JP2021521971A - バルーンカテーテル - Google Patents

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Abstract

バルーンカテーテルおよびその使用法が提供される。バルーンカテーテルは、組成物が被覆されたバルーンを覆うように装着された拡張可能な構造を含むことができる。拡張可能な構造は、バルーンを拘束するための半径方向に拡張可能な複数のリングと交差する複数の軸方向ストラットを含み、それによって、バルーンの膨張時に、互いに分離されたバルーン領域が拡張可能な構造の開口部を通って突き出すことができる。バルーンカテーテルは、バルーンの膨張時に拡張可能な構造のストラットによってバルーンの表面からの組成物の擦落とし作用を最大にするように構成することができる。

Description

[あらゆる優先権出願の参照による引用]
本出願は、2018年4月24日に出願され、参照によりその全体が本明細書に組み込まれている米国特許出願第62/662,160号の優先権の利益を主張する。
外国または国内の優先権主張が、出願データシートにおいて、本出願とともに出願されたものと識別されているあらゆる出願は、37 C.F.R. 1.57に基づいて参照により本明細書に組み込まれる。
本出願は、薬剤被覆バルーンおよびその使用法に関する。
血管狭窄症は、罹患率が一定ではなく、主として50歳を超える男女に影響を与える一般的な病気である。血管狭窄症は、血小板物質(一般には脂肪およびカルシウム)が管腔内に堆積することに起因して血管腔(一般には動脈)が狭窄することを特徴とする。
経皮的血管形成術(PTA)は、カテーテルと呼ばれる薄い可撓性のチューブが動脈に挿通され、血管が狭窄した部位に案内される処置である。チューブが狭窄した動脈に到達すると、チューブの端部の所の小さいバルーンを膨張させ、それによって、膨張したバルーンからの圧力によって血小板物質を動脈の壁に押し付けて血管を開放させて血流を向上させる。
バルーンの膨張によって血管壁が損傷すると、再狭窄と呼ばれるプロセスにおいて血管が再び狭窄する場合がある。
薬剤被覆バルーン(DCB) PTAは、単純なバルーン血管形成術に類似しているが、再狭窄を防止するのを助けるためにさらにバルーンから抗増殖薬剤を供給する処置である。
DCB内の薬剤(たとえば、パクリタクセルおよびシロリムス)は、バルーンを折り畳む前または折り畳んだ後に、浸漬または堆積などの技法を使用して担体またはマトリクスとともにバルーン外側表面に塗布される。治療部位に予測可能な投薬を施すために、薬剤が病変に接触するバルーン表面全体にわたって均等に分散されるように留意すべきである。
生体構造にかかわらずに治療部位への薬剤供給を最大にするために、DCBは、通過時の薬剤損失を最小限に抑え、治療部位における薬剤の放出を最大にすべきである。
従来のDCBは、目標部位へ案内される(通過)間の薬剤コーティングの損失量が顕著であり、一般に、血管壁に外傷および剥離を生じさせながら不均等に膨張し、それによって薬剤の一部のみが非一様に供給される。通過時の薬剤損失の量は、バルーン上に被覆された総用量の20%〜85%の範囲とすることができ、血管壁に実際に供給される薬剤は、総容量の2%〜40%程度である。さらに、目標部位における薬剤分散は一般に、通過およびバルーン膨張によって生じる薬剤損失に起因して一様ではない。さらに、薬剤供給は受動的であるので、膨張したバルーンを治療部位に維持する(滞留)のに必要な時間、ならびにバルーンのサイズおよびバルーンによって血管壁に加えられる力に正比例する。したがって、DCBは、最大で2分までの長い滞留時間を必要とすることが少なくない。
したがって、通過時の薬剤損失を最小限に抑え、治療部位における薬剤供給を最大にするように構成された薬剤被覆バルーンを有すると非常に有利である。
米国特許出願公開第20140066960号
本出願の実施形態は、バルーンを覆うように装着された拡張可能な構造を有し、バルーンの膨張を制限しバルーンの薬剤コーティングの放出を容易にするように構成されたバルーンカテーテルに関する。
本開示のいくつかの態様は、バルーンを覆うように装着された拡張可能な構造を備えるバルーンカテーテルであって、拡張可能な構造が、バルーンを拘束するための半径方向に拡張可能な複数のリングと交差する複数の軸方向ストラットを含み、それによって、バルーンの膨張時に、互いに分離されたバルーン領域が拡張可能な構造の開口部を通って突き出すバルーンカテーテルを対象とする。軸方向ストラットの各々は、多辺、たとえば4辺断面および/または丸みのある角部を有する。丸みのある角部の曲率半径は、0.01mm〜0.05mmの範囲になるように選択されてもよい。
本開示のいくつかの態様は、バルーンを覆うように装着された拡張可能な構造を備えるバルーンカテーテルであって、拡張可能な構造が、バルーンを拘束するための半径方向に拡張可能な複数のリングと交差する複数の軸方向ストラットを含み、それによって、バルーンの膨張時に、互いに分離されたバルーン領域が拡張可能な構造の開口部を通って突き出すバルーンカテーテルを対象とする。バルーンは、互いに隣接するストラット間の距離の50%〜80%である折畳み重ね合わせ部を有する複数のプリーツ付き折畳み部を含んでもよい。
