JP2021501264A - 電子機器廃棄物または金を含有する鉱物、鉱石、および砂からの金の回収および抽出方法 - Google Patents

電子機器廃棄物または金を含有する鉱物、鉱石、および砂からの金の回収および抽出方法 Download PDF

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Abstract

電子機器廃棄物、鉱物、および砂などの金含有材料から金を回収する方法が記載される。この方法は、金含有材料を粉砕して、粒子状材料を得ることを含む。次に、粒子状材料は、予熱ゾーン内の酸素含有ガス環境で予熱される。この方法はさらに、酸化粒子状材料を塩素含有材料と混合することと、この混合物を反応ゾーンで処理することとを含む。この処理は、混合物を加熱して塩素含有材料の熱分解を起こし、塩素含有ガス混合物を生成することと、この塩素含有ガス混合物に電磁場を印加して、塩素をイオン化することによって実施される。次に、金属イオンと塩素イオンとの反応の結果として反応ゾーンで生成された揮発性金含有塩化物生成物を冷却して、この揮発性金含有塩化物生成物を固相金含有材料に変える。【選択図】なし

Description

本発明は、一般に、貴金属およびレアメタルの分離および回収に使用される冶金技術に関し、特に、産業廃棄物、鉱物、鉱石、および砂などの金含有材料から金を回収する方法に関する。
技術の進歩に合わせて、電気および電子機器の需要は劇的に増加している。電気および電子技術革新の飛躍的革新が、電気および電子機器の寿命の短縮をもたらし、したがって電子機器廃棄物(電子廃棄物)化を加速している。電子廃棄物の産出量は世界的に見ても急増しており、近い将来、増加率のさらなる上昇も見込まれている。このようにして、管理を要する大量の電子機器廃棄物が発生している。[Khaliq、MARhamdhani、G.Brooks、S.Masood;電子機器廃棄物および既存の産業ルートのための金属抽出プロセス:レビューとオーストラリアの展望。リソース、2014、V.3、P.152−179]。
環境汚染と世界規模の規制により、焼却炉での焼却、埋め立て地への投棄、さらに海外への輸出のような電子廃棄物の処理はもはや認められていない。一方、貴金属(PM)が含まれることで、電子廃棄物のリサイクルは経済的魅力を帯びている。例えば、金(Au)は、優れた耐食性と高い導電性のために電子機器に使用されている。全世界での金の年間採掘量の3%が、携帯電話やパソコンの製造で消費されていることが知られている。事実、電子スクラップおよび廃棄物中のAu含有量は、天然のAu鉱石よりも圧倒的に高い(天然Au鉱石は1トン当たり0.5g〜13.5gのAuであるのに対して、電子スクラップは1トン当たり10g〜1kgのAu)。これが電子機器廃棄物のリサイクルを後押しする経済的動機となっている。
電子機器廃棄物からAuを回収するための既存の乾式冶金プロセスはエネルギーを大量に消費する。一方、湿式冶金プロセスは王水(つまり、濃硝酸と塩酸の混合物)などの化学薬品の使用により汚染を伴うため、環境持続可能性が欠如している。さらに、特定の状況では、既存の乾式冶金プロセスおよび湿式冶金プロセスにより鉱物、鉱石、および砂から一次Auを抽出することは困難であり、環境的に受け入れがたく、あるいは経済的に魅力的ではない。
例えば、米国特許第4、353、740号に、粒子状の金含有鉱石を処理して、中から金を回収する方法が記載されている。このプロセスは、鉱石を焙煎して二酸化硫黄などの硫化物を除去した後、鉄の存在下で鉱石を約350℃の温度で塩素化することで、塩素オフガス内で揮発性の塩化金と揮発性金−鉄塩化物との混合物を形成する。続いて、この混合物を塩化ナトリウムなどの塩に通すことで、金化合物を凝縮させて塩溶融物を形成し、金を溶融物から分離する。
米国特許第5、074、910号には、硫化物鉱石から貴金属を回収する方法が記載されている。これは、鉱石濃縮物と塩との混合物を塩素化して、液体溶融物を形成することを含む。塩は、好ましくは塩化カリウムを含む。この塩素化は、300℃〜600℃の範囲の温度で、攪拌下で生じる。このプロセスでは、元素および硫化物形態の貴金属が貴金属塩化物に変えられ、これが後続の処理工程で回収される。
米国特許第5、169、503号には、鉱石から金属有価物を抽出する方法が記載されている。この方法は、(a)鉱石を塩化物塩、次亜塩素酸塩、シアヌル酸の水溶液を含む溶出剤(lixivant)により処理することで、金属有価物を鉱石から溶出することと、(b)溶出剤から金属有価物を回収することとを含む。
米国特許第5、484、470号には、金金属を配位子および酸化剤浸出システムに溶解する方法を記載しており、金の溶解度は、環に窒素または硫黄を含有する複素環式芳香族化合物の添加により増強される。
米国特許第7、645、320号には、貴金属含有源から貴金属を抽出するための方法が記載されている。当該方法は、貴金属含有源を気相塩化物塩に接触させるステップ(i)と、ステップ(i)による貴金属含有揮発性生成物を凝縮するステップ(ii)と、ステップ(ii)による凝縮生成物から貴金属を回収するステップ(iii)と、を含む。
