JP2021190851A - スピーカ - Google Patents

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Shunsuke Kuroiwa
篤史 奈良
Atsushi Nara
嘉人 藤本
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Abstract

【課題】組付け性を向上しつつ小型化を図ることができるスピーカを提供する。【解決手段】スピーカXは、振動することにより音波を放射する振動板1と、振動板1の裏面に固定されたボイスコイル2と、振動板1の裏面側に配置されたフレーム3と、ボイスコイル2を振動させる磁気回路4と、を備え、振動板1は、外縁部11を裏面側に折り返して形成された折り返し部14と、折り返し部14から裏面側に延出したダンパー15とを有しており、折り返し部14はフレーム3に支持されている。【選択図】図5

Description

本発明は、振動板と一体形成されたダンパーを有するスピーカに関する。
従来、磁気回路により生成された磁場中にボイスコイルを配置し、このボイスコイルに音声電流を流すことにより、ボイスコイル自体が振動すると共にボイスコイルが接触する振動板が振動して音波を放射するダイナミック型スピーカが知られている(例えば、特許文献1〜2参照)。特許文献1〜2に記載のスピーカは、振動板の裏面側に配置されたフレームを備え、ボイスコイルの中心位置を保持すると共に振動板の異常振動を抑制するためのダンパーが、振動板に一体形成されている。
特許文献1に記載のスピーカは、コーン型のダイヤフラムの中央にドーム状部材を接合することにより振動板を構成し、ダイヤフラムにボビンが一体形成され、このボビンにボイスコイルが巻回されている。この振動板に一体形成されたダンパーが、ボビンのフレーム(文献では下部プレート)側に向かう延長方向に沿って波型に構成されており、このダンパーの先端部がフレームに結合されている。
特許文献2に記載のスピーカは、ドーム型の振動板が中央にドーム部を有すると共にドーム部の周囲にエッジ部を有し、ボビンがドーム部の外周縁部から垂下されており、このボビンにボイスコイルが巻回されている。ドーム部に一体形成されたダンパーが、ボビンの径方向外側に延在しており、ダンパーの先端部をフレームの底板に接着固定している。
特開2003−339098号公報 特開2009−290815号公報
近年、携帯電話等に用いられるマイクロスピーカが普及しており、スピーカの薄型化が求められている。特許文献1に記載のスピーカのように、ダンパーをボビンのフレーム側に向かう延長方向に沿って波型に構成した場合、スピーカを薄型に構成することが困難である。一方、特許文献2に記載のスピーカは、ダンパーをボビンの径方向外側に延在させることにより薄型化を実現しているが、径方向の空間が要求されるため、更なる小型化を図る上で改善の余地がある。また、特許文献1〜2に記載のスピーカのように振動板を構成する部材の一部にボビンを形成し、このボビンにボイスコイルを巻回させるため、マイクロスピーカのような小型のスピーカにおいて組付けが困難であった。つまり、マイクロスピーカのような小型のスピーカにおいて、その構造上、ボビンを設けるスペースが無いことが多く、また、振動板の一部にボビンを形成することでボビンが薄くなるため、組付けが困難であった。
そこで、組付け性を向上しつつ小型化を図ることができるスピーカが望まれている。
本発明に係るスピーカの特徴構成は、振動することにより音波を放射する振動板と、前記振動板の裏面に固定されたボイスコイルと、前記振動板の裏面側に配置されたフレームと、前記ボイスコイルを振動させる磁気回路と、を備え、前記振動板は、外縁部を前記裏面側に折り返して形成された折り返し部と、前記折り返し部から前記裏面側に延出したダンパーとを有しており、前記折り返し部は前記フレームに支持されている点にある。
本構成では、振動板の裏面にボイスコイルを固定しているため、振動板を垂下させたボビンを設ける必要が無く、組付け性を向上させることができる。また、振動板にダンパーを一体形成しているため、部品点数を増やすことなく、振動板の異常振動を抑制することができる。
