JP2021521103A - 物質使用障害の処置におけるガボキサドールの使用 - Google Patents

物質使用障害の処置におけるガボキサドールの使用 Download PDF

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Abstract

物質使用障害の処置、物質使用渇望の予防、物質使用渇望の軽減および/または物質使用中止の促進に使用するための、ガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩の使用方法および、ガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩の組成物が提供される。物質使用障害には、アルコール使用障害、カフェイン使用障害、大麻使用障害、幻覚剤使用障害、吸入剤使用障害、オピオイド使用障害、鎮静剤使用障害、覚醒剤使用障害、タバコ使用障害およびニコチン使用障害がある。

Description

(関連出願の相互参照)
本出願は、2018年4月6日出願の米国仮特許出願62/653,641および2018年4月9日出願の米国仮特許出願62/654,786の優先権を主張し、これらの全内容を引用により本明細書に包含させる。
本出願は、物質使用障害の処置に有用であるガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩の使用および、ガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩を含有する医薬組成物を提供する。
国立衛生試験所(NIH)のアメリカ国立薬物乱用研究所(NIDA)によると、アルコール、ニコチン、ならびに違法薬物および処方薬の乱用や中毒によって医療費、犯罪の増加および生産性の損失として、年間7000億ドルを超える費用が米国人に課されている。中毒は、有害な結果にもかかわらず、強迫的に薬物を探索し、使用することを特徴とする慢性的な再発性の脳疾患と定義することができる。これは、薬物が脳を変化させ、すなわち脳の構造やその働きを変化させるため、脳疾患と考えられている。これらの脳の変化は長く続き、薬物を乱用している人に見られる有害な行動の原因となり得る。NIDAによると、用語「中毒」とは、Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disordersの第5版(DSM-5、2013)で定義されている、「重度の物質使用障害」に相当すると見做すことができる。
物質使用障害は、アルコールおよび/または薬物の反復使用により、例えば健康問題、身体障害および、職場、学校または家庭での主要な責任を果たすことができないなど、臨床的および機能的に重大な障害を引き起こした場合に発生する。DSM-5によると、物質使用障害の診断は、制御障害、社会的障害、危険な使用および薬理学的基準の証拠に基づく。DSM-5では、物質関連障害を9つの種類に規定している:1.アルコール、2.カフェイン(Caffeine)(カフェイン(caffeine)には物質使用障害は適用されない)、3.大麻(例えばマリファナ)、4.幻覚剤、5.吸入剤、6.オピオイド(例えばヘロイン)、7.鎮静剤、催眠剤(Hypnotics)または抗不安薬(例えばベンゾジアゼピン、バルビツレート系薬物(barbiturate))、8.覚醒剤(例えばコカイン、メタンフェタミン)、および9.タバコ。
DSM5によると、特定の各物質(カフェイン以外)は別個の使用障害(アルコール使用障害、覚醒剤使用障害など)として扱われるが、ほぼすべての物質は同じ包括的な基準に基づいて診断される。物質使用障害における11個の症状のリストは、DSM-5に提供され、以下に記載する。障害の重症度は、現れる症状の数に基づく:軽度の物質使用障害は2〜3個の症状を必要とし、4〜5個の症状は中程度の物質使用障害を示し、6個を超える症状は重度の物質使用障害を示す。
1. 意図した量よりも多く、または意図した時間よりも長期間にわたって、物質を摂取することが多い。
2. 物質使用を控えたい、または制御したいと持続的に願うこと、またはそうしたいという努力の失敗。
3. 物質を入手する、物質を使用する、またはその影響から回復するのに必要な活動に多くの時間が費やされる。
4. 物質を使用したいという渇望または強い願い。
5. 職場、学校または家庭での主要な責任を果たせない結果をもたらす反復使用。
6. 持続的または反復的な社会的または人間関係の問題があるにもかかわらず、物質を継続的に使用する。
7. 重要な社会的、職業上または娯楽的な活動が、物質使用のせいで放棄または減少される。
8. 身体的に危険な状況にて薬物を反復的に使用する。
9. 物質によって引き起こされ、または悪化する可能性のある持続的または反復的な身体的または心理的な問題があることを知っているにもかかわらず、物質の使用が継続される。
10. 次のいずれかによって定義される耐性:
a. 中毒または所望の効果を達成するために、物質の量を著しく増加させる必要性、
b. 同量の物質を使用し続けることに伴い、著しく減少した効果。
11. 次のいずれかによって顕在化する禁断症状:
a.物質に対する特徴的な禁断症候群、
b.禁断症状を緩和または回避するために、物質またはその近縁物質を使用すること。
タバコ中毒は、人間社会における予防可能な病気や早死に(はやじに)の主な原因となっている。2014年のアメリカ合衆国保健福祉省の喫煙の健康結果-50年の進展: 公衆衛生局長官報告(The Health Consequences of Smoking- 50 Years of Progress: Report of the Surgeon General)によると、1964年の最初の喫煙と健康に関する公衆衛生局長官報告(Surgeon General’s report on smoking and health)発表以来、2000万人以上のアメリカ人がタバコを吸って死亡している。タバコを積極的に吸うことにより、体のほぼすべての器官が影響を受ける。それは次の癌と因果関係があるとされている:中咽頭癌、喉頭癌、食道癌、気管癌、気管支癌および肺癌、急性骨髄性白血病、胃癌、膵臓癌、腎臓癌および輸尿管癌、頸癌および膀胱癌。喫煙はまた、次の慢性疾患と因果関係があるとされている:卒中、失明、白内障、歯周炎、大動脈瘤、若い成人における初期腹部大動脈アテローム動脈硬化症、冠動脈性心疾患、肺炎、アテローム動脈硬化性末梢血管疾患、慢性 閉塞性 肺 疾患、喘息、女性における低受精率、股関節骨折および全身の健康衰弱。さらに、現在、積極的な喫煙は、加齢黄斑変性症、糖尿病、結腸直腸癌、肝臓癌、癌患者および生存者における健康への有害事象、結核、勃起不全、乳児における口腔顔面裂、子宮外妊娠、リウマチ性関節炎、炎症および免疫機能低下とも因果関係があるとされている。
NIDAによると、ほとんどの喫煙者はニコチン中毒のため、定期的にタバコを使用している。中毒は、健康に悪影響を及ぼすことに直面しても、強迫的に薬物を探索し使用することを特徴とする。紙巻タバコの喫煙がタバコを使用する最も一般的な方法であるが、多くの人々は、これらもニコチンを含有する嗅ぎタバコや噛みタバコなどの無煙タバコ製品をも使用している。ニコチンの投与により、脳の報酬回路でエンドルフィンの一時的な急増を引き起こし、これはわずかな短時間の幸福感をもたらす。しかし、他の薬物の乱用と同様に、ニコチンはこれらの報酬回路における神経伝達物質ドーパミンのレベルを上昇させ、薬物を服用する行動を強化する。多くのタバコ使用者においては、継続的なニコチン曝露によって誘発される長期の脳の変化は中毒を引き起こし、喫煙していないときに禁断症状を伴う。通常の使用者では長い間ニコチンがないと、過敏性、渇望、うつ病、不安、認知および注意力の欠如、睡眠障害および食欲増加を経験することがある。多くの喫煙者は禁煙しようとしており、毎年約半数が永久禁煙に挑戦している。しかし、ある年に禁煙することができたのは、喫煙者のうち約6%にすぎない。
薬物乱用および中毒は、中毒者と社会の両方に重大な社会的および経済的影響を及ぼす公衆衛生上の問題である。当技術分野では、物質使用障害および依存性薬物の再びの使用を処置および予防するための新しい方法が必要とされている。例えば、タバコの使用者であれば、タバコとニコチンの使用を中止させる助けが必要である。
ガボキサドール(4,5,6,7-テトラヒドロイソキサゾロ[5,4-c]ピリジン-3-オール)(THIP))は、欧州特許0000338および欧州特許0840601、米国特許4,278,676、4,362,731、4,353,910、およびWO2005/094820に記載されている。ガボキサドールは、δサブユニットを含有するGABAA受容体に指向する選択的なGABAA受容体アゴニストである。1980年代初頭、ガボキサドールは、鎮痛薬および抗不安薬としての有効性、ならびに遅発性ジスキネジア、ハンチントン病、アルツハイマー病および痙縮の処置に対する有効性を試験する一連の予備研究の対象であった。1990年代には、ガボキサドールは不眠症の処置のために後期開発に移行した。3ヶ月間の有効性試験において、この化合物が睡眠導入および睡眠維持に有意な効果が認められなかったため、その開発は中止された。さらに、ガボキサドールを受けた薬物乱用歴のある患者では、精神的有害事象の急増を経験した。
本発明は、物質使用障害の処置方法を提供するものであり、該方法は、それを必要とする患者に、ガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩を含む医薬組成物を投与することを含む。物質使用障害の処置方法を提供するものであり、該方法は、それを必要とする患者に、有効量のガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩を投与する。物質使用障害の処置方法を提供するものであり、該方法は、それを必要とする患者に、物質使用障害の一つまたはそれ以上の症状の軽減に有効な量のガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩を投与することを含む。物質使用障害の11の症状は上に示している。物質使用渇望の予防を必要とする患者において物質使用渇望を予防する方法を提供するものであり、該方法は、予防的有効量のガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩を患者に投与することを含む。物質使用渇望の軽減を必要とする患者において物質使用渇望を軽減する方法を提供するものであり、該方法は、有効量のガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩を投与することを含む。本明細書では、物質使用障害の処置に使用するための医薬組成物をも提供するものである。
本発明は、ニコチン使用障害の処置方法を提供するものであり、該方法は、それを必要とする患者に、ガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩を含む医薬組成物を投与することを含む。ニコチン使用障害の処置方法を提供するものであり、該方法は、それを必要とする患者に、有効量のガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩を投与することを含む。ニコチン使用障害の処置方法を提供するものであり、該方法は、それを必要とする患者に、ニコチン使用障害の一つまたはそれ以上の症状の軽減に有効な量のガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩を投与することを含む。ニコチン渇望の予防を必要とする患者においてニコチン渇望を予防する方法を提供するものであり、該方法は、予防的有効量のガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩を患者に投与することを含む。ニコチン渇望の軽減を必要とする患者においてニコチン渇望を軽減する方法を提供するものであり、該方法は、有効量のガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩を患者に投与することを含む。また、本明細書では、ニコチン使用障害の処置に使用するための医薬組成物を提供する。
本発明は、タバコ使用障害の処置方法を提供するものであり、該方法は、それを必要とする患者に、ガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩を含む医薬組成物を投与することを含む。タバコ使用障害の処置方法を提供するものであり、該方法は、それを必要とする患者に、有効量のガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩を投与することを含む。タバコ使用障害の処置方法を提供するものであり、該方法は、それを必要とする患者に、タバコ使用障害の一つまたはそれ以上の症状の軽減に有効な量のガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩を投与することを含む。タバコ渇望の予防を必要とする患者においてタバコ渇望を予防する方法を提供するものであり、該方法は、予防的有効量のガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩を患者に投与することを含む。タバコ渇望の軽減を必要とする患者においてタバコ渇望を軽減する方法を提供するものであり、該方法は、有効量のガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩を患者に投与することを含む。また、本明細書では、タバコ使用障害の処置に使用するための医薬組成物を提供する。
禁煙の促進方法であって、それを必要とする患者に、ガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩を含む医薬組成物を投与することを含む方法が提供される。
詳細な説明
物質使用障害の処置、物質使用渇望の予防、物質使用渇望の軽減および/または物質使用中止の促進に使用するための、ガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩の使用方法、およびガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩の組成物が提供される。物質使用障害は、精神活性化合物、例えばアルコール、カフェイン、大麻、幻覚剤、吸入剤、オピオイド、鎮静剤、催眠剤(Hypnotics)、抗不安薬、覚醒剤およびタバコの濫用に関係する。本明細書に使用される「物質(substance)」または「物質(substances)」は中毒性のある精神活性化合物、例えばアルコール、カフェイン、大麻、幻覚剤、吸入剤、オピオイド、鎮静剤、催眠剤(Hypnotics)、抗不安薬、覚醒剤、ニコチンおよびタバコである。ある実施態様において、ニコチン使用障害の処置、ニコチン渇望の予防、ニコチン渇望の軽減および/またはニコチン使用中止の促進に使用するための、ガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩の使用方法、およびガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩の組成物が提供さる。ある実施態様において、タバコ使用障害の処置、タバコ渇望の予防、タバコ渇望の軽減および/またはタバコ使用中止の促進に使用するための、ガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩の使用方法、およびガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩の組成物が提供される。ある実施態様において、禁煙の促進に使用するための、ガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩の使用方法、およびガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩の組成物が提供される。
