JP2021195649A - 下肢装着用製品 - Google Patents

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Abstract

【課題】脹脛最大周囲長部が下方にずれにくい下肢装着用製品を提供する。また、着圧機能を有しながら、着脱時に足首部が人の踵を通り易く、弱い力で着脱することができる下肢装着用製品を提供する。【解決手段】下肢装着用製品である脹脛サポーター1は、脹脛最大周囲長部3の度目に対して脹脛上部2の度目が小さくなるように、弾性糸を挿入した挿入編みで編成されている。また、脹脛最大周囲長部3の度目に対して脹脛上部2と足首部12の度目が小さくなるように、弾性糸を挿入した挿入編みで編成され、脹脛最大周囲長部3の弾性糸挿入量に対する度目の比率に対して、足首部12の弾性糸挿入量に対する度目の比率が大きい。【選択図】図1

Description

本発明は、脹脛サポーター、着圧靴下、着圧5本指靴下等の下肢装着用製品に関する。
靴下は丸い筒状のレッグ部を、重力に反して、下から履き上げる下肢装着用製品である。特に膝下まで履き上げるハイソックスにおいては、例えば歩行やランニング時などの、足部の屈曲(背屈と底屈)の繰り返しにより靴下が、太い脹脛部から細い足首部に向かってずり落ちようとするのを防ぐために、脹脛上部にゴム部を設けてきつく締める構造にしている。しかし、足の太さや体質にもよるが、ゴム部が肌に食い込んで、肌面に窪んだ跡が付いたり、赤く腫れたりするようなことが起きる。
従来、一般医療機器として、むくみ防止、血流改善、血行促進等のために、足首部から脹脛部にかけて、強圧、中圧、弱圧と段階的に着圧を変化させた着圧ソックスが実用化されている。このような着圧ソックスは、足首部を脹脛部より収縮性の大きい素材で編成するか、足首部の度目の大きさと弾性糸の挿入量をともに小さく、脹脛部の度目の大きさと弾性糸の挿入量をともに大きくすることで、着圧を変化させている。例えば、足首部は21〜32hPa、脹脛最大周囲長部は17〜23Paに設定される。
このような着圧ソックスを履いても、人の脹脛は下部から最大周囲長部にかけて太くなるため、脹脛最大周囲長部が下方に向かってずれやすい。
また、着圧ソックスを着脱する際、最も周囲長さが小さく最も強い着圧に設定されている足首部が人の足の踵と足首の前部を通る時に、大きな力が必要である。このため、従来の着圧靴下は、手足や指の力が弱く身体の柔軟性に欠ける高齢者や障害を持った人、あるいは妊婦や人工関節のように一定の角度以上に前屈が難しい人には着脱が困難であり、健常者はもちろん、静脈瘤や血流障害、リンパ浮腫など着圧ソックスを本当に必要とする人に優しくない製品になっている。
特に、土踏まずを押し上げたり、母指球等をサポートする機能性靴下や、タビ型の靴下、5本指靴下等は、足首をL字形に背屈させて足の各部にフィットさせている間、度目も小さく編み込まれて強く設定された足首部の着圧部が、背屈することによりせり出した踵部も含めた足首回りをきつく締め付けるため、非常に着脱に苦労する。
特許文献1には、装着時に足首に他の部分より高い圧迫圧がかかる靴下又は筒状の下肢用サポーターにおいて、履く際の力を低減できるものが提案されている。この靴下では、レッグ部正面とフット部正面との間の足首部に度目変更領域が設けられ、該度目変更領域は他の領域より大きな編目で編成されているので、弱い力で伸縮され、着用の際の力を低減できるが、その分だけ着圧が弱くなり、治療的効果が低くなるという問題がある。また、足首正面側の度目変更領域の大きな度目は、横方向にだけではなく、縦方向にも大きな度目が作用し、足首が底屈する不自然な靴下になり、着用時には足首前面の生地が余り、皺になる不都合が発生する。