さらに、振動板は、外縁部を裏面側に折り返して形成された折り返し部と、折り返し部から裏面側に延出したダンパーとを有しているため、ダンパーをボビンから延在させる場合に比べて、ダンパーの薄型化を図りつつ板厚方向視の外形寸法も小さくすることができる。ダンパーが折り返し部から延出し、この折り返し部が振動板の外縁部を折り返した状態でフレームに支持されているため、フレーム上に振動板の外縁部をセットするだけでダンパーが形成され、組付けが容易である。しかも、振動板の外縁部を折り返してダンパーを形成しているため、振動板を加工する際に同時にダンパーも成形可能であり、加工コストを節約することができる。
このように、組付け性を向上しつつ小型化を図ることができるスピーカを提供できた。
他の特徴構成は、前記フレームとの間で前記折り返し部を挟み込むリング状部材を更に備え、前記折り返し部は、前記リング状部材の外面に沿ってU字状に折り返されている点にある。
本構成のように、リング状部材の外面に沿って折り返し部を設ければ、折り返し部の表面積及び延出距離を増やすことが可能となるため、定在波を減少させ、歪率改善及び分割共振を低減することができる。
他の特徴構成は、前記折り返し部は、前記フレームの側壁の外面に沿ってU字状に折り返されている点にある。
本構成のように、フレームの側壁の外面に沿って折り返し部を設ければ、折り返し部の表面積及び延出距離を増やすことが可能となるため、定在波を減少させ、歪率改善及び分割共振を低減することができる。
他の特徴構成は、前記振動板の前記外縁部と前記フレームの前記側壁との間に配置されるリング状部材を更に備え、前記折り返し部は、前記リング状部材の外周面及び前記側壁の外面に沿って折り返されている点にある。
本構成のように、リング状部材の外周面及びフレームの側壁の外面に沿って折り返し部を設ければ、折り返し部の表面積及び延出距離を更に増やすことが可能となるため、定在波を更に減少させ、歪率改善及び分割共振をより低減することができる。
他の特徴構成は、前記ダンパーの端部は、前記ボイスコイルの前記振動板とは反対側に固定されている点にある。
本構成のように、タンパーの端部をボイスコイルの振動板とは反対側に固定すれば、ボイスコイルの中心位置を保持すると共にボイスコイルから振動板に伝搬する異常振動を効果的に抑制することができる。
スピーカの外観斜視図である。 スピーカの下方から視た分解斜視図である。 スピーカの上方から視た分解斜視図である。 スピーカの底板及び磁気回路を除いて下方から視た斜視図である。 図1のV−V断面図である。 別実施形態1に係る振動板を示す斜視図である。 別実施形態2に係る振動板を示す斜視図である。
以下に、本発明に係るスピーカの実施形態について、図面に基づいて説明する。本実施形態では、スピーカXの一例として、ドーム形状のダイナミック型スピーカとして説明する。ただし、以下の実施形態に限定されることなく、その要旨を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能である。
図5に示すように、本実施形態に係るスピーカXは、磁気回路4により生成された磁界中にボイスコイル2を配置し、このボイスコイル2に音声電流を流すことにより、ボイスコイル2自体が振動すると共にボイスコイル2が固定されている振動板1が振動して音波を放射するダイナミック型スピーカである。以下では、ボイスコイル2から見て振動板1の側を上、その逆を下と定義し、ボイスコイル2と振動板1の積層方向を上下方向とし、振動板1の両面のうちボイスコイル2の側を裏面、その逆を表面として説明する。
図1〜図3に示すように、スピーカXは、振動により音波を放射する振動板1と、振動板1の裏面に固定されたボイスコイル2と、振動板1の裏面側に配置されたフレーム3と、フレーム3の内側に配置され、発生磁束を鎖交させてボイスコイル2を振動させる磁気回路4と、振動板1の表面側に配置された環状カバー5と、磁気回路4が固定された底板6と、を備えている。また、スピーカXは、後述する振動板1の外周フレーム部11(外縁部の一例)を挟み込んで支持する一対の支持フレーム30,50を備えている。なお、環状カバー5及び支持フレーム30,50の何れかを省略しても良い。
振動板1は、スピーカXに生じた振動を空気に伝達することで音波を放射する薄い板状の部材である。図3に示すように、振動板1は、矩形環状の外周フレーム部11と、外周フレーム部11の内周側に配置され、例えば上に凸の曲面状で矩形環状の可動支持部12と、可動支持部12の内周側に配置された矩形状の板面である振動面部13とを有している。
