JP2021508040A - サンプル中の分析物を検出および/または定量するためのマイクロカプセル - Google Patents

サンプル中の分析物を検出および/または定量するためのマイクロカプセル Download PDF

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Abstract

本発明は、サンプル中の分析物を検出および/または定量するためのマイクロカプセルに関する。さらに、本発明は、上記マイクロカプセルを使用して、サンプル中の分析物を検出および/または定量する方法に関する。さらに、本発明は、サンプル中の分析物を検出および/または定量するためのマイクロカプセルを調製する方法に関する。本発明は、サンプル中の分析物を検出および/または定量するためのマイクロカプセルの容易な製造、貯蔵および使用を可能にする改善された方法論を提供する。

Description

本発明は、サンプル中の分析物を検出および/または定量するためのマイクロカプセルに関する。さらに、本発明は、上記マイクロカプセルを使用して、サンプル中の分析物を検出および/または定量する方法に関する。さらに、本発明は、サンプル中の分析物を検出および/または定量するためのマイクロカプセルを調製する方法に関する。
サンプル中の分析物を検出する、または分析物濃度の小さな差異を定量する多くの方法論が存在する。このような方法論は、特に、多重アッセイフォーマットにおいても使用されている。例えば、64種までの異なる分析物の同時測定を行うマイクロスフェアベースのアッセイのフローサイトメトリー分析に関する多重データ獲得および分析プラットフォームは、Fulton et al., Clinical Chemistry, 1997, 43(9); pp. 1749−1756で開示される。サンプル中で単一の分析物を検出するかまたは分析物濃度の小さな差異を定量するために、デジタル分析技術が確立されている(Witters et al., Lab. Chip, 2014, 14(17); pp. 3225−3232)。特定の生化学反応のための規定された閉じ込めを提供するために、エマルジョン技術が確立されており、デジタル検出スキームを設定するために使用されている(Kanagal−Shamanna, Methods Mol. Biol., 2016, 1392; pp. 33−42)。このようなアッセイの品質は、そのエマルジョンの安定性にかなり依存する。この目的のために、非水性相で提供されるある種の乳化剤と油中水型エマルジョンの水性相の中のウシ血清アルブミン(BSA)との組み合わせは、タンパク質外皮を有する液滴を形成するために使用されている(US 2011/0217711 A1を参照のこと)。このアプローチは、Hindson et al. (Anal. Chem., 2011, 83(22); pp. 8604−8610)においても使用されている。このアプローチにおいて、PCR試薬(BSAを含む)は、希釈した水性サンプルと混合され、微小流体デバイスが、適切な乳化剤を含むフルオロカーボンオイル中に水性液滴のエマルジョンを生成するために使用される。95℃へと加熱すると、外皮は、その液滴の周りに形成し、その後の、核酸増幅のためのサーモサイクリング工程の間に、融合(coalescence)に対する保護を提供する。その実際の外皮形成効果は、長年にわたって知られており、薬物送達のためのマイクロカプセルを生成するために、および食品添加物として利用されている(Acton et al., Journal of Food Science, 1972, 37(5); pp. 795−796およびGires et al., J. Mech. Behav. Biomed. Mater., 2016, 58, pp. 2−10)。
マイクロカプセルはまた、高度並列の個々のポリメラーゼ連鎖反応を行うために使用されている(Mak et al., Advanced Functional Materials 2017, 18(19); pp. 2930−2937)。選択的透過性カプセル壁を有する温度安定なマイクロカプセルを、試薬が埋め込まれかつ溶解された(増幅されるべき標的を含む)アガロースゲル粒子上での被包技術においてマトリクス支援されたレイヤー・バイ・レイヤー法(matrix−assisted Layer−by−Layer)(LbL)によって構築した(Bai et al., angewandte Chemie, 2017, 122(30); pp. 5316−5320)。このアプローチでは、ポリメラーゼ連鎖反応の間に、低分子量結合ブロック、例えば、ヌクレオチド(dNTPs)が、外部から供給され、その透過性カプセル壁を通って内部へと拡散し、その結果、そのPCRの間に得られる高分子量PCR生成物は、そのマイクロカプセル内で蓄積される。
前述の技術は全て、液滴のインサイチュ生成を必要とするか、または行うことが難しく、精巧なプロトコールの作業を必要とするかのいずれかである。さらに、その得られたカプセルは、貯蔵を許容しないか、またはそれらは、取り扱い困難であり、精巧なプロトコールに倣う必要がある。よって、サンプル中の分析物を検出および/または定量するためのマイクロカプセルの容易な製造、貯蔵および使用を可能にする改善された方法論が、当該分野で必要である。事前に製造されかつ分析物の検出のための事前調合試薬(pre−confection reagent)に使用されることを可能にするカプセルを提供することも、当該分野で必要である。分析物を捕捉することを可能にする、事前に製造されたカプセルを提供することが当該分野でさらに必要である。
米国特許出願公開第2011/0217711号
Fulton et al., Clinical Chemistry, 1997, 43(9); pp. 1749−1756 Witters et al., Lab. Chip, 2014, 14(17); pp. 3225−3232 Kanagal−Shamanna, Methods Mol. Biol., 2016, 1392; pp. 33−42 Hindson et al. (Anal. Chem., 2011, 83(22); pp. 8604−8610 Acton et al., Journal of Food Science, 1972, 37(5); pp. 795−796 Gires et al., J. Mech. Behav. Biomed. Mater., 2016, 58, pp. 2−10 Mak et al., Advanced Functional Materials 2017, 18(19); pp. 2930−2937 Bai et al., angewandte Chemie, 2017, 122(30); pp. 5316−5320
したがって、第一の態様では、本発明は、サンプル中の分析物を検出および/または定量するためのマイクロカプセルであって、前記マイクロカプセルは、
・ 検出および/または定量されるべき分析物の存在下でシグナルを生成および/または増幅し得る試薬であって、ここで前記試薬は、乾燥状態にある試薬;
・ 前記試薬を包囲する多孔性マトリクスであって、前記多孔性マトリクスは、検出および/または定量されるべき分析物を受容する手段を有し、ここで前記乾燥状態の試薬は、前記多孔性マトリクスから、バリア、例えば、前記試薬を取り囲む少なくとも1つのバリア層によって分離される、多孔性マトリクス、
を含むマイクロカプセルに関する。
一つの実施形態では、前記検出および/または定量されるべき分析物を受容する手段は、前記分析物を含む液体サンプルを収容するような寸法である間隙細孔空間である。
一つの実施形態では、前記間隙細孔空間は、前記乾燥試薬を溶解するために十分な液体サンプルを収容するような寸法である。
一つの実施形態では、前記検出および/または定量されるべき分析物を受容する手段は、前記液体サンプルを収容する前記間隙細孔空間または間隙細孔空間と1種もしくはこれより多くの捕捉薬剤との組み合わせのいずれかであって、前記手段は、前記マイクロカプセルを、前記マイクロカプセルを包囲しかつ検出および/または定量されるべき分析物を含むサンプルに曝露すると、このような分析物を選択的にかつ特異的に結合し得、ここで前記1種もしくはこれより多くの捕捉薬剤は、前記マイクロカプセルの包囲に曝露された前記マイクロカプセルの一部に付着される。
一つの実施形態では、本発明によるマイクロカプセルは、
・ 前記シグナルを生成および/または増幅し得る試薬を含むおよび/または埋め込む、従って、前記乾燥状態の試薬を前記多孔性マトリクスから分離する、1またはいくつかの不透過性コア、好ましくは水不透過性コア;
・ 前記多孔性マトリクスを形成しかつ前記1もしくはいくつかの不透過性コアを包囲する多孔性親水性シェルであって、ここで前記1種もしくはこれより多くの捕捉薬剤は、存在する場合、前記多孔性親水性シェルに付着される、多孔性親水性シェル、
を含む。
用語「不透過性(impermeable)とは、本明細書で使用される場合、好ましくは、水に対する不透過性をいうことが意味される。好ましい実施形態において、「水不透過性コア(water−impermeable core)」は、上記コアの周囲から、上記コアの中および/または上記コアを横断する水の拡散を防止する。「不透過性コア(impermeable core)」は、本明細書で使用される場合、シグナルを生成および/または増幅し得る試薬(その試薬は、乾燥状態にある)を含むおよび/または埋め込む。従って、「不透過性コア」は、本明細書で使用される場合、上記乾燥状態の試薬をその周囲から効果的に分離し、上記試薬を乾燥状態で維持する。本発明の実施形態において、その不透過性コアは、従って、上記試薬を取り囲む少なくとも1つのバリア層を表す。
一つの実施形態では、前記多孔性親水性シェルは、ヒドロゲル形成薬剤から構成されるかまたは熱応答性ポリマーから構成される。
一つの実施形態では、
− 前記ヒドロゲル形成薬剤は、a)合成ポリマー(例えば、ポリ(メチル)メタクリレート、ポリアミド); b)シリコーンベースのポリマー(例えば、ポリジメチルシロキサン); c)ポリサッカリド、例えば、アガロース、キチン、キトサン、デキストラン、アルギネート、カラギーナン、セルロース、フコイダン、ラミナランから選択される天然に存在するポリマー、キサンタンガム、アラビアガム、ガティーガム、グアールガム、ローカストビーンガム、トラガカントガム、カラヤガムから選択されるガム;ならびにイヌリン;ポリペプチド、コラーゲン、ゼラチン、ポリアミノ酸(例えば、ポリリジン);ポリヌクレオチド;ならびにこれらの組み合わせ、を含む群から選択され;そして
− 前記熱応答性ポリマーは、LCST熱応答性ポリマーであり、好ましくは、ポリ(N−イソプロピルアクリルアミド)(PNIPAm)、ポリ[2−(ジメチルアミノ)エチルメタクリレート](pDMAEMA)、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリ(ビニルカプロラクタム)(P(VCL)、およびポリビニルメチルエーテルから選択されるか、または前記熱応答性ポリマーは、上限臨界溶液温度(UCST)を有する熱応答性ポリマーであり、好ましくは、ポリ(N−アクリロイルグリシンアミド)(PNAGA)、ポリ(アリルアミン)−co−ポリ(アリルウレア)およびその誘導体、ポリ(メタクリルアミド)、ポリ(N−アクリロイルアスパラギンアミド)、ポリ(N−メタクリロイルグルタミンアミド)、ポリ(アクリルアミド)−co−(アクリロニトリル)、ポリ(スルホベタイン)、ポリ(ホスホリルコリン)から選択される。
一つの実施形態では、前記不透過性コアは、前記試薬を含むおよび/または埋め込むために適した材料から構成され、ここで前記材料は、前記試薬を取り囲みかつ前記試薬を前記マイクロカプセルの他の部分、例えば、前記多孔性マトリクスから、特に、前記親水性シェルから隔離し、前記材料は、好ましくは、パラフィン、トリグリセリド、ワックス、特に、植物性ワックス(例えば、カルナウバ蝋)、動物性ワックス(例えば、蜜蝋)、石油由来ワックス、ミネラルワックスから選択される。
一つの実施形態では、前記不透過性コアは、前記シグナルを生成および/または増幅し得る試薬を、乾燥状態で含みおよび/または埋め込み、前記試薬を前記多孔性マトリクスから分離する。好ましい実施形態において、上記不透過性コアは水不透過性コアであることから、このような水不透過性コアは、上記試薬を上記乾燥状態で維持する。
一つの実施形態では、前記シグナルを生成および/または増幅し得る試薬は、以下である:
− 核酸分析物での核酸増幅を行い得る試薬であって、ここで好ましくは、前記試薬は、前記サンプル中の前記分析物を増幅し得る分子(例えば、増幅酵素)、前記分析物を増幅することを容易にするために必要な1種またはいくつかの分子(例えば、1種またはいくつかの核酸プライマー、ヌクレオチド、塩および緩衝液)、および必要に応じて1種またはいくつかの検出薬剤を含む試薬、あるいは
− 前記サンプル中の分析物としてタンパク質もしくはペプチドまたは細胞を検出するための1種またはいくつかの検出薬剤であって、ここで好ましくは、前記1種またはいくつかの検出薬剤は、抗体もしくは抗体フラグメント、核酸(アプタマー、Spiegelmerを含む)、非抗体タンパク質(例えば、レセプター、レセプターフラグメント、アフィニティータンパク質(例えば、ストレプトアビジン)から選択され、これらの各々は、必要に応じて、適切なレポーター分子(例えば、色素、酵素、化学触媒、または光学的にもしくは別の方法で検出可能なシグナルを生成する化学反応を開始させ得る試薬の混合物)で標識され、検出されるべき分析物として、タンパク質もしくはペプチドまたは細胞の存在を示す、検出薬剤。
一実施形態において、上記マイクロカプセルは、検出されるべき分析物を含まない。
一実施形態において、上記マイクロカプセルは、インサイチュ生成されるカプセルまたは粒子ではない。
一つの実施形態では、前記捕捉薬剤は、抗体、抗体フラグメント、核酸(アプタマー、spiegelmerを含む)、分析物もしくは分析物複合体を特異的に結合し得る非抗体タンパク質(例えば、レセプター、レセプターフラグメント、アフィニティータンパク質(例えば、ストレプトアビジン)、化学部分(例えば、ビオチン、Strep−tag(登録商標)、ジゴキシゲニン、ジニトロフェノール、核酸もしくは核酸アナログタグ、またはK=10−8〜10−15Mの範囲の親和性で、抗体、抗体フラグメント、核酸(アプタマー、spiegelmerを含む)、非抗体タンパク質(例えば、レセプター、レセプターフラグメント、アフィニティータンパク質(例えば、ストレプトアビジン)によって特異的に結合し得る類似の化学部分から選択されるか、あるいは疎水性分子もしくは疎水性基を有する分子に特異的に結合し得る疎水性構造から選択され、ここで好ましくは、前記疎水性構造は、前記分析物の前記検出が行われる条件下で2より大きいlogDを有する。
用語「Strep−tag(登録商標)」とは、本明細書で使用される場合、代表的には、配列−Ala−Trp−Arg−His−Pro−Gln−Phe−Gly−Gly−COOH(Strep−tag(登録商標))または...−Asn−Trp−Ser−His−Pro−Gln−Phe−Glu−Lys−...(Strep−tag(登録商標) II)を有し、可逆的に結合するが、ストレプトアビジンに対して高親和性を有する(Strep−Tag(登録商標)および(Strep−tag(登録商標) II)ペプチドまたはストレプトアビジンの操作された形態(すなわち、「StrepTactin(登録商標)」)に対して高親和性を有するペプチド(Strep−tag(登録商標) II))をいう。
用語「logD」とは、本明細書で使用される場合、分配係数(D)の対数をいうことが意味され、これは、平衡状態にある2つの非混和性の相の混合物中の化合物の濃度比である。好ましい実施形態において、用語「分配係数(distribution coefficient)」とは、本明細書で使用される場合、「分配係数(partition coefficient)」と同義語として使用される。好ましい実施形態において、「分配係数」とは、水および1−オクタノールの混合物中での化合物の濃度比をいう。代表的には、このような分配係数の測定は、当業者に公知の任意の適切な方法論によって行われる。このような適した方法論としては、その問題の化合物が、ある容積のオクタノールおよび水の中に溶解され、次いで、各溶媒中のこのような化合物の濃度がさらに測定される「振盪フラスコ法(shake−flask method)」が挙げられる。他の適切な方法論としては、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)が挙げられる。このようなHPLC方法論において、その分配係数(D)およびその対数は、その保持時間と、既知の分配係数値を有する類似化合物とを相関させることによって決定され得る。
一実施形態において、上記マイクロカプセルは、上記水性溶液中で生成および/または増幅し得る試薬のうちの1種またはいくつかを保護するための1種またはいくつかの保護剤をさらに含み、ここで好ましくは上記1種またはいくつかの保護剤は、シクロデキストリンおよびポリ(アルキレンオキシド)から選択される。
一実施形態において、上記マイクロカプセルは、上記マイクロカプセルを標識するための標識および/または磁性構成要素であって、ここで上気磁性構成要素は、上記マイクロカプセルのその後の操作を可能にするものをさらに含む。
一つの実施形態では、核酸増幅を行い得る前記試薬は、1種またはいくつかの検出薬剤をさらに含み、ここで前記1種またはいくつかの検出薬剤は、抗体もしくは抗体フラグメント、核酸(アプタマー、Spiegelmerを含む)、非抗体タンパク質(例えば、レセプター、レセプターフラグメント、アフィニティータンパク質(例えば、ストレプトアビジン)から選択され、これらの各々は、必要に応じて、適切なレポーター分子(例えば、色素、酵素、化学触媒、または光学的にもしくは別の方法で検出可能なシグナルを生成する化学反応を開始し得る試薬の混合物)で標識され、検出されるべき分析物の存在を示す。
さらなる態様では、上記の実施形態のいずれかにおいて規定される本発明は、
i.上記の実施形態のいずれかに既定される本発明に記載のマイクロカプセルを提供する工程;
ii.前記マイクロカプセルを、前記マイクロカプセルを包囲しかつ検出および/または定量されるべき分析物を含むかもしくは含むと疑われる水性サンプルに曝露する工程;
iii.前記マイクロカプセルを前記水性サンプルから除去し、前記マイクロカプセルを非水性相へと移す工程;
iv.非水性環境における水性液滴を生成するために、前記マイクロカプセルを溶解もしくは破壊する工程であって、好ましくは、前記不透過性コア単独もしくは前記多孔性親水性シェルと一緒の前記不透過性コアを溶解または破壊し、ここで前記水性液滴は、検出および/または定量されるべき分析物の存在下で、溶解した形態において、シグナルを生成および/または増幅し得る前記試薬を含む工程;
v.前記水性液滴内でシグナルを生成および/または増幅する反応を行う工程であって、ここでシグナルは、前記分析物が前記サンプル中に存在している場合にのみ生成および/または増幅される工程。
一つの実施形態では、工程v.において行われる前記反応は、核酸増幅反応またはシグナル増幅反応であり、好ましくは、工程v.において行われる前記反応は、PCRから、または等温増幅反応(例えば、TMA、NASBA、LAMP、3SR、SDA、RCA、LCR、RPA、NEAR)から選択される核酸増幅反応である。
一つの実施形態では、工程iv.において、前記マイクロカプセル、好ましくは前記不透過性コアは、機械的手段、化学的切断、温度変化、pH変化、溶媒変化、電場の印加、磁場の印加、電磁放射線、特に規定の波長範囲の光(例えば、UV光)への前記マイクロカプセルの曝露、好ましくは温度変化、より好ましくは温度上昇から選択される手段によって溶解または破壊される。
一実施形態において、上記マイクロカプセルは、上記で規定されるとおりの実施形態のうちのいずれかに従うマイクロカプセルであり、上記多孔性親水性シェルは、LCST(=「下限臨界溶液温度(lower critical solution temperature)」)熱応答性ポリマーから構成される。
一つの実施形態では、前記多孔性親水性シェルが、LCST熱応答性ポリマーから構成される場合、前記方法は、工程ii.と工程iii.との間に、さらなる工程:
ii.a 前記マイクロカプセルに結合した分析物の富化を達成するために、前記マイクロカプセルを、前記LCST熱応答性ポリマーの下限臨界溶液温度(LCST)を上回る温度へと加熱する工程、その後、前記マイクロカプセルを、前記LCST熱応答性ポリマーの下限臨界溶液温度(LCST)を下回る温度へと冷却または冷却させる工程、このような工程ii.aをn回行う工程、ここでnは、1〜1000、好ましくは1〜500の整数である工程、ならびに/あるいはさらなる工程
ii.b 水性溶液中の前記マイクロカプセルを洗浄する工程であって、結合していない分析物を除去する工程、ここで工程ii.bが工程ii.aに追加して行われる場合、工程ii.bは、工程ii.aの前または後のいずれかに行われる工程、
を包含する。
別の実施形態において、上記マイクロカプセルは、上記で規定されるとおりの実施形態のうちのいずれかに従うマイクロカプセルであり、上記多孔性親水性シェルは、UCST(=「上限臨界溶液温度(upper critical solution temperature)」)熱応答性ポリマーから構成される。
一実施形態において、上記多孔性親水性シェルがUCST熱応答性ポリマーから構成される場合、上記方法は、工程ii.と工程iii.との間に、さらなる工程:
ii.a 上記マイクロカプセルを、上記UCST熱応答性ポリマーの上限臨界溶液温度(UCST)を下回る温度へと冷却し、その後、上記マイクロカプセルに結合した分析物の富化を達成するために、上記マイクロカプセルを、上記UCST熱応答性ポリマーの上限臨界溶液温度(UCST)を上回る温度へと再び、加熱するかまたは加熱させる工程、およびこのような工程ii.aをn回行う工程であって、ここでnは、1〜1000、好ましくは1〜500の整数である工程、ならびに/またはさらなる工程:
ii.b 上記マイクロカプセルを水性溶液中で洗浄して、結合していない分析物を除去する工程であって、ここで工程ii.bが工程ii.aに加えて行われる場合、その工程ii.bは、工程ii.aの前または後のいずれかに行われる工程、
を包含する。
さらなる態様では、本発明は、サンプル中の分析物を検出および/または定量するためのマイクロカプセルを調製する方法であって、前記マイクロカプセルは、本発明による上記の実施形態のいずれかに規定されるとおりであり、前記方法は、
a) シグナルを生成および/または増幅し得る試薬の水性溶液を、検出および/または定量されるべき分析物の存在下で提供する工程であって、ここで前記試薬の水性溶液は、前記試薬に加えて、さらに必要に応じて、前記水性溶液中で生成および/または増幅し得る前記試薬のうちの1種またはいくつかを保護するための1種またはいくつかの保護剤を含む工程;
b) 工程a)の前記水性溶液を乾燥させる工程であって、好ましくは噴霧乾燥させるまたは凍結乾燥させ、それによって、シグナルを生成および/または増幅し得る乾燥した試薬を、好ましくはナノ粒子形態で生成する工程;
c) 前記乾燥した試薬を、前記試薬を含むおよび/または埋め込むための適した材料に組み込む工程であって、前記材料が前記試薬を取り囲み、前記試薬を隔離し、ここで前記材料は、好ましくは、パラフィン、トリグリセリド、ワックス(特に植物性ワックス(例えば、カルナウバ蝋)、動物性ワックス(例えば、蜜蝋)、石油由来ワックス、ミネラルワックス)から選択される工程;
d) 工程c)の前記生成物を乾燥させる工程であって、好ましくは、噴霧乾燥させるかまたは凍結乾燥させることによって、前記工程c)の生成物から微粒子を生成し、それによって、不透過性コアを生成する工程;
e) 以下によって、前記不透過性コアを、多孔性マトリクスを形成しかつ前記1もしくはいくつかの不透過性コアを包囲する多孔性親水性シェルへと組み込む工程:
・前記不透過性コアをヒドロゲル形成薬剤へと組み込むことであって、前記ヒドロゲル形成薬剤を誘導して、前記不透過性コアの周りにヒドロゲルを形成すること、または
・前記不透過性コアを熱応答性ポリマーの前駆体/モノマーへと組み込むことであって、前記前駆体/モノマーを誘導して、前記不透過性コアの周りに熱応答性ポリマーを重合すること、または
・前記不透過性コアを予め形成した熱応答性ポリマーへと組み込むことであって、前記予め形成した熱応答性ポリマーを、前記不透過性コアの周りに形成させること;
f) 必要に応じて、1種またはいくつかの捕捉薬剤を、前記1もしくはいくつかの不透過性コアを包囲する前記多孔性親水性シェルに連結することであって、それによって、1種またはいくつかの捕捉薬剤が付着したマイクロカプセルを生成し、ここで前記1種またはいくつかの捕捉薬剤は、前記マイクロカプセルを、前記マイクロカプセルを包囲しかつ検出および/または定量されるべき分析物を含むサンプルへと曝露すると、このような分析物を選択的にかつ特異的に結合し得ること;