特開2015−145548号公報
本発明は前記従来の問題点に鑑みてなされたもので、脹脛最大周囲長部が下方にずれにくい下肢装着用製品を提供することを課題とする。また、着圧機能を有しながら、着脱時に足首部が人の踵を通り易く、弱い力で着脱することができる下肢装着用製品を提供することを課題とする。
前記課題を解決するために、第1の発明に係る下肢装着用製品は、
脹脛最大周囲長部の度目に対して脹脛上部の度目が小さくなるように編成されていることを特徴とする。
第2の発明に係る下肢装着用製品は、
脹脛最大周囲長部の度目に対して脹脛上部の度目が小さくなるように、弾性糸を挿入した挿入編みで編成されていることを特徴とする。
また、第3の発明に係る下肢装着用製品は、
脹脛最大周囲長部の度目に対して脹脛上部と足首部の度目が小さくなるように、弾性糸を挿入した挿入編みで編成され、
前記脹脛最大周囲長部の弾性糸挿入量に対する度目の比率に対して、前記足首部の弾性糸挿入量に対する度目の比率が大きいことを特徴とする。
前記第1、第2、第3の発明において、前記脹脛最大周囲長部の後側の度目が前側の度目より大きいことが好ましい。
前記第1、第2、第3の発明において、前記足首部の内外両踝部の度目がそれ以外の部分の度目より大きいことが好ましい。
前記第1、第2、第3の発明において、前記足首部の後側は、度目が前側の度目より大きく、且つ、ウェール方向への伸びが前側を構成している編み方より小さい編み方で編成されていることが好ましい。
前記第1、第2、第3の発明において、足首部の後側は、それより上の部分より摩擦係数の低い糸で編成されていることが好ましい。
第1の発明によれば、脹脛最大周囲長部の度目に対して脹脛上部の度目が小さくなるように編成されているので、着用時に脹脛最大周囲長部の編目は横に大きく伸ばされ、脹脛上部の編目はそれに影響されてウェール方向(縦方向)にも引かれながら、脹脛最大周囲長部より少なく横伸びする。この結果、脹脛上部にから脹脛最大周囲長部にかけて下方にゆくほど大きくなる部分にへばり付くように編目が自然に調整されて、ずれ難くなる。
第2の発明によれば、脹脛最大周囲長部の度目に対して脹脛上部の度目が小さくなるように、弾性糸を挿入した挿入編みで編成されているので、着用時に脹脛最大周囲長部の編目は横に大きく伸ばされ、脹脛上部の編目はそれに影響されてウェール方向(縦方向)にも引かれながら、脹脛最大周囲長部より少なく横伸びする。この結果、脹脛上部にから脹脛最大周囲長部にかけて下方にゆくほど大きくなる部分にへばり付くように編目が自然に調整されて、ずれ難くなる。ゴム等によりきつく締め付けるものではないので、圧迫感が少なく且つ下方にずれ難い。
第3の発明によれば、脹脛最大周囲長部の度目に対して脹脛上部と足首部の度目が小さくなるように、弾性糸を挿入した挿入編みで編成され、脹脛最大周囲長部の弾性糸挿入量に対する度目の比率に対して、足首部の弾性糸挿入量に対する度目の比率が大きいので、足首部の横伸びが大きく、着圧機能を有しながら、着脱時に足首部が人の踵を通り易く、弱い力で着脱することができる。
本発明の第1実施形態に係る脹脛サポーターと人体の脚部を示す側面図(a)、脹脛サポーターの各部における度目とゴム挿入量の一例を示す図(b)、脹脛サポーターの各部における度目とゴム挿入量の他の例を示す図(c)。 図1の脹脛サポーターの編構造を示す拡大図。 ゴム挿入量を一定にした場合の度目と伸び寸の関係を示す図(a)、度目を一定にした場合のゴム挿入量と伸び寸の関係を示す図。 本発明の第2実施形態に係る着圧靴下を示す側面図。 本発明の第3実施形態に係る着圧靴下を示す側面図。 図5の圧着靴下の足首後部の編構造を示す拡大図。 図5の圧着靴下を履く途中の状態を示す側面図。
以下、本発明の実施形態を添付図面に従って説明する。