振動板1は、後述するフレーム3の枠部31上に固定された矩形状の第一支持フレーム30(リング状部材の一例)上に固定され、第一支持フレーム30と第二支持フレーム50との間に外周フレーム部11が挟まれている。第一支持フレーム30及び第二支持フレーム50は、ステンレスなどの金属製の非磁性材料(非磁性体)で形成されている。外周フレーム部11の下面(裏面、正確には後述する折り返し部14)と第一支持フレーム30の上面とは、例えば接着剤で接着されている。第一支持フレーム30の下面とフレーム3の枠部31の上面とは、例えば接着剤で接着されている。また、外周フレーム部11の上面(表面)と第二支持フレーム50の下面とは、例えば接着剤で接着されている。第二支持フレーム50の上面と環状カバー5の下面とは、例えば接着剤で接着されている。
図2に示すように、振動板1の外周フレーム部11には、隣接する円弧状の4つの角部11aの間に夫々形成された4辺の直線状部11bに、振動板1の裏面に沿って折り返した複数(本実施形態では4つ)の折り返し部14が形成されている。本実施形態における折り返し部14は、外周フレーム部11の下面に接触するように折り返されており、第一支持フレーム30を介してフレーム3に支持されている。また、振動板1には、夫々の折り返し部14から振動板1の裏面側に延出した板状のダンパー15が一体形成されている。つまり、振動板1には、外周フレーム部11を振動板1の裏面側に屈曲させた複数(本実施形態では4つ)のダンパー15が一体形成されている。このダンパー15は、振動板1の振動面部13の振動が折り返し部14を介して伝達された高周波領域の異常振動を減衰させることができる。
夫々のダンパー15は、外周フレーム部11の4辺の直線状部11bのうち互いに対向する一対の辺に形成された一対の第一ダンパー15Aと、第一ダンパー15Aが形成された辺とは異なり互いに対向する一対の辺に形成された一対の第二ダンパー15Bとで構成されている。一対の第一ダンパー15Aは、夫々、振動板1から離間するように傾斜した第一傾斜部15Aaと、第一傾斜部15Aaから振動板1(振動面部13)の板面と平行に延出した第一端部15Abとを有している。一対の第二ダンパー15Bは、夫々、振動板1から離間するように傾斜した第二傾斜部15Baと、第二傾斜部15Baから振動板1(振動面部13)の板面と平行に延出した第二端部15Bbとを有している。図4に示すように、本実施形態では、一対の第一端部15Ab及び一対の第二端部15Bbは、ボイスコイル2の振動板1とは反対側となる下面(後述する環状部21の下面)に、接着剤による接着等で固定されている。これにより、一対の第一ダンパー15A及び一対の第二ダンパー15Bは、ボイスコイル2を支持する部材であって、ボイスコイル2の振動を吸収する制振機構でもある。
振動面部13は、ボイスコイル2から生じた振動エネルギーを空気に伝播することで音波を放射する。振動面部13の上面(表面)には、振動板1の振動状態を安定化させるための矩形状の板状の質量調整部材10が接着等で固定されている(図1参照)。質量調整部材10は、振動板1の振動面の質量の調整や制振などの音質調整をするための部材である。
図2〜図3に示すように、ボイスコイル2は、導線を巻回して角筒状に形成した導電性部材であり、通電の方向と強弱に対応した磁界を発生させる磁界発生機構である。ボイスコイル2は、自己が生じた磁界と、後述する磁石Mから生じた磁界との相互作用により、通電された電気エネルギーを振動エネルギーに変換することで、自己を上下方向に沿う振幅で振動させる。ボイスコイル2はこの振動により振動面部13を振動させる。
ボイスコイル2は、矩形状の環状部21と、一対のリード線22,22(引出線)とを有する。環状部21の軸芯方向(厚み方向)は上下方向に沿い配置されている。この環状部21の上面は振動面部13の下面に接着剤などで接着されている。ボイスコイル2が上下方向に振動することにより生じた振動エネルギーは、振動面部13に伝達されて音波に変換される。
フレーム3は、ポリフタルアミド樹脂などの樹脂材料で形成された枠体である。フレーム3は、矩形環状に形成された枠部31を有しており、この枠部31には四隅の下面から下方に延出する複数(本実施形態では4つ)の柱部32が形成されている。本実施形態では、フレーム3の外周面の一部に、スピーカXの外部端子33が露出している(図1も参照)。上述したように、矩形状の第一支持フレーム30が枠部31の上面に載置されている。