金の回収および抽出の分野における先行技術はあるものの、金を回収するために電子機器廃棄物をリサイクルする技術のさらなる改善、ならびに鉱物、鉱石、砂などの金含有材料から一次金を抽出する技術のさらなる改善が当技術分野において依然として必要である。
刺激の少ない条件で選択的かつ効率的に金を抽出することができる低環境影響剤を用いて金を回収および抽出する方法を有することもまた有利であろう。
さらに、容易に工業化することができ、回収された金属のかなりの収率を有する電子機器廃棄物から金を回収する方法があれば有利であろう。さらに、容易に工業化することができ、抽出された金属の収率が大きい、鉱物、鉱石、および砂から金を回収するために、一次Auを抽出する多くのシナリオが必要である。
本開示は、電子機器廃棄物から金を回収し、鉱物、鉱石、および砂からAuを抽出する方法を提供することにより、前述の必要性を満たす。この方法は、電子機器廃棄物または金含有の鉱物、鉱石、および砂などの金含有材料を粉砕して、粒子状材料を得ることを含む。前記粒子状材料は、所定の粒径を有する粒子を含む。例えば、粒子状材料の所定の粒径は、0.07mm〜40mmの範囲にすることができる。
一実施形態では、本発明は、金含有材料から金を回収する方法を提供し、この方法は、
前記金含有材料を粉砕して、所定の粒径を有する粒子を含む金含有粒子状材料を得ることと、
任意で、前記材料から他の金属を昇華させることと、
予熱ゾーン内の酸素含有ガス環境で前記金含有粒子状材料を予熱して、金含有粒子状材料を酸化することと、
前記酸化された金含有粒子状材料を塩素含有材料と混合することと、
前記酸化された金含有粒子状材料と塩素含有材料の混合物を反応ゾーンで処理することであって、当該処理は(i)前記混合物を加熱して前記塩素含有材料を熱分解し、塩素含有ガス混合物を生成することと、(ii)前記塩素含有ガス混合物に電磁場を印加して、塩素をイオン化することによって、反応ゾーンで前記混合物を処理することとを含み、これによって、金イオンと塩素イオンとの間の化学反応を引き起こし、前記反応ゾーンに揮発性の金含有塩化物生成物を発生させることと、
前記揮発性金含有塩化物生成物を冷却して、前記揮発性金含有塩化物生成物を固相金含有材料に変えることと、を含む。
この方法は、前記粒子状材料を予熱することをさらに含む。前記予熱は、粒子状材料を酸化するために、予熱ゾーン内の酸素含有ガス環境で行われる。前記粒子状材料の予熱は、例えば、150℃〜750℃の範囲の温度で、5分〜60分の範囲の時間にわたって行うことができる。前記予熱ゾーン内の前記酸素含有ガス環境における酸素含有量は、20体積パーセント〜98体積パーセントの範囲にある。
次に、前記酸化粒子状材料を塩素含有材料と混合する。前記混合物中の前記塩素含有材料の量は、例えば、電子機器廃棄物材料または金含有鉱物、鉱石、および砂などの金含有材料の1キログラム当たり1グラム〜1キログラムの範囲にすることができる。本発明に適した塩素含有材料の例としては、次亜塩素酸カリウム、次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸カルシウム、次亜塩素酸マグネシウム、次亜塩素酸バリウム、塩化カリウム−次亜塩素酸、塩化ナトリウム−次亜塩素酸、塩化カルシウム−次亜塩素酸、塩化マグネシウム−次亜塩素酸塩、塩化バリウム−次亜塩素酸塩、塩化カリウム、塩化ナトリウム、塩化アンモニウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化バリウム、塩化アルミニウム、ナノシリカ、およびこれらの任意の組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。この方法は、反応ゾーンで前記酸化粒子状材料と塩素含有材料の前記混合物を処理することをさらに含む。この処理は、前記混合物を加熱し、電磁場を印加することにより行われる。
前記酸化粒子状材料と塩素含有材料の前記混合物の前記加熱は、前記塩素含有材料の熱分解を起こし、塩素含有ガス混合物を生成するために行われる。塩素含有ガス混合物を生成するための前記混合物の前記加熱は、例えば、150℃〜400℃の範囲の温度で、5分〜120分の範囲の時間にわたって実施することができる。
塩素をイオン化するために、塩素含有ガス混合物に電磁放射を適用し、それによって金イオンと塩素イオンの間の化学反応を引き起こし、前記反応ゾーンに揮発性金含有塩化物生成物を発生させる。塩素ガスのイオン化は、例えば、50kHz〜12GHzの範囲の周波数で前記反応ゾーンに交流電磁場を印加することによって達成することができる。前記反応ゾーン内の前記電磁場の放射照度は、例えば、0.1kW/cm〜10kW/cmの範囲とすることができる。前記電磁場は、例えば、前記塩素含有ガス混合物に印加されて、5分〜180分の範囲の期間にわたって、塩素をイオン化することができる。
