JP2021192062A - 測温体 - Google Patents

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Abstract

【課題】絶縁基体上の電極とリードとの接続が、長期にわたり安定して維持される、信頼性が高く寿命の長い測温体を提供すること。【解決手段】測温体10は、矩形板状の絶縁基体1と、絶縁基体1に設けられた抵抗配線2と、絶縁基体1の一方主面に設けられた第1電極3aおよび第2電極3bと、第1電極3aおよび第2電極3bのそれぞれに接続されたリード4とを有しており、リード4の表面に、凹部4aと凹部4aの内壁に連なるとともに幅が異なる箇所を有する帯状の突出部4bとを有している。【選択図】図2

Description

本発明は、セラミック焼結体からなる絶縁基体に、抵抗配線およびリードが設けられた測温体に関する。
排気ガス用センサ等に用いられる温度検知用の測温体として、金属材料の電気抵抗の温度による変化を利用したものが知られている。例えば酸化アルミニウム質焼結体等のセラミック焼結体からなる絶縁基体と、絶縁基体に設けられた電極を含む抵抗配線と、リードとを有する測温体が用いられている。
特開平11−121214号公報
しかしながら、上述の測温体の場合、次のような不具合を生じる可能性があった。すなわち、例えば内燃機関やガスタービン、ボイラー等の燃焼部を有する機器からの排ガスの温度を測定する場合における機器の振動による応力、または測温体の取り扱い時における応力がリードに加わり、リードと電極との接続強度が低下し、リードと電極との接続部分が小さくなってしまい、リードと電極との接続部の抵抗が大きくなる可能性があった。
本発明の一つの態様による測温体は、絶縁基体と、該絶縁基体に設けられた抵抗配線と、前記絶縁基体の一方主面に設けられた第1電極および第2電極と、前記第1電極および前記第2電極のそれぞれに接続されたリードとを有しており、該リードの表面に、凹部と該凹部の内壁に連なるとともに幅が異なる箇所を有する帯状の突出部とを有している。
本発明の一つの態様による測温体は、絶縁基体と、絶縁基体に設けられた抵抗配線と、絶縁基体の一方主面に設けられた第1電極および第2電極と、第1電極および第2電極のそれぞれに接続されたリードとを有しており、リードの表面に、凹部と凹部の内壁に連なるとともに幅が異なる箇所を有する帯状の突出部とを有していることから、例えば内燃機関やガスタービン、ボイラー等の燃焼部を有する機器からの排ガスの温度を測定する場合における機器の振動による応力、または測温体の取り扱い時における応力がリードに加わったとしても、凹部および凹部の内壁に連なる突出部により、リードが被覆される被覆部材に応力が分散され、リードと電極との接続強度が低下され難く、リードと電極との接続部分が小さくなり難いものとなり、リードと電極との接合不良による測温体における抵抗が変化するのを抑制することができる。その結果、測温体は、温度変化の検知精度が高いものとすることができる。
(a)は本発明の測温体を示す斜視図であり、(b)は(a)の分解斜視図である。 図1(a)に示す測温体の被覆部材を除いた平面図である。 図2に示す測温体のA部における要部拡大平面図である。 図3に示す測温体の被覆部材を含むA−A線における縦断面図である。 図3に示す測温体の被覆部材を含むB−B線における縦断面図である。
本発明の実施形態の測温体を添付の図面を参照して説明する。以下の説明における上下の区別は便宜的なものであり、実際に測温体等が使用される際の上下を限定するものではない。
図1〜図5に示すように、複数の絶縁層1a(図1に示す例では6層を示す)が積層されてなる絶縁基体1と、絶縁基体1の主面に設けられた電極3と、絶縁基体1の内部において厚み方向に多層に設けられた抵抗配線2(単層で設けられてもよい)とを有している。抵抗配線2の電気抵抗が温度に応じて変化することを利用して温度測定が行なわれる。すなわち、抵抗配線2の電気抵抗の測定値から、測温体10等が位置している環境等の温度が算出され、検知される。なお、電極3は絶縁基体1の上面だけでなく、下面に形成されていてもよい。また、単層の絶縁層からなる絶縁基体1でもよい。
絶縁基体1は、例えば四角板状等の平板状であり、抵抗配線2を電気的に絶縁して設けるための基体部分である。絶縁基体1は、例えば酸化アルミニウム質焼結体や窒化アルミニウム質焼結体、ムライト質焼結体、ガラスセラミック焼結体、ジルコニア系セラミック(酸化ジルコニウム質焼結体)等のセラミック焼結体によって形成されている。絶縁基体1は、このようなセラミック焼結体からなる複数の絶縁層1aが積層されて形成されている。