g) 必要に応じて、前記マイクロカプセルを集めること;
h) さらに必要に応じて、前記マイクロカプセルを洗浄および/または乾燥させる好ましくは凍結乾燥させること、
を包含する方法に関する。
本発明に従う実施形態において、サンプル中の分析物を検出および/または定量するためのマイクロカプセルが提供され、ここでそのマイクロカプセルは、検出および/または定量されるべき分析物の存在下で、シグナルを生成および/または増幅し得る試薬を含み、ここで上記試薬は、乾燥状態にあり、適切なバリアによって、上記試薬を包囲する多孔性マトリクスから分離される。本発明に従うマイクロカプセルは、製造が容易かつ単純であり、それらは、長期間にわたって貯蔵され得、都合の良いときに輸送および運送され得、それらの意図した使用の時間および場所においてインサイチュで調製される必要がない。本発明に従うマイクロカプセルにおいて使用されるバリアは、その試薬を乾燥状態に維持することを可能にする。そのバリアは、多くの異なる形態を呈し得、例えば、上記試薬を取り囲む少なくとも1つのバリア層であり得る。別の実施形態において、上記バリアは、上記試薬を含むおよび/または埋め込む、従って、上記試薬の周りの多孔性マトリクスから、上記試薬を隔離する、1もしくはいくつかの不透過性コアであり得る。さらに別の実施形態において、そのシグナルを生成および/または増幅し得る試薬は、上記試薬を包囲する多孔性マトリクスから分離された、1つの区画内にあるそのマイクロカプセル内に含まれ得る。好ましい実施形態において、そのバリアは、上記試薬を含むおよび/または埋め込む1もしくはいくつかの不透過性コアのシェルによって形成される。このような実施形態において、このような不透過性コアは、その外側にシェルを有し、このシェルは、このようなコア内に位置する試薬を保護、分離および隔離するようにバリアとして作用する。
本発明の実施形態によれば、上記試薬を包囲する多孔性マトリクスは、検出されるべき分析物を受容する手段を有する。
本発明に従う実施形態において、そのマイクロカプセル自体は、ある容積に及びかつその容積を取り囲む。その容積は、そのマイクロカプセルを使用する間に、その分析物の検出および/または定量のための反応空間として働く。この容積は、そのマイクロカプセルを使用する前は、シグナルを生成および/または増幅し得る試薬ならびに上記試薬を含む不透過性コアによって、そして分析物を受容する手段を含む、上記試薬を包囲する多孔性マトリクスによって、吸収されかつ満たされる。
一実施形態において、上記分析物を受容する手段は、上記分析物を含む液体(すなわち、代表的には、水性の)サンプルを収容するような寸法である多孔性マトリクスの間隙細孔空間である。一実施形態において、上記間隙細孔空間の寸法は、例えば、マイクロカプセルの中に位置する乾燥試薬の量を溶解するために十分な量の液体(例えば、代表的には水性の)サンプルを収容するように選択される。言い換えると、そのマイクロカプセルの、および特にその多孔性マトリクスの寸法は、上記マイクロカプセル内に含まれる乾燥試薬の量に対応して選択される。一実施形態において、検出および/または定量されるべき分析物を受容する手段を有する多孔性マトリクスは、上記間隙細孔空間によって、分析物を含み得る液体サンプルを吸収するスポンジとして作用する。このような液体サンプルを吸収することによって、その分析物は、事実上、上記マイクロカプセルによって受容される。一実施形態において、検出されるべき分析物を受容する手段は、上記間隙細孔空間に加えて、その周囲に曝露される上記マイクロカプセルの一部に付着される1種もしくはこれより多くの捕捉薬剤の存在によってさらに形成される。それらの実施形態において、そのマイクロカプセルが上記多孔性マトリクスを形成する多孔性親水性シェルを含む場合、上記1種もしくはこれより多くの捕捉薬剤は、上記多孔性親水性シェルに付着される。なぜならこの多孔性親水性シェルは、上記マイクロカプセルの周囲に曝露されかつそのマイクロカプセルが曝露され得る任意のサンプルと接触した状態になるからである。
一実施形態において、本発明に従うマイクロカプセルは、1μm〜2000μm、好ましくは1μm〜1500μm、より好ましくは10μm〜1000μm、さらにより好ましくは20μm〜500μm、さらにより好ましくは30μm〜300μmの範囲、およびこれらの間の任意の範囲にあるサイズを有する。
用語「サイズを有する(has a size)」とは、本発明に従うマイクロカプセルの状況において本明細書で使用される場合、代表的には、このようなマイクロカプセルの寸法に言及し、代表的には、このようなマイクロカプセルの最長の寸法に言及する。一実施形態において、用語「サイズ」は、マイクロカプセルの平均直径に言及する。
一実施形態において、上記マイクロカプセルは、スフェア、楕円体、ボール、卵形の形状、または不規則な丸い形状の本体を有する。
用語「マイクロ(micro)」とは、本明細書で使用される場合、代表的には、マイクロメートル範囲の寸法に言及する。
一実施形態において、「マイクロカプセル(microcapsule)」とは、事実上、その内側に、検出および/または定量されるべき分析物の存在下でシグナルを生成および/または増幅し得る試薬を有する被包されたマイクロスフェアであって、ここで上記試薬は、乾燥状態にあり;さらに、上記試薬を包囲する多孔性マトリクスを含み、上記多孔性マトリクスは、検出および/または定量されるべき分析物を受容する手段を有し;ここで上記乾燥状態の試薬は、バリア、例えば、上記試薬を取り囲む少なくとも1つのバリア層によって、上記多孔性マトリクスから分離されるものである。一実施形態において、このような被包されたマイクロスフェアは、シグナルを生成および/または増幅し得る上記試薬を含むおよび/または埋め込み、従って、上記乾燥状態の試薬を上記多孔性マトリクスから分離する1もしくはいくつかの不透過性コアを含み;さらに、上記多孔性マトリクスを形成しかつ上記1もしくはいくつかの不透過性コアを包囲する多孔性親水性シェルを含み;ここで上記1種もしくはこれより多くの捕捉薬剤は、存在する場合に、上記多孔性マトリクスに、または一実施形態において、上記多孔性親水性シェルに付着される。
本発明の実施形態によれば、本発明に従うマイクロカプセルはまた、これが取り囲む容積によって特徴づけられ得る。上記マイクロカプセルによって取り囲まれるこのような容積は、事実上、分析物の検出および/または定量が起こる反応空間を表す。一実施形態において、上記マイクロカプセルによって取り囲まれる容積は、分析物の検出および/または定量に利用可能な最大反応空間を表す。よって、上記マイクロカプセルは、その取り囲んだ容積によって、反応空間が、分析物の検出および/または定量の間に水または水性溶液で部分的にまたは完全に満たされる分析物の検出および/または定量に利用可能な反応空間を提供する。代表的には、上記反応空間が検出および/または定量の間に満たされる水もしくは水性溶液は、分析物を含むと疑われるサンプルに由来するか、または洗浄溶液もしくは緩衝液(分析物が結合した後に(すなわち、上記マイクロカプセルが、分析物を含むと疑われるサンプルに予め曝露された後に)、上記マイクロカプセルがその洗浄溶液または緩衝液に曝露される)に由来する。
一実施形態において、マイクロカプセルは、0.5fl〜4.2μl、好ましくは0.5fl〜1.8nl、より好ましくは500fl〜525nl、さらにより好ましくは4pl〜65nl、さらにより好ましくは14pl〜14nlの範囲、およびこれらの間の任意の範囲にある容積を有する。
そのマイクロカプセルが、上記多孔性マトリクスを形成する多孔性親水性シェルを含む実施形態において、上記多孔性親水性シェルは、高分子電解質(polyelectrolyte)によって形成されるシェルではない。より具体的には、それは、レイヤー・バイ・レイヤー沈着技術によって沈着させた高分子電解質によって形成されるシェルではない。
そのシグナルを生成および/または増幅し得る試薬は、マイクロカプセルを使用する前に、そのマイクロカプセルの中に乾燥状態で存在することから、本発明に従うマイクロカプセルは、容易な様式で生成され得、重要なことには、そのマイクロカプセルが使用されることが意図される場合の時間および空間から、時間および空間の両方において分離し得る。よって、本発明に従うマイクロカプセルはまた、長期間にわたって容易に貯蔵され得、温度維持または他の貯蔵条件に対する広範囲にわたる努力を要することなしに輸送され得る。
使用する間に、本発明の実施形態に従うマイクロカプセルは、分析物を含む水性液体サンプルに曝露され得、その水性液体サンプルは、次いで、上記マイクロカプセルの多孔性マトリクスによって吸収される。事実上は、上記サンプルが分析物を含む場合、それによって上記多孔性マトリクスは、検出されるべき分析物を受容する。検出および/または定量されるべき分析物を受容する手段は、さらに、上記間隙細孔空間に加えて、上記マイクロカプセルの周囲に曝露される上記マイクロカプセルの一部に付着される1種もしくはこれより多くの捕捉薬剤でもあり得る。このような1種もしくはこれより多くの捕捉薬剤は、上記マイクロカプセルを、上記マイクロカプセルを包囲し、かつ検出および/または定量されるべき分析物を含むかまたは分析物を含むと疑われるサンプルに曝露されると、このような分析物に選択的にかつ特異的に結合し得る。よって、これら捕捉薬剤の存在によって、そのマイクロカプセルが検出および/または定量されるべき分析物を受容し、選択的に結合する能力は、大いに増強される。本発明の実施形態において、上記多孔性マトリクスの間隙細孔空間は、固定化およびそのマイクロカプセルへの液体サンプルの取り込みを容易にする。その間隙細孔空間の存在によって、上記マイクロカプセルの多孔性マトリクスは、検出および/または定量されるべき分析物を含むかまたは含むと疑われる液体取り込みのためのレザバとして作用する。
使用する間に、分析物を含むと疑われるサンプルに曝露された後、本発明の実施形態に従うマイクロカプセルは、水性液体(例えば、洗浄緩衝液)または別の好ましい水性媒体(例えば、規定の濃度および条件(例えば、塩濃度、緩衝液濃度、pHなど)を有する交換緩衝液)にさらに曝露され得る。次いで、その水性液体は、代表的には、上記マイクロカプセルの多孔性マトリクスによって吸収され、上記マイクロカプセルの容積を部分的にもしくは完全に満たす、および/またはおそらく、以前の反応もしくは曝露に由来してそこに存在する液体に置き換わる。次いで、上記マイクロカプセルの容積は、事実上、分析物の検出および/または定量が起こる反応空間を表す。
使用する間に、いったんそのマイクロカプセルが液体サンプルを吸収し、必要に応じて、1またはいくつかの洗浄工程または緩衝液交換工程を受けた後、本発明に従うマイクロカプセルは、上記水性サンプルから、または上記水性サンプルの水性相から除去され、非水性相へと移される。いったんそのマイクロカプセルが非水性相に移された後、その不透過性コア単独は、またはその不透過性コアおよび上記多孔性マトリクスを形成しかつ上記1もしくはいくつかの不透過性コアを包囲するその多孔性親水性シェルは、溶解または破壊される。その結果として、非水性環境における水性液滴は、各溶解された/破壊されたマイクロカプセルのために生成される。このような水性液滴は、上記マイクロカプセルによって以前に吸収された水性液体の容積に相当する容積を有する。一実施形態において、上記水性液滴の容積は、そのマイクロカプセルの容積に実質的に相当する。別の実施形態において、そのマイクロカプセルは、予め、水性液体をその全収容量まで、すなわち、その全容積まで吸収していない。この場合、上記水性液滴の容積は、上記マイクロカプセルの容積の割合に相当する。その溶解/破壊は、機械的手段、化学的手段、温度変化、特に、その不透過性コアおよびまたはその多孔性親水性シェルの融解を可能にする温度上昇から選択される、任意の適切な手段によって起こる。他の適切な手段としては、pH変化、溶媒変化、電場および/もしくは磁場の印加、電磁放射線、特に規定の波長の光(例えば、UV光)への上記マイクロカプセルの曝露が挙げられる。このような溶解/破壊によって生成されるその水性液滴は、そのマイクロカプセルに及ぶ/そのマイクロカプセルによって取り囲まれる同じ容積または本質的に同じ容積を有する。その水性液滴は、シグナルを生成および/または増幅し得る試薬全てを含み、そのマイクロカプセルが予め曝露されている液体サンプルがまた、分析物を含んでいた場合、その水性液滴はまた、このような分析物を含む。従って、その水性液滴は、サンプル中の分析物の検出および/または定量を可能にする反応空間を提供する。