本発明の一実施形態では、前記反応ゾーン内での前記酸化粒子状材料と前記塩素含有材料との前記混合物の前記加熱は、前記塩素含有ガス混合物への前記電磁場の前記印加と同時に実施される。
本発明の一実施形態では、この方法は、電磁場の前記印加の間、外部供給源からの塩素含有ガスに前記反応ゾーンを通過させることをさらに含む。前記外部供給源から前記反応ゾーンを通過させる前記塩素含有ガスの量は、例えば、電子機器廃棄物、鉱物、鉱石、および砂などの前記金含有材料の1トン当たり塩素が5リットル〜400リットルの範囲にすることができる。
次に、この方法は、前記揮発性金含有塩化物生成物を冷却して、前記揮発性金含有塩化物生成物を固相金含有材料に変えることを含む。
以上のように、以下に続く本発明の詳細な説明がよりよく理解され、当技術分野への本発明の貢献がよりよく認められるように、本発明の特に重要な特徴がかなり広く概説されている。本発明のさらなる詳細および利点は、詳細な説明に記載される。
本明細書に開示される主題への理解を促すため、かつそれが実際に実行され得る方法を例証するために、これより、添付の図面を参照しながら、単なる非限定的な例として、実施形態が記載される。
本発明の実施形態による、電子機器廃棄物材料、鉱物、鉱石、および砂などの金含有材料から金を回収するための方法の概略図である。 本発明の実施形態による、酸化された粒子状材料と塩素含有材料との混合物の処理のための装置の概略部分縦断面図を示す。
本発明による、電子機器廃棄物などの金含有材料からの金の回収および/または鉱物、鉱石、および砂からの金の抽出のための装置の原理および動作は、図面および付随する説明を参照するとよりよく理解され得る。これらの図面は例示の目的でのみ提供され、限定することを意味しないことを理解されたい。
一実施形態では、本発明は、金含有材料から金を回収する方法であって、
前記金含有材料を粉砕して、所定の粒径を有する粒子を含む金含有粒子状材料を得るステップと、
任意選択で、前記材料から他の金属を昇華させるステップと、
予熱ゾーン内の酸素含有ガス環境で前記金含有粒子状材料を予熱して、前記金含有粒子状材料を酸化させるステップと、
酸化された前記金含有粒子状材料を塩素含有材料と混合させるステップと、
酸化された前記金含有粒子状材料と前記塩素含有材料との混合物を反応ゾーン内で処理するステップであって、(i)前記混合物を加熱して前記塩素含有材料を熱分解し、塩素含有ガス混合物を生成する処理と、(ii)前記塩素含有ガス混合物に電磁場を印加して、塩素をイオン化する処理とを含み、これにより、金イオンと塩素イオンとの間の化学反応を引き起こし、前記反応ゾーン内で揮発性金含有塩化物生成物を発生させる、該ステップと、
前記揮発性金含有塩化物生成物を冷却して、前記揮発性金含有塩化物生成物を固相金含有材料に変換するステップと、を含む、方法を提供する。
一実施形態では、本発明は、金含有材料から金を回収する方法であって、
前記金含有材料は、金、ヒ素、アンチモン、またはこれらの組み合わせを含み、
当該方法が、
前記金含有材料を粉砕して、所定の粒径を有する粒子を含む金含有粒子状材料を得るステップと、
前記金含有粒子状材料を石炭と混合させるステップと、
前記金含有粒子状材料と石炭との混合物を500℃〜900℃の範囲の温度で加熱して還元し、前記還元された金含有材料からヒ素とアンチモンを昇華させるステップと、
予熱ゾーンの酸素含有ガス環境で前記還元された金含有粒子状材料を予熱して、前記金含有粒子状材料を酸化させるステップと、
酸化された前記金含有粒子状材料を塩素含有材料と混合させるステップと、
酸化された前記金含有粒子状材料と塩素含有材料との混合物を反応ゾーン内で処理するステップであって、(i)前記混合物を加熱して前記塩素含有材料を熱分解し、塩素含有ガス混合物を生成する処理と、(ii)前記塩素含有ガス混合物に電磁場を印加して、塩素をイオン化する処理とを含み、これにより、金イオンと塩素イオンとの間の化学反応を引き起こし、前記反応ゾーン内で揮発性の金含有塩化物生成物を発生させるステップと、
前記揮発性金含有塩化物生成物を冷却して、前記揮発性金含有塩化物生成物を固相金含有材料に変換するステップと、を含む方法を提供する。
別の実施形態では、前記金含有材料は、使用済み金含有プリント回路基板、電子デバイスの金含有部品、金含有廃棄電気コネクタ、ならびに金含有鉱物、鉱石、および砂から選択される。
別の実施形態では、前記金含有粒子材料の所定の粒径は、0.07mm〜40mmの範囲にある。
別の実施形態では、前記金含有材料がヒ素、アンチモン、またはこれらの組み合わせを、0.1重量%を超える濃度で含む場合、これらの金属を除去するために昇華工程が必要である。別の実施形態では、前記昇華工程は、500℃〜900℃の範囲の温度で実施される。別の実施形態では、前記昇華工程は、500℃〜700℃、650℃〜750℃の範囲、600℃〜800℃、または700℃〜900℃の範囲の温度で実施される。別の実施形態では、金、ヒ素、アンチモン、またはこれらの組み合わせを含む前記金含有材料は、石炭と混合され、500℃〜900℃の範囲の温度に加熱され、別の実施形態では、500℃〜700℃、650℃〜750℃、600℃〜800℃、または700℃〜900℃の範囲の温度に加熱される。
