倍の増幅係数をもたらす改善されたオリゴヌクレオチド増幅法を見出した。本明細書に記載される説明、図面及び種々の実施形態を通して、本発明をさらに詳細に示す。引用されたすべての参考文献は、本明細書に組み込まれる。
第1の態様において、本発明は、目的の配列を有する1つ又は複数の一本鎖オリゴヌクレオチドを生成する方法であって、
a)第1鎖と、任意選択で、第1鎖と相補的である第2鎖を含む少なくとも1つの一本鎖又は二本鎖核酸前駆体を提供するステップであって、第1鎖は、以下の要素:
(1)第1のプライマー結合部位、
(2)第1のエンドヌクレアーゼ認識部位、
(3)目的の配列、
(4)第2のエンドヌクレアーゼ認識部位、及び
(5)第2のプライマー結合部位
を5’から3’方向に含み、
第1のエンドヌクレアーゼ認識部位は、二本鎖形成後に、第1のエンドヌクレアーゼが、目的の配列のすぐ上流の第1鎖の糖−リン酸骨格を切断するように設計され、
第2のエンドヌクレアーゼ認識部位は、二本鎖形成後に、第2のエンドヌクレアーゼが、目的の配列のすぐ下流の第1鎖の糖−リン酸骨格を切断するように設計されている、ステップと、
b)第1のプライマー結合部位にハイブリダイズ可能な第1のプライマー及び第2のプライマー結合部位にハイブリダイズ可能な第2のプライマーを使用する増幅法によって、ステップa)の前駆体を増幅するステップと、
c)ステップb)において得られた増幅された二本鎖前駆体を、第1及び第2のエンドヌクレアーゼで消化して、目的の配列のすぐ上流及び下流の糖−リン酸骨格が切断された増幅された二本鎖核酸前駆体を生成するステップと、
e)増幅された二本鎖前駆体を変性させ、それによって目的の配列を有する一本鎖オリゴヌクレオチドを放出するステップと
を含む方法に関する。
好ましくは、第1のプライマーは、第1のプライマー結合部位(より詳細には、第2鎖の第1のプライマー結合部位内に含まれるプライマー結合配列)のみと選択的にアニーリングでき、第2のプライマーは、第2のプライマー結合部位(より詳細には、第1鎖の第2のプライマー結合部位内に含まれるプライマー結合配列)のみと選択的にアニーリングできる。任意選択で、第1のプライマーは、第1及び第2のプライマー結合部位の両方とアニーリングでき、第2のプライマーは、第1及び第2のプライマー結合部位の両方とアニーリングできるという意味で、第1及び第2のプライマーは、同一である場合も、同様である場合もある。任意選択で、このプライマーは、第1及び第2のプライマー結合部位とのみ選択的にアニーリングできる。
好ましくは、目的の配列は、第1及び/又は第2のエンドヌクレアーゼ認識部位又はその逆相補体を含まない。
好ましい実施形態では、本発明の方法は、目的の配列と相補的である配列を含むオリゴヌクレオチドを、目的の配列を含む第1鎖から、又は第1鎖の残部から分離するために1つ又は複数のステップをさらに含む。好ましくは、これは、少なくとも目的の配列と相補的である配列を含む第2鎖又は第2鎖の残部を固定化するステップd)を
i)増幅ステップb)と消化ステップc)の間に、
ii)消化ステップc)と変性ステップe)の間に、又は、
iii)変性ステップe)の後に
追加することによって達成される。
好ましくは、この固定化ステップは、固相支持体で目的の配列と相補的である配列を含む第2鎖又はその一部を親和性捕捉することを含む。これは、目的の配列と相補的である配列を含む第2鎖に全体として、又はその一部にタグをつけることを必要とし得る。第2鎖に全体としてタグをつけることは、本発明の方法のステップb)において、親和性タグを含む第2のプライマーを使用して達成され得る。親和性タグは、少なくとも第2のプライマーに存在し得る。親和性タグが第1のプライマー及び第2のプライマー両方に存在する場合もあるということは本明細書においてさらに理解される。或いは、親和性タグは、第2のプライマーにのみ存在する、すなわち、第1のプライマーには存在しない。第1及び第2のプライマーを使用して、タグを含む増幅された二本鎖核酸前駆体を生成する。或いは、ステップb)において使用される第2のプライマーは、増幅に先立って固相支持体に存在する場合もあり、ステップb)における増幅は、固相支持体で実施され、第2鎖を介して固相支持体に付着されたアンプリコンをもたらす。目的の配列を有する一本鎖オリゴヌクレオチドを得るために、目的の配列の逆相補体を含む第2鎖又はその一部を除去するさらなるステップが、本発明の方法に追加される。前記除去ステップは、好ましくは、上記で定義されるような選択肢i)若しくはii)において変性ステップの後に、又は上記で定義されるような選択肢iii)において固定化ステップの後に追加される。好ましくは、この実施形態内で、前駆体又は方法は、本発明の方法のステップc)において定義されるような増幅された二本鎖前駆体を消化することが、目的の配列まで、目的の配列を含めてタグの間の第2鎖の糖−リン酸骨格を無傷で維持するように設計される。
好ましくは、本発明の方法は、一本鎖オリゴヌクレオチドを精製するステップg)をさらに含む。
好ましい実施形態では、ステップe)における変性は、化学的変性を含み、好ましくは、化学的変性は、強塩基の添加によって、好ましくは、約0.5〜1.5Mの濃度のアルカリ水酸化物の添加によってpHを高めることによるものである。
好ましくは、核酸前駆体は、約20〜200ヌクレオチドからなり、好ましくは、核酸前駆体は、配列番号1〜配列番号978からなる群から選択される配列を有する。
好ましくは、目的の配列は、所定のゲノム配列と少なくとも部分的に相補的であり、好ましくは、生成したオリゴヌクレオチドは、マルチプレックスOLAアッセイにおいて使用するのに適しており、より好ましくは、生成されたオリゴヌクレオチドは、少なくとも300プレックスOLAアッセイにおいて使用するのに適している。
好ましくは、核酸前駆体は、一本鎖核酸前駆体である。
好ましい実施形態では、ステップb)における増幅法は、等温増幅法であり、好ましくは、等温増幅法は、リコンビナーゼポリメラーゼ増幅(RPA)又はヘリカーゼ依存性増幅(HDA)である。
好ましくは、ステップc)における第1及び第2のエンドヌクレアーゼは、2つの異なる酵素である。
好ましくは、ステップc)における第1のエンドヌクレアーゼは、i)第1のDNA鎖又はii)第1及び第2のDNA鎖を切断する。
好ましい実施形態では、ステップb)から得られた増幅された二本鎖前駆体は、ステップd)において固相支持体と結合する前に精製される。
好ましくは、第2鎖又はその一部を親和性捕捉するためのタグは、ビオチンであり、固相支持体は、ストレプトアビジンを含み、好ましくは、固相支持体は、ビーズであり、より好ましくは、ビーズは、磁性ビーズである。
好ましくは、ステップa)では、別個の、目的の配列を有する2つ又はそれより多い核酸前駆体が提供され、好ましくは、核酸前駆体の配列は、配列番号1〜配列番号978からなる群から選択される。
第2の態様において、本発明は、第1鎖と、任意選択で、第1鎖と相補的である第2鎖とを含む一本鎖又は二本鎖核酸前駆体に関し、第1鎖は、以下の要素:
(1)第1のプライマー結合部位、
(2)第1のエンドヌクレアーゼ認識部位、
(3)目的の配列、
(4)第2のエンドヌクレアーゼ認識部位、及び、
(5)第2のプライマー結合部位
を5’から3’方向に含み、
第1のプライマーは、第1のプライマー結合部位とのみ選択的にアニーリングでき、第2のプライマーは、第2のプライマー結合部位とのみ選択的にアニーリングでき、
目的の配列は、第1及び第2のエンドヌクレアーゼ認識部位又はその逆相補体を含まず、
第1のエンドヌクレアーゼ認識部位は、二本鎖形成後に、第1のエンドヌクレアーゼが、目的の配列のすぐ上流の第1鎖の糖−リン酸骨格を切断するように設計され、
第2のエンドヌクレアーゼ認識部位は、二本鎖形成後に、第2のエンドヌクレアーゼが、目的の配列のすぐ下流の第1鎖の糖−リン酸骨格を切断するように設計されている。
好ましくは、前駆体は、第2鎖の5’末端に位置する親和性タグをさらに含み、好ましくは、親和性タグは、第1鎖の5’末端に位置せず、好ましくは、親和性タグは、第2鎖の5’末端にのみ位置する。
第3の態様では、本発明は、親和性捕捉によって固相支持体に結合された本明細書において定義されるような二本鎖核酸前駆体に関する。
第4の態様では、本発明は、
第2のエンドヌクレアーゼと、任意選択で、第1のエンドヌクレアーゼとを含む容器と、
第1の態様の方法の増幅ステップb)において使用するための酵素を、任意選択で、第1の及び/又はタグ付き第2のプライマーと組み合わせて含む容器と、
アフィニティー精製のための固相支持体を含む容器と、任意選択で、
変性のための化学物質を含む容器と
を含む、本発明の方法において使用するためのキットオブパーツに関係する。
第5の態様では、本発明は、1つ又は複数の一本鎖オリゴヌクレオチドの生成のための本明細書において定義されるような核酸前駆体又は本明細書において定義されるようなキットオブパーツの使用に関する。
定義
本発明の方法、組成物、使用及びその他の態様に関する種々の用語は、本明細書及び特許請求の範囲を通して使用される。このような用語には、特に断りのない限り、本発明が関係する技術分野におけるその通常の意味が与えられるべきである。他の具体的に定義される用語は、本明細書において提供される定義と一致する方法で解釈されるべきである。本明細書において記載されるものと同様又は等価の任意の方法及び材料が、本発明の試験のための実施において使用され得るが、好ましい材料及び方法は、本明細書に記載されている。
単数形「1つの(a)」、「1つの(an)」及び「その(the)」は、文脈が明確に別に示さない限り、複数形を含む。したがって、例えば、「1つの細胞」への言及は、2つ又はそれより多い細胞の組み合わせなどを含む。
「及び/又は」という用語は、記載された場合のうち1つ又は複数が、単独で、又は記載された場合のうちの少なくとも1つと、最大の記載された場合のすべてと組み合わせて、生じ得る状況を指す。
本明細書で使用される場合、「約」という用語は、小さな変動を記載及び説明するために使用される。例えば、この用語は、±(+又は−)10%以下、例えば、±5%以下、±4%以下、±3%以下、±2%以下、±1%以下、±0.5%以下、±0.1%以下又は±0.05%以下を指す場合がある。さらに、量、割合及びその他の数値は、本明細書において範囲形式で示されることがある。このような範囲形式は、便宜及び簡潔性のために使用されるということは理解されるべきであり、範囲の限界として明確に指定された数値を含むが、その範囲内に包含されるすべての個々の数値又は部分範囲も、各数値及び部分範囲が明確に指定されるかのように含むと柔軟に理解されなければならない。例えば、約1〜約200の範囲中の割合は、約1及び約200の明確に列挙された限界を含むが、約2、約3及び約4などの個々の割合並びに約10〜約50、約20〜約100などの部分範囲なども含むと理解されなければならない。
「含んでいる(comprising)」という用語は、包括的であり、上限のないものであり、排他的ではないと解釈される。具体的には、この用語及びその変動は、指定の特性、ステップ又は構成成分が含まれることを意味する。これらの用語は、他の特性、ステップ又は構成成分の存在を排除すると解釈されてはならない。
「構築物」又は「核酸構築物」又は「ベクター」:これは、組換えDNA技術の使用から得られた、多くは、構築物に含まれたDNA領域の宿主細胞における発現を目的として外因性DNAを宿主細胞に送達するために使用される、人工の核酸分子を指す。構築物のベクター骨格は、例えば、(キメラ)遺伝子が組み込まれる、又は適した転写調節配列(例えば、(誘導)プロモーター)がすでに存在する場合には、所望のヌクレオチド配列(例えば、コード配列)のみが転写調節配列の下流に組み込まれるプラスミドであり得る。ベクターは、例えば、選択マーカー、多重クローニング部位などといった分子クローニングにおけるその使用を促進するためのさらなる遺伝要素を含み得る。
「配列」又は「ヌクレオチド配列」:これは、核酸の、又は核酸内のヌクレオチドの順序を指す。言い換えれば、核酸中のヌクレオチドの任意の順序は、配列又はヌクレオチド配列と呼ばれる場合もある。
「相同性」、「配列同一性」などの用語は、本明細書において同義的に使用される。配列同一性は、配列を比較することによって決定されるような、2つ若しくはそれより多いアミノ酸(ポリペプチド又はタンパク質)配列又は2つ若しくはそれより多い核酸(ポリヌクレオチド)配列間の関係として本明細書において定義される。当技術分野で、「同一性」とはまた、場合によっては、このような配列のストリング間のマッチによって決定されるようなアミノ酸又は核酸配列間の配列関連性の程度を意味する。2つのアミノ酸配列間の「類似性」は、あるポリペプチドのアミノ酸配列及びその保存されたアミノ酸置換の、第2のポリペプチド配列に対する比較によって決定される。
「相補性」という用語は、十分に相補的な鎖(以下に本明細書において定義される、例えば、第2鎖)に対する配列の配列同一性として本明細書において定義される。例えば、100%相補的である(又は十分に相補的である)配列は、相補鎖と100%の配列同一性を有すると本明細書において理解され、例えば、80%相補的である配列は、(十分に)相補的な鎖に対して80%の配列同一性を有すると本明細書において理解される。
「同一性」及び「類似性」は、公知の方法によって容易に算出され得る。「配列同一性」及び「配列類似性」は、2つの配列の長さに応じて、グローバル又はローカルアラインメントアルゴリズムを使用する2つのペプチド又は2つのヌクレオチド配列のアラインメントによって決定され得る。類似の長さの配列は、好ましくは、長さ全体にわたって最適に配列をアラインするグローバルアラインメントアルゴリズム(例えば、Needleman Wunsch)を使用してアラインされ、一方で、実質的に異なる長さの配列は、好ましくは、ローカルアラインメントアルゴリズム(例えば、Smith Waterman)を使用してアラインされる。配列は、それらが(例えば、デフォルトパラメータを使用してプログラムGAP又はBESTFITによって最適にアラインされた場合に)少なくともある特定の最小パーセンテージの配列同一性(以下に定義されるような)を共有する場合に、「実質的に同一である」又は「本質的に類似している」と呼ばれることがある。GAPは、Needleman及びWunschグローバルアラインメントアルゴリズムを使用して、2つの配列をその長さ全体(全長)にわたってアラインして、マッチ数を最大化し、ギャップ数を最小化する。グローバルアラインメントは、2つの配列が類似の長さを有する場合に配列同一性を決定するために適宜使用される。一般に、ギャップ生成ペナルティー=50(ヌクレオチド)/8(タンパク質)であり、ギャップ伸長ペナルティー=3(ヌクレオチド)/2(タンパク質)である、ギャップデフォルトパラメータが使用される。ヌクレオチドについては、使用されるデフォルトスコアリングマトリックスは、nwsgapdnaであり、タンパク質については、デフォルトスコアリングマトリックスは、Blosum62である(Henikoff & Henikoff、1992年、PNAS 89巻、915〜919頁)。配列アラインメント及び配列同一性パーセンテージのスコアは、コンピュータプログラム、例えば、米国、92121−3752カリフォルニア州、サンディエゴ、スクラントンロード(Scranton Road)9685から入手可能なGCG Wisconsinパッケージ、バージョン10.3を使用して、又はオープンソースソフトウェア、例えば、EmbossWINバージョン2.10.0中のプログラム「needle」(グローバルNeedleman Wunschアルゴリズムを使用する)若しくは「water」(ローカルSmith Watermanアルゴリズムを使用する)を、上記のギャップと同一パラメータを使用して、若しくはデフォルト設定(「needle」及び「water」両方について、並びにタンパク質及びDNAアラインメント両方について、デフォルトギャップ開始ペナルティーは10.0であり、デフォルトギャップ伸長ペナルティーは0.5であり、タンパク質のデフォルトスコアリングマトリックスはBlosum62であり、DNAのものはDNAFullである)を使用して、決定され得る。配列が、実質的に異なる全体の長さを有する場合には、ローカルアラインメント、例えば、Smith Watermanアルゴリズムを使用するものが好ましい。
或いは、類似性又は同一性パーセンテージは、FASTA、BLASTなどといったアルゴリズムを使用して公開データベースに対して検索することによって決定され得る。したがって、本発明の核酸及びタンパク質配列は、例えば、他のファミリーメンバー又は関連配列を同定するために、公開データベースに対して検索を実施するための「クエリー配列」としてさらに使用され得る。このような検索は、Altschulら(1990年)J. Mol. Biol. 215巻:403〜10頁のBLASTn及びBLASTxプログラム(バージョン2.0)を使用して実施され得る。本発明の核酸分子と相同なヌクレオチド配列を得るために、BLASTヌクレオチド検索が、NBLASTプログラム、スコア=100、ワード長=12を用いて実施され得る。本発明のタンパク質分子と相同なアミノ酸配列を得るために、BLASTタンパク質検索が、BLASTxプログラム、スコア=50、ワード長=3を用いて実施され得る。比較目的でギャップありアラインメントを得るために、Altschulら、(1997年) Nucleic Acids Res. 25巻(17号):3389〜3402頁に記載されるように、Gapped BLASTが利用され得る。BLAST及びGapped BLASTプログラムを利用する場合には、それぞれのプログラム(例えば、BLASTx及びBLASTn)のデフォルトパラメータが使用され得る。http://www.ncbi.nlm.nih.gov/の国立バイオテクノロジー情報センターのホームページを参照のこと。
本明細書で使用される場合、「選択的にハイブリダイズする(selectively hybridizing)」、「選択的にハイブリダイズする(hybridizes selectively)」という用語及び類似の用語は、互いに少なくとも66%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、より好ましくは、少なくとも85%、さらにより好ましくは、少なくとも90%、好ましくは、少なくとも95%、より好ましくは、少なくとも98%又はより好ましくは、少なくとも99%相同なヌクレオチド配列が、通常、互いにハイブリダイズされたままである、ハイブリダイゼーション及び洗浄の状態を説明することが意図される。すなわち、このようなハイブリダイズする配列は、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、より好ましくは、少なくとも85%、さらにより好ましくは、少なくとも90%、より好ましくは、少なくとも95%、より好ましくは、少なくとも98%又はより好ましくは、少なくとも99%の配列同一性を共有し得る。
