JP2021515125A - 新たな炭化水素産地の位置特定と炭化水素移動からの貯留層性能の予測 - Google Patents

新たな炭化水素産地の位置特定と炭化水素移動からの貯留層性能の予測 Download PDF

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Abstract

堆積盆シミュレーションセクションにより石油およびガスの移動を決定し、現在の貯留層生産測定値から将来の貯留層性能を予測する、データ処理システムを提供する。データ処理システムは、そのような属性が測定できない井戸位置間の貯留層位置における、より正確な貯留岩および流体特性分布を提供する。データ処理システムは、堆積盆シミュレーションセクションによる移動から捕捉された物理的現実に基づいて動作する。データ処理システムは、井戸で得られた測定値を用い、統計的手法を用いて井戸間の領域について内挿法を行う、従来の方法とは異なる。データ処理システムからの結果は、井戸間の貯留層の不連続部により多くの光を当て、貯留層内の硫化水素、タールゾーン(重質油)のより良好な分布をもたらす。また、データ処理システムを用いて得られた貯留層モデルにおける貯留層内のより正確な初期流体および岩石特性分布は、貯留層シミュレーションセクションによる炭化水素貯留層の生産予測精度を改善する。

Description

本発明は、地下地質構造における高温高圧によって引き起こされる熱履歴と化学反応の熱シミュレーションに基づいて、新たな油田・ガス田の位置特定と、炭化水素移動からの貯留層性能の予測に関する。
貯留層シミュレータは、貯留層モデルのコンピュータ実行を行って、地下貯留層内の流体の流れと、貯留層からの生産が開始された後の井戸からの流体の流れとの両方を検査する。貯留層シミュレータは、流体の経時的挙動を理解するために必要とされる石油物理学的特徴を含む貯留層モデル上に構築される。通常、シミュレータは、「履歴照合」と呼ばれる処理で履歴圧力と生産データを使用して較正される。シミュレータが正常に較正されると、新しい井戸の掘削、さまざまな流体の注入、または活性化などの一連の可能性のある筋書きの下、将来の貯留層生産を予測するために使用される。
堆積盆シミュレータは、過去数百万年にわたる地質学的タイムスケールにわたって、堆積盆地における地質学的処理の定量的モデルのコンピュータ実行を行う。堆積盆シミュレータは、炭化水素発生からの堆積物圧縮および堆積物温度に関連して、熱および流体モデルを形成した。また、堆積盆シミュレータは、地質学的堆積盆の進化中の過去の地質学的タイムスケールにわたる炭化水素の地下移動と蓄積中の流体流のモデルを形成した。
実際には、堆積盆シミュレータは新たな油田・ガス田の発見に使用されてきた。堆積盆シミュレータは、過去の地質学的履歴を再構築し、過去の地質学的タイムスケール中の地質学的堆積盆の進化に伴う炭化水素の発生、移動、捕捉をシミュレートすることにより、新しい石油・ガス貯留層の位置を特定する。
貯留層シミュレータは、実際に炭化水素流体を生産している井戸を有する既存の貯留層が、将来どのように生産できるかを予測する。貯留層シミュレーションモデルには、生産レベルを維持するためにどれだけの井戸を掘削するか、井戸をいつどこで掘削するか、どのような種類の井戸を掘削するか、という指標が示されている。貯留層シミュレータは、現在生産している石油・ガス貯留層の管理や、新たな産地の開拓に活用されている。
貯留層シミュレータは、今日といった貯留層が生産を行った日付に基づいてその計算を開始するが、一方、堆積盆シミュレータは、現在までにどのように層の堆積によって堆積盆が形成されたかを考察する。
これまで知られている限り、貯留層シミュレータおよび堆積盆シミュレータは、異なる調査時間および異なる物理的原理を扱ってきた。さらに、貯留層シミュレータおよび堆積盆シミュレータは、異なる目的のために別々に操作され、別々の異なる結果を得た。
簡単に述べると、本発明は、炭化水素を生産する貯留層を有する関心領域内の地下層中の炭化水素の存在を特定するための、新たに改良されたデータ処理システムを提供する。データ処理システムは、関心領域において予測される地下流体、温度、および圧力条件のシミュレータを含む。シミュレータの堆積盆シミュレーションセクションは、貯留層内の貯留岩特性と流体特性条件の予測測定値を形成する。堆積盆シミュレーションセクションはまた、生産貯留層からの炭化水素の生産中の所定時間における形成された予測測定値を、所定時間における生産貯留層の実際の貯留岩特性および流体特性条件に適合するように調整する。また、データ処理システムのシミュレータは、貯留層シミュレーションセクションを含み、貯留層シミュレーションセクションは、所定時間以外の貯留層からの生産時に、生産貯留層内の貯留岩特性および流体特性条件の予測測定値を形成する。
データ処理システムはまた、所定精度の範囲内で対応する貯留層シミュレーションセクションからの貯留岩特性および流体特性条件の予測測定値を用いて、堆積盆シミュレーションセクションからの所定時間における貯留岩特性および流体特性条件の形成された予測測定値を調整する、プロセッサを含む。堆積盆シミュレーションセクションはまた、生産貯留層から離れた関心領域における炭化水素の存在を示すために、所定時間より前の時間における貯留岩特性および流体特性条件の測定値を形成する。
本発明による、新たな炭化水素産地の位置を特定し、貯留層性能を予測するための、関心位置における地面の三次元地下層の概略図である。
図1の一部の拡大図であり、地下地質構造における高温高圧によって引き起こされる化学反応から生じる異なる炭化水素組成物の生成、移動、および捕捉を示す。
地下地質構造における高温高圧によって引き起こされる化学反応から、有機堆積物の地下層におけるより軽質の炭化水素への変換を示す概略図である。
本発明による、新たな産地の炭化水素の存在を特定し、炭化水素移動から貯留層性能を予測するための、データ処理システムの概略ブロック図である。
図4のデータ処理システムを用いて、炭化水素の存在を特定し、炭化水素移動から貯留層性能を予測するためのワークフローの概略図である。
井戸内の関心深度区間にわたる垂直圧力分布の図4のデータ処理システムの、堆積盆シミュレーションセクションとの履歴照合の結果を示す概略図である。
井戸内の関心深度区間にわたる垂直温度分布の図4のデータ処理システムの、堆積盆シミュレーションセクションとの履歴照合の結果を示す概略図である。
井戸内の関心深度間隔にわたるメタン分布の図4のデータ処理システムの、堆積盆シミュレーションセクションとの履歴照合の結果を示す概略図である。
井戸の関心深度間隔にわたる初期水飽和率分布の図4のデータ処理システムの、堆積盆シミュレーションセクションと測定された初期水飽和率分布との履歴照合の結果を示す概略図である。
ガス油接触面およびガス飽和率の測定された初期分布の図4のデータ処理システムの、堆積盆シミュレーションセクションとの履歴照合の結果を示す概略図である。
図4のデータ処理システムの堆積盆シミュレーションセクションで得られる初期流体組成物と、図4のデータ処理システムの貯留層シミュレーションセクションによって得られる初期流体組成物とを示す概略図である。
図4のデータ処理システムで得られた地層厚および深度と比較した、井戸における測定された地層厚および深度の初期分布を示す概略図である。
図4のデータ処理システムの堆積盆シミュレーションセクションで得られた貯留層モデルにおける地下地層の井戸間透水分布を、図4のデータ処理システムの貯留層シミュレーションセクションで得られた層の井戸間透水分布と比較して示す概略図である。
図4のデータ処理システムの堆積盆シミュレーションセクションで得られた貯留層モデルにおける地下層の井戸間多孔率分布を、図4のデータ処理システムの貯留層シミュレーションセクションで得られた層の井戸間多孔率分布と比較して示す概略図である。
図4のデータ処理システムの堆積盆シミュレーションセクションで得られた貯留層モデルにおける地下層の地層厚分布を、図4のデータ処理システムの貯留層シミュレーションセクションで得られた層の地層厚分布と比較して示す概略図である。
図4のデータ処理システムの堆積盆シミュレーションセクションで得られた貯留層モデルにおける地下層の層連続性を、図4のデータ処理システムの貯留層シミュレーションセクションで得られた層の層連続性と比較して示す概略図である。