図1及び図3に示すように、枠部31の上面には、上述した一対のリード線22,22と電気的に接続される一対の端子31a,31aが固定されており、一方の端子31aは外部端子33と電気的に接続されている。図2及び図5に示すように、枠部31の下面には、複数(本実施形態では四隅に1つずつの計4つ)の位置決め突起31bが円柱状に突出形成されており、これらの位置決め突起31bが底板6の上面に当接することで、ボイスコイル2と磁気回路4との上下方向の相対位置が設定される。
夫々の柱部32は、枠部31の角部にブロック状に形成されており、これら柱部32の間には、互いに対向する一対の第一切欠部33Aと、第一切欠部33Aとは異なり互いに対向する一対の第二切欠部33Bが形成されている。一対の第一切欠部33Aには、磁気回路4の一部が挿入されており、一対の第二切欠部33Bには、底板6の一部が挿入されている(図1も参照)。夫々の柱部32には、更に下方に突出した一対の突起32a,32aが形成されており、これら一対の突起32a,32aの間に底板6の一部が挿入されることにより、ボイスコイル2と磁気回路4との左右方向の相対位置が設定される。
図2〜図3に示すように、磁気回路4は、磁石MとボールピースBとを有している。磁石Mは、フェライト磁石などの永久磁石である。磁石Mは、磁界をボイスコイル2に作用させる。本実施形態では、磁石Mは、ボイスコイル2の環状部21の軸芯方向に垂直な方向において、環状部21の内側領域に配置された矩形板状の第一磁石41と、環状部21の外側領域に配置された矩形板状の一対の第二磁石42,42とを含んでいる。第一磁石41及び第二磁石42,42は、上下方向において、ボイスコイル2の環状部21の下側領域に配置されている。また、第一磁石41及び第二磁石42,42は、底板6の上面に載置されている。本実施形態では、第一磁石41及び第二磁石42,42は、底板6の上面に接着剤などで固定されている。
第一磁石41及び第二磁石42,42は、各板面が上下方向に対して交差(例えば直交)するような姿勢で配置されている。第一磁石41と第二磁石42,42とから発生する磁界の向きは逆向きになるように設定されている。例えば、第一磁石41の上面の磁極がN極である場合、第二磁石42,42の上面の磁極はS極である。この場合、第一磁石41から生ずる磁界は、上面から環状部21の外周を通過して、第二磁石42,42の上面へ流れるようになっている。本実施形態における第二磁石42,42は、第一切欠部33Aに長軸方向を沿わせて配置されている。
ボールピースBは、環状部21の内側領域に配置された矩形板状の第一ポールピース43と、環状部21の外側領域に配置され、矩形板状の一対の第二ポールピース44,44とを含んでいる。第一ポールピース43は、第一磁石41の上面に接着等で固定され、一対の第二ポールピース44,44は、夫々、一対の第二磁石42,42の上面に接着等で固定されている。第一ポールピース43における上下方向に直交する水平面の断面形状は、第一磁石41の水平面における断面形状と同じ矩形状にされている。第一ポールピース43は、ボイスコイル2の環状部21の内周面から内側に離間して配置されている(図5も参照)。第一ポールピース43は、環状部21の軸芯方向に垂直な方向視において、環状部21と重複するように配置されている。第一ポールピース43の上面は、上下方向において環状部21の上面と下面との間に位置するように配置されている。第一ポールピース43は、磁性材料(磁性体)で形成されており、第一磁石41で発生した磁束を環状部21に鎖交させるように収束させる。
一対の第二ポールピース44,44は、夫々、その長手方向を、第二磁石42,42の長手方向に沿わせて配置されている。第二ポールピース44,44は、環状部21の外周面から外側に離間して配置されている。第二ポールピース44,44は、上下方向視において、第二磁石42,42と重複するように配置されており、第二磁石42,42の内側領域(ボイスコイル2に近接する領域)に位置している。第二ポールピース44,44は、環状部21の軸芯方向に垂直な方向視において、環状部21と重複するように配置されている。第二ポールピース44,44の上面は、上下方向において環状部21の上面と下面との間に位置するように配置されている。第二ポールピース44,44は、磁性材料(磁性体)で形成されており、第二磁石42,42が発生した磁束を環状部21に収束させる。