ある実施態様において、アルコール使用障害の処置、アルコール渇望の予防、アルコール渇望の軽減および/またはアルコール使用中止の促進に使用するための、ガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩の使用方法、およびガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩の組成物が提供される。ある実施態様において、カフェイン使用障害の処置、カフェイン渇望の予防、カフェイン渇望の軽減および/またはカフェイン使用中止の促進に使用するための、ガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩の使用方法、およびガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩の組成物が提供される。ある実施態様において、大麻使用障害の処置、大麻渇望の予防、大麻渇望の軽減および/または大麻使用中止の促進に使用するための、ガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩の使用方法、およびガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩の組成物が提供される。ある実施態様において、幻覚剤使用障害の処置、幻覚剤渇望の予防、幻覚剤渇望の軽減および/または幻覚剤使用中止の促進に使用するための、ガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩の使用方法、およびガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩の組成物が提供される。ある実施態様において、吸入剤使用障害の処置、吸入剤渇望の予防、吸入剤渇望の軽減および/または吸入剤使用中止の促進に使用するための、ガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩の使用方法、およびガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩の組成物が提供される。ある実施態様において、オピオイド使用障害の処置、オピオイド渇望の予防、オピオイド渇望の軽減および/またはオピオイド使用中止の促進に使用するための、ガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩の使用方法、およびガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩の組成物が提供される。ある実施態様において、鎮静剤使用障害の処置、鎮静剤渇望の予防、鎮静剤渇望の軽減および/または鎮静剤使用中止の促進に使用するための、ガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩の使用方法、およびガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩の組成物が提供される。ある実施態様において、覚醒剤使用障害の処置、覚醒剤渇望の予防、覚醒剤渇望の軽減および/または覚醒剤使用中止の促進に使用するための、ガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩の使用方法、およびガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩の組成物が提供される。
本明細書に記載されるように、大麻には、デルタ-9-テトラヒドロカンナビノール(THC)、例えばマリフアナ、ハシーシュ、およびTHC抽出物、例えばハッシュオイル、ワックス、バター、チンキなどを含む材料物質が含まれる。幻覚剤には、LSD、DMT、PCP、DMT、MDMA、サイロシビン、メスカリンおよびケタミンが含まれる。吸入剤は、吸入されることにより精神活性作用を産生することができる薬品蒸気を生成する揮発性物質である。吸入剤には揮発性溶媒、例えば、塗料希釈剤およびリムーバー、エアゾール缶、ドライクリーニング液、デグリーサ、接着剤、修正液およびマジック・ペン(felt-tip marker)に見つけられ得るトルエン、エーテルおよびガソリンが含まれる。吸入剤には、ガス、例えば亜酸化窒素およびブタンも含まれる。オピオイドには、アヘン、ヘロイン、モルヒネ、コデイン、オキシコドン、ヒドロコドン、ヒドロモルフォン、オキシモルホン、フェンタニル、メサドン、メペリジン、トラマドール、カーフェンタニルおよびブプレノルフィンが含まれる。抗不安薬、鎮静剤および催眠剤(Hypnotics)(本明細書ではまとめて鎮静剤と称される)には、ベンゾジアゼピン類、例えばジアゼパム、アルプラゾラム、クロバザム、クロナゼパム、トリアゾラム、テマゼパムおよびロラゼパム、バルビツレート系薬物(barbiturate)、例えばセコバルビタール、アモバルビタール、ブタバルビタール、チオペンタールおよびその他、例えば抱水クロラール、ヒドロキシジン、プロメタジン、エスゾピクロン、ザレプロン、ゾルピデム、ゾピクロンおよびジフェンヒドラミンが含まれる。覚醒剤には、メチルフェニデート、デクスメチルフェニデート、コカイン、3,4-メチレンジオキシメタンフェタミン(MDMA)、アトモキセチン、リスデキサンフェタミン、カフェイン、フェニレフリン、シュードエフェドリンおよびアンフェタミン、例えばメタンフェタミンおよび右旋性アンフェタミンが含まれる。
ある実施態様において、対象は、最初に、例えば11個のDSM5基準を用いた医療機関による診断検査、所見または分析によって、物質使用障害を有するか、または物質使用障害を発症する危険性があると特定されるか、または診断される。その後、有効量のガボキサドールもしくはその薬学的に許容できる塩、または有効量のガボキサドールもしくはその薬学的に許容できる塩および一つまたはそれ以上の追加の治療剤は、物質使用障害を処置または予防するために対象に提供される。本明細書で使用されるように、「有効量」または「治療有効量」は、物質使用障害の1つまたはそれ以上の症状、例えばDSM5に記載の11の症状の処置、予防、抑制または軽減に十分な投与量である。例えば、本明細書に記載の方法を用いて物質使用障害を処置または予防する文脈において、ガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩の有効量は、対象の物質使用の減少または中止に十分な量であり得る。ガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩の正確な投与量は、対象依存性変数(例えば年齢、免疫系の健康、臨床症状など)などのさまざまな因子によって変動する。ガボキサドールもしくはその薬学的に許容できる塩、またはガボキサドールもしくはその薬学的に許容できる塩および一つまたはそれ以上の追加の治療剤の投与量は、物質使用障害の処置または予防のために、医師によって具体的に決定され得る。
ある実施態様において、対象は、以前に同じまたは異なる中毒性物質に依存していた場合に、物質使用障害または物質使用を再発する危険性があると見なされ得る。ある実施態様において、対象は、たとえ物理的に依存していなくても、心理的に物質に依存している場合、物質使用障害または物質使用の再発の危険性があると見なされる。
ある実施態様において、対象は、疾患または障害を処置するために対象に提供される治療物質、例えば、鎮痛剤に依存しているか、または依存する危険性がある。ある実施態様において、対象は、鎮痛剤などの中毒性治療物質を乱用する危険性があり得る。中毒性治療物質を乱用することは、実施態様において、その規定の使用とは異なる、またはそれ以外の理由のためにその物質を使用することを示すと理解することができる。そのような状況において、中毒性治療物質とガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩の両方を対象に単独で、または追加の治療剤と組み合わせて提供され得る。例えば、痛みに罹患している、または痛みの危険性がある対象には鎮痛がオピオイドアゴニストとガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩を提供し、鎮痛を提供し、かつオピオイドアゴニストに対する中毒を予防または処置することができる。
反復使用とは、物質の使用を禁じられた後、または物質の使用を制限もしくは減少された後、物質の使用に戻る過程を意味する。特定の状況において、物質の反復使用とは、物質から身体的禁断症状を経験した対象が再び物質を使用することを意味する。典型的には、対象は、物質の不使用、または物質の使用が制限または減少している期間の間に、物質からの身体的禁断を経験するものである。ある実施態様において、反復使用は、抗中毒剤を与えられることなく物質の使用を停止された対象に起こり得る。ある実施態様において、反復使用は、以前には、物質の使用の減少または排除のために抗中毒剤の有効量の処置療法を受けたが、今は有効量の抗中毒剤が使用されていない対象において起こり得る。抗中毒剤には、中毒または禁断症状を処置または予防するために使用されるあらゆる全ての薬物が含まれる。再発の根底にある分子メカニズムは、さまざまな種類の乱用薬物に共通していると考えられている。薬物渇望および再発に関連する薬物服用行動の制御の喪失は、ストレスと環境条件刺激の直接的な影響下にあり、これらは、薬物使用の再開に影響を与える2つの主要な因子であり得る。
ある実施態様において、物質使用障害はニコチン使用障害である。したがって、対象は、紙巻タバコ、電子タバコまたは吸入器(「蒸気を吸うこと」)、噛みタバコ、葉巻タバコ、嗅ぎ、煙管(pipe)、水ギセル、経皮パッチ、ガム、ロゼンジなどを含むいずれかの形態のニコチンを使用するいずれかの患者であり得る。ある実施態様において、患者はニコチンに身体的に依存している。ある実施態様において、患者はニコチンに心理的に依存している。ある実施態様において、患者はタバコに依存している。ある実施態様において、患者はタバコに身体的に依存している。ある実施態様において、患者はタバコに心理的に依存している。
ある実施態様において、対象におけるニコチン使用障害の処置、ニコチン渇望の予防、ニコチン渇望の軽減および/またはニコチン使用中止の促進のための方法および組成物は、それを必要とする患者に、有効量のガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩を投与することを含む。ある実施態様において、対象におけるニコチン使用障害の処置、ニコチン渇望の予防、ニコチン渇望の軽減および/またはニコチン使用中止の促進のための方法および組成物は、それを必要とする患者に、予防的有効量のガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩を投与することを含む。
ある実施態様において、対象におけるタバコ使用障害の処置、タバコ渇望の予防、タバコ渇望の軽減および/またはタバコ使用中止の促進のための方法および組成物は、それを必要とする患者に、有効量のガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩を投与することを含む。ある実施態様において、対象におけるタバコ使用障害の処置、タバコ渇望の予防、タバコ渇望の軽減および/またはタバコ使用中止の促進のための方法および組成物は、それを必要とする患者に、予防的有効量のガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩を投与することを含む。
ある実施態様において、母方の産後の喫煙再発率を減少させるための、ガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩の使用方法、およびガボキサドール又はその薬学的に許容できる塩の組成物が提供される。ある実施態様において、母方の産後の喫煙再発を予防および/または減少させる方法は、ガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩を投与することを含む。ある実施態様において、ガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩を用いて産後の母方の禁煙を増加させる方法が提供される。産後の母方の禁煙および/または産後の喫煙再発は、特定期間継続的に禁煙状態を維持することと定義することができる。例えば、禁煙状態は、産後のフォローアップ訪問で、例えば1ヶ月後、2ヶ月後、3ヶ月後または6ヶ月後などに測定することがある。禁煙は生化学的に検証することができる。例えば、生化学的検証は、例えば、産後6ヶ月で呼気一酸化炭素(CO)によって測定することができる。追加の測定法としては、母方の喫煙本数、母方の一般的な自己効力感スケールのルーマニア語版における自己効力感スコア、母方の禁煙理由スケールにおけるモチベーションスコア、および/または夫/パートナーの自己申告による喫煙状況などがある。
ある実施態様において、アルコールは物質使用障害の対象である。ある実施態様において、患者はアルコールに依存している。ある実施態様において、患者はアルコールに身体的に依存している。ある実施態様において、患者はアルコールに心理的に依存している。ある実施態様において、対象におけるアルコール使用障害の処置、アルコール渇望の予防、アルコール渇望の軽減および/またはアルコール使用中止の促進のための方法および組成物は、それを必要とする患者に、有効量のガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩を投与することを含む。ある実施態様において、対象におけるアルコール使用障害の処置、アルコール渇望の予防、アルコール渇望の軽減および/またはアルコール使用中止の促進のための方法および組成物は、それを必要とする患者に、予防的有効量のガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩を投与することを含む。
ある実施態様において、カフェインは物質使用障害の対象である。ある実施態様において、患者はカフェインに依存している。ある実施態様において、患者はカフェインに身体的に依存している。ある実施態様において、患者はカフェインに心理的に依存している。ある実施態様において、対象におけるカフェイン使用障害の処置、カフェイン渇望の予防、カフェイン渇望の軽減および/またはカフェイン使用中止の促進のための方法および組成物は、それを必要とする患者に、有効量のガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩を投与することを含む。ある実施態様において、対象におけるカフェイン使用障害の処置、カフェイン渇望の予防、カフェイン渇望の軽減および/またはカフェイン使用中止のための方法および組成物は、それを必要とする患者に、予防的有効量のガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩を投与することを含む。
ある実施態様において、大麻は物質使用障害の対象である。ある実施態様において、患者は大麻に依存している。ある実施態様において、患者は大麻に身体的に依存している。ある実施態様において、患者は大麻に心理的に依存している。ある実施態様において、対象における大麻使用障害の処置、大麻渇望の予防、大麻渇望の軽減および/または大麻使用中止の促進のための方法および組成物は、それを必要とする患者に、有効量のガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩を投与することを含む。ある実施態様において、対象における大麻使用障害の処置、大麻渇望の予防、大麻渇望の軽減および/または大麻使用中止の促進のための方法および組成物は、それを必要とする患者に、予防的有効量のガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩を投与することを含む。
ある実施態様において、幻覚剤は物質使用障害の対象である。ある実施態様において、患者は幻覚剤に依存している。ある実施態様において、患者は幻覚剤に身体的に依存している。ある実施態様において、患者は幻覚剤に心理的に依存している。ある実施態様において、対象における幻覚剤使用障害の処置、幻覚剤渇望の予防、幻覚剤渇望の軽減および/または幻覚剤使用中止の促進のための方法および組成物は、それを必要とする患者に、有効量のガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩を投与することを含む。ある実施態様において、対象における幻覚剤使用障害の処置、幻覚剤渇望の予防、幻覚剤渇望の軽減および/または幻覚剤使用中止の促進のための方法および組成物は、それを必要とする患者に、予防的有効量のガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩を投与することを含む。
ある実施態様において、吸入剤は物質使用障害の対象である。ある実施態様において、患者は吸入剤に依存している。ある実施態様において、患者は吸入剤に身体的に依存している。ある実施態様において、患者は吸入剤に心理的に依存している。ある実施態様において、対象における吸入剤使用障害の処置、吸入剤渇望の予防、吸入剤渇望の軽減および/または吸入剤使用中止の促進のための方法および組成物は、それを必要とする患者に、有効量のガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩を投与することを含む。ある実施態様において、対象における吸入剤使用障害の処置、吸入剤渇望の予防、吸入剤渇望の軽減および/または吸入剤使用中止の促進のための方法および組成物は、それを必要とする患者に、予防的有効量のガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩を投与することを含む。