図4のデータ処理システムを用いた、炭化水素移動のための地面の地下層の三次元貯留層モデルの垂直面における例示的な貯留層グリッドシステムの概略図である。
図4のデータ処理システムを用いた、炭化水素移動前の図17の貯留層グリッドシステムにおける例示的な推定産地事例の概略図である。
図4のデータ処理システムを用いた、移動中の経時的なケロジェン質量の相対的な減少、および軽質油成分および重質油成分の生成のプロットである。
図4のデータ処理システムを用いた、炭化水素移動後の図18の例示的な推定産地事例の概略図である。
オリジナルのケロジェン生成サイトについて、異なるオリジナル位置の、図20の産地事例における、油飽和率に対する効果の概略図である。 オリジナルのケロジェン生成サイトについて、異なるオリジナル位置の、図20の産地事例における、油飽和率に対する効果の概略図である。 オリジナルのケロジェン生成サイトについて、異なるオリジナル位置の、図20の産地事例における、油飽和率に対する効果の概略図である。 オリジナルのケロジェン生成サイトについて、異なるオリジナル位置の、図20の産地事例における、油飽和率に対する効果の概略図である。
産地が生産を行った日付に開始される、時間の関数としての井戸の予測性能のプロットである。
図面において、図1は、炭化水素生産地層岩石層10の形態の地下炭化水素貯留層Rが存在する場所における、地下地質構造Sまたは地面の地層の概略的な形態の等角図である。図1に示すように、炭化水素生産地層岩石層10は、地表20の下の12、14、16で示すように、いくつかの他の地層岩石層の下に存在する。28および30に示すように坑井を通って地層を貫通するために、22、24、26に示すように、探査用または生産用の井戸が掘削されている。
生産井である井戸22、24および26は、炭化水素(油およびガス)と水または海水との流体混合物の形態をとる地下貯留層Rからの流れを示す。生産された流体は、トラップ32(図2)から生産井に入り、そこで炭化水素ガス34、軽質油36および重質油38が、不透水率地層42の下の透水率地層40中の海水または水の上に封入または捕捉される。
炭化水素油36、38および炭化水素ガス34の起源は、トラップ32からある程度離れていることが多い地層46内の別の位置にある発源地44である。発源地44からの58において概略的に示される炭化水素の流れは、地質学的時間にわたって水で満たされた地下層の多孔質媒体中で起こる。発源地44では、何百万年もの地質学的時間にわたって、流送土砂中の有機材料(またはケロジェン)が多くの堆積層の下に埋設されてきた。発源地44内のケロジェンは、高温高圧にさらされる。
ケロジェンは、元来、主に重質炭化水素鎖から構成される。発源地44では、ケロジェンは高温高圧下にある。このプロセスは時には調理と呼ばれ、この文脈における発源地44はキッチンと呼ばれる。このプロセスでは、石油精製と同様に、高圧下で、重質炭化水素分子がより軽質の分子成分に分解され、経時的に異なる温度で異なる炭化水素生成物を生じる。
図3において、高温での経時的なケロジェンの調理は、ケロジェン52に作用するバーナーまたは熱源50によって概略的に示され、一方、発源地は圧力容器54として概略的に示される。56で概略的に示されるように、炭化水素は、地質学的時間にわたって、熱および圧力の結果として、ガスとして、ならびに軽質油および重質油として、ならびにアスファルトとして移動する。石油およびガスは時間の経過とともに、矢印58で示すように地下層を通って移動し、32で示すようなトラップの位置に到達する(図2)。
本発明によれば、データ処理システムD(図4)は、炭化水素を生産する貯留層を有する関心領域内の地下層中の炭化水素の存在を特定するために提供される。データ処理システムDは、相互作用的に動作する堆積盆シミュレーションおよび貯留層シミュレーションを実行し、その後のシミュレーション実行を調整する2つのシミュレーション操作の結果は、生産貯留層Rの近くの構造S内の関心領域にありそうな新たな油およびガスの蓄積の存在を特定するために実行される。データ処理システムDにおける堆積盆シミュレーションおよび貯留層シミュレーションは、グリッドセルで構成される貯留層モデルに関連して実行される。その実施例は、共通所有の米国特許第7,596,480号、米国特許第8,359,185号、米国特許第8,437,999号、米国特許第9,164,191号、および米国特許第9,471,723号に記載されている。
地下地質構造Sでは、水で満たされた多孔質媒体中で炭化水素の流れが起こる。後述するように、データ処理システムDは、石油およびガスの移動の生成中に起こる熱および化学反応に基づく地質モデルを形成する。さらに、生産開始時などの共通の時点での貯留層内の熱条件は同じである。したがって、貯留層および堆積盆シミュレーションの熱条件の数式は同じであるべきである。
しかしながら、堆積盆シミュレーションは、多くの温度および圧力条件、ならびに可変的な貯留層属性またはパラメータを含む。また、堆積盆シミュレーション結果に対するこれらの条件とパラメータの相互作用と影響は、物理的には決定の影響を受けない。このように、堆積盆シミュレーションから数百万年にわたる地質学的履歴には高度の不確実性が存在する。本発明によれば、堆積盆シミュレーションからの地下構造の過去の地質学的履歴は、数学的逆問題を解くことにより、非線形プログラミングを用いて較正される。
さらに、堆積盆シミュレーションは、地質学的時間の経過につれて移動する地下を定義するために移動グリッドに基づいている。対照的に、貯留層シミュレーションは、静止グリッドに基づいている。両方のシミュレータは、多孔質媒体を通る流れを想定する。堆積盆シミュレーションは、高温高圧によって誘発される化学反応に基づいて、異なる組成の石油の生成をモデル化することを含む。熱的および化学的原理による石油の地下生成は、実際には地下の製油所における石油化学反応によく似ている。
データ処理システムDは、貯留岩特性と流体特性条件の予測測定値が、生産貯留層の測定された初期流体、圧力、温度分布条件と一致するまで、堆積盆シミュレーションの各種パラメータを変化させて、堆積盆シミュレーションを較正する。データ処理システムDは、圧力、流体生産などのシミュレーション予測された井戸性能を、産地測定値に対して較正する(または履歴照合する)。次いで、データ処理システムDは、貯留層Rを管理するために必要とされるように、進行中の貯留層シミュレーションを実行する。
データ処理システムDは、試行錯誤を用いるのではなく、非線形最適化逆問題として地質較正あるいは地質履歴照合を行う。何百万年にもわたる地質履歴には高度の不確実性があるので、堆積盆の過去の履歴は、非線形最適化方法論によって本発明に従って実質的に較正される。
地質履歴が較正された後、データ処理システムDは、さらなる堆積盆シミュレーション実行を行い、さらなる新たな石油ガス貯留層の位置を特定する。新たな石油ガスの蓄積の可能性は、生産貯留層Rからの実際の生産測定値に基づいて較正された、地質履歴に照合した堆積盆シミュレーションにより高くなるべきである。新たな試掘位置特定の精度は、地質履歴の照合の精度に依存する。実際には、より既知の貯留層の初期条件が一致する場合、精度が上がる。
[データ処理装置]
図4に示すように、データ処理システムDは、プロセッサ102と、プロセッサ102に接続され、その内部に動作命令、制御情報およびデータベース記録を記憶する、メモリ104と、を有するコンピュータ100を含む。データ処理システムDは、好ましくはIntel Corporation社またはAdvanced Micro Devices(AMD)社、またはHPC Linuxクラスタコンピュータからのようなノードを有するマルチコアプロセッサである。データ処理システムDは、ニューヨーク州ArmonkのInternational Business Machines(IBM)社または他のソースから入手可能なものなど、任意の従来のタイプの適切な処理容量のメインフレームコンピュータであってもよい。データ処理システムDは、場合によってはパーソナルコンピュータ、ラップトップコンピュータ、または任意の他の適切な処理装置など、任意の従来のタイプの適切な処理能力のコンピュータであってもよい。したがって、多数の市販のデータ処理システムおよびタイプのコンピュータをこの目的のために使用できることを理解されたい。