このような反応空間において、代表的には、シグナルは、上記水性液滴内で生成および/または増幅され、ここでこのようなシグナルは、上記分析物が、上記サンプル(このサンプルに対して、そのマイクロカプセルは予め曝露されている)中に存在している場合に、生成および/または増幅されるに過ぎない。一実施形態において、シグナルを生成および/または増幅する反応は、核酸増幅反応であるか、またはシグナル増幅反応である。一実施形態において、その分析物は、増幅反応によって増幅され、このように増幅された生成物は、検出薬剤によって検出される。これは、その分析物が核酸であり、その増幅反応が核酸増幅反応である場合に特に好ましい。このような核酸増幅反応の例は、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、または等温増幅反応(例えば、転写媒介性増幅(TMA)、核酸配列ベースの増幅(NASBA)、ループ媒介性等温増幅(LAMP)、自家持続配列複製(3SR)、鎖置換増幅(SDA)、ローリングサークル増幅(RCA)、リガーゼ連鎖反応(LCR)、リコンビナーゼポリメラーゼ増幅(RPA)、およびニッキング酵素増幅反応(NEAR)である。当業者は、これらの増幅反応のうちのいずれかをよく知っており、必要な場合、これらを行うことができる。さらなる実施形態において、その分析物の検出は、シグナル増幅反応を先ず行い、その後、そのようにして増幅されたシグナルを検出することによって起こり得る。後者の実施形態において、シグナルは、第1の場所にシグナルが存在する場合に増幅されるに過ぎない。すなわち、シグナルは、検出されるべき分析物が存在する場合に起こるに過ぎず、そのシグナル増幅反応は、例えば、核酸がその検出薬剤であるかまたはその検出薬剤の一部を形成する場合には、核酸増幅であり得る。あるいは、そのシグナル増幅反応は、酵素がその検出薬剤であるかまたはその検出薬剤の一部を形成する場合、シグナルの酵素ベースの増幅であり得る。
本発明の実施形態によれば、サンプル中の分析物を検出および/または定量するためのマイクロカプセル(このようなマイクロカプセルは、上記の実施形態のうちのいずれかにおいて規定される)を調製する方法がまた、提供される。この方法において、工程a)によれば、試薬の水性溶液が提供され、ここで上記試薬は、検出および/または定量されるべき分析物の存在下でシグナルを生成および/または増幅し得、上記試薬の水性溶液は、上記試薬に加えて、さらに必要に応じて、上記水性溶液中で生成および/または増幅し得る試薬のうちの1種またはいくつかを保護するために、1種またはいくつかの保護剤を含む。この調製方法によれば、さらなる工程、すなわち工程b)において、工程a)の水性溶液は乾燥され、好ましくは噴霧乾燥または凍結乾燥され、それによって、シグナルを生成および/または増幅し得る乾燥試薬が生成される。好ましくは、このような乾燥工程は、ナノ粒子形態にある試薬を生じる。さらなる工程、すなわち工程c)において、工程b)から生じる上記乾燥された試薬は、上記試薬を含むおよび/または埋め込むために適した材料の中に組み込まれ、その結果上記材料は、上記試薬を取り囲みかつ上記試薬を隔離する。好ましい実施形態において、上記試薬を取り囲む上記材料は、パラフィン、トリグリセリド、ワックス、特に植物性ワックス(例えば、カルナウバ蝋)、動物性ワックス(例えば、蜜蝋)、石油由来ワックス、およびミネラルワックスから選択される。このようなパラフィン、トリグリセリドおよび/またはワックスの目的は、バリア(これによって、そのシグナルを生成および/または増幅し得る試薬がそのマイクロカプセルの上記多孔性マトリクスから分離される)を提供することである。一実施形態において、このようなパラフィン、トリグリセリドおよび/またはワックスは、50℃〜80℃の範囲にある凝固点を有する。一実施形態において、その凝固点は、ASTM D938に従って測定される。上記で概説されるように、その試薬は、乾燥/乾燥された状態にあり、可能な限り長期間にわたって、すなわち、そのバリアが故意に溶解されるまで、このような状態に保たれるべきである。また、さらに上記で概説されるように、その多孔性マトリクスは、好ましくは、その多孔性マトリクスで液体サンプルを収容するための間隙細孔空間を取り囲むが、そのシグナルを生成および/または増幅し得る試薬は、時期尚早に接触した状態になるべきではない。上記で言及したワックス/トリグリセリド/パラフィンは、このような目的に適したバリア材料である。
工程b)からの乾燥した試薬が、工程c)において上記材料の中に一旦組み込まれた後、さらなる工程d)が続き、その工程では、上記工程c)の生成物を乾燥することによって、好ましくは噴霧乾燥または凍結乾燥することによって、c)の生成物から微粒子が生成され、それによって、上記シグナルを生成および/または増幅し得る試薬を含むおよび/または埋め込む不透過性コアを生成する。工程d)において生成された不透過性コアは、その後、さらなる工程、すなわち、工程e)において多孔性親水性シェルへと組み込まれる。上記多孔性親水性シェルは、多孔性マトリクスを形成し、かつ上記1もしくはいくつかの不透過性コアを包囲する。上記多孔性親水性シェルへの上記不透過性コアの組み込みは、以下のうちのいずれかによって達成される:
− ヒドロゲル形成薬剤へと上記不透過性コアを組み込み、上記ヒドロゲル形成薬剤を誘導して、上記不透過性コアの周りにヒドロゲルを形成すること、または
− 熱応答性ポリマーの前駆体/モノマーへと上記不透過性コアを組み込み、上記前駆体/モノマーを誘導して、上記不透過性コアの周りの熱応答性ポリマーへと重合すること、または
− 予め形成した熱応答性ポリマーへと上記不透過性コアを組み込み、上記予め形成した熱応答性ポリマーを上記不透過性コアの周りに形成させること。
熱応答性ポリマーを要する前述の実施形態において、上記熱応答性ポリマーは、上記多孔性親水性シェルを形成し、そのシェルの中に上記不透過性コアを組み込むことは、注記されるべきである。
一実施形態において、本発明に従うマイクロカプセルを調製する方法は、必要に応じて、さらなる工程f)1種またはいくつかの捕捉薬剤を、上記1もしくはいくつかの不透過性コアを包囲する上記多孔性親水性シェルへと連結し、それによって、1種またはいくつかの捕捉薬剤が付着したマイクロカプセルが生成される工程であって、ここで上記1種またはいくつかの捕捉薬剤は、上記マイクロカプセルを、上記マイクロカプセルを包囲するしかつ検出および/または定量されるべき分析物を含むサンプルに曝露すると、このような分析物に選択的にかつ特異的に結合し得る工程を含む。
一実施形態において、本発明に従うマイクロカプセルを調製する方法は、必要に応じて、さらなる工程g)を含み、この工程では上記マイクロカプセルが集められる。一実施形態において、本発明に従うマイクロカプセルを調製する方法はさらに、さらなる選択肢的な工程h)上記マイクロカプセルを洗浄するおよび/または乾燥させる、好ましくは凍結乾燥させる工程を含む。
本発明に従うマイクロカプセルの実施形態において、そのマイクロカプセルは、多孔性親水性シェルによって包囲された単一の不透過性コアのみを含む。別の実施形態において、本発明に従うマイクロカプセルは、複数の不透過性コアを含み、このような複数のコアは、上記多孔性親水性シェルによって包囲される。
一実施形態において、上記多孔性親水性シェルは、ヒドロゲル形成薬剤から構成されるか、または熱応答性ポリマーから構成される。一実施形態において、そのヒドロゲル形成薬剤は、a)合成ポリマー(例えば、ポリ(メチル)メタクリレート、ポリアミド); b)シリコーンベースのポリマー(例えば、ポリジメチルシロキサン); c)ポリサッカリド(例えば、アガロース)、キチン、キトサン、デキストラン、アルギネート、カラギーナン、セルロース、フコイダン、ラミナランから選択される天然に存在するポリマー、キサンタンガム、アラビアガム、ガティーガム、グアールガム、ローカストビーンガム、トラガカントガム、カラヤガムから選択されるガム、およびイヌリン;ポリペプチド、コラーゲン、ゼラチン、ポリアミノ酸(例えば、ポリリジン);ポリヌクレオチドならびにこれらの組み合わせを含む群から選択される。ヒドロゲル形成薬剤は、当業者に公知であり、例えば、Calo, European Polymer Journal, 2015, 65, pp. 252−267に記載される。
一実施形態において、その多孔性親水性シェルは、熱応答性ポリマーから構成され、このポリマーは、ヒドロゲルを形成してもよいし、しなくてもよい。熱応答性ポリマーは、温度に依存して、それらの物理的特性のうちの1種またはいくつかの非連続的変化を示すポリマーである。その変化される物理的特性の代表的例は、例えば、水の中での溶解度である。例示的な代表的熱応答性ポリマーは、低温の水の中で可溶性および透明であり、水の中でのその溶解度に関して、温度を上昇させるにつれて、濁りを生じるか、または高温での水性溶液において沈殿を形成する可逆的な相転移を受ける。このような相転移が起こる固有の温度は、下限臨界溶液温度(LCST)といわれる。
別の例示的な代表的熱応答性ポリマーは、高温の水の中で可溶性および透明であり、水の中でのその溶解度に関して、温度を低下させるにつれて、濁りを生じるか、または低温での水性溶液において沈殿を形成する可逆的な相転移を受ける。このような相転移が起こる固有の温度は、上限臨界溶液温度(UCST)といわれる。
本発明に従うマイクロカプセルの一実施形態において、その多孔性親水性シェルは、熱応答性ポリマーから構成され、ここで好ましくは、上記熱応答性ポリマーは、LCST(=下限臨界溶液温度)熱応答性ポリマーである。一実施形態において、このようなLCST熱応答性ポリマーは、ポリ(N−イソプロピルアクリルアミド)(PNIPAm)、ポリ[2−(ジメチルアミノ)エチルメタクリレート](pDMAEMA)、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリ(ビニルカプロラクタム)(P(VCL)、およびポリビニルメチルエーテルから選択される。
本発明に従うマイクロカプセルの別の実施形態において、その多孔性親水性シェルは、熱応答性ポリマーから構成され、ここで好ましくは、上記熱応答性ポリマーは、UCST(=上限臨界溶液温度)熱応答性ポリマーである。一実施形態において、このようなUCST熱応答性ポリマーは、ポリ(N−アクリロイルグリシンアミド)(PNAGA)、ポリ(アリルアミン)−co−ポリ(アリルウレア)およびその誘導体、ポリ(メタクリルアミド)、ポリ(N−アクリロイルアスパラギンアミド)、ポリ(N−メタクリロイルグルタミンアミド)、ポリ(アクリルアミド)−co−(アクリロニトリル)、ポリ(スルホベタイン)、ポリ(ホスホリルコリン)から選択される。
その多孔性親水性シェルが熱応答性ポリマー、特にLCST熱応答性ポリマーから構成される本発明に従うマイクロカプセルの実施形態は、分析物をそのマイクロカプセルで富化するために特に適している。すなわち、このような実施形態を用いると、そのマイクロカプセルを、そのLCST熱応答性ポリマーの下限臨界溶液温度(LCST)を上回る温度へと加熱することは可能であることから、その結果として、水の中でのその溶解度は、急速に低下し、その結果として、マイクロカプセル全体が、収縮/凝縮し、それによって、上記マイクロカプセルに及ぶかまたは上記マイクロカプセルによって取り囲まれる体積全体を変化させる。このような収縮によって、溶媒、特に水は、そのマイクロカプセル、特にその多孔性親水性シェルから吐き出される。その後、そのマイクロカプセルは、再び、上記LCST熱応答性ポリマーの下限臨界溶液温度(LCST)を下回る温度へと引き続いて冷却されるかまたは冷却させられ、その結果として、その熱応答性ポリマーは、再び溶解度が上昇し、それによってその多孔性親水性シェルは、再び拡張され、従って、上記多孔性親水性シェルの孔が分析物を含む溶液で満たされることを可能にする。その下限臨界溶液温度を上回って加熱するおよび下回って冷却するこのプロセスによって、上記多孔性親水性シェルにおける分析物の富化が達成される。この加熱および冷却の工程は、可逆的であり、必要に応じて、1回または数回、例えば、1000回またはさらにより多くの回数まで、好ましくは500回まで反復され得、これは、その分析物の富化を生じる。いくつかの実施形態において、その加熱および冷却の工程は、数千回、例えば、10000回までまたは1000〜10000回の間の任意の回数、反復され得る。その効果は1種もしくはこれより多くの捕捉薬剤が、上記多孔性親水性シェルに付着される場合にさらに増大され、その場合、その多孔性親水性シェルを拡大すると、その分析物は、上記捕捉薬剤に結合され得る。
