JP2021194659A - レーザ加工方法及びレーザ加工装置 - Google Patents

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義高 川田
Yoshitaka Kawada
勇也 田久保
Yuya TAKUBO
進 岡部
Susumu Okabe
雅之 中山
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Abstract

【課題】出射するレーザ光の波長が500nm以上1100nm以下であるレーザ光源を用いてアルミニウム製又はアルミニウム合金製の加工対象物を溶融させる又は溶接するレーザ加工方法において、スパッタの発生を低減すること。【解決手段】レーザ加工方法(M10)は、波長が500nm以上1100nm以下であるレーザ光を、三角波の形状に走査しながらアルミニウム製又はアルミニウム合金製の加工対象物に照射する照射工程(S13)を含む。【選択図】図1

Description

本発明は、レーザ加工方法及びレーザ加工装置に関する。
レーザ加工に用いるレーザ光源の高出力化に伴い、高い反射率(換言すれば低い吸収率)を有するアルミニウム製又はアルミニウム合金製の対象物であっても、レーザ加工を用いて溶接可能になってきた。例えば、特許文献1には、炭酸ガスレーザをレーザ光源として採用し、炭酸ガスレーザが出射するレーザ光を振動させつつ、上記対象物とレーザ光照射位置とを相対的に移動させることによって上記対象物を溶接するレーザ溶接方法が記載されている。
炭酸ガスレーザが出射するレーザ光の波長は、10.6μmである。アルミニウム又はアルミニウム合金の吸収率は、鉄やニッケルなどの吸収率と比較して幅広い波長域において総じて低い。その中でも、10μm以上の波長域は、アルミニウム又はアルミニウム合金の吸収率が特に低い波長域である。したがって、上記対象物の溶接に用いるレーザ光源として、炭酸ガスレーザは、適していない。
アルミニウムの吸収率の波長依存性、すなわち吸収スペクトルに鑑みれば、上記対象物を溶接する場合、溶接に用いるレーザ光の波長は、500nm以上1100nm以下の波長域に含まれていることが好ましい。なぜなら、この波長域におけるアルミニウムの吸収率は、概ね20%を上回っているからである。なお、出射するレーザ光の波長がこの波長域に含まれており、且つ、高出力なレーザ光源としては、例えば、ファイバレーザが挙げられる。
特開平7−96383号公報
ところで、波長が500nm以上1100nm以下の波長域に含まれるレーザ光を用いてアルミニウム製又はアルミニウム合金製の上記対象物を溶接する場合、そのファイバレーザが疑似シングルモード及びマルチモードの何れであるかに関わらずスパッタが生じやすい。これは、アルミニウム及びアルミニウム合金の低い吸収率に起因して、上記対象物にキーホールを生成するために比較的大きなエネルギーを必要とすることに加え、アルミニウムの溶融状態における粘度が、銅や鉄など他の金属の溶融状態における粘度と比較して、低いためだと考えられる。
本発明の一態様は、上述した課題に鑑みなされたものであり、その目的は、出射するレーザ光の波長が500nm以上1100nm以下であるレーザ光源を用いてアルミニウム製又はアルミニウム合金製の対象物を溶融させる又は溶接するレーザ加工方法及びレーザ加工装置において、スパッタの発生を低減することである。
上記の課題を解決するために、本発明の第1の態様に係るレーザ加工方法は、出射するレーザ光の波長が500nm以上1100nm以下であるレーザ光源を用いてアルミニウム製又はアルミニウム合金製の加工対象物を溶融させる又は溶接するレーザ加工方法であって、前記レーザ光を三角波の形状に走査しながら前記加工対象物に照射する照射工程を含む。
上記の構成によれば、第1の態様に係るレーザ加工方法は、レーザ光を直線状に走査しながら加工対象物に照射する場合と比較して、スパッタの発生を低減することができる。これは、レーザ光を三角波の形状に走査することにより、レーザ光の照射点の近傍を予熱することができ、更に、溶融しているアルミニウム又はアルミニウム合金を適度に攪拌することにより特定の場所が過剰に加熱されることを回避できるためと考えられる。
また、第1の態様に係るレーザ加工方法は、レーザ光を直線状に走査しながら加工対象物に照射する場合と比較して、溶け込みを深くした場合に生じやすいポロシティの発生を低減するという副次的な効果を奏する。
また、本発明の第2の態様に係るレーザ加工方法は、上述した第1の態様に係るレーザ加工方法の構成に加えて、前記レーザ光源の出射端におけるMは、1.01以上1.7以下である、という構成が採用されている。
出射端におけるMが1.01以上1.7以下であるレーザ光源は、シングルモード又は疑似シングルモードのレーザ光源に分類される。シングルモード又は疑似シングルモードのレーザ光源は、マルチモードのレーザ光源と比較して、レーザ光の照射位置におけるスポット径を容易に小さくすることができる。したがって、レーザ光を三角波の形状に走査することを前提としたレーザ加工に用いるレーザ光源として、シングルモード又は疑似シングルモードのレーザ光源は、マルチモードのレーザ光源よりも好適である。