本開示のいくつかの態様は、組成物が被覆されたバルーン、およびバルーンを覆うように装着された拡張可能な構造を対象とする。拡張可能な構造は、半径方向に拡張可能な複数のリングと交差して複数の開口部を形成する複数の軸方向ストラットを含んでもよい。バルーンカテーテルは、折重ね構成と拡張構成との間で遷移するように構成される。折重ね構成では、バルーンは拡張可能な構造の下方に複数のプリーツ付き折畳み部を含む。拡張構成では、互いに分離されたバルーン領域が拡張可能な構造の開口部を通って突き出す。拡張可能な構造は、バルーンカテーテルが折重ね構成から拡張構成に遷移するときに組成物をバルーンから擦り落とすように構成される。
上述のバルーンカテーテルのうちのいずれにおいても、複数のプリーツ付き折畳み部の各々の重ね合わせ長さは、複数のストラットの互いに隣接する軸方向ストラット間の距離よりも短くてもよい。
上述のバルーンカテーテルのいずれにおいても、バルーンには、抗増殖薬剤などの組成物が被覆されもよい。
上述のバルーンカテーテルのいずれにおいても、バルーンは、未膨張状態において少なくとも2つでおよび/または6つ以下のプリーツ付き折畳み部を含んでもよい。プリーツ付き折畳み部は、前記バルーンの膨張時に広がって組成物を各ストラットに擦り付けてもよい。
上述のバルーンカテーテルのいずれにおいても、互いに隣接するストラット間の距離は、前記拡張可能な構造が非拡張状態であるときに0.4mm〜1.1mmの範囲から選択されてもよい。
上述のバルーンカテーテルのいずれにおいても、各ストラットは、70〜90ミクロンの範囲から選択される幅および/または80〜120ミクロンの範囲から選択される高さを有してもよい。
本開示のいくつかの態様は、狭窄血管を治療する方法であって、本明細書で説明するバルーンカテーテルを血管内の狭窄領域に送るステップと、バルーンカテーテルのバルーンを膨張させ、それによって、拡張可能な構造の開口部を通して突き出して組成物を擦り落とし、それによって狭窄血管を治療する互いに分離されたバルーン領域を形成するステップとを含む方法を対象とする。
特に別の定義がない限り、本明細書で使用されるすべての科学技術用語は、当業者によって一般に理解されている用語と同じ意味を有する。本明細書で説明する方法および材料と同様または同等の方法および材料を実施または試験に使用することができるが、適切な方法および材料については後述する。さらに、材料、方法、および例は例示に過ぎず、制限的なものではない。
本明細書ではバルーンカテーテルについて、例としてのみ、添付の図を参照して説明する。次に特に図面を詳細に参照しながら、図示の事項が、一例であり、例示的な説明のみを目的としたものであり、本開示の原則および概念態様についての最も有用でありかつ容易に理解される説明と考えられるものを提供する目的で提示されることに留意されたい。なお、実施形態の基礎的な理解に必要なよりも詳細に実施形態の構造上の細部を示すことは試みず、説明を図面とともに検討することによって、当業者には、実施形態のいくつかの形態を実際にはどのように具体化すればよいかが明らかになろう。
ある膨張状態のバルーンカテーテルを示す図である。 ある膨張状態のバルーンカテーテルを示す図である。 ある膨張状態のバルーンカテーテルを示す図である。 ある膨張状態のバルーンカテーテルを示す図である。 バルーンカテーテルの拡張可能な構造において使用するのに適したストラット断面を示す図である。 バルーンカテーテルの拡張可能な構造において使用するのに適したストラット断面を示す図である。 膨張時に広がるバルーンを示す図である。 膨張時に広がるバルーンを示す図である。 膨張時に広がるバルーンを示す図である。 膨張時に広がるバルーンを示す図である。 膨張時に広がるバルーンを示す図である。 3プリーツバルーンにおけるストラットから折畳み重ね合わせ部までの距離を示す図である。 3プリーツバルーンにおけるストラットから折畳み重ね合わせ部までの距離を示す図である。 3プリーツバルーンにおけるストラットから折畳み重ね合わせ部までの距離を示す図である。 3プリーツバルーンにおけるストラットから折畳み重ね合わせ部までの距離を示す図である。 6プリーツバルーンにおけるストラットから折畳み重ね合わせ部までの距離を示す図である。 6プリーツバルーンにおけるストラットから折畳み重ね合わせ部までの距離を示す図である。
本開示は、血管狭窄症を効果的に治療するために使用できる薬剤被覆バルーンに関する。具体的には、薬剤被覆バルーンを使用して閉鎖血管を開放し、抗増殖薬剤を治療部位に効率的かつ効果的に送ることができる。
本開示の原則および動作は、図面および添付の説明を参照することによってより良く理解されよう。
本開示は、以下の説明に記載されるかまたは図面に示された構成要素の構成および配置の詳細への適用において制限されないことを理解されたい。本開示は、他の実施形態が可能であるか、または様々な方法で実現もしくは実施することができる。さらに、本明細書で使用される語句が説明を目的としたものであり、制限と見なされるべきではないことを理解されたい。
血管形成術後の再狭窄を治療するために薬剤被覆バルーン(DCB)が開発された。そのようなバルーンは再狭窄の発生率および重症度を低減させる上で効果的であるが、それにもかかわらず、現在の設計は、通過時の薬剤の損失および動脈壁への不完全な薬剤転移を含むいくつかの制限を受ける。本明細書で説明するバルーンカテーテルは、前述の制限を最小限に抑える。