ある実施態様において、オピオイドは物質使用障害の対象である。ある実施態様において、患者はオピオイドに依存している。ある実施態様において、患者はオピオイドに身体的に依存している。ある実施態様において、患者はオピオイドに心理的に依存している。ある実施態様において、対象におけるオピオイド使用障害の処置、オピオイド渇望の予防、オピオイド渇望の軽減および/またはオピオイド使用中止の促進のための方法および組成物は、それを必要とする患者に、有効量のガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩を投与することを含む。ある実施態様において、対象のおけるオピオイド使用障害の処置、オピオイド渇望の予防、オピオイド渇望の軽減および/またはオピオイド使用中止の促進のための方法および組成物は、それを必要とする患者に、予防的有効量のガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩を投与することを含む。
ある実施態様において、鎮静剤は物質使用障害の対象である。ある実施態様において、患者は鎮静剤に依存している。ある実施態様において、患者は鎮静剤に身体的に依存している。ある実施態様において、患者は鎮静剤に心理的に依存している。ある実施態様において、対象における鎮静剤使用障害の処置、鎮静剤渇望の予防、鎮静剤渇望の軽減および/または鎮静剤使用中止の促進のための方法および組成物は、それを必要とする患者に、有効量のガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩を投与することを含む。ある実施態様において、対象における鎮静剤使用障害の処置、鎮静剤渇望の予防、鎮静剤渇望の軽減および/または鎮静剤使用中止の促進のための方法および組成物は、それを必要とする患者に、予防的有効量のガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩を投与することを含む。
ある実施態様において、覚醒剤は物質使用障害の対象である。ある実施態様において、患者は覚醒剤に依存している。ある実施態様において、患者覚醒剤に身体的に依存している。ある実施態様において、患者は覚醒剤に心理的に依存している。ある実施態様において、対象における覚醒剤使用障害の処置、覚醒剤渇望の予防、覚醒剤渇望の軽減および/または覚醒剤使用中止の促進のための方法および組成物は、それを必要とする患者に、有効量のガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩を投与することを含む。ある実施態様において、対象における覚醒剤使用障害の処置、覚醒剤渇望の予防、覚醒剤渇望の軽減および/または覚醒剤使用中止の促進のための方法および組成物は、それを必要とする患者に、予防的有効量のガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩を投与することを含む。
多くの医薬品は、治療効果を達成するために、通常の間隔にて一定の用量で投与される。作用の持続時間は、その血漿半減期によって反映される。有効性は中枢神経系内での十分な曝露量に依存することが多いため、半減期の短いCNS薬物の投与では、頻繁な維持投与が必要となる場合がある。有利には、本明細書では、ガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩を投与することによる、物質使用障害の処置、物質使用渇望の予防、物質使用渇望の軽減および/または物質使用中止の促進のための方法が開示される。例えば、ある実施態様において、物質使用障害の処置、物質使用渇望の予防、物質使用渇望の軽減および/または物質使用中止の促進のための方法であって、それを必要とする患者に、ガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩を約0.05mg〜約75mg含む医薬組成物を投与することを含む方法が提供される。ある実施態様において、組成物は、患者に投与後6時間超の改善をもたらす。
例えば、投与量は、例えば約1mg〜30mg、1mg〜20mg、1mg〜15mg、0.01mg〜10mg、0.1mg〜15mg、0.15mg〜12.5mgまたは0.2mg〜10mgの範囲のガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩の量を含んでもよく、用量の具体例には、0.1mg、0.2mg、0.3mg、0.4mg、0.5mg、0.6mg、0.7mg、0.8mg、0.9mg、1.5mg、1.0mg、1.75mg、2mg、2.5mg、2.75mg、3mg、3.5mg、3.75mg、4mg、4.5mg、4.75mg、5mg、5.5mg、6mg、6.5mg、7mg、7.5mg、8mg、8.5mg、9mg、10mg、11mg、12mg、15mg、20mg、25mgおよび30mgがある。
典型的には、ガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩の投与量は、それを必要とする患者に、1日1回または1日2回投与される。本明細書に記載の方法および組成物は、投与頻度の減少、有害事象の減少および/または有効性の増大を提供することができる。ある実施態様において、投与量は、例えば約0.1〜20mg/日、約0.2〜15mg/日、約0.5〜10mg/日または0.75〜5mg/日、例えば0.2mg/日、0.5mg/日、0.75mg/日、1mg/日、1.5mg/日、2mg/日、3mg/日、4mg/日、5mg/日、6mg/日、7mg/日、8mg/日、9mg/日、10mg/日、11mg/日、12mg/日、13mg/日、14mg/日、15mg/日、16mg/日、17mg/日、18mg/日、19mg/日または20mg/日である。ある実施態様において、ガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩、またはその誘導体もしくは類似体が、乳児では0.2mg〜1mg、成人では1〜20mgの用量で、1日1回投与される。
ある実施態様において、ガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩は、患者による必要に応じて投与される。ある実施態様において、ガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩は、物質渇望が起こる前に投与されてもよい。例えば、患者は、ストレスの多い状況が発生する前に、または別の物質使用の誘因に直面しているときに、渇望を予測して、ガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩の投与を受けてもよい。ある実施態様において、患者は、物質渇望が発生した後、例えば渇望中に、渇望を軽減または排除するために、ガボキサドールまたはその製薬学的に許容できる塩の投与を受けてもよい。ある実施態様において、ガボキサドールまたはその製薬学的に許容できる塩の用量は、患者が渇望が発生する前に1回の用量を服用し、別の渇望を感じているかまたは予測している場合には、その日のその後に別の用量を服用することができるように、十分に低い、例えば、15mg未満、10mg未満、または5mg未満である。
ある実施態様において、ガボキサドールは、ガボキサドール一水和物として提供される。当業者は、医薬組成物中の活性成分の量が、提供されるガボキサドールの形態によることを容易に理解するであろう。例えば、ガボキサドールを5.0mg、10.0mgまたは15.0mg含む医薬組成物は、5.6mg、11.3mgまたは16.9mgのガボキサドール一水和物に対応する。
ある実施態様において、ガボキサドールは結晶、例えば結晶性塩酸塩、結晶性臭化水素酸塩または結晶性双性イオン一水和物である。ある実施態様において、ガボキサドールは結晶性一水和物として提供される。
ある実施態様において、ガボキサドールは、酸付加塩、双性イオン水和物、双性イオン無水物、ヒドロクロライドまたは臭化水素酸塩を含む薬学的に許容できる塩を用いて患者に投与されるように製剤化されてもよく、双性イオン一水和物の形態で製剤化されてもよい。酸付加塩には、マレイン酸付加塩、フマル酸付加塩、安息香酸付加塩、アスコルビン酸付加塩、コハク酸付加塩、シュウ酸付加塩、ビス-メチレンサリチル酸付加塩、メタンスルホン酸付加塩、エタン-ジスルホン酸付加塩、酢酸付加塩、プロピオン酸付加塩、酒石酸付加塩、サリチル酸付加塩、クエン酸付加塩、グルコン酸付加塩、乳酸付加塩、リンゴ酸付加塩、マンデル酸付加塩、桂皮酸付加塩、シトラコン酸付加塩、アスパラギン酸付加塩、ステアリン酸付加塩、パルミチン酸付加塩、イタコン酸付加塩、グリコール酸付加塩、p-アミノ-安息香酸付加塩、グルタミン酸付加塩、ベンゼンスルホン酸付加塩またはテオフィリン酢酸付加塩、および8-ハロテオフィリン、例えば8-ブロモ-テオフィリンがあるが、これらに限定されない。別の適当な実施態様において、無機酸付加塩には、塩酸付加塩、臭化水素酸付加塩、硫酸付加塩、スルファミン酸付加塩、リン酸付加塩または硝酸付加塩が使用され得るが、これらに限定されない。
ある実施態様において、ガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩は医薬組成物で投与される。本発明の医薬組成物(単に組成物とも称される)は、投与形態を包含する。本発明の投与形態は単位用量を包含する。ある実施態様において、以下に述べるように、従来の製剤および放出調節製剤を含むさまざまな投与形態は、1日1回またはそれ以上投与され得る。いずれかの適当な投与経路、例えば、経口、直腸、経鼻、肺、膣、舌下、経皮、静脈内、動脈内、筋肉内、腹腔内および皮下経路が利用され得る。適当な投与形態には、錠剤、カプセル、経口液体、パウダー、エアロゾル、経皮モダリティ、例えば局所液体、パッチ、クリームおよび軟膏、非経腸製剤および坐薬がある。
本発明の医薬組成物は、従来の放出または放出調節プロファイルを有することがある。放出調節プロファイルには、即時放出プロファイル、遅延放出プロファイルおよび持続放出プロファイルがある。ある実施態様において、さまざまな薬物放出プロファイルを有する医薬組成物は組み合わせて2相または3相放出プロファイルを作り出すことができる。例えば、医薬組成物は、即時放出プロファイルおよび持続放出プロファイルを有することがある。ある実施態様において、医薬組成物は、持続放出プロファイルおよび遅延放出プロファイルを有することがある。このような組成物は、パルス製剤、多層錠剤またはカプセル含有錠剤、ビーズ、顆粒などとして提供することができる。組成物は、安全かつ効果的であると見なされる物質からなる薬学的に許容できる「担体」を用いて調製することができる。「担体」には活性成分または成分以外の、医薬製剤に存在するすべでの成分が含まれる。用語「担体」には希釈剤、結合剤、滑沢剤、崩壊剤、充填剤およびコーティング組成物があるが、これらに限定されない。
従来の(または調節されていない)放出経口投与形態、例えば錠剤またはカプセルは、一般に、錠剤またはカプセル殻が溶解することに伴い、薬剤を胃または腸に放出する。放出調節(MR)投与形態からの薬物放出のパターンは、従来の投与形態から意図的に変更され、所望の治療目的および/または患者のより良いコンプライアンスを達成する。MR医薬品の種類には、即時放出を提供する口腔内崩壊投与形態(ODDF)、持続放出投与形態、遅延放出投与形態(例えば、腸溶コーティング)およびパルス放出投与形態がある。
ODDFは、治療剤または活性成分を含有する固形投与形態であり、舌の上に置くと、通常は瞬く間に急速に崩壊する。ODDFの崩壊時間は、一般に1または2秒から1分である。ODDFは、唾液と接触することで急速に崩壊または溶解するように設計される。この投与方法は、身体的虚弱または精神的性質からかどうかにかかわらず、錠剤を飲み込むことに問題があり得る人々に有益であり得る。ODDFの例としては、口腔内崩壊錠、カプセル、急速に溶解するフィルムやウェーハなどがある。
持続放出投与形態(ERDF)は、持続放出プロファイルを有し、従来の投与形態、例えば、溶液または非放出調節投与形態で存在するものと比較して、投与頻度の減少を可能にするものである。ERDFは、薬物の持続的な作用持続時間を提供する。持続放出プロファイルを提供する適当な製剤は、当技術分野でよく知られている。例えば、コーティングされた徐放性ビーズまたは顆粒(「ビーズ」および「顆粒」は、本明細書において互換的に使用される)は、ガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩をビーズ、例えば菓子屋ノンパレイユ(confectioners nonpareil)ビーズに適用し、次いで、ワックス、腸溶性コーティングなどの従来の放出遅延物質でコーティングする。ある実施態様において、ビーズは、ガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩が物質と混合され、薬物が浸出する塊を提供するように形成されることができる。ある実施態様において、ビーズは、コーティングまたは塊の特性、例えば厚さ、気孔率、異なる物質の使用などの変動により異なる放出率を提供するように設計することがある。異なる放出率を有するビーズは、可変的または連続的な放出を提供するように、単一の投与形態に組み合わせることがある。ビーズはカプセルに含有されてもよく、錠剤に圧縮されてもよい。
ある実施態様において、本発明の調節された投与形態は、遅延放出プロファイルを有する遅延放出投与形態を包含する。遅延放出投与形態は、遅延放出錠剤または遅延放出カプセルを含むことがある。遅延放出錠剤は、ガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩などの薬物を、投与直後以外の時間に放出する固形投与形態である。遅延放出カプセルは、薬物が適切な形態のゼラチンから作られた硬質または軟質の可溶性容器のいずれかに封入され、投与直後以外の時間に薬物を放出する固形投与形態である。例えば、腸溶性コーティング錠剤、カプセル、粒子およびビーズは、遅延放出性の投与形態のよく知られている例である。腸溶性コーティング錠剤、カプセルおよび粒子およびビーズが胃を通過し、腸内で薬物を放出する。ある実施態様において、遅延放出錠剤は、投与直後に薬物を放出する、薬用粒子の集合体を含有する固形投与形態である。ある実施態様において、薬用粒子の集合体は、薬物の放出を遅延させるコーティングで覆われている。ある実施態様において、遅延放出カプセルは、投与直後に薬物を放出する、薬用粒子の集合体を含有する固形投与形態である。ある実施態様において、薬用粒子の集合体は、薬物の放出を遅延させるコーティングで覆われている。
遅延放出投与形態は当業者に知られている。例えば、コーティング遅延放出ビーズまたは顆粒は、ガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩をビーズ、例えば、菓子屋ノンパレイユ(confectioners nonpareil)ビーズに適用し、次いで、ワックス、腸溶性コーティングなどの従来の放出遅延物質でコーティングする。ある実施態様において、ビーズは、ガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩が物質と混合され、薬物が浸出する塊を提供するように形成されることできる。ある実施態様において、ビーズは、コーティングまたは塊の特性、例えば厚さ、気孔率、異なる物質の使用などの変動により異なる放出率を提供するように設計することできる。ある実施態様において、ガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩の腸溶性コーティング顆粒は、腸管コーティングカプセルに含有されてもよく、小腸内で顆粒を放出する錠剤に含有されてもよい。ある実施態様において、顆粒は、コーティング顆粒が少なくとも回腸に到達するまで原形を保ち、その後結腸内での薬物の遅延放出を提供するコーティングを有する。適当な腸溶性コーティング材料物質は当分野でよくしられており、例えばEudragit(登録商標)コーティング、例えばメタクリル酸およびメタクリル酸メチルポリマーなどがある。顆粒はカプセルに含有されてもよく、錠剤に圧縮されてもよい。
ある実施態様において、ガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩は、遅延放出プロファイルを提供する多孔質不活性担体に包含される。ある実施態様において、多孔質不活性担体は、チャネルまたは通路を包含し、薬剤が該チャネルまたは通路から周囲の流体に拡散する。ある実施態様において、ガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩はイオン交換樹脂に包含され、遅延放出プロファイルを提供する。遅延作用は、薬物-樹脂複合体が胃腸液およびそこに溶解されているイオン性成分と接触するときの、薬物の樹脂からの所定の放出速度に起因する。ある実施態様において、膜を利用し、薬物含有リザーバーからの放出速度を制御する。ある実施態様において、液体調製物を利用し、遅延放出プロファイルを提供することもできる。例えば、粒子が溶解しない液相全体に分散した固形粒子からなる液体調製物。懸濁液は、従来の投与形態(例えば、溶液または迅速な薬剤放出性の従来の投与形態)として示された薬物と比較して、少なくとも投与頻度の減少を可能にするように製剤化される。例えば、イオン交換樹脂成分またはマイクロビーズの懸濁液である。