また、本発明の第3の態様に係るレーザ加工方法は、上述した第1の態様又は第2の態様に係るレーザ加工方法の構成に加えて、前記レーザ光源は、Ybが添加された増幅用ファイバを各々が含む1又は複数のファイバレーザユニット、または、Ybが添加された増幅用ディスクを各々が含む1又は複数のディスクレーザユニットを備えている、という構成が採用されている。
レーザ光を三角波の形状に走査することを前提としたレーザ加工に用いるレーザ光源は、高出力であることに加えて連続発振可能なレーザ光源であることが好ましい。レーザ光源として連続発振可能なレーザ光源を採用することによって、パルス発振するレーザ光源(例えばYAGレーザ)を採用する場合と比較して、溶接速度を高速化することができる。したがって、レーザ光を三角波の形状に走査することを前提としたレーザ加工に用いるレーザ光源としては、1又は複数のファイバレーザユニットやディスクレーザユニットなどのレーザユニットが好適である。
また、本発明の第4の態様に係るレーザ加工方法は、上述した第1の態様〜第3の態様の何れか一態様に係るレーザ加工方法の構成に加えて、前記レーザ光源の出力が3kWである場合に、前記照射工程における前記三角波の周波数は、1kHzである、という構成が採用されている。
三角波の周波数が1kHzである場合、レーザ光を照射することによってポロシティを含まず、且つ、十分な深さまで溶け込んだ溶接ビートの生成が確認された。したがって、上記の構成によれば、レーザ光を照射することによってポロシティを含まず、且つ、十分な深さまで溶け込んだ溶接ビートを得ることができる。
上記の課題を解決するために、本発明の第5の態様に係るレーザ加工装置は、レーザ光源を用いてアルミニウム製又はアルミニウム合金製の加工対象物を溶融させる又は溶接するレーザ加工装置であって、波長が500nm以上1100nm以下であるレーザ光を出射するレーザ光源と、前記レーザ光を走査する走査部と、前記レーザ光の走査形状が三角波の形状になるように前記走査部を制御する制御部と、を備えている。
また、本発明の第6の態様に係るレーザ加工装置は、上述した第5の態様に係るレーザ加工装置の構成に加えて、前記レーザ光源の出射端におけるMは、1.01以上1.7以下である、という構成が採用されている。
また、本発明の第7の態様に係るレーザ加工装置は、上述した第5の態様又は第6の態様に係るレーザ加工装置の構成に加えて、前記レーザ光源は、Ybが添加された増幅用ファイバを各々が含む1又は複数のファイバレーザユニット、または、Ybが添加された増幅用ディスクを各々が含む1又は複数のディスクレーザユニットを備えている、という構成が採用されている。
また、本発明の第8の態様に係るレーザ加工装置は、上述した第5の態様〜第8の態様の何れか一態様に係るレーザ加工装置の構成に加えて、前記レーザ光源の出力が3kWである場合に、前記制御部は、前記三角波の周波数を1kHzに制御する、という構成が採用されている。
第5の態様〜第8の態様の各々に係るレーザ加工装置は、それぞれ、第1の態様〜第4の態様の各々に係るレーザ加工方法と同じ効果を奏する。
本発明の一態様によれば、出射するレーザ光の波長が500nm以上1100nm以下であるレーザ光源を用いてアルミニウム製又はアルミニウム合金製の対象物を溶融させる又は溶接するレーザ加工方法及びレーザ加工装置において、スパッタの発生を低減できる。
本発明の第1の実施形態に係るレーザ加工方法のフローチャートである。 (a)は、レーザ光を対象物の表面において三角波の形状に走査した場合に得られる軌跡を示す平面図である。(b)は、レーザ光を対象物の表面においてサイン波の形状に走査した場合に得られる軌跡を示す平面図である。 本発明の第2の実施形態に係るレーザ加工装置の構成図である。 (a)は、図3に示したレーザ加工装置が備えている出力ヘッドの模式図である。(b)は、(a)に示した出力ヘッドが備えているガルバノスキャナがレーザ光を走査する場合の、主走査における走査方向及び副走査における走査方向の一例を示す模式図である。(c)は、(a)に示した加工対象物の変形例の斜視図である。(d)は、(a)に示した出力ヘッドが備えているガルバノスキャナがレーザ光を走査する場合の、主走査における走査方向及び副走査における走査方向の別の一例を示す模式図である。 図3に示したレーザ加工装置の一変形例の構成図である。 (a)は、本発明の実施例により得られたシミュレーション結果を示す加工対象物の斜視図である。(b)は、本発明の参考例により得られたシミュレーション結果を示す加工対象物の斜視図である。 (a)は、本発明の実施例により得られたシミュレーション結果を示す加工対象物の側面図である。(b)は、本発明の参考例により得られたシミュレーション結果を示す加工対象物の側面図である。
〔第1の実施形態〕
本発明の第1の実施形態に係るレーザ加工方法M10について、図1及び図2を参照して説明する。図1は、レーザ加工方法M10のフローチャートである。図2の(a)は、レーザ光を加工対象物の表面において三角波の形状に走査した場合に得られる軌跡を示す平面図である。図2の(b)は、レーザ光を加工対象物の表面においてサイン波の形状に走査した場合に得られる軌跡を示す平面図である。