図1(a)は、本発明の第1実施形態に係る下肢装着用製品である脹脛サポーター(カーフともいう。)1と人の下肢を対応させて示す。脹脛サポーター1は、人の脹脛Aの上部を被覆する脹脛上部2と、脹脛Aの最大周囲長部を被覆する脹脛最大周囲長部3と、脹脛Aの下部を被覆する脹脛下部4と、脛B回りを被覆する脛部5と、足首Cの最小周囲長部を覆う足首最小周囲長部6とを有している。脹脛上部2より上方は履き口部11が編み立てられ、足首最小周囲長部6の下方は足首部12が編み立てられている。履き口部11の上端と足首部12の下端とは開口している。脹脛上部2から脹脛最大周囲長部3を経て脹脛下部4までは脹脛部13を形成している。脹脛サポーター1は、丸編み機により筒状に編み立てられている。なお、本実施形態では、足首部12は、足首最小周囲長部6を含むそれより下の領域であるが、足首最小周囲長部6を含むその上下の領域としてもよい。また、脹脛サポーター1を含む本発明の下肢装用製品は、丸編み機に限らず、横編み機でも編み立て可能である。
図2は、脹脛サポーター1の編構造を示す。脹脛サポーター1の編構造は、表糸15に裏糸16を添えて給糸した平編みの編み組織に弾性糸(「ゴム糸」ともいう。)17を挿入した所謂、挿入編みである。地糸の表糸15として、ストレッチポリエステル、裏糸16として、ポリウレタン糸(スパンデックス糸)にポリエステル糸を1回巻き付けて被覆したシングルカバードヤーン(scy)を使用することができる。弾性糸17としては、ポリウレタン糸にポリエステル糸を逆方向に二重に巻き付けて被覆したダブルカバードヤーン(dcy)を使用することができる。
人体寸法データベース(出典:人工知能研究センター、https://www.airc.aist.go.jp/dhrt/91-92/data/list.html)によれば、人の脚の脹脛最大周囲長を100とすると、足首の最小周囲長は60.5である。脹脛上部の周囲長はマネキン((株)七彩製)の脹脛最大周囲長に対する脹脛上部の周囲長の比から求めると、88.4であった。この数値に基づき、脹脛サポーター1の脹脛上部2、脹脛最大周囲長部3、足首最小周囲長部6は、度目と、弾性糸の挿入量(以下、「ゴム挿入量」という。)を表1に示すように変更して編み立てられている。

Figure 2021195649
丸編み機により脹脛サポーター1を編み立てる場合、脹脛最大周囲長部3を編み立てる時の丸編み機の度目設定、ゴム送り設定を基準にして、脹脛上部2と足首最小周囲長部6を編み立てる時の丸編み機の度目設定、ゴム送り設定を、表1に示す比率に設定する。
具体的には、丸編み機により脹脛サポーター1を履き口部11から編み立てる場合、図1(b)に示すように、脹脛上部2から脹脛最大周囲長部3までの度目は、90から100まで1コース又は数コース毎に段階的に増加し、ゴム挿入量も同様に95から100まで1コース又は数コース毎にごとに段階的に増加する。脹脛最大周囲長部3から足首最小周囲長部6までの度目は、100から70まで1コース又は数コース毎に段階的に減少し、ゴム挿入量も同様に100から50まで1コース又は数コース毎にごとに段階的に減少する。
図1(c)に示すように、脹脛最大周囲長部3を中心に所定コース、例えば、脹脛最大周囲長部3の上部から脹脛下部4まで、度目が100でゴム挿入量が100の編立部を編み立ててもよい。また、脛部5は、一定の度目とゴム挿入量で編み立ててもよい。
度目は、図2に示すように、編目のループの大きさを示し、度目が大きいほど編目が粗く、横伸び量が多くなり、度目が小さいほど編目が詰まり、横伸び量が少なくなる。図2では、脹脛部13の度目がN3=100に対して、脹脛上部2及び履き口部11の度目N2は90、脛部5の度目N5は85、足首最小周囲長部6及び足首部12の度目N6は70である。ゴム挿入量は、ゴム糸の給糸量を示し、ゴム挿入量が大きいほど締まりが緩くなり、ゴム挿入量が小さいほど締まりがきつくなる。