このように、第一磁石41と第二磁石42,42との上面から発生する磁束は、夫々第一ポールピース43と第二ポールピース44,44とにより収束されて環状部21に鎖交して流れる。これにより、ボイスコイル2に流れる電流が小さくてもボイスコイル2に大きな電磁力を作用させて大きな振動を生じさせることができ、スピーカXは、少ない電流で大きな音を発することが可能になる。
図2〜図3に示すように、環状カバー5は、ポリフタルアミド樹脂などの樹脂材料で形成された枠体である。環状カバー5は、質量調整部材10を取り囲むように矩形環状に形成された枠部51を有しており、この枠部51には四隅の下面から下方に延出する複数(本実施形態では4つ)の脚部52が形成されている。上述したように、矩形状の第二支持フレーム50が枠部51の下面に固定されている。夫々の脚部52には、開口52aが形成されており、これら開口52aからフレーム3の枠部31の角部が露出している(図1参照)。
図3に示すように、底板6は、冷間圧延鋼鈑などの金属製の磁性材料(磁性体)で形成されている。底板6は、平板部61と、平板部61のうち第二切欠部33Bの対応する一対の辺を上方に屈曲させた屈曲部62とを含んでいる。平板部61の上面には、屈曲部62に沿う一対の長溝61aが形成されており、この一対の長溝61aの間に第一磁石41が載置される。この長溝61aにより、底板6とボイスコイル2との間のクリアランスを得ることができる。夫々の長溝61aの両端部には円形状溝61a1が形成されており、この円形状溝61a1を境界として、第一磁石41と第二磁石42,42とが載置されている。つまり、円形状溝61a1の直径は、第一磁石41と第二磁石42,42との磁気ギャップに相当する。また、平板部61の上面のうち第一磁石41と第二磁石42,42とが載置される部位には、小さな凹部が多数形成された凹加工が施されている。本実施形態において、第一磁石41が載置される部位には複数(本実施形態では225個)の凹部が形成されており、第二磁石42,42が載置された部位には夫々複数(本実施形態では55個)の凹部が形成されている。この複数の凹部を設けることにより、第一磁石41及び第二磁石42,42を底板6の上面に接着剤で固定する際、該凹部に接着剤が入り込んでアンカー効果を得ることができる。
平板部61の四隅には、一対の長溝61aに沿って突出させた凸部61bが形成されている。図1に示すように、底板6をフレーム3の下方から装着したとき、凸部61bが一対の突起32a,32aの間に挿入され、屈曲部62が第二切欠部33Bに挿入されることにより、左右方向の位置決めが行われる。また、図5に示すように、底板6をフレーム3の下方から装着したとき、平板部61の上面が位置決め突起31bに当接して、上下方向の位置決めが行われる。これにより、フレーム3、環状カバー5及び底板6で囲われた空間に、振動板1、ボイスコイル2及び磁気回路4などが収容される。
上述したように、振動板1の裏面にボイスコイル2を固定しているため、振動板1を垂下させたボビンを設ける必要が無く、組付け性を向上させることができる。また、図4に示すように、振動板1とダンパー15を一体形成しているため、部品点数を増やすことなく、振動板1の異常振動を抑制することができる。さらに、振動板1は、外周フレーム部11を振動板1の裏面側に折り返して形成された折り返し部14と、折り返し部14から裏面側に延出したダンパー15とを有しているため、ダンパー15をボビンから延在させる場合に比べて、ダンパー15の薄型化を図りつつ板厚方向視の外形寸法も小さくすることができる。ダンパー15が折り返し部14から延出し、この折り返し部14が振動板1の外周フレーム部11を折り返した状態でフレーム3に支持されているため、フレーム3上に振動板1の外周フレーム部11をセットするだけでダンパー15が形成され、組付けが容易である。しかも、振動板1の外周フレーム部11を折り返してダンパー15を形成しているため、振動板1を加工する際に同時にダンパー15も成形可能であり、加工コストを節約することができる。