レーザ加工方法M10は、レーザ光源を用いてアルミニウム製又はアルミニウム合金製の加工対象物を溶融させる又は溶接するレーザ加工方法である。レーザ加工方法M10において用いるレーザ光源は、波長λが500nm以上1100nm以下であるレーザ光を出射する。このようなレーザ光源の例としては、図3に示すファイバレーザシステムFLS及び図5に示すファイバレーザ装置FLAが挙げられる。第2の実施形態において、ファイバレーザシステムFLS及びファイバレーザ装置FLAの各々は、波長λが1070nm近傍のレーザ光を出射する。
レーザ加工方法M10は、図1に示すように、出力決定工程S11と、走査条件決定工程S12と、照射工程S13と、を含む。
出力決定工程S11は、レーザ光源の出力を決定する工程である。レーザ光源の出力は、レーザ加工方法M10の実施者により、レーザ光源の定格出力の範囲内において適宜定められる。
なお、加工対象物を構成するアルミニウム又はアルミニウム合金は、高い反射率(換言すれば低い吸収率)を有することが知られている。そのため、アルミニウム製又はアルミニウム合金製の加工対象物を溶融させる又は溶接するために、レーザ光源は、高出力であることが好ましい。レーザ光源の出力の例としては、1kW以上15kW以下が挙げられる。本実施形態では、出力決定工程S11において、レーザ光源の出力を3kWに決定する。
走査条件決定工程S12は、後述する照射工程S13においてレーザ光を三角波の形状に走査しながら加工対象物に照射するときの走査条件を決定する工程である。以下において、レーザ光を三角波の形状に走査することを三角走査と称する。三角走査は、主走査と副走査とを組み合わせることによって実現される。主走査は、加工対象物の溶融させたい形状又は溶接したい形状に沿ってレーザ光を走査することを意味する。主走査における走査方向は、加工対象物の溶融させたい形状又は溶接したい形状の接線方向と略一致する。副走査は、微小な領域内において、レーザ光を周期的に直線状に走査することを意味する。副走査における走査方向は、主走査における走査方向と略直交している。
走査条件決定工程S12において決定される走査条件は、以下の通りである。なお、各走査条件は、レーザ加工方法M10の実施者により、適宜定められる。
・主走査における走査形状(例えば、直線状や、楕円形状や、矩形状や、ジグザグ形状など)及び走査距離。
・主走査における走査速度(例えば、500mm/秒)。
・副走査における走査幅(例えば、1000μm)。
・副走査の周波数(例えば、1kHz)。
・レーザ光の照射スポット径(例えば、90μm)。
なお、副走査の周波数は、三角走査の周波数、すなわち、三角波の周波数と等しい。
本実施形態では、走査条件決定工程S12において、主走査における走査形状を直線状と定め、走査距離を9mmと定め、主走査における走査速度を500mm/秒と定め、副走査における走査幅を1000μmと定め、副走査の周波数を1kHzと定め、レーザ光の照射スポット径を90μmと定める。このように走査条件を定めた場合、三角波の1周期に対応する長さ、すなわち、三角波の波長は、500μmとなる。図2の(a)には、レーザ光を加工対象物の表面において三角走査した場合に得られる軌跡を示す。また、参考のため、図2の(b)には、レーザ光を加工対象物の表面においてサイン波の形状に走査した場合に得られる軌跡を示す。
照射工程S13は、出力決定工程S11において決定されたレーザ光源の出力、及び、走査条件決定工程S12において決定された走査条件にしたがって、レーザ光を三角走査しながら加工対象物に照射する工程である。
このように構成されたレーザ加工方法M10は、レーザ光を直線状に走査しながら加工対象物に照射する場合と比較して、スパッタの発生を低減することができる。これは、レーザ光を三角波の形状に走査することにより、レーザ光の照射点の近傍を予熱することができ、更に、溶融しているアルミニウム又はアルミニウム合金を適度に攪拌することにより特定の場所が過剰に加熱されることを回避できるためと考えられる。
また、レーザ加工方法M10は、レーザ光を直線状に走査しながら加工対象物に照射する場合と比較して、溶け込みを深くした場合に生じやすいポロシティの発生を低減するという副次的な効果を奏する。
レーザ加工方法M10において用いるレーザ光源は、その出射端におけるMが1.01以上1.7以下であることが好ましい。
また、上記レーザ光源は、1又は複数のファイバレーザユニットであって、Ybが添加された増幅用ファイバAFを各々が含む1又は複数のファイバレーザユニットを備えている、ことが好ましい。すなわち、上記レーザ光源の態様は、ファイバレーザであることが好ましい。あるいは、上記レーザ光源は、上記のファイバレーザユニットの代わりに、1又は複数のディスクレーザユニットであって、Ybが添加された増幅用ディスクを各々が含む1又は複数のディスクレーザユニットを備えていることも好ましい。すなわち、上記レーザ光源の態様は、ディスクレーザであることも好ましい。
また、上記レーザ光源の出力が3kWである場合に、照射工程S13における副走査の周波数は、1kHzであることが好ましい。
〔第2の実施形態〕
