JP2021523894A - カナキヌマブの使用 - Google Patents

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Abstract

変形性関節症及びそれに関連する合併症の治療及び/又は予防のためのカナキヌマブなどのIL−1β阻害剤の使用。

Description

本開示は、一般に、カナキヌマブによって例示される結合抗体又は機能的断片などの治療量のIL−1β阻害剤を投与することを含む、変形性関節症及びそれに関連する合併症のリスクを低減するための新規な使用及び方法に関する。
変形性関節症(「OA」)は、最も一般的且つ慢性的な健康状態の1つであり、成人における痛み及び障害の主な原因である。OAは、変性性、慢性、進行性の痛みを伴う関節疾患である。現在、OAに関連する変性(「DMOAD」)の予防を目的とした治療法は存在しない。股関節/膝関節のOAは、世界で2億4000万人に影響を及ぼしている。OAの世界的な推定では、60歳超の男性の9.6%及び女性の18.0%が変形性膝関節症又はそれに関連する症状を有する。加えて、OAの有病率は着実に増加し、2030年までに全人口において単一で最大の障害の原因になると予想される。さらに、OAに伴う深刻な合併症が存在する。この疾患の変性性は、多くの合併症を引き起こす。例えば、2010年の米国では、720万人が人工股関節/膝関節全置換術を必要とした。従って、OA及びそれに関連する有害事象の進行を低減するための治療に対する満たされていない医学的要求が存在する。
炎症は、アテローム血栓性プロセスのすべての段階に関与し、hsCRP及びIL−6などの炎症性バイオマーカーが上昇した患者は、積極的な二次予防戦略の使用にもかかわらず、血管リスクが増加している。本開示は、カナキヌマブなどのIL−1βアンタゴニストの投与による炎症の直接阻害が、OAの疾患進行のリスクを低減又は予防し、OAに関連する有害事象(「AE」)を低減し、関節全置換術(「TJR」)の全体的な必要性を低減するという発見にある程度関連している。
従って、本発明は、OAに関連するAEを予防又は低減する方法に関する。
本発明はまた、OA患者におけるTJRが必要になるリスクを低減する方法に関する。
従って、本発明はまた、OAの進行のリスク、OA患者におけるTJRが必要になるリスク、及び/又はOAに関連するAEのリスクの低減に使用するためのカナキヌマブに関する。
本発明はさらに、OAのリスク、OA患者におけるTJRが必要になるリスク、及び/又はOAに関連するAEのリスクを低減するための薬剤の製造用のカナキヌマブに関する。
本発明はまた、OAのリスク、OA患者におけるTJRが必要になるリスク、及び/又はOAに関連するAEのリスクを低減するための薬剤の製造用のカナキヌマブの使用に関する。
本開示は、以下に記載の付番された実施形態によって例示される:
1.患者の変形性関節症(「OA」)の進行のリスクを低減するため、及び/又はOAに関連する有害事象を軽減するための方法であって、IL−1βアンタゴニストを投与することを含み、前記患者が、IL−1βアンタゴニストの最初の投与前に評価された2mg/L以上又は3mg/l以上の高感度C反応性タンパク質(hsCRP)レベルを有し、且つ前記患者が、前記IL−1βアンタゴニストの最初の投与後の所定の時点に評価された2.3mg/L未満の低下したhsCRPレベルを有する、方法。
2.患者のOAの進行のリスクを低減するため、及び/又はOAに関連する有害事象を軽減するための方法であって、IL−1βアンタゴニストを投与することを含み、前記患者が、IL−1βアンタゴニストの最初の投与前に評価された2mg/L以上の高感度C反応性タンパク質(hsCRP)レベルを有し、且つ前記患者が、前記IL−1βアンタゴニストの最初の投与後の所定の時点に評価された2.3mg/L未満の低下したhsCRPレベルを有するのであれば、前記患者へのIL−1βアンタゴニストの投与が継続されることになる、方法。
3.患者のOAの進行のリスクを低減するため、及び/又はOAに関連する有害事象を軽減するための方法であって、カナキヌマブを投与することを含み、前記患者が、カナキヌマブの最初の投与前に評価された2mg/L以上の高感度C反応性タンパク質(hsCRP)レベルを有し、且つ前記患者が、カナキヌマブの最初の投与の約3カ月後以降に評価された2.3mg/L未満の低下したhsCRPレベルを有する、方法。
4.患者のOAの進行のリスクを低減するため、及び/又はOAに関連する有害事象を軽減するための方法であって、カナキヌマブを投与することを含み、前記患者が、カナキヌマブの最初の投与前に評価された2mg/L以上の高感度C反応性タンパク質(hsCRP)レベルを有し、且つ前記患者が、カナキヌマブの最初の投与の約3カ月後以降に評価された2.3mg/L未満の低下したhsCRPレベルを有するのであれば、前記患者へのカナキヌマブの投与が継続されることになる、方法。
5.前記OAの進行が関節置換術を含む、前記実施形態のいずれかに記載の方法。
6.前記患者が文書で裏付けられたOA及び/又は症候性OAを有する、前記実施形態のいずれかに記載の方法。
7.150mg〜300mgのカナキヌマブを投与することを含む、前記実施形態のいずれかに記載の方法。
8.150mgのカナキヌマブを投与することを含む、前記実施形態のいずれかに記載の方法。
9.約3ヶ月ごとに150mgのカナキヌマブを投与することを含む、前記実施形態のいずれかに記載の方法。
10.カナキヌマブの最初の投与の約3ヶ月後に、又はIL−1βアンタゴニストの最初の投与後の所定の時点以降に評価されたhsCRPの低下したレベルが1.5mg/L未満である、前記実施形態のいずれかに記載の方法。
11.カナキヌマブの最初の投与の約3ヶ月後に、又はIL−1βアンタゴニストの最初の投与後の所定の時点以降に評価されたhsCRPの低下したレベルが1.0mg/L未満である、前記実施形態のいずれかに記載の方法。
12.カナキヌマブの最初の投与の約3ヶ月後に、又はIL−1βアンタゴニストの最初の投与後の所定の時点以降に評価されたhsCRPの低下したレベルが2.2mg/L未満、2.1mg/L未満、2.0mg/L未満、1.9mg/L未満、1.8mg/L未満、1.7mg/L未満、1.6mg/L未満、1.5mg/L未満、1.4mg/L未満、1.3mg/L未満、1.2mg/L未満、1.1mg/L未満、1.0mg/L未満、0.9mg/L未満、0.8mg/L未満、0.7mg/L未満、0.6mg/L未満、又は0.5mg/L未満である、前記実施形態のいずれかに記載の方法。
13.文書で裏付けられたOAがX線及び/又はMRIを使用して評価された、前記実施形態のいずれかに記載の方法。
14.OAの症状の証拠が痛み及び/又は機能障害である、前記実施形態のいずれかに記載の方法。
15.患者が手術の対象外である、前記実施形態のいずれかに記載の方法。
16.患者がNSAIDに応答しない、前記実施形態のいずれかに記載の方法。
17.IL−1βアンタゴニストの最初の投与後の所定の時点又はカナキヌマブの最初の投与の3ヶ月後の1L−6のレベルが1.15mg/L未満又は2mg/L未満である、前記実施形態のいずれかに記載の方法。
18.前記患者が以前にCV事象に罹患したことがある、前記実施形態のいずれかに記載の方法。
19.前記患者が以前に心筋梗塞に罹患したことがある、前記実施形態のいずれかに記載の方法。
20.患者のOAの進行のリスクを低減するため、及び/又はOAに関連する有害事象を軽減するための方法であって、IL−1βアンタゴニストを投与することを含み、前記患者が、前記IL−1βアンタゴニストの最初の投与前に評価された2mg/L以上の高感度C反応性タンパク質(hsCRP)レベルを有する、方法。
21.IL−1βアンタゴニストがカナキヌマブである、実施形態20に記載の方法。
22.150mg〜300mgのカナキヌマブを投与することを含む、実施形態20又は21に記載の方法。