絶縁基体1は、例えば、各絶縁層1aが酸化アルミニウム質焼結体からなる場合であれば、以下の方法で製作することができる。まず、酸化アルミニウム(Al)の粉末に焼結助材として酸化珪素(SiO)、酸化マグネシウム(MgO)および酸化マンガン(Mn)等の原料粉末を添加し、さらに適当なバインダ、溶剤および可塑剤を添加し、次にこれらの混合物を混錬してスラリー状となす。その後、従来周知のドクターブレード法やカレンダーロール法等によってシート状に成形してセラミックグリーンシートを得て、セラミックグリーンシートに適当な打ち抜き加工を施すとともにこれを必要に応じて複数枚積層し(または単数枚準備し)、高温(約1300〜1600℃)で焼成することによって製作される。複数(または単数)のセラミックグリーンシートがそれぞれ絶縁層1aになる。なお、絶縁基体1は、カルシウム(Ca)、マグネシウム(Mg)等を有するガラスを含んでいる。
抵抗配線2は、その電気抵抗が温度に応じて変化する金属材料である白金または白金を主成分とする金属材料によって形成されている。温度変化に応じた金属材料の電気抵抗の温度に応じた変化を検知する上では、基準温度(例えば25℃程度のいわゆる常温)における抵抗配線の電気抵抗の絶対値が大きい程好ましい。
これは、次のような理由による。すなわち、抵抗配線2の温度変化に応じた電気抵抗の変化は、基準温度の電気抵抗の大きさ(絶対値)に関係なく一定の比率で生じる。つまり、基準温度の電気抵抗の値が大きい程、温度変化に伴う電気抵抗の変化の絶対値が大きくなる。この電気抵抗の変化の絶対値がより大きいほどノイズ(温度変化以外の要因による電気抵抗の変動)の影響を受けにくくなる。また測定もより容易になる。したがって、抵抗配線2は、その基準温度の電気抵抗が大きい方が好ましい。そのため、白金等の金属材料は線状(すなわち、電気抵抗を測定する区間の長さが長く、電気抵抗の絶対値を大きくする上で有効な形態)とされている。
白金を主成分とする金属材料における白金以外の成分については、抵抗配線2の温度抵抗係数(TCR)の調整や、耐熱性の向上等を目的に、適宜、その成分(種類)や添加量が選択される。白金以外の成分としては、例えばパラジウム、ロジウム、イリジウム等の白金族元素の金属材料および金等が挙げられる。なお、例えば抵抗配線2の温度変化に対する電気抵抗の変化の直線性が重視される場合には白金の含有量が大きい方が好ましい。
白金を主成分とする金属材料は、白金を約80質量%以上の割合で含有している。白金と他の成分とは合金を形成していてもよく、互いに独立した結晶粒子として存在していてもよい。なお、抵抗配線2は、白金または白金を主成分とする金属材料といった金属成分以外の添加材を含有していてもよい。添加材としては、例えば酸化アルミニウム等の、絶縁基体1に含まれているのと同様の無機物の粒子等が挙げられる。添加材は、例えば抵抗配線2と絶縁層1aとの焼成収縮率の整合等のために添加される。
抵抗配線2は、例えば白金の粉末を有機溶剤およびバインダとともに混練して作製した金属ペーストを、絶縁層1aとなるセラミックグリーンシートの主面等に所定パターンに塗布し、同時焼成することによって形成することができる。
この抵抗配線2の一方の端(第1端部)と、各層の第1端部、第2端部および各抵抗配線2を接続する、後述する接続導体5(貫通導体)を介して、反対側の端(第2端部)との間の電気抵抗が、例えば外部電気回路で測定される。この電気抵抗は抵抗配線2の温度に応じて変化し、抵抗配線2の温度は測温体10等が位置している環境の温度(外部の温度)に応じて変化する。すなわち、抵抗配線2の第1および第2端部間の電気抵抗を検知することによって、外部の温度が検知される。
外部の温度は、例えば各種の燃焼排ガスの温度であり、数百〜千℃程度の高温を検知することが必要な場合もある。このような高温における安定性、および温度に応じた電気抵抗変化の直線性が良好であるため、抵抗配線2は白金または白金を主成分とする金属材料によって形成されている。例えば、電極3を有する測温体10は、上記のような抵抗検知用の電気回路(外部電気回路)を含む外部基板(図示せず)に実装(接続)されてセンサ装置となり、このようなセンサ装置が被測温物が存在する部分(ガスの流路等)に実装される。