このようなハイブリダイゼーション条件の好ましい、限定されない例として、約45℃での6×塩化ナトリウム/クエン酸ナトリウム(SSC)中でのハイブリダイゼーションと、それに続く、約50℃での、好ましくは、約55℃での、好ましくは、約60℃での、さらにより好ましくは、約65℃での1×SSC、0.1% SDS中での1回又は複数回の洗浄がある。
高度にストリンジェントな条件として、例えば、5×SSC/5×デンハート液/1.0% SDS中約68℃でのハイブリダイゼーション及び室温での0.2×SSC/0.1% SDS中での洗浄が挙げられる。或いは、洗浄は、42℃で実施され得る。
当業者ならば、ストリンジェントな及び高度にストリンジェントなハイブリダイゼーション条件にどの条件を適用するかを承知するであろう。このような条件に関する追加のガイダンスは、当技術分野では、例えば、Sambrookら、1989年、Molecular Cloning, A Laboratory Manual, Cold Spring Harbor Press N.Y.及びAusubelら(編)、Sambrook及びRussell (2001年) 「Molecular Cloning : A Laboratory Manual (第3版)、Cold Spring Harbor Laboratory、Cold Spring Harbor Laboratory Press、New York 1995年、Current Protcols in Molecular Biology、(John Wiley & Sons、N.Y.)において容易に入手可能である。
もちろん、ポリA配列(mRNAの3’末端ポリ(A)トラクトなど)と、又はT(又はU)残基の相補的ストレッチとのみハイブリダイズするポリヌクレオチドは、このようなポリヌクレオチドが、ポリ(A)ストレッチ又はその相補体を含有する任意の核酸分子(例えば、実際に、任意の二本鎖cDNAクローン)とハイブリダイズするであろうことから、本発明の核酸の一部と特異的にハイブリダイズするために使用される本発明のポリヌクレオチドに含まれない。
同様に、「標的配列」は、例えば、変更が、導入されるべきである、又は検出されるべきである、標的化されるべきである核酸内のヌクレオチドの順序を表すためである。例えば、標的配列は、DNA二本鎖の第1鎖によって含まれるヌクレオチドの順序である。
「エンドヌクレアーゼ」とは、二本鎖DNAの少なくとも一方の鎖を、その認識部位への結合の際に加水分解する酵素である。エンドヌクレアーゼは、部位特異的エンドヌクレアーゼとして本明細書において理解されるべきである。制限エンドヌクレアーゼは、二本鎖の両鎖を同時に加水分解して、DNAに二本鎖切断を導入するエンドヌクレアーゼとして理解されるべきである。「ニッキング」エンドヌクレアーゼとは、二本鎖のうち一方の鎖のみを加水分解して、切断されたのではなく「ニッキングされた」DNA分子を生成するエンドヌクレアーゼである。
プライマー結合部位は、二本鎖形成の際に、プライマー配列が選択的にハイブリダイズできるプライマー結合配列を含む部位として本明細書において定義される。したがって、プライマー結合配列は、好ましくは、一本鎖DNA配列である。
エンドヌクレアーゼ認識部位は、二本鎖形成されると、エンドヌクレアーゼが、DNAの少なくとも一方の鎖と結合でき、その後、ハイブリダイズできる特定の配列を含むと本明細書において定義される。エンドヌクレアーゼによって認識される特定の配列は、二本鎖DNAの第1鎖中又は第2鎖中に位置し得る。エンドヌクレアーゼによって作製される二本鎖又は一本鎖切断は、エンドヌクレアーゼ認識部位内に位置し得る。好ましくは、切断は、エンドヌクレアーゼ認識配列に直接隣接して位置する場合も、エンドヌクレアーゼ認識配列の下流の1つ若しくは複数の(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15若しくは16)塩基上流に位置する場合もある。
図1は、本発明の方法の好ましい実施形態の模式図を示す図である。PBS1は、第1のプライマー結合部位であり、PBS2は、第2のプライマー結合部位であり、ES1は、第1のエンドヌクレアーゼ認識部位であり、ES2は、第2のエンドヌクレアーゼ認識部位である。リバースプライマーは、タグ(黒色丸)を含み得る。固相支持体(大きな丸)は、タグ付きの、増幅された、ニッキングされた核酸前駆体を捕捉し得る。 図2は、本発明の2つの例示された核酸前駆体を示す図である。A)第1のエンドヌクレアーゼ認識部位は、第1のプライマー結合部位内に(部分的に又は完全に)含まれる場合があり、第2のエンドヌクレアーゼ認識部位は、第2のプライマー結合部位内に(部分的に又は完全に)含まれる場合がある。B)要素が5つの別個の要素である核酸前駆体。略語及び記号は、図1について示されたとおりである。矢印は、プライマーであり、リバースプライマーは、タグ(黒色丸)を含み得る。 図2は、本発明の2つの例示された核酸前駆体を示す図である。A)第1のエンドヌクレアーゼ認識部位は、第1のプライマー結合部位内に(部分的に又は完全に)含まれる場合があり、第2のエンドヌクレアーゼ認識部位は、第2のプライマー結合部位内に(部分的に又は完全に)含まれる場合がある。B)要素が5つの別個の要素である核酸前駆体。略語及び記号は、図1について示されたとおりである。矢印は、プライマーであり、リバースプライマーは、タグ(黒色丸)を含み得る。 本発明の例示された核酸前駆体を示す図である。プライマー結合部位(PBS)は、エンドヌクレアーゼ認識部位(ES、黒色)と重複する場合がある。さらに、プライマー結合部位は、ユニバーサル部分(黒色及び白色)及び可変部分(灰色)を含み得る。A)プライマー結合部位のユニバーサル部分及び可変部分と相補的であるプライマー対を使用する増幅は、核酸前駆体の特定のサブセットの増幅を可能にする。B)ユニバーサル部分とのみ相補的であるプライマー対を使用する増幅は、核酸前駆体の完全なプールの増幅を可能にする。略語及び記号は、図1及び2について示されたとおりである。 本発明の例示された核酸前駆体を示す図である。プライマー結合部位(PBS)は、エンドヌクレアーゼ認識部位(ES、黒色)と重複する場合がある。さらに、プライマー結合部位は、ユニバーサル部分(黒色及び白色)及び可変部分(灰色)を含み得る。A)プライマー結合部位のユニバーサル部分及び可変部分と相補的であるプライマー対を使用する増幅は、核酸前駆体の特定のサブセットの増幅を可能にする。B)ユニバーサル部分とのみ相補的であるプライマー対を使用する増幅は、核酸前駆体の完全なプールの増幅を可能にする。略語及び記号は、図1及び2について示されたとおりである。 図4は、本発明の例示された核酸前駆体を示す図である。核酸前駆体は、5つの別個の要素を含み得る。プライマー結合部位は、ユニバーサル部分(白色)及び可変部分(灰色)を含み得る。A)プライマー結合部位のユニバーサル部分及び可変部分と相補的であるプライマー対を使用する増幅は、核酸前駆体の特定のサブセットの増幅を可能にする。B)ユニバーサル部分(白色)のみと相補的であるプライマー対を使用する増幅は、核酸前駆体の完全なプールの増幅を可能にする。略語及び記号は、図1及び2について示されたとおりである。 図4は、本発明の例示された核酸前駆体を示す図である。核酸前駆体は、5つの別個の要素を含み得る。プライマー結合部位は、ユニバーサル部分(白色)及び可変部分(灰色)を含み得る。A)プライマー結合部位のユニバーサル部分及び可変部分と相補的であるプライマー対を使用する増幅は、核酸前駆体の特定のサブセットの増幅を可能にする。B)ユニバーサル部分(白色)のみと相補的であるプライマー対を使用する増幅は、核酸前駆体の完全なプールの増幅を可能にする。略語及び記号は、図1及び2について示されたとおりである。 図5は、本発明の例示された核酸前駆体を示す図である。プライマー結合部位(PBS)は、エンドヌクレアーゼ認識部位(ES、黒色)と重複する場合がある。プライマー結合部位は、可変部分(灰色)及びユニバーサル部分(黒色及び白色)を含み得る。A)可変部分及びESとのみ十分に相補的であるプライマー対を使用する増幅は、核酸前駆体の特定のサブセットの増幅を可能にする。B)ユニバーサル部分(白色)のみと相補的であるプライマー対を使用する増幅は、核酸前駆体の完全なプールの増幅を可能にする。略語及び記号は、図1及び2について示されたとおりである。 図5は、本発明の例示された核酸前駆体を示す図である。プライマー結合部位(PBS)は、エンドヌクレアーゼ認識部位(ES、黒色)と重複する場合がある。プライマー結合部位は、可変部分(灰色)及びユニバーサル部分(黒色及び白色)を含み得る。A)可変部分及びESとのみ十分に相補的であるプライマー対を使用する増幅は、核酸前駆体の特定のサブセットの増幅を可能にする。B)ユニバーサル部分(白色)のみと相補的であるプライマー対を使用する増幅は、核酸前駆体の完全なプールの増幅を可能にする。略語及び記号は、図1及び2について示されたとおりである。 図6は、本発明の例示された核酸前駆体を示す図である。核酸前駆体は、5つの別個の要素を含み得る。プライマー結合部位は、可変部分(灰色)及びユニバーサル部分(白色)を含み得る。A)可変部分とのみ十分に相補的であるプライマー対を使用する増幅は、核酸前駆体の特定のサブセットの増幅を可能にする。B)ユニバーサル部分(白色)のみと相補的であるプライマー対を使用する増幅は、核酸前駆体の完全なプールの増幅を可能にする。略語及び記号は、図1及び2について示されたとおりである。 図6は、本発明の例示された核酸前駆体を示す図である。核酸前駆体は、5つの別個の要素を含み得る。プライマー結合部位は、可変部分(灰色)及びユニバーサル部分(白色)を含み得る。A)可変部分とのみ十分に相補的であるプライマー対を使用する増幅は、核酸前駆体の特定のサブセットの増幅を可能にする。B)ユニバーサル部分(白色)のみと相補的であるプライマー対を使用する増幅は、核酸前駆体の完全なプールの増幅を可能にする。略語及び記号は、図1及び2について示されたとおりである。 図7は、結果Tapestation D1000(Agilent)を示す図である。200μLの総未精製PCRサンプルのうちの1μLを調べ、50μLの総(精製)RPAサンプルのうち1μLを調べた。 図8は、結果Tapestation D1000を示す図である。102bpの明確な可視二本鎖増幅産物が検出され(合計100μLのうち1μLを調べた)、これは増幅されたプローブ前駆体であると予測された。サイズの相違は、Tapestationシステムの不正確なサイズ分類による可能性が極めて高い。 図9は、ビオチンを用いる精製、結果Agilent Small RNAキット(40μLの総1/4希釈されたサンプルのうち1μLを調べた)。回収されたDNAは、予測された一本鎖55〜63ntプローブに対応していた。サイズの相違は、アレイシステムの不正確なサイズ分類による可能性が極めて高い。 図10は、比較実験の結果Small RNA Agilentを示す図である。
第1の態様において、本発明は、目的の配列を有する1つ又は複数の一本鎖オリゴヌクレオチドを生成する方法であって、
a)第1鎖と、任意選択で、第1鎖と相補的である第2鎖を含む少なくとも1つの一本鎖−又は二本鎖核酸前駆体を提供するステップであって、第1鎖は、以下の要素:
(1)第1のプライマー結合部位、
(2)第1のエンドヌクレアーゼ認識部位、
(3)目的の配列、
(4)第2のエンドヌクレアーゼ認識部位、及び
(5)第2のプライマー結合部位
を5’から3’方向に含み、
第1のエンドヌクレアーゼ認識部位は、二本鎖形成後に、第1のエンドヌクレアーゼが、目的の配列のすぐ上流の第1鎖の糖−リン酸骨格を切断するように設計され、
第2のエンドヌクレアーゼ認識部位は、二本鎖形成後に、第2のエンドヌクレアーゼが、目的の配列のすぐ下流の第1鎖の糖−リン酸骨格を切断するように設計されている、ステップと、
b)第1のプライマー結合部位にハイブリダイズ可能な第1のプライマー及び第2のプライマー結合部位にハイブリダイズ可能な第2のプライマーを使用する増幅法によって、ステップa)の前駆体を増幅するステップと、
c)ステップb)において得られた増幅された二本鎖前駆体を、第1及び第2のエンドヌクレアーゼで消化して、目的の配列のすぐ上流及び下流の糖−リン酸骨格が切断された増幅された二本鎖核酸前駆体を生成するステップと、
e)増幅された二本鎖前駆体を変性させ、それによって目的の配列を有する一本鎖オリゴヌクレオチドを放出するステップと
を含む方法に関係する。
本発明の方法に、追加のステップ、例えば、得られた生成物の追加の精製ステップ又は(長期又は短期)貯蔵又は任意のその他の適した追加の方法ステップが含まれてもよい。
第1鎖は、目的の配列を含む。したがって、第1鎖は、目的の配列を含む、核酸前駆体の、又は本発明の方法のステップb)によってそれから増幅された核酸の鎖として本明細書において理解されるべきである。第2鎖は、目的の配列と相補的である配列を含む。第2鎖は、第1鎖と相補的である、核酸前駆体の、又は本発明の方法のステップb)によってそれから増幅された核酸の鎖として本明細書において理解されるべきである。
第1鎖の第1のプライマー結合部位は、第1のプライマー結合配列の逆相補体を含み、その結果、相補鎖(また、第2鎖として本明細書において示される)が、この第1のプライマー結合部位内に、第1のプライマーが選択的にアニーリングできる第1のプライマー結合配列を含むと、本明細書において理解されるべきである。第1鎖の第2のプライマー結合部位は、第1鎖中に、第2のプライマーが選択的にアニーリングできる第2のプライマー結合配列を含むとさらに理解されるべきである。好ましくは、第1のプライマーは、第1のプライマー結合配列のみと選択的にアニーリングでき、第2のプライマーは、第2のプライマー結合配列のみと選択的にアニーリングできる。任意選択で、第1及び第2のプライマーは、第1及び第2のプライマー結合部位の両方とアニーリングできるという意味で、第1及び第2のプライマーは、同一である場合も、同様である場合もある。任意選択で、(第1及び第2の)プライマーは、第1及び第2のプライマー結合部位の両方のみと選択的にアニーリングできる。
好ましくは、目的の配列は、第1及び/又は第2のエンドヌクレアーゼ認識部位又はその逆相補体を含まない。
好ましい実施形態では、本発明の方法は、目的の配列と相補的である配列を含むオリゴヌクレオチドを、目的の配列を含む第1鎖から、又は第1鎖の残部から分離するために1つ又は複数のステップをさらに含む。好ましくは、これは、目的の配列と相補的である配列を含む第2鎖、又は第2鎖の残部を固定化するステップd)を、
i)増幅ステップb)と消化ステップc)の間に、
ii)消化ステップc)と変性ステップe)の間に、又は、
iii)変性ステップe)の後に
追加することによって達成される。
好ましくは、この固定化ステップは、固相支持体で目的の配列と相補的である配列を含む第2鎖又はその一部を親和性捕捉することを含む。これは、目的の配列と相補的である配列を含む第2鎖に全体として、又はその一部にタグをつけることを必要とし得る。第2鎖に全体としてタグをつけることは、本発明の方法のステップb)において、親和性タグを含む第2のプライマーを使用して、タグを含む増幅された二本鎖核酸前駆体を生成することで達成できる。
親和性タグは、少なくとも第2のプライマーに存在し得る。親和性タグは、第1のプライマー及び第2のプライマーの両方に存在し得るということは本明細書においてさらに理解される。或いは、親和性タグは、第1のプライマーに存在しない、例えば、親和性タグは、第2のプライマーにのみ存在する。
別の実施形態では、ステップb)において使用される第2のプライマーは、増幅の前に、本明細書において明記されたように固相支持体に存在する場合があり、ステップb)における増幅は、固相支持体で実施され、第2鎖を介して固相支持体に付着されたアンプリコンをもたらす。この実施形態内で、増幅のための第1のプライマーは、固相支持体とは別個に提供され得る、例えば、溶液中に存在する場合があり、第2のプライマーは、例えば、共有結合連結によって固相支持体に連結され得る、又は本明細書においてさらに詳述されるように親和性捕捉によって固定化され得る。
目的の配列を有する一本鎖オリゴヌクレオチドを得るために、目的の配列の逆相補体を含む第2鎖又はその一部を除去するさらなるステップが、本発明の方法に追加される。前記除去ステップは、好ましくは、上記で定義されるような選択肢i)若しくはii)において変性ステップの後に、又は上記で定義されるような選択肢iii)において固定化ステップの後に追加される。好ましくは、この実施形態内で、前駆体又は方法は、本発明の方法のステップc)において定義されるような増幅された二本鎖前駆体を消化することが、目的の配列まで、及び目的の配列を含めてタグの間の第2鎖の糖−リン酸骨格を無傷で維持するように設計される。
したがって、本発明の方法の好ましい実施形態は、
a)第1鎖と、任意選択で、第1鎖と相補的である第2鎖を含む少なくとも1つの一本鎖又は二本鎖核酸前駆体を提供するステップであって、第1鎖は、以下の要素:
(1)第1のプライマー結合部位、
(2)第1のエンドヌクレアーゼ認識部位、
(3)目的の配列、
(4)第2のエンドヌクレアーゼ認識部位、及び、
(5)第2のプライマー結合部位
を5’から3’方向に含み、
第1のプライマーは、第1のプライマー結合部位とのみ選択的にアニーリングでき、第2のプライマーは、第2のプライマー結合部位とのみ選択的にアニーリングでき、
目的の配列は、第1及び第2のエンドヌクレアーゼ認識部位又はその逆相補体を含まず、
第1のエンドヌクレアーゼ認識部位は、二本鎖形成後に、第1のエンドヌクレアーゼが、目的の配列のすぐ上流の第1鎖の糖−リン酸骨格を切断するように設計され、
第2のエンドヌクレアーゼ認識部位は、二本鎖形成後に、第2のエンドヌクレアーゼが、目的の配列のすぐ下流の第1鎖の糖−リン酸骨格を切断するように設計されている、ステップと、
b)第1のプライマー結合部位にハイブリダイズ可能な第1のプライマー及び第2のプライマー結合部位にハイブリダイズ可能な第2のプライマーを使用して、タグを含む増幅された二本鎖核酸前駆体を生成することで、増幅法によって、ステップa)の前駆体を増幅するステップであって、少なくとも第2のプライマーは、親和性タグを含む、ステップと(好ましくは、親和性タグは、第1のプライマーに存在しない)、
c)ステップb)において得られた増幅された二本鎖前駆体を、第1のエンドヌクレアーゼで、及び第2のエンドヌクレアーゼで消化して、目的の配列のすぐ上流及び下流の糖−リン酸骨格が切断されており、タグから、目的の配列と相補的である配列を含めて目的の配列と相補的である配列までの間の無傷の糖−リン酸骨格を有する増幅された二本鎖核酸前駆体を生成するステップと、