別の実施形態では、石炭の消費量は、ヒ素およびアンチモンの酸化物と炭素との完全な還元反応に必要な化学量論的石炭量の130%〜170%の範囲である。
本明細書および特許請求の範囲では、「金含有材料」または「複数の金含有材料」という表現は、単独でまたは組み合わせて、鉱物、鉱石、および砂、ならびに電気廃棄物などの金を含有する任意の材料に対して、広く使用される。
本明細書および特許請求の範囲では、「電子機器廃棄物材料」という表現は、単独でまたは組み合わせて、ユーザーが廃棄した金を含有する構成要素、サブアセンブリ、および消耗品を含む電気または電子機器に広く使用されている。電子機器廃棄物材料の例としては、金含有プリント回路基板、電子デバイスの金含有部品、および金含有電気コネクタなどが挙げられるが、これらに限定されない。
電子機器廃棄物(電子廃棄物)は、様々な大きさ、形状、および化学物質の多数の成分から構成され得ることが理解されよう。例えば、電気および電子機器に見られるプリント回路基板は、40%の金属、30%のポリマー、および30%のセラミックで構成されている。しかしながら、本発明の方法は、金以外の金属の存在および他の材料の存在には影響されない。
図1を参照すると、本発明の実施形態による、電子機器廃棄物、鉱物、鉱石、または砂などの金含有材料から金を回収するための方法の概略図が示されている。最初の工程では、金含有材料を粉砕する。この粉砕の間に、金含有材料は、その平均粒子径が、例えば、0.07mm〜40mmの範囲であってもよい粒子に変えられる。この段階は、一方ではより均一であり、他方では本発明による方法の後続の工程でより処理しやすい生成物の調製を可能にする。
電子機器廃棄物材料または鉱物、鉱石、および砂には、ポリマー、樹脂、繊維、セルロース紙、硫黄、その他の可燃性物質などの物質が含まれている可能性があり、これにより、後続の処理工程中に発火して分解し、最終製品に不純物をもたらす可能性がある。したがって、この方法は、酸素含有ガス環境で粒子状材料を予熱して、粒子状材料を酸化することを含む。粒子状材料の予熱は、粒子状材料の酸化を引き起こすのに必要な限り十分に高い温度を有する予熱ゾーンを提供する炉内で行われる。例えば、温度は、150℃〜750℃の範囲にすることができる。粒子状材料の予熱は、例えば、5分〜60分の範囲の時間で行うことができる。予熱ゾーン内の酸素含有量は、例えば、20体積パーセント〜98体積パーセントの範囲にすることができる。
この方法はさらに、酸化粒子状材料を塩素含有材料と混合することを含む。塩素含有材料は、例えば、粒子形態とすることができる。混合物中の塩素含有材料の量は、電子機器廃棄物材料または鉱物、鉱石、および砂の量、および/または反応器のサイズによって異なる。例えば、混合物中の塩素含有材料の量は、電子機器廃棄物材料または鉱物、鉱石、および砂の1キログラム当たり1グラム〜1キログラムの範囲にすることができる。別の実施形態では、混合物中の塩素含有材料は、金含有材料1キログラム当たり1グラム〜0.5キログラムの範囲にある。別の実施形態では、混合物中の塩素含有材料は、金含有材料1kg当たり200g〜700gの範囲にある。
本発明に適した塩素含有材料の例としては、次亜塩素酸カリウム、次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸カルシウム、次亜塩素酸マグネシウム、次亜塩素酸バリウム、塩化カリウム−次亜塩素酸、塩化ナトリウム−次亜塩素酸、塩化カルシウム−次亜塩素酸、塩化マグネシウム−次亜塩素酸塩、塩化バリウム−次亜塩素酸塩、塩化カリウム、塩化ナトリウム、塩化アンモニウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化バリウム、塩化アルミニウム、ナノシリカ、およびこれらの任意の組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
2つ以上の異なる塩素含有材料の組み合わせが使用される場合、組成物中の成分の濃度は、広い範囲で変化させることができる。例えば、塩素含有材料が次亜塩素酸カルシウムと塩化カルシウムの組成物である場合、この次亜塩素酸カルシウムと塩化カルシウムの組成物中の次亜塩素酸カルシウムの量は、5重量%〜99重量%の範囲にすることができる。別の実施形態では、前記組成物中の次亜塩素酸カルシウムの量は、10〜20重量%、20〜50重量%、30〜60重量%または50〜100重量%の範囲である。