バルーンカテーテルは、バルーンの周りに装着され、かつカテーテルの一方または両方の端部に固定的に取り付けられた拡張可能な構造[本明細書では「拡張可能な拘束構造(CS)」とも呼ぶ]を有するバルーンを含む(たとえば、参照により本明細書に完全に組み込まれている特許文献1を参照されたい)。
非拡張状態では、バルーンは、折り畳まれたバルーン全体にわたって折り重ねられた拡張可能な構造とともに折り畳まれている(たとえば、2つ〜6つ折りプリーツ)。
展開(拡張)状態では、本バルーンカテーテルの拡張可能な構造は、完全に膨張したバルーンの最終直径よりも小さい最終直径を有する。拡張可能な構造のストラットおよびリングは、(バルーン表面にくぼみを形成する)接触点におけるバルーン直径を制限するが、ストラットとリングとの間の開口部は制限せず、したがって、バルーンが完全に膨張したときに互いに分離されたバルーン領域が拡張可能な構造のこれらの開口部から突き出す。このような独特の構成は、バルーンの展開および不均等な膨張の影響から血管壁を保護し、一方、離散血小板領域に局所的な力を加えるのを可能にもする。
図1A〜図1Dに示すように、バルーンを覆うように装着された拡張可能な構造を有するバルーンカテーテルが提供される。バルーンカテーテルは、治療または診断のために組成物を放出することが望ましい任意の生体管路(たとえば、尿管、導管、消化管など)において使用されるように構成することができる。本バルーンカテーテルの1つの特定の用途は、ヒト検体に対する血管形成術(たとえば、冠動脈、末梢血管、神経血管など)である。
バルーンには、たとえば、適切な溶剤または溶剤の混合物、担体(たとえば、結合剤)、賦形剤、ならびに抗炎症活性、細胞増殖抑制活性、細胞毒性活性、抗増殖活性、抗微小管活性、抗血管形成活性、抗再狭窄活性、殺菌剤活性、抗腫瘍性活性、抗移動活性、非血栓形成活性、および/または抗血栓形成活性を有する1つもしくは複数の有効薬剤成分を含むことができる任意の組成物の1つもしくは複数の層が被覆される。有効成分は、粒子(たとえば、ナノ粒子)の形とすることができ、またはコーティングにおける自由形態で提供することができる。
使用される溶剤は一般に、揮発性または半揮発性であり、カテーテルアセンブリの拡張可能な表面全体にわたる分散を可能にする。溶剤の組合せは、表面全体にわたる空間的な堆積を容易にするとともに、膨張時の受動的な取り込みのための正しい形態での堆積を容易にすることを目標としている。代替的に、空間的に分散させるために薬剤を含む溶剤系を塗布することができ、かつ正しい形態を実現するために第2の溶剤系を塗布することができる。使用される溶剤の一例には、アセトン、テトラハイドロフラン、モノアルコール(たとえば、メタノール、エタノール、イソプロパノール)、および水の混合物が含まれる。有効薬剤成分の例には、タキサン(たとえば、パクリタクセル、ドセタクセル、プロタクセル)、mTor阻害剤(たとえば、シロリムス、エベロリムス、ゾタロリムス、ビオリムス)、シロスタゾル、およびスタチンのうちの1つまたは複数が含まれる。有効薬剤成分の最終濃度は、0.5μg/mm2〜25μg/mm2、およびたとえば、1〜10μg/mm2である。
含まれてもよい賦形剤の例として、尿素、シェラック、クエン酸エステル、ポリソルベート/ソルビトール、没食子酸プロピル、ノルジヒドログアヤレチン酸、レスベラトロール、およびブチル化ヒドロキシトルエンが挙げられる。移動促進剤の投入量は薬剤の重量の3〜100%である。ポリマーは、担体(たとえば、結合剤)として働くことができ、担体は親水性、疎水性、または両親媒性を有することができる。これらは耐久性分子または生分解性分子とすることができる。いくつかの担体は、ポリ(エチレングリコール)、ポリ(ビニルアルコール)、ヒドロエチルセルロース、メチルセルロース、デキストラン、およびポリ(ビニルピロリドン)が含まれる。
コーティングのある特定の例には、パクリタクセルと没食子酸プロピルを2:1の重量比で含有する、アセトン、エタノール、および水の溶剤混合物がある。ある特定の量の溶液が、バルーンカテーテルの拡張可能な部分に塗布され、3μg/mm2のパクリタクセル用量密度が実現される。コーティングは溶剤を乾燥させたときに形成される。
拡張可能な構造は、バルーンを閉じ込めるケージ状構造を形成するように複数のストラットと交差する複数のリングを含む。リングとストラットはどちらも、リング/ストラット内にジグザグ領域またはs波領域などの線形化可能な領域を含むことによって(それぞれ)最終直径および長さまで拡張することができる。拡張可能な構造は、一方の端部の所でカテーテル軸に固定的に取り付けられ、他方の端部でのみシャフトを覆うように装着され、シャフトに対して滑り可能である。そのような構成は、膨張時に拡張可能な構造を短くして半径方向への拡張に対処するのを可能にする。他の構成では、拡張可能な構造をバルーンの両側でカテーテルシャフトに固定的に取り付けることができる。
ストラット(および場合によってはリング)の断面は特に、バルーンが膨張し広がるときにバルーンの表面から薬剤を擦り落とす/拭き取るのを容易にするように構成される。薬剤を擦り落とす/拭き取ると、薬剤をバルーンの表面から放出することができ、または薬剤をバルーンの表面上の領域に沿って再分散(集中)させることができる。