図3(a)は、ゴム挿入量を一定(350)とした場合における度目の変化に対する、伸び寸法の変化を示す。図3(a)によると、度目を大きくすると伸び寸法も大きくなることを示している。図3(b)は、度目を一定(180)とした場合におけるゴム挿入量の変化に対する伸び寸法の変化を示す。図3(b)によると、ゴム挿入量を大きくすると伸び寸法も大きくなるが、ゴム挿入量が所定の値を超えると、度目によって生地の横伸びが制限されるので、それ以上は伸びなくなることを示している。
表1において、人の脚の周囲長Hに対する度目Nの比を生地余裕率N、人の脚の周囲長Hに対するゴム挿入量Eの比をゴム収縮率Eとしている。脹脛上部2における生地余裕率Nは、脹脛最大周囲長部3における生地余裕率N100とほぼ同じ102であるので、脹脛サポーター1を履いた時に脹脛上部2は脹脛最大周囲長部3と同程度の生地余裕を持って履いていることになる。したがって、脹脛上部2は、本来の位置で履いた状態から脹脛最大周囲長部3の方向(下方向)へずり落ちようとすると、より大きな周囲長が妨げとなってこれ以上横伸びしないため、下方にずれない。
着用時に脹脛最大周囲長部3の編目は横に大きく伸ばされ、脹脛上部2の編目はそれに影響されてウェール方向(縦方向)にも引かれながら、脹脛最大周囲長部3より少なく横伸びする。この結果、脹脛上部2から脹脛最大周囲長部3にかけて下方にゆくほど大きくなる部分にへばり付くように編目が自然に調整されて、ずれ難くなる。ゴム等によりきつく締め付けるものではないので、圧迫感が少なく且つ下方にずれ難い。
周囲長Hより度目Nの横伸び臨界値の方が大きく、度目Nの横伸びに余裕はあるが、Ω(オメガ)型のループが重なりながら繰り返すニット編地においては臨界値近づくほど伸びにくくなる(図3(b)の600〜800参照)。また、脹脛最大周囲長部3が横に伸びると、それに引かれて脹脛上部2のループも縦に伸ばされるが、その度目が小さいことにより、前記のように、下方にゆくほど大きくなる部分にへばり付くように編目が自然に調整されて、ずれ難くなる。
また、脹脛上部2は、ゴム収縮率Eが107で脹脛最大周囲長部3の100より大きいため、締まりが緩い。したがって、従来の膝までのハイソックスにおいて、靴下のずれ落ちを防止するために、脹脛上部のゴム部をきつく締めたときのように、ゴム部が肌に食い込んで、肌面に窪んだ跡が付いたり、赤く腫れたりするようなことがない。
表1において、足首最小周囲長部6における生地余裕率Nは、116で、脹脛最大周囲長部3における生地余裕率Nの100より大きい。したがって、足首最小周囲長部6は横伸びに余裕があり、脹脛サポーター1を履くときに、人の踵後部と足首の前部との間の足最大周囲長部(「ショートヒール」ともいう。)Eを容易に通過するので、力を入れずに簡単に履くことができる。また、足首最小周囲長部6は、ゴム収縮率Eが82.6で、脹脛最大周囲長部3におけるゴム収縮率Eの100より小さいため、締まりがきつい。
人体の足最大周囲長部(ショートヒール)と比べて、靴下の足首部の横伸びが余裕の無いことが、従来の圧着靴下のはき難さの原因である。実際に、代表的な従来の着圧靴下における足首最小周囲長部6の置き寸(着用等により力が加わらない状態での周囲長)は12cm、最大引っ張り寸(最大限に引っ張った状態での周囲長)は32cmであり、これは、人体寸法平均値の31.3cm(出典:人工知能研究センター、https://www.airc.aist.go.jp/dhrt/91-92/data/list.html)と比べて、個人差はあるが、十分ではなく、または、強い力による踵等足の変形によりやっと通過させることが可能という大きさであり、着用時の姿勢、足の背屈による踵の押し出し、踵等足の湿潤などにより、着用が困難である。