JP2021197291A - 燃料電池車 - Google Patents

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稔弘 江川
Toshihiro Egawa
敬祐 藤田
Keisuke Fujita
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Abstract

【課題】製造コストの増大を抑制して車両内のスペースも確保しつつ、燃料タンクの温度低下を抑制する燃料電池車を提供することを課題とする。【解決手段】燃料電池スタックと、前記燃料電池スタックを冷却する冷却水を放熱するラジエータと、前記ラジエータでの冷却水の放熱を促進するラジエータファンと、前記燃料電池スタックに供給するための燃料ガスを貯留した燃料タンクと、前記ラジエータファンを駆動する制御装置と、備え、前記ラジエータファンの送風方向の下流側に、前記燃料電池スタック、前記燃料タンクが順に並び、前記制御装置は、前記燃料タンクの温度が閾値以下に低下したとみなされた場合に前記ラジエータファンを駆動する、燃料電池車。【選択図】図2

Description

本発明は、燃料電池車に関する。
乗車室内の空気を燃料タンク室に導き、燃料タンクの温度低下を抑制する技術が知られている(例えば特許文献1参照)。
特開2007−112333号公報
上記の技術では、乗車室内の空気を燃料タンク室に導くための専用のファンを設ける必要がある。これにより、製造コストが増大し、車両内のスペースが削減されるおそれがある。
本発明は、製造コストの増大を抑制して車両内のスペースも確保しつつ、燃料タンクの温度低下を抑制する燃料電池車を提供することを目的とする。
上記目的は、燃料電池スタックと、前記燃料電池スタックを冷却する冷却水を放熱するラジエータと、前記ラジエータでの冷却水の放熱を促進するラジエータファンと、前記燃料電池スタックに供給するための燃料ガスを貯留した燃料タンクと、前記ラジエータファンを駆動する制御装置と、備え、前記ラジエータファンの送風方向の下流側に、前記燃料電池スタック、前記燃料タンクが順に並び、前記制御装置は、前記燃料タンクの温度が閾値以下に低下したとみなされた場合に前記ラジエータファンを駆動する、燃料電池車によって達成できる。
本発明によれば、製造コストの増大を抑制して車両内のスペースも確保しつつ、燃料タンクの温度低下を抑制する燃料電池車を提供できる。
図1は、本実施例の燃料電池車の前方側の内部構成を示した概略図である。 図2は、ECUが実行するタンク温度低下抑制制御の一例を示したフローチャートである。
図1は、本実施例の燃料電池車1(以下、車両1と称する)の前方側の内部構成を示した概略図である。車両1の車体2には、車体前方側に前輪Wfが搭載され、車体後方側に後輪と後輪を駆動する走行用のモータとが搭載されている。車体2の中央部に位置する搭乗室4よりも車体前方側には、フロントコンパートメント3が設けられている。フロントコンパートメント3内には、燃料電池スタック(以下、FCスタックと称する)50、ラジエータ60、及びラジエータファン70が配置されている。FCスタック50は、モータに供給される電力を発電する。ラジエータ60は、FCスタック50を冷却する冷却水と外気との熱交換を促進することにより冷却水の放熱を促進させる。ラジエータファン70は、ラジエータ60よりも後方側に配置されて、ラジエータファン70が駆動することにより、車体前方からフロントコンパートメント3内に取り込まれた空気がラジエータ60を通過する。これによりラジエータ60での冷却水と外気との熱交換が更に促進される。
FCスタック50は、フロントサスペンションメンバ(以下、サスペンションメンバと称する)40にマウント部M1及びM2を介して支持されている。サスペンションメンバ40は、車体2の一部を構成している部材である。サスペンションメンバ40は、不図示のフロントサイドメンバに吊り下げられ、前輪Wfに加わる衝撃を吸収する不図示のショックアブソーバを支持している。FCスタック50は、燃料タンク20よりも前方側に間隔を空けて配置されている。詳細には、FCスタック50は、燃料タンク20と水平方向に部分的に重なっている。具体的には、FCスタック50及び燃料タンク20を車体2の前方側から見た場合には、FCスタック50の下方側の一部と燃料タンク20の上方側が重なって見える。但し、FCスタック50の位置はこのような位置に限定されない。
ラジエータ60及びラジエータファン70は、FCスタック50よりも前方側に配置され、不図示のフロントサイドメンバに架けられたサポート部材により支持されている。また、ラジエータファン70はラジエータ60よりも後方側に対向するように配置されている。
車体2の中央部には、FCスタック50に供給される燃料である水素ガスを貯蔵した燃料タンク20が搭載されている。燃料タンク20は、車体2の前方側から後方側に並び、長手方向が車体2の前後方向となるように配置されているが、これに限定されず、例えば長手方向が車体2の車幅方向となるように配置されていてもよい。燃料タンク20は、サスペンションメンバ40よりも後方側に配置されたフロアパネル11の略中央に前後方向に沿ったセンタートンネルパネル13の下面側に、金属製のバンド80により固定されている。フロアパネル11は、搭乗室4の床に相当する。また、燃料タンク20には燃料タンク20の外側表面の温度を検出する温度センサTsが設けられている。
尚、搭乗室4よりも車体後方側には、FCスタック50の電力を昇圧するコンバータ、コンバータにより昇圧された電力を交流に変換してモータに供給するパワーコントロールユニットが搭載されている。
ECU100は、CPU、ROM、RAM等から構成され、車両1全体の動作を制御する。具体的には、ECU100はアクセル開度の大きさや補機の要求に応じてFCスタック50への要求出力を算出し、要求出力に応じた電力を発電できるようにFCスタック50に供給される燃料ガス及び酸化剤ガスの流量を制御する。また、ECU100はラジエータファン70の駆動を制御する。ECU100は、温度センサTsの検出値を取得する。尚、図1においては、ECU100をダッシュボード付近に示しているが、ECU100が設けられる位置はこれに限定されない。