プリーツ付きバルーンが広がると、プリーツが短くなり、バルーン表面が(同心技法を使用して折り畳まれたバルーンでは)周方向に移動する。本バルーンカテーテルは、バルーンを覆うように装着されバルーンに接触するストラットとリングを含むので、バルーン表面は、バルーンが膨張し広がるときにストラット(ストラットの内側表面および縁部)に接触しながら移動する。
したがって、バルーンが膨張し広がるときにバルーン表面上のあらゆるコーティングがストラット(および場合によってはリング)によって効果的に擦り落とされる(拭き取られる)。
したがって、本バルーンカテーテルは、拡張可能な構造がバルーンコーティングを通過時の損失から保護し、擦り傷として働いて治療部位での薬剤コーティングの放出を容易にするという点で有利である。
本バルーンカテーテルのストラットの断面を設計する際には2つの対抗する要件を検討した。擦り落とす作用は、移動するバルーン表面に対して鋭い縁部を示すストラット断面によって向上させることができる。そのような縁部断面は、コーティングをバルーン表面から効果的に持ち上げて分離することができる。しかし、鋭い縁部は、バルーン表面を損傷してバルーンを破裂させる場合もある。擦り落とす作用を最大にするとともにバルーンを広げる際に破裂しないように保護するために、ストラット断面は、4つの辺(たとえば、方形、矩形、台形)を、10〜40ミクロンの曲率半径を有する丸い縁部とともに含んでもよい。ストラットは、70〜90ミクロンの範囲から選択される幅および80〜120ミクロンの範囲から選択される高さを有することができ、電解研磨することができる。
そのような寸法および断面によって、ストラットは拡張可能な構造に必要な安定性をもたらし(バルーンを高圧に拘束する)、バルーン表面を効果的に擦ってコーティングのすべてではないにしても大部分を膨張時に移動できるようにしつつ膨張時にバルーンの破裂を防止する。膨張後に形成されるピローが、バルーンによって加えられる半径方向外側への力を血管壁上に集中させるので、擦落としの後でバルーン表面の上に分散された薬剤がそのような直接的な接触を通じて供給される。
上記で述べたように、本DCBは、通過時の薬剤損失によって制限される。バルーン表面により強力に付着するコーティングを使用してそのような損失を最小限に抑えることができるが、強力に結合されたコーティングは、治療部位において必要とされる用量を効果的に放出するためにより長いバルーン滞留時間を必要とする。
本バルーンカテーテルは、擦落とし機構を使用するので、薬剤結合と薬剤放出との兼合わせは本バルーンカテーテルの制限にならない。
したがって、本バルーンカテーテルは、バルーン表面に強力に結合されて通過時の薬剤損失をさらに最小限に抑えるコーティングを含むことができる。
そのようなコーティングは、親水性、疎水性、または両親媒性ポリマーなどの結合剤を含むことができる。これらは、耐久性分子または生分解性分子とすることができる。有効薬剤成分を含有する層内に結合剤を混合することができ、または結合剤をベース層、カバー層、または複数の層として使用することができる。
膨張の前にバルーンは、拡張可能な構造の下方で折り畳まれる。薬剤コーティングがバルーンの外側表面上に(かつ場合によっては構造の少なくとも一部の上に)その作業長さの少なくとも一部に沿って、たとえばバルーンテーパ同士の間の表面に沿って配置される。バルーンテーパは、薬剤コーティングを有してもよくまたは有さなくてもよい。
標準的なバルーンカテーテルは一般に、アクセス部位から治療部位に送られる間血管内を1.0m〜1.5mにわたって走行する。バルーンは、密な血管構造内を送ることができるようにより小さい直径に折り畳まれてもよい。たとえば、公称膨張時直径が2mm〜6mmであるバルーンは、折畳み時直径が0.7mm〜1.5mmである。しかし、折畳みにもかかわらず、バルーンおよび薬剤コーティングの外側表面の大部分が、送られる間血液および血管壁にさらされる。バルーン外側表面と血管壁との間の接触および摩擦は特に、バルーンを血管系に押し付ける蛇行した生体構造を通過する際に顕著である。折り畳まれたバルーンを拘束する構造なしに屈曲部または湾曲したセグメントの上を送ると、折り畳まれたバルーンが広げられる。その理由は、折畳み部が保護されておらず、屈曲部の内径により近いバルーンの部分が、屈曲部の外径により近いバルーンの部分よりも短い距離を覆うからである。それらの要素では、バルーンカテーテルが送られる間顕著な露出および薬剤損失が生じる。病変内で膨張の前に薬剤を損失すると、一方では、閉塞部位において供給を受けておくべきである治療範囲が狭くなるかまたは予測不能になり、患者の体への望ましくない体系的な薬剤および粒子の放出が生じ、小さい動脈の閉塞および毒性などの、無作為のまたは有害な影響が生じる場合がある。
本バルーンカテーテルは、バルーンの周りに配設された拡張可能な構造を含むので、バルーンカテーテルを送る間コーティングが保護され、したがって、目標部位での展開の前に利用可能な用量の損失を最小限に抑えられる。さらに、拡張可能な構造は、バルーンを圧縮し、血管内を進むときにバルーンが広がるのを防止する。
バルーンカテーテルが送られる間、バルーンはしぼんで折り畳まれており、拡張可能な構造は、バルーンの露出面の約10%〜50%を覆う。デバイスを公称圧力、たとえば8ATMから10ATMの間まで膨張させると、長手方向の互いに隣接するストラット間の空間が広くなり、それによって、拡張可能な構造は、作業長さ面の約5%〜20%を覆い、それにより、ストラットを擦ることによって放出された分散された薬剤が、血管壁に接触して壁内に拡散することが可能になる。