d)増幅された二本鎖核酸前駆体を、タグ付き相補的第2鎖の親和性捕捉によって固相支持体に固定化するステップと、
e)増幅された二本鎖前駆体を変性させ、それによって目的の配列を有する一本鎖オリゴヌクレオチドを放出するステップと、
f)固相支持体を除去して、目的の配列を有する一本鎖オリゴヌクレオチドを得るステップと
を含む。
本発明の好ましい実施形態の模式図は、図1に表されている。当業者ならば、本発明の方法は、上記で詳述されたようなステップを含み得ることは理解されよう。しかし、ステップが上記で明記された順序で実施されることは本発明にとって必須ではない。好ましい実施形態では、ステップc)及びステップd)は、逆転される。代替実施形態では、ステップd)及びステップe)は、逆転される。
したがって、本発明の好ましい実施形態では、方法は、上記で明記された(及び以下にさらに詳述される)ステップを以下の順序で含み得る:
i)ステップa)、ステップb)、ステップc)、ステップd)、ステップe)及びステップf)、又は
ii)ステップa)、ステップb)、ステップd)、ステップc)、ステップe)及びステップf)、又は
iii)ステップa)、ステップb)、ステップc)、ステップe)、ステップd)及びステップf)。
したがって、任意選択で、本発明の方法は、以下の引き続くステップを含み得る:
a)第1鎖と、任意選択で、第1鎖と相補的である第2鎖を含む少なくとも1つの一本鎖−又は二本鎖核酸前駆体を提供するステップであって、第1鎖は、以下の要素:
(1)第1のプライマー結合部位、
(2)第1のエンドヌクレアーゼ認識部位、
(3)目的の配列、
(4)第2のエンドヌクレアーゼ認識部位、及び
(5)第2のプライマー結合部位
を5’から3’方向に含み、
第1のプライマーは、第1のプライマー結合部位とのみ選択的にアニーリングでき、第2のプライマーは、第2のプライマー結合部位とのみ選択的にアニーリングでき、
目的の配列は、第1及び第2のエンドヌクレアーゼ認識部位又はその逆相補体を含まず、
第1のエンドヌクレアーゼ認識部位は、二本鎖形成後に、第1のエンドヌクレアーゼが、目的の配列のすぐ上流の第1鎖の糖−リン酸骨格を切断するように設計され、
第2のエンドヌクレアーゼ認識部位は、二本鎖形成後に、第2のエンドヌクレアーゼが、目的の配列のすぐ下流の第1鎖の糖−リン酸骨格を切断するように設計されている、ステップと、
b)第1のプライマー結合部位にハイブリダイズ可能な第1のプライマー及び第2のプライマー結合部位にハイブリダイズ可能な第2のプライマーを使用して、タグを含む増幅された二本鎖核酸前駆体を生成することで、増幅法によって、前駆体を増幅するステップであって、第2のプライマーは、親和性タグを含み、好ましくは、親和性タグは、第1のプライマーに存在しない、ステップと、
d)増幅された二本鎖核酸前駆体を、タグ付き相補的第2鎖の親和性捕捉によって固相支持体に固定化するステップと、
c)増幅された二本鎖前駆体を、第1のエンドヌクレアーゼで、及び第2のエンドヌクレアーゼで消化して、目的の配列のすぐ上流及び下流の糖−リン酸骨格が切断されており、タグから、目的の配列と相補的である配列を含めて目的の配列と相補的である配列までの間の無傷の糖−リン酸骨格を有する増幅された二本鎖核酸前駆体を生成するステップと、
e)増幅された二本鎖前駆体を変性させ、それによって目的の配列を有する一本鎖オリゴヌクレオチドを放出するステップと、
f)固相支持体を除去して、目的の配列を有する一本鎖オリゴヌクレオチドを得るステップ。
さらに、本発明の方法は、以下の後続ステップを含み得る:
a)第1鎖と、任意選択で、第1鎖と相補的である第2鎖を含む少なくとも1つの一本鎖又は二本鎖核酸前駆体を提供するステップであって、第1鎖は、以下の要素:
(1)第1のプライマー結合部位、
(2)第1のエンドヌクレアーゼ認識部位、
(3)目的の配列、
(4)第2のエンドヌクレアーゼ認識部位、及び、
(5)第2のプライマー結合部位
を5’から3’方向に含み、
第1のプライマーは、第1のプライマー結合部位とのみ選択的にアニーリングでき、第2のプライマーは、第2のプライマー結合部位とのみ選択的にアニーリングでき、
目的の配列は、第1及び第2のエンドヌクレアーゼ認識部位又はその逆相補体を含まず、
第1のエンドヌクレアーゼ認識部位は、二本鎖形成後に、第1のエンドヌクレアーゼが、目的の配列のすぐ上流の第1鎖の糖−リン酸骨格を切断するように設計され、
第2のエンドヌクレアーゼ認識部位は、二本鎖形成後に、第2のエンドヌクレアーゼが、目的の配列のすぐ下流の第1鎖の糖−リン酸骨格を切断するように設計されている、ステップと、
b)第1のプライマー結合部位にハイブリダイズ可能な第1のプライマー及び第2のプライマー結合部位にハイブリダイズ可能な第2のプライマーを使用して、タグを含む増幅された二本鎖核酸前駆体を生成することで、増幅法によって、前駆体を増幅するステップであって、第2のプライマーは、親和性タグを含み、好ましくは、親和性タグは、第1のプライマーに存在しない、ステップと、
c)増幅された二本鎖前駆体を、第1のエンドヌクレアーゼで、及び第2のエンドヌクレアーゼで消化して、目的の配列のすぐ上流及び下流の糖−リン酸骨格が切断されており、タグから、目的の配列と相補的である配列を含めて目的の配列と相補的である配列までの間の無傷の糖−リン酸骨格を有する増幅された二本鎖核酸前駆体を生成するステップと、
e)増幅された二本鎖前駆体を変性させ、それによって目的の配列を有する一本鎖オリゴヌクレオチドを放出するステップと、
d)変性された増幅された二本鎖核酸前駆体のタグ付き相補的第2鎖を、親和性捕捉によって固相支持体に固定化するステップと、
f)固相支持体を除去して、目的の配列を有する一本鎖オリゴヌクレオチドを得るステップ。
追加の精製ステップが、例えば、ステップa)とステップb)の間に、及び/又はステップb)とステップc)の間に、及び/又はステップc)とステップd)の間に、及び/又はステップd)とステップe)の間に、及び/又はステップe)とステップf)の間に、及び/又はステップd)とステップc)の間に、及び/又はステップe)とステップd)の間に、及び/又はステップb)とステップd)の間に、及び/又はステップc)とステップe)の間に、及び/又はステップd)とステップf)の間に、及び/又はステップf)の後に含まれてもよい。
或いは、方法は、上記で定義されるような以下のステップからなり得る
i)ステップa)、ステップb)、ステップc)、ステップd)、ステップe)及びステップf)、又は
ii)ステップa)、ステップb)、ステップd)、ステップc)、ステップe)及びステップf)、又は
iii)ステップa)、ステップb)、ステップc)、ステップe)、ステップd)及びステップf)。
ステップb)における増幅が、上記で詳述されるように固相支持体で実施される場合には、方法は、上記で明記された(及び以下にされに詳述される)ステップを以下の順序で含み得る:ステップa)、ステップb)、ステップc)、ステップe)及びステップf)。言い換えれば、本発明の方法は、以下の連続ステップを含み得る:
a)第1鎖と、任意選択で、第1鎖と相補的である第2鎖を含む少なくとも1つの一本鎖又は二本鎖核酸前駆体を提供するステップであって、第1鎖は、以下の要素:
(1)第1のプライマー結合部位、
(2)第1のエンドヌクレアーゼ認識部位、
(3)目的の配列、
(4)第2のエンドヌクレアーゼ認識部位、及び
(5)第2のプライマー結合部位
を5’から3’方向に含み、
第1のプライマーは、第1のプライマー結合部位とのみ選択的にアニーリングでき、第2のプライマーは、第2のプライマー結合部位とのみ選択的にアニーリングでき、
目的の配列は、第1及び第2のエンドヌクレアーゼ認識部位又はその逆相補体を含まず、
第1のエンドヌクレアーゼ認識部位は、二本鎖形成後に、第1のエンドヌクレアーゼが、目的の配列のすぐ上流の第1鎖の糖−リン酸骨格を切断するように設計され、
第2のエンドヌクレアーゼ認識部位は、二本鎖形成後に、第2のエンドヌクレアーゼが、目的の配列のすぐ下流の第1鎖の糖−リン酸骨格を切断するように設計されている、ステップと、
b)第1のプライマー結合部位にハイブリダイズ可能な第1のプライマー及び第2のプライマー結合部位にハイブリダイズ可能な第2のプライマーを使用して、タグを含む増幅された二本鎖核酸前駆体を生成することで、増幅法によって、ステップa)の前駆体を増幅するステップであって、第2のプライマーは、固相支持体に連結されている、ステップと、
c)ステップb)において得られた増幅された二本鎖前駆体を、第1のエンドヌクレアーゼで、及び第2のエンドヌクレアーゼで消化して、目的の配列のすぐ上流及び下流の糖−リン酸骨格が切断されており、タグから、目的の配列と相補的である配列を含めて目的の配列と相補的である配列までの間の無傷の糖−リン酸骨格を有する増幅された二本鎖核酸前駆体を生成するステップと、
e)増幅された二本鎖前駆体を変性させ、それによって目的の配列を有する一本鎖オリゴヌクレオチドを放出するステップと、及び任意選択で、
f)固相支持体を除去して、目的の配列を有する一本鎖オリゴヌクレオチドを得るステップ。
1つ又は複数の追加の精製ステップが、例えば、ステップa)とステップb)の間に、及び/又はステップb)とステップc)の間に、及び/又はステップc)とステップe)の間に、及び/又はステップe)とステップf)の間に、及び/又はステップf)の後ろに含まれてもよい。或いは、増幅が固相支持体で適用されるこの実施形態内では、方法は、この実施形態において上記で定義されるような以下のステップからなり得る:ステップa)、ステップb)、ステップc)、ステップe)及びステップf)。目的の配列は、本発明の方法のステップa)において提供される核酸前駆体内にすでに含まれているので、本発明の方法はまた、目的の配列を有する1つ又は複数の一本鎖オリゴヌクレオチドの増幅の方法と考えられ得る。
本発明を以下により詳細に説明する:
目的の配列を有するオリゴヌクレオチド
第1の態様では、本発明は、目的の配列を有する1つ又は複数の一本鎖オリゴヌクレオチドを生成する方法に関係する。一本鎖オリゴヌクレオチドは、短い一本鎖DNA又はRNA分子として本明細書において定義される。好ましい実施形態では、一本鎖オリゴヌクレオチドは、一本鎖DNA分子である。方法は、任意選択で、異なる配列、例えば、本発明の方法のステップa)において出発材料として、さらに本明細書において「核酸前駆体」の下で定義されるような、これらの任意選択で異なる配列を含む複数の前駆体オリゴヌクレオチドの初期プールを使用する、目的の異なる配列を有する多数のオリゴヌクレオチドのプールされた生成(すなわち、単一容器における生成)に特に適している。
好ましい実施形態では、生成された一本鎖オリゴヌクレオチド又は一本鎖オリゴヌクレオチドのプールは、約20〜200ヌクレオチド、好ましくは、約30〜180ヌクレオチド、約40〜160ヌクレオチド、約50〜140ヌクレオチド、約60〜120ヌクレオチド、約70〜110ヌクレオチド、約75〜100ヌクレオチド、約75〜95ヌクレオチド又は約80〜90ヌクレオチドからなる、又は各々からなる。これらのヌクレオチドは、好ましくは、連続ヌクレオチドであるということは理解されるべきである。
好ましくは、生成したオリゴヌクレオチド又は一本鎖オリゴヌクレオチドのプールは、少なくとも約20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、100、105、110、115、120、125、130、135、140、145、150、155、160、165、170、175、180、185、190、195若しくは200ヌクレオチドからなる、又は各々からなる、及び/又は200、195、190、185、180、175、170、165、160、155、150、145、140、135、130、125、120、115、110、105、100、95、90、85、80、75、70、65、60、55、50、45、40、35、30、25若しくは20を超えるヌクレオチドを有さない。
本明細書においてさらに詳述される本発明の例示された実施形態では、核酸前駆体は、配列番号1〜配列番号978からなる群から選択される配列を有し、好ましくは、配列は、配列番号1〜326からなる群、配列番号327〜652からなる群及び/又は配列番号653〜978からなる群から選択される。最も好ましくは、核酸前駆体は、配列番号653〜978からなる群から選択される配列を有する。この実施形態において出発材料として使用される核酸前駆体のプールは、配列番号1〜配列番号978によって表されるこれらの978種の核酸前駆体のプールを含む、又はからなる。
生成されるべき一本鎖オリゴヌクレオチド又は一本鎖オリゴヌクレオチドのプールは、目的の配列を含み得る、若しくはからなり得る、又は各々含み得る、若しくはからなり得る。好ましくは、本発明の方法によって生成される一本鎖オリゴヌクレオチド又は一本鎖オリゴヌクレオチドのプールは、目的の配列からなる、又は各々からなる。特に好ましい目的の配列として、例えば、増幅のためのプライマーとして、ライゲーション、ハイブリダイゼーション若しくは(溶液中での)捕捉のためのプローブとして、又はアダプターとして、又はin vitro転写のための鋳型として使用され得る配列がある。
プライマー又はプライマーオリゴヌクレオチドとして使用するための目的の配列は、増幅されるべき所定の標的配列と少なくとも部分的に相補的である配列、例えば、所定の(ゲノム)DNA配列、cDNA配列、RNA配列及び/又は無細胞DNA配列を含み得る。このような配列は、相補的標的配列と本明細書において命名される。好ましくは、前記相補的標的配列は、所定の標的配列に対して少なくとも80%、85%、90%、98%又は99%相補的である。最も好ましくは、相補的標的配列は、所定の標的配列に対して十分に相補的である(100%)。好ましくは、このような相補的標的配列は、約18、19、20、21、22、23ヌクレオチド長のストレッチである。任意選択で、プライマーとして使用するための目的の配列は、さらなる機能的要素、例えば、(1つ若しくは複数の)その後の増幅及び/又はシーケンシングステップのための1つ若しくは複数のプライマー結合部位及び/又は例えば、サンプル追跡若しくは分子インデックス化のための1つ若しくは複数のバーコード付け配列(任意選択で、国際公開第2016/201142号に記載されるような、中断されたバーコード)及び/又は1つ若しくは複数の縮重ヌクレオチドを含む。プライマーは、3’末端に相補的標的配列及び1つ又は複数の機能的要素、好ましくは、上記で示されたような機能的要素を含むテールを含むプライマーとして本明細書において理解されるテイルドプライマーであり得る。或いは、プライマーは、米国特許出願公開第2008/0305478号、米国特許出願公開第2010/0227320号、米国特許出願公開第2016/0068903号に記載されるようなオメガプライマーであり得る。このようなオメガプライマーは、通常、プライマーの3’及び5’両末端に、標的と結合しない、その後、モノプレックスPCRの誘導セクションとして使用され得るループ(通常、12〜50ヌクレオチド長のストレッチ)によってわけられている2つの相補的標的配列を含む(通常、それぞれ、6〜60ヌクレオチド長のストレッチ及び10〜100ヌクレオチド長のストレッチ)。
本発明の方法は、例えば、マルチプレックスPCRなどのマルチプレックスオリゴヌクレオチドベースの増幅において使用され得るプライマーオリゴヌクレオチドの定義されたプールの生成に特に適している。このようなプライマープールは、一緒に、特定の標的配列を増幅するのに適しているプライマー対を含み得る、又はからなり得る。任意選択で、対の両プライマーは、標的特異的であり、これは、プライマーの少なくとも一部は、ある特定の遺伝子又はその一部であり得る増幅されるべき特異的配列と相補的である配列として含まれると本明細書において理解されるべきである。或いは、対の一方のプライマーは、特定の標的配列に対して特異的ではない配列、例えば、アダプター中の所定の配列とアニーリング可能であり得る、いわゆる、共通プライマーであるのに対し、対のもう一方のプライマーは標的特異的である。任意選択で、対の両プライマーは、共通プライマーである。対のプライマーがテイルドプライマーである場合には、テールは、共通プライマーの対を用いるその後のテールPCRのためのユニバーサル配列を含み得る。
生成されたオリゴヌクレオチドは、少なくとも10−、20、40−、60−、80−、100−、120−、140−、160−、180−、200−、220−、240−、260−、280−、300−、320−、326−、340−、360、380−、400−、420−、440−、460−、480−、500−、600−、700−、800−、900−、1,000−、2,000−、3,000−、4,000−、5,000−、6,000−、7,000−、8,000−、9,000−、10,000−、20,000−、30,000−、40,000−、50,000−、60,000−、70,000、80,000−、90,000−、100,000−、200,000−、300,000−、400,000−又は500,000−プレックスPCRアッセイにおいてプライマーとして使用するのに適している。n−プレックスPCRアッセイは、n種の異なる標的配列の増幅をもたらす単一反応容器におけるPCR反応として本明細書において理解されるべきである。本発明の方法によって生成されたプライマーはまた、合成によるシーケンシングのために、又はクローニングのために使用され得る。
本発明の方法において生成されたオリゴヌクレオチドはまた、プローブとして使用するのに特に適している。したがって、目的の配列は、プローブ配列からなり得る、又は含み得る。プローブ又はプローブオリゴヌクレオチドは、プローブ中の配列と相補的であるヌクレオチド配列、すなわち、標的配列の存在を検出するために使用される(単独で、又は1つ若しくは複数の他のプローブと組み合わせて)オリゴヌクレオチドとして本明細書において理解される。このようなプローブ配列は、したがって、上記で定義されたような相補的標的配列を含み、1つ若しくは複数のプライマー結合部位及び/又は1つ若しくは複数のバーコード配列をさらに含み得る。プローブは、タグ(標識)、例えば、親和性リガンド又は放射活性若しくは蛍光タグをさらに含み得る。本発明の方法によって生成されたオリゴヌクレオチドプローブは、中でも、核酸検出の分野、例えば、ハイブリダイゼーションによる核酸の(ハイスループット)検出又は核酸の(溶液中での)捕捉(ハイブリダイゼーション捕捉プローブ)、標的化される変動検出及び標的化される及び/又はプログラム可能なゲノム編集の分野において使用するのに特に適している。本発明の方法は、例えば、マルチプレックスOLAにおいて使用され得るプローブオリゴヌクレオチドの定義されたプールの生成にとって特に適している。