23.約3ヶ月ごとに150mg〜300mgのカナキヌマブを投与することを含む、実施形態20〜22のいずれかに記載の方法。
24.文書で裏付けられたOAがX線及び/又はMRIを使用して評価された、実施形態20〜23のいずれかに記載の方法。
25.OAの症状の証拠が痛み及び/又は機能障害である、実施形態20〜24のいずれかに記載の方法。
26.患者が手術の対象外である、実施形態20〜25のいずれかに記載の方法。
27.患者がNSAIDに応答しない、実施形態20〜26のいずれかに記載の方法。
28.前記患者が以前にCV事象に罹患したことがある、実施形態20〜27のいずれかに記載の方法。
29.前記患者が以前に心筋梗塞に罹患したことがある、実施形態20〜28のいずれかに記載の方法。
30.前記関節全置換術が、人工膝関節全置換術又は人工股関節全置換術であり得る、前記実施形態のいずれかに記載の方法。
31.患者が、肩OA、手OA、又は脊椎関節症(変形性脊椎関節症)に罹患している、前記実施形態のいずれかに記載の方法。
32.関節全置換術が人工肩関節全置換術であり得る、前記実施形態のいずれかに記載の方法。
33.所定の時点が2週間〜6ヶ月間である、実施形態1、2、及び7〜9のいずれかに記載の方法。
34.所定の時点が4週間〜12週間である、実施形態1、2、及び7〜9のいずれかに記載の方法。
本開示のさらなる特徴及び利点は、本発明の以下の詳細な説明から明らかになるであろう。
図1は、プラセボと比較したいくつかのレベルでのカナキヌマブ投与の関数として、病歴におけるOA患者のOA関連有害事象の時間を示すグラフ表示である。 図2は、プラセボと比較したカナキヌマブの投与後のOA患者の股関節又は膝関節置換術までの時間のグラフ表示である。 図3は、hsCRP濃度によって分類された群におけるOA関連有害事象のリスクのグラフ表示である。 図4は、hsCRP濃度によって分類された群のOAの病歴を有する患者の全関節置換術(TJR)のリスクのグラフ表示である。
本発明は、OA患者にカンキヌマブなどのIL−1βアンタゴニストを投与することにより、そのような患者の関節置換術の必要性を含むOAの疾患進行を予防又は低減する方法;及び/又はOAに関連するAEを予防又は低減する方法を提供する。
カナキヌマブ(国際一般的名(INN)番号8836)は、参照によりその全開示内容が本明細書に組み入れられる国際公開第02/16436号パンフレットに開示されている。カナキヌマブは、IL−1βによる炎症性疾患の治療用に開発された、IgG1/kアイソタイプの完全ヒトモノクローナル抗ヒトIL−1β抗体である。カナキヌマブは、ヒトIL−1βに結合し、それによりサイトカインとその受容体の相互作用をブロックするようにデザインされている。高感度C反応性タンパク質(hsCRP)及び他の炎症マーカーレベルを低下させる際のカナキヌマブを使用したIL−1β媒介性炎症の拮抗作用は、クリオピリン関連周期熱症候群(CAPS)及び関節リウマチの患者で急性期反応を示している。この証拠は、カナキヌマブを使用する2型糖尿病(T2DM)であり、且つ開発中の他のIL−1β抗体療法を受けている患者で再現されているが、T2DMでのhsCRPレベルの低下は、標準治療に対する有効性の増加にはつながらなかった。長期間にわたるIL−1βの阻害は、それにより主要な炎症経路を阻害するため、有利な場合もそうでない場合もあり得る予期せぬ影響を有するため、複数のパラメーターを監視する大規模な無作為化プラセボ対照臨床試験が必要である。
本発明者らは、カナキヌマブによる治療が変形性関節症、関連する状態、及び副作用のリスクを有意に低減することを見出した。炎症誘発性サイトカインは、OAに関与する関節組織の代謝障害及び異化促進の重要なメディエーターである。IL−1β、TNF、及びIL−6は、炎症カスケードを駆動するOAの主要な炎症誘発性且つ異化促進性サイトカインのようであるが、IL−15、IL−17、IL−18、IL−21、白血病抑制因子(LIF)、及びケモカインも関係している。IL−1β及びTNFは、軟骨細胞、単核細胞、骨芽細胞、滑膜組織によって産生される。IL−1βによる細胞の活性化は、その特定の細胞表面受容体であるIL−1RIへの結合によってのみ媒介される。IL−1β及びTNFの両方のレベルが、滑液、滑膜、軟骨下骨、及び軟骨で上昇する。さらに、IL−1β及びTNFは、独立に又は他のサイトカインと協調して作用して、炎症を開始及び伝播することができる。IL−1βは侵害受容促進メディエーター(即ち、NGF)をアップレギュレートし、痛みを増大させる。さらに、IL−1β及びTNFは、軟骨細胞を刺激して、いくつかのタンパク質分解酵素:MMP:MMP1(間質性コラゲナーゼ)、MMP3(ストロメリシン1)、及びMMP13(コラゲナーゼ3)を放出する。
一実施形態では、本発明の任意の方法は、約50mg、150mg、175mg、200mg、225mg、250mg、275mg、300mg又はそれらの任意の組み合わせのカナキヌマブを投与することを含む。
本発明の任意の方法の一実施形態は、150mgのカナキヌマブ又は300mgのカナキヌマブを投与することを含む。本発明の任意の方法の別の実施形態は、150mgのカナキヌマブを投与することを含む。さらに別の実施形態は、225mgのカナキヌマブを投与することを含む。他の実施形態では、50mg又は200mgのカナキヌマブが投与される。
本発明の任意の方法の一実施形態では、カナキヌマブの初回投与の約3ヶ月後に評価された低下したhsCRPのレベルは、1.9mg/L未満、1.8mg/L未満、1.7mg/L未満、1.6mg/L未満、1.5mg/L未満、1.4mg/L未満、1.3mg/L未満、1.2mg/L未満、1.1mg/L未満、1.0mg/L未満、0.9mg/L未満、0.8mg/L未満、0.7mg/L未満、0.6mg/L未満、又は0.5mg/L未満である。一実施形態では、カナキヌマブの初回投与の約3ヶ月後に評価された低下したhsCRPのレベルは1.0mg/L未満である。別の実施形態では、カナキヌマブの初回投与の約3ヶ月後に評価された低下したhsCRPのレベルは2mg/L未満である。さらに別の実施形態では、hsCRPの低下したレベルは、3mg/L以下である。
本開示の任意の方法のさらなる態様では、150mgのカナキヌマブの初回投与量が罹患患者に投与され、応答する、即ち、前記患者のhsCRPレベルが低下する。しかしながら、カナキヌマブの初回投与の少なくとも3か月後に評価されたhsCRPレベルの低下が2mg/L未満ではないと、前記患者の治療を中止する代わりに、カナキヌマブの初回投与量がさらに投与される。さらなる初期用量の投与の少なくとも3ヶ月後に評価されたhsCRPレベルが2mg/L未満である場合、前記患者は、治療が継続されることになり、その後、約3ヶ月ごとに150mg又は好ましくは300mgの用量のカナキヌマブが投与される。
本開示の任意の方法の別の態様では、50mg、150mg、200mg、225mg、又は300mgなどのカナキヌマブの初回投与後、IL−6又はhsCRPなどの関連するバイオマーカーのレベルが、初回投与から所定時間後、好ましくは3ヶ月後に測定される。その後、バイオマーカーは、初回投与から第2の所定期間後、好ましくは6ヶ月後に再び測定される。次いで、バイオマーカーの測定レベルに応じて、50mg、150mg、200mg、225mg、又は300mgなどの第2の用量のカナキヌマブを患者に投与することができる。
一実施形態では、本発明の方法は、任意選択により、カナキヌマブの初回投与の約2週間(+/−3日)後に300mgの追加用量のカナキヌマブを患者に投与することをさらに含む。
カナキヌマブは、皮下投与又は静脈内投与することができる。カナキヌマブは、50〜200mg/mlの濃度のカナキヌマブ、50〜300mM スクロース、10〜50mM ヒスチジン、及び0.01〜0.1%の界面活性剤を含む再構成製剤中で投与することができ、この製剤のpHは5.5〜7.0である。カナキヌマブは、50〜200mg/mlの濃度のカナキヌマブ、270mM スクロース、30mM ヒスチジン、及び0.06%のポリソルベート20又は80を含む再構成製剤中で投与することができ、製剤のpHは6.5である。
