JP2021508357A - 飛行機の胴体を製造するためのアルミニウム−銅−リチウム合金製シートメタルの改良された製造方法 - Google Patents
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Abstract
本発明は、アルミニウム合金製展伸製品の製造方法において、a)重量%で、Cu:2.1〜2.8、Li:1.1〜1.7、Mg:0.2〜0.9、Mn:0.2〜0.6、Ti:0.01〜0.2、Ag<0.1、Zr<0.08、FeおよびSi:各々≦0.1、不可避的不純物は各々≦0.05%でかつ合計≦0.15、残分のアルミニウム、を含む合金製スラブを鋳造するステップと、b)前記スラブを480〜520℃で5〜60時間にわたり均質化するステップと、c)前記均質化されたスラブをシートメタルの形に熱間圧延、および任意に冷間圧延するステップと、d)470〜520℃で5分〜4時間にわたりシートメタルを溶体化処理するステップと、e)溶体化処理されたシートメタルを焼入れするステップと、f)溶体化処理され焼入れされたシートメタルを1〜6%の永久変形で、制御された引張を行うステップと、g)引張られたシートメタルを、少なくとも160℃の温度で30時間の最大時間にわたり加熱することによって時効するステップとを含む製造方法を目的とする。
【選択図】図3
【選択図】図3
Description
本発明は、概してリチウムを含むアルミニウムベースの2xxx合金製シートメタルの製造方法、特に航空および宇宙産業の制約に著しく適応された改良されたこのような方法に関する。本発明に係る方法は、胴体用シートの製造のために特に適している。
合金の組成の観点と同様、製造方法の観点から見て、継続的な研究努力が航空機産業および宇宙産業において払われている。Al−Cu−Li合金は、特に疲労、損傷耐性および力学的強度の間の調和に関して、従来の合金に比べて概して高い特性間の調和を提供することから、アルミニウム合金製の圧延製品、特に胴体の材料を製造するために極めて有利である。このことは、特に、Al−Cu−Li合金製の展伸製品の厚みを削減できるようにし、こうしてこれらの製品がもたらす重量の削減をより一層最大化する。他方で、これらの製品の製造に際しては、半完成製品の製造におけるあらゆる時間節約が競争上の大きな利点となる、航空機産業の制約を考慮に入れることが重要である。
欧州特許第1966402号は、特に、極めて有利な特性をもつ胴体用シートにおいて、特に重量%でCu:2.1〜2.8、Li:1.1〜1.7、Ag:0.1〜0.8、Mg:0.2〜0.6、Mn:0.2〜0.6、Zr<0.04、FeおよびSi各々≦0.1、不可避的不純物は各々≦0.05でかつ合計≦0.15、残分のアルミニウムを含む合金を用いて作り上げられたシートメタルを開示している。しかしながら、以下の実施例2において詳述されるように、このような製品は、その特性、特に力学的強度と靭性の間の調和を劣化させることなく、時効の時間の観点から見て最適化された製造方法に付されることができない。
国際公開第2011/141647号は、重量%で、2.1〜2.4%のCu、1.3〜1.6%のLi、0.1〜0.51のAg、0.2〜0.6%のMg、0.05〜0.15%のZr、0.1〜0.5%のMn、0.01〜0.12%のTi、任意にCr、SeおよびHfの中から選択され、選択された場合にはその元素の量がCrおよびSeについては0.05〜0.3%、Hfについては0.05〜0.5%である少なくとも1つの元素、各々0.1以下の量のFeおよびSi、および各々0.05以下でかつ合計で0.15以下の含有量の不可避的不純物を含む、アルミニウムベースの合金について記載している。この合金は、飛行機の翼の下面要素の製造に特に適応された押出し、圧延および/または鍛造製品の実現を可能にする。この文書において、実施例中で時効のために使用される温度は155℃である。