その多孔性親水性シェルが熱応答性ポリマー、特にUCST熱応答性ポリマーから構成される本発明に従うマイクロカプセルの他の実施形態は、分析物をそのマイクロカプセルで富化するために特に適している。この理由は、このような実施形態を用いると、そのマイクロカプセルを、そのUCST熱応答性ポリマーの上限臨界溶液温度(UCST)を下回る温度へと冷却することが可能であり、その結果として、水の中でのその溶解度が急激に低下し、その結果として、そのマイクロカプセル全体が、収縮/凝縮し、それによって、上記マイクロカプセルに及ぶかまたは上記マイクロカプセルによって取り囲まれた容積全体を変化させるからである。このような収縮によって、溶媒、特に水は、そのマイクロカプセル、特にその多孔性親水性シェルから吐き出される。その後、そのマイクロカプセルは、再び、上記UCST熱応答性ポリマーの上限臨界溶液温度(UCST)を上回る温度へと引き続いて加熱されるかまたは加熱させられ、その結果として、その熱応答性ポリマーは、再び溶解度が増大し、それによって、その多孔性親水性シェルは、再び拡大され、従って、上記多孔性親水性シェルの孔が分析物を含む溶液で満たされることを可能にする。その上限臨界溶液温度を下回って冷却するおよび上回って加熱するこのプロセスによって、上記多孔性親水性シェルにおける分析物の富化が達成される。必要に応じて、この冷却および加熱の工程は、1回または数回、例えば、1000回またはさらにより多くの回数まで、好ましくは500回まで反復され得、これは、その分析物の富化を生じる。その効果は1種もしくはこれより多くの捕捉薬剤が、上記多孔性親水性シェルに付着される場合にさらに増大され、その場合、その多孔性親水性シェルを拡大すると、その分析物は、上記捕捉薬剤に結合され得る。
さらに、図面が言及される。
図1は、本発明に従うマイクロカプセルの種々の実施形態の模式的代表図を示す。パネルAは、単一の埋め込まれた試薬封入物を有する不透過性コアの実施形態を示す。その試薬は、乾燥状態にあり、そのように維持される。その不透過性コアは、その周囲からその乾燥試薬を分離するトリグリセリド層(例えば、ワックス層)でコーティングされる; パネルBは、トリグリセリドマトリクス(例えば、ワックスマトリクス)の中に埋め込まれた複数の試薬封入物を有する不透過性コアの実施形態を示す; パネルCは、シグナルを生成および/または増幅し得る試薬が含まれる単一の不透過性コアを有するマイクロカプセルの実施形態を示す。そのマイクロカプセルはさらに、上記不透過性コアを包囲する親水性シェルマトリクスを有し、そしてさらに、上記親水性シェルに付着した捕捉薬剤を有する。パネルDは、内側に試薬を有しかつ親水性シェルマトリクスによって包囲された複数の不透過性コアを有するマイクロカプセルの実施形態を示す。繰り返すが、捕捉薬剤は、上記親水性シェルに付着される。パネルEは、内側に試薬を有する単一の不透過性コアであって、試薬を有する上記単一の不透過性コアを包囲する多孔性マトリクスを形成する高度に多孔性の親水性シェルを有するものを含むマイクロカプセルの実施形態を示す。捕捉薬剤は、上記多孔性親水性シェルに付着される。
図2は、本発明に従うマイクロカプセルの実施形態の製造の模式的フローチャートを示す。
図3は、本発明に従うマイクロカプセルの実施形態の使用の模式的代表図を示す。より具体的には、工程1において、乾燥試薬を内部に有しかつ上記分析物のための捕捉薬剤を有する単一の不透過性コアを有するマイクロカプセルは、分析物を含むと疑われる(そして実際に、このような分析物を含む)水性溶液サンプルに曝露される。また、検出標識がその水性溶液サンプル中に含まれ、その検出標識自体が上記分析物にも結合し得る。上記サンプルに曝露されると、分析物は、その捕捉薬剤によって結合され、その検出標識によって標識される。任意の非特異的に結合した検出標識は、洗浄工程(工程2)においてその後洗浄されるが、その工程は選択肢である。工程3において、そのマイクロカプセルは、非水性相へと(非水性相の中に)移され、例えば、適切な温度変化またはpH変化と付随する水性液滴形成および試薬放出によって、溶解/破壊され、続いて、増幅および/または検出が行われる。そのマイクロカプセルは、このような増幅および/または検出が起こる反応空間を提供する。
図4は、本発明に従うマイクロカプセルの実施形態の使用の模式的フローチャートを示す。
図5は、試薬が中に埋め込まれた単一の不透過性コアを含み、かつ外部パラメーター(例えば、熱応答性ポリマー)の変化に応じて相変化を受け得る材料から構成される多孔性親水性シェルをさらに含むマイクロカプセルの実施形態を示す。その多孔性親水性シェルの拡大状態において、その細孔は、分析物を含む水性溶液および検出標識で満たされる。その周囲条件(例えば、温度)が変化すると、そのシェルは凝縮され、その液体は細孔から吐き出される一方で、任意の結合した分析物がそのマイクロカプセルとともに残る。そのプロセスは可逆的であるので、そのマイクロカプセルは、拡大した状態と凝縮した状態との間を循環され得る。
図6は、蛍光色素が埋め込まれた不透過性コアを包囲する多孔性親水性シェルを有するマイクロカプセルの実施形態の写真による画像を示す(左上の写真は、単一の試薬粒子の光透過画像を示す)。そのマイクロカプセルは、水を含む完全に形成された多孔性親水性シェルを含み、そのマイクロカプセルは、非水性相によって包囲される。 − ミネラルオイル中、顕微鏡用スライド上でおよそ500μmの直径を有するマイクロカプセル − 1% アガロース(type A0576)からなるシェル − 粒子重量の7%を示す複数のコア粒子 − 10%(wt) ローダミン/Cavasol粉末を噴霧乾燥することによって生成されるコア粒子 − Tmワックス=58℃ − Tmアガロース=75℃。下側の一連の写真は、30℃→70℃→95℃へ、そして30℃へと下げて戻す上記マイクロカプセルの加熱プロセスのうちの4段階を示す。T=30℃: 低蛍光乾燥色素が疎水性コアマトリクスによって包囲される。T=70℃: コアマトリクスが溶解して、蛍光色素が放出される; アガロースゲルシェルの中に含まれる水性緩衝溶液中で蛍光色素が溶解すると、蛍光シグナルは増大する。T=95℃: アガロースマトリクスが融解し、色素が完全に再懸濁される; コアマトリクス材料が、単一の大きな液滴へと融合される。T=30℃: 蛍光色素がアガロースゲルマトリクスの中に分布した粒子; コア材料が包囲しているオイルの中へと放出される。30℃では、その不透過性コア中に含まれる乾燥色素は、低蛍光を示す。70℃へと加熱されると、その不透過性コアのマトリクスが融解し、その蛍光色素が放出される。その蛍光シグナルは、その色素がその多孔性親水性シェル中に含まれる溶液中に溶解した場合に増大する。95℃へとさらに加熱すると、その親水性シェル材料、例えば、アガロースも融解し、その蛍光色素は完全に溶解される。そのコア材料は、単一の大きな液滴へと融合される。その粒子を冷却して30℃へと再び下げて戻すと、その蛍光色素は、その多孔性親水性シェルマトリクス全体に分布した状態になっているのに対して、その不透過性コアからのコア材料は、その包囲する非水性相へと放出されている。
図7は、ペレット化しかつ凍結乾燥したPCR試薬をパラフィンワックスの中に組み込み、このようにして生成したワックスコーティング粒子(「不透過性コア」)を、ある液体体積のアタロース溶液に移して、その不透過性コアの周りに多孔性親水性シェルを生成した、本発明に従うマイクロカプセルの実施形態の例を示す。このようにして生成したマイクロカプセルを乾燥させ、その後、水性溶液中の分析物とともにまたはなしでインキュベートした。その後、そのマイクロカプセルを、非水性相に移し、PCRを行った。「陽性1」、「陽性2」、「陽性3」、「陽性4」と称される設定において、蛍光の増大を観察し得る。これは、増幅/検出が起こることを示す。「陰性コントロール1」および「陰性コントロール2」と称される設定では、蛍光の増大を観察することは全くできない。従って、これは、増幅が全く起こらないことを示す。より具体的には、その増幅/検出は、以下を含んだ: − ペレット化した凍結乾燥PCR試薬を、水不透過性層を提供するために、パラフィンワックス(Tm 58℃)でコーティングした − ワックスコーティングした粒子を、適切な最終試薬濃度においてそのコーティングした試薬を再懸濁するために必要な液体容積の1% アガロース溶液に移した; アガロースを、ゲル化点(アガロースタイプA2576、Tg≦20℃、Tm=62℃)より上に維持した − インキュベートした乾燥アガロース粒子を、分析物を含まない水性溶液(サンプルは陰性コントロール1および2)とともに、および分析物を含む水性溶液(サンプルは、陽性1、2、3、4)とともにインキュベートした − 水性溶液を、パラフィンオイルと交換した − 個々の容器に関するPCRサイクリングおよびリアルタイム検出を、標準的手順に従って行った。
さらに、以下の実施例が参照される。以下の実施例は、例証のために与えられるのであって、本発明を限定するために与えられるのではない。
実施形態1. マイクロカプセルを含む単分散試薬の製作
マイクロカプセル溶液の調製
ゲル化点≦20℃および融解点≦62℃を有する超低温ゲル化温度アガロースA2576(Sigma)を、反応性ビオチンモノクロロトリアジニル色素(INNOVENT)で標識する。あるいは、そのアガロースを、先ず活性化し得、次いで、EZ−LinkTM Amine−PEG11ビオチンに連結し得る。さらに、その活性化を、臭化シアン改変(bromine cyan modification)、軽度酸化(アルデヒド基の生成)、カルボニルジイミダゾール(CDI)によって、または公知の他の方法によって行い得る。最適なビオチン適用範囲を、アガロースのマトリクス特性(融解挙動およびゲル形成挙動、低い非特異的結合)を維持しながら、ストレプトアビジン結合能を最大化するために、予備試験における力価測定によって決定する。
構成要素1:
・ 超低温ゲル化温度アガロースA2576溶液(1% w/v)(ビオチン標識)
・ ヌクレアーゼ非含有水
・ 2% (v/v) ポリビニルアルコール
構成要素1の成分を、ピペットで一緒にして、ボルテックスミキサーで短時間振盪し、遠心分離する。その後、その混合物を、そのアガロースを融解し、均質なアガロース溶液を得るために、72℃で30分間、穏やかな撹拌(100rpm)下でインキュベートし、次いで、これを、さらに使用するまで42℃で維持する。
(2−ヒドロキシプロピル)−у−シクロデキストリンストック溶液(100%)をまた、Cavasol W7またはW8(Sigma)を使用してヌクレアーゼ非含有水中に調製し、室温において貯蔵した。被包化されるべき全ての試薬を収容するPCRのための最終混合物は、以下を含んだ:
構成要素2:
・ 1.25 U/μl Hot Start Taq DNAポリメラーゼ(biotechrabbit GmbH)
・ 4.0mM dNTP(biotechrabbit GmbH)
・ 8.0μM センスプライマー(5’−GCAGTGGCGCCCGAACAGG−3’) (Metabion International AG)
・ 8.0μM アンチセンスプライマー(5’−ACTGACGCTCTCGCACCCATCT−3’) (Metabion International AG)
・ 8.0μM Taq−Manプローブ(5’−Cy5−CTCCGACGCAACGGGCTCG−BHQ3−3’) (Metabion International AG)または10× EvaGreen(登録商標) Fluorescent DNA染色(Jena Bioscience GmbH)
・ ポリリン酸ナトリウム(Merck)
・ 9% (w/v) (2−ヒドロキシプロピル)−у−シクロデキストリン(Sigma)
その試薬ミックスを、Nano Spray Dryer B−90(Buechi Labortechnik GmbH)を使用して噴霧乾燥して、ナノ粒子サイズの試薬を得た。ナノ粒子を、その後真空下で乾燥させ、その直後に、S−450D Digital Sonifier(Branson)を使用して、高温(80〜90℃)での超音波処理によって最大濃度10% (w/v)において、トリステアリン(tristearine)であるトリグリセリドSoftenol 3118(IOI Oleo GmbH)中にそのナノ粒子を分散させた。
単分散性マイクロカプセルの生成
構成要素3:
a.
・ ミネラルオイル/パラフィンオイル(Sigma)
・ 2% (w/v) Span80
または
b.