また、抵抗配線2は、仮に外気に露出した状態であると、異物の付着、または外部基板もしくは外部基板に実装される他の部品等と誤ってぶつかることによる破壊等のために不要に電気抵抗が変化してしまう可能性がある。これを防ぐために、抵抗配線2は複数の絶縁層1aの層間に設けられている。言い換えれば、抵抗配線2は絶縁基体1の内部に設けられ、外部には露出していない。なお、抵抗配線2が単層の絶縁層からなる絶縁基体1の場合には、抵抗配線2を覆う絶縁膜または絶縁層が設けられていてもよい。抵抗配線2を覆う絶縁膜または絶縁層は、絶縁層1aと同様のセラミック焼結体によって形成される。
また、測温体10に設けられた電極3(第1電極3a、第2電極3b)は、抵抗配線2を外部電気回路を含む外部基板に接続するための部分である。電極3は、例えば抵抗配線2と同様の金属材料(白金等)を用い、同様の方法で形成することができる。実施形態の測温体10における電極3は、白金からなる方形状のパターンである。電極3は、他の形状であってもよい。
電極3は、後述するように測温体10とともに高温の環境下におかれる場合があるため、白金を含む白金族の金属または金等の、高温における耐酸化性の高い金属材料からなるものであることが好ましい。
リード4は、例えば円筒状で、電極3すなわち第1電極3a、第2電極3bに接続されており、抵抗配線2等と同様に、白金を含む金属材料からなり、純白金からなる場合もある。リード4の電極3に対する接続は、例えば平面視で千鳥状に配置された四角錐状の凸部を含むホーンによる超音波接合の接合手段によって行われる。なお、図3〜図5では、リード4が第2電極3bに接続された接続部(A部)を示しているが、リード4が第1電極3aに接続された接続部も同様の構成となっている。
本実施形態では、電極3、抵抗配線2および各抵抗配線2の間の電気的な接続は、絶縁層1aを厚み方向に貫通している接続導体(いわゆるビア導体)5によって行なわれている。
接続導体5は、例えば抵抗配線2と同様の金属材料(白金等)を主成分とする導体材料(金属材料)によって形成されている。このような金属材料としては、白金、または白金を主成分とし、アルミナ等の無機物フィラーが添加されたものが挙げられる。無機物フィラーは、例えば接続導体5と絶縁基体1とが同時焼成で形成されるときに、両者の収縮率および収縮挙動等を整合させるためのものである。
接続導体5は、例えば抵抗配線2を形成するのと同様の白金の金属ペーストを、絶縁層1aとなるセラミックグリーンシートにあらかじめ設けておいた貫通孔内に充填し、同時焼成することによって形成することができる。貫通孔は、例えば金属ピンを用いた機械的な孔あけ加工、またはレーザ光による孔あけ加工等の加工方法でセラミックグリーンシートに設けることができる。この場合、上記のような無機物フィラーの粒子が金属ペーストに添加されていてもよい。
測温体10は、図1〜図5に示すように、矩形板状の絶縁基体1と、絶縁基体1に設けられた抵抗配線2と、絶縁基体1の一方主面に設けられた第1電極3aおよび第2電極3bと、第1電極3aおよび第2電極3bのそれぞれに接続されたリード4とを有しており、リード4の表面に、凹部4aと、平面視で凹部4aに連なり、凹部4aを取り囲む枠状の突出部4bとを有している。このような構成を有することによって、例えば内燃機関やガスタービン、ボイラー等の燃焼部を有する機器からの排ガスの温度を測定する場合における機器の振動による応力、または測温体10の取り扱い時における応力がリード4に加わったとしても、凹部4aおよび平面視で凹部4aに連なり、凹部4aを取り囲む枠状の突出部4bにより、突出部4bが被覆部材6に、また被覆部材6が凹部4aに入り込む構成となり、リード4が被覆される、後述する被覆部材6に応力が分散され、リード4と電極3との接続強度が低下され難く、リード4と電極3との接続部分が小さくなり難いものとなり、リード4と電極3との接合不良による測温体10における抵抗が変化するのを抑制することができる。その結果、測温体10は、温度変化の検知精度が高いものとすることができる。
リード4の表面における、凹部4aと凹部4aの内壁に連なる突出部4bとは、例えばリード4の電極3に対する接続時に、平面視で千鳥状に配置された四角錐状の凸部を含むホーンによる超音波接合の接合手段によって設けられる。