国際公開第2013/054013号は、2.1〜3.9重量%のCu、0.7〜2.0重量%のLi、0.1〜1.0重量%のMg、0〜0.6重量%のAg、0〜1重量%のZn、多くとも0.20重量%のFe+Si、Zr、Mn、Cr、Se、HfおよびTiの中から選択され、選択された場合の量がZrについては0.05〜0.18重量%、Mnについては0.1〜0.6重量%、Crについては0.05〜0.3重量%、Seについては0.02〜0.2重量%、Hfについては0.05〜0.5重量%、そしてTiについては0.01〜0.15重量%である少なくとも1つの元素、各々多くとも0.05重量%でかつ合計では多くとも0.15%である他の元素、残分のアルミニウムという組成を有するアルミニウム合金ベースの特に航空機産業向けの圧延製品の製造方法において、特に少なくとも0.5%で3%未満の累積変形を伴う平坦化および/または引張、およびシートメタルが0.1〜13時間の間に130〜170℃の温度に達する短かい熱処理を実施する製造方法に関する。この文書において、実施例中で時効のために使用される温度は155℃である。
国際公開第2010/055225号は、アルミニウム合金ベースの押出し、圧延および/または鍛造製品の製造方法において、2.0〜3.5重量%のCu、1.4〜1.8重量%のLi、0.1〜0.5重量%のAg、0.1〜1.0重量%のMg、0.05〜0.18重量%のZr、0.2〜0.6重量%のMn、およびCr、Sc、HfおよびTiの中から選択され、選択された場合には量がCrとScについては0.05〜0.3重量%、Hfについては0.05〜0.5重量%、Tiについては0.01〜0.15重量%である少なくとも1つの元素、残分のアルミニウムと不可避的不純物を含む液体金属浴を作り上げ、液体金属浴から未加工体を鋳造し、前記未加工体を、均質化のための520℃での等価時間が5〜20時間となるような形で515℃〜525℃の温度で均質化する製造方法に関するものである。この文書において、実施例中での時効のために使用される温度は、145℃〜155℃である。
特に静力学的強度特性および靭性特性などの矛盾する特性の観点から見て、優れた特性調和を呈するアルミニウム−銅−リチウム合金製品に対するニーズが存在する。前記製品は同様に、単純で経済的でかつ競争上の大きな利点を提供することのできる方法によって獲得できるものでありながら、優れた熱安定性、優れた耐腐食性を有していなければならない。
本発明は、アルミニウム合金製展伸製品の製造方法において、
a. 重量%で、Cu:2.1〜2.8、Li:1.1〜1.7、Mg:0.2〜0.9、Mn:0.2〜0.6、Ag<0.1、Zr<0.08、Ti:0.01〜0.2、FeおよびSi:各々≦0.1、不可避的不純物は各々≦0.05%でかつ合計≦0.15、残分のアルミニウム、
を含む合金製スラブを鋳造するステップと、
b. 前記スラブを480〜520℃で5〜60時間にわたり均質化するステップと、
c. 前記均質化されたスラブをシートメタルの形に熱間圧延、および任意に冷間圧延するステップと、
d. 470〜520℃で15分〜4時間にわたりシートメタルを溶体化処理するステップと、
e. 溶体化処理されたシートメタルを焼入れするステップと、
f. 溶体化処理され焼入れされたシートメタルを1〜6%の永久変形で、制御された引張を行うステップと、
g. 引張られたシートメタルを、少なくとも160℃の温度で30時間の最大時間にわたり加熱することによって時効するステップと
を含む製造方法を対象とする。
a. 重量%で、Cu:2.1〜2.8、Li:1.1〜1.7、Mg:0.2〜0.9、Mn:0.2〜0.6、Ag<0.1、Zr<0.08、Ti:0.01〜0.2、FeおよびSi:各々≦0.1、不可避的不純物は各々≦0.05%でかつ合計≦0.15、残分のアルミニウム、
を含む合金製スラブを鋳造するステップと、
b. 前記スラブを480〜520℃で5〜60時間にわたり均質化するステップと、
c. 前記均質化されたスラブをシートメタルの形に熱間圧延、および任意に冷間圧延するステップと、
d. 470〜520℃で15分〜4時間にわたりシートメタルを溶体化処理するステップと、
e. 溶体化処理されたシートメタルを焼入れするステップと、
f. 溶体化処理され焼入れされたシートメタルを1〜6%の永久変形で、制御された引張を行うステップと、
g. 引張られたシートメタルを、少なくとも160℃の温度で30時間の最大時間にわたり加熱することによって時効するステップと
を含む製造方法を対象とする。
本発明の別の対象は、リチウムを含有する相のうち、δ’相を含まずT1相のみを含むことを特徴とする、本発明に係る方法により得ることのできる製品である。
