JP2021194156A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】遊技進行の好適化を図ることが可能な遊技機を提供すること。【解決手段】スロットマシン10は、ベット操作を行った後、スタートレバー41の操作に基づく各リール32L,32M,32Rの回転が開始される。そして、ストップスイッチ42〜44の操作によって対応するリールが停止し、抽選結果に応じた停止出目が停止してメダルの払出が発生し得る。例えば、第1クレジット操作スイッチ56や第2クレジット投入スイッチ57の操作によりベット操作が行われ、そのベット数がベット表示部34にて表示される。特定再遊技結果後においては、第1クレジット投入スイッチ56を操作した場合と、第2クレジット投入スイッチ57を操作した場合とで異なるベット演出が行われる。【選択図】 図1

Description

本発明は、遊技機に関するものである。
遊技機の一種として、パチンコ機やスロットマシン等が知られている。これらの遊技機では、所定の抽選条件が成立したことに基づいて内部抽選が行われ、当該内部抽選の結果に応じて遊技者に特典が付与される構成が知られている。
スロットマシンについて具体的には、遊技媒体としてのメダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されると、内部抽選が実施されるとともに、リールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップスイッチが操作された場合には、リールの回転が停止する。そして、リールの停止結果が内部抽選の結果に対応したものである場合には、結果に応じた特典が付与される(例えば特許文献1参照)。
特開2008−295707号公報
ここで、上記例示等した遊技機においては遊技進行の好適化を図る必要があり、この点について、未だ改良の余地がある。
本発明は上記例示した事情等に鑑みてなされたものであり、遊技進行の好適化を図ることが可能な遊技機を提供することを目的とするものである。
本発明は、
複数種の絵柄が周方向に付された複数の周回体と、
各前記周回体について一部の絵柄を視認可能とする表示部と、
各前記周回体の周回を開始するための開始操作が行われる始動操作手段と、
各前記周回体の周回を停止するための停止操作が行われる停止操作手段と、
前記始動操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を開始させる開始駆動制御を実行し、前記停止操作手段が操作された場合に対応する前記周回体の周回を停止させる停止駆動制御を実行する駆動制御手段と、
遊技の賭数を設定するための賭数操作が行われる賭数操作手段と、
前記賭数操作手段の賭数操作に基づいて、遊技の賭数を設定する賭数設定手段と、
前記始動操作手段の操作に基づき、前記賭数設定手段により設定された賭数に応じて遊技者に特典を付与することの抽選を行う抽選手段と、
前記抽選手段による抽選結果が所定結果であって、前記表示部を介して前記絵柄が視認可能な位置に設定される有効位置に、当該所定結果に対応する所定の絵柄組合せが停止した場合に、前記所定結果に対応する特典を付与可能な特典付与手段と、
を備える遊技機であって、
前記賭数操作手段の賭数操作が行われた場合に特定報知を実行し、当該賭数操作に基づき設定された賭数に対応する賭数対応報知を特定の報知手段にて実行する賭数報知手段と、
前記抽選手段による抽選結果が再遊技結果であって、前記有効位置に当該再遊技結果に対応する絵柄組合せが停止した場合、当該再遊技結果となった前記抽選手段による抽選が行われた賭数と同数の賭数が設定される再遊技状態にて、再度、前記抽選手段による抽選を受けることが可能となる再遊技処理を実行する再遊技設定手段と、
を備え、
前記賭数操作手段として、第1賭数操作手段と、第2賭数操作手段と、を有し、
特定の再遊技結果に基づいて前記再遊技処理が行われた場合、前記第1賭数操作手段の賭数操作に基づき、第1報知態様にて前記特定報知を実行可能な第1特定報知手段と、
前記特定の再遊技結果に基づいて前記再遊技処理が行われた場合、前記第2賭数操作手段の賭数操作に基づき、前記第1報知態様とは異なる第2報知態様にて前記特定報知を実行可能な第2特定報知手段と、
を備えていることを特徴とする。
本発明によれば、遊技進行の好適化を図ることが可能となる。
一実施の形態におけるスロットマシンの正面図である。 前面扉を閉じた状態を示すスロットマシンの斜視図である。 前面扉を開いた状態を示すスロットマシンの斜視図である。 前面扉の背面図である。 筐体の正面図である。 各リールの図柄配列を示す図である。 表示窓から視認可能となる図柄と有効ラインとの関係を示す説明図である。 入賞態様と付与される特典との関係を示す説明図である。 入賞態様と付与される特典との関係を示す説明図である。 入賞態様と付与される特典との関係を示す説明図である。 入賞態様の一例を説明するための図である。 入賞態様の一例を説明するための図である。 入賞態様の一例を説明するための図である。 入賞態様の一例を説明するための図である。 主制御装置の電気的構成を示すブロック図である。 表示制御装置の電気的構成を示すブロック図である。 主制御装置によるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。 主制御装置による通常処理を示すフローチャートである。 抽選処理を示すフローチャートである。 3ベット時の通常遊技状態用抽選テーブルの一例を示す図である。 2ベット時の通常遊技状態用抽選テーブルの一例を示す図である。 リール制御処理を示すフローチャートである。 ストップスイッチの操作順序と成立する入賞態様との関係を示す説明図である。 ボーナス状態処理を示すフローチャートである。 ボーナス状態用抽選テーブルの一例を示す図である。 各状態の移行関係を示す説明図である。 抽選結果対応処理を示すフローチャートである。 有利区間移行抽選処理を示すフローチャートである。 AT抽選用処理を示すフローチャートである。 通常用ATモード抽選処理を示すフローチャートである。 CZ用ATモード抽選処理を示すフローチャートである。 前兆モードの設定処理を示すフローチャートである。 各種移行抽選テーブルの一例を示す図である。 CZ用ATモード移行抽選テーブルの一例を示す図である。 即報知抽選テーブルの一例を示す図である。 CZモードゲーム数テーブル及び前兆演出ゲーム数テーブルの一例を示す図である。 AT上乗せ用処理を示すフローチャートである。 上乗せ抽選テーブルの一例を示す図である。 ストップスイッチの操作順序と成立する入賞態様との関係を示す説明図である。 指示モニタ及び区間表示器の概要を説明するための図である。 補助表示部にて行われる押し順報知演出の概要を示す説明図である。 押し順報知用処理を示すフローチャートである。 入賞結果対応処理を示すフローチャートである。 第1ゲーム数管理処理を示すフローチャートである。 第2ゲーム数管理処理を示すフローチャートである。 区間表示第1処理を示すフローチャートである。 有利区間移行ゲーム用処理を示すフローチャートである。 区間表示第2処理を示すフローチャートである。 表示モードの移行関係の概要を説明するための図である。 有利区間の開始ゲーム及び終了ゲームと区間表示器の表示との関係を説明するための図である。 サブ側の表示制御装置による演出設定処理を示すフローチャートである。 開始時演出設定処理を示すフローチャートである。 全停止時演出設定処理を示すフローチャートである。 補助表示部による表示演出の一例を示す図である。 補助表示部による表示演出の一例を示す図である。 遊技状態表示部やベット表示部の概要を説明するための図である。 BET用処理を示すフローチャートである。 再遊技設定用処理を示すフローチャートである。 メダル投入対応処理を示すフローチャートである。 第1操作対応処理を示すフローチャートである。 第2操作対応処理を示すフローチャートである。 遊技状態表示部用処理を示すフローチャートである。 ベット時演出設定処理を示すフローチャートである。 単ベット演出設定処理を示すフローチャートである。 連ベット演出設定処理を示すフローチャートである。 再遊技状態用ベット演出設定処理を示すフローチャートである。 通常再遊技ベット演出設定処理を示すフローチャートである。 特定再遊技ベット演出設定処理を示すフローチャートである。 疑似ベット演出が制限される様子を説明するためのタイミングチャートである。 疑似ベット演出が制限される様子を説明するためのタイミングチャートである。 待機状態設定処理を示すフローチャートである。 待機用処理を示すフローチャートである。 仮待機状態と待機状態を説明するためのタイミングチャートである。 変形例1における、疑似ベット演出が制限される様子を説明するためのタイミングチャートである。 特定再遊技ベット演出設定処理を示すフローチャートである。 特定再遊技ベット演出設定処理を示すフローチャートである。 特定再遊技ベット演出設定処理を示すフローチャートである。 変形例2における、開始時演出と疑似ベット演出との関係を説明するためのタイミングチャートである。 特定再遊技ベット演出設定処理を示すフローチャートである。 特定再遊技ベット演出設定処理を示すフローチャートである。 押し順報知演出の設定処理を示すフローチャートである。 変形例3における、特定再遊技ベット演出設定処理を示すフローチャートである。 疑似ベット演出とフリーズ演出との関係を説明するためのタイミングチャートである。 フリーズ抽選処理を示すフローチャートである。 変形例4における、賭数操作の種類に応じた疑似ベット演出を説明するためのタイミングチャートである。 特定再遊技ベット演出設定処理を示すフローチャートである。 変形例5における、待機状態設定処理を示すフローチャートである。 待機用処理を示すフローチャートである。 仮待機状態と待機状態を説明するためのタイミングチャートである。 変形例6における、メダル返却処理を示すフローチャートである。 返却時演出処理を示すフローチャートである。 クレジットの清算と疑似ベット演出との関係を説明するためのタイミングチャートである。 変形例7における、特定再遊技ベット演出設定処理を示すフローチャートである。
<第1の実施形態>
以下、遊技機の一種である回胴式遊技機、具体的にはスロットマシンに適用した場合の一実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1はスロットマシン10の正面図、図2はスロットマシン10の前面扉12を閉じた状態の斜視図、図3はスロットマシン10の前面扉12を開いた状態の斜視図、図4は前面扉12の背面図、図5は筐体11の正面図である。
図1〜図5に示すように、スロットマシン10は、その外殻を形成する筐体11を備えている。筐体11は、全体として前面を開放した箱状に形成されており、遊技ホールへの設置の際にいわゆる島設備に対し釘を打ち付ける等して取り付けられる。
筐体11の前面側には、前面扉12が開閉可能に取り付けられている。すなわち、筐体11には、その正面から見て左側部に上下一対の支軸13a,13bが設けられており、前面扉12には、各支軸13a,13bと対応する位置に軸受部14a,14bが設けられている。そして、各軸受部14a,14bに各支軸13a,13bが挿入された状態では、前面扉12が筐体11に対して両支軸13a,13bを結ぶ上下方向へ延びる開閉軸線を中心として回動可能に支持され、前面扉12の回動によって筐体11の前面開放側を開放したり閉鎖したりすることができるようになっている。また、前面扉12は、その裏面に設けられた施錠装置20によって開放不能な施錠状態とされる。前面扉12の右端側上部には、施錠装置20と一体化されたキーシリンダ21が設けられており、キーシリンダ21に対する所定のキー操作によって前記施錠状態が解除されるように構成されている。
前面扉12の中央部上寄りには、遊技者に遊技状態を報知する遊技パネル25が設けられている。遊技パネル25には、縦長の3つの表示窓26L,26M,26Rが横並びに形成されており、各表示窓26L,26M,26Rを通じてスロットマシン10の内部が視認可能な状態となっている。なお、各表示窓26L,26M,26Rを1つにまとめて共通の表示窓としてもよい。
図3に示すように、筐体11は仕切り板30によりその内部が上下2分割されており、仕切り板30の上部には、可変表示手段を構成するリールユニット31が取り付けられている。リールユニット31は、円筒状(円環状)にそれぞれ形成された左リール32L,中リール32M,右リール32Rを備えている。各リール32L,32M,32Rは、その中心軸線が当該リールの回転軸線となるように回転可能に支持されている。各リール32L,32M,32Rの回転軸線は略水平方向に延びる同一軸線上に配設され、それぞれのリール32L,32M,32Rが各表示窓26L,26M,26Rと1対1で対応している。したがって、各リール32L,32M,32Rの表面の一部はそれぞれ対応する表示窓26L,26M,26Rを通じて視認可能な状態となっている。また、リール32L,32M,32Rが正回転すると、各表示窓26L,26M,26Rを通じてリール32L,32M,32Rの表面は上から下へ向かって移動しているかのように映し出される。
ここで、リールユニット31の構成を簡単に説明する。
各リール32L,32M,32Rは、それぞれがステッピングモータに連結されており、各ステッピングモータの駆動により各リール32L,32M,32Rが個別に、すなわちそれぞれ独立して回転駆動し得る構成となっている。ステッピングモータは、例えば500パルスの駆動信号(以下、励磁パルスともいう。)を与えることにより1回転されるように設定されており、この励磁パルスによってステッピングモータの回転位置、すなわちリールの回転位置が制御される。また、リールユニット31には、リールが1回転したことを検出するためのリールインデックスセンサが各リール32L,32M,32Rに設置されている。そして、リールインデックスセンサからは、リールが1回転したことを検出した場合、その検出の都度、後述する主制御装置101に検出信号が出力されるようになっている。このため主制御装置101は、リールインデックスセンサの検出信号と、当該検出信号が入力されるまでに出力した励磁パルス数とに基づいて、各リール32L,32M,32Rの角度位置を1回転毎に確認するとともに補正することができる。
各リール32L,32M,32Rの外周面には、その長辺方向(周回方向)に、識別情報としての図柄が複数個描かれている。より具体的には、20個の図柄が等間隔に描かれている。このため、所定の位置においてある図柄を次の図柄へ切り替えるには、25パルス(=500パルス÷20図柄)の励磁パルスの出力を要する。また、主制御装置101は、リールインデックスセンサの検出信号が入力されてから出力した励磁パルス数により、表示窓26L,26M,26Rから視認可能な状態となっている図柄を把握したり、表示窓26L,26M,26Rから視認可能な位置に所定の図柄を停止させたりする制御を行うことができる。
次に、各リール32L,32M,32Rに描かれている図柄について説明する。
図6には、左リール32L,中リール32M,右リール32Rの図柄配列が示されている。同図に示すように、各リール32L,32M,32Rには、それぞれ20個の図柄が一列に配置されている。また、各リール32L,32M,32Rに対応して番号が0〜19まで付されているが、これら番号は主制御装置101が表示窓26L,26M,26Rから視認可能な状態となっている図柄を認識するための番号であり、リール32L,32M,32Rに実際に付されているわけではない。但し、以下の説明では当該番号を使用して説明する。
図柄としては、「ベル」図柄(例えば、左リール32Lの1番目)、「リプレイ」図柄(例えば、左リール32Lの0番目)、「赤7」図柄(例えば、左リール32Lの14番目)、「スイカ」図柄(例えば、左リール32Lの2番目)、「チェリー」図柄(例えば、左リール32Lの8番目)、「BAR」図柄(例えば、左リール32Lの9番目)、「白7」図柄(例えば、左リール32Lの3番目)、「青年」図柄(例えば、左リール32Lの18番目)、「赤貝」図柄(例えば、左リール32Lの4番目)、「白貝」図柄(例えば、左リール32Lの19番目)の10種類がある。そして、図6に示すように、各リール32L,32M,32Rにおいて各種図柄の数や配置順序は全く異なっている。
各表示窓26L,26M,26Rは、対応するリールに付された20個の図柄のうち図柄全体を視認可能となる図柄が3個となるように形成されている。このため、各リール32L,32M,32Rがすべて停止している状態では、3×3=9個の図柄が表示窓26L,26M,26Rを介して視認可能な状態となる。
本スロットマシン10では、上記視認可能となる図柄のうち、各リール32L,32M,32Rそれぞれ1の図柄ずつ、計3つの図柄の組合せを利用して各ゲームの遊技結果が報知される。上記のように3×3=9個の図柄が視認可能となることから、これら3つの図柄の組合せとしては、例えば、図7に示すように、各リール32L,32M,32Rの上段図柄を結んだ上ラインL1に停止する各図柄の組合せや、各リール32L,32M,32Rの中段図柄を結んだ中ラインL2に停止する各図柄の組合せや、各リール32L,32M,32Rの下段図柄を結んだ下ラインL3に停止する各図柄の組合せがある。また、左リール32Lの上段図柄,中リール32Mの中段図柄,右リール32Rの下段図柄を結んだ右下がりラインL4に停止する各図柄の組合せや、左リール32Lの下段図柄,中リール32Mの中段図柄,右リール32Rの上段図柄を結んだ右上がりラインL5に停止する各図柄の組合せがある。その他、左リール32Lの中段図柄,中リール32Mの上段図柄,右リール32Rの上段図柄を結んだ折れ曲がりラインL6に停止する各図柄の組合せもある。上記のラインL1〜L5は各図柄を並べると一直線となるラインであり、折れ曲がりラインL6は各図柄を並べると途中で折れ曲がりが生じるラインである。なお、折れ曲がりが生じるラインに停止する各図柄の組合せとしては、折れ曲がりラインL6以外にもあるが、ここでは説明を省略する。
これらラインL1〜L6のうち、メダルのベットによって有効化されるラインと有効化されないラインとが設定され、有効化されたライン、すなわち有効ライン上に図柄が所定の組合せで停止した場合には、入賞成立として、遊技媒体たるメダルが所定数払い出される特典が付与されたり、遊技状態が移行される特典が付与されたりするようになっている。その一方で、有効化されないライン上に図柄が所定の組合せで停止した場合には、入賞は成立せず、上記特典は付与されない。
本スロットマシン10では、上記のラインL1〜L6のうち、折れ曲がりラインL6が有効ラインとして設定される。より詳しくは、本スロットマシン10では、3枚のメダルがベットされてゲームが開始される場合と2枚のメダルがベットされてゲームが開始される場合とがあり、これら3枚又は2枚のメダルがベットされてゲームが開始される場合には、折れ曲がりラインL6のみが有効ラインとして設定され、他のラインL1〜L5は有効ラインとしては設定されない。以下の説明では、折れ曲がりラインL6を有効ラインMLと称する場合がある。また、以下では、3枚のメダルがベットされて開始されるゲームを3ベットゲーム、2枚のメダルがベットされて開始されるゲームを2ベットゲーム、1枚のメダルがベットされて開始されるゲームを1ベットゲーム、ともいう。なお、本実施形態では、1ベットゲームは設定されない。
図8〜図10は、入賞となる図柄の組合せと、入賞となった場合に付与される特典と、の対応関係を示す図である。
メダル払出が行われる小役入賞としては、第1小役入賞〜第32小役入賞がある。
左リール32Lの「リプレイ」図柄と、中リール32Mの「リプレイ」図柄と、右リール32Rの「リプレイ」図柄と、が有効ラインML上に停止した場合には、第1小役入賞となる。第1小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは13枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは5枚のメダル払出が行われる。
図11(a)に示すように、有効ラインMLに第1小役入賞に対応する図柄が停止すると、右下がりラインL4には「ベル」図柄が揃って停止する。そのため、遊技者は、ベルに対応する小役入賞が成立したことを容易に理解可能となる。
左リール32Lの「リプレイ」図柄と、中リール32Mの「ベル」図柄と、右リール32Rの「ベル」図柄と、が有効ラインML上に停止した場合には、第2小役入賞となる。第2小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは13枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは5枚のメダル払出が行われる。
図11(b)に示すように、有効ラインMLに第2小役入賞に対応する図柄が停止すると、上ラインL1には「ベル」図柄が揃って停止する。そのため、遊技者は、ベルに対応する小役入賞が成立したことを容易に理解可能となるとともに、「ベル」図柄が揃うラインの相違から、上記の第1小役入賞とは異なる小役入賞が成立していることも理解可能となる。
左リール32Lの「ベル」図柄と、中リール32Mの「リプレイ」図柄と、右リール32Rの「スイカ」図柄又は「赤貝」図柄と、が有効ラインML上に停止した場合には、第3小役入賞となる。第3小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは13枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは5枚のメダル払出が行われる。
図11(c)に示すように、有効ラインMLに第3小役入賞に対応する図柄が停止すると、中ラインL2には「ベル」図柄が揃って停止する。そのため、遊技者は、ベルに対応する小役入賞が成立したことを容易に理解可能となるとともに、「ベル」図柄が揃うラインの相違から、上記の第1小役入賞や第2小役入賞とは異なる小役入賞が成立していることも理解可能となる。
左リール32Lの「スイカ」図柄と、中リール32Mの「リプレイ」図柄と、右リール32Rの「ベル」図柄と、が有効ラインML上に停止した場合には、第4小役入賞となる。第4小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは13枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは5枚のメダル払出が行われる。
図11(d)に示すように、有効ラインMLに第4小役入賞に対応する図柄が停止すると、右上がりラインL5には「ベル」図柄が揃って停止する。そのため、遊技者は、ベルに対応する小役入賞が成立したことを容易に理解可能となるとともに、「ベル」図柄が揃うラインの相違から、上記の第1小役入賞〜第3小役入賞とは異なる小役入賞が成立していることも理解可能となる。
左リール32Lの「スイカ」図柄と、中リール32Mの「スイカ」図柄と、右リール32Rの「リプレイ」図柄と、が有効ラインML上に停止した場合には、第5小役入賞となる。第5小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは13枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは5枚のメダル払出が行われる。
図11(e)に示すように、有効ラインMLに第5小役入賞に対応する図柄が停止すると、下ラインL3には「ベル」図柄が揃って停止する。そのため、遊技者は、ベルに対応する小役入賞が成立したことを容易に理解可能となるとともに、「ベル」図柄が揃うラインの相違から、上記の第1小役入賞〜第4小役入賞とは異なる小役入賞が成立していることも理解可能となる。
左リール32Lの「スイカ」図柄と、中リール32Mの「リプレイ」図柄と、右リール32Rの「リプレイ」図柄と、が有効ラインML上に停止した場合には、第6小役入賞となる。第6小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは13枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは5枚のメダル払出が行われる。
図11(f)に示すように、有効ラインMLに第6小役入賞に対応する図柄が停止すると、左リール32Lの下段、中リール32Mの中段、右リール32Rの下段にそれぞれ「ベル」図柄が停止する(小山型に停止する)。そのため、遊技者は、ベルに対応する小役入賞が成立したことを容易に理解可能となるとともに、「ベル」図柄の停止位置の相違から、上記の第1小役入賞〜第5小役入賞とは異なる小役入賞が成立していることも理解可能となる。
左リール32Lの「ベル」図柄と、中リール32Mの「白7」図柄、「チェリー」図柄、「赤貝」図柄又は「青年」図柄と、右リール32Rの「白7」図柄、「白貝」図柄又は「青年」図柄と、が有効ラインML上に停止した場合には、第7小役入賞となる。第7小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは3枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは3枚のメダル払出が行われる。
図12(a)に示すように、有効ラインMLに第7小役入賞に対応する図柄が停止すると、右下がりラインL4には「スイカ」図柄が揃って停止する。そのため、遊技者は、スイカに対応する小役入賞が成立したことを容易に理解可能となる。
左リール32Lの「ベル」図柄と、中リール32Mの「スイカ」図柄と、右リール32Rの「スイカ」図柄と、が有効ラインML上に停止した場合には、第8小役入賞となる。第8小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは3枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは3枚のメダル払出が行われる。
図12(b)に示すように、有効ラインMLに第8小役入賞に対応する図柄が停止すると、上ラインL1には「スイカ」図柄が揃って停止する。そのため、遊技者は、スイカに対応する小役入賞が成立したことを容易に理解可能となるとともに、「スイカ」図柄が揃うラインの相違から、上記の第7小役入賞とは異なる小役入賞が成立していることも理解可能となる。
第9小役〜第32小役は、主に、第1小役〜第6小役の取りこぼし時に入賞が成立する、所謂取りこぼし役である。第9小役入賞〜第32小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは1枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは1枚のメダル払出が行われる。第9小役〜第32小役は、左リール32Lの「リプレイ」図柄、「赤7」図柄、「BAR」図柄、「赤貝」図柄、「白貝」図柄、「青年」図柄又は「ベル」図柄と、中リール32Mの「白7」図柄、「チェリー」図柄、「赤貝」図柄、「青年」図柄、「赤7」図柄、「スイカ」図柄、「リプレイ」図柄、「BAR」図柄、「ベル」図柄又は「白貝」図柄と、右リール32Rの「赤7」図柄、「白7」図柄、「白貝」図柄、「青年」図柄、「スイカ」図柄、「赤貝」図柄、「BAR」図柄又は「リプレイ」図柄と、による対応する組み合わせが有効ラインML上に停止することで入賞が成立する。図8及び図9に示すように、これら第9小役入賞〜第32小役入賞に対応する図柄の組み合わせは、いずれも直線ライン(L1〜L5)に「ベル」図柄が揃って停止することがないように設定されており、ベルに対応する小役入賞が成立していないことを容易に理解可能となるように設定されている。
ちなみに、上記の第1小役入賞〜第32小役入賞に基づいてメダルが払い出される構成において、払い出される小役は、遊技の結果に応じて付与される特典の一種である。なお、本明細書においては、払い出されたメダルのことを出玉とも称する場合があり、投入した(ベットした)メダルの数に対する払出メダル(出玉)の数の割合を出玉率とも称する場合がある。
メダルを投入することなく次ゲームの遊技を行うことが可能な再遊技の特典が付与される入賞としては、第1再遊技入賞〜第12再遊技入賞がある。図10に示すように、これら第1再遊技〜第12再遊技に対して、入賞となる図柄組み合わせがそれぞれ設定されている。
第1再遊技は、左リール32Lの「リプレイ」図柄と、中リール32Mの「スイカ」図柄と、右リール32Rの「赤7」図柄、「白7」図柄、「白貝」図柄又は「青年」図柄と、が有効ラインML上に停止した場合に入賞が成立する。図12(c)に示すように、有効ラインMLに第1再遊技入賞に対応する図柄が停止すると、中ラインL2には「リプレイ」図柄が揃って停止する。そのため、遊技者は、リプレイに対応する再遊技入賞が成立したことを容易に理解可能となる。
第2再遊技は、左リール32Lの「リプレイ」図柄と、中リール32Mの「ベル」図柄と、右リール32Rの「BAR」図柄又は「チェリー」図柄と、が有効ラインML上に停止した場合に入賞が成立する。有効ラインMLに第2再遊技入賞に対応する図柄が停止すると、図14(a)に示すように、右上がりラインL5に「BAR」図柄が揃って停止したり、図14(b)に示すように、右上がりラインL5に左から順に「赤7」図柄、「赤7」図柄、「BAR」図柄が停止したりする。第2再遊技入賞が成立すると、遊技状態の移行は生じないものの、遊技者にとって有利な報知モードへの移行が生じ、所謂疑似ボーナスとしての第1AT状態が開始する。
第3再遊技は、左リール32Lの「ベル」図柄、「赤貝」図柄又は「青年」図柄と、中リール32Mの「ベル」図柄と、右リール32Rの「ベル」図柄と、が有効ラインML上に停止した場合に入賞が成立する。有効ラインMLに第3再遊技入賞に対応する図柄が停止すると、図14(c)に示すように、下ラインL3に「白7」図柄が揃って停止したり、図14(d)に示すように、右下がりラインL4に「赤7」図柄が揃って停止したりする。第3再遊技入賞が成立すると、遊技状態の移行は生じないものの、遊技者にとって有利な報知モードへの移行が生じ、所謂疑似ボーナスとしての第2AT状態が開始する。
第4再遊技及び第5再遊技は、複数の再遊技が重複して当選する場合の調整用の再遊技である。
第6再遊技は、左リール32Lの「ベル」図柄と、中リール32Mの「スイカ」図柄と、右リール32Rの「赤7」図柄、「白7」図柄、「BAR」図柄、「チェリー」図柄、「白貝」図柄又は「青年」図柄と、が有効ラインML上に停止した場合に入賞が成立する。図12(d)に示すように、有効ラインMLに第6再遊技入賞に対応する図柄が停止すると、左リール32Lの上段と中リール32Mの上段とに「スイカ」図柄が停止する一方、右リール32Rの上段には「スイカ」図柄が停止せず(右リール32Rの下段に「スイカ」図柄が停止し)、所謂上段スイカテンパイ外れの停止態様となる。また、有効ラインMLに第6再遊技入賞に対応する図柄が停止すると、左リール32Lの上段と右リール32Rの下段とに「スイカ」図柄が停止する一方、中リール32Mの中段には「スイカ」図柄が停止せず(中リール32Mの上段に「スイカ」図柄が停止し)、所謂右下がりスイカテンパイ外れの停止態様となる。
第7再遊技は、左リール32Lの「ベル」図柄と、中リール32Mの「白7」図柄、「チェリー」図柄、「赤貝」図柄又は「青年」図柄と、右リール32Rの「スイカ」図柄又は「赤貝」図柄と、が有効ラインML上に停止した場合に入賞が成立する。図12(e)に示すように、有効ラインMLに第7再遊技入賞に対応する図柄が停止すると、左リール32Lの上段と右リール32Rの上段とに「スイカ」図柄が停止する一方、中リール32Mの上段には「スイカ」図柄が停止せず(中リール32Mの中段に「スイカ」図柄が停止し)、所謂上段スイカテンパイ外れの停止態様となる。また、有効ラインMLに第7再遊技入賞に対応する図柄が停止すると、左リール32Lの上段と中リール32Mの中段とに「スイカ」図柄が停止する一方、右リール32Rの下段には「スイカ」図柄が停止せず(右リール32Rの上段に「スイカ」図柄が停止し)、所謂右下がりスイカテンパイ外れの停止態様となる。
第8再遊技は、左リール32Lの「スイカ」図柄と、中リール32Mの「白7」図柄、「チェリー」図柄、「赤貝」図柄又は「青年」図柄と、右リール32Rの「リプレイ」図柄と、が有効ラインML上に停止した場合に入賞が成立する。図13(a)に示すように、有効ラインMLに第8再遊技入賞に対応する図柄が停止すると、中ラインL2には「スイカ」図柄が揃って停止する。
第9再遊技は、左リール32Lの「リプレイ」図柄と、中リール32Mの「スイカ」図柄と、右リール32Rの「スイカ」図柄又は「赤貝」図柄と、が有効ラインML上に停止した場合に入賞が成立する。図13(b)に示すように、有効ラインMLに第9再遊技入賞に対応する図柄が停止すると、左リール32Lの中段と中リール32Mの中段とに「リプレイ」図柄が停止する一方、右リール32Rの中段には「リプレイ」図柄が停止せず(右リール32Rの中段に「ベル」図柄が停止し)、所謂中段リプレイテンパイ外れの停止態様となる。
第10再遊技は、左リール32Lの「BAR」図柄と、中リール32Mの「白7」図柄、「BAR」図柄、「チェリー」図柄、「赤貝」図柄又は「青年」図柄と、右リール32Rの「赤7」図柄、「白7」図柄、「BAR」図柄、「チェリー」図柄、「白貝」図柄又は「青年」図柄と、が有効ラインML上に停止した場合に入賞が成立する。また、第12再遊技は、左リール32Lの「BAR」図柄と、中リール32Mの「BAR」図柄と、右リール32Rの「ベル」図柄、「スイカ」図柄又は「赤貝」図柄と、が有効ラインML上に停止した場合に入賞が成立する。図13(c)及び図13(d)に示すように、有効ラインMLに第10再遊技入賞又は第12再遊技入賞に対応する図柄が停止すると、左リール32Lの下段に「チェリー」図柄が停止する。第10再遊技又は第12再遊技に当選している場合、右リール32Rに「チェリー」図柄を狙って停止操作を行うと、第10再遊技入賞の場合には上段に「チェリー」図柄が停止し、第12再遊技入賞の場合には中段又は下段に「チェリー」図柄が停止するため、これら第10再遊技入賞と第12再遊技入賞とを区別することが可能である。第11再遊技は、これら第10再遊技や第12再遊技を入賞させることができない場合、すなわち取りこぼしが生じ得る場合に入賞が成立するものである。
遊技状態の移行のみが行われる状態移行入賞としては、第1BB入賞,第2BB入賞がある。
左リール32Lの「白7」図柄と、中リール32Mの「白貝」図柄と、右リール32Rの「チェリー」図柄と、が有効ラインML上に停止した場合には、第1BB入賞となる。第1BB入賞が成立した場合、遊技状態が第1BB状態に移行する。図13(e)に示すように、有効ラインMLに第1BB入賞に対応する図柄が停止すると、中ラインL2には「白7」図柄が揃って停止する。
左リール32Lの「白7」図柄と、中リール32Mの「白貝」図柄と、右リール32Rの「BAR」図柄と、が有効ラインML上に停止した場合には、第2BB入賞となる。第2BB入賞が成立した場合、遊技状態が第2BB状態に移行する。図13(f)に示すように、有効ラインMLに第2BB入賞に対応する図柄が停止すると、左リール32Lの中段及び中リール32Mの中段に「白7」図柄が停止し、右リール32Rの中段に「赤7」図柄が停止する。
遊技パネル25の下方左側には、各リール32L,32M,32Rの回転を開始させるために操作されるスタートレバー41が設けられている。スタートレバー41はリール32L,32M,32Rを回転開始、すなわち図柄の可変表示を開始させるべく操作される開始操作手段又は始動操作手段を構成する。所定数のメダルが投入されている状態でスタートレバー41を操作された場合、各リール32L,32M,32Rが回転を開始するようになっている。
スタートレバー41の右側には、回転している各リール32L,32M,32Rを個別に停止させるために操作されるボタン状のストップスイッチ42〜44が設けられている。各ストップスイッチ42〜44は、停止対象となるリール32L,32M,32Rに対応する表示窓26L,26M,26Rの直下にそれぞれ配置されている。
ストップスイッチ42〜44には、それぞれストップ検出センサ42a〜44a(図15)が接続されており、ストップ検出センサ42a〜44aと後述する主制御装置101とが接続されている。そして主制御装置101では、ストップ検出センサ42a〜44aからの検知信号に基づいて、ストップスイッチ42〜44の操作が行われたことを把握する。具体的には、ストップスイッチ42〜44が操作されていない場合には、ストップ検出センサ42a〜44aからはLOW信号の検知信号が出力されており、ストップスイッチ42〜44が操作されることにより、当該検知信号がLOW信号からHI信号に切り換わる。主制御装置101では、かかる信号の切り換わりを把握して、ストップスイッチ42〜44が操作されたことを把握する。主制御装置101では、ストップスイッチ42〜44が操作されたことを把握した場合には、操作されたスイッチに対応するリールの回転を停止するように制御する。
すなわち、左ストップスイッチ42が操作された場合には左リール32Lの回転が停止し、中ストップスイッチ43が操作された場合には中リール32Mの回転が停止し、右ストップスイッチ44が操作された場合には右リール32Rの回転が停止する。ストップスイッチ42〜44はリール32L,32M,32Rの回転に基づく図柄の可変表示を停止させるべく操作される停止操作手段を構成する。
表示窓26L,26M,26Rの下方右側には、メダルを投入するためのメダル投入口45が設けられている。メダル投入口45は遊技媒体を入力する入力手段を構成する。また、メダル投入口45が遊技者によりメダルを直接投入するという動作を伴う点に着目すれば、遊技媒体を直接入力する直接入力手段を構成するものとも言える。
メダル投入口45から投入されたメダルは、前面扉12の背面に設けられた通路切替手段としてのセレクタ46によって貯留用通路47か排出用通路48のいずれかへ導かれる。より詳しくは、セレクタ46にはメダル通路切替ソレノイド46aが設けられており、そのメダル通路切替ソレノイド46aの非励磁時にはメダルが排出用通路48側に導かれ、前記メダル通路切替ソレノイド46aの励磁時にはメダルが貯留用通路47側に導かれるようになっている。貯留用通路47に導かれたメダルは、筐体11の内部に収納されたホッパ装置51へと導かれる。一方、排出用通路48に導かれたメダルは、前面扉12の前面下部に設けられたメダル排出口49からメダル受け皿50へと導かれ、遊技者に返還される。
ホッパ装置51は、メダルを貯留する貯留タンク52と、メダルを遊技者に払い出す払出装置53とより構成されている。払出装置53は、図示しないメダル払出用回転板を回転させることにより、排出用通路48に設けられた開口48aへメダルを排出し、排出用通路48を介してメダル受け皿50へメダルを払い出すようになっている。また、ホッパ装置51の右方には、貯留タンク52内に所定量以上のメダルが貯留されることを回避するための予備タンク54が設けられている。ホッパ装置51の貯留タンク52内部には、この貯留タンク52から予備タンク54へとメダルを排出する誘導プレート52aが設けられている。したがって、誘導プレート52aが設けられた高さ以上にメダルが貯留された場合、かかるメダルが予備タンク54に貯留されることとなる。
メダル投入口45の下方には、ボタン状の返却スイッチ55が設けられている。メダル投入口45に投入されたメダルがセレクタ46内に詰まった状況下で返却スイッチ55を操作された場合、セレクタ46が機械的に連動して動作され、当該セレクタ46内に詰まったメダルがメダル排出口49から返却されるようになっている。
表示窓26L,26M,26Rの下方左側には、遊技媒体としてのクレジットされた仮想メダルを、一度に、ゲームの規定枚数のうちの予め定められた特定枚数を投入するための第1クレジット投入スイッチ56が設けられている。特定枚数は、遊技の進行状況によって設定されるものである。例えば、ゲームの規定枚数が3枚として設定されており特定枚数が3枚として設定されている場合に第1クレジット投入スイッチ56が操作されると、クレジットがあることを条件に3枚の仮想メダルの投入が行われ、規定枚数が2枚として設定されており特定枚数が2枚として設定されている場合に第1クレジット投入スイッチ56が操作されると、クレジットがあることを条件に2枚の仮想メダルの投入が行われ、規定枚数が3枚又は2枚として設定されている場合であって、特定枚数が3枚として設定されている場合に第1クレジット投入スイッチ56が操作されると、クレジットがあることを条件に3枚の仮想メダルの投入が行われ、規定枚数が3枚又は2枚として設定されている場合であって、特定枚数が2枚として設定されている場合に第1クレジット投入スイッチ56が操作されると、クレジットがあることを条件に2枚の仮想メダルの投入が行われる。なお、第1クレジット投入スイッチ56が操作された場合、特定枚数のクレジットが無い場合には、クレジットの分だけ仮想メダルの投入が行われる。例えば、特定枚数が3枚として設定されており、クレジットが2である場合は2枚の仮想メダルの投入が行われる。
また、第1クレジット投入スイッチ56の左方には第2クレジット投入スイッチ57が設けられている。第2クレジット投入スイッチ57は仮想メダルを2枚投入するためのものである。各クレジット投入スイッチ56,57は前記メダル投入口45とともに遊技媒体を入力する入力手段を構成する。また、メダル投入口45が遊技者によりメダルを直接投入するという動作を伴うのに対し、各クレジット投入スイッチ56,57は貯留記憶に基づく仮想メダルの投入という動作を伴うに過ぎない点に着目すれば、遊技媒体を間接入力する間接入力手段を構成するものとも言える。なお、本スロットマシン10では、仮想メダルを1枚投入するためクレジット投入スイッチは設けられていない。
第1クレジット投入スイッチ56は第2クレジット投入スイッチ57よりも、遊技者により操作される操作面が大きく設定されており、その操作性が第1クレジット投入スイッチ56の方が第2クレジット投入スイッチ57よりも優れている。そのため、通常であれば、遊技者は、第1クレジット投入スイッチ56を操作して遊技を進行することが想定される。つまり、通常であれば、規定枚数のうちの設定されている特定枚数を投入して遊技を行うものと考えられる。
なお、第1クレジット投入スイッチ56には、当該第1クレジット投入スイッチ56が操作されたことを検知する第1クレジット投入検出センサ56aが設けられており、第2クレジット投入スイッチ57には、当該第2クレジット投入スイッチ57が操作されたことを検知する第2クレジット投入検出センサ57aが設けられており、これら各クレジット投入検出センサ56a,57aによって、各クレジット投入スイッチ56,57の操作が検知される(図15参照)。また、第1クレジット投入スイッチ56には、第1クレジットランプ56bが内蔵されている。第1クレジットランプ56bは点灯状態と消灯状態とに切り替わり可能に構成されており、第1クレジットランプ56bを点灯状態とすることによって第1クレジット投入スイッチ56の操作が促される。なお、第1クレジット投入スイッチ56の操作が可能な状態で点灯状態となる構成に代えて又は加えて、点滅状態となる構成としてもよい。
第1クレジット投入スイッチ56と第2クレジット投入スイッチ57との右方には、演出発生時に操作される演出スイッチ66が設けられている。
スタートレバー41の左方には、清算スイッチ59が設けられている。すなわち、本スロットマシン10では、所定の最大値(メダル50枚分)となるまでの余剰の投入メダルや入賞時の払出メダルを仮想メダルとして貯留記憶するクレジット機能を有しており、仮想メダルが貯留記憶されている状況下で清算スイッチ59を操作された場合、仮想メダルが現実のメダルとしてメダル排出口49から払い出されるようになっている。この場合、クレジットされた仮想メダルを現実のメダルとして払い出すという機能に着目すれば、清算スイッチ59は貯留記憶された遊技媒体を実際に払い出すための清算用操作手段を構成するものとも言える。
遊技パネル25の表示窓26L,26M,26R下方には、クレジットされている仮想メダル数を表示するクレジット表示部60と、BB状態が終了するまでに払い出される残りのメダル数を表示する残払出枚数表示部61と、入賞時に払い出したメダルの枚数を表示する払出枚数表示部62とがそれぞれ設けられている。これら表示部60〜62は7セグメント表示器によって構成されているが、液晶表示器等によって代替することは当然可能である。
遊技パネル25における表示窓26L,26M,26Rの下方であって、払出枚数表示部62の右方には、ストップスイッチ42〜44の操作順序を報知する押し順表示器と、操作順序を報知することによって小役の入賞率を変化させ遊技者にとって有利な状況で遊技を進行可能となる区間である有利区間を示すための区間表示器と、を有する指示モニタ68が設けられている。指示モニタ68については、後に詳細に説明する。
遊技パネル25における表示窓26L,26M,26Rの下方であって、クレジット表示部60の左方には、第1クレジット投入スイッチ56や第2クレジット投入スイッチ57の操作やメダル投入口45へのメダル投入によって設定されるゲームのベット数を表示するための第1表示部としてのBET表示部75と、現状の遊技の進行状態を示す遊技状態表示部76とが設けられている。
また、遊技パネル25における表示窓26L,26M,26Rの左方には、上記のゲームのベット数を表示するための第2表示部としてのベット表示部34が設けられている。更に、遊技パネル25における表示窓26L,26M,26Rの右方には、ゲームの開始に際して各リール32L,32M,32Rの回転が開始されるまでの待機すべき状態(ウェイト状態)であることを報知するためのウェイト表示部35が設けられている。
これらBET表示部75、遊技状態表示部76、ベット表示部34、ウェイト表示部35については、後に詳細に説明する。
前面扉12の上部には、遊技の進行に伴い点灯したり点滅したりする上部ランプ63と、遊技の進行に伴い種々の効果音を鳴らしたり、遊技者に遊技状態を報知したりする左右一対のスピーカ64と、遊技者に各種情報を与える補助表示部65とが設けられている。補助表示部65は、遊技の進行に伴って各種表示演出を実行するためのものであり、各リール32L,32M,32Rによる遊技を主表示部によるものと考えることができることから、本実施形態では補助表示部65と称している。補助表示部65の背面には、上部ランプ63やスピーカ64、補助表示部65を駆動させるための表示制御装置81が設けられている。
前面扉12において、遊技パネル25の下方であって、ストップスイッチ42〜44よりも下方には、遊技機の機種名が記載されたり、所定の表示画面を構成する下表示部69が設けられている。なお、下表示部69を液晶表示部として構成してもよく、下表示部69に演出用の操作ボタンを設けてもよく、下表示部69全体を操作可能に構成してもよい。
筐体11の内部においてホッパ装置51の左方には、電源ボックス70が設けられている。電源ボックス70は、その内部に電源装置91を収容するとともに、電源スイッチ71やリセットスイッチ72、設定キー挿入孔73などを備えている。電源スイッチ71は、主制御装置101を始めとする各部に電源を供給するための起動スイッチである。リセットスイッチ72は、スロットマシン10のエラー状態をリセットするためのスイッチである。また、設定キー挿入孔73は、ホール管理者などがメダルの出玉調整を行うためのものである。すなわち、ホール管理者等が設定キーを設定キー挿入孔73へ挿入してON操作することにより、スロットマシン10の当選確率(設定値)を設定できるようになっている。なお、リセットスイッチ72は、エラー状態をリセットする場合の他に、スロットマシン10の当選確率を変更する場合にも操作される。
リールユニット31の上方には、遊技を統括管理する主制御装置101が筐体11に取り付けられている。
主制御装置101には、遊技者にとって有利な遊技状態と、そうではない状態との比率を明示するための役比モニタ77が設けられている。役比モニタ77は、前面扉12を開放状態とすることで遊技機前方から視認可能となり、且つ、前面扉12を閉鎖状態とすることで遊技機前方から視認不可となるように、主制御装置101において遊技機前方を向く側に設置されており、より詳しくは、主制御装置101が収容される基板ボックスを介して役比モニタ77の表示面が視認可能となるように、基板ボックス内に収容されている。ちなみに、前面扉12が閉鎖状態とされている場合、役比モニタ77は表示窓26L〜26Rの隙間等のからも視認不可であり、キーシリンダ21に対する所定のキー操作によって施錠状態が解除されて前面扉12を開放状態としない限り、役比モニタ77を確認することが不可となっている。なお、役比モニタ77については、後に詳細に説明する。
次に、本スロットマシン10の電気的構成について、図15及び図16のブロック図に基づいて説明する。
主制御装置101には、演算処理手段であるCPU102を中心とするマイクロコンピュータが搭載されている。CPU102には、電源装置91の他に、所定周波数の矩形波を出力するクロック回路103や、入出力ポート104などが内部バスを介して接続されている。かかる主制御装置101は、スロットマシン10に内蔵されるメイン基盤としての機能を果たすものである。
主制御装置101の入力側には、リールユニット31(より詳しくは各リール32L,32M,32Rが1回転したことを個別に検出するリールインデックスセンサ)、スタートレバー41の操作を検出するスタート検出センサ41a、各ストップスイッチ42〜44の操作を個別に検出するストップ検出センサ42a〜44a、メダル投入口45から投入されたメダルを検出する投入メダル検出センサ45a、ホッパ装置51から払い出されるメダルを検出する払出検出センサ51a、第1クレジット投入スイッチ56の操作を個別に検出する第1クレジット投入検出センサ56a、第2クレジット投入スイッチ57の操作を個別に検出する第2クレジット投入検出センサ57a、清算スイッチ59の操作を検出する清算検出センサ59a、リセットスイッチ72の操作を検出するリセット検出センサ72a、設定キー挿入孔73に設定キーが挿入されてON操作されたことを検出する設定キー検出センサ73a等の各種センサが接続されており、これら各種センサからの信号は入出力ポート104を介してCPU102へ出力されるようになっている。
また、主制御装置101の入力側には、入出力ポート104を介して電源装置91が接続されている。電源装置91には、主制御装置101を始めとしてスロットマシン10の各電子機器に駆動電力を供給する電源部91aや、停電監視回路91bなどが搭載されている。
停電監視回路91bは電源の遮断状態を監視し、停電時はもとより、電源スイッチ71による電源遮断時に停電信号を生成するためのものである。そのため停電監視回路91bは、電源部91aから出力されるこの例では直流12ボルトの安定化駆動電圧を監視し、この駆動電圧が例えば10ボルト未満まで低下したとき電源が遮断されたものと判断して停電信号が出力されるように構成されている。停電信号はCPU102と入出力ポート104のそれぞれに供給され、CPU102ではこの停電信号を認識することにより後述する停電処理が実行される。また、この停電信号は表示制御装置81にも供給されるように構成されている。
電源部91aは、出力電圧が10ボルト未満まで低下した場合でも、主制御装置101などの制御系において駆動電圧として使用される5ボルトの安定化電圧が出力されるように構成されている。この安定化電圧が出力される時間としては、主制御装置101による停電処理を実行するに十分な時間が確保されている。
主制御装置101の出力側には、リールユニット31(より詳しくは各リール32L,32M,32Rを回転させるためのステッピングモータ)、セレクタ46に設けられたメダル通路切替ソレノイド46a、ホッパ装置51、クレジット表示部60、残払出枚数表示部61、払出枚数表示部62、指示モニタ68、BET表示部75、遊技状態表示部76、役比モニタ77、表示制御装置81、図示しないホール管理装置などに情報を送信できる外部集中端子板121等が入出力ポート104を介して接続されている。
上述したCPU102には、このCPU102によって実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM105と、このROM105に記憶されている制御プログラムを実行するにあたって各種のデータを一時的に記憶する作業エリアを確保するためのRAM106の他に、図示はしないが周知のように割込み回路を始めとしてタイマ回路、データ送受信回路などスロットマシン10において必要な各種の処理回路や、クレジット枚数をカウントするクレジットカウンタなどの各種カウンタが内蔵されている。ROM105とRAM106によって記憶手段としてのメインメモリが構成され、各種処理を実行するためのプログラムは、制御プログラムの一部として上述したROM105に記憶されている。
RAM106は、スロットマシン10の電源が遮断された後においても電源装置91からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっている。RAM106には、各種のデータを一時的に記憶するためのメモリや、役の抽選結果を記憶するための当選フラグ格納エリア106a、各リール32L,32M,32Rの停止制御を行う場合に用いる停止情報を記憶するための停止情報格納エリア106b、デモ状態に移行させる前の状態を記憶するための待機用記憶エリア106c等の他に、バックアップエリアが設けられている。
バックアップエリアは、停電等の発生により電源が遮断された場合において、電源遮断時(電源スイッチ71の操作による電源遮断をも含む。以下同様)のスタックポインタの値を記憶しておくためのエリアであり、停電解消時(電源スイッチ71の操作による電源投入をも含む。以下同様)には、バックアップエリアの情報に基づいてスロットマシン10の状態が電源遮断前の状態に復帰できるようになっている。バックアップエリアへの書き込みは停電処理(図17参照)によって電源遮断時に実行され、バックアップエリアに書き込まれた各値の復帰は電源投入時のメイン処理において実行される。
また、CPU102のNMI端子(ノンマスカブル割込端子)には、停電等の発生による電源遮断時に、停電監視回路91bからの停電信号が入力されるように構成されている。そして、電源遮断時には、停電フラグ生成処理としてのNMI割込み処理が即座に実行されるようになっている。
図16に示すように、表示制御装置81は、演算処理手段であるCPU181を中心とするマイクロコンピュータが搭載されている。CPU181には、このCPU181によって実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM182と、このROM182内に記憶されている制御プログラムを実行するに当たって各種のデータを一時的に記憶する作業エリアを確保するためのRAM183などが内蔵されている。
表示制御装置81には、図示しない入出力ポートが設けられており、入力側に主制御装置101が接続されており、出力側にベット表示部34、ウェイト表示部35、第1クレジットランプ56b、上部ランプ63、スピーカ64、及び補助表示部65が接続されている。そして、主制御装置101から入力する各種コマンドに基づいてベット表示部34、ウェイト表示部35、第1クレジットランプ56b、上部ランプ63、スピーカ64及び補助表示部65を駆動制御する。つまり、表示制御装置81は、遊技を統括管理するメイン基盤たる主制御装置101との関係では補助的な制御を実行するサブ基盤となっている。即ち、間接的な遊技に関する音声やランプ、表示についてはサブ基盤を設けることにより、メイン基盤の負担軽減を図っている。
表示制御装置81の入力側には、演出スイッチ66(より詳しくは当該演出スイッチ66の操作を検出する演出スイッチ検出センサ)等が接続されている。なお、各種表示部60〜62、68も表示制御装置81が駆動制御する構成としてもよい。
続いて、主制御装置101のCPU102により実行される各制御処理について説明する。かかるCPU102の処理としては、大別して、電源投入に伴い起動されるメイン処理と、定期的に(本実施の形態では1.49msec周期で)起動されるタイマ割込み処理と、NMI端子への停電信号の入力に伴い起動されるNMI割込み処理とがある。以下では、これら各処理のうち遊技の進行に関わる処理、すなわちタイマ割込み処理と、メイン処理にて行われる通常処理とを説明する。
図17は、主制御装置101で定期的に実行されるタイマ割込み処理のフローチャートであり、主制御装置101のCPU102により例えば1.49msec毎にタイマ割込みが発生する。
先ず、ステップS101に示すレジスタ退避処理では、後述する通常処理で使用しているCPU102内の全レジスタの値をRAM106のバックアップエリアに退避させる。ステップS102では停電フラグがセットされているか否かを確認し、停電フラグがセットされているときにはステップS103に進み、停電処理を実行する。
ここで、停電処理について概略を説明する。
停電の発生等によって電源が遮断されると、電源装置91の停電監視回路91bから停電信号が出力され、当該停電信号がNMI端子を介して主制御装置101に入力される。主制御装置101は、停電信号が入力された場合、即座にNMI割込み処理を実行し、停電フラグをRAM106に設けられた停電フラグ格納エリアにセットする。
停電処理では、先ずコマンドの送信が終了しているか否かを判定し、送信が終了していない場合には本処理を終了してタイマ割込み処理に復帰し、コマンドの送信を終了させる。コマンドの送信が終了している場合には、CPU102のスタックポインタの値をRAM106のバックアップエリアに保存する。その後、入出力ポート104における出力ポートの出力状態をクリアし、図示しない全てのアクチュエータをオフ状態にする。そして、停電解消時にRAM106のデータが正常か否かを判定するためのRAM判定値を算出してバックアップエリアに保存することにより、それ以後のRAMアクセスを禁止する。以上の処理を行った後は、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるのに備え、無限ループに入る。なお、例えばノイズ等に起因して停電フラグが誤ってセットされる場合を考慮し、無限ループに入るまでは停電信号が出力されているか否かを確認する。停電信号が出力されていなければ停電状態から復旧したこととなるため、RAM106への書き込みを許可するとともに停電フラグをリセットし、タイマ割込み処理に復帰する。停電信号の出力が継続してなされていれば、そのまま無限ループに入る。ちなみに、無限ループ下においても停電信号が出力されているか否かを確認しており、停電信号が出力されなくなった場合にはメイン処理に移行する。
タイマ割込み処理の説明に戻り、ステップS102にて停電フラグがセットされていない場合には、ステップS104以降の各種処理を行う。
すなわち、ステップS104では、誤動作の発生を監視するためのウオッチドッグタイマの値を初期化するウオッチドッグタイマのクリア処理を行う。ステップS105では、CPU102自身に対して次回のタイマ割込みを設定可能とする割込み終了宣言処理を行う。ステップS106では、各リール32L,32M,32Rを回転させるために、それぞれの回胴駆動モータであるステッピングモータを駆動させるステッピングモータ制御処理を行う。ステップS107では、入出力ポート104に接続されたストップ検出センサ42a〜44a,投入メダル検出センサ45a,払出検出センサ51a等の各種センサ(図15参照)の状態を読み込むとともに、読み込み結果が正常か否かを監視するセンサ監視処理を行う。ステップS108では、各カウンタやタイマの値を減算するタイマ演算処理を行う。ステップS109では、メダルのベット数や、払出枚数をカウントした結果を外部集中端子板121へ出力するカウンタ処理を行う。
ステップS110では、後述する抽選結果コマンド等の各種コマンドを表示制御装置81へ送信するコマンド出力処理を行う。ステップS111では、クレジット表示部60、残払出枚数表示部61、払出枚数表示部62及び指示モニタ68にそれぞれ表示されるセグメントデータを設定するセグメントデータ設定処理を行う。ステップS112では、セグメントデータ設定処理で設定されたセグメントデータを各表示部60〜62,68に供給して該当する数字、記号などを表示するセグメントデータ表示処理を行う。ステップS113では、入出力ポート104からI/O装置に対応するデータを出力するポート出力処理を行う。ステップS114では、先のステップS101にてバックアップエリアに退避させた各レジスタの値をそれぞれCPU102内の対応するレジスタに復帰させる。その後ステップS115にて次回のタイマ割込みを許可する割込み許可処理を行い、この一連のタイマ割込み処理を終了する。
次に、遊技に関わる主要な制御を行う通常処理について図18のフローチャートに基づき説明する。
先ずステップS201では、次回のタイマ割込みを許可する割込み許可処理を行う。ステップS202では、遊技を可能とするための開始前処理を行う。開始前処理では、表示制御装置81等が初期化を終了するまで待機する。表示制御装置81等の初期化が終了した場合には、ステップS203〜ステップS215に示す遊技管理処理を行う。
遊技管理処理として、ステップS203では、RAM106に格納された各種遊技情報等のデータ(例えば前回の遊技で用いた乱数値等)をクリアする。その後、ステップS204では、BET用処理を行う。
BET用処理では、前回の遊技でいずれかの再遊技入賞が成立したか否かを判定する。いずれかの再遊技入賞が成立していた場合には、前回のベット数と同数の仮想メダルを自動投入する自動投入処理を行う。具体的には、例えば、3ベットゲームにて再遊技入賞が成立した場合には3枚の仮想メダルを自動投入する処理を行い、2ベットゲームにて再遊技入賞が成立した場合には2枚の仮想メダルを自動投入する処理を行う。
なお、仮想メダルを自動投入する処理では、クレジット表示部60に表示された仮想メダル数を減じることなく仮想メダルの投入を行う。つまり、前回の遊技でいずれかの再遊技入賞が成立した場合には、遊技者は所有するメダルを減らすことなく且つメダルを投入することなく今回の遊技を行うことができる。いずれの再遊技入賞も成立していなかった場合には、各クレジット投入スイッチ56,57の操作やメダル投入口45からのメダル投入といった賭数操作に基づいてベット数を設定する処理を行う。当該BET用処理については、後に詳細に説明する。
続くステップS205では、タイマ割込み処理のセンサ監視処理ステップS107にてなされたセンサの読み込み結果に異常が発生していないかを確認し、異常が発生している場合にはスロットマシン10をエラー状態とするとともにエラーの発生を報知する異常用処理を行う。かかるエラー状態は、リセットスイッチ72が操作されるまで維持される。
異常用処理を実行した後は、ステップS206にて、清算スイッチ59の操作に基づきクレジットされた仮想メダルと同数のメダルを払い出すメダル返却処理を行う。
メダル返却処理を実行した後は、ステップS207にて、ステップS204のBET用処理の結果として、メダルのベット数が規定枚数に達しており、ゲームを開始する開始操作を受付可能な開始可能状態であるか否かを判定する。本スロットマシン10では、ボーナス状態(BB状態)における規定枚数として「3」が設定されており、ボーナス状態以外の遊技状態における規定枚数として「2」及び「3」が設定されている。つまり、ボーナス状態においては、ベット数が「3」となっていることを条件にステップS207にて肯定判定し、ボーナス状態以外ではベット数が「2」又は「3」となっていることを条件にステップS207にて肯定判定する。言い換えると、ボーナス状態以外の遊技状態において、メダルがベットされていない場合、又は、ベットされていてもベット数が「1」である場合にはステップS207にて否定判定する。ベット数が規定枚数に達しておらず、開始可能状態ではない場合には、ステップS204のBET用処理に戻る。
開始可能状態である場合には、ステップS208にてスタートレバー41が操作されて開始操作が行われたか否かを判定する。スタートレバー41が操作されていない場合には、ステップS204のBET用処理に戻る。
一方、スタートレバー41が操作された場合には、規定枚数のメダルがベットされている状況下でスタートレバー41が操作されると遊技を開始できる構成となっているため、遊技を開始させるべく開始指令が発生したことを意味する。かかる場合には、ステップS209にて、遊技状態表示部用処理を実行する。かかる処理は、ゲームの開始操作に基づいて、遊技状態表示部76の表示制御を行うための処理であり、その詳細については、遊技状態表示部76の説明とともに後に説明する。
続くステップS210では、ベット数と対応する組合せラインを有効ラインと設定する有効ライン設定処理を行う。すなわち、折れ曲がりラインL6のみを有効ラインと設定する。ステップS211では、メダル通路切替ソレノイド46aを非励磁状態に切り替えてベット受付を禁止する。その後、ステップS212の抽選処理、ステップS213のリール制御処理、ステップS214のメダル払出処理、ステップS215の待機状態設定処理を順に実行し、ステップS203に戻る。
次に、ステップS212の抽選処理について、図19のフローチャートに基づき説明する。
ステップS301では、役の当否判定を行う際に用いる乱数を取得する。本スロットマシン10では、スタートレバー41が操作されると、ハード回路がその時点におけるフリーランカウンタの値をラッチする構成となっている。フリーランカウンタは0〜65535の乱数を生成しており、CPU102は、スタートレバー41の操作を確認した後、ハード回路がラッチした値をRAM106に格納する。かかる構成とすることにより、スタートレバー41が操作されたタイミングで速やかに乱数を取得することが可能となり、同期等の問題が発生することを回避することが可能となる。本スロットマシン10のハード回路は、スタートレバー41が操作される毎にその都度のフリーランカウンタの値をラッチする構成となっている。
乱数を取得した後、ステップS302では、役の当否判定を行うための抽選テーブルを選択する。本スロットマシン10では、遊技状態として、大別して通常遊技状態及びボーナス状態を有しており、抽選テーブルは、各遊技状態用にそれぞれ設定されている。そして、通常遊技状態においては、上記のようにベットの規定枚数が「3」と「2」が設定されていることから、通常遊技状態用の抽選テーブルは、3ベットゲームでの抽選テーブルと、2ベットゲームでの抽選テーブルとが設定されている。
すなわち、ステップS302では、ベット数に基づいてスロットマシン10の現在の遊技状態を判別し、ベット数と遊技状態と対応した抽選テーブルを選択する。例えば、ベット数が「3」であって、現在の遊技状態が通常遊技状態である場合には、通常遊技状態用抽選テーブルを選択する。そして、今回のゲームが3ベットゲームである場合には、3ベットゲーム用の通常遊技状態用抽選テーブル(図20)を選択し、今回のゲームが2ベットゲームである場合には、2ベットゲーム用の通常遊技状態用抽選テーブル(図21)を選択する。また、本スロットマシン10では、「設定1」から「設定6」まで6段階の当選確率が予め用意されており、設定キー挿入孔に設定キーを挿入してON操作するとともに所定の操作を行うことにより、いずれの当選確率に基づいて内部処理を実行させるのかを設定することができる。ステップS302では、設定状態が「設定1」のときにメダル払出の期待値が最も低い抽選テーブルを選択し、「設定6」のときにメダル払出の期待値が最も高い抽選テーブルを選択する。
ここで、当選確率の設定に関する処理について補足説明する。
当選確率の設定処理は、電源投入時に主制御装置101にて起動されるメイン処理にて実行される。より詳しくは、当選確率の設定処理は、設定キー挿入孔に設定キーが挿入されてON操作されていることを設定キー検出センサ73aにて検出している状態で、電源投入された場合に、初期化処理の後に起動される。当選確率の設定処理では、所定の操作として、スタートレバー41の操作毎に設定値を1ずつ更新し、例えば、スタートレバー41が1回操作される度に、「設定1」→「設定2」→「設定3」→「設定4」→「設定5」→「設定6」→「設定1」となるように設定値を更新する。なお、各設定値は、例えばクレジット表示部60にて表示され、上記設定値の更新毎にその表示も更新される。そして、設定キー検出センサ73aがOFF操作された状態でスタートレバー41が操作されたことを設定値の確定操作とし、その時点での設定値を今回の設定値として、当選確率の設定処理を終了する。当選確率の設定処理の終了に基づいて、クレジット表示部60の表示も終了する。当選確率の設定処理で設定された設定値は、次の当選確率の設定処理が起動されるまで、RAM106に記憶保持される。ステップS302では、この記憶されている設定値に基づいて、抽選テーブルを選択する処理を行うこととなる。
抽選テーブルについて、簡単に説明する。図20は、3ベットゲームにおいて通常遊技状態で選択される通常遊技状態用抽選テーブルである。また、図21は、2ベットゲームにおいて通常遊技状態で選択される通常遊技状態用抽選テーブルである。抽選テーブルには、インデックス値IVが設定されており、各インデックス値IVには、当選となる役がそれぞれ一義的に対応付けられるとともにポイント値PVが設定されている。
抽選テーブルを選択した後、ステップS303ではインデックス値IVを1とし、続くステップS304では役の当否を判定する際に用いる判定値DVを設定する。かかる判定値設定処理では、現在の判定値DVに、現在のインデックス値IVと対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVを設定する。なお、初回の判定値設定処理では、ステップS301にて取得した乱数値を現在の判定値DVとし、この乱数値に現在のインデックス値IVである1と対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVとする。
その後、ステップS305ではインデックス値IVと対応する役の当否判定を行う。役の当否判定では判定値DVが65535を超えたか否かを判定する。65535を超えた場合には、ステップS306にて、ステップS305にて肯定判定したインデックス値IVに応じた遊技結果の当選フラグを、当選フラグ格納エリア106aにセットする処理を実行する。例えば、IV=23のときに判定値DVが65535を超えた場合、ステップS306にて第7小役当選フラグ及び第8小役当選フラグをセットする。また、IV=25のときに判定値DVが65535を超えた場合、ステップS306にて第1BB当選フラグをセットし、IV=26のときに判定値DVが65535を超えた場合、ステップS306にて第2BB当選フラグをセットする。
ちなみに、セットされた当選フラグが第1BBに当選したことを示す当選フラグ(第1BB当選フラグ)又は第2BBに当選したことを示す当選フラグ(第2BB当選フラグ)でない場合、当選フラグ格納エリア106aにセットされた当選フラグは該当選フラグがセットされたゲームの終了後にリセットされる(通常処理のS203参照)。一方、当選フラグが第1BB当選フラグ又は第2BB当選フラグである場合、これら当選フラグは対応する入賞が成立したことを条件の1つとしてリセットされる。すなわち、第1BB当選フラグ及び第2BB当選フラグは、複数回のゲームに亘って有効とされる場合がある。
なお、第1BB当選フラグ又は第2BB当選フラグを持ち越した状態におけるステップS306では、第1BB,第2BB以外の役に当選していれば対応する当選フラグをセットし、第1BB,第2BB以外の役に当選していなければ対応する当選フラグをセットしない。
すなわち、例えば、第1BB当選フラグが持ち越された状態で、例えば、インデックス値IV=25のときに判定値DVが65535を超えた場合、第1BB当選フラグはセットしない。また、第1BB当選フラグが持ち越された状態で、例えば、インデックス値IV=11のときに判定値DVが65535を超えた場合、第1小役当選フラグ、第9小役当選フラグ、第10小役当選フラグ及び第13小役当選フラグをセットする。
なお、第1BB当選フラグ又は第2BB当選フラグを持ち越した状態における抽選テーブルを別途用意しておき、第1BB当選フラグ又は第2BB当選フラグを持ち越した状態では、当該別途用意した抽選テーブルにて抽選処理を行う構成としてもよい。この場合、当該別途用意した抽選テーブルにおいては、第1BB,第2BBに当選しないように各インデックス値IVやポイント値PV値を設定するとよい。
ステップS305にて判定値DVが65535を超えなかった場合には、インデックス値IVと対応する役に外れたことを意味する。かかる場合にはステップS307にてインデックス値IVを1加算し、続くステップS308ではインデックス値IVと対応する役があるか否か、すなわち当否判定すべき判定対象があるか否かを判定する。具体的には、1加算されたインデックス値IVが抽選テーブルに設定されたインデックス値IVの最大値を超えたか否かを判定する。当否判定すべき判定対象がある場合にはステップS304に戻り、役の当否判定を継続する。このとき、ステップS304では、先の役の当否判定に用いた判定値DV(すなわち現在の判定値DV)に現在のインデックス値IVと対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVとし、ステップS305では、当該判定値DVに基づいて役の当否判定を行う。
ちなみに、図20に示した抽選テーブルを用いて役の当否判定を行う場合、すなわち、通常遊技状態において3ベットゲームで遊技を行った場合、通常リプAに当選となる確率(IV=1の際に当選となる確率)は、設定1では約27.3分の1であり、設定3では約27.5分の1であり、設定6では約28.3分の1であり、設定値が高くなるほど当選しにくくなるように設定されている。通常リプBに当選となる確率(IV=2の際に当選となる確率)及び通常リプCに当選となる確率(IV=3の際に当選となる確率)は、いずれも設定値に関わらず約26.2分の1である。チャンス目Aに当選となる確率(IV=4の際に当選となる確率)は、設定値に関わらず約164分の1であり、チャンス目Bに当選となる確率(IV=5の際に当選となる確率)は、設定値に関わらず約262分の1であり、チャンス目Cに当選となる確率(IV=6の際に当選となる確率)は、設定値に関わらず約16400分の1であり、チャンス目Cよりもチャンス目Bの方が当選し易く、チャンス目Bよりもチャンス目Aの方が当選し易くなるように設定されている。チェリーAに当選となる確率(IV=7の際に当選となる確率)は、設定1では約107分の1であり、設定3では約104分の1であり、設定6では約93.6分の1であり、設定値が高くなるほど当選し易くなるように設定されている。チェリーBに当選となる確率(IV=8の際に当選となる確率)は、設定値に関わらず約215分の1であり、チェリーCに当選となる確率(IV=9の際に当選となる確率)は、設定値に関わらず約13100分の1であり、チェリーCよりもチェリーBの方が当選し易く、チェリーBよりもチェリーAの方が当選し易くなるように設定されている。共通ベルに当選となる確率(IV=10の際に当選となる確率)は、設定値に関わらず約504分の1である。順押しベル1、順押しベル2、挟み押しベル1、挟み押しベル2、中順押しベル1、中順押しベル2、中逆押しベル1、中逆押しベル2、逆挟みベル1、逆挟みベル2、逆押しベル1、逆押しベル2(以下では、これらをまとめて押し順ベルと称する)に当選となる確率(IV=11〜22の際に当選となる確率)は、設定値に関わらずそれぞれ約18.4分の1である。スイカに当選となる確率(IV=23の際に当選となる確率)は、設定値に関わらず約107分の1である。第1BBに当選となる確率(IV=25の際に当選となる確率)は、設定値に関わらず約5.03分の1であり、他の役(再遊技や小役、IV=1〜24)の当選確率よりも高く設定されている。3ベットゲームにおいては重複1枚役(IV=24)や第2BB(IV=26)には当選しないように設定されている(対応するポイント値PVに0が設定されている)。3ベットゲームにおいて、第1BBを含めていずれの役にも当選しない確率は0となっている。そして、第1BBに当選している状況では、3ベットゲームにおいていずれの役にも当選しない確率は、設定値に関わらず約5.03分の1(第1BBの分)である。ちなみに、3ベットゲームにおいては、第1BB状態での増加分を除いて、1ゲーム当たり約1.77枚のメダル減少が期待でき(純増枚数マイナス約1.77枚)。