コンピュータ100は、関心領域内の予測された地下流体、温度、および圧力条件のシミュレータ106を含む。シミュレータ106は、貯留層内の貯留岩特性および流体特性条件の予測測定値を形成する堆積盆シミュレーションセクション108を含む。堆積盆シミュレーションセクション108はまた、生産貯留層からの炭化水素の生産中の所定時間における形成された予測測定値を、所定時間における生産貯留層の実際の貯留岩特性および流体特性条件に適合するように調整する。シミュレータ106はまた、所定時間以外の貯留層からの生産中の時間に、生産貯留層内の貯留岩特性および流体特性条件の予測測定値を形成する貯留層シミュレーションセクション110を含む。
プロセッサ102は、堆積盆シミュレーションセクション108からの所定時間における貯留岩特性および流体特性条件の形成された予測測定値を、貯留層シミュレーションセクション110からの貯留岩特性および流体特性条件の予測測定値と、所定精度内に一致するように調整する。堆積盆シミュレーションセクション108はさらに、生産貯留層から離れた関心領域内の炭化水素の存在を示すために、所定時間より前の時間に貯留岩特性および流体特性条件の測定値を形成する。
堆積盆シミュレーションセクション108は、例えば、Angelo Luciaによる、「Fully Compositional and Thermal Reservoir Simulations Efficiently Compare EOR Techniques」SPE 167184、SPE Unconventional Resources Conference−Canada、Calgary、Alberta、Canada、Nov.5−2013の議事録に記載されているタイプの蒸気圧入シミュレータであってもよい。堆積盆シミュレーションセクション108はまた、例えば、S.Khorsandi Kouhanestani et al.による、「Fully implicit compositional thermal simulator using rigorous multiphase calculations」, Transactions C: Chemistry and Chemical Engineering Scientia Iranica, (2011), Vol 18 (3) p.509−517に記載されているタイプの熱シミュレータであってもよい。
貯留層シミュレーションセクション110は、文献に記載されているGigaPOWERSとして知られているタイプであってもよい。例えば、出願人Dogru,A.H. et al.による記事である「A Next−Generation Parallel Reservoir Simulator for Giant Reservoirs」SPE 119272、2009 SPE Reservoir Simulation Symposium,The Woodlands,Texas,USA,Feb 2−4,2009の議事録、Dogru,A.H.,Fung,L.S.,Middya,U.,Al−Shaalan,T.M.,Byer,T.,Hoy,H.,Hahn,W.A.,Al−Zamel,N.,Pita,J.,Hemanthkumar,K.,Mezghani,M.,Al−Mana,A.,Tan,J,Dreiman,T.,Fugl,A,Al−Baiz,A.による「New Frontiers in Large Scale Reservoir Simulation」SPE 142297、2011 SPE Reservoir Simulation Symposium、The Woodlands、Texas、USA、Feb21−23、2011の議事録を参照されたい。GigaPOWERS貯留層シミュレーションは、シナリオ当たり数百ギガバイトまたはGBのフットプリントを利用しながら、後処理のための10億セル障壁を超える微細スケールのグリッドシミュレーションが可能である。GigaPOWERSは、このタイプのコンピュータ処理のための出願人サウジアラビアンオイルカンパニー(Saudi Arabian Oil Company)の商標である。
コンピュータ100は、ユーザインターフェース112を介してオペレータまたはユーザにアクセス可能であり、出力グラフィックユーザディスプレイ114を用いて、本発明に従って得られた出力データまたは処理結果の記録を表示するために利用可能である。出力ディスプレイ114は、出力記録または画像として、グラフ、データシート、グラフィック画像、データプロット等の形態で印刷出力情報または可視表示を提供することができるプリンタおよび出力ディスプレイスクリーン等の構成要素を含む。
コンピュータ100のユーザインターフェース112はまた、適切なユーザ入力装置または入出力制御ユニット116を含み、情報およびデータベース記録を制御またはアクセスし、コンピュータ100を操作するためのユーザアクセスを提供する。データ処理システムDはさらに、コンピュータメモリに記憶されたデータのデータベースを含み、これは、内部メモリ104、またはサーバ126内の関連データベース124内の122で示されるような、外部メモリ、ネットワーク化されたメモリ、または非ネットワーク化されたメモリであってもよい。
データ処理システムDは、コンピュータ100のメモリ104に非一時的に記憶されたプログラムコード128を含む。本発明によるプログラムコード128は、本発明によるデータプロセッサ102に、炭化水素を生産する貯留層を有する関心領域内の地下層中の炭化水素の存在を特定するようにさせるコンピュータ動作可能命令の形態である。
データ処理システムDは、ネットワークを介して接続された、単一のCPUの形態、または図4に示すように、プロセッサノードと呼ばれるコンピュータクラスタまたはコンピュータ130のグループの形態をとることができる。
Figure 2021515125
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[データ処理システムの操作]
図5は、本発明によるデータ処理システムDの機能および操作を概略的に示す。本発明によるデータ処理システムDは、まず、関心地下領域Sにおける初期条件を予測する。また、堆積盆シミュレーションセクション108は、形成された予測測定値を調整して、所定時間に、地下領域S内に位置する貯留層Rの測定された初期条件と照合する。所定時間は、貯留層Rからの炭化水素生産を開始するt=0である。堆積盆シミュレーションセクション108によって行われる照合は、所定時間における生産貯留層Rの貯留層モデル内の岩石特性および流体特性分布を示す貯留層属性である。
150に示されるように、堆積盆シミュレーションセクション108は、メモリ104から関心地下領域Sのための地質データ記述を受信する。地質データ記述には、貯留層モデルグリッドセルの位置における三次元グリッド座標(i、j、k)に関する三次元(x、y、z)マトリックス形式の貯留層モデルのセルに関する情報と、現在の層、地平線とその相、古地形、地質年代にわたる堆積年代、地質年代にわたる境界条件と相特性に関する時間(t)が含まれる。
152に示されるように、堆積盆シミュレーションセクション108は、時間t=0で実行され、三次元グリッド座標(i、j、k)位置に従って、貯留層モデルのセルのマトリックスに対する初期貯留層属性のセットを決定する。本発明による貯留層モデルのセルのための貯留層生産を開始する時間t=0における例示的な初期貯留層属性は、圧力、温度、流体飽和度、成分流体および濃度などの流体測定値と、上記の用語体系のセクションで識別されるように、地下領域Sの貯留層モデルグリッドセルの三次元グリッド座標(i、j、k)位置のための多孔率、透水率、地層厚などの地層パラメータとを含む。
154で示されるように、貯留層シミュレーションセクション110は、貯留層モデルグリッドセルの三次元グリッド座標(i、j、k)位置および生産貯留層Rに関するメモリ104からの地質および流体のデータとの時間(t)に関して、マトリックス形式の貯留層モデルのセルのための貯留層属性を有する貯留層生産を開始する時間t=0で初期化される。156で示されるように、貯留層シミュレーションセクション110は、上述したように、堆積盆シミュレーションセクション108によって生成された貯留層属性の初期設定、およびメモリ104からの地質および流体のデータに基づいて、貯留層シミュレーションを実行する。したがって、貯留層シミュレーションセクション110に提供される貯留層属性は例えば、上記の用語体系のセクションで識別されるような流体測定値および地層パラメータを含む。