プローブは、別のプローブと一緒に、例えば、SNP又はインデル検出において使用され得るOLAプローブであり得る。例えば、国際公開第2007/100243号に記載されるように、第1及び第2のプローブのハイブリダイゼーションのための2つの標的配列は、プローブが結合の際に直接ライゲーションされ得るように互いに隣接して位置しており、又はこれらの2つの標的配列は、隣接せず、間にギャップを残し、その結果、ギャップファイリング(Akhunovら、Theor. Appl. Genet. 2009年8月;119巻(3号):507〜517頁)又はギャップライゲーション(例えば、国際公開第00/77260号に記載されるような適した第3のオリゴヌクレオチドを使用する)が必要とされる。さらに、本発明の方法によって生成されるようなプローブはまた、南京錠プローブ(例えば、Nilssonら Science. 1994年9月30巻;265巻(5181号):2085〜2088頁に記載されるような)、分子反転プローブ(例えば、Hardenbolら、Nat Biotechnol. 2003年6月;21巻(6号):673−678頁に記載されるような)又はコネクタ反転プローブ(例えば、Akhrasら、PLoS One. 2007年;2巻(9号):e915に記載されるような)である場合もあり、これらはすべて、一般に、標的と相補的である2つのセグメント(各々一般に、約20ヌクレオチド長)を含み、これらのセクションがリンカー(例えば、40ヌクレオチド長リンカー)によって接続されている一本鎖核酸分子である。核酸分子は、標的配列とのハイブリダイゼーション及びライゲーション(任意選択で、ギャップファイリング後)の際に環状になる。リンカー配列中の機能の存在は、増幅及びその後の検出を可能にし得る。
本明細書において定義されるような1つ若しくは複数のプライマーを使用して増幅される、及び/又は本明細書において定義されるような1つ若しくは複数のプローブを使用して検出されるべき特に好ましい所定の標的配列として、遺伝子変動、例えば、多型を含有する、表す、又はそれと関連するヌクレオチド配列、すなわち、多型部位を有するゲノム配列がある。多型という用語は、本明細書において、集団における2つ又はそれより多い遺伝子的に決定された代替配列又は対立遺伝子の出現を指す。プローブ、相補的標的配列が、好ましくは、多型部位のこれらの2つ又はそれより多い遺伝子的に決定された代替配列のうち1つのみと(少なくとも部分的に)相補的である。プライマーの場合には、相補的標的配列は、好ましくは、このような多型部位に隣接する(例えば、上流又は下流の)遺伝的に決定された配列と(少なくとも部分的に)相補的である。
多型部位は、SNPなど、1塩基対ほどに小さいものであり得る。多型として、制限断片長多型を、変動数のタンデムリピート(VNTR’s)、超可変領域、ミニサテライト、ジヌクレオチドリピート、トリヌクレオチドリピート、テトラヌクレオチドリピート、単純反復配列及びAluなどの挿入要素が挙げられる。プローブの場合には、相補的標的配列は、2つ又はそれより多い遺伝的に決定された代替SNP対立遺伝子配列のうち1つのみと(少なくとも部分的に)相補的である。より好ましくは、ライゲーションプローブの場合には、相補的標的配列の5’又は3’末端のヌクレオチドは、代替(SNP)対立遺伝子のうち1つのみと相補的である。
好ましい実施形態では、生成されたオリゴヌクレオチドは、OLAアッセイにおいて使用するのに適している。本発明の方法は、高品質一本鎖オリゴヌクレオチドの生成をもたらす。このようなオリゴヌクレオチドは、マルチプレックス化アッセイ、例えば、それだけには限らないが、マルチプレックスオリゴヌクレオチドベースの増幅(例えば、マルチプレックスPCR)、マルチプレックス捕捉ハイブリダイゼーション、MLPA及びマルチプレックスOLAアッセイにおいて特に有用である。好ましくは、生成されたオリゴヌクレオチドは、例えば、米国特許第4,988,617号、Nilssonら(前掲)、米国特許第5,876,924号、国際公開第98/04745号国際公開第98/04746号、米国特許第6,221,603号、米国特許第5,521,065号、米国特許第5,962,223号、欧州特許第185494号、米国特許第6,027,889号、米国特許第4,988,617号、欧州特許第246864号、米国特許第6,156,178号、欧州特許第745140号、欧州特許第964704号、国際公開第03/054511号、米国特許出願公開第2003/0119004号、米国特許出願公開第2003/190646号、欧州特許第1313880号、米国特許出願公開第2003/0032016号、欧州特許第912761号、欧州特許第956359号、米国特許出願公開第2003/108913号、欧州特許第1255871号、欧州特許第1194770号、欧州特許第1252334号、国際出願第96/15271号、国際出願第97/45559号、米国特許出願公開第2003/0119004号、米国特許第5,470,705号、国際公開第2004/111271号、国際公開第2005/021794号、国際公開第2005/118847号、国際公開第03/052142号、van Eijk MJ(前掲)、国際公開第2007/100243号、国際公開第01/57269号、国際公開第03/006677号、国際公開第01/061033号、国際公開第2004/076692号、国際公開第2006/076017号、国際公開第2012/019187号、国際公開第2012/021749号、国際公開第2013/106807号、国際公開第2015/154028号、国際公開第2015/014962号及び国際公開第2013/009175号に記載されるように、OLAマルチプレックスアッセイにおいて使用するのに適している。
さらに好ましい実施形態では、生成されたオリゴヌクレオチドは、少なくとも10−、20−、40−、60−、80−、100−、120−、140−、160−、180−、200−、220−、240−、260−、280、300−、320−、326−、340−、360−、380−、400−、420−、440−、460−、480−、500−、600−、700−、800−、900−、1,000、2,000−、3,000−、4,000−、5,000−、6,000−、7,000−、8,000−、9,000−、10,000−、20,000−、30,000−、40,000−、50,000−、60,000−、70,000−、80,000−、90,000−、100,000−、200,000−、300,000−、400,000−又は500,000−プレックスOLAアッセイにおいてプローブとして使用するのに適している。好ましくは、生成されたオリゴは、少なくとも300−プレックスOLAアッセイにおいて、さらにより好ましくは、少なくとも326−プレックスOLAアッセイにおいて使用するのに適している。
本発明の方法によって生成されたオリゴヌクレオチドはまた、一本鎖アダプターとして、又は部分的に、若しくは完全に二本鎖のアダプター(それだけには限らないが、Y型アダプターなど)の調製のために使用され得る。部分的に又は完全に二本鎖のアダプターは、2つの部分的又は完全に相補的な一本鎖オリゴヌクレオチドをアニーリングすることによって形成され得る。アダプターとして使用するためのオリゴヌクレオチドは、好ましくは、機能的要素、例えば、それだけには限らないが、(1つ若しくは複数の)増幅ステップ及び/又はシーケンシングのための1つ若しくは複数のプライマー結合部位及び/又は例えば、サンプル追跡若しくは分子インデックス化のための1つ若しくは複数のバーコード付け配列(任意選択で国際公開第2016/201142号に記載されるような、中断されたバーコード)及び/又は1つ若しくは複数の縮重ヌクレオチドを含む。
核酸前駆体
本発明の方法の第1のステップは、第1鎖と、任意選択で、第1鎖と相補的である第2鎖を含む少なくとも1つの一本鎖又は二本鎖核酸前駆体を提供することである。核酸前駆体は、好ましくは、DNA分子である。
したがって、本発明の方法において使用するための核酸前駆体は、第1鎖を含む一本鎖核酸前駆体であり得る。或いは、本発明において使用するための核酸前駆体は、第1鎖と、第1鎖と相補的である第2鎖とを含む二本鎖核酸前駆体であり得る。核酸前駆体の任意選択の第2鎖は、好ましくは、第1鎖に対して少なくとも80%、85%、90%、98%又は99%相補的である。最も好ましくは、任意選択の第2鎖は、第1鎖に対してその全長にわたって十分に相補的(100%)である。
好ましくは、核酸前駆体は、一本鎖核酸前駆体であり、最も好ましくは、核酸前駆体は、一本鎖DNA核酸前駆体である。
核酸前駆体の長さは、少なくとも約50、60、70、80又は90ヌクレオチド、好ましくは、最大で約500、450、400、350又は300ヌクレオチド、例えば、50から500、50から400、50から350、50から300、80から500、80から400、80から350、80から300の間の長さのヌクレオチドである。
第1鎖は、好ましくは、以下の5つの要素:
(1)第1のプライマー結合部位、
(2)第1のエンドヌクレアーゼ認識部位、
(3)目的の配列、
(4)第2のエンドヌクレアーゼ認識部位、及び
(5)第2のプライマー結合部位
を5’から3’方向に含む、又はからなる。
これらの5つの要素は、5つの別個の要素であり得る(図2Bに例示されるように)、又は1つ若しくは複数の要素が部分的若しくは完全に重複している場合もある(図2A)。例えば、第1のエンドヌクレアーゼ認識部位は、第1のプライマー結合配列の逆相補体配列内に部分的若しくは完全に含まれ得る、及び/又は第2のエンドヌクレアーゼ認識部位は、第2のプライマー結合配列内に部分的若しくは完全に含まれ得る。したがって、同一配列が、プライマー結合配列並びにエンドヌクレアーゼ認識部位として機能し得る(図2A)。
したがって、第1鎖は、第1のプライマー結合部位(第1のプライマー結合配列の逆相補体配列を有し、二本鎖形成されると、相補鎖は、第1のプライマーがアニーリングできる第1のプライマー結合配列を含む)及び第2のプライマー結合部位(第2のプライマーがアニーリングできる第2のプライマー結合配列を有する)を含む。第1鎖の二本鎖形成の際(第1鎖と、相補的第2鎖を得るため)、第1のプライマーは、第1のプライマー結合部位とのみ選択的にアニーリングでき(例えば、ハイブリダイズでき)、第2のプライマーは、第2のプライマー結合部位とのみ選択的にアニーリングできる(例えば、ハイブリダイズできる)。別の言い方をすると、第1のプライマーは、第1のプライマー結合部位を除いて、核酸前駆体及び/又はその相補体とアニーリングしない。同様に、第2のプライマーは、第2のプライマー結合部位を除いて、核酸前駆体及び/又はその相補体とアニーリングしない。任意選択で、第1及び第2のプライマーは、それらが、第1及び第2のプライマー結合部位の両方とアニーリングするという意味で、同一である場合も、同様である場合もある。さらに、第1及び第2のプライマー結合部位の配列は、同一である場合もある。言い換えれば、第1のプライマー結合配列は、第2のプライマー結合配列と同一である場合もある。
核酸前駆体は、上記で定義されるような目的の配列を含む。さらに好ましい実施形態では、2つ又はそれより多い核酸前駆体のプールが提供される。好ましくは、プールは、少なくとも2、3、4、5、10、50、100、150、200、250、300、350、400、450、500、550、600、650、700、750、800、850、900、950、978、1000、1050、1100、1150、1200、1300、1400、1500、2000、3000、4,000、5,000、6,000、7,000、8,000、9,000、10,000、20,000、30,000、40,000、50,000、60,000、70,000、80,000、90,000、100,000、200,000、300,000、400,000、500,000、600,000、700、000、800,000、900,000、1,000,000、1,100,000、1,200,000、1,300,000、1,400,000又は1,500,000の核酸前駆体を含む。
核酸前駆体のこのプールの核酸配列は、プールの核酸前駆体のすべて又は一部の間で異なり得る。これらの核酸前駆体は、(1つ又は複数の)プライマー結合部位及び/又は(1つ又は複数の)エンドヌクレアーゼ認識部位中の目的の配列のヌクレオチド配列において異なり得る。核酸前駆体のプールは、少なくとも2、3、4、5,10、50、100、150、200、250、300、350、400、450、500、550、600、650、700、750、800、850、900、950、978、1000、1050、1100、1150、1200、1300、1400、1500又は2000、3000、4,000、5,000、6,000、7,000、8,000、9,000、10,000、20,000、30,000、40,000、50,000、60,000、70,000、80,000、90,000、100,000、200,000、300,000、400,000、500,000、600,000、700、000、800,000、900,000、1,000,000、1,100,000、1,200,000、1,300,000、1,400,000又は1,500,000の固有の配列を含み得る。少なくとも2つの固有の配列を含む核酸前駆体のプールは、その全長にわたって同一のヌクレオチド配列を有さない、すなわち、そのヌクレオチド配列が、少なくとも1つのヌクレオチド位置で異なっている少なくとも2つの核酸前駆体を含むプールとして本明細書において理解されるべきである。
好ましい実施形態では、核酸前駆体の最初のプールは、約2%、10%、15%、20%、25%、30%、40%、50%、60%、70%、75%、80%、90%、95%、98%又は100%の固有の配列を含有し得る。核酸前駆体の最初のプールは、増幅ステップの前の核酸前駆体のプールとして本明細書において理解される。より好ましくは、核酸前駆体の最初のプールは、約75%又は100%の固有の配列を含有でき、それによって、約75%の固有の配列を含有するプールが最も好ましい。このようなプールは、通常、(マルチプレックス)OLAアッセイのためのプローブの生成のためのプールであり、好ましくは、各SNPのために、2つの別個の対立遺伝子プローブ及び1つの遺伝子座プローブが使用され、これらのプローブは、等モル量の対立遺伝子及び遺伝子座プローブをもたらすために、第1の対立遺伝子プローブ1:第2の対立遺伝子プローブ2:遺伝子座プローブが1:1:2の比でライゲーションアッセイにおいて存在する。したがって、好ましい実施形態では、核酸前駆体の最初のプールは、約1:1:2の比の固有の配列を含有し得る。或いは、核酸前駆体の最初のプールは、約1:1の比で固有の配列を含有し得る(マルチプレックスオリゴヌクレオチドベースの増幅、又は隣接する(abutting)、隣接する(adjacent)若しくはより遠位に置かれた遺伝子座に特異的なプローブのみを使用するOLAアッセイにおいて使用するためのオリゴヌクレオチド生成のために)。
好ましくは、核酸前駆体の固有の配列は、配列番号1〜配列番号978からなる群から選択される。さらに、少なくとも1つの配列は、配列番号1〜326からなる群から選択され得る、1つの配列は、配列番号327〜652からなる群から選択され得る。及び/又は1つの配列は、配列番号653〜978からなる群から選択され得る。
各核酸前駆体の第1のプライマー結合部位の配列は、プール内でオリゴヌクレオチド前駆体の各々について同一であり得る。さらに又は或いは、プール中の各オリゴヌクレオチド前駆体の第2のプライマー結合部位の配列は、プール内の核酸前駆体の各々について同一であり得る。さらに又は或いは、プール中の各オリゴヌクレオチド前駆体の第1のエンドヌクレアーゼ認識部位は、プール内の核酸前駆体の各々について同一であり得る。さらに又は或いは、プール中の各オリゴヌクレオチド前駆体の第2のエンドヌクレアーゼ認識部位は、プール内の核酸前駆体の各々について同一であり得る。本明細書において早期に示されたように、任意選択の実施形態では、第1及び第2のプライマー並びにプライマー結合部位は、同一である場合もあり、第1のプライマーがまた、第2のプライマー結合部位とアニーリングすることができ、逆もまた同様であり、核酸前駆体の増幅を可能にするような方法で高度に類似している場合もある。本発明の方法において使用される第1及び第2のエンドヌクレアーゼが、制限酵素である任意選択の実施形態では、第1及び第2のエンドヌクレアーゼ認識部位は、逆相補体配向であるが、互いに同一であり得る。言い換えれば、この実施形態内で、第1鎖内の第1のエンドヌクレアーゼ認識部位のヌクレオチド配列は、第1鎖中の第2のエンドヌクレアーゼ認識部位のヌクレオチド配列の逆相補体である。
任意選択で、プールの核酸前駆体は、1つ又は複数の特定のプライマー対の選択に応じてオリゴヌクレオチドの特定のサブセットの生成を可能にする方法で設計される。例えば、プール内の核酸前駆体の特定のサブセットは、特定のプライマー結合部位組合せを含み得る。好ましくは、これらのプライマー結合部位組合せは、これらのプライマー結合配列の5’末端(プライマー結合部位の可変部分と本明細書において命名される)で少なくとも2、3、4、5、6つ又はそれより多いヌクレオチドで異なり、その3’末端に対応する(ワトソン−クリック)1、2、3、4、5、6つ又はそれより多いヌクレオチドを有するプライマーを有する特定のサブセットの増幅を可能にする1つ又は複数のプライマー結合配列を含む。
例えば、核酸前駆体の2つの異なるサブセットの第1及び/又は第2のプライマー結合部位は、ユニバーサル部分(2つのサブセットについてヌクレオチド配列が等しい)と可変部分(2つのサブセットについてヌクレオチド配列が異なる)を含む。好ましくは、このユニバーサル部分は、少なくとも18ヌクレオチドを有し、可変部分は、1、2、3、4又はそれより多いヌクレオチド長さを有する。可変部分は、プライマー結合配列の5’末端部分に位置し、ユニバーサル部分は、プライマー結合配列の3’末端部分に位置する(2つの例示された実施形態については図3及び図4を参照のこと)。このような核酸前駆体の増幅の際、3’末端に選択的ヌクレオチドを有する(プライマー結合配列の可変部分と相補的であり、それとアニーリング可能である)1つ又は複数のプライマーが使用され得る。このような選択的ヌクレオチドの有無は、前駆体のどのサブセットが、又は任意選択ですべてのサブセットが増幅されるかを決定する。例えば、選択的ヌクレオチドを有さないプライマー(+0/+0)、すなわち、プライマー結合配列の18ヌクレオチド長のユニバーサル部分のみと相補的である配列を含むプライマーを使用することによって、両サブセットの一緒の増幅が可能となる。例えば、プライマー結合配列のユニバーサル部分と相補的である18ヌクレオチド長ヌクレオチドと隣接する、両プライマー対の(+2/+2)、又は対のプライマーの一方で(+0/+2又は2/+0)3’末端に2つの選択的ヌクレオチドを含むプライマー対を使用することによって、サブセットのいずれか一方の増幅が可能となる。したがって、この特定の例では、プライマーの2つの選択的ヌクレオチドは、プライマー結合部位のユニバーサル部分の18ヌクレオチドと直接隣接して位置する可変部分の2つのヌクレオチドと相補的である。