これに対して、図21に示した抽選テーブルを用いて役の当否判定を行う場合、すなわち、通常遊技状態において2ベットゲームで遊技を行った場合、通常リプA、通常リプB、通常リプC、チャンス目A、チャンス目B、チャンス目C、チェリーA、チェリーB、チェリーCに当選となる確率(IV=1〜9の際に当選となる確率)は、上記3ベットゲームで遊技を行った場合の確率と同じ確率である。共通ベルに当選となる確率(IV=10の際に当選となる確率)は、設定値に関わらず約9.64分の1であり、3ベットゲームで遊技を行った場合よりも当選し易くなるように設定されている。押し順ベル(IV=11〜22)は、2ベットゲームでは当選しないように設定されている。スイカに当選となる確率(IV=23の際に当選となる確率)は、設定値に関わらず約257の1であり、3ベットゲームで遊技を行った場合よりも当選しにくくなるように設定されている。2ベットゲームにおいては重複1枚役(IV=24)に当選し得るように設定されており、その確率は設定値に関わらず約1.81分の1である。また、2ベットゲームでは第1BB(IV=25)には当選しないように設定されている一方、第2BB(IV=26)に当選し得るように設定されており、その確率は設定値に関わらず約4.95分の1である。2ベットゲームにおいても、第2BBを含めていずれの役にも当選しない確率は0となっている。そして、第2BBに当選している状況では、2ベットゲームにおいていずれの役にも当選しない確率は、設定値に関わらず約4.95分の1(第2BBの分)である。ちなみに、2ベットゲームにおいては、第2BBの増加分を除いて、1ゲーム当たり約0.64枚のメダル減少が期待できる(純増枚数マイナス約0.64枚)。
ステップS306にて当選フラグをセットした後、又はステップS308にて当否判定すべき判定対象がないと判定した場合には、役の当否判定が終了したことを意味する。かかる場合には、ステップS309に進み、ストップスイッチ42〜44の操作を所定期間無効とするフリーズ演出を実行するか否かを決定すべくフリーズ抽選処理を行う。
続くステップS310では、抽選結果対応処理を行う。抽選結果対応処理では、ステップS301〜ステップS308の抽選の結果に応じて遊技状態を移行させるか否かの処理や、押し順役の報知用の処理等を行う。当該抽選結果対応処理については、後に詳細に説明する。
ステップS310の処理を実行した後は、ステップS311にて抽選結果コマンドをセットする。ここで、抽選結果コマンドとは、役の当否判定の結果を把握させるべく表示制御装置81に対して送信されるコマンドである。但し、通常処理では、上記抽選結果コマンド等の各種コマンドをリングバッファにセットするのみであって、表示制御装置81に対してコマンドを送信しない。表示制御装置81へのコマンド送信は、先述したタイマ割込み処理のコマンド出力処理(ステップS110)にて行われる。
そして、ステップS312では、今回のゲームの抽選結果に基づいて各リール32L,32M,32Rに停止可能な図柄を設定する停止情報設定処理を実行する。停止情報設定処理では、ステップS306にてセットされる当選フラグに基づいて、入賞可能な役に応じた停止図柄情報を設定する。例えば、押し順ベル1に当選(IV=11の際に当選)となり、第1小役当選フラグ、第9小役当選フラグ、第10小役当選フラグ及び第13小役当選フラグがセットされた場合、第1小役、第9小役、第10小役及び第13小役入賞に対応する図柄が各リール32L,32M,32Rに停止可能となるように停止図柄情報を設定する。また、スイカに当選(IV=23の際に当選)となり、第7小役当選フラグ及び第8小役当選フラグがセットされた場合、第7小役及び第8小役入賞に対応する図柄が各リール32L,32M,32Rに停止可能となるように停止図柄情報を設定する。
本スロットマシン10においては、第1BBは3ベットゲームでおいてのみ入賞が成立し得るように設定されており、第2BBは2ベットゲームにおいてのみ入賞が成立し得るように設定されている。そのため、第1BB当選フラグがセットされている場合であっても、2ベットゲームでゲームが開始された場合には、ステップS312の停止情報設定処理では、第1BB入賞を成立させる停止図柄情報の設定を行わない(第1BB入賞を回避する停止図柄情報の設定が行われる)。また、第2BB当選フラグがセットされている場合であっても、3ベットゲームでゲームが開始された場合には、ステップS312の停止情報設定処理では、第2BB入賞を成立させる停止図柄情報の設定を行わない(第2BB入賞を回避する停止図柄情報の設定が行われる)。
続くステップS313では、ステップS312にて複数の停止可能な図柄情報が設定された場合に、その優先順位を設定する優先設定処理を実行する。例えば、小役,再遊技,ボーナスの各役種のうち複数の役種に当選している場合、以下に示す優先順位を設定する。小役とボーナスに当選している場合には、小役入賞が優先して成立するように、小役入賞を成立させることができない場合にボーナス入賞が成立するようにして、優先順位を設定する。再遊技とボーナスに当選している場合には、再遊技入賞が優先して成立するようにして優先順位を設定する。
例えば、第1BBに当選している状況(第1BB当選フラグがセットされており、第1BB当選が持ち越されている状況)で、更にスイカに当選し、第1BB入賞と、第7小役及び第8小役入賞とに対応する停止図柄情報の設定が行われている場合、第1BB入賞よりも第7小役、第8小役入賞が優先して成立するように優先順位を設定する。また、第2BBに当選している状況(第2BB当選フラグがセットされており、第2BB当選が持ち越されている状況)で、更に通常リプAに当選し、第2BB入賞と、第1再遊技、第2再遊技、第3再遊技及び第4再遊技入賞とに対応する停止図柄情報の設定が行われている場合、第2BB入賞よりも各再遊技入賞が優先して成立するように優先順位を設定する。
ここで、再遊技に当選している場合、当選している再遊技のうちのいずれかの再遊技が必ず入賞するように、入賞となる図柄の組合せが設定されている。つまり、再遊技に当選している場合には再遊技入賞が必ず成立し、取りこぼしは発生しない。そのため、再遊技とボーナスとの停止図柄情報の設定が行われている場合、設定されている再遊技のいずれかの再遊技入賞が必ず成立し、ボーナス入賞が成立することがない。
ステップS313の処理を実行した後は、ステップS314にて区間表示第1処理を実行してから、抽選処理を終了する。区間表示第1処理は、指示モニタ68や役比モニタ77の表示制御に関する処理であり、かかる処理については後に詳細に説明する。
次に、ステップS213のリール制御処理について、図22のフローチャートに基づき説明する。
リール制御処理では、先ずステップS401において回転演出処理を行う。回転演出処理は、上記ステップS309にて行ったフリーズ抽選処理の結果等に基づいて、無効期間中のリール制御を用いた演出を行うための処理である。続くステップS402では、各リール32L,32M,32Rの回転を開始させる回転開始処理を行う。
回転開始処理では、前回の遊技でリールが回転を開始した時点から予め定めた特定期間としてのウェイト時間(例えば4.1秒)が経過したか否かを確認し、経過していない場合にはウェイト時間が経過するまで待機する。ウェイト時間が経過した場合には、次回の遊技のためのウェイト時間を再設定するとともに、RAM106に設けられたモータ制御格納エリアに回転開始情報をセットするモータ制御初期化処理を行う。かかる処理を行うことにより、タイマ割込み処理のステッピングモータ制御処理(ステップS106)にてステッピングモータの加速処理が開始され、各リール32L,32M,32Rが回転を開始する。このため、遊技者が規定枚数のメダルをベットしてスタートレバー41を操作したとしても、直ちに各リール32L,32M,32Rが回転を開始しない場合がある。その後、各リール32L,32M,32Rが所定の回転速度で定速回転するまで待機し、回転開始処理を終了する。また、CPU102は、各リール32L,32M,32Rの回転速度が定速となると、各ストップスイッチ42〜44の図示しないランプを点灯表示することにより、停止指令を発生させることが可能となったことを遊技者等に報知する。
回転開始処理に続き、ステップS403では、ストップスイッチ42〜44のいずれかが操作されたか否かを判定する。いずれのストップスイッチ42〜44も操作されていない場合には、ストップスイッチ42〜44のいずれかが操作されるまで待機する。ストップスイッチ42〜44のいずれかが操作されたと判定した場合には、ステップS404に進み、回転中のリールと対応するストップスイッチが操作されたか否か、すなわち停止指令が発生したか否かを判定する。停止指令が発生していない場合には、ステップS403に戻り、ストップスイッチ42〜44のいずれかが操作されるまで待機する。停止指令が発生した場合には、ステップS405にて停止指令コマンドをセットする。ここで、停止指令コマンドとは、いずれのストップスイッチが操作されて停止指令が発生したのかを把握させるべく表示制御装置81に対して送信されるコマンドである。停止指令コマンドをセットした場合には、回転中のリールを停止させるべくステップS406〜ステップS412に示す停止制御処理を行う。
ステップS406では、ストップスイッチの操作されたタイミングで基点位置(本実施形態では下段)に到達している到達図柄の図柄番号を確認する。具体的には、リールインデックスセンサの検出信号が入力された時点から出力した励磁パルス数により、基点位置に到達している到達図柄の図柄番号を確認する。続くステップS407では、停止情報格納エリア106bに格納されている停止情報に基づいて、今回停止させるべきリールのスベリ数を算出する。本スロットマシン10では、各リール32L,32M,32Rを停止させる停止態様として、ストップスイッチ42〜44が操作された場合に、基点位置に到達している到達図柄をそのまま停止させる停止態様と、対応するリールを1図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、2図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、3図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、4図柄分滑らせた後に停止させる停止態様との5パターンの停止態様が用意されている。そこでステップS407では、停止情報格納エリア106bに格納されている停止情報に基づいて、スベリ数として0〜4のいずれかの値を算出する。その後、ステップS408では、算出したスベリ数を到達図柄の図柄番号に加算し、基点位置に実際に停止させる停止図柄の図柄番号を決定する。ステップS409では今回停止させるべきリールの到達図柄の図柄番号と停止図柄の図柄番号が等しくなったか否かを判定し、等しくなった場合にはステップS410にてリールの回転を停止させるリール停止処理を行う。その後、ステップS411では、全リール32L,32M,32Rが停止したか否かを判定する。全リール32L,32M,32Rが停止していない場合には、ステップS412にて停止情報第2設定処理を行い、ステップS403に戻る。
ここで、停止情報第2設定処理とは、RAM106の停止情報格納エリア106bに格納された停止情報を、リールの停止後に変更する処理である。停止情報第2設定処理では、セットされている当選フラグと、停止しているリールの停止出目と、に基づいて停止情報を変更する。本スロットマシン10では、例えばIV=11〜22の際に当選となった場合、すなわち押し順ベルに当選となった場合(図20、図21参照)に、停止指令を発生させたストップスイッチ42〜44の操作順序によって成立する入賞態様を変化させるべく停止情報第2設定処理を行う。
図23は、当選役と、ストップスイッチ42〜44の操作順序と成立する入賞態様との対応関係を示す説明図である。例えば、中順押しベル1に当選している場合には、各ストップスイッチ42〜44が左→中→右、左→右→中、中→右→左、右→左→中、又は右→中→左の順で操作された場合には第17小役入賞、第18小役入賞又は第21小役入賞が成立するように停止情報を設定し、中→左→右の順で操作された場合には第3小役入賞が成立するように停止情報を設定する。但し、このように停止情報を設定した場合であっても、ストップスイッチ42〜44の操作タイミングによっては対応する入賞が成立しない場合がある。
各リール32L,32M,32Rの図柄配列について簡単に説明する。本スロットマシン10では、リール32L,32M,32Rをストップスイッチ42〜44の操作されたタイミングから最大4図柄分滑らせた後に停止させることができる。このため、各リール32L,32M,32Rに同種図柄同士の間隔が4図柄以下で配置されている場合には、ストップスイッチ43の操作タイミングに関わらず当選図柄となった際に当該当選図柄を有効ライン上に停止させることができる。一方、5図柄以上離れた区間が形成されるようにして配置されている図柄に関しては、有効ライン上に停止させる場合に遊技者が図柄を狙ってストップスイッチ42〜44を操作する必要がある。
中順押しベル1に当選となり、各ストップスイッチ42〜44が左→中→右の順で操作された場合を例として説明する。かかる場合には、上記のとおり、第17小役入賞、第18小役入賞又は第21小役入賞を成立させるべく各リール32L,32M,32Rの停止制御を行う。
左リール32Lにおける第17小役図柄は、「赤7」図柄及び「BAR」図柄である。また、左リール32Lにおける第18小役図柄は、「赤貝」図柄及び「白貝」図柄である。そして、左リール32Lにおける第21小役図柄は、「リプレイ」図柄及び「青年」図柄である。左リール32Lには、これら第17小役図柄、第18小役図柄及び第21小役図柄が、図柄同士の間隔が4図柄以下となるように配置されている。そのため、左ストップスイッチ42が最初に操作された場合には、その操作タイミングに関わらず、有効ライン(中段)に第17小役図柄、第18小役図柄及び第21小役図柄のいずれかが停止する。本スロットマシン10では、複数の対象図柄を停止可能なタイミングで操作された場合には、スベリコマ数が少ない図柄を有効ラインに停止させるように停止制御が行われる。すなわち、例えば、左リール32Lの1番目の「ベル」図柄が下段に到達したタイミングで左ストップスイッチ42の操作が行われた場合、第18小役図柄である4番目の「赤貝」図柄(2コマスベリ)、及び、第21小役図柄である5番目の「リプレイ」図柄(3コマスベリ)を中段に停止させることが可能であるところ、最もスベリコマ数の少ない4番目の「赤貝」図柄が中段に停止するように左リール32Lの停止制御が行われる。この場合、第18小役入賞が成立する余地は残るものの、第17小役入賞及び第21小役入賞は成立しないこととなる。
左リール32Lの第18小役図柄が中段に停止した場合、停止情報第2設定処理では、第18小役入賞が成立し得るように停止情報を変更する。
中リール32Mにおける第18小役図柄は、「リプレイ」図柄である。左リール32Lには、「リプレイ」図柄同士の間隔が4図柄以下となるように「リプレイ」図柄が配置されている。そのため、この場合には、中ストップスイッチ43の操作タイミングに関わらず、中リール32Mの上段に「リプレイ」図柄が停止するように停止制御が行われる。
右リール32Rにおける第18小役図柄は、「白貝」図柄及び「青年」図柄である。右リール32Rには、「白貝」図柄及び「青年」図柄同士の間隔が5図柄以上となるようにこれらの図柄が配置されている。つまり、右ストップスイッチ44の操作タイミングによって、第18小役図柄である「白貝」図柄又は「青年」図柄を上段に停止させることができる場合と、上段に停止させることができない場合と、がある。上段に停止させることが可能なタイミングで右ストップスイッチ44の操作が行われると第18小役入賞が成立し、上段に停止させることができないタイミングで右ストップスイッチ44の操作が行われると所謂取りこぼしとなる。
ここで、左リール32Lの中段に「赤貝」図柄が停止し、中リール32Mの上段に「リプレイ」図柄が停止する場合とは、上記のように中順押しベル1に当選して第18小役入賞が成立する可能性がある場合のほか、中順押しベル2に当選して第20小役入賞が成立する可能性がある場合もある。すなわち、中順押しベル2における第20小役図柄は、左リール32Lと中リール32Mとが第18小役図柄と共通している。そして、右リール32Rにおいて、第18小役図柄が「白貝」図柄及び「青年」図柄であるのに対して、第20小役図柄が「赤7」図柄及び「白7」図柄であり異なっている。特に、右リール32Rにおいて、第18小役図柄と第20小役図柄とは、第18小役図柄を有効ラインに停止させることが可能なタイミングで右ストップスイッチ44を操作すると第20小役図柄を有効ラインに停止させることができず、第20小役図柄を有効ラインに停止させることが可能なタイミングで右ストップスイッチ44を操作すると第18小役図柄を有効ラインに停止させることができないようにこれら各図柄が配置されている。そのため、中順押しベル1に当選しているのか中順押しベル2に当選しているのかがわからないことを前提とすると、左リール32Lと中リール32Mとを停止させて、第18小役入賞及び第20小役入賞の可能性がある停止態様となっていても、それを狙って入賞させることができない。
次に、中順押しベル1当選となり、各ストップスイッチ42〜44が、中→左→右の順で操作された場合を例として説明する。かかる場合には、第3小役入賞を成立させるべく各リール32L,32M,32Rの停止制御を行う。
中リール32Mには、第3小役図柄である「リプレイ」図柄が、「リプレイ」図柄同士の間隔が4図柄以下となるようにして配置されている。そのため、中ストップスイッチ43が最初に操作された場合には、その操作タイミングに関わらず上段に「リプレイ」図柄が停止する。
左リール32Lには、第3小役図柄である「ベル」図柄が、「ベル」図柄同士の間隔が4図柄以下となるようにして配置されている。そのため、左ストップスイッチ42が2番目に操作された場合には、その操作タイミングに関わらず中段に「ベル」図柄が停止する。
右リール32Rには、第3小役図柄である「スイカ」図柄及び「赤貝」図柄が、これら図柄同士の間隔が4図柄以下となるようにして配置されている。そのため、右ストップスイッチ44が3番目に操作された場合には、その操作タイミングに関わらず上段に「スイカ」図柄又は「赤貝」図柄が停止する。上のとおり、中順押しベル1に当選となり、中ストップスイッチ43→左ストップスイッチ42→右ストップスイッチ44の順で操作された場合には、その操作タイミングに関わらず第3小役入賞が成立する。
上記のように、押し順ベルに当選となった場合には、予め定められた所定の操作順序でストップスイッチ42〜44が操作された場合、その操作タイミングに関わらず第1小役入賞、第2小役入賞、第3小役入賞、第4小役入賞、第5小役入賞、又は第6小役入賞が成立し、他の操作順序でストップスイッチ42〜44が操作された場合、その操作タイミングにより、小役入賞が成立するか、いずれの小役入賞も成立せずに取りこぼしとなる。ちなみに、共通ベルに当選となった場合には、操作順序及び操作タイミングに関わらず第1小役入賞、第2小役入賞、第3小役入賞、第4小役入賞、第5小役入賞、又は第6小役入賞が成立する。
リール制御処理の説明に戻り、ステップS411にて全リール32L,32M,32Rが停止していると判定した場合には、ステップS413にて払出判定処理を行う。払出判定処理とは、当選図柄の組合せが有効ライン上に並んでいることを条件の1つとしてメダルの払出枚数を設定する処理である。払出判定処理では、各リール32L,32M,32Rの下段に停止した停止図柄の図柄番号から有効ライン上に形成された図柄の組合せを導出し、有効ライン上で入賞が成立しているか否かを判定する。入賞が成立している場合には、さらに入賞成立役が当選フラグ格納エリア106aにセットされている当選フラグと対応しているか否かを判定する。入賞成立役が当選フラグと対応している場合には、入賞成立役と、当該入賞成立役と対応する払出数と、をRAM106に設けられた払出情報格納エリアにセットする。一方、入賞成立役が当選フラグと対応していない場合には、スロットマシン10をエラー状態とするとともにエラーの発生を報知する異常発生時処理を行う。かかるエラー状態は、リセットスイッチ72が操作されるまで維持される。
払出判定処理を行った後は、ステップS414にて、ボーナス状態処理を実行する。ボーナス状態処理については、後に詳細に説明する。ボーナス状態処理を実行した後は、ステップS415にて入賞結果対応処理を行う。入賞結果対応処理では、入賞結果に基づいて遊技状態を移行させる処理等を行う。当該入賞結果対応処理については、後に詳細に説明する。
入賞結果対応処理を行った後は、ステップS416にて区間表示第2処理を実行する。区間表示第2処理は、指示モニタ68の表示制御に関する処理であり、かかる処理については後に詳細に説明する。その後、ステップS417にて今回のゲームにおける入賞成立役を表示制御装置81に把握させるべく入賞結果コマンドをセットし、リール制御処理を終了する。
次に、ステップS214のメダル払出処理について、概略を説明する。
メダル払出処理では、払出情報格納エリアにセットされた払出数が0か否かを判定する。払出数が0の場合、先の払出判定処理にて小役入賞が成立していないと判定したことを意味する。かかる場合には、払出判定処理にてセットした入賞成立役に基づいて、第1再遊技入賞〜第12再遊技入賞のいずれかが成立したか否かを判定する。いずれの再遊技入賞も成立していない場合にはそのままメダル払出処理を終了し、いずれかの再遊技入賞が成立している場合には、入賞した再遊技結果の情報を記憶する処理を行い、メダル払出処理を終了する。なお、BET用処理(ステップS204)では、再遊技入賞に基づいてベットを自動投入する処理を行う。
一方、払出情報格納エリアにセットされた払出数が0でない場合には、当該払出数と同数のメダルを払い出し、メダル払出処理を終了する。メダルの払い出しについて具体的には、クレジットカウンタのカウント値が上限(貯留されているメダル数が50枚)に達していない場合、クレジットカウンタのカウント値に払出数を加算するとともに加算後の値をクレジット表示部60に表示させる。また、クレジットカウンタのカウント値が上限に達している場合、又は払出数の加算途中でカウント値が上限に達した場合には、メダル払出用回転板を駆動し、メダルをホッパ装置51からメダル排出口49を介してメダル受け皿50へ払い出す。なお、メダル払出処理では、メダルの払い出しにあわせて払出枚数表示部62に表示される払出数を変更する処理も行っている。また、現在の遊技状態がBB状態である場合には、後述する残払出数カウンタの値から払出数を減算するとともに、残払出枚数表示部61に表示される残払出数を減算する処理を行う。
次に、ステップS414のボーナス状態処理を、図24のフローチャートに基づいて説明する。
先ずステップS501では、現在の遊技状態がボーナス状態か否か、すなわち現在の遊技状態が第1BB状態又は第2BB状態であるか否かを判定する。これら第1BB状態や第2BB状態であるか否かは、第1BB状態又は第2BB状態へ移行する際にRAM106の各種フラグ格納エリア106dにセットされる第1BB状態フラグや第2BB状態フラグの有無により判別可能である。すなわち、ステップS501では、第1BB状態フラグ及び第2BB状態フラグのいずれもがセットされていない場合には、第1BB状態及び第2BB状態ではないと判定してステップS502に進む。
ステップS502では、第1BB当選フラグ又は第2BB当選フラグがセットされており、いずれかのBBに当選している状態であるか否かを判定する。いずれのBB当選フラグもセットされていない場合は、そのままボーナス状態処理を終了する。いずれかのBB当選フラグがセットされている場合には、ステップS503に進む。
ステップS503では、RAM106の各種カウンタエリア106eに設けられたMAXベットカウンタに3を入力する処理を行う。MAXベットカウンタは、第1クレジット投入スイッチ56が操作された場合に仮想メダルの投入を行う特定枚数を設定するためのものである。すなわち、MAXベットカウンタに3が入力されている状況で第1クレジット投入スイッチ56が操作されると、3枚の仮想メダルの投入が行われる。この場合、MAXベットカウンタはゲームの規定枚数を設定するものではないため、ゲームの規定枚数として2枚又は3枚が設定されている状況においては、第2クレジット投入スイッチ57の操作を行ったり、メダル投入口45からメダルを2枚投入することで2ベットゲームを行うことは許容されている。なお、ステップS503にて既にMAXベットカウンタに3が入力されている場合には、その状態を維持する。
なお、MAXベットカウンタの初期値は2であり、リセットスイッチ72が操作されてRAMクリアが行われると、当該MAXベットカウンタには2が入力されてスロットマシン10が起動する。
続くステップS504では、第1BB入賞又は第2BB入賞が成立したか否かを判定する。いずれかのBB入賞も成立していない場合には、そのままボーナス状態処理を終了する。いずれかのBB入賞が成立している場合には、ステップS505に進み、第1BB入賞が成立したか否かを判定する。
第1BB入賞が成立している場合には、ステップS506にて、各種カウンタエリア106eに設けられたBBカウンタに「46」を入力する処理を実行する。BBカウンタは、各BB状態における上限払出数を規定するためのカウンタである。すなわち、ステップS506にてBBカウンタに「46」が入力されることにより、46枚以上のメダルが払い出されることにより第1BB状態が終了するように設定される。ステップS507では、第1BB当選フラグをクリアする。そして、ステップS508では、第1BB状態フラグを各種フラグ格納エリア106dにセットする。これにより、次ゲームからはステップS501にて肯定判定することになる。続くステップS509では、第1BB開始コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行する。第1BB開始コマンドは、第1BB状態が開始されることを表示制御装置81へ把握させるためのコマンドであり、かかる第1BB開始コマンドを受信した表示制御装置81では、第1BB状態が開始されることに対応する第1BB開始演出が行われるようにスピーカ64や補助表示部65等を制御する。また、表示制御装置81では、第1BB開始コマンドを受信することにより、次ゲームからが第1BB状態であることが把握可能となり、次ゲームから第1BB状態用の演出が行われるようにスピーカ64や補助表示部65等を制御する。
ステップS509にて第1BB開始コマンドの出力設定を行った後は、ステップS510にて規定ベット数を3に設定する処理を実行してから、本ボーナス状態処理を終了する。規定ベット数とは、上記のゲームの規定枚数に相当する。すなわち、第1BB状態に移行することでゲームの規定枚数が3枚に設定され、3ベットゲームにて第1BB状態が行われる。
なお、規定ベット数の初期値は2及び3であり、リセットスイッチ72が操作されてRAMクリアが行われると、当該規定ベット数は2と3が設定されてスロットマシン10が起動する。
ステップS505にて第1BB入賞が成立していないと判定する場合とは、第2BB入賞が成立している場合である。この場合、ステップS511に進み、上記のBBカウンタに「2」を入力する処理を実行する。すなわち、2枚以上のメダルが払い出されることにより第2BB状態が終了するように設定される。そして、ステップS512にて第2BB当選フラグをクリアする処理を実行し、ステップS513にて第2BB状態フラグをセットする処理を実行する。その後、ステップS514にて第2BB開始コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行する。第2BB開始コマンドは、第1BB開始コマンドに対応するものであり、第2BB状態が開始されることを表示制御装置81へ把握させるためのコマンドである。第2BB開始コマンドを受信した表示制御装置81では、第2BB状態が開始されることに対応する第2BB開始演出が行われるようにスピーカ64や補助表示部65等を制御し、次ゲームからは第2BB状態用の演出が行われるようにスピーカ64や補助表示部65等を制御する。なお、第1BB開始演出と第2BB開始演出とは、見た目や内容が、遊技者が識別可能な程度に異なっている。また、第1BB状態用の演出と第2BB状態用の演出とも、見た目や内容が、遊技者が識別可能な程度に異なっている。
ステップS514にて第2BB開始コマンドの出力設定を行った後は、ステップS510にて規定ベット数を3に設定する処理を実行してから、本ボーナス状態処理を終了する。すなわち、第1BB状態だけでなく、第2BB状態においてもゲームの規定枚数が3枚に設定され、3ベットゲームにて第2BB状態が行われる。
ステップS501にて肯定判定し、第1BB状態又は第2BB状態である場合、ステップS515に進み、第1BB状態や第2BB状態中の処理を行う。図25は、BB状態用抽選テーブルの一例を示している。なお、本実施形態では、第1BB状態と第2BB状態とで共通の抽選テーブルを用いる構成としているが、それぞれ別々の抽選テーブルを設け、当選し得る役の種類や各役の当選確率を異ならせてもよい。本実施形態では、図25に示すように、第1BB状態や第2BB状態において、通常リプAと、共通ベルと、重複1枚役とに当選し得るように設定されている。通常リプA当選となる確率(IV=1の際に当選となる確率)は約61.2分の1であり、共通ベル当選となる確率(IV=10の際に当選となる確率)は約9.02分の1であり、重複1枚役当選となる確率(IV=24の際に当選となる確率)は約1.78分の1である。また、第1BB状態や第2BB状態において、いずれの役にも当選しない外れ結果となる確率は、約3.13分の1である。この場合、1ゲーム当たりで約0.96枚のメダル減少が期待できる(純増枚数マイナス約0.96枚)。
ここで、3ベットゲームにおける通常遊技状態と、3ベットゲームにて移行し得る第1BB状態とにおいて、メダル増加のメインはいずれも13枚払出が発生する第1小役入賞〜第6小役入賞により生じるものであり、その役としては、通常遊技状態では押し順ベルであり、第1BB状態においては共通ベルである。これらメイン小役の入賞率を比較すると、通常遊技状態においては、一定の操作順序でストップスイッチ42〜44が操作されていることを想定すると、約9.19分の1の確率で入賞するのに対して、第1BB状態においては約9.03分の1の確率で入賞し、3ベットゲームでは、第1BB状態のほうが通常遊技状態よりも入賞が発生し易くなるように設定されている。また、2ベットゲームにおける通常遊技状態と、2ベットゲームにて移行し得る第2BB状態とにおいて、メダル増加のメインはいずれも共通ベルであり、通常遊技状態では約9.64分の1の確率で入賞するのに対して、第2BB状態においては約9.03分の1の確率で入賞し、2ベットゲームにおいても、第2BB状態のほうが通常遊技状態よりも入賞が発生し易くなるように設定されている。
但し、上記のとおり、第1BB状態や第2BB状態では、各ゲームでメダルが減少し得る抽選テーブルを採用していることから、第1BB状態や第2BB状態を消化しても持ちメダルの増加は期待できず、逆に、第1BB状態や第2BB状態を消化することで持ちメダルが減少することが想定される。
ボーナス状態処理において、ステップS515では、上記のBB状態用抽選テーブルによる抽選処理や各リール制御の結果として、今回のゲームでいずれかの小役入賞が成立したか否かを判定する。入賞が成立していない場合には、そのままボーナス状態処理を終了する。入賞が成立している場合には、ステップS516にて入賞に対応する払出数を上記各種カウンタエリア106eのBBカウンタから減算する処理を実行する。そして、ステップS517にて、ステップS516の減算処理の結果としてBBカウンタが0以下となったか否かを判定する。例えば、第2BB状態において共通ベル当選となり、第1小役入賞〜第6小役入賞が成立すると13枚の払出が発生することから、ステップS516ではBBカウンタから13を減算し、BBカウンタは0以下となる。
ステップS517にて0以下ではないと判定した場合は、そのままボーナス状態処理を終了する。一方、0以下であると判定した場合、ステップS518にて、現状のBB状態に対応するBB状態フラグをクリアする処理を行う。すなわち、第1BB状態であれば第1BB状態フラグをクリアし、第2BB状態であれば第2BB状態フラグをクリアする。そして、ステップS519にてMAXベットカウンタに2を入力する処理を実行し、ステップS520にて今回終了するBB状態に対応するBB終了コマンドを表示制御装置81への出力対象として設定する。より詳しくは、第1BB状態を終了する場合には第1BB終了コマンドを出力設定し、第2BB状態を終了する場合には第2BB終了コマンドを出力設定する。第1BB終了コマンド又は第2BB終了コマンドを受信した表示制御装置81は、第1BB終了用の演出や第2BB終了用の演出が行われるようにスピーカ64や補助表示部65を制御する。
その後、ステップS521にて、規定ベット数を2と3に設定してから、本ボーナス状態処理を終了する。この場合、第1BB状態や第2BB状態の終了後の通常遊技状態においては、2ベットゲームと3ベットゲームとが可能となる。これに対して、上記のとおりステップS519にてMAXベットカウンタに2が入力されることから、第1クレジット投入スイッチ56の操作を行うと、2枚の仮想メダルの投入が行われ、2ベットゲームにてゲームが行われるようになる。つまり、第1BB当選フラグや第2BB当選フラグのいずれもがセットされていない状況においては、2ベットゲームにてゲームが行われ易くなるように設定されている。ちなみに、第1BB状態や第2BB状態の終了後においては、MAXベットカウンタに2が入力されることから第1クレジット投入スイッチ56の操作では3枚ベットができず、3ベットゲームを行うためにはメダル投入口45からメダルを3枚投入する必要がある。
ここで、本スロットマシン10において、2ベットゲームと3ベットゲームとを利用した遊技性について、図26を参照しながら簡単に説明する。
RAM106の初期化(クリア)が行われた初期状態においては、第1BB当選フラグや第2BB当選フラグがセットされておらず、いずれのBBにも当選してない通常遊技状態(非内部状態)である。この場合、上記のとおり、規定ベット数(ゲームの規定枚数)は2枚と3枚が設定されており、2ベットゲームと3ベットゲームとが可能である。但し、MAXベットカウンタは上記のとおり2が入力され、第1クレジット投入スイッチ56を操作して遊技を開始する場合には2ベットゲームとなる。
非内部状態において、3ベットゲームでは第1BBには当選し得る一方、第2BBには当選せず、2ベットゲームでは第2BBには当選し得る一方、第1BBには当選しない。上記のように第1クレジット投入スイッチ56を操作する遊技においては、基本的には2ベットゲームにおいて第2BBの当選が生じ得る。
第1BBや第2BBに当選し、その当選ゲームにおいて入賞が成立しなかった場合には、第1BB当選や第2BB当選を持ち越した持ち越し状態(内部状態)となる。内部状態においても、上記のとおり、規定ベット数(ゲームの規定枚数)は2枚と3枚が設定されており、2ベットゲームと3ベットゲームとが可能である。但し、MAXベットカウンタは上記のとおり3が入力され、第1クレジット投入スイッチ56を操作して遊技を開始する場合には3ベットゲームとなる。
既に説明した通り、本スロットマシン10では、第1BBに当選している内部状態においては、3ベットゲームでは第1BB入賞が成立し得る一方、2ベットゲームでは第1BB入賞が成立しないように各リール32L,32M,32Rの停止制御が行われる。また、第2BBに当選している内部状態においては、3ベットゲームでは第2BB入賞が成立しない一方、2ベットゲームでは第2BB入賞が成立し得るように各リール32L,32M,32Rの停止制御が行われる。つまり、3ベットゲームにおいて第1BBに当選した場合に、そのまま3ベットゲームを継続すれば第1BB入賞を成立させることができるものの、第1BBに当選後、2ベットゲームに切り替えると、当該第1BB入賞を成立させることができない。また、2ベットゲームにおいて第2BBに当選した場合に、そのまま2ベットゲームを継続すれば第2BB入賞を成立させることができるものの、第2BBに当選後、3ベットゲームに切り替えると、当該第2BB入賞を成立させることができない。そして、第1BBや第2BBは重複して当選することはなく、第1BB当選を持ち越している状況で再度第1BBに当選することはないし、第2BBに重複して当選することもない。また、第2BB当選を持ち越している状況で再度第2BBに当選することはないし、第1BBに重複して当選することもない。つまり、第1BBに当選した場合に2ベットゲームで遊技を行うと、第1BB当選を持ち越している内部状態での遊技が延々と継続し、第2BBに当選した場合に3ベットゲームで遊技を行うと、第2BB当選を持ち越している内部状態での遊技が延々と継続することになる。
ここで、上記のように第1BB入賞が3ベットゲームにおいてのみ成立するようにし、第2BB入賞が2ベットゲームにおいてのみ成立するようにしていることから、第2BB当選を持ち越している状況での3ベットゲームでいずれの役にも当選しない外れ結果となった場合であっても第2BB入賞が成立することはないし、第1BB当選を持ち越している状況での2ベットゲームで外れ結果となった場合であっても第1BB入賞が成立することはない。このようにすることで、第1BB当選や第2BB当選を持ち越している内部状態における役構成や各リール32L,32M,32Rの制御を劇的に簡素化することが可能となる。仮に、3ベットゲームにおいて第2BB入賞が成立し得る構成であったり、2ベットゲームにおいて第1BB入賞が成立し得る構成であったりすると、その第1BB当選や第2BB当選を持ち越している内部状態を継続させようとする場合、外れ結果とならないような抽選テーブルとする必要が生じるし、例えば取りこぼしが生じ得る役において、その取りこぼし時に別の役に入賞させる必要が生じるからである。
また、第1BB状態や第2BB状態においては、メダル増加のメインとなる役はいずれも共通ベルである。また、非内部状態や内部状態において、2ベットゲームでのメダル増加のメインとなる役は共通ベルであるのに対して、3ベットゲームでのメダル増加のメインとなる役は押し順ベルである。共通ベルについては、各ストップスイッチ42〜44の操作順序や操作タイミングに関わらず第1小役〜第6小役のいずれかの入賞が成立するものであるのに対して、押し順ベルについては、各ストップスイッチ42〜44の操作順序や操作タイミングによって入賞する小役が異なる。つまり、第1BB状態や第2BB状態よりも、3ベットゲームでの非内部状態や内部状態の方が、押し順ベル当選時の操作順序や操作タイミング(主に操作順序)によるメダル増減の振れ幅は大きい。そして、例えば、押し順ベル当選時に第1小役入賞〜第6小役入賞となる操作順序(図25)の報知等を行うことで、入賞をアシストするATモード(アシストタイムモード、ナビモード)と行わない非ATモード(非ナビモード)とを切り替えることで、その報知(アシスト)の有無によってメダルが増加する状態とメダルが減少する状態とを創出することも可能となる。
そして、第1クレジット投入スイッチ56を操作する遊技において、先ず、非内部状態においては2ベットゲームにて遊技が行われ、その2ベットゲームにて第2BBに当選する。第2BBに当選すると、内部状態となり、第1クレジット投入スイッチ56を操作する遊技では3ベットゲームに切り替わり、上記当選した第2BB入賞を成立させることができない状態のまま遊技が進行する。この場合、上記のように、第2BB当選を持ち越した3ベットゲームにおいては、第1BBに当選となることもないし第2BB入賞となることもなく、一般的には、第2BB当選が持ち越される内部状態での遊技が継続されることになる。
本スロットマシン10においては、第1BB当選フラグについては、各種フラグ格納エリア106dにおける通常用エリアに格納されるのに対して、第2BB当選フラグについては、各種フラグ格納エリア106dにおける保存用エリアに格納される構成としている。通常用エリアは、他の役の当選フラグ等、各種一般的なフラグが格納されるエリアである。通常用エリアに記憶されている各フラグは、スロットマシン10への電力供給が停止しても(電源がOFFされても)バックアップ電力等により記憶保持される。そのため、例えば、遊技ホールの閉店時に電源をOFFとしても、翌日、電源をONとすれば、その通常用エリアに記憶されている各種フラグが記憶されたままスロットマシン10が起動され、第1BB当選フラグがセットされた状態で電源ON/OFFが行われたとしても、第1BB当選フラグがセットされた状態でスロットマシン10が起動される。但し、スロットマシン10の立ち上げ時に当選確率の設定処理が起動される場合(設定変更が行われる場合)、通常用エリアの初期化処理(クリア処理)が行われる。そのため、当選確率の設定処理が行われると、第1BB当選フラグは、これら通常用エリアに格納されている他のフラグとともにクリアされる。
これに対して、保存用エリアは、第2BB当選用フラグのみが格納されるエリアである。上記の通常用エリアと同様に、保存用エリアに記憶されるフラグは、電源ON/OFFではクリアされない。更に、保存用エリアでは、スロットマシン10の立ち上げ時に当選確率の設定処理が起動される場合であっても、保存用エリアの初期化処理は行われない(初期化処理の対象外とされる)。そのため、当選確率の設定処理が行われても、保存用エリアに格納されている第2BB当選フラグはクリアされず保持(保存)される。つまり、第1BB当選フラグが格納された第1BB当選の内部状態で当選確率の設定処理が行われた場合には、その第1BB当選フラグがクリアされて非内部状態として起動されるのに対して、第2BB当選フラグが格納された第2BB当選の内部状態で当選確率の設定処理が行われた場合には、その第2BB当選フラグがクリアされずに第2BB当選の内部状態のままで起動される。このようにすることで、第2BB当選が持ち越される内部状態での遊技を、スロットマシン10の電源ON/OFFだけでなく、設定変更時においても、継続させることが可能となる。
そうすると、第2BB当選を持ち越す内部状態での遊技を行わせるためには、基本的には、スロットマシン10の工場出荷時において2ベットゲームにて第2BB当選となるまで遊技を行えばよく、その後は、リセットスイッチ72の操作が行われてRAMクリア処理が実施されるまで、その第2BB当選が記憶保持されることとなる。このようにすることで、第2BB当選を持ち越した状態での遊技を好適に実施させることが可能となる。
以下、第2BB当選を持ち越した状態での遊技を前提とし、その遊技(以下の説明では、通常遊技とも称する)での押し順ベル当選時の報知(押し順報知)等を利用した遊技性を説明する。
<抽選結果対応処理>
先ず、図27のフローチャートを参照しながら、ステップS310にて実施される抽選結果対応処理について説明する。抽選結果対応処理は、各ゲームの抽選処理が行われた後に実施される処理であり、ゲームの抽選結果に基づいて押し順報知が発生するATモードへの移行抽選等を行う処理である。
先ず、ステップS601では、現状の遊技状態を把握する処理を行う。より詳しくは、第1BB状態及び第2BB状態のいずれかであるか、それとも第1BBや第2BB当選前の非内部状態(通常遊技状態)であるか、又は第1BBや第2BB当選後の内部状態(持ち越し状態)であるか、を把握する。第1BB状態や第2BB状態においては規定枚数(規定ベット数)として3が設定されており、第1BBや第2BBの当選前の非内部状態や、第1BBや第2BB当選後の内部状態においては規定枚数(規定ベット数)として2と3が設定されている。そして、ステップS602では、今回のゲームのベット数が、ステップS601にて把握した状態において規定されている一の規定枚数(特定規定数)であるか否かの判定を行う。本実施形態では、第1BB状態や第2BB状態の特定規定数を3としており、この場合、第1BB状態や第2BB状態でのベットの規定枚数は3であることから、ステップS601にて第1BB状態又は第2BB状態であると判定した場合には、ステップS602では必ず肯定判定する。これに対して、本実施形態では、第1BB状態及び第2BB状態以外の状態では、規定枚数の2及び3のうち3が特定規定数として設定されており、当該第1BB状態及び第2BB状態以外の状態でベット数が3である場合に、ステップS602にて肯定判定する。この場合、ステップS603以降の表示モード用の処理(指示機能用の処理)が行われる。これに対して、第1BB状態及び第2BB状態以外の状態でベット数が2である場合には、ステップS602にて否定判定し、そのまま抽選結果対応処理を終了する。
つまり、本実施形態では、仮に内部状態が2ベットゲームにて遊技された場合、ステップS603以降のATモードへの移行抽選等が行われずに遊技者にとって不利となる構成としている。このようにすることで、内部状態を3ベットゲームにて遊技させ、第2BBを持ち越す通常遊技を行わせ易くすることができる。なお、第1BB状態や第2BB状態の特定規定数を2として設定し、第1BB状態や第2BB状態では、ステップS602にて必ず否定判定するようにし、表示モード用の処理が行われないようにしてもよい。
ステップS602にて肯定判定した場合、ステップS603にて、各種フラグ格納エリア106dに有利区間フラグがセットされているか否かを判定する。本スロットマシン10では、押し順報知等の発生の有無について、当該押し順報知等が発生し得る有利区間と、発生し得ない通常区間とが設定されている。有利区間フラグは、今回のゲームが有利区間であることをCPU102が把握するためのフラグであり、有利区間へ移行することに基づいてセットされ、通常区間に移行することに基づいてクリアされる。
有利区間フラグがセットされていない場合、今回のゲームが通常区間であることを意味し、この場合、ステップS604にて有利区間移行抽選処理を実行してから、抽選結果対応処理を終了する。
有利区間移行抽選処理では、図28のフローチャートに示すように、ステップS701にて今回のゲームの抽選結果を把握する。そしてステップS702にて、ROM105の各種テーブル記憶エリア105aから有利区間移行抽選テーブルを取得する。有利区間移行抽選テーブルは、図33に示すように、各ゲームの抽選結果に応じて、有利区間への移行率(有利区間移行抽選の当選確率)が設定されている。有利区間への移行抽選の契機役としては、図33にも示すように、通常リプA、通常リプB、通常リプC、チャンス目A、チャンス目B、チャンス目C、チェリーA、チェリーB、チェリーC、共通ベル、押し順ベル、スイカが設定されている。すなわち、第2BBを持ち越している3ベットゲームとしての通常遊技において、当選し得る全ての結果が有利区間への移行抽選の契機役として設定されている。
ステップS702にて抽選テーブルを取得した後は、ステップS703にて有利区間移行抽選用の乱数を取得する処理を実行する。有利区間移行抽選用の乱数は、各種カウンタエリア106eの専用のカウンタが用いられ、当該専用のカウンタは所定周期で更新され、ステップS703ではそのカウンタのうち最新の更新値を取得する。そして、ステップS704にて有利区間移行抽選を実行し、ステップS705にて、移行抽選に当選したか否かを判定する。ちなみに、本実施形態では、いずれの契機役であっても100%の確率で有利区間移行抽選に当選するように抽選テーブルが設定されている。この場合、ステップS701にて把握したゲームの結果が、移行抽選の契機役である(外れ結果ではない)と判定した場合、ステップS702〜ステップS705の処理を省略することも可能である。
ステップS705にて移行抽選に当選していると判定した場合、ステップS706にて、各種フラグ格納エリア106dに有利区間当選ゲームフラグをセットする処理を実行する。有利区間当選ゲームフラグは、今回のゲームで有利区間への移行抽選に当選したゲームであることをCPU102が把握するためのフラグである。ステップS705にて否定判定した場合、又はステップS706の処理を実行した後は、有利区間移行抽選処理を終了する。
抽選結果対応処理の説明に戻り、ステップS603にて有利区間フラグがセットされていると判定した場合、ステップS605に進む。ステップS605では、各種フラグ格納エリア106dにATモード当選フラグ又はATモードフラグがセットされているか否かを判定する。ATモード当選フラグは、ATモードへの移行抽選に当選した場合にセットされるフラグであり、ATモードフラグは、ATモードへ移行する際にセットされるフラグである。つまり、ステップS605では、既にATモードへの移行が確定している状況又は移行済みの状況であるか否かを判定する。ステップS605にていずれのフラグもセットされておらず、未だATモードへの移行が確定していない状況である場合には、ステップS606にてAT抽選用処理を実行する。一方、ステップS605にていずれかのフラグがセットされている場合、ステップS607にてAT上乗せ用処理を実行する。
<AT抽選用処理>
先ず、ステップS606のAT抽選用処理について図29のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS801では、各種カウンタエリア106eに設けられた天井カウンタの減算処理を実行する。天井カウンタは、有利区間においてATモードへの移行が生じることなく消化され得る最大ゲーム数(天井ゲーム数)をCPU102が把握するためのカウンタである。天井カウンタには、有利区間への移行時に所定の抽選値が入力される。なお、本実施形態では天井カウンタの最大値は、999に設定されている。つまり、有利区間に移行してから最大で999ゲームを消化することで、ATモードの移行抽選に当選しなくてもATモードへの移行が生じることになる。ステップS801では、上記天井カウンタを1減算する処理を実行する。そして、ステップS802では、天井カウンタが0となったか否かを判定する。0ではない場合、ステップS803〜ステップS805にてATモード移行抽選を実行する。
すなわち、ステップS803では、各種フラグ格納エリア106dに第1CZモードフラグ、第2CZモードフラグ及び第3CZモードフラグのいずれかがセットされているか否かを判定する。本実施形態では、有利区間であってATモードへの移行抽選に当選前の状態として、通常モードとCZモードとが設けられており、CZモードは通常モードよりもATモードへの移行抽選に当選し易いモードとして設定されている。CZモードとしては、移行契機が異なる第1CZモード、第2CZモード及び第3CZモードが設定されており、上記の第1CZモードフラグ〜第3CZモードフラグは、それら第1CZモード〜第3CZモードをCPU102が区別するためのフラグである。そして、ステップS803にていずれかのCZモードフラグがセットされていないと判定した場合は、ステップS804にて通常用ATモード抽選処理を実行し、ステップS803にていずれかのCZモードフラグがセットされている場合には、ステップS805にてCZ用ATモード抽選処理を実行する。
ステップS804の通常用ATモード抽選処理では、図30のフローチャートに示すように、先ず、ステップS901にて今回のゲームの抽選結果を把握する。そして、ステップS902にて、ROM105の各種テーブル記憶エリア105aから通常用ATモード移行抽選テーブルを取得する。通常用ATモード移行抽選テーブルは、図33に示すように、各ゲームの抽選結果に応じて、ATモードへの移行率(ATモード移行抽選の当選確率)が設定されている。通常用ATモード移行抽選の契機役としては、図33にも示すように、通常リプA、通常リプB、通常リプC、チャンス目A、チャンス目B、チャンス目C、チェリーA、チェリーB、チェリーC、共通ベル、押し順ベル、スイカが設定されている。すなわち、第2BBを持ち越している3ベットゲームとしての通常遊技において、当選し得る全ての結果が通常用ATモード移行抽選の契機役として設定されている。
ステップS902にて抽選テーブルを取得した後は、ステップS903にてATモード移行抽選用の乱数を取得する処理を実行する。そして、ステップS904にて、ATモード移行抽選を実行してから、本ATモード抽選処理を終了する。すなわち、通常用ATモード抽選処理においては、各ゲームの抽選結果に基づいてATモード移行抽選を行う。
これに対して、CZモード中のATモード移行抽選では、CZモード中の複数のゲームの抽選結果を利用してATモード移行抽選を行う。
すなわち、ステップS805のCZ用ATモード抽選処理では、図31のフローチャートに示すように、先ず、ステップS1001にて今回のゲームの抽選結果を把握する。そして、ステップS1002にて、ROM105の各種テーブル記憶エリア105aからポイントテーブルを取得する処理を実行する。
ポイントテーブルは、図33に示すように、各ゲームの抽選結果に応じて、今回のゲームで取得するポイント値が異なり得るように設定されており、例えば、今回のゲームの抽選結果がチェリーAである場合には20ポイントを取得し、今回のゲームの抽選結果がチェリーAよりも当選しにくいチェリーBである場合には50ポイントを取得する、といったように、各ゲームの抽選処理において当選確率が低い結果ほど、多くのポイントを取得するように設定されている。
そして、ステップS1003にて各種カウンタエリア106eに設けられた累積カウンタRCに、今回のゲームで取得されるポイント値を加算する処理を実行する。なお、本実施形態では、各ゲームの抽選結果コマンドに当該累積カウンタRCの情報が含まれるように設定されており、各ゲームの抽選結果とともに当該累積カウンタRCの値を表示制御装置81側でも把握可能となっている。
続くステップS1004では、各種カウンタエリア106eに設けられたCZカウンタを把握する処理を実行する。CZカウンタは、CZモードの残りゲーム数をCPU102が把握するためのカウンタであり、CZモードにおいて1ゲーム消化される度に1ずつ減算されるカウンタである。そして、ステップS1005にて、各種テーブル記憶エリア105aからCZ用ATモード移行抽選テーブルを取得する処理を実行し、ステップS1006にて、ATモード移行抽選を実行してから、CZ用ATモード抽選処理を終了する。
CZ用ATモード移行抽選テーブルは、図34に示すように、CZカウンタと累積カウンタRCとによって、ATモード移行抽選の当選確率が異なるように設定されている。より詳しくは、CZカウンタの値と累積カウンタRCの値とに応じて設定される所定数と累積カウンタRCとの積が、ATモード移行抽選の当選確率(%)として設定されており、例えば、CZカウンタが16以上である場合には、累積カウンタRCが0〜59であれば所定数が0.1として設定され、累積カウンタRCが80〜100であれば所定数が0.6として設定される。この場合、CZカウンタが16以上であり、累積カウンタRCが30であれば、所定数(0.1)と累積カウンタRC(30)との積により、ATモード移行抽選の当選確率は3%となる。また、CZカウンタが16以上であり、累積カウンタRCが90であれば、所定数(0.6)と累積カウンタRC(90)との積により、ATモード移行抽選の当選確率は54%となる。また、CZカウンタが3〜1である場合には、累積カウンタRCが0〜9であれば所定数が0.5として設定され、累積カウンタRCが50〜100であれば所定数が1.0として設定される。この場合、CZカウンタが3〜1であり、累積カウンタRCが5であれば、所定数(0.6)と累積カウンタRC(5)との積により、ATモード移行抽選の当選確率は3%となる。また、CZカウンタが3〜1であり、累積カウンタRCが90であれば、所定数(1.0)と累積カウンタRC(90)との積により、ATモード移行抽選の当選確率は90%となる。
つまり、本実施形態におけるCZモードにおいては、CZモード中の各ゲームで獲得したポイント値が大きいほどATモード移行抽選に当選し易く、且つ、CZモードの残りゲーム数が少なくなるほどATモード移行抽選に当選し易くなるように設定されている。そして、CZモード中の各ゲームで獲得したポイント値が大きくても、CZモードの残りゲーム数が多い場合にはATモード移行抽選に当選しにくくなるように設定されている。このように、CZモード移行後、早々にATモード移行抽選に当選してしまうことが抑制されており、CZモード中の各ゲームの抽選結果への注目度を高めながらCZモード中の遊技(演出)を最後まで楽しませるための工夫が施されている。
AT抽選用処理の説明に戻り、ステップS804又はステップS805にてATモード抽選処理を実行した後は、ステップS806にて、これらステップS804やステップS805のATモード抽選処理におけるATモード移行抽選に当選したか否かを判定する。当選している場合は、ステップS807〜ステップS810のATモード当選用の処理を実行し、当選していない場合には、ステップS811〜ステップS819のATモード非当選用の処理を実行する。
すなわち、ATモード移行抽選に当選している場合、先ず、ステップS807にて前兆モードの設定処理を実行する。なお、ステップS802にて天井カウンタが0となった場合にも、ステップS807に進み、かかる前兆モードの設定処理を行う。前兆モードとは、ATモード移行抽選に当選する等してATモードへの移行が生じ得る状況となった場合、補助表示部65やスピーカ64にて当該ATモードへの移行が生じ得る状況となったことを示唆する前兆演出を行うモードである。ステップS807では、ATモードへの移行が生じ得る状況となった契機に応じて当該前兆モードのゲーム数等を設定する処理を行う。
すなわち、前兆モードの設定処理では、図32のフローチャートに示すように、先ず、ステップS1101にて、上記の累積カウンタRCを把握する処理を実行し、続くステップS1102にて、CZカウンタを把握する処理を実行する。そして、ステップS1103にて各種テーブル記憶エリア105aから即報知抽選テーブルを取得する処理を実行し、ステップS1104にて即報知抽選処理を実行する。即報知抽選処理では、ATモードへの移行が生じ得る状況となったことの報知を、上記前兆演出を介することなく実行するか否かの抽選を行う。
即報知抽選テーブルは、図35に示すように、CZカウンタと累積カウンタRCとに応じて、即報知抽選の当選確率が異なるように設定されている。より詳しくは、CZカウンタの値が小さくなるほど、すなわちCZモードの残りゲーム数が少なくなるほど即報知抽選に当選し易く、また、累積カウンタRCの値が大きくなるほど、すなわちCZモード中に獲得したポイント値が大きいほど即報知抽選に当選し易くなるように設定されている。なお、CZカウンタが0であり、通常モード中のATモード移行当選である場合、本実施形態では、即報知抽選に100%の確率で当選する構成としている。
ステップS1105では、ステップS1104の即報知抽選に当選したか否かの判定を行う。即報知抽選に当選していない場合、ステップS1106〜ステップS1113にて前兆モード用の処理を行い、即報知抽選に当選している場合、ステップS1114〜ステップS1119にてATモードの報知用の処理を行う。
即報知抽選に当選していない場合、ステップS1106では、今回のATモード移行抽選に当選となった状況がCZモードのうちの第1CZモード又は第3CZモードであったか否かを判定する。第1CZモードや第3CZモードではなく、第2CZモードである場合には、ステップS1107にて前兆演出ゲーム数の抽選処理を実行する。そして、ステップS1108にて、ステップS1107の抽選結果と、現状のCZカウンタ(CZモードの残りゲーム数)と、を加算した値を、各種カウンタエリア106eに設けられた前兆カウンタに入力する処理を実行する。前兆カウンタは、ATモードへの移行が生じ得る状況となってから、その状況となったことの報知(AT当選報知演出)が行われるまでのゲーム数をCPU102が把握するためのカウンタである。
ステップS1107の前兆演出ゲーム数の抽選処理では、各種テーブル記憶エリア105aから前兆演出ゲーム数テーブルを取得して、今回の前兆演出ゲーム数をランダムに設定する。前兆演出ゲーム数テーブルは、図36に示すように、13ゲーム〜15ゲームのうちのいずれかが選択されるように設定されており、例えば、15ゲームが選択され易い一方、13ゲームや14ゲームは選択されにくい、といったように、ゲーム数によって選択率が異なっている。例えば、前兆演出ゲーム数抽選処理にて14ゲームが選択され、CZモードの残りゲーム数が3ゲームである場合、前兆カウンタには17が入力され、ATモードへの移行が生じ得る状況となってから(ATモード当選フラグがセットされてから)、17ゲーム後にその旨の報知が行われることになる。
ステップS1108にて前兆カウンタの入力処理を実行した後は、ステップS1109にて、各種フラグ格納エリア106dに前兆フラグをセットする処理を実行する。そして、ステップS1110にて前兆コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行してから、本前兆モードの設定処理を終了する。前兆フラグは、前兆モードの設定が行われたことをCPU102が把握するためのフラグであり、前兆コマンドは、当該前兆モードの設定が行われたことを表示制御装置81に把握させるためのコマンドである。また、前兆コマンドには、上記前兆カウンタの値が含まれ、表示制御装置81では、ATモードへの移行が生じ得る状況となったことの報知を行うべきゲームを当該前兆カウンタの値から把握することが可能となる。なお、前兆コマンドを受信した場合の表示制御装置81側の処理については、後に詳細に説明する。
ステップS1106にて第1CZモードや第3CZモードである場合、ステップS1111にて第1CZモードであるか否かを判定し、第1CZモードである場合、ステップS1112にて、CZカウンタに予め定められた所定数(5)を加算した値を、前兆カウンタに入力する処理を実行する。また、ステップS1111にて第1CZモードではなく第3CZモードであると判定した場合、ステップS1113にてCZカウンタの値を前兆カウンタに入力する処理を実行する。そして、ステップS1109の前兆フラグのセット処理、ステップS1110の前兆コマンドのセット処理を実行した後、前兆モードの設定処理を終了する。この場合、第1CZモードでは当該第1CZモードの残りゲーム数が0となってから予め定められた所定数のゲームが実行されることで、また、第3CZモードでは当該第3CZモードの残りゲーム数が0となることで、ATモード移行抽選に当選した旨の報知が行われる。
つまり、ATモード移行抽選に当選した場合のCZモードの種類によってATモード移行抽選に当選した旨の報知が行われるまでのゲーム数が異なり、第1CZモードは第2CZモードや第3CZモードよりも少ないゲーム数でATモード移行抽選に当選した旨の報知が行われることになる。このような構成としていることの理由は、CZモード中の演出内容の説明に際して詳細に説明する。
ステップS1105にて即報知抽選に当選していると判定した場合、ステップS1114に進む。ステップS1114では、CZカウンタを0にクリアする処理を実行する。その後、ステップS1105にて、今回のATモードの種別を第1ATモードとするか、第2ATモードとするかのAT種別決定処理を行う。本実施形態では、ATモードとしてATモード中の上乗せ性能(上乗せ抽選の当選確率)が異なる第1ATモードと第2ATモードとが設定されており、第1ATモードよりも第2ATモードの方が上乗せ性能が優れている(上乗せ抽選に当選し易いように設定されている)。ステップS1115のAT種別決定処理では、例えば、設定値や前回のATモードの種別、有利区間中のメダル増加数や有利区間中のゲーム数等に応じて、又はランダムに今回のATモード種別を抽選により決定する。
ステップS1116では、ステップS1115の処理結果に基づいて、第1ATモードとして決定されたか否かを判定する。第1ATモードである場合、ステップS1117にて各種フラグ格納エリア106dに第1AT用報知フラグをセットする処理を実行し、ステップS1118にて第1AT当選即報知コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行してから、本前兆モードの設定処理を終了する。第1AT用報知フラグは、第1ATモードの開始に際して各リール32L,32M,32Rにて第1AT開始用の出目を出現させることをCPU102が把握するためのフラグであり、第1AT当選即報知コマンドは、第1ATモードへの移行が生じ得る状況となったことを表示制御装置81へ把握させるためのコマンドである。当該第1AT当選即報知コマンドを受信した表示制御装置81側の処理については、後に詳細に説明する。
ステップS1116にて第1ATではなく第2ATであると判定した場合、ステップS1119にて各種フラグ格納エリア106dに第2AT用報知フラグをセットする処理を実行し、ステップS1120にて第2AT当選即報知コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行してから、本前兆モードの設定処理を終了する。第2AT用報知フラグは、第2ATモードの開始に際して各リール32L,32M,32Rにて第2AT開始用の出目を出現させることをCPU102が把握するためのフラグであり、第2AT当選即報知コマンドは、第2ATモードへの移行が生じ得る状況となったことを表示制御装置81へ把握させるためのコマンドである。当該第2AT当選即報知コマンドを受信した表示制御装置81側の処理についても、後に詳細に説明する。
AT抽選用処理の説明に戻り、ステップS807にて前兆モードの設定処理を実行した後は、ステップS808にていずれかのCZモードフラグがセットされているか否かの判定を行う。いずれかのCZモードフラグがセットされている場合には、ステップS809にて、セットされているCZモードフラグをクリアする処理を実行する。ステップS808にて否定判定した場合、又はステップS809の処理を実行した後は、ステップS810にて、ATモード当選フラグをセットする処理を実行してから、本AT抽選用処理を終了する。かかる処理を行うことにより、次ゲーム以降の抽選結果対応処理では、ステップS605にて肯定判定することになる。
ステップS806にてATモード移行抽選に非当選であると判定した場合、ステップS811にていずれかのCZモードフラグがセットされているか否かを判定する。いずれのCZモードフラグもセットされておらず、通常モードである場合、ステップS812〜ステップS819にてCZモードへの移行抽選等を行う。これに対して、いずれかのCZモードフラグがセットされている場合には、ステップS812〜ステップS819の処理を行うことなく、そのままAT抽選用処理を終了する。
すなわち、ステップS812では、各種カウンタエリア106eに設けられた有利区間ゲーム数AGが予め定められた第1所定値(31)以上であって、予め定められた第2所定値(700)以下であるか否かを判定する。有利区間ゲーム数AGは、有利区間のゲーム数をCPU102が把握するためのカウンタであり、有利区間へ移行してから1ゲーム毎に1ずつ加算され、有利区間が終了する際にリセットされる。有利区間ゲーム数AGが第1所定数未満である場合や第2所定数よりも大きい場合には、CZモードへの移行抽選等を行うことなくそのまま、AT抽選用処理を終了する。
本実施形態では、有利区間移行時にCZモードに設定される場合があり、第1所定数は、当該有利区間移行時に設定されるCZモードでのATモード移行抽選の当否結果の報知が終了するまでに要するゲーム数よりも多い数として設定されている。また、上記のように、本実施形態では、有利区間移行時に設定される天井カウンタが0となることでATモード移行抽選を介することなくATモードへの移行が許容される構成としており、上記の第2所定値は、有利区間移行時に設定される天井カウンタの上限値(999)に近い値であって、より詳しくは上限値の7割の値として700として設定されている。
つまり、天井カウンタの上限値に近い値まで有利区間を消化すると、CZモードへの移行抽選等が行われなくなる構成としている。なお、天井カウンタの設定処理については後に詳細に説明するが、有利区間移行時に当該第2所定値よりも小さい値が天井カウンタに設定される場合もあり、この場合、CZモード移行抽選等が行われる上限ゲーム数(700)に至る前に、天井に到達してATモードへの移行が許容される。言い換えると、第2所定値よりも小さい値が天井カウンタに入力されていても、天井に至る直前でCZモード移行抽選に当選する場合がある。
ステップS812にて有利区間ゲーム数AGがCZモード移行抽選等を行う範囲内である場合、ステップS813にて、各種テーブル記憶エリア105aからCZモード移行抽選テーブルを取得する処理を実行し、ステップS814にてCZモード移行抽選処理を実行する。CZモード移行抽選テーブルは、図33に示すように、各ゲームの抽選結果に応じて、CZモードへの移行率(CZモード移行抽選の当選確率)が設定されている。例えば、今回のゲームの抽選結果がチャンス目Aであれば、7%の確率でCZモード移行抽選に当選し、今回のゲームの抽選結果がチャンス目Aよりも当選しにくいチャンス目Bであれば、チャンス目Aの場合よりも高い15%の確率でCZモード移行抽選に当選する、といったように、ゲームの抽選結果として出現率の低い結果ほど、CZモード移行抽選に当選し易くなるように設定されている。
ステップS814にてCZモード移行抽選を実行した後は、ステップS815にて、CZモード移行抽選に当選したか否かを判定する。非当選である場合には、そのままAT抽選用処理を終了する。CZモード移行抽選に当選している場合には、ステップS816にて、第2CZモードゲーム数抽選処理を実行し、ステップS817にて、その抽選結果に応じたゲーム数をCZカウンタに入力し、ステップS818にて第2CZモードフラグをセットする処理を実行する。すなわち、有利区間において通常モード中のCZモード移行抽選に当選した場合、第2CZモードに設定され、そのゲーム数は、ステップS816の抽選処理によって決定される。第2CZモードゲーム数の抽選処理では、各種テーブル記憶エリア105aから第2CZモードゲーム数テーブルを取得して、今回の第2CZモードのゲーム数をランダムに設定する。第2CZモードゲーム数テーブルは、図36に示すように、8ゲーム〜15ゲームのうちのいずれかが選択されるように設定されており、例えば、10ゲームや11ゲームが選択され易い一方、8ゲームや15ゲームは選択されにくい、といったように、ゲーム数によって選択率が異なっている。例えば、第2CZモードゲーム数抽選処理にて10ゲームが選択された場合、ステップS817では、CZカウンタに10が入力されることになる。
ステップS818にて第2CZモードフラグをセットした後は、ステップS819にて第2CZモード開始コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行してから、AT抽選用処理を終了する。第2CZモード開始コマンドを受信した表示制御装置81側の処理については、後に詳細に説明する。
<AT上乗せ用処理>
次に、ステップS607にて実行されるAT上乗せ用処理について、図37のフローチャートを参照しながら説明する。既に説明した通り、AT上乗せ用処理は、ATモード当選フラグやATモードフラグがセットされている状況で実行される処理であり、ATモードの継続ゲーム数の上乗せを行うための処理である。
AT上乗せ用処理では、先ずステップS1201にて、今回のゲームの抽選結果を把握する。そして、ステップS1202〜ステップS1208にて、現状の状況に応じた上乗せ抽選テーブルを取得する処理を実行する。すなわち、ステップS1202では、ATモード当選フラグがセットされており、ATモードへの移行が生じ得る状況となってから、未だATモードへの移行が生じていない状況か否かを判定する。ATモード移行前の状況であれば、ステップS1202にて肯定判定し、ステップS1203にて各種フラグ格納エリア106dに第1AT用報知フラグ又は第2AT用報知フラグがセットされているか否かを判定する。第1AT用報知フラグや第2AT用報知フラグがセットされている状況とは、既にATモードへの移行が生じ得る状況となったことの報知(AT当選報知演出)が実行された後であって、且つATモードへの移行が生じていない状況であることを意味する。言い換えると、ステップS1203にて第1AT用報知フラグ及び第2AT用報知フラグのいずれもがセットされていない状況とは、ATモードへの移行が生じ得る状況となったものの、未だその旨の報知が行われていない状況(前兆モード)であることを意味する。
そこで、ステップS1203にて第1AT用報知フラグ及び第2AT用報知フラグのいずれもがセットされていないと判定した場合、ステップS1204にて、各種テーブル記憶エリア105aから当選後当選報知前上乗せ抽選テーブルを取得する処理を実行し、ステップS1203にていずれかのフラグがセットされていると判定した場合、ステップS12056にて当選報知後移行前上乗せ抽選テーブルを取得する処理を実行する。
図38に示すように、当選後当選報知前上乗せ抽選テーブルと、当選報知後移行前上乗せ抽選テーブルとを比較すると、当選報知後移行前上乗せ抽選テーブルを用いた上乗せ抽選の方が、当選後当選報知前上乗せ抽選テーブルを用いた上乗せ抽選よりも上乗せ抽選に当選し易くなるように設定されている。より詳しくは、例えば、チャンス目Bを契機とする上乗せ抽選において、当選後当選報知前上乗せ抽選テーブルを用いた上乗せ抽選では5%の確率で当選するのに対して、当選報知後移行前上乗せ抽選テーブルを用いた上乗せ抽選では7%の確率で当選し、ATモード移行前の状況において、ATモード当選報知前よりも当選報知後の方が上乗せ抽選に当選し易くなっている。
ステップS1202にてATモード当選フラグがセットされていない場合とは、ATモードフラグがセットされている場合であり、既にATモードへの移行が生じていることを意味する。この場合、ステップS1206にて各種フラグ格納エリア106dに第1ATフラグがセットされており、現状のATモードが第1ATモードであるか否かを判定する。第1ATモードである場合、ステップS1207にて、各種テーブル記憶エリア105aから第1AT用上乗せ抽選テーブルを取得する処理を実行し、第2ATモードである場合、ステップS1208にて、各種テーブル記憶エリア105aから第2AT用上乗せ抽選テーブルを取得する処理を実行する。
図38に示すように、第1AT用上乗せ抽選テーブルと、第2AT用上乗せ抽選テーブルとを比較すると、第2AT用上乗せ抽選テーブルを用いた上乗せ抽選の方が、第1AT用上乗せ抽選テーブルを用いた上乗せ抽選よりも上乗せ抽選に当選し易くなるように設定されている。より詳しくは、例えば、チェリーBを契機とする上乗せ抽選において、第1AT用上乗せ抽選テーブルを用いた上乗せ抽選では10%の確率で当選するのに対して、第2AT用上乗せ抽選テーブルを用いた上乗せ抽選では20%の確率で当選し、ATモード移行後の状況において、第1ATモード中よりも第2ATモード中の方が上乗せ抽選に当選し易くなっている。
ステップS1204、ステップS1205、ステップS1207及びステップS1208のいずれかの処理で、上乗せ抽選テーブルを取得した後は、ステップS1209にて上乗せ抽選を実行する。そして、ステップS1210にて上乗せ抽選に当選したか否かの判定を行う。上乗せ抽選に非当選であった場合には、そのままAT上乗せ用処理を終了する。上乗せ抽選に当選であった場合には、ステップS1211にて上乗せゲーム数抽選処理を実行する。上乗せゲーム数抽選処理では、各種テーブル記憶エリア105aから上乗せゲーム数テーブルを取得し、今回の上乗せゲーム数を抽選により決定する。上乗せゲーム数テーブルは、図38に示すように、上乗せ契機となったゲームの抽選結果に応じて、上乗せゲーム数が異なるように設定されており、例えば、通常リプAを契機として上乗せが行われる場合には平均150ゲームの上乗せが発生する一方、チェリーAを契機として上乗せが行われる場合は平均15ゲームの上乗せが発生する、といったように、上乗せ抽選に当選しにくい契機にて上乗せが行われる場合の方が上乗せゲーム数が多くなるように設定されている。
ステップS1211にて上乗せゲーム数抽選処理を実行した後は、ステップS1212にて各種カウンタエリア106eに設けられたATカウンタに、今回の上乗せゲーム数を加算する処理を実行する。ATカウンタは、ATモードの残りゲーム数をCPU102が把握するためのカウンタである。ステップS1212の処理を実行した後は、ステップS1213にて上乗せコマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行してから、AT上乗せ用処理を終了する。上乗せコマンドを受信した表示制御装置81は、上乗せが行われたことに対応する上乗せ報知演出を補助表示部65やスピーカ64にて行うための処理を実行する。
抽選結果対応処理(図27)の説明に戻る。
ステップS606又はステップS607の処理を実行した後は、ステップS608にて、今回のゲームの抽選結果が押し順役当選であったか否かを判定する。押し順役とは、押し順ベルのほか、通常リプA、通常リプB、通常リプCを含む結果である。通常リプA、通常リプB、通常リプCは、いずれも複数の再遊技に重複して当選となる結果であり、ストップスイッチ42〜44の操作順序によって入賞を成立させる再遊技が異なり得るように設定されている。