これに対して、本発明では、置き寸はそれほど変わらない14cmであるにもかかわらず、最大引っ張り寸は44cmであり、足最大周囲長部Eが容易に通過できることを示している。ここで、度目が大きく、最大引っ張り寸も大きいにもかかわらず、置き寸が代表的な従来の着圧靴下と変わらないのは、弾性糸具体的にはゴム挿入量を絞り込んで、ゴム糸できつく締めているからである。
度目が一定の場合に、ゴム挿入量が多いと横伸びしたときのゴムの締まりが緩く、ゴム挿入量が少ないと横伸びしたときのゴムの締まりがきつい。また、ゴム挿入量が一定の場合に、度目が大きいと横伸びが大きく、度目が小さいと横伸びが小さい。したがって、脹脛サポーター1を履いた時の締まり具合は、ゴム収縮率Eが小さいと締りがきつく、また生地余裕率Nが小さくても締まりがきつい。そこで、表1では、ゴム収縮率(E)の逆数に、生地余裕率(N)の逆数を加味した比率(1/(E/100)×1/(N/100)×100=H/NE×100)を着圧度としている。表1では、脹脛上部2(生地余裕率:102、ゴム収縮率:107)で、ゴム部の肌に食い込みがないにもかかわらずずり落ちにくく、足首最小周囲長部6(生地余裕率:116、ゴム収縮率:82.6)で、横伸びが大きく、装着時に足最大周囲長部Eを通り易いにもかかわらずしっかりゴム糸できつく締めていること、すなわち、脹脛上部2(着圧度:91.4)、脹脛最大周囲長部3(着圧度:100)、足首最小周囲長部6(着圧度:104.6)の順で、着圧度が大きくなり、着圧の機能を果たしていることを示している。
表1において、度目(N)に対するゴム挿入量(E)の比率(E/Nx100)は、足首最小周囲長部6、脹脛最大周囲長部3、脹脛上部2の順で大きくなり、締まりが緩くなることを示している。
また、表1において、ゴム挿入量(E)に対する度目(N)の比率(N/Ex100)は、足首最小周囲長部6、脹脛最大周囲長部3、脹脛上部2の順で小さくなり、下にずれにくいだけでなく、足首最小周囲長部6の横伸びが大きく、装着時に足最大周囲長部Eを通り易いことを示している。
図4は、本発明の第2実施形態に係る下肢装着用製品である着圧靴下20を示す。着圧靴下20は、第1実施形態の脹脛サポーター1と同様に、脹脛上部2、脹脛最大周囲長部3、脹脛下部4、脛部5及び足首最小周囲長部6を有するとともに、履き口部11、足首部12及び脹脛部13を有し、さらに踵部7、足部8及び爪先部9を有する。脹脛上部2、脹脛最大周囲長部3、脹脛下部4、脛部5及び足首最小周囲長部6の編構造及び度目とゴム挿入量の設定は第1実施形態と同様であるので説明を省略する。また、踵部7、足部8及び爪先部9は、従来の一般的な靴下と同様に編み立てられる。
第2実施形態の着圧靴下20では、脹脛最大周囲長部3を含む所定コースの編立部分における脹脛後部13bの度目が脹脛前部13aの度目より大きく編み立てられている。すなわち、脹脛最大周囲長部3を含む脹脛部13の編立において、脹脛前部13aの中心位置を0°とすると、コース方向に0°から90°までの脹脛前部13aは度目100とし、90°から270°までの脹脛後部13bは度目110に増加し、270°から360°までの脹脛前部13aは度目100に戻す。度目を増加する位置90°を、95°、100°、105°、110°、・・・というように、1又は数コード毎にずらせてもよい。これにより、その部分が盛り上がった形の腓腹筋などに対応して、脹脛後部13bの横伸び量が大きくなり、脚の形に沿う構造になるため、ずれ落ちにくい。また、腓腹筋の収縮時の圧迫感を軽減することもできる。