本発明の第2の実施形態に係るレーザ加工装置であるファイバレーザシステムFLSについて、図3及び図4を参照して説明する。図3は、ファイバレーザシステムFLSの構成図である。図4の(a)は、ファイバレーザシステムFLSが備えている出力ヘッドOHの模式図である。図4の(b)は、出力ヘッドOHが備えているガルバノスキャナGSがレーザ光を走査する場合の、主走査における走査方向及び副走査における走査方向の一例を示す模式図である。図4の(c)は、図4の(a)に示した加工対象物Wの変形例である加工対象物WAの斜視図である。図4の(d)は、ガルバノスキャナGSがレーザ光を走査する場合の、主走査における走査方向及び副走査における走査方向の別の一例を示す模式図である。
ファイバレーザシステムFLSは、レーザ光源の一例であり、レーザ加工方法M10を実施するために好適である。
本発明の一実施形態において、レーザ光源は、波長λが500nm以上1100nm以下であるレーザ光を出射する。本実施形態において、ファイバレーザシステムFLSは、λ=1070nmであるレーザ光を出射する。
<ファイバレーザシステムの構成>
本発明の一実施形態に係るファイバレーザシステムFLSについて、図3を参照して説明する。図3は、ファイバレーザシステムFLSの概略図である。レーザ加工装置の一例であるファイバレーザシステムFLSは、加工対象物Wを加工するためのレーザ装置である。加工の態様としては、例えば、アルミニウム製又はアルミニウム合金製の2つの部材の溶接が挙げられる。
ファイバレーザシステムFLSは、図3に示すように、n個のファイバレーザユニットFLU1〜FLUn、n個のレーザデリバリファイバLDF1〜LDFn、出力コンバイナOC、出力デリバリファイバODF、出力ヘッドOH、及び制御部Cを備えている。以下において、n個のファイバレーザユニットFLU1〜FLUnをまとめて、ファイバレーザユニット群FLUsとも称する。ファイバレーザユニットFLU1〜FLUnとレーザデリバリファイバLDF1〜LDFnとは、互いに一対一に対応する。ここで、nは、1以上の任意の自然数であり、ファイバレーザユニットFLU1〜FLUn及びレーザデリバリファイバLDF1〜LDFnの個数を表す。
なお、図3においては、n=7の場合のファイバレーザシステムFLSの構成例を示している。また、合波部として機能する出力コンバイナOCは、n個の入力ポートと1つの出力ポートを備えている。出力コンバイナOCは、各入力ポートに入力されたn個のレーザ光Liを1つのレーザ光Lに合波し、合波したレーザ光Lを出力ポートから出力する。
ファイバレーザユニットFLUi(iは1以上n以下の自然数)は、レーザ光Liを生成する。本実施形態においては、前方励起型のファイバレーザをファイバレーザユニットFLU1〜FLUnとして用いている。ファイバレーザユニットFLUiは、対応するレーザデリバリファイバLDFiの入力端に接続されている。ファイバレーザユニットFLUiにて生成されたレーザ光は、このレーザデリバリファイバLDFiに入力される。
レーザデリバリファイバLDFiは、対応するファイバレーザユニットFLUiにて生成されたレーザ光Liを導波する。レーザデリバリファイバLDF1〜LDFnは、シングルモードファイバであってもよいし、フューモードファイバであってもよい。以下においては、伝搬するモードの数が2以上25以下である光ファイバのことをフューモードファイバと呼び、伝搬するモードの数が26以上である光ファイバのことをマルチモードファイバと呼ぶ。なお、フューモードファイバは、疑似シングルモードファイバとも呼ばれる。
本実施形態においては、フューモードファイバをレーザデリバリファイバLDF1〜LDFnとして用いている。レーザデリバリファイバLDFiの出射端は、出力コンバイナOCの入力ポートに接続されている。ファイバレーザユニットFLUiにて生成され、レーザデリバリファイバLDFiを導波されたレーザ光Liは、この入力ポートを介して出力コンバイナOCに入力される。
出力コンバイナOCは、ファイバレーザユニットFLU1〜FLUnの各々にて生成され、レーザデリバリファイバLDF1〜LDFnの各々を導波されたレーザ光Liを合波する。出力コンバイナOCの出力ポートは、出力デリバリファイバODFの入力端に接続されている。出力コンバイナOCにて合波されたレーザ光Lは、この出力デリバリファイバODFに入力される。すなわち、出力デリバリファイバODFの入射面は、出力コンバイナOCを介して複数のファイバレーザユニットFLUiに光学的に結合されている。
出力デリバリファイバODFは、出力コンバイナOCにて合波されたレーザ光Lを導波する。出力デリバリファイバODFは、シングルモードファイバであってもよいし、フューモードファイバであってもよいし、マルチモードファイバの何れであってもよい。本実施形態においては、フューモードファイバを出力デリバリファイバODFとして用いている。
出力デリバリファイバODFの出射端である端面ODF(図4の(a)参照)は、ファイバレーザシステムFLSの出射端を構成する。出力デリバリファイバODFは、端面ODFにおけるMが、1.01以上1.7以下になるように構成されていることが好ましく、1.3以上1.6以下になるように構成されていてもよい。すなわち、出力デリバリファイバODFとしては、フューモードファイバを用いることがより好ましい。