公称膨張時バルーンの2つの互いに隣接するストラット間の距離を折り畳まれたバルーンの2つの互いに隣接するストラット間の距離で割った値は、公称直径が2.0mm〜4.0mmであり、4つの長手方向ストラットを使用するバルーンでは1.7〜5.5の範囲であり、4.5mm〜7mmであり、6つの長手方向ストラットを有するバルーンでは2.4〜5.5の範囲である。
薬剤の擦落としおよび放出は、互いに隣接するストラット間の距離および/または折畳みサイズ(バルーン表面の上の折畳み部の重ね合わせ長さ)(たとえば、図4A、図4B、および図5Aを参照されたい)と互いに隣接するストラット間の距離(たとえば、図4C、図4D、および図5Bを参照されたい)との比を選択することによって最適化することができる。折畳みサイズは、互いに隣接するストラット間の距離の50%〜80%であってもよい。折畳みサイズと互いに隣接するストラット間の距離との比は、1:0から1:1.5の間または1:0.75から1:1.5の間とすることができる。
互いに隣接するストラット間の距離が折畳み重ね合わせ部よりも大きい場合、擦り落とすことは、ストラットに沿ったより効果の弱い擦落としであってもよい。所与の直径の場合の少数のプリーツでは、プリーツがより長くなり、したがってバルーンが広がるときの回転数が多くなる。したがって、プリーツの数を少なくして擦落としを向上させると有利である。一方、少ない数のプリーツによって拡張可能な構造に高いねじり力が加わり、拡張可能な構造が破壊することがあり、したがって、互いに隣接するストラット間の距離をプリーツ長さと比較して検討して最適な長さを考慮する必要がある。プリーツの数は、2以上でありならびに/または6以下であってもよい。
直径が2mmから4mmの範囲である(膨張時)バルーンでは、2つの互いに隣接するストラット間の距離は、約0.4mm〜0.8mmの範囲から選択することができ、6つのプリーツを使用する場合、プリーツの重ね合わせ部の長さは約0.2mm〜0.8mmとすることができ、3つのプリーツを使用する場合、約0.4mm〜1.6mmとすることができる。そのような構成は、ストラット(およびリング)を擦ることを向上させることができる。
いくつかの構成では、折畳み重ね合わせ部の長さは、互いに隣接するストラット間の距離よりも大きくてもよい。たとえば、直径が3mmであり3つのプリーツを有するバルーンでは、折畳み重ね合わせ部の長さと互いに隣接するストラット間の距離との比は約1:0.75とすることができる。
直径が4.5mm〜7mmの範囲のバルーンでは、2つの互いに隣接するストラット間の距離は一般に0.7mm〜1.1mmとすることができ、プリーツの重ね合わせ部の長さは、6つのプリーツを使用する場合、約0.8mm〜1.3mmの範囲から選択することができ、3つのプリーツを使用する場合、約1.4mm〜2.4mmの範囲から選択することができる。より大きいバルーン直径では、6つのプリーツを使用して動作条件の間の拡張可能な構造の過度のねじり力および耐久性を相殺してもよい。
折畳み重ね合わせ部の長さが互いに隣接するストラット間の距離以下であるバルーンカテーテル構成を使用して薬剤の擦落としを最適化することもできる。たとえば、折畳み重ね合わせ部の長さと互いに隣接するストラット間の距離との比は1:1.5、1:1、または1:0とすることができる。
たとえば、直径が6mmであり6つのプリーツを有するバルーンでは、折畳み重ね合わせ部の長さと互いに隣接するストラット間の距離との比は1:07とすることができる。
次に、各図面を参照すると、図1A〜図3Eは、本明細書ではデバイス10と呼ばれる本バルーンカテーテルの実施形態を示す。
デバイス10は、膨張可能なバルーン14に取り付けられたカテーテルシャフト12を含む。カテーテルシャフト12は、長さを最大で150mmとすることができ、外径を0.5mm〜1.5mmとすることができる。カテーテルシャフト12は、ガイドワイヤ16を収容するための長さ方向のガイドワイヤルーメンと、バルーン14を膨張させるための導管とを含むことができる。バルーン14は、所期された用途に応じた様々な長さおよび最終(膨張時)直径でのポリエチレン、ナイロン、ペバックスまたはポリウレタンなどの非適合、準適合、または適合材料から製造することができる。デバイス10の例には、長さが冠動脈用途では10mmから40mmの間であり、末梢用途では20mmから300mmの間であり、膨張時直径が1.5mmから10mmの間であるバルーンを含むことができる。
バルーン14は、カテーテルシャフトの上に熱結合するか、または接着剤を使用してカテーテルシャフトの上に接着して、カテーテルシャフト12の長さにわたって延びる膨張導管に取り付けることができる。
デバイス10は、複数の半径方向に拡張可能なリング20(たとえば、最大で16個)および複数の軸方向ストラット22(たとえば、4つ以上)から構成された拡張可能な構造18をさらに含む。拡張可能な構造18は、バルーン14の長さおよび直径に応じて任意の数のリング20およびストラット22を含むことができる。