また、突出部4bは、図3〜図5に示すように、凹部4aの外側に向かって突出していてもよい。このような構成を有することによって、例えば内燃機関やガスタービン、ボイラー等の燃焼部を有する機器からの排ガスの温度を測定する場合における機器の振動による応力、または測温体10の取り扱い時における応力がリード4に加わったとしても、凹部4aおよび凹部4aの内壁に連なり、凹部4aの外側に向かって突出した突出部4bにより、突出部4bが被覆部材6に、また被覆部材6が凹部4aに入り込む構成となり、リード4が被覆される、後述する被覆部材6に応力がより分散され、リード4と電極3との接続強度がより低下され難く、リード4と電極3との接続部分がより小さくなり難いものとなり、リード4と電極3との接合不良による測温体10における抵抗が変化するのをより抑制することができる。その結果、測温体10は、温度変化の検知精度が高いものとすることができる。
また、平面視において、突出部4bは、図3に示すように、凹部を取り囲むように設けられていてもよい。このような構成を有することによって、例えば内燃機関やガスタービン、ボイラー等の燃焼部を有する機器からの排ガスの温度を測定する場合における機器の振動による応力、または測温体10の取り扱い時における応力が、特にあらゆる平面方向に対し、リード4に加わったとしても、凹部4aおよび凹部4aの内壁に連なり、凹部4aを取り囲むように設けられた突出部4bにより、突出部4bが被覆部材6に、また被覆部材6が凹部4aに入り込む構成となり、リード4が被覆される、後述する被覆部材6に効果的に応力が分散され、リード4と電極3との接続強度が低下され難く、リード4と電極3との接続部分が小さくなり難いものとなり、リード4と電極3との接合不良による測温体10における抵抗が変化するのを効果的に抑制することができる。その結果、測温体10は、温度変化の検知精度が高いものとすることができる。
また、平面視において、凹部4aは矩形状であり、リード4の長手方向に対して傾斜して配置されていてもよい。このような構成を有することによって、例えば内燃機関やガスタービン、ボイラー等の燃焼部を有する機器からの排ガスの温度を測定する場合における機器の振動による応力、または測温体10の取り扱い時における応力が、特にリード4の長手方向に対し、リード4に加わったとしても、凹部4aおよび凹部4aの内壁に連なり、リード4の長手方向に対して傾斜して配置された突出部4bにより、突出部4bが被覆部材6に、また被覆部材6が凹部4aに入り込む構成となり、リード4が被覆される、後述する被覆部材6により効果的に応力が分散され、リード4と電極3との接続強度が低下され難く、リード4と電極3との接続部分が小さくなり難いものとなり、リード4と電極3との接合不良による測温体10における抵抗が変化するのをより効果的に抑制することができる。その結果、測温体10は、温度変化の検知精度が高いものとすることができる。
また、平面視において、凹部4aは、図2、図3に示すように、千鳥状に配置されていいてもよい。このような構成を有することによって、例えば内燃機関やガスタービン、ボイラー等の燃焼部を有する機器からの排ガスの温度を測定する場合における機器の振動による応力、または測温体10の取り扱い時における応力が、特にあらゆる平面方向に対し、リード4に加わったとしても、千鳥状に配置された凹部4aおよび凹部4aの内壁に連なった突出部4bにより、突出部4bが被覆部材6に、また被覆部材6が凹部4aに入り込む構成となり、リード4が被覆される、後述する被覆部材6により効果的に応力が分散され、リード4と電極3との接続強度が低下され難く、リード4と電極3との接続部分が小さくなり難いものとなり、リード4と電極3との接合不良による測温体10における抵抗が変化するのをより効果的に抑制することができる。その結果、測温体10は、温度変化の検知精度が高いものとすることができる。
また、本発明の実施形態の測温体10は、ガラス材料からなり、凹部4aおよび突出部4bを含み、リード4の第1電極3aおよび第2電極3bとの接続部を被覆する被覆部材6を有している。このような構成を有することによって、被覆部材6が絶縁基体1等に強固に接合されたものとなり、例えば内燃機関やガスタービン、ボイラー等の燃焼部を有する機器からの排ガスの温度を測定する場合における機器の振動による応力、または測温体10の取り扱い時における応力が、リード4に加わったとしても、被覆部材6に効果的に応力が分散され、リード4と電極3との接続強度が低下され難く、リード4と電極3との接続部分が小さくなり難いものとなり、リード4と電極3との接合不良による測温体10における抵抗が変化するのを効果的に抑制することができる。その結果、測温体10は、温度変化の検知精度が高いものとすることができる。