出力デリバリファイバODFの端面ODFは、石英ブロックQBを介して出力ヘッドOHに接続されている。石英ブロックQBは、石英ガラス製の柱状部材である。
また、出力ヘッドOHは、出力デリバリファイバODFから出射されたレーザ光Lを加工対象物Wの表面において集束及び走査するためのガルバノスキャナGSを含んでいる。ガルバノスキャナGSの構成については、図4の(a)を参照して後述する。
出力コンバイナOCにて合波され、出力デリバリファイバODFにより出力ヘッドOHまで導波されたレーザ光Lは、この出力ヘッドOHから出射され、集束された状態で加工対象物Wの表面に照射される。ファイバレーザシステムFLSにおいては、ガルバノスキャナGSにより、レーザ光Lは、加工対象物Wの表面において三角走査される。
(ファイバレーザユニットの構成)
ファイバレーザシステムFLSが備えるファイバレーザユニットFLU1の構成について、引き続き図3を参照して説明する。なお、ファイバレーザユニットFLU2〜FLUnも、ファイバレーザユニットFLU1と同様に構成されている。
ファイバレーザユニットFLU1は、前方向励起型のファイバレーザであり、図3に示すように、電流源CS1、m個の励起光源PS1〜PSm、m個の励起デリバリファイバPDF1〜PDFm、励起コンバイナPC、高反射ファイバブラッググレーティングFBG−HR、増幅用ファイバAF、及び低反射ファイバブラッググレーティングFBG−LRを備えている。すなわち、ファイバレーザユニットFLU1は、共振器型のファイバレーザユニットである。励起光源PS1〜PSmと励起デリバリファイバPDF1〜PDFmとは、互いに一対一に対応する。ここで、mは、2以上の任意の自然数であり、励起光源PS1〜PSm及び励起デリバリファイバPDF1〜PDFmの個数を表す。なお、図3においては、m=6の場合のファイバレーザユニットFLU1の構成例を示している。
電流源CS1は、駆動電流I1を励起光源PS1〜PSmに供給する。この駆動電流I1の大きさは、制御部Cによって制御されている。各励起光源PSj(jは1以上m以下の自然数)は、励起光を生成する。本実施形態においては、レーザダイオードを励起光源PS1〜PSmとして用いている。励起光源PSjは、対応する励起デリバリファイバPDFjの入力端に接続されている。励起光源PSjにて生成された励起光は、この励起デリバリファイバPDFiに入力される。
励起デリバリファイバPDFjは、対応する励起光源PSjにて生成された励起光を導波する。励起デリバリファイバPDFjの出射端は、励起コンバイナPCの入力ポートに接続されている。励起光源PSjにて生成され、励起デリバリファイバPDFjを導波された励起光は、この入力ポートを介して励起コンバイナPCに入力される。
励起コンバイナPCは、励起光源PS1〜PSmの各々にて生成され、励起デリバリファイバPDF1〜PDFmの各々を導波された励起光を合波する。励起コンバイナPCの出力ポートは、高反射ファイバブラッググレーティングFBG−HRを介して増幅用ファイバAFの入力端に接続されている。励起コンバイナPCにて合波された励起光のうち、高反射ファイバブラッググレーティングFBG−HRを透過した励起光は、増幅用ファイバAFに入力される。
増幅用ファイバAFは、高反射ファイバブラッググレーティングFBG−HRを透過した励起光を用いて、レーザ光を生成する。本実施形態においては、コアに希土類元素(本実施形態においてはYb)が添加されたダブルクラッドファイバを増幅用ファイバAFとして用いている。高反射ファイバブラッググレーティングFBG−HRを透過した励起光は、この希土類元素を反転分布状態に維持するために用いられる。増幅用ファイバAFの出射端は、低反射ファイバブラッググレーティングFBG−LRを介してレーザデリバリファイバLDF1の入力端に接続されている。高反射ファイバブラッググレーティングFBG−HRは、ある波長λ(例えば、1070nm)においてミラーとして機能し(反射率が例えば99%となり)、低反射ファイバブラッググレーティングFBG−LRは、その波長λにおいてハーフミラーとして機能する(反射率が例えば10%となる)。このため、増幅用ファイバAFは、高反射ファイバブラッググレーティングFBG−HR及び低反射ファイバブラッググレーティングFBG−LRと共に、波長λのレーザ光を発振する共振器を構成する。増幅用ファイバAFにて生成されたレーザ光のうち、この低反射ファイバブラッググレーティングFBG−LRを透過したレーザ光L1は、レーザデリバリファイバLDF1に入力される。
なお、本実施形態においては、前方励起型のファイバレーザをファイバレーザユニットFLU1〜FLUnとして用いているが、本発明は、これに限定されない。すなわち、本発明においては、後方励起型のファイバレーザをファイバレーザユニットFLU1〜FLUnとして用いることもできるし、双方向励起型のファイバレーザをファイバレーザユニットFLU1〜FLUnとして用いることもできる。