軸方向ストラット22の数は、バルーン14の直径が大きくなるにつれて増えてもよい。たとえば、図1A〜図1Dに示すバルーン14は直径が3mmであり長さが20mmであってもよい。拡張可能な構造18は、10個の拡張可能なリングと4つの軸方向ストラットとを含んでもよい。軸方向ストラットの数は、直径が2mm〜4mmであるバルーンでは4つであってもよく、直径が4.5mm〜6mmであるバルーンでは6つであってもよい。拡張可能なリング20の数はバルーンの長さに比例する。バルーンが長くなると、拡張可能なリング20の数が増える。たとえば、直径が3mmであり、長さが40mmであるバルーンは、20個の拡張可能なリングを含んでもよい。拡張可能なリング20の数はまた、バルーン直径に比例するが、今回は、直径が大きくなると拡張可能なリング20の数が少なくなる。たとえば、直径が4mmであり長さが20mmであるバルーンを8つの拡張可能なリングを有する拡張可能な構造によって覆うことができ、直径が4mmであり長さが40mmであるバルーンを16個の拡張可能なリングを有する拡張可能な構造によって覆うことができる。
拡張可能な構造18は、ニチノールチューブのレーザ切断および電解研磨など、当技術分野で知られている技法を使用して平滑な表面および縁部半径を形成することによって製造することができる。
図1Aに示すように、リング20は、リング20が半径方向に拡張するのを可能にするための波状部(たとえば、S字形領域)を含むことができる。同様に、ストラット22もバルーン膨張時にストラットを長くするのを可能にするためのそのような波状領域を含むことができる。リングとストラットのいずれでも、そのような波状領域は、半径方向拡張および伸長の範囲を決定し、それによってバルーンの膨張に対処しバルーンを拘束する。
リング20およびストラット22は、バルーン領域26が膨張後に突き出すときに通過する開口部24(図1Dでは1つの開口部が強調のために枠付きで示されている)を拡張可能な構造18に画定する。図1B〜図1Dは、様々な膨張段階を示し、リング20およびストラット22の線形化ならびに突き出すバルーン領域26(ピロー、図1Dに最も良く示されている)の形成を示す。
上記で述べたように、拡張した拡張可能な構造18の互いに隣接するストラット22間の距離(D、図1D)としては、薬剤の擦落とし作用を最大にするような距離が選択される。そのような距離は、約0.4mm、0.5mm、0.6mm、0.7mm、0.8mm、0.9mm、1.0mm、または1.1mmなどの約0.4mm以上でならびに/または約1.1mm以下とすることができる。
デバイス10は、抗増殖薬剤などの組成物を組み込むことができるコーティング30をさらに含む。コーティング30は、バルーン表面またはバルーン表面ならびにストラットおよびリングを覆うことができる。
図2A〜図2Bに示すように、ストラット22は、バルーン壁を損傷せずに(引き裂かずに)バルーンコーティングの擦落とし作用を向上させるようにある固有の断面とともに製造される。そのような断面は、4辺(たとえば、矩形、方形、台形など)などの多辺を有することが好ましい。図2Aは、矩形断面を示し、一方、図2Bは、台形断面を示す(基本がバルーン表面に接触するように配置される)。
そのような断面は、4辺(たとえば、方形、矩形、台形など)を、曲率半径が、約0.01mm、0.02mm、0.03mm、0.04mm、または0.05mmなどの少なくとも約0.01mmでならびに/または約0.05mm以下である丸い縁部とともに有することが好ましい。
図3A〜図3Eは、バルーン表面26からコーティング30を擦り落とさせる膨張時のバルーン14の展開を示す。
バルーンカテーテルを送るために充填されるとき、バルーン14は、拡張可能な構造18の下方でバルーン表面と重なり合うプリーツ付き折畳み部40(3つ示されている)を有するように構成される(図3Aを参照されたい)。バルーン14が膨張すると、プリーツ付き折畳み部40が広がって回転し、したがって、ストラット22に接触しながら移動する。そのような移動はコーティング30をバルーン表面26から擦り落とし、それによって治療部位で組成物を放出する。血管形成術の場合、有効薬剤成分(たとえば、パクリタクセル、シロリムス)を放出して動脈壁に供給すると、血管形成術後の再狭窄を軽減するかまたは防止することができる。擦落とし作用を最大にするために、バルーン14は少数のプリーツ(たとえば、3つのプリーツ)を有するように折り畳まれる。プリーツの数が少なくなると、折畳み部の長さが長くなる。バルーンを少数のプリーツを付けて折り畳むと、各プリーツは比較的長くなり、したがって、これらのより長いプリーツが拡張して広がるとき、ストラットに接触しながら接線方向により長い距離にわたって走行する。
図4A〜図5Bは、ストラット22間の距離とプリーツ40の重ね合わせ長さとの関係を示す。
図4Aは、直径が3.0mmであり6つのプリーツ40を有するように折り畳まれたデバイス10の断面を示し、各折畳みの重ね合わせ部は約0.5mmである。
図4Bは、直径が3.0mmであり3つのプリーツ40を有するように折り畳まれたデバイス10の断面を示し、各折畳みの重ね合わせ部は約1.0mmである。
図4Cおよび図4Dは、(それぞれ)図4Aおよび図4Bのデバイス10を示し、ストラット22間の距離が約0.75mmであることを示す。プリーツ40の数の、折り畳まれたバルーンの外径に対する影響はささいなものであり、したがって、ストラット22間の距離は3つのプリーツと6つのプリーツのどちらでも同じである。その結果、この例における折畳み重ね合わせ部とストラット間の距離との比は、3プリーツバルーンの場合は1:0.75であり、6プリーツバルーンの場合は0.5:0.75である。