また、第2実施形態の着圧靴下20では、足首最小周囲長部6を含む足首部12の内外両踝部12ai、12aoの度目がそれ以外の部分の度目より大きく編み立てられている。すなわち、すなわち、足首部12の編立において、足首部12の前側の中心位置を0°とすると、90°の位置の前後の外踝部12aoと、270°の位置の前後の内踝部12aiで度目を70から80に増加する。これにより、その突出した内外両踝部12ai、12aoの横伸び量が大きくなり、突出した踝Fも含めた脚の形に沿う構造になるため、ずれ落ちにくい。特に、踵部7、足部8及び爪先部9を有する着圧靴下20では、足首の背屈、底屈の繰り返しによる足首最小周囲長部6より上の部分を引きずり下ろす力をこの部分で食い止める効果がある。また、内外の踝Fの膨らみによる圧迫感を軽減することもできる。
図5は、本発明の第3実施形態に係る下肢装着用製品である着圧靴下30を示す。着圧靴下30は、第1実施形態の脹脛サポーター1と同様に、脹脛上部2、脹脛最大周囲長部3、脹脛下部4、脛部5及び足首最小周囲長部6を有するとともに、履き口部11、足首部12及び脹脛部13有し、さらに踵部7、足部8及び爪先部9を有する。脹脛上部2、脹脛最大周囲長部3、脹脛下部4、脛部5及び足首最小周囲長部6の編構造及び度目とゴム挿入量の設定は第1実施形態と同様であるので説明を省略する。また、踵部7、足部8及び爪先部9は、従来の一般的な靴下と同様に編み立てられる。
第3実施形態の着圧靴下30では、足首最小周長部6を含む足首部12の後側の度目が前側の度目より大きくし、且つ、ウェール方向への伸びが前側を構成している編み方より小さい編み方、例えばタック編み、又はフロート編みにより編み立てられている。すなわち、足首部12の編立において、足首部12の前側の中心位置を0°とすると、コース方向に0°から120°までの足首前部12bは度目70とし、120°から240°までの足首後部12cは度目80に増加し、240°から360°までの足首前部12bは度目70に戻す。これにより、足最大周囲長部Eが足首部12を通過するときに、足首部12の足首後部12cがよく伸び、且つ縦伸びを抑える編み方で編まれているので、足最大周囲長部Eの踵Dに対応する部分が、縦横に伸びて踵Dを包み込んでしまい、踵Dの前後の部分がきつく締まって前に進まなくなってしまうことがなくなる結果、力を入れずに着圧靴下30を簡単に履くことができる。
タック編みは、あるコースの編立時に編目を作らずに編針に保持し、後のコースを編むときに纏めて編目を作る編組織である。図6(a)に示すタック編みは、あるコースの編立時に1ウェール毎に1コースのタック18を行なう所謂、1×1タック編みである。図6(b)に示すタック編みは、あるコースの編立時に1ウェール毎に1コースのタック18を行い、各タック18が前のコースのタック18とタック18の間になるようにした所謂、鹿の子タック編みである。図6(a)の1×1タック編みは、図6(b)の鹿の子タック編みよりも縦伸びがよりし難い。
このように、第3実施形態の着圧靴下30では、足首最小周囲長部6を含む足首部12の足首後部12cの度目が足首前部12bの度目より大きく、しかもタック編みで編成されているので、コース方向には伸び易いがウェール方向に伸び難くなっている。このため、図7に示すように、着圧靴下30を履くときに、着圧靴下30の最も細い足首部12が人の足首Cの前部から踵Dの後部までの足最大周囲長部Eを通るときに、度目の大きい足首部12の足首後部12cがよく横伸びするとともに、縦伸びがないため、足首部12の足首後部12cが所謂「靴ベラ」となって、踵Dを踵部7に滑り込ませる結果、着圧靴下30を力を入れずに簡単に掃くことができる。