なお、上述したように、ファイバレーザシステムFLSは、各ファイバレーザユニットFLU1〜FLUnとして、共振器型のファイバレーザユニットを採用している。しかし、ファイバレーザシステムFLSは、各ファイバレーザユニットFLU1〜FLUnとして、MOPA型のファイバレーザユニットを採用することもできる。MOPA型のファイバレーザユニットは、主発振(Master Oscillator:MO)部と、MO部の後段に配置されたパワー増幅(Power Amplifier:PA)部とを備えている。MO部は、種光を生成し、PA部は、種光のパワーを増幅することによってレーザ光を生成する。なお、MOPA型のファイバレーザユニットにおいて、MO部は、共振器型のファイバレーザユニットであってもよいし、半導体レーザユニット、固体レーザユニット、液体レーザユニット、及び気体レーザユニットの何れかであってもよい。
また、ファイバレーザシステムFLSは、レーザユニットの態様として、波長λが500nm以上1100nm以下であるレーザ光を出射するレーザユニットであれば、ファイバレーザユニット以外のレーザユニット(例えば、半導体レーザユニット、固体レーザユニット、液体レーザユニット、及び気体レーザユニット)の何れかを採用してもよい。
(ガルバノスキャナ)
ファイバレーザシステムFLSの出力ヘッドOHは、図4の(a)に示すようにガルバノスキャナGSを含んでいる。図4の(a)は、加工対象物Wとしてアルミニウム合金製の2枚の板状部材W1,W2を用い、板状部材W1の側面と、W2の側面とを溶接する場合を示している。なお、平面視した場合、板状部材W1,W2は、何れも長方形状である。
出力ヘッドOHは、第1ガルバノミラーM1及び第2ガルバノミラーM2を含むガルバノスキャナGSと、コリメートレンズCLと、集光レンズFLと、を備えている。ガルバノスキャナGSは、走査部の一態様である。出力デリバリファイバODFから出射されるレーザ光Lは、(1)コリメートレンズCLによってコリメートされ、(2)第1ガルバノミラーM1によって反射され、(3)第2ガルバノミラーM2によって反射され、(4)集光レンズFLによって集光された後、加工対象物Wに照射される。ガルバノスキャナGSは、制御部Cから供給される制御信号により第1ガルバノミラーM1及び第2ガルバノミラーM2の各々を動かすことによって、レーザ光Lを加工対象物Wの表面において走査する。
ここで、図4の(a)に示すように、第1ガルバノミラーM1は、z軸と平行な軸を回転軸として回転可能であり、第2ガルバノミラーM2は、x軸と平行な軸を回転軸として回転可能である。第1ガルバノミラーM1及び第2ガルバノミラーM2を周期的に微小回転させることによって、ガルバノスキャナGSは、加工対象物Wの表面において、端面ODFから出射されたレーザ光Lを三角走査する。
三角走査は、図4の(b)に示すように、主走査Sと、副走査Sとを組み合わせることによって実現される。主走査Sは、加工対象物の溶融させたい形状又は溶接したい形状に沿ってレーザ光を走査することを意味する。主走査Sにおける走査方向は、加工対象物の溶融させたい形状又は溶接したい形状の接線方向と略一致する。副走査Sは、微小な領域内において、レーザ光を周期的に直線状に走査することを意味する。副走査Sにおける走査方向は、主走査Sにおける走査方向と略直交している。
図4の(a)に示すように、平面視した場合の形状が長方形状である板状部材W1,W2の側面同士を溶接する場合、制御部Cは、主走査Sの形状がx軸正方向とほぼ平行な直線状になるように、且つ、副走査Sの走査方向が主走査Sにおける走査方向と直交するy軸方向と略平行になるように、ガルバノスキャナGSを制御する。なお、図4の(b)において、二点鎖線は、板状部材W1,W2の側面同士の境界を仮想的に示している。
以上のように構成されたガルバノスキャナGSを含む出力ヘッドOHがレーザ光Lを走査することによって、ファイバレーザシステムFLSは、レーザ光Lを三角走査しながら加工対象物Wに照射することができ、その結果、アルミニウム合金製の板状部材W1,W2の側面同士を溶接することができる。なお、第1の実施形態に係るレーザ加工方法M10及び第2の実施形態に係るファイバレーザシステムFLSは、アルミニウム製又はアルミニウム合金製の板状部材同士の溶接に好適に用いることができる。ただし、レーザ加工方法M10及びファイバレーザシステムFLSの用途は、溶接に限定されず、板状部材の表面の一部を溶融させることにも好適に用いることができる。この板状部材の表面の一部を溶融させる手法は、ビードオン溶接として広く普及しており、溶接における出力や走査条件などの条件を決定するために有益である。
本実施形態において、ガルバノスキャナGSは、副走査Sの周波数(すなわち三角走査における三角関数の周波数)を適宜選択できるように構成されている。副走査Sの周波数は、ファイバレーザシステムFLSの出力や、加工対象物Wの材質などに応じて適宜変更することが好ましい。例えば、出力が3kWである場合、制御部Cは、副走査Sの周波数を、1kHzに制御することが好ましい。
なお、ファイバレーザシステムFLSを用いて溶接する加工対象物は、図4の(a)に示した2枚の板状部材W1,W2により構成される加工対象物Wに限定されるものではない。他の加工対象物としては、図4の(c)に示すように、ケースWA1及び蓋WA2により構成されるリチウムイオン電池WAが挙げられる。ケースWA1及び蓋WA2は、何れもアルミニウム合金製である。