・ HFE 7500(Dolomite Microfluidics)
・ 2〜5% Picosurf 1(Dolomite MIcrofluidics)
トリグリセリドに埋め込んだ試薬を含む単分散性アガロース微粒子を、単純な二重フローフォーカスデバイス(double flow−focus device)(Dolomite Microfluidics)を使用して、二重エマルジョン形成の1工程プロセスにおいて製作し得る。特に、2つのDolomite Droplet Junctionチップ(一方は改変のない(plain)ガラスチップ(親水性、100μm)であり、もう一方は疎水性性質(190μm)である)を、流体の入り口および出口用に直線状のコネクターを使用して、チップホルダーに取り付ける。このチップ順序を選択することによって、安定な油/水/油2相液滴形成に適切なチャネル表面の濡れが達成される。ワックス 対 試薬比 最大10:1を有するトリグリセリドに埋め込まれた試薬および構成要素1(42℃に冷却)ならびに構成要素3を、これらをその液滴システムのP−Pump(Mitos)へと配置する前に、2μmフィルタでともに予め濾過した。チップ1の温度制御ユニットを、トリグリセリドの凝固点(75℃)より上に、チップ2に関しては42℃に設定する。その流体ラインを、2000mbarで1分間、Flow Control Softwareを使用して準備する。その直線状のコネクターの両側を、そのインターフェースを使用してチップに接続する。内側:中央:外側がそれぞれ1:10:100の流速比を調節する。流速は、安定な2相液滴形成のために最適化される必要がある。パラメーターを、Dolomite Flow Control Advanced Softwareでモニターする。その試薬を含むトリグリセリドは、第1の接合部において剪断される。第1の接合部は、同軸ジェットを形成する第2の接合部へと延びるジェットを生成する。そのジェットは、再び切断されるか、または第2の接合部で被包される液滴であるかのいずれかである。O/W/O液滴を氷上に集めて、そのトリグリセリドの凝固およびそのアガロースの固化を開始する。
そのプロセスは、規定された容積の乾燥した反応ミックスを含むトリグリセリド実施形態を有するおよそ190μm直径のアガロースマイクロカプセルを生じる。その機能的マイクロカプセルを、シーブ構造(SEFAR PETEX(登録商標)メッシュ(w=44μm))を通して遠心分離(200×g)することによって油相から抽出し、0.1% (v/v) TritonX−100で5回洗浄し、その後、ヌクレアーゼ非含有水、0.02% アジ化ナトリウム(v/v)中で再懸濁し、さらなる処理のために7℃の冷蔵庫中で貯蔵する。
HFE 7500(2〜5% Picosurf 1)中での液滴生成の場合、水中で1% (v/v) Triton X−100、50μlを、その粒子へとピペットで移す。
次いで、そのチューブを、2000gにおいて1分間遠心分離する。ここでその油相(底)および水性相(上)を、その粒子を含む中間相とともに十分に分離する。ここで200μlの密度勾配媒体(Optiprep, Axis shield)を、そのチューブにゆっくりとピペットで移す。その水性相と、その密度勾配媒体との過度な混合を防止することは重要である。理想的には、その密度勾配媒体の大部分は、その粒子相の下に滑り込む。そのチューブを、2分間、2000gにおいて遠心分離する。その後、その密度勾配媒体相は、油相と粒子相との間に位置する。その粒子相を、ここで新しいチューブに移し得る。この工程では、その油の体積のうちのいずれも移さないように、およびその密度勾配媒体の体積を可能な限り小さくしてその新しいチューブに移すように、注意を払う必要がある。
PCRグレードの水中で0.1% (v/v) Triton X−100、1mLを、その粒子を含むチューブに添加する。その容積を混合し、2000gで2分間遠心分離する。ここでその粒子をそのチューブの底にペレット化する。その上清を除去し、その粒子をそのチューブの中に残す。1mLの0.1% (v/v) Triton X−100をそのチューブに再び添加し、洗浄プロセスを5回反復する。最後に、その粒子に、ある容積のPCRグレードの水、0.02% アジ化ナトリウム(v/v)または次に続くプロセスに適した緩衝液を吸収させる。
あるいは、サブミクロンサイズの乾燥した試薬を含むワックスビーズを、Buechi Mini Spray Dryer B−290を使用する噴霧乾燥を介して製造したところ、平均直径10μmを有するビーズが生じた。次いで、規定量のトリグリセリドワックスビーズを、そのワックスの融解点未満で融解したアガロース中に再懸濁した。ワックスビーズの均質な分散物を生成するために、アガロースを、50% エタノール性溶液中に最初に懸濁し、分散させる間に穏やかに撹拌した。次いで、200μm直径のアガロース液滴を、MD−K−140 Dispenser Head(Microdrop)を使用してミネラルオイルへと分与することによって、マイクロカプセルを生成した。
ストレプトアビジンでのマイクロカプセルのコーティング
マイクロカプセルを、洗浄緩衝液(20mM Trix−HCl、22mM KCl、22mM NHCl、3mM MgCl、5% (v/v) グリセロール)で1回洗浄する。ストレプトアビジンでのマイクロカプセルのコーティングを、同じ緩衝液中で達成する。ストレプトアビジンの濃度を、そのマイクロカプセルの表面上にアクセス可能なビオチンが残らないように選択する。いずれにしても、そのマイクロカプセルの架橋を回避するために、ストレプトアビジンを過剰量で適用する。最適なストレプトアビジン濃度を、プラトーの表面適用範囲を決定することによって、標識したストレプトアビジンでの予備試験において決定した。ストレプトアビジンとの連結の後に、そのマイクロカプセルを、44μm SEFAR PETEX遠心分離ユニットで、ストレプトアビジンなしの洗浄緩衝液で数回洗浄する。その後、そのマイクロカプセル濃度を、DHC−N01(Neubauer Improved)計数チャンバ(INCYTO)において顕微鏡下で、またはCytoFlexフローサイトメーター(Beckman Coulter)で細胞計測して、計数することによって決定する。標識/コーティングの程度をまた、モノクロロトリアジニル色素標識を分光光度法的に利用して評価する。およそ100,000個のビーズを含むアリコートを、9% (w/v) (2−ヒドロキシプロピル)−у−シクロデキストリン溶液中に再懸濁し、凍結乾燥するかまたは代わりに真空乾燥する。
実施形態2: デジタルPCRを行うための単分散性マイクロカプセルの適用
分析物捕捉
逆転写によってビオチンで標識した精製HIV−1 RNA(サブタイプO)を、ストレプトアビジン改変試薬被包ヒドロゲルマイクロ粒子上に富化する。その逆転写(RT)反応の容積全体を、規定量の凍結乾燥または乾燥させたマイクロカプセルに添加する。そのビーズを注意深く再懸濁し、RT−反応ミックスとともにインキュベートする。マイクロカプセルに、その適用した液体の一部を吸収させ、そのマイクロカプセルを膨潤させ、ビオチン標識したcDNAを結合させる。塊になるのを回避するために、超音波を使用してもよい。その後、その懸濁物を、SEFAR PETEX(登録商標)組織(w=44μm)を備えた遠心分離チューブに適用する。その上清を、300×gでのカラムの遠心分離によって除去する。洗浄のために、以前使用した洗浄緩衝液をそのカラムに添加し、同様に300×gで遠心分離する。洗浄を数回反復し、そのマイクロカプセルに、構成要素4を最終的に吸収させる。この工程において、そのマイクロカプセルは、その溶液からの分析物に結合し、拡散によってPCRに必要な構成要素を残して吸収する。
構成要素4は、以下の試薬(最終濃度)からなる:
・ 20mM Trix−HCl、22mM KCl、22mM NHCl、3mM MgCl、5% (v/v) グリセロール
・ MgCl[Invitrogen]またはMgSO[Sigma]
・ 以下の配列を有するビオチン標識したcDNAテンプレート:
5‘-Bio-CAGTGGCGCCCGAACAGGGACTTTAAAGAGAAAGTGAAACCAGGGAAGAAAACCTCCGACGCAACGGGCTCGGCTTAGCGGAGTGCACCTGCTAAGAGGCGAGAGGAACTCACAGAGGGTGAGTAATTTTGCTGGCAGTGGCCAGACCTAGGGGAAGGGCGAAGTCTCTAGGGGAGGAAGATGGGTGCGAGAGCGTCAGT-3‘
非水性相へと移すことによる区画化
マイクロカプセルを、界面活性剤Triton−X 100(0.1% w/w)(Sigma)および乳化剤ABIL EM−90(3% w/w)(Evonik Industries)またはそのマイクロカプセルの凝集を回避する他のものを含むパラフィンオイル(Sigma)で3回洗浄することによって、非水性相へと移す。SEFAR PETEX(登録商標)組織(w=44μm)を備えた遠心分離チューブを使用して200×gにおいて1分間遠心分離することによって洗浄を行う。
規定容積を有する微小区画を、マイクロカプセルをフルオロカーボンオイル(例えば、Novec 7500オイル(Dolomite Microfluidics)中に分散させたPicoSurfTM 5%)に分散させることによって作製する。重いフルオロカーボンオイルの代わりに、乳化剤を有するライトミネラルオイル(例えば、5% (w/w) Span 80(Sigma)を有するパラフィンオイル(Sigma))を適用してもよい。
完全な水性相を、エッペンドルフチューブ中で過剰なオイルと接触した状態にする。SonifierTM S−450およびUltrasonics SonifierTM Cup Horn(Branson)を使用して、超音波を1分間適用する。cDNAを負荷したそのマイクロカプセルおよび構成要素3の上清は、ともに分散し、油相に乳化する。構成要素3の上清およびそのマイクロカプセルの生成した水性液滴は、それらの体積がかなり異なり、その液滴は、遙かに小さな容積を有する。その生成したエマルジョンを、メッシュ幅44μmのSEFAR PETEX(登録商標)組織上へとピペットで移す。マイクロカプセルを含まない可能性のある、より小さな液滴およびより大きな液滴を、軽度の遠心分離によって除去する。同じ油での反復洗浄から、全ての液体の液滴を除去する。そのフィルタユニットを適切な遠心分離チューブの中に反対の配向で導入することによって、その濃縮されたマイクロカプセルを、そのシーブから抽出する。
試薬の放出および微小区画における捕捉されたcDNAの直接増幅
そのオイルとそのマイクロカプセルとを、およそ2cmの面積およびおよそ50〜1000μmの層の厚みを有する検出チャンバに移す。そのチャンバの反対側の表面を、透明な疎水性材料から作製する。パラフィンオイル中に懸濁したマイクロカプセルに、その反応チャンバの寸法によろうが可撓性の管材のような他の手段によろうが、単層を形成させる。従って、そのマイクロカプセルは、その後のデジタルPCRのための等間隔の微小反応容器を提供する。
マイクロカプセルを、ペルチェ素子 30×30×4.7mm、19.3W(Quick−Ohm, Kuepper & Co. GmbH, #QC−71−1.4−3.7M)を使用することによって、温度サイクリングに供する。その反応チャンバを、そのワックスの融解温度より5℃高く少なくとも2分間加熱して、その乾燥した試薬をヒドロゲルマトリクスへと円滑に放出し、その後、そのアガロースを融解し、オイルによって包囲される液体の液滴へとそのマイクロカプセルを変換する。個々のcDNA分子の増幅は、その得られた微小反応区画の中で起こる。
適用される温度条件は、以下である:
2分間、95℃の初期変性(その試薬を放出しかつそのアガロース粒子を融解するために十分であり得る)、続いて、95℃で15秒間の変性、65℃で15秒間のアニーリングおよび72℃で30秒間の伸長を45サイクル。そのサーマルプロトコールの完了後、そのチャンバの内容物を室温において透過した白色光および励起λexc=470nmおよび>496nmのロングパス発光または励起λexc=660nmおよび発光670nmを有する蛍光モードで画像化する。マイクロカプセルの総数および規定の強度閾値を上回る蛍光シグナルを有するマイクロカプセルの数を決定する。その閾値を、以前に行ったテンプレートなしでの増幅反応から導出する。その反応におけるテンプレートの数を、ポワソン統計に陽性の液滴および陰性の液滴の決定した数を適用することによって決定する。
実施形態3: 肉眼で見える試薬カプセルの製造
代替のアプローチにおいて、およそ1.5mmの直径を有するカプセルを、以下のプロトコールを使用して生成した。
完全PCR試薬ミックス(実施形態1を参照のこと)を凍結乾燥して、およそ0.8mm直径の試薬ペレットを形成した。ワックスコーティングを、個々の試薬ペレットを、パラフィンの融解点をわずかに上回る温度において融解したパラフィン中でディップコーティングすることによって適用した。その後、個々のコーティングしたペレットを、酸素低温プラズマ処理に曝露して、そのワックス表面の接触角を低下させた。高ゲル化アガロースを、実施形態1と同じプロトコールを使用してビオチン化し、次いで、ペレットを、融解しかつそのアガロースのゲル化温度近くで維持した規定のアガロース容積を含む空洞へと移した。次いで、アガロースを、実施形態1に記載されるように洗浄し、ストレプトアビジンでコーティングした真空ピペットで拾い上げた。試薬の捕捉および洗浄を、そのカプセルを穏やかにインキュベートし、その緩衝液で洗い流す間に、実施形態2におけるプロトコールと同様に行った。非水性相へのそのカプセルの移動およびミネラルオイルでの洗浄を、そのカプセルを洗い流すことによって行った。
PCRを、実施形態2と同様に行った。
実施形態4: 組み合わされた標的捕捉/デジタルPCRアッセイを行うためのpNIPAMベースの単分散性増幅マイクロカプセルの製作および使用
この例は、組み合わされた核酸標的捕捉/デジタルPCRアッセイを行うためのpNIPAMベースの単分散性増幅マイクロカプセルの使用を記載する。この適用において、そのマイクロカプセルは、いくつかの機能性を提供する:
1. それらは、結合基ならびに外側表面または内側表面および外側表面を提供して、その場所でアッセイ標的を捕捉する。その場所では、さらなる工程において増幅が起こる。
2. それらは、pNIPAMポリマーのLCST挙動を容易に利用して、水性溶液で満たされ得かつ空にされ得るマトリクスを提供する。