塩素含有材料の別の例としては、次亜塩素酸カルシウム、塩化カルシウム、およびナノシリカの組成物を有することができる。塩素含有材料のさらに別の例は、次亜塩素酸カルシウムとナノシリカの組成物を有することができ、次亜塩素酸カルシウムは、次亜塩素酸カルシウムをよりよく分解して塩素含有ガス混合物を生成するために、固体または液体の形態のナノシリカと混合され、ここでナノシリカは、10nm〜1000nmの範囲の粒子径を有する。他の実施形態では、ナノシリカは、200nm未満の粒子径を有する。
この方法はさらに、酸化粒子状材料と塩素含有材料の混合物を加熱して塩素含有材料の熱分解を起こし、これにより塩素含有ガス混合物を生成することと、さらに、この生成された塩素含有ガス混合物に電磁場を印加して、塩素プラズマを形成することによって、反応ゾーンで当該混合物を処理することを含む。
図2は、本発明の実施形態による、混合物を加熱し、電磁場を印加することによる、酸化された粒子状材料と塩素含有材料との混合物の処理のための装置の概略部分縦断面図を示す。この図は、明確化のために縮尺どおりではなく、また実物に比例して示されていないことに注意されたい。また、この図の他の要素と同様に、ブロックは機能エンティティとしてのみ意図されており、物理的な接続および/または物理的な関係ではなく、エンティティ間の機能的な関係が示されている。選択した要素の構造、材料、寸法、および製造プロセスの例が提供される。当業者であれば、提供される例の多くが、利用され得る適切な代替物を有することを理解されよう。
本発明の一実施形態によれば、酸化粒子状材料と塩素含有材料との混合物25を処理するための装置20は、ハウジング壁210を有するハウジング21を備える。「ハウジング」という用語は、本発明の教示に従い、電子廃棄物または鉱物、鉱石、および砂からそれぞれ金属を回収または抽出するプロセスを実施するために使用される、任意のコンテナ、タンク、チャンバ、容器、カートリッジ、支持ハウジング、フレームアセンブリ、または任意のその他の構造を説明するために広く用いられる。
ハウジング壁210は、混合物25が加熱され、電磁場に曝される反応ゾーンを有する反応器22を規定する。ハウジング21は、円筒形、角柱形などの任意の所望の寸法および形状を有することができることを理解されたい。さらに、キャビティの寸法は、任意の所望の大きさの分布を有してもよい。
ハウジング壁210の内面は、任意の適切な材料から作製され得る。そのような材料の例としては、シリカベース、アルミナベース、マグネシアベース、またはジルコニアベースのセラミック材料、およびこれらの任意の組み合わせから選択される少なくとも1つの元素を含むセラミック材料が挙げられるが、これらに限定されない。
酸化された粒子状物質と塩素含有材料との混合物は、様々な適切な方法で反応器22に供給することができる。例えば、この混合物は、ハウジング壁210に配置された供給入口23を通して提供され得る。この目的のために、例えば、供給ホッパー24を供給入口23に配置することができる。供給入口23は、図2ではハウジング21の上部に示されているが、一般に、任意の適切な場所に配置することができる。
一部の実施形態では、反応器22は、酸化された粒子状材料と塩素含有材料との混合物を所定の温度に加熱および維持するように構成されたヒーター221を含む。加熱の温度と期間は、塩素含有材料の熱分解を起こし、塩素含有ガス混合物を生成するように選択される。例えば、所定の温度は約150℃〜約400℃の範囲であることができる。塩素含有ガス混合物を生成するために塩素含有材料を熱分解するための混合物の加熱は、5分〜120分の範囲の時間にわたって実施することができる。
一部の実施形態では、反応器22は、混合物25内の反応器22内に配置され、ヒーター221の動作を制御するために所定の温度を測定するように構成される温度センサ222を含み得る。
電子機器廃棄物材料、鉱物、鉱石、および砂などの金含有材料から金を回収する方法は、反応ゾーン内の塩素含有ガス混合物に電磁場を適用して、塩素をイオン化することを含む。
金の塩化物の形成は、速度論的に制限されたプロセスである。塩素が活性ラジカルとして存在する場合(例えば、王水の溶液に)は、塩素分子で塩素化を行う場合よりも塩素化が速いことが知られている。したがって、金を塩素プラズマ(塩素分子の代わりに塩素のイオンおよびラジカル)と接触させることも、塩素化プロセスを加速させることができる。
塩素分子による塩素化よりもプラズマ塩素化が有利である。即ち、後者は熱駆動塩素化に必要な温度よりもはるかに低い温度で実現可能である。そしてそのような低温塩素化プロセスは、金の回収のための、純粋な塩化金の生産により適し得るのである。
電極がハウジング21の外側に配置されるとき実施形態も考えられるが、このように、本実施形態によれば、本発明の装置は、ハウジング21内に配置された電極27を有する電磁インダクタ28を備える。塩素プラズマは、誘導コイル26がハウジング21の外側に配置される実施形態も考えられるが、例えば、ハウジング21に配置された誘導コイル26によって生成され得る静磁場を印加することによって、反応ゾーン内に保持されることができる。塩素含有材料の分解の結果として生成された塩素含有ガス混合物への電磁場の印加によって、塩素がイオン化され、塩素プラズマが形成され、これによって金イオンと塩素イオンの間の化学反応を引き起こし、反応ゾーンに揮発性の金含有塩化物生成物がもたらされる。このような化学反応の例としては、以下が挙げられるが、これらに限定されない。