また、ダンパー15の第二端部15Bbをボイスコイル2の振動板1とは反対側に固定しているので、ボイスコイル2の中心位置を保持すると共にボイスコイル2から振動板1に伝搬する異常振動を効果的に抑制することができる。つまり、このダンパー15は、ボイスコイル2の振動を吸収する制振機構でもあるので、ボイスコイル2の振動により発生する振動板1の振動面部13の異常振動を減衰させることができる。
[その他の実施形態]
(1)上述した実施形態における折り返し部14は、外周フレーム部11の下面に接触するように折り返されていたが、外周フレーム部11の下面から離間するようにU字状に形成し、ダンパー15をU字状の折り返し部14から振動板1の裏面側に延出させても良い。この場合、図6に示すように、折り返し部14は、フレーム3との間で折り返し部14を挟み込む第一支持フレーム30(リング状部材の一例)の外面に沿って折り返されていても良い。また、図7に示すように、折り返し部14は、第一支持フレーム30の外周面及びフレーム3の切欠部33A,33Bが形成された側壁の外面に沿って折り返されていても良い。なお、第一支持フレーム30を省略して、折り返し部14は、フレーム3の切欠部33A,33Bが形成された側壁の外面に沿って折り返されていても良い。
フレーム3に支持される外周フレーム部11は振動板1のエッジとなるため、中高周波領域の振動により逆共振しやすく、定在波が発生するおそれがある。上述した折り返し部14を設ければ、第一支持フレーム30やフレーム3に対して折り返し部14が固定される面積及び延出距離が増加するため、効果的に中高周波領域の振動を減衰させることが可能となり、定在波を減少させ、歪率改善及び分割共振を低減することができる。
(2)上述した実施形態における折り返し部14及びダンパー15は、振動板1をプレス加工する際に同時に成形することが好ましいが、図1〜図5に示す実施形態においては、折り返し部14及びダンパー15を振動板1とは別部材として用意し、折り返し部14の上面を外周フレーム部11の下面に接着しても良い。
(3)上述した実施形態では、第一ダンパー15Aの一対の第一端部15Ab及び第二ダンパー15Bの一対の第二端部15Bbをボイスコイル2の下面に固定した固定端で構成した。これに代えて、一対の第一端部15Ab又は一対の第二端部15Bbの何れか一方を固定端とし、一対の第一端部15Ab又は一対の第二端部15Bbの何れか他方を自由端としても良い。
(4)上述した実施形態における第一ダンパー15Aの第一傾斜部15Aaや第二ダンパー15Bの第二傾斜部15Baは、階段状や波状に構成しても良い。
(5)上述した実施形態における振動板1と一体形成されたダンパー15を備えるスピーカXであれば、ボイスコイル2,フレーム3及び磁気回路4等の形状は特に限定されない。
本発明は、振動板と一体形成されたダンパーを有するスピーカに利用可能である。
1 :振動板
2 :ボイスコイル
3 :フレーム
4 :磁気回路
11 :外周フレーム部(外縁部)
14 :折り返し部
15 :ダンパー
15Bb :第二端部(端部)
X :スピーカ

Claims (5)

  1. 振動することにより音波を放射する振動板と、
    前記振動板の裏面に固定されたボイスコイルと、
    前記振動板の裏面側に配置されたフレームと、
    前記ボイスコイルを振動させる磁気回路と、を備え、
    前記振動板は、外縁部を前記裏面側に折り返して形成された折り返し部と、前記折り返し部から前記裏面側に延出したダンパーとを有しており、
    前記折り返し部は前記フレームに支持されているスピーカ。
  2. 前記フレームとの間で前記折り返し部を挟み込むリング状部材を更に備え、
    前記折り返し部は、前記リング状部材の外面に沿ってU字状に折り返されている請求項1に記載のスピーカ。
  3. 前記折り返し部は、前記フレームの側壁の外面に沿ってU字状に折り返されている請求項1に記載のスピーカ。
  4. 前記振動板の前記外縁部と前記フレームの前記側壁との間に配置されるリング状部材を更に備え、
    前記折り返し部は、前記リング状部材の外周面及び前記側壁の外面に沿って折り返されている請求項3に記載のスピーカ。
  5. 前記ダンパーの端部は、前記ボイスコイルの前記振動板とは反対側に固定されている請求項1から4のいずれか一項に記載のスピーカ。
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