3. そのポリマーはまた、その粒子中に含まれるその水性相をオイルエマルジョンにすることを可能にするマトリクスを提供する。そのマイクロカプセルをマトリクスとして使用するという利点は、油中の水の容積の均質なサイズ分布が、微小流体デバイスまたは他の複雑な技術のデバイスを使用する必要性なしに達成され得ることである。
4. そのpNIPAMマイクロカプセルは、水不透過性コアの中に埋め込まれて、PCR増幅を行うために必要な全ての試薬を含む。
この実験において、別個の工程において作製されたcDNAを、PCRテンプレートとして使用した。RNAをテンプレートとして使用する場合、その粒子は、RT−PCR反応ミックスで満たされ得、RT−PCRプロセスの全プロセスが、DABベースで行われ得る。
pNIPAMマイクロカプセル溶液の生成
構成要素1(水性重合相):
ビオチン改変モノマーミックスの作製:
ビオチン改変アクリルモノマーを、別個の反応において作製した。その反応ミックスは、アクリル酸 N−ヒドロキシスクシンイミドエステル(活性化アミノ反応性アクリル酸モノマー)およびビオチン−dPEG7−NH(アミノ基で末端化されたPEG7スペーサーアームで改変されたビオチン誘導体)からなった。
その反応ミックスを、30分間、25℃でインキュベートした。このミックスを、何らさらに精製することなしにpNIPAM重合反応において使用した。
構成要素/mL 重合ミックス
構成要素2(試薬相):
(2−ヒドロキシプロピル)−у−シクロデキストリンストック溶液(100%)をまた、Cavasol W7またはW8(Sigma)を使用してヌクレアーゼ非含有水中に調製し、室温において貯蔵した。被包されるべき全ての試薬を収容するPCRのための最終混合物は、以下を含んだ:
・ 1.25 U/μl Hot Start Taq DNAポリメラーゼ(biotechrabbit GmbH)
・ 4.0mM dNTP(biotechrabbit GmbH)
・ 8.0μM センスプライマー(5’−GCAGTGGCGCCCGAACAGG−3’)(Metabion International AG)
・ 8.0μM アンチセンスプライマー(5’−ACTGACGCTCTCGCACCCATCT−3’)(Metabion International AG)
・ 8.0μM Taq−Manプローブ(5’−CF647−CTCCGACGCAACGGGCTCG−BHQ3−3’)(Metabion International AG)または10× EvaGreen(登録商標)蛍光DNA染色(Jena Bioscience GmbH)
・ ポリリン酸ナトリウム(Merck)
・ 9% (w/v) (2−ヒドロキシプロピル)−у−シクロデキストリン(Sigma)
その試薬ミックスを、Nano Spray Dryer B−90(Buechi Labortechnik GmbH)を使用して噴霧乾燥して、ナノ粒子サイズの試薬を得た。その後、ナノ粒子を真空下で乾燥し、その直後に、トリステアリンSoftenol 3118(IOI Oleo GmbH)の中に、最大濃度10%(w/v)において、S−450D Digital Sonifier(Branson)を使用して高温(80〜90℃)での超音波処理によって分散させた。
構成要素3(重合のための油相):
単分散性マイクロカプセルの生成
トリステアリンに埋め込まれた試薬を含む単分散性pNIPAMベースの(=ポリ(N−イソプロピルアクリルアミド)ベースの)微粒子を、単純な二重フローフォーカスデバイス(Dolomite Microfluidics)を使用する二重エマルジョン形成の1工程プロセスにおいて製作し得る。特に、2つのDolomite Droplet Junctionチップ(一方は改変のないガラスチップ(親水性、100μm)であり、もう一方は疎水性性質(190μm)である)を、流体の入り口および出口用に直線状のコネクターを使用して、チップホルダーに取り付ける。このチップ順序を選択することによって、安定な油/水/油2相液滴形成に適切なチャネル表面の濡れが達成される。ワックス 対 試薬比 最大10:1を有する構成要素2、ならびに構成要素1および構成要素3を、これらをその液滴システムのP−Pump(Mitos)へと配置する前に、2μmフィルタでともに予め濾過した。チップ1の温度制御ユニットを、Softenolの凝固点(75℃)より上に、チップ2に関しては25℃に設定する。その流体ラインを、2000mbarで1分間、Flow Control Softwareを使用して準備する。その直線状のコネクターの両側を、そのインターフェースを使用してチップに接続する。内側:中央:外側がそれぞれ1:10:100の流速比を調節する。流速は、安定な2相液滴形成のために最適化される必要がある。パラメーターを、Dolomite Flow Control Advanced Softwareでモニターする。その試薬を含むトリグリセリドは、第2の接合部において被包される液滴を生成する第1の接合部において剪断される。O/W/O液滴を20℃のチューブの中に集めて、そのトリグリセリドの凝固およびそのpNIPAMの重合を開始する。
そのプロセスは、規定された容積の乾燥した反応ミックスを含むトリステアリン実施形態を有するおよそ190μm直径のpNIPAMマイクロカプセルを生じる。
マイクロカプセルの回収および水性相への移動
その重合プロセスが終了した後に、可能か限り多くの油相を、そのpNIPAM粒子を除去しないように注意を払いながら、ピペットを使用してその液滴レザバから穏やかに引き抜く。次いで、水中の1% (v/v) Triton X−100、50μlをその粒子にピペットで移す。その容積を、ピペットを上下させることによって混合し、その結果、その粒子は、その液滴チップの壁に貼り付かない。その容積をエッピンドルフチューブに移し、そのプロセスをもう一度反復する。その移動プロセスを、双眼顕微鏡下でモニターして、このチップにおける粒子の大きな喪失を防止し得る。
次いで、そのチューブを、2000gで1分間遠心分離する。ここで油相(底)および水性相(上)を、その粒子を含む中間相とともに十分に分離する。ここで200μlの密度勾配媒体(Optiprep, Axis shield)を、そのチューブにゆっくりとピペットで移す。その水性相と、その密度勾配媒体との過度な混合を防止することは重要である。理想的には、その密度勾配媒体の大部分は、その粒子相の下に滑り込む。そのチューブを、2分間、2000gにおいて遠心分離する。その後、その密度勾配媒体相は、油相と粒子相との間に位置する。その粒子相を、ここで新しいチューブに移し得る。この工程では、その油の体積のうちのいずれも移さないように、およびその密度勾配媒体の体積を可能な限り小さくしてその新しいチューブに移すように、注意を払う必要がある。
1mLのPBS中で、0.1% (v/v) Triton X−100を、その粒子を含むチューブに添加する。その容積を混合し、2000gで2分間遠心分離する。ここでその粒子をそのチューブの底にペレット化する。その上清を除去し、その粒子をそのチューブの中に残す。1mLのPBS、0.1% (v/v) Triton X−100をそのチューブに再び添加し、洗浄プロセスを5回反復する。最後に、その粒子に、0.1% Triton X−100を有するPBSを吸収させる。
ストレプトアビジンでのpNIPAMベースの単分散性マイクロカプセルのコーティング
ストレプトアビジンでのそのマイクロカプセルのコーティングを、前に使用した洗浄緩衝液で達成する。ストレプトアビジンの濃度を、そのマイクロカプセルの表面上にアクセス可能なビオチンが残らないように選択する。いずれにしても、マイクロカプセルの架橋を回避するために、ストレプトアビジンを過剰量で適用する。最適なストレプトアビジン濃度を、プラトーの表面適用範囲を決定することによって、標識したストレプトアビジンでの予備試験において決定した。
インキュベーションミックス:
その連結を、350rpmで30分間、および25℃〜37℃の間の5種の温度振動(temperature oscillation)において、その溶液を撹拌しながら、Eppendorf Thermoshakerで行う。ストレプトアビジンとの連結後に、そのマイクロカプセルを洗浄して、過剰なストレプトアビジンを除去する。1mLのPBS, 0.1% (v/v) Triton X−100を、その粒子を含むチューブに添加する。その容積を混合し、その温度を40℃に設定する。その粒子は収縮し、内部の液体は吐き出される。その後、その粒子を、2000gおよび40℃で2分間遠心分離する。ここでその粒子を、そのチューブの底にペレット化する。その上清を除去し、その粒子をそのチューブの中に残す。1mLの20℃ PBS, 0.1% (v/v) Triton X−100をそのチューブに添加する。その粒子は膨潤し、その洗浄緩衝液を吸収する。その容積を混合し、その温度を再び40℃に設定する。この洗浄プロセスを5回反復する。最後に、その粒子に、0.01% Triton X−100を含む水を吸収させる。その後、そのマイクロカプセルの濃度を、DHC−N01(Neubauer Improved)計数チャンバ(INCYTO)において顕微鏡下で、またはCytoFlexフローサイトメーター(Beckman Coulter)で細胞計測して、計数することによって決定する。
ビオチン改変HIV−1 cDNAテンプレートの調製
ビオチン化HIV−1 cDNAを、PCR逆方向プライマーの存在下で、逆転写を行うことによって生成した。その反応ミックスを、15分間、50℃においてインキュベートし、その反応を、その反応ミックスを70℃へと10分間加熱することによって停止させた。
インキュベーションミックス:
○ 精製HIV−1 RNA(約10コピー)
○ 1μM ビオチン化逆方向プライマー 5’ ビオチン−ACT GAC GCT CTC GCA CCC ATC T−3’
○ 1× 反応緩衝液(cDNA Synthesis Kit Thermo Fisher)
○ dNTP(各々1mM)
○ RevertAid逆転写酵素(200 U, Thermo Fisher)
そのcDNA反応ミックスを、PBS 0.1% Triton X−100で希釈して、約10 cp/μlの最終濃度を得る。
ストレプトアビジン改変マイクロカプセル上でのHIV−1 cDNA標的の捕捉
逆転写によってビオチンで標識したHIV−1 RNAを、ストレプトアビジン改変マイクロカプセルで捕捉する
約100000 pNIPAM マイクロカプセルを、反応チューブへと移し、50℃へと加熱して、その液体相をその粒子から吐き出させる。その粒子を、2000gで短時間遠心分離し、40℃で保持する。その縮小しかつペレット化した粒子は、一緒になって密に貼り付き、その結果、その吐き出された液体は、そのペレットから完全に除去され得る。次いで、以下のインキュベーションミックスを、そのペレットに添加する:
○ 1μl cDNAミックス(約10 コピー)
○ 0.1% Triton X−100を含む49μl PBS
350rpmで30分間、および25℃〜37℃の間の5種の温度振動において、その溶液を撹拌しながら、Eppendorf Thermoshakerにおいて捕捉を行う。
標的捕捉の後、そのマイクロカプセルを50℃へと加熱して、その液体相をそのマイクロカプセルから吐き出させる。その粒子を、2000gで短時間遠心分離し、40℃で保持する。その縮小しかつペレット化した粒子は、一緒になって密に貼り付き、その結果、その吐き出された液体は、そのペレットから完全に除去され得る。
0.01%Tritonx−100を含む10μlの水を、そのマイクロカプセルに添加した。その水容積は、その粒子によって吸収されうる体積より小さい必要がある。これは、その粒子の数およびサイズに主に依存する。この例では、その使用される粒子は、12μlの容積を吸収できた。
油中にマイクロカプセルを分散させることによる区画化
規定の容積を有する微小区画を、マイクロカプセルをフルオロカーボンオイル(例えば、Novec 7500オイル(Dolomite Microfluidics, # 3200214)中に分散させたPicoSurfTM 5%)中に分散させることによって作製する。重いフルオロカーボンオイルの代わりに、乳化剤を有するライトミネラルオイル(例えば、5% (w/w) Span 80(Sigma Aldrich, # 85548)を有するミネラルオイル(Sigma−Aldrich, # M5904 Sigma))を適用してもよい。
そのマイクロカプセルペレットを、エッペンドルフチューブ中で過剰なオイルと接触した状態にする。超音波を、そのペレットが分散しかつそのマイクロカプセルが均質に分布するまで適用する。ここでHIV−1 cDNA標的を負荷したpNIPAMマイクロカプセルを、その油相の中に乳化する。そのオイルとそのマイクロカプセルとを、およそ2cmの面積および層の厚みおよそ1mmを有する検出チャンバへと移す。そのチャンバの反対側の表面を、透明な疎水性材料から作製する。フルオロカーボンオイルが使用される場合、そのマイクロカプセルは、そのビーズとそのオイルとの間の密度差に起因して、疎水性の上側表面上に単層(密な充填)としてアセンブリする。ミネラルオイルが適用される場合、そのマイクロカプセルは、その下側表面において蓄積する。従って、そのマイクロカプセルは、その後のデジタルPCRのための微小反応容器を提供する。
微小区画における増幅反応
オイル中に懸濁させたマイクロカプセルを、ペルチェ素子 30×30×4.7mm、19.3W(Quick−Ohm, Kuepper & Co. GmbH, #QC−71−1.4−3.7M)のサンプルチャンバにおいて、温度サイクリングに供する。そのマイクロカプセルを、そのpNIPAMカプセルの収縮およびそのSoftenolの融解をもたらす80℃という温度へと加熱する。その埋め込まれた試薬を、水相に曝露する。このプロセスは、25℃〜80℃の間のサーマルサイクリングの数回のサイクルによって支持される。その試薬は、高温でそのpNIPAMから吐き出されたその水容積中に溶解する。その凝縮したマイクロカプセルの周りに単一の水性液滴が形成され、その液滴は、微小反応区画として働く。その反応ミックスは、その捕捉された個々のcDNA標的と接触した状態になり、そのcDNAは、PCRの間にその微小区画の中で増幅される。
適用される温度条件は以下である:
2分間、95℃での初期変性、続いて、95℃で15秒間の変性、65℃で15秒間のアニーリングおよび72℃で30秒間の伸長を45サイクル。そのサーマルプロトコールが完了すると、そのチャンバの内容物を21℃において透過した白色光および励起λexc=650nmおよび>670nmのロングパス発光を有する蛍光モードで画像化する。微小区画の総数および規定の強度閾値を上回る蛍光シグナルを有する微小区画の数を決定する。その閾値を、以前に行ったテンプレートなしでの増幅反応から導出する。その反応におけるテンプレートの数を、ポワソン統計に陽性の液滴および陰性の液滴の決定した数を適用することによって決定する。