具体的には、図39に示すように、通常リプAは、各ストップスイッチ42〜44の操作順序に関わらず、基本的には第1再遊技入賞が成立するように各リール32L,32M,32Rの停止制御が行われる。これに対して、通常リプB、通常リプCは、右ストップスイッチ44が最初に操作された場合には、第2再遊技入賞や第3再遊技入賞が成立するように各リール32L,32M,32Rの停止制御が行われ、左ストップスイッチ42又は中ストップスイッチ43が最初に操作された場合には、第1再遊技入賞が成立するように各リール32L,32M,32Rの停止制御が行われる。但し、これら通常リプA、通常リプB、通常リプCにおいて、重複当選している再遊技のうちのいずれの再遊技入賞が成立しても、付与される特典は再遊技であり、成立する再遊技の種類だけが異なるものである。言い換えると、通常リプA、通常リプB、通常リプCは、ストップスイッチ42〜44の操作順序に関わらず再遊技入賞が成立するものの、操作順序によって停止出目が異なる遊技結果である。そして、特に通常リプBと通常リプCは、ATモードの開始契機となっており、ATモード当選フラグがセットされてから、ATモードへの移行が生じ得る状況である旨の報知が実行された後、第2再遊技入賞が成立し得るゲームにて第1ATモードが開始され、ATモード当選フラグがセットされてから、ATモードへの移行が生じ得る状況である旨の報知が実行された後、第3再遊技入賞が成立し得るゲームにて第2ATモードが開始される。つまり、ATモード当選フラグがセットされても、上記の報知(AT当選報知演出)が実行されるまで、第1ATモードや第2ATモードは開始されないし、上記の報知が実行された後であっても、通第2再遊技入賞や第3再遊技入賞が成立し得るゲームとなるまで、第1ATモードや第2ATモードは開始されない。
ステップS608にて押し順役当選であると判定した場合、ステップS609にて、いずれかのCZモードフラグ、ATモード当選フラグ又はATモードフラグがセットされているか否かを判定する。これらのうちのいずれかのフラグがセットされている場合には、ステップS610にて押し順報知用処理を実行してから、抽選結果対応処理を終了する。ステップS608又はステップS609にて否定判定した場合には、そのまま抽選結果対応処理を終了する。
<押し順報知の概要>
ステップS610にて実行される押し順報知用処理の説明に先立って、指示モニタ68にて実行される押し順報知や、補助表示部65にて実行される押し順報知演出の概要について説明する。なお、押し順報知や押し順報知演出は、例えば、押し順ナビ、順序報知や態様報知とも称することが可能である。指示モニタ68は主制御装置101に接続されており、主制御装置101により押し順報知が行われる。これに対して、補助表示部65は表示制御装置81に接続されており、表示制御装置81により押し順報知演出が行われる。
先ず、この指示モニタ68の構成について、図40を参照しながら説明する。図40(a)は、指示モニタ68の正面図であり、図40(b)は、指示モニタ68の表示態様と表示内容との関係を説明するための図である。
図40(a)に示すように、指示モニタ68には8個の表示用セグメントN1〜N8が設けられている。各表示用セグメントN1〜N8は、LEDからなる個別の光源を有しており、それら個別の光源がオンオフ制御されることで、任意の1個の表示用セグメントのみを点灯させることができるとともに、任意の組み合わせの表示用セグメントを点灯させることができる。これにより、指示モニタ68では、それぞれ個別に所定の記号(アルファベットや数字を含む)が表示されるようになっている。なお、上記個別の光源はいずれも同一色の光を照射するものであるため、各表示用セグメントN1〜N8においてはいずれも同一の色が表示されることとなる。
各表示用セグメントN1〜N8について詳細には、第1表示用セグメントN1〜第7表示用セグメントN7は、いずれも直線状の表示用セグメントであり、これら第1表示用セグメントN1〜第7表示用セグメントN7は、数字の「1」〜「6」を少なくとも表示することができるように配置されている。また、第8表示用セグメントN8は、円形状の表示用セグメントであり、第1表示用セグメントN1〜第7表示用セグメントN7が設けられた領域の右下部分の横方に配置されている。したがって、指示モニタ68では、「1」〜「6」と、「1.」〜「6.」と、「 .」と、を少なくとも表示することができる。
なお、指示モニタ68において、複数パターンの記号をそれぞれ個別に表示することが可能であれば、各表示用セグメントN1〜N8の形状や配置態様は任意であり、さらには8個のセグメントではなく7個のセグメント、又は9個のセグメント等を用いる構成としてもよい。また、各表示用セグメントN1〜N8において表示される色が同一であることは必須ではなく、各表示用セグメントN1〜N8において表示される色が適宜変更可能となる構成としてもよい。また、光源をオンオフ制御することで、各表示用セグメントN1〜N8の点灯又は消灯を制御する構成は必須のものではなく、各表示用セグメントN1〜N8において個別に表示制御が行えるのであれば、単一のバックライトと液晶ディスプレイとによりセグメント表示器を構成してもよい。さらには、各表示領域に対してセグメント表示を適用するのではなく、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT、ドットマトリックス等その他のタイプの表示装置によって記号を表示する構成としてもよい。
第1表示用セグメントN1〜第7表示用セグメントN7は、押し順役の操作順序の報知に用いられる表示用セグメントである。例えば、図40(b)に示すように、各ストップスイッチ42〜44の操作順序として「左」→「中」→「右」の順で停止操作を行うことにより遊技者にとって有利な入賞態様となる場合、第6表示用セグメントN6及び第7表示用セグメントN7が点灯表示されて「1」が表示される。また、各ストップスイッチ42〜44の操作順序として「右」→「左」→「中」の順で停止操作を行うことにより遊技者にとって有利な入賞態様となる場合、第1表示用セグメントN1、第2表示用セグメントN2、第3表示用セグメントN3、第5表示用セグメントN5及び第6表示用セグメントN6が点灯表示されて「5」が表示される。つまり、各表示用セグメントN1〜N7にて表示される数字(記号)は、ストップスイッチ42〜44の操作順序と1対1で対応付けられており、表示用セグメントN1〜N7にて表示される数字(記号)に基づいて、ストップスイッチ42〜44を停止操作することで、遊技者にとって有利な態様にて入賞させることが可能となる。
第8表示用セグメントN8は、有利区間に移行し、押し順報知が発生し得る状況となる報知条件を含む所定の開始条件が成立した場合に、その開始条件が成立したゲームにて点灯される。また、ATモードが終了して有利区間から通常区間へ移行する場合に消灯される。
つまり、押し順ベル等の操作順序が報知され易くなることによって遊技者にとって有利な態様にて入賞させ易くなる区間を有利区間(特定遊技状態、特定モード)とし、第8表示用セグメントN8は、当該有利区間において、実際に押し順報知による恩恵が得られるようになる特定区間中は点灯し、有利区間ではない通常区間や、有利区間であっても特定区間ではない非特定区間中は消灯する区間表示器(特定報知手段)をなすものである。
既に説明したとおり、押し順表示器としての第1表示用セグメントN1〜第7表示用セグメントN7、及び区間表示器としての第8表示用セグメントN8を有する指示モニタ68は、遊技パネル25において払出枚数表示部62の側方付近に配置されている。つまり、指示モニタ68は、遊技者が操作するストップスイッチ42〜44等よりも上方に配置されており、言い換えると、ストップスイッチ42〜44等が設けられている位置よりも下方において遊技機前面部である化粧パネルに配置されていない。そのため、ストップスイッチ42〜44等を操作する手等によって、第8表示用セグメントN8が隠されることが抑制され、遊技者が視認し易い位置に配置されているといえる。また、メダルの獲得を目指して遊技を進行させる遊技者が注視し易い払出枚数表示部62の近くに配置されていることからしても、遊技者による見逃しが抑制されているといえる。
さらに、指示モニタ68において特に第8表示用セグメントN8は、周囲の表示部(例えば払出枚数表示部62や、遊技パネル25のバックライト)の明度よりも高い明度となるように(より詳しくは、周囲の表示部の明度の2倍の明度となるように)、対応するLEDの明度が定められている。そのため、第8表示用セグメントN8と周囲の表示部とがいずれも発光制御されている場合(点灯状態となっている場合)であっても、第8表示用セグメントN8が一際目立つようになっている。遊技機前方に向けた照度についても、第8表示用セグメントN8の方が周囲の表示部より、遊技機前方に向けた照度が高くなるように(より詳しくは、周囲の表示部の照度の2倍の照度となるように)、対応するLEDの照度が定められている。このような構成からも、第8表示用セグメントN8の視認性が向上されており、当該第8表示用セグメントN8が点灯状態となった場合の見逃しが抑制されている。
次に、補助表示部65にて行われる押し順報知演出について、図41を参照しながら説明する。ここでは、今回報知する操作順序が、中→右→左である場合の押し順役に当選している場合を例として、補助表示部65での押し順報知演出を説明する。
図41(a)に示すとおり、補助表示部65では、ストップスイッチ42〜44に対応して3つ並列したボタン表示のうち、最初に操作すべきストップスイッチに対応するボタン表示(図では中ストップスイッチ43に対応する真ん中のボタン表示)に数字の1が付されて、他のボタン表示よりも大きく表示される。また、各ボタン表示は、当選役に対応する色(ベルなら黄色、再遊技なら青色等)にて表示される。これにより、遊技者は、今回のゲームにて当選している役と、最初に操作すべきストップスイッチが中ストップスイッチ43であることを認識することができる。また、補助表示部65では、次に操作すべきストップスイッチが右ストップスイッチ44であり、最後に操作すべきストップスイッチが左ストップスイッチ42であることを示すように、右のボタン表示に数字の2が付されて表示され、左のボタン表示に数字の3が付されて表示される。
遊技者が中ストップスイッチ43を操作すると、図41(b)に示すように、補助表示部65では、中ストップスイッチ43に対応する真ん中のボタン表示が消え、右ストップスイッチ44に対応する右のボタン表示が大きく表示される。これにより、遊技者は、中ストップスイッチ43の操作が完了したこと、及び、次に操作すべきストップスイッチが右ストップスイッチ44であることを確認することができる。
遊技者が右ストップスイッチ44を操作すると、図41(c)に示すように、補助表示部65では、右ストップスイッチ44に対応する右のボタン表示が消え、左ストップスイッチ42に対応する左のボタン表示が大きく表示される。これにより、遊技者は、右ストップスイッチ44の操作が完了したこと、及び、次に操作すべきストップスイッチが左ストップスイッチ42であることを確認することができる。
押し順報知の実行タイミングについて説明すると、各リール32L,32M,32Rの回転が開始されてから、加速期間を経て定速回転に至るまでのストップスイッチ42〜44の無効期間中に、押し順報知が実行されるように設定されている。このようにストップスイッチ42〜44の操作が有効となるよりも前のタイミングで押し順報知を実行する構成とすることで、ストップスイッチ42〜44の操作順序を認識したうえでストップスイッチ42〜44の操作に望ませることが可能となり、テンポ良く遊技を進行させることができる。
<押し順報知用処理>
次に、ステップS610にて実行される押し順報知用処理について、図42のフローチャートを参照しながら説明する。
先ず、ステップS1301では、第1CZモードフラグ〜第3CZモードフラグのいずれかがセットされているか否かを判定する。第1CZモードフラグ〜第3CZモードフラグのいずれもがセットされていない場合、ステップS1302にてATモード当選フラグがセットされているか否かを判定する。第1CZモードフラグ〜第3CZモードフラグがセットされておらず、且つATモード当選フラグがセットされている場合とは、ATモード当選後、未だATモードへの移行が生じていない場合である。この場合、ステップS1303にて、各種フラグ格納エリア106dに第1AT報知用フラグ又は第2AT報知用フラグがセットされているか否かを判定する。ATモード当選フラグがセットされているものの、これらAT報知用フラグがセットされていない場合とは、ATモード移行抽選に当選しているものの、未だ前兆モード中であることを意味する。この場合、今回のゲームでは押し順報知を発生させず、そのまま押し順報知用処理を終了する。第1AT報知用フラグ又は第2AT報知用フラグがセットされている場合には、ステップS1304に進む。
ステップS1304では、今回のゲームの抽選結果が通常リプB又は通常リプCであるか否かを判定する。通常リプB及び通常リプCではなく、通常リプAや押し順ベルである場合には、そのまま本押し順報知用処理を終了する。通常リプB及び通常リプCのいずれかである場合、ステップS1305にて通常リプBであるか否かを判定する。通常リプBである場合、ステップS1306にて、上記の第1AT報知用フラグがセットされているか否かを判定する。第1AT報知用フラグではなく第2AT報知用フラグがセットされている場合には、そのまま本押し順報知用処理を終了する。通常リプBに当選し、且つ第1AT報知用フラグがセットされている場合、ステップS1307に進み、第1ATモードを開始させるための処理を実行する。
すなわち、ステップS1307では、第1AT報知用フラグをクリアする。そして、ステップS1308では、各種フラグ格納エリア106dに第1AT開始用フラグをセットする。第1AT開始用フラグは、今回のゲームから第1ATモードが開始されることをCPU102が把握するためのフラグである。その後、ステップS1309にて、第2再遊技入賞に対応する押し順報知が行われるように指示モニタ68を制御する。そして、ステップS1310にて、第2再遊技入賞に対応する操作順序の情報を含む押し順コマンドを、表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行してから、本押し順報知用処理を終了する。この押し順コマンドを受信した表示制御装置81では、第2再遊技入賞に対応する押し順報知演出として、右ストップスイッチ44を最初に操作すべき順序の押し順報知演出や、「右から狙え!!」といった表示や音声ナビ等が行われるとともに、第2再遊技入賞に対応する図柄の報知が行われるように補助表示部65やスピーカ64を制御する。
ステップS1305にて通常リプBではなく通常リプCであると判定した場合、ステップS1311に進む。ステップS1311では、第2AT報知用フラグがセットされているか否かを判定する。第2AT報知用フラグではなく第1AT報知用フラグがセットされている場合には、そのまま本押し順報知用処理を終了する。通常リプCに当選し、且つ第2AT報知用フラグがセットされている場合、ステップS1312に進み、第2ATモードを開始させるための処理を実行する。
すなわち、ステップS1312では、第2AT報知用フラグをクリアする。そして、ステップS1313では、各種フラグ格納エリア106dに第2AT開始用フラグをセットする。第2AT開始用フラグは、今回のゲームから第2ATモードが開始されることをCPU102が把握するためのフラグである。その後、ステップS1314にて、第3再遊技入賞に対応する押し順報知が行われるように指示モニタ68を制御する。そして、ステップS1315にて、第3再遊技入賞に対応する操作順序の情報を含む押し順コマンドを、表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行してから、本押し順報知用処理を終了する。この押し順コマンドを受信した表示制御装置81では、第3再遊技入賞に対応する押し順報知演出として、右ストップスイッチ44を最初に操作すべき順序の押し順報知演出や、「右から狙え!!」といった表示や音声ナビ等が行われるとともに、第3再遊技入賞に対応する図柄の報知が行われるように補助表示部65やスピーカ64を制御する。
ステップS1301にていずれかのCZモードフラグがセットされていると判定した場合と、ステップS1301にてATモード当選フラグがセットされておらず既にATモード中である場合は、ステップS1316に進む。ステップS1316では、今回のゲームの抽選結果が押し順ベルであるか否かを判定する。押し順ベルではない場合、そのまま押し順報知用処理を終了する。押し順ベルである場合、ステップS1317にて、いずれかのCZモードフラグがセットされているか否かを判定する。いずれかのCZモードフラグがセットされている場合には、ステップS1318にて、各種フラグ格納エリア106dに報知済みフラグがセットされているか否かを判定する。報知済みフラグはCZモードにおいて押し順ベル当選時の押し順報知が既に行われた状態であることをCPU102が把握するためのフラグであり、CZモードの終了時(ATモードへの移行時を含む)にクリアされるフラグである。報知済みフラグがセットされている場合には、そのまま押し順報知用処理を終了する。報知済みフラグがセットされていない場合には、ステップS1319にて報知済みフラグをセットする処理を実行する。
ステップS1317にてCZモードフラグではなくATモードフラグがセットされている場合や、ステップS1319の処理を実行した後は、ステップS1320にて、今回の押し順ベルの種類に応じて第1小役入賞〜第6小役入賞に対応する押し順報知が行われるように指示モニタ68を制御する。そして、ステップS1321にて、第1小役入賞〜第6小役入賞に対応する操作順序の情報を含む押し順コマンドを、表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行してから、本押し順報知用処理を終了する。この押し順コマンドを受信した表示制御装置81では、第1小役入賞〜第6小役入賞に対応する押し順報知演出が行われるように補助表示部65やスピーカ64を制御する。
<入賞結果対応処理>
次に、リール制御処理におけるステップS415にて実施される入賞結果対応処理について、図43のフローチャートを参照しながら説明する。入賞結果対応処理では、ゲームの遊技結果に応じて、CZモードやATモード等を開始させたり終了させたりするための処理を行う。
先ずステップS1401にて、現状の遊技状態を把握する処理を行い、ステップS1402にて、今回のゲームのベット数が、ステップS1401にて把握した状態にて規定されている特定規定数であるか否かの判定を行う。かかる処理は、上記ステップS601及びステップS602に対応するものであり、ステップS1402にて特定規定数ではない場合には、ステップS1403以降の処理を行うことなく、そのまま入賞結果対応処理を終了する。ベット数が状態に対応する特定規定数である場合、ステップS1403に進む。
ステップS1403では、第1ゲーム数管理処理を実行し、ステップS1404では、第2ゲーム数管理処理を実行する。第1ゲーム数管理処理は、CZモードや前兆モード等、主にATモード移行前のゲーム数を管理する処理であり、第2ゲーム数管理処理は、ATモード中のゲーム数を管理する処理である。
第1ゲーム数管理処理では、図44のフローチャートに示すように、先ず、ステップS1501にて、第1BB状態フラグ又は第2BB状態フラグがセットされているか否かを判定し、いずれかのBB状態である場合にはそのまま第1ゲーム数管理処理を終了する。すなわち、仮に、2ベットゲームにて第2BB状態への移行を生じさせたりした場合には、前兆モードやCZモードのゲーム数の管理は行われない。いずれのBB状態でもない場合には、ステップS1502に進み、CZカウンタが0よりも大きく、CZモード移行時に設定されたゲーム数を消化していない状況であるか否かを判定する。既に説明した通り、CZモード中のATモード移行抽選に当選した場合、AT抽選用処理においてCZモードフラグがクリアされる。そのため、CZモードフラグがセットされていない状況であっても、ステップS1502にてCZカウンタが0よりも大きいと判定する場合も生じ得る。
ちなみに、上記の通り、CZモード中にATモード移行当選となった場合、即報知抽選に当選しなければ、CZカウンタ以上の値が前兆カウンタに入力される。つまり、CZカウンタが0よりも大きく、且つCZモードフラグがセットされていない場合とは、ATモード移行当選後の前兆モードであることを意味する。
CZカウンタが0よりも大きい場合、ステップS1503にてCZカウンタを1減算する処理を実行する。そして、ステップS1504にてCZカウンタが0となったか否かを判定し、0となった場合には、ステップS1505にていずれかのCZモードフラグがセットされているか否かを判定する。上記のようにCZモード中にATモード移行抽選に当選した場合は、CZモードフラグがクリアされる構成としていることから、ステップS1505にていずれかのCZモードフラグがセットされている場合とは、ATモード移行抽選に当選することなくCZモードが終了する場合を意味する。ステップS1505にていずれかのCZモードフラグがセットされている場合、ステップS1506にて各種フラグ格納エリア106dにCZ終了ゲームフラグをセットする処理を実行する。CZ終了ゲームフラグはCZモードが終了したゲームをCPU102が把握するためのフラグであり、当該終了したゲームの終了後にクリアされる(ステップS203参照)。
ステップS1505にてCZモードフラグがセットされていない場合、又はステップS1506の処理を実行した後は、ステップS1507にてCZ終了コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行する。CZ終了コマンドを受信した表示制御装置81側の処理については、後に詳細に説明する。
ステップS1502にてCZカウンタが0である場合、ステップS1504にてCZカウンタが0ではない場合、又はステップS1507の処理を実行した後は、ステップS1508にて前兆カウンタが0よりも大きく、前兆モードの設定処理において設定した前兆カウンタに対応するゲーム数を未だ消化していない状況であるか否かを判定する。前兆カウンタが0よりも大きい場合、ステップS1509にて、前兆カウンタを1減算する処理を実行する。そして、ステップS1510にて前兆カウンタが0となったか否かを判定する。
前兆カウンタが0となった場合、ステップS1511に進み、前兆フラグをクリアする処理を行う。そして、ステップS1512にて、今回のATモードの種別を第1ATモードとするか、第2ATモードとするかのAT種別決定処理を行う。かかる処理は、上記ステップS1115の処理に対応する処理である。すなわち、ステップS1512のAT種別決定処理では、例えば、設定値や前回のATモードの種別、有利区間中のメダル増加数や有利区間中のゲーム数等に応じて、又はランダムに今回のATモード種別を抽選により決定する。なお、ステップS1115のAT種別決定処理と、ステップS1512のAT種別決定処理とで、第1ATモードと第2ATモードとの選択率が異なるようにしてもよく、例えば、ステップS1115の処理よりもステップS1512の処理の方が第2ATモードの選択率が高い構成としてもよい。
ステップS1513では、ステップS1512の処理結果として第1ATモードとして決定したか否かを判定する。第1ATモードとして決定した場合、ステップS1514にて、第1AT用報知フラグをセットする処理を実行し、ステップS1515にて第1AT当選報知コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行してから、ゲーム数管理処理を終了する。第1AT用報知フラグがセットされることにより、上記の押し順報知用処理にて第2再遊技入賞用の押し順報知を発生させるための処理が行われるようになる。第1AT当選報知コマンドを受信した表示制御装置81側の処理については、後に詳細に説明する。
ステップS1513にて、今回移行させるATモードが第1ATモードではなく第2ATモードであると判定した場合、ステップS1516にて、第2AT用報知フラグをセットする処理を実行し、ステップS1517にて第2AT当選報知コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行してから、ゲーム数管理処理を終了する。第2AT用報知フラグがセットされることにより、上記の押し順報知用処理にて第3再遊技入賞用の押し順報知を発生させるための処理が行われるようになる。第2AT当選報知コマンドを受信した表示制御装置81側の処理については、後に詳細に説明する。
第2ゲーム数管理処理では、図45のフローチャートに示すように、先ず、ステップS1601にて、第1BB状態フラグ又は第2BB状態フラグがセットされているか否かを判定し、いずれかのBB状態である場合にはそのまま第2ゲーム数管理処理を終了する。すなわち、仮に、2ベットゲームにて第2BB状態への移行を生じさせたりした場合には、ATモードのゲーム数の管理は行われない。いずれのBB状態でもない場合には、ステップS1602に進み、ATカウンタが0よりも大きく、ATモードの残りゲーム数が0よりも大きいか否かを判定する。
ATカウンタが0よりも大きい場合、ステップS1603にてATカウンタを1減算する処理を実行する。そして、ステップS1604にてATカウンタが0となったか否かを判定し、0となった場合には、ステップS1605にてATモードフラグをクリアする処理を実行する。そして、ステップS1606にてAT終了コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行する。AT終了コマンドを受信した表示制御装置81側の処理については、後に詳細に説明する。ステップS1602にてATカウンタが0である場合や、ステップS1604にてATカウンタが0ではない場合には、そのまま第2ゲーム数管理処理を終了する。
ステップS1606の処理を実行した後は、ステップS1607にて第3CZモードゲーム数抽選処理を実行し、ステップS1608にて、その抽選結果に応じたゲーム数をCZカウンタに入力し、ステップS1609にて第3CZモードフラグをセットする処理を実行する。すなわち、本実施形態においては、ATモードが終了した場合にはCZモードに移行する構成としており、当該ATモード終了を契機として移行するCZモードは第3CZモードに設定され、そのゲーム数はステップS1607の抽選処理によって決定される。第3CZモードゲーム数の抽選処理では、各種テーブル記憶エリア105aから第3CZモードゲーム数テーブルを取得して、今回の第3CZモードのゲーム数をランダムに設定する。第3CZモードゲーム数テーブルは、図36に示すように、25ゲーム〜30ゲームのうちのいずれかが選択されるように設定されており、例えば、30ゲームが選択され易い一方、25ゲームは選択されにくい、といったように、ゲーム数によって選択率が異なっている。例えば、第3CZモードゲーム数抽選処理にて30ゲームが選択された場合、ステップS1608では、CZカウンタに30が入力されることになる。
ステップS1609にて第3CZモードフラグをセットした後は、ステップS1610にて第3CZモード開始コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行する。第3CZモード開始コマンドを受信した表示制御装置81側の処理については、後に詳細に説明する。
入賞結果対応処理の説明に戻り、ステップS1403やステップS1404のゲーム数管理処理を実行した後は、ステップS1405にて、第1AT開始用フラグがセットされているか否かを判定する。上記のとおり、第1AT開始用フラグは、第1ATモードへの移行を生じさせる場合に第2再遊技入賞が可能となるゲームでセットされるフラグであり、より詳しくは、第1AT用報知フラグがセットされている状況で通常リプBに当選したゲームの開始時にセットされるフラグである。すなわち、第1AT開始用フラグは、入賞結果に基づいてセットされるのではない。第1AT開始用フラグがセットされている場合には、ステップS1406にて、当該第1AT開始用フラグをクリアし、ステップS1407にて各種フラグ格納エリア106dに第1ATフラグをセットする処理を実行する。既に説明した通り、第1ATフラグがセットされることにより、第1AT用上乗せ抽選テーブルを利用した上乗せ抽選が行われる。
ステップS1405にて第1AT開始用フラグがセットされていないと判定した場合、ステップS1408にて第2AT開始用フラグがセットされているか否かを判定する。上記のとおり、第2AT開始用フラグは、第2ATモードへの移行を生じさせる場合に第3再遊技入賞が可能となるゲームでセットされるフラグであり、より詳しくは、第2AT用報知フラグがセットされている状況で通常リプCに当選したゲームの開始時にセットされるフラグである。すなわち、第2AT開始用フラグについても、入賞結果に基づいてセットされるのではない。第2AT開始用フラグがセットされている場合には、ステップS1409にて、当該第2AT開始用フラグをクリアし、ステップS1410にて各種フラグ格納エリア106dに第2ATフラグをセットする処理を実行する。ステップS1408にて第2AT開始用フラグがセットされていないと判定した場合には、そのまま入賞結果対応処理を終了する。既に説明した通り、第2ATフラグがセットされることにより、第2AT用上乗せ抽選テーブルを利用した上乗せ抽選が行われる。
ステップS1407又はステップS1410の処理を実行した後は、ステップS1411にて上記のATカウンタに50を入力する処理を実行する。既に説明した通り、ATカウンタはATモードの残りゲーム数に対応するカウンタであり、本実施形態では、第1ATモード及び第2ATモードのいずれであっても初期ゲーム数として50ゲームが設定される。なお、第1ATモードと第2ATモードとで初期ゲーム数が異なる構成としてもよく、初期ゲーム数を抽選により決定する構成としてもよい。この場合、第1ATモードよりも第2ATモードの方が多い初期ゲーム数となり易い構成としてもよい。
ステップS1412では、ATモード当選フラグをクリアする処理を実行し、ステップS1413ではATモードフラグをセットする処理を実行する。そして、ステップS1414にてAT開始コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行してから、本入賞結果対応処理を終了する。AT開始コマンドを受信した表示制御装置81側の処理については、後に詳細に説明する。
<有利区間の管理>
次に、区間表示器としての第8表示用セグメントN8を制御したり、有利区間へ移行させたり有利区間を終了させるための、区間表示第1処理、及び区間表示第2処理について説明する。
<区間表示第1処理>
先ず、区間表示第1処理について、図46を参照しながら説明する。区間表示第1処理は、抽選処理(図19)におけるステップS314にて実施される処理であり、スタートレバー41の操作に基づいて当該ゲームの抽選結果が決定されるとともに、当該抽選結果に基づいて表示モードの移行抽選等(抽選結果対応処理)が行われた後に実施される。
ステップS1701では、区間表示器としての第8表示用セグメントN8が表示中であるか否か、より詳しくは、第8表示用セグメントN8を点灯中か否かを判定する。既に説明した通り、第8表示用セグメントN8を点灯中である場合とは、有利区間のうち、少なくとも押し順報知が発生し得る報知条件が成立している特定区間である場合を示している。ステップS1701にて否定判定し、第8表示用セグメントN8を消灯中であると判定した場合、ステップS1702に進む。
ステップS1702では、各種フラグ格納エリア106dに有利区間フラグがセットされているか否かを判定する。有利区間フラグがセットされていない場合、ステップS1703にて、各種カウンタエリア106eに設けられた通常カウンタを1加算する処理を実行する。通常カウンタは、有利区間ではなく通常区間として開始されたゲーム数をCPU102が把握するためのカウンタである。
ステップS1703の処理を実行した後は、ステップS1704にて有利区間当選ゲームフラグがセットされているか否かを判定する。有利区間当選ゲームフラグは、有利区間移行抽選処理において有利区間移行抽選に当選した場合にセットされるフラグであり、その当選ゲームであることをCPU102が特定するためのフラグである。有利区間当選ゲームフラグがセットされている場合、ステップS1705にて有利区間当選ゲームフラグをクリアする処理を実行する。そして、ステップS1706にて有利区間フラグをセットする処理を実行する。
ステップS1707では、有利区間中のゲーム数のカウント、より詳しくは、各種カウンタエリア106eの有利区間ゲーム数AGの計測を開始する処理を行う。上記の通り、有利区間ゲーム数AGは、有利区間の実行ゲーム数を把握する把握手段に相当するものである。そして、ステップS1708にて、有利区間移行ゲーム用処理を実行する。
有利区間移行ゲーム用処理では、図47のフローチャートに示すように、ステップS1801にて第1CZモードゲーム数抽選処理を実行し、ステップS1802にて、その抽選結果に応じたゲーム数をCZカウンタに入力し、ステップS1803にて第1CZモードフラグをセットする処理を実行する。すなわち、本実施形態においては、有利区間への移行に際してCZモードに設定される構成としており、当該有利区間移行を契機とする場合は第1CZモードに設定され、そのゲーム数はステップS1801の抽選処理によって決定される。第1CZモードゲーム数の抽選処理では、各種テーブル記憶エリア105aから第1CZモードゲーム数テーブルを取得して、今回の第1CZモードのゲーム数をランダムに設定する。第1CZモードゲーム数テーブルは、図36に示すように、8ゲーム〜10ゲームのうちのいずれかが選択されるように設定されており、8ゲーム及び9ゲームは選択され易い一方、10ゲームは選択されにくい、といったように、ゲーム数によって選択率が異なっている。例えば、第1CZモードゲーム数抽選処理にて10ゲームが選択された場合、ステップS1802では、CZカウンタに10が入力されることになる。
ステップS1803にて第1CZモードフラグをセットした後は、ステップS1804にて第1CZモード開始コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行する。第1CZモード開始コマンドを受信した表示制御装置81側の処理については、後に詳細に説明する。
続くステップS1805では、天井ゲーム数抽選処理を実行する。天井ゲーム数抽選処理では、各種テーブル記憶エリア105aから天井ゲーム数テーブルを取得し、今回の天井ゲーム数をランダムに決定する。天井ゲーム数テーブルでは、最大天井ゲーム数(本実施形態では999ゲーム)を超えない範囲で、選択され易いゲーム数(例えば、341、682)と選択されにくい又は選択されないゲーム数が設定されている。また、天井ゲーム数テーブルでは、最小ゲーム数を100ゲームとし、有利区間移行時に設定される第1CZモード中に(より詳しくは、第1CZモード中にATモード移行当選となった場合における前兆モード中に)天井ゲームに達しないように設定されている。
ステップS1806では、ステップS1805の処理結果に基づいて、天井カウンタに天井ゲーム数を入力する処理を実行する。その後、有利区間移行ゲーム用処理を終了する。
区間表示第1処理の説明に戻り、ステップS1708の有利区間移行ゲーム用処理を実行した後、又はステップS1702にて有利区間フラグがセットされていると判定した場合、ステップS1709にて、いずれかのCZモードフラグ又はATモードフラグがセットされているか否かを判定する。既に説明した通り、本実施形態では、ATモードやCZモード中においては押し順ベル当選時の押し順報知が行われ得る構成としており、これらのいずれかのフラグがセットされている状況とは、区間表示器の表示開始条件が成立している状況といえる。いずれかのフラグがセットされている場合には、ステップS1710にて、第8表示用セグメントN8を点灯させることにより区間表示器の表示を開始する。
ステップS1701にて区間表示器としての第8表示用セグメントN8を表示中であると判定した場合、ステップS1711にて、有利区間中の表示を継続する処理を実行する。ステップS1711について具体的には、第8表示用セグメントN8が点灯状態である状況を継続させるための処理を行う。すなわち、区間表示器の表示を終了するための処理は、本区間表示第1処理では実施しない。
ステップS1704にて有利区間フラグ及び有利区間当選ゲームフラグのいずれもがセットされていないと判定した場合と、有利区間フラグや有利区間当選ゲームフラグがセットされている場合であっても、CZモードフラグやATモードフラグがセットされておらず通常モードである場合とは、ステップS1712に進む。ステップS1712では、各種カウンタエリア106eに設けられた役比第1カウンタに1を加算する処理を実行する。役比第1カウンタは、押し順報知が発生しないゲーム数、すなわち、通常区間と非特定区間のゲーム数をカウントするためのカウンタである。
また、ステップS1710にて区間表示器の表示開始処理を実行した後と、ステップS1711の表示継続処理を実行した後は、ステップS1713に進む。ステップS1713では、各種カウンタエリア106eに設けられた役比第2カウンタに1を加算する処理を実行する。役比第2カウンタは、押し順報知が発生可能なゲーム数、すなわち、特定区間のゲーム数をカウントするためのカウンタである。
ステップS1712又はステップS1713の処理を実行した後は、ステップS1714にて役比算出処理を実行する。かかる処理では、役比第2カウンタの値を役比第1カウンタと役比第2カウンタとの加算値(全ゲーム数)で除算する処理を行う。すなわち、役比算出処理は、全ゲーム数のうち、押し順報知が発生し得るゲーム数の割合を算出する処理である。そして、ステップS1715にて、ステップS1714の演算処理結果が役比モニタ77にて表示されるようにするための処理を実行する。
図5に示すように、役比モニタ77は、7つの表示用セグメントからなる7セグ表示部を複数有している。具体的には、役比モニタ77は、7セグ表示部としての第1表示部77a、第2表示部77b、第3表示部77c、第4表示部77d、第5表示部77eを有している。第1表示部77a〜第5表示部77eにおける表示用セグメントは、指示モニタ68の表示用セグメントN1〜N7と同様に、LEDからなる個別の光源を有しており、それら個別の光源がオンオフ制御されることで、任意の1個の表示用セグメントのみを点灯させることができるとともに、任意の組み合わせの表示用セグメントを点灯させることができる。これにより、役比モニタ77は、それぞれ個別に所定の記号(アルファベットや数字を含む)が表示されるようになっており、特に、役比モニタ77では、5桁の数字を表示可能となっている。
ステップS1715では、ステップS1714の演算処理の結果を役比モニタ77に出力するとともに、役比モニタ77にて、4桁の数字が表示されるように役比モニタ77における各表示部77a〜77eの表示制御を行う。具体的には、全ゲーム数のうち、押し順報知が発生し得るゲーム数の割合として、例えば、「0.5012」といったように、1よりも小さい数であって、小数点以下4桁までの数字が役比モニタ77にて表示される。ステップS1715の処理を実行した後は、区間表示第1処理を終了する。
なお、ステップS1714の演算処理において小数点以下第5桁の数字を四捨五入する処理を行ったうえで、役比モニタ77の表示制御を行う構成としてもよい。また、役比モニタ77のうち、第1表示部77aは、基本的には「0」が表示されるため、第1表示部77aを有さないようにしたり、第1表示部77aを印刷等によって「0」との表示が常にされる構成としてもよい。また、第1表示部77aと第2表示部77bとの間に、小数点が印刷等により表示される構成とするとよい。
<区間表示第2処理>
次に、区間表示第2処理について、図48のフローチャートを参照しながら説明する。既に説明したとおり、区間表示第2処理は、リール制御処理のステップS416にて実施される処理であり、1ゲームの終了に際して、メダルの払出(払出判定処理)及び入賞結果に基づく遊技状態の移行等(入賞結果対応処理)が行われてから実施される。
ステップS1901では、有利区間フラグがセットされているか否かを判定する。セットされていない場合には、そのまま区間表示第2処理を終了する。有利区間フラグがセットされている場合にはステップS1902にて、有利区間中のゲーム数をカウントする処理を実行する。具体的には、上記有利区間ゲーム数AGを1加算する処理を行う。ステップS1902の処理を実行した後は、ステップS1903にて、各種カウンタエリア106eに設けられた有利区間増減枚数MY(MYカウンタ)の更新処理を実行する。
ステップS1903のMY更新処理では、今回のゲームの遊技結果がいずれかの再遊技入賞ではないことを条件として、払出枚数から投入枚数(ベット数)を減算し、その減算結果を有利区間増減枚数MYに加算することによって、有利区間増減枚数MYの更新を行う。
ステップS1903のMY更新処理を実行した後は、ステップS1904にて、残ゲーム数管理処理を実行し、続くステップS1905にて、残枚数管理処理を実行する。残ゲーム数管理処理は、ATモードの残りゲーム数等に基づき、現状の残りゲーム数で有利区間が上限ゲーム数(1500ゲーム)に達する状況となっているか否かの管理を行うための処理である。残ゲーム数管理処理では、例えば、有利区間ゲーム数AG(有利区間の消化ゲーム数)と、ATカウンタ(ATモードの残りゲーム数)やCZカウンタ(CZモードの残りゲーム数)及び前兆カウンタ(前兆モードの残りゲーム数)の合計が、有利区間の上限ゲーム数より多い状況か否かを把握する。そして、そのような状況であれば、その状況を特定するためのフラグとして、各種フラグ格納エリア106dに第1超過フラグをセットする。また、残枚数管理処理は、ATモードの残りゲーム数等に基づき、現状の残りゲーム数で有利区間が上限増加数(2400枚)に達する状況となっているか否かの管理を行うための処理である。残払出枚数管理処理では、例えば、ATカウンタとATモード中の1ゲーム当たりの平均増加枚数とから算出される期待増加枚数と、現状の有利区間増減枚数MYとの合計が有利区間の増減枚数より多い状況か否かを把握する。そして、そのような状況であれば、その状況を特定するためのフラグとして、各種フラグ格納エリア106dに第2超過フラグをセットする。
続くステップS1906では、上記有利区間ゲーム数AGが上限ゲーム数である1500に達したか否か、又は有利区間増減枚数MYが上限増加数である2400以上となったか否かを判定する。これらいずれかの強制終了条件が成立している場合には、ステップS1907にて、有利区間ゲーム数AG及び有利区間増減枚数MYを0にクリアする。続くステップS1908では、区間表示器としての第8表示用セグメントN8の表示を終了させる処理を行う。そして、ステップS1909にて、有利区間中の各種フラグやカウンタ等のパラメータ、情報を初期化する処理を行い、ステップS1910にて、通常カウンタをクリアする処理を行ってから、本区間表示第2処理を終了する。
ステップS1909の有利区間用情報の初期化処理について、より詳しくは、より詳しくは、今回の有利区間への移行に際して設定されたフラグやカウンタ、及び、今回の有利区間中に設定されたフラグやカウンタを初期値に戻す処理である。例えば、有利区間フラグや、ATモード当選フラグやATモードフラグ、各種CZモードフラグ等がクリアされておらずセットされていれば、これらのフラグをクリアする。さらに、有利区間ゲーム数AGや有利区間増減枚数MY、前兆モード用の前兆カウンタ、CZモード等の継続ゲーム数用のカウンタ等が0より大きければ、これらのカウンタを全て0にリセットする。つまり、初期化処理では、押し順報知を用いた有利な状態としての有利区間に関し、押し順報知に係る性能に及ぼす全ての変数乃至パラメータを初期化するものであり、かかる変数乃至パラメータに関してRAMクリアを行う処理である。
ステップS1906にて有利区間ゲーム数AGが上限値に達しておらず、且つ有利区間増減枚数MYが上限増加数に達していないと判定した場合は、ステップS1911に進み、CZ終了ゲームフラグがセットされているか否かを判定する。
ここで、本実施形態では、各種CZモードにおいて、ATモード移行抽選に当選した場合、ATモード当選フラグをセットする際にCZモードフラグをクリアする構成としている(ステップS808〜ステップS810)。そして、CZ終了ゲームフラグは、CZモードフラグがセットされたままCZモードの残りゲーム数(CZカウンタ)が0となることでセットされるフラグである。そのため、CZ終了ゲームフラグがセットされている場合とは、ATモード移行抽選に当選することなくCZモードが終了したことを意味する。
ステップS1911にてCZモード終了ゲームフラグがセットされている場合、ステップS1912にて第2CZモードフラグ又は第3CZモードフラグがセットされているか否かを判定する。
ステップS1912にて第2CZモードフラグ又は第3CZモードフラグがセットされており、有利区間中のCZモード移行抽選に当選したことを契機として設定される第2CZモードや、ATモード終了を契機として設定される第3CZモードが、ATモード移行抽選に当選することなく終了した場合、ステップS1907に進み、有利区間終了用の処理を実行する。これに対して、ステップS1912にて第2CZモードフラグや第3CZモードフラグではなく第1CZモードフラグがセットされており、有利区間移行を契機として設定される第1CZモードが、ATモード移行抽選に当選することなく終了した場合、ステップS1913に進み、第1CZモードフラグをクリアしてから、本区間表示第2処理を終了する。
すなわち、第2CZモードや第3CZモードがATモード移行抽選に当選することなく終了する場合には、有利区間が終了する一方、第1CZモードがATモード移行抽選に当選することなく終了する場合には、有利区間は終了せずに継続する。なお、第2CZモードフラグや第3CZモードフラグは、有利区間終了用の処理(ステップS1909)に際してクリアされる。
<有利区間と表示モード>
有利区間と表示モードの関係を、図49を参照しながら説明する。
既に説明した通り、本スロットマシン10では、押し順報知が発生し得る有利区間と、押し順報知が発生しない通常区間が設定されており、有利区間フラグがセットされている状況が有利区間であり、有利区間フラグがセットされていない状況が通常区間である。有利区間フラグはRAM106の各種フラグ格納エリア106dにセットされるフラグであり、例えば、スロットマシン10の設定値の変更(当選確率の変更処理)が行われることを契機としてRAM106の初期化処理が行われ、当該有利区間フラグもクリアされる。つまり、設定値の変更が行われて電源投入がなされると、通常区間から遊技が開始されることになる。通常区間においては、表示モードとして押し順報知が発生しない通常モードに設定される。
通常区間において、有利区間移行抽選に当選すると、有利区間への移行が生じる。より詳しくは、有利区間移行抽選処理に当選することで有利区間当選ゲームフラグがセットされ、区間表示第1処理において有利区間当選ゲームフラグがセットされていることを条件として、有利区間フラグがセットされる。そして、当該有利区間フラグのセット処理に際して、有利区間移行ゲーム用処理が実行され、当該有利区間移行ゲーム用処理において、表示モードを第1CZモードに設定するための処理が行われる。また、有利区間への移行に際して、天井ゲーム数(最大999ゲーム)の設定が行われる。
第1CZモードは、継続ゲーム数が8ゲーム〜10ゲームに設定されており、当該第1CZモード中は、高確率でATモードへの移行抽選に当選し得るように設定されている。第1CZモードにおいてATモードへの移行抽選に当選すると、主に前兆モードを介してATモードへの移行が生じる。一方、ATモードへの移行抽選に当選しないまま第1CZモードが終了した場合には、表示モードは通常モードに移行する。但し、この場合、有利区間は終了しない。
有利区間であって表示モードが通常モードである場合、ATモード移行抽選とともに、CZモード移行抽選が実行される。通常モードにおいてCZモード移行抽選に当選すると、第2CZモードに移行する。
第2CZモードは、継続ゲーム数が8ゲーム〜15ゲームに設定されており、当該第2CZモード中も第1CZモードと同様に、高確率でATモードへの移行抽選に当選し得るように設定されている。第2CZモードにおいてATモードへの移行抽選に当選すると、主に前兆モードを介してATモードへの移行が生じる。一方、ATモードへの移行抽選に当選しないまま第2CZモードが終了した場合には、表示モードは通常モードに移行し、更に、有利区間が終了して通常区間に移行する。
ATモードは押し順ベル当選時に第1小役〜第6小役に対応する押し順報知が発生するモードであり、多くのメダル増加が期待できるモードである。ATモードに移行して押し順報知が発生するようになると、各押し順ベル当選時に第1小役入賞〜第6小役入賞を成立させることが可能となり、そのATモード中の1ゲーム当たりの純増枚数はプラス約8.04枚である。ATモードは、初期ゲーム数を50ゲームとし、上乗せ抽選に当選することでその残りゲーム数の加算処理が行われる。また、第1ATモードよりも第2ATモードの方が上乗せ抽選の当選確率が高く設定されている。ATモードの残りゲーム数が0となるとATモードは終了し、第3CZモードに設定される。
第3CZモードは、継続ゲーム数が25ゲーム〜30ゲームに設定されており、当該第3CZモード中も第1CZモードや第2CZモードと同様に、高確率でATモードへの移行抽選に当選し得るように設定されている。第3CZモードにおいてATモードへの移行抽選に当選すると、ATモードへの移行が生じる。一方、ATモードへの移行抽選に当選しないまま第3CZモードが終了した場合には、表示モードは通常モードに移行し、更に、有利区間が終了して通常区間に移行する。
既に説明した通り、CZモードにおいては、各ゲームでCZ用ATモード移行抽選テーブルを利用したATモード移行抽選が実行され、CZ用ATモード移行抽選テーブルは、通常用ATモード移行抽選テーブルよりもATモード移行当選となりやいように設定されている。また、CZ用ATモード移行抽選テーブルは、CZモードの各ゲームにおいて獲得したポイント値を利用して、ATモード移行抽選の当否を決定する構成としている。そうすると、CZモードにおいて毎ゲームATモード移行抽選が実行される点や、CZモードの各ゲームでポイント値が獲得され得る点からして、長いゲーム数のCZモードに設定されるほど、ATモード移行抽選に当選し易いといえる。つまり、第1CZモードよりも第2CZモードの方がATモード移行抽選に当選し易く、第2CZモードよりも第3CZモードの方がATモード移行抽選に当選し易い。
そうすると、第1CZモードは第2CZモードや第3CZモードよりもATモード移行抽選に当選しくいものの、第2CZモードや第3CZモード中にATモード移行抽選に当選しなかった場合には有利区間は終了する一方、第1CZモード中にATモード移行抽選に当選しなかった場合には有利区間は終了しないため、有利区間の継続性といった観点からすると、第1CZモードの方が第2CZモードや第3CZモードよりも遊技者にとって有利となる。
<押し順表示器及び区間表示器の表示とゲームの進行について>
有利区間の開始及び終了と区間表示器としての第8表示用セグメントN8の表示との関係を、図50を参照しながら説明する。
本スロットマシン10では、図50に示すように、有利区間ではない通常区間においては、区間表示器としての第8表示用セグメントN8は消灯している(点灯していない)。この通常区間においては、押し順報知は行われない。つまり、押し順報知等の指示機能に係る性能を有する有利区間に対し、通常区間は当該指示機能に係る有さない区間といえる。
通常区間において、例えば、第7小役(スイカ)当選等によって有利区間への移行抽選に当選すると、当該当選契機となった遊技結果が成立するゲームで有利区間に移行し、当該ゲームを開始ゲームとして有利区間の実行ゲーム数の計測(有利区間ゲーム数AGのカウント)が開始される。上記のように、有利区間移行時に第1CZモードに設定され、当該第1CZモードにおいて押し順報知が発生し得ることから、有利区間移行ゲーム(第1CZモード移行ゲーム)にて、区間表示器の表示の開始条件が成立したものとして、第8表示用セグメントN8が点灯する。より詳しくは、当該有利区間移行ゲーム(第1CZモード移行ゲーム)の開始時(スタートレバー41の操作時)に、第8表示用セグメントN8が点灯する。
その後、第8表示用セグメントN8が点灯している状況で、第1表示用セグメントN1〜第7表示用セグメントN7を利用した押し順報知が発生する。この場合、上記のように第1表示用セグメントN1〜第7表示用セグメントN7によって押し順情報(「1」〜「6」)の表示がなされ、かかる押し順情報に基づいて、遊技者は押し順を把握することができる。押し順報知において、押し順情報は、当該ゲームにおいてスタートレバー41の操作時に表示が開始され、当該ゲームにおいて第3リール停止ON操作時(最終リールに対応するストップスイッチ42〜44を押圧操作したタイミング)にその表示が終了する。かかるゲームが有利区間の最終ゲームではない場合には、第3リール停止ON操作時においては、第1表示用セグメントN1〜第7表示用セグメントN7による押し順情報の表示のみ終了し、第8表示用セグメントN8による有利区間の表示は継続される。そして、次ゲーム以降において再度押し順役に当選すると、その押し順役に対応する押し順情報が第1表示用セグメントN1〜第7表示用セグメントN7にて表示される。
有利区間の終了条件が成立すると、有利区間は終了して通常区間に移行する。有利区間の終了条件としては、継続ゲーム数やメダル増加数が上限に達することのほか、本実施形態では、ATモード移行抽選に当選することなく第2CZモードや第3CZモードが終了することも含まれている。有利区間が終了する場合、メダル払出が終了したタイミングで(払出判定処理の後の処理である区間表示第2処理により)、第8表示用セグメントN8が消灯する。なお、最終ゲームにおいてメダル払出が行われない場合には、第3リール停止OFF操作時(最終リールに対応するストップスイッチ42〜44の押圧操作を終了したタイミング)に第8表示用セグメントN8が消灯する。
上記のように、有利区間に移行することで押し順報知が発生し得るようになり、その有利区間への移行(特定区間への移行)や当該有利区間の終了が第8表示用セグメントN8により明確に報知される。つまり、区間表示器としての第8表示用セグメントN8の点灯の有無を確認することで、少なくとも押し順報知による恩恵を享受可能な状況(特定区間、実質増加区間)であることを明確に把握することが可能となっている。このようにすることで、例えば、有利区間において押し順報知による恩恵を享受することでメダル増加が発生しているのか、有利区間ではないのにもかかわらず押し順報知による恩恵を不正に享受することでメダル増加を生じさせる不正行為が行われているのか等を、遊技ホールの管理者等が明確に確認することが可能となる。
その一方で、有利区間において、CZモードのうち、第2CZモードや第3CZモードがATモード移行抽選に当選することなく終了すると、これら第2CZモードや第3CZモードだけではなく有利区間も終了する。そして、有利区間の終了に際して、区間表示器としての第8表示用セグメントN8が消灯することから、当該有利区間が終了したことを遊技者は明確に把握可能となる。言い換えると、当該第8表示用セグメントN8が消灯することにより、第2CZモードや第3CZモードにおいてATモード移行抽選に当選しなかったことを明確に把握可能となる。
そうすると、第8表示用セグメントN8が消灯したことに基づいて、遊技が終了される場面が多くなる可能性が高くなる。また、第8表示用セグメントN8が消灯している遊技台は、直前の第2CZモードや第3CZモードにてATモード移行抽選に当選しなかったことの目印ともなるため、例えば、前任者の移行抽選の当選を拾う行為も行われにくくなり、いずれにしても当該第8表示用セグメントN8が消灯することは、遊技台の稼働率の低下の原因の一つとなり得る。そこで、本スロットマシン10では、かかる第8表示用セグメントN8の消灯に起因する稼働率の低下を解消する特徴ある構成を備えている。以下、その構成について説明する。
<演出設定処理>
次に、表示制御装置81のCPU181にて実行される演出設定処理について、図51のフローチャートに基づき説明する。演出設定処理は、CPU181により所定周期(例えば、2msec周期)で起動される処理である。
演出設定処理では、先ずステップS2001にて、主制御装置101から新たなコマンドを受信したか否かを判定する。新たなコマンドを受信している場合には、ステップS2002にて、受信したコマンドをRAM183に格納する処理を実行する。RAM183にはコマンド格納エリアが設けられており、当該コマンド格納エリアは、複数のコマンドを個別に記憶可能であって先に記憶したコマンドから読み出し可能なリングバッファとして構成されている。
ステップS2001にて否定判定した場合、又はステップS2002の処理を実行した後は、ステップS2003にて、ゲーム開始前のタイミングであるか否かを判定する。ゲーム開始前のタイミングとは、第1クレジット投入スイッチ56や第2クレジット投入スイッチ57の操作やメダル投入口45の操作といった賭数操作が行われたり、再遊技状態設定用処理が行われ得る状態であり、かかるゲーム開始前のタイミングでは、主に主制御装置101からのベット時コマンドに対応する演出を設定する処理を行う。ベット時コマンドとは、賭数操作が行われたことに基づいて主制御装置101から出力されるコマンドであり、通常処理のステップS204のBET用処理にてセットされるコマンドである。ステップS2004では、ベット時コマンドに基づいて今回のベット操作に基づく演出設定を行うためのベット時演出設定処理を実行する。
ステップS2003にて否定判定した場合、又はステップS2004の処理を実行した後は、ステップS2005にて、ベット後のゲームの開始タイミングであるか否かを判定する。ゲームの開始タイミングとは、スタートレバー41の操作が有効となっている状態であり、かかるゲームの開始タイミングでは、主制御装置101からの開始時コマンドに対応する演出を設定する処理を行う。開始時コマンドとは、スタートレバー41の操作が行われたことに基づいて主制御装置101から出力されるコマンドであり、抽選処理のステップS311にてセットされる抽選結果コマンドの他、抽選結果対応処理(図30)や区間表示第1処理(図46)にてセットされる前兆コマンド、第1AT当選即報知コマンド、第2AT当選即報知コマンド、第2CZモード開始コマンド、上乗せコマンドや押し順報知コマンド、第1CZモード開始コマンド等がある。ステップS2006では、これらの開始時コマンドに基づいて開始時演出設定処理を実行する。
ステップS2005にて否定判定した場合、又はステップS2006の処理を実行した後は、ステップS2007にて、各リール32L,32M,32Rが回転中であるか否かを判定する。各リール32L,32M,32Rが回転している場合には、主制御装置101からの各停止操作時コマンドに対応する演出を設定する処理を行う。各停止操作時コマンドとは、各リール32L,32M,32Rのそれぞれの停止操作が行われたことに基づいて主制御装置101から出力されるコマンドであり、リール制御処理(図22)のステップS405にてセットされる停止指令コマンドである。ステップS2008では、かかる各停止操作時コマンドに基づいて今回の停止操作に基づく演出設定を行うための各停止操作時演出設定処理を実行する。
ステップS2007にて否定判定した場合、又はステップS2008の処理を実行した後は、ステップS2009にて、全リール32L,32M,32Rが停止したか否かを判定する。全リール32L,32M,32Rが停止した場合には、主制御装置101からの全停止時コマンドに対応する演出を設定する処理を行う。全停止時コマンドとは、全リール32L,32M,32Rが停止したことに基づいて主制御装置101から出力されるコマンドであり、リール制御処理(図22)のステップS417にてセットされる入賞結果コマンドの他、入賞結果対応処理(図43)にてセットされるAT開始コマンド、CZ終了コマンド、第1AT当選報知コマンド、第2AT当選報知コマンド、AT終了コマンド、第3CZモード開始コマンド等がある。ステップS2010では、これらの全停止時コマンドに基づいて全停止時演出設定処理を実行する。
ステップS2009にて否定判定した場合、又はステップS2010の処理を実行した後は、ステップS2011にて、その他の処理を実行してから、演出設定処理を終了する。ステップS2011では、上記の各演出設定処理にて設定された各種演出が、対応するタイミングにて実行されるように補助表示部65やスピーカ64等を制御する。また、ステップS2011では、ベット時、開始時、停止時以外の主制御装置101からの指令に基づく演出(例えば、清算スイッチ59の操作に基づく演出等)の設定や、主制御装置101を介さずに接続されたセンサ(演出スイッチ検出センサ等)からの信号に基づく演出の設定、エラー報知用の設定等を行う。
以下、開始時演出設定処理、全停止時演出設定処理について説明し、その後、ベット時演出設定処理について説明する。
<開始時演出設定処理>
ステップS2006の開始時演出設定処理について、図52のフローチャートに基づき説明する。
ステップS2101では、受信している抽選結果コマンドに基づいて、今回開始されるゲームの抽選結果が押し順役当選であるか否かを判定する。押し順役当選である場合には、ステップS2102にて、押し順報知コマンドを受信しているか否かを判定する。押し順報知コマンドを受信している場合、ステップS2103にて、今回のゲームの抽選結果が通常リプBであるか否かを判定する。通常リプBであるゲームにて押し順報知コマンドがセットされる場合とは、第1ATモードの開始ゲームであることを意味し、この場合、ステップS2104にて第2再遊技入賞に対応する押し順報知演出を行うための設定処理を実行する。
ステップS2103にて否定判定した場合、ステップS2105にて今回のゲームの抽選結果が通常リプCであるか否かを判定する。通常リプCであるゲームにて押し順報知コマンドがセットされる場合とは、第2ATモードの開始ゲームであることを意味し、この場合、ステップS2106にて第3再遊技入賞に対応する押し順報知演出を行うための設定処理を実行する。
ステップS2105にて否定判定する場合とは、今回のゲームの抽選結果が押し順ベル当選であることを意味し、この場合、ステップS2107にて第1小役入賞〜第6小役入賞に対応する押し順報知演出が補助表示部65やスピーカ64にて行われるようにするための設定を実行する。
ステップS2101若しくはステップS2102にて否定判定した場合、又はステップS2104、ステップS2106及びステップS2107のいずれかの処理を実行した後は、ステップS2108に進む。ステップS2108では、現状、ウェイト時間の経過前である特定期間としてのウェイト期間中であるか否かを判定する。上記の通り、ゲームの開始に際して各リール32L,32M,32Rの回転を開始させてから、次のゲームの開始に際して各リール32L,32M,32Rの回転を開始させるまでにウェイト時間が経過していなければ、当該各リール32L,32M,32Rの回転開始を待機させる構成としており、本実施形態では、主制御装置101と同様に表示制御装置81側においても、ウェイト時間の経過の有無をタイマカウンタ等にて判断可能としている。ステップS2108にてウェイト期間を経過していないと判定した場合、ステップS2109にてウェイト表示部78を点灯状態とする処理を実行してからステップS2108に戻る。なお、ステップS2109にて既にウェイト表示部78が点灯状態である場合には、その状態を維持する。
ステップS2108にてウェイト期間が経過していると判定した場合、ステップS2110に進み、ウェイト表示部78を消灯状態とする処理を実行する。なお、ウェイト表示部78が既に消灯状態である場合には、その状態を維持する。その後、ステップS2111〜ステップS2122の各リール32L,32M,32Rの回転開始時の演出を設定する処理を実行する。つまり、ステップS2101〜ステップS2107により実行される押し順報知演出は、スタートレバー41の操作に基づいてウェイト期間の経過前であっても実行される一方、ステップS2111〜ステップS2122にて設定される各種開始時演出は、スタートレバー41が操作されてもウェイト期間が経過していなければ当該演出は実行されず、各リール32L,32M,32Rが回転開始する際に実行される。
なお、説明の簡略化のため、ステップS2108にてウェイト期間が経過していないと判定した場合、ステップS2109の処理を実行してからウェイト期間が経過するまで待機するループ処理を用いて説明しているが、当該開始時演出設定処理を終了するようにしてもよい。このようにすることで、開始時演出設定処理がウェイト期間経過まで終了しないことの不都合を解消することが可能である。この点は他のループ処理でも同様である。
各リール32L,32M,32Rが回転開始する際に実行する演出設定用の処理としては、先ず、ステップS2111にて今回のゲームの抽選結果が特定役当選であるか否かを判定する。特定役とは、各ゲームの抽選結果として出現しにくい(当選しにくい)所謂レア役と称される抽選結果であり、本実施形態では、チャンス目A〜チャンス目C、チェリーA〜チェリーC及びスイカを特定役として設定している。図33や図34に示す通り、これらの抽選結果を契機とするATモード移行抽選においては、特定役以外の抽選結果を契機とするよりもATモード移行当選となり易いように設定されている。今回のゲームの抽選結果が特定役当選である場合、ステップS2112にて、特定役報知用処理を実行する。特定役報知用処理では、今回のゲームの抽選結果が上記特定役のいずれかであることの特定役報知が補助表示部65やスピーカ64にて行われるようにするための設定を実行する。特定役報知としては、例えば、図55(b)に示すように、3つ設けられているストップスイッチ42〜44に対応させて、ビックリマークのキャラクタが補助表示部65に3つ表示されるような演出が設定されている。
ステップS2111にて否定判定した場合、又はステップS2112の処理を実行した後は、ステップS2113に進む。ステップS2113では、上乗せコマンドを受信しているか否かを判定する。上乗せコマンドを受信している場合、ステップS2114にて上乗せ演出の設定処理を実行する。上乗せ演出の設定処理では、ATモードの残りゲーム数の上乗せが行われたことに対応する報知として、当該上乗せされたゲーム数を補助表示部65にて表示する上乗せ演出を実行する。なお、当該上乗せ演出の態様は、当該上乗せが行われたゲームにて行われる態様に限定されず、例えば、当該上乗せが行われたゲームを契機として所定ゲーム数後に上乗せゲーム数の報知が行われる態様が含まれていてもよいし、例えば、ATモードの残りゲーム数が所定数(例えば残り1ゲーム)となった状況で上乗せ演出を実行する所謂後乗せ演出に態様が含まれる構成としてもよい。
ステップS2113にて否定判定した場合、又はステップS2114の処理を実行した後は、ステップS2115にて第1AT当選即報知コマンド又は第2AT当選即報知コマンドを受信しているか否かを判定する。第1AT当選即報知コマンドや第2AT当選即報知コマンドは、ATモード移行抽選に当選した場合であって、即報知抽選に当選した場合に主制御装置101から出力されるコマンドである。これらのコマンドを受信している場合には、ステップS2116にて対応するAT当選即報知演出が補助表示部65やスピーカ64にて行われるようにするための設定を実行する。AT当選即報知演出は、例えば、図54(a)に示すように、補助表示部65に「AT確定!!」といった文字表示を行うとともに、それに対応する効果音をスピーカ64から出力する。なお、AT当選即報知演出では、受信している即報知コマンドに基づいて、第1AT及び第2ATのいずれに当選しているかを明示する。例えば、第1ATモードに当選している場合と第2ATモードに当選している場合とで、AT当選即報知演出における補助表示部65の背景色を異ならせるなどして、遊技者がいずれのATモードに当選しているかを明確に把握可能とするとよい。なお、第1AT及び第2ATのいずれに当選しているかを明示せず、第1ATに当選していること又は第2ATに当選していることを補助表示部65やスピーカ64等を用いて示唆する構成としてもよい。このようにすることで、AT当選即報知演出後、AT開始ゲームまで、いずれのATに当選しているかを楽しみにする遊技性を抹殺しないようにすることができる。
ステップS2115にて否定判定した場合、又はステップS2116の処理を実行した後は、ステップS2117にて、前兆コマンドを受信しているか否かを判定する。既に説明した通り、前兆コマンドは、主制御装置101側のAT抽選用処理(図29)において、ATモード移行抽選に当選した場合であって、即報知抽選に非当選である(ステップS1105:NO)場合に出力されるコマンドであり、ATモード当選フラグがセットされたことの情報の他、当該ゲーム(ATモード当選フラグがセットされたゲーム)からAT当選報知演出を行うべきゲームまでのゲーム数の情報(前兆カウンタの値)が含まれている。前兆コマンドを受信している場合、ステップS2118にて前兆演出設定処理を実行する。
前兆演出設定処理では、前兆演出として複数のゲームに亘って継続して実行され得る連続演出を設定する処理を行う。本実施形態における連続演出では、最終ゲームにてATモード移行抽選の当否結果が報知される構成としており、前兆演出設定処理にて設定される連続演出は、当該連続演出の最終ゲームにてATモードの当選報知が実行されるように設定されている。
前兆演出設定処理においては、ATモード移行抽選に当選となった表示モードが第1CZモードではなく、第2CZモードや第3CZモード、通常モード中である場合は、前兆コマンドに含まれる前兆ゲーム数に相当するゲーム数後にATモード移行抽選の当否結果の報知(ATモードの当選報知)が行われるように連続演出の設定を行う。既に説明した通り、第2CZモードは8ゲームから15ゲームに亘って継続し、ATモード移行当選時の前兆ゲーム数として13ゲーム〜15ゲームが設定されるため、第2CZモードに移行してからATモード移行抽選の当否結果の報知(ATモードの当選報知)が行われるまでのゲーム数は13ゲームから30ゲームのうちのいずれかとなる。本実施形態では、第2CZモードに移行した場合には連続演出が開始されるように設定されており、第2CZモードにてATモード移行抽選に当選した場合、当該第2CZモードに移行した際に開始された連続演出の13ゲーム目から30ゲーム目でATモード移行抽選の当否結果の報知(ATモードの当選報知)が行われることになる。また、第3CZモードは25ゲームから30ゲームに亘って継続し、ATモード移行当選時の前兆ゲーム数として、当該第3CZモードの残りゲーム数が前兆ゲーム数として設定される。つまり、第3CZモードに移行してからATモード移行抽選の当否結果の報知(ATモードの当選報知)が行われるまでのゲーム数は、25ゲームから30ゲームのうちのいずれかとなる。本実施形態では、第3CZモードに移行した場合にも連続演出が開始されるように設定されており、第3CZモードにてATモード移行抽選に当選した場合、当該第3CZモードに移行した際に開始された連続演出の25ゲーム目から30ゲーム目でATモード移行抽選の当否結果の報知(ATモードの当選報知)が行われることになる。
これに対して、ATモード移行抽選に当選となった表示モードが第1CZモードである場合には、既に連続演出が開始されているか否かを判定し、連続演出が開始されていない場合には、前兆コマンドに含まれる前兆ゲーム数に相当するゲーム数後にATモード移行抽選の当否結果の報知(ATモードの当選報知)が行われるように連続演出の設定を行う。第1CZモードは8ゲームから10ゲームに亘って行われること、及び第1CZモードにおいてATモード移行抽選に当選した場合には5ゲームの前兆ゲーム数が設定されることからして、第1CZモードに移行してからATモード移行抽選の当否結果の報知(ATモードの当選報知)が行われるまでのゲーム数は、5ゲームから15ゲームのうちのいずれかとなる。また、ATモード移行抽選に当選となった表示モードが第1CZモードであって既に連続演出が開始されている場合には、当該連続演出の残りゲーム数を今回の前兆ゲーム数に設定するための処理を行う。上記の通り、第2CZモードに移行した場合には連続演出が開始されるように設定されており、更に、本実施形態では、第2CZモードがATモード移行抽選に当選しなかった場合、当該連続演出が引き継がれるように設定されている。そのため、上記の第1CZモードにおいてATモード移行抽選に当選した際に既に連続演出が開始されている場合とは、当該第2CZモードの開始時に開始された連続演出が引き継がれたことを意味する。上記の通り、第2CZモードは8ゲームから15ゲームに亘って継続するため、第2CZモードを介して第1CZモードにてATモード移行抽選に当選した場合には、第2CZモードに移行に際して連続演出が開始されてからATモード移行抽選の当否結果の報知(ATモードの当選報知)が行われるまでのゲーム数は、通常区間のゲーム数を除くと、13ゲームから30ゲームのうちのいずれかとなる。つまり、第2CZモードを介して第1CZモードにてATモード移行抽選に当選した場合、仮に通常区間を1ゲームとすると、当該第2CZモードの移行に際して開始された連続演出の14ゲーム目から31ゲーム目でATモード移行抽選の当否結果の報知(ATモードの当選報知)が行われることになる。
この場合、特に、第2CZモードの移行に際して開始された連続演出にてATモード移行抽選の当否結果の報知(ATモードの当選報知)が行われる場合において、第1CZモードを介さない場合には当該連続演出の13ゲーム目から30ゲーム目にてATモード移行抽選の当否結果の報知(ATモードの当選報知)が行われ、第1CZモードを介する場合には当該連続演出の14ゲーム目から31ゲーム目にてATモード移行抽選の当否結果の報知(ATモードの当選報知)が行われるようになる。そのため、第2CZモードの移行に際して開始された連続演出において13ゲーム目から30ゲーム目にATモード移行抽選の当否結果の報知(ATモードの当選報知)が行われる場合、第1CZモードを介したか否か、すなわち、有利区間が一旦終了したか否かが、当該連続演出のゲーム数からは判別しにくくなる。そして、詳細な説明は省略するが、本実施形態では、このようなATモードの当選報知が行われるゲーム数に合わせて、ATモード移行抽選の当否結果として非当選であることの連続演出のゲーム数が設定される。そのため、例えば、第2CZモードにおいて連続演出が開始された場合、連続演出の内容やゲーム数からは当該連続演出中に有利区間が終了したか否かの判断が困難となり、有利区間の終了に際して遊技が終了されにくくなっている。
開始時演出設定処理の説明に戻り、ステップS2117にて否定判定した場合、又はステップS2118の処理を実行した後は、ステップS2119に進む。ステップS2119では、第1CZモード開始コマンド又は第2CZモード開始コマンドを受信しているか否かを判定する。いずれかのCZモード開始コマンドを受信している場合、ステップS2120にて、CZモード開始用設定処理を実行する。第1CZモード開始コマンドを受信している場合、連続演出が継続していない場合には、新たな第1CZモード用の演出が開始されるようにし、連続演出が継続している場合には、当該連続演出を継続させる。また、上記の通り、本実施形態では、第2CZモードの開始に際しては連続演出が開始されるようにしており、第2CZモード開始コマンドを受信している場合には、当該CZモード開始用設定処理において、当該第2CZモードの継続ゲーム数とその後に実行され得る第1CZモードの継続ゲーム数との合計数よりも長いゲーム数の連続演出が開始されるように設定する。これにより、ATモード移行抽選に当選することなくCZモードが終了した場合であっても、その後の第1CZモードの開始に際して(有利区間の移行に際して)、連続演出が継続している状況を生じさせることが可能となる。
ステップS2119にて否定判定した場合、又はステップS2120の処理を実行した後は、ステップS2121にて連続演出設定処理を実行する。連続演出設定処理は、上記のように、ATモード移行抽選の当否結果を報知するうえで、複数のゲームに亘って継続し得る連続演出の各ゲームの演出を設定したり、ATモード移行抽選に非当選であった場合の連続演出を設定するための処理である。
その後、ステップS2122にて、その他の開始時演出設定処理を実行してから、本開始時演出設定処理を終了する。ステップS2122では、例えば、ゲーム開始に対応させて抽選結果を示唆する演出を設定したり、スタートレバー41周辺のランプを消灯させてその操作が受け付けられたことを報知するための処理等を行う。
<全停止時演出設定処理>
次に、ステップS2010の全停止時演出設定処理について、図53を参照しながら説明する。既に説明した通り、全停止時演出設定処理は、新たに受信したコマンドが、入賞結果コマンド、AT開始コマンド、CZ終了コマンド、第1AT当選報知コマンド、第2AT当選報知コマンド、AT終了コマンド、第3CZモード開始コマンド等の全停止時コマンドである場合に、演出設定を行うための処理である。