カナキヌマブは、50〜300mg/mlの濃度のカナキヌマブと、クエン酸塩、ヒスチジン、及びコハク酸ナトリウムからなる群から選択される緩衝系と、スクロース、マンニトール、ソルビトール、アルギニン塩酸塩、及び界面活性剤からなる群から選択される安定剤とを含む液体製剤中で投与することもでき、この製剤のpHは5.5〜7.0である。カナキヌマブはまた、50〜300mg/mlの濃度のカナキヌマブ、50〜300mM マンニトール、10〜50mM ヒスチジン、及び0.01〜0.1%の界面活性剤を含む液体製剤中で投与することができ、この製剤のpHは5.5〜7.0である。カナキヌマブはまた、50〜300mg/mlの濃度のカナキヌマブ、270mM マンニトール、20mM ヒスチジン、及び0.04%のポリソルベート20又は80を含む液体製剤中で投与することができ、この製剤のpHは6.5である。
皮下投与される場合、カナキヌマブは、事前充填シリンジ、自己注射器に含められる液体形態で、又は再構成用の凍結乾燥形態として患者に投与することができる。
本発明による任意の方法の他の実施形態では、IL−6などのhsCRP以外のバイオマーカーを利用して、カナキヌマブに対する応答を決定することができる。
本発明の他の実施形態は、本明細書に記載される使用又は方法のいずれかによるカナキヌマブの使用を含む。
全般:
本明細書で言及される全ての特許、公開特許出願、刊行物、参考文献、及び他の資料は、参照によりその全体が本明細書に組み入れられる。
本明細書で使用される「含む(comprising)」という用語は、「含む(including)」及び「からなる(consisting)」を包含し、例えば、Xを「含む(comprising)」組成物は、Xのみからなってもよいし、又は何か追加を含む、例えばX+Yであってもよい。
本明細書で使用される、化合物、例えばカナキヌマブ又は標準的なケア剤に関連する「投与する」という用語は、任意の送達経路によるその化合物の送達を指すために使用される。
本明細書で使用される、数値xに関する「約」という用語は、例えば、+/−10%を意味する。
本明細書で使用される、「実質的に」という語は、「完全に」を除外するものではなく、例えば、Yを「実質的に含まない」組成物は、Yを完全に含まなくてもよい。必要に応じて、「実質的に」という語は、本開示の定義から除外してもよい。
本明細書で使用される「3ヶ月」という用語は、一実施形態においては、3ヶ月の1週間前及び1週間後まで延長した期間を含む(3ヶ月±1週間)。他の実施形態においては、「約3ヶ月」という用語には、90日+/−15日又は90日+/−10日が含まれる。
本明細書で使用される「バイオマーカー」という用語は一般に、分子、即ち遺伝子(又は前記遺伝子をコードする核酸)、タンパク質を指し、患者からの生物学的試料におけるその発現は、当技術分野で標準的な方法によって検出することができ、それが得られた患者の状態を予測する、又は状態を示す。本発明によると、例示的なバイオマーカーとしては、限定されるものではないが、hsCRP及びIL−6が挙げられる。
本明細書で使用される「アッセイする」という用語は、いずれも従来の手段によって行うことができる検出、識別、スクリーニング、又は決定の行為を指すために使用される。例えば、ELISAアッセイ、ノーザンブロット、イメージングなどを使用することによって特定のマーカーの存在について試料をアッセイして、そのマーカーが試料中に存在するか否かを検出することができる。
本明細書で使用される「C反応性タンパク質」及び「CRP」という用語は、炎症に対する急性期反応の指標として使用される血清C反応性タンパク質を指す。本明細書で使用される「hsCRP」という用語は、高感度CRP試験によって測定される血液中のCRPのレベルを指す。血漿中のCRP又はhsCRPのレベルは、任意の濃度、例えば、mg/dl、mg/L、nmol/Lで示すことができる。CRP又はhsCRPのレベルは、様々な周知の方法、例えば、放射免疫拡散法、電気免疫測定法、免疫比濁法、ELISA、比濁法、蛍光偏光免疫測定法、及びレーザーネフェロメトリーで測定することができる。CRPの試験では、標準CRP試験又は高感度CRP(hsCRP)試験(即ち、レーザーネフェロメトリーを使用して、試料中の低レベルのCRPを測定できる高感度試験)を利用することができる。CRP又はhsCRPのレベルを検出するためのキットは、様々な企業、例えば、Calbiotech、Cayman Chemical、Roche Diagnostics Corporation、Abazyme、DADE Behring、Abnova Corporation、Aniara Corporation、Bio−Quant Inc.、Siemens Healthcare Diagnosticsなどから購入することができる。
本明細書で使用される「患者」及び「対象」という用語は互換的に使用される。
本発明の他の特徴、目的、及び利点は、説明及び図面、並びに特許請求の範囲から明らかになるであろう。
本明細書で使用される「変形性関節症」及び「骨関節症」という用語は互換的に使用され、脊椎OA、関連する脊椎変性疾患、並びに上肢及び下肢のOAなどの幅広い状態を包含する。非限定的な例が以下の表に含まれる:
Figure 2021523894
本明細書で使用されるカナキヌマブは、INN番号8836で定義され、以下の配列を有する:
Figure 2021523894
本明細書で使用される抗体は、抗体の天然の生物学的形態を有する抗体を指す。このような抗体は、糖タンパク質であり、4つのポリペプチド(2つの同一の重鎖と2つの同一の軽鎖)から構成され、結合して「Y」字型の分子を形成する。各重鎖は、重鎖可変領域(VH)と重鎖定常領域から構成されている。重鎖定常領域は、3つ又は4つの定常ドメイン(抗体クラス又はアイソタイプに応じて、CH1、CH2、CH3、及びCH4)から構成されている。各軽鎖は、軽鎖可変領域(VL)と、1つのドメインCLを有する軽鎖定常領域から構成されている。タンパク質分解酵素であるパパインは、「Y」字型を3つの別々の分子(2つがいわゆる「Fab」断片(Fab=抗原結合断片)であり、1つがいわゆる「Fc」断片(Fc=結晶化可能な断片)である)に分割する。Fab断片は、軽鎖全体と重鎖の一部から構成されている。VL及びVH領域は、「Y」字型の抗体分子の先端に位置する。VL及びVHのそれぞれは、3つの相補性決定領域(CDR)を有する。
「IL−1β結合抗体」とは、IL−1βに特異的に結合し、結果として、IL−1βのその受容体への結合を阻害又は調節し、さらにその結果として、IL−1β機能を阻害することができるあらゆる抗体を意味する。好ましくは、IL−1β結合抗体はIL−1αに結合しない。
好ましくは、IL−1β結合抗体は以下を含む:
(1)アミノ酸配列RASQSIGSSLH(配列番号1)、ASQSFS(配列番号2)、及びHQSSSLP(配列番号3)を有する3つのVL CDR、並びにアミノ酸配列VYGMN(配列番号5)、IIWYDGDNQYYADSVKG(配列番号6)、及びDLRTGP(配列番号7)を有する3つのVH CDRを含む抗体:
(2)アミノ酸配列RASQDISNYLS(配列番号9)、YTSKLHS(配列番号10)、及びLQGKMLPWT(配列番号11)を有する3つのVL CDR、並びにアミノ酸配列TSGMGVG(配列番号13)、HIWWDGDESYNPSLK(配列番号14)、及びNRYDPPWFVD(配列番号15)を有する3つのVH CDRを含む抗体;並びに
(3)(1)又は(2)のいずれかに記載の6つのCDRを含み、CDRの1つ又は複数の配列、好ましくは多くてもCDRの2つ、好ましくはCDRの1つのみが、(1)又は(2)のいずれかに記載されている対応する配列それぞれに対して1つのアミノ酸が異なる、抗体。
好ましくは、IL−1β結合抗体は以下を含む:
(1)アミノ酸配列RASQSIGSSLH(配列番号1)、ASQSFS(配列番号2)、及びHQSSSLP(配列番号3)を有する3つのVL CDR、並びに配列番号8に指定されたアミノ酸配列を有するVHを含む抗体;
(2)配列番号4に指定されたアミノ酸配列を有するVL、並びにアミノ酸配列VYGMN(配列番号5)、IIWYDGDNQYYADSVKG(配列番号6)、及びDLRTGP(配列番号7)を有する3つのVH CDRを含む抗体;
(3)アミノ酸配列RASQDISNYLS(配列番号9)、YTSKLHS(配列番号10)、及びLQGKMLPWT(配列番号11)を有する3つのVL CDR、並びに配列番号16に指定されたアミノ酸配列を有するVHを含む抗体;
(4)配列番号12に指定されたアミノ酸を有するVL、並びにアミノ酸配列TSGMGVG(配列番号13)、HIWWDGDESYNPSLK(配列番号14)、及びNRYDPPWFVD(配列番号15)を有する3つのVH CDRを含む抗体;
(5)3つのVL CDR及び(1)又は(3)のいずれかに記載のVH配列を含む抗体であって、VL CDR配列の1つ又は複数、好ましくはCDRの多くても2つ、好ましくはCDRの1つのみが、(1)又は(3)に記載の対応する配列それぞれに対して1つのアミノ酸が異なり、VH配列が、(1)又は(3)に記載の対応する配列それぞれに対して少なくとも90%同一である、抗体;並びに
(6)(2)又は(4)のいずれかに記載のVL配列及び3つのVH CDRを含む抗体であって、VL配列が、(2)又は(4)に記載の対応する配列それぞれに対して少なくとも90%同一であり、VH CDR配列の1つ又は複数、好ましくはCDRの多くても2つ、好ましくはCDRの1つのみが、(2)又は(4)に記載の対応する配列それぞれに対して1つのアミノ酸が異なる、抗体。
好ましくは、IL−1β結合抗体は以下を含む:
(1)配列番号4に指定されたアミノ酸配列を有するVL、及び配列番号8に指定されたアミノ酸配列を有するVHを含む抗体;
(2)配列番号12に指定されたアミノ酸を有するVL、及び配列番号16に指定されたアミノ酸配列を有するVHを含む抗体;並びに
(3)(1)又は(2)のいずれかに記載の抗体であって、重鎖の定常領域、軽鎖の定常領域、又はその両方が、カナキヌマブ又はゲボキズマブ(gevokizumab)と比較して異なるアイソタイプに変更されている、抗体。
好ましくは、IL−1β結合抗体は、カナキヌマブ(配列番号17及び18)を含む。
上で定義されたIL−1β結合抗体は、カナキヌマブのCDR配列と実質的に同一又は同一のCDR配列を有する。従って、IL−1β結合抗体は、IL−1β上の同じエピトープに結合し、カナキヌマブ又はゲボキズマブと同様の結合親和性を有する。OAの治療において治療的に有効であるとしてカナキヌマブに対して確立された臨床的に適切な用量及び投与計画は、他のIL−1β結合抗体に適用可能であろう。
加えて、又は代わりに、IL−1β抗体は、カナキヌマブと同様の範囲の親和性でIL−1βに特異的に結合することができる抗体を指す。国際公開第2007/050607号パンフレットのカナキヌマブのKdは30.5pMで参照されている。従って、同様の範囲の親和性は、約0.05pM〜300pM、好ましくは0.1pM〜100pMの間を指す。このような親和性は、IL−1βが受容体に結合するのを阻止しないが、受容体の活性化を阻止する。好ましくは、IL−1β抗体は、カナキヌマブと同様の範囲、好ましくは1pM〜300pMの範囲、好ましくは10pM〜100pMの範囲の結合親和性を有し、好ましくは、前記抗体は結合を直接阻害する。
本明細書で使用されるように、本明細書で使用される抗体の「機能的断片」という用語は、抗原(例えば、IL−1β)に特異的に結合する能力を保持する抗体の部分又は断片を指す。抗体の「機能的断片」という用語に包含される結合断片の例には、一本鎖Fv(scFv)、V、V、CL、及びCH1ドメインからなる一価断片であるFab断片;ヒンジ領域でジスルフィド架橋によって連結された2つのFab断片を含む二価断片であるF(ab)2断片;V及びCH1ドメインからなるFd断片;抗体の単一アームのV及びVドメインからなるFv断片;VドメインからなるdAb断片(Ward et al.,1989);及び分離された相補性決定領域(CDR);及び典型的な抗体とは異なって、より小さく、より大きく、又は折りたたむことができるペプチド足場上に配置された1つ又は複数のCDRが含まれる。
「機能的断片」という用語は、次の1つを指す可能性もある:
・二重特異性一本鎖Fv二量体(国際出願PCT/US92/09965号)
・「ダイアボディ」又は「トリアボディ」、遺伝子融合によって構築された多価又は多重特異性断片(Tomlinson I & Hollinger P (2000) Methods Enzymol.326:461−79;W094113804;Holliger P et al.,(1993)Proc.Natl.Acad.Sci.USA,90:6444−48)
・同じ又は異なる抗体に遺伝子学的に融合したscFv(Coloma MJ & Morrison SL(1997)Nature Biotechnology,15(2):159−163)
・Fc領域に融合したscFv、ダイアボディ、又はドメイン抗体
・同じ又は異なる抗体に融合したscFv
・Fv、scFv、又はダイアボディ分子は、VHドメインとVLドメインを連結するジスルフィド架橋結合の組み込みによって安定させることができる(Reiter,Y. et al,(1996)Nature Biotech,14,1239−1245)。
・CH3ドメインに結合したscFvを含むミニボディも作製することができる(Hu,S. et al,(1996)Cancer Res.,56,3055−3061)。
・結合断片の他の例は、抗体ヒンジ領域からの1つ又は複数のシステインを含む重鎖CH1ドメインのカルボキシル末端にいくつかの残基が追加されることでFab断片とは異なるFab’、及び定常ドメインのシステイン残基(複数可)が遊離チオール基を有するFab’断片であるFab’−SHである。
典型的には、そして好ましくは、IL−1β結合抗体の機能的断片は、上で定義された「IL−1β結合抗体」の一部又は断片である。
本発明の他の特徴、目的、及び利点は、説明及び図面、並びに特許請求の範囲から明らかになるであろう。
以下の実施例は、上記の発明を説明する;しかしながら、それらは、本発明の範囲を限定することを決して意図するものではない。
実施例1:CANTOS試験
CANTOS試験から生成されたデータは、その全内容が参照により本明細書に組み込まれる国際公開第2013/049278号パンフレットに開示されている。CANTOSは、hsCRPが上昇した安定した心筋梗塞後の患者において、四半期ごとの皮下カナキヌマブの投与が再発性心血管事象を予防できるかどうかを評価するために設計された、無作為化二重盲検プラセボ対照事象駆動試験であった。心筋梗塞及び炎症性アテローム性動脈硬化症の登録患者10,061人は、2mg/L以上の高感度C反応性タンパク質(hsCRP)を有していた。カナキヌマブの3つの増加する用量(50mg、150mg、300mgを3ヶ月ごとに皮下投与)をプラセボと比較した。
以下は、NTC01327846として識別されるCANTOS試験の設定及び結果の詳細であり、その内容は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
hsCRPが上昇した安定した心筋梗塞後患者の再発性心血管事象の予防における、四半期ごとの皮下のカナキヌマブの無作為化二重盲検プラセボ対照事象駆動試験。
この研究は、最近MIに罹患した、hsCRPの上昇によって証明されている炎症性負荷が高い患者の心血管有害事象に対するカナキヌマブの効果に関する明確な証拠を提供するために、多施設無作為化並行群プラセボ対照二重盲検事象駆動型試験としてデザインされた。この研究デザインは、カナキヌマブによる抗炎症処置が主要な有害心血管事象を低減するという仮説を検証するための最も強固な臨床試験デザインであった。