本明細書、請求項、および/または添付の図面で開示される本発明の特徴は、別個におよびこれらの任意の組み合わせの両方で、その種々の形態で本発明を実現するために必須であり得る。

Claims (16)

  1. サンプル中の分析物を検出および/または定量するためのマイクロカプセルであって、前記マイクロカプセルは、
    ・ 検出および/または定量されるべき分析物の存在下でシグナルを生成および/または増幅し得る試薬であって、ここで前記試薬は、乾燥状態にある試薬;
    ・ 前記試薬を包囲する多孔性マトリクスであって、前記多孔性マトリクスは、検出および/または定量されるべき分析物を受容する手段を有し、ここで前記乾燥状態の試薬は、前記多孔性マトリクスから、バリア、例えば、前記試薬を取り囲む少なくとも1つのバリア層によって分離される、多孔性マトリクス、
    を含むマイクロカプセル。
  2. 前記検出および/または定量されるべき分析物を受容する手段は、前記分析物を含む液体サンプルを収容するような寸法である間隙細孔空間である、請求項1に記載のマイクロカプセル。
  3. 前記間隙細孔空間は、前記乾燥試薬を溶解するために十分な液体サンプルを収容するような寸法である、請求項2に記載のマイクロカプセル。
  4. 前記検出および/または定量されるべき分析物を受容する手段は、前記液体サンプルを収容する前記間隙細孔空間または間隙細孔空間と1種もしくはこれより多くの捕捉薬剤との組み合わせのいずれかであって、前記手段は、前記マイクロカプセルを、前記マイクロカプセルを包囲しかつ検出および/または定量されるべき分析物を含むサンプルに曝露すると、このような分析物を選択的にかつ特異的に結合し得、ここで前記1種もしくはこれより多くの捕捉薬剤は、前記マイクロカプセルの包囲に曝露された前記マイクロカプセルの一部に付着される、請求項2〜3のいずれか1項に記載のマイクロカプセル。
  5. ・ 前記シグナルを生成および/または増幅し得る試薬を含むおよび/または埋め込む、従って、前記乾燥状態の試薬を前記多孔性マトリクスから分離する、1またはいくつかの不透過性コア、好ましくは水不透過性コア;
    ・ 前記多孔性マトリクスを形成しかつ前記1もしくはいくつかの不透過性コアを包囲する多孔性親水性シェルであって、ここで前記1種もしくはこれより多くの捕捉薬剤は、前記多孔性親水性シェルに付着される、多孔性親水性シェル、
    を含む、前述の請求項のいずれかに記載のマイクロカプセル。
  6. 前記多孔性親水性シェルは、ヒドロゲル形成薬剤から構成されるかまたは熱応答性ポリマーから構成され、ここで好ましくは、
    − 前記ヒドロゲル形成薬剤は、a)合成ポリマー(例えば、ポリ(メチル)メタクリレート、ポリアミド); b)シリコーンベースのポリマー(例えば、ポリジメチルシロキサン); c)ポリサッカリド、例えば、アガロース、キチン、キトサン、デキストラン、アルギネート、カラギーナン、セルロース、フコイダン、ラミナランから選択される天然に存在するポリマー、キサンタンガム、アラビアガム、ガティーガム、グアールガム、ローカストビーンガム、トラガカントガム、カラヤガムから選択されるガム;ならびにイヌリン;ポリペプチド、コラーゲン、ゼラチン、ポリアミノ酸(例えば、ポリリジン);ポリヌクレオチド;ならびにこれらの組み合わせ、を含む群から選択され;そして
    − 前記熱応答性ポリマーは、LCST熱応答性ポリマーであり、好ましくは、ポリ(N−イソプロピルアクリルアミド)(PNIPAm)、ポリ[2−(ジメチルアミノ)エチルメタクリレート](pDMAEMA)、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリ(ビニルカプロラクタム)(P(VCL)、およびポリビニルメチルエーテルから選択されるか、または前記熱応答性ポリマーは、上限臨界溶液温度(UCST)を有する熱応答性ポリマーであり、好ましくは、ポリ(N−アクリロイルグリシンアミド)(PNAGA)、ポリ(アリルアミン)−co−ポリ(アリルウレア)およびその誘導体、ポリ(メタクリルアミド)、ポリ(N−アクリロイルアスパラギンアミド)、ポリ(N−メタクリロイルグルタミンアミド)、ポリ(アクリルアミド)−co−(アクリロニトリル)、ポリ(スルホベタイン)、ポリ(ホスホリルコリン)から選択される、
    請求項5に記載のマイクロカプセル。
  7. 前記不透過性コアは、前記試薬を含むおよび/または埋め込むために適した材料から構成され、ここで前記材料は、前記試薬を取り囲みかつ前記試薬を前記マイクロカプセルの他の部分、例えば、前記多孔性マトリクスから、特に、前記親水性シェルから隔離し、前記材料は、好ましくは、パラフィン、トリグリセリド、ワックス、特に、植物性ワックス(例えば、カルナウバ蝋)、動物性ワックス(例えば、蜜蝋)、石油由来ワックス、ミネラルワックスから選択される、請求項5〜6のいずれか1項に記載のマイクロカプセル。
  8. 前記不透過性コアは、前記シグナルを生成および/または増幅し得る試薬を、乾燥状態で含みおよび/または埋め込み、前記試薬を前記多孔性マトリクスから分離する、請求項5〜7のいずれかに記載のマイクロカプセル。
  9. 前記シグナルを生成および/または増幅し得る試薬は、以下である、前述の請求項のいずれかに記載のマイクロカプセル:
    − 核酸分析物での核酸増幅を行い得る試薬であって、ここで好ましくは、前記試薬は、前記サンプル中の前記分析物を増幅し得る分子(例えば、増幅酵素)、前記分析物を増幅することを容易にするために必要な1種またはいくつかの分子(例えば、1種またはいくつかの核酸プライマー、ヌクレオチド、塩および緩衝液)、および必要に応じて1種またはいくつかの検出薬剤を含む試薬、あるいは
    − 前記サンプル中の分析物としてタンパク質もしくはペプチドまたは細胞を検出するための1種またはいくつかの検出薬剤であって、ここで好ましくは、前記1種またはいくつかの検出薬剤は、抗体もしくは抗体フラグメント、核酸(アプタマー、Spiegelmerを含む)、非抗体タンパク質(例えば、レセプター、レセプターフラグメント、アフィニティータンパク質(例えば、ストレプトアビジン)から選択され、これらの各々は、必要に応じて、適切なレポーター分子(例えば、色素、酵素、化学触媒、または光学的にもしくは別の方法で検出可能なシグナルを生成する化学反応を開始させ得る試薬の混合物)で標識され、検出されるべき分析物として、タンパク質もしくはペプチドまたは細胞の存在を示す、検出薬剤。
  10. 前記捕捉薬剤は、抗体、抗体フラグメント、核酸(アプタマー、Spiegelmerを含む)、分析物もしくは分析物複合体を特異的に結合し得る非抗体タンパク質(例えば、レセプター、レセプターフラグメント、アフィニティータンパク質(例えば、ストレプトアビジン)、化学部分(例えば、ビオチン、Strep−tag(登録商標)、ジゴキシゲニン、ジニトロフェノール、核酸もしくは核酸アナログタグ、またはK=10−8〜10−15Mの範囲の親和性で、抗体、抗体フラグメント、核酸(アプタマー、Spiegelmerを含む)、非抗体タンパク質(例えば、レセプター、レセプターフラグメント、アフィニティータンパク質(例えば、ストレプトアビジン)によって特異的に結合し得る類似の化学部分から選択されるか、あるいは疎水性分子もしくは疎水性基を有する分子に特異的に結合し得る疎水性構造から選択され、ここで好ましくは、前記疎水性構造は、前記分析物の前記検出が行われる条件下で2より大きいlogDを有する、前述の請求項のいずれかに記載のマイクロカプセル。
  11. 核酸増幅を行い得る前記試薬は、1種またはいくつかの検出薬剤をさらに含み、ここで前記1種またはいくつかの検出薬剤は、抗体もしくは抗体フラグメント、核酸(アプタマー、Spiegelmerを含む)、非抗体タンパク質(例えば、レセプター、レセプターフラグメント、アフィニティータンパク質(例えば、ストレプトアビジン)から選択され、これらの各々は、必要に応じて、適切なレポーター分子(例えば、色素、酵素、化学触媒、または光学的にもしくは別の方法で検出可能なシグナルを生成する化学反応を開始し得る試薬の混合物)で標識され、検出されるべき分析物の存在を示す、請求項9〜10のいずれかに記載のマイクロカプセル。
  12. サンプル中の分析物を検出および/または定量する方法であって、該方法は、
    i.請求項1〜11のいずれかに記載のマイクロカプセルを提供する工程;
    ii.前記マイクロカプセルを、前記マイクロカプセルを包囲しかつ検出および/または定量されるべき分析物を含むかもしくは含むと疑われる水性サンプルに曝露する工程;
    iii.前記マイクロカプセルを前記水性サンプルから除去し、前記マイクロカプセルを非水性相へと移す工程;
    iv.非水性環境における水性液滴を生成するために、前記マイクロカプセルを溶解もしくは破壊する工程であって、好ましくは、前記不透過性コア単独もしくは前記多孔性親水性シェルと一緒の前記不透過性コアを溶解または破壊し、ここで前記水性液滴は、検出および/または定量されるべき分析物の存在下で、溶解した形態において、シグナルを生成および/または増幅し得る前記試薬を含む工程;
    v.前記水性液滴内でシグナルを生成および/または増幅する反応を行う工程であって、ここでシグナルは、前記分析物が前記サンプル中に存在している場合にのみ生成および/または増幅され、ここで好ましくは、工程v.において行われる前記反応は、核酸増幅反応またはシグナル増幅反応であり、より好ましくは、工程v.において行われる前記反応は、PCRから、または等温増幅反応(例えば、TMA、NASBA、LAMP、3SR、SDA、RCA、LCR、RPA、NEAR)から選択される核酸増幅反応である工程、
    を包含する方法。
  13. 工程iv.において、前記マイクロカプセル、好ましくは前記不透過性コア単独もしくは前記多孔性親水性シェルと一緒の前記不透過性コアは、機械的手段、化学的切断、温度変化、pH変化、溶媒変化、電場の印加、磁場の印加、電磁放射線、特に規定の波長範囲の光(例えば、UV光)への前記マイクロカプセルの曝露、好ましくは温度変化、より好ましくは温度上昇から選択される手段によって溶解または破壊される、請求項12に記載の方法。
  14. 前記マイクロカプセルは、請求項6〜13のいずれかに規定されるとおりのマイクロカプセルであり、前記多孔性親水性シェルは、LCST熱応答性ポリマーから構成される、請求項12〜13のいずれかに記載の方法。
  15. 前記方法は、工程ii.と工程iii.との間に、さらなる工程:
    ii.a 前記マイクロカプセルに結合した分析物の富化を達成するために、前記マイクロカプセルを、前記LCST熱応答性ポリマーの下限臨界溶液温度(LCST)を上回る温度へと加熱する工程、その後、前記マイクロカプセルを、前記LCST熱応答性ポリマーの下限臨界溶液温度(LCST)を下回る温度へと冷却または冷却させる工程、このような工程ii.aをn回行う工程、ここでnは、1〜1000、好ましくは1〜500の整数である工程、ならびに/あるいはさらなる工程
    ii.b 水性溶液中の前記マイクロカプセルを洗浄する工程であって、結合していない分析物を除去する工程、ここで工程ii.bが工程ii.aに追加して行われる場合、工程ii.bは、工程ii.aの前または後のいずれかに行われる工程、
    を包含する、請求項14に記載の方法。
  16. サンプル中の分析物を検出および/または定量するためのマイクロカプセルを調製する方法であって、前記マイクロカプセルは、請求項1〜15のいずれかに規定されるとおりであり、前記方法は、
    a) シグナルを生成および/または増幅し得る試薬の水性溶液を、検出および/または定量されるべき分析物の存在下で提供する工程であって、ここで前記試薬の水性溶液は、前記試薬に加えて、さらに必要に応じて、前記水性溶液中で生成および/または増幅し得る前記試薬のうちの1種またはいくつかを保護するための1種またはいくつかの保護剤を含む工程;
    b) 工程a)の前記水性溶液を乾燥させる工程であって、好ましくは噴霧乾燥させるまたは凍結乾燥させ、それによって、シグナルを生成および/または増幅し得る乾燥した試薬を、好ましくはナノ粒子形態で生成する工程;
    c) 前記乾燥した試薬を、前記試薬を含むおよび/または埋め込むための適した材料に組み込む工程であって、前記材料が前記試薬を取り囲み、前記試薬を隔離し、ここで前記材料は、好ましくは、パラフィン、トリグリセリド、ワックス(特に植物性ワックス(例えば、カルナウバ蝋)、動物性ワックス(例えば、蜜蝋)、石油由来ワックス、ミネラルワックス)から選択される工程;
    d) 工程c)の前記生成物を乾燥させる工程であって、好ましくは、噴霧乾燥させるかまたは凍結乾燥させることによって、前記工程c)の生成物から微粒子を生成し、それによって、不透過性コアを生成する工程;
    e) 以下によって、前記不透過性コアを、多孔性マトリクスを形成しかつ前記1もしくはいくつかの不透過性コアを包囲する多孔性親水性シェルへと組み込む工程:
    ・前記不透過性コアをヒドロゲル形成薬剤へと組み込むことであって、前記ヒドロゲル形成薬剤を誘導して、前記不透過性コアの周りにヒドロゲルを形成すること、または
    ・前記不透過性コアを熱応答性ポリマーの前駆体/モノマーへと組み込むことであって、前記前駆体/モノマーを誘導して、前記不透過性コアの周りに熱応答性ポリマーを重合すること、または
    ・前記不透過性コアを予め形成した熱応答性ポリマーへと組み込むことであって、前記予め形成した熱応答性ポリマーを、前記不透過性コアの周りに形成させること;
    f) 必要に応じて、1種またはいくつかの捕捉薬剤を、前記1もしくはいくつかの不透過性コアを包囲する前記多孔性親水性シェルに連結することであって、それによって、1種またはいくつかの捕捉薬剤が付着したマイクロカプセルを生成し、ここで前記1種またはいくつかの捕捉薬剤は、前記マイクロカプセルを、前記マイクロカプセルを包囲しかつ検出および/または定量されるべき分析物を含むサンプルへと曝露すると、このような分析物を選択的にかつ特異的に結合し得ること;
    g) 必要に応じて、前記マイクロカプセルを集めること;
    h) さらに必要に応じて、前記マイクロカプセルを洗浄および/または乾燥させる好ましくは凍結乾燥させること、
    を包含する方法。
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