相反する記載のないかぎり、合金の化学的組成に関する全ての表示は、合金の総重量に基づく重量%として表現されている。1.4Cuなる表現は、重量%で表わされた銅の含有量に1.4が乗じられることを意味する。合金の呼称は、当業者にとっては公知であるアルミニウム協会の規則に適合するものである。密度は、組成によって左右され、重量測定方法によってではなくむしろ計算によって決定される。値は、「Aluminum Standards and Data」の2−12および2−13ページに記されているアルミニウム協会の手順にしたがって計算される。冶金学的状態の定義は、欧州規格EN 515(1993)中に記されている。
引張静力学特性、換言すると破断強度Rm、0.2%伸びにおける従来の弾性限界Rp0.2、および破断伸びA%は、NF EN ISO6892−1/ASTME8−E8M−13規格にしたがった引張試験によって決定され、試験の採取および方針はEN485−1規格によって定義される。
R曲線として知られている、有効亀裂延長に応じた有効応力拡大係数を提供する曲線は、E561−10規格(2010)にしたがって決定される。臨界応力拡大係数KC、換言すると、亀裂を不安定にする拡大係数は、R曲線から計算される。応力拡大係数KCOは同様に、単調荷重の開始時における初期亀裂長を臨界荷重に帰することによって、計算される。これら2つの値は、所要形状の供試体について計算される。Kappは、R曲線の試験を行なうために使用された供試体に対応する係数KCOを表わす。Keffは、R曲線の試験を行なうために使用された供試体に対応する係数KCを表わす。△aeff(max)は、R曲線の最後の有効な点の亀裂の延長を表わす。R曲線の長さ(すなわち曲線の最大亀裂延長)は、特に胴体の設計にとってそれ自体重要なパラメータである。Kr60は、60mmという有効亀裂延長△aeffについての有効応力拡大係数を表わす。
相反する記載のないかぎり、EN 12258(2012)規格の定義が適用される。
特性と同様に製造方法の観点から見て、航空機産業において使用され得る製品をより一層最適化しようとして、発明者らは、極めて意外にも、Liを含む2xxx系の他の合金とは異なり、単純で極めて経済的な方法を用いて最適化された特性を有するAl−Cu−Li合金製製品を生産することが可能である、ということを確認した。したがって、本発明に係る方法は、詳細には、少なくとも160℃の温度で30時間の最大時間にわたり加熱することによる引張を受けたシートメタルの時効ステップを含む。本発明の方法の後、特定の組成の製品は、先行技術の従来の方法、特に、典型的には約152℃で約48時間の加熱による時効になると考えられる時効以外は本発明の方法と同一である方法にしたがって製造された同じ製品の靭性と等しいか、または8%未満、好適には5%未満、さらに一層好適には4%さらには2%未満の差の靭性を有する。本発明の方法の後で、特定の組成の製品は有利には、先行技術の従来の方法、特に、典型的には約152℃で約48時間の加熱による時効になると考えられる時効以外は、本発明の方法と同一である方法にしたがって製造された同じ製品の弾性限界と等しいか、または8%未満、好適には5%未満、さらに一層好適には4%さらには2%未満の差の従来の弾性限界Rp0.2(TL)を有する。
本発明に係るアルミニウム合金製展伸製品の製造方法は、最初に特定の合金製スラブを鋳造するステップを含む。したがって、合金は、重量%で、Cu:2.1〜2.8、Li:1.1〜1.7、Mg:0.2〜0.9、Mn:0.2〜0.6、Ti:0.01〜0.2、Ag<0.1、Zr<0.08、FeおよびSi各々≦0.1、不可避的不純物は各々≦0.05でかつ合計≦0.15、残分のアルミニウムを含む。
有利な実施形態において、アルミニウム合金スラブは、2.2〜2.6重量%、好適には2.3〜2.5重量%のCuを含む。発明者らは、銅の含有量が2.8重量%超さらには2.6重量%超、またさらには2.5重量%超である場合、靭性特性は一定の事例において急速に低下し得るが、一方、銅含有量が2.1重量%未満さらには2.2重量%未満、またさらには2.3重量%未満である場合には、力学的強度が過度に低くなり得るということを発見した。