リチウムイオン電池WAにおいては、ケースWA1の上面に設けられた円形の開口の内側に、該開口の大きさに対応した円形の蓋WA2をセットした状態で、ケースWA1と蓋WA2との境界を溶接する。この場合、制御部Cは、主走査Sの形状がケースWA1と蓋WA2との境界の形状に対応して円形状になるように、且つ、副走査Sの走査方向が主走査Sにおける走査方向と直交する方向(すなわち前記円形状の径方向)と略平行になるように、ガルバノスキャナGSを制御する(図4の(d)参照)。なお、図4の(d)において、二点鎖線は、ケースWA1と蓋WA2との境界を仮想的に示している。また、図4の(d)においては、副走査Sの走査幅を誇張して大きく図示している。なお,角型のリチウムイオン電池に対しても,同様の手法を適用することが可能である。
(制御部)
制御部Cは、電流源CS1を制御することによって、励起光源PS1〜PSmに供給する駆動電流Iiを制御する。このように、制御部Cが電流源CS1を制御することによって、ファイバレーザシステムFLSは、その出力を変化させる。
また、制御部Cは、レーザ光Lの走査形状が三角波の形状になるようにガルバノスキャナGSを制御する。レーザ光Lを三角波の形状に走査するために、ガルバノスキャナGSが実施する主走査S及び副走査Sは、図4の(b)を参照して説明した通りである。
<レーザ加工装置の変形例>
図3に示したファイバレーザシステムFLSの変形例であるファイバレーザ装置FLAについて、図5を参照して説明する。すなわち、ファイバレーザ装置FLAは、レーザ加工装置の一変形例である。図5は、ファイバレーザ装置FLAの構成図である。ファイバレーザ装置FLAは、レーザ光源として複数ではなく1つのファイバレーザユニットFLU1のみを備えている点がファイバレーザシステムFLSと異なる。換言すれば、ファイバレーザ装置FLAのレーザ光源以外の構成は、ファイバレーザシステムFLSと同じである。そこで、本変形例では、レーザ光源以外の構成に関する説明は、省略する。
図5に示すように、ファイバレーザ装置FLAが備えるファイバレーザユニットFLU1は、ファイバレーザシステムFLS(図3参照)が備えているファイバレーザユニットFLU1と同じ構成を有する。したがって、本変形例では、ファイバレーザユニットFLU1の説明を省略する。
また、ファイバレーザ装置FLAは、ファイバレーザシステムFLSと異なり、複数のファイバレーザユニットFLU1〜FLUnの各々にて生成されたレーザ光を合波する必要がない。したがって、ファイバレーザ装置FLAは、ファイバレーザシステムFLSが備えている出力コンバイナOCを省略することができる。その結果、ファイバレーザ装置FLAにおいて、出力デリバリファイバODFの入射端面は、ファイバレーザユニットFLU1に対して結合されている。
なお、ファイバレーザシステムFLSの場合と同様に、ファイバレーザ装置FLAは、ファイバレーザユニットFLU1として、共振器型のファイバレーザユニットを採用してもよいし、MOPA型のファイバレーザユニットを採用してもよい。なお、ファイバレーザ装置FLAがファイバレーザユニットFLU1としてMOPA型のファイバレーザユニットを採用する場合、MO部は、共振器型のファイバレーザユニットであってもよいし、半導体レーザユニット、固体レーザユニット、液体レーザユニット、及び気体レーザユニットの何れかであってもよい。また、ファイバレーザ装置FLAは、請求の範囲に記載のレーザユニットとして、半導体レーザユニット、固体レーザユニット、液体レーザユニット、及び気体レーザユニットの何れかを採用してもよい。
〔実施例及び参考例〕
第1の実施形態のレーザ加工方法M10の実施例及び参考例について、流体解析ソフトを用いてシミュレーションした結果を図6及び図7を参照して説明する。図6及び図7の(a)及び(b)の各々は、それぞれ、実施例及び参考例により得られたシミュレーション結果を示す加工対象物の斜視図及び側面図である。
実施例及び参考例の各々においては、出力決定工程S11において決定されるレーザ光源の出力、及び、走査条件決定工程S12において決定される走査条件を、表1のように定めた。また、実施例及び参考例の各々においては、レーザ光を照射する加工対象物として、アルミニウム(A1050)製の板状部材を用いた。実施例及び参考例の各々は、ビードオン溶接のシミュレーションである。加工対象物の厚さは、実施例及び参考例において4mmとした。
なお、溶融の良否の判定基準としては、溶け込みの深さが0.5mm以上であるか否かを用いた。すなわち、深さが0.5mm以上である場合、溶け込みは十分であり、深さが0.35mm以上0.5mm未満である場合、溶け込みは許容範囲に含まれており、深さが0.35mm未満である場合、溶け込みは不足していると判定する。また、シミュレーション結果を目視した結果、溶融部の内部又は近傍にポロシティが認められた場合、その実施例については溶接欠陥が発生したと判定する。
Figure 2021194659

図6の(a)及び図7の(a)に示した実施例の結果より、レーザ光の走査形状が三角波であり、副走査Sの周波数が1kHzである場合、溶融部分にポロシティ、すなわち溶接欠陥は認められず、溶け込みの深さは、概ね0.91mmであり十分なことが分かった。