したがって、第1及び第2のプライマー結合配列のそれぞれユニバーサル部分とのみアニーリングするプライマー対は、すべてのサブセットの増幅、すなわち、核酸前駆体の完全な最初のプールの増幅を可能にする。
対照的に、プライマー結合配列の可変部分と(部分的に又は完全に)アニーリングし、任意選択で、プライマー結合配列のユニバーサル部分とも(部分的に又は完全に)アニーリングする少なくとも1つのプライマーを含むプライマー対は、1つ又は複数のサブセットの増幅を可能にする。このプライマー対の第2のプライマーは、他のプライマー結合配列のユニバーサル部分のみとアニーリングし得る、又は他のプライマー結合配列の可変部分と(部分的に又は完全に)アニーリングし、任意選択で、他のプライマー結合配列のユニバーサル部分とも(部分的に又は完全に)アニーリングし得ることは本明細書において理解される。
好ましい実施形態では、プライマー結合配列のユニバーサル部分は、少なくとも16、17、18、19、20、21、22、23又は少なくとも24ヌクレオチドを含む。さらに、プライマー結合配列の可変部分は、少なくとも0、1、2、3、4、5、6、7、8、9又は少なくとも10ヌクレオチドを含む。
さらに又は或いは、核酸前駆体は、本明細書において詳述されるような可変部分及びユニバーサル部分を有するプライマー結合部位を含むことができ、プライマーは、例えば、可変部分のみと結合して、増幅を可能にし得る。この実施形態では、可変部分は、好ましくは、少なくとも16、17、18、19、20、21、22、23又は少なくとも24ヌクレオチドを含み得る。プライマーが効率的にアニーリングするのに十分なこのような比較的長い可変部分はまた、それ自体が別個のプライマー結合部位であると考えてもよい。別の言い方をすると、プールの核酸前駆体は、したがって、第1及び第2のプライマー結合部位の隣に、1つ又は2つの追加のプライマー結合部位を含み得る(例示された実施形態については、図5及び6を参照のこと)。より特には、プールの核酸前駆体(の第1鎖)は、第1のプライマー結合配列の逆相補体の上流若しくは5’末端に第3のプライマー結合配列の逆相補体を含み得る、及び/又は第2のプライマー結合配列の下流若しくは3’末端に第4のプライマー結合配列を含み得る。プール内の核酸前駆体は、特定のサブセットが、特定の第1及び第2のプライマー結合部位組合せを含み、一方で、この特定のサブセットを含むより大きなサブセットが、特定の第3及び第4のプライマー結合部位組合せを含むように設計され得る。第1、第2、第3及び第4のプライマー結合部位のうち少なくとも1つは、本明細書において詳述されるような可変部分及びユニバーサル部分をやはり含むことができ、それによって、可変部分の修飾及び特定のプライマー対の使用によって特定のサブセットの増幅が可能となることは本明細書においてさらに理解される。
さらに、前駆体の第1鎖内のプライマー結合部位の可変部分は、第1のエンドヌクレアーゼが、第1のプライマー結合部位の可変部分の下流の第1鎖の糖−リン酸骨格を切断し、及び/又は第2のエンドヌクレアーゼが、第2のプライマー結合部位の可変部分の上流の第1鎖のDNAを切断するように、第1のエンドヌクレアーゼ認識部位の下流及び/又は第2のエンドヌクレアーゼ認識部位の上流であり得る(図3及び5に例示される)。
本発明の方法において使用するための核酸前駆体は、第1のエンドヌクレアーゼ認識部位及び第2のエンドヌクレアーゼ認識部位をさらに含む。
核酸前駆体は、二本鎖形成後に、第1のエンドヌクレアーゼが、目的の配列のすぐ上流の第1鎖の糖−リン酸骨格を切断するように設計された第1のエンドヌクレアーゼ認識部位を含む。「目的の配列のすぐ上流の第1鎖の糖−リン酸骨格を切断する」という表現は、糖−リン酸骨格が、目的の配列の5’−ヌクレオチドと前記5’−ヌクレオチドの上流である(又は5’側の)第1のヌクレオチドの間で切断されることを意味する。結果として、目的の配列の5’末端ヌクレオチド及び前記5’−ヌクレオチドの下流(又は3’側の)配列は、もはや、第1のプライマー結合部位及び第1のエンドヌクレアーゼ認識部位の逆相補体を含むDNA鎖の一部ではない。
核酸前駆体は、二本鎖形成後に、第2のエンドヌクレアーゼが、目的の配列のすぐ下流の第1鎖の糖−リン酸骨格を切断するように設計される第2のエンドヌクレアーゼ認識部位を含む。「目的の配列のすぐ下流の第1鎖の糖−リン酸骨格を切断する」という表現は、糖−リン酸骨格が、目的の配列の3’−ヌクレオチドと前記3’−ヌクレオチドの下流である(又は3’側の)第1のヌクレオチドの間で切断されることを意味する。結果として、目的の配列の3’−ヌクレオチド及び前記3’−ヌクレオチドの上流の配列は、もはや、第2のプライマー結合部位及び第2のエンドヌクレアーゼ認識部位を含むDNA鎖の一部ではない。したがって、二本鎖形成された前駆体の第1のエンドヌクレアーゼ認識部位を認識する第1のエンドヌクレアーゼは、目的の配列のすぐ上流のDNAを切断する。同様に、二本鎖形成された前駆体の第2のエンドヌクレアーゼ認識部位を認識する第2のエンドヌクレアーゼは、目的の配列のすぐ下流のDNAを切断する。
本明細書において詳述されるように、エンドヌクレアーゼは、目的の配列のすぐ上流(第1のエンドヌクレアーゼ)又はすぐ下流(第2のエンドヌクレアーゼ)のいずれかの第1鎖の糖−リン酸骨格を切断する。これは、当技術分野で公知の、いわゆる「アウトサイドカッター」を使用することによって達成され得る。このようなアウトサイドカッターは、エンドヌクレアーゼ認識部位内の第1及び/又は第2のエンドヌクレアーゼ認識配列それぞれに直接隣接する第1鎖の糖−リン酸骨格を切断し得る。或いは、アウトサイドカッターは、前記酵素の認識配列から少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15又は16ヌクレオチド離れた糖−リン酸骨格を切断し得る。例えば、第1のエンドヌクレアーゼが、エンドヌクレアーゼ認識配列から10ヌクレオチド離れた箇所で切断する場合には、エンドヌクレアーゼ認識配列と目的の配列の間に10ヌクレオチドが存在する。本明細書に示されるように、エンドヌクレアーゼ認識配列と目的の配列の間に位置するこれらのヌクレオチドは、第1及び/又は第2のプライマー結合部位の一部である場合があり、任意選択で、第1及び/又は第2のプライマー結合部位の可変部分を構成し得る。第1のエンドヌクレアーゼ及び/又は第2のエンドヌクレアーゼは、ニッキングエンドヌクレアーゼ又は制限エンドヌクレアーゼであり得る。好ましくは、目的の配列は、本発明の方法の消化ステップ後に目的の配列が無傷のままであるように設計され、本発明の方法において使用されるエンドヌクレアーゼはそのように選択される。
少なくとも目的の配列の逆相補体を含む第2鎖又はその残部が、少なくとも目的の配列を含む第1鎖又はその残部から分離される場合には、本発明の方法は、増幅された二本鎖前駆体の第2鎖にタグをつけることを含む。本明細書においてさらに詳述されるように、このタグは、好ましくは、増幅された二本鎖前駆体の第2鎖の5’末端に位置し、増幅ステップにおいてタグ付きプライマーを使用することによって導入され得る。この実施形態内で、前駆体又は方法は、好ましくは、本発明の方法における増幅された二本鎖前駆体の消化の際に、タグから目的の配列の逆相補体まで、及び目的の配列の逆相補体を含めて第2鎖の糖−リン酸骨格が無傷のままであるように設計される。さらに、第2鎖の糖−リン酸骨格は、目的の配列の相補的な配列の3’で切断され得る。したがって、目的の配列と相補的である配列は切断されないことが好ましい。しかし、目的の配列と相補的である配列の糖−リン酸骨格が、その3’末端近くで切断され得る、例えば、糖リン酸骨格が、目的の配列と相補的である配列の3’末端の最後の1、2、3、4、5、6、7、8、9又は10ヌクレオチド前で切断され得ることが本発明内で考慮される。
タグから目的の配列の逆相補体まで、及び目的の配列の逆相補体を含めて第2鎖の糖−リン酸骨格を無傷のままにする前駆体のあり得る設計は、目的の配列のすぐ下流の第1鎖のみをニッキングするような配向で、ニッキングエンドヌクレアーゼによって認識されるように設計された第2の制限認識部位の選択である。前記ニッキングエンドヌクレアーゼは、次いで、本発明の方法の消化ステップにおいて第2のエンドヌクレアーゼとして使用されるべきである。
例えば、第1のエンドヌクレアーゼが、その認識配列GGATCから4塩基離れ箇所で一本鎖切断を触媒可能な(すなわち、5’…GGATCNNNN:N…3’)Nt.AlwI(New England Biolabs)である場合には、第1のエンドヌクレアーゼ認識部位は、目的の配列の5’−ヌクレオチドにすぐ隣接するGGATCNNNNを含む又はからなる(5’から3’方向に)。例えば、第2のエンドヌクレアーゼが、CATTGCの5’末端にすぐ隣接する一本鎖切断を触媒する(すなわち、5’…NN:CATTGC…3’)Nb.BsrDI(New England Biolabs)である場合には、第2のRE認識部位は、CATTGCを含む又はからなり(5’から3’方向に)、目的の配列の3’−ヌクレオチドにすぐ隣接する。
タグから目的の配列の逆相補体まで、及び目的の配列の逆相補体を含めて第2鎖の糖−リン酸骨格を無傷のままにする方法のあり得る設計は、エンドヌクレアーゼによって切断できない化学特性を有する第2のプライマー選択である。このような化学特性は、当技術分野で公知であり、それだけには限らないが、ホスホロチオエート(PS)結合、メチル化(例えば、N6−メチルアデノシン又はmA、5−メチルシトシン又はmC、5−ヒドロキシメチルシトシン又はhmC)及びロックド核酸(LNA)に基づく化学特性から選択され得る。この特定の実施形態内で、第2のエンドヌクレアーゼは、目的の配列の3’末端ヌクレオチドと第2のエンドヌクレアーゼ認識部位の5’末端ヌクレオチドの間の第1鎖及び目的の配列の逆相補体の5’末端ヌクレオチドと第2のエンドヌクレアーゼ認識部位の3’末端ヌクレオチドの間の第2鎖又はこの位置の第2鎖5’の任意の位置を切断可能である制限エンドヌクレアーゼであり得る。第2のプライマーは、生成されたアンプリコンの第2鎖が、選択された第2の(制限)エンドヌクレアーゼによる切断に対して不活性であるように設計されなくてはならない。これは、第2の(制限)エンドヌクレアーゼが普通切断する位置で第2鎖でエンドヌクレアーゼ耐性の化学特性を有するアンプリコンをもたらす修飾された第2のプライマーを使用することによって企図され得る。
増幅
本発明の方法は、第1のプライマー及び第2のプライマーを使用することで増幅法によって、本明細書において定義されるような核酸前駆体を増幅するステップを含む。核酸前駆体の増幅は、好ましくは、核酸前駆体の存在量(abundancy)の少なくとも100倍、好ましくは、少なくとも500、1000又はさらには少なくとも5000倍の増大をもたらす。本発明の方法における増幅ステップは、(増幅された)二本鎖核酸前駆体の生成をもたらす。
ポリメラーゼ連鎖反応並びに等温増幅法など、任意の増幅法が、本発明の方法において使用するのに適したものであり得る。核酸前駆体がPCRを使用して増幅される場合には、PCRの間の誤取り込み数を低減するために、高忠実度DNAポリメラーゼの使用が好ましい。
好ましくは、増幅法は、等温増幅法である。ループ媒介性等温増幅(LAMP)、鎖置換増幅(SDA)、ニッキング酵素増幅反応(NEAR)、ヘリカーゼ依存性増幅(HDA)及びリコンビナーゼポリメラーゼ増幅(RPA)など、いくつかの等温増幅法が、当技術分野で公知であり、本明細書に記載される本発明は、単一等温増幅法に限定されない。好ましい等温増幅法として、リコンビナーゼポリメラーゼ増幅(RPA)又はヘリカーゼ依存性増幅(HDA)がある。
ヘリカーゼ依存性増幅は、ヘリカーゼの二本鎖DNA巻き戻し活性を利用して、鎖を分離し、プライマーアニーリング及び鎖置換DNAポリメラーゼによる伸長を可能にする。HDAは、当技術分野で周知である。例えば、HDA方法は、米国特許第9074248号に記載されるような以下のステップを含み得る:
適したバッファー、核酸前駆体、第1及び第2のプライマー、ヘリカーゼ及びデオキシヌクレオチド三リン酸(dNTP)を組み合わせるステップ、
好ましくは、プライマーの融解温度の下、約5摂氏度からプライマーの融解温度の上、約3摂氏度の間である温度で反応混合物をインキュベートするステップ、
増幅された鋳型核酸を得るステップ。
特に好ましい増幅法として、リコンビナーゼポリメラーゼ増幅(RPA)がある。RPAは、当技術分野で周知であり、例えば、Piepenburgら(2008年)、国際公開第2003/072805号、国際公開第2005/118853号、国際公開第2007/096702号、国際公開第2008/035205号、国際公開第2010/135310号、国際公開第2010/141940号、国際公開第2011/038197号、国際公開第2012/138989号に記載されるように、及び/又はTwistDX製のTwistAmp Basicキットを製造条件に従って使用して実施され得る。
手短には、本明細書において定義されるような(1つ又は複数の)核酸前駆体を、RPAが起こるのに適したバッファー中で、第1及び第2のプライマー並びに少なくとも3種の酵素、すなわち、少なくともリコンビナーゼ、ポリメラーゼ及び一本鎖DNA結合タンパク質(SSB)と接触させる。好ましくは、(1つ又は複数の)核酸前駆体を、第1及び第2のプライマーを接触させ、その後、酵素を添加する。PRAの一例は、以下に詳細に概説されている。しかし本発明は決して、以下に詳述されるRPA反応に制限されず、当業者ならば、このプロトコールへの変法は、本発明の範囲内であるということは理解している。
例えば、2.4μLの第1のプライマー(10μM)、2.4μLの第2のプライマー(10μM)及び0.01〜0.05pmolの核酸前駆体を、H2O中で混合して、18μLの総容量とする。その後、バッファーを添加してもよく、特に、RPAの酵素が凍結乾燥状態にある場合には、例えば、29.5μLの再水和バッファーを18μLの上記で示される総容量に添加してもよく、バッファーは、以下の組成を有し得る:
0〜60mM Tris、例えば、25mM Tris
50〜150mM 酢酸カリウム、例えば、100mM 酢酸カリウム
0.3〜7.5w/vポリエチレングリコール、例えば、5.46%w/v PEG 35kDa。
任意選択で、再水和溶液(バッファー、プライマー及び(1つ又は複数の)核酸前駆体を含む)をボルテックス処理し、短時間遠心沈殿する。その後、47.5μLの総容量の再水和溶液を、好ましくは、以下の構成成分を含む基本RPA凍結乾燥反応ペレットに移す(示された濃度は、凍結乾燥前と同じ又は復元後と同じである):
少なくとも1種のリコンビナーゼ(例えば、100〜350ng/μL uvsXリコンビナーゼ、例えば、260ng/μL、好ましくは、バクテリオファージT6 UvsXリコンビナーゼ)、
少なくとも1種の一本鎖DNA結合タンパク質(150〜800ng/μL gp32、例えば、254ng/μL、好ましくは、バクテリオファージRb69 gp32)、
少なくとも1種のDNAポリメラーゼ(例えば、30〜150ng/μL バチルス・スブチリス(Bacillus subtilis)Pol I(Bsu)ポリメラーゼ又はS.オーレウス(aureus)Pol I大フラグメント(Sauポリメラーゼ)、例えば、90ng/μL)、
dNTP又はdNTP及びddNTP混合物(150〜400μM dNTP、例えば、240μM)、
クラウディング剤(例えば、任意選択で、2.5%〜7.5%重量/容量のトレハロース、例えば、5.7%w/vのトレハロースと組み合わせた、ポリエチレングリコール、好ましくは、1.5〜5%w/v PEG 35kDa、例えば、2.28%w/v PEG 35kDa)、
バッファー(例えば、0〜60mM Trisバッファー、例えば、25mM Tris)、
還元剤(例えば、1〜10mM DTT、例えば、5mM DTT)、
ATP又はATP類似体(例えば、1.5〜3.5mM ATP、例えば、2.5mM ATP)、
任意選択で、少なくとも1種のリコンビナーゼローディングタンパク質(例えば、50〜200ng/μL uvsY、好ましくは、バクテリオファージRb69 uvsY、例えば、88ng バクテリオファージRb69 uvsY)、
ホスホクレアチン(例えば、20〜75mM、例えば、50mMホスホクレアチン)、
クレアチンキナーゼ(例えば、10〜200ng/μL、例えば、100ng/μL)。
反応混合物は、エキソヌクレアーゼIII(exoIII)、エンドヌクレアーゼIV(Nfo)又は8−オキソグアニンDNAグリコシラーゼ(fpg)いずれかの50〜200ng/μLをさらに含み得る。
RPA反応を開始するために、反応混合物に、マグネシウムを添加してもよい、例えば、酢酸マグネシウムを、8〜16mMの反応混合物中の最終濃度に添加してもよい(例えば、上記の例示された47.5μLの反応容量に、2μLの280mM酢酸マグネシウムを添加してもよい)。任意選択で、酢酸マグネシウムは、反応混合物にすでに存在している、すなわち、その後添加されないが、上記で定義される再水和溶液の他の成分と一緒に(1つ又は複数の)核酸前駆体と接触させる。反応物を、所望の程度の増幅が達成されるまでインキュベートする。オリゴヌクレオチド前駆体を、上記で示されたようなこれらの酵素、プライマー及びバッファー構成成分と接触させた後、混合物を、好ましくは、約37℃(好ましくは、25℃から42℃の間)で約1時間インキュベートする。好ましくは、RPAは、少なくとも100倍、好ましくは、少なくとも200、300又はさらには少なくとも400倍、例えば、約500倍の核酸前駆体の増幅をもたらす。