アルミニウム合金製スラブは、1.1〜1.7重量%のリチウムを含む。好ましくは、このスラブは1.2〜1.6重量%、さらには1.25〜1.55重量%のLiを含む。1.7重量%超さらには1.6重量%超、またさらには1.55重量%超のリチウム含有量は、熱安定性の問題をひき起こす可能性がある。1.1重量%未満、さらには1.2重量%未満、またさらには1.25重量%未満のリチウム含有量は、不適切な力学的強度をひき起こし、密度に関して利得が低くなる可能性がある。
アルミニウム合金製スラブは、0.2〜0.9重量%のマグネシウムを含む。有利な一態様によると、アルミニウム合金製スラブは0.25〜0.75重量%のMgを含む。
アルミニウム合金製スラブは0.01〜0.2重量%のチタンを含む。Ti、TiBまたはTiCの異なる形状でのチタンの添加により、鋳造スラブの際には、特に粒状構造を制御することが可能になる。有利な態様によると、アルミニウム合金製スラブは、0.01〜0.10重量%のTiを含む。
スラブはさらに0.1重量%未満の銀を含む。有利には、アルミニウム合金製スラブは0.05重量%未満、好適には0.04重量%未満のAgを含む。
アルミニウム合金製スラブは、0.2〜0.6重量%のマンガンを含む。好適には、該スラブは、0.25〜0.45重量%のMnを含む。該スラブは、0.08重量%未満のジルコニウムを含む。さらに一層好ましい態様においては、該スラブは0.05重量%未満、好適には0.04重量%未満、そしてさらに一層好ましくは、0.03重量%未満さらには0.01重量%未満のZrを含む。ジルコニウムの含有量が低いことにより、本発明に係るAl−Cu−Li−Ag−Mg−Mn合金の靭性を改善することが可能であり、詳細には、R曲線の長さが有意な形で増大する。粒状構造を制御するためにジルコニウムの代りにマンガンを使用することには、再結晶構造の獲得、および特に0.8〜12.7mmの厚みについての等方性特性などの、複数の補足的利点がある。有利にも、本発明に係る製品の再結晶化率は80%超、好適には90%超である。
鉄およびケイ素は概して、靭性特性に影響を及ぼす。鉄の量は、0.1重量%(好ましくは0.05重量%)に制限されなければならず、ケイ素の量は、0.1重量%(好ましくは0.05重量%)に制限されなければならない。
不可避的不純物は、各々0.05重量%でかつ合計で0.15重量%に制限されなければならない。
本発明に係る製造方法は、さらに、480〜520℃の温度で5〜60時間の鋳放しのスラブの均質化ステップを含み、好ましくは、このステップは490〜510℃で、8〜20時間実施される。520℃超の均質化温度は、実際、一定の事例において靭性性能を低減させる傾向をもつ。
均質化されたスラブはその後、シートメタルへと熱間圧延、および任意に冷間圧延される。有利な実施形態において、熱間圧延は、420〜490℃、好適には440〜470℃の初期温度で実施される。熱間圧延は好ましくは、約4〜12.7mmの厚みを得るために実施される。おおよそ4mm以下の厚みについては、必要に応じて冷間圧延ステップを任意に追加することができる。シートメタルの製造の場合には、得られたシートメタルは0.8〜12.7mmの厚みを有し、本発明は、1.6〜9mmの厚みのシートメタルについてさらに有利であり、2〜7mmの厚みのシートメタルについてさらに一層有利である。
圧延された製品はその後、好ましくは470〜520℃の温度で15分〜4時間の熱処理によって溶体化処理され、次に、典型的には周囲温度で水を用いて焼入れされる。
溶体化処理された製品はその後、1〜6%の永久変形で、制御された引張ステップに付される。好ましくは、制御された引張は、2.5〜5%の永久変形で実施される。
予想外にも、本発明者らは、本発明に係る合金製製品を最適化された方法を用いて製造することができ、前記方法の時効ステップは、極めて高い温度、特に160℃超、さらにはそれ以上の温度でさえも実施可能であり、一方で時効の時間は結果として大幅に短縮可能である、ということを発見した。極めて意外にも、この方法の最適化は、製品の特性を劣化させることなく、詳細には、従来の弾性限界Rp0.2(LT)と靭性Kapp(T−L)の間の調和に影響を及ぼすことなく実施可能である。