データ処理システムDのプロセッサ102は、158で示されるように、貯留層モデルを較正する。較正は、堆積盆シミュレーションセクション108によって生成される貯留層属性と、貯留層モデルのグリッドセルのマトリックスに対する貯留層シミュレーションセクション110との間の差異について、後述するように、目的関数Jを最小化する。
ステップ158においてプロセッサ102によって実行される較正操作は、シミュレーションセクション108および110から生成された上述の用語体系セクションにおいて識別されるように、貯留層属性流体測定値および地層パラメータの地質履歴照合である。堆積盆シミュレーションセクション108は、上述したように、貯留層の初期貯留層条件に基づいて堆積盆シミュレーションを行う。初期条件は、種々の炭化水素成分の分布のような炭化水素貯留層の測定された物理量から構成され、例えば、液体油またはガス中のメタン濃度、石油またはガス中のCO濃度、液体圧変化、温度変化、井戸の岩石層の厚さ、岩石の種類、および井戸での透水率および多孔率のような岩石特性が測定される。
158の間の地質履歴照合は、自然界で観測されたデータから貯留層属性を決定するという(属性のいくつかの可能性のあるセットがあり得るという点で)一意性でない逆問題である。より多くの観測された変数を照合させることができることは、一意性の見込みが増す。図6〜図16は、プロセッサ102によって実行される地質履歴照合中に、炭化水素貯留層の測定された物理量に照合するために、堆積盆シミュレーションセクション108によって生成される貯留層属性(変数)の例を示す。
プロセッサ102による地質履歴照合158に加えて、160(図5)で示されるような堆積盆シミュレーションセクション108は、ケロジェン岩石発源地44に対する地下S内の可能性のある位置を決定する。これは、以下に説明するように、地下層における新たな石油ガス蓄積の予測のために行われる。162(図5)で示されるような貯留層シミュレーションセクション110は、将来の貯留層性能の貯留層シミュレーション実行をさらに実行する。
[堆積盆シミュレーションのための予測貯留層条件の地層測定値]
プロセッサ102によって照合される例示的な変数には、井戸における堆積盆シミュレータと貯留層モデル(測定初期条件)との間の井戸における圧力P(z)(図6)の垂直プロファイル、井戸における温度分布T(z)(図7)、メタン濃度CH(z)(図8)、または井戸における任意の他の測定量が含まれる。照合のための他の例示的な変数には、井戸における鉛直水飽和率分布Sw(z)(図9)(井戸検層またはコアフラッド試験によって測定)、ガス飽和率Sg(z)(図10)、およびガス油および油水接触面、透水率、多孔率、および地層厚マップの面積分布が含まれる。逆問題を解決する際に使用される属性の数は、データの可用性によって決定することができる。
図6は、図4のデータ処理システムの堆積盆シミュレーションセクション108のための既存の垂直井戸において170で示されるような異なる属性を有する地層についての関心深度間隔zにわたる、測定された垂直圧力分布P(z)の履歴照合の概略的にシミュレートした結果を示す。図6は、172において、測定された垂直圧力分布P(z)を有するデータ処理システムDによって、堆積盆シミュレーションセクション108のために履歴照合されるべき既存の井戸において測定された垂直圧力分布P(z)の初期貯留層条件を示す。172における垂直圧力分布は、圧力井戸検層実行または貯留層内の井戸で実施された圧力過渡試験から得られる。
貯留層のための垂直圧力分布のような、測定された生産および地層パラメータの情報/データは、既存の井戸位置でのみ入手可能である。堆積盆シミュレーションセクション108のシミュレーション実行は、異なる垂直圧力プロファイルを提供するために実行され、そのうちの1つは174で示される。堆積盆シミュレーションセクション108は、堆積盆シミュレーションセクション108によって予測される174で示される垂直圧力プロファイルP(z)が井戸内の測定された圧力分布172と良好に一致するまで、データ処理システムDのプロセッサ102によって、図5に示される操作方法論によって較正される。
同様に、図7は、図4のデータ処理システムの堆積盆シミュレーションセクション108のための既存の井戸において、178で示された地層について、関心深度間隔zにわたって176で示された測定温度分布T(z)の履歴照合の概略的にシミュレートした結果を示す。176での垂直圧力分布は、例えば、貯留層の井戸で行われた温度井戸検層実行から得られる。ここでも、堆積盆シミュレーションセクション108のシミュレーション実行が行われ、異なる温度プロファイルが提供され、そのうちの1つが180で示される。堆積盆シミュレーションセクション108は、堆積盆シミュレーションセクション108によって予測される180で示される温度プロファイルT(z)が井戸内の測定温度分布176と良好に一致するまで、データ処理システムDのプロセッサ102によって、図5に示される操作方法論によって較正される。
図8は、井戸の184に示される地層の関心深度間隔zにわたる182に示されるメタン分布CH(z)の図4のデータ処理システムの堆積盆シミュレーションセクション108のための履歴照合のシミュレーション結果を概略的に示す図である。182で示されるメタン分布は、例えば、貯留層の井戸で行われる井戸検層実行から得られる。堆積盆シミュレーションセクション108のシミュレーション実行は、例えば186で示されているような異なるメタン分布プロファイルを提供するように実行される。堆積盆シミュレーションセクション108は、堆積盆シミュレーションセクション108によって予測される186で示されるメタン分布CH(z)が井戸内の測定メタン分布182と良好に一致するまで、データ処理システムDのプロセッサ102を用いて、図5に示される操作方法論によって較正される。
これに対応して、図9は、井戸内の190で示される地層について、関心深度間隔zにわたって188で示される初期水飽和率Sw(z)の図4のデータ処理システムの堆積盆シミュレーションセクション108について、履歴照合のシミュレーション結果を概略的に示す概略図である。188で示される水飽和率分布は、例えば、貯留層内の井戸で実施される電気抵抗率または飽和井戸検層実行から得られる。堆積盆シミュレーションセクション108のシミュレーション実行は、192で示されるような、異なる水飽和率分布プロファイルを提供するために実行される。堆積盆シミュレーションセクション108は、堆積盆シミュレーションセクション108によって予測された192で示される初期水飽和率Sw(z)が、井戸内の測定された水飽和率分布188と良好に一致するまで、データ処理システムDのプロセッサ102を用いて、図5に示される操作方法論によって較正される。
図10は、既存の井戸内の194で示された形成層における深度でのガス油接触面の測定深度を較正したシミュレーション結果を概略的に示す。196で示されるガス油接触面は、井戸内で行われた測定から得られる。図10はまた、井戸内で実施された飽和井戸検層実行から194で示されるような地層についての、関心深度間隔zにわたって198で示されるガス飽和率プロファイルSg(z)を示す。堆積盆シミュレーションセクション108のシミュレーション実行は、200で示されるような異なるガス油接触面深度と、202で示されるようなガス飽和率分布プロファイルとを提供するために実行される。堆積盆シミュレーションセクション108は、堆積盆シミュレーションセクション108によって予測される200および202で示されたガス油接触面深度およびガス飽和率Sg(z)が、井戸について196および198で示された測定パラメータ値と良好に一致するまで、データ処理システムDのプロセッサ102によって図5に示される操作方法論によって較正される。
図11は、それぞれ206および208の符号のついたガス油および油水接触面において、掘削された井戸による実際の測定から得られた貯留層に利用可能な井戸深度の関数として概略的に示す。図11はまた、206においてガスキャップ210の初期流体組成濃度、および208において油ゾーン212の初期流体組成濃度を示す。図11は、214において、油ゾーンの下の水中の測定された水塩分をさらに示す。流体組成物210、212、および214は、図5の156で示されるように、生産貯留層R(図11)に関する流体データからの貯留層シミュレーションセクション110の初期条件を表す。