図6の(b)及び図7の(b)に示した参考例の結果より、レーザ光の走査形状がサイン波であり、副走査Sの周波数が1kHzである場合、溶接欠陥が確認されたものの、溶け込みの深さは、概ね1.20mmであり十分なことが分かった。
以上の結果より、レーザ光源の出力が3kWである場合、三角走査において副走査Sの周波数を1kHzに設定すれば、溶接欠陥がなく溶け込みの深さが十分なシミュレーション結果が得られることが分かった。
〔ソフトウェアによる実現例〕
ファイバレーザシステムFLS及びファイバレーザ装置FLAの各々の制御部Cは、集積回路(ICチップ)等に形成された論理回路(ハードウェア)によって実現してもよいし、ソフトウェアによって実現してもよい。
後者の場合、ファイバレーザシステムFLS及びファイバレーザ装置FLAの各々は、各機能を実現するソフトウェアであるプログラムの命令を実行するコンピュータを備えている。このコンピュータは、例えば1つ以上のプロセッサを備えていると共に、上記プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を備えている。そして、上記コンピュータにおいて、上記プロセッサが上記プログラムを上記記録媒体から読み取って実行することにより、本発明の目的が達成される。上記プロセッサとしては、例えばCPU(Central Processing Unit)を用いることができる。上記記録媒体としては、「一時的でない有形の媒体」、例えば、ROM(Read Only Memory)等の他、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。また、上記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)などをさらに備えていてもよい。また、上記プログラムは、該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して上記コンピュータに供給されてもよい。なお、本発明の一態様は、上記プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
〔付記事項〕
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
M10 レーザ加工方法
FLS ファイバレーザシステム(レーザ光源)
FLA ファイバレーザ装置(レーザ光源)
FLU1,FLU2,・・・,FLU7,FLUi ファイバレーザユニット
AF 増幅用ファイバ
LDF1,2,・・・,7 レーザデリバリファイバ
ODF 出力デリバリファイバ
ODF 端面(レーザ光源の出射端)
QB 石英ブロック
OH 出力ヘッド
GS ガルバノスキャナ(走査部)
C 制御部
W 加工対象物
W1,W2 板状部材
WA リチウムイオン電池(加工対象物)
WA1 ケース
WA2 蓋

Claims (8)

  1. 出射するレーザ光の波長が500nm以上1100nm以下であるレーザ光源を用いてアルミニウム製又はアルミニウム合金製の加工対象物を溶融させる又は溶接するレーザ加工方法であって、
    前記レーザ光を三角波の形状に走査しながら前記加工対象物に照射する照射工程を含む、
    ことを特徴とするレーザ加工方法。
  2. 前記レーザ光源の出射端におけるMは、1.01以上1.7以下である、
    ことを特徴とする請求項1に記載のレーザ加工方法。
  3. 前記レーザ光源は、Ybが添加された増幅用ファイバを各々が含む1又は複数のファイバレーザユニット、または、Ybが添加された増幅用ディスクを各々が含む1又は複数のディスクレーザユニットを備えている、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のレーザ加工方法。
  4. 前記レーザ光源の出力が3kWである場合に、前記照射工程における前記三角波の周波数は、1kHzである、
    ことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のレーザ加工方法。
  5. レーザ光源を用いてアルミニウム製又はアルミニウム合金製の加工対象物を溶融させる又は溶接するレーザ加工装置であって、
    波長が500nm以上1100nm以下であるレーザ光を出射するレーザ光源と、
    前記レーザ光を走査する走査部と、
    前記レーザ光の走査形状が三角波の形状になるように前記走査部を制御する制御部と、を備えている、
    ことを特徴とするレーザ加工装置。
  6. 前記レーザ光源の出射端におけるMは、1.01以上1.7以下である、
    ことを特徴とする請求項5に記載のレーザ加工装置。
  7. 前記レーザ光源は、Ybが添加された増幅用ファイバを各々が含む1又は複数のファイバレーザユニット、または、Ybが添加された増幅用ディスクを各々が含む1又は複数のディスクレーザユニットを備えている、
    ことを特徴とする請求項5又は6に記載のレーザ加工装置。
  8. 前記レーザ光源の出力が3kWである場合に、前記制御部は、前記三角波の周波数を1kHzに制御する、
    ことを特徴とする請求項5〜7の何れか1項に記載のレーザ加工装置。
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