研究デザインの理論的根拠
試験集団。患者は、心筋梗塞の既往歴があり、且つ積極的な二次予防戦略の使用にもかかわらず2mg/L以上のhsCRPの血中濃度を有していた場合、登録の対象であった。この試験では、慢性又は再発感染の既往歴、基底細胞皮膚癌以外の過去の悪性腫瘍、疑われる又は既知の免疫不全状態、結核若しくはHIV関連疾患の既往歴若しくはその高いリスクを有する者、又は他の全身性疾患抗炎症処置を受けている者は登録から除外した。
試験対象患者の基準
研究に含めるのに適した患者は、以下の基準を全て満たさなければならなかった:
1.あらゆる評価を実施する前に同意書を得た
2.男性、又は出産の可能性のない女性
3.1回目の訪問時に18歳以上
4.無作為化の少なくとも30日前に文書化された自然MI(STセグメント上昇の証拠の有無にかかわらず普遍的なMI基準に従って診断)
・MIと認定する診断は、基準の上限の99パーセンタイルを超える心臓バイオマーカー(好ましくはトロポニン)の上昇に関連する心筋虚血と一致する臨床症状の病歴、又は症状に関係なく新たな病的Q波の発生に基づくべきである。詳細については、MIの普遍的な定義を参照されたい
a.急性MI(入院記録):基準の上限(URL)の99パーセンタイルを超える少なくとも1つの値又はMIについての上記基準の診断を有する心臓バイオマーカー(好ましくはトロポニン)の上昇及び/若しくは低下の証拠書類、及び以下の少なくとも1つによって示される心筋虚血の証拠が必要である:
i.虚血の症状
ii.新たな虚血を示すECGの変化(新たなST−Tの変化又は新たなLBBB)
iii.病的Q波の発生
iv.生存心筋の新たな喪失又は新たな局所壁運動異常の画像証拠
b.過去のMI(急性事象の病院記録が存在しない):以下のいずれかの証拠書類が必要である:
i.症状を伴う又は伴わない病的Q波の発生
ii.非虚血性原因の非存在下での薄くて収縮しない生存心筋の喪失領域の画像証拠
iii.治癒又は治癒中のMIの病理学的所見
・PCI又はCABGに起因するMIの患者は対象外とした
5.安定した(少なくとも4週間の)長期(心血管)薬(標準治療)で2mg/L以上のhsCRPを有する(2回目の訪問の60日以前に採取され、中央検査室で行われ、これは、MI認定の最短で28日後又はMI認定とは別に行われた任意のPCI後である)。
無作為化。患者を、最初にカナキヌマブ150mg、カナキヌマブ300mg、又はプラセボに1:1:1の比率で無作為化を割り付けた。741人の参加者の登録後、規制当局の要求に応じて50mgの用量を追加し、それに応じて無作為化比を調整した;本発明者らは、1.5:1:1:1の最終無作為化比を達成しようとした。全ての試験薬の用量及びプラセボを、3ヶ月ごとに1回皮下投与した;300mgの用量では、レジメンは、最初の2回の投与では2週間ごとに300mg、その後3ヶ月ごとに1回であった。無作為化は、集中型コンピューターシステムを使用して、インデックス心筋梗塞(index myocardial infarction)からの時間及び試験部分(50mgの用量を含む前と後)による層別化を用いて行った。
評価項目。主要有効性評価項目は、非致死性心筋梗塞、あらゆる非致死性脳卒中、又は心血管死の最初の発生までの時間とした。この試験は、2つの重要な副次的有効性評価項目を有していた。最初の重要な副次的評価項目には、主要評価項目の構成要素、及び緊急の血行再建を必要とする不安定狭心症の入院が含まれていた。事前に指定された他の2つの副次的評価項目は、全死因死亡と、非致死性心筋梗塞、非致死性脳卒中、又は全死因死亡の複合とした。これらの評価項目の全ての構成要素は、評価項目裁定委員会によって裁定され、メンバーには、試験薬の割り当てが隠されていた。
統計分析。hsCRP及び脂質レベルのベースラインからの増減率の分布を、最大48ヶ月の間隔でプラセボと各カナキヌマブ群で比較した。IL−6についても、最大12ヶ月の同様の比較を行った。インデックス心筋梗塞及び試験部分からの時間によって層別化されたログランク試験及びCox比例ハザードモデルを使用して、intention−to−treatの原則に従って試験の追跡中に発生した事前に指定された主要及び重要な副次的心血管転帰を分析した。多重性調整された個々の用量についての有意性の正式な評価は閉手順に従った。閉手順に基づき、事前に指定されたαエラーの割り当てを使用すると、主要評価項目の統計的有意性の両側P値の閾値は、用量300mgのカナキヌマブとプラセボの試験では0.01058であり、他の2つの用量とプラセボの試験では0.02115であった。閉手順では、重要な副次的評価項目の正式な有意性試験は、その用量での主要評価項目の有意性閾値が満たされた場合にのみ、任意の所与の用量で行われることになることも指定された。
主要分析戦略は、個々の用量群とプラセボ群の一対比較に基づいていたが、プラセボでの発生率と用量が増加する全カナキヌマブでの発生率の比較(傾向分析での用量に比例した0、1、3、6のスコアを使用)、及び組み合わせられた有効なカナキヌマブ処置群とプラセボの比較も行った。さらに、処置時分析を行って、最後の試験注射をしてから119日後まで各患者を追跡した。これらの試験の有意性の閾値は、多重性調整しなかった。同様の分析を有害事象に使用した。全てのP値は両側であり、全ての信頼区間は95%レベルで計算されている。
患者。試験登録は2011年4月に始まり、2014年3月に完了した;最後の試験の訪問は2017年6月であった。中央研究所でスクリーニングされた梗塞後患者17,482人のうち10,061人(57.6%)を正しく無作為化し、少なくとも1用量の試験薬を投与した。除外の最も一般的な理由は、2mg/L未満のhsCRP(除外された対象のうちの46%)、活動性結核又は結核危険因子(25.4%)、及び除外される随伴性疾患(9.9%)であった。
無作為化された参加者の平均年齢は61歳であり、26%が女性であり、40%が糖尿病であった。殆どの参加者は、過去に血行再建術を受けていた(67%が経皮的冠動脈インターベンション、14%が冠動脈バイパス術)。ベースラインでは、抗血栓療法は95%、脂質低下療法は93%、抗虚血剤は91%、レニン−アンジオテンシン系の阻害剤は79%であった。エントリー時のhsCRPの中央値は4.2mg/Lであり、LDLコレステロールの中央値は82mg/dLであった。
炎症性バイオマーカーと脂質レベルへの影響。プラセボと比較して、48ヵ月時点で、hsCRPが、50mg、150mg、300mgのカナスキヌマブ群でそれぞれ26%、37%、及び41%減少した(カナキヌマブでの増減率の中央値とプラセボでの増減率の中央値との比較では全P値<0.001)。IL−6についても同様の効果が観察された(12ヶ月まで測定)。対照的に、カナキヌマブの使用では、LDLコレステロール又はHDLコレステロールは減少せず、トリグリセリドは中央値が4〜5%増加した。
追跡及び臨床評価項目への影響:追跡が終わるまでに、組み合わせカナキヌマブ群の患者の18.7%が試験薬を中止したのと比較して、プラセボ群の患者の18.1%が試験薬を中止した。3.7年間の追跡期間中央値では、プラセボ群、50mg群、150mg群、300mg群での主要評価(非致死性心筋梗塞、非致死性脳卒中、又は心血管死を含む)の発生率はそれぞれ、100人年当たり4.50、4.11、3.86、及び3.90であった。プラセボと比較して、カナキヌマブ50mg用量群の主要評価項目について有意な効果は観察されなかった(ハザード比[HR]0.93、P=0.30)。対照的に、カナキヌマブ150mg用量群では、主要評価項目の統計的に有意な効果が観察された(HR 0.85、P=0.02075、閾値P値0.02115)。カナキヌマブ300mg用量群では、ハザード比は同様であったが、P値は、事前に指定された有意性閾値(HR 0.86、P=0.0314、閾値P値0.01058)を満たさなかった。プラセボと比較した有効用量群全体の傾向のP値は0.020であり、組み合わせた全ての用量とプラセボとの比較のP値は0.015であった(両方の結果は複数の試験で調整されなかった)。さらに、3ヶ月後のカナキヌマブでの処置後にhsCRPレベルの大幅な低下を示した患者のサブグループは、全処置集団と比較してMACEの統計的に有意な大きなリスクの低下を示している。それぞれ150mg及び300mgのカナキヌマブが投与され、hsCRPレベルが1.8mg/L未満に低下した応答患者は、指数関数的な生存分布を想定した因果推論分析に基づいた、500個のブートストラップ試料に基づく推定値である、それぞれMACEの相対リスクの24%及び22%の減少を示した。それぞれカナキヌマブ150mg及び300mgが投与され、hsCRPレベルが1.5mg/L未満に低下した応答患者は、指数関数的な生存分布を想定した因果推論分析に基づいた、500個のブートストラップ試料に基づく推定値である、それぞれMACEの相対リスクの26%及び27%の減少を示した。