2Au+3Cl=2AuCl
Au+0.5Cl=AuCl↑
反応ゾーン内の電磁場の放射照度は、装置の構成、混合物25の体積および塩素含有ガス混合物の圧力に応じて異なる。
反応ゾーン内の塩素含有ガス混合物の圧力は、例えば、1ミリバール〜1バールの範囲であり得る。これらの条件で、塩素分子のイオン化は、例えば、50kHZ〜12GHzの範囲の周波数で反応ゾーンに交流電磁場を印加することによって達成できる。反応ゾーンにおける電磁場の放射照度は、例えば、0.1kW/cm〜10kW/cmの範囲であり得る。
塩素をイオン化するために、電磁場は、例えば、5分〜180分の範囲の期間にわたって、塩素含有ガス混合物に適用され得る。プラズマを反応ゾーンに保持するための静磁場は、0テスラ〜2テスラの強度を有することができる。
一実施形態では、酸化された粒子状材料と塩素含有材料との混合物の反応ゾーンでの加熱は、塩素含有ガス混合物への電磁場印加と同時に実施される。
一部の実施形態では、反応器22は、ハウジング壁210に配置された塩素含有ガス入口マニホールド224と組み合わされた塩素含有ガス入口ポート223を備え、外部供給源(図示せず)から塩素含有ガスを受け取り、所定量の塩素含有ガスを反応ゾーンに導くように構成されている。塩素含有ガスは、例えば、塩素とアルゴンなどの希ガスとのガス混合物であり得るが、このガス混合物は、窒素および/または酸素をさらに含むこともできる。
動作中、塩素含有ガスは反応ゾーンを通過し、イオン化のために塩素含有材料から生成された塩素含有ガス混合物に加えられる。外部供給源から反応ゾーンを通過する塩素含有ガスの量は、例えば、電子機器廃棄物材料または好物、鉱石、および砂などの金属含有材料の1トン当たり塩素が5リットル〜400リットルの範囲にすることができる。この規定により、金イオンと塩素イオンの間の化学反応が促進され得る。塩素含有ガスは、例えば、加熱および電磁場の印加中に反応ゾーンを通過することができる。
必要に応じて、塩素含有ガス入口弁225を塩素含有ガス入口マニホールド224内に配置することができる。塩素含有ガス入口弁225は、塩素含有ガスの進入流量を調整するように構成される。本明細書で使用される「弁」という用語は、広い意味を有し、気体および液体の流量を調節するように適合された任意の電気的および/または機械的装置に関する。
装置20はまた、1つ以上の金含有蒸気出口ポート226(図2には1つの金含有蒸気出口ポート226のみを示す)および1つ以上の対応する冷却マニホールド29(図2には1つの冷却マニホールド29のみを示す)を含み、これらを通って金含有蒸気が反応器22(反応ゾーン)から放出される。冷却マニホールド29は、凝縮のために揮発性の金含有塩化物生成物(すなわち、金含有蒸気)を冷却し、それによって揮発性の金含有塩化物生成物を固相の金含有材料に変えるように構成される。
冷却マニホールド29は、大気に開放されて室温に置かれた熱伝導性材料で作られた管とすることができる。この場合、金含有蒸気の冷却は、材料が冷却マニホールド29を通過する間に実行することができる。必要に応じて、冷却マニホールド29は、専用の冷却装置(図示せず)内に配置することができる。
装置20は、冷却マニホールド29を介して金含有蒸気出口ポート226に結合された金含有材料回収器30を備えてもよい。金含有材料回収器30は、例えば、コンテナ、タンク、チャンバ、カートリッジ、ハウジング、フレーム、または本発明の教示による揮発性の金含有塩化物製品の凝縮中に得られた固相材料を回収および保存するために使用できる任意の他の構造などの任意の適切な容器であり得る。
装置20は、塩素含有ガス入口弁225に結合され、その動作を制御するように構成された制御システム(図示せず)を備えるか、またはそれに接続可能であってもよい。同様に、制御システムは、ヒーター221の動作を制御するように調整することができる。具体的には、温度センサ222によって生成された信号を、接続線(図示せず)を介して、または無線で、制御システムに中継することができる。これらの信号に応答して、制御システムは、対応する制御信号を生成して、ヒーター221の動作を制御することができる。
金は、当技術分野で従来の任意の回収手段によって、固相の金含有材料から回収することができる。例えば、これは、金含有縮合固体生成物を水に溶解し、その溶液を金属亜鉛で処理して金を還元することにより簡便に達成することができる。
したがって、本発明を好ましい実施形態に関して説明してきたが、この開示の基礎となる概念は、本発明のいくつかの目的を実行するための他の構造システムおよびプロセスの設計の基礎として容易に利用できることを、本発明が関係する当業者であれば理解することができる。