図5Aおよび図5Bは、直径が6.0mmであり、6つのプリーツを形成するように折り畳まれたデバイス10の断面を示す。これらの図は、折畳み重ね合わせ部が約1.3mmであり、ストラット間の距離が約0.9mmであることを示す。その結果、この例における折畳み重ね合わせ部とストラット間の距離との比は1.3:0.90であり、これは1:0.70に等しい。
上記で述べたように、本発明のデバイス10を使用して任意の生体血管に組成物を供給することができる。デバイス10は、血管形成術において利用されるとき、以下のように使用される。
デバイス10は動脈、一般には大腿動脈または橈骨動脈のアクセスポートを介して、事前に配置されたガイドワイヤの上方に送られ、冠動脈または末梢病変部位に案内される。
デバイス10を送る段階の間、バルーン表面の上の薬剤コーティングは、拡張可能な構造によって血液との接触による薬剤損失から保護される。
次いで、バルーンを病変部位の所で膨張させて病変を拡張し、薬剤を部位に供給する。バルーンを拡張する間、バルーンプリーツが拡張可能な構造の下方で広がり、薬剤コーティングがバルーン表面から擦り落とされ/拭き取られ、薬剤コーティングを血管壁に押し込むことが可能になる。バルーンは病変および動脈壁への薬剤供給を容易にするのに十分な時間(数秒から数分)にわたって膨張状態に維持される。
バルーンは次いで、しぼまされて取り除かれ、拡張可能な構造がバルーン折畳み部に圧縮されて、バルーンを取り除く間に残留薬剤が損失しないように保護される。
本明細書で開示した範囲は、すべての重複、部分範囲、およびそれらの組合せも包含する。「最大で」、「少なくとも」、「より大きい」、「未満」、「間」などの言語は、記載された数字を含む。「約」または「概ね」などの用語が先行する数は、記載された数字を含み、状況に基づいて解釈すべきである(たとえば、±10%など、状況に基づいて合理的な範囲でできるだけ正確であるすべきである)。たとえば、「約0.04mm」は「0.04mm」を含む。
特に「できる」、「ことがある」、「してもよい」、「など」などの、本明細書で使用する条件付き言語は、特に別の記述がない限り、または使用される文脈内で他の理解がない限り、一般に、ある特徴、要素、および/または状態をいくつかの実施形態が含み、一方、他の実施形態は含まないことを伝えるものである。したがって、そのような条件付き言語は一般に、特徴、要素、ブロック、および/または状態が1つまたは複数の実施形態に必要であること、あるいは1つもしくは複数の実施形態が、著者による入力または促しの有無にかかわらず、これらの特徴、要素、および/もしくは状態が含まれるかどうか、または任意の特定の実施形態において実施すべきであるかどうかを決定するための論理を必然的に含むことを意味するものではない。
本発明のいくつかの特徴は、説明を明確にするために、別々の実施形態の文脈で説明したが、組み合わされて単一の実施形態として与えられてもよいことが分かる。逆に、本発明の様々な特徴は、説明を簡潔にするために、単一の実施形態の文脈で説明したが、別々に与えられてもよく、または任意の適切な部分組合せとして与えられてもよい。
本発明について特定の実施形態に関連して説明したが、多数の代替実施形態、修正実施形態、および変形実施形態が当業者に明らかになることは明白である。したがって、すべてのそのような代替実施形態、修正実施形態、および変形実施形態が添付の特許請求の範囲の趣旨および広範囲内であることが意図される。本明細書で述べるすべての文献、特許、および特許出願は、各々の個々の文献、特許、および特許出願が、特定的かつ個別に参照により本明細書に組み込まれることが意図される場合と同じ程度に、参照によりその全体が本明細書に組み込まれている。さらに、本出願における任意の文献の引用または識別は、本発明がそのような文献を従来の技術として利用できることの承認として解釈されるものではない。
10 デバイス
12 カテーテルシャフト
14 バルーン
16 ガイドワイヤ
18 拡張可能な構造
20 拡張可能なリング、リング
22 ストラット
24 開口部
26 バルーン領域、バルーン表面
30 コーティング
40 プリーツ付き折畳み部、プリーツ

Claims (28)

  1. 組成物が被覆されたバルーンと、
    前記バルーンを覆うように装着された拡張可能な構造であって、半径方向に拡張可能な複数のリングと交差して複数の開口部を形成する複数の軸方向ストラットを備える拡張可能な構造とを備え、
    折重ね構成と拡張構成との間で遷移するように構成されたバルーンカテーテルであって、
    前記折重ね構成では、前記バルーンは、前記拡張可能な構造の下方に複数のプリーツ付き折畳み部を備え、
    前記拡張構成では、分離されたバルーン領域は、前記拡張可能な構造の前記開口部を通って突き出し、
    前記拡張可能な構造は、前記バルーンが前記折重ね構成から前記拡張構成に遷移するときに前記組成物を前記バルーンから擦り落とすように構成されるバルーンカテーテル。
  2. 前記複数のプリーツ付き折畳み部の各々の重ね合わせ長さが、前記複数のストラットのうちの互いに隣接する軸方向ストラット間の距離よりも短い、請求項1に記載のバルーンカテーテル。