図11はまた、ガスキャップ218の216における初期流体組成濃度、油ゾーン222の220における初期流体組成濃度、および224における油ゾーンの下の水中の測定水塩分などの、異なる初期流体組成を提供するために行われる、堆積盆シミュレーションセクション108のいくつかのシミュレーション実行のうちの1つの結果を示す。図11の218に示されるように、初期堆積盆シミュレーションセクション108は、異なる深度で平坦なガス油接触面を示し得、図11に示される貯留層シミュレーションセクション110の初期条件から、220で示されるような異なるガスおよび油の組成を示し得る。本発明により、堆積盆シミュレーションセクション108は、流体レベル接触面情報および流体組成に影響を及ぼす所定の貯留層属性を、堆積盆シミュレーションセクション108からの結果が、貯留層モデルに含まれる生産貯留層Rに関する流体データから提供される産地測定値と良好に一致するまで変更することによって、較正される。
図12は、既存の垂直井戸内の地層について、関心深度間隔にわたる測定量に基づいて貯留層モデル内のそれぞれの層の垂直層厚および透水率測定値を230において概略的に示す。図12はまた、堆積盆シミュレーションセクション108によって予測されたそれぞれの層の、垂直地層厚および透水率測定値を232において示す。図12の234に示されるように、堆積盆シミュレーションセクション108は最初に、230に示される貯留層の値とは異なる貯留層の深度、厚さ、および透水率を予測する。本発明によれば、堆積盆シミュレーションセクション108は、堆積盆シミュレーションセクション108からの結果が貯留層の実際の深度、厚さ、および透水率測定値に良好に一致するまで、データ処理システムDの操作によって、図4に概略的に示すように較正される。
図13は、図4のデータ処理システムの堆積盆シミュレーションセクション108で得られた貯留層モデルにおいて、既存の井戸W、W、W、W、W、およびW付近の領域の地下層における井戸間透水率分布を240、242、および244に概略的に示す図である。図13はまた、図4のデータ処理システムの貯留層シミュレーションセクション110で得られた同一地層の井戸間透水率分布を246、248、および250に示す。
図14は、図4のデータ処理システムの堆積盆シミュレーションセクション108で得られた貯留層モデルにおいて、W〜Wの既存の井戸付近の領域の地下層における井戸間多孔率分布を252、254、および256に概略的に示す図である。図14はまた、図4のデータ処理システムの貯留層シミュレーションセクション110で得られた同一地層の井戸間多孔率分布を258、260、および262に示す。
図15は、図4のデータ処理システムの堆積盆シミュレーションセクション108で得られた貯留層モデルにおいて、W〜Wの既存の井戸付近の領域の地下層の地層厚分布を、270、272、および274に概略的に示す図である。図15はまた、図4のデータ処理システムの貯留層シミュレーションセクション110で得られた同一地層の地層厚多孔率分布を276、278、および280に示す。
図13〜図15は、堆積盆シミュレーションセクション108および貯留層シミュレーションセクション110による貯留層モデルの同じ井戸間領域における、透水率、多孔率、および地層厚の貯留層特性の面積分布を示している。井戸間の貯留層の領域では、地下パラメータの物理的測定は不可能であるので、貯留層モデルは井戸間の透水率、多孔率、地層厚などの属性値を推定するために、地質統計学に依存する。したがって、貯留層シミュレーションから図13、図14、図15に示される透水率、多孔率、地層厚に関する概念的属性輪郭は、地質統計学に基づく推定値である。対照的に、堆積盆シミュレーションセクション108は、物理的現実に基づいて、透水率、多孔率、および地層厚の面積分布を予測する。具体的には、堆積盆シミュレーションが実行される貯留層属性は、貯留層の地質学的履歴に適合するパラメータに密接に対応するパラメータである。したがって、較正された堆積盆シミュレーションセクション108は、より信頼性の高い面積特性分布を予測する可能性が最も高い。
図16は、貯留層モデルの井戸W〜Wの領域において、それぞれ、堆積盆シミュレーションセクション108および貯留層シミュレーションセクション110によって決定された、面層連続性を282および284に示す。いくつかの貯留層では、面方向に出入りする高透水率層が存在し、同様に、連続していないが層の間でそれらの位置が未知である緊密な岩石領域が存在する。図16は、2つのアプローチ間の差異を示す。ここで、堆積盆シミュレーションセクションの結果282は、垂直方向に測定された情報の場合のように、貯留層シミュレーションセクションの結果284と照合させるべきではなく、むしろ、貯留層モデルの較正に使用できる別の画像を提供する。測定データに対して較正した後の堆積盆シミュレーションセクション108は、これらのゾーンの面積範囲に関する貴重な情報を提供することができる。
[地質履歴照合]
堆積盆シミュレータが予測した地層および流体特性を、測定した初期条件あるいは貯留層モデル初期条件に照合させることは、堆積盆シミュレータの属性の値を変え、多くの実行を行うことによって可能である。
これは長々しいプロセスであり、その結果、コンピュータ処理リソースの非効率的な使用とコンピュータ操作の複雑化をもたらす。このため、本発明は、適切な非線形最適化パッケージまたは技術を使用することによって、逆問題を解くための非線形最適化方法論を提供する。堆積盆シミュレーションセクション108からの形成された予測測定値と貯留層シミュレーションセクション110からの予測測定値との間の一致を最適化するための逆問題は、以下の式1に従って目的関数
Figure 2021515125
を最小化するプロセッサ102によって実行される。
Figure 2021515125
式1の変数は、上記の用語体系の項で定義されている。重み係数は、利用可能な信頼できるデータの量と目的関数Jに対する所定変数の重要性に基づいて研究を行っている地球科学者によって決定される。あるいは、それらは数学的感度分析を行うことによって理論的に決定することができる。
目的関数式1で特定された圧力、温度、成分流体濃度、岩石層パラメータおよびグリッド流体分布に関する堆積盆属性の値は、堆積盆シミュレーションセクション108によって決定される。本発明による堆積盆シミュレータ108および貯留層シミュレーションセクション110は、以下の構成要素またはサブモジュール、すなわち、材料保存(成分質量バランス)、エネルギーバランス、流体および岩石特性関係、熱力学状態方程式、および化学反応、で構成される。堆積盆シミュレーションセクション108および貯留層シミュレーションセクション110は、成分質量バランス関係およびエネルギーバランス関係に基づいて、貯留層モデル上の流体特性分布および貯留岩特性を決定する。
以下に、シミュレーションセクション108および110の操作、ならびにケロジェンのより軽い分子量の炭化水素成分への変換中の化学反応を支配する貯留層属性およびパラメータに基づく、材料およびエネルギー保存関係の説明を記載する。有機材料が成長に達すると、石油根源石44内で炭化水素が生成し始める。まず、発生した炭化水素は、石油根源石44が飽和するまで石油根源石44に吸着される。この段階は、一次移動と呼ばれる。多くの貯留層シミュレータは、様々な形態の吸着モデルを使用する。本発明では、岩石試料について実験を行い、シミュレーションセクションの吸着については岩石試料実験結果に標準吸着モデルを当てはめることが好ましい。
ケロジェンからの炭化水素による石油根源石44の飽和が発生すると、追加で生成された炭化水素が放出される。追加で生成された炭化水素は、浮力のために地殻内を上方向に移動し始める。この段階は、二次移動と呼ばれる。以下に記載するのは、二次移動段階の成分質量バランスおよびエネルギーバランス関係であり、これは、位置を特定し、石油を生産するために井戸が掘削される、地下炭化水素貯留層を充填することを担う発生源である。
[成分質量(またはモル)バランス方程式]
堆積履歴中の時間tにおける三次元空間の層の堆積履歴、それらの特性、および厚さが与えられると、任意の炭化水素または非炭化水素成分iについての質量(モル)保存方程式が与えられ、z方向のみの移動を仮定し、炭化水素または非炭化水素成分iについて離散形式で以下のように記述される。
Figure 2021515125
ここで、流体相伝達率
Figure 2021515125