この被覆部材6は、例えばバリウム珪酸系ガラスやホウ珪酸ガラス等のガラス材料で形成されており、以下の方法で製作することができる。
まず、バリウム珪酸系ガラスやホウ珪酸ガラス等の原料粉末に、適当な有機バインダーおよび溶剤等を添加混合して作製したスラリーを、ディスペンサ等を用いて、電極3とリード4との接続部の上に、これらを完全に覆う山状に過剰に供給する。ついで、このスラリー含む絶縁基体1を、高温(約800〜1200℃)で焼成し、常温まで冷却(放冷)することによって、上記接続部を完全に覆う被覆部材6が作製される。
このような測温体10によれば、温度変化の検知精度が高いものとすることができる。
このような測温体10を用いた温度検知は、例えば内燃機関(ガソリンエンジンおよびディーゼルエンジン等)やガスタービン、ボイラー等の燃焼部を有する機器からの排ガスの温度を測定する測定器の場合であれば、次のようにして行なわれる。すなわち、まず上記のような電気抵抗測定用の回路を含む外部基板に測温体10を実装し、リード4を外部基板の回路の所定部位に電気的に接続してセンサ装置とする。電気的な接続の手段としては、両者をはんだ接合する等の接続手段が挙げられる。次に、センサ装置に実装した測温体10を排ガスの流路中に実装する。この場合、少なくとも測温体10が排ガス中に位置できるようにすればよく、外部基板の他の部位は必ずしも排ガス中に位置させる必要はない。その後、排ガスの温度に応じて測温体10および測温体10に含まれている抵抗配線2の第1および第2端部間の電気抵抗が変化し、この電気抵抗値が電気回路測定用の回路で測定される。測定された電気抵抗を基に、例えばあらかじめ測定しておいた電気抵抗−温度の関係から抵抗配線2の温度、つまり抵抗配線2を含む測温体10が位置している部分の温度を検知することができる。
抵抗配線2の線幅は、検知しようとする温度の測温の精度、温度域、抵抗配線2の厚みおよび長さ、絶縁層1aの外周から抵抗配線2までの距離等の条件および生産性、ならびに経済性等の条件に応じて、適宜設定される。
例えば、検知しようとする温度域が約500〜1000℃の高温域であり、抵抗配線2が白金(白金の含有量が99.99質量%以上のいわゆる純白金等)からなり、その厚みが約5〜15μm程度の場合であれば、抵抗配線2の線幅は、例えば、約20〜200μm程度に設定される。
なお、このような抵抗配線2の厚み設定等を考慮すれば、絶縁層1aがセラミック焼結体からなり、抵抗配線2が厚膜導体であることが好ましい。この場合の抵抗配線2は、例えば絶縁基体1(複数の絶縁層1a)との同時焼成で形成されたものである。抵抗配線2が厚膜導体であれば、その厚みを上記のように10μm以上程度等と、比較的厚くすることが容易である。また、このような比較的厚い抵抗配線2が絶縁基体1との同時焼成で形成され得るため、抵抗配線2と絶縁基体1との接合の強度、および測温体10としての生産性の点で有利である。また、抵抗配線2となる金属ペーストの印刷パターンの調整だけで抵抗配線2のパターンを容易に設定することができる。そのため、設計の自由度、および生産性等の点でも有利である。
また、上述のように抵抗配線2は、互いに平行に並んだ複数の直線部と、これらの複数の直線部のうち隣り合う直線部の端同士をつないでいる複数の折り返し部とを有するミアンダ状である。折り返し部は、隣り合う複数の直線部の端同士を、一つおきに互いに接続している。言い換えれば、複数の直線部と複数の折り返し部とが順次直列に接続されて一つのミアンダ状のパターン(蛇行パターン)を形成している。
抵抗配線2がミアンダ状のパターンである場合には、比較的長い抵抗配線2が順次折りたたまれて配置されているため、一つの層間に極力長い抵抗配線2を設ける上で有利である。抵抗配線2の長さがより長いことにより、抵抗配線2の第1および第2端部間の電気抵抗をより大きくすることできる。すなわち、例えば基準温度(常温等)における抵抗配線2の電気抵抗が比較的大きいため、温度変化に応じた電気抵抗の変化の絶対値がより大きい。そのため、常温から上記千℃程度等の高温域にかけて、精度の良い測温が容易になる。