ある実施態様において、物質使用障害の処置、物質使用渇望の予防、物質使用渇望の軽減および/または物質使用中止の促進のための方法は、それを必要とする患者にガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩を約0.05mg〜約50mg含む医薬組成物を投与することを含む。ある実施態様において、物質使用障害の処置、物質使用渇望の予防、物質使用渇望の軽減および/または物質使用中止の促進のための方法は、それを必要とする患者に、ガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩を約0.1mg〜約30mg含む医薬組成物を投与することを含む。
ある実施態様において、医薬組成物はガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩を、0.1mg〜25mg、0.1mg〜20mg、0.1mg〜15mg、0.5mg〜25mg、0.5mg〜20mg、0.5mg〜15mg、1mg〜25mg、1mg〜20mg、1mg〜15mg、1.5mg〜25mg、1.5mg〜20mg、1.5mg〜15mg、2mg〜25mg、2mg〜20mg、2mg〜15mg、2.5mg〜25mg、2.5mg〜20mg、2.5mg〜15mg、3mg〜25mg、3mg〜20mg、3mg〜15mg含む。
ある実施態様において、医薬組成物はガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩を、5mg〜20mg、5mg〜10mg、4mg〜6mg、6mg〜8mg、8mg〜10mg、10mg〜12mg、12mg〜14mg、14mg〜16mg、16mg〜18mgまたは18mg〜20mg含む。
ある実施態様において、医薬組成物は0.1mg、0.25mg、0.5mg、1mg、2.5mg、3mg、4mg、5mg、7mg、7.5mg、10mg、12.5mg、15mg、17.5mg、20mg、またはそのような用量の倍数の量のガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩を含む。ある実施態様において、医薬組成物は、ガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩を、2.5mg、5mg、7.5mg、10mg、15mgまたは20mg含む。
ある実施態様において、24-時間に対象に投与されるガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩、および/またはガボキサドールの総量は1mg〜50mgである。ある実施態様において、24-時間に対象に投与されるガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩、および/またはガボキサドールの総量は1mg〜20mgである。ある実施態様において、24-時間の期間に対象に投与されるガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩、および/またはガボキサドールの総量は5mg、10mgまたは15mgである。ある実施態様において、24-時間の期間に対象に投与されるガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩の総量は1mg〜50mgである。ある実施態様において、対象は低用量で開始してもよく、用量をエスカレートする。このようにして、薬物が対象における耐容性良好であるかを特定できる。投与量は、子供が成人より少ないことがある。ある実施態様において、子供においてガボキサドールの用量は0.1mg/kg〜1mg/kgであり得る。
ある実施態様において、本発明の組成物は、例えば、筋肉内(i.m.)投与、静脈内(i.v.)投与、皮下(s.c.)投与、腹腔内(i.p.)投与または髄腔内(i.t.)投与を含む非経腸投与に適する。本発明の非経口組成物は、注射、注入、または体内への移植によって投与されるために無菌でなければならず、単回投与または複数回投与のいずれかの容器に包装され得る。
ある実施態様において、対象に非経腸投与するための液体医薬組成物であって、ガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩を約0.005μg/ml〜約500μg/mlの濃度で含む医薬組成物が提供される。ある実施態様において、組成物はガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩を、例えば約0.005μg/ml〜約250μg/ml、約0.005μg/ml〜約200μg/ml、約0.005μg/ml〜約150μg/ml、約0.005μg/ml〜約100μg/mlまたは約0.005μg/ml〜約50μg/mlの濃度で含む。
ある実施態様において、組成物はガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩を、例えば約0.05μg/ml〜約50μg/ml、約0.1μg/ml〜約50μg/ml、約0.05μg/ml〜約25μg/ml、約0.05μg/ml〜約10μg/ml、約0.05μg/ml〜約5μg/mlまたは約0.05μg/ml〜約1μg/mlの濃度で含む。ある実施態様において、組成物はガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩を、例えば約0.05μg/ml〜約15μg/ml、約0.5μg/ml〜約10μg/ml、約0.5μg/ml〜約7μg/ml、約1μg/ml〜約10μg/ml、約5μg/ml〜約10μg/mlまたは約5μg/ml〜約15μg/mlの濃度で含む。ある実施態様において、非経腸投与のための医薬組成物は、例えば10ml、20ml、25ml、50ml、100ml、200ml、250mlまたは500mlの総体積に製剤化される。ある実施態様において、組成物は、袋、ガラスバイアル、プラスチックバイアルまたは瓶に含有される。
ある実施態様において、物質使用障害の処置、物質使用渇望の予防、物質使用渇望の軽減および/または物質使用中止の促進のための方法であって、それを必要とする患者に、ガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩を約0.05μg/ml〜約500μg/mlの濃度で含む非経腸医薬組成物を投与することによる方法が提供される。ある実施態様において、組成物は密封ガラス容器内に配置される。
ある実施態様において、非経腸投与のための組成物であって、ガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩を約0.05mg〜約100mg含む組成物が提供される。ある実施態様において、医薬組成物はガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩を、例えば、約0.1mg〜25mg、0.1mg〜20mg、0.1mg〜15mg、0.5mg〜25mg、0.5mg〜20mg、0.5〜15mg、1mg〜25mg、1mg〜20mg、1mg〜15mg、1.5mg〜25mg、1.5mg〜20mg、1.5mg〜15mg、2mg〜25mg、2mg〜20mg、2mg〜15mg、2.5mg〜25mg、2.5mg〜20mg、2.5mg〜15mg、3mg〜25mg、3mg〜20mg、3mg〜15mg含む。
ある実施態様において、非経腸投与のための医薬組成物はガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩を、例えば約5mg〜20mg、5mg〜10mg、4mg〜6mg、6mg〜8mg、8mg〜10mg、10mg〜12mg、12mg〜14mg、14mg〜16mg、16mg〜18mgまたは18mg〜20mg含む。ある実施態様において、非経腸投与のための医薬組成物は、例えば約0.1mg、0.25mg、0.5mg、1mg、2.5mg、3mg、4mg、5mg、7mg、7.5mg、10mg、12.5mg、15mg、17.5mg、20mg、またはそのような用量の倍数の量のガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩を含む。組成物は、袋、ガラスバイアル、プラスチックバイアルまたは瓶に含有されることができる。
ある実施態様において、対象に非経腸投与するための医薬組成物は、ガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩を約0.005mg/ml〜約500mg/mlの濃度で含む。ある実施態様において、組成物はガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩を、例えば約0.05mg/ml〜約50mg/ml、約0.05mg/ml〜約100mg/ml、約0.005mg/ml〜約500mg/ml、約0.1mg/ml〜約50mg/ml、約0.1mg/ml〜約10mg/ml、約0.05mg/ml〜約25mg/ml、約0.05mg/ml〜約10mg/ml、約0.05mg/ml〜約5mg/mlまたは約0.05mg/ml〜約1mg/mlの濃度で含む。ある実施態様において、組成物はガボキサドールまたはその薬学的に許容できるを、例えば約0.05mg/ml〜約15mg/ml、約0.5mg/ml〜約10mg/ml、約0.25mg/ml〜約5mg/ml、約0.5mg/ml〜約7mg/ml、約1mg/ml〜約10mg/ml、約5mg/ml〜約10mg/mlまたは約5mg/ml〜約15mg/mlの濃度で含む。ある実施態様において、非経腸投与のための医薬組成物は、例えば約10ml、約20ml、約25ml、約50ml、約100ml、約200ml、約250mlまたは約500mlの総体積に製剤化される。ある実施態様において、組成物は、袋、ガラスバイアル、プラスチックバイアルまたは瓶に包装され、保存される。
ある実施態様において、ガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩を含む医薬組成物であって、ガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩が約1.0M未満のモル濃度で存在する医薬組成物が提供される。ある実施態様において、ガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩は、例えば、約0.0001M、約0.001M、約0.01M、約0.1M、約0.2M、約0.5、約1.0M、約1.2M、約1.5M、約1.75M、約2.0Mまたは約2.5Mを超えるモル濃度で存在する。ある実施態様において、ガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩は、例えば約0.00001M〜約0.1M、約0.01〜約0.1M、約0.1M〜約1.0M、約1.0M〜約5.0Mまたは約5.0M〜約10.0Mのモル濃度で存在する。ある実施態様において、ガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩は、例えば約0.01M未満、約0.1M未満、約1.0M未満、約5.0M未満または約10.0M未満のモル濃度で存在する。
ある実施態様において、組成物中のガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩の溶解度は、例えば、25℃の水中で測定した場合、例えば約10mg/mL、約15mg/mL、約20mg/mL、約25mg/mL、約30mg/mL、約40mg/mL、約50mg/mL、約75mg/mL、約100mg/mL、約150mg/mLより高い。
ある実施態様において、組成物中のガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩の溶解度は、例えば、25℃の水中で測定した場合、例えば約1mg/mL〜約50mg/mL、約5mg/mL〜約50mg/mL、約10mg/mL〜約50mg/mL、約20mg/mL〜約50mg/ml、約20mg/mL〜約30mg/mLまたは約10mg/mL〜約45mg/mLである。
ある実施態様において、非経腸投与のための医薬組成物であって、少なくとも6ヶ月間安定的である医薬組成物が提供される。ある実施態様において、本発明の医薬組成物は、例えば、3ヶ月または6ヶ月後に、ガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩の5%未満の減少を示す。ある実施態様において、ガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩の分解量は、例えば約2.5%未満、約1%未満、約0.5%未満または約0.1%未満である。ある実施態様において、ガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩の分解は、少なくとも6ヶ月間、例えば約5%未満、約2.5%未満、約1%未満、約0.5%未満、約0.25%未満または約0.1%未満である。
ある実施態様において、非経腸投与のための医薬組成物であって、可溶性を保持する医薬組成物が提供される。ある実施態様において、安定的な、可溶な、局所部位適合性の、および/またはすぐに使用できる医薬組成物が提供される。ある実施態様において、本発明の医薬組成物は、それを必要とする患者への直接投与にすぐに使用できる。
本発明の非経腸組成物は、一つまたはそれ以上の添加物、例えば溶媒、溶解度向上剤、懸濁化剤、緩衝剤、等張剤、安定化剤または抗菌防腐剤を含み得る。非経腸組成物の添加物は、使用される場合、組成物に使用されるガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩の安定性、バイオアベイラビリティ、安全性および/または有効性に悪影響を及ぼさない。したがって、非経腸組成物は、投与形態の成分のいずれかにも不和合性(incompatibility)がない。
したがって、ある実施態様において、ガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩の非経腸組成物であって、安定化量の少なくとも一つの添加物を含む組成物が提供される。例えば、添加物は、緩衝剤、溶解補助剤、等張化剤、抗酸化剤、キレート剤、酸化防止剤、防腐剤およびこれらの組み合わせから選択され得る。当業者は、添加物が複数の機能を有し、1つまたはそれ以上の定義された群に分類され得ることを理解するであろう。
ある実施態様において、ガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩および添加物を含む医薬組成物であって、添加物が、例えば約10重量%、5重量%、2.5重量%、1重量%または0.5重量%(w/v)で存在する医薬組成物が提供される。ある実施態様において、添加物は、例えば約1.0重量%〜10重量%、約10重量%〜25重量%、約15重量%〜35重量%、約0.5重量%〜5重量%、約0.001重量%〜1重量%、約0.01重量%〜1重量%、約0.1重量%〜1重量%または約0.5重量%〜1重量%で存在する。ある実施態様において、添加物は、例えば約0.001%〜1%、約0.01%〜1%、約1.0%〜5%、約10%〜15%または約1%〜15%の重量%で存在する。
ある実施態様において、ガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩および添加物を含む医薬組成物であって、添加物がガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩に対する添加物のモル比、例えば約0.01:1〜約0.45:1、約0.1:1〜約0.15:1、約0.01:1〜約0.1:1および約0.001:1〜約0.01:1で存在する医薬組成物が提供される。ある実施態様において、添加物は、ガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩に対する添加物のモル比約0.0001:1〜約0.1:1または約0.001:1〜約0.001:1である量で存在する。
ある実施態様において、ガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩および添加物を含む医薬組成物であって、添加物が安定化量の緩衝剤を含む医薬組成物が提供される。緩衝剤は、ガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩が可溶性、安定性および/または生理学的適合性を保持する医薬組成物のpHの維持に使用され得る。例えば、ある実施態様において、非経腸組成物は、組成物が有意なガボキサドールの分解なしに安定性を保持する緩衝剤を含む。実施形態では、緩衝剤の添加により、pHを制御し、ガボキサドールまたはその塩を著しく触媒化または分解することなく、および/または注入時に患者に痛みを引き起こすことなく、安定性を高めることを希望する。