重要な副次的心血管評価項目(主要評価項目に加えて、緊急の血行再建を必要とする不安定狭心症の入院を含む)については、プラセボ群、50mg群、150mg群、及び300mg群での発生率はそれぞれ、100人年当たり5.13、4.56、4.29、及び4.25であった(表2)。カナキヌマブ150mgの用量(P値が主要評価項目の有意性閾値を満たす)では、副次的心血管評価項目のハザード比は0.83であった(P=0.00525、閾値P値0.00529)(図2D)。閉手順によると、事前に指定された副次的評価項目の正式な有意性試験は、50mg及び300mgの用量では行わなかった。これらの用量のハザード比はそれぞれ、0.90及び0.83であった。プラセボと比較した有効用量群全体の傾向のP値は、0.003であり、組み合わせた全ての用量とプラセボとの比較のP値は、0.001であった(両方の結果は複数の試験で調整されなかった)。
追加の副次的評価項目の分析、並びに主要及び副次的評価項目の構成要素の分析は、複数の試験で調整しなかった。名目上有意な減少が、150mgの用量のカナキヌマブでは心筋梗塞で見られ;150mg及び300mgの用量では緊急の血行再建を必要とする不安定狭心症の入院で見られ;3つ全ての用量ではあらゆる冠動脈血行再建術で見られた。カナキヌマブの全用量とプラセボとの比較では、全死因死亡率は中立であった(HR 0.94、95%CI 0.83〜1.06、P=0.31)。主要評価項目の処置中の分析では、プラセボ群、50mg群、150mg群、及び300mg群で観察されたハザード比は、1.0、0.90、0.83、及び0.79であった(群全体のP−trend=0.003)。重要な副次的心血管評価項目の比較分析では、対応するハザード比は、1.0、0.88、0.80、及び0.77であった(群全体のP−trend<0.001)。
有害事象及び他の臨床転帰。好中球減少症は、カナキヌマブが割り当てられた者の間でより一般的であり、3つのカナキヌマブ群をプールしてプラセボと比較した場合、感染又は敗血症に起因する致命的事象の統計的に有意な増加があった(100人年当たりの発生率0.31対0.18、P=0.023)。感染症にかかった参加者は、年齢が高く、糖尿病になりやすい傾向があった。この試験では、結核の発生が、カナキヌマブ群とプラセボ群において同じ割合で6例確認された(0.06%);インドで5例、台湾で1例発生した。
血小板減少症は、カナキヌマブが割り当てられた患者の間でより一般的であったが、出血の差は観察されなかった。注射部位反応の増加は観察されなかった。IL−1β阻害の既知の効果と一致して、カナキヌマブは、関節炎、痛風、及び変形性関節症の報告の有意な減少をもたらした(実施例2にて、より詳しく説明する)。また、カナキヌマブにより、癌による死亡率も有意に低下した。
CANTOSは、アテローム血栓症の炎症仮説を直接試験するためにデザインされた。この試験では、心筋梗塞の既往歴のある患者の間で、カナスキヌマブによってhsCRPレベル及びIL−6レベルが有意に低下し、脂質レベルは低下しなかった。50mgの用量のカナキヌマブは、プラセボと比較して主要心血管評価項目に統計的に有意な影響を与えなかったが、150mg用量群の参加者は、主要評価項目では15%の相対的ハザード低下(100人年当たり4.50〜3.86事象)及び重要な副次的心血管評価項目の17%(100人年当たり5.13〜4.29事象)を経験した。これらの評価項目の両方のP値は、事前に指定された統計的有意性の多重性調整閾値に適合した。300mg用量群のハザード減少は、150mg用量群のハザード減少に類似していたが、統計的有意性の事前に指定された閾値はこの群では適合しなかった。しかしながら、全てのカナキヌマブ用量の統合分析及び傾向分析の両方が、心血管転帰に対するカナキヌマブの有益な効果を示唆している。アテローム性動脈硬化事象の二次予防のためのサイトカインベースの療法としてのIL−1βの特異的な標的化は、いくつかの観察に基づいている。炎症誘発性サイトカインIL−1βは、凝血促進活性の誘導、血管内皮細胞への単球及び白血球の接着の促進、並びに血管平滑筋細胞の成長を含むアテローム血栓性プラークの発生に複数の役割を果たす。マウスでは、IL−1βの欠乏は病変形成を減少させるが、コレステロールを与えられたブタでは、外因性IL−1βへの曝露は血管内膜内側の肥厚を増加させる。Nod様受容体タンパク質3(NLRP3)インフラマソームは、IL−1βを活性化し、これは、コレステロール結晶、好中球細胞外トラップ、局所低酸素症、及びアテロームの流れによって促進されるプロセスである。IL−1βのこの活性化は、アテローム血栓症の潜在的な因果経路として、メンデル無作為化試験によって示唆される下流のIL−6受容体シグナル伝達経路を刺激する。最近では、並体結合マウスの試験及びクローン性造血試験により、骨髄の活性化がアテローム性動脈硬化を加速させるプロセスにおけるIL−1βの関与が確認された。さらに、IL−1βに影響を与える特定のインフラマソーム遺伝子モジュールの発現は、高齢者の全死因死亡率及びアテローム性動脈硬化の増加と関連している。
CANTOSでの患者は、一般に十分に制御されたLDLコレステロール値を有していたが、プラセボの事象率が高く、5年で累積発生率が20%を超えていた。従って、本発明者らのデータにより、ベースラインhsCRPが2mg/Lを超えると評価された、残存炎症リスクを有するスタチン処置を受けた患者が、LDLコレステロールに起因する残存リスクを有するスタチン処置を受けた患者よりも高くないにしても、少なくとも同程度に高い将来の事象率を有することが確認された。これらの2つの患者群は、異なる場合があり、個別の処置アプローチが必要であり得る。コレステロール値が低下しなかったという事実にもかかわらず、カナキヌマブ(3ヶ月ごとに与えられる)による心血管事象への影響の大きさは、PCSK9を標的とするモノクローナル抗体(2〜4週間ごとに与えられる)に関連する影響の大きさに匹敵した。しかしながら、IL−1βの阻害は、アテローム形成抑制の標的として役立つ可能性がある多くの潜在的な抗炎症経路のたった1つに相当する視野の狭いインターベンションである。本発明者らは、カナキヌマブによる致死性の感染及び敗血症の統計的に有意な増加、並びに出血の増加を伴わない血小板数の減少を観察した。対照的に、カナキヌマブに割り当てられた患者の間で癌死亡率の有意な減少があり、これは、特定の腫瘍、特に肺癌の進行及び浸潤にIL−1を関連付ける実験データと一致する発見である。全原因死亡率には処置群間に有意差がなかった。重大な肝毒性は認められなかった。関節炎、痛風、及び変形性関節症で観察されるカナキヌマブの有益な効果は、これらの障害におけるIL−1及びIL−6経路の十分に説明された効果と一致している。結論として、CANTOSでは、心筋梗塞の既往歴があり、且つ2mg/L以上のhsCRPレベルを有する患者を、3つの用量のカナキヌマブ又はプラセボのいずれかに無作為化した。カナキヌマブは、LDLコレステロール、HDLコレステロール、及びトリグリセリドを低下させることなくhsCRPレベルを有意に低下させ、150mgの用量は、副作用の許容レベルを維持しながら再発性心血管事象の発生率を有意に低下させた。