ステップS2201では、第1AT当選報知コマンド又は第2AT当選報知コマンドを受信しているか否かを判定する。第1AT当選コマンドや第2AT当選報知コマンドは、ATモード当選フラグがセットされた後、前兆カウンタが0となることで主制御装置101側から出力されるコマンドである。これらのAT当選報知コマンドを受信している場合、ステップS2202に進み、対応するAT当選報知演出が、次ゲームのベット時演出として補助表示部65やスピーカ64にて行われるようにするための設定を実行する。AT当選報知演出は、上記のように設定された連続演出の最終ゲームにてATモード移行抽選に当選したことの報知を行った後の演出であり、例えば、連続演出を味方キャラクタと敵キャラクタとがバトルするバトル演出として設定する場合、当該バトル演出にて味方キャラクタが勝利する演出を連続演出の最終ゲームにて実行した後、次ゲームのベット時に味方キャラクタが喜ぶ演出をAT当選報知演出として設定してもよい。ここで設定されたAT当選報知演出は、次のゲームのベット時演出として、第1クレジット投入スイッチ56や第2クレジット投入スイッチ57を操作したり、メダル投入口45からのメダル投入といった賭数操作が行われた場合に実行される。
ステップS2201にてAT当選報知コマンドを受信していないと判定した場合、ステップS2203に進む。ステップS2203では、AT開始コマンドを受信しているか否かを判定する。なお、AT開始コマンドを受信している場合とは、当該ゲームの開始時に第2再遊技や第3再遊技用の押し順報知演出を行っている場合である。この場合、ステップS2204にて、AT開始演出が補助表示部65やスピーカ64にて行われるようにするための設定を実行する。AT開始演出は、例えば、図54(b)に示すように、補助表示部65に今回開始するATモードの種類に対応する開始用の再遊技図柄(第1ATモードであれば第2再遊技に対応する「BAR」図柄の斜め揃い(図14(a))等、第2ATモードであれば第3再遊技に対応する「白7」図柄の下段揃い(図14(c))等)とともに、「AT開始!!」といった文字表示を行い、また、それに対応する効果音をスピーカ64から出力する。
ステップS2203にてAT開始コマンドを受信していない場合には、ステップS2205にてAT終了コマンドを受信しているか否かを判定する。AT終了コマンドを受信している場合、ステップS2206にてAT終了演出が補助表示部65やスピーカ64にて行われるようにするための設定を実行する。AT終了演出は、例えば、図55(a)に示すように、今回のATモードの継続ゲーム数や今回のATモードで獲得したメダル数を補助表示部65にて表示する。
ステップS2205にてAT終了コマンドを受信していない場合、ステップS2207にて第3CZモード開始コマンドを受信しているか否かを判定する。第3CZモード開始コマンドを受信している場合、ステップS2208にて、第3CZモード用演出開始処理を実行する。第3CZモード用演出開始処理では、今回の第3CZモードの継続ゲーム数(25ゲーム〜30ゲーム)に亘って、連続演出が開始されるように設定する。
ステップS2207にて第3CZモード開始コマンドを受信していないと判定した場合、ステップS2209にてCZモード終了コマンドを受信しているか否かを判定する。CZ終了コマンドを受信している場合、ステップS2210にてCZ終了用の演出設定処理を実行する。CZ終了用の演出設定処理では、今回終了するCZモードが第2CZモードである場合は、実行中の連続演出が継続されるように設定する。また、今回終了するCZモードが第1CZモードである場合は、当該第1CZモードが第2CZモードを介した第1CZモードである場合、すなわち、第2CZモードの連続演出を引き継いで第1CZモード中の演出が行われた場合にはそのまま当該連続演出を終了させるようにし、当該第1CZモードが第2CZモードを介していない第1CZモードである場合は、第1CZモードにおいて設定された連続演出を継続させるように設定する。そして、今回終了するCZモードが第3CZモードである場合は、当該第3CZモードにおいて設定された連続演出をそのまま終了させるように設定する。
ステップS2209にてCZモード終了コマンドを受信していない場合、又は、ステップS2202、ステップS2204、ステップS2206、ステップS2208及びステップS2210のいずれかの処理を実行した後は、ステップS2211にて、今回のゲームの遊技結果の情報(抽選結果及び入賞の有無の情報)と今回のゲームのベット数の情報を一時記憶する処理を実行する。そして、ステップS2212にて、その他の全停止時演出設定処理を実行してから、本全停止時演出設定処理を終了する。ステップS2212では、例えば、入賞役に対応させた色で上部ランプ63が点灯するように制御したり、入賞役の払出数に対応する効果音がスピーカ64から発せられるように制御したり、リプレイ時の自動ベットに対応する効果音がスピーカ64から発せられるように制御したりする。
このように、本実施形態では、通常区間から有利区間移行抽選を経て有利区間に移行し、当該有利区間においてATモード移行抽選に当選することでATモードへの移行が生じて多くのメダル獲得を期待できる遊技性において、ATモードへの移行が主にCZモードを介して生じるようにし、当該CZモードにおいて設定される連続演出のその後の内容が、有利区間の終了によって予測されてしまうことを解消するようにしている。この場合、CZモードに限られず、ATモード移行抽選は各ゲームの抽選結果に応じて実行されるようにしているところ、各ゲームの抽選結果が所謂レア役としての特定役であるとATモード移行当選となり易く、それ以外の結果であるとATモード移行当選となりにくくなるように設定されている。
既に説明した通り、本実施形態ける特定役とは、チャンス目A〜チャンス目C、チェリーA〜チェリーC及びスイカであり、このうち、スイカは、入賞によってメダルの払い出しが生じる所謂小役結果である一方で、チャンス目A〜チャンス目C、チェリーA〜チェリーCは再遊技結果入賞が成立する結果である。このように再遊技結果を利用して特定役を設定することで、再遊技結果の種類を増やすだけで特定役の多様化を図ることが可能となるし、メダルの増減が生じない再遊技結果であれば出玉率に与える影響を抑えながら特定役の設定を行うことも可能となる。更に、通常リプA〜Cのように、基本的には第1再遊技結果入賞を成立させるようにしながらも、所定のタイミング(ATモードの開始時)には第2再遊技結果入賞や第3再遊技結果入賞を成立させる、といったようにストップスイッチ42〜44の操作順序によって付与する特典を異ならせることなく入賞する結果や停止出目を異ならせ、それを遊技に利用することも可能である。また、例えば、再遊技結果の当選確率が向上するRT状態等を用いて、特定役の出現率を向上させる、といった工夫も行うことが可能となり、再遊技結果を用いて特定役等を構成することは、遊技の興趣向上を図るうえで大きなメリットがある。
但し、上記のように特定役を小役結果と再遊技結果とにより構成すると、小役結果である場合には次のゲームにて遊技者自らのベットが必要であるのに対して、再遊技結果である場合には仮想メダルを自動投入する処理によってベットは不要であり、遊技の進行態様が大きく異なることとなる。そのため、再遊技結果による特定役入賞が成立した場合、小役結果等との差によって遊技者に強烈な違和感を与えかねず、遊技の円滑な進行の障壁となり得るし、当該違和感によって遊技意欲を低下させてしまう可能性もある。
そこで、本実施形態では、このような特定役のうちの再遊技結果により構成される結果の入賞が成立した場合の報知態様に工夫が施されている。以下、再遊技結果である場合の報知の態様について説明する。なお、以下の説明では、第1再遊技結果を通常再遊技結果とも称し、第1再遊技結果以外の再遊技結果を特定再遊技結果とも称する。
<BET表示部とベット表示部>
図1に示すように、遊技パネル25には、表示窓26L,26M,26Rの左方にベット表示部34が設けられており、表示窓26L,26M,26Rの左下方にはBET表示部75が設けられている。
BET表示部75は、図56に示すように、第1BET表示部75a、第2BET表示部75b、第3BET表示部75cを有している。いずれの表示部75a〜75cも点灯状態(又は点滅状態)と消灯状態とに切り替わり可能に構成されており、点灯状態とされるBET表示部75a〜75cによって、ベット数が報知される。例えば、BET表示部75のうち、第1BET表示部75aと第2BET表示部75bとが点灯状態であって第3BET表示部75cが消灯状態の場合には2枚のベットが行われていることを意味し、また、全てのBET表示部75a〜75cが点灯状態の場合には3枚のベットが行われていることを意味する。
ベット表示部34も、図1に示すように、第1ベット表示部34a、第2ベット表示部34b、第3ベット表示部34cを有しており、いずれのベット表示部34a〜34cも点灯状態(又は点滅状態)と消灯状態とに切り替わり可能に構成されている。そして、点灯状態とされるベット表示部34a〜34cによって、ベット数が報知される点も上記のBET表示部75と同じである。
但し、図16に示すように、BET表示部75は主制御装置101に接続されており、ベット表示部34は表示制御装置81に接続されており、BET表示部75が主制御装置101側のCPU102にて制御されるのに対して、ベット表示部34は表示制御装置81側のCPU181にて制御される点で相違している。また、図1に示すように、BET表示部75よりもベット表示部34の方が、遊技パネル25において、各表示部34,75が点灯状態となった場合に光を透過する領域の面積が大きく設定されており、BET表示部75よりもベット表示部34の方が遊技者の目を引き易い(把握し易い)ように設定されている。なお、BET表示部75よりもベット表示部34の方が、遊技者の目を引き易い(遊技者が把握し易い)構成であればよく、点灯状態となった場合の輝度や光量が多くなるようにしてもよいし、ベット表示部34を動作可能な役物等により構成されるものとしてもよいし、ベット表示部34によるベット数の表示が補助表示部65にて行われる構成としてもよい。
また、遊技状態表示部76は、図1に示すように、BET表示部75と同様に、ベット表示部34や第1クレジット投入スイッチ56よりも小さい表示部である。図16及び図56に示すように、再遊技状態表示部76aと、開始可能状態表示部76bと、受入可能状態表示部76cとを有しており、いずれの表示部76a〜76cも点灯状態と消灯状態とに切り替わり可能に構成されている。再遊技状態表示部76aは、今回のゲームのベット数と同数のベット数にて次のゲームを実行可能となる再遊技状態に設定されていることを報知するためのものであり、再遊技状態に設定された場合に点灯状態とされ、再遊技状態に設定されたゲームが終了すると消灯状態とされる。開始可能状態表示部76bは、ゲームの開始操作を受付可能な開始可能状態となったことを報知するためのものであり、開始状態に設定された場合に点灯状態とされ、開始可能状態にて開始操作を受け付けた場合に消灯状態とされる。受入可能状態表示部76cは、メダル投入口45からのメダルの投入が可能な受入可能状態であることを報知するためのものであり、受入可能状態である場合に点灯状態とされ、メダルの投入を受け付けない場合に消灯状態とされる。受入可能状態表示部76cについてより詳しくは、メダル投入口45から投入したメダルが貯留用通路47側に導かれるメダル通路切替ソレノイド46aの励磁時は点灯状態となり、排出用通路48側に導かれるメダル通路切替ソレノイド46aの非励磁時は消灯状態となる。
<BET用処理>
次に、通常処理におけるステップS204にて実施されるBET用処理について、図57のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS2301では、前回のゲームの遊技結果が再遊技結果入賞であったか否かを判定する。かかる処理は、ステップS214のメダル払出処理にて記憶された前回のゲームの情報に基づいて判定可能である。いずれかの再遊技結果入賞が成立した次のゲームである場合、ステップS2302にて、入賞した再遊技結果が通常再遊技結果としての第1再遊技結果であるか否かを判定する。通常再遊技結果入賞は、通常リプA〜通常リプCに当選した場合に入賞可能となるものであり、通常リプA〜通常リプCに当選した場合には、右リール32Rの停止操作を最初に行わない限り、基本的には通常再遊技結果入賞が成立する(図39)。通常再遊技入賞が成立したゲームの次ゲームである場合、ステップS2303にて各種フラグ格納エリア106dに通常再遊技フラグをセットする処理を実行する。一方、特定再遊技結果としての第1再遊技結果以外の再遊技結果入賞が成立したゲームの次ゲームである場合、ステップS2304にて各種フラグ格納エリア106dに特定再遊技フラグをセットする処理を実行する。
なお、上記ステップS2301〜ステップS2304の処理は、メダル払出処理や払出判定処理にて行うようにしてもよい。
ステップS2303又はステップS2304の処理を実行した後は、ステップS2305に進み、前回のゲームのベット数を、各種カウンタエリア106eに設けられたBETカウンタから把握し、当該BETカウンタの値をレジスタ等に一時記憶する処理を実行する。BETカウンタは、ベットされているベット数をCPU102が把握するためのカウンタである。
ステップS2301にて否定判定した場合、又はステップS2305の処理を実行した後は、ステップS2506にてBETカウンタをクリアする。そして、ステップS2307にて、今回のゲームの規定枚数を把握する処理を実行する。既に説明した通り、規定枚数とは、ゲームを実行可能とするベット数であって、いずれかのBB状態においては3枚が規定枚数とされ、BB状態以外の通常遊技状態においては、2枚と3枚とが規定枚数として設定されている。
続くステップS2308では、受入可能状態表示部を点灯状態とする処理を実行する。そして、ステップS2309にて、通常再遊技フラグ又は特定再遊技フラグがセットされており、いずれかの再遊技結果入賞が成立した次のゲームであるか否かを判定し、再遊技結果入賞が成立した次のゲームである場合、ステップS2310にて再遊技設定用処理を実行する。
<再遊技設定用処理>
再遊技設定処理では、図58のフローチャートに示すように、先ず、ステップS2401にて、再遊技状態表示部を点灯状態とする処理を実行する。続くステップS2402では、全てのBET表示部を消灯状態とする処理を実行する。そして、ステップS2403にて特定再遊技フラグがセットされているか否かを判定し、セットされておらず、通常再遊技結果入賞が成立した次のゲームである場合、ステップS2404にて、通常BETコマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行する。通常BETコマンドは、表示制御装置81側のベット表示部34の制御を行うためのコマンドである。
通常BETコマンドをセットした後は、ステップS2405に進む。ステップS2405〜ステップS2410は、通常再遊技結果入賞に基づき仮想メダルを自動投入するための処理である。すなわち、ステップS2405では、BETカウンタを1加算する処理を実行し、ステップS2406にて今回加算した結果のBETカウンタに対応するBET表示部を点灯状態(又は点滅状態)とする処理を実行する。具体的には、ステップS2405の処理の結果としてBETカウンタが1であれば第1BET表示部75aを点灯状態とし、BETカウンタが2であれば第2BET表示部75bを点灯状態とし、BETカウンタが3であれば第3BET表示部75cを点灯状態とする。そして、ステップS2407にて、再遊技BETコマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行する。再遊技BETコマンドは、ステップS2406のBET表示部75の点灯処理に連動させて、表示制御装置81側のベット表示部34を点灯状態とさせるためのコマンドである。
続くステップS2408では、各種カウンタエリア106eに設けられたBETタイマに134を入力する処理を実行する。BETタイマは仮想メダルを自動投入する間隔を規定するためのカウンタであり、当該BETタイマはタイマ割込み処理が1回起動される度に1ずつ減算され、ステップS2408にて入力した値は、約0.2sec後に0となる。
ステップS2409では、BETタイマが0となり、ステップS2408の処理を実行してから約0.2secが経過したか否かを判定し、経過していない場合には、経過するまで待機する。約0.2secが経過し、ステップS2409にて肯定判定した場合、ステップS2410にて、BETカウンタの値がステップS2305にて一時記憶した前回のゲームのベット数に等しくなったか否かを判定する。前回のゲームのベット数に達していなければ、ステップS2405に戻り、再度、仮想メダルを自動投入する処理を実行する。BETカウンタの値が前回のゲームのベット数に達した場合、ステップS2410にて肯定判定し、ステップS2411に進む。
ステップS2411では、ベット終了コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行する。ベット終了コマンドは、一連のベットが終了したことを表示制御装置81へ把握させるためのコマンドであり、現状のベット数の情報が含まれている。続くステップS2412では、各種フラグ格納エリア106dに開始可能フラグをセットする処理を実行する。開始可能フラグは、スタートレバー41の開始操作を受付可能な状態となったことをCPU102が把握するためのフラグである。言い換えると、開始可能フラグがセットされていない場合には、スタートレバー41の開始操作が行われても、それを受け付けない。また、既に説明した通り、本スロットマシン10にはウェイト期間が設定されており、開始可能フラグはウェイト期間の経過前にセットされ得るものとして設定されている。つまり、開始可能フラグがセットされており、スタートレバー41の開始操作を受付可能な状態となり、スタートレバー41の開始操作が行われたとしても、当該開始操作は受け付ける一方で、各リール32L,32M,32Rの回転開始制御はウェイト期間の経過まで待機され得る。
ステップS2412の処理を実行した後は、ステップS2413にて、開始可能状態表示部76bを点灯状態とする処理を実行してから、本再遊技設定用処理を終了する。開始可能状態表示部76bが点灯状態とされることによって、遊技者はスタートレバー41の開始操作が受け付けられる状況となったことを把握することが可能となる。
これに対してステップS2403にて特定再遊技フラグがセットされており、特定再遊技結果入賞が成立した次のゲームである場合、ステップS2414に進む。ステップS2414では、特定BETコマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行する。特定BETコマンドは、表示制御装置81側のベット表示部34の制御を行うためのコマンドである。
続くステップS2415では、BETカウンタに前回のゲームのベット数を入力する処理を実行する。そして、ステップS2416にて、BETカウンタに入力した値に対応するBET表示部75a〜75cを点灯状態とする処理を実行する。すなわち、ステップS2415にてBETカウンタに1を入力した場合には、第1BET表示部75aだけを点灯状態とし、BETカウンタに2を入力した場合には、第1BET表示部75aと第2BET表示部75bとを点灯状態とする一方、第3BET表示部75cは消灯状態を維持し、BETカウンタに3を入力した場合には全てのBET表示部75a〜75cを点灯状態とする。
ステップS2416の処理を実行した後は、ステップS2411に進み、ベット終了コマンドや開始可能フラグをセットする処理を実行し、開始可能状態表示部76bを点灯状態とする処理を実行してから、本再遊技設定用処理を終了する。
すなわち、再遊技結果入賞に基づき仮想メダルを自動投入する処理は、通常再遊技結果入賞に基づき自動投入する場合よりも、特定再遊技結果入賞に基づき自動投入する場合の方が短時間で完了するように設定されている。
BET用処理の説明に戻り、ステップS2309にていずれの再遊技フラグもセットされていない場合、又はステップS2310にて再遊技設定用処理を実行した後は、ステップS2311に進む。ステップS2311〜ステップS2319の処理は、メダル投入口45からのメダル投入や、各クレジット投入スイッチ56,57の操作によってベットやクレジットの設定を行うための処理である。
すなわち、ステップS2311では、各種カウンタエリア106eに設けられたクレジットカウンタの値が上限値(50)であるか否かを判定する。クレジットカウンタは、クレジット表示部60に表示されるクレジットに対応するものであり、CPU102が有する仮想遊技媒体記憶手段に相当する。クレジットカウンタが上限値に達していなければ、ステップS2312にてメダル通路切替ソレノイド46aを励磁状態として、メダル投入口45から投入されたメダルが貯留用通路47側に導かれるようにする。一方、クレジットカウンタが上限値である場合、ステップS2313にてメダル通路切替ソレノイド46aを非励磁状態として、メダル投入口45から投入されたメダルが排出用通路48側に導かれるようにする。
ステップS2312又はステップS2313の処理を実行した後は、ステップS2314に進む。ステップS2314〜ステップS2319の処理は、メダル投入口45からのメダル投入、第1クレジット投入スイッチ56の操作、第2クレジット投入スイッチ57の操作、といった賭数操作が行われた場合の処理である。
すなわち、ステップS2314では、メダル投入口45からメダルが投入されたか否かを判定する。本実施形態では、メダルが投入されたことはメダル投入口45から投入されたメダルが通過する通路において上記のメダル通路切替ソレノイド46aが設けられたセレクタ46よりも上流側(メダル投入口45側)に、投入メダル検出センサ45aが設けられており、CPU102は、当該投入メダル検出センサ45aの検出結果に基づいて、メダルが投入されたことを判定することが可能である。メダルが投入された場合には、ステップS2315にてメダル投入対応処理を実行する。
メダルが投入されていない場合、ステップS2316に進み、第1クレジット投入スイッチ56が操作されたか否かを、第1クレジット投入検出センサ56aの検出結果に基づいて判定する。第1クレジット投入スイッチ56が操作された場合には、ステップS2317にて第1操作対応処理を実行する。
第1クレジット投入スイッチ56が操作されていない場合、ステップS2318にて第2クレジット投入スイッチ57が操作されたか否かを、第2クレジット投入検出センサ57aの検出結果に基づいて判定する。第2クレジット投入スイッチ57が操作された場合には、ステップS2319にて第2操作対応処理を実行する。
ステップS2315、ステップS2317及びステップS2319のいずれかの処理を実行した後、又はステップS2318にて否定判定した後は、ステップS2320にて開始可能フラグがセットされているか否かを判定し、セットされていない場合には、ステップS2311に戻り、開始可能フラグがセットされている場合には、BET用処理を終了する。
以下、メダル投入対応処理、第1操作対応処理、第2操作対応処理について説明する。
<メダル投入対応処理>
メダル投入対応処理は、図59のフローチャートに示すように、先ず、特定再遊技フラグがセットされているか否かを判定する。特定再遊技フラグがセットされておらず、前回のゲームにて特定再遊技結果入賞が成立していない場合には、ステップS2502にて、通常再遊技フラグがセットされているか否かを判定する。通常再遊技フラグがセットされておらず、前回のゲームにて通常再遊技結果も入賞していない場合、すなわち、現状が再遊技状態に設定されていない場合、ステップS2503に進み、BETカウンタが規定枚数に達しているか否かを判定する。上記の通り、今回のゲームの規定枚数はステップS2307にて把握されている。また、いずれかのBB状態においては3枚が規定枚数とされ、BB状態以外の状態においては、2枚と3枚とが規定枚数として設定されており、ステップS2503では、BB状態においてはBETカウンタが3である場合に肯定判定し、BB状態以外の状態においては、2枚と3枚の規定枚数のうち多い方の規定枚数に達しているか否かを判定する。つまり、BB状態以外の状態においてはBETカウンタが3である場合に肯定判定する。
ステップS2503にて否定判定した場合、ステップS2504にてBETカウンタを1加算する処理を実行する。つまり、2枚と3枚の規定枚数が設定されている状態において、2枚の規定枚数の遊技(2ベットゲーム)を開始可能な状態から、更に1枚のメダルを投入することで3枚の規定枚数の遊技(3ベットゲーム)を開始可能な状態とすることが可能である。
続くステップS2505では、今回のメダル投入によってBETカウンタが規定枚数に達したか否かを判定する。規定枚数に達している場合には、ステップS2506にて開始可能フラグがセットされているか否かを判定する。開始可能フラグがセットされていない場合には、ステップS2507にて開始可能フラグをセットする処理を実行し、ステップS2508にて開始可能状態表示部76bを点灯状態とする処理を実行する。
ステップS2505にてBETカウンタが規定枚数に達していないと判定した場合や、ステップS2506にて開始可能フラグがセットされている場合や、ステップS2508にて開始可能状態表示部76bの点灯処理を実行した後は、ステップS2509にて投入BETコマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行してから、本メダル投入対応処理を終了する。投入BETコマンドは、今回のメダル投入によってベットの設定が行われたことを表示制御装置81へ把握させるためのコマンドである。
ステップS2502にて特定再遊技フラグはセットされていないものの通常再遊技フラグはセットされていると判定した場合や、ステップS2503にてBETカウンタが規定枚数に達していると判定し、BB状態中にBETカウンタが3である場合や、BB状態以外の状態中にBETカウンタが3である場合、ステップS2510に進む。ステップS2510では、クレジットカウンタが50であるか否かを判定する。クレジットカウンタが50ではない場合には、ステップS2511にてクレジットカウンタを1加算する処理を実行し、ステップS2512にて投入増加コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行する。そして、ステップS2513にて、ステップS2511の処理の結果に基づいてクレジットカウンタが50に達したか否かを判定し、50に達した場合には、ステップS2514にてメダル通路切替ソレノイド46aを非励磁状態とし、ステップS2515にて受入可能状態表示部76cを消灯状態とする処理を実行してから、本メダル投入対応処理を終了する。ステップS2510にて肯定判定した場合、又はステップS2513にて否定判定した場合は、そのままメダル投入対応処理を終了する。
これに対して、ステップS2501にて特定再遊技フラグがセットされており、前回のゲームにて特定再遊技結果入賞が成立している場合、ステップS2516に進み、特定投入コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行する。特定投入コマンドは、特定再遊技結果入賞に基づいて設定された再遊技状態にてメダルの投入が行われたことを表示制御装置81へ把握させるためのコマンドである。ステップS2516の処理を実行した後は、ステップS2510に進み、クレジットカウンタが50に達していないことを条件として、クレジット増加用の処理を実行する。
すなわち、本実施形態では、再遊技状態に設定されている状況であってもメダルの投入によってクレジットカウンタを増加させることが可能であり、特に、特定再遊技結果入賞に基づいて設定されている再遊技状態においては、メダルの投入によって特定投入コマンドが出力される。特定投入コマンドを受信した場合の表示制御装置81側の処理については、後に詳細に説明する。
<第1操作対応処理>
第1クレジット投入スイッチ56が操作された場合の処理である第1操作対応処理では、図60のフローチャートに示すように、ステップS2601にて特定再遊技フラグがセットされているか否かを判定し、ステップS2602にて通常再遊技フラグがセットされているか否かを判定する。特定再遊技フラグはセットされておらず、通常再遊技フラグがセットされており、前回のゲームにて通常再遊技結果入賞が成立している場合、第1クレジット投入スイッチ56の操作によってベットは行われないため、そのまま本第1操作対応処理を終了する。特定再遊技フラグ及び通常再遊技フラグのいずれもがセットされていない場合、ステップS2603に進む。
ステップS2603では、クレジットカウンタが1以上であって、仮想メダルが1枚以上記憶されているか否かを判定する。クレジットカウンタが1未満であり、仮想メダルが記憶されていない場合には、第1クレジット投入スイッチ56を操作してもベットが行われないため、そのまま本第1操作対応処理を終了する。クレジットカウンタが1以上である場合には、ステップS2604に進み、現状のBETカウンタが特定枚数であるか否かを判定する。既に説明した通り、特定枚数とは、規定枚数のうちの第1クレジット投入スイッチ56が操作された場合にベットされる枚数であり、BB状態においては特定枚数は3枚に設定されており、BB状態以外であってBB当選前の非内部状態においては特定枚数は2枚に設定されており、BB状態以外であってBB当選後の内部状態においては特定枚数は3枚に設定されている(図24参照)。現状のBETカウンタが特定枚数に相当するものである場合には、第1クレジット投入スイッチ56を操作しても新たなベットは行われないため、そのまま本第1操作対応処理を終了する。
BETカウンタが特定枚数ではない場合、ステップS2605にて、通常第1操作コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行する。通常第1操作コマンドは、再遊技状態以外であって、クレジットカウンタが1以上である状況で第1クレジット投入スイッチ56が操作されたことを表示制御装置81へ把握させるためのコマンドである。
続くステップS2606では、今回の第1クレジット投入スイッチ56の操作に基づき、クレジットカウンタを1減算する処理を実行する。そして、ステップS2607にてBETカウンタを1加算する処理を実行し、ステップS2608にて対応するBET表示部75a〜75cを点灯状態とする処理を実行する。
続くステップS2609では、ステップS2606の処理によってBETカウンタが特定枚数に達したか否かを判定する。達していない場合には、ステップS2610に進み、クレジットカウンタが1以上であるか否かを判定する。クレジットカウンタが1以上であって、今回の第1クレジット投入スイッチ56の操作によって更なるベットが可能である場合、ステップS2611にて、BETタイマに67を入力する処理を実行する。上記の通り、BETタイマは仮想メダルを自動投入する間隔を規定するためのカウンタであり、ステップS2611にて入力した値は、約0.1sec後に0となる。つまり、第1クレジット投入スイッチ56の操作によって仮想メダルを投入する場合、再遊技設定用処理にて仮想メダルを自動投入する場合の間隔(約0.2sec)よりも短い間隔にて仮想メダルの投入が行われる。
ステップS2612では、BETタイマが0となり、ステップS2611の処理を実行してから約0.1secが経過したか否かを判定し、経過していない場合には、経過するまで待機する。約0.1secが経過し、ステップS2612にて肯定判定した場合、ステップS2613にて、連ベットコマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行してから、ステップS2606に戻る。連ベットコマンドは、第1クレジット投入スイッチ56の操作によって複数のベットが行われることと、そのベットのタイミングを表示制御装置81へ把握させるためのコマンドである。この場合、BETカウンタが特定枚数に達するか(ステップS2609:YES)、クレジットカウンタが0となる(ステップS2610:NO)まで、ステップS2606〜ステップS2613の処理が繰り返される。
ステップS2609にてBETカウンタが特定枚数に達した場合、ステップS2614に進む。ステップS2614では、ベット終了コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行する。上記の通り、ベット終了コマンドは一連のベットが終了したことを表示制御装置81へ把握させるためのコマンドである。そして、ステップS2615にて開始可能フラグをセットする処理を実行し、ステップS2616にて開始可能状態表示部76bを点灯状態とする処理を実行してから、本第1操作対応処理を終了する。
ステップS2610にてクレジットカウンタが0となったと判定した場合、ステップS2617に進み、上記のベット終了コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行してから、本第1操作対応処理を終了する。
ステップS2601にて特定再遊技フラグがセットされていると判定した場合、ステップS2618にて特定第1操作コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行してから、本第1操作対応処理を終了する。すなわち、特定再遊技結果入賞の成立に基づいて設定された再遊技状態においては、第1クレジット投入スイッチ56が操作された場合にベットは行われないものの、特定第1操作コマンドの出力設定が行われる。特定第1操作コマンドを受信した場合の表示制御装置81側の処理については、後に詳細に説明する。
<第2操作対応処理>
第2クレジット投入スイッチ57が操作された場合の処理である第2操作対応処理では、図61のフローチャートに示すように、ステップS2701にて特定再遊技フラグがセットされているか否かを判定し、ステップS2702にて通常再遊技フラグがセットされているか否かを判定する。特定再遊技フラグはセットされておらず、通常再遊技フラグがセットされており、前回のゲームにて通常再遊技結果入賞が成立している場合、第2クレジット投入スイッチ57の操作によってベットは行われないため、そのまま本第2操作対応処理を終了する。特定再遊技フラグ及び通常再遊技フラグのいずれもがセットされていない場合、ステップS2703に進む。
ステップS2703では、クレジットカウンタが1以上であって、仮想メダルが1枚以上記憶されているか否かを判定する。クレジットカウンタが1未満であり、仮想メダルが記憶されていない場合には、第2クレジット投入スイッチ57を操作してもベットが行われないため、そのまま本第2操作対応処理を終了する。
クレジットカウンタが1以上である場合、ステップS2704にてBETカウンタが規定枚数であるか否かを判定する。規定枚数ではない場合には、ステップS2705に進み、通常第2操作コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行する。通常第2操作コマンドは、再遊技状態ではない状況で第2クレジット投入スイッチ57が操作されたことを表示制御装置81に把握させるためのコマンドである。
続くステップS2706では、BETカウンタを1加算する処理を実行し、ステップS2707では、クレジットカウンタを1減算する処理を実行する。そして、ステップS2708にて対応するBET表示部75a〜75cを点灯状態とする処理を実行する。
続くステップS2709では、ステップS2706の処理によってBETカウンタが規定枚数に達したか否かを判定し、規定枚数に達した場合には、ステップS2710にて開始可能フラグをセットする処理を実行し、ステップS2711にて開始可能状態表示部76bを点灯状態とする処理を実行してから、本第2操作対応処理を終了する。一方、ステップS2709にてBETカウンタが規定枚数に達していないと判定した場合には、そのまま本第2操作対応処理を終了する。
ステップS2704にてBETカウンタが特定枚数であると判定した場合、すなわち、BETカウンタが規定枚数であるのにもかかわらず、第2クレジット投入スイッチ57の操作が行われた場合、ステップS2712に進む。ステップS2712では、BETカウンタが3であるか否かを判定する。すなわち、規定枚数が2枚と3枚に設定されている遊技状態において、BETカウンタが3であってステップS2704にて肯定判定した場合に、ステップS2712でも肯定判定し、BETカウンタが2であってステップS2704にて肯定判定した場合は、ステップS2712では否定判定する。ステップS2712にて否定判定し、BETカウンタが2である場合、ステップS2705に進み、更なるベットを行い、BETカウンタを3とすることに対応する各処理を実行する。なお、この場合、ステップS2709では否定判定し、開始可能フラグはセットされないが、それ以前(BETカウンタが2となった際)に開始可能フラグはセットされている。
ステップS2712にてBETカウンタに3が入力されている状況で更なる第2クレジット投入スイッチ57の操作が行われた場合、クレジットカウンタの値によってBETカウンタを1とする(3枚ベットの状態から1枚ベットの状態に切り替える)か否かを異ならせる。つまり、ステップS2713にてクレジットカウンタが49未満であり、3枚ベットの状態から1枚ベットの状態に切り替える際にクレジットカウンタが2枚の仮想メダルの増加を許容できる状態か否かを判定する。ステップS2713にてクレジットカウンタが49未満である場合、ステップS2714に進み、上記の通常第2操作コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行する。その後、ステップS2715にてBETカウンタに1を入力し、ステップS2716にてクレジットカウンタを2増加させる処理を実行する。
続くステップS2717では、第2BET表示部75bと第3BET表示部75cとを消灯状態とする(BET表示部75を1ベットを示す状態とする)処理を実行する。そして、ステップS2719にて開始可能状態表示部76bを消灯状態とする処理を実行する。
続くステップS2720では、クレジットカウンタが50となったか否かを判定し、50となった場合には、ステップS2721にてメダル通路切替ソレノイド46aを非励磁状態とする処理を実行し、ステップS2722にて受入可能状態表示部76cを消灯状態とする処理を実行してから、本第2操作対応処理を終了する。ステップS2720にてクレジットカウンタが50ではない場合には、そのまま本第2操作対応処理を終了する。
ステップS2701にて特定再遊技フラグがセットされていると判定した場合、ステップS2723にて特定第2操作コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行してから、本第2操作対応処理を終了する。すなわち、特定再遊技結果入賞の成立に基づいて設定された再遊技状態においては、第1クレジット投入スイッチ56だけではなく、第2クレジット投入スイッチ57が操作された場合もベットは行われないものの、特定第2操作コマンドの出力設定が行われる。特定第2操作コマンドを受信した場合の表示制御装置81側の処理については、後に詳細に説明する。
<遊技状態表示部用処理>
次に、通常処理(図18)におけるステップS209の遊技状態表示部用処理について、図62のフローチャートを参照しながら説明する。既に説明した通り、遊技状態表示部用処理は、BET用処理等が行われた後、スタートレバー41の操作が行われた後に実施される処理であり、かかる処理の前において、遊技状態表示部76のうち、開始可能状態表示部76bや受入可能状態表示部76cが点灯状態とされている。また、前回のゲームでいずれかの再遊技結果入賞が成立している場合には、再遊技状態に設定され、再遊技状態表示部76aも点灯状態とされている。
遊技状態表示部用処理では、先ずステップS2801にて開始可能状態表示部76bを消灯状態とする処理を実行する。そして、ステップS2802にて、受入可能状態表示部76cを消灯状態とする処理を実行し、本遊技状態表示部用処理を終了する。
すなわち、受入可能状態表示部76cが点灯状態とされた後(ステップS2308)、規定枚数のベットが行われて開始可能状態表示部76bが点灯状態とされ(ステップS2413、ステップS2508、ステップS2616、ステップS2711)、その後、スタートレバー41の操作が行われた場合には、受入可能状態表示部76cと開始可能状態表示部76bは消灯状態とされる。但し、既に説明した通り、本スロットマシン10には、ウェイト期間が設定されており、スタートレバー41が操作されても直ちに各リール32L,32M,32Rの回転が開始されない場合がある。この場合、受入可能状態表示部76cと開始可能状態表示部76bが消灯状態とされるタイミングは、各リール32L,32M,32Rの回転開始時ではなく、スタートレバー41の操作時であることから、既に開始操作が受け付けられて各リール32L,32M,32Rの回転開始待ちの状態(ウェイト期間)であって、再度の賭数操作や開始操作が不要であることを遊技者は明確に把握することが可能となる。
<ベット時演出設定処理>
次に、表示制御装置81側の演出設定処理(図51)におけるステップS2004のベット時演出設定処理について、図63のフローチャートを参照しながら説明する。ベット時演出設定処理は、再遊技状態に設定されたり、賭数操作が行われたりした場合に、各ベット表示部34a〜34cを消灯状態から点灯状態に切り替えたり、ベット時の効果音を出力したりすることによって、最終的に、現状のベット数がベット表示部34にて報知された状態となるようにするための処理である。なお、以下の説明では、最終的に、現状のベット数がベット表示部34にて報知された状態の演出をベット対応演出と称し、当該ベット対応演出に至るまでに、各ベット表示部34a〜34cの状態切替を行ったり、効果音を出力したりする演出をベット過程演出(特定報知)とも称する。
ステップS2901では、前ゲームの遊技結果がいずれかの再遊技結果入賞であったか否かを判定する。いずれかの再遊技結果入賞であった場合、ステップS2902にて、再遊技状態用ベット演出設定処理を実行する。なお、前ゲームの遊技結果の情報は、全停止時演出設定処理(図22)におけるステップS2211にて記憶されており、当該記憶された遊技結果の情報に基づいて再遊技結果入賞の有無を判定可能である。ちなみに、前回のゲームの遊技結果が再遊技結果入賞ではない場合や、RAMクリア等のリセット後の1ゲーム目のように前ゲームの遊技結果の情報が記憶されていない場合(消去されている場合)には、ステップS2903に進む。
ステップS2903では、各種カウンタエリア183bに設けられたクレジットの値が1以上であるか否かを判定する。クレジットは、主制御装置101側のクレジットカウンタに相当するものである。クレジットが1以上である場合は、第1クレジットランプ56bを点灯状態とする処理を実行する。第1クレジットランプ56bが点灯状態とされることにより、遊技者は第1クレジット投入スイッチ56の操作が受け付けられる状態であることを明確に把握することが可能となる。なお、第1クレジットランプ56bを点滅状態とする構成としてもよい。
ステップS2903にて否定判定した場合、又はステップS2904の処理を実行した後は、ステップS2905にて、今回のベット時コマンドとして、投入BETコマンド又は通常第2操作コマンドを受信しているか否かを判定する。投入BETコマンドや通常第2操作コマンドを受信している場合とは、通常再遊技結果に基づく再遊技状態や再遊技状態ではない状態にて、1枚のメダル投入や1枚の仮想メダルの投入が行われる賭数操作が行われたことを意味し、この場合、ステップS2906にて単ベット演出設定処理を実行する。
投入BETコマンドや通常第2操作コマンドを受信していない場合、ステップS2907にて通常第1操作コマンドを受信しているか否かを判定する。通常第1操作コマンドを受信している場合とは、通常再遊技結果に基づく再遊技状態や再遊技状態ではない状態にて、第1クレジット投入スイッチ56の操作が行われたことを意味し、この場合、ステップS2908にて連ベット演出設定処理を実行する。
通常第2操作コマンドを受信していない場合や、ステップS2902、ステップS2906及びステップS2908のいずれかの処理を実行した後は、ステップS2909にて、投入増加コマンドを受信しているか否かを判定する。投入増加コマンドを受信している場合とは、メダル投入に伴いクレジットカウンタが増加したことを意味し、この場合、ステップS2910にてクレジット増加用の効果音がスピーカ64から出力されるように制御する。
ステップS2909にて否定判定した後、又はステップS2910の処理を実行した後は、ステップS2911にてその他のベット時演出設定処理を実行してから、本ベット時演出設定処理を終了する。ステップS2911では、例えば、ステップS2202にて設定されたAT当選報知演出が今回の賭数操作に基づいて、補助表示部65やスピーカ64にて実行されるようにしたり、連続演出等において賭数操作に基づいて演出が発展する場合に、かかる発展用の演出を実行するための処理等を行う。
以下、単ベット演出設定処理及び連ベット演出設定処理について説明し、その後、再遊技状態用ベット演出設定処理について説明する。
<単ベット演出設定処理>
単ベット演出設定処理は、再遊技状態以外の状態において、メダル投入口45からメダルが投入されたり、第2クレジット投入スイッチ57が操作された場合に実施される処理である。単ベット演出設定処理では、主制御装置101側の第2操作対応処理にてベットが行われることに対応させて、ベット表示部34側でもベットが行われたことの演出を行う処理を実行する。なお、当該主制御装置101側の第2操作対応処理のベットに合わせたベット演出を単ベット演出とも称する。
単ベット演出設定処理では、図64のフローチャートに示すように、先ず、ステップS3001にて各種フラグ格納エリア183aに消灯済みフラグがセットされているか否かを判定する。消灯済みフラグは、今回のゲームにおいて既に何らかのベット(再遊技状態への設定に際しての自動投入も含む)が行われたことをCPU181が把握するためのフラグである。消灯済みフラグがセットされていない場合には、ステップS3002にて消灯済みフラグをセットする処理を実行する。
続くステップS3003では、全てのベット表示部34a〜34cを消灯状態とする処理を実行する。そして、ステップS3004にて第1ベット表示部34aを点灯状態とする処理を実行する。この場合、第1ベット表示部34aは一旦消灯状態となるものの、その直後に点灯状態とされるところ、かかる消灯状態は、遊技者が消灯状態となったことを把握することができない又は把握することが困難な程度に継続するように設定されている。なお、ステップS3003の全てのベット表示部34a〜34cの消灯処理に際して、第1ベット表示部34aは消灯状態としない構成としてもよい。
その後、ステップS3005にてベット効果音がスピーカ64から出力されるように制御してから、本単ベット演出設定処理を終了する。なお、ベット効果音と、上記のクレジット増加用の効果音とは遊技者が識別可能な程度に異なる効果音であるとよく、このようにすることでベットが行われたのかクレジットが増加したのかを把握させるうえで好ましい。
ステップS3001にて消灯済みフラグがセットされている場合、ステップS3006に進む。ステップS3006では、今回の賭数操作が行われる前から第3ベット表示部34cが点灯状態であったか否かを判定する。第3ベット表示部34cが点灯状態であった場合、ステップS3007にて第1クレジットランプ56bを点灯状態とする処理を実行する。なお、第1クレジットランプ56bを点滅状態とする構成としてもよい。その後、ステップS3003に進み、一旦、全てのベット表示部34a〜34cを消灯状態としてから、第1ベット表示部34aを点灯状態とする(ステップS3004)。これにより、3枚のメダルがベットされている状態から、1枚のメダルがベットされている状態に切り替わったこと、及び、第1クレジット投入スイッチ56を操作して更なるベットが必要であることを遊技者は把握可能となる。なお、ステップS3007にて第1クレジットランプ56bが既に点灯状態である場合にはその状態を維持する。
ステップS3006にて第3ベット表示部34cが点灯状態ではないと判定した場合、ステップS3008にて今回のベットに対応するベット表示部34a〜34cを点灯状態とする処理を実行する。そのうえで、ステップS3009にて第3ベット表示部34cが点灯状態となったか否かを判定し、点灯状態となった場合には、ステップS3010にて今回のゲームの規定枚数が3枚に設定されているか否かを判定する。特定枚数が3枚であって、ベットが3となった場合には、更なるベットは不要であることから、ステップS3011にて第1クレジットランプ56bを消灯状態とする処理を実行してから、ステップS3005にてベット効果音の出力処理を実行し、その後、本単ベット演出設定処理を終了する。
一方、ステップS3008の処理によって第3ベット表示部34cは点灯状態とならなかった場合(ステップS3009:NO)や、点灯状態となったものの、特定枚数が3枚ではなく2枚である場合には、第1クレジットランプ56bを点灯状態のまま維持し、ステップS3005にてベット効果音の出力処理を実行してから、本単ベット演出設定処理を終了する。
<連ベット演出設定処理>
次に、ステップS2908の連ベット演出設定処理について、図65のフローチャートを参照しながら説明する。連ベット演出設定処理は、再遊技状態以外の状態において、第1クレジット投入スイッチ56が操作された場合に実施される処理である。連ベット演出設定処理では、主制御装置101側の第1操作対応処理にてベットが行われることに対応させて、ベット表示部34側でもベットが行われたことの演出を行う処理を実行する。なお、当該主制御装置101側の第1操作対応処理のベットに合わせたベット演出を連ベット演出とも称する。
ステップS3101では、消灯済みフラグがセットされているか否かを判定する。消灯済みフラグがセットされていない場合、ステップS3102にて消灯済みフラグをセットする処理を実行する。そして、ステップS3103にて、全てのベット表示部34a〜34cを消灯状態とする処理を実行する。
続くステップS3104では、第1ベット表示部34aを点灯状態とする処理を実行し、ステップS3105にてベット時効果音がスピーカ64から出力されるように制御する。
続くステップS3106では、主制御装置101からベット終了コマンドを受信したか否かを判定する。ベット終了コマンドを受信していない場合には、ステップS3107に進み、連ベットコマンドを受信するまで待機する。既に説明した通り、連ベットコマンドは第1クレジット投入スイッチ56の操作に基づき複数枚のベットを行う場合に、一のベットを行った後、次のベットを行う際に出力されるコマンドであり、一のベットを行った後、約0.1sec後に出力される。連ベットコマンドを受信することでステップS3107にて肯定判定し、ステップS3108に進む。
ステップS3108では、第2ベット表示部34bを点灯状態とする処理を実行し、続くステップS3109にてベット時効果音がスピーカ64から出力されるように制御する。
そして、ステップS3110にて再度ベット終了コマンドを受信しているか否かの確認を行い、受信していない場合には、ステップS3111にて連ベットコマンドを受信するまで待機する。連ベットコマンドを受信することでステップS3111にて肯定判定し、ステップS3112に進む。ステップS3112では、第3ベット表示部34cを点灯状態とする処理を実行し、ステップS3113では、ベット時効果音がスピーカ64から出力されるように制御する。
ステップS3106又はステップS3110にてベット終了コマンドを受信した場合、又はステップS3113の処理を実行した後は、ステップS3114にて第1クレジットランプ56bを消灯状態とする処理を実行してから、本連ベット演出設定処理を終了する。
ステップS3101にて消灯済みフラグがセットされていると判定し、既に何らかのベットが行われた後で第1クレジット投入スイッチ56による賭数操作が行われた場合、ステップS3115に進み、各ベット表示部34a〜34cのうち、第1ベット表示部34aだけが点灯状態であるか否かを判定する。第1ベット表示部34aが点灯状態であって、第2ベット表示部34b及び第3ベット表示部34cが消灯状態であり、1枚のメダルがベットされた状態で第1クレジット投入スイッチ56による賭数操作が行われた場合、ステップS3108に進み、第2ベット表示部34bと第3ベット表示部34cとを点灯状態とする処理を行う。
一方、ステップS3115にて第1ベット表示部34a以外にも点灯状態であると判定した場合、ステップS3116に進み、第1ベット表示部34aと第2ベット表示部34bが点灯状態であって第3ベット表示部34cが消灯状態であるか否かを判定する。ステップS3116にて肯定判定し、2枚のメダルがベットされた状態で第1クレジット投入スイッチ56による賭数操作が行われた場合、ステップS3112に進み、第3ベット表示部34cを点灯状態とする処理を行う。ステップS3116にて否定判定し、3枚のメダルがベットされた状態で第1クレジット投入スイッチ56による賭数操作が行われた場合とは、特定枚数が2枚であるものの3枚のメダルがベットされている状況が想定され、この場合、ステップS3103に進み、第1ベット表示部34aと第2ベット表示部34bとを点灯状態とする処理を行う。
<再遊技状態用ベット演出設定処理>
次に、ステップS2902の再遊技状態用ベット演出設定処理について、図66のフローチャートを参照しながら説明する。再遊技状態用ベット演出設定処理は、前回のゲームの遊技結果がいずれかの再遊技結果入賞であった場合に実行される処理であり、入賞した再遊技結果の種類によってその演出が異なる。
すなわち、ステップS3201では、特定BETコマンドを受信しているか否かを判定する。特定BETコマンドを受信しておらず、前回のゲームの遊技結果が通常再遊技結果入賞であった場合、ステップS3202にて通常再遊技ベット演出設定処理を実行してから、再遊技状態用ベット演出設定処理を終了する。一方、特定BETコマンドを受信しており、前回のゲームにて特定再遊技結果入賞が成立している場合、ステップS3203にて、今回のベット時演出として、AT当選報知演出が設定されているか否かを判定する。既に説明した通り、ベット時演出としてのAT当選報知演出は、前回のゲームの停止時演出設定処理におけるステップS2202にて設定される演出である。AT当選報知演出が設定されていない場合には、ステップS3204にて、特定再遊技ベット演出設定処理を実行してから、再遊技状態用ベット演出設定処理を終了する。一方、今回のベット時演出としてAT当選報知演出が設定されている場合、ステップS3205にて、ベット対応演出の設定処理を実行してから、本再遊技状態用ベット演出設定処理を終了する。
<通常再遊技ベット演出設定処理>
先ず、ステップS3202の通常再遊技ベット演出設定処理について、図67のフローチャートを参照しながら説明する。通常再遊技ベット演出設定処理では、主制御装置101側の再遊技設定用処理にて全回のゲームのベット数と同数のベットが行われることに対応させて、ベット表示部34側でもベットが行われたことの演出を行うための処理を実行する。なお、当該主制御装置101側の再遊技設定処理のベットに合わせたベット演出を、以下の説明では、再遊技ベット演出とも称する。
ステップS3301では、全てのベット表示部34a〜34cを消灯状態とする処理を実行する。続くステップS3302では、消灯済みフラグをセットする処理を実行する。そして、ステップS3303にて、第1ベット表示部34aを点灯状態とする処理を実行し、ステップS3304にてベット時効果音がスピーカ64から出力されるように制御する。
続くステップS3305では、ベット終了コマンドを受信しているか否かを判定する。なお、本実施形態では1ベットゲームは設定されておらず、前回のゲームのベット数は2又は3となることから、ステップS3305では必ず否定判定する。
ステップS3306では、再遊技ベットコマンドを受信しているか否かを判定する。既に説明した通り、再遊技ベットコマンドは再遊技設定用処理(図58)において、一のベットを行った後、次のベットを行う際に出力されるコマンドであり、一のベットを行った後、約0.2sec後に出力される。再遊技ベットコマンドを受信することでステップS3306にて肯定判定し、ステップS3307に進む。ステップS3307では、第2ベット表示部34bを点灯状態とする処理を実行し、ステップS3308では、ベット時効果音がスピーカ64から出力されるように制御する。
続くステップS3309では、ベット終了コマンドを受信しているか否かを判定し、受信していない場合、ステップS3310にて再遊技ベットコマンドを受信するまで待機する。再遊技ベットコマンドを受信した場合には、ステップS3311にて第3ベット表示部34cを点灯状態とする処理を実行し、ステップS3312にてベット時効果音がスピーカ64から出力されるように制御してから、本通常再遊技ベット演出設定処理を終了する。ステップS3305やステップS3309にてベット終了コマンドを受信したと判定した場合は、そのまま本通常再遊技ベット演出設定処理を終了する。
<特定再遊技ベット演出設定処理>
次に、ステップS3203の特定再遊技ベット演出設定処理について、図68のフローチャートを参照しながら説明する。特定再遊技ベット演出設定処理では、実際はベットが行われない状況(再遊技状態)において、第1クレジット投入スイッチ56が操作された場合に、あたかもベットが行われたかのような演出を行う処理を実行する。なお、当該ベットが行われたかのような演出を、以下の説明では、疑似ベット演出とも称する。
先ずステップS3401にて、ベット終了コマンドを受信しているか否かを判定する。上記の通り、特定再遊技結果入賞に基づく再遊技設定用処理(図58)においては、複数の仮想メダルを自動投入する場合であっても、一度に仮想メダルを自動投入するようにしており、基本的には、特定再遊技結果入賞が成立した直後にベット終了コマンドが出力される。ステップS3401ではベット終了コマンドを受信するまで待機する。ベット終了コマンドを受信することで、ステップS3401にて肯定判定してステップS3402に進む。
ステップS3402では、消灯済みフラグがセットされているか否かを判定する。消灯済みフラグがセットされており、既に疑似ベット演出が行われた後である場合には、そのまま本特定再遊技ベット演出設定処理を終了する。この場合、ステップS3403以降の疑似ベット演出は行われない。ステップS3402にて消灯済みフラグがセットされていないと判定した場合、ステップS3403にて、第1クレジットランプ56bを点灯状態とする処理を実行する。すなわち、特定再遊技結果入賞に基づく再遊技状態においては、第1クレジットランプ56bが点灯状態とされて第1クレジット投入スイッチ56の操作が促される。なお、第1クレジットランプ56bを点滅状態とする構成としてもよい。
続くステップS3404では、特定投入コマンド、特定第1操作コマンド、及び特定第2操作コマンドのいずれかのコマンドを受信したか否かを判定する。いずれかのコマンドを受信し、特定再遊技結果入賞に基づく再遊技状態において、メダル投入口45からのメダル投入や、第1クレジット投入スイッチ56や第2クレジット投入スイッチ57の操作といった、賭数操作が行われた場合、ステップS3405に進み、第1クレジットランプ56bを消灯状態とする処理を実行する。
続くステップS3406では、全てのベット表示部34a〜34cを消灯状態とする処理を実行し、ステップS3406では消灯済みフラグをセットする処理を実行する。そして、ステップS3408にて第1ベット表示部34aを点灯状態とする処理を実行し、ステップS3409にてベット時効果音がスピーカ64から出力されるように制御する。
続くステップS3410では、前回のゲームのベット数、すなわち、再遊技結果入賞となった際のベット数が1であったか否かを把握する。なお、前回のゲームのベット数は、全停止時演出設定処理(図53)におけるステップS2211にて記憶されている。なお、上記のようにステップS3401にて受信したベット終了コマンドに基づいて、再遊技設定用処理にて設定されたベット数を把握するようにしてもよい。ちなみに、本実施形態では1ベットゲームは実行されないため、ステップS3410では必ず否定判定する。
前回のゲームのベット数が1ではない場合、ステップS3411に進み、各種カウンタエリア183bに設けられたベットタイマに67を入力する処理を実行する。ベットタイマは、疑似ベット演出を行う場合の、一のベットと次のベットとの間隔を規定するためのものである。ベットタイマは所定周期(1.49msec周期)で1ずつ減算され、ステップS3411にて入力されたベットタイマは約0.1sec後に0となる。すなわち、疑似ベット演出における一のベットと次のベットとの間隔は、再遊技ベット演出における一のベットと次のベットとの間隔よりも長く、連ベット演出における一のベットと次のベットとの間隔と同じ長さとなるように設定されている。
ステップS3412では、上記ステップS3411にて入力されたベットタイマが0となったか否か、すなわち、第1ベット表示部34aを点灯状態とさせてから約0.1secが経過したか否かを判定し、経過した場合にステップS3413に進む。ステップS3413では、第2ベット表示部34bを点灯状態とする処理を実行し、ステップS3414にてベット時効果音がスピーカ64から出力されるように制御する。そして、ステップS3415にて前回のゲームのベット数が2であったか否かを判定する。
前回のゲームのベット数が2ではなく3であった場合、ステップS3416にてベットタイマに67(約0.1sec)を入力する処理を実行し、ステップS3417にて当該ベットタイマが0となるまで待機する。第2ベット表示部34bを点灯状態としてから約0.1secが経過した場合、ステップS3418に進み、第3ベット表示部34cを点灯状態とする処理を実行し、ステップS3419にてベット時効果音がスピーカ64から出力されるように制御してから、本特定再遊技ベット演出設定処理を終了する。なお、ステップS3410やステップS3415にて肯定判定した場合、以降の処理を行うことなく、そのまま本特定再遊技ベット演出設定処理を終了する。
つまり、特定再遊技結果入賞に基づく疑似ベット演出は、ベット対応演出に至るまでのベット過程演出の演出態様が、連ベット演出においてベット対応演出に至るまでのベット過程演出の演出態様と基本的には同じ演出態様となるように設定されている。具体的には、いずれにおいても第1クレジット投入スイッチ56を操作した場合のベット過程演出は、約0.1sec間隔で各ベット表示部34a〜34cが順次点灯状態とされ、その点灯状態とされる場合のベット時効果音も共通している。このようにすることで、特定再遊技結果が他の小役結果や外れ結果と同じような扱いである印象を強く与えることができ、特定役を再遊技結果にて構成することによる違和感を与えにくくすることが可能となる。
付け加えると、通常再遊技結果入賞に基づく再遊技ベット演出は、ベット対応演出に至るまでのベット過程演出の演出態様が、特定再遊技結果入賞に基づく疑似ベット演出におけるベット過程演出や連ベット演出におけるベット過程演出の演出態様とも異なる演出態様となるように設定されている。具体的には、第1クレジット投入スイッチ56を操作した場合のベット過程演出は、通常再遊技ベット演出では、約0.2sec間隔で各ベット表示部34a〜34cが順次点灯状態とされるのに対して、疑似ベット演出や連ベット演出では、上記の通り約0.1sec間隔である。この点からも、特定再遊技結果が、通常再遊技結果ではなく他の小役結果や外れ結果と同じ扱いである印象を与え易くなっている。
さらに、既に説明した通り、ATモードが開始される場合には、特定再遊技結果のうち、第2再遊技結果入賞や第3再遊技結果入賞が成立する構成としている。この場合、当該第2再遊技結果入賞や第3再遊技結果入賞を成立させ、いざATモードを開始させようとする場合、賭数操作を経ずに開始操作を行わせるよりも、賭数操作を経て開始操作を行うように促したほうが当該開始させるATモードを新たな気持ちで遊技させることが可能である。つまり、賭数操作を経ずに開始操作を行わせる場合、前回のゲームの結果が引き継がれている印象を強く与えるため、新たな気持ちで遊技させようとする意図とはミスマッチになり易く、その点からも、ATモード開始時に賭数操作を促すことはATモードの興趣向上を図る手助けとすることが可能である。また、例えば、開始するATモードにおける有利度(ゲーム数や上乗せ性能等)をATモードの開始に際して報知する場合、開始操作に伴って報知するよりも、賭数操作に伴って報知したほうが、その有利度を知ったうえで開始操作(抽選処理の契機操作)を行わせることが可能である。そうすると、ATモードの開始に際して特定再遊技結果入賞を成立させたうえで賭数操作を促すような構成としておけば、上記のようにATモードの開始に際して賭数操作に基づき当該ATモードの有利度等を報知する構成を追加し易くすることが可能となり、この点も興趣向上を図る手助けとなる。この場合、例えば、ATモードの種別(第1ATモードや第2ATモード)を開始ゲーム(特定再遊技結果入賞後のゲーム)の賭数操作に基づいて報知する構成としたり、ATモードの初期ゲーム数を抽選により決定する構成としたうえで当該初期ゲーム数を開始ゲームの賭数操作にて報知する構成としてもよい。
ステップS3404にて、特定投入コマンド、特定第1操作コマンド及び特定第2操作コマンドのいずれもを受信していないと判定した場合、ステップS3420に進む。ステップS3420では、開始操作コマンドを受信しており、スタートレバー41の操作が行われたか否かを判定し、操作が行われていない場合には、ステップS3404に戻る。
すなわち、再遊技結果入賞が成立した後は、第1クレジット投入スイッチ56等の賭数操作を介さずに主制御装置101側の再遊技設定用処理にてベットの設定が行われるため、第1クレジット投入スイッチ56等の賭数操作を行うことなくスタートレバー41を操作してゲームを開始することは可能である。そして、特定再遊技ベット演出設定処理では、賭数操作に基づいて疑似的なベット演出を行うようにしているところ、このような賭数操作を介さない開始操作が行われた場合には疑似的なベット演出を行うことなく、今回開始するゲームのベット数が報知されたベット対応演出が行われるようにしている。
具体的には、ステップS3420にて開始操作コマンドを受信していると判定した場合、ステップS3421にて第1クレジットランプ56bを消灯状態とする処理を実行する。そして、ステップS3422にてウェイト期間中であるか否かを判定し、ウェイト期間ではなく、今回の開始操作コマンドを受信した際に直ちに各リール32L,32M,32Rの回転が開始される場合、ステップS3423にて全てのベット表示部34a〜34cを消灯状態に切り替える処理を実行する。そして、ステップS3424にて消灯済みフラグをセットする処理を実行し、ステップS3425にて第1ベット表示部34aを点灯状態とする処理を実行する。続くステップS3426では、前回のゲームのベット数が1であったか否かを判定し、1ではない場合には、ステップS3427にて第2ベット表示部34bを点灯状態とする処理を実行する。そして、ステップS3428にて、前回のゲームのベット数が2であったか否かを判定し、2ではない場合には、ステップS3429にて第3ベット表示部34cを点灯状態とする処理を実行してから、本特定再遊技ベット演出設定処理を終了する。ステップS3426又はステップS2428にて肯定判定した場合には、そのまま本特定再遊技ベット演出設定処理を終了する。
ここで、本実施形態では、上記のように特定再遊技結果入賞に基づいて、再遊技状態に設定された場合、第1クレジットランプ56bを点灯状態として、賭数操作に基づいて疑似ベット演出を行うようにし、他の小役結果や外れ結果と同じ扱いである印象を与える構成としている。但し、特定再遊技結果入賞に基づいて再遊技状態に設定されたことは、停止出目や再遊技状態表示部76a等から把握することも可能であり、当該再遊技状態に設定されていることを把握しているのにもかかわらず、わざわざ賭数操作を行いたくない、といった要望もあるものと考えられる。この場合、賭数操作を強要することは当該要望を持つ遊技者の遊技意欲の大幅な低下を招くと考えられ、その点、上記構成のように賭数操作を介さずに開始操作を可能とすることで、遊技者の多様なニーズに応えることが可能である。
しかも上記のような、賭数操作を介さずに開始操作を行っているのにもかかわらず、疑似ベット演出が行われる構成とすると、遊技者に対して違和感を与えかねず、特に、わざわざ賭数操作を行わないことを選択しているのにもかかわらず不要な疑似ベット演出を行ってしまうことも、遊技者の遊技意欲の低減につながる可能性が高い。その一方で、遊技の透明性を担保すべく、今回のゲームのベット数は報知すべきであると考えられる。
そこで、上記のように、特定再遊技結果入賞に基づいて設定された再遊技状態において、賭数操作を介さずに開始操作が行われた場合には、疑似ベット演出においてベット過程演出を行うことなくベット対応演出が行われるようにしたことから、遊技者に違和感を与えないようにしながら、今回のゲームのベット数を明確に報知することが可能となる。
ここで、本スロットマシン10では、上記のように、開始操作が行われた場合であっても、ウェイト期間が経過していなければ各リール32L,32M,32Rの回転が開始されず、当該ウェイト期間が経過するまで各リール32L,32M,32Rの回転開始が待機される。また、上記のように開始時演出設定処理においても、本実施形態では、開始操作に基づく開始時演出は、ウェイト期間の経過までその実施が待機される。そうすると、ウェイト期間中に開始操作が行われた場合、ウェイト期間が経過するまでの期間は単なる待ち時間となってしまい、かかる待ち時間によって遊技への注目が低下してしまう可能性もある。
そこで、特定再遊技ベット演出設定処理では、ステップS3422にてウェイト期間中であると判定した場合、ステップS3430にて各種フラグ格納エリア183aに疑似ベット許可フラグをセットしてから、ステップS3406に進み、疑似ベット演出におけるベット過程演出を行うための処理を実行する。つまり、ウェイト期間中であれば、賭数操作を介さない開始操作が行われた場合であっても疑似ベット演出におけるベット過程演出を行うようにすることで、上記の待ち時間を演出でうまく埋め合わせることが可能となる。
更に、当該ウェイト期間中に疑似ベット演出におけるベット過程演出を行ううえで、第1ベット表示部34aを点灯状態とした後、ステップS3412にてベットタイマが0となって肯定判定するまでの間は(ステップS3412:NO)、ステップS3431にて上記の疑似ベット許可フラグがセットされているか、新たに開始操作コマンドを受信したかを判定し、そのいずれかであればステップS3432に進む。ステップS3432では、ウェイト期間が経過したか否かを判定し、経過していない場合にはステップS3412に戻る。なお、ステップS3431にて疑似ベット許可フラグがセットされておらず、且つ新たな開始操作コマンドを受信していない場合にもステップS3412に戻る。
一方、疑似ベット許可フラグがセットされているか、新たに開始操作コマンドを受信した場合において、ウェイト期間が経過した場合には、ステップS3427に進み、第2ベット表示部34bや第3ベット表示部34cを点灯状態とする処理を実行する。
また、第2ベット表示部34bを点灯状態とした後、ステップS3417にてベットタイマが0となって肯定判定するまでの間も(ステップS3417:NO)、ステップS3433にて疑似ベット許可フラグがセットされているか、新たに開始操作コマンドを受信したかを判定し、そのいずれかであればステップS3434に進み、ウェイト期間が経過したか否かを判定する。ステップS3433にて否定判定した場合や、ステップS3434にてウェイト期間が経過していない場合にはステップS3412に戻る。そして、ステップS3434にて、疑似ベット許可フラグがセットされているか、新たに開始操作コマンドを受信した場合において、ウェイト期間が経過した場合には、ステップS3429に進み、第3ベット表示部34cを点灯状態とする処理を実行する。
すなわち、賭数操作を介さずに開始操作が行われたり、ベット過程演出中に開始操作が行われた場合には、ウェイト期間の経過に伴い当該ベット過程演出を中断して、そのままベット対応演出が行われるようにした。このようにすることで、疑似ベット演出による演出効果を期待しながらも、賭数操作を伴わない開始操作が行われたり、ベット過程演出中に開始操作が行われた場合にまでベット過程演出を行うことによる違和感を解消することが可能となる。
<ベット対応演出の設定処理>
ステップS3205のベット対応演出の設定処理では、上記ステップS3423〜ステップS3429の処理と同様の処理を実行する。すなわち、全てのベット表示部34a〜34cを消灯状態としてから、再遊技状態にて設定されているベット数に対応するベット表示部34a〜34cを点灯状態とする処理を行う。この場合、特定再遊技結果入賞に基づく再遊技状態であっても、賭数操作に基づいてベット過程演出を経てベット対応演出を行うのではなく、賭数操作を介さずに再遊技状態の設定に際してベット対応演出を実行するようにしている。このようにすることで、賭数操作に基づいて実行されるAT当選報知演出と、ベット過程演出やベット対応演出とが重複してしまう事象を好適に回避することができる。
<BET表示部及びベット表示部の様子>
次に、主制御装置101側のBET表示部75や、表示制御装置81側のベット表示部34と、第1クレジット投入スイッチ56の操作と点灯の有無等の関係を、図69及び図70のタイミングチャートを参照しながら説明する。なお、図69や図70においては、いずれのゲームも3ベットゲームにて進行しており、基本的にはクレジットカウンタが3以上であることを前提として説明する。
図69に示すように、いずれかの小役結果であるゲームにおいて、t1にて各リール32L,32M,32Rの回転が停止すると、当該小役結果に対応するメダルの払い出しが発生する。メダルの払い出しがt2にて終了すると、第1クレジットランプ56bが消灯状態から点灯状態に切り替わり、第1クレジット投入スイッチ56の操作を受付可能な状態であることが報知される。なお、当該タイミングにて受入可能状態表示部76cも消灯状態から点灯状態に切り替わる(図示無し)。t3にて第1クレジット投入スイッチ56の操作が行われると、BET表示部75やベット表示部34が点灯状態から消灯状態に一旦切り替わる。そして、t4、t5、t6にて、順次、第1BET表示部75a及び第1ベット表示部34a、第2BET表示部75b及び第2ベット表示部34b、第3BET表示部75c及び第3ベット表示部34cがそれぞれ消灯状態から点灯状態に切り替わり、各点灯状態に切り替わるタイミングにてベット時効果音が出力される。なお、これらt3〜t6の一連の演出が通常ベット演出におけるベット過程演出に相当し、t6にて各BET表示部75a〜75c及び各ベット表示部34a〜34cが点灯状態とされている状態がベット対応演出に相当する。なお、通常ベット演出におけるベット過程演出の各ベットの間隔は、上記の通り約0.1secである。
t6にてベットが完了すると、開始可能状態表示部76bが消灯状態から点灯状態に切り替わり、開始操作を受付可能な状態となる。そして、t7にてウェイト期間が経過した後において、t8にてスタートレバー41が操作されて開始操作が行わると、各リール32L,32M,32Rの回転が開始される。なお、t8の開始操作に基づいて抽選処理が実行されており、この抽選結果は外れ結果とする。
t9にて各リール32L,32M,32Rが停止すると、上記のように外れ結果でありメダルの払い出しは発生しない。この場合、t9にて第1クレジットランプ56bが消灯状態から点灯状態に切り替わり、第1クレジット投入スイッチ56の操作を受付可能な状態であることが報知される。なお、小役結果当選時に当該小役結果入賞を成立させることができなかった場合も、各リール32L,32M,32Rの停止とともに第1クレジットランプ56bが点灯状態に切り替わる。ちなみに、各リール32L,32M,32Rの停止後に演出用のフリーズ期間が設けられている場合には、当該フリーズ期間の経過後にメダルの払い出しが実行されてから第1クレジットランプ56bが点灯状態に切り替わる。また、メダルの払い出しが行われない場合には、当該フリーズ期間が経過してから第1クレジットランプ56bが点灯状態に切り替わる。
t10にて第1クレジット投入スイッチ56の操作が行われると、BET表示部75a〜75cやベット表示部34a〜34cの消灯処理を経てから、t11〜t13にて各BET表示部75a〜75c及び各ベット表示部34a〜34cが順次点灯状態に切り替わるベット過程演出が実行される。
t13にてベットが完了すると、開始可能状態表示部76bが点灯状態に切り替わり、t14にてスタートレバー41が操作されると、当該開始操作に基づく抽選処理が実行されるものの、当該t14は未だウェイト期間中であることから、t14では各リール32L,32M,32Rの回転は開始されない。この場合、ウェイト期間が経過するt15にてt14の開始操作に対応する各リール32L,32M,32Rの回転処理が実行される。なお、t14の開始操作に基づく抽選処理の結果は通常再遊技結果とする。