ある実施態様において、緩衝剤は、シトレート緩衝剤、ホスフェート緩衝剤、酢酸塩緩衝剤、タートレート緩衝剤、カーボネイト緩衝剤、グルタメイト緩衝剤、ラクタート緩衝剤、スクシネート緩衝剤、重炭酸塩緩衝剤およびそれらの組み合わせであり得る。例えば、クエン酸ナトリウム、クエン酸三ナトリウム無水物、クエン酸三ナトリウム二水和物、クエン酸ナトリウム脱水物、トリエタノールアミン(TRIS)、クエン酸三ナトリウムペンタ水和物、酢酸、クエン酸、グルタミン酸、リン酸が緩衝剤として使用され得る。ある実施態様において、緩衝剤は、アミノ酸緩衝剤、アルカリ金属緩衝剤またはアルカリ土類金属緩衝剤であり得る。例えば、緩衝剤は酢酸ナトリウムまたはリン酸水素であり得る。
ある実施態様において、本明細書では、約4.0〜約8.0のpHの、ガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩の非経腸組成物が提供される。ある実施態様において、組成物のpHは、例えば、約5.0〜約8.0、約6.0〜約8.0、約6.5〜約8.0である。ある実施態様において、組成物のpHは、例えば約6.5〜約7.5、約7.0〜約7.8、約7.2〜約7.8または約7.3〜約7.6である。ある実施態様において、ガボキサドールの水溶液のpHは、例えば約6.8、約7.0、約7.2、約7.4、約7.6、約7.7、約7.8、約8.0、約8.2、約8.4または約8.6である。
ある実施態様において、ガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩および添加物を含む医薬組成物であって、添加物が溶解補助剤を含む医薬組成物が提供される。例えば、本発明の開示による溶解補助剤は、例えば水酸化ナトリウム、L-リシン、L-アルギニン、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、リン酸ナトリウムおよび/またはリン酸カリウムを含む。組成物中の溶解補助剤の量は、溶液がすべての濃度で可溶性を保持する、すなわち、混濁にならず、および/または沈殿物を形成しないように十分である。
ある実施態様において、本明細書では、ガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩および添加物を含む医薬組成物であって、添加物が粒子形成阻害剤を含む医薬組成物が提供される。粒子形成阻害剤は、非経腸組成物中の粒子の形成を抑制する所望の性質を有する化合物を意味する。本発明の粒子形成阻害剤には、エチレンジアミンテトラ酢酸(EDTA)およびそれらの塩、例えばエチレンジアミンテトラ酢酸、カルシウム二ナトリウム塩(好ましくは水和物として);エチレンジアミンテトラ酢酸、ジアンモニウム塩(好ましくは水和物として);エチレンジアミンテトラ酢酸、ジカリウム塩(好ましくは二水和物として);エチレンジアミンテトラ酢酸、ジナトリウム塩(好ましくは二水和物として、必要に応じて、無水形として);エチレンジアミンテトラ酢酸、テトラナトリウム塩(好ましくは水和物として);エチレンジアミンテトラ酢酸、三カリウム塩(好ましくは二水和物として);エチレンジアミンテトラ酢酸、三ナトリウム塩(好ましくは水和物として)およびエチレンジアミンテトラ酢酸 二ナトリウム塩、USP(好ましくは二水和物として)がある。ある実施態様において、本明細書に開示の医薬組成物は有効量の粒子形成阻害剤を有する。ある実施態様において、添加物には、例えばアミノ酸、尿素、アルコール、アスコルビン酸、リン脂質、タンパク質、例えば血清アルブミン、コラーゲンおよびゼラチン;塩、例えばEDTAまたはEGTAおよび塩化ナトリウム、リポソーム、ポリビニルピロリドン、糖、例えばデキストラン、マンニトール、ソルビトールおよびグリセロール、プロピレングリコールおよびポリエチレングリコール(例えばPEG-4000、PEG-6000)、グリセロール、グリシンおよび/または脂質がある。
ある実施態様において、本明細書では、ガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩および添加物を含む医薬組成物であって、添加物が溶解補助剤を含む医薬組成物が提供される。例えば、溶解補助剤は、酸、例えばカルボン酸、アミノ酸を含み得るが、これらに限定されない。別の例において、溶解補助剤は飽和カルボン酸、不飽和カルボン酸、脂肪酸、ケト酸、芳香族カルボン酸、ジカルボン酸、トリカルボン酸、α-ヒドロキシ酸、アミノ酸およびそれらの組み合わせであり得る。
ある実施態様において、本明細書では、ガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩および添加物を含む医薬組成物であって、添加物が溶解補助剤、例えばギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、バレリアン酸、カプロン酸、エナント酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、ラウリン酸、ステアリン酸、アクリル酸、ドコサヘキサエン酸、エイコサペンタエン酸、ピルビン酸、安息香酸、サリチル酸、アルダル酸、シュウ酸、マロン酸、リンゴ酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、クエン酸、乳酸、アラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リシン、メチオニン、フェニルアラニン、プラリネ、セリン、スレオニン、トリプトファン、チロシン、バリン、およびこれらの組み合わせを含む医薬組成物が提供される。
ある実施態様において、溶解補助剤は、酢酸、その塩、およびこれらの組み合わせ(例えば、酢酸/酢酸ナトリウム)、クエン酸、その塩およびこれらの組み合わせ(例えば、クエン酸/クエン酸ナトリウム)、DLアルギニン、L-アルギニンおよびヒスチジンから選択される。ある実施態様において、溶解補助剤はDL-アルギニンである。ある実施態様において、溶解補助剤はL-アルギニンである。ある実施態様において、溶解補助剤は酢酸/酢酸ナトリウムである。ある実施態様において、溶解補助剤はクエン酸/クエン酸ナトリウムである。
ある実施態様において、本明細書では、ガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩および添加物を含む医薬組成物であって、添加物が組成物を等張化する医薬組成物が提供される。本発明の等張医薬組成物は、適切な量の塩化ナトリウム、グルコース、果糖、デキストロース、マンニトール、塩化カリウム、塩化カルシウム、グルコノグルコヘプトン酸カルシウム(calcium gluconoglucoheptonate)、またはこれらの混合物を添加することによって得ることができる。例えば、添加物は、一つまたはそれ以上の等張化剤、例えば塩化ナトリウム、塩化カリウム、グリセリン、マンニトールおよび/またはデキストロースを含み得る。等張化剤は、組織損傷および刺激の最小化、血球の溶血の減少、および/または電解質不均衡の予防に使用し得る。例えば、非経腸組成物は、等張である、塩化ナトリウムを含む水溶液であり得る。ある実施態様において、等張化剤は塩化ナトリウムである。ある実施態様において、等張化剤の濃度は約0.01〜約2.0重量%である。ある実施態様において、医薬組成物は最大約10%の等張化剤を含み得る。ある実施態様において、医薬組成物は最大、例えば約0.25%、約0.5%、約1%、約2.5%の等張化剤を含み得る。ある実施態様において、医薬組成物中の等張化剤の量は、例えば約0.01%〜1%、約0.1%〜1%、約0.25%〜1%または約0.5%〜1%である。
ある実施態様において、本明細書では、ガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩および添加物を含む医薬組成物であって、添加物がフリーラジカルアンタゴニストを含む医薬組成物が提供される。ある実施態様において、フリーラジカルアンタゴニストは、アスコルビン酸、アスコルビン酸誘導体、少なくとも一つのチオールを有する有機化合物、アルキルアルキルポリヒドロキシル化化合物およびシクロアルキルアルキルポリヒドロキシル化化合物、ならびにこれらの組み合わせである。
ある実施態様において、本明細書では、ガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩および添加物を含む医薬組成物であって、添加物がチオグリコール酸、チオール酢酸、ジチオスレイトール、還元グルタチオン、チオ尿素、α-チオグリセロール、システイン、アセチルシステイン、メルカプトエタンスルホン酸およびこれらの組み合わせから選択されるフリーラジカルスカベンジャーを含む医薬組成物が提供される。
ある実施態様において、本明細書では、ガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩および添加物を含む医薬組成物であって、添加物がリボフラビン、ジチオスレイトール、チオ硫酸ナトリウム、チオ尿素、アスコルビン酸、メチレンブルー、メタ重亜硫酸ナトリウム、重亜硫酸ナトリウム、没食子酸プロピルアセチルシステイン、フェノール、アセトン重亜硫酸ナトリウム、アスコルビン酸、アスコルビン酸エステル類、ブチルヒドロキシアニソール(BHA)、ブチルヒドロキシトルエン(BHT)、システイン、ノルジヒドログアヤレチン酸(NDGA)、モノチオグリセロール、重亜硫酸ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、トコフェロール類および/またはグルタチオンを含む医薬組成物が提供される。
ある実施態様において、本明細書では、ガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩および添加物を含む医薬組成物であって、添加物が防腐剤を含む医薬組成物が提供される。ある実施態様において、防腐剤は、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、ベンジルアルコール、クロロブタノール、クロロクレゾール、メタクレゾール、フェノール、硝酸フェニル水銀、酢酸フェニル水銀、p-ヒドロキシ安息香酸メチル、p-ヒドロキシ安息香酸プロピル、p-ヒドロキシ安息香酸ブチルおよびチメロサールから選択される。別の実施態様において、防腐剤は、フェノール、メタクレゾール、ベンジルアルコール、パラベン類(例えばメチル、プロピル、ブチル)、塩化ベンザルコニウム、クロロブタノール、チメロサール、フェニル水銀塩類(例えば酢酸塩、ホウ酸塩または硝酸塩)、およびこれらの組み合わせからなる群から選択される。
ある実施態様において、本発明の組成物は共溶媒を含む。いくつかの実例において、ガボキサドールの溶解度は治療量をはるかに下回ることがあり、したがって、共溶媒系が使用されてもよい。共溶媒は、十分に高い溶解度を達成し、安定性を向上させるのに使用され得る溶媒の混合物である。例えば、共溶媒は水溶性有機溶媒、例えばエタノール、プロピレン、グリコール、Capmul PG、プロピレングリコール、グリセリン、ポリエチレングリコール、ソルビトール、ジメチルアセトアミドおよび/またはジメチルスルホキシド(DMSO)であり得る。ある実施態様において、共溶媒は最大約75%の医薬組成物含むことができる。別の実施態様において、使用される共溶媒の量は、例えば、最大約1%、約5%、約10%、約15%、約25%、約40%または約50%の医薬組成物を含むことができる。
非経腸投与形態は、例えば、ガボキサドールと一つまたはそれ以上の添加物(例えば緩衝剤、溶解補助剤、等張化剤、抗酸化剤、キレート剤、酸化防止剤および/または防腐剤)とを、無菌条件下で均一な混合物が得るまで混合することによって調製することができる。次に、事前に無菌化されたバイアルに、適切な量の無菌混合物を充填してもよい。次に、所定の量の無菌混合物は、投与前に溶媒、例えば水、食塩水、約5〜10%の糖(例えばグルコース、デキストロース)溶液およびこれらの組み合わせと混合してもよい。さらに、溶液は、さらに処理する前に凍結融解してもよい。
添加物は、固体形態で使用してもよく、溶液形態で使用してもよい。固形形態で使用する場合、添加物とガボキサドールとは上記のように混合され、その後、溶媒は非経腸投与の前に添加されてもよい。溶液形態で使用する場合、ガボキサドールは非経腸投与の前に添加物の溶液と混合されることができる。
本発明のガボキサドールを含む非経口溶液は、非経腸流体、例えばD5W、蒸留水、食塩水またはPEGに使用する前に精製してもよい、必要量のガボキサドールを混合し、この溶液のpHを6.8〜8に調整することによって調製することができる。この過程は、室温で行ってもよく、または濃度を向上させるために、溶液を適切に温めてもよい。別の溶媒、例えばPEG400、600、ポリプロピレングリコールまたは他のグリコールを使用して溶解度を向上させることができる。室温まで冷めた後に得られた溶液は、例えば0.45ミクロンのフィルターを用いた限外濾過、またはエチレンオキシド処理、または加熱などの公知の方法で無菌化し、無菌非経腸製剤の分注に適したアンプル、バイアルまたはプレフィルド注射器に包装されてもよい。
本発明の非経腸組成物は、投与されると、ヒト患者において、約1時間またはそれ以上(例えば約1.5時間またはそれ以上)の、ガボキサドールの最大血漿濃度(Tmax)の時間を提供する。ある実施態様において、ヒト患者におけるガボキサドールのTmaxは、例えば、約1時間〜約5時間、約1時間〜約4時間、約1時間〜約3時間、約1時間〜約2時間の範囲である。ある実施態様において、ヒト患者におけるガボキサドールのTmaxは約1.5時間を超えると観察される。ある実施態様において、ヒト患者におけるガボキサドールのTmaxは約3時間未満であると観察される。注入が完了した時点で、最大血漿濃度の時間を測定する。
ある実施態様において、本発明の投与形態はガボキサドールを約1mg〜約500mg含み、この投与形態の非経腸投与(例えば筋肉内投与、静脈内投与、皮下投与、腹腔内投与または髄腔内投与)により、約25ng・hr/mlを超える平均AUC0-∞を含むガボキサドールのインビボ血漿プロファイルを提供する。ある実施態様において、投与形態の単回投与により、例えば、約50ng・hr/ml、約75ng・hr/ml、約150ng・hr/ml、約250ng・hr/ml、約500ng・hr/ml、約1000ng・hr/mlまたは約1500ng・hr/mlを超える平均AUC0-∞を含むガボキサドールのインビボ血漿プロファイルを提供する。
ある実施態様において、投与形態はガボキサドールを約1mg〜約500mg含み、この投与形態の投与により、約10000ng/ml未満の平均Cmaxを含むガボキサドールのインビボ血漿プロファイルを提供する。ある実施態様において、組成物の単回投与により、例えば、約5000ng/ml未満、約2500ng/ml未満、約1000ng/ml未満、約500ng/ml未満、約250ng/ml未満または約100ng/ml未満の平均Cmaxのガボキサドールのインビボ血漿プロファイルを提供する。
ある実施態様において、非経腸投与のための医薬組成物は、ガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩を含み、非経腸投与は、非経腸組成物の投与後約1分〜約120分でTmaxの薬物動態プロファイルを示し;その後、少なくとも50%のCmaxの血漿薬物濃度を約90分間〜約360分間持続する。ある実施態様において、ガボキサドールの非経腸投与後に、少なくとも50%のCmaxの血漿薬物濃度を、例えば約10分間〜約60分間、約15分間〜約90分間、約30分間〜約120分間、約60分間〜約180分間、約90分間〜約180分間持続する。
ある実施態様において、安定な医薬組成物は、治療有効量のガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩を無菌水に溶解して溶液を形成する、非経腸投与に適したバイアルまたはアンプルの単位投与形態で提供され、組成物は、ガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩以外の添加物、有機溶媒、緩衝液、酸、塩基または塩のいずれかを実質的に含まない。ある実施態様において、医薬組成物は十分な可溶性を保持し、直接投与ができる。ある実施態様において、少なくとも6ヶ月間医薬組成物は不活性雰囲気の不存在下で保存することができる。
ある実施態様において、本明細書では非経腸投与に適したバイアルまたはアンプルの単位投与形態の安定な医薬組成物であって、治療有効量のガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩を無菌水に溶解して溶液を形成し、ガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩以外の添加物、有機溶媒、緩衝液、酸、塩基または塩のいずれかは実質的に含まない組成物が提供される。ある実施態様において、医薬組成物は十分な可溶性を保持し、直接投与ができる。ある実施態様において、少なくとも6ヶ月間医薬組成物は不活性雰囲気の不存在下で保存することができる。