したがって、引張を受けた製品は、少なくとも160℃の温度で30時間の最大時間にわたる特殊な加熱による時効ステップに付される。好適には、時効を、少なくとも162℃、好適には少なくとも165℃、そしてさらに一層好適には少なくとも170℃の温度で、30時間、有利には28時間さらには25時間または20時間の最大時間にわたり実施することさえ可能である。有利には、時効ステップは、多くとも200℃、好ましくは多くとも190℃、そして好適には多くとも180℃の温度で実施される。
好ましい一実施形態において、時効は15〜35時間、好適には20〜30時間に含まれる165℃における等価時間tiで実施される。165℃における等価時間tiは下記式、
により定義され、式中、T(ケルビン単位)は、時間t(時間単位)と共に推移する金属処理の瞬間的温度であり、Trefは、428Kに定められた基準温度である。tiは、時間単位で表わされている。定数Q/R=16400Kは、値Q=136100J/molが使用されたCuの拡散のための活性化エネルギーから誘導される。
本発明者らは、本発明に係る方法によって得られる製品が、リチウムを含む相のうち、δ’相(Al3Li)を含まず、T1相(Al2CuLi)のみを含んでおり、このことが得られた製品の熱安定性に関して特に有利である、ということを確認した。
本発明の方法の後、特定の組成の製品は、先行技術の従来の方法、特に、典型的には約152℃で約48時間の加熱による時効になると考えられる時効以外は本発明の方法と同一である方法にしたがって製造された同じ製品の靭性と等しいか、または8%未満、好適には5%未満、さらに一層好適には4%さらには2%未満の差の靭性Kapp(T−L)を有する。本発明の方法の後で、特定の組成の製品もまた有利には、先行技術の従来の方法、特に、典型的には約152℃で約48時間の加熱による時効になると考えられる時効以外は本発明の方法と同一である方法にしたがって製造された同じ製品の弾性限界と等しいか、または8%未満、好ましくは5%未満、さらに一層好適には4%さらには2%未満の差の従来の弾性限界Rp0.2(LT)を有する。
好ましい実施形態によると、本発明に係る方法は、以下の特性のうちの少なくとも1つ、有利には少なくとも2つさらには3つ以上を有する製品の獲得を可能にする:
− 少なくとも330MPa、好適には少なくとも335MPa、そしてさらに一層好適には少なくとも340MPaの従来の弾性限界、Rp0.2(L)、
− 少なくとも325MPa、好適には少なくとも330MPa、そしてさらに一層好適には少なくとも335MPaの従来の弾性限界、Rp0.2(LT)、
− 少なくとも130MPa√m、好適には少なくとも135MPa√m、そしてさらに一層好適には少なくとも140MPa√mの平面応力靭性、Kapp(T−L)、
− 少なくとも175MPa√m、好適には少なくとも180MPa√m、そしてさらに一層好適には少なくとも185MPa√mの、60mmの有効亀裂延長△aeffについての有効応力拡大係数、Kr60(T−L)。
− 少なくとも330MPa、好適には少なくとも335MPa、そしてさらに一層好適には少なくとも340MPaの従来の弾性限界、Rp0.2(L)、
− 少なくとも325MPa、好適には少なくとも330MPa、そしてさらに一層好適には少なくとも335MPaの従来の弾性限界、Rp0.2(LT)、
− 少なくとも130MPa√m、好適には少なくとも135MPa√m、そしてさらに一層好適には少なくとも140MPa√mの平面応力靭性、Kapp(T−L)、
− 少なくとも175MPa√m、好適には少なくとも180MPa√m、そしてさらに一層好適には少なくとも185MPa√mの、60mmの有効亀裂延長△aeffについての有効応力拡大係数、Kr60(T−L)。
さらに、先の態様と矛盾しない好ましい実施形態によると、本発明に係る方法は、非常に優れた熱安定性を有する製品の獲得を可能にする。したがって、有利には、本発明に係る方法の後、すなわち少なくとも160℃の温度で30時間の最大時間にわたる加熱による時効の後、および85℃で1000時間の熱処理の後に、直接得られた製品は、7%超、好適には5%超、そしてさらに一層好適には4%さらには2%超の差異を示さない、平面応力靭性Kapp(T−L)および/または60mmの有効亀裂延長△aeffについての有効応力拡大係数Kr60(T−L)を有する。