t15にて各リール32L,32M,32Rの回転が開始され、t16にてウェイト期間が経過した後、t17にて各リール32L,32M,32Rの回転が停止したとする。この場合、上記のようにt14にて行われた抽選処理の結果は通常再遊技結果であり、t17にて通常再遊技結果入賞が成立すると、再遊技設定用処理によって再遊技状態表示部76aが消灯状態から点灯状態に切り替えられるとともに、更に仮想メダルの自動投入処理が行われる。すなわち、t17にて再遊技状態表示部76aが点灯状態とされ、更に、t17にてBET表示部75やベット表示部34が点灯状態から消灯状態に一旦切り替わり、その後、t18、t19、t20にて、順次、第1BET表示部75a及び第1ベット表示部34a、第2BET表示部75b及び第2ベット表示部34b、第3BET表示部75c及び第3ベット表示部34cがそれぞれ消灯状態から点灯状態に切り替わり、各点灯状態に切り替わるタイミングにてベット時効果音が出力される。なお、これらt17〜t20の一連の演出が再遊技ベット演出におけるベット過程演出に相当し、t20にて各BET表示部75a〜75c及び各ベット表示部34a〜34cが点灯状態とされている状態がベット対応演出に相当する。なお、再遊技ベット演出におけるベット過程演出の各ベットの間隔は、上記の通り約0.2secであり、通常ベット演出におけるベット過程演出の各ベットの間隔よりも長い期間である。ちなみに、各リール32L,32M,32Rの停止後に演出用のフリーズ期間が設けられている場合には、当該フリーズ期間の経過後に、再遊技状態表示部76aが点灯状態とされ、仮想メダルの自動投入処理が行われる。
t20にて再遊技設定用処理によるベットが完了すると、開始可能状態表示部76bが点灯状態に切り替わる。なお、当該タイミングで受入可能状態表示部76cも消灯状態から点灯状態に切り替わる(図示なし)。そして、t21にて開始操作が行われると、抽選処理が実行されるとともに、各リール32L,32M,32Rの回転が開始される。なお、t21の開始操作に基づく抽選処理の結果は通常再遊技結果とする。
t22にて各リール32L,32M,32Rが停止すると、上記のように今回のゲームの抽選結果は通常再遊技結果であり、t17の場合と同様に、t22〜t25にて再遊技状態表示部76aの点灯処理や、各BET表示部75a〜75c及び各ベット表示部34a〜34cが順次点灯状態に切り替わる再遊技ベット演出におけるベット過程演出が実行される。この場合、t22ではウェイト期間は経過していないものの、通常ベット演出はウェイト期間の経過の有無に関わらず実行され、ウェイト期間の経過前と経過後とで同じ態様にて通常ベット演出が行われる構成であることから、t17〜t20のベット過程演出と、t22〜t25のベット過程演出とは同じ態様にて実行されることになる。
そして、t25にてベットが完了すると、開始可能状態表示部76bが点灯状態に切り替わり、その後、t26にてウェイト期間が経過する。t27にて開始操作が行われると、抽選処理が実行されるとともに、各リール32L,32M,32Rの回転が開始される。なお、t27の開始操作に基づく抽選処理の結果も通常再遊技結果とする。
t28にて各リール32L,32M,32Rが停止し、t28〜t31にて再遊技状態表示部76aの点灯処理や、各BET表示部75a〜75c及び各ベット表示部34a〜34cによるベット過程演出が実行される。また、t31にて開始可能状態表示部76bが点灯状態に切り替わる。t27の開始操作とは異なり、t32の開始操作は、ウェイト期間が経過する前の開始操作である。この場合、開始操作が行われたt32では各リール32L,32M,32Rの回転は開始されず、ウェイト期間が経過するt33にて各リール32L,32M,32Rの回転が開始される。
次に、特定再遊技結果の場合のBET表示部75、ベット表示部34、第1クレジット投入スイッチ56等の操作と点灯の有無等の関係を説明する。
図70に示すように、特定再遊技結果当選となったゲームにおいて、ウェイト期間が経過するt41よりも後であるt42にて各リール32L,32M,32Rが停止したとする。この場合、t42にて再遊技状態表示部76aの点灯処理が実行されるとともに、各BET表示部75a〜75cの消灯処理が実行され、その直後であるt43にて、前回のベット数と同数のベット数となるように各BET表示部75a〜75cの点灯処理が行われる。つまり、特定再遊技結果では、主制御装置101側のBET表示部75a〜75cによるベット過程演出に相当する演出は実行されず、ベット対応演出が行われることになる。但し、特定再遊技結果の場合、主制御装置101側のBET表示部75a〜75cの点灯処理と、表示制御装置81側のベット表示部34a〜34cによる疑似ベット演出とは連動せず、t43にてBET表示部75a〜75cが今回のゲームのベット数に対応する表示とされても、ベット表示部34a〜34cでは前回のベット数に対応するベット対応演出が継続されている。
また、t43では各BET表示部75a〜75cが点灯状態とされるとともに、第1クレジットランプ56bも点灯状態とされ、第1クレジット投入スイッチ56の操作が促されるようになる。更に、t43にてベットが完了することから、開始可能状態表示部76bも点灯状態とされる。この場合、t44にて第1クレジット投入スイッチ56が操作されると、t44〜t47にてベット表示部34a〜34cによる疑似ベット演出が行われる。すなわち、t44にてベット表示部34a〜34cが点灯状態から消灯状態に切り替えられ、その後、t45、t46、t47にて、順次、第1ベット表示部34a、第2ベット表示部34b、第3ベット表示部34cがそれぞれ消灯状態から点灯状態に切り替わり、各点灯状態に切り替わるタイミングにてベット時効果音が出力される。なお、これらt44〜t47の一連の演出が疑似ベット演出におけるベット過程演出に相当し、t47にてベット表示部34a〜34cが点灯状態とされている状態がベット対応演出に相当する。なお、疑似ベット演出におけるベット過程演出の各ベットの間隔は、上記の通り約0.1secであり、通常ベット演出におけるベット過程演出の各ベットの間隔と同じ長さであり、再遊技ベット演出におけるベット過程演出の各ベットの間隔よりも短い長さに設定されている。
その後、t48にて開始操作が行われると、既にウェイト期間が経過していることからして、当該t48にて抽選処理が実行されるとともに、各リール32L,32M,32Rの回転が開始される。なお、t48の開始操作に基づく抽選処理の結果も特定再遊技結果とする。
t49にて各リール32L,32M,32Rが停止すると、上記のように今回のゲームの抽選結果は特定再遊技結果であり、t42の場合と同様に、t49〜t50にて再遊技状態表示部76a、開始可能状態表示部76b及び第1クレジットランプ56bを点灯状態とする処理や、各BET表示部75a〜75cを一旦消灯状態としてから点灯状態に切り替える処理が行われる。ちなみに、再遊技状態表示部76aについては、前回のゲームの遊技結果も再遊技結果入賞であったため、t50では、再遊技状態表示部76aは点灯状態が継続される。なお、t50にて、一旦消灯状態としてから、直後に再度点灯状態とするようにしてもよい。
t51にてウェイト期間が経過した後であるt52にて第1クレジット投入スイッチ56の操作が行われた場合、t44〜t47の場合と同様に、t52〜55にてベット表示部34a〜34cによる疑似ベット演出が行われる。すなわち、t52にてベット表示部34a〜34cが点灯状態から消灯状態に切り替えられ、その後、t53、t54、t55にて、順次、第1ベット表示部34a、第2ベット表示部34b、第3ベット表示部34cがそれぞれ消灯状態から点灯状態に切り替わり、各点灯状態に切り替わるタイミングにてベット時効果音が出力される。
その後、t56にて開始操作が行われると、既にウェイト期間が経過していることからして、当該t56にて抽選処理が実行されるとともに、各リール32L,32M,32Rの回転が開始される。なお、t56の開始操作に基づく抽選処理の結果も特定再遊技結果とする。
上記のように、特定再遊技結果入賞に基づく再遊技状態において、第1クレジット投入スイッチ56の操作に基づく疑似ベット演出は、演出上のベットであって、既に再遊技用設定処理にてベットは完了している。そのため、第1クレジット投入スイッチ56の操作を介することなく開始操作を行って、各リール32L,32M,32Rの回転を開始させることも可能である。
すなわち、t57にて各リール32L,32M,32Rが停止し、t57〜t58にて再遊技状態表示部76a、開始可能状態表示部76b及び第1クレジットランプ56bを点灯状態とする処理や、各BET表示部75a〜75cを一旦消灯状態としてから点灯状態に切り替える処理が行われる。t59にてウェイト期間が経過した後、第1クレジット投入スイッチ56の操作を行うことなく、t60にて開始操作が行われると、当該t60にて各リール32L,32M,32Rの回転が開始される。この場合、t60にてベット表示部34a〜34cが一旦消灯状態とされた後、t61にてベット表示部34a〜34cが点灯状態とされる。なお、t61ではベット効果音の出力も行われない。つまり、特定再遊技結果入賞に基づく再遊技状態において、賭数操作を介することなく開始操作が行われた場合、ベット過程演出の実行が制限されて、ベット対応演出が直ぐに実行されることになる。このようにすることで、各リール32L,32M,32Rの回転が開始されているのにもかかわらず、ベット過程演出が完了していないこと(実行されていること)による違和感を遊技者に与えないようにすることができる。
t60の開始操作に基づいて各リール32L,32M,32Rの回転が開始され、当該開始操作に基づく抽選結果も特定再遊技結果であったとする。t62にてウェイト期間が経過した後、t63にて各リール32L,32M,32Rが停止した場合、t63〜t64にて再遊技状態表示部76a、開始可能状態表示部76b及び第1クレジットランプ56bを点灯状態とする処理や、各BET表示部75a〜75cを一旦消灯状態としてから点灯状態に切り替える処理が行われる。
その後、t65にて第1クレジット投入スイッチ56の操作が行われると、上記のように疑似ベット演出が開始される。すなわち、t65にてベット表示部34a〜34cが点灯状態から消灯状態に切り替えられ、その後、t66にて第1ベット表示部34aが点灯状態に切り替えられるとともに、ベット時効果音が出力される。
当該第1ベット表示部34aが点灯状態とされてから次の第2ベット表示部34bが点灯状態とされるまでの期間(約0.1sec)が経過するよりも前であるt67にて、スタートレバー41による開始操作が行われた場合、既にウェイト期間は経過しているし、主制御装置101側のベットも完了していることからして、当該t67にて各リール32L,32M,32Rの回転が開始される。この場合、t66にて開始された疑似ベット演出におけるベット過程演出は、t67の開始操作によって途中で制限され、t67にてベット対応演出に切り替わる。このようにすることで、各リール32L,32M,32Rの回転が開始されているのにもかかわらず、ベット過程演出が完了していないこと(実行されていること)による違和感を遊技者に与えないようにすることができる。
t67の開始操作に基づいて各リール32L,32M,32Rの回転が開始され、当該開始操作に基づく抽選結果も特定再遊技結果であったとする。t68にて各リール32L,32M,32Rが停止した場合、t68〜t69にて再遊技状態表示部76a、開始可能状態表示部76b及び第1クレジットランプ56bを点灯状態とする処理や、各BET表示部75a〜75cを一旦消灯状態としてから点灯状態に切り替える処理が行われる。
その後、t70にて第1クレジット投入スイッチ56の操作が行われると、未だウェイト期間の経過前であることからして、上記のように疑似ベット演出が開始される。すなわち、t70にてベット表示部34a〜34cが点灯状態から消灯状態に切り替えられ、その後、t71、t72、t74にて、順次、第1ベット表示部34a、第2ベット表示部34b、第3ベット表示部34cがそれぞれ消灯状態から点灯状態に切り替わり、各点灯状態に切り替わるタイミングにてベット時効果音が出力される。
更に、当該疑似ベット演出におけるベット過程演出中であるt73にて、スタートレバー41による開始操作が行われた場合であっても、当該t73は未だウェイト期間中であることから、上記のベット過程演出は継続される。そして、ウェイト期間が経過するt75にて、各リール32L,32M,32Rの回転が開始される。このように、疑似ベット演出のベット過程演出中に開始操作が行われた場合であっても、それがウェイト期間中である場合にはベット過程演出を継続するようにしており、このようにすることで、ウェイト期間といった待ち時間があるのにもかかわらず演出が行われない期間を生じさせにくくすることが可能となる。
但し、ウェイト期間の経過前のベット過程演出中に開始操作が行われた際に、当該ベット過程演出を継続させるようにしても、当該ベット過程演出が終了するよりも前にウェイト期間が経過する場合もある。この場合、当該ウェイト期間が経過した時点で、ベット過程演出を終了してベット対応演出に切り替えるようにしている。
すなわち、t75の開始操作に基づいて各リール32L,32M,32Rの回転が開始され、当該開始操作に基づく抽選結果も特定再遊技結果であったとする。t76にて各リール32L,32M,32Rが停止した場合、t76〜t77にて再遊技状態表示部76a、開始可能状態表示部76b及び第1クレジットランプ56bを点灯状態とする処理や、各BET表示部75a〜75cを一旦消灯状態としてから点灯状態に切り替える処理が行われる。
その後、t78にて第1クレジット投入スイッチ56の操作が行われると、未だウェイト期間の経過前であることからして、上記のように疑似ベット演出が開始される。すなわち、t78にてベット表示部34a〜34cが点灯状態から消灯状態に切り替えられ、その後、t79、t81にて、順次、第1ベット表示部34a、第2ベット表示部34bがそれぞれ消灯状態から点灯状態に切り替わり、各点灯状態に切り替わるタイミングにてベット時効果音が出力される。また、当該疑似ベット演出におけるベット過程演出中であるt80にて、スタートレバー41による開始操作が行われた場合であっても、当該t80は未だウェイト期間中であることから、上記のベット過程演出は継続される。
そして、t81にて第2ベット表示部34bが点灯状態に切り替えられた後、次の第3ベット表示部34cが点灯状態とされるまでの期間(約0.1sec)が経過するよりも前であるt82にて、ウェイト期間が経過した場合、当該t82にて各リール32L,32M,32Rの回転が開始される。この場合、t78にて開始された疑似ベット演出におけるベット過程演出は、t81の開始操作とt82のウェイト期間の経過とによって途中で制限され、t82にてベット対応演出に切り替わるようになる。
<待機状態設定処理>
次に、主制御装置101のCPU102にて実行される待機状態設定処理について、図71のフローチャートを参照しながら説明する。待機状態設定処理は、所定期間に亘って遊技が行われていない場合に、スロットマシン10を待機状態(デモ状態)に設定するための処理であり、通常処理(図18)のステップS215にて実施される処理である。
ステップS3501では、各種センサの検知結果に基づいて、スロットマシン10に設けられたいずれかの遊技操作が行われたか否かを判定する。具体的には、主制御装置101に接続されている、スタートレバー41、ストップスイッチ42〜44、第1クレジット投入スイッチ56、第2クレジット投入スイッチ57、清算スイッチ59等の操作部の操作を対応する検出センサ41a,42a〜44a,56a,57a,59a等により検知した場合の他、メダル投入口45からのメダル投入(投入メダル検出センサ45aによるメダルの検出)や、前面扉12の開放等が行われた場合には、ステップS3501にて肯定判定する。
ステップS3501にて否定判定し、いずれの遊技操作も行われていない場合、ステップS3502に進み、いずれかのリール32L,32M,32Rが回転中であるか否かを判定する。いずれのリール32L,32M,32Rも停止している場合、ステップS3503にてメダルの払い出しが行われている状態であるか否かを判定する。メダルの払い出しが行われていない場合には、ステップS3503にて、再遊技状態に設定されているか否かを判定する。上記の通り、再遊技状態とはいずれかの再遊技結果入賞に基づいて再遊技設定用処理にて設定される状態である。再遊技状態ではない場合には、ステップS3504に進み、各種カウンタエリア106eに設けられた待機カウンタのカウントを許可するための許可フラグを、各種フラグ格納エリア106dにセットする処理を実行する。待機カウンタは、待機状態に設定するべきタイミングをCPU102が把握するためのカウンタである。
ステップS3501にていずれかの遊技操作が行われたと判定した場合、ステップS3505に進み、上記の待機カウンタを初期値(120800)にクリアする処理を実行する。ステップS3505の処理を実行した後、又はステップS3502〜ステップS3503のいずれかで肯定判定した場合は、ステップS3506にて、上記の許可フラグをクリアする処理を実行する。この場合、タイマ割込み処理(図17)におけるタイマ減算処理(ステップS108)では、上記の許可フラグがセットされていることを条件に待機カウンタを1ずつ減算する処理を行い、許可フラグがセットされていない場合には当該待機カウンタを減算する処理を行わない。タイマ割込み処理は、1.49msec周期で起動されるため、待機カウンタが初期値から0となるまでには約3min要することになる。
ステップS3504又はステップS3506の処理を実行した後は、ステップS3507にていずれかの遊技操作が行われたか否かを判定する。かかる処理はステップS3501の処理と同様の処理である。そして、ステップS3507にて否定判定し、いずれの遊技操作も行われていないと判定した場合、ステップS3508にて上記の待機カウンタが0となって、待機状態とするまでの所定期間(約3min)が経過したか否かを判定する。所定期間が経過していないと判定した場合、そのまま待機状態設定処理を終了する。
所定期間が経過したと判定した場合、ステップS3509〜ステップS3514にて、本スロットマシン10を待機状態に設定する処理を実行する。すなわち、ステップS3509にて待機移行コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行する。待機移行コマンドは、待機状態に設定することを表示制御装置81に把握させるためのコマンドである。
続くステップS3510では、各リール32L,32M,32Rを外側から照射するフロントライトや、各リール32L,32M,32Rを内側から照射するバックライトや、遊技パネル25の内側に設けられた遊技パネル25用のバックライトの点灯・消灯状態をRAM106の待機用記憶エリア106cに記憶する処理を実行するとともに、これら各ライトを消灯させて待機状態とする処理を実行する。なお、フロントライトやバックライトが既に消灯している場合にはその状態を維持する。
続くステップS3511では、クレジット表示部60、残払出枚数表示部61、払出枚数表示部62にて表示されている情報を待機用記憶エリア106cに記憶するとともに、これら各表示部60〜62の各セグメントをOFFとして待機状態とする処理を実行する。また、ステップS3512では、指示モニタ68にて表示されている情報をRAM106の待機用記憶エリア106cに記憶するとともに、指示モニタ68の各セグメントをOFFとして待機状態とする処理を実行する。
続くステップS3513では、BET表示部75にて表示されている情報を待機用記憶エリア106cに記憶する処理を実行するとともに、BET表示部75の各BET表示部75a〜75cを消灯状態として待機状態とする処理を実行する。
そして、ステップS3514にて、遊技状態表示部76のうち、開始可能状態表示部76bが点灯状態である場合には当該点灯情報を待機用記憶エリア106cに記憶する処理を実行したうえで、開始可能状態表示部76bを消灯状態とする処理を実行してから、本待機状態設定処理を終了する。
このように、各リール32L,32M,32Rが全て停止しており、払出も行われておらず、且つ再遊技状態ではない状況において、いずれの遊技操作も行われない期間が所定期間以上となることで、スロットマシン10の待機状態に設定される。待機状態では、各種表示部等が消灯状態となることから、スロットマシン10の消費電力の削減を図ることが可能となる。この場合、上記のように再遊技状態では待機カウンタの計測が行われないことから、遊技操作等が行われなくても待機状態とされない。また、待機状態においても少なくとも賭数操作が可能な状況にて待機状態に設定された場合には、受入可能状態表示部76cは点灯状態のままで維持されることから、待機状態であって電源が投入されていない状態と、遊技者は明確に区別することが可能となる。
一方、ステップS3507にていずれかの遊技操作が行われたと判定した場合、ステップS3515に進み、現状が待機状態に設定されているか否かを判定する。待機状態に設定されていない場合には、そのまま本待機状態設定処理を終了する。待機状態に設定されている場合には、ステップS3516〜ステップS3521にて、待機状態から通常状態に復帰させるための復帰処理を実行する。
すなわち、ステップS3516では、待機復帰コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行する。待機復帰コマンドは、待機状態から通常状態に復帰することを表示制御装置81に把握させるためのコマンドである。
続くステップS3517では、各種フロントライトやバックライトの復帰用処理を実行する。当該復帰用処理では、各種フロントライトやバックライトの待機状態移行前の状態を待機用記憶エリア106cから把握し、その状態(点灯状態又は消灯状態)に復帰させる処理を行う。
続くステップS3518では、クレジット表示部60、残払出枚数表示部61、払出枚数表示部62の待機状態移行前の状態を待機用記憶エリア106cから把握し、その状態(点灯状態又は消灯状態)に復帰させる処理を行う。また、ステップS3519では、指示モニタ68の待機状態移行前の状態を待機用記憶エリア106cから把握し、その状態(点灯状態又は消灯状態)に復帰させる処理を行う。
続くステップS3520では、BET表示部75の待機状態移行前の状態を待機用記憶エリア106cから把握し、その状態(点灯状態又は消灯状態)に復帰させる処理を行う。
そして、ステップS3521にて、遊技状態表示部76のうち、開始可能状態表示部76bの待機状態移行前の状態を待機用記憶エリア106cから把握し、その状態(点灯状態又は消灯状態)に復帰させる処理を行ってから、本待機状態設定処理を終了する。
<待機用処理>
次に表示制御装置81のCPU181にて実行される待機用処理について、図72のフローチャートを参照しながら説明する。待機用処理は、上記の主制御装置101側の待機状態設定処理に対応するものであり、演出設定処理(図51)におけるその他の処理(ステップS2011)のうちの一処理として実施される処理であって、待機状態に移行させたり通常状態に復帰させたりするための処理や、待機状態移行前の仮待機状態に移行させるための処理を行うものである。
ステップS3601では、上記の待機移行コマンドを受信したか否かを判定する。待機移行コマンドを受信している場合、ステップS3602にて補助表示部65を待機モードとするための待機用処理を実行する。具体的には、現状、補助表示部65にて表示している内容をRAM183の待機用記憶エリア183cに記憶し、補助表示部65の表示画面の輝度を通常時の輝度よりも低い待機モード用の輝度に設定するとともに、例えば、「デモ状態」といった文字表示を行う。続くステップS3603では、スピーカ64からの出力ボリュームを通常時のボリュームよりも小さい(又は出力されない)待機モード用のボリュームに設定する処理を実行する。
続くステップS3604では、ベット表示部34の待機用処理を実行する。具体的には、現状、ベット表示部34にて表示している内容をRAM183の待機用記憶エリア183cに記憶するとともに、ベット表示部34の各ベット表示部34a〜34cを消灯状態とする処理を実行する。続くステップS3605では、第1クレジットランプ56bの待機用処理を実行する。具体的には、第1クレジットランプ56bの点灯・消灯状態を把握し、かかる内容を待機用記憶エリア183cに記憶するとともに、第1クレジットランプ56bを消灯状態とする処理を実行する。なお、第1クレジットランプ56bが既に消灯状態である場合には、その情報を記憶するだけで、当該消灯状態を維持する。
また、ステップS3601にて否定判定した場合、ステップS3606にて、上記の待機復帰コマンドを受信しているか否かを判定する。待機復帰コマンドを受信している場合、ステップS3607にて待機モードとされている補助表示部65を通常時の状態とするための復帰用処理を実行する。具体的には、待機状態移行前に補助表示部65にて表示されていた内容を待機用記憶エリア183cから把握して、その内容が補助表示部65にて表示されるようにするとともに、表示画面の輝度を通常時の輝度に戻すための処理を実行する。また、ステップS3608では、スピーカ64からの出力ボリュームを通常時の出力ボリュームに設定する処理を実行する。
続くステップS3609では、ベット表示部34の復帰用処理を実行する。具体的には、待機状態移行前のベット表示部34の表示内容を待機用記憶エリア183cから把握して、その内容がベット表示部34にて表示されるようにする処理を実行する。また、ステップS3610では、第1クレジットランプ56bの復帰用処理を実行する。具体的には、待機状態移行前に第1クレジットランプ56bが点灯状態であったか否かを待機用記憶エリア183cを把握し、点灯状態であった場合には第1クレジットランプ56bを点灯状態とし、待機状態移行前から消灯状態であった場合には、その状態を維持する処理を実行する。
ステップS3605若しくはステップS3610の処理を実行した後、又はステップS3606にて否定判定した場合、ステップS3611に進む。ステップS3611〜ステップS3622の処理は、待機状態よりも前の仮待機状態用の処理である。
具体的には、ステップS3611にて一のゲームが終了したか否かを判定する。なお、ゲームの終了に際してメダルの払い出しが行われる場合には、当該払い出しが完了したか否かを判定する。ステップS3611にて肯定判定してゲームが終了した場合、ステップS3612に進み、各種カウンタエリア183bに設けられた表示継続カウンタのカウントを許可するための許可フラグを、各種フラグ格納エリア183aにセットする処理を実行する。表示継続カウンタは、仮待機状態に設定するべきタイミングをCPU181が把握するためのカウンタである。なお、表示継続カウンタに初期値(15000)であり、ステップS3612の処理を行ってから表示継続カウンタが0となるまでには30sec要することになる。
ステップS3611にてゲームが終了していないと判定した場合、又はステップS3612の処理を実行した後は、ステップS3613に進み、いずれかの遊技操作が行われたか否かを判定する。この場合、主制御装置101に接続されているスタートレバー41、ストップスイッチ42〜44、第1クレジット投入スイッチ56、第2クレジット投入スイッチ57、清算スイッチ59等の操作部の操作を対応する検出センサ41a,42a〜44a,56a,57a,59a等により検知した場合に出力されるコマンドや、メダル投入口45からのメダル投入(投入メダル検出センサ45aによるメダルの検出)や、前面扉12の開放等が行われた場合に出力されるコマンドを受信した場合の他、表示制御装置81に接続されている演出スイッチ66の操作が行われた場合もステップS3613にて肯定判定する。
ステップS3613にて否定判定し、いずれの遊技操作も行われていない場合は、ステップS3614に進み、上記の表示継続カウンタが0となったか否かを判定する。表示継続カウンタが0となっていない場合には、そのまま本待機用処理を終了する。この場合、演出設定処理(図51)におけるその他の処理(ステップS2011)では、上記の許可フラグがセットされていることを条件に表示継続カウンタを1ずつ減算する処理を行い、許可フラグがセットされていない場合には当該表示継続カウンタを減算する処理を行わない。演出設定処理は、2msec周期で起動されるため、表示継続カウンタが初期値から0となるまでには約30sec要することになる。
ステップS3614にて表示継続カウンタが0となり、仮待機状態とされるまでの期間が経過した場合、ステップS3615にて、再遊技状態であるか否かを判定する。再遊技状態であって、いずれかの再遊技結果入賞後、仮待機状態に移行するまでの第1移行期間としての30secに亘って遊技操作が行われなかった場合、ステップS3616にて、第1クレジットランプ56bの仮待機用処理を実行してから、本待機用処理を終了する。ステップS3616について、具体的には、第1クレジットランプ56bの点灯・消灯状態を把握し、かかる内容を待機用記憶エリア183cに記憶するとともに、第1クレジットランプ56bを消灯状態とする処理を実行する。なお、第1クレジットランプ56bが既に消灯状態である場合には、その情報を記憶するだけで、当該消灯状態を維持する。
一方、ステップS3515にて再遊技状態ではないと判定した場合、ステップS3517にて、ベット表示部34の仮待機用処理を実行してから、本待機用処理を終了する。ステップS3517について、具体的には、現状、ベット表示部34にて表示している内容をRAM183の待機用記憶エリア183cに記憶するとともに、ベット表示部34の各ベット表示部34a〜34cを消灯状態とする処理を実行する。
ステップS3614にて肯定判定し、いずれかの遊技操作が行われたと判定した場合には、ステップS3618に進む。ステップS3618では、表示継続カウンタを初期値(15000)にクリアする処理を実行する。そして、ステップS3619にて上記の許可フラグをクリアする処理を実行して、表示継続カウンタの計測を終了する。
続くステップS3620では、現状仮待機状態に設定されているか否かを判定し、仮待機状態ではない場合には、そのまま本待機用処理を終了する。仮待機状態である場合には、ステップS3621及びステップS3622にて、ベット表示部34と第1クレジットランプ56bの復帰用処理を実行してから、本待機用処理を終了する。かかる処理は、上記ステップS3609及びステップS3610の処理と同様である。
すなわち、表示制御装置81においては、演出用の状態として通常状態と待機状態との他に仮待機状態とが設定されている。待機状態とは、主制御装置101側で管理する待機状態に対応するものであり、遊技操作が行われなくなってから約3minが経過することで移行する。仮待機状態とは、表示制御装置81側で管理する状態であり、ゲームが終了してから遊技操作が行われないまま約30secが経過することで移行する。
この場合、ゲームが終了した後、いずれの遊技操作も行われなければ、約30sec後に仮待機状態に移行し、約3min後に待機状態に移行する。仮待機状態に移行する場合には、再遊技状態であれば第1クレジットランプ56bが消灯状態とされ、再遊技状態以外であればベット表示部34が消灯状態とされる。そして、待機状態に移行する場合には、これらベット表示部34と第1クレジットランプ56bだけでなく、補助表示部65やスピーカ64も待機モードに設定される。ゲームが終了した後、何らかの遊技操作が行われていると、仮待機状態を経ることなく当該遊技操作が行われてから約3min後に待機状態に移行する。つまり、約3min後に、ベット表示部34と第1クレジットランプ56bが消灯状態とされ、補助表示部65やスピーカ64も待機モードに設定される。但し、再遊技状態では待機状態に設定されない。
<仮待機状態と待機状態との様子>
ゲーム後に仮待機状態や待機状態に設定される様子を、図73のタイミングチャートを参照しながら説明する。なお、図73(a)は通常再遊技結果後の様子を示しており、図73(b)は小役結果後の様子を示しており、図73(c)は特定再遊技結果後の様子を示している。
図73(a)に示すように、ta1にて開始されたゲームの抽選結果が通常再遊技結果である場合、ta2にて各リール32L,32M,32Rが停止すると、当該通常再遊技結果入賞に基づく再遊技状態に設定される。この場合、BET表示部75及びベット表示部34は、ta2にて一旦消灯状態となってから、再度、ta1のベット数と同数のベット数に対応する点灯状態となる。なお、本図においてはベット過程演出を省略して示している。また、第1クレジットランプ56bは、ta1での開始(賭数操作)に際して消灯され、再遊技状態では当該消灯状態が維持される。
上記のように、再遊技状態においては、仮待機状態に設定される場合、第1クレジットランプ56bの仮待機用処理が行われる一方、ベット表示部34の仮待機用処理は行われない。また、再遊技状態においては、待機状態には設定されない。
通常再遊技結果に基づく再遊技状態では、ベット表示部34はベット対応演出が行われて点灯状態とされるものの、第1クレジットランプ56bは消灯状態とされる。そのため、ta2から仮待機状態に移行するまでの第1移行期間(TA)が経過するta3となると、ベット表示部34は点灯状態のまま維持され、第1クレジットランプ56bは消灯状態のまま維持される。
ta2から待機状態に移行するまでの第2移行期間(TB)が経過するta4となっても、再遊技状態であることから待機状態に設定されない。そのため、ta4においてベット表示部34は点灯状態が維持され、第1クレジットランプ56bは消灯状態が維持される。また、BET表示部75の点灯状態は維持され、補助表示部65も待機モードに移行しない。
図73(b)に示すように、ta11にて開始されたゲームの抽選結果がいずれかの小役結果である場合、tb2にて各リール32L,32M,32Rが停止すると、当該小役結果入賞が成立し得る。この場合、ta12にて第1クレジットランプ56bが点灯状態となる。
上記のように、再遊技状態以外においては、仮待機状態に設定される場合、第1クレジットランプ56bの仮待機用処理が行われない一方、ベット表示部34の仮待機用処理は行われる。また、再遊技状態以外においては、待機状態には設定される。
ta12から仮待機状態に移行するまでの第1移行期間(TA)が経過するta13に至るまで、いずれの遊技操作も行われなかった場合、当該ta13では、仮待機状態の設定が行われる。この場合、第1クレジットランプ56bは点灯状態が維持されるものの、ベット表示部34は点灯状態から消灯状態に切り替わる。
ta12から待機状態に移行するまでの第2移行期間(TB)が経過するta14に至るまで、いずれの遊技操作も行われなかった場合、ta14にて待機状態に設定される。この場合、第1クレジットランプ56bは消灯状態とされ、更に、BET表示部75も消灯状態とされ、補助表示部65も待機モードに設定される。
ta15にて開始されたゲームの抽選結果もいずれかの小役結果である場合、ta16にて各リール32L,32M,32Rが停止すると、ta16にて第1クレジットランプ56bが点灯状態となる。
ta16から仮待機状態に移行するまでの第1移行期間(TA)が経過するta18に至るまでの間であるta17にて、第1クレジット投入スイッチ56の操作が行われた場合、対応するベットが行われ、第1クレジットランプ56bは消灯状態となる。また、再遊技状態ではあるものの、ta17の賭数操作によって仮待機状態の設定が行われなくなり、ta18となっても、ベット表示部34は、ta17の賭数操作に対応する点灯状態が維持される。ta17の賭数操作から待機状態に移行するまでの第2移行期間(TB)が経過するta19まで、いずれの遊技操作も行われなかった場合、当該ta19にて待機状態に設定される。この場合、既に消灯状態とされている第1クレジットランプ56bだけでなく、ベット表示部34やBET表示部75も消灯状態とされ、補助表示部65も待機モードに設定される。
図73(c)に示すように、ta21にて開始されたゲームの抽選結果が特定再遊技結果である場合、ta22にて各リール32L,32M,32Rが停止すると、当該特定再遊技結果入賞に基づく再遊技状態に設定される。この場合、BET表示部75は、ta22にて一旦消灯状態となってから、再度、ta21のベット数と同数のベット数に対応する点灯状態となる。上記の通り、ta22では、ベット表示部34の疑似ベット演出は行われず、第1クレジットランプ56bが点灯状態とされる。
上記のように、再遊技状態においては、仮待機状態に設定される場合、第1クレジットランプ56bの仮待機用処理が行われる一方、ベット表示部34の仮待機用処理は行われない。また、再遊技状態においては、待機状態には設定されない。
そのため、ta22から仮待機状態に移行するまでの第1移行期間(TA)が経過するta23では、第1クレジットランプ56bは消灯状態に切り替えられる一方で、ベット表示部34は点灯状態のまま維持される。そして、ta22から待機状態に移行するまでの第2移行期間(TB)が経過するta24では、待機状態の設定が行われない。そのため、ベット表示部34の点灯状態は維持される。また、BET表示部75の点灯状態は維持され、補助表示部65も待機モードに移行しない。
ta25にて開始されたゲームの抽選結果も特定再遊技結果である場合、ta22にて各リール32L,32M,32Rが停止すると、ta26にて第1クレジットランプ56bが点灯状態となる。
ta26から仮待機状態に移行するまでの第1移行期間(TA)が経過するta28に至るまでの間であるta27にて、第1クレジット投入スイッチ56の操作が行われた場合、疑似ベット演出が行われ、第1クレジットランプ56bは消灯状態となる。この場合、ta28となっても、ta27の賭数操作によって仮待機状態の設定が行われず、ベット表示部34は、ta27の賭数操作に対応する疑似ベット演出のベット対応演出が維持される。
そして、再遊技状態においては待機状態に移行しないため、ta27の賭数操作から待機状態に移行するまでの第2移行期間(TB)が経過するta29まで、いずれの遊技操作も行われなかった場合であっても、ta29にてベット表示部34の点灯状態が維持されるし、BET表示部75の点灯状態も維持され、補助表示部65も待機モードに移行しない。
すなわち、特定再遊技結果と小役結果や外れ結果とでは、各リール32L,32M,32Rが停止した際に第1クレジットランプ56bが点灯状態とされる点や、第1クレジット投入スイッチ56を操作した場合のベット表示部34によるベット演出(通常ベット演出及び疑似ベット演出)が共通しているものの、仮待機状態や待機状態に設定されるか否かが異なり、小役結果や外れ結果後においては、第1移行期間に亘って遊技操作を行わなければ仮待機状態に設定されて、第1クレジットランプ56bの点灯状態は維持されるもののベット表示部34が消灯状態とされる。そして、特定再遊技結果後においては、第1移行期間に亘って遊技操作を行わなかった場合には仮待機状態に設定されて、第1クレジットランプ56bは消灯状態とされるもののベット表示部34の点灯状態は維持される。つまり、第1移行期間に亘って遊技操作を行わないことで、第1クレジットランプ56bやベット表示部34の消灯の有無によって、特定再遊技結果であったか小役結果等であったかを判別することが可能である。
この場合、第1移行期間が経過するよりも前に遊技操作を行うと、特定再遊技結果及び小役結果等のいずれの後であっても、当該遊技操作後に第1移行期間が経過しても仮待機状態に設定されず、当該遊技操作から第2移行期間が経過した際に待機状態の設定の有無によって、特定再遊技結果であったか小役結果等であったかを判別することが可能である。つまり、いずれの結果であったかを、第1クレジットランプ56bやベット表示部34の消灯の有無から判断しようとするならば、少なくも第1移行期間に亘って遊技を中断する必要があり、このように遊技操作を行わないことで結果を判別させる、といった斬新な遊技性を実現することが可能となる。
以上詳述した実施形態では、以下の優れた効果を奏する。
特定再遊技結果入賞に基づき設定された再遊技状態では、第1クレジット投入スイッチ56や第2クレジット投入スイッチ57の操作や、メダル投入口45からのメダル投入といった賭数操作が行われた場合、ベット過程演出を経てベット対応演出が行われる疑似ベット演出を行うようにした。このようにすることで、再遊技状態であっても、賭数操作を経て開始操作を行い、ストップスイッチ42〜44の停止操作を行うといったスロットマシン10の一連の遊技操作の流れを変えることなく、遊技させることができる。また、上記のようにすることで、小役結果や外れ結果と同じ扱いである印象を与えることができるし、賭数操作を経ずにベット過程演出を経てベット対応演出が行われる通常再遊技結果との差から、再遊技結果であっても、何かしらの特典が得られる期待感を付与することも可能である。よって、遊技の興趣向上に役立てることができる。
通常再遊技結果入賞に基づく再遊技ベット演出では、0.2sec間隔でベットが行われるベット過程演出を実行してからベット対応演出に切り替わる構成とし、特定再遊技結果入賞に基づく疑似ベット演出では、0.1sec間隔でベットが行われるベット過程演出を実行してからベット対応演出に切り替わる構成とし、両再遊技結果入賞に基づくベット演出の報知態様が異なる構成とした。このようにすることで、遊技進行のための操作の態様だけではなく、ベット演出の報知態様からも特定再遊技結果と通常再遊技結果とが、明確に異なるものである印象を遊技者に与えることが可能となる。
特定再遊技結果入賞に基づく再遊技状態においては、ベット自体は再遊技設定用処理にて既に完了しており、開始可能状態表示部76bは点灯状態とされている。そのため、賭数操作に基づくベット過程演出中に開始操作が行われると、当該ベット過程演出中であっても各リール32L,32M,32Rの回転は開始され得る。そこで、賭数操作を行った後、疑似ベット演出におけるベット過程演出中に開始操作が行われた場合、当該ベット過程演出の制限処理として当該ベット過程演出を中断するようにし、その時点でベット対応演出に切り替えるようにした。このようにすることで、開始操作に基づいて各リール32L,32M,32Rの回転が開始しているのにもかかわらず、ベット対応演出が行われていないことによる違和感を与えないようにすることができるし、回転開始時の演出や処理と、ベット過程演出やそれ用の処理とが重複することによる処理負荷の増大化や遊技者の混乱を生じさせないようにすることが可能である。
但し、ベット過程演出中の開始操作であっても、当該開始操作がウェイト期間中である場合には、ベット過程演出を中断せず、そのまま実行するようにした。このようにすることで、各リール32L,32M,32Rの回転が開始されない場合にまでベット過程演出が中断される違和感を遊技者に与えないようにすることができる。
ベット過程演出中に開始操作が行われ、且つウェイト期間の経過前であることから当該ベット過程演出を中断せずにそのまま継続された場合において、事後的にウェイト期間が経過した場合、当該ウェイト期間が経過した時点で、ベット過程演出を中断してベット対応演出に切り替えるようにした。このようにすることで、各リール32L,32M,32Rの回転が開始されているのにもかかわらず、ベット過程演出が完了していないことや、演出や処理の重複による不都合を生じさせないようにすることが可能となる。
更に、特定再遊技結果入賞に基づく再遊技状態であっても、賭数操作を介さずに開始操作が可能であることから、このような賭数操作を介しない開始操作が行われた場合には、疑似ベット演出におけるベット過程演出を実行することなく賭数操作に基づいてベット対応演出を行うようにした。これにより、不要な演出を行うことによる処理負荷の増大化を解消することができるし、開始操作に基づき各リール32L,32M,32Rの回転が開始されているのにもかかわらず、ベット対応報知が行われていない、といった不都合を解消することができる。
ここで、特定再遊技結果は、第1再遊技結果以外の再遊技結果として規定しているが、例えば通常リプA〜通常リプCのように、通常再遊技結果としての第1再遊技結果と特定再遊技結果としての第2再遊技結果や第3再遊技結果とに重複して当選する遊技結果も設定されている。この場合、上記実施形態においては、これら第1再遊技結果と第2,第3再遊技結果とのいずれの入賞が成立するかをストップスイッチ42〜44の操作順序によって規定し(図39)、通常時は、基本的には通常再遊技結果としての第1再遊技結果入賞が成立し易いように設定し、ATモードを開始する場面で特定再遊技結果としての第2再遊技結果入賞や第3再遊技結果入賞が成立し易いように設定している。つまり、通常リプA〜Cに当選した場合の状況に応じて、再遊技ベット演出が行われる場合と、疑似ベット演出が行われる場合とがあるように設定している。このように、再遊技状態であっても、賭数操作が不要である場面と賭数操作を行わせたい場面を明確に使い分けることで、再遊技状態においてあえて賭数操作を行わせることによる効果を好適に期待できるようになる。
特に、通常リプA〜Cに当選した場合であって、特定再遊技結果としての第2再遊技結果や第3再遊技結果を入賞させて疑似ベット演出を行う場面とは、ATモードが開始される場面であることから、新たなATモードが開始される場合に、賭数操作を経て開始操作を行うといった一連の遊技操作を行わせることで、前のゲームに印象を引きずることなく新たな気持ちに切り替える手助けともすることが可能となり、ATモードの興趣向上を図ることができる。
更に、特定再遊技結果に基づく再遊技状態においては、第1クレジットランプ56が点灯状態とされ、第1移行期間が経過すると消灯状態とされるようにした。これに対して、小役結果後においては、第1クレジットランプ56bは点灯状態とされるものの、第1移行期間が経過しても点灯状態が維持される。このようにすることで、第1クレジットランプ56を点灯状態とさせたり、賭数操作に基づいて疑似ベット演出を行うようにして特定再遊技結果を小役結果と同じような扱いである印象を与えながらも、両結果を判別しようとすれば、第1移行期間が経過するまで待てばよい、といった斬新な遊技性を実現することが可能となる。また、特定再遊技結果入賞が成立しているのにもかかわらず、遊技を終了してしまう遊技者に対して、第1クレジットランプ56bが消灯状態とされることを通じて知らしめることができるし、第1移行期間が経過した後は、後続の遊技者は特定再遊技結果入賞が成立していることを察知しにくくなり、遊技の公平性にも寄与することが可能である。
しかも、特定再遊技結果及び小役結果のいずれの結果であっても、第1クレジット投入スイッチ56を操作すると、第1クレジットランプ56bは消灯状態に切り替わる。そうすると、第1移行期間の経過によって両結果を判別しようとするならば、第1クレジット投入スイッチ56の操作を行わない必要があるようになり、待つことで結果が判別できる遊技性において、特に第1クレジット投入スイッチ56は操作してはいけないといったようなより厳密な待ちが要求される遊技性とすることができ、かかる遊技性の興趣を好適に向上させることができる。つまり、いずれの遊技操作を行っても仮待機状態の設定は行われなくなるところ、第1クレジット投入スイッチ56を操作してしまうと、仮待機状態での判別だけではなく、待機状態での判別も行うことができなくなる。なお、第1クレジット投入スイッチ56を操作するということは、遊技継続の意思表示とも解釈することができ、このような場合には、特定再遊技結果入賞がわからなくなっても遊技者に不利益は生じにくいと考えられる。
ベット表示部34については、第1移行期間が経過した場合、特定再遊技結果であれば点灯状態から消灯状態に切り替わる一方で、小役結果であれば点灯状態が維持されるようにしている。小役結果後は第2移行期間が経過すると待機状態に設定されてベット表示部34は消灯状態とされる一方で、再遊技状態においては第2移行期間が経過しても待機状態に設定されない。そのため、小役結果後であればベット表示部34は消灯状態とされるものの、特定再遊技結果入賞を成立させたまま遊技が終了されると、ベット表示部34は点灯状態のまま維持される。このように、ベット表示部34を確認することで再遊技結果入賞後であることを明確に判別可能とすることで、遊技ホールの管理者等が、その状態のまま閉店したりする等による不都合を好適に回避することができる。
<変形例1>
本変形例では、ベット過程演出中に開始操作が行われた場合の他の態様について、ベット過程演出におけるベット表示部34a〜34cを順次点灯状態とする点灯演出と、ベット時効果音との関係での変形例を、図74〜図77を参照しながら説明する。
図74(a)は、上記実施形態のベット過程演出を示している。
tb1にて賭数操作が行われると、ベット表示部34a〜34cが順次点灯状態となる点灯演出とともにベット時効果音が出力されるベット過程演出が実行される。当該ベット過程演出がtb2にて完了すると、ベット対応演出となる。その後、tb3にて開始操作が行われると、抽選処理が行われるとともに、各リール32L,32M,32Rの回転が開始される。当該抽選処理の結果が特定再遊技結果である場合、tb4にて各リール32L,32M,32Rが停止して当該特定再遊技結果入賞が成立すると、再遊技設定用処理にてベットの設定が行われる。
ウェイト期間が経過するtb5よりも後であるtb6にて、第1クレジット投入スイッチ56等による賭数操作が行われると、tb1の場合と同様に、ベット時効果音を伴いベット表示部34a〜34cの点灯演出が行われるベット過程演出が開始される。但し、かかるベット過程演出は、疑似ベット演出におけるベット過程演出である。
tb6にて開始されたベット過程演出が完了するtb8よりも前であるtb7にて、開始操作が行われた場合、各リール32L,32M,32Rの回転が開始され、この場合、当該ベット過程演出は、tb7にてベット対応演出に切り替わる(対応するベット表示部34a〜34cが点灯状態とされる)。つまり、上記実施形態では、疑似ベット演出におけるベット過程演出の途中で開始操作が行われた場合、ベット過程演出における点灯演出及び効果音演出のいずれもが途中で中断され、ベット対応演出に切り替わるようにして制限が行われる構成としている。
図75は、特定再遊技ベット演出設定処理の変形例を示しており、この変形例では、疑似ベット演出におけるベット過程演出の途中で開始操作が行われた場合、ベット過程演出における一部の演出の実行が制限される。
本変形例における特定再遊技ベット演出設定処理では、ベット過程演出の途中で開始操作が行われた場合の処理が、上記図68の処理と異なっている。本変形例では、ステップS3714、ステップS3720、ステップS3735及びステップS3738の処理が追加されており、その他の処理は図68の対応する処理と同様である。
すなわち、第2ベット表示部34bを点灯状態とするまで待機している状況において、ステップS3733にて、疑似ベット許可フラグ又は開始操作コマンドを受信したと判定し、ステップS3734にてウェイト期間が経過していると判定した場合、ステップS3735にて各種フラグ格納エリア183aに制限フラグをセットする処理を実行してからステップS3712に戻ってベットタイマが0となるまで待機する。ベットタイマが0となった場合、ステップS3712にて肯定判定し、ステップS3713にて第2ベット表示部34bを点灯状態とする。そして、ステップS3714にて上記の制限フラグがセットされているか否かを判定し、セットされていない場合にはステップS3715にてベット時効果音を出力する処理を実行してから、ステップS3716の第3ベット表示部34cを点灯状態とする処理に進む。一方、制限フラグがセットされている場合には、ベット時効果音を出力することなく、ステップS3716に進む。
また、第3ベット表示部34cを点灯状態とするまで待機している状況において、ステップS3736にて、疑似ベット許可フラグ又は開始操作コマンドを受信したと判定し、ステップS3737にてウェイト期間が経過していると判定した場合、ステップS3738にて各種フラグ格納エリア183aに制限フラグをセットする処理を実行してからステップS3718に戻ってベットタイマが0となるまで待機する。ベットタイマが0となった場合、ステップS3718にて肯定判定し、ステップS3719にて第3ベット表示部34cを点灯状態とする。そして、ステップS3720にて上記の制限フラグがセットされているか否かを判定し、セットされていない場合にはステップS3721にてベット時効果音を出力する処理を実行してから、特定再遊技ベット演出設定処理を終了する。一方、制限フラグがセットされている場合には、ベット時効果音を出力することなく、特定再遊技ベット演出設定処理を終了する。
図74(b)では、上記の疑似ベット演出におけるベット過程演出の途中で開始操作が行われた場合、ベット過程演出における一部の演出の実行が制限される様子を示している。
tb11〜tb16は、上記tb1〜tb6と同様であり、特定再遊技結果入賞に伴う再遊技設定用処理にてベットが行われ、ウェイト期間が経過した後、tb16にて賭数操作が行われたとする。この場合、疑似ベット演出としてのベット過程演出がtb16から開始される。当該ベット過程演出が完了するtb18よりも前であるtb17にて開始操作が行われた場合、ベット表示部34a〜34cの点灯演出は継続して実施されるものの、それに伴うベット時効果音の出力が制限される。その結果、tb16にて開始されたベット過程演出は、点灯演出はtb16からtb18まで実行されるものの、ベット時効果音はtb16からtb17までは実行され、tb17からtb18までは実行されなくなる。そして、tb18にてベット対応演出に切り替わるようになる。このようにすることで、少なくともベット時効果音の出力用の処理の分は、各リール32L,32M,32Rの回転開始用の処理との重複を回避することが可能となるし、当該ベット時効果音と、各リール32L,32M,32Rの回転開始時のスタート用の効果音等との重複も解消することが可能となる。
例えば、ベット表示部34のように各ベット表示部34a〜34cの点灯制御を個別に行う構成に代え、又は加えて、補助表示部65の所定領域にて表示制御装置81側のベット対応演出を行うような構成も考えられる。このような構成においては、賭数操作が行われた場合、ベット過程演出が完了するまでの表示演出パターンをベット過程演出を開始する際に設定することも考えられる。そうすると、ベット過程演出の途中で賭数操作が行われたからといって、当該表示演出パターンを途中でベット対応演出の表示演出パターンに切り替えるよりも、そのまま継続させたほうが処理負荷の低減につながるものと考えられる。そこで、少なくともベット時効果音演出側を途中で制限するようにすることで、処理負荷の増大化を回避しながら、各リール32L,32M,32Rの回転開始時の効果音の重複等による不都合を生じさせないようにすることが可能となる。
図76は、特定再遊技ベット演出設定処理の変形例を示しており、この変形例では、疑似ベット演出におけるベット過程演出の途中で開始操作が行われた場合、ベット過程演出におけるベット時効果音は継続する一方、点灯演出の継続が制限される。
本変形例における特定再遊技ベット演出設定処理では、上記図68の処理と比較して、ステップS3813、ステップS3819、ステップS3832、ステップS3836及びステップS3839の処理が追加されており、その他の処理は図68の対応する処理と同様である。
すなわち、第2ベット表示部34bを点灯状態とするまで待機している状況において、ステップS3834にて、疑似ベット許可フラグ又は開始操作コマンドを受信したと判定し、ステップS3835にてウェイト期間が経過していると判定した場合、ステップS3836にて各種フラグ格納エリア183aに制限フラグをセットする処理を実行してから、ステップS3829側のベット対応演出に切り替える処理に進む。
また、第3ベット表示部34cを点灯状態とするまで待機している状況において、ステップS3837にて、疑似ベット許可フラグ又は開始操作コマンドを受信したと判定し、ステップS3838にてウェイト期間が経過していると判定した場合、ステップS3839にて各種フラグ格納エリア183aに制限フラグをセットする処理を実行してから、ステップS3831側のベット対応演出に切り替える処理に進む。
ベット対応演出に切り替える処理では、ベット数に対応するベット表示部34a〜34cを点灯状態とする処理を実行した後、ステップS3832にて上記の制限フラグがセットされているか否かを判定し、セットされていない場合には、そのまま特定再遊技ベット演出設定処理を終了する。制限フラグがセットされている場合には、ベット対応演出に切り替えた後、ステップS3812に戻る。
ステップS3812にてベットタイマが0となった場合、ステップS3812にて肯定判定し、ステップS3813にて上記の制限フラグがセットされているか否かを判定する。セットされていない場合にはステップS3814にて第2ベット表示部34bを点灯状態とし、ステップS3815にてベット時効果音を出力する処理を実行してから、ステップS3816の第3ベット表示部34cを点灯状態とする処理に進む。ステップS3813にて制限フラグがセットされている場合には、第2ベット表示部34bを点灯状態とする処理を実行することなく、ベット時効果音を出力する処理を実行してから、第3ベット表示部34cを点灯状態とする処理に進む。
そして、ステップS3818にてベットタイマが0となった場合、ステップS3818にて肯定判定し、ステップS3819にて上記の制限フラグがセットされているか否かを判定する。セットされていない場合にはステップS3820にて第3ベット表示部34cを点灯状態とし、ステップS3821にてベット時効果音を出力する処理を実行してから、特定再遊技ベット演出設定処理を終了する。ステップS3819にて制限フラグがセットされている場合には、第3ベット表示部34cを点灯状態とする処理を実行することなく、ベット時効果音を出力する処理を実行してから、特定再遊技ベット演出設定処理を終了する。
図74(c)は、上記のベット過程演出におけるベット時効果音は継続する一方、点灯演出の継続が制限される様子を示している。
tb1〜tb6と同様に、tb21〜tb25にて、特定再遊技結果入賞に伴う再遊技設定用処理にてベットが行われ、ウェイト期間が経過した後、tb26にて賭数操作が行われたとする。この場合、疑似ベット演出としてのベット過程演出がtb26から開始される。当該ベット過程演出が完了するtb28よりも前であるtb27にて開始操作が行われた場合、ベット時効果音の出力は継続して実行されるものの、ベット表示部34a〜34cの点灯演出は中断されて、tb27の時点でベットに対応するベット表示部34a〜34cが点灯状態となる。その結果、tb26にて開始されたベット過程演出は、tb28までベット時効果音の出力は行われるものの、tb27にて各リール32L,32M,32Rの回転が開始される状況においてはベット対応演出に切り替わっているようになる。このようにすることで、各リール32L,32M,32Rの回転が開始されたのにもかかわらず、当該回転が開始されたゲームのベット数をベット表示部34から把握できない状況を生じさせないようにすることが可能である。
図77は、特定再遊技ベット演出設定処理の変形例を示しており、この変形例では、疑似ベット演出におけるベット過程演出の途中で開始操作が行われた場合、ベット過程演出の実行は制限されるものの、ベット対応演出はベット過程演出を開始した時点で予定していたタイミングで開始されるようにする。
本変形例における特定再遊技ベット演出設定処理では、上記図68の処理と比較して、ステップS3913、ステップS3919、ステップS3935及びステップS3938の処理が追加されており、その他の処理は図68の対応する処理と同様である。
すなわち、第2ベット表示部34bを点灯状態とするまで待機している状況において、ステップS3933にて、疑似ベット許可フラグ又は開始操作コマンドを受信したと判定し、ステップS3934にてウェイト期間が経過していると判定した場合、ステップS3935にて各種フラグ格納エリア183aに制限フラグをセットする処理を実行してからステップS3912に戻ってベットタイマが0となるまで待機する。ベットタイマが0となった場合、ステップS3712にて肯定判定し、ステップS3913にて上記の制限フラグがセットされているか否かを判定する。セットされていない場合には、ステップS3914にて、第2ベット表示部34bを点灯状態とし、ステップS3915にてベット時効果音を出力する処理を実行してから、ステップS3916の前回のベット数が2であったか否かを判定する処理に進む。一方、ステップS3913にて制限フラグがセットされている場合、ステップS3914及びステップS3915の処理を行うことなく、ステップS3916に進む。
ステップS3916にて前回のベット数が2ではなく3である場合、ステップS3917にて、第3ベット表示部34cを点灯状態とするまで待機するための処理を行う。
また、第3ベット表示部34cを点灯状態とするまで待機している状況において、ステップS3936にて、疑似ベット許可フラグ又は開始操作コマンドを受信したと判定し、ステップS3937にてウェイト期間が経過していると判定した場合、ステップS3938にて各種フラグ格納エリア183aに制限フラグをセットする処理を実行してからステップS3918に戻ってベットタイマが0となるまで待機する。ベットタイマが0となった場合、ステップS3918にて肯定判定し、ステップS3919にて上記の制限フラグがセットされているか否かを判定する。セットされていない場合には、ステップS3920にて、第3ベット表示部34cを点灯状態とし、ステップS3921にてベット時効果音を出力する処理を実行してから、特定再遊技ベット演出設定処理を終了する。
ステップS3916の前回のベット数が2であったか否かを判定する処理にて肯定判定した場合や、ステップS3919にて制限フラグがセットされている場合、ステップS3929に進み、ベット対応演出に切り替える処理を実行する。
図74(d)は、上記のベット過程演出の実行は制限されるものの、ベット対応演出はベット過程演出を開始した時点で予定していたタイミングで開始される様子を示している。
tb1〜tb6と同様に、tb31〜tb35にて、特定再遊技結果入賞に伴う再遊技設定用処理にてベットが行われ、ウェイト期間が経過した後、tb36にて賭数操作が行われたとする。この場合、疑似ベット演出としてのベット過程演出がtb36から開始される。例えば、ベット過程演出の開始時に、当該ベット過程演出がtb38にて完了するように設定されたとし、ベット対応演出についてはtb38にて開始されるように設定する。そして、tb38よりも前であるtb37にて開始操作が行われた場合、点灯演出及びベット時効果音の出力は中断される。但し、このtb37ではベット対応演出には切り替わらず、点灯演出についてはtb37の状態が維持される。そして、tb38にてベット対応演出に切り替わる。具体的には、例えば、tb37にて第1ベット表示部34aは点灯状態であるものの第2ベット表示部34bや第3ベット表示部34cは消灯状態である場合、tb37からtb38は、第1ベット表示部34aだけが点灯状態である状況が維持され、tb38にてベット表示部34a〜34cが点灯状態に切り替わる。このようにすることで、ベット過程演出を途中で制限する場合に、ベット対応演出まで予定していた実行(開始)タイミングから変更する必要が生じず、処理の簡素化を図ることが可能となる。
<変形例2>
本変形例では、ベット過程演出中に開始操作が行われた場合の変形例の、開始時演出設定処理において設定される押し順報知演出と、特定役報知演出と、ベット過程演出との関係について、図78〜図81を参照しながら説明する。既に説明したとおり、開始時演出設定処理において、開始操作が行われた場合に、押し順報知演出はウェイト期間の経過前から実行されるのに対して、特定役報知演出はウェイト期間の経過後であって各リール32L,32M,32Rの回転開始時に実行される。
図78(a)は、上記実施形態のベット過程演出を示している。
tc1にて開始操作が行われると、抽選処理が行われるとともに、各リール32L,32M,32Rの回転が開始される。当該抽選処理の結果が特定再遊技結果である場合、tc2にて各リール32L,32M,32Rが停止して当該特定再遊技結果入賞が成立すると、再遊技設定用処理にてベットの設定が行われる。tc1に回転開始されてからのウェイト期間が、tc6にて経過する場合において、当該ウェイト期間の経過前であるtc3にて賭数操作が行われるとベット過程演出が開始される。そして、同じくウェイト期間の経過前であって、ベット過程演出の実行中であるtc4にて開始操作が行われた場合、当該tc4の開始操作に基づく抽選処理の結果が、押し順報知演出が行われる結果ではなく、且つ特定役結果でもないとすると、tc4にてベット過程演出は中断されず、そのまま継続される。そして、tc5にてベット過程演出が終了し、ベット対応演出に切り替わる。その後、ウェイト期間が経過するtc6にて、各リール32L,32M,32Rの回転が開始される。
図79は、特定再遊技ベット演出設定処理の変形例を示しており、この変形例では、押し順報知演出との関係でベット過程演出の制限の有無を異ならせる。
本変形例における特定再遊技ベット演出設定処理では、上記図68の処理と比較して、ステップS4022の処理が追加されており、その他の処理は図68の対応する処理と同様である。
すなわち、ステップS4020にて開始操作コマンドを受信した場合、ステップS4021にて第1クレジットランプ56bを消灯状態とした後、ステップS4022にて、受信した開始操作コマンドに基づいて、今回の抽選処理の結果が押し順役当選であって且つ押し順報知コマンドを受信しており、いずれかの押し順報知演出を実行する場合に相当するか否かを判定する(ステップS2101〜ステップS2107参照)。いずれの押し順報知演出も実行しない場合には、ステップS4023にてウェイト期間中であるか否かを判定し、ウェイト期間中である場合には、ステップS4031にて疑似ベット許可フラグをセットする処理を実行してから、ステップS4006側のベット過程演出を実行する処理に進む。ステップS4023にてウェイト期間中ではない場合には、ステップS4024側のベット対応演出を実行する処理に進む。
一方、ステップS4022にていずれかの押し順報知演出を実行すると判定した場合には、ステップS4023のウェイト期間中であるか否かの判定を行うことなく、ステップS4024側のベット対応演出を実行する処理に進む。
図78(b)は、上記変形例における押し順報知演出が行われる場合を示している。
tc1〜tc3と同様に、tc11〜tc13にて特定再遊技結果入賞に伴う再遊技設定用処理にてベットが行われ、ウェイト期間が経過する前であるtc13にて賭数操作が行われると、ベット過程演出が開始される。同じくウェイト期間の経過前であって、ベット過程演出の実行中であるtc14にて開始操作が行われた場合、当該tc14の開始操作に基づく抽選処理の結果が、押し順報知演出が行われる結果である場合、tc14から押し順報知演出が開始される。この場合、本変形例では、ウェイト期間の経過前であっても、tc15まで実行される予定であったベット過程演出を、tc14にて制限する。このようにすることで、ベット過程演出が押し順報知演出と重複しないようになり、演出や処理の重複による不都合を生じさせないようにすることができる。なお、図においては、tc14にてベット過程演出を中断した場合に、tc14にて、ベット対応演出に切り替えるようにしている。tc14の開始操作に基づく各リール32L,32M,32Rの回転開始処理は、ウェイト期間が経過するtc16にて行われる。
図78(c)は、上記変形例における特定役報知演出が行われる場合を示している。
tc1〜tc3と同様に、tc21〜tc23にて特定再遊技結果入賞に伴う再遊技設定用処理にてベットが行われ、ウェイト期間が経過する前であるtc23にて賭数操作が行われると、ベット過程演出が開始される。同じくウェイト期間の経過前であって、ベット過程演出の実行中であるtc24にて開始操作が行われた場合、当該tc24の開始操作に基づく抽選処理の結果が、特定役報知演出が行われる結果である場合、当該tc24ではなく、ウェイト期間が経過して各リール32L,32M,32Rの回転が開始されるtc26から特定役報知演出が行われる。この場合、本変形例では、tc25まで実行される予定であったベット過程演出を、tc24にて制限せず、tc25まで継続させる。このように、特定役報知演出のように開始操作に伴う演出であっても、ベット過程演出と重複しない場合にはベット過程演出を制限しないようにすることで、不要に演出の無実行期間を生じさせないようにすることが可能となる。
図80は、特定再遊技ベット演出設定処理の変形例を示しており、この変形例では、押し順報知演出とベット過程演出の関係で押し順報知演出側を制限する。
本変形例における特定再遊技ベット演出設定処理では、上記図68の処理と比較して、ステップS4122及びステップS4123の処理が追加されており、その他の処理は図68の対応する処理と同様である。
すなわち、ステップS4120にて開始操作コマンドを受信した場合、ステップS4121にて第1クレジットランプ56bを消灯状態とした後、ステップS4122にて、受信した開始操作コマンドに基づいて、今回の開始時演出として第3再遊技用の押し順報知演出を実行する場合に相当するか否かを判定する(ステップS2101〜ステップS2107参照)。いずれの押し順報知演出も実行しない場合や、押し順報知演出を実行する場合であっても第1小役〜第6小役用の押し順報知演出や、第2再遊技用の押し順報知演出である場合には、ステップS4124にてウェイト期間中であるか否かを判定し、ウェイト期間中である場合には、ステップS4132にて疑似ベット許可フラグをセットする処理を実行してから、ステップS4106側のベット過程演出を実行する処理に進む。ステップS4124にてウェイト期間中ではない場合には、ステップS4125側のベット対応演出を実行する処理に進む。
一方、ステップS4122にて、第3再遊技用の押し順報知演出を実行すると判定した場合には、ステップS4123にて、各種フラグ格納エリア183aに押し順遅延フラグをセットする処理を実行してから、ステップS4123に進み、ウェイト期間中であるか否かの判定を行う。
開始時演出設定処理(図52)におけるステップS2104、ステップS2106及びステップS2107にて押し順報知演出の設定処理では、図81のフローチャートに示すように、ステップS4201にて押し順遅延フラグがセットされているか否かを判定する。押し順遅延フラグがセットされていない場合には、ステップS4202にて、対応する押し順報知演出を実行するようにする。一方、押し順遅延フラグがセットされている場合には、ステップS4203にてベット過程演出が終了したか否かを判定し、ベット過程演出が終了していない場合には、終了するまで待機し、ベット過程演出が終了した場合には、ステップS4204にて押し順遅延フラグをクリアしてから、ステップS4202にて押し順報知演出が実行されるようにする。
図78(d)は、押し順報知演出側が制限される様子を示している。
tc1〜tc3と同様に、tc31〜tc33にて特定再遊技結果入賞に伴う再遊技設定用処理にてベットが行われ、ウェイト期間が経過する前であるtc33にて賭数操作が行われると、ベット過程演出が開始される。同じくウェイト期間の経過前であって、ベット過程演出の実行中であるtc34にて開始操作が行われた場合、当該tc34の開始操作に基づく抽選処理の結果が、第3再遊技用の押し順報知演出が行われる結果である場合、本変形例では、当該押し順報知演出側の実行を制限する。すなわち、ウェイト期間の経過前において、ベット過程演出と所定の押し順報知演出との実行が重複する場合には、押し順報知演出の実行を制限し、tc34から開始されたベット過程演出が終了するtc35から、押し順報知演出を開始させる。なお、tc35もウェイト期間の経過前である。このようにすることで、ベット過程演出が途中でベット対応演出に切り替わることの違和感を遊技者に与えないようにしながら、ベット過程演出と所定の押し順報知演出との重複を解消することができる。図においては、tc34の開始操作に基づく各リール32L,32M,32Rの回転開始処理は、ウェイト期間が経過するtc36にて行われる。
これに対して、上記のtc34の開始操作に基づく押し順報知演出が、第3再遊技用の押し順報知演出ではない場合には、上記tc13のように当該押し順報知演出はそのまま実行され、ベット過程演出側が制限される。
ここで、押し順報知演出は、ストップスイッチ42〜44の操作順序を報知するものである。そして、押し順役はその操作順序によって入賞する結果が異なるように設定されている。そのため、より慎重な操作を促す意味で、ウェイト期間の経過前であっても開始操作に基づいて押し順報知演出を開始するように設定している。特に、押し順ベル当選時においては、ストップスイッチ42〜44の操作順序によって入賞する結果が異なり、その結果によって入賞時に払い出されるメダル数が異なる。そこで、押し順報知演出のうち、押し順ベル当選時の押し順報知演出については、ベット過程演出側を制限するようにしたことで、遊技者の利益を好適に確保することが可能となる。
その一方で、通常リプA〜Cについては、ストップスイッチ42〜44の操作順序によって入賞する再遊技結果は異なるものの、いずれの再遊技結果が入賞しても遊技者の利益は変化しない。そこで、通常リプA〜C当選時の押し順報知演出とベット過程演出とが重複する場合には、押し順報知演出側を制限するようにしたことから、遊技者が不利益を被らない範囲で両演出の重複を解消することが可能となる。
しかも、通常リプA〜C当選時における押し順報知演出のうち、第2再遊技用の押し順報知演出とベット過程演出とが重複する場合にはベット過程演出側を制限する一方で、第3再遊技用の押し順報知演出とベット過程演出とが重複する場合には押し順報知演出側を制限するようにしている。第2再遊技用の押し順報知演出は第1ATモードの開始時に実行され、第3再遊技用の押し順報知演出は第2ATモードの開始時に実行されるところ、第3再遊技用の押し順報知演出が制限されることを通じて、遊技者は、第2ATモードが開始されることを第3再遊技用の押し順報知よりも前に察知することが可能となる。このようにすることで、ATモードの種類をベット過程演出との重複によって押し順報知演出が制限されることを通じて事前に把握する、といった斬新な遊技性を創出することが可能となる。
図示はしていないが、上記の押し順報知演出側を制限する場合であっても、主制御装置101側の押し順報知は、スタートレバー41の操作タイミングにて開始される。このようにしておけば、操作順序の察知をより早期に行いたい遊技者のニーズにも応じることが可能となる。
なお、第3再遊技用の押し順報知演出とベット過程演出とが重複する場合には、必ず押し順報知演出側を制限する構成としたが、抽選等を経て所定の確率で押し順報知側を制限する構成としてもよい。また、第2再遊技用の押し順報知演出とベット過程演出とが重複する場合には、必ずベット過程演出側を制限する構成としたが、抽選等を経て所定の確率で押し順報知側を制限する構成としてもよい。これらの場合、第2再遊技用の押し順報知演出側が制限される割合と、第3再遊技用の押し順報知演出側が制限される割合とが異なることを通じて、いずれのATモードが開始されるかを予測させることが可能であり、有利なATモードが開始される第3再遊技用の押し順報知演出側が制限される割合の方が高くなるようにすることで、ベット過程演出との関係で押し順報知演出側が制限されることを望ませる、といった新たな遊技性を創出することができる。また、AT種別決定処理により決定される選択率によって、上記の割合を決定してもよく、選択され易いATモードの方が押し順報知演出が制限されるようにすることで、ベット過程演出が制限される場面が少なくなり、ベット過程演出が制限されることによる違和感を与えにくくすることが可能となる。
<変形例3>
本変形例では、ベット過程演出中に開始操作が行われた場合について、各リール32L,32M,32Rの動作態様を用いたリール演出と、ベット過程演出との関係での変形例について、図82〜図84を参照しながら説明する。なお、リール演出は抽選処理(図19)におけるフリーズ抽選処理にて実行抽選が行われるものであり、リール制御処理(図22)における回転演出処理(ステップS401)にて実行される演出である。ここでは、リール演出として、各リール32L,32M,32Rの回転を開始する際に、ストップスイッチ42〜44の無効期間中に各リール32L,32M,32Rの回転を伴って「赤7」図柄を中段に揃える等する第1フリーズ演出と、所定期間(例えば10sec)に亘って各リール32L,32M,32Rの回転開始を待機させる第2フリーズ演出とについて説明する。つまり、第1フリーズ演出は各リール32L,32M,32Rを回転させる動作態様を用いたリール演出であり、第2フリーズ演出は各リール32L,32M,32Rを回転させない動作態様を用いたリール演出である。