RPAのための他のプロトコールは、核酸前駆体の増幅に同等に適している。より特には、それだけには限らないが、大腸菌(E.coli)RecA又は任意の門由来の任意の相同体タンパク質又はタンパク質複合体(例えば、Rad51)若しくはRecT若しくはRecO又はUvx、例えば、Aeh1 Uvx、T4 UvsX、T6 UvsX及びb69 Uvxなどの他のリコンビナーゼが使用され得る。ポリメラーゼは、真核生物又は原核生物ポリメラーゼであり得る。原核生物のポリメラーゼとして、少なくとも、大腸菌pol I、大腸菌pol II、大腸菌pol III、大腸菌pol IV及び大腸菌polVが挙げられる。真核細胞ポリメラーゼとして、例えば、pol−、pol−β、pol−δ及びpol−εからなる群から選択される多タンパク質ポリメラーゼ複合体が挙げられる。適したポリメラーゼは、大腸菌PolV又は他の種の相同体ポリメラーゼであり得る。さらなる適した一本鎖DNA結合タンパク質(SSB)は、大腸菌gp32又はAeh1 gp32、T4 gp32、Rb69 gp32であり得る。使用されるべき適した酵素濃度は、20μMリコンビナーゼ、約1〜10μM SSB及び約1〜2μMポリメラーゼである。さらなる任意選択のクラウディング剤(ポリエチレングリコール及び/又はトレハロースとは別の)として、それだけには限らないが、ポリエチレンオキシド、ポリビニルアルコール、ポリスチレン、フィコール、デキストラン、PVP及びアルブミンがある。好ましい実施形態では、クラウディング剤は、200,000ダルトン未満の分子量を有する。さらに、クラウディング剤は、約0.5%〜約15%の容量に対する重量(w/v)の量で存在し得る。
核酸前駆体の増幅のために使用されるプライマーは、例えば、RPA又はPCRを使用する増幅のためのプライマー伸長を可能にするような程度に核酸前駆体とアニーリングする。特に、第1のプライマーは、第1のプライマー結合配列と(のみ)アニーリングし、第2のプライマーは、第2のプライマー結合配列と(のみ)アニーリングする。
好ましい実施形態では、第1のプライマーは、第1のプライマー結合配列と十分に相補的であり、第2のプライマーは、第2のプライマー結合配列と十分に相補的である。本明細書において定義されるような可変部分を有するプライマー結合部位の場合には、プライマーは、プライマー結合配列のユニバーサル部分及び任意選択で、プライマー結合配列の可変部分の部分とのみ十分に相補的であり得る。或いは、プライマーは、プライマー結合配列の可変部分及び任意選択で、プライマー結合配列のユニバーサル部分の部分とのみと十分に相補的であり得る。同様に、プライマーは、プライマー結合配列の可変部分と部分的に相補的であり得、プライマー結合配列のユニバーサル部分と部分的に相補的であり得る。
さらに、第1及び/又は第2のプライマーは、プライマー結合配列と相補的である配列の5’に存在する追加の配列をさらに含み得る。好ましくは、前記追加の配列は、相補的配列の5’の1、2、3、4、5、6、7、8、9、10又は15の追加のヌクレオチドからなり得る。上記で本明細書に示されるように、第1鎖は、核酸前駆体の、又は本発明の方法のステップb)において得られたアンプリコンのいずれかの目的の配列を含む鎖であると本明細書において理解されるべきである。同様に、第2鎖は、第1鎖と相補的である、核酸前駆体の、又は本発明の方法のステップb)において得られたアンプリコンの鎖として本明細書において理解されるべきである。当業者には理解されるであろうが、本明細書に示されるように第1及び第2のプライマーが、その5’末端に追加のヌクレオチドを含む場合には、本発明の方法のステップb)において得られたアンプリコンの鎖は、核酸前駆体のそれぞれの鎖よりも長いであろう。
第1のプライマー及び/又は第2のプライマーの長さは、好ましくは、約12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29又は30ヌクレオチドである。第1のプライマー及び第2のプライマーは、同一又は異なる長さを有し得る。好ましい実施形態では、第1のプライマーの長さは、好ましくは、約12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25,26、27、28、29又は30ヌクレオチドであり、第2のプライマーの長さは、好ましくは、約12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25,26、27、28、29又は30ヌクレオチドである。好ましくは、第1及び第2のプライマーは、それらが、それぞれ、第1及び第2のプライマー結合配列の少なくとも18の連続ヌクレオチドと相補的であるように設計される。
本明細書において詳述されるように、第2のプライマーは、5’末端でヌクレオチドにコンジュゲートされた親和性タグを含み得る。ヌクレオチドの5’末端にコンジュゲートされ得る任意の親和性タグは、本発明の好ましい実施形態において使用するのに適しており、目的の配列の逆相補体を含む第2鎖又はその一部は、目的の配列を含む第1鎖又はその一部から分離される。
5’末端コンジュゲートタグの代替として、親和性タグが、第2のプライマーの配列内に内部に位置し得る。例えば、第2のプライマーは、1つ又は複数のビオチン修飾チミジン残基を含み得る。
「親和性タグ」という用語は、本明細書で使用される場合、親和性タグが付着している分子を、親和性タグを含有しない他の分子から分離するために使用され得る部分を指す。ある特定の場合には、「親和性タグ」は、「捕捉物質」と結合でき、これでは、親和性タグが捕捉物質と特異的に結合し、それによって、親和性タグが付着している分子の、親和性タグを含有しない他の分子からの分離を容易にする。親和性タグの例として、6−ヒスタミニルプリン(例えば、Min及びVerdine、1996年 Nucleic Acids Research 24巻:3806〜381頁に記載されるような)、ポリT相補体を有する固相支持体に付着可能なポリAテールなどのポリヌクレオチドテール又は固相支持体上の例えば、ストレプトアビジン若しくはアビジンに付着可能なビオチンが挙げられ、ビオチンが最も好ましい。
本明細書で使用される場合、「ビオチン」という用語は、ビオチン又はビオチン類似体、例えば、デュアルビオチン、デスチオビオチン、PC−ビオチン、オキシビオチン、2’−イミノビオチン、ジアミノビオチン、ビオチンスルホキシド、ビオチンアジド、ビオサイチンなどを含む親和性物質を指す。好ましくは、ビオチン部分は、ストレプトアビジンに少なくとも10−8Mの親和性で結合する。ビオチン親和性物質はまた、リンカー、例えば、−LC−ビオチン、−LC−LC−ビオチン、−SLC−ビオチン又は−PEGn−ビオチン(式中、nは3〜12である)を含み得る。
好ましい本発明の方法では、第2のプライマーは、親和性タグを含む、
親和性タグは、少なくとも第2のプライマーに存在し得る。親和性タグは、第1のプライマー及び第2のプライマーの両方に存在し得るということは本明細書においてさらに理解される。或いは、親和性タグは、第1のプライマーに存在しない、例えば、第2のプライマーにのみ存在する。
核酸前駆体の増幅は、したがって、少なくとも1つのタグを含む増幅された二本鎖核酸前駆体をもたらし、タグは、第1鎖と相補的である配列を含む鎖にある。増幅された二本鎖核酸前駆体はまた、第1鎖に、好ましくは、第1鎖の5’末端にタグをさらに含み得る。第1鎖のタグ及び第2鎖のタグは、同一のタグである場合も、異なるタグである場合もある。限定されない例として、第1鎖及び第2鎖のタグは、ビオチンであり得る。
好ましい実施形態では、核酸前駆体の増幅は、第1鎖と相補的である配列を含む鎖にのみタグを含む増幅された二本鎖核酸前駆体をもたらす。特に、第1鎖と相補的である配列を含む鎖は、5’末端にタグを含む。最も好ましくは、相補鎖は、5’末端にビオチンを含む。
或いは、例えば、第2のプライマーが、1つ又は複数のビオチン修飾チミジン残基を含む場合には、ビオチン部分は、内部に、例えば、相補鎖の配列内に存在し得る。
好ましくは、増幅された二本鎖前駆体は、精製され、その後、固相支持体に結合する。好ましくは、精製は、増幅された、タグ付けされた前駆体の、(未使用の)タグ付けされた第2のプライマーからの分離をもたらす。二本鎖前駆体の精製は、増幅された核酸生成物を精製ための当技術分野で公知の任意の方法を使用して実施され得る。好ましい精製方法として、それだけには限らないが、カラム精製(例えば、QIAquick PCR精製カラム)及びアガロース又はアクリルアミドゲルでの分離が挙げられる。
消化
本発明の方法は、増幅された二本鎖前駆体を、第1のエンドヌクレアーゼ認識部位を認識する第1の制限又はニッキングエンドヌクレアーゼで、及び第2のエンドヌクレアーゼ認識部位を認識するニッキングエンドヌクレアーゼで消化するステップを含む。第1及び第2のエンドヌクレアーゼでの消化は、目的の配列のすぐ上流及び下流の糖−リン酸骨格の切断を有する増幅された二本鎖核酸前駆体の生成をもたらす。
第1のエンドヌクレアーゼ認識部位に結合する第1のエンドヌクレアーゼは、いずれか両方の糖−リン酸骨格(制限エンドヌクレアーゼである)を切断する、又は2つの糖−リン酸骨格のうち一方のみを切断する(ニッキングエンドヌクレアーゼである)。第1のエンドヌクレアーゼがニッキングエンドヌクレアーゼである場合には、第1のエンドヌクレアーゼ認識部位は、ニッキングエンドヌクレアーゼが、目的の配列のすぐ上流の第1鎖を切断するように配向される。
本明細書に示されるように、第1のエンドヌクレアーゼ認識部位に結合する第1のエンドヌクレアーゼは、好ましくは、例えば、上記で詳述されるようなエンドヌクレアーゼ認識配列にすぐ(直接)隣接する、又は少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15又は16ヌクレオチド離れた糖リン酸骨格を切断するアウトサイドカッターである。このような酵素の例として、「IIS型制限酵素」である。第1のエンドヌクレアーゼは、少なくとも目的の配列のすぐ上流(5’)の糖−リン酸骨格を切断する。したがって、第1のエンドヌクレアーゼは、i)第1のDNA鎖又はii)第1及び第2のDNA鎖を切断する。
したがって、第1のエンドヌクレアーゼは、DNAの両鎖を切断するアウトサイドカッター、すなわち、制限エンドヌクレアーゼ又はDNAの一方の鎖のみを切断する、すなわち、ニッキングエンドヌクレアーゼであり得る。両方の例において、第1のエンドヌクレアーゼ認識部位は、エンドヌクレアーゼが、エンドヌクレアーゼ認識部位の3’の第1鎖の糖−リン酸骨格を切断するのを可能にする配向で、アウトサイドカッターが部位を結合するように設計される。より好ましくは、第1のエンドヌクレアーゼ認識部位は、エンドヌクレアーゼが、エンドヌクレアーゼ認識部位の3’の、目的の配列のすぐ上流の第1鎖の糖−リン酸骨格を切断するのを可能にする配向で、アウトサイドカッターが部位を結合するように設計される。
第1のエンドヌクレアーゼとして使用するのに適したエンドヌクレアーゼの限定されない例を以下に示す。
DNAの両鎖を切断するエンドヌクレアーゼの限定されない例は、第1のエンドヌクレアーゼとして使用するのに適しており、以下がある:MnlI、BspCNI、BsrI、BtsIMutI、HphI、HpyAV、MboII、AcuI、BciVI、BmrI、BpmI、BpuEI、BseRI、BsgI、BsmI、BsrDI、BtsαI、BtsI、EciI、MmeI、NmeAIII、AsuHPI、Bse1I、BseGI、BseMII、BseNI、BsrSI、BstF5I、Hin4II、TscAI、TseFI、TspDTI、TspGWI、ApyPI、Bce83I、BfiI、BfuI、BmuI、BsaMI、BsbI、BscCI、Bse3DI、BseMI、BsuI、CchII、CchIII、CdpI、CjeNIII、CstMI、Eco57I、Eco57MI、GsuI、Mva1269I、PctI、PlaDI、PspPRI、RdeGBII、RleAI、SdeAI、TaqII、TsoI、Tth111II、WviI、AquII、AquIV、DraRI、MaqI、PspOMII、RceI、RpaB5I、RpaBI、RpaI、SstE37I及びRdeGBIII。
第1のエンドヌクレアーゼとして使用するための好ましいニッキングエンドヌクレアーゼは、Nt.AlwI、Nt.BsmAI、Nt.BstNBI及びNt.BspQI(New England Biolabs)からなる群から選択され得る。特に好ましい第1のエンドヌクレアーゼとして、Nt.AlwIがある。
当業者は、第1のエンドヌクレアーゼを選択する方法及びエンドヌクレアーゼが、少なくとも目的の配列の5’ヌクレオチドのすぐ上流の糖−リン酸骨格を切断することを確実にするように第1のエンドヌクレアーゼ認識部位を設計する方法を理解している。
増幅された二本鎖前駆体は、第2のエンドヌクレアーゼ認識部位を認識する第2のエンドヌクレアーゼ(第2のエンドヌクレアーゼ)でさらに消化される。第2のエンドヌクレアーゼは、DNAの両鎖を切断するアウトサイドカッター、すなわち、制限エンドヌクレアーゼ又はDNAの一方の鎖のみを切断する、すなわち、ニッキングエンドヌクレアーゼであり得る。両方の例において、第2のエンドヌクレアーゼ認識部位は、エンドヌクレアーゼが、エンドヌクレアーゼ認識部位の5’の、目的の配列の最後のヌクレオチドの後のすぐ3’の第1鎖の糖−リン酸骨格を切断することを可能にする配向で、アウトサイドカッターが部位を結合するように設計される。したがって、第2のエンドヌクレアーゼ認識部位は、エンドヌクレアーゼが、エンドヌクレアーゼ認識部位の5’の、目的の配列のすぐ下流の第1鎖の糖−リン酸骨格を切断することを可能にする配向の部位を、アウトサイドカッターが結合するように設計される。
本明細書に示されるように、第2のエンドヌクレアーゼ認識部位に結合する第2のエンドヌクレアーゼは、好ましくは、上記で詳述されるようなエンドヌクレアーゼ認識配列にすぐ(直接)隣接する、又は少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15又は16ヌクレオチド上流の糖−リン酸骨格を切断するアウトサイドカッターである。第2のエンドヌクレアーゼが、制限エンドヌクレアーゼである場合には、第1のエンドヌクレアーゼとして使用するのに適したDNAの両鎖を切断するのに適したエンドヌクレアーゼとして、上記で本明細書に示されるような同一リストから選択され得る。
本明細書に示されるように、特定の実施形態では、第2のエンドヌクレアーゼ認識部位を認識し、結合する第2のエンドヌクレアーゼは、ニッキングエンドヌクレアーゼである、すなわち、エンドヌクレアーゼは、目的の配列の(末端)3’ヌクレオチドのすぐ下流の、二本鎖DNAの第1鎖のみを切断することが好ましい。
第2のエンドヌクレアーゼとして使用するのに適したニッキングエンドヌクレアーゼは、Nb.BsrDI、Nb.BtsI、AspCNI、BscGI、BspNCI、FinI、TsuI、UbaF11I、BspGI、DrdII、Pfl1108I、UbaPI、EcoHI、UnbI又はVpac11AIからなる群から選択され得る。特に好ましい第2のエンドヌクレアーゼは、Nb.BsrDIである。
増幅された核酸前駆体の制限及び/又はニッキングは、(増幅された)前駆体を、(1種又は複数の)酵素と、適したバッファー中、適した温度で、製造業者の使用説明書に従って接触させることによって実施される。第1及び第2のエンドヌクレアーゼは、同時に添加されてもよい。或いは、前駆体は、第1の(又は第2の)エンドヌクレアーゼと接触されてもよく、任意選択で、前駆体は、精製され、その後、第2の(又は第1の)エンドヌクレアーゼが適当なバッファー中で添加される。第1及び第2のエンドヌクレアーゼを使用する制限処理後、制限処理された前駆体は精製され得る。
固定化
本発明の方法の好ましい実施形態では、増幅された二本鎖核酸前駆体の第2鎖は、捕捉物質と接触される親和性タグを含み、前記捕捉物質は、好ましくは、固相支持体に含まれる。適した捕捉物質は、親和性タグに応じて変わる。例えば、核酸が、ビオチンタグを含む場合には、捕捉物質は、例えば、ストレプトアビジン又はアビジンであり得る。さらなるあり得るタグは、His−タグ、DNP(2,4−ジニトロフェニル−)又はジゴキシゲニン(DIG)であり得、捕捉物質は、それぞれ、抗His抗体、抗DNP抗体又は抗DIG抗体であり得る。同様に、親和性タグが、ポリヌクレオチドテールを含む場合には、捕捉物質は、その相補性配列であり得る。
固相支持体又はゲルは、捕捉物質を含み得る。好ましくは、捕捉物質は、固相支持体に存在する。親和性タグの捕捉物質への結合は、したがって、増幅されたタグ付けされた二本鎖核酸前駆体の固定化及び/又はタグ付けされた一本鎖オリゴヌクレオチドの固相支持体への固定化をもたらし得る。タグ付けされた核酸の固定化に適している任意の固相支持体が、本発明の方法において使用するのに適している。
内部又は外部表面を有する固相支持体は、粒子、粉末、シート、ビーズ、フィルター、平坦基板、チューブ、トンネル、チャネル、金属粒子などを含む任意の適した形式であり得る。支持体は、多孔性であってもよく、これは、核酸前駆体の固定化が起こるための内部表面を提供し得る。好ましい材料は、タグ付けされた核酸前駆体と捕捉物質の間の相互作用に干渉しない。適した材料として、それだけには限らないが、神、ガラス、セラミック、金属、メタロイド、ポルアクリロイルモルホリン(polacryloylmorpholine)、種々のプラスチック及びプラスチックコポリマー、例えば、ナイロン(商標)、テフロン(登録商標)、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ(4−メチルブテン)、ポリスチレン、ポリスチレン、ポリスチレン/ラテックス、ポリメタクリレート、ポリ(エチレンテトラフタレート)、レーヨン、ナイロン、ポリ(ビニルブチレート)、ポリビニリデンジフルオリド(PVDF)、シリコン、ポリホルムアルデヒド、セルロース、酢酸セルロース、ニトロセルロース及びコントロールドポアガラス(Controlled Pore Glass,Inc.、ニュージャージー州、フェアフィールド)、エアロゲルなど及び親和性カラム(例えば、HPLCカラム)において使用するのに適していると一般に知られている任意の材料を挙げることができる。
固相支持体は、個別に、又はグループで同定可能であるビーズ(又は適した表面を有するその他の小さい物体)の形態であり得る。好ましくは、固相支持体はまた、その磁性特性に従って分離可能であり得る。したがって、本発明の好ましい実施形態では、親和性タグはビオチンであり、又は含み、固相支持体は、ストレプトアビジンを含む。好ましくは、固相支持体はビーズであり、より好ましくは、ビーズは、磁性ビーズである。特に好ましい固相支持体は、DynaBeads(登録商標)などである。
特に好ましい実施形態では、固定化は、機能付与された(常)磁性粒子(又はビーズ)とともにインキュベートすることによって実施でき、粒子は、その表面が本明細書において定義されるような第2のプライマーのタグの結合パートナーを含む点で機能付与される。このようなタグがビオチンである場合には、粒子は、ストレプトアビジンで機能付与され得る。粒子(又はビーズ)は、好ましくは、直径約1〜5μmであり、以下の特徴のうち1つ又は複数を含む:カルボン酸ビーズに基づく親水性ビーズ表面、直径約1.05μm、等電点pH5.2、中電荷(−35mV(pH7で)、鉄含量(フェライト)約26%(37%)及び低凝集。
変性