また、本明細書で使用される語法および用語は、説明を目的とするものであり、限定と見なされるべきではないことを理解されたい。
最後に、添付の特許請求の範囲全体で使用される「含む」という用語は、「含むがこれに限定されない」ことを意味すると解釈されるべきであることに留意されたい。
以下の実施例は、本発明の好ましい実施形態をより十分に説明するために示される。しかし、それらは、決して本発明の広い範囲を限定するものと解釈されるべきではない。
実施例1
金含有材料からの金の回収
金含有量4ppm〜12ppmの様々な工業用サンプルの低温塩素焼結の研究を実施した。カンタル製(FeCrAl)の加熱要素付き炉内におけるアルミナるつぼ内で、200℃〜350℃で実験を行った。初期サンプルは60gであった。塩素含有試薬として塩素ガスを使用し、かなりの余剰分とともに炉に供給した。塩素消費量は10ml/分であった。実験期間は1時間であった。実験の再現性の観点から、各実験を2回ずつ実施した。昇華した生成物は、ガス流によって反応ゾーンから除去した。
焼結後に得られたサンプルをICP−MS分光法で分析した。ヒ素とアンチモンを含まない生成物(0.05%As、0.003%Sb)からの金抽出収率は80%〜90%であった。非鉄(Cu、Pb、Ag、Zn)と鉄の昇華は検出されなかった。
実施例2
ヒ素、アンチモン金含有材料からの金の回収
金含有材料にヒ素、アンチモン、またはこれらの組み合わせが存在すると、金の回収率が90%から30%〜40%に顕著に低下することがわかった。
金の高回収率を実現するため、まず生成物からヒ素とアンチモンを除去した。プロセスの第2段階は、例1で説明した金の選択的抽出でなければならない。
ヒ素とアンチモン(0.6%As、0.3%Sb)を含む材料の焼結中に、ヒ素とアンチモン(70%〜75%)の高昇華が実現された。同時に、金の抽出が30%〜40%の範囲までに大幅に低下された。
ヒ素とアンチモンの昇華を防ぐために、初期の材料からのヒ素とアンチモンの事前除去に関する予備調査を実施した。全ての反応に対して熱力学的計算を行った。粉砕前の初期サンプルは60gであり(As:0.71%、Sb:0.65%、Cu:11%、Zn:3.7%、Pb:38%、Au:30ppm、Ag:100ppm、Fe:2.4%)、石炭と混合され、500℃、700℃、900℃の温度で還元された。石炭消費量は、ヒ素およびアンチモン酸化物と炭素との完全な還元反応に必要な化学量論的石炭量の150%であった。約700℃の温度で、最善の結果が得られた。ほぼ完全なヒ素とアンチモンの昇華(最大99%)が実現された。
他の非鉄金属の昇華は検出されなかった。金がほぼ完全にクリンカーに残留した。これら実験の結果は、塩素との焼結の技術プロセスは、初期材料からのヒ素とアンチモンの除去という予備段階を伴う必要があることを示している。初期材料を石炭で焼結すると、商品に対する塩化物としての金の抽出量が大幅に増加する。
したがって、本発明の範囲は、本明細書に記載される例示的な実施形態によって限定されると解釈されないことが重要である。添付の特許請求の範囲で定義される本発明の範囲内で他の変形も可能である。特徴、機能、要素、および/または特性の他の組み合わせや下位の組み合わせは、本願請求項の補正または関連出願における新しい請求項の提示によって請求することができる。そのような補正された請求項または新しい請求項は、それらが異なる組み合わせを対象としているか、同じ組み合わせを対象としているかにかかわらず、また元の請求項と範囲が異なる、より広い、より狭い、または等しいかどうかにかかわらず、本説明の主題に含まれると見なされる。

Claims (25)

  1. 金含有材料から金を回収する方法であって、
    前記金含有材料を粉砕して、所定の粒径を有する粒子を含む金含有粒子状材料を得るステップと、
    任意選択で、前記材料から他の金属を昇華させるステップと、
    予熱ゾーン内の酸素含有ガス環境で前記金含有粒子状材料を予熱して、前記金含有粒子状材料を酸化させるステップと、
    酸化された前記金含有粒子状材料を塩素含有材料と混合させるステップと、
    酸化された前記金含有粒子状材料と前記塩素含有材料との混合物を反応ゾーン内で処理するステップであって、(i)前記混合物を加熱して前記塩素含有材料を熱分解し、塩素含有ガス混合物を生成する処理と、(ii)前記塩素含有ガス混合物に電磁場を印加して、塩素をイオン化する処理とを含み、これにより、金イオンと塩素イオンとの間の化学反応を引き起こし、前記反応ゾーン内で揮発性金含有塩化物生成物を発生させる、該ステップと、
    前記揮発性金含有塩化物生成物を冷却して、前記揮発性金含有塩化物生成物を固相金含有材料に変換するステップと、を含む、方法。
  2. 前記金含有材料は、使用済み金含有プリント回路基板、電子デバイスの金含有部品、金含有廃棄電気コネクタ、ならびに金含有鉱物、鉱石、および砂から選択される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記金含有粒子状材料の前記所定の粒径は、0.07mm〜40mmの範囲にある、請求項1に記載の方法。