図82は、特定再遊技ベット演出設定処理の変形例を示しており、本変形例における特定再遊技ベット演出設定処理では、上記図68の処理と比較して、ステップS4322、ステップS4333及びステップS4336の処理が追加されており、その他の処理は図68の対応する処理と同様である。
すなわち、ステップS4320にて開始操作コマンドを受信したと判定し、ステップS4321にて第1クレジットランプ56bの消灯処理を実行した後、ステップS4322にて、受信した開始操作コマンドに基づいて、今回のフリーズ抽選処理の実行抽選の結果が第1フリーズ演出の実行に対応するものであることを示す第1フリーズコマンドを受信しているか否かを判定する。第1フリーズコマンドを受信していない場合には、ステップS4323にてウェイト期間中であるか否かを判定する処理に進む。一方、第1フリーズコマンドを受信している場合、ステップS4323のウェイト期間中であるか否かを判定することなく、ステップS4324側のベット対応演出を行う処理に進む。
また、ベット過程演出において第2ベット表示部34bや第3ベット表示部34cを点灯状態とするまでの待ち状態において、開始操作コマンドを受信した場合(ステップS4332又はステップS4335にて肯定判定した場合)、ステップS4333やステップS4336では、受信した開始操作コマンドとして第1フリーズコマンドを受信しているか否かを判定する。第1フリーズ演出を実行する場合、ウェイト期間中であるかの判定処理(ステップS4334やステップS4337)を行うことなく、そのままベット対応演出に切り替える処理に移行する。これに対して、第1フリーズコマンドを受信していない場合には、ウェイト期間中であるか否かを判定する処理に進む。
図83(a)では、td1にて賭数操作が行われ、ベット過程演出がtd2まで行われ、td3にて行われた開始操作に基づいて各リール32L,32M,32Rの回転が開始され、当該開始操作に基づく抽選処理の結果が特定再遊技結果であった場合を示している。td4にて、特定再遊技結果入賞が成立し、再遊技状態に設定され、td5にてウェイト期間が経過した後、td6にて賭数操作が行われ、疑似ベット演出におけるベット過程演出が開始される。そして、当該ベット過程演出が完了するtd8よりも前であるtd7にて開始操作が行われ、当該開始操作に基づく抽選処理にて上記の第1フリーズ演出が行われることが決定したとする。
この場合、td7から各リール32L,32M,32Rの回転は開始されるものの、リール制御処理(図22)における回転開始処理(ステップS402)に基づく回転開始は、第1フリーズ演出が終了するtd9から開始される。つまり、通常であれば、開始操作に基づいて、各リール32L,32M,32Rの回転を開始させて定速回転に至らせる開始駆動制御が行われ、その後にストップスイッチ42〜44の操作が可能となる構成を前提とすると、リール演出を行う場合には、当該開始駆動制御よりも前に当該リール演出用の特定駆動制御が行われる。td7からtd9は各リール32L,32M,32Rの回転を伴う第1フリーズ演出用の特定駆動制御として第1特定駆動制御が行われ、td9から開始駆動制御が行われることになる。
そうすると、td6から開始されたベット過程演出は、td7の開始操作に基づく上記の開始駆動制御とは重複しないことになる。但し、この場合、td7から、第1フリーズ演出における第1特定駆動制御が行われ、当該第1特定駆動制御とベット過程演出が重複するようになるため、td7にてベット過程演出を中断する構成としている。このようにすることで、各リール32L,32M,32Rの駆動制御とベット過程演出との重複による不都合を生じさせないようにすることができる。なお、図においては、td7にてベット過程演出を中断した場合、td7にてベット対応演出に切り替える構成としている。
図83(b)は、第2フリーズ演出の場合について示している。
td11〜td16はtd1〜td6と同様であり、td16の賭数操作に基づいて、疑似ベット演出におけるベット過程演出が開始される。当該ベット過程演出が完了するtd18よりも前であるtd17にて開始操作が行われ、当該開始操作に基づく抽選処理にて上記の第2フリーズ演出が行われることが決定したとする。
上記の通り、回転開始時のリール演出を行う場合には、開始駆動制御よりも前に当該リール演出用の特定駆動制御が行われるものの、td17からtd19は第2フリーズ演出用の特定駆動制御として第2特定駆動制御が行われ、td19から開始駆動制御が行われることになる。そこで、本変形例では、td16から開始されたベット過程演出をtd17にて中断せず、td18まで実行してベット対応演出に切り替える。つまり、td17からtd18はベット過程演出と、第2フリーズ演出用の第2特定駆動制御は重複することになる。第2特定駆動制御は、上記の通り各リール32L,32M,32Rの回転を伴わない駆動制御であることから、このように重複させても処理負荷の極端な増大化は生じにくいものと考えられる。しかも、各リール32L,32M,32Rは実際に回転が開始されていないのであるから、各リール32L,32M,32Rの回転が開始されていないのにもかかわらず、ベット過程演出が途中で中断されることの違和感を遊技者に与えないようにすることも可能である。
フリーズ演出抽選の変形例について説明する。図84は、抽選処理(図19)におけるフリーズ抽選処理の変形例を示すフローチャートである。
ステップS4401では、フリーズ実行抽選を行う。当該フリーズ抽選は、例えば、今回のゲームの抽選結果がATモード移行抽選に当選し易い結果(特定役)である場合の方が、ATモード移行抽選に当選しにくい結果(例えば通常リプA〜C)よりも、フリーズ抽選に当選し易くなるように設定されている。また、実行するフリーズ演出の種類によって当選確率が異なるようにしてもよい。そして、ステップS4402にて当該フリーズ実行抽選の結果が第1フリーズ演出の実行に対応するものであるか否かの判定を行う。第1フリーズ演出を実行する場合、ステップS4403にて第1フリーズフラグをセットし、ステップS4404にて第1フリーズコマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行してから、フリーズ抽選処理を終了する。第1フリーズフラグがセットされている場合、リール制御処理の回転演出処理では第1フリーズ演出を行うように制御する。
ステップS4402にて否定判定した場合、ステップS4405にてフリーズ実行抽選の結果が第2フリーズ演出の実行に対応するものであるか否かの判定を行う。第2フリーズ演出を実行する場合、ステップS4406にて第2フリーズフラグをセットし、ステップS4407にて第2フリーズコマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行してから、フリーズ抽選処理を終了する。第2フリーズフラグがセットされている場合、リール制御処理の回転演出処理では第2フリーズ演出を行うように制御する。
ステップS4405にて否定判定した場合、ステップS4408にて、特定再遊技フラグがセットされており、且つ今回の開始操作がいずれかの賭数操作が行われてから所定期間内(0.4sec以内)の操作であったか否かを判定する。ステップS4408にて肯定判定した場合、ステップS4406に進み、第2フリーズ演出を実行するための処理を行う。すなわち、特定再遊技フラグがセットされており、且つベット過程演出中に開始操作が行われた場合、フリーズ実行抽選の結果が第2フリーズ演出の実行に対応するものではなくても、第2フリーズ演出が実行される。
図83(c)は、フリーズ抽選の結果が第2フリーズ演出の実行に対応する結果であった場合を示しており、td21〜td26は、上記td1〜td6と同様であり、td26の賭数操作に基づいて、疑似ベット演出におけるベット過程演出が開始される。ベット過程演出が完了するtd27よりも後のtd28にて開始操作が行われて、第2フリーズ演出に当選した場合、当該td28からtd29まで第2フリーズ演出の第2特定駆動制御が行われ、その後、各リール32L,32M,32Rの回転が開始される(開始駆動制御が行われる)。
図83(d)は、フリーズ抽選の結果が第2フリーズ演出の実行に対応する結果ではなかった場合であって、td36にて開始されたベット過程演出が完了するtd38よりも前であるtd37にて開始操作が行われたことを示している。なお、td31〜td36は、上記td1〜td6と同様である。この場合、本変形例では、第2フリーズ演出に当選しなかった場合であっても、第2フリーズ演出を実行するようにしたうえで、ベット過程演出を途中で中断せず、td38まで実行するようにする。このように、ベット過程演出中に開始操作が行われた場合には、第2フリーズ演出をあえて実行するようにすることで、ベット過程演出が途中で中断される事象を少なくすることができ、途中で中断されることによる違和感を与えにくくすることが可能となる。なお、td37にて開始された第2フリーズ演出はtd39まで実行され、当該td39から各リール32L,32M,32Rの回転が開始される(開始駆動制御が行われる)。
<変形例4>
本変形性では、特定再遊技結果入賞に基づいて設定された再遊技状態において、実行された賭数操作の種類に応じて、疑似ベット演出の態様を異ならせる。
図85(a)は、上記実施形態における賭数操作の種類に応じた疑似ベット演出の態様を示している。
特定枚数が3枚に設定されているゲームにおいて、te1にて第1クレジット投入スイッチ56が操作されると、第1ベット表示部34a、第2ベット表示部34b、第3ベット表示部34cが順次点灯される通常ベット演出におけるベット過程演出が実行され、te2にベット対応演出に切り替わる。この場合、te1にて第1クレジットランプ56bは点灯状態から消灯状態に切り替わる。te3にて開始操作が行われて各リール32L,32M,32Rの回転が開始された場合において、当該開始操作に基づく抽選処理の結果が特定再遊技結果であった場合、te4にて各リール32L,32M,32Rが停止して特定再遊技結果入賞が成立すると再遊技設定用処理にて特定枚数3枚に対応するベットが行われる。
この再遊技状態におけるte5にて、第1クレジット投入スイッチ56ではなくメダル投入口45からのメダルが投入される賭数操作が行われると、上記のように主制御装置101から特定投入コマンドが出力され、かかる特定投入コマンドに基づく疑似ベット演出が実行される。すなわち、第1ベット表示部34a、第2ベット表示部34b、第3ベット表示部34cが順次点灯されるベット過程演出が実行され、te6にベット対応演出に切り替わる。また、te5にて第1クレジットランプ56bは消灯状態とされる。つまり、上記実施形態では、特定再遊技結果入賞に基づく再遊技状態において、第1クレジット投入スイッチ56による賭数操作が行われた場合だけでなく、メダル投入口45からの1枚のメダル投入といった賭数操作が行われた場合であっても、特定再遊技結果となった抽選でベットされていた枚数と同数のベットである3枚に対応するベット過程演出が実行される。
なお、te5ではメダル投入口45からのメダル投入としての賭数操作が行われた場合を示していたが、同様に1枚のベットに対応する賭数操作としての第2クレジット投入スイッチ57の操作であっても、特定第2操作コマンドの出力に基づく疑似ベット演出では、特定再遊技結果となった抽選でベットされていた枚数と同数のベットである3枚のベット対応演出となるようにベット過程演出が行われる。
ちなみに、ベット過程演出が行われた後、更にメダル投入口45からメダルの投入が行われても、ベット過程演出は実行されず、更にベット時効果音が出力されずにクレジットカウンタの加算だけが行われ、クレジット増加効果音の出力は行われる。これに対して、ベット過程演出が行われた後、第2クレジット投入スイッチ57を操作してもベット時効果音は出力されないし、クレジットカウンタの加算は行われない。
図86は、特定再遊技ベット演出設定処理の変形例を示しており、本変形例における特定再遊技ベット演出設定処理では、上記図68の処理と比較して、ステップS4505及びステップS4506の処理が追加されている。
すなわち、ステップS4504にて、特定投入コマンドや特定第1操作コマンド、特定第2操作コマンドのいずれかを受信したと判定した場合、ステップS4505に進む。ステップS4505では、受信したコマンドが、特定投入コマンド又は特定第2操作コマンドであるか否かを判定する。特定第1コマンドである場合には、ステップS4507に進み、ベット過程演出を行うための処理を実行する。一方、特定投入コマンド又は特定第2操作コマンドである場合、ステップS4506にて、単ベット演出設定処理を実行してから、本特定再遊技ベット演出設定処理を終了する。なお、ステップS4506の単ベット演出設定処理は、図64に示すとおりである。但し、この場合の単ベット演出設定処理では、ステップS3002における消灯済みフラグをセットする処理を行わないようにする。
図85(b)は、特定再遊技結果入賞に基づく再遊技状態において、第2クレジット投入スイッチ57や、メダル投入口45からのメダル投入といった1枚のベット操作に対応する賭数操作が行われた場合を示している。
te1〜te4と同様に、te11〜te14にて特定再遊技結果入賞に基づく再遊技状態に設定された状況において、te15にてメダル投入口45から1枚のメダルが投入された場合、ベット時効果音とともに第1ベット表示部34aが点灯状態とされるベット過程演出を経て、te16にて1枚のベットが行われた状態を示すベット対応演出となる。また、te17にて第2クレジット投入スイッチ57が操作された場合、ベット時効果音とともに第2ベット表示部34bが点灯状態とされるベット過程演出を経て、te18にて2枚のベットが行われた状態を示すベット対応演出となる。そして、te19にてメダル投入口45から1枚のメダルが投入された場合、ベット時効果音とともに第3ベット表示部34cが点灯状態とされるベット過程演出を経て、te20にて3枚のベットが行われた状態を示すベット対応演出となる。この場合、第1クレジットランプ56bはte19まで点灯状態が継続されるようにする。つまり、疑似ベット演出において、単ベット演出に相当する演出が行われる構成であり、このようにすることで、疑似ベット演出を実際のベット時の演出(単ベット演出)と同様の態様とすることが可能となり、特定再遊技結果を他の小役結果や外れ結果と同じ扱いである印象を与える手助けとすることができる。
図85(c)は、上記図85(b)のように疑似ベット演出にて単ベット演出を行う構成において、途中で開始操作が行われた場合を示している。
te21〜te28では、te11〜te18と同様に、特定再遊技結果入賞に基づく再遊技状態において、1枚のベットに対応する疑似ベット演出がte25〜te28にて実行され、第1ベット表示部34a及び第2ベット表示部34bが点灯状態とされて2枚のベットが行われていることに対応するベット対応状態とされている。かかる状況において、te29にて開始操作が行われて各リール32L,32M,32Rの回転が開始された場合、当該te29ではベット過程演出の実行が制限され、第3ベット表示部34cが点灯状態となるだけで、ベット時効果音の出力は行われない。つまり、3枚のベットが行われていることに対応するベット対応演出が行われた状態で、各リール32L,32M,32Rの回転が開始されるようになる。また、この場合、第1クレジットランプ56bは、開始操作が行われるte29にて消灯状態に切り替えられる。
図85(d)は、第2クレジット投入スイッチ57や、メダル投入口45からのメダル投入といった1枚のベット操作に対応するベット対応演出を、疑似ベット演出においても実行するものの、その実行態様を制限する例を示している。なお、この場合の特定再遊技ベット演出設定処理について、図による詳細な説明は省略するが、上記図86において、ステップS4505にて特定投入コマンド又は特定第2操作コマンドを受信したと判定した場合、第1クレジットランプ56bの消灯処理を行ったうえで、単ベット演出設定処理(図69)におけるステップS3005のベット時効果音の出力処理を実行してから、本特定再遊技ベット演出設定処理を終了するようにする。
te31〜te34は、te1〜te4と同様であり、特定再遊技結果入賞に基づく再遊技状態に設定されている。te35にてメダル投入口45から1枚のメダルが投入された場合、ベット過程演出の実行が制限されてベット対応演出に切り替えられる。そして、te35にて第1クレジットランプ56bは消灯状態に切り替えられる。この場合、te36にて第2クレジット投入スイッチ57の操作が行われたり、te37にてメダル投入口45からメダルが投入されても、ベット過程演出は実行されない。但し、te35、te36、te37のそれぞれの1枚のベット操作に対応させて、ベット時効果音は出力されるようにする。つまり、te35、te36、te37のそれぞれの1枚のベット操作ではベット過程演出のうちのベット時効果音だけが実行されるようにその実行態様が制限される。このように、ベット時効果音は出力するようにすることで、処理構成の簡素化を図ることが可能となるとともに、各ベット操作が受け付けられたことを遊技者は明確に把握することができる。この場合も、3枚分のベット時効果音が出力された後であるte38にてメダル投入口45からメダルが投入されても、ベット過程演出は実行されず、更にベット時効果音が出力されずにクレジットカウンタの加算だけが行われるようにするとよい。また、この場合も、クレジットカウンタの加算時にクレジット増加効果音の出力は行われるようにしてもよい。
<変形例5>
本変形例では、再遊技状態においても仮待機状態や待機状態の設定が行われるようにする。図87は、本変形例における待機状態設定処理を示すフローチャートである。
本変形例における待機状態設定処理では、図71の処理と比較して、再遊技状態においても待機カウンタのカウントが許可される点で相違しており、他の処理は図71における対応する処理と同様である。
すなわち、ステップS4601にていずれの遊技操作も行われていないと判定した場合、ステップS4602にてリール回転中であるか否かを判定し、ステップS4603にてメダル払出中であるか否かを判定する。リール回転中ではなくメダル払出中でもない場合、ステップS4603にて待機カウンタのカウントを許可する処理を実行する。リール回転中又はメダル払出中である場合には、ステップS4605にて待機カウンタのカウントを不許可とする処理を実行する。
図88は、本変形例における待機用処理を示すフローチャートである。本変形例における待機用処理では、図72の処理と比較して、ステップS4702、ステップS4704、ステップS4714、ステップS4716及びステップS4719〜ステップS4722の処理が追加されており、他の処理は上記図72における対応する処理と同様である。
すなわち、ステップS4713にてゲームが終了した場合、ステップS4714にて特定再遊技結果入賞が成立したか否かを判定する。特定再遊技結果入賞以外の遊技結果である場合、ステップS4715にて表示継続カウンタの計測を開始する処理を実行する。特定再遊技結果入賞である場合、ステップS4716にて各種フラグ格納エリア183aに特定再遊技状態フラグをセットする処理を実行してから、ステップS4715の表示継続カウンタの計測開始処理に進む。
また、ステップS4717にていずれの遊技操作もおこなわれないまま、表示継続カウンタが第1移行期間に対応する30secに達した場合(ステップS4718:YES)、ステップS4719にて、特定再遊技状態フラグがセットされているか否かを判定する。セットされていない場合には、ステップS4720及びステップS4721の仮待機状態用の処理を実行する。ステップS4720及びステップS4721の処理は上記ステップS3616及びステップS3617の処理と同様であり、ベット表示部34や第1クレジットランプ56bを消灯状態とする処理である。
一方、特定再遊技結果入賞後に第1移行期間が経過した場合(ステップS4719:YES)、ステップS4722にてベット表示部34を消灯状態とする処理を実行し、ステップS4723にて第1クレジットランプ56bを点滅状態とする処理を実行してから、待機用処理を終了する。すなわち、特定再遊技結果入賞後の仮待機状態は、その他の結果後の仮待機状態と第1クレジットランプ56bの報知態様が異なっている。
更に、ステップS4701にて待機状態までの第2移行期間が経過したと判定した場合、ステップS4702にて、上記の特定再遊技状態フラグがセットされているか否かを判定する。セットされていない場合には、ステップS4703〜ステップS4707にて補助表示部65、スピーカ64、ベット表示部34及び第1クレジットランプ56bを待機モードとする処理を実行する。これらステップS4703〜ステップS4707の処理は、ステップS3602〜ステップS3605の処理と同様である。
一方、特定再遊技結果入賞後に第2移行期間が経過した場合(ステップS4702:YES)、ステップS4704にて補助表示部65を特定再遊技結果入賞が成立していることを報知するべく、例えば、「大チャンス発生中!!」といった文字表示を行うように制御する。その後、ステップS4705〜ステップS4707にて、スピーカ64、ベット表示部34及び第1クレジットランプ56bを待機モードとする処理を実行する。
図89は、本変形例における仮待機状態と待機状態の様子を示すタイミングチャートである。
図89(a1)に示すように、tf1にて開始されたゲームが通常再遊技結果当選であり、tf2にて通常再遊技結果入賞が成立した場合、tf2から第1移行期間(TA)が経過するtf3になると、仮待機状態に設定される。この場合、ベット表示部34が消灯状態とされる。ちなみに、通常再遊技結果入賞後であるため、第1クレジットランプ56bは、消灯状態のままである。その後、tf2から第2移行期間(TB)が経過するtf4になると、待機状態に設定される。この場合、BET表示部75は消灯状態となり、補助表示部65も待機モードに設定される(図89(a2))。
図89(b1)に示すように、tf11にて開始されたゲームが小役結果当選であり、tf12にて当該ゲームが終了した場合、tf12から第1移行期間(TA)が経過するtf13になると、仮待機状態に設定される。この場合、ベット表示部34及び第1クレジットランプ56bが消灯状態とされる。その後、tf12から第2移行期間(TB)が経過するtf14になると、待機状態に設定される。この場合、BET表示部75は消灯状態となり、補助表示部65も待機モードに設定される(図89(b2))。
図89(c1)に示すように、tf21にて開始されたゲームが特定再遊技結果当選であり、tf22にて特定再遊技結果入賞が成立した場合、tf22から第1移行期間(TA)が経過するtf23になると、仮待機状態に設定される。この場合、ベット表示部34は消灯状態とされ、第1クレジットランプ56bが点滅状態とされる。その後、tf22から第2移行期間(TB)が経過するtf24になると、待機状態に設定される。この場合、第1クレジットランプ56bやBET表示部75は消灯状態となり、補助表示部65も待機モードに設定される。但し、補助表示部65の表示態様は、図89(a2)や図89(b2)の場合と異なっている(図89(c2))。
上記のように、特定再遊技結果入賞や、小役結果等であったゲームが終了した後は、第1クレジットランプ56bはいずれも点灯状態となる。但し、本変形例では、第1移行期間が経過して仮待機状態となった場合には、小役結果等の後は消灯状態となるものの、特定再遊技結果入賞後は点滅状態となる。そのため、仮待機状態に移行する前は、第1クレジットランプ56bの報知態様から特定再遊技結果と小役結果等とを判別することができないものの、仮待機状態に移行した後は判別することが可能となる。
これに対して、いずれの結果であっても、ベット表示部34は仮待機状態となると消灯状態となる。ここで、ベット表示部34は、スロットマシン10の前方を向く遊技パネル25に設けられている。これに対して、第1クレジットランプ56bは、遊技パネル25の下方であって、遊技パネル25に交差する操作面から上方に向けて突出した第1クレジット投入スイッチ56に内蔵されている(図1、図2参照)。この場合、遊技台が複数並設された島の端から本スロットマシン10を視認するなど、本スロットマシン10から離れた場所から視認した場合には、ベット表示部34の点灯の有無は確認できるものの、第1クレジットランプ56bの点灯の有無は確認できない又はベット表示部34よりも確認しにくい。そのため、上記のように第1クレジットランプ56bが点灯状態(点滅状態)であるか否かを確認しようとするならば、本スロットマシン10の近くまで来て確認する必要が生じ得る。このように、一見してスロットマシン10の状態を確認しにくくすることで、仮に所望の状態ではなかったとしても、近くまで来たのだから遊技してみよう、と思わせる動機づけとすることができ、本スロットマシン10の稼働率を向上させることが可能となる。
更に、待機状態に移行すると、第1クレジットランプ56bやベット表示部34はいずれの結果後も消灯状態となるものの、補助表示部65の表示態様が特定再遊技結果入賞後だけ異なっている。このようにすることで、特定再遊技結果入賞が成立しており、ATモード移行抽選等にて当選している可能性が十分にある状況でスロットマシン10が放置されてしまうことを抑制することが可能となる。
<変形例6>
本変形例では、清算スイッチ59を操作することでクレジットの清算が行われた場合の報知について説明する。図90は、本変形例におけるメダル返却処理を示すフローチャートである。メダル返却処理は、通常処理(図18)におけるステップS206にて実行される処理である。
ステップS4801では、清算スイッチ59が操作されたか否かを判定し、操作されていなければそのまま本メダル返却処理を終了する。清算スイッチ59が操作された場合、ステップS4802に進む。ステップS4802では、直前のBET用処理において特定再遊技フラグがセットされており、特定再遊技結果入賞に基づく再遊技状態であるか否かを判定する。特定再遊技フラグがセットされていない場合には、ステップS4803にて清算コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行する。
続くステップS4804では、いずれかの再遊技フラグがセットされているか否かを判定し、いずれの再遊技フラグもセットされておらず、再遊技状態ではない場合、ステップS4805にてBETカウンタとクレジットカウンタとの合計数に相当する枚数のメダルが払い出されるようにホッパ装置51を制御する。その後、ステップS4806にてBETカウンタ及びクレジットカウンタを0にクリアする処理を実行してから、本メダル返却処理を終了する。
ステップS4804にていずれかの再遊技フラグがセットされており、再遊技状態である場合、ステップS4807にてクレジットカウンタの値に相当する枚数のメダルが払い出されるようにホッパ装置51を制御する。その後、ステップS4808にてクレジットカウンタを0にクリアする処理を実行してから、本メダル返却処理を終了する。
つまり、本変形例では、再遊技状態においてもクレジットの清算が可能となっており、再遊技状態以外ではベットされている仮想メダルの分も含めてメダルの払出が行われ、再遊技状態においてはベットされている仮想メダルの分を除いてメダルの払出が行われる。そのため、再遊技状態においては、清算スイッチ59を操作することでクレジットの清算は可能であるものの、清算後においても、少なくとも1ゲームは新たなメダルを要することなく遊技することが可能な状態は維持される。かかる構成は、例えば、遊技ホールの閉店時等、遊技の終了が迫られている状況下において、再遊技結果入賞が連続して遊技を終了することができないことを解消しながらも、再遊技結果と小役結果とを明確に区別するための構成であり、このようにすることで、1ゲーム分の遊技可能な権利を放棄してでも遊技を終了することが可能となり、遊技者の多様なニーズに応じることができるようになっている。
但し、再遊技状態のうち、特定再遊技結果入賞に基づく再遊技状態においては、1ゲーム分の遊技可能な権利だけではなく、上記の通り特定役当選に基づくATモード当選等の可能性が高く、そのまま遊技を終了してしまうことは遊技者にとって大きな損失につながる可能性が高い。そこで、ステップS4802にて特定再遊技フラグがセットされていると判定した場合、ステップS4809にて、当該特定再遊技フラグがセットされてから、第3移行期間が経過したか否かを、例えば特定再遊技フラグをセットしてから計測を開始するタイマカウンタ等を用いて判定する。本変形例では、第3移行期間として、20secを設定しており、当該20secは上記待機状態に設定する第2移行期間よりも短く、仮待機状態に設定する第1移行期間よりも短い期間として設定している。第3移行期間が経過していない場合には、そのままメダル返却処理を終了する。
すなわち、本変形例では、特定再遊技結果入賞に基づく再遊技状態となってから第3移行期間が経過するまでは、清算スイッチ59を操作してもクレジットの清算が行えないようにしている。
ステップS4809にて第3移行期間が経過した場合、ステップS4810にて各種カウンタエリア106eに設けられた清算操作カウンタを1加算する処理を実行し、ステップS4811にて当該清算操作カウンタが特定数としての2に至ったか否かを判定する。2に至っていない場合、すなわち、第3移行期間が経過した後であっても、1回目の清算操作である場合には、そのままメダル返却処理を終了する。
つまり、特定再遊技結果入賞に基づく再遊技状態においては、清算スイッチ59を操作しても、クレジットの清算が制限される場合があるようにしている。このようにすることで、特定再遊技結果当選に基づくATモード当選等を放棄してしまうことを好適に抑制することが可能となる。
ステップS4811にて清算操作カウンタが特定数となった場合、ステップS4812にて清算操作カウンタをクリアした後、ステップS4813にて特定清算コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行する。その後、ステップS4804〜ステップS4808にてクレジットの清算用の処理を行う。つまり、特定再遊技結果入賞に基づく再遊技状態においては、特定数の清算操作を行うことでクレジットの清算が可能となるように設定されている。
表示制御装置81側の返却時演出処理について、図91のフローチャートを参照しながら説明する。返却時演出処理は、演出設定処理(図51)におけるその他の処理(ステップS2011)の一処理として実施される処理である。
ステップS4901では、上記の清算コマンド及び特定清算コマンドのいずれかのコマンドを受信しているか否かを判定し、受信していない場合には、そのまま返却時演出処理を終了する。いずれかのコマンドを受信している場合、ステップS4902に進む。
ステップS4902では、各種カウンタエリア183bに設けられた返却期間カウンタの減算を開始する。返却期間カウンタは、清算時の効果音(返却時効果音)の継続期間をCPU181が把握するためのカウンタであり、初期値は5000に設定されている。返却期間カウンタは2sec周期で1ずつ減算され、10secで0となる。
続くステップS4903では、特定清算コマンドを受信しているか否かを判定し、特定清算コマンドではなく清算コマンドである場合、ステップS4904にて返却時効果音が出力されるようにスピーカ64を制御する。そしてステップS4905にて、上記の返却期間カウンタが0となったか否かを判定し、0となるまで待機する。0となった場合には、ステップS4906にて、上記の返却時効果音の出力を停止したうえで、本返却時演出処理を終了する。返却時効果音としては、例えば、「ピンポーン 清算しました」といったアナウンスが所定期間に亘って繰り返し行われるように設定されている。なお、当該返却時効果音は、大きな音量(最大音量)にて行われることが好ましく、このようにすることで、不正にホッパ装置51を操作しようとする不正行為と、正規の清算操作とを遊技ホールの管理者が区別し易くなる。
ステップS4903にて特定清算コマンドを受信した場合、ステップS4907に進む。ステップS49047ステップS4921の処理は、上記特定再遊技ベット演出設定処理(図68)におけるステップS3405〜ステップS3419の処理と同様の処理である。すなわち、ステップS4907〜ステップS4921の処理により、疑似ベット演出におけるベット過程演出が実行されるようになる。
そして、ステップS4921にてベット過程演出が完了し、特定再遊技結果入賞に基づく再遊技状態におけるベット対応演出に切り替わった後、ステップS4904にて、上記の返却時効果音が出力されるようにする処理を実行してから、本返却時演出処理を終了する。
クレジットの清算が行われる様子について、図92のタイミングチャートを参照しながら説明する。
図92(a)は、小役結果等の後で、清算が行われる様子を示している。
すなわち、tg1にて賭数操作が行われ、ベット過程演出がtg2にて完了した後、tg3にて各リール32L,32M,32Rの回転が開始され、tg4にて停止したとし、tg2の抽選処理の結果が小役結果であった場合である。この場合、tg5にて清算スイッチ59の操作が行われると、tg6までメダルの払出が行われる。ここで、上記のように清算によりクレジットカウンタが0となることから、tg5にて第1クレジットランプ56も消灯状態とされる。また、上記の返却時効果音が実行される所定期間は、クレジットカウンタの最大数と、ベットカウンタの最大数との合計数(53)のメダルが払い出されるよりも長い期間として設定されており、メダルの返却が完了するtg6よりも後であるtg7まで返却時効果音は継続する。ちなみに、本変形例では、返却時効果音の長さは、メダルの返却数に関わらず一律の所定期間(TC、10sec)として設定されており、このようにすることで、記憶容量の削減を図ることが可能としている。
図92(b)は、特定再遊技結果入賞後に清算が行われる様子を示している。
すなわち、tg1〜tg4と同様にtg11〜tg14にてゲームが完了し、tg14にて特定再遊技結果入賞に基づく再遊技設定用処理が行われた場合である。第3移行期間が経過した後であるt15において清算スイッチ59の操作が行われても、清算操作カウンタが1であることから清算は行われない。続くtg16にて、再度の清算スイッチ59の操作が行われることで、清算操作カウンタが2となり、清算が開始される。但し、tg16では返却時効果音の出力は開始されない。その代わりに、tg16からtg17にて、ベット過程演出が行われ、tg17にてベット対応演出に切り替わる。tg17にてベット過程演出が完了すると、当該tg17から清算時効果音の出力が開始され、当該清算時効果音の出力はtg19まで継続する。なお、メダルの返却はtg18にて完了する。
ここで、本変形例では、特定清算コマンドを受信した場合の清算時効果音の長さは、上記の所定期間から、ベット過程演出が行われる長さを減じた長さとしている。このようにすることで、特定清算コマンドに基づく清算時効果音が、メダル返却の完了後も不必要に長く継続してしまう不都合や違和感を生じさせないようにすることが可能となる。
清算時効果音の出力が終了したtg19の後、tg20にて賭数操作を介さずに開始操作が行われると、上記のように再遊技状態にてベットされていることからして、当該ベットに対応するゲームを開始することが可能である。
このように、特定再遊技結果入賞に基づく再遊技状態においては、清算スイッチ59を操作しても清算が制限される場合があるようにしたことから、遊技者が特定再遊技結果入賞に気付かずに遊技を終了してしまうことを好適に抑制することが可能となる。
そのうえで、特定再遊技結果入賞に基づく再遊技状態においても、清算スイッチ59を特定数に亘って操作することで清算を可能とし、それを知りながらも遊技を終了しようとする遊技者のニーズにも応じることが可能となる。
ところが、遊技終了を急ぐあまり、特定再遊技結果入賞に気付かずに清算スイッチ59を連打して清算しようとする遊技者もいると考えられる。そこで、上記のように、清算スイッチ59の操作によって清算を可能としながらも、このような場合には、疑似ベット演出が行われるようにしたことから、上記のように特定再遊技結果入賞に気付かずに清算を行った遊技者ですら気付くことが期待でき、遊技者が不利益を被る場面を生じさせにくくすることが可能となる。
しかも、清算スイッチ59の操作に基づく疑似ベット演出は、清算時効果音と重複しないように設定されている。これにより、疑似ベット演出が行われていることにより気付き易くなり、特定再遊技結果当選による恩恵を放棄してしまう場面を生じさせにくくする効果を高めることが可能となる。
上記のような清算時効果音と、疑似ベット演出とを重複させないようにする構成は、以下のように変更してもよい。
図92(c)では、特定再遊技結果入賞に基づく再遊技状態において、清算を行う場合、清算時効果音の出力が先に行われ、疑似ベット演出が後で実行される様子を示している。
すなわち、tg11〜tg14と同様に、tg21〜tg24にて特定再遊技結果入賞に基づく再遊技状態に設定され、tg25及びtg26にて清算スイッチ59の操作が行われることで、クレジットの清算が行われる。この場合、tg26からメダルの返却が実行されるとともに、tg26から返却時効果音の出力が開始される。そして、メダルの返却がtg27にて完了すると、当該tg27から疑似ベット演出が開始される。当該疑似ベット演出はtg29まで実行される。つまり、tg26からtg28までが返却時効果音の出力期間とされており、tg27からtg28では、ベット過程演出側が優先され、返却時効果音の出力は制限される。
この場合、清算が開始された際に、返却時効果音の出力が開始されるものの、第1クレジットランプ56bの消灯は、疑似ベット演出が開始されるtg27としていることから、清算が開始されたのにもかかわらず、第1クレジットランプ56bが点灯状態であることを通じて、特定再遊技結果入賞に気付かせ易くすることが可能となる。
上記のように、特定再遊技結果入賞に基づく再遊技状態において清算が行われたとしても、再遊技状態であることから新たなベットを要することなくゲームが可能である。図92(d)では、上記図92(b)において、清算が行われた後、ゲームが開始されるタイミングが異なっている。
すなわち、tg31〜tg38は、上記tg11〜tg18と同様であり、tg38にてtg36から開始されたメダル返却が完了することを示している。また、tg36から疑似ベット演出が行われ、tg37からは返却時効果音が出力されている。かかる状況下において、返却時効果音が終了する予定であったtg40よりも前であるtg39にて開始操作が行われた場合、当該tg39にて各リール32L,32M,32Rの回転が開始される。そこで、このような場面においては、返却時効果音をtg39にて終了するようにするとよい。このようにすることで、回転開始時の演出や処理と、返却時効果音やそれ用の処理等が重複することを回避することが可能である。
<変形例7>
本変形例では、疑似ベット演出の態様を変更する。図93は、本変形例における特定再遊技ベット演出設定処理を示すフローチャートである。
本変形例における特定再遊技ベット演出設定処理では、図68の処理と比較して、賭数操作に基づくベット過程演出のベットの間隔と、開始操作に基づいてベット対応演出を行う場合もベット過程演出を行う点が相違しており、他の処理は図68における対応する処理と同様である。
すなわち、本変形例では、賭数操作に基づくベット過程演出のベットの間隔を設定する処理(ステップS5011及びステップS5016)にて、上記実施形態の間隔(約0.1sec)よりも長い約0.2secを設定する。すなわち、本変形例における疑似ベット演出のベット過程演出でのベット同士の間隔は、通常再遊技結果入賞に基づいて実行される再遊技ベット演出のベット過程演出でのベット同士の間隔と同じ間隔であり、疑似ベット演出のベット過程演出は、再遊技ベット演出のベット過程演出と報知態様が共通している。
また、本変形例では、ステップS5020にて開始操作コマンドを受信していると判定した場合、第1クレジットランプ56bや、全ベット表示部34a〜34cの消灯処理(ステップS5021、ステップS5023)を経て、ステップS5025にて第1ベット表示部34aを点灯状態とする処理を実行した後、本変形例ではステップS5026にてベット時効果音を出力する処理を実行する。
そして、ステップS5027にて前回のベット数が1であったか否かを判定し、1ではない場合には、ステップS5028に進み、ベットタイマに約0.1secに相当する67を入力する処理を実行し、ステップS5029にて当該ベットタイマが0となるまで待機する。ベットタイマが0となった場合に、ステップS5029にて肯定判定し、ステップS5030にて第2ベット表示部34bを点灯状態とする処理を実行するとともに、ステップS5031にてベット時効果音を出力する処理を実行する。
続くステップS5032では、前回のベット数が2であったか否かを判定し、2ではない場合には、ステップS5033に進み、ベットタイマに約0.1secに相当する67を入力する処理を実行し、ステップS5034にて当該ベットタイマが0となるまで待機する。ベットタイマが0となった場合に、ステップS5034にて肯定判定し、ステップS5035にて第3ベット表示部34cを点灯状態とする処理を実行するとともに、ステップS5036にてベット時効果音を出力する処理を実行してから、特定再遊技ベット演出設定処理を終了する。なお、ステップS5027又はステップS5032にて否定判定した場合、そのまま特定再遊技ベット演出設定処理を終了する。
すなわち、本変形例では、特定再遊技結果入賞に基づく再遊技状態において、いずれかの賭数操作が行われた場合には、再遊技ベット演出におけるベット過程演出と報知態様が共通するベット過程演出を実行した後、ベット対応演出に切り替える。一方、当該再遊技状態において、賭数操作を介することなく開始操作が行われた場合は、連ベット演出におけるベット過程演出と報知態様が共通するベット過程演出を実行した後、ベット対応演出に切り替える。上記のとおり、再遊技ベット演出におけるベット過程演出よりも連ベット演出におけるベット過程演出の方が、演出に要する期間が短くなるように設定されている。よって、上記のようにすることで、特定再遊技結果入賞に基づく再遊技状態において、賭数操作を介することなく開始操作が行われた場合には、賭数操作に基づく疑似ベット演出よりは、早期にベット過程演出を終了させてベット対応演出に切り替えることが可能となり、各リール32L,32M,32Rの回転等とベット過程演出との重複を少なくすることができる。
また、既に説明した通り、特定再遊技ベット演出設定処理では、賭数操作を介することなく開始操作が行われた場合であっても、ウェイト期間の経過前であれば(ステップS5022:YES)、賭数操作に基づく疑似ベット演出と同様の演出が行われる。つまり、本変形例では、賭数操作を介することなく開始操作が行われた場合において、ウェイト期間の経過前と経過後とで、ベット過程演出の報知態様が異なる構成といえる。このようにすることで、ベット演出を各リール32L,32M,32Rの回転開始の有無といった遊技の進行状況に応じてうまく合わせることが可能となる。
この場合、上記変形例のように、いずれの報知態様もベット過程演出を経てベット対応演出に切り替わるようにすることで、両報知態様の相違点を極力少なくすることが可能となり、遊技の進行状況にベット演出を合わせながらも遊技者に違和感を与えないようにすることが可能となる。
しかも、いずれの報知態様も、他のベット演出に用いられる報知態様であり、ウェイト期間の経過前の報知態様は、再遊技ベット演出における報知態様と共通しており、ウェイト期間の経過後の報知態様は、連ベット演出における報知態様と共通している。このようにすることで、ベット演出の報知態様を遊技進行に応じて変更するうえで、専用の報知態様を設ける必要が生じず、記憶データの少量化を図ることが可能となる。
特に、両報知態様は、ベット表示部34a〜34cを点灯状態とする間隔が異なるだけであるため、当該間隔の調整だけで、ベット演出の報知態様を変更することが可能である。よって、極めて簡素な構成にて、ベット演出を遊技進行にマッチさせることが可能となる。
また、ベットの間隔の調整だけであることから、ベット過程演出中にウェイト期間が経過した場合に、ウェイト期間が経過した側のベット演出に切り替えても、当該間隔のズレが生じるだけで済み、早期にベット過程演出を完了させながらも、遊技者に与える違和感を低減する効果も期待できる。
<その他の実施形態>
なお、上述した各実施形態や各変形例の記載内容に限定されず例えば次のように実施してもよい。ちなみに、以下の各構成を個別に上記各実施形態や各変形例に対して適用してもよく、一部又は全部を組み合わせて上記各実施形態や各変形例に対して適用してもよい。また、上記各実施形態や各変形例に示した各種構成の全て又は一部を任意に組み合わせることも可能である。この場合、組み合わせの対象となる各構成の技術的意義(発揮される効果)が担保されることが好ましい。実施形態や変形例の組み合わせからなる新たな構成に対して以下の各構成を個別に適用してもよく、一部又は全部を組み合わせて適用することも可能である。
(1)再遊技設定用処理を、ゲームの開始に際してBET用処理の一処理として実行することを前提として説明したが、ゲームの終了に際して再遊技結果入賞が成立している場合に再遊技設定用処理を行う構成であってもよい。より詳しくは、リール制御処理(図22)における払出判定処理(ステップS413)にて、再遊技結果入賞が成立している場合に当該再遊技設定用処理を実行する構成としてもよい。また、通常処理(図18)におけるメダル払出処理(ステップS214)にて、再遊技設定用処理を実行する構成としてもよい。
(2)通常再遊技結果入賞が成立した場合には、BET表示部75を順次点灯状態とするようにしたうえで、特定再遊技結果入賞が成立した場合には、BET表示部75を同時に点灯状態とする構成としたが、かかる構成を変更してもよい。すなわち、特定再遊技結果入賞が成立した場合であっても、BET表示部75を順次点灯状態とする構成としてもよい。この場合、各BET表示部75a〜75cを点灯状態とする間隔は、通常再遊技結果と特定再遊技結果とで同じ又は略同じ間隔としてもよいし、異なる間隔としてもよい。但し、特定再遊技結果入賞に基づく疑似ベット演出におけるベット過程演出中に開始操作が行われた場合、各リール32L,32M,32Rの回転が開始されない場面を生じさせないようにするためには、特定再遊技結果入賞に基づいて各BET表示部75a〜75cを点灯状態とする間隔は通常再遊技結果の場合よりも短いことが好ましく、例えば、第1操作対応処理において各BET表示部75a〜75cを点灯状態とする間隔と同じ又は略同じ長さとしてもよいし、第1操作対応処理において各BET表示部75a〜75cを点灯状態とする間隔よりも短い間隔としてもよい。
(3)第1再遊技以外の再遊技を特定再遊技結果とし、当該特定再遊技結果入賞時に第1クレジットランプ56bを点灯させるとともに、第1クレジット投入スイッチ56等の操作に基づき疑似ベット演出を行う構成としたが、他の結果の後でも、同様に第1クレジットランプ56bを点灯等させたり、疑似ベット演出を行う構成としてもよい。例えば、第1再遊技としての通常再遊技結果入賞が成立した後であっても、所定条件が成立していれば第1クレジットランプ56bを点灯(点滅)させるとともに、第1クレジット投入スイッチ56等の操作に基づき疑似ベット演出を行う構成としてもよい。また、所定の小役結果や外れ結果であっても、所定条件が成立していれば第1クレジットランプ56bを点灯させるとともに、第1クレジット投入スイッチ56等の操作に基づき疑似ベット演出を行う構成としてもよい。所定条件としては、例えば、何らかの遊技状態移行が生じる場合や、ベット時演出や開始時演出として所定の演出が設定されている場合としてもよい。なお、通常再遊技結果で第1クレジットランプ56bを点灯させたり疑似ベット演出を行う場合、上記の特定再遊技結果時と同様に、仮想メダルの自動投入処理が早期に完了するようにすると好ましく、具体的には、通常再遊技結果であってもステップS2414〜ステップS2416の処理にて自動投入処理を行う構成とするとよい。
(4)疑似ベット演出において、ウェイト期間が経過していなければ、ベット過程演出中に開始操作が行われてもベット対応演出に切り替えない構成としたが、ウェイト期間の経過の有無に関わらず、すなわち当該開始操作に基づく各リール32L,32M,32Rの回転の開始の有無に関わらず、ベット過程演出中の開始操作に基づいてベット対応演出に切り替える構成としてもよい。
(5)疑似ベット演出において、ベット過程演出中に開始操作が行われた場合、当該ベット過程演出を制限する態様は上記のものに限定されない。例えば、開始操作に基づきベット過程演出を中断し、開始操作に基づく開始演出等が終了した後で、ベット過程演出を再開するようにしてもよい。この場合、中断したポイントからベット過程演出を再開するようにしてもよいし、ベット過程演出の最初から再開するようにしてもよい。更に、ベット過程演出中に開始操作が行われた場合、ベット時効果音の出力ボリュームを下げるようにしてもよいし、点灯演出の輝度を下げるようにしてもよい。
(6)疑似ベット演出において、ベット過程演出中に開始操作が行われた場合、当該ベット過程演出を制限するか否かを、実行済みのベット過程演出や、残りのベット過程演出に基づいて決定する構成としてもよい。例えば、残りのベット過程演出のデータ量や実行時間が所定未満であれば、ベット過程演出中に開始操作が行われてもベット過程演出を中断せずにそのまま継続するようにし、残りのベット過程演出のデータ量や実行時間が所定以上であれば、ベット過程演出を中断する構成としてもよい。より詳しくは、例えば、3ベットに対応するベット過程演出を行ううえで、2ベットまでのベット過程演出が完了しているタイミングで開始操作が行われた場合には、ベット過程演出を中断せずに3ベットまで継続させ、1ベットまでのベット過程演出が完了しているタイミングで開始操作が行われた場合には、ベット過程演出を中断して3ベットのベット対応演出に切り替える構成としてもよい。更に、ベット同士の待ち時間の最中に開始操作が行われた場合において、その待ち時間の経過状況に応じて、ベット過程演出を中断するか継続するかを決定する構成としてもよく、待ち時間が所定時間未満であれば継続させるものの、待ち時間が所定時間以上であれば中断するようにしてもよい。
(7)疑似ベット演出において、ベット過程演出中に開始操作が行われ、当該ベット過程演出を中断して、ベット対応演出に切り替える構成において、ベット同士の待ち時間の最中に開始操作が行われた場合には、待ち時間の経過を待たずにベット対応演出に切り替える構成としたが、待ち時間の経過を待ってベット対応演出に切り替える構成としてもよい。具体的には、例えば、3ベットのベット過程演出を行う場合において、第1ベット表示部34aを点灯状態とした後、第2ベット表示部34bを点灯状態とするまでの待ち時間の最中で開始操作が行われた場合、第2ベット表示部34bを点灯状態とするまでの待ち時間が経過した際に、第2ベット表示部34b及び第3ベット表示部34cを点灯状態とするようにしてもよい。
(8)疑似ベット演出において、ベット過程演出中に開始操作が行われた場合、当該ベット過程演出を制限する処理や、開始演出を制限する処理だけではなく、別の処理を実行する構成としてもよい。例えば、ベット過程演出中に開始操作が行われた回数を計測する処理を実行する構成としてもよく、この場合、当該ベット過程演出中の開始操作の回数に応じて、補助表示部65等にて所定の演出を実行する構成としてもよい。所定の演出としては、例えば、遊技者の操作スピードの速さを祝福するような内容の演出であってもよいし、逆に、誤操作が発生し易い状況である旨の注意喚起を示す内容であってもよい。
(9)疑似ベット演出において、ベット過程演出中に開始操作が行われた場合、ベット過程演出の進行度合いに応じて、ベット過程演出を制限する場合の態様を異ならせる構成としてもよい。具体的には、ベット過程演出が開始されてから完了前である第1のタイミングにて開始操作が行われた場合には、第1制限態様として、例えば、その第1のタイミングにてベット対応演出に切り替え、ベット過程演出が開始されてから完了前であって第1のタイミングよりも遅い第2のタイミングにて開始操作が行われた場合には、第2制限態様として、例えば、点灯演出は継続させるもののベット効果音の出力を制限するようにしてもよい。
(10)主制御装置101側の再遊技設定処理において、BET表示部75を一旦すべて消灯状態とする構成としたが、消灯状態を介さない構成としてもよい。この場合、特に特定再遊技結果入賞に基づく再遊技設定処理では、BET表示部75は点灯状態のまま維持されることになる。
(11)特定再遊技結果入賞に基づく再遊技設定処理においても、通常再遊技結果入賞と同様に、ベット同士の待ち時間を設けて、第1BET表示部75a、第2BET表示部75b、第3BET表示部75cを順次点灯状態とさせる構成としてもよい。この場合、通常再遊技結果入賞の場合のベット同士の待ち時間と、特定再遊技結果入賞の場合のベット同士の待ち時間とが同じ時間であってもよいし、異なる時間であってもよく、通常再遊技結果の場合の方が特定再遊技結果の場合よりも待ち時間が長い構成としてもよいし、短い構成としてもよい。但し、特定再遊技結果入賞に基づいて、第1クレジット投入スイッチ56を疑似的に操作させる際に、ベットが完了していることが好ましく、この場合、通常再遊技結果の場合よりも特定再遊技結果の方がベット同士の待ち時間が短い構成が好ましい。また、通常再遊技ベット演出設定処理において、ベット同士の待ち時間を設けない等して、当該ベット同士の待ち時間が特定再遊技入賞の場合のベット同士の待ち時間と同じ時間となるようにしてもよい。
(12)特定再遊技ベット演出設定処理では、主制御装置101側のベットが完了してから処理が進行する構成としたが、主制御装置101側のベットの完了を待たずに、処理を進行する構成としてもよい。この場合、特定再遊技結果入賞後に直ちに第1クレジット投入スイッチ56が操作された場合であっても、主制御装置101側のベットの方が、表示制御装置81側の疑似ベット演出よりも早期に完了するようにするとよい。
(13)表示制御装置81側のベット表示部34やスピーカ64によって疑似ベット演出を行う構成としたが、主制御装置101側のBET表示部75にて疑似ベット演出を行う構成としてもよい。
(14)第1クレジットランプ56bは表示制御装置81が制御する構成としたが、主制御装置101が制御する構成としてもよい。また、ベット表示部34やスピーカ64についても主制御装置101が制御する構成とし、疑似ベット演出等を行うための処理を主制御装置101が実行する構成としてもよい。
(15)再遊技状態の契機が特定再遊技結果であれば第1クレジットランプ56bを点灯状態としたり疑似ベット演出等を行う構成としたが、再遊技状態において疑似ベット演出等を行う条件を異ならせてもよい。
例えば、ATモード開始ゲームとして、第2再遊技結果入賞や第3再遊技結果入賞が成立した場合には疑似ベット演出等を行うものの、ATモード開始ゲームであっても、第1再遊技結果入賞が成立した場合には疑似ベット演出等を行わない構成を変更し、ATモード開始ゲームであればいずれの再遊技結果入賞であっても疑似ベット演出等を行う構成としてもよい。
また、ATモードの終了ゲームがいずれかの再遊技結果入賞であれば疑似ベット演出を行う構成としてもよいし、再遊技結果の当選確率が向上する所謂RT状態を設け、当該RT状態への移行ゲームや終了ゲームにて入賞した再遊技結果後に疑似ベット演出等を行う構成としてもよい。
更に、特定再遊技結果入賞後であっても、ATモードの残りゲーム数や有利区間の上限ゲーム数までの残りゲーム数、有利区間の上限増加枚数までの残り増加枚数に応じて、疑似ベット演出等の実行の有無を異ならせてもよく、ATモードの残りゲーム数が所定ゲーム数以上ある場合や有利区間の上限ゲーム数までの残りゲーム数が所定ゲーム数以下である場合や、有利区間の上限増加枚数までの残り増加枚数が所定枚数以下である場合等には、特定再遊技結果入賞後であっても疑似ベット演出等を行わない構成としてもよい。
(16)疑似ベット演出におけるベット過程演出中に開始操作が行われた場合に、当該ベット過程演出を制限するか否かを、疑似ベット演出の契機や状況に応じて異ならせる構成としてもよい。
例えば、ATモード開始ゲームとして、第2再遊技結果入賞や第3再遊技結果入賞が成立した場合には疑似ベット演出におけるベット過程演出中に開始操作が行われた際に当該ベット過程演出を制限するものの、ATモード開始ゲームであっても、第1再遊技結果入賞に基づいて疑似ベット演出等を行っている場合にはベット過程演出中に開始操作が行われた場合であっても当該ベット過程演出を制限しない構成としてもよい。
また、ATモードの終了ゲームの疑似ベット演出におけるベット過程演出中に開始操作が行われた際に当該ベット過程演出を制限するものの、ATモードの途中であれば、疑似ベット演出におけるベット過程演出中に開始操作が行われた際に当該ベット過程演出を制限しない構成としてもよい。
更に、特定再遊技結果入賞後であっても、ATモードの残りゲーム数や有利区間の上限ゲーム数までの残りゲーム数、有利区間の上限増加枚数までの残り増加枚数に応じて、疑似ベット演出におけるベット過程演出中に開始操作が行われた際に当該ベット過程演出を制限するか否かを異ならせてもよく、ATモードの残りゲーム数が所定ゲーム数以上ある場合や有利区間の上限ゲーム数までの残りゲーム数が所定ゲーム数以下である場合や、有利区間の上限増加枚数までの残り増加枚数が所定枚数以下である場合等には、疑似ベット演出におけるベット過程演出中に開始操作が行われた際に当該ベット過程演出を制限せず、その逆であれば制限する構成としてもよい。
(17)第1クレジット投入スイッチ56に第1クレジットランプ56を内蔵させて第1クレジット投入スイッチ56自体が点灯する構成としたが、第1クレジット投入スイッチ56の周囲に第1クレジットランプ56を設け、第1クレジット投入スイッチ56の周囲が点灯状態となることで、当該第1クレジット投入スイッチ56の操作が促される構成としてもよいし、補助表示部65にて第1クレジット投入スイッチ56の操作を促す第1状態(例えば、「PUSH」との表示)を行い、第1クレジット投入スイッチ56を操作することで、当該第1状態の表示を終了して第2状態(上記の「PUSU」を表示しない状態)に切り替わる構成としてもよい。そして、これらを点灯状態としたり第1状態としたりすることにより、疑似ベット演出等の開始が促される構成としてもよい。
(18)第1クレジット投入スイッチ56の操作を促すように第1クレジットランプ56bを設けたが、第2クレジット投入スイッチ57やメダル投入口45にも対応する報知手段を設けてもよく、当該報知手段が第1状態となることで第2クレジット投入スイッチ57やメダル投入口45による賭数操作が可能であり、第2状態となることで第2クレジット投入スイッチ57やメダル投入口45の操作が不可であることが報知される構成としてもよい。そして、これらの報知手段を第1状態とすることにより、疑似ベット演出等の開始が促される構成としてもよい。
(19)再遊技ベット演出と連ベット演出において、ベット同士の待ち時間(間隔)を異ならせたが、再遊技ベット演出と連ベット演出におけるベット同士の待ち時間を同じ長さとしてもよく、連ベット演出における待ち時間の方が再遊技ベット演出における待ち時間よりも長い構成としてもよい。疑似ベット演出におけるベット同士の待ち時間についても、連ベット演出における待ち時間と同じ時間としたり、ウェイト期間の経過前であれば再遊技ベット演出における待ち時間と同じ時間としたりしたが、これら連ベット演出における待ち時間よりも短くても長くてもよいし、再遊技ベット演出における待ち時間よりも短くても長くてもよい。
(20)通常再遊技結果に基づく再遊技ベット演出や、小役結果や外れ結果後の連ベット演出におけるベット過程演出でも、当該ベット過程演出中に開始操作が行われた場合、当該ベット過程演出を制限する構成としてもよい。特に、開始操作に基づいて所定の開始演出(例えば、押し順報知演出)が行われる場合に、当該ベット過程演出を制限する(例えば、ベット対応演出に切り替える)ことの意義は高いと考えられる。
(21)開始操作に基づく開始時演出として押し順報知演出とベット過程演出が重複する場合には、押し順報知演出側を制限したり、ベット過程演出側を制限する構成としたが、主制御装置101側の指示モニタ68における押し順報知も制限する構成としてもよい。
(22)疑似ベット演出におけるベット過程演出中に開始操作が行われ、当該開始操作に基づき押し順報知演出が行われる場合、当該押し順報知演出の開始を遅延させる構成としたが、当該ゲームでは押し順報知演出を実行しないようにしてもよい。例えば、ATモードをゲーム数ではなく押し順報知演出の実行回数にて規定するナビ回数管理型のATモードとする場合、当該ゲームで押し順報知演出が実行されないようにした場合には、当該ゲームにて実行する予定であった押し順報知演出を実行回数に計上しないようにし、押し順報知演出の残りの実行回数を減算しないようにする構成とするとよい。
(23)疑似ベット演出におけるベット過程演出中に開始操作が行われ、当該開始操作に基づき押し順報知演出が行われる場合、当該押し順報知演出の開始を遅延させる構成としたが、押し順報知演出の実行態様を異ならせる構成としてもよい。例えば、通常時は第1実行態様として黄色の数字でストップスイッチ42〜44の操作順序を報知するところ、疑似ベット演出におけるベット過程演出中に開始操作が行われた場合には、第2実行態様として紫の数字でストップスイッチ42〜44の操作順序を報知するようにしてもよい。この場合、当該第2実行態様による押し順報知演出は、疑似ベット演出におけるベット過程演出中に開始操作が行われた場合だけで実行される構成としてもよいし、疑似ベット演出におけるベット過程演出中に開始操作が行われた場合だけではなく他の場合にも実行される構成としてもよい。他の場合としては、例えば、ATモードの残りセット数が所定数以上である場合に第2実行態様による押し順報知演出が実行され得るようにしてもよい。
(24)ウェイト期間の経過前と経過後とで、疑似ベット演出におけるベット過程演出の態様を異ならせる構成としたが、再遊技ベット演出や連ベット演出におけるベット過程演出の態様を、ウェイト期間の経過前と経過後とで異ならせる構成としてもよい。
(25)ウェイト期間の経過前と経過後とでベット過程演出の態様を異ならせる構成において、ベット同士の待ち時間を異ならせるだけではなく、他の演出態様も異ならせる構成としてもよい。例えば、ウェイト期間の経過前と経過後とでベット過程演出のベット時効果音の種類を異ならせる構成としてもよいし、ベット表示部34の機能を補助表示部65にて担わせ、当該補助表示部65にて表示するベット数の表示態様をウェイト期間の経過前と経過後とで異ならせる構成としてもよい。
(26)再遊技状態においては待機状態に設定されない構成において、再遊技状態であっても待機状態に設定され得る第2移行期間が経過した場合には第1クレジットランプ56を点灯状態から消灯状態に切り替える構成としてもよい。この場合、特定再遊技結果に基づく再遊技状態であれば、第2移行期間が経過することで第1クレジットランプ56bが消灯状態となる。
(27)待機状態に設定する場合、主制御装置101側で管理するBET表示部75や遊技状態表示部76は待機状態としない一方、表示制御装置81側で管理するベット表示部34や第1クレジットランプ56bや補助表示部65、スピーカ64は待機状態とする構成としてもよく、その逆であってもよい。
(28)再遊技結果の当選確率が向上する所謂RT状態中の各ゲームの抽選結果を再遊技結果として規定してもよい。なお、この場合、当該RT状態中の各ゲームの抽選結果を特定結果と表現してもよく、特定結果に第1再遊技や第2再遊技等が含まれる構成としてもよい。更に、RT状態を再遊技状態として規定してもよい。
(29)BET表示部75や遊技状態表示部75を、遊技パネル25とは異なる位置に設けてもよい。例えば、遊技パネル25の下方であって当該遊技パネル25と交差する第1クレジット投入スイッチ56や演出スイッチ66が設けられた面にBET表示部75や遊技状態表示部75を設けてもよい。また、補助表示部65にて表示される構成としてもよい。この場合、BET表示部75や遊技状態表示部75の制御を表示制御装置81が担ってもよいし、補助表示部65の制御を主制御装置101が担ってもよい。
(30)仮待機状態に移行させるまでの第1移行期間を、待機状態に移行させるまでの第2移行期間よりも短い期間に設定したが、第1移行期間の方が第2移行期間よりも長い期間となるように設定してもよく、第1移行期間と第2移行期間とが同じ期間となるように設定してもよい。
(31)再遊技状態表示部76aは待機状態となっても点灯状態が継続される構成としたが、待機状態や仮待機状態となる際に消灯状態に切り替わる構成としてもよい。開始可能状態表示部76bや受入可能状態表示部76cは待機状態となる際に消灯状態に切り替わる構成としたが、仮待機状態となる際に消灯状態に切り替わる構成としてもよいし、待機状態となる際に消灯状態に切り替わらない構成としてもよい。
(32)特定再遊技結果に基づく再遊技状態において、清算スイッチ59が操作された場合には、クレジットの清算を行うとともに、第1クレジットランプ56bの点灯状態を維持する構成としてもよい。つまり、クレジットの清算と、疑似ベット演出の実行とが異なる清算操作に基づく構成としてもよい。
(33)特定再遊技結果に基づく再遊技状態において、清算スイッチ59が操作された場合には、クレジットの清算を行うとともに、疑似ベット演出を行ったうえで、更に第1クレジットランプ56bを点灯状態とする構成としてもよい。この場合、疑似ベット演出の開始時に第1クレジットランプ56bを消灯状態とせずに点灯状態を維持する構成としてもよいし、疑似ベット演出の開始時に第1クレジットランプ56bを消灯状態としたうえで、その後(例えば、疑似ベット演出においてベット対応演出に切り替わった後)で第1クレジットランプ56bを点灯状態に切り替える構成としてもよい。
(34)連ベット演出において、ベット時効果音が出力されない構成としてもよい。この場合、再遊技ベット演出においては、ベット時効果音が出力される構成としてもよく、再遊技ベット演出もベット時効果音が出力されない構成としてもよい。ウェイト期間の経過前は再遊技ベット演出に相当する演出を行う一方、ウェイト期間の経過後は連ベット演出に相当する演出を行う構成においては、ウェイト期間の経過前はベット時効果音を伴う再遊技ベット演出に相当する演出を行う一方、ウェイト期間の経過後はベット時効果音を伴わない連ベット演出に相当する演出を行う構成としてもよい。
(35)第2クレジット投入スイッチ57の操作に基づく疑似ベット演出と、メダル投入口45からメダルを投入した場合の疑似ベット演出との態様を異ならせてもよい。
(36)ベット過程演出と開始時演出やフリーズ演出が重複する場合にいずれかを制限する構成としたが、開始時演出やフリーズ演出との重複はベット過程演出に限定されず、いずれかの賭数操作に基づいて行われるベット時演出であればよい。
(37)通常再遊技ベット演出設定処理では、主制御装置101からの再遊技ベットコマンドを受信する度にベット過程演出を進行させる構成としたが、再遊技ベットコマンドを用いずに、表示制御装置81側でタイマカウンタ等を用いることでベットとベットとの間隔を特定したうえで、ベット過程演出を進行させる構成としてもよい。また、再遊技ベット演出では、ベット過程演出を行わずにベット対応演出のみ行う構成としてもよい。この場合、主制御装置101側の再遊技設定用処理におけるベットが完了してから、表示制御装置81側のベット対応演出が行われる構成とすることで、ベットが完了していないのにもかかわらず、開始操作が行われる不都合を解消することが可能である。
(38)ベット過程演出中に開始操作が行われた場合、フリーズ演出を発生させて各リール32L,32M,32Rの回転開始を遅延させる構成としたが、ウェイト期間を延長して各リール32L,32M,32Rの回転開始を遅延させる構成としてもよい。また、フリーズ演出において、補助表示部65にて表示演出を行う前提で説明していたが、補助表示部65での表示演出を行わず、単に各リール32L,32M,32Rの回転開始が遅延される構成としてもよい。更に、ベット過程演出の残り期間に応じて、各リール32L,32M,32Rの回転開始を遅延させる期間を異ならせてもよく、具体的には、ベット過程演出の残り期間が第1期間であれば、回転開始を第1期間又は当該第1期間に所定期間を加えた期間に亘って遅延させ、ベット過程演出の残り期間が第1期間よりも長い第2期間であれば、回転開始を第2期間又は当該第2期間に所定期間を加えた期間に亘って遅延させる構成としてもよい。なお、ベット過程演出の残り期間ではなく、残りの演出量(残りのベット数、残りの点灯数)で遅延期間を異ならせる構成としてもよい。
(38)各設定値によって出玉率が変化する構成とし、設定1が最も出玉率が低く、設定6が最も出玉率が高くなる構成としたが、設定値によって出玉(遊技媒体)の増減率や増減態様が変化する構成であればよい。例えば、設定1と設定2との出玉率が同じであるなど、一部の設定値の出玉率が同じであって、他の設定値の出玉率が異なる構成としてもよい。また、設定1,3,5は出玉の増減率が高く、設定2,4,6は出玉の増減率が低い構成としてもよい。また、設定1,5は短時間で出玉が所定量増加し長時間で出玉が所定量減少し、設定2,3,4は所定量の増加に設定1,5よりも長時間要するとともに所定量の減少に設定1,5よりも短時間で済み、設定6は出玉の増減がほとんど発生しない構成としてもよい。これらの場合、各設定値の出玉率は同じであってもよい。
(39)リール及びそれに対応するストップスイッチを3つ並列して備えるスロットマシンについて説明したが、かかる構成に限定されるものではなく、例えばリール及びそれに対応するストップスイッチを5つ並列して備えたスロットマシンであってもよい。リールの停止操作における誤操作を抑制するという観点からすると、リール及びそれに対応するストップスイッチは少なくとも2つあればよい。また、ベット数が3である状況で有効ラインが1ラインに設定されるスロットマシンについて説明したが、かかる構成に限定されるものではなく、例えば、有効ラインは5ラインであってもよい。
(40)スロットマシン10について具体化した例を示したが、スロットマシンとパチンコ機とを融合した形式の遊技機に適用してもよい。即ち、スロットマシンのうち、メダル投入及びメダル払出機能に代えて、パチンコ機のような球投入及び球払出機能をもたせた遊技機(所謂、球使用回胴式遊技機)としてもよい。かかる遊技機をスロットマシンに代えて使用すれば、遊技ホールでは球のみを遊技価値として取り扱うことができるため、パチンコ機とスロットマシンとが混在している現在の遊技ホールにおいてみられる、遊技価値たるメダルと球との別個の取扱による設備上の負担や遊技機設置個所の制約といった問題を解消し得る。
パチンコ機においては、例えば、遊技球が入球可能な開状態と当該開状態よりも入球しにくい又は入球不可となる閉状態とに切り替え可能な可変入球手段を有し、所定の当否抽選に当選した場合に当該可変入球手段が開状態となるラウンド遊技が複数回実行され得る当たり状態に移行する構成おいて、当該可変入球手段に入球した遊技球が特定通過部を通過する(V入賞の発生)と、当該当たり状態後の遊技状態が上記所定の当否判定の当選確率が高くなる等の有利状態に移行し、当該可変入球手段に入球した遊技球が特定通過部を通過しないと(V入賞の非発生)、当該当たり状態後の遊技状態が上記所定の当否判定の当選確率が上記有利状態の場合よりも低くなる等の非有利状態に移行する、といった遊技性に上記各発明を適用することも可能である。この場合、特定通過部を通過したか否かの通過判定の結果報知を、当該通過判定が行われたラウンド遊技中に実行する場合と、当該通過判定が行われたラウンド遊技よりも後のラウンド遊技にて実行する場合とを設けることで、通過判定の結果を知りたい遊技者心理を利用して、通過判定が行われるラウンド遊技だけではなくそれ以降のラウンド遊技への注目度を高めることが可能となる。更に、当該通過判定の結果報知を、当該通過判定が行われたラウンド遊技中に実行する場合と、当該通過判定が行われたラウンド遊技よりも後のラウンド遊技にて実行する場合とで、演出態様を共通化したり、通過判定が行われてから結果報知が実行されるまでの期間を共通化したりすることで、演出態様や結果報知までの期間によって、ラウンド遊技を跨いで報知が行われるか否かが特定されにくくなり、その通過判定の結果予測をより困難とすることが可能となる。
(41)上記実施形態では遊技媒体としてのメダルを投入することベット数を設定して遊技が開始可能となり、当該遊技の入賞に対応する特典として所定数のメダルが払い出されるタイプの遊技機について例示したが、メダルを使用しないメダルレスタイプの遊技機を否定するものではない。このようなメダルレスタイプの遊技機においては、例えば、仮想遊技媒体(所定の遊技価値)を用いてゲームのベット数を設定して遊技を開始可能とし、当該遊技の入賞に対応する特典として上記所定数のメダルに応じた仮想遊技媒体(所定の遊技価値)を付与する構成とするとよい。この場合、当該仮想遊技媒体数を所定の表示部にて表示する構成としてもよいし、当該仮想遊技媒体数に対応する情報を本遊技機外部に出力する構成としてもよい。
また、上記のパチンコ機においては、遊技球の払い出しが行われるタイプのパチンコ機だけでなく、遊技機外部に遊技球が排出されない封入タイプのパチンコ機であってもよい。このような封入タイプのパチンコ機においては、例えば賞球数を示す情報を報知する構成とするとよい。
<上記各実施の形態から抽出される発明群について>
以下、上述した各実施の形態から抽出される特徴的な構成について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記実施の形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
<特徴A群>
特徴A1.複数種の絵柄が周方向に付された複数の周回体(リール32L,32M,32R)と、
各前記周回体について一部の絵柄を視認可能とする表示部(表示窓26L,26M,26R)と、
各前記周回体の周回を開始するための開始操作が行われる始動操作手段(スタートレバー41)と、
各前記周回体の周回を停止するための停止操作が行われる停止操作手段(ストップスイッチ42〜44)と、
前記始動操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を開始させる開始駆動制御を実行し、前記停止操作手段が操作された場合に対応する前記周回体の周回を停止させる停止駆動制御を実行する駆動制御手段(主制御装置101によるリール制御処理を実行する機能)と、
遊技の賭数を設定するための賭数操作が行われる賭数操作手段(第1クレジット投入スイッチ56、第2クレジット投入スイッチ57、メダル投入口45)と、
前記賭数操作手段の賭数操作に基づいて、遊技の賭数を設定する賭数設定手段(主制御装置101によるメダル投入対応処理、第1操作対応処理、第2操作対応処理等を実行する機能)と、
前記始動操作手段の操作に基づき、前記賭数設定手段により設定された賭数に応じて遊技者に特典を付与することの抽選を行う抽選手段(主制御装置101による抽選処理を実行する機能)と、
前記抽選手段による抽選結果が所定結果であって、前記表示部を介して前記絵柄が視認可能な位置に設定される有効位置に、当該所定結果に対応する所定の絵柄組合せが停止した場合に、前記所定結果に対応する特典を付与可能な特典付与手段(主制御装置101によるメダル払出処理や再遊技設定用処理を実行する機能)と、
を備える遊技機であって、
前記賭数操作手段の賭数操作が行われた場合に特定報知(ベット過程演出)を実行した後、当該賭数操作に基づき設定された賭数に対応する賭数対応報知(ベット対応演出)を特定の報知手段(ベット表示部34)にて実行する賭数報知手段(表示制御装置81によるベット時演出設定処理を実行する機能)と、
前記特定報知が実行されている特定状況において、前記始動操作手段が操作された場合に、実行されている前記特定報知を制限可能とする特定処理を実行する特定処理手段(表示制御装置81による特定再遊技ベット演出設定処理における開始操作コマンドに基づきベット対応演出に切り替える等する処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、始動操作手段の操作に基づき遊技が開始されて当該遊技の抽選が行われ、停止操作手段の操作に基づき当該抽選の結果に対応する絵柄組合せが有効位置に停止すると当該抽選の結果に対応する特典が付与される所謂スロットマシンの遊技機において、賭数操作手段の賭数操作が行われると賭数が設定され、特定報知を経て、設定された賭数に対応する賭数対応報知が行われる。そのため、自らの賭数操作に基づき設定した賭数を賭数対応報知にて把握可能となるうえで、当該特定報知によって賭数操作が受け付けられたことも把握することができ、不必要な賭数操作を行わせないようにすることが可能である。
但し、この場合、例えば、特定報知の実行中であって賭数対応報知が行われるよりも前に始動操作手段が操作されて、当該操作に基づいて周回体の回転が開始されたりする場合も想定され、このような場合には、周回体の回転開始用の演出や処理が、特定報知や特定報知用の処理と重複する可能性が高く、処理負荷の増大化が懸念されたり、演出等の重複による遊技者の混乱を生じさせたりする可能性がある。