ある実施態様において、非経腸投与に適した安定な医薬組成物は、225〜350mOsm/kgのオスモル濃度を有し、7.0〜8.0の範囲のpHの水溶液中のガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩を含む。ある実施態様において、水溶液は270〜310のオスモル濃度を有する。ある実施態様において、水溶液は7.2〜7.8のpHを有する。
ある実施態様において、本明細書では、例えば、アルコール、カフェイン、大麻、幻覚剤、吸入剤、オピオイド、鎮静剤、催眠剤(Hypnotics)、抗不安薬、覚醒剤、ニコチンおよびタバコに対して物質使用障害の処置、物質使用渇望の予防、物質使用渇望の軽減および/または物質使用中止の促進のための方法であって、該方法は、それを必要とする患者に、ガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩を含む医薬組成物を投与することを含み、組成物が物質使用障害の少なくとも一つの症状を改善する方法が提供される。ある実施態様において、該方法はまた、それを必要とする対象において物質使用障害の症状を、驚くほど予想外に軽減または予防する。
ある実施態様において、本明細書に記載の方法は、処置の不在(例えば、処置の前)、または代替的な従来の処置と比較して、処置後の対象における物質使用障害の一つまたはそれ以上の症状を軽減させることができる。
ある実施態様において、本明細書では、物質使用障害の処置、物質使用渇望の予防、物質使用渇望の軽減および/または物質使用中止の促進のための方法であって、医薬組成物を患者に投与後、患者の少なくとも一つの症状を、4時間超の改善をもたらす方法が提供される。ある実施態様において、本発明においては、医薬組成物を患者に投与後、少なくとも一つの症状を、6時間を超えて改善することが提供される。ある実施態様において、本発明においては、医薬組成物を患者に投与後、少なくとも一つの症状を、例えば、8時間、10時間、12時間、15時間、18時間、20時間または24時間を超えて改善することが提供される。ある実施態様において、本発明においては、医薬組成物を患者に投与後、少なくとも一つの症状を、例えば、少なくとも8時間、10時間、12時間、15時間、18時間、20時間または24時間改善することが提供される。ある実施態様において、本発明においては、医薬組成物を患者に投与後、少なくとも一つの症状を12時間改善することが提供される。
ある実施態様において、本明細書では、ガボキサドールまたはその薬学塩を、それを必要とする患者に投与することを含む、物質使用障害の処置、物質使用渇望の予防、物質使用渇望の軽減および/または物質使用中止の促進のための方法であって、組成物が患者へ翌日まで機能するという改善を与える方法が提供される。
ある実施態様において、本明細書では、物質使用障害の処置、物質使用渇望の予防、物質使用渇望の軽減および/または物質使用中止の促進のための方法であって、該方法は、ガボキサドールまたはその薬学塩を、それを必要とする患者に投与することを含み、患者は、投与後、約2週間またはそれ以下、約1週間またはそれ以下、約1日またはそれ以下、または約1時間またはそれ以下(例えば15分間またはそれ以下、半時間またはそれ以下)の時間の以内に物質使用障害の一つまたはそれ以上の症状が緩和する方法が提供される。ある実施態様において、このような方法は、投与後、患者の物質使用障害の少なくとも一つの症状を、約1日またはそれ以上、1週間またはそれ以上、または2週間またはそれ以上緩和する。ある実施態様において、本明細書では、有効量のガボキサドールまたはその薬学塩を、物質使用障害に罹患している患者に非経腸的投与することを含む方法であって、患者は、異なる抗中毒化合物を投与した場合と比較して、ガボキサドールまたはその薬学塩の最初の投与後、物質使用障害の一つまたはそれ以上の症状を実質的に緩和する方法が提供される。
ある実施態様において、本明細書では、物質使用障害の処置、物質使用渇望の予防、物質使用渇望の軽減および/または物質使用中止の促進のための方法であって、医薬組成物の投与の4時間後の、患者内の活性物質、例えばガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩の量が投与量の約75%未満である方法が提供される。ある実施態様において、本明細書では、医薬組成物の投与の、例えば約6時間、8時間、10時間、12時間、15時間または20時間後の、患者内のガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩の量が投与量の約75%未満である方法が提供される。
ある実施態様において、本明細書では、物質使用障害の処置、物質使用渇望の予防、物質使用渇望の軽減および/または物質使用中止の促進のための方法であって、医薬組成物の投与の4時間後の、患者内の活性物質、例えばガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩の量が投与量の約80%未満である方法が提供される。ある実施態様において、本明細書では、医薬組成物の投与の、例えば約6時間後、約8時間後、約10時間後、約12時間後、約15時間後または約20時間後の患者内の活性物質、例えばガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩の量が投与量の約80%未満である方法が提供される。
ある実施態様において、本明細書では、物質使用障害の処置、物質使用渇望の予防、物質使用渇望の軽減および/または物質使用中止の促進のための方法であって、医薬組成物の投与の約4時間後の患者内の活性物質、例えばガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩の量が投与量の約65%〜約85%である方法が提供される。ある実施態様において、医薬組成物の投与の、例えば約6時間、約8時間、約10時間、約12時間、約15時間または約20時間後の患者内の活性物質、例えばガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩の量が約65%〜約85%である方法が提供される。
ある実施態様において、本明細書では、物質使用障害の処置、物質使用渇望の予防、物質使用渇望の軽減および/または物質使用中止の促進のための方法であって、該方法は、それを必要とする患者に、活性薬剤、例えばガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩を含む医薬組成物を投与することを含み、組成物が、約500ng/ml未満のCmaxを有するインビボ血漿プロファイルを提供する方法が提供される。ある実施態様において、組成物は、患者への投与後、6時間超の改善をもたらす。
ある実施態様において、組成物は、例えば約450ng/ml未満、約400ng/ml未満、約350ng/ml未満または約300ng/ml未満のCmaxを有するインビボ血漿プロファイルを提供し、また、組成物は、患者の翌日の機能を改善する。ある実施態様において、組成物は、例えば約250ng/ml未満、約200ng/ml未満、約150ng/ml未満または約100ng/ml未満のCmaxを有するインビボ血漿プロファイルを提供し、また組成物は、患者の翌日の機能を改善する。
ある実施態様において、本明細書では、物質使用障害の処置、物質使用渇望の予防、物質使用渇望の軽減および/または物質使用中止の促進のための方法であって、該方法は、それを必要とする患者に医薬組成物を投与することを含み、組成物が約900ng・hr/ml未満のAUC0-∞を有する一貫したインビボ血漿プロファイルを提供する方法が提供される。ある実施態様において、組成物は、患者へ翌日まで機能するという改善を与える。ある実施態様において、組成物は、例えば約850ng・hr/ml未満、約800ng・hr/ml未満、約750ng・hr/ml未満または約700ng・hr/ml未満のAUC0-∞を有するインビボ血漿プロファイルを提供し、患者の翌日の機能を改善する。ある実施態様において、組成物は、投与後、一つまたはそれ以上の症状を、6時間を超えて改善する。
ある実施態様において、本明細書では、物質使用障害の処置、物質使用渇望の予防、物質使用渇望の軽減および/または物質使用中止の促進のための方法であって、該方法は、それを必要とする患者に、活性物質、例えばガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩を含む医薬組成物を投与することを含み、組成物が、例えば約650ng・hr/ml未満、約600ng・hr/ml未満、約550ng・hr/ml未満、約500ng・hr/ml未満または約450ng・hr/ml未満のAUC0-∞を有するインビボ血漿プロファイルを提供する方法が提供される。ある実施態様において、組成物は、例えば約400ng・hr/ml未満、約350ng・hr/ml未満、約300ng・hr/ml未満、約250ng・hr/ml未満または約200ng・hr/ml未満のAUC0-∞を有するインビボ血漿プロファイルを提供する。ある実施態様において、組成物は、例えば約150ng・hr/ml未満、約100ng・hr/ml未満、約75ng・hr/ml未満または約50ng・hr/ml未満のAUC0-∞を有するインビボ血漿プロファイルを提供する。ある実施態様において、組成物は、組成物を患者に投与後、例えば4時間、6時間、8時間、10時間または12時間を超える時間の後に、患者の翌日の機能を改善する。
ある実施態様において、本明細書では、物質使用障害の処置、物質使用渇望の予防、物質使用渇望の軽減および/または物質使用中止の促進のための方法であって、それを必要とする患者に、ガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩を含む第一の医薬組成物、およびガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩を含む第二の医薬組成物を投与することを含む方法が提供される。いくつかの実施態様において、第二の医薬組成物は、第一の医薬組成物より少なくとも約20%低い平均AUC0-∞を有するインビボ血漿プロファイルを提供する。
ある実施態様において、第一の医薬組成物および/または第二の医薬組成物は、一日一回、二回または三回、または一日おきに投与される。ある実施態様において、第一の医薬組成物または第二の医薬組成物は、夕方に患者に投与される。ある実施態様において、第二の医薬組成物は、第一の医薬組成物中のガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩の量の少なくとも三分の一の量のガボキサドールを含む。ある実施態様において、第二の医薬組成物は、第一の医薬組成物中のガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩の量の少なくとも半分の量のガボキサドールを含む。
ある実施態様において、第一医薬組成物または第二の医薬組成物は、夕方に一回、朝に一回患者に投与される。ある実施態様において、24-時間に対象に投与されるガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩の総量は1mg〜100mgである。ある実施態様において、24-時間に対象に投与されるガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩の総量は1mg〜75mgである。ある実施態様において、24-時間に対象に投与される活性物質、例えばガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩の総量は約75mg未満、約50mg未満、約25mg未満、約20mg未満、約10mg未満または約5mg未満である。ある実施態様において、24-時間に対象に投与される活性物質、例えばガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩の総量は15mgである。
ある実施態様において、ガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩が、追加の治療剤と組み合わせて対象に提供される。ある実施態様において、ガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩および追加の治療剤のどちらか一方または両方の有効量は、どちらか一方が単独で提供される場合と、組み合わせて提供される場合とで異なってもよい。例えば、ガボキサドールまたは薬学的に許容できる塩と追加の治療剤とが相乗的に作用するならば、より少量のガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩、より少量の追加の治療剤、またはより少量のガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩および追加の治療剤により、ガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩、または追加の治療剤のどちらか一方単独によって提供されるのと同じ治療効果を達成することを要求されることがある。ある実施態様において、同じ量のガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩および追加の治療剤は、ガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩、または追加の治療剤のどちらか一方単独によって提供される治療効果と比べて強化された治療効果を提供するために使用される。
ガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩は、本明細書に記載の一つまたはそれ以上の物質に依存することを含む物質使用障害の処置、物質使用渇望の予防、物質使用渇望の軽減および/または物質使用中止の促進のための方法のために、一つまたはそれ以上の追加の治療剤と組み合わせて効果的に使用されることができる。したがって、ある実施態様において、物質使用障害の処置、物質使用渇望の予防、物質使用渇望の軽減および/または物質使用中止の促進のための方法であって、該方法はガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩および一つまたはそれ以上の追加の治療剤を、物質に依存している対象に投与することを含み、ガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩および追加の治療剤が、物質使用障害の効果的な処置、物質使用渇望の予防、物質使用渇望の軽減および/または物質使用中止の促進に寄与する方法が提供される。ある実施態様において、ガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩および一つの追加の治療剤が対象に提供または投与される。ある実施態様において、対象は二つまたはそれ以上の物質に依存している。
ガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩と追加の治療剤は、一緒に(すなわち、同時に)投与されてもよく、またはどちらか一方が他方より先に(すなわち、順次に)投与されてもよい。一般的には、ガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩および追加の治療剤の両方は、対象に治療的有用性、すなわち、物質使用障害の処置、物質使用渇望の予防、物質使用渇望の軽減、物質使用中止の促進および/または物質反復使用の予防に十分なレベルで一定期間対象に同時に存在することがある。ガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩と追加の治療剤は、同一の投与経路で投与されてもよく、または異なる投与経路で投与されてもよい。ある実施態様において、ガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩と追加の治療剤は、両方の薬剤を含有する組成物を用いて共同投与されることができる。
ガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩と組み合わせて提供される追加の治療剤は、物質使用障害の効果的な処置または予防の態様に寄与するいずれかの治療剤であってよい。例えば、追加の治療剤は、使用障害の処置に使用される薬物であってもよく、物質からの生理学的禁断と関係がある副作用の軽減に使用される薬物であってもよい。また、追加の治療剤は、脳セロトニン神経伝達に影響を与えるあらゆる薬物、例えば選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)、三環式および四環式セロトニン、ノルエピネフリン再取り込み阻害薬(SNRI)ならびにセロトニンアゴニストであり得る。ある実施態様において、追加の治療剤は、混合オピオイド部分アゴニスト/アンタゴニストを含むオピオイドアンタゴニスト、抗うつ薬、抗てんかん薬、制吐薬、ドーパミン作動薬、例えばドーパミンD1受容体アゴニスト、副腎皮質刺激ホルモン放出因子-1(CRF-1)受容体アンタゴニスト、選択的セロトニン-3(5-HT3)アンタゴニスト、5-HT2A/2Cアンタゴニストまたはカンナビノイド-1(CB1)受容体アンタゴニストであり得る。