足首後部12cは、着用時の寸法及び着圧は足首前部12bと変わらないが、着脱時におけるウェール方向への縦伸びが他の部分より小さいので、靴ベラの役割を果たしている。足首後部12cは、度目を絞ってはないので足最大周囲長部(ショートヒール)Eを生地の横伸びでは楽に通すことができても、絞り込んだゴム糸によりきつく締められるので、伸びるが収縮力も大きい状態になり、足最大周囲長部Eの踵Dに対応する部分が、縦横に伸びて踵Dを包み込んでしまい、踵Dの前後の部分がきつく締まって、膨出した踵部が前に進まないことを解決するものである。踵が入ってしまえば(履いてしまえば)何の違和感もなく快適に履ける靴が、着用時に靴ベラを用いることより着用容易性が増すことと同様である。
靴ベラが靴の内側の素材より滑りが良いように、着圧靴下3の「踵が通る部分」、例えば靴ベラに相当する足首後部12cに、それより上の部分、例えば脹脛上部や脹脛最大周囲長部より摩擦係数の低い素材、例えば、ポリエステルマルチフィラメントやフッ素繊維などを使うことにより、より容易に着用ができる。例えば、「踵が通る部分」は足首後部12cに限らず、足首部12及び脛部5の下部の円筒状部分を含み、この部分に摩擦係数の低い素材を使うこともできる。
第2実施形態の着圧靴下20及び第3実施形態の着圧靴下30は、爪先部9が5本指になった着圧5本指靴下にも適用することができる。
本願発明は、以上の実施形態に限るものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で変形・修正することができる。
1…脹脛サポーター
2…脹脛上部
3…脹脛最大周囲長部
4…脹脛下部
5…脛部
6…足首最小周囲長部
7…踵部
8…足部
9…爪先部
11…履き口部
12…足首部
12a…踝部
12b…足首前部
12c…足首後部
13…脹脛部
13a…脹脛前部
13b…脹脛後部
15…表糸
16…裏糸
17…ゴム糸
18…タック
20…着圧靴下
30…着圧靴下
A…脹脛
B…脛
C…足首
D…踵
E…足最大周囲長部
F…踝

Claims (7)

  1. 脹脛最大周囲長部の度目に対して脹脛上部の度目が小さくなるように編成されていることを特徴とする下肢装着用製品。
  2. 脹脛最大周囲長部の度目に対して脹脛上部の度目が小さくなるように、弾性糸を挿入した挿入編みで編成されていることを特徴とする下肢装着用製品。
  3. 脹脛最大周囲長部の度目に対して脹脛上部と足首部の度目が小さくなるように、弾性糸を挿入した挿入編みで編成され、
    前記脹脛最大周囲長部の弾性糸挿入量に対する度目の比率に対して、前記足首部の弾性糸挿入量に対する度目の比率が大きいことを特徴とする下肢装着用製品。
  4. 前記脹脛最大周囲長部の後側の度目が前側の度目より大きいことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の下肢装着用製品。
  5. 足首部の内外両踝部の度目がそれ以外の部分の度目より大きいことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の下肢装着用製品。
  6. 足首部の後側は、度目が前側の度目より大きく、且つ、ウェール方向への伸びが前側を構成している編み方より小さい編み方で編成されていることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の下肢装着用製品。
  7. 足首部の後側は、それより上の部分より摩擦係数の低い糸で編成されていることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の下肢装着用製品。
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