そこで、上記構成においては、特定報知の実行中に始動操作手段が操作された場合には、当該実行中の特定報知を制限可能とする特定処理を実行する特定処理手段を備えるようにしたことから、当該回転開始用の演出と特定報知との重複や、回転開始用の処理と特定報知用の処理との重複が解消され、上記の各種不都合の発生を好適に回避することが可能となる。よって、遊技を好適に進行可能な遊技機を提供することが可能となる。
特徴A2.前記特定処理手段は、前記特定状況における前記始動操作手段の操作に基づき、前記特定報知の少なくとも一部の報知の実行を制限する特定処理を実行可能な構成であることを特徴とする特徴A1に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定報知の実行中である特定状況下で始動操作手段の操作が行われた場合、特定報知の少なくとも一部の報知の実行が制限されるようになるため、始動操作手段の操作に基づき実行される開始用の報知との重複が解消され得るようになり、両報知が重複することによって遊技者を混乱させてしまう事象を好適に回避することが可能となる。
特徴A3.前記特定報知は、第1特定報知(ベット表示部34による点灯演出)と第2特定報知(ベット時効果音)を含んで実行される構成であり、
前記特定処理手段は、前記特定状況における前記始動操作手段の操作に基づき、前記特定報知のうちの前記第1特定報知の実行を制限する一方、前記特定報知のうちの前記第2特定報知の実行は許容するように前記特定処理を実行可能であることを特徴とする特徴A2に記載の遊技機。
上記構成は特徴A2の具体的構成であり、特に、少なくとも一部の報知を制限する構成として第1特定報知の実行を制限する一方、第2特定報知の実行は許容するように特定処理を行う構成とすることで、全ての特定報知の実行を制限することによる処理負荷の増大化を好適に回避することができるし、途中まで実行していた特定報知を止めることによる違和感を与えにくくすることも可能である。
なお、上記構成は、「前記第2特定報知よりも前記第1特定報知の方が、実行するためのデータ量が多い又は実行するための処理の処理負荷が大きい」等の構成を限定することで、第1特定報知の実行を制限することの意義がより高められる。なお、かかる構成の具体的構成としては、「前記第1特定報知は所定の表示演出であり、前記第2特定報知は所定の音演出である」構成が考えられる。
また逆に、「前記第1特定報知よりも前記第2特定報知の方が、実行するためのデータ量が多い又は実行するための処理の処理負荷が大きい」等の構成を限定した場合、既に設定済みの第2特定報知を中止してしまうことの無駄を解消することも可能であり、この場合、「前記第1特定報知よりも前記第2特定報知の方が、既に設定済みのデータ量が多い、又は実行済みの処理の処理負荷が大きい」等の構成と表現してもよい。
特徴A4.前記賭数報知手段は、前記特定処理手段による前記特定処理によって前記特定報知の制限が行われた場合であっても、当該制限が行われない場合と同じ態様にて前記賭数対応報知を実行することが可能である(例えば、図74(d)参照)ことを特徴とする特徴A1乃至A3のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定報知については始動操作手段の操作に基づき制限を行うものの、賭数対応報知については制限の有無に関わらずその態様を変更する必要が生じない。これにより、比較的簡素な構成にて処理の重複による処理負荷の増大化を回避することが可能となる。
なお、上記の「同じ態様」とは、完全に同じ態様だけではなく、遊技者が識別しにくい又は識別できない程度に異なる態様であってもよい。
また、上記の「同じ態様」を、「同じタイミング」と表現してもよく、このようにすることで、賭数対応報知の実行開始タイミングすら変更しなくてもよくなり、さらなる処理負荷の低減を図ることが可能となる。
特徴A5.前記賭数報知手段は、前記特定処理手段による前記特定処理によって前記特定報知の制限が行われたことに基づいて、前記賭数対応報知を実行することが可能である(例えば、図74(b)参照)ことを特徴とする特徴A1乃至A4のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、始動操作手段の操作に基づき特定報知が制限されると、賭数対応報知に切り替わるようになる。よって、始動操作手段の操作に基づき各周回体の回転が開始されているのにもかかわらず、賭数がわからないといった空白期間を生じさせないようにすることができる。
特徴A6.前記特定報知は、第1報知部(ベット表示部34)による第1特定報知(ベット表示部34による点灯演出)と、前記第1報知部とは異なる第2報知部(スピーカ64)による第2特定報知(ベット時効果音)を含んで実行される構成であり、
前記賭数報知手段は、前記賭数対応報知を前記第1報知部にて実行するものであり、
前記特定処理手段は、前記特定状況における前記始動操作手段の操作に基づき、前記特定報知のうちの前記第1特定報知の実行を制限する一方、前記特定報知のうちの前記第2特定報知の実行は許容するように前記特定処理を実行するものであることを特徴とする特徴A5に記載の遊技機。
上記構成によれば、全ての特定報知の実行を制限することによる処理負荷の増大化を好適に回避することができるし、途中まで実行していた特定報知を止めることによる違和感を与えにくくすることも可能である。そして、特に賭数対応報知が第1報知部にて行われることを前提とすると、第1報知部での第1特定報知を制限して賭数対応報知に切り替えるようにすることで、第1報知部にて賭数の報知が行われない空白期間を生じさせないようにすることができる。
特徴A7.前記始動操作手段の操作に基づき前記駆動制御手段による開始駆動制御が行われる場合、所定の報知手段にて開始報知(押し順報知演出、特定役報知演出等)を実行可能な開始報知手段(表示制御装置81による開始時演出設定処理を実行する機能)を備え、
前記特定処理手段は、前記特定状況における前記始動操作手段の操作に基づき、前記開始報知手段による所定の開始報知(押し順報知演出)が行われる場合には前記特定処理を実行する一方、前記開始報知手段による所定の開始報知が行われない場合又は前記開始報知手段による所定の開始報知と前記特定報知とが重複しない場合には前記特定処理を実行しないようにすることが可能であること(例えば、図78参照)を特徴とする特徴A1乃至A6のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、周回体の回転開始時の演出としての開始報知と、特定報知とが重複する場合にはその特定報知を制限可能とする特定処理が行われるものの、開始報知が実行されない場合や開始報知と特定報知とが重複しないような場合には特定処理が実行されない。このような構成とすることで、報知が重複することを回避する等のための特定処理であっても、そもそも報知が重複せずに不必要な場面では当該特定処理が行われないようになり、処理負荷の低減に寄与することが可能となる。
特徴A8.前記開始駆動制御が開始されてから、予め定められた特定期間が経過するまで、次の前記開始駆動制御の開始を制限する開始制限手段(主制御装置101による回転開始処理におけるウェイト時間が経過するまで回転開始を待機する処理を実行する機能)と、
前記特定期間が経過する前における前記特定状況にて前記始動操作手段が操作された場合、前記特定報知の実行を許容することが可能な許容手段(表示制御装置81による特定再遊技ベット演出設定処理におけるウェイト期間中の開始操作ではベット対応演出に切り替えないようにする処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴A1乃至A7のいずれか1に記載の遊技機、
上記構成によれば、開始駆動制御と開始駆動制御とが特定期間以上となることから、単位時間当たりに実行可能な遊技数が制限され、遊技の適正化が図られる。このような、特定期間が設定されて、所謂ウェイトが規定される構成において、特定期間経過前の賭数操作に基づいて特定報知を介する賭数対応報知が行われる場合、特定報知中に始動操作手段の操作が行われても、特定期間経過前であれば開始駆動制御の実行が制限されるため、かかる始動操作手段の操作に基づいて周回体の回転は開始されない。そのため、このような場合には、回転開始用の報知や処理と特定報知や特定報知用の処理とが重複する、といった特徴A1に示した不都合は発生しないか、発生しても不都合の程度が低い可能性が高く、特定報知を制限する必要性が低いものと考えられる。よって、このような場合には、特定報知の実行を許容することが可能な許容手段を備えるようにしたことにより、不必要な場面でも特定報知が制限されてしまうことを回避することが可能となり、遊技者に違和感を与えないようにして遊技演出の好適化を図ることが可能となる。
特徴A9.前記開始駆動制御が開始されてから、予め定められた特定期間が経過するまで、次の前記開始駆動制御の開始を制限する開始制限手段(主制御装置101による回転開始処理におけるウェイト時間が経過するまで回転開始を待機する処理を実行する機能)を備え、
前記特定処理手段は、前記特定期間が経過する前における前記特定状況にて前記始動操作手段が操作され、且つ当該始動操作手段の操作に基づく前記開始駆動制御が当該特定状況にて実行される場合、当該開始駆動制御が行われる場合に前記特定報知を制限可能とするように前記特定処理を実行可能な構成であることを特徴とする特徴A1乃至A8のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、開始駆動制御と開始駆動制御とが特定期間以上となることから、単位時間当たりに実行可能な遊技数が制限され、遊技の適正化が図られる。このような、特定期間が設定されて、所謂ウェイトが規定される構成において、特定期間経過前の賭数操作に基づいて特定報知を介する賭数対応報知が行われる場合、特定報知中に始動操作手段の操作が行われても、特定期間経過前であれば開始駆動制御の実行が制限されるものの、特定期間経過に基づいて当該始動操作手段の操作に基づく開始駆動制御が実行される場合があり、かかる開始駆動制御が行われるタイミングでは、未だ、特定報知が終了していない可能性がある。その点、上記構成においては、このような場面では、開始駆動制御が行われる場合に特定報知の制限が行われるように特定処理が実行される構成としていることから、不必要な場面で特定処理を実行しながらも、特定報知を制限可能となり、特定処理の実効性を高めることが可能となる。
特徴A10.前記抽選手段による抽選結果が再遊技結果であって、前記有効位置に当該再遊技結果に対応する絵柄組合せが停止した場合、当該再遊技結果となった前記抽選手段による抽選が行われた賭数と同数の賭数が設定される再遊技状態にて、再度、前記抽選手段による抽選を受けることが可能となる再遊技処理を実行する再遊技設定手段(主制御装置101による再遊技設定用処理を実行する機能)を備え、
前記賭数報知手段は、特定の再遊技結果(特定再遊技結果)に基づいて前記再遊技処理が行われた場合、前記賭数操作手段の賭数操作に基づき、前記特定報知を実行した後、当該再遊技処理にて設定された賭数に対応する前記賭数対応報知を実行可能な特定賭数報知手段(表示制御装置81による特定再遊技ベット演出設定処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A1乃至A9のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定の再遊技結果の入賞が成立して再遊技処理が行われる場合、当該再遊技処理にて設定される賭数に対応する賭数対応報知は、賭数操作手段の賭数操作に基づき行われる。しかも、この場合においても、賭数対応報知の前に特定報知が行われるようにしていることから、通常の賭数操作に基づき賭数設定手段により賭数が設定される場合と同様の報知態様となる。このようにすることで、再遊技処理が行われることとなる再遊技結果であっても、他の小役結果や外れ結果後の遊技と同様の流れで遊技を進行させることが可能となり、違和感なく遊技を進行させることが可能となるし、再遊技結果ではない印象を遊技者に与えることを利用して、例えば、特定の再遊技結果を他の小役結果や外れ結果と同様の扱いである印象を与える効果も高めることが可能となり遊技の多様化に大きく貢献することができる。
なお、「再遊技結果」について、「前記抽選手段による抽選結果として、前記特典付与手段により、今回の賭数と同数の賭数にて、再度、前記抽選手段による抽選を受けることが可能となる再遊技が付与される再遊技結果」として規定してもよく、この点については、他の特徴や他の特徴群における「再遊技結果」についても同様である。
また、上記構成は、以下のような小役結果や外れ結果の限定を行うことで、より上記の効果が明確化される。この点についても、他の特徴や他の特徴群における「再遊技結果」との関係性を明確化する場合に適用可能である。
「前記抽選手段による抽選結果として、前記特典付与手段による特典として、所定数の遊技価値が付与される小役結果(例えば、小役結果)が設定されており、
前記賭数報知手段は、前記小役結果に基づいて前記特典付与手段により所定数の遊技価値が付与された後の次の遊技において、前記賭数操作手段の賭数操作に基づき、前記特定報知を実行した後、当該賭数操作に基づき設定された賭数に対応する前記賭数対応報知を実行する」構成や、「前記抽選手段による抽選結果として外れ結果が設定されており、
前記賭数報知手段は、前記抽選手段による抽選結果が前記外れ結果であった次の遊技において、前記賭数操作手段の賭数操作に基づき、前記特定報知を実行した後、当該賭数操作に基づき設定された賭数に対応する前記賭数対応報知を実行する」構成。
特徴A11.前記賭数報知手段は、前記特定の再遊技結果とは異なる所定の再遊技結果(通常再遊技結果)に基づいて前記再遊技処理が行われた場合、前記賭数操作手段の賭数操作を介することなく、当該再遊技処理にて設定された賭数に対応する前記賭数対応報知を実行可能な所定賭数報知手段(表示制御装置81による通常再遊技ベット演出設定処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A10に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定の再遊技結果の場合の、賭数操作を経て賭数対応報知が行われることの特殊性が明確化される。すなわち、所定の再遊技結果のように、通常であれば、賭数操作を経ることなく賭数対応報知が行われるところ、特定の再遊技結果であれば、賭数操作を経ることで賭数対応報知が行われることが明確化される。このようにすることで、特定の再遊技結果が所定の再遊技結果のような再遊技結果の一種ではなく、他の小役結果や外れ結果と同じ扱いである印象を強く与えることが可能となり、それを利用した遊技の多様化が図られるし、このように遊技の多様化を図るうえで、特徴A1に記載したような、特定状況下で始動操作手段が操作される可能性が生じるようになり、特定報知を制限可能な特定処理を実行する特定処理手段を備えることの意義が大いに高められる。
特徴A12.前記所定賭数報知手段は、前記特定報知を実行することなく前記賭数対応報知を実行する構成、又は前記特定報知とは異なる所定報知を実行した後で、前記賭数対応報知を実行する構成であることを特徴とする特徴A11に記載の遊技機。
上記構成によれば、所定の再遊技結果の場合と特定の再遊技結果の場合とで、賭数操作の有無だけではなく、賭数対応報知が行われるまでの報知態様が異なることとなる。この場合、特定の再遊技結果は他の小役結果や外れ結果の報知態様と共通しているため、上記構成のようにすることで、特定の再遊技結果が所定の再遊技結果のような再遊技結果ではなく、他の小役結果や外れ結果と同じ扱いである印象を与える手助けとすることが可能となる。
特徴A13.前記賭数操作手段の賭数操作が行われた場合に、前記賭数設定手段にて設定される賭数に対応する賭数報知を前記特定の報知手段とは異なる所定の報知手段(BET表示部75)にて実行する第2賭数報知手段(主制御装置101によるBET用処理を実行する機能)を備え、
前記第2賭数報知手段は、前記再遊技設定手段による前記再遊技処理が行われた場合、当該再遊技処理の契機となった再遊技結果の種類に関わらず、前記賭数操作を介することなく前記賭数報知を実行可能な構成であることを特徴とする特徴A10乃至A12のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定の再遊技結果に基づく再遊技処理が行われた場合、賭数対応報知については賭数操作に基づいて行われる構成において、第2賭数報知手段側の賭数報知は、再遊技結果の種類に関わらず賭数操作を介することなく行われる。このようにすることで、賭数対応報知を通じて特定の再遊技結果を他の小役結果や外れ結果と同じ扱いである印象を与えながらも、特定の再遊技結果が再遊技結果の一種であることを確認しようとすればそれが可能な構成となり、例えば、再遊技結果ではないのにもかかわらず再遊技処理を行わせる不正行為や、特定の再遊技結果が他の小役結果や外れ結果と同じ扱いである印象を利用して他の小役結果等であるのにもかかわらず特定の再遊技結果の恩恵を享受しようとする不正行為を、遊技ホールの管理者等が好適に発見することが可能となる。
それだけでなく、再遊技処理が行われることで賭数の設定が行われるため、特定の再遊技結果については、本来ならば不要な賭数操作を演出上行わせる構成であり、上記構成のように第2賭数報知手段側で賭数操作を介さずに賭数報知を行うようにしておけば、特定の再遊技結果後であっても、賭数操作を介さずに開始操作が可能な構成であることを明確化することが可能である。
特徴A14.前記賭数設定手段は、予め定められた特定数を上限として賭数を設定可能な構成であり、
前記特定の報知手段は、前記特定数の報知部(ベット表示部34a〜34c)を有し、各報知部は、報知状態(点灯状態)と非報知状態(消灯状態)とに切り替え可能に構成されており、
前記賭数報知手段は、前記賭数設定手段により設定される賭数に対応する数の前記報知部を、順次、前記報知状態に切り替えることを前記特定報知とし、当該賭数に対応する数の前記報知部が前記報知状態に切り替わった状態を前記賭数対応報知として実行するものであることを特徴とする特徴A1乃至A13のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成は賭数対応報知や特定報知の具体的構成であり、特に、設定された賭数に対応する数の報知部を報知状態に順次切り替えることを特定報知とすることで、例えば、賭数を1つずつ設定する賭数操作においても、その賭数操作が受け付けられたことを対応する報知部が報知状態に切り替わる様を通じて明確に把握することが可能となる。
特徴A15.前記賭数報知手段は、前記特定報知を行う場合、所定の報知部を前記報知状態に切り替え、所定期間(0.1sec又は0.2sec)後に、当該所定の報知部の次の報知部を前記報知状態に切り替える構成であることを特徴とする特徴A14に記載の遊技機。
上記構成のように、特定報知において所定期間毎に報知部が順次報知状態に切り替えられるような構成であれば、賭数によっては特定報知が比較的長期間に亘って行われるようになる。その結果、当該特定報知中に始動操作手段が操作される事象も生じ易くなり、特徴A1の特定処理手段を備える意義がより高められる。
特徴A16.前記特典付与手段は、前記抽選手段による抽選結果が再遊技結果であって、前記有効位置に当該再遊技結果に対応する絵柄組合せが停止した場合、当該再遊技結果に対応する特典として、当該再遊技結果となった前記抽選手段による抽選が行われた賭数と同数の賭数が前記賭数設定手段にて設定された再遊技状態にて、再度、前記抽選手段による抽選を受けることが可能となる再遊技処理を実行する再遊技設定手段(主制御装置101による再遊技設定用処理を実行する機能)を備え、
前記賭数報知手段は、特別の前記再遊技結果(通常リプA〜C)に基づいて前記再遊技処理が行われた場合、当該特別の前記再遊技結果となった状況が予め定められた特別状況(例えばAT開始ゲーム)であれば、前記賭数操作手段の賭数操作に基づき、前記特定報知を実行した後、当該再遊技処理にて設定された賭数に対応する前記賭数対応報知を実行可能である一方、当該特別の前記再遊技結果(通常リプA〜C)となった状況が前記特別状況とは異なる状況(例えば通常遊技状態)であれば、前記賭数操作手段の賭数操作を介することなく、前記特定報知を実行した後、当該再遊技処理にて設定された賭数に対応する前記賭数対応報知を実行可能な特別賭数報知手段(表示制御装置81による通常リプA〜Cにおける第2再遊技結果入賞や第3再遊技結果入賞が成立した場合には特定再遊技ベット演出設定処理を行い、通常リプA〜Cにおける第1再遊技結果入賞が成立した場合には通常再遊技ベット演出設定処理を行う機能)を備えていることを特徴とする特徴A1乃至A15のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、特別の再遊技結果の入賞が成立して再遊技処理が行われる場合、当該再遊技処理にて設定される賭数に対応する賭数対応報知は、当該特別の再遊技結果の入賞が成立した状況が特別状況であれば、賭数操作手段の賭数操作に基づき行われる一方、特別状況では無ければ、賭数操作を介することなく行われる。この場合、特別状況であれば、賭数対応報知の前に特定報知が行われるようにしていることから、通常の賭数操作に基づき賭数設定手段により賭数が設定される場合と同様の報知態様となる。このようにすることで、再遊技処理が行われることとなる再遊技結果であっても、状況によって、他の小役や外れ結果後の遊技と同様の流れで遊技を進行させることが可能となり、遊技進行を好適化することが可能となるし、再遊技結果ではない印象を遊技者に与えることを利用して、例えば、特別の再遊技結果を他の小役や外れ結果と思わせる効果も期待することが可能となり、当該他の小役や外れ結果と思わせる効果を用いて遊技の多様化も図ることが可能となる。
また、上記構成を特徴A10や特徴A11、及びこれらを引用する他の特徴に適用する場合、「特別の再遊技結果」が「特定の再遊技結果」や「所定の再遊技結果」のいずれかと同じ結果であってもよいし、「特定の再遊技結果」や「所定の再遊技結果」とは異なる結果であってもよい。
また、上記の「特別の再遊技結果」を「特定の再遊技結果」と「所定の再遊技結果」とに重複して当選する結果とし、特別状況なら特定の再遊技結果の入賞を成立させるようにし、特別状況ではなければ所定の再遊技結果の入賞を成立させるようにしてもよい。
特徴A17.遊技状態として、第1遊技状態(通常モード)と、当該第1遊技状態とは異なる第2遊技状態(ATモード)が設定されており、
前記特別状況は、前記第1遊技状態から前記第2遊技状態への移行が生じる状況であることを特徴とする特徴A16に記載の遊技機。
上記構成のように遊技状態の移行が生じる状況で特別の再遊技結果入賞が生じた場合、賭数操作に基づいて賭数対応報知が行われるようすれば、移行する第2遊技状態を賭数操作から開始させることが可能となり、前の第1遊技状態の結果が引き継がれることなく、新たな気持ちで第2遊技状態を開始させることが可能となる。
特徴A18.前記抽選手段による抽選結果に基づいて、遊技者にとって有利な有利事象を生じさせる有利判定手段(例えば、主制御装置101によるATモード移行抽選処理を実行する機能)を備え、
前記抽選手段による抽選結果として、第1特定結果(特定再遊技結果)と、第2特定結果(例えば通常再遊技結果)と、が設定されており、
前記有利判定手段は、前記第1特定結果に基づいて前記有利判定を行う場合の方が、前記第2特定結果に基づいて前記有利判定を行う場合よりも前記有利事象を生じさせる結果となり易い又は有利な前記有利事象を生じさせる結果となり易い構成であり、
前記抽選手段による抽選結果が前記第1特定結果である場合、当該第1特定結果となった遊技における前記周回体の周回が停止された後、前記特定報知が実行されている特定状況において、前記始動操作手段が操作された場合は前記特定処理の実行対象となる一方、前記抽選手段による抽選結果が前記第2特定結果である場合、当該第2特定結果となった遊技における前記周回体の周回が停止された後、前記特定報知が実行されている特定状況において、前記始動操作手段が操作された場合であっても前記特定処理の実行対象とならない構成であることを特徴とする特徴A1乃至A17のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1特定結果の方が第2特定結果よりも有利判定にて有利な結果となり易い構成において、第1特定結果後では、特定状況において始動操作手段が操作された場合に特定報知が制限される一方、第2特定結果後では、同特定状況において始動操作手段が操作されても特定報知は制限されない。このようにすることで、例えば、有利判定の結果が始動操作手段の操作に基づいて報知されるような構成や、有利判定の結果が有利であるほど、遊技進行を急ぐ必要がある場面に特定報知が途中で制限され易くなり、特定報知中に周回体の回転が開始されることを好適に回避することが可能となる。
特徴A19.複数種の絵柄が周方向に付された複数の周回体(リール32L,32M,32R)と、
各前記周回体について一部の絵柄を視認可能とする表示部(表示窓26L,26M,26R)と、
各前記周回体の周回を開始するための開始操作が行われる始動操作手段(スタートレバー41)と、
各前記周回体の周回を停止するための停止操作が行われる停止操作手段(ストップスイッチ42〜44)と、
前記始動操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を開始させ、前記停止操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を停止させる駆動制御手段(主制御装置101によるリール制御処理を実行する機能)と、
遊技の賭数を設定するための操作が行われる賭数操作手段(第1クレジット投入スイッチ56、第2クレジット投入スイッチ57)と、
前記賭数操作手段が操作された場合に、遊技の賭数を設定する賭数設定手段(主制御装置101による第1操作対応処理や第2操作対応処理を実行する機能)と、
前記始動操作手段の操作に基づき、前記賭数設定手段により設定された賭数に応じて遊技者に特典を付与することの抽選を行う抽選手段(主制御装置101による抽選処理を実行する機能)と、
前記抽選手段による抽選結果が所定結果であって、前記表示部を介して前記絵柄が視認可能な位置に設定される有効位置に、当該所定結果に対応する所定の絵柄組合せが停止した場合に、前記所定結果に対応する特典を付与可能な特典付与手段(主制御装置101によるメダル払出処理や再遊技設定用処理を実行する機能)と、
を備える遊技機であって、
前記賭数操作手段が操作された場合に、特定報知(ベット過程演出)を実行した後、前記賭数設定手段により設定された賭数に対応する賭数対応報知(ベット対応演出)を所定の報知手段にて実行する賭数報知手段(表示制御装置81によるベット時演出設定処理を実行する機能)と、
前記特定報知が実行されている特定状況において、前記始動操作手段が操作された場合に、予め定められた特定処理を実行する特定処理手段(表示制御装置81による特定再遊技ベット演出設定処理における開始操作コマンドに基づきベット対応演出に切り替える等する処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、始動操作手段の操作に基づき遊技が開始されて当該遊技の抽選が行われ、停止操作手段の操作に基づき当該抽選の結果に対応する絵柄組合せが有効位置に停止すると当該抽選の結果に対応する特典が付与される所謂スロットマシンの遊技機において、賭数操作手段が操作されると遊技の賭数が設定され、特定報知を経て、遊技の賭数に対応する賭数対応報知が所定の報知手段にて行われる。この場合、例えば、特定報知の実行中に始動操作手段が操作されて、当該操作に基づいて周回体の回転が開始されたりする場合も想定され、このような場合には、当該回転開始用の演出や処理が、特定報知や特定報知用の処理と重複する可能性が高く、処理負荷の増大化が懸念されたり、演出等の重複による遊技者の混乱を生じさせたりする可能性がある。
そこで、上記構成においては、特定報知の実行中に始動操作手段が操作された場合には、特定処理を実行する特定処理手段を備えるようにしたことから、当該特定処理を、例えば、当該回転開始用の演出と特定報知との重複や、回転開始用の処理と特定報知用の処理との重複を解消するための処理として設定することで、上記の各種不都合の発生を好適に回避することが可能となる。よって、遊技を好適に進行可能な遊技機を提供することが可能となる。
上記特徴A19に特徴A1乃至A18にて限定した構成を個別に適用してもよく、組み合わせて適用してもよい。また、特徴A1乃至A18にて限定した構成のうちの一部の構成を適用してもよく、それらを組み合わせて適用してもよい。
特徴A20.複数種の絵柄が周方向に付された複数の周回体(リール32L,32M,32R)と、
各前記周回体について一部の絵柄を視認可能とする表示部(表示窓26L,26M,26R)と、
各前記周回体の周回を開始するための開始操作が行われる始動操作手段(スタートレバー41)と、
各前記周回体の周回を停止するための停止操作が行われる停止操作手段(ストップスイッチ42〜44)と、
前記始動操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を開始させ、前記停止操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を停止させる駆動制御手段(主制御装置101によるリール制御処理を実行する機能)と、
遊技の賭数を設定するための操作が行われる賭数操作手段(第1クレジット投入スイッチ56、第2クレジット投入スイッチ57)と、
前記賭数操作手段が操作された場合に、遊技の賭数を設定する賭数設定手段(主制御装置101による第1操作対応処理や第2操作対応処理を実行する機能)と、
前記始動操作手段の操作に基づき、前記賭数設定手段により設定された賭数に応じて遊技者に特典を付与することの抽選を行う抽選手段(主制御装置101による抽選処理を実行する機能)と、
前記抽選手段による抽選結果が所定結果であって、前記表示部を介して前記絵柄が視認可能な位置に設定される有効位置に、当該所定結果に対応する所定の絵柄組合せが停止した場合に、前記所定結果に対応する特典を付与可能な特典付与手段(主制御装置101によるメダル払出処理や再遊技設定用処理を実行する機能)と、
を備える遊技機であって、
前記賭数操作手段が操作された場合に、特定報知(ベット過程演出)を実行した後、前記賭数設定手段により設定された賭数に対応する賭数対応報知(ベット対応演出)を所定の報知手段にて実行する賭数報知手段(表示制御装置81によるベット時演出設定処理を実行する機能)と、
前記駆動制御手段により各前記周回体の回転が開始される場合に、前記特定の報知手段又はそれとは異なる報知手段にて開始報知を実行する開始報知手段(表示制御装置81による開始時演出設定処理を実行する機能)と、
前記特定報知が実行されている特定状況において、前記始動操作手段が操作された場合に、前記特定報知又は前記開始報知のいずれか一方を制限可能な特定処理を実行する特定処理手段(表示制御装置81による特定再遊技ベット演出設定処理における開始操作コマンドに基づきベット対応演出に切り替える処理や、押し順報知演出の開始を遅延させる処理等を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、始動操作手段の操作に基づき遊技が開始されて当該遊技の抽選が行われ、停止操作手段の操作に基づき当該抽選の結果に対応する絵柄組合せが有効位置に停止すると当該抽選の結果に対応する特典が付与される所謂スロットマシンの遊技機において、賭数操作手段が操作されると遊技の賭数が設定され、特定報知を経て、遊技の賭数に対応する賭数対応報知が所定の報知手段にて行われる。この場合、例えば、特定報知の実行中に始動操作手段が操作されて、当該操作に基づいて周回体の回転が開始されたりする場合も想定され、このような場合には、当該回転開始用の開始報知や処理が、特定報知や特定報知用の処理と重複する可能性が高く、処理負荷の増大化が懸念されたり、演出等の重複による遊技者の混乱を生じさせたりする可能性がある。
そこで、上記構成においては、特定報知の実行中に始動操作手段が操作された場合には、特定報知又は開始報知を制限可能な特定処理を実行する特定処理手段を備えるようにしたことから、開始報知と特定報知との重複や、開始報知用の処理と特定報知用の処理との重複を解消することが可能となる。よって、遊技を好適に進行可能な遊技機を提供することが可能となる。
上記特徴A20に特徴A1乃至A18にて限定した構成を個別に適用してもよく、組み合わせて適用してもよい。また、特徴A1乃至A18にて限定した構成のうちの一部の構成を適用してもよく、それらを組み合わせて適用してもよい。
上記特徴A1乃至A20に記載された発明は、「遊技機の一種として、パチンコ機やスロットマシン等が知られている。これらの遊技機では、所定の抽選条件が成立したことに基づいて内部抽選が行われ、当該内部抽選の結果に応じて遊技者に特典が付与される構成が知られている。スロットマシンについて具体的には、遊技価値としてのメダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されると、内部抽選が実施されるとともに、リールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップスイッチが操作された場合には、リールの回転が停止する。そして、リールの停止結果が内部抽選の結果に対応したものである場合には、結果に応じた特典が付与される(例えば特開2008−295707号公報参照)。」という背景技術について、「ここで、上記例示等した遊技機においては遊技進行の好適化を図る必要があり、この点について、未だ改良の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
上記特徴A1乃至A20の各構成に対して、特徴A1乃至A20、特徴B1乃至B15、特徴C1乃至C9、特徴D1乃至D11、特徴E1乃至E9、特徴F1乃至F8、特徴G1乃至G9、特徴H1乃至H7のいずれか1の構成にて示した技術的思想をそれぞれ個別に適用することも可能であるし、それぞれの技術的思想の一部又は全部を組み合わせて適用することも可能である。各技術的思想を組み合わせて適用する場合、特徴群を跨いで組み合わせることも可能である。
<特徴B群>
特徴B1.複数種の絵柄が周方向に付された複数の周回体(リール32L,32M,32R)と、
各前記周回体について一部の絵柄を視認可能とする表示部(表示窓26L,26M,26R)と、
各前記周回体の周回を開始するための開始操作が行われる始動操作手段(スタートレバー41)と、
各前記周回体の周回を停止するための停止操作が行われる停止操作手段(ストップスイッチ42〜44)と、
前記始動操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を開始させ、前記停止操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を停止させる駆動制御手段(主制御装置101によるリール制御処理を実行する機能)と、
遊技の賭数を設定するための操作が行われる賭数操作手段(第1クレジット投入スイッチ56)と、
前記賭数操作手段が操作された場合に、遊技の賭数を設定する賭数設定手段(主制御装置101による第1操作対応処理を実行する機能)と、
前記始動操作手段の操作に基づき、前記賭数設定手段により設定された賭数に応じて遊技者に特典を付与することの抽選を行う抽選手段(主制御装置101による抽選処理を実行する機能)と、
前記抽選手段による抽選結果が所定結果であって、前記表示部を介して前記絵柄が視認可能な位置に設定される有効位置に、当該所定結果に対応する所定の絵柄組合せが停止した場合に、前記所定結果に対応する特典を付与可能な特典付与手段(主制御装置101によるメダル払出処理や再遊技設定用処理を実行する機能)と、
を備える遊技機であって、
前記抽選手段による抽選結果として、今回の前記抽選手段による抽選が行われた賭数と同数の賭数が設定される再遊技状態にて、再度、前記抽選手段による抽選を受けることが可能となる再遊技結果が設定されており、
前記賭数操作手段に対して設けられ、第1報知状態(点灯状態)と第2報知状態(消灯状態)とに切り替わり可能な操作報知手段(第1クレジットランプ56b)と、
前記操作報知手段を前記第1報知状態とする第1制御手段(表示制御装置81による第1クレジットランプ56bを点灯状態とする処理を実行する機能)と、
前記操作報知手段が前記第1報知状態である状況で前記賭数操作手段の操作が行われた場合に、前記操作報知手段を前記第2報知状態に切り替える第2制御手段(表示制御装置81による連ベット演出設定処理を実行する機能)と、
前記再遊技状態の設定の契機となった前記再遊技結果が所定の再遊技結果である場合は当該再遊技状態にて前記操作報知手段を前記第1報知状態としない一方、前記再遊技状態の設定の契機となった前記再遊技結果が前記所定の再遊技結果とは異なる特定の再遊技結果である場合は当該再遊技状態にて前記操作報知手段を前記第1報知状態とする第3制御手段(表示制御装置81による特定再遊技ベット演出設定処理を実行する機能)と、
前記特定の再遊技結果である場合に設定された前記操作報知手段の前記第1報知状態を特定期間に亘って維持し、当該特定期間が経過した場合に前記操作報知手段を前記第2報知状態に切り替える第4制御手段(表示制御装置81による待機用処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、賭数操作手段の操作に基づき遊技の賭数が設定され、始動操作手段の操作に基づき遊技が開始されるとともに、設定された賭数に応じた抽選が行われ、停止操作手段の操作に基づき当該抽選の結果に対応する絵柄組合せが有効位置に停止すると当該抽選の結果に対応する特典が付与される所謂スロットマシンの遊技機において、賭数操作手段に対して操作報知手段が設けられており、賭数操作手段の操作により賭数が設定可能な状況では第1報知状態とされ、当該第1報知状態である状況で操作が行われると当該第1報知状態から第2報知状態に切り替わるようにしていることから、遊技の開始するにあたり賭数操作手段の操作が必要であることや、その賭数操作手段を操作した場合にその操作が受け付けられたことを遊技者が理解し易くなる。
この場合、抽選結果として同じ賭数にて再度抽選を受けることが可能となる再遊技結果が設定されており、再遊技結果後は、新たな賭数の設定は必要が生じない。但し、上記構成においては、所定の再遊技結果であれば、新たな賭数の設定を要しないことを明確化すべく操作報知手段を第1報知状態としないものの、特定の再遊技結果であれば、賭数操作手段の操作を促すように操作報知手段が第1報知状態とされるようにしており、このようにすることで、特定の再遊技結果をあたかも他の小役結果や外れ結果と同じ扱いである印象を遊技者に与えることが可能となる。
但し、これら所定の再遊技結果も特定の再遊技結果も、あくまで再遊技結果であり、例えば、これらの再遊技結果入賞が成立したまま遊技を終了してしまうと、新たな賭数の設定を行うことなく少なくとも1回は遊技することが可能であるのにもかかわらず、それが放棄されてしまうことになる。また、遊技ホールが閉店した場合、次の日に新たな賭数の設定を要することなく遊技が可能であった場合には、前日の再遊技結果入賞が成立した状態が引き継がれているとして、設定値の変更が行われなかった等が遊技者に把握されるし、逆に次の日に新たな賭数の設定を要した場合には、設定値の変更が行われた可能性があることが遊技者に把握されることとなる。
そこで、上記構成においては、特定の再遊技結果に基づいて第1報知状態とされた場合、特定期間に亘って当該第1報知状態を維持して、特定の再遊技結果が他の小役結果や外れ結果と同じ扱いである印象を与えるようにしながらも、当該特定期間が経過した後は、第1報知状態から第2報知状態に切り替えるようにしていることから、他の所定の再遊技結果と同様の報知態様となり、再遊技結果入賞が成立している状況を明確に把握させることが可能となる。
特徴B2.前記抽選手段による抽選結果として、前記特典付与手段により所定数の遊技価値が付与される小役結果が設けられており、
前記抽選手段による抽選結果が前記小役結果であり、当該小役結果に対応する前記周回体の周回が停止された後、前記操作報知手段を前記第1報知状態とすることが可能な第5制御手段(表示制御装置81による第1クレジットランプ56bを点灯状態とする処理を実行する機能)と、
前記小役結果に対応する前記周回体の周回が停止されて前記操作報知手段が前記第1報知状態とされた後、前記特定期間が経過した場合、前記第1報知状態を維持することが可能な第6制御手段(表示制御装置81による小役後は仮待機状態に設定しない処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴B1に記載の遊技機。
上記構成によれば、小役結果後は、特定の再遊技結果と同様に操作報知手段が第1報知状態とされ得る。その一方で、特定期間が経過すると、特定の再遊技結果の場合には第2報知状態とされ、小役結果の場合には第1報知状態が維持される。このようにすることで、特徴B1の構成において、特定の再遊技結果入賞が成立している状況であることを把握させるだけではなく、特定の再遊技結果入賞であるか、小役結果後であるかの判別も行えるようにすることが可能となる。
つまり、例えば、小役結果を特定の再遊技結果と似たような停止出目とする場合、いずれの結果であっても操作報知手段は第1報知状態とされ得るものの、特定の再遊技結果後は特定期間の経過後に第2報知状態とされ、その似たような停止出目の小役結果後は特定期間が経過しても第2報知状態とならない、といった差が生じ得るようになり、いずれの結果であったかを、操作報知手段の特定期間後の状態変化によって把握させる、といった新たな遊技性を実現することが可能となる。このようにすることで、遊技の興趣向上に役立てることも可能である。
特徴B3.前記再遊技状態に設定されたことの再遊技報知を前記操作報知手段よりも小さい所定報知手段(再遊技状態表示部76a)にて実行可能な再遊技報知手段(主制御装置101による遊技状態表示部用処理を実行する機能)を備え、
前記再遊技報知手段は、前記再遊技状態の設定の契機となった前記再遊技結果の種類に関わらず、前記再遊技報知を実行する構成であることを特徴とする特徴B1又は特徴B2に記載の遊技機。
上記構成によれば、再遊技報知手段による再遊技報知によっても、再遊技結果入賞が成立したことを把握することが可能となる。このようにすることで、特定の再遊技結果である場合に、操作報知手段の報知状態の変化を確認せずとも、再遊技報知を確認すれば、再遊技結果であることを明確に把握することが可能となる。この場合、再遊技報知は操作報知手段よりも小さい所定報知手段にて行われる構成であることから、再遊技結果であることを確認しようとすれば、それが可能であるものの、当該再遊技報知は操作報知手段よりも目にとまりにくく、特定の再遊技結果を他の小役結果や外れ結果と同じ扱いである印象を与える障壁となりにくい。このようにすることで、再遊技結果であることの確認を可能としながらも、特定の再遊技結果を利用した遊技の多様化に貢献することが可能となる。
特徴B4.前記再遊技報知手段は、前記特定期間が経過した後も前記再遊技報知を実行可能であることを特徴とする特徴B3に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定期間の経過後は、操作報知手段の報知状態の変化ではなく再遊技報知によって再遊技結果入賞が成立した後であることを確認することが可能となる。言い換えると、特定期間の経過後において再遊技報知が行われている場合、それが所定の再遊技結果入賞後なのか特定の再遊技結果入賞後なのかがわからなくなる。そうすると、例えば、所定の再遊技結果と特定の再遊技結果との停止出目が似たような停止出目であっていずれの再遊技結果かを判別しにくいような構成においては、特定期間が経過するよりも前に、操作報知手段が第1報知状態となっていることを確認することで特定の再遊技結果であることが把握可能となる構成となり、操作報知手段への注目度を好適に高めることも可能となる。
特徴B5.遊技進行に応じて演出を行う演出手段(補助表示部65)と、
一の遊技が終了されてから予め定められた所定期間に亘って遊技が行われなかった場合、前記演出手段を待機状態とさせる待機手段(表示制御装置81による補助表示部65を待機状態に設定する処理を実行する機能)と、
を備え、
前記特定期間は、前記所定期間とは長さが異なる期間であることを特徴とする特徴B1乃至B4のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、演出手段が所謂デモ状態としての待機状態に切り替わるタイミングとは異なるタイミングで、特定の再遊技結果に基づく操作報知手段の第1報知状態が第2報知状態に切り替わるようになる。このようにすることで、操作報知手段の報知状態の変化からいずれの再遊技結果かを判別しようとする遊技において、待機状態となることによってその報知状態の変化が生じたと混乱させてしまうことを回避することが可能となる。また、例えば、小役結果や外れ結果後に操作報知手段が第1報知状態とされる構成において、待機状態に切り替わるタイミングで当該小役結果等の後で第1報知状態となっている操作報知手段についても第2報知状態とすることも考えられ、このような構成においては、操作報知手段が第1報知状態から第2報知状態に切り替えられるタイミングによって、特定の再遊技結果であったか、小役結果等であったかを判断させる遊技性も実現することが可能となる。
特徴B6.前記特定期間は、前記所定期間よりも短い期間であることを特徴とする特徴B5に記載の遊技機。
所謂デモ状態としての待機状態に切り替わるまでの所定期間としては、一般的には比較的長い期間が設定されているところ、上記構成のようにすることで、そのような長い期間を待たずにも、特徴B2に記載したような、特定の再遊技結果であったか小役結果等であったかを判断させる遊技を行わせることが可能である。
特徴B7.遊技進行に応じて演出を行う演出手段(補助表示部65)と、
一の遊技が終了されてから予め定められた所定期間に亘って遊技が行われなかった場合、前記演出手段を待機状態とさせる待機手段(表示制御装置81による補助表示部65を待機状態に設定する処理を実行する機能)と、
少なくとも前記特定の再遊技結果に基づいて設定された前記再遊技状態において前記待機手段により前記待機状態とされる場合と、当該特定の再遊技結果とは異なる結果の後で前記待機手段により前記待機状態とされる場合とで前記待機状態の態様を異ならせることが可能な手段(表示制御装置81による特定再遊技入賞報知を行うための処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴B1乃至B6のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、待機状態となった場合に、その待機状態の態様から特定の再遊技結果後であることを、遊技者は明確に把握することが可能となる。この場合、待機状態の態様から特定の再遊技結果入賞後であること判別しようとするならば、少なくとも待機状態とされるまでの所定期間に亘って遊技を中断する必要が生じる。このようにすることで、早く結果を知りたがる遊技者のはやる気持ちを逆に利用して、待機状態となるまでの期間を心待ちにさせる、といった斬新な遊技性を実現することが可能となる。
特徴B8.遊技進行に応じて演出を行う演出手段(補助表示部65)と、
一の遊技が終了されてから予め定められた所定期間に亘って遊技が行われなかった場合、前記演出手段を待機状態とさせる待機手段(表示制御装置81による補助表示部65を待機状態に設定する処理を実行する機能)と、
前記再遊技状態において前記待機手段により前記待機状態とされることを制限する手段(主制御装置101による再遊技状態では待機カウンタのカウントを不許可とする処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴B1乃至B6のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、再遊技状態に設定されてから所定期間が経過して、操作報知手段は第1報知状態から第2報知状態に切り替えられたとしても、再遊技状態においては待機状態とされることは制限されているため、所定期間が経過しても待機状態となること自体が制限されたり、演出手段の一部だけが待機状態とされるように待機状態の態様が制限されたり、所定期間が経過しても待機状態とならずその後に待機状態となるといったように、その待機状態となるまでの期間が制限されたりする。このようにすることで、再遊技状態にて特定期間が経過した場合の第1報知状態から第2報知状態に切り替えられる様をより目立たせることが可能となり、かかる構成を利用して、再遊技結果入賞が成立していることを明確に知らしめることが可能となる。
特徴B9.予め定められた所定数を上限として仮想遊技価値を記憶する仮想遊技価値記憶手段(クレジットカウンタ)を備え、
前記賭数操作手段が操作された場合に設定される賭数に相当する特定数の仮想遊技価値が前記仮想遊技価値記憶手段に記憶されている場合、前記賭数操作手段の操作に基づいて前記特定数の賭数が設定される一方、前記特定数の仮想遊技価値が前記仮想遊技価値記憶手段に記憶されてない場合、前記賭数操作手段が操作されても前記特定数の賭数は設定されない構成であり、
前記第3制御手段は、前記仮想遊技価値記憶手段に記憶されている仮想遊技価値の数に関わらず、前記再遊技状態の設定の契機となった前記再遊技結果が前記特定の再遊技結果である場合は当該再遊技状態にて前記操作報知手段を前記第1報知状態とすることを特徴とする特徴B1乃至B8のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定の再遊技結果後の再遊技状態であれば、特定数の賭数に相当する仮想遊技価値が記憶されていなくても操作報知手段は第1報知状態とされる。このようにすることで、特定の再遊技結果後に操作報知手段を第1報知状態とする場合に、仮想遊技価値記憶手段に記憶されている仮想遊技価値の数を把握する必要が生じず、処理構成の簡素化が図られる。また、仮想遊技価値記憶手段に仮想遊技価値が記憶されていないのにもかかわらず、操作報知手段が第1報知状態とされることを通じて、特定の再遊技結果入賞後であることを遊技者に知らしめることも可能である。
特徴B10.予め定められた所定数を上限として仮想遊技価値を記憶する仮想遊技価値記憶手段(クレジットカウンタ)と、
前記賭数操作手段が操作された場合に設定される賭数に相当する特定数の仮想遊技価値が前記仮想遊技価値記憶手段に記憶されている場合、前記賭数操作手段の操作に基づいて前記特定数の賭数が設定される一方、前記特定数の仮想遊技価値が前記仮想遊技価値記憶手段に記憶されてない場合、前記賭数操作手段が操作されても前記特定数の賭数は設定されない構成であり、
遊技者が操作可能な清算用操作手段(清算スイッチ59)と、
前記清算用操作手段が操作された場合に、少なくとも前記仮想遊技価値記憶手段に記憶された仮想遊技価値の数に相当する数の遊技価値の清算を実行可能な清算手段(主制御装置101によるメダル返却処理を実行する機能)と、
を備え、
前記特定の再遊技結果に基づいて前記操作報知手段が前記第1報知状態に設定されている状況で前記清算用操作手段が操作された場合、当該操作報知手段が前記第1報知状態であることを継続させることが可能な継続手段(主制御装置101によるメダル返却処理において、第3移行期間が経過していなかったり、清算操作カウンタが特定数に至っていない場合には清算用の処理を行わないことにより、表示制御装置81側では第1クレジットランプ56を消灯状態としない機能)を備えていることを特徴とする特徴B1乃至B9のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、清算用操作手段が操作された場合に仮想遊技価値記憶手段に記憶されている仮想遊技価値に相当する数の遊技価値の清算が行われる構成において、特定の再遊技結果に基づいて操作報知手段が第1報知状態とされている場合に清算用操作手段が操作されても、当該第1報知状態が継続される。清算用操作手段が操作されると記憶されている仮想遊技価値が遊技価値として清算されることから、基本的には賭数操作手段を操作しても設定可能な仮想遊技価値は記憶していない状態となるところ、小役結果や外れ結果後であれば、操作報知手段も第1報知状態から第2報知状態に切り替わると考えられる。これに対して、特定の再遊技結果に基づいて操作報知手段が第1報知状態とされている状況下においては、仮想遊技価値の記憶数に関わらず賭数の設定は可能であり、この場合、清算用操作手段が操作されても第1報知状態が継続される。このようにすることで、清算用操作手段を操作して賭数報知手段の報知状態の変化の有無を通じて特定の再遊技結果であることを把握させるといった新たな遊技性を実現することが可能となる。
なお、上記構成は、「前記清算用操作手段が操作され、前記仮想遊技価値記憶手段に記憶された仮想遊技価値の数に相当する数の遊技価値の清算が行われた場合、前記第1報知状態である前記操作報知手段を前記第2報知状態に切り替える手段」を備える構成とすることで、上記の優れた効果をより好適に奏することが可能となる。
また、「清算手段」は「前記清算用操作手段が操作された場合に、少なくとも前記仮想遊技価値記憶手段に記憶された仮想遊技価値の数に相当する数の遊技価値を払い出すことが可能な払出手段(主制御装置101によるメダル返却処理を実行する機能)」と表現してもよく、当該「清算手段」の表現の変更は、同様の表現を用いた他の特徴群や他の特徴においても適用可能である。
特徴B11.前記清算用操作手段が操作された場合に、前記仮想遊技価値記憶手段に記憶されている仮想遊技価値の数に相当する遊技価値の清算の実行を制限可能な清算制限手段(主制御装置101によるメダル返却処理において、第3移行期間が経過していなかったり、清算操作カウンタが特定数に至っていない場合には清算用の処理を行わない機能)を備えていることを特徴とする特徴B10に記載の遊技機。
上記構成によれば、清算用操作手段を操作しても清算制限手段によって仮想遊技価値の清算が制限される場合がある。このようにすることで、賭数報知手段が第1報知状態である状況下で清算用操作手段を操作しても第1報知状態が維持された場合に、特定の再遊技結果に基づいて第1報知状態とされていることが分かりにくくなる。よって、清算用操作手段を操作して特定の再遊技結果であることを見抜く遊技性の興趣を好適に向上させることが可能となる。
特徴B12.前記清算制限手段は、予め定められた特定数の前記清算用操作手段の操作に基づく前記仮想遊技価値記憶手段に記憶されている仮想遊技価値の数に相当する遊技価値の清算の実行を制限可能であり、
前記清算手段は、前記特定数を超える前記清算用操作手段の操作に基づいて、前記仮想遊技価値記憶手段に記憶されている仮想遊技価値の数に相当する遊技価値の清算を実行する構成であることを特徴とする特徴B11に記載の遊技機。
上記構成によれば、特徴B11の効果を奏しながらも、仮想遊技価値記憶手段に記憶されている仮想遊技価値の清算を行いたいにもかかわらず、その清算ができない、といった不都合を解消することができる。
特徴B13.前記特定の再遊技結果に基づいて前記操作報知手段が前記第1報知状態とされている場合、前記清算用操作手段の操作に基づいて前記仮想遊技価値記憶手段に記憶された仮想遊技価値の数に相当する数の遊技価値の清算が行われる場合に、前記操作報知手段を前記第2報知状態とする手段(表示制御装置81による特定清算コマンドに基づいて第1クレジットランプ56bの消灯処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴B11又は特徴B12に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定の再遊技結果に基づいて第1報知状態とされた操作報知手段は、仮想遊技価値の清算とともに第2報知状態とされる。このようにすることで、特定の再遊技結果後に仮想遊技価値の清算用の操作が行われた場合、清算が制限されたり第1報知状態が継続されたりしながらも、清算が行われた際には第1報知状態から第2報知状態に切り替わり、他の遊技結果と操作報知手段の報知状態と同じようになる。これにより、特定の再遊技結果であることを、清算操作を行った遊技者だけが把握し易くなり、当該清算操作によって特定の再遊技結果であることを把握する遊技の優位性を好適に担保することが可能となる。
特徴B14.前記清算手段は、前記再遊技状態において前記清算用操作手段が操作された場合に、前記仮想遊技価値記憶手段に記憶されている仮想遊技価値の数に相当する遊技価値の清算を実行可能な構成であることを特徴とする特徴B10乃至B13のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成のように、再遊技状態であっても仮想遊技価値の清算が可能としておけば、特定の再遊技結果に基づく再遊技状態のまま遊技が終了される事象が生じ易くなり、特徴B12のように清算操作によって操作報知手段の第1報知状態が継続されることを通じて特定の再遊技結果後であることを把握させることの意義が高められる。
特徴B15.前記清算手段は、前記再遊技状態に設定されてから前記特定期間よりも短い特別期間が経過することで、前記清算用操作手段が操作された場合に、前記仮想遊技価値記憶手段に記憶されている仮想遊技価値の数に相当する遊技価値の清算を実行することが可能となる構成であることを特徴とする特徴B14に記載の遊技機。
上記構成によれば、再遊技状態においては、特別期間が経過するまで仮想遊技価値の清算が行えない。このようにすることで、再遊技状態であることを分かりやすくすることが可能となる。
上記特徴B1乃至B15に記載された発明は、「遊技機の一種として、パチンコ機やスロットマシン等が知られている。これらの遊技機では、所定の抽選条件が成立したことに基づいて内部抽選が行われ、当該内部抽選の結果に応じて遊技者に特典が付与される構成が知られている。スロットマシンについて具体的には、遊技価値としてのメダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されると、内部抽選が実施されるとともに、リールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップスイッチが操作された場合には、リールの回転が停止する。そして、リールの停止結果が内部抽選の結果に対応したものである場合には、結果に応じた特典が付与される(例えば特開2008−295707号公報参照)。」という背景技術について、「ここで、上記例示等した遊技機においては遊技の興趣向上を図る必要があり、この点について、未だ改良の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
上記特徴B1乃至B15の各構成に対して、特徴A1乃至A20、特徴B1乃至B15、特徴C1乃至C9、特徴D1乃至D11、特徴E1乃至E9、特徴F1乃至F8、特徴G1乃至G9、特徴H1乃至H7のいずれか1の構成にて示した技術的思想をそれぞれ個別に適用することも可能であるし、それぞれの技術的思想の一部又は全部を組み合わせて適用することも可能である。各技術的思想を組み合わせて適用する場合、特徴群を跨いで組み合わせることも可能である。
<特徴C群>
特徴C1.複数種の絵柄が周方向に付された複数の周回体(リール32L,32M,32R)と、
各前記周回体について一部の絵柄を視認可能とする表示部(表示窓26L,26M,26R)と、
各前記周回体の周回を開始するための開始操作が行われる始動操作手段(スタートレバー41)と、
各前記周回体の周回を停止するための停止操作が行われる停止操作手段(ストップスイッチ42〜44)と、
前記始動操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を開始させ、前記停止操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を停止させる駆動制御手段(主制御装置101によるリール制御処理を実行する機能)と、
遊技の賭数を設定するための賭数操作が行われる賭数操作手段(第1クレジット投入スイッチ56、第2クレジット投入スイッチ57)と、
前記賭数操作手段の賭数操作が行われた場合に、遊技の賭数を設定する賭数設定手段(主制御装置101による第1操作対応処理や第2操作対応処理を実行する機能)と、
前記始動操作手段の操作に基づき、前記賭数設定手段により設定された賭数に応じて遊技者に特典を付与することの抽選を行う抽選手段(主制御装置101による抽選処理を実行する機能)と、
前記抽選手段による抽選結果が所定結果であって、前記表示部を介して前記絵柄が視認可能な位置に設定される有効位置に、当該所定結果に対応する所定の絵柄組合せが停止した場合に、前記所定結果に対応する特典を付与可能な特典付与手段(主制御装置101によるメダル払出処理や再遊技設定用処理を実行する機能)と、
を備える遊技機であって、
前記賭数設定手段により設定された賭数に対応する賭数対応報知を実行する賭数報知手段(表示制御装置81によるベット時演出設定処理を実行する機能)を備え、
前記賭数報知手段は、前記抽選手段による抽選結果が第1結果(小役結果)であって、当該第1結果に対応する前記周回体の周回が停止した後である第1特定状況において、当該第1結果となる抽選に用いられた賭数に対応する前記賭数対応報知を予め定められた特定期間が経過した場合に終了する一方、前記抽選手段による抽選結果が前記第1結果とは異なる第2結果(特定再遊技結果)であって、当該第2結果に対応する前記周回体の周回が停止した後である第2特定状況において、当該第2結果となる抽選に用いられた賭数に対応する前記賭数対応報知を、前記特定期間が経過した後においても継続させることが可能な特定賭数報知手段(表示制御装置81による再遊技状態ではベット表示部34の仮待機用処理を行わない機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、賭数操作手段の賭数操作に基づき遊技の賭数が設定され、始動操作手段の操作に基づき遊技が開始されるとともに、設定された賭数に応じた抽選が行われ、停止操作手段の操作に基づき当該抽選の結果に対応する絵柄組合せが有効位置に停止すると当該抽選の結果に対応する特典が付与される所謂スロットマシンの遊技機において、各遊技の賭数に対応する賭数対応報知は、遊技の結果が第1結果である場合には、周回体が停止したり特典が付与されたりして今回の遊技が終了してから特定期間が経過すると終了する一方、遊技の結果が第2結果である場合には特定期間が経過しても終了しない。このようにすることで、周回体の停止出目によって抽選の結果を把握させる遊技を前提としながらも、周回体の停止出目だけではなく既存の賭数対応報知が継続される期間の長さをうまく利用して、遊技の結果を把握させることが可能となり、例えば、停止出目からはいずれの結果かが判断しにくい場合など、特定期間経過後の賭数対応報知が終了するか否かによっていずれの結果かを判断させるといった遊技も行わせることが可能となる。特に、特定期間経過によっていずれの結果かを判断させるようにすることで、従来のようなスムーズな遊技進行を促しながら遊技の興趣向上を図る遊技性とは真逆の、周回体の停止後に待つことで結果が判断できる、といった斬新な遊技性を提供することが可能となり、このような遊技性によって遊技の興趣向上に大きく貢献することも可能となる。
なお、「第1特定状況」や、「第2特定状況」は以下のように表現してもよく、かかる表現の変更は、対応する表現を用いる他の特徴や特徴群でも適用可能である。
「前記抽選手段による抽選結果が第1結果(小役結果)であって、当該第1結果に対応するとなる抽選が行われることとなった前記始動操作手段の操作に基づいて開始された各前記周回体の回転が停止した後又は前記特典付与手段により当該第1結果に基づく特典が付与された後である第1特定状況」、「前記抽選手段による抽選結果が第2結果(特定再遊技結果)であって、当該第2結果に対応するとなる抽選が行われることとなった前記始動操作手段の操作に基づいて開始された各前記周回体の回転が停止した後又は前記特典付与手段により当該第2結果に基づく特典が付与された後である第2特定状況」。
特徴C2.前記賭数報知手段による前記賭数対応報知の実行中に前記賭数操作手段の賭数操作が行われた場合、当該実行中の前記賭数対応報知を終了させてから、今回の賭数に対応する賭数対応報知に更新する更新報知を実行可能な更新手段(表示制御装置81によるベット時演出設定処理において、各種賭数操作に基づいてベット表示部34を一旦消灯状態とし、その後、ベット対応演出が行われるようにする処理を実行する機能)を備え、
前記更新手段は、前記第1特定状況において前記賭数操作が行われた場合に前記更新報知を実行可能であり、且つ前記第2特定状況において前記賭数操作が行われた場合に前記更新報知を実行可能であり、
前記特定賭数報知手段は、前記第1特定状況において前記更新手段による前記更新報知が行われた場合、前記特定期間が経過した後において前記賭数対応報知を継続させることが可能であることを特徴とする特徴C1に記載の遊技機。
上記構成によれば、いずれの結果後においても、賭数操作が行われると、それまでの賭数対応報知が一旦終了してから今回の賭数操作に対応する賭数対応報知に更新される。この場合、第1結果後に賭数操作が行われた後、更新後の賭数対応報知は特定期間が経過した後も継続される。このようにすることで、特定期間後の賭数対応報知の継続の有無によっていずれの結果であったかを判別しようとするならば、賭数操作を思いとどまらせる、といったように、待つことが遊技の肝となる斬新な遊技性を実現することが可能となる。また、賭数操作を行って新たな遊技を行おうとするならば、当該賭数操作によって更新された賭数対応報知については、前回の遊技の結果に左右されずその賭数を知らしめる機能を担保することが可能となる。
特徴C3.遊技進行に応じて演出を行う演出手段(補助表示部65)と、
一の遊技が終了されてから前記特定期間よりも長い所定期間に亘って遊技が行われなかった場合、前記演出手段を待機状態とさせる待機手段(表示制御装置81による待機用処理を実行する機能)と、
前記第1特定状況において前記待機手段により前記待機状態とされることを許容する一方、前記第2特定状況において前記待機手段により前記待機状態とされることを制限する手段(主制御装置101による再遊技状態では待機カウンタのカウントを不許可とする処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴C1又は特徴C2に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1結果となった遊技後の第1特定状況となってから所定期間が経過すると演出手段は待機状態となるし、特定期間が経過すると賭数対応報知は終了するものの、第2結果となった遊技後の第2特定状況となってから所定期間が経過しても、演出手段は待機状態となることが制限されているし、特定期間が経過しても賭数対応報知は終了しない。このように第1結果か第2結果かを判別する材料を増やすことで、両結果を判別する遊技性の興趣向上が図られる。
特徴C4.前記賭数報知手段による前記賭数対応報知の実行中に前記賭数操作手段の賭数操作が行われた場合、当該実行中の前記賭数対応報知を終了させてから、今回の賭数に対応する賭数対応報知に更新する更新報知を実行可能な更新手段(表示制御装置81によるベット時演出設定処理において、各種賭数操作に基づいてベット表示部34を一旦消灯状態とし、その後、ベット対応演出が行われるようにする処理を実行する機能)を備え、
前記更新手段は、前記第1特定状況において前記賭数操作が行われた場合に前記更新報知を実行可能であり、且つ前記第2特定状況において前記賭数操作が行われた場合に前記更新報知を実行可能であり、
前記特定賭数報知手段は、前記第1特定状況において前記更新手段による前記更新報知が行われた場合、前記特定期間が経過した後において前記賭数対応報知を継続させることが可能である一方で、前記待機状態となることで前記賭数対応報知を終了させることを特徴とする特徴C3に記載の遊技機。
上記構成によれば、いずれの結果後においても、賭数操作が行われると、それまでの賭数対応報知が一旦終了してから今回の賭数操作に対応する賭数対応報知に更新される。この場合、第1結果後に賭数操作が行われた後、更新後の賭数対応報知は特定期間が経過した後も継続される。このようにすることで、特定期間後の賭数対応報知の継続の有無によっていずれの結果であったかを判別しようとするならば、賭数操作を思いとどまらせる、といったように、待つことが遊技の肝となる斬新な遊技性を実現することが可能となる。また、賭数操作を行って新たな遊技を行おうとするならば、当該賭数操作によって更新された賭数対応報知については、前回の遊技の結果に左右されずその賭数を知らしめる機能を担保することが可能となる。
そのうえで、待機状態となると、第1結果後の第1特定状況では賭数対応報知が終了されることから、仮に誤って賭数操作を行ってしまった場合には、待機状態となるまで所定期間に亘って待てばよく、遊技者の誤操作を好適に救済することも可能となる。
特徴C5.前記抽選手段による抽選結果として、前記特典付与手段により付与される特典として、所定数の遊技価値が付与される小役結果と、今回の賭数と同数の賭数にて、再度、前記抽選手段による抽選を受けることが可能となる再遊技状態に設定される再遊技結果と、が設定されており、
前記第1結果は所定の前記小役結果であり、前記第2結果は所定の前記再遊技結果であることを特徴とする特徴C1乃至C4のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、所定数の遊技価値が付与される小役結果の場合には、当該小役結果となった遊技の終了後である第1特定状況にて賭数対応報知が特定期間に亘って行われ、その後、当該賭数対応報知は終了する。これに対して、再遊技状態に設定される再遊技結果の場合には、当該再遊技結果となった遊技の終了後である第2特定状況にて賭数対応報知が特定期間後においても継続される。再遊技結果の場合には、当該再遊技結果となった遊技の賭数と同数の賭数にて次の遊技が可能となるところ、再遊技結果となった遊技に対応する賭数対応報知は、次の遊技の賭数対応報知としてそのまま利用することが可能である。そこで、上記構成のように、特定期間後においても賭数対応報知を継続させることで、遊技の進行と矛盾を生じさせることなく、賭数対応報知の状態変化を省略することが可能となる。
特徴C6.前記賭数報知手段による前記賭数対応報知の実行中に前記賭数操作手段の賭数操作が行われた場合、当該実行中の前記賭数対応報知を終了させてから、今回の賭数に対応する賭数対応報知に更新する更新報知を実行可能な更新手段(表示制御装置81によるベット時演出設定処理において、各種賭数操作に基づいてベット表示部34を一旦消灯状態とし、その後、ベット対応演出が行われるようにする処理を実行する機能)を備え、
前記更新手段は、前記再遊技結果に基づいて設定される前記再遊技状態において、前記賭数操作手段の賭数操作が行われた場合、当該再遊技結果となった抽選に対応する前記賭数対応報知を終了してから、当該再遊技状態にて設定される賭数に対応する賭数対応報知に更新する更新報知を実行可能であることを特徴とする特徴C5に記載の遊技機。
上記構成によれば、再遊技結果となると当該再遊技結果となった遊技の賭数と同数の賭数にて次の遊技が可能となるところ、賭数対応報知自体は同じものを流用可能であっても、賭数操作に基づいて更新報知が行われる。このようにすることで、小役結果としての第1結果のように、新たな賭数の設定に賭数操作が必要な遊技と遊技進行の流れを同じ流れとすることが可能となり、第1結果と第2結果とを判別しにくくすることができる。よって、特定期間後の賭数対応報知の状態変化の有無によって結果の判別を行う必要性が高まり、かかる遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
特徴C7.前記再遊技結果として所定の再遊技結果と特定の再遊技結果とが設定されており、
前記更新手段は、前記再遊技状態が前記所定の再遊技結果に基づいて設定された場合、前記賭数操作手段の賭数操作を介することなく前記更新報知を実行する一方、前記再遊技状態が前記特定の再遊技結果に基づいて設定された場合、前記賭数操作手段の賭数操作を介して前記更新報知を実行することを特徴とする特徴C6に記載の遊技機。
上記構成によれば、特徴C6のように再遊技状態にて賭数操作を介して更新報知が行われる構成が、全ての再遊技結果に当てはまるのではなく、一部(特定の再遊技結果)にだけ当てはまるものである構成となる。このようにすることで、再遊技状態に設定されればそのまま賭数の設定が行われるのであるから、通常であれば賭数操作を介することなく更新報知が行われることを前提とし、賭数操作を介して更新報知が行われることを通じて、再遊技状態に設定されていないかのような印象を与えることが可能となり、特定の再遊技結果を小役結果としての第1結果と判別しにくくすることができる。よって、特定期間の経過とともに賭数報知手段の状態変化の有無を見定める遊技性の興趣を好適に向上させることができる。
特徴C8.前記賭数報知手段は前記賭数対応報知を特定の報知手段にて実行し、
前記賭数設定手段にて設定される賭数に対応する賭数報知を前記特定の報知手段とは異なる所定の報知手段(BET表示部75)にて実行する第2賭数報知手段(主制御装置101によるBET用処理を実行する機能)を備え、
前記第2賭数報知手段は、前記第1特定状況において、前記第1結果となる抽選に用いられた賭数に対応する前記賭数報知を予め定められた所定期間が経過した場合に終了する一方、前記第2特定状況において、前記第2結果となる抽選に用いられた賭数に対応する前記賭数報知を前記所定期間が経過した後も継続することが可能な特定第2賭数報知手段(主制御装置101によるBET表示部75の待機用処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴C1乃至C7のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、賭数報知手段による賭数対応報知の継続の有無だけではなく、第2賭数報知手段による賭数報知の継続の有無からも第1結果と第2結果との判別を行うことが可能となる。このようにすることで、賭数対応報知や賭数報知の継続の有無から結果を判別する遊技における判断の枝が増え、遊技の興趣を好適に高めることが可能である。
特徴C9.前記特定の報知手段は、前記所定の報知手段よりも遊技者により識別し易くなるように設定されており、
前記特定期間は前記所定期間よりも短い期間であることを特徴とする特徴C8に記載の遊技機。
上記構成によれば、より識別性の高い特定の報知手段による賭数対応報知の継続の有無によって、結果の判別を行うことが可能となるタイミングの方が早期に到来することになる。このようにすることで、報知の継続の有無から結果を判別する遊技を好適に行わせることが可能となる。
上記特徴C1乃至C9に記載された発明は、「遊技機の一種として、パチンコ機やスロットマシン等が知られている。これらの遊技機では、所定の抽選条件が成立したことに基づいて内部抽選が行われ、当該内部抽選の結果に応じて遊技者に特典が付与される構成が知られている。スロットマシンについて具体的には、遊技価値としてのメダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されると、内部抽選が実施されるとともに、リールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップスイッチが操作された場合には、リールの回転が停止する。そして、リールの停止結果が内部抽選の結果に対応したものである場合には、結果に応じた特典が付与される(例えば特開2008−295707号公報参照)。」という背景技術について、「ここで、上記例示等した遊技機においては遊技の興趣向上を図る必要があり、この点について、未だ改良の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
上記特徴C1乃至C9の各構成に対して、特徴A1乃至A20、特徴B1乃至B15、特徴C1乃至C9、特徴D1乃至D11、特徴E1乃至E9、特徴F1乃至F8、特徴G1乃至G9、特徴H1乃至H7のいずれか1の構成にて示した技術的思想をそれぞれ個別に適用することも可能であるし、それぞれの技術的思想の一部又は全部を組み合わせて適用することも可能である。各技術的思想を組み合わせて適用する場合、特徴群を跨いで組み合わせることも可能である。
<特徴D群>
特徴D1.複数種の絵柄が周方向に付された複数の周回体(リール32L,32M,32R)と、
各前記周回体について一部の絵柄を視認可能とする表示部(表示窓26L,26M,26R)と、