ある実施態様において、物質はニコチンであり、ガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩は、ニコチン使用障害の処置のために、一つまたはそれ以上のニコチン代替物と組み合わせることができる。ニコチン代替物(「ニコチン置換療法」または「NRT」としても知られる)は、前にタバコまたは他のニコチン源から得られたニコチンを部分的に置換することにより、タバコを控えることを容易にすることができる。ガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩と組み合わせてもよいニコチン置換療法には、経皮ニコチンパッチ(例えばHabitrol(登録商標)、Nicoderm CQ(登録商標)およびNicotrol(登録商標))、ニコチンガム(例えばNicorette(登録商標)、ニコチンロゼンジ(例えばCommit(登録商標))、ニコチン含有舌下錠剤(例えばNicorette(登録商標) Microtab)およびニコチン経鼻スプレーまたは吸入器があるが、これらに限定されない。
ある実施態様において、ガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩は、一つまたはそれ以上のニコチン薬物と組み合わせることができる。使用し得るニコチン薬物の一つの特定の種類には、バレニクリン(Chantix(登録商標))を含むα4-β2ニコチン受容体部分アゴニストが包含される。ニコチン依存の処置に承認された別の治療剤はα3-β4ニコチン受容体アンタゴニストであるブプロピオン(Zyban(登録商標))であり、これは、ガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩と組み合わせることができる。ある実施態様において、ニコチンなどの物質とガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩とは、経皮パッチ送達システムを用いて一緒に投与される。
ある実施態様において、物質はアルコールであり、追加の治療剤はジスルフィラムである。ある実施態様において、物質はオピオイドであり、追加の治療剤はオピオイドアンタゴニスト、例えばナルトレキソン、ナロキソンまたは混合オピオイド部分アゴニスト/アンタゴニスト、例えばブプレノルフィン、ナロルフィンである。
別に定義しない限り、本明細書で使用されるすべての技術的および科学的用語は、本発明が属する技術分野の当業者に一般的に理解されるのと同じ意味を有する。
「PK」とは薬物動態プロファイルを意味する。Cmaxは実験中に測定される最高血漿薬物濃度(ng/ml)と定義される。TmaxはCmaxが測定される時間(min)と定義される。AUC0-∞は、薬物投与から薬物の除去までの、血漿薬物濃度-時間曲線下総面積(ng・hr/ml)である。曲線下総面積はクリアランスによって制御される。クリアランスは、単位時間(ml/分)あたりの薬物含有量が完全に除去された血液または血漿の量と定義される。
「添加物」は、活性薬物物質、例えば、医薬組成物のガボキサドール以外の、安全性について適切に評価され、薬物送達システムに含まれ、その製造中の薬物送達システムの処理;保護;サポート;安定性、バイオアベイラビリティまたは患者容認性の向上;生成物同定に役に立ち;または保管または使用中の薬物送達システムの全般的な安全性や有効性の、その他の特質の向上のいずれかを補助する。
「安定剤」または「安定化量」とは、十分な安定性を提供するが、組成物に使用されるガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩のバイオアベイラビリティ、安全性および/または有効性に悪影響を及ぼさない、組成物に含まれる1つまたはそれ以上の添加物の量を意味する。
「安定」とは、特定の期間、例えば3ヶ月後または6ヶ月後に、ガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩の分解が実質的にないことを意味する。
「可溶」とは、ガボキサドールの溶液が混濁にならないこと、および/または溶液中に実質的に沈殿物がないことを意味する。
「十分に可溶」とは、粒子含有量が十分に低く、非経腸投与に有用であるように材料物質が十分に無菌であることを意味する。例えば、液体組成物中の粒子の数は、例えば、6,000個未満の10μmの粒子が10mlの体積の溶媒中に存在し、好ましくは、10,000個未満、5,000個未満、3,000個未満、1,000個未満または400個未満の10μmの粒子が10mlの体積の溶媒中に存在するべきである。いくつかの実施例において、液体組成物中の粒子の数は、10mlの体積中に25μmの粒子が1000個未満、600個未満または200個未満であるべきである。
本明細書における「局所部位適合性」は、組成物が注射または注入部位で耐性があり、それによって、注入部位での炎症反応を含む局所皮膚刺激または静脈刺激などの副作用を最小限に抑えることを意味するものとする。本明細書における非経腸組成物は、従来の製品より、皮膚刺激または静脈炎などの副作用が少ないことがある。
「処置(Treating)」、「処置(treat)」または「処置(treatment)」とは、疾患、障害または病気に悩むか、またはその傾向があるが、まだ疾患、障害または病気の臨床的または無症候性症状を経験するか、または表したことがない対象において、疾患、障害または病気の臨床的症状の出現を軽減するか、または遅延されることを意味する。特定の実施態様において、「処置(Treating)」、「処置(treat)」または「処置(treatment)」とは、疾患、障害または病気に悩むか、またはその傾向があるが、まだ疾患、障害または病気の臨床的または無症候性症状を経験するか、または表したことがない対象において、疾患、障害または病気の臨床的症状の出現を予防することを意味する。「処置(Treating)」、「処置(treat)」または「処置(treatment)」はまた、疾患、障害または病気を抑制すること、例えば、その発症またはその少なくとも1つの臨床的または無症候性症状を阻止するか、または軽減させることを意味する。「処置(Treating)」、「処置(treat)」または「処置(treatment)」はさらに、疾患、障害または病気を緩和すること、例えば、疾患、障害または病気の軽減、またはその少なくとも一つの臨床的または無症候性症状を引き起こすことを意味する。処置される対象への利益は、統計的に有意であってもよく、数学的に有意であってもよく、少なくとも対象および/または医師に認識可能であってもよい。それにもかかわらず、予防的(防止的)と治療的(治癒的)処置は、本明細書では2つの別々の実施形態である。
「改善」とは、障害の少なくとも一つの症状に対して、物質使用障害の処置、物質使用渇望の予防、物質使用渇望の軽減および/または物質使用中止の促進のための方法を意味する。
「投与後1日で物質使用障害の1つまたはそれ以上の症状のが改善」とは、少なくとも1つの症状の有益な効果が一定期間、例えば6時間、12時間、24時間などにわたって持続する改善を意味する。
「薬学的に許容できる」とは、「一般に安全であると見なされ、例えば、ヒトに投与した場合、生理学的に容認でき、一般にアレルギー性または同程度の有害反応、例えば急性胃蠕動を生じない」分子実体および組成物を意味する。ある実施態様において、この用語は、連邦食品・医薬品・化粧品法のセクション204(s)および409に基づいたGRASリストとして、連邦政府または州政府の規制機関により承認された、FDAまたは同程度のリスト、動物、特にヒトへの使用のための米国薬局方または別の一般的に認められた薬局方による市販前審査および承認の対象となる分子実体および組成物を意味する。
「〜とともに同時投与される」、「併用療法」、「〜と組み合わせて(in combination with)」、「〜の組み合わせ(a combination of)」、「と組合せて(combined with)」または「〜とともに投与される」は、同じ意味であり、2つまたはそれ以上の薬物がある治療過程で投与されることを意味する。薬物は、同時に投与されてもよいし、間隔をあけて別々に投与されてもよい。薬物は、単一の投与形態で投与されてもよく、別々の投与形態で投与されてもよい。
「それを必要とする患者」には、物質使用障害がある、または物質使用障害を発症するリスクがあると診断された個体が含まれる。「患者」および「対象」は、同じ意味で使用されており、霊長類、イヌ科、ブタ、有蹄類、齧歯類、家禽および鳥類を含むが、これらに限定されない。この方法は、例えば、新生児、乳児、小児患者(6ヶ月から12歳)、思春期の患者(12〜18歳)または成人(18歳以上)を含むいずれかの個人に提供され得る。乳児は小児薬用量を受けることができることを理解する必要がある。
本明細書に使用される「精製」とは、無関係の材料物質、すなわち、材料物質が得られる天然材料を含む混入物質の存在を減少または除去する条件下で単離されている材料物質を意味する。本明細書に使用されるように、用語「実質的に含まない」とは、材料物質の分析試験の文脈で、操作的に使用される。好ましくは、混入物質を実質的に含まない精製材料物質は、少なくとも95%純度であり、より好ましくは、少なくとも97%純度であり、さらにましくは、少なくとも99%純度である。純度は、例えば、クロマトグラフィーまたは当技術分野で知られている他のいずれかの方法によって評価することができる。ある実施態様において、精製とは、混入物質レベルが、ヒトまたは非ヒト動物への安全な投与のための、規制当局に許容されるレベル未満を意味する。
本発明の組成物に関して、「すぐに使用できる」は、ガラスバイアル、輸液バッグまたはシリンジなどの使い捨て容器に予め充填された、標準化濃度および品質を有する再構成形態の調製物を、患者にすぐに直接投与できることを意味するものとする。
本発明の組成物に関して、「直接投与」は、即時投与、すなわち、さらなる希釈、他の物質との予混合、そうでなければ組成物の組成または製剤を変更することなく投与することを意味するものとする。このような組成物は、通常、注入装置から直接排出され、血管アクセスポートまたは中心ラインを介して投与される。
「投与量」は、μg/kg/日、μg/kg/時間、mg/kg/日またはmg/kg/時間で示される製剤を包含することを意図している。投与量は、特定の投与計画に従って投与される成分の量である。「用量」は、単位体積または単位質量、例えば、mgまたはμgで示される薬物の絶対単位用量で哺乳動物に投与される薬物の量である。用量は、製剤中の薬剤の濃度、例えばモル/リットル(M)、質量/体積(m/v)または質量/質量(m/m)に依存する。この2つの用語は、特定の投与量が、製剤の用量の投与計画によるものであるため、密接に関連している。いずれにせよ、特定の意味は文脈から明らかになる。
本明細書に使用される「約」または「おおよそ」とは、当業者によって決定される特定の値の許容誤差範囲内を意味し、これは、値がどのように測定または決定されるか、すなわち測定システムの限界に部分的に依存する。例えば、「約」は、当技術分野の慣例によれば、3またはそれ以上の標準偏差以内を意味することができる。あるいは、「約」は、いずれかの値の最大20%、好ましくは最大10%、より好ましくは最大5%、さらに好ましくは最大1%の範囲を意味することができる。あるいは、特に生物学的システムまたはプロセスにおいては、この用語は、一桁以内、好ましくは5倍以内、より好ましくは2倍以内の値を意味することができる。
本明細書に提供の実施例は、単に本明細書の開示を補強するために含まれており、いかなる点においても限定的であると見なされるべきではない。
実施例1
ガボキサドールの血漿濃度プロファイル
以下の実施例は、2.5mg〜20mgの範囲の単回経口投与後のガボキサドール一水和物の血漿濃度プロファイルおよび用量比例性を説明するものである。2.5〜20mgの範囲のガボキサドール一水和物カプセルの絶対的バイオアベイラビリティも評価している。
本試験は、6期間の二重盲検無作為に割り付けたクロスオーバー試験に参加した、別々の群の健常成人対象10名(少なくとも男女各4名)から構成され、クロスオーバー試験では、2.5〜20mgの用量範囲で、ガボキサドールの単回経口投与5回分の用量比例性と絶対的バイオアベイラビリティにアクセスすることを目的とした。対象がガボキサドールの単回経口投与5回分(2.5mg;5mg;10mg;15mg;および20mg)を受けた順序は、処置期間1から5の範囲内で無作為に割り付けた。各対象は、6つの処置期間すべてを完了する予定であり、各処置期間の間に少なくとも4日間、ウォッシュアウトした。
各計画投与時に同時に服用される試験薬物2カプセルからなる、処置期間内の各経口投与。経口投与試験薬物の処置指定は以下の通りであった:処置A-2.5mgのガボキサドールカプセル1個とマッチングプラシーボカプセル1個;処置B-5mgのガボキサドールカプセル1個とマッチングプラシーボカプセル1個;処置C-10mgのガボキサドールカプセル1個とマッチングプラシーボカプセル1個;処置D-15mgのガボキサドールカプセル1個とマッチングプラシーボカプセル1個;および処置E-20mgのガボキサドール(10mgのガボキサドールカプセル2個)。対象は、一晩絶食後、朝8:00頃に水240mLで試験薬物を受けた。試験薬物投与前後1時間以内を除き、水の自由摂取を認めた。投与後4時間、食事を与えなかった。
各処置の各対象について、投与後16時間にわたって血漿および尿試料を採取し、薬物動態パラメータ(例えばAUC、Cmax、Tmax、見かけのt1/2、累積尿中排泄物、腎クリアランス、クリアランスおよび必要に応じて定常状態分布容積)を測定した。ガボキサドールのAUCおよびCmaxの効力を調整し、試験間の薬物動態データの比較を容易にした。表1は、単回経口投与(2.5mg、5mg、10mg、15mgおよび20mg)後のガボキサドールの個々の効力調整薬物動態パラメータを示している。
Figure 2021521103
実施例2
禁煙処置におけるガボキサドールの使用に関する前向き試験
禁煙の意欲がある成人の日常喫煙者をガボキサドールまたはプラシーボ錠剤に無作為に割り付け、簡単な行動支援(brief behavioral support)と組み合わせた8週間の処置期間に参加させる。参加者を六つの別々の処置群(A-F)に無作為に割り付ける。無作為割り付けの参加基準として、参加者が18歳〜65歳であり、1日あたり10本またはそれ以上のタバコを吸っており、禁煙したいと思っていることを要求した。
処置群Aには、夕方に10mgのガボキサドールを投与する。処置群Bには、夕方に15mgのガボキサドールを投与する。処置群Cには、夕方に10mgのガボキサドール、朝に5mgのガボキサドールを投与する。処置群Dには、夕方に10mgのガボキサドール、朝に10mgのガボキサドールを投与する。処置群Eには、夕方に15mgのガボキサドール、朝に10mgのガボキサドールを投与する。処置群Fには、夕方と朝にプラシーボを投与する。
主要評価項目測定は、8週間の処置期の終了時における禁煙の長期化率である。副次的評価項目測定は、1)8週間の処置期間の終了時における7日目の点有病率と継続的な禁煙である。測定値は、自己報告によるタバコ使用や呼気中の一酸化炭素(CO)レベルやコチニンレベルを含む生化学的確認と、2)6ヶ月間のフォローアップ期間終了時における禁煙の長期化、7日目の点有病率、および継続的な禁煙、とを組み合わせて評価する。さらに、タバコの渇望は、ベースライン、1〜8週目および1ヶ月、2ヶ月&6ヶ月のフォローアップで評価する。自己報告測定(Tiffany Questionnaire of Smoking Urges-Brief)は、タバコ渇望の評価に使用する。
実施例3
アルコール依存の処置におけるガボキサドールに使用に関する前向き試験
本試験の目的は、アルコール依存患者における経口ガボキサドール(20mg/日)の安全性と有効性の予備的な指標を得ることである。無作為割り付けの参加基準は、参加者が18歳〜65歳であり、現在のアルコール依存がDSM-5基準を満たすことである。参加者は、以下の条件を満たす限度において、他の物質乱用または他の薬物(ニコチン、マリファナまたはコカイン)依存の基準を満たしていてもよい:マリファナまたはコカイン依存がアルコール依存に副次的でありまた、身体検査と病歴、バイタルサイン、ECGおよび臨床検査に基づき、医学的に健康であり、女性の場合は、血液妊娠検査が陰性であり、アルコールをやめる意思を示し、向精神薬を必要とせず、インフォームドコンセントを提供し、試験操作に従うことができる。
本試験は、アルコール依存患者におけるガボキサドールとプラセボとの、二重盲検並行2群間比較である16週間の試験である。この外来患者臨床試験には、2週間のプラシーボ・リードイン(導入)期と、それに続く12週間の処置期および2週間のリードアウト(導出)期が含まれる。患者は週に2回受診する。また、3ヶ月のフォローアップ訪問を行い、飲酒の禁断または再発の状況を再評価する。試験の方法は次の通りである:
一重盲検プラシーボ・リードイン期(第2週目および第1週目)。インフォームドコンセントを貰え、試験対象患者の選択・除外基準に暫定的に満たす患者について、2週間の一重盲検プラシーボ・リードイン期に入る。このプラシーボ・リードイン期の後、患者を無作為に割り付け、ガボキサドールまたはプラシーボを与え、次いで性別、年齢、人種およびアルコール依存レベルによって層別化する。
12週間の処置期(第1週目〜12週目)。これらの訪問において、薬物を提供し、標準化評価機器を設定し、生化学的測定を行うことで、アルコール消費量だけでなく試験薬のコンプライアンスをモニターする。これらの週2回の訪問のうちの1回では、患者に臨床医による個別のマニュアル指導による再発予防療法を行い、試験の精神科医と面談する。
一重盲検リードアウト期(第13〜14週目)。この2週間のリードアウト期において、活性薬物を受けている患者には、薬物量を減らしプラシーボにするが、その他のすべての測定および評価(週1回の心理療法セッションを含む)は変動させない。すべての患者は、試験を終えたか、管理上除去されたかに関係なく、14週目にフォローアップし、評価する。また、3ヶ月間フォローアップ訪問も行い、禁酒や飲酒の再発の状態を再評価する。
クリニック訪問。これらの訪問期間において、研究看護師と研究助手が予定通りに呼気アルコール濃度(BAC)、尿および血液試料を測定し、アルコール、違法薬物使用および薬物治療コンプライアンスをモニタリングする。薬物治療コンプライアンスは、尿試料中のリボフラビン蛍光を測定することによって、最初に評価する。スタッフは自己報告アンケートの記録を監督する。看護師は、訪問ごとにバイタルサインをチェックし、週に1回体重を測定し、コンプライアンス、薬の飲み忘れ、およびあり得る副作用や他の有害事象について患者に質問することで、コンプライアンスと有害事象の用紙を記録する。薬物治療コンプライアンスは、自己報告データ、付随的な情報データおよび薬物の血中濃度を介してモニタリングする。同様に、飲酒行動は、BAC、自己報告および付随的な情報データを用いてモニタリングする。このデータは、処置チームに利用可能であり、コンプライアンスの重要性の強化に使用する。患者は毎週、精神科医と面談し、精神科医は、現在のアルコール使用と気分状態を評価し、副作用を評価し、必要に応じて投与量を調整し(事前に決められた盲検用量調整スケジュールを使用)、最後の試験訪問以降に発生した患者の機能に関連する事象を検討し、CGI-オブザーバー評価(CGI-Observer rating)を行う。週2回の訪問のうちの1回において、患者は、個別の再発予防治療のため、セラピストとも面談する。試験中のいかなる時点においても、処置中の精神科医が、一次アルコール依存、他の乱用薬物への二次依存または新たな薬物依存が進み、より集中的な介入が必要であると判定した場合は、精神科医は該試験から離脱させ、他の形態の処置を紹介することについて決定を下す。
薬物は、固定された柔軟なスケジュールで与え、副作用を最小限に抑えるために推奨されている最大量にまで徐々に増加する。患者には、次回の訪問まで持続する十分な量の薬物を与える。ガボキサドールに割り振られた患者において、最初の2週間の処置期にわたって5mg/日から最大用量の10mg/日×2回(20mg/日)まで徐々に用量を増加する。すべての患者には、毎日同じ量のマッチング錠剤を与える。何度か訪問しなかったり、副作用や有害事象が発生した場合、試験看護師と試験精神科医は患者と面談し、事前に決められた盲検用量調整スケジュールを用いて用量を減少するように調整する。最大用量の50%(すなわち、10m/日のガボキサドール)に耐性できない患者は、試験薬物を中止する。
実施例3
オピオイド禁断の処置におけるガボキサドールの使用の前向き試験
これは、短時間作用性オピオイドからの全体的な突然の禁断を受ける対象の症状緩和におけるガボキサドールの用量-応答、有効性および安全性を評価するための2パート多施設共同研究である。対象は、短時間作用性オピオイドに依存しており、オピオイドの禁断が寸前であれば、適格である。対象は、最大7日間続くスクリーニング期間中に、プロトコルの包含/除外基準でコンプライアンスを評価する。
試験の第1部においては、無作為に割り付け、二重盲検のプラシーボ管理設計(1〜7日目)した入院患者を使用し、その後、第2部においては、非盲検の継続処置(8〜14日目)を行う。合計100人の対象を、3:3:2の比率(225:225:150)で無作為に割り付け、ガボキサドール20mgの合計1日用量(5mgを1日4回)、ガボキサドール10mgの合計1日用量(5mgを1日2回)またはマッチングプラシーボを7日間(すなわち、禁断の最も激しい段階の間に)を投与する。試験の第2部(8〜14日目)の期間中において、1〜7日目に基づく「記録者(完成者)」の定義(すなわち、7日目に少なくとも1回の試験薬物投与を受け、7日目に投与後3.5時間のSOWS-Gossop評価を記録する)を無事に達成するすべての対象は、処置の割り当てにかかわらず(二重盲検のまま)、治験責任医師と対象の希望に応じて、入院診療または外来診療のどちらかで非盲検の可変用量ガボキサドール処置(現場治験責任医師によって決定されるが、20mg/日を超えない)をさらに最大7日間投与される資格がある。禁断の開始から合計14日を超える期間でガボキサドールを投与される対象はいない。最初の投与量の増加や、強制的な最終投与量の漸減はない。
有効性および安全性の評価は、試験中は毎日行う。安全性は、有害事象、臨床検査室、心電図、バイタルサイン、身体検査データおよびコロンビア自殺重症度評価尺度(Columbia-Suicide Severity Rating Scale)の評価によって判定する。有効性は、ゴソップのショートオピエート禁断スケール(Short Opiate Withdrawal Scale of Gossop、SOWS-G)(主要評価項目測定値は1〜7日目の曲線下SOWS-Gスコア面積である)、臨床オピエート禁断スケール(COWS)、客観的オピエート禁断スケール(OOWS-Handelsman)、有効性の視覚的アナログスケール(VAS-E)および有効性と副作用の改良臨床グローバル印象ケールなどの、対象および観察者が記録するスケールによって、毎日評価する。有効性はまた、試験の保持、記録率、併用薬物の使用、禁断関連有害事象(AE)の発生、および試験薬物の最終投与から30日後の対象の処置状況によっても評価する。定性尿薬物スクリーニング(Qualitative urine drug screening)を一日おきに行い、禁制品(入院診療の場)や違法薬物(外来診療の場)の使用の有無を監視する。
試験期間中において、試験薬物のコンプライアンスは毎日、ソース(情報元)に記録する。試験の第1部(1〜7日目)の期間中において、対象は入院し、試験薬物の各投与量を試験実施施設の人員によって投与し、ソースに記録する。試験薬物は、1日4回、午前8時、午後1時、午後6時および午後11時に投与する。試験の第2部(8〜14日目)の期間中において、入院したままの対象には、試験実施施設人員によって試験薬物の各投与量を投与し、その投与量をソースに記録する。試験の第2部を外来で完了する対象は、試験の評価のために毎日、クリニックに戻る。非盲検期間中において、対象は、毎日の訪問のスケジューリングの柔軟性を考慮し、必要に応じて1〜2日分の試験薬物を処方し、それにより、次の日における試験の追加評価と投与のために戻るまで乗り切ってもらう。
当業者は、本明細書に記載の特定の実施態様と同等の態様が数多く存在することを認識し、、または日常的な実験を用いることのみで、それらを確認することができるであろう。そのような同等の態様は、特許請求の範囲に包含されるものである。

Claims (40)

  1. 物質使用障害の処置方法であって、それを必要とする患者に、ガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩を含む医薬組成物を投与することを含む方法。
  2. 医薬組成物が有効量のガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩を含む、請求項1に記載の方法。
  3. ガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩の量が、物質使用障害の一つまたはそれ以上の症状の軽減に効果的である、請求項2に記載の方法。
  4. 物質使用障害が、アルコール使用障害、カフェイン使用障害、大麻使用障害、幻覚剤使用障害、吸入剤使用障害、オピオイド使用障害、鎮静剤使用障害、覚醒剤使用障害、タバコ使用障害およびニコチン使用障害からなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
  5. 医薬組成物が、ガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩を約0.05mg〜約100mg含む、請求項1に記載の方法。
  6. ガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩が、追加の治療剤とともに同時投与される、請求項1に記載の方法。
  7. 物質使用渇望の予防を必要とする患者において物質使用渇望を予防する方法であって、予防的有効量のガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩を含む医薬組成物を該患者に投与することを含む方法。
  8. 物質が、アルコール、カフェイン、大麻、幻覚剤、吸入剤、オピオイド、鎮静剤、覚醒剤、タバコおよびニコチンからなる群から選択される、請求項7に記載の方法。
  9. 医薬組成物が、ガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩を約0.05mg〜約100mg含む、請求項7に記載の方法。
  10. ガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩が、追加の治療剤とともに同時投与される、請求項7に記載の方法。
  11. 物質使用渇望の軽減を必要とする患者において物質使用渇望を軽減させる方法であって、有効量のガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩を含む医薬組成物を該患者に投与することを含む方法。
  12. 物質が、アルコール、カフェイン、大麻、幻覚剤、吸入剤、オピオイド、鎮静剤覚醒剤、タバコおよびニコチンからなる群から選択される、請求項11に記載の方法。
  13. 医薬組成物が、ガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩を約0.05mg〜約100mg含む、請求項11に記載の方法。
  14. ガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩が、追加の治療剤とともに同時投与される、請求項11に記載の方法。
  15. ニコチン使用障害の処置方法であって、それを必要とする患者に、ガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩を含む医薬組成物を投与することを含む方法。
  16. 医薬組成物が、有効量のガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩を含む、請求項15に記載の方法。
  17. ガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩の量が、ニコチン使用障害の一つまたはそれ以上の症状の軽減に効果的である、請求項16に記載の方法。
  18. 医薬組成物が、ガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩を約0.05mg〜約100mg含む、請求項15に記載の方法。
  19. ガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩が、追加の治療剤とともに同時投与される、請求項15に記載の方法。
  20. ニコチン渇望の予防を必要とする患者においてニコチン渇望を予防する方法であって、予防的有効量のガボキサドールまたは薬学的に許容できる塩を含む医薬組成物を該患者に投与することを含む方法。
  21. 医薬組成物が、ガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩を約0.05mg〜約100mg含む、請求項20に記載の方法。
  22. ガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩が、追加の治療剤とともに同時投与される、請求項20に記載の方法。
  23. ニコチン渇望の軽減を必要とする患者においてニコチン渇望を軽減する方法であって、有効量のガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩を含む医薬組成物を該患者に投与することを含む方法。
  24. 医薬組成物が、ガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩を約0.05mg〜約100mg含む、請求項23に記載の方法。
  25. ガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩が、追加の治療剤とともに同時投与される、請求項23に記載の方法。
  26. タバコ使用障害の処置方法であって、それを必要とする患者に、ガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩を含む医薬組成物を投与することを含む方法。
  27. 医薬組成物が、有効量のガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩を含む、請求項26に記載の方法。
  28. ガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩の量が、タバコ使用障害の一つまたはそれ以上の症状の軽減に効果的である、請求項27に記載の方法。
  29. 医薬組成物が、ガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩を約0.05mg〜約100mg含む、請求項26に記載の方法。
  30. ガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩が、追加の治療剤とともに同時投与される、請求項26に記載の方法。
  31. タバコ渇望の予防を必要とする患者においてタバコ渇望を予防する方法であって、予防的有効量のガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩を含む医薬組成物を該患者に投与することを含む方法。
  32. 医薬組成物が、ガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩を約0.05mg〜約100mg含む、請求項31に記載の方法。
  33. ガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩が、追加の治療剤とともに同時投与される、請求項31に記載の方法。
  34. タバコ渇望の軽減を必要とする患者においてタバコ渇望を軽減させる方法であって、有効量のガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩を含む医薬組成物を該患者に投与することを含む方法。
  35. 医薬組成物が、ガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩を約0.05mg〜約100mg含む、請求項34に記載の方法。
  36. ガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩が、追加の治療剤とともに同時投与される、請求項34に記載の方法。
  37. 禁煙の促進方法であって、それを必要とする患者に、ガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩を含む医薬組成物を投与することを含む方法。
  38. 医薬組成物が、有効量のガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩を含む、請求項37に記載の方法。
  39. 医薬組成物が、ガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩を約0.05mg〜約100mg含む、請求項37に記載の方法。
  40. ガボキサドールまたはその薬学的に許容できる塩が、追加の治療剤とともに同時投与される、請求項37に記載の方法。
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