図1に示すように、ラジエータファン70が駆動することにより、フロントコンパートメント3内に取り込まれた空気は、ラジエータ60を通過し、その後にFCスタック50周辺を通過して燃料タンク20へと流れる。これは、ラジエータファン70の送風方向下流側に、FCスタック50、燃料タンク20が順に並ぶように設けられているからである。これにより、燃料タンク20周辺を通過する空気は、ラジエータ60及びFCスタック50の熱を既に受けているため、燃料タンク20の環境温度は外気温よりも高温になりやすい。
ここで、燃料ガスが燃料タンク20からFCスタック50に供給されて燃料タンク20内の圧力が低下すると、燃料タンク20の温度は低下する。燃料タンク20の温度が大きく低下すると、それに伴い燃料タンク20が収縮して燃料タンク20が損傷を受ける可能性がある。例えば燃料タンク20が合成樹脂製の場合には、このような問題が生じるおそれがある。また、燃料タンク20が金属製であっても燃料タンク20が収縮することにより、例えば燃料タンク20を固定する部材との間に隙間が生じたり、また燃料タンク20周辺に配置された合成樹脂製の部材が収縮したりする可能性がある。そこでECU100は、以下に示すように、既存のラジエータファン70を用いて燃料タンク20の温度の低下を抑制するためのタンク温度低下抑制制御を実行する。
図2は、ECU100が実行するタンク温度低下抑制制御の一例を示したフローチャートである。本制御は繰り返し実行される。最初に、ECU100は、FCスタック50の暖機運転が完了したか否かを判定する(ステップS1)。暖機運転とは、FCスタック50に供給される酸化剤ガスの流量を低下させて非効率的にFCスタック50を発電させることによりFCスタック50の昇温を図る運転である。例えばFCスタック50の冷却水出口に設けられた温度センサが検出した冷却水の温度が所定温度以上の場合には、暖機運転が完了したものと判定する。暖機運転中は、冷却水はラジエータ60をバイパスして冷却水の放熱が抑制される。ステップS1でNoの場合には、本制御は終了する。
ステップS1でYesの場合には、温度センサTsにより検出された燃料タンク20の温度が閾値以下であるか否かが判定される(ステップS2)。閾値は、燃料タンク20が低温になりすぎることにより問題が生じる温度よりも所定のマージンだけ高い温度に設定されている。ステップS2でNoの場合には、本制御は終了する。
ステップS2でYesの場合に、ECU100はラジエータファン70を駆動する(ステップS3)。ラジエータファン70を駆動することにより、上述したようにラジエータ60及びFCスタック50により熱を受けた空気が燃料タンク20周辺を流れることになり、燃料タンク20の環境温度を上昇し、燃料タンク20のそれ以上の温度低下が抑制される。また、ラジエータ60での冷却水の放熱の促進のために設けられている既存のラジエータファン70を用いて燃料タンク20の温度低下を抑制することができるため、新たに専用のファンを設ける必要はなく、製造コストの増大を抑制でき、更に車両1内のスペースも確保することができる。
尚、上記のステップS1でNoの場合のように、FCスタック50が暖機運転中の場合にはラジエータファン70は駆動されない理由は、暖機運転中はFCスタック50の温度が上昇中にあるため、暖機が完了してFCスタック50が高温となってからラジエータファン70を駆動した方が、燃料タンク20の温度低下を効果的に抑制することができるからである。但し、ステップS1の判定を行うことなくラジエータファン70を駆動してもよい。即ち、FCスタック50が暖機運転中である場合にラジエータファン70の駆動を開始してもよい。暖機運転中のFCスタック50は温度が上昇中であるが、この際のFCスタック50の温度は外気よりも高温となっている場合も多く(例えば冷間始動時等)、早期にラジエータファン70を駆動することによって、燃料タンク20の温度低下を抑制することができる場合もあるからである。
上記実施例では、温度センサTsは燃料タンク20の外側表面の温度を検出したが、温度センサTsの代わりに燃料タンク20内の燃料ガスの温度を検出するガス温度センサを用いてもよい。また、このようなセンサの代わりに、燃料タンク20の温度を推定し、推定温度が閾値以下の場合にラジエータファン70を駆動するようにしてもよい。また、FCスタック50の出力電流を監視し、出力電流が電流閾値以上となる時間が所定時間以上継続した場合には、燃料タンク20は低温であるとみなして、ラジエータファン70を駆動してもよい。
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明はかかる特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
1 燃料電池車
3 フロントコンパートメント
20 燃料タンク
50 燃料電池スタック
60 ラジエータ
70 ラジエータファン
100 ECU(制御装置)

Claims (1)

  1. 燃料電池スタックと、
    前記燃料電池スタックを冷却する冷却水を放熱するラジエータと、
    前記ラジエータでの冷却水の放熱を促進するラジエータファンと、
    前記燃料電池スタックに供給するための燃料ガスを貯留した燃料タンクと、
    前記ラジエータファンを駆動する制御装置と、
    を備え、
    前記ラジエータファンの送風方向の下流側に、前記燃料電池スタック、前記燃料タンクが順に並び、
    前記制御装置は、前記燃料タンクの温度が閾値以下に低下したとみなされた場合に前記ラジエータファンを駆動する、燃料電池車。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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DE102022212577A1 (de) 2021-12-03 2023-06-07 Renesas Electronics Corporation Semiconductor device

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