有利には、本発明に係る製品は、シートメタル、より好適には薄いシート、さらに一層好適には胴体用の薄いシートである。したがって本発明に係る製品は、有利にも、航空機用胴体パネルにおいて使用可能である。
これらの態様ならびに本発明の他の態様について、例示的かつ非限定的な以下の実施例を用いてさらに詳細に説明する。
実施例1
表1に例示されている組成の合金Aは、本発明に係る合金である。
表1に例示されている組成の合金Aは、本発明に係る合金である。
合金A製シートメタルの製造に使用された方法は、以下の通りであった:合金A製の厚み約400mmのスラブを鋳造し、508℃で約12時間均質化し、スカルピングした。厚み4mmのシートメタルを得るためスラブを熱間圧延した。該スラブを約500℃で溶体化処理させ、次に冷水で焼入れした。その後、シートメタルに3〜4%の永久伸びで引張を行った。シートメタルの異なる供試体に対し、次の時効を行なった。152℃で48時間、155℃で40時間、160℃で30時間、および165℃で25時間。
各々の時効条件について、シートメタルの一部分を85℃で1000時間の熱安定性テストに付した。
ASTM E561−10規格(2010)にしたがって、R曲線試験によりシートメタルの靭性を特徴付けした。試験は、全厚CCT供試体(W=760mm、2a0=253mm)を用いて行なった。結果全体は、表2に報告され図1に示されている。
引張静力学特性およびT−L方向における靭性を測定するために、全厚で供試体を採取した。靭性測定のために使用された供試体は、CCT760幾何形状、すなわち760mm(L)×1250mm(TL)の供試体であった。
結果は、表3に報告され図2に示されている。図2は、弾性限界と靭性の間の良好な調和の維持、特に、時効条件の如何に関わらない優れた靭性の維持を立証している。
実施例2
表4に提示された組成の合金Bは、特に欧州特許第1966402号明細書から公知である基準合金である。
表4に提示された組成の合金Bは、特に欧州特許第1966402号明細書から公知である基準合金である。
合金B製シートメタルの製造に使用された方法は、以下の通りであった:合金B製の厚み約400mmのスラブを鋳造し、500℃で約12時間均質化し、スカルピングした。厚み5mmのシートメタルを得るためスラブを熱間圧延した。該スラブを約500℃で溶体化処理させ、次に冷水で焼入れした。その後、シートメタルに1〜5%の永久伸びで引張を行った。シートメタルの異なる供試体に対し、次の時効を行なった。152℃で48時間、および165℃で25時間。
ASTM E561−10規格(2010)にしたがって、R曲線試験によりシートメタルの靭性を特徴付けした。試験は、全厚CCT供試体(W=760mm、2a0=253mm)を用いて行なった。結果全体は、表5に報告され図3に示されている。
引張静力学特性およびT−L方向における靭性を測定するために、全厚で供試体を採取した。靭性測定のために使用された供試体は、CCT760幾何形状、すなわち760mm(L)×1250mm(TL)の供試体であった。
結果は、表6に報告されている。
実施例3
高温時効効果は同様に、文献中でも調査されてきた。この実施例は、特に銅およびリチウムを含むアルミニウム合金に対する本発明の高温時効のような高温時効が靭性にもたらす公知の影響を明らかにしている、以下で引用する論文の中で提示されたデータを再度取り上げたものである。
高温時効効果は同様に、文献中でも調査されてきた。この実施例は、特に銅およびリチウムを含むアルミニウム合金に対する本発明の高温時効のような高温時効が靭性にもたらす公知の影響を明らかにしている、以下で引用する論文の中で提示されたデータを再度取り上げたものである。
「2A97アルミニウム−リチウム合金の強度および破断靭性に対する時効処理の影響」S.Zhongら、The Chinese Journal of Nonferrous Metals、第21巻、n3、2011年。
「8090Al−Li合金の破断靭性に対する時効温度の影響」、K.J.DuncanおよびJ.W.Martin、Journal of Materials Science Letters、第10巻、Issue 18、1098〜1100ページ、1991年。