  3. 前記複数のプリーツ付き折畳み部の各々の前記重ね合わせ長さが、前記複数のストラットのうちの前記互いに隣接する軸方向ストラット間の距離の50%以上、80%以下である、請求項2に記載のバルーンカテーテル。
  4. 前記複数の軸方向ストラットの各々は、丸みのある角部を含む断面を有する、請求項1に記載のバルーンカテーテル。
  5. 前記丸みのある角部の曲率半径は、0.1mm以上、0.5mm以下の範囲から選択される、請求項4に記載のバルーンカテーテル。
  6. 前記複数の軸方向ストラットの各々は、4辺の断面を有する、請求項1から5のいずれか一項に記載のバルーンカテーテル。
  7. 前記組成物は、抗増殖薬剤を含む、請求項1から5のいずれか一項に記載のバルーンカテーテル。
  8. 前記折重ね構成において、前記バルーンは、2つ以上、6つ以下のプリーツ付き折畳み部を含む、請求項1から5のいずれか一項に記載のバルーンカテーテル。
  9. 前記拡張可能な構造の互いに隣接する軸方向ストラット間の距離は、前記バルーンカテーテルが前記折重ね構成であるとき、0.4mm以上、1.1mm以下の範囲から選択される、請求項1から5のいずれか一項に記載のバルーンカテーテル。
  10. 各軸方向ストラットは、70ミクロン以上、90ミクロン以下の範囲から選択される幅と、80ミクロン以上、120ミクロン以下の範囲から選択される高さとを有する、請求項1から5のいずれか一項に記載のバルーンカテーテル。
  11. バルーンを覆うように装着された拡張可能な構造を備え、
    前記拡張可能な構造が、前記バルーンを拘束するための半径方向に拡張可能な複数のリングと交差する複数の軸方向ストラットを備え、それによって、前記バルーンの膨張時に、互いに分離されたバルーン領域が前記拡張可能な構造の開口部を通って突き出すバルーンカテーテルであって、
    前記軸方向ストラットの各々は、4辺断面および丸みのある角部を有するバルーンカテーテル。
  12. 前記バルーンには組成物が被覆される、請求項11に記載のバルーンカテーテル。
  13. 前記組成物は抗増殖薬剤を含む、請求項12に記載のバルーンカテーテル。
  14. 非膨張状態では、前記バルーンは2つ以上、6つ以下のプリーツ付き折畳み部を含む、請求項11に記載のバルーンカテーテル。
  15. 前記プリーツ付き折畳み部は、前記バルーンの膨張時に広がり、前記ストラットの前記丸みのある角部のうちの1つまたは複数に組成物を擦り付けるように構成される、請求項14に記載のバルーンカテーテル。
  16. 前記プリーツ付き折畳み部の各々の重ね合わせ長さが、前記複数のストラットのうちの互いに隣接する軸方向ストラット間の距離よりも短い、請求項14に記載のバルーンカテーテル。
  17. 前記拡張可能な構造の互いに隣接するストラット間の距離は、前記拡張可能な構造が非拡張状態であるとき、0.4mm以上、1.1mm以下の範囲から選択される、請求項11から16のいずれか一項に記載のバルーンカテーテル。
  18. 前記ストラットの各々は、70ミクロン以上、90ミクロン以下の範囲から選択される幅と、80ミクロン以上、120ミクロン以下の範囲から選択される高さとを有する、請求項11から16のいずれか一項に記載のバルーンカテーテル。
  19. 前記丸みのある角部の曲率半径は、0.1mm以上、0.5mm以下の範囲から選択される、請求項11から16のいずれか一項に記載のバルーンカテーテル。
  20. バルーンを覆うように装着された拡張可能な構造を備え、
    前記拡張可能な構造が、前記バルーンを拘束するための半径方向に拡張可能な複数のリングと交差する複数の軸方向ストラットを備え、それによって、前記バルーンの膨張時に、互いに分離されたバルーン領域が前記拡張可能な構造の開口部を通って突き出すバルーンカテーテルであって、
    前記バルーンは、互いに隣接するストラット間の距離の50%以上、80%以下である折畳み重ね合わせ部を有する複数のプリーツ折畳み部を含むバルーンカテーテル。
  21. 前記バルーンには組成物が被覆される、請求項20に記載のバルーンカテーテル。
  22. 前記組成物は抗増殖薬剤を含む、請求項21に記載のバルーンカテーテル。
  23. 前記複数の軸方向ストラットの各々は、丸みのある角部を含む断面を有する、請求項20に記載のバルーンカテーテル。
  24. 前記丸みのある角部の曲率半径は、0.1mm以上、0.5mm以下の範囲から選択される、請求項23に記載のバルーンカテーテル。
  25. 前記複数の軸方向ストラットの各々は、4辺の断面を有する、請求項20に記載のバルーンカテーテル。
  26. 非膨張状態では、前記バルーンは2つ以上、6つ以下のプリーツ付き折畳み部を含む、請求項20から25のいずれか一項に記載のバルーンカテーテル。
  27. 前記拡張可能な構造の互いに隣接する軸方向ストラット間の距離は、前記バルーンカテーテルが非拡張状態であるとき、0.4mm以上、1.1mm以下の範囲から選択される、請求項20から25のいずれか一項に記載のバルーンカテーテル。
  28. 各軸方向ストラットは、70ミクロン以上、90ミクロン以下の範囲から選択される幅と、80ミクロン以上、120ミクロン以下の範囲から選択される高さとを有する、請求項20から25のいずれか一項に記載のバルーンカテーテル。
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