実施例2:カナキヌマブ((Ilaris(登録商標))はOA患者の股関節及び膝関節置換術(THR/TKR)を予防する:カナキヌマブ抗炎症性血栓症転帰試験(CANTOS)試験の結果
背景/目的:
OAでは、疾患(DMOAD)の進行を予防する治療法は存在しない。インターロイキン−1βを標的とするモノクローナル抗体であるカナキヌマブは、CANTOS試験で炎症及び心血管事象の発生率を低下させた。CANTOS試験には、3ヶ月に1回皮下投与されるプラセボ又はカナキヌマブの3つの用量(50mg、150mg、又は300mg)のうちの1つに対して無作為化された、心筋梗塞の病歴があり、2mg/L以上の高感度C反応性タンパク質レベルを有する総勢10,061人の男女が含まれていた。追跡期間中央値は3.7年であった。
方法:
すべての患者及びOAの病歴のある患者におけるOA関連有害事象(AE)及び重篤な有害事象(特に、SAE、並びに人工膝関節全置換術(TKR)及び人工股関節全置換術(THR))の発生率に対するカナキヌマブの影響に対処するように設計されたCANTOSデータ事後分析。hsCRP及びIL−6の治療中の濃度によるOA関連事象の関係も調べた。高位語の骨関節症(OAP)を使用して臨床データベースを検索した。OAP関連AEの最初の発生率について生存時間分析を行った。薬物治療群は、両側ログランク検定によってプラセボと比較した。次に、薬物治療群をプールし、OA関連のAE、SAE、及びTKR/THRが発生するまでの時間をコックス比例ハザード回帰によって分析した。
以下の表は、分析を示す:
Figure 2021523894
上に示したように、合計1,569人(15.6%)の患者がOAPの病歴を有していた(カナキヌマブ群N=1073とプラセボ群N=496の合計)。合計で259(16.5%)のOA関連AE、82(5.2%)のSAE、及び67(4.3%)のTHR/TKRがOAP患者で発生した。全集団において、52のTHR及び47のTKRが存在し、全CANTOS集団の0.98%に相当する。hsCRP及びIL−6は、300mgのカナキヌマブで用量反応的に減少し、3か月でプラセボと比較して46%減少した。表3は、OA及び変性効果の減少の結果を示している。
Figure 2021523894
結論:
カナキヌマブによる治療は、OA(AE及びSAE)(「RRR」)の悪化のリスクを低減し、既知の既存のOAを有する患者及び全CANTOS集団におけるTHR及びTKRのリスクを有意に低減し、この集団におけるカナキヌマブのDMOAD効果の証拠を提供する。カナキヌマブは、OAの病歴があるか否かにかかわらず、プラセボと比較してOAP関連のAE、SAEの減少を実証した。全集団において、二重盲検期(追跡期間中央値3.7年)内で、カナキヌマブは、プラセボと比較してOAP関連AEのリスクを23%低減する[95%CI;9%〜35%]、p=0.002。治療による最初のOAP関連AEまでの時間は、以下の図1に示され、これは、50mg及び150mgのカナキヌマブでは、プラセボと比較して、経時的なAEの有意な減少を実証している(p値はそれぞれ0.0033、0.0016)。300mgのカナキヌマブでは、p値は0.0688であった。
結果は明らかである:
・データベースには、合計123のOA関連SAEがあった。
・人工股関節/膝関節全置換術(THR/TKR)への分類は、2つのTME間で決定され、2つの不確実な症例は:1つが置換術、もう1つが「その他」の手術に決定された。
・52のTHR及び47のTKRがあり、これは、全CANTOS集団の0.98%に相当した。
図1及び図2に例示されている結果は印象深い結果を示している。図1に見られるように、患者の最初のOA関連AEまでは明らかに用量依存的な時間である。最初のOAまでの時間は、カナキヌマブ50mg、150mg、300mgの3つの測定用量で増加する。上記の表に示されているように、すべての患者と病歴にOAのある患者では、股関節又は膝関節置換術までの時間において、プールされたカナキヌマブ群及びプラセボで45%の有意な相対リスクの低下が見られた。図2は、OA患者の股関節又は膝関節置換術までの平均時間を示している。カナキヌマブは、プラセボと比較して顕著な改善を明確に示している。従って、カナキヌマブは膝関節及び股関節置換術のリスクを低減するのに非常に有効である。
実施例3:hsCRPレベルの関数としてのOA関連AE
図3は、hsCRP濃度によって分類された群におけるOA関連AEのリスクのグラフ表示を示している。この表では、病歴にOAのある患者において合計259(16.5%)のOA関連AEが発生した。3ヶ月で1mg未満、又は1mg以上且つ2mg未満、又は2mg以上のhsCRPレベルと、試験期間にわたるOA関連AEに相関するレベルに基づいて患者を分類した。グラフから、hsCRPが同様のレベルのプラセボ患者と比較する、又はhsCRPが任意のレベル(分類なし)のプラセボ患者と比較するにかかわらず、カットオフが1mg/L及び2mg/Lの両方でhsCRPのレベルがより低い患者でより高い奏効率であったことが明らかである。
実施例4:hsCRPレベルの関数としてのOA患者の関節全置換術
図4は、hsCRPレベルの関数としてのOAの病歴のある患者の関節置換術の総数のグラフ表示を示している。この表では、病歴にOAのある患者において合計67(4.3%)のTHR/TKRが発生した。3ヶ月で1mg未満、又は1mg以上且つ2mg未満、又は2mg以上のhsCRPレベルと、試験期間にわたる股関節/膝関節置換術(TJR)に相関するレベルに基づいて患者を分類した。表は、カットオフが1mg/L及び2mg/Lの両方でhsCRPのレベルがより低い患者でより高い奏効率であったことを明確に示している。
実施例5:OA第III相確認試験
a.目的
この試験の目的は、カナキヌマブが、炎症性負荷が高い(hsCRPレベルが2mg/L以上の)患者のOAの構造的進行を軽減することを実証することである。CANTOSの結果を用いたこの試験は、治療開始時にhsCRPが2mg/L以上の患者の変形性関節症の治療のためのカナキヌマブの登録を支援するために使用される。
b.患者集団
以下の基準を満たす変形性関節症と診断された成人患者:
・主要な選択基準
1.年齢が40歳以上
2.体重が35又は40kg超であり、ボディマス指数(BMI)が40kg/m未満。
3.American College of Rheumatologyの臨床的及び放射線学的基準に基づいて膝関節の変形性関節症と診断された。
4.2mg/L以上の高感度C反応性タンパク質(hsCRP)レベル
5.少なくとも6か月間及び前月中の大部分の日(50%超)に膝関節痛の病歴。
6.VAS(100mm)で40mm以上且つ90mm以下の痛みによって定義される症状の重症度。
7.必要に応じた対症療法の文書で裏付けられた必要性−全身性非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)及び/又は他の鎮痛薬による目的の膝関節のOAの治療
8.WPIが8未満
・重要な除外基準
1.研究者による重度の臨床的な膝関節の歪み(malalignment)。
2.人工膝関節がすでに移植されている(1年未満)又は忍容性が低い(反対側)。
3.試験期間中にすでに予見されている人工膝関節(どちらの側でもよい)
4.最近(1年未満に)移植された又は試験期間中に予見された人工股関節(どちらの側でもよい)。
5.下肢の以前の骨切り術(どちら側でもよい)。
6.スクリーニング検査前の12か月以内又は試験中に計画された目的の膝関節の外科手術。
7.スクリーニング検査前の6か月以内又は試験中に計画された目的の膝関節の関節鏡検査。
8.膝に影響を与える他の病状。
9.スキャナー又は膝関節用コイルに適合できないために、膝関節のMRI検査を受けることができないことを含む、MRIに対する禁忌。
10.