本発明の好ましい実施形態では、増幅された、好ましくは、消化された二本鎖核酸前駆体は、変性される、例えば、第1鎖は第2の相補鎖から分離される。当業者は、二本鎖DNAを変性する種々の方法に精通している。このような方法として、それだけには限らないが、熱及び/又は化学物質に対する二本鎖DNAの曝露を挙げることができる。好ましくは、本発明の方法における変性は、化学的変性を含む。DNAを変性するための好ましい化学物質として、例えば、ホルムアミド、グアニジン、サリチル酸ナトリウム、ジメチルスルホキシド(DMSO)、プロピレングリコール、尿素又はアルカリ剤がある。好ましくは、化学的変性は、強塩基の添加によってpHを高めることによるものである。好ましくは、強塩基は、アルカリ水酸化物である。特に、pHを高めるための適した強塩基(又はその組合せ)は、好ましくは、NaOH、LiOH、KOH、RbOH、CsOH、Mg(OH)、Ca(OH)、Sr(OH)及びBa(OH)からなる群から選択され得る。最も好ましくは、本発明の方法において二本鎖核酸前駆体を変性するための強塩基は、アルカリ水酸化物NaOHである。
強塩基は、好ましくは、約0.5〜1.5Mの、好ましくは、約0.7〜1.2Mの最終濃度で添加され得る、又は好ましくは、最終濃度は、約0.7、0.8、0.9、1.0、1.1若しくは1.2Mである。最も好ましくは、最終濃度は、約1Mである。
二本鎖前駆体は、強塩基とともに約1〜30分間、好ましくは、5〜15分間インキュベートされ得る、又は好ましくは、二本鎖前駆体は、少なくとも約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14又は15間インキュベートされる。最も好ましくは、二本鎖前駆体は、強塩基とともに約10分間インキュベートされ得る。
二本鎖前駆体を変性した後、反応物を中和するために酸を添加してもよい。この中和反応は、以下で記載されるように固相支持体が一本鎖オリゴヌクレオチドから分離される前後に実施され得る。好ましくは、中和反応は、分離後に実施される。任意の酸が、中和するのに適している可能性がある。好ましくは、酸は、HCl、HI、HBr、HClO、HNO又はHSOなどの強酸であり、HClは、最も好ましい。
強酸は、好ましくは、約0.5〜1.5M又は約0.7〜1.2Mの最終濃度で添加される、又は好ましくは、最終濃度は、約0.7、0.8、0.9、1.0、1.1又は1.2Mである。最も好ましくは、最終濃度は、約1Mである。好ましくは、酸は、変性のために使用された塩基と等モル量で添加され、それによって、完全中和をもたらす。
分離
目的の配列の逆相補体を含む第2鎖又はその一部が、目的の配列を含む第1鎖又はその一部から分離される本発明の好ましい方法は、固相支持体を除去して、目的の配列を有する一本鎖オリゴヌクレオチドを得るステップを含む。
固相支持体は、捕捉物質を含む。本発明の方法では、捕捉物質(例えば、ストレプトアビジン)は、親和性タグ(例えば、ビオチン)を捕捉しており、親和性タグは、好ましくは、核酸前駆体の相補(第2の)鎖にカップリングされている。したがって、固相支持体を一本鎖オリゴヌクレオチドから分離することはまた、(タグ付き)相補鎖を一本鎖オリゴヌクレオチドから分離することを伴う。
固相支持体を、一本鎖オリゴヌクレオチドから分離することは、当技術分野で公知任意の従来法を使用して行うことができ、方法は、使用される固相支持体の種類に応じて変わる。例えば、固相支持体が小粒子を含む場合には、これらの粒子を遠心沈殿してもよく、好ましくは、オリゴヌクレオチドを含む上清を別のバイアルに移してもよい。
固相支持体が、磁性又は常磁性ビーズを含む場合には、固相支持体を、磁性分離によって、例えば、固相支持体のすぐ近くに磁石を配置することによって除去してもよい。
精製
固相支持体を除去した後に得られる一本鎖オリゴヌクレオチドを、任意選択で、さらに精製してもよい。したがって、本発明の好ましい実施形態では、方法は、一本鎖オリゴヌクレオチドを精製するステップg)をさらに含む。
精製は、当技術分野で公知の任意の従来のオリゴヌクレオチド精製法を使用して行うことができる。好ましい精製法として、アフィニティー精製、例えば、(ミニ−)カラム精製がある。しかし、他の精製法、例えば、アガロース又はアクリルアミドゲルでの分離は、一本鎖オリゴヌクレオチドを精製するのに同等に適している可能性がある。
標識化
本発明の方法において得られる一本鎖オリゴヌクレオチドは、その後、標識化され得る。例えば、生成された一本鎖オリゴヌクレオチドは、フルオロフォア、ハプテン、親和性リガンド、又は放射活性部分を用いて標識化され得る。或いは、生成された一本鎖オリゴヌクレオチドは標識化されない。
本発明は、本明細書において詳述されるように、一本鎖DNAオリゴヌクレオチドの生成に特に適している。それにもかかわらず、方法はまた、例えば、ゲノム編集アプローチ、例えば、CRISPR−CasガイドRNA(例えば、Maliら、2013年、Nature Methods、10巻(10号):957〜63頁及びCongら2013年、Science、339巻(9121号):819〜23頁に記載されるような)において使用するためのRNA分子の生成ももたらし得る。例えば、RNA分子の生成のために、本発明の方法は、以下のとおりに改変されてもよい:本明細書において詳述されるような方法のステップa)は、以下の要素を5’から3’方向に含む少なくとも1つの(一本鎖又は二本鎖)核酸前駆体を含む:(1)第1のプライマー結合部位、(2)目的の配列及び(3)第2のプライマー結合部位。目的の配列は、RNAをコードする配列を含む場合があり、転写RNAのプロモーター、好ましくは、T7プロモーターをさらに含み得る。好ましくは、プロモーターは、目的の配列に作動可能に連結されている。ステップb)において(任意選択で、タグ付きではない)二本鎖オリゴヌクレオチドを得た後に、任意選択で、第2のプライマーは、タグを含まない。RNAは、当技術分野で公知の従来法を使用して、例えば、T7プロモーターを使用して(及びMg2+を補因子として有する)二本鎖DNAから転写され得る。
本発明のさらなる態様
第2の態様において、本発明は、第1鎖を含む核酸前駆体に関係し、第1鎖は、以下の要素:
(1)第1のプライマー結合部位、
(2)第1のエンドヌクレアーゼ認識部位、
(3)目的の配列、
(4)第2のエンドヌクレアーゼ認識部位、及び
(5)第2のプライマー結合部位
を5’から3’方向に含む。
好ましくは、第1のプライマーは、本発明の第1の態様においてさらに詳述されるような第1のプライマー結合配列とのみ選択的にアニーリングでき、第2のプライマーは、本発明の第1の態様においてさらに詳述されるような第2のプライマー結合配列とのみ選択的にアニーリングできる。任意選択で、第1及び第2のプライマー並びに第1及び第2のプライマー結合部位は、第1のプライマーが第2のプライマー結合配列とアニーリングし、逆もまた同様であり、核酸前駆体の増幅を可能にするというような方法で、同一又は同様である。
好ましくは、第1のエンドヌクレアーゼ認識部位は、二本鎖形成後に、第1のエンドヌクレアーゼが、目的の配列のすぐ上流の第1鎖の糖−リン酸骨格を切断するように設計されている。
好ましくは、第2のエンドヌクレアーゼ認識部位は、二本鎖形成後、ニッキングエンドヌクレアーゼが、目的の配列のすぐ下流の第1鎖の糖−リン酸骨格を切断するように設計されている。
好ましくは、前駆体は、目的の配列の糖−リン酸骨格(すなわち、目的の配列の5’ヌクレオチドから目的の配列の3’ヌクレオチド)は、本発明の方法において使用される第1及び第2のエンドヌクレアーゼによって切断されないように設計される。
好ましくは、目的の配列は、第1及び第2のエンドヌクレアーゼ認識部位又はその逆相補体を含まない。
核酸前駆体は、一本鎖又は二本鎖核酸前駆体であり得る。核酸前駆体が二本鎖である場合には、前駆体は、第1鎖と相補的である第2鎖を含む。前駆体は、上記で本明細書において詳述されるようにさらに特定される。最も好ましい実施形態では、核酸前駆体は、配列番号1〜978からなる群から選択される配列を有する。
核酸前駆体は、二本鎖であり得る。さらに好ましい実施形態では、二本鎖核酸前駆体は、親和性タグを含む。
好ましくは、親和性タグは、第2鎖の5’末端に位置する。例えば、相補鎖の5’ヌクレオチドは、ビオチンタグ又はポリヌクレオチドテールを含み得る。好ましくは、相補鎖は、第2鎖の5’末端にビオチンタグを含む、すなわち、5’末端でビオチン化される。ビオチン部分は、当技術分野で公知の任意の従来法を使用して5’ヌクレオチドにコンジュゲートされてもよい。
或いは、親和性タグは、内部に、相補配列内に位置する。好ましくは、このような内部親和性タグは、第2のエンドヌクレアーゼ認識部位の5’で第2鎖(すなわち、第1鎖のエンドヌクレアーゼ認識部位に対する逆相補体である配列の5’)に位置する。より好ましくは、このような内部親和性タグは、第2のプライマー結合部位で第2鎖に(すなわち、第1鎖の第2のプライマー結合配列に対する逆相補体である配列に)位置する。このような内部親和性タグの好ましい例として、ビオチン修飾チミジン残基がある。
好ましくは、二本鎖核酸前駆体は、第1鎖の3’末端及び/又は5’末端に親和性タグを含まない。好ましくは、二本鎖核酸前駆体は、第2鎖の5’末端にのみ親和性タグを含む。
第3の態様では、本発明は、上記で本明細書において定義されるような二本鎖核酸前駆体を含む固相支持体に関する。固相支持体は、上記で詳述したようにさらに特定される。好ましくは、二本鎖核酸前駆体は、固相支持体に親和性捕捉によって結合される。二本鎖核酸前駆体の第1鎖及び第2鎖は、十分に無傷の糖−リン酸骨格を有し得る。或いは、前駆体の第1鎖は、リン酸ジエステル結合の少なくとも1つの又は2つの切断を含む場合があり、前駆体の第2鎖は、十分に無傷の糖−リン酸骨格を有する場合があり、又は或いは、前駆体の第1鎖は、リン酸ジエステル結合の少なくとも1つの又は2つの切断を含む場合があり、前駆体の第2鎖は、リン酸ジエステル結合の最大で1つの切断を有する。
さらなる実施形態では、固相支持体は、一本鎖第2鎖、すなわち、上記で本明細書において定義されるような第1鎖と相補的である鎖を含む。
第4の態様では、本発明は、本発明の方法において使用するための要素を含有するキットに関係する。このようなキットは、中に1つ又は複数の容器、例えば、チューブ又はバイアルを受け取るための運搬装置を含み得る。
好ましくは、キットは、以下のうち少なくとも1つを含む:
上記で本明細書において定義されるような、第2の(ニッキング)エンドヌクレアーゼと、任意選択で、第1のエンドヌクレアーゼを含む容器(1)、
上記で本明細書において定義されるような増幅ステップにおいて使用するための酵素を含む容器(2)、
上記で本明細書において定義されるようなアフィニティー精製のための固相支持体を含む容器(3)、及び
上記で本明細書において定義されるような変性のための化学物質を含む容器(4)。
好ましい実施形態では、キットは、容器(1)及び(2)又は(1)及び(3)又は(1)及び(4)を含む。別の好ましい実施形態では、キットは、容器(2)及び(3)又は(2)及び(4)又は(3)及び(4)を含む。別の好ましい実施形態では、キットは、容器(1)、(2)及び(3)又は(1)、(2)及び(4)又は(1)、(3)及び(4)を含む。別の好ましい実施形態では、キットは、容器(2)、(3)及び(4)又は(1)、(2)、(3)及び(4)を含む。最も好ましい実施形態では、キットは、容器(1)、(2)、(3)及び任意選択で、容器(4)を含む。
さらに好ましい実施形態では、キットは、上記で本明細書において定義されるような第1の及び/又はタグ付き第2のプライマーを含む容器(5)を上記で定義されるようにさらに含む。或いは、第1の及び/又は第2のタグ付きプライマーは、増幅ステップにおいて使用するための酵素を含む容器(2)の範囲内に含まれ得る。
試薬は、凍結乾燥形で、又は適当なバッファー中で存在し得る。キットはまた、本発明を実施するのに必要な任意の他の構成成分、例えば、バッファー、ピペット、マイクロタイタープレート及び書面の使用説明書も含有し得る。本発明のキットのこのような他の構成成分は、当業者に公知である。
第5の態様では、本発明は、1つ又は複数の一本鎖オリゴヌクレオチドの生成のための、本明細書において定義されるような核酸前駆体又は本明細書において定義されるようなキットオブパーツの使用に関係する。生成された一本鎖オリゴヌクレオチドは、上記で本明細書において定義されるような目的の配列からなり得る、又は含み得る。
第6の態様では、本発明は、1つ又は複数の一本鎖オリゴヌクレオチドの増幅のための、本明細書において定義されるような核酸前駆体又は本明細書において定義されるようなキットオブパーツの使用に関する。生成された一本鎖オリゴヌクレオチドは、上記で本明細書において定義されるような目的の配列からなり得る、又は含み得る。
PCR増幅、アンプリコンニッキング、アクリルアミドゲル分離によるニッキングされたアンプリコンの精製及びその後のプローブを放出するための熱変性を含む方法を使用する、9プローブ前駆体のマルチプレックスのプローブ増幅での最初の実験は、満足のいくプローブ収量をもたらさなかった。この問題は、アクリルアミドゲル分離の代わりにビオチンビーズ精製を、熱変性の代わりに化学的変性と組み合わせて使用して克服した。しかし、マルチプレックスレベルが3912プローブに増大すると、低収量及びヘテロ二本鎖形成を再度もたらした(実施例1を参照のこと)。これらの問題は、PCRの代わりに等温増幅法を、アンプリコン精製のためのビオチンビーズ及びプローブ放出のための化学的変性を使用することと一緒に使用することによって克服した。ヘテロ二本鎖形成を伴わず、高収量をもたらすこの増幅法は、実施例2及び3において詳細に記載されている。
実施例1.高マルチプレックスプローブのPCR及びRPAの比較
プローブ前駆体
3912プローブ前駆体(平均長90nt)(978の固有の配列;配列番号1〜978を含む)を、LC Sciences製のプログラム可能なマイクロアレイで合成した。凍結乾燥(lypholised)サンプルに、25μLのヌクレアーゼ不含水を添加し、濃度0.064pmol/μLを作製した。
プローブ前駆体の処理
PCR:
PCR増幅を、0.05pmolのマルチプレックスプローブ前駆体(総量)、200μMのdNTP’、4μMのF−プライマー(配列番号979)、4μMのR−ビオチンプライマー(配列番号980)(非ビオチン化プライマーの配列は、配列番号981で示されている)、1×クローニングされたPfu反応バッファー_AD(Agilent)中の10ユニットのクローニングされたPfu DNAポリメラーゼ_ADを含有する200μLの総容量で実施した。以下のPCRプログラムを使用した:95℃で5分と、それに続く、95℃で30秒、55℃で2分、72℃で8分の20サイクルと、それに続く、72℃で10分。
RPA:
リコンビナーゼポリメラーゼ増幅(RPA)を、TwistDX製のTwistAmp Basicキット(注文番号TABAS01KIT)を使用して実施した。0.05pmolのマルチプレックスプローブ前駆体(総量)、700nMのF−プライマー(配列番号979)、700nMのR−ビオチンプライマー(配列番号980)及び29.5μLの再水和バッファーを含有する反応ミックスを調製した。反応混合物にMQを添加し、47.5μLの最終容量とした。2μLの280mM MgAcを添加して、反応を開始した後、混合物を38℃で40分間インキュベートした。
QIAquick PCR精製カラムを、製造業者のプロトコールに従って用い、溶出のために50μLのEBバッファーを使用して、サンプルを精製した。
結果:
それぞれPCR及びRPAによって生成されたアンプリコンの品質及びサイズをAgilent D1000スクリーンテープを備えたTapestationで調べた(図7)。PCRは、低い特定のアンプリコン収量(RPAと比較して)をもたらし、これは、ヘテロ二本鎖形成による可能性が高い。
実施例2.プローブ増幅及び精製の方法
プローブ前駆体
3912プローブ前駆体(平均長90nt)(978の固有の配列;配列番号1〜978を含む)を、LC Sciences製のプログラム可能マイクロアレイで合成した。凍結乾燥サンプルに、25μLのヌクレアーゼ不含水を添加し、濃度0.064pmol/μLを作製した。
プローブ前駆体の処理
リコンビナーゼポリメラーゼ増幅(RPA)を、TwistDX製のTwistAmp Basicキット(注文番号TABAS01KIT)を使用して実施した。0.01pmolのマルチプレックスプローブ前駆体(総量)、700nMのF−プライマー(配列番号979)、700nMのR−ビオチンプライマー(配列番号980)及び29.5μLの再水和バッファーを含有する単一RPA反応ミックスを調製した。反応混合物にMQを添加し、47.5μLの最終容量とした。この反応ミックスを、凍結乾燥Basic反応物に添加した。2μLの280mM MgAcを添加して、反応を開始した後、混合物を38℃で40分間インキュベートした。
8つの別個のRPA反応を実施し、プールした。アンプリコンを、2つのQIAquick PCR精製カラムを製造業者のプロトコールに従って使用して、溶出のためにカラムあたり50μLのEBバッファー、すなわち、合計100μLのEBバッファーを使用して精製した。
アンプリコンの品質及びサイズを、Agilent D1000スクリーンテープを備えたTapestationで調べた(図8)。Life Technologies製のQubit dsDNA BRアッセイキット(カタログ番号Q32850)を用いて濃度を測定した(表1)。総収量は、約8μgのアンプリコンである。
Figure 2021526367
一本鎖55〜63nt標的化プローブのニッキング
(85〜93nt.)プローブ前駆体の隣接する配列は、標的化アームとの接合部でニッキング制限エンドヌクレアーゼの認識部位を含有していた。
2つのニッキング反応を、以下のとおりに実施した:50μLのカラム精製されたRPA反応物、10μLの10×Cut−Smartバッファー(New England Biolabs)、5μLのNt.AlwI(10U/μL、New England Biolabs)及び35μLのMQを混合し、37℃で2時間インキュベートした。このステップの後、5μLのNbBsrDI(10U/μL、New England Biolabs)を添加し、65℃で2時間インキュベートし、80℃で20分の不活性化ステップを続けた。
2つの反応のニッキングされたRPA生成物をプールし、2つのQIAquick PCR精製カラムを製造業者のプロトコールに従って用いて精製し、カラムあたり80μL(合計160μL)のEBバッファー中で溶出を行った。
ビオチンを用いる精製