は、グリッド中心有限体積アプローチを使用して、グリッドブロックiとi+1との間の任意の方向dについて、以下のように定義される。
Figure 2021515125
式3では、
Figure 2021515125
はグリッド中心iおよびi+1における絶対透水率の調和平均である。絶対透水率は、土被り圧と地層圧の関数である。同様に、界面領域Aは、土被り圧の関数である。絶対透水率は、地層深度および層数が蓄積するにつれて、土被り圧が高くなるとともに収縮する。
同様に、蓄積期間のかさ体積は、土被り圧が増加するにつれて、流れに垂直なグリッドブロック面積が変化(小さくなる)するため、変化する。同様に、多孔率は土被り圧のために、さらに変化する。したがって、絶対透水率および多孔率の両方は、土被り圧および流体圧力によって影響される。関数形で書くと、透水率
Figure 2021515125
および多孔率φは、次のように表すことができる。
Figure 2021515125
[エネルギー方程式−成分熱バランス]
成分熱バランス関係は、以下のように表すことができる。
Figure 2021515125

ここで、
Figure 2021515125
は、式3と同様に定義される伝達率に基づく熱伝導率であるが、Kは地層岩石の熱伝導率を表す。
式5において、hは比エンタルピーを表し、変数は用語体系で定義される通りである。
[ケロジェンのより軽質の炭化水素への変換]
以下の式6では、ncは水素成分の数を表す。発源地44においてケロジェンをより軽質の炭化水素に変換することは、2つの炭化水素成分の概念として実証することができる。nHOが重質の成分を表し、nLOが軽質の成分を表すと、次のようになる。
Figure 2021515125
式6において、下付き文字Kはケロジェンを表し、HOは重質油を表し、LOは軽質油を表し、nHOは重質油と軽質油の混合物中の重質油のモル分率(濃度)の数を表す。
Figure 2021515125
Figure 2021515125
反応速度定数は実験から決定することができ、またはアレニウスの式から計算することができる。
Figure 2021515125
ここで、EHOは活性化エネルギーであり、Tは絶対温度であり、Rは普遍的なガス定数であり、Aは反応の定数である。
式7では、CK,HOおよびCHO,LOは、実験から決定された化学量論的係数である。所与の温度Tに対して、式7、8、9は、線形結合常微分方程式の集合を形成し、それはnK(t),nHO(t),nLO(t)が最終シミュレーション時間である
Figure 2021515125
について、Tfinalについて一意に解くことができる。式7は、解析解が実行されることを仮定している。
ケロジェン:
Figure 2021515125
重質成分:
Figure 2021515125
軽質成分:
Figure 2021515125
堆積盆シミュレーションセクション108では、温度T(i、j、k、t)について、方程式7、8および9が各グリッドブロックについて解かれる。したがって、堆積盆シミュレーションのその時間ステップで生成されたHOおよびLOモルの数を知ることが有用である。そのPおよびTにおけるHOおよびLOモルの混合物は、液体または液体および気体のいずれかであり、または非常に高温の場合は完全に気体である(HOの分子量に依存する)。これは、フラッシュ計算手順によって決定することができる。既に説明したように(図3)、発生したHOおよびLOは、浮力のために、おそらく最も水で湿った多孔質媒体中を堆積盆内のより高い上昇位置へ移動する。
[新たな石油・ガス蓄積物(貯留層)の予測]
地質履歴照合においてプロセッサ102によって得られた、堆積盆シミュレーションセクション108からの予測測定値と、貯留層シミュレーションセクション110からの予測測定値との間で良好な一致が形成されると、堆積盆シミュレーションセクション108は、160で示されているように使用されて、追加の従来型および非従来型の油田およびガス田の位置を特定する。
さらに、堆積盆シミュレーションセクション108は、石油根源石位置44がどれだけ多くの炭化水素を含み、追加の非従来型埋蔵物の位置を特定することができるかを推定するために使用される。従来の貯留層は、典型的な現在の炭化水素貯留層であり、石油およびガスは一般に、地下のドーム型構造に捕捉されて発見される。従来の炭化水素貯留層は、ケロジェンからの生成後に、石油根源石またはキッチンからの炭化水素の移動の結果として形成される。石油根源石は、有機材料を調理することによって、圧力および温度下で炭化水素を生成する。石油根源石中に大量に発生した炭化水素は、岩石によって吸着され、それは一次移動と呼ばれる。石油根源石が炭化水素で飽和すると、追加で発生した炭化水素が浮力により地面の地下構造内を上方に移動する。移動する炭化水素は、今日知られている従来の、通常はドーム型構造に捕捉されるようになる。しかしながら、石油根源石は、吸着状態で大量の石油やガスを含んでいる場合がある。吸着された炭化水素を含む石油根源石層は、非従来型貯留層と呼ばれている。石油根源石(非従来型貯留層)中に捕捉された炭化水素を掘削し、生産することは経済的利権である。
本発明によるデータ処理システムDの操作方法論を確認するために、合成モデル300を構築した。このモデルは、炭化水素の発生および移動が起こる地下層の垂直断面を仮定した。このモデルは、x方向に長さ約24,000フィート、垂直またはz方向に厚さ400フィートの寸法を有する二次元断面であった(図17)。垂直断面はさらに、x方向に8つのグリッドセルまたはブロック、垂直方向に4つのグリッドブロック(層)に分割された。したがって、各グリッドブロックまたはセルは、トラップ302(図18)または厚さ50フィートの多孔質媒体を表す最高位置を除いて、3,000フィート×100フィートの寸法を有していた。グリッドブロックの大部分は、1パーセントのオーダーの低い多孔率を有すると仮定された。合成モデル300におけるトラップ302は、20パーセントの多孔率が割り当てられ、一方、トラップの下のグリッドブロックは、5パーセントの多孔率を有すると仮定された。
図17および18の主題であるモデル300では、層の右端の境界が304で示されるように一定の圧力に保たれ、東境界306内の炭化水素および水が逃げることを可能にすることを除いて、流れ境界(密封)条件がないと仮定された。
システムの温度は、最初は地熱勾配のものと仮定されたが、移動中に変化しやすかった。石油根源石における吸着(一次移動)および炭化水素の移動経路はないと仮定した。モデルにおける岩石媒体は、水によって飽和された100パーセントであると仮定された(堆積盆層が堆積盆の形成中に水の下に堆積されたことを表す)。
式2、3、4および5で記述されるように実行する制御体積有限差分シミュレータを、種々の移動事例について実行した。シミュレータは、流体流に対するダルシーの法則を用いた多相二炭化水素成分および水成分三次元シミュレータである。
[ケロジェンの位置特定例]
発源地44のようなケロジェン源の位置特定例を説明するために、式1の変数は、油飽和率S0のみに還元された。
Figure 2021515125
式13において、kは試行回数を表し、Kは試行回数の総数であり、dはトラップ302とキッチン(ケロジェン)発源地44との間の未知の距離を表し、S0,t,k(d)はdの所与の値について堆積盆シミュレータによって計算されたトラップ302における油飽和率である。J(d)は、dに関しての最小二乗目的関数である。
目的は、J(d)を最小にする最適化動作158中に未知の距離dの値を見つけることである。テイラー級数におけるJ(d)を推定値dυ+1の周りに展開し、ここで、υは反復レベルを表す。
Figure 2021515125
右辺をゼロに設定すると、
Figure 2021515125
を得ることができる。
式15を並べ替えると、
Figure 2021515125
が得られる。
プロセッサ102の最適化動作158(図5)の反復は、160で示すように、
Figure 2021515125
で停止する。
[モデル例−推測産地]
図18は、モデル300についての貯留層構造における関心の最高位置であるポテンシャルトラップ302から離れた距離に位置するケロジェン発源地44を示す。ケロジェン発源地44は、地表下9,200フィートの深度に位置し、ポテンシャルトラップ302は、地表下7,000フィートに位置する。図18のモデル300において、ケロジェングリッドブロックの中心点(i=3(x方向指標;i=1,8);および層=3)とトラップ302の中心(x方向、i指標=6に位置、および層=1)との間の距離は、9,265フィートである。