また、例えば図1〜図5の例のように、絶縁層1aが四角形状である場合に、抵抗配線2がミアンダ状であるときには、そのミアンダ状の抵抗配線2のうち上記の直線部および折り返し部が絶縁層1aの外周に対して平行に配置されていれば、次のような効果が得られる。すなわち、この場合には、絶縁層1aの外周から、その外周に最も近い抵抗配線2までの距離が、直線部および折り返し部のそれぞれにおいてほぼ同じ距離に揃えられる。そのため、直線部および折り返し部のそれぞれにおいて、絶縁層1aの外周から抵抗配線2までの距離が部分的に極端に近くなって抵抗配線2の白金が外部に昇華しやすくなる、というような可能性が低減される。
また、この場合、直線部と折り返し部との間で、それぞれの線幅が比較的広い部分の幅が同じ程度であり、さらに、絶縁層1aの外周と直線部および折り返し部それぞれとの間の距離が同じ程度であってもよい。この場合には、絶縁層1aの外周のほぼ全周において、その外周から抵抗配線2までの距離がほぼ同じ程度に揃えられる。そのため、抵抗配線2の長さ方向の一部において白金の外部への昇華が促進されるような可能性がさらに低減され得る。
したがって、測温体10は、その抵抗配線2について、測温の精度、および長期信頼性等を重視するときには、ミアンダ状であり、その直線部および折り返し部が絶縁層1aの外周に対して平行に配置されていることが好ましい。また、絶縁層1a(絶縁基体1)が四角形状である場合には、例えばこのような絶縁基体となる複数の領域が一つの母基板に配列形成された多数個取り基板の形態で測温体10を製作する場合に、その配列が容易である。つまり、測温体10としての生産性および経済性等においてより有利である。
なお、図1〜図5の例では、絶縁基体1の形状は四角形(長方形)板状すなわち矩形板状であり、ミアンダ状のパターンの抵抗配線2が、その直線部が長方形状の絶縁層1a(層間)の長辺方向に沿うように配置されている。また、折り返し部が短辺方向に沿って配置されている。この場合には、例えばスクリーン印刷等の方法で抵抗配線2となる金属ペーストが塗布されるときに、次のような有利な効果が得られる。すなわち、印刷工法では折り返しの部分(折り返し部と直線部との境界部分)では金属ペーストにニジミが出やすい。そのため、折り返しを少なくするほうが、ニジミを減らし、抵抗配線2の全体の抵抗値を上げられる。この形態では、この折り返しが直線部の長さが短く、折り返し部の数が多い場合に比べて少ないため、全体の抵抗値を大きくすることがより容易である。
なお、本発明の測温体10は、上記実施の形態の例に限られるものではなく、本発明の要旨の範囲内であれば種々の変更は可能である。例えば、四つ以上の層間に抵抗配線2が配置されていてもよい。また、測温体10の抵抗配線2については、ミアンダ状導体に限られず、他パターンであっても構わない。
1・・・絶縁基体
1a・・絶縁層
2・・・抵抗配線
3・・・電極
3a・・第1電極
3b・・第2電極
4・・・リード
4a・・凹部
4b・・突出部
5・・・接続導体
6・・・被覆部材
10・・・測温体

Claims (6)

  1. 矩形板状の絶縁基体と、
    該絶縁基体に設けられた抵抗配線と、
    前記絶縁基体の一方主面に設けられた第1電極および第2電極と、
    前記第1電極および前記第2電極のそれぞれに接続されたリードとを有しており、
    該リードの表面に、凹部と、該凹部の内壁に連なるとともに幅が異なる箇所を有する帯状の突出部と、を有していることを特徴とする測温体。
  2. 前記突出部は前記凹部の外側に向かって突出していることを特徴とする請求項1に記載の測温体。
  3. 平面視において、前記突出部は前記凹部を取り囲むように設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の測温体。
  4. 平面視において、前記凹部は矩形状であり、前記リードの長手方向に対して傾斜して配置されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の測温体。
  5. 平面視において、前記凹部は千鳥状に配置されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の測温体。
  6. ガラス材料からなり、前記凹部および前記突出部を含み、前記リードの前記第1電極および前記第2電極との接続部を被覆する被覆部材を有していることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の測温体。
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