Zhongらの論文は、2A97Al−Cu−Li合金に関するものである。この論文は、2A97合金製製品に対する2ステップ時効の際の第2の時効ステップの温度上昇により誘発される靭性の低下を明らかにしている。図4は、以下の時効条件を提示する:
− 135℃で16時間+135℃で32時間、
− 135℃で16時間+150℃で18時間(135℃で16時間+135℃で32時間の2段階時効に比べて6%の靭性低下)、
− 135℃で16時間+175℃で6時間(135℃で16時間+135℃で32時間の2段階時効に比べて16%の靭性低下)。
− 135℃で16時間+135℃で32時間、
− 135℃で16時間+150℃で18時間(135℃で16時間+135℃で32時間の2段階時効に比べて6%の靭性低下)、
− 135℃で16時間+175℃で6時間(135℃で16時間+135℃で32時間の2段階時効に比べて16%の靭性低下)。
DuncanおよびMartinの論文は8090Al−Li合金に関する。この論文の目的は、恒常な硬度(類似の静的特性)の材料における時効温度の上昇に伴う靭性の変動を調査することにあった。こうして、同じ時効状態(同じ硬度)について8090合金製製品に対する時効温度の上昇によって誘発される靭性の低下が明らかにされた。図5は、以下の時効条件を提示している:
− 130℃で320時間、
− 150℃で78時間(130℃で320時間の時効に比べて9%の靭性低下)、
− 170℃で32時間(130℃で320時間の時効に比べて20%の靭性低下)、
− 190℃で8.3時間(130℃で320時間の時効に比べて27%の靭性低下)。
− 130℃で320時間、
− 150℃で78時間(130℃で320時間の時効に比べて9%の靭性低下)、
− 170℃で32時間(130℃で320時間の時効に比べて20%の靭性低下)、
− 190℃で8.3時間(130℃で320時間の時効に比べて27%の靭性低下)。
実施例4
透過電子顕微鏡での検査を、本発明に係る製品および基準製品に対して行なった。合金A製スラブを実施例1中で説明された方法にしたがって加工した。合金B製スラブを実施例2の方法にしたがって加工した。130℃で150時間(R1)または140℃で120時間(R2)または152℃で48時間(R3)または175℃で20時間(R4)の4種の時効を実施した。合金Aについては、時効R1、R2およびR4を実施した。合金Bについては、時効R3を実施した。得られた製品を、透過電子顕微鏡によって観察した。供試体は、2重噴射の電気化学薄化(30%のHNO3+メタノール、20V、−30℃)によって調製した。電子エネルギー損失分光法(EELS)用エネルギーフィルタ、SIS画像分析システムおよびEDX分析システム(LINK OXFORD)が備わった透過電子顕微鏡LEO EM912 OMEGA 120kVを使用した。画像は、Slow Scan CCDカメラ(大きいダイナミックレンジおよび応答線形性のため高品質であるデジタル画像)によってか、SITカメラ(TV速度での「広視野」画像)によってか、またはフィルム面上で(回析図を記録するため)獲得した。加速電圧は120kVであった。
透過電子顕微鏡での検査を、本発明に係る製品および基準製品に対して行なった。合金A製スラブを実施例1中で説明された方法にしたがって加工した。合金B製スラブを実施例2の方法にしたがって加工した。130℃で150時間(R1)または140℃で120時間(R2)または152℃で48時間(R3)または175℃で20時間(R4)の4種の時効を実施した。合金Aについては、時効R1、R2およびR4を実施した。合金Bについては、時効R3を実施した。得られた製品を、透過電子顕微鏡によって観察した。供試体は、2重噴射の電気化学薄化(30%のHNO3+メタノール、20V、−30℃)によって調製した。電子エネルギー損失分光法(EELS)用エネルギーフィルタ、SIS画像分析システムおよびEDX分析システム(LINK OXFORD)が備わった透過電子顕微鏡LEO EM912 OMEGA 120kVを使用した。画像は、Slow Scan CCDカメラ(大きいダイナミックレンジおよび応答線形性のため高品質であるデジタル画像)によってか、SITカメラ(TV速度での「広視野」画像)によってか、またはフィルム面上で(回析図を記録するため)獲得した。加速電圧は120kVであった。