図18のモデルでは、ケロジェン温度は華氏235度であり、トラップ温度は華氏204度である。システムは、地熱温度勾配を伴う静水圧平衡で仮定した。各時間ステップの温度方程式を解くために、5つの不均一層を貯留層の頂部に加え(熱流を適切に説明するために対数的に間隔を空けた)、5つの層を貯留層の底部(第4貯留層)に加えた。
各貯留層は1.5ダルシーの一定の水平透水率を持つと仮定したが、垂直透水率は15 mDに設定した。上部層では、1〜6Dの間で変化する高透水率が選択された。トラップブロック300を除く層の多孔率は1%と仮定し、トラップ面積多孔率は20%とした。
[基本ケースモデルの結果]
液体油貯留層地層を伴う簡略化された基本ケースモデルについて、重質油および軽質油が、ケロジェンが時間内に分解することにつれて生成された例示的ケースについて、データ処理システムDを実行した(図3)。上述のように、生成された軽質炭化水素および重質炭化水素の質量(またはモル)は、キッチン44を出て、浮力の下でモデル300(図20)の構造の頂部に垂直に移動し始める(図18)。油が上方に移動することにつれて、地層水を移動させる。移動した水は、東境界306で機構から漏れ出る。
データ処理システムDからの実施例の結果は、炭化水素の生成および移動の終わりに、トラップ302がその泡立ち点より上の油で満たされたことを示した。図20は、新たな油田が7037.5フィートの油水接触面で形成されたことを示す。モデル内のトラップ302 を表すグリッドブロックの油飽和率S0は0.75 である。油のAPI比重は38.1であり、泡立ち点圧力は667psiであり、軽質留分モル分率(組成は0.45)であった。トラップ油圧は3730psiであった。
捕捉された炭化水素特性は、ケロジェン分解の結果である。化学量論係数Cを図19に示す。図19に示すように、ケロジェンの分子量は800lb./lb−モルであり、ケロジェンの重質油成分への変換の化学量論係数は0.55であり、ケロジェンの軽質油への変換の化学量論係数は0.45である(式6および7)。図19は、移動時間=0の初期状態において、炭化水素生成が開始する前に、310で示される全ケロジェン質量は、無次元単位で1であることを示す。ケロジェン生成が時間と共に進行することにつれて、石油根源石中のケロジェン質量の量が減少し(1未満)、312で示されるような重質油の質量および314で示されるような軽質油の質量が生成される。図19からも分かるように、重質油と軽質油の発生量は、それぞれ312aと314aで示されるように、最大に達する。その後、石油根源石中のケロジェンの総量が減少することにつれて、重質油および軽質油の発生は減少し始める。
トラップ302が充填された後にケロジェンがより多くの軽質油を生成する場合、モデル300内のトラップ302は、より多くの軽質油で充填されるはずであり、最終的に、ガスキャップがトラップ302において形成され得るか、または完全にガス貯留層であり得る。この実施例では、注記したように、簡略化した例示的な実施例として、液体油貯留層地層を選択した。
[さらなるモデル結果]
式2、3、4、および5に対して実行される制御体積有限差分シミュレータを使用するデータ処理システムDのいくつかの実行は、キッチン(ケロジェン)44を異なる位置に配置し、トラップ302の油飽和率S0を予測することによって、図18のモデルに対して行われた。3回の実行結果を図21、22および23に示す。図21に見られるように、最初に、キッチン44がトラップから4.7km離れて位置すると仮定した。このケースでは、トラップ油飽和率S0は60%になった。次に、キッチン44は、約1km離れていると仮定された(図22)。このケースでは、トラップ油飽和率S0が86%になった。ケース3では、キッチン44をトラップ302から3km離れた位置に移動させた(図24)。ケース3の場合、計算されたトラップ油飽和率S0は0.76であった。キッチンの位置を変え、トラップ油飽和率を計算することにより、より多くの実行を行った。
二次関数は、キッチン44の多数の位置について、このようにしてデータ処理システムDの実行によって得られた発源地についての決定された結果に適合した。得られた適合した二次関数は、捕捉された油飽和率Sと図18のモデル300におけるトラップ302とキッチン44との間の距離dを解析的に記述する関係を定義する。捕捉された油飽和率S0と距離dとの間の関係は、式18に示される。
Figure 2021515125
式18を式16に代入し、d=1,000フィートの開始値を想定すると、次の表になる。
Figure 2021515125
式18のさらなる反復および適用は、キッチン44が、基本モデルに対して決定された9,265フィート(図18)からわずか14フィート離れたトラップ302から約9,250フィート離れた距離に配置されたことを推定した。
油飽和率のみに基づく前述の実施例を、例示的なモデル実施例として使用した。実際の産地のケースでは、式1で識別される組成、温度、流体特性、および他の堆積盆属性のような、式1に示されるより多くの変数は、ケロジェン発源地の決定された位置の精度を改善するために照合されるべきである。
[将来の貯留層性能のシミュレーション]
また、上記の式2〜5は、貯留層内の流体の流れを記述している。従って、貯留層シミュレーションセクション110は再度、トラップされた石油を使用して、貯留層の将来の性能を予測するために、162で示されるように使用することができる。図24に示される例示的なモデルが提供される。将来の貯留層性能のシミュレーションを例証するために、2つの生産井320および322が、石油トラップ302(図24のxグリッド位置、i=6およびi=7、層1−トップ層)に掘削されたと仮定された。次いで、貯留層シミュレーションセクション110を実行して、貯留層性能を予測した。
井戸320および322は生産をし、それらの性能を決定した。得られた決定された結果は、図25において将来の貯留層時間の関数としてプロットされた。図25は、貯留層井戸が生産を開始した日に開始する貯留層生産時間の関数として、井戸の予測された性能(324で示される圧力、326での石油生産率、および328での含水率)の出力表示プロットである。予測性能は、図4のデータ処理システムのシミュレータ106シミュレーションの貯留層シミュレーションセクション110を用いて行われる。例えば、貯留層シミュレーションは、1960年や2017年など、近年、あるいは現在の数年間実行することができ、堆積盆シミュレーションは、5億年前の地質時代に始まり、現在(2017年)停止している。
図25は、堆積盆シミュレーションのために堆積盆シミュレーションセクション108によって使用されるのと同じグリッドシステムが貯留層シミュレーションのために使用され得ることを示す結果のプロットである。図5に示されるように、貯留層シミュレーションセクション110は、貯留層の生産を予測するために、ステップの間に決定された較正された属性を使用して、162で示されるように実行され得る。図24に示されるように、井戸320および322は、例示目的のために貯留層内に掘削されたものとして示される。したがって、データ処理システムDによるシミュレーションプロセス全体の時間枠には、過去の地質学的時間にわたる地質学的堆積盆履歴が含まれ、貯留層井戸が生産を開始した日まで、また将来の予測生産に至るまで、時間的に前進し続ける。例えば、年単位の時間枠では、地質学的堆積盆履歴は1億年であり、貯留層の生産履歴および予測は50年であり得る。
以上のことから、本発明のデータ処理システムDは、堆積盆シミュレーションセクション108によって、石油およびガスの移動を決定すること、および貯留層シミュレーションセクション110によって、現在の貯留層生産測定値から将来の貯留層性能を予測することが分かる。データ処理システムDは、そのような属性を測定することができない井戸位置間の貯留層位置における、より正確な貯留岩および流体特性分布を提供する。
データ処理システムDは、堆積盆シミュレーションセクション108によって移動から捕捉された物理的現実に基づいて動作する。データ処理システムは、井戸で得た測定値を用い、統計的手法を用いて井戸間の領域について貯留岩と流体特性分布の内挿法を行う従来の方法とは異なる。