QIAquick精製したニッキングされたRPA生成物の固定化のために、Dynabeads MyOne Streptavidin C1(カタログ番号65002)を、製造業者のプロトコールに従って使用した。160μLのQIAquick精製した生成物を、53.3μLの3つのアリコートにわけた。これらのアリコートの各々に、200μLの量のビーズを添加した。製造業者のプロトコールに従って、インキュベーションを実施し、洗浄を実施した。最終ステップにおいて、ビーズを、アリコートあたり20μLのEBバッファーに再懸濁した。
一本鎖55〜63nt.標的化プローブの放出
上記で得られた3つのアリコートの各々を、化学的変性に供した。化学的変性を実施するために、NaOHを0.9Mの最終濃度まで添加した。混合物を、室温で10分間インキュベートし、次いで、磁石の上に置いた。上清を取り、添加されたNaOHと当モル量でHClを添加することによって中和した。
3つのアリコートの上清をプールし、ZYMO RESEARCH製のssDNA/RNA Clean & Concentrator(カタログ番号D7010)を、製造業者のプロトコールに従って用いて精製した。40μLのEB(Qiagen)中で溶出を行った。
陽性対照と匹敵する長さ(54〜68nt)の注文したプローブセットを使用し、Agilent Small RNAキットを用いてBioanalyzerで、プローブの品質及びサイズを調べた(図9)。Life Technologies製のQubit ssDNAアッセイキット(カタログ番号Q10212)を用いて濃度を測定した(表2)。
Figure 2021526367
結果
本プローブ増幅法は、極めて少量の投入材料(0.01pmol)を用いて達成された高い正味のプローブ収量(550のプローブ収量の正味の増大倍数)をもたらした。この方法は、ヘテロ二本鎖分子を作出することなく高マルチプレックスレベルでのオリゴヌクレオチドの増幅を可能にする。精製のためのビオチンビーズの使用は、極めて迅速で、容易な方法を与えた。さらに、増幅されたオリゴヌクレオチドの放出のための化学的変性及び中和は、極めて効率的であるが、変性及び放出のために熱を使用すると、検出可能な量の生成物を得られない。
実施例3.パラメータ変動
比較実験のセットでは、実施例2において詳細に記載された方法を、その時点で1つのパラメータを変更しながら実施した。実験は以下のとおりに設計した:
1.実施例2において詳述されたとおりであるが、実施例2において行われたような5μL(各50ユニット)の代わりに、2.5μLの各ニッキング酵素(各12.5ユニット)を用いる方法(図10「2つのニッキング酵素」)。
2.ニッキング酵素Nt.AlwIが、同容量及び1のもとに示されているようなユニットのAlwI(New England Biolabs)と置き換えられている、実施例2において詳述されたとおりの方法(図10:「1つの制限酵素及び1つのニッキング酵素」)。
Agilent Small RNAキットを用いてBioanalyzerで、プローブの品質及びサイズを調べた(図10)。第1のニッキング酵素を、制限酵素と置き換えることによって、匹敵する収量がもたらされた。
当業者ならば、本明細書において明記された実験は、プローブとして使用するためのオリゴヌクレオチドに関するが、同一プロトコールが、異なる使用のために意図されるオリゴヌクレオチドにも当てはまるということは理解している。
実施例4.増幅されたオリゴヌクレオチドプローブ検証
実施例2において詳述されたような方法を使用することで生成された3912オリゴヌクレオチドプローブは、OLAアッセイにおいて、トウモロコシゲノム(トウモロコシ(Zea mays))において各々2つの対立遺伝子を有する326の異なるSNPを検出するように設計された(すなわち、326−プレックス)。実施例2において生成されたようなプローブを、F2トウモロコシマッピング集団から調製された5つの異なるトウモロコシゲノムDNAサンプルを遺伝子型同定するためのOLAアッセイにおいてそれらを試験することによって検証した。より特には、2連の5つの異なるトウモロコシゲノムDNAサンプルの各々の間で遺伝子型判定を比較することによって、これらのプローブを使用するOLAアッセイの再現性を試験した。さらに、これらの5つの異なるサンプル内の遺伝子型判定を、プローブが、326の遺伝子座のSNP対立遺伝子を検出するための326−プレックスプローブを含む既存の1056−プレックスOLAアッセイの個別に合成されたプローブ(IDT、Integrated DNA Technologies)によって置き換えられている、同一OLAアッセイ及び同一の5つの異なるトウモロコシゲノムDNAサンプルを使用する遺伝子型判定に対して比較することによって、これらのプローブを使用するOLAアッセイを検証した。
オリゴヌクレオチドプローブ(5’−3’配向)は、遺伝子座の既知配列に基づく、326の遺伝子座の各々についてSNP対立遺伝子を識別するために選択された一般的な手順を使用して設計した。PCRプライマー結合領域、遺伝子座及び対立遺伝子識別子を含めた。より特には、第1のプライマー結合配列の逆相補体(16ヌクレオチドの長さを有する)を、対立遺伝子特異的プローブの5’末端に位置させ、第2のプライマー結合配列(18ヌクレオチドの長さを有する)を、遺伝子座特異的プローブの3’末端に位置させる。第1のプライマー結合配列の3’末端に隣接して、以下の要素がある(5’から3’方向に):13ヌクレオチドのユニバーサル配列、4塩基対立遺伝子識別子が位置する、第1の標的特異的配列。第2のプライマー配列の5’末端に隣接して、以下の要素がある(3’から5’方向に):14ヌクレオチドのユニバーサル配列、8塩基遺伝子座識別子が位置する、第2の標的特異的配列。
以下、OLAアッセイの手順を、実施例2において調製されたようなプローブを使用して記載する。ライゲーション反応における1μLの実施例2において生成されたような326−プレックスプローブミックス(遺伝子座あたり3.4nM;合計1.12μM)が、1μLのIDTから注文され、その後リン酸化された1056−プレックスプローブミックス(遺伝子座あたり0.4nM;合計0.4μM)によって置き換えられている全手順が、個別に合成されたプローブに対して同一に実施される。
OLAアッセイ手順
ライゲーション反応物を、以下のとおりに調製した:5μL中の100〜200ngのゲノムDNAを、1μlの10×Taq DNAリガーゼバッファー(200mM Tris−HCI pH7.6、250mM KAc、100mM MgAc、10mM NAD、100mMジチオトレイトール、1% Triton−X100)、4ユニットのTaq DNAリガーゼ(New England BioLabs)、1μlの実施例2において生成されたような326−プレックスプローブミックス(遺伝子座あたり3.4nM;合計1.12μM)又は1μLのLC Sciencesから注文され、その後リン酸化された1056−プレックスプローブミックス(遺伝子座あたり0.4nM;合計0.4μM)及びMilliQ水と組み合わせて、合計10μlにした。ライゲーション反応を、ゲノムDNAサンプルあたり4連で設定した。反応混合物を、94℃で1分間及び30秒間インキュベートし、60℃まで30秒あたり1.0℃の温度低下を続け、60℃でおよそ18時間インキュベーションを続けた。反応物は、さらなる使用まで4℃で維持した。ライゲーション反応物を、MilliQ水で4×希釈した。
第1及び第2の増幅プライマーを使用してライゲーション産物の増幅を実施した。第1の増幅プライマーは、その3’末端に、第1のプライマー結合配列とのアニーリングのための配列(16ヌクレオチド)、その5’末端に位置するP7配列及びこれらの要素の間に5塩基サンプル識別子を含むように設計されている。第2のプライマーは、その3’末端に第2のプライマー結合配列とのアニーリングのための配列(18ヌクレオチド)、その5’末端に位置するP5配列及びこれらの要素の間に6塩基プレート識別子を含むように設計されている。
ライゲーション産物の増幅を、以下の反応混合物:10μlの4×希釈されたライゲーション反応物、0.05μM(最終濃度)の各プライマー(第1及び第2の増幅プライマー)、20μLのPhusion Hot Start FLXマスターミックス(Bioke)及び合計40μlまでのMilliQ水中で実施した。各ライゲーション産物は、3回増幅され、5つの異なるゲノムDNAサンプルあたり、合計60のPCR反応を実施した。サーモサイクリングプロファイルを、金又は銀ブロックを備えたPE9700(Perkin Elmer Corp.)で以下の条件を使用して実施した:ステップ1:プレPCRインキュベーション:98℃で30秒。ステップ2:変性:98℃で10秒;アニーリング:65℃で15秒。伸長:72℃で15秒。総サイクル数は、29であった。ステップ3:伸長:72℃で5分。反応物は、さらなる使用まで4℃で維持した。合計60のPCR反応の増幅産物をプールし(60×40μl)、2つのPCR精製カラム(Qiagen)を使用して精製し、カラムあたり15μl、合計30μLのMiIliQ水に溶出した。
Sage Science製のPippin Prepを用いてアンプリコンの精製を行った。4×900ngを3%カセット及びマーカーCを使用してオーバーフローなしで精製した。170bp〜230bpまでの範囲を溶出した。溶出された生成物をMineluteキット(Qiagen)を使用して精製し、15μLに溶出した。
アンプリコンのシーケンシングを、Illumina MiSeqナノランを使用して実施した。得られたシーケンシングデータを、脱マルチプレックス化し、リードを、使用されたサンプルの各々に割り当てた。効率的な遺伝子型判定に必要な十分なゲノムカバレッジのためにゲノムDNAのサンプルあたり2つの4連のデータをプールし、さらに処理し、シングレットとみなし、その結果、ゲノムDNAのサンプルあたり2連の結果が得られた。
結果
合計5サンプル(5×326=1630遺伝子型の理論的合計数を含む)について、合計1452遺伝子型が判定され、99.8%の2連の間の再現性があった、すなわち、実施例2において生成されたプローブを用いる326−プレックスアッセイを使用して判定された遺伝子型のうち99.8%が、2連の間で同一である。個別に合成されたプローブを使用した場合には、合計1452遺伝子型が判定され、これは、実施例2において生成されたプローブを使用して判定された遺伝子型に対して97.5%同一であった。
Figure 2021526367

Claims (23)

  1. 目的の配列を有する1つ又は複数の一本鎖オリゴヌクレオチドを生成する方法であって、
    a)第1鎖と、任意選択で、第1鎖と相補的である第2鎖を含む少なくとも1つの一本鎖又は二本鎖核酸前駆体を提供するステップであって、第1鎖が、以下の要素:
    (1)第1のプライマー結合部位、
    (2)第1のエンドヌクレアーゼ認識部位、
    (3)目的の配列、
    (4)第2のエンドヌクレアーゼ認識部位、及び
    (5)第2のプライマー結合部位
    を5’から3’方向に含み、
    第1のエンドヌクレアーゼ認識部位が、二本鎖形成後に、第1のエンドヌクレアーゼが、目的の配列のすぐ上流の第1鎖の糖−リン酸骨格を切断するように設計され、
    第2のエンドヌクレアーゼ認識部位が、二本鎖形成後に、第2のエンドヌクレアーゼが、目的の配列のすぐ下流の第1鎖の糖−リン酸骨格を切断するように設計されている、ステップと、
    b)第1のプライマー結合部位にハイブリダイズ可能な第1のプライマー及び第2のプライマー結合部位にハイブリダイズ可能な第2のプライマーを使用して、タグを含む増幅された二本鎖核酸前駆体を生成することで、増幅法によって、ステップa)の前駆体を増幅するステップであって、第2のプライマーが、第1のプライマーには存在しない親和性タグを含む、ステップと、
    c)ステップb)において得られた増幅された二本鎖前駆体を、第1及び第2のエンドヌクレアーゼで消化して、目的の配列のすぐ上流及び下流の糖−リン酸骨格が切断されており、タグから、目的の配列と相補的である配列を含めて目的の配列と相補的である配列までの間の無傷の糖−リン酸骨格を有する増幅された二本鎖核酸前駆体を生成するステップと、
    d)増幅された二本鎖核酸前駆体を、タグ付き相補的第2鎖の親和性捕捉によって固相支持体に固定化するステップと、
    e)増幅された二本鎖前駆体を変性させ、それによって目的の配列を有する一本鎖オリゴヌクレオチドを放出するステップと、
    f)固相支持体を除去して、目的の配列を有する一本鎖オリゴヌクレオチドを得るステップと
    を含む方法。
  2. ステップc)及びステップd)が逆転される、又はステップd)及びステップe)が逆転される、請求項1に記載の方法。
  3. 一本鎖オリゴヌクレオチドを精製するステップg)をさらに含む、請求項1又は請求項2に記載の方法。
  4. ステップe)における変性が、化学的変性を含み、好ましくは、化学的変性が、強塩基の添加によって、好ましくは、約0.5〜1.5Mの濃度のアルカリ水酸化物の添加によってpHを高めることによるものである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 核酸前駆体が、約20〜200ヌクレオチドからなり、好ましくは、核酸前駆体が、配列番号1〜配列番号978からなる群から選択される配列を有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 目的の配列が、所定のゲノム配列に対して少なくとも部分的に相補的である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 生成されたオリゴヌクレオチドが、マルチプレックスOLAアッセイにおいて使用するのに適しており、好ましくは、生成されたオリゴヌクレオチドが、少なくとも300−プレックスOLAアッセイにおいて使用するのに適している、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 生成されたオリゴヌクレオチドが、マルチプレックスオリゴヌクレオチドベースの増幅アッセイにおいて使用するのに適しており、好ましくは、生成されたオリゴヌクレオチドが、少なくとも300−プレックスオリゴヌクレオチドベースの増幅アッセイにおいて使用するのに適している、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 生成されたオリゴヌクレオチドが、マルチプレックス捕捉ハイブリダイゼーションアッセイにおいて使用するのに適しており、好ましくは、生成されたオリゴヌクレオチドが、少なくとも300−プレックス捕捉ハイブリダイゼーションアッセイにおいて使用するのに適している、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 核酸前駆体が、一本鎖核酸前駆体である、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
  11. ステップb)における増幅法が、等温増幅法であり、好ましくは、等温増幅法が、リコンビナーゼポリメラーゼ増幅(RPA)又はヘリカーゼ依存性増幅(HDA)である、請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 第1及び第2のエンドヌクレアーゼが、2つの異なる酵素である、請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。
  13. ステップc)における第1のエンドヌクレアーゼが、
    i)第1のDNA鎖、又は
    ii)第1及び第2のDNA鎖
    を切断する、請求項1〜12のいずれか一項に記載の方法。
  14. ステップb)から得られた増幅された二本鎖前駆体が、ステップd)において固相支持体に結合する前に精製される、請求項1〜13のいずれか一項に記載の方法。
  15. タグがビオチンであり、固相支持体が、ストレプトアビジンを含み、好ましくは、固相支持体がビーズであり、より好ましくは、ビーズが磁性ビーズである、請求項1〜14のいずれか一項に記載の方法。
  16. ステップa)において、別個の、目的の配列を有する2つ又はそれより多い核酸前駆体が提供され、好ましくは、核酸前駆体の配列が、配列番号1〜配列番号978からなる群から選択される、請求項7に記載の方法。
  17. 第1のプライマーが、第1のプライマー結合部位とのみ選択的にアニーリングでき、第2のプライマーが、第2のプライマー結合部位とのみ選択的にアニーリングできる、請求項1〜16のいずれか一項に記載の方法。
  18. 目的の配列が、第1及び第2のエンドヌクレアーゼ認識部位又はその逆相補体を含まない、請求項1〜17のいずれか一項に記載の方法。
  19. 第1鎖と、任意選択で、第1鎖と相補的である第2鎖を含む一本鎖又は二本鎖核酸前駆体であって、第1鎖が、以下の要素:
    (1)第1のプライマー結合部位、
    (2)第1のエンドヌクレアーゼ認識部位、
    (3)目的の配列、
    (4)第2のエンドヌクレアーゼ認識部位、及び
    (5)第2のプライマー結合配列
    を5’から3’方向に含み、
    好ましくは、第1のプライマーが、第1のプライマー結合部位とのみ選択的にアニーリングでき、第2のプライマーが、第2のプライマー結合部位とのみ選択的にアニーリングでき、
    好ましくは、目的の配列が、第1及び第2のエンドヌクレアーゼ認識部位又はその逆相補体を含まず、
    第1のエンドヌクレアーゼ認識部位が、二本鎖形成後に、第1のエンドヌクレアーゼが、目的の配列のすぐ上流の第1鎖の糖−リン酸骨格を切断するように設計され、
    第2のエンドヌクレアーゼ認識部位が、二本鎖形成後に、第2のエンドヌクレアーゼが、目的の配列のすぐ下流の第1鎖の糖−リン酸骨格を切断するように設計されている、一本鎖又は二本鎖核酸前駆体。
  20. 前駆体が、第2鎖の5’末端に位置する親和性タグをさらに含み、好ましくは、親和性タグが、第2鎖の5’末端にのみある、請求項19に記載の二本鎖核酸前駆体。
  21. 親和性捕捉によって固相支持体に結合された請求項20に記載の二本鎖核酸前駆体を含む固相支持体。
  22. 請求項1〜18のいずれか一項に記載の方法において使用するためのキットオブパーツであって、
    第2のエンドヌクレアーゼと、任意選択で、第1のエンドヌクレアーゼを含む容器、
    増幅ステップb)において使用するための酵素を、任意選択で、第1の及び/又はタグ付き第2のプライマーと組み合わせて含む容器、
    アフィニティー精製のための固相支持体を含む容器、及び任意選択で
    変性のための化学物質を含む容器
    を含む、キットオブパーツ。
  23. 1つ又は複数の一本鎖オリゴヌクレオチドの生成のための、請求項19若しくは請求項20に記載の核酸前駆体又は請求項22に記載のキットオブパーツの使用。
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