− 本発明に係る時効R4を用いて合金Aで得た製品については、δ’タイプの析出物(Al3Li)は見られず、T1相(Al2CuLi)のみが観察される。発明外の時効R1およびR2については、δ’相に対応する回析図が観察される。合金Bで実施された時効R3については、同様にδ’相もより少ない量で観察される。
Claims (13)
- アルミニウム合金製展伸製品の製造方法において、
a. 2.1〜2.8重量%のCu、
1.1〜1.7重量%のLi、
0.2〜0.9重量%のMg、
0.2〜0.6重量%のMn、
0.01〜0.2重量%のTi、
0.1重量%未満のAg、
0.08重量%未満のZr、
各々0.1重量%以下の量のFeおよびSi、
各々0.05重量%以下でかつ合計0.15重量%以下の含有量の不可避的不純物、
残分のアルミニウム
を含む合金製スラブを鋳造するステップと、
b. 前記スラブを480〜520℃で5〜60時間にわたり均質化するステップと、
c. 前記均質化されたスラブをシートメタルの形に熱間圧延、および任意に冷間圧延するステップと、
d. 470〜520℃で15分〜4時間にわたりシートメタルを溶体化処理するステップと、
e. 溶体化処理されたシートメタルを焼入れするステップと、
f. 溶体化処理され焼入れされたシートメタルを1〜6%の永久変形で、制御された引張を行うステップと、
g. 引張られたシートメタルを、少なくとも160℃、好適には少なくとも165℃の温度で30時間、好適には25時間の最大時間にわたり加熱することによって時効するステップと
を含む製造方法。 - アルミニウム合金製スラブが、2.2〜2.6重量%、好適には2.3〜2.5重量%のCuを含む、請求項1または2に記載の製造方法。
- アルミニウム合金製スラブが、1.2〜1.6重量%、好適には1.25〜1.55重量%のLiを含む、請求項1から3のいずれか一つに記載の製造方法。
- アルミニウム合金製スラブが、0.25〜0.75重量%のMgを含む、請求項1から4のいずれか一つに記載の製造方法。
- アルミニウム合金製スラブが、0.25〜0.45重量%のMnを含む、請求項1から5のいずれか一つに記載の製造方法。
- アルミニウム合金製スラブが、0.05重量%未満、好適には0.04重量%未満のAgを含む、請求項1から6のいずれか一つに記載の製造方法。
- アルミニウム合金製スラブが、0.05重量%未満、好適には0.04重量%未満のZrを含む、請求項1から7のいずれか一つに記載の製造方法。
- 熱間圧延が、420〜490℃、好適には440〜470℃の初期温度で実施される、請求項1から8のいずれか一つに記載の製造方法。
- シートの制御された引張が、2.5〜5%の永久変形で実施される、請求項1から9のいずれか一つに記載の製造方法。
- リチウムを含有する相のうち、δ’相を含まずT1相のみを含むことを特徴とする、請求項1から10のいずれか一つに記載の方法により得ることのできる製品。
- − 少なくとも330MPa、好適には少なくとも335MPa、そしてさらに一層好適には少なくとも340MPaの従来の弾性限界Rp0.2(L)、
− 少なくとも325MPa、好適には少なくとも330MPa、そしてさらに一層好適には少なくとも335MPaの従来の弾性限界Rp0.2(LT)、
− 少なくとも130MPa√m、好適には少なくとも135MPa√m、そしてさらに一層好適には少なくとも140MPa√mの平面応力靭性、Kapp(T−L)、
− 少なくとも175MPa√m、好適には少なくとも180MPa√m、そしてさらに一層好適には少なくとも185MPa√mの、60mmの有効亀裂延長△aeffについての有効応力拡大係数、Kr60(T−L)、
という特性のうちの少なくとも1つ、有利には少なくとも2つ、好適には3つ以上を有する製品の、請求項11に記載の製品。 - 85℃で1000時間の熱処理後、7%超、好適には5%超、そしてさらに一層好適には4%さらには2%超の差異を示さない、平面応力靭性Kapp(T−L)および/または60mmの有効亀裂延長△aeffについての有効応力拡大係数Kr60(T−L)を有することを特徴とする、請求項11または12に記載の製品。
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