本発明のデータ処理システムDからの結果は、井戸間の貯留層不連続部により多くの光を当て、貯留層内の炭化水素ガス、軽質油、および重質油(タール)ゾーンと同様に、関心のある貯留層パラメータのより良好な分布をもたらす。データ処理システムDで得られた貯留層モデルにおける貯留層内のより正確な初期流体および岩石特性分布もまた、貯留層シミュレーションセクション110による炭化水素貯留層の生産予測精度を向上させる。
本発明は、当業者が本発明において言及された結果を再現し、得られるように十分に説明されており、それにもかかわらず、本発明の主題である技術分野の当業者は、本明細書の要求に記載されていない修正を実行して、これらの修正を決定された構造に適用し、またはその製造プロセスにおいて、後述の特許請求の範囲に記載された事項を必要とする。そのような構造は、本発明の範囲内に包含されるものとする。
添付の特許請求の範囲に記載される本発明の精神または範囲から逸脱することなく、上記詳細に記載された本発明の改良および修正がなされ得ることに留意され、理解されるべきである。

Claims (26)

  1. 炭化水素を生産する貯留層を有する関心領域において、前記貯留層内の井戸間の位置における地下層の貯留層属性を決定することによって、地下層の炭化水素の発源地を位置特定するデータ処理システムであって、
    (a)貯留層シミュレータであって、
    (1)貯留層の中の地層の地質測定値を受信する堆積盆シミュレーションセクションであって、前記貯留層が貯留層セルのグリッドに編成された貯留層モデルとして編成されている、堆積盆シミュレーションセクションと、
    (2)前記貯留層内の前記井戸からの生産の初期時間における、前記貯留層の前記井戸内で受信された観測された実際の貯留岩および流体特性に基づいて、前記貯留層内の前記井戸間の位置における前記貯留層モデルのグリッドセル内の貯留層属性の初期堆積盆シミュレーション予測測定値を形成する、堆積盆シミュレーションセクションと、
    (3)前記貯留層の前記井戸からの生産の初期時間に、前記貯留層の前記井戸内で観測された実際の貯留岩および流体特性を受信する、 貯留層シミュレーションセクションと、
    (4)前記貯留層の前記井戸からの生産の初期時間における、前記貯留層の前記井戸内で受信された観測された実際の貯留岩および流体特性に基づいて、前記貯留層内の前記井戸間の位置における前記貯留層モデルの前記グリッドセル内の貯留層属性の貯留層シミュレーションセクション予測測定値を形成する、貯留層シミュレーションセクションと、
    を含む、貯留層シミュレータと、
    (b)前記貯留層モデルの前記グリッドセル内の貯留層属性の、形成された初期堆積盆シミュレーション予測測定値を、前記井戸間の位置において、所定精度の範囲内に対応するように、前記貯留層モデルの前記グリッドセル内の貯留層属性の、形成された貯留層シミュレーションセクション予測測定値と較正する、プロセッサと、
    (c)前記貯留層モデルの前記グリッドセル内の前記貯留層属性の、較正された初期堆積盆シミュレーション予測測定値に基づいて、前記井戸から離れた位置における前記貯留層内の炭化水素の存在を示す、前記貯留層モデルの前記グリッドセル内の貯留岩特性および流体特性条件の測定値をさらに形成する、堆積盆シミュレーションセクションと、
    を含む、データ処理システム。
  2. 前記貯留層のグリッドセルは、三次元グリッド座標マトリックスに編成される、請求項1に記載のデータ処理システム。
  3. 前記グリッドセル内の貯留層属性の較正された貯留層シミュレーションセクション予測測定値に基づいて、前記貯留層の前記井戸間の位置における前記貯留層モデルの前記グリッドセルからの貯留層生産の予測測定値を形成する、貯留層シミュレーションセクションをさらに含む、請求項1に記載のデータ処理システム。
  4. 前記貯留層属性が貯留岩特性を含む、請求項1に記載のデータ処理システム。
  5. 前記貯留岩特性が流体飽和度を含む、請求項4に記載のデータ処理システム。
  6. 前記貯留岩特性が地層厚を含む、請求項4に記載のデータ処理システム。
  7. 前記貯留岩特性が地層多孔率を含む、請求項4に記載のデータ処理システム。
  8. 前記貯留岩特性が地層透水率を含む、請求項4に記載のデータ処理システム。
  9. 前記貯留層属性が貯留層流体特性を含む、請求項1に記載のデータ処理システム。
  10. 前記貯留層流体特性が流体温度を含む、請求項9に記載のデータ処理システム。
  11. 前記貯留層流体特性が流体圧力を含む、請求項9に記載のデータ処理システム。
  12. 前記貯留層流体特性が成分濃度を含む、請求項9に記載のデータ処理システム。
  13. 前記貯留層流体特性が成分流体濃度を含む、請求項9に記載のデータ処理システム。
  14. 前記貯留層が、前記地下層において石油根源石から移動した炭化水素を生産するデータ処理システムであって、
    前記貯留層モデルの前記グリッドセルにおける貯留層属性の較正された初期堆積盆シミュレーション予測測定値に基づいて、前記地下層および井戸から離れた石油根源石の位置に貯留層中の炭化水素の存在を示す前記貯留層モデルの前記グリッドセルの貯留岩特性および流体特性条件の測定値を形成する、請求項9に記載のデータ処理システム。
  15. 炭化水素を生成する貯留層の関心領域における地下層の井戸間の位置における貯留層属性を較正するデータ処理システムであって、前記貯留層はグリッドセルの三次元グリッド座標マトリックスに編成され、
    (a)貯留層シミュレータであって、
    (1) 前記貯留層の地層の地質測定値を受信する堆積盆シミュレーションセクションと、
    (2)前記貯留層の前記井戸からの生産の初期時間における前記貯留層の前記井戸内の受信した観測された実際の貯留岩および流体特性に基づいて、前記貯留層内の前記井戸間の位置における前記貯留層モデルの前記グリッドセル内の貯留層属性の初期堆積盆シミュレーション予測測定値を形成する、堆積盆シミュレーションセクションと、
    (3)前記貯留層の前記井戸からの生産の初期時間に、前記貯留層の前記井戸内で観測された実際の貯留岩および流体特性を受信する、貯留層シミュレーションセクションと、
    (4)前記貯留層の前記井戸からの生産の初期時間における、前記貯留層の前記井戸内の受信された観測された実際の貯留岩および流体特性に基づいて、前記貯留層の前記井戸間の位置における前記貯留層モデルの前記グリッドセル内の貯留層属性の貯留層シミュレーションセクション予測測定値を形成する、貯留層シミュレーションセクションと、
    を含む、貯留層シミュレータと、
    (b)前記貯留層モデルの前記グリッドセル内の貯留層属性の形成された初期堆積盆シミュレーション予測測定値を、前記井戸間の位置において、所定精度の範囲内に対応するように、前記貯留層モデルの前記グリッドセル内の貯留層属性の形成された貯留層シミュレーションセクション予測測定値と較正する、プロセッサと、
    を含む、データ処理システム。
  16. 前記グリッドセル内の貯留層属性の較正された貯留層シミュレーションセクション予測測定値に基づいて、前記貯留層の前記井戸間の位置における前記貯留層モデルの前記グリッドセルから貯留層生産の予測測定値を形成する、貯留層シミュレーションセクションをさらに含む、請求項15に記載のデータ処理システム。
  17. 前記貯留層属性が貯留岩特性を含む、請求項16に記載のデータ処理システム。
  18. 前記貯留岩特性が流体飽和度を含む、請求項17に記載のデータ処理システム。
  19. 前記貯留岩特性が地層厚を含む、請求項17に記載のデータ処理システム。
  20. 前記貯留岩特性が地層多孔率を含む、請求項17に記載のデータ処理システム。
  21. 前記貯留岩特性が地層透水率を含む、請求項17に記載のデータ処理システム。
  22. 前記貯留層属性が貯留層流体特性を含む、請求項15に記載のデータ処理システム。
  23. 前記貯留層流体特性が流体温度を含む、請求項22に記載のデータ処理システム。
  24. 前記貯留層流体特性が流体圧力を含む、請求項22に記載のデータ処理システム。
  25. 前記貯留層流体特性が成分濃度を含む、請求項22に記載のデータ処理システム。
  26. 前記貯留層流体特性が成分流体濃度を含む、請求項22に記載のデータ処理システム。
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