  4. 他の金属の前記昇華は、500℃〜900℃の範囲の温度で実施される、請求項1ないし3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記他の金属は、ヒ素、アンチモン、またはこれらの組み合わせを含む、請求項4に記載の方法。
  6. 前記混合物中の前記塩素含有材料の量は、前記金含有材料の1キログラム当たり1グラム〜1キログラムの範囲にある、請求項1ないし5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記塩素含有材料は、次亜塩素酸カリウム、次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸カルシウム、次亜塩素酸マグネシウム、次亜塩素酸バリウム、塩化カリウム−次亜塩素酸、塩化ナトリウム−次亜塩素酸、塩化カルシウム−次亜塩素酸、塩化マグネシウム−次亜塩素酸塩、塩化バリウム−次亜塩素酸塩、塩化カリウム、塩化ナトリウム、塩化アンモニウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化バリウム、塩化アルミニウム、ナノシリカ、およびこれらの任意の組み合わせから選択される粒子状材料である、請求項1ないし6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記塩素含有材料は、次亜塩素酸カルシウム、塩化カルシウム、およびナノシリカの組成物である、請求項1に記載の方法。
  9. 前記塩素含有材料は、次亜塩素酸カルシウムおよびナノシリカの組成物である、請求項1に記載の方法。
  10. 前記次亜塩素酸カルシウムは、前記次亜塩素酸カルシウムをよりよく分解して前記塩素含有ガス混合物を生成するために、固体または液体の形態のナノシリカと混合される、請求項9に記載の方法。
  11. 前記ナノシリカは、200nm未満の粒子径を有する、請求項7ないし10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 次亜塩素酸カルシウムおよび塩化カルシウムの前記組成物中の次亜塩素酸カルシウムの量は、5重量%〜99重量%の範囲にある、請求項8に記載の方法。
  13. 前記金含有粒子状材料の前記予熱は、150℃〜750℃の範囲の温度で実施される、請求項1ないし12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 前記金含有粒子状材料の前記予熱は、5分〜60分の範囲の時間で実施される、請求項1ないし13のいずれか一項に記載の方法。
  15. 前記予熱ゾーン内の前記酸素含有ガス環境における酸素含有量は、20体積パーセント〜98体積パーセントの範囲にある、請求項1ないし14のいずれか一項に記載の方法。
  16. 前記塩素含有材料を熱分解し、前記塩素含有ガス混合物を生成するための前記混合物の前記加熱は、150℃〜400℃の範囲の温度で実施される、請求項1ないし15のいずれか一項に記載の方法。
  17. 前記塩素含有材料を熱分解し、前記塩素含有ガス混合物を生成するための前記混合物の前記加熱は、5分〜120分の範囲の時間にわたって実施される、請求項1ないし16のいずれか一項に記載の方法。
  18. 電磁場の前記印加の間、外部供給源からの塩素含有ガスに前記反応ゾーンを通過させることをさらに含む、請求項1ないし17のいずれか一項に記載の方法。
  19. 前記外部供給源から前記反応ゾーンを通過させる前記塩素含有ガスの量は、前記金含有材料の1トン当たり塩素が5リットル〜400リットルの範囲にある、請求項18に記載の方法。
  20. 前記予熱ゾーン内の前記電磁場の周波数は、50kHz〜12GHzの範囲にある、請求項1ないし19のいずれか一項に記載の方法。
  21. 前記反応ゾーン内の前記電磁場の放射照度は、0.1kW/cm〜10kW/cmの範囲にある、請求項1に記載の方法。
  22. 塩素をイオン化するために、前記塩素含有ガス混合物への前記電磁場の印加は、5分〜180分の範囲の期間にわたって実施される、請求項1に記載の方法。
  23. 前記反応ゾーン内での、酸化された前記金含有粒子状材料と前記塩素含有材料との前記混合物の前記加熱は、前記塩素含有ガス混合物への電磁場の前記印加と同時に実施される、請求項1ないし22のいずれか一項に記載の方法。
  24. 前記金含有材料は、他の金属としてヒ素およびアンチモンを含み、石炭と混合され、500℃〜900℃の範囲の温度で還元される、請求項1ないし23のいずれか一項に記載の方法。
  25. 前記石炭の消費量は、ヒ素およびアンチモンの酸化物と炭素との完全な還元反応に必要な化学量論的石炭量の130%〜170%である、請求項24に記載の方法。
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