c.投与計画
カナキヌマブの3ヶ月ごとの150mg皮下投与の投与計画が投与スケジュールとして選択される。この投与計画は、カナキヌマブの薬物動態(PK)及び薬力学(PD)特性、CANTOS試験で観察された安全性、バイオマーカー、及び有効性データ、並びに完了した及び進行中のカナキヌマブ試験の安全性データに基づいて選択される。
d.試料のサイズ
患者は、次の2つの治療群のいずれかに1:1の比率で無作為化される。
・カナキヌマブ150mgを3か月に1回皮下投与
・釣り合う用量のプラセボを3か月に1回皮下投与
e.治療期間
試験の実施は52/104週間となる
f.主要評価項目
この第III相試験は、カナキヌマブがOAの構造的進行を軽減することを実証するように設計されている。試験の主要評価項目は、52週目に目的の膝関節の定量的MRIによって評価された中央内側脛骨大腿骨コンパートメント(cMTFC:central medial tibiofemoral compartment)の軟骨厚のベースラインからの変化である。
g.副次的評価項目
1.52週目での目的の膝関節の定量的MRIによって評価された、中央内側脛骨大腿骨コンパートメント(cMTFC)の軟骨厚に基づくOA構造が進行している者の割合。
2.ウェスタンオンタリオ及びマクマスター大学の変形性関節症指数(WOMAC:Western Ontario and McMaster Universities Osteoarthritis Index)のベースラインからの変化は、24週目及び52週目の痛み、機能、及びこわばりのスコアをサブスケーリングする。
3.24週目及び52週目に100mmの視覚的アナログ尺度(VAS)で測定された目的の膝関節の痛みのベースラインからの変化。
4.24週目及び52週目に100mmの視覚的アナログ尺度(VAS)で測定された疾患活動性の患者全般評価(PGA)のベースラインからの変化。
5.52週目のOMERACT−OARSI応答者の割合。
OMERACT−OARSI Initiativeに基づく:OA臨床試験の応答者基準の一連の世界変形性関節症研究協会議(Osteoarthritis Research Society International)はPham et al.2004を再検討した。応答者は、WOMAC及びPGAに従って、痛み又は機能の50%以上の高度の改善及び20以上の絶対変化を有する、又は以下の3つのうち少なくとも2の改善を有する患者として定義されている:
20%以上の痛み及び10以上の絶対変化
20%以上の機能及び10以上の絶対変化
20%以上の患者の全体的な評価及び10以上の絶対変化。
6.52週目の定量的MRIによる、目的の膝関節の全脛骨大腿骨コンパートメント(tTFC)の軟骨厚のベースラインからの変化。
7.52週目の定量的MRIによる、目的の膝関節の内側大腿顆表面の骨領域のベースラインからの変化
8.52週目の定量的MRIによる、目的の膝関節の内側大腿顆表面の骨領域のベースラインからの変化。
9.52週目にX線で測定された、目的の膝関節の関節腔幅(JSW)のベースラインからの変化。
10.24週目及び52週目のSF36−PCSのベースラインからの変化。
11.24週目及び52週目のSF36−MCSのベースラインからの変化。
12.MOAKSによる滑膜炎の変化
13.痛み:試験全体を通しての鎮痛剤の経時的な消費。
様々な特定の実施形態を以下に例示し説明するが、本開示の精神及び範囲から逸脱することなく様々な変更を行うことができることを理解されたい。

Claims (34)

  1. 患者の変形性関節症(「OA」)の進行のリスクを低減するため、及び/又はOAに関連する有害事象を軽減するための方法であって、IL−1βアンタゴニストを投与することを含み、前記患者が、IL−1βアンタゴニストの最初の投与前に評価された2mg/L以上の高感度C反応性タンパク質(hsCRP)レベルを有し、且つ前記患者が、前記IL−1βアンタゴニストの最初の投与後の所定の時点で評価された2.3mg/L未満の低下したhsCRPレベルを有する、方法。
  2. 患者のOAの進行のリスクを低減するため、及び/又はOAに関連する有害事象を軽減するための方法であって、IL−1βアンタゴニストを投与することを含み、前記患者が、IL−1βアンタゴニストの最初の投与前に評価された2mg/L以上の高感度C反応性タンパク質(hsCRP)レベルを有し、且つ前記患者が、前記IL−1βアンタゴニストの最初の投与後の所定の時点で評価された2.3mg/L未満の低下したhsCRPレベルを有するのであれば、前記患者へのIL−1βアンタゴニストの投与が継続されることになる、方法。
  3. 患者のOAの進行のリスクを低減するため、及び/又はOAに関連する有害事象を軽減するための方法であって、カナキヌマブを投与することを含み、前記患者が、カナキヌマブの最初の投与前に評価された2mg/L以上の高感度C反応性タンパク質(hsCRP)レベルを有し、且つ前記患者が、前記カナキヌマブの最初の投与の約3カ月以上後に評価された2.3mg/L未満の低下したhsCRPレベルを有する、方法。
  4. 患者のOAの進行のリスクを低減するため、及び/又は有害事象を軽減するための方法であって、カナキヌマブを投与することを含み、前記患者が、カナキヌマブの最初の投与前に評価された2mg/L以上の高感度C反応性タンパク質(hsCRP)レベルを有し、且つ前記患者が、前記カナキヌマブの最初の投与の約3カ月以上後に評価された2.3mg/L未満の低下したhsCRPレベルを有するのであれば、前記患者へのカナキヌマブの投与が継続されることになる、方法。
  5. 前記OAの進行が関節置換術を含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記患者が文書で裏付けられたOA及び/又は症候性OAを有する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 150mg〜300mgのカナキヌマブを投与することを含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 150mgのカナキヌマブを投与することを含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 約3ヶ月ごとに150mgのカナキヌマブを投与することを含む、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. カナキヌマブの最初の投与の約3ヶ月後に、又はIL−1βアンタゴニストの最初の投与後の所定の時点以降に評価されたhsCRPの低下したレベルが1.5mg/L未満である、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
  11. カナキヌマブの最初の投与の約3ヶ月後に、又はIL−1βアンタゴニストの最初の投与後の所定の時点以降に評価されたhsCRPの低下したレベルが1.0mg/L未満である、請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法。
  12. カナキヌマブの最初の投与の約3ヶ月後に、又はIL−1βアンタゴニストの最初の投与後の所定の時点以降に評価されたhsCRPの低下したレベルが2.2mg/L未満、2.1mg/L未満、2.0mg/L未満、1.9mg/L未満、1.8mg/L未満、1.7mg/L未満、1.6mg/L未満、1.5mg/L未満、1.4mg/L未満、1.3mg/L未満、1.2mg/L未満、1.1mg/L未満、1.0mg/L未満、0.9mg/L未満、0.8mg/L未満、0.7mg/L未満、0.6mg/L未満、又は0.5mg/L未満である、請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 文書で裏付けられたOAがX線及び/又はMRIを使用して評価された、請求項1〜12のいずれか一項に記載の方法。
  14. OAの症状の証拠が痛み及び/又は機能障害である、請求項1〜13のいずれか一項に記載の方法。
  15. 前記患者が手術の対象外である、請求項1〜14のいずれか一項に記載の方法。
  16. 前記患者がNSAIDに応答しない、請求項1〜15のいずれか一項に記載の方法。
  17. IL−1βアンタゴニストの最初の投与後の所定の時点以降又はカナキヌマブの最初の投与の3ヶ月後の1L−6のレベルが1.15mg/L未満又は2mg/L未満である、請求項1〜16のいずれか一項に記載の方法。
  18. 前記患者が以前にCV事象に罹患したことがある、請求項1〜17のいずれか一項に記載の方法。
  19. 前記患者が以前に心筋梗塞を罹患したことがある、請求項1〜18のいずれか一項に記載の方法。
  20. 患者のOAの進行のリスクを低減するため、及び/又はOAに関連する有害事象を軽減するための方法であって、IL−1βアンタゴニストを投与することを含み、前記患者が、前記IL−1βアンタゴニストの最初の投与前に評価された2mg/L以上の高感度C反応性タンパク質(hsCRP)レベルを有する、方法。
  21. IL−1βアンタゴニストがカナキヌマブである、請求項20に記載の方法。
  22. 150mg〜300mgのカナキヌマブを投与することを含む、請求項20又は21に記載の方法。
  23. 約3ヶ月ごとに150mg〜300mgのカナキヌマブを投与することを含む、請求項20〜22のいずれか一項に記載の方法。
  24. 文書で裏付けられたOAがX線及び/又はMRIを使用して評価された、請求項20〜23のいずれか一項に記載の方法。
  25. OAの症状の証拠が痛み及び/又は機能障害である、請求項20〜24のいずれか一項に記載の方法。
  26. 前記患者が手術の対象外である、請求項20〜25のいずれか一項に記載の方法。
  27. 前記患者がNSAIDに応答しない、請求項20〜26のいずれか一項に記載の方法。
  28. 前記患者が以前にCV事象に罹患したことがある、請求項20〜27のいずれか一項に記載の方法。
  29. 前記患者が以前に心筋梗塞に罹患したことがある、請求項20〜28のいずれか一項に記載の方法。
  30. 前記関節全置換術が、人工膝関節全置換術又は人工股関節全置換術であり得る、請求項1〜29のいずれか一項に記載の方法。
  31. 前記患者が、肩OA、手OA、又は脊椎関節症(変形性脊椎関節症)に罹患している、請求項1〜30のいずれか一項に記載の方法。
  32. 前記関節全置換術が人工肩関節全置換術であり得る、請求項1〜31のいずれか一項に記載の方法。
  33. 前記所定の時点が2週間〜6ヶ月間である、請求項1、2、及び7〜9のいずれか一項に記載の方法。
  34. 前記所定の時点が4週間〜12週間である、請求項1、2、及び7〜9のいずれか一項に記載の方法。
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