各前記周回体の周回を開始するための開始操作が行われる始動操作手段(スタートレバー41)と、
各前記周回体の周回を停止するための停止操作が行われる停止操作手段(ストップスイッチ42〜44)と、
前記始動操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を開始させ、前記停止操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を停止させる駆動制御手段(主制御装置101によるリール制御処理を実行する機能)と、
予め定められた所定数を上限として仮想遊技価値を記憶する仮想遊技価値記憶手段(クレジットカウンタ)と、
遊技の賭数を設定するための操作が行われる賭数操作手段(第1クレジット投入スイッチ56、第2クレジット投入スイッチ57)と、
前記賭数操作手段が操作された場合に、遊技の賭数を設定する賭数設定手段(主制御装置101による第1操作対応処理や第2操作対応処理を実行する機能)と、
を備え、
前記賭数操作手段が操作された場合に設定される賭数に相当する特定数の仮想遊技価値が前記仮想遊技価値記憶手段に記憶されている場合、前記賭数操作手段の操作に基づいて前記特定数の賭数が設定される一方、前記特定数の仮想遊技価値が前記仮想遊技価値記憶手段に記憶されてない場合、前記賭数操作手段が操作されても前記特定数の賭数は設定されない構成であり、
前記始動操作手段の操作に基づき、前記賭数設定手段により設定された賭数に応じて遊技者に特典を付与することの抽選を行う抽選手段(主制御装置101による抽選処理を実行する機能)と、
前記抽選手段による抽選結果が所定結果であって、前記表示部を介して前記絵柄が視認可能な位置に設定される有効位置に、当該所定結果に対応する所定の絵柄組合せが停止した場合に、前記所定結果に対応する特典を付与可能な特典付与手段(主制御装置101によるメダル払出処理や再遊技設定用処理を実行する機能)と、
遊技者が操作可能な清算用操作手段(清算スイッチ59)と、
前記清算用操作手段が操作された場合に、少なくとも前記仮想遊技価値記憶手段に記憶された仮想遊技価値の数に相当する数の遊技価値の清算を実行可能な清算手段(主制御装置101によるメダル返却処理を実行する機能)と、
前記賭数設定手段により設定された賭数に対応する賭数対応報知を所定の賭数報知用手段(ベット表示部34)にて実行する賭数報知手段(表示制御装置81によるベット時演出設定処理を実行する機能)と、
前記清算用操作手段が操作された場合、前記所定の賭数報知手段にて特定報知を実行可能な特定賭数報知手段(表示制御装置81による特定清算コマンドを受信したことに基づく疑似ベット演出を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、賭数操作手段の操作に基づき遊技の賭数が設定され、始動操作手段の操作に基づき遊技が開始されるとともに、設定された賭数に応じた抽選が行われ、停止操作手段の操作に基づき当該抽選の結果に対応する絵柄組合せが有効位置に停止すると当該抽選の結果に対応する特典が付与される所謂スロットマシンの遊技機において、遊技の賭数は賭数報知手段による賭数対応報知によって把握可能とされていることから、賭数操作手段の操作が受け付けられたことや、今回の賭数を、遊技者は明確に把握することが可能となり、遊技を好適に進行させることができる。
そして、上記構成においては、清算用操作手段が操作された場合に仮想遊技価値記憶手段に記憶されている仮想遊技価値に相当する数の遊技価値の清算が行われる構成としたうえで、清算用操作手段の操作に基づいて、賭数報知手段による賭数対応報知が行われる場合があるようにしている。清算用操作手段は、遊技を終了する場合に操作されることが一般的であるところ、上記構成のように、遊技を終了しようとした場合に所定の賭数報知手段にて特定報知が行われるようにすることで、遊技の賭数が設定されている状況など、遊技を終了すべき状況ではないことを遊技者に知らしめることが可能となる。よって、遊技者に不利益となり得る事象を好適に回避させることができ、遊技進行の好適化を図ることが可能となる。
特徴D2.前記賭数報知手段は、前記賭数設定手段により賭数が設定される場合、当該賭数が設定されるまでに実行されていた前記賭数対応報知を終了させてから、今回の賭数に対応する前記賭数対応報知を実行する構成であり、
前記特定賭数報知手段は、前記清算用操作手段が操作された場合、前記清算用操作手段が操作されるまでに実行されていた前記賭数対応報知を終了させてから、前記特定報知を実行することが可能であることを特徴とする特徴D1に記載の遊技機。
上記構成によれば、清算用操作手段が操作されたことに基づいて新たな賭数が設定され、清算後、更に新たな賭数の設定を要することなく次の遊技を実行可能であることを印象付けることが可能となる。このようにすることで、清算によって遊技を終了しようとする遊技者を思いとどまらせることが可能となる。
特徴D3.前記抽選手段による抽選結果として、前記特典付与手段により付与される特典として、今回の賭数と同数の賭数にて、再度、前記抽選手段による抽選を受けることが可能となる再遊技状態に設定される再遊技結果が設定されており、
前記特定賭数報知手段は、前記再遊技状態にて前記清算用操作手段が操作された場合に、当該再遊技状態にて設定されている賭数に対応する賭数対応報知を前記特定報知として実行する構成であることを特徴とする特徴D1又は特徴D2に記載の遊技機。
上記構成によれば、遊技の結果が再遊技結果の場合には、当該再遊技結果となった抽選の賭数と同数の賭数にて再度抽選が受けられる再遊技状態とされるところ、再遊技状態にて清算用操作手段が操作された場合に、当該再遊技状態にて設定されている賭数が賭数対応報知として報知される。このようにすることで、再遊技状態に設定されているのにもかかわらず遊技を終了してしまう、といった遊技者の不利益の発生を好適に防ぐことが可能となる。
特徴D4.前記清算手段は、前記再遊技状態にて前記清算用操作手段が操作された場合、前記仮想遊技価値記憶手段に記憶されている仮想遊技価値に相当する遊技価値の清算を実行可能であることを特徴とする特徴D3に記載の遊技機。
上記構成のように、再遊技状態であっても清算用操作手段を操作して清算が可能である構成においては、再遊技状態の遊技を行うことなく遊技が終了されてしまう不都合が生じ易い。その点、上記特徴D3のように、清算用操作手段の操作に基づいて特定報知が行われるため、再遊技状態であることを気づかせ易くなり、遊技者が不利益を被る可能性を低減することができる。
特徴D5.前記清算手段は、前記再遊技状態に設定されていない状況において前記清算用操作手段が操作された場合、前記賭数設定手段により設定された賭数に相当する遊技価値も含めて遊技価値の清算を実行可能であることを特徴とする特徴D3又は特徴D4に記載の遊技機。
上記構成によれば、再遊技状態に設定されていない状況で清算用操作手段が操作された場合、設定された賭数も含めて清算が行われる。この場合、特定賭数報知手段による賭数対応報知は行われないものの、仮に清算後に遊技を行おうとするならば、新たな賭数の設定が必要な場面であり、そのまま遊技を終了しても遊技者に不利益は生じにくい。そこで、上記構成のようにすることで、清算用操作手段が操作された場合に特定報知が行われることの異様さを際立たせ、これによって清算時に特定報知が行われたことを遊技者が気づき易くなる。よって、遊技者が不利益を被りにくくすることが可能となる。
特徴D6.前記清算用操作手段が操作された場合に、前記仮想遊技価値記憶手段に記憶されている仮想遊技価値の数に相当する遊技価値の清算の実行を制限可能な清算制限手段(主制御装置101による清算操作カウンタが特定数に至るまでは清算用の処理を行わない機能)を備えていることを特徴とする特徴D1乃至D5のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、清算用操作手段を操作しても清算制限手段によって仮想遊技価値の清算が制限される場合がある。このようにすることで、清算用操作手段の操作に基づいて、既に設定済みの賭数に対応する遊技価値も含めて清算が行われるような構成であっても、設定済みの賭数に対応する賭数対応報知を特定報知として行っても、賭数対応報知と賭数とに矛盾が生じない。よって、特定報知の信頼性を低下させることなく、当該特定報知を利用して、遊技続行の意思決定の後押しをすることが可能となる。
特徴D7.前記清算制限手段は、予め定められた特定数の前記清算用操作手段の操作に基づく前記仮想遊技価値記憶手段に記憶されている仮想遊技価値の数に相当する遊技価値の払い出しの実行を制限可能であり、
前記清算手段は、前記特定数を超える前記清算用操作手段の操作に基づいて、前記仮想遊技価値記憶手段に記憶されている仮想遊技価値の数に相当する遊技価値の清算を実行する構成であることを特徴とする特徴D6に記載の遊技機。
上記構成によれば、特徴D6の効果を奏しながらも、仮想遊技価値記憶手段に記憶されている仮想遊技価値の清算を行いたいにもかかわらず清算ができない、といった不都合を解消することができる。
特徴D8.前記清算制限手段は、少なくとも前回の遊技が終了してから所定期間(第3移行期間)が経過するまで、前記清算用操作手段の操作に基づく前記仮想遊技価値記憶手段に記憶されている仮想遊技価値の数に相当する遊技価値の清算の実行を制限可能であり、
前記清算手段は、前記所定期間の経過後の前記清算用操作手段の操作に基づいて、前記仮想遊技価値記憶手段に記憶されている仮想遊技価値の数に相当する遊技価値の清算を実行する構成であることを特徴とする特徴D6又は特徴D7に記載の遊技機。
上記構成によれば、特徴D6の効果を奏しながらも、仮想遊技価値記憶手段に記憶されている仮想遊技価値の清算を行いたいにもかかわらず清算ができない、といった不都合を解消することができる。特に、所定期間が経過するまでは清算用操作手段が操作されても清算できないようにすることで、清算時には清算用操作手段を常に連打するような遊技者であっても、清算が行われないことを通じて遊技を終了すべき状況ではないことを把握させることが可能となる。
特徴D9.前記抽選手段による抽選結果として、前記特典付与手段により付与される特典として、今回の賭数と同数の賭数にて、再度、前記抽選手段による抽選を受けることが可能となる再遊技状態に設定される再遊技結果が設定されており、
前記特定賭数報知手段は、前記再遊技結果として特定の再遊技結果に基づいて設定された前記再遊技状態にて前記清算用操作手段が操作された場合、当該再遊技状態にて設定されている賭数に対応する賭数対応報知を前記特定報知として実行する一方、前記再遊技結果として前記特定の再遊技結果とは異なる所定の再遊技結果に基づいて設定された前記再遊技状態にて前記清算用操作手段が操作された場合、当該再遊技状態にて設定されている賭数に対応する賭数対応報知を前記特定報知として実行しない構成であることを特徴とする特徴D1乃至D8のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、遊技の結果が再遊技結果の場合には、当該再遊技結果となった抽選の賭数と同数の賭数にて再度抽選が受けられる再遊技状態とされるところ、特定の再遊技結果を契機とする再遊技状態にて清算用操作手段が操作された場合に、当該再遊技状態にて設定されている賭数が賭数対応報知として報知される。この場合、特定の再遊技結果とは異なる所定の再遊技結果を契機とする再遊技状態にて清算用操作手段が操作されても、賭数対応報知は行われない。このようにすることで、清算用操作手段を操作した場合に賭数対応報知が行われる場面がより限定的なものとなり、これによって賭数対応報知が行われることの異様さを際立たせ、遊技者がそれに気づき易くなる。
特徴D10.前記清算手段により仮想遊技価値の清算が行われる場合、所定の報知手段にて清算用報知を実行する清算報知手段(表示制御装置81による返却時演出処理を実行する機能)と、
前記特定賭数報知手段により特定報知が実行される場合、当該特定報知と、前記清算用報知とのいずれかの制限処理を実行可能な制限手段(表示制御装置81による疑似ベット演出後に返却時効果音を出力するようにしたり、清算後に疑似ベット演出を実行するようにしたりする処理を実行する機能、図92)と、
を備えていることを特徴とする特徴D1乃至D9のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、清算手段に仮想遊技価値の清算が行われる場合に特定報知を行う構成において、清算時の清算用報知と、当該特定報知とが重複することによる処理や演出上の不都合を好適に解消することができる。
特徴D11.前記清算報知手段は、前記特定報知が完了するまでの期間よりも長い期間に亘って前記清算用報知を実行可能であることを特徴とする特徴D10に記載の遊技機。
上記構成によれば、特徴D10の構成において清算用報知が制限されるようにしても、特定報知が完了した後、清算用報知を行う余地が残る。このようにすることで、清算用報知を行うことによって不正行為を特定し易くする、といった意義を消失しない範囲で、清算用報知と特定報知との重複を解消することができる。
上記特徴D1乃至D11に記載された発明は、「遊技機の一種として、パチンコ機やスロットマシン等が知られている。これらの遊技機では、所定の抽選条件が成立したことに基づいて内部抽選が行われ、当該内部抽選の結果に応じて遊技者に特典が付与される構成が知られている。スロットマシンについて具体的には、遊技価値としてのメダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されると、内部抽選が実施されるとともに、リールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップスイッチが操作された場合には、リールの回転が停止する。そして、リールの停止結果が内部抽選の結果に対応したものである場合には、結果に応じた特典が付与される(例えば特開2008−295707号公報参照)。」という背景技術について、「ここで、上記例示等した遊技機においては遊技の興趣向上を図る必要があり、この点について、未だ改良の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
上記特徴D1乃至D11の各構成に対して、特徴A1乃至A20、特徴B1乃至B15、特徴C1乃至C9、特徴D1乃至D11、特徴E1乃至E9、特徴F1乃至F8、特徴G1乃至G9、特徴H1乃至H7のいずれか1の構成にて示した技術的思想をそれぞれ個別に適用することも可能であるし、それぞれの技術的思想の一部又は全部を組み合わせて適用することも可能である。各技術的思想を組み合わせて適用する場合、特徴群を跨いで組み合わせることも可能である。
<特徴E群>
特徴E1.複数種の絵柄が周方向に付された複数の周回体(リール32L,32M,32R)と、
各前記周回体について一部の絵柄を視認可能とする表示部(表示窓26L,26M,26R)と、
各前記周回体の周回を開始するための開始操作が行われる始動操作手段(スタートレバー41)と、
各前記周回体の周回を停止するための停止操作が行われる停止操作手段(ストップスイッチ42〜44)と、
前記始動操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を開始させる開始駆動制御を実行し、前記停止操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を停止させる停止駆動制御を実行する駆動制御手段(主制御装置101によるリール制御処理を実行する機能)と、
遊技の賭数を設定するための賭数操作が行われる賭数操作手段(第1クレジット投入スイッチ56、第2クレジット投入スイッチ57、メダル投入口45)と、
前記賭数操作手段の賭数操作に基づいて、遊技の賭数を設定する賭数設定手段(主制御装置101によるメダル投入対応処理、第1操作対応処理、第2操作対応処理等を実行する機能)と、
前記始動操作手段の操作に基づき、前記賭数設定手段により設定された賭数に応じて遊技者に特典を付与することの抽選を行う抽選手段(主制御装置101による抽選処理を実行する機能)と、
前記抽選手段による抽選結果が所定結果であって、前記表示部を介して前記絵柄が視認可能な位置に設定される有効位置に、当該所定結果に対応する所定の絵柄組合せが停止した場合に、前記所定結果に対応する特典を付与可能な特典付与手段(主制御装置101によるメダル払出処理や再遊技設定用処理を実行する機能)と、
を備える遊技機であって、
前記賭数操作手段の賭数操作が行われた場合に、特定報知(ベット過程演出)を実行した後、前記賭数設定手段により設定された賭数に対応する賭数報知(ベット対応演出)を特定の報知手段にて実行する賭数報知手段(表示制御装置81によるベット時演出設定処理を実行する機能)と、
前記始動操作手段が操作された場合に、前記特定の報知手段又はそれとは異なる報知手段にて開始報知を実行する開始報知手段(表示制御装置81による開始時演出設定処理を実行する機能)と、
前記特定報知が実行されている特定状況において、前記始動操作手段が操作された場合に、前記開始報知手段による前記開始報知を制限可能な特定処理を実行する特定処理手段(表示制御装置81による押し順報知演出を遅延させる処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、始動操作手段の操作に基づき遊技が開始されて当該遊技の抽選が行われ、停止操作手段の操作に基づき当該抽選の結果に対応する絵柄組合せが有効位置に停止すると当該抽選の結果に対応する特典が付与される所謂スロットマシンの遊技機において、賭数操作手段が操作されると遊技の賭数が設定され、特定報知を経て、遊技の賭数に対応する賭数報知が所定の報知手段にて行われる。この場合、例えば、特定報知の実行中に始動操作手段が操作されて、当該操作に基づいて周回体の回転が開始されたりする場合も想定され、このような場合には、当該回転開始用の開始報知や処理が、特定報知や特定報知用の処理と重複する可能性が高く、処理負荷の増大化が懸念されたり、報知や処理の重複による遊技者の混乱を生じさせたりする可能性がある。
そこで、上記構成においては、特定報知の実行中に始動操作手段が操作された場合には、開始報知を制限可能な特定処理を実行する特定処理手段を備えるようにしたことから、当該回転開始用の開始報知と特定報知との重複や、開始報知用の処理と特定報知用の処理との重複が解消される。よって、遊技を好適に進行可能な遊技機を提供することが可能となる。
特徴E2.前記特定処理手段による前記特定処理が行われる場合、前記賭数報知手段による前記特定報知は、当該特定処理が行われない場合と同様の報知態様にて実行されることを特徴とする特徴E1に記載の遊技機。
上記構成によれば、開始報知を制限する特定処理が行われる場合、既に開始されている特定報知側の報知態様は変更されないため、実行中の報知を途中で変更するといった複雑な処理が必要なく、処理負荷の増大化を回避することが可能となる。
特徴E3.前記特定処理手段は、前記始動操作手段の操作に基づき前記開始報知手段による前記開始報知が実行される状況が前記特定状況である場合に前記特定処理が行われるようにする一方、前記始動操作手段の操作に基づき前記開始報知手段による前記開始報知が実行される状況が前記特定状況とは異なる状況である場合には前記特定処理が行われないようにする構成であることを特徴とする特徴E1又は特徴E2に記載の遊技機。
上記構成によれば、始動操作手段の操作に基づき実際に開始報知が実行される状況が特定状況であれば特定処理が行われるようにする一方、当該開始報知が実行される状況が特定状況ではなければ特定処理が行われない。このようにすることで、例えば、始動操作手段の操作が行われたタイミングと開始報知が行われるタイミングとにズレが生じるような構成であっても、実質的に開始報知と特定報知との重複を好適に回避することが可能となる。
特徴E4.前記特定処理手段は、前記始動操作手段の操作が前記特定状況にて実行された場合であっても、当該始動操作手段の操作に基づく前記開始報知手段による所定の開始報知(特定役報知演出)が前記特定状況とは異なる状況にて実行される場合には、前記特定処理を実行しないことを特徴とする特徴E1乃至E3のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成のようにすることで、始動操作手段の操作タイミングと開始報知の実行タイミングとにズレがある場合において、開始報知が特定報知と重複しないような場面にまで特定処理が行われないようにすることが可能となり、無駄な処理の実行を排除することができる。
特徴E5.前記開始報知手段は、前記開始報知として第1開始報知(押し順報知演出)と第2開始報知(特定役報知演出)とを実行可能であり、
前記開始駆動制御が開始されてから、予め定められた特定期間が経過するまで、次の前記開始駆動制御の開始を制限する開始制限手段(主制御装置101による回転開始処理におけるウェイト時間が経過するまで回転開始を待機する処理を実行する機能)を備え、
前記始動操作手段が、前記特定期間が経過するよりも前に操作された場合、前記開始報知手段は、前記第1開始報知を前記始動操作手段が操作された場合に実行し、前記第2開始報知を前記開始駆動制御が開始された場合に実行するものであることを特徴とする特徴E4に記載の遊技機。
上記構成は特徴E4の具体的構成であり、所謂ウェイト期間としての特定期間の経過前後で開始報知の実行タイミングを異ならせることで、各開始報知の機能を十分に発揮させることも可能となる。
特徴E6.前記抽選手段による抽選結果として、前記停止操作手段が第1操作態様にて操作された場合は第1結果の入賞が成立可能となり、前記停止操作手段が前記第1操作態様とは異なる第2操作態様にて操作された場合には前記第1結果とは異なる第2結果の入賞が成立可能となる操作態様結果(押し順役)が設定されており、
前記抽選手段による抽選結果が、前記操作態様結果である場合、所定の報知手段にて前記第1操作態様又は前記第2操作態様を含む態様報知を実行可能な態様報知手段(表示制御装置81による押し順報知演出を行うための処理を実行する機能)を備え、
前記第1開始報知は、前記態様報知手段による前記態様報知を含むことを特徴とする特徴E5に記載の遊技機。
上記構成のように、第1操作態様と第2操作態様とのいずれにて操作するかで入賞する結果が異なるような操作態様結果に当選した場合には、より慎重な停止操作手段の操作が求められるところ、所謂ウェイト期間としての特定期間の経過前から態様報知を実行する意義は高い。但し、だからといって、賭数対応報知の特定報知との重複が生じる場合、それを優先するほどのことではなく、上記のようにすることで、態様報知を特定期間経過前から開始するようにしてより慎重な操作を促しながらも、演出が重複することによる違和感を好適に回避することが可能となる。
特徴E7.前記操作態様結果として、前記第1結果の入賞が成立した場合に前記特典付与手段により付与される特典と、前記第2結果の入賞が成立した場合に前記特典付与手段により付与される特典との遊技者にとっての利益が異なる特定操作態様結果(押し順ベル)が設定されており、
前記特定処理手段は、前記第1開始報知が前記特定操作態様結果に基づくものである場合には、前記特定処理を実行しないようにすることが可能な手段を備えていることを特徴とする特徴E6に記載の遊技機。
所謂ウェイト期間としての特定期間の経過前に、態様報知としての第1開始操作を行う意義としては、主に、停止操作手段のより慎重な操作を促すためであるところ、上記構成のように、入賞する結果によって遊技者の利益が異なる特定操作態様結果である場合の態様報知については、特定報知と重複する場合であっても態様報知を制限しないようにすることで、遊技者の利益を好適に担保することが可能となる。
特徴E8.前記操作態様結果として、前記第1結果の入賞が成立した場合に前記特典付与手段により付与される特典と、前記第2結果の入賞が成立した場合に前記特典付与手段により付与される特典との遊技者にとっての利益が共通している所定操作態様結果(通常リプA〜C)が設定されており、
前記特定処理手段は、前記第1開始報知が前記所定操作態様結果に基づくものである場合には、前記特定処理を実行することを特徴とする特徴E6又は特徴E7に記載の遊技機。
所謂ウェイト期間としての特定期間の経過前に、態様報知としての第1開始操作を行う意義としては、主に、停止操作手段のより慎重な操作を促すためであるところ、上記構成のように、入賞する結果に関わらず遊技者の利益が共通する所定操作態様結果である場合の態様報知については、特定報知と重複する場合の態様報知を制限するようにすることで、遊技者に不利益が生じない範囲で、特定報知と開始報知との重複を解消することが可能となる。
特徴E9.前記始動操作手段が操作された場合に、特定期間に亘って、各前記周回体を用いた遊技演出を行う特定駆動制御を実行する特定駆動制御手段(主制御装置101による回転演出処理を実行する機能)と、
前記特定報知が実行されている特定状況において、前記始動操作手段が操作された場合に、当該始動操作手段の操作に基づき前記特定駆動制御手段による前記特定駆動制御が実行される場合、前記特定報知を制限可能な第2特定処理を実行する第2特定処理手段(表示制御装置81による第1フリーズコマンドに基づいてベット過程演出をベット対応演出に切り替える処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴E1乃至E8のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、始動操作手段の操作に基づいて、周回体を用いた遊技演出が行われる所謂フリーズ演出としての特定駆動制御が開始報知として実行される構成において、かかる特定駆動制御が特定報知と重複するような場合には、特定駆動制御ではなく特定報知側が制限される。一般的に、上記のフリーズ演出としての特定駆動制御は、比較的大当たりへの期待感が高められた演出であることが一般的であり、上記のこのようにすることで、遊技者が大いに注目するであろう特定駆動制御の実行が、特定報知と重複することによって制限されてしまうことを好適に回避することができる。
上記特徴E1乃至E9に記載された発明は、「遊技機の一種として、パチンコ機やスロットマシン等が知られている。これらの遊技機では、所定の抽選条件が成立したことに基づいて内部抽選が行われ、当該内部抽選の結果に応じて遊技者に特典が付与される構成が知られている。スロットマシンについて具体的には、遊技価値としてのメダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されると、内部抽選が実施されるとともに、リールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップスイッチが操作された場合には、リールの回転が停止する。そして、リールの停止結果が内部抽選の結果に対応したものである場合には、結果に応じた特典が付与される(例えば特開2008−295707号公報参照)。」という背景技術について、「ここで、上記例示等した遊技機においては遊技の興趣向上を図る必要があり、この点について、未だ改良の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
上記特徴E1乃至E9の各構成に対して、特徴A1乃至A20、特徴B1乃至B15、特徴C1乃至C9、特徴D1乃至D11、特徴E1乃至E9、特徴F1乃至F8、特徴G1乃至G9、特徴H1乃至H7のいずれか1の構成にて示した技術的思想をそれぞれ個別に適用することも可能であるし、それぞれの技術的思想の一部又は全部を組み合わせて適用することも可能である。各技術的思想を組み合わせて適用する場合、特徴群を跨いで組み合わせることも可能である。
<特徴F群>
特徴F1.複数種の絵柄が周方向に付された複数の周回体(リール32L,32M,32R)と、
各前記周回体について一部の絵柄を視認可能とする表示部(表示窓26L,26M,26R)と、
各前記周回体の周回を開始するための開始操作が行われる始動操作手段(スタートレバー41)と、
各前記周回体の周回を停止するための停止操作が行われる停止操作手段(ストップスイッチ42〜44)と、
前記始動操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を開始させる開始駆動制御を実行し、前記停止操作手段が操作された場合に対応する前記周回体の周回を停止させる停止駆動制御を実行する駆動制御手段(主制御装置101によるリール制御処理を実行する機能)と、
遊技の賭数を設定するための賭数操作が行われる賭数操作手段(第1クレジット投入スイッチ56、第2クレジット投入スイッチ57、メダル投入口45)と、
前記賭数操作手段の賭数操作に基づいて、遊技の賭数を設定する賭数設定手段(主制御装置101による第1操作対応処理や第2操作対応処理を実行する機能)と、
前記始動操作手段の操作に基づき、前記賭数設定手段により設定された賭数に応じて遊技者に特典を付与することの抽選を行う抽選手段(主制御装置101による抽選処理を実行する機能)と、
前記抽選手段による抽選結果が所定結果であって、前記表示部を介して前記絵柄が視認可能な位置に設定される有効位置に、当該所定結果に対応する所定の絵柄組合せが停止した場合に、前記所定結果に対応する特典を付与可能な特典付与手段(主制御装置101によるメダル払出処理や再遊技設定用処理を実行する機能)と、
を備える遊技機であって、
前記賭数設定手段により設定される賭数に対応する特定報知(ベット過程演出)を実行する特定報知手段(表示制御装置81によるベット時演出設定処理を実行する機能)と、
前記開始駆動制御が開始されてから、予め定められた特定期間が経過するまで、次の前記開始駆動制御の開始を制限する開始制限手段(主制御装置101による回転開始処理におけるウェイト時間が経過するまで回転開始を待機する処理を実行する機能)と、
を備え、
前記特定報知手段は、前記抽選手段による抽選結果が予め定められた特定結果であって、当該特定結果に対応する前記周回体の回転が停止した後において前記賭数設定手段により賭数の設定が行われる特定状況が、前記特定期間の経過前である場合には前記特定報知を第1報知態様とする一方、当該特定状況が前記特定期間の経過よりも後である場合又は前記特定報知が前記特定期間を跨いで実行される状況である場合には前記特定報知を前記第1報知態様とは異なる第2報知態様とすることが可能な構成である(表示制御装置81による特定再遊技ベット演出設定処理において、ウェイト期間の経過でベット対応演出に切り替えたり、ウェイト期間の経過前は再遊技ベット演出を行う一方、経過後は連ベット演出を行うようにする処理を実行する機能)ことを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、始動操作手段の操作に基づき遊技が開始されて当該遊技の抽選が行われ、停止操作手段の操作に基づき当該抽選の結果に対応する絵柄組合せが有効位置に停止すると当該抽選の結果に対応する特典が付与される所謂スロットマシンの遊技機において、開始駆動制御と開始駆動制御とが特定期間以上の間隔を隔てて実行されるようにしていることから、単位時間当たりに実行可能な遊技数が制限され、遊技の適正化が図られている。
このような、特定期間といった所謂ウェイトが規定される構成においては、回転開始のための準備としての賭数の設定や始動操作手段の操作の受付は特定期間の経過前から可能であるものの、結局は回転開始前に準備を行っても回転開始自体は特定期間の経過とともになされるものであり、回転開始に合わせた演出等も回転開始まで行われない。
そこで、上記構成では、特定期間経過前に賭数の設定が行われた場合にはその賭数に対応する特定報知を第1報知態様にて行い、特定期間の経過よりも後で賭数の設定が行われたり特定期間を跨いで特定報知が行われたりするような場合には当該特定報知は第2報知態様にて行われる、といったように、特定期間の経過との関係で賭数に対応する特定報知の報知態様を異ならせるようにしたことから、例えば、特定期間の経過前に賭数の設定が行われた場合には、通常よりも派手な特定報知を行うようにする等、ウェイトの待ち時間を利用して遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
それだけではなく、特定期間の経過前後で特定報知の報知態様を異ならせることによって、特定期間の経過前は比較的ゆったりとした特定報知を行うようにしながらも、特定期間の経過ともに回転が開始される場合には比較的速やかに特定報知が完了するようにする等して、回転開始時の演出やその処理と特定報知とが重複しないようにすることも可能であり、処理負荷の低減効果や演出の重複を解消することによる遊技者の混乱防止効果も見込むことが可能である。
以上の結果、好適に遊技を行わせることが可能な遊技機を提供することができる。
特徴F2.前記第2報知態様は、前記第1報知態様における前記特定報知のうちの少なくとも一部の態様の報知の実行が制限された態様であることを特徴とする特徴F1に記載の遊技機。
上記構成のように、特定期間が経過した後や特定期間を跨ぐ場合の特定報知の態様を、第1報知態様における特定報知のうちの少なくとも一部の態様の報知の実行が制限された態様とすることで、第1報知態様を第2報知態様よりも態様の種類に富んだ派手なものとしたことが明確化されるし、第2報知態様にて実行する場合に処理負荷が軽減されたり回転開始時の演出との重複が解消され得ることも明確化される。よって、特徴E1の効果を好適に奏することが可能となる。
特徴F3.前記特定報知手段は、
前記特定報知を行う場合、第1特定報知(点灯演出)と当該第1特定報知とは異なる第2特定報知(ベット時効果音演出)を含んで前記特定報知を実行する構成であり、
前記第1特定報知及び前記第2特定報知を含んだ態様を第1報知態様として前記特定報知を実行し、前記第1特定報知を含む一方で前記第2特定報知を含まない態様を前記第2報知態様として前記特定報知を実行する構成であることを特徴とする特徴F2に記載の遊技機。
上記構成は特徴F2の具体的構成であり、特に、少なくとも一部の報知を制限する構成として、特定期間の経過後は第1特定報知及び第2特定報知のうちの第2特定報知の実行が制限された態様にて特定報知を行うようにすることで、全ての特定報知の実行を制限することによる処理負荷の増大化を好適に回避することができる。
特徴F4.前記第1特定報知は所定の表示演出であり、前記第2特定報知は所定の音演出であることを特徴とする特徴F3に記載の遊技機。
上記構成は特徴F3の具体的構成である。特に、表示演出は音演出よりも実行するにあたっての処理が複雑化したり、設定するデータ量が多くなり易いところ、上記構成のように、ウェイト期間としての特定期間を経過した場合には、第1特定報知としての表示演出はそのまま実行し、第2特定報知としての音演出は実行しないようにすることで、処理の複雑化等を生じさせない範囲で特徴F1の効果を奏することが可能となる。また、表示演出については、表示演出の実行される領域を異ならせれば特定報知と回転開始時の演出との重複が許容され得るものの、音演出については、複数の音が混在して出力されることの違和感は多大なものと考えられ、上記のようにすることで、回転開始時の演出との重複を違和感なく解消することができる。
特徴F5.前記特定報知手段は、前記抽選手段による抽選結果が所定の結果であって、当該所定の結果に対応する前記周回体の回転が停止した後において前記賭数設定手段により賭数の設定が行われる状況が、前記特定期間の経過よりも後である場合又は前記特定報知が前記特定期間を跨いで実行される状況である場合に、前記特定報知を前記第1報知態様にて実行する手段(表示制御装置81による通常再遊技ベット演出設定処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴F1乃至F4のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定結果後であって特定期間の経過前に賭数の設定が行われた場合に第1報知態様にて特定報知が行われる構成において、特定期間の経過後や特定期間を跨ぐ場合にも第1報知態様にて行われる場合があるようになる。このように、第1報知態様による特定報知が、特定期間の経過に関わらず実行される場合があることを前提とすれば、特定結果後において特定期間の経過前に第2報知態様とは異なる第1報知態様にて特定報知を行うようにしても、それを違和感なく受け入れさせることが可能となる。
しかも、上記構成のようにすることで、第1報知態様が特定結果専用の報知態様ではなく、所定の結果においても実行されるようになるため、特定結果後の特定期間の前後で特定報知の報知態様を異ならせるうえで、記憶データの少量化を図ることが可能となる。
特徴F6.前記特定報知手段は、記抽選手段による抽選結果が所定の結果であって、当該所定の結果に対応する前記周回体の回転が停止した後において前記賭数設定手段により賭数の設定が行われる状況が、前記特定期間の経過前である場合に、前記特定報知を前記第2報知態様にて実行する手段(表示制御装置81による連ベット演出設定処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴F1乃至F5のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定結果後であって特定期間の経過後に賭数の設定が行われた場合や特定期間の経過を跨ぐ場合に第2報知態様にて特定報知が行われる構成において、特定期間の経過前にも第2報知態様にて行われる場合があるようになる。このように、第2報知態様による特定報知が、特定期間の経過に関わらず実行される場合があることを前提とすれば、特定結果後において特定期間の経過後に第1報知態様とは異なる第2報知態様にて特定報知を行うようにしても、それを違和感なく受け入れさせることが可能となる。
しかも、上記構成のようにすることで、第2報知態様が特定結果専用の報知態様ではなく、所定の結果においても実行されるようになるため、特定結果後の特定期間の前後で特定報知の報知態様を異ならせるうえで、記憶データの少量化を図ることが可能となる。
特徴F7.前記第1報知態様よりも前記第2報知態様の方が、前記特定報知に要する報知期間が短くなるように設定されていることを特徴とする特徴F1乃至F6のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定期間の経過前であって周回体の回転が開始されるよりも前は比較的長い報知期間である第1報知態様にて特定報知を行い、特定期間の経過後等であって周回体の回転が開始される場合には比較的に短い報知期間である第2報知態様にて特定報知を行うようになる。このようにすることで、遊技進行の実情に沿った特定報知とすることができる。
特徴F8.前記賭数設定手段は、予め定められた特定数を上限として賭数を設定可能な構成であり、
複数の報知部(ベット表示部34a〜34c)を有し、
前記特定報知手段は、前記複数の報知部のうち前記賭数に対応する数の報知部を非報知状態から報知状態に切り替えることで前記特定報知を実行する構成であり、
所定の報知部を前記報知状態に切り替えた後、当該所定の報知部の次の報知部を前記報知状態に切り替えるまでの待機期間が、前記第1報知態様よりも前記第2報知態様の方が短くなるように設定されていることを特徴とする特徴F7に記載の遊技機。
上記構成は特徴F7の具体的構成であり、上記のように、複数の報知部を順次報知状態とする場合の間隔を異ならせることで報知期間の長短を実現するようにすれば、第1報知態様と第2報知態様とを比較的簡素な構成にて実現することが可能となり、記憶データの少量化を図ることができる。
上記特徴F1乃至F8に記載された発明は、「遊技機の一種として、パチンコ機やスロットマシン等が知られている。これらの遊技機では、所定の抽選条件が成立したことに基づいて内部抽選が行われ、当該内部抽選の結果に応じて遊技者に特典が付与される構成が知られている。スロットマシンについて具体的には、遊技価値としてのメダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されると、内部抽選が実施されるとともに、リールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップスイッチが操作された場合には、リールの回転が停止する。そして、リールの停止結果が内部抽選の結果に対応したものである場合には、結果に応じた特典が付与される(例えば特開2008−295707号公報参照)。」という背景技術について、「ここで、上記例示等した遊技機においては遊技の興趣向上を図る必要があり、この点について、未だ改良の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
上記特徴F1乃至F8の各構成に対して、特徴A1乃至A20、特徴B1乃至B15、特徴C1乃至C9、特徴D1乃至D11、特徴E1乃至E9、特徴F1乃至F8、特徴G1乃至G9、特徴H1乃至H7のいずれか1の構成にて示した技術的思想をそれぞれ個別に適用することも可能であるし、それぞれの技術的思想の一部又は全部を組み合わせて適用することも可能である。各技術的思想を組み合わせて適用する場合、特徴群を跨いで組み合わせることも可能である。
<特徴G群>
特徴G1.複数種の絵柄が周方向に付された複数の周回体(リール32L,32M,32R)と、
各前記周回体について一部の絵柄を視認可能とする表示部(表示窓26L,26M,26R)と、
各前記周回体の周回を開始するための開始操作が行われる始動操作手段(スタートレバー41)と、
各前記周回体の周回を停止するための停止操作が行われる停止操作手段(ストップスイッチ42〜44)と、
前記始動操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を開始させる開始駆動制御を実行し、前記停止操作手段が操作された場合に対応する前記周回体の周回を停止させる停止駆動制御を実行する駆動制御手段(主制御装置101によるリール制御処理を実行する機能)と、
遊技の賭数を設定するための賭数操作が行われる賭数操作手段(第1クレジット投入スイッチ56、第2クレジット投入スイッチ57、メダル投入口45)と、
前記賭数操作手段の賭数操作に基づいて、遊技の賭数を設定する賭数設定手段(主制御装置101によるメダル投入対応処理、第1操作対応処理、第2操作対応処理等を実行する機能)と、
前記始動操作手段の操作に基づき、前記賭数設定手段により設定された賭数に応じて遊技者に特典を付与することの抽選を行う抽選手段(主制御装置101による抽選処理を実行する機能)と、
前記抽選手段による抽選結果が所定結果であって、前記表示部を介して前記絵柄が視認可能な位置に設定される有効位置に、当該所定結果に対応する所定の絵柄組合せが停止した場合に、前記所定結果に対応する特典を付与可能な特典付与手段(主制御装置101によるメダル払出処理や再遊技設定用処理を実行する機能)と、
を備える遊技機であって、
前記賭数操作手段の賭数操作が行われた場合に特定報知(ベット過程演出)を実行し、当該賭数操作に基づき設定された賭数に対応する賭数対応報知(ベット対応演出)を特定の報知手段(ベット表示部34)にて実行する賭数報知手段(表示制御装置81によるベット時演出設定処理を実行する機能)と、
前記抽選手段による抽選結果が再遊技結果であって、前記有効位置に当該再遊技結果に対応する絵柄組合せが停止した場合、当該再遊技結果となった前記抽選手段による抽選が行われた賭数と同数の賭数が設定される再遊技状態にて、再度、前記抽選手段による抽選を受けることが可能となる再遊技処理を実行する再遊技設定手段(主制御装置101による再遊技設定用処理を実行する機能)と、
を備え、
前記賭数操作手段として、第1賭数操作手段(第1クレジット投入スイッチ56)と、第2賭数操作手段(メダル投入口45、第2クレジット投入スイッチ57)と、を有し、
特定の再遊技結果(特定再遊技結果)に基づいて前記再遊技処理が行われた場合、前記第1賭数操作手段の賭数操作に基づき、第1報知態様にて前記特定報知を実行可能な第1特定報知手段(表示制御装置81による特定再遊技ベット演出設定処理を実行する機能)と、
前記特定の再遊技結果(特定再遊技結果)に基づいて前記再遊技処理が行われた場合、前記第2賭数操作手段の賭数操作に基づき、前記第1報知態様とは異なる第2報知態様(単ベット演出)にて前記特定報知を実行可能な第2特定報知手段(表示制御装置81による特定再遊技ベット演出設定処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、始動操作手段の操作に基づき遊技が開始されて当該遊技の抽選が行われ、停止操作手段の操作に基づき当該抽選の結果に対応する絵柄組合せが有効位置に停止すると当該抽選の結果に対応する特典が付与される所謂スロットマシンの遊技機において、賭数操作手段の賭数操作が行われると賭数が設定され、特定報知を経て、設定された賭数に対応する賭数対応報知が行われる。そのため、自らの賭数操作に基づき設定した賭数を賭数対応報知にて把握可能となるうえで、当該特定報知によって賭数操作が受け付けられたことも把握することができ、不必要な賭数操作を行わせないようにすることが可能である。
しかも、特定の再遊技結果の入賞が成立して再遊技処理が行われる場合、当該再遊技処理にて設定される賭数に対応する賭数対応報知は、賭数操作手段の賭数操作に基づき行われる。この場合においても、賭数対応報知の前に特定報知が行われるようにしていることから、通常の賭数操作に基づき賭数設定手段により賭数が設定される場合と同様の報知態様となる。
そのうえで、特定の再遊技結果入賞後において、賭数操作手段のうち第1賭数操作手段の賭数操作が行われた場合と、第2賭数操作手段の賭数操作が行われた場合とで、特定報知の報知態様を異ならせるようにしたことで、その報知態様を各賭数操作手段の通常の賭数操作に対応付けられた報知態様とすることも可能であり、このようにすることで、再遊技処理が行われることとなる再遊技結果であっても、他の小役結果や外れ結果後の遊技と同様の流れで遊技を進行させることができる。また、他の小役結果や外れ結果後と同様であって、再遊技結果後とは異なる印象を遊技者に与えることを利用して、例えば、特定の再遊技結果を他の小役結果や外れ結果と同様の扱いである印象を与える効果を高めることも可能となり遊技の多様化に大きく貢献することができる。
特徴G2.前記賭数設定手段は、前記第1賭数操作手段による賭数操作が行われた場合には第1数の賭数を設定し、前記第2賭数操作手段による賭数操作が行われた場合には前記第1数とは異なる第2数の賭数を設定する構成であり、
前記第1報知態様は前記第1数の前記賭数対応報知が行われるようにする前記特定報知の報知態様であり、
前記第2報知態様は前記第2数の前記賭数対応報知が行われるようにする前記特定報知の報知態様であることを特徴とする特徴G1に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定の再遊技結果後の再遊技状態として、既に賭数の設定が行われた後であっても、第1賭数操作手段を操作して第1数の賭数の設定を行ったり、第2賭数操作手段を操作して第2数の賭数の設定を行ったりすることが可能である印象を遊技者に与えることができる。このようにすることで、特定の再遊技結果を他の小役結果や外れ結果と同じ扱いである印象を与える手助けとすることができ、遊技の興趣向上に役立てることが可能となる。
特徴G3.前記第1特定報知手段による前記第1報知態様の前記特定報知が実行された場合、前記第1数の賭数に対応する前記賭数対応報知が行われるようにする手段(表示制御装置81による特定再遊技ベット演出設定処理を実行する機能)と、
前記第2特定報知手段による前記第2報知態様の前記特定報知が実行された場合、前記第2数の賭数に対応する前記賭数対応報知が行われるようにする手段(表示制御装置81による特定再遊技ベット演出設定処理において特定投入コマンドや特定第2操作コマンドに基づき単ベット演出設定処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴G2に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定の再遊技結果後の再遊技状態において、第1賭数操作手段や第2賭数操作手段を操作すると、特定報知の報知態様だけでなく、賭数対応報知も通常時の賭数に対応するものとして報知されるようになる。このようにすることで、賭数対応報知に至るまでの特定報知は、各賭数操作手段に対応するものであるものの、賭数対応報知自体は特定の再遊技状態にて設定済みの賭数に対応するものである、といった演出の矛盾を生じさせないようにすることができる。
特徴G4.前記第1特定報知手段による前記第1報知態様の前記特定報知が実行され、前記第1数の賭数に対応する前記賭数対応報知が行われている状況で、又は前記第2特定報知手段による前記第2報知態様の前記特定報知が実行され、前記第2数の賭数に対応する前記賭数対応報知が行われている状況で、前記始動操作手段の操作が行われた場合、当該賭数対応報知を、前記再遊技状態において設定された賭数に対応する前記賭数対応報知に切り替える手段(表示制御装置81による疑似ベット演出におけるベット対応演出を行うための処理を実行する機能、図85(c)参照)を備えていることを特徴とする特徴G3に記載の遊技機。
上記構成によれば、既に再遊技状態として賭数が設定されている状況下で、各賭数操作手段の操作に対応した疑似的な賭数対応報知を行うことを可能としながらも、始動操作手段が操作された場合には当該再遊技状態として設定されている賭数に対応する賭数対応報知に切り替えるようにすることで、周回体の回転が開始されているのにもかかわらず、今回の抽選手段にて供与された賭数を遊技者が把握できない、といった不都合を生じさせないようにすることができる。
特徴G5.前記第1特定報知手段による前記第1報知態様の前記特定報知が実行されている状況で、又は前記第2特定報知手段による前記第2報知態様の前記特定報知が実行されている状況で、前記始動操作手段の操作が行われた場合、当該賭数対応報知を、前記再遊技状態において設定された賭数に対応する前記賭数対応報知に切り替える手段(表示制御装置81による疑似ベット演出におけるベット過程演出中にベット対応演出に切り替える処理を実行する機能、図85(c)参照)を備えていることを特徴とする特徴G3又は特徴G4に記載の遊技機。
上記構成によれば、既に再遊技状態として賭数が設定されている状況下で、各賭数操作手段の操作に対応した疑似的な賭数対応報知を行うことを可能としながらも、当該疑似的な賭数対応報知に至る前に始動操作手段が操作された場合には、当該再遊技状態として設定されている賭数に対応する賭数対応報知に切り替えるようにすることで、周回体の回転が開始されているのにもかかわらず、今回の抽選手段にて供与された賭数を遊技者が把握できない、といった不都合を生じさせないようにすることができる。
特徴G6.前記特定報知手段は、前記特定報知として第1特定報知(点灯演出)と、当該第1特定報知とは異なる第2特定報知(ベット時効果音演出)とを含んで当該特定報知を実行可能であり、
前記第1特定報知手段による前記第1報知態様での前記特定報知は、前記第1特定報知及び前記第2特定報知を含む態様である一方、前記第2特定報知手段による前記第2報知態様での前記特定報知は、前記第1特定報知を含まず且つ前記第2特定報知を含む態様であることを特徴とする特徴G1乃至G5のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1報知態様と第2報知態様との違いは、第1特定報知を含むか否かの違いとなり、このように特定報知のうちの一部を実行するか否かを異ならせるといった比較的簡素な構成にて、特徴G1の優れた効果を期待することが可能となる。
特徴G7.遊技者により遊技価値が投入される遊技価値投入手段(メダル投入口45)と、
前記遊技価値投入手段に遊技価値が投入されたことを把握する遊技価値投入把握手段(投入メダル検出センサ45a)と、
を備え、
前記遊技価値投入把握手段は、遊技価値が投入されたことを把握した場合、前記第2賭数操作手段による賭数操作が実行されたと把握することを特徴とする特徴G1乃至G6のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定の再遊技結果に基づいて設定された再遊技状態において、遊技者により遊技価値が投入された場合に、第2賭数操作手段の操作が行われたとして、第2報知態様での特定報知が実行される。つまり、特定の再遊技結果に基づく再遊技状態においても遊技価値の投入が可能な構成であって、更に、当該遊技価値の投入によって賭数の設定すら可能であるかのように扱うことで、特定の再遊技結果が他の小役結果等と同等である印象を遊技者に与える手助けとすることができる。
特徴G8.予め定められた所定数を上限として仮想遊技価値を記憶する仮想遊技価値記憶手段(クレジットカウンタ)を備え、
前記第1賭数操作手段が操作された場合に設定される賭数に相当する第1数の仮想遊技価値が前記仮想遊技価値記憶手段に記憶されている場合、前記第1賭数操作手段の操作に基づいて前記第1数の賭数が設定される構成であり、
前記第2特定報知手段は、前記特定の再遊技結果に基づいて前記再遊技処理が行われた場合において、前記第2賭数操作手段による賭数操作に基づき、前記仮想遊技価値記憶手段の仮想遊技価値の記憶数を増加させるとともに、前記第2報知態様による前記特定報知を実行することが可能であることを特徴とする特徴G7に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定の再遊技結果に基づく再遊技状態において、遊技価値投入手段から遊技価値を投入した場合、疑似的な第2報知態様による特定報知が行われるだけではなく、仮想遊技価値記憶手段の記憶数の増加させることが可能となる。このようにすることで、特定の再遊技状態においてあたかも仮想遊技価値を投入して賭数の設定が可能な要に思わせながらも、このような疑似的な特定報知のために遊技価値が費やされてしまう、といった遊技者の不利益を生じさせないようにすることができる。
特徴G9.前記第2賭数操作手段による賭数操作にて設定される賭数は、前記特定の再遊技結果に基づく前記再遊技状態にて設定される賭数と異なる場合がある構成であり、
前記第2特定報知手段は、前記特定の再遊技結果に基づいて前記再遊技処理が行われた場合において、前記第2賭数操作手段による賭数操作に基づき、前記第2報知態様による前記特定報知を実行するとともに、当該再遊技処理にて設定された賭数に対応する前記賭数対応報知を実行(表示制御装置81による特定再遊技ベット演出設定処理において特定投入コマンドに基づきベット対応演出を行うための処理を実行する機能、図85(d)参照)し、当該賭数対応報知が実行されている状況において、更に、前記第2賭数操作手段による賭数操作が実行された場合、前記賭数対応報知を更新することなく所定報知(クレジット増加効果音、図85(a))を実行することが可能であることを特徴とする特徴G1乃至G8のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定の再遊技結果に基づく再遊技状態において、第2賭数操作手段による賭数操作が行われると、第2報知態様による特定報知とともに賭数対応報知が行われ、その後、更に第2賭数操作手段による賭数操作が行われると、賭数対応報知の更新を行うことなく所定報知のみが行われる。このように、特定の再遊技結果に基づく再遊技状態において、第2賭数操作手段の賭数操作による特定報知とともに、当該第2賭数操作手段の賭数操作による賭数ではなく、当該再遊技状態にて設定された賭数に対応する賭数対応報知が行われるようにすることで、第2賭数操作手段による賭数操作が受け付けられたことを明確に把握可能としながらも、正規の賭数を把握させることも可能となる。そのうえで、再度の第2賭数操作手段による賭数操作が行われた場合には、賭数対応報知の更新を行わないようにすれば、その賭数対応報知が正規なものであることの印象を強めることができるし、その賭数操作時に所定報知も行われるので、更新が行われなくても当該賭数操作が受け付けられたことを把握させることも可能である。よって、第2賭数操作手段の賭数操作により設定される賭数と、再遊技状態における賭数とが異なる場合の、第2賭数操作手段による賭数操作に対する報知の矛盾や不都合を好適に解消することが可能となる。
上記特徴G1乃至G9に記載された発明は、「遊技機の一種として、パチンコ機やスロットマシン等が知られている。これらの遊技機では、所定の抽選条件が成立したことに基づいて内部抽選が行われ、当該内部抽選の結果に応じて遊技者に特典が付与される構成が知られている。スロットマシンについて具体的には、遊技価値としてのメダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されると、内部抽選が実施されるとともに、リールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップスイッチが操作された場合には、リールの回転が停止する。そして、リールの停止結果が内部抽選の結果に対応したものである場合には、結果に応じた特典が付与される(例えば特開2008−295707号公報参照)。」という背景技術について、「ここで、上記例示等した遊技機においては遊技の興趣向上を図る必要があり、この点について、未だ改良の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
上記特徴G1乃至G9の各構成に対して、特徴A1乃至A20、特徴B1乃至B15、特徴C1乃至C9、特徴D1乃至D11、特徴E1乃至E9、特徴F1乃至F8、特徴G1乃至G9、特徴H1乃至H7のいずれか1の構成にて示した技術的思想をそれぞれ個別に適用することも可能であるし、それぞれの技術的思想の一部又は全部を組み合わせて適用することも可能である。各技術的思想を組み合わせて適用する場合、特徴群を跨いで組み合わせることも可能である。
<特徴H群>
特徴H1.複数種の絵柄が周方向に付された複数の周回体(リール32L,32M,32R)と、
各前記周回体について一部の絵柄を視認可能とする表示部(表示窓26L,26M,26R)と、
各前記周回体の周回を開始するための開始操作が行われる始動操作手段(スタートレバー41)と、
各前記周回体の周回を停止するための停止操作が行われる停止操作手段(ストップスイッチ42〜44)と、
前記始動操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を開始させる開始駆動制御を実行し、前記停止操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を停止させる停止駆動制御を実行する駆動制御手段(主制御装置101によるリール制御処理を実行する機能)と、
遊技の賭数を設定するための操作が行われる賭数操作手段(第1クレジット投入スイッチ56、第2クレジット投入スイッチ57)と、
前記賭数操作手段が操作された場合に、遊技の賭数を設定する賭数設定手段(主制御装置101による第1操作対応処理や第2操作対応処理を実行する機能)と、
前記始動操作手段の操作に基づき、前記賭数設定手段により設定された賭数に応じて遊技者に特典を付与することの抽選を行う抽選手段(主制御装置101による抽選処理を実行する機能)と、
前記抽選手段による抽選結果が所定結果であって、前記表示部を介して前記絵柄が視認可能な位置に設定される有効位置に、当該所定結果に対応する所定の絵柄組合せが停止した場合に、前記所定結果に対応する特典を付与可能な特典付与手段(主制御装置101によるメダル払出処理や再遊技設定用処理を実行する機能)と、
を備える遊技機であって、
前記賭数操作手段が操作された場合に特定報知(ベット過程演出等のベット時演出)を実行可能な特定報知手段(表示制御装置81によるベット時演出設定処理におけるベット過程演出等を行うための処理を実行する機能)と、
前記賭数設定手段により設定された賭数に対応する賭数対応報知(ベット対応演出)を所定の報知手段にて実行する賭数報知手段(表示制御装置81によるベット時演出設定処理を実行する機能)と、
前記特定報知が実行されている特定状況において、前記始動操作手段が操作された場合に、当該始動操作手段の操作に基づく前記開始駆動制御の実行を制限可能な特定手段(主制御装置101によるフリーズ抽選処理において、特定再遊技結果に基づく再遊技状態におけるベット過程演出中の開始操作である場合に第2フリーズフラグをセットする処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、始動操作手段の操作に基づき遊技が開始されて当該遊技の抽選が行われ、停止操作手段の操作に基づき当該抽選の結果に対応する絵柄組合せが有効位置に停止すると当該抽選の結果に対応する特典が付与される所謂スロットマシンの遊技機において、賭数操作手段が操作されると遊技の賭数が設定され、特定報知が実行されるとともに、遊技の賭数に対応する賭数対応報知が所定の報知手段にて行われる。この場合、例えば、特定報知の実行中に始動操作手段が操作されて、当該操作に基づいて周回体の回転が開始されたりする場合も想定され、このような場合には、当該回転開始用の開始駆動制御の実行が制限される。このようにすることで、特定報知と周回体の回転開始とが重複してしまう事象を好適に回避することができ、演出や処理の重複による不都合を生じさせないようにすることが可能となる。
特徴H2.前記周回体を用いた遊技演出としての特定動作(第2フリーズ演出)を行うように特定駆動制御を実行可能な特定駆動制御手段(主制御装置101による回転演出処理にて第2フリーズ演出を実行する機能)を備え、
前記特定駆動制御手段は、前記特定手段により前記開始駆動制御の実行が制限される場合、前記特定駆動制御を実行可能であることを特徴とする特徴H1に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定報知と周回体の回転開始とが重複する場合、所謂フリーズ演出等の周回体を用いた遊技演出としての特定動作が実行される。このような特定動作を用いることで、特定報知と周回体の回転開始とが重複する場合であっても違和感なく受け入れさせることが可能であるし、周回体の回転開始待ちの時間ですら、周回体の動作に注目させることが可能となり、遊技の興趣向上を好適に図ることができる。
なお、上記構成は、「前記駆動制御手段は、前記特定駆動制御手段による前記特定駆動制御が終了した後、前記開始駆動制御を実行可能である」との構成を追加してもよい。
特徴H3.前記抽選手段による抽選結果に基づいて前記特定駆動制御手段による前記特定駆動制御を実行することの実行抽選を行う実行抽選手段(主制御装置101によるフリーズ抽選処理を実行する機能)を備え、
前記特定手段は、前記実行抽選手段による実行抽選の結果が、前記特定駆動制御を実行することに対応する結果とは異なる結果であっても、前記特定駆動制御を行わせることが可能であることを特徴とする特徴H2に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定動作の実行抽選が抽選手段による抽選結果に基づいて行われる構成において、当該特定動作の実行抽選に非当選であっても、特定報知と周回体の回転開始とが重複する場合には、特定動作を行わせることが可能となる。このようにすれば、特定報知と回転開始とが重複する場合に特定動作が行われることが偶然に生じる構成ではないことがより明確化される。
特徴H4.前記抽選手段による抽選結果に基づいて遊技者に有利な有利事象を生じさせる有利判定を実行する有利判定手段(主制御装置101によるATモード移行抽選を実行する機能)を備え、
前記有利判定手段は、前記抽選手段による抽選結果が第1結果(特定役)である場合の方が、当該第1結果とは異なる第2結果(通常役)である場合よりも、前記有利判定の結果が前記有利事象を生じさせることに対応する結果となり易いように前記有利判定を実行するものであり、
前記実行抽選手段は、前記抽選手段による抽選結果が前記第1結果である場合の方が、前記第2結果である場合よりも、前記実行抽選の結果が前記特定駆動制御を実行することに対応する結果となり易いように前記実行抽選を実行することを特徴とする特徴H3に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定動作の実行率と有利事象の発生率とが明確に関係付けられる。このようにすることで、有利事象を期待する遊技者心理を利用して、特定動作の発生に注目させるようにすることが可能となり、これにより、特定報知と回転開始とが重複する場合に特定動作が行われた場合、それを違和感なく受け入れさせるとともに、大いなる期待感を持って注目させることができる。
特徴H5.前記特定報知手段は、前記特定駆動制御手段による前記特定駆動制御が終了するよりも前に前記特定報知を終了させることが可能な構成である(図83(d)参照)ことを特徴とする特徴H2乃至H4のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定動作が終了するよりも前に特定報知が終了するため、せっかく開始駆動制御を制限して特定動作を行ったのにもかかわらず、開始駆動制御と特定報知との重複が解消されないことの不都合を好適に回避することができる。
特徴H6.前記特定駆動制御手段は、前記特定手段により前記開始駆動制御の実行が制限される場合、前記周回体を停止させて前記開始駆動制御により前記周回体の回転が開始されることを遅延させる前記特定動作を行うように前記特定駆動制御を実行することを特徴とする特徴H2乃至H5のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定動作は周回体が回転しないことが明確化される。このようにすることで、特定報知と周回体の動作とが重複しないようになり、処理の重複による不都合等を生じさせないようにすることが可能となる。
特徴H7.前記周回体の回転を含む遊技演出としての第1特定動作(第1フリーズ演出)を行うように第1特定駆動制御を実行可能な第1特定駆動制御手段(主制御装置101による回転演出処理にて第1フリーズ演出を実行する機能)と、
前記周回体の回転を含まない遊技動作としての第2特定動作(第2フリーズ演出)を行うように第2特定駆動制御を実行可能な第2特定駆動制御手段(主制御装置101による回転演出処理にて第2フリーズ演出を実行する機能)と、
を備え、
前記特定状況において、前記始動操作手段が操作された場合に、当該始動操作手段の操作に基づいて前記第1特定駆動制御手段による前記第1特定駆動制御が行われる場合は前記特定報知を制限可能な制限処理を実行する特定制限手段(表示制御装置81による特定再遊技ベット演出設定処理において第1フリーズコマンドに基づいてベット過程演出をベット対応演出に切り替える処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴H1乃至H6のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、周回体の回転を含む第1特定動作と特定報知とが重複する場合にはん、特定報知側が制限される。このように、周回体の回転を止めてまで、賭数操作手段の操作に基づく特定報知を行わせないような構成とせず、周回体の回転による第1特定動作を優先させる構成とすることで、周回体の駆動制御を急遽変更する等による駆動部に対する高負荷を抑制することができる。
上記特徴H1乃至H7に記載された発明は、「遊技機の一種として、パチンコ機やスロットマシン等が知られている。これらの遊技機では、所定の抽選条件が成立したことに基づいて内部抽選が行われ、当該内部抽選の結果に応じて遊技者に特典が付与される構成が知られている。スロットマシンについて具体的には、遊技価値としてのメダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されると、内部抽選が実施されるとともに、リールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップスイッチが操作された場合には、リールの回転が停止する。そして、リールの停止結果が内部抽選の結果に対応したものである場合には、結果に応じた特典が付与される(例えば特開2008−295707号公報参照)。」という背景技術について、「ここで、上記例示等した遊技機においては遊技の興趣向上を図る必要があり、この点について、未だ改良の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
上記特徴H1乃至H7の各構成に対して、特徴A1乃至A20、特徴B1乃至B15、特徴C1乃至C9、特徴D1乃至D11、特徴E1乃至E9、特徴F1乃至F8、特徴G1乃至G9、特徴H1乃至H7のいずれか1の構成にて示した技術的思想をそれぞれ個別に適用することも可能であるし、それぞれの技術的思想の一部又は全部を組み合わせて適用することも可能である。各技術的思想を組み合わせて適用する場合、特徴群を跨いで組み合わせることも可能である。
なお、以上詳述した特徴A群乃至特徴H群の各構成に対して、他の特徴A群乃至特徴H群の各構成にて示した技術的思想をそれぞれ個別に適用することも可能であるし、それぞれの技術的思想を組合せて適用することも可能である。各技術的思想を組み合わせて適用する場合、特徴群を跨いで組み合わせることも可能である。
以下に上述した各特徴を適用し得る遊技機の基本構成を示す。
パチンコ遊技機:遊技者が操作する操作手段と、その操作手段の操作に基づいて遊技球を発射する遊技球発射手段と、その発射された遊技球を所定の遊技領域に導く球通路と、遊技領域内に配置された各遊技部品とを備え、それら各遊技部品のうち所定の通過部を遊技球が通過した場合に遊技者に特典を付与する遊技機。
スロットマシン等の回胴式遊技機:複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄列を最終停止表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段の操作に起因して図柄の変動が開始され、停止用操作手段の操作に起因して又は所定時間経過することにより図柄の変動が停止され、その停止時の最終停止図柄が特定図柄であることを必要条件として遊技者に有利な特別遊技状態(ボーナスゲーム等)を発生させるようにした遊技機。
球使用ベルト式遊技機:複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄列を最終停止表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段の操作に起因して図柄の変動が開始され、停止用操作手段の操作に起因して又は所定時間経過することにより図柄の変動が停止され、その停止時の最終停止図柄が特定図柄であることを必要条件として遊技者に有利な特別遊技状態(ボーナスゲーム等)を発生させるようにし、さらに、球受皿を設けてその球受皿から遊技球を取り込む投入処理を行う投入装置と、前記球受皿に遊技球の払出を行う払出装置とを備え、投入装置により遊技球が投入されることにより前記始動用操作手段の操作が有効となるように構成した遊技機。
10…遊技機としてのスロットマシン、32…周回体としてのリール、41…開始操作手段としてのスタートレバー、42〜44…停止操作手段としてのストップスイッチ、64…補助演出部を構成するスピーカ、65…補助演出部を構成する補助表示部、68…指示モニタ、N8…区間表示器としての第8表示用セグメント、81…サブ制御基板としての表示制御装置、101…メイン制御基板としての主制御装置、102…抽選手段やメイン制御手段等の各種制御手段を構成するCPU。

Claims (7)

  1. 複数種の絵柄が周方向に付された複数の周回体と、
    各前記周回体について一部の絵柄を視認可能とする表示部と、
    各前記周回体の周回を開始するための開始操作が行われる始動操作手段と、
    各前記周回体の周回を停止するための停止操作が行われる停止操作手段と、
    前記始動操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を開始させる開始駆動制御を実行し、前記停止操作手段が操作された場合に対応する前記周回体の周回を停止させる停止駆動制御を実行する駆動制御手段と、
    遊技の賭数を設定するための賭数操作が行われる賭数操作手段と、
    前記賭数操作手段の賭数操作に基づいて、遊技の賭数を設定する賭数設定手段と、
    前記始動操作手段の操作に基づき、前記賭数設定手段により設定された賭数に応じて遊技者に特典を付与することの抽選を行う抽選手段と、
    前記抽選手段による抽選結果が所定結果であって、前記表示部を介して前記絵柄が視認可能な位置に設定される有効位置に、当該所定結果に対応する所定の絵柄組合せが停止した場合に、前記所定結果に対応する特典を付与可能な特典付与手段と、
    を備える遊技機であって、
    前記賭数操作手段の賭数操作が行われた場合に特定報知を実行し、当該賭数操作に基づき設定された賭数に対応する賭数対応報知を特定の報知手段にて実行する賭数報知手段と、
    前記抽選手段による抽選結果が再遊技結果であって、前記有効位置に当該再遊技結果に対応する絵柄組合せが停止した場合、当該再遊技結果となった前記抽選手段による抽選が行われた賭数と同数の賭数が設定される再遊技状態にて、再度、前記抽選手段による抽選を受けることが可能となる再遊技処理を実行する再遊技設定手段と、
    を備え、
    前記賭数操作手段として、第1賭数操作手段と、第2賭数操作手段と、を有し、
    特定の再遊技結果に基づいて前記再遊技処理が行われた場合、前記第1賭数操作手段の賭数操作に基づき、第1報知態様にて前記特定報知を実行可能な第1特定報知手段と、
    前記特定の再遊技結果に基づいて前記再遊技処理が行われた場合、前記第2賭数操作手段の賭数操作に基づき、前記第1報知態様とは異なる第2報知態様にて前記特定報知を実行可能な第2特定報知手段と、
    を備えていることを特徴とする遊技機。
  2. 前記賭数設定手段は、前記第1賭数操作手段による賭数操作が行われた場合には第1数の賭数を設定し、前記第2賭数操作手段による賭数操作が行われた場合には前記第1数とは異なる第2数の賭数を設定する構成であり、
    前記第1報知態様は前記第1数の前記賭数対応報知が行われるようにする前記特定報知の報知態様であり、
    前記第2報知態様は前記第2数の前記賭数対応報知が行われるようにする前記特定報知の報知態様であることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記第1特定報知手段による前記第1報知態様の前記特定報知が実行された場合、前記第1数の賭数に対応する前記賭数対応報知が行われるようにする手段と、
    前記第2特定報知手段による前記第2報知態様の前記特定報知が実行された場合、前記第2数の賭数に対応する前記賭数対応報知が行われるようにする手段と、
    を備えていることを特徴とする請求項2に記載の遊技機。
  4. 前記第1特定報知手段による前記第1報知態様の前記特定報知が実行され、前記第1数の賭数に対応する前記賭数対応報知が行われている状況で、又は前記第2特定報知手段による前記第2報知態様の前記特定報知が実行され、前記第2数の賭数に対応する前記賭数対応報知が行われている状況で、前記始動操作手段の操作が行われた場合、当該賭数対応報知を、前記再遊技状態において設定された賭数に対応する前記賭数対応報知に切り替える手段を備えていることを特徴とする請求項3に記載の遊技機。
  5. 前記第1特定報知手段による前記第1報知態様の前記特定報知が実行されている状況で、又は前記第2特定報知手段による前記第2報知態様の前記特定報知が実行されている状況で、前記始動操作手段の操作が行われた場合、当該賭数対応報知を、前記再遊技状態において設定された賭数に対応する前記賭数対応報知に切り替える手段を備えていることを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の遊技機。
  6. 前記特定報知手段は、前記特定報知として第1特定報知と、当該第1特定報知とは異なる第2特定報知とを含んで当該特定報知を実行可能であり、
    前記第1特定報知手段による前記第1報知態様での前記特定報知は、前記第1特定報知及び前記第2特定報知を含む態様である一方、前記第2特定報知手段による前記第2報知態様での前記特定報知は、前記第1特定報知を含まず且つ前記第2特定報知を含む態様であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1に記載の遊技機。
  7. 遊技者により遊技価値が投入される遊技価値投入手段と、
    前記遊技価値投入手段に遊技価値が投入されたことを把握する遊技価値投入把握手段と、
    を備え、
    前記遊技価値投入把握手段は、遊技価値が投入されたことを把握した場合、前記第2賭数操作手段による賭数操作が実行されたと把握